17.10.2013 Views

講義要綱 PDFファイル【冊子版】※2013/3/11現在 - 慶應義塾大学-塾生HP

講義要綱 PDFファイル【冊子版】※2013/3/11現在 - 慶應義塾大学-塾生HP

講義要綱 PDFファイル【冊子版】※2013/3/11現在 - 慶應義塾大学-塾生HP

SHOW MORE
SHOW LESS

Create successful ePaper yourself

Turn your PDF publications into a flip-book with our unique Google optimized e-Paper software.

2


Homo sapiens<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

3


共通授業科目<br />

医療・福祉の行政 2 単位(秋学期)<br />

医療・福祉を中心とする社会保障制度の基本的知識を習得する<br />

【文経法政商薬】<br />

霜鳥 一彦<br />

授業科目の内容:<br />

少子高齢社会が進展するなか、医療や福祉行政を含む社会保障制<br />

度は、社会を支えるセーフティ・ネットとして益々その役割が大き<br />

くなっています。そのため社会保障制度の持続可能性を維持するた<br />

め、その見直し・再構築が求められています。しかし、その方向性<br />

について様々な意見があり、国民の意見が一致しているわけではあ<br />

りません。本講義では社会保障制度の現状について基本的な理解を<br />

得ながら、今後の制度全体の方向性を考える上での視点・材料を提<br />

供する。また、医療・福祉行政について、社会人として、さらに今<br />

後薬業・医療の世界で携わることを念頭に理解しておくべきことを<br />

中心に講義をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用せず(スクリーンを使って講義します)<br />

映像・音響文化論 2 単位(春学期)<br />

映像・音響文化論 2 単位(秋学期)<br />

現代美術の鑑賞方法<br />

【文経商医理薬】<br />

*春・秋とも同一の内容です。<br />

荒木 夏実<br />

授業科目の内容:<br />

・映像作品を中心に現代美術の鑑賞方法を学び、その構造や意味に<br />

ついて考える。<br />

・国内外で活躍するアーティストの作品の知識を得て、現代美術の<br />

潮流を知る。<br />

・作品に表れる今日的なテーマを通して、世界の歴史、政治、文化、<br />

時事問題を展望し、自分をとりまく社会と自分自身との関わりにつ<br />

いて考える。<br />

・キーワード:フィクションとリアリティー、権力の構造、マイノ<br />

リティーの視点、歴史、差別、共依存、家族、「常識」を疑うetc.<br />

テキスト(教科書):<br />

指定なし<br />

音楽Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

交響曲の歴史(1)~18 世紀から 19 世紀前半まで<br />

【文経法政商医理薬】<br />

池上 健一郎<br />

授業科目の内容:<br />

交響曲(シンフォニー)は、18世紀以降のヨーロッパ芸術音楽を<br />

語る上で極めて重要なジャンルです。一般的には、「多楽章からなる<br />

オーケストラのための大規模な作品」と定義されますが、実際には<br />

時代や作曲家によって解釈が異なります。本講義は、ジャンル史の<br />

展開を概観しながら、「交響曲とは何か?」を改めて問うことを目的<br />

としています。<br />

春学期は、18世紀初頭から19世紀前半までの歴史的展開を概観し<br />

ます。特に、ジャンル史の頂点をなすルートヴィヒ・ヴァン・ベー<br />

トーヴェン(1770‒1827)の作品については、数回を割いて重点的に<br />

扱う予定です。講義は、毎回特筆すべき交響曲作品を一つ取り上げ、<br />

歴史的背景や成立史にも言及しつつ、その様式的特徴やジャンル史<br />

上の意義についてお話しするという形をとります。講義の後半には、<br />

実際に作品を鑑賞する時間を取ります。<br />

受講するにあたって、音楽史の知識や楽器演奏の経験等は前提と<br />

しませんが、音楽を主体的に聴き、感じ、そして考える姿勢を期待<br />

します。<br />

4<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

音楽Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

交響曲の歴史(2)~19 世紀後半から 20 世紀まで<br />

【文経法政商医理薬】<br />

池上 健一郎<br />

授業科目の内容:<br />

交響曲(シンフォニー)は、18世紀以降のヨーロッパ芸術音楽を<br />

語る上で極めて重要なジャンルです。一般的には、「多楽章からなる<br />

オーケストラのための大規模な作品」と定義されますが、実際には<br />

時代や作曲家によって解釈が異なります。本講義は、ジャンル史の<br />

展開を概観しながら、「交響曲とは何か?」を改めて問うことを目的<br />

としています。<br />

秋学期は、19世紀後半から20世紀へ至る歴史的展開を概観します。<br />

特に、ジャンル史の転換点とも言えるグスタフ・マーラー(1860‒<br />

1911)の作品については、数回を割いて重点的に扱う予定です。講<br />

義は、毎回特筆すべき交響曲作品を一つ取り上げ、歴史的背景や成<br />

立史にも言及しつつ、その様式的特徴やジャンル史上の意義につい<br />

てお話しするという形をとります。講義の後半には、実際に作品を<br />

鑑賞する時間を取ります。<br />

秋学期のみの履修も可能ですが、春学期とあわせて履修した方が<br />

より話の流れは理解しやすいでしょう。受講するにあたって、音楽<br />

史の知識や楽器演奏の経験等は前提としませんが、音楽を主体的に<br />

聴き、感じ、そして考える姿勢を期待します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

音楽Ⅰ(火4) 2 単位(春学期)<br />

バロック期と古典期の音楽:楽器と器楽作品<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

石井 明<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は「知識伝達型」です。一年を通じて履修する学生を主<br />

な対象者として開講します。しかしながら、半期のみの履修も可能<br />

です。後期のみに授業の履修を希望する学生は、前期の授業内容を<br />

後期開始前に把握しておくことを強く薦めます。追加履修について<br />

は、前期は原則認めませんが、後期については受け入れます。<br />

西洋音楽史上では、1600年前後において新しい形の声楽作品、す<br />

なわちオペラの誕生を見ます。そしてこれがその後の200年間、つま<br />

りバロック期と古典期において音楽文化を牽引する役目を担うこと<br />

になります。その一方でこの時代は、それ以前とは比較にならない<br />

ほど器楽が大きく発展した時期でもありました。そして18世紀が終<br />

わるころまでに器楽は成熟し、器楽作品のみで構成される本格的な<br />

コンサートが頻繁に開かれるまでなりました。そして、ベートーヴ<br />

ェン、ハイドンなど、声楽作品よりは器楽作品の方がよく知られる<br />

作曲家たちの存在が大きく注目されるようになっていきました。<br />

このような器楽の飛躍の理由の一つに、楽器の発展を挙げること<br />

ができます。これには、作曲家・音楽家たちが、時代の変化ととも<br />

に楽器に何を求めるようになっていったのかということが反映され<br />

ているだけでなく、楽器職人たちによる、それぞれの楽器が持つ可<br />

能性の拡大という要素も忘れることはできません。<br />

そこでこの授業では、当時使われていた楽器を鍵盤楽器、弦楽器、<br />

管楽器に分けてそれぞれについて考察し、各楽器がどのように理解<br />

されていたのか、どのように活用されていたのか、そしてどのよう<br />

な社会的な役割が与えられていたのかなどを考えていきます。そし<br />

てこれらの楽器のためにどのような器楽作品が書かれていったのか<br />

ということと、それらの作品が、時の経過とともにどのような発展<br />

を見せたのかということを、楽器の観点から分析していきます。ま<br />

た、各楽器について個々に捉えるだけでなく、これらの楽器の組み<br />

合わせ(アンサンブル)にも注目し、楽器がどのように器楽作品の<br />

発展に貢献したかということを探っていきます。<br />

音楽Ⅱ(火4) 2 単位(秋学期)<br />

バロック期と古典期の音楽:楽器と器楽作品<br />

石井 明<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は「知識伝達型」です。一年を通じて履修する学生を主<br />

な対象者として開講します。しかしながら、半期のみの履修も可能


【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

です。後期のみに授業の履修を希望する学生は、前期の授業内容を<br />

後期開始前に把握しておくことを強く薦めます。追加履修について<br />

は、前期は原則認めませんが、後期については受け入れます。<br />

西洋音楽史上では、1600年前後において新しい形の声楽作品、す<br />

なわちオペラの誕生を見る。そしてこれがその後の200年間、つまり<br />

バロック期と古典期において音楽文化を牽引する役目を担うことに<br />

なります。その一方でこの時代は、それ以前とは比較にならないほ<br />

ど器楽が大きく発展した時期でもありました。そして18世紀が終わ<br />

るころまでに器楽は成熟し、器楽作品のみで構成される本格的なコ<br />

ンサートが頻繁に開かれるまでなりました。そして、ベートーヴェ<br />

ン、ハイドンなど、声楽作品よりは器楽作品の方がよく知られる作<br />

曲家たちの存在が大きく注目されるようになっていきます。<br />

このような器楽の飛躍の理由の一つに、楽器の発展を挙げること<br />

ができます。これには、作曲家・音楽家たちが、時代の変化ととも<br />

に楽器に何を求めるようになっていったのかということが反映され<br />

ているだけでなく、楽器職人たちによる、それぞれの楽器が持つ可<br />

能性の拡大という要素も忘れることはできません。<br />

そこでこの授業では、当時使われていた楽器を鍵盤楽器、弦楽器、<br />

管楽器に分けてそれぞれについて考察し、各楽器がどのように理解<br />

されていたのか、どのように活用されていたのか、そしてどのよう<br />

な社会的な役割が与えられていたのかなどを考えていきます。そし<br />

てこれらの楽器のためにどのような器楽作品が書かれていったのか<br />

ということと、それらの作品が、時の経過とともにどのような発展<br />

を見せたのかということを、楽器の観点から分析していきます。ま<br />

た、各楽器について個々に捉えるだけでなく、これらの楽器の組み<br />

合わせ(アンサンブル)にも注目し、楽器がどのように器楽作品の<br />

発展に貢献したかということを探っていきます。<br />

音楽Ⅰ(水5) 2 単位(春学期)<br />

18 世紀のオーケストラと演奏習慣<br />

石井 明<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、「体験導入型」です。半期科目として開講されます<br />

が、1年を通して履修を希望する学生のみに履修許可を与える予定で<br />

す。ただし、授業内容(選択曲)によっては、オーケストラ編成の<br />

理由から前期もしくは後期のみに履修を許可する場合もあります。<br />

詳しくはガイダンス時に説明を受けてください。<br />

関連授業として、火曜日5限に、「経済学部自由研究セミナー」とし<br />

て、「弦楽四重奏セミナー」を開講します。また、土曜日2限に、「教<br />

養研究センター設置科目」として、「古楽器を通じた歴史的音楽実<br />

践」も開講します。これら2つの授業も「体験導入型」であり、「オ<br />

ーケストラクラス」同様、楽器の実演が中心となります。弦楽器奏<br />

者として「オーケストラクラス」に参加を希望する学生は、火曜5限<br />

セミナーの履修もぜひ検討してください。ただし、土曜2限の授業に<br />

関しては、古楽器(バロック・ヴァイオリンなど)の使用が求めら<br />

れます。<br />

モーツァルト、ベートーヴェン、ハイドンなどが活躍していた18世<br />

紀後半は、オーケストラという概念が誕生して間もない頃です。そ<br />

の当時の作曲家達が抱いていたオーケストラ像は、現代に生きる我<br />

々のそれとは大きく異なっていました。相違点としては、グループ<br />

のサイズ、楽器の種類、演奏方法・概念、聴衆そして演奏会場の大<br />

きさなどを挙げることができます。18世紀後期に書かれた、交響曲<br />

と協奏曲を中心とした管弦楽曲は、スタンダード・レパートリーの<br />

一部として現代でも盛んに演奏されています。しかしそこにある姿、<br />

そして奏でられる音は、当時の作曲家達が求めていたものとは大き<br />

く異なる場合が多々あります。そこでこの授業では、現代のオーケ<br />

ストラで失われてしまったものがどのようなものなのかということ<br />

を、18世紀に書かれた管弦楽曲を実際に演奏することで考察してい<br />

きます。<br />

受講対象者は、楽器を所有し(あるいはそれらに常時アクセスでき)、<br />

かつそれを演奏する能力を十分に備えている学生とします。ただし、<br />

コントラバス、チェロ、ナチュラル・ホルン、ナチュラル・トラン<br />

ペット、およびティンパニは貸し出すことができます。本来は、当<br />

時の楽器またはそれを復元したものを使用するのを理想としますが、<br />

現代の楽器を使用しながら当時の演奏概念を考察します。演奏およ<br />

び講義を通じて学んだ成果は、コンサートという形で発表を行いま<br />

す(年1回もしくは2回)。<br />

2013年度のレパートリーの詳細については未定です。オーケストラ<br />

編成とそのサイズは、18世紀後半期のそれをモデルとします(約35<br />

名)。管楽器の募集は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴ<br />

ット、ホルン、トランペットそれぞれ2名とします。ただし、フルー<br />

トについては、すでにオーケストラ経験のある学生、クラリネット<br />

については、A管にアクセスできるまたはA管を所有している学生、<br />

そしてホルン・トランペットについては、こちらで用意するナチュ<br />

ラル・ホルン、ナチュラル・トランペットを用いることができる学<br />

生に対して優先的に履修の許可を出します。また、弦楽器は、バイ<br />

オリンを12名程度募集し、ヴィオラ、チェロ、コントラバスはそれ<br />

ぞれ若干名とします。コントラバスについては、上述したように、<br />

楽器の貸し出し(3台)の用意があります。しかしながら、練習場所<br />

は各自で確保するということが履修条件になります。打楽器の募集<br />

はティンパニのみになります。<br />

履修を希望する学生は、ガイダンスに必ず出席し、そこで履修希望<br />

届を教員に提出してください。その後、教員から履修許可証が発行<br />

されます。履修許可がないと履修登録ができません。注意してくだ<br />

さい。<br />

音楽Ⅱ(水5) 2 単位(秋学期)<br />

18 世紀のオーケストラと演奏習慣<br />

石井 明<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、「体験導入型」です。半期科目として開講されます<br />

が、1年を通して履修を希望する学生のみに履修許可を与える予定で<br />

す。ただし、授業内容(選択曲)によっては、オーケストラ編成の<br />

理由から前期もしくは後期のみに履修を許可する場合もあります。<br />

詳しくはガイダンス時に説明を受けてください。<br />

関連授業として、火曜日5限に、「経済学部自由研究セミナー」と<br />

して、「弦楽四重奏セミナー」を開講します。また、土曜日2限に、<br />

「教養研究センター設置科目」として、「古楽器を通じた歴史的音楽<br />

実践」も開講します。これら2つの授業も「体験導入型」であり、「オ<br />

ーケストラクラス」同様、楽器の実演が中心となります。弦楽器奏<br />

者として「オーケストラクラス」に参加を希望する学生は、火曜5限<br />

セミナーの履修もぜひ検討してください。ただし、土曜2限の授業に<br />

関しては、古楽器(バロック・ヴァイオリンなど)の使用が求めら<br />

れます。<br />

モーツァルト、ベートーヴェン、ハイドンなどが活躍していた18<br />

世紀後半は、オーケストラという概念が誕生して間もない頃です。<br />

その当時の作曲家達が抱いていたオーケストラ像は、現代に生きる<br />

我々のそれとは大きく異なっていました。相違点としては、グルー<br />

プのサイズ、楽器の種類、演奏方法・概念、聴衆そして演奏会場の<br />

大きさなどを挙げることができます。18世紀後期に書かれた、交響<br />

曲と協奏曲を中心とした管弦楽曲は、スタンダード・レパートリー<br />

の一部として現代でも盛んに演奏されています。しかしそこにある<br />

姿、そして奏でられる音は、当時の作曲家達が求めていたものとは<br />

大きく異なる場合が多々あります。そこでこの授業では、現代のオ<br />

ーケストラで失われてしまったものがどのようなものなのかという<br />

ことを、18世紀に書かれた管弦楽曲を実際に演奏することで考察し<br />

ていきます。<br />

受講対象者は、楽器を所有し(あるいはそれらに常時アクセスでき)、<br />

かつそれを演奏する能力を十分に備えている学生とします。ただし、<br />

コントラバス、チェロ、ナチュラル・ホルン、ナチュラル・トラン<br />

ペット、およびティンパニは貸し出すことができます。本来は、当<br />

時の楽器またはそれを復元したものを使用するのを理想としますが、<br />

現代の楽器を使用しながら当時の演奏概念を考察します。演奏およ<br />

び講義を通じて学んだ成果は、コンサートという形で発表を行いま<br />

す(年2回)。<br />

2013年度のレパートリーの詳細については未定です。オーケスト<br />

ラ編成とそのサイズは、18世紀後半期のそれをモデルとします(約<br />

35名)。管楽器の募集は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファ<br />

ゴット、ホルン、トランペットそれぞれ2名とします。ただし、フル<br />

ートについては、すでにオーケストラ経験のある学生、クラリネッ<br />

トについては、A管にアクセスできるまたはA管を所有している学<br />

生、そしてホルン・トランペットについては、こちらで用意するナ<br />

チュラル・ホルン、ナチュラル・トランペットを用いることができ<br />

る学生に対して優先的に履修の許可を出します。また、弦楽器は、<br />

バイオリンを12名程度募集し、ヴィオラ、チェロ、コントラバスは<br />

共通授業科目<br />

5


共通授業科目<br />

それぞれ若干名とします。コントラバスについては、上述したよう<br />

に、楽器の貸し出し(3台)の用意があります。しかしながら、練習<br />

場所は各自で確保するということが履修条件になります。打楽器の<br />

募集はティンパニのみになります。<br />

履修を希望する学生は、ガイダンスに必ず出席し、そこで履修希<br />

望届を教員に提出してください。その後、教員から履修許可証が発<br />

行されます。履修許可がないと履修登録ができません。注意してく<br />

ださい。<br />

音楽Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

世界音めぐり<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

尾高 暁子<br />

授業科目の内容:<br />

諸民族の音楽・芸能の営みを、伝統的なジャンルを対象として概<br />

観する。代表的な楽器、理論、演奏・上演の社会的な文脈紹介を主<br />

なポイントとし、各地域の民族が育んだ独自の音楽文化に目をむけ<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

『はじめての世界音楽』柘植元一他編 音楽之友社 1999年 ISBN:<br />

4-276-13531-1<br />

音楽Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

人間によりそう音楽<br />

尾高 暁子<br />

授業科目の内容:<br />

人間が音ないし音楽とどう向き合ってきたたかを考え、人間にと<br />

って音や音楽の意味、その変遷をあらためて吟味しよう。<br />

はたして音楽や音に、地域や民族をこえた普遍性が存在するのだ<br />

ろうか?子供の頃から当たり前のように受けてきた音楽の授業や、<br />

いつ、いかに準備されたのか?何が音や音楽の生成や変化、淘汰の<br />

契機になったのか?こうした諸々の問題点を毎回オムニバス形式で<br />

とりあげる。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

各回の内容にあわせて適宜プリントを配布する。<br />

音楽Ⅰ(水5) 2 単位(春学期)<br />

音楽Ⅱ(水5) 2 単位(秋学期)<br />

[春] 合唱音楽①<br />

[秋] 合唱音楽②<br />

佐藤 望<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

海外の大学には、よくコレギウム・ムジクムというものがあり、<br />

学生と教員が一緒になって演奏を楽しみ、それを学内や地域の方々<br />

に披露しています。この授業では、その伝統に倣い、古今の合唱の<br />

名曲を実際に歌うことによって、音楽の歴史を身体で感じ取ってい<br />

きます。春学期は、発声や発音といった基礎的な事柄に比重をおい<br />

て授業を進めます。学期の終わりには演奏会を行う予定です。<br />

※必ずガイダンスに出席し履修申込をしてください。<br />

ガイダンス時に声を出していただきパート分けを行いますので、ガ<br />

イダンスは前半から出席してください。(ガイダンス時間内に終了し<br />

ない場合は、別途時間を調整して指示します。)<br />

※学期の終わりに演奏会を開きます。春学期には秋学期の準備を始<br />

めますので、音楽II 合唱音楽②(秋学期・水曜5限)とセットで履<br />

修してください。春学期だけの履修はできません。<br />

※履修許可者は共通掲示板に発表します。許可を受けたものは必ず<br />

履修登録してください。<br />

※ガイダンス終了後、追加募集を行う場合は、第8校舎掲示板、日<br />

吉学生部掲示板、日吉音楽学研究室ホームページ http://<br />

musicology.hc.keio.ac.jp/ で告知します。<br />

テキスト(教科書):<br />

その都度指示します。<br />

6<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、さらに高度な作品に取り組んでいきます。発声<br />

や発音の訓練をさらに深化させます。学期の終わりには演奏会を行<br />

う予定です。<br />

※春学期のガイダンスに出席し履修申込をしてください。<br />

①春学期から、秋学期の演奏会の準備を始めますので、秋学期だけ<br />

の履修はできません。<br />

②合唱音楽①(春学期・水曜5限)とセットで履修してください。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 発声練習 腹式呼吸 読譜、パート練習、作品研究 (進度・<br />

練習内容はその都度調整します)<br />

2 発声練習 頭声、胸声 読譜、パート練習、作品研究<br />

3 発声練習 ロングトーン 読譜、パート練習 合わせ練習<br />

4 発声練習 母音・子音をそろえる 読譜、パート練習 合わせ<br />

練習<br />

5 発声練習 母音・子音をそろえる 読譜、パート練習 合わせ<br />

練習<br />

6 発声練習 総合 パート練習 合わせ練習<br />

7 発声練習 総合 パート練習 合わせ練習<br />

8 発声練習 総合 パート練習 合わせ練習<br />

9 発声練習 総合 パート練習 合わせ練習<br />

10 発声練習 総合 合わせ練習 オーケストラ合同練習<br />

11 発声練習 総合 合わせ練習 作品研究<br />

12 発声練習 総合 合わせ練習 オーケストラ合同練習<br />

13 発声練習 総合 合わせ練習 作品研究<br />

14 発声練習 総合 合わせ練習 オーケストラ合同練習<br />

15 演奏会<br />

成績評価方法:<br />

出席点・授業態度(70%)<br />

レポート/試験の評点(30%)<br />

テキスト(教科書):<br />

その都度指示します。<br />

音楽Ⅰ(木3) 2 単位(春学期)<br />

音楽Ⅱ(木3) 2 単位(秋学期)<br />

オペラ史①<br />

【文経法政商医理薬】<br />

佐藤 望<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

オペラは西洋音楽のなかで、あるいはあらゆる舞台芸術のなかで、<br />

最も高貴で華やかなジャンルと言えるでしょう。17世紀にオペラが<br />

成立して以来、オペラは急速に広がり、音楽やその他の芸術のさま<br />

ざまな要素をふんだんに取り入れながら、豊かな発展を遂げ、その<br />

時代時代で生き生きとした人間の生のドラマを描き出してきました。<br />

この授業では、このオペラの歴史をひもといていきます。<br />

春学期は、初期のオペラをひとつの高みにまで導いたモンテヴェ<br />

ルディの作品から、モーツァルトまでを取り扱います。<br />

※この授業の履修に、特に予備知識は必要ありません。オペラはあ<br />

まり知らないけれど、いったいどんなものだろうと興味を持ってい<br />

る学生の皆さんの履修を歓迎します。<br />

※なお、本講義では、実際の劇場にでかけオペラを鑑賞する課題を<br />

課します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期のオペラ史①に引き続き、最も高貴で華やかなジャンル、オ<br />

ペラの歴史をひもといていきます。<br />

19世紀以降オペラは、ブルジョワジーの高尚な娯楽として、豊<br />

かな音楽文化の形成の重要な一翼を担ってきました。<br />

秋学期は、ロッシーニ、ヴァーグナー、20世紀のオペラまでを<br />

扱います。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 導入 ポスト・モーツァルト世代 ベートーヴェン<br />

2 ロッシーニ<br />

3 ドイツ・ロマン派オペラ ヴェーバー<br />

4 リヒャルト・ヴァーグナーのオペラ①


5 リヒャルト・ヴァーグナーのオペラ②<br />

6 リヒャルト・ヴァーグナーのオペラ③<br />

7 リヒャルト・ヴァーグナーのオペラ④<br />

8 ヴェルディ①<br />

9 ヴェルディ②<br />

10 プッチーニとヴェリズモオペラ①<br />

11 プッチーニとヴェリズモオペラ②<br />

12 20世紀のオペラ ドイツ<br />

13 20世紀のオペラ フランス<br />

14 20世紀のオペラ イギリス<br />

15 まとめ(進度は適宜調整します。)<br />

成績評価方法:<br />

レポートと出席、および授業後の簡易レポートを総合して評価しま<br />

す。<br />

レポートは、授業に関するテーマのレポート、もしくはオペラ鑑賞<br />

レポートとなります。(詳細は春学期のオペラ史①ガイダンス、秋学<br />

期初回授業で公表します。)<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

担当教員から履修者へのコメント<br />

音楽Ⅰ(木4) 2 単位(春学期)<br />

音楽Ⅱ(木4) 2 単位(秋学期)<br />

音楽理論入門①<br />

【文経法政商医理薬】<br />

佐藤 望<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、西洋音楽における理論的基礎を、実習を伴いなが<br />

ら学びます。授業は1)教科書『和声法』(ウォルター・ピストン)<br />

に従った和声学の学習と、2)西洋音楽理論の諸問題についての講<br />

義から構成されます。各回に実習課題を課し、履修者は毎週この課<br />

題を提出することが求められます。春学期の基礎編では、和声の原<br />

則を一通り学び、簡単な四声の和声課題が実施できるようになるこ<br />

とを目的とします。<br />

※授業では毎回課題を出し次回までに提出します。そのために各自<br />

学習用に使える鍵盤楽器(ピアノ、キーボードなど)を確保するこ<br />

とが必要です。<br />

※この授業は、高等学校の音楽で教えられる音楽理論の十分な理解<br />

と、一定の読譜能力とを前提として授業を開始します。<br />

※必ずガイダンスに出席し、授業の内容を確認して履修登録してく<br />

ださい。<br />

テキスト(教科書):<br />

W. ピストン、M. デヴォート著『和声法――分析と実習』、音楽之友<br />

社、2006年<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

「音楽理論入門②」では、春学期の「音楽理論入門①」に引き続<br />

き、西洋音楽における理論的基礎を、実習を伴いながら学びます。<br />

授業は1)教科書『和声法』(ウォルター・ピストン)に従った和声<br />

学の学習と、2)西洋音楽理論の諸問題についての講義から構成され<br />

ます。各回に実習課題を課し、履修者は毎週この課題を提出するこ<br />

とが求められます。秋学期では、和声課題で使用できる和音を徐々<br />

に増やし、転調や借用和音の使用、転位・修飾を含む課題も視野に<br />

入れて学習していきます。<br />

※音楽I 音楽理論入門①(春学期)を履修し合格したものが,本授<br />

業に進むことができます。<br />

※履修登録は,音楽I 音楽理論入門①と併せて行ってください。<br />

※すでに和声学の学習をした経験がある場合は、例外的に秋学期の<br />

みの履修を許可する場合がありますが、その場合は履修登録前に、<br />

日吉音楽学研究室に、それまで作成した四声体和声課題(8小節程度<br />

のもの)を提出し、許可を得てください。(提出問い合わせ先:<br />

045-566-1359)<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 実習 和声学14 春学期総括と課題 和声実習<br />

2 実習 和声学15 講義 形式論①<br />

3 実習 和声学16 講義 形式論②<br />

7<br />

4 実習 和声学17 講義 形式③<br />

5 実習 和声学18<br />

6 実習 和声学19 講義 対位法とフーガ①<br />

7 実習 和声学20 講義 対位法とフーガ①<br />

8 実習 和声学21<br />

9 実習 和声学22<br />

10 実習 和声学23 講義 音楽分析論①<br />

11 実習 和声学24 講義 音楽分析論②<br />

12 実習 和声学25<br />

13 実習 和声学26 講義 20世紀の音楽理論、音組織①<br />

14 実習 和声学27 講義 20世紀の音楽理論、音組織②<br />

15 まとめ 試験 (進度は適宜調整します)<br />

成績評価方法:<br />

課題評価点(70%)<br />

定期試験の評点(30%)<br />

テキスト(教科書):<br />

W. ピストン、M. デヴォート著『和声法――分析と実習』、音楽之友<br />

社、2006年<br />

音楽Ⅰ(水1) 2 単位(春学期)<br />

リヒャルト・ヴァーグナーの楽劇<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

福中 冬子<br />

授業科目の内容:<br />

十九世紀ドイツの作曲家、リヒャルト・ヴァーグナーが、従来の<br />

「オペラ」というジャンル概念をどう改訂したのか、個々の作品を詳<br />

細に学びながら、この問いを考察することがこの授業の目的です。<br />

ヴァーグナーのテクスト(台本)と音楽、両者における構造やスタ<br />

イルを、同時代の社会・文化的背景、あるいは彼自身の美学・思想・<br />

政治観と照らし合わせながら、学びます。毎回、ヴァーグナーの一<br />

作品から一シーンを取り出し、それをテクスト、音楽両面から読み<br />

ます。またヴァーグナー作品と関連して、彼自身が書いたエッセイ<br />

の他、ハンスリック、ニーチェ、マン、ショーペンハウアーなどの<br />

著作も扱います。<br />

前期は、ヴァーグナー以前のオペラの系譜に軽く触れた後、ヴァ<br />

ーグナーの初期の作品(《妖精》、《恋愛禁制》)から《トリスタンと<br />

イゾルデ》(1859)までを扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ワーグナー』吉田真著 音楽之友社 2005年<br />

注:授業中には使用しませんが、必要に応じて該当箇所を指定す<br />

るので、必ず購入すること。その他、毎回授業内にプリントを配り<br />

ます。<br />

音楽Ⅱ(水1) 2 単位(秋学期)<br />

リヒャルト・ヴァーグナーの楽劇<br />

共通授業科目<br />

福中 冬子<br />

授業科目の内容:<br />

十九世紀ドイツの作曲家、リヒャルト・ヴァーグナーが、従来の<br />

「オペラ」というジャンル概念をどう改訂したのか、個々の作品を詳<br />

細に学びながら、この問いを考察することがこの授業の目的です。<br />

彼のテクスト(台本)と音楽、両者における構造やスタイルを、同<br />

時代の社会・文化的背景、あるいは彼自身の美学・思想・政治観と<br />

照らし合わせながら、学びます。毎回、ヴァーグナーの一作品から<br />

一シーンを取り出し、それをテクスト、音楽両面から詳しく読みま<br />

す。またヴァーグナー作品と関連して、彼自身が書いたエッセイの<br />

他、ハンスリック、ニーチェ、マン、ショーペンハウアーなどの著<br />

作も扱います。<br />

後期は《指輪》四部作、《マイスタージンガー》、《パルジファル》<br />

を扱う他、二〇世紀におけるヴァーグナー受容にも触れます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ワーグナー』吉田真著 音楽之友社 2005年<br />

注:授業中には使用しませんが、必要に応じて該当箇所を指定し<br />

ますので、必ず購入すること。その他、毎回授業内にプリントを配<br />

ります。


共通授業科目<br />

音楽Ⅰ(水2) 2 単位(春学期)<br />

音楽とイデオロギー<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

福中 冬子<br />

授業科目の内容:<br />

西洋芸術音楽はその長い歴史を通じて、イデオロギー構築と深い関<br />

わりあいを持ち続けてきました。音楽作品の創作や聴取、受容、消<br />

費などが、拮抗する複数の「当事者(エージェント)」の意図のぶつ<br />

かり合いにより、今我々の目の前にある姿を呈しているのかー。そ<br />

うした問いを受け、音楽作品が、他の芸術諸分野における作品と同<br />

じように、ある特定の時代のある特定の社会構造に身を置く創作者<br />

によって書かれたものである限り、それは自己完結としての「内的<br />

構造」以上のものがある、という前提の下、二〇世紀における様々<br />

な音楽現象がどのような動機から生まれてきたのか、幅広い文脈か<br />

ら考察するのがこの授業の趣旨です。また音楽作品の創作のみなら<br />

ず、その受容(作用)史にも目を向けることにより、「閉じられたテ<br />

クスト」としてではなく、「時代を語る主体」としての音楽作品の可<br />

能性と限界も検証範囲に入ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ニュー・ミュージコロジー』福中冬子著、慶應大学出版会、2013<br />

年。<br />

本講義は上に挙げた図書に沿って、限りなくゼミに近い形で進めて<br />

行きますので、必ず購入してください。<br />

音楽Ⅱ(水2) 2 単位(秋学期)<br />

音楽とイデオロギー<br />

福中 冬子<br />

授業科目の内容:<br />

西洋芸術音楽はその長い歴史を通じて、イデオロギー構築と深い関<br />

わりあいを持ち続けてきました。音楽作品の創作や聴取、受容、消<br />

費などが、拮抗する複数の「当事者(エージェント)」の意図のぶつ<br />

かり合いにより、今我々の目の前にある姿を呈しているのかー。そ<br />

うした問いを受け、音楽作品が、他の芸術諸分野における作品と同<br />

じように、ある特定の時代のある特定の社会構造に身を置く創作者<br />

によって書かれたものである限り、それは自己完結としての「内的<br />

構造」以上のものがある、という前提の下、二〇世紀における様々<br />

な音楽現象がどのような動機から生まれてきたのか、幅広い文脈か<br />

ら考察するのがこの授業の趣旨です。また音楽作品の創作のみなら<br />

ず、その受容(作用)史にも目を向けることにより、「閉じられたテ<br />

クスト」としてではなく、「時代を語る主体」としての音楽作品の可<br />

能性と限界も検証範囲に入ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ニュー・ミュージコロジー』福中冬子著、慶應大学出版会、2013<br />

年。<br />

本講義は上に挙げた図書に沿って、限りなくゼミに近い形で進めて<br />

行きますので、必ず購入してください。<br />

音楽Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

音楽と技術 (1):1950 年代以前 – アナログの時代<br />

藤井 孝一<br />

授業科目の内容:<br />

テクノロジーやメディアという言葉を聞くと、21世紀に生きる私<br />

たちは、コンピュータやインターネットなどのエレクトロニクスに<br />

基づく先端技術を思い浮かべがちでしょう。しかしながら、ルネサ<br />

ンス期の印刷技術や産業革命期の機械技術、近代の録音技術も、そ<br />

の時代においては最先端の技術であったのです。<br />

この講義では、印刷、機械、録音など、近代以降に発達した技術<br />

やメディアと音楽との関係を軸に、古代から20世紀前半にかけての<br />

西洋音楽史を概観します。大作曲家の伝記や年代記的な音楽史では<br />

なく、トピック毎に、技術の発達が音楽の創作や聴取(もしくは消<br />

費)の有り様にどのような変化をもたらし、ひいては現在の私たち<br />

の音楽に向き合う態度を形成する上でどのような影響を及ぼしてき<br />

たのか、学生諸君と一緒に考えてみたいと思います。「芸術」音楽ば<br />

かりでなく、ジャズやロックなどのポピュラー音楽についても時間<br />

の許す限り触れます。講義で取り上げる作品の理解に必要な音楽様<br />

式や時代背景などについても詳説します。<br />

8<br />

現代社会に生きる私たちの音楽そして技術と向き合う態度につい<br />

て、深く考えるきっかけになれば幸いです。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しません。教材・資料は適宜プリントとして配<br />

布し、さらにPowerPointを用いスライドを映写します。<br />

音楽Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

音楽と技術 (2):1940 年代以降 – アナログからデジタルの時代へ<br />

【文経法政商医理薬】<br />

藤井 孝一<br />

授業科目の内容:<br />

エレクトロニクスの発達は音楽の創作に大きな影響を与えてきま<br />

した。ミュジック・コンクレートに始まる電子音響音楽(electroacoustic<br />

music)の歴史は既に60年を越えています。これまで多くの作曲家達<br />

が積極的にこのジャンルと関わってきたことからもわかるように、<br />

欧米においては重要なレパートリーとして確立されています。同時<br />

に、録音技術の発達・普及により、芸術音楽ばかりでなくポピュラ<br />

ー音楽においても聴取者と音源の乖離が進むなど、音楽の在り方、<br />

聴取(消費)態度にも大きな影響を与えています。<br />

この講義では、総音列主義と電子音楽のかかわり、ヨーロッパ前<br />

衛音楽とアメリカ実験音楽のエレクトロニクスに向き合う態度の違<br />

いなど、第二次大戦後の音楽の諸傾向について、エレクトロニクス<br />

との関連という観点から解説ます。「芸術」音楽ばかりでなく、ビー<br />

トルズやプログレシッヴ・ロック、テクノ・ポップなどのポピュラ<br />

ー音楽についても時間の許す限り触れたいと思います。講義で取り<br />

上げる作品の理解に必要な音楽様式や時代背景などについても、で<br />

きるだけ詳しく解説します。<br />

現代社会に生きる私たちの音楽そして技術と向き合う態度につい<br />

て、深く考えるきっかけになれば幸いです。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しません。教材・資料は適宜プリントとして配<br />

布し、さらにPowerPointを用いスライドを映写します。<br />

音楽Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

オペラとモラル<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

横溝 綾<br />

授業科目の内容:<br />

オペラは17世紀バロック時代にイタリアで生まれた音楽、文学、<br />

美術、舞踏などによる総合芸術です。このジャンルは当初は王侯貴<br />

族の贅沢な娯楽でしたが、18世紀に入ると啓蒙思想のひろまりが作<br />

品内容に影響を及ぼし、市民革命以降はさらにその傾向が強まりま<br />

す。その結果、オペラは娯楽性を持つと同時に、その時代の社会情<br />

勢に対する芸術家の思想がとりわけ色濃く反映される芸術となって<br />

いきます。<br />

本講義では各時代の代表的なオペラ作品を通して、17世紀以降の<br />

西洋社会におけるモラルがどのように変化し、それが芸術家たちに<br />

よってどのように作品に反映されていったのかを考察していきます。<br />

前期はオペラの成立から19世紀後半までの作品を扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。毎回プリントを配布します。<br />

音楽Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

オペラとモラル<br />

横溝 綾<br />

授業科目の内容:<br />

オペラは17世紀バロック時代にイタリアで生まれた音楽、文学、<br />

美術、舞踏などによる総合芸術です。このジャンルは当初は王侯貴<br />

族の贅沢な娯楽でしたが、18世紀に入ると啓蒙思想のひろまりが作<br />

品内容に影響を及ぼし、市民革命以降はさらにその傾向が強まりま<br />

す。その結果、オペラは娯楽性を持つと同時に、その時代の社会情<br />

勢に対する芸術家の思想がとりわけ色濃く反映される芸術となって<br />

いきます。<br />

本講義では各時代の代表的なオペラ作品を通して、17世紀以降の<br />

西洋社会におけるモラルがどのように変化し、それが芸術家たちに<br />

よってどのように作品に反映されていったのかを考察していきます。<br />

後期は19世紀末から現代までの作品を扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。毎回プリントを配布します。


化学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

環境・エネルギー・生命・医療の化学(1)<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

井奥 洪二<br />

授業科目の内容:<br />

【講義】<br />

化学産業の歴史を振り返り、現代社会の抱えている諸問題が全地<br />

球規模であることを概観し、化学がいかに日常生活と密接に関連し<br />

ているかについて理解を深めます。特に、人類の直面している環境・<br />

エネルギーおよび生命・医療に関わる諸問題を化学の観点からわか<br />

りやすく解説します。さらに、生きている地球を大切にしながら持<br />

続可能な社会を実現するために、環境・エネルギー・生命・医療の<br />

視点から、これからの「新しいくらしのかたち」はどうあるべきか<br />

を受講生の皆さんと一緒に科学的に考えていきます。<br />

【実験】<br />

定性分析、定量分析、合成実験などを教科書にしたがって行い、<br />

そこで生ずる現象の観察、結果の取扱い方などを実習します。積極<br />

的に実験に取り組むことによって、環境・エネルギー・生命・医療<br />

の化学を理解するための基礎および論理的な思考法を身につけるこ<br />

とができるでしょう。<br />

化学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

環境・エネルギー・生命・医療の化学(2)<br />

井奥 洪二<br />

授業科目の内容:<br />

【講義】<br />

化学産業の歴史を振り返り、現代社会の抱えている諸問題が全地<br />

球規模であることを概観し、化学がいかに日常生活と密接に関連し<br />

ているかについて理解を深めます。特に、人類の直面している環境・<br />

エネルギーおよび生命・医療に関わる諸問題を化学の観点からわか<br />

りやすく解説します。さらに、生きている地球を大切にしながら持<br />

続可能な社会を実現するために、環境・エネルギー・生命・医療の<br />

視点から、これからの「新しいくらしのかたち」はどうあるべきか<br />

を受講生の皆さんと一緒に科学的に考えていきます。<br />

【実験】<br />

定性分析、定量分析、合成実験などを教科書にしたがって行い、<br />

そこで生ずる現象の観察、結果の取扱い方などを実習します。積極<br />

的に実験に取り組むことによって、環境・エネルギー・生命・医療<br />

の化学を理解するための基礎および論理的な思考法を身につけるこ<br />

とができるでしょう。<br />

化学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

化学結合と地球環境<br />

大場 茂<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,化学結合および構造式の意味などを学びます。ま<br />

た,科学史における化学の発展や,地球を取り巻く環境問題にも触<br />

れます。これを通して,世界の路線をより良い方向に切り変えるよ<br />

うな大局観が,諸君に少しでも芽生えることを期待しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

『 基礎化学入門』大場茂著 三共出版 2013 年 ISBN:<br />

978-4-7827-0680-0<br />

実験ではテキスト(実費)を使います。<br />

化学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

有機化学と生活環境<br />

大場 茂<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では有機化合物の性質および反応性を学びます。社会と<br />

化学との関わり,および地球を取り巻く環境問題にも触れます。ま<br />

た,化学あるいは化学物質に関する調査・発表を各自に行ってもらい<br />

ます。これを通して,諸君に化学に対する興味と理解が深まること<br />

を期待しています。このレポート発表は、取り上げるテーマの内容<br />

をもとに分類し、日程を決めて数回に分けて行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『 基礎化学入門』大場茂著 三共出版 2013 年 ISBN:<br />

978-4-7827-0680-0<br />

9<br />

実験ではテキスト(実費)を使います。<br />

化学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

化学の言葉で自然の不思議をひも解く<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

小瀬村 誠治<br />

授業科目の内容:<br />

子供の頃、川辺を散歩したことがあるだろう。そのとき、ふと不<br />

思議に思ったことはなかっただろうか。“なぜ、植物は光の方向に曲<br />

がるのかな”とか、“氷はなぜ水に浮くのだろう”など様々な“なぜ”を<br />

感じたと思う。<br />

時が流れ、何時しかこの“なぜ”に対して、興味が薄れていく自分<br />

に気づいたことはないだろうか。この“なぜ”には「何のために:生<br />

物学」と「どのようにして:化学」の意味を含んでいるが、講義で<br />

は、身近な現象(生命、生態、環境など)を最近のトピックも交え<br />

て、化学の立場で解説していく。<br />

授業は講義と実験とを隔週に行うが、一年後、諸君が幼い日の心<br />

と“化学の目”を持って“自然”と接することができるような講義を目<br />

指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義用の教科書は使用しないが、実験用のテキスト(実費)は使<br />

用する。<br />

化学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

化学の言葉で自然の不思議をひも解く<br />

小瀬村 誠治<br />

授業科目の内容:<br />

子供の頃、川辺を散歩したことがあるだろう。そのとき、ふと不<br />

思議に思ったことはなかっただろうか。“なぜ、植物は光の方向に曲<br />

がるのかな”とか、“氷はなぜ水に浮くのだろう”など様々な“なぜ”を<br />

感じたと思う。<br />

時が流れ、何時しかこの“なぜ”に対して、興味が薄れていく自分<br />

に気づいたことはないだろうか。この“なぜ”には「何のために:生<br />

物学」と「どのようにして:化学」の意味を含んでいるが、講義で<br />

は、身近な現象(生命、生態、環境など)を最近のトピックも交え<br />

て、化学の立場で解説していく。<br />

授業は講義と実験とを隔週に行うが、一年後、諸君が幼い日の心<br />

と“化学の目”を持って“自然”と接することができるような講義を目<br />

指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義用の教科書は使用しないが、実験用のテキスト(実費)は使<br />

用する。<br />

化学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

物質の化学 基礎編<br />

共通授業科目<br />

志村 正<br />

授業科目の内容:<br />

授業は、原則として講義と実験を隔週で行います。<br />

【講義】<br />

私たちのまわりには、実にさまざまな物質があふれています。物<br />

質のもつ性質、すなわち色や形状、導電性などはすべて化学構造と<br />

密接に関係しています。近年の技術向上により生み出されている"新<br />

素材"と呼ばれるものも特殊な機能をもたせるため、化学的に構造設<br />

計されたものがほとんどです。<br />

講義では、化学の一般的な事柄を分かりやすく解説し、物質とそ<br />

の性質について考えていく基礎を養います。<br />

【実験】<br />

文科系の皆さんにとってこれから先、自分の手で化学実験を行う<br />

機会にめぐり合うことは、まずありえないでしょう。実際に取り扱<br />

って物性を調べたり、物質を合成したりすることは、化学を理解す<br />

る上で必要不可欠です。<br />

実験では、金属イオンの系統分析、炎色反応などを行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

実験用テキストを実費にて配布する予定です。


共通授業科目<br />

化学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

物質の化学 応用編<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商薬】<br />

【経法政商薬】<br />

志村 正<br />

授業科目の内容:<br />

授業は、原則として講義と実験を隔週で行います。<br />

【講義】<br />

講義では、物質とその性質について化学的に考えていきます。<br />

【実験】<br />

実験では、有機化合物の合成、色素の合成と染色、化学発光など<br />

を行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

実験用テキストを実費にて配布する予定です。<br />

科学技術と現代社会 2 単位(春学期)<br />

科学の可能性と限界を考える<br />

谷田部 雅嗣<br />

授業科目の内容:<br />

2011年3月に起きた東日本大震災と原発事故は科学技術に対する信<br />

頼を揺るがしました。想定外という言葉が使われましたが、責任の<br />

所在をあいまいにする手段としか思えないものでした。一方で、国<br />

や自治体などはもちろん、個人にとっても、自らの命、家族、友人<br />

の命、健康を守ることが難しく、命を守るための危機管理の見直し<br />

が必要であることを痛感させられました。危機管理のあり様は、薬<br />

害や公害、環境問題などとも共通するものです。世界的には二酸化<br />

炭素削減を主体とした地球温暖化対策が、暗礁に乗り上げようとし<br />

ています。人間はなぜ地球環境を破滅させるまでに進化してきたの<br />

か。地球環境は生命進化の歴史と大きなかかわりを持っています。<br />

現在の地球環境問題を考える上で、生命進化の歴史を学ぶことは意<br />

義のあることだと思います。人工化学物質による汚染問題、各種の<br />

公害、食糧問題は政治経済も含めた問題として考える必要もありま<br />

す。また、ヒトの遺伝情報の全てであるヒトゲノムの解読が進み、<br />

ノーベル賞のiPS細胞も含め、医薬や医療への応用など、具体的な成<br />

果に結びつき始めています。しかし、科学技術が急速に進歩し、専<br />

門家の持つ知識と一般の人の持つ知識には著しい差が生まれていま<br />

す。最先端の科学技術について専門家だけが知っていればいいとい<br />

うものではありません。遺伝子組み替え植物、食品の安全性など知<br />

らずに生まれる不安、知らせずに起きる不信感など様々な問題が起<br />

きています。薬学や医学の世界でも患者にわかりやすく説明し、理<br />

解を得ることは事故を防ぐ意味からも欠かせません。必要な事例を<br />

学ぶには書物から学ぶことは重要です。しかし、可能な限り、現場<br />

や当事者に接して、体感することができれば、理解は飛躍的に深ま<br />

ります。ところが、現実的にはむずかしい。そこで、講義ではテー<br />

マに関連した映像資料を多用します。映像は擬似的ではありますが、<br />

体感に近づくことができます。感覚的な理解を深めながら、科学技<br />

術と社会との関連を考えて学び、行動に結びつくような講義を目指<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

設けません。<br />

科学史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

生物の謎を探究した人々<br />

下坂 英<br />

授業科目の内容:<br />

18世紀以後の西洋生物学史を扱います。通史的にたどるという<br />

ことではなく、重要かつ興味深い科学者を取り上げ、その業績を理<br />

解することを通じて、生物学史を大雑把につかむというのが目標で<br />

す。また、当時の時代背景を踏まえつつ、「科学と宗教、思想」「社<br />

会における科学」というテーマを、現在的な問題意識から考察しま<br />

す。さらに、皆さんのこれからの生き方を考える上で参考にしてほ<br />

しいという観点から、これらの人々がどういう人物であったのかに<br />

ついても、エピソードなどを紹介して講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義の際にプリントを配布します。<br />

10<br />

科学史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

近代日本の科学・技術を築いた人々<br />

【経法政商薬】<br />

【文経法政商医】<br />

【文経法政商医】<br />

【経商理】<br />

下坂 英<br />

授業科目の内容:<br />

欧米で発達した科学・技術が、日本にどのように導入され、なぜ<br />

発展して行くことができたかを考えます。江戸時代の蘭学にもふれ<br />

ますが、主に明治時代を扱います。重要な役割を果たした人物を取<br />

り上げて概観するという方法は前期と同じです。近代化に貢献した<br />

御雇外国人にも触れます。こうした歴史から学ぶ作業を怠っては、<br />

現代日本の科学・技術をめぐる諸問題を議論する局面においても、<br />

浅薄な結論しかでてこないでしょう。特に、日本人の独創性という<br />

問題を考察しますが、模倣における独創性、独創性の評価力という<br />

視点も重視します。前期と同様に、登場人物の生き方にも注目しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義の際に、プリントを配布します。<br />

漢文Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

散文を読もう!<br />

高橋 幸吉<br />

授業科目の内容:<br />

日本は古来から中国文化の影響を強く受け、古典中国語によって<br />

書かれた文章を「漢文」と呼び習わしてきました。これは近世まで<br />

東アジアの共通言語であっただけでなく、共通の思想的基盤を醸成<br />

する母体ともなりました。日本人にとって漢文とは、異文化を吸収<br />

し、異文化と交流し、さらには自らの文化・文学を作り上げる大切<br />

な要素だったのです。<br />

本講義では漢文の背景にある歴史や文化を学びつつ、訓読によっ<br />

て作品を読んでいきます。現代の日中関係や中国人の思考などを理<br />

解する一助として、外国語だけではなく文化面までを理解した真の<br />

国際人になるための授業にしたいと考えています。<br />

春学期の「漢文Ⅰ」では散文を扱います。<br />

漢文Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

漢詩を読もう!<br />

高橋 幸吉<br />

授業科目の内容:<br />

日本は古来から中国文化の影響を強く受け、古典中国語によって<br />

書かれた文章を「漢文」と呼び習わしてきました。これは近世まで<br />

東アジアの共通言語であっただけでなく、共通の思想的基盤を醸成<br />

する母体ともなりました。日本人にとって漢文とは、異文化を吸収<br />

し、異文化と交流し、さらには自らの文化・文学を作り上げる大切<br />

な要素だったのです。<br />

本講義では漢文の背景にある歴史や文化を学びつつ、訓読によっ<br />

て作品を読んでいきます。現代の日中関係や中国人の思考などを理<br />

解する一助として、外国語だけではなく文化面までを理解した真の<br />

国際人になるための授業にしたいと考えています。<br />

秋学期の「漢文Ⅱ」では漢詩を扱います。<br />

基礎の数学 2 単位(春学期)<br />

数学が苦手な人のための数学<br />

丸山 文綱<br />

授業科目の内容:<br />

基本的に、1変数関数の微分法と積分法の復習が中心となります。<br />

高校数学の復習となるところからはじめ、問題演習に重点を置きま<br />

すが、講義時間内のみでは無理があるため、自分自身での学習が重<br />

要になります。また、偏微分と2変数関数の極値(経済・商・理工<br />

の必修科目で学ぶはずです)についても解説したいとおもいます。<br />

この際に必要となる線形代数についても簡単に触れます。一方、理<br />

論の習得と同時に、微積分の知識を元に応用として計算機を使った<br />

高度な計算ができるようになることをもうひとつの目的としていま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。必要に応じて、WEBページに資料を置いたり、<br />

プリントを配布したりする。


教育学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「学校に行く」ということ-歴史的視点から-<br />

【文経医】<br />

【文経医】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

山梨 あや<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では現在ではごく当たり前の事柄となっている「教育」が<br />

どのように営まれ、展開してきたのかを歴史的な視点から検討し、<br />

「教育とは何か」について考察することを目的としています。西洋教<br />

育史、日本教育史の中から重要なトピック――学校教育の普及と近<br />

代化、教育におけるジェンダーの問題、学校教育と家庭の関係、学<br />

歴社会の形成、戦争と教育の問題、第二次大戦後の戦後教育改革な<br />

ど――をとりあげて検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しませんが、講義中に資料を配付します。<br />

教育学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

藤澤 啓子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、主に乳幼児期の子どもの育ちに関するさまざまなテー<br />

マについて概説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

近代思想史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

監獄行政官僚と近代日本<br />

小野 修三<br />

授業科目の内容:<br />

拙著『監獄行政官僚と明治日本―小河滋次郎研究』(<strong>慶應義塾大学</strong><br />

出版会、2012年)は小河滋次郎(1864~1925)という監獄行政官僚<br />

に関する伝記であり、本講義はこの伝記を使って「日本の近代」を<br />

説明しようとしている。明治日本の官僚にとって西洋の法律を受容<br />

することが近代を意味していたのであり、そうした法律(治罪法=<br />

刑事訴訟法、監獄則=監獄法)の受容、運用の努力の足跡を小河な<br />

らびに小河の恩師たる穂積陳重、清浦奎吾らにおいて見ようとする<br />

ものである。<br />

とは言え、日本は明治30年代に入って不平等条約改正に成功する<br />

と、近代の受容から近代の拒絶へと方向転換した歴史を持つ。その<br />

過程のなかで小河は不要な存在と看做され、明治43年には監獄行政<br />

官僚としての地位を失うが、その後半生においては大正14年に他界<br />

するまで大阪府嘱託、日本生命済世会理事として活動し続けた。こ<br />

れに対して、小河の恩師たる穂積陳重、清浦奎吾の場合には小河と<br />

は異なり学界、官界の重鎮としてそれぞれその生を全うした。小河<br />

を中心に穂積、清浦の一生も含めて紹介し、歴史のなかの近代につ<br />

いて考察する時間としたい。<br />

なお監獄は刑務所、そしてさらに今日では法律上は刑事収容施設<br />

と称されている。<br />

テキスト(教科書):<br />

『監獄行政官僚と明治日本―小河滋次郎研究』(拙著、<strong>慶應義塾大学</strong><br />

出版会、2012年)<br />

近代思想史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ハイブリッドな近代人<br />

小野 修三<br />

授業科目の内容:<br />

近代人とは近代に始まった事柄と、近代以前に始まり、近代まで生<br />

き延びて来ている事柄の両方を生きるハイブリッドな人間なのであ<br />

り、本講義はその理解に立ってまず古代思想としてのキリスト教の<br />

誕生(新約聖書)以前の古代ユダヤ教(旧約聖書)から始め、中世<br />

のアシシのフランチェスコ(1182?-1226)、ルネサンス期のトマ<br />

ス・モーア(1478-1535)とマキアベリ(1469-1527)、宗教改革者の<br />

ルター(1483―1546)、カルバン(1509-1564)を経て、17世紀の近<br />

代市民政治理論家としてのホッブズ(1588-1679)、ロック(1632-1704)<br />

を紹介して行く。<br />

その一方で、国家の力に頼らずに秩序形成を志向したアダム・スミ<br />

ス(1723-1790)に注目し、また宗教を民衆の阿片として退けたカー<br />

ル・マルクス(1818-1883)の近代性を特に初期の論説、経哲草稿に<br />

よって紹介し、主体的な人間のありかたについて最後に考察するが、<br />

11<br />

近代市民社会の進展のなかで生まれる苦痛に着目したジェレミー・<br />

ベンサム(1748~1832)、性的欲望を抑圧することで構築された社会<br />

の不安定さを指摘したジグムント・フロイト(1856~1939)の業績<br />

も紹介してゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

近代思想史Ⅰ(水4・金2) 2 単位(春学期)<br />

民主主義思想の成立<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

川添 美央子<br />

授業科目の内容:<br />

古代と中世の政治思想の特質を概観したあと、自然権や民主主義、<br />

三権分立などの近代国家を支える理念の形成過程について講義する。<br />

政治思想史が中心であるが、神学や哲学などの隣接の学問領域や、<br />

具体的な歴史的動きなども絡めながら説明する。また、いたずらに<br />

近代を礼賛するのではなく、最初に古代と中世を概観することによ<br />

って、近代が置き忘れてしまったものについても示唆できればと考<br />

えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

近代思想史Ⅱ(水4・金2) 2 単位(秋学期)<br />

近代国家の展開<br />

川添 美央子<br />

授業科目の内容:<br />

18世紀以降のヨーロッパ社会においては、政治的専制よりも、<br />

社会(世論など)や経済システムの専制に対して人間の自由をどの<br />

ように確保するか、という問題が前面に登場してきた。思想家達は<br />

この問題にそれぞれいかに応答したのか。また近代日本はこれらの<br />

ヨーロッパ思想の成果をどのように吸収し根付かせようとしたのか、<br />

その過程を辿る。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

近代思想史Ⅰ(水5) 2 単位(春学期)<br />

プロテスタンティズムの政治思想<br />

川添 美央子<br />

授業科目の内容:<br />

キリスト教の成立と基本概念を簡単に説明したあと、主にプロテ<br />

スタンティズムの展開を辿りながら、政治と宗教の関係を考える。<br />

プロテスタンティズムは、ある時には権力批判の原理となって政治<br />

の健全化を促したり、社会における連帯を促進することもあれば、<br />

ナチズムなどの「国家の神話」に呑み込まれてしまった挫折の歴史<br />

をも持つ。本講義では特にアメリカとドイツの歴史的経験に着目し<br />

ながら、プロテスタンティズムがそれぞれの時代において、社会形<br />

成にどのように関わってきたのか講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

近代思想史Ⅱ(水5) 2 単位(秋学期)<br />

カトリシズムと世俗化の時代<br />

共通授業科目<br />

川添 美央子<br />

授業科目の内容:<br />

カトリシズムを中心に、近現代世界の問題にキリスト教がどのよ<br />

うに対応してきたのか講義する。近代においては科学的思考の勃興<br />

のもと、啓示宗教としてのキリスト教が様々な方面から批判にさら<br />

されてきた。キリスト教はどのように攻撃され、それに対しどのよ<br />

うに応答してきたのか。また現代の政治や社会においてカトリシズ<br />

ムはどのような働きをしているのか、といった問題を考えてゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。


【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

近代思想史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本近代の思想と社会Ⅰ<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

西洋近代は、人間個々人の自立をよしとして、そういう人間にな<br />

ればなるほど、立派な近代人なのだという思想を打ち立てました。<br />

しかし、人間は誰しもひとりで逞しくこの世の荒波に立ち向かって<br />

いけるほど強い存在なのでしょうか。必ずしもそうではないから、<br />

近代の進展とともに、人間の心の病を扱う精神医学が発達したり、<br />

ノルウェーの画家、ムンクの『叫び』に端的に象徴されるような、<br />

孤独のやりきれなさを表現する芸術が勃興したのではないでしょう<br />

か。<br />

あるいは西洋近代は、人間の文明は哲学思想と科学技術の連繋に<br />

よってどんどん進歩してゆくものだという考え方を当然としました。<br />

しかも、産業革命やフランス革命を経た西洋は、物の考え方の面で<br />

も、実際的な力の面でも(経済力や生産力や軍事力などの面でも)、<br />

東洋より進んでいるというのがあたりまえの前提になりました。そ<br />

ういうことは西洋人が勝手に思っていたわけではなくて、たとえば<br />

明治時代の初めには日本人の多数派にとっても常識になったのです。<br />

明治のスローガンは「文明開化」ですけれども、これを丁寧に言い<br />

直せば「新しくなおかつ模範的な西洋文明に向かって、古めかしく<br />

劣等な従来の日本文明を、なるたけ早く開いて化けさせること」と<br />

いった表現になるでしょう。その「文明開化期」のベストセラーと<br />

いえば福沢諭吉の『学問のすすめ』ですが、そこでどんな学問をす<br />

すめているかといえば、これはもう「新しい西洋の学問のすすめ」<br />

なのです。<br />

とはいえ、そういう西洋近代の人間中心主義や個人主義や自由主<br />

義や進歩主義が良いことずくめかといえば、そうとばかりも言えな<br />

いでしょう。たとえば日本の近代を例にとっても、福沢諭吉のよう<br />

な物わかりのいい人ばかりだったのではありません。西洋の文化や<br />

思想はどこまでがグローバル・スタンダードで、どこまでがやはり<br />

西洋に特殊と考えられるべきなのだろうか。文明とは本当に進歩す<br />

るものなのだろうか。進んだようにみえているものが実は遅れてい<br />

るとか退化し逆行しているということは、ないのだろうか。そもそ<br />

も、欧米がアジアよりも進んでいるというのは果たして真実なのだ<br />

ろうか。考えようによっては、話をひっくり返せるのではないだろ<br />

うか。幕末から今日まで、そんな想念にとらわれる日本人はたくさ<br />

ん居ました。日本と西洋の関係をどのようにとらえたらいいのか、<br />

悩み苦しみ、突破口をみつけたつもりになったり、やはり錯誤と呼<br />

べるような落とし穴にはまってしまったり……。さまざまな思想の<br />

営みがくりひろげられてきたのです。<br />

この時間では、西洋近代に違和感を抱いたり疑問を呈したり反発<br />

したりした日本の思想の歴史を主に扱ってゆきます。けれども何に<br />

反発したのかが分からないと話にならないので、西洋近代とは何か<br />

ということにもそれなりの比重がかかるでしょう。その相剋や軋轢<br />

の思想史から、近代とは何かという大命題に思いを馳せていただけ<br />

たらと願っています。<br />

具体的には水戸学、岡倉天心、西田幾多郎、宮澤賢治などを、主<br />

に取りあげる予定です。「近代思想史Ⅱ」でも同じテーマを扱い、続<br />

きをやる格好になりますが、「近代思想史Ⅰ」だけでも、まとまった<br />

内容として聞いていただけると思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。それにある程度まで代わるものとして適宜プリ<br />

ントを配布します。<br />

近代思想史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本近代の思想と社会Ⅱ<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

西洋近代は、人間個々人の自立をよしとして、そういう人間にな<br />

ればなるほど、立派な近代人なのだという思想を打ち立てました。<br />

しかし、人間は誰しもひとりで逞しくこの世の荒波に立ち向かって<br />

いけるほど強い存在なのでしょうか。必ずしもそうではないから、<br />

近代の進展とともに、人間の心の病を扱う精神医学が発達したり、<br />

ノルウェーの画家、ムンクの『叫び』に端的に象徴されるような、<br />

孤独のやりきれなさを表現する芸術が勃興したのではないでしょう<br />

か。<br />

あるいは西洋近代は、人間の文明は哲学思想と科学技術の連繋に<br />

よってどんどん進歩してゆくものだという考え方を当然としました。<br />

しかも、産業革命やフランス革命を経た西洋は、物の考え方の面で<br />

も、実際的な力の面でも(経済力や生産力や軍事力などの面でも)、<br />

東洋より進んでいるというのがあたりまえの前提になりました。そ<br />

ういうことは西洋人が勝手に思っていたわけではなくて、たとえば<br />

明治時代の初めには日本人の多数派にとっても常識になったのです。<br />

明治のスローガンは「文明開化」ですけれども、これを丁寧に言い<br />

直せば「新しくなおかつ模範的な西洋文明に向かって、古めかしく<br />

劣等な従来の日本文明を、なるたけ早く開いて化けさせること」と<br />

いった表現になるでしょう。その「文明開化期」のベストセラーと<br />

いえば福沢諭吉の『学問のすすめ』ですが、そこでどんな学問をす<br />

すめているかといえば、これはもう「新しい西洋の学問のすすめ」<br />

なのです。<br />

とはいえ、そういう西洋近代の人間中心主義や個人主義や自由主<br />

義や進歩主義が良いことずくめかといえば、そうとばかりも言えな<br />

いでしょう。たとえば日本の近代を例にとっても、福沢諭吉のよう<br />

な物わかりのいい人ばかりだったのではありません。西洋の文化や<br />

思想はどこまでがグローバル・スタンダードで、どこまでがやはり<br />

西洋に特殊と考えられるべきなのだろうか。文明とは本当に進歩す<br />

るものなのだろうか。進んだようにみえているものが実は遅れてい<br />

るとか退化し逆行しているということは、ないのだろうか。そもそ<br />

も、欧米がアジアよりも進んでいるというのは果たして真実なのだ<br />

ろうか。考えようによっては、話をひっくり返せるのではないだろ<br />

うか。幕末から今日まで、そんな想念にとらわれる日本人はたくさ<br />

ん居ました。日本と西洋の関係をどのようにとらえたらいいのか、<br />

悩み苦しみ、突破口をみつけたつもりになったり、やはり錯誤と呼<br />

べるような落とし穴にはまってしまったり……。さまざまな思想の<br />

営みがくりひろげられてきたのです。<br />

この時間では、西洋近代に違和感を抱いたり疑問を呈したり反発<br />

したりした日本の思想の歴史を主に扱ってゆきます。けれども何に<br />

反発したのかが分からないと話にならないので、西洋近代とは何か<br />

ということにもそれなりの比重がかかるでしょう。その相剋や軋轢<br />

の思想史から、近代とは何かという大命題に思いを馳せていただけ<br />

たらと願っています。<br />

具体的には丘浅次郎、北一輝、大川周明、権藤成卿、三井甲之、<br />

「京都学派」などを、主に取りあげる予定です。「近代思想史Ⅰ」で<br />

も同じテーマを扱い、その続きをやる格好になりますが、「近代思想<br />

史Ⅱ」だけでも、まとまった内容として聞いていただけると思いま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。それにある程度まで代わるものとして適宜プリ<br />

ントを配布します。<br />

近代思想史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ドイツ近代社会思想における自由と共同<br />

針谷 寛<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ社会思想史における「市民社会」概念の変遷を手がか<br />

りとしながら,西欧近代社会とその思想の諸問題を検討する。材料<br />

としてはカント,ヘーゲル,マルクスなどドイツ近代の思想家の社<br />

会理論を重点的に取り上げる予定である。これらの理論を扱うに際<br />

しては歴史的なコンテクストの中で考察することに努める。これを<br />

材料にして,現代の生活についてもその特殊性をみずからの頭で考<br />

え表現する力を培ってほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。必要に応じてレジュメを配布する。<br />

近代思想史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ドイツ近代社会思想における自由と共同<br />

針谷 寛<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ社会思想史における「市民社会」概念の変遷を手がか<br />

りとしながら,西欧近代社会とその思想の諸問題を検討する。材料<br />

としてはカント,ヘーゲル,マルクスなどドイツ近代の思想家の社<br />

会理論を重点的に取り上げる予定である。これらの理論を扱うに際<br />

しては歴史的なコンテクストの中で考察することに努める。これを<br />

共通授業科目<br />

12


材料にして,現代の生活についてもその特殊性をみずからの頭で考<br />

え表現する力を培ってほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。必要に応じてレジュメを配布する。<br />

経済学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

経済の現実と理論<br />

【文法医理薬】<br />

【文法医理薬】<br />

【文法医理薬】<br />

【文法医理薬】<br />

【文経法政商薬】<br />

武藤 功<br />

授業科目の内容:<br />

経済現象はかなり身近ではあるが、それを正確に語るとなるとか<br />

なり難しい。経済分析の基礎を習得しながら、「経済」を見る眼を養<br />

うことを目標にする。この授業では、ケインズ経済学を中心とする<br />

マクロ経済学の基礎を学ぶ。その上で、具体的な経済問題を適宜取<br />

り上げて論じていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。適宜プリントを配布する予定である。<br />

経済学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

経済分析の基礎理論<br />

武藤 功<br />

授業科目の内容:<br />

現在、ゲーム理論は、経済分析のための基本的道具のひとつにな<br />

っている。本講義では、ゲーム理論の基礎を学び、その上でいくつ<br />

かの具体的な経済問題を分析していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は指定しない。初回の講義の際に、参考文献を示す予定。<br />

経済学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

マクロ経済学の初歩<br />

吉岡 忠昭<br />

授業科目の内容:<br />

マクロ経済学は、一国の経済全体の立場から、国民総生産・利子・<br />

物価水準などの重要な経済変数の決定について明らかにしようとす<br />

るものである。これらの経済変数がさまざまな経済政策によってど<br />

のような影響をうけるのかも検討する。また、この講義では、いく<br />

つかの経済政策にたいして社会的な(優先)順序を付ける(多数決<br />

などのような)民主主義的な手続きとその機能・限界について、社<br />

会的選択の理論のフレームワークを用いて紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。<br />

経済学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ミクロ経済学の初歩<br />

吉岡 忠昭<br />

授業科目の内容:<br />

ミクロ経済学は、主として、個々の生産者や消費者の意思決定か<br />

ら出発して、誰が何をどれだけ生産・消費するのかという社会全体<br />

の資源配分の問題を価格メカニズムの観点から明らかにしようとす<br />

るものである。また、この講義では、現代の経済学では必要不可欠<br />

な分析手法の一つであるゲームの理論について、その初歩を不完全<br />

競争市場の一つである複占市場の分析とあわせて紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。<br />

経済人類学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

経済人類学とは何だろうか<br />

中山 智香子<br />

授業科目の内容:<br />

経済人類学 Economic Anthropology と呼ばれる学問領域ができたのは<br />

比較的最近のことであるが、それはAnthropos(アントロポス)すな<br />

わち人間の経済を考える学問(人間の経済学)であり、それなりの<br />

思想的系譜がある。近年刊行されたアングロサクソン系の通史をふ<br />

まえながら、人間の経済学としての経済人類学を概観しよう。<br />

13<br />

経済人類学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

「大転換」から見るグローバル世界<br />

【文経法政商薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

中山 智香子<br />

授業科目の内容:<br />

経済人類学という学問領域を確定させた代表的な論者のひとりはカ<br />

ール・ポラニーである。かれは20世紀なかばごろ、その視点から当<br />

時のグローバル世界を分析し、『大転換』(1944)を著した。60年あ<br />

まりが経過しても分析は古びることなく、J.スティグリッツの序<br />

を付して刊行された新版(2001)は今も多くの読者を獲得している<br />

(日本では2009年に新訳が出た)。同書を繙きつつ、経済人類学的視<br />

点からグローバル世界を考察してみよう。<br />

言語学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

言葉の裏側を探る<br />

熊代 敏行<br />

授業科目の内容:<br />

いわゆる言語学概論ではなく、言語学の基礎知識のないものにも興<br />

味深い話題を取り上げ、それを分かりやすく、Q&Aの形で説明し<br />

ていく。例文はなるべく日本語を題材とし、普段何気なく使ってい<br />

る言い回しが実は緻密な言語学的規則に裏打ちされていることを実<br />

感してもらう。<br />

基本的な授業の形態としては、質問の書かれたプリントに能動的に<br />

取り組むという作業と、受動的に講義を聴くという作業に交互に取<br />

り組んでもらう。<br />

「言語学とは?」という基本的なところから始め、「音の構造」、「単<br />

語の構造」について以下のような質問を投げかけ、それに答えてい<br />

く形で講義を進めていく。<br />

• 世界にいくつぐらい言葉があるか。<br />

• 東京人の「きくちさん」の発音にはどういう特徴があるか。<br />

• 明日は「メーアーリーフーだな」とは何のことか。<br />

• 「食べれる」は間違った言い方なのか、それとも優れた進化形<br />

なのか。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

言語学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

言葉の裏側を探る<br />

共通授業科目<br />

熊代 敏行<br />

授業科目の内容:<br />

いわゆる言語学概論ではなく、言語学の基礎知識のないものにも興<br />

味深い話題を取り上げ、それを分かりやすく、Q&Aの形で説明し<br />

ていく。例文はなるべく日本語を題材とし、普段何気なく使ってい<br />

る言い回しが実は緻密な言語学的規則に裏打ちされていることを実<br />

感してもらう。<br />

基本的な授業の形態としては、質問の書かれたプリントに能動的に<br />

取り組むという作業と、受動的に講義を聴くという作業に交互に取<br />

り組んでもらう。<br />

「カテゴリー論」、「文の構造」、そして「意味の構造」を中心に、以<br />

下のような質問を投げかけ、それに答えていく形で講義を進めてい<br />

く。<br />

• 「嘘」とは何か。何が「嘘」で、何が「嘘」ではないか。<br />

• どうして成功した「パス」(「パスを3本決めた」)は「本」で<br />

数えられるのに、失敗した「パス」(「??パスを3本外した」)<br />

は数えられないのか。


共通授業科目<br />

• どうして「熊をとる」とは言えても、「ライオンをとる」とは<br />

言えないのか。<br />

• どうして英語で"He is dying"というとまだ生存中のに、日本語<br />

で「死んでいる」というと生存中ではないのか。<br />

• どうして「ツマヨウジが一本あれば、なんとあっという間に空<br />

気を抜くことができるんです!」の「れば」は「たら」で置き<br />

換えることができるのに、「教科書には『二酸化マンガンに過<br />

酸化水素水を加えれば、酸素が発生する』と書いてあった」の<br />

「れば」は「たら」でうまく置き換えることができないのか。<br />

春学期の言語学Iを履修していることが望ましいが、言語学IIからの<br />

履修も可。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

言語学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

言語を科学するとは何か<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

前島 和也<br />

授業科目の内容:<br />

言語学はとりわけ19世紀以降、著しい多様化を経て現代に至って<br />

いるため、簡潔に定義するのは困難な状況です.これはそもそも言<br />

語というものが、思想、心理、社会, 文芸、etc.と云った多岐にわた<br />

る観点から考察可能な事に起因するとも云えます.仮に言語研究全<br />

般に共通了解があるとすれば、言語現象には規則性があり、規則の<br />

集約がそれぞれの研究分野である、と云うことになるでしょうか.<br />

この授業では言語学に漠然としたイメージしかない受講者を対象<br />

に、一般に親しみやすいと思われる意味、統辞や音韻の問題を、特<br />

に日本語のデータを中心に考察する事で、言語分析の実際を学んで<br />

いただきたいと思います.<br />

他方、現代言語学は19世紀後半から20世紀前半にかけて徐々に整<br />

備されたというのが言語学史の「常識」となっていますが、言語と<br />

論理、言語と思考といった問題は既に古代インドとりわけギリシャ<br />

においてかなり徹底的な議論が行われていました.哲学・論理学か<br />

ら「離陸」することで近代の言語研究が成立した訳ですが、人称、<br />

テンスや名詞限定といった概念が古代文法の残滓を残している事も<br />

事実です.文法概念の吟味を通して、今日の言語学が古代の言語研<br />

究から継承しているものと近代以降の発想に負っているものを峻別<br />

できれば言語学に対する理解も深まるのではないかと思います.<br />

最後の数回は受講者による研究発表と討議を行う予定です.<br />

言語学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

言語を科学するとは何か<br />

前島 和也<br />

授業科目の内容:<br />

言語学はとりわけ19世紀以降、著しい多様化を経て現代に至って<br />

いるため、簡潔に定義するのは困難な状況です.これはそもそも言<br />

語というものが、思想、心理、社会, 文芸、etc.と云った多岐にわた<br />

る観点から考察可能な事に起因するとも云えます.仮に言語研究全<br />

般に共通了解があるとすれば、言語現象には規則性があり、規則の<br />

集約がそれぞれの研究分野である、と云うことになるでしょうか.<br />

この授業では言語学に漠然としたイメージしかない受講者を対象<br />

に、一般に親しみやすいと思われる意味、統辞や音韻の問題を、特<br />

に日本語のデータを中心に考察する事で、言語分析の実際を学んで<br />

いただきたいと思います.<br />

他方、現代言語学は19世紀後半から20世紀前半にかけて徐々に整<br />

備されたというのが言語学史の「常識」となっていますが、言語と<br />

論理、言語と思考といった問題は既に古代インドとりわけギリシャ<br />

においてかなり徹底的な議論が行われていました.哲学・論理学か<br />

ら「離陸」することで近代の言語研究が成立した訳ですが、人称、<br />

テンスや名詞限定といった概念が古代文法の残滓を残している事も<br />

事実です.文法概念の吟味を通して、今日の言語学が古代の言語研<br />

究から継承しているものと近代以降の発想に負っているものを峻別<br />

できれば言語学に対する理解も深まるのではないかと思います.<br />

最後の数回は受講者による研究発表と討議を行う予定です.<br />

14<br />

言語学Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

ことばの科学:神経言語学と進化言語学から心と言語を考える<br />

【文経法政商医薬】<br />

辻 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

ヒトはどのようにことばを獲得したのか、生物学、生態学、心理<br />

学、神経科学、記号学の立場などさまざまな角度からの研究成果を<br />

言語学の基礎的な考え方に組み入れるとどうなるか学生と考察しま<br />

す。その際、系統発生と個体発生の両側面が問題になりますが、春<br />

学期は特に前者に焦点を当てて検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要と判断された場合は教科書販売所に掲示しますので参照して<br />

ください。<br />

言語学Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

ことばの科学:心理言語学と社会言語学から心とことばを考える<br />

【文経法政商医薬】<br />

辻 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

言語の習得や運用は、個人的・心理的なプロセスであるのと同時<br />

に、社会で共有されるコードの形成過程であり、かつそれぞれの表<br />

現行動と理解行動でもあります。両者の側面がどのように相互に関<br />

係しているのか、それぞれについて概観しつつ、特に言語習得の個<br />

体発生的諸問題について考察します。その上で、春学期の言語学III<br />

の議論をもとに、さらに発展させて、言語と言語学の内奥に迫りた<br />

いと思います。詳細な言語習得の実験・観察データはテキストに譲<br />

り、授業ではなるべくその本質について議論していきたいと思いま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

M. Tomasello著(辻幸夫他訳)『ことばをつくる:言語習得の認知言<br />

語学的アプローチ』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2008年<br />

言語認識論 2 単位(春学期)<br />

認知言語学入門<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

小原 京子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、私達にとって身近で本質的なを通じて、<br />

の働きを探っていきます。このような研究領域を認知言<br />

語学と呼びます。本講義では、認知言語学の主要な概念を紹介しつ<br />

つ、日本語や英語その他の言語の分析例を交えてことばの普遍的な<br />

特徴を取り上げることにより、ことばから見たこころの働きについ<br />

て考察します。<br />

一部演習形式を採り、学生たちが意見を述べる機会を設けます。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回授業で指示します。<br />

現代芸術論 2 単位(春学期)<br />

第二次世界大戦以降の美術<br />

近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

第二次世界大戦後、世界の美術の中心は、パリからニューヨーク<br />

へと移りました。授業では、この時期から現代までの美術の動きに<br />

ついての基礎的な知識の習得を目的とします。適宜、現代美術のタ<br />

イムリーな話題や展覧会のはなしを織り交ぜながら授業をすすめて<br />

いく予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません<br />

現代芸術論 2 単位(春学期)<br />

現代芸術論 2 単位(秋学期)<br />

現代芸術の諸相<br />

*春・秋とも同一の内容です。<br />

髙桒 和巳<br />

授業科目の内容:<br />

「現代」芸術論と銘打たれていますが、中心的に扱うことになるのは<br />

20世紀前半になります。


現代において芸術がどのような形で成立するようになっているかを、<br />

広く文化的・思想的文脈とつきあわせつつ検討します。したがって、<br />

いわゆる「芸術」に関する話から、それなりに必要な脱線をするこ<br />

とが少なくありません。あらかじめご了承ください。<br />

授業の目標は、受講者のかたが、いわゆる芸術作品のみならず日常<br />

的・非日常的に接する物事全般に対して、芸術と切り離せない何ら<br />

かの見かたをできるようになることです。<br />

そのつど具体的な事例を取りあげながら、非網羅的・非体系的に考<br />

えていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書(必ず買わなければならない書籍)はありません。<br />

現代思想論 2 単位(春学期)<br />

哲学的知性について考える<br />

【文経商医理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

髙桒 和巳<br />

授業科目の内容:<br />

「現代思想」とは何かについての漠然とした共通了解が世の中にはあ<br />

りますが、私はそれをもっとゆるく、「現代」における「思想」一般<br />

としてとらえています。したがってこの科目は、「現代思想」入門と<br />

いうより、「思想入門」現代版というようにイメージしてもらえると<br />

いいかなと思います(ただしもちろん、いわゆる「現代思想」にも<br />

頻繁に触れます)。<br />

授業の目的は、受講者のかたが「現代思想」の初歩をマスターして<br />

蘊蓄を傾けられるようになること、ではなく、さまざまな事柄に対<br />

して自分なりに「思想」の目を向けられるようになること、です。<br />

今年度は、哲学的知性というのはどういうものなのかを、そのつど<br />

具体的な事例を取りあげながら、非網羅的・非体系的に考えていき<br />

たいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書(必ず買わなければならない書籍)はありません。<br />

現代社会論 2 単位(秋学期)<br />

国民国家と社会変動<br />

-近代性の形成と変貌-<br />

池田 緑<br />

授業科目の内容:<br />

現代日本社会は、様々な社会システムの転換点にあります。私た<br />

ちが子供の頃から「あたりまえ」と思っていたことは、じつは歴史<br />

的な現象で過渡的なものであり、これからは「あたりまえ」ではな<br />

くなってゆく可能性があります。この授業では、近代国民国家とと<br />

もに発展してきた現在の社会システムとその転換を「近代性の変容」、<br />

「脱工業化」と「コロニアリズム」という3つの視点から考えてゆき<br />

ます。<br />

まず前半では、近代国民国家の発展を支えてきた「工業化」が、<br />

どのように現在の社会システムをかたち作ってきたかを、フォーデ<br />

ィズム、社会階層の形成、“地域”という枠組みの形成、などを通じ<br />

て検討します。<br />

さらに後半では、性差という社会制度を通して、国民国家におけ<br />

る“女性”の構築と家族制度や婚姻制度と権力、といった問題を例に<br />

コロニアリズムの関係を考えます。そのうえで、現在進行している<br />

社会システムの転換がどのような影響を私たちの生活に及ぼすかを<br />

検討します。<br />

授業全体を通じて、多様な選択肢を前にこれからの時代を生きて<br />

ゆかなければならない私たちの社会との関係について、そのヒント<br />

を模索できる授業になればよいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

現代社会論 2 単位(秋学期)<br />

犯罪からみる現代日本社会<br />

芹沢 一也<br />

授業科目の内容:<br />

犯罪は社会を映す鏡だと言われる。本講義は犯罪を通して、現代<br />

日本社会を照射しようというものである。だが、ある犯罪を生み出<br />

した社会は一体いかなる社会なのか、という問いを立てるのではな<br />

い。そうではなく、犯罪に対する見方、語り方に、その社会の特質<br />

が現われると考える。<br />

15<br />

日本社会の治安が崩壊したとする言説が巷間に流布しているが、<br />

このことはまったく事実ではない。ではなぜ、そのような治安悪化<br />

言説が定着したのかを、犯罪をめぐる語りを分析することによって<br />

明らかにする。そうした分析を通じて、現在のわたしたちの社会が、<br />

いかなる方向に向かいつつあるのかを展望する。<br />

講義中、マイクを回して積極的な発言を求めるので、そのつもり<br />

で受講してほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『暴走するセキュリティ』芹沢一也(洋泉社新書)<br />

現代生物学概論 2 単位(春学期)<br />

【文商理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

宮本 憲二 他<br />

授業科目の内容:<br />

ポストゲノム時代の生命科学は今後どのように展開されるのか?<br />

知的好奇心を満足させるだけでなく医療や環境への取り組みについ<br />

ても、平易に、しかし最先端のトピックスも交えてオムニバス形式<br />

で概説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

現代世界史 2 単位(春学期)<br />

第二次大戦から北朝鮮危機までの現代世界史<br />

斎藤 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀は二度にわたる世界戦争と半世紀近くに及んだ冷戦に彩ら<br />

れたことから、「戦争の世紀」と言われる。そうした「戦争の世紀」<br />

が終わったからといって、21世紀が調和と均衡のとれた明るく輝く<br />

世界であることが保証されているわけではない。これは「同時多発<br />

テロ事件」、イラク戦争、北朝鮮危機が正確に物語るとおりである。<br />

今、21世紀を迎え世界は予想もできない混迷の時代に突入している。<br />

今後の21世紀がどのような世紀になるのだろうか。これを知るため<br />

には20世紀がどのような世紀であったのかという問いかけが行われ<br />

る必要があろう。20世紀の歴史は21世紀の世界に多くの教訓を与え<br />

るものであり、21世紀のための道しるべとなるはずである。本講は<br />

こうした問題意識の中で、20世紀後半の世界史の流れを通観した上<br />

で、イラク戦争や北朝鮮危機に焦点をあてる。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業において指示します。<br />

現代日本史 2 単位(春学期)<br />

「太平洋戦争への道」をめぐるさまざまな見方<br />

共通授業科目<br />

黒沢 文貴<br />

授業科目の内容:<br />

「太平洋戦争への道」を日本近代の歴史のなかでどのように理解<br />

したらいいのか、その歴史学界における代表的な解釈を、東京裁判<br />

以来の時代の変遷に留意しながら検討することにします。それを通<br />

して日本人の昭和の戦争をめぐる歴史認識の原型がどのように作ら<br />

れてきたのか、また歴史解釈が時代状況の影響を受けることや近現<br />

代史理解と政治性との関係、さらに日本人の戦争責任意識のあり方<br />

等の諸点についての理解を深めることが、本講義の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

黒沢文貴、イアン・ニッシュ編『歴史と和解』(東京大学出版会、<br />

2011年)<br />

現代メディア論 2 単位(秋学期)<br />

「メディア? 芸術? 写真と美術の関係から読み解く写真の存<br />

在論」<br />

【文経商医理薬】<br />

近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

私たちが日常的に消費している写真映像の存在論的な部分を絵画<br />

と写真の歴史的な関係を通じて考えます。<br />

写真の発明、写真の芸術的自立、美術の文脈のなかで使われる写<br />

真などを検討することによって表現媒体としての写真の特性を明ら<br />

かにします。授業ではある程度個々の作品を覚えることを前提とし<br />

ます。美術や写真に興味のもてない学生は授業についてゆけず単位<br />

を落としてしまう例が過去にありましたので注意してください。


共通授業科目<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません<br />

現代メディア論 2 単位(秋学期)<br />

絵画と社会<br />

【文経商医理薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

村田 真<br />

授業科目の内容:<br />

現代メディアのなかでももっとも古く、いまなお有効な絵画を取<br />

り上げます。絵画という視覚メディアはなぜ、どのようにして生ま<br />

れ、いかに社会に根差し、ほかのメディアと関わってきたのか。そ<br />

の起源である洞窟壁画から現在のグラフィティまで、絵画と社会、<br />

絵画とメディアの関係を探ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

国語国文Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

徒然草とその時代 I<br />

小川 剛生<br />

授業科目の内容:<br />

南北朝期の二条派歌人であった卜部兼好が著したとされる徒然草<br />

は、243段からなる随筆である。文学史では「隠者文学」と定義さ<br />

れ、「無常」や「尚古思想」といったキーワードによって、現在でも<br />

多くの読者を獲得している。ところが、虚心に本文に向き合う時に<br />

は、通説に基づく読み方には違和感を感ずる向きは少なくないであ<br />

ろう。正直、作者が何を言おうとしたのか、よく分からない段も多<br />

い。そこで作品の直接の背景となっている中世社会の制度や秩序、<br />

また鎌倉時代後期の政治情勢、ひいては中世人の価値観を実証的に<br />

探ることで、徒然草解釈の基盤を明らかにし、そこから作品の特色<br />

について考察してみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『校注徒然草』稲田利徳編、和泉書院<br />

国語国文Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

徒然草とその時代 II<br />

授業科目の内容:<br />

春学期からの続き。<br />

国語国文Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

お伽草子の世界<br />

小川 剛生<br />

恋田 知子<br />

授業科目の内容:<br />

14世紀から17世紀にかけて盛んに制作された短編の物語群である<br />

お伽草子(室町物語)を鑑賞する。『源氏物語』に代表される王朝物<br />

語が貴族の恋愛を題材としたのに対し、お伽草子では、貴公子や姫<br />

君はもちろん、武士や庶民、芸能者・宗教者、神仏や異類にいたる<br />

まで、物語の主人公となって、さまざまな活躍を見せる。奇想天外<br />

な物語は絵とも結びつき、素朴な絵本から豪華な絵巻まで多種多様<br />

な展開を見せる。<br />

本講義では、物語の形成と構造、絵画化の方法、文化・信仰的背<br />

景などに注意しながら、お伽草子の諸作品を読み解いていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。プリントを配布する予定。<br />

国語国文Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

古典文学と絵画<br />

星 瑞穂<br />

授業科目の内容:<br />

日本の古典文学作品は古くから絵画化されて親しまれてきた。<br />

『源氏物語』の「絵合」巻には「うつほの俊蔭の物語絵」(『宇津<br />

保物語』「俊蔭」巻の絵か)を楽しむ場面があり、平安時代にはすで<br />

に物語を絵画と共に楽しむ文化ができあがっていたといわれている。<br />

江戸時代になると、『伊勢物語』や『源氏物語』などの古典文学作品<br />

に挿絵が添えられ、それらの本が大量に出版されるようになり、庶<br />

民のあいだに広がった。さらには「奈良絵本・絵巻」などと呼ばれ<br />

る豪華な絵入り本や、物語に基づいた絵を意匠とした屏風・蒔絵な<br />

16<br />

どが製作されるようになり、物語と絵画の関係性は様々な展開をみ<br />

せる。<br />

この講義では、日本の古典文学と絵画がどのように関係し、歴史<br />

的にどのような展開をみせたのか、現存する絵本・絵巻をもとに概<br />

説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

国語国文Ⅰ(月4) 2 単位(春学期)<br />

日本古典文学入門Ⅰ<br />

【文経法政商医】<br />

【文経法政商医】<br />

【文経法政商医】<br />

【文経法政商医薬】<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義と演習形式。<br />

『伊勢物語』を精読します。<br />

くずし字をもとに、原典と向き合って注釈をすることで、大学で<br />

日本古典文学を学ぶ基本的な研究方法を身につけることが目標です。<br />

また、『伊勢物語』本文だけでなく、その後の享受にも目を配り、<br />

日本文化における『伊勢物語』の役割を考察します。<br />

テキスト(教科書):<br />

新版『伊勢物語』石田穣二訳注(角川ソフィア文庫、角川学芸出版、<br />

1979/11 ISBN-13: 978-4044005016)<br />

その他プリントなどを用意します。<br />

国語国文Ⅱ(月4) 2 単位(秋学期)<br />

日本古典文学入門Ⅱ<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義と演習形式。<br />

「日本古典文学入門Ⅰ」を踏まえて、『伊勢物語』を精読します。<br />

くずし字をもとに、原典と向き合って注釈をすることで、大学で<br />

日本古典文学を学ぶ基本的な研究方法を身につけることが目標です。<br />

また、『伊勢物語』本文だけでなく、その後の享受にも目を配り、<br />

日本文化における『伊勢物語』の役割を考察します。<br />

テキスト(教科書):<br />

新版『伊勢物語』石田穣二訳注(角川ソフィア文庫、角川学芸出版、<br />

1979/11 ISBN-13: 978-4044005016)<br />

その他プリントなどを用意します。<br />

国語国文Ⅰ(水4) 2 単位(春学期)<br />

日本古典文学講読Ⅰ<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義と演習形式。<br />

和漢の古典を踏まえ、韻文と散文が交じり合う芭蕉の『奥の細道』<br />

を教材に、日本古典文学が行ってきた創作の方法を学びます。<br />

授業では、江戸時代の版本や芭蕉自筆本でくずし字に触れ、任意<br />

の章段をとりあげて作品分析を行います。また、芭蕉に倣って自分<br />

でも文章や句を作ります。<br />

これらのことを通じて、古典文学の理解に必要な知識と想像力を<br />

身につけることが目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『おくのほそ道』鈴木健一、纓片真王、倉島利仁編 三弥井書店<br />

2007年 ISBN-13: 978-4838270576<br />

その他プリントなどを用意します。<br />

国語国文Ⅱ(水4) 2 単位(秋学期)<br />

日本古典文学講読Ⅱ<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義と演習形式。<br />

伝統的な和歌を知ることができる『百人一首』を教材に、日本の<br />

和歌史と主要な歌人伝や、百人一首享受の諸相について学びます。<br />

授業では、和歌が書かれた資料(古典籍、カルタ)でくずし字に<br />

触れ、任意の和歌をとりあげて調査・発表を行います。また、古今<br />

集から新古今集の歌人に倣って自分でも歌を作ります。


これらのことを通じて、古典文学理解に必要な知識と想像力を身<br />

につけることが目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『字典かな 改訂版―出典明記』(笠間影印叢刊刊行会編、笠間書院、<br />

ISBN-13:978-4305000002)<br />

この他、各自で『百人一首』和歌が一覧でき、和歌の出典が確認<br />

できるものを持参して下さい。<br />

( 例 :『 百人一首全訳注』有吉保、講談社学術文庫、<br />

ISBN-13:978-4061586147)<br />

自然人類学 2 単位(春学期)<br />

進化の産物としての自分を知る<br />

~ゲノム人類学の冒険~<br />

【商理薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

太田 博樹<br />

授業科目の内容:<br />

「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」<br />

ポール・ゴーギャンの有名な絵画の題名である。<br />

自然人類学は、生物としてのヒトが辿ってきた進化の道程を明ら<br />

かにし、ヒトが進化の産物であるがために有する特徴を理解するこ<br />

とを目的としている。元来、自然人類学は化石標本などを対象とし<br />

た学問であった。しかし現在はゲノム情報が充実し、分子生物学、<br />

分子進化学、集団遺伝学、生命情報工学などを取り込んだ様々なア<br />

プローチからヒトの進化が研究されてきている。<br />

この講義では「DNA」「遺伝暗号」「セントラルドグマ」など分子<br />

生物学の基礎を解説し「ホモ・サピエンスの起源」「日本人の起源」<br />

など自然人類学の古典的テーマを踏まえた上でゲノム科学など最先<br />

端科学がヒトの進化研究に如何に応用されてきたか、またヒトの進<br />

化研究が霊長類学、行動学、生態学、考古学、民族学、医学、薬学<br />

など多彩な研究分野と如何に関連し合い発展してきているかを紹介<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

本講義では以下の教科書を推奨します:<br />

『ゲノム進化学入門』斎藤成也 著 (共立出版)<br />

社会科学概論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

社会科学者を対象とする社会科学<br />

小野 修三<br />

授業科目の内容:<br />

社会科学が社会を対象とするとした時、そしてその社会をわれわ<br />

れが構成すると考える時、そこで営まれる社会科学は社会科学を営<br />

む人たるわれわれ社会科学者を対象とするという側面があるはずで<br />

ある。この社会科学者を社会科学の正当な対象とする時、どんな社<br />

会科学が営まれると言うことが出来るであろうか。<br />

本講義はそうした社会科学の例として、まずもって社会科学者の<br />

自覚をもって生きたR.S.Lyndの社会科学方法論たる『何のための知<br />

識か』を取り上げるが、このリンドに学びつつ、丸山真男、きだみ<br />

のる、M.Foucault、O.Neurath、内山秀夫などを検討の対象とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

無し<br />

社会科学概論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

近代日本の異色の人間像<br />

小野 修三<br />

授業科目の内容:<br />

同時代人からは白い目で見られた人物でも、現代のわれわれには<br />

むしろそうした人々の方がわれわれの価値観に近い、われわれと変<br />

わらないと感じられることがある。人物の評価が逆転する場合であ<br />

る。本講義はそうした「異色の日本人たち」に関する私なりの伝記<br />

的理解(その人と業績)を提示し、受講者たちにも同様な作業を求<br />

めたいと思っている。<br />

テキスト(教科書):<br />

無し<br />

17<br />

社会学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

インドの文化と社会<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

古賀 万由里<br />

授業科目の内容:<br />

インド社会は1990年代以降、経済自由化の影響を受けて世界とのモ<br />

ノや人の行き来が盛んになり、著しい経済成長を見せるとともに、<br />

グローバル化の中で人々の暮らしや文化にも変化が生じています。<br />

そこでは絶えず、「伝統」や「インド文化」が内外から問われてお<br />

り、変化の中にも「伝統的な文化」を伝承しようとする人々の姿が<br />

あります。「インド的なもの」をとりあげ、それがグローバル化の中<br />

でいかに取り扱われているのかを分析します。またジェンダーの視<br />

点も導入し、インド文化の性に対する思想と社会的慣習との関連も<br />

問います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します<br />

社会学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

東アジアの宗教人類学<br />

藤野 陽平<br />

授業科目の内容:<br />

本講座では東アジアにおける宗教の場面を文化人類学/宗教人類<br />

学の基本的な観点から考えます。宗教文化はローカルな信仰の場面<br />

から、グローバルな政治や経済活動にいたるまで社会の様々な局面<br />

と密接に結びついています。そうした例として医療や植民地主義と<br />

いった対象も取り上げ、一見宗教とは関係ない対象にも宗教の影響<br />

があることを、キリスト教を中心に風水、シャーマニズムなど多様<br />

な宗教文化から確認しつつ、これを学ぶ意義を考えます。<br />

文化人類学は他者の視点から世界をみなおす学問です。こういっ<br />

た姿勢からみえてくる新しい世界を紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない<br />

社会学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

社会学の基本的な考え方<br />

澤井 敦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目標は、社会学というツールをもちいて現代社会を考え<br />

理解することができるようになるための、イントロダクションとな<br />

ることである。本講義では、社会学的な思考法の本質をつかむため<br />

に、いくつかの社会学の理論や基本的概念を具体的な分析事例とと<br />

もに紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

社会学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

現代社会の生の様相<br />

澤井 敦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目標は、社会学というツールをもちいて現代社会を考え<br />

理解することができるようになるための、イントロダクションとな<br />

ることである。本講義では、現代社会(とりわけ日本社会)の状況<br />

や問題を、家族、結婚、仕事、老いと死といった身近な生活の場面<br />

に即して、社会学的な観点から考察することを試みる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

社会学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

消費行動と環境問題への対処からみる社会<br />

共通授業科目<br />

杉浦 淳吉<br />

授業科目の内容:<br />

テーマとして環境問題をとりあげ,そこから社会についての理解を<br />

めざす。ここでは社会心理学的なアプローチを援用し,ミクロな個<br />

人の行動とマクロな社会現象との関係から環境問題をとらえる。ま<br />

た,環境問題は単独の問題ではなく,生活,経済,政治などあらゆ<br />

る社会現象と密接にかかわっている。以上のような観点から「循環


共通授業科目<br />

型社会」や「地球温暖化」として語られる問題の構造を理解するこ<br />

とを通じて社会学の発想を身につけ,社会が抱える課題の発見や課<br />

題の整理ができるようにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

『環境行動の社会心理学-環境に向き合う人間のこころと行動』広瀬<br />

幸雄(編著) 北大路書房2008年 ISBN978-4-7628-2594-1<br />

社会学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

意味とイメージの社会学<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

近森 高明<br />

授業科目の内容:<br />

人間は《意味》の世界に生きており、その一貫性と整合性を保持<br />

しようと、日々さまざまな努力を(なかば意識しないかたちで)お<br />

こなっている。《意味》の世界に穴が開いたり矛盾が生じたりする<br />

と、人間はとたんに不安になる。理解可能な意味や、慣れ親しんだ<br />

イメージで埋め尽くされた世界にこそ、人間は安住しようとするの<br />

だ。興味深いことに、こうした人間の性向はときに非合理的で逆説<br />

的な現象を生みだす。現実よりもイメージのほうに「リアルさ」を<br />

感じてしまったり、自分のおこないを無理にでも正当化してしまっ<br />

たり、ついものごとの「裏」を読み過ぎてしまったりするのである。<br />

意味にこだわる人間には、こうしたパラドックスが必然的にともな<br />

うのだが、じつはそのパラドックスこそが人間の豊かな生を支えて<br />

もいる。予言の自己成就、擬似イベント、ダブル・バインド、認知<br />

的不協和、動機の語彙、等々の社会学的な概念や命題に触れながら、<br />

意味やイメージの問題をめぐるパラドキシカルな人間の本性につい<br />

て考察してみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しない。<br />

社会学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

社会学概説―社会学の視点を学ぶ―<br />

土居 洋平<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、社会学という学問の視点・考え方を様々な現象を通じ<br />

て紹介していきます。社会学についてのごく基本的な考え方につい<br />

て紹介した後に、様々なトピックをもとに社会学の考え方を紹介し<br />

ていきます。これを通じて、社会学の概要や全体像についてイメー<br />

ジできるようになることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『グローカル時代の社会学―社会学の視点で読み解く現代社会の様<br />

相』 今泉礼右編 (株)みらい、2013年<br />

※ 2013年4月下旬に発行予定です。ゴールデンウィーク後から使用<br />

しますので、それまでにお手元にご準備ください。<br />

社会学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

食・農・地域の社会学<br />

土居 洋平<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、私たちにとってもっとも身近な「食べること」とい<br />

うテーマを社会学的に探求し、その農業生産や地域社会への広がり<br />

を考えていきます。「食べること」という身近な行為の背後に広がる<br />

世界~農業・農村・流通・消費~を、社会学的視点から描いていきま<br />

す。これによって、ひとつのテーマについて社会学的に考える力を<br />

身につけることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『むらの社会を研究する』日本村落研究学界編 農山漁村文化協<br />

会 2007年<br />

社会学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日常生活理解のために<br />

藤川 千歳<br />

授業科目の内容:<br />

社会学の入門として、現代的な社会学のテーマを解説する。人間は<br />

意識的にせよ無意識的にせよ、他者と関わって生活する動物である。<br />

他者との関わり(=相互作用)には様々な”力”が生じてくる。その<br />

力とはどのようなものかを、社会のいろいろな場面に即して考えて<br />

18<br />

みたい。また、現代グローバル化が進展する中で、社会学がどのよ<br />

うな課題に取り組んでいるかも意識していきたいと思う。<br />

授業の後半では、扱ったテーマに関するDVDの鑑賞も予定してい<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代の社会学:グローバル化の中で』丸山哲夫編著 ミネルヴァ書<br />

房 2012年<br />

ISBN:978-4-623-06219-5<br />

社会学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日常生活理解のために<br />

【文経法商医理薬】<br />

【メコ文政商】<br />

【メコ文政商】<br />

藤川 千歳<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続いた問題意識に即して講義を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代の社会学:グローバル化の中で』丸山哲夫編著 ミネルヴァ書<br />

房 2012年<br />

ISBN978-4-623-06219-5<br />

社会心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

上瀬 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会の様々な問題を社会心理学的に考察するための基本的知見<br />

を解説する。社会心理学の研究枠組みに基づき、個人内および対人<br />

過程に関わる領域の研究を中心に紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『図説 社会心理学入門』 齊藤勇 誠信書房 2011<br />

年<br />

社会心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

上瀬 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会の様々な問題を社会心理学的に考察するための基本的知見<br />

を解説する。授業では、社会心理学の研究枠組みに基づき、集団過<br />

程および文化に関わる領域の研究を中心に紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『図説 社会心理学入門』 齊藤勇 誠信書房 2011<br />

年<br />

宗教学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ユダヤ教・キリスト教・イスラームの歴史的概観 (1)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

高木 久夫<br />

授業科目の内容:<br />

春・秋2学期をかけて、今日では中立的に Abrahamic religions と呼<br />

ばるユダヤ教・キリスト教・イスラームの成立過程を、各宗教の聖<br />

典を手がかりに概観します。春学期は第二神殿時代なかば(紀元前<br />

2〜1世紀ごろ)までを目処として、『ヘブライ語聖書』(キリスト教<br />

のいう旧約)を生んだ古代イスラエルの宗教を取り上げます。日本<br />

の啓示宗教理解は無自覚的にキリスト教本位であるため、ユダヤ学<br />

の視角から、これを可能なかぎり是正します。履修後ある程度専門<br />

的な文献を各自独力で理解できる水準を目ざします。なお内容は人<br />

文学と思想史の方法に立つ宗教史です(宗教とは何かを論じるわけ<br />

ではありません)。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義範囲をうまくカバーする教科書のない分野なので、講義アウ<br />

トライン、聖典の抜粋など資料プリントを配布します。<br />

宗教学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ユダヤ教・キリスト教・イスラームの歴史的概観 (2)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

高木 久夫<br />

授業科目の内容:<br />

春・秋の2学期をかけて、今日では中立的に Abrahamic religions と<br />

呼ばる3つの宗教の成立過程を、各宗教の聖典を手がかりに概観しま<br />

す。秋学期は第二神殿時代末期からイスラームの登場までを目処と<br />

して、ラビ・ユダヤ教、キリスト教、イスラームの形成期について、


先行宗教の啓示テクストとの関連から理解を試みます。履修後ある<br />

程度専門的な文献を各自独力で理解できる水準を目ざします。なお<br />

授業内容は人文学と思想史の方法に立つ宗教史です(宗教とは何か<br />

を論じるわけではありません)。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義範囲をうまくカバーする教科書のない分野なので、講義アウ<br />

トライン、聖典の抜粋など資料プリントを配布します。<br />

障害者雇用の現状と今後の方向性<br />

障害者は企業の戦力だ<br />

2 単位(春学期)<br />

【文経法政商医薬】<br />

コーディネーター 中島 隆信<br />

授業科目の内容:<br />

日本における障害者の数は年々増えているものの、障害者の雇用<br />

はなかなか実効が挙がらない状況となっている。障害者雇用の充実<br />

は今や社会の責務であり、その中でCSRあるいはコンプライアンス<br />

の観点からこれを推進するべき企業の責任は重大である。他方、企<br />

業ばかりでなく、一般社会においても障害者についての理解を深め、<br />

障害者雇用を支援する社会環境作りは非常に大切である。<br />

その意味において、本寄附講座は、上記の目的を実現して行く一<br />

環の事業として、近い将来、企業に就職する学生諸君に対し、障害<br />

者雇用を推進して行く立場にある日本の代表的企業から現在の障害<br />

者の雇用環境、当該各社の具体的障害者政策についての講義を聴く<br />

ことにより、障害者の理解を深めてもらうと同時に、将来的に障害<br />

者雇用を推進或いは支援するための役割の一旦を担ってもらうこと<br />

を目的として開設する。<br />

本講義では、障害者雇用に前向きに取り組んでいる企業、今後障<br />

害者雇用を進めようと考えている企業の経営者をお招きし、企業と<br />

して障害者雇用に取り組むことの意義について講義をしていただく。<br />

女性学 2 単位(春学期)<br />

女性と労働<br />

【文経法政商理薬】<br />

【文経法政商理薬】<br />

長沖 暁子<br />

授業科目の内容:<br />

1990年代、労働市場の流動化、多様な働き方という言葉のもとで、<br />

パートタイマー・派遣社員などが導入され、非正規雇用者として働<br />

く人々の中心は女性たちでした。不況の中、この非正規雇用者がま<br />

っさきにリストラの対象となり、今やその構造は男性にも及んでい<br />

ることが明らかになってきています。<br />

そういえば、日本で工場労働者として最初に使われたのも女性た<br />

ちでした。<br />

「女性の」自立にとって不可欠だといわれてきた経済力。しかし、<br />

この言葉は女性に限られるのかという疑問も沸いてきます。職場で<br />

今何が起こっているのか? これからの労働はどうあるべきか?<br />

グループ発表と討論を中心に考えます。<br />

この授業では、労働に関するあらゆるテーマ、例えば法制度・政<br />

治、労働環境(不況、非正規雇用、セクシュアルハラスメント、採<br />

用差別、賃金差別、男女共同参画社会、働きやすい職場とは?)、性<br />

別役割分業、働く? 働かない?(専業主婦・共働き)、結婚する?<br />

しない?(非婚・夫婦別姓・DV)子育て、介護と仕事、少子化、<br />

高齢化などを対象にします。<br />

具体的なテーマは受講者と決定し、グループ発表と討論を中心に<br />

考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使いません。<br />

女性学 2 単位(秋学期)<br />

ジェンダーとセクシュアリティ<br />

西山 千恵子<br />

授業科目の内容:<br />

女性学は既存の学問が男性中心に偏ってきたことを反省し、その<br />

修正や公正を求めることから始まった学際的な学問です。ジェンダ<br />

ーとは社会的性別、性差を意味する、女性学のキーワードの一つで<br />

す。またセクシュアリティは、抽象的ですが、性現象と訳されます。<br />

女性学ではセクシュアリティ論として、性をめぐる諸問題を論じて<br />

きました。例えば性行動、性意識における男女差や、売買春、ポル<br />

ノグラフィー、妊娠・避妊・出産・中絶など性と生殖に関する問題、<br />

19<br />

性表現、性をめぐる欲望やファンタジー、性暴力、性教育、婚姻制<br />

度などさまざまなテーマがあります。<br />

一方、最近の女性学は、「女性・男性」という区分を自明視せず、<br />

性別を相対化して捉えようとする傾向があります。その中で、性別<br />

二元論への批判や性同一性、異性愛、同性愛などの議論も展開して<br />

きました。セクシュアリティをめぐる研究やセクシュアル・マイノ<br />

リティの主張を反映する社会的な動き、情報はますます広がりつつ<br />

あります。<br />

授業では、ジェンダー(社会・文化的性別)概念を中心に、セク<br />

シュアリティ論の入門的理解を目指すとともに、現代の性および性<br />

差別、性別役割をめぐる諸問題のいくつかを取り上げ学びます。ビ<br />

デオ教材を使用することもあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。授業時に資料等を配布します。<br />

身体文化論 2 単位(春学期)<br />

ダンスと身体を通して文化を考える<br />

【経商理薬】<br />

共通授業科目<br />

稲田 奈緒美<br />

授業科目の内容:<br />

人は他者や社会に対して考えや感情などを伝えるとき、言葉を用<br />

いるだけでなく身体を動かしたり、顔に表情をつけたり、着飾った<br />

り、化粧をしたりします。その方法は国や地域、時代によって、あ<br />

るいは、その人が属する社会、民族、性別、階級などによって、さ<br />

まざまに異なります。身体は生理的、物理的に存在するモノではな<br />

く、歴史の流れの中で生き抜き、社会や他者に向かって情報を発信<br />

し、コミュニケートする生きた存在です。この授業では、身体とそ<br />

の動きを素材、媒体として用いて表現する芸術文化であるダンス(舞<br />

踊)を通して、人が身体を用いてどのようにコミュニケーションし<br />

てきたか、そこにはどのような歴史、文化、価値観等が投影されて<br />

いるかを学びます。具体的には、古今東西さまざまに変化してきた<br />

ダンスとその身体に見られる動作、身振り、形、技術、スピード、<br />

リズム、ダンサーの体型、衣装、音楽、美術などを取り上げて特徴<br />

をみつけます。同時に、それらのダンスを生んだ背景にある社会の<br />

仕組みや、歴史の変遷などを考えることによって、私たちだれでも<br />

が持っている身体にまつわる文化を幅広く学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使いません。適宜、講義資料プリントを配布します。<br />

人文総合講座Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

21 世紀のアメリカの行方<br />

【文経法政商薬】<br />

コーディネーター 鈴木 透<br />

有光 道生<br />

エインジ, マイケル W.<br />

大和田 俊之<br />

奥田 暁代<br />

授業科目の内容:<br />

21世紀のアメリカは、民族構成が大きく変化しつつある中、貧富<br />

の差の増大や文化戦争など、国内には分裂の危機を抱え、一方、対<br />

外的には、冷戦の終結からテロとの戦いへという転換点を迎えて、<br />

これまで未経験の次元に足を踏み入れようとしています。この授業<br />

では、「マイノリティ」、「メディア」、「コミュニティ」、「集団的記憶<br />

の再構築」の4つのキーワードを軸に、アメリカがこの難局をどう乗<br />

り越えようとしているのか、未来のアメリカを方向づけようとする<br />

知の潮流を、現代アメリカが抱える様々な社会現象・文化現象の中<br />

から領域横断的に探り当て、アメリカ社会の現状と今後を展望しま<br />

す。とりわけこの授業では、こうした新たな時代状況の中で、従来<br />

からの積み残し課題と現代アメリカ社会がどう向き合おうとしてい<br />

るのかに着目しながら、アメリカ社会にどのような変化が忍び寄っ<br />

てきているのかを考えるとともに、そうした新たな動きがアメリカ<br />

という枠を越えていかなるインパクトを持ちうるのか、考えていきま<br />

す。<br />

なお、この講義は、コーディネーターの鈴木透のほかに、マイケ<br />

ル・エインジ、奥田暁代、大和田俊之、有光道生の計5人が分担す<br />

るオムニバス形式で行われます。<br />

テキスト(教科書):<br />

近藤光雄 他 『記憶を紡ぐアメリカ: 分裂の危機を超えて』<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2005年


共通授業科目<br />

人文総合講座Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

アメリカ研究の過去と現在<br />

【文経法政商薬】<br />

コーディネーター 鈴木 透<br />

有光 道生<br />

エインジ, マイケル W.<br />

大和田 俊之<br />

奥田 暁代<br />

柳生 智子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、アメリカに関する事柄を将来専門的に勉強しよう<br />

としている学生を想定して、専攻分野にかかわらず誰もが知ってお<br />

くべきアメリカ研究史上の重要な著作を毎回一、二点ずつ紹介しな<br />

がら、アメリカ研究の観点や手法の変遷をたどり、現在展開されて<br />

いるアメリカ研究の到達点と課題について考えます。高度な専門書<br />

を独力で読みこなすのに困難を感じているような人たちを念頭にお<br />

いて、重要な研究書の背景、概要、意義、影響などを平易に解説す<br />

ることで、アメリカ研究のトレンドの変化の持つ意味について理解<br />

を深めてもらい、高度なアメリカ研究への橋渡しをすることがこの<br />

授業の目的です。授業では、①アメリカ研究の問題意識の推移には、<br />

宗教研究、文学研究、歴史学、経済学、労働史研究など、人文科学・<br />

社会科学の様々な分野の研究成果が関わっていること、②そこには、<br />

神話的アメリカ像の構築と解体というべき流れが見られること、③<br />

現代アメリカの重要な争点である、多文化主義や人種・移民をめぐ<br />

る激しい論争は、これらの延長上に位置していること、の三点が理<br />

解できるようにするつもりです。<br />

なお、この授業は、コーディネーターの鈴木透の他に、マイケル・<br />

エインジ、奥田暁代、大和田俊之、柳生智子、有光道生の計6人が<br />

分担するオムニバス形式で行われます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

20


21<br />

共通授業科目


共通授業科目<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

感性心理学<br />

【文】<br />

【文】<br />

【文】<br />

川畑 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、私たちの心の側面の1つとしての「感性」について<br />

講義します。感性と一言で言ってもその中身は非常に広い内容が含<br />

まれています。目で見ること、音を聞くこと、匂いを嗅ぐことなど<br />

の感覚や、それらの意識的・無意識的体験としての知覚、さらには<br />

それらに対する情動や記憶、注意など、心理学では私たちヒトや動<br />

物の心や行動を理解するためにヒトの感性に関する様々な研究が行<br />

われています。<br />

本講義では、生物学的な意味でのヒトから社会文化的存在として<br />

の人における彼らの心の成り立ちについて、特に「感性」という側<br />

面から明らかにしてこうとするものです。その中でも、私たちが住<br />

む世界を私たち自身がどのように知覚的に体験しているのかという<br />

「知覚心理学」や、私たちが美術や音楽に美を感じたり、好むように<br />

なったりするという一見文化的な行動が、ヒトとしてどのような意<br />

味を持っているのかという「芸術心理学」、さらにはそれらがどのよ<br />

うに脳の中で生じるのかという「脳神経科学」について述べていき<br />

ます。それらを個別的に扱うのではなく、それらの心理学や脳科学<br />

の関係の中で、私たちの感性的能力や芸術性、創造性などについて<br />

説明していきます。<br />

私たちが眼で見ているもの(物理的刺激)と私たちに見えている<br />

もの(視覚的意識)は異なります。その顕著な例は錯視を用いるこ<br />

とで簡単にデモンストレーションすることが可能です。心理学Iで<br />

は、「見ること」「見せること」の仕組みについて広い視点から紹介<br />

します。講義の内容は、脳の働きや発達にとどまらず、脳にとって<br />

「美」とは何かについて、メイキャップ(化粧)、デザインや芸術作<br />

品などの知覚と表現(感性)を含みます(むしろこちらの方がメイ<br />

ンです)。講義の中では、多くのデモンストレーションをもとに、受<br />

講生に改めて自分の視覚と感性を体験してもらいたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『脳は美をどう感じるか ―アートの脳科学』 川畑秀明著 筑摩書<br />

房(ちくま新書)2012年<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

自己の心理学と心の支援<br />

川畑 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

人は自分で考えているほど自分の行動や心の動きをわかっていま<br />

せん。それを明らかにする心理学とは、心や行動の背景や仕組みを<br />

科学する学問です。本講義は、私たち自身や私たちを取り巻く環境<br />

との関わりについて、できるだけ身近で日常的な例を挙げながら紹<br />

介していきます。特に認知心理学のアプローチを基礎としつつ、「自<br />

分自身を知る」をコンセプトに、自己を形成するパーソナリティや<br />

感情、意識、意思決定などについて学びます。カウンセリングの基<br />

礎についても取り上げます。<br />

大きく3つのパートに分かれています。<br />

1)パーソナリティの心理学<br />

2)自己意識の心理学<br />

3)カウンセリング・コーチングと心の支援<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

皆川 泰代<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では心理学の各領域の基本的な項目について、具体例やデモ<br />

を示しつつ概説する。「心」と「脳」の繋がりは近年ますます重要視さ<br />

れ、様々なことが明らかにされている。本講義でも心理学各領域に<br />

ついて脳科学的ないし生理学的見地からもコメントし、心の生理学<br />

的基盤からの理解も深める。心理学Iでは特に心理学の基礎的な項<br />

目を学習し、その知識に基づいて心理学IIの講義を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にテキストは指定しない。講義資料プリントを配布する。<br />

22<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

【文】<br />

【文】<br />

【文】<br />

【経】<br />

皆川 泰代<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では心理学の各領域の基本的な項目について、具体例やデモ<br />

を示しつつ概説する。「心」と「脳」の繋がりは近年ますます重要視さ<br />

れ、様々なことが明らかにされている。本講義でも心理学各領域に<br />

ついて脳科学的ないし生理学的見地からもコメントし、心の生理学<br />

的基盤からの理解も深める。心理学Iでは特に心理学の基礎的な項<br />

目を学習し、その知識に基づいて心理学IIの講義を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にテキストは指定しない。講義資料プリントを配布する。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

知覚と認知の心理学<br />

望月 要<br />

授業科目の内容:<br />

心理学の中でも、実験心理学は、人間を含めた生物の行動の法則<br />

を、実証科学的な方法で探求する分野である。この授業では、実験<br />

心理学における基本的な知識と考え方、この分野で取り上げられる<br />

興味深い現象、研究テーマとその成果などを概論的に紹介する。主<br />

に実験室の中で研究が展開される実験心理学と、現実の人間生活の<br />

関係を理解して貰うために、できる限り、応用的な研究事例を紹介<br />

しながら講義を進めてみたいと考えている。《こころ》というような<br />

曖昧な言葉で表現される現象が、厳密に科学的な方法で研究できる<br />

という事実と、そのための物の見方、考え方を身につけて貰うこと<br />

が、この授業の一番の目的である。春学期の『心理学I』では、知覚<br />

と認知に関する心理学を取り上げる。秋学期の『心理学II』と通し<br />

て履修することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。授業資料は授業用webで配布する。<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

実験行動分析学入門<br />

望月 要<br />

授業科目の内容:<br />

心理学の中でも、実験心理学は、人間を含めた生物の行動の法則<br />

を、実証科学的な方法で探求する分野である。この授業では、実験<br />

心理学における基本的な知識と考え方、この分野で取り上げられる<br />

興味深い現象、研究テーマとその成果などを概論的に紹介する。主<br />

に実験室の中で研究が展開される実験心理学と、現実の人間生活の<br />

関係を理解して貰うために、できる限り、応用的な研究事例を紹介<br />

しながら講義を進めてみたいと考えている。《こころ》というような<br />

曖昧な言葉で表現される現象が、厳密に科学的な方法で研究できる<br />

という事実と、そのための物の見方、考え方を身につけて貰うこと<br />

が、この授業の一番の目的である。春学期の『心理学I』にひき続<br />

き、『心理学II』では我々動物の行動の原理について実験行動分析学<br />

の枠組から概説する。できれば『心理学I』と通して履修することが<br />

望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。授業資料は授業用web siteで配布する。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

新井 哲也<br />

授業科目の内容:<br />

心理学は人間や動物の行動を科学的に研究することで「こころ」の<br />

理解に努めてきました。その対象は見る・聞くといった基礎的な行<br />

動から、考える・理解するといった高次のものまで多岐にわたって<br />

います。本講義では心理学の基礎領域に重点をおき、心理学の基本<br />

概念や研究方法を多くの実例を交えて紹介します。「こころ」を客観<br />

的に捉えるための視点を養うことが本講義の大きな目的です。<br />

本講義では、感覚・知覚、認知、学習といったテーマを中心に解説<br />

します。私たちは日常的に世界をどのように捉え、理解しているの<br />

でしょうか。本講義では、私たちの日常的な行動を科学的に解明す<br />

るための方法と、その研究成果について紹介していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。授業の際に講義資料を配布します。


心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

【経】<br />

【経】<br />

【経】<br />

増田 早哉子<br />

授業科目の内容:<br />

近年人間を理解しようとする動きが盛んになるにしたがって、ひ<br />

との「心」や、「心」を対象とした学問である心理学に関する関心も<br />

高まっています。では、「心」とは何を指しているのでしょうか。本<br />

講義では、心理学が対象とする、様々なかたちの「心」に関する、<br />

基本的な知見を得ることを目的としています。また最新の脳科学の<br />

知見が行動科学に与える多大な影響を鑑み、脳科学からの心理学へ<br />

の貢献に若干比重を置きながら講義をすすめる予定です。<br />

心理学IIでは、「心」の一側面として、対人関係における問題につ<br />

いてとりあげます。私たちの日常生活は、様々な人との関わりによ<br />

って豊かに彩られています。ひとは生きているかぎり他者と関って<br />

いく社会的存在であり、その関わりの中で他者と共感し、他者に様<br />

々な感情を抱く感情的存在であるともいえます。そこで本講義では、<br />

感情が知覚・認知とどのように関わっているか(感情心理学)、対人・<br />

集団における個人の行動様式(社会心理学)、さらに様々な心的・社<br />

会的機能がどのように発達するのか(発達心理学)について、簡単な<br />

実験やデモンストレーションを通じて解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ヒトは環境の情報をどのように取り入れるのか<br />

曾我 重司<br />

授業科目の内容:<br />

心理学の基礎的な知識の学習を目的とする。現代心理学の方法論、<br />

人間と他の動物の比較に基づく生物としての人間の特徴、そして人<br />

間(有機体)を取りまく環境世界からの情報をどのように取り入れ<br />

ているのかなど、主に知覚・認知的側面からの現代心理学の主要な<br />

アプローチ、成果について概観する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない(必要な資料は講義中に指示する。またハンドアウ<br />

トはkeio.jpにアップロードする)<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ヒトは環境にどのように働きかけるのか<br />

曾我 重司<br />

授業科目の内容:<br />

心理学の基礎的な知識の学習を目的とする。ヒトが自らを取り巻く<br />

環境に対してどのように働きかけているのかについて、主に行動・<br />

個性の側面からの現代心理学の主要なアプローチ、成果について概<br />

観する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない(必要な資料は講義中に指示する。またハンドアウ<br />

トはkeio.jpにアップロードする)<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

知覚・認知心理学の基礎と教育・福祉・工学への応用<br />

【経】<br />

中野 泰志<br />

授業科目の内容:<br />

心理学は人間や動物の純粋な経験(現象)を整理し、その働き(機<br />

能)や意味を明らかにし、さらにその背景にあるメカニズム(機序)<br />

を探求する学問です。その究極の目的は、人間や動物の「こころ」<br />

(行動)の理解と予測であり、個々の豊かな生活(Quality of Life;<br />

QOL)を保障し、過ごしやすい社会を形成するための知見を科学的<br />

に究明していくことです。<br />

私たちが感じている世界は、物理学的、地理学的に記述される世<br />

界と必ずしも一致していません。心理学Iでは、私たちが世界をどの<br />

ように知覚・認知しているかについて紹介します。<br />

本講義の最大の特徴は、実験心理学の研究方法や成果を、主とし<br />

て障害児・者の教育・福祉や彼らの生活をより豊かにする支援技術<br />

等と関連させながら紹介する点にあります。超高齢社会を目前にし<br />

ている今、障害や福祉は身近な問題になりつつあり、最先端科学技<br />

術等を用いてその問題点を解決する支援技術が注目を集めています。<br />

「障害」を理解し、支援技術等を用いて、障害がある人達の教育や福<br />

23<br />

祉を実現するためには、心理学の科学的な考え方や実験・観察に基<br />

づく基礎データが極めて重要な役割を果たします。例えば、目が不<br />

自由であっても単独で行動することは可能なわけですが、白杖(白<br />

い杖)や盲導犬が自動的に導いてくれるわけではありません。白杖<br />

や盲導犬という道具を使って目の不自由な人自身が「自分はどこに<br />

行きたいのか」「そのためにはどういうルートをとるのか」「そのル<br />

ートに沿って移動するためにはどういう手がかりがあるのか」「ルー<br />

ト中に段差や穴や障害物はないか」「迷ってしまったときにどうする<br />

か」等を判断しながら移動していきます。このような判断がより安<br />

全に、効果的にできるためには、人が環境や地理を知覚・認知する<br />

方法を科学的に明らかにしなければなりません。このように、本講<br />

義では、知覚・認知心理学が対象とする諸現象や科学的方法論を障<br />

害児・者の教育・福祉に関する具体的な事例や支援技術開発と関連<br />

づけながら、わかりやすく解説します。また、実験実習を通して科<br />

学的な思考方法を、実験レポートの作成を通して科学論文の書き方<br />

を体験的に理解できるように工夫しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義内容のポイントをまとめた資料は 、 web サイト「http://<br />

web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/」よりダウンロードできます。ただ<br />

し、webサイトは、パスワードによるアクセス制限をかけています。<br />

パスワードは、講義の際にお伝えします。<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

行動・個性の発達・変容の科学<br />

【経】<br />

【法政】<br />

中野 泰志<br />

授業科目の内容:<br />

心理学は人間や動物の純粋な経験(現象)を整理し、その働き(機<br />

能)や意味を明らかにし、さらにその背景にあるメカニズム(機序)<br />

を探求する学問です。その究極の目的は、人間や動物の「こころ」<br />

(行動)の理解と予測であり、個々の豊かな生活(Quality of Life;<br />

QOL)を保障し、過ごしやすい社会を形成するための知見を科学的<br />

に究明していくことです。<br />

私達人間を含め、生物にはそれぞれ個性があり、同じ状況下でも、<br />

それぞれが異なる行動をすることがあります。そして、それぞれが<br />

ユニークでかけがえのない存在です。本講義では、それぞれの個性<br />

や行動がどのように形成され、発達・変容していくのかについて紹<br />

介します。また、科学としての心理学がどのような方法で行動や個<br />

性を測定するかについて、実験実習等を交えながら、解説します。<br />

それぞれの個性的な行動がどのようにして発達するのか、また、何<br />

らかの原因で発達が阻害された場合に、どのような困難(障害)が<br />

生じるのかについても概観します。さらに、行動や個性を変えるた<br />

めには、どのような取り組みが可能かについて、適宜、事例も紹介<br />

しながら、理論的に解説します。<br />

本講義の最大の特徴は、心理学の研究方法や成果を、教育や福祉<br />

や支援技術と関連させながら紹介する点です。少子化や超高齢化に<br />

より、教育や福祉は身近な問題になりつつあります。これらの問題<br />

に対して、心理学の科学的な考え方や実験・観察に基づく基礎デー<br />

タが極めて重要な役割を果たしていることを、具体例を挙げながら、<br />

解説していきます。また、実験実習を通して科学的な思考方法を、<br />

実験レポートの作成を通して科学論文の書き方を体験的に理解でき<br />

るように工夫しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義内容のポイントをまとめた資料は 、 web サイト「http://<br />

web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/」よりダウンロードできます。ただ<br />

し、webサイトは、パスワードによるアクセス制限をかけています。<br />

パスワードは、講義の際にお伝えします<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

発達、性格、臨床、社会に関わる領域を学ぶ<br />

共通授業科目<br />

井垣 竹晴<br />

授業科目の内容:<br />

心理学とは読んで字のごとく心(こころ)の理(ことわり)を学<br />

ぶことです。しかし心は眼に見えません。この眼に見えない心を科<br />

学的に究明することが心理学に課せられた課題だといえます。本講<br />

義では、心理学の先人たちが明らかにしてきた心に関する法則や理<br />

論の紹介を通じて、心についての科学的理解を深めることを目的と<br />

します。


共通授業科目<br />

心理学Iでは、発達、性格、臨床、社会といった応用とも関わる心<br />

理学の領域を扱います。なお心理学IIとは内容的には独立していま<br />

すが、IとIIの両方で心理学の全体像が把握できるようになっている<br />

ため、両方受講することをお勧めします。基礎理論の紹介など一部<br />

難しい話題もありますが、できるだけ日常生活の素朴な疑問や問題<br />

に関連させて解説していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

動機づけ、学習、認知、脳に関わる領域を学ぶ<br />

【法政】<br />

井垣 竹晴<br />

授業科目の内容:<br />

心理学とは読んで字のごとく心(こころ)の理(ことわり)を学<br />

ぶことです。しかし心は眼に見えません。この眼に見えない心を科<br />

学的に究明することが心理学に課せられた課題だといえます。本講<br />

義では、心理学の先人たちが明らかにしてきた心に関する法則や理<br />

論の紹介を通じて、心についての科学的理解を深めることを目的と<br />

します。<br />

心理学IIでは、知覚、認知、学習、生理、情動と動機づけなど心<br />

理学のやや基礎的な側面を扱います。なお心理学Iとは内容的には独<br />

立していますが、IとIIの両方で心理学の全体像が把握できるように<br />

なっているため、両方受講することをお勧めします。基礎理論の紹<br />

介など一部難しい話題もありますが、できるだけ日常生活の素朴な<br />

疑問や問題に関連させて解説していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

精神の座の変遷と視覚系に関連する脳の構造と機能<br />

【法政】<br />

菅野 理樹夫<br />

授業科目の内容:<br />

科目概要と到達目標<br />

心理学、あるいは環境心理学とは何かを、どのように明らかにし<br />

ようとする学問なのかについて考える。自らを取り巻く日常生活の<br />

かかわり合いの中から考える。そして、その中で人間は環境をどう<br />

捉え、どのように関わりあうのか?そのとき人間は環境のことをど<br />

れだけ知っているか、あるいは環境を知っている自分のことについ<br />

てどれだけ知っているのだろうか? このようなことを理解するた<br />

めには何を知らなければならないかについてできるだけわかりやす<br />

く解説する。<br />

本講は環境科学と行動科学の関連性を重視しながら人間の「意図」<br />

あるいは、その背景に潜む本質を考えることが目標である。これら<br />

のことを知るためには基礎的な知識が必要である。たとえば、人間<br />

の生理学的側面である脳の構造と機能、神経系、視覚系などである。<br />

また、心理学的側面として感覚、知覚、認知、記憶、学習、発達、<br />

知能などの領域がある。人間が環境世界をどのように見ているか、<br />

あるいは環境世界とどう折り合いをつけて共存していくかというこ<br />

とについて考えていただきたい。特に基礎知識は必要としない。受<br />

講を希望する学生は講義でこれらのことを理解できるように努力す<br />

る態度をもつことが望ましい。春学期は古代の知識人たちが心(精<br />

神の座)がどこにあったのかについて意外な事実を説明する。また,<br />

古代ギリシアなどではものを見るということはどういうことを説明<br />

しようとしたのだろうか。さらに,近世(17世紀)の欧州では2<br />

000年ぶりに精神の座が明らかにされ,近代科学哲学の萌が始ま<br />

った。人間の人体を機械とみなす考え方はだれがどのような考え方<br />

に基づいて出来上がったのだろうか。そして,実際の脳や網膜はど<br />

のようになっているかなどについて時代の変遷との関わりからわか<br />

りやすく概説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

菅野理樹夫(2012)『見るちから』(増補版),古代のものの見方か<br />

ら玄愛の知覚論まで<br />

北樹出版<br />

24<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

人間は環境世界をどのように知覚し行動するのか条件付けとは何<br />

か。知能の物語<br />

【法政】<br />

菅野 理樹夫<br />

授業科目の内容:<br />

自分を取り巻く環境世界を自らどのように見て,それをもとにし<br />

ていかに行動するかについて現在の心理学はどこまでこたえられる<br />

のだろうか。感覚と知覚ということばがあるが何が違うのだろうか。<br />

人間の見ているのは感覚だろうか?それとも知覚だろうか? 人間<br />

は直接世界を見ているのだろうか?あるいは間接的に見ているのだ<br />

ろうか。このような知覚の問題に挑んだ20世紀初頭の若き研究者<br />

たちの物語を学術的に略説する。さらに,塾に縁のある研究者の考<br />

え方で,ものを見てそれがなんであるかわかるかという知覚の基本<br />

を紹介する。また,知覚にはそれを取り巻く背景の役割が重要であ<br />

る。それが自然や風景を見るときにどのような手掛かりになってい<br />

るのだろうか。このような風景や自然の知覚を問題にした研究は多<br />

くはない。このことについて研究の事例を挙げて私論を述べるつも<br />

りである。<br />

秋学期の後半は人間を含めた動物に本能があるか否かを中心に生<br />

物学的な観点も含み,心の世界の基本的事実を例をあげながら概説<br />

する。また何かに気づき,憶え,自分の行動を修整することを学習<br />

というが,この学習はどのようにして学問の俎上に挙がったのであ<br />

ろうか。塾に縁の深い条件反射学とオペラント学習の基本を講義す<br />

る。また,学習は試行錯誤的なものか,あるいは洞察学習のような<br />

ものかについて研究例を挙げて説明する。さらに,頭がいいとか悪<br />

いとかと言うときには知能が高い,低いなどが問題にされるが,そ<br />

れは本当に人間の能力を測るときには役に立つのだろうか?知能は<br />

もともと何を測るためのものだったのだろうか?その知能がどのよ<br />

うな変遷をたどり顧みられなくなったかについて事実をもとにした<br />

講義を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

菅野理樹夫(2012),『見るちから』(増補版),古代のものの見方<br />

から現代の知覚論まで<br />

北樹出版<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

知覚・認知(見ることを考えることから論理的思考を養う)<br />

【法政】<br />

鈴木 恒男<br />

授業科目の内容:<br />

我々が物を見ることを日常的に行っているので、目を開けば見え<br />

ることは当たり前だと思っている。しかし、見るとは何をやってい<br />

るのかに関しては、自分で行っているのに自分では分からない。<br />

この日常的な行動であり、誰でもが行っているが自分では何が行<br />

われているかが理解できない行為である見ることを考え、その行為<br />

を論理的に説明することを行う。その繰り返しから、社会科学の考<br />

え方の基本である論理的思考を身につける訓練を行うことが本講義<br />

の目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

行動・個性(人間の行動を観察することから論理的思考を養う)<br />

【法政】<br />

鈴木 恒男<br />

授業科目の内容:<br />

我々が日常的に行っている行動はほとんど無意識である。何故そ<br />

の行動が起こるのであろうか、その行動は何を目的としているのだ<br />

ろうか、等のことは意識することはほとんど無い。日常的に行って<br />

いる行動を取り上げ、その行動の理由、なぜそれが出来るようにな<br />

ったかを分かることが出来るのだろうかを考えることから、社会科<br />

学の考え方の基本である論理的思考を身につける訓練を行うことが<br />

本講義の目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。


心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

知覚心理学 認知心理学<br />

【商】<br />

【商】<br />

【商】<br />

木島 伸彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、心理学の広範な領域のうち、知覚心理学、認知心理<br />

学を中心とした基礎的な心理学について、基本的な知識や考え方を<br />

身につけることを目的とします。心理学は人あるいは動物の行動を<br />

対象として科学的にアプローチする学問と言えます。人の「こころ」<br />

のようなとらえどころのないものではなく、人や動物の測定可能な<br />

「行動」を対象とします。知覚心理学では、人間が外界をどのように<br />

知覚しているか、そのメカニズムとプロセスについて概説します。<br />

また、認知心理学では、人が何かを理解するとはどういうことなの<br />

か、そのメカニズムとプロセスについて概説します。さらに、知覚<br />

心理学、認知心理学では、参加者全員でできる実験を行います。ま<br />

た、希望者には、知能テストを受けてもらい、どのように「知能」<br />

を測定しているのかを、理論だけではなく、実際に体験してもらい<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

・特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

・講義資料プリントはwebサイトよりダウンロードできます。<br />

・webサイトのアドレスはガイダンスの時にお知らせします。<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

木島 伸彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、心理学の広範な領域のうち、学習心理学、パーソナ<br />

リティ心理学を中心とした心理学について、基本的な知識や考え方<br />

を身につけることを目的とします。<br />

心理学は人あるいは動物の行動を対象として科学的にアプローチ<br />

する学問と言えます。人の「こころ」のようなとらえどころのない<br />

ものではなく、人や動物の測定可能な「行動」を対象とします。本<br />

講義では、人の特定の「行動」が如何にして起こるのか、基本的な<br />

メカニズムを紹介しながら、人の様々な行動への理解を深めて行き<br />

たいと思います。さらに、いわゆる「こころの病」と言われる症状<br />

について、様々な症状の特徴、治療法、予防法も紹介していきます。<br />

また、本講義では、講義だけではなく、希望者にはパーソナリテ<br />

ィ・テストを受けてもらい、巷に溢れている心理テストとは異なる<br />

学術的に用いられている心理テストの理論と実際にも触れてもらう<br />

予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

・特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

・講義資料プリントはwebサイトよりダウンロードできます。<br />

・webサイトのアドレスはガイダンスの時にお知らせします。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

知覚・認知<br />

小松 英海<br />

授業科目の内容:<br />

人間は外界の環境を知覚し、その知覚した環境の中で行動してい<br />

る。心理学Iでは、こうした人間の働きのうち、知覚と認識の部分を<br />

重点的に考える。そもそも人間にとっての環境とは何で、そこから<br />

何を情報として得ているのかに焦点を当て、実験及び現象を実際に<br />

体験することを重要視していく。従って、授業は基本的に講義形式<br />

で行うが、実験・デモンストレーションを随時行っていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代心理学の招待』塚本伸一・堀耕治編著 樹村房 2005年 ISBN:<br />

4-88367-116-X<br />

全てを教科書に沿って進めていく訳ではないが、原則として、毎回、<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

配布したプリントは、pdfファイルで、keio.jpにアップロードしてい<br />

きます。<br />

25<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

学習・個性<br />

【商】<br />

【法政商】<br />

【法政商】<br />

【医】<br />

小松 英海<br />

授業科目の内容:<br />

人間は外界の環境を知覚し、その環境の中で行動している。その<br />

行動は他者や他の動物を含む周囲の環境との相互作用を経験し、変<br />

容していく。このことを心理学では学習と呼んでいる。心理学IIで<br />

は、この学習に焦点を当て、人間を含む生体の行動の法則性につい<br />

て考えていく。とりわけこの分野は進化論を背景として、他の動物<br />

との連続性から人間をとらえていくことがあり、そうした他の動物<br />

から得た知見も広く紹介していく。<br />

また行動傾向には一定の個体差があり、それを個性の問題と位置<br />

づけてとりあげる。授業は基本的に講義形式で行うが、実験・デモ<br />

ンストレーションを行うこともある。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代心理学の招待』塚本伸一・堀耕治編著 樹村房 2005年 ISBN:<br />

4-88367-116-X<br />

全ての回で必ずしも教科書に沿って進む訳ではないが、原則として、<br />

毎回、講義資料プリントを配布します。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

知覚と認知<br />

鈴木 清重<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、心理学に関して一般的に抱かれやすい印象や「常<br />

識」から脱却することを目標にします。自然科学としての心理学が<br />

成立した歴史的経緯を振り返り、時代と領域ごとに研究の概要を紹<br />

介します。特に、基礎的な領域である知覚と認知に関する研究を紹<br />

介し、心理学とは何かを考えます。学問としての心理学が、常識的<br />

理解に比べていかに多種多様であるかを学びます。<br />

心理学I(知覚と認知)のみの完結した講義形式ですが、心理学II<br />

(行動と個性)をあわせて受講するといっそう理解が深まるでしょ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代心理学への招待』初版 塚本伸一・堀 耕治編 樹村房 2005<br />

年<br />

その他、必要に応じてプリントを配布します。<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

行動と個性<br />

鈴木 清重<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、心理学に関して一般的に抱かれやすい印象や「常<br />

識」から脱却することを目標にします。自然科学としての心理学が<br />

成立した歴史的経緯を振り返り、心理学の研究方法に着目しながら<br />

研究の概要を紹介します。特に、基礎的な領域である行動と個性に<br />

関する研究を紹介し、心理学とは何かを考えます。学問としての心<br />

理学が、常識的理解に比べていかに多種多様であるかを学びます。<br />

心理学II(行動と個性)のみの完結した講義形式ですが、心理学I<br />

(知覚と認知)をあわせて受講するといっそう理解が深まるでしょ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代心理学への招待』初版 塚本伸一・堀 耕治編 樹村房 2005<br />

年<br />

その他、必要に応じてプリントを配布します。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

医学のためのミニマム・サイコロジー 基礎編<br />

共通授業科目<br />

増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

将来医学を学ぶ学生であることを考慮し、その専門に必要と考え<br />

られる心理学の問題を中心に捉えて、心理学の基礎的な問題を扱い<br />

ます。人間を理解するためにはどのような枠組みがあり、心理学は<br />

それらに対してどのような立場をとり、どのような事実を明らかに<br />

してきたかを考えます。


共通授業科目<br />

心理学Iのみでも完結した講義としますが、合わせて心理学IIを履<br />

修するとより深い理解が得られます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『シリーズ 医療の行動科学I 医療行動科学のためのミニマム・サ<br />

イコロジー』山田冨美雄監修 北大路出版<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

医学のためのミニマム・サイコロジー 展開編<br />

【医】<br />

【理】<br />

【理】<br />

【文経法政商】<br />

増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

将来医学を学ぶ学生であることを考慮し、その専門に必要と考え<br />

られる心理学の問題を中心に捉えて、心理学の基礎に加え展開的な<br />

問題を扱います。人間を理解するためにはどのような枠組みがあり、<br />

心理学はそれらに対してどのような立場をとり、どのような事実を<br />

明らかにしてきたかを考えます。<br />

心理学IIのみでも完結した講義としますが、合わせて心理学Iを履<br />

修するとより深い理解が得られます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『シリーズ 医療の行動科学I 医療行動科学のためのミニマム・サ<br />

イコロジー』山田冨美雄監修 北大路出版<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

対人関係とパーソナリティ<br />

髙山 緑<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,心理学で扱うテーマの中から特に,感情,自己,対人<br />

関係といった,ひとのエモ-ショナルな側面と対人関係(心理社会<br />

的側面)に焦点をあて,情動・感情の発達,対人関係・社会性の発<br />

達,対人関係と自己,アイデンティティ,パーソナリティの形成,<br />

ウェル・ビーイング(幸福感)などについて学んでいきます.なお,<br />

本講義は生涯発達的視点にたった実証的・科学的データをもとにし<br />

ています.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

認知と学習<br />

髙山 緑<br />

授業科目の内容:<br />

私たちはどのようにして外界からの情報を受け取り,理解したり,<br />

記憶したりしているのでしょうか.そしてどのようにして推論し,<br />

思考し,問題を解決しているのでしょうか.本講義では,認知心理<br />

学・認知科学の視点から,学ぶということはどういうことなのか,<br />

そこにはどのようなメカニズムがあるのかについて学んでいきます.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

