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N E W S<br />
BROWSER<br />
日 本 が 分 かる、 世 界 が 見 える…<br />
12/13/14-1/7/15<br />
記 事 & 写 真 : 共 同 通 信 社<br />
JAPAN & WORLD<br />
12/27<br />
12/27 1/5<br />
独 創 的 な 受 賞 作 に 注 目<br />
第 36 回 サントリー 学 芸 賞<br />
松 陰 の 妹 を 主 人 公 に 群 像 劇<br />
大 河 ドラマ「 花 燃 ゆ」<br />
身 近 な 意 識 を % で 紹 介<br />
ローカル3 局 が 合 同 制 作<br />
第 36 回 サントリー 学 芸 賞 の 贈 呈 式 が 東 京 都 内 で 開 かれ、8<br />
人 が 賞 を 受 けた。 広 く 社 会 や 文 化 を 考 える 研 究 や 評 論 活 動 を<br />
たたえてきた 同 賞 らしく、 従 来 の 学 問 の 枠 にとらわれない 独<br />
創 的 な 受 賞 作 が 目 立 った。<br />
芸 術 ・ 文 学 部 門 で 受 賞 した 互 盛 央 さんの「 言 語 起 源 論 の 系<br />
譜 」は、 言 語 の 起 源 を 追 うことで、 社 会 の 起 源 や 国 家 とは 何<br />
かを 問 いかける。 選 考 委 員 の 沼 野 充 義 ・ 東 大 教 授 は「 驚 嘆 す<br />
べき 博 識 ぶりだ。 圧 倒 されるような 調 査 分 析 で、 物 語 的 な 骨<br />
格 もある」と 絶 賛 した。<br />
国 を 荒 廃 させる 戦 乱 や 災 害 の 後 、「 立 て 直 す」ことに 日 本 文<br />
化 の 創 造 性 が 発 揮 されたと 主 張 する 京 都 造 形 芸 術 大 非 常 勤 講<br />
師 の 福 嶋 亮 大 さんの「 復 興 文 化 論 」は、 思 想 ・ 歴 史 部 門 での<br />
受 賞 。 文 芸 評 論 も 手 がける 福 嶋 さんは「アカデミックな 研 究 者<br />
で な い 素 人 が 、 蛮 勇 を 振 るってこそ 書 ける 本 も あ る 」 と 語 った 。<br />
政 治 ・ 経 済 部 門 では、 韓 国 の 通 商 政 策 と 社 会 福 祉 政 策 を 取<br />
り 上 げた「 先 進 国 ・ 韓 国 の 憂 鬱 」で 受 賞 した 大 西 裕 ・ 神 戸 大<br />
教 授 が「 嫌 韓 でも 親 韓 でもなく、 対 象 を 突 き 放 し、その 国 の<br />
リアリティーを 提 示 すること」を 念 頭 に 書 いたと 述 懐 。「なぜ<br />
日 本 の 公 教 育 費 は 少 ないのか」の 中 沢 渉 ・ 大 阪 大 准 教 授 は、<br />
所 得 格 差 が 世 代 間 で 継 承 される 懸 念 が 強 まる 中 、「お 金 がなく<br />
て 進 学 を 諦 める 人 が 多 い 社 会 であってはいけない」と 訴 えた。<br />
* 写 真 は 第 36 回 サントリー 学 芸 賞 の 受 賞 者 ら<br />
大 河 ドラマ「 花 燃 ゆ」 第 1 回 「 人 むすぶ 妹 」(テレビジャ<br />
パン、<strong>2015</strong> 年 1 月 4 日 午 後 5:00、 再 午 後 10:00、 全 50 回 )<br />
× × × ×<br />
吉 田 松 陰 の 妹 に 生 まれた 主 人 公 文 が 激 動 の 幕 末 を 力 強<br />
く 生 き 抜 く 物 語 。 主 演 は 井 上 真 央 。<br />
長 州 ・ 萩 の 松 下 村 塾 には 熱 い 議 論 を 交 わす 若 者 が 集 っ<br />
ていた。その 中 で 明 るい 笑 顔 を 見 せる 文 ( 井 上 )。 物 語 は<br />
活 気 ある 場 面 から、 文 が 小 さいころへとさかのぼる。<br />
幼 い 文 ( 山 田 萌 々 香 ) は 志 高 い 兄 の 松 陰 ( 伊 勢 谷 友 介 )<br />
を 尊 敬 し 慕 っていたが、 自 身 は 人 見 知 りで 内 気 な 性 格 。あ<br />
る 時 、 川 辺 で 一 人 の 青 年 に 遭 遇 するが、 上 手 に 話 せないま<br />
ま 逃 げ 帰 ってしまう。 青 年 は 後 に 文 の 人 生 に 大 きく 関 わる<br />
