講義要綱 PDFファイル【冊子版】※2013/3/11現在 - 慶應義塾大学-塾生HP
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共通授業科目<br />
し、主として後者の方に気を使って生きた人、つまりソクラテスは<br />
彼が批判したソフィストたちと違わない考え方を長く採用していた<br />
人であり、しかし人生の岐路において後者の生き方を否定し、前者<br />
を貫徹する態度に移行した人であったことを紹介することから、こ<br />
の政治学は始まる。<br />
「人の目にどう映るか」を気にしていたソクラテスをどう説明す<br />
るのか。ソクラテスは自分では書いたものを残さなかったので、彼<br />
について書いていたプラトンの文章を借りて、ソクラテスを考えて<br />
みることから始めて、トーマス・ホッブズ(AC1588-AC1679)、ジョ<br />
ン・ロック(AC1632-AC1704)、ジェレミー・ベンサム(AC1748-1832)<br />
の著作まで考察を進めてゆきたい。<br />
テキスト(教科書):<br />
なし<br />
政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />
民主主義の政治学<br />
【文経法商医理薬】<br />
【文経法商医理薬】<br />
【文経法商医理薬】<br />
岡山 裕<br />
授業科目の内容:<br />
民主主義的な統治が望ましいという考えは、今日世界のかなり広<br />
い範囲に浸透しています。日本でも、政治的な問題が生じると「政<br />
治をより民主的に」「真の民主主義を実現しよう」といった声がしば<br />
しば聞かれます。しかし、民主主義という統治形態が他よりも望ま<br />
しいと広く考えられるようになったのは、世界史上では割に最近の<br />
ことです。それに、民主主義が実現すれば理想の政治が直ちに出現<br />
するわけではなく、また民主主義という政治の方式は固有の難しさ<br />
を抱えていることが知られています。この授業では、民主主義をた<br />
だ礼賛するのでなく、むしろ民主主義という「暴れ馬」をどうした<br />
ら乗りこなせるのかという観点から、政治の諸側面を検討していき、<br />
そのなかで政治学の基本的な発想法を身につけてもらうことを目的<br />
としています。<br />
(進行予定は修正の可能性があるので留意すること)<br />
テキスト(教科書):<br />
とくに指定しません。<br />
政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />
日本の政治<br />
岡山 裕<br />
授業科目の内容:<br />
日本の政治を中心に、先進民主義国の国内政治について考えるう<br />
えで、本質的に重要と考えられる諸要素を取り上げて検討を加えま<br />
す。ただし、現代政治の動向を具体的な事実・出来事に即して解説<br />
していくわけではなく、実際に生じる政治現象が理論やモデルとい<br />
う分析上の道具立てを使ってどのように説明されうるか、また説明<br />
がいかに困難かといった、分析的な発想を身につけてもらうことに<br />
重点をおきます。なかでも、(新)制度論と呼ばれる、政治学のみな<br />
らず社会科学の多くの分野で今日重要とされている考え方を体得し<br />
てもらうのが重要なねらいとなります。<br />
テキスト(教科書):<br />
とくに指定しません。<br />
政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />
事例から学ぶ政治学<br />
片山 善博<br />
授業科目の内容:<br />
政治には常に権力が伴う。その権力をいかに民主的に作動させる<br />
かは、今日の社会にとって極めて重要な課題である。国政では憲法<br />
がその枠組みを定め、地方政府のレベルでも様々な仕組みが設けら<br />
れている。これら国政及び地方政治における民主主義の原理や仕組<br />
みについて、できる限り現実に日々生起する事象を教材として取り<br />
上げながら学び、かつ、今後の民主主義の進展のための課題につい<br />
ても理解を深めたい。<br />
テキスト(教科書):<br />
特に指定しない。講義資料を毎回「授業掲示板」に掲載する。<br />
28<br />
政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />
事例から学ぶ政治学<br />
【文経法商医理薬】<br />
【文経法商医理薬】<br />
【文経法商医理薬】<br />
【文経法商医理薬】<br />
【文経法商医理薬】<br />
片山 善博<br />
授業科目の内容:<br />
春学期の授業を踏まえ、財政の民主統制、政治や行政の透明性拡<br />
大、さらには教育改革や地方分権改革などわが国における主要な政<br />
治課題について取り上げ、その中から民主主義や民主政治にとって<br />
大切な要素を抽出することにより、政治学を具体的かつ実践的に学<br />
ぶこととする。併せて、日頃中央・地方の政治をめぐって生じる様<br />
々な事象を通じて、履修者がこれらの本質を読み取り、自ら主体的<br />
に考える力を身につけるようにしたい。<br />
テキスト(教科書):<br />
特に指定しない。講義資料を毎回「授業掲示板」に掲載する。<br />
政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />
政治学の問いかけ<br />
小嶋 華津子<br />
授業科目の内容:<br />
権力はどのように行使されるべきか。平等な社会とはどのようなも<br />
のか。民主はいかにして実現されるのか。本講義では、政治学の扱<br />
うさまざまな「問いかけ」を、身近な例をあげながら論じていく。<br />
テキスト(教科書):<br />
教科書は特に指定しない。授業時に参考文献を紹介する。<br />
政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />
世界の政治を考える<br />
小嶋 華津子<br />
授業科目の内容:<br />
国際政治のパワー・バランスは何によって規定されているのか。グ<br />
ローバリゼーションは、国際政治にいかなる変化をもたらしたのだ<br />
ろうか。本講義では、国際政治学で扱う諸テーマを、身近な例をあ<br />
げながら論じていく。<br />
テキスト(教科書):<br />
教科書は特に指定しない。授業時に参考文献を紹介する。<br />
政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />
政治学概論<br />
松元 雅和<br />
授業科目の内容:<br />
本授業は、政治学に関する入門的知識を学ぶことを目的としてい<br />
ます。日々のニュース報道や新聞報道で見聞するように、「政治」は<br />
私たちの生活に非常に密着したものです。しかし、政治が具体的に<br />
どのような仕組み・メカニズムのもとに成り立っているかは、一見<br />
して理解しづらいかもしれません。本授業では、政治を「集合的意<br />
思決定」の行為と捉えたうえで、その仕組み・メカニズムについて、<br />
基礎から分かりやすく説明していきます。<br />
テキスト(教科書):<br />
加茂利男・大西仁・石田徹・伊藤恭彦『現代政治学 第3版』有斐閣<br />
アルマ、2007年 ISBN: 978-4641123311(入手に関する指示は初回<br />
の授業で行います)<br />
政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />
政治思想概論<br />
松元 雅和<br />
授業科目の内容:<br />
本授業は、政治思想に関する入門的知識を学ぶことを目的として<br />
います。古代ギリシアの時代から続いてきたヨーロッパ政治思想の<br />
営みは、今日の政治社会に多大な影響をもたらしており、それは現<br />
代日本にとっても例外ではありません。本授業では、当時の歴史的<br />
状況と照らし合わせながら、古典古代から近現代までの代表的政治<br />
思想家の議論について、基礎から分かりやすく説明していきます。<br />
テキスト(教科書):<br />
小笠原弘親・小野紀明・藤原保信『政治思想史』有斐閣、1987年<br />
ISBN: 978-4641059092(入手に関する指示は初回の授業で行います)