心理学Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

実験を通して学ぶ心理学--心を測る--<br />

木島 伸彦<br />

鈴木 恒男<br />

中野 泰志<br />

増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

心理学は人間や動物の純粋な経験(現象)を整理し、その働き(機<br />

能)や意味を明らかにし、さらにその背景にあるメカニズム(機序)<br />

を探求する学問です。その究極の目的は、人間や動物の「こころ」<br />

(行動)の理解と予測であり、個々の豊かな生活(Quality of Life;<br />

QOL)を保障し、過ごしやすい社会を形成するための知見を科学的<br />

に究明していくことです。<br />

心理学の特徴は、扱う現象は人文・社会科学的でありながら、方<br />

法論は自然科学的である点で、科学的思考法を人文・社会分野に適<br />

用する能力を養う上で重要な役割を果たすと考えられます。<br />

心理学IIIでは、実験実習を通して科学的な思考方法を、実験レポ<br />

ートの作成を通して科学論文の書き方を体験的に理解できるように<br />

計画しています。サブテーマは、「心の測定」です。第3者が直接観<br />

26<br />

察することが出来ない「心」を測定するための方法論を実習・デモ<br />

ンストレーションやレポート作成等を通して体験的・実践的に紹介<br />

していきます。本講義は、4名の担当者が、それぞれの専門領域に<br />

基づいて実習やデモ等を計画し、科学的思考法やレポート作成等を<br />

きめ細かく指導します。なお、第1回の講義の際に、選抜試験(心<br />

理学の知識を問う試験ではなく、関心や態度を問う試験です)を実<br />

施しますので、履修希望者は必ず参加してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

webサイト「http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/」にて、適宜紹介<br />

します。<br />

心理学Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

実験を通して学ぶ心理学--心の仕組みを知る--<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

木島 伸彦<br />

鈴木 恒男<br />

中野 泰志<br />

増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

心理学は人間や動物の純粋な経験(現象)を整理し、その働き(機<br />

能)や意味を明らかにし、さらにその背景にあるメカニズム(機序)<br />

を探求する学問です。その究極の目的は、人間や動物の「こころ」<br />

(行動)の理解と予測であり、個々の豊かな生活(Quality of Life;<br />

QOL)を保障し、過ごしやすい社会を形成するための知見を科学的<br />

に究明していくことです。<br />

心理学の特徴は、扱う現象は人文・社会科学的でありながら、方<br />

法論は自然科学的である点で、科学的思考法を人文・社会分野に適<br />

用する能力を養う上で重要な役割を果たすと考えられます。<br />

心理学IVでは、実験実習を通して科学的な思考方法を、実験レポ<br />

ートの作成を通して科学論文の書き方を体験的に理解できるように<br />

計画しています。サブテーマは、「心の仕組みを知る」です。心理学<br />

の方法論を用いて、日常的な心理現象にどのようにアプローチすれ<br />

ばよいかを実習・デモンストレーションやレポート作成等を通して<br />

体験的・実践的に紹介していきます。本講義は、4名の担当者が、<br />

それぞれの専門領域に基づいて実習やデモ等を計画し、科学的思考<br />

法やレポート作成等をきめ細かく指導します。なお、受講希望者は、<br />

心理学IIIの第1回の講義の際に、選抜試験(心理学の知識を問う試<br />

験ではなく、関心や態度を問う試験です)を実施しますので必ず参<br />

加してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

webサイト「http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/」にて、適宜紹介<br />

します。<br />

ジェンダー論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

鈴木 晃仁<br />

長沖 暁子<br />

授業科目の内容:<br />

文化的・社会的に形成される男女の差異を「ジェンダー」といい、<br />

これを考察する学問を「ジェンダー論」と呼んでいます。ジェンダ<br />

ーは、過去30 年間の人文・社会科学全般において、もっとも大きな<br />

インパクトを与えてきた視点であり、北米・ヨーロッパの各国で大<br />

学・大学院に Gender Studies などの名称を持ったコースが設置されて<br />

きました。日本では市民権を得たのはこの10 年くらいですが、現在<br />

の日本においても歴史と現代を理解し、未来を構想するために必要<br />

とされている考え方の一つであるといってもいいでしょう。法律・政<br />

治・経済・文学など、さまざまな領域をジェンダーという視点から分<br />

析することが、可能であり、ジェンダー論の領域は広範です。この<br />

授業は、ジェンダー論の基本的な視点を、入門的に学ぶことができ<br />

るように設置されているものです。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

ジェンダー論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

鈴木 晃仁<br />

長沖 暁子<br />

授業科目の内容:<br />

文化的・社会的に形成される男女の差異を「ジェンダー」といい、<br />

これを考察する学問を「ジェンダー論」と呼んでいます。ジェンダ


ーは、過去30 年間の人文・社会科学全般において、もっとも大きな<br />

インパクトを与えてきた視点であり、北米・ヨーロッパの各国で大<br />

学・大学院に Gender Studies などの名称を持ったコースが設置されて<br />

きました。日本では市民権を得たのはこの10 年くらいですが、現在<br />

の日本においても歴史と現代を理解し、未来を構想するために必要<br />

とされている考え方の一つであるといってもいいでしょう。法律・政<br />

治・経済・文学など、さまざまな領域をジェンダーという視点から分<br />

析することが、可能であり、ジェンダー論の領域は広範です。この<br />

授業は、ジェンダー論の基本的な視点を、入門的に学ぶことができ<br />

るように設置されているものです。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

人類学a 2 単位(春学期)<br />

人類学b 2 単位(秋学期)<br />

人類学 4 単位(通年)<br />

自然の中のヒト Homo sapiens:その進化と変異<br />

【文経】<br />

セット履修 高山 博<br />

授業科目の内容:<br />

ヒト(Homo sapiens)の定義を知っていますか? 人類学的定義<br />

には、他にもヒト属、ヒト科、ヒト上科という分類名があって、広<br />

義にはすべて「ヒト」または「人類」として使われています。この<br />

講義は、現生種ヒト(地質学的現世に生存した人類を包括する生物<br />

学的分類単位)が、36億年の生物進化の中で、どのような位置に存<br />

在するか、を考えます。原始細胞から無脊椎動物、脊椎動物、哺乳<br />

類、霊長類へと進化の流れをたどりながら、ヒトの特長・その起源<br />

と進化について、なるべく最新の情報を提供する予定です。<br />

本文冒頭の質問の答えの一つが、「文化」なんですが、どのような<br />

「文化」がヒトを定義できるのかについては、講義の中で紹介してい<br />

くつもりです。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。<br />

人類学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

進化・人体から見た人類の理解<br />

【経商薬】<br />

【経商薬】<br />

真家 和生<br />

授業科目の内容:<br />

生命誕生から現在のヒトが形成されるまでの進化過程をたどりな<br />

がら、人類の特徴がどのように獲得されてきたかを講義する。また、<br />

人体の特に運動と感覚について自然科学的観点から(物理化学的知<br />

識を解説を加えながら)説明する。履修者は人体に秘められた進化<br />

過程に伴う獲得形質を実感すること、人類の脳大化に起因する豊か<br />

な運動と感覚が人類の価値観につながっていることを理解してもら<br />

いたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然人類学入門 第1版』真家和生著 技報堂出版 2007年 2008<br />

年 ISBN:978-4-7655-0244-3 C3045<br />

人類学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

適応・変異・遺伝から見た人類の理解<br />

真家 和生<br />

授業科目の内容:<br />

人類が世界各地の環境にどのように適応して拡散移住したのか、<br />

そしてその結果として現在の人類がどのような多様性すなわち変異<br />

を持つに至ったかを講義する。従って、アフリカの黒人・ヨーロッ<br />

パの白人・アジアの黄色人という大きな人類のサブグループの特徴<br />

を理解することになる。また足が速い遅いなど筋のタイプによる違<br />

いを理解する、感覚の違いとして色覚の変異や味盲などについても<br />

理解する。また変異と異常正常という概念の違いを理解する。また<br />

遺伝子や遺伝様式、各種の遺伝形質につても理解を深める。履修者<br />

は自分がこうした多様性のなかのどのような位置にいるのか、すな<br />

わち自己の個性を実感することを目標としてもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然人類学入門 第1版』真家和生著 技報堂出版 2007年 2008<br />

年 ISBN:978-4-7655-0244-3 C3045<br />

27<br />

政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

-「政治学」の基礎と課題<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

青木 一益<br />

授業科目の内容:<br />

本講座では、国家、統治、権力、支配、イデオロギー、民主主義、<br />

政策過程、ガバナンス、中央地方関係など、「政治学」を学ぶうえで<br />

欠くことのできない諸用語・概念について、基本的な理解を得るこ<br />

とを目指します。また、講座全体を通じて、社会科学としての今日<br />

の「政治学」に見る課題や可能性などを、政治現象に見る特質、国<br />

家と市場との対比、グローバリゼーションの深化、といった点に関<br />

連づけて講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

あらかじめ特に指定しません。授業中、レジュメや資料を配布しま<br />

す。<br />

政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

-日本政治の構造問題<br />

青木 一益<br />

授業科目の内容:<br />

「失われた20年」とも形容されるわが国社会経済の停滞の原因を、政<br />

治システムや統治過程・ガバナンスの機能不全に求める見解が多く<br />

見られます。そこで本講座では、現代政治学が提示する基本的な理<br />

論モデルや分析視角をふまえつつ、戦後のいわゆる55年体制の下、<br />

どのようにして問題が構造化され、今日に至るまでその抜本的解決<br />

がはかられないのはなぜか、について考察を行います。無論、容易<br />

な作業ではありませんが、どこにその難しさがあるのかを知り、問<br />

題構造の深遠さを垣間見ることを通じて、社会経済と政治との関係<br />

性をより自覚的に捉えられるようになることが、ここでの主たる目<br />

的となります。各回の授業では、自民党による一党優位体制、高度<br />

経済成長、石油ショック、米ソ冷戦の終焉、バブル経済とその崩壊、<br />

経済のグローバル化、細川連立政権、政治・選挙制度改革、小泉構<br />

造改革、地方分権改革、民主党による政権交代といった種々の重要<br />

事象が持つ意味合いを確認しつつ、下記の授業計画に示す各項目に<br />

ついて講義を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

あらかじめ特に指定しません。授業中に、レジュメや資料を配付し<br />

ます。<br />

政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

統治と政治と議会―近代日本の経験を通して<br />

小野 修三<br />

授業科目の内容:<br />

日吉における政治学の役割は「政治とはそもそも何なのか」を考<br />

える機会の提供であると考えているが、本講義は近代日本史におい<br />

て実際に起こった出来事を材料にして、統治(government)と政治<br />

(politics)とが議会(parliament)において連結されるという枠組み<br />

のもとで、説明したいと思う。<br />

その際に、説明の材料として選び出した事柄は、一見して変った<br />

出来事とは思えないかも知れないが、例えば福沢諭吉には明治2年の<br />

「英国議事院談」があり、またそれ以前に五箇条の誓文にも「万機公<br />

論に決すべし」とあったのに、明治政府が憲法を制定し、議会を召<br />

集するのに20年以上掛ったということは不思議ではないだろうか。<br />

また現行憲法の前文の、またその前文の個所には「朕は(中略)<br />

枢密顧問及び帝国議会第七十三条による帝国議会の議決を経た帝国<br />

憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる」とある。私たち<br />

の抱く、「新憲法」のイメージに合致しないものではないか。本講義<br />

はこれらを政治学の材料として扱い、議論してゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

自治の学と統治の学の間の政治学<br />

共通授業科目<br />

小野 修三<br />

授業科目の内容:<br />

古代ギリシャのポリスにおいてソクラテス(BC470-BC399)が、<br />

「正しくあること」と「正しくあると思われること」との違いを自覚


共通授業科目<br />

し、主として後者の方に気を使って生きた人、つまりソクラテスは<br />

彼が批判したソフィストたちと違わない考え方を長く採用していた<br />

人であり、しかし人生の岐路において後者の生き方を否定し、前者<br />

を貫徹する態度に移行した人であったことを紹介することから、こ<br />

の政治学は始まる。<br />

「人の目にどう映るか」を気にしていたソクラテスをどう説明す<br />

るのか。ソクラテスは自分では書いたものを残さなかったので、彼<br />

について書いていたプラトンの文章を借りて、ソクラテスを考えて<br />

みることから始めて、トーマス・ホッブズ(AC1588-AC1679)、ジョ<br />

ン・ロック(AC1632-AC1704)、ジェレミー・ベンサム(AC1748-1832)<br />

の著作まで考察を進めてゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

民主主義の政治学<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

岡山 裕<br />

授業科目の内容:<br />

民主主義的な統治が望ましいという考えは、今日世界のかなり広<br />

い範囲に浸透しています。日本でも、政治的な問題が生じると「政<br />

治をより民主的に」「真の民主主義を実現しよう」といった声がしば<br />

しば聞かれます。しかし、民主主義という統治形態が他よりも望ま<br />

しいと広く考えられるようになったのは、世界史上では割に最近の<br />

ことです。それに、民主主義が実現すれば理想の政治が直ちに出現<br />

するわけではなく、また民主主義という政治の方式は固有の難しさ<br />

を抱えていることが知られています。この授業では、民主主義をた<br />

だ礼賛するのでなく、むしろ民主主義という「暴れ馬」をどうした<br />

ら乗りこなせるのかという観点から、政治の諸側面を検討していき、<br />

そのなかで政治学の基本的な発想法を身につけてもらうことを目的<br />

としています。<br />

(進行予定は修正の可能性があるので留意すること)<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しません。<br />

政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本の政治<br />

岡山 裕<br />

授業科目の内容:<br />

日本の政治を中心に、先進民主義国の国内政治について考えるう<br />

えで、本質的に重要と考えられる諸要素を取り上げて検討を加えま<br />

す。ただし、現代政治の動向を具体的な事実・出来事に即して解説<br />

していくわけではなく、実際に生じる政治現象が理論やモデルとい<br />

う分析上の道具立てを使ってどのように説明されうるか、また説明<br />

がいかに困難かといった、分析的な発想を身につけてもらうことに<br />

重点をおきます。なかでも、(新)制度論と呼ばれる、政治学のみな<br />

らず社会科学の多くの分野で今日重要とされている考え方を体得し<br />

てもらうのが重要なねらいとなります。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しません。<br />

政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

事例から学ぶ政治学<br />

片山 善博<br />

授業科目の内容:<br />

政治には常に権力が伴う。その権力をいかに民主的に作動させる<br />

かは、今日の社会にとって極めて重要な課題である。国政では憲法<br />

がその枠組みを定め、地方政府のレベルでも様々な仕組みが設けら<br />

れている。これら国政及び地方政治における民主主義の原理や仕組<br />

みについて、できる限り現実に日々生起する事象を教材として取り<br />

上げながら学び、かつ、今後の民主主義の進展のための課題につい<br />

ても理解を深めたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義資料を毎回「授業掲示板」に掲載する。<br />

28<br />

政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

事例から学ぶ政治学<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

片山 善博<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の授業を踏まえ、財政の民主統制、政治や行政の透明性拡<br />

大、さらには教育改革や地方分権改革などわが国における主要な政<br />

治課題について取り上げ、その中から民主主義や民主政治にとって<br />

大切な要素を抽出することにより、政治学を具体的かつ実践的に学<br />

ぶこととする。併せて、日頃中央・地方の政治をめぐって生じる様<br />

々な事象を通じて、履修者がこれらの本質を読み取り、自ら主体的<br />

に考える力を身につけるようにしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義資料を毎回「授業掲示板」に掲載する。<br />

政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

政治学の問いかけ<br />

小嶋 華津子<br />

授業科目の内容:<br />

権力はどのように行使されるべきか。平等な社会とはどのようなも<br />

のか。民主はいかにして実現されるのか。本講義では、政治学の扱<br />

うさまざまな「問いかけ」を、身近な例をあげながら論じていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しない。授業時に参考文献を紹介する。<br />

政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

世界の政治を考える<br />

小嶋 華津子<br />

授業科目の内容:<br />

国際政治のパワー・バランスは何によって規定されているのか。グ<br />

ローバリゼーションは、国際政治にいかなる変化をもたらしたのだ<br />

ろうか。本講義では、国際政治学で扱う諸テーマを、身近な例をあ<br />

げながら論じていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しない。授業時に参考文献を紹介する。<br />

政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

政治学概論<br />

松元 雅和<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、政治学に関する入門的知識を学ぶことを目的としてい<br />

ます。日々のニュース報道や新聞報道で見聞するように、「政治」は<br />

私たちの生活に非常に密着したものです。しかし、政治が具体的に<br />

どのような仕組み・メカニズムのもとに成り立っているかは、一見<br />

して理解しづらいかもしれません。本授業では、政治を「集合的意<br />

思決定」の行為と捉えたうえで、その仕組み・メカニズムについて、<br />

基礎から分かりやすく説明していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

加茂利男・大西仁・石田徹・伊藤恭彦『現代政治学 第3版』有斐閣<br />

アルマ、2007年 ISBN: 978-4641123311(入手に関する指示は初回<br />

の授業で行います)<br />

政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

政治思想概論<br />

松元 雅和<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、政治思想に関する入門的知識を学ぶことを目的として<br />

います。古代ギリシアの時代から続いてきたヨーロッパ政治思想の<br />

営みは、今日の政治社会に多大な影響をもたらしており、それは現<br />

代日本にとっても例外ではありません。本授業では、当時の歴史的<br />

状況と照らし合わせながら、古典古代から近現代までの代表的政治<br />

思想家の議論について、基礎から分かりやすく説明していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

小笠原弘親・小野紀明・藤原保信『政治思想史』有斐閣、1987年<br />

ISBN: 978-4641059092(入手に関する指示は初回の授業で行います)


政治学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

政治学の基礎概念と地域研究<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

大串 敦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、政治学の基礎概念の習得が狙いになるが、概念をただ<br />

理解するという無味乾燥なものから離れて、概念が成立する過程に<br />

注目する。ある新しい概念が生み出されるのは、多くの場合、既成<br />

の概念ではとらえきれない現実の展開があるときである。研究者が<br />

把握した地域の現実からの挑戦によって、どのように政治学の概念<br />

が成立するのか、一連の過程を理解することによって、政治学の概<br />

念を生きたものとして理解できるようになることが最終的な目的と<br />

なる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

政治学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

20 世紀の世界政治―共産主義諸国の内外政を中心に―<br />

【文経法商医理薬】<br />

大串 敦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、20世紀の世界政治を共産主義諸国を中心に振り返る。<br />

共産主義諸国の実験はいったいなんだったのか、という問いは現在<br />

では意味のないものに思えるかもしれないが、現在を考えるうえで<br />

も多くの示唆に富んでいる。国際関係・外交と内政の両面から考え<br />

てみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

二ュースの中の生物学<br />

秋山 豊子<br />

授業科目の内容:<br />

生物学関連のニュースは、一般社会人も関係する社会問題として<br />

毎日のように報道されています。ヒトの皮膚細胞からのiPS細胞(分<br />

化万能幹細胞)、BSEと狂牛病、新型インフルエンザ、遺伝子鑑定・<br />

遺伝子組み換え食品など遺伝子工学、クローン・ES細胞・臓器移<br />

植・代理母など生殖工学、ガンやエイズなどの病因解析、さまざま<br />

な環境問題などなど。これらの話題は専門家のみならず、現代社会<br />

に生きる一般人にとって時代を読み解くキーワードとなってきまし<br />

た。この授業では、これらの生物学的背景を持った社会問題をトピ<br />

ックスとして各回一話完結型で取り上げます。生物学の入門編です<br />

が、、最後に問題点を自分で考えるように進めていきます。このた<br />

め、予備知識が無くても理解できるように映像資料やプリント教材<br />

も加えて、基礎用語から解説していきます。隔週に行われる実習は、<br />

できるだけ身近な生き物を対象とし生命現象を具体的に理解するよ<br />

うに用意されています。実習の前にプリントを配付し、目的や手順<br />

を説明します。初回の授業で年間授業予定を提示しますので、皆さ<br />

んも興味のあるテーマを提案して下さい。この授業で日々のニュー<br />

スの中の生物学関連の話題が理解され、自分で問題認識できるよう<br />

になること、そして、これまであまり生物学に触れる機会がなかっ<br />

た人も、精緻でファジーな生命の不思議について楽しみながら理解<br />

されれば良いと思います。実習は足立朋子先生と担当します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『生きているってどういうこと』 種田保穂・秋山豊子共著 培<br />

風館 2006年刊行<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

二ュースの中の生物学<br />

秋山 豊子<br />

授業科目の内容:<br />

生物学関連のニュースが毎日のように取り上げられています。い<br />

まや一般社会人も生物学的背景を持った社会問題にさらされている<br />

といえます。ヒトの皮膚細胞からのiPS細胞(分化万能幹細胞)、BSE<br />

と狂牛病、新型インフルエンザ、遺伝子鑑定・遺伝子組み換え食品<br />

などの遺伝子関連の話題、クローン・ES細胞・臓器移植・代理母な<br />

ど生殖工学、ガンやエイズなどの病因解析、さまざまな環境問題な<br />

どなど。これらの話題は専門家のみならず、現代社会に生きる一般<br />

29<br />

人にとって時代を読み解くキーワードとなってきました。この授業<br />

では、これらの生物学的背景を持った社会問題をトピックスとして<br />

各回一話完結型で取り上げます。生物科学の入門編ではありますが、<br />

体系的な概論ではなく、映像資料やプリント教材も加えて、最後に<br />

問題点を自分で考えるように進めていきます。このため、予備知識<br />

が無くても理解できるように基礎用語から解説していきます。隔週<br />

に行われる実習は、できるだけ身近な生き物を対象とし生命現象を<br />

具体的に理解するように用意されています。実習の前にプリントを<br />

配付し、目的や手順を説明します。初回の授業で年間授業予定を検<br />

討しますので、皆さんからも興味のあるテーマを提案して下さい。<br />

この授業で日々のニュースの中の生物学関連の話題が理解され、自<br />

分で問題認識できるようになること、そして、これまであまり生物<br />

学に触れる機会がなかった人も、精緻でファジーな生命の不思議に<br />

ついて楽しみながら理解されれば良いと思います。実習は足立朋子<br />

先生と担当します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『生きているってどういうこと』 種田保穂・秋山豊子共著 培<br />

風館 2006年刊行<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

多様性の生物学Ⅰ<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

有川 智己<br />

授業科目の内容:<br />

地球上には、一説には1400万種もの生物がいると言われています。<br />

私たちヒトも、その中の1種類です。生物は、互いに関わり合って<br />

生きており、私たちヒトも、食糧はもとより、様々な形で他の生物<br />

に依存して生存しています。私たちは、様々な生物のつながりの中<br />

で暮らしているのです。生物学I(春学期)の講義では、実験とあ<br />

わせて、私たちの住む世界が、いかに多様な生き物で賑わっている<br />

かを実感し、生物多様性について具体的なイメージが持てるように<br />

なることを目標としています。具体的には、講義では、生物学の基<br />

礎的事項を丁寧に解説しながら、様々な生物群の多様な姿を紹介し<br />

てゆく予定です。講義の内容は、多様な生物の中でも、特に植物に<br />

関する話題に偏ります。実験では、身近で多様な細かい生き物の観<br />

察を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

使いません。必要に応じて資料・プリントを配布します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

多様性の生物学Ⅱ<br />

有川 智己<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの住む世界は、実に多様な生き物で賑わっています。私た<br />

ちヒトも、その多様な生き物の一員であり、その多様な生物のつな<br />

がりの中で暮らしています。生物学Ⅱ(秋学期)の講義では、生物<br />

多様性がどのように作られ、維持されているのか、生物の進化とは<br />

どういうもので、どういう仕組みで起きているのか、生物多様性や<br />

地球環境についてどのような問題がおきているのか、生物学の基礎<br />

的事項を丁寧に解説しながら、生物多様性と進化にまつわる基礎的<br />

トピックを紹介してゆく予定です。実験では、身近で多様な生物の<br />

観察を中心に行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

使いません。必要に応じて資料・プリントを配布します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

遺伝子科学の基礎<br />

共通授業科目<br />

小野 裕剛<br />

授業科目の内容:<br />

近年の生命科学、特に遺伝子工学や細胞工学の分野ではめざまし<br />

い進歩が見られ、医療や食料生産の分野では今までの生命観や倫理<br />

観ではすんなり受け入れることが難しい技術まで登場しようとして<br />

います。これらの技術はそれを取り巻く政策や法律、さらには経済<br />

活動に深く関与しているので、これからの社会のあり方を考えるた<br />

めに、個人として時代を生き抜くためにはしっかりと理解する必要<br />

があります。<br />

この講義では癌(がん)、遺伝病、遺伝子組み換え食品を中心的な<br />

話題として取り上げながら、細胞や遺伝子の仕組みについて、基礎


共通授業科目<br />

から解説します。そして、それらがどのような社会問題と結びつい<br />

ていて、将来どのような判断を迫られる可能性があるのかについて<br />

も解説を加えます。隔週で行う実験は講義内容を理解しやすくする<br />

ためのものであることはもちろんですが、調査をして報告をすると<br />

いう、社会人として必須な基本作業を確認し、実践します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配付します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

分子生物学に関連する諸問題<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

小野 裕剛<br />

授業科目の内容:<br />

私たち人類は生物の一種であり、他の生物を食べ、他の生物と環<br />

境を共有して生きています。ですから、ヒトに起こる社会問題を突<br />

き詰めると生物学に根ざして考える必要があるものがかなりありま<br />

す。このクラスでは医学・生物学を含む科学が発達したことによっ<br />

て具現化した社会問題を取り上げ、1. なぜそれが問題になってきた<br />

のか、2. 問題解決のために科学的に理解・対策しなければならない<br />

ことは何か、3. 科学だけでは解決できない問題点について解説しま<br />

す。<br />

具体的な内容としては、生殖医療(不妊治療)、再生医療、環境ホ<br />

ルモン、新興感染症、免疫とエイズ、アレルギー、感覚・神経と麻<br />

薬、体内時計などを取り上げる予定です。<br />

実験は講義内容を理解しやすくするためのものであることはもち<br />

ろんですが、調査をして報告をするという、社会人として必須な基<br />

本作業を確認し、実践します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配付します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

暮らしのなかの生物学:いきものってすごい<br />

菊江 佳世子<br />

授業科目の内容:<br />

「塩麹(しおこうじ)って何?」「時差ボケってどうして起こる<br />

の?」「ホタルが光るのはなぜ?」など 本講義では毎回、日常生活<br />

で感じる素朴な1つの『なぜ?』からスタートし、その裏にある生<br />

物の営みの素晴らしさを紹介します。<br />

たとえば、「塩麹って何?」の回では、塩麹のもとになっているコ<br />

ウジカビがどのような生き物であるかを生物学的に説明し、どのよ<br />

うにして食べ物を美味しくしてくれるのかを発酵や酵素の働きを通<br />

して紐解いていきます。また、コウジカビと害になるカビとでは何<br />

が違うのか、遺伝子を比較することでわかってきた最近の話題にも<br />

ふれます。さらに、この回では、食べ物を美味しくしてくれる生き<br />

物(たとえば、パンを発酵させる酵母・ヨーグルトを作ってくれる<br />

乳酸菌など)に着目し、塩麹のなかで働くコウジカビと比較するこ<br />

とで、生物の多様性や分類についても解説します。このようにして、<br />

本講義では身近な生活のなかにあるできごとを生物学の立場から分<br />

析し紹介していきます。<br />

本講義は、隔週で行う実験や講義時間内に紹介する映像を用いて、<br />

直接またはバーチャルに、生物の面白さやサイエンスの手法が体験<br />

できる構成になっています。文系の皆さんだからこそ、知っていて<br />

欲しい科学的なものの見方やもののとらえ方を、講義と実験を通し<br />

て身につけること、実生活のなかで『なぜ?』という疑問を持ち、<br />

それを探求する好奇心を大切にし、社会人としての教養を身につけ<br />

ることを目標としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。 講義資料はプリント配布します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

暮らしのなかの人体:からだってすごい<br />

菊江 佳世子<br />

授業科目の内容:<br />

日常生活のなかで、自分自身がヒトという生物であることを意識<br />

することはどれだけあるでしょうか? 日々、食事をして、勉強し、<br />

友人と語り合い、健康的に生活していると、口にした食べ物が消化・<br />

吸収された後に、自分の身体の素材になっていくこと、身体を動か<br />

すエネルギーに転換されていることなど気にもかからないと思いま<br />

30<br />

す。しかし、自分が生物である事実を意識しておくことは、今後な<br />

にかにつけ重要となってきます。<br />

現在、生物学を含め多くのサイエンスの学問領域は、ヒトの身体<br />

が約200種類もの多様な細胞から繊細に構成され、互いが巧妙に連動<br />

し、驚くべき可塑性を持って成立していることを明らかにしていま<br />

す。本講義ではヒトの身体を構成する必須な器官システムや、それ<br />

らをつかさどる遺伝子に焦点を当て、その働きや構造の実体を紐解<br />

いていきます。<br />

一方、ヒトの身体をより深く理解するため、38億年という生命進化<br />

の過程にも目を向け、各器官システムの成立についても解説します。<br />

本講義は、隔週で行う実験や講義時間内に紹介する映像を用いて、<br />

直接またはバーチャルに、生物の面白さやサイエンスの手法が体験<br />

できる構成になっています。本講義をきっかけに、自分が生物であ<br />

ることを意識し、その構造やしくみの素晴らしさを知ることで、生<br />

物に対する新たな教養を身につけること、文系の皆さんだからこそ、<br />

知っていて欲しい科学的なものの見方やもののとらえ方を身につけ<br />

ることを目標としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。 講義資料はプリント配布します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

ヒトの生物学<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

倉石 立<br />

授業科目の内容:<br />

皆さんは自分たちの生活と生物学との関わりをどう感じているで<br />

しょうか。マスメディアを賑わす先端医療や遺伝子組み換え食品等<br />

を除けば、あまり実生活とは関係ないと思う人も多いかもしれませ<br />

ん。しかし、我々自身も一種の動物であることを考えれば、全く無<br />

関心でいることは出来ません。この講義では、最も身近な生物であ<br />

る我々「ヒト」の生活史や体の仕組みを見つめる事により、生物学<br />

の基礎的な知識や考え方を直接自分に関わる事柄として学んで行き<br />

ます。具隊的に「ヒト」の生殖と発生、身体の構造、体調を維持す<br />

る機構について、ニュース等を賑わせた話題等も取り入れて解説し<br />

ます。並行して講義の主要なテーマである遺伝子・細胞・有性生殖・<br />

初期発生などに関する実験を行い、これらのテーマに対する理解を<br />

深めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。必要に応じて講義時に資料を配布します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

ヒトを取り巻く世界<br />

倉石 立<br />

授業科目の内容:<br />

皆さんは日常の生活の中で「ヒト」以外の生物との関わりをどの<br />

くらい意識しているでしょうか。ひょっとするとこの世界が人間だ<br />

けで成り立っている様な錯覚に陥ってはいないでしょうか。私たち<br />

は、呼吸に必用な酸素、日々の食料、快適な生活を支える化石燃料<br />

等、直接・間接に他の生物に依存して生活しています。我々は地球<br />

環境を構成する複雑なシステムの一部であり、このシステムから離<br />

れては生きては行けません。<br />

講義では、我々を取り巻く多様な生物を生み出した進化の歴史、<br />

それらの生物の生活を支える環境と生物との関わり等について話を<br />

進めます。かけがえの無い地球の環境が実に微妙なバランスの下に<br />

保たれているということを認識し、その安定を脅かす諸問題に目を<br />

向けるきっかけとなることを望みます。<br />

隔週で行われる実験では進化的に起源の古い体制を持つ生物の観<br />

察を通して進化に対する理解を深めるます。また、進化の視点を通<br />

して自分自身の身体を見直すことを通して、身体の構造と機能につ<br />

いて考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。必要に応じて講義時に資料を配布します。


生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

ヒトの生命活動<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

金谷 信宏<br />

授業科目の内容:<br />

ヒトは生きている間に様々な生命活動を行っている。空腹になる<br />

と食物を食べるが、食物は消化され、分解されてエネルギーが生成<br />

される。そのエネルギーを使いヒトは運動することができるし、体<br />

の一部をつくり成長させることができるのである。これらの生命活<br />

動は細胞という、生命の基本単位で行われる。細胞の核にはDNAと<br />

いう高分子化合物が存在していて、その一部は遺伝子という、生命<br />

の設計図になっている。それは生殖により子孫に伝えられていくの<br />

である。このようなヒトの生命活動を生物学的に理解することが、<br />

この講義の目的である。実験は講義内容をより理解するために、細<br />

胞の観察、浸透圧と原形質分離、プロトプラストの単離、DNA模型<br />

作製、DNAの抽出などのテーマで隔週行われる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義資料プリントを配布する。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

環境因子とヒト<br />

金谷 信宏<br />

授業科目の内容:<br />

近年、地球環境の悪化は深刻な問題になっている。クロロフルオ<br />

ロカーボン(フロン)がオゾン層を破壊することにより、地上に到<br />

達する有害紫外線量が多くなり植物の生育が阻害され、ヒトの皮膚<br />

がんが増えると予想されている。ダイオキシンなどの環境ホルモン<br />

の生殖細胞への影響も懸念されている。このような様々な環境因子<br />

がヒトに対してどのような影響を及ぼすのか、またヒトはそれにど<br />

のように対応しているのかを理解することが、この講義の目的であ<br />

る。 実験は講義内容と関連するテーマで隔週行われる。チロシナ<br />

ーゼ反応、気孔の観察、体細胞分裂、ヒトの細胞、発がん物質によ<br />

る染色体異常の観察などを予定している。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義資料プリントを配布する。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

進化の産物としての生命<br />

上村 佳孝<br />

授業科目の内容:<br />

生物と無生物の違いとは何だろうか?ヒトとはどのような動物なの<br />

か?この授業では「進化」をキーワードにミクロからマクロまで、<br />

生物の世界を俯瞰します。すべての生物の体には30億年の進化の歴<br />

史の足跡が刻まれていて、その歴史の理解は私たち人類が今ここに<br />

このような形で存在している理由を教えてくれます。授業では講義<br />

と実習を隔週でおこないます。実習では生命現象を自分の手と眼で<br />

理解するための多様なテーマが用意されています。また、講義の中<br />

でも映像資料を多く取り入れます。「なぜ多くの文化で近親間の結婚<br />

は禁忌とされるのか?」、「ヒトの男性と女性で持っている遺伝子の<br />

数はどれくらい違うのか?」、「そもそもなぜオスとメスという性は<br />

存在するか?」などなど、ヒトは自分自身が「生き物」なので、普<br />

段の生活の中でも様々な生物学上の疑問に出くわします。必ずしも<br />

一つの正解があるとは限らないこれらの疑問に対し、自分の考えに<br />

基づいて議論できる能力を養うことで、日常に溢れる生物学関連の<br />

ニュース(医療・環境・人間関係など)を批判的に理解できるよう<br />

になることが授業の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。授業でプリント資料を配布します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

進化の産物としてのヒト<br />

上村 佳孝<br />

授業科目の内容:<br />

生物と無生物の違いとは何だろうか?ヒトとはどのような動物なの<br />

か?この授業では「進化」をキーワードにミクロからマクロまで、<br />

生物の世界を俯瞰します。すべての生物の体には30億年の進化の歴<br />

史の足跡が刻まれていて、その歴史の理解は私たち人類が今ここに<br />

31<br />

このような形で存在している理由を教えてくれます。授業では講義<br />

と実習を隔週でおこないます。実習では生命現象を自分の手と眼で<br />

理解するための多様なテーマが用意されています。また、講義の中<br />

でも映像資料を多く取り入れます。生物学IIでは、生物学Iでの<br />

学習内容を前提に、ヒトやヒトに近い動物に関連したトピックを中<br />

心に扱っていきます。「なぜ幼稚園の記憶はあるのに、一週間前の夕<br />

飯が思い出せないのか?」、「なぜ同じ人間なのに臓器移植は難しい<br />

か?」、「浮気症かどうかにも遺伝子が影響している?」、「『がん』が<br />

ヒトからヒトへ感染する可能性はあるだろうか?」、などなど。日<br />

頃、そしてこれからの人生で出くわすかも知れないこれらの疑問に<br />

対し、自分の考えに基づいて議論できる能力を養うことで、日常に<br />

溢れる生物学関連のニュース(医療・環境・人間関係など)を批判<br />

的に理解できるようになることが授業の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。授業でプリント資料を配布します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

ヒトの生物学<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

佐藤 由紀子<br />

授業科目の内容:<br />

今世紀は生命科学の時代といわれ、先端医療、環境問題、食料問題<br />

など、日常生活で私たちが直面するさまざまな問題に対処する上で<br />

生物学の基本知識が必須となりつつあります。講義では、私たちに<br />

とって最も身近な生物である「ヒト」を題材に、生物を構成する器<br />

官・組織・細胞の構造と機能、内部環境の恒常性を維持する仕組み、<br />

生体を防御する免疫、次世代に繋がる遺伝や生殖など、生命活動を<br />

支える基本的な仕組みについて学びます。実験では、幅広い生物材<br />

料を使った観察・実験を通じて、楽しみながら生命活動の仕組みを<br />

理解します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

教養として知っておきたい分子生物学入門<br />

佐藤 由紀子<br />

授業科目の内容:<br />

遺伝子診断、遺伝子組換技術、iPS細胞などの言葉をニュースやイン<br />

ターネットで耳にしたことのある人は多いと思います。これらのバ<br />

イオ技術の発展には、20世紀に始まって現在も発展し続ける「分子<br />

生物学」の知見が大きく貢献しています。講義では、最新のバイオ<br />

技術や疾患などのトピックスを例に、遺伝子とは何か、細胞は遺伝<br />

子の情報をどのように利用するのか、といった分子生物学の基本を<br />

説明します。そして、これらのトピックスに対して自分自身で考え<br />

る力を身につけることを目指します。実験では、幅広い生物材料を<br />

使った観察・実験を通じて、楽しみながら生命活動の仕組みを理解<br />

します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

Medical NeuroscienceⅠ<br />

共通授業科目<br />

坪川 達也<br />

授業科目の内容:<br />

百年に一度の不況の真っ只中、心の病を患う人が多くなっている<br />

のは事実だと考えます。医学とは病気を司る学問と思われがちです<br />

が、正常な(生理)状態を知らなければ、異常な(病理)状態の判<br />

定はできないでしょう。この授業においては、医学の知識たる「ヒ<br />

トの脳の生理と病理」を学び、それがいかにして成り立ったかを生<br />

物学の知識たる「進化」の側面から説明しながら、「ヒトの心」につ<br />

いての理解を深めてほしいと考えています。「万物の尺度」たるヒト<br />

の脳と心についての知ることは、学生諸君の「自己」を知ることで<br />

あり、人間関係を築く「他人」を知ることにもつながります。人生<br />

においてこれからいろいろな決断をする学生諸君にとっては、「自<br />

己」と「他人」を知ることは有益なことだと考えています。<br />

授業では、講義と実習を隔週で行います。講義においては、模式<br />

図などを多用し、Visual的で解り易い講義を行います。実習において<br />

は、いろいろな生理機能に関する実習を体験してもらうため、多用<br />

なテーマで行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。


共通授業科目<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

Medical NeuroscienceⅡ<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

坪川 達也<br />

授業科目の内容:<br />

生物学Ⅰ「Medical Neuroscience(Basic Lv.)」に引き続き、この授<br />

業においては、医学の知識たる「ヒトの脳の生理と病理」を学び、<br />

それがいかにして成り立ったかを生物学の知識たる「進化」の側面<br />

から説明しながら、「ヒトの心」についての理解を深めてほしいと考<br />

えています。この授業では、脳と「感覚」「運動」「認知」「意志」と<br />

いった脳の機能を中心に話します。<br />

授業では、講義と実習を隔週で行います。講義においては、模式<br />

図などを多用し、Visual的に解り易い講義を行います。実習において<br />

は、いろいろな生理機能に関する実習を体験してもらうため、多用<br />

なテーマで行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

科学技術・生殖工学と人間<br />

長沖 暁子<br />

授業科目の内容:<br />

生物I・IIの講義と実験を通して、生物としての「ヒト」と科学技<br />

術に依存して生きる「人間」と自然のかかわり、科学技術とのかか<br />

わりを考え、多様性をベースにした自然・人間観を知ることをテー<br />

マにします。<br />

授業の形態として講義と実験を隔週で行ないます。生物Iの講義で<br />

は性と生殖をめぐる問題をベースに科学技術と人間のあり方を考え<br />

ます。実験は身近な生物、自然と触れ合うことを通して、自然の多<br />

様さや複雑さを知識だけでなく、実感してもらいます。実験では毎<br />

回レポートを提出してもらいます。<br />

講義は長沖が、実験は長沖と経済学部助教程木義邦が担当します。<br />

テキスト(教科書):<br />

使いません。必要に応じて資料・プリントを配布します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

環境と人間<br />

長沖 暁子<br />

授業科目の内容:<br />

生物I・IIの講義と実験を通して、生物としての「ヒト」と科学技<br />

術に依存して生きる「人間」と自然のかかわり、科学技術とのかか<br />

わりを考え、多様性をベースにした自然・人間観を知ることをテー<br />

マにします。<br />

授業の形態として、講義と実験を隔週で行ないます。生物IIの講<br />

義では地球の歴史とヒトの誕生、環境問題をベースに科学技術と人<br />

間のあり方を考えます。また、環境問題についてグループ発表をし<br />

てもらいます。実験は身近な生物、自然と触れ合うことを通して、<br />

自然の多様さや複雑さを知識だけでなく、実感してもらいます。実<br />

験では毎回レポートを提出してもらいます。<br />

講義は長沖が、実験は長沖と経済学部助教程木義邦が担当します。<br />

テキスト(教科書):<br />

使いません。必要に応じて資料・プリントを配布します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

生物のしくみを知ると見えてくるもの<br />

西川 純雄<br />

授業科目の内容:<br />

生物はどんなに原始的、単純なものでも合理的で自己完結した系<br />

を作っているように見える。ゾウリムシのような単細胞生物にも口<br />

の役割を果たす構造があり、一方わたしたち人間にも食物を摂取す<br />

る複雑な口腔が見られる。どんなに構造が違っていても、生物は要<br />

求される機能に対応している。生物は巧妙な仕掛けを、驚嘆するほ<br />

どの精度で作り上げるとともに、ある働きを行うためにさまざまな<br />

やり方をフレキシブルに利用しているように見える。この授業では<br />

これらの一端を、基本単位である細胞を中心として生命を理解し、<br />

さらに発展的にいくつかのトピックスについて話題を提供し理解を<br />

32<br />

深める。トピックスとしては、組織とがんの生物学、細胞の死(ア<br />

ポトーシス)、等を取り上げる予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

生物のしくみを知ると見えてくるもの<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

西川 純雄<br />

授業科目の内容:<br />

生物はどんなに原始的、単純なものでも合理的で自己完結した系<br />

を作っているように見える。ゾウリムシのような単細胞生物にも口<br />

の役割を果たす構造があり、一方わたしたち人間にも食物を摂取す<br />

る複雑な口腔が見られる。どんなに構造が違っていても、生物は要<br />

求される機能に対応している。生物は巧妙な仕掛けを、驚嘆するほ<br />

どの精度で作り上げるとともに、ある働きを行うためにさまざまな<br />

やり方をフレキシブルに利用しているように見える。この授業では<br />

これらの一端を、基本単位である細胞を中心として生命を理解し、<br />

さらに発展的にいくつかのトピックスについて話題を提供し理解を<br />

深める。トピックスとしては、免疫系、感覚に関わる神経系、細胞<br />

骨格、発生の生物学、動物の比較解剖・生理、系統分類、生態系の<br />

生物学等を取り上げる予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

ヒトに見る生物学 I<br />

長谷川 由利子<br />

授業科目の内容:<br />

最近、生命科学に関係する話題が身近な問題としてほとんど毎日<br />

のように新聞の記事やテレビ番組に取り上げられています。現代は、<br />

文系の人たちにとっても、生命科学に対して無関心ではいられない<br />

時代となっています。講義と実験を通して、近年の生命科学の著し<br />

い進歩とそれに伴って生じる社会問題に関心を持ち、生命について<br />

自ら考える力を養うことがこの授業の目標です。講義では、主とし<br />

て遺伝情報に関するトピックスとそれに関連した生命科学の基礎知<br />

識について概説します。実験は、講義に関連したテーマで構成され<br />

ています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。必要な資料は授業時に配布します。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

ヒトに見る生物学 II<br />

長谷川 由利子<br />

授業科目の内容:<br />

最近、生命科学に関係する話題が身近な問題としてほとんど毎日<br />

のように新聞の記事やテレビ番組に取り上げられています。現代は、<br />

文系の人たちにとっても、生命科学に対して無関心ではいられない<br />

時代となっています。講義と実験を通して、近年の生命科学の著し<br />

い進歩とそれに伴って生じる社会問題に関心を持ち、生命について<br />

自ら考える力を養うことがこの授業の目標です。講義では、主とし<br />

て生体内の情報伝達に関するトピックスとそれに関連した生命科学<br />

の基礎知識について概説します。実験は、いろいろなテーマで構成<br />

されています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。必要な資料は授業時に配布します。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

生命のしくみを探る I(遺伝子から見た生命)<br />

福澤 利彦<br />

授業科目の内容:<br />

近年、ヒトを含むさまざまな生物における遺伝子情報の解読がす<br />

すみ、「生命のしくみ」が急速に解明されつつある。バイオテクノロ<br />

ジーの進展は著しく、政治・経済・社会に大きなインパクトを与え<br />

ている。バイオの知識と技術が我々に恩恵をもたらす一方で、「何を<br />

どこまでやるか」ということが大きな問題となっている。これから<br />

の時代においては、「生命とは何か」という本質的な問いかけに一人


一人が真剣に向き合い、自分の“生命観”を持つことが必要になる。<br />

そこで本講義では、生命の設計図である遺伝子DNAの構造・機能を<br />

踏まえた上で、生命のしくみを分りやすく解説する。また、遺伝子<br />

DNAに関する応用技術・トピックなど、生物学や医学の興味深い話<br />

題も提供する。講義と平行して、多様なテーマで実験を行うことに<br />

より、生命を実感してもらう。自分の頭で生命について深く考えて<br />

もらうことが、この授業の目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義資料プリントを配布する。<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

生命のしくみを探る II(遺伝子から見たヒト)<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

福澤 利彦<br />

授業科目の内容:<br />

近年、ヒトを含むさまざまな生物における遺伝子情報の解読がす<br />

すみ、「生命のしくみ」が急速に解明されつつある。バイオテクノロ<br />

ジーの進展は著しく、政治・経済・社会に大きなインパクトを与え<br />

ている。このような時代だからこそ、「生命とは何か」「ヒトとは何<br />

か」といった、根源的な問題を生物学的に考えることが重要になっ<br />

ている。また、「科学の方法や考え方」を身に付けることも、必須の<br />

要件である。本講義では、ヒトに関するさまざまな生命現象をとり<br />

あげ、ミクロレベル・マクロレベル・進化的観点から多角的に考察<br />

し、分りやすく解説する。また、遺伝子が関係する身近な病気やト<br />

ピックなど、我々の健康に関する有用な情報も提供する。講義と平<br />

行して、多様なテーマで実験を行うことにより、生命を実感しても<br />

らう。科学の方法を体得し、自分の頭で生命について深く考えても<br />

らうことが、この授業の目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義資料プリントを配布する。<br />

生物学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

生物多様性を理解する<br />

福山 欣司<br />

授業科目の内容:<br />

現在、地球環境問題の中心的課題は、温暖化の防止と生物多様性<br />

の保全であると言われています。この授業は、生物多様性について<br />

生物学的に理解することを目的としています。生物多様性の基本単<br />

位は種です。しかし、地球上にどのくらいの種が存在しているのか、<br />

未だに分かっていません。一説には1億種を超えるだろうとも言われ<br />

ています。どんなにたくさんの種がいても、それぞれの種には固有<br />

の形態や生活史(生き方)があり、まったく同じという種は存在し<br />

ません。つまり地球上には何千万種類もの形態や生活史が存在する<br />

のです。では、なぜ地球にはこんなに多くの種類の生物がいるので<br />

しょうか。なぜ種ごとに形態や生活の仕方に違いがあるのでしょう<br />

か。この授業では、生物界にみられる多様性とは何かを理解し、そ<br />

れがどのように進化してきたかを理解することを目的とします。内<br />

容的には、細胞レベルの現象にはあまり踏み込まず、進化や行動、<br />

分類といった個体や集団レベルの生物学になります。授業は、講義<br />

と実験を隔週で行います。実験では毎回テーマに沿った実験や観察<br />

を行い、授業時間内にレポートを提出します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

生物学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

生態系と地球環境危機<br />

福山 欣司<br />

授業科目の内容:<br />

皆さんは生態系という用語を何度か耳にしたことがあるでしょう。<br />

新聞などでは『琵琶湖の生態系』とか『白神山地の生態系』などの<br />

ように使われます。では、生態系を見たことがある人はいるでしょ<br />

うか。琵琶湖や白神山地に行くと生態系という物を見ることが出来<br />

るのでしょうか。答えはノーです。実は生態系とは概念であり実際<br />

には見ることは出来ないのです。しかし、この生態系という概念を<br />

使うと、生物がどのようにして暮らしているのか、あるいは人間活<br />

動が自然界にどのような影響を及ぼしているのか、をよく理解する<br />

ことが出来ます。この授業では、生態系を始めとした生態学の幾つ<br />

かの概念を理解すると供に現在人間が引き起こしている生態系への<br />

33<br />

悪影響(地球環境問題)を生物学の側面から考えることを目的とし<br />

ています。授業は、講義と実験を隔週で行います。講義では、通常<br />

の講義以外に新聞などを材料に今日的な話題を取り上げ、グループ<br />

発表を行います。実験では毎回テーマに沿った実験や観察を行い、<br />

授業時間内にレポートを提出します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

生命現象の分子科学 2 単位(春学期)<br />

【商理】<br />

【文経商医薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

舟橋 啓<br />

授業科目の内容:<br />

現在の生物では遺伝情報の流れは、DNA →RNA(リボ核酸)→タン<br />

パク質となっている。これはセントラルドグマ(中心教義)と呼ば<br />

れている。DNA の情報がいったんmRNA(メッセンジャーRNA)に<br />

転写され、それからその情報がタンパク質に翻訳される。情報は核<br />

酸が、機能はタンパク質が担っている。核酸はタンパク質の働きに<br />

よってつくられ、そのための情報は核酸がもっている。本構では、<br />

多数の分子が複雑に絡み合う生命現象を理解することを目標に、導<br />

入は個体レベルでの簡単な数理モデル(数学)、後に分子を対象とし<br />

て取り扱い、数理モデルから生命現象を解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません<br />

生命の科学 2 単位(春学期)<br />

生命科学の最前線の現況と問題<br />

*医学部生は履修できません。<br />

大前 和幸<br />

授業科目の内容:<br />

生命科学の進歩は著しいものがあるが、人文・社会科学との協同が<br />

必要な場面が少なからず存在し、生命科学と人文・社会科学間の相<br />

互理解を推進することは益々重要になってきている。本科目におい<br />

ては、現在の生命科学の先端的なテーマを選定し、人文・社会科学<br />

との接点に配慮しつつ、医学部の研究者が平易な解説を行う予定で<br />

ある。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

世界の政治 2 単位(春学期)<br />

グローバル化する世界と EU の挑戦<br />

共通授業科目<br />

明田 ゆかり<br />

授業科目の内容:<br />

グローバリゼーションの進行は、17世紀に誕生した主権国家を構<br />

成単位とする国際システムと、主権国家そのものに変更を迫ってい<br />

ます。このような状況のなかで、EU(欧州連合)はいち早く主権国<br />

家を超越した共同体を実現し、グローバリゼーションの時代におけ<br />

る生き残りをかけた挑戦を続けています。2009年にはリスボン条約<br />

の発効によってEUに初の大統領と外相が誕生し、2012年にはノーベ<br />

ル平和賞を受賞しました。EUは地域協力のモデルとして、またグロ<br />

ーバル・アクターとして、その存在感を増す一方、ギリシャ危機に<br />

端を発する経済的混乱やナショナリズムの復活は、共同体を創造す<br />

ることの困難さも示しています。<br />

この講義ではEUに対する理解を深めることで、アジアと日本はEU<br />

の経験から何を学ぶことができるか、またEUと日本がどう付き合っ<br />

ていくかという問題を考えることを目的としています。<br />

はじめにグローバリゼーションと国際社会の課題について検討し<br />

たうえで、EUの歴史・制度を解説し、次に具体的なEUの政策分野<br />

を見ていきます。最後のパートでは特にグローバルアクターとして<br />

のEUに注目し、EUがルール形成を通じて世界に影響を与えている<br />

ことを解説します。また、国際政治にかかわるゲストスピーカーの<br />

特別講演を1回行う予定です。<br />

講義ではパワーポイントと教材提示装置を用い、毎回講義のハン<br />

ドアウトを配布します。さらに必要に応じてDVD、インターネット<br />

を活用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。


共通授業科目<br />

造形・デザイン論 2 単位(秋学期)<br />

各時代に見る日本の造形・日本の意匠・日本の美意識<br />

【経商医理薬】<br />

木下 京子<br />

授業科目の内容:<br />

モネやゴッホ、ピカソの名前や作品を知っていても、例えば日本を<br />

代表する画家である狩野永徳や尾形光琳の名前や作品を知らない人<br />

がいるかもしれません。また、日本美術の良さがわからない、ひい<br />

てはどのように鑑賞したらよいかもわからないという人も少なから<br />

ずいるでしょう。しかしながら、歴史的背景と照らし合わせながら<br />

作品を見ると、日本の美術は外来文化を摂取しつつも独自の発展を<br />

遂げてきたことが理解され、その時々で活躍した絵師や流行した作<br />

品など時代性や為政者の好みが反映されていることがわかります。<br />

本授業では各時代を代表する美術工芸作品を熟視することで、それ<br />

ぞれの時代特有の美意識や造形美を感得し、日本の美術および文化<br />

への理解を深めることを目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に資料プリントを配布<br />

造形・デザイン論 2 単位(秋学期)<br />

すぐれた造形、よいデザインを考える<br />

【経商医理薬】<br />

【文経商医薬】<br />

児島 やよい<br />

授業科目の内容:<br />

造形・デザインについて考察し、理解を深め、視野を広めることを<br />

目標とします。<br />

芸術もデザインも、私たちの社会と、日常生活と、切り離しては存<br />

在し得ません。あらゆる分野と密接に関わっています。ふだん、造<br />

形やデザインとは無関係に過ごしていると思っていても、実は大き<br />

く影響を受けて生活しているのです。最近は、デザインで社会の問<br />

題に取り組む活動も注目されています。世の中にあふれる造形・デ<br />

ザインについて、その意味を考えることは、これからの社会を生き<br />

ていく上で、ますます重要になっていくでしょう。そして、芸術家<br />

が魂を込めてつくる作品が、どのようにして人の心を打つのか、日<br />

本の美意識や造形美はどのようにつくられ、受け継がれてきたのか、<br />

混迷の時代だからこそ、考えていくべきです。人がアートやデザイ<br />

ンに求めるものは何なのか、そして未来のために、造形・デザイン<br />

はどんな役割を果たすのか。<br />

日常接するもの、メディアで目にするものから、アート、デザイン、<br />

建築、ファッション、映像など、「造形・デザイン」を広くとらえ、<br />

その意味を考えてみましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

地域研究-スペイン事情Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

スペインの歴史と文化<br />

丸田 千花子<br />

授業科目の内容:<br />

現在、国連の公用語のひとつであるスペイン語人口は約3億5千人、<br />

スペイン語圏は20カ国の国と地域に広がっています。世界の中での<br />

スペイン語のプレゼンスの大きさは、スペインが16世紀以降、アメ<br />

リカ大陸などの海外にその領地を展開していった結果です。一方で、<br />

地中海などの海に面したイベリア半島には実にさまざまな民族が到<br />

来しました。その際たるは8世紀から約800年間半島の一部を支配し<br />

たイスラム教徒です。ヨーロッパ内外の多民族や異教徒によっても<br />

たらされた文化は、ローマ帝国時代に定着したキリスト教文化と融<br />

合し、他のヨーロッパにはみられないような独特なものに発展して<br />

いきます。<br />

この授業では、ローマ帝国以前の古代から今日まで、各時代を代<br />

表する文学、美術、建築、社会事象などを通して、スペインがたど<br />

ってきたさまざまな経験を紹介していきます。今日のスペイン社会<br />

を形成しているものは何か、またスペインとはどのような国かとい<br />

うことを一緒に考えていきましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

keio.jpにレジュメをアップしますので、各自ダウンロードして授業<br />

に臨んでください。<br />

34<br />

地域研究-スペイン事情Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

"Spain is different" から「欧州の優等生」そして経済危機へ。<br />

【文経商医薬】<br />

八嶋 由香利<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパの金融危機発生以降、"PIGS"の一国として日本で<br />

もニュースに登場することが多くなったスペイン。日本と同様、こ<br />

の国もグローバル化の波に洗われ、人々の生活や意識も変化してい<br />

ます。「国技」ともいえる闘牛がカタルーニャでは禁止になったし、<br />

どんな田舎町に行っても外国人労働者に出くわすし、急速に進む少<br />

子高齢化やバブル崩壊後の経済危機、増大する失業者…と問題も山<br />

積です。でもその一方、スペイン人はいつも通りおしゃべりが好き<br />

で、サッカーへの熱狂ぶりも相変わらず。<br />

授業では、ヨーロッパの周縁に位置し、特異な歴史と文化をはぐ<br />

くんできたスペインが、第二次世界大戦後、国際的な孤立から脱却<br />

しヨーロッパの一員となるためにどう歩んできたのか、その歴史的<br />

過程をたどります。また、21世紀に入ってからスペイン経済は大量<br />

の外国人労働者を取り込みながら拡大してきましたが、深刻な経済<br />

危機の発生で今までの成長モデルはとん挫しています。スペインは<br />

今後どうなっていくのでしょうか。これについても考えてみたいと<br />

思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

・碇順治編『ヨーロッパ読本 スペイン』(河出書房新社、2008)<br />

地域研究-中国事情Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

近代中国の歩み<br />

【文経商医薬】<br />

【文経商医薬】<br />

【文経商薬】<br />

宇 振領<br />

授業科目の内容:<br />

中国はアヘン戦争(1840-1842)で負けた。その年から中国が二<br />

千年以上も続いた封建社会が終わり、半植民地・半封建社会に入っ<br />

た。それまで、「天朝大国」とうぬぼれていたが、この敗戦より強い<br />

屈辱感を受けた。アヘン戦争から第二次アヘン戦争(アロー号事件)、<br />

清仏戦争、日清戦争、八国連合軍の北京占領…、敗戦の連続だった。<br />

敗戦の恥をそそぎ、外国列強の抑圧から抜け出す熱望が近現代中国<br />

の底流になっている。<br />

当講義では、中国近代史で大きな役割を果たした人物また事件を<br />

語ることによって、いまの中国に対する理解を深め、また日中間に<br />

横たわる問題が何処にあるかも指摘する。<br />

テキスト(教科書):<br />

参考資料を配布する<br />

地域研究-中国事情Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

現代中国の歩み<br />

宇 振領<br />

授業科目の内容:<br />

第一次世界大戦と第二次世界大戦の時、アジア唯一の強国‐日本<br />

はその機に乗じて、中国や東南アジアでの勢力範囲を拡大した。特<br />

に、中国での権益を守り、さらに拡大のために、「満洲事変」「盧溝<br />

橋事件」などを起こし、八年間も続く「日中戦争」に発展した。中<br />

国は国際戦線の一員として戦勝を得た。<br />

その後、蒋介石と毛沢東はさらに四年間の戦争を経て、新中国建<br />

国。やっと外国列強の抑圧と戦乱から逃れた人民大衆は、平和な生<br />

活を望んだが、それと裏腹に建国後も「運動」に続く「運動」の混<br />

乱による災難が余儀なく経験させられた。<br />

当講義では、中国現代史で起った事件を語ることによって、いま<br />

の中国に対する理解を深め、また日中間に横たわる問題が何処にあ<br />

るかも指摘する。<br />

テキスト(教科書):<br />

参考資料を配布する<br />

地域研究-中国事情Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

中国の食文化と地域文化<br />

千田 大介<br />

授業科目の内容:<br />

日本と中国とは、同じ東アジアの漢字文化圏に属することから、<br />

お互いがお互いを自らと似た文化・社会であるとの先入観を懐きが<br />

ちである。その実、両国は様々な面で大きく隔絶した特色を有して


いる。とりわけ、亜熱帯から亜寒帯にまで及ぶ広大な国土を有し、<br />

民族・言語・文化・宗教などさまざまな差異や格差を抱える中国の<br />

多様性は、比較的均質な国民から成り立つ日本に育った者にとって、<br />

想像しがたい面も大きい。しかし、そうした彼我の違いを理解して<br />

はじめて、相互理解も可能になるのと考える。<br />

本講義では中国の社会・文化の多様性と特色について、学生諸君<br />

にもなじみ深い食文化を通じて概説する。「民は食をもって天と為<br />

す」といわれる中国では、各地域ごとに様々な食文化が花開いてい<br />

るが、それらはいずれも近世から現代にかけての地域の歴史の結果<br />

として生まれたものである。本講義を通じて、現代中国の社会・文<br />

化の形成過程、各地域の特質、中央と地方の関係といった、中国を<br />

考える上での基礎的な知識や視点を身につけていただきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

地域研究-中国事情Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

中国同時代文化論<br />

【文経商薬】<br />

【文経商医薬】<br />

【文経商医薬】<br />

千田 大介<br />

授業科目の内容:<br />

同時代の中国文化について、幾つかのトピックを取り上げ、具体<br />

的事例に即して講義する。<br />

中華人民共和国の文化は、従来、共産党のプロパガンダツールと<br />

いう位置づけであったが、1990年代以降の急速な市場経済化にとも<br />

なって大きくその姿を変貌させた。今やポピュラーカルチャー全盛<br />

というべき情況にあるが、その一方で、政府による情報統制も厳し<br />

さを増している。<br />

本講義では、主に21世紀になってから中国や日本で話題となった<br />

文化的事件を取り上げ、その背景について、特に中国の文化制度の<br />

特色や歴史的な制約に留意しつつ検討する。そうした複数の事例の<br />

積み重ねを通じて、中国文化を取り巻く特殊な環境を理解し、現代<br />

中国を読み解くための視点を身につけていただきたい。<br />

なお以下の授業計画については、最新の中国文化関連のニュース<br />

や事件を授業で取り上げるため、変更する可能性もある。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

地域研究-北米事情Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

アメリカ経済の歴史<br />

柳生 智子<br />

授業科目の内容:<br />

今日の国際社会におけるアメリカの位置づけ、アメリカ経済の世界<br />

における影響力はどのような歴史的経緯から形成されてきたのか。<br />

かつてのアメリカはどのような社会経済体制を理想とし、それはど<br />

のように変貌していったのか。広いアメリカにおいてはどのような<br />

経済的利害対立が生じてきたのか。こうした疑問を歴史から紐解く<br />

ため、植民地時代から19世紀の混乱と成長、20世紀初頭の大国とし<br />

ての地位確立から現代に至るまで、アメリカの長期的発展を理解す<br />

ることがこの授業の主眼です。アメリカの地域別の特徴など基本的<br />

要素を紹介しながら、アメリカ経済史の主要テーマを取り上げると<br />

同時に、歴史上の出来事が現在にどのような形で影響を及ぼしてい<br />

るかについて言及しながら講義を進めます。<br />

地域研究-北米事情Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

現代アメリカの諸問題<br />

柳生 智子<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカが出口の見えない対テロ戦争に突入してから10年が経過し、<br />

また2008年には経済・金融危機に見舞われ、2011年に米国債が格下<br />

げされました。こうしたアメリカが直面する事態は、世界的に大き<br />

な影響を持つと同時に、アメリカ国内においても、その将来に深く<br />

影を落とすものです。山積する問題の根源を追求すると、アメリカ<br />

国内の様々な矛盾に突き当ります。この授業では、第2次世界大戦後<br />

のアメリカの発展を中心に、今日のアメリカ社会が抱える様々な問<br />

題についてトピック別に考察します。政治および政治思想の推移、<br />

外交政策、文化的対立、宗教、人口構成などの項目から多様な社会<br />

様相を描き出し、現代アメリカを理解するための総合的・巨視的観<br />

点を養うことを目的とします。<br />

35<br />

地域研究-ヨーロッパ事情Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ヨーロッパ食文化の形成と変容<br />

【文経商医薬】<br />

【文経商医薬】<br />

光田 達矢<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパに多種多様な食文化が存在することは、ヨーロッパを旅<br />

したことがないものでも理解できるはずです。ヨーロッパから遠く<br />

離れた日本でも、フレンチ、イタリアンをはじめ、一日のうちどこ<br />

かのヨーロッパの国を発祥の地にもつ食を口にする状況が頻繁に巡<br />

ってきます。食を通して日頃からヨーロッパと接点をもっているの<br />

です。<br />

このことは、ヨーロッパ諸国が明治維新以降、輸入食材や調理法を<br />

通して日本の食生活に大きな影響を与えてきたことを表しています。<br />

この現象は、日本に限った話ではなく世界的に見受けられるもので<br />

す。つまり、ヨーロッパの食文化について考えることの重要性を示<br />

しているといえます。<br />

そこで本講義では、ヨーロッパが現代社会の食生活の基本を作った<br />

地域として捉えることから出発します。食とヨーロッパの関係を歴<br />

史的に振り返ることが、目的となります。その際、グルメという概<br />

念がいつ生まれたのか、レストランがどのような政治社会状況のな<br />

か誕生したのか、健康が意識されるようになった経緯は何だったの<br />

か、食感はどのように変化したのか、食に関する差別が何故多く存<br />

在するのか、忌避されていた食べ物が誰の仕掛けにより広まり庶民<br />

の支持を得るように至ったのか、という数々の疑問に応えていきま<br />

す。理解を深めるため時折、試食会も開きます。<br />

今日われわれが当たり前のように口にする食べ物や食べ方の多くが、<br />

ヨーロッパに端を発するものであることを習うに留まらず、多くの<br />

困難や思惑をかいくぐり食は「おいしさ」を獲得していった物語を<br />

本講義では追うことになります。<br />

地域研究-ヨーロッパ事情Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ヨーロッパを動物中心に読み直す<br />

共通授業科目<br />

光田 達矢<br />

授業科目の内容:<br />

最近、動物愛護の思想に基づき時たま過激な抗議活動に打って出る<br />

人々が話題になってきています。日本の捕鯨活動に、実力行使で対<br />

抗するオーストラリアの動物愛護団体、シー・シェパードや、同じ<br />

く日本のイルカ追い込み漁を批判したアメリカのドキュメンタリー<br />

映画、『ザ・コーヴ』が記憶に新しいはずです。<br />

このような例が示すような、賢く可愛く絶滅の危機にひんしている<br />

動物を人間の手から守らなくてはならないとする過激派から、少し<br />

離れ、動物虐待が行われる状況に居ても立ってもいられず菜食主義<br />

を推奨する穏健派まで、動物をより人道的に扱うことを希求する運<br />

動や言説が西洋社会では広く見受けられます。日本人からするとお<br />

よそ理解に苦しむ思想も含まれていたりします。<br />

本講義では、このような考え方のルーツを歴史に、とりわけ近代ヨ<br />

ーロッパの時代状況に求めます。急速に発展する経済、都市に流入<br />

する人口、それに伴う社会秩序の変動を恐れた中間層を主人公に、<br />

動物を大切にすることは優れて文明的であるとする思想が、団体活<br />

動を通して広まった結果、動物愛護運動が生まれたことを描きます。<br />

この動物愛護運動が成立した19世紀を中心に、本講義では、ヨーロ<br />

ッパ諸国がどのようにして動物と接してきたのか、その歴史を振り<br />

返ります。人間と動物の間にどのような距離が人為的に設けられて<br />

きたのか、許される行為の境界線は倫理的にどこに引くことができ<br />

るのか、政治や社会、宗教や経済が価値基準の制定にどのように関<br />

わってきたのか、といった様々な問いを立てます。<br />

その結果、人間と動物の関係は、国と時代によって大きく異なって<br />

いることが浮き彫りになるはずです。これと同時に、歴史を人間で<br />

はなく動物中心に解釈し直すことで、既存の歴史観を問うことにも<br />

つながるでしょう。


共通授業科目<br />

地域文化論 2 単位(春学期)<br />

地域文化論 2 単位(秋学期)<br />

都市と近代 ー19世紀の首都パリ<br />

【文経法政商医理薬】<br />

*春・秋とも同一の内容です。<br />

【文経法政商医薬】<br />

宮川 尚理<br />

授業科目の内容:<br />

パリの屋根つき商店街パサージュは、ベンヤミンが19世紀を考察<br />

するときの出発点でした。一方で、パサージュは20世紀前半の前衛<br />

運動シュルレアリスムの主要な舞台のひとつでもあります。ベンヤ<br />

ミンの『パサージュ論』をひとつの手掛かりに、パリを舞台にした<br />

文学作品を紹介し、19世紀後半から20世紀前半までのパリという都<br />

市の変貌を追います。『眠るパリ』、『ファントマ』など、パリを舞台<br />

にした初期の無声映画も紹介する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

アメリカ研究入門<br />

大和田 俊之<br />

授業科目の内容:<br />

今後とも日本にとって重要な国であり続けるアメリカを理解する<br />

には、統合化と多様化という相反するベクトルが、この国の推進力<br />

としてどのように作用しているのかを把握する必要があります。こ<br />

の授業では、アメリカにかかわる問題を扱う際に欠かせない基礎知<br />

識や背景的知識を整理しながら、これら二つのベクトルを軸に実験<br />

国家としてのアメリカ文化・社会の特質を考えます。アメリカ史の<br />

概略も理解できるよう、各回のテーマを組んであります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『実験国家アメリカの履歴書:社会・文化・歴史にみる統合と多<br />

元化の軌跡』 鈴木透著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2003年 ISBN:<br />

4-7664-1013-0 C3022<br />

36<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

アメリカ南部論<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

奥田 暁代<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ南部にはつねに否定的なイメージがつきまとってきた。<br />

奴隷制度や人種隔離などにみられるように人種的偏見が強い。貧困、<br />

低教育水準などにみられるように他地域に比べて後進。銃所持賛成、<br />

死刑制度賛成、妊娠中絶反対、同性婚反対、などにみられるように<br />

保守的。アメリカの欠点はすべて南部にあるかのように語られるこ<br />

とも多い。それでいて20世紀末から21世紀にかけては、ジョンソン、<br />

カーター、クリントン、ブッシュと南部出身大統領が目立つ。また、<br />

上院、下院両議会で実権を握る政治家の多くも南部人である。アメ<br />

リカの恥部を象徴し(そのスケープゴートとなる)、なおかつアメリ<br />

カの中枢でもある「南部」を歴史的に考察することによって、見え<br />

ざるアメリカの姿を解明するのがこの授業の目的である。<br />

講義では、(1)南部には、奴隷制度、人種差別、貧困、低教育水<br />

準などつねに否定的なイメージがつきまとってきた、(2)しかし、<br />

南部に内在する諸問題はアメリカの諸問題でもある、(3)しかも、<br />

南部はアメリカ社会、文化、政治、経済に多大な影響を及ぼしてき<br />

た、(4)現在、アメリカ全体が「南部化」している、という点を前<br />

提に、おおまかに年代を追いながら以下の話題を取り上げ、現代ア<br />

メリカの抱える諸問題について考えていく。とくに大統領を中心に<br />

話を進める。<br />

テキスト(教科書):<br />

『アメリカ大統領と南部』 奥田暁代著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

2010年 ISBN 978-4766417739<br />

地域文化論Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

食から考えるアメリカ<br />

鈴木 透<br />

授業科目の内容:<br />

食べ物は、私たちが外国に対して興味を持つ際の重要な入り口の<br />

一つといえるでしょう。しかしながら、栄養学のような分野を除け<br />

ば、食文化というテーマが学問的対象として、まして、それが外国<br />

研究の一つの柱として大学で扱われることは、日本ではほとんどあ<br />

りません。とはいえ、考えてみれば、「その社会の人々が何を食べ、<br />

何を食べないのか」、また、「どうやって、どういう時に食べるのか」、<br />

そして、「そもそもなぜそれを食べるようになったのか」といったこ<br />

とは、本来その社会の文化的特性を最もよく表す現象の一つである<br />

ばかりでなく、そこには、その社会の歴史的経験や、外界との交流<br />

の記憶が凝縮されているのではないでしょうか。食べ物、それは、<br />

一見学問的対象にそぐわないように見えて、実は特定の人間集団の<br />

正体を考え直す、重要なヒントを含んでいるはずなのです。<br />

この授業では、上記のような問題意識に立って、アメリカが生み<br />

出してきた食べ物/飲み物や食習慣の持つ、歴史的、社会的、文化<br />

的、経済的、政治的意味を総合的に検証しながら、そこに刻まれた<br />

アメリカ的経験の特質とアメリカ的創造力の可能性や課題について<br />

考えていきます。授業では以下の点に力点を置きます。<br />

① アメリカの食文化が、その成立過程において非西洋に起源を持<br />

つ食の伝統に大きく依存しており、その意味において、アメリカ料<br />

理=西洋料理という常識を再検討する必要があること<br />

② アメリカの歴史的経験が、新たな食の創造や、食べ物/飲み物<br />

の社会的選択に深く関わっていること<br />

③ アメリカの食文化は、この国がどのような創造力を発揮し、何<br />

を目指そうとしてきたのかの生き証人であり、今後アメリカが歩む<br />

べき方向性に対する重要なヒントがそこに隠されていること<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

地域文化論Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

アメリカの音楽文化<br />

大和田 俊之<br />

授業科目の内容:<br />

ブルース、ジャズ、カントリー、R&B、ロックンロール、ファン<br />

ク、ハウス、ヒップホップなど20世紀ポピュラー音楽の多くはアメ<br />

リカで誕生しました。本講義では、アメリカの音楽文化を社会との


かかわりにおいて考察し、様々な音楽ジャンルがどのように形成さ<br />

れ、発展してきたかをたどります。<br />

ある国の音楽文化は、その国の社会制度や政治形態、さらには産<br />

業構造と無縁ではありえません。特にアメリカでは、ブルースやジ<br />

ャズ、それにカントリー・ミュージックなど主に人種によって分類<br />

される音楽ジャンルの発展は、各時代の政治的イデオロギーと密接<br />

な関係があります。また、女性やアフリカ系アメリカ人、さらには<br />

ヒスパニック/ラティーノのミュージシャンの活躍は、フェミニズ<br />

ムやポストコロニアリズムなどの運動や理論と無関係ではあり得な<br />

いでしょう。<br />

昨今の批評理論の発展により、アメリカのポピュラー音楽文化に<br />

関する研究書の刊行も目覚ましい勢いで進んでいます。そうした最<br />

新の研究成果を踏まえながら、実際の音源や映像を積極的に利用し<br />

てアメリカのポピュラー音楽への理解を深めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『アメリカ音楽史ーミンストレル・ショウ、ブルースからヒップ<br />

ホップまで』 大和田俊之著 講談社選書メチエ 2011年 ISBN:<br />

978-4-06-258497-5 CO373<br />

地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

現代イギリスの文化と社会<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

近藤 康裕<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、第二次世界大戦後から現代に至るイギリスの文化<br />

を概観し、21世紀の現代を生きる私たちの社会とも密接に関わるさ<br />

まざまな問題を考察する重要な論点を提示する。産業革命をいちは<br />

やく達成して資本主義の中心地となり、世界最大の帝国として各地<br />

を植民地支配し、20世紀に政治と経済の覇権がアメリカ合衆国に移<br />

って以降も、二度の大戦を経て「揺りかごから墓場まで」として知<br />

られる福祉国家体制を築き、1970年代末から新自由主義的政策をと<br />

ったサッチャー政権以降現在に至るまで、政治、経済、文化とあら<br />

ゆる領域で、イギリスは時代の抱える諸問題を体現した場所であり<br />

つづけている。これらの問題に対する反応の総体を「文化」と呼ぶ<br />

のであるが、この授業では、「文化」「社会」「労働」「階級」「コミュ<br />

ニティ」「自由」といったキーワードと、文学、映画、音楽、スポー<br />

ツ、アート等多様な文化事象のテクストとを読み解くことによって、<br />

現代社会につながる問題系について考察していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

川端康雄ほか編『愛と戦いのイギリス文化史 1951-2010年』(慶應義<br />

塾大学出版会,2011年)ISBN:978-4-7664-1878-1<br />

(注意)履修を決定した時点で購入しておくこと。授業のなかでも教<br />

科書をしばしば参照するから、教科書を持参しないで教室に来るこ<br />

とは認めない。<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

イギリス的想像力とイギリス社会<br />

武藤 浩史<br />

授業科目の内容:<br />

映画、音楽、文学などの芸術作品を用いて、第二次世界大戦後の<br />

イギリス的想像力の諸相と政治・社会・文化との関係を探ってゆき<br />

たい。もっとも、戦後は戦前と繋がっているのであるから、戦前の<br />

イギリス文化の伝統がどのように受け継がれ、どのように断絶して<br />

いるかも、合わせて検討することになるだろう。中心を成すのはビ<br />

ートルズを核として世界を席巻した1960年代のイギリス発「文化革<br />

命」論である。<br />

テキスト(教科書):<br />

武藤浩史『ビートルズ(仮題)』平凡社新書(2013夏刊行予定)<br />

地域文化論Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

「よりよく生きる」ってどんなこと?<br />

横山 千晶<br />

授業科目の内容:<br />

2011年3月11日の東日本大震災を経て、私たちはあらためて自分た<br />

ちの生活環境について思いを巡らせることになりました。電力など、<br />

自分たちの生活を支えていたアメニティがどのようにしてもたらさ<br />

れているのかについて、はじめてその実態を知ったという人も少な<br />

くないでしょう。原子力発電の問題も解決には程遠い有様です。さ<br />

37<br />

共通授業科目<br />

まざまな情報が氾濫する中で、生きていくことそのものがいくつも<br />

ある方策の中からの選択に基づく時代に私たちは生きています。何<br />

が正しい生き方なのか?それを語るキーワードがethical livingです。<br />

しかし、いったいここで言うethicalとはどんなことでしょうか?倫<br />

理的? おそらくこの言葉は生物であるヒトとして、思考する人と<br />

して、自立し、同時に人も動物も環境も含めたさまざまな「他者」<br />

と共存していく生き方をさしているのではないでしょうか。さまざ<br />

まな価値観がぶつかり合う中で、私たちの活動が、実際は自分たち<br />

もその一部であるはずの環境を敵に回してきたのではないかという<br />

自覚がこのような生き方を提唱するようになったのです。<br />

しかしこの感覚や思考は20世紀以降に生まれたものではもちろん<br />

ありません。実は同じように、さまざまな価値観の創出の興奮と衝<br />

突に直面していたのが、19世紀のイギリスです。産業革命をいち早<br />

く成し遂げたイギリスでは、科学と宗教、自然と土地開発、階級間<br />

の相克と共存など、新旧の価値観がせめぎ合いつつも共存を計ろう<br />

とした時代でした。同時に芸術を始めとし、さまざまな人間の創造<br />

的な活動が大量生産と資本主義の中に組み込まれ、その意義を含め<br />

て意識され大きく変化していく時代でもあります。<br />

そんな変化の中で、人々はどのようにして生きる足場を築き、よ<br />

りよく生きる意義を見出そうとしたのか。そして、その試みはどの<br />

ように現在のエシカルな思考と志向に影響を与えているのか。その<br />

源をまずたどってみて、21世紀につなげてみることがこの講義の目<br />

標です。取り上げていくテーマはまさに今の私たちにも大いに関係<br />

する「環境」「消費」「他者との共存」そして「コミュニティのあり<br />

方とその創造」です。2013年、過去を振り返ることで前へと進んで<br />

いくヒントをつかみましょう。ただし、常に批判的な視点を持ち続<br />

けることが大切です。<br />

そして授業の最後に自分に問いかけてください。自分にとって「よ<br />

りよく生きる」ってどんなことなのかを。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。ハンドアウトを使います。<br />

地域文化論Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

ヴィクトリア朝イギリスと日本――岩倉使節団とイギリス一周の<br />

旅<br />

【文経法政商医薬】<br />

太田 昭子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、1872年8月から12月にイギリス・スコットランド各<br />

地を歴訪した明治政府の使節団(岩倉使節団)の記録(『米欧回覧実記』)<br />

を読みながら、ヴィクトリア朝イギリスの旅を試みます。19世紀後<br />

半のイギリス社会・都市・地方を同時代の日本人がどのように見た<br />

のか、彼らの考察を通して現代の私たちに何が見えてくるのかを探<br />

ってみましょう。また、イギリスの都市や地方がその後どのような<br />

変容を経て今日に至っているのか、更に今後の展望は何かなどを論<br />

じると視野が広がると思います。イギリスについてある程度学んで<br />

きた皆さんと、明治初期の日本人が旅した秋から冬のイギリスを一<br />

緒に歩きたいと考えています。<br />

イギリス史について深い知識がなくても、近代日本研究の観点か<br />

らこのテーマに関心を抱いた方の履修も歓迎します。この授業は、<br />

異文化接触のケーススタディにもなると思います。<br />

講義を3~4回行なった後は、演習形式を中心に授業を進めたいと<br />

考えています。履修者が各自「訪問したい場所」を決めてプレゼン<br />

テーションを行ない、それを踏まえて皆で議論しましょう。授業を<br />

通して、プレゼンテーションや質疑応答の進め方も学んで下さい。<br />

受身にならず積極的に発信する履修者を歓迎します。<br />

履修希望者はガイダンスに出席の上、必ず履修申告期間内に登録<br />

して下さい。(演習形式の授業を組み込むため、希望者が25名を超え<br />

た場合、履修申告期間を過ぎてからの登録は認めない可能性があり<br />

ます。)<br />

テキスト(教科書):<br />

久米邦武編『米欧回覧実記』第2巻(岩波文庫版もしくは慶應義塾<br />

大学出版会刊行の現代語訳版)


共通授業科目<br />

地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ドイツ語圏の文化・歴史・社会──入門(1)<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

新谷 崇<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語圏に関する基礎的諸事実、文化芸術の諸相とその歴史的<br />

背景について学ぶ。可能な限り多様なジャンルの文化的所産に数多<br />

く触れたい。<br />

2013年はリヒャルト・ワーグナー生誕200年に当たるのであるが、<br />

それにもまして、秋にはドイツ連邦議会選挙が予定されており、そ<br />

の影響はひとり一国の政権の帰趨にとどまらないことが予想される。<br />

いきおい、時事的話題に時間を割く機会も多くなろう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ドイツ語圏の文化・歴史・社会──入門(2)<br />

新谷 崇<br />

授業科目の内容:<br />

春学期のⅠに引き続き、ドイツ語圏に関する基礎的諸事実、文化<br />

芸術の諸相とその歴史的背景について学ぶ。<br />

ただし今年度は特に、秋にドイツ連邦議会選挙が予定されており、<br />

時事的話題にも相応の時間を割くことになる。それに応じて予定に<br />

大幅な変更の生じる場合もありうる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

地域文化論Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

ドイツ語圏のオペラと文化1<br />

許 光俊<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語圏で作られた18~20世紀のオペラを取り上げ、その<br />

文化的、歴史的、芸術的背景も考察する。<br />

学期末試験のほかに、劇場で鑑賞してレポートを提出すること。<br />

地域文化論Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

ドイツ語圏のオペラと文化2<br />

許 光俊<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語圏で作られた18~20世紀のオペラを取り上げ、その<br />

文化的、歴史的、芸術的背景も考察する。前期の続き。<br />

劇場で鑑賞してレポートを提出すること。<br />

地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

フランス文化史<br />

岩下 綾<br />

授業科目の内容:<br />

日本では、グルメやファッション、芸術や恋愛の国と形容される<br />

ことの多いフランスですが、こうした紋切り型は当然ながらフラン<br />

スの一部を表しているに過ぎません。現代ではフランス料理と言え<br />

ばナイフとフォークで食べる洒落た料理が思い浮かぶ一方で、中世<br />

には大皿料理を素手で取り分け食べていたという歴史もあります。<br />

また芸術と一口に言っても、ラスコーやアルタミラの洞窟壁画から<br />

マルセル・デュシャンの『泉』まで多岐に渡り、文学作品などに見<br />

られる愛の様相もさまざまです。各時代の政治・社会的背景に鑑み<br />

て事象を考察すると、フランス文化の奥行きと多様性が見えてくる<br />

でしょう。<br />

授業は講義形式で、本国では神話や伝説としてよく知られている<br />

物語を紹介しながら、絵画や映像を交えてフランスの歴史を辿って<br />

行きます。春学期は、フランスという国が出来上がる前の時代から<br />

十七世紀までの政治、宗教、風土、芸術、文学等を概説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。<br />

38<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

続 フランス文化史<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

岩下 綾<br />

授業科目の内容:<br />

春学期から引き続き、広く知られた伝説や物語を紹介しながら、<br />

各時代の文化を講義して行きます。秋学期は、18世紀から現代ま<br />

での政治、宗教、風土、芸術、文学等を概説した後、修辞学や舞踊<br />

といった主題別の講義を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。<br />

地域文化論Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

フランス象徴主義の社会学 I<br />

大出 敦<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀後半のフランスに起こった大きな文化運動であった象徴主義<br />

は、一般にそれを代表するマラルメなどのイメージから社会の動き<br />

と隔絶したものと思い込みがちです。ですが、実際にはこの当時の<br />

社会の動き、メンタリティーの変化などから生じたものです。この<br />

講座では、フランスの象徴主義がどのような社会的な要請から生じ、<br />

さらに「芸術のための芸術」という社会から自律した芸術場を作り<br />

出したかということを考察してみます。春学期は、象徴主義がどの<br />

ような文化運動であったをまず概観し、その後、どうやって自律的<br />

な芸術場を作り上げたを分析し、それがどのような社会的な要請で<br />

あったのかを明らかにしようと思います。<br />

地域文化論Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

フランス象徴主義の社会学 II<br />

大出 敦<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀後半のフランスに起こった大きな文化運動であった象徴主義<br />

は、一般にそれを代表するマラルメなどのイメージから社会の動き<br />

と隔絶したものと思い込みがちです。ですが、実際にはこの当時の<br />

社会の動き、メンタリティーの変化などから生じたものです。この<br />

講座では、フランスの象徴主義がどのような社会的な要請から生じ、<br />

さらに「芸術のための芸術」という社会から自律した芸術場を作り<br />

出したかということを考察してみます。秋学期は春学期に引き続き、<br />

授業を進めますが、秋学期は具体的な作品を分析していきます。<br />

地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

地理から知るスペイン<br />

政田 利奈<br />

授業科目の内容:<br />

かつて「太陽の沈むことなき大帝国」であったスペイン。あなた<br />

はこの国のことをどれだけ知っていますか?様々な情報を容易に入<br />

手できる現代ではスペイン=フラメンコ、情熱的、闘牛という固定<br />

概念的なイメージは払拭されつつありますが、スペインが日本の1.3<br />

倍の国土で17州の自治州が存在し多様にとんだ気候風土や文化をも<br />

つ国であることはなかなか知られていません。そしてその多様性に<br />

こそスペインの魅力や面白さがあるのです。この授業では、この国<br />

にふれるにあたって知っておきたい地域や都市を毎回取り上げて、<br />

その土地の特色、そこにまつわる歴史や人物、文化、食などを中心<br />

に講義をしていきます。また過去からさかのぼって現代のスペイン<br />

を知るためのいくつかのテーマ、例えば移民や失業をはじめとする<br />

社会問題、王室、祝祭、日本との関わりまでつなげていき、全体的<br />

な視野を培うことを目的としています。前期が終わる頃には皆さん<br />

のスペイン観が変わっているように、そして在学中に旅行してみた<br />

いという興味がわくように、沢山の発見がある授業にしていきたい<br />

と思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。


地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

イベリア半島の多様性を知ろう・考えよう<br />

【文経法政商医薬】<br />

折井 善果<br />

授業科目の内容:<br />

ユーラシア大陸の最西端に位置するイベリア半島の文化・歴史・<br />

社会について、あなたはどれくらいのことを知っているでしょうか。<br />

なぜカタルーニャは独立を果たせず、ポルトガルは国家として生き<br />

残っていくことができたのでしょうか。なぜイベリア半島の一言語<br />

であったカスティーリャ語が、「スペイン語」となって新大陸を支配<br />

したと言われるようになったのでしょうか。「ピレネーの向こうはア<br />

フリカ」「太陽の沈むことなき帝国」「セルバンテスの言語」といっ<br />

た常套句は、いつ、どのような状況下で生まれたのでしょうか。<br />

本講義では、スペインとポルトガル(さらにアンドラとジブラル<br />

タル(イギリス))という現代の姿となったイベリア半島の多様性と<br />

統合の歴史を、いくつかのユニットに分けて概観します。ただし時<br />

間の制約上、地理的にも大部を占めるスペインにその内容が偏るこ<br />

とをご承知おきください。スペイン語・ポルトガル語を専攻した方<br />

にとっては、その言語的背景を知るよい機会となることでしょう。<br />

各ユニットにおける担当者の論点を理解し、同意・異論・反論など<br />

を表明してもらうことが講義のポイントとなります。よって高校世<br />

界史の知識がないといって心配することはありません。<br />

地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ラテンアメリカ研究の魅力、および中米・カリブ海地域とメキシ<br />

コについて<br />

【文経法政商医薬】<br />

大久保 教宏<br />

授業科目の内容:<br />

もしかするとラテンアメリカとは何のかかわりも持たずに一生を<br />

過ごしてしまうであろう諸君を、魅惑のラテンアメリカ世界へと引<br />

きずり込もうというのが、「地域文化論Ⅰ~Ⅳ(ラテンアメリカ)」<br />

(通称「ラテ地」)の共通した目標です。その露払い的位置づけにあ<br />

る当講義「地域文化論Ⅰ」には二つの柱があります。実は慶應義塾<br />

大学には、ラテンアメリカを研究する先生方がわりと多くいるので<br />

すが、そのうちの14人が集まって、2010年に本を作りました。我々<br />

がなぜ好き好んで遠い遠いラテンアメリカなんて研究しているのか<br />

という、多くの世人が感じるであろう疑問に答える本であり、若い<br />

学生諸君もラテンアメリカに関心を持ってほしいという我々の願い<br />

がこもった本です。この本を教科書として使いながら、ラテンアメ<br />

リカを研究する魅力や意義を知ってもらいたいと思います。これが<br />

第一の柱です(秋学期も続けて、オムニバス形式の地域文化論Ⅱを<br />

履修すると、この本の執筆者を含む慶應のラテンアメリカ研究者た<br />

ちから、直にお話が聞かれるようになっています)。<br />

第二の柱として、当講義は、ラテンアメリカの中でも特に北半分<br />

(パナマ以北)について詳しく取り上げようと考えています。ラテン<br />

アメリカと一口に言っても、あまりにも広大な地域であり、国の数<br />

も多く、地域による差異も大きいため、いくつかのサブリージョン<br />

に分けて見ていく必要もあるのです。ラテンアメリカの北半分には、<br />

世界でも有数の小国地帯である中米・カリブ海地域が広がっていま<br />

す。このような地域について学ぶことにより、我々がいかに大国、<br />

先進国の側からしか世界を見ていないかに気づかされることでしょ<br />

う。といっても、大国に振り回されるばかりの可哀想な小国像を提<br />

示することが本講義の目的ではありません。知られざる小国や途上<br />

国にも、興味深い歴史や豊かな現実があるのです。併せて、「ラテン<br />

アメリカの大国」メキシコについても学ぶことで、ラテンアメリカ<br />

といっても実に様々な国があることがわかるでしょう。取り上げる<br />

テーマは、宗教、言語、移民、運河、鉄道、地下鉄、バナナ、コー<br />

ヒー、サトウキビ、トウモロコシ、プロレス、闘牛、海賊、地震、<br />

火山、ジャングル、世界遺産、遺跡、革命、内戦、非武装中立、ノ<br />

ーベル平和賞、ノーベル文学賞、経済統合など様々です。これらを<br />

通して国をこえた地域としての連続性と、その内部での多様性、地<br />

域内各国の個性について考察していきます(さらに地域文化論Ⅲは<br />

ペルーを中心とした南米地域を、地域文化論Ⅳは米国ヒスパニック<br />

社会を扱っており、すべて履修すればラテンアメリカ全体が学べる<br />

ようになっています)。<br />

テキスト(教科書):<br />

清水透、横山和加子、大久保教宏編『ラテンアメリカ 出会いのか<br />

たち』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2010年<br />

39<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

疲れる、浸かれる、そして憑かれるスペイン語圏の魅力<br />

【文経法政商医薬】<br />

コーディネーター 大久保 教宏<br />

出岡 直也<br />

梅崎 かほり<br />

折井 善果<br />

杉下 由紀子<br />

前田 美千代<br />

政田 利奈<br />

授業科目の内容:<br />

すでに地域文化論Ⅰ(ラテンアメリカ)や地域文化論Ⅰ(スペイ<br />

ン)を履修した諸君、あるいはスペイン語の授業などで担当の先生<br />

からスペイン語圏の話を聞いている諸君は、実際にスペイン語圏の<br />

どこかへ行ってみたいと思い始めているのではないでしょうか。ス<br />

ペイン語圏にはスペイン、メキシコ、グアテマラ、コスタリカ、キ<br />

ューバ、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチン…と、個性的な面<br />

白い国々が数多くそろっているので、ぜひ現地を訪れ、その魅力を<br />

体感してもらいたいものです。ただ、この地域の難点は日本から遠<br />

いこと。スペインはヨーロッパで最も遠い国の一つですし、ラテン<br />

アメリカはまさに地球の反対側です。時差も大きいし、JALの直行<br />

便もなくなってしまったので、行くだけでも本当に疲れます。しか<br />

し、世界的視野を養うには、遠い地域にこそ目を向け、その地域に<br />

浸かる必要があるのではないでしょうか。また、遠いからこそ、辿<br />

り着いた時の感動はひとしおです。苦労してスペイン語圏に辿り着<br />

いたまま、その魅力に憑(つ)かれて帰ってこられない人も沢山い<br />

ます。なかなか訪れることができない地域だからこそ、時間がふん<br />

だんにある学生時代に、ぜひスペイン語圏を訪れてほしいと思いま<br />

す。だが、せっかく行っても、観光旅行だけで終わってしまうのは<br />

もったいない! スペイン語圏の歴史や社会、文化や思想、法律や<br />

政治に関して多少の知識があれば、スペイン語圏に行ったときの面<br />

白さも倍増することでしょう。そこで、本講義では、スペイン語圏<br />

に浸かり、その魅力に憑かれている法学部教員7人が、入れ代わり<br />

立ち代わり、それぞれの専門の視点から、スペイン語圏の面白さ、<br />

他の地域と比べた時の特徴などについて語ります。この講義を聞い<br />

てスペイン語圏へ行けば、さらにスペイン語圏の魅力に憑かれるこ<br />

とでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

地域文化論Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

ペルーを中心にした異種混淆論<br />

【文経法政商医薬】<br />

共通授業科目<br />

山脇 千賀子<br />

授業科目の内容:<br />

ラテンアメリカの歴史は、人の移動によって彩られている。古く<br />

は、ベーリング海峡を渡って北東アジアからモンゴロイドがアメリ<br />

カ大陸に渡ったのは、一万数千年前から二万年前と推定されている。<br />

これが、現在、先住民といわれる人々の先祖と考えられている。先<br />

住民という名称には、植民者や移民のような他所から移動してきた<br />

人というニュアンスが感じられないかもしれないが、アメリカ大陸<br />

における先住民にも移動の歴史がある。征服期・植民地期を通じて、<br />

旧大陸からヨーロッパ系・アフリカ系の人々がその歴史に参加する<br />

ようになり、独立後の共和国時代になって、さらに多様な移民が流<br />

入した。<br />

本授業では、特にペルーを中心に取り上げながら、移動する様々<br />

な人々の間で生じたインターラクションがどのようなものだったの<br />

か、「異種混淆」をキーワードにして考えていきたい。前半では、植<br />

民地時代から近代国民国家建設の過程にいたるまでの歴史的スパン<br />

のなかで、具体的な制度や文化のなかにどのような異種混淆がみら<br />

れるのかを取り上げる。後半では、現代ペルーの1990年代に起きた<br />

社会的事象にみられた異種混淆を取り上げる。ペルーでは1990年に<br />

日系二世のフジモリ大統領が誕生した。20世紀前半は日本から移民・<br />

植民などの目的で多くの人々が世界に散らばったが、フジモリはま<br />

さにそうした移動の産物ということができる。また、1990年代は新<br />

自由主義的政策という名のもとでのグローバル化が進んだ。現代に<br />

おける異種混淆のあり方がどのようなものなのか、前半の議論と比<br />

較しながら考えたい。


共通授業科目<br />

以上の流れにそって、ペルーを中心にしたラテンアメリカを理解<br />

するのに、異種混淆論がどの程度の可能性をもっているのかを検証<br />

したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。<br />

資料を授業中に適宜配布します。<br />

地域文化論Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

米国ヒスパニック/ラティーノ社会とイスパノアメリカ<br />

【文経法政商医薬】<br />

牛島 万<br />

授業科目の内容:<br />

今日的なグローバル化(脱国境化)や自由化の話を取り上げるま<br />

でもなく、それ以前からラテンアメリカ地域(とくにメキシコ)か<br />

ら、モノと合わせてヒトの移動が見られました。そしてその最大の<br />

行先はアメリカ合衆国でした。現在、その人口は5,000万人を超えて<br />

いると言われています。これは米国総人口のおよそ16%で、7人から<br />

8人に一人がヒスパニック系である計算になります。その意味で、ラ<br />

テンアメリカの人々が形成するスペイン語世界は米国の中に拡張し<br />

続けており、米国の内政、あるいは米国とラテンアメリカとの関係<br />

に与える影響を考えると、今後のそれらの動向を軽視できません。<br />

本授業では、テキサス戦争、米墨戦争など19世紀米墨関係にはじま<br />

り現代にいたる歴史的背景を考察したうえで、現代ヒスパニック系<br />

社会に関するタイムリーな話題まで視野に入れて講じる予定です。<br />

受講生のスペイン語の履修有無は一切問いませんが、授業の中で<br />

はヒスパニック系が使用する俗語であるSpanglish/ espanglesについて<br />

も勉強します。<br />

主として講義形式で進めますが、映画やビジュアル教材を随時用<br />

いることで、より現実的でインパクトのある授業になるように努め<br />

たいと思います。<br />

また授業の終わりに、時間が許す限り、簡単なオピニオン・ペー<br />

パーを書いていただきます。これを平常点に加算します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『アメリカのヒスパニック=ラティーノ社会を知るための55章』<br />

大泉光一・牛島万 編著 明石書店 2005年<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

東アジアの中の日中関係<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

磯部 靖<br />

授業科目の内容:<br />

日中関係は、日本はもとより東アジアそして世界全体にとっても、<br />

最も重要な国際関係の一つである。そこで、この授業では、日中関<br />

係を総合的・歴史的に検討し、今後の日中関係を考察するための材<br />

料を提供することを目的とする。とりわけ、この授業では、日中関<br />

係の単なる通史を学ぶのではなく、国際情勢はもとより、日本と中<br />

国双方の内政問題とも関連付けて、日中関係を大局的かつ相対的に<br />

捉える視点を提示していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要のある場合、掲示等でお知らせします。<br />

地域文化論Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

現代中国の軍事・国防<br />

安田 淳<br />

授業科目の内容:<br />

現代中国が、その歴史的な要因、多様な環境、地理的位置関係な<br />

どいずれの点においても、世界と日本の安全保障環境に大きな影響<br />

を与え、また同時にそれは国際関係から大きな影響を受けているこ<br />

とは改めて言うまでもない。なかでも中国の軍事については、まだ<br />

不明な点も多く、また理解も不足している。中国の、またひいては<br />

東アジアの安全保障を考察する際に無視することのできない中国の<br />

軍事についての理解を深め、併せて中国の安全保障にかかわる諸問<br />

題についての基礎的な知識を習得することが、この講義の目的であ<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義中に適宜、提示する。<br />

40<br />

地域文化論Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

現代中国の安全保障と日本<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

安田 淳<br />

授業科目の内容:<br />

現代中国における安全保障の総論から、日中間における安全保障<br />

上の個別の問題までを概観し、中国のみならず、日中関係や東アジ<br />

ア情勢を考察する際に有用な安全保障上の基本的事実を習得、理解<br />

することがこの講義の目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義中に適宜、提示する。<br />

地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ロシア連邦各地の地理、民族、社会とその文化<br />

熊野谷 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

ロシアはとにかく広い国です。その様々な自然環境に暮らす100以<br />

上の民族が持つ歴史や生活様式に一様な「ロシア文化」のレッテル<br />

を貼ることは、いくらなんでも乱暴でしょう。そこで春学期の地域<br />

文化論では、ロシア連邦を大きく地理的に区分し、それぞれの地域<br />

がもつ自然・民族・文化的な特徴を講義していきます。<br />

ウラル山脈以西のいわゆるヨーロッパ・ロシアの中でも、北部と<br />

中部、南部では気候や歴史的背景が異なるため、例えばモスクワと<br />

ペテルブルグでは町の風景も人々の気質もだいぶ違います。また、<br />

これら大都市と地方都市、農村部の生活様式とメンタリティーの違<br />

いが大きいことも、ロシアの特徴のひとつと言えるでしょう。ウラ<br />

ル山脈からシベリアにかけては、先住諸民族の生活文化と西側から<br />

の移住の歴史に目を向け、中央アジアやカフカス地方では非ロシア<br />

諸民族の文化と、ロシア民族およびロシア国家の関係に迫れればと<br />

思います。<br />

いずれの地域についても講義は概説程度にとどまらざるを得ませ<br />

んが、学生諸君がロシアに関する基礎知識を得ると同時に、できる<br />

だけ多角的な視点からこの国を見られるよう努めます。映像や音声<br />

を多用し、可能であればゲストスピーカーに話をしてもらう機会を<br />

設けます。<br />

また,受講者の人数がゆるせば1学期中に1~2回グループ別報<br />

告会の時間を設け,テーマ別に発表を行うことも考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定なし。<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

文化的表象に見るロシアの歴史と社会<br />

熊野谷 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は、ロシアの歴史を様々な文化的表象を通して見て行きま<br />

す。<br />

ここで対象となる「ロシア」とそれに関係する地域は時代ごとに<br />

大きく変わります。すなわち9世紀から11世紀ごろの「キエフ・ルー<br />

シ」の時代に関しては現ウクライナからバルカン半島が話題の中心<br />

ですし、その後はモンゴル帝国の版図に目をやりながら北方都市ノ<br />

ヴゴロドとヨーロッパの関係、ついでモスクワ・ルーシによる勢力<br />

拡大を通して17世紀以降はシベリアの経済的な重要性を見なければ<br />

いけません。また20世紀のロシアを考えるには、当然のことながら<br />

今では外国となった旧ソ連地域が視野に入ってくるわけです。<br />

このように、ロシア史を考えるには春学期に見てきた地理的な基<br />

礎知識が必須となるわけですが、私たちはそこに単に歴史的事件を<br />

加えていくのではなく、ロシアにおける文学や口頭伝承、儀礼や生<br />

活習慣、音楽、絵画、映画といった様々な文化的表象を取り上げて、<br />

そこに各時代がどのように描かれているかを見ていきましょう。い<br />

わゆるロシア文化が、自国の歴史をどのようにイメージしているか<br />

を探ることで、現代のロシア国民の歴史観に迫れればと思います。<br />

受講者数がゆるせば、テーマ別のグループ発表の時間も持ちたい<br />

と思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。


地域文化論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

北朝鮮現代史<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商理薬】<br />

【文経法政商理薬】<br />

礒﨑 敦仁<br />

授業科目の内容:<br />

大学生として知っておくべき北朝鮮に関する基礎知識について講<br />

義し、問題意識を深めてもらう。特定のイデオロギー・思想に捉わ<br />

れない、客観的で学術的な講義を展開する。<br />

春学期配当の地域文化論Ⅰ(東アジア・朝鮮半島)では、朝鮮語<br />

圏の全体像―地理、言語、文化等―について概説した後、北朝鮮現<br />

代史に焦点を当てる。1945年の「解放」後から現在に至るまでを振<br />

り返り、金日成(キムイルソン)、金正日(キムジョンイル)という二人のリーダ<br />

ーや朝鮮労働党が果たした役割、「主体」・「先軍」といったキーワー<br />

ドを読み解く。現状分析も織り交ぜ、必要に応じて映像資料も用い<br />

る。北朝鮮の位置や首都名といった基礎的事項からわかりやすく解<br />

説するので、世界史や政治経済、朝鮮語等の前提知識は問わない。<br />

テキスト(教科書):<br />

(使用しない)<br />

地域文化論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

北朝鮮の政治・社会<br />

礒﨑 敦仁<br />

授業科目の内容:<br />

大学生として知っておくべき北朝鮮に関する基礎知識について講<br />

義し、問題意識を深めてもらう。特定のイデオロギー・思想に捉わ<br />

れない、客観的で学術的な講義を展開する。<br />

秋学期配当の地域文化論II(東アジア・朝鮮半島)では、日朝関<br />

係、中朝関係、北朝鮮の経済・社会などに焦点を当てる。食糧問題、<br />

脱北者問題、マスゲーム、北朝鮮の映画やドラマ、市民の日常生活<br />

等にも触れる。基礎から分かりやすく講義するので、世界史や政治<br />

経済、朝鮮語等の前提知識は問わない。<br />

テキスト(教科書):<br />

礒﨑敦仁・澤田克己『北朝鮮入門』東洋経済新報社、2010年。ISBN:<br />

978-4-492-21192-2<br />

地学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

生きている地球の姿<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

中村 修子<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの暮らす惑星 地球は, 46億年前の誕生から今現在も休むこと<br />

なくダイナミックに活動を続けている。自然界の一生物種としての<br />

人間がこの惑星に生きるとき, 地球環境を理解し認識することは重要<br />

である。地学Iの講義では, 生物の活動の舞台となる地球について, そ<br />

の成り立ち, 大気や海洋・地殻の形成と進化, およびそれらの相互関<br />

係を俯瞰し, 1つのシステムとして「地球環境」を捉えることを目標<br />

とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

講義資料プリントはwebサイトに掲示します。<br />

地学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

地球と生命の歴史<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

中村 修子<br />

授業科目の内容:<br />

生命の星 地球の過去を紐解くと, 地球環境が生命を育み, 一方で生物<br />

もまた地球環境を変化させてきた共進化の関係が見えてくる。地学<br />

IIの講義では, 生命進化を軸として地球史を辿り, 相互にどのように<br />

関係し影響を及ぼしてきたかを探る。地学I「生きている地球の姿」<br />

を受講していることが望ましいが, 地学IIだけ受講しても理解できる<br />

ように講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

講義資料プリントはwebサイトに掲示します。<br />

41<br />

地学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

地球を知る―測地学入門―<br />

【文経法政商理薬】<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

【文経法政商理薬】<br />

【文経法政商理薬】<br />

【文経法政商理薬】<br />

里 嘉千茂<br />

授業科目の内容:<br />

地球は私たちの生活の場であり,地球をよりよく理解することは<br />

基本的に重要なことだと思います。この授業では,地球を測地学的<br />

ないくつかの観点から概観し,その理解を深めることを目的としま<br />

す。まず,地球の形と大きさに関連して地球球形説や地球楕円体説<br />

などから入っていきます。次いで,測地測量や近年発展してきたGPS<br />

に代表される宇宙測地技術,さらに,地殻変動や地球の重力とその<br />

測定方法,地球磁場,地球潮汐と地球回転などについて概説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。最初の授業時に講義内容のプリントをまとめ<br />

て配布します。<br />

地学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

地球を知る―地震・火山・テクトニクス―<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

里 嘉千茂<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの生活の場である地球を,地震や火山,テクトニクスなど<br />

の観点から概観し,その理解を深めることを目的とします。はじめ<br />

に,身近な地学現象であり,かつ,私たちの生活にも大きな影響を<br />

及ぼす地震や火山などについて,地球内部構造にも触れながら重点<br />

的に講義します。次に,これらの地学現象と密接に関連するプレー<br />

トテクトニクスについて,その基礎としての大陸移動説や海洋底拡<br />

大説,さらに,より新しい考えであるプルームテクトニクスにも触<br />

れながら,概説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。最初の授業時に講義内容のプリントをまとめ<br />

て配布します。<br />

地学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

地球システムの科学<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

鹿園 直建<br />

授業科目の内容:<br />

以下の内容の授業を行う。<br />

1.地球惑星システムの構成物質についての理解を深める。<br />

2.地球システム構成物質間の相互作用(地学現象)<br />

3.人間-自然システム間の相互作用(資源、環境問題)<br />

テキスト(教科書):<br />

『地球惑星システム科学入門』鹿園直建著 東京大学出版 2009<br />

年<br />

水資源の科学 鹿園直建著 オーム社 2012年<br />

地学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

地球惑星のシステムの科学<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

鹿園 直建<br />

授業科目の内容:<br />

以下の内容の授業を行う。<br />

人間―自然システム間相互作用(環境、水資源、金属資源)<br />

地球システムの進化<br />

テキスト(教科書):<br />

『地球惑星システム科学入門』鹿園直建著 東京大学出版会 2009<br />

年<br />

水資源の科学 鹿園直建著 オーム社 2012<br />

共通授業科目


共通授業科目<br />

地学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

地球科学―固体地球と地球の進化―<br />

【文経法政商理薬】<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

【文経法政商理薬】<br />

【文商理薬】<br />

【文商理薬】<br />

松本 直記<br />

授業科目の内容:<br />

この星に住まうものの教養として、この星自体の理解を深めること<br />

を目的とします。地球そのものを概観し、その内部構造や表面の活<br />

動を理解しながら、それらがどのような先人の知恵や工夫で知られ<br />

るようになったのか解説します。特に日本に住む私たちには、地震、<br />

火山、津波など災害に結びつく地学現象の理解は不可欠です。<br />

講義の前半については、地球の現状について扱い、日頃ニュースや<br />

生活で触れる地学現象の仕組みを理解できるようにします。後半に<br />

ついては、46億年に及ぶ地球の進化の様子を解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新しい高校地学の教科書 (ブルーバックス)』杵島正洋ほか編著 講<br />

談社<br />

ISBN: 978-4062575102<br />

地学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

地球科学―大気海洋と宇宙の中の地球―<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

松本 直記<br />

授業科目の内容:<br />

この星に住まうものの教養として、この星自体とそれを取りまく宇<br />

宙の理解を深めることを目的とします。<br />

前半は気象分野を扱います。地球を取りまいている大気は私たちに<br />

とって無くてはならない存在です。その大気が動くことで気象をつ<br />

くります。大気の動きは海洋も動かし熱を輸送して気候をつくりま<br />

す。大気と海水の運動がどのように身近な現象を作っているのか解<br />

説します。<br />

後半は天文分野を扱います。地球という星は、特殊な存在なのでし<br />

ょうか。古来より人類は空を眺め宇宙の仕組みを知ろうとしました。<br />

地球という限られた観測地点から知り得た宇宙の姿を学習します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新しい高校地学の教科書 (ブルーバックス)』杵島正洋ほか編著 講<br />

談社<br />

ISBN: 978-4062575102<br />

地球科学概論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

筆保 弘徳<br />

授業科目の内容:<br />

・地球科学の中でも気象学を体系的に学習します。<br />

・この授業を通して、気象学の基礎を学び、大気現象と人間社会と<br />

の関わりを理解することを目的とします。<br />

・内容は、子どもに教えたくなるような身近な気象現象から、気象<br />

予報士試験の受験対策となるような専門的な知識まで含みます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

地球科学概論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

筆保 弘徳<br />

授業科目の内容:<br />

・気象学の専門的な知識を得ることを目的とします。<br />

・大気の力学や熱力学について解説し、その物理理論と実際の気象<br />

現象を対応させます。<br />

・大気象予報士試験を受験する学生には受験勉強につながる話題も<br />

提供します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

42<br />

中国事情 2 単位(春学期)<br />

「伝承と習俗―――歳時行事の日中比較」<br />

【文経商医薬】<br />

【文経商医薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

許 曼麗<br />

授業科目の内容:<br />

何気なく過ごしている毎日の中に、実にたくさんの中国文化と出<br />

会うことが出来る。この授業は、中国の歳時行事を中心に講義をし、<br />

日本のそれと対比しつつ、表象の違いを認識し、その伝来と変遷の<br />

プロセスを考察していきたい。そして、この講義を通して、中国が<br />

身近な存在であることを改めて実感してもらい、より深い理解をす<br />

ることを期待したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する予定。<br />

中国事情 2 単位(秋学期)<br />

産業からみた中国経済<br />

孟 若燕<br />

授業科目の内容:<br />

近年の中国経済の台頭は目覚ましくて、世界の注目を集めている。<br />

中国経済の台頭は産業の発展を抜きにして語ることはできない。こ<br />

れまで中国の産業発展の原動力は何か、産業構造はどのような変化<br />

が現れたか、これから持続的発展を実現するにはどのような課題を<br />

直面するか、この講義では経済発展の視点から具体的な分析や産業<br />

の事例を通して説明したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

地理学Ⅰ(火曜日) 2 単位(春学期)<br />

古典的立地論を通じて企業の立地行動を考察する<br />

長田 進<br />

授業科目の内容:<br />

地理学は元来は実証的な学問であり、その取り扱う分野は幅広い。<br />

この講座では、経済地理学や産業地理学に分類される学問領域の理<br />

論を用いて、企業の行動について考察を加える機会とする。<br />

この講座で中心となる話題は、企業はどのような点を考慮して事<br />

業所の立地を決定するのか、という問題について考えることである。<br />

ここでは、古典的であるが現代でも無視できない重要な理論に対す<br />

る理解を促し、実際の産業立地について自分なりに考える機会を持<br />

つ機会を提供する予定である。<br />

また、講座の終盤ではいくつかの産業を取り上げてその展開につ<br />

いて考察を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

『地域と産業―経済地理学の基礎』富田和暁著 原書房 2006年<br />

その他、補足資料をkeio.jp内の教育支援システムを利用して配布<br />

する。なお、資料の配布方法などの詳細な情報についてはガイダン<br />

スの時に説明する。(原則として、資料の配布開始から1ヶ月の期間<br />

限定とする)<br />

地理学Ⅱ(火曜日) 2 単位(秋学期)<br />

現代の立地論を通じて企業の立地行動を考察する<br />

長田 進<br />

授業科目の内容:<br />

地理学は実証的な学問であり、その取り扱う分野は幅広い。この<br />

講座では、経済地理学や産業地理学に分類される学問領域の理論を<br />

用いて、産業分野における注目するべき話題に対して理解を深める<br />

機会とする。<br />

地理学IIでは、産業に関係する項目として、特定産業が一カ所に<br />

集中すること(産業集積)をどのよう二に理解するのか、企業の国<br />

際展開に対してどのように理解をするのか、産業の成長と政策との<br />

関係をどの世に考えるか、といった話題について取り上げる予定と<br />

している。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しない。授業に必要な資料についてはkeio.jp<br />

内の教育支援システムを利用して配布する予定である。資料の配布<br />

方法などの詳細な情報については初回に説明する。(原則として、資<br />

料の配布開始から1ヶ月の期間限定とする)


地理学Ⅰ(水曜日) 2 単位(春学期)<br />

都市を理解するための基本的手法を学ぶ<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

長田 進<br />

授業科目の内容:<br />

地理学は実証的な学問であり、その取り扱う分野は幅広い。この<br />

講座では、都市地理学に分類される学問領域の理論を用いて、都市<br />

をより深く理解するための手法とその分析について学ぶ機会とする。<br />

この講座では、「都市とは何か?」という問題を出発点にして、都<br />

市を観察することで発見できる様々な問題を取り上げる予定として<br />

いる。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新しい都市地理学』高橋伸夫、菅野峰明、村山祐司、伊藤悟著 東<br />

洋書林 1997年<br />

その他、補足資料をkeio.jp内の教育支援システムを利用して配布<br />

する。なお、資料の配布方法などの詳細な情報についてはガイダン<br />

スの時に説明する。(原則として、資料の配布開始から1ヶ月の期間<br />

限定とする)<br />

地理学Ⅱ(水曜日) 2 単位(秋学期)<br />

都市を理解するための手法を「都市計画」の概念から学ぶ<br />

【文経法商医理薬】<br />

長田 進<br />

授業科目の内容:<br />

地理学は元来は実証的な学問であり、その取り扱う分野は幅広い。<br />

この講座では、都市地理学および関連性が高い都市工学に分類され<br />

る学問領域の知識をもとに、都市に関する問題について考察を加え<br />

る機会とする。<br />

この講座では、「都市計画」を興味の中心におき、それに関連する<br />

学問的話題について取り上げる。ここでは、現在観察される都市問<br />

題についてその内容とメカニズムを理解するとともに、よりよい都<br />

市環境を作り上げるための都市計画やまちづくりのあり方について<br />

考える機会を持つ。<br />

テキスト(教科書):<br />

『初学者のための都市工学入門』高見沢実著 鹿島出版会 2000<br />

年<br />

その他、補足資料をkeio.jp内の教育支援システムを利用して配布<br />

する予定である。資料の配布方法などの詳細な情報については初回<br />

に説明する。(原則として、資料の配布開始から1ヶ月の期間限定と<br />

する)<br />

地理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

近世日本の空間把握と情報世界(1)<br />

杉本 史子<br />

授業科目の内容:<br />

「近世日本」という地域と時代(主要な対象時期は、17世紀から1<br />

9世紀前半)、人々は社会秩序をどのように作り上げようとしていた<br />

か。武士という軍人による支配とはどのような特質をもっていたの<br />

か。土地把握と秩序形成の問題、江戸という政治空間の場の問題を<br />

中心に検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『絵図学入門』杉本史子、礒永和貴、小野寺淳、ロナルド・トビ、中<br />

野等、平井松午編 東京大学出版会 2011年 ISBN:9784130220231<br />

地理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

近世日本の空間把握と情報世界(2)<br />

杉本 史子<br />

授業科目の内容:<br />

「近世日本」という地域と時代(主要な対象時期は、17世紀から1<br />

9世紀前半)を、人々は自分たちが拠って立つ地域や世界をどのよ<br />

うにとらえ、表現しようとしていたかという観点から問い直す。わ<br />

たしたちの生きている現代社会とは異なる社会のありようを、当時<br />

の人々の空間把握・表現を軸に理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『絵図学入門』杉本史子、礒永和貴、小野寺淳、ロナルド・トビ、中<br />

野等、平井松午編 東京大学出版会 2011年 ISBN:9784130220231<br />

43<br />

地理学Ⅰ(火曜日) 2 単位(春学期)<br />

地震および地震災害の地理学的解析<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

松原 彰子<br />

授業科目の内容:<br />

人類は、長年にわたって気象災害・地震災害・火山災害などのさ<br />

まざまな被害を受けてきました。本講義では、地震・津波災害を対<br />

象に、地震や津波の発生メカニズム,それらがもたらす災害の実態、<br />

さらには地震・津波防災を取り上げて解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然地理学 ─自然環境の過去・現在・未来』第3版 松原彰子<br />

著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2011年 ISBN:978-4-7664-1805-7<br />

地理学Ⅱ(火曜日) 2 単位(秋学期)<br />

火山災害と水害の地理学的解析<br />

松原 彰子<br />

授業科目の内容:<br />

人類は、長年にわたって気象災害・地震災害・火山災害などのさ<br />

まざまな被害を受けてきました。近年では、これらに加えて地盤沈<br />

下や海岸侵食なども新たな災害として問題になっています。本講義<br />

では、火山災害、水害、および地盤沈下、海岸侵食を対象に、これ<br />

らの原因と実態、およびそれぞれの防災対策について解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然地理学 ─自然環境の過去・現在・未来』第3版 松原彰子<br />

著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2011年 ISBN:978-4-7664-1805-7<br />

地理学Ⅰ(金曜日) 2 単位(春学期)<br />

自然地理学的視点から見た地球環境の変遷<br />

松原 彰子<br />

授業科目の内容:<br />

近年の地球環境問題を正確に理解するためには、広域的な視野に<br />

立ち、長時間スケールで自然環境の変動を把握することがきわめて<br />

重要です。本講義では、最も新しい地質時代である第四紀後期の地<br />

球環境変遷について、その復元方法と復元結果を中心に解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然地理学 ─自然環境の過去・現在・未来』第3版 松原彰子<br />

著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2011年 ISBN:978-4-7664-1805-7<br />

地理学Ⅱ(金曜日) 2 単位(秋学期)<br />

自然地理学的視点から見た最近の地球環境変動<br />

松原 彰子<br />

授業科目の内容:<br />

地球温暖化をはじめとする近年の地球環境問題を正確に理解する<br />

ためには、広域的な視野に立ち、長時間スケールで自然環境の変動<br />

を把握することがきわめて重要です。本講義では、こうした視点か<br />

ら過去数百年間における地球環境変動の原因と実態を中心に解説し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然地理学 ─自然環境の過去・現在・未来』第3版 松原彰子<br />

著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2011年 ISBN:978-4-7664-1805-7<br />

地理学Ⅰ(月2) 2 単位(春学期)<br />

空間、場所、環境を理解する地理学<br />

共通授業科目<br />

両角 政彦<br />

授業科目の内容:<br />

地理学は、自然、社会、経済、文化等を対象として広範に研究を<br />

進めており、多様な概念によってこれら諸現象を理解してきました。<br />

本講義では、はじめに地理学の歴史的な展開と現代の地理学を概観<br />

します。その上で,地理学の基本的な見方と考え方について認識を<br />

深め、人間活動が展開する地域に関わる概念を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。


共通授業科目<br />

地理学Ⅱ(月2) 2 単位(秋学期)<br />

地図から読む地理学<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

両角 政彦<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、世界、国土、地域を表現した地図を空間スケール<br />

ごとに取り上げ、各時代の地域ごとに人々がもっていた地理的・空<br />

間的な認識を読みとります。また、地形図の基本的な読解と活用法<br />

を身につけ、画像情報や文字情報も利用して人間生活が展開する場<br />

を多角的に理解する方法を習得します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

地理学Ⅰ(月3) 2 単位(春学期)<br />

都市と農村を考える<br />

両角 政彦<br />

授業科目の内容:<br />

都市と農村の概念上の地域区分は、資源、産業、生活、文化等の<br />

地域差において実質的な意味をもっています。本講義では、都市と<br />

農村の発展・衰退過程を確認し、両地域に関わる地域政策を理解し<br />

た上で、その関係性と社会的問題に関する認識を深めることを目的<br />

とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

地理学Ⅱ(月3) 2 単位(秋学期)<br />

立地論で考える<br />

両角 政彦<br />

授業科目の内容:<br />

経済活動は常に均等に地域展開するわけではなく、集中化や分散<br />

化して不均等におこなわれます。経済活動は地域の最適化を指向す<br />

るからであり、農産物産地の移動、工場の海外移転、サービスの地<br />

域格差の問題もこれらと密接に関わります。この講義では、経済活<br />

動を立地論によって読み解き、現代の経済的問題を理解します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「生命」からみる西洋哲学史①<br />

~生命の自然的解釈から形而上学的解釈へ~<br />

伊藤 良司<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は「生命」という観点から西洋哲学史を概観します。本講義<br />

が「生命」という語で問題にしようとしているのは、個々の生命体<br />

というよりは、それらをまさに「生きもの」たらしめているような、<br />

自らで生成と消滅を繰り返す特異な運動のことです。例えば、私た<br />

ちは生きています。そして、私たちだけでなく、タンポポやネコも<br />

生きています。それらがみな「生きもの」と呼ばれるのは、各々が<br />

自らで発育し、新陳代謝を繰り返し、やがては死滅するからです。<br />

しかし、個体の死滅は必ずしも「生命」という運動の終わりではあ<br />

りません。タンポポもネコも私たちも子孫を残し、その子孫がまた<br />

子を残し、といったように「生命」はあたかも大河ごとく脈々と続<br />

いていくように思われます。さらにまた、「生命」とは「自らで」生<br />

成消滅を繰り返す運動のことであり、この「自らで」遂行される運<br />

動を個々の生きものたる私たちは意のままに制御しきれないように<br />

も思われます。それゆえ、「生命」とはいわば勝手に生成消滅を繰り<br />

返す不気味なうごめきだとも言えるでしょう。古代ギリシア人たち<br />

は「生命」のこうした不気味さに驚き、その生成消滅の運動に「ピ<br />

ュシス」という名を与えました。「ピュシス」とは「自然」を意味す<br />

る語ですが、その元々の意味は「自ずから立ち現れてくること」で<br />

す。はたしてこの「ピュシス」はなぜ始まるのでしょうか。そうし<br />

て、哲学の長い歴史はピュシスの始まり(原理・原因)を問うこと<br />

として産声をあげました。もちろん、その後のすべての哲学の思索<br />

が「ピュシス」を問うことだったわけではありません。けれども、<br />

多くの哲学者たちが「生命=ピュシス」の解明に挑んできたことも<br />

また事実です。そして、それはこの暗く不気味な「生命」の運動に<br />

対して、外から理性の光をあてて、そこに合理的な秩序を見出そう<br />

44<br />

とする挑戦でした。そこで、本講義は主に古代ギリシアからデカル<br />

トに至るまでの西洋哲学の変遷を取り上げ、彼らの挑戦の様子を見<br />

届けてみたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。毎回、講義のレジュメおよび資料をプリントに<br />

て配布します。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

「生命」からみる西洋哲学史②<br />

~生命の形而上学的解釈から現象学的解釈へ~<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

伊藤 良司<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は「生命」という観点から西洋哲学史を概観します。本講義<br />

が「生命」という語で問題にしようとしているのは、個々の生命体<br />

というよりは、それらをまさに「生きもの」たらしめているような、<br />

自らで生成と消滅を繰り返す特異な運動のことです。例えば、私た<br />

ちは生きています。そして、私たちだけでなく、タンポポやネコも<br />

生きています。それらがみな「生きもの」と呼ばれるのは、各々が<br />

自らで発育し、新陳代謝を繰り返し、やがては死滅するからです。<br />

しかし、個体の死滅は必ずしも「生命」という運動の終わりではあ<br />

りません。タンポポもネコも私たちも子孫を残し、その子孫がまた<br />

子を残し、といったように「生命」はあたかも大河ごとく脈々と続<br />

いていくように思われます。さらにまた、「生命」とは「自らで」生<br />

成消滅を繰り返す運動のことであり、この「自らで」遂行される運<br />

動を個々の生きものたる私たちは意のままに制御しきれないように<br />

も思われます。それゆえ、「生命」とはいわば勝手に生成消滅を繰り<br />

返す不気味なうごめきだとも言えるでしょう。古代より哲学者たち<br />

はこの不気味な運動を何とか理解しようとし、それに合理的な秩序<br />

を見出そうと苦心してきました。そして、近代初頭にデカルトはつ<br />

いにこの運動を因果的に説明可能な機械的プロセスとみなす自然観<br />

を確立します。その後、彼の機械論的自然観に後押しされて、「生<br />

命」の営みには次々に科学のメスが入れられていくことになります。<br />

「生命」はもはや得体のしれない不気味で神秘的なうごめきなどでは<br />

なく、私たちが予測制御可能な物理的なメカニズムとなったわけで<br />

す。しかし、そのような機械論的生命観の動向に対して、不備や反<br />

発をおぼえた哲学者たちが多くいたこともまた事実です。彼らは、<br />

自覚的であれ無自覚的であれ、それぞれのやり方で「生命」の本来<br />

の生き生したさまを取り戻そうと苦心しました。彼らの思索はいわ<br />

ば「生命」を人間による予測制御可能性の枠内に回収することなく、<br />

その力動性そのものとして見出そうとするような壮大な「実験」だ<br />

ったとも言えるでしょう。しかし、はたして彼らは成功したのでし<br />

ょうか。そこで本講義では、生命の力動性の取り戻しという観点か<br />

ら近代西洋哲学の変遷を、主に17~20世紀のドイツの哲学者たち(ラ<br />

イプニッツ、カント、ニーチェ、フッサール、ハイデガーなど)を<br />

中心に概観してみたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。毎回、講義のレジュメおよび資料をプリントに<br />

て配布します。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

英米系宗教哲学入門(1)<br />

上枝 美典<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目標は、現代英米の宗教哲学(philosophy of religion)に<br />

おける基本的な議論を概観することを通して、西洋文明と宗教(と<br />

くにキリスト教)との深い結びつきについて理解を深めることであ<br />

る。<br />

講義の内容は、二つに分かれる。前半を主導する問いは、「いまさ<br />

ら宗教について真面目に考える意味はあるのか」である。<br />

この問いに対して、「ない」と答える二つの議論を紹介する。一つ<br />

は、「科学で解決済みだから」であり、もう一つは、「宗教は精神的<br />

な逃げ場のようなものだから」である。しかし、このどちらの議論<br />

も決定的ではない。それらの欠点について考えることをとおして、<br />

宗教哲学の現代における意義を探る。<br />

後半は、宗教哲学の具体的な問題として無神論を取り上げる。中<br />

でも有名な「悪の問題」を概観する。<br />

「悪の問題」は、非常に単純であり、その骨格は次の通りである。


1.神が存在することと、悪が存在することは矛盾する。<br />

2.悪が存在する。<br />

3.ゆえに、神は存在しない。<br />

1と2が正しいならば、3は論理的に正しい(ように見える)。従っ<br />

て、有神論は、1か2のどちらかを否定して、神の存在を弁護する<br />

必要がある。2を否定するのは難しい。それゆえ、標準的な有神論<br />

は、1を否定する。しかし、どのようにしてそれが可能か。そこで<br />

登場するのが、「自由」という概念である。「人間はたんなる本能の<br />

奴隷ではなく、自由意志を持つ存在である。しかし、その自由のせ<br />

いで、この世に悪が生まれた。この世の悪は人間の責任であり、神<br />

のせいではない。ゆえに、神の存在と悪の存在は矛盾しない。」<br />

しかし、この弁護も不完全である。講義では、「自由」という言葉<br />

に隠された意味を明らかにすることを通して、西洋文明の基本的な<br />

価値観の多くが、このような神学的議論に基づいているということ<br />

について理解を深める。<br />

テキスト(教科書):<br />

『「神」という謎』第2版 上枝美典著 世界思想社 2007年 ISBN:<br />

978-4-7907-1253-4<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

英米系宗教哲学入門(2)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

上枝 美典<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目標は、現代英米の宗教哲学(philosophy of religion)に<br />

おける基本的な議論を概観することを通して、西洋文明と宗教(と<br />

くにキリスト教)との深い結びつきについて理解を深めることであ<br />

る。<br />

講義内容は、大きく二つに分かれる。前半を主導する問いは、「神<br />

が存在すると考える合理的な根拠はあるか」である。<br />

この問いに対して、「ある」と答える三つの議論を紹介する。これ<br />

らはそれぞれ、歴史上有名な有神論として知られるものである。<br />

一つは、宇宙論的論証と呼ばれる。目の前に透明なボールがあっ<br />

たら、「これは何だろう、なぜここにあるのだろう」とだれもが思<br />

う。この宇宙も、その不思議さにおいて、目の前の透明なボールと<br />

同じである。なぜこんな宇宙があって、私はその中にいるのだろう<br />

か。<br />

二つめは、目的論的論証と呼ばれる。全くの偶然でこの世界がで<br />

きあがったとすると、その確率は考えられないほど低いものになる<br />

ことがわかっている。それはどのくらい低いのか。それを科学的に<br />

説明しようとすると要請されるものは何か。<br />

三つめは、存在論的論証と呼ばれる。アンセルムスという一人の<br />

天才によって、およそ千年前に、神の存在は論理的に証明されたと<br />

いう意見がある。その証明とはどのようなものか。今なお論理学者<br />

の興味を引く、この不思議な論証を、わかりやすく説明する。<br />

これらの有神論の議論の中から、いわば不満の声として後半の問<br />

いが現れる。「いったい、神の存在に合理的根拠があるかどうかなど<br />

ということに、どんな意味があるのか。宗教とは、不合理を信仰に<br />

よって受け入れることに始まるのではないのか」。いわゆる信仰と理<br />

性の問題である。この問題について、二〇世紀の哲学者、ジェイム<br />

ズの考えを中心に、クリフォード、パスカル、そして「合理的根拠<br />

がなくても神を信じることは合理的だ」と主張する、最近の改革派<br />

認識論にいたる議論を概観し、「合理性」とはなにか、信念の正当化<br />

とはなにか、という現代的問題に光を当てる。<br />

テキスト(教科書):<br />

『「神」という謎』第2版 上枝美典著 世界思想社 2007年 ISBN:<br />

978-4-7907-1253-4<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

哲学とキリスト教:アウグスティヌスのテキストを読む<br />

【文経法政商医理薬】<br />

上村 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、ヨーロッパ古代末期の哲学的・キリスト教的なテ<br />

キストを読むことをとおして、現代とは異なる、あるいは共通する<br />

思考の成り立ちについて理解を深めることを目指します。<br />

ヨーロッパ古代末期のキリスト教思想家アウグスティヌスの著作<br />

全般にわたって哲学的・キリスト教的なテキストを順次読んでいき<br />

45<br />

ます。春学期にはまず、古代キリスト教思想の背景を説明したのち<br />

に、主著である『告白』『三位一体』からいくつかの箇所を抜粋し、<br />

アウグスティヌスが取り組んだ問題について考えます。<br />

アウグスティヌスの著作は、そのキリスト教的な背景を踏まえれ<br />

ば、難解な哲学的、神学的なタームを用いることなく一見平易と思<br />

われます。そこで、前提となる事柄を説明し、選び出したテキスト<br />

について吟味を重ねることによって、テキストに内在する問題を議<br />

論します。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。授業において配布する予定です。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

哲学とキリスト教:アウグスティヌスのテキストを読む<br />

【文経法政商医理薬】<br />

上村 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、ヨーロッパ古代末期の哲学的・キリスト教的なテ<br />

キストを読むことをとおして、現代とは異なる、あるいは共通する<br />

思考の成り立ちについて理解を深めることを目指します。<br />

ヨーロッパ古代末期のキリスト教思想家アウグスティヌスの著作<br />

全般にわたって哲学的・キリスト教的なテキストを順次読んでいき<br />

ます。秋学期は、ふたたび古代キリスト教思想の背景を説明したの<br />

ちに、主著である『神の国』、初期から中期の哲学的著作からいくつ<br />

かの箇所を抜粋し、アウグスティヌスが取り組んだ問題について考<br />

えます。<br />

アウグスティヌスの著作は、そのキリスト教的な背景を踏まえれ<br />

ば、難解な哲学的、神学的なタームを用いることなく一見平易と思<br />

われます。そこで、前提となる事柄を説明し、選び出したテキスト<br />

について吟味を重ねることによって、テキストに内在する問題を議<br />

論します。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。授業において配布する予定です。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「哲学」のはじまり<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

小島 和男<br />

授業科目の内容:<br />

「哲学」とは何でしょう? その答えは、哲学に関わる人によって<br />

様々です。このような学問は珍しいのではないでしょうか?<br />

本授業では、「哲学のはじまり」と言われている古代ギリシアのミ<br />

レトス学派と呼ばれる人々の紹介からはじめて、彼らの残したもの<br />

の紹介、それ(そのものおよびその問題意識)が現代でどう扱われ<br />

ているかをお話ししていきたいと思います。そうすることで、「哲<br />

学」がどういうものなのかを考えて頂き、様々な対象に関する新た<br />

な視点を得て頂ければと思っています。<br />

どうお話しするのが適切なのか、分からないので考えながら話し<br />

ます。そのため、講義とはいえ、聞き手である学生諸君からの質問<br />

や反論は大変助けになります。質問や反論は授業内で挙手で行われ<br />

るとうれしいのですが、それをためらう気持ちも理解できますので、<br />

是非、リアクションペーパーに記入して提出して下さい。毎回の授<br />

業の冒頭では、それに出来る限りこたえ、それの応じて授業内容も<br />

変えていきます。従って、以下の授業計画通りには進まないでしょ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定はしません。まとめや資料が必要な場合はプリントを作って配<br />

布致します。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

「よく生きる」とは?<br />

共通授業科目<br />

小島 和男<br />

授業科目の内容:<br />

「哲学者」というと思い浮かぶのは誰でしょうか? カント? ヘ<br />

ーゲル? マイケル・サンデル? 哲学専攻の先生たち?<br />

本授業では、哲学者代表としてソクラテスのことをお話しし、考<br />

えていきたいと思います。ソクラテスは「よく生きることが大事だ」<br />

と言いました(正確に言えば、そうプラトンが書いています)。おそ<br />

らく哲学者としてそう言ったわけです。ここから私が考えようとす


共通授業科目<br />

ることは、2つ。1「よく生きる」とはどういうことか? 2 その<br />

ようなことを言う「哲学者」とは?<br />

ともあれ、本授業はソクラテスの話からはじめようと思います。<br />

「よく生きる」について自覚的に考えたとしても、なんとなく(もし<br />

くは他の何らかのこれまでの生き方で)生きていたりするのは変わ<br />

らないし、何にもならないかも知れません。それでも一周回ってみ<br />

たい、一緒に考えてみたいと思っています。<br />

どうお話しするのが適切なのか、分からないので考えながら話し<br />

ます。そのため、講義とはいえ、聞き手である学生諸君からの質問<br />

や反論は大変助けになります。質問や反論は授業内で挙手で行われ<br />

るとうれしいのですが、それをためらう気持ちも理解できますので、<br />

是非、リアクションペーパーに記入して提出して下さい。毎回の授<br />

業の冒頭では、それに出来る限りこたえ、それの応じて授業内容も<br />

変えていきます。従って、以下の授業計画通りには進まないでしょ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

プラトン 『ソクラテスの弁明』 納富信留訳、光文社古典新訳文庫、<br />

光文社、2012年。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ハイデガー『存在と時間』を読む<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

小手川 正二郎<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀を代表する哲学書の一つであるハイデガー『存在と時間』<br />

の講読を通じ、哲学書を読む際に必要な基礎や、古典を読む楽しさ<br />

を学ぶことを目的とする。<br />

『存在と時間』は、一方でハイデガーの深い哲学史理解にもとづ<br />

いた、伝統的な哲学への挑戦をなしている。『存在と時間』の各議論<br />

の哲学史的背景を検討することを通じて、伝統的な哲学の理解と批<br />

判によって育まれる哲学的思索の深みに触れることができる。他方、<br />

「ある」、(道具や他人への)気遣い、不安、死、良心といった主題に<br />

ついてのハイデガーの分析は、日常的な生活における具体的な体験<br />

に根ざしている。それゆえ読者は、自身の体験に立ち戻って、ハイ<br />

デガーの分析を吟味・批判するという哲学の醍醐味を味わうことが<br />

できる。本講義では、『存在と時間』を冒頭から順次読解していくこ<br />

とで、こうした二つの課題を受講者とともに考えていきたい。その<br />

際、ハイデガーの分析を現代の分析哲学の知見やハイデガーの後継<br />

者たち(アーレント、レヴィナス、リクール等)の批判的視座から<br />

眺めることも試みる予定である。<br />

春学期では、第一部第一篇を読解・検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

ハイデガー『存在と時間』、原佑・渡邊二郎訳、中央公論社、2003年<br />

(改訂新版・中公クラシックス)。<br />

講義では上記訳本を使用するが、他の諸訳でも構わない。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ハイデガー『存在と時間』を読む<br />

小手川 正二郎<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀を代表する哲学書の一つであるハイデガー『存在と時間』<br />

の講読を通じ、哲学書を読む際に必要な基礎や、古典を読む楽しさ<br />

を学ぶことを目的とする。<br />

『存在と時間』は、一方でハイデガーの深い哲学史理解にもとづ<br />

いた、伝統的な哲学への挑戦をなしている。『存在と時間』の各議論<br />

の哲学史的背景を検討することを通じて、伝統的な哲学の理解と批<br />

判によって育まれる哲学的思索の深みに触れることができる。他方、<br />

「ある」、(道具や他人への)気遣い、不安、死、良心といった主題に<br />

ついてのハイデガーの分析は、日常的な生活における具体的な体験<br />

に根ざしている。それゆえ読者は、自身の体験に立ち戻って、ハイ<br />

デガーの分析を吟味・批判するという哲学の醍醐味を味わうことが<br />

できる。本講義では、『存在と時間』を冒頭から順次読解していくこ<br />

とで、こうした二つの課題を受講者とともに考えていきたい。その<br />

際、ハイデガーの分析を現代の分析哲学の知見やハイデガーの後継<br />

者たち(アーレント、レヴィナス、リクール等)の批判的視座から<br />

眺めることも試みる予定である。<br />

秋学期では、第一部第二篇を読解・検討する。<br />

46<br />

テキスト(教科書):<br />

ハイデガー『存在と時間』、原佑・渡邊二郎訳、中央公論社、2003年<br />

(改訂新版・中公クラシックス)。<br />

講義では上記訳本を使用するが、他の諸訳でも構わない。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

文庫で読む自我の哲学Ⅰ<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

鈴木 康則<br />

授業科目の内容:<br />

哲学史において、「自我」にかんする哲学的思考をとりあげます<br />

(テキストは日本語訳を用います)。普段の生活では「自我」あるい<br />

は「私」がどのような存在であるかについて、あまり考えずに過ご<br />

している場合が多いと思われます。しかしながら「私」がどのよう<br />

な仕方で存在しているのかについて考え始めると、手がかりも少な<br />

く、よくわからないというのがほとんどではないでしょうか。講義<br />

で過去の哲学者の思考に実際に触れることが、「私」なるものを考え<br />

る手がかりになるかもしれません。春学期は『ソクラテスの弁明・<br />

クリトン』『方法序説』『ブリタニカ草稿』を取り上げます。<br />

テキストは幾つかの版が存在するものもありますが、シラバスに<br />

記載されているものを用意してください。<br />

セネカの『人生の短さについて』も春学期に読む予定ですが、こ<br />

れはプリントを配布しますので用意する必要はありません。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ソクラテスの弁明・クリトン』プラトン著 三嶋輝夫、田中享英訳<br />

講談社学術文庫 1998年 ISBN-13: 978-4061593169<br />

『方法序説』デカルト著 山田弘明訳 ちくま学芸文庫 2010年<br />

ISBN:978-4480093066<br />

『ブリタニカ草稿』フッサール著 谷徹訳 ちくま学芸文庫 2004年<br />

ISBN-13: 978-4480088178<br />

その他プリントを配布します。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

文庫で読む自我の哲学Ⅱ<br />

鈴木 康則<br />

授業科目の内容:<br />

哲学史において、「自我」にかんする哲学的思考をとりあげます<br />

(テキストは日本語訳を用います)。普段の生活では「自我」あるい<br />

は「私」がどのような存在であるかについて、あまり考えずに過ご<br />

している場合が多いと思われます。しかしながら「私」がどのよう<br />

な仕方で存在しているのかについて考え始めると、手がかりも少な<br />

く、よくわからないというのがほとんどではないでしょうか。講義<br />

で過去の哲学者の思考に実際に触れることが、「私」なるものを考え<br />

る手がかりになるかもしれません。<br />

春学期の授業の続きですが、秋学期のみ受講することも可能です。<br />

秋学期は『存在と無 Ⅱ』と、『廣松渉哲学論集』に含まれる「共同<br />

主観性の存在論的基礎」を取り上げ、「共同存在」としての「私」の<br />

あり方を考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『存在と無 現象学的存在論の試み〈2〉』サルトル著、松浪信三郎訳<br />

ちくま学芸文庫 2007年 ISBN-13: 978-4480091079<br />

『廣松渉哲学論集』廣松渉著、平凡社ライブラリー 2009年<br />

ISBN-13: 978-4582766783<br />

その他プリントを配布します。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

科学哲学の基礎<br />

田中 泉吏<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では科学哲学の基礎について解説します。科学哲学とは、<br />

科学について哲学の立場から考察を行う学問分野のことです。たと<br />

えば科学哲学者は「科学とは何だろうか」と問い続けてきました。<br />

それに対して「科学とは物理学や生物学のことだ」と答えても、科<br />

学哲学者は決して満足しません。「物理学や生物学が共通して科学と<br />

呼ばれるのはなぜか(そして音楽や宗教が科学と呼ばれないのはな<br />

ぜか)」ということを知りたいからです。科学哲学者は科学と非科学<br />

を区別する基準を探求しているのです。


ところで、科学が我々に教えてくれることは時に非常に興味深い<br />

ものです。生き物はすべて共通の祖先から進化したとか、大陸は移<br />

動していて大昔は一つの超大陸だったとか、宇宙はビッグバンに始<br />

まり今も膨張し続けているとか、実際に見てもいないのにどうして<br />

そんなことが言えるのでしょうか。そうした結論を導き出す科学的<br />

な推論とは、いったいどのようなものなのでしょうか。そして、そ<br />

れはどのくらい信頼のおけるものなのでしょうか。科学哲学者はこ<br />

うした問題にも取り組んでいます。<br />

本講義ではこのほか「科学的説明とは何か」、「科学の理論的対象<br />

(電子など)は実在するのか」、「科学の歴史的変遷をどう理解すべき<br />

か」といった問いをめぐる科学哲学者の議論を紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし(配布資料を代わりに用います)<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

生物学の哲学入門<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

田中 泉吏<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、生物学の哲学と呼ばれる分野の基礎を紹介します。<br />

生物学の哲学とは、生物学の概念や理論や方法に対して哲学的な分<br />

析を加える学問分野のことです。なぜそのような分析が必要なので<br />

しょうか。生物世界について理解する最良の手段が生物学であると<br />

すれば、哲学的考察は余計なものに思えるかもしれません。しかし、<br />

遺伝子や種という基本概念が生物学の分野や研究者によって異なっ<br />

ていたらどうでしょうか。また自然選択説は進化生物学の基本理論<br />

ですが、生物学者によってその理解は異なります。それに加えて、<br />

自然選択は生物進化においてきわめて重要な役割を果たしてきたと<br />

考える生物学者もいれば、その反対にほとんど役割を果たしていな<br />

いと考える生物学者もいるのです。生物学は一枚岩というよりは継<br />

ぎ接ぎの科学なのです。哲学者は生物学の概念や理論に分析や解釈<br />

を加えることによってその隙間を埋めて、生物世界をより統一的に<br />

理解しようと試みています。<br />

生物学の哲学のもう一つの課題は我々自身に関わります。我々人<br />

間も生き物の一種なので、生物学の理論を通じてその振る舞いを理<br />

解することができると考えられます。しかし多くの人が、人間だけ<br />

は生き物のなかでも特殊な存在であり、生物学では理解しきれない<br />

と考えてきました。そうした考え方は、はたしてどこまで正しいの<br />

でしょうか。人間が特殊であるというのは、インドクジャクやサム<br />

ライアリが特殊であるということと、どこがどう違うのでしょうか。<br />

じつは、しばしば人間だけが持つと言われている文化や道徳につい<br />

ても、進化論的な考察が加えられているのです。このことは、人間<br />

についての学問的探求が究極的には生物学に包摂されるということ<br />

を意味するのでしょうか。本講義ではこうした問題についても検討<br />

していく予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示する。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

哲学への誘い:ソクラテスの生と知<br />

納富 信留<br />

授業科目の内容:<br />

大学で学ぶ者は、一度は哲学に接してもらいたい。とりわけ、古<br />

代ギリシアの哲学は西洋哲学の根源であり、その入門として相応し<br />

い。ソクラテスやプラトンなど名前だけ聞いたことのある哲学者た<br />

ちの本当の思索と向き合い、その著作を読むのが、この授業である。<br />

一度手ほどきを受けた者は、その後自分で哲学書を読んでいくこと<br />

ができるだろう。<br />

春学期には、最初に「哲学とは何か」を数回かけて概説し、古代<br />

ギリシア哲学の背景を説明した後、プラトン『ソクラテスの弁明』<br />

(光文社古典新訳文庫)を基本的テクストにしながら、ソクラテスの<br />

生と哲学を考えていく。ソクラテスについては、他の文献も適宜参<br />

照してく(プリント等で配布)。<br />

プラトン対話篇は一般に難解な哲学術語を用いない平易な文章で<br />

あるが、その分、哲学的議論を理解するのに手ほどきが必要である。<br />

授業では著作を丹念に解説し、関連するトピックにも触れながら、<br />

哲学の問題自体に挑む。<br />

47<br />

テキスト(教科書):<br />

プラトン『ソクラテスの弁明』 納富信留訳 光文社古典新訳文<br />

庫 2012年<br />

納富信留『プラトン』 NHK出版<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

哲学への誘い:プラトンの哲学<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

納富 信留<br />

授業科目の内容:<br />

大学で学ぶ者は、誰でも一度は哲学に接してもらいたい。春学期<br />

には、プラトン『ソクラテスの弁明』を題材にしてソクラテスの哲<br />

学を扱ったので、秋学期には、プラトンの哲学的主著『メノン』『パ<br />

イドン』を取り上げて、「知識」や「魂」について考えていく。『メ<br />

ノン』はプラトン著作として比較的読みやすいが、「徳」「探求」「知<br />

識/考え」といったテーマは現代哲学にも通じる。「魂の不滅」を論<br />

じる『パイドン』と合わせて読み解いていきたい。<br />

秋学期からの参加も可能であるが、哲学のイントロダクションや<br />

古代ギリシア哲学についての解説は春学期だけしか行わないので、<br />

できれば継続して履修してもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プラトン『メノン』 渡辺邦夫訳 光文社古典新訳文庫<br />

