特許審査便覧第2100章 - Japan Patent Office

る・・・。」)
2. クレームされている 発 明 が 抽 象 概 念 、 自 然 法 則 又 は 自 然 現 象 ( 特 許 法 第 101 条 の 判 例 法 上
の 例 外 事 項 )の 実 際 的 応 用 であるかどうかの 判 断
例 外 事 項 の 対 象 を 含 むクレームについて 特 許 権 による 保 護 を 受 ける 資 格 が 得 られるようにす
るには、そのクレームが 抽 象 概 念 、 自 然 法 則 又 は 自 然 現 象 の 実 際 的 応 用 に 対 するものでなけ
ればならない。Diehr, 450 U.S.at 187、209 USPQat 8(「 自 然 法 則 又 は 数 式 の 既 知 の 構 造 又
はプロセスへの 適 用 は 特 許 権 による 保 護 を 受 けるに 値 するであろう。」Benson, 409 U.S.at 71、
175 USPQat 676 (「 実 質 的 に 実 際 的 応 用 がない」ことによる 数 式 クレームの 拒 絶 )。
次 に 掲 げる 場 合 、クレームされている 発 明 は 特 許 法 第 101 条 の 判 例 法 上 の 例 外 事 項 の 実 際 的
応 用 に 関 するものである。
(A) 物 又 は 物 理 的 対 象 を 異 なる 状 態 又 は 物 に「 変 換 する」
(B) または、 以 下 に 述 べる 要 因 に 基 づいて 有 用 、 具 体 的 かつ 有 形 の 成 果 を 生 ずる。
(1) 物 理 的 変 換 による 実 際 的 応 用
米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 ははじめにクレームを 審 査 し、クレームが 物 の 変 換 又 は 変 形 を 起 こし
て 異 なる 状 態 又 は 物 にするかどうかを 判 断 する。 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 がかかる 変 換 又 は 変
形 を 見 出 した 場 合 、 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 はその 調 査 を 終 了 し、そのクレームが 特 許 法 第 101
条 の 法 定 の 要 件 を 満 たしていることを 確 認 する。 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 がかかる 変 換 又 は 変
形 を 見 出 せなかった 場 合 、クレームされている 発 明 は 有 用 、 具 体 的 かつ 有 形 の 結 果 を 生 ずる
かどうかを 判 断 しなければならない。
(2) 有 用 、 具 体 的 かつ 有 形 の 結 果 を 生 ずる 実 際 的 応 用
適 格 性 分 析 の 目 的 上 、 物 理 的 変 換 は「 不 変 の 要 件 ではなく、 数 学 的 アルゴリズム[ 即 ち、 自 然
法 則 ]がどのように 有 用 な 用 途 をもたらし 得 るかの 一 例 に 過 ぎない。」AT&T, 172 F.3d at
1358-59、50 USPQ2d at 1452。 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 が 当 該 クレームは 物 の 変 換 を 伴 わない
と 判 断 した 場 合 、 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 は 次 にそのクレームは 有 用 、 有 形 かつ 具 体 的 結 果 を
生 ずるかどうかを 判 断 するため 審 査 を 行 う。この 判 断 を 行 う 際 の 焦 点 は、 特 定 の 成 果 を 達 成
するために 取 られる 工 程 が 有 用 、 有 形 かつ 具 体 的 かどうかにあるのではなく、クレームされ
た 発 明 によって 達 成 される 最 終 結 果 が「 有 用 、 有 形 かつ 具 体 的 」であるかどうかにある。 即
ち、 当 該 クレームに 特 許 法 第 101 条 の 判 例 法 上 の 例 外 事 項 以 上 の 何 かがあるかどうかを 確 か
めるために、クレームは 審 査 されねばならない。 当 該 クレームが 特 許 法 第 101 条 の 判 例 法 上
の 例 外 事 項 の 実 際 的 応 用 に 関 する 場 合 、 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 はそのクレームが 判 例 法 上 の
例 外 事 項 の 先 占 (preemption)かどうかを 判 断 しなければならない。 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 は
かかる 実 際 的 応 用 を 見 いだせなかった 場 合 、そのとき 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 は、 当 該 クレー
ムは 法 定 要 件 を 満 たさないと 判 断 する。
クレームが 有 用 、 有 形 かつ 具 体 的 成 果 を 生 ずる 特 許 法 第 101 条 の 判 例 法 上 の 例 外 事 項 の 実 際
的 応 用 を 提 供 するかどうかを 判 断 する 際 、 米 国 特 許 商 標 庁 審 査 官 は 次 の 要 因 を 検 討 し 重 点 を
置 かねばならない。
a) 「 有 用 な 成 果 」
発 明 が「 有 用 」であるためには、 第 101 条 の 有 用 性 要 件 を 満 たしていなければならない。 有
用 性 要 件 に 関 する 米 国 特 許 商 標 庁 の 公 式 解 釈 は、 発 明 の 有 用 性 は(i) 具 体 的 、(ii) 実 質 的 、か
つ(iii) 信 頼 できなければならないと 定 めている。MPEP 第 2107 条 及 び Fisher, 421 F.3d
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