ことになる 小 田 村 伊 之 助 ( 大 沢 たかお )。 文 は 小 田 村 が 書<br />
物 を 落 としたことに 気 付 き 勇 気 を 振 り 絞 って 届 けようとした<br />
ところ、 騒 動 に 発 展 してしまう…。<br />
文 や 志 士 たちの 群 像 劇 で、 松 陰 や 小 田 村 の 物 語 も 同 時<br />
進 行 する。 他 にも 鍵 を 握 る 人 物 が 次 々 登 場 し、 展 開 に 期<br />
待 を 持 たせる 幕 開 けだ。<br />
主 人 公 が 1 年 間 のドラマで 歩 む 道 のりを、 重 厚 で 疾 走 感<br />
の あ る タイトル バッ ク や 音 楽 が 予 感 さ せる 。C G や ス ロ ー モ ー<br />
ションの 演 出 も 凝 らされ、ドラマチックな 映 像 も 楽 しめる。<br />
* 写 真 は 大 河 ドラマ「 花 燃 ゆ」より。 井 上 真 央<br />
身 近 な 事 柄 への 世 間 の 意 識 をパーセンテージで 紹 介 す<br />
るバラエティー 番 組 「%ラボ」が1 月 9 日 午 後 11 時 15 分 から、<br />
名 古 屋 テレビ、 北 海 道 テレビ、 九 州 朝 日 放 送 で 放 送 される 。<br />
テレビ 朝 日 系 ローカル3 局 の 合 同 制 作 。<br />
アンケートなどを 基 に「ストレス」「 結 婚 」「 離 婚 」など<br />
5つのテーマを 取 り 上 げる。「ストレス」では「レジの 行 列<br />
に 店 員 が 気 付 かない」といった 日 常 よくある 場 面 をドラマ<br />
で 再 現 。 言 葉 遣 いやトイレの 使 い 方 などで 何 %の 人 がい<br />
ら 立 ちを 感 じるかも 調 べる。「 離 婚 」では、 芸 人 たちが 経<br />
験 談 を 打 ち 明 け、 世 の 中 の 意 識 と 照 らし 合 わせる。<br />
テーマによって、 他 人 の 意 識 に 共 感 したり、 周 囲 の 考 え<br />
に 気 付 いたりして 楽 しめそうだ。 出 演 はカンニング 竹 山 、<br />
藤 本 美 貴 ら。 俳 優 の 小 沢 仁 志 も「V シネマ ( ビデオ 専 用 映<br />
画 )」の 実 態 を 紹 介 する。<br />
* 写 真 は「% ラボ」の 出 演 者 ら。 前 列 左 端 は 小 沢 仁 志<br />
日 本 の 百 寿 者 、2050 年 には 60 万 人 超<br />
受 け 入 れ、 高 まる 幸 福 感<br />
32 SAN DIEGO YU-YU JANUARY 16, <strong>2015</strong><br />
健 康 長 寿 のシンボルとされてきた 百 寿 者 をめぐる 研 究 が 進 んでいる。 食 事 や 生 活 習 慣 に 加 え、<br />
遺 伝 子 など 科 学 的 な 調 査 も 本 格 化 。その 驚 くべき 若 々しさが 注 目 されがちだが、 心 理 面 から<br />
の 研 究 者 は「 上 手 に 老 いを 受 け 入 れることで、 幸 福 感 を 得 ている 百 寿 者 も 少 なくない」と 指 摘 する。<br />
国 が 調 査 を 始 めた1963 年 、 百 寿 者 は153 人 だった。 団 塊 世 代 が 100 歳 になる 2050 年<br />
ごろには、60 万 人 を 超 えると 推 計 されている。<br />
「ただ 認 知 機 能 なども 衰 えず、 自 立 して 生 活 できている 人 は 2 割 ほどです」。15 年 ほど 前 か<br />
ら 400 人 以 上 の 百 寿 者 に 会 い、 長 寿 の 理 由 や 老 年 期 の 幸 福 度 などについて 調 べてきた、 大<br />
阪 大 の 権 藤 恭 之 准 教 授 ( 老 年 心 理 学 )は 話 す。<br />
権 藤 准 教 授 が 注 目 するのは、 百 寿 者 の 心 のありようだ。「 寝 たきりになっていても、『 幸 せです』と 答 える 人 が 珍 しくない」。<br />
意 思 疎 通 など 百 寿 者 の 調 査 には 制 約 もあるが、 多 くの 示 唆 を 得 られるという。<br />
「 肉 体 的 な 衰 えをどう 受 け 入 れるか。 体 の 健 康 と 心 の 健 康 は 必 ずしも 関 連 しておらず、 若 さを 保 つことだけが 幸 せな 老 年 期<br />
の 条 件 ではないようだ」と 分 析 している。