プラトン『パイドン』 岩田靖夫訳 岩波文庫<br />

(以上の二冊は必ず各自が授業に持参すること)<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

イスラームと哲学1:イスラーム思想の成立と歩み<br />

共通授業科目<br />

野元 晋<br />

授業科目の内容:<br />

イスラーム思想における「哲学」とその展開を学び、皆さんとと<br />

もに考えていきます。唯一の神を信ずるイスラーム教徒の思想家た<br />

ちは、神の教えと人間の持つ「理性」との関係を考える必要を感じ<br />

てきました。この状況は同じ一神教徒であるユダヤ教徒とキリスト<br />

教徒も共有してきたものです。このためイスラーム思想と哲学を知<br />

ることは、今の中東の理解のみならず、三つの一神教が大きく文化<br />

形成に寄与してきた広い諸地域の人々の思考構造を理解するのに有<br />

益な手がかりを与えてくれます。<br />

春学期の本講義は、イスラームの思想的な土壌をその宗教的・歴<br />

史的背景とともに扱う、「イスラーム思想史入門」です。イスラーム<br />

は、多くの一神教を育んだ今の中東地域で生まれましたが、この地<br />

域はまた古代にギリシア哲学が成立・展開した環地中海地域と大き<br />

く重なります。この点に注目し、イスラームがこの地域における思<br />

想的遺産を如何に受容したかという問題も考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

イスラームと哲学 2:イスラーム哲学の歩み、その前史から近現<br />

代まで<br />

【文経法政商医理薬】<br />

野元 晋<br />

授業科目の内容:<br />

一神教イスラームの思想において哲学とは何なのでしょうか。ギ<br />

リシア生まれの「哲学」とその「理性」の思想はどのようにイスラ<br />

ームとムスリム(イスラーム教徒)に受容されたのでしょうか。<br />

主に9世紀における翻訳運動を経て、アリストテレスとプラトン<br />

の思想は徐々にアラビア語の世界に移植され、「理性」の思想は一神<br />

教の「信仰」との関係を模索していきます。そしてイスラームの神<br />

学、法学、神秘思想などと出会い、相互に影響を与え合い、さらに<br />

キリスト教、ユダヤ教などの思想とも関わります。本講義ではこの<br />

千年以上に及ぶ壮大にして長い旅の間、イスラーム世界では「哲学」<br />

はどう捉えられ発展したか、「理性」や人間の自由は如何に考えられ<br />

ていったかを皆さんとともに学んでいきます。それは私たち一人一<br />

人のイスラーム観を変え、豊かにしていく「知の旅」ともなるでし<br />

ょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。


共通授業科目<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ソクラテス以前の哲学における思考法の発見と展開<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

松浦 和也<br />

授業科目の内容:<br />

哲学や科学の始源はギリシア文化にあると言われます。本講義の<br />

主たる考察対象はギリシア文化の中でタレスやヘラクレイトス、パ<br />

ルメニデスといったギリシア古典期前から古典期前半に活躍した哲<br />

学者、すなわち「ソクラテス以前の哲学者」です。本講義では彼ら<br />

の生涯や思想に関する資料を読み、資料から得られる情報を多角的<br />

に検討します。その検討から彼らの思考法を抽出し、さらにその思<br />

考法がいかなる背景から獲得されたのか、その思考法がどのように<br />

展開するのか、そしてその思考法自体はどのような意義があるのか<br />

を受講者の皆さんと共に確認していきます。<br />

この講義を通じて、柔軟な発想力および思考力、そして資料の読<br />

解という人文学研究の基本スキルを会得してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。授業時に必要資料を配布します。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

思考法の原点としてのギリシア哲学<br />

松浦 和也<br />

授業科目の内容:<br />

科学的思考のみならず、われわれの日常的な思考のうちにも、紀<br />

元前4世紀のギリシア哲学者であるプラトンとアリストテレスは影<br />

を落としています。本講義は彼らが残したテキストを広範に読解す<br />

ることでその影の実体を掴み、彼らが開拓した思考法を明るみに出<br />

すことを目指します。本講義の前半は主に定義と論理、中盤は学の<br />

厳密性、後半は類比と説明に焦点を当てます。この講義を通じて、<br />

学問一般が従うべき思考法が皆さんの眼前に姿を現してくるはずで<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は指定しません。必要資料は配布します。<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ヒュームの哲学――知識と信念<br />

真船 えり<br />

授業科目の内容:<br />

18世紀のイギリスの哲学者デイヴィッド・ヒュームの『人間本性<br />

論』第一巻「知性について」のテキストの一部を読みます。ヒュー<br />

ムの投げかけた問いは、現代の哲学において今もなお議論されてい<br />

ます。ヒュームは因果性の問題について時代を画した議論をしたと<br />

されており、それがヒュームの知識論と信念論を独特なものにして<br />

います。ヒュームの考えを理解するために、哲学史的背景、ヒュー<br />

ムの方法論やテクニカルタームについて解説しながら、テキストそ<br />

のものを検討していきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストのプリントを授業時に配布します。<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ヒュームの哲学――情念と道徳<br />

真船 えり<br />

授業科目の内容:<br />

18世紀のイギリスの哲学者デイヴィッド・ヒュームの『人間本性<br />

論』第二巻「情念について」、第三巻「道徳について」のテキストの<br />

一部を読みます。道徳的な善悪はどのようにして区別されるのか、<br />

という問いに対して、「道徳感覚」あるいは「道徳感情」によって、<br />

と答える学派があり、ヒュームはそのひとりとされています。近年、<br />

道徳と感情(情念)の関係が脳神経科学的に明らかとなってきてお<br />

り、ヒュームの情念論や道徳論が注目されるようになってきました。<br />

第二巻第一部「誇りと卑下について」、第二部「愛と憎しみについ<br />

て」、また第三巻第一部と第三部から、テキストを読み、ヒュームの<br />

論証の意図と方法を考察したいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストのプリントを授業時に配布します。<br />

48<br />

哲学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

認識論からの哲学入門I<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

林 晃紀<br />

授業科目の内容:<br />

本コースは、哲学を初めて学ぶ人のためのものです。初めに、哲学<br />

とはどのような学問であるのかを概説するところから授業は始まり<br />

ます。したがって、予備知識は、全く必要ありません。受講にあた<br />

って必要なことは、粘り強く、様々な哲学的問題を思考すること、<br />

そして、そのことを楽しもうとする姿勢です。<br />

本コースの話題の中心となるのは、認識論です。認識論とは、哲学<br />

における一分野で、典型的には、「知識とは何か」「知っているとは<br />

どういうことか」「知識と信念はどう違うか」等、といった問題を考<br />

えることを意味します。最初に認識論の基礎として、最も標準的な<br />

認識論の見解を紹介し、それを批判、検討します。<br />

次に、認識論について、哲学史からのアプローチをとります。哲学<br />

史上の二人の著名な哲学者―デカルトとヒューム―のテキストを実<br />

際に読むことを通じて、認識論の問題を考えるつもりです。具体的<br />

には、彼らの最も著名なテキスト―デカルト『省察』とヒューム『人<br />

性論』―を取り上げるつもりです。対照的とも言える、二人の哲学<br />

者の見解を批判的に検討することを通じて、知識とは何であるとか<br />

いうことを考えてみるつもりです。(ヒュームに関しては、秋学期で<br />

扱う予定です。)<br />

最終的には、認識論についての理解を深めることで、哲学とは、わ<br />

れわれ一人一人の生き方、生活のあり様にとって、なぜ必要である<br />

のか、あるいは、哲学が、その他の学問の領域とどのように関係し<br />

ているかを理解してもらうことを目指しています。本コースの目標<br />

は、哲学が、どのような人にとっても重要であり、知的に刺激的な<br />

学問であることを理解してもらうことです。<br />

テキスト(教科書):<br />

デカルト 『省察 情念論』井上庄七、森啓、野田又夫 訳 (中<br />

公クラシックス)<br />

哲学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

認識論からの哲学入門II<br />

林 晃紀<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に続く認識論を中心とした、哲学の入門講座です。とりわけ、<br />

デカルトの『省察』について、考察、批判をすることの続きと、ヒ<br />

ュームの『人性論』について、考察、批判をすることがその中心と<br />

なります。この二人の哲学者の手法を比較、検討することで、認識<br />

論に対する理解を深めることを目的としています。(この授業を履修<br />

することを希望する学生は、できれば春学期の授業も履修すること<br />

が望ましい。)デカルトの哲学は、しばしば、合理論であると特徴づ<br />

けられます。これに対して、ヒュームの哲学は、経験論であると特<br />

徴づけられます。ある意味、対照的とも言える二人の哲学者の手法<br />

を比較することを通じて、それぞれの利点、問題点を明らかにする<br />

ことを狙います。<br />

テキスト(教科書):<br />

デカルト 『省察 情念論』井上庄七、森啓、野田又夫 訳 (中<br />

公クラシックス)<br />

ヒューム 『人性論』土岐邦夫、小西嘉四朗 訳 (中公クラシッ<br />

クス)<br />

天文学a 2 単位(春学期)<br />

天文学b 2 単位(秋学期)<br />

天文学 4 単位(通年)<br />

宇宙の中の人間<br />

【文経法政商理】<br />

セット履修 加藤 万里子<br />

*理工学部生は履修できません。<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

宇宙は波瀾万丈で、ダイナミックな出来事に満ちている。私たち<br />

はなぜ地球に生まれたのか、宇宙の中で地球と人間のおかれた位置<br />

を明らかにすることがこの講義の目的である。まず、宇宙観が歴史<br />

的にどのような変遷をとげたかを見る。アリストテレスの宇宙から、


現代のビッグバン宇宙にいたるまでのいろいろな発見と試行錯誤の<br />

歴史に注目したい。宇宙は高温高密度の大爆発で始まり、次第に冷<br />

えていく中で、銀河や星ができた。星はいまでも生まれている。星<br />

は核融合反応のエネルギーで光っており、最後には超新星爆発など<br />

劇的な現象を引き起こす。そのとき星の中にあったいろいろな元素<br />

が宇宙にまき散らされる。太陽系には地球型惑星と木星型惑星があ<br />

る。地球型惑星は岩石と金属からなる星で、わたしたち生物はそこ<br />

で生まれて進化してきた。からだを作っている元素は、むかし星の<br />

中心部で核融合反応により作られたものである。太陽系で起こった<br />

ことは、宇宙のどこかでもやはり起こった可能性がある。宇宙のど<br />

こかにいるかもしれない知的生命とめぐりあうことはあるのだろう<br />

か。出席重視、グループ発表や絵本製作を行うので、初回の講義に<br />

出て説明をうけること。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新版 100億年を翔ける宇宙』加藤万里子著 恒星社厚生閣<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

この科目は通年科目なので、春学期と同じです。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 宇宙論<br />

2 相対性理論<br />

3 宇宙空間の曲りを体験する実験<br />

4 星の一生とブラックホール<br />

5 元素の起源<br />

6 班発表<br />

7 班発表<br />

8 絵本製作にむけて<br />

9 絵本製作。<br />

10 オリジナル問題製作<br />

11 オリジナル問題の発表<br />

12 オリジナル問題の発表<br />

13 絵本製作<br />

14 絵本製作<br />

15 絵本の発表会<br />

成績評価方法:<br />

春学期と同じ。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期と同じ。<br />

動物行動学 2 単位(春学期)<br />

動物行動学 2 単位(秋学期)<br />

動物の性行動からヒトを考える<br />

【文経商薬】<br />

福田 史夫<br />

授業科目の内容:<br />

動物に興味をもってもらうことを主目的としている。授業は性行<br />

動と性関係からみた社会を取り上げる。同一種の各個体は発情季(あ<br />

るいは時間帯)が一致し、異性を誘引する行動様式が種に特有であ<br />

ることを理解してもらい、ヒトの行動の規範は動物の行動にあると<br />

いうことを知り、私たちの性や社会について考えてもらう一助にし<br />

てもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

21世紀の実学 2 単位(秋学期)<br />

【文経法政商薬】<br />

コーディネーター 櫻庭 ゆみ子<br />

コーディネーター 松浦 壮<br />

授業科目の内容:<br />

社会に対する関心と豊かな発想をもってつねに新しい課題に取り<br />

組み、大学で獲得した科学的見地と教養によって積極的に問題を解<br />

決できる人物を社会に送り出す。この本塾がめざす「実学」の精神<br />

を体現し、社会で指導的役割を担っている先輩は枚挙にいとまがな<br />

い。本授業はこうした塾員の協力によって運営されるオムニバス形<br />

式の講座である。すなわち毎回、各界で活躍している方々を講師と<br />

し、「他人と協働するとはどういうことか」、「実社会で指導的役割を<br />

果たすとはどういうことか」、「卒業後、社会に出て実学の精神を実<br />

践するためには、学生時代をいかに過ごすべきか」など、先輩とし<br />

49<br />

ての立場から具体的にお話しいただく。この講義を通して、大学で<br />

学ぶ意味を受講者各自に深く真摯に考えてもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

日本の政治 2 単位(春学期)<br />

現代日本の政治過程<br />

【経商医理薬】<br />

【文経法政商医】<br />

水戸 克典<br />

授業科目の内容:<br />

周知の通り、わが国の憲法では主権在民がうたわれています。し<br />

かしながら、実際に誰が政治の実権を握り、政策を決定しているか<br />

については、ほとんどの国民にとって闇の中にあるといっても過言<br />

ではありません。<br />

本講義では具体的事例を取り上げながら、日本政治についていわ<br />

れている様々な特質を解説し、わが国における政治力学を多面的に<br />

検討していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に適宜指示します。<br />

比較文化論a 2 単位(春学期)<br />

比較文化論b 2 単位(秋学期)<br />

比較文化論 4 単位(通年)<br />

異文化とは何か<br />

セット履修<br />

共通授業科目<br />

コーディネーター 山本 賀代<br />

伊藤 好英<br />

佐谷 真木人<br />

田代 真<br />

授業科目の内容:<br />

国際化の時代に生きる私たちにとって、異文化交流・理解は当た<br />

り前のことのように言われます。しかし、異文化とは何なのでしょ<br />

うか(いや、そもそも文化とは?)、他者を理解することは本当に可<br />

能なのでしょうか(いや、自己ですら?)――この根源的な問いを<br />

めぐって、4名の担当者が、日本、アジアそして西洋の歴史や文化か<br />

ら具体的なトピックスを選び、文学、民族学/民俗学、文化論といっ<br />

たさまざまなアプローチで、話題を提供します。受講者のひとりひ<br />

とりが文化とは何かを問い直すきっかけとなるような授業にしたい<br />

と思います。<br />

異文化をいかに表象するか――ゲーテの世界文学構想(山本担当)<br />

ナポレオン戦争による動乱の時期にあった19世紀初頭のヨーロッ<br />

パで、オリエント研究に没頭したドイツの詩人ヨーハン・ヴォルフガ<br />

ング・ゲーテ(1749-1832年)は、14世紀ペルシャの詩人ハーフィズ<br />

のなかに自らを重ね、自分の生き方を模索しました。ナショナリズ<br />

ムの動きが強まるなか、国民文学ではなく世界文学の時代が始まる<br />

と信じたゲーテにとって、異国の文化を研究すればするほど、他者<br />

を知れば知るほど、その境界線はうすれ、融合していきます。東は<br />

西となり、西は東となる――ゲーテ晩年の『西東詩集』(1819年)を<br />

中心に、オクシデントの詩人がオリエントという異文化をどのよう<br />

に受けいれ、どのように表象しようとしたのかを考察します。<br />

日本における「民族学/民俗学」の形成と植民地台湾(佐谷担当)<br />

近代の日本はヨーロッパを文化的な規範として近代化を達成した<br />

が、当時のヨーロッパ文化には「西洋対非西洋」「白人対有色人種」<br />

という形で文化を対比し、前者を圧倒的な優位と考える差別的な視<br />

点が内在していた。このとき、「非西洋」であり「有色人種」の国で<br />

ある日本は、西洋化が差別から逃れる道筋であると同時に、自己否<br />

定にも結びついてしまうというジレンマを抱えていたのである。「和<br />

魂洋才」というレトリックのもとに、なんとなく誤魔化されてきた<br />

このジレンマは、日本と植民地との関係においてより明確に立ち現<br />

れることになる。<br />

日清戦争の結果、日本は台湾を新たな国土とするが、それは「異<br />

文化」を国内に抱え込むことを意味した。台湾は日本の「国内」と<br />

位置づけられると同時に、「外地」として明確な差別の対象となっ<br />

た。このような台湾をめぐる制度や行政の混乱は、日本人のアイデ<br />

ンティティのあり方と深くかかわっている。そのとき、「異文化」を


共通授業科目<br />

研究することを目的としていた人類学(民族学)の研究者たちは、<br />

この台湾をめぐる錯綜した事態にどう向き合ったのだろうか。また、<br />

人類学と密接に関わりつつ成立していく民俗学の研究者は、「日本」<br />

をどのように考えたのだろうか。<br />

近代の日本と台湾の政治/文化における関係を歴史的に辿りつつ、<br />

進歩主義から文化相対主義へという学問潮流の変化の中で、また、<br />

国際連盟の成立と「民族自決」という政治的な動きの中で、日本は<br />

台湾とどう関わり、いかにして自己像を形成したかを問題としたい。<br />

それは、今日につながる世界(とりわけ東アジア諸国)と日本との<br />

関係を考える基礎的な作業となるだろう。<br />

東アジアの祭りと芸能(伊藤担当)<br />

東アジアには古くからの祭りが数多く残っている。祭りは人類の<br />

みが行なう特異な行動であり、そこから発生した芸能とともに文化<br />

の基底を形づくっているものである。本講義では、日本列島・琉球<br />

諸島・韓半島・中国に残る祭りと芸能を具体的に紹介しながら広く<br />

人間文化の基層を探っていく。<br />

『文化』、『翻訳』、『比較』(田代担当)<br />

本講義の科目名には「文化」と言う言葉が含まれています。「文<br />

化」という言葉は現在英語で言うcultureの翻訳語に相当するものと<br />

して定着していますが、その意味範囲は曖昧で、同じくcultureの翻<br />

訳である「教養」、カタカナ語「カルチャー」さらには同義語である<br />

「文明」の意味範囲と重複したり、あるときには対比的に使われたり<br />

しているのが現状だと思います。「文化」という言葉がすでに漢語で<br />

あり、cultureに「文化」という語を当てることはいわば外国語でも<br />

って外国語を翻訳しているということになり、「文化」という一語の<br />

中にさえ、複数の文化の相互干渉が見られるわけです。私の担当分<br />

では、「翻訳」を、単に異言語間の翻訳という字義的な意味にとどま<br />

らず、他の文化や他の文化ジャンルの移入や書き換え、混淆といっ<br />

た広義の文化現象を含むものととらえ、その諸相を各回のトピック<br />

のうちに探ることによって、本講義の科目名には含まれるもうひと<br />

つの言葉「比較」について考えていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布<br />

東アジア宗教文化概論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

仏教入門<br />

【文経法政商医薬】<br />

岡本 一平<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は、東アジア社会に伝播し、今日でも多大な影響を<br />

与えている仏教の基本的な思想を概説することにある。<br />

インドで成立した仏教は、開祖の釈尊(通称ブッダ)の滅後、そ<br />

の教団が多様に展開し、大乗仏教を成立させるに至る。その後、鳩<br />

摩羅什や玄奘などによる漢訳仏典を通じて中国に受容され、「東アジ<br />

ア世界」の中心である中国を介して韓国や日本など同地域全体で受<br />

容されることになる。東アジアという視点からみれば仏教は外来宗<br />

教ということになるが、その外来宗教のもつ「思想」や「習慣・文<br />

化」は東アジアの社会にいかなる影響を与え続けているのだろうか。<br />

このような問いは、経済や政治上の結びつきが相互に高まりつつあ<br />

る現代の東アジア地域の共通性と異質性を理解する上で、重要な視<br />

座を提供している。経済と政治の交流は、必然的に人・物・宗教・<br />

文化の交流へと道を開くことになるからである。今日でも仏教は東<br />

アジアで信仰されている宗教中で大きな比重を占めているため、東<br />

アジアにおける日本の位置を考える上でも重要な示唆を与えるであ<br />

ろう。<br />

本講義では、インドに形成された仏教の特徴を概説し、仏教がそ<br />

もそもいかなる宗教であるかを学ぶ。東アジアにおける仏教の受容<br />

と変容の特色を考察する上で、仏教本来の哲学的特色を理解するこ<br />

とは、その基礎となるからである。(仏教の多様な展開を知る上で、<br />

東アジア宗教文化概論Ⅱも受講されることを推奨する)。<br />

テキスト(教科書):<br />

『仏教入門』袴谷憲昭著 大蔵出版 2004年 ISBN:4-8043-3062-3<br />

50<br />

東アジア宗教文化概論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

仏教と東アジア<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医薬】<br />

岡本 一平<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は、東アジア社会に伝播し、今日でも多大な影響を<br />

与えている仏教の基本的な思想を概説することにある。<br />

インドで成立した仏教は、開祖の釈尊(通称ブッダ)の滅後、そ<br />

の教団が多様に展開し、大乗仏教を成立させるに至る。その後、鳩<br />

摩羅什や玄奘などによる漢訳仏典を通じて中国に受容され、「東アジ<br />

ア世界」の中心である中国を介して韓国や日本など同地域全体で受<br />

容されることになる。東アジアという視点からみれば仏教は外来宗<br />

教ということになるが、その外来宗教のもつ「思想」や「習慣・文<br />

化」は東アジアの社会にいかなる影響を与え続けているのだろうか。<br />

このような問いは、経済や政治上の結びつきが相互に高まりつつあ<br />

る現代の東アジア地域の共通性と異質性を理解する上で、重要な視<br />

座を提供している。経済と政治の交流は、必然的に人・物・宗教・<br />

文化の交流へと道を開くことになるからである。今日でも仏教は東<br />

アジアで信仰されている宗教中で大きな比重を占めているため、東<br />

アジアにおける日本の位置を考える上でも重要な示唆を与えるであ<br />

ろう。<br />

本講義では、中国の仏教思想を中心として、東アジア全般の仏教<br />

の特徴を概説する。近代以前の東アジア世界は、漢字、律令、儒教、<br />

漢訳仏教を共有しているので、この地域の共通性と異質性を理解す<br />

る上で、仏教の知識は不欠なものである。(仏教の基礎を知る上で、<br />

東アジア宗教文化概論Ⅰも受講されることを推奨する)。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布プリントを使います。ただし、参考書中、袴谷憲昭『仏教入門』<br />

の購入を推奨する(必須ではない)。<br />

東アジア宗教文化概論Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

中国の伝統思想-儒教を中心に<br />

授業科目の内容:<br />

東アジア宗教文化概論Ⅲ 講義要項<br />

加藤 千恵<br />

中国思想の三本柱(三教)と呼ばれる儒教・仏教・道教のうち、<br />

儒教を中心に講義する。<br />

儒教・道教の思想は、春秋・戦国時代に花開いた諸子百家の思想<br />

に起源し、あるいは王朝の統治理念として、あるいは人の処世訓と<br />

して、後世に多大な影響を与えた。またそれらの思想は、地域の中<br />

心たる中国から韓国・日本などに伝播し、文化・社会に多大な影響<br />

を与えるとともに、東アジア地域に共通する文化・教養的基盤とい<br />

うべきものを形成している。現在でも、地域の社会経済的な交流が<br />

ますます盛んになり、東アジア共同体構想が提唱される中、地域の<br />

紐帯としての中国思想文化への注目が高まっている。一方、日本・<br />

韓国などでは中国思想の受容の過程で、取捨選択や独自の解釈が行<br />

われたため、国や地域による認識の相違も存在している。こうした<br />

ことから、中国の古代思想および、そこから発展した儒教・道教の<br />

特色を理解し、またそれが後世どのように進展したか、また東アジ<br />

ア各地域での受容の過程でいかに変容したかを学ぶことは、東アジ<br />

ア地域ひいては日本の文化・社会・政治を理解する上で、不可欠で<br />

あるといえよう。<br />

かかる認識に立ち、本講義では、儒教・道教の源流である、春秋・<br />

戦国時代の思想家たちの知恵及びそこに見られる倫理観、陰陽五行<br />

や風水思想等の宇宙観を見ていく。授業は通史的に思想の展開を追<br />

う方式をとらず、毎回具体的テーマを設定して説明していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布する。<br />

東アジア宗教文化概論Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

中国の不老長生思想-道教を中心に<br />

授業科目の内容:<br />

東アジア宗教文化概論Ⅳ 講義要項<br />

加藤 千恵


中国に脈々と受け継がれてきた「知」がいったいどういうもので<br />

あるのかを、長生思想という観点から考察し、その根底にある生命<br />

観や世界観について理解を深めることを目標とする。<br />

本講義では、古代思想に見られる死生観、気や陰陽五行の宇宙観<br />

などが、後の道教の展開の中で、どのように応用されていったのか<br />

を見ていく。このため、東アジア宗教文化概論Ⅲを併せて受講して<br />

いることが望ましい。授業は通史的に思想の展開を追う方式をとら<br />

ず、神仙への憧れ、「壺中天」の概念、修行者の食・性・呼吸、宗教<br />

と科学のあいだ、体内における煉丹術等の具体的テーマを設定して<br />

説明していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

『不老不死の身体-道教と「胎」の思想』加藤千恵著 大修館書店<br />

2002年<br />

人の尊厳 2 単位(秋学期)<br />

社会と人権<br />

【文経法政商医薬】<br />

【文経法政商医】<br />

安藤 寿康<br />

関場 武<br />

渡辺 秀樹<br />

授業科目の内容:<br />

国内外の情勢を眺めたとき、今日ほど人の尊厳の基盤が危機に瀕<br />

している時代はない。国際情勢においては民族間の葛藤が、国内に<br />

おいては少年犯罪、同和問題、性差別、児童虐待、さまざまなハラ<br />

スメントや、いじめなどの諸問題が、また科学の領域では遺伝子情<br />

報や生命操作に絡む倫理的危機が、そしてわが心のうちには自分自<br />

身の尊厳を見いだすことができずにさまよう一人一人の精神的・思<br />

想的危機がある。これらは一見別々の問題のようでありながら、実<br />

は互いに連動しあっている。この講義は単なる「知識を得る」ため<br />

の授業ではない。これら多様な問題に自ら立ち向かっておられるさ<br />

まざまな分野の専門家に毎回登場いただき、自らの経験や問題状況<br />

を語っていただく。それを受けて、学生諸君には、これらの諸問題<br />

を考え、さらには自らをふり返り自分自身の考え方や生き方を問い<br />

直すきっかけをつかんでほしい。それが、この講義の目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

表象文化論a 2 単位(春学期)<br />

表象文化論b 2 単位(秋学期)<br />

表象文化論 4 単位(通年)<br />

人形、ソーシャル・ムーヴィ、透明人間・幽霊・宇宙人、写真<br />

セット履修<br />

授業科目の内容:<br />

「人形と身体」(新島進)<br />

コーディネーター 林 栄美子<br />

坂尻 昌平<br />

杉原 賢彦<br />

新島 進<br />

人形(人の形をしたモノ)に演じさせる、人形を撮るとはどうい<br />

うことなのだろう? アニメショーンもつきつめれば人形映画だ。<br />

なぜ人間の俳優ではなく人形なのか? それには人間の「身体」認<br />

識が深く関わっている。押井守「イノセンス」とその人形論を足が<br />

かりに、人形の表象について実際の映像作品(古典的作品からポッ<br />

プカルチャーまで)を観ながら考えてみる。また、それら作品の原<br />

作についても触れる。<br />

「ソーシャル・ムーヴィ時代を見まわる」(杉原賢彦)<br />

昨年度までのミュージカルをひとまずおき、今年は今日的な問題<br />

をみてゆきたいと考えている。ソーシャル・ネットワーク時代の映<br />

像とは、いかなるものなのか。それがお題だ。<br />

「映画的表象の臨界領域:透明人間・幽霊・宇宙人を巡って」(坂尻<br />

昌平)<br />

CG合成映像全盛の現在、映画には表象できぬものなどないかのよ<br />

うな楽天性が蔓延している。しかし、映像生成技術の高度な達成と<br />

51<br />

は別次元に映画的表象の臨界が存在する。映像の多幸症的万能性は、<br />

その不能性と近接している。例えば、映画は「透明人間」「幽霊」「宇<br />

宙人」といった厄介な存在を好んでその主題としたが、実際、具体<br />

的にはどのように表象してきたのだろうか。かかる存在を巡る映像<br />

や音声を繊細に考察することで、既知でありながらも未知であった<br />

映画の未聞の相貌が垣間見えるはずだ。<br />

「写真について」(林栄美子)<br />

19世紀前半に写真が誕生したことにより、人間ははじめて「映像」<br />

を手にした。人間の長い歴史の中ではつい最近のことと言える。そ<br />

れでも短い間に映像は我々の周りに氾濫し、いつのまにか人間を変<br />

え、今では映像が存在しなかった時代の世界を想像することさえ難<br />

しくなっている。写真を初めとする映像は、人間に何をもたらした<br />

のか。写真を撮ることが極めて日常的な行動になっている今、改め<br />

て、写真とは何だろう?と考えてみよう。<br />

テキスト(教科書):<br />

(新島進)とくに指定しない。講義時に資料等を配布。<br />

(杉原賢彦)とくに指定しない。講義時に資料等を配布。<br />

(坂尻昌平)とくに指定しない。<br />

(林栄美子)とくに指定しない。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

西洋建築史概説(古代~中世)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

金山 弘昌<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパの建築の歴史を理解することを目的に、各時代各地域<br />

を代表する建築について、おもに「様式(スタイル)」と「ビルディ<br />

ングタイプ(建築類型)」という観点から概説します。本講義では、<br />

古代ギリシアから中世ロマネスクまでを紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

西洋建築史概説(中世〜近代)<br />

金山 弘昌<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパの建築とその歴史を理解することを目的に、各時代各<br />

地域を代表する建築について、おもに「様式(スタイル)」と「ビル<br />

ディングタイプ(建築類型)」の観点から概説します。本講義では、<br />

中世ゴシックからルネサンスとバロックを経て、18世紀までの建築<br />

を紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

スペイン美術<br />

木下 亮<br />

授業科目の内容:<br />

16世紀から19世紀初頭までのスペインの美術を、エル・グレコ、<br />

ベラスケス、ゴヤを中心に概観するとともに、彼らの作品を例に挙<br />

げながら、対抗宗教改革期のキリスト教美術や絶対王政における宮<br />

廷肖像と宮殿装飾についても具体的に考察します。さらにスペイン<br />

と他のヨーロッパ諸国との美術における影響関係についてもふれま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

スペイン近現代美術<br />

共通授業科目<br />

木下 亮<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀半ばから20世紀末までのスペイン美術について、ガウディ、<br />

ピカソ、ダリを中心に概説し、あわせてフランコ時代後半から今日<br />

にいたる現代美術の展開について考察します。さらにスペインの現


共通授業科目<br />

代美術に影響を与えた他の欧米諸国の前衛芸術についても紹介して<br />

いきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

20世紀の美術 (印象派からフォーヴィスムまでーマティスを中<br />

心に)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀後半から20世紀にかけて美術の講義です。知的なアプロー<br />

チによって美術作品のなかに込められた作家の主張を正確に理解す<br />

ることを目的とします。<br />

内容としては、印象派、後期印象派、フォーヴ、特にマティスの作<br />

品を中心に説明します。<br />

この講義では近代美術を見る上での基本的な知識の習得を目的とし<br />

ますので、ある程度作品や語句を暗記することが求められます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

20 世紀の美術(ピカソとキュビスムを中心に)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

近代美術史の講義です。知的なアプローチによって美術作品のな<br />

かに込められた作家の主張を正確に理解することを目的とします。<br />

内容としては、ピカソの作品を中心にキュビスムなどについて考<br />

えます。<br />

この講義では近・現代美術を見る上での基本的な知識の習得を目<br />

的としますので、ある程度作品や年代、語句を暗記することが求め<br />

られます。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本の仏教美術<br />

(平安時代後期から江戸時代)<br />

塩澤 寛樹<br />

授業科目の内容:<br />

美術史を総合的に理解するには、建築、彫刻、絵画、工芸などの<br />

造形芸術各ジャンルにわたって知ることが理想ですが、限られた時<br />

間の中でこれらを各時代にわたって網羅的に取り上げることは困難<br />

です。<br />

そこで本講は、日本美術の中でも主要なジャンルである仏教美術<br />

を学習の中心に据え、その中でも古代から近世に至るまで連綿と流<br />

れを追うことが可能で、かつ各時代を通じて豊富な作例に恵まれて<br />

いる仏教彫刻史を中心にして通史的に日本美術史をたどり、それを<br />

通して日本美術の特質の一端を理解することを目指しますが、ここ<br />

ではそのうちの平安時代後期から江戸時代までを扱います。<br />

また、美術史は背景としてその当時の政治・経済状況や宗教事情<br />

などとも密接にかかわっており、こうした周辺分野についても触れ<br />

ながら幅広い視点での把握を目指します。<br />

講義では、なるべく多くの画像を写し、視覚的な理解に努める予<br />

定です。<br />

なお、本講は「美術I―日本の仏教美術(飛鳥時代から平安時代前<br />

期)」と併せて通史的に構成される内容の半期分に当たります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。ただし、授業計画に即して項目ごとに、プリ<br />

ントを配布します。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本の仏教美術<br />

(飛鳥時代から平安時代前期)<br />

塩澤 寛樹<br />

授業科目の内容:<br />

美術史を総合的に理解するには、建築、彫刻、絵画、工芸などの<br />

造形芸術各ジャンルにわたって知ることが理想ですが、限られた時<br />

52<br />

間の中でこれらを各時代にわたって網羅的に取り上げることは困難<br />

です。<br />

そこで本講は、日本美術の中でも主要なジャンルである仏教美術<br />

を学習の中心に据え、その中でも古代から近世に至るまで連綿と流<br />

れを追うことが可能で、かつ各時代を通じて豊富な作例に恵まれて<br />

いる仏教彫刻史を中心にして通史的に日本美術史をたどり、それを<br />

通して日本美術の特質の一端を理解することを目指しますが、ここ<br />

ではそのうちの飛鳥時代から平安時代前期までを扱います。<br />

また、美術史は背景としてその当時の政治・経済状況や宗教事情<br />

などとも密接にかかわっており、こうした周辺分野についても触れ<br />

ながら幅広い視点での把握を目指します。<br />

講義では、なるべく多くの画像を写し、視覚的な理解に努める予<br />

定です。<br />

なお、本講は「美術II―平安時代後期から江戸時代」と併せて通<br />

史的に構成される内容の半期分に当たります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。ただし、授業計画に即して項目ごとに、プリ<br />

ントを配布します。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

イギリス美術:絵地図から産業革命の風景まで<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

杉村 浩哉<br />

授業科目の内容:<br />

人間が自然とかかわる中から生まれてきたイギリス美術の歴史に関<br />

する講義です。美術I(春学期)では中世の絵地図から産業革命の風<br />

景までを概観します。個々の芸術家とその作品を歴史的、社会的文<br />

脈の中でとらえること、また広く美術一般についての関心を深める<br />

ことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。授業時に資料を配布します。<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

イギリス美術:19 世紀の風景画家から現代のアーティストまで<br />

【文経法政商医理薬】<br />

杉村 浩哉<br />

授業科目の内容:<br />

人間が自然とかかわる中から生まれてきたイギリス美術の歴史に関<br />

する講義です。美術II(秋学期)ではターナー、コンスタブルをは<br />

じめとする19世紀の画家について概観し、20世紀から今日に至る多<br />

様な展開についても触れていきます。個々の芸術家とその作品を歴<br />

史的、社会的文脈の中でとらえること、また広く美術一般について<br />

の関心を深めることを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。授業時に資料を配布します。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

19 世紀西洋美術史概説(前期)<br />

冨田 章<br />

授業科目の内容:<br />

西欧の19世紀は、社会構造が大きく変化した時代であった。美術<br />

の世界にもその影響は及んでいる。美術が広い階層に受け入れられ<br />

るようになり、その結果として受容層の多様な趣味が制作側の意識<br />

にも反映されるようになった。このことは具体的には描かれる主題<br />

の変化という形でまずあらわれたが、これは歴史画を最も価値ある<br />

ものとするアカデミスムとの軋轢を生んだ。そして、この小さな変<br />

化は、やがてモダン・アートという大きな物語へと展開していくこと<br />

になる。本講義では、以上のようなことを踏まえて、19世紀前半の<br />

西洋美術史をフランス美術を中心に概観する。「美術II」とあわせて<br />

受講することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に定めない。


美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

19 世紀西洋美術史概説(後期)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

冨田 章<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀に美術の受容層が変化したことは、美術の主題の変化だけ<br />

ではなく、アカデミーを含む美術の体制にも変革を迫ることとなっ<br />

た。一方で科学技術の発展や産業構造の変革は人々の生活を一変さ<br />

せ、美術の手法にも変化をもたらした。そして、個人と個性を尊重<br />

する傾向が強まっていったことが、こうした変化を促進することに<br />

なった。本講義では、以上のようなことを踏まえて、19世紀後半の<br />

西洋美術史をフランス美術を中心に概観する。「美術I」とあわせて<br />

受講することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に定めない。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

江戸期の浮世絵と、高貴なパトロンたち<br />

内藤 正人<br />

授業科目の内容:<br />

江戸時代に花開いた風俗画の一種である浮世絵。庶民の芸術とし<br />

て喧伝される浮世絵だが、現実には封建社会の貴人である天皇や公<br />

家、あるいは将軍・大名といった、庶民にあらざる高貴な階層に属<br />

する人々も、ときにそれらを所有し、あるいは鑑賞を加えた事実が<br />

しだいに明らかとなっている。<br />

この講義では、江戸時代の浮世絵の概説をおこなったうえで、ま<br />

だまだ一般には認知されていない浮世絵と貴人のつながりを、作品<br />

や史・資料から具体的に裏付けていく。一般常識レヴェルの歴史の<br />

勉強では学べない、江戸期浮世絵の多面性や魅力を、美術の歴史を<br />

考える立場から探っていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『浮世絵再発見―大名たちが愛でた逸品・絶品』内藤正人著 小<br />

学館 2005年 ISBN-13: 978-4093875899<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本美術の味わい方<br />

林 温<br />

授業科目の内容:<br />

日本美術の鑑賞法と美術史的な視点について講義します。宗教や<br />

思想、感情や想像、現実あるいは仮想の出来事、こういったものは<br />

文字だけで記録され伝えられているのではありません。造形作品も<br />

また、それらを記録し伝えているのです。文字は学ばなければ意味<br />

もわからず、およそ役に立ちません。造形作品も同様です。ところ<br />

が、優れた美術品は「学ばなくとも」だれにでもわかるものだ、と<br />

誤解しているひとが少なくないようです。特に、現代では平安時代<br />

や室町時代の文学や思想を記した古文は、ほとんど外国語に近い難<br />

しいことばであり、勉強しなければ読解できないでしょう。美術作<br />

品も同様です。奈良時代の仏像や平安時代の絵画を鑑賞するには、<br />

基礎的な学習が必要なのです。「日本画はわからない」という前に、<br />

まずは日本画の「読み方」を学んでください。<br />

本講では日本美術初心者に、日本美術の基本的な読み方を伝授し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本絵画史<br />

樋口 一貴<br />

授業科目の内容:<br />

室町時代より桃山時代までの日本絵画の歴史を概観します。日本<br />

美術史の入門として、毎回一つのジャンルないし一人の画家とその<br />

作品をとりあげて、近世絵画へといたる変遷を考えます。ただし、<br />

話題を絵画に限定するのではなく、これに関連する諸分野(工芸・<br />

書など)についても適宜紹介してゆきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

53<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本絵画史<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

樋口 一貴<br />

授業科目の内容:<br />

江戸時代の日本絵画の歴史を概観します。日本美術史の入門とし<br />

て、毎回一つのジャンルないし一人の画家とその作品をとりあげて、<br />

江戸時代絵画の変遷を考えます。ただし、話題を絵画に限定するの<br />

ではなく、これに関連する諸分野(工芸・書など)についても適宜<br />

紹介してゆきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本美術の「かたち」と「こころ」<br />

日野原 健司<br />

授業科目の内容:<br />

何百年以上も前に生きていた人たちと全く同じものを見ていると<br />

いうこと。長い歴史の隔たりを一瞬にして消し去り、身近なものへ<br />

と感じさせてしまう圧倒的な力を、彫刻や絵画、工芸や建築などの<br />

「かたち」は持っている。<br />

この講義では、日本の歴史の中で生み出されたさまざまな美術品<br />

や造形物の「かたち」に着目し、当時の歴史的背景も視野に入れな<br />

がら、その「かたち」に込められた「こころ」、すなわち、日本人の<br />

美的感覚や作品の味わいについて紐解いていく。飛鳥時代から安土<br />

桃山時代まで、時代の流れに沿って、幅広いジャンルの作品を紹介<br />

する。<br />

和の文化について関心はあるものの今まで接する機会のなかった<br />

学生たちに、日本美術を知るための入門としてもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

美術Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本美術の「かたち」と「こころ」<br />

日野原 健司<br />

授業科目の内容:<br />

何百年以上も前に生きていた人たちと全く同じものを見ていると<br />

いうこと。長い歴史の隔たりを一瞬にして消し去り、身近なものへ<br />

と感じさせてしまう圧倒的な力を、彫刻や絵画、工芸や建築などの<br />

「かたち」は持っている。<br />

この講義では、日本の歴史の中で生み出されたさまざまな美術品<br />

や造形物の「かたち」に着目し、当時の歴史的背景も視野に入れな<br />

がら、その「かたち」に込められた「こころ」、すなわち、日本人の<br />

美的感覚や作品の味わいについて紐解いていく。江戸時代から現代<br />

まで、時代の流れに沿って、幅広いジャンルの作品を紹介する。<br />

和の文化について関心はあるものの今まで接する機会のなかった<br />

学生たちに、日本美術を知るための入門としてもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

美術Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

スペイン語圏と日本の美術交流史<br />

共通授業科目<br />

松田 健児<br />

授業科目の内容:<br />

スペイン美術を軸にして他のヨーロッパ諸国や日本、メキシコも視<br />

野に入れながら、視覚表現の伝播、普及、変容の形態を論じる。ま<br />

た、美術やそれにまつわる知識を文化資本の一部と捉え、それが社<br />

会のなかでどう機能していくのかを検討しながら、イメージの生産・<br />

分析・操作の枠組みを学ぶことを目的とする。概説の授業ではない<br />

ため、時代を追って講義することよりも、美術が経済やナショナリ<br />

ズム、宗教といかに結びついているのかという問いの方に主な焦点<br />

を当てる。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに使用しない。


共通授業科目<br />

物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

ミクロの世界と量子力学<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

青木 健一郎<br />

授業科目の内容:<br />

原子論はギリシア時代からありましたが、原子の実在を確かめ、<br />

その構造を解明したのは20 世紀の物理学の大きな功績です。この講<br />

義では、ミクロの視点から物のふるまいを考えます。それに必要な<br />

量子力学的な考え方について説明し、原子の構造を理解します。量<br />

子力学は奥深いおもしろい分野です。近年も量子コンピューターな<br />

どの分野で発展し続けていて、このような面も講義で扱います。原<br />

子論のミクロを突き詰める考え方は現在も素粒子物理や超弦理論へ<br />

と受け継がれています。これらの分野の最先端の展開についても解<br />

説します。原子論的な視点は、ブラック-ショールズ理論におけるデ<br />

リバティブの価値評価など経済物理にも応用されており、これにつ<br />

いても扱います。<br />

実験においては、実験から結果をどのように導くかを体験し、自<br />

然科学における「事実」とは何かを実感できると思います。また、<br />

自分で実験を行い結果を得るのは楽しいと思います。実験の前には<br />

その内容と日常経験する現象と結び付きや、講義の内容との関連に<br />

ついて解説します。<br />

物理学の本質は「なぜ」という問題に答えるところだと思います。<br />

理屈だけではなく、その理論の実証的根拠を実験も通じて理解する<br />

ことを重視しながら講義を進めます。概算を適宜用い、定性的な理<br />

解だけではなく半定量的にも内容を把握します。<br />

テキスト(教科書):<br />

実験の教科書:『物理の実験I』<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

講義の教科書: 特に指定しません。<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

宇宙物理と相対性理論<br />

青木 健一郎<br />

授業科目の内容:<br />

人類の宇宙に対する強い興味は古代からのものですが、宇宙の理<br />

解は20世紀にもっとも大きく変わったものの一つです。19世紀には<br />

銀河の存在さえも確立されていませんでした。講義では、現在の宇<br />

宙像をその根拠となる観測の持つ意味とともに理解することを目的<br />

とします。宇宙はどのように変化してきたのか?星の構造、そして<br />

ブラックホールは何なのか?といったテーマを扱います。<br />

相対性理論は20世紀初頭にアインシュタインの作った理論です。<br />

一方、相対性は自然な考え方であり数百年前からあったともいえま<br />

す。講義では相対性の考え方を中心にアインシュタインの相対性理<br />

論を解説します。相対性理論は初めはわからないかも知れませんが、<br />

素直に考えれば誰でも理解できると信じています。理解すれば自然<br />

に感じられるでしょう。相対性理論は重力レンズやブラックホール<br />

の理解には不可欠です。相対性理論が様々な現象にどのように反映<br />

されているかも説明します。<br />

実験の前にはその内容と日常経験する現象と結び付きや、講義の<br />

内容との関連について解説します。<br />

物理学の本質は「なぜ」という問題に答えるところだと思います。<br />

理屈だけではなく、その理論の実証的根拠を実験も通じて理解する<br />

ことを重視しながら講義を進めます。概算を適宜用い、定性的な理<br />

解だけではなく半定量的にも内容を把握します。<br />

テキスト(教科書):<br />

実験の教科書:『物理の実験 II』<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

講義の教科書: 特に指定しません。<br />

物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

身の回りの物理学<br />

太田 和俊<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅰ(実験を含む)では、隔週で講義と実験を交互に行いま<br />

す。<br />

物理学は、身近な現象に目を向け、そこに自然界の本質を見出す<br />

学問です。自然の仕組みを知れば、科学的な思考力に基づいて我々<br />

の「世界」を論理的に理解することができるようになります。<br />

54<br />

講義では、身の回りにある物や現象がどのように物理学と関わっ<br />

ているのかについて学習します。我々の生活でなじみの深い物事を<br />

科学的な視点からもう一度眺めてみましょう。<br />

実験では、指定の教科書「物理の実験Ⅰ」に基づいて、毎回違う<br />

テーマの基礎的な実験を自分たちの手で2人1組で行っていきます。<br />

なお、講義・実験ともに高校までの物理・数学の知識や、物理実<br />

験の経験は仮定しません。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義: 特に指定しません<br />

実験:「物理の実験Ⅰ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

見えない世界の物理学<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

太田 和俊<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅱ(実験を含む)は、物理学Ⅰに引き続き、隔週で講義と<br />

実験を交互に行います。(授業の計画は講義の計画です。) 物理学Ⅰ<br />

と同様、高校までの物理・数学の知識や、実験の経験は仮定しませ<br />

ん。<br />

20世紀に入り、我々が日常とても体験できないような世界の事が、<br />

科学技術の発展と実験や観測の工夫によって徐々に明らかになって<br />

きました。講義ではミクロの世界や宇宙の事に関して現代の物理学<br />

でどこまでわかってきたのか、どのような事がまだわからないのか<br />

について紹介していきます。<br />

実験では、指定の教科書「物理の実験Ⅱ」に基づいて、毎回違う<br />

テーマの基礎的な実験を2人1組で行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:特に指定しません<br />

実験:「物理の実験Ⅱ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

物理学の考え方<br />

須山 輝明<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅰ(実験を含む)では、隔週で講義と実験を交互に行います。<br />

物理学は様々な自然現象を単純な法則に基づいて論理的に理解する<br />

学問です。たくさんの現象が驚くほどシンプルにかつ美しく説明で<br />

き、ある種の感動が得られるのが物理学の醍醐味です。この授業で<br />

は、古典的力学・電磁気学・熱力学に基づいて、物理学でいかに自<br />

然現象を理解できるかを解説していきます。実験では、指定の教科<br />

書「物理の実験Ⅰ」に基づいて、毎回違うテーマの基礎的な実験を<br />

二人一組で行います。なお、高校までの物理・数学の知識や、物理<br />

実験の経験は仮定しません。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義: 特に指定しません<br />

実験:「物理の実験Ⅰ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

現代物理学<br />

須山 輝明<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅱ(実験を含む)は、物理学Ⅰに引き続き、隔週で講義と実<br />

験を交互に行います。物理学Ⅰと同様、高校までの物理・数学の知<br />

識や、実験の経験は仮定しません。<br />

物理学Iでは古典的な物理学を取り扱いましたが、IIでは20世紀前<br />

半に確立した量子力学に焦点をあて、それに関連する事柄を扱って<br />

いきます。ミクロの世界では、にわかには信じがたい物理法則が成<br />

り立っており、それゆえ常識に反するような物理現象も起こります。<br />

この世が非常に不思議なものの上に成り立っていることを解説して<br />

いきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:特に指定しません<br />

実験:「物理の実験Ⅱ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編


物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

身の回りの物理<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

小林 宏充<br />

授業科目の内容:<br />

皆さんは身の回りで起こっている現象の裏に潜む物理法則に興味<br />

はないでしょうか?例えば、昼間の空は青いが、夕暮れには空が赤<br />

くなるのはなぜでしょう。これは、光の散乱に関する法則から説明<br />

されます。飛行機が飛ぶのはなぜか。これは、カーブボールが曲が<br />

るのと同じ物理法則で説明できます。電子レンジを使うと冷めた料<br />

理が温められるのはなぜか。これは、テレビやラジオさらには携帯<br />

電話などで使われている電磁波が関係しています。このように講義<br />

では、身の回りの物理現象を取り上げ、その現象はどのような物理<br />

法則に支配されているかを理解してもらうことを目標とします。<br />

本授業では、講義と実験を隔週で行います。実験は、「物理の実験<br />

I」のテキストに従って、毎回異なるテーマについて二人一組で行い<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:講義ノートをwebサイトからダウンロードできるようにし<br />

ます。<br />

実験:『物理の実験I』<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

オムニバス現代物理<br />

小林 宏充<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀以降の物理学は、細分化され、それぞれの分野で大きな発<br />

見・進展がありました。講義では、これらを毎回異なるテーマでオ<br />

ムニバス的に紹介します。自然現象に潜む物理法則を見つけ出し、<br />

その法則を科学技術に応用してきた偉大な科学者たちの功績を理解<br />

してもらうことを目標とします。<br />

本授業では、講義と実験を隔週で行います。実験は、「物理の実験<br />

II」のテキストに従って、毎回異なるテーマについて二人一組で行<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:講義ノートをwebサイトからダウンロードできるようにし<br />

ます。<br />

実験:『物理の実験II』<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

素朴な疑問に答える物理学<br />

下村 裕<br />

授業科目の内容:<br />

実験と講義を隔週におこなう授業です。素朴な疑問の重要性と物<br />

理学的なものの見方を学ぶことが目標です。実験は、テキスト「物<br />

理の実験I」にある様々なテーマを二人一組で行います。講義では、<br />

誰もがいだく素朴な疑問に対して物理学がどのように答えるのかを<br />

解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『物理の実験I』<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

相対性理論入門<br />

下村 裕<br />

授業科目の内容:<br />

実験と講義を隔週におこなう授業です。素朴な疑問の重要性と物<br />

理学的なものの見方を学ぶことが目標です。実験は、テキスト「物<br />

理の実験II」にある様々なテーマを二人一組で行います。講義では、<br />

物理学でもっとも美しい理論だといわれる相対性理論を、数式や専<br />

門用語にできる限り頼らず解説します。アインシュタインによって<br />

作り上げられたこの理論は、単純な原理から時間と空間に対する我<br />

々の常識を覆します。たとえば「動くものは、長さが縮み、時間の<br />

進みかたが遅くなり、質量が増える」などは信じがたい事実です。<br />

ビデオ等も援用して、相対性理論の考え方を理解し、その描く不思<br />

議な世界(宇宙)を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『物理の実験II』 <strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

55<br />

『「相対性理論」を楽しむ本』佐藤勝彦監修 PHP文庫 1998年<br />

ISBN:978-4569572161<br />

物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

地球と環境の物理<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

杉本 憲彦<br />

授業科目の内容:<br />

実験と講義を隔週で交互に行います。物理学的な見方や考え方を<br />

学ぶことが目標です。実験では、「物理の実験I」のテキストに従っ<br />

て、毎回異なるテーマを二人一組で行います。講義では、地球上で<br />

おこる様々な自然現象を、物理学的な視点で解説します。地球は核・<br />

マントル・地核・大気・海洋からなる巨大なシステムであり、それ<br />

らが引き起こすさまざまな変動によって、地球環境の変化が引き起<br />

こされます。我々にとって身近な、地震や火山活動、オーロラ、台<br />

風や竜巻、津波といった自然現象が、どのような物理法則によって<br />

もたらされるのか、正しく理解できる力を身につけましょう。また、<br />

地球温暖化等の地球環境問題に関する、最近の話題も盛り込みます。<br />

講義を通じて、今後の地球と人間活動のあり方についても、一緒に<br />

考えましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:講義スライド(WEB上に掲示)及び講義ノート(毎回配布)。<br />

実験:『物理の実験I』<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

気象の物理<br />

杉本 憲彦<br />

授業科目の内容:<br />

実験と講義を隔週で交互に行います。物理学的な見方や考え方を<br />

学ぶことが目標です。実験では、「物理の実験II」のテキストに従っ<br />

て、毎回異なるテーマを二人一組で行います。講義では、地球の自<br />

然現象の中の、特に大気現象(気象)に着目します。気象の特徴は、<br />

(1)日々の天気に関わる雲や雨の発生、前線・低気圧の発達から、(2)<br />

冷夏や暖冬などの季節の変動に関わるモンスーンやエルニーニョ、<br />

また(3)地球温暖化やオゾンホールなどの長期の気候変動まで、その<br />

現象の時間・空間スケールが多様な点にあります。また、竜巻や集<br />

中豪雨・豪雪、台風など、様々な自然災害をもたらす点も重要です。<br />

本講義は、これらの身近で多様な気象を、物理学的な視点で解説し<br />

ます。現象の本質を正しく理解できる力をつけましょう。また、気<br />

象分野における地球環境問題にも着目し、現在の状況と今後の対策<br />

についても議論したいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:講義スライド(WEB上に掲示)及び講義ノート(毎回配布)。<br />

実験:『物理の実験II』<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

物理の考え方<br />

共通授業科目<br />

多田 司<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅰ(実験を含む)では、隔週で講義と実験を交互に行います。<br />

物理学は物事の本質を如何に効率よく理解するか、について先人が<br />

多大な努力を払って作り上げてきた学問です。現象をどのような方<br />

程式にまとめればもっとも容易にその本質を理解できるか、という<br />

ことが追求されてきた結果、極めて実用的で役に立つ考え方の宝庫<br />

であるとともに、研ぎ澄まされた美しさを持つのが物理学です。講<br />

義では、そのような物理学の世界を身近な現象を題材に取って、物<br />

理の考え方を学んでいきます。実験では、指定の教科書「物理の実<br />

験Ⅰ」に基づいて、毎回違うテーマの基礎的な実験を行います。な<br />

お、高校での物理の履修や、物理実験の経験は仮定しません。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義: 特に指定しません<br />

実験:「物理の実験Ⅰ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編


共通授業科目<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

物理の広がりと深まり<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

【文経法政商】<br />

多田 司<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅱ(実験を含む)では、物理学Ⅰに引き続き、隔週で講義と<br />

実験を交互に行います。講義では、身近に起こる現象の物理を対象<br />

としてきた物理学Ⅰからさらに進んだテーマを取り上げます。光の<br />

速さに近い物体の運動やこの宇宙のような大きさを対象とする相対<br />

性理論、物質を細かく分割して行きつく先のミクロの世界を扱う量<br />

子力学を解説します。最後に研究の最前線からの話題を紹介する予<br />

定です。物理学Ⅰと同様、高校までの物理の履修や、物理実験の経<br />

験は仮定しません。実験では、指定の教科書「物理の実験Ⅱ」に基<br />

づいて、毎回違うテーマでやや進んだ実験を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:特に指定しません。<br />

実験:「物理の実験Ⅱ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅰ(実験を含む) 3 単位(春学期)<br />

身の回りにある自然現象の本質へ<br />

松浦 壮<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅰ(実験を含む)では、隔週で講義と実験を交互に行いま<br />

す。<br />

物理学は、身近な現象に目を向け、そこに自然界の本質を見出す<br />

学問です。例えば、「なぜ我々は物に触れるのだろう?」こんな素朴<br />

な疑問の裏にすら、ミクロな世界の単純で美しい構造が隠されてい<br />

ます。物理学Ⅰの講義では、古典力学、電磁気学、熱・統計力学を<br />

キーワードに、身の回りにある物理現象がいかに単純な原理から説<br />

明出来るか、そして、我々の常識を形作る自然観の中に、いかに多<br />

くの物理学が息づいているかを解説していきます。<br />

実験では、指定の教科書「物理の実験Ⅰ」に基づいて、「モンテカ<br />

ルロ法」、「重力加速度の測定」、「音速の測定」、「電子の質量と電荷<br />

の比」、「光速の直接測定」、「電気抵抗の温度変化」、「ブラウン運動<br />

と原子の実在」の中から毎回違うテーマの基礎的な実験を二人一組<br />

で行う予定です。なお、高校までの物理・数学の知識や、物理実験<br />

の経験は仮定しません。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義: 特に指定しません<br />

実験:「物理の実験Ⅰ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

物理学Ⅱ(実験を含む) 3 単位(秋学期)<br />

相対性理論と量子論~新時代の世界観~<br />

松浦 壮<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Ⅱ(実験を含む)は、物理学Ⅰに引き続き、隔週で講義と<br />

実験を交互に行います。物理学Ⅰと同様、高校までの物理・数学の<br />

知識や、実験の経験は仮定しません。<br />

20世紀に入り、観測の精度が上がるにつれ、それまでの物理学で<br />

は説明の出来ない現象が次々に観測されるようになりました。それ<br />

に伴って構築された相対性理論・量子力学は、我々の世界観を一変<br />

させます。時間と空間はもはや分けて考えることは出来ず、また、<br />

物質はその存在自体が常に揺らいでいます。講義では、相対性理論<br />

による時間・空間像、そして、量子力学によって明らかになった、<br />

ミクロな世界の驚くべき物質像について解説します。<br />

実験では、指定の教科書「物理の実験Ⅱ」に基づいて、「分子の大<br />

きさとアボガドロ数」、「連成振子」、「光と電子」、「光の干渉」、「素<br />

電荷の測定」、「量子力学と原子のスペクトル」、「音階とドップラー<br />

効果」の中から、毎回違うテーマの実験を二人一組で行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義:特に指定しません<br />

実験:「物理の実験Ⅱ」<strong>慶應義塾大学</strong>日吉物理学教室編<br />

56<br />

フランス事情Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

権力・反抗・自由<br />

【文経法政商薬】<br />

コミネッティ, フィリップ<br />

後平 隆<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は春、秋毎に独立した内容でありながら、一年を通して相互<br />

に関連性を持つものです。フランス語学習者を主たる対象として、<br />

フランスやヨーロッパに対する関心を高めるとともに、ものごとを<br />

歴史的に見る考え方を養うのを目的とします。二人の担当者が交代<br />

で講義を受け持ちますが、自らが教壇に立たない日でも聴講します。<br />

また学期の半ばと最後に質疑応答の機会を設け、学生諸君が積極的<br />

に参加できるようにします。<br />

講義では権力、反抗、自由という観点から各時代において歴史、思<br />

想、政治的動向の表的なテーマを選び、紹介します。また、それら<br />

と関連を付けて文学、絵画、音楽などの文化的事象をもう一人の担<br />

当者が解説します。各時代の要となる出来事及び社会の仕組みと文<br />

化生産過程との思いがけない関係を合わせて考察することで、より<br />

多面的な歴史の語りを目指します。<br />

春学期は中世、ルネサンス期、17世紀に亘ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

フランス事情Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

権力・反抗・自由 (近代編)<br />

【文経法政商薬】<br />

コミネッティ, フィリップ<br />

後平 隆<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は春、秋毎に独立した内容でありながら、一年を通して相互<br />

に関連性を持つものです。フランス語学習者を主たる対象として、<br />

フランスやヨーロッパに対する関心を高めるとともに、ものごとを<br />

歴史的に見る考え方を養うのを目的とします。二人の担当者が交代<br />

で講義を受け持ちますが、自らが教壇に立たない日でも聴講します。<br />

また学期の半ばと最後に質疑応答の機会を設け、学生諸君が積極的<br />

に参加できるようにします。<br />

講義では権力、反抗、自由という観点から各時代において歴史、思<br />

想、政治的動向の表的なテーマを選び、紹介します。また、それら<br />

と関連を付けて文学、絵画、音楽などの文化的事象をもう一人の担<br />

当者が解説します。各時代の要となる出来事及び社会の仕組みと文<br />

化生産過程との思いがけない関係を合わせて考察することで、より<br />

多面的な歴史の語りを目指します。<br />

秋学期は18世紀、19世紀に重点を置きながら、最後の二回だけ20世<br />

紀に当てます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

『万葉集』を読む<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

池田 三枝子<br />

授業科目の内容:<br />

我が国最古の歌集である『万葉集』には、日本古来の呪術的な要<br />

素と、当時最高の先進国であった中国や朝鮮半島諸国から受けた影<br />

響とが複雑に混じり合っています。そのような特徴に留意しつつ、<br />

呪的性格が強く力強い前期万葉の作品を読み進めることにより、『万<br />

葉集』を中心とする上代文学に親しみ、理解を深めることを目標と<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

『万葉集』を読む<br />

池田 三枝子<br />

授業科目の内容:<br />

我が国最古の歌集である『万葉集』には、日本古来の呪術的な要<br />

素と、当時最高の先進国であった中国や朝鮮半島諸国から受けた影<br />

響とが複雑に混じり合っています。そのような特徴に留意しつつ、


美的性格が強く繊細な後期万葉の作品を読み進めることにより、『万<br />

葉集』を中心とする上代文学に親しみ、理解を深めることを目標と<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

フランス社会思想と文学<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、フランスにおいては19世紀後半に誕生し、その後20<br />

世紀を通じ発展して行くナショナリズムという社会現象に注目し、<br />

以下の4つの観点からこれを考察します。<br />

1. ネイション概念の起源とナショナリズムに関する哲学者、歴史<br />

家の解釈の紹介<br />

2. 19世紀後半から20世紀中葉にかけてのフランスにおける社会状<br />

況とナショナリズム運動の検討<br />

3. ナショナリズムからのファシズム生成過程に関する哲学者(ハ<br />

イデガー、バタイユ、ナンシー、ラクー=ラバルト、バディウほ<br />

か)、歴史家の解釈の紹介<br />

4. ナショナリズム、ファシズムに関心をもった文人、芸術家(ブ<br />

ールジェ、バレス、モーラス、マルロー、バタイユ、ドリュほか)<br />

の作品の検討。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します。<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

フランスのユートピア思想と文学<br />

市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、フランスにおけるユートピア思想の受容、発展の過<br />

程を以下の4つの観点から考察します。<br />

1. プラトンからトマス・モアを経て、フーリエ、マルクスに至る<br />

ユートピア思想発展過程の検討<br />

2. 19世紀後半以降のフランス社会主義運動の紹介<br />

3. 1920年代以降のファシズム台頭期に、知識人、文人(ソレル、<br />

ペギー、ロラン、ジード、マルロー、ブルトン、バタイユ、ヴェ<br />

イユ、ムーニエ)が見た「理想社会」の検討。<br />

4. 1960年代以降、フランスの哲学者、思想家(サルトル、ブラン<br />

ショ、ナンシー、デリダ、ランシエール、バディウ)が展開した<br />

「共同体論」の検討<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

比較文学の視点から近代化の問題を考える<br />

井戸田 総一郎<br />

授業科目の内容:<br />

森鴎外などに焦点をあてながら、同時代のヨーロッパの文学・演劇<br />

の状況や、そこから遡る形でヨーロッパの文学・演劇の歴史にも話<br />

題を広げていきます。日本の近代化はヨーロッパの影響を抜きには<br />

語ることができません。文学・演劇の言葉をめぐる問題も国際的な<br />

視点から考えられてきました。特に翻訳をめぐる問題は大きなテー<br />

マになります。これらの問題について理解を深めながら、近代化の<br />

本質に迫っていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『演劇場裏の詩人 森鷗外-若い日の演劇・劇場論を読む』井戸田総<br />

一郎著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版 2012年 ISBN:978-4-7664-1938-2<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

比較文学の視点から近代化の問題を考える<br />

井戸田 総一郎<br />

授業科目の内容:<br />

森鴎外などに焦点をあてながら、同時代のヨーロッパの文学・演劇<br />

の状況や、そこから遡る形でヨーロッパの文学・演劇の歴史にも話<br />

57<br />

題を広げていきます。日本の近代化はヨーロッパの影響を抜きには<br />

語ることができません。文学・演劇の言葉をめぐる問題も国際的な<br />

視点から考えられてきました。特に翻訳をめぐる問題は大きなテー<br />

マになります。これらの問題について理解を深めながら、近代化の<br />

本質に迫っていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『演劇場裏の詩人 森鷗外-若い日の演劇・劇場論を読む』井戸田総<br />

一郎著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版 2012年 ISBN:978-4-7664-1938-2<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ローマ共和政末期の歴史と文学<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

小池 和子<br />

授業科目の内容:<br />

ローマ共和政末期(紀元前1世紀前半)は,時には内戦にまで至るほ<br />

どの激しい政治闘争の時代であると共に,キケローとカエサルとい<br />

う,その後のラテン語散文に大きな影響を与えた作家や,カトゥッ<br />

ルスをはじめとする新たな傾向の詩人が登場した時代でもあります.<br />

作家たち自身も当時の政治闘争と無縁ではなく,むしろキケローや<br />

カエサルは,まさにその渦中にあった人々です.この授業では,こ<br />

の時代の歴史(政治史)を概観すると共に,活躍した作家たちの生<br />

涯と作品を紹介します.<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します.<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

エウリーピデース「トロイアの女たち」を読む<br />

西村 太良<br />

授業科目の内容:<br />

この講義の目的は、エウリーピデースの「トロイアの女たち(ト<br />

ロアーデス)」という作品を読むことを通じて、古代ギリシア悲劇に<br />

ついて様々な角度から考えてみることにあります。「トロイアの女た<br />

ち」は前415年にアテナイの大ディオニュシア祭で上演された作品<br />

で、トロイアがギリシアに敗れた後の王家の女性たちの過酷な運命<br />

を扱った問題作です。ジャンルとしてのギリシア悲劇、素材として<br />

のトロイア戦争、上演当時の政治社会状況、残された他の作品との<br />

比較などについても触れていくことになります。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

シェイクスピア講義:文化の中の作品論<br />

小菅 隼人<br />

授業科目の内容:<br />

ウイリアム・シェイクスピア(1564~1616)の生涯・時代背景を<br />

概観した後に、いくつかの劇作品を題材に、最終的にその演劇美と<br />

しての価値を探る手掛かりを与えることを目的として講義をおこな<br />

います。<br />

今日、シェイクスピアの作品は様々な芸術分野にモチーフを提供<br />

する一方、英語圏のみならず他の国々の文化にも浸透しつつありま<br />

す。その意味で、彼の劇作品は文化的背景を異にする人々が芸術・<br />

思想を語り合う上での「共通言語」と言えます。同時に、シェイク<br />

スピアの作品が400年たった今日でも現代芸術としての力を持ってい<br />

るという事実は彼の作品が比類ない美的価値を持っていることを示<br />

しています。したがって、この講義では、基本的な知識を伝達する<br />

とともに、シェイクスピアの演劇美としての価値を分析的に考える<br />

方法を講じます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

シェイクスピア講義:作品の中の思想<br />

共通授業科目<br />

小菅 隼人<br />

授業科目の内容:<br />

ウイリアム・シェイクスピア(1564~1616)の生涯・時代背景を<br />

概観した後に、いくつかの劇作品を題材に、最終的にその演劇美と


共通授業科目<br />

しての価値を探る手掛かりを与えることを目的として講義をおこな<br />

います。<br />

今日、シェイクスピアの作品は様々な芸術分野にモチーフを提供<br />

する一方、英語圏のみならず他の国々の文化にも浸透しつつありま<br />

す。その意味で、彼の劇作品は文化的背景を異にする人々が芸術・<br />

思想を語り合う上での「共通言語」と言えます。同時に、シェイク<br />

スピアの作品が400年たった今日でも現代芸術としての力を持ってい<br />

るという事実は彼の作品が比類ない美的価値を持っていることを示<br />

しています。したがって、この講義では、基本的な知識を伝達する<br />

とともに、シェイクスピアの演劇美としての価値を分析的に考える<br />

方法を講じます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

自然主義の起源 ー科学と文学ー<br />

【文経法政商医理薬】<br />

コミネッティ, フィリップ<br />

授業科目の内容:<br />

自然主義と言われたら、すぐゾラと田山花袋という名前が皆さんの<br />

頭に浮かんできますが、それ以上のことは恐らく何も出てはこない<br />

のでしょう。或は、フランスで大きな文学運動であったのに対して、<br />

日本において自然主義文学で文壇が沸騰したというのは僅かな数年<br />

の間のみだという印象もあるのかもしれません。<br />

本講義では、比較文学という観点に基づいて、自然主義が近代小説<br />

の形成過程の決定的役割を果たしたという仮説を確かめて行きます。<br />

春学期では、自然主義の深層心理にある近代科学との競争を明らか<br />

にし、文学の在り方を変えて行く姿を捉える様にします。ただし、<br />

講義はあくまで一般の学生向けですので、こういった理論的アプロ<br />

ーチに止まらず、具体的な小説紹介をバランスよく取り入れます。<br />

それらの小説の内、未だ日本語訳のないものに注目します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

自然主義の行方 ー感覚の文学ー<br />

【文経法政商医理薬】<br />

コミネッティ, フィリップ<br />

授業科目の内容:<br />

自然主義と言われたら、すぐゾラと田山花袋という名前が皆さんの<br />

頭に浮かんできますが、それ以上のことは恐らく何も出てはこない<br />

のでしょう。或は、フランスで大きな文学運動であったのに対して、<br />

日本において自然主義文学で文壇が沸騰したというのは僅かな数年<br />

の間のみだという印象もあるのかもしれません。<br />

本講義では、比較文学という観点に基づいて、自然主義が近代小説<br />

の形成過程の決定的役割を果たしたという仮説を確かめて行きます。<br />

春に続き、主に自然主義の後の領域で、自然主義の遺産について考<br />

察します。文学と科学の関係において、様々な捻じれ、拗れが生じ<br />

た結果、「感覚」という新しい価値観が生まれるのであった。文体論<br />

に重点を置き、フランス、ドイツ、日本文学に亘って「感覚」に迫<br />

ります。ただし、講義はあくまで一般の学生向けですので、こうい<br />

った理論的アプローチに止まらず、具体的な小説紹介をバランスよ<br />

く取り入れます。それらの小説の内、未だ日本語訳のないものに注<br />

目します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

アフリカ系アメリカ人の歴史と文学<br />

【文経法政商医理薬】<br />

竹内 美佳子<br />

授業科目の内容:<br />

自由と民主主義を掲げて建国したアメリカは、奴隷制度や人種分<br />

離の矛盾を乗り超えながら歩んだ国家でもあります。授業では、植<br />

民地時代に始まるアフリカ系アメリカ人の歴史を辿りながら、時代<br />

を画した作品を味読してゆきます。作家や思想家の表現行為が、い<br />

かにアメリカの現実と向き合い、社会の原動力となったかを考察し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

担当教員の作成する配布資料<br />

58<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

アメリカの詩を読む<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

朝比奈 緑<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカの詩を対訳のかたちで紹介する。<br />

アメリカの歴史や文化を、詩というジャンルから読み解いていき<br />

たい。また可能なかぎり、CDやビデオを用いて、詩人の生の声を味<br />

わい、詩の言葉の魅力そのものを伝えたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『アメリカ名詩選』岩波文庫<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

テーマごとに味わう中国古典詩<br />

種村 和史<br />

授業科目の内容:<br />

中国には『詩経』以来、長い詩歌の歴史があります。中国人の精<br />

神と感情を表現する中国古典文学の代表的ジャンルであり、多くの<br />

日本人にも愛されてきました。本授業は、内容ごとに中国古典詩の<br />

傑作を、文学・歴史・道徳・哲学などいろいろな視野から読み解い<br />

ていきます。それと同時に、中国古典における伝統とは何かを考え<br />

ていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

教員が随時用意します。keio.jpの「教育支援システム」からダウン<br />

ロードしてください。<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

中国現代文学への招待<br />

関根 謙<br />

授業科目の内容:<br />

中国現代文学の世界を案内します。清末からの激動の歴史をたどり<br />

ながら、その時代を生きた中国の人々の姿を、文学作品を通して見<br />

ていきます。講義の中心は中国現代史上、非常にユニークな時代だ<br />

った1930年代と文革後の自由が花開いた1980年代になります。この<br />

二つの時代の創作を、いろいろな分野から探っていきます。中国に<br />

興味のある人なら、中国語を履修しているかどうかに関係なく歓迎<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。プリントを配布します。基本的に日本語訳のあ<br />

る作品をテキストにします。<br />

文学Ⅰ(月2) 2 単位(春学期)<br />

江戸の文学と文化Ⅰ<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義形式。<br />

浮世絵と江戸の絵本を読みます。<br />

春学期は、江戸という都市における出版文化の発生から天明時代<br />

を扱います。<br />

この授業でとりあげる「草双紙」は、江戸時代の江戸で、浮世絵<br />

と兄弟のように大量に制作されていた本で、文章が現在の日本語に<br />

近く最も読みやすい古典の一つです。<br />

高校までの国語ではなじみのない江戸文学ですが、ゲイシャ、カ<br />

ブキ、スシ、テンプラ――現在、日本らしいものとされる様々なも<br />

のが、江戸時代に形作られています。文と絵で紙面を構成する草双<br />

紙には、江戸時代の世相・風俗・教養がたくさん盛り込まれていて、<br />

江戸時代を知るのみならず、日本人がかつてあたりまえに持ってい<br />

た古典文学の知識を知ることができます。<br />

この講義では、日本の伝統や知っておくべき知識を学ぶと共に、<br />

絵巻物からマンガに至る、絵と文字が相互に響き合う日本文芸が持<br />

つ特質を理解します。ぜひ、紙面を自由にデザインする整版印刷の<br />

粋を極めた視覚メディアとしてのおもしろさを味わってください。<br />

同時に、日本の商業出版を発展させた江戸時代の出版事情、徳川<br />

期固有の問題について勉強します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント、ダウンロードファイルなどを用意します。


文学Ⅱ(月2) 2 単位(秋学期)<br />

江戸の文学と文化Ⅱ<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義形式。<br />

浮世絵と江戸の絵本を読みます。<br />

秋学期は、寛政の改革以後を扱います。<br />

この授業でとりあげる「草双紙」は、江戸時代の江戸で、浮世絵<br />

と兄弟のように大量に制作されていた本で、文章が現在の日本語に<br />

近く最も読みやすい古典の一つです。<br />

高校までの国語ではなじみのない江戸文学ですが、ゲイシャ、カ<br />

ブキ、スシ、テンプラ――現在、日本らしいものとされる様々なも<br />

のが、江戸時代に形作られています。文と絵で紙面を構成する草双<br />

紙には、江戸時代の世相・風俗・教養がたくさん盛り込まれていて、<br />

江戸時代を知るのみならず、日本人がかつてあたりまえに持ってい<br />

た古典文学の知識を知ることができます。<br />

この講義では、日本の伝統や知っておくべき知識を学ぶと共に、<br />

絵巻物からマンガに至る、絵と文字が相互に響き合う日本文芸が持<br />

つ特質を理解します。ぜひ、紙面を自由にデザインする整版印刷の<br />

粋を極めた視覚メディアとしてのおもしろさを味わってください。<br />

同時に、日本の商業出版を発展させた江戸時代の出版事情、徳川<br />

期固有の問題について勉強します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント、ダウンロードファイルなどを用意します。<br />

文学Ⅰ(水3) 2 単位(春学期)<br />

日本文学概論Ⅰ<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義形式。<br />

長らく人々に享受されてきた著名な作品を通じて、日本古典文学<br />

の特質を学びます。<br />

春学期は、中世頃までの作品を扱います。<br />

――例えば、平安時代に作られた物語は、その後どのように解釈<br />

されてきたのでしょうか。高校の授業で教わった百人一首の解釈が、<br />

近世以前の解釈と同じとは限りません。古典の解釈は時代によって<br />

変化します。また古典作品は、別の時代に新しい作品となってよみ<br />

がえります。<br />

古典文学を理解するために、出来た当時の形や作者の意図を探る<br />

のは重要な研究ですが、一方で変容する享受が、時代性や日本文学<br />

の特質を体現していることもあります。<br />

この授業では、学問的にも遊戯的にも幅広く多様な享受をしてい<br />

た江戸時代の事象を紹介しながら、原典へと立ち戻り、文学・美術・<br />

芸能にまたがる古典文学の豊かな世界へ分け入ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント、ダウンロードファイルを用意します。<br />

その他、授業内で指示します。<br />

文学Ⅱ(水3) 2 単位(秋学期)<br />

日本文学概論Ⅱ<br />

津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

講義形式。<br />

長らく人々に享受されてきた著名な作品を通じて、日本古典文学<br />

の特質を学びます。<br />

秋学期は、中世以後の作品を扱います。<br />

――例えば、平安時代に作られた物語は、その後どのように解釈<br />

されてきたのでしょうか。高校の授業で教わった百人一首の解釈が、<br />

近世以前の解釈と同じとは限りません。古典の解釈は時代によって<br />

変化します。また古典作品は、別の時代に新しい作品となってよみ<br />

がえります。<br />

古典文学を理解するために、出来た当時の形や作者の意図を探る<br />

のは重要な研究ですが、一方で変容する享受が、時代性や日本文学<br />

の特質を体現していることもあります。<br />

この授業では、和漢の古典を多様な形で享受をしていた江戸時代<br />

の文芸を通じて、文学・美術・芸能にまたがる古典文学の豊かな世<br />

界へ分け入ります。<br />

59<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント、ダウンロードファイルを用意します。<br />

その他、授業内で指示します。<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

書物史入門 I<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

徳永 聡子<br />

授業科目の内容:<br />

書物の形態や生産方法は、現代に至るまで歴史的な変遷を経てき<br />

ました。また書物をつくりあげている要素も、羊皮紙や紙、インク、<br />

文字、挿絵、製本など、じつに多様です。<br />

この授業では、書物を「モノ」としてとらえ、そこに内包された<br />

知の継承を読み解く楽しさを学んでいきます。対象とするのは、イ<br />

ギリスを中心とした西洋の書物です。学期の前半では、西洋におけ<br />

る書物の歴史の概略を(やや駆け足で)通史的にたどり、後半では、<br />

書物を構成する諸要素や、書物生産の実際について、検討していく<br />

予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

主にプリントを配布します。<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

書物史入門 II<br />

徳永 聡子<br />

授業科目の内容:<br />

書物の形態や生産方法は、現代に至るまで歴史的な変遷を経てき<br />

ました。また、書物は時代を超え、さまざまな読者や所有者によっ<br />

て継承されてきました。こうしたことを考えると、じつは、この世<br />

に同じ書物は一冊として存在しません。<br />

この授業では、文学作品が誕生し、それが書物というかたちで世<br />

に送り出され、受容されていく過程を、書物史という観点から検討<br />

していきます。具体的な対象には、(中世)英文学を中心に据えま<br />

す。作者とは何か、パトロンや読者の役割、印刷・出版業者、検閲、<br />

希代の蒐集家、といったテーマを扱うことで、書物史の基本理論に<br />

ついて学ぶ機会にできたらと考えています。(なお場合によっては、<br />

日吉メディアセンターの貴重書展の開催を、授業計画に取り入れる<br />

かもしれません。)<br />

テキスト(教科書):<br />

主にプリントを配布します。<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

British Short Fiction I<br />

共通授業科目<br />

ハンリー, マシュー M.<br />

授業科目の内容:<br />

The main focus of this course will be British short fiction from the late<br />

19th to the mid 20th centuries. Several relevant essays and a selection of<br />

major poems will also be included in the curriculum. The approach will be<br />

thematic. The aim is to understand not only the literary works but their<br />

social contexts. Students will learn to analyze literary texts and to make<br />

warranted assertions and logical inferences about the authors’ arguments.<br />

Readings related to British Literature and Society are grouped under three<br />

main headings: Changing Notions of Englishness and Social Class,<br />

Literature and War, and Edwardian Literature and Myth. Some texts may<br />

be omitted and additional readings may be required.<br />

Each class will begin with a short lecture to introduce the day’s topic.<br />

Discussion based on analysis of key passages will follow. Class will end<br />

with a Q & A session and a preview of the next week’s material. In<br />

principle, the class will be conducted entirely in English, but students may<br />

ask questions in Japanese or English before or after class.<br />

テキスト(教科書):<br />

A bound copy of our class reader will be available for sale at the COOP.<br />

Supplementary reading material will be available on the Internet or as<br />

handouts, and film treatments of some works will be found at the Media<br />

Center. Students may consult Japanese (or other) translations and use<br />

dictionaries in either electronic or print format as needed.


共通授業科目<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

British Short Fiction II<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

ハンリー, マシュー M.<br />

授業科目の内容:<br />

The main focus of this course will be British short fiction from the late<br />

19th to the mid 20th centuries with one module on contemporary postcolonial<br />

fiction. Several relevant essays and a selection of major poems<br />

will also be included in the curriculum. The approach will be thematic.<br />

The aim is to understand not only the literary works but their social<br />

contexts. Students will learn to analyze literary texts and to make<br />

warranted assertions and logical inferences about the authors’ arguments.<br />

Topics are grouped under three main headings: “Representation of<br />

Women,” “Literature and Empire,” and “Post-Colonialism.” Some texts<br />

may be omitted and additional readings may be required<br />

Each class will begin with a short lecture to introduce the day’s topic.<br />

Discussion based on analysis of key passages will follow. Class will end<br />

with a Q & A session and a preview of the next week’s material. In<br />

principle, the class will be conducted entirely in English, but students may<br />

ask questions in Japanese or English before or after class.<br />

Note: The course will follow from but be entirely independent of British<br />

Short Fiction I offered in the spring semester.<br />

テキスト(教科書):<br />

A bound copy of our class reader will be available for sale at the COOP.<br />

Supplementary reading material will be available on the Internet, and film<br />

treatments of some works will be found at the Media Center. Students<br />

may consult Japanese (or other) translations and use dictionaries in either<br />

electronic or print format as needed.<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「書く」ことと「作家である」こと<br />

三浦 卓<br />

授業科目の内容:<br />

斉藤美奈子が、小説が受容するものから参加するものへと変容し<br />

ている状況を「純文学のカラオケ化」と名指したのは1990年代半ば<br />

のことであるが、その後のウェブ環境の整備や諸ツールの簡易化の<br />

進展に伴って、「カラオケ化」は純文学のみならず、さまざまな表現<br />

ジャンルにおいて進行している。それは誰しもが様々な形で何かを<br />

表現できる状況が形成されたということであろうが、それ以上に、<br />

表現することを職業にすることによって金銭や地位を獲得したいと<br />

いう社会的成功への欲望を増大させているようにも見受けられる。<br />

この欲望には、個々が「自己責任」において自らの市場的価値を証<br />

明していかなくてはならないという言説の浸透と、にもかかわらず<br />

平均的な生き方では、時には生活を成り立たせることも困難である<br />

ような労働環境しか用意されていないような「いま」の社会状況と<br />

も結びついているようにも思われる。<br />

元来、「作家」(あるいは「作曲家」「画家」「アーティスト」etc.)<br />

というのは、諸芸術が商業的な流通システムと結びついたときに産<br />

まれた制度的なものであり、「書きたい」ということと「作家になり<br />

たい」ということは必ずしも一致するわけではない。もちろん「作<br />

家」という職業が成立してからはどのような時代にも地位としての<br />

「作家」への欲望は存在していたが、とくにその欲望に特化されてき<br />

ているように見受けられる「いま」を考えるために、小説を分析す<br />

る際の基本的な理論などにもふれながら、いくつかの「作家」未満<br />

の書き手を描いたテクストを取り上げ、「書く」ことと「作家である<br />

こと」の関係について考えるきっかけとしていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回に指示します<br />

60<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

〈文学賞〉を考える<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

和泉 司<br />

授業科目の内容:<br />

日本の近代文学史において、〈文学賞〉が登場したのはそれほど昔<br />

のことではない。明治後期、主に新聞が文芸欄などで詩や小説の募<br />

集を行い、多くの若者がそこに投稿を行っていたが、この時期の募<br />

集は〈文学懸賞〉と呼ばれていた。文学テクストの投稿・応募は、<br />

〈懸賞〉つまり当選することによって得られる賞金・賞品が主目的の<br />

ものだと考えられていたのである。<br />

このような〈文学懸賞〉に対する見方に変化が生まれるのは、昭<br />

和初期、出版資本が成長し、新聞・雑誌の読者と部数が大きく伸び、<br />

作家志望者もまた増加した時期である。そしてその時期に登場した<br />

〈文学懸賞〉の代表が、芥川賞・直木賞であった。<br />

〈文学懸賞〉はさらに戦後になり〈文学賞〉へと変貌していく。<br />

それは賞金・賞品からテクストそのものが主目的化していったこと<br />

を表しているが、同時に文学テクストへの見方・評価が変容したこ<br />

とも示していた。<br />

この授業では、日本の〈文学賞〉の歴史をたどることで、〈文学懸<br />

賞〉が〈文学賞〉へと変化し、社会の中で広く認められていく過程<br />

で、文学運動や出版活動へ与えた影響と役割を考えていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを配布。<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

物語の精読と創造的自己<br />

武藤 浩史<br />

授業科目の内容:<br />

人は言葉を発するとそれは大抵物語を作り上げます。人は大量の<br />

物語を作り、又、大量の物語を外から受容しながら自己との関係、<br />

他者との関係を作り、物語の中に自己・社会・歴史を屈折させなが<br />

ら反映してゆきます。つまり、人は知らず知らずの内にたくさんの<br />

物語の中で生きながら自己像や社会・歴史像を造っているのです。<br />

そこで、物語を精読するとは何かということについて、いくつか<br />

の芸術作品にふれながら考えてゆきたいと思います。また、ところ<br />

どころに「身体知」的な参加体験型のワークショップを挟んで、物<br />

語を精読することによって磨かれた言語読解力をクリエイティブな<br />

自己の創造に繋げてゆくための試みをしたいと思っています。<br />

現代とはどういう時代か、そこに生きる僕たちとは何者?という<br />

のが隠れテーマです。<br />

テキスト(教科書):<br />

『中国行きのスロウボート』村上春樹著 中公文庫<br />

『チャタレー夫人の恋人』D・H・ロレンス著 武藤浩史訳 ちく<br />

ま文庫<br />

『「チャタレー夫人の恋人」と身体知――精読から生の動きの学び<br />

へ』武藤浩史著 筑摩書房<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

現代ドイツ文学について 1<br />

八木 輝明<br />

授業科目の内容:<br />

小説の中には、その時代背景を知ることにより、一層深い理解がえ<br />

られる作品がある。とりわけ現代<br />

ドイツの小説の中にはこの傾向をもったものが多い。<br />

この講義の中では、おもに現代ドイツの小説を読み解く手がかり<br />

となる歴史的背景をまず紹介、解説<br />

していきたい。作品そのものを扱うのは春学期後半から秋学期にか<br />

けてであり、その前半は第一次世界<br />

大戦後から第二次大戦へ、さらに戦後の政治、社会状況について触<br />

れる。したがって春・秋学期を連続<br />

して履修することが望ましい。それにより本講義の目的がより十全<br />

なものとなる。<br />

春学期前半の時代背景を解説する際、ドイツの思想家の著作とあ<br />

わせDVDによる最近の代表的ドイツ<br />

映画を視聴し、より具体的な時代背景を把握していく。この学期は<br />

作家ベルンハルト・シュリンクとその 作品の紹介、解釈が中心と


なる。秋学期はシュリンク以外の作家、作品を解説する。そのおも<br />

なものは2000年以降日本で翻訳された作家の作品が多くなる。<br />

本講義の目的のひとつは、文学の領域をこえて現代ドイツの文化、<br />

社会を広く理解する一助になることだが、他方つねに文学とはなに<br />

か、小説とはなにかを意識的に考え、定義してみたい。<br />

履修者は下にかかげたシラバスはあくまで予定であると心得た上<br />

で、テキスト・参考文献を用いながら積極的関心をもって講義にの<br />

ぞんでほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

ベルンハルト・シュリンク『朗読者』新潮文庫<br />

ペーター・シュナイダー『せめて一時間だけでも』慶應<br />

義塾大学出版会(ナチズムの事項説 明に関してはこの本<br />

の巻末の「過去との対峙―あとがきに代えて」が参考になる)<br />

以下の作品は講義内で用いるが、必要に応じてプリント<br />

配布する予定。<br />

ベルンハルト・シュリンク『逃げてゆく愛』新潮文<br />

庫<br />

『帰郷』新潮社<br />

『週末』新潮社<br />

ダニエル・ケールマン 『世界の測量』三修社<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

現代ドイツ文学について 2<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

八木 輝明<br />

授業科目の内容:<br />

詳細は春学期の説明を参照してほしい。このなかで秋学期の内容も<br />

述べている。「現代ドイツ文学について」1のつづき。<br />

テキスト(教科書):<br />

(春学期と同じ)<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

フランス映画批評論 - 黒澤明をフランスはどう観たか<br />

【文経法政商医理薬】<br />

山本 武男<br />

授業科目の内容:<br />

日本を代表する映画監督、黒澤明。その作品は映画発祥の地であり、<br />

映画を強く愛する国民性を有するフランスでも、極めて高く評価さ<br />

れている。しかし、その作品鑑賞の視点や、感性ということになる<br />

と、日本人のそれとは時に微妙に、時に大いに異なっているのであ<br />

る。この日本とフランスの、美学的、哲学的な感覚のズレを、黒澤<br />

映画を通して考察するのが、本講座の目的といえる。2011年に<br />

出版されたアラン・ボンファン氏の著作『黒澤明の映画』を講師が<br />

紹介しつつ、実際の黒澤作品のフィルムを鑑賞、学生たちに意見を<br />

聞き、討議する中で、日仏の映画を見る眼の相似点と相違点を明ら<br />

かにしてゆく。本講座のサブタイトルが「フランス映画批評論」と<br />

なっているのは、フランスの映画批評とは何か、それを日本人の眼<br />

から考察し論じる、という意味なのだ。<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

フランス映画批評論 - 黒澤明をフランスはどう観たか<br />

【文経法政商医理薬】<br />

山本 武男<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の内容の続き。黒澤映画の醍醐味を味わいつつ、日本人の視<br />

点とフランス人の視点から、黒澤映画を分析する。その営みを通し<br />

て、日仏の思考形態の相違と相似を観て行く。<br />

文学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

現代日本文学が描く〈成長〉の諸問題<br />

山本 亮介<br />

授業科目の内容:<br />

主に2000年代に発表された文学作品等を取り上げて、ひとつ<br />

のテーマに即して読み込み、小説表現等の特性および可能性につい<br />

て学びます。特に、現代日本の小説等に表現された〈成長〉をめぐ<br />

る諸問題について考えます。<br />

たとえば、宮崎駿『魔女の宅急便』の「キキ」は、〈仕事〉をめぐ<br />

る紋切り型の経験(実社会に〈新規参入〉する者への通過儀礼とで<br />

も言うような)を通して、〈成長〉(=一人前の魔女になること)へ<br />

61<br />

の一歩を踏み出します。これに対して、同じく少女の〈成長〉を描<br />

くかに見える『千と千尋の神隠し』では、「千尋・千」は、新しい環<br />

境への〈新規参入〉を成し遂げた上で、そこからさらに、喪失して<br />

きた過去の〈記憶〉の想起を求められることになります。このこと<br />

は、人間の〈成長〉、もう少し言えば、ある存在が〈主体〉になるこ<br />

とと、どのように関係しているのでしょうか。<br />

小説において、人間の〈成長〉がどのように捉えられ、表現され<br />

ているかを深く読み込むことで、その作家の問題意識、およびその<br />

社会・時代特有の問題系が浮かび上がってくるでしょう。とりわけ、<br />

いくつかの重要な小説作品は、〈成長〉のあり方に従って取捨選択さ<br />

れていく過去の〈記憶〉の意義を提示しようとしています。そこに<br />

示されるであろう逆説的な〈主体〉の姿を、合わせて確認していき<br />

たいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。書き込み式の講義プリントを配布します。<br />

文学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

現代日本文学が描く〈闘争〉の諸問題<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

【文経商医理薬】<br />

山本 亮介<br />

授業科目の内容:<br />

主に2000年代に発表された文学作品等を取り上げて、ひとつ<br />

のテーマに即して読み込み、小説表現等の特性および可能性につい<br />

て学びます。特に、現代日本の小説等に表現された〈闘争〉をめぐ<br />

る諸問題について考えます。<br />

たとえば、宮崎駿『紅の豚』のポルコは、人間としてのアイデン<br />

ティティを捨てることで社会から離脱しており、愛すべき対象(フ<br />

ィオ)との出会いによって新たな共同の可能性に触れながらも、結<br />

局は孤高を守ることで人間社会との闘争を維持しようとしています。<br />

これに対して、同じく人間社会との闘争を描くかに見える『ハウル<br />

の動く城』では、悪魔との契約によってポストモダン的な主体性を<br />

手に入れたハウルが、愛の対象(ソフィー)と家族的共同体を作り<br />

上げるべく、自己喪失の危険を冒して人間社会と闘争しようとしま<br />

す。ここに見られる現代的な〈闘争〉の問題性と、それに対する両<br />

作品の根本的な相違点は、どのようものと考えられるでしょうか。<br />

小説等において、人間の〈闘争〉がどのように捉えられ、表現さ<br />

れているかを深く読み込むことで、その作家の問題意識、およびそ<br />

の社会・時代特有の問題系が浮かび上がってくるでしょう。とりわ<br />

け、現代の多くの小説作品は、善悪の価値観が相対化されるなかで<br />

の〈闘争〉をめぐり、特にその主体性のあり方について鋭く問おう<br />

としています。この観点から、現代日本文学に含まれる刺激的な一<br />

面に迫っていきましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。書き込み式の講義プリントを配布します。<br />

文化人類学 2 単位(春学期)<br />

身近な不思議の探究<br />

井上 京子<br />

授業科目の内容:<br />

文化人類学という学問は、言語、心理、宗教、婚姻形態などを比<br />

較分析することにより、多角的視野に立って人間を全体像としてと<br />

らえるものです。ここでは特に、文化の一般論化に伴う危険性に焦<br />

点を当てながら、日本文化を他の文化と照らし合わせていきます。<br />

すると今まで知らない間にみなさんが身に付けていた先入観が、浮<br />

き彫りとなって来るはずです。自分自身を世界の様々な人間社会に<br />

おける一つの枠組みの中での存在としてとらえ直せるような、客観<br />

的視野を養うことがこのコースの目的です。<br />

特にコースの前半は言語と文化の関わりを中心に、後半は文化の<br />

多様性を採り上げて、身近な不思議を探究しその解明を目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

祖父江孝男著 2006, 『文化人類学入門』増補改訂版,中央公論新社<br />

文化人類学 2 単位(秋学期)<br />

異文化理解の歴史と方法<br />

共通授業科目<br />

坂本 邦彦<br />

授業科目の内容:<br />

人類が地球上に誕生してから今日までの間、さまざまな民族によ<br />

って多種多様な文化がつくられてきた。現在、世界には6000をこえ


共通授業科目<br />

る言語があるといわれる。これは、また、それだけの異なった民族<br />

によって世界が構成されているということにほかならない。人間は、<br />

自ら生まれ育った文化の中だけで世界を完結させてきたわけではな<br />

い。異なった文化に触れ、人類が積み重ねてきた知の多様性をさま<br />

ざまな形で理解しようとしてきたのである。<br />

本講では、これまで文化人類学が研究対象としてきたさまざまな<br />

社会に関する民族誌をもとに、文化のコンテクストにそって異文化<br />

を理解するとはどういうことかを考えていく。アフリカに関するデ<br />

ータを中心に、アジア、オセアニアなどからの研究データも取り込<br />

んでいく予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用せず。<br />

文化人類学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

異文化へのまなざしの歴史<br />

【文経医薬】<br />

【文経医薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

法橋 量<br />

授業科目の内容:<br />

文化人類学は異文化を理解しようとする学問であると同時に、異<br />

文化を鏡として自らの文化、さらには人間という存在そのものを問<br />

う営みでもあります。異文化を理解するアプローチは一つではあり<br />

ませんが、文化人類学は、現地でのフィールドワークの経験をもと<br />

に民族誌を書き、また記述された民族誌を読むことによって、他者<br />

を知ろうとするところに特色があります。しかし、ヨーロッパに端<br />

を発する文化人類学(民族学)という異文化を見る方法・視点は、<br />

それぞれの時代の思想的的背景や社会からの要請に促され絶えず変<br />

化しつづけています。<br />

本講では、西欧文明が人類学という学問を通して他者に向けたま<br />

なざしに注目し、その変遷を歴史的にたどります。そして、グロー<br />

バル化、多文化化が進む現代社会において、私たちが他者(異文化)<br />

を理解し、さらに自文化を認識するために、文化人類学的視点をど<br />

のように活かしていくべきかを考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

文化人類学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

2つのミンゾク学<br />

法橋 量<br />

授業科目の内容:<br />

人々の日常の文化を対象とする学問として民族学(文化人類学)と<br />

民俗学という、2つのミンゾク学が<br />

存在しています。一般的には前者は空間的他者の文化を、後者は自<br />

らの文化をそれぞれ対象化し分析し理解する学であると言われてい<br />

ます。しかしながらグローバル化が進み、多文化が共存する現代社<br />

会にあって、この2つのミンゾク学の対象・視点はますます接近し<br />

ています。本講義では、などのテーマを日本とヨーロッパの事例を比較しながら、<br />

2つのミンゾク学の視点を通して、現在的問題として考えていきま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

法および法律についての基礎知識(1)<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

河村 好彦<br />

授業科目の内容:<br />

「法」という言葉には、どうしても難しいもの、訳のわからない<br />

ものというイメージがある。しかし、たとえば、電車に乗る行為も、<br />

パンを買う行為も、下宿を借りる行為もすべて法的側面をもつのだ<br />

から、人は好むと好まざるとに関わらず、法と関わっていかなけれ<br />

ばならない。法から逃げることはできない以上、われわれは法につ<br />

いての正しい知識、認識をもたなければならない。また、法は、わ<br />

れわれの権利や自由を保障し、生活を向上させるためのものである。<br />

われわれは、この社会にどのような法があり、それらがどのように<br />

生活に影響しているかを知ることによって、より充実した生活を送<br />

ることができる。法学Iは、このような観点から法についての基礎理<br />

論について説明したうえで、憲法を中心として、具体的な例などを<br />

62<br />

挙げながら、市民として、また国民として知らなければならない基<br />

本的事項について解説を加えることを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

『プライマリー法学憲法』 石川明ほか編 不磨書房<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

法および法律についての基礎知識(2)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

河村 好彦<br />

授業科目の内容:<br />

「法」という言葉には、どうしても難しいもの、訳のわからない<br />

ものというイメージがある。しかし、たとえば、電車に乗る行為も、<br />

パンを買う行為も、下宿を借りる行為もすべて法的側面をもつのだ<br />

から、人は好むと好まざるとに関わらず、法と関わっていかなけれ<br />

ばならない。法から逃げることはできない以上、われわれは法につ<br />

いての正しい知識、認識をもたなければならない。また、法は、わ<br />

れわれの権利や自由を保障し、生活を向上させるためのものである。<br />

われわれは、この社会にどのような法があり、それらがどのように<br />

生活に影響しているかを知ることによって、より充実した生活を送<br />

ることができる。法学IIはこのような観点から、民法を中心として<br />

具体的な例などを挙げながら、市民として、また国民として知らな<br />

ければならない基本的事項について解説を加えることを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

『プライマリー法学憲法』 石川明ほか編 不磨書房<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

(憲法を含む)<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

河原田 有一<br />

授業科目の内容:<br />

最新の判例、事件を通して憲法およびその他の法を考察し、同時<br />

にアメリカ合衆国の憲法およびその他各国法との比較を通じて、そ<br />

の相違点についても解説する。また、その時々に生じる様々な判例、<br />

事件についての新聞記事およびDVD等の映像資料を利用すること<br />

で、いかに法が実生活に直結しているかを学んでいきたい。<br />

あたらしい判例が出た時にはその解説をするために必ずしもシラバ<br />

ス通りにすすまない場合もありま<br />

す。<br />

春学期は特に裁判員制度および陪審制度についての比較検討を映像<br />

資料等を用いて解説していきたい。<br />

また、各項目において憲法上に関する争点を解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『プライマリー法学憲法』石川明編 信山社<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

憲法を含む<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

河原田 有一<br />

授業科目の内容:<br />

最新の判例、事件を通して憲法およびその他の法を考察し、同時<br />

にアメリカ合衆国の憲法およびその他の法との比較を通じて、その<br />

相違点についても解説する。また、その時々に生じる様々な判例、<br />

事件について新聞記事およびDVD等の映像資料を使用することで、<br />

いかに憲法が生活の中に密着しているかについて学んでいきたい。<br />

新たな憲法判例が出た場合には随時解説していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『プライマリー法学憲法』石川明編 信山社<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

法の基本的な仕組み、考え方と日常生活を送る上で関係する法律<br />

の仕組み<br />

【文経法政商医理薬】<br />

長畑 周史<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

授業科目の内容:<br />

日常生活を送る中で私たちはルールに従っています。その中でも<br />

特に守らせる必要のあるルールは法律として規定されていて、これ


はしてはいけないとか、それでもやってしまった場合は不利益を受<br />

けるなどと行為を強制しています。しかし、反対に考えると、それ<br />

をやらなければ不利益は受けないというように、ある行為をしたと<br />

きに自分がどのような利益あるいは不利益を受けるかを予測して行<br />

動できる便利なもの(社会生活を営む上で重要なもの)とも言えま<br />

す。<br />

本講義では、法はなぜ必要なのか、日本における法の仕組み、考<br />

え方を勉強した後で、具体的な事例(裁判例など)を題材に社会生<br />

活を送る上で必要な法の仕組みや考え方について勉強していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし(必要な資料は授業中に配布する)<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

法の基本的な仕組み、考え方と日常生活を送る上で関係する法律<br />

の仕組み<br />

【文経法政商医理薬】<br />

長畑 周史<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

授業科目の内容:<br />

日常生活を送る中で私たちはルールに従っています。その中でも<br />

特に守らせる必要のあるルールは法律として規定されていて、これ<br />

はしてはいけないとか、それでもやってしまった場合は不利益を受<br />

けるなどと行為を強制しています。しかし、反対に考えると、それ<br />

をやらなければ不利益は受けないというように、ある行為をしたと<br />

きに自分がどのような利益あるいは不利益を受けるかを予測して行<br />

動できる便利なもの(社会生活を営む上で重要なもの)とも言えま<br />

す。<br />

本講義では、具体的な事例(裁判例など)を題材に社会生活を送<br />

る上で必要な法の仕組みや考え方について勉強していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし(必要な資料は授業中に配布する)<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

法を学ぶにあたっての基礎知識を身につける<br />

【文経法政商医理薬】<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

藤田 祥子<br />

授業科目の内容:<br />

法律は、人間がつくるものであり、その対象も人間の社会である。<br />

したがって我々の生活には法が密接に結びついている。本講義では、<br />

基礎的な法律知識を学ぶと共に法的な思考を身につけることを目的<br />

とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

法を学ぶにあたっての基礎から応用まで<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

藤田 祥子<br />

授業科目の内容:<br />

法律は、人間がつくるものであり、その対象も人間の社会である。<br />

したがって我々の生活には、法が密接に結びついている。本講義で<br />

は、基礎的な法律知識を学ぶと共に法的な思考を見つけることを目<br />

的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

法学の基礎および日本国憲法<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

本田 耕一<br />

授業科目の内容:<br />

法学の基礎として、諸種の社会規範との関係における法の特徴、<br />

成分法及び不文法、法の解釈、民事・刑事・行政の裁判を取り扱う<br />

ほか、日本国憲法について基本的人権を中心に講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

63<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

法学の基礎および日本国憲法<br />

【文経法政商医理薬】<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

本田 耕一<br />

授業科目の内容:<br />

日本国憲法における統治機構(権力分立制度)を取り扱うほか、<br />

生活上の法的諸問題を取り上げて講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

憲法・民法・刑法の基礎<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

柳瀬 昇<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、日本国憲法と身近な実定法(民法、刑法)の解釈論<br />

の基礎を学ぶことを通じて、法的なものの考え方を養うことを目的<br />

とする。<br />

現代社会に生きる私たちは、多くの法令に拘束される一方、法令<br />

によってさまざまな権利・自由を享受することができる。例えば、<br />

一般道路を歩行するにも道路交通法を遵守しなければならないし、<br />

商品を購入するということは民法上の売買契約を締結することを意<br />

味する。このように、法令は、気づかないところでも、私たちの市<br />

民生活に関わっているのである。交通反則金を納付しなかったため<br />

に、刑事裁判を受けなければならなくなったり、悪質なセールスの<br />

被害にあってもクーリング・オフの期間を徒過してしまったために、<br />

契約を解除できなくなるなど、法令の規定を知らなかったばかりに<br />

不利益を被ることがある。したがって、基本的な法令の知識や法学<br />

の基本的な考え方を身につけておくことは、現代社会に生きる私た<br />

ちにとって、きわめて重要なことである。<br />

自律的な市民にとって有用な法令の解釈の手法を、この講義にお<br />

いて、しっかりと身につけてほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

憲法解釈論の部分に関しては、柳瀬昇『教育判例で読み解く憲法』<br />

(学文社、2013年)を使用する。その他、授業担当者がレジュメと資<br />

料を作成し、授業時間中に配布する。<br />

どの出版社のものでもかまわないので、六法(法令集)は、必ず<br />

携行されたい。なお、六法については、第1回目の講義で説明する。<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

憲法・民法・刑法の基礎<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

共通授業科目<br />

柳瀬 昇<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、日本国憲法と身近な実定法(民法、刑法)の解釈論<br />

の基礎を学ぶことを通じて、法的なものの考え方を養うことを目的<br />

とする。<br />

現代社会に生きる私たちは、多くの法令に拘束される一方、法令<br />

によってさまざまな権利・自由を享受することができる。例えば、<br />

一般道路を歩行するにも道路交通法を遵守しなければならないし、<br />

商品を購入するということは民法上の売買契約を締結することを意<br />

味する。このように、法令は、気づかないところでも、私たちの市<br />

民生活に関わっているのである。交通反則金を納付しなかったため<br />

に、刑事裁判を受けなければならなくなったり、悪質なセールスの<br />

被害にあってもクーリング・オフの期間を徒過してしまったために、<br />

契約を解除できなくなるなど、法令の規定を知らなかったばかりに<br />

不利益を被ることがある。したがって、基本的な法令の知識や法学<br />

の基本的な考え方を身につけておくことは、現代社会に生きる私た<br />

ちにとって、きわめて重要なことである。<br />

自律的な市民にとって有用な法令の解釈の手法を、この講義にお<br />

いて、しっかりと身につけてほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

憲法解釈論の部分に関しては、柳瀬昇『教育判例で読み解く憲法』<br />

(学文社、2013年)を使用する。その他、授業担当者がレジュメと資<br />

料を作成し、授業時間中に配布する。<br />

どの出版社のものでもかまわないので、六法(法令集)は、必ず<br />

携行されたい。なお、六法については、第1回目の講義で説明する。


共通授業科目<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

市民社会と法<br />

【文経法政商医理薬】<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商薬】<br />

山口 由紀子<br />

授業科目の内容:<br />

社会の仕組みや成り立ちに関する基本的な考え方や原理について、<br />

市民社会と法、国家の関係を通して学びます。法律の基礎的知識を<br />

習得し、今日の法的課題に対する関心や理解を深めることを目標と<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要に応じてプリントを各回に配付します。<br />

六法(初回授業時に説明します。)<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

市民社会と法<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

山口 由紀子<br />

授業科目の内容:<br />

市民間の生活関係を秩序づける法について、家族問題及び消費者<br />

問題に関連する法律を取り上げます。法律の基礎的・実践的知識を<br />

習得し、社会生活上の問題を法律との関係において捉えることので<br />

きる力を養うことを目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要に応じてプリントを各回に配付します。<br />

六法(初回授業時に説明します。)<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

頼松 瑞生<br />

授業科目の内容:<br />

国家の基本法である憲法について、基本的な考え方や内容を学んで<br />

いきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

※法律学科・政治学科の学生は履修できません。<br />

頼松 瑞生<br />

授業科目の内容:<br />

日常生活における法的問題(契約、裁判、婚姻、離婚、相続等)を取<br />

り上げて、学んでいきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

民族文化論 2 単位(秋学期)<br />

民族と民族イメージ<br />

コーディネーター 羽田 功<br />

臼杵 陽<br />

工藤 多香子<br />

佐谷 真木人<br />

鈴木 透<br />

種村 和史<br />

授業科目の内容:<br />

21世紀に入り、「民族問題」はいよいよ混迷の度合を深めていま<br />

す。ところが、残念ながら私たちは「民族問題」あるいは「民族」に<br />

ついて必ずしも十分な理解を持っているわけではありません。しか<br />

も、たとえば「民族」という用語を取りあげてみても、時代や地域<br />

によってその意味するところは多様であり、一義的に定義すること<br />

はできません。その結果、ある「民族」の実際とこれにまつわる「民<br />

族イメージ」の間に大きな乖離が生じる場合も少なくありません。<br />

そこでこの授業では、「民族」と「民族イメージ」のさまざまな関<br />

係のあり様をできるだけ幅広い時間・空間の中で取り上げることで<br />

「民族問題」を考える一つの切り口を提示すると共に、この授業が自<br />

己を理解し、他者を理解するための土台作りの一助となることを目<br />

的としています。<br />

64<br />

テキスト(教科書):<br />

・『民族の表象―歴史・メディア・国家』羽田功編著 慶應義塾大<br />

学出版会 2006年 ISBN:4-7664-1310-5<br />

ラテンアメリカ研究Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ラテンアメリカの挑戦<br />

【文経法政商医】<br />

【文経法政商医】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

工藤 多香子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、学内のラテンアメリカ研究者によるオムニバス形式<br />

の講義です。ラテンアメリカをフィールドとするさまざまな分野の<br />

研究者に自分の研究についてわかりやすく講義してもらいます。歴<br />

史学・政治学・文化人類学など異なる専門の研究者か集まります。<br />

ディシプリンも専門とする地域も異なりますが、ラテンアメリカの<br />

現場に身をおきながら、あるいはラテンアメリカと適度な距離を保<br />

ちながら、より普遍的な問いに答えようとしてきた点でみな共通し<br />

ています。さまざまな研究者の知の軌跡をともにたどりながら、具<br />

体的なできごと、具体的な現場から問題をみつけ考える力を学んで<br />

ください。<br />

また、ラテンアメリカの歴史・政治・社会を通じて、世界に対して<br />

どのような問いかけができるのか、どのような新しい考え方を示し<br />

ていけるのかを一緒に考えていきましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『世界の歴史18 ラテンアメリカ文明の興亡』高橋均、網野徹哉著<br />

中公文庫 2009年<br />

ラテンアメリカ研究Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ラテンアメリカ地域研究:開発の政治経済<br />

狐崎 知己<br />

授業科目の内容:<br />

貧困と格差、持続可能な発展、民主化等、ラテンアメリカ政治経済<br />

のイシューを地域研究の方法論を用いて論じる。担当教員はラテン<br />

アメリカにおけるアクション・リサーチの豊富な経験をもち、貧困<br />

削減やガバナンス分野での国際協力の現場を熟知している。<br />

ラテンアメリカ諸国は「失われた10年」と呼ばれる1980年代の経済<br />

危機と構造調整・市場化の時代を経て、21世紀に入りマクロ経済の<br />

安定と資源ブームの追い風を受け、持続的な成長を記録した。政治<br />

体制も民主体制の定着に向けて進展した。だが、国際経済への統合<br />

のしかた、持続的な発展可能性、貧困と格差問題の解決といった側<br />

面において依然として高い脆弱性を抱え込んでいる。また、ベネズ<br />

エラのチャベス政権に象徴される「左傾化」現象やキューバの行方<br />

も注目される。<br />

倫理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

倫理学入門(理論編)<br />

石田 京子<br />

授業科目の内容:<br />

哲学者たちの個々の問題意識を掘り下げながら、「義務論」や「功利<br />

主義」、「正義論」など、倫理学の基本的な学説を解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内――理論と課題』 小松光彦・樽井正義・谷寿美編 慶<br />

應義塾大学出版会 2006年<br />

倫理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

環境倫理学が問う「善き生」<br />

山本 剛史<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、倫理学の中でも、環境倫理学と呼ばれる領域を主に取り<br />

扱う。<br />

今なお最も一般的と考えられる分類に従うなら、環境倫理学とは現<br />

代の倫理的問題について、以下の3つの視点から考察、あるいは回答<br />

しようとする試みである。<br />

ア、人間以外の動植物や生態系、場合によっては景観なども倫理的<br />

な配慮の対象になるのではないか?


イ、我々が善かれと考えてなす行為の影響によって、将来世代が害<br />

を被る可能性がある場合、その行為は善い行為と言えるか?<br />

ウ、地球の資源が有限である以上、個人、企業、あるいは国家の利<br />

益に地球全体の利益が優先するのではないか?<br />

これらの視点から問うことによって、私たちが抱く「善き生」に関<br />

する理解は揺さぶられる。それゆえ、環境倫理学とは環境、あるい<br />

は科学技術に対する関わり方を議論することを通して、やはり私た<br />

ち自身の「善き生」について考察する営みである。また、環境問題、<br />

科学技術がもたらす問題は多岐にわたり、かつますます深刻になっ<br />

ている。従って環境倫理学自体が、理論と現実、理論と実践の往復<br />

という形を取る。講義も必然的にそのような往復を繰り返すことに<br />

なるだろう。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。毎回レジュメと資料を配布する。<br />

倫理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

倫理学入門講義<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

佐藤 真之<br />

授業科目の内容:<br />

自分が存在していること、生きていることの「意味」や「価値」<br />

について悩むのは思春期に特有のことというわけでもありません。<br />

このような、いわゆる「哲学的」な問題を「理屈」をたどって深く<br />

掘り下げて考えていく学問が倫理学です。また、人が何かを選択し<br />

て行動するときにはたらいている判断、実際に行動するときに守ら<br />

なければならないルール、そうしたものの究極的な「根拠」をこの<br />

学問は研究の対象にしています。<br />

講義では、まずこの「倫理学とは何か」という根本的な問題から<br />

話を始めて、実際に哲学者たちが追究してきた、「自由」、「幸福」、<br />

「善」、「正義」、「平等」、「責任」、「愛」…といった諸々の道徳的概念<br />

についてのいくつかの理論を紹介していきます。理論のモデルとそ<br />

の語彙についてある程度の知識を身につけたら、自分なりの「価値<br />

観」や「哲学」を作るときの参考に、あるいは自分の考え方をひと<br />

に表現するためのツールとして役立ててみてください。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内――理論と課題』小松光彦・樽井正義・谷寿美編<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2006年<br />

倫理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

花形 恵梨子<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期の授業では、倫理学の代表的な理論を踏まえたうえで、現代<br />

社会の倫理的問題を扱っていきます。「生命倫理」「環境倫理」「グロ<br />

ーバルな正義」から、いくつかトピックを取り上げて倫理学の観点<br />

から考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

小松光彦・樽井正義・谷寿美編『倫理学案内――理論と課題』慶應<br />

義塾大学出版会、2006年。<br />

倫理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

倫理学の世界<br />

柘植 尚則<br />

授業科目の内容:<br />

倫理学は、善悪・正邪・幸福・義務・徳などについて考え、倫理・<br />

人間・社会のあり方を探るものです。この講義では、倫理学の世界<br />

を広く紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『 プレップ倫理学』 柘植尚則著 弘文堂 2010 年 ISBN:<br />

978-4-335-15049-4 C1312<br />

65<br />

倫理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

経済と倫理<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

柘植 尚則<br />

授業科目の内容:<br />

経済は人間や社会に大きな影響を与えます。この講義では、経済に<br />

おける倫理的な問題について考え、人間や社会にとって望ましい経<br />

済のあり方を探ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『経済倫理のフロンティア』 柘植・田中・浅見・柳沢・深貝・福間<br />

著 ナカニシヤ出版 2007年 ISBN:978-4-7795-0147-0 C1312<br />

倫理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

映画からはじめる倫理学1(倫理理論編)<br />

奈良 雅俊<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、映画論や映画批評ではありません。映画の見方や作り<br />

方を教える授業でもありません。映画に描かれている人々や彼らを<br />

取り巻く状況を見ながら、倫理とは何かについて理解し、倫理学の<br />

考え方を身につけることを目的としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内―理論と課題』小松光彦・樽井正義・谷寿美編 慶應義<br />

塾大学出版会 2006年<br />

倫理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

映画からはじめる倫理学2(応用倫理学編)<br />

奈良 雅俊<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、映画論や映画批評ではありません。映画の見方や作り<br />

方を教える授業でもありません。映画に描かれている人々や彼らを<br />

取り巻く状況を見ながら、倫理とは何かについて理解し、応用倫理<br />

学のアプローチを身につけることを目的としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内―理論と課題』小松光彦・樽井正義・谷寿美編 慶應義<br />

塾大学出版会 2006年<br />

倫理学Ⅰ(水4・水5) 2 単位(春学期)<br />

倫理学概論 ― 規範倫理学入門<br />

成田 和信<br />

授業科目の内容:<br />

春学期には、倫理学の入門的な事柄を講義します。とくに、規範<br />

倫理学(何が道徳的に正しいかを哲学的に考える学問分野)の代表<br />

的な理論である帰結主義(行為の道徳的な正しさは、その結果だけ<br />

によって決まるという考え方)と義務論(行為の道徳的な正しさは、<br />

その結果ではなく、それが義務であるかどうかによって決まるとい<br />

う考え方)を解説し、どちらの方が説得力をもつか検討します。そ<br />

うすることによって、倫理学が典型的にはどのような事柄を考える<br />

学問であるのかを学びます。<br />

(教員が受講者に簡単な質問しながら授業を進めていこうかなと考え<br />

ています。)、<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

倫理学Ⅱ(水4) 2 単位(秋学期)<br />

倫理学各論 ― 自由について<br />

共通授業科目<br />

成田 和信<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は、倫理学の特定のテーマをひとつ選んで、それについて<br />

詳しく考えます。ある人の行った行為に関して「あの人はそれに関<br />

して責任がある」と言えるためには、その人はその行為を自由に行<br />

ったのでなければなりません。この授業では、「この自由(つまり責<br />

任に必要な自由)とは何か」という問題を、西洋哲学の諸理論に触<br />

れながら考えます。それを通して「人とはどのような存在なのか」<br />

ということを少しでも明らかにできればよいと思います。<br />

(教員が受講者に簡単な質問をしながら授業を進めて行こうかなと考<br />

えています。)


共通授業科目<br />

テキスト(教科書):<br />

『責任と自由』成田和信著 2004年 勁草書房<br />

倫理学Ⅱ(水5) 2 単位(秋学期)<br />

倫理学各論 ― 幸福について<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

成田 和信<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は、倫理学の特定のテーマをひとつ選んで、それについて<br />

詳しく考えます。この授業では、「幸福とは何か」あるいは「その人<br />

にとって良い生き方とは何か」という問題について、現代までのさ<br />

まざまな哲学的理論を振り返りながら、検討します。<br />

(教員が受講者に簡単な質問をしながら授業を進めて行こうかなと思<br />

っています。)<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

倫理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

倫理学入門 I<br />

山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

倫理学は、様々な価値(善、幸福、平和、福祉など)、それを実現<br />

するための能力としての徳、社会的ないし個人的模範としての義務<br />

などを扱う学問です。この講義では、倫理学の代表的な理論と基本<br />

的な概念を学び、現実の倫理的問題に対処するための基本を身につ<br />

けることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内――理論と課題』小松光彦・樽井正義・谷寿美編<br />

慶應義塾出版会 2006年<br />

倫理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

倫理学入門 II<br />

山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

倫理学は、様々な価値(善、幸福、平和、福祉など)、それを実現<br />

するための能力としての徳、社会的ないし個人的模範としての義務<br />

などを扱う学問です。この講義では、倫理学の代表的な理論と基本<br />

的な概念を学び、現実の倫理的問題に対処するための基本を身につ<br />

けることを目指します。春学期からの続講ですので、合わせて履修<br />

することをお勧めします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内――理論と課題』小松光彦・樽井正義・谷寿美編<br />

慶應義塾出版会 2006年<br />

倫理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

倫理学的な問いを考える<br />

吉田 修馬<br />

授業科目の内容:<br />

倫理とは、人間が生きる上で大切にすべき物事のことであり、人<br />

間が社会の中で守るべきルールのことです。倫理について、つまり<br />

人間の生き方や社会のあり方について、根本的に理論的に考える分<br />

野が倫理学です。本講義では、倫理学が扱う問題について理解し、<br />

それについて自分で考えることを目標にして、倫理学の代表的な理<br />

論を紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内――理論と課題』 小松光彦・樽井正義・谷寿美編 慶<br />

応義塾大学出版 2006年<br />

倫理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

理論から実践へ<br />

水野 俊誠<br />

授業科目の内容:<br />

「何が正しくて、何が不正なのか?」「何が善くて、何が悪いの<br />

か?」「幸福とは何か?」「何をしなければならないのか?」「どうい<br />

う人になるべきか?」私たちは、日常生活のさまざまな場面で、こ<br />

うした問いに悩まされることがあります。倫理学は、こうした問い<br />

を筋道を立てて考える学問です。この講義では、倫理学の代表的な<br />

66<br />

考え方を学び、個人の生き方と社会のあり方にかかわる現実の課題<br />

を考えることをめざします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『倫理学案内――理論と課題』小松光彦・樽井正義・谷寿美編<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2006年<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

旧石器時代・縄文時代の考古学<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

安藤 広道<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、日本列島を舞台とした人類の歴史のうち、狩猟・<br />

採集・漁撈が生活の基盤になっていた旧石器時代と縄文時代を取り<br />

上げます。考古学が、文字記録がない時代の人々の生活の諸相をど<br />

のように明らかにしていくか、その方法に比重を置いた内容にする<br />

予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日吉・矢上キャンパス一帯の考古学<br />

安藤 広道<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、日本列島を舞台とした人類の歴史のうち、主に弥<br />

生時代と古墳時代を取り上げます。弥生時代・古墳時代の大規模な<br />

遺跡群である、日吉キャンパス・矢上キャンパス一帯の発掘調査の<br />

成果を中心に、農耕が生活の中心となり社会が複雑化していく過程<br />

とその背景を、朝鮮半島・中国に及ぶ広い視野から考えます。<br />

また、これとは別に、最近進めている日吉台の戦争遺跡(地下壕<br />

等)の研究成果についても紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

エチオピアの歴史と文化(1)<br />

石川 博樹<br />

授業科目の内容:<br />

アフリカ大陸の北東部、「アフリカの角」と呼ばれる地域に位置する<br />

エチオピアには、数多くの民族が居住しています。この授業では、<br />

文字資料の分析に基づく狭い意味での歴史の解説だけではなく、エ<br />

チオピアの諸民族が育んできた豊かな文化を紹介することにより、<br />

この地の歴史と文化について考えていきます。この授業を通して、<br />

アフリカの知られざる魅力に触れてみましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

エチオピアの歴史と文化(2)<br />

石川 博樹<br />

授業科目の内容:<br />

かつてエチオピアの高原には古代イスラエル王国のソロモン王の末<br />

裔と称する君主を戴いた王国が存在しました。この授業では、シェ<br />

バの女王伝説をはじめとするエチオピア王国に関わる伝説について<br />

紹介するとともに、古典エチオピア語で書かれた年代記やイエズス<br />

会士の報告などを基にして、この王国の歴史と文化について解説し<br />

ます。この授業を通して、教科書では語られることのないアフリカ<br />

史の魅力に触れてみましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

中世ヨーロッパに生きる~共生から協生へ~<br />

岩波 敦子<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ中世とはどんな世界だったのでしょうか。現代に生き<br />

る私たちと何が違い、何を共有できるのでしょうか。私たちの手元<br />

に残されている史料は、人々の感情、行動様式などその一部を伝え


ているにすぎません。春学期開講の歴史Iでは、ヨーロッパ中世世<br />

界とはどんな世界だったのか、人と人とをつなぐ紐帯を軸に、都市<br />

の生活を中心に紹介します。<br />

*履修希望者は春学期一回目のオリエンテーションに必ず出席して<br />

ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

メディアから見た中世ヨーロッパ<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

岩波 敦子<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ中世とはどんな世界だったのでしょうか。現代に生き<br />

る私たちと何が違い、何を共有できるのでしょうか。私たちの手元<br />

に残されている史料は、人々の感情、行動様式などその一部を伝え<br />

ているにすぎません。秋学期開講の歴史IIでは、歴史史料を具体的<br />

に紹介しながら、多様な社会階層に焦点をあてつつ、メディアを軸<br />

にヨーロッパ中世社会に生きた人々の学知の伝播や統治システム、<br />

時間・空間認識、生と死に対する考え方などを読み解いていきたい<br />

と思います。<br />

*秋学期開講「歴史II」の履修希望者も春学期一回目のオリエンテ<br />

ーションに出席してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

中世の都市と城館<br />

落合 義明<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では、日本の中世都市や城館を取り上げ、立地や景観、あ<br />

るいはその特徴などを総合的に考えていくことを目標とする。<br />

近年、文献史料だけではなく、多様な資料を駆使した学際的な研<br />

究により、新たに中世の城館・宿・湊などが発見されたり、以前か<br />

ら知られていた山城の年代観が見直されたりするようになった。ま<br />

た、城館や宿をつなぐ道や周囲の墓域、湊の背後にある寺社・御所<br />

などの求心的な勢力(権力)との関係にも注意が払われ、当該地域を<br />

広範囲に検討することにより、中世の景観復元が可能になってきた。<br />

本授業でもそうした最新の研究成果を反映させ、できるかぎり全国<br />

の都市や城館を紹介し、なおかつ中世都市特有の問題も取り上げて<br />

講義していきたい。なお、本授業では、特に中世前期(平安末期から<br />

南北朝時代)を中心に講義していく予定である。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

中世の都市と城館<br />

落合 義明<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では、日本の中世都市や城館を取り上げ、立地や景観、あ<br />

るいはその特徴などを総合的に考えていくことを目標とする。<br />

近年、文献史料だけではなく、多様な資料を駆使した学際的な研<br />

究により、新たに中世の城館・宿・湊などが発見されたり、以前か<br />

ら知られていた山城の年代観が見直されたりするようになった。ま<br />

た、城館や宿をつなぐ道や周囲の墓域、湊の背後にある寺社・御所<br />

などの求心的な勢力(権力)との関係にも注意が払われ、当該地域を<br />

広範囲に検討することにより、中世の景観復元が可能になってきた。<br />

本授業でもそうした最新の研究成果を反映させ、できるかぎり全国<br />

の都市や城館を紹介し、なおかつ中世都市特有の問題も取り上げて<br />

講義していきたい。なお、本授業では、特に中世後期(室町・戦国時<br />

代)を中心に講義していく予定である。<br />

歴史Ⅰ(木3) 2 単位(春学期)<br />

第一次世界大戦と日本Ⅰ<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

日本の近代と言えば戦争です。日清戦争、日露戦争、第一次世界<br />

大戦、シベリア出兵、満州事変、日中戦争、第二次世界大戦。これ<br />

67<br />

らの戦争の意味をよく知らずして、この国を語ることはできません。<br />

このうち第一次世界大戦が始まったのは1914年です。明年の2014年<br />

はちょうど開戦100年です。<br />

第一次世界大戦に日本は参加し、戦勝国の一員になりました。け<br />

れども、参加の度合いは、かなり限定的で、日露戦争や日中戦争に<br />

比べたら、あくまで「対岸の火事」にすぎなかったと、一般的には<br />

言われがちです。つまり日本史を語るとき、第一次世界大戦はきわ<br />

めて軽い扱いを受けがちなわけです。でも、本当にそれでよいので<br />

しょうか。<br />

たとえば日本陸軍に焦点を合わせると、第一次世界大戦の影響は、<br />

様々な意味で絶大です。日本陸軍は第一次世界大戦の起きる10年ほ<br />

ど前に日露戦争を経験していました。とりあえずかろうじて勝った<br />

のですけれども、問題点は多々残りました。その問題点が、日本陸<br />

軍が第一次世界大戦に参加して実際に行った青島攻略戦や、第一次<br />

世界大戦の主戦場であるヨーロッパでの出来事の詳細な研究によっ<br />

て、深められてゆきました。いや、研究すればするほど、捻転し、<br />

倒錯し、混乱してゆきました。その延長線上に満州事変や日中戦争<br />

や第二次世界大戦での日本陸軍の思想と行動をつかまえることが、<br />

かなりできると思います。<br />

つまり、第一次世界大戦に注目すると、日露戦争から第二次世界<br />

大戦までが、ひとつながりに見えてくるのです。そして、「一億玉<br />

砕」とか「神風攻撃」とか、第二次世界大戦での日本陸軍の神がか<br />

った精神主義も、第一次世界大戦に由来すると考えることもできる<br />

のです。<br />

そのあたりの筋道を、ある程度、解き明かすことを目標とします。<br />

秋学期の同じ曜日と時限に開講予定の「歴史Ⅱ」と内容は連続す<br />

る予定ですが、「歴史Ⅰ」だけでもあるまとまりを学んでいただける<br />

と思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『未完のファシズム』 片山杜秀著 新潮社 2012年<br />

歴史Ⅰ(木4) 2 単位(春学期)<br />

関東大震災とデマ<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

東日本大震災とそれに伴う「原発事故」もしくは「原発公害」の<br />

発生は、この国を大きく揺り動かして現在に至っています。何が真<br />

実なのか、何が嘘なのか、社会はいかに保たれ、また壊れるのか。<br />

この講座では2011年以後の出来事はちょくせつには取り上げない<br />

つもりです。「歴史」と呼ぶには新しく生々しすぎるからです。<br />

その代わりに、主に取り扱おうと考えているのは1923年に発生し<br />

た関東大震災です。そこには今とダブるテーマが満載されています。<br />

それに関連して日本における生命保険や火災保険、あるいは放送の<br />

歴史も扱う予定です。過去をふりかえることで、これからの時代を<br />

考えるヒントが得られればと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に定めません。必要に応じてプリントを配布します。<br />

歴史Ⅰ(木5) 2 単位(春学期)<br />

戦後日本映画における核のイメージ史<br />

共通授業科目<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

2011年3月の大震災をおおきな区切り目として日本の情況はすっ<br />

かり変わったと思います。この講座では核兵器や原子力発電、ある<br />

いは広い意味での災害を巡る戦後日本の思想史を取り扱います。必<br />

要に応じて戦前・戦中にもさかのぼります。素材としては特に映画<br />

を活用します。つまり映画鑑賞と講義の組み合わせで大方の時間が<br />

進行することになると思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。それにある程度まで代わるものとして適宜プリ<br />

ントを配布します。


共通授業科目<br />

歴史Ⅱ(木3) 2 単位(秋学期)<br />

第一次世界大戦と日本Ⅱ<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

日本の近代と言えば戦争です。日清戦争、日露戦争、第一次世界<br />

大戦、シベリア出兵、満州事変、日中戦争、第二次世界大戦。これ<br />

らの戦争の意味をよく知らずして、この国を語ることはできません。<br />

このうち第一次世界大戦が始まったのは1914年です。明年の2014年<br />

はちょうど開戦100年です。<br />

第一次世界大戦に日本は参加し、戦勝国の一員になりました。け<br />

れども、参加の度合いは、かなり限定的で、日露戦争や日中戦争に<br />

比べたら、あくまで「対岸の火事」にすぎなかったと、一般的には<br />

言われがちです。つまり日本史を語るとき、第一次世界大戦はきわ<br />

めて軽い扱いを受けがちなわけです。でも、本当にそれでよいので<br />

しょうか。<br />

たとえば日本陸軍に焦点を合わせると、第一次世界大戦の影響は、<br />

様々な意味で絶大です。日本陸軍は第一次世界大戦の起きる10年ほ<br />

ど前に日露戦争を経験していました。とりあえずかろうじて勝った<br />

のですけれども、問題点は多々残りました。その問題点が、日本陸<br />

軍が第一次世界大戦に参加して実際に行った青島攻略戦や、第一次<br />

世界大戦の主戦場であるヨーロッパでの出来事の詳細な研究によっ<br />

て、深められてゆきました。いや、研究すればするほど、捻転し、<br />

倒錯し、混乱してゆきました。その延長線上に満州事変や日中戦争<br />

や第二次世界大戦での日本陸軍の思想と行動をつかまえることが、<br />

かなりできると思います。<br />

つまり、第一次世界大戦に注目すると、日露戦争から第二次世界<br />

大戦までが、ひとつながりに見えてくるのです。そして、「一億玉<br />

砕」とか「神風攻撃」とか、第二次世界大戦での日本陸軍の神がか<br />

った精神主義も、第一次世界大戦に由来すると考えることもできる<br />

のです。<br />

そのあたりの筋道を、ある程度、解き明かすことを目標とします。<br />

春学期の同じ曜日と時限に開講予定の「歴史Ⅰ」と内容は連続す<br />

る予定ですが、「歴史Ⅱ」だけでもあるまとまりを学んでいただける<br />

と思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『未完のファシズム』 片山杜秀著 新潮社 2012年<br />

歴史Ⅱ(木4) 2 単位(秋学期)<br />

近現代日本の政党と選挙の歴史<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

戦後10年めの1955年のことです。日本の政治におおきな出来事が<br />

ありました。自由党と民主党という2つの保守政党が合同して自由<br />

民主党が結党されたのです。以来38年にわたって、自民党は政権与<br />

党でありつづけました。自民党長期安定政権時代です。それが崩れ<br />

たのは1993年でした。自民党と共産党を抜きにした7党1会派(新党<br />

さきがけ、日本新党、新生党、社会党、公明党、民社党、社会民主<br />

連合、民主改革連合)の連立による細川護煕政権が誕生したのです。<br />

日本政治の転換期と言われました。ところがそのあと転換というよ<br />

りも混乱がつづいてとどまるところを知らなくなりました。自民党<br />

と民主党の二大政党時代が訪れると叫んでいた政治学者やジャーナ<br />

リストが近年には大勢居ましたけれどもそうなっている感じはあり<br />

ません。2012年の総選挙では新たな政党連合の枠組みを目指して新<br />

党が雨後の筍のごとく出現したのも記憶に新しいところです。<br />

要するに日本の政党政治は1990年前後の「冷戦構造崩壊」以後、<br />

長いこと「過渡期」のままと言えると思います。1990年代からずっ<br />

と混乱したままなのです。いったいどうなっているのでしょうか。<br />

簡単に分かることではもちろんありませんが、だからといって投げ<br />

ておけることでもありません。民主主義とは政党政治のかたちで実<br />

現されるのがいちばんよいというのが一般常識ですから、政党政治<br />

がうまくいっていないのなら、それすなわち民主主義の危機になり<br />

ます。その意味で日本の政治はずっと危機的なのです。そういう時<br />

代をなんとかしなくてはいけない。そのためには歴史を学ぶ必要が<br />

あるでしょう。近現代の日本で政党や選挙制度はどのような歴史を<br />

たどってきたのか。いかに機能を果たし、また果たさなかったのか。<br />

そもそも政党とは何なのか。そういうことを辿って、今を考えるヒ<br />

ントになればという授業です。<br />

68<br />

テキスト(教科書):<br />

特に定めません。必要に応じてプリントを配布します。<br />

歴史Ⅱ(木5) 2 単位(秋学期)<br />

近代日本音楽史-政治・社会との関連をふまえて-<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

音楽というと文化芸術に属するもので、政治とか経済とか、ある<br />

いは哲学・思想とかとは必ずしも関係ないと、一般的には考えられ<br />

がちです。それはもちろん、ある程度は正しい。しかし、それだけ<br />

では済まないこともあります。たとえば音楽は政治に直接的に利用<br />

されます。戦争の時代なら戦意高揚音楽などがその典型です。革命<br />

歌とかもあります。それから、音楽はあくまで人間の営みであり、<br />

人間は生きている時代に必ず拘束されて存在し、そのままでいいと<br />

か、いやだから抜け出したいとか、いろいろ悟ったり煩悶したり苦<br />

悩したりするものです。そういう人間が、それぞれの個性や生き方<br />

の相違によって、政治家になったり、学者になったり、労働者にな<br />

ったり、芸術家になったりする。その意味では、同時代の政治や社<br />

会や文化芸術、音楽は、ひとつの時代精神の異なった位相・次元・<br />

領野への反映とみなせるわけで、見方によっては共鳴し交響してい<br />

るのがあたりまえとも言えるわけです。表だっては政治や社会との<br />

かかわりを示していない音楽作品にも、掘り下げようによっては紛<br />

れもない時代の顔が見えてくるのです。<br />

この講座では、そういう観点から日本近代のクラシック音楽と政<br />

治や社会と思想とのかかわりを考えてゆくつもりです。具体的には<br />

音楽を聴き、作品の仕掛けやそこに込められた作曲家の美意識を探<br />

り、さらにそれが日本近代の政治や社会や思想のありようとどのよ<br />

うにつながっているのかを考察してゆきます。扱う時代は、特に大<br />

正後期から昭和20年までになるでしょう。けっきょく、戦争と文化<br />

について論じることになります。「音楽」の授業とはあくまで違う、<br />

音楽を通しての「日本近代史」の授業だと考えてください。<br />

映画や文学のことも、音楽との関係において取り上げることがあ<br />

るかもしれません。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に定めません。必要に応じてプリントを配布します。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

イスラム文明の経済史(1)<br />

加藤 博<br />

授業科目の内容:<br />

経済史とは人類の物質生活の歴史である。1991年にソビエト連邦が<br />

消滅して以後、それがベストであるかどうかはともかく、われわれ<br />

は市場経済のもとでしか生活できない。しかし、現在、資本主義体<br />

制には軋みが目立ち、その根幹にある市場経済の運営には修正が必<br />

要とされている。また、理論はともかく、歴史において市場経済は<br />

単線的にではなく複線的に展開してきた。それは経済が時間と空間<br />

の制約のなか運営されてきたからである。そこで、春学期では、経<br />

済史を市場の形成と複線的な発展の歴史としてとらえ、なぜ現在の<br />

経済体制は多くの問題を抱えるようになったのかを論じる。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

イスラム文明の経済史(2)<br />

加藤 博<br />

授業科目の内容:<br />

春学期で論じたように、市場経済はさまざまな時間と空間の制約の<br />

なかで、複線的に発展してきた。そのなかで、前近代のイスラム世<br />

界は高度な市場経済を作り出した。それは人類が経験した最も純粋<br />

な市場経済といえるかもしれない。そのため、イスラム世界の経済<br />

史は市場経済の可能性と限界を考えるための格好な題材である。そ<br />

こで、秋学期では、7世紀の初めにおけるイスラムの成立から世界<br />

政治経済においてヨ-ロッパがヘゲモニ-を握る近代までの前近代<br />

を中心に、春学期での議論を踏まえて、イスラム世界の経済史の特<br />

徴を「初期条件」、「制度」、「経路依存性」という三つの制度経済学<br />

派の主要概念を使って論じる。


歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本近世の芸能文化<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

神田 由築<br />

授業科目の内容:<br />

日本の近世には歌舞伎や人形浄瑠璃など、今日「伝統芸能」と呼<br />

ばれる諸芸能が多く誕生し育まれた。この授業では、そうした芸能<br />

をとりまく歴史的な環境について、具体的な史料や事例に則して紹<br />

介してゆく。まずは近世芸能の概要を把握するために、たとえば、<br />

近世芸能はどのような「場」で行われるのか? 芸能者集団とは具<br />

体的にどのような構成になっているのか? 実際に興行ではどのよ<br />

うな人びとが関わってくるのか? などについて、江戸や諸都市の<br />

事例を概観する。そのうえで、芸能文化の面からみた都市と地域の<br />

関係についても考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に定めずプリントを配布する。参考書は適宜、授業中に指示する。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

芸能と都市・物語<br />

神田 由築<br />

授業科目の内容:<br />

日本近世の芸能文化は、都市社会の進展と深く関わりつつ展開を<br />

とげた面がある。この授業では、おもに近世都市大坂とその周辺地<br />

域をフィールドにしながら、芸能の「場」としての都市社会の具体<br />

像を多角的に検証する。具体的には、大坂のいわゆる「芝居町」で<br />

ある道頓堀や、寺社境内で営まれた宮地芝居、さらには町人を中心<br />

に展開した「素人浄瑠璃」の問題などを取り上げる予定である。ま<br />

た、とりわけ浄瑠璃は近世の庶民にとって、ある種の「物語」を提<br />

供した点も見逃せない。実際の都市社会と「物語」の両方に目配り<br />

しながら、都市文化とは何か、日本の文化的特徴とは何か、につい<br />

て検討してみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に定めずプリントを配布する。参考書は適宜、授業中に指示する。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

長州藩の政治と経済<br />

重田 麻紀<br />

授業科目の内容:<br />

幕末の動乱期に長州藩が大きな役割を果たしたことは広く知られて<br />

います。<br />

この講義では、長州藩の経済および財政状況・被支配者層との関係<br />

性を解説したうえで、幕末期に活躍した長州藩の原動力について考<br />

察していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

歴史学の方法と日本史の諸相<br />

原田 信男<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、まず歴史と歴史学の基底を見渡した上で、歴史とは何<br />

か、人間とは何か、社会とは何か、意識とは何か、という基本問題<br />

を考える。つまり私たち人間存在自体が、歴史の産物であり、集団<br />

さらには社会というシステムのなかでしか生きられないもので、そ<br />

の過去がどうであったか、という認識を持つことが重要だと考える。<br />

その上で、私たち日本の歴史が、具体的に、どのような経緯をたど<br />

ったのかをさまざまな角度から検証する。すなわち日本がどのよう<br />

に成立したのかを起点とし、政治システムのあり方、経済の展開、<br />

さらには宗教や思想あるいは生活という側面から、日本の歴史に即<br />

して考える。その際、これらを時代毎に論ずるのではなく、それぞ<br />

れがどのような展開を遂げたかを見ていくため、いわば縦にテーマ<br />

毎に歴史を通観するというスタイルを採りたい。<br />

69<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

身体の歴史―古代から 1800 年まで<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

鈴木 晃仁<br />

授業科目の内容:<br />

「身体」という、ごくあたりまえのものが、個人や文化・社会にとっ<br />

て非常に重要な主題であることに私たちが気づいてから、30年ほど<br />

になる。そして、身体をめぐる学問の中心にあったのは、身体が「歴<br />

史を持っている」ことの意味を問うてきた歴史学であった。この講<br />

義では、1980年代から現在にいたるまで、知の最前線の一つであっ<br />

た「身体の歴史」のエッセンスを皆さんに伝えることを目標にする。<br />

扱う時代・地域は、古代から1800年近辺までのヨーロッパを中心と<br />

する。扱われる主題は、誕生と死、健康と病気、性とセクシュアリ<br />

ティ、医学の知識と技術と生命倫理、民衆信仰、、美と理想、ジェン<br />

ダー・人種・階級・障害、動物と神聖、身体の表現、自己と社会、<br />

などである。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業に必要な資料は、ウェブを通じて配布する。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

身体の歴史―1800 年から現代まで<br />

鈴木 晃仁<br />

授業科目の内容:<br />

「身体」という、ごくあたりまえのものが、個人や文化・社会にとっ<br />

て非常に重要な主題であることに私たちが気づいてから、30年ほど<br />

になる。そして、身体をめぐる学問の中心にあったのは、身体が「歴<br />

史を持っている」ことの意味を問うてきた歴史学であった。この講<br />

義では、この30年ほど知の最前線の一つであった「身体の歴史」の<br />

エッセンスを皆さんに伝えることを目標にする。扱う時代は、1800<br />

年近辺から現代までで、地域としては、ヨーロッパを中心として世<br />

界の各地に触れる。扱われる主題は、誕生と死、健康と病気、性と<br />

セクシュアリティ、医学の知識と技術と生命倫理、民衆信仰、、美と<br />

理想、ジェンダー・人種・階級・障害、動物と神聖、身体の表現、<br />

自己と社会、などである。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本古代の民衆と国家-奈良・平安時代の家族・村落・社会集団<br />

【文経法政商医理薬】<br />

田中 禎昭<br />

授業科目の内容:<br />

近年までの考古学的調査の成果、特に村落遺跡や木簡などの文字<br />

史料の出土により、奈良・平安時代の住居や集落という民衆生活の<br />

場の具体相、また制度だけからは見えてこない、律令国家による民<br />

衆支配の実像が明らかにされつつあります。しかし一方で、古代民<br />

衆の日常に関する基礎的な諸問題、たとえばライフサイクル、家族<br />

生活や人々が所属する社会集団の諸相、また国家が民衆の日常にど<br />

のようにコミットし、いかなる方法で支配したのかといったテーマ<br />

は、考古学だけでは解明が難しく、今日も大きな課題として残され<br />

ています。<br />

本講義では、古代家族史・村落史の最新の成果を踏まえ、特に戸<br />

籍などの古代文献史料を用いた新たな研究を紹介しつつ、こうした<br />

課題に迫ってみたいと思います。具体的には、古代の兵士と国家、<br />

民衆支配における音楽の役割、戸籍から見えてきた家族と社会集団、<br />

誕生・結婚・死に至るライフサイクルと年齢秩序(子供・若者・老<br />

人)といった多角的なテーマを設け、古代民衆の日常と律令国家支<br />

配の関係について深く探っていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本古代の環境・人口と国家<br />

