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第 124 回 日 本 森 林 学 会 大 会 プログラム

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T5:<strong>森</strong><strong>林</strong>資源の積極的な利用に伴う生態系サービス間のトレードオフ:<strong>森</strong><strong>林</strong>管理と流域管理のバランスポイ<br />

ントを探る<br />

コーディネーター:福島慶太郎(京都<strong>大</strong><strong>学</strong>フィールド科<strong>学</strong>教育研究センター)<br />

3月26<strong>日</strong>(13:45~17:45) I<strong>会</strong>場<br />

<strong>森</strong><strong>林</strong>・<strong>林</strong>業再生プランが遂行される昨今,莫<strong>大</strong>な<strong>森</strong><strong>林</strong>資源を蓄積するに至った<strong>日</strong><strong>本</strong>の人工<strong>林</strong>では搬出間伐が推進され,従来<br />

の定性間伐のほか,列状・帯状・群状などの小面積皆伐に近い形での間伐が行われている。こうした,いわゆる<strong>森</strong><strong>林</strong>の生産機能と<br />

いう<strong>森</strong><strong>林</strong>生態系の供給サービスが再注目される一方で,<strong>森</strong><strong>林</strong>施業に伴う生態系攪乱が,他の生態系サービス,たとえば水質浄<br />

化・水源涵養機能などの基盤・調整サービスにネガティブな影響を与えることも指摘されている。加えて,近年,窒素降下物の増加<br />

に起因する窒素飽和現象が都市周辺の<strong>森</strong><strong>林</strong>で顕在化し始め,またシカによる植生衰退が全国に拡<strong>大</strong>するなど,<strong>森</strong><strong>林</strong>を取り巻く環<br />

境が急速に変化しており,<strong>森</strong><strong>林</strong>流出水の水質にその影響が出ている地域も見られている。このような環境下で,生態系サービスを<br />

重視した持続可能な<strong>森</strong><strong>林</strong>管理を考えていくためには,<strong>森</strong><strong>林</strong>の生産機能とトレードオフの関係にある水質浄化機能の評価が必要不<br />

可欠であるといえる。また,<strong>森</strong><strong>林</strong>管理による<strong>森</strong><strong>林</strong>流出水の水質変化は一時的なものである場合もあるが,それを許容しうるか否か<br />

は<strong>森</strong><strong>林</strong>域だけで判断されるものでなく,河川で連結された<strong>森</strong>里海からなる流域全体の問題にもなる。すなわち,<strong>森</strong><strong>林</strong>管理の影響を<br />

<strong>森</strong>里海の連環を通じた流域全体の問題としてとらえたときに,<strong>森</strong><strong>林</strong>資源の積極利用を期待する"川上"と,バランスの変化する<strong>森</strong><strong>林</strong><br />

の生態系サービスを受け止める"川下"との関係性にも着目せねばならない。<strong>本</strong>セッションでは,今後さらに積極的に行われていく<br />

であろう<strong>森</strong><strong>林</strong>資源利用の実情と,その一方でまだ十分に考慮されているとはいいがたい他の生態系サービスへの影響を概括的に<br />

取りまとめる。そのうえで,<strong>森</strong><strong>林</strong>管理が流域に及ぼす影響や,流域にすむ様々な価値観を持った人間の意識についての最新の知<br />

見を紹介し,今後 10 年間で木材自給率 50%を掲げる<strong>日</strong><strong>本</strong>の<strong>森</strong><strong>林</strong>管理・流域管理のあり方について議論したい。<br />

T6:<strong>森</strong><strong>林</strong>バイオマスのエネルギー利用~発電の可能性と熱利用について<br />

(27)<br />

コーディネーター:久保山裕史(<strong>森</strong><strong>林</strong>総合研究所)<br />

3月26<strong>日</strong>(13:45~17:45) J<strong>会</strong>場<br />

地球温暖化防止やエネルギー自給率の向上だけでなく,未利用間伐材の需要として,あるいは地域の雇用創出の観点からも<br />

木質バイオマスのエネルギー利用は注目を集めてきた。しかし,<strong>森</strong><strong>林</strong>系のバイオマス利用に関しては,さほど拡<strong>大</strong>しておらず,<br />

2012 年 7 月にスタートした再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)への期待が高まっているところである。公表された買<br />

取価格が<strong>大</strong>方の予想よりも高額であったことから,バイオマス発電の増加が予想されているが,FIT が<strong>林</strong>業にどのような影響を及ぼ<br />

すのかについては今のところ定かでない。そこで,<strong>本</strong>セッションにおいては,以下の 4 つのトピックスを中心として,今後の木質バイ<br />

オマス利用拡<strong>大</strong>のあり方についてディスカッションを行いたい。<br />

1)内外の木質バイオマス政策の動向<br />

2)バイオマスのエネルギー利用に関するビジネスモデル(事例)<br />

3)バイオマス原料の供給手法(コスト,安定性,品質等)<br />

4)バイオマス供給の持続性

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