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San Diego Yu Yu, March 16, 2018

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ス タ ッフ 閑 談<br />

今 回 のテーマは「 妥 協 」<br />

111111<br />

▽「お 金 にゆとりが なくても、 蛇 口 を 小 まめ<br />

11<br />

に 閉<br />

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めなければ<br />

、 仕 事 に 満 足 できる!?」。なんだか 意 味 不 明 なフレーズだが、これは 先 日 、<br />

テレビジャパンで 放 送 された「NHK スペシャル AI に 聞 いてみた どうすんのよ!? ニッポン」で AI がはじき 出 した 提 言 だ。 専 門 家<br />

の 解 釈 によると、 自 分 にとって 大 切 なこと 以 外 の 些 細 なことは 妥 協 する、 最 低 限 で 良 いという 姿 勢 が 仕 事 の 満 足 度 を 上 げるのでは<br />

ないか、ということらしい。そういうタイプの 人 の 特 徴 としては、イライラしない、 寝 つきが 良 い、 虫 歯 があっても 治 療 しない、など<br />

が 挙 げられるとのこと。▽ そ う い え ば 、 昔 の 上 司 が 口 癖 の よ う に 言 っ て い た 。「“ こだわりどころ ”は 全 体 の<br />

2 割 程 度 でよい」。 手 を 抜 かずに 頑 張 っているのに、なぜか 空 回 りして、 不 完 全 燃 焼 気 味 だった 新 入 社 員 の<br />

自 分 を 見 かねての 忠 告 だった。 多 少 気 に 入 らない 部 分 があったとしても 深 追 いしないこと。 大 部 分 を 完 璧 に<br />

しようとして 自 分 を 苦 しくするのも、 無 駄 な 部 分 に 捕 われずに 妥 協 して 受 け 流 すのも 自 分 次 第 。そして、ある<br />

程 度 の 妥 協 も 正 しい 選 択 。 何 事 も、 目 指 すは「ほどほど」が 良 いと 思 うようになった。 広 く、 浅 く、 大 いに<br />

アバウト。その 方 が、かえってエネルギッシュに、 新 たな 可 能 性 を 見 いだす 余 地 があるような 気 がする。(NS)<br />

サンディエゴ・U-T 紙 に 連 載 中 の 人 生 相 談 シンジケートコラム “Dear Abby”を 毎 日 読 んでいる。ストレートに 主 張 するアメリカ 人 とは<br />

あつれき<br />

思 えないほど、 人 間 関 係 の 悩 みでは 日 本 人 の 気 配 りに 似 た 相 談 が 多 く、 回 答 も 不 要 な 軋 轢 を 避 けた 和 合 優 先 の 解 決 法 を 提 示 している。<br />

< A: 早 朝 や 夜 間 でない 限 り、 親 は 子 供 を 外 で 遊 ばせる 権 利 がある。 耳 栓 をして 眠 りにつくか、 引 っ 越 しを 考 えましょう><br />

いさか<br />

という 妥 協 的 な 回 答 ( 諍 いを 望 まないのは 万 国 共 通 か )。 一 方 、 離 婚 、 転 職 など、 人 生 の 決 断 を 迫 られる<br />

相 談 には 妥 協 を 許 さない、 切 れ 味 鋭 い 口 調 に 変 わる。< A: 不 満 ( 破 綻 している 結 婚 生 活 ) を 捨 てて、 不 安 ( 離 婚 ) を 選 びましょう> と 一 刀 両 断 。 不 満 へ<br />

かんおけ<br />

いや<br />

の 妥 協 は 我 慢 の 継 続 となり、 自 虐 的 な 癒 し の 中 で、 自 ら の 人 生 を 棺 桶 の 中 に 封 印 すること。 不 安 の 選 択 は<br />

一 切 の 妥 協 ができず、それを 克 服 する 闘 いへの 覚 悟 が 生 まれ、 与 えられた 運 の 強 さを 試 せる —— ( 組 織 か<br />