共通授業科目<br />

田中 禎昭<br />

授業科目の内容:<br />

気候温暖化に起因する環境異変、また2011年3月11日の東北地方太<br />

平洋沖地震により、過去の環境や災害に向き合う歴史像の構築が求<br />

められるようになり、日本古代史学においても近年、こうした視角<br />

からの研究が蓄積されつつあります。また環境変動が人口変動と深<br />

く関わり、社会の姿を変えていくことは広く知られています。日本


共通授業科目<br />

古代には奈良時代の戸籍・計帳という膨大な個人情報を集積した一<br />

級史料がありますが、近年、これらをコンピュータを用いて統計的<br />

に処理し当時の人口状況を推論した上で、環境変動との関係を探る<br />

新たな研究が登場してきました。<br />

本講義は、特に7~9世紀を対象にした最新の古代環境史・人口<br />

史研究の成果を踏まえつつ、1環境変動と人口変動、2環境変動と<br />

国家支配の関係という二つの課題に焦点を当て、考察することを目<br />

的としています。具体的には、1については古代戸籍研究の新展開<br />

と環境変動、2については環境変動と土地開発および土地政策(環<br />

境史から見た班田制・墾田制)の関係という主題が講義の中心にな<br />

る予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

海域東南アジア史の展開<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

坪井 祐司<br />

授業科目の内容:<br />

15世紀から19世紀を中心とした海域東南アジアの歴史を解説する。<br />

アジアの海上交易路の要衝にある東南アジアの沿海地域では、交易<br />

を基盤とする港市国家という独特な政体が発展した。この海域東南<br />

アジア地域では、様々な地域との間の文化、人間、商品の交流によ<br />

り、多様性を持った社会が形成された。講義では、海上交易の展開<br />

とそれに伴う地域秩序の変化という視角から海域東南アジア史を論<br />

じることで、この地域の社会の特徴について考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義では資料を配布する。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

イランの歴史と文化<br />

貫井 万里<br />

授業科目の内容:<br />

イランは、1979年のイラン革命以来アメリカと敵対し、2002年には<br />

ブッシュ米大統領から「悪の枢軸」と呼ばれた国として、恐ろしい<br />

イメージを持っている方が多いかもしれません。しかし、一旦その<br />

歴史をひも解くと、古代アケメネス朝やサーサーン朝のペルシア帝<br />

国の時代には中東の覇権を握り、7世紀以降もイスラーム文明の中心<br />

地の一つとして、豊かな文化が華開きました。この講義では、サー<br />

サーン朝の滅亡後に成立したイスラーム諸王朝から、「世界の半分」<br />

と謳われた王都エスファハーンを中心に栄えたサファヴィー朝を経<br />

て、カージャール朝に至るイランの歴史を概説します。講義の中で<br />

は、政治史のみならず、文学や建築など文化的な側面も取り上げた<br />

いと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

井筒俊彦『イスラーム生誕』中央公論新社、2003年。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

エジプトの近代とイスラーム<br />

高橋 圭<br />

授業科目の内容:<br />

7世紀にアラビア半島に生まれたイスラームは間もなく急速な発<br />

展・拡大を遂げ、やがて西はモロッコから東は東南アジアにいたる<br />

広大な地域にまたがる巨大な文明を築き上げました。しかし近代に<br />

入るとヨーロッパ諸国の圧倒的な軍事力・経済力の前にイスラーム<br />

世界は危機を迎え、最終的に多くの地域がその植民地へと転落して<br />

ゆきます。また植民地化に伴ってイスラーム世界にも近代ヨーロッ<br />

パの技術や価値観が流入し、そこで暮らす人々の生活やものの考え<br />

方にも大きな変化をもたらすことになりました。<br />

この講義では、エジプトに焦点を当てながら、ヨーロッパとの出<br />

会いを一つの契機としてイスラーム世界が迎えた近代の特徴とそれ<br />

によって生じた政治や社会の変化について見てゆきます。そのうえ<br />

で、このような近代におけるイスラーム世界の「変化」が、現代の<br />

イスラームをめぐる様々な問題とどのように関わっているのかにつ<br />

いて考えてゆきます。<br />

70<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

イスラームの神秘主義と聖者信仰(1)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

高橋 圭<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では「スーフィズム」と呼ばれる信仰・実践に焦点を当<br />

てながら、イスラームの神秘主義と聖者信仰の歴史を学びます。イ<br />

スラームは、一般に画一的な教義や厳しい戒律といったイメージで<br />

語られることの多い宗教ですが、実際には歴史を通じてそこには様<br />

々な形の信仰が存在してきました。その中でも特に、内面的・精神<br />

的な信仰を追求する神秘主義の潮流と、特定の人々を神に選ばれた<br />

「聖者」とみなし、彼らが持つ(と信じられる)聖なる力に現世利益<br />

や来世での救済を求める聖者信仰は、シャリーア(イスラーム法)<br />

として知られる外面的な法規範とは異なる独特な宗教伝統を形作っ<br />

てきました。<br />

スーフィズムは特別な修行を通じて神と人の霊的交流を目指す信<br />

仰・実践の形であり、イスラームの神秘主義的側面を代表する思想<br />

運動として知られています。同時に、この思想運動はやがて大衆化<br />

し、特に聖者信仰と密接な関わりを持ちながら、民衆の日常的な宗<br />

教実践の担い手としての役割も果たすようになりました。この講義<br />

では、このような神秘的・民衆的信仰を体現するスーフィズムの歴<br />

史を見ながら、受講者がイスラームという宗教の持つ多様な伝統に<br />

ついての理解を深めることを目指します。<br />

春学期は、イスラームの基本的な教義や思想、その成立の歴史な<br />

どの説明から始めて、スーフィズムの基本概念と、それが前近代の<br />

イスラーム社会の中でどのような形で展開していったのかを概観し<br />

ます。中東の話が中心となりますが、他の地域の事例もできるだけ<br />

紹介しながら講義を進めてゆきます。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

イスラームの神秘主義と聖者信仰(2)<br />

高橋 圭<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は歴史Ⅰ「イスラームの神秘主義と聖者信仰(1)」の続<br />

きです。できれば春学期の講義も履修しておいてください。この講<br />

義では、前近代までのスーフィズムの歴史を踏まえたうえで、その<br />

近現代における展開を見てゆきます。<br />

近代以降、イスラームを取り巻く状況は大きく変化しましたが、<br />

その中でスーフィズムはどのような運命をたどったのでしょうか。<br />

一言で言えば、政治体制や社会システムの急激な変化や、近代的な<br />

価値や技術の流入などにより、スーフィズムはその存在意義を問い<br />

直される事態に直面することになります。しかし同時に、この逆境<br />

の中でもスーフィズムは時代の変化に柔軟に適応しながら現在にま<br />

で存続することになります。<br />

この講義では、近代においてスーフィズムが直面した諸問題を紹<br />

介したうえで、しかしながら現在に至るまでイスラーム教徒の生活<br />

世界の中に生き続けるその信仰や実践の諸相や、さらには、世界的<br />

な新宗教運動の興隆と連動する形で、グローバルな広がりを見せる<br />

新しいスーフィズムの潮流などを見ながら、テロや紛争といった政<br />

治的な問題に限定されない、イスラームの今日的なあり方をについ<br />

て考えてゆきたいと思います。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

東南アジアのイスラーム<br />

野中 葉<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、東南アジア、特に世界最大のムスリム人口を抱える<br />

インドネシアを事例に、イスラームの伝来、定着、発展を歴史的に<br />

検証します。<br />

イスラームは、しばしば「中東の宗教」と捉えられますが、イン<br />

ドネシアには人口の8割以上、約2億人のムスリムが暮らしています。<br />

かつて、戦時中は日本の占領地であり、戦後には長い間、援助対象<br />

国であり、資源供給国であったインドネシアは、現在、民主化と経<br />

済成長を同時並行で進展させ、日本にとっては、ますます重要な国<br />

になりつつあります。このインドネシアでは、民主化や経済成長と<br />

共に、社会の中でイスラームが目に見えて存在感を増し、社会の様<br />

々な側面で力を発揮してきています。


そもそも外来の宗教であったイスラームが、どのようにインドネ<br />

シアの地域に伝来し、そして定着し、また現在、どのような発展を<br />

遂げているのか、社会や民衆とのかかわりに注目しながら、明らか<br />

にしてきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

歴史Ⅰ(水1・水2) 2 単位(春学期)<br />

地中海・ヨーロッパ経済の誕生(古代〜中世)<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

伏見 岳志<br />

授業科目の内容:<br />

今日われわれが生きている世界では、ほとんどのモノを獲得する<br />

のに金銭が必要です。しかし、人類の歴史を眺めてみると、別の獲<br />

得方法がいくつもあったことがわかります。この授業では、主に古<br />

代地中海世界からヨーロッパ近世までの歴史を振り返りながら、そ<br />

うした多様な獲得方法がそれぞれの時代でどのような働きをしてい<br />

たかを検討し、同時にそのなかでどうして金銭がとりわけ重要にな<br />

ってきたのかを探っていきます。春学期では、特に先史時代、古代<br />

ギリシア・ローマ期、中世について扱います。そこでは、われわれ<br />

の生きる現在とはかなり違った経済のありかたが多く観察されます。<br />

そうした今と異なる社会と比較しながら、現代社会のあり方を考え<br />

るのが春学期の目標です。秋学期の授業とは独立した内容ですが、<br />

両方を合わせて履修すると、理解が深まります。なお、授業中には、<br />

授業内容や配布物に依拠してグループで話し合う作業をおこなう予<br />

定です。<br />

歴史Ⅰ(木1) 2 単位(春学期)<br />

環大西洋世界の形成(古代〜16 世紀)<br />

伏見 岳志<br />

授業科目の内容:<br />

近年、歴史学では海をテーマにした研究が盛んです。大西洋につ<br />

いてもその例外ではなく、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカが<br />

この大洋によって結びつけられていく過程について、とくに欧米の<br />

歴史学者たちが考察を重ねてきました。こうした考察をふまえなが<br />

ら、この講義(春学期)では、16世紀ごろまでの大西洋世界の歴史<br />

を素描していきます。秋学期の授業とは独立した内容ですが、両方<br />

を合わせて履修すると、理解が深まります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません<br />

歴史Ⅱ(木1) 2 単位(秋学期)<br />

環大西洋世界の展開(16 世紀〜19 世紀)<br />

伏見 岳志<br />

授業科目の内容:<br />

近年、歴史学では海をテーマにした研究が盛んです。大西洋につ<br />

いてもその例外ではなく、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカが<br />

この大洋によって結びつけられていく過程について、とくに欧米の<br />

歴史学者たちが考察を重ねてきました。こうした考察をふまえなが<br />

ら、この講義(秋学期)では、16世紀以降の大西洋世界の歴史を素<br />

描していきます。春学期の授業とは独立した内容ですが、両方を合<br />

わせて履修すると、理解が深まります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません<br />

歴史Ⅱ(水1・水2) 2 単位(秋学期)<br />

ヨーロッパ経済の成長(中世末〜19 世紀)<br />

伏見 岳志<br />

授業科目の内容:<br />

今日われわれが生きている世界では、ほとんどのモノを獲得する<br />

のに金銭が必要です。この授業では、主にヨーロッパの歴史、特に<br />

中世後半から大航海時代、18-19世紀の帝国主義的拡大までを振り返<br />

りながら、金銭による取引がどうやって重要になり、それが地域の<br />

あり方にどういう影響をおよぼしてきたのかを探っていきます。こ<br />

の時代は、現在のような市場経済が形成されてくる時期に当たりま<br />

す。したがって、今の社会がどのように出来上がってきたのか、そ<br />

71<br />

の経緯を知ることで、現代社会のあり方を考えるのが秋学期の目標<br />

です。春学期の授業とは独立した内容ですが、両方を合わせて履修<br />

すると、理解が深まります。なお、授業中には、授業内容や配布物<br />

に依拠してグループで話し合う作業をおこなう予定です。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

アメリカ合衆国通史(1)――法と社会<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

松本 典久<br />

授業科目の内容:<br />

「アメリカ合衆国憲法」および主要な連邦法、連邦最高裁判決、<br />

大統領行政命令などを読みながら、アメリカ合衆国の歴史を考えま<br />

す。教養としてのアメリカ史を学ぶことが主な目的で、法律に特化<br />

した授業ではありません。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要なものは、原則として本サイトを通して配布し<br />

ます。授業の前に各自プリントアウトしておいてください。以下の<br />

ものも、手元に用意しておいてください。<br />

「独立宣言」(友清理士著『アメリカ独立戦争』学研M文庫 所収)<br />

<br />

「アメリカ合衆国憲法」(在日アメリカ大使館『アメリカ合衆国憲法』<br />

中経出版、所収)<br />

絶版につき、ウェッブ配布。<br />

原文は 、 それぞれおよび<br />

よりダウ<br />

ンロードできます。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

アメリカ合衆国史(II)世界のなかのアメリカ<br />

松本 典久<br />

授業科目の内容:<br />

第二次世界大戦後のアメリカの歴史を通し、今日の世界構造(もし<br />

くは世界秩序)がどのように形成され、どのように変化してきたか<br />

を考えます。特に冷戦終結後に加速したグローバリゼーションの影<br />

響が大きなテーマとなります。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要なものは、原則として本サイトを通して配布し<br />

ます。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

歴史学で斬る現代中国<br />

山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

みなさんは現代の中国に関心はありますか。昨今の中国の話題は<br />

日本人にとっては必ずしも好ましいものばかりではないため、それ<br />

が中国や中国の人々に対するイメージを悪くしています。しかし、<br />

日本人はどうして中国や中国の人々に違和感を抱くのでしょうか。<br />

その違和感を抱く構造や原因などを考えたことがありますか。<br />

この講義では現代中国に生起する様々な問題についてそれを歴史<br />

学の方法によって理解しようとするものです。なぜならば現代中国<br />

の諸問題は過去の中国の伝統が累積して生まれたものだからです。<br />

中国というマジックワールドの迷宮でみなさんを水先案内するの<br />

がこの講義の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

歴史学で斬る現代中国<br />

共通授業科目<br />

山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

みなさんは現代の中国に関心はありますか。昨今の中国の話題は<br />

日本人にとっては必ずしも好ましいものばかりではないため、それ<br />

が中国や中国の人々に対するイメージを悪くしています。しかし、<br />

日本人はどうして中国や中国の人々に違和感を抱くのでしょうか。<br />

その違和感を抱く構造や原因などを考えたことがありますか。


共通授業科目<br />

この講義では現代中国に生起する様々な問題についてそれを歴史<br />

学の方法によって理解しようとするものです。なぜならば現代中国<br />

の諸問題は過去の中国の伝統が累積して生まれたものだからです。<br />

中国というマジックワールドの迷宮でみなさんを水先案内するの<br />

がこの講義の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本近世~近現代の政治と天皇<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

吉岡 拓<br />

授業科目の内容:<br />

日本国憲法第1条において、天皇は「日本国の象徴」「日本国民統<br />

合の象徴」と記されている。しかし、そのような天皇の地位は有史<br />

以来不変のものだったのではなく、長い歴史過程の中で生じた様々<br />

な変化の結果であった。<br />

本講義では、近世から近現代の政治史を「天皇」を軸に概観する<br />

ことで、天皇・皇室の国家上の位置づけの変化を示していくことと<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本近世~近現代の社会と天皇<br />

吉岡 拓<br />

授業科目の内容:<br />

日本国憲法第1条において、天皇は「日本国の象徴」「日本国民統<br />

合の象徴」と記されている。しかし、そのような天皇の地位は有史<br />

以来不変のものだったのではなく、長い歴史過程の中で生じた様々<br />

な変化の結果であった。<br />

本講義では、近世から近現代の社会史・文化史を「天皇」を軸に<br />

概観することで、民衆世界の中での天皇像の変化を示していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

イングランド王国の形成と「封建社会」<br />

吉武 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

現在のイギリス(イングランド)のという国の基礎ができあがるの<br />

は、中世の時代のことです。それは、さまざまな民族の侵入・征服・<br />

定住の過程のなかで形成されてきたもので、現在の我々が当たり前<br />

と考えるものとは異なった観念を前提として成り立っていました。<br />

イギリスの地理的枠組み自体、今ある形になる必然性もありません<br />

でした。授業では、この形成の過程を、さまざまなトピックを選び<br />

ながら解説していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

エドマンド・キング『中世のイギリス』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2006<br />

年)<br />

歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

中世後期のイングランド王国<br />

吉武 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

現在のイギリス(イングランド)の制度の多くの基礎は、実質的に<br />

中世後期に確立されたものです。庶民院・貴族院からなる議会制な<br />

どがその典型です。授業では、12世紀にようやく明確な形をとり始<br />

めるイングランド封建国家が、その後さまざまな発展・変容を経て、<br />

近代以後の社会や制度の基礎を築いていく過程を考察します。<br />

テキスト(教科書):<br />

エドマンド・キング『中世のイギリス』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2006<br />

年)<br />

72<br />

論理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

命題論理入門<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

秋吉 亮太<br />

授業科目の内容:<br />

現代論理学を初歩の初歩から解説する。特に命題論理の意味論・<br />

証明論を取り扱い、論理的手法に慣れることを目指す。時間があれ<br />

ば命題論理の完全性定理を概観し、意味論と証明論という現代論理<br />

学における二つの異なったアプローチの関係について考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

論理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

述語論理入門<br />

秋吉 亮太<br />

授業科目の内容:<br />

前期に引き続き、現代論理学を初歩から解説する。「すべて」や<br />

「ある」といった量化子を取り扱う述語論理の意味論・証明論に慣れ<br />

ることを目指す。時間があれば言語哲学への応用や述語論理の完全<br />

性定理を概観する。前期の授業(論理学I 命題論理入門)を履修して<br />

いることが望ましい。そうでなければ,配布するプリントの,該当<br />

箇所を自習する必要がある.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

論理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

形式論理学入門 1<br />

佐々木 昭則<br />

授業科目の内容:<br />

演繹的推論について勉強する。特に、推論が正しいかどうか確か<br />

める方法について様々なアプローチを紹介し、その技術を学生に習<br />

得してもらう。論理学の形式的思考法の重要性を実感してもらいた<br />

い。<br />

前期は、主に接続詞や否定の論理である命題論理を扱う。最初に、<br />

論理学を表現するために考案された形式言語を勉強する。次に、推<br />

論の正当性を、文の真偽という意味論的視点から考察する意味論的<br />

手法について学ぶ。最後に、推論を形式的証明という観点から考察<br />

する証明論的手法について勉強する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『例解・論理学入門』第3版 弓削隆一・佐々木昭則著 ミネルヴ<br />

ァ書房 2012年 2310円<br />

論理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

形式論理学入門 2<br />

佐々木 昭則<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続いて授業を行う。したがって、春学期の内容を前<br />

提としている。是非、春学期の講座を受講してもらいたい。この指<br />

示を守らない学生については 一切配慮はしない。すべて自己責任<br />

で対処するように。<br />

秋学期は述語論理を中心に扱う。ここでは、「すべて」や「ある」<br />

に関する推論を扱う。春学期と同様、言語、意味論(解釈)、証明論<br />

(自然演繹)という流れで授業を進めていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

『例解・論理学入門』第3版 弓削隆一・佐々木昭則著 ミネルヴ<br />

ァ書房2011年 2310円<br />

論理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

命題論理の入門<br />

峯島 宏次<br />

授業科目の内容:<br />

現代論理学の基本的な考え方を身につけることを目標とします。「論<br />

理学Ⅰ」では、現代論理学のもっとも基本的な部分である命題論理<br />

を学びます。現代論理学は、正しい推論(正しい議論や証明)とは<br />

どんなものであるのかを探究する分野です。この目標のため、まず


私たちがふだん行っている推論を、見通しのよい構造をもった人工<br />

言語(形式言語)へと翻訳するという方法をとります。授業では日<br />

本語の具体例に即して、まずこの翻訳の方法を学びます。そのうえ<br />

で、推論の妥当性を分析・判定する二つの代表的なやり方として、<br />

証明論(自然演繹)の方法と意味論(真理値分析)の方法の基礎を<br />

学びます。簡単な問題からはじめて、実際に自分であれこれ考えな<br />

がら問題を解くことにより、推論の正しさを評価するひとつの確か<br />

な視点を身につけることができるはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを配布します。参考文献は必要に応じて指示しま<br />

す。<br />

論理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

述語論理の入門<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

峯島 宏次<br />

授業科目の内容:<br />

現代論理学の基本的な考え方を身につけることを目標とします。「論<br />

理学Ⅱ」では、現代論理学の中心にある述語論理を学びます。現代<br />

論理学は、正しい推論(正しい議論や証明)とはどんなものである<br />

のかを探究する分野です。この目標のため、まず私たちがふだん行<br />

っている推論を、見通しのよい構造をもった形式言語へと翻訳する<br />

という方法をとります。述語論理の言語は、「論理学Ⅰ」で学んだ命<br />

題論理の言語よりも豊かな表現力をもちます。授業では日本語の具<br />

体例に即して、まず述語論理への翻訳の方法を学び、そのうえで、<br />

推論の妥当性を判定する二つの方法として、述語論理の証明論(自<br />

然演繹)と意味論(タルスキ意味論)を学びます。簡単な問題から<br />

はじめて、実際に自分であれこれ考えながら問題を解くことにより、<br />

推論の正しさを評価するひとつの確かな視点を身につけることがで<br />

きるはずです。また現代論理学はその応用として、現代哲学や言語<br />

学の分野において、私たちがふだん使っている日本語のような自然<br />

言語のふるまいを分析するための不可欠な道具にもなっています。<br />

授業では、こうした現代論理学の使い道についても紹介したいと思<br />

います。春学期の「論理学Ⅰ」をすでに履修していることが望まし<br />

いです。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを配布します。参考文献は必要に応じて指示しま<br />

す。<br />

論理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

命題論理の入門<br />

峯島 宏次<br />

授業科目の内容:<br />

現代論理学の基本的な考え方を身につけることを目標とします。「論<br />

理学Ⅰ」では、現代論理学のもっとも基本的な部分である命題論理<br />

を学びます。現代論理学は、正しい推論や証明とはどんなものであ<br />

るのかを探究する分野です。同時に、現代論理学を通して、数学や<br />

情報科学を学ぶさいに必要となる基本的な考え方を身につけること<br />

ができます。現代論理学では、まず私たちがふだん行っている推論<br />

や証明を、見通しのよい構造をもった人工言語(形式言語)へと翻<br />

訳するという方法をとります。授業では日本語の具体例に即して、<br />

まずこの翻訳の方法を学びます。そのうえで、推論の妥当性を分析・<br />

判定する二つの代表的なやり方として、証明論(自然演繹)の方法<br />

と意味論(真理値分析)の方法の基礎を学びます。簡単な問題から<br />

はじめて、実際に自分であれこれ考えながら問題を解くことにより、<br />

推論や証明の正しさを評価するひとつの確かな視点を身につけるこ<br />

とができるはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを配布します。参考文献は必要に応じて指示しま<br />

す。<br />

論理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

述語論理の入門<br />

峯島 宏次<br />

授業科目の内容:<br />

現代論理学の基本的な考え方を身につけることを目標とします。「論<br />

理学Ⅱ」では、現代論理学の中心にある述語論理を学びます。春学<br />

期の「論理学Ⅰ」ですでに命題論理を学んだ学生を主たる対象とし<br />

73<br />

ます。現代論理学は、正しい推論(正しい議論や証明)とはどんな<br />

ものであるのかを探究する分野です。この目標のため、まず私たち<br />

がふだん行っている推論を、見通しのよい構造をもった形式言語へ<br />

と翻訳するという方法をとります。述語論理の言語は、「論理学Ⅰ」<br />

で学んだ命題論理の言語よりも豊かな表現力をもちます。授業では<br />

日本語の具体例に即して、まず述語論理への翻訳の方法を学び、そ<br />

のうえで、推論の妥当性を判定する二つの方法として、述語論理の<br />

証明論(自然演繹)と意味論(タルスキ意味論)を学びます。簡単<br />

な問題からはじめて、実際に自分であれこれ考えながら問題を解く<br />

ことにより、推論の正しさを評価するひとつの確かな視点を身につ<br />

けることができるはずです。また現代論理学はその応用として、現<br />

代哲学や言語学の分野において、私たちがふだん使っている日本語<br />

のような自然言語のふるまいを分析するための不可欠な道具にもな<br />

っています。授業では、こうした現代論理学の使い道についても紹<br />

介したいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを配布します。参考文献は必要に応じて指示しま<br />

す。<br />

論理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

妥当な推論(確実な根拠付け)の基準<br />

【文経法政商医理薬】<br />

【文経法政商医理薬】<br />

弓削 隆一<br />

授業科目の内容:<br />

現代の論理学では、論理式の意味や推論の正しさの基準が厳密に<br />

定義された人工言語の体系を構築することを通じて、論理を捉えよ<br />

うとする。この講義では、このような論理学の言語の基礎である命<br />

題論理について解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『例解・論理学入門』 弓削隆一・佐々木昭則 著 ミネルバ書房 2009<br />

年 ISBN978-4-642-05467-1<br />

論理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

妥当な推論(確実な根拠付け)の基準<br />

共通授業科目<br />

弓削 隆一<br />

授業科目の内容:<br />

現代の論理学では、論理式の意味や推論の正しさの基準が厳密に<br />

定義された人工言語の体系を構築することを通じて、論理を捉えよ<br />

うとする。この講義では、このような論理学の言語の中で基本的な<br />

ものである述語論理について解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『例解・論理学入門』 弓削隆一・佐々木昭則 著 ミネルバ書房 2009<br />

年 ISBN978-4-642-05467-1


少人数セミナー形式授業科目<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

西洋の貴重書について学ぶ<br />

【文】<br />

【文】<br />

【文】<br />

徳永 聡子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、皆さんを西洋書誌学の世界にいざないます。学期<br />

の前半では、日吉メディアセンターが所蔵する貴重書の展覧会を、<br />

一緒に企画・運営します。テーマは「挿絵と書物」。履修者全員で、<br />

実際に西洋の貴重書を手に取り精査し、貴重書展の解題執筆、展示<br />

の準備・片付けを行います。学期の後半では、書誌学、書物史関連<br />

の論文を読み、授業内でディスカッションを行ったり、貴重書展で<br />

扱った書物について理解を深めていきます。<br />

最終的には、春学期に学んだことに基づき、学期末レポートを作<br />

成してもらいます。レポート作成の基本について学ぶ機会ともなる<br />

でしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

20 世紀の科学の発見<br />

大場 茂<br />

授業科目の内容:<br />

科学はどのようにして発展してきたのでしょうか。世界の常識を<br />

覆すような発見や発明が,どのようになされたのでしょうか。20世<br />

紀における科学の発展を振り返り,その時代背景や基礎的な科学の<br />

概念を学びます。このための資料として,ビデオ教材[20世紀科学<br />

技術史ドキュメンタリー「発見の世紀」全10巻(丸善1999年)]を毎<br />

回1本ずつ見てから、その内容に関連した演習および討論をおこな<br />

います。例えば,今から6500万年前に巨大隕石が地球に衝突しなけ<br />

れば,恐竜が絶滅することもなく,現在の人類も誕生しなかったか<br />

もしれません。このセミナーで取り扱う内容は,医学,薬学,化学,<br />

物理学,心理学,生命科学,工学,地球科学,人類学と幅広い自然<br />

科学の分野に渡っていますが,それらが密接に関連していることが,<br />

次第にわかってきます。授業の追加資料として,Discovery CHANNEL<br />

「なぜ?」に挑んだ科学の歴史100のDVDも利用します。<br />

なお,この授業ではレポートの作成に関する図書を読む機会を設<br />

け,レポートの書き方のルールについても議論します。また,学期<br />

の最後には,レポート発表を行います。科学の発展に関して興味あ<br />

る事項(あるいは人物)を履修者が各自ひとつ取上げ,その調べた<br />

結果を10分程度でプレゼンテーションし,質問にも答える形式です。<br />

1人1回。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントを配布します。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

動物園・水族館で進化を学ぶ<br />

高山 博<br />

授業科目の内容:<br />

現在生きている動物を観察することで、人類の進化について基礎<br />

知識を学ぶ機会としたい。今年度も、特に脊椎動物(魚類以降)の<br />

動物に注目して観察していく予定です。講義時間以外に、動物園・<br />

水族館等へでかけますので、休業日(日・祝)の観察会も講義の一<br />

環となります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

76<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

生き物のかたち<br />

【文】<br />

【文】<br />

倉石 立<br />

授業科目の内容:<br />

進化の歴史を生き抜いて来た生き物のかたちは、機能的であると<br />

同時に調和のとれた造形美を持っています。このコースでは生き物<br />

の形態観察を通して生き物のかたちの面白さに触れるとともに、生<br />

き物のかたちを記録・伝達する技術(スケッチ・写真等)の基礎を<br />

学びます。まとめとして、受講者が興味を持った生き物の魅力を紹<br />

介するプレゼンテーションを作製してもらい、発表会を行います。<br />

少人数セミナーの利点を生かして、プレゼンテーションの題材や<br />

形式は受講者の意向をくみながら決定する予定です。また、希望に<br />

応じて動物園・水族館や他大学の臨海実習施設を利用した観察会を<br />

行うことも検討します。そのため、受講者数は5名以内に限定しま<br />

す。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

東方地中海からの問題提起<br />

野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

東シナ海(East China Sea)。この海は中国では東海(ドンハイ)、韓<br />

国では東中国海(トンチュングクヘ)という。日本では通例、東シナ<br />

海だが、時には環中国海、環シナ海などという。この地域をどうよ<br />

ぶか、どうみるか。多くの日本人は些少なこと、知らなくても差し<br />

支えないとおもっている。日本政府も「領土問題なし」という。本<br />

当にそうなのか。放っておいてもよいのか。<br />

東シナ海には二千以上の島がある。舟山群島(一千以上)、琉球諸<br />

島、済州島、朝鮮半島西南部の島嶼群(一千以上)。そのひとつが釣<br />

魚島(尖閣諸島)である。2012年、この小島の領有を巡って国家間<br />

の欲望が衝突し、両国関係が冷却した。しかし、日本国民の四分の<br />

一、2500万人余りが国家の強勢化の主張を支持(黙認)している。<br />

欲は身を滅ぼすというが、このまま猛進すれば、国もまた然りであ<br />

る。今、日中間に必要なのはこの島を巡る線引きや力の競争などで<br />

はない。そんなことよりも、この海域全体への歴史、文化の体系立<br />

った認識を急ぐべきである。<br />

ところが、現実にはその手がかりがない。中学、高校の歴史、地<br />

理で「東シナ海」について学んだことがあるだろうか。いや、大学<br />

においてもこれはおぼつかない。本塾文学部にも日本史、東洋史、<br />

社会学専攻があるが、この海域の悠久な文化に学ぶ雰囲気はゼロに<br />

近い。おそらく、この半期の授業が最初で最後となるであろう。そ<br />

れほどに貧弱なのが現状である。<br />

この授業は文学部における地域文化研究の試みである。それは狭<br />

小な特定課題を探求するものではない。東シナ海地域の各地に住む<br />

人びとの衣食住、生業、生き甲斐、まつり、死生観、あるいはそこ<br />

での宗教文化を知り、その由来(歴史)を辿らなければならない。そ<br />

して何よりもそれらが相互に関連しつつ日本人の足元に至るものだ<br />

ということを知ろう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『東シナ海文化圏―東の〈地中海〉の民俗世界』、野村伸一著、講談<br />

社、2012年、ISBN:978-4-06-258533-0


総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

骨に聞く、骨を読む:人類学の基礎を学ぶ<br />

【文】<br />

【文】<br />

【経】<br />

高山 博<br />

授業科目の内容:<br />

人体骨格についての基礎知識を習得しながら、人類学(化石人類<br />

学、骨格人類学)の基礎にふれる機会としたい。人類進化の道筋を<br />

化石模型等に触れながら、形態進化を実体験していく予定。受講者<br />

の知識のレベル、習得状況等応じて、他大学・研究所の見学にも出<br />

かけることもあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

J. R. R. トールキン『ホビットの冒険』入門<br />

辺見 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

J. R. R. トールキンのThe Hobbit(『ホビットの冒険』)は、1937年に<br />

子供向けの物語として出版されましたが、出版75周年を迎えた2012<br />

年には、ピーター・ジャクソン監督による三部作の映画として公開<br />

が始まりました。この映画で、または同じくをジャクソン監督がト<br />

ールキンのThe Lord of the Rings(『指輪物語』)を映画化した「ロー<br />

ド・オブ・ザ・リング」で初めてトールキンの物語世界に触れたと<br />

いう方も多いと思いますが、この授業では、トールキンの原作The<br />

Hobbitの講読とワークショップを組み合わせながら、トールキンの<br />

物語世界への理解を深めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Tolkien, J. R. R. (2012). The Hobbit. 75th anniversary edition. Mariner<br />

Books. ISBN: 978-0-547-92822-7<br />

自由研究セミナー 2 単位(春学期)<br />

なんでも大雑把に計算してみよう<br />

青木 健一郎<br />

授業科目の内容:<br />

大雑把な計算,概算,あるいはオーダーの計算はあらゆる分野で<br />

有用な考え方です.物理学者エンリコ・フェルミが提示したと言わ<br />

れる「シカゴにピアノの調律師は何人いるか?」などが典型的な概<br />

算の問題です.物理学では「封筒の裏でする計算」ともよばれ,概<br />

算は常時使われています.近年は「フェルミ推定」などともよばれ,<br />

自然科学に限らず,社会一般でその重要性が認められるようになっ<br />

ています.<br />

大雑把な計算の良いところは,あらゆる量が簡単な手計算で求め<br />

られることです.多くの場合は,値を調べずに常識的な数字から結<br />

果が得られます.その過程を通じ,どのような仕組みでその結果が<br />

得られるかの論理も明らかになり,なぜそのような値になるのかが<br />

わかります.逆に,値が合わない場合には,本質的に欠落している<br />

要素があることもわかります.大雑把であるので役に立たないと思<br />

うかも知れませんが,それで充分な状況がほとんどです.また,正<br />

確な値が必要な場合には,さらに計算すれば良いわけで,大雑把な<br />

計算はその指標となり,さらに最終結果の重要なチェックにもなり<br />

ます.いろいろな量を大雑把に推定できることは大変楽しいことで<br />

もあります.<br />

自然科学に限らず,あらゆる分野に概算を応用し,半定量的な分<br />

析を行うことをこのセミナーの目的とします.セミナーでは,まず<br />

オーダー,半定量的な計算といった概念を理解します.そして,大<br />

雑把な計算の方法を学び,様々な分野の問題に適用します.概算は<br />

慣れれば簡単ですが,厳密の定義や決まった解き方があるわけでも<br />

なく,経験を通じて学ぶものです.授業は実践を中心として進めま<br />

す.少人数クラスなので,学生が積極的に授業に参加することが重<br />

要になります.主として学生が教科書の内容を説明し,他の学生を<br />

含めて議論し,教員が補足するという形式でセミナーは進めて行き<br />

ます.<br />

テキスト(教科書):<br />

「サイエンス脳のためのフェルミ推定力養成ドリル」, L. ワインシュ<br />

タイン,J.A. アダム 著 日経BP社 2008年 ISBN:978-4822283698<br />

77<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

里山ーその利用と保全の歴史ー<br />

【経】<br />

セット履修 青木 健<br />

授業科目の内容:<br />

高度経済成長期をむかえる前までの日本において、多くの人々は<br />

生活のために必要なものを「自然」から採取して生活してきた。具<br />

体的にいえば、食料や燃材、そして建築用材など生活資材の大部分<br />

を、人々は林野や湖沼等の持続的利用を通して調達してきたのであ<br />

る。このセミナーでは、日本における林野と人々の関わりあいの歴<br />

史について、森林資源の利用と保全という観点から考察することか<br />

ら出発して、最終的には日本の事例が、世界史レベルでの森林と人<br />

間の関係史の中で、比較史的にどのように把握できるのかについて<br />

考えていきたい。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

国際経済の計量分析<br />

【経】<br />

セット履修 秋山 裕<br />

授業科目の内容:<br />

(1)貿易、為替レート、海外直接投資など、国際経済における経済<br />

現象について、回帰分析を中心とした簡単な計量分析を履修者が行<br />

えるようになること、(2)株式投資についてポートフォリオ理論の簡<br />

単な実践を履修者が行なえるようになること、(3)『通商白書』ある<br />

いは国際経済や金融論に関する読みやすい基本的文献の輪読を通じ<br />

て、国際経済について見識を深めること、がこのセミナーの目標で<br />

す。授業は①担当者による講義と②履修者によるグループ発表から<br />

なります。<br />

セミナーを効率的かつ活発なものにするため、演習、発表ではグ<br />

ループによる共同作業も行ないます。(2012年度のクラスでは、日本<br />

経済新聞社主催の学生対抗円ダービーや日経ストックリーグなどの<br />

コンテストにもチームを編成して参加しました。2013年度も同様の<br />

コンテストに参加する予定です。コンテスト参加にあたって、MS<br />

Excelの分析ツールを中心に実践的な分析手法を習得していきます。)<br />

そのため、授業時間以外での準備の時間、および、課題をこなすた<br />

めの時間がある程度必要となります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『通商白書2013』経済産業省 2013年発行予定。(ただし、履修者と<br />

の相談の上、変更する可能性があります。)<br />

計量分析手法の学習、ポートフォリオ理論の学習にあたっては、<br />

講義資料としてプリントを配布します。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

苔とあるく<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

【経】<br />

セット履修 有川 智己<br />

授業科目の内容:<br />

みなさんは、コケというとどんなものを思い浮かべるでしょうか。<br />

暗くてじめじめしたところに生えている小さくて汚いもの? 水槽<br />

のガラスにつく汚れ? 木や石に生えるゴミみたいなもの? 盆栽<br />

とかで使う古くさいもの? 以前はマイナスのイメージが多かった<br />

のですが、ここ10年くらい、じわじわとコケブームが起きている<br />

ように感じます。屋内で飾られるコケ玉も、「癒やし」のインテリア<br />

として、よく目にするようになりましたし、コケ庭やコケの森を散<br />

歩する人たちも増えてきています。<br />

2007年には『苔とあるく』、2011年には『コケはともだち』という<br />

本が出版され、ちょっとマニアックなコケの楽しみ方が紹介されま<br />

した。きれいで、かわいくて、おもしろい、地味だけどホッとする、<br />

そんなコケのイメージも浸透してきています。<br />

実際、コケは街の中にも身近にあり、自然の美しさや精巧さを実<br />

感させてくれる、とてもよい自然観察の入り口になっています。生<br />

物学的・進化学的にも現在注目されている生き物です。


少人数セミナー形式授業科目<br />

このセミナーでは、コケとはどんな生き物か、その基礎から解説<br />

します。また、キャンパス内での観察などを通して、コケに親しみ、<br />

楽しむ術を身につけることを目標とします。普段気がつかないけど<br />

身近にある、ミクロの世界の入り口から、新しい世界をのぞいても<br />

らえたらと思います。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

弦楽四重奏セミナー<br />

【経】<br />

セット履修 石井 明<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、水曜5限に開講される「オーケストラクラス」および<br />

土曜2限に開講される「古楽器を通じた歴史的音楽実践」(教養研究<br />

センター設置科目)と同様、「体験導入型」であり、楽器の実演が核<br />

となっています。<br />

弦楽四重奏は、18世紀後半、独特なスタイルを持つ器楽として急<br />

激な発展を見せます。2つのヴァイオリン、1つのヴィオラとチェロ<br />

という組み合わせは、当時の作曲家たちにとってとてつもなく魅力<br />

的であり、チャレンジングであり、さらにはさまざまな作曲技法・<br />

演奏技法を試せる場として見られるようになっていきました。そし<br />

て19世紀を迎える頃までには、室内楽の王として君臨するようにな<br />

ります。モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンと、18世紀後期<br />

を代表する作曲家の大半は、このジャンルに属する独創的な音楽作<br />

品を多数残しています。<br />

そこでこの授業では、これら作品を実際に演奏することで、作曲<br />

家たちが、何を目指してどのような音楽作品を書いていたのかとい<br />

うことについての理解を深めることを目的とします。2013年度は、<br />

ハイドン、モーツァルト、あるいはベートーヴェンの中から一人の<br />

作曲家を選択し、その作曲家による弦楽四重奏作品を授業のテーマ<br />

とします。授業の進行の方法は、それぞれのグループに分かれて演<br />

奏していくという形態と、履修者全員が参加する、いわゆるマスタ<br />

ークラスとの併用を予定しています。授業の成果は、学年度末近く<br />

に演奏会という形での成果発表を予定しています(2012年度は協生<br />

館藤原洋記念ホールで開催)。<br />

受講対象者は、楽器を所有し(あるいはそれらに常時アクセスでき)、<br />

かつそれを演奏する能力を十分に備えている学生とします。また、<br />

グループ(4人)としての参加を希望する学生を最優先します。募集<br />

人数は、弦楽四重奏3グループを上限とする予定です。グループを組<br />

んでいない学生でも、ガイダンス時にグループが決まることも考え<br />

られるので、ぜひガイダンスに参加するようにしてください。<br />

履修を希望する学生は、ガイダンスに必ず出席し、そこで履修希<br />

望届を教員に提出してください。その後、教員から履修許可証が発<br />

行されます。履修許可がないと履修登録ができません。注意してく<br />

ださい。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

都市の街並みと建築―都市の文脈を探る―<br />

【経】<br />

セット履修 伊藤 行雄<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパの都市の旧市街を散歩すると、多くの町の中心には教会<br />

や市庁舎があり、その前には、建物に囲まれるようにして広がる広<br />

場があり、そこは楽器を奏でる辻音楽師や朝市で買い物をする市民<br />

や観光客で賑わい、いつも活気のある光景を目にする。広場には教<br />

会や市庁舎,商工会議所などが中心にあり、街路にはデパート、ブテ<br />

ィック、レストラン、カフェなどが集まり、凝縮された都市景観が<br />

展開されていて、厳しい規制のもとに景観が守られている。「この同<br />

心円的な構造をもつ都市の中心へ行くこと、それは社会の『真理』<br />

に出会うことでもある」と述べたのはフランスの哲学者バルトだが、<br />

彼はキリスト教的な考え方に代表される、中心のある都市の有り様<br />

について言及している。ヨーロッパの都市はこの構造を維持しつつ、<br />

古い景観(建築など)を残しながらその周辺部分に新しい近代建築<br />

による新しい都市を発展させている。<br />

一方、東京では、このような都市の構造が捉えにくい。多中心化が<br />

進み、都市の各部分は年を追って高層化されていく。雑駁な街並み<br />

78<br />

と整然とした領域が混在した街といえるだろう。高層ビルのそばに<br />

は、公園や江戸時代から残る庭園がかろうじて点在する。その東京<br />

がもつ街並みのコンテキストを探っていけば、より個性のある町づ<br />

くりを実現させることができるはずであり、また東京の魅力を再発<br />

見するきっかけとなると思う。<br />

本研究会では、ヨーロッパと日本の都市(特に東京)を比較検討し<br />

ながら、都市の形態の差異を考察していく予定である。時には文学<br />

作品などを含めた多方面のテキストを使用することによって、都市<br />

の分析を行いたいと考えています。<br />

◎参加希望者は第1回目に必ず出席のこと。募集人数(約13名)。<br />

初日に選抜を行う場合がある。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

Beyond Hollywood: Film History, Theory and Criticism<br />

【経】<br />

セット履修 エインジ, マイケル W.<br />

授業科目の内容:<br />

Movies “capture the imagination”—but what is meant by that? Movies<br />

“open up dream worlds”—but whose dreams, how, and toward what ends?<br />

Movies are also said to “tell it like it is”—but what do they in fact tell (or<br />

show), how do they do so, and what is the effect of their stories and<br />

images?<br />

The purpose of this course is threefold: first, to introduce students to<br />

early film history, and study how various solutions to the problems of film<br />

as an art form were proposed by the surrealists, expressionists,<br />

constructivists, documentarists, formalists, and by Hollywood. In the<br />

spring, we'll read the early theories of what film means and how it<br />

expresses meaning, focusing on how artists and theorists were both<br />

seeking to explore and understand the new art form. Also, we'll make a<br />

film in class, trying to follow one of the schools of filmmaking we've<br />

studies. In the fall, we'll look at major developments since the 1950s,<br />

especially outside the Hollywood mainstream. Third, the class will help<br />

students develop the analytic tools necessary for academic criticism.<br />

Experience of both film making and critical film viewing, combined with<br />

knowledge of theory and criticism, will provide the students with the basis<br />

to develop and refine their own critical method and judgments.<br />

Anyone interested in taking the seminar must bring a completed<br />

application form to the first meeting. Please see the instructions<br />

below!!!!!<br />

The seminar is open to any serious student willing to learn the skills of<br />

film analysis in English; since class size is limited, priority will be given<br />

to those with some previous film-course experience. Selected students<br />

must watch films on their own, and see be willing to see additional films<br />

recommended for viewing. Not surprisingly, a substantial amount of<br />

reading will be assigned, both of film theory—i.e., film theorists’ writings,<br />

as well as commentary on those theories—and film criticism, such as<br />

analytic essays on specific films. In-class lectures, student presentations<br />

and class discussions will offer students a forum for testing their<br />

understanding and ideas, while the final paper will allow them to<br />

demonstrate their knowledge and analytic abilities.<br />

Students will take part in hands-on workshops on film-making editing<br />

and camerawork, with professional film-makers as guest lecturers.<br />

Students will write, shoot, edit and exhibit a completed a short film, too!<br />

Professional film critics will also be invited to join our discussions on<br />

occasion.<br />

テキスト(教科書):<br />

To be announced at the first meeting. Mostly consists of excerpts from<br />

critical writings by major critics: Eisenstein, Arnheim, Kracauer, Bazin,<br />

Truffaut, et. al.


自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

「戦後」と「戦後」以後を考える<br />

【経】<br />

セット履修 奥村 勇斗<br />

授業科目の内容:<br />

「戦後」という言葉は、日本において独特の意味合いを持ってい<br />

る。たびたびその「終わり」が言われながらも、なお「現代」を指<br />

す時代区分の語として「戦後」が長く用いられ続けてきたのである。<br />

本セミナーは、この「戦後」というあいまいな言葉を切り口にし<br />

て、いま私たちが日本社会をめぐってどのような時代認識を抱いて<br />

いるのか、を考えることを目的としている。「戦後」という時代は終<br />

わったのか、そう問うことは、日本社会の現在を認識し、そこに生<br />

きる私たちにとって「戦後」とはいかなる時代であるか、を問うだ<br />

けでなく、「戦後」という、繰り返し語られてきた日本社会の自画像<br />

を歴史のなかにとらえかえし、それぞれの時代を生きた人々の視点<br />

から再考することでもある。そしてまた、その作業は、日本史領域<br />

を超えて、20世紀とはいかなる時代であったのか、「近代」とはいか<br />

なる時代か、あるいは、ある時代を過ぎ去ったものと語り、ある時<br />

代に自分たちが生きていると語る、そのような「時代」という自己<br />

認識はどのように成り立つのか、そうした問いにまで関わってくる<br />

ものである。本セミナーでは、社会思想史の方法論に立って、これ<br />

ら「戦後」という言葉から広がる歴史と現代とをめぐる問いを参加<br />

者とともに探究していきたい。<br />

授業の形式としては、最初の数回は、講師の私がイントロダクシ<br />

ョンを行い、その後は、私を含めた参加者全員で共通の文献を読み、<br />

その内容に基づいて議論するかたちで進めたいと考えている。毎週<br />

一定量の読書を課し、積極的な参加を求めるが、何らかの知識をあ<br />

らかじめ要求することはしない。むしろ、読書初心者も含めて、出<br />

席者ひとりひとりが、人文科学・社会科学書の読み方を身につけ、<br />

現代日本社会についての自分なりの考えを深める機会として欲しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

あらかじめ指定するテキストはない。輪読文献は参加者の関心に応<br />

じて相談のうえ決める。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

地域振興について文献を読み、考える機会を持つ<br />

【経】<br />

セット履修 長田 進<br />

授業科目の内容:<br />

この講座では、「地域振興とは何か」という問いかけに対して、自<br />

分自身の独自の見解を持つための経験を積むことを考えている。こ<br />

こでは、若干難易度が高い書籍を輪読し、議論することから始める<br />

予定とする。(専門書を4冊というのを目標とする。)<br />

私は、本講座を大学生として取得を期待される研究手法について<br />

のトレーニングの機会であると位置づけている。講義形式で実現が<br />

困難な学習体験をする機会を設ける予定である。<br />

注意<br />

(1)2013年度は文献購読を中心として開講する予定である。<br />

(2)文献購読だけでなく、研究に必要だと思われるトレーニングを<br />

考慮した構成を考えている。<br />

(メディアセンターでの実習や、実地調査についての講習)<br />

(3)課外活動を行う可能性がある。(例:まちづくりの実習など)<br />

テキスト(教科書):<br />

受講者の希望を聞きながら、都度指定する。<br />

ただし、受講人数などによって教科書を変更する可能性がある。<br />

79<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

スペイン語圏の社会と文化<br />

【経】<br />

セット履修 小原 正<br />

授業科目の内容:<br />

現在、スペイン語を公用語とする国は20カ国あります。スペイン<br />

はもとより、メキシコからチリ、アルゼンチンに至るまでのアメリ<br />

カ大陸諸国、カリブ海のキューバやドミニカ共和国、そしてアフリ<br />

カでは赤道ギニアといったように、広範な地域にわたっています。<br />

さらにアメリカ合衆国のヒスパニックの人々を含めれば、その言語<br />

人口は4億人を超えます。<br />

本セミナーでは、このように広範で多様なスペイン語圏の社会や<br />

文化について、学生が自分の関心のある地域とテーマをみつけて調<br />

査し、発表とディスカッションを通じて学ぶことを目標としていま<br />

す。<br />

取り組むテーマは、スペインのサッカーやフラメンコ、インカ文<br />

明やマヤ文明、米国への移民と出稼ぎ、メキシコの麻薬戦争など、<br />

自由に選ぶことができます。大切なのは、自分が本当にやりがいを<br />

感じるテーマを見つけ、具体的な問いを設定し、真剣に調査・研究<br />

することだと考えます。<br />

授業ではスペイン語を必要とはしませんが、外国語科目でスペイ<br />

ン語を学ぶ学生に対する相乗効果も狙っています。せっかく大学で<br />

スペイン語を学ぶのですから、スペイン語圏の社会や文化について<br />

も学んでみましょう。もちろん、スペイン語を勉強するのはちょっ<br />

と、、、でもスペイン語圏には興味があるという学生も大歓迎です。<br />

テキスト(教科書):<br />

教員があげる候補の中から、話し合いで決めます。<br />

自由研究セミナー 2 単位(秋学期)<br />

批判的思考を学ぶ<br />

【経】<br />

金子 勝<br />

授業科目の内容:<br />

その時々の社会問題を中心にして、経済学的に分析する。ゼミナ<br />

ール形式なので、参加者の希望で、テーマと本を決める。<br />

ちなみに、ここ数年は、アカロフとシラーの「アニマルスピリッ<br />

ト」、スティグリッツの「フリーフォール」、「実世界ログ」などを取<br />

り上げた。テキストについて、基本的にその内容を把握するグルー<br />

プとそれに批判的コメントを加えるグループに分けて議論する。そ<br />

の後に、参加者の希望するテーマを自分たちで調べ、報告を作って<br />

議論する形式をとった。この自主研究セミナーでは、物事を批判的<br />

に考察しながら、議論を組み立てる基礎的な手法を学ぶことを目的<br />

にしている。ただし、参加を希望する者は、財政金融政策・地方財<br />

政論、社会保障・社会福祉、あるいは格差問題など日本経済論の領<br />

域で何かテーマを選んでレポート(A4用紙で3~5枚)を必ず提出す<br />

ること。4月初旬の掲示を確認してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

相談して決める。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

フィールドワーク入門<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

【経】<br />

セット履修 工藤 多香子<br />

授業科目の内容:<br />

身近なところに転がっている「ちょっと気になる何だろう」を、<br />

フィールドワークを通してとことん追及するゼミです。受講生には<br />

ふだんから気になること、関心のあることの中から研究テーマを設<br />

定してもらいます。各自のテーマにそって夏休み中にフィールドワ<br />

ークを実施。最終的には研究成果を20000字程度のモノグラフにまと<br />

めてもらいます。<br />

毎回の授業は、受講者の研究計画・成果やブック・レヴューの発<br />

表を中心に進めます。日常的な場面から学術的に論じるに値するテ<br />

ーマをいかに見つけ出すか、フィールドワークを通していかに思考<br />

するかを学び、そして発表の仕方、学術論文の書き方の基礎を身に<br />

つけてもらうことがこのゼミの目標です。


少人数セミナー形式授業科目<br />

テキスト(教科書):<br />

『フィールドワークへの挑戦』菅原和孝編 世界思想社 2006年<br />

『現代人類学のプラクシス』山下晋司・福島真人編 有斐閣 2005<br />

年<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

CMの国際比較文化論<br />

— 宣伝のストラテジーを考える<br />

【経】<br />

セット履修 クナウプ, ハンス J.<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、私たちが日常接している広告・宣伝について、そ<br />

の歴史や機能を分析したいと思います。情報を一般に広めるための<br />

広告、あるいは特定の集団に向けた広告など、宣伝にはさまざまな<br />

形態があります。企業は販売促進やイメージアップのために広告を<br />

使い、また政府や政党も世論に直接あるいは間接に影響を与えるた<br />

めに広告を活用しています。ラジオ、テレビ、映画、インターネッ<br />

トなどの現代のメディアの展開によって、広告の可能性はますます<br />

多層化し複雑さを増しています。最近は「CMらしくないCM」が<br />

戦略として使われるようになり、購買者の需要を多方面にわたって<br />

引き出すような傾向が顕著になっています。広告やCMは国際的な<br />

視点から見た場合、同じCMが国や地域によって、まったく異なる<br />

形で受け取られる現象に出会います。この授業では、このような解<br />

釈や理解の差異が生まれる典型的な広告の事例を選び、それらにつ<br />

いて議論することによって、各文化圏の独自性を探りつつ、広告と<br />

その受け手の相互作用を考えてみたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントで配布<br />

自由研究セミナー 2 単位(春学期)<br />

非協力ゲーム理論とその応用<br />

【経】<br />

虞 朝聞<br />

授業科目の内容:<br />

複雑な経済現象の中から、本質的だと思われる部分のみを抽出し、<br />

それを表現した数理モデルを用いて、経済現象を発生されているメ<br />

カニズムやそれぞれの経済現象の間の論理関係を分析することが現<br />

代における経済学の代表的な研究手法です。本講義では、いまや経<br />

済分析に欠かせないツールとなった非協力ゲーム理論の基本概念を<br />

解説し、それが実際にどのように分析ツールとして用いられている<br />

かを紹介します。具体的には、担当者が初めに非協力ゲーム理論の<br />

諸概念に関する講義をし、その概念を用いた経済モデルを演習問題<br />

として出題します。学生のみなさんにはそれぞれ割り当てられた演<br />

習問題を解き、その結果を授業内で発表してもらいたいと思います。<br />

本講義の目的は、経済分析の手法を実際に体感してもらうことです<br />

が、学生のみなさんに講義を通して取得してほしいと考えている、<br />

自分がわかっていることとわかっていないことをきちんと区別する<br />

ことや相手に如何に自分の理解していることを伝えるかは一般社会<br />

においても重要な能力だと思いますので、みなさんの積極的な参加<br />

を期待しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ゲーム理論入門』 第1版 武藤滋夫著 日本経済新聞社 2001年<br />

ISBN: 978-4-532-10829-8<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

短い文章を味わう:頭の荒蕪地に鋤を入れる<br />

【経】<br />

セット履修 後平 隆<br />

授業科目の内容:<br />

毎回短い文章をじっくりと味わってみよう、きみの優秀な頭の荒蕪<br />

地に鋤を入れるために。<br />

短い文章?そう政治学者丸山真男の論文から詩人大岡真の詩文まで、<br />

歴史家や民俗学者や美術史家や小説家を経由しながら、とにかく人<br />

を唸らせたり、泣かせたり、笑わせたり、くしゃみさせたりさせる<br />

さまざまな文章を読む。あくびを誘うやつだけはお断り。まだ鋤も<br />

入らず、眠ったままのきみの知的土壌を開拓する最初の一歩。現代<br />

80<br />

日本に生きるきみ、きみはどんな人?なにを、どう考えたらいいの<br />

と戸惑っているきみ。それを知るには、それなりの努力が、つまり<br />

先哲の思索の跡を辿ることが不可欠だ。それこそがきみが手にする<br />

鋤になるだろう。これは自分を耕すのは自分しかいない、と決めた<br />

きみのための授業。教室はお昼寝ルームと決め込んだ人は来ないで<br />

しょう。それなりの努力のできる人でないと、脱落の可能性大。<br />

テキスト(教科書):<br />

原則としてなし。毎回ぼくが選んだ文章をコピーして使用する。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

私たちはなんのために外国語を学ぶのか?—外国語学習を考える—<br />

【経】<br />

セット履修 境 一三<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの多くは、中学校から英語を始め、大学からその他の外国<br />

語を学習しています。しかし、なぜ必修科目として外国語があり、<br />

私たちは全員外国語を学んでいるのでしょうか。少しでも疑問に思<br />

っているあなた、一緒に考えてみませんか。また、外国語をより良<br />

く学ぶにはどうしたらいいのか、悩んでいるあたなも是非議論に加<br />

わってください。外国語学習をめぐる「なぜ」と「どのように」を<br />

徹底的に考えるのがこのセミナーの目的です。<br />

議論の素材として、日本人が数千年にわたって学んできた漢学、<br />

江戸期からの蘭学、そして幕末以来の英学の歴史もひもときます。<br />

また、諸外国、特にヨーロッパと北米の外国語教育の歴史と今日<br />

の実態についても学びます。さらに、近年外国語教育で注目されて<br />

いる「自律学習」、「生涯学習」、「行動中心的学習」、「異文化理解」、<br />

「気づき」、「学びを学ぶ」、「複言語・複文化主義」といった概念につ<br />

いても学習していきましょう。<br />

授業はゼミナール(演習)形式で行います。自分たちで問いを立<br />

て、読み、調べ、その結果を授業で発表し、議論をするというやり<br />

方で進めていきます。1年生はまだこのやり方に慣れていないでし<br />

ょうから、丁寧に指導します。外国語学習に興味のある学生であれ<br />

ば、どなたでも歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で使用する文献は、授業中にお知らせします。<br />

自由研究セミナー 2 単位(春学期)<br />

サンデルからミルへ--ミル『自由論』を読む<br />

【経】<br />

坂本 達哉<br />

授業科目の内容:<br />

マイケル・サンデル教授のハーヴァード大学講義が話題になってい<br />

る。教授の講義は、現代社会における「正義」とは何かをめぐって<br />

展開されるが、問題それ自体は教授の独創ではない。それは、プラ<br />

トン、アリストテレス以来の西欧思想の基本問題であり、とりわけ、<br />

近代思想の中心問題であった。本セミナーでは、サンデル教授の問<br />

題提起を手がかりとしながら、同じ根本問題を功利主義の立場から<br />

論じた代表作であるジョン・S・ミルの『自由論』(1859年)を精読<br />

することにしたい。ミルの著作はいまもなお、欧米の大学で学生が<br />

一度は通過しなければならない古典中の古典とされており、自由で<br />

独立した市民となるための必読文献とされている。それはまた中村<br />

正直訳『自由之理』(1872年)として翻訳され、早くから福澤諭吉を<br />

はじめとする日本の近代思想家たちにも大きな影響をあたえた。何<br />

度読み返しても古びることのないこの古典に、学生諸君とともにあ<br />

らためて取り組んでみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

ジョン・スチュアート・ミル『 自由論』斉藤悦則訳(光文社古典新<br />

訳文庫)、<br />

マイケル・サンデル『これから「正義」の話をしよう-いまを生き<br />

延びるための哲学』鬼澤忍訳(早川書房)を用意すること。


自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

【経】<br />

セット履修 佐藤 一光<br />

授業科目の内容:<br />

経済政策・財政政策について、理論面と実際面の理解を深めます。<br />

少人数の自由研究セミナーですから、ディスカッションを通じて学<br />

びます。したがって、毎授業で報告をするのと同程度の事前準備が<br />

必要な授業となりますのでご注意ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は利用しません。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

ドイツの食文化<br />

【経】<br />

セット履修 七字 眞明<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツの「食文化」について、歴史的、地理的に、様々な観点か<br />

らその諸相を紹介し、その特色について考察してみたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

病気の歴史<br />

【経】<br />

セット履修 鈴木 晃仁<br />

授業科目の内容:<br />

人間とその社会を、世界をかけめぐる病原菌やウィルス、そしてそ<br />

れを媒介する生物などとの関係で理解する仕事が進んでいます。こ<br />

れは、医学や医療の視点から重要であるだけでなく、人間をグロー<br />

バルな環境と文化の中で理解する人文科学や社会科学の脈絡から大<br />

切な視点を提供しています。理系の学問と接する学際的な考え方、<br />

グローバルにものを考える国際的な考え方を身につけるよい機会で<br />

す。<br />

この授業では、学部1・2年生を対象に、この問題についての古典的<br />

な著作であるダイヤモンド『銃・病原菌・鉄』やマクニール『疫病<br />

と世界史』を読了したあと、自分である病気を選んで調べてみると<br />

いう授業を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

バイナム&バイナム『Medicine 医学を変えた70の発見』(医学書院)、<br />

ドブソン『Disease 人類を襲った30の病魔』(医学書院)は買ってお<br />

いてください。ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』(上・下、草思社文<br />

庫)、マクニール『疫病と世界史』(上・下、中公文庫)が教科書に<br />

なります。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

話し言葉の世界<br />

【経】<br />

セット履修 鈴木 亮子<br />

授業科目の内容:<br />

このコースでは、私たちが毎日無意識のうちに行う言葉によるコ<br />

ミュニケーション(友人同士の会話や授業、テレビのトーク、電話<br />

での会話等々)に焦点を当てる。「談話分析」といわれる、言語学の<br />

中の一つのアプローチを軸に、春学期は教科書を読み進めて談話デ<br />

ータの分析の方法を学び、夏休み以降、自分の取り組みたい談話を<br />

実際に集め、分析をおこなう(データセッション)。その際に、同意<br />

書の取り方、録音・録画データの収集の仕方、実際に収録したデー<br />

タの書き起こし方法なども学ぶ。<br />

大きな課題は二つある。クラスで「会話コーパス」を作成するこ<br />

と。それから、個々人の設定したテーマに従って談話分析を行い、<br />

適切に先行研究やデータを引用しながら、論文を仕上げること。<br />

81<br />

テキスト(教科書):<br />

橋内 武著 ディスコース:談話の織りなす世界(くろしお出版)<br />

1999年。<br />

(*変更の可能性あり。授業開始時までに指示します。)<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

日本文化研究<br />

【経】<br />

セット履修 津田 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

古代から現代まで、日本の文学、文化、歴史に関わることを自由<br />

に研究する授業です。<br />

日本文化は海外で大いに興味が持たれていますが、当の日本では、<br />

かつては誰もが持っていた日本文化に対する知識が急激に失われつ<br />

つあります。それ故、日本に関わる様々な事象をとりあげて議論を<br />

重ね、通底する特質を考察します。<br />

春学期は、海外の研究者が日本について記した文章や、古典籍や<br />

芸能に触れて日本文化の基礎知識を得ると共に、情報収集の手法を<br />

学びます。その中で、一つのテーマでどれだけ興味が広げられるか<br />

に挑戦してください。担当教員は江戸文学が専門なので、徳川時代<br />

に形成されたものが日本文化の象徴として海外に広く知られている<br />

事象を中心に問題を提起する予定です(参加者の希望によって変更<br />

あり)。<br />

秋学期は、各自が興味を持った事柄について口頭発表を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示します。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

定量的なファイナンス分析の理論と演習<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

【経】<br />

セット履修 中妻 照雄<br />

授業科目の内容:<br />

ファイナンスは金融市場における資金の調達と運用に関する様々<br />

な問題を解決するための手法を研究する学問です。例えば、企業に<br />

とって投資する事業の決定とそのための資金調達手段の選択は極め<br />

て重要な問題です。また、投資家は収益性とリスクのバランスを考<br />

慮しつつ資金の運用法を決定するという問題に直面しています。本<br />

セミナーでは、このような意思決定をファイナンス理論に基づき合<br />

理的かつ体系的に行う方法を学びます。<br />

特に本セミナーは定量的分析手法の習得に重点を置いています。<br />

具体的にはコンピュータを使って最適な投資方法を計算したり、現<br />

実の金融市場で観測された株価等のデータを用いて統計分析を行っ<br />

たりする方法を学びます。そして、授業の中でデータベースの使い<br />

方やコンピュータのプログラミングも学びます。授業にノートPCを<br />

持参してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

体験を通して学ぶバリアフリー・ユニバーサルデザイン<br />

【経】<br />

セット履修 中野 泰志<br />

授業科目の内容:<br />

若くて、健康な人にとって、特別な理由がない限り「高齢」や「障<br />

害」ということを意識することは少ないと思います。しかし、一生<br />

を考えてみると、不自由なく、移動したり、考えたり、覚えたりで<br />

きる状態に身体を保つことができるのは、一時的なことです。例え<br />

ば、誰も乳幼児のときには一人では上手に食事もできなかったわけ<br />

です。また、いつ病気や事故等に遭遇するかもわかりませんし、老<br />

化を避けることは誰にもできません。この意味で障害や加齢は身近<br />

な問題であり、障害や加齢の状態にある人にも住みよい社会を創っ<br />

ていくことは、すべての人にとって大切な課題だと言えるでしょう。


少人数セミナー形式授業科目<br />

このセミナーでは、すべての人が快適に生活できる「バリアフリ<br />

ー(バリアのない)社会」を実現するために必要な事項について実<br />

践、調査等を行います。また、様々な障害のある状態を疑似的に体<br />

験するワークショップ、点字やノートテイク等の支援の実習、キャ<br />

ンパスや街のバリアチェック等の実践を通して、バリアフリー/ユ<br />

ニバーサル・デザインについて学びます。実習は、講義時間以外に<br />

も実施することがありますので、意欲のある学生の参加を期待しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義内容のポイントをまとめた資料を講義の際に配布いたします。<br />

自由研究セミナー 2 単位(春学期)<br />

ゲーム理論とその応用<br />

【経】<br />

【経】<br />

セット履修 長沖 暁子<br />

【経】<br />

中山 幹夫<br />

授業科目の内容:<br />

ゲーム理論は,近年,ミクロ経済学,契約理論,産業組織論,情報<br />

経済論,さらには公共経済学,環境経済学などにおけるモデル分析<br />

の方法として重要な位置を占めている.この自由研究セミナーでは,<br />

ゲーム理論の思考法の習得を目指して,応用例を重視した講義と演<br />

習を行う.<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません.資料ファイルは,順次,KeioJPにアップする予定で<br />

す.<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

ジェンダーの視点から考える<br />

授業科目の内容:<br />

ジェンダーという視点は、現代社会のさまざまな問題を考えると<br />

きに重要な要素となっています。ジェンダーに関する基本的な文献<br />

を学ぶとともに、社会に起きるさまざまな問題をジェンダーの視点<br />

から分析し、考えたいと思います。<br />

春学期は、受講生の関心に沿って基本的な文献の中から1冊の図書<br />

を選び、輪読し、関連問題を議論します。<br />

秋学期は春学期に得た知識を下敷きに、各受講者が関心を持った<br />

テーマについて調べ、発表・討論を行い、そのテーマに関して各自<br />

に論文を書いてもらいます。詳細は参加者と相談で決めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

自由研究セミナー 2 単位(秋学期)<br />

行列の性質<br />

長倉 大輔<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーでは行列の性質について一緒に勉強していきたいと思い<br />

ます。教科書としてはMatrix Differential Calculus with Applications in<br />

Statistics and Econometrics, Jan R. Magnus and Heinz Neudecker, 1999,<br />

Revised Edition, Wileyを使用する予定です(この教科書はWeb上でフリ<br />

ーでダウンロード可能です)。半期のセミナーでこの教科書の第1章<br />

を全部読む事を目標とします。セミナーの進め方としては毎回、受<br />

講者に該当箇所を説明していってもらう事によって進めていこうと<br />

思います。また毎回出席をとり、5回以上欠席した場合は単位はでま<br />

せん。成績のつけ方についてより詳しくは第1回目のセミナーで説明<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Matrix Differential Calculus with Applications in Statistics and<br />

Econometrics, Jan R. Magnus and Heinz Neudecker, 1999, Revised<br />

Edition, Wiley<br />

82<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

独身者機械について考える<br />

【経】<br />

セット履修 新島 進<br />

授業科目の内容:<br />

生身の彼氏、彼女とつき合う代わりに、たとえば「美少女フィギ<br />

ュア」を愛でる男性、「やおい漫画」に耽溺する女性がいる。当セミ<br />

ナーでは「異性との恋愛→結婚→出産」という道筋から外れた「独<br />

身者的な生きかた、ありかた」にちなむ芸術作品について考察をお<br />

こなう。秋学期には、自分で選んだひとつの作品について作品論を<br />

書いてもらう。<br />

独身者とは結婚をしていない人というよりは「生身の人間である<br />

パートナーを持たない人」。機械はその独身者たちが夢見る相手、た<br />

だし「生身の人間ではないヒトガタ、各種光学機器が生みだす幻影」<br />

と定義する。そんな独身者/独身者機械について、まずはその歴史<br />

的、社会的背景を学び、さらに各時代の芸術潮流やテクノロジーと<br />

の関連を探る。担当者がこれまで勉強してきたのはフランスを中心<br />

とする近代の独身者機械作家やSF文学だが、考察の対象が受講者<br />

の興味によって古今東西のありとあらゆる芸術作品、事象、言説に<br />

広がっていくことを期待する。<br />

キーワード:いわゆるオタク文化(男の娘、初音ミク、美少女フ<br />

ィギュア、萌え、アキバ、エロゲー、やおい同人誌)、ファッション<br />

(ゴスロリ、コスプレ、メイド、ドラァグ・クイーン)、映像作品(「下<br />

妻物語」、「エコール」、「イノセンス」、「ピアノチューナー・オブ・<br />

アースクエイク」)、アニメ(「ローゼンメイデン」、「攻殻機動隊」、<br />

「まどか☆マギカ」)、人形(ピグマリオン・コンプレックス、ハン<br />

ス・ベルメール、恋月姫、球体関節人形)、漫画(「めぞん一刻」、「ち<br />

ょびっツ」)、音楽(「ホフマン物語」、Ali project)、社会風俗(同性<br />

愛文化、ロリコン、少子化、ネット社会)、西洋近代の独身者機械作<br />

家とその作品(ホフマン、デュシャン、カフカ、ヴィリエ・ド・リ<br />

ラダン、ヴェルヌ、ルーセル)、身体(サイバーパンクSF)、とに<br />

かくなんでも。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない、資料プリントを配布する。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

「ユダヤ人問題」<br />

―その歴史と特質―<br />

【経】<br />

セット履修 羽田 功<br />

授業科目の内容:<br />

「ユダヤ人問題」とは何か、すなわちホロコースト、パレスチナ<br />

問題、ユダヤ人の経済活動、ユダヤ系知識人・文化人・芸術家の活<br />

躍など、ユダヤ人についてはさまざまな角度からの関心が寄せられ、<br />

多くのことが語られてきているが、これらに通底する問題の特質は<br />

何であるのか、またそれらはどのような歴史的経緯を通じて形成さ<br />

れてきたのか、については意外と知られていません。そこでこのセ<br />

ミナーでは、古代から現代にいたるユダヤ人問題の歴史を概観する<br />

ことで、多様な相貌を見せる「ユダヤ人問題」のあり方の基本を知り、<br />

この問題が持つ現代的な意味を探っていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを予定<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

写真への接近<br />

【経】<br />

セット履修 林 栄美子<br />

授業科目の内容:<br />

写真が発明されたのは1839年のことである。人間の長い歴史の中<br />

に置いてみれば、つい最近のこととさえ言えるだろう。しかし人間<br />

が手にした最初の「映像」である写真は、飛躍的な進歩をとげ、今<br />

や誰もが写真を撮り、撮られるという体験が日常的なこととなり、<br />

無数の写真に取り巻かれて我々は生きている。 氾濫する写真は、我


々の世界の捉え方にまで多大な影響を与えている。「写真」とはいっ<br />

たい何か?そのことを具体的に考えるために、写真を撮るという行<br />

為、それを見る/見せるという行為と、写真のさまざまなありよう<br />

の考察とを、意識的に並行して行ってみよう。<br />

ただし、あらかじめ写真についての知識や経験は求めない。これ<br />

は写真をうまく撮れるようになるための講座ではない。あくまでも<br />

「写真について考える」こと、それを通じて「見ること」「感じるこ<br />

と」「人やものと接すること」を考え直す場だと思っていただければ<br />

よいと思う。<br />

秋学期には、写真について自分で関心のあるテーマを設定し、レ<br />

ポートにまとめ、プレゼンテーションの方法を学んでいく予定であ<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

自由研究セミナーa(月4) 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb(月4) 2 単位(秋学期)<br />

カエル学入門<br />

【経】<br />

セット履修 福山 欣司<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは、カエルをモチーフにして「人と動物との関係」<br />

について考察していこうという授業です。一般的にはカエルのイメ<br />

ージは、気持ち悪い、汚いなど、マイナスであることが多いようで<br />

す。ところがその一方で、私たちの生活や文化の中に「カエル」は<br />

頻繁に登場します。子どものオモチャ、日用雑貨、文具、コマーシ<br />

ャル、オブジェ、絵画、写真、書物、音楽など、さまざまな場面や<br />

場所で私たちはカエルと遭遇しています。カエルグッズを集めてい<br />

る人も少なくありません。マイナスのイメージを持つカエルが私た<br />

ちの身の回りに溢れている理由はどこにあるのでしょうか。このセ<br />

ミナーでは、カエルのイメージがどのように扱われているかを実際<br />

の例に当たりながら、人とカエルとの関係、あるいは社会と動物と<br />

の関係について考えてみたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

自由研究セミナーa(土3) 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb(土3) 2 単位(秋学期)<br />

日吉の森で生物季節と雑木林管理を学ぶ<br />

【経】<br />

セット履修 福山 欣司<br />

授業科目の内容:<br />

地球環境問題の深刻化に伴い、自然に対する考え方や接し方が急<br />

速に変化してきています。現代社会は、自然との共存を模索する時<br />

代になり、緑地の少ない都市ではどのようにして自然を残していく<br />

かが重要な課題の1つとなっています。そうした中、雑木林(落葉<br />

広葉樹林)などの身近な自然の重要性が認識されるようになってい<br />

ます。この授業では、日吉キャンパスに広がる雑木林(日吉の森)<br />

をフルに使って都市に残された自然への理解や緑地保全・再生など<br />

を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

応用経済分析への招待<br />

【経】<br />

セット履修 藤田 康範<br />

授業科目の内容:<br />

この自由研究セミナーでは、知識を構造化し、経済理論の活用方<br />

法を身につけ、戦略や政策を策定できるようになることを目標とし<br />

ます。<br />

自由研究セミナーという科目の性質上、プレゼンテーションやデ<br />

ィスカッションを重視しますが、無理なく丁寧に進めることを基本<br />

とし、必要なことがらについては随時説明しますので、特別な予備<br />

知識は不要です。<br />

83<br />

『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』安宅和人<br />

著 英治出版<br />

『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学 集中講<br />

義』 ティナ・シーリグ著・高遠裕子訳 阪急コミュニケーションズ<br />

等を踏まえ、春学期は主としてマクロ経済理論的視点から、秋学期<br />

は主としてミクロ経済理論的視点から経済を把握します。<br />

レポートによる履修者の選抜を行わせていただくかもしれません<br />

ので、履修希望者は4月初旬の掲示に注意して下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。必要に応じて文献を紹介します。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

アーサー王物語を読んで創作しよう――Lady of Shalott の世界<br />

――<br />

【経】<br />

セット履修 不破 有理<br />

授業科目の内容:<br />

本講座は「アーサー王と円卓の騎士の物語」を作者の視点から読み<br />

解き、読みを創作へ連結させることで、より深い言語力の育成をめ<br />

ざします。<br />

19世紀の英国詩人テニスンの詩「シャロットの女」(Lady of<br />

Shalott)を起点に、不可思議な人物像の変遷をトマス・マロリーの<br />

『アーサーの死』、ラファエル前派の絵画、夏目漱石の短編『薤露行』<br />

へと辿りながら、創作への足がかりとします。<br />

春学期には、テニスンの「シャロットの女」の精読とその批評を読<br />

み、作品の理解を深めます。<br />

学術言語の習得をめざし、作品の精読と並行しながら、文献検索方<br />

法、批評の読みとレジメ作成によるミニ発表、学期末のパワーポイ<br />

ントによる発表方法も学びます。英文資料にも負けない覚悟で参加<br />

してください。アーサー王研究会専用のWebおよび発表パワーポイ<br />

ント・テンプレートを使用できます。<br />

秋学期は、漱石の『薤露行』の精読と批評によって、漱石がどのよ<br />

うに日本においてアーサー王物語を作品として昇華したのか分析し<br />

ます。春学期のテーマを発展させ、漱石の作品を分析的に読むこと<br />

で、創作者の視点と手法を学ぶことができます。創作の方法をさま<br />

ざまな習作を通して段階的に学び、秋学期の最後には自分の作品を<br />

書き、編集ソフトを使用して文庫を作成、製本をします。<br />

あなたも「アーサー王研究会創作文庫」に名を連ねませんか?<br />

関心のある方は、「アーサー王研究会」のHPをご覧ください。<br />

アーサー王研究会 で検索可能です。<br />

<br />

作品を読む・分析する・理解する<br />

背景と物語の分析をミニ講義と発表、ディスカッションによっ<br />

て授業を進める<br />

提示されたテーマについてミニ発表を行う<br />

講義の構成例<br />

ミニ講義:歴史的な背景・作品情報を知る<br />

学生による課題発表<br />

ディスカッション<br />

その日のポイント確認・リアクション・ペーパー<br />

創作へのヒントを探る<br />

作品の理解を深めた上で創作に入る<br />

創作企画書をまとめて話し合う<br />

プロジェクトの進め方を学ぶ<br />

実際に創る/造る(年度末)<br />

エディティング・スキルを学んで本にする<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

これまでの学生発表作品例: アーサー王研究会創作文庫として所収


少人数セミナー形式授業科目<br />

小説『聯璧の詩』『ミステリー「シャロットの女」殺人事件』『エコ<br />

ー』『七色の「姫君」』『キウイとマーフィー』『顔の探究――シャロ<br />

ット異聞』紙芝居『シャロットの女〜鏡の向こうに観たものは〜』<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期・秋学期:<br />

アルフレッド・テニスン 西前美巳訳 『対訳テニスン詩集』<br />

岩波文庫<br />

夏目漱石 『倫敦塔、幻影の盾 他五篇』 岩波文庫 (『薤露行<br />

(かいろこう)』を含む)<br />

そのほか、資料プリントを随時授業内で配布します。<br />

自由研究セミナー 2 単位(秋学期)<br />

ゲーム理論の考え方入門<br />

【経】<br />

【経】<br />

セット履修 松原 彰子<br />

【経】<br />

穂刈 享<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーでは簡単な講義と問題演習を行うことによってゲーム理<br />

論の基本的な考え方を学びます。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

防災と環境保全のための自然地理学<br />

授業科目の内容:<br />

地震・津波災害および水害・土砂災害などの実態を正確に把握し、<br />

防災・減災のための対策を講じる上で、自然地理学的な視野はきわ<br />

めて重要です。また、地球温暖化などの環境問題を客観的にとらえ<br />

るためにも、時空間的なアプローチを行う地理学の意義は大きいと<br />

考えます。<br />

この授業では、以上のような立場で、自然災害や地球環境問題な<br />

どについて全員で考えること、学生による現地調査の成果発表とそ<br />

の内容に関する討論を行うことを主要な目的とします。また,日吉<br />

キャンパス周辺などの地形をテーマにした野外観察も行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

自由研究セミナー 2 単位(秋学期)<br />

スペイン学入門<br />

丸田 千花子<br />

授業科目の内容:<br />

「スペイン学」はスペインについての総合的な学問のことをさし<br />

ます。この授業では、「スペイン」に関する事柄を題材として、レポ<br />

ート作成やプレゼンテーション・スキルを習得することを目標とし<br />

ます。具体的には、興味のあるテーマや事柄から、どのように問い<br />

を見つけ、文献を用いながら自分の主張や考えを論理的に証明し、<br />

結論を出していくのかということを身につけていきます。<br />

したがって、受講者はスペインやスペイン語に関して、自由にテ<br />

ーマを選び、資料を集めて分析し、その結果を口頭発表して、最後<br />

にレポートにまとめる作業を行います。テーマはスペインに関する<br />

ものであれば、芸術、建築、スポーツ、文学、映画、経済、政治、<br />

社会、環境など自由に設定できます。<br />

授業では、受講者による口頭発表と同時に、各々のテーマに関連<br />

する文献も読み、全員でテーマを共有します。<br />

2013年は、慶長遣欧使節団派遣400周年を記念した「日本スペイン<br />

交流400周年」の年であり、日本・スペイン両国においてさまざまな<br />

イベントが計画されています。この記念の年に、より深くスペイン<br />

について学んでいきましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

84<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

マクロ経済学およびミクロ経済学から計量経済学へ<br />

【経】<br />

セット履修 宮内 環<br />

授業科目の内容:<br />

この『自由研究セミナーa/b』では、経済学の初歩で学ぶマクロ経済<br />

学とミクロ経済学の知識をもとに、計量経済学の分析のための基礎<br />

を学ぶ。計量経済学は単にマクロ経済学やミクロ経済学で学んだ関<br />

係式にデータを当てはめて統計学的な考察を行うだけにとどまらな<br />

い。計量経済学はマクロ経済学やミクロ経済学によって与えられる<br />

関係式に関する先験的情報をもとに、関係式の検証および法則性の<br />

把握という目的のために必要な観測方法および理論構成の選択につ<br />

いて考える。ここでは観測資料の発生のしくみ、関係式の安定性、<br />

観測資料から理論が与える関係式の識別問題などを取り上げ、マク<br />

ロ経済学やミクロ経済学で学んだ関係式の具体化と検証のための作<br />

法について具体例をもとに理解を深めることを目的とする。さらに<br />

検証された関係式による条件付き予測の意義と、そのために必要な<br />

理論の構成の方法についても併せて検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『エコノメトリックス』伴金美、中村二朗、跡田直澄著 有斐閣<br />

2006年 ISBN:978-4-641-15919-8<br />

『計量経済学』辻村江太郎著 岩波書店 2008年 ISBN:<br />

978-4-00-021899-3<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

【経】<br />

セット履修 宮崎 直哉<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーでは、現代数学の基礎となる部分について輪読を行う予<br />

定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは随時指定。<br />

自由研究セミナー 2 単位(秋学期)<br />

【経】<br />

村松 怜<br />

授業科目の内容:<br />

今日、私たちは、例えば資本主義、市場経済、国家の存在などを<br />

前提として暮らしているが、それらも無前提に出てきたわけではな<br />

く、歴史的に生成されてきたものである。本科目では、今日の私た<br />

ちが前提として受けて入れているようなものについて考察してきた<br />

古典的文献を読み、議論することで、私たちの生きている時代を少<br />

しでも相対化して認識できるようになることを目的としている。<br />

例えば、カール・ポランニーの『大転換』は、資本主義・市場経<br />

済がいかにして形成されたのか、一方、ジョセフ・シュンペーター<br />

の『租税国家の危機』は、人々から租税という形でお金を賄い、そ<br />

のお金を使用している「国家」なるものがどのように形成されてき<br />

たのか、ということを問題としており、今日のような時代がどのよ<br />

うに築かれてきたか考えさせてくれる。<br />

以上は文献の候補ではあるが、実際に読む文献、授業の具体的な<br />

進め方については、履修者とも相談の上、決定したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

以下は文献として考えられる例である(すべて邦訳)。実際に読む文<br />

献は履修者と相談の上、決定する。<br />

・カール・ポラニー『(新訳)大転換』、東洋経済新報社、2009年。<br />

・シュムペーター『租税国家の危機』、岩波書店、1983年。<br />

・ウェルナー・ゾンバルト『戦争と資本主義』、講談社、2010年。<br />

・テンニエス『ゲマインシャフトとゲゼルシャフト』、岩波書店、<br />

1957年。<br />

・ダニエル・ベル『資本主義の文化的矛盾』、講談社、1976年。<br />

・ノルベルト・エリアス『文明化の過程』、法政大学出版局、2010年<br />

・J. K. ガルブレイス『ゆたかな社会』、岩波書店、2006年。


自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

ニーチェを読む<br />

【経】<br />

セット履修 八木 輝明<br />

授業科目の内容:<br />

ニーチェを読んだことがありますか。<br />

ニーチェの名前は、最近のベストセラー本のいくつかが話題になっ<br />

ているのでおそらく知っていることでしょう。ニーチェは断片的な<br />

著作、あるいはアフォリズム形式の書物を多く残しました。それら<br />

を自分に引きつけて解釈をし、座右の銘にする人もよく見うけられ<br />

ます。しかしそれだけにニーチェは、現代日本であまりにも自由勝<br />

手に解釈されすぎています。今まさにニーチェは原典に即してじっ<br />

くり読みなおすことが必要です。<br />

ニーチェはまた1960~70年代の日本において、実存主義哲学の代<br />

表者として広く読まれました。『死に至る病』で有名なキェルケゴー<br />

ルもそのひとりです。<br />

この自由研究セミナーでは、はじめに述べたように、あまりに<br />

恣意的なニーチェ解釈ではなく、彼の思想の根幹にかかわる問題を、<br />

直接作品に触れながら捉えていく作業をおこなっていきます。セミ<br />

ナーの中心となる本は、彼の代表作『ツァラトゥストラはこう言っ<br />

た』です。テキストとして岩波文庫を用います。またキェルケゴー<br />

ルの『現代の批判』、『死に至る病』からも抜粋したものを読んでみ<br />

ます。<br />

授業ではこれらの作品をじっくり読み、疑問点を出し合って、<br />

各自が解釈してまとめていって欲しいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ニーチェ著『ツァラトゥストラはこう言った』 テキストとして<br />

岩波文庫。<br />

キェルケゴール著『現代の批判』、『死に至る病』 岩波文庫<br />

自由研究セミナー 2 単位(春学期)<br />

バルセローナを語ろう! ―都市の歴史と公共空間―<br />

【経】<br />

八嶋 由香利<br />

授業科目の内容:<br />

バルセローナはローマ時代にさかのぼる長い歴史のある街です。<br />

中世には地中海の西半分を支配下におさめたアラゴン連合王国の首<br />

都として栄え、19世紀には綿工業を中心とした工業都市として発<br />

展しました。そして、1992年のオリンピック開催で脚光を浴び、世<br />

界有数の観光都市に成長しました。訪問者数は首都マドリードを抜<br />

いています。<br />

ではバルセローナの魅了とはなんでしょうか。うす暗い迷路のよ<br />

うなゴシック地区、ガウディやムンタネーらの建造物がそびえる広<br />

くて明るい碁盤目状の通り、しゃれたレストランやホテルが立ち並<br />

ぶ海辺の再開発地区など、この街はさまざまな表情で私たちを迎え<br />

てくれます。そこには「土着性」と「コスモポリタン性」がみごと<br />

に融合した都市空間が広がり、それが多くの人々をひきつけるので<br />

しょう。バルセローナは常に時代の先端を意識しながら、自らの持<br />

つ歴史、社会、文化をその街づくりに活かしつつ変貌してきたので<br />

す。<br />

この授業は、そのバルセローナの都市としての魅力を徹底的に検<br />

討していこうというものです。歴史的にどのように変化してきたの<br />

か、住民はこの街の景観や公共空間とどのようにかかわってきたの<br />

か、どのような問題を抱え、それにどう対処しようとしているのか。<br />

私たちが住む都市とも比較しながら、魅力的な都市とは何かについ<br />

て考えたいと思います。また、バルセローナの都市再生問題を専門<br />

としていらっしゃる先生もお招きするので、ぜひいろいろ質問して<br />

みてください。<br />

まずは、バルセローナに関するテキストを1冊選び、皆で輪読して<br />

いきます。また、バルセローナを舞台にした映画も鑑賞します。こ<br />

うして、少しずつ知識が深まってきたところで、自分の興味・関心<br />

にそって自由にテーマを決め、学期末には自分の調査や研究の成果<br />

を発表してもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは最初の授業で話し合って決めます。<br />

85<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

「経済大国」にひた走る日本-1970~80 年代日本経済再考-<br />

【経】<br />

セット履修 柳沢 遊<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーでは、いわゆる「高度成長」期直後の1970年代の日本<br />

経済・日本社会の動向を、多方面から検討し、「平成バブル経済」の<br />

歴史的前提がどのように形成されていったかを、70年代に生きた人<br />

々の生活感覚に寄り添いながら考えてみたい。ヨーロッパ経済が「ス<br />

タグフレーション」という経済的低迷に陥ったなかで日本経済は、<br />

石油危機を乗り越えて安定的な経済成長を維持していた。「集中豪雨<br />

的」輸出拡大は、他国から批判を招いたが、アメリカの経済学者か<br />

ら「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と賞賛されたのも事実であっ<br />

た。1980年代後半には、アメリカから内需拡大を求められた日本は、<br />

株価と不動産価格の異常な上昇から「バブル経済」に突入していく。<br />

この時代の経済社会構造を掘り下げることで21世紀以降、アジアの<br />

躍進の中で相対的に低迷を続ける日本経済の「現在」を照射するこ<br />

とが、今セミナーの狙いである。<br />

テキスト(教科書):<br />

吉見俊哉『ポスト戦後社会』岩波書店、2009年。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

ゲーテ時代を読む<br />

【経】<br />

セット履修 山本 賀代<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツの詩人ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテ(1749-1832年)<br />

を読んだことはありますか? じっくりと作品を読んだことがなく<br />

ても、『若きウェルテルの悩み』や『ファウスト』のタイトルを聞い<br />

たことのない人はいないでしょう。彼の詩による歌曲「魔王」や「野<br />

薔薇」を音楽の時間に聴いた人も多いでしょう。またゲーテは作家<br />

としてだけでなく、自然科学者、美学者、政治家としても活躍し、<br />

とりわけ晩年には、現代の私たちの抱える諸問題を見透かしていた<br />

かのように、ヨーロッパの近代化を鋭く観察しました。<br />

「ゲーテを読む」ではなく「ゲーテ時代を読む」を授業の大枠と<br />

し、文学だけでなく、18世紀後半から19世紀前半のヨーロッパ文化、<br />

歴史、社会、思想などから、参加者の関心に合わせて、読む資料を<br />

選定します。春学期には資料を輪読して意見交換したり、個別に資<br />

料をまとめ発表するテクスト批評の練習を中心に行ないます。夏休<br />

み中に各自で研究テーマを絞りこみ、秋学期にはテクスト批評と並<br />

行して、論文・レポートの書き方を確認します。最終的には、学術<br />

的な小論文を完成させます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用する文献は授業内で相談します。<br />

自由研究セミナーa 2 単位(春学期)<br />

自由研究セミナーb 2 単位(秋学期)<br />

中国映画への招待<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

【経】<br />

セット履修 吉川 龍生<br />

授業科目の内容:<br />

世界第二位の経済大国となり存在感を増している中国では、経済<br />

力を背景に多額の資金をつぎ込んだ大作映画が製作されたり、製作<br />

面での多国籍化が進んだりしている反面、経済成長の陰で生じてい<br />

る社会のひずみをリアルに描く検閲を経ない低予算のインディペン<br />

デント映画も製作されています。<br />

しかし、日本では、映画祭に出品される中国映画は数多くありま<br />

すが、一般の劇場で公開される作品は非常に少ないのが現状で、実<br />

際にどのような作品が製作されているのか分かりにくい側面があり<br />

ます。<br />

本セミナーでは、中国映画史を概観し、文化大革命終結以降の代<br />

表的な作品や近年の作品を鑑賞することで、中国や中国語圏でどの<br />

ような作品が撮られているのかを紹介していきたいと思います。ま


少人数セミナー形式授業科目<br />

た、それと同時に、中国映画に映し出される中国の姿も観察してい<br />

きます。<br />

中国映画の中には歴史的な知識がないと理解しづらい部分もあり、<br />

特に春学期の講座においては、そうした部分を教員が適宜解説しな<br />

がら映像を鑑賞していきたいと考えています。秋学期は、受講者が<br />

興味に応じて作品を選び、考察を加えていくようなスタイルを考え<br />

ています。映画の製作や配給の第一線で活躍する外部講師の方をお<br />

招きして、お話を聴く機会も設ける予定です(2012年度は、女優の<br />

前田知恵さん、映画配給会社社長の藤田敏夫さん、東京国際映画祭<br />

PDの矢田部吉彦さん、中国独立映画運動の最前線で活躍している朱<br />

日坤さんをお招きしました)。また、東京国際映画祭などの映画祭の<br />

上映や活動に校外学習として参加する予定です。<br />

レポートの書き方やプレゼンテーションの仕方についても、簡単<br />

にではありますがレクチャーをします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

自然科学研究会Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ヒトと地球環境との共存を考える<br />

【法政】<br />

【法政】<br />

【法政】<br />

秋山 豊子<br />

授業科目の内容:<br />

少人数のメリットを生かしたセミナー形式を主にし、学生自身に<br />

よってテーマ・問題点を提案し、授業日程や進行方法を決定し、発<br />

表・討議など進行も行います。自分で学習して積極的・主体的に学<br />

びたいという学生諸君に履修を勧めます。<br />

2011年3月、日本は地殻変動による大震災と津波、原発の事故が発<br />

生し、大きな被害が出ました。それまでにも地球全体として温暖化<br />

や砂漠化、環境汚染、森林や野生動物の減少など、さまざまな問題<br />

が生じてきました。そして、現在、それらの問題の解決と「持続可<br />

能な地球」を目指そうとするさまざまな動きが感じられます。廃棄<br />

物をリサイクルし、再利用と無駄を省いてシンプルな生活や豊かな<br />

自然への志向があります。この授業では、現代社会における自然科<br />

学を背景とした問題を学生が主体的に考えてゆきます。自分自身が<br />

具体的に環境問題や自然科学の問題を考える第一歩となれば良いと<br />

考えています。今年度は、校外活動、資料収集、観察、林間実習な<br />

どキャンパス外での活動も予定しています。授業計画は、最終的に<br />

は学生と協議して調整し決定します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定はしません。<br />

自然科学研究会Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

植物成分の効能<br />

金谷 信宏<br />

授業科目の内容:<br />

植物は成長のための代謝のほかに独自の代謝経路をもち、その植物<br />

特有の様々な化学物質を合成します。それらは香辛料、薬剤、毒薬<br />

としてヒトに利用されています。この研究会では各自が興味をもっ<br />

た植物成分の効能について調べ、他の履修者の前で発表します。そ<br />

の発表に対して全員で討論することにより植物成分についてさらに<br />

深く知ることができると期待されます。<br />

自然科学研究会Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

化学の言葉で自然の不思議をひも解け<br />

小瀬村 誠治<br />

授業科目の内容:<br />

改札をぬけると、そこには眩いばかりのイチョウ並木が広がる。<br />

小わきに分厚い履修案内を抱えていても、その新緑の美しさに心を<br />

奪われていないだろうか。やがて秋の訪れとともに、黄色く色づき<br />

風に舞うイチョウの葉。さて、“なぜ”イチョウの葉は黄色く色づき、<br />

風に舞うのだろうか。これは一例であるが、自然現象に接して“な<br />

ぜ”と考えた時、諸君はその答えを見つけることができるであろう<br />

か。講義では、氷はなぜ水に浮くのか、リンゴはなぜ赤いのか、な<br />

どの不思議をひも解き、また後半の授業では、諸君が自然に接して<br />

“なぜ”と感じたことを自ら調べ発表してもらう。<br />

86<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

自然科学研究会Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

みんなで考える環境問題<br />

【法政】<br />

【法政】<br />

【法政】<br />

杉本 憲彦<br />

授業科目の内容:<br />

環境問題について、自分たちで調査し、考え、議論する、少人数<br />

制のセミナーです。環境問題に対する自然科学的な知識と考え方を<br />

身につけ、総合的な視点から議論することが目標です。<br />

現代では環境に関する話題が、毎日のように取り上げられていま<br />

す。地球温暖化や異常気象、森林破壊に砂漠化、酸性雨や環境ホル<br />

モンなどの大気や水質汚染、そしてそれに伴う生態系の変化と動植<br />

物の絶滅、ゴミや騒音の問題、地球規模から地域レベルまで、様々<br />

な環境問題が身近に存在します。環境問題に取り組むには、総合的<br />

な知識と柔軟な思考、そして行動力も必要です。自然科学の知識や<br />

考え方は、原因究明や対策技術の開発面で大切な一方、対策面では、<br />

法律や政治、経済などの文系の視点や思考も重要になってきます。<br />

この研究会では、様々な環境問題を取り上げ、その現状と対策に<br />

ついて自分たちで調査し、みんなで議論しながら、多様な視点で学<br />

際的に考える機会を提供したいと思います。一人一人が環境問題を<br />

総合的に理解し、効果的な対策を考えられる力を修得しましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。各回の担当者が自ら選定してください。<br />

自然科学研究会Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

Social Neuroscience<br />

坪川 達也<br />

授業科目の内容:<br />

神経科学の進歩、進化生物学の発展は、複雑で扱いきれなかった<br />

「社会行動」とヒトの「脳」の関係までを解明し始めている。まず、<br />

最新の神経科学、進化生物学について学び、学生諸君の興味に応じ<br />

て討議し、「個体と集団の相互作用」についてモデルを構築、発表し<br />

てもらう。その発表について、担当者および学生諸君との討論を行<br />

うことで、更に理解を深めたい。なお、この授業においては、「Social」<br />

の意味を「個体」と「集団」の相互作用として定義している。<br />

テキスト(教科書):<br />

「心の仕組みー人間関係にどう関わるか」、スティーブン・ピンカー、<br />

ちくま学芸文庫(2013年3月発売予定)<br />

自然科学研究会Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ヒトと社会における自然科学的な問題を考える<br />

秋山 豊子<br />

授業科目の内容:<br />

少人数のメリットを生かしたセミナー形式を主にし、学生自身に<br />

よってテーマ・問題点を提案し、授業日程や進行方法を決定し、発<br />

表・討議など進行も行います。自分で学習して積極的・主体的に学<br />

びたいという学生諸君に履修を勧めます。<br />

私たちの社会環境には、バイオテクノロジーのもたらす恩恵と問<br />

題点、エイズなど感染症の防御とその人権問題、脳死や臓器移植、<br />

クローン作出やiPS細胞やES細胞などと再生医療、尊厳死の問題な<br />

ど、科学技術の開発と発展の結果、さまざまな問題が生じています。<br />

秋学期の研究会IIでは、このような自然科学的背景を持つ、ヒトと<br />

社会環境での問題を中心に取り上げます。テーマの選択や取り上げ<br />

方なども学生が主体的に考えてゆきます。自分自身が具体的に現代<br />

社会の中での自然科学の問題を考える第一歩となれば良いと考えて<br />

います。今年度は、議論で出された具体策を積極的な活動(たとえば<br />

調査した結果を印刷物にまとめて出版など)へとつなげたいと考え<br />

ています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定はしません。


自然科学研究会Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

植物と環境<br />

【法政】<br />

【法政】<br />

【法政】<br />

金谷 信宏<br />

授業科目の内容:<br />

動物と植物の大きな違いは、動物は動けるけど植物は動けないこと<br />

です。環境が悪くなったら動物はその場所から逃げることができま<br />

すが、植物は動けないので体内の環境を変えることにより、その環<br />

境悪化に対応しようとします。また、植物は光合成により大気中の<br />

炭酸ガスを有機物に変えます。これにより植物は地球温暖化を引き<br />

起こす炭酸ガスを減らすだけでなく、他の生物に有機物(食糧)を<br />

供給しているのです。このことから植物は環境中で重要な役割を担<br />

っているといえます。この研究会では、このような植物と環境の関<br />

わりについて、各自がテーマを見つけ、自分で調べて他の履修者の<br />

前で発表します。その発表に対して全員で討論することにより、環<br />

境中で植物がいかに重要な役割を担っているかを理解できるものと<br />

期待されます。<br />

自然科学研究会Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

エネルギーの現状と将来<br />

小林 宏充<br />

授業科目の内容:<br />

21世紀は、ますますエネルギー問題や環境問題が議論される時代<br />

になって行きます。地球温暖化を抑制するためには、二酸化炭素の<br />

排出量を減らす必要があります。東日本大震災後は、原子力から自<br />

然(再生可能)エネルギー利用へシフトしていくと考えられますが、<br />

どのような方法があるのでしょうか、またその可能性はどうでしょ<br />

うか。自然エネルギーからの電力を効果的に利用するには、スマー<br />

トグリッドが重要になってきます。これらは、まさしくエネルギー<br />

問題に他なりません。世界は、日本は、そのためにどのようなこと<br />

を考えているのでしょうか?<br />

自然科学研究会IIでは、エネルギーの現状を認識し、今後期待さ<br />

れる自然エネルギーの動向やスマートグリッドによる新しい社会像、<br />

発電・送電・配電の分離についてなど、将来どのようなシナリオが<br />

予想されるかなど議論したいと思います。参考書も利用して、エネ<br />

ルギー問題に関する自然科学的知識・考え方を身につけるように配<br />

慮します。将来のエネルギー問題に対して自分の意見を持てる人物<br />

を輩出したいと考えています。<br />

定員は、20名までとします。ガイダンスを春学期初回の自然科学<br />

研究会I(杉本担当)と同じ時間(火曜日5限16時30分から)に行います。<br />

定員を超えた場合はガイダンス時に抽選を行うことがあります。秋<br />

学期のみ履修の人も必ずガイダンスに出席してください。自分の興<br />

味のあるテーマを見つけてもらい、それについて調べ、考えてきた<br />

ことを、発表してもらいます。1人2回程度の発表とします。パワー<br />

ポイントを使用して発表してもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。参考書やウェブサイトの情報を必要に応じて<br />

利用してください。<br />

自然科学研究会Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

自然科学で考える<br />

志村 正<br />

授業科目の内容:<br />

情報があふれ、それに振り回されている感のある現代社会。その<br />

中に身をおいていると、どんなことでも理解できているかのような<br />

錯覚に陥ります。分かっているようで実は何も分かっていない。例<br />

えば、環境破壊が一向に収束する気配がないのも、その仕組みが周<br />

知されていないからなのです。それこそが最大の環境問題なのでは<br />

ないでしょうか。<br />

この授業は、履修者ひとりひとりがテーマを持ち寄って研究発表<br />

し、全員で議論して、知識を深めることを目的としています。併せ<br />

て、自然科学的な考察を行うことにより、その発想と思考を身につ<br />

けていただきます。<br />

87<br />

自然科学研究会Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

Political Neuroscience<br />

【法政】<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

坪川 達也<br />

授業科目の内容:<br />

自然科学研究会Ⅰ「Social Neuroscience」で構築した「個体」と<br />

「集団」の相互作用モデルを基に、最新の行動科学、自然人類学につ<br />

いて学び、学生諸君の興味に応じて、「集団と集団の相互作用」につ<br />

いてモデルを班で討議し、構築、発表していただきたい。その発表<br />

について、担当者および学生諸君との討論を行うことで、更に理解<br />

を深めたい。なお、この授業においては、「Political」の意味を「集<br />

団」と「集団」の相互作用として定義している。<br />

テキスト(教科書):<br />

「銃・病原菌・鉄」(上下)、J・ダイアモンド、草思社<br />

「文明崩壊」(上下)、J・ダイアモンド、草思社<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

Made in America: アメリカ研究入門<br />

有光 道生<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ研究(American Studies)の少人数セミナーです。講義科目<br />

の地域文化論[アメリカ]を履修している(あるいは履修した)学<br />

生の受講を想定しています。講義で学んだことをさらに深く探求す<br />

る機会を設けることによって、授業で疑問に思ったこと、もっと知<br />

りたいと思ったこと、関連して学びたいと思ったこと、などを学生<br />

が自ら調べ、議論し、発表します。まずは、アメリカ研究に関する<br />

基本的な文献を読むことから始めますが、自分の考えを、調べた資<br />

料などをもとに論ずることを目指します。<br />

授業では、アメリカについての知識を養うとともに、学問研究の基<br />

礎となるスキル(①テーマの発見、②情報の収集、③資料の読解、<br />

④ディスカッション、⑤プレゼンテーションなど)も学んでいきま<br />

す。こういったスキルは、大学生として学問に取り組む上で必要と<br />

なります。<br />

テキスト(教科書):<br />

Marcus, Greil and Sollors, Werner, eds. (2009). A New Literary History of<br />

America. Harvard University Press. ISBN-13: 978-0674064102<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本の開国と世界 ―「近代」の黎明―<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

太田 昭子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は、幕末維新期の日本の対外関係史を、主として日本人の<br />

対外論、開国日本を訪れた外国人の記録などを読み解きながら考察<br />

します。国家レベルの外交関係の背景にある、社会的・文化的な交<br />

流史の視点を重視し、異文化接触のあり方を、できるだけ原典を読<br />

みながらたどります。対外論・対外意識の変容を探る素材として、<br />

いわゆる外交政策論だけでなく、瓦版や錦絵、美術・工芸、博覧会、<br />

ファッションなどにも着目し、幅広くこの時代を検証したいと考え<br />

ています。文庫版などで比較的簡単に入手できる文献を読み、当時<br />

の人々の視点や視座の特徴を探りたいと思います。時間に余裕があ<br />

れば、横浜開港資料館や日本新聞博物館の見学なども行ないたいと<br />

考えています。<br />

演習形式で授業を進めますので、履修者の積極的な発言・発表を<br />

歓迎します。取り上げる文献は、プレゼン担当者だけでなくクラス<br />

全員が読んで授業に臨むことが大前提となります。<br />

演習形式なのでクラスの規模を上限20名にします。履修希望者は<br />

ガイダンスに必ず出席して下さい。希望者が20名を超えた場合、ガ<br />

イダンス時に教室で実施する記名式アンケートに答えた人を優先し<br />

ます。尚、この授業は原則的に通年で履修して下さい。特に秋学期<br />

だけの履修はご遠慮下さい。<br />

数回の講義(背景の概説)の後は、履修者各自が担当するプレゼン<br />

テーション(文献の分析やテーマの考察など)を主体に授業を進め<br />

ます。文庫版など比較的簡単に入手できる文献を選ぶ予定ですが、<br />

必要に応じてコピー配布も行ないます。文献やテーマの選定は、履<br />

修者の希望も取り入れながら、初回の授業以降行ないますが、おお<br />

よその候補は以下のとおりです。<br />

・幕末政治論集 ・日米和親条約 ・勝海舟『氷川清話』<br />

・吉田松陰『留魂録』 ・幕末の遣外使節日記


少人数セミナー形式授業科目<br />

・幕末明治初期の在日外交官たちの日本考察<br />

(サトウ、オールコックなど)<br />

・幕末の瓦版・明治時代の新聞資料(ことに諷刺新聞)<br />

・福澤諭吉:『西洋事情』『世界国尽』<br />

・久米邦武編『米欧回覧実記』<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありませんが、『開国』田中彰編 『日本近代思想大系』第1<br />

巻(岩波書店、1991年)は役に立つと思います。詳しい文献表を第2週<br />

目の講義に配布しますので参照して下さい。<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

読書のレッスン I<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

大出 敦<br />

授業科目の内容:<br />

ケース・メソッドと呼ばれる主に法科大学院やビジネススクール<br />

で用いられる方法論を用いて人文科学のテキストを読解していく討<br />

議型の授業です。指定されたテキストを読んだ後に、ケースといわ<br />

れる資料を読み込み、そこで考えたことをもとに議論を進めていき<br />

ます。授業は3回でひとつのセットになっています。第1回は作品や<br />

作者の解説、第2回は少人数のグループ討議、第3回は全体討議とな<br />

ります。<br />

討議を通して、参加してくれた学生が作品の理解を深め、また読<br />

解の多様な可能性に気づいてもらえればと思います。<br />

なおテキストは主に日本とフランスの文学作品を用います。具体<br />

的には以下の授業計画を参照して下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

妖しい日本文学<br />

許 光俊<br />

授業科目の内容:<br />

江戸川乱歩、谷崎潤一郎、泉鏡花、三島由紀夫、夢野久作など、<br />

日本の作家が書いた妖しい作品を読む。とろとろねばねばした、エ<br />

ロティックで、暴力的で、自由で、危険な作品である。20人程度の<br />

少人数で、じくじく楽しみ、議論する。18歳未満禁止。良家の子女<br />

は親に黙って来ること。<br />

テキスト(教科書):<br />

『世界最高の日本文学』許光俊著 光文社新書<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

アメリカ文学・文化の点描的学習(と拾い見?)<br />

久我 俊二<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では19・20世紀のアメリカ文学、およびその背景に<br />

ある広い文化的背景・社会事象などを、受講生の調査・発表・ディ<br />

スカッションなどを中心に勉強していきます。<br />

特別にアメリカ文学や文化などに知識・関心がなくても構いませ<br />

ん。むしろその方が、他人の発表などを素直に聞けて良いかもしれ<br />

ません。また文化的背景・社会事象などがアメリカを越えることも<br />

当然予想されます。緩やかな意味で「アメリカ」と考えてください。<br />

授業の進め方ですが、映画を見る予定です(その中に質問などを<br />

含めます)。受講生には、映画や質問などから啓発される中で、自分<br />

が調べてみたいテーマを決めてもらうつもりです。社会事象でもな<br />

んでも結構です。たとえば過去においては、「ロボトミー手術」や劇<br />

作家アーサー・ミラーなどを取り上げた(秀逸な)ものがありまし<br />

た。調べたテーマを口頭発表してもらい、それを最終的にレポート<br />

として提出してもらいます。<br />

以上が概略ですが、詳しい説明はガイダンス時にしますので、ぜ<br />

ひ来てみてください。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定。概論的なものを予定しています。<br />

88<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

外から見た日本語<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

小屋 逸樹<br />

授業科目の内容:<br />

英語に関しては知識があるものの、日本語についてはあまり説明<br />

できないという学生が多いのではないだろうか。「日本語はどんな言<br />

語か」という質問にどう答えるのか。英語のbe動詞に相当する日本<br />

語の動詞は何なのか。「美しい」と「きれい」は文法的にどう違うの<br />

か。この授業では、ほとんどの学生の母語である日本語を題材に、<br />

音声、文字、文法から地域方言、若者ことばといった分野の特徴を<br />

明らかにして行きたい。授業では、一人一人が与えられたテーマに<br />

関して発表し、学生の個人的意見も積極的に取り上げながら全員で<br />

議論をしていくという形態をとる。演習形式の授業なので、受講希<br />

望者が多い場合は選抜する。受講希望者は必ず初回の授業(オリエ<br />

ンテーション)に出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

『英語の論理・日本語の論理』安藤貞雄著 大修館書店<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

心とことばの認知科学<br />

辻 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

人間の心とことばに関する諸問題について広く考察します。具体<br />

的には、言語学、心理学、人類学、哲学、脳神経科学、行動科学、<br />

生物学、社会科学、情報工学などの関連分野の研究の中から履修者<br />

の興味に応じてテーマを選択します。<br />

1年生や初学者については、変種(社会方言や地域方言など)の分<br />

析やコミュニケーション行動の考察など、取り組みやすい諸相をテ<br />

ーマにします。学生によっては、神経言語学や認知意味論など複数<br />

領域にまたがる分野に関するトピックを希望する場合もあると思い<br />

ます。その場合は、他の履修者も含めて、皆で議論できるように担<br />

当教員が必要なサポートをします。<br />

心とことばについて、一年間、少人数でじっくりと考えましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に随時決定していきますが、最初に対話形式で読みやすい<br />

下記の文献を読み、基本的な問題意識を共有します。その後は履修<br />

者の皆さんの興味と自主的選択を尊重してトピックを確定していき<br />

ます。<br />

『ヒトはいかにしてことばを獲得したか』正高信男・辻幸夫 大修館<br />

書店 2011年<br />

『心とことばの脳科学』山鳥重・辻幸夫 大修館書店 2006年<br />

人文科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

横浜・寿プロジェクト<br />

横山 千晶<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では、大学の外に出て、その地域で展開されている活動に積<br />

極的に参加することから社会の成り立ちを体で学び、コミュニケー<br />

ション能力を培うことを目標とします。学びのキーワードは、「人と<br />

のかかわり(コミュニケーション能力の育成)」と「フィールド・ア<br />

クティヴィティを通して社会を自ら知る(テーマの設定とリサーチ)」<br />

です。<br />

活動のフィールドは高齢の独身者が多く住む横浜市寿地区です。<br />

ここで展開される活動に参加することを通してフィールド・アクテ<br />

ィヴィティを行い、共有される他者の人生の物語化を試みることで、<br />

他者とのコミュニケーション力と密接に結びついた言語力を育成し<br />

ます。同時にフィールド・アクティヴィティで得た知識と情報をも<br />

とに、自らの視点でリサーチし、コミュニティについてより深く探<br />

究する調査能力を養います。履修者は、この二つを通して、広く地<br />

域を活動の舞台として、知識と心とからだを総動員した社会体験、<br />

リサーチ、そして言語体験を味わうことになります。そのために大<br />

学の外で活動するNPO法人や社会起業家の方々にも講師やアドバイ<br />

ザーとして参加していただきます。<br />

授業はフィールドとキャンパス内での授業を隔週で織り交ぜなが<br />

ら構成されます。フィールド・アクティヴィティは5月の半ばより開<br />

始します。


キャンパス内での授業ではこのフィールド・アクティヴィティを<br />

振り返りつつ、より広く社会にアプローチする場を構築していきま<br />

す。前期はさまざまな身体的およびコミュニケーションのワークシ<br />

ョップを体験すると同時に、フィールド・アクティヴィティの中か<br />

ら自らのテーマを見つけ出し後期のリサーチと論文作成に向けての<br />

基礎体力作りを中心とします。後期は自らのテーマをより深化させ、<br />

町からの学びと、その町を含めた社会の成り立ちを、横浜を中心に<br />

探っていくことを課題とし、論文を作成することを目指します。前<br />

期・後期ともに個人プレゼンテーションを行う予定です。<br />

なお、この授業に関してはいくつかの留意点があります。まずフ<br />

ィールド・アクティヴィティを伴った授業ですので、授業時間以外<br />

の町での活動に参加していただくことが必須になります。また、授<br />

業は町とそこに住む人々、およびそこで働く人々とのインターアク<br />

ションが土台となります。その意味でこの授業は「与えられる」の<br />

ではなく、学生の皆さんも含めてかかわる人々全員で作り上げてい<br />

く活動の場・実験の場であることを意識していただきたいと思いま<br />

す。成果ではなく、むしろ過程を見つめていくことが重要です。<br />

履修希望者は、必ず初回の授業に出席すること。同時にメイルで<br />

の質問も受け付けます。<br />

授業の定員は10名です。履修希望者多数の場合は、面接の上、選<br />

抜します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

Made in America: アメリカ研究入門<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

有光 道生<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ研究(American Studies)の少人数セミナーです。講義科目<br />

の地域文化論[アメリカ]を履修している(あるいは履修した)学<br />

生の受講を想定しています。講義で学んだことをさらに深く探求す<br />

る機会を設けることによって、授業で疑問に思ったこと、もっと知<br />

りたいと思ったこと、関連して学びたいと思ったこと、などを学生<br />

が自ら調べ、議論し、発表します。まずは、アメリカ研究に関する<br />

基本的な文献を読むことから始めますが、自分の考えを、調べた資<br />

料などをもとに論ずることを目指します。<br />

授業では、アメリカについての知識を養うとともに、学問研究の基<br />

礎となるスキル(①テーマの発見、②情報の収集、③資料の読解、<br />

④ディスカッション、⑤プレゼンテーションなど)も学んでいきま<br />

す。こういったスキルは、大学生として学問に取り組む上で必要と<br />

なります。<br />

テキスト(教科書):<br />

Marcus, Greil and Sollors, Werner, eds. (2009) A New Literary History of<br />

America. Harvard University Press. ISBN-13: 978-0674064102<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

近代日本人の対外認識/自己認識<br />

---明治中期以降の対外思想---<br />

太田 昭子<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は、明治中期以降の日本人の対外論、海外からのまなざし<br />

の双方に目配りしつつ、近代日本の対外観における連続性と非連続<br />

性、ナショナリズムのあり方を検討し、近代日本人の対外認識/自<br />

己認識などを分析したいと考えています。<br />

春学期と同じく講義は背景の概説にとどめ、履修者各自が担当す<br />

るプレゼンテーションと議論を中心に授業を進めます。文献やテー<br />

マの選定は、履修者の希望も取り入れながら初回の授業以降行ない<br />

たいと考えています。中江兆民『三酔人経綸問答』、福澤諭吉「脱亜<br />

論」は必ず扱う予定ですが、履修者の希望を反映させたいので、取<br />

り上げたい文献を積極的に挙げて下さい。主な候補は以下のとおり<br />

です。<br />

・『明六雑誌』 ・福澤諭吉『文明論之概略』<br />

・近代日本の教育思想<br />

・中江兆民『三酔人経綸問答』・福澤諭吉「脱亜論」<br />

・陸奥宗光『蹇蹇録』 ・岡倉天心『東洋の理想』など<br />

・新渡戸稲造『武士道』 ・内村鑑三『代表的日本人』<br />

・宮崎滔天『三十三年の夢』 ・竹内好「アジア主義」など<br />

・青木保「近代日本の自己認識」・人種論と文化論・文明論の系譜<br />

89<br />

尚、文庫版など比較的簡単に入手できる文献を読む一方、希望に<br />

応じて履修者のテーマ発表も随時取り入れたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

読書のレッスン II<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

大出 敦<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、ケース・メソッドを用いて人文科学のテキス<br />

トを読解していく討議型の授業を展開します。指定されたテキスト<br />

を読んだ後に、ケースといわれる資料を読み込み、そこで考えたこ<br />

とをもとに議論を進めていきます。授業は3回でひとつのセットにな<br />

っています。第1回は作品や作者の解説、第2回は少人数のグループ<br />

討議、第3回は全体討議となります。<br />

討議を通して、参加してくれた学生が作品の理解を深め、また読<br />

解の多様な可能性に気づいてもらえればと思います。<br />

なおテキストは主に日本とフランスの文学作品を用います。具体<br />

的には以下の授業計画を参照して下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

妖しい日本映画<br />

許 光俊<br />

授業科目の内容:<br />

妖美で奇抜な日本映画を少人数でじっくり鑑賞し、話し合う。デ<br />

カダンス、美しき犯罪、愛の神秘と不幸・・・。そこには、間違い<br />

なくあなたの知らない世界が広がっているだろう。<br />

18歳未満禁止。良家の子女は親に黙って来ること。<br />

選抜があるので、以下の説明をよく読むこと。<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

アメリカ文学・文化の点描的学習(と拾い見?)<br />

久我 俊二<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では19・20世紀のアメリカ文学、およびその背景に<br />

ある広い文化的背景・社会事象などを、受講生の調査・発表・ディ<br />

スカッションなどを中心に勉強していきます。<br />

特別にアメリカ文学や文化などに知識・関心がなくても構いませ<br />

ん。むしろその方が、他人の発表などを素直に聞けて良いかもしれ<br />

ません。また文化的背景・社会事象などがアメリカを越えることも<br />

当然予想されます。緩やかな意味で「アメリカ」と考えてください。<br />

授業の進め方ですが、映画を見る予定です(その中に質問などを<br />

含めます)。受講生には、映画や質問などから啓発される中で、自分<br />

が調べてみたいテーマを決めてもらうつもりです。社会事象でもな<br />

んでも結構です。たとえば過去においては、「ロボトミー手術」や劇<br />

作家アーサー・ミラーなどを取り上げた(秀逸な)ものがありまし<br />

た。調べたテーマを口頭発表してもらい、それを最終的にレポート<br />

として提出してもらいます。<br />

以上が概略ですが、詳しい説明はガイダンス時にしますので、ぜ<br />

ひ来てみてください。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定。概論的なものを予定しています。<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

外から見た日本語<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

小屋 逸樹<br />

授業科目の内容:<br />

英語に関しては知識があるものの、日本語についてはあまり説明<br />

できないという学生が多いのではないだろうか。「日本語はどんな言<br />

語か」という質問にどう答えるのか。英語のbe動詞に相当する日本<br />

語の動詞は何なのか。「美しい」と「きれい」は文法的にどう違うの<br />

か。この授業では、ほとんどの学生の母語である日本語を題材に、<br />

音声、文字、文法から地域方言、若者ことばといった分野の特徴を<br />

明らかにして行きたい。授業では、一人一人が与えられたテーマに


少人数セミナー形式授業科目<br />

関して発表し、学生の個人的意見も積極的に取り上げながら全員で<br />

議論をしていくという形態をとる。演習形式の授業なので、受講希<br />

望者が多い場合は選抜する。受講希望者は必ず初回の授業(オリエ<br />

ンテーション)に出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

『英語の論理・日本語の論理』安藤貞雄著 大修館書店<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

心とことばの認知科学<br />

【法政医】<br />

【法政医】<br />

辻 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

同じ担当者の人文科学特論I(春)で勉強したことを土台に、さら<br />

に人間の心とことばに関する諸問題について考察を深めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

人文科学特論I(春)の最終日および秋学期の本特論II(秋)の最<br />

初の授業時に詳細をお知らせします。<br />

人文科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

横浜・寿プロジェクト②<br />

横山 千晶<br />

授業科目の内容:<br />

人文科学特論I(横山千晶担当)の続きです。大学の外に出て、高<br />

齢の独身者が多く住む横浜市寿地区で展開されるさまざまな活動へ<br />

参加することを通してフィールド・アクティヴィティを行い、他者<br />

とのコミュニケーション力と密接に結びついた言語力を育成します。<br />

履修者は、キャンパスの中だけでなく広く地域を活動の舞台として、<br />

知識と心とからだを総動員した社会体験、コミュニケーション体験、<br />

言語体験を味わうことになります。後期はふたつの活動を柱としま<br />

す。一つ目ではフィールド・アクティヴィティを通して見つけ出し<br />

た課題、「町」と「ひと」、そして「社会」についてのリサーチを行<br />

い学術的な論文を書きます。二つ目では、寿地区での活動を通して<br />

他者とのかかわりの中で感じたことを、様々な表現を使って創作し、<br />

発表することです。形式は、物語、詩、絵画、音楽など何でも構い<br />

ません。授業の最後に、<strong>慶應義塾大学</strong>が寿地区で活動するコトラボ<br />

合同会社と立ち上げたオルタナティブ・スペース「カドベヤ」で小<br />

さな創作発表会を行います。こちらは他者や町を通して自分の経験<br />

を語る創作活動となります。このように、経験したことをより客観<br />

的に見つめより広い見地から学術的に検証する論文作成と、個人的<br />

な創作の二つが後期の活動の柱となります。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストはプリントを用います。<br />

90


総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

[春] イグ・ノーベル賞研究会<br />

[秋] (続)イグ・ノーベル賞研究会<br />

【商】<br />

上村 佳孝<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize)をご存知だろうか?世界の第一<br />

線での研究、人類の生活に大きく貢献した業績に与えられるノーベ<br />

ル賞のパロディとして、「笑える科学研究」に与えられる賞である。<br />

1991年の設立以来、年々その人気と知名度を増しつつある。「バ<br />

ターを塗ったトーストはどのように落下するか」、「犬語翻訳機の開<br />

発」、「牛糞からのバニラの抽出」など。「くだらない」とレッテルを<br />

貼られかねない奇想天外な科学研究はまさに玉石混淆、時には「イ<br />

ンチキ科学」、「エセ科学」として物議をかもすものも含まれる。で<br />

は、「インチキ科学」と「(正しい)科学」はどう違うのか?あなた<br />

は答えられるだろうか?本セミナーでは、イグ・ノーベル賞を受賞<br />

した研究について、お互い発表・議論することを通して、「科学とは<br />

何か?」、「調査・研究・実験とは何か?」について深く踏み込みま<br />

す。その過程を通して、課題発見・文献調査・プレゼンテーション・<br />

討論の能力を磨くことをセミナーの目的とします。統計的なものの<br />

見方についても触れます。15人までの少人数で授業をおこなうので、<br />

希望者多数の場合は、初回授業時に選抜をおこなうことがあります。<br />

以下は、過去のセミナーにおいて発表テーマに選ばれた研<br />

究の例です。<br />

・左右どちらの鼻が詰まっているかで、判断能力は影響さ<br />

れる?<br />

・ハムスターにバイアグラを与えたら?<br />

・名前をつけられた牛の方がミルクをたくさん出す?<br />

研究成果をとりまとめて発表された論文(原著論文と言います)を<br />

検討することは、初めは労力を要すると思いますが、読み方のコツ<br />

を時間をかけてサポートします。その経験は、マスコミで咀嚼・改<br />

変された情報のみに頼るのとは全く違う世界観を与えてくれるもの<br />

と考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期から継続し、新しいテーマ・論文を各自選び、お互いに発表・<br />

議論していきます。グラフなどの資料の見方や、発表のコツもつか<br />

めてくるはずです。さらに、秋学期に向けては、自分でデータをと<br />

る練習もします。簡単な調査でも意外と注意すべき点が多いことに<br />

気づくはずです。<br />

91<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 トリンカウス研究会~なんでも数えてみよう~発表会1(秋学<br />

期の発表論文テーマも決める)<br />

2 トリンカウス研究会~なんでも数えてみよう~発表会2(秋学<br />

期の発表論文テーマも決める)<br />

3 トリンカウス研究会~なんでも数えてみよう~発表会3(秋学<br />

期の発表論文テーマも決める)<br />

4 グラフの見方と簡単な統計処理について(2)<br />

5 論文の紹介と議論(7)<br />

6 論文の紹介と議論(8)<br />

7 論文の紹介と議論(9)<br />

8 実践:気になる実験を再現してみる(3)<br />

9 論文の紹介と議論(10)<br />

10 論文の紹介と議論(11)<br />

11 論文の紹介と議論(12)<br />

12 実践:新しい実験・研究を考えてみる(1)<br />

13 実践:気になる実験を再現してみる(4)<br />

14 実践:新しい実験・研究を考えてみる(2)<br />

15 総まとめ<br />

成績評価方法:<br />

春学期に同じ。<br />

総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

最先端の研究の情報に触れてみよう<br />

【商】<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

木島 伸彦<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、インターネットで手軽に入手できる専門家向けの情報<br />

のうち、PubMedに注目して、PubMedを自由に使いこなせるように<br />

なり、医学あるいは心理学に関する専門的情報を集めて自分なりの<br />

判断ができるようになることを目的とします。<br />

現在、情報はとても手軽に入手できる時代になりましたが、その<br />

情報には真実から遠いものも少なくありません。更に困ったことに、<br />

教科書、新聞、政府の情報等権威づけられているものが常に正しい<br />

とは限りません。我々現代人は、巷に過剰に溢れる情報におぼれる<br />

ことの無いよう、「正しい」情報を取捨選択して、自分なりの判断の<br />

材料としなければなりません。<br />

例えば、病気になった場合、全てを医師に委ねますか?それとも、<br />

賢明にも自分で少しでも調べてみますか?でも、どうやって調べた<br />

らいいのでしょうか。表現の自由が保障されている書籍には、間違<br />

えや「昔は正しいと思っていたけど、今は否定されたもの」や明ら<br />

かな嘘まで含まれています。ノーベル賞を取った権威ある治療法で<br />

さえ、後年、否定されたものもあります。つまり、書籍も重要です<br />

が、十分ではないと言うことです。


少人数セミナー形式授業科目<br />

そこで、PubMedを利用してみましょう。PubMedは、インターネ<br />

ットを使える環境にあれば、誰でも無料で利用できます。PubMed<br />

は、Public Medicineの略で、全ての人のためのものです。基本的に医<br />

学に関するものですが、心理学に関する研究も載っています。早速、<br />

自分の興味のあることを調べてみましょう。医学、心理学以外の専<br />

門知識の情報を調べる良い練習になります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的技法入門』佐藤望,<br />

横山千晶, 湯川武, 近藤明彦(著) <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2006年<br />

ISBN: 978-4766413243<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、インターネットで手軽に入手できる専門家向けの情報<br />

のうち、PubMedに注目して、PubMedを自由に使いこなせるように<br />

なり、医学あるいは心理学に関する専門的情報を集めて自分なりの<br />

判断ができるようになることを目的とします。<br />

現在、情報はとても手軽に入手できる時代になりましたが、その<br />

情報には真実から遠いものも少なくありません。更に困ったことに、<br />

教科書、新聞、政府の情報等権威づけられているものが常に正しい<br />

とは限りません。我々現代人は、巷に過剰に溢れる情報におぼれる<br />

ことの無いよう、「正しい」情報を取捨選択して、自分なりの判断の<br />

材料としなければなりません。<br />

例えば、病気になった場合、全てを医師に委ねますか?それとも、<br />

賢明にも自分で少しでも調べてみますか?でも、どうやって調べた<br />

らいいのでしょうか。表現の自由が保障されている書籍には、間違<br />

えや「昔は正しいと思っていたけど、今は否定されたもの」や明ら<br />

かな嘘まで含まれています。ノーベル賞を取った権威ある治療法で<br />

さえ、後年、否定されたものもあります。つまり、書籍も重要です<br />

が、十分ではないと言うことです。<br />

そこで、PubMedを利用してみましょう。PubMedは、インターネ<br />

ットを使える環境にあれば、誰でも無料で利用できます。PubMed<br />

は、Public Medicineの略で、全ての人のためのものです。基本的に医<br />

学に関するものですが、心理学に関する研究も載っています。早速、<br />

自分の興味のあることを調べてみましょう。医学、心理学以外の専<br />

門知識の情報を調べる良い練習になります。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 プレゼンテーションの実践 1<br />

各自のテーマについて、さらに進めたところのプレゼンテー<br />

ションを行ってもらい、質疑応答を行う。<br />

2 プレゼンテーションの実践 2<br />

各自のテーマについて、さらに進めたところのプレゼンテー<br />

ションを行ってもらい、質疑応答を行う。<br />

3 プレゼンテーションの実践 3<br />

各自のテーマについて、さらに進めたところのプレゼンテー<br />

ションを行ってもらい、質疑応答を行う。<br />

4 プレゼンテーションの実践 4<br />

各自のテーマについて、さらに進めたところのプレゼンテー<br />

ションを行ってもらい、質疑応答を行う。<br />

5 プレゼンテーションの実践 5<br />

各自のテーマについて、さらに進めたところのプレゼンテー<br />

ションを行ってもらい、質疑応答を行う。<br />

6 プレゼンテーションの実践 6<br />

各自のテーマについて、さらに進めたところのプレゼンテー<br />

ションを行ってもらい、質疑応答を行う。<br />

7 プレゼンテーションの実践 7<br />

各自のテーマについて、さらに進めたところのプレゼンテー<br />

ションを行ってもらい、質疑応答を行う。<br />

8 プレゼンテーションの実践 1<br />

各自のテーマについて、最終プレゼンテーションを行っても<br />

らい、質疑応答を行う。<br />

9 プレゼンテーションの実践 2<br />

各自のテーマについて、最終プレゼンテーションを行っても<br />

らい、質疑応答を行う。<br />

10 プレゼンテーションの実践 3<br />

各自のテーマについて、最終プレゼンテーションを行っても<br />

らい、質疑応答を行う。<br />

11 プレゼンテーションの実践 4<br />

各自のテーマについて、最終プレゼンテーションを行っても<br />

らい、質疑応答を行う。<br />

92<br />

12 プレゼンテーションの実践 5<br />

各自のテーマについて、最終プレゼンテーションを行っても<br />

らい、質疑応答を行う。<br />

13 プレゼンテーションの実践 6<br />

各自のテーマについて、最終プレゼンテーションを行っても<br />

らい、質疑応答を行う。<br />

14 プレゼンテーションの実践 7<br />

各自のテーマについて、最終プレゼンテーションを行っても<br />

らい、質疑応答を行う。<br />

15 まとめ<br />

秋学期のまとめを行う。<br />

成績評価方法:<br />

毎回出席することを前提とします。評価は、最終的なレポートと<br />

プレゼンテーションによって行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的技法入門』佐藤望,<br />

横山千晶, 湯川武, 近藤明彦(著) <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2006年<br />

ISBN: 978-4766413243<br />

総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

[春] 社会科学の言葉としての数学 その1<br />

[秋] 社会科学の言葉としての数学 その2<br />

【商】<br />

小宮 英敏<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

社会科学の中に近年ますます数学が入り込んでおり、さらに数学<br />

が不可欠となっている分野も多々あります。学生のころには数学を<br />

専攻していて後に経済学の大家となった経済学者が多数いることを<br />

見てもこのことの例証となるでしょう。数学というと計算の巧みさ<br />

や速さに注意が注がれがちですが、そうではなく論理展開の面白さ<br />

を実感してもらい、将来必須となる論理力を養成するためにこの総<br />

合教育セミナーは設置してあります。高校までの数学とこの授業と<br />

並行して学ぶ微積分Ⅰ、微積分Ⅱ、線形代数を基礎にしながら学習<br />

を進めて行きます。<br />

学習の形態は私が用意する教科書を使いそれを熟読することを主<br />

にします。学生各自が予習を丹念に行いセミナー参加者の前で自分<br />

の理解を解説し、それを契機に参加者全員で議論を行い理解を深め<br />

るという過程を繰り返します。したがって、予習が不可欠ですので<br />

セミナーの授業時間以外にもセミナーのために時間を割くことが必<br />

要です。<br />

なお、本セミナーは商学部数学強化プログラム認定科目のひとつ<br />

となっています。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に学んだことを基礎にして、同様の目標に向かって授業を進<br />

めます。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 序<br />

2 実数空間<br />

3 集合の直積と2次元数ベクトル空間 その1<br />

4 集合の直積と2次元数ベクトル空間 その2<br />

5 2次元数ベクトル空間と半順序 その1<br />

6 2次元数ベクトル空間と半順序 その2<br />

7 2次元数ベクトル空間と選好順序 その1<br />

8 2次元数ベクトル空間と選好順序 その2<br />

9 平面図形の諸相<br />

10 2次元数ベクトル空間の距離<br />

11 距離の多様性<br />

12 数列の収束<br />

13 点列の収束<br />

14 集合の開性と閉性<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

平常点で評価します。技術的な面の評価が必要と判断したときには<br />

簡単な試験を行う場合もあります。


総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

[春] 集合・無限・連続性<br />

[秋] 集合・無限・連続性<br />

【商】<br />

【商】<br />

白旗 優<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

必修となっている微積分の講義では,多数向けの授業という性格<br />

から,基礎的な事柄についての議論を十分に行うことができません.<br />

この授業は,演習と添削を通じて,そうした事柄についての証明が,<br />

きちんと読み書きできるようになることをめざします.<br />

その際の基本的なツールになるのが「集合」です.自然数・整数・<br />

有理数・実数や,それらの上の関係と関数を集合として表すことで,<br />

厳密な証明を書く事が可能になります.<br />

また,特に実数の話では,どうしても「無限集合」が必要となり<br />

ます.しかし,無限集合には何かとても不思議なところがあります.<br />

それを,いささかなりとも味わってもらえればと思います.<br />

授業では,教員が説明した基礎的な概念と証明テクニックを使っ<br />

て,実際に証明を書いてみることが中心になります.書き上げられ<br />

た証明は,教員が添削し,十分なレベルに達するまで,何回でも書<br />

き直してもらいます.<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にテキストと課題を配布します.<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の継続になります.<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 整数と有理数 I<br />

2 整数と有理数 II<br />

3 実数の構成 I<br />

4 実数の構成 II<br />

5 上限と下限 I<br />

6 上限と下限 II<br />

7 数列の極限 I<br />

8 数列の極限 II<br />

9 無限級数 I<br />

10 無限級数 II<br />

11 連続関数 I<br />

12 連続関数 II<br />

13 連続関数の基本的性質 I<br />

14 連続関数の基本的性質 II<br />

15 無限集合の不思議 II<br />

成績評価方法:<br />

春学期と同じです.<br />

総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

生命科学と社会の接点を考える<br />

長谷川 由利子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

遺伝子診断、遺伝子組み換え農産物、臓器移植、エイズ、狂牛病、<br />

生殖医療、新型インフルエンザ、口蹄疫、バイオ燃料、生物多様性、<br />

放射線被爆と発がんリスクなどの例をあげるまでもなく、数多くの<br />

生命科学に関連する話題が、現代社会に対して倫理的・社会的・経<br />

済的な問題を投げかけています。このセミナーの目標の一つは、こ<br />

のような話題を取り上げて、どのような問題が生じているのかを調<br />

査し、解決策を模索することです。もう一つの目標は、資料収集の<br />

仕方、発表や討論の仕方、レポートのまとめ方などを身につけるこ<br />

とです。<br />

春学期は、発表・質疑応答・レポート作成に必要なスキルの講義<br />

と実習をした後、設定されたテーマに基づいて発表と質疑応答を行<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

遺伝子診断、遺伝子組み換え農産物、臓器移植、エイズ、狂牛病、<br />

生殖医療、新型インフルエンザ、口蹄疫、バイオ燃料、生物多様性、<br />

93<br />

放射線被爆と発がんリスクなどの例をあげるまでもなく、数多くの<br />

生命科学に関連する話題が、現代社会に対して倫理的・社会的・経<br />

済的な問題を投げかけています。このセミナーの目標の一つは、こ<br />

のような話題を取り上げて、どのような問題が生じているのかを調<br />

査し、解決策を模索することです。もう一つの目標は、資料収集の<br />

仕方、発表や討論の仕方、レポートのまとめ方などを身につけるこ<br />

とです。<br />

秋学期は、各自が選んだテーマに基づく発表と質疑応答が中心に<br />

なります。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 春学期提出レポートの講評会(1)<br />

2 春学期提出レポートの講評会(2)<br />

3 発表と質疑応答(1)<br />

4 発表と質疑応答(2)<br />

5 発表と質疑応答(3)<br />

6 発表と質疑応答(4)<br />

7 発表と質疑応答(5)<br />

8 発表と質疑応答(6)<br />

9 発表と質疑応答(7)<br />

10 発表と質疑応答(8)<br />

11 発表と質疑応答(9)<br />

12 発表と質疑応答(10)<br />

13 発表と質疑応答(11)<br />

14 発表と質疑応答(12)<br />

15 総合討論<br />

成績評価方法:<br />

発表内容、提出されたレポート、平常点(出席、質疑・討論への<br />

参加状況など)を総合して評価します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。<br />

総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

バイオテクノロジー・バイオビジネスを探る<br />

【商】<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

福澤 利彦<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

今やバイオの時代である。バイオテクノロジーは飛躍的に発展し、<br />

それに伴ってさまざまなバイオビジネスが出現している。このセミ<br />

ナーでは、バイオ関連の話題の中から、各自興味のあるテーマを決<br />

めて文献調査・考察を行い、その結果をパワーポイントによって発<br />

表してもらう。さらに、質疑応答・ディスカッションを通して、議<br />

論を深める。各自プレゼンテーションした内容は、レポートにもま<br />

とめてもらう。このセミナーの目的は、問題発見・解決能力や、社<br />

会に出てから必要とされる情報発信・コミュニケーション能力を鍛<br />

錬することである。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。必要に応じて資料プリントを配布する。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

今やバイオの時代である。バイオテクノロジーは飛躍的に発展し、<br />

それに伴ってさまざまなバイオビジネスが出現している。このセミ<br />

ナーでは、バイオ関連の話題の中から、各自興味のあるテーマを決<br />

めて文献調査・考察を行い、その結果をパワーポイントによって発<br />

表してもらう。さらに、質疑応答・ディスカッションを通して、議<br />

論を深める。各自プレゼンテーションした内容は、レポートにもま<br />

とめてもらう。このセミナーの目的は、問題発見・解決能力や、社<br />

会に出てから必要とされる情報発信・コミュニケーション能力を鍛<br />

錬することである。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 レポートディスカッション(1)<br />

2 レポートディスカッション(2)<br />

3 レポートディスカッション(3)<br />

4 レポートディスカッション(4)<br />

5 レポートディスカッション(5)<br />

6 プレゼンテーション・質疑応答(1)<br />

7 プレゼンテーション・質疑応答(2)<br />

8 プレゼンテーション・質疑応答(3)<br />

9 プレゼンテーション・質疑応答(4)<br />

10 プレゼンテーション・質疑応答(5)


少人数セミナー形式授業科目<br />

11 プレゼンテーション・質疑応答(6)<br />

12 プレゼンテーション・質疑応答(7)<br />

13 プレゼンテーション・質疑応答(8)<br />

14 プレゼンテーション・質疑応答(9)<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

プレゼンテーション、レポート、および平常点(出席、質疑応答、<br />

議論等)を総合して評価する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。必要に応じて資料プリントを配布する。<br />

総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

論理的思考力の養成<br />

【商】<br />

藤沢 潤<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

世の中に現れる様々な社会現象を読み解き、またそれを他の人に<br />

伝えるためには論理的思考力が欠かせません。数学という学問は、<br />

本来ならば論理的思考力を養うために最適な学問であると言えます。<br />

しかしながら、高校までの数学においては高い計算能力が求められ<br />

るため、計算が苦手で数学が嫌いになってしまった人も多いのでは<br />

ないかと思います。<br />

この授業では、「あまり計算をしない数学」を題材に用いて、自分<br />

の力で文章を読み、問題を解き、その内容を発表してもらいます。<br />

それによって、自分の考えていることを他の人に分かりやすく説明<br />

できるようになり、また「なぜそうなるのか?」という質問に対し<br />

て常に明確な回答を提示できるようになることがこの授業の目標で<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『Polyominoes: Puzzles, Patterns, Problems and Packings』 Solomon<br />

W. Golomb著 Princeton Univ. Press 1996年<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

世の中に現れる様々な社会現象を読み解き、またそれを他の人に<br />

伝えるためには論理的思考力が欠かせません。数学という学問は、<br />

本来ならば論理的思考力を養うために最適な学問であると言えます。<br />

しかしながら、高校までの数学においては高い計算能力が求められ<br />

るため、計算が苦手で数学が嫌いになってしまった人も多いのでは<br />

ないかと思います。<br />

この授業では、「あまり計算をしない数学」を題材に用いて、自分<br />

の力で文章を読み、問題を解き、その内容を発表してもらいます。<br />

それによって、自分の考えていることを他の人に分かりやすく説明<br />

できるようになり、また「なぜそうなるのか?」という質問に対し<br />

て常に明確な回答を提示できるようになることがこの授業の目標で<br />

す。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 イントロダクション<br />

2 課題についての発表(1)<br />

3 課題についての発表(2)<br />

4 課題についての発表(3)<br />

5 課題についての発表(4)<br />

6 課題についての発表(5)<br />

7 課題についての発表(6)<br />

8 課題についての発表(7)<br />

9 課題についての発表(8)<br />

10 課題についての発表(9)<br />

11 課題についての発表(10)<br />

12 課題についての発表(11)<br />

13 課題についての発表(12)<br />

14 課題についての発表(13)<br />

15 総括・まとめ<br />

成績評価方法:<br />

プレゼンテーションの内容、レポートの内容に加え、授業への参<br />

加度(積極的に質問しているか、など)で評価します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『Polyominoes: Puzzles, Patterns, Problems and Packings』 Solomon<br />

W. Golomb著 Princeton Univ. Press 1996年<br />

94<br />

総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

【商】<br />

【商】<br />

丸山 芳人<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

データ解析を行う上で必要となる基本的事項と統計的考察のうち、<br />

記述統計学と呼ばれる分野を中心に、平易な英語で書かれた本を輪<br />

読しながら学習する。毎回当番を決め、発表者には指示された箇所<br />

を読んでその内容を参加者に分かる様に説明し、質問に答えられる<br />

様にして貰う。プレゼンテーション能力や自分で考える力を身に付<br />

けると共に、扱う題材についての理解を深める。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に資料を配布する。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期から継続する。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 Introduction ※内容と<br />

順序は変更になる場合があります。<br />

2 Measures of dispersion<br />

3 Range<br />

4 Mean deviation<br />

5 Standard deviation<br />

6 Short methods for computing<br />

7 Correction for variance<br />

8 Coefficient of variation<br />

9 Standardized variable<br />

10 Moments<br />

11 Skewness<br />

12 Kurtosis<br />

13 Software computation<br />

14 Exercises<br />

15 Exercises<br />

成績評価方法:<br />

春学期から継続する。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期から継続する。<br />

総合教育セミナーD(Ⅰ類) 4 単位(通年)<br />

生活の中の確率<br />

安田 公美<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの社会活動や自然現象の中に現れる確率的現象にはどのよ<br />

うなものがあるでしょうか。ゲーム、くじやギャンブル、株価の変<br />

動や品質管理、或いは天候、遺伝学など、身近に起こり得る問題を<br />

題材にしながら、その中の数学的法則を見つけてみましょう。前半<br />

ではパズルのような問題を扱いながら、少しずつ複雑な問題にもチ<br />

ャレンジできるよう進んでいきます。数人のグループごとにディス<br />

カッションを行い、各問題の担当グループが次週に解法をプレゼン<br />

テーションします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

確率・統計に関連した自由課題について、数人のグループで調査・<br />

研究をします。中間報告会では途中経過や問題点についてプレゼン<br />

テーションをし、他のグループからの助言を募ります。これを生か<br />

しながら研究をまとめ、最終報告会でプレゼンテーションを行い、<br />

成果を報告集にまとめます。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 自由研究課題の決定とグループ編成<br />

2 研究計画の作成<br />

3 自由研究・調査I<br />

4 自由研究・調査II<br />

5 自由研究・調査III<br />

6 自由研究・調査IV<br />

7 自由研究・調査V


8 中間報告プレゼンテーション<br />

9 自由研究・調査VI<br />

10 自由研究・調査VII<br />

11 自由研究・調査と報告書作成I<br />

12 自由研究・調査と報告書作成II<br />

13 自由研究・調査と報告書作成III<br />

14 最終報告プレゼンテーションI<br />

15 最終報告プレゼンテーションII<br />

成績評価方法:<br />

グループによるプレゼンテーションと報告書で評価する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] イギリス文化研究<br />

[秋] イギリス文化研究<br />

【商】<br />

浅川 順子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

イギリス文化について理解を深めること、研究・発表の方法を身に<br />

つけることがこの授業のねらいです。<br />

イギリスという国は長い歴史を持つばかりでなく、イングランド・<br />

スコットランド・ウェールズ・北アイルランドから成る連合王国で、<br />

それぞれの地域が独自の文化を育んできました。それだけに、その<br />

文化は多様性に富みます。春学期には歴史、地理、言語、政治・経<br />

済について確認し、その後に演劇、映画、音楽、美術、文学などの<br />

芸術分野、スポーツ、宗教等について各自が調べたことを発表、質<br />

疑応答する形で授業を進めます。秋学期には、各自が興味関心に応<br />

じてテーマを設定し、発表・質疑応答を経てレポートを作成、担当<br />

者による添削指導を受けて、最終レポートにまとめます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

イギリス文化について理解を深めること、研究・発表の方法を身に<br />

つけることがこの授業のねらいです。<br />

イギリスという国は長い歴史を持つばかりでなく、イングランド・<br />

スコットランド・ウェールズ・北アイルランドから成る連合王国で、<br />

それぞれの地域が独自の文化を育んできました。それだけに、その<br />

文化は多様性に富みます。春学期には歴史、地理、言語、政治・経<br />

済について確認し、その後に演劇、映画、音楽、美術、文学などの<br />

芸術分野、スポーツ、宗教等について各自が調べたことを発表、質<br />

疑応答する形で授業を進めます。秋学期には、各自が興味関心に応<br />

じてテーマを設定し、発表・質疑応答を経てレポートを作成、担当<br />

者による添削指導を受けて、最終レポートにまとめます。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 最終レポートに向けて、全員によるテーマ発表と質疑応答<br />

