先使用権制度の円滑な利用に関する 調査研究報告書

問3 特許法 64 条に｢当該行為を継続して行い又は当該行為を行う権利を有する。｣
と規定されているように、先使用権は優先日前の所定行為を継続して実行する権利で
あるが、他者の出願の優先日前に実施していた発明の実施形式と、優先日後に実施し
ている発明の実施形式が異なる場合、先使用権は認められるか。 ・・・・・・・ 6
問4 先使用権者は、特許法 60 条に定義された実施行為を変更することはできるのか。
例えば、優先日前に輸入・販売していた場合、優先日後に製造・販売に変更すること
はできるか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
問5 先使用権者は、他者の優先日後に、生産規模の拡大、輸入規模の拡大、販売地
域の拡大をすることが認められるか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
問6 先使用権の効力は先使用権者ではない者にも及ぶのか。 ・・・・・・・・・ 9
問7 先使用権は移転できるか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
問8 先使用権を立証する手段としてどのようなものがあるか。 ・・・・・・・ 10
[4]判例要旨一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
2.独国における先使用権制度について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
[1]先使用権制度の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
[2]先使用権が争われた判例一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
[3]先使用権制度に関する問及び回答 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
問1 先使用権が認められるためには、12 条に｢特許の効力は、出願時に既にドイツ
でその発明を実施していた者又は実施のために必要な準備をしていた者に対しては及
ばない。｣と規定されている。ここでいう｢実施のために必要な準備｣とはどのようなこ
となのか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36