特許審査便覧第2100章 - Japan Patent Office

法 第 101 条 に 基 づく 有 用 性 に 欠 けることを 理 由 としてそのようなクレームに 異 議 を 申 し 立 て
る 理 由 はない。
主 張 される 治 療 的 又 は 薬 理 学 的 有 用 性 に 関 して 特 に 考 慮 すべき 事 柄 については、MPEP 第
2107.03 条 を 参 照 のこと。
IV. 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 と 特 許 法 第 101 条 の 関 係
特 許 法 第 101 条 の 有 用 性 部 分 の 不 備 は 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 の 不 備 をももたらす。In re
Brana, 51 F.3d 1560, 34 USPQ2d 1436 (Fed. Cir. 1995); In re Jolles, 628 F.2d 1322, 1326
n.10, 206 USPQ 885, 889 n.11 (CCPA 1980); In re Fouche, 439 F.2d 1237, 1243, 169 USPQ
429, 434 (CCPA 1971)(「かかる 組 成 物 が 事 実 上 役 に 立 たない 場 合 、 出 願 人 の 明 細 書 はそれら
の 使 用 方 法 を 教 えることはできていない」)を 参 照 のこと。 裁 判 所 はまた、 特 許 法 第 112 条 は
特 許 法 第 101 条 の 遵 守 を 前 提 とするという 特 許 法 第 101 条 と 特 許 法 第 112 条 の 関 係 にも 目 を
向 けている。 次 の 事 例 を 参 照 のこと。In re Ziegler, 992 F.2d 1197, 1200-1201, 26 USPQ2d
1600, 1603 (Fed. Cir. 1993)(「 第 112 条 の 部 分 の 使 い 方 は、 明 細 書 が 発 明 の 実 用 的 有 用 性
を 事 実 問 題 として 開 示 しているという 特 許 法 第 101 条 の 要 件 を 法 律 問 題 として 取 り 入 れ
る・・・。 出 願 が 特 許 法 第 101 条 を 事 実 問 題 として 満 たさない 場 合 、その 出 願 は 法 律 問 題 とし
ても、 特 許 法 第 112 条 に 基 づき 当 業 者 に 当 該 発 明 の 使 用 を 可 能 にすることもできない。」);
In re Kirk, 376 F.2d 936, 942, 153 USPQ 48, 53 (CCPA 1967)(「 必 然 的 に、 第 112 条 を 満
たすためには、 現 在 有 用 な 発 明 をどのように 使 用 するかの 記 載 を 必 要 とする。さもなければ
出 願 人 は、 奇 妙 なことに、 役 に 立 たない 発 明 の 使 用 方 法 を 教 えることを 求 められることにな
るであろう」)。 例 えば、 連 邦 巡 回 控 訴 裁 判 所 は「 勿 論 、クレームされている 発 明 が 有 用 性 を
有 しない 場 合 、 明 細 書 はそれの 使 用 を 可 能 にすることはできない」ことに 言 及 した。In re
Brana, 51 F.3d 1560, 34 USPQ2d 1436 (Fed. Cir. 1995)。 同 様 に、 有 用 性 の 欠 如 により 特
許 法 第 101 条 に 基 づき 適 切 に 課 される 拒 絶 は、 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 に 基 づく 拒 絶 を 伴 わ
ねばならない。それと 同 時 に、「 有 用 性 の 欠 如 」を 理 由 とする 拒 絶 は 特 許 法 第 101 条 による
と 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 によるとを 問 わず、 同 一 理 由 に 基 づくことは 明 らかである( 即 ち、
主 張 される 有 用 性 は 信 じられない)。 混 乱 を 回 避 するため、 特 許 法 第 101 条 に 基 づいて 課 さ
れる 有 用 性 の 欠 如 による 拒 絶 は、 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 に 基 づく 拒 絶 を 伴 わなくてはなら
ない。 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 の 拒 絶 は、 事 実 に 基 づく 理 由 及 び 特 許 法 第 101 条 拒 絶 に 明 記
される 結 論 を 引 用 することにより 組 み 入 れる 個 別 の 拒 絶 として 記 載 しなくてはならない。
特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 の 拒 絶 は、クレーム 時 の 発 明 は 有 用 性 を 有 していないので 当 業 者 は
クレーム 時 の 発 明 を 使 用 することはできないであろうこと、そこで、 当 該 クレームは 特 許 法
第 112 条 第 1 段 落 のもとで 不 備 であることを 述 べなくてはならない。 特 許 法 第 112 条 第 1 段
落 の 有 用 性 の 欠 如 に 基 づく 拒 絶 は、 特 許 法 第 101 条 に 基 づいて 有 用 性 拒 絶 を 課 す 適 切 な 理 由
が 存 在 しない 場 合 、これを 課 す 若 しくは 支 持 してはならない。 即 ち、 本 庁 審 査 官 は、 特 許 法
第 101 条 拒 絶 が 適 切 でない 場 合 、「 有 用 性 の 欠 如 」を 理 由 とする 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 の
拒 絶 を 課 してはならない。 特 に、 特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 に 基 づく 拒 絶 が「 有 用 性 の 欠 如 」
を 理 由 に 課 さねばならない 場 合 、 特 許 法 第 101 条 に 基 づく 拒 絶 を 課 すために 必 要 な 事 実 に 基
づく 証 明 が 提 示 されねばならない。
特 許 法 第 112 条 第 1 段 落 は、 発 明 は 有 用 性 を 欠 くかどうかの 問 題 に 関 連 する 事 項 以 外 の 事 項
を 取 り 扱 っていることを 認 識 することが 重 要 である。これらは 次 に 掲 げる 事 項 を 含 む。 当 該
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