2 文献・資料のリスト発表(全員による)および質疑応答。最終<br />

レポート作成に向けて、草稿の提出の仕方など確認。<br />

3 第1回発表と質疑応答(1)<br />

4 第1回発表と質疑応答(2)<br />

5 第1回発表と質疑応答(3)<br />

6 第1回発表と質疑応答(4)<br />

7 第2回発表と質疑応答(1)<br />

8 第2回発表と質疑応答(2)<br />

9 第2回発表と質疑応答(3)<br />

10 第2回発表と質疑応答(4)<br />

11 第3回発表と質疑応答(1)<br />

12 第3回発表と質疑応答(2)<br />

13 第3回発表と質疑応答(3)<br />

14 第3回発表と質疑応答(4)<br />

15 全員による最終報告とまとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席、発表・質疑応答・討論への参加、レポートを総合して評価し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

95<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] 国際関係論・入門<br />

[秋] 国際関係論・入門<br />

【商】<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

宇津木 愛子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーにはHPがございますので、是非ご参照ください: 宇<br />

津木愛子ゼミ、もしくは http://seminar.hc.keio.ac.jp/utsugizemi/ で<br />

検索できます。<br />

本ゼミは地球市民として必要な知識を身につけること、そして関<br />

心のあるテーマを深く探究することにより、グローバル・リテラシ<br />

ーを習得することを目標と致します。個々のプレゼンテーションの<br />

後に、興味ある研究内容の共通項を模索しグループを結成しグルー<br />

プ研究及び研究発表をしていただくことが本ゼミの特徴のひとつで<br />

す。毎年、様々なテーマの研究に取り組んでいただいております。<br />

ご参考までに、2008年度から2011年度までのグループ研究テーマの<br />

一部を以下に記します:<br />

2011年度 「TPPから考察する食糧問題の今後について」<br />

「これからのエネ・リーダーのあり方」<br />

「日本、アメリカ、フィンランドを比較して考察する教<br />

育問題」<br />

「BOPビジネスモデル」<br />

2010年度 「アグリ・ビジネスにおける多国籍企業」<br />

「『日中韓共同体』構想」<br />

2009年度 「アグリ・ビジネスの国家の政策と民間のアプローチ」<br />

「連帯経済の可能性(公共資本主義についてなど)」<br />

2008年度 「紛争とNGO」 「エコ・デザイン」<br />

毎年、非常に個性的なゼミの展開を見せていただいております。1<br />

年生、2年生が対象で、学年の壁を越えて学生の皆さんが連帯感をも<br />

つことを重要視いたし、皆で作っていくゼミです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に教科書は指定いたしません。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーにはHPがありますので、詳しくはHPをご参照ください。<br />

授業の内容、目的、主旨は春学期と同様です。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 夏休み前の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―12<br />

人目の<br />

個人発表―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提<br />

出<br />

―次週の個人発表の予告<br />

2 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―13人目<br />

の個人発表<br />

―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提出―次週<br />

の個人発表の予告<br />

3 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―14人目<br />

の個人発表―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提<br />

出―次週の個人発表の予告<br />

4 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―15人目<br />

の個人発表<br />

―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提出―次週<br />

の個人発表の予告<br />

5 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―16人目<br />

の個人発表<br />

―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提出―次週<br />

の個人発表の予告<br />

6 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―17人目<br />

の個人発表<br />

―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提出―次週<br />

の個人発表の予告<br />

7 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―18人目<br />

の個人発表<br />

―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提出―次週<br />

の個人発表の予告<br />

8 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―19人目<br />

の個人発表


少人数セミナー形式授業科目<br />

―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提出―次週<br />

の個人発表の予告<br />

9 前週の発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布―20人目<br />

の個人発表<br />

―質疑応答―学生全員による評価シートの作成、提出―次週<br />

のグループ発表の予告(グループのチーフが代表して)<br />

10 前週の個人発表者の反省点の報告、及び補足資料の配布 ―<br />

第1回目<br />

グル―プ研究発表―質疑応答―評価シートの作成、提出―次<br />

週のグループ<br />

研究チーフによる予告<br />

11 前週のグループ研究発表の反省と補足資料の配布、及び評価<br />

シートで<br />

明示された平均点の告知―第2回目グループ研究発表―質疑応<br />

答<br />

―評価シートの作成、提出―次週のグル―プ研究のチーフに<br />

よる予告<br />

12 前週のグループ研究発表の反省と補足資料の配布、及び評価<br />

シートで<br />

明示された平均点の告知―第3回目グループ研究発表―質疑<br />

応答<br />

―評価シートの作成、提出―次週のグループ研究のチーフに<br />

よる予告<br />

13 前週のグループ研究発表の反省と補足資料の配布、及び評価<br />

シートで<br />

明示された平均点の告知―第4回目グループ研究発表―質疑<br />

応答<br />

―評価シートの作成、提出―次週のグループ研究のチーフに<br />

よる予告<br />

14 前週のグループ研究発表の反省と補足資料の配布、及び評価<br />

シートで<br />

明示された平均点の告知―第5回目グループ研究発表―質疑応<br />

答<br />

―評価シートの作成、提出<br />

15 個人発表20件、グループ研究発表5件を総括して担当教員によ<br />

る<br />

講義。この一年のゼミ学生の努力を将来のアカデミックな研<br />

究に生かす<br />

為の提言が目的。<br />

成績評価方法:<br />

以下の要因を考慮して成績をつけます: 個人発表の成果と仲間か<br />

らの評価<br />

グループ発表の成果と仲<br />

間からの評価<br />

仲間の発表に対する質疑<br />

応答の積極性<br />

毎週提出する評価シート<br />

の評価が分析的、客観的であるか<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] ハリウッドのシェイクスピア:戯曲と映像表現 I<br />

[秋] ハリウッドのシェイクスピア:戯曲と映像表現 II<br />

【商】<br />

大矢 玲子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

「ハリウッド最高の売れっ子シナリオライターはシェイクスピア<br />

だ」という説があります。確かに400年近く前にイギリスの田舎町で<br />

生涯を終えたこの劇作家の作品は、サイレント時代にすでに600回以<br />

上映画化されていますし、その後も黒澤明の『蜘蛛巣城』や『乱』、<br />

アカデミー賞受賞の『恋に落ちたシェイクスピア』、ディカプリオ主<br />

演の『ロミオ+ジュリエット』などに明らかなとおり、世界の著名<br />

な映画監督や人気俳優によって映像化され続けています。この授業<br />

では、ハリウッド映画を中心に、映画化されたシェイクスピア作品<br />

をとりあげ、原作との比較や、映画がつくられた時代背景の分析な<br />

どをとおして、劇の不変の生命力と、無限ともいえる変化の可能性<br />

をさぐることを目的とします。シェイクスピアを手がかりとして、<br />

受講者たちが総合芸術である映画の魅力にふれる機会となることを<br />

願っています。また、宣伝用の予告編やポスターを含めて、制作に<br />

巨額が投じられる映画という媒体は、アメリカ型資本主義社会にお<br />

96<br />

ける芸術のありかたを考える、よい手がかりを提供してくれること<br />

と思います。<br />

春学期は『ロミオとジュリエット』に始まり、喜劇『じゃじゃ馬<br />

馴らし』、悲劇『マクベス』、ロマンス劇『テンペスト』などを題材<br />

とした、それぞれ数本の映画を比較研究する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

シェイクスピアの作品(特にエディションは指定しません。原典<br />

を読むことは求めません。入手しやすいのは、白水Uブックスから<br />

出版されている、小田島雄志訳のシェイクスピア全集など。)<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の授業に引き続き、秋学期では悲劇『ハムレット』、歴史劇<br />

『ヘンリー五世』、『リチャード三世』、喜劇『ヴェニスの商人』『お気<br />

に召すまま』などを題材とした、それぞれ数本の映画を比較研究す<br />

る予定です。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 『ハムレット』 Hamlet ('48/英) 監督・主演 Laurence Olivier<br />

2 『ハムレット』 Hamlet ('90/米) 監督:Franco Zeffirelli; 主演:<br />

Mel Gibson<br />

3 『ハムレット』 Hamlet ('00/米)監督: Michael Almereyda;主<br />

演:Ethan Hawke<br />

4 『生きるべきか死ぬべきか』ToBe or Not to Be('42/米)監督Ernst<br />

Lubitsch;主演:Carol Lombard<br />

5 『悪い奴ほどよく眠る』 ('60/日) 監督:黒澤明; 主演:三船敏<br />

郎<br />

6 『ライオンキング』The Lion King('94/米)監督:Roger Allers,<br />

Rob Minkoff<br />

7 『ヘンリィ五世』 Henry V ('45/英) 監督:Reginald Beck, Laurence<br />

Olivier;主演 Laurence Olivier<br />

8 『ヘンリー五世』Henry V ('89/英) 監督・主演:Kenneth Branagh<br />

9 『ヘンリー五世』Henry V ('89/英) 監督・主演:Kenneth Branagh<br />

10 『リチャード三世』 Richard III ('55/英) 監督・主演:Laurence<br />

Olivier<br />

11 『リチャード三世』 Richard III ('95/英・米) 監督:Richard Locraine;<br />

主演: Ian McKellen<br />

12 『リチャードを探して』Looking for Richard ('96/米) 監督:<br />

Michael Radford;主演:Al Pacino<br />

13 『ヴェニスの商人』The Merchant of Venice (2004/米) 監督:<br />

Michael Radford; 主演: Al Pacino<br />

14 『お気に召すまま』 As You Like It (’36/米)監督:Paul Czinner;<br />

主演:Laurence Olivier and Elisabeth Bergner<br />

15 『25年目のキス』Never Been Kissed ('99/米)監督: Raja Gosnell.<br />

出演: Drew Barrymore<br />

成績評価方法:<br />

春秋2回のレポートに加え、授業中に取り上げた映画についての意<br />

見発表、ワークシート、平常点によって評価します。授業への積極<br />

的な参加を最重要視します。<br />

テキスト(教科書):<br />

シェイクスピアの作品(特にエディションは指定しません。原典を<br />

読むことは求めません。入手しやすいのは、白水Uブックスから出<br />

版されている、小田島雄志訳のシェイクスピア全集など。)<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

小河滋次郎を読む<br />

【商】<br />

小野 修三<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

小河滋次郎(1865-1925)は近代日本の社会事業史においては今<br />

日の民生委員の生みの親として有名な人物であるが、このセミナー<br />

ではまず彼の、社会事業に係わる以前の監獄行政官僚時代の業績を、<br />

いくつかの論文を読むことで考えてみたいと思う。<br />

なお監獄は今日「刑事収容施設」と呼ばれ、監獄学は「行刑学」<br />

あるいは「刑事政策」と呼ばれるが、今日ではその「刑事収容施設」<br />

での「拘禁という不自然な環境での生活を強制」することが被収容<br />

者の社会復帰という目的に必ずしも貢献しないとの認識に到達して<br />

いる。これに対して、今から100年前の明治期において小河は当時の<br />

用語で囚人、在監人を教育することで社会復帰=更生保護を図るこ<br />

とを考えていた。行刑制度すなわち教育制度と考えていたわけであ


る。その小河が執筆した論文を読み、行刑制度を再考する機会を持<br />

ちたいと考えている。<br />

具体的には読書会形式で進めるが、年に二か所、あるいは三か所<br />

の見学を計画している。1回は財団法人矯正協会矯正図書館(旧中<br />

野刑務所)、1回は横浜寿町(根岸線石川町下車)、1回は東京山谷<br />

(日比谷線南千住下車)。<br />

読む論文は「監獄ハ内務省ニ属スヘキヤ将タ司法省ニ属スヘキヤ<br />

ノ問題ニ就て」(明治25年)と「教育と犯罪の関係」(明治30年)の<br />

二つから始める。予め参加者にそれぞれ複写して渡す。そして皆の<br />

希望に従ってさらなる論文を決定したい。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

小河滋次郎の恩師に当たる穂積陳重、清浦奎吾が執筆した論文で、<br />

小河滋次郎への影響が見えるものを選んで読むこととする。穂積に<br />

関しては彼が翻訳した「ビンセント 出獄囚徒救助論」(『学芸書林』<br />

所収)、清浦に関しては「内務省警保局長演説」(『大日本監獄協会雑<br />

誌』所収)をまず読み、その後は春学期と同様に参加者の希望によ<br />

り読むものを決めてゆきたい。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 「ビンセント 出獄囚徒救助論」<br />

2 続き<br />

3 続き<br />

4 続き<br />

5 「清浦奎吾内務省警保局長演説」<br />

6 続き<br />

7 続き<br />

8 続き<br />

9 続き<br />

10 未定<br />

11 未定<br />

12 未定<br />

13 未定<br />

14 東京山谷見学会<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

各論文の読了後にレポート(1000字程度)を提出してもらう。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

ホッブズを読む<br />

【商】<br />

川添 美央子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

近代政治原理が成立してきた17世紀において、「国家」「人権」<br />

「主権」等々、政治や社会を語る上で日頃私達が使っている言葉に<br />

は、どのような意味がこめられていたのだろうか。それらは、私達<br />

がこれらの言葉からイメージする内容と、どこが共通でどの点に違<br />

いがあり、その違いはなぜ生じているのか。今年度はホッブズの『リ<br />

ヴァイアサン』を精読しながら、このような問題を一緒に考えてゆ<br />

きたい。水田洋訳の岩波文庫版では(一)(二)巻を中心に扱うこと<br />

になるだろうが、できれば部分的にでも(三)(四)巻も取り上げら<br />

れればと考えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

ホッブズ『リヴァイアサン』(一)~(四)岩波文庫<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期と同じ。『リヴァイアサン』の続きを精読する。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 春学期レポートの返却と講評<br />

2 担当者による発表と討論<br />

3 担当者による発表と討論<br />

4 担当者による発表と討論<br />

5 担当者による発表と討論<br />

6 担当者による発表と討論<br />

7 担当者による発表と討論<br />

8 担当者による発表と討論<br />

9 担当者による発表と討論<br />

10 担当者による発表と討論<br />

11 担当者による発表と討論<br />

97<br />

12 担当者による発表と討論<br />

13 担当者による発表と討論<br />

14 担当者による発表と討論<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

提出されたレポート6割、授業のパフォーマンス(発表の充実度や<br />

討論への参加)4割の比率を目安に評価する。<br />

テキスト(教科書):<br />

ホッブズ『リヴァイアサン』(一)~(四)岩波文庫<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] 日本に於ける中国伝統文化<br />

[秋] 日本に於ける中国伝統文化<br />

【商】<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

許 曼麗<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは、日本に於ける中国の文化に関する書物を読む。<br />

分担を決め、毎回担当者がレジメを作成し、発表する。それをもと<br />

に質問・ディスカッションを行い、教員が補足する。<br />

分担発表を通して、興味のあるテーマを見出し、それにについて、<br />

複数の資料を使い、その起源、伝来、変遷、現状、中国との異同等<br />

を調査し、その結果をレポートにして提出する。<br />

この授業を通して、自ら考え、研究テーマを決め、学問的な方法<br />

で調査し、結論をしかるべき形式の論文にまとめる能力を身につけ<br />

てもらいたい。そして、中国が身近な存在であることを改めて実感<br />

してもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『日本における中国伝統文化』蔡毅編 勉誠社<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは、日本に於ける中国の文化に関する書物を読む。<br />

分担を決め、毎回担当者がレジメを作成し、発表する。それをもと<br />

に質問・ディスカッションを行い、教員が補足する。<br />

分担発表を通して、興味のあるテーマを見出し、それにについて、<br />

複数の資料を使い、その起源、伝来、変遷、現状、中国との異同等<br />

を調査し、その結果をレポートにして提出する。<br />

この授業を通して、自ら考え、研究テーマを決め、学問的な方法<br />

で調査し、結論をしかるべき形式の論文にまとめる能力を身につけ<br />

てもらいたい。そして、中国が身近な存在であることを改めて実感<br />

してもらいたい。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 春学期のレポート 論評 ディスカッション<br />

2 分担発表(10)<br />

3 分担発表(11)<br />

4 分担発表(12)<br />

5 秋学期論文テーマ発表 参考書リスト提出<br />

6 分担発表(13)<br />

7 分担発表(14)<br />

8 分担発表(15)<br />

9 秋学期論文 中間発表(1)<br />

10 分担発表(16)<br />

11 分担発表(17)<br />

12 分担発表(18)<br />

13 秋学期論文 中間発表(2)<br />

14 秋学期論文個別指導<br />

15 論文発表 提出<br />

成績評価方法:<br />

平常点(分担発表の内容、授業への取組姿勢等)と春・秋学期末に課<br />

したレポートで総合的に評価する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『日本における中国伝統文化』蔡毅編 勉誠社


少人数セミナー形式授業科目<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

History and International Relations: Examining How Our Culture<br />

Shapes Our Understanding of History<br />

【商】<br />

クラシゲ ジェフリー ヨシオ<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

Whether the country is the US or Japan, students at the middle school and<br />

high school levels are often given a single textbook that provides a<br />

narrative description of “history”. As those same individuals reach the<br />

university-level, many are struck by the multiplicity of viewpoints and<br />

interpretations in the field of history even within a single nation.<br />

However, often within a particular country, shared cultural assumptions<br />

and biases can cause the breadth of interpretations to be narrowed. For<br />

example, in the US, the view of World War II as a “holy war” waged<br />

against Fascist powers still holds say in the minds of many Americans.<br />

Often such cultural assumptions and biases tend to shadow international<br />

relations between countries, influencing the behaviors of peoples towards<br />

one another long after the principle actors of historic events themselves<br />

have passed away. It is only through an honest investigation of these<br />

differing cultural assumptions and biases that we can attempt to solve<br />

these international frictions, and this course attempts to scrutinize a<br />

number of the more controversial historical narratives dealing with<br />

imperialism and the Pacific War that still negatively impact US-Japanese<br />

relations. It is thus with the hope that by investigating these contentious<br />

topics (especially through the lens of the scholarship of “poet” historians<br />

like John Dower) the students will be better prepared to interact with<br />

foreigners when working in the international community, and thus act as a<br />

bridge between the East and the West.<br />

テキスト(教科書):<br />

We will read, on average, two chapters of a book or two different articles<br />

per week. The assigned readings will be available as handouts and/or<br />

possibly on loan from the library. There is no single textbook for the class.<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

The second semester of the course continues where the first left off,<br />

exploring topics that could not be investigated during the prior semester<br />

due to limitations on time. Present day events that are influenced by the<br />

shadows of the Pacific War will be confronted as well.<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 Introduction: a brief overview of this semester's texts<br />

2 A New Empire in Taiwan and Korea 1<br />

3 A New Empire in Taiwan and Korea 2<br />

4 The Puppet State? The Discourse of Manchuria 1<br />

5 The Puppet State? The Discourse of Manchuria 2<br />

6 The Rape of Nanking and the Controversy over Iris Chang’s<br />

Scholarship 1<br />

7 The Rape of Nanking and the Controversy over Iris Chang’s<br />

Scholarship 2<br />

8 Class Viewing of "In the Name of the Emperor"<br />

9 Wartime Continuity or a Pre-Post War Rupture 1<br />

10 Wartime Continuity or a Pre-Post War Rupture 2<br />

11 The Role of the Showa Emperor 1<br />

12 The Role of the Showa Emperor 2<br />

13 Revisiting Defeat: Listening to the Voices of the Past 1<br />

14 Revisiting Defeat: Listening to the Voices of the Past 2<br />

15 Revisiting Defeat: Listening to the Voices of the Past 3<br />

成績評価方法:<br />

Grades will be based upon class participation and the quality of<br />

assignments, projects, and presentations. Regular attendance is required.<br />

Course Requirements<br />

Discussion attendance/participation: 25% of the course grade<br />

Weekly 1-1.5 page, DOUBLE SPACED response papers (roughly<br />

275-350 words): 30% (beginning the second week of class)<br />

Oral presentations on three different core readings: 15%<br />

Final paper (5-7 DOUBLE SPACED pages): 30% of the course grade<br />

98<br />

テキスト(教科書):<br />

We will read, on average, two chapters of a book or two different articles<br />

per week. The assigned readings will be available as handouts and/or<br />

possibly on loan from the library. There is no single textbook for the class.<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類)<br />

フランス食文化<br />

4 単位(通年)<br />

【商】<br />

コミネッティ, フィリップ<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

フランスと言えば即「フランス料理」を連想する人が多いでしょ<br />

う。しかし、よくイメージされるような結婚式の披露宴で出てくる<br />

フルコースの料理や、日本で知られている料理の数々(フォア・グ<br />

ラ、キッシュ、ラタトゥイユ、カッスレなど)がそのすべてという<br />

わけではありません。それらに加えて、例えば長い歴史の過程で起<br />

こった食生活の変貌、地方独自の様々な家庭料理、食事の形式など<br />

は、実際に渡仏して経験してみない限りなかなか実感できないもの<br />

だと言えます。<br />

そうした「フランス食文化」を可能な限り具体的に紹介しながら、<br />

それに関わる様々なテーマを手がかりとして一年間、知的発見を可<br />

能にする方法論、意見交換に欠かせない発言技術を身につけてもら<br />

うようにします。食文化自体から少しずつ文学、映画、絵画、思想、<br />

哲学にまで考察の対象を拡大できるような思考の訓練に挑みます。<br />

学生それぞれに食文化の中で関心のあることについて調べてもらい、<br />

食文化を「具体的に」捉えられるようにします。グルメレポート、<br />

レシピの紹介、読書ノート、試食会、比較考察など<br />

幅広く、自由な発見や出会いを核にして発言力と独創性を磨きます。<br />

それと並行して一冊の「理論書」の要約を提出していただきます。<br />

以下の計画で三回目以降、発表のテーマの例を書いてみました。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

テーマは春と同様になりますが、秋学期には少し距離を置き、<br />

「食」に関する諸現象を「抽象的に」捉えるべく、表象(文学、<br />

映画、絵画)や思想を取り入れた考察に挑戦します。授業は主に<br />

ディスカッション形式で進み、学期末課題はレポートになります。<br />

以下の計画で三回目以降、発表のテーマの例を書いてみました。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 教員による問題提起<br />

2 教員による発表:ユイスマンス著 "A Vau-l'eau" [流されるまま<br />

に]<br />

3 教員による発表:狩りの獲物を食す<br />

4 食事という儀式<br />

5 料理の名前(食されるものの言語化)<br />

6 バルトの神話作用(料理編)<br />

7 四旬節と謝肉祭<br />

8 ミサという食事<br />

9 文学:ゾラ著『パリの胃袋』<br />

10 文学:ユイスマンス著『逆しま』<br />

11 絵画:シャルダンの生物画<br />

12 絵画:アブサンを飲む人々(19世紀末美術)<br />

13 器の世界:古Moustiers、古Rouen<br />

14 映画:"l'Aile ou la cuisse" [手羽先若しくはモモ肉]<br />

15 映画:『トリノの馬』<br />

成績評価方法:<br />

発表及びレポートを総合して評価します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

音楽分析入門<br />

【商】<br />

佐藤 望<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

音楽の分析にはさまざまな方法論があります。さまざまな音楽の分<br />

析の実践を行います。


音楽分析は、作曲法学習の一環であり、また音楽を「聴く」という<br />

行為の様態を明らかにし、ひいては音楽作品の価値評価までを問題<br />

にします。<br />

この授業では、音楽分析の方法論を学び、各自楽曲を取り上げて分<br />

析の実践を行います。<br />

※この授業は一定の読譜能力を前提とします。和声の学習を既に行<br />

った経験者、音楽 I, II 音楽理論入門①, ②の履修者、既履修者の参<br />

加を歓迎します。<br />

※必ずガイダンスに出席してから履修登録をしてください。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き授業を展開します。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 イントロダクション<br />

2 各自の課題のヒアリング<br />

3 各自の課題の検討<br />

4 各自の課題の検討<br />

5 各自の課題の決定<br />

6 音楽資料調査法について<br />

7 プレゼンテーション、論文指導<br />

8 プレゼンテーション、論文指導<br />

9 プレゼンテーション、論文指導<br />

10 プレゼンテーション①<br />

11 プレゼンテーション②<br />

12 プレゼンテーション③<br />

13 プレゼンテーション④<br />

14 論文のまとめ<br />

15 授業の総括<br />

成績評価方法:<br />

授業への参加・貢献度、学期末レポート、発表等を総合して評価を<br />

行います。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] The Discourse of Advertising<br />

[秋] The Discourse of Advertising<br />

【商】<br />

シェイ デビット<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

Advertising is at the heart of modern society. We are surrounded<br />

by ads in our daily lives in the form of signs, commercials, appeals, and<br />

explanations, in a wide variety of media, from billboards and magazines<br />

to the internet. Advertising is so widespread that we don't even notice<br />

sometimes. Companies sell products on television, newspapers are full of<br />

commercials, trains are crowded with signs, and the clothes we wear<br />

display brand names; some people even argue that everyday interaction is<br />

itself a kind of advertisement, called the "presentation of self" as we show<br />

other people who we are – or what we want them to see.<br />

This seminar is not a class in marketing and we will not talk about<br />

business theory. Instead, we will talk about the language of<br />

advertisements and why ads are interesting, to develop a critical<br />

understanding of persuasive discourse, how it works, and what it means.<br />

A related goal is to develop academic skills in English. There will be<br />

particular focus on interpreting what an advertisement says, involving<br />

such issues as social context, suggestion, implicit assumptions, cultural<br />

frames, intertextual narratives, and ideological association.<br />

In class, we will look at a wide variety of advertisements, taking<br />

into account vocabulary and expressions, as well as background<br />

information and such strategies as exaggeration, implication, flattery, and<br />

deception. We will also look at humor and issues of gender and ethnic<br />

representation. The teacher will introduce concepts and topics for<br />

discussion along with examples of interesting commercials, and students<br />

will make presentations and discuss ads they have selected for<br />

consideration. For homework, there will be short assignments in<br />

preparation for both mini and major in-class presentations. Everyone will<br />

do a semester final project.<br />

99<br />

テキスト(教科書):<br />

There will be no textbook. The teacher will distribute readings,<br />

place books on reserve in the library, or have students access material<br />

online directly. Students should be able to use a computer to access the<br />

internet and receive email with word attachments. Familiarity with power<br />

point is a plus but not necessary. We will use You Tube videos<br />

extensively in this class.<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

In Fall semester, we will build on the reading, discussion, and<br />

research that we did in Spring semester. The basic goals and approach of<br />

the class will remain the same.<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 Analytic categories of discourse analysis<br />

2 Advertising secrets and lies<br />

3 Selling insecurities<br />

4 Implied suggestions<br />

5 Ads in the digital age<br />

6 Viral ads on the net<br />

7 Media analysis of Olive Fingers<br />

8 Prime time pushers: drugs on TV<br />

9 Reading mythic images<br />

10 Postmodern sensibility in ads<br />

11 Parody and subversion<br />

12 CGI and the wow factor<br />

13 Elements of a successful presentation<br />

14 Independent research project<br />

15 Final presentations and follow-up discussion<br />

成績評価方法:<br />

As in Spring semester, grades will be based on attendance, class<br />

participation, and successful completion of all assignments and projects.<br />

テキスト(教科書):<br />

There will be no textbook. The teacher will distribute readings,<br />

place books on reserve in the library, or have students access material<br />

online directly. Students should be able to use a computer to access the<br />

internet and receive email with word attachments. Familiarity with power<br />

point is a plus but not necessary. We will use You Tube videos<br />

extensively in this class.<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

晩婚化のいま、あえて「結婚」小説を読む<br />

【商】<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

識名 章喜<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度は青春まっさかりの学生たちと「青春小説」をこわごわ読<br />

んでみた。恥ずかしくも掟破りの作品を、あまり重たくならず、な<br />

おかつ真剣に受け止めてくれた。2013年度は「青春」を卒業して、<br />

いきなり「結婚」である。とりあえず「結婚小説」という括りに乗<br />

ってみることにした。男女が出会い、結婚に至る(または至らない)<br />

経緯を反省的に描いた、あるいは人生の墓場と言われる「結婚生活」<br />

=「家庭」を主題に据えたと思しき小説を「結婚小説」とし、その<br />

代表作をを時代順に輪読しながら、将来「結婚」するかもしれない<br />

(しないかもしれない)若い人たちと「結婚」という形態が時代や国<br />

によって、どのように捉えられるのか、文学のみならず、映像や歌、<br />

社会現象の分析を通じて考えていこうという試みである。主な対象<br />

範囲は現代の日本だが、例えばドイツ語圏でならば、3K(「料理<br />

(Küche)」、「教会(Kirche)」、「子供(Kinder)」)と言われるような家庭を<br />

構成する伝統的な社会の枠組の解体が新しい男女のあり方を生んで<br />

いるが、こういう変化の文化圏による差異にも目を向けていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業初回に参考文献リストを配布し、必読文献を指示します。


少人数セミナー形式授業科目<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は結婚小説を漫然と幅広く読んでみたが、後半では夏休みの<br />

課題としたトルストイ『アンナ・カレーニナ』と尾崎紅葉『金色夜<br />

叉』、谷崎潤一郎『細雪』について参加者に発表してもらい、さらに<br />

各自が自分なりのテーマを探し論文にまとめることを目標にする。<br />

映画やオペラにおける「結婚」についても考察する。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 尾崎紅葉『金色夜叉』について(発表および討議)<br />

2 谷崎潤一郎『細雪』について(発表および討議)<br />

3 トルストイ『アンナ・カレーニナ』について(発表および討議)<br />

4 講義:個別テーマの選び方、論文の書き方<br />

5 小津映画の「結婚」~名作『秋刀魚の味』を観る<br />

6 『秋刀魚の味』について討議<br />

7 オペラのなかの結婚~ワーグナー『ローエングリーン』を観る<br />

8 参加者推薦の「結婚小説」を読む~第1回<br />

9 参加者推薦の「結婚小説」を読む~第2回<br />

10 昭和期(戦前)の短篇から~第1回(読後討議)<br />

11 昭和期(戦後)の短篇から~第2回(読後討議)<br />

12 モーツァルト『フィガロの結婚』について<br />

13 モーツァルト『魔笛』のなかの「結婚」テーマ<br />

14 個別テーマの最終発表第1回<br />

15 個別テーマの最終発表第2回<br />

成績評価方法:<br />

毎回の出席を前提とし、平常点(授業への貢献度、レポート・報告)<br />

60%+最終論文40%で評価します。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布する文献案内の指示に従って購入するように。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

入門フランス学<br />

【商】<br />

鈴木 順二<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

フランスは、私たちの生活のなかで 比較的身近に感じることので<br />

きる国の一つでしょう。「コンクール」、「カフェオレ」などフランス<br />

語からの外来語を使ったり、映画や美術を通して、あるいは料理や<br />

ケーキなどの食文化を通して この国に親しみを持っている人も多い<br />

と思います。<br />

しかし改めて考えてみると、フランスの社会やフランス人につい<br />

て、私たちは はたしてどれほどのことを知っているでしょうか? 例<br />

えば、フランス本土でも少なからぬフランス人が 地域語と呼ばれる<br />

フランス語以外の少数言語を使って生活していることを。また、フ<br />

ランスの産業というと 観光、農業、流行のブランド品などを思い浮<br />

かべますが、先端科学技術を結集した航空・宇宙産業も盛んで、ミ<br />

サイルや戦闘機も実は重要な輸出品となっているのです。<br />

フランスに関する基本的知識を深め、フランスとフランス人の真<br />

の姿を探るのが このセミナーの目的です。そのことは、日本と日本<br />

人自身について 改めて考えるきっかけともなるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『フランス』 清水 徹・根本長兵衛ほか著 新潮社<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期につづいて、フランスに関する基本的知識を深め、フラン<br />

スとフランス人の真の姿を探ります。そのことは、日本と日本人自<br />

身について 改めて考えるきっかけともなるでしょう。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 イントロダクション<br />

2 個別研究の対象・研究方法<br />

3 音楽<br />

4 映画<br />

5 映画<br />

6 写真<br />

7 科学・技術<br />

8 料理と酒<br />

9 ファッション<br />

10 祭り<br />

11 ジャーナリズム<br />

12 経済<br />

100<br />

13 社会問題<br />

14 プレゼンテーション:個別研究<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

レポート、発表、授業への参加をもとに評価します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『フランス』 清水 徹・根本長兵衛ほか著 新潮社<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

中国とつきあうための基礎知識<br />

【商】<br />

【商】<br />

高橋 幸吉<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

オリンピック、万博と国家的イベントを無事に終え、名実ともに<br />

21世紀の大国となりつつある中国。しかし皆さんは中国に対して断<br />

片的かつステレオタイプな、漠然とした印象しか持っていないので<br />

はないでしょうか。特に昨年は尖閣諸島の問題もあり、ともすれば<br />

マスメディアの報道によって極めて画一的な中国観に陥ってしまう<br />

危険性があります。<br />

春学期はいくつかのテーマから中国を眺め、併せてその分野の書<br />

籍を紹介します。中国に関する最低限の知識を提示するとともに、<br />

自主的に中国のことを学ぶための足掛かりを提供します。併せて資<br />

料の探し方、レポートの書き方などのアカデミックスキルを習得し<br />

ます。<br />

夏休みまでにテーマを決め、夏休み中に中間レポートを作成しま<br />

す。<br />

※本授業は商学部強化プログラム(中国語)の認定科目として申請<br />

できます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に得た知識をもとに夏休み中にレポートを書きます。この<br />

レポートを元にさらに推敲を重ね、最終レポートを完成させて発表<br />

します。<br />

発表→教員・受講者同士のフィードバック→問題箇所の修正→発<br />

表、というサイクルを延々と繰り返します。これによって学術的な<br />

文章を書く力を養います。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 夏期レポート提出、発表。<br />

2 レポート添削・相互フィードバック1<br />

3 レポート添削・相互フィードバック2<br />

4 レポート添削・相互フィードバック3<br />

5 レポート添削・相互フィードバック4<br />

6 レポート中間発表1<br />

7 レポート中間発表2<br />

8 レポート中間発表3<br />

9 レポート中間発表4<br />

10 最終添削・相互フィードバック1<br />

11 最終添削・相互フィードバック2<br />

12 最終添削・相互フィードバック3<br />

13 最終添削・相互フィードバック4<br />

14 レポート最終発表<br />

15 最終レポート提出<br />

成績評価方法:<br />

最終レポート(6000字以上)を基本に、出席情況や授業態度などを<br />

鑑みて総合的に評価します。レポート等の提出遅れは大きな減点と<br />

なるので充分注意して下さい。また当然ながらレポート未完成・未<br />

提出は成績評価の対象とはなりません。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

現代フランス思想を読む<br />

田上 竜也<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

若い時に、人間の在り方の根幹に関わる思想に触れ、自ら考えるこ<br />

とは、各人の人格陶冶においてきわめて重要です。インターネット


でお手軽に知識が入手できる時代ですが、自らの血肉となるような<br />

知的体験とは、書物と向き合うことによってしか得られません。<br />

この授業では、現代フランスを代表する思想家の著作を輪読しなが<br />

ら、さらに発展させてそこに現れる問題についてみずから考えるこ<br />

とを学んでいきます。<br />

今年度はミシェル・フーコーの著書『監獄の誕生』の精読を中心に<br />

進めていく予定です。<br />

(この授業はフランス語強化プログラムの認定科目です。)<br />

テキスト(教科書):<br />

ミシェル・フーコー、田村俶訳『監獄の誕生―監視と処罰―』新潮<br />

社、1977年<br />

その他授業で適宜指定<br />

(部分的にはコピーも可だが、図書館で借りることを推奨)<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

若い時に、人間の在り方の根幹に関わる思想に触れ、自ら考えるこ<br />

とは、各人の人格陶冶においてきわめて重要です。インターネット<br />

でお手軽に知識が入手できる時代ですが、自らの血肉となるような<br />

知的体験とは、書物と向き合うことによってしか得られません。<br />

この授業では、現代フランスを代表する思想家の著作を輪読しなが<br />

ら、さらに発展させてそこに現れる問題についてみずから考えるこ<br />

とを学んでいきます。<br />

今年度はミシェル・フーコーの著書『監獄の誕生』の精読を中心に<br />

進めていく予定です。<br />

(この授業はフランス語強化プログラムの認定科目です。)<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 イントロダクション<br />

2 『監獄の誕生』輪読:第3部第1章「従順な身体」(1)<br />

3 『監獄の誕生』輪読:第3部第1章「従順な身体」(2)<br />

4 『監獄の誕生』輪読:第3部第2章「良き訓育の手段」(1)<br />

5 『監獄の誕生』輪読:第3部第2章「良き訓育の手段」(2)<br />

6 『監獄の誕生』輪読:第3部第3章「一望監視方式」(1)<br />

7 『監獄の誕生』輪読:第3部第3章「一望監視方式」(2)<br />

8 『監獄の誕生』輪読:第4部第1章「完全で厳格な制度」(1)<br />

9 『監獄の誕生』輪読:第4部第1章「完全で厳格な制度」(2)<br />

10 『監獄の誕生』輪読:第4部第2章「違法行為と非行性」(1)<br />

11 『監獄の誕生』輪読:第4部第2章「違法行為と非行性」(2)<br />

12 『監獄の誕生』輪読:第4部第3章「監禁的なるもの」(1)<br />

13 『監獄の誕生』輪読:第4部第3章「監禁的なるもの」(2)<br />

14 『監獄の誕生』輪読:第4部第3章「監禁的なるもの」(3)<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席・授業態度)50%<br />

発表・レポート 50%<br />

テキスト(教科書):<br />

ミシェル・フーコー、田村俶訳『監獄の誕生―監視と処罰―』新潮<br />

社、1977年<br />

その他授業で適宜指定<br />

(部分的にはコピーも可だが、図書館で借りることを推奨)<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

ハプスブルク朝スペイン<br />

【商】<br />

瀧本 佳容子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

ハプスブルク朝スペイン(1516-1700年)は「太陽が沈むことのな<br />

い帝国」と称された世界随一の帝国でした。ヨーロッパとインディ<br />

アス(スペイン領アメリカ)に広大な領土を有し、「無敵艦隊」と称<br />

される海軍を備えていました。しかし、国家機構の肥大化や相次ぐ<br />

戦争のため財政は苦しく、庶民は相次ぐ増税やインフレにあえいで<br />

いました。そして、スペインは、17世紀に入ると外交の場でも徐々<br />

に勢力を失っていきました。<br />

2世紀足らずの間に栄光と衰退を味わったハプスブルク朝スペイン<br />

の歴史は、世界史にも影響を及ぼしたさまざまな事件に彩られてい<br />

ます。ハプスブルク朝スペインについて学ぶ過程で、一国の歴史が、<br />

他の国や地域の歴史と深く関わっていたことが理解できるでしょう。<br />

この授業では、春学期に、指定教科書を輪読してハプスブルク朝<br />

スペインに関する知識を身につけます。また、自分で考えたレポー<br />

101<br />

トのテーマについて発表をしてもらいます。夏休み中にはテーマを<br />

最終的に決定し、レポート作成のための文献探しと精読をしてくだ<br />

さい。秋学期には、テーマに関する発表をさらに行い、レポート執<br />

筆のスキルやリサーチの方法を学んでもらいます。秋学期後半には<br />

レポートの下書を始めると同時に、下書をお互いに読んで討論もし<br />

てもらいます。こうしたことを通じて、学術調査の楽しさを味わっ<br />

てください。<br />

・レポートの分量は1万字(400字×25枚分)。<br />

・レポートのテーマは、スペイン語圏およびポルトガル語圏の歴史<br />

と文化に関するものが望ましい。<br />

・発表には PowerPoint 使用のこと。<br />

・Word は習得済みという前提で授業をします。<br />

・授業では keio.jp を多用するので、アドレスを取得し使い方に慣れ<br />

ておくこと。<br />

【この授業は「強化プログラム(スペイン語)」の対象科目です】<br />

(以上、春学期・秋学期共通)<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示します。(春学期・秋学期共通)<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

(春学期と共通)<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 レポートに関する第3回発表+質疑応答①<br />

2 レポートに関する第3回発表+質疑応答②<br />

3 レポートに関する第3回発表+質疑応答③<br />

4 論文作法②<br />

5 下書第1回提出+ディスカッション①<br />

6 下書第1回提出+ディスカッション②<br />

7 下書第2回提出+ディスカッション①<br />

8 下書第2回提出+ディスカッション②<br />

9 下書第2回提出+ディスカッション③<br />

10 下書第3回提出+ディスカッション①<br />

11 下書第3回提出+ディスカッション②<br />

12 下書第3回提出+ディスカッション③<br />

13 下書第4回提出+ディスカッション①<br />

14 下書第4回提出+ディスカッション②<br />

15 下書第4回提出+ディスカッション③<br />

成績評価方法:<br />

(春学期と共通)<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

アメリカ研究入門<br />

【商】<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

竹内 美佳子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ合衆国は、奴隷制度という大きな矛盾を抱えて建国し、<br />

リンカーンによる奴隷解放の後も、一世紀に亘り公民権剝奪の歴史<br />

をたどりました。アメリカ社会の発展は、民主主義の実現を求める<br />

闘いの歴史でもあります。<br />

春学期は、指導的アメリカ人の演説や文書を軸に、独立革命から<br />

南北戦争に至るアメリカ社会の変遷を学びます。授業はリサーチ、<br />

発表、討論により構成します。各人は一連の過程を通じて独自のテ<br />

ーマを見出し、レポート作成に取り組むことになります。<br />

テキスト(教科書):<br />

1)『アメリカの黒人演説集』 荒このみ編訳、岩波文庫、2008年<br />

2)担当教員の作成する配布資料<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

指導的アメリカ人の演説を軸に、19世紀末から現代に至るアメリ<br />

カ社会の歩みを学びます。授業はリサーチ、発表、討論により構成<br />

し、演説の音声CDも用いて進めます。各人は一連の過程を通じて<br />

独自のテーマを見出し、レポート作成に取り組むことになります。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 春学期レポートの講評<br />

2 南部再建の終焉と20世紀アメリカ社会<br />

3 ジョン・マーサー・ラングストン<br />

4 ジェイムズ・T・レイピア


少人数セミナー形式授業科目<br />

5 ブッカー・T・ワシントン<br />

6 W・E・B・デユボイス<br />

7 アフリカ系アメリカ人の作家たち<br />

8 マーティン・ルーサー・キング・ジュニア<br />

9 公民権運動と憲法修正<br />

10 マルコム・X<br />

11 サーグッド・マーシャル<br />

12 トニ・モリスン<br />

13 バラク・オバマ<br />

14 プレゼンテーション<br />

15 プレゼンテーション・総括<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席・発表・討論)とレポートに基づきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

1)『アメリカ黒人の演説集』荒このみ編訳、岩波文庫、2008年<br />

2)担当教員の作成する配布資料<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

中国古代の歴史と思想を考える<br />

【商】<br />

種村 和史<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

悠久の歴史を持ち、日本と切っても切り離せない中国。その歴史<br />

と伝統を知ることは、みなさんが今後中国とつきあっていくために<br />

必須の教養となります。また、中国古典の読解能力を養うことは、<br />

中国を知るための大きな力となるでしょう。<br />

本授業では、中国の古典文献の読み方を訓練していき、中国古典<br />

から自分の興味にしたがって研究テーマを見つけ出し、それを学問<br />

的な方法で考察し、プレゼンテーションとレポートとして発表する<br />

方法を学びます。<br />

春学期は主に、古典文献の読解能力の向上を目指し、それをもと<br />

に秋学期は独自のテーマを研究・発表していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

教員が用意する。<br />

講読する文献は、教員が準備した候補の中から、履修者の興味・読<br />

解能力などの諸事情を考慮して相談して決める。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

悠久の歴史を持ち、日本と切っても切り離せない中国。その歴史<br />

と伝統を知ることは、みなさんが今後中国とつきあっていくために<br />

必須の教養となります。また、中国古典の読解能力を養うことは、<br />

中国を知るための大きな力となるでしょう。<br />

本授業では、中国の古典文献の読み方を訓練していき、中国古典<br />

から自分の興味にしたがって研究テーマを見つけ出し、それを学問<br />

的な方法で考察し、プレゼンテーションとレポートとして発表する<br />

方法を学びます。<br />

春学期は主に、古典文献の読解能力の向上を目指し、それをもと<br />

に秋学期は独自のテーマを研究・発表していきます。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 イントロダクション<br />

2 問題設定の方法の説明と練習1<br />

3 問題設定の方法の説明と練習2<br />

4 個人研究テーマの発表と討議1<br />

5 個人研究テーマの発表と討議2<br />

6 文献調査の方法1<br />

7 文献調査の方法2<br />

8 中間プレゼンテーション1<br />

9 中間プレゼンテーション2<br />

10 文献調査1<br />

11 文献調査2<br />

12 最終プレゼンテーション1<br />

13 最終プレゼンテーション2<br />

14 最終論文指導<br />

15 補足説明<br />

成績評価方法:<br />

本科目は通年科目であるので、成績も通年で評価する。<br />

出席・平常点・レポート・プレゼンテーションを総合して評価する<br />

102<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] プラトンを読む<br />

[秋] プラトンを読む<br />

【商】<br />

【商】<br />

成田 和信<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーでは、プラトンの『国家』(岩波文庫)を丁寧に読み<br />

ながら、幸福、正義、良い人生、良い政治、といった哲学的な問題<br />

を考えます。あわせて、抽象的な議論の論理的な展開をまとめ、そ<br />

の議論についての疑問や意見を述べる力を養うこともめざします。<br />

プラトンの作品は対話で成り立っています。その対話は、さまざ<br />

まな議論を形作っています。履修者には、それらの議論がどのよう<br />

なものなのか、その骨子(アウトライン)を読み取ってそれを書い<br />

てきてもらい、それを比較検討し、そうすることで、それらの議論<br />

の内容がどのようなものであるかを考え、さらに、それらに対して<br />

どのような反論が可能かを検討してもらいます。<br />

なお、このセミナーの履修を希望する者は、かならず第一回目の<br />

授業に出席してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

『国家(下)』 プラトン著 岩波文庫<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、プラトンの『国家』(岩波文庫)を丁寧に読み<br />

ながら、幸福、正義、良い人生、良い政治、といった哲学的な問題<br />

を考えます。春学期と同様に、履修者には、それらの議論がどのよ<br />

うなものなのか、その骨子(アウトライン)を読み取ってそれを書<br />

いてきてもらい、それを比較検討し、そうすることで、それらの議<br />

論の内容がどのようなものであるかを考え、さらに、それらに対し<br />

てどのような反論が可能かを検討してもらいます。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 春学期に読んだ箇所の復習<br />

2 『国家(下)』第7巻のアウトラインの作成1<br />

3 第2回授業の成果の発表<br />

4 『国家(下)』第7巻のアウトラインの作成2<br />

5 第4回授業の成果の発表<br />

6 『国家(下)』第7巻のアウトラインの作成3<br />

7 第6回授業の成果の発表<br />

8 『国家(下)』第7巻のアウトラインの作成4<br />

9 第8回授業の成果の発表<br />

10 『国家(下)』第7巻のアウトラインの作成5<br />

11 第10回授業の成果の発表<br />

12 『国家(下)』第7巻のアウトラインの作成6<br />

13 第12回授業の成果の発表<br />

14 全体のまとめ1<br />

15 全体のまとめ2<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と授業態度、課題の遂行の具合によって決定します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『国家(下)』 プラトン著 岩波文庫<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] 芸術とユング心理学<br />

[秋] 芸術とユング心理学<br />

西川 正二<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

スイスの精神科医カール・グスタフ・ユング(1875年7月26日 - 1961<br />

年6月6日)の深層心理学は、ユング自身が分析心理学(analytical<br />

psychology)と呼んでいたように、意識による無意識との対話と分析<br />

による個性化(個体化individuation)を目指す心理学である。この授業<br />

では、現代世界と自分自身を読み解くための、芸術とユング心理学<br />

の様々な側面を取上げる。ダンテがウェルギリウスを案内役にして<br />

冥界めぐりをしたように、豊かな芸術の世界をユング心理学を案内<br />

役として体験し、各自の芸術体験を深めるのもこの授業の目的であ<br />

る。詩や御伽噺、神話、小説、謡曲(能楽鑑賞もできれば実現した<br />

い)、絵画など様々な芸術を取上げ、その深層心理を探る。授業では


積極的に発言し、発表することが求められます。以下のような内容<br />

を予定しています。<br />

ユング心理学:<br />

ユングの生涯 / 西洋と東洋 / 人間のタイプ / 夢 / 神話とお伽噺 / 影 /<br />

アニマとアニムス / 自己 / 個性化 / 能動的想像/ 共時性<br />

芸術との関連:<br />

ダヴィンチの《聖アンナと聖母子》<br />

ウィリアム・ブレイクの詩<br />

ヘルダーリンの詩<br />

西洋中世の教会の中の異教的世界<br />

能楽と深層心理<br />

禅芸術<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で配るプリント<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

スイスの精神科医カール・グスタフ・ユング(1875年7月26日 - 1961<br />

年6月6日)の深層心理学は、ユング自身が分析心理学(analytical<br />

psychology)と呼んでいたように、意識による無意識との対話と分析<br />

による個性化(個体化individuation)を目指す心理学である。この授業<br />

では、現代世界と自分自身を読み解くための、芸術とユング心理学<br />

の様々な側面を取上げる。ダンテがウェルギリウスを案内役にして<br />

冥界めぐりをしたように、豊かな芸術の世界をユング心理学を案内<br />

役として体験し、各自の芸術体験を深めるのもこの授業の目的であ<br />

る。詩や御伽噺、神話、小説、謡曲(能楽鑑賞もできれば実現した<br />

い)、絵画など様々な芸術を取上げ、その深層心理を探る。授業では<br />

積極的に発言し、発表することが求められます。<br />

秋学期は春学期に学んだことから、各自テーマを選んで発表する。<br />

そのため授業の計画の内容は暫定的なもので、各自選んだテーマに<br />

なる。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 影と芸術<br />

2 アニマと芸術<br />

3 アニムスと芸術<br />

4 自己と芸術<br />

5 個性化の過程と芸術<br />

6 意味のある偶然の一致と芸術<br />

7 精神疾患と芸術<br />

8 詩とユング心理学<br />

9 御伽噺とユング心理学<br />

10 神話とユング心理学<br />

11 小説とユング心理学<br />

12 絵画芸術とユング心理学<br />

13 舞踏とユング心理学<br />

14 宗教とユング心理学<br />

15 現代社会とユング心理学<br />

成績評価方法:<br />

出席と、授業への参加度、レポートにより評価する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で配るプリント<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

ハリウッドから遠く離れて<br />

【商】<br />

橋本 順一<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

前半(春学期)で映画の誕生と黎明期、黄金時代、凋落期そして現<br />

代に至る映画の歴史を展望し、後半(秋学期)でドキュメンタリー<br />

映画というジャンルの可能性を探る。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。あえて言えばすべてのフィルム作品。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

映画にはさまざまなジャンルがあるが、ここでは映画史の重要な一<br />

角を占める、ドキュメンタリー映画というジャンルの可能性を探る。<br />

103<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 序論:ドキュメンタリーの父フラハーティー<br />

2 ドキュメンタリー的フィクションあるいはフィクショナル・ド<br />

キュメンタリー:A・キアロスタミの場合<br />

3 ソ連映画とドキュメンタリー:ソクーロフの場合<br />

4 戦争とドキュメンタリー その1 戦意高揚か反戦か<br />

5 戦争とドキュメンタリー その2 ホロコーストは記録できる<br />

か<br />

6 ハンディカムが捉えた日常のドキュメンタリー:A・ヴァルダの<br />

場合<br />

7 貧困という永遠のテーマ:『神の子たち』の場合<br />

8 YIDFF2013(山形国際ドキュメンタリー映画際)レポート<br />

9 美的な、余りに美的なドキュメンタリー:レニ・リーフェンシュ<br />

タールの場合<br />

10 科学ドキュメンタリー その1 動物を追う<br />

11 科学ドキュメンタリー その2 原発を追う<br />

12 日本のドキュメンタリー作家たち その1亀井文夫<br />

13 日本のドキュメンタリー作家たち その2小川伸介<br />

14 日本のドキュメンタリー作家たち その3現代の若手たち<br />

15 まとめ:ドキュメンタリーと映画の未来<br />

成績評価方法:<br />

春学期同様、まず遅刻and/or欠席が4回を越えた段階で即D。毎回レ<br />

ポートを課すのでその出来具合が平常点となる。このレポート提出<br />

を4回怠った者もDとする。<br />

さらに最後の数回は授業の一部を使い、各自が決めたテーマに沿っ<br />

た口頭発表をしてもらい、その評価と平常点を総合して秋学期の成<br />

績とする。さらにこれを春学期の仮評点と総合して最終的に年間で<br />

同じ評価(たとえばAA、BB、CCのように)とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

Academic Presentation Skills in English<br />

【商】<br />

ハンリー, マシュー M.<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

The main aim of this year-long course is to develop your academic<br />

presentation skills in English. With this aim in mind, I will first show you<br />

some basic model presentations and speeches on suitable topics. These<br />

presentations will be followed by comprehension questions, discussion,<br />

and analysis. You will then be free to choose any reasonable academic<br />

topics that interest you, but I will have to approve them. I am particularly<br />

interested in interdisciplinary topics that connect the various subjects that<br />

you are studying at Hiyoshi with your own interests. In the absence of<br />

appropriate choices, I will assign topics. Once you have chosen and I have<br />

approved or assigned appropriate topics, you will have a chance to<br />

research them in the library and on the Internet. Your research, which I<br />

will supervise, will give you the vocabulary and expressions necessary to<br />

discuss your topics in English. It will also improve your ability to<br />

summarize and analyze written texts. Finally, you will have to present<br />

your results orally in PowerPoint presentations. Depending on the size of<br />

the class, your presentations may be given individually or in small groups.<br />

Briefly, in addition to improving English presentation skills, this seminar<br />

should have the following outcomes:<br />

Increased vocabulary and mastery of English expressions<br />

Improved listening comprehension skills<br />

An ability to summarize texts and arguments<br />

Improved critical thinking skills<br />

The ability to make connections in English among discreet<br />

academic subjects<br />

A better knowledge of the Internet and PowerPoint<br />

An additional benefit is that the skills you acquire should also be useful to<br />

you in Japanese (or whatever your own native language or second foreign<br />

language happens to be).


少人数セミナー形式授業科目<br />

Much of our work will be done in class. Outside of that, you can expect<br />

the following:<br />

Reading and research: as much as 1 hour per week.<br />

Other homework (e.g., short answers to comprehension questions,<br />

preparation and revision of outlines, etc.): approximately 30 minutes per<br />

week.<br />

Major presentation: Allow extra time to organize this. I will spend time<br />

with each member of the seminar the week before his or her presentation.<br />

The seminar will be held in a classroom equipped with computers.<br />

Everyone will have Internet access, and much of our material will be Web<br />

based.<br />

テキスト(教科書):<br />

Garr Reynolds, Presentation Zen (available at the COOP); Internetbased<br />

materials, printed articles and books appropriate to your research<br />

topics, and occasionally part of a DVD program. Model presentations<br />

from my files, Yale Global Online, the BBC, ted.com, and open<br />

courseware including MOOCs from Academic Earth.<br />

*Be sure to have Internet access via a Hiyoshi ITC account by the first<br />

day of class.<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

The main aim of this year-long course is to develop your academic<br />

presentation skills in English. With this aim in mind, I will first show you<br />

some basic model presentations and speeches on suitable topics. These<br />

presentations will be followed by comprehension questions, discussion,<br />

and analysis. You will then be free to choose any reasonable academic<br />

topics that interest you, but I will have to approve them. I am particularly<br />

interested in interdisciplinary topics that connect the various subjects that<br />

you are studying at Hiyoshi with your own interests. In the absence of<br />

appropriate choices, I will assign topics. Once you have chosen and I have<br />

approved or assigned appropriate topics, you will have a chance to<br />

research them in the library and on the Internet. Your research, which I<br />

will supervise, will give you the vocabulary and expressions necessary to<br />

discuss your topics in English. It will also improve your ability to<br />

summarize and analyze written texts. Finally, you will have to present<br />

your results orally in PowerPoint presentations. Depending on the size of<br />

the class, your presentations may be given individually or in small groups.<br />

Briefly, in addition to improving English presentation skills, this seminar<br />

should have the following outcomes:<br />

Increased vocabulary and mastery of English expressions<br />

Improved listening comprehension skills<br />

An ability to summarize texts and arguments<br />

Improved critical thinking skills<br />

The ability to make connections in English among discreet<br />

academic subjects<br />

A better knowledge of the Internet and PowerPoint<br />

An additional benefit is that the skills you acquire should also be useful to<br />

you in Japanese (or whatever your own native language or second foreign<br />

language happens to be).<br />

Much of our work will be done in class. Outside of that, you can expect<br />

the following:<br />

Reading and research: as much as 1 hour per week.<br />

Other homework (e.g., short answers to comprehension questions,<br />

preparation and revision of outlines, etc.): approximately 30 minutes per<br />

week.<br />

Major presentation: Allow extra time to organize this. I will spend time<br />

with each member of the seminar the week before his or her presentation.<br />

104<br />

The seminar will be held in a classroom equipped with computers.<br />

Everyone will have Internet access, and much of our material will be Web<br />

based.<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 Introduction to the second semester; student presentations I (summer<br />

homework); selecting topics for major presentations I.<br />

2 Student presentations II (summer homework); selecting topics for<br />

major presentations II (short list due); narrowing topics.<br />

3 Narrowing topics for major presentations II (short list); outlining<br />

exercise; selecting materials and sources; practice presentation<br />

exercise I.<br />

4 Outlines and preliminary list of sources due; coherence and logic<br />

exercise; practice presentation exercise II; model presentation or guest<br />

presenter.<br />

5 Revised outlines and list of sources due; reliable sources exercise;<br />

independent research and individual conferences on major<br />

presentation.<br />

6 Final consultation on major presentation; scheduling of major<br />

presentations.<br />

7 Major presentations and discussion I.<br />

8 Major presentations and discussion II.<br />

9 Major presentations and discussion III.<br />

10 Review and discussion of major presentations; all discussion and<br />

comprehension questions from major presentations due; evaluation<br />

sheets due; introduction to the pitch.<br />

11 The entrepreneurial pitch simulation project I; choosing projects,<br />

focusing, and devising strategies; pitch exercise; review of the<br />

10/20/30 rule.<br />

12 The pitch project II; model pitches or guest speaker; outlines due;<br />

review and discussion of outlines.<br />

13 Pitch presentations I; discussion and review.<br />

14 Pitch presentations II; discussion and ranking of pitches.<br />

15 Final review of second semester; short test.<br />

成績評価方法:<br />

Whatever your level is, if you do your best in this class, I promise to give<br />

you the best grade I possibly can.<br />

Grading criteria:<br />

Regular on-time attendance<br />

Effort and participation<br />

Weekly homework assignments (topic-narrowing exercises, outlines,<br />

etc.)<br />

*Oral presentations<br />

One short written test at the end of each term.<br />

*There will be several short presentations on a book (or series of<br />

articles on a single theme) and one major presentation on your research<br />

each semester. The major presentations will count heavily toward your<br />

final grade. Grades on these will be based on the quality of your research<br />

and analysis (content), preparation and organization (they should be<br />

prepared and organized according to my directions and the models we<br />

study), and delivery (including technical aspects).<br />

テキスト(教科書):<br />

Garr Reynolds, Presentation Zen (available at the COOP); Internet-based<br />

materials, printed articles and books appropriate to your research topics,<br />

and occasionally part of a DVD program. Model presentations from my<br />

files, Yale Global Online, the BBC, ted.com, and open courseware<br />

including MOOCs from Academic Earth.<br />

*Be sure to have Internet access via a Hiyoshi ITC account by the first<br />

day of class.


総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] ウイーンの旅、ウイーンの歴史<br />

[秋] ウィーン地理、文化、社会<br />

【商】<br />

フォーグル, ヴァルター<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツのガイドブックのなかでおそらく一番有名で由緒あるもの<br />

と思われるベーデカーを使って、ウィーンをできるだけ多くの観点<br />

から知ることを本授業の眼目とする。ベーデカーの実用的な使用を<br />

通じて、学生はウィーンの歴史、地理、文化、そして政治に対する<br />

理解を得るだけでなく、さらに旅行に関連した語彙を学び、各自が<br />

ウィーンへの「自分の旅」を計画し、また一般的に「旅」というテ<br />

ーマそのものや、旅の歴史、あるいはツーリズム(観光)について<br />

も考えをめぐらすことになる。<br />

テキスト(教科書):<br />

Baedeker Allianz Reiseführer Wien, Verlag MAIRDUMONT,<br />

Ostfildern.<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツのガイドブックのなかでおそらく一番有名で由緒あるものと<br />

思われるベーデカーを使って、ウィーンをできるだけ多くの観点か<br />

ら知ることを本授業の眼目とする。ベーデカーの実用的な使用を通<br />

じて、学生はウィーンの歴史、地理、文化、そして政治に対する理<br />

解を得るだけでなく、さらに旅行に関連した語彙を学び、各自がウ<br />

ィーンへの「自分の旅」を計画し、また一般的に「旅」というテー<br />

マそのものや、旅の歴史、あるいはツーリズム(観光)についても<br />

考えをめぐらすことになる。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 Besprechung der Referate aus den Sommerferien<br />

2 Die Geographie Wiens<br />

Wie Wien zur Großstadt wurde<br />

3 Kleine Wiener Kunstgeschichte<br />

4 Architekturgeschichte Wiens 1<br />

5 Architekturgeschichte Wiens 2<br />

6 Wien und die Musik 1<br />

7 Wien und die Musik 2<br />

8 Wien und die Musik 3<br />

9 Wiener Stadtspaziergänge: Der Stephansdom 1<br />

10 Die Karlskirche, Wiener Museen<br />

11 Wien in der Literatur<br />

12 Die Ringstraßenzeit 1<br />

13 Die Ringstraßenzeit 2<br />

14 Die Ringstraßenzeit 3<br />

15 Schlussbesprechung<br />

成績評価方法:<br />

平常点(35%)、出席(30%)、レポート(35%)<br />

テキスト(教科書):<br />

Baedeker Allianz Reiseführer Wien, Verlag MAIRDUMONT, Ostfildern.<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

「『言語』の不思議をさぐる」<br />

【商】<br />

深澤 はるか<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーの目的は2つある。<br />

1つめは『言語』を探究することである. 人間の言語は5000<br />

以上あると言われている。それぞれの言語の構造はもちろんのこと、<br />

それが話されている社会、文化、起源など大変異なっているように<br />

思われる。しかしながら人間はどこに生まれてもそこで接する言語<br />

を母語として自然に身につけることができる。また人間の発声、発<br />

音の器官、言語を司る脳のしくみはどの言語を話す人も同じようで<br />

ある。世界の言語は一見したように異なるものなのか、それとも何<br />

らかの共通点があるものなのか?なぜ母語は容易に自然に獲得でき<br />

るのに外国語の習得は難しいのか?言語をさまざまな角度から分析・<br />

分類・探究することにより、言語の不思議を探る。<br />

2つめは、そのテーマを基に、研究の仕方、研究の口頭発表およ<br />

びポスター発表の仕方、レポートの書き方を学ぶことである。与え<br />

られたテーマに対し学生自らの視点を持ち、それを研究していく仕<br />

105<br />

方、その研究の口頭発表、ポスター発表の仕方を学ぶ。また討論・<br />

議論・レポートにまとめる仕方も学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

(1)「はじめて学ぶ言語学:ことばの世界をさぐる17章」大津由<br />

紀雄 編著 ミネルヴァ書房,2009年 ISBN 978-4-623-05580-7 28<br />

00円(税別)<br />

(2)その他(担当教員よりの配布資料)<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーの目的は2つある。<br />

1つめは『言語』を探究することである. 人間の言語は5000<br />

以上あると言われている。それぞれの言語の構造はもちろんのこと、<br />

それが話されている社会、文化、起源など大変異なっているように<br />

思われる。しかしながら人間はどこに生まれてもそこで接する言語<br />

を母語として自然に身につけることができる。また人間の発声、発<br />

音の器官、言語を司る脳のしくみはどの言語を話す人も同じようで<br />

ある。世界の言語は一見したように異なるものなのか、それとも何<br />

らかの共通点があるものなのか?なぜ母語は容易に自然に獲得でき<br />

るのに外国語の習得は難しいのか?言語をさまざまな角度から分析・<br />

分類・探究することにより、言語の不思議を探る。<br />

2つめは、そのテーマを基に、研究の仕方、研究の口頭発表およ<br />

びポスター発表の仕方、レポートの書き方を学ぶことである。与え<br />

られたテーマに対し学生自らの視点を持ち、それを研究していく仕<br />

方、その研究の口頭発表、ポスター発表の仕方を学ぶ。また討論・<br />

議論・レポートにまとめる仕方も学ぶ。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 導入:論文の書き方/研究発表の方法<br />

2 Practice Presentation/討論:テキスト第14章<br />

3 Practice Presentation/討論:同第15章<br />

4 Practice Presentation/討論:同第16章<br />

5 Practice Presentation/討論:同第17章<br />

6 研究発表1:統語論<br />

7 研究発表2:音韻論/音声学<br />

8 研究発表3:意味論<br />

9 研究発表4:語用論<br />

10 研究発表5: 社会言語学<br />

11 研究発表6:第一言語獲得<br />

12 研究発表7:第二言語獲得<br />

13 研究発表8:言語と脳<br />

14 研究発表9:言語機能障害<br />

15 総括:「認知科学としての言語学」「効果的な発表とは」<br />

成績評価方法:<br />

研究発表 30%<br />

レポート(論文、レポート、小論文を含む)4種類 計30%<br />

毎回の授業参加度(セミナーの目標に対する積極性、熱意、貢献度<br />

など)40%<br />

テキスト(教科書):<br />

(1)「はじめて学ぶ言語学:ことばの世界をさぐる17章」大津由<br />

紀雄 編著 ミネルヴァ書房,2009年 ISBN 978-4-623-05580-7 28<br />

00円(税別)<br />

(2)その他(担当教員よりの配布資料)<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

「食」について考える<br />

【商】<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

伏見 岳志<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

「食」について考える<br />

みなさんは「食」に関心があると思います。でも、その関心のあ<br />

り方はいろいろです。農業生産に関心がある人もいれば、調理法や<br />

食べ方、生物学や栄養学的な見方、あるいは文化的な違いや、流通<br />

やマーケット、ゴミの問題など、さまざまな観点から食を考えるこ<br />

とができます。そこで、このセミナーが目指しているのは、「食」に<br />

ついて、どんな観点があって、どんな考え方があるのかを、探求す<br />

ることです。本や雑誌を読んだり、仲間と意見交換したり、ネット<br />

で探索しながら探求していくうちに、きっと自分ひとりで考えてい<br />

ては思いつかなかったような、びっくりする食の考え方も見つかる<br />

かもしれません。担当教員は歴史学が専門ですので、時間的に遡る


少人数セミナー形式授業科目<br />

考え方をしがちですが、とくにこの見方にはこだわりません。お互<br />

いに議論しながら、それぞれが面白いと思う観点を発見して、それ<br />

にしたがって調査して、報告して、文章にまとめてみるのが、この<br />

セミナーの目標です。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きです<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 秋学期の研究調査の実施方法について説明します<br />

2 各自の調査テーマについて説明します(1)<br />

3 各自の調査テーマについて説明します(2)<br />

4 調査をまとめる論文のあらすじを作ります<br />

5 各自があらすじの発表をおこない、質疑応答をします(1)<br />

6 各自があらすじの発表をおこない、質疑応答をします(2)<br />

7 各自があらすじの発表をおこない、質疑応答をします(3)<br />

8 各自があらすじの発表をおこない、質疑応答をします(4)<br />

9 論文の書き方について説明します<br />

10 論文の書き上がった部分を、お互いに読んでみて、質疑応答を<br />

します<br />

11 書いているうちに、難しい点が見つかりますから、その解決策<br />

を探します(1)<br />

12 書いているうちに、難しい点が見つかりますから、その解決策<br />

を探します(2)<br />

13 完成したそれぞれの論文を、お互いに読んでみて、自分の論文<br />

の参考にします<br />

14 論文の内容や書式の修正をおこないます<br />

15 完成した論文を提出します<br />

成績評価方法:<br />

授業参加度(発言、発表)<br />

提出物(レポート、その準備段階の文章、読んだ文章の要約)<br />

出席<br />

テキスト(教科書):<br />

初回に担当教員がいくつかの候補を提示しますので、それをもとに<br />

相談して決めます。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

中国経済入門<br />

【商】<br />

孟 若燕<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは二つの目的です。1つは、履修者が開発経済学や<br />

中国経済に関する基本知識を学ぶこと、もうひとつは、履修者が論<br />

文の書き方を勉強することです。<br />

春学期においては、テキストの勉強に重点をおきます。日本にお<br />

ける現代中国経済研究の第一人者と思われる著者のこの近著は、開<br />

発経済学の諸問題と中国の経済発展の実践を結びついて丁寧に検証<br />

している。このテキストの勉強を通して、中国の経済発展の初期条<br />

件、成長モデル、人口問題、貿易戦略、工業化の在り方、分配と貧<br />

困、人的資本、環境問題などについて理論と実践の双方から接近す<br />

ることができると思います。<br />

このセミナーは基本的に履修者による輪読や発表、討論の形式で<br />

進めていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『開発経済学と現代中国』、中兼和津次著 名古屋大学出版会<br />

2012年<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは二つの目的です。1つは、履修者が開発経済学や<br />

中国経済に関する基本知識を学ぶこと、もうひとつは、履修者が論<br />

文の書き方を勉強することです。<br />

秋学期から、履修者は自らの問題設定・方法習得・情報収集を経<br />

て、2回の研究発表を行い、期末に一本の論文を提出します。<br />

このセミナーは基本的に履修者による輪読や発表、討論の形式で<br />

進めていきたい。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 教員により研究の進め方、研究発表の注意事項について説明<br />

する。<br />

2 第9章 環境クズネッツ曲線と中国の環境問題<br />

106<br />

3 第10章 開発独裁モデル:中国における政府と市場の関係<br />

(前半:1~3)<br />

4 第10章 開発独裁モデル:中国における政府と市場の関係<br />

(後半:4~6)<br />

5 終章 中国の開発経験をどうみるか<br />

6 履修者による研究発表<br />

7 履修者による研究発表<br />

8 履修者による研究発表<br />

9 履修者による研究発表<br />

10 履修者による研究発表<br />

11 履修者による研究発表<br />

12 履修者による研究発表<br />

13 履修者による研究発表<br />

14 研究中間発表の総括<br />

15 論文執筆に関する注意事項の説明<br />

成績評価方法:<br />

通年で出席や輪読、研究発表、レポートによる総合評価。<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] Psychology in Business<br />

[秋] Psychology in Business<br />

【商】<br />

森吉 直子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

The main objective of this course is to learn about human mechanism that<br />

may influence activities that take place in business contexts. We human<br />

beings are born and grow up in a society. Hence, we cannot be<br />

completely culture-free. When we negotiate, interact, and cooperate with<br />

people from the same or different cultures, we need to understand how<br />

others feel, think, and act differently.<br />

The focus will be on consumer psychology in business contexts.<br />

Therefore, students are expected to learn psychology related to marketing<br />

research, consumer behavior and other business-related areas. It is<br />

essential that students actively participate in both in-class and outside<br />

class activities. In order to enhance understanding and application of<br />

knowledge, students will be required to engage in academic library<br />

research (in English). An information literacy seminar will be provided<br />

for students who are not familiar with library research. All class activities<br />

will take place in English. Students with intermediate or higher levels of<br />

English and those who can put time and work are welcomed.<br />

テキスト(教科書):<br />

Will be announced<br />

You need to print and hand in papers you use for presentations (Printing<br />

costs).<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

Based on the spring term course, students are guided to analyze sucess/<br />

failure of particular cooperation or business sectors. Academic, scientific<br />

standard is introduced for more advanced understanding and analyses.<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 Fall presentation instruction<br />

Scientific Approach<br />

2 Scientific Reading (Journal articles)<br />

3 Unplanned Purchasing<br />

4 Planned Purchasing<br />

5 Product Personality<br />

6 Cross-cultural Differences<br />

7 Product promotion stragety<br />

8 Model presentations<br />

9 Presentation and lecture I<br />

10 Presentation and lecture II<br />

11 Presentation and lecture III<br />

12 Presentation and lecture IV<br />

13 Integration of presentations and lecture<br />

14 Review session<br />

15 Exam<br />

Course Summary


成績評価方法:<br />

Evaluation will be based on attendance, class participation, presentations,<br />

written assignment (papers), and exams.<br />

テキスト(教科書):<br />

will be announced<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

スペイン語圏世界とその周辺:統合と分裂<br />

【商】<br />

横山 和加子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

この総合教育セミナーは、商学部でスペイン語を履修する学生を<br />

対象とし、スペイン語圏世界についての知識を深めることを目的と<br />

している。とくに、強化プログラム(スペイン語)のための演習科<br />

目として設置しているので、このプログラムの修了をめざす学生は、<br />

是非履修していただきたい。<br />

スペイン語を話す国と地域はヨーロッパとアメリカ大陸双方にま<br />

たがっている。スペインではイベリア半島に去来したさまざまな民<br />

族によって、興味深い歴史と文化が築かれた。ラテンアメリカでも、<br />

古代文明の時代から現在まで、さまざまな文化が盛衰して、多様な<br />

歴史が展開され、ユニークな文化遺産が生まれた。この広大なスペ<br />

イン語圏諸国を理解するための切り口として、2013年度もひきつづ<br />

き「統合と分裂」をテーマとしたい。<br />

人類の歴史は、統合と分裂の絶え間ない繰り返しによって紡がれ<br />

てきたといっても過言ではない。統合は、支配・抑圧・融合・和解<br />

といった形を含み、分裂は、離反・分断・反発・蜂起といった形を<br />

含んで、人間集団に重大な変化をもたらしてきた。その結果として、<br />

古い帝国が滅び、新しい文化が生まれ、スペイン語圏諸国も今ある<br />

形に至っている。<br />

たとえば、スペインでは、ケルト人、ローマ人、西ゴート人、イ<br />

スラム教徒たちがそれぞれの遺産を先住の文化の上に積み重ねてい<br />

った。イベリア半島における異なる民族の統合と分裂の実態はどの<br />

ようなものだったのか。そのスペインによるアメリカ大陸征服は、<br />

広大な領域で新旧両世界の劇的な文化衝突を引きおこし、統合と分<br />

断の最も顕著な事例となった。武力による政治的服従と強制的な改<br />

宗によって、先住民は伝統的な世界と暴力的な断絶を強いられた。<br />

一方のスペイン人も、住みなれた故郷の環境との決別を経験する。<br />

やがて両者はつぎつぎとたち現れる植民地の新しい局面の中で、妥<br />

協や融和を含むさまざまな形の統合を経てひとつの社会を形づくっ<br />

てゆく。現代社会においても、この二つの動きは世界におおきな変<br />

化を生み続けている。ここ数年はそれを身近に感じる事件が、とり<br />

わけイスラム圏諸国で頻発している。<br />

本セミナーでは、スペインとアメリカ大陸のスペイン語圏諸国の<br />

歴史を辿りながら、さまざまなできごとの統合と分裂の局面に着目<br />

しつつ、この地域の特質についての知識を深めていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『スペインの歴史』立石博高他 昭和堂2005年 ISBN4-8122-9818-0<br />

(予定)<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期と同様<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 イントロダクション<br />

2 先スペイン期のラテンアメリカ概観<br />

3 『改定新版概説ラテンアメリカ史』序章・1章<br />

4 『改定新版概説ラテンアメリカ史』2章・3章<br />

5 小論文テーマについて各自発表<br />

6 『改定新版概説ラテンアメリカ史』4章・5章<br />

7 『改定新版概説ラテンアメリカ史』6章<br />

8 小論文構想発表<br />

9 『改定新版概説ラテンアメリカ史』7章<br />

10 『改定新版概説ラテンアメリカ史』8章<br />

11 『改定新版概説ラテンアメリカ史』9章<br />

12 小論文発表とコメント(1)<br />

13 小論文発表とコメント(2)<br />

14 小論文最終提出(個別指導)<br />

15 最終発表会<br />

107<br />

成績評価方法:<br />

春学期の欄参照<br />

テキスト(教科書):<br />

『改定新版概説ラテンアメリカ史』国本伊予 新評論 2007年<br />

ISBN:4-7948-0511-X-C0022 (予定)<br />

総合教育セミナーD(Ⅱ類) 4 単位(通年)<br />

[春] 異文化間トレーニング 春学期<br />

[秋] 異文化間トレーニング 秋学期<br />

【商】<br />

【商】<br />

吉田 友子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

異なる文化の人々とのコミュニケーションの際、言葉が通じても<br />

文化の差による勘違いや摩擦が起きることが多々ある。逆にその勘<br />

違いや摩擦から得るものも大きい。この授業では英語でのレクチャ<br />

ー、ディスカッション、ケーススタディーの分析やシミュレーショ<br />

ン等を通して、異文化接触を体験的に学んでもらう。授業はすべて<br />

英語で行われ、学生の積極的な参加を求む。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを授業で配る。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

前期に続き、文化がどのように我々の考え方や行動を影響するかを<br />

勉強していきます。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 Session 1 Culture’s Influence on Business 3: Cooperative Learning<br />

Exercise Based on International Marketing Bloopers<br />

2 Session 2 Culture’s Influence on Business 4: Student Presentation<br />

based on:Kiss, Bow or Shake Hands<br />

3 Session 3 Culture’s Influence on Business 5: Student Presentation<br />

based on: Kiss, Bow or Shake Hands<br />

4 Session 4 Culture’s Influence on Business 5: Student Presentation<br />

based on:Kiss, Bow or Shake Hands<br />

5 Session 5 Culture’s Influence on How We Perceive Others 1: Watch<br />

“A Class Divided”<br />

6 Session 6 Culture’s Influence on How We Perceive Others 2:<br />

Minoria-Majoria Simulation<br />

7 Session 7 Culture’s Influence on Identity: Watch “Doubles”<br />

8 Session 8 Culture’s Influence on How We Perceive Others 3: Create<br />

an Ideal Program Based on Intergroup Theory<br />

9 Session 9 Culture’s Influence on How We Perceive Others 4: Group<br />

Presentations on Program Based on Intergroup Theory<br />

10 Session 10 Exploring Culture Through a Movie Part 1<br />

11 Session 11 Exploring Culture Through a Movie Part 2<br />

12 Session 12 Work on Final Project<br />

13 Session 13 Project Presentations<br />

14 Session 14 Project Presentations<br />

15 Session 15 Final Exam & Review<br />

成績評価方法:<br />

出席・参加(25%)、宿題(25%)、プロジェクト(25%)、<br />

試験(25%)<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを授業で配る。<br />

総合教育セミナーD(Ⅲ類) 4 単位(通年)<br />

地域との対話<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

牛島 利明<br />

柏崎 千佳子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、皆さんが学ぶキャンパス近隣の日吉や元住吉など<br />

でフィールドワークを行いながら、地域の抱えるさまざまな問題(商<br />

店街の活性化、障害者支援、地域コミュニティのあり方など)につ<br />

いて考察・提言を行います。自らの調査や体験・観察を通じて地域<br />

の問題・課題を発見し、多様な人々が安心して暮らせる魅力ある「ま<br />

ち」を支える新しい制度や文化を創出しようと試みる意欲ある皆さ<br />

んの参加を歓迎します。


少人数セミナー形式授業科目<br />

授業は、学生によるグループワーク主体のゼミ形式とフィールド<br />

ワークの技法についての講義を組み合わせて行います。履修者はグ<br />

ループで課題を調査し、プレゼンテーションを行います。今年度は<br />

以下の2つのテーマ毎に履修希望者を募る予定です。詳しい内容は初<br />

回の授業で説明します。<br />

1.地域コミュニティと商店街の活性化(消費者・店舗調査に基づく<br />

商店街における防災や災害時の対応の調査・提言・活動、地域コミ<br />

ュニティにおける商店街の役割の考察など)<br />

2.障害者スポーツと多様性を受容する地域社会(ブラインドサッカ<br />

ーなどの障害者スポーツを通じた、地域社会における相互理解の促<br />

進、障害者支援のあり方についての調査・提言・活動など)<br />

これまでのセミナーの活動、および今年度のテーマ案などについ<br />

ては以下のサイトを参照してください。<br />

http://buffaloes.no-blog.jp/21s/<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。必要な文献は適宜授業で指示します。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、それぞれのテーマを扱うグループ毎に調査・活<br />

動を実施するとともに、報告書の取りまとめに向けたグループ発表<br />

とディスカッションを行い、授業の最終回に報告書を提出して頂き<br />

ます。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 夏期休暇中の調査・活動の報告<br />

2 秋学期調査・活動方針についてミーティング<br />

3 現地調査(3)<br />

4 現地調査のまとめとフィードバック(3)<br />

5 現地調査(4)<br />

6 現地調査のまとめとフィードバック(4)<br />

7 中間成果の報告<br />

8 現地調査(5)<br />

9 現地調査のまとめとフィードバック(5)<br />

10 グループ報告内容のとりまとめミーティング(1)<br />

11 グループ報告内容のとりまとめミーティング(2)<br />

12 最終成果のグループ報告(1)<br />

13 最終成果のグループ報告(2)<br />

14 報告書のまとめと確認<br />

15 調査・活動の振り返り<br />

成績評価方法:<br />

春学期参照。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期参照<br />

総合教育セミナーD(Ⅲ類) 4 単位(通年)<br />

留学生セミナー(東アジア国際関係)<br />

【商】<br />

段 瑞聡<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは、留学生と日本人学生がともに学ぶ場を提供する<br />

ことを目的としています。「遠くの親戚より、近くの他人」というこ<br />

とわざがあります。隣国との関係をいかに構築するかは非常に重要<br />

である。このセミナーでは、春学期は日中関係に関する書籍を輪読<br />

することを通して、日中関係に対する理解を深めていくことを目標<br />

としています。<br />

商学部の留学生の一部はこのセミナーを受講しなければなりませ<br />

んが、留学生と交流を深めたい日本人学生の参加も歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

家近亮子・松田康博・段瑞聡編著『改訂版 岐路に立つ日中関係』、<br />

晃洋書房、2012年<br />

ISBN978-4-7710-2361-1<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは、留学生と日本人学生がともに学ぶ場を提供する<br />

ことを目的としています。「遠くの親戚より、近くの他人」というこ<br />

とわざがあります。隣国との関係をいかに構築するかは非常に重要<br />

である。このセミナーでは、秋学期は日韓・中韓関係に関する書籍<br />

を輪読することを通して、日韓・中韓関係に対する理解を深めてい<br />

くことを目標としています。<br />

108<br />

商学部の留学生の一部はこのセミナーを受講しなければなりませ<br />

んが、留学生と交流を深めたい日本人学生の参加も歓迎します。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 日韓関係の現状<br />

2 世界政治の構造変化と日韓協力の意義<br />

3 日米安全保障関係と韓国<br />

4 中国の台頭と日韓協力<br />

5 日韓関係の未来と中国の要因<br />

6 北朝鮮核問題<br />

7 日韓新時代における軍事協力の可能性の模索<br />

8 グローバルな問題における日韓協力<br />

9 グローバル社会における日本と韓国<br />

10 韓国の対北朝鮮政策<br />

11 中国の対北朝鮮政策<br />

12 中韓国交正常化<br />

13 韓国台湾断交<br />

14 「東アジア」をめぐる日中韓関係<br />

15 総括討論<br />

成績評価方法:<br />

春学期期末と秋学期期末にそれぞれレポートを提出してもらい、<br />

出席状況および授業態度などを加味して評価します。<br />

テキスト(教科書):<br />

小此木政夫・河英善編『日韓新時代と東アジア国際政治』、慶應義<br />

塾大学出版会、2012年<br />

ISBN978-4-7664-1899-6<br />

総合教育セミナーD(Ⅲ類) 4 単位(通年)<br />

航空・観光・サービス産業経営・経済研究入門<br />

【商】<br />

中条 潮<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、航空および観光産業に限らず、さまざまな分野につ<br />

いて受講者が各自テーマを選び、レポートを作成し、発表する。そ<br />

の過程で、論文や文章の書き方、PPTによるプレゼンテーション技<br />

術の基礎を学ぶことを目的とする。春学期は、水曜2時限と昼休みを<br />

利用して講義とプレゼンテーションを行なう。秋学期はレポート内<br />

容の添削・指導を適宜行なう。課外授業としてさまざまな分野にお<br />

ける卒業生による講演を聞く機会を与える。応募者多数の場合は別<br />

途選考を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 プレゼンないしグループディスカッション<br />

2 同上<br />

3 同上<br />

4 同上<br />

5 同上<br />

6 同上<br />

7 同上<br />

8 同上<br />

9 同上<br />

10 同上<br />

11 同上<br />

12 同上<br />

13 同上<br />

14 同上<br />

15 同上<br />

成績評価方法:<br />

プレゼン、レポート、授業中の発言などを総合的に勘案して通年で<br />

評価する。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期と通年


総合教育セミナーD(Ⅲ類) 4 単位(通年)<br />

総合教育セミナーD(Ⅲ類) 4 単位(通年)<br />

文化の比較(留学生セミナー)<br />

食文化とグローカリゼーション<br />

【商】 原 大地 【商】<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

※留学生向けのセミナーです。もちろん日本の学生の受講も歓迎し<br />

ます。<br />

文化の比較について考え、実践してみます。<br />

比較というのは議論のもっとも基本的な構造のひとつですが、そ<br />

れを使いこなすのは簡単ではありません。ただ比べてみればいいと<br />

いうものではなく、それがアカデミックな文脈で(あるいは一般的<br />

な文脈であっても)説得力をもつには、それなりの手順が必要とな<br />

ります。<br />

このセミナーでは受講者ごとにテーマを定め、実際に比較を行っ<br />

てみることで、「比較の作法」を身につけることを目指します。テー<br />

マは自由です。留学生セミナーですから「・・・に関する日本と母<br />

国の比較」という形式が中心になるかもしれませんが、それにこだ<br />

わらなくても結構です。<br />

春学期はおもに討論や口頭発表を中心に扱う予定です。<br />

留学生は、日本語での発表、授業中の発言を通して言語運用能力<br />

を高めることも目標にしましょう。また、日本の学生・留学生とい<br />

う区分けを越えて、交流の基礎を作ることができれば、すばらしい<br />

と思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくにありません。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

比較というのは議論のもっとも基本的な構造のひとつですが、それ<br />

を使いこなすのは簡単ではありません。ただ比べてみればいいとい<br />

うものではなく、それがアカデミックな文脈で(あるいは一般的な<br />

文脈であっても)説得力をもつには、それなりの手順が必要となり<br />

ます。<br />

このセミナーでは受講者ごとにテーマを定め、実際に比較を行っ<br />

てみることで、「比較の作法」を身につけることを目指します。テー<br />

マは自由です。留学生セミナーですから「・・・に関する日本と母<br />

国の比較」という形式が中心になるかもしれませんが、それにこだ<br />

わらなくても結構です。<br />

秋学期はディベートの続きをし、エッセイの執筆を行う予定です。<br />

留学生は、日本語での発表、授業中の発言を通して言語運用能力<br />

を高めることも目標にしましょう。また、日本の学生・留学生とい<br />

う区分けを越えて、交流の基礎を作ることができれば、すばらしい<br />

と思います。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 グループ分け<br />

2 ディベート予備発表準備I<br />

3 ディベート予備発表準備II<br />

4 ディベート予備発表I<br />

5 ディベート予備発表II<br />

6 ディベート準備I<br />

7 ディベート準備II<br />

8 ディベート準備III<br />

9 ディベートI<br />

10 ディベートII<br />

11 ディベートIII<br />

12 レポート執筆I<br />

13 レポート執筆II<br />

14 レポート執筆III<br />

15 レポート執筆IV<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席および発表)と学年末のレポートで評価します。た<br />

だし著しく欠席が多い学生は評価基準を満たさないものとします<br />

109<br />

【商】<br />

松田 健児<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは、留学生と日本人学生がともに学ぶ場を提供するこ<br />

とを目的としています。商学部の留学生にとっては必修のセミナー<br />

ですが、留学生と交流を深めたい日本人学生の参加も歓迎します。<br />

「グローバル化」のもと急速に変化している現代において、日本の社<br />

会がどのように変化しているのか。もっとも身近な食文化を題材と<br />

して、文化人類学や社会学などの知見を動員しながら探っていきま<br />

す。<br />

春学期はグローカリゼーションとは何なのか、グローバリゼーショ<br />

ンやグローバリズムとどう違うのか、いくつかの文献を講読しなが<br />

ら、基本的な思考の枠組みや学問的な方法論を身につけます。<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤望編著『アカデミック・スキルズ』、<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2006<br />

年<br />

ISBN4-7664-1324-5<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は学生が自ら選んだテーマについて発表を重ねていきます。<br />

最終的に、発表の成果を4000字程度のレポートにまとめてもらいま<br />

す。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 イントロダクション<br />

2 模擬発表<br />

3 発表・討論(1)<br />

4 発表・討論(2)<br />

5 発表・討論(3)<br />

6 発表・討論(4)<br />

7 発表・討論(5)<br />

8 発表・討論(6)<br />

9 発表・討論(7)<br />

10 発表・討論(8)<br />

11 発表・討論(9)<br />

12 発表・討論(10)<br />

13 発表・討論(11)<br />

14 発表・討論(12)<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

平常点(発表と授業参加態度)と各学期末のレポートで評価します。<br />

ただし欠席が通年で4回を超える学生は評価基準を満たさないものと<br />

します。<br />

発表を担当する回の欠席は単位取得を放棄したものとみなしますの<br />

で注意してください。<br />

総合教育セミナーS(Ⅰ類) 2 単位(春学期)<br />

放射能・放射線・放射性物質<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

松浦 壮<br />

授業科目の内容:<br />

東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、<br />

放射線にまつわる様々な事象がこれまで以上に関心を集めています。<br />

しかしその一方で、放射線に関する知識や情報が必ずしも正しく理<br />

解されているとは限らないようです。原子力の利用に伴う危険性と<br />

その恩恵の両方を受けている現代社会では、原子力や放射線に関す<br />

る議論は避けて通れません。そして言うまでもなく、その議論のベ<br />

ースになるのは原子力や放射線に関する正しい知識と理解です。そ<br />

の意味で、この分野は、理系・文系などという些末な分類には関係<br />

なく、現代社会を生きるすべての人々が学ぶべき基礎事項であると<br />

言えます。<br />

この授業では、文献を読み、議論を交えながら、放射線や放射能・<br />

放射性物質に関する正しい知識を得ることを目的にします。授業は<br />

テキストの輪読形式で行います。毎回、発表者が担当する内容を自<br />

分の言葉で発表し、その内容を参加者全員で議論します。発表者以<br />

外も、質問やコメントをするために教科書を読んでおく必要があり<br />

ます。自分が理解した内容を聴衆に分かりやすく説明し、また、自


少人数セミナー形式授業科目<br />

分の分からないことを的確に質問する能力を身に付けることもこの<br />

授業の目的のひとつです。また、後半には自然放射線の測定を行い、<br />

自然界にごく普通に存在する放射線を実際に観測する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『Q&A放射線物理 改訂新版』 大塚徳勝・西谷源展著 共立出版<br />

ISBN: 978-4320034532<br />

総合教育セミナーS(Ⅱ類) 2 単位(春学期)<br />

日本語・中国語・翻訳について考える<br />

【商】<br />

【商】<br />

【商】<br />

櫻庭 ゆみ子<br />

授業科目の内容:<br />

異文化接触は違った構造を持つ「言語」が介在する。けれどもこ<br />

の当たり前のことが具体的な個々のレベルでは容易に忘れられる。<br />

私たちが普段何気なく使っている言葉は、意味内容を伝える透明な<br />

道具ではないのだが、そのことに気づくのは他の構造をもった言語<br />

に接した時である。このセミナーでは、現代日本語と現代中国語に<br />

焦点を当て、近代以降の「国語改革」を議論の場としながら、それ<br />

ぞれの言語の表記の変遷をたどり、比較検討し、最後に両者間の「翻<br />

訳」について考察してみる。<br />

具体的には、丸谷才一が編集した「国語改革批判」と中国語の文<br />

字改革についての資料を読んで歴史的経緯を知り、そこでの問題を<br />

討論したうえで、最後に短い中国語文の日本語への翻訳を試みる予<br />

定。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布<br />

総合教育セミナーS(Ⅱ類) 2 単位(春学期)<br />

企業に関する総合的な理解<br />

園田 智昭<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は,明治製菓と明治乳業の統合により誕生した明治グルー<br />

プを対象として,組織,企業統合,収益性,CSR,ブランドなど,<br />

さまざまな角度から検討を行うことで,企業に関する総合的な理解<br />

を得ることを目的とします。<br />

授業の履修者には,グループ報告(3回),ディベート(2回),<br />

レポート提出(2回)などが課題として課されます。授業は3回を<br />

1セットと考え,1回目は講義による知識の習得,2回目と3回目<br />

はチームごとの報告を考えています。また,企業に対するイメージ<br />

を具体化するために,実際に明治のオフィス訪問をし,社員の方の<br />

お話をうかがいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

各回のテーマにあわせ,その都度指示します。<br />

総合教育セミナーS(Ⅱ類) 2 単位(春学期)<br />

現代社会を考える<br />

西川 僚介<br />

授業科目の内容:<br />

明治維新から第二次世界大戦を経て、現代にいたる日本社会の抱<br />

える政治経済、思想、心理等の諸問題について、日本の視点のみな<br />

らず、国際的な視座から考えてゆくセミナーとします。本セミナー<br />

においては受動的に知識を得るのではなく、主体的に思考と論理を<br />

深め、議論し発表することを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『文明論の概略』福沢諭吉<br />

『人間の条件』ハンナ・アレント<br />

『Escape from Freedom』Erich Fromm<br />

その他、毎回の授業で紹介<br />

総合教育セミナーS(Ⅱ類) 2 単位(春学期)<br />

総合教育セミナーS(Ⅱ類) 2 単位(秋学期)<br />

論文執筆の技法~テーマ探索と実践(いかに調べ、どう書くか)<br />

【商】<br />

英 知明<br />

授業科目の内容:<br />

A4で20枚から30枚の「学術論文」を完成するための授業。<br />

110<br />

自ら選択したテーマに沿ってリサーチとデータ収集を行ない、そ<br />

の内容をわかりやすく説得力ある日本語で一本の論文にまとめる訓<br />

練を行う。世界標準の「論文作成の技法とマナー」に従い、高度か<br />

つ良質な和文で表現する技術的訓練を通し、専門課程での論文執筆<br />

に生かすことを目標とする。<br />

また論文完成までのプロセスのひとつとして、定められた字数の<br />

中で自身の考えを過不足なく効果的に盛り込んだ「書評」や「論文<br />

批評」を書くプロセスから、豊かな語彙と適確な日本語を駆使する<br />

能力も養う。毎回の課題が多い授業なので、履修者は継続して論文<br />

テーマに取り組み続け、完成まで途中脱落しない強い意志を持つこ<br />

とが必要。<br />

半期のみの短期集中型授業である(注意:したがって履修は「春学<br />

期か秋学期」どちらか一方のみ可)。密度の濃い授業を目指すため、<br />

履修者はある程度人数を絞って行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

一部に英語のプリントを使用。授業中に配布します。<br />

総合教育セミナーS(Ⅲ類) 2 単位(秋学期)<br />

仕事とキャリアデザインについて考える<br />

【商】<br />

山本 勲<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、皆さんが社会で仕事を始める前に、自らのキャリア<br />

や職業観を主体的に考え、納得のできるキャリア選択をできるよう<br />

になることを目標にしています。授業では、経済環境や仕事、キャ<br />

リアに関する知識を身につけるとともに、自分の適性や職業観など<br />

を再認識し、将来のキャリア形成に資するためのグループワークや<br />

ディスカッション、演習などを繰り返します。<br />

授業の前半では、マクロ経済学や労働経済学の知見を踏まえなが<br />

ら、将来皆さんが仕事をする環境となる日本経済・労働市場の動向<br />

について講義するほか、講義内容に関するディスカッションを行い<br />

ます。さらに、現在の日本の各産業がどのような状況にあり、そこ<br />

で人々がどのように働いているかをグループで研究し、授業内で発<br />

表してもらいます。また、授業の後半では、皆さん自身に焦点を当<br />

て、職業観やキャリアデザインを考えるためのワークショップを行<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指定します。


総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

ロシアについて学ぼう!<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

上野 理恵<br />

授業科目の内容:<br />

日本にとってロシアは重要な国です。日本とのあいだに領土問題<br />

を抱えつつ、大きな経済成長を遂げている経済新興国として注目を<br />

浴びています。またロシアは芸術大国でもあります。日本でもおな<br />

じみの作家ドストエフスキーをはじめ、文学、美術、音楽、演劇、<br />

バレエなど、さまざまな分野で優れた芸術家をたくさん輩出し、世<br />

界に影響を与えてきました。もちろん日本も例外ではありません。<br />

ロシアについて学びながら、この隣国と日本がどのような関係を築<br />

いてきたか、またこれから築いていくべきかを考えます。<br />

授業ではロシアについて学びながら、各自テーマを見つけてもら<br />

い、そのテーマにそって口頭発表・レポートの作成をおこないます。<br />

自分が興味をもっている対象について調べ、考え、発表する作業を<br />

通じて、自分の見解をもてるようになること、またその見解を明確<br />

に表現する力を養うことを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。プリントを配布します。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

言語脳科学:脳に宿る言語能力を可視化する<br />

尾島 司郎<br />

授業科目の内容:<br />

最新の脳科学は、頭の外から脳を可視化する技術を発達させていま<br />

す。脳や頭も物質であり自然科学の法則に従うので、電気・磁気・<br />

光などを使うことで、脳の活動を計測することが出来ます。このよ<br />

うな技術は理工系・医学系の学問で育まれ、今では心理学・言語学<br />

などの人文系のテーマに応用されています。<br />

講義では、脳科学の手法により人間の言語能力と言語学習を研究す<br />

る「言語脳科学」をテーマとします。言語の能力は耳や口ではなく、<br />

脳に宿ります。実際、脳卒中などで脳の一部が損傷を受けると、言<br />

葉が喋れなくなることがあります。現代の脳科学では、健康な人に<br />

言葉を聞かせたり読ませたりして、脳活動を測ることで、脳に宿る<br />

言語能力を調べています。講義では様々な脳計測手法を紹介すると<br />

ともに、これらが人間の言語能力をどのように解明しつつあるか概<br />

観します。<br />

テキスト(教科書):<br />

スライドを使用します。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

ことばの学び方<br />

亀ヶ谷 昌秀<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーでは,「外国語学習法」について学びます。外国語学習<br />

法に関する著書は,今までに刊行されているものだけで相当数にの<br />

ぼります。しかし,それはどれも教える立場から,あるいは学習す<br />

る個別言語に立脚して書かれたものが大多数です。講義では学習者<br />

の立場から見た「効果的な外国語学習法とは何か」を一緒に考えな<br />

がら,外国語に関心を抱く皆さんに実際に自分自身の外国語学習法<br />

についても発表してもらいます。また数人の希望者には新たに言語<br />

を学習してもらい,その言語の特徴,学習経過・学習成果を発表し<br />

てもらおうと考えています。このセミナーでは,話すこと,書くこ<br />

とに慣れてもらうために多くの機会を用意し,外国語学習法という<br />

テーマを通じて理論的思考力とプレゼンテーション能力を養うこと<br />

を目的としています。発表の仕方,文献の調べ方,レポートの書き<br />

111<br />

方についても詳しく説明していきます。レーポートは担当教員が添<br />

削し,個別に返却します。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回目の授業で指示します。(基本的に日本語で書かれた文献を使<br />

用)<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

自身が興味のある研究分野や関心のある仕事について考える<br />

【理】<br />

木下 京子<br />

授業科目の内容:<br />

受験時に志望大学とその学部を選んだ時点で、今後勉強する内容<br />

について少なからず考えたと思いますが、実のところ皆さんは自分<br />

が興味のある研究分野や将来就きたいと希望する仕事についてどれ<br />

だけ深く知っているでしょうか。その研究史や研究することの意義、<br />

そして現時点における成果や問題点、未来への展望など具体的な内<br />

容を把握していますか。本セミナーでは、各自の関心のある研究分<br />

野や仕事内容を様々な角度から調べます。そして専門的な内容であ<br />

っても、老若男女問わずできるだけ多くの人が理解できるようなわ<br />

かりやすい発表を行い、レポートにまとめます。本セミナーを契機<br />

に、自分は何に興味があり何をしたいのか、そしてどのような研究<br />

に取り組みたいかについて考えてみましょう。それは自分自身を改<br />

めて見つめ直す貴重な機会にもなると思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料プリントを配布<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

夢分析入門<br />

【理】<br />

【理】<br />

小林 邦夫<br />

授業科目の内容:<br />

我々は何故夢を見るのでしょうか?夢って一体何?この問題の解決<br />

に出来得る限り接近しようとするのが、このセミナーの目的です。<br />

一人の人間が一生のうちで夢を見ている時間を全て合わせると、四<br />

年半にもなるそうですが、この身近に体験する現象でありながら、<br />

不可解な、神秘に満ちた夢という現象を、様々な角度からアプロー<br />

チします。最先端の科学技術を駆使しても、恐らく、夢を見ること<br />

の出来るロボットを作り出すことはできないでしょう。このことは、<br />

コンピュータの世界と夢の世界の一番大きな違いを表わしています。<br />

即ち、コンピュータには無意識が欠如しています。我々のこころに<br />

は、しかしながら、無意識という途轍もなく大きな、宇宙大の「宝」<br />

があります。夢は意識に送られるこの無意識からのメッセージだと<br />

言えるでしょう。しかも過去や現在の状況のみならず、これから起<br />

こる未来のビジョンをも、夢は我々に教えてくれます。このセミナ<br />

ーでは、最終的に、自分の見た夢、他人の見た夢を何とか解釈して<br />

みる、即ち、夢分析ができるようになることを目標にします。<br />

テキスト(教科書):<br />

「ユングが教える-夢の心理判断」:鞭羊子著(河出夢新書)、河出書<br />

房新社:680円<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

自然を観察し、記録する<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

小宮 繁<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーでは、「自然を観察し、記録する」ことを、まずは徹底<br />

して行います。そして、そのことを通じて、自分が観察し、知覚し<br />

たものを、言語によって正確に記述し、また発表する方法を学んで<br />

いきたいと思います。<br />

授業では、頻繁に教室を出て、日吉キャンパスの自然を観察しま<br />

す。その後、各人の観察記録について、発表と討議を行います。授


少人数セミナー形式授業科目<br />

業への参加人数にもよりますが、グループワークという形で進めて<br />

いくつもりです。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

最先端の科学技術を考える<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

小茂鳥 潤<br />

授業科目の内容:<br />

自分の考えやアイディアを正確に他人に伝える能力を身に着けるこ<br />

とは非常に重要です。この授業では、各自が興味を持っている最先<br />

端の科学技術をテーマとして、その内容を正確な日本語で記述する<br />

能力に加え、他人に正確に伝えるためのプレゼンテーション能力を<br />

身に着けることを目標とします。<br />

講義の中では、実際に数回のプレゼンテーションを行います。また、<br />

内容に関しては逐次レポートとして提出させ、それを添削するとい<br />

う形をとります。<br />

数回は矢上での実施も考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しない。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

近代美術について考える<br />

近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、口頭発表やレポートを通じて、近代美術の基礎知識<br />

を身につけることを目的とします。<br />

具体的には、各自テーマを設定し、それに沿って美術展を見学し<br />

たり資料を調べるなどして、その結果を口頭発表、ディスカッショ<br />

ン、レポートなどで発表します。特に理工学部の学生にとっては、<br />

如何に人文科学分野の資料にアクセスするかということも学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

人間の音声の物理的特徴とその知覚の不思議<br />

杉山 由希子<br />

授業科目の内容:<br />

このセミナーは音に焦点を当て、人間が外界にある音をどのように<br />

捉えて知覚しているのか、その仕組みについてみてゆきます。教科<br />

書となっている本では、様々な聴覚のイリュージョンについての紹<br />

介と説明があり、実際の音はウェブ上で聞くことができます。これ<br />

を使い、授業では毎回担当者を決めて、本に書かれた内容を報告し<br />

てもらいます。課題では、各自が音について興味のあるテーマを見<br />

つけて、調べます。それを授業で発表し、最後は学期末のレポー ト<br />

としてまとめて提出します。<br />

「3. 授業の計画」大まかなもので、主な内容のみを記載しています。<br />

詳しくは、初回の授業で配付するシラバスを参照して下さい。その<br />

後に生じる変更については、適宜授業でお知らせします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『音のイリュージョン ー知性を生み出す脳の戦略』岩波科学ライブ<br />

ラリー168 柏野牧夫著 岩波書店 2010 年 ISBN:<br />

978-4-00-029568-0<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

メディアの社会学<br />

田中 大介<br />

授業科目の内容:<br />

現代を生きる私たちの生は、近代の都市化と現代の情報ネットワ<br />

ーク化のなかで縁どられています。社会学は身近な現象を取り上げ、<br />

そこから社会的構造や歴史的変容を解析する学問ですが、それには<br />

日常生活の常識を上手に手放すことが求められます。この授業では、<br />

文献購読とレポート執筆を通して、そんな〈あたりまえ〉を疑うセ<br />

ンスとそれを言葉にする論理を学びます。<br />

112<br />

授業は、指定された文献報告のレジュメ報告(最低1回)と最後<br />

に提出してもらう個人のレポート報告(最低4回)という二つの軸<br />

で構成されています。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修者と相談しながら購読文献を選択します。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

証明—左脳に訴える文章—の書き方<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

田村 明久<br />

授業科目の内容:<br />

高校での数学と大学での数学の相違点の一つは,大学では証明の<br />

比重が増すことです.特に数学系の学科に進むことを考えいる人に<br />

は避けては通れない関門が証明です.<br />

この授業の目的は,高校ではあまり証明することをやってこなか<br />

った人,数学には興味があるが証明は苦手という人を対象に,証明<br />

の書き方,証明のコツを習得してもらうことです.すなわち,この<br />

セミナーの対象者は,既に「証明することは楽しい」と思っている<br />

人ではなく,「証明ってどう書くの?」,「どのようにすれば証明でき<br />

るの?」と思っている人です.<br />

証明を習得するためには「習うより慣れろ」が重要ですから,少<br />

人数(15名程度),輪講形式を採用し,20−30分の解説を何度<br />

か行ってもらいます.もちろん,証明の書き方を学ぶのですから,<br />

ほぼ毎回レポート課題を出し,それを添削します.<br />

数学に関する内容のセミナーが総合教育セミナーII(秋学期)に<br />

も用意されています.本セミナーへの希望者が多い場合は,1年生<br />

を2年生より優先し,秋学期のセミナーを希望していない人を希望<br />

している人より優先します.<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布します.<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

村上春樹を読む<br />

ディル, ジョナサン<br />

授業科目の内容:<br />

This course will look at some of the short stories and novels of Murakami<br />

Haruki and one of his translations (The Great Gatsby). We will carry out<br />

close readings of his stories and ask questions about the reasons for his<br />

popularity and his place in Japanese and World literature.<br />

テキスト(教科書):<br />

Please get your own copy of グレート・ギャツビー, ノルウェイの森 ,<br />

and 海辺のカフカ. You may read these books in either English or<br />

Japanese. All of the short stories will be provided in class.<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

『もののけ姫』から日本の歴史を再考する<br />

萩原 眞一<br />

授業科目の内容:<br />

私たちは小学校から高校まで、さまざまな教科書を通じて日本史<br />

の教育を受けてきました。この教科書の歴史像は、できるかぎり実<br />

証的・科学的であろうとする立場に基づいて描き出されていますか<br />

ら、それなりに事実に即したものといえるでしょう。しかし、何ら<br />

疑問を差し挟む余地のない教科書上のいくつかの通説でも、意外な<br />

ほど間違った思い込みによって支えられていることが多く、その結<br />

果、私たちは往々にして偏った先入観にとらわれているように思わ<br />

れます。<br />

先入観の典型的な例は「日本単一民族・単一国家」説です。これ<br />

は、日本国を古代から現在にいたるまで均質度の高い「単一民族」<br />

の上に成立した「単一国家」であると見なす見解です。この「常識」<br />

からは、北海道・東北北部におけるアイヌの独自な社会の存在や沖<br />

縄諸島における琉球王国の存在などが、見事に抜け落ちています。<br />

このことを考え合わせれば、「常識」が虚像であることはいうまでも<br />

ありません。<br />

とはいうものの、担当者は日本史の専門家ではないので、大上段<br />

に構えて「常識」を問い直すことはできませんし、行うつもりもあ<br />

りません。では何を行うかというと、歴史学者・網野善彦が一般読<br />

者向けにわかりやすく解説した『日本の歴史をよみなおす』を概観<br />

すると同時に、網野の著作に深い影響を受けた宮崎駿監督の『もの


のけ姫』を適宜観賞しながら、できる限り具体的な細部から、履修<br />

者の皆さんと共に日本史の通説を再考してみたいと願っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

網野善彦『日本の歴史をよみなおす』(ちくま学芸文庫、1,200円)<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

最新の生命科学と技術を考える<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

松原 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

生命をとり扱う科学技術は進歩とともに私たちの身近なものとな<br />

り始めています。最新のトピックスを皆でレポートし、是非を考え、<br />

将来進むべき道を模索します。授業を通して科学的および論理的な<br />

思考、プレゼンテーション技法に慣れることを期待し、グループお<br />

よび個人による発表(セミナー)やディベート形式の議論を行ない<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

洗練された言語力を養う:レトリックとデザイン<br />

森 泉<br />

授業科目の内容:<br />

◆セミナーの趣旨<br />

話したい内容を正確に伝えることが、言葉を操る能力の第1段階だ<br />

とすれば、相手に理解しやすく、しかも効果的に伝えることが、そ<br />

の第2段階と言えます。<br />

第1段階の重要性は言わずもがなですが、ここでは相手を説得する<br />

第2段階の言葉の力を磨くためのセミナーを行います。そのために、<br />

1.まず、2500年前の昔からあるレトリック(説得術であり表現術<br />

でもある)を学び、次に日本の現代社会に溢れているレトリックの<br />

世界を具体的に紹介します。<br />

2.こうしたレトリックに関する知識を基礎にして、自分の言語表<br />

現能力、言語伝達能力、構成力を駆使して、次の課題に取り組んで<br />

いただきます。<br />

課題1:<br />

与えられたテーマに沿った対象を選び、その対象について説明す<br />

るための文章を作成し、皆の前で発表する。<br />

課題2:<br />

自分が選んだ対象の魅力を伝えるキャッチコピー(短い宣伝用フ<br />

レーズ)とボディーコピー(具体的な説明の言葉)を作成し、授業<br />

の中でパワーポイントを使用して発表する。<br />

課題3:<br />

先に作成したキャッチコピーとボディーコピーを、最終回までに<br />

A4の紙面2枚の上にデザインして、宣伝ポスターとして完成させ<br />

る。<br />

以上の課題をやり遂げることで、1ランク上の言語能力の養成を<br />

目指します。ここでは、レトリックというものを広く捉え、人間の<br />

様々な能力や性質に作用するものをすべてレトリックと考えます(古<br />

代においても、話し方から服装までレトリックに含まれていました)。<br />

最後に、授業で発表したものを作品として完成させ、言語と視覚的<br />

なデザインを融合した作品として電子媒体(ワードファイル)で提<br />

出してもらいます。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

戦争の「記憶の場」を渉猟する<br />

安川 晴基<br />

授業科目の内容:<br />

例えば「靖国神社」と聞いて、私たちは何を思い浮かべるでしょう<br />

か。それは、この「私たち」が誰かによって、さまざまに異なりま<br />

す。ある人々にとっては、国のために命を捧げた英霊を祀る所であ<br />

り、別の人々にとっては日本の軍国主義と侵略戦争の象徴でしょう。<br />

私たちは過去を振り返るとき、かつて起きた無数の出来事の中か<br />

ら特定のものを選び出し(つまり他のものは忘れ)、意味づけ、それ<br />

らに形を与えて後世に伝えようとします。そうして伝えられる「過<br />

去」とは、ありのままの過去というよりも、現在に生きる私たちの<br />

視座から切り取られた、過去についての解釈=物語です。この過去<br />

113<br />

の解釈=物語によって、私たちは、私たちの現在を根拠づけるので<br />

す。<br />

私たちは、そのような過去の解釈=物語が凝集し、結晶化したシ<br />

ンボルに取り巻かれて暮らしています。史跡、記念碑、記念日、建<br />

築物、歴史展示、映画、芸術作品、偉人伝、イコンなど、過去の解<br />

釈=物語を体現する種々のシンボルを、フランスの歴史家ピエール・<br />

ノラは「記憶の場」と呼びました。それらのシンボルを介して、私<br />

たちは、私たちの「過去」を思い浮かべます。「記憶の場」はときに<br />

は両義的な価値を帯びており、人々の間に強い共属意識を、しかし<br />

また、激しい敵対感情を惹起することがあります。「靖国」「君が代」<br />

などはその好例でしょう。<br />

この授業では、戦争、とりわけ「先の大戦」の記憶を体現するシ<br />

ンボルを拾い集め、それらが誰の視座から戦争の歴史を切り取り、<br />

どのような解釈=物語を運んでいるか、それらのシンボルをめぐり<br />

どのような立場の相違があるかを調べます。<br />

この授業は、参加者がそれぞれにテーマを設定し、調査し、発表<br />

をすることで、基本的なアカデミック・スキルを身につけるための<br />

科目ですが、目標はそれだけではありません。今日、私たちの周囲<br />

に浮遊する「記憶の場」を自ら訪ね、分析することで、歴史認識の<br />

問題について理解を深め、メディアが表象するさまざまな戦争の記<br />

憶を相対的・批判的に見る目を養い、そうして、相異なる(ときに<br />

は敵対する)立場の間での対話の可能性を探ることを目指します。<br />

授業は以下の3点を柱に進めます。調査・発表は基本的にグループに<br />

分かれて行います。<br />

1)基本文献輪読<br />

問題設定、概念、理論を共有するために、概論的な基本文献を、ク<br />

ラス全体で輪読します。各回の担当者には、担当文献のレジュメを<br />

用意して内容を解説してもらいます。<br />

2)調査/プレゼンテーション<br />

各グループでトピックを選び、そのトピックについて文献資料や実<br />

地見学で調べた事柄を、発表してもらいます。その発表に引き続き<br />

クラス全体で質疑応答し、それを踏まえてさらにブラッシュアップ<br />

したものを、再度、発表してもらいます。<br />

トピックはいくつか候補を紹介しますが、参加者の皆さんが自由に<br />

見つけてくださってかまいません。また文献調査の方法も適宜説明<br />

します。<br />

3)レポート提出<br />

プレゼンテーションの成果を文章化し、レポートとして提出しても<br />

らいます。各グループのレポートを冊子にまとめ、今日の私たちの<br />

意識の中にある、戦争の記憶のトポグラフィーを作成します。<br />

※履修状況によっては授業計画を一部変更することがあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指示します。<br />

総合教育セミナーⅠ 2 単位(春学期)<br />

現代中国のサブカルチャーと言論統制<br />

【理】<br />

【理】<br />

山下 一夫<br />

授業科目の内容:<br />

現代中国のサブカルチャーの概要と、言論統制との関係について<br />

検討し、そこから各国のサブカルチャーについて受講生と一緒に考<br />

えて行きます。<br />

受講生はWordの使い方・参考文献の調べ方・PPTを用いたプレゼ<br />

ンテーションの仕方についても勉強しながら、授業を通してレポー<br />

トを一つ作成します。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

数理科学入門<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

井口 達雄 他<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、本格的な数学・数理科学に触れてもらうための講義<br />

です。1年生、2年生では線形代数や微積分のような基本的な数学<br />

の講義しかありません。大学の数学、専門の数学とはどういうもの<br />

なのだろう、ということを知りたい学生のために理工学部数理科学<br />

科の2人の教員が、それぞれの専門分野に関わる内容の入門を(主


少人数セミナー形式授業科目<br />

に1年生を念頭において)行います。それぞれの分野で与えられた<br />

課題について、学生が勉強してきて発表してもらいます。<br />

講義の形式は以下の通りです。初回の授業のときに2クラスへの<br />

クラス分けを行い、2人の教員がそれぞれのクラスで講義をして課<br />

題あるいはテキストを提示します。2回目から7回目までの授業で<br />

は、各クラスで与えられた課題について勉強してきた内容の発表を<br />

行います。それ以降は2人の教員がクラスを交代し,もう一つのテ<br />

ーマについて同様のことを繰り返します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指示します。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

エレクトロニクスデザイン<br />

【理】<br />

【理】<br />

石黒 仁揮<br />

授業科目の内容:<br />

本セミナーでは、電子工作を通して理工学の基本である、ものづ<br />

くりの喜びを感じて欲しいと思います。<br />

図面と部品から、実際にハンダ付けしながら、一からトレーサー<br />

ロボットを製作します。前半は、PIC, FET, センサー、初めは分から<br />

ないことばかりですが、電子部品の動作を調べ、全体の回路の動作<br />

原理について学びます。後半はPICにプログラミングし、より安定に<br />

かつ高速にトレースできるアルゴリズムを開発します。電子製品は、<br />

ハードだけ、あるいはソフトだけではなく、両方を理解してこそ良<br />

い製品が作られることを理解して欲しいと思います。ハードとソフ<br />

トの開発過程で、数回の発表を行い、自分の作ったトレーサーロボ<br />

ットについて、その特徴や苦労したことを文章でまとめます。<br />

教材費として3千円(予定)必要です。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

外国から見た日本<br />

上野 理恵<br />

授業科目の内容:<br />

現在、外国でもっともよく知られた日本文化として思い浮かぶの<br />

は、アニメやマンガといったサブカルチャーでしょう。グラフィッ<br />

クやファッションなどデザインの分野でも、日本人のセンスは高い<br />

評価を得ています。そんな日本のビジュアル・アーツが最初に脚光<br />

を浴びたのは19世紀末~20世紀初頭のことです。この時期に欧米で<br />

はジャポニスム(日本趣味)が大流行しました。なぜジャポニスム<br />

は起きたのでしょうか? この問いを出発点に日本文化が外国でど<br />

のように受容されてきたかを考えます。<br />

授業ではジャポニスムについて学びながら、各自テーマを見つけ<br />

てもらい、そのテーマにそって口頭発表・レポートの作成をおこな<br />

います。自分が興味をもっている対象について調べ、考え、発表す<br />

る作業を通じて、自分の見解をもてるようになること、またその見<br />

解を明確に表現する力を養うことを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。プリントを配布します。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

鉄は熱いうちに打て:早期英語教育でエンジニアも英語ペラペ<br />

ラ?<br />

【理】<br />

尾島 司郎<br />

授業科目の内容:<br />

外国語の学習は、若ければ若いほど良いという通説があります。日<br />

本人も長い間、英語学習に苦労してきました。なかなか満足の行く<br />

英語力に達しないので、最近では、公立小学校で外国語活動が必修<br />

化されています。これは、早く英語教育を始めれば、より効率よく<br />

英語が学べるはずだという前提に基づいています。しかし、研究者<br />

が今までに行ってきた研究では、この前提を完全に否定するものも<br />

存在します。授業では、「日本人は英語をいつ学び始めるべきか」と<br />

いう視点で具体的なデータを見ながら、学生一人ひとりが科学的に<br />

考え、プレゼンやレポートを通して発信することを目指します。<br />

114<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

サイエンスライター入門<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

加藤 万里子<br />

授業科目の内容:<br />

科学の成果を一般むけにわかりやすく解説できる力は、研究者に<br />

なる人やマスコミを目指す人にはもちろんのこと、どんな職業につ<br />

く人にも求められている大切な能力です。科学の内容がわからなけ<br />

れば、解説できないし、内容がわかっていても、文章にすることが<br />

できなければ伝わりません。このセミナーでは、科学のいろいろな<br />

分野の解説を書いたり話したりする訓練をします。文章添削の他、<br />

ショートスピーチを繰り返し、人前で話すことに慣れる訓練もしま<br />

す。科学の知識があることは前提としませんので、気楽に受講して<br />

ください。昨年度の講義内容はhttp://user.keio.ac.jp/~mariko にありま<br />

す。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

ランドスケープを理解する<br />

小宮 繁<br />

授業科目の内容:<br />

ここで言うランドスケープとは、われわれの鑑賞の対象となるよう<br />

な外部に存在する景色=景観、さらにはこれを視覚芸術化した風景<br />

画といった意味ではなく、われわれが現にその上に暮らす大地の凸<br />

凹というほどの意味である。普段全く意識することは無いかもしれ<br />

ないが、東京という大都会も、水の流れが刻んだ、うねる大地の凸<br />

凹の上に展開している。<br />

まずは日吉キャンパスのランドスケープから始めよう。実際に日<br />

吉キャンパスを歩き回りながら、その大地の凸凹に触れてもらいた<br />

いと思う。地理学・考古学・歴史学・生物学・生態学…ありとあら<br />

ゆる学からの知見がランドスケープの理解に寄与することになるだ<br />

ろう。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

近代美術について考える<br />

近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、口頭発表やレポートを通じて、近代美術の基礎知識<br />

を身につけることを目的とします。<br />

具体的には、各自テーマを設定し、それに沿って美術展を見学し<br />

たり資料を調べるなどして、その結果を口頭発表、ディスカッショ<br />

ン、レポートなどで発表します。特に理工学部の学生にとっては、<br />

如何に人文科学分野の資料にアクセスするかということも学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

エンジニアリングにおける素養を高めよう<br />

澤田 達男<br />

授業科目の内容:<br />

身近な題材に取り上げ,理工系文章作成とプレゼンテーションの<br />

能力を高めるセミナーにしていこうと思います。<br />

具体的な事は,学生諸君の配属希望で履修者が決まった段階で,<br />

みんなと相談しながら決めたいと思います。おおまかなことを以下<br />

に列挙します。<br />

- レポートの提出(数回)<br />

- 工場見学(三田祭期間中・福澤先生誕生日の1/10の2回を予定)<br />

- 研究・調べた事の発表(数回)<br />

- 最終報告書の作成(全員分をまとめて製本します)<br />

またメイルの使い方やPCに関する「情報リテラシー」「理工系学<br />

生リテラシー」といった,理工学に携わる学生として当然知ってお<br />

くべき事を,みんなに伝えたいと思います。


総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

推理小説・推理小説論を読む<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

【理】<br />

髙桒 和巳<br />

授業科目の内容:<br />

誰でも知っている推理小説ですが、このジャンルはどのように成立<br />

してきたのか? この問いを念頭に、主として古典的な推理小説の<br />

実作品(短篇)を取りあげて発表・レポート作成の練習をおこない<br />

ます。このジャンルがこれまでどのように論じられてきたかを知る<br />

ために、推理小説論も考察の対象にします。最後に、参加者が自分<br />

で決めたテーマにしたがって自由に発表・レポート作成をおこない<br />

ます。<br />

この授業の第1の目標は、参加者がまがりなりにも発表・レポート作<br />

成をできるようになる、というものです。あわせて、ある程度の質・<br />

量の文章を読みこなせるようになる、というのが副次的目標になり<br />

ます。<br />

そして、推理小説というジャンルについて自分なりの新たな認識を<br />

得る、というのが、いわば「おまけ」の目標です。ですが、この「お<br />

まけ」の面白さにつられて、いつのまにか発表とレポートに慣れて<br />

いた、というふうになれば最高です。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

村上春樹を読む<br />

ディル, ジョナサン<br />

授業科目の内容:<br />

This course will look at some of the short stories and novels of Murakami<br />

Haruki and one of his translations (The Great Gatsby). We will carry out<br />

close readings of his stories and ask questions about the reasons for his<br />

popularity and his place in Japanese and World literature.<br />

テキスト(教科書):<br />

Please get your own copy of グレート・ギャツビー, ノルウェイの森 ,<br />

and 海辺のカフカ. You may read these books in either English or<br />

Japanese. All of the short stories will be provided in class.<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

光への招待-光の持つ可能性を探る<br />

二瓶 栄輔<br />

授業科目の内容:<br />

光は我々の周りに満ち溢れています。そして我々は無意識のうち<br />

にさまざまな情報源として光を巧みに利用しています。しかし、光<br />

って何?と質問されたときに、すぐに答えられるでしょうか。<br />

本セミナーでは、光が持っている性質を解き明かし、さらに、現<br />

在の高度情報化社会を支える光技術や、先端医療を支える光技術な<br />

ど、様々な分野で利用されている光技術を理解し、また自分で調査<br />

すると共に、実際に光を制御する実験を体験しながら、光の持つ可<br />

能性について考えていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

戦争の「記憶の場」を渉猟する<br />

安川 晴基<br />

授業科目の内容:<br />

例えば「靖国神社」と聞いて、私たちは何を思い浮かべるでしょう<br />

か。それは、この「私たち」が誰かによって、さまざまに異なりま<br />

す。ある人々にとっては、国のために命を捧げた英霊を祀る所であ<br />

り、別の人々にとっては日本の軍国主義と侵略戦争の象徴でしょう。<br />

私たちは過去を振り返るとき、かつて起きた無数の出来事の中か<br />

ら特定のものを選び出し(つまり他のものは忘れ)、意味づけ、それ<br />

らに形を与えて後世に伝えようとします。そうして伝えられる「過<br />

去」とは、ありのままの過去というよりも、現在に生きる私たちの<br />

視座から切り取られた、過去についての解釈=物語です。この過去<br />

の解釈=物語によって、私たちは、私たちの現在を根拠づけるので<br />

す。<br />

115<br />

私たちは、そのような過去の解釈=物語が凝集し、結晶化したシ<br />

ンボルに取り巻かれて暮らしています。史跡、記念碑、記念日、建<br />

築物、歴史展示、映画、芸術作品、偉人伝、イコンなど、過去の解<br />

釈=物語を体現する種々のシンボルを、フランスの歴史家ピエール・<br />

ノラは「記憶の場」と呼びました。それらのシンボルを介して、私<br />

たちは、私たちの「過去」を思い浮かべます。「記憶の場」はときに<br />

は両義的な価値を帯びており、人々の間に強い共属意識を、しかし<br />

また、激しい敵対感情を惹起することがあります。「靖国」「君が代」<br />

などはその好例でしょう。<br />

この授業では、戦争、とりわけ「先の大戦」の記憶を体現するシ<br />

ンボルを拾い集め、それらが誰の視座から戦争の歴史を切り取り、<br />

どのような解釈=物語を運んでいるか、それらのシンボルをめぐり<br />

どのような立場の相違があるかを調べます。<br />

この授業は、参加者がそれぞれにテーマを設定し、調査し、発表<br />

をすることで、基本的なアカデミック・スキルを身につけるための<br />

科目ですが、目標はそれだけではありません。今日、私たちの周囲<br />

に浮遊する「記憶の場」を自ら訪ね、分析することで、歴史認識の<br />

問題について理解を深め、メディアが表象するさまざまな戦争の記<br />

憶を相対的・批判的に見る目を養い、そうして、相異なる(ときに<br />

は敵対する)立場の間での対話の可能性を探ることを目指します。<br />

授業は以下の3点を柱に進めます。調査・発表は基本的にグループに<br />

分かれて行います。<br />

1)基本文献輪読<br />

問題設定、概念、理論を共有するために、概論的な基本文献を、ク<br />

ラス全体で輪読します。各回の担当者には、担当文献のレジュメを<br />

用意して内容を解説してもらいます。<br />

2)調査/プレゼンテーション<br />

各グループでトピックを選び、そのトピックについて文献資料や実<br />

地見学で調べた事柄を、発表してもらいます。その発表に引き続き<br />

クラス全体で質疑応答し、それを踏まえてさらにブラッシュアップ<br />

したものを、再度、発表してもらいます。<br />

トピックはいくつか候補を紹介しますが、参加者の皆さんが自由に<br />

見つけてくださってかまいません。また文献調査の方法も適宜説明<br />

します。<br />

3)レポート提出<br />

プレゼンテーションの成果を文章化し、レポートとして提出しても<br />

らいます。各グループのレポートを冊子にまとめ、今日の私たちの<br />

意識の中にある、戦争の記憶のトポグラフィーを作成します。<br />

※履修状況によっては授業計画を一部変更することがあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指示します。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

現代中国のサブカルチャーとグローバリズム<br />

【理】<br />

【理】<br />

山下 一夫<br />

授業科目の内容:<br />

現代中国のサブカルチャーの概要と、グローバリズムとの関係につ<br />

いて検討し、そこから各国のサブカルチャーについて受講生と一緒<br />

に考えて行きます。<br />

受講生はWordの使い方・参考文献の調べ方・PPTを用いたプレゼン<br />

テーションの仕方についても勉強しながら、授業を通してレポート<br />

を一つ作成します。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

総合教育セミナーⅡ 2 単位(秋学期)<br />

現代物理学入門<br />

少人数セミナー形式授業科目<br />

吉岡 興一<br />

授業科目の内容:<br />

「量子力学」や「相対性理論」などの現代物理学の初歩的な (数式の<br />

あまり無い) テキストを用いる。各回の担当者が、内容をまとめ、講<br />

義時間内に発表を行う。また、講義参加者は疑問点などを質問し、<br />

討論する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業初回に決定。


1 文学部<br />

東アジアの伝統と挑戦 2 単位(秋学期)<br />

東アジア研究への第一歩<br />

鈴木 正崇<br />

関根 謙<br />

山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

この科目は文学部に展開する東アジア研究の領域横断的な科目で、<br />

三田の各専攻に進む前の学生を中心対象に、東アジアの伝統と挑戦<br />

の姿を詳しく紹介しつつ、より広範な問題意識の喚起を目指すもの<br />

です。東アジア研究という分野は、他の領域と比べて開設されてい<br />

る科目数が少ないうえに専門的な内容に傾斜しがちで、教養課程に<br />

おける総合的な科目はほとんどありませんでした。本講座は東アジ<br />

アという空間に生きる人々の社会と文化を広く対象として、そこに<br />

息づく「伝統」と新たな「挑戦」の姿をさまざまな領域から考えて<br />

いこうというものです。<br />

この講座は極東証券の寄付を受けて開設されており、講義には非<br />

常にバラエティに富む講師陣をお招きする予定です。2013年度の講<br />

師陣の詳細は未定ですが、担当する4名の専任教授のほかに、中国や<br />

韓国などの国から直接講師に来ていただくことになります。参考の<br />

ために、2012年度の講師ラインアップを下記に載せます。<br />

第1回 三木聰(北海道大学大学院教授)偽装殺人(図頼)の行方―<br />

伝統中国のしたたかな人たち<br />

第2回 岩間一弘(千葉商科大学教授) 写真で見る上海小費運貨<br />

の100年<br />

第3回 吉岡うらら(元丸紅シンガポール駐在員) シンガポール<br />

駐在員が見歩いた東南アジア<br />

第4回 正木晃(<strong>慶應義塾大学</strong>講師) 東アジア型仏教の伝来と未<br />

来―自然環境をめぐる智恵と実践<br />

第5回 宮尾慈良(<strong>慶應義塾大学</strong>講師)タイ宮廷の大型影絵劇ナン・<br />

ヤイ―伝統文化の保護と伝承<br />

第6回 脇田道子(元西遊旅行社取締役) 秘境から幸福大国へ―<br />

近代化するブータン<br />

第7回 シン・ミョンジク(熊本学園大学教授) 東アジアの格差<br />

と移住―東アジア共生協同組合に向けて<br />

第8回 キム・ヒョンドン(ソーシャルビジネス「バリの夢」代表)<br />

中国-コリア-日本を結ぶ東北アジアの新しい夢<br />

第9回 高橋晋一(徳島大学教授) 台湾における日本文化の受容<br />

と変容<br />

第10回 彭小蓮(映画監督) 映画に見る中国人の家族愛―監督作<br />

品『上海家族』を巡って<br />

第11回 サラゴワ(本塾訪問研究員) 内モンゴル社会の伝統と挑<br />

戦<br />

第12回 朱日坤(中国社会運動家) 表現の自由を巡る状況と近年<br />

の取り組み<br />

第13回 大澤昇(元小学館編集長) ジャーナリストの目から見た<br />

中国の環境・教育問題<br />

第14回 コーデネーターによるパネルディスカション(野村、山本、<br />

鈴木、関根)<br />

今年度の講座のまとめ<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しませんが、それぞれの講義担当者がプリントなどの資<br />

料を配布します。<br />

118<br />

基礎情報処理 2 単位(春学期)<br />

基礎情報処理 2 単位(秋学期)<br />

江藤 正己<br />

酒井 由紀子<br />

八賀 洋介<br />

濱 雄亮<br />

福田 浩章<br />

森山 剛<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータを利用して情報を扱う基礎知識・スキルを身につけ、<br />

大学での活動や今後の社会生活に役立たせることを目的としていま<br />

す。さらに、コンピュータや各種アプリケーションの使い方を学び<br />

ながら、情報を処理する際に必要な「考え方」やネットワークを介<br />

したコミュニケーションを行う際に必要な「倫理」についても学ん<br />

でいきます。<br />

言語学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

言葉 ― 人間の本質を探る鍵<br />

金田一 真澄<br />

授業科目の内容:<br />

言葉とは何かという素朴な疑問から入り、言葉の不思議な魅力に<br />

迫ります。<br />

初めに、言葉について人はどのように考え、どのようにアプロー<br />

チしてきたのか。言語学の歴史を古代ギリシャから近代までたどり、<br />

言葉に対する人間の飽くなき探究心の歴史を跡づけます。基本的な<br />

スタンスは、人間との関わりの中で言語の特質を探るということで<br />

す。人間の認知や心理など、従来の言語学で敬遠されてきた側面に<br />

焦点を当て、人間にとって不可欠な存在である言葉の仕組みの一端<br />

を明らかにします。そしてそれは人間の一面を明らかにしたことに<br />

もなります。ときに、生物学、脳科学、心理学、哲学、コンピュー<br />

タ科学などの領域についても言及します。そこで扱うテーマは、意<br />

味論、語用論、カテゴリー論およびその周辺に連なる領域です。一<br />

方で、身近な日本語の表現や文法についても扱います。<br />

毎回、1時間の講義を行い、その後は授業で扱ったテーマについ<br />

て皆で意見交換を行います。積極的に皆に意見を発表してもらい、<br />

こちらからもコメントを加えます。<br />

講義の際には、毎回プリントを配付し、授業理解の助けとします。<br />

最後に5000字のレポートを課題として要求します。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません<br />

言語学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

言葉 ― 人間の心の中を探る鍵<br />

金田一 真澄<br />

授業科目の内容:<br />

誰もが使う言葉の不思議な魅力に迫ります。<br />

基本的なスタンスは、人間との関わりの中で言語の特質を探ると<br />

いうことです。人間の認知や心理など、従来の言語学で敬遠されて<br />

きた側面に焦点を当て、人間にとって不可欠な存在である言葉の仕<br />

組みの一端を明らかにします。そしてそれは人間の一面を明らかに<br />

したことにもなります。ときに、生物学、脳科学、心理学、哲学、<br />

などの領域についても言及します。そこで扱うテーマは、時間論、<br />

空間論、メタファおよびその周辺に連なる領域です。一方で、身近<br />

な日本語の表現や文法についても扱い、その不可思議な性質を再発<br />

見する授業を行います。文学と言語学の重なるテーマについても広<br />

く扱います。<br />

毎回、1時間の講義を行い、その後は授業で扱ったテーマについ<br />

て皆で意見交換を行います。講義の際には、毎回プリントを配付し、<br />

授業理解の助けとします。<br />

最後に6000字のレポートを課題として要求します。


テキスト(教科書):<br />

ありません<br />

書物の世界Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本の絵入り本<br />

授業科目の内容:<br />

日本の書物、特に絵本・絵巻について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

書物の世界Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本の絵入り本<br />

授業科目の内容:<br />

日本の書物、特に絵本・絵巻について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

人類学 4 単位(通年)<br />

自然の中のヒト Homo sapiens:その進化と変異<br />

石川 透<br />

石川 透<br />

高山 博<br />

授業科目の内容:<br />

ヒト(Homo sapiens)の定義を知っていますか? 人類学的定義<br />

には、他にもヒト属、ヒト科、ヒト上科という分類名があって、広<br />

義にはすべて「ヒト」または「人類」として使われています。この<br />

講義は、現生種ヒト(地質学的現世に生存した人類を包括する生物<br />

学的分類単位)が、36億年の生物進化の中で、どのような位置に存<br />

在するか、を考えます。原始細胞から無脊椎動物、脊椎動物、哺乳<br />

類、霊長類へと進化の流れをたどりながら、ヒトの特長・その起源<br />

と進化について、なるべく最新の情報を提供する予定です。<br />

本文冒頭の質問の答えの一つが、「文化」なんですが、どのような<br />

「文化」がヒトを定義できるのかについては、講義の中で紹介してい<br />

くつもりです。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。<br />

数学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「さかさま」から学ぶ数学<br />

丸山 文綱<br />

授業科目の内容:<br />

実は数学がないという理由で文科系を選択した人も多いと聞きま<br />

す。パズルを解くのは楽しいのになぜ数学は面白く感じないのでし<br />

ょうか?<br />

もしかすると数学を無味乾燥なものと感じてしまった人たちに、<br />

物の考え方のショーケースとしての数学の実用性とともに、数学的<br />

論理とそこに内在する美意識を伝えることがこの講義の主な目的で<br />

す。<br />

今年は「さかさま」ということをキーワードにして考えていこう<br />

と思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。場合により講義資料をWEBで公開したり、配<br />

布したりします。<br />

数学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

「まっすぐ」と「でたらめ」から学ぶ数学<br />

丸山 文綱<br />

授業科目の内容:<br />

数学は日常生活に深くかかわっています。その中でも特に守備範<br />

囲の広い概念として線型性と呼ばれる性質があります。線型とは直<br />

線に代表される「まっすぐ」ということに繋がっています。<br />

ベクトル、行列を中心に線型性の初歩的事項からはじめて、応用<br />

としての確率や統計を学習します。「でたらめ」がどのように「まっ<br />

すぐ」と関わるのかを学びます。<br />

119<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要に応じて講義資料をWEBで公開したり、<br />

配付したりします。<br />

地中海の誘惑 2 単位(春学期)<br />

坂田 幸子<br />

西村 太良<br />

納富 信留<br />

長谷部 史彦<br />

藤谷 道夫<br />

授業科目の内容:<br />

文学部では、哲学、歴史、文学にまたがる多分野で、ギリシア、<br />

イタリア、スペイン、北アフリカ、エジプト、中近東にいたる地中<br />

海世界を研究しています。本オムニバス講義では、人類の歴史の中<br />

できわめて重要な位置を占めてきた地中海世界の魅力を、古代から<br />

現代にいたる様々なテーマから探っていきます。慶應のスタッフに<br />

加えて、この世界を熟知している専門家多数にお出でいただき、毎<br />

回独立した話題で講義していただきます。<br />

本講義は2011年度に新設されましたが、毎年、内容や講師を変え<br />

て開講されています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

必要に応じて講師が資料を配付します。<br />

中国語・中国文化海外短期研修 1 単位(秋学期)<br />

北京で学ぶ中国語と中国文化―中国生活体験第一歩<br />

杉野 元子<br />

須山 哲治<br />

関根 謙<br />

山下 輝彦<br />

山本 英史<br />

吉永 壮介<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は2010年度に実施された慶應義塾未来先導基金によるプ<br />

ロジェクト「文学部上海復旦大学中国語中国文化夏季研修」をパイ<br />

ロットプログラムとする講座です。この研修の目標は中国語を履修<br />

し始めた文学部生に、生きた中国語を現地で学ぶ機会を与え、生活<br />

と文化を実体験して中国についての理解を深めさせることにありま<br />

す。昨年の研修も非常に充実した内容で、参加者からも満足と感謝<br />

の声が届いています。今年度研修先の北京では、中国政府文化部(日<br />

本の文科省に当たる)の中国語教育普及企画の推進団体である「快捷<br />

漢語学校」が受け入れ団体となって、慶應文学部の中国語教育に即<br />

したプログラムが用意されています。対象は必修語学として中国語<br />

初級を学習中の文学部1年次在籍学生と、中級レベルを学習中の文学<br />

部2年次在籍学生です。研修期間は衛生的で便利な宿舎が確保され、<br />

学生の生活支援のために現地校から日本語のできるスタッフが派遣<br />

され、宿舎に常駐します。文学部からは研修団の責任者として専任<br />

教員が派遣されます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初級中級クラスともに、慶應文学部で学んだ内容をもとに新たな<br />

教科書が用意されます。<br />

朝鮮文化・文学の歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

映像で読み解く朝鮮半島文化史<br />

1 文学部<br />

野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

朝鮮民族の文化と文学を歴史のなかで考える授業です。前期(野<br />

村伸一)、後期(李泰文)は独立したものです。<br />

前期は2000年代の韓国を代表するドラマ『チャングムの誓い』(原<br />

題『大長今(デチャングム)』)をみながら朝鮮半島の伝統文化につい<br />

て幅広くみていきます。<br />

このドラマは2003年9月から2004年3月まで54回にわたって放送さ<br />

れました。朝鮮王朝時代、1500年ごろの設定です。時代劇ではあり<br />

ますが、現代の課題でもある女性の社会的な進出や自立、また食と<br />

医療などの話題が興味深く展開されます。没落した武官の家族を中<br />

心に、「両班(ヤンバン)」「中人(チュンイン)」「賤民(チョンミン)」な<br />

どの階層が厳然としていた社会(実は朝鮮後期のことだが)、西、南


1 文学部<br />

の海上には倭寇、倭族とよばれる集団が活動していたこと、東アジ<br />

アは明国を頂点とする体制ができあがっていたことなど、そのひと<br />

つひとつが文化史的な興味をそそります。<br />

しかし、何といってもチャングムという女性がみずから選んだ職<br />

業を通して諸種の困難を克服していく姿は感動的です。こうした主<br />

人公の設定は時代の要請にかなったものです。<br />

このドラマは韓国だけでなく、広くアジア各地で好感をもって受<br />

容されました。このことはよく知られています。<br />

朝鮮語を学ぶ学生はいうまでもなく、また朝鮮語を解さぬ学生に<br />

も十分理解できるように毎回、解説を加えます。そのあとでドラマ<br />

をみます。受講生には毎回、鑑賞し、感じた、調べたことを記して<br />

もらいます。それに基づいて、できるだけコメントもします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『東シナ海文化圏―東の〈地中海〉の民俗世界』、野村伸一著、講<br />

談社、2012年、ISBN:978-4-06-258533-0<br />

また別途に毎回、プリントを配布します。<br />

朝鮮文化・文学の歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

想像力、交流と比較の人文学<br />

李 泰文<br />

授業科目の内容:<br />

朝鮮社会と文学の歴史を理解する前に、文学とのかかわりのなか<br />

で文化の諸相を取り上げます。<br />

人類の想像力と文学、そして技術と発展と文学など様々な観点か<br />

ら文学を照明してみます。岩刻画や古代の想像動物、民芸品などか<br />

ら建国神話、朝鮮王朝の文学、そして近代文学まで文学の流れとそ<br />

の特徴についても概論していきます。<br />

そして、韓国の衣食住の文化からみられる特徴とその意味も検討<br />

していきます。<br />

また、古代の渡来人、朝鮮通信使の歴史、大衆文化の開放と日流・<br />

韓流など日韓両国の交流、日本社会の中の「在日」についても一緒<br />

に考える時間を設けます。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントを配布<br />

人文科学特論Ⅰ(哲学) 2 単位(春学期)<br />

哲学のテキストを読みこなせるようになるために<br />

柏端 達也<br />

授業科目の内容:<br />

哲学の専門的なテキストをある程度専門的な仕方で読むための練<br />

習を行ないます。演習形式でいくつかの日本語のテキストを読んで<br />

いく予定です。哲学のテキストを専門的な仕方で読むというのは、<br />

じつはなかなか難しく、多くの人にとってはそれなりのコツの習得<br />

を要しますし、そのための訓練も必要です。この授業では、とりわ<br />

け、(1) テキスト精確な理解、(2) 疑問点の抽出、(3) テーマに関する<br />

自分自身の見解の構成、(4) 他人の見解の参照といったプロセスでテ<br />

キストに接することを、身につけていただければと考えます。した<br />

がって、たんに「読む」だけの授業にはならないはずです。テキス<br />

トは、私の専門上、いわゆる分析哲学の現代の文献から選ぶことに<br />

なります。ただし、過度にテクニカルなものは避け、常識的に理解<br />

できる部分のあるものを取りあげるつもりです。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料の形で、そのつど適切なタイミングにて、配布または指定しま<br />