ら 出 て 自 らビジネスを 営 んでいる 方 々もそうでしょう )。アメリカで 生 きる 者 の 「 人 生 の 鉄 則 」とみた。(SS)<br />

妥 協 は「 相 手 に 歩 み 寄 り、 譲 ることで 意 見 をまとめること」という 意 味 の 言 葉 。もしかしたら、 我 が 家 に<br />

がんこあたま<br />

存 在 しない 言 葉 かもしれない ( 笑 )。 自 慢 じゃないけれど、 私 も 夫 も 頑 固 頭 の 持 ち 主 で、 自 己 主 張 が 強 く、<br />

相 手 の 意 見 に 100% 賛 成 するのはなかなか 難 しい。 大 体 meet in the middle のケースが 多 い ( 笑 )。<br />

そのため、 満 足 できる 解 決 策 を 話 し 合 いながら ( 喧 嘩 になる 場 合 も 結 構 ある )、 双 方 が 百 歩 譲 って “ 妥 協 案 ”<br />

を 取 りまとめることがほとんど。まるで 裁 判 所 みたい! アメリカに 来 たばかりの 頃 、 英<br />

語 力 があまりなかったので、 言 いたいことがなかなか 英 語 で 言 えず、いつも 一 人 で 静 かに、<br />

ムスッとした 顔 で 怒 っていた。 時 が 流 れ、 英 語 力 が UP し、 言 いたいことをちゃんと 言<br />

えるようになって、 今 ではよく「うるさい」と 夫 に 煙 たがられている。 考 えてみれば、そ<br />

こまで 自 分 の 意 見 を 固 持 し、 気 を 張 っていても 疲 れるだけで、 相 手 に 合 わせればいいじゃ<br />

な い か と も 思 う 。。。で 、 夫 に そ う し て も ら い た い !・・ やはり 私 は 頑 固 女 だ ( 笑 )。(S.C.C.N.)<br />

8 年 前 に 今 住 んでいるコンドに 越 してきた。 当 時 はシングルだったので、それまで 住 んでいたスタジオアパートに 比 べ<br />

ると、ゆったり 広 くて 快 適 。インテリアを 好 きなように 配 置 し、 日 当 りのよい 窓 辺 には 観 葉 植 物 を 置 き、 新 しい 部 屋 での<br />

生 活 に 気 持 ちが 華 やいでいた。しかし、 夜 中 に 上 の 部 屋 からの 物 音 がひどくて 驚 いた。 歩 き 回 る 音 、 家 具 を 引 きずる 音 、<br />

クローゼットを 開 け 閉 めする 音 、シュレッダーの 音 ・・・ 時 計 を 見 ると 夜 中 の2 時 ! 気 になって 全 然 眠 れない。そういえば、<br />

今 まで 下 の 階 に 住 んだことがなかったので、 上 の 階 の 物 音 というものを 体 験 したことがなかっ<br />

うるさ<br />

た。でも 毎 日 、 夜 中 の2、3 時 に 煩 いのはかなわない。 上 の 部 屋 に 住 んでいる 人 に、 夜 中 に 音<br />

を 立 てるのはやめてほしい 旨 を 伝 えたが、それが 自 分 の 生 活 のスケジュールだと 言 われてしまっ<br />

た。 彼 女 は 夜 の 9 時 に 帰 宅 し、いろいろしてから、 明 け 方 に 眠 りにつくそうだ。 今 では 上 の 物<br />

音 にすっかり 慣 れてしまった 私 だが、 夫 が 夜 中 の 物 音 が 気 になって、この 間 、 文 句 を 言 いに 行 った。<br />

やはり 全 く 聞 き 入 れてもらえなかった。もう 少 し、こちらの 意 見 も 聞 いてもらいたいものだ。(YA)<br />

△ 家 で 仕 事 をする 時 は、ダイニングテーブルが 私 の 仕 事 場 で、すぐそばに 猫 たちのご 飯 エリアがある。 仕 事 の 最 中 も、ご 飯 を 食 べに<br />

