特許審査便覧第2100章 - Japan Patent Office

条 第 1 段 落 に 基 づき 当 該 クレームを 拒 絶 する。 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 の 拒 絶 が、 特 許 法 第
101 条 の 拒 絶 と 併 せて 課 される 場 合 は、 特 許 法 第 101 条 の 拒 絶 に 対 応 する 理 由 を 参 照 して 組
み 込 まなければならない。
(3) 出 願 人 がクレームされている 発 明 の 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 を 主 張 していないので、
その 発 明 が 容 易 に 分 かる 十 分 に 確 立 された 有 用 性 を 有 しない 場 合 、 出 願 人 は 当 該 発 明 の 具 体
的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 を 開 示 していないことを 強 調 して、 特 許 法 第 101 条 に 基 づき 拒 絶 を 課
す。また、 出 願 人 は 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 の 欠 如 によって 当 該 発 明 の 利 用 方 法 を 開 示 し
ていないことを 理 由 に、 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 に 基 づき 別 個 の 拒 絶 を 課 す。 特 許 法 第 101
条 及 び 第 112 条 の 拒 絶 により、 次 に 掲 げる 事 項 のために 証 拠 を 提 出 する 責 任 は 出 願 人 に 転 換
する。
(i) クレームされている 発 明 の 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 を 明 確 に 特 定 する。
(ii) その 特 定 された 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 は 出 願 時 において 十 分 に 確 立 されたもので
あることを、 当 業 者 が 認 めていたであろうことの 証 拠 を 提 出 する。その 後 、 審 査 官 は 上 記 の
評 価 基 準 を 用 いて 提 出 された 有 用 性 に 関 する 証 拠 を 審 査 しなくてはならない。 審 査 官 はまた、
その 証 拠 と、 今 は 出 願 時 に 開 示 されたようにクレームされる 保 護 対 象 の 特 性 との 間 に 適 切 な
つながりがあることをも 確 認 しなくてはならない。 即 ち、 出 願 人 は 提 出 された 証 拠 とクレー
ムされている 発 明 の 当 初 に 開 示 された 特 性 との 間 に 証 拠 となる 関 係 を 構 築 する 義 務 を 負 う。
(C) 有 用 性 の 欠 如 を 理 由 とする 拒 絶 には、クレームされている 発 明 に 具 体 的 かつ 実 質 的 で 信
頼 できる 有 用 性 がないことの 詳 細 な 説 明 を 含 めなくてはならない。 審 査 官 は 可 能 な 限 り、 具
体 的 かつ 実 質 的 で 信 頼 できる 有 用 性 がないことの 一 応 の 証 明 に 関 して 事 実 に 基 づく 理 由 を 裏
付 けるため、 公 開 日 に 関 わらず 証 拠 書 類 ( 例 えば、 科 学 的 ・ 技 術 的 雑 誌 、 専 門 書 又 は 文 献 の 抜
粋 、 若 しくは 米 国 又 は 外 国 特 許 )を 用 意 しなくてはならない。 証 拠 書 類 を 揃 えることができな
い 場 合 、 審 査 官 は 自 らの 事 実 に 基 づく 結 論 について 科 学 的 根 拠 を 具 体 的 に 説 明 しなくてはな
らない。
(1) 主 張 される 有 用 性 が 具 体 的 又 は 実 質 的 でない 場 合 、 一 応 の 証 明 は、どちらかといえば 当
業 者 は 出 願 人 が 主 張 する 有 用 性 は 具 体 的 かつ 実 質 的 ではないとするであろうことを、 確 立 し
なければならない。 一 応 の 証 明 には 次 の 要 素 がなければならない。
(i) クレームされている 発 明 に 主 張 される 有 用 性 が 具 体 的 でも 実 質 的 でもなく、 十 分 に 確 立
されてもいないとする 判 断 に 用 いた 根 拠 を 明 確 に 記 載 する 説 明
(ii) この 結 論 に 達 した 際 の 信 頼 される 事 実 に 基 づく 認 定 の 裏 付 け
(iii) 直 近 の 先 行 技 術 に 依 拠 する 有 用 性 を 含 め、 記 録 に 関 する 全 関 係 証 拠 の 評 価
(2) 主 張 される 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 が 信 用 できない 場 合 、 具 体 的 かつ 実 質 的 で 信 用 で
きる 有 用 性 ではないことの 一 応 の 証 明 は、どちらかといえば 当 業 者 は 出 願 人 がクレームされ
ている 発 明 について 主 張 する 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 は 信 用 できないとするだろうことに
よって 立 証 しなければならない。 一 応 の 証 明 には 次 の 要 素 がなければならない。
(i) 主 張 される 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 は 信 用 できないとする 判 断 に 用 いられた 根 拠 を 明
確 に 記 載 する 説 明
(ii) この 結 論 に 達 した 際 の 信 頼 される 事 実 に 基 づく 認 定 の 裏 付 け
(iii) 直 近 の 先 行 技 術 に 依 拠 する 有 用 性 を 含 め、 記 録 に 関 する 全 関 係 証 拠 の 評 価
(3) 具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 が 開 示 されていない、 若 しくは 十 分 に 確 立 されていない 場 合 、
具 体 的 かつ 実 質 的 な 有 用 性 がないことの 一 応 の 証 明 は、 出 願 人 は 有 用 性 を 主 張 していないこ
28