す。<br />

人文科学特論Ⅱ(哲学) 2 単位(秋学期)<br />

哲学のテキストを読みこなせるようになるために<br />

柏端 達也<br />

授業科目の内容:<br />

哲学の専門的なテキストをある程度専門的な仕方で読むための練<br />

習を行ないます。演習形式でいくつかの日本語のテキストを読んで<br />

いく予定です。哲学のテキストを専門的な仕方で読むというのは、<br />

じつはなかなか難しく、多くの人にとってはそれなりのコツの習得<br />

を要しますし、そのための訓練も必要です。この授業では、とりわ<br />

け、(1) テキスト精確な理解、(2) 疑問点の抽出、(3) テーマに関する<br />

自分自身の見解の構成、(4) 他人の見解の参照といったプロセスでテ<br />

キストに接することを、身につけていただければと考えます。した<br />

120<br />

がって、たんに「読む」だけの授業にはならないはずです。テキス<br />

トは、私の専門上、いわゆる分析哲学の現代の文献から選ぶことに<br />

なります。ただし、過度にテクニカルなものは避け、常識的に理解<br />

できる部分のあるものを取りあげるつもりです。<br />

(*春学期の「人文科学特論Ⅰ」と同じ形式で行ないますが、使用す<br />

るテキストは異なります。もちろんこの「人文科学特論Ⅱ」からの<br />

履修も可能です。)<br />

テキスト(教科書):<br />

資料の形で、そのつど適切なタイミングにて、配布または指定しま<br />

す。<br />

人文科学特論Ⅰ(哲学) 2 単位(春学期)<br />

哲学入門――現代フランス哲学を手がかりに<br />

斎藤 慶典<br />

授業科目の内容:<br />

哲学とは、ひたすら「考える」ことにつきます。けれども「考え<br />

る」ことは、誰でもがやっていることであるという意味では簡単な<br />

ことであると同時に、それを「どのように」行なったらよいのかと<br />

いう点から見るとなかなか難しいことでもあります。つまりそれは、<br />

訓練し・鍛える必要のある事柄なのです。この授業は、毎回がそうし<br />

た訓練と鍛錬の場です。したがって、毎回の授業に出席していなけ<br />

れば何の意味もありません。<br />

授業はこちらで選んだテキスト(下記参照)を用い、毎回担当者<br />

を決めて、その担当部分の内容の要約とその内容にかかわる問題提<br />

起をしていただき、それをめぐって参加者全員で議論をするという<br />

形式ですすめます。自分が考えたことをとにもかくにも表現し、そ<br />

れを人に批判してもらう。その批判をうけてあらためて考え直し、<br />

ふたたびそれを批判してもらう。このことの繰り返しの中で思考は<br />

鍛えられ、説得力のあるものになって行きます。したがって、ただ<br />

出席しているだけでなく、授業に積極的に参加することが求められ<br />

ます。<br />

この授業の以上のような性格から、履修登録にあたってこちらで<br />

選抜を行ないます。諸君のやる気と積極性、それからある程度の文<br />

章力を見るためです。この選抜の具体的なことについては、下記の<br />

「担当教員から履修者へのコメント」の項を見てください。<br />

テキスト(教科書):<br />

『デリダ――なぜ「脱-構築」は正義なのか』 斎藤慶典著 NHK<br />

出版 2006年 ISBN:4-14-009335-8<br />

人文科学特論Ⅱ(哲学) 2 単位(秋学期)<br />

哲学入門――フランス現代哲学を手がかりに<br />

斎藤 慶典<br />

授業科目の内容:<br />

哲学とは、ひたすら「考える」ことにつきます。けれども「考え<br />

る」ことは、誰でもがやっていることであるという意味では簡単な<br />

ことであると同時に、それを「どのように」行なったらよいのかと<br />

いう点から見るとなかなか難しいことでもあります。つまりそれは、<br />

訓練し・鍛える必要のある事柄なのです。この授業は、毎回がそうし<br />

た訓練と鍛錬の場です。したがって、毎回の授業に出席していなけ<br />

れば何の意味もありません。<br />

授業はこちらで選んだテキスト(下記参照)を用い、毎回担当者<br />

を決めて、その担当部分の内容の要約とその内容にかかわる問題提<br />

起をしていただき、それをめぐって参加者全員で議論をするという<br />

形式ですすめます。自分が考えたことをとにもかくにも表現し、そ<br />

れを人に批判してもらう。その批判をうけてあらためて考え直し、<br />

ふたたびそれを批判してもらう。このことの繰り返しの中で思考は<br />

鍛えられ、説得力のあるものになって行きます。したがって、ただ<br />

出席しているだけでなく、授業に積極的に参加することが求められ<br />

ます。<br />

この授業の以上のような性格から、履修登録にあたってこちらで<br />

選抜を行ないます。諸君のやる気と積極性、それからある程度の文<br />

章力を見るためです。この選抜の具体的なことについては、下記の<br />

「担当教員から履修者へのコメント」の項を見てください。<br />

テキスト(教科書):<br />

『デリダ――なぜ「脱-構築」は正義なのか』 斎藤慶典著 NHK<br />

出版 2006年 ISBN:4-14-009335-8


人文科学特論Ⅰ(倫理学) 2 単位(春学期)<br />

古典を読む<br />

谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

東西の文化圏で読み継がれてきた古典的名著の講読を通して、様<br />

々な文化に根づく精神性、宗教性を理解することを目ざします。春<br />

学期は、仏教、特に大乗仏教的世界観を、なんらか具体的なテキス<br />

トの講読を通して見ていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント、あるいは文庫本で、『維摩経』等、大乗経典の一部をテ<br />

キストとします。<br />

人文科学特論Ⅱ(倫理学) 2 単位(秋学期)<br />

古典を読む<br />

谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

東西の文化圏で読み継がれてきた古典的名著の講読を通して、様<br />

々な文化に根づく精神性、宗教性に触れます。秋学期は一神教の世<br />

界、ユダヤ・キリスト教的世界を垣間見ていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

聖書関係のテキストはプリントで配布します。<br />

人文科学特論Ⅰ(倫理学古典読書会) 2 単位(春学期)<br />

倫理学の古典を読む1<br />

山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

倫理学のテキストの読解を材料にしながら、発表の技術、レジュメ<br />

の作り方、レポートの書き方、参考文献の調べ方など、アカデミッ<br />

クスキルズも合わせて習得していく。秋学期の授業と合わせて履修<br />

することを勧める。春学期は、デカルト『方法序説』とルター『キ<br />

リスト者の自由』を材料にする。<br />

テキスト(教科書):<br />

デカルト『方法序説』谷川多佳子訳、岩波文庫、1997年、ISBN:<br />

978-4003361313<br />

ルター『キリスト者の自由、聖書への序言』石原謙訳、岩波文庫、<br />

1955年、ISBN:4-00-338081-9<br />

人文科学特論Ⅱ(倫理学古典読書会) 2 単位(秋学期)<br />

倫理学の古典を読む2<br />

山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、春学期の『人文科学特論(倫理学古典読書会)』の続き<br />

であり、継続して履修することを勧めるが、秋からの聴講も可能で<br />

ある。秋学期では、バークリ『ハイラストフィロナスの三つの対話』<br />

とルソー『人間不平等起源論』を材料にして、倫理学の基礎を学び<br />

ながら、発表技法やレジュメの作り方など、文学部で勉学していく<br />

ための基礎技法を学んでいく。<br />

テキスト(教科書):<br />

バークリ『ハイラスとフィロナスの三つの対話』戸田剛文訳、岩波<br />

文庫、2008年、ISBN:978-4003361825<br />

ルソー『人間不平等起源論』本田・平岡訳、岩波文庫、1972年、<br />

ISBN:978-4003362327<br />

人文科学特論Ⅰ(音楽) 2 単位(春学期)<br />

作曲家研究入門<br />

西川 尚生<br />

授業科目の内容:<br />

ある特定の作曲家について調査・研究しようとする際、どのよう<br />

なアプローチの仕方があるのかを学ぶ。今年度は古典派の代表的な<br />

作曲家W. A. モーツァルト(1756-91)を題材として、伝記研究と作<br />

品研究のさまざまな方法論、および作曲家研究の抱える諸問題につ<br />

いて考えてみたい。履修者には課題を与え、授業内に発表してもら<br />

う予定である。<br />

121<br />

人文科学特論Ⅱ(音楽) 2 単位(秋学期)<br />

音楽学とは何か? 音楽に関する学問的な研究アプローチの体系<br />

についての概説。<br />

平野 昭<br />

授業科目の内容:<br />

「音楽学」とはMusikwissenschaft(独)、Musicologie(仏)、Musicology<br />

(英)の訳ですが、これが近代的学問として提唱、確立されたのは19<br />

世紀のヨーロッパであり、これまでにさまざまな体系・分類の試み<br />

がなされてきた。しかし、総合大学において音楽学の講座や学科が<br />

設置されるのは、ようやく19世紀後半になってからでした。ドイツ<br />

の大学が先行し、その後急速に欧米の大学に広まってゆきました。<br />

つまり、学問としては非常に短い歴史しかもっていません。しかも、<br />

19世紀の音楽学が研究や考察の対象とした音楽と、20世紀以降の研<br />

究が対象とした音楽ではその種類や領域も大きく異なってきていま<br />

す。<br />

この講義では「音楽」を芸術として捉えることと、文化として捉<br />

えることの違いなどについて、さまざまな音楽を取り上げながら考<br />

えてゆきたいと思います。基本的には「音楽学入門」ですが、それ<br />

以上に音楽についてさまざまな観点からアプローチする方法を探る<br />

ヒントを得ることが本講義の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

● 特に指定いたしません。<br />

● 必要に応じて講義資料を配布します。<br />

人文科学特論Ⅰ(美術) 2 単位(春学期)<br />

西洋美術史学入門<br />

金山 弘昌<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、美術史学、とりわけ西洋美術史学という学問分野に興<br />

味のある初学者のための基礎講座です。<br />

レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナリザ》をはじめ、西洋美術の<br />

傑作は、今日なお人々を魅了してやみません。しかしその作品が、<br />

造形としてどのような特徴をもつのか、どのような意味内容を担っ<br />

ているのか、同時代の社会においてどのような役割をもっていたの<br />

かということになると、詳しくは知らないという人が多いでしょう。<br />

そのような疑問に答える学問が「西洋美術史学」です。<br />

本講座では、造形的特徴の把握、主題の同定と意味内容の解釈な<br />

ど、西洋美術の作品を学的に正しく理解するための基礎的方法を学<br />

び、さらに作品記述や比較などの演習を通して、それらを身に着け<br />

ることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料のハンドアウトを配布します。<br />

人文科学特論Ⅱ(美術) 2 単位(秋学期)<br />

日本美術の魅力を探る<br />

内藤 正人<br />

授業科目の内容:<br />

日本の歴史を振り返ってみると、各時代にはそのときどきに生き<br />

た人々の手で、数多くの優れた美術品がつくりだされていることが<br />

わかる。<br />

ときに文化圏の異なる遠い西欧諸国の人々をも魅了する、日本で<br />

生まれたかたちあるもの=日本美術の魅力や特質とはなにか、この<br />

大きなテーマについて考えていきたい。<br />

本講義は、日本美術の歴史を学ぶ初学の方々のための、基礎講座<br />

である。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回授業時に配布、あるいは指示する。<br />

人文科学特論Ⅰ(日本史学) 2 単位(春学期)<br />

『日本霊異記』を読む<br />

1 文学部<br />

三宅 和朗<br />

授業科目の内容:<br />

『日本霊異記』は平安時代初期の仏教説話集で、薬師寺僧景戒の編、<br />

全三巻、百十六縁(話)からなる。内容は、仏教の基本原理である因<br />

果応報が現実に発現していることを説話を通して確認し、それによ<br />

って人々の信心を深めようとするもので、近年では官大寺僧によっ<br />

て各地の法会の場で説教された話がもとになっていると考えられて


1 文学部<br />

いる。各説話の中には、当時の僧尼の存在形態、地方首長や民衆の<br />

仏教受容など、奈良時代後半から平安初期の社会の実態を読み取れ<br />

るところが少なくない。その点からすれば、『日本霊異記』から古代<br />

社会の実像を解明する手掛かりが得られるものと思う。以上の点を<br />

留意しながら、本授業では『日本霊異記』下巻を少しずつ読み進め<br />

ていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『日本霊異記(下)』 中田祝夫全訳注 講談社学術文庫 1980年<br />

ISBN:4-06-158337-9<br />

人文科学特論Ⅱ(日本史学) 2 単位(秋学期)<br />

近世の宗教文化を考える<br />

上野 大輔<br />

授業科目の内容:<br />

近世の日本では、仏教・神道・儒教をはじめとする様々な宗教が<br />

展開した。当時の人々はこれらの宗教とどのように関わって生き、<br />

そして死を迎えたのだろうか。その真相に近づくため、本授業では<br />

具体的な史料を1点ずつ読み解いてゆく。また、関連する先行研究<br />

についても吟味することで、より豊かな知見を獲得・共有したい。<br />

初回の授業では、前記の主旨を確認した上で、報告の仕方や各種<br />

文献の利用方法などについて上野が実演を交えつつ説明する。そし<br />

て2回目以降は、受講者が順番に報告し、それをもとに討論を行う<br />

形式で進める。報告担当者は、事前に史料の語句などを調べ、関連<br />

する先行研究も確認して自らの考えを整理し、それらをまとめたプ<br />

リントを作成した上で、授業に臨む必要がある。また、その他の受<br />

講者も、予め史料などを読んで授業に臨んで頂きたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

人文科学特論Ⅰ(東洋史) 2 単位(春学期)<br />

歴史から見た“中国的なもの”の研究<br />

山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

日本人にとって中国ほどよくわかっていそうで、実はよくわかっ<br />

ていない国はありません。<br />

同じ漢字を用い、髪の毛や皮膚の色が同じで、日本文化の少なから<br />

ざる部分が中国から来たものであるため、ともすれば「わかりやす<br />

い」と思いがちですが、その反面、昨今の報道による中国や実際に<br />

その人々と接してみますと違和感だらけであることを禁じえません。<br />

そこで本講義ではその「違和感」はどこから来るのかを歴史を通し<br />

て研究してみようと思うのです。<br />

講義の半分は現代中国の“中国的なもの”を紹介し、その解明に割<br />

きます。残り半分は19世紀に上海で発行された絵入り新聞を素材に<br />

して、当時の中国人が外国に対してどんな考えを持っていたかを解<br />

き明かすことに説きます。<br />

中国に違和感を抱いている人たちの受講を特に歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。絵入り新聞についてはコピーを配布します。<br />

人文科学特論Ⅱ(東洋史) 2 単位(秋学期)<br />

中東イスラーム世界史入門<br />

長谷部 史彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は、中東とイスラーム世界を理解するうえで必要な<br />

基礎的な歴史知識の習得にあります。断片的で不正確な情報が氾濫<br />

し、その一方でどうしても固定的なイメージを抱きがちな「中東」<br />

や「イスラーム」ですが、その歴史や社会のもつ多様な面に目を向<br />

け、柔軟な思考の構えをもつようになってもらえれば、と思います。<br />

「アラブの春」など現代の動向についても、講義担当者の現地経験を<br />

もとに言及するつもりです。<br />

授業はパワーポイントを用いた講義を中心に進めます。参加する<br />

諸君にほとんど予備知識がないと想定しながら、中東地域の政治・<br />

法・文化・社会において圧倒的な重要性を持つイスラームという一<br />

神教は如何なる宗教なのかといったあたりから語り始め、各回重要<br />

テーマを取り上げてわかりやすく説明します。参加者に講義を聴い<br />

て考えたこと、疑問に思ったことなどを短いレポートとして授業時<br />

122<br />

間内に記してもらい、次の回に応答するなどして、可能な範囲で対<br />

話的に進めて行きたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定せず、講義資料のプリントを適宜配布します。<br />

人文科学特論(西洋史) 4 単位(通年)<br />

マルク・ブロックの歴史学と西洋中世世界<br />

吉武 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀フランスのもっとも重要な歴史家の1人であるマルク・ブロッ<br />

クの著作や彼について書かれた著作を読み、歴史学とはなにか、西<br />

洋中世世界とはなにかといった問題を考えてみます。<br />

受講者が各章を担当し、毎回発表する形をとります。<br />

テキスト(教科書):<br />

E.H.カー『歴史とは何か』(岩波新書)<br />

ピーター・バーク『フランス歴史学革命』(岩波書店)<br />

二宮宏之『マルク・ブロックを読む』(岩波書店)<br />

マルク・ブロック『封建社会』(みすず書房、もしくは岩波書店)<br />

マルク・ブロック『王の奇跡』(刀水書房)<br />

人文科学特論(西洋史) 4 単位(通年)<br />

歴史の「テキスト」を読む<br />

神崎 忠昭<br />

授業科目の内容:<br />

「歴史」といえば、受験勉強を経験してきた皆さんにとっては、<br />

「暗記」、あるいは「高校教科書」という印象が強いかもしれません。<br />

しかし、歴史学とは必ずしも暗記ではなく、不動の答えが事前に決<br />

まっているわけでもありません。資料を探し、読み、文脈を把握し、<br />

評価し、自らの結論を下すという過程の上に成立するものです。こ<br />

の特論の目的は、歴史学を学ぶとはどのようなことか、「読む」とは<br />

どのようなことであるかについて考え、広い意味での「歴史」を考<br />

えるきっかけを与えてくれるような西欧中世のテキストの英訳の抜<br />

粋を読むことです。<br />

テキスト(教科書):<br />

こちらでコピーを用意します。<br />

人文科学特論Ⅰ(民族学考古学) 2 単位(春学期)<br />

民族学・考古学の世界<br />

安藤 広道<br />

佐藤 孝雄<br />

授業科目の内容:<br />

フィールドワークや物質資料の観察・分析に根ざす歴史研究に理<br />

解を深めてもらうべく、民族学考古学専攻の専任教員が、自身の研<br />

究の一端を紹介する。本年度は、まず身近な日吉・矢上キャンパス<br />

の考古学的調査・研究の成果を通じて民族学・考古学の世界に触れ<br />

てもらい、考古学の多様性と奥深さを紹介するために、動物骨や貝<br />

殻から人と自然の関係史を読み解く「動物考古学」の世界を講ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

人文科学特論Ⅱ(民族学考古学) 2 単位(秋学期)<br />

民族学考古学の世界2<br />

杉本 智俊<br />

山口 徹<br />

授業科目の内容:<br />

この科目は、考古学及び民族学がどのような関心を持ち、成果を<br />

上げてきたのかを簡潔に紹介することを目的としていいます。文学<br />

部史学科民族学考古学専攻の教員が、前後期で2名ずつそれぞれの専<br />

門領域について基礎的な講義を行うので、最終的にはこれらの研究<br />

の全体像が大づかみで理解できるようになると期待されます。秋学<br />

期は、山口がオセアニア考古学・民族学、杉本が西アジア考古学を<br />

担当します。<br />

山口担当の講義では、オセアニア研究の最新の動向をふまえなが<br />

ら、歴史人類学・景観史・フィールドワークをキーワードに、「異文<br />

化との出会い→絡み合い→文化の創出」について議論します。具体<br />

的には、南太平洋の楽園表象、南太平洋を描いたゴーギャン、カー


ゴカルト運動、地球温暖化と環礁の景観史、フィールドワークの体<br />

験について紹介する予定です。杉本担当の講義では、考古学的資料<br />

を用いた歴史復元の実際、考古遺物の図像学的分析から古代の人々<br />

の精神性を探る研究、発掘調査から古代国家の成立過程を解明する<br />

研究など、パレスチナ考古学を中心にトピカルなテーマを取り上げ<br />

ます。授業の中で、講師の実際の調査や研究の一端も紹介いたしま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

人文科学特論Ⅰ(国文学) 2 単位(春学期)<br />

『大鏡』を読む<br />

田坂 憲二<br />

授業科目の内容:<br />

平安時代の歴史物語である『大鏡』を読む。紀伝体の説話の面白さ<br />

を味読しつつ、平安京の地理、月齢と暦、官職制度など古典文学全<br />

般の知識や、平安時代の文化や歴史について幅広く考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

新潮日本古典集成『大鏡』石川徹校注、新潮社、1989年 ISBN:<br />

978-4-10-620382-0 c0393<br />

人文科学特論Ⅱ(国文学) 2 単位(秋学期)<br />

『大鏡』を読む<br />

田坂 憲二<br />

授業科目の内容:<br />

平安時代の歴史物語である『大鏡』を読む。紀伝体の説話の面白さ<br />

を味読しつつ、平安京の地理、月齢と暦、官職制度など古典文学全<br />

般の知識や、平安時代の文化や歴史について幅広く考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

新潮日本古典集成『大鏡』石川徹校注、新潮社、1989年 ISBN:<br />

978-4-10-620382-0 c0393<br />

人文科学特論Ⅰ(国文学) 2 単位(春学期)<br />

人文科学特論Ⅱ(国文学) 2 単位(秋学期)<br />

日本語・日本文芸の諸相<br />

石川 透 (春学期・秋学期)<br />

小川 剛生 (春学期・秋学期)<br />

田坂 憲二 (春学期・秋学期)<br />

藤原 茂樹 (春学期・秋学期)<br />

松村 友視 (春学期・秋学期)<br />

屋名池 誠 (春学期・秋学期)<br />

佐藤 道生 (春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

国文学専攻の専任教員によるオムニバス形式の講義。日本の上代<br />

(古代前期)から近・現代にいたる諸ジャンルの、言語・文学・芸能<br />

等の諸テクストについて、図像・映像をあわせつつ言語表現を軸と<br />

して紹介・考察する。国語学・日本語学的、また文献学・書物学的<br />

な面からのアプローチがある一方、柳田国男・折口信夫の学統の民<br />

俗学的研究法による芸能史・古代学、平安朝物語研究、平安朝漢文<br />

を中心とする日中比較文学、中世社会と言語文化の論、メディア論・<br />

大衆文化論ともかかわる明治~現代の作家・作品研究、文学と環境・<br />

人権・平和の問題――と、その切口・間口は多様かつひろい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。担当者ごとに、写本・板本・活字本の影印・複写等の資料<br />

を配布。原資料・映像資料等も適宜提示する。<br />

人文科学特論Ⅰ(中国文学) 2 単位(春学期)<br />

中国古典入門~「諸子百家」から「三国志」まで~<br />

吉永 壮介<br />

授業科目の内容:<br />

広く奥深い中国古典の世界は、日本や韓国を含む東アジアの漢字<br />

文化圏にも大きな影響を及ぼしました。そのなかから、春秋・戦国<br />

時代後の諸子百家の思想、及び日本でも広く愛好されている「三国<br />

志」について考察します。<br />

諸子百家とは、様々なアプローチから人間や社会の在り方につい<br />

て考察した学派の総称です。政治は道徳によって導かれるべきか、<br />

123<br />

1 文学部<br />

それとも法律によるべきか。家族を最も愛するべきか、それとも分<br />

け隔てなく全ての人を愛するべきか。戦争はやむを得ないのか、そ<br />

してまたいかに戦うべきか。紀元前の諸子百家の多様性のなかに、<br />

すでに後代の諸思想を導く原型のほとんどが準備されていたといっ<br />

ても過言ではありません。その思想の概要を知ることは、中国や漢<br />

字文化圏を知るうえで、現代にまで通底する最も基本的な要件であ<br />

るといえます。<br />

正史『三国志』は、従来の政治システムや道徳観が大きく崩れ、<br />

人々があらたな価値観を何に求めるかを模索した2~3世紀の様相を<br />

伝えています。この時代の「歴史」は様々な「物語」として変容し<br />

つつ、民間芸能・詩文・戯曲・小説など、様々な時代・地域・メデ<br />

ィアにおいて幅広く受容され、現代日本の小説・映画からマンガ・<br />

ゲーム・インターネットのポップカルチャーの領域でも変遷と受容<br />

を続けています。「三国志」の何が人々を惹きつけるのかを探るのと<br />

同時に、「歴史」から様々な「物語」が形成される過程を探求しま<br />

す。<br />

すでに中国の古典に関心がある人にとってはより専門的な知識と<br />

研究方法の習得を目指す場となり、これから取り組みたいという人<br />

には基礎知識を身につける機会となることと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

人文科学特論Ⅱ(中国文学) 2 単位(秋学期)<br />

漢詩の世界入門 ~唐の漢詩とその鑑賞のしかたを学ぶ~<br />

須山 哲治<br />

授業科目の内容:<br />

皆さんは、高校で漢文を習い、その中で漢詩についても学習した<br />

ことかと思います。この講座は、漢詩に少しでも興味がある、ある<br />

いは、漢詩についてもう少し深く学びたい学生を対象とします。<br />

漢詩は、世界で最も美しい文芸の一つと言われ、日本の短歌や俳<br />

句、あるいは欧米のソネットやバラッドなどと並んで、それぞれの<br />

言語や感性の特色を美しく反映した抒情の結晶です。また、いうま<br />

でもなく漢詩は、中国において3000年近くという長い歴史を持つ、<br />

中国古典文学の中でももっとも中心的な位置を占め続けてきた文学<br />

ジャンルです。中国だけでなく、日本や韓国、ヴェトナムなど周辺<br />

の漢字文化圏の国々においても、大変好まれてきた文学であり、現<br />

在でも多くの愛好者が存在しています。<br />

このように長い歴史を持っている漢詩ですが、その中でも唐の時<br />

代は、「漢文唐詩宋詞元曲」ということばに象徴されるように、特に<br />

優れた漢詩が作られた時代とされています。<br />

この授業では、主に唐の時代の漢詩(唐詩と言います)を対象に<br />

学びます。漢詩の形式について確認したうえで、高校や受験レベル<br />

の漢詩の読解からさらに一歩進めた漢詩の読み方や漢詩のおもしろ<br />

さ、奥深さを理解し味わうことができるようになることを目的にし<br />

ます。<br />

授業は基本的に講義形式で行いますが、後半は皆さんに発表をし<br />

てもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

森野繁夫『唐代の詩』(白帝社 1992年初版)を使用する予定です。<br />

※詳細は、初回の授業でお話しします。<br />

また、漢和辞典を必ず授業に持参してください(電子辞書でも構い<br />

ませんが、必ず用例が載っているものを使用すること)。<br />

特に指定しませんが、戸川芳郎監修『全訳 漢辞海』(三省堂 2011<br />

年)をお薦めします。


1 文学部<br />

人文科学特論Ⅰ(英米文学) 2 単位(春学期)<br />

英語英米文学入門<br />

井出 新<br />

大串 尚代<br />

小倉 美知子<br />

坂本 光<br />

髙橋 勇<br />

巽 孝之<br />

松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

みなさんはイギリスやアメリカの文学・文化にどのようなイメー<br />

ジをお持ちでしょうか。映像化されたものだけでも、イギリス文学<br />

なら『プライドと偏見』『オリバー・ツイスト』『黒衣の女』、アメリ<br />

カ文学なら『風と共に去りぬ』『華麗なるギャツビー』『スカーレッ<br />

ト・レター』など、さまざまな作品が思い浮かぶことでしょう。文<br />

学や映画のほか、音楽や芸術などの文化的側面でも、イギリスやア<br />

メリカは常に視野に入ってくる国ですし、また「英語」という言葉<br />

は、わたしたちがもっとも親しんできた外国語の一つでもあります。<br />

この講座では、英語学・英米文学に関連した様々な話題について、<br />

オムニバス形式で授業をすすめます。今年度も昨年度に引き続き「英<br />

語英米文学入門」と銘うって、英語・言語学やイギリス文学、アメ<br />

リカ文学に興味はあるがまだよく知らないという初学者に向けて、<br />

その基本とさわりの両方をお話ししていく予定です。三田で開講さ<br />

れている英米文学専攻の科目、とくに「英語史」「英文学史」「米文<br />

学史」「現代英語学」といった基本科目への導入といった位置づけと<br />

なるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します。<br />

人文科学特論Ⅱ(英米文学) 2 単位(秋学期)<br />

英語英米文学入門<br />

井出 新<br />

大串 尚代<br />

小倉 美知子<br />

坂本 光<br />

髙橋 勇<br />

巽 孝之<br />

松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の「人文科学特論I(英米文学)」と同趣旨の授業です。春<br />

学期の授業を取得していなくても履修することができます。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します。<br />

人文科学特論Ⅰ(独文学) 2 単位(春学期)<br />

ドイツ文学の名作を読む(1)<br />

川島 建太郎<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ文学の第一の黄金期である1800年前後の文学作品を読みま<br />

す。邦訳があり、比較的短く読みやすい作品を選りすぐり、ドイツ<br />

文学入門の授業となるよう心がけます。同時に、文学を通してドイ<br />

ツ文化史を広く学んでゆきます。<br />

取りあげる作品はエポックメイキングな恋愛小説ゲーテ『若きヴ<br />

ェルターの悩み』、人形への恋と狂気を描いたホフマン『砂男』、カ<br />

タストロフに翻弄される群衆を描いたクライスト『チリの地震』、デ<br />

ィズニー映画などでおなじみの『グリム童話』などです。これらの<br />

名作を味わうこともさることながら、文学を入り口にして、この時<br />

代の文化のありようを考えてゆきます。この時代の思想、音楽や絵<br />

画、メディア史、社会史、政治状況等を知るうえで、文学作品はよ<br />

い導入になることが分かるでしょう。<br />

講義ではなく、ゼミナール形式の授業とします。授業担当者は、<br />

作品解釈のための技術や視点、情報を提供してゆきますが、履修者<br />

との対話のなかで作品理解を深めてゆきたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

ゲーテ『若きウェルテルの悩み』,竹山道雄訳,岩波文庫,1978年<br />

その他の作品はプリントで配布します。<br />

124<br />

人文科学特論Ⅱ(独文学) 2 単位(秋学期)<br />

ドイツ文学の名作を読む(2)<br />

川島 建太郎<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ文学の第二の黄金期である1900年前後の文学作品を読みま<br />

す。邦訳があり、比較的短く読みやすい作品を選りすぐり、ドイツ<br />

文学入門の授業となるよう心がけます。同時に、文学を通してドイ<br />

ツ文化史を広く学んでゆきます。<br />

取りあげる作品は世紀末ヴィーンの言語危機を表現したホーフマ<br />

ンスタールの『手紙』、ヴァーグナーのオペラを下敷きにしたトーマ<br />

ス・マンの『トリスタン』、20世紀ドイツ文学を代表する存在とも言<br />

えるカフカの「掟の前」や『変身』などです。ドイツのアヴァンギ<br />

ャルド芸術を知るために、表現主義の映画『カリガリ博士』も取り<br />

あげます。これらの名作を味わうこともさることながら、文学を入<br />

り口にして、この時代の文化のありようを考えてゆきます。この時<br />

代の思想、音楽や絵画、メディア史、社会史、政治状況等を知るう<br />

えで、文学作品はよい導入になることが分かるでしょう。<br />

講義ではなく、ゼミナール形式の授業とします。授業担当者は、<br />

作品解釈のための技術や視点、情報を提供してゆきますが、履修者<br />

との対話のなかで作品理解を深めてゆきたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

カフカ『変身』,高橋義孝訳,新潮文庫,1952年<br />

その他の作品はコピーを配布します。<br />

人文科学特論Ⅰ(仏文学) 2 単位(春学期)<br />

フランスの文学、思想、文化<br />

市川 崇<br />

小倉 孝誠<br />

片木 智年<br />

築山 和也<br />

西野 絢子<br />

岑村 傑<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、フランス文化(文学、思想)、社会のさまざまな特徴<br />

を、これまであまりフランスに関心のなかった人たちにもわかり易<br />

く解説していきます。まず現代フランス社会を概観し、20世紀文学、<br />

思想について紹介することから始めます。次いで、文学部仏文学専<br />

攻の5名の教員がそ の専門とする時代、分野についてわかり易く話<br />

していきます。参考書に挙げる『フランス文学をひらく』に詳述さ<br />

れる、文学のテーマとその変 奏、ジャンルの多様性、文学の構成要<br />

素、文化と制度などに沿って、フランスの文学や文化について様々<br />

な観点からアプローチを試みることになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します<br />

人文科学特論Ⅱ(仏文学) 2 単位(秋学期)<br />

フランスの文学、思想、文化<br />

芦野 文武<br />

市川 崇<br />

井上 櫻子<br />

築山 和也<br />

ブランクール, ヴァンサン<br />

宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

文学部仏文学専攻の教員がオムニバス形式で授業を行います。文<br />

学はもちろんのこと、思想、言語学、美術、舞台芸術、教育制度な<br />

ど様々な角度からフランスおよびフランス語圏の文化について解説<br />

していきます。専門的な内容を一年生向けに噛み砕いて分かりやす<br />

くお話しするつもりです。予備知識は必要ありません。フランスや<br />

フランス文化に多少でも興味のある人たちが、これまで知らなかっ<br />

た物事に関心を抱く機会となることを期待します。


社会科学特論Ⅰ(図書館・情報学) 2 単位(春学期)<br />

図書館・情報学とは<br />

上田 修一<br />

授業科目の内容:<br />

図書館・情報学が扱う領域である情報,メディア,読書,図書館<br />

をとりあげます。特に図書館・情報学のトピックをあげ,それぞれ<br />

について,理解の助けになるような基本的なことがらを説明します。<br />

最近のトピックと歴史上のエピソードが中心となります。また,大<br />

学での勉強に役立つようなスキルも教示します<br />

テキスト(教科書):<br />

『図書館情報学』上田修一,倉田敬子編著 勁草書房 2013年<br />

社会科学特論Ⅱ(図書館・情報学) 2 単位(秋学期)<br />

情報検索の仕組み<br />

上田 修一<br />

授業科目の内容:<br />

図書館・情報学の一分野である情報検索を中心とする科目です。<br />

情報検索では,データを集めてそれらを検索できるように加工して<br />

(組織化),検索システムを使って検索します。この授業では検索す<br />

るためのスキルを身につけるだけでなく,その仕組みと減容につい<br />

ての理解が深まるような内容とします。まず,ウェブの検索,本の<br />

検索,雑誌記事検索の基礎的な手法について説明します。さらに,<br />

新聞記事検索システムを例に全文検索などの方法を解説します。<br />

こうして,情報検索の全体像について理解が得られた後,適合判<br />

定や検索評価の方法など,情報検索の基礎知識,さらには,索引に<br />

ついてもふれます。<br />

後半には,今度は情報へのアクセスという観点から情報検索を情<br />

報メディアと組み合わせて扱います。また,今や大企業になってい<br />

る検索サービス企業の現状や問題点も扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『図書館情報学』上田修一,倉田敬子編著 勁草書房 2013年<br />

社会科学特論Ⅰ(社会学) 2 単位(春学期)<br />

宗教人類学入門<br />

樫尾 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、演習形式で行います。<br />

宗教人類学を通して、文化人類学の基礎を学ぶことが目的ですが、<br />

それと同時に、文献を読み、問題を発見し、調べ、まとめ、そして<br />

発表し、最後に論文を書く、というアカデミックの基本的作法を学<br />

びます。<br />

受講者の数にもよりますが、数名でグループを作って、ひとつの<br />

テーマで発表し、各自個別に論文を書きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の中で毎回使うものではないが、宗教人類学の研究を始めるに<br />

あたって、必ず読んでほしいのは、<br />

『宗教人類学入門』 関一敏他編 弘文堂<br />

『文化人類学20の理論』 綾部恒雄編 弘文堂<br />

『文化人類学キーワード』 山下晋司他編 有斐閣<br />

社会科学特論Ⅱ(社会学) 2 単位(秋学期)<br />

ゲーミング・シミュレーションで社会を学ぶ<br />

杉浦 淳吉<br />

授業科目の内容:<br />

健康・環境・災害などリスクにかかわる社会問題に着目し,その背<br />

後にある問題構造をゲーミング・シミュレーションにより理解して<br />

いく。とりわけ競争と協同,説得,合意形成に焦点をあてて,関連<br />

するゲームを実際に行いながら,考察していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

125<br />

社会科学特論Ⅰ(教育学) 2 単位(春学期)<br />

教育とは何か―教育学の著作を読む―<br />

山梨 あや<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、わたしたちが日常的な営みとして認識し、経験して<br />

きた教育について、教育学の視点から検討してみたいと思います。<br />

具体的には、履修者の関心を踏まえながら教育問題に関する様々な<br />

著作を取りあげ、担当者による発表をもとに検討し、ディスカッシ<br />

ョンを行います。履修者の希望により扱うトピックは変更される可<br />

能性がありますが、就学、家庭教育、学校教育における集団性の問<br />

題、学校教育と消費社会の問題、「学力」問題、学校教育と規範の問<br />

題について検討する予定です。今年度は学術的な「教育学」の著作<br />

ばかりでなく、教育問題に言及している文学作品なども検討の対象<br />

とする予定です。講義の進め方など詳細は初回講義時に説明するの<br />

で、履修希望者は必ず出席のこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義中に検討する文献が参考書となります。一例として以下のもの<br />

が考えられます。<br />

久米正雄『受験生の手記』『父の死』、石川啄木『雲は天才である』、<br />

鳩山春子『我が子の教育』、<br />

原武史『滝山コミューン』<br />

社会科学特論Ⅱ(教育学) 2 単位(秋学期)<br />

藤澤 啓子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、発達心理学や教育心理学に関連する文献を読みます。<br />

履修者による発表とディスカッションを通して理解を深めます。<br />

社会科学特論Ⅰ(人間科学) 2 単位(春学期)<br />

家族と社会<br />

鹿又 伸夫<br />

授業科目の内容:<br />

現在の日本社会がかかえる社会的問題をとりあげ、受講者をグル<br />

ープに分けてゼミ形式で検討する。前半では、とくに家族にかかわ<br />

る問題を取りあげる。後半は各グループが自主的にテーマを設定し<br />

て研究報告をおこなう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『いま、この日本の家族 絆のゆくえ』岩上真珠・鈴木岩弓・森謙<br />

二・渡辺秀樹著 弘文堂 2010年 ISBN:978-4-335-55134-5<br />

社会科学特論Ⅱ(人間科学) 2 単位(秋学期)<br />

現代日本の社会学<br />

1 文学部<br />

織田 輝哉<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、社会学の基本的な考え方を学ぶことを大きな目標<br />

としますが、その際に、現代日本社会の様々な領域で起きつつある、<br />

あるいはすでに起きた変容を取り上げることで、社会学がいかなる<br />

形で現実社会を分析するツールとして役に立つのかということを確<br />

認しつつ進めていきたいと思います。<br />

具体的な進め方は、毎回、教科書として指定した『ソシオロジカ<br />

ル・スタディーズ-現代日本社会を分析する』の1つの章について、<br />

担当の報告者が内容を説明し、別の担当者によって呈示されたディ<br />

スカッションテーマについて、全員で議論をする、という形を取り<br />

ます。<br />

参加型の授業なので、自分の意見を積極的に発言することが求め<br />

られます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ソシオロジカル・スタディーズ-現代日本社会を分析する』 張江<br />

洋直・大谷栄一編 世界思想社 2007年 ISBN:978-4-7907-1301-2


1 文学部<br />

自然科学特論Ⅰ(心理学) 2 単位(春学期)<br />

「脳と心」の謎に挑む<br />

梅田 聡<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、「脳と心」をテーマとして、心理現象と脳の活動の<br />

関連性について、近年明らかにされている知見を中心に深く考えて<br />

いきたいと思います。<br />

まずは,心理学における見方や考え方を知るために、記憶、学習、<br />

注意といった側面について、これまでに得られた興味深い事実を紹<br />

介します。次いで、脳のある部分の損傷によって、それぞれの側面<br />

にどのような障害が示されるのかを調べる研究や、MRIなどの脳機<br />

能画像法によって、ある課題を行っている時に、脳のどこがどのよ<br />

うに動くのかを調べる研究について取り上げます。そして、心理現<br />

象がどのような脳内メカニズムによって実現されているのかを考え<br />

ます。<br />

それぞれの研究の方法論が一通りわかったところで、より複雑な<br />

側面である、感情、人格、社会性、推論などの問題に取り組んでみ<br />

たいと思います。統合失調症や認知症などの精神神経疾患や、自閉<br />

症などの発達障害を対象とした「脳と心」の問題も取り上げる予定<br />

です。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。<br />

自然科学特論Ⅱ(心理学) 2 単位(秋学期)<br />

“こころ”の生物学的基盤を探る<br />

伊澤 栄一<br />

授業科目の内容:<br />

実験心理学は“こころ”を行動として観測します。そこから垣間見<br />

える“こころ”は、私たちヒトに限られたものでしょうか。ヒト以外<br />

の動物にはどのような“こころ”が備わっているのでしょうか。<br />

この授業では“こころ”を生物学的な視点から捉えます。具体的に<br />

は、ヒトを含む動物の“こころ=行動”について、脳・生態・進化と<br />

いう異なる切り口から様々な知見を紹介し、それら相互の結びつき<br />

について深く議論してもらいます。講義内容と議論を踏まえ、仮説<br />

と実験を立案し発表してもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。<br />

126


線形代数 2 単位(春学期)<br />

池田 薫<br />

金子 元<br />

戸瀬 信之<br />

西岡 久美子<br />

服部 哲弥<br />

廣田 祐士<br />

間庭 正明<br />

森藤 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

ベクトルや行列の演算、行列式、その応用として連立1次方程式の<br />

解法について学ぶ。これらの知識は多変数関数の解析においても使<br />

われるので確実に理解しておく必要がある。講義の中で演習も行い<br />

理解を確認しながら進む。<br />

2年次に経済数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを履修しようとしているタイプBの学<br />

生は必ず履修しておくこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。<br />

微分積分 2 単位(秋学期)<br />

相原 義弘<br />

大槻 玲<br />

桂田 昌紀<br />

鈴木 正明<br />

戸瀬 信之<br />

夏井 利恵<br />

宮崎 直哉<br />

森藤 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

2変数関数の偏微分、1、2変数関数の積分について学ぶ。偏微分<br />

は経済学を理解するために必須であり、また積分は統計学で必要と<br />

なる。講義の中で演習も行い理解を確認しながら進む。<br />

再履修する学生で1変数の微分法をしっかり修得していない場合に<br />

は春学期の微分積分入門も履修してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。<br />

日本経済概論 2 単位(春学期)<br />

日本経済概論 2 単位(秋学期)<br />

経済学的思考への入門<br />

13学則用(10学則・05学則の学生は履修できません。)<br />

池尾 和人<br />

小林 慶一郎<br />

授業科目の内容:<br />

「学問によって自分の頭で考えることのできる人を育てる」のが<br />

慶應義塾の教育方針である。考える力を養うための決定的な方法が<br />

あるわけではないけれども、何か1つの学問(discipline)を系統的<br />

に学び、その修得に努力することが比較的に有効であることが知ら<br />

れている。この意味で、考える力を養うために、自分の頭でものが<br />

考えられる人材になるために、これから経済学を学んでいくことに<br />

なる(1つの学問としては、本来は哲学でも法学でもいいが、経済学<br />

部に入学したから経済学になる)。<br />

こうした意図から学ぶ経済学は、(もちろん覚えなければならない<br />

ことはたくさんあるが)暗記科目ではない。とりわけ本講義では、<br />

127<br />

単なる知識の提供を目的とはせず 、経済学に通底する論理(logic)<br />

の理解を促すことに力点を置く(単なる知識であれば、自分で本を<br />

読むなり、ネットで調べるなりして修得可能であるので、大いにそ<br />

うした努力はしてもらいたい)。 そして、より本格的な経済学学習<br />

への道案内としたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくになし。授業に際して、毎回、その日の授業内容の要旨を記し<br />

たプリントを配布する。<br />

歴史的経済分析の視点 2 単位(春学期)<br />

歴史的経済分析の視点 2 単位(秋学期)<br />

13学則(10学則・05学則の学生は履修できません。)<br />

飯田 恭<br />

神田 さやこ<br />

授業科目の内容:<br />

経済現象を把握するには、おおきく分けて二つの方法がある。第<br />

一は、例えば「平均的な人間は費用を最小限にし効用を最大限する<br />

ように行動する」といったような、経済に関する基礎的な事象をさ<br />

まざまに仮定し、それらを前提として、より複雑な経済現象を理論<br />

的に考えてゆく演繹的な方法である。それに対して第二の方法は、<br />

まず広く実態を観察し、そこに見られるさまざまな現象を分析する<br />

ことにより経済のメカニズムを考えて行くというもので、こちらは<br />

帰納的方法と言ってもよい。後者のように、実態から出発する方法<br />

の一つとして、過去の事実を収集し分析する歴史学的方法がある。<br />

経済を歴史的に分析する試みは、これまでの社会科学の発展の中<br />

で様々な視点から重ねられてきた。本講義では、新旧の研究が、各<br />

々の「視点」に立ちつつ、どのように経済の歴史を分析・把握して<br />

きたのかを、実例を通して紹介するものである。ここでは単に歴史<br />

の流れを追うというのではなく、研究者がいかなる問題意識(視点)<br />

をもって、いかなる史料を使い、いかなる方法で経済の歴史を書い<br />

てきたのかを学習することとなる。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

統計学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

データの記述・統計的推測・仮説検定<br />

*10学則・05学則の学生は履修できません。<br />

赤林 由雄<br />

秋山 裕<br />

河井 啓希<br />

授業科目の内容:<br />

(1)統計的記述(実際のデータをどのように捉えるか)<br />

(2)統計的推測(標本から母集団の特徴をどのように推定するか)<br />

(3)統計的検定(理論的主張をどのように検定するか)<br />

を学ぶことにより統計的分析の基礎を身につける。<br />

講義のみならず、演習も重視し、コンピュータを用いての統計処<br />

理の解説も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回の授業において担当教員から指示がある。<br />

統計学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

回帰分析・社会科学分野における応用・統計学の数理的基礎<br />

赤林 由雄<br />

秋山 裕<br />

河井 啓希<br />

*10学則・05学則の学生は履修できません。<br />

2 経済学部<br />

授業科目の内容:<br />

(1)回帰分析(複数の変数の間の因果関係についての分析)を学ぶ<br />

ことにより、経済理論の実証の基礎を身につける。<br />

(2)応用分析(様々な経済・社会現象を統計的に分析)を学ぶこと<br />

により、統計学を現実社会で幅広く応用する力を身につける。


2 経済学部<br />

(3)統計学の数理的基礎を学ぶことにより、より高度な統計 的分析<br />

に備える。<br />

講義のみならず、演習も重視し、コンピュータを用いての統計処<br />

理の解説も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回の授業において担当教員から指示がある。<br />

統計学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

データの記述・統計的推測・仮説検定<br />

田中 辰雄<br />

長倉 大輔<br />

松浦 寿幸<br />

宮川 幸三<br />

*13学則の学生は履修できません。<br />

授業科目の内容:<br />

(1)統計的記述(実際のデータをどのように捉えるか)<br />

(2)統計的推測(標本から母集団の特徴をどのように推定するか)<br />

(3)統計的検定(理論的主張をどのように検定するか)<br />

を学ぶことにより統計的分析の基礎を身につける。<br />

講義のみならず、演習も重視し、コンピュータを用いての統計処<br />

理の解説も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回の授業において担当教員から指示がある。<br />

統計学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

回帰分析・社会科学分野における応用・統計学の数理的基礎<br />

田中 辰雄<br />

長倉 大輔<br />

松浦 寿幸<br />

宮川 幸三<br />

*13学則の学生は履修できません。<br />

授業科目の内容:<br />

(1)回帰分析(複数の変数の間の因果関係についての分析)を学ぶ<br />

ことにより、経済理論の実証の基礎を身につける。<br />

(2)応用分析(様々な経済・社会現象を統計的に分析)を学ぶこと<br />

により、統計学を現実社会で幅広く応用する力を身につける。<br />

(3)統計学の数理的基礎を学ぶことにより、より高度な統計 的分析<br />

に備える。<br />

講義のみならず、演習も重視し、コンピュータを用いての統計処<br />

理の解説も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回の授業において担当教員から指示がある。<br />

微分積分入門 2 単位(春学期)<br />

相原 義弘<br />

大槻 玲<br />

桂田 昌紀<br />

鈴木 正明<br />

戸瀬 信之<br />

夏井 利恵<br />

宮崎 直哉<br />

森藤 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の「微分積分入門」ではイプシロン-デルタ論法に基づく極限<br />

概念を導入する。そこからロルの定理やテイラーの定理などを説明<br />

し、さらに、その応用にまで話が及ぶ。演習も織り交ぜながら講義<br />

をする予定であるが、講義時間以外にも各学生が自主的な演習を行<br />

うことが望ましい。<br />

秋学期の「微分積分」では春学期の「微分積分入門」の知識を前提<br />

として講義を行う。従って、春学期に基礎教育選択科目の「微分積<br />

分入門」を未履修のものは秋学期必修科目の「微分積分」の合格が<br />

きわめて難しくなる(実質的に不可能となる)ので、必ず春学期に<br />

「微分積分入門」を履修すること(クラス指定有)。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。<br />

128<br />

線形代数続論 2 単位(秋学期)<br />

池田 薫<br />

金子 元<br />

戸瀬 信之<br />

西岡 久美子<br />

服部 哲弥<br />

廣田 祐士<br />

間庭 正明<br />

森藤 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

線形代数に引き続きベクトルや行列について学ぶ。2年次の経済数<br />

学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲはこの講義の内容を前提とする。講義の中で演習も行<br />

い理解を確認しながら進む。2年次に経済数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを履修し<br />

ようとしている学生は必ず履修しておくこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。<br />

数学概論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

池田 薫<br />

桂田 昌紀<br />

光 道隆<br />

授業科目の内容:<br />

経済の成長や市場メカニズムなどの、経済の基本的な事項を記述<br />

するのに、数学が用いられている。そのため、経済学を理解するの<br />

に、数学、特に微分積分の考え方が必要になってくる。数学概論Ⅰ<br />

では高校ではあまり数学を勉強してこなかった学生諸君を対象とし<br />

て、マクロ、ミクロ経済学を学ぶ上で必要となる数学を準備する。<br />

講義では、特に数式運用能力の向上を主眼にしつつ、概ね高校数学<br />

の復習を行い、続いて秋学期に開講される数学概論Ⅱの主要テーマ<br />

である1変数微分積分を学ぶための基礎の習得を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。<br />

数学概論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

池田 薫<br />

桂田 昌紀<br />

光 道隆<br />

授業科目の内容:<br />

数学概論Ⅰで準備した数学の基礎知識を土台として、数学概論Ⅱで<br />

は、マクロ・ミクロ経済学を学ぶ上で重要度の高い、1変数の微分<br />

積分の初歩を学ぶ。講義では、演習に十分な時間を取りつつ、初等<br />

的な微分積分に現れる種々の問題の解決能力の向上を目指したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。<br />

世界経済の現状と問題 2 単位(春学期)<br />

国際経済入門<br />

10学則・05学則用(13学則の学生は履修できません。)<br />

馬田 啓一<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、新聞などでよく目にする世界経済のさまざまな問題を<br />

取り上げ、その現状と課題について考えるための入門講座です。世<br />

界経済の動きがいかにエキサイティングであるか、その面白さがわ<br />

かるように平易に解説します。<br />

前半は欧米および東アジアの経済事情について、後半は日本の通<br />

商政策や世界経済の新秩序に向けた動きについて、グローバルな視<br />

点から考察を行います。<br />

講義を通じて、いま世界経済で何が問題となっているのか、学生<br />

諸君の関心と理解を大いに高めるため、欧州債務危機、TPP、東<br />

アジア経済連携、WTO、米中貿易紛争、海外直接投資、産業空洞<br />

化、新興国経済、地球温暖化対策、G20体制など、国際経済にお<br />

ける目下焦眉の論点をできるだけ講義のテーマに取り上げる予定で<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『国際経済の論点』馬田啓一・木村福成編著 文眞堂 2012年 ISBN:<br />

978-4-8309-4771-1


なお、毎回、簡単なレジュメ(A4版)を一枚配布する予定です。<br />

日本経済の現状と問題 2 単位(春学期)<br />

日本経済の現状と問題 2 単位(秋学期)<br />

10学則・05学則用(13学則の学生は履修できません。)<br />

寺井 公子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、経済を構成する家計、企業、政府の様々な経済活動<br />

によって、マクロ経済全体がどのような動きをするのか、目下の日<br />

本経済の課題は何か、を学ぶことを目的とします。<br />

はじめに、GDP、物価指数などの基本的な経済指標、総需要と総<br />

供給、財・サービス市場や貨幣市場の均衡と市場間の関連性など、<br />

マクロ経済学の基礎を講義しながら、日本経済の現状に触れます。<br />

そのうえで、財政政策や金融政策のような経済政策が、経済全体に<br />

どのような影響を与えるかについて、日本経済の重要な課題である<br />

財政赤字拡大・国債発行残高累増問題に重点をおきながら、解説し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『マクロ経済学・入門』福田慎一・照山博司著 有斐閣 1996 (2011<br />

年発行の第4版を使用します) ISBN:978-4-641-12439-4<br />

情報処理Ⅰ (Windows入門) 2 単位(春学期)<br />

赤林 由雄<br />

10学則・05学則用(13学則の学生は履修できません。)<br />

授業科目の内容:<br />

諸君が大学において研究を進めていくにあたっては、さまざまな<br />

形の情報を処理していかなければならない。たとえばさまざまな統<br />

計からデータを引っ張ってきたり、さまざまな情報を収集・検索し<br />

たり、計算をしたり、グラフを描いたり、文献の整理をしたり、大<br />

量の文章を書いたり、編集したりする必要がでてくるだろう。しか<br />

し扱うべき情報が膨大な場合、できるだけ効率よくおこなっていか<br />

なければ、時間はいくらあってもたりなくなる。手と電卓と鉛筆と<br />

定規と紙のカードだけで対処しようとしたら日が暮れてしまう。コ<br />

ンピュータはそのような情報処理をおこなうための強力なツールの<br />

一つである。<br />

経済学部における経済学・統計学・数学・専門科目などの講義に<br />

おいてもこれらのツールを活用することが求められることは言うま<br />

でもない。<br />

また研究の過程において、ネットワークを通じたさまざまな形で<br />

の情報の受発信をしなければならない局面が発生する。ここで諸君<br />

はネットワークを介して(極端に言えば)全世界と対峙することに<br />

なるわけだが、さまざまな危険から我が身を守らなければならなく<br />

なることは覚悟しなければならない。と同時に自らが無意識のうち<br />

に加害者とならないように常に心がける必要もあるのである。<br />

経済学部の情報処理科目は、今後、諸君が経済学部で研究や情報<br />

の受発信をするために必要となるようなさまざまな情報処理の知識<br />

を修得することを目的として設置されている。<br />

その情報処理科目において、この「情報処理I」は、高校で「情<br />

報」科目を履修した程度の知識がある者を対象として、コンピュー<br />

タを使った情報処理の第一歩、すなわちWindows搭載のパーソナル・<br />

コンピュータ上での文書処理(作成・編集・加工など)・データ処理<br />

(計算・グラフの作成など)・情報の受発信(Eメール・WWWなど)<br />

の方法を講義し、演習を行う予定である。また、それと同時に、ネ<br />

ットワーク社会の中で自らを守り、加害者にならないための基礎知<br />

識も身につけてもらうことになる。<br />

と、ここまでは、この<strong>講義要綱</strong>は他の情報処理I(Windows入門)<br />

とほとんど変わらない。この講義が他の「情報処理I(Windows入<br />

門)」と違うのは、教え方(に対する考え方)である。<br />

私の授業の目標、それは、「短期間でバリバリ使えるようになる」<br />

ことである。もちろん他の授業でも「使える」ようになることを目<br />

指すことは言うまでもない。しかし本当に使えるようになるのは実<br />

はそう容易なことではない。この講義が行われるのはあくまで大学<br />

である。街のいわゆる「パソコンスクール」のようにインストラク<br />

ターがマンツーマンでついて手取り足取り教えたりはしない。半期<br />

のたった15回しかない講義で諸君はさまざまなことを修得しなけれ<br />

ばならないのである。もちろんソフトのすべての機能について講義<br />

の時間内に触れるわけにはいかないのだ。<br />

129<br />

そのような制約の下で「使える」ようになるために、この授業で<br />

はどうするのか。もちろん授業中には概略を説明するだけである。<br />

あとは各自で参考書やソフトのヘルプを読みながら自分で考え、悩<br />

み、苦しみながら大量の演習を授業時間外にこなしてもらうことに<br />

なる。また、そういうプロセスを経なければまともに使えるように<br />

はならないというのが永年にわたる経験の示すところであり、それ<br />

が私の信念でもある。くどいようだが、ここは大学であり、諸君は<br />

大学生である。教えてもらわなければわからないとか、習った範囲<br />

以外の演習はこなせない、というのではあまりにも情けない。示唆<br />

をうけたら自分で調べてやってみる。いろいろ自分なりに工夫して<br />

みる。これが使えるようになる唯一無二の道である(と私は信じて<br />

いる)。<br />

過去数年にわたって私の授業は学生からはきびしいという評価を<br />

受けてきている。それは簡単にはできない課題が毎回のように出さ<br />

れる(と学生は感じるらしい。実は3回に2回の割合なのだが)から<br />

である。しかし簡単に答えがでるようなものをやってみたところで<br />

「使える」ようにはならないし、つまらないだけである。自分の頭で<br />

考えぬき、試行錯誤を繰り返したうえでクリアできてこそおもしろ<br />

いのではないか、と私は思う。そしてそれらの課題はあとあと必ず<br />

直面するような問題に役立つものを厳選してある。諸君を虐めるた<br />

めに無駄にきびしくしているわけではない。<br />

しかしながらこのやり方になじむ学生はそう多くない。だが受講<br />

してみて本当に使えるようになったという学生も少なからずいるこ<br />

とも確かである。一応この講義の位置づけとしては、高校で「情報」<br />

科目を履修した、パーソナル・コンピュータを使用した経験のある<br />

学生が主な対象ということになっているが、私の心づもりとしては、<br />

初心者でもわかるような、しかしかなりハードな授業という位置づ<br />

けである(初心者が受講するにはかなりの覚悟が必要であるが)。も<br />

ちろん経験者にとってもよい復習となるだけでなく、新たな技巧や<br />

知識の修得の機会となるだろう。<br />

とはいうものの、やることはWordやExcelを使ったものに限られる<br />

わけであるし、初心者の少し上をターゲットとした講義であるから、<br />

WordとExcelについてある程度の知識がある学生にとっては既知のこ<br />

とばかり教えられることになる可能性がある。それがいやな学生は<br />

別の情報処理科目を履修すべきだろう。<br />

なお、この情報処理I(Windows入門)は、05学則、10学則の学生を<br />

対象として本年度は開講されるが、来年度以降は開講されないので<br />

注意されたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の講義で指示する。<br />

情報処理Ⅰ (Windows入門) 2 単位(春学期)<br />

神林 靖<br />

10学則・05学則用(13学則の学生は履修できません。)<br />

2 経済学部<br />

授業科目の内容:<br />

諸君が大学において研究を進めていくにあたっては、さまざまな<br />

形の情報を処理していかなければならない。たとえばさまざまな統<br />

計からデータを引っ張ってきたり、さまざまな情報を収集・検索し<br />

たり、計算をしたり、グラフを描いたり、文献の整理をしたり、大<br />

量の文章を書いたり、編集したりする必要がでてくるだろう。しか<br />

し扱うべき情報が膨大な場合、できるだけ効率よくおこなっていか<br />

なければ、時間はいくらあってもたりなくなる。手と電卓と鉛筆と<br />

定規と紙のカードだけで対処しようとしたら日が暮れてしまう。コ<br />

ンピュータはそのような情報処理をおこなうための強力なツールの<br />

一つである。<br />

経済学部における経済学・統計学・数学・専門科目などの講義に<br />

おいてもこれらのツールを活用することが求められることは言うま<br />

でもない。<br />

また研究の過程において、ネットワークを通じたさまざまな形で<br />

の情報の受発信をしなければならない局面が発生する。ここで諸君<br />

はネットワークを介して(極端に言えば)全世界と対峙することにな<br />

るわけだが、さまざまな危険から我が身を守らなければならなくな<br />

ることは覚悟しなければならない。と同時に自らが無意識のうちに<br />

加害者とならないように常に心がける必要もあるのである。<br />

経済学部の情報処理科目は、今後、諸君が経済学部で研究や情報<br />

の受発信をするために必要となるようなさまざまな情報処理の知識<br />

を修得することを目的として設置されている。


2 経済学部<br />

その情報処理科目において、この「情報処理I」は、Windows搭載<br />

のパーソナル・コンピュータ上での文書処理(作成・編集・加工な<br />

ど)・データ処理(計算・グラフの作成など)・情報の受発信(Eメ<br />

ール・WWWなど)の方法を講義し、演習を行う予定である。また、<br />

それと同時に、ネットワーク社会の中で自らを守り、加害者になら<br />

ないための基礎知識も身につけてもらうことになる。<br />

なお、この情報処理I(Windows入門)は、05学則、10学則の学生を<br />

対象として本年度は開講されるが、来年度以降は開講されないので<br />

注意されたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の講義で指示する。<br />

情報処理Ⅰ (UNIX入門) 2 単位(春学期)<br />

情報処理Ⅰ (UNIX入門) 2 単位(秋学期)<br />

Unix(Linux/Android)入門<br />

丸山 文綱<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、一般的なパソコン(WindowsまたはMacintosh)し<br />

か扱ったことのない学生を対象にして、大規模なコンピュータにも<br />

使われているオペレーティングシステム(OS)の1つであるUNIX<br />

(あるいはPOSIX、LINUX、またその派生OSとしてのAndroid等)を<br />

通し、主にコマンドラインからコンピュータを操作する方法を学習<br />

します。<br />

いわゆるパソコンは、いまや構成や仕組みをあまり知らなくても<br />

ひととおり「道具」として使えるようになっています。そのため多<br />

くの人は仕組みについて考えることなく、単に便利な道具として使<br />

っています。<br />

しかし中身を知らないことにより、ときにはコンピュータを便利<br />

に使っているつもりが、コンピュータに振り回されるという皮肉な<br />

状況を産むことにもなります。たとえば個人で、新しいことを始め<br />

ようと思ったり、トラブルに対処したり、トラブル防止の保守作業<br />

をしたりするためには、コンピュータの仕組みと動作原理について<br />

の基本的な知識が必要になります。<br />

WindowsでもMacintoshでも、OSやアプリケーションは、UNIX等<br />

の、コマンドラインから命令を与えて処理をする、という環境がも<br />

とになっています。最近ではいわゆるスマートフォンと呼ばれる機<br />

器のOSにもLINUXから派生したAndroidと呼ばれるOSが使われるよ<br />

うになっています。UNIXの考え方を理解することで、コンピュータ<br />

そのものの理解はもとより、たとえばコンピュータ関連業界の現状<br />

に関してもより理解しやすくなるはずです。<br />

またネットワークの理解に必要なUNIXの標準的なアプリケーショ<br />

ンの紹介もします。日吉ではUNIXを通して個人ホームページが持て<br />

るようになっていますので、その方法も学習します。必要に応じ、<br />

さらに深いところまで説明することもあるかもしれません。<br />

コンピュータの基本を、UNIXを通してひととおり体験、学習する<br />

ことで、コンピュータの理解、さらにコンピュータを使った将来の<br />

作業への助けとしてください。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。授業ではウェブページなどにより、その回に<br />

必要な情報を提供します。<br />

情報処理Ⅱ (Excel による統計データ処理) 2 単位(秋学期)<br />

赤林 由雄<br />

授業科目の内容:<br />

諸君には「統計学」が必修科目として課せられている。経済を分<br />

析するためには統計学の知識は不可欠だと考えられているからであ<br />

る。(経済現象だけではなく、さまざまな現象を計量的に分析しよう<br />

とするための作法として統計学は必須の知識である。)<br />

ところが統計学では、時間数に比して学ぶことが多く、実際のデ<br />

ータを用いた演習が不足しがちである。(もちろん担当者による差異<br />

はある。)また、演習の際には大量の計算が必要であるが、そのため<br />

に用いられているのは電卓であることが多いようである。(これには<br />

学生全員がパーソナルコンピュータを教室に持ち込める環境ではな<br />

い、という事情もある。)<br />

しかしながら、諸君が三田に来て直面するのは、実際に大量のデ<br />

ータを使った分析であり、その際には電卓での計算などはほとんど<br />

考えられず、多くの場合はコンピュータを駆使して計算せざるをえ<br />

なくなるはずである。<br />

130<br />

この授業では、統計学の知識に基づいて(…といっても現実には<br />

忘れてしまっている学生が多いので、復習をかねた話を混ぜながら)、<br />

統計学で学んだことをコンピュータで処理する方法、さらには、そ<br />

の前後で必要となるまざまな処理法(たとえば、経済データを日経<br />

NEEDSなどの各種データベースから収集する方法など)について身<br />

につけてもらうことを目的としている。この授業を通じて、統計学<br />

の知識をより確実なものにし、実際のデータ分析にも強くなっても<br />

らおう、というのが、担当者のねらいである。<br />

情報処理Ⅱ (c言語プログラミングⅠ) 2 単位(春学期)<br />

プログラミング言語と unix 計算機の利用入門<br />

北川 尚<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータはプログラムを起動して動作する機械です。<br />

そして、プログラムは、あらかじめ与えた手順に従って、終了の<br />

指示まで自動的に処理を行います。<br />

この授業では、プログラムの基本的な要素とその構成を紹介しま<br />

す。<br />

プログラムを作成して実行させることにより、それらのはたらき<br />

を理解してもらうことがこの授業の目的の一つです。<br />

プログラムは関数の集合体であり、C言語ではポインタを通して<br />

関数とデータを交換します。<br />

春学期の情報処理II(C言語プログラミングI)では、これまでC言語<br />

を学んだことのない学生を対象にして、C言語の基礎的な内容を紹<br />

介します。<br />

秋学期の情報処理III(C言語プログラミングII)では、春学期の情報<br />

処理IIの内容を前提としてさらに高度な内容を紹介します。<br />

プログラミングを通してコンピュータの処理とコンピュータにお<br />

けるデータの構造を理解すれば、コンピュータへの理解が深まり、<br />

さらには自前のアプリケーションの作成もできるようになるでしょ<br />

う。<br />

また、Windows等のアプリケーションでの高度な操作を容易に行<br />

えるようになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で毎回プリントを配布します。<br />

情報処理Ⅲ (c言語プログラミングⅡ) 2 単位(秋学期)<br />

プログラミング言語入門の続きおよびその応用<br />

北川 尚<br />

授業科目の内容:<br />

この科目は、情報処理II(C言語プログラミングI)の続編です。<br />

講義の概要と目的はそちらを参照して下さい。<br />

春学期での基礎項目の紹介の継続と、応用例の一部を紹介します。<br />

情報処理Ⅱ (c言語プログラミングⅠ) 2 単位(春学期)<br />

コンピュータ言語の初歩<br />

丸山 文綱<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータとは、あらかじめ与えた手順に従い、終了の指示ま<br />

で、自動的に処理を行う機械です。<br />

C言語を通して、このはたらきを理解してもらうことがこの授業<br />

の目的の一つです。<br />

春学期の情報処理II(C言語プログラミングI)では、主にこれま<br />

でC言語を学んだことのない学生を対象にして、C言語の基礎的な内<br />

容を紹介します。できれば秋学期の情報処理III(C言語プログラミ<br />

ングII)を続けて履修することを勧めます。<br />

プログラミングを通してコンピュータの処理を理解すれば、自前<br />

のアプリケーションの作成や開発もできるようになるでしょう。ま<br />

た、Windows等のアプリケーションでの高度な操作を容易に行える<br />

ようになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義の際に、ウェブページなどで毎回の情報を提供します。


情報処理Ⅲ (c言語プログラミングⅡ) 2 単位(秋学期)<br />

アルゴリズムとデータ<br />

丸山 文綱<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータとは、あらかじめ与えた手順に従い、終了の指示ま<br />

で、自動的に処理を行う機械です。<br />

主にC言語がそなえるポインタを使ってデータを扱い、アルゴリ<br />

ズムという考え方によってはたらきを理解し、応用できるようにな<br />

ってもらうことがこの授業の目的のひとつです。<br />

春学期の情報処理II(C言語プログラミングI)で、学んだC言語の<br />

基礎的な内容を元に、秋学期の情報処理III(C言語プログラミング<br />

II)では、さらに高度な内容を紹介します。過去にはAR(人工現実)<br />

技術や、組み込み用コンピュータについてのプログラミングを行い<br />

ました。今年はアルゴリズムを中心にやっていこうと思います。<br />

プログラミングを通してコンピュータの処理を理解すれば、自前<br />

のアプリケーションの作成や開発もできるようになるでしょう。C<br />

言語の文法の一部は他のプログラム言語に取り入れられていますか<br />

ら、それらの学習にも役立ちます。また、Windows等のアプリケー<br />

ションでの高度な操作を容易に行えるようになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じてウェブページにより情報を提供します。<br />

情報処理Ⅱ(fortran 言語による統計データ処理Ⅰ) 2 単位<br />

(春学期)<br />

赤林 由雄<br />

授業科目の内容:<br />

諸君が大学において研究を進めていくにあたって、さまざまな形<br />

の情報を処理していかなければならない。その際、強力なツールに<br />

なるのはコンピュータであり、その処理の多くはワードプロセッサ<br />

や表計算ソフト、統計処理パッケージなどのアプリケーションソフ<br />

トで対処できるものである。しかしながらそこでできるのはあくま<br />

でお仕着せの処理であり、必ずしもかゆいところに手が届くような<br />

仕様になっているとは限らない。自分が本当にやりたいことをコン<br />

ピュータにやらせるためには自分でプログラムを組む必要がある。<br />

そのためには何か一つ言語を習得しておくことが必須の条件である。<br />

また自分でプログラムを組むことにより、コンピュータがさまざ<br />

まな処理をどのようにおこなっているかの一端が理解できるように<br />

なる。これはけっして無駄なことではない。この経験はアプリケー<br />

ション・ソフトを使用している際に発生するさまざまなトラブルに遭<br />

遇したときに生きてくる。計算機での一般的な処理がわかればある<br />

程度の対処の仕方がわかってくるのである。<br />

私が担当する情報処理II・IIIでは、fortran言語を使ったプログラミ<br />

ングを扱う。<br />

このfortranはコンピュータが実用化した当初からあるプログラミ<br />

ング言語であり、主に科学技術計算に使われている。計算機科学の<br />

専門家にはいつも時代遅れというレッテルを貼られ、まもなく廃れ<br />

るであろうと言われ続けながらもしぶとく生き残ってきている言語<br />

である。それは大型コンピュータでもパーソナル・コンピュータでも<br />

それほど使い勝手がかわらず、初心者にとっては理解が容易な言語<br />

だからというのがその理由の一つである。おそらく実際の処理に使<br />

える段階に到達する速度は他の言語よりもかなり早いのではなかろ<br />

うか。<br />

諸君はこの言語によるプログラミングを通じて、コンピュータで<br />

情報を処理するためにはどのような手順をふむべきかを修得してほ<br />

しい。ここで一つの言語と処理の手順をものにできれば、他の言語<br />

での処理の修得はかなり楽なものになるだろう。<br />

また経済学部の学生がよく使う計量分析用のパッケージTSPはも<br />

ともとfortran言語で開発されたという経緯があり、fortran言語に近い<br />

コマンド体系をとっている。したがってfortranを学ぶことにより、<br />

TSPを違和感なく高いレベルで使えるようになるだろう。<br />

春学期の情報処理IIではプログラミング言語fortranの基本的な文法<br />

と基本的なアルゴリズム(処理の手順)の修得を目的とする。これ<br />

はあくまで基本である。この基本を前提として、秋学期の情報処理<br />

IIIでは諸君が経済学の研究を行っていくうえで実際に遭遇するであ<br />

ろうさまざまな事例を解決していくためのプログラミング技法の修<br />

得を目的とする。実際のデータを扱う場合、さまざまなデータの性<br />

質をふまえて処理をする必要がある。数値計算をするとき、統計処<br />

理をするとき、また大量のデータを効率的に処理しようとするとき、<br />

131<br />

2 経済学部<br />

その場面に応じて必要となる技法がある。それらを具体例に即して<br />

覚えていき、この講義が終わったときには使えるプログラムを組め<br />

るようになることがこの講義の目標なのである。<br />

テキスト(教科書):<br />

『FORTRAN77入門』浦昭二編 培風館<br />

情報処理Ⅲ(fortran 言語による統計データ処理Ⅱ) 2 単位<br />

(秋学期)<br />

赤林 由雄<br />

授業科目の内容:<br />

諸君が大学において研究を進めていくにあたって、さまざまな形<br />

の情報を処理していかなければならない。その際、強力なツールに<br />

なるのはコンピュータであり、その処理の多くはワードプロセッサ<br />

や表計算ソフト、統計処理パッケージなどのアプリケーションソフ<br />

トで対処できるものである。しかしながらそこでできるのはあくま<br />

でお仕着せの処理であり、必ずしもかゆいところに手が届くような<br />

仕様になっているとは限らない。自分が本当にやりたいことをコン<br />

ピュータにやらせるためには自分でプログラムを組む必要がある。<br />

そのためには何か一つ言語を習得しておくことが必須の条件である。<br />

また自分でプログラムを組むことにより、コンピュータがさまざ<br />

まな処理をどのようにおこなっているかの一端が理解できるように<br />

なる。これはけっして無駄なことではない。この経験はアプリケー<br />

ション・ソフトを使用している際に発生するさまざまなトラブルに遭<br />

遇したときに生きてくる。計算機での一般的な処理がわかればある<br />

程度の対処の仕方がわかってくるのである。<br />

私が担当する情報処理II・IIIでは、fortran言語を使ったプログラミ<br />

ングを扱う。<br />

このfortranはコンピュータが実用化した当初からあるプログラミ<br />

ング言語であり、主に科学技術計算に使われている。計算機科学の<br />

専門家にはいつも時代遅れというレッテルを貼られ、まもなく廃れ<br />

るであろうと言われ続けながらもしぶとく生き残ってきている言語<br />

である。それは大型コンピュータでもパーソナル・コンピュータでも<br />

それほど使い勝手がかわらず、初心者にとっては理解が容易な言語<br />

だからというのがその理由の一つである。おそらく実際の処理に使<br />

える段階に到達する速度は他の言語よりもかなり早いのではなかろ<br />

うか。<br />

諸君はこの言語によるプログラミングを通じて、コンピュータで<br />

情報を処理するためにはどのような手順をふむべきかを修得してほ<br />

しい。ここで一つの言語と処理の手順をものにできれば、他の言語<br />

での処理の修得はかなり楽なものになるだろう。<br />

また経済学部の学生がよく使う計量分析用のパッケージTSPはも<br />

ともとfortran言語で開発されたという経緯があり、fortran言語に近い<br />

コマンド体系をとっている。したがってfortranを学ぶことにより、<br />

TSPを違和感なく高いレベルで使えるようになるだろう。<br />

春学期の情報処理IIではプログラミング言語fortranの基本的な文法<br />

と基本的なアルゴリズム(処理の手順)の修得を目的とする。これ<br />

はあくまで基本である。この基本を前提として、秋学期の情報処理<br />

IIIでは諸君が経済学の研究を行っていくうえで実際に遭遇するであ<br />

ろうさまざまな事例を解決していくためのプログラミング技法の修<br />

得を目的とする。実際のデータを扱う場合、さまざまなデータの性<br />

質をふまえて処理をする必要がある。数値計算をするとき、統計処<br />

理をするとき、また大量のデータを効率的に処理しようとするとき、<br />

その場面に応じて必要となる技法がある。それらを具体例に即して<br />

覚えていき、この講義が終わったときには使えるプログラムを組め<br />

るようになることがこの講義の目標なのである。<br />

テキスト(教科書):<br />

『FORTRAN77入門』浦昭二編 培風館<br />

情報処理Ⅱ(www による情報発信とサービス提供Ⅰ)<br />

2 単位(春学期)<br />

HTML による情報発信<br />

大塚 智宏<br />

授業科目の内容:<br />

当科目では,Web(World Wide Web,WWW)上で情報を発信す<br />

る際に使われるさまざまな技術の中でも,Web上のドキュメント<br />

(Webページ)を記述するための言語であるHTMLとCSSを中心とし<br />

た技術およびその方法論について学ぶ.ただし,単にHTMLを書け<br />

るようになるのを目標とするのではなく,企業や各種団体のサイト


2 経済学部<br />

といった,公的な意味を持つWebページを作っていく上で必要とな<br />

る技術の習得に主眼を置く.そのようなWebページの作成にあたっ<br />

ては,サイトのトータルデザインや,さまざまな利用者環境におけ<br />

る使いやすさ,そして障害者への対応など,個人の私的なWebペー<br />

ジを作る以上に考慮すべき事柄が多くあり,またそれらは必ずしも<br />

「技術的」なものではない.<br />

当科目が対象とするのは,例えば次のような人である.<br />

・Webページの作り方,特にHTMLやCSSの書き方に興味がある.<br />

・より実際的なWebサイトの作り方に興味がある.<br />

・CGIプログラムなどを将来的に作ってみたいと思っている.<br />

なお,当科目では,HTMLを記述する際にいわゆるWebオーサリ<br />

ングツールは使用せず,テキストエディタ上で直接記述することで,<br />

HTMLおよびCSSの構造と意味を理解しながら学習していく.そのた<br />

め,履修者は,Windows上でテキストエディタ(「メモ帳」「秀丸エ<br />

ディタ」等)を使うための基本的な操作の知識を持っていることが<br />

望ましい.<br />

情報処理Ⅲ(www による情報発信とサービス提供Ⅱ)<br />

2 単位(秋学期)<br />

CGI によるサービス提供<br />

大塚 智宏<br />

授業科目の内容:<br />

当科目では,Web(World Wide Web,WWW)上の情報発信サー<br />

ビスにおいて動的なコンテンツを生成するための技術であるCGIに<br />

ついて学ぶ.CGIは,Webサーバがプログラムを呼び出すための仕組<br />

みであり,Web上でさまざまなサービスを提供する際に利用される.<br />

CGIの登場以降,動的コンテンツに関する技術は他にも数多く開発<br />

されているが,現在でもCGIがもっとも基本的かつ重要な技術の一<br />

つであることに変わりはない.<br />

当科目における目標は,単にCGIプログラムを書けるようになる<br />

だけでなく,より公的なWebサービスに適用できるCGIプログラムの<br />

作り方を習得することである.そのためには,ネットワークやセキ<br />

ュリティに関する一般的な知識も重要となる.<br />

当科目が対象とするのは,例えば次のような人である.<br />

・CGIプログラムの作り方やプログラミングに興味がある.<br />

・より実際的なCGIアプリケーションの作り方に興味がある.<br />

・Webサーバの運用をしたいと思っている.<br />

なお,CGIプログラムを記述するための言語としてはRubyを用い,<br />

テキストエディタでRubyプログラムを記述しながら学習していく.<br />

また,当科目は,「情報処理II(wwwによる情報発信とサービス提供<br />

I)」の内容を前提とする.そのため,履修者は,HTMLに関する基<br />

本的な知識と,Windows上でテキストエディタを使うための操作の<br />

知識を持っていることが望ましい.<br />

132<br />

経済史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

経済史Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

10学則・05学則用(13学則の学生は履修できません。)<br />

飯田 恭<br />

長谷川 淳一<br />

授業科目の内容:<br />

経済史の入門的講義を行う。三田で欧米経済史、日本経済史、アジ<br />

ア経済史等を学ぼうとしている学生に対して基礎的知識を与え、ま<br />

た、理論、政策を中心に学ぼうとしている者に対しては、その視野<br />

を広めることを目的とする。地域的には欧米を中心に扱うことにな<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

経済史Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

経済史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

10学則・05学則用(13学則の学生は履修できません。)<br />

杉山 伸也<br />

中西 聡<br />

授業科目の内容:<br />

15世紀-20世紀の中国・日本を中心とするアジアの経済史について<br />

入門的講義を行う。この講義の目的は、経済学を学習するために必<br />

要な歴史的視野の拡大と、日本経済史およびアジア経済史について<br />

の基礎的な知識を習得してもらうことにある。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

マクロ経済学初級Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

尾崎 裕之<br />

塩澤 修平<br />

須田 伸一<br />

直井 道生<br />

授業科目の内容:<br />

国内総生産は、一国の経済活動の水準を示す指標である。それは国<br />

民所得、雇用や物価といったマクロ経済指標とともに国民の生活水<br />

準に影響を及ぼす。国内総生産、失業率、物価などのマクロ経済指<br />

標の短期的な変動に対処するために、それらマクロ経済指標を制御<br />

する政策はマクロ経済政策という。「マクロ経済学初級I, II」では、<br />

まず経済学の基本的な考え方とマクロ経済学の初歩的諸概念を説明<br />

する。そして、マクロ経済指標はどのように決まるか、経済変動は<br />

どのように理解できるか、マクロ経済政策にはどのような効果があ<br />

るかについて標準的な考え方を解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する<br />

マクロ経済学初級Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

伊藤 幹夫<br />

大平 哲<br />

白井 義昌<br />

廣瀬 康生<br />

授業科目の内容:<br />

「マクロ経済学初級I」で習得する知識を前提として、引き続きマク<br />

ロ経済学の講義を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する。


ミクロ経済学初級Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

坂井 豊貴<br />

津曲 正俊<br />

中村 慎助<br />

丸山 徹<br />

授業科目の内容:<br />

「ミクロ経済学初級I、II」では、ミクロ経済学の入門的内容を講義す<br />

る。消費者と生産者の選択が成立させる需要法則と供給法則を分析<br />

すると同時に、希少資源の配分問題を解く一つの経済メカニズムで<br />

ある「市場機構」の分析手法を学ぶ。これらの分析を通じて「市場<br />

機構」の機能に関する理解を深めることを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する。<br />

ミクロ経済学初級Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

石橋 孝次<br />

グレーヴァ 香子<br />

玉田 康成<br />

穂刈 享<br />

授業科目の内容:<br />

「ミクロ経済学初級I」で習得する知識を前提として、引き続きミク<br />

ロ経済学の講義を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する。<br />

経済思想の歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

経済思想史研究入門<br />

池田 幸弘<br />

授業科目の内容:<br />

経済思想史研究についての入門的講義。主として、イギリス古典<br />

派からカール・マルクスまでの経済思想を扱う。経済学全体につい<br />

ての見通しを失ってしまった学生諸君も少なくないかもしれないが、<br />

本講義では経済思想史を主題として扱うかたわら、経済学全体につ<br />

いての鳥瞰図、そして経済学の各分野の連関などについて一定の理<br />

解を与えることも意図している。できるだけ平易な講義を志したい。<br />

制度上の強制ではもちろんないが、後期に開講される経済思想の歴<br />

史IIもあわせて履修されることを勧める。さらに理解が深まるであ<br />

ろう。なお、経済学会編の『スタディ・ガイド』を使用するので、<br />

履修希望者は持参されたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

経済思想の歴史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

資本主義文明と市場経済の思想史<br />

坂本 達哉<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、アダム・スミスに始まり、リカード、ミル、マルクス<br />

をへて、ケインズ、ハイエクにいたる経済思想200年の歴史を概観す<br />

る。「経済学の父」と言われるスミスにおいて、経済学は道徳哲学や<br />

法学の一部として誕生したが、リカード以降、それは独立の科学と<br />

して発展した。現在の経済学は高度に発達した自然科学のように見<br />

えるが、ケインズが述べたように、経済学の本質が「モラル・サイ<br />

エンス」であることに変わりはない。スミスからハイエクまで、経<br />

済思想の歴史を一貫するのは「人間」と「市場」の概念であり、市<br />

場をささえ、市場の荒波に翻弄される人間たちのへの熱い眼差しで<br />

ある。マルクスの共産主義もケインズの福祉国家も、ともに市場経<br />

済の光と陰をめぐる根本的な問題提起であった。グローバル化した<br />

現代の資本主義を根本から考え直すためにも、もう一度スミスの原<br />

点にさかのぼり、経済学者たちの苦闘の跡をたどってみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定教科書は用いないが、R.ハイルブローナー『入門経済思想史<br />

-世俗の思想家たち』(ちくま学芸文庫)を準教科書として取り扱<br />

う。できるかぎり入手しておくこと。<br />

133<br />

経済思想の歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

経済理論の形成史<br />

川俣 雅弘<br />

授業科目の内容:<br />

限界革命から20世紀までの経済学の歴史,とくに,ミクロ経済学と<br />

マクロ経済学の形成について概観します。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じて資料を配布します。<br />

経済思想の歴史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

経済学の理論、思想、方法<br />

原谷 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では限界革命以後の経済思想の展開を中心に講義します。<br />

新古典派からケインズ経済学、そして新自由主義へといった現代に<br />

至るプロセスを、理論、思想、方法のそれぞれの次元から論じるこ<br />

とで、より深く、そして多角的に理解できるようになることを目指<br />

します。さまざまな経済思想の特徴を知ると同時に、それらと現実<br />

社会との関係について歴史的に把握することも講義の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。<br />

経済数学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

池田 薫<br />

桂田 昌紀<br />

戸瀬 信之<br />

西岡 久美子<br />

服部 哲弥<br />

宮崎 直哉<br />

森藤 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

1年生の「微分積分」(履修タイプⅠ)と「数学概論Ⅱ」(履修タイ<br />

プⅡ)に続いて多変数関数の微分とその応用について学ぶ。<br />

ミクロ経済学やマクロ経済学などで使われる数学の定理について<br />

証明をつけて解説するのでこれらの分野をきちんと理解したい人は<br />

是非履修して下さい。また3、4年次に数学を使う分野を学びたい場<br />

合にも「経済数学Ⅰ」は履修しておいた方がよいでしょう。<br />

線形代数、線形代数続論の知識を前提とするので、これらの科目<br />

を履修しなかった学生が講義を理解することは不可能です。<br />

必要となる線形代数の知識は、行列の演算、行列式、余因子展開、<br />

ベクトルの1次従属、1次独立、固有値、2次形式、実対称行列の符号<br />

判定などです。(クラス指定あり)。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。<br />

経済数学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

2 経済学部<br />

池田 薫<br />

桂田 昌紀<br />

戸瀬 信之<br />

西岡 久美子<br />

服部 哲弥<br />

宮崎 直哉<br />

森藤 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

経済数学Ⅰに続き多変数関数の極値問題について学ぶ。<br />

経済数学Ⅰに比べて証明が長くなり難度も上がるので、レベルア<br />

ップを目指し意欲的に取り組む学生向けである。<br />

この科目を履修するためには経済数学Ⅰの内容を十分に理解してお<br />

く必要がある。<br />

テキスト(教科書):<br />

各教員が指定する。


2 経済学部<br />

経済数学Ⅲ 2 単位(秋学期)<br />

最適化とゲームの数理<br />

中山 幹夫<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では最適化理論とゲーム理論の初歩と応用について学び,<br />

経済学で必要な数理的思考と基礎的な分析力を身につけます.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.資料は,KeioJP に順次アップしていきます.<br />

経済と環境 2 単位(春学期)<br />

大沼 あゆみ<br />

福山 欣司<br />

授業科目の内容:<br />

地球環境問題で、もっとも深刻なものの1つが生物多様性の減少で<br />

ある。今日、年間数万種の生物が絶滅していると推測されている。<br />

また、数多くの現存する種が絶滅の危機にある。個々の生物は、独<br />

立では存在できない。つまり、生物多様性は、人間を含めてすべて<br />

の生物の生命の基盤である。この基盤が急速に劣化しつつある。<br />

生物多様性減少の大きな理由は、人間の活動によるものである。<br />

特に、経済活動の影響は甚大なもので、したがって、生物多様性を<br />

保全するための方策には、経済活動への視点が欠かせない。この授<br />

業では、福山が、生物多様性や生態系について生物学的な解説を行<br />

い、続いて、大沼が、生物多様性減少の要因、そして保全のための<br />

政策について、概説する。<br />

経済と環境 2 単位(春学期)<br />

経済活動をとりまく自然、社会、情報の環境<br />

武山 政直<br />

松原 彰子<br />

授業科目の内容:<br />

今日の経済活動をとりまく自然、社会、情報の分野の諸環境に注<br />

目し、そこに見られる最近の話題や問題の理解を通じて、経済活動<br />

をそれらの「環境」から多様にとらえる視座と視点を獲得する。<br />

経済と環境 2 単位(秋学期)<br />

井奥 洪二<br />

河端 瑞貴<br />

授業科目の内容:<br />

環境・エネルギー問題を理解するために必要な科学技術一般の基礎<br />

について、わかりやすく解説する。あわせて、今日の経済活動に関<br />

わる自然的、社会的な環境要素について学び、経済と環境の関係や<br />

問題を理解する。<br />

経済と環境 2 単位(秋学期)<br />

自然と人間のかかわり<br />

青木 健一郎<br />

細田 衛士<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、環境問題を自然科学および社会科学(経済学)の目で<br />

眺め、問題が一体どこにあるのか、問題解決のために現象をどのよ<br />

うに理解したらよいかを提示することを目的とする。環境問題と一<br />

口にいってもその現象形態・内容は多様である。もとより、すべて<br />

の環境問題を語りつくすことはできないので、我々が学生諸君と共<br />

有したいと思っている問題を講義の中で提示したい。環境問題に的<br />

確に対処するためには、既成概念にとらわれることのない見方が必<br />

要である。履修を希望する学生には、柔軟な思考をすることを求め<br />

たい。現代のみでなく、歴史の中の環境問題にも目を留め、環境問<br />

題がいつの時代にもどこにでもあったことを明らかにする。歴史の<br />

中の環境問題と対比することによって現代の環境問題の特徴を明確<br />

にすることも本講義の一つの目的である。とりわけ身の回りの環境<br />

問題にスポットをあて、環境と経済のかかわりについて解き明かし<br />

て行きたい。なお、当然のことながら、学生には現実の環境問題に<br />

強い関心を持つことが求められる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

134<br />

計量経済学概論 2 単位(秋学期)<br />

統計分析ソフトウェア「R」を用いた経済の計量的分析<br />

秋山 裕<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータの発達および普及に伴い、経済現象を統計的に分析<br />

することは実社会でもごく当たり前の時代になってきました。計量<br />

経済学は、経済現象を統計的に分析するにあたって生じる様々な問<br />

題を解決していく研究分野であり、計量経済学概論は、統計学Ⅰを<br />

履修した学生諸君を対象とした計量経済学の入門コースです。この<br />

秋山クラスは、統計分析ソフトウェア「R」を用いながら、国際経<br />

済分野を中心とした経済全般の例をとりあげます。<br />

講義を受けるだけで統計的分析を身に付けるのは難しいため、実<br />

際の経済データを用いての演習を行うことがこの分野では不可欠と<br />

なっています。そのため、講義においてはコンピュータを用いた分<br />

析の解説も行い、操作方法を実際に示すとともに、レポートを通じ<br />

てコンピュータの利用を体験してもらいます。コンピュータでは、<br />

活用が広まっているR(統計分析ソフトウエア)を利用し、将来の<br />

多岐にわたる計量分析ソフトウエアの学習へとつなげていきます。<br />

本講義は入門コースなので、複雑な数式の展開は避け、図を用い<br />

ての直感的理解を重視し、大変な計算はコンピュータに任せて進め<br />

ていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『Rによる計量経済学』第1版 秋山裕著 オーム社 2009年<br />

ISBN:978-4-274-06748-8<br />

計量経済学概論 2 単位(秋学期)<br />

田中 辰雄<br />

授業科目の内容:<br />

計量経済学の基礎を講義する。2年生の段階では知識を広げるよ<br />

り、基礎的分析手法を確実に身につけた方がよいので、話題を絞っ<br />

てトレーニングを行う。2回に1回はパソコンを使って演習を行い、<br />

受講生はデータを打ち込み、回帰分析を走らせるという作業を自ら<br />

行うことになる。統計解析のためのソフトは、エクセルとRを使う<br />

予定である。使い方は演習で説明する<br />

前提とする知識は、学部の統計学の知識だけである。講義の中で<br />

数式で説明した事は、そのあとグラフで補完して直感的な理解が得<br />

られるように工夫するので、数式の苦手な諸君も意欲さえあれば理<br />

解できるであろう。ただし、自分でパソコンを操ることを厭わない<br />

という決意だけはしておいていただきたい。成績はレポートを中心<br />

につけ、試験で補完する。<br />

計量分析は経済理論の実証という意味もあるが、それ以外に実世<br />

界に出てから使う場面が多い手法なので、この機会に是非覚えてお<br />

く事をおすすめする。景気予測、支店の売上予測、マーケティング、<br />

コンサルティングなどの分野で計量分析が使われることは多い。将<br />

来留学を考えている人、国際機関に出て働きたい人も学んでおいて<br />

損はないだろう。「数字に強い」というのは将来の諸君の大きなセー<br />

ルスポイントになる。<br />

計量経済学概論 2 単位(秋学期)<br />

経済学のための回帰分析<br />

宮内 環<br />

授業科目の内容:<br />

計量経済学とは、経済学の理論を経済現象にかかわる観測データ<br />

により検証しようとするもので、科学としての経済学そのものと言<br />

える。検証に用いられる統計学的方法の多くは、回帰分析など、実<br />

験が可能な自然科学における統計学的方法を基礎としている。一方、<br />

経済学においては実験によって観測データを得ることが極めて困難<br />

であるため、実験によるデータのために用意されている回帰分析な<br />

どの統計的方法を、そのまま経済現象のデータにあてはめた場合、<br />

多くの問題が発生する。<br />

この講義ではこうした問題に焦点をあて、経済現象にかかわる観<br />

測データの発生の仕組みを「観測資料発生機構」と呼んで、まず経<br />

済学の視点からこれを明らかにし、つぎに経済現象の「資料発生機<br />

構」によって得られる観測データを、回帰分析などの実験データの<br />

統計解析手法にそのまま適用した場合の問題点とその解決方法につ<br />

いて考察を進める。


テキスト(教科書):<br />

『エコノメトリックス』伴金美、中村二朗、跡田直澄著 有斐閣<br />

2006年 ISBN:978-4-641-15919-8<br />

社会問題Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

倉沢 愛子<br />

授業科目の内容:<br />

東南アジアの開発途上国が抱えている様々な社会問題を、ミクロ<br />

な観点からとりあげ、個別な事例を紹介しつつ考察する。開発途上<br />

国の中でも特に、開発途上国がかかえる社会問題は、日本のような<br />

経済大国が抱える社会問題と、基本的にどのような点で類似してお<br />

り、どのような点で異なっているのか?それを「開発」政策がもた<br />

らした影響や社会変容との関連で論じていく。その際、日本と最も<br />

関係の深い東南アジアの大国インドネシアを例にとって考える。な<br />

お、理解をたやすくするために毎回、写真やビデオを見せながら授<br />

業をする。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ジャカルタ路地裏フィールドノート』倉沢愛子著 中央公論新<br />

社 2002<br />

社会問題Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

*この社会問題Ⅰは秋学期に開講します。<br />

難波 ちづる<br />

矢野 久<br />

授業科目の内容:<br />

産業・消費社会の発展、科学の進歩、不況、グローバル化、情報化<br />

等により、現代社会は、これまでに類をみないほどの様々な社会問<br />

題を抱える。本講義では、さまざまな分野で活躍する学内・学外の<br />

専門家を招き、毎回異なるテーマの社会問題を取りあげ、講義・デ<br />

ィスカッションを行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で、必要に応じて指示する。<br />

社会問題Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

近現代日本の貧困問題<br />

*社会問題Ⅱですが、本年度は春学期に開講します。<br />

柳沢 遊<br />

授業科目の内容:<br />

本科目は、近現代日本における社会問題の推移をトピックごとに<br />

講述するものである。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

マルクス経済学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

資本主義分析の基礎理論<br />

大西 広<br />

北村 洋基<br />

延近 充<br />

授業科目の内容:<br />

現代経済や社会の抱えている諸問題を批判的に解明する理論的基礎<br />

を提供することを目的として,マルクス経済学の方法と分析視角に<br />

基づいて,資本主義経済の特質と運動法則および資本主義の歴史的<br />

段階変化のメカニズムを理論的に明らかにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

担当者が個別に指定する。<br />

マルクス経済学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

資本主義分析の基礎理論<br />

大西 広<br />

北村 洋基<br />

延近 充<br />

授業科目の内容:<br />

マルクス経済学Iの講義内容を前提として,資本主義経済の全体像と<br />

その歴史的変化,現代の資本主義経済を分析するための基礎的理論<br />

を取り扱う。<br />

135<br />

テキスト(教科書):<br />

担当者が個別に指定する。<br />

解析学入門Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

宮崎 直哉<br />

授業科目の内容:<br />

線型代数学や微分積分学等を充分理解しているくらいの学生を対象<br />

とし、現代解析学、(あるいは「現代の数学全般の」と言ってもよい<br />

かもしれぬ)の基礎になるさまざまな概念を導入していきたいと思<br />

います。<br />

本講義においては,『論理的思考』と『日常的な言葉づかいと心象』<br />

とを調和的に融合させることを念頭におき,さらには,数学的感性<br />

と厳密な論理展開のバランス感覚を育成することを目標とするつも<br />

りです。<br />

話が一般抽象論のみになるのを避けるため、具体例(といっても慣<br />

れない学生には抽象的かもしれないです)や演習を織り交ぜつつ講<br />

義を進める予定です。<br />

以下、(話が多少前後重複などするかもしれませんが)講義の内容を<br />

記しておきますので、おおまかな参考・目安となされるのが良いで<br />

しょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義中に折に触れて紹介するつもりです。<br />

解析学入門Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

宮崎 直哉<br />

授業科目の内容:<br />

線形代数学、微分積分学、解析学入門Iを理解された学生を対象とし<br />

ています。<br />

論理的な記述方法の補充に加えて、位相空間論の初歩とリーマン積<br />

分論の基礎に関する講義を行う予定です。<br />

距離空間論や抽象的議論にかなり慣れ親しんでいる学生を対象にす<br />

るつもりです。<br />

話が一般抽象論のみになるのを避けるために、解析学入門Iとおなじ<br />

感じで、具体例や演習を織り交ぜつつ講義を進める予定でいます。<br />

以下、講義の内容を記しておきますので、おおよその参考・目安に<br />

して頂ければと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義中に折に触れて紹介するつもりです。<br />

確率論入門Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

服部 哲弥<br />

授業科目の内容:<br />

確率論は知的に生きるための数学的な知恵の一つである.たとえば<br />

計算機の基礎原理が数学的な抽象思考に基づくことに思いを馳せれ<br />

ばわかるように,数学的な思考とその成果は,今日の経済活動から<br />

日常生活の隅々に至るまで浸透して諸活動の前提となっている.確<br />

率論の考え方やその理論と計算の成果も,たとえばデリバティブ(金<br />

融派生商品)やリスク管理の原理などの形で,経済の中に深く行き<br />

渡っている.仮に自分自身が数学のエキスパートとならなくとも,<br />

数学的思考に熟達した同僚や取引相手と数学的思考を伴う内容を含<br />

む仕事をするのが当たり前の時代であり,その基礎的なもののみか<br />

たを知っておく必要がある.「確率論入門 I」は確率論の初歩につい<br />

て,数学的なものの考え方に重点を置いて,初等確率論の問題から<br />

始めて,主に離散的な値をとる確率変数や,離散集合上の分布を紹<br />

介する.なお,1年次の「微分積分入門」「微分積分」「線形代数」<br />

「線形代数続論」の講義内容を習得済みであることを前提にする.<br />

テキスト(教科書):<br />

「統計と確率の基礎」第2版第3刷 服部哲弥 学術図書出版 2012<br />

年 ISBN:978-4-87361-842-5<br />

確率論入門Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

2 経済学部<br />

服部 哲弥<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の「確率論入門 I」に引き続き,数学的なものの考え方に重点<br />

を置いて,確率論の初歩を紹介する.「確率論入門 I」では離散的な<br />

確率分布に基づいて確率論を紹介したが,「確率論入門 II」では連続<br />

な確率分布の計算方法にも立ち入る.1年次の「微分積分入門」「微


2 経済学部<br />

分積分」「線形代数」「線形代数続論」および2年次春学期の「確率<br />

論入門 I」の講義内容を習得済みであることを前提にする.数学は基<br />

礎から積み上げる学問なので,これらの内容を十分習熟していない<br />

状態で履修することは難しい.<br />

テキスト(教科書):<br />

「統計と確率の基礎」第2版第3刷 服部哲弥 学術図書出版 2012<br />

年 ISBN:978-4-87361-842-5<br />

簿記a 2 単位(春学期)<br />

簿記b 2 単位(秋学期)<br />

セット履修 髙久 隆太<br />

授業科目の内容:<br />

簿記は,「帳簿記入」の略称と言われ,企業の日々の経済活動を勘<br />

定科目と貸借記入原則によって記録・計算・整理し,その結果とし<br />

て財産計算と損益計算とを同時に行う記録システムである。<br />

本講義では,日商簿記3級取得を目標に,複式簿記の基礎から決<br />

算手続きに至るまでを学習する。簿記には,固有の専門用語やルー<br />

ルがあり,初学者には若干戸惑う面もあるが,練習問題を通じて計<br />

算に慣れることで理解を図る。また,習得した知識を用いて簡単な<br />

財務諸表を読めるようにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

渡部裕亘・片山覚・北村敬子編著『平成25年新検定簿記講義 3級<br />

商業簿記』 中央経済社<br />

簿記a 2 単位(春学期)<br />

簿記b 2 単位(秋学期)<br />

財務諸表の技術的基礎<br />

セット履修 李 精<br />

授業科目の内容:<br />

複式簿記とは、企業の行う経済活動を帳簿に複式記録することに<br />

よって、企業の財政状態と経営成績を明らかにするものである。財<br />

政状態は賃借対照表(バランスシート)、経営成績は損益計算書によ<br />

って示されるが、これらは複式簿記の手続きを経て誘導的に作成さ<br />

れる。賃借対照表や損益計算書は企業の決算書類であるが、財務諸<br />

表と呼ばれる。<br />

本講義は、複式簿記の基礎知識を提供するものであり、決算に至<br />

るまでの一巡の簿記手続きの理解を図ることを目的としている。<br />

簿記はすぐれて実践的な科目であるので、講義が主体とはなる<br />

が、適宜演習を織り込む。<br />

テキスト(教科書):<br />

『エッセンス簿記会計』最新刊 新田忠誓編著 森山書店<br />

ISBN978-4-8394-2077-2<br />

経済数学入門Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

伊藤 幹夫<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では、経済学を学ぶために必要な数学、特に微分積分と線<br />

形代数を学びます。道具としての数学という観点と,論理トレーニ<br />

ングの基礎という観点を意識して講義を行います.経済数学入門Iで<br />

は,厳密性を損なうことなく,線形代数の基礎を学びます.線形代<br />

数の基礎的な事柄を定着させると,経済数学入門IIで取り上げる最<br />

適化問題を効率的に学ぶことができます.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

経済数学入門Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

伊藤 幹夫<br />

授業科目の内容:<br />

経済数学入門Iを引き継ぐ形で,経済学を学ぶために必要な数学、特<br />

に微分積分を学びます。道具としての数学という観点と,論理トレ<br />

ーニングの基礎という観点を意識して講義を行います.経済数学入<br />

136<br />

門IIでは,厳密性を損なうことなく,道具としての数学を意識して<br />

経済学への応用を増やします.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

データ解析Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

データ解析での線形モデルの活用<br />

今泉 忠<br />

授業科目の内容:<br />

近年、データを解析して、それをどのような観点から比較評価す<br />

るかがより重要になってきた。そこでは、評価の視点を明確にし、<br />

他の比較検討が十分に可能なようにする必要がある。その場合、収<br />

集されたデータを分析するだけではなく、そのようなデータを生じ<br />

せしめると考えられる構造を推測することにより、より一般的な推<br />

論が可能となる。<br />

この講義では、特に、説明変数と被説明変数が想定される場合の<br />

データ解析について講義する。受講者が、<br />

(1)統計的な仮説構築、検討、評価を行うことができる<br />

(2)多変量データについて統計分析が可能となること<br />

を目標にする。これらのために、コンピュータソフトを利用した<br />

講義・演習を行う。<br />

特に、分析におけるPDCサイクルでの問題解決を重視して講義を行<br />

う。<br />

コンピュータソフトとしては、JMPまたはRを用いるので、その利用<br />

法についても講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

「統計学基礎」 日本統計学会編 東京図書<br />

データ解析Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

多変数データからの特徴の抽出<br />

今泉 忠<br />

授業科目の内容:<br />

近年、データを解析して、それをどのような観点から比較評価す<br />

るかがより重要になってきた。そこでは、評価の視点を明確にし、<br />

他の比較検討が十分に可能なようにする必要がある。その場合、収<br />

集されたデータを分析するだけではなく、そのようなデータを生じ<br />

せしめると考えられる構造を推測することにより、より一般的な推<br />

論が可能となる。<br />

この講義では、特に、多変量データが得られた場合に、それを要<br />

約する場合のデータ解析について講義する。受講者が、<br />

(1)統計的な仮説構築、検討、評価を行うことができる<br />

(2)多変量データについて統計分析が可能となることを目標にす<br />

る<br />

(3) PDCA(PPDAC)サイクルを活用できるようになる。<br />

これらのために、コンピュータソフトRを利用した講義・演習を行<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

「統計学基礎」 日本統計学会編 東京図書<br />

データ解析入門Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

応答変数の特徴を捉え,説明する<br />

今泉 忠<br />

授業科目の内容:<br />

近年、データを解析して、それをどのような観点から比較評価す<br />

るかがより重要になってきた。そこでは、評価の視点を明確にし、<br />

他の比較検討が十分に可能なようにする必要がある。その場合、収<br />

集されたデータを分析するだけではなく、そのようなデータを生じ<br />

せしめると考えられる構造を推測することにより、より一般的な推<br />

論が可能となる。<br />

この講義では、特に、説明変数と目的変数(応答変数)が想定さ<br />

れる場合のデータ解析について講義する。受講者が、<br />

(1)統計的な仮説構築、検討、評価を行うことができる<br />

(2)シンプルなモデルを活用できる<br />

を目標にする。これらのために、コンピュータソフトを利用した講<br />

義・演習を行う。<br />

コンピュータソフトとしては、EXCELとJMPを用いるので、その利<br />

用法についても講義する。


テキスト(教科書):<br />

『統計学基礎』 日本統計学会編 東京図書<br />

データ解析入門Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

多変数を用いて,応答変数を説明する<br />

今泉 忠<br />

授業科目の内容:<br />

ある事柄についてデータをもとに分析する場合が多くなってきた。<br />

この講義では、統計学にもとづいてデータを解析する観点からのデ<br />

ータ解析について講義する。特に、2変数の場合について講義する。<br />

講義では、コンピュータソフトJMPを利用した講義・演習を行う。<br />

受講生に関しては、以下のことが行えることを目標とする。<br />

(1)統計的な仮説構築、検討、評価を行うことができる<br />

(2)2変数間の関係について、仮説構築、検討、評価を行うこと<br />

ができる<br />

(3)PDCA(またはPPDAC)サイクルでの分析を行える<br />

テキスト(教科書):<br />

「統計学基礎」 日本統計学会編 東京図書<br />

ファイナンス数学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ポートフォリオ理論入門<br />

二宮 真理子<br />

授業科目の内容:<br />

ポートフォリオ理論の初歩と、そこで必要な数学を紹介します。<br />

ファイナンス数学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

デリバティブの価格付け理論に入門する為に<br />

二宮 祥一<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、所謂数理ファイナンスを概観することを目標とする。<br />

数理ファイナンスとは或る特定の数学的な概念(確率微分方程式、伊<br />

藤解析)を用いて組み立てられた極めて限定的な理論を意味する。も<br />

ともとは金融派生商品(=デリバティブ)の価格付けとそのリスク管理<br />

を目的として発展してきた。ところが、この特殊な理論が近年、人<br />

類社会に対し極めて大きな影響を持つようになってしまった。かく<br />

も重要になっているにもかかわらずその依って立つ数学の習得が容<br />

易ではないために数理ファイナンスは敬遠されていることが多い。<br />

ここでは、非常に初歩的な数学(高校の理科系の数学の知識)のみを<br />

用いて数理ファイナンスの原点であるデリバティブの価格付け理論<br />

の説明を行う。いわば入門の為の準備、という位置付けの講義であ<br />

る。<br />

137<br />

2 経済学部


3 法学部<br />

基礎数学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

社会科学と数学的思考<br />

名取 良太<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、社会現象を解明するツールとしての数学、あるいは数<br />

学的思考の体得を目的とします。<br />

社会現象を解明するとき、われわれは知らず知らずのうちに、数<br />

学的な発想を用いています。そこで本講義では、その無意識の部分<br />

を意識的に取り上げ、社会科学における数学を学んでいきます。講<br />

義では、難しい数式は出てきません。皆さんと一緒に、数学的思考<br />

について考えたいと思います。<br />

春学期は、ゲーム理論を中心にして、数学面とともに、社会現象<br />

の解明や社会秩序の形成にかかわるさまざまな議論を、わかりやす<br />

く説明していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに使いません。<br />

基礎数学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

社会科学と数学的思考<br />

名取 良太<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、社会現象を解明するツールとしての数学、あるいは数<br />

学的思考の体得を目的とします。<br />

社会現象を解明するとき、われわれは知らず知らずのうちに、数<br />

学的な発想を用いています。そこで本講義では、その無意識の部分<br />

を意識的に取り上げ、社会科学における数学を学んでいきます。<br />

秋学期は、司法システムと政策決定過程を数学的に読み解く議論<br />

について、できるだけ分かりやすく説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに使いません。<br />

基礎統計学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

統計資料の整理方法を学ぶ<br />

伊藤 耕介<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの身の回りは情報にあふれています。統計学とは情報からい<br />

かに意味や知識を得るか考える学問です。そのため世の中の至る所<br />

で必要とされます。<br />

この科目では、春・秋学期を通して統計学の考え方と手法の基礎<br />

を講義します。具体例を活用し、数学的な部分にはあまり深入りし<br />

ない様に心がけるつもりです。春学期は、まずヒストグラムに代表<br />

される統計データの整理法について学びます。次に、「身長と体重」<br />

の様に、2種類のデータを対象にしてその間の関係を調べるにはどう<br />

したら良いか考えます。そして、秋学期に備えて確率の基礎につい<br />

て学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

基礎統計学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

統計的推測の理論と実践<br />

伊藤 耕介<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は、部分的なデータを元にして全体の傾向や性質を推測する<br />

方法について講義します。まずは、条件付き確率と、母集団や標本<br />

などの概念を学びます。次に、代表的な統計的推測の手法である、<br />

推定や仮説検定について学びます。<br />

138<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

数学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

政治学と数学的思考<br />

名取 良太<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、政治現象を解明するツールとしての数学、あるいは数<br />

学的思考の体得を目的とします。<br />

近年の政治学では、政治現象を解明するときに、しばしば数学を<br />

用います。しかし、それは論理的に考えた結果として用いているに<br />

過ぎません。そこで本講義では、“論理的に考える”ことからスター<br />

トし、数学という道具が便利なツールであることに気づいてもらえ<br />

るように進めていきます。難しい数式は一切出てきません。<br />

春学期は、指標の作成、選挙に関する指標の検討、政治的影響力<br />

の測定などについて、論理的・数学的に考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに使いません。<br />

数学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

政治学と数学的思考<br />

名取 良太<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、政治現象を解明するツールとしての数学、あるいは数<br />

学的思考の体得を目的とします。<br />

近年の政治学では、政治現象を解明するときに、しばしば数学を<br />

用います。しかし、それは論理的に考えた結果として用いているに<br />

過ぎません。そこで本講義では、“論理的に考える”ために、数学と<br />

いう道具が便利なツールであることに気づいてもらえるように進め<br />

ていきます。<br />

秋学期は、民主主義下における有権者・政治家・政党の行動や、<br />

多数決システムなどについて、分かりやすく説明していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに使いません。<br />

数学Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

行動科学における数学( 線形代数学Ⅰ--行列から行列の対角化<br />

へ-- )<br />

松岡 勝男<br />

授業科目の内容:<br />

数学は、自然科学・工学はもとより、社会科学・人文科学を含む<br />

情報社会におけるいろいろな現象の解明のための基本的な道具とし<br />

ての役割を果たしている。そこで、テーマとしては、<br />

(1)数学の諸分野だけでなく、物理学・工学・経済学・経営学など<br />

にきわめて応用の広い重要な、1次方程式論から関数解析学の基礎概<br />

念にまで至る「線形代数学」<br />

(2)現代数学の最も重要な基礎をなし、哲学や論理学の現代化にも<br />

著しい影響を与えている「集合論」<br />

(3)統計学をはじめとして、物理学・工学・経済学・制御理論・学<br />

習理論・ORなど、非常に広汎な分野に現れる「確率論」、「エントロ<br />

ピーとマルコフ連鎖」<br />

(4)経済・社会・政治などで現れる競争状態の数学的モデルを扱う<br />

「ゲームの理論」<br />

(5)物理学・工学はもとより、経済学などで現れる時間変化に伴う<br />

現象を扱う「微分方程式論」<br />

などについて、適宜選択の上、「行動科学における数学」という立場<br />

から講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『線形代数学Ⅰ 2次元・3次元の線形代数』松岡勝男著 培風館 1996<br />

年 ISBN:978-4-563-00613-6


数学Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

行動科学における数学( 線形代数学Ⅱ --ベクトル空間と線形写<br />

像-- )<br />

松岡 勝男<br />

授業科目の内容:<br />

数学は、自然科学・工学はもとより、社会科学・人文科学を含む<br />

情報社会におけるいろいろな現象の解明のための基本的な道具とし<br />

ての役割を果たしている。そこで、テーマとしては、<br />

(1)数学の諸分野だけでなく、物理学・工学・経済学・経営学など<br />

にきわめて応用の広い重要な、1次方程式論から関数解析学の基礎概<br />

念にまで至る「線形代数学」<br />

(2)現代数学の最も重要な基礎をなし、哲学や論理学の現代化にも<br />

著しい影響を与えている「集合論」<br />

(3)統計学をはじめとして、物理学・工学・経済学・制御理論・学<br />

習理論・ORなど、非常に広汎な分野に現れる「確率論」、「エントロ<br />

ピーとマルコフ連鎖」<br />

(4)経済・社会・政治などで現れる競争状態の数学的モデルを扱う<br />

「ゲームの理論」<br />

(5)物理学・工学はもとより、経済学などで現れる時間変化に伴う<br />

現象を扱う「微分方程式論」<br />

などについて、適宜選択の上、「行動科学における数学」という立場<br />

から講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義の最初に説明する。<br />

統計学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

データサイエンスの基礎<br />

広田 すみれ<br />

授業科目の内容:<br />

前半は数量的情報の読み取り方、犯しやすい誤りについて、現実<br />

社会のデータなどを事例に講義し、データリテラシーを習得し、ま<br />

たさまざまなグラフの作成法およびグラフを使ったプレゼンテーシ<br />

ョンの基礎を学ぶことを目的とする。同時に、グラフ作成に関する<br />

R言語とExcelでの基礎を講義する。<br />

後半は統計を使った分析の実践例として質的なデータである文献<br />

のデータ(テキストデータ)を分析する手法(テキストマイニング)<br />

とその研究事例(脅迫文の分析等)を紹介し、また調査データの分<br />

析法の入門、データを記述するための基本的な統計量を講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『読む統計学 使う統計学』(第2版)広田すみれ著 慶應義塾大<br />

学出版会 2013年<br />

統計学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

データサイエンスの基礎2:データに基づく予測や推測、<br />

広田 すみれ<br />

授業科目の内容:<br />

データを記述するための統計量等(相関係数、標準化)について<br />

統計学1に続いて講義するとともに、回帰分析、及び 全体像につ<br />

いて推測を行う推定の考え方、平均の違いなどに本当に意味がある<br />

かどうかを判定する統計的検定(statistical test)の発想と基礎的な考<br />

え方、計算法について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『読む統計学 使う統計学』(第2版)広田すみれ著 慶應義塾大<br />

学出版会 2013年<br />

統計学Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

推測統計学の基礎<br />

大森 貴秀<br />

授業科目の内容:<br />

統計学の基礎知識(記述統計・確率分布)を持つ学生を対象に、<br />

推測統計の論理と基本的な統計検定の手法を解説します。ばらつき<br />

を持ったデータを用いてどのようにして事象の白黒を判断できるの<br />

かという検定の論理を理解し、実際の個々の検定手法の使い方を実<br />

習を通じて身につけてもらうことを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。スライド資料を電子ファイルとして配布します。<br />

139<br />

統計学Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

多変量解析の基礎<br />

大森 貴秀<br />

授業科目の内容:<br />

統計検定の基礎知識を持つ学生を対象に、より複雑で多数のデー<br />

タに対しておこなう多変量解析の主な手法について、その論理を解<br />

説し、Excelを用いて計算の実習をおこないます。また、SPSSによる<br />

実習を通して、どのようなデータがあるときに、どの分析法を選び、<br />

どうやって分析をおこない、どのように結果を解釈するのかについ<br />

ても学んでもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。スライド資料を電子ファイルとして配布します。<br />

情報処理Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

コンピュータリテラシーと<br />

Excel を用いたデータ分析の基礎<br />

恩田 憲一<br />

授業科目の内容:<br />

これからの大学生活や社会に出てからも役に立つ実践的なコンピ<br />

ュータリテラシーの習得を目標として、インターネットとプレゼン<br />

テーション、そしてデータ処理に重点を置いた情報処理の講義と実<br />

習を行います。この科目では、日吉ITCのPCを使用して、電子メー<br />

ル、インターネット利用(検索サイトの高度な利用法やWebメール、<br />

SNSなど)、Web制作、ワードプロセッサ、プレゼンテーション、表<br />

計算など、様々な応用プログラムの使い方を学習します。表計算の<br />

授業では、相関や回帰分析など統計学の基礎的な事項や、調査結果<br />

の分析に用いられる多変量解析など、法学部の学生としてやがて必<br />

要となるデータ分析について、表計算ソフトのExcelを用いた実習を<br />

行います。<br />

この科目では、理論と実践の両面から学ぶ事により、「WordとExcel<br />

の深い使い方」と「統計処理に関する基礎知識」、そして「ネットと<br />

プレゼンテーションに関する正しい知識」の習得を目指しています。<br />

春学期開講の情報処理Ⅰで基礎を学び、秋学期の情報処理Ⅱでは応<br />

用を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義のはじめに指示します。<br />

情報処理Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

コンピュータリテラシーと<br />

Excel を用いたデータ分析の応用<br />

恩田 憲一<br />

授業科目の内容:<br />

これからの大学生活や社会に出てからも役に立つ実践的なコンピ<br />

ュータリテラシーの習得を目標として、インターネットとプレゼン<br />

テーション、そしてデータ処理に重点を置いた情報処理の講義と実<br />

習を行います。この科目では、日吉ITCのPCを使用して、電子メー<br />

ル、インターネット利用(検索サイトの高度な利用法やWebメール、<br />

SNSなど)、Web制作、ワードプロセッサ、プレゼンテーション、表<br />

計算など、様々な応用プログラムの使い方を学習します。表計算の<br />

授業では、相関や回帰分析など統計学の基礎的な事項や、調査結果<br />

の分析に用いられる多変量解析など、法学部の学生としてやがて必<br />

要となるデータ分析について、表計算ソフトのExcelを用いた実習を<br />

行います。<br />

この科目では、理論と実践の両面から学ぶ事により、「WordとExcel<br />

の深い使い方」と「統計処理に関する基礎知識」、そして「ネットと<br />

プレゼンテーションに関する正しい知識」の習得を目指しています。<br />

春学期開講の情報処理Ⅰで基礎を学び、秋学期の情報処理Ⅱでは応<br />

用を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義のはじめに指示します。<br />

情報処理Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

3 法学部<br />

島田 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、大学のコンピューターを利用して、法学部においてあ<br />

るいは社会で必要とされる情報処理技術を講義と演習を通して身に<br />

つけてもらうことを目指しています。授業では、コンピューターの


3 法学部<br />

使い方について、実際にコンピューターを操作しながら身につけて<br />

いってもらいますが、それにとどまらず、「情報」とは何か、「情報」<br />

の見方、収集、分析の仕方、情報の発信の仕方、情報システムなど<br />

についても解説していきます。<br />

また、日常の話題の中からITあるいは「情報」に関連したトピッ<br />

クを取り上げ、解説をしていきます。<br />

この授業は、これまでコンピューターをあまり利用してこなかっ<br />

た初心者の人を主に対象にしています。(高校までほとんど未履修の<br />

人でも大丈夫なように対応していくつもりです。)<br />

情報処理Ⅰでは、keio.jpの使い方、Windowsの基本操作、電子メー<br />

ル、インターネットの利用、ワード、エクセルの使い方、レポート<br />

の作成法について学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

keio.jpの教育支援システムを用いて、教材プリントを配布します。<br />

各自で授業前にあらかじめダウンロードして準備してきてください。<br />

使い方については、1回目の授業の際に説明します。<br />

情報処理Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

島田 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

情報処理Ⅰに続いて、エクセルを使ったデータ処理について学び<br />

ます。<br />

さらに、情報発信の手段として、プレゼンテーションの作成およ<br />

び実践、HTML言語を使ったホームページ制作にも挑戦してもらい<br />

ます。<br />

この授業は、初心者の人を主に対象にしていますが、できれば情<br />

報処理Ⅰからの継続履修を推奨します。<br />

ほかの授業との関係で情報処理Ⅰの履修が困難な場合には、第1回<br />

目に相談してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

keio.jpの教育支援システムを用いて、教材プリントを配布します。<br />

各自で授業前にあらかじめダウンロードして準備してきてください。<br />

使い方については、授業の概要説明の際に説明します。(春学期 1<br />

回目)<br />

情報処理Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

遠山 朋子<br />

授業科目の内容:<br />

大学のコンピュータを利用して、アプリケーションプログラムの<br />

使い方を学習しつつ、コンピュータの仕組みや社会との関わり、情<br />

報倫理等についても理解できるようにする。各アプリケーションプ<br />

ログラムの使い方自体を学ぶことが目的ではなく、コンピュータを<br />

利用した情報の獲得、整理、加工、さらには伝達、発信するための<br />

基礎知識を理解することが主目的である。インターネット時代の今<br />

日、ネットワーク上でのトラブルや被害から身を守れるよう、情報<br />

セキュリティの基礎知識についても学んでゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

情報処理Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

遠山 朋子<br />

授業科目の内容:<br />

大学のコンピュータを利用して、アプリケーションプログラムの<br />

使い方を学習しつつ、コンピュータの仕組みや社会との関わり、情<br />

報倫理等についても理解できるようにする。各アプリケーションプ<br />

ログラムの使い方自体を学ぶことが目的ではなく、コンピュータを<br />

利用した情報の獲得、整理、加工、さらには伝達、発信するための<br />

基礎知識を理解することが主目的である。インターネット時代の今<br />

日、ネットワーク上でのトラブルや被害から身を守れるよう、情報<br />

セキュリティの基礎知識についても学んでゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

140<br />

情報処理Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

コンピュータを利用した情報の整理・表現の基礎<br />

鼠屋 将志<br />

授業科目の内容:<br />

日吉ITCのパソコンを利用して、コンピュータの仕組みや社会との<br />

関わり・使用上の倫理的注意などを、応用プログラムの使い方を学<br />

びながら理解する。けれども、それぞれの応用プログラムの使い方<br />

を学ぶことが目的ではなく、コンピュータを利用して、情報を獲得<br />

し、整理し、必要なら加工し、伝達するための基礎知識を学び、こ<br />

れからの大学生活や社会に出てからも役立たせることが目的である。<br />

したがって、パソコンの使い方を憶えるのみではなく、コンピュー<br />

タの仕組みについて理解し、ネットワークを用いたコミュニケーシ<br />

ョンについても理解することが大切である。基本的に毎回、ITに関<br />

する時事問題の紹介・解説も行うので、新技術や世の中でのITの流<br />

れなどについて知識を得てもらうことも狙いとしている。<br />

テキスト(教科書):<br />

基本的には指定なし。<br />

情報処理Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

コンピュータの多様な機能の活用<br />

鼠屋 将志<br />

授業科目の内容:<br />

日吉ITCのパソコンを利用して、コンピュータの仕組みや社会との<br />

関わり・使用上の倫理的注意などを、応用プログラムの使い方を学<br />

びながら理解する。けれども、それぞれの応用プログラムの使い方<br />

を学ぶことが目的ではなく、コンピュータを利用して、情報を獲得<br />

し、整理し、必要なら加工し、伝達するための基礎知識を学び、こ<br />

れからの大学生活や社会に出てからも役立たせることが目的である。<br />

したがって、パソコンの使い方を憶えるのみではなく、コンピュー<br />

タの仕組みについて理解し、ネットワークを用いたコミュニケーシ<br />

ョンについても理解することが大切である。基本的に毎回、ITに関<br />

する時事問題の紹介・解説も行うので、新技術や世の中でのITの流<br />

れなどについて知識を得てもらうことも狙いとしている。<br />

主にPowerPoint・HTML・データベースについての実習を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

基本的には指定なし。<br />

情報処理Ⅲ 2 単位(春学期)<br />

島田 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、大学のコンピューターを利用して、Excelを用いたビジ<br />

ネスデータ分析方法について、講義と演習を通して身につけてもら<br />

うことを目指しています。授業では、実際にコンピューターを操作<br />

して演習をする時間を多くとるようにします。<br />

情報処理Ⅲでは、Excelをデータ分析のとして活用し、分<br />

析結果をどのように読み取るかということについて学ぶことを目的<br />

としています。データを集めて、表にまとめ、グラフ化し、分析を<br />

するという一連の作業を繰り返し演習することで、ビジネスデータ<br />

分析に必要な基本的手法について学び、今後取っていくべき方策を<br />

模索できる力をこの授業を通して身につけてもらいたいと思ってい<br />

ます。<br />

授業では、大学のコンピューター、簡単なエクセルの使い方につ<br />

いて学んでから、データ解析、シミュレーション、回帰分析、ビジ<br />

ネスデータ分析の手法について学んでいきます。<br />

この授業は、エクセル初心者の人にも対応します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の初めに指示します。<br />

また、keio.jpの教育支援システムを用いて、教材プリントを配布し<br />

ます。各自で授業前にあらかじめダウンロードして準備してきてく<br />

ださい。


情報処理Ⅳ 2 単位(秋学期)<br />

島田 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

情報処理Ⅲに続いて、エクセルを用いたビジネスデータ分析につ<br />

いて学びます。<br />

情報処理Ⅳでは、まず、線形計画法、ピボットテーブル、ピボッ<br />

トグラフについて学びます。このあと、ここまで学んできたことを<br />

用いて、企業分析のプレゼンテーションを実践してもらい、みんな<br />

で意見を戦わせてもらいます。<br />

プレゼンテーションした内容については、その討議をもとにレポ<br />

ートにまとめなおして、自分の考えを深めてもらいます。<br />

最後に、エクセルのデータベースとしての利用法と社会調査につ<br />

いての事例研究も行います。<br />

この授業は、初心者の人を対象としていますが、できれば情報処<br />

理Ⅲからの継続履修を推奨します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の初めに指示します。<br />

また、keio.jpの教育支援システムを用いて、教材プリントを配布し<br />

ます。各自で授業前にあらかじめダウンロードして準備してきてく<br />

ださい。<br />

情報処理特論Ⅰ(C言語(1)) 2 単位(春学期)<br />

C 言語によるプログラミング入門<br />

斎藤 博昭<br />

授業科目の内容:<br />

C言語を使ってプログラミングの基礎を習得します。C言語は広く<br />

世の中で使われているコンピュータ言語です。難しい数学は使わず、<br />

“きちんとした考え方”をするだけで、プログラミングの楽しさを味<br />

わえます。プログラミングをすることで、コンピュータの内部でど<br />

のようなことが起こっているのかがわかり、IT社会で生きていく上<br />

で必ずや役に立つでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。Web上に資料を載せるので、必要<br />

に応じて印刷して授業に臨んでください。<br />

情報処理特論Ⅱ(C言語(2)) 2 単位(秋学期)<br />

C 言語によるプログラミング入門(中級編)<br />

斎藤 博昭<br />

授業科目の内容:<br />

C言語を使ってプログラミングの基礎を習得します。C言語は広く<br />

世の中で使われているコンピュータ言語です。難しい数学は使わず、<br />

“きちんとした考え方”をするだけで、プログラミングの楽しさを味<br />

わえます。プログラミングをすることで、コンピュータの内部でど<br />

のようなことが起こっているのかがわかり、IT社会で生きていく上<br />

で必ずや役に立つでしょう。春学期の授業の続きとなります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。Web上に資料を載せるので、必要<br />

に応じて印刷して授業に臨んでください。<br />

情報処理特論Ⅲ(C++入門編) 2 単位(春学期)<br />

C++言語で学ぶプログラミングの基礎<br />

恩田 憲一<br />

授業科目の内容:<br />

当科目は、初めてコンピュータプログラムを学ぶ人を対象として、<br />

現在使用されている代表的なプログラム言語であるC++言語を用い<br />

て講義と実習を行いながら学習を進めて行く初心者向けの科目です。<br />

初心者が正しい理解を得られるようにプログラムの基礎的な事項か<br />

ら順を追って講義と実習を行いますが、単にC++言語によるプログ<br />

ラムの記述方法に留まることなく、コンピュータの動作原理や他の<br />

プログラム言語を含めたプログラミング全般に係わる話題も取り上<br />

げると同時にWindowsの高度な操作方法に関しても学習します。重<br />

要な部分は実践的な内容にも言及するので、既にプログラムが書け<br />

る学生が履修した場合にも、より高度な知識の習得と体系化に役立<br />

つよう配慮した内容となっています。C++言語はC言語にオブジェク<br />

ト指向の考え方を取り入れたオブジェクト指向言語なので、Javaや<br />

C#など他のオブジェクト指向のプログラム言語を学ぶ際の基礎知識<br />

141<br />

としても有効です。教室内での実習はITCのパーソナルコンピュータ<br />

にインストールされたMicrosoft Visual Studioを使用しますが、各自<br />

のノートPCや自宅PCでのプログラミング演習を希望する人を対象と<br />

して、無料のプログラミング開発環境を構築する方法についても指<br />

導します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『明解入門C++ ビギナー編』 林晴比古著 ソフトバンククリエイテ<br />

ィブ株式会社 2012年 ISBN:978-4-7973-4738-8<br />

情報処理特論Ⅳ(C++応用編) 2 単位(秋学期)<br />

C++言語で学ぶプログラミングの応用<br />

恩田 憲一<br />

授業科目の内容:<br />

当科目は春学期開講の入門クラスの続きとなる応用クラスです。<br />

春学期の入門クラスは初めてコンピュータプログラムを学ぶ人を対<br />

象としていますが、本科目も現在使用されている代表的なプログラ<br />

ム言語であるC++言語を用いて講義と実習を行いながら学習を進め<br />

て行く初心者向けの科目です。初心者が正しい理解を得られるよう<br />

にプログラムの基礎的な事項から順を追って講義と実習を行います<br />

が、単にC++言語によるプログラムの記述方法に留まることなく、<br />

コンピュータの動作原理や他のプログラム言語を含めたプログラミ<br />

ング全般に係わる話題も取り上げると同時にWindowsの高度な操作<br />

方法に関しても学習します。重要な部分は実践的な内容にも言及す<br />

るので、既にプログラムが書ける学生が履修した場合にも、より高<br />

度な知識の習得と体系化に役立つよう配慮した内容となっています。<br />

C++言語はC言語にオブジェクト指向の考え方を取り入れたオブジェ<br />

クト指向言語なので、JavaやC#など他のオブジェクト指向のプログ<br />

ラム言語を学ぶ際の基礎知識としても有効です。教室内での実習は<br />

ITCのパーソナルコンピュータにインストールされたMicrosoft Visual<br />

Studioを使用しますが、各自のノートPCや自宅PCでのプログラミン<br />

グ演習を希望する人を対象として、無料のプログラミング開発環境<br />

を構築する方法についても指導します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『明解入門C++ ビギナー編』 林晴比古著 ソフトバンククリエイテ<br />

ィブ株式会社 2012年 ISBN:978-4-7973-4738-8<br />

自然科学総合講座Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

色と形<br />

コーディネーター 坪川 達也<br />

金谷 信宏<br />

志村 正<br />

杉本 憲彦<br />

授業科目の内容:<br />

自然科学科目の担当教員が、分担するオムニバス講義です。今年<br />

度のテーマの「色と形」、物を認識する身近な手掛りでありながら、<br />

この二つには奥深い性質があります。このテーマについて、担当教<br />

員の各々の専門分野(医学・生物学・化学・物理学)から興味深い<br />

トピックを選びました。学生の皆さんにとって、身近なテーマを中<br />

心にいろいろな自然科学の分野の捉え方の違いを知ることのできる<br />

絶好の機会と考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

自然科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

生きるために知っていたい化学<br />

3 法学部<br />

志村 正<br />

授業科目の内容:<br />

宇宙が誕生したはるか昔から現在まで、そしてこれから先も永遠<br />

に、自然科学はきわめて重要な役割を担い続けています。時間の長<br />

さから考えれば、最も大切な学問分野であるといっても過言ではあ<br />

りません。しかし、その内容は残念ながら科学者の中だけで取り扱


3 法学部<br />

われていて、なかなか一般の人々にまで伝わっていないのが実情で<br />

す。<br />

この授業では、数ある自然科学分野の中から化学を中心に将来そ<br />

れを専門としない法学部の学生諸君に対して、生きるために是非知<br />

っておいていただきたい知識をできるだけ分かりやすく講義します。<br />

併せて、自然科学的な発想力と思考法を学習していただこうと考え<br />

ています。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料はwebサイト(URLは授業でお知らせします)にアップロ<br />

ードする予定です。<br />

自然科学特論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

Medical ScienceⅠ<br />

坪川 達也<br />

授業科目の内容:<br />

「医療崩壊」と言われる昨今は、医療行為に対する信頼が失われた深<br />

刻な時代といえる。医学は、広大な範囲の知識と、細分化された専<br />

門領域により、医療関係者以外の一般人が理解しずらい状況にある。<br />

この授業においては、生理学という人体の機能を中心として確立し<br />

た分野を「医学」の基軸として教える。簡単にいえば、生理機能が<br />

阻害されるとき、病気になるといえるのである。医学を単なる知識<br />

ではなく、体系として理解することで、最新の知見の理解のみなら<br />

ず、将来に渡って応用の効く教養となるだろうと考える。一個人と<br />

して、医師の説明を聞き、質問できるだけの知識を持つことは、必<br />

須かつ有用であると考える。また、法律および政治の学生諸君に、<br />

伝統的な医学との接点(法医学など)のみならず、今後のいろいろ<br />

な専門分野と医学の接点で活躍できる視点を提供することが目的で<br />

ある。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

自然科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

自然界の資源から有用な材料へ<br />

小野 雅之<br />

授業科目の内容:<br />

高校化学でもなじみのある「金属のイオン化傾向」を念頭に置きな<br />

がら、金属の製法や性質について、実操業の体験などを交えて解説<br />

します。併せて金属の歴史、最近注目の金属についても解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。資料は適宜配布します。<br />

自然科学特論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

Medical ScienceⅡ<br />

坪川 達也<br />

授業科目の内容:<br />

ホモ・サピエンスの命名の根拠ともなったヒトの発達した大脳。人<br />

体の生理機能のうち、大脳を含む神経系の影響を受けないものはな<br />

い。この授業においては、神経生理学という脳の機能を中心として<br />

確立した分野を「医学」の第二の基軸として教える。春学期で述べ<br />

たMedical ScienceⅠの目的に加え、ヒトの最も特殊化した器官「脳・<br />

神経系」を知ることで、社会の構成単位であるヒトの特性を理解す<br />

ることが目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

142


法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

霞 信彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、今後「法」との長い関わりをもつことになるであろう<br />

諸君達が、そのスタートにあたって、どうしても知っておかなけれ<br />

ばならない最も基礎的かつ必須の事項についての、共通知識をもっ<br />

てもらうことを目的として開講される。そこでは、まず、わが国に<br />

おいて「法」を学ぶために必要な諸種の基本情報を提供したいと思<br />

う。すなわち、法典近代化の経緯、法律関係基本文献、「六法」の利<br />

用方法、法と言葉の諸問題等の内容を講じるつもりである。<br />

テキスト(教科書):<br />

『法学講義ノート第五版』霞信彦著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

授業出席に際しては、必ず「六法」を持参すること(ただし最初<br />

の授業において「六法」についてのガイダンスをするので、それを<br />

聞いてから選択をすることをすすめる)<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

霞 信彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、「法学I」に連続し、今後「法」との長い関わりをもつ<br />

ことになるであろう諸君達が、そのスタートにあたって、どうして<br />

も知っておかなければならない最も基礎的かつ必須の事項について<br />

の、共通知識をもってもらうことを目的として開講される。ここで<br />

は、法の存在形式、法の種類、法の効力、法の解釈と適用等につい<br />

て、逐次述べていきたいと思う。併せて、現行司法制度の概要や今<br />

回の司法制度改革の内容(裁判員制度および法曹養成を中心に)つ<br />

いても言及するつもりである。受講を通じて、学生諸君の「法」へ<br />

の、より強い興味が喚起できればと望んでいる。<br />

テキスト(教科書):<br />

『法学講義ノート第五版』霞信彦著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

授業出席に際しては、必ず「六法」を持参すること。<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2 単位(春学期)<br />

トピックで学ぶ法律学入門<br />

武川 幸嗣<br />

授業科目の内容:<br />

「法律学」とはどのような学問分野なのか?法律学はなぜ必要な<br />

のか?法律について学ぶ上で最低限知っておくべきこと、注意すべ<br />

きことは何か?法律学のどのようなところが面白いのか?この授業<br />

は、これから法律学に取り組もうとする学生の皆さんの上記のよう<br />

な疑問に答える入門科目である。いわゆる法律学概論に加えて、授<br />

業の後半ではサブタイトルとして掲げたように、私法分野を中心に<br />

身近なトピックを取り上げる予定である。受講上の注意事項につい<br />

ては下記を参照されたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業用教材としては、担当者作成によるレジュメを使用する。各回<br />

のレジュメについては、毎週授業の前日までにWebに掲載する予定<br />

であるため、各自でダウンロードした上で授業に参加されたい。<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2 単位(秋学期)<br />

各法分野を学ぶのに必要な基本概念の理解<br />

大森 正仁<br />

授業科目の内容:<br />

「法とは何か。」この問題は法を学ぶものにとって、最初に考え、途<br />

上で悩み、最後に考察をされているものであろう。今回の法学の授<br />

業では、それぞれの法分野を学ぶにあたり知っておくべき基本的な<br />

概念を理解することを目標としている。<br />

143<br />

憲法(総論・人権)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

憲法原理と基本的人権<br />

小林 節<br />

授業科目の内容:<br />

国家生活の基本法たる憲法の基本原則とその憲法が私達に保障し<br />

ている基本的人権について、標準的な見解を体系的に語る。そして、<br />

憲法知識とともに憲法感覚を伝授する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『「憲法」改正と改悪』小林節著 時事通信社<br />

憲法(総論・人権)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

憲法原理と基本的人権<br />

小林 節<br />

授業科目の内容:<br />

国家生活の基本法たる憲法の基本原則とその憲法が私達に保障し<br />

ている基本的人権について、標準的な見解を体系的に語る。そして、<br />

憲法知識とともに憲法感覚を伝授する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『「憲法」改正と改悪』小林節著 時事通信社<br />

憲法(総論・人権)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

立憲主義と憲法上の権利 part 1<br />

駒村 圭吾<br />

授業科目の内容:<br />

憲法上の権利に関する基本的な論点を体系的に講義することが本科<br />

目の趣旨である。もっとも、学部一年生の必修科目なので、憲法と<br />

は何か、憲法の基本原則にはどのようなものがあるのか、立憲主義<br />

とはどのような思想なのか、といった総論的な問題を常に念頭にお<br />

いて講述することとしたい。基本判例をおりまぜながら、あるいは、<br />

時事問題も射程に入れながら、授業を進めることにする。<br />

とかく憲法については、小学校・中学校・高校と折に触れ、親しん<br />

できたことであろうと思われる。だが、あなどってはいけない。憲<br />

法学は担当者にとっても依然ナゾだらけである。そういった悩みも<br />

履修者と共有しながら、基本知識の確認を行いたい。<br />

授業は、毎回レジュメを用意する。担当者の講義はレジュメをもと<br />

に講述し、履修者はノートを克明にとる、というきわめてオーソド<br />

ックスなものである。予習が必要な場合は指示する。毎回出席し、<br />

ノートをきちんととるという、基本的な作法を身についてほしい。<br />

(なお、下記の授業計画は暫定的なものであり、実際は授業の冒頭<br />

に、授業支援システムなどを活用してレジュメを提供することで具<br />

体化していきたい)<br />

テキスト(教科書):<br />

芦部信喜『憲法』(岩波書店)、野中・中村・高橋・高見『憲法1』(有<br />

斐閣)、佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂)が、おおむねポピュラ<br />

ーな教科書である。実際に最新版を手にとって各自自分で判断して<br />

ほしい。一応、初回の授業のときに教科書の話をするつもりである。<br />

憲法(総論・人権)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

立憲主義と憲法上の権利 part 2<br />

3 法学部:法律学科<br />

駒村 圭吾<br />

授業科目の内容:<br />

引き続き、憲法上の権利に関する基本的な論点を体系的に講義する。<br />

授業の目的ややり方は春学期と同じである。春は、総論や精神的自<br />

由権・経済的自由権が中心であったが、秋は、それ以外の憲法上の<br />

権利について講述することにする。<br />

とかく憲法については、小学校・中学校・高校と折に触れ、親しん<br />

できたことであろうと思われる。だが、あなどってはいけない。憲<br />

法学は担当者にとっても依然ナゾだらけである。そういった悩みも<br />

履修者と共有しながら、基本知識の確認を行いたい。<br />

授業は、毎回レジュメを用意する。担当者の講義はレジュメをもと<br />

に講述し、履修者はノートを克明にとる、というきわめてオーソド<br />

ックスなものである。予習が必要な場合は指示する。毎回出席し、<br />

ノートをきちんととるという、基本的な作法を身についてほしい。<br />

(なお、下記の授業計画は暫定的なものであり、実際は授業の冒頭<br />

に、授業支援システムなどを活用してレジュメを提供することで具<br />

体化していきたい)


3 法学部:法律学科<br />

テキスト(教科書):<br />

芦部信喜『憲法』(岩波書店)、野中・中村・高橋・高見『憲法1』(有<br />

斐閣)、佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂)が、おおむねポピュラ<br />

ーな教科書である。実際に最新版を手にとって各自自分で判断して<br />

ほしい。一応、春学期初回の授業のときに教科書の話をするつもり<br />

である。<br />

憲法(統治)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

立憲主義と統治の基本構造 Part 1 :民主政と政治部門<br />

駒村 圭吾<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、日本国憲法の統治機構に関する学説と判例について<br />

の基本知識と、それらを基礎に自分で憲法問題を考えていく思考方<br />

法を身につけることを目標とする。解釈学の伝統に従って、「条文」<br />

と「判例」を素材に憲法の意味するところを解明していくことが中<br />

心になるが、担当者としては、それにとどまらず、国家機構や統治<br />

制度の背後にある思想や、近時の政治改革・行政改革など政治の現<br />

実に対する論評に、立ち入って講義をするよう心掛けたい。<br />

担当者の講義スタイルは、教壇から講述し、ときどき板書をする<br />

という、いたってオーソドックスなものであるが、平明に語るつも<br />

りなので、克明にノートを採って授業に臨まれることを期待したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しないが、例えば、芦部信喜「憲法」、佐藤幸治「憲法」、<br />

長谷部恭男「憲法」、野中他「憲法」などの代表的基本書の中から、<br />

自分の好みに合うものを一冊手元においておくとよいだろう。<br />

憲法(統治)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

立憲主義と統治の基本構造 Part 2 :法の支配と裁判所、その他の論<br />

点<br />

駒村 圭吾<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、日本国憲法の統治機構に関する学説と判例について<br />

の基本知識と、それらを基礎に自分で憲法問題を考えていく思考方<br />

法を身につけることを目標とする。解釈学の伝統に従って、「条文」<br />

と「判例」を素材に憲法の意味するところを解明していくことが中<br />

心になるが、担当者としては、それにとどまらず、国家機構や統治<br />

制度の背後にある思想や、近時の国際紛争や天皇制をめぐる現実的<br />

問題に対する論評に、立ち入って講義をするよう心掛けたい。<br />

担当者の講義スタイルは、教壇から講述し、ときどき板書をする<br />

という、いたってオーソドックスなものであるが、平明に語るつも<br />

りなので、克明にノートを採って授業に臨まれることを期待したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しないが、例えば、芦部信喜「憲法」、佐藤幸治「憲法」、<br />

長谷部恭男「憲法」、野中他「憲法」などの代表的基本書の中から、<br />

自分の好みに合うものを一冊手元においておくとよいだろう。<br />

憲法(統治)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

権力分立と民主的意思形成<br />

小山 剛<br />

授業科目の内容:<br />

日本国憲法の統治の仕組みについて、権力分立と民主的意思形成<br />

の視点から講述する。<br />

春学期は、選挙権と選挙制度、国会と議院内閣制を扱う。詳細は、<br />

レジュメを配布する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書の指定は行わないが、下記のいずれかを用意してお<br />

くこと。最新版を確認すること。<br />

佐藤幸治『日本国憲法論』成文堂、野中俊彦ほか『憲法Ⅱ』有斐<br />

閣、高橋和之『立憲主義と日本国憲法』有斐閣、辻村みよ子『憲法』<br />

日本評論社、長谷部恭男『憲法』新世社、渋谷秀樹『憲法』有斐閣<br />

憲法(統治)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

司法権と憲法訴訟<br />

小山 剛<br />

授業科目の内容:<br />

日本国憲法の統治の仕組みについて、権力分立と民主的意思形成<br />

の視点から講述する。<br />

144<br />

秋学期に開設のこの講義では、司法権と憲法訴訟を中心に講述する。<br />

詳細は、レジュメを配布する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書の指定は行わないが、下記のいずれかを用意するこ<br />

と(最新版を確認すること)。なお、各教科書の特徴については、最<br />

初の講義で説明する。<br />

佐藤幸治『日本国憲法論』成文堂、野中俊彦ほか『憲法Ⅱ』有斐<br />

閣、高橋和之『立憲主義と日本国憲法』有斐閣、辻村みよ子『憲法』<br />

日本評論社、長谷部恭男『憲法』新世社、渋谷秀樹『憲法』有斐閣<br />

民法(総論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

民法総則<br />

平野 裕之<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、講学上「民法総則」と呼ばれる、民法典の第1編「総<br />

則」の部分(1条から174の2条まで)の部分を講義する(春学期はそ<br />

の前半部分)。専門的な法的知識や応用能力などは、専門演習また法<br />

科大学院で習得することになっているので、ここでは、法科大学院<br />

の入試で既修者として認定を受けられるために必要な知識を習得で<br />

きるよう、要領よく判例・学説を説明していく。しかし、法律相談<br />

を受けて答えられるような使える知識でなければならないので、な<br />

るべく具体的な事例を用いつつ説明をしたい。受講生は必ずその規<br />

定がどのような事例にどのように適用されるのか、具体的な思考能<br />

力を身に着けていただきたい。<br />

初学者である1年生を対象としているため、なるべく事例を挙げ<br />

ながら分かりやすい講義に努めたい。対象領域が膨大であるため、<br />

なるべくすべての領域を話すことができるようにしたいと思ってい<br />

る。膨大な量がありスピードを上げなければ全部を説明することは<br />

できないが、ある程度の予習をしている者がついていける程度のス<br />

ピードに止める予定である。 前期は、代理の前までを扱う予定。<br />

テキスト(教科書):<br />

私の教科書で恐縮であるが、平野裕之著『民法総則(第3版)』(新<br />

世社)を用いて、これをペースメーカーとして進めていく。重厚な体<br />

系書であるが、これまでの受験勉強とは異なる勉強をすることにな<br />

るので、本の厚さに恐れるのではなく気を引き締めて頂きたい。た<br />

だし、すべてを読む必要はなく、授業で重要な部分を重点的に説明<br />

をする予定である。授業ではさらに黒板(ないしホワイトボード)で<br />

図などを補充しつつ説明する。<br />

民法(総論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

民法総則<br />

平野 裕之<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、講学上「民法総則」と呼ばれる、民法典の第1編「総<br />