やってくる 猫 たちの 様 子 が 見 られて 面 白 い。 我 が 家 は 普 段 はカリカリご 飯 だけで、たまに 缶 詰 をあげるのだが、 猫 たちは 缶 詰 の 方 が 嬉<br />

しいらしい。そして 大 食 い 猫 CC は、ボールに 山 盛 りご 飯 が 入 っていないとガッカリらしい。それでも、 我 が 家 の 場 合 、お 腹 が 空 けば、<br />

カリカリでも、ボールに 半 分 以 下 しか 入 っていなくても、 我 慢 して 食 べなければいけないワケで、 猫 たちが 妥 協 して 食 べているのがありあ<br />

りと 分 かる。ごめんよ、 猫 たち。でも、このカリカリの 方 が 食 べ 過 ぎて 吐 くこともないし、 体 調 も 良 さそうだし。<br />

そういうことで 我 慢 してね。△ 猫 たちは、 夜 、 私 にくっついて 寝 るのが 好 きだ。C C は 先 住 猫 トラちゃんと<br />

仲 良 くしたいらしいが、トラちゃんはあまり CC とベタベタしたくないらしい。そんなワケで、ベッドに 横 になっ<br />

た 私 のそばに、どちらが 先 に 来 るかが 勝 負 。トラちゃんが 先 に 私 のそばに 場 所 を 確 保 すると、CC はトラちゃ<br />

かく<br />

んに 威 嚇 されるので、 妥 協 して 私 の 足 元 で 丸 くなって 寝 る。CC が 先 だと、トラちゃんはベッドの 上 にも 乗 らず、<br />

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大 妥 協 でひとり<br />

リビングのソファで 寝 ているようだ。どんな 気 持 ちで 寝 ているのだろうか。 気 になる。(RN)<br />

は<br />

惚 れた 腫 れたの 感 情 が 続 くのは、せいぜい1〜2 年 。あとは 我 慢 と 妥 協 の 精 神 で 続 けていくのが 結 婚 だ … と 誰 もが 口 々に 言 う。いわば、<br />

結 婚 は 我 慢 大 会 ?の 産 物 であると。 私 はその 我 慢 大 会 に 大 敗 してしまった 組 である。 元 来 が、 本 来 しなくてもいい 我 慢 はできるだけし<br />

たくない、と 豪 語 して 生 き 続 けているが、 結 婚 のみならず、 家 族 、 会 社 、 友 達 など、 自 分 という 殻 から 一 歩 出 ると、そこにある 人 間 関<br />

係 を 避 けては 通 れない。 彼 らは 自 分 と 全 く 同 じ 考 えを 持 っているワケもないのだから、 意 見 の 違 いが 生 じた 時 は、どちらかが 妥 協 して<br />

相 手 に 合 わせるか、あるいは 双 方 が 少 しずつ 歩 み 寄 って 解 決 策 を 見 出 すか、それ 以 外 に 円 滑 な 関 係 は 保<br />

てない。いつかテレビで 田 村 正 和 が 「 人 と 折 り 合 いをつけて 暮 らすのに 疲 れた。だから 一 人 暮 らしがいい」<br />

と 言 っていた。 仕 事 関 係 や 友 達 関 係 など「 折 り 合 い」をつけなくては 保 てない 関 係 は、なかなか 捨 てるに<br />

捨 てられない。 結 婚 は 頑 張 れば 捨 てられる。そして、 一 人 の「 自 由 」を 享 受 できるが、 同 時 に「 孤 独 」も 勝<br />

手 についてくる。あるいは 自 分 で 捨 てなくても、「 老 い」がいつかは 自 由 と 孤 独 を 運 んできてくれる。この<br />

2つをどう 妥 協 させて 生 きていくか。まさに 終 活 の 課 題 。しかし、それももうすぐ? 怖 い 話 ではある。(Belle)<br />

Uber 愛 好 歴 数 年 になるんだけど、 初 めの 頃 はタクシーと 同 じで、 自 分 だけ 乗 るサービスしかなかったので、 自 分 専 用 で<br />

