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抗菌薬 適 使 感 策 抗菌薬の適正使用と感染対策

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病 院 全 体 で 抗 菌 薬 の 使 用 を、 適 正使 用 のためにコントロールすることにより、 薬 剤 耐 性 菌 を 減 らすことができる。多 剤 耐 性 緑 膿 菌 を 出 さないために1.カルバペネムの 適 正 使 用 を 行 う。1 適 応 症 を 見 直 して、 適 応 症 に 限 定 して 使 用 する。2 起 因 菌 検 出 に 努 めて、 可 能 であればより 狭 域 スペクトラムの 抗 菌 薬 に 変 更 する。3 重 症 例 に 使 用 し、 最 大 限 の 投 与 量 :0.5g6 05 6 時 間 毎静 注 (2g/ 日 )を 投 与 する。( 効 果 は 最 大 で、 耐 性獲 得 を 減 らす)4 重 症 緑 膿 菌 感 染 などに 投 与 する 場 合 、TOBなどアミノグリコシドと 併 用 する。( 相 乗 効 果 と 耐 性 獲 得 を 減 らす)多 剤 耐 性 緑 膿 菌 を 出 さないために2.カルバペネムの 代 替 薬 として、Piperacillin/tazobactam, Cefepemeなどを 使 用 する。3.カルバペネム 耐 性 緑 膿 菌 、 多 剤 耐 性 緑 膿 菌 の 院 内分 離 状 況 のサーベーランスを 行 う。4.カルバペネム 耐 性 緑 膿 菌 、 多 剤 耐 性 緑 膿 菌 が 出 現したら、 院 内 感 染 対 策 を 実 行 する。( 接 触 隔 離 策 ):患 者 、 患 者 周 囲 の 室 内 環 境 器 具 と 接 触 後 に 手 洗 いを 厳 重 に 行 うこと。必 要 により、 手 袋 の 使 用 、 患 者 環 境 器 具 の 消 毒など。抗 菌 薬 治 療 における 問 題 点 と抗 菌 薬 適 正 使 用 のあり 方重 症 感 染 症 に 対 する 適 切 な治 療 法 のポイント1).できる 限 り 早 期 に 起 因 菌 を 検 出 するように努 める。1 血 液 培 養 ( 異 なる 部 位 からの 静 脈 血2セット 採 取 )2 各 種 検 体 ( 痰 、 尿 、 髄 液 、 膿 など)の塗 抹 染 色 (グラム 染 色 、 抗 酸 菌 染 色 ),培 養 検 査1 中 等 症 、 重 症 の 感 染 症 の 患 者 に、 血 液 培 養 、各 種 塗 抹 培 養 検 査 など 起 因 菌 検 出 のための検 査 を 行 わずに 抗 菌 薬 投 与 を 行 うという 問 題 。• 起 因 菌 が 判 明 すれば 抗 菌 薬 治 療 は75% 以 上成 功 。• 不 適 切 な 抗 菌 薬 治 療 を 行 うリスクが 上 がる。• 治 療 のターゲットを 絞 れないと 広 域 スペクトラムの 抗 菌 薬 を 使 い 続 けて、 菌 交 代 現 象 、耐 性 菌 出 現 のリスクが 上 がる。重 症 感 染 症 に 対 する 適 切 な治 療 法 のポイント2) 感 染 症 の 起 因 菌 を 推 定 し、 抗 菌 薬 (empiric therapy)を30 分 以 内 に 開 始 する。3) 殺 菌 的 抗 菌 薬 を 必 要 により 併 用 して、 大 量 投 与 する。( 例 1)グラム 陰 性 桿 菌 による 敗 血 症 性 ショックに 対 してβラクタム 剤 とアミノグリコシド 併 用 で相 乗 的 殺 菌 効 果 あり。例 :Cefepeme+Gentamicinを 併 用( 例 2) 大 腸 穿 孔 による 腹 膜 炎 に 対 してグラム 陰 性 桿 菌 と 嫌 気 性 菌 をカバーするため、Cefotaxime+Clindamycinを 併 用2 重 症 感 染 に 対 して 投 与 量 が 少 ない、投 与 間 隔 が 長 すぎるという 誤 り。• 本 邦 には1 日 2 回 の 静 注 投 与 しか 行 わない 病 院 が 多い。• 大 部 分 の 静 注 抗 菌 薬 の 添 付 文 書 も1 日 2 回 投 与 を 勧めているという 問 題 。• 不 十 分 な 投 与 量 では 重 症 感 染 症 が 治 療 できない。• 投 与 量 が 少 ないことや 投 与 間 隔 が 長 すぎることにより、耐 性 菌 出 現 のリスクが 上 がる。• 重 症 感 染 症 に 対 しては、 特 に 安 全 域 の 広 いβラクタム 剤 は 初 期 に 大 量 を 短 い 間 隔 で 投 与 することが 救 命 のために 必 要 である。重 症 感 染 症 に 対 する 適 切 な治 療 法 のポイント3) 殺 菌 的 抗 菌 薬 を 必 要 により 併 用 して、 大 量 に 投 与 する。1 抗 菌 薬 の 感 染 組 織 の 濃 度 がMICの4-5 倍 、髄 膜 炎 では 髄 液 濃 度 がMICの10 倍 に 達 するようにする。2βラクタム 剤 (ペニシリン、セフェム、カルバペネムなど)はMIC 以 上 の 時 間 を 長 く 保 つほど 抗 菌 効 果 が 高く、 耐 性 獲 得 が 少 ないので重 症 では 血 中 濃 度 半 減 期 の 約 4 倍 の 間 隔 で 投 与 する。.

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