則」の部分(1条から174の2条まで)の部分を講義する(秋学期は後<br />

半部分)。専門的な法的知識や応用能力などは、専門演習また法科大<br />

学院で習得することになっているので、ここでは、法科大学院の入<br />

試で既修者として認定を受けられるために必要な知識を習得できる<br />

よう、要領よく判例・学説を説明していく。しかし、法律相談を受<br />

けて答えられるような使える知識でなければならないので、なるべ<br />

く具体的な事例を用いつつ説明をしたい。受講生は必ずその規定が<br />

どのような事例にどのように適用されるのか、具体的な思考能力を<br />

身に着けていただきたい。<br />

秋学期になれば、もはや初学者ではないため、少しはスピードを<br />

上げたいが、春学期同様に、なるべく事例を挙げながら分かりやす<br />

い講義に努めたい。対象領域が膨大であるため、なるべくすべての<br />

領域を話すことができるようにしたいと思っている。後期は教科書<br />

の代理から後の部分を扱う。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期に引き続き、平野裕之著『民法総則(第3版)』(新世社)を用<br />

いて、これをペースメーカーとして進めていく。


民法(総論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

民法の基本原理と民法総則の基礎理論(1)<br />

松尾 弘<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,民法の基本原理と民法総則の基礎理論を具体的な<br />

事例に置き換えながら,かつ体系的に理解することを目的とする。<br />

それによって法律学の基礎知識をしっかりと身に付け,法的思考方<br />

法の基本をマスターするするとともに,社会を見る目を涵養するこ<br />

とが,この授業の最終的な狙いである。<br />

民法は,私人間の法律関係において,誰に,どのような権利が帰<br />

属するのかを決定する実体法の一般原則を定めている。そこには,<br />

権利の主体,権利の客体,権利の変動および権利の効果についての<br />

基本ルールが含まれている。日本民法はこれらを,総則・物権・債<br />

権・親族および相続の5つの部分に分けて規定している。民法(総<br />

論)Ⅰは,このうちの総則の前半に重点を置き,権利の主体・客体・<br />

変動(法律行為における意思表示の瑕疵まで)について検討すると<br />

ともに,法律学の基本概念や民法の基本原理についても解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

松尾弘『民法の体系――市民法の基礎――(第5版)』(慶應義塾大<br />

学出版会,2010)<br />

民法(総論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

民法の基本原理と民法総則の基礎理論(2)<br />

松尾 弘<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,民法の基本原理と民法総則の基礎理論を具体的な<br />

事例に置き換えながら,かつ体系的に理解することを目的とする。<br />

それによって法律学の基礎知識をしっかりと身に付け,法的思考方<br />

法の基本をマスターするするとともに,社会を見る目を涵養するこ<br />

とが,この授業の最終的な狙いである。<br />

民法は,私人間の法律関係において,誰に,どのような権利が帰<br />

属するのかを決定する実体法の一般原則を定めている。そこには,<br />

権利の主体,権利の客体,権利の変動および権利の効果についての<br />

基本ルールが含まれている。日本民法はこれらを,総則・物権・債<br />

権・親族および相続の5つの部分に分けて規定している。民法(総<br />

論)Ⅱは,このうちの総則の後半に重点を置き,権利の変動(法律<br />

行為自由の原則から時効まで)について検討するとともに,権利の<br />

一般原則についても解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

松尾弘『民法の体系――市民法の基礎――(第5版)』(慶應義塾大<br />

学出版会,2010)<br />

民法(物権法)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

物権法の基礎とその諸問題<br />

水津 太郎<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、物権法の基礎とその諸問題、民法典でいうと、第2編<br />

「物権」のうち、担保物権すなわち「留置権」から「抵当権」までの<br />

4章を除いた部分を取り扱います。物権法の基礎知識を習得するとと<br />

もに、物権法をとおして法的思考の構造、法的問題の発見と解決の<br />

仕方を学ぶことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義は担当者作成・配布のレジュメに基づきおこないますが、自<br />

習用の教材として以下のものを挙げておきます。<br />

石田剛=武川幸嗣=田高寛貴=占部洋之=秋山靖浩『民法Ⅱ物権<br />

(リーガルクエスト)』(有斐閣 2010年)。<br />

佐久間毅『民法の基礎2物権』(有斐閣、2006年)。<br />

中田裕康=潮見佳男=道垣内弘人編『民法判例百選Ⅰ総則・物権<br />

〔第6版〕(別冊ジュリスト195号)』(有斐閣、2009年)。<br />

民法(物権法)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

担保物権法の基礎とその諸問題<br />

水津 太郎<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、担保物権法の基礎とその諸問題を取り扱います。す<br />

なわち、民法典第2編「物権」のうちの「留置権」から「抵当権」ま<br />

での4章、および同所に書かれてはいないが担保として通用している<br />

145<br />

「非典型担保」が対象です。担保物権法の基礎知識を習得するととも<br />

に、担保物権法をとおして法的思考の構造、法的問題の発見と解決<br />

の仕方を学ぶことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義は担当者作成・配布のレジュメに基づきおこないますが、自<br />

習用の教材として以下のものを挙げておきます。<br />

石田剛=武川幸嗣=田高寛貴=占部洋之=秋山靖浩『民法Ⅱ物権<br />

(リーガルクエスト)』(有斐閣 2010年)。<br />

道垣内弘人『担保物権法〔第3版〕』(有斐閣、2008年)。<br />

中田裕康=潮見佳男=道垣内弘人編『民法判例百選Ⅰ総則・物権<br />

〔第6版〕(別冊ジュリスト195号)』(有斐閣、2009年)。<br />

民法(物権法)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

物権法の基礎と諸問題<br />

武川 幸嗣<br />

授業科目の内容:<br />

民法の物権法に関する講義を行う。当該科目では、物権法入門お<br />

よび総論から、物権変動、占有の意義と機能、所有権、用益物権ま<br />

でを主要な講義対象とする。物権法に関する基本的理解の確立と問<br />

題思考力の養成に資する授業を目指している。なお、講義は、担当<br />

者作成・配布によるレジュメに基づいて行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

上記の通り、講義は担当者作成によるレジュメにしたがって行う<br />

が、自習用のテキストとして以下のものを挙げておく。<br />

①『民法入門 物権法』第3版 森泉章・武川幸嗣著 日本評論社<br />

②『民法Ⅱ物権』石田剛・武川幸嗣・田高寛貴・占部洋之・秋山靖<br />

浩著 有斐閣<br />

民法(物権法)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

担保物権法の基礎と諸問題<br />

武川 幸嗣<br />

授業科目の内容:<br />

民法典第二編・物権編のうち、担保物権にあたる部分を講義対象<br />

とする。民法典に規定されている担保物権のみならず、実務上重要<br />

な担保手段についても取り上げる予定である。なお、講義は担当者<br />

作成・配布によるレジュメに基づいて行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

上記の通り、講義は担当者によるレジュメにしたがって行うが、<br />

自習用のテキストとして以下のものを挙げておく。<br />

①『民法入門 担保物権法』第3版 森泉章・武川幸嗣著 日本評論<br />

社<br />

②『民法Ⅱ物権』石田剛・武川幸嗣・田高寛貴・占部洋之・秋山靖<br />

浩著 有斐閣<br />

民法(債権各論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

不法行為法および契約総論<br />

北居 功<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、講学上いわゆる債権各論と呼ばれる、債権発生原因<br />

論の前半部分を扱う。主として、不法行為法と契約法の基本、いわ<br />

ゆる契約総論を習得することとなる。不法行為は、現代社会におい<br />

てきわめて重要な機能を果たしているため、その基本を判例の理解<br />

を中心にして、習得する。また、契約総論は、契約の成立や多様な<br />

契約に共通する効果について扱うこととなる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は指定しない。講義は毎回事前に配布するレジュメに<br />

沿って行う予定でいる。レジュメの配布は、keio jpを通じて配布す<br />

るため、各自、必ずプリントアウトして、授業にレジュメを持参す<br />

ること。なお、各自、六法も持参すること。<br />

民法(債権各論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

契約各論<br />

3 法学部:法律学科<br />

北居 功<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、講学上いわゆる債権各論と呼ばれる、債権発生原因論<br />

の契約各論を扱う。契約法の各論は、売買や賃貸借といった多様な<br />

契約ごとの規定内容を理解し、習得することを内容とする。さらに、


3 法学部:法律学科<br />

契約の解除を扱うと同時に、解除の原状回復と共通する不当利得法<br />

の基本的なモデルを習得することとなる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は指定しない。講義は毎回配布するレジュメに沿って<br />

行う予定でいる。レジュメは、予め、keio jpを通じて配布するため、<br />

各自、毎回、レジュメをプリントアウトして、授業に持参すること。<br />

なお、各自六法も持参すること。<br />

民法(債権各論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

不法行為法・契約法総論<br />

田高 寛貴<br />

授業科目の内容:<br />

「債権各論」は、民法「第3編 債権」のうち、第2章以下に含<br />

まれる領域について講ずるものであり、春学期の「Ⅰ」は不法行為<br />

法と契約法総論を主として扱う。この領域は、民法のなかでも、判<br />

例法がとくに重要な意味をもつものであり、授業時にも重要判例を<br />

素材とした事例検討に相当の時間をあてることとしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業担当者が作成、配布するレジュメにそくして授業は行われる。<br />

予習、復習に用いるテキストを各自で任意に準備されたい。<br />

なお、推薦するテキストについては、授業開始時に指示する。<br />

民法(債権各論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

契約法各論・事務管理不当利得法<br />

田高 寛貴<br />

授業科目の内容:<br />

「債権各論」は、民法「第3編 債権」のうち、第2章以下に含<br />

まれる領域について講ずるものであり、秋学期の「Ⅱ」は契約法各<br />

論と事務管理不当利得法を主として扱う。春学期と同様、授業時に<br />

は判例を素材とした事例検討を多く行っていくことを考えている。<br />

契約法の重要性は言をまたないところであろうが、法の世界の外延<br />

を画する事務管理法、全法律関係を裏面から規律する不当利得法も、<br />

法律学の要と位置づけられるものであり、大いに関心をもって学習<br />

をすすめてもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業担当者が作成、配布するレジュメにそくして授業は行われる。<br />

予習、復習に用いるテキストを各自で任意に準備されたい。<br />

推薦するテキストについては、授業開始時に指示する。<br />

刑法(総論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「刑法典 第 1 編 総則」の検討<br />

鈴木 左斗志<br />

授業科目の内容:<br />

刑法という法律の内容を概観した後、「刑法典 第1編 総則」の解釈が<br />

問われた判例(主として最高裁判所のもの)を取り上げて検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『判例刑法総論』 西田典之・山口厚・佐伯仁志編 有斐閣<br />

刑法(総論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

「刑法典 第 1 編 総則」の検討<br />

鈴木 左斗志<br />

授業科目の内容:<br />

刑法(総論)Ⅰ に引き続いて、「刑法典 第1編 総則」の解釈が問われた<br />

判例(主として最高裁判所のもの)を取り上げて検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『判例刑法総論』 西田典之・山口厚・佐伯仁志編 有斐閣<br />

刑法(総論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

犯罪論の基本問題<br />

高橋 則夫<br />

授業科目の内容:<br />

刑法は、犯罪と刑罰に関する法である。中心テーマは、ある行為<br />

に対していかなる犯罪が成立するかという犯罪の成立要件の問題で<br />

ある。これを検討する際、恣意的な判断を回避するために、精緻な<br />

犯罪論体系が必要とされる。したがって、刑法を学ぶ場合には、ま<br />

ず体系理論的考察をしなければならない。「構成要件該当性・違法<br />

146<br />

(阻却)・責任(阻却)」という一般に通用している犯罪論体系の意<br />

義、客観的要素と主観的要素との相互関係、行為規範と制裁規範と<br />

の相互関係などについて検討を加える必要がある。他方、個々の問<br />

題解決が具体的に妥当でなければならないことから、問題的考察お<br />

よび刑事政策的視点も考慮しなければならない。刑法を狭い分野に<br />

限定するのではなく、刑事司法システム全体の中で把握することも<br />

必要である。<br />

もっとも、講義では時間の関係上、犯罪論の解釈論的問題が中心<br />

となる。犯罪論はきわめて興味深いものであるが、そう思えるよう<br />

になるためには、刑法の解釈にどっぷり浸かることが前提となる。<br />

解釈論をしっかり勉強することが、刑法を楽しむ唯一の道である。<br />

テキスト(教科書):<br />

『刑法総論』高橋則夫著 成文堂 2010年<br />

『刑法判例百選Ⅰ総論(第6版)』西田=山口=佐伯編 有斐閣<br />

2008年<br />

なお、講義開始前にザッと読んでおく本として、<br />

『刑法の考え方』高橋則夫編 信山社 2009年<br />

刑法(総論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

犯罪論の基本問題<br />

授業科目の内容:<br />

春学期と同様<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期と同様<br />

刑法(各論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

高橋 則夫<br />

佐藤 拓磨<br />

授業科目の内容:<br />

刑法典各則の各刑罰法規に関する解釈論上の諸問題を検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

西田則之『刑法各論』(第6版、弘文堂、2012年)<br />

刑法(各論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

佐藤 拓磨<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き,刑法典各則の各刑罰法規に関する解釈論上の諸<br />

問題を検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

西田典之『刑法各論』第6版、弘文堂、2012年<br />

刑法(各論)Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

和田 俊憲<br />

授業科目の内容:<br />

刑法各論に関する判例・学説について解説します。主に,個人的<br />

法益に対する罪(財産犯を除く)を扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

山口厚『刑法各論〔第2版〕』(有斐閣,2010年)<br />

西田典之=山口厚=佐伯仁志『判例刑法各論〔第5版〕』(有斐閣,<br />

2009年)<br />

刑法(各論)Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

和田 俊憲<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に続けて,刑法各論に関する判例・学説について解説しま<br />

す。主に,財産犯を扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

山口厚『刑法各論〔第2版〕』(有斐閣,2010年)<br />

西田典之=山口厚=佐伯仁志『判例刑法各論〔第5版〕』(有斐閣,<br />

2009年)


法学演習 2 単位(春学期)<br />

実務家による法的思考能力の習得<br />

木屋 善範<br />

授業科目の内容:<br />

これから法律を学ぶ上で基本となる民法総則を理解することによ<br />

って、法律の基礎的知識及び考え方を身に付け、具体的事例におい<br />

て一定の解決を導き出せる能力を養うことを目標とします。<br />

授業内容は法律をはじめて学ぶ受講生がほとんどですので、法律<br />

の基本的知識及び考え方を習得できるように、事前に講師が作成し<br />

たレジュメ(重要問題と重要判例を中心に民法総則の分野を項目ご<br />

とにまとめたもの)を配り、授業ではその内容を説明した上で、そ<br />

の知識、考え方を前提に、重要判例や具体的事例をどのように分析<br />

し、考え、解決していくのか、を中心に実務家としての視点も踏ま<br />

えて授業を進めていきます。その際、適宜、実務の実態(例えば企<br />

業ではどのような処理が行われているか)、日常注意すべき法的問<br />

題、条文の読み方及び法律文書の書き方にも触れていきます。また<br />

少しずつですが、受講生に自分の考えを述べる機会を設けていきま<br />

す。<br />

授業では必ず条文にあたり参照するので六法(民法の条文が掲載<br />

されていれば可)は必ず持参してください。授業で用いるレジュメ<br />

や判例等の必要な資料は授業において配ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業では使いませんが、予習及び復習のために1冊用意して下さい<br />

(特に指定はありません)<br />

必要な資料は授業で配ります。<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

実務家による法的思考能力の習得<br />

木屋 善範<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、民法総則における重要判例及び重要問題の検<br />

討を通じて法律の基礎的知識と考え方を身につけ、具体的事例にお<br />

いて一定の解決を導き出せる能力を養うことを目標とします。<br />

秋学期も事前に講師が作成したレジュメ(重要問題や重要判例を<br />

中心に民法総則の分野を項目ごとにまとめたものを配り、事例問題<br />

の解決に必要な知識等を説明し、その後重要判例や具体的事例をど<br />

のように分析し、考え、解決していくのかを中心に実務家としての<br />

視点も踏まえて授業を進めていきます。その際、適宜実務の実態や<br />

法律文書の書き方等についても触れ、また受講生が自分の考えを述<br />

べる機会を設けていきます。。<br />

授業では条文にあたり参照しますので、六法(民法の条文が掲載さ<br />

れていれば可)は必ず持参してください。<br />

授業で用いるレジュメや判例等の必要な資料は授業において配りま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業では使いませんが、予習及び復習のために1冊は用意して下さ<br />

い。(特に指定はありません)<br />

必要な資料は授業で配ります。<br />

法学演習 2 単位(春学期)<br />

民法総則の基礎知識<br />

小圷 淳子<br />

授業科目の内容:<br />

初めて民法を勉強する方を対象に、民法総則の基礎を学びます。<br />

春学期では、簡単な事例を使って、民法の条文に慣れ、法律家らし<br />

いものの考え方を身につけることを目標にします。<br />

また、実務家が担当する授業なので、実際の社会ではどのように民<br />

法が使われているのか、なるべく具体的な相談や裁判の事例をご紹<br />

介しながら授業を進めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定はしませんが、各自何か1冊、民法総則の教科書を用意し<br />

て、授業の進行に合わせて読み進めてください。<br />

なお、六法は必ず持参してください。<br />

147<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

民法総則の基礎演習<br />

小圷 淳子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に続いて、民法総則の条文に慣れ、基礎的な理解ができたこ<br />

とを前提に、具体的な事例や判例を題材に使って授業を進めます。<br />

紛争の当事者は、それぞれどのような主張を組み立て、裁判所はど<br />

のような法解釈を示したのかを考えることを通して、民法総則につ<br />

いての理解を深めることを目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定はしませんが、各自何か1冊、民法総則の教科書を用意し、<br />

授業の進行に合わせて読み進めてください。<br />

なお、六法は必ず持参してください。<br />

法学演習 2 単位(春学期)<br />

中島 美砂子<br />

授業科目の内容:<br />

判例や事例問題の検討を通じて、民法総則について基礎的な知識<br />

と考え方の習得を目指します。また、実務家が担当しますので、折<br />

に触れて実務の話をしていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『民法判例百選Ⅰ 総則・物権』第6版 中田裕康・潮見佳男・道<br />

垣内弘人編 有斐閣 2009年 ISBN:978-4-641-11495-1 C9432<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

中島 美砂子<br />

授業科目の内容:<br />

判例や事例問題の検討を通じて、民法総則について基礎的な知識<br />

と考え方の習得を目指します。また、実務家が担当しますので、折<br />

に触れて実務の話をしていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『民法判例百選Ⅰ 総則・物権』第6版 中田裕康・潮見佳男・道<br />

垣内弘人編 有斐閣 2009年 ISBN:978-4-641-11495-1 C9432<br />

法学演習 2 単位(春学期)<br />

判例を題材とした演習<br />

河合 秀樹<br />

授業科目の内容:<br />

民法債権総論に関する判例を検討し、判例の構造、考え方などを<br />

理解できるようにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『民法判例百選Ⅱ 債権(第6版)』 有斐閣<br />

但し、新版(第7版)が出版された場合は新版<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

判例を題材とした演習<br />

3 法学部:法律学科<br />

河合 秀樹<br />

授業科目の内容:<br />

民法債権総論に関する判例を検討し、判例の構造、考え方などを<br />

理解できるようにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『民法判例百選Ⅱ 債権(第6版)』 有斐閣<br />

但し、新版(第7版)が出版された場合は新版<br />

法学演習 2 単位(春学期)<br />

物権法(担保物権法を含む),債権各論を中心に民法全体の演習<br />

栗林 美保<br />

授業科目の内容:<br />

2年生必修の民法の授業の理解を補う為、事例問題を提示して、<br />

検討していきます。事例問題が中心ですから、設問を分析する過程<br />

で、既に勉強した民法総則も、未だ勉強していない、債権総論、親<br />

族、相続の知識も必要となります。それらの知識も勉強していくこ<br />

とで、民法全体を理解し、応用の効く能力をつけていきたい、と考<br />

えます。


3 法学部:法律学科<br />

また、少人数の授業ですから、互いに意見を出し合うことで、説<br />

明能力を身につけて頂きたいと考えています。<br />

3,4年生の受講も歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

六法(出版社・判例の有無は問わない)は必携<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

物権法(担保物権法を含む),債権各論を中心に民法全体の演習<br />

栗林 美保<br />

授業科目の内容:<br />

民法のうち、物権法(担保物権法を含む)を対象とします。簡単<br />

な設問を分析し解答を求めることによって、民法全体の考え方、条<br />

文の探し方、当事者に公平な解決とは何かをともに考えていきたい<br />

と思います。<br />

設問を分析する過程で、民法総則、債権、あるいは親族・相続の<br />

分野におよぶこともありますが、基本から理解し民法全体を把握で<br />

きるようにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

六法(出版社・判例の有無は問わない)は必携<br />

法学演習 2 単位(春学期)<br />

民法の「使い方」物権編(実務家による解説及び演習講義)<br />

清水 麿<br />

授業科目の内容:<br />

法曹実務家(弁護士)が、まだ学部の講義で物権法に触れ始めて<br />

僅かの2年生を対象に、民法の「使い方」という視点で、基本知識<br />

の確認を行いつつ、演習(事例問題の分析及び検討)を行います。<br />

民法は、学部で学ぶ法律のうち、一番身近な法律といえ、一見修<br />

得しやすいと思われがちです。<br />

しかし、体系を踏まえながら学習していかないと、民法には、思<br />

わぬ落とし穴があります。<br />

そういった落とし穴に落ちないように、日吉の学生のうちから、<br />

正しい法律の学び方、正しい法律の使い方を意識してもらい、演習<br />

を実践していきたいと思います。<br />

なお、演習では、六法(どのようなものでも可)と民法判例百選<br />

Ⅰ(総則・物権)は必ず持参して下さい。<br />

その他、必要な資料は、適宜、講義にて配布致します。<br />

テキスト(教科書):<br />

総則・物権の判例百選(『民法判例百選Ⅰ』総則・物権〔第6版〕<br />

(別冊ジュリスト №195)有斐閣)を用意していただきたいと思いま<br />

す。<br />

その他は、現時点で特に指定しませんが、物権の教科書(学部の<br />

講義で指定されたもので可)は、是非、各自にて繰り返し読み進め<br />

ていただきたいと思います。<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

民法の「使い方」物権編(実務家による解説及び演習講義)<br />

清水 麿<br />

授業科目の内容:<br />

法曹実務家(弁護士)が、まだ学部の講義で物権法に触れ始めて<br />

僅かの2年生を対象に、民法の「使い方」という視点で、基本知識<br />

の確認を行いつつ、演習(事例問題の分析及び検討)を行います。<br />

民法は、学部で学ぶ法律のうち、一番身近な法律といえ、一見修<br />

得しやすいと思われがちです。<br />

しかし、体系を踏まえながら学習していかないと、民法には、思<br />

わぬ落とし穴があります。<br />

そういった落とし穴に落ちないように、日吉の学生のうちから、<br />

正しい法律の学び方、正しい法律の使い方を意識してもらい、演習<br />

を実践していきたいと思います。<br />

なお、演習では、六法(どのようなものでも可)と民法判例百選<br />

Ⅰ(総則・物権)は必ず持参して下さい。<br />

その他、必要な資料は、適宜、講義にて配布致します。<br />

テキスト(教科書):<br />

総則・物権の判例百選(『民法判例百選Ⅰ』総則・物権〔第6版〕<br />

(別冊ジュリスト №195)有斐閣)を用意していただきたいと思いま<br />

す。<br />

148<br />

その他は、現時点で特に指定しませんが、物権の教科書(学部の<br />

講義で指定されたもので可)は、是非、各自にて繰り返し読み進め<br />

ていただきたいと思います。<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

判例で学ぶ民法 ─── 契約と不法行為を中心として<br />

田高 寛貴<br />

授業科目の内容:<br />

契約と不法行為にまつわる裁判事例の検討を通じて、現代社会に<br />

おいて民法が直面する問題についての理解を深め、また、紛争解決<br />

のために必要な法的思考・法解釈の技量の養成をめざす。素材とす<br />

る裁判事例は授業に先立って各自で検討してきてもらうこととし、<br />

授業では、レポーターの基調報告をふまえつつ、全受講生による討<br />

論を中心に展開するものとする。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料は印刷して配布する。<br />

法学演習 2 単位(春学期)<br />

身近な民法(民法総則、物権総論、債権各論)<br />

西 希代子<br />

授業科目の内容:<br />

民法総則、物権(総論)及び債権各論に関わるテーマのうち、身近<br />

な問題を中心に検討します。<br />

民法があまり得意ではないけれど真剣に学習したい学生を対象とし<br />

て、民法の基本的な考え方、解釈技法及び裁判例の読み方を身につ<br />

けるとともに、民法の楽しさを知ってもらうことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は、特に指定しません。民法の授業等で指定されている教科<br />

書を使用して下さい。<br />

法学演習 2 単位(秋学期)<br />

憲法判例を読む<br />

山本 龍彦<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では、最新の憲法判例を素材に、憲法学の基本概念を応用・<br />

実践する力を養っていく。また、最高裁判決だけでなく、下級審判<br />

決や事実関係までを丹念に読み込むことによって、判決の「読み方」<br />

を習得してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『憲法判例百選Ⅰ』第5版 高橋和之・長谷部恭男・石川健治編 有<br />

斐閣 2007年<br />

『憲法判例百選Ⅱ』第5版 高橋和之・長谷部恭男・石川健治編 有<br />

斐閣 2007年<br />

『判例プラクティス 憲法』宍戸常寿ほか 信山社 2012年<br />

法学演習 2 単位(春学期)<br />

事例検討<br />

小池 信太郎<br />

授業科目の内容:<br />

(授業の目的・方法)<br />

事例問題の検討を通じて、必修科目「刑法ⅠⅡ」で修得する知識<br />

の拡充及び運用能力の向上を図ります。事例は複雑・長大なものを<br />

使用し、それに含まれる論点の一般的説明も行うため、1つの事例を<br />

数回にわたり検討します。授業においては、学生が十分な予習をし<br />

てきていることを前提に、ランダムに指名して質問への回答を求め<br />

ます。<br />

履修上限を20名とし、希望者多数の場合には抽選を行います。<br />

(予習の方法)<br />

あらかじめ示される事例問題を読んで、問題点を検討した上で授<br />

業に臨んで下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

山口厚『刑法〔第2版〕』(有斐閣、2011年)(推奨)又はその他の刑<br />

法総論及び各論の定評ある基本書並びに六法を必ず持参して下さい。


法学演習 2 単位(秋学期)<br />

事例検討<br />

小池 信太郎<br />

授業科目の内容:<br />

(授業の目的・方法)<br />

事例問題の検討を通じて、必修科目「刑法ⅠⅡ」で修得する知識<br />

の拡充及び運用能力の向上を図ります。事例は複雑・長大なものを<br />

使用し、それに含まれる論点の一般的説明も行うため、1つの事例を<br />

数回にわたり検討します。授業においては、学生が十分な予習をし<br />

てきていることを前提に、ランダムに指名して質問への回答を求め<br />

ます。<br />

履修上限を20名とし、希望者多数の場合には抽選を行います。<br />

(予習の方法)<br />

あらかじめ示される事例問題を読んで、問題点を検討した上で授<br />

業に臨んで下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

山口厚『刑法〔第2版〕』(有斐閣、2011年)(推奨)又はその他の刑<br />

法総論及び各論の定評ある基本書並びに六法を必ず持参して下さい。<br />

法律外国語演習 2 単位(秋学期)<br />

基礎から学ぶ法律英語<br />

大林 啓吾<br />

授業科目の内容:<br />

国際化の時代といわれる中、英語は日常生活におけるコミュニケー<br />

ションツールとしての役割のみならず、専門分野においても活用さ<br />

れるようになってきている。その一分野に法律があり、渉外弁護士<br />

だけでなく、公務員や企業法務においてもそれを使いこなすスキル<br />

が求められ始めている。また、インターネットを使用する際にも、<br />

法律英語が必要になるときがあり、ある意味、身近な存在となりつ<br />

つある。<br />

ところが、法律英語は、単語の意味や使い方が特殊であったり、<br />

内容的にも専門的なものが多いため、とっつきにくい印象がある。<br />

また、単に訳すのではなく、内容的に理解するためには英米法に関<br />

する基礎知識が必要になってくるため、短期でこれを習得すること<br />

は難しいように思える。もっとも、ある程度基本知識を身につけ、<br />

原文に慣れてしまえば、それなりに読み進めることができるように<br />

なる(と期待している)。本授業では、英米法的知識を身につけなが<br />

ら、法関連の文書を読むことができる基礎力をつけることを目的と<br />

する。最終的には、判例や法律をある程度訳すことができるように<br />

なることを目標としたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で使う教材は毎回配布する。<br />

法律外国語演習 2 単位(春学期)<br />

フランス法とはどんなものか…そしてフランス法文献の読み方を<br />

少し<br />

小川 健<br />

授業科目の内容:<br />

フランス法は,1789 年の人権宣言そして近代法の先駆けとなった<br />

ナポレオン法典等による影響をはじめとして,世界各国の近代およ<br />

び現代の法制に大きな影響を与えて来ました。日本法にとっても,<br />

同法はドイツ法や英米法と並ぶ母法の一つであり,その理解は日本<br />

法の学習のために欠くことができません。<br />

他方,今後わが国が諸外国と様々な関係を構築し、その関係を維<br />

持発展させていくためには、外国の様々な制度に対応した方策を講<br />

じ、これらの制度と国内諸制度とを調整することがどうしても必要<br />

となってくるでしょう。この点でも,国連およびEU の主要な構成国<br />

であるとともに国際取引の分野にも影響力のあるこの国の法制や法<br />

認識を理解することは我が国にとって重要なものであり続けるはず<br />

です。<br />

「フランス法(学習)とはどんなものか」を体験する科目として,<br />

本演習では,フランス語の読みやすい文献を参照しつつ,フランス<br />

法の基礎的な知識が得られるように授業をすすめていきたいと思い<br />

ます。むろんフランス社会や歴史文化一般についての理解もその前<br />

提として欠かせませんから,これらの点を理解するための「道草」<br />

もすることになるでしょう。<br />

149<br />

受講者の,英米法や他の大陸法の理解,日本法の理解,フランス<br />

語の能力,等に応じ適宜これを補充しつつテキストの講読をおこな<br />

うつもりです。<br />

テキスト(教科書):<br />

受講者の興味の所在,フランス語の能力等を勘案して話し合って<br />

決めますが,<br />

フランス語のやさしい「法学入門」文献の他,<br />

新聞や雑誌の法律関係の記事,<br />

1789年の人権宣言(正式にはDéclaration des Droits de l'homme et du<br />

citoyen 人と市民の権利の宣言),<br />

を講読しようと思います。受講者のフランス語能力が伴うなら,破<br />

棄院やコンセイユデタ(フランス最高行政裁判所)の判例を講読す<br />

ることも考えています。<br />

なお、2011および2012年度には、上記人権宣言のほかに、受講者の<br />

希望に従い、<br />

François Terré, Introduction générale au droit, 5éd, Précis Dalloz, (2000).<br />

(法学入門。フランスの大学法学部で入門書として使用されるもの。)<br />

の一部などを読みました。<br />

法律外国語演習 2 単位(秋学期)<br />

米国判例や法律文献の読解、報告や質疑<br />

工藤 敏隆<br />

授業科目の内容:<br />

多くの学生にとって、英語は最も身近な外国語であろう。しかし、<br />

英語の法律文献や英米の判例を読みこなすには、法律文書特有の語<br />

彙に習熟する必要がある。加えて、日本の大学の法学部で学ぶ以上<br />

は、英米法の法律用語について、日本法の類似概念との異同を理解<br />

した上で、日本語で的確に説明する能力も期待されることになる。<br />

本演習では、事前に割り振られた英語の法律文書(米国連邦最高<br />

裁判所判決など)について、担当の受講生が正確な理解に基づいて<br />

日本語で報告し、これに対し受講生全員が質疑や議論を行うことに<br />

よって、法律英語や、その背後にある英米法や英米の司法制度に関<br />

する理解を深めることを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しないが、演習用の資料については適宜配布する。<br />

法律外国語演習 2 単位(秋学期)<br />

刑事制裁の日独比較<br />

佐藤 拓磨<br />

授業科目の内容:<br />

本年度は、ドイツの刑事制裁制度に関するドイツ語文献を輪読す<br />

る。<br />

まず、ドイツにおける大学1年生向けの法学入門テキストである、<br />

Kristian Kühl/Hermann Reichold/Michael Ronellenfitsch, Einführung in<br />

die Rechtswissenschaft, 2011のうちの刑事制裁制度に関する部分を読<br />

み、制度の概略をつかむ。<br />

その後、我が国の制度と顕著な違いがみられる部分について、刑<br />

事制裁に特化した教科書である、Bernd-Dieter Meier, Strafrechtliche<br />

Sanktionen, 3. Auflage, 2012の中から該当部分を抜き出して読むこと<br />

により、制度の理解を深める。輪読の過程で特に履修者の関心を引<br />

くテーマが出てきた場合は、関連する判例や司法統計などを読むこ<br />

ともあるかもしれない。<br />

なお、下記の授業計画は一応のものであり、履修者の能力や関心<br />

に応じて変更の可能性もある。<br />

本演習を通じて、ドイツ語の法律文献に慣れ親しむとともに、我<br />

が国の現行刑罰制度を相対化してみることができるようになること<br />

を目指したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用教材はいずれも大部の教科書のため、輪読で用いる部分のみ<br />

をコピーして履修者に配布する。<br />

法律外国語演習 2 単位(春学期)<br />

法律学のためのスペイン語<br />

3 法学部:法律学科<br />

前田 美千代<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、法律用語を中心に法律学に必要なスペイン語力の習<br />

得を目指します。


3 法学部:法律学科<br />

1年次に履修した「法学」を改めてスペイン語で勉強するイメージ<br />

で、その中で日本法との違いを探し、その理由を考えることを通じ<br />

て、スペイン語の語学力だけでなく、将来的にスペイン語圏の同世<br />

代の法学部生と議論できる基本的知識を養います。<br />

スペイン語文法の解説は行わないので、スペイン語既習者(日吉<br />

のスペイン語選択者等)のみ履修可能です。スペイン語選択ではな<br />

いが履修を希望すべき特殊事情があると考える場合は、必ず事前か<br />

つ個別に担当者に相談して下さい。<br />

履修希望者が多数の場合は、初回にスペイン語の試験(初級文法<br />

程度)を実施して、履修登録者を選抜します(10名程度)。<br />

テキスト(教科書):<br />

Carmen Rosa de Juan, José Antonio Fernández, Temas de Derecho:<br />

Manual para la preparación del Español en el ámbito jurídico, Edinumen,<br />

2010. ISBN: 978-84-9848-118-1<br />

プリント配布<br />

Legal Writing and PresentationⅠ 2 単位(春学期)<br />

Communicating Effectively in English<br />

ブラタネック, サラ<br />

授業科目の内容:<br />

This is an introductory course to basic legal writing and presentation in<br />

English. It is the aim of this course to provide students with a core<br />

understanding of how to communicate effectively and professionally in<br />

written English in a legal context. Students will also have the opportunity<br />

to make a short presentation in English.<br />

テキスト(教科書):<br />

There is no prescribed textbook. As required, readings will be assigned in<br />

class in advance.<br />

国際化と法 2 単位(春学期)<br />

国境を越える人、物、情報、資本の移動への法の対応<br />

明石 欽司<br />

太田 達也<br />

大森 正仁<br />

亀井 源太郎<br />

小山 剛<br />

西川 理恵子<br />

前田 美千代<br />

山元 一<br />

授業科目の内容:<br />

様々な分野において所謂「国際化」が進展する中で、国境を越える<br />

人、物、情報の移動が増えてきています。また、資本の移動も目を<br />

離すことができません。今年度はそれぞれの分野で実際に発生して<br />

いる問題に焦点をあてて、これに対する状況について各法分野の専<br />

門家が論じます。<br />

法学情報処理 2 単位(秋学期)<br />

法学情報の調査・収集・利用法<br />

青木 淳一<br />

池田 真朗<br />

岩谷 十郎<br />

太田 達也<br />

大森 正仁<br />

佐藤 拓磨<br />

田村 俊作<br />

薮本 将典<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は,三田での3年生からの研究会(ゼミ)での学習を円<br />

滑に進める能力を訓練することを目的に,1986年から2年次秋学期<br />

の設置科目として開講されているものである。日吉でのいわば与え<br />

られた教材による「学習」から,法学の「研究」段階に少しでも進<br />

もうとするために必須となる,各種の学術情報源,情報処理方法,<br />

図書館の利用方法について説明するとともに,法学関係資料・文献<br />

の利用法,法学論文の書き方などについて解説する。<br />

各テーマにつき,本塾大学文学部の田村俊作(図書館・情報学専<br />

攻),法学部の池田真朗ら(担当者には追加・変更があり得る)がそ<br />

150<br />

れぞれオムニバス形式で講義を担当し,メディアセンター職員が基<br />

本的な文献検索ツールとリサーチの方法について説明を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキスト(教科書)は特に指定しない。<br />

なお,担当教員によっては授業で使用する資料等を「教育支援シ<br />

ステム」(Keio.jp)にアップロードすることがあるので必要に応じて<br />

参照すること。<br />

法制史概論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

霞 信彦<br />

神野 潔<br />

授業科目の内容:<br />

法律学という学問に取り組み、これから長い期間にわたり法との<br />

関わりを持つであろう学生諸君にとって、古代以来のわが国の法の<br />

変遷を承知することは、法に対する知見を広げ、現行法理解に向け<br />

て豊かな基礎力を涵養するために、有効な手段のひとつであると考<br />

える。<br />

そこで本講義では、古代および中世前半における日本法の足跡を<br />

たどり論じてみたいと思う。<br />

古代については、まず聖徳太子の手になるといわれる「憲法十七<br />

条」をとり上げ制定の背景や内容について論じてみたい。ついで大<br />

化改新後に示された、古代律令制発祥の原点ともいうべき 「改新<br />

詔」、さらには、中国法継受の結果わが国にもたらされた「律令」を<br />

とりあげ、その編纂過程や条文内容を概観するつもりである。<br />

また中世前半については、中世的社会と中世法の成立をとりあげ、<br />

特に、御成敗式目の編纂過程と個々の条文の内容、追加法、裁判手<br />

続などについて、具体的史料を提示しながら講述する。<br />

テキスト(教科書):<br />

霞・原・児玉・神野・三田『日本法制史講義ノート第二版』(慶應義<br />

塾大学出版会)<br />

法制史概論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

東西法文化の歴史と交流<br />

岩谷 十郎<br />

薮本 将典<br />

授業科目の内容:<br />

日本と西洋の法制史をつなぐ、「法の継受」と「近代法典編纂」を<br />

中心的な視座に据えて、法制史そのものに内在する思想的背景や法<br />

文化について多角的にアプローチして行くことを目的に、日本法制<br />

史と西洋法制史の担当者が、共通のテーマに沿ったトピックを取り<br />

上げて、それぞれ講義を行います。<br />

西洋法制史の担当部分では、先ずヨーロッパにおける文化的伝統<br />

としての図像解釈学(イコノロジー)のあらましを紹介した後に、こ<br />

れを近代ヨーロッパにおける法典編纂事業の幕開けとされる、1789<br />

年の『フランス人権宣言』ならびに1804年の『ナポレオン法典』を<br />

めぐる図像の分析に用いることで、その中核となった近代自然法思<br />

想についての理解を深めると共に、源流にあるヨーロッパ法文化の<br />

歴史的概要について学んでゆきます。<br />

日本法制史の担当部分では、現行日本法システムの大部分が形成<br />

された明治時代以降の近代化過程を中心に講義します。その制度的・<br />

思想的基幹部分の多くを西洋諸国から導入して形作られた近代日本<br />

法は、文化的歴史的起源を異にするそれらの外国法的要素をどのよ<br />

うに自らのものにしていったのでしょうか。本講義では、特に東ア<br />

ジアにおいては古来から法がどのようにイメージされてきたのか、<br />

様々な図像-絵画・彫刻・建築・他-を取り上げ、「書かれた法」の<br />

みならず「描かれた法」に着眼して、法を読み解く方法を提示しま<br />

す。シンボルや諸表象を通して、法観念・法文化の異同に受講者の<br />

関心を啓いてゆくつもりです。<br />

テキスト(教科書):<br />

『法と正義のイコノロジー』森征一・岩谷十郎他編 慶應義塾大<br />

学出版会


法の基礎 2 単位(春学期)<br />

青木 淳一<br />

明石 欽司<br />

亀井 源太郎<br />

君嶋 祐子<br />

工藤 敏隆<br />

駒村 圭吾<br />

佐藤 拓磨<br />

杉田 貴洋<br />

田高 寛貴<br />

田村 次朗<br />

内藤 恵<br />

西川 理恵子<br />

六車 明<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は,法学部及び大学院法務研究科の専任教員によるオム<br />

ニバス形式の講義である。担当教員が,各法分野の概要や関連分野<br />

との関係,学習方法,将来の進路との関わりなどについて講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

なお,担当教員によっては授業で使用する資料等を「授業支援シ<br />

ステム」(Keio.jp)にアップロードすることがあるので必要に応じて<br />

確認すること。<br />

151<br />

3 法学部:法律学科


3 法学部:政治学科<br />

社会学 4 単位(春学期集中)<br />

社会学入門<br />

有末 賢<br />

授業科目の内容:<br />

社会学は、近代社会以降の国家と個人を結ぶ中間集団を中心とした<br />

諸領域において展開されてきた。「人は独りでは生きられない」をキ<br />

ーワードとして、「社会を読み解く」「社会を調べる」「社会を動か<br />

す」「社会が変わる」の4部構成で講義をしていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

『社会学入門』塩原良和・竹ノ下弘久編著 弘文堂 2010年 ISBN:<br />

978-4-335-55140-6<br />

社会学 4 単位(春学期集中)<br />

社会学でみる現代社会・文化の変動――現代社会に未来はあるか<br />

関根 政美<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、19世紀の近代社会の生成から現代21世紀初頭までの<br />

間、近代・脱近代の社会・文化変動を探求し続け、現代政治研究に<br />

も大いに役立つ「社会学」について紹介したい。それは、諸君らが<br />

今生きている現代社会を自分の力で分析し、理解し、対応できるよ<br />

うになってほしいからである。基本的には、19世紀後半から20世紀<br />

の社会・文化変動を概観し、21世紀の変動について予測してみたい。<br />

授業の進行具合により内容の変更はあり得るが、必修授業なので第<br />

1日目より授業に入る。教科書は第2回目授業より必要になる。なお、<br />

社会学は近代世界史の基本的知識を必要とするものであるので、万<br />

が一世界史の知識に不安がある場合は、世界史(近代世界史)のテキ<br />

ストなどを読んでおくこと。<br />

*授業は毎回パワーポイントを使用すると同時に、配付資料を教育<br />

支援サイトにアップするので必ず参照のこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

『社会学入門』有末賢・霜野壽亮・関根政美編著 弘文堂 1997<br />

年を教科書として利用する予定。教科書は授業の予習・復習に欠か<br />

せないものである。必ず購入すること。<br />

法学(憲法を含む) 4 単位(春学期集中)<br />

杉田 貴洋<br />

授業科目の内容:<br />

法律を学ぶための基礎知識を整理し、法律学の考え方を理解するこ<br />

とを目的とする。また、将来、より専門的に法律を勉強していくた<br />

めの導入を目的とする。いろいろな法分野を取りあげて、各分野を<br />

概観しつつ、法の意義や理念、成り立ちについて考えていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義中に指示する。<br />

法学(憲法を含む) 4 単位(春学期集中)<br />

薮本 将典<br />

授業科目の内容:<br />

「社会あるところ、法ありUbi societas, ibi jus」という法格言にも<br />

ある通り、我々の社会は古来より法によって規律され、機能してい<br />

る。かくして、変化と多様性に富む社会を規律する法には、ややも<br />

すると複雑に入り組んだイメージが伴うが、実際には明解な「体系<br />

system」に貫かれており、したがって「法学」とは、「法の体系につ<br />

いての学」に他ならない。<br />

そこで、本講では初学者を対象に、我々の社会を規律する法一般<br />

についての「体系的systematic」な理解を深めることを目的として、<br />

先ずは「法とは何か」を考えるうえでの前提となる基礎的な概念(規<br />

範と法、法と道徳、法の形式・目的・分類、法の適用と解釈、法に<br />

おける権利と義務、等)について学んだうえで、これらの基礎概念<br />

が、我々の社会で実際に用いられている法(=現行法ないし実定法)、<br />

152<br />

特に「憲法」(基本的人権、権力分立)・「民法」(契約、財産、不法<br />

行為と損害賠償、家族)・「刑法」(犯罪と刑罰)においてどように具<br />

体化されているのかを概観する。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修に際しては、初回の授業までに以下の2冊を読了しておくこ<br />

と。<br />

・『フレームワーク法学入門』石川明 編、信山社、2007年<br />

・『法律学の基礎技法』川崎 政司 著、法学書院、2011年<br />

経済原論Ⅰ 4 単位(秋学期集中)<br />

マクロ経済学入門<br />

麻生 良文<br />

授業科目の内容:<br />

マクロ経済学は、GDPや物価水準、経済成長率などのマクロ経済<br />

変数がどのように決まるかを分析する学問である(経済学のもう一<br />

方の柱のミクロ経済学は経済原論IIで扱う)。現代のマクロ経済学で<br />

は、ケインズ経済学と古典派マクロ経済学の二つの対立する学派が<br />

ある。こうした対立があることを踏まえてマクロ経済学の入門的講<br />

義を行なう。主な講義の内容は以下の通り。<br />

1.マクロ経済学とは何か<br />

2.古典派モデル<br />

3.ケインジアン・モデル<br />

4.消費関数・投資関数の理論<br />

5.財政赤字と国債の負担<br />

6.経済成長モデル<br />

テキスト(教科書):<br />

麻生良文『マクロ経済学入門』ミネルヴァ書房<br />

講義資料は 次 のホームページを参照のこと。 http://<br />

www.law.keio.ac.jp/~aso/<br />

経済原論Ⅰ 4 単位(秋学期集中)<br />

鞠 重鎬<br />

授業科目の内容:<br />

経済概論Iでは、経済全体の動きに関するマクロ経済学を対象とす<br />

る。(参考に、経済概論IIで扱うミクロ経済学においては、家計や企<br />

業などの個別経済主体の行動やその応用について学ぶ。)マクロ経済<br />

学は、ミクロ経済学とともに近代経済学の分野を勉強するにあたっ<br />

て基本的なツールとなっている。この授業の主なテーマとしては、<br />

国民所得の測定、経済成長、投資や貯蓄、失業率、貨幣システム、<br />

為替レート、総需要と総供給、インフレーション、金融・財政政策<br />

などが挙げられよう。近代経済学を学びたい学生だけではなく、他<br />

の専門分野の学生でも経済全体の動きがどのようになるかについて<br />

知ってもらう機会を与えることが授業のねらいである。<br />

テキスト(教科書):<br />

『マクロ経済学入門』麻生良文著 ミネルヴァ書房.<br />

経済原論Ⅱ 4 単位(春学期集中)<br />

ミクロ経済学入門<br />

麻生 良文<br />

授業科目の内容:<br />

ミクロ経済学の入門的講義を行う。さまざまな公共政策の目的や<br />

効果を理解するために、ミクロ経済学の習得は不可欠である。マク<br />

ロ経済学が経済全体の変数(GDPやインフレ・失業率など)に注意<br />

を集中するのに対し、ミクロ経済学では消費者や生産者が価格や政<br />

策にどのように反応するかという問題を扱う。ミクロ経済学を学ぶ<br />

ことによって、市場メカニズムがどのように機能し、その限界がど<br />

こにあり、そして政府の役割はどうあるべきかをを理解できるよう<br />

になる。講義内容は以下の通り。<br />

1)経済学入門<br />

2)市場メカニズムの機能と限界<br />

3)消費者行動の理論<br />

4)生産者行動の理論<br />

5)独占・寡占<br />

6)不確実性<br />

7)市場の失敗<br />

テキスト(教科書):<br />

麻生良文『ミクロ経済学入門』ミネルヴァ書房


講義資料は次のホームページを参照のこと。http://www.law.keio.ac.jp/<br />

~aso/<br />

経済原論Ⅱ 4 単位(春学期集中)<br />

ミクロ経済学入門<br />

畑農 鋭矢<br />

授業科目の内容:<br />

現代経済の構造を系統的に理解するために、ミクロ経済学の基礎<br />

理論を学ぶ。内容を大別する4つに分けることができる。第一に、<br />

経済学の基礎概念の整理と需要・供給の基本的な考え方を確認する。<br />

第二に、家計や企業などの個別主体が経済的な意思決定を行う際の<br />

プロセスについて学習する。第三に、市場均衡の効率性(厚生経済<br />

学の第一基本定理)について学び、市場の役割について理解する。<br />

第四に、市場が失敗する代表例について学び、市場の限界と政府の<br />

役割について整理する。<br />

テキスト(教科書):<br />

ポール・クルーグマン/ロビン・ウェルス『クルーグマン ミクロ<br />

経済学』東洋経済新報社,2007年(ISBN-10: 4492313834, ISBN-13:<br />

978-4492313831)<br />

憲法 4 単位(秋学期集中)<br />

近代立憲主義と憲法<br />

大沢 秀介<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、法学部政治学科の学生として理解しておくことが<br />

望ましい日本国憲法に関する基本的な知識について学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書として、『判例憲法(第2版)』大石眞・大沢秀介編著 有斐<br />

閣 2012年 2,700円を使用します。なお、講義には六法(小型のも<br />

の)を持参してください。<br />

憲法 4 単位(秋学期集中)<br />

小竹 聡<br />

授業科目の内容:<br />

本講義においては、日本国憲法の基本原理、基本的人権の保障およ<br />

び統治機構に関する諸規定を対象として、解釈論を中心に講義を行<br />

い、憲法の意義を考察することを目的とします。その際には、でき<br />

るだけ判例等の具体的素材を通じて検討を行い、規範の具体的意味<br />

内容を明らかにするよう努めます。この授業を通じて、日本国憲法<br />

に対する理解を深め、憲法感覚の涵養と論理的思考の修得に努めて<br />

欲しいと思います。なお、授業で扱う項目は、以下に記載した通り<br />

です。但し、授業の進展等に応じて、若干の変更もありえます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『判例憲法 第2版』 大石眞・大沢秀介編 有斐閣 2012年 ISBN<br />

978-4-641-13129-3<br />

行政法 4 単位(春学期集中)<br />

具体的事例から学ぶ行政法<br />

青木 淳一<br />

授業科目の内容:<br />

行政法は,国や地方公共団体という行政活動の主体が当事者とし<br />

て登場する法律問題を考察対象とする。私たちの日常生活を見渡せ<br />

ば,実に多種多様な行政活動が関わっていることが容易にわかるだ<br />

ろう。各種の公的手続に必要な住民票は市町村が管理し,自動車を<br />

運転するには各都道府県の公安委員会が発行する免許が必要である<br />

し,普段利用する鉄道の運賃は国(国土交通大臣)の認可を受けた<br />

ものである。<br />

守備範囲が広く,したがって行政法にかかわる法律は数多くある<br />

が,「行政法」という三文字の名前の法律は存在しない。行政活動を<br />

行うにあたって事前に踏む手続について「行政手続法」,何らかの権<br />

利侵害を受け,また損失を被った場合の救済手続について「行政不<br />

服審査法」「行政事件訴訟法」「国家賠償法」といったいくつかの統<br />

一法典は用意されているが,個々の行政活動は,無数にある個別実<br />

定法によって行われる。行政法(学)は,ある特定の法律だけを対<br />

象とするのではなく,さまざまな行政活動をマナ板にのせて,その<br />

法的な仕組みや,適正性を検証するための原理・原則を抽出して組<br />

み上げたものである。<br />

153<br />

本講義は,行政法の体系を構成する三本柱――行政組織法,行政<br />

作用法,行政救済法のうち,とりわけ行政作用法,行政救済法を扱<br />

う。この二つの領域は車の両輪に喩えられるように,多岐にわたる<br />

論点が相互に連関する。行政作用法は,行政が国民に働きかける場<br />

面に焦点をあて,行政活動が適法か,違法かという法令適合性の判<br />

断が中心的課題であり,多数の行政法規に見られる一般抽象理論を<br />

組み上げたものを講学上「行政法総論」と呼ぶ。他方,行政救済法<br />

は,行政活動によって国民の権利が侵害され,財産的損害が生じた<br />

とき,国民が自己の権利・利益を回復するために採りうる手続,手<br />

段を考察の対象とする。行政法総論で学ぶ一般抽象理論を実用する<br />

ための一つの舞台が行政救済法であると言える。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義用のレジュメ,資料等は授業支援システム(keio.jp)を通じ<br />

て履修者に配付する。<br />

その他,本講義の受講に必要なテキスト(教科書)は次のとおり。<br />

• 橋本博之『行政判例ノート〔第2版〕』(弘文堂,2011 年)<br />

• 平成 25 年版『六法』(出版社は問わない)<br />

刑法 4 単位(春学期集中)<br />

小野上 真也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、「犯罪」と「刑罰」に関する法である刑法について、主<br />

として、各犯罪に共通の問題である犯罪の一般的成立要件や、刑法<br />

典第2編に規定される個々の犯罪がいかなる場合に成立するか、を学<br />

びます。本講義は、基本的には講義形式で行ないますが、講義中に<br />

提示する具体例に対する受講者の意見を求め、その意見を基に議論<br />

を行なう、いわゆる「双方向型授業」も実践します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『基礎から学ぶ刑事法』第4版 井田良著 有斐閣 2010年 ISBN<br />

978-4-641-12410-3<br />

国際法 4 単位(春学期集中)<br />

国際社会を理解するための国際法<br />

授業科目の内容:<br />

国際法概論<br />

民法Ⅰ 4 単位(春学期集中)<br />

民法総論、総則および物権法の基礎<br />

明石 欽司<br />

水津 太郎<br />

授業科目の内容:<br />

民法は社会の基本法であり、財産と家族をめぐる法関係の基礎を<br />

規律しています。本講義が対象とするのは、民法の基礎(民法総論)、<br />

および民法財産法の前半部分、すなわち民法典でいうと、第1編「総<br />

則」、第2編「物権」です。基本的知識を習得するとともに、法的思<br />

考の構造、法的問題の発見と解決の仕方を学ぶことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義は担当者作成・配布のレジュメに基づきおこないますが、補<br />

助教材として、山野目章夫『民法―総則・物権(有斐閣アルマBasic)<br />

〔第5版〕』(有斐閣、2012年)を挙げておきます。<br />

民法Ⅱ 4 単位(秋学期集中)<br />

債権法の基礎<br />

3 法学部:政治学科<br />

西 希代子<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、民法典第3編「債権」に含まれる条文及び制度並びに関<br />

連法令に関する基礎知識の習得を目的とする。第3編「債権」は、第<br />

1章「総則」、第2章「契約」、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」<br />

及び第5章「不法行為」からなる。すべての債権に共通する債権の性<br />

質、効力、発生から消滅までのプロセスなどについて規定する第1章<br />

が、講学上、「債権総論」とよばれるのに対して、債権毎に発生原因<br />

を規定する第2章以下は、「債権各論」とよばれるが、本授業では、<br />

より具体的で分かりやすい債権各論から講義をはじめる。<br />

債権は、一般に、「ある人が、ある人に対して、特定の行為ないし<br />

給付を請求できる権利」を意味する。債権法は、一見なじみのない<br />

分野であり、登場する概念が難解であるため、苦手意識を抱く人も


3 法学部:政治学科<br />

少なくないが、実は、本の売買、マンションの賃貸借、マイホーム<br />

の建築、銀行預金・借金、交通事故、不倫相手への慰謝料請求など、<br />

日常生活に密着した分野である。また、金融機関等への就職を考え<br />

ている人には必須の知識も多く含まれる。<br />

本授業では、できる限り身近な具体例を用いながら、債権法の全<br />

体像を概説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しない。<br />

授業は、配布するレジュメにそって進める。<br />

なお、授業には毎回、六法を持参すること。<br />

政治学基礎Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

政治学の基礎概念・理論・アプローチ<br />

堤林 剣<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では政治学の基礎概念、理論、アプローチについて解説しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

政治学基礎Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

政治学の基礎概念・理論・アプローチ<br />

堤林 剣<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では政治学の基礎概念、理論、アプローチについて解説しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

政治学基礎Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

現実政治を理解するための基礎的概念と理論<br />

河野 武司<br />

授業科目の内容:<br />

政治という概念には様々な定義がありますが,私自身は政治とは<br />

誰から,どのように,どれだけの税金を徴収し,そのように徴収し<br />

た税金を,誰に,どのように,どれくらい分配するかを決定するこ<br />

とに他ならないと考えています。そのことは最終的には政策という<br />

形で表現されますが,もちろんその政策は民意を反映したものでな<br />

ければ民主的とは言えません。しかし現実には政策に正しく民意は<br />

反映されているのでしょうか。誰かが一方的に得をし,他方で誰か<br />

が損をしているという状況はないでしょうか。民主的な国家でなぜ<br />

経済的な格差が拡大するのでしょうか。そこでこの授業では、日本<br />

のような代議制民主主義という政治システムを前提として,政策決<br />

定に関与している様々な政治的アクターの行動を規定する諸制度,<br />

及び各アクターの行動に関する理論と現実とについて説明し、現実<br />

の政治のあり方を理解するに必要となる最低限の知識を提供したい<br />

と考えています。またその前提として,現代政治学の歴史的展開や,<br />

政治学という学問領域における方法とアプローチについても簡潔に<br />

話します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

政治思想基礎 2 単位(春学期)<br />

西欧政治思想史概説―近代を中心に―<br />

田上 雅徳<br />

授業科目の内容:<br />

西欧政治思想史の入門講義を行います。授業の中心は近代となり<br />

ます。<br />

これは、受講者の関心が例えば「日本」や「現代」の政治(思想)<br />

にあるとしても、近代ヨーロッパに登場した著名な政治思想家たち<br />

の理論を理解しておくことは(引照基準を設定する意味でも)極め<br />

て大切だと、担当者が考えているからです。<br />

154<br />

また授業では、思想家たちが生きた時代状況の説明にも少なから<br />

ぬ時間を割く予定です。思想の学習で大切なのは、思想内容を把握<br />

し性急にその是非を論じることよりも、個々の思想家が自分を取り<br />

巻く環境の中にいかなる問題を見出したのか・そしてそれにどれだ<br />

け真摯に答えようとしたのか、そのことの理解にあると思われるか<br />

らです。<br />

「理論としては矛盾だらけだが、問題意識は恐ろしく一貫してい<br />

る」、時にはこういう事例をも紹介しながら、受講者に思想を学ぶ面<br />

白さをお伝えできればと思っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定いたしません。<br />

政治思想基礎 2 単位(春学期)<br />

政治思想における「近代」とは何か<br />

萩原 能久<br />

授業科目の内容:<br />

西洋の政治思想史を概観しつつ、「政治学における近代」という、私<br />

たちにとって自明の問題状況を相対化する視点を培っていければと<br />

考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に用いません。<br />

日本政治基礎 2 単位(秋学期)<br />

日本の統治システム・グローバル化と日本政治<br />

笠原 英彦<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では、現在の日本政治の動きも活きた素材として視野に入れ<br />

ながら、その背後にある日本の統治システムの矛盾や政治諸制度の<br />

歪みをわかりやすく解説したい。現代日本の政治現象についても、<br />

極力マスコミのバイアスを取り除きつつ、歴史の縦糸と国際比較の<br />

横糸とを意識しながら冷静にみつめてみたいと考えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

笠原英彦他編著『日本の政治と行政』(芦書房、2012年)<br />

日本政治基礎 2 単位(秋学期)<br />

日本政治の多角的、歴史的分析<br />

玉井 清<br />

授業科目の内容:<br />

日本の政治を、政治過程、政治制度、政治思想、政治文化の観点か<br />

ら多角的に、過去から現代までの日本政治史上に表出した種々の具<br />

体的事例を取り上げながら下記の項目に従い実証的に講義する予定<br />

である。<br />

地域研究・比較政治基礎 2 単位(秋学期)<br />

岡山 裕<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、地域研究・比較政治系列の授業を履修していくうえ<br />

で必要になる、この分野の基本的な知識や考え方を身につけてもら<br />

うためのものです。地域研究と比較政治は、政治学の歴史において<br />

密接なつながりを持つ一方、分析の目的とアプローチの点では大き<br />

く異なる―場合によっては対立する―という複雑な関係にあります。<br />

この授業では、両分野で積み上げられてきた重要な知見を吸収する<br />

なかで、両者の考え方とそれらの間の違いにも眼を向けてほしいと<br />

考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

この授業が準拠する教科書は、ありません。<br />

地域研究・比較政治基礎 2 単位(秋学期)<br />

小嶋 華津子<br />

授業科目の内容:<br />

地域研究・比較政治の基本的な概念・理論枠組み・研究動向を紹介<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。


国際政治基礎 2 単位(秋学期)<br />

現代の戦争と平和を考える<br />

赤木 完爾<br />

授業科目の内容:<br />

このコースは、主として20世紀以降の戦争と平和に関する国際政治<br />

の出来事を素材として、国際政治研究における基礎的な考え方の枠<br />

組みや、多用される術語の意味、国際政治を分析する視角などを体<br />

得することを目的としています。講義は国際政治の核心にある戦争<br />

と平和の問題を中心に議論を展開する予定です。さらに21世紀に入<br />

ってからの国際政治における大きな変化である非国家主体による脅<br />

威がもたらした戦略環境の変化や、大量破壊兵器の問題についても、<br />

論議する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

ジョセフ・S・ナイ・ジュニア/デイヴィッド・A・ウェルチ『国際紛<br />

争―理論と歴史』[原書第8版] (有斐閣、2011年)<br />

国際政治基礎 2 単位(秋学期)<br />

山本 信人<br />

授業科目の内容:<br />

国際政治は日々変動する現場である。その現場をみるレンズと理解<br />

の方法として、国際政治学は存在する。そこで本講義では、国際政<br />

治学上の主要な論点を取りあげ、国際政治学の基礎的な考え方を紹<br />

介することに主眼をおく。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に提示する。<br />

行政学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「ガバナンスの行政学」は可能か<br />

大山 耕輔<br />

授業科目の内容:<br />

行政学(public administration)の前半部分を講義します。履修者は<br />

できるだけ行政学IIとセットで履修してください。この講義では、<br />

伝統的な「ガバメント(政府)の行政学」を批判的に検討するととも<br />

に、グローバル化のなかの「国家から地方へ民間へ」という時代に<br />

おける「ガバナンス(政府を監視する市民社会)の行政学」の可能性<br />

と限界を考察します。Ⅰでは、行政(学)の歴史と発展、政治と行政<br />

の関係、公共政策の企画立案、地方自治などに焦点を当てます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『行政学教科書(第2版)』村松岐夫著 有斐閣 2001年<br />

『公共ガバナンス』拙著 ミネルヴァ書房 2010年<br />

行政学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

「ガバナンスの行政学」は可能か<br />

大山 耕輔<br />

授業科目の内容:<br />

行政学(public administration)の後半部分を講義します。履修者は<br />

できるだけ行政学Iとセットで履修してください。この講義では、伝<br />

統的な「ガバメント(政府)中心の行政学」を批判的に検討するとと<br />

もに、グローバル化のなかの「国家から地方へ民間へ」という時代<br />

における「ガバナンス(政府を監視する市民社会)の行政学」の可能<br />

性と限界を考察します。Ⅱでは、官僚制論、組織論、公務員制度と<br />

人事管理論、公共政策の実施と評価、行政責任論などに焦点を当て<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『行政学教科書(第2版)』村松岐夫著 有斐閣 2001年<br />

『公共ガバナンス』拙著 ミネルヴァ書房 2010年<br />

155<br />

現代社会理論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

「現代社会の理論」入門<br />

澤井 敦<br />

授業科目の内容:<br />

特にはっきりと意識されたものではなくても、私たちは、日々の<br />

生活において、日本社会・現代社会についての全体的なイメージを<br />

持ちつつ、それにもとづいて行動している。「現代社会の理論」と<br />

は、このようなイメージをよりクリアなものとし、より体系的かつ<br />

包括的な全体像、いわば現代社会の地図を描こうとする営みである。<br />

そうした地図は、私たちがどこに行くべきかを指示することはなく<br />

ても、私たちがいまどこにいて、どこに行けるのか、読みとること<br />

のできるものとなるはずである。<br />

この授業では、20世紀半ば以降、現在にいたる展開のなかで蓄積<br />

されてきた、代表的な「現代社会の理論」を、できるだけ身近な問<br />

題にひきつけて考えることができるよう、具体的な社会現象や日本<br />

社会の状況と関連づけながら解説していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

現代社会理論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

社会理論で読みとく現代社会の死の様相<br />

澤井 敦<br />

授業科目の内容:<br />

社会理論のひとつの魅力は、身近な現象を、社会全体の構造・変<br />

動とリンクさせて理解するための幅広い視野をあたえてくれるとい<br />

う点にある。本講義では、ひとつの題材として「死と死別」いう現<br />

象をとりあげ、その現代社会における様相を、社会理論をもちいて<br />

読みとくことを試みる。この授業をつうじて、一方で、「死と死別」<br />

という誰もが例外なく経験する事象について社会学的観点から理解<br />

を深めると同時に、他方で、社会理論のアプローチ自体が持ってい<br />

る特徴的な問題意識と分析視角をも実感してほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

現代ラテン・アメリカ論Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

出岡 直也<br />

授業科目の内容:<br />

ラテン・アメリカ政治の大きな流れを概観したのち,近年の同地<br />

域政治の動向のうちで重要なものである、「民主主義の質」、選挙で<br />

登場して新しい政治を試みる左派政権の特徴、社会運動と政治など<br />

について考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

全体を通してのテキストはありません。各部分で,参考書を(重<br />

要度を示しつつ)紹介します。<br />

国際政治論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

国際政治学の概念・方法・分析視角<br />

今野 茂充<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、国際政治学における重要概念を確認しながら、複雑<br />

な国際政治事象を分析するための様々な方法や分析視角について学<br />

びます。具体的には、戦争・経済と国民国家の発展、国際関係の諸<br />

理論(リアリズム、リベラリズム、構成主義、英国学派など)、国際<br />

秩序に関する議論、パワーと利益をめぐる諸問題などに焦点をあて<br />

る予定です。講義の終盤では、現代国際政治の重要課題として、中<br />

国の台頭をめぐる諸問題について検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しません。<br />

国際政治論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

国際政治学の古典を読む<br />

3 法学部:政治学科<br />

田所 昌幸<br />

授業科目の内容:<br />

国際政治学の古典的著作を、それぞれの著者に注目しつつ講ずるこ<br />

ととしたい。それによって、学生が頼りがちな解説書や教科書では<br />

なく、より重厚な学問的に接する機会を学生に提供したい。


3 法学部:政治学科<br />

テキスト(教科書):<br />

教書参考書は指定しないが、検討する著作の何点かは、学生が実際<br />

に読むことを前提に授業を行う。<br />

古代日本政治史Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

律令国家の形成と発展<br />

笠原 英彦<br />

授業科目の内容:<br />

6世紀以降の古代日本国家の形成と発展について、当代の東アジア<br />

情勢の推移を視野に入れつつ、天皇と貴族官僚の協調と対立の構造<br />

を中心として講じる予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

笠原英彦『歴代天皇総覧』(中公新書 初版2001年、26版20<br />

12年)<br />

笠原英彦『新・皇室論』(NTT出版 2013年)<br />

政治文化論 2 単位(春学期)<br />

日本の政治文化を中心に<br />

片山 杜秀<br />

授業科目の内容:<br />

たとえば、同じ議会制民主主義の国でも、ある国は二大政党制を<br />

よしとし、ある国は多党の合従連衡で落ち着くということがありま<br />

す。なぜ、そういう違いが起きてくるのでしょうか。そこには、や<br />

はりそれぞれの国の政治の背景をなす、何らかの文化というか価値<br />

観のちがいが絡んでいたのでしょう。そこを掘り下げてみるのが、<br />

「政治現象や政治制度を根底で規定する文化(価値観)についての<br />

論」としての政治文化論ということになります。<br />

本講座では、そういう観点から、日本の伝統的政治文化を、諸外<br />

国と適宜比較しながら検討してみたく思います。<br />

たとえば、ドイツと日本は、戦間期の危機の時代、共にファシズ<br />

ム的な国のありようへと向かっていったことになっていますが、そ<br />

の中身となると、ドイツの場合は指導者原理や独裁の理念を標榜し、<br />

一方、日本は、強力なリーダー・シップの不在をかえってよしとす<br />

るような雰囲気に特徴づけられていたわけで、ずいぶん異なってい<br />

るようです。そこにはどんな政治文化の相違が反映しているのでし<br />

ょうか。そこらへんを突っ込むことで、今日の世界とも重なる、い<br />

ろいろな論点が見えてくるはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定せず、それにある程度まで代わるものとして適宜プリン<br />

トを配布します。<br />

西洋外交史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

―近代ヨーロッパ国際政治史<br />

細谷 雄一<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、17世紀の近代国際社会の成立から20世紀のパリ講和会<br />

議までの、近代ヨーロッパ国際政治史を学ぶことを目指す。この間、<br />

外交や勢力均衡、大国間協調や、国際組織などといった、現代に至<br />

る国際社会の基礎がつくられて、国際政治の規範や制度が形成する。<br />

主要なテーマは、以下の通り。<br />

テキスト(教科書):<br />

君塚直隆『近代ヨーロッパ国際政治史』有斐閣、2010年<br />

細谷雄一『国際秩序 ―18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ』中<br />

公新書、2012年<br />

中国政治史Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

19 世紀半ばから 20 世紀初頭に至る中国の政治史<br />

高橋 伸夫<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀半ばから20世紀初頭に至る中国の政治史について、より限<br />

定していえば、アヘン戦争から辛亥革命に至る政治史について語る。<br />

最近、政治史は社会史や文化史に押されて、すっかり影が薄くなっ<br />

てしまった。たしかに、過去を「上から」ではなく「下から」、つま<br />

り権力の作用とその諸結果からではなく、民衆の経験や視点に即し<br />

て復元しようとする近年の社会史の試みは魅力的であり、注目すべ<br />

き成果が次々に生み出されている。そうした「新しい歴史学」に馴<br />

染んだ者にとっては、この講義はいささか古めかしく映るかもしれ<br />

156<br />

ない。だが、そうはいっても、権力が歴史において果たす役割の重<br />

要性は、いかなる社会史家でも否定できないだろう。この講義で学<br />

ぶことのできる政治史の基本的知識なしに社会史家のいう「全体を<br />

みる眼」を養うことはできない。政治史と社会史はライバルである<br />

と同時にパートナーであるべきなのである。社会史の成果について<br />

は、折を見て言及することになる。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しない。<br />

日本外交史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

新秩序をめぐる近代日本の外交と戦争<br />

庄司 潤一郎<br />

授業科目の内容:<br />

太平洋戦争の原因・性格をめぐっては、今でも様々な議論がなさ<br />

れています。そこで、本講義は、なぜ日本は太平洋戦争にいたった<br />

のかという問題意識から、幕末の開国から終戦の時期を対象として、<br />

近代日本の外交の歩みを概観することを目的とします。特に、東ア<br />

ジアにおける国際秩序、近代日本外交を考える際無視し得ない戦争、<br />

及び外交と軍事の関係にも焦点を当てて検討したいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

比較地域研究論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

比較政治学の理論と枠組み<br />

粕谷 祐子<br />

授業科目の内容:<br />

最近の比較政治学における主要な理論と枠組みを講義します。「比較<br />

政治学」の定義は様々ありますが、ここでは理論的観点から世界各<br />

国の国内政治(domestic politics)を分析する政治学の一分野、と位<br />

置づけています。ですので、念頭においているのは、すでに(日本<br />

を含む)ある国・地域の政治に関心をもっている学生や、国際関係<br />

の分析をする際に国内の政治過程にも目をむけたい学生に対して、<br />

対象となっている国・地域の政治を理論的に分析するための道具だ<br />

てを提供するような講義です。各回において、比較政治学の主要の<br />

テーマを取り上げ、研究蓄積状況、主な分析枠組み・理論を解説す<br />

るとともに、いくつかの研究例をとりあげて、理論の応用のしかた<br />

やリサーチデザインの設計方法についても検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。授業で使用するパワーポイントスライドをkeio.jpからダ<br />

ウンロードできるようにします。<br />

文化人類学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

文化人類学の理論と視点を学ぶ。<br />

山本 芳美<br />

授業科目の内容:<br />

【授業の到達目的及びテーマ】文化人類学の理論や視点を学ぶ。人と<br />

文化を研究するために基礎となる文化人類学的な視点を理解する。<br />

【授業の概要】年中行事、親族、結婚、年齢階梯制、若者組、装いを<br />

めぐる身体の習慣、通過儀礼、死生観、宗教観などのテーマから日<br />

本や世界の文化を考察していく。文化人類学とはどのような歴史か<br />

ら生じた知的作業なのかについても授業にて述べる。ビデオを観て、<br />

具体的に事例を把握してもらう。<br />

文化人類学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

伝統社会と現代世界における「装い」の歴史と文化、状況につい<br />

て知る。<br />

山本 芳美<br />

授業科目の内容:<br />

割礼、刺青、纏足をはじめとする身体装飾が、各民族においてどの<br />

ようにおこなわれてきたかを具体的に写真・映像などから紹介する。<br />

身体装飾の背景にある通過儀礼、死生観、宗教観などとの関わりを<br />

含めて検討する。現代の化粧や美容整形、ダイエット(痩身行為)な<br />

ども人類学的な考察の対象とし、消費文化・医療化の面からも検討<br />

していく。


マス・コミュニケーション論Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

マス・メディアと政治社会<br />

山腰 修三<br />

授業科目の内容:<br />

政治社会とマス・メディアとの関わりについて理解を深めることを<br />

目的とする。前半はマス・コミュニケーション論の基礎的な知識や<br />

考え方の解説を中心に講義を行う。後半は教科書を平易に解説しつ<br />

つ、新たな理論やモデルおよび日本の政治社会を対象とした事例を<br />

扱う。<br />

テキスト(教科書):<br />

・山腰修三『コミュニケーションの政治社会学』ミネルヴァ書房<br />

2012年<br />

(講義の後半で使用する。)<br />

・適宜プリント資料を配布する。<br />

民主主義思想論Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

反・デモクラシーの思想史<br />

田上 雅徳<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの政治考察にとって公理になっているともいえるデモクラ<br />

シーですが、それがかかる積極的な評価を獲得した歴史は決して長<br />

くありません。そこで、古来よりデモクラシーに向けられてきた批<br />

判を検討しつつ、あらためて、民主主義と私たちの「付き合い方」<br />

といったものを考えてみたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しません。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

戦後日本政治研究の展開<br />

大串 敦<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、戦後日本政治分析の代表的な論文を毎週数1-2本ずつ読<br />

んで参加者全員で議論していく。戦後日本政治の流れと、日本政治<br />

分析の流れを習得することを目的としている。現在の混沌とした政<br />

治状況に対して、これからどうなるのかは分からなくとも、どのよ<br />

うな変遷を経て現在に至っているのか、分析的な見通しが得られる<br />

ことを期待している。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書はないが、指定の文献のコピーは配布する。ただし、入手が<br />

容易な新書に関しては購入してもらう予定である。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

―訴訟社会アメリカの政治構造<br />

青木 一益<br />

授業科目の内容:<br />

先進民主主義国の中にあり、米国は、突出した訴訟社会を築き上げ<br />

たとされ、政府が行う規制プログラムや行政機関の意思決定に対し<br />

ても、訴訟が提起され司法判断が下ることが常態化しています。で<br />

は、なぜ米国では、環境保護や社会福祉など、他国と同様の政策目<br />

的を実現するにあたり、法や裁判といったものに過度に依存するか<br />

のような状況が生じたのでしょうか。本演習では、政治学的視座の<br />

下でこの問題にアプローチする英語文献を輪読し、その制度・構造<br />

要因とはなにかについて理解を深めます。ある国に見る政策現象の<br />

特徴を知ることのみならず、それを生起せしめている原因を探るこ<br />

とが、本演習における主たる目的となります。なお、ここで得られ<br />

る知見やものの見方は、今後、法化が進むとされるわが国の規制や<br />

統治過程・ガバナンスのあり方を展望する際にも、示唆に富むもの<br />

となることが期待されます。<br />

テキスト(教科書):<br />

第一回の授業において文献リストを提示しますが、基本的には、下<br />

記論考の中から履修者の興味関心に応じて、担当章を割りふること<br />

にします。<br />

157<br />

Kagan, A. Robert (2001). Adversarial Legalism: The American Way of<br />

Law. Harvard University Press. ISBN: 0-674-00621-6<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

近代日本政治史入門<br />

小田 義幸<br />

授業科目の内容:<br />

これまでの歴史学習といえば歴史上の出来事・人物名や年号の暗<br />

記に時間が割かれ、教科書や参考書に書かれていることを事実とし<br />

て学んできた。もちろん、そうした学習は今後も必要であるが、大<br />

学では自分なりに問題意識を持ち、歴史に対して批判的検証を重ね<br />

ていくことが求められる。また、それを第三者に対してわかりやす<br />

く伝え、参加者や教員の批評を仰ぐことも必要となってくる。<br />

本演習では、近代日本政治史(主に昭和戦前期)と関連の深いテ<br />

ーマをいくつか取り上げ、①歴史観や価値観などにとらわれずに歴<br />

史を見ていくこと、②悪戦苦闘しながらも史料から何かを読み取り、<br />

自分なりの見解を披瀝することに挑戦してもらいたい。同時に、図<br />

書館やインターネットで調べる・分析する・文章を書く・口頭で発<br />

表するといった、レポート作成や将来の卒業論文作成に必要な能力<br />

も身につけてもらいたい。<br />

なお、授業の進め方として、受講者数が多い場合については個人<br />

作業だけでなく、グループワークも積極的に取り入れていきたい。<br />

少ない場合には教員と学生とのやり取りを密にし、文章の添削など<br />

も行っていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

古川隆久『東条英機』(山川出版社、2009年) 税込840円<br />

⇒授業の後半で使用するので、すぐに購入する必要はありません。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

西洋政治思想史の名著を読む<br />

川上 洋平<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパの政治思想の入門書および古典的名著を輪読する。最<br />

初の数回に入門書を読み見取り図を得たうえで、古典的名著に取り<br />

組む。文献については以下の「授業の計画」を参照のこと。(ただ<br />

し、履修者との相談によって変更する可能性がある。)<br />

形式としては、毎回一定の分量を担当者に要約・問題提起しても<br />

らい、それに基づいて全員で議論する。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

中国と日中関係を考える<br />

国分 良成<br />

授業科目の内容:<br />

本演習はプレゼミともいうべき授業である。<br />

テーマは現代中国の政治・外交、日中関係である。<br />

本演習では、まず社会科学、国際政治、地域研究に関する基礎知識<br />

を習得したあと、中国・日中関係についての基礎知識を習得する。<br />

本演習全体を通じて、中国・日中関係に関する基礎を身に着けると<br />

ともに、学問研究の面白さを知る手がかりをつかみ取ることを目的<br />

とする。<br />

毎回の授業は、文献講読、履修者による研究報告が中心となる。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の都度、指示する。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

東アジアにおける歴史認識をめぐる諸問題<br />

3 法学部:政治学科<br />

庄司 潤一郎<br />

授業科目の内容:<br />

戦後60年以上が過ぎた現在でも、東アジアでは歴史認識をめぐっ<br />

て問題が惹起しており、日本の外交にも大きな影響を及ぼしていま<br />

す。もちろん、世界にも同種の問題は存在しますが、東アジアの場<br />

合「政治化」するなど固有の特徴を有しています。<br />

そこで、本演習では、東アジアにおける歴史認識問題の背景・要<br />

因、特質、及び近年の動向について、多角的に考えてみたいと思い<br />

ます。


3 法学部:政治学科<br />

テキスト(教科書):<br />

波多野澄雄『国家と歴史』(中公新書、2011年)、東郷和彦『歴史と<br />

外交』(講談社現代新書、2008年)<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本外交の来歴<br />

鈴木 宏尚<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、一定の分析枠組みに基づく日本外交の通史的文献を<br />

読むことによって、日本が主権国家として近代国際体系に参入する<br />

明治期から現代までの日本外交の来歴を、とくに第二次世界大戦後<br />

を中心に検討する。歴史とその分析の仕方を学ぶことによって現在<br />

と将来の日本外交を考える手がかりとしたい。<br />

授業は毎回2~3名の報告者とコメンテーター1~2名を立て、<br />

テキストの内容報告と討論により進められる。<br />

テキスト(教科書):<br />

入江昭『日本の外交』中公新書、1966年<br />

添谷芳秀『日本の「ミドルパワー」外交』ちくま新書、2005年<br />

宮城大蔵『「海洋国家」日本の戦後史』ちくま新書、2008年<br />

その他、進捗状況を見て論文を追加することもある。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ラインホールド=ニーバー(Reinhold<br />

Niebuhr;1892-1971)を読む。<br />

田上 雅徳<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀を代表するプロテスタント神学者であり、アメリカの現実<br />

的な政策決定にも指針を与えた(また戦後日本では、丸山眞男らの<br />

政治観確立にも寄与した)ニーバーの著作を講読します。<br />

キリスト教神学という、一見社会科学とは無縁なディシプリンに<br />

立脚していたからこそ、彼が見抜くことができ・また語ることので<br />

きた、政治の特質というものを学び直したいと思います。加えて、<br />

ニーバーの発言の背景にある、アメリカの政治文化に思いを巡らす<br />

ことも、授業のひとつの目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時点で入手可能なニーバーの著作・および関連著作を、優先<br />

的に教科書として用いる予定です。<br />

最初は、鈴木有郷著『ラインホルド・ニーバーとアメリカ』(新教<br />

出版社)を講読するつもりですが、あらかじめ文献を購入しておく<br />

必要はありません。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

米中関係の歴史的展開と将来:キッシンジャー『キッシンジャー<br />

回想録 中国』を読む。<br />

手賀 裕輔<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、ヘンリー・キッシンジャー『キッシンジャー回想録<br />

中国』上・下巻を材料にして、米中関係の歴史的展開とその将来に<br />

ついて考えたいと思います。キッシンジャーはニクソン政権の大統<br />

領補佐官および国務長官として、1970年代の米中和解の実現に大き<br />

な役割を果たし、退任後も中国の指導者との緊密な関係やアメリカ<br />

外交の中枢を担う腹心を通じて、歴代政権の中国政策に隠然たる影<br />

響力を行使してきた人物です。本書は、この稀代のリアリストたる<br />

著者が実体験を通じて得た中国理解と米中関係の将来について論じ<br />

た書物です。<br />

この『中国』は米国で出版されると大きな注目を集めましたが、<br />

それと同時に一部の論者からは大きな批判を受けました。こうした<br />

批判が生じた背景を含めて、本書を手掛かりとして米中関係や戦後<br />

東アジアの国際関係について学ぶことが本演習の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

ヘンリー・キッシンジャー『キッシンジャー回想録 中国』上・下巻<br />

(岩波書店、2012年)。<br />

158<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

ナショナリズム論の古典を読む<br />

萩原 能久<br />

授業科目の内容:<br />

まず導入的な問題点整理のために、塩川伸明、『民族とネイション―<br />

ナショナリズムという難問』 、岩波新書を読んで議論をし、その<br />

後、履修者の希望に応じて、何冊かのナショナリズム論の古典を読<br />

み、担当者がまず報告し、それをうけて全員で議論をする形で授業<br />

を進めていきたい。ほとんどの書物が400ページ以上あるので、毎回<br />

200ページをめどに読み進めることにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

塩川伸明、『民族とネイション―ナショナリズムという難問』 、岩<br />

波新書<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

近代政治思想の古典を読む<br />

原田 健二朗<br />

授業科目の内容:<br />

近現代の欧米諸国の政治制度や実践、思想潮流、イデオロギーに<br />

決定的な影響を及ぼした古典的テキストを輪読しながら、政治の基<br />

礎に関する知識や洞察を身につけることを目標とする。<br />

使用する文献は、バーク、トクヴィル、ミル、バジョットらによ<br />

る著作を予定しているが、受講者の希望や授業の進行ペースを考慮<br />

して決めたい。自由主義、保守主義、民主主義、憲法政治、人権思<br />

想などに関して、多くの人々により引用し続けられている第一級の<br />

テキストを読むことを通じて、思想がどのように現実の政治に影響<br />

を与えたのかについての理解も深めたい。<br />

毎回担当者に文献の一部を要約してもらい、それに基づいて全員<br />

で議論を進める。各テキストに共通するテーマは、近代民主主義の<br />

成立によって生じた政治制度や政治生活の特徴、自由や平等の理念、<br />

個人の道徳性や内面性のあり方などであり、それらは今日われわれ<br />

が政治を論じる際の基本的問いでもある。<br />

テキスト(教科書):<br />

バーク『フランス革命の省察』(岩波文庫、みすず書房、中公クラシ<br />

ックス)<br />

トクヴィル『アメリカのデモクラシー』(岩波文庫)<br />

J・S・ミル『自由論』(岩波文庫、光文社古典新訳文庫、日経BPク<br />

ラシックス)<br />

バジョット『イギリス憲政論』(中公クラシックス)<br />

『人権宣言集』(高木八尺・末延三次・宮沢俊義編、岩波文庫)<br />

*文庫・新書版を中心としたいくつかの日本語訳の中から、読みや<br />

すく、かつ入手しやすいテキストを授業の初回で紹介します。全て<br />

購入する必要はありません。<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

―国際政治入門<br />

細谷 雄一<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では、国際政治学や外交史に関連する基本的な文献を読み、<br />

演習形式で討論を行っていく。複雑な国際情勢を理解するためには、<br />

表層的な情報のみならずその思想、歴史、構造への理解も不可欠で<br />

ある。そのために本授業では、多様な文献を読み進める中で、これ<br />

から国際政治学を学んでいきたい学生諸君と意見を交換し、理解を<br />

深めることを目指したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

高坂正堯『国際政治 ―恐怖と希望』(中公新書)<br />

細谷雄一『国際秩序 -18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ』(中<br />

公新書)<br />

ニッコロ・マキアヴェッリ『君主論』佐々木毅訳(講談社学術文庫)<br />

カント『永遠平和のために』宇都宮芳明訳(岩波文庫)<br />

カリエール『外交談判法』坂野正高訳(岩波文庫)<br />

マックス・ウェーバー『職業としての政治』脇圭平訳(岩波文庫)<br />

ジョージ・オーウェル『動物農場』川端康雄訳(岩波文庫)<br />

ジョージ・F・ケナン『アメリカ外交50年』(岩波現代文庫)<br />

中江兆民『三酔人経綸問答』(岩波文庫)<br />

田中明彦『新しい中世』(日経ビジネス人文庫)


ロバート・クーパー『国家の崩壊 ―新リベラル帝国主義と世界秩<br />

序』北沢格訳(日本経済新聞社)<br />

ジェイムズ・メイヨール『世界政治 進歩と限界』田所昌幸訳(勁<br />

草書房)<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

政治哲学入門<br />

松元 雅和<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、マイケル・サンデルの文献と各テーマに関連する文献<br />

を輪読しながら、主として英米圏の現代政治哲学について理解を深<br />

めることを目的としています。毎回の授業では、以下の授業計画に<br />

従い、担当者によるレジュメ報告と全員によるディスカッションを<br />

行う方式を取ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

M・サンデル『これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延<br />

びるための哲学』鬼澤忍訳、ハヤカワ文庫、2011 年 ISBN:<br />

978-4150503765(各自購入して下さい)<br />

D・マクダーモット「分析的政治哲学」D・レオポルド他編『政治理<br />

論入門』山岡龍一・松元雅和監訳、<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2011年<br />

演習Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

日本政治外交史に見る歴史学と政治学<br />

植田 麻記子<br />

授業科目の内容:<br />

歴史学部で行われている政治史・外交史研究と、法学部(政治学専<br />

攻)で行われている政治史・外交史研究は何がどのように違うので<br />

しょうか。授業では、文献(日本政治外交史に関する新書)を元に、<br />

ディスカッションを行います。参加者は、毎回、文献の指定個所を<br />

事前に読み、授業のディスカッションに備える必要があります。ま<br />

た、担当となった学生は、問題提起を用意し、授業におけるディス<br />

カッションの進行役を務めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『未完の明治維新』 坂野潤治著 筑摩書房 2007年<br />

『日本の外交 : 明治維新から現代まで』 入江昭著 中央公論新社<br />

1966年<br />

『清沢洌 : 外交評論の運命』 北岡伸一著 増補版 中央公論新社<br />

2004年<br />

『日中国交正常化 : 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』 服部龍<br />

二著 中央公論新社 2011年<br />

『「海洋国家」日本の戦後史』 宮城大蔵著 筑摩書房 2008年<br />

『日本の「ミドルパワー」外交 : 戦後日本の選択と構想』 添谷芳秀<br />

著 筑摩書房 2005年<br />

演習Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

日本政治史・行政史研究入門<br />

柏原 宏紀<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、明治維新期の政治行政史を題材としながら、日本<br />

政治史・行政史研究について学習し、高校時代の暗記中心の「日本<br />

史の勉強」とは違った、大学における「歴史研究」がどのようなも<br />

のであるのかについて、理解を深めることを目的とします。具体的<br />

内容としては、研究手法や維新史の概要についての解説、文献輪読<br />

と議論、簡単なグループワークなどを予定しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

輪読文献などは、初回の授業で指示します。<br />

演習Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

欧州統合論<br />

黒田 友哉<br />

授業科目の内容:<br />

良質の欧州統合史の読解を通して、債務危機などで近年話題となっ<br />

ている欧州統合理解のてがかりとしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

遠藤乾編『ヨーロッパ統合史』名古屋大学出版会、ISBN :<br />

978-4-8158-0583-8<br />

159<br />

吉田徹編『ヨーロッパ統合とフランス』法律文化社、2012年 ISBN:<br />

978-4-589-03433-5<br />

細谷雄一編『イギリスとヨーロッパ』勁草書房、2009年 ISBN:<br />

978-4-326-35144-2<br />

演習Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

世界を不幸にする23の嘘<br />

河野 武司<br />

授業科目の内容:<br />

1980年代以降、世界を席巻した自由市場中心主義によって、世界<br />

中で経済的格差は拡大しました。「富は積もれども人びと窮し、荒廃<br />

疲弊がこの地を襲う」という18世紀イギリスに生きたO.ゴールド<br />

スミスによるこの詩は象徴的です。資本主義の特殊な一バージョン<br />

でしか過ぎない自由市場主義者の主張を23の嘘という形で鋭く批判<br />

しているハジュン・チャンの著書の輪読を通して、このような格差<br />

の拡大していく状況に、われわれ普通の市民にとって可能なことや、<br />

国家の果たすべき役割について改めて考えてみたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『世界経済を破綻させる23の嘘』 ハジュン・チャン著 徳間書店 2010<br />

年 ISBN:978-4-19-863068-3<br />

演習Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

国際関係理論と大国間政治<br />

今野 茂充<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、主として大国間政治の理論と歴史に関する古典的文<br />

献や重要文献を読み進めます。課題(指定文献および基礎文献の予<br />

習・復習)や授業中の議論を通じて、国際関係理論や安全保障研究<br />

の基本的な概念や考え方を習得するとともに、受講者が自らの頭で<br />

大国間政治の諸問題について理論的に分析し、論理的に議論できる<br />

ようになることを目指します。<br />

毎回の授業は、まず2名程度の報告者が課題文献の要旨や問題点に<br />

ついて報告し、その後、報告内容、報告者による問題提起、担当教<br />

員による補足説明などを基に、3~4人一組で議論する時間も交えな<br />

がら全員で議論する形で進める予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業の際に課題文献と参考文献のリストを配布します。<br />

演習Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

近代日本の政治外交思想を探る<br />

玉井 清<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、下記の2冊の著書を手がかりにして、近代日本の、<br />

とりわけ大正から昭和戦前期にかけての政治、外交、思想の内実を<br />

考えてみたい。「清沢洌」は、昭和戦前期に自由主義の立場から時代<br />

に抗した言説を積極的に公にした著名な外交評論家である。「外務省<br />

革新派」は、外務省内において、大正期に確立されたヴェルサイユ<br />

体制に不満を持ち、その克服を模索した集団である。両者の対照的<br />

ともいえる言動を追うことにより、同時代の実像を立体的に捉える<br />

ことを目指します。<br />

また、授業内では、論文テーマの見つけ方や資料の収集と分析、<br />

さらには自らの研究を発表(プレゼン並びに論述)するための基礎<br />

を伝授する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

北岡伸一『清沢洌―外交評論の運命』(中公新書)<br />

戸部良一『外務省革新派―世界秩序の幻影』(中公新書)<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

英語文献で読む日本研究<br />

3 法学部:政治学科<br />

植田 麻記子<br />

授業科目の内容:<br />

日本研究における主要な英語文献にあたり、世界の中で日本がどの<br />

ように議論されてきたかを考えます。授業では、文献を元にディス<br />

カッションを行います。参加者は、毎回、文献の指定個所を事前に<br />

読み、授業のディスカッションに備える必要があります。また、担<br />

当となった学生は、問題提起を用意し、授業におけるディスカッシ<br />

ョンの進行役を務めます。


3 法学部:政治学科<br />

テキスト(教科書):<br />

Gluck, Carol (1985). Japan's Modern Myths, Princeton University Press.<br />

Sand, Jordan (2003). House and Home in Modern Japan : Reforming<br />

Everyday Life 1880-1930. Harvard University Press.<br />

Samuels, Richard J. (2003), Machiavelli’s Children : Leaders and Their<br />

Legacies in Italy and Japan, Cornell University Press.<br />

Dower, John W.(1995). Embracing Defeat : Japan in the Wake of World<br />

War II. W.W. Norton & Co./New Press.<br />

演習Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

アメリカの選挙は民主的に実施されていると言えるのか?<br />

河野 武司<br />

授業科目の内容:<br />

最も民主的な国と思われているアメリカの非民主的な側面を,下<br />

記の文献において指摘されている代議制民主主義を駆動させるエン<br />

ジンの一つである選挙の諸問題を通して理解します。教科書として<br />

予定している下記の英書は、比較的短い本です。各章はまず著者に<br />

よる読者へのいくつかの問いかけから始まり,著者自らがそれに答<br />

えるという形で構成されています。また,各章末には著者によるそ<br />

の章の内容の要約もあり,非常に読みやすい本です。またディベー<br />

トするべきテーマも提示されています。担当者による担当箇所の日<br />

本語訳をもとに、「統治される者による統治する者に対するコントロ<br />

ールの一番の武器」である選挙の民主的なあり方について討論しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

Wayne, Stephen J.(2010). Is this any Way to Run a Democratic Election?<br />

4th ed. Houghton Mifflin Company. ISBN: 978-1604266351. 本文献の<br />

入手方法については,初回の授業時に指示します。<br />

演習Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

現代中東論に関する英語文献の講読<br />

富田 広士<br />

授業科目の内容:<br />

次の記事(文献①)を手始めに、現代中東論に関する英語文献を講<br />

読する。<br />

‘Egypt'<br />

Financial Times Special Report December 20 2012<br />

‘Crisis stalls progress to democracy'<br />

‘Upheaval hits plans for reform and agreement with the IMF'<br />

‘Distinct camps find little common ground'<br />

‘Violent swings characterise trade on bourse'<br />

‘Quick action sought to fix industry woes'<br />

‘Pragmatism marks policies towards neighbours'<br />

‘US finds itself with few choices and limited influence on Cairo'<br />

‘Medical system in crisis after years of neglect'<br />

‘Activists step up campaign to beautify city'<br />

‘Online learning aims to address failure of schools'<br />

‘Prosecutions for blasphemy raise the alarm'<br />

'Provisions of constitution seen as a threat to hard-won gains'<br />

'Moment may have arrived for Islamic finance'<br />

'Operator puts faith in sharia' etc.<br />

文献②:比較的読みやすい現代中東政治に関する英書を授業開始ま<br />

でに用意する。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキスト:文献の入手については、初回授業時間に指示する。<br />

演習Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

Learning to think politically<br />

沼尾 恵<br />

授業科目の内容:<br />

政治理論の基本概念や問題について、テキスト講読、プレゼンテ<br />

ーション、ディスカッションを通して学び考えていきます。政治の<br />

本質をより深く理解することで現状の政治を批判的に見る力を磨く<br />

と同時に政治の可能性についても考えていきます。<br />

160<br />

授業はすべて英語で行います。専門分野について英語で読み、考<br />

え、報告し、討論することで国際力も身につけていくことを目指し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Minogue, Kenneth. (2000). Politics: A very short introduction. Oxford<br />

University Press.<br />

演習Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

ジャーナリズムとニュースの政治社会学<br />

山腰 修三<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会においてジャーナリズムやニュースが果たす機能について<br />

理解を深めることを目的とする。ジャーナリズム論やマス・コミュ<br />

ニケーション論に関する英語文献の講読を中心に演習形式で授業を<br />

進める。<br />

テキスト(教科書):<br />

Philip Seib, ed., Political Communication, Sage, 2008.<br />

David Hesmondhalgh and Jason Toynbee, eds., The Media and Social<br />

Theory, Routledge, 2008.<br />

Stuart Allan, ed., The Routledge Companion to News and Journalism,<br />

Routledge, 2010.<br />

上記の文献からいくつかの章や論文を選ぶ予定である。履修者には<br />

それらのコピーを配布する。<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

―地球環境問題のガバナンス<br />

青木 一益<br />

授業科目の内容:<br />

1980年代末以降に顕在化したいわゆる地球環境問題は、その解決に<br />

あたり、従来とは異なる統治作用-ガバナンス-の構築を不可欠の<br />

ものとします。例えば、その典型とされる地球温暖化による気候変<br />

動問題に関しては、グローバル、リージョナル、ナショナル、ロー<br />

カルといった各レベルにわたる重層的なガバナンスなくしては、二<br />

酸化炭素等の温室効果ガスの排出抑制をはかり、持続可能な発展を<br />

可能にする低炭素社会への移行を軌道にのせることはできないなど<br />

とされています。一方、このようなガバナンスの下では、国家・政<br />

府機関のみならず、国連等の国際機関、多国籍企業・業界団体、地<br />

方政府、環境NGO、市民団体、科学者等の専門家といった多種多様<br />

なアクターが、多元的なネットワークを媒介として政策過程にコミ<br />

ットするため、そこでの集合的な意思決定のあり方をめぐり、いか<br />

にして正統性や説明責任を確保すべきかといった課題も指摘されて<br />

います。そこで本演習では、このような新たな政策上の論点を提起<br />

している地球環境問題を分析素材にして、従来とは異なるガバナン<br />

スが求められているのはなぜか、より望ましいとされるガバナンス<br />

はいかにして具現化され、そこにはどのような可能性と問題点があ<br />

るのか、について論議することとします。これら論点を扱った各種<br />

論考の輪読を通じて、政治学、公共政策学、ガバナンス論といった<br />

ディシプリンが提供する分析視角やものの見方を習得することが、<br />

本演習の主たる目的となります。<br />

テキスト(教科書):<br />

第一回の授業において文献リストを提示しますが、基本的には、下<br />

記論考の中から履修者の興味関心に応じて担当章を割りふることを<br />

予定しています。<br />

・『環境ガバナンス叢書⑧ 持続可能な未来のための民主主義』 足<br />

立幸男編著 ミネルヴァ書房 2009年<br />

・『環境ガバナンス論』 松下和夫編著 京都大学学術出版会 2007<br />

年<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

GHQの対日メディア戦略とその影響<br />

小田 義幸<br />

授業科目の内容:<br />

終戦直後、日本の占領統治に乗り出したGHQ(連合国軍総司令<br />

部)は、軍国主義の一掃と民主化の推進を占領目標に掲げ、徹底し<br />

た占領改革に踏切った。その数ある改革の内で戦後日本人の精神に<br />

衝撃を与えたのがメディア統制と啓蒙活動である。占領初期の段階


からGHQは日本国内で刊行される新聞・雑誌だけでなく、社内報<br />

や壁新聞の類まで徹底した検閲を行い、軍国主義の肯定やGHQへ<br />

の批判など、占領統治の妨げとなる言動に目を光らせた。また、G<br />

HQは、軍国主義に傾倒した日本人を再教育して民主主義国家にふ<br />

さわしい親米的な国民にすべく、日本人の内面にまで立ち入った啓<br />

蒙宣伝活動を繰り広げた。こうしたGHQの取り組みは戦後日本人<br />

の思想形成に少なからず影響を及ぼし、日本近現代史をめぐる歴史<br />

認識や日本古来の伝統・文化に対する見方にも大きな影を落とすこ<br />

とになった。<br />

本演習では、GHQのメディア統制に関する研究書に目を通しな<br />

がら、GHQの対日メディア戦略をはじめ、戦後の日本社会や日本<br />

人の価値観への影響についても受講者との間で議論を交わしていき<br />

たい。また、時間があれば、メディア統制や啓蒙活動に関するGH<br />

Qの文書、太平洋戦争に関するGHQ側の公式記録についても目を<br />

通し、考察を加えていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に必要としません(輪読文献や史料などはコピーしたものを配布<br />

します)。<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

西洋政治思想史についての英語文献の購読<br />

川上 洋平<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ近代の政治思想に関連する英語文献を読み、議論する。<br />

毎回担当者に、課題範囲の要約と問題提起をしてもらう。テキスト<br />

の正確な理解を第一の目的とするが、それを通じて、テキストで扱<br />

われている思想家や、政治思想史の基本概念などについての議論も<br />

行っていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストとしては、次のものを予定している。該当箇所のコピーを<br />

配布するので、入手する必要はない。<br />

Raymond Geuss, Politics and the Imagination, Princeton University<br />

Press, 2009.<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

国際政治入門<br />

黒田 友哉<br />

授業科目の内容:<br />

英語で書かれた最先端と思われる国際政治論のテキストから、特<br />

に重要な論文をピックアップする。それらの読解、議論を通して、<br />

国際政治の歴史、理論、諸概念について学び、国際政治論の概観を<br />

つかむてがかりとしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Baylis, John, Smith, Steve and Owens, Patricia (eds.) (2011), The<br />

Globalization of World Politics: An Introduction to international relations,<br />

5th ed. Oxford University Press. ISBN: 978-0-19-956909-0<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

世界政治の見方<br />

鈴木 宏尚<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、古典的な国際政治学のテキストからの抜粋を集めた<br />

英文リーディングスからいくつかの章(論文)をピックアップして<br />

読み進めることによって、主権国家体系、権力政治、国際協調、支<br />

配と従属、グローバリゼーションといった世界政治の見方を学ぶ。<br />

授業は毎回、報告者1~2名と討論者1~2名を立て、テキスト<br />

の内容報告と討論によって進められる。文献の読解と議論を通して、<br />

国際政治学の基本的な概念を学び、現在の世界政治を見る手がかり<br />

としたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Little, Richard and Michael Smith, eds., Perspectives on World Politics,<br />

Third Edition, London: Routledge, 2005(使用部分のコピーを配布しま<br />

す)<br />

161<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

国際政治学入門<br />

手賀 裕輔<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、Daniel W. Drezner, Theory of International Politics and<br />

Zombies (Princeton: Princeton University Press, 2011)を中心に、関連す<br />

る文献(日本語と英語)を読み、国際政治学の基本的な考え方を身<br />

につけることを目的とします。<br />

本演習で取り上げるテキストは、この世界にゾンビが発生した場<br />

合、人類は一体どのように対処すべきかを様々な国際政治理論の視<br />

点から分析するという非常にユニークな国際政治学の入門書です。<br />

しかし、これは一見突拍子もないゾンビの襲来を仮定することで、<br />

国際政治学の根本的な考え方について再検討してみようという一種<br />

の思考実験であり、その内容は堅実なものです。本演習では、本書<br />

と各回のテーマに関連する基本文献を読み、国際政治学の基礎を学<br />

びたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Daniel W. Drezner, Theory of International Politics and Zombies<br />

(Princeton: Princeton University Press, 2011).<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

現代民主主義の歴史と課題<br />

原田 健二朗<br />

授業科目の内容:<br />

現代の民主政治に関して深い洞察を展開しつつ、その歴史的背景<br />

についても基本的知識を与えてくれる、英語による入門的文献を講<br />

読する。<br />

候補として、それぞれ現代イギリスとアメリカの政治学界の重鎮<br />

であるジョン・ダン(ケンブリッジ大学名誉教授)による『デモク<br />

ラシーの物語』、ないしはイアン・シャピロ(イェール大学教授)に<br />

よる『政治の道徳的基礎』を予定している。いずれも、政治学に関<br />

する該博な知識に基づきつつ、学生に対する教育的配慮もそなえた<br />

コンパクトな良著であり、現代政治理論と政治思想史の双方に対す<br />

る旺盛な関心にこたえてくれるはずである。<br />

受講者の希望や難易度を勘案して文献を最終的に決定したい。毎<br />

回担当者に文献の一部を要約してもらい、それに基づいて全員で議<br />

論を進める。英文の正確な理解はさることながら、一文一文の背後<br />

にある著者の意図や行間を読み解くなかで、現代デモクラシーに対<br />

する多角的、批判的な見方を養うことを目指したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

John Dunn, Setting the People Free: The Story of Democracy (London:<br />

Atlantic Books, 2005) = Democracy: A History (New York: Atlantic<br />

Monthly Press, 2006).<br />

Ian Shapiro, The Moral Foundations of Politics (New Haven: Yale<br />

University Press, 2003).<br />

*該当部分のコピーを配布する予定です。<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

平和主義とは何か<br />

3 法学部:政治学科<br />

松元 雅和<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、平和主義研究の第一人者であるデイヴィッド・コート<br />

ライトの文献を輪読しながら、英語による専門文献の読解力を高め<br />

ること、並びに平和主義の歴史や思想、実践について理解を深める<br />

ことを目的としています。毎回の授業では、以下の授業計画に従い、<br />

担当者によるレジュメ報告と全員によるディスカッションを行う方<br />

式を取ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

D. Cortright, Peace: A History of Movements and Ideas, Cambridge:<br />

Cambridge University Press, 2008 ISBN:978-0521670005(各自購入し<br />

て下さい)


3 法学部:政治学科<br />

演習Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

日本における国際政治学の展開<br />

大串 敦<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では、戦後から1970年代ごろまでの日本の国際政治学の代表<br />

的な論文を読み、議論する。日本のおかれた現実の中から生まれた、<br />

単純な輸入学問でない日本の国際政治学の展開を理解し、現代の日<br />

本の外交の在り方に関しても考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

演習のテキストに関しては、ほとんどの場合コピーを配布するが、<br />

新書に近い形態の本など入手が容易なものに関しては購入してもら<br />

う予定。<br />

162


経済学基礎Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

実社会で役立つ経済学を学ぼう<br />

中島 隆信<br />

山本 勲<br />

安藤 光代<br />

田邉 勝巳<br />

授業科目の内容:<br />

みなさんが地震や台風のニュースを聞いても必要以上に驚かない<br />

のは、そうした自然現象が発生するメカニズムを知っているからで<br />

す。メカニズムを知ってこそ対策を考えることもできます。私たち<br />

が暮らす社会もこれと同じです。経済学は社会現象の背後にあるメ<br />

カニズムを教えます。いうなれば経済学は社会の見方、考え方を教<br />

えてくれるのです。経済学を学べば、いたずらに感情に走ったり、<br />

その場限りの言動に惑わされたりせず、社会の仕組みの理解に立っ<br />

て冷静に行動することの理がわかります。1年生を対象とするこの<br />

授業では、精鋭スタッフが皆さんを経済学の興味深い世界にご案内<br />

します。<br />

(授業の計画は担当者によって幾分異なります。ここでは1例を紹介<br />

します)<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業の際に担当者から指定があります。<br />

経済学基礎Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

経済ニュースがわかるようになろう<br />

中島 隆信<br />

山本 勲<br />

辻 幸民<br />

松浦 寿幸<br />

授業科目の内容:<br />

2008年のリーマンショックとその余波は100年に一度の未曾有の危<br />

機といわれるほど世界経済に混迷をもたらしました。経済はなぜこ<br />

のように大きく変動するのでしょうか。そして、日本では、1990年<br />

代初頭のバブル経済崩壊以来、「失われた20年」が経過しつつあるな<br />

かでも依然として改善を見ないデフレと高い失業率。なぜこうした<br />

事態から経済を脱却させる的確な経済政策がなかなか見いだせない<br />

のでしょうか。この授業では日本及び世界経済がおかれている現状<br />

を踏まえたうえで、こうしたさまざまな経済問題が起こる理由につ<br />

いて考えます。精鋭スタッフによる授業を通じ、皆さんが連日新聞<br />

紙面をにぎわしている経済ニュースの意味を理解できるよう努めま<br />

す。<br />

なお、下記の授業の計画は一例です。詳しくは担当者に尋ねてくだ<br />

さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業の際に担当者から指定があります。<br />

経済学基礎Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

経済ニュースがわかるようになろう<br />

深尾 光洋<br />

授業科目の内容:<br />

2008年のリーマンショックとその余波は100年に一度の未曾有の危<br />

機といわれるほど世界経済に混迷をもたらしました。経済はなぜこ<br />

のように大きく変動するのでしょうか。そして、日本では、1990年<br />

代初頭のバブル経済崩壊以来、「失われた20年」が経過しつつあるな<br />

かでも依然として改善を見ないデフレと高い失業率。なぜこうした<br />

事態から経済を脱却させる的確な経済政策がなかなか見いだせない<br />

のでしょうか。この授業では日本及び世界経済がおかれている現状<br />

を踏まえたうえで、こうしたさまざまな経済問題が起こる理由につ<br />

いて考えます。精鋭スタッフによる授業を通じ、皆さんが連日新聞<br />

163<br />

紙面をにぎわしている経済ニュースの意味を理解できるよう努めま<br />

す。<br />

なお、下記の授業の計画は一例です。詳しくは担当者に尋ねてくだ<br />

さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業の際に担当者から指定があります。<br />

経済学基礎Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

実社会で役立つ経済学を学ぼう<br />

渡部 和孝<br />

授業科目の内容:<br />

みなさんが地震や台風のニュースを聞いても必要以上に驚かない<br />

のは、そうした自然現象が発生するメカニズムを知っているからで<br />

す。メカニズムを知ってこそ対策を考えることもできます。私たち<br />

が暮らす社会もこれと同じです。経済学は社会現象の背後にあるメ<br />

カニズムを教えます。いうなれば経済学は社会の見方、考え方を教<br />

えてくれるのです。経済学を学べば、いたずらに感情に走ったり、<br />

その場限りの言動に惑わされたりせず、社会の仕組みの理解に立っ<br />

て冷静に行動することの理がわかります。1年生を対象とするこの<br />

授業では、精鋭スタッフが皆さんを経済学の興味深い世界にご案内<br />

します。<br />

(授業の計画は担当者によって幾分異なります。ここでは1例を紹介<br />

します)<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業の際に担当者から指定があります。<br />

微積分Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

微積分Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

丸山 芳人<br />

小宮 英敏<br />

白旗 優<br />

藤沢 潤<br />

安田 公美<br />

授業科目の内容:<br />

社会科学の様々な学問において,数学的な考え方や数学的手法が<br />

必要とされています.専攻科目の基礎となる経済学,経営学などを<br />

数学を用いて理解,研究するときに必要となる,微分,積分の基礎<br />

について学ぶのが微積分Iです.<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業で指示します.<br />

微積分Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

微積分Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

4 商学部<br />

丸山 芳人<br />

小宮 英敏<br />

白旗 優<br />

藤沢 潤<br />

安田 公美<br />

授業科目の内容:<br />

「微積分I」に引き続き,微分,積分の基礎について学びます.<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業で指示します.


4 商学部<br />

統計学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

統計学の考え方・推定と仮説検定に慣れる<br />

早見 均<br />

大野 由香子<br />

新保 一成<br />

藪 友良<br />

授業科目の内容:<br />

「この法(スタチスチク・統計学)は人間の事業を察してその利害得失<br />

を明にするため欠くべからざるもの」(『文明論之概略』第四章)と<br />

あるように、これを用いなければDNA鑑定・健康・政治経済、果て<br />

は宇宙の成り立ちに至るまで、利害得失のみならず世の中をさっぱ<br />

り理解できないとすらいえる。統計学Iでは、その基本的知識を身に<br />

つけるとともに、データの分析手法を習得する。高校の確率・統計<br />

との違いは,圧倒的に統計のウェイトが高いことである。統計学I・<br />

IIを通じて基本概念を習得するために利用するのは加減乗除とルー<br />

ト(平方根)の計算だけである。<br />

テキスト(教科書):<br />

担当者によって利用する教科書が異なるので,授業の最初の時間に<br />

指示する.<br />

統計学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

推定・検定の応用と回帰分析の使い方<br />

早見 均<br />

大野 由香子<br />

新保 一成<br />

藪 友良<br />

授業科目の内容:<br />

統計学Iで扱ったものより未知の世界、複雑な事象の分析手法に取り<br />

組む。たとえば直線を推定し、その信頼性を評価する回帰分析の手<br />

法を扱う。利用する際の条件と使い方に慣れることが主体となる。<br />

今後、理屈を極めるには面倒な数式展開が,応用したいならばコン<br />

ピュータの利用が必須となるだろう。ここでは、その結果を理解す<br />

るために必要な知識を習得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

統計学I(春学期)と同じ<br />

経済史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

牛島 利明<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、日本の経済や経営・産業について専門的に学ぶ際に<br />

必要となる、戦後の日本経済・産業の歴史的背景についての知識を<br />

習得することを目的とします。授業では、おもに第二次大戦後の復<br />

興期から高度成長期までの日本経済全体の歩みを理解するとともに、<br />

各時代を代表する主要な産業をケースとしてとりあげ、「日本的」と<br />

称されるシステムがどのようなプロセスで生成してきたのかを講義<br />

する予定です。<br />

経済史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

牛島 利明<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、日本の経済や経営・産業について専門的に学ぶ際に必<br />

要となる、戦後の日本経済・産業の歴史的背景についての知識を習得<br />

することを目的とします。経済史Ⅰの講義内容をふまえ、1970年代<br />

の石油危機以降から90 年代までの日本経済全体の歩みを理解すると<br />

ともに、各時代を代表する主要な産業・企業の事例に注目して講義す<br />

る予定です。<br />

164<br />

経済史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

高橋 周<br />

授業科目の内容:<br />

個人であれ企業であれ、その活動の成否が時々の経済状況に左右さ<br />

れることは避けられません。同時に、活動する社会が有する経済の<br />

仕組みやルールに自らを適合させる必要があります。現在を生きる<br />

私たちは、現在の経済状況や仕組みを前提として行動する以外にな<br />

いのです。<br />

それでは、どのようにして経済は今の姿になったのでしょうか。<br />

当然ですが、私たちが目の当たりにし、自らもその一員である現在<br />

の経済は、ある日突然地球上に出現したものではありません。それ<br />

は、過去からの事実の積み重ねによって、今日の姿になったのです。<br />

その歴史の中で起きた事実を学ぶことで、経済の発展を考えるのが<br />

経済史という学問です。<br />

春学期の授業では、19世紀までの日本経済を理解することを目的<br />

としています。20世紀の日本経済は成長を続け、「経済大国」と呼ば<br />

れるまでになりました。どうして日本経済が20世紀に大きく成長で<br />

きたのか。それを、世界のことと関連させながら考えていきたいと<br />

思います。<br />

経済史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

高橋 周<br />

授業科目の内容:<br />

個人であれ企業であれ、その活動の成否が時々の経済状況に左右<br />

されることは避けられません。同時に、活動する社会が有する経済<br />

の仕組みやルールに自らを適合させる必要があります。現在を生き<br />

る私たちは、現在の経済状況や仕組みを前提として行動する以外に<br />

ないのです。<br />

それでは、どのようにして経済は今の姿になったのでしょうか。<br />

当然ですが、私たちが目の当たりにし、自らもその一員である現在<br />

の経済は、ある日突然地球上に出現したものではありません。それ<br />

は、過去からの事実の積み重ねによって、今日の姿になったのです。<br />

その歴史の中で起きた事実を学ぶことで、経済の発展を考えるのが<br />

経済史という学問です。<br />

秋学期の授業では、20世紀前半までの日本経済の展開を理解する<br />

ことを目的としています。20世紀の日本経済は成長を続け、「経済大<br />

国」と呼ばれるまでになりました。その成長の果てに、今日の日本<br />

経済があります。そのため、今日の日本経済が持つ特徴は、その過<br />

程で生まれてきたものであり、この点に留意して講義を進めていき<br />

ます。<br />

経済史Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

米国経済の発展<br />

日高 千景<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、米国企業の発達の歴史を理解するための前提知識を<br />

得ることを目的として、19世紀初頭以降の米国経済の発展を学びま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。<br />

経済史Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

近現代日本経済史入門<br />

平野 隆<br />

授業科目の内容:<br />

開港・明治維新期から21世紀初頭までの時期を対象として、日本の<br />

経済・社会の歴史的展開を概観します。この授業の目標は、「今」の<br />

日本社会が直面する諸問題を考えるための長期的・複眼的視野を身<br />

につけてもらうことです。そのために、①史実を「できごとの因果<br />

関係の連鎖」としてとらえる、②1つの史実に対して、できるだけ<br />

複数の解釈を提示し、どの見方がより説得的かを各自が考える機会<br />

を提供する、ことを意識して話を進めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しません。


社会経済学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

齊藤 壽彦<br />

授業科目の内容:<br />

社会経済学は、人間の社会活動を、経済活動を中心として捉えよ<br />

うとする学問です。本講義においては、財貨・サービスに基づく人<br />

間の基本的社会活動を体系的に学びます。倫理・道徳、心理、国家、<br />

自然環境などと経済との関係にも言及したいと思います。<br />

社会経済学Ⅰにおいては、倫理・道徳、信頼・信認・信用と経済<br />

との関係について解説した後に、古典派経済学およびマルクス経済<br />

学を中心として、学説史的講義を行います。<br />

社会経済学の授業においては、大きな枠組みのもとに、歴史的視<br />

点を重視しつつ、できるだけわかりやすく話したいと思います。こ<br />

の講義を履修される皆さんが現代の経済を考える手がかりを得るこ<br />

とができるようにすることが本授業の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

社会経済学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

齊藤 壽彦<br />

授業科目の内容:<br />

社会経済学は、人間の社会活動を、経済活動を中心として捉えよ<br />

うとする学問です。本講義においては、財貨・サービスに基づく人<br />

間の基本的社会的活動を体系的に学びます。倫理・道徳、心理、国<br />

家、自然環境などと経済との関係にも言及したいと思います。<br />

社会経済学Ⅱにおいては、近代経済学を中心として、学説史的講<br />

義を行います。<br />

社会経済学Ⅰ、Ⅱの講義に基づいて、国際経済および日本経済の<br />

構造とその変化を考察します。<br />

社会経済学の授業においては、大きな枠組みのもとに、歴史的視<br />

点を重視しつつ、できるだけわかりやすく話したいと思います。こ<br />

の講義を履修される皆さんが現代の経済を考える手がかりを得るこ<br />

とができるようにすることが本授業の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

私法基礎Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

契約と不法行為法を学ぶ。<br />

河原 格<br />

授業科目の内容:<br />

日常生活の一部は民法の適用される領域であると思って間違いない<br />

ほど、その適用範囲は広い。この講義では日常生活に密接な内容で<br />

あるいろいろな契約をひも時といて、その後、後半で契約にかかわ<br />

る原則を考える。ですから、生活する上で、非常に重要な内容を講<br />

義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

河原 格「契約・不法行為入門」(2005年)泉文堂2400円<br />

+税<br />

私法基礎Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

契約と不法行為法を学ぶ。<br />

河原 格<br />

授業科目の内容:<br />

日常生活の一部は民法の適用される領域であると思って間違いない<br />

ほど、その適用範囲は広い。この講義では金融取引の分野で重要と<br />

される物権法を勉強する。金融取引分野で活躍したいと思う諸君は<br />

ぜひ一度聴かねばならない内容である。<br />

以下のように、前半は物権法の基礎、後半は担保物権を中心に講義<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

河原 格「契約・不法行為法入門」(2005年)八千代出版240<br />

0円+税<br />

165<br />

私法基礎Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

市民法の基本概念と基礎理論(1)<br />

松尾 弘<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,私法の基礎にある民法の基本原理と基礎理論を具<br />

体的な事例に置き換えながら,かつ体系的に理解することを目的と<br />

する。それによって法律学の基礎知識をしっかりと身に付け,法的<br />

思考方法の基本をマスターするするとともに,社会を見る目を涵養<br />

することが,この授業の最終的な狙いである。<br />

民法は,私人間の法律関係において,誰に,どのような権利が帰<br />

属するのかを決定する実体法の一般原則を定めている。そこには,<br />

権利の主体,権利の客体,権利の変動および権利の効果についての<br />

基本ルールが含まれている。日本民法はこれらを,総則・物権・債<br />

権・親族および相続の5つの部分に分けて規定している。「私法基礎<br />

Ⅰ」は,このうちの権利の主体・客体・変動(代理制度まで)につ<br />

いて検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

松尾弘『民法の体系――市民法の基礎――(第5版)』(慶應義塾大<br />

学出版会,2010)<br />

私法基礎Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

市民法の基本概念と基礎理論(2)<br />

松尾 弘<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,私法の基礎にある民法の基本原理と基礎理論を具<br />

体的な事例に置き換えながら,かつ体系的に理解することを目的と<br />

する。それによって法律学の基礎知識をしっかりと身に付け,法的<br />

思考方法の基本をマスターするするとともに,社会を見る目を涵養<br />

することが,この授業の最終的な狙いである。<br />

民法は,私人間の法律関係において,誰に,どのような権利が帰<br />

属するのかを決定する実体法の一般原則を定めている。そこには,<br />

権利の主体,権利の客体,権利の変動および権利の効果についての<br />

基本ルールが含まれている。日本民法はこれらを,総則・物権・債<br />

権・親族および相続の5つの部分に分けて規定している。「私法基礎<br />

Ⅱ」は,このうちの権利の変動(相続まで)について検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

松尾弘『民法の体系――市民法の基礎――(第5版)』(慶應義塾大<br />

学出版会,2010)<br />

経営学(環境と戦略) 2 単位(春学期)<br />

岡本 大輔<br />

榊原 研互<br />

佐藤 和<br />

授業科目の内容:<br />

国際化や情報化の進展とともに今日の企業経営を取り巻く状況は<br />

大きく変化している。またそれとともに「経営学」の名において扱<br />

われる問題領域もますます多岐に渡っている。本講義では、このよ<br />

うな経営学の全体像を明らかにするために、経営学の主要なテーマ<br />

について論じ、企業行動の分析のための基本的な知識の理解と習得<br />

を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の講義で説明する。<br />

経営学(組織と管理) 2 単位(秋学期)<br />

4 商学部<br />

岡本 大輔<br />

榊原 研互<br />

佐藤 和<br />

授業科目の内容:<br />

国際化や情報化の進展とともに今日の企業経営を取り巻く状況は<br />

大きく変化している。またそれとともに「経営学」の名において扱<br />

われる問題領域もますます多岐に渡っている。本講義では、このよ


4 商学部<br />

うな経営学の全体像を明らかにするために、経営学の主要なテーマ<br />

について論じ、企業行動の分析のための基本的な知識の理解と習得<br />

を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の講義で説明する。<br />

基本簿記と財務諸表の見方 2 単位(春学期)<br />

利害関係者,財務諸表,簿記について学ぶ<br />

小渕 究<br />

授業科目の内容:<br />

一連の簿記手続きによって作成される財務諸表は,企業の財政状<br />

態や経営成績を表すものであり,多くの利害関係者に利用される。<br />

利用する際の重点は利害関係者によって違いがあり,そのため考え<br />

るべき点も多い。本講義では,簿記の処理方法の修得に加え,財務<br />

諸表を取り巻く諸問題について考え,広く会計分野の理解の深化を<br />

目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新検定簿記講義3級商業簿記』平成25年度版 渡部裕亘・片<br />

山覚・北村敬子編著 中央経済社<br />

基本簿記と財務諸表の見方 2 単位(春学期)<br />

企業会計における簿記システムの考え方と応用<br />

坂口 博<br />

授業科目の内容:<br />

簿記はビジネスの言葉といわれます。今日では企業活動だけでな<br />

く行政活動の実態を理解するうえで簿記の知識は欠かせません。企<br />

業や行政の活動の効率を判断する有力な技法・知識が簿記です。企<br />

業(株式会社)はその活動の実態を財務諸表の形で公表する(届け出<br />

る)義務があります。また私たちには、財務諸表を読み取って、企<br />

業活動の良し悪し(業績)判断する能力が求められます。そこで、<br />

本講義では、企業簿記(複式簿記)のシステムと財務諸表の見方を<br />

身につけることを目標にしています。授業は半期講義ですので、授<br />

業の進度が早いですから授業を欠席しないようにし、さらに問題集<br />

(日本商工会議所編『日商簿記検定3級問題集・商業簿記』(中央経<br />

済社、税務経理協会等から出版されている)などを使って自主的に<br />

予習復習をすることを期待します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新簿記会計提要』〔改訂版〕 坂口博著 泉文堂 2013年 ISBN:<br />

978-4-7930-0346-2<br />

基本簿記と財務諸表の見方 2 単位(春学期)<br />

複式簿記論と財務諸表分析<br />

佐藤 康廣<br />

授業科目の内容:<br />

複式簿記の処理手続を体系的知識として修得すること。更に、記<br />

録に基づき財務諸表の作成・分析の技法を修得することを目的とす<br />

る。このため、講義資料により内容を分析・整理した上で、その確<br />

認・理解のために練習を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

基本簿記と財務諸表の見方 2 単位(春学期)<br />

鷹野 宏行<br />

授業科目の内容:<br />

企業は、その経済活動を継続的に記録し、それを加工して、定期<br />

的に報告していかなければならない。この一連の流れは、ふつう、<br />

企業会計と呼ばれている。企業会計が、企業を取り巻く利害関係者<br />

への一種のコミュニケーションの手段であるということに注目する<br />

と、企業会計は、ことばの体系にたとえることができよう。このよ<br />

うにたとえた場合、簿記は、さしずめ企業会計の文法規約であると<br />

考えられるであろう。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示する。<br />

166<br />

基本簿記と財務諸表の見方 2 単位(春学期)<br />

永見 尊<br />

授業科目の内容:<br />

企業の成績を評価するためには、会計数値を理解することが不可<br />

欠です。どの企業がヨリ優れているのか、あるいは一企業の3年間の<br />

成績はどのように推移しているのか、といった側面を知るためには、<br />

たとえば売上高、経常利益、流動資産あるいは自己資本といった会<br />

計用語や数値の意味が理解できなければなりません。この授業は、<br />

簿記の仕組み、貸借対照表および損益計算書の意味、そして財務諸<br />

表の分析といった幅広い領域を対象として、簿記および会計の基本<br />

的な考え方を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新訂 現代簿記』中村忠著 白桃書房<br />

商業学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

マクロ・マーケティングの基礎理論と実際<br />

里村 卓也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は、三田において提供されるミクロおよびマクロ・マ<br />

ーケティング論からなる商業学研究領域の中の、マクロ・マーケテ<br />

ィング論についての基礎的知識を提供することです。本講義では生<br />

産と消費を結びつける流通の社会経済的役割とその変化を中心とし<br />

た、マクロ・マーケティングの研究成果についてとりあげます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ベーシック 流通と商業』(新版) 原田英生・向山雅夫・渡辺達郎著<br />

有斐閣 2010年 ISBN:978-4-641-12398-4<br />

商業学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

ミクロ・マーケティングの基礎理論と実際<br />

里村 卓也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は、三田において提供されるミクロおよびマクロ・マ<br />

ーケティング論からなる商業学研究領域の中の、ミクロ・マーケテ<br />

ィング論についての基礎的知識を提供することです。本講義では個<br />

別企業の活動を対象とした、ミクロ・マーケティングの研究成果に<br />

ついてとりあげます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『マーケティング戦略』(第3版) 和田 充夫・三浦 俊彦・恩蔵 直人著<br />

有斐閣 2012年 ISBN:978-4641124578<br />

商業学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

商業学・マーケティングの基礎を学ぶ<br />

清水 聰<br />

授業科目の内容:<br />

マーケティングを理解する上で、システムとしてのマーケティン<br />

グをまず理解する必要がある。本講義では、マーケティングにおけ<br />

るマクロの視点、特に流通システムについて、日本の流通の現状と<br />

発展段階を実際のデータで示しながら解説していく予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

商業学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

マーケティングの基礎を学ぶ<br />

清水 聰<br />

授業科目の内容:<br />

三田の専門課程で行われる各種マーケティング理論の基礎を学ぶ科<br />

目であり、商業学Ⅰが社会システムの中での講義であるのに対して、<br />

この商業学Ⅱでは、個々の企業戦略のベースとなる考え方を学ぶの<br />

がその目的である。


商業学Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

ミクロ・マーケティング基礎論<br />

鄭 潤澈<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、三田における商業分野設置の専門科目の基礎を提供する<br />

ことを目的とします。講義の内容は、商業学(経営、経済全般)に<br />

おける様々な既存文献から多様な分野の基礎を幅広く取り扱います。<br />

また、定性的アプローチと定量的アプローチを平行しますが、定量<br />

的概念は数理分析を具体的に学ぶよりは、分析から出た結果の意味<br />

を理解することを目指します。商業学II(春学期:ミクロ)では、<br />

「企業レベル」の視野から見たマーケティング・マネジメントの基本<br />

概念を講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

商業学Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

マクロ・マーケティング基礎論<br />

鄭 潤澈<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、三田における商業分野設置の専門科目の基礎を提供する<br />

ことを目的とします。講義の内容は、商業学(経営、経済全般)に<br />

おける様々な既存文献から多様な分野の基礎を幅広く取り扱います。<br />

また、定性的アプローチと定量的アプローチを平行しますが、定量<br />

的概念は数理分析を具体的に学ぶよりは、分析から出た結果の意味<br />

を理解することを目指します。商業学I(秋学期:マクロ)では、「社<br />

会レベル」の視野から見たマーケティング・マネジメントの基本概<br />

念を講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

商業学Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

斎藤 通貴<br />

授業科目の内容:<br />

本講義はミクロ・マーケティング論の基礎的な知識の獲得を目的<br />

とし、また、さらに専門的な研究への導入の役割を持つ。講義内容<br />

は以下の通りである。<br />

I.商業学とマーケティング論<br />

1.商業学とはなにか<br />

2.商業学研究の領域―ミクロおよびマクロ・マーケティング<br />

II.ミクロ・マーケティング論<br />

1.マーケティングの生成と発展<br />

2.マーケティング戦略意思決定とそのプロセス<br />

3.マーケティング・ミックスの構成要素<br />

4.サービス・マーケティング<br />

5.生産財(B to B)マーケティング<br />

6.ブランド戦略<br />

7.競争の戦略<br />

8.消費者行動研究とマーケティング<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しない。<br />

商業学Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

マクロ・マーケティングの基本理論<br />

髙田 英亮<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は,マクロ・マーケティング論,そのなかでも特に<br />

流通システムに関する基本的な知識を提供することである。<br />

製造業者によって生産された商品が,消費者によって消費される<br />

までの間には,所有,空間,時間,情報などに関して懸隔がある。<br />

これらの懸隔を架橋するのが流通過程であり,それは,(1)流通され<br />

る商品,(2)交換,物流,情報伝達,危険負担といった流通機能,お<br />

よび(3)製造業者,卸売業者,小売業者などの流通機関によって構成<br />

されている。そして,この流通過程は,全体的に見て,1つのシステ<br />

ムとして構造化・制度化されている。これが流通システムであり,<br />

それは市場経済が円滑に機能するうえで,きわめて重要な役割を果<br />

たしている。本講義では,こうした流通システムの基本的な仕組み<br />

について説明を行う。<br />

167<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

産業経済論a 2 単位(春学期)<br />

産業経済論b 2 単位(秋学期)<br />

セット履修<br />

コーディネーター 田邉 勝巳<br />

コーディネーター 渡部 和孝<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、商学部の4大専攻分野のひとつである「経済・産業」に属<br />

する諸分野の総合的な入門講義である。他の3分野(経営、会計、商<br />

業)については、それぞれ入門的な講義が用意されているので、日<br />

吉の学生諸君にも比較的なじみがあるものと思われる。しかし、「経<br />

済・産業」を構成する様々な分野、すなわち、金融、保険、公共経<br />

済、交通、産業組織、社会保障、労働経済、労務管理、国際経済、<br />

国際金融、産業史・経営史については、必ずしも十分には知られて<br />

いないのが実情である。いずれもミクロ経済学を基礎とする学問で<br />

あるという点は共通性を持つが、取り上げる題材は異なり、アプロ<br />

ーチの仕方も一様ではない。そこで、各分野の担当者による入門講<br />

義を集中的に組むことで、これらの学問に対する認識を深めてもら<br />

い、あわせて三田でそれらを学ぶのに必要な基礎知識を身につけて<br />

もらうというのがこの講義のねらいである。<br />

テキスト(教科書):<br />

本講義に関する統一の教科書はない。文献は必要に応じて各担当者<br />

が講義中に指示する。<br />

応用経営学(企業をめぐる諸課題) 2 単位(秋学期)<br />

コーディネーター 神戸 和雄<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、日吉キャンパスに設置されている経営学(環境と戦略)、<br />

経営学(組織と管理)と三田キャンパス設置の現代企業経営各論、<br />

経営管理各論、経営学説史各論などの講義との橋渡し的な役割を持<br />

っている。前者では経営学の初学者を対象に入門的な経営学概論が<br />

講義され、後者ではより専門的な各論が扱われるが、本講義では、<br />

三田の各論担当者による各専門領域の紹介が毎週オムニバス方式で<br />

行なわれ、経営学という学問分野全体に対する位置づけを考察する。<br />

応用簿記 4 単位(秋学期集中)<br />

株式会社における会計処理とその理論的背景について学ぶ<br />

小渕 究<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,「基本簿記と財務諸表の見方」をふまえ,日商簿記検<br />

定2級程度の商業簿記を学習範囲とする。株式会社における会計処<br />

理の修得に加え,その理論的背景や制度について確認し,株式会社<br />

の特性の理解の深化を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新検定簿記講義2級商業簿記』平成25年度版 渡部裕亘・片<br />

山覚・北村敬子編著 中央経済社<br />

応用簿記 4 単位(秋学期集中)<br />

株式会社会計の記帳<br />

4 商学部<br />

佐藤 康廣<br />

授業科目の内容:<br />

「基本簿記と財務諸表の見方」の科目で修得した基本原則・知識<br />

を基礎にして、個人企業及び株式会社を対象にした複式簿記を学習<br />

する。このため講義資料・教科書により内容を分析・整理した上で、<br />

その確認・理解のために記帳練習を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。


4 商学部<br />

応用簿記 4 単位(秋学期集中)<br />

鷹野 宏行<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、春学期科目「基本簿記と財務諸表の見方」を履修済み<br />

の学生を対象に、株式会社で行われる簿記の諸手続を中心に展開さ<br />

れる。概ね日商簿記検定2級商業簿記の学習範囲を対象とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示する。<br />

応用簿記 4 単位(秋学期集中)<br />

前川 千春<br />

授業科目の内容:<br />

本科目は、「基本簿記と財務諸表の見方」履修後の学生を対象にし<br />

ており、複式簿記の基本構造について理解を深めるとともに、株式<br />

会社会計・特殊商品売買取引・本支店会計の学習に重点を置いて日<br />

商簿記2級程度の商業簿記を習得することを目的としている。「基本<br />

簿記と財務諸表の見方」の内容を習得していることを前提としてい<br />

るが、基礎的なところの復習・確認も行いながら概ね次のような順<br />

番で2級レベルの商業簿記について解説をしていく。授業は基本的に<br />

講義形式であるが、随時プリントなどを用いて問題演習を交えなが<br />

ら進める予定である。(1回目の授業から必ず電卓を用意してくるこ<br />

と。)<br />

テキスト(教科書):<br />

渡部裕亘・片山覚・北村敬子『新検定 簿記講義2級商業簿記』中<br />

央経済社<br />

財務会計論 4 単位(春学期集中)<br />

高瀨 央<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の対象となる「財務会計」とは,文字どおり,(企業とりわ<br />

け株式会社の)財務のための会計,いま少し簡単にいえば,事業の元<br />

手を集めるための会計,である。したがって,事業の企て(の組織)<br />

である企業にとっては,欠かすことのできない重要な行為であると<br />

いえる。<br />

本講義では,このように今日の経済社会の中核をなす企業にとっ<br />

て重要な行為である財務会計が,どのような考え方(理論)のもと<br />

に成り立ち,また,どのように実践されているのかについて知識と<br />

理解を深めることを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

友岡賛(編)『会計学』,<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

管理会計論Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

管理会計の基礎<br />

園田 智昭<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、管理会計の基礎的な部分について学習します。管理<br />

会計は、企業を経営するために必要な会計情報を提供します。管理<br />

会計の目的は,さまざまな意思決定を行うことで適切な経営を行い,<br />

事業部やプロジェクトなどに細分化して業績を分析することで,企<br />

業の収益性を高めることにあります。<br />

したがって,単に財務的なデータを作成するだけではなく,その<br />

結果を解釈して,その後の行動に反映させることが必要になります。<br />

講義では,実際の企業の事例等にふれつつ,管理会計情報の作成と<br />

それに基づく改善活動について説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

園田智昭・横田絵理『原価・管理会計入門』中央経済社<br />

管理会計論Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

原価計算の基礎<br />

園田 智昭<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、原価計算の基礎的な部分について学習します。原価<br />

計算は、製品を製造するために発生したコストを計算し,計算され<br />

た原価データに基づいて,原価の引き下げを行うなどの改善活動を<br />

実施します。原価計算は製造業だけではなくサービス業にも適用す<br />

ることができますし,管理会計で用いられる情報の多くは原価計算<br />

168<br />

の手法を用いて作成されます。さらに,価格を決定するためには,<br />

製品1単位あたりの製造原価を知る必要もあります。<br />

このように,原価計算を理解することは,企業経営の理解にとっ<br />

て必須であると言えます。本講義では,単に製品原価の計算方法を<br />

学習するだけではなく,計算された原価情報をどのように経営に役<br />

立てるのかについても説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

園田智昭・横田絵理『原価・管理会計入門』中央経済社<br />

監査論 2 単位(春学期)<br />

永見 尊<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、監査論に初めて触れる人を対象に、監査とは何か、<br />

なぜ監査が必要とされるのか、監査の対象は何か、監査はどのよう<br />

に行われ、どのような形で報告されるのか、といったテーマについ<br />

て学んでいきます。具体的には、「監査の主題」「監査生成論」、さら<br />

に財務諸表監査における「監査主体論」「監査証拠論」「監査報告論」<br />

に取り組んでいきます。また、毎回の授業で新聞記事の切り抜きを<br />

配布し、現在の監査の問題、現状、規定の動向、事件などに触れて<br />

いきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『監査論テキスト』山浦久司著 中央経済社<br />

また、講義資料プリントおよび新聞記事を適宜配布します<br />

企業法 4 単位(秋学期集中)<br />

来住野 究<br />

授業科目の内容:<br />

企業法とは商法の意義を実質的に捉えた場合の別名であり、商法<br />

総則・商行為法、会社法、手形法・小切手法などを含む。本講義で<br />

は、商法総則・商行為法を中心として講義するが、会社法、手形法・<br />

小切手法、経済法・消費者保護法についても序論的に講義すること<br />

により、商法の主要な制度の体系的な理解と考え方の養成を目指す<br />

とともに、三田での関連科目の足がかりとしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。レジュメを配布する。<br />

マーケティング・マネジメント論 2 単位(春学期)<br />

価格戦略・製品戦略・広告戦略・流通戦略<br />

小野 晃典<br />

授業科目の内容:<br />

「マーケティング・マネジメント」は,マーケティングの基礎理<br />

念である企業と顧客との交換関係の構築を企業のマネジメントの基<br />

礎をなす重要戦略と見なす考え方である。本科目は,マーケティン<br />

グ・マネジメントに含まれる様々な戦略的アイディアを体系的に学<br />

習することを通じて,日吉設置の核科目である「商業学I」「商業学<br />

II」,および,三田設置の応用科目である「広告論」「流通論」「消費<br />

者行動論」「製品開発論」「マーケティング・リサーチ」等々を架橋<br />

することを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

マーケティング・マネジメント論 2 単位(春学期)<br />

マーケティング意思決定入門<br />

濱岡 豊<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、マーケティングにおける意思決定の諸局面および、<br />

そこで利用される主要な概念、モデルを紹介する。これを通じて、マ<br />

ーケティングにおける諸概念、なかでも情報、モデル、論理の一貫性の<br />

重要性を理解してもらいたい。あわせてマーケティングの最新の動<br />

向についても紹介し、日吉での商業学II(ミクロ・マーケティング)<br />

から三田での専門科目(ミクロ・マーケティング各論)への橋渡し<br />

としたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

(指定なし)<br />

講義資料は濱岡のホームページもしくはkeio.jpからダウンロード<br />

可能とする。<br />

http://news.fbc.keio.ac.jp/~hamaoka/


マーケティング・マネジメント論 2 単位(秋学期)<br />

堀越 比呂志<br />

授業科目の内容:<br />

本講座は、商業学Ⅱで触れたマーケティング・マネジメントをより<br />

深く体系的に学び、三田設置の商業分野の専攻科目との架橋を図る<br />

ことを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。講義資料は適宜配布する。<br />

経済学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

マクロ経済学の基礎<br />

寺西 勇生<br />

授業科目の内容:<br />

マクロ経済学の基礎的な知識の習得を目的とする。授業ではマクロ<br />

経済の理論的な解説と実証分析の事例の紹介を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

1.入門マクロ経済学(中谷巌 著)<br />

2.マンキュー経済学:マクロ編(日本語訳、グレゴリー・マンキ<br />

ュー 著)<br />

経済学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

応用マクロ経済学<br />

寺西 勇生<br />

授業科目の内容:<br />

日本のマクロ経済の動向(バブル、金融システム、実体経済)をデ<br />

ータを用いて概観したうえで、計量モデル、マクロモデルを用いた<br />

分析事例を紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

1.入門マクロ経済学(中谷巌 著)<br />

2.マンキュー経済学:マクロ編(日本語訳 グレゴリー・マンキ<br />

ュー 著)<br />

3.計量経済学入門(山本拓 著)<br />

4.各論文<br />

経済学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

現実社会や政策を理解するためのマクロ経済学<br />

樋口 美雄<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では身の回りの経済問題を取り上げ、マクロ経済学の視<br />

点から考察する。景気変動やインフレ、デフレはなぜ起こるか。そ<br />

して経済成長率はどのように決まるのか。企業や家計は少子高齢化<br />

やグローバル化、技術革新といった環境変化に、どのように対応し<br />

ようとするのか。そして政府や日本銀行銀行は諸々の問題にどのよ<br />

うに対応しようとするのか。経済の変化要因やそれがもたらす影響、<br />

対応について、受講生とともに考えていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

『労働経済学』樋口美雄著 東洋経済新報社<br />

経済学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

現実社会や政策を理解するためのミクロ経済学<br />

樋口 美雄<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では身の回りの経済問題を取り上げ、ミクロ経済学の視点<br />

から考察する。企業は経済環境の変化に対応して、財サービスの生<br />

産量や価格、雇用、設備投資をどのように決定していくのか、とく<br />

にそれらは市場競争とどのように関連しているのか、家計は自らの<br />

就業選択や貯蓄、ポートフォーリオをどのように決定していくのか、<br />

そしてそれらは経済環境の変化や政策とどのように関連しているの<br />

か、について考える。経済の効率性と公平性の視点から、市場と政<br />

府の果たすべき役割とその限界について論じる。<br />

テキスト(教科書):<br />

『労働経済学』樋口美雄著 東洋経済新報社<br />

169<br />

社会との対話D 4 単位(通年)<br />

短期インターンシップ科目<br />

4 商学部<br />

大野 由香子<br />

大矢 玲子<br />

髙田 英亮<br />

永見 尊<br />

原 大地<br />

松浦 壮<br />

授業科目の内容:<br />

〈開講の趣旨〉<br />

商学部では、学外での実地研修を通じて、大学での学問と現実問<br />

題の関連を、学生が自覚的に把握する機会の提供を目的として、短<br />

期インターンシップ科目「社会との対話」を開講しました。この「社<br />

会との対話」には、以下の特色があります。<br />

(1)「社会との対話」の研修は、大学での学業へのフィードバック<br />

を目的としており、研修後の勉学・研究、学生生活の改善、目的意<br />

識の明確化などに資することが期待されています。このため、2年生<br />

を対象としています。<br />

(2)受講者には、与えられた研修テーマを、年間を通して能動的<br />

に研究・検討することが求められます。事前教育、夏期休暇中の研<br />

修、事後教育の各段階で、テーマに対する理解を深め、粘り強く、<br />

自主的に研究を進めることで、総合的な問題解決能力を高めていく<br />

授業です。<br />

(3)有名な大企業だけではなく、中小の特徴ある企業、ベンチャ<br />

ー企業、非営利組織など、多様な企業・機関に研修先を求めていま<br />

す。<br />

〈授業の概要〉<br />

・設置学年:商学部2年生<br />

・単位数:通年・4単位<br />

・研修期間中の報酬:無給<br />

・講義概要:事前・事後教育および研修先での実地研修からなりま<br />

す。<br />

・研修時期と期間:8月中旬~9月上旬を中心とする2週間ないし3週<br />

間<br />

研修先によって研修期間が異なる場合があります。<br />

・実施規模:履修学生20名~30名程度<br />

研修先として20前後の企業・機関を予定しています。<br />

・開設曜日・時限:火曜日4・5限。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しませんが、必要な文献などについては適宜紹介します。<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(春学期集中)<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(秋学期集中)<br />

コンピュータリテラシー(Word,Excel,PowerPoint,Web)<br />

恩田 憲一<br />

授業科目の内容:<br />

これからの大学生活や社会に出てからも役に立つ実践的なコンピ<br />

ュータリテラシーの習得を目標として、インターネットとプレゼン<br />

テーション、そしてデータ処理に重点を置いた情報処理の講義と実<br />

習を行います。<br />

この科目では、理論と実践の両面から学ぶ事により、「WordとExcel<br />

の深い使い方」と「PCを用いたデータ処理や分析に関する基礎知<br />

識」、そして「ネットとプレゼンテーションに関する正しい知識」の<br />

習得を目指しています。授業ではそれぞれのアプリケーションプロ<br />

グラムの使い方を学ぶことだけではなく、コンピュータを利用して<br />

情報を獲得し、整理し、必要ならば加工して伝達するための基礎知<br />

識を伝えていきます。したがって、単にパソコンの使い方を憶える<br />

のではなく、コンピュータのハードウェア、ソフトウェアの仕組み<br />

について理解し、ネットワークを用いたコミュニケーションについ<br />

て理解することに努めてください。 また,身の回りの機器がネッ<br />

トワークに接続された社会へと変貌する中で,個人情報をはじめと


4 商学部<br />

する情報のセキュリティや著作権などについても正しい知識を身に<br />

つけてください。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義のはじめに指示します。<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(春学期集中)<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(秋学期集中)<br />