Uber に 乗 っていた。その 後 、 相 乗 りサービスが 登 場 して、 知 らない 人 との 相 乗 り 経 験 を 積 んでいる ( 笑 )。あ、 説 明 しますと、<br />

Uber はタクシーに 代 わって 誕 生 した、 個 人 事 業 主 が 自 分 の 車 で 配 車 サービスをする 会 社 システム ( 知 ってるね! 笑 )。 相 乗 り<br />

に 慣 れてくると、 一 人 で 乗 車 する 料 金 より 安 価 なので、ずーーっと 相 乗 り。でも、 快 適 相 乗 りサービスに 最 近 異 変 が! 普 段 は<br />

迎 えに 来 てくれる 地 点 を Uber に 知 らせるのだけど、お 迎 え 地 点 はその 場 だから、 自 分 はどこにも 動<br />

かなくていい。でも 先 週 、Uber がわたしの 所 へ 迎 えに 来 ず、どこどこまで 歩 いて 行 って 待 ってなさい、<br />

と 言 ってきた! Uber は 昨 今 、 乗 車 料 金 の 値 上 げ、 運 転 手 へのコミッションの 引 き 下 げと、 消 費 者 と<br />

ドライバーに 不 利 な 対 策 を 次 々と 打 ち 出 してきた。そして 「あなたが Uber のところまで 来 なさい」と、<br />

そもそも 一 歩 も 歩 きたくないから Uber を 呼 んでいるわたしに 妥 協 しろと? ( 笑 ) というか、おい、そ<br />

1 1<br />

このデ 部<br />

あやも<br />

( あたいの 部 活 笑 )、つべこべ 言 わずに、 歩 けー! ( 笑 )。( りさ 子 と 彩<br />

なつき<br />

みほし<br />

雲 と 那 月 と 満 星 が 姪 )<br />

妥 協 とは、「 対 立 した 物 事 で 双 方 が 納 得 しない 場 合 、 一 方 が 他 方 に、または 双 方 が 譲 ることで 意 見 をまとめること 」。 考 えて<br />

みると、 私 は 妥 協 の 多 い 人 生 を 歩 んできた 気 がする。5 人 兄 弟 の 末 っ 子 で、 上 の 姉 たちとも 歳 が 離 れているためか、 自 分 の 家<br />

族 を 持 って 子 供 がいる 今 でもなお、あれやこれやと 言 われる。でも、 私 自 身 も 姉 や 親 の 言 う 通 りにしてしまうことが 多 い。 一 般<br />

的 に 末 っ 子 は 甘 やかされて 育 つとか、 我 がままだと 言 われるようだが、 自 分 の 意 見 を 押 し 通 すチャンスもあまりない。したがって、<br />

言 いたいことはあっても 話 を 聞 いているうちに 「そうかも … 」 と 、 相 手 の 意 見 に 同 調 し て い る 。 自 分<br />

の 考 えを 通 すことを 放 棄 しているだけなのかもしれないが、 自 分 を 通 すより、 相 手 に 合 わせた 方 が<br />

楽 だと 思 っている。 特 に、 私 の 夫 は 頑 固 者 だから、 私 は 彼 の 意 見 をよほどのことがなければ 否 定 し<br />

ない。 頑 固 者 相 手 に 話 すと 疲 れるだけだからだ。どうせ 最 終 的 に 相 手 の 意 見 が 通 るのだから、 余 計<br />

な 体 力 を 使 わず 初 めから 妥 協 したほうがよい。ただ、 最 近 の 夫 は、 私 が 何 も 意 見 を 言 わないことに<br />

不 満 を 持 っているようだ。で も さ 、 言 っ た と こ ろ で 、ち ゃ ん と 聞 き 入 れ る わ け ? え? ( 私 の 心 の 声 )。(SU)<br />

SAN DIEGO YU-YU MARCH <strong>16</strong>, <strong>2018</strong> 67

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