パソコンを利用した情報整理<br />

河内谷 幸子<br />

授業科目の内容:<br />

1人1台ずつパソコンを利用して、コンピュータの仕組みや社会と<br />

の関わりを、応用プログラムの使い方を演習しながら理解する。け<br />

れども、それぞれの応用プログラムの使い方を学ぶことが目的では<br />

なく、コンピュータを利用して、情報を獲得し、整理し、必要なら<br />

ば加工し、伝達するための基礎知識を学び、これからの大学生活や<br />

社会に出てからも役立たせることが目的である。したがって、パソ<br />

コンの使い方を覚えるのではなく、コンピュータのハードウェア、<br />

ソフトウェアの仕組みについて理解し、ネットワークを用いたコミ<br />

ュニケーションについて理解することが大切である。また、ITの時<br />

事問題についても理解を深める。メディアセンターにおける文献検<br />

索などについての講義も行う。そして、未来に新しいソフトウェア<br />

や情報機器が出てきた場合に、柔軟に対応できる力を身につける。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは初回授業で指示する。<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(春学期集中)<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(秋学期集中)<br />

大学で過ごすうえで必要不可欠なコンピュータ知識と操作能力を<br />

身につけよう<br />

五月女 仁子<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータの普及に伴い,コンピュータはどのような場面でも<br />

必要不可欠な道具となっています.大学で過ごすにあたっても,課<br />

題や宿題を調べたり,レポートを作成したり,発表するための資料<br />

を作成したり,クラブやサークル活動などで友人とのコミュニケー<br />

ションをとる場合でもコンピュータは必要です.本講義では,コン<br />

ピュータの仕組み,インターネットの基礎知識,電子メール,ファ<br />

イルの取扱いなどから,レポート作成や論文作成を目標とする文章<br />

作成処理,発表を前提としたプレゼンテーション資料の作成,デー<br />

タを分析するために必要な表計算ソフトの操作,表計算ソフトを更<br />

に使いやすくするためにVBA(Visual Basic for Application)の基礎につ<br />

いて学び,大学で過ごす上で不可欠なコンピュータに関する基礎的<br />

な知識と操作能力を身につけます.<br />

テキスト(教科書):<br />

未定:講義内で発表します。<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(秋学期集中)<br />

大学生活のための知識と実技<br />

久野 禎子<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では、ITCのパソコン・ネットワークを使って、(1)情報<br />

収集する、整理する、蓄積する、(2)獲得した情報を必要ならば加工<br />

しながら分析する、(3)自らが情報を伝えたり発信する、という学生<br />

生活の主要な3つの活動を支えるアプリケーションソフトをしっか<br />

りと使いこなせるようになりたいと思います。そして、それが社会<br />

に出てからも役立つような形で身につけられることを目標とします。<br />

そのためには、単にパソコンやアプリケーションプログラムの使<br />

い方を憶えることを目的とは考えず、パソコンやそのネットワーク<br />

について、(1)基礎知識や基本技術に関する正しい知識を持つこと、<br />

(2)その、道具やシステムとしての社会的側面を十分に理解するこ<br />

と、が必要です。前者にはPCのハードウェア、ソフトウェア、ネッ<br />

トワークの仕組みについての理解、後者にはネットワーク上のコミ<br />

ュニケーションについてや、個人情報をはじめとする情報セキュリ<br />

ティの問題、著作権などの法的な問題までをカバーする知識が挙げ<br />

られます。<br />

170<br />

実習にはアプリケーションソフトはMicrosoft Office 2010を用いま<br />

すが、利用方法についてはkeio.jp に e-learning のシステムが準備して<br />

あるので講義時間以外にも自由に利用して自習することができます。<br />

講義時間内に理解できなかった部分もこのシステムを使って自分で<br />

補うことが可能です。また1回分の講義に、メディアセンターにお<br />

ける文献検索などについての講義を含みます。<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(秋学期集中)<br />

延澤 志保<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では,コンピュータの仕組みや社会との関わりを,ITCの<br />

コンピュータおよびネットワークを利用して,実際にアプリケーシ<br />

ョンソフトウェアを操作しながら学習することを目的とする.<br />

大学生活では,コンピュータを利用して情報を獲得し,整理し,<br />

必要ならば加工し,伝達するための基礎知識や技術が不可欠である.<br />

ここでは,それぞれのアプリケーションソフトウェアの使い方を覚<br />

えることを目的とするのではなく,社会に出てからも役に立つよう<br />

な基礎知識を身につけることが重要である.身の回りの機器がネッ<br />

トワークに接続された現代社会においては,個人情報をはじめとす<br />

る情報のセキュリティや著作権などについても正しい知識を持つ必<br />

要がある.<br />

実習内容に関連して,keio.jpのe-learningシステムも活用し,積極<br />

的に学習して欲しい.<br />

情報リテラシー基礎 4 単位(春学期集中)<br />

山地 秀美<br />

授業科目の内容:<br />

インターネットを通じた情報の収集、編集、発信の方法とその仕<br />

組みを学び、IT技術を活用するための能力を身に着けることを目<br />

標とする。その基礎としてオペレーティングシステム(Windows)<br />

の仕組みや操作方法の基礎を学ぶ。情報編集、発信のためのツール<br />

としてワープロ、表計算、プレゼンテーションツールの利用方法を<br />

学ぶ。インターネットの歴史とともに情報収集のツールとしてのブ<br />

ラウザの仕組みと利用法を学ぶ。これらの技術を支える情報科学の<br />

理論の基礎を学び、情報技術環境を自分のために生かし、新しい技<br />

術発展に対応する力と智慧を身に着ける。<br />

グループによる調査とプレゼンテーションを軸に授業を進める。<br />

日本の産業と経営 2 単位(秋学期)<br />

コーディネーター 永見 尊<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、日本の産業と経営をめぐるさまざまな研究課題に関し<br />

て、それぞれを専門に研究している商学部教授陣がオムニバス形式<br />

で講義を行う。各講義の担当教授は、初学者にとって興味深い課題<br />

を選択し、1回で講義が完結するように工夫している。本学部の研究<br />

対象がいかに幅広く、また興味深い研究課題を抱えているのかを知<br />

ってもらい、幅広く奥深い学究姿勢と問題意識を持つ手がかりを提<br />

供することが、本科目の狙いである。<br />

確率論基礎 2 単位(秋学期)<br />

安田 公美<br />

丸山 芳人<br />

授業科目の内容:<br />

ランダムに起こる現象を数学的に取り扱う、確率論の基礎を学び<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業の時に指示。


ゲーム理論基礎 2 単位(秋学期)<br />

木戸 一夫<br />

授業科目の内容:<br />

ゲーム理論とは,互いに無視し得ない力を持つ,複数の主体に係る<br />

最適化問題である。この授業では,社会において典型的なタイプの<br />

ゲームに限定し,戦略形ゲームと協力ゲームの枠組みで学ぶ。ゲー<br />

ム理論の前提条件,基本概念,定理,および含意を,身近にあるゲ<br />

ームや仕組みと対比させながら学ぶことにより,「使えるゲーム理<br />

論」を身に付けることを目指す。すなわち,問題に直面した時,現<br />

状の本質を鋭く分析し,現実的な解決策を提案する能力を養成する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『仕事に使えるゲーム理論』 ミラー著 阪急コミュニケーションズ<br />

2004年 ISBN-13: 978-4484041056<br />

線形代数 2 単位(春学期)<br />

線形代数 2 単位(秋学期)<br />

安田 公美<br />

眞中 裕子<br />

丸山 芳人<br />

授業科目の内容:<br />

社会科学の多くの分野で、その理論が数学を用いて記述されたり、<br />

数学的手法により問題解決が図られたりしていて、数学の知識の必<br />

要性が増しています。その中でも線形代数は、数理計画法、多変数<br />

関数の極値問題、統計学等と密接な関わりを持っています。数学を<br />

履修する際には、このことを念頭におき、数学を系統的、発展的に<br />

学べるよう履修計画を立て、将来の勉学に備えることが大切です。<br />

なお、この講義では、線形代数の中でも特に、行列の理論を中心に<br />

講義します。行列は経済学、経営学においても用いられているので、<br />

この講義を通して、行列を自由に使いこなせるようになることを期<br />

待します。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業の時に、指示します。<br />

線形代数演習 2 単位(春学期)<br />

藤沢 潤<br />

授業科目の内容:<br />

同時に開講される『中級線形代数』の授業内容に即して、練習問<br />

題の演習を行います。宿題として解いてきた練習問題の解答を、授<br />

業時に発表してもらいます。また、練習問題の類題を解いて提出し<br />

てもらうこともあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『中級線形代数』と同一のものを使用します。<br />

中級線形代数 2 単位(春学期)<br />

白旗 優<br />

授業科目の内容:<br />

「線形代数」の講義で学んだ内容を前提として,線形空間上の線<br />

形写像という一般的な観点から,行列についての理解を深めていき<br />

ます.特に,行列の標準化に関する話題が中心になります.<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にテキストを配布します.<br />

中級微積分 2 単位(秋学期)<br />

白旗 優<br />

授業科目の内容:<br />

「微積分I」と「微積分II」の講義で学んだ内容をさらに発展させ<br />

る形で,多変数関数の微分法と積分法について講義します.経済学<br />

で多用される多変数関数の極値問題が,中心的な話題となります.<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にテキストを配布します.<br />

171<br />

微積分演習 2 単位(秋学期)<br />

藤沢 潤<br />

授業科目の内容:<br />

同時に開講される『中級微積分』の授業内容に即して、練習問題<br />

の演習を行います。宿題として解いてきた練習問題の解答を、授業<br />

時に発表してもらいます。また、練習問題の類題を解いて提出して<br />

もらうこともあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『中級微積分』と同一のものを使用します。<br />

データとの対話D 4 単位(春学期集中)<br />

表計算応用<br />

木戸 一夫<br />

授業科目の内容:<br />

EXCELの機能を系統的に教える授業ではありません。授業では,課<br />

題とヒントのみが提示されます。後は,自分ひとりの力で,EXCEL<br />

を活用して課題をこなさなければなりません。「こういうことをした<br />

い」という目的に対して,最後までくじけずに試行錯誤し,「自分の<br />

力」で解決法を考え出す,という経験を積み重ねることになります。<br />

社会に出たら,予め解答が用意されていない問題に直面します。こ<br />

の授業を通じて,そうした時にもあわてることなく問題を解決して<br />

いくことができる能力と忍耐力を養います。最後までがんばれば,<br />

立派なEXCEL使いになっていることも必然です。また,統計の課題<br />

が多いので,統計的な概念の理解も深まります。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じて指示します。<br />

データとの対話D 4 単位(通年)<br />

コンピュータネットワークセキュリティ入門<br />

田村 高幸<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータネットワークセキュリティの基礎となるTCP/IPプ<br />

ロトコルを中心にコンピュータネットワークにおける重要なプロト<br />

コルについて学び、それらが、コンピュータネットワークセキュリ<br />

ティに果たしている役割について、学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

データとの対話D 4 単位(通年)<br />

オブジェクト指向プログラミングとは<br />

田村 高幸<br />

授業科目の内容:<br />

DELPHIはWINDOWS形式で、WINDOWSプログラミングを簡単に<br />

行うことができる言語です。<br />

そして、この言語はオブジェクトPASCALを基にしています。JAVA<br />

などに代表されるオブジェクト指向のプログラミングの概念を実際<br />

のWINDOWSプログラミングを通して、理解してもらうことを目的<br />

としています。<br />

オブジェクト指向プログラミングの考え方はこのネットワーク社<br />

会において重要な役割を果たしているとともに、問題解決手法とし<br />

ても大変重要な方法であり、この点もあわせて、明らかにしていき<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

データとの対話S 2 単位(春学期)<br />

C++言語で学ぶプログラミングの基礎<br />

4 商学部<br />

恩田 憲一<br />

授業科目の内容:<br />

当科目は、初めてコンピュータプログラムを学ぶ人を対象として、<br />

現在使用されている代表的なプログラム言語であるC++言語を用い<br />

て講義と実習を行いながら学習を進めて行く初心者向けの科目です。<br />

初心者が正しい理解を得られるようにプログラムの基礎的な事項か<br />

ら順を追って講義と実習を行いますが、単にC++言語によるプログ<br />

ラムの記述方法に留まることなく、コンピュータの動作原理や他の<br />

プログラム言語を含めたプログラミング全般に係わる話題も取り上


4 商学部<br />

げると同時にWindowsの高度な操作方法に関しても学習します。重<br />

要な部分は実践的な内容にも言及するので、既にプログラムが書け<br />

る学生が履修した場合にも、より高度な知識の習得と体系化に役立<br />

つよう配慮した内容となっています。C++言語はC言語にオブジェク<br />

ト指向の考え方を取り入れたオブジェクト指向言語なので、Javaや<br />

C#など他のオブジェクト指向のプログラム言語を学ぶ際の基礎知識<br />

としても有効です。教室内での実習はITCのパーソナルコンピュータ<br />

にインストールされたMicrosoft Visual Studioを使用しますが、各自<br />

のノートPCや自宅PCでのプログラミング演習を希望する人を対象と<br />

して、無料のプログラミング開発環境を構築する方法についても指<br />

導します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『明解入門C++ ビギナー編』 林晴比古著 ソフトバンククリエイテ<br />

ィブ株式会社 2012年 ISBN:978-4-7973-4738-8<br />

データとの対話S 2 単位(秋学期)<br />

C++言語で学ぶプログラミングの応用<br />

恩田 憲一<br />

授業科目の内容:<br />

当科目は春学期開講の入門クラスの続きとなる応用クラスです。<br />

春学期の入門クラスは初めてコンピュータプログラムを学ぶ人を対<br />

象としていますが、本科目も現在使用されている代表的なプログラ<br />

ム言語であるC++言語を用いて講義と実習を行いながら学習を進め<br />

て行く初心者向けの科目です。初心者が正しい理解を得られるよう<br />

にプログラムの基礎的な事項から順を追って講義と実習を行います<br />

が、単にC++言語によるプログラムの記述方法に留まることなく、<br />

コンピュータの動作原理や他のプログラム言語を含めたプログラミ<br />

ング全般に係わる話題も取り上げると同時にWindowsの高度な操作<br />

方法に関しても学習します。重要な部分は実践的な内容にも言及す<br />

るので、既にプログラムが書ける学生が履修した場合にも、より高<br />

度な知識の習得と体系化に役立つよう配慮した内容となっています。<br />

C++言語はC言語にオブジェクト指向の考え方を取り入れたオブジェ<br />

クト指向言語なので、JavaやC#など他のオブジェクト指向のプログ<br />

ラム言語を学ぶ際の基礎知識としても有効です。教室内での実習は<br />

ITCのパーソナルコンピュータにインストールされたMicrosoft Visual<br />

Studioを使用しますが、各自のノートPCや自宅PCでのプログラミン<br />

グ演習を希望する人を対象として、無料のプログラミング開発環境<br />

を構築する方法についても指導します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『明解入門C++ ビギナー編』 林晴比古著 ソフトバンククリエイテ<br />

ィブ株式会社 2012年 ISBN:978-4-7973-4738-8<br />

データとの対話S 2 単位(春学期)<br />

C 言語によるプログラミング入門<br />

斎藤 博昭<br />

授業科目の内容:<br />

C言語を使ってプログラミングの基礎を習得します。C言語は広く<br />

世の中で使われているコンピュータ言語です。難しい数学は使わず、<br />

“きちんとした考え方”をするだけで、プログラミングの楽しさを味<br />

わえます。プログラミングをすることで、コンピュータの内部でど<br />

のようなことが起こっているのかがわかり、IT社会で生きていく上<br />

で必ずや役に立つでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。Web上に資料を載せるので、必要<br />

に応じて印刷して授業に臨んでください。<br />

データとの対話S 2 単位(秋学期)<br />

C 言語によるプログラミング入門(中級編)<br />

斎藤 博昭<br />

授業科目の内容:<br />

C言語を使ってプログラミングの基礎を習得します。C言語は広く<br />

世の中で使われているコンピュータ言語です。難しい数学は使わず、<br />

“きちんとした考え方”をするだけで、プログラミングの楽しさを味<br />

わえます。プログラミングをすることで、コンピュータの内部でど<br />

のようなことが起こっているのかがわかり、IT社会で生きていく上<br />

で必ずや役に立つでしょう。春学期の授業の続きとなります。<br />

172<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しません。Web上に資料を載せるので、必要<br />

に応じて印刷して授業に臨んでください。


数学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

線形代数学<br />

南 就将<br />

鈴木 由紀<br />

授業科目の内容:<br />

線形代数学の基礎理論を学ぶ。線形代数学とその考え方は統計学を<br />

含む数学・自然科学のすべての分野において、多くの変数を同時に<br />

扱う際には必須の方法であるが、この授業ではその基礎部分を身に<br />

つける。具体的にはベクトル空間(線形空間)、行列、行列式、線形<br />

写像、内積空間、固有値問題などについて解説する。<br />

数学Ⅱ 2 単位(春学期)<br />

微分学<br />

南 就将<br />

鈴木 由紀<br />

授業科目の内容:<br />

1変数関数および多変数関数の微分に関する基礎理論を学ぶととも<br />

に、統計学、物理学、化学への数学的な準備を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

三宅恒著 「入門微分積分」 培風館<br />

数学Ⅲ 2 単位(秋学期)<br />

積分学および統計学<br />

南 就将<br />

鈴木 由紀<br />

授業科目の内容:<br />

多変数関数の重積分に関する基礎理論とその計算法、および応用を<br />

学ぶ。さらに無限級数に関する基礎理論を学び、最後に微分積分学<br />

の応用として統計解析の基礎理論(区間推定、仮説検定)を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

三宅恒著 「入門微分積分」 培風館<br />

物理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

運動の数学的理解<br />

古野 泰二<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Iでは力学を中心に学ぶ。多くの力学的現象は物理学の原理<br />

や法則に従って予測や理解が可能である。物理法則に従えば、計算<br />

をしなくとも答えが見つかることもあるが、多くの場合、問題とす<br />

る力学現象の理解には理想化や近似を行いつつ運動方程式を解くこ<br />

とになる。数学的方程式の解がなぜ現実を表現できるのか、考える<br />

と不思議であるが、重力場中での物体の落下、振り子の振動、電場<br />

中の荷電粒子の運動など、方程式の解は実際の現象をかなり正確に<br />

表現できる。<br />

ニュートンの運動方程式を出発点として、質点の運動の解析、エ<br />

ネルギーと仕事、物体の回転運動、振動・波動について学ぶ。高校<br />

物理の範囲では,高校でせっかく学んだ微積分は基本的には使わな<br />

い。ここでは,力学の祖であるニュートンが発明した微積分をより<br />

積極的に用いることにより,物理現象の理解が容易になると同時に<br />

定量的になることを実感する。300年以上経た現代に至っても、力学<br />

や運動の基本・出発点はニュートンの運動方程式である。<br />

テキスト(教科書):<br />

『物理学基礎』第4版 原 康夫著 学術図書出版社 2010年<br />

ISBN:978-4-7806-0217-3<br />

随時プリントも配布する<br />

173<br />

物理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

電磁気学および現代物理学<br />

古野 泰二<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に学習した力学とその数学的理解を基に,物理学のもうひと<br />

つの基盤である電磁気学を中心に学ぶ。ただし、これだけでは現代<br />

生活や各種科学技術の基礎となった光電効果や半導体に触れないま<br />

ま医学専門課程へと進級することとなる。ここでは教科書の一部を<br />

スキップして,放射線の物理学、レンズ,顕微鏡法,光電効果の応<br />

用、半導体の基礎など、医学との関連が深いテーマも追加する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『物理学基礎』第4版 原 康夫著 学術図書出版社 2010年 ISBN:<br />

978-4-7806-0217-3<br />

随時プリントも配布する<br />

物理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

力学を中心とした自然現象の理解<br />

三井 隆久<br />

授業科目の内容:<br />

物理学は、諸君の身の回りの自然現象に関する定量的な記述であ<br />

る。自然界は、数十億年かかったとはいえ、原始のほとんど何の構<br />

造もない混沌とした状態から諸君のように優れた構造物を創り出せ<br />

るような世界であり、学ぶ価値のあることが沢山ある。この中には、<br />

興味深い自然法則(物理学、化学)や、自然界が試行錯誤により獲得<br />

した蓄積(生物学、地質天文学)がある。これらを理解しておけば、<br />

自然現象に関することについて無駄な努力や無意味な失敗をしなく<br />

て済む。自然界によって創られた我々にとって、科学の成果は、さ<br />

らなる発展のための知恵である。<br />

物理学の修得は、自然界の理解のためであるばかりでなく、科学<br />

技術習得の基礎としても重要である。20世紀になって創られ発展し<br />

た新しい分野の多くが物理学の素養がある人たちによって成された。<br />

半導体、コンピュータ、インターネット(web)、人工知能、分子生物<br />

学、ロケットなどは有名な例である。物理学は、分子生物学などの<br />

ような具体的な成果と同時に、方法論、すなわち、新しい物の見方<br />

や考え方も発展させる。したがって、諸君には、物理学の講義を通<br />

じて、自然界の法則を理解すると同時に、物の見方や考え方も習得<br />

していただきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

物理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

電磁気現象を中心とした自然現象の理解<br />

三井 隆久<br />

授業科目の内容:<br />

ニュートン力学では、力と運動の関係について学ぶが、世の中に<br />

存在する力について具体的に学ばない。電磁気力は、最も重要な力<br />

であり、物体が持つ性質のみでなく、空間の持つ性質でもある。ま<br />

た、熱平衡状態を力学を用いて説明する理論である統計力学につい<br />

て述べる。フーリエ変換はデータ解析に多く使われ、後述の医用画<br />

像機器の理解には不可欠である。x線CT、MRI、レーザーは、現代<br />

の医療でもっとも重要な機器であり、さらに力学・熱力学・統計力<br />

学・電磁気学の巧みな応用でもある。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

化学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

現代物理化学の基礎<br />

5 医学部<br />

久保田 真理<br />

授業科目の内容:<br />

一般に物理化学とよばれる化学の理論的分野を学ぶ。物理化学の<br />

理論は,微視的観点からのものと巨視的観点からのものに大別でき


5 医学部<br />

る。微視的観点からの理論としては量子力学が代表格であるが,そ<br />

の量子力学に立脚して原子の電子構造や化学結合のメカニズムにつ<br />

いて考える。また,巨視的観点からの理論である化学反応速度論と<br />

化学熱力学の基本的考え方についても学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料は webサイト http://user.keio.ac.jp/~shinly/ から<br />

ダウンロードして印刷して下さい。<br />

化学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

医学・医療のための化学<br />

井上 浩義<br />

授業科目の内容:<br />

教育目標(GIO):<br />

化学の秋学期講義(化学Ⅱ)では、医学および医療科学技術の基礎<br />

となる化学を、有機化学および放射線化学を中心に学ぶ。有機化学<br />

では、有機化合物の国際純正および応用化学連合(IUPAC)命名法、<br />

反応機構、本講義と並行して行われる有機化学実験で用いる有機化<br />

合物の構造を決定するための機器分析手法、および有機化合物を用<br />

いた医薬品の開発と利用(知的財産権の確立等も含めて)について<br />

概説する。また、放射線化学では、放射線の種類と放射性同位元素<br />

の性質の理解、放射線規制法令、放射線防護、放射線の医療への応<br />

用例、および今後の展開について解説する。<br />

*本授業科目に関するお知らせおよび演習解答は、授業の中で告げ<br />

ますが、医学部化学教室HP(http://web.keio.jp/~medchem/の中の<br />

Lecture欄)でも公開します。各自留意して下さい。<br />

GIOs:<br />

(1)有機化学の全体像について理解する。<br />

(2)有機化合物の国際純正および応用化学連合(IUPAC)命名法に<br />

ついて理解する。<br />

(3)有機化合物の合成法について理解する。<br />

(4)分子構造の決定法、特に機器分析法について理解する。<br />

(5)医薬品の開発と有効成分の知的財産権保護について理解する。<br />

(6)放射線の性質について理解する<br />

(7)放射性同位元素について理解する。<br />

(8)放射線の生体への影響について理解する。<br />

(9)放射線防護について法令を含めて理解する。<br />

月・日・曜日 時限 講実 授業タイトル 備考<br />

9月 26日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 1 回 序論および酸<br />

塩基<br />

10月 3日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 2 回 有機化学機器<br />

分析Ⅰ<br />

10月10日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 3 回 有機化学機器<br />

分析Ⅱ<br />

10月17日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 4 回 アルカン・ア<br />

ルケン・アルキン<br />

10月24日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 5 回 芳香族化合物<br />

10月31日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 6 回 異性体<br />

11月 7日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 7 回 ハロゲン化ア<br />

ルキル・アルデヒド・ケトン・アミン<br />

11月14日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 8 回 有機化学と医<br />

薬品Ⅰ<br />

11月28日(木) 2(B)・3(A) 講義 第 9 回 有機化学と医<br />

薬品Ⅱ<br />

12月 5日(木) 2(B)・3(A) 講義 第10回 有機化学と医<br />

薬品Ⅲ<br />

12月12日(木) 2(B)・3(A) 講義 第11回 放射線・放射<br />

性同位元素の基礎<br />

12月19日(木) 2(B)・3(A) 講義 第12回 放射線規制法<br />

令<br />

12月26日(木) 2(B)・3(A) 講義 第13回 放射線防護<br />

1月 9日(木) 2(B)・3(A) 講義 第14回 放射線の医学<br />

利用(概要)<br />

*15回目の日程は他講義との兼ね合いにより別途告知する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『知りたい!医療放射線』井上浩義他編 慧文社 2008年 ISBN:<br />

978-4-905849-92-6<br />

174<br />

『最先端医療機器がよくわかる本』井上浩義監修 アーク出版 2013<br />

年 ISBN:978-4860591205<br />

*必要に応じてプリントを配布する。<br />

生物学 4 単位(春学期)<br />

長井 孝紀<br />

鈴木 忠<br />

授業科目の内容:<br />

この講義の生物学の対象は生物個体ばかりでなく、細胞の次元、も<br />

っと小さな分子の世界へと、あるいは逆に地球全域へと広がる。そ<br />

の広がりのゆえ、また科学としての進歩の急速さのゆえ、現代の生<br />

物学はそのほかの自然科学の学問領域からの知識を統合したものと<br />

なっている。したがって学ぶべき項目は非常に多い。しかし、よく<br />

整理して学べば恐れることはない。整理された生物学の知識は医学<br />

での基礎専門分野である解剖学、生理学などを学ぶために不可欠で<br />

ある。学習内容の量、詳細さ、常に最新の知見に基づき更新されて<br />

いる現状などを考え、海外で出版されている英文の教科書をそのま<br />

ま使用する。<br />

テキスト(教科書):<br />

1. Campbell Biology 2. 9th ed. 3. J. B. Reeceほか著 4. Pearson 5.<br />

2011<br />

6. Global Edition ISBN: 9780321739759<br />

(春学期開始までに大学生協書籍部に入荷するので、全員が購入する<br />

こと。この教科書は秋学期でのMCB I でも使用する。)<br />

物理学実験 1 単位(通年)<br />

物理現象の体験的理解<br />

古野 泰二<br />

三井 隆久 ,寺沢 和洋<br />

授業科目の内容:<br />

多くの諸君は、信濃町へ進級後に実験研究をおこなうであろう。<br />

発見・発明・理論の検証など、創造的作業はとても楽しいものであ<br />

る。将来の分野に関わらず自らの手を動かした経験を脳裡に焼きつ<br />

けておくことは大切である。日吉での実験科目はそのための導入・<br />

練習ともいえるものである。<br />

物理学実験では、長さの測定から始まり、オシロスコープによる<br />

電圧の時間変化、パソコンを使った計測からプロテイングラフィッ<br />

クスなど、多彩な実験課題に1年間取り組んでもらう。高校や大学<br />

の物理学講義で習ったテーマが多く、物理法則や演繹法の有用性が<br />

実感できる。長さ・質量・温度・時間など、必要な物理量を測定で<br />

求め、それらを数式に代入し電卓をたたき、得られた結果をグラフ<br />

用紙にプロットし曲線でつないでみる。場合によっては、まったく<br />

的はずれな値や奇妙なグラフになってしまい、大いに悩むこともあ<br />

る。1年間の実験を通じ、頭と体を働かせることが実験の基本であ<br />

ることを実感してほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『物理学実験』<strong>慶應義塾大学</strong>医学部物理学教室編を実験初日に配<br />

布する。<br />

化学実験 1 単位(通年)<br />

井上 浩義<br />

久保田 真理 ,大石 毅<br />

授業科目の内容:<br />

春学期には,金属陽イオンの定性分析を題材として化学実験の基<br />

本操作と実験のマナーを身に付けるとともに,無機化学の各論的分<br />

野を主体的・体験的に学ぶ。本授業では、一部PBL形式を採ること<br />

で「自ら考え、実験する」ことに重きを置く。さらに,今後の医学・<br />

医療の実務において基盤となる実験ノートのとり方,レポートの書<br />

き方についても習得する。<br />

秋学期には,有機化学実験を行う。有機化合物の抽出・分離,精<br />

製,比較的簡単な有機化合物や染料,高分子化合物などの合成を行<br />

う。また,定性分析とスペクトルによる同定も行う。基礎的な有機<br />

化学実験を通して有機化学の理解を深めるとともに,有機化合物の<br />

取り扱い方,安全に実験を行うために注意すべき事項などを学ぶ。<br />

GIOs:<br />

(1)化学実験の基本操作・マナーを身に付ける。<br />

(2)器具の洗浄,廃液の処理などの操作を完璧に習得する。


(3)実験を安全に行うための基礎事項の理解を深める。<br />

(4)化学物質の取り扱い方の基本を身に付ける。<br />

(5)実験を機に無機化学の各論的分野および有機化学の理解を深め<br />

る。<br />

(6)春学期には,3〜4名のグループで実験計画をたて,チームで<br />

の取り組み方を学ぶとともに,理論的に考える力を養う。<br />

(7)春学期最終回にはそれまでに得た知識・経験をフルに活かして<br />

未知試料の分析を行い,研究実験を疑似体験する。<br />

(8)レポートを作成することにより,レポートや論文の書き方の基<br />

本を身に付ける。<br />

テキスト(教科書):<br />

<br />

『有機化学概説』J. マクマリー 東京化学同人 ISBN:978-4807906628<br />

生物学実験 2 単位(通年)<br />

長井 孝紀<br />

鈴木 忠 ,中澤 英夫<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

生物学実験ではアメーバ、ゾウリムシなど単細胞生物から始まって、<br />

マウスなどの哺乳動物までが観察対象として用意される。顕微鏡観<br />

察のために標本化された試料を観察する場合もあるが、その他に多<br />

くの生きた材料が提供される。動き回る精子、そして卵細胞が細胞<br />

分裂する瞬間を観て欲しい。そして観たものには、それを同定する<br />

和名、英名、ラテン名を与えてやって欲しい。3つの表記を用いな<br />

ければならないのは、我が国の自然科学者の宿命である。自らの手<br />

を動かすことで、記憶の脳細胞は活性化される。<br />

テキスト(教科書):<br />

生物学実験教本 医学部生物学教室編(春学期に配布する)<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

生物学実験ではアメーバ、ゾウリムシなど単細胞生物から始まって、<br />

マウスなどの哺乳動物までが観察対象として用意される。顕微鏡観<br />

察のために標本化された試料を観察する場合もあるが、その他に多<br />

くの生きた材料が提供される。動き回る精子、そして卵細胞が細胞<br />

分裂する瞬間を観て欲しい。そして観たものには、それを同定する<br />

和名、英名、ラテン名を与えてやって欲しい。3つの表記を用いな<br />

ければならないのは、我が国の自然科学者の宿命である。自らの手<br />

を動かすことで、記憶の脳細胞は活性化される。<br />

授業の計画:(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

1 「実体顕微鏡:唾腺染色体」<br />

2 「精子形成」<br />

3 「アメーバ運動」<br />

4 「繊毛運動」<br />

5 「色素胞の収縮運動」<br />

6 「血流の制御」<br />

7 「動物の灌流固定」<br />

8 「受精、卵割、初期発生」<br />

9 「両生類の胚発生」<br />

10 「脊椎動物比較解剖:ヒヨコ」<br />

11 「脊椎動物比較解剖:マウス」<br />

12 「ヒトの感覚測定」<br />

13 「実習の態度と実技の到達度の評価1」<br />

14 「実習の態度と実技の到達度の評価2」<br />

15 「実験の検討」<br />

成績評価方法:<br />

実習(毎回のレポートの評点と出席)と 実習評価をもって総合的に<br />

評価する。<br />

テキスト(教科書):<br />

生物学実験教本 医学部生物学教室編(春学期に配布する)<br />

175<br />

基礎分子細胞生物学Ⅰ 4 単位(秋学期)<br />

「略称 MCB I」<br />

コーディネーター 長井 孝紀<br />

授業科目の内容:<br />

基礎分子細胞生物学Ⅰは、生物科学の領域で大きな部分を占めるよ<br />

うになっている遺伝子の生物学を重点的に学び、信濃町キャンパス<br />

での基礎医学科目の専門的且つ広範な領域での勉学のための基礎を<br />

確実に身につけるよう、設けられた科目である。したがって、春学<br />

期の生物学では時間の制約上、十分学ぶことができなかった遺伝子<br />

に関わる章を1頁も残すことなく学ぶ。さらに、春学期で学んだ内<br />

容を一歩進めた講義を提供することで、生命現象の物質論的理解と<br />

統合的把握を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

1. Campbell Biology 2. 9th ed. 3. J. B. Reeceほか著 4. Pearson 5.<br />

2011<br />

6. Global Edition ISBN: 9780321739759<br />

(春学期の生物学指定教科書と同じ)<br />

医療科学Ⅰ 4 単位(通年)<br />

医学生のための法学・倫理学・心理学入門<br />

南 就将<br />

奈良 雅俊<br />

石井 留美<br />

田代 志門<br />

中島 三知子<br />

授業科目の内容:<br />

4クラスに分け、生命倫理学、法学、心理学を専門とする4人の講<br />

師が授業を担当します。倫理学・法学・心理学の基本的な考え方を<br />

説明し、医療との具体的な関わりについて考えます。履修者には文<br />

献を読み、グループワークを行い、レポートを作成してもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

「倫理学と生命倫理の基礎」の教科書は、赤林朗編『入門・医療倫理<br />

Ⅰ』勁草書房, 2005, 玉井真理子・大谷いづみ編『はじめて出会う生<br />

命倫理』有斐閣, 2011.を使用する。 「法学の基礎」、「心理学の基礎」<br />

については、授業の初回に指示がある。<br />

EEP 1 単位(春学期特定期間集中)<br />

本格的医学教育前の早期医療現場体験実習<br />

5 医学部<br />

村松 太郎 他<br />

授業科目の内容:<br />

EEP(Early Exposure Program)は、文字通り医学教育の早期に医<br />

療現場に赴き体験実習する科目である。<br />

医学教育の早い段階で医療現場に医学生が足を運び参加して、患者<br />

さん、御家族、そして看護師、PT、OT、福祉関係者など医師以外の<br />

多くの医療関係者からお話しを伺い、医療チームの一員としての実<br />

体験を通じて、医療現場に求められる基本姿勢と態度を理解し、医<br />

師の役割を考えることを目的としている。<br />

なお、5月18日(土)に「将来のチーム医療を見据え、チームワー<br />

クの有用性を体験する」という教育目標のもと医療系三学部(医学<br />

部、看護医療学部、薬学部)による合同授業を行う。学年はじめに<br />

別途ガイダンスを行うので、注意してよく聞くこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし


6 理工学部<br />

数学A1 2 単位(春学期)<br />

微分法の基礎と応用<br />

勝良 健史<br />

亀谷 幸生<br />

坂川 博宣<br />

下村 俊<br />

清 智也<br />

高橋 博樹<br />

田中 孝明<br />

田村 要造<br />

坂内 健一<br />

宮崎 琢也<br />

授業科目の内容:<br />

1 変数関数および多変数関数の微分法に関する基礎概念の理解と<br />

それに裏打ちされた計算力を身につけるのが本講義の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>理工学部数理科学科 編 「数学 A1・B1」<br />

(生協で購入可能)<br />

数学B1 2 単位(秋学期)<br />

重積分の基礎と応用<br />

勝良 健史<br />

亀谷 幸生<br />

坂川 博宣<br />

下村 俊<br />

清 智也<br />

高橋 博樹<br />

田中 孝明<br />

田村 要造<br />

坂内 健一<br />

宮崎 琢也<br />

授業科目の内容:<br />

1 変数および多変数関数の積分に関する基礎概念の理解とそれに裏<br />

打ちされた計算力を習得することが本講義の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>理工学部数理科学科 編 「数学 A1・B1」<br />

(生協で購入可能)<br />

担当教員から履修者へのコメント<br />

数学A2 2 単位(春学期)<br />

「線形代数」の入門としての行列(特に2次行列)の理論とその応<br />

用<br />

小田 芳彰<br />

田村 明久<br />

南 美穂子<br />

前田 吉昭<br />

井関 裕靖<br />

清水 邦夫<br />

太田 克弘<br />

授業科目の内容:<br />

線形代数の基礎を2次行列の計算を通して習得し,線形微分方程式<br />

の解法を通して「線形性」の重要性を理解することを目的とします.<br />

その過程で行列の対角化と線形微分方程式の解を求める計算の基礎<br />

を身に付けて下さい.<br />

テキスト(教科書):<br />

指定のテキスト(生協で販売)<br />

176<br />

数学B2 2 単位(秋学期)<br />

線形代数の基礎を学んだ学生がさらに深くその内容を理解するた<br />

めのコース<br />

井関 裕靖<br />

太田 克弘<br />

小田 芳彰<br />

田村 明久<br />

前田 吉昭<br />

授業科目の内容:<br />

数学A2で2次行列で学んだ線形代数の基本計算を3,4次行列で<br />

習得し,多元連立1次方程式を解け,さらに多変数関数の極値問題<br />

を固有値問題と共に理解し,具体的計算法を身につけることを目的<br />

とします.<br />

テキスト(教科書):<br />

指定のテキスト(生協で販売)<br />

数学A3 2 単位(春学期)<br />

解析学の基礎(その 1)<br />

井口 達雄<br />

仲田 均<br />

授業科目の内容:<br />

理工学の様々な分野において使用される解析学の基礎を学ぶ.具<br />

体的には,今まで皆さんが習ってきた実数,数列の極限,連続関数<br />

などの定義を見直し,それらの厳密な定義を与え,高校では直観で<br />

済まされていた様々な定理の証明を与える.また,1変数関数およ<br />

び2変数関数の微分法とその応用について解説する.<br />

テキスト(教科書):<br />

この講義用に作成したプリントを使用する.(1回目の授業開始時<br />

に履修者に配布する.)<br />

数学B3 2 単位(秋学期)<br />

解析学の基礎(その 2)<br />

井口 達雄<br />

仲田 均<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の数学A3に引き続き,解析学の基礎を学ぶ.面積や体積<br />

を求める求積法は紀元前から存在するが,その求積法としての定積<br />

分の基礎理論と計算法を解説する.また,級数の収束判定法につい<br />

ても取り上げる.<br />

テキスト(教科書):<br />

この講義用に作成したプリントを使用する.(1回目の授業開始時<br />

に履修者に配布する.)<br />

数学A4 2 単位(春学期)<br />

線形代数<br />

栗原 将人<br />

石井 一平<br />

授業科目の内容:<br />

線形代数とは、ベクトルや行列を扱う数学の分野であり、理工学<br />

の数学の基礎の大きな部分を占めるものである。この講義では線形<br />

代数の基礎概念である「ベクトル」「ベクトル空間」「行列」「行列<br />

式」「線形変換」などを学び、また実際の計算方法を習得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

「線形代数入門」中岡稔、服部晶夫 著、紀伊国屋書店


数学B4 2 単位(秋学期)<br />

線形代数<br />

栗原 将人<br />

石井 一平<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の 数学A4 に引き続き、線形代数の基礎を学ぶ。この講義<br />

の主な内容は、「固有値」「固有ベクトル」および「行列の対角化」<br />

である。<br />

テキスト(教科書):<br />

「線形代数入門」中岡稔、服部晶夫 著、紀伊国屋書店<br />

物理学A(春学期前半) 2 単位(春学期)<br />

力学(一粒子系)<br />

江藤 幹雄<br />

齊藤 圭司<br />

齋藤 幸夫<br />

堀田 篤<br />

授業科目の内容:<br />

高校時代の「力学」とは異なり、ニュートン方程式を微分方程式と<br />

捉えて、すべての力学の法則はここから出てくるという、力学はま<br />

さに近代的な物理学の始まりといわれるゆえんを味わっていただく。<br />

微分、積分、ベクトルなどの基本的な知識を前提とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書として「物理学A-一粒子系の力学-」を使用します。生協<br />

で購入してください。この中には、演習で使う問題、さらに過去の<br />

試験問題とその解答が載っています。大いに活用して大学の力学問<br />

題が解ける実力を身につけてください。<br />

物理学B(春学期後半) 2 単位(春学期)<br />

力学(中心力、多粒子系、剛体)<br />

齋藤 幸夫<br />

宮田 昌悟<br />

山内 淳<br />

吉岡 興一<br />

授業科目の内容:<br />

物理学Aに引き続いて、力学の後半を学ぶ。内容は、中心力の場の<br />

中の運動(ケプラー問題)、多粒子系の運動、剛体の運動である。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書として「物理学B-中心力、多体系、剛体-」を使用します。<br />

生協で購入してください。この中には、「物理学A-一粒子系の力学<br />

-」と同様、演習の時間に使う問題、過去の試験問題とその解答が<br />

収められています。積極的に活用して各自のレベルアップにつなげ<br />

てください。<br />

物理学C(秋学期前半) 2 単位(秋学期)<br />

真空中の静電磁気学<br />

神成 文彦<br />

高野 宏<br />

津守 伸宏<br />

福嶋 健二<br />

授業科目の内容:<br />

電界、電位、磁束密度、電流、など電磁気学の基本概念を学びな<br />

がら、例えば対称性のよい電荷分布による電界の計算法などを身に<br />

つけます。さらに、流体力学、弾性体力学などの背景にある「場」<br />

というものの概念も身につけます。<br />

教科書の次の6章の内容を15回で扱います。<br />

第1章 クーロンの法則と電界<br />

第2章 電界とガウスの法則<br />

第3章 静電界と電位<br />

第4章 電流と抵抗<br />

第5章 ガウスの法則と静電界の微分形<br />

第6章 定常電流と静磁界<br />

テキスト(教科書):<br />

「物理学 C & D 」<br />

毎年更改されますので、当該年度版を生協で購入してください。<br />

177<br />

物理学D(秋学期後半) 2 単位(秋学期)<br />

時間的に変動する電磁場および物質中の電磁場そしてマックスウ<br />

ェル方程式<br />

神成 文彦<br />

高野 宏<br />

津守 伸宏<br />

福嶋 健二<br />

授業科目の内容:<br />

時間的に変動する電磁場を扱います。電磁誘導や変位電流を導入<br />

し、真空中のマックスウェルの方程式を導出し、真空中の電磁波に<br />

ついて論じます。つぎに電磁場中の物質の性質を扱います。誘電体<br />

にはどういう電界ができるか、磁性体中にはどういう磁界ができる<br />

か、ということを理解します。同時にベクトル解析の基礎を身につ<br />

けます。<br />

教科書の次の6章の内容を15回で扱います。<br />

第7章 電磁誘導<br />

第8章 変位電流の導入とマクスウェルの方程式<br />

第9章 真空中の電磁波<br />

第10章 静電界中の誘電体<br />

第11章 静磁界中の物質・磁性体<br />

第12章 磁極と磁界・物質中の電磁波<br />

テキスト(教科書):<br />

「物理学 C & D 」<br />

毎年更改されますので、当該年度版を生協で購入してください。<br />

化学A 2 単位(春学期)<br />

原子や分子の電子構造論と化学結合論入門<br />

6 理工学部<br />

近藤 寛<br />

中嶋 敦<br />

羽曾部 卓<br />

藪下 聡<br />

吉岡 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

化学物質の単位である原子の構造を、量子力学の考え方を使って<br />

解説します。高校で習ったK殻、L殻、M殻、という考え方を、1s,2s,<br />

2pなどの原子軌道という考え方に深めることにより、原子の電子配<br />

置と周期律の関係を理解します。さらに、化学物質を形づくってい<br />

る化学結合を、電子の振る舞いの点から解説して、分子軌道の考え<br />

方を理解します。ここで学んだ分子の化学結合の理解は、1年生秋<br />

学期の化学B、あるいは化学C、Dの基礎となります。<br />

理解を助けるために、講義の中で、数回程度の簡単な演習をクイ<br />

ズ形式で行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

化学B 2 単位(秋学期)<br />

無機化学、物理化学、有機化学の基礎(化学全般におけるものづ<br />

くりの基礎)<br />

磯部 徹彦<br />

栄長 泰明<br />

奥田 知明<br />

垣内 史敏<br />

近藤 寛<br />

佐藤 隆章<br />

中田 雅也<br />

山田 徹<br />

授業科目の内容:<br />

理工学部1年生は、数学、物理、化学、生物を基礎科目として全<br />

員履修します。その中で、化学は「もの」づくりの基本骨格となる<br />

分野であり、私達の身の回りにたくさんある「もの」を、サイエン<br />

スの立場から理解するためには、化学全般に対する基礎知識が必要<br />

です。講義の前半では無機化合物を、後半では有機化合物を取りあ<br />

げ、化学の基礎知識、ものづくりの基礎知識を修得することを目標<br />

としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。


6 理工学部<br />

化学C 2 単位(秋学期)<br />

初等物理化学<br />

授業科目の内容:<br />

下記の事項について講義する(適宜演習を含め全15回)<br />

1. 分子科学の基礎<br />

1.1 結合エネルギー<br />

1.2 結合のイオン性と原子の電気陰性度<br />

1.3 分子の極性と誘電分極<br />

1.4 分子間相互作用<br />

1.5 実在気体の状態方程式<br />

1.6 気体の液化と臨界温度<br />

2. イオン結晶<br />

2.1 イオン配列の規則性<br />

2.2 クーロンポテンシャルとイオン間平衡距離<br />

2.3 イオン半径<br />

2.4 イオン半径比と配位数<br />

2.5 イオン結晶の溶解(溶媒和)とイオン伝導<br />

3. 金属・半導体<br />

3.1 等大球の充填と最密充填; 金属結晶<br />

3.2 異種原子の混在; 合金<br />

3.3 自由電子と束縛された電子<br />

3.4 価電子帯・禁止帯・伝導帯<br />

3.5 真性半導体と不純物半導体<br />

3.6 電子伝導率の温度変化<br />

4. 錯体・錯イオン<br />

4.1 配位共有結合と配位子<br />

4.2 配位子場中のd軌道電子<br />

4.3 d軌道を含む混成<br />

4.4 不対電子と常磁性<br />

4.5 吸光スペクトルと分光化学系列<br />

5. 化学熱力学の基礎<br />

5.1 系と外界<br />

5.2 系の内部エネルギー<br />

5.3 系の状態変化とエネルギー保存則<br />

5.4 熱が状態量となる条件; エンタルピー<br />

5.5 可逆過程での熱とエントロピー変化<br />

5.6 自発変化の判定条件<br />

5.7 純化学変化の自発性判定条件; 自由エネルギー<br />

5.8 ΔH, ΔS, ΔG の温度変化<br />

5.9 体積仕事以外の仕事も関わる化学変化<br />

6. 化学反応速度論の基礎<br />

6.1 反応速度式; 微分形と積分形<br />

6.2 気体分子間の衝突反応<br />

6.3 活性錯体<br />

6.4 反応速度定数の温度変化<br />

テキスト(教科書):<br />

とくになし<br />

化学D 2 単位(秋学期)<br />

美浦 隆<br />

西山 繁<br />

授業科目の内容:<br />

炭素原子を中心に構成される有機化合物に特有の電子配置と立体<br />

化学を解説します。さらに、有機化合物の変化(反応)にともなう<br />

電子の動きを理解できるようにします。以上のような基本事項は、<br />

生命現象に関わる生体反応の仕組みを理解する上で非常に重要な手<br />

がかりとなります。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。必要に応じて、PDFファイルとして配布します。<br />

178<br />

生物学序論 2 単位(春学期)<br />

生物学序論 2 単位(秋学期)<br />

ヒトの理解を目指して<br />

倉石 立<br />

田代 悦<br />

土居 信英<br />

広井 賀子<br />

堀田 耕司<br />

松本 緑<br />

授業科目の内容:<br />

科学や技術を通じて次の時代を担う人材となることが期待されてい<br />

る理工学部の学生にとって、基礎的な生物学の知識は欠くことので<br />

きない素養であり、それ無しには人類が解決すべき諸問題に立ち向<br />

かうことは覚束ないと言っても過言ではない。<br />

生物は、歴史的に獲得した情報を内包している遺伝プログラムの<br />

枠組みのうちで、環境からの刺激に応答しながら、複雑な系を安定<br />

な状態に維持することのできる統合システムとして捉えることがで<br />

きる。このような柔軟な統合システム的な考え方・見方を学ぶこと<br />

は、理工学部の学生にとって特に意義深いものである。また、すべ<br />

てのテクノロジーはヒトによって担われ、最終的にヒトを対象とし<br />

たものであり、生物としてのヒトという観点を抜きにしたテクノロ<br />

ジーは本来ありえない。<br />

本講義では以上のような認識に基づいて、細胞と個体を中心に据<br />

えて生命現象の多様性と共通性を見るとともに、それぞれのシステ<br />

ムの成り立ちとその活動の基本的な機構を学ぶことによって、生物<br />

の「しなやかさ」と「したたかさ」、およびそれらの裏返しでもある<br />

「もろさ」を理解し、その延長としてヒト(Homo sapiens)のより深<br />

い理解を目指す。それぞれのテーマにつき、典型的な、あるいは理<br />

解しやすい具体例を用いて説明するが、さらに深く学ぶために、関<br />

連する書籍等を随時紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

やさしい基礎生物学 羊土社(2012年度)<br />

(2013年度については未定)<br />

自然科学実験 2 単位(春学期)<br />

自然科学実験 2 単位(秋学期)<br />

科学の基礎に関する物理および化学実験<br />

岡野 久仁彦<br />

笹澤 有紀子<br />

高橋 和義<br />

西山 繁 他<br />

村川 智<br />

授業科目の内容:<br />

自然科学実験は、物理学編と化学編から構成されています。物理<br />

学編は、重要な物理現象と基本的な測定技術習得を目的として各テ<br />

ーマを置いています。また、化学編は化学の基礎を理解する上で役<br />

立つ「ものを作る実験」と「物の性質を調べる実験」を中心にテー<br />

マを組み立てています。この実験を受講することで、あらゆる分野<br />

に関連する科学の基礎知識を習得します。<br />

テキスト(教科書):<br />

自然科学実験 物理学編および化学編の2冊があり生協で購入し<br />

て下さい。<br />

情報学基礎 2 単位(春学期)<br />

河野 健二<br />

斎藤 博昭<br />

重野 寛<br />

篠沢 佳久<br />

高田 眞吾<br />

矢向 高弘<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は「情報」の基礎事項を講義する.基礎事項としては,情<br />

報倫理と著作権,ハードウェア,ソフトウェア,インターネット,<br />

文書処理や画像処理などの各種処理を扱う.<br />

本講義は,コンピュータおよび基本アプリケーションの「使い方」<br />

を講義することを目的としていない.そのため,コンピュータの基


本操作,Webブラウザや電子メールなどの基本的な使い方は,習得<br />

していることを前提とする.なお,不安な学生は,「情報処理入門」<br />

(自由科目)の履修を勧める.<br />

テキスト(教科書):<br />

「情報学基礎」<strong>慶應義塾大学</strong>理工学部編,共立出版(出版予定)<br />

理工学概論 2 単位(春学期)<br />

理工学概論 2 単位(秋学期)<br />

黒田 忠広<br />

松岡 由幸<br />

授業科目の内容:<br />

新聞や雑誌でしか知らなかった、最新の学問分野あるいは社会の<br />

大きな潮流とその背景を把握するとともに、自身が目指す勉強ある<br />

いは働く分野の中身を十分に理解し,同時に自分自身が持つ可能性<br />

を再認識することを目的としている。広い教養が専門知識を一味,<br />

より深いものに味付けします。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

アルゴリズム第1 2 単位(秋学期)<br />

基本データ構造と代表的アルゴリズムの設計・解析<br />

藤代 一成<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータを用いて解きたい問題にはいくつかの典型的なパター<br />

ンがあり,それぞれ解法の定跡が確立しています.この科目では,<br />

基本となるデータ構造とともに,探索や整列等の代表的なアルゴリ<br />

ズムを学びます.また,データ構造やアルゴリズムの性能を定量的<br />

に比較する手法についても考えます.<br />

テキスト(教科書):<br />

石畑 清:「アルゴリズムとデータ構造」(岩波書店,1989年)<br />

※本講義では最初の4章分を扱います.<br />

アルゴリズム同演習 2 単位(秋学期)<br />

青木 義満<br />

授業科目の内容:<br />

論理的思考に基づく各種アルゴリズム設計及びその実装方法につ<br />

いて,演習方式で学習する.取り上げるアルゴリズムは,工学計算<br />

において広く活用されているような題材を中心とするので,将来ど<br />

の専門分野へ行っても有益であろう.具体的には,データ探索,デ<br />

ータ整列問題を事例として取り上げ,各種アルゴリズムとデータ構<br />

造にて演習を含む形式で学習を進める.最終課題として,画像やメ<br />

ディア処理のより実践的な課題に挑戦してもらう.プログラミング<br />

言語はC言語とし,OSはLinux,コンパイラはgccを用いる.<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回,講義資料を配布する.<br />

アルゴリズムと情報処理 2 単位(秋学期)<br />

生命科学データを解析するための基礎<br />

榊原 康文<br />

授業科目の内容:<br />

プログラミング言語を勉強しただけでは、データ解析などの実際<br />

の仕事を行うためのプログラムを書くことはできない。問題を解決<br />

するための手順を正確に記述して、それをプログラムに書き下す必<br />

要がある。この問題を解決するための手順には、いくつかの定石が<br />

あり、その定石を組み合わせることにより、上質なプログラムを完<br />

成させることができる。計算機科学において、この定石はアルゴリ<br />

ズムと呼ばれている。<br />

本講義では、データ構造の設計からはじめて、いくつかの代表的<br />

なアルゴリズム、ソーティング、グラフ探索、などを紹介し、さら<br />

にいくつかのアルゴリズムスキーマについても勉強する。<br />

179<br />

さらに、生命科学においてもっとも重要なデータ構造である「配<br />

列」を扱うための基礎理論である形式言語とオートマトン理論につ<br />

いても勉強する。<br />

以上のアルゴリズムに関する知識と技術は、今後ますます大規模<br />

データ化していく新しい生命科学の研究においては必須である。<br />

テキスト(教科書):<br />

「アルゴリズム データ構造 計算論」 横森貴著 サイエンス社<br />

アルゴリズム論 2 単位(秋学期)<br />

山口 高平<br />

授業科目の内容:<br />

情報システムを構築する上で最も根幹的な部分である,アルゴリ<br />

ズムの基本的な考え方と手法について学ぶとともに,アルゴリズム<br />

の現実世界における利用方法についても学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

研究室HPに講義資料を前日までにアップロードするので,<br />

各自をDLして授業時に資料を見ながら講義を聴くこと。<br />

インダストリアル・エンジニアリング 2 単位(春学期)<br />

「作業システムの分析と改善」<br />

金沢 孝<br />

授業科目の内容:<br />

経営工学で中心的役割を果たすインダストリアル・エンジニアリ<br />

ング(IE)の諸手法を、歴史的な観点や哲学的な観点を加えながら<br />

説明します。企業活動におけるIEの役割、「改善のための発想」に重<br />

点をおいた仕事の方法の分析、仕事の時間の把握、工程設計の基礎<br />

知識に関して講義します。<br />

エレクトロニクス・デバイス 2 単位(秋学期)<br />

半導体デバイスの基礎:バイポーラトランジスタとMOSトラン<br />

ジスタ<br />

内田 建<br />

授業科目の内容:<br />

エレクトロニクス・デバイスは,現代の情報化社会における基盤<br />

技術である。パソコン,液晶ディスpレイ,スマートフォンを始め,<br />

家電や車まで,ありとあらゆる機器に,半導体で作製された様々な<br />

種類のエレクトロニクス・デバイスが用いられている。本講義では,<br />

エレクトロニクス・デバイスの基本構成要素であるpn接合につい<br />

て学習した後,バイポーラトランジスタおよびMOSトランジスタ<br />

について,その動作原理・基本動作特性を学習する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『よくわかる電子デバイス』 筒井一生著 (オーム社)<br />

『半導体デバイスの基礎』 松本智著 (培風館)<br />

エレクトロニクス基礎 2 単位(春学期)<br />

半導体物性とエネルギーバンド構造の基礎<br />

内田 建<br />

授業科目の内容:<br />

半導体はエレクトロニクスの基礎をなす基盤材料である。本講義<br />

では,この半導体内部で生じる物理現象の定性的な理解と定量的な<br />

記述方法について概説する。また,いわゆる固体物理の入門も兼ね<br />

ている。結晶構造,量子力学基礎,エネルギーバンド構造等につい<br />

て学んだ後,キャリア分布則,固体の電気伝導理論について学習す<br />

る。さらに,キャリアの生成・再結合について学んだ後,半導体中<br />

の電気伝導解析の基礎となるキャリア連続の方程式を学習する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『 半導体物性』 小長井誠著 培風館 1992 ISBN:<br />

978-4-563-03338-5<br />

エレクトロニクス創造演習 2 単位(秋学期)<br />

6 理工学部<br />

田邉 孝純<br />

授業科目の内容:<br />

エレクトロニクス創造演習は、自らのアイディアを生かしてエレ<br />

クトロニクス・システムを製作する“実験書なき実験”を行う科目で<br />

す。与えられたテーマに対して個々の学生が主体的に取り組み、よ<br />

り高性能なシステムを構築できるよう、各グループが自由に工夫を


6 理工学部<br />

行ってシステムを構築します。システム構築の過程において、調査、<br />

討論などを実施して、研究・開発に必要とされる基本的なスキルに<br />

ついて学びます。学期末には、各グループが製作したシステムを用<br />

いた最終課題を実施するとともに、各自の成果に関するプレゼンテ<br />

ーションを行います。<br />

なお、原則2名1組の少人数でグループを組む演習科目ですので、<br />

履修制限を行うことがあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布する。(keio.jpを利用)<br />

応用解析第1(応化・化学) 2 単位(春学期)<br />

化学系の微分方程式<br />

朝倉 浩一<br />

授業科目の内容:<br />

化学および物理現象の解明に必要な、種々の微分方程式に対する<br />

解析法の基礎を学びます。単に数学としての講義ではなく、化学お<br />

よび物理現象と関連させて説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

志水・鈴木著 『常微分・偏微分方程式ノート』 コロナ社、<br />

1995 年<br />

応用解析第1(機械) 2 単位(春学期)<br />

微分方程式の解法/ベクトル・テンソル解析の基礎<br />

志澤 一之<br />

杉浦 壽彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は大きく次の2つに分けられ,各々7回の講義と中間試験1回が<br />

行われます.担当教員は(a)杉浦,(b)志澤です.<br />

(a) 微分方程式の解法<br />

機械工学でよく用いられる常微分方程式の性質を理解し,その解<br />

法をマスターします.また,偏微分方程式の分類と基本的な解法に<br />

ついても触れます.<br />

(b) ベクトル・テンソル解析の基礎<br />

ベクトルの添字表示の方法を知ることにより,ベクトルの微分演<br />

算を自在に実行できるようにします.さらに,力学場の理論体系で<br />

重要な役割をなすテンソルの概念とその演算の初歩についても学び<br />

ます.<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機械<br />

工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

(a) 微分方程式の解法<br />

なし<br />

(b) ベクトル・テンソル解析の基礎<br />

keio.jpにアップロードする配布プリント(ハンドアウト)<br />

応用解析第1(電子・SD) 2 単位(春学期)<br />

須藤 亮<br />

田口 良広<br />

授業科目の内容:<br />

微分方程式は、理工学分野に現れる現象を記述し解析するための<br />

重要なツールの一つである。常微分方程式、偏微分方程式の基礎を<br />

理解し、実際に微分方程式を導出したり解いたりできる応用能力を<br />

修得することが目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

応用解析第1(数理・物理) 2 単位(春学期)<br />

常微分方程式,熱方程式,フーリエ級数展開,ラプラス方程式<br />

宮本 安人<br />

授業科目の内容:<br />

常微分方程式と偏微分方程式の初期値境界値問題及び境界値問題に<br />

ついて、Fourierの方法による解の構成や、解についての基本的な性<br />

質について解説する。<br />

180<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

応用解析第2 2 単位(秋学期)<br />

線形システム解析の基礎理論<br />

池原 雅章<br />

授業科目の内容:<br />

線形常微分方程式で記述される対象(現象)すなわち、線形動的<br />

システムの基礎的理解を深めることを目的とし、線形システム理論、<br />

回路網理論、制御理論等への準備と位置付けられる。線形代数の基<br />

礎、ラプラス変換、Z-変換を履習したあと、常微分方程式、差分方<br />

程式の解法、解析へ向かう。したがって、応用解析第一の履修を前<br />

提としない。<br />

テキスト(教科書):<br />

『線形システム解析入門』高橋進一・高橋徹共著の電子ファイルを提<br />

供します<br />

応用化学計算基礎 2 単位(秋学期)<br />

化学系におけるコンピュータ操作のリテラシーおよびスキルアッ<br />

プ<br />

寺坂 宏一<br />

吉岡 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

化学分野においてもコンピュータは必要不可欠な道具となり、実<br />

験結果の整理および論文作成、実験操作の支援、反応装置の開発や<br />

設計を目的とした数値計算あるいは分子構造のシミュレーションな<br />

どを行う機会が非常に多くなってきました。<br />

そこで、化学分野においてコンピュータ計算を必要とする例題を、<br />

Windows上の表計算ソフトやプログラミング言語を用いた実習の中<br />

で解きながら、コンピュータの操作方法や応用方法について理解を<br />

深めます。<br />

表計算ソフトの実習ではExcelを用い、主としてデータの整理法お<br />

よび公的論文や報告書のグラフ様式として不都合のない作図法につ<br />

いて学び、さらにマクロやVBAを使ったプログラミング入門へ導き<br />

ます。<br />

プログラミング言語の実習ではVisual Basic for Applicationsを用い、<br />

主としてコンピュータ処理の流れおよびコンピュータ言語に共通の<br />

プログラミング技術の基礎に関して学習します。<br />

履修学生は基礎的な化学の知識を身につけたうえで、パソコンの<br />

利用によりどのような効果が期待できるかを体験してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

寺坂宏一著:「化学系学生のためのExcel/VBA入門~Office2007対<br />

応~」CD-ROM付,コロナ社(2009)<br />

応用確率論(情報) 2 単位(春学期)<br />

大槻 知明<br />

授業科目の内容:<br />

確率は,情報理論,通信理論,信号処理,ネットワーク工学など<br />

の様々な工学分野から,経済などの分野まで広く利用されています.<br />

本講義では,確率の基礎から確率過程まで,工学分野で見られる様<br />

々な現象を例にして解説します.<br />

テキスト(教科書):<br />

中川正雄,真壁利明著,「確率過程」,培風館<br />

応用確率論(電子) 2 単位(春学期)<br />

理工学における現象を確率過程としてとらえるための基礎を学ぶ<br />

眞田 幸俊<br />

授業科目の内容:<br />

駅改札口の込み具合、携帯電話の呼の発生、LSIの故障など事故予測<br />

等は確定現象と異なり、「その事象がある確率で起こることを予言す<br />

る」立場の確率現象です。本講義では理工学の諸課題を確率過程の<br />

立場で明らかにするためのスキルを身につける入門編です。これま<br />

でに学んだ確率の諸概念を簡単に復習した後、確率現象を確率過程<br />

としてとらえる基礎をやさしく学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

中川正雄,真壁利明:確率過程(培風館)


応用確率論(機械・物情) 2 単位(秋学期)<br />

確率・確率過程論とその応用<br />

山本 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

工学、理学から経済学に至るまで、現在、確率・確率過程論は必<br />

須の武器です。<br />

時系列信号に現れるノイズ、量子論における光子カウント、経済<br />

の動向を示す株価変動など、確率モデルで表現される現象は無数に<br />

あります。授業の目的は、これらの現象を解析するための、確率・<br />

確率過程論の最も基礎となる土台を提供することです。さらに、時<br />

系列の推定などの応用も扱う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

応用数学(機械・電子・物理) 2 単位(秋学期)<br />

「フーリエ解析とラプラス変換」<br />

岡田 英史<br />

授業科目の内容:<br />

理工学における現象の解明や工学機器の設計などへの応用を目的<br />

とした数学が応用数学です。この講義では、データ解析において必<br />

要とされるフーリエ解析を中心に,フーリエ解析とラプラス変換に<br />

ついて解説を行います。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の講義時に紹介します<br />

応用数学(情報) 2 単位(春学期)<br />

情報工学のためのフーリエ変換・ラプラス変換・Z 変換<br />

斎藤 英雄<br />

授業科目の内容:<br />

情報処理の基本的な数学的道具として最も重要である,フーリエ<br />

変換・ラプラス変換・z変換について講義する.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない.講義に際して配布するプリントを利用する.<br />

応用電磁気学同演習 2 単位(秋学期)<br />

畑山 明聖<br />

早瀬 潤子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期電磁気学同演習を基礎として、この授業では、以下、3点を<br />

主な目標とする:<br />

1)マクスウェル方程式が記述する物理現象及び物理法則のしっ<br />

かりとした理解、<br />

2)電磁気学の問題を自分自身でモデル化・定式化し、解くこと<br />

がきる力を身につける、<br />

3)そのための数学的な力を身につける。<br />

主な内容としては、今年度は1)導体中の静電場、2)誘電体中の<br />

静電場、3)電磁場による力とエネルギー、4)誘電体中の電磁波、<br />

5)導体中の電磁波などを取り上げる。また、その準備として曲線<br />

座標系におけるベクトル解析についての授業を最初に行う。また、<br />

基本的には毎回演習を行う。詳細な内容は、下記(Web)授業計画<br />

参照。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1~3回目は、下記テキストを使用:<br />

工学・物理のための「基礎ベクトル解析」畑山明聖、櫻林徹 著<br />

コロナ社 ISBN:978-4-339-06098-0<br />

第4回目以降は、資料をHPにアップロードする。<br />

181<br />

オプティクス 2 単位(秋学期)<br />

物理光学と光情報工学の基礎<br />

石榑 崇明<br />

授業科目の内容:<br />

光の波としての性質を主に解説していく.特に光の発生,伝搬,特性<br />

を電磁気学的に習得し,身の回りで起こっている光に関する現象を<br />

物理的に理解しそれを応用できるまでの知識を身に付けることを目<br />

標とする.<br />

オペレーションズ・リサーチ第1 2 単位(秋学期)<br />

見積りと意思決定の科学的基礎<br />

栗田 治<br />

武田 朗子<br />

授業科目の内容:<br />

オペレーションズ・リサーチ(OR)とは、数学的なアプローチに<br />

より、経営を始めとする諸問題の解決を支援する知的枠組みであり、<br />

別名、意思決定の科学あるいは見積りの科学とも呼ばれています。<br />

企業活動を例にとっても解決すべき問題はたくさんあります。設備<br />

投資の意思決定、納期が厳しいプロジェクトの作業計画、在庫管理、<br />

競争環境における撤退・縮小・拡大等の意思決定、など。また、都<br />

市・地域計画や交通計画といった公共的な分野においてもORに依拠<br />

した科学的な意思決定の重要性が認識されつつあります。こういっ<br />

た様々な問題を解決するための道具として、多くのOR手法が提案さ<br />

れています。OR第1では、ORの考え方や手法についての基礎を習得<br />

してもらうことを目的としています。例を織り交ぜながら、オペレ<br />

ーションズ・リサーチの代表的な手法である、線形計画法、動的計<br />

画法、微分方程式モデルを取り上げます。<br />

解析力学 2 単位(春学期)<br />

江藤 幹雄<br />

授業科目の内容:<br />

「物理学A」、「物理学C」で学んだニュートン力学は、変分原理に基<br />

づいた解析力学と呼ばれる新しい形式に体系化されます。それは現<br />

代物理学の理論体系の基礎となるものです。本講義では、解析力学<br />

のうち、「ラグランジュの運動方程式」と「ハミルトンの正準方程<br />

式」について解説をします。それを用いてエネルギーや運動量など<br />

の保存法則の物理的な意味を考えます。解析力学を使うと力学の演<br />

習問題を見通しよく、容易に解くことができますが、その力を身に<br />

つけることを目指します。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については、機械<br />

工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください。<br />

回路とシステム第1 2 単位(春学期)<br />

電気回路の表現と解析<br />

6 理工学部<br />

大森 浩充<br />

満倉 靖恵<br />

授業科目の内容:<br />

電気工学の中心的な理論である回路論の体系化された表現法・解<br />

析法・設計法は,電磁気現象がその他の物理現象と類似しているこ<br />

とから,力学,化学,生物学など他の工学分野へ広く導入され,そ<br />

れぞれの分野で独自の理論へと発展している。このように,電気回<br />

路理論の概念は、多くの工学理論の根底を支える重要な考え方とな<br />

っている。講義では,電気回路を用いてシステムを表現するセンス<br />

を養うことをひとつの目的とし,その基礎として、回路素子の性質<br />

と回路に関係する諸定理を述べ、回路方程式による表現法を習得し<br />

た後、回路解析法として過渡応答解析法と交流回路解析法を習得す<br />

る。授業は理論的内容を具体的に直ちに理解・確認できるように、<br />

演習・宿題を含めた構成とする.<br />

テキスト(教科書):<br />

システムデザイン工学科配布のテキストを使用する.


6 理工学部<br />

回路とシステム第2 2 単位(秋学期)<br />

「回路とシステム第 1」のアドバンスドな内容<br />

満倉 靖恵<br />

授業科目の内容:<br />

電気回路のアドバンスドな内容として、下記の事項について説明<br />

し、問題も解けるように講義を実施する。<br />

回路解析手法のオーバービューと回路の電力・エネルギーと受動<br />

性(1回)<br />

3相交流回路と電力伝送(2回)および演習<br />

2端子対回路-回路の特性表示-(2回)<br />

周期信号に対する回路の解析(2回)および演習<br />

信号処理機能としての回路(2回)および演習<br />

分布線路(2回)<br />

総合演習<br />

テキスト(教科書):<br />

『回路とシステム』浜田望著 共立出版<br />

化学統計熱力学 2 単位(春学期)<br />

多数の構成単位による「分布」に基づく化学を理解する<br />

中嶋 敦<br />

授業科目の内容:<br />

高校までの化学では,物質に固体,液体,気体の三態があること<br />

を学びました.しかし,物質の性質を理解する上では,物質全体を<br />

構成単位自身の投影として捉えて,物質が多数の構成単位の集合で<br />

あることは,あらわに考えることはほとんどありませんでした.本<br />

講義では,まず,物質単位を孤立原子・分子としてミクロに見たと<br />

きの特徴を,量子化学を使って考えます.そして,物質の性質が孤<br />

立原子・分子の分布の平均値であることを示しながら,物質の基本<br />

概念としての分布の大切さを紹介します.講義は以下のような内容<br />

で構成されています.<br />

序論 熱、温度、仕事(熱力学第0法則)<br />

第1部 エネルギー(気体分子運動論と熱力学第1法則)<br />

§1 気体の状態方程式<br />

§2 気体分子運動論<br />

分子の運動と温度<br />

§3 エネルギーと熱力学第1法則<br />

仕事と熱、エネルギー<br />

内部エネルギー、エンタルピー、比熱、熱化学<br />

第2部 エントロピー(統計熱力学と熱力学第2法則)<br />

§4 気体分子の量子力学<br />

§5 分子のエネルギー分布---統計熱力学入門<br />

§6 エントロピーと第2法則<br />

統計熱力学的エントロピー、第2法則、第3法則<br />

第3部 自由エネルギー(平衡)<br />

§7 自由エネルギーと化学ポテンシャル<br />

§8 化学平衡<br />

化学反応と自由エネルギー、平衡定数、平衡定数の温度変化<br />

§9 相平衡<br />

実在気体の挙動と相平衡、Clausius-Clapeyronの式、Gibbsの相律、<br />

平衡状態<br />

テキスト(教科書):<br />

特に、教科書は指定しません。教科書がなくても、毎回聞く講義<br />

のノートで、十分な理解が得られるように進めます。<br />

化学統計熱力学演習 1 単位(春学期)<br />

化学統計熱力学の理解を確実にするために<br />

角山 寛規<br />

授業科目の内容:<br />

「化学統計熱力学」の講義に対応して、エンタルピー、エントロピ<br />

ー、自由エネルギーといった重要な新しい考え方を中心として、こ<br />

れらの理解を具体的な問題を解くことを通じて深めるために演習を<br />

行います。講義「化学統計熱力学」と進度を合わせて補足・先取り<br />

しながら進めますので、効果的な学習が期待できます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。演習問題と解説を配布します。<br />

182<br />

学外実習第1 2 単位(秋学期)<br />

土居 信英<br />

授業科目の内容:<br />

定められたカリキュラム以外に理工学部外、塾外の大学等での授<br />

業の履修、あるテーマに関する講習会等の受講、企業・研究機関等<br />

での一定期間以上の実習等の内容が専門基礎科目の単位として相応<br />

しい内容を有するものであると認定されたとき、本学科目の単位と<br />

して認定する。すなわち、内容(場所・時間等を含む)については<br />

学生自身が企画することになる。<br />

実習についての詳細は学習指導副主任に相談すること。<br />

確率(管理) 2 単位(春学期)<br />

鈴木 秀男<br />

授業科目の内容:<br />

不確実の現象を数学的に扱うために、確率論の基礎を学びます。後<br />

半では確率モデルの経営問題への応用についても解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。講義資料プリントを配布します。 講義は、おおむね講義<br />

資料プリントに基づき行います。<br />

確率(機械・数理・物理・化学) 2 単位(春学期)<br />

増田 靖<br />

授業科目の内容:<br />

不確実な現象を数学的に扱うために、確率論の基礎を学びます。工<br />

学的・社会的現象への応用についても例示します。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントは keio.jp よりダウンロードできます。<br />

確率・統計 2 単位(春学期)<br />

不確定性を含むデータにおける解析方法<br />

大森 浩充<br />

小檜山 雅之<br />

授業科目の内容:<br />

実世界で生じる現象は,ほとんどが不確定性を含んでおり,現代<br />

の科学・技術の研究において,確率・統計は欠くことのできない重<br />

要な道具である.この講義では,確率・統計の初学者を対象として,<br />

確率・統計を講義する.<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストを配布する.<br />

環境化学概論 2 単位(秋学期)<br />

田中 茂<br />

授業科目の内容:<br />

下記の項目を中心とした主に大気圏における地球規模の環境問題を<br />

取り上げ、その解説を分かりやすく行う。又、同時に地球環境問題<br />

について考え方を述べる。<br />

1.地球の温暖化と気候変動<br />

2.オゾン層の破壊<br />

3.大気汚染<br />

4.酸性雨<br />

テキスト(教科書):<br />

配布プリント<br />

関数論第1同演習 3 単位(秋学期)<br />

複素変数関数についてに微積分学<br />

佐々田 槙子<br />

仲田 均<br />

授業科目の内容:<br />

関数論の基本事項について解説する。これらが自由自在に応用でき<br />

るようになることを目標にする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定せず


管理工学概論 2 単位(秋学期)<br />

管理工学と社会とのつながり<br />

今井 潤一 他<br />

授業科目の内容:<br />

管理工学とはどのような学問であるのか、そして社会でどのよう<br />

に活用されているのか、ということについて、学科教員並びに企業<br />

等に所属される外部講師の方に講義をしてもらう。この講義が、諸<br />

君の今後の専門的な勉強計画並びに、卒業後のキャリアプランを立<br />

てる一助となることを期待する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に無し<br />

管理工学基礎演習Ⅰ 1 単位(春学期)<br />

枇々木 規雄 他<br />

授業科目の内容:<br />

管理工学における基礎的な概念や手法について演習を通して理解<br />

を深める.具体的には,(1)分布のあてはめ,(2)PERT,(3)ポートフ<br />

ォリオ分析の基礎,(4)割引計算(確実性下の評価)と企業の投資プ<br />

ロジェクトの評価方法,(5)企業会計システムの5種類の演習を行う.<br />

電卓は毎回必要であるので持参すること.<br />

テキスト(教科書):<br />

演習で使用するテキストは,第1回の講義で販売するので購入す<br />

ること.テキストには,演習で使用する用紙などが綴じこまれてい<br />

るので,毎回持参すること.バーコードのシールも忘れないこと.<br />

管理工学基礎演習Ⅱ 1 単位(秋学期)<br />

増田 靖 他<br />

授業科目の内容:<br />

管理工学における基礎的な概念や手法について演習を通して理解<br />

を深める.具体的には、(1)施設配置の基本的な数理モデル, (2)線形<br />

計画法,(3)比率の推定と最尤推定法,(4)限界分析,(5)仮説検定 の<br />

演習を行う。演習は,隔週で2時限連続して行なうものと、そうで<br />

ないものもあるので注意すること.なお,電卓は毎回必要であるの<br />

で持参すること.<br />

テキスト(教科書):<br />

演習で使用するテキストは,春学期に管理工学基礎演習Ⅰの第1<br />

回に購入したものの後半部分である.テキストには,演習で使用す<br />

る用紙などが綴じこまれているので,毎回持参すること.バーコー<br />

ドのシールも忘れないこと.<br />

管理工学用数学第1 2 単位(春学期)<br />

管理工学のための線形数学<br />

小澤 正典<br />

授業科目の内容:<br />

1年生のときに線形代数の基本的なことは勉強していると思いま<br />

すが、これから管理工学を学ぶ上で、線形数学が大事な用具・方法<br />

となります。この授業では、線形代数の幾何学的なイメージを養い、<br />

アルゴリズムを学ぶことを主眼とし、その工学や統計への応用、最<br />

適化の考え方などについて紹介し、講義と演習の形でしっかりと修<br />

得してもらうことを狙っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜、講義内容のプリントを配布する<br />

機械工学創造演習 2 単位(秋学期)<br />

「自主的行動力と表現力の向上」<br />

泰岡 顕治 他<br />

授業科目の内容:<br />

機械工学創造演習は、各人の興味や才能に基づき、自らの発想で<br />

テーマを決め、自分で考えた実験や物作りを実際に行うことで、学<br />

びつつあることの具体的な意味や相互の関連を理解し、主体的な勉<br />

学の習慣を身につけることを目的とした実技科目です。演習の進行<br />

はおよそ以下のようになります。テーマの検討などは6クラス×2 曜<br />

日(12 人程度)に分かれて行いますが、実験・加工などの相談につ<br />

いてはすべての科目担当者が対応します。このような自主的活動を<br />

通して、専門学力のみならず、これからの科学技術者に求められる<br />

行動力と表現力も向上することを期待しています。<br />

183<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

機械工学創造演習マニュアルを配布し,テキストをWebよりダウン<br />

ロードできるようにする<br />

機械力学の基礎 2 単位(春学期)<br />

機械を動かすための仕組みと運動の力学<br />

荻原 直道<br />

竹村 研治郎<br />

森田 寿郎<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では、目的とする動きを実現するための機構要素と、そ<br />

のために必要な力や力のモーメントの計算方法を学びます。これに<br />

より、ある機能を達成するにはどのような仕掛けにすればよいのか、<br />

それが動くときにはどのような力が加わるのか、あるいはどのよう<br />

な運動が起こるのかがわかるようになることを目指します。講義前<br />

半は、機構の模型も回覧します。また、機構の発想力や運動の解析<br />

力を養うために、毎回演習を行います。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については、機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義の前半:『基礎から学ぶ機構学』 鈴木健司・森田寿郎著 オー<br />

ム社 2010年 ISBN:978-4-274-20957-4 C3053、講義の後半:『応用力学<br />

(動力学編)』 S.ティモシェンコ・D.H.ヤング著、渡辺茂・三<br />

浦宏文訳 好学社。別途、講義資料プリントも配布します。<br />

基礎化学実験 2 単位(秋学期)<br />

鈴木 孝治 他<br />

竹下 覚<br />

授業科目の内容:<br />

化学実験の基礎となる操作、考え方並びに基礎知識を修得するた<br />

め、1人または2人で実験実習を行う。また、実験レポートの書き<br />

方についての指導も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定の実験テキストを生協で販売する。<br />

基礎生命実験 2 単位(秋学期)<br />

宮本 憲二 他<br />

授業科目の内容:<br />

生命現象を理解するには、化学、生物、物理・情報の総合的な理解<br />

が必要である。<br />

本講義では、実験を通してそれらの基礎を習得することを目的とす<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

「理工学部2年 基礎生命実験」実験書<br />

空間設計製図I 4 単位(秋学期)<br />

6 理工学部<br />

アルマザン, ホルヘ 他<br />

授業科目の内容:<br />

設計製図の基礎と空間構成手法を習得する。平面図、立面図、断<br />

面図、立面図の描き方、パース(透視図)の描き方、模型製作など<br />

建築の各種設計・表現手法を学ぶ。さらに用途を限定した小建築、<br />

小住宅の設計を通して空間構成手法の基礎を体得し、製図の基礎か<br />

ら小規模建築の空間構成手法までを習得することを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する予定


6 理工学部<br />

経営管理論 2 単位(春学期)<br />

経営管理の全体像とコーポレートファイナンス<br />

今井 潤一<br />

授業科目の内容:<br />

経営管理は,広義には経営資源(ヒト,モノ,カネ,情報)の転換効<br />

率や環境適応の能力と創造性を高めて,企業の目的を実現しようと<br />

する活動のことを指します.授業では,まず経営管理の全体像の理<br />

解,個々の構成要素となる学問との関連について説明を行います.<br />

続いて,経営資源の中でもおカネの視点からに焦点を絞り,コーポ<br />

レートファイナンスについて他の関連科目との関係にも触れながら,<br />

詳しく説明していきます.<br />

テキスト(教科書):<br />

決定次第アナウンスします.<br />

計算機科学同実習 3 単位(秋学期)<br />

「コンピュータ言語(C-言語)入門」と「LaTeX の基礎」<br />

野寺 隆<br />

授業科目の内容:<br />

マルチメディアやバーチャルリアリティなど、インターネットを使<br />

ったサイバースペースの世界が次々に出現している。このような現<br />

代社会で、新たに人とコンピュータのコミュニケーションを考える<br />

ことは重要な事柄である。本講義は、コンピュータのプログラミン<br />

グの入門として、C言語を利用し、その実習を通してアルゴリズム<br />

の構成法やコンピュータの役割などについて学習する。C言語は、<br />

ワークステーション用のオペレーティングシステムUnixの記述に利<br />

用され、高水準プログラミング言語の持つ「構造化」と呼ばれる機<br />

能を持ち、コンピュータの金物(ハードウェア)としての機能を充<br />

分発揮できるように考えられた高級言語である。次に、最初に数式<br />

を含む文書処理の入門として、LaTeXの基本概念について実習を通<br />

して学習する。この講義では、C言語の学習を通してコンピュータ<br />

の持つ力を各自の情報処理の仕事に充分発揮できるための基礎的な<br />

素養を育成することにある。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

計算機基礎(化学・情報) 2 単位(春学期)<br />

ブール代数、ディジタル回路、コンピュータアーキテクチャの基<br />

礎<br />

山崎 信行<br />

授業科目の内容:<br />

現在、ありとあらゆる場所にコンピュータは組み込まれ利用されて<br />

いますが、本講義では、コンピュータ自身の仕組みと動作を理解す<br />

ることを目的とします。実際にコンピュータがどのように動作して<br />

いるのかを理解するための基礎知識を演習を行いながら学習します。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機械<br />

工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

以下のURLから授業で使用するパワーポイントのスライドをPDF形<br />

式で配布します。<br />

http://www.ny.ics.keio.ac.jp/<br />

計算機構成同演習 3 単位(秋学期)<br />

天野 英晴<br />

授業科目の内容:<br />

マイクロコンピュータのC P U をVerilog H D L (Hardware<br />

Description Language )を用いて設計しながら、その内部構造を理解<br />

する。16bit RISC 型C P U (パイプライン化されていないもの)の設<br />

計までを半期で行なう。1 コマの授業の後に1 コマの設計演習を行な<br />

う。具体的には、(1 )加算、減算回路、バレルシフタを含むA L U<br />

の設計ができる。(2 )アキュムレータマシンの設計ができ、アセン<br />

ブラで簡単なプログラムができる。(3 )16bit RISC に独自の命令を<br />

付け加えることができ、アセンブラで簡単なプログラムができる。<br />

を目標とする。また、実際の論理合成、圧縮ツールを利用して、設<br />

計した回路を合成し、その性能、コスト、消費電力を評価する。<br />

184<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回、Web上にプリントを掲示します。<br />

計算論理学 2 単位(秋学期)<br />

論理と計算のつながり<br />

岡田 光弘<br />

授業科目の内容:<br />

計算機科学や情報工学の理解のために必要な論理学的基礎を与える<br />

ことを目的とする。論理的言語及び論理的知識表現論、論理的意味<br />

論、ルールベースの推論システム、証明論等の基礎理論を与える。<br />

又、それらと計算モデル理論(特に型付ラムダ計算)の関係を示す。<br />

もし時間に余裕があれば、プログラム言語理論、フォーマルメソッ<br />

ド、AI分野等で提案されてきた推論エンジンモデル等との関係につ<br />

いても授業内で触れたい。計算機や計算理論の基礎は1930年代に論<br />

理学分野で確立された。論理学分野において誕生したコンピュータ<br />

概念に対する歴史的経過についても解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

教材については秋学期開始時に授業及び掲示で指示する。<br />

形状情報の表現 2 単位(秋学期)<br />

機械製図の規則を習得し、CAD で図面を作成する。<br />

大宮 正毅 他<br />

佐藤 浩一郎<br />

授業科目の内容:<br />

図面(機械製図)は設計技術者の世界共通言語である。将来、機械<br />

技術者として自ら設計を行い、機械を製造する場合には、自分が意<br />

図した機械等の構造や形状、公差、表面性状、特性等を図面上に自<br />

由に表現できる必要がある。それと同時に、図面を用いて技術者間<br />

での協議を誤解なく行えるように、他の技術者の意図を図面から的<br />

確に読み取れることが必要である。また、機械設計に直接携わらな<br />

い場合でも、製品の良否を判断したり、製品の特性を図面から適確<br />

に把握できる能力が必要となる。特に、グローバル化された機械製<br />

造では国際基準に準拠した図面を作成できる能力が必要となる。本<br />

科目では、国際基準に準拠した三次元物体を二次元の図面に表現す<br />

る方法および技術内容の指示方法等を講義し、実習としてCADによ<br />

り図面の作成を行う。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については、機械<br />

工学科ホームペー<br />

ジhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/学習教育目標」の<br />

ページまたは履修案内を参照ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

「初心者のための機械製図第3版」、植松育三、藤本元、御牧拓郎著、<br />

森北出版を教科書とする。ま<br />

た、必要に応じて補足資料を配布する。<br />

計測工学 2 単位(秋学期)<br />

電気計測を中心とする「はかる」ことの考え方と技術<br />

松本 佳宣<br />

授業科目の内容:<br />

人類は、知識の共有と共同作業により文明を築いてきました。そ<br />

の際に重要なのは共有できる単位を決め、観察・実験などを通して<br />

自然・対象について数値化する(はかる)事です。これが科学的に<br />

物事を進めようとする基本となります。単に数値化するだけでなく、<br />

その手法、統計処理などを総合したものが計測であり「計測なくし<br />

て科学なし」といい、技術の発展にも欠かすことができません。こ<br />

の講義では、単位、計測手法の基本・測定装置からはじめ、優れた<br />

計測システムの構成方法を理解できるように進めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

新しい電気・電子計測 大浦宣徳・関根松夫(昭晃堂)<br />

および他の参考文献から引用した講義に関する図・資料を配布し<br />

ます。


工学材料 2 単位(秋学期)<br />

工学材料の基礎と特性<br />

青山 英樹<br />

三田 彰<br />

矢向 高弘<br />

授業科目の内容:<br />

材料の発展は、技術の進歩に大きな影響を与えてきた。また、材料<br />

は、力学的、熱的な性質あるいは電気、磁気的な性質といった色々<br />

な側面をもっている。ここでは、工学の分野で使用される材料を、<br />

さまざまな側面からとらえ、次の内容を講義する。<br />

1.材料(炭素鋼,非鉄金属,高分子材料など)の力学的特性<br />

2.鋼などの金属材料の熱処理および組織と力学的性質との関係<br />

3.コンクリートなどの複合材料の種類と特性<br />

4.木材などの有機材料の種類と特性<br />

5.導電材料・超電導材料・半導体材料・絶縁材料<br />

6.金属系および酸化物系磁性材料とその性質<br />

講義の目標としては、建物や機器の設計に必要とされる材料の基本<br />

知識を習得すると同時に、材料設計の概念を把握してもらうことに<br />

ある。<br />

テキスト(教科書):<br />

担当者の作成した講義資料を配布予定。<br />

光学基礎 2 単位(秋学期)<br />

木下 岳司<br />

授業科目の内容:<br />

光技術は現在最も急速に発展している技術の一分野です。光ファ<br />

イバー、DVDなどレーザを応用した多くの機器やディスプレイ、カ<br />

メラ、センサーが身近に使われています。光の波としての性質と代<br />

表的な応用例について講義します。今の機械、電機、精密メーカー<br />

で必要な内容です。<br />

テキスト(教科書):<br />

keio.jpで資料を配布する。<br />

工学数学 2 単位(春学期)<br />

ベクトル解析と複素解析<br />

桂 誠一郎<br />

村上 俊之<br />

授業科目の内容:<br />

工学をシステム論から解析し、設計しようとすれば、必ず数学の助<br />

けが必要になる。本講では、級数、微積分、複素解析、ベクトル解<br />

析等を横断的に取り上げ、総合的な見方が出来るよう講義を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料プリント配布<br />

高分子化学基礎 2 単位(秋学期)<br />

実感する高分子<br />

藤本 啓二<br />

授業科目の内容:<br />

高分子とはなんでしょうか。このような素朴な疑問から始めて、<br />

他の物質との相違点・存在状態のユニークさについて解説していき<br />

ます。基礎的なサイエンスの目で高分子の本質に迫り、実体をイメ<br />

ージすることは大切なことです。<br />

また、どのように高分子を扱うのかというケミストリーを知るこ<br />

とができます。それによって自らが「ものづくり」に取り組むとい<br />

う姿勢が養われます。実験科目とのつながりを意識してください。<br />

世の中にはさまざまな高分子が存在します。なぜそのようなもの<br />

が存在するのでしょうか。偶然でしょうか、必然でしょうか、それ<br />

は必要なものなのでしょうか。そう考えながら自分自身が高分子で<br />

185<br />

出来ていることに気づくことも理工学の道を歩む者には大切なこと<br />

です。<br />

さて、これからの時代に高分子はどのような役割を果たすのでし<br />

ょうか。どのようなことが未解決なのでしょうか。高分子にはどの<br />

ような未来があるのでしょうか。それについても考えていきたいと<br />

思います。<br />

この科目は3年生以降に開講される、高分子化学、応用高分子、<br />

バイオ高分子などに関する科目の基礎となる重要なものです。まず<br />

は高分子の基礎を実感してみてください。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義内容のプリントを配布します。<br />

コンピュータ実習 2 単位(春学期)<br />

演習形式による UNIX の基礎習得<br />

斎藤 博昭<br />

重野 寛<br />

授業科目の内容:<br />

現在のコンピュータには様々な種類がある。その中にU N I X に基づ<br />

いて動くものがあるが、U N I X はコマンドラインを中心としたもの<br />

であり、W in d o w s と異なる部分が多々ある。本講義では、U N I<br />

X を利用する際の基本的なコマンドや基本的なソフトウェアを実習<br />

することにより、UNIX に関する基礎の習得を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義の初めに指示する。<br />

細胞生物学第1 2 単位(秋学期)<br />

井本 正哉<br />

授業科目の内容:<br />

生命を分子レベルで研究する上で必要な分子細胞生物学の基礎知<br />

識を教科書に沿って学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

分子細胞生物学 第6版 東京化学同人<br />

材料力学の基礎 2 単位(春学期)<br />

はりと軸の強度と変形<br />

大宮 正毅<br />

高野 直樹<br />

宮田 昌悟<br />

授業科目の内容:<br />

機械・構造物の構成部材として最も基本的で重要な細長い部材、す<br />

なわち棒材を取り上げます。はりや軸のような棒材における力と変<br />

形、あるいは応力とひずみについて解析を行います。材料力学の基<br />

本的考え方、基本原理を解説し、3年次以降の材料力学関連科目を学<br />

ぶ上での基礎固めを目的としています。さらに、基本事項の理解を<br />

深めることを主要課題とするとともに、計算に慣れることにも力を<br />

注ぎます。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については、機械<br />

工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

『JSMEテキストシリーズ 材料力学』日本機械学会(丸善) (初版<br />

2007年発行、増刷中)ISBN:978-4-88898-158-3<br />

酸塩基及び酸化還元 2 単位(春学期)<br />

システム制御論第1 2 単位(秋学期)<br />

生命系数学の基礎<br />

6 理工学部<br />

大坂 武男<br />

佐藤 健吾<br />

授業科目の内容:<br />

一年生で学んだ数学の復習を兼ね、システム生物学を理解するため<br />

に必要な数学の基礎を学ぶ。線形代数は、今後学んでいくあらゆる<br />

数学的概念の基礎となるものであり、微分方程式はシステムの動作<br />

を記述するために必要不可欠な道具である。本講義では、線形代数


6 理工学部<br />

と微分方程式における基礎的な概念の説明のみでなく、手を動かし<br />

て実際に計算することによってより深い理解を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

システムデザイン工学概論 2 単位(春学期)<br />

飯田 訓正<br />

須藤 亮<br />

授業科目の内容:<br />

「システムデザイン工学とは何か」について、特別講義等を通して学<br />

びます。<br />

システムデザイン工学は、人間・社会に対して工学をより開放的に<br />

する、新しい学際的な工学分野です。したがって、従来の工学が持<br />

っていた現象の本質を探る解析主体の次元と、法則や論理を基にし<br />

た設計・合成主体の次元に、システムを取り囲むさまざまな環境に<br />

対する調和性の次元を加え、3次元的な広がりを考える必要がありま<br />

す。このような立体的な広がりの中で、システムの解析と設計を考<br />

えることがシステムデザイン工学の本質です。<br />

環境に対する調和性には、地球温暖化や資源競争など、国際関係・<br />

法と倫理・社会心理へも及ぶ広い側面を考慮する必要があります。<br />

また、科学技術者には、一方では技術の波及効果について社会的責<br />

任を求められる機会が増えてもいます。この講義では、具体的な事<br />

例を取り上げることにより、システムデザイン工学のあり方につい<br />

て学びます。<br />

注意:本授業科目では「学生が少人数の班を編成をして行うグルー<br />

ププロジェクト(会社訪問インタビュー先の検討および交渉、会社<br />

訪問インタビュー、同報告会)」および「オムニバス形式の特別講義<br />

とその質疑応答」から構成されます。会社・研究所等への訪問は、<br />

春学期中ないしは夏季休校期間中に行い、その報告発表会を2013年<br />

9月に行います。変則的な日程を取りますので、講義初回のイントロ<br />

ダクションは、必ず出席して日程の確認を行なってださい。<br />

システムデザイン工学基礎演習 1 単位(秋学期)<br />

「熱流体システム第 1 」「力学的モデリング」「電磁気工学」「回路<br />

とシステム第 1 」の基礎演習<br />

(木曜日) 小國 健二 他<br />

(火曜日) 村上 俊之 他<br />

授業科目の内容:<br />

本科目は、システムデザイン工学科2 年生春学期に開講した「熱<br />

流体システム第1 」「力学的モデリング」「電磁気工学」「回路とシス<br />

テム第1 」なる4 つの基礎必修科目に関する理解を深め、十分にその<br />

内容が身に付くようにすることを目的として設置した演習科目であ<br />

り、基礎的な問題に対処できるようになることと、これら基礎科目<br />

に関する分野横断的な側面もカバーする。春学期に履修した授業内<br />

容あるいは発展的な内容の演習を秋学期に行うことで、さらなる習<br />

熟度向上が期待でき、同時に、秋学期に履修しているアドバンスな<br />

関連科目に関する理解向上に貢献することもねらいとしている。本<br />

演習科目は、上記基礎必修科目の担当教員8 名による2 クラス制のオ<br />

ムニバス形式で開講される。<br />

テキスト(教科書):<br />

『熱流体システム第1 』『力学的モデリング』『電磁気工学』『回路と<br />

システム第1 』のテキスト<br />

周期表の化学基礎 2 単位(春学期)<br />

羽曾部 卓<br />

授業科目の内容:<br />

本講義ではまず、宇宙と地球における元素の誕生と分布の過程を<br />

学ぶ。次に、元素の周期的な傾向(周期律)に着目して各元素の特<br />

性を理解する。特に、類似の性質を持つ元素群(族)に分類して、<br />

具体的な特徴を学ぶ(元素各論)。 また、化学物質の構造や性質に<br />

どのように反映されているかについても解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布資料を中心に進める。<br />

186<br />

周期表の化学第1 2 単位(秋学期)<br />

無機化学、錯体化学、配位子場理論、群論入門、群論の化学への<br />

応用<br />

近藤 寛<br />

授業科目の内容:<br />

無機化学の基礎となる配位子場の考え方、配位結合について述べ<br />

ます。無機化合物を学ぶ上で大切な基礎を扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

集合と位相第1 2 単位(春学期)<br />

勝良 健史<br />

授業科目の内容:<br />

現代の数学は集合を用いて記述されます.この授業では,学部2年か<br />

ら4年にかけて学ぶ数学の様々な分野を少しずつ紹介しながら,集合<br />

の取り扱い方や集合に関係する様々な記号,様々な概念を解説しま<br />

す.<br />

また,数学を進める上で無くてはならない「論理学」の基本的な事<br />

項も説明します.<br />

この授業の内容は秋学期の「集合と位相第2」だけではなく,他の<br />

様々な授業へとつながっていきます.<br />

集合と位相第2 2 単位(秋学期)<br />

位相空間とその間の写像<br />

宮崎 琢也<br />

授業科目の内容:<br />

実数空間内の点列の「収束」や、実数空間上定義された関数の「連<br />

続性」は、数学においてとても大切な概念です。これら重要な考え<br />

方を、実数空間以外の空間でも扱うために導入されたのが、「位相空<br />

間」の概念です。この講義では、位相空間の定義を始めとして、位<br />

相空間の例や新しい位相空間を構成する方法、点列の収束性、写像<br />

の連続性、位相空間の連結性・分離性・完備性・コンパクト性、距<br />

離空間など、位相空間論の初歩を学びます。特に最も基本的な例で<br />

ある実数空間の場合とも対比させながら、収束性や連続性などの諸<br />

概念が、現代の抽象数学においてどう扱われているか、解説します。<br />

必ずしも直感が働かない抽象数学の世界では、様々な概念を論理<br />

的にかつ正確に記述することが大切です。位相空間を学ぶことを通<br />

して、数学的な記述能力を身につけることも、合わせてこの講義の<br />

目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

斎藤毅著「集合と位相」東京大学出版会<br />

ISBN978-4-13-062958-4<br />

情報経済学 2 単位(秋学期)<br />

増田 靖<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では、管理工学の経済学的側面からのアプローチを考え、<br />

企業間・企業内活動を主な分析対象とします。具体的には、二つの<br />

テーマを取り扱います。第一のテーマは価格設定です。企業の行動<br />

に焦点をあて、市場と企業組織内部の両方に対する価格の役割を調<br />

べます。第二のテーマは不確実性と情報です。意思決定者が不確実<br />

性にどのように取り組むかという問題を、モデル分析を通じて検討<br />

します。そのために重要な道具である期待効用理論を学び,危険回<br />

避行動を議論します。典型的な例として保険契約や独占的差別価格<br />

の問題を議論します。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は特に指定しません。講義資料は keio.jp よりダウンロード<br />

できます。<br />

情報処理システム 2 単位(春学期)<br />

「論理的思考、手続き的思考、構造化、オブジェクト指向」<br />

矢向 高弘<br />

授業科目の内容:<br />

実験を計画したりレポートを執筆したりする場合など、我々理工<br />

学に携わる者には初期状態から目標に向かって理路整然と物事を進<br />

行・展開していく能力が求められる。また、そのような問題設定と


解決方法を理論的にデザインすることで、情報処理システムによる<br />

解決の道が開かれる。本講義では、コンピュータの成り立ちから利<br />

用法までの基本原理を講義し、これを用いて物事を論理的に思考し<br />

たり、解法などの処理手続きを構成する手法を扱う。また、構造的<br />

な構成手法や、オブジェクト指向の構成手法により、手続きの可読<br />

性や再利用性が高まることを理解するであろう。さらに、簡単な論<br />

理だけを幾重にも組み合わせていくことで大規模な問題の解法を与<br />

えることができる面白さと利便性に興味を持ってもらえるように、<br />

また簡単な演習を通じて実体験を通して体得していけるよう配慮し<br />

ながら講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布資料、およびウェブへの掲載資料による<br />

情報数学概論 2 単位(春学期)<br />

情報科学の基礎としての離散数学<br />

太田 克弘<br />

授業科目の内容:<br />

離散数学の中で、特にコンピュータサイエンスに関連する内容を概<br />

説する。とくに、論理的推論とそれに必要な数理的概念である、集<br />

合、写像、2項関係(同値関係、半順序集合)、グラフなどに重点を<br />

おき、簡単なアルゴリズムについても触れる。<br />

情報科学や数理パズルなどに登場する題材を通して、数理的・論理<br />

的思考方法を身につけることを目的とする。<br />

通信ネットワーク工学基礎 2 単位(秋学期)<br />

通信ネットワークの入門<br />

山中 直明<br />

授業科目の内容:<br />

日々の生活でも、通信やネットワークは不可欠な技術です。毎日の<br />

ようにツイッターやフェースブックを用い、銀行の振込みも、飛行<br />

機のチケットもネットワークで行なっています。その基盤となる技<br />

術を基礎から理解する授業です。コンピュータやデバイスを将来学<br />

ぼうという学生も、必須の授業です。<br />

テキスト(教科書):<br />

ネットワーク技術の基盤と応用、浅谷耕一著、コロナ社 2007年、<br />

ISBN:978-4-339-00793-0<br />

情報の基礎 2 単位(春学期)<br />

舟橋 啓<br />

授業科目の内容:<br />

効率的なプログラムを記述する上で必要となる、計算機構成の基礎、<br />

プログラムの動作原理を学ぶ。主要な項目は、<br />

1. 計算機内部でのデータ表現<br />

2. 計算機の構成<br />

3. プログラムの動作原理<br />

4. 高速化<br />

となる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に無し<br />

情報理論 2 単位(秋学期)<br />

情報を把握するための第一歩<br />

笹瀬 巌<br />

授業科目の内容:<br />

情報とは何か、情報の量とは何か、情報をどう伝えるのか等、情<br />

報の本質に迫ります。情報理論は確率の基礎がわかれば、理解が容<br />

易です。以下に目次を示します。<br />

1 情報理論の背景<br />

軍用暗号の解析から始まったといわれる情報理論は、通信、計<br />

算機、メディア、経済など広い応用分野があります。コンパクトデ<br />

ィスクに傷をつけても音に変化がないのも情報理論の成果の一つで<br />

す。<br />

2 確率過程のモデル<br />

文章や音符などは、一定の法則で構成されますが、それを表す<br />

のにマルコフモデルを使い、情報の流れを解析します。そこで見つ<br />

187<br />

けた遷移確率は逆に文章の自動作文や音楽の自動作曲に利用できる<br />

はずですが、はたしてどうでしょうか?モーツアルト風自動作曲は<br />

できますか?<br />

3 平均情報量(エントロピー)<br />

めったに起こらないメッセージが伝わると大きな情報量になり<br />

ます。砂漠の国の雨のようなものです。しかし、殆ど晴れなので、<br />

平均情報量(エントロピー)は低いのです。日本では雨がよく降る<br />

ので、雨の情報量は少ないのですが、晴れも、曇りもよくあります<br />

ので、平均情報量(エントロピー)は砂漠の国よりも多いのです。<br />

エントロピーはこの場合天気予測のしにくさをあらわすことになり<br />

ます。<br />

マルコフ過程のエントロピー、誤りのある場合のエントロピー<br />

なども紹介されます。<br />

4 通信路<br />

情報源は複数のメッセージ(晴れ、曇り、雨など)とその確率<br />

で表し、通信路はそれらのメッセージの時間長で表します。短い時<br />

間長は高速な伝送を可能にします。この通信路でどれだけの最大の<br />

通信速度がでるかが通信路容量Cです。<br />

5 シャノンの符号化定理:第一符号化定理(情報源符号化)と第<br />

二符号化定理(通信路符号化)<br />

情報源から通信路に1,0の符号にで送りだすには種々の問題<br />

があります。まづ、10進数字やアルファベット、音声、画像など<br />

の情報源は、固有の性格があり、そのままでは、必ずしも1,0の<br />

2進数と整合がよいものでありません。整合をうまく取り損失を少<br />

なくしようというのが、情報源符号化です。また、1,0は通信路<br />

で誤ります。これを検出したり、訂正するのが、通信路符号化の役<br />

目です。<br />

情報源符号化としてシャノンの符号化、通信路符号化としてパリ<br />

ティー検査符号や、その拡張のブロック符号を紹介します。<br />

6 連続的情報源の情報量<br />

どんな分布をもつ連続な情報源がエントロピー最大になるので<br />

しょうか?これを追求していくと、雑音をもつ連続通信路の通信路<br />

容量を求める問題になります。雑音にもっとも強い情報源はガウス<br />

分布をもちますが、この関係から最大の通信速度、すなわち通信路<br />

容量と信号対雑音電力比(SN)の関係が示されます。SN比が大きい<br />

ほど通信路容量は大きいのです。よく澄み切った(SN比が高い)空<br />

間では遠くの山の細部まで見える(通信路容量が大きい)のです。<br />

7 標本化定理<br />

連続的情報源をデジタル化するには、サンプリング(標本化)<br />

が必要です。ではどれだけ細かく標本化するのでしょうか?細かす<br />

ぎると冗長ですし、粗いと、元のアナログ波形 に戻りません。連<br />

続波形の最高周波数の2倍のサンプリングが答えですが、それを証<br />

明します。<br />

標本化定理と、6の通信路容量を利用すると、通信路容量は周波<br />

数帯域とSN比によって決まるのです。周波数帯域を広くすれば、通<br />

信路容量を大きくできるでしょう。たとえば光ファイバーの周波数<br />

帯域はすごく広いので、通信路容量は大きいのです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし、必要に応じて資料を笹瀬研ホームページに記載<br />

www.sasase.ics.keio.ac.jp<br />

振動と波動 2 単位(春学期)<br />

6 理工学部<br />

千葉 文野<br />

授業科目の内容:<br />

振動・波動論の入門的な講義を行います。振動と波動の取り扱いは、<br />

力学や電磁気学から量子力学まで、多岐にわたる分野において基礎<br />

となります。それは、光や音、熱などの理解にも不可欠であって、<br />

応用上も家電から建築や経済まで、様々な製品や現象において重要<br />

です。<br />

高校で習ったバネにつながれた質点の振動から出発して、電子レン<br />

ジでものが温まる原理や、音楽における音階の定義など身の回りの<br />

振動・波動を取り上げつつ、数学的取扱いを見ていきます。フーリ<br />

エ変換や複素解析などの、入門時には抽象的に感じられる数学を、<br />

できるだけ身近な感覚として理解することを目指します。


6 理工学部<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

数学解析第1(管理・数理) 2 単位(春学期)<br />

解析学の基礎(その3)<br />

井口 達雄<br />

授業科目の内容:<br />

数学A3・B3に引き続き,多変数関数の極値問題,陰関数定理<br />

とその応用,関数列の収束,線積分と面積分,積分定理,ベクトル<br />

解析等を学ぶ.<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

数学解析第1(機械・物理・化学) 2 単位(春学期)<br />

田村 要造<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では1年生のときに学んだ実数の性質や関数の連続性の概<br />

念を、より数学的に厳密に扱うことを学びます。実数の性質や関数<br />

の連続性がどのように捉えられているか、またそれらの考え方を用<br />

いて、基本的な定理がどのように証明されているかを学びます。そ<br />

の過程で論理的思考を身につけることを目指します。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機械<br />

工学科ホームページ http://www.mech.keio.ac.jp の「教育,JABEE関<br />

連/学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

数学解析第2(機械・物理) 2 単位(秋学期)<br />

常微分方程式,解の存在と一意性,行列の指数関数,確定特異点<br />

型線形常微分方程式(フロベニウスの理論)<br />

宮本 安人<br />

授業科目の内容:<br />

微分方程式は、自然科学における現象はもちろん社会科学における<br />

現象をも記述する強力な数理科学的手法の一つである。本講義では<br />

常微分方程式の基礎理論を学び、手足のように使いこなせるように<br />

なることを目指す。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機械<br />

工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

数学解析第2(数理) 2 単位(秋学期)<br />

-常微分方程式の解法と定性理論-<br />

高橋 博樹<br />

授業科目の内容:<br />

微分方程式で記述される現象や問題は自然科学や工学から社会科学<br />

にいたるまで多岐にわたり、それらの解の振る舞いを調べることは<br />

将来に起こることを予測したり制御したりすることにつながる。本<br />

講義では常微分方程式の基礎理論を学び、手足のように使いこなせ<br />

るようになることを目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

数理科学基礎第1 2 単位(春学期)<br />

数理科学の世界へようこそ<br />

坂内 健一<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は、数理科学科へ進学した学生さんに、今後より深い数学<br />

を<br />

学ぶための基本的な力をつけることを目的としています。特に、<br />

現代数学の言葉となる集合の言葉を使って、大学1年生のときに<br />

188<br />

学習した線形代数や微分積分のより深い統一的な理解を目指します。<br />

また数学的な内容だけではなく、数学を始めとした学問を学ぶとき<br />

の<br />

姿勢、深く考える力を身につける方法、問題を解決するための手法<br />

等も<br />

適宜、学んでもらいます。また、グループ学習を通して、複数の<br />

人で共同で学んで作業する技術を獲得することも目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

大学1年生のときの線形代数、微分積分の教科書。<br />

数理科学基礎第2 2 単位(秋学期)<br />

数理科学の論理基礎<br />

太田 克弘<br />

高山 正宏<br />

授業科目の内容:<br />

数理科学の基礎となる下記の内容について、演習を中心に学びま<br />

す。主な内容は以下の通りです。<br />

1. 帰納法と背理法<br />

2. 集合論<br />

3. 対角化,ジョルダン標準形とその応用<br />

4. 代数構造<br />

5. 位相空間<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。毎回プリントを配布します。<br />

図形情報処理 2 単位(春学期)<br />

生体計測論 2 単位(秋学期)<br />

電気・電子回路を用いた生体計測方法の理解<br />

大村 亮 他<br />

水谷 賢史<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では生命現象を解析する計測方法のうち、特に電気回路を利<br />

用した計測方法を理解するための基礎的な知識について講義する。<br />

まず電気回路を構成する基本的な受動素子(R C L)について理解を<br />

深め、回路網を記述する方法と電気回路の諸定理について説明する。<br />

また能動素子の例としてトランジスタとオペアンプに着目し、加算<br />

減算、微分・積分回路を取り扱う。次に、生体信号の取得はノイズ<br />

との戦いでもあるので、フィルタ回路についても詳述する。本講義<br />

を履修することにより、基礎生命情報実験で扱う電気・電子回路の<br />

動作についての理解が深まるものと考えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

堀川宗之 医・生物系のための電気・電子回路 コロナ社<br />

生体反応論第1 2 単位(秋学期)<br />

有機化学と反応機構<br />

宮本 憲二<br />

授業科目の内容:<br />

有機化合物の反応がどのように進行するかを予測すること、反応<br />

の結果をきちんと解釈し理論的な説明を付けることは非常に重要で<br />

ある。新しい化学反応を見出すという有機化学的な意味だけではな<br />

く、生体内の様々な生合成反応、代謝反応も有機化学の反応理論に<br />

よって説明できる。したがって生命機能、生命システムを理解する<br />

上で必須の素養である。有機化合物の反応はおよそ以下の要素に支<br />

配されていることを様々な場面で応用できるよう理解を深めていき<br />

たい。<br />

(1)電子の片寄りの度合い<br />

(2)立体化学的嵩高さ<br />

(3)立体化学的な形<br />

(4)HOMOおよびLUMOのエネルギーレベル、ローブの大<br />

きさと方向<br />

この講義を理解した後に生体反応をその観点から見たとき、それ<br />

がいかに巧みにデザインされているか実感できるようになることを<br />

到達目標としたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。


生体物質化学基礎 2 単位(秋学期)<br />

生体物質、生体化学反応と生体機能に関する基礎化学<br />

戸嶋 一敦<br />

授業科目の内容:<br />

本講では、生体内に存在し生命活動に不可欠な化学物質の構造と機<br />

能、および生体内で起きている基本的な生化学反応、さらには、生<br />

体機能に働きかける化学物質について、“化学の言葉”で解説し、生<br />

命現象および生体機能と化学物質との関係を分子レベルで解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

生体分子化学 2 単位(秋学期)<br />

生体分子の構造と化学的性質、生理活性との相関<br />

松原 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

生命現象を支える有機化合物の化学構造および構造と密接に関わる<br />

化学的性質について概説する。生体分子の構造や性質を理解するこ<br />

とは、生命現象を理解する上で必要な基礎知識となる。化学構造を<br />

ただ覚えるのではなく、性質と相関させて生理活性分子を理解する<br />

ことを目指し、基礎的な講義および演習を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。必要な資料は配布する。<br />

生命系の物理化学第1 2 単位(春学期)<br />

熱力学から酵素反応速度論まで<br />

岡 浩太郎<br />

授業科目の内容:<br />

生命を分子レベルから理解し、また定量的な議論を行うためには<br />

物理化学的な知識は必須である。本講義では「生命系研究に役立つ<br />

物理化学」の観点から、熱力学の法則、化学平衡、電気化学、反応<br />

速度論、酵素反応速度論についての定量的な議論の方法について詳<br />

述する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Physical Chemistry for the Life Sciences 第2版<br />

Peter Atkins, Julio de Paula, Oxford University Press<br />

(生命物理化学第1と第2では同じテキストを使います)<br />

生命系の物理化学第2 2 単位(秋学期)<br />

ミクロをマクロを結ぶ物理化学的なアプローチ<br />

岡 浩太郎<br />

授業科目の内容:<br />

生命を分子レベルから理解し、また定量的な議論を行うためには<br />

物理化学的な知識は必須である。本講義では「生命系研究に役立つ<br />

物理化学」の観点から、量子力学の初歩、化学結合、生体高分子と<br />

自己組織化、種々の分光学的手法等について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Physical Chemistry for the Life Sciences (第2版)<br />

Peter Atkins, Julio de Paula, Oxford University Press<br />

(生命物理化学第1と第2は同じテキストを用います)<br />

生命系の有機化学 2 単位(春学期)<br />

「分子レベルの生命科学」を指向した有機化合物の合成と反応入門<br />

佐藤 智典<br />

授業科目の内容:<br />

1年生の化学B,Dで有機化学の電子論、立体化学を総論的に学<br />

んだ。これを基礎に、生命科学を理解する上で重要な官能基につい<br />

て個々に性質や反応性を解説する。<br />

有機化学の基本的知識は生命機能を語る際には不可欠です。また、<br />

生命機能を理解したり、物質変換に応用するときに有機化学の知識<br />

が必要になってきます。そこで、生命科学において用いられる分子<br />

の性質や化学反応の理解に最低限必要なことを丁寧に論述します。<br />

189<br />

生命情報総合演習第1 2 単位(春学期)<br />

舟橋 啓 他<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に開講される生命情報学科2年生必修課目について演習を行<br />

う。各科目について半期中に3~4回(合計15回)開催する予定であ<br />

るが、スケジュールについては最初の演習の際に説明する。<br />

テキスト(教科書):<br />

必修講義で利用している教科書。その他電卓など必要な者に関して<br />

は別途連絡する。<br />

生命情報総合演習第2 2 単位(秋学期)<br />

土居 信英 他<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期に開講される生命情報学科2年生必修課目について演習を行<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

必修講義中に指定した教科書。電卓などその他に必要なものは別途<br />

連絡する。<br />

線形代数(管理・数理) 2 単位(春学期)<br />

線形空間の理論と行列の標準化(対角化とジョルダン標準形)<br />

栗原 将人<br />

授業科目の内容:<br />

「線形代数」は理工系の学生が習得していなければならない基礎<br />

科目の一つであり、理学、工学を含めて幅広く応用される. 1年生で<br />

習う線形代数より、やや進んだ線形代数の基礎的概念と計算をマス<br />

ターしてもらうことを目的とする. 特に対角化とジョルダン標準形に<br />

重点をおく.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない. 必要な文献については、授業中に指示する.<br />

線形代数(機械・物理) 2 単位(春学期)<br />

「行列の対角化問題」<br />

坂川 博宣<br />

授業科目の内容:<br />

【目的】<br />

「線形代数」は理工系の学生が習得していなければならない基礎<br />

科目の一つであり、理学、工学を含めて幅広く応用される。機械工<br />

学科、物理学科の学生を対象に分かりやすく線形代数の基礎的な概<br />

念と計算をマスターしてもらうことを目的とする。特に行列の対角<br />

化とジョルダン標準形に重点をおく。<br />

【内容】<br />

1. 線形代数の基礎的な概念について、一年次で行った数学A 2 、B 2<br />

での内容の復習および補足をする<br />

2. 線形空間の基本的性質<br />

3. 行列の固有値・固有ベクトル、対角化可能性<br />

4. ジョルダン標準形<br />

5. 線形常微分方程式<br />

6. 内積と直交行列の性質<br />

7. 対称行列の対角化<br />

8. 2次形式の標準形とその応用<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

線形代数(応化・化学) 2 単位(春学期)<br />

3 次以上の正方行列と行列式<br />

授業科目の内容:<br />

【目的】<br />

6 理工学部<br />

田中 孝明


6 理工学部<br />

「線形代数」は理工学において最も幅広く応用されている数学の<br />

ひとつです。従って、理工系の学生が習得していなければならない<br />

重要な基礎科目のひとつが線形代数です。主に化学科および応用化<br />

学科の学生を対象に、線形代数の基礎的な概念と計算をマスターし<br />

てもらうことを目的とします。最終的には、実対称行列の対角化と<br />

2次形式の標準化問題の重要性を認識して頂きたいと考えています。<br />

【内容】<br />

1.クラメルの公式、2.ガウスの消去法、3.ベクトルの1次<br />

独立・1次従属、4.シュミットの直交化法、5.逆行列、6.直<br />

交行列、7.行列式、8.行列の対角化、9.部分空間、10.実対<br />

称行列の対角化、11.2次形式の標準形<br />

テキスト(教科書):<br />

中岡 稔・服部 晶夫 著 『線型代数入門』 紀伊國屋書店<br />

ソフトウェア工学 2 単位(秋学期)<br />

飯島 正<br />

授業科目の内容:<br />

プログラミングの基本と,オブジェクト指向の基礎概念の習得を<br />

目的とします.<br />

授業中に,PCをつかったJavaプログラミングの実習も行います.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントをWWWで配布します.<br />

代数学基礎同演習 3 単位(秋学期)<br />

群論の世界へようこそ<br />

田中 孝明<br />

坂内 健一<br />

授業科目の内容:<br />

群論の初歩から講義します。群の理論は、抽象数学の基本的手法の<br />

ひとつであり、代数学を始めとして、幾何学、解析学さらには数学<br />

以外の様々な分野にも現れる重要な対象です。ある種の対称性やパ<br />

ターンなどは、群を使うとよりよく理解できるようになります。ま<br />

た、<br />

講義では、次のような概念を身につけてもらいます。<br />

群の定義、部分群、正規部分群、剰余群、巡回群、直積、アーベル<br />

群、準同型定理、群の集合への作用、半直積、共役類、類等式、<br />

Sylow の定理、位数の小さな群の構造の決定、アーベル群の基本定<br />

理<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

ダイナミカルシステム(機械) 2 単位(秋学期)<br />

ダイナミカルシステムのモデリングと制御<br />

江上 正<br />

授業科目の内容:<br />

現在の状態が過去の入力に依存して変化するシステムがダイナミ<br />

カルシステム(動的システム)であり,メカニカルシステムのほと<br />

んどはダイナミカルシステムです.ダイナミカルシステムを制御する<br />

ためには,まずこのダイナミカルシステムを数式を用いてモデル化<br />

し,そのモデルを解析して,特性を調べる必要があります.<br />

本講義ではこのダイナミカルシステムのモデル化の方法や,その<br />

特性について述べます.さらにこの特性を望みのものに変えるフィ<br />

ードバック制御系の基礎について論じます.<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

『新版現代制御工学』 土谷武士・江上正著 産業図書 2011年<br />

ISBN:978-4-7828-5548-5 C3054<br />

190<br />

ダイナミカルシステム(SD) 2 単位(秋学期)<br />

ダイナミカルシステムのモデリングと制御<br />

滑川 徹<br />

村上 俊之<br />

授業科目の内容:<br />

現在の状態が過去の入力に依存して変化するシステムがダイナミ<br />

カルシステム(動的システム)であり,メカニカルシステムの多く<br />

はダイナミカルシステムです.ダイナミカルシステムを制御するため<br />

には,まずこのダイナミカルシステムを数式を用いてモデル化し,そ<br />

のモデルを解析して,特性を調べる必要があります.<br />

本講義ではこのダイナミカルシステムのモデル化の方法や,その<br />

特性について述べます.さらにこの特性を望みのものに変えるフィ<br />

ードバック制御系の基礎について論じます.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

通信システム 2 単位(春学期)<br />

通信とネットワークの基礎<br />

重野 寛<br />

杉本 麻樹<br />

授業科目の内容:<br />

通信に関連する科目の基礎として信号の取り扱いやネットワークの<br />

仕組みを学びます。加えて、インターネットや移動体通信システム<br />

などの構成や通信手順についても理解を深めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料はwebサイトで提供します。<br />

デザインリテラシー演習 2 単位(春学期)<br />

青山 英樹 他<br />

授業科目の内容:<br />

工業図面を正確に読みとりかつ作成できることは,物づくりの基<br />

本能力の一つである.この講義では,工業図面情報の理解とその記<br />

述を行うための基礎知識を教授する.すなわち,工業図面の機能と<br />

規格,投影法,公差,はめあい,部品の簡略図法などについて具体<br />

的な解説を行い,実際の機能部品を図面上に記述する能力を養う.<br />

また,演習においては,CAD(コンピュータ援用設計)システムを<br />

利用して,機能部品の設計を行い,部品の形状・寸法を,2次元図面<br />

情報あるいは3次元図面情報として記述するトレーニングを行う.<br />

テキスト(教科書):<br />

独自の資料を使用する<br />

電子回路基礎(機械・物理・化学) 2 単位(秋学期)<br />

デジタル・アナログ回路(機械・物理・化学) 2 単位(秋学期)<br />

「デジタル回路とアナログ回路の基礎」<br />

石黒 仁揮<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、現代のエレクトロ二クス社会を支える電子回路技術<br />

について、その概観を得ると同時に回路の基本動作原理を学ぶ。ア<br />

ナログ回路の基礎としてトランジスタを用いた増幅回路の小信号等<br />

価回路による解析方法を講義する。デジタル回路の基礎として組合<br />

せ回路,順序回路を取り扱う。また,アナログ信号とデジタル信号<br />

を変換するD/A変換,A/D変換について講義する。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

電気・電子・情報工学系テキストシリーズ3<br />

電子回路(高橋進一・岡田英史共著)培風館<br />

デジタル基礎 2 単位(春学期)<br />

計算機を構成するデジタル回路の基礎<br />

内山 孝憲<br />

授業科目の内容:<br />

計算機の内部では、どのように数が扱われているのか、またそれら<br />

はどのように計算されているのかについて学びます。


テキスト(教科書):<br />

なし<br />

電気回路基礎 2 単位(春学期)<br />

「電気回路理論と回路解析の基礎を学ぶ」<br />

津田 裕之<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では電気、電子、情報、通信などの諸分野に共通した基<br />

礎である電気回路についてその基本的な部分を中心に解説します。<br />

また、理解を深めるために演習を行います。回路解析に必要な微分<br />

方程式の解法についても理解できるようにします。<br />

1 キルヒホッフの法則<br />

2 回路素子の性質<br />

3 基本回路の性質<br />

4 ラプラス変換<br />

5 正弦波定常状態の解析<br />

6 回路方程式<br />

7 回路における諸定理<br />

テキスト(教科書):<br />

森真作著 『電気回路ノート』 コロナ社<br />

ISBN:4-339-00429-4<br />

電気回路同演習 2 単位(春学期)<br />

電気回路の基本的性質<br />

塚田 孝祐<br />

松本 佳宣<br />

授業科目の内容:<br />

本科目では、基本的に線形、時不変、受動素子の電気回路を対象<br />

にしますが、電気の本質である電流と電圧の関係がいろいろな回路<br />

素子の組み合わせによってどうなるか、急に回路の状態が変化する<br />

過渡現象や正弦波交流を加えた定常状態の回路の取り扱いをどうす<br />

ればよいかなどを考えていきます。既に「物理学」で学んだ“電磁気<br />

学”も密接に関連していますので、その知識は十分に役立ちますし、<br />

別物と考えずに活用して下さい。数理的には簡単な微分・積分と初<br />

歩的な行列の計算だけで記述することが可能であり、これまで学習<br />

してきた数学の知識があれば十分に理解できます。講義は一方的に<br />

聴くだけのものとならないよう、各時間の1 / 3 を演習にあて学習効<br />

果が上がるようにしています。<br />

テキスト(教科書):<br />

南谷晴之、松本佳宣共著 『詳しく学ぶ 電気回路-基礎と演習-』<br />

コロナ社<br />

電気回路理論 2 単位(秋学期)<br />

池原 雅章<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の電気回路基礎に続く科目であり、電気・電子系に必要と<br />

される回路に関するより高度な内容について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

森 真作著 『電気回路ノート』コロナ社<br />

高橋進一著 『定常回路解析』 オーム社<br />

電気電子工学セミナーⅠ 1 単位(春学期)<br />

エレクトロニクスの基礎と実際<br />

眞田 幸俊<br />

授業科目の内容:<br />

電気電子技術は情報技術産業を支えるために不可欠であり、日本の<br />

産業はこの電気電子技術を軸に発展していくのは明らかであるが、<br />

ソフトやブラックボックスとしての電気電子システムの陰にあって<br />

必ずしも大学1、2年の学生諸君には見えにくいのも確かである。<br />

そこで本セミナーでは,電気電子技術開発においてどのような人<br />

間社会構築を目標にしてどうゆう開発が行われているのか、そして<br />

その開発のためには大学ではどのような学問の習得が必要であるの<br />

かを具体例を持って実感してもらうのが目的である。<br />

セミナーIにおいては5名程度の班に分かれて複数の教員から直接<br />

指導を受ける。<br />

191<br />

電気電子工学セミナーⅡ 1 単位(秋学期)<br />

国際的に活躍できる人材の育成を目指して<br />

眞田 幸俊<br />

授業科目の内容:<br />

急速なグローバル化の流れの中で、日本の学生が海外に留学する数<br />

は他国の学生に比べて大きく減少し”内向き志向”と言われてる。産<br />

業界も、製造拠点を外国に移動して国内産業の空洞化と言われる一<br />

方で、国際標準化競争に弱く技術のガラパゴス化という矛盾も内包<br />

いる。こういった教育、産業における現状の問題を打破し国際的に<br />

活躍できる人材を育成することを目的とした政府のプロジェクトが<br />

いくつも実施されている。電子工学科では、将来大学院進学時に、<br />

研究の国際会議発表、国際インターンシップ、留学等を実施するた<br />

めの条件となる英語力を鍛えるプログラムを検討してきた。電気電<br />

子工学セミナー2は、この英語力向上を目的としたe-learningとその<br />

サポートを行う。<br />

電気電子材料 2 単位(秋学期)<br />

材料技術の基礎から最新の新探究材料研究まで<br />

6 理工学部<br />

粟野 祐二<br />

授業科目の内容:<br />

エレクトロニクスは各種材料によって支えられており、その技術<br />

革新は新材料開拓によって進められてきたと言える。今この時点で<br />

もナノテク材料や有機分子、スピン材料など、多くの新しい探究的<br />

材料(Emerging Research Materials)研究が世界中で繰り広げられて<br />

いる。ここでは、こうしたエレクトロニクスを支える材料技術につ<br />

いて、元素、結合、結晶といった材料の基礎的項目から、特にIT産<br />

業を支える半導体、金属、誘電体、絶縁体材料について学ぶ。また<br />

今後益々重要となる電池などエネルギー関連材料や最新のナノ材料<br />

についても取り上げる。<br />

テキスト(教科書):<br />

最新の技術内容を盛り込むため教科書はありません。<br />

プリントを配布します。<br />

電磁エネルギー変換工学 2 単位(秋学期)<br />

モータ・アクチュエータ・電機統合システムの原理<br />

桂 誠一郎<br />

授業科目の内容:<br />

物理現象の中には、エネルギー変換に関する様々な現象が存在す<br />

る。特に、電磁エネルギーから機械エネルギーへの変換は産業の発<br />

展に関わる重要な工学分野であり、現在の産業基盤となっている。<br />

こうした観点から、電気-機械エネルギー変換の基本原理から電械<br />

統合システムの統一的解析手法までを概説し、電機エネルギー変換<br />

システムの基本を知る。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料プリント配布<br />

電子回路基礎(機械・物理・化学) 2 単位(秋学期)<br />

デジタル・アナログ回路(機械・物理・化学) 2 単位(秋学期)<br />

「デジタル回路とアナログ回路の基礎」<br />

石黒 仁揮<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、現代のエレクトロ二クス社会を支える電子回路技術<br />

について、その概観を得ると同時に回路の基本動作原理を学ぶ。ア<br />

ナログ回路の基礎としてトランジスタを用いた増幅回路の小信号等<br />

価回路による解析方法を講義する。デジタル回路の基礎として組合<br />

せ回路,順序回路を取り扱う。また,アナログ信号とデジタル信号<br />

を変換するD/A変換,A/D変換について講義する。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

電気・電子・情報工学系テキストシリーズ3<br />

電子回路(高橋進一・岡田英史共著)培風館


6 理工学部<br />

電子回路基礎(情報) 2 単位(春学期)<br />

アナログ電子回路・デジタル電子回路の基礎と応用<br />

天野 英晴<br />

斎藤 英雄<br />

授業科目の内容:<br />

今後、情報工学科で行なうL S I 設計関連の基礎科目であり、出来<br />

る限り多く<br />

の人の履修を期待する。<br />

前半で、アナログ電子回路とその応用について講義する。<br />

まず、アナログ電子回路を構成する素子である半導体素子(ダイオ<br />

ード、トランジスタ)の基本動<br />

作原理について説明する。そして、半導体素子のトランジスタによ<br />

る増幅の原理<br />

について解説し、それに基づいて構成される増幅回路について講義<br />

する。また、<br />

この増幅回路の解析に、小信号等価回路表現を利用する考え方につ<br />

いて説明する。<br />

さらに、半導体素子により構成されるアナログICとして現在広く利<br />

用されている<br />

オペアンプ(演算増幅器)の動作について講義する。<br />

後半では、現在のI T 産業で不可欠なデイジタル回路のデバイスレ<br />

ベル、回路<br />

レベルの設計技術を習得する。「計算機基礎」で習得するブール代数<br />

等の論理回<br />

路の基礎、「計算機構成」で習得するハードウェア記述言語によるR<br />

T<br />

L(Register Transfer Level )により設計されたディジタル回路が動作<br />

するデ<br />

バイスの特性、利用法に関して中心に講義する。具体的には、(1 )<br />

C M O S回<br />

路の動作を判別でき、簡単なゲートのレイアウトを行なうことがで<br />

きる(2 )規格表を見て、動作レベル、消費電力を見積もるこ<br />

とができる(3 )規格表から簡単な順序回路のSTA (Static Timing<br />

Analysis )ができる(4 )バス構成用<br />

の素子の記号と意味を判別する(5 )S R A M 回路を設計できる(6 )<br />

FPGA,GPLD の分類を知り、簡単な回路の設計ができる。を目標と<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

高橋進一,岡田英史 『電子回路』培風館 電気・電子・情報工学<br />

系テキストシリーズ<br />

天野 『ディジタル設計者のための電子回路』 コロナ社<br />

電子回路同演習 2 単位(秋学期)<br />

トランジスタと演算増幅器を用いた能動回路<br />

荒井 恒憲<br />

白鳥 世明<br />

授業科目の内容:<br />

増幅機能を持つ素子をふくんだ基本的な電子回路を取り上げて、<br />

能動回路の解析方法や実用回路の設計方法を易しく解説します。ま<br />

た、講義の中でしめされる演習間題を各自が解くことによって回路<br />

の動作を理解し、解析方法を身に付けるとともに応用力を養います。<br />

講義は、「電子回路基礎」の講義内容に含まれる受動回路の知識を踏<br />

まえて、トランジスタ素子や演算増幅器の回路要素としての特性を<br />

解説し、更にこれらを用いた実用的な能動回路網の特性解析や設計<br />

方法を、例題を用いて説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

電磁気学 2 単位(春学期)<br />

木下 岳司<br />

授業科目の内容:<br />

高校、大学1年(物理学C、D)で学んだ電磁気学をより発展させる。<br />

静電界、静磁界の解き方を多角的に考えて理解する。<br />

磁界と運動の相互作用を新しい視点で理解する。<br />

電磁波の基礎理論を理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

木下岳司著 「絵から学ぶ電磁気学」 昭晃堂<br />

192<br />

電磁気学第1 2 単位(秋学期)<br />

Maxwell 方程式を用いて物質の電磁気的性質の理解を深める<br />

能崎 幸雄<br />

授業科目の内容:<br />

1年生の物理学B・Dでは、電磁気学の諸現象を理解し、それらが<br />

Maxwell方程式として記述されることを学んだ。電磁気学第1では、<br />

物理学B・Dとは逆にMaxwell方程式を出発点として、主として時間<br />

に依存しない静的な電磁気現象、回路素子の特性、および物質の電<br />

磁気的性質などについて解説する。なお、時間を陽に含んだ動的な<br />

電磁気学は、3年次に電磁気学第2で講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しない。講義内容はすべて板書で行う。1年生の<br />

とき使用した「物理学B,D」の教科書の内容を理解していることを<br />

前提とする。<br />

電磁気学同演習 2 単位(春学期)<br />

石榑 崇明<br />

畑山 明聖<br />

授業科目の内容:<br />

授業のターゲット/ゴール:<br />

1)真空中のマクスェル方程式を書き下すことができる<br />

2)各方程式が記述する物理現象及び法則のしっかりとした理解<br />

3)電磁気学の基本的問題を自分自身でモデル化し、解ける<br />

4)そのための数学的な基礎力を身につける。<br />

テキスト(教科書):<br />

前半3回分:工学・物理のための「基礎ベクトル解析」(コロナ社:<br />

ISBN978-339-06098-0)<br />

後半については、プリントをWebで配布(URLは別途連絡)<br />

電磁気工学 2 単位(春学期)<br />

「Electromagnetic Engineering 」<br />

滑川 徹<br />

村上 俊之<br />

授業科目の内容:<br />

現代の産業機器システムの動力メカニズムは力学と電磁気学にそ<br />

の基礎を置いているといっても過言ではない。本科目はそのうち電<br />

磁気現象について電磁気力、電磁エネルギーに重点を置き、さらに<br />

電磁波までを理解することを目的とする。電磁気学は、とかく物理<br />

現象の解釈に偏りがちであるが、ここではとくに工学的視野に立っ<br />

て、具体例をあげてわかりやすい身近な学問としてシステムの設計<br />

に役立つ電磁気学を身につける。<br />

1 電荷と力<br />

2 電界中のエネルギーと力<br />

3 電流と力<br />

4 磁界中のエネルギーと力<br />

5 電磁界<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを配布する予定です.<br />

統計解析(機械・応化・数理・化学) 2 単位(秋学期)<br />

データ解析のための基礎としての統計的推測<br />

飯田 孝久<br />

授業科目の内容:<br />

標本データを記述するための基礎的概念・道具としての平均や分<br />

散の議論から始め、分割表、散布図、相関係数といった2次元データ<br />

の記述について、まず学びます.その上で、標本分布、推定・検定<br />

の統計的推測の議論に進みます.現実の問題に適用し情報を引き出<br />

すためには、統計学のものの見方・考え方を正しく理解することが<br />

必要であり、その修得に努めます.基本的な信頼区間や仮説検定な<br />

どの手法を使いこなせるようになり、その意味を正しく理解できる<br />

ようになることをめざします.<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

篠崎信雄・竹内秀一共著 『統計解析入門[第2版]』 サイエンス社


統計解析(管理) 2 単位(秋学期)<br />

データ解析の基礎としての統計的推測<br />

篠崎 信雄<br />

授業科目の内容:<br />

標本データを記述するための基礎的概念・道具としての平均や分<br />

散の議論から始め、分割表、散布図、相関係数といった2次元データ<br />

の記述について、まず学びます.その上で、標本分布、推定・検定<br />

の統計的推測の議論に進みます.現実の問題に適用し情報を引き出<br />

すためには、統計学のものの見方・考え方を正しく理解することが<br />

必要であり、その修得に努めます.基本的な信頼区間や仮説検定な<br />

どの手法を使いこなせるようになり、その意味を正しく理解できる<br />

ようになることをめざします.さらに、直線回帰モデルとその推測<br />

について学びます.<br />

テキスト(教科書):<br />

篠崎信雄、竹内秀一 共著 『統計解析入門[第2版]』 サイエンス社<br />

ISBN:978-4-7819-1230-1<br />

熱物理(秋学期前半) 2 単位(秋学期)<br />

巨視的な現象の理解の基礎をかためよう。<br />

神原 陽一<br />

藤谷 洋平<br />

授業科目の内容:<br />

見通しよく一新された最近の熱力学理論の枠組みで解説する。旧来<br />

の多くの熱力学の教科書では、なにが仮定で、どういう前提条件で<br />

なにが結論されるのかが、全く不明確であった。本講義ではこの点<br />

が明確になる。2クラスに分けて講義を行うが,どちらのクラスも<br />

秋学期前半に週2回の講義がある.<br />

熱力学 2 単位(秋学期)<br />

巨視的物質の熱に関わる現象論<br />

齋藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

熱力学は、巨視的物体の熱に関係する現象を経験的にまとめた四<br />

つの法則から、多くの物理量を定義し、多岐に渡る熱現象を統一的<br />

に理解できる美しい学問である。熱平衡に関係する部分は、将来力<br />

学や量子力学を用いて微視的に理解できる統計力学につながる。非<br />

平衡での熱、電気などの輸送現象についても知っておきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

keio.jpからテキストをダウンロードして、予習・復習に役立てて<br />

ください。<br />

熱力学の基礎 2 単位(秋学期)<br />

植田 利久<br />

大村 亮<br />

松尾 亜紀子<br />

授業科目の内容:<br />

熱力学は機械工学の体系を支える重要な柱である.熱力学によって<br />

「熱を仕事に変換する熱効率」や「自然界で起こる変化の方向」を決<br />

めることができる.この講義では,熱力学の基本概念,熱力学の第<br />

1・第2法則とその応用について学ぶ.以下に講義の内容を示す.<br />

第1章 概要<br />

1.1 熱力学の意義<br />

1.2 熱の授受と熱力学<br />

1.3 熱力学の歴史的背景<br />

第2章 基本概念と熱力学第0法則<br />

2.1 系・物質・エネルギー<br />

2.2 熱力学の微視的理解<br />

2.3 温度と熱平衡<br />

2.4 熱量と比熱<br />

2.5 状態量<br />

2.6 単位系<br />

第3章 熱力学第1法則<br />

3.1 熱と仕事(動力発生装置)<br />

3.2 閉じた系についての熱力学第1法則<br />

3.3 熱力学的平衡と準静的過程<br />

熱力学的平衡,準静的過程,可逆過程と不可逆過程<br />

193<br />

3.4 準静的過程を行う閉じた系についての熱力学第1法則<br />

サイクルの正味仕事,定積比熱と定圧比熱<br />

3.5 開いた系についての熱力学第1法則<br />

定常流動系と質量保存,流動仕事とエンタルピー,定常流動系に<br />

ついてのエネルギー保存則,各種機械における定常流動系<br />

3.6 理想気体についての熱力学第1法則<br />

理想気体と内部エネルギー,比熱,準静的過程,混合<br />

第4章 熱力学第2法則<br />

4.1 熱を仕事に変換する効率<br />

熱効率の限界,カルノーの考え<br />

4.2 熱機関のモデル化<br />

サイクル,可逆過程と不可逆過程,内部可逆過程<br />

4.3 カルノーサイクルの性質<br />

4.4 閉じた系についての第2法則<br />

一つの熱源と作業するサイクル,二つの熱源と作用するサイクル,<br />

n個の熱源の場合<br />

4.5 エントロピー<br />

状態量としてのエントロピーの定義,閉じた系についてのエント<br />

ロピーバランス,開いた系についてのエントロピーバランス,エン<br />

トロピー生成<br />

4.6 エントロピーの利用<br />

エントロピー変化の式,理想気体・液体・固体のエントロピー変<br />

化,エントロピー生成,線図の利用<br />

第5章 エネルギー有効利用とエクセルギー<br />

5.1 エクセルギー解析の必要性<br />

5.2 仕事を発生する潜在能力<br />

5.3 自由エネルギー<br />

その他<br />

各種サイクル,実在気体・蒸気,各種熱機器等に関する概説<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください.<br />

テキスト(教科書):<br />

JSMEテキストシリーズ「熱力学」丸善<br />

熱流体システム第1 2 単位(春学期)<br />

モデリングと熱力学<br />

佐藤 春樹<br />

長坂 雄次<br />

授業科目の内容:<br />

熱および流体の関わる問題を、総合的に理解するための基礎的な<br />

科目である。従来の熱力学、流体力学を部分的に講義するのではな<br />

く、非平衡開放系からスタートし、熱流体システムにおける基礎方<br />

程式とモデル化の基本を教える。身近なテーマの演習問題やアニメ<br />

ーション等を利用して、本講義内容がデザインにどのように役立つ<br />

かを強調する。熱流体システム第2とは内容が連続している。<br />

テキスト(教科書):<br />

学科で作成し配布するテキスト<br />

熱流体システム第2 2 単位(秋学期)<br />

流体力学の基礎<br />

佐藤 洋平<br />

須藤 亮<br />

授業科目の内容:<br />

システムデザインに即座に適用でき、,流体力学に関して授業を行<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回授業にてプリントを配付。<br />

バイオプログラミング第1 2 単位(春学期)<br />

プログラム言語の学習とプログラミングの演習<br />

6 理工学部<br />

榊原 康文<br />

佐藤 健吾<br />

授業科目の内容:<br />

C 言語の学習と実践を通して、プログラミングの基本的な考え方<br />

と、技術を習得することを目標とする。C 言語は、現在もっとも広


6 理工学部<br />

く使われている実際的なプログラミング言語である。まずはじめに、<br />

プログラムの制御構造と基本的なデータ型、及び関数の使い方を学<br />

習する。次に、より実際的なプログラミング技術を習得することを<br />

目指し、行列の計算、データの整列、関数の再起処理やファイル処<br />

理などを学習する。毎回、講義中にプログラミングの演習を行う。<br />

成績評価は、期末試験と3 回くらいを予定しているレポート、およ<br />

び毎回の演習により行う。プログラミングの勉強は、とにかく自分<br />

でプログラムを作成して、何度も間違いを起こすことを通じて、プ<br />

ログラミング技法を覚えていくことが重要である。<br />

テキスト(教科書):<br />

石田晴久他著 『入門ANSI- C 』 実教出版<br />

バイオプログラミング第2 2 単位(秋学期)<br />

プログラミングの発展演習と実践<br />

榊原 康文<br />

佐藤 健吾<br />

授業科目の内容:<br />

バイオプログラミング第1でのC言語習得を踏まえて,第2では<br />

より実際的な問題の解法のために必要となるプログラミング手法と<br />

アルゴリズムについて学ぶ.プログラミング言語の文法を学んだだ<br />

けでは問題の解を計算するためのプログラムを書くことは出来ない.<br />

効率的なプログラムを書くためには,アルゴリズムと呼ばれる基本<br />

的ないくつかのプログラム手法を習得して,それらを組合わせるこ<br />

とにより目的の問題のためのプログラムを作成できる.本講義では,<br />

まず基礎的なプログラム課題を数回行うことにより,プログラミン<br />

グの基礎力をしっかりと身につける.また,バイオプログラミング<br />

第一で習得していないC言語の重要なデータ構造である「ポインタ」<br />

について勉強する.次に,基本的なアルゴリズムであるソートやグ<br />

ラフのプログラム課題を行う.さらに発展的な課題として,生命科<br />

学における具体的な問題である配列のアライメントを計算するプロ<br />

グラムの作成などを中心に勉強する.<br />

毎回,講義中にプログラミングの演習を行なう.また,「アルゴリ<br />

ズムと情報処理」を併せて履修することが非常に望ましい.<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

バイオメカニズム 2 単位(秋学期)<br />

遺伝子から個体までの生体機能と測定技術<br />

塚田 孝祐<br />

授業科目の内容:<br />

生体・生命機能の新たな発見は新たな技術開発によるものが多くあ<br />

ります.基礎医学研究から臨床現場における治療機器まで,理工学<br />

研究がその立役者となってきました.生体システムは極めて複雑で,<br />

まだ多くが謎に包まれていますが,そのメカニズムの一端を垣間見<br />

るだけでもその合理性に驚かされます.<br />

本講義では,遺伝子から個体に至る生体メカニズムを紹介し,その<br />

生体の素晴らしいメカニズムを発見に導いた様々な測定技術につい<br />

て,電気回路や電磁気学と関連付けながら学びます.その技術が何<br />

故必要なのか,どのように開発され,また実社会でどのように役に<br />

立っているのか,実際の疾病とどのように関係し,また現在の技術<br />

的限界はどこにあるのかなど,技術内容だけでなく開発の歴史や最<br />

新の研究を含めて学びます.<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントを配布します.<br />

有機化学基礎第2 2 単位(秋学期)<br />

山田 徹<br />

授業科目の内容:<br />

有機化学の基礎を総合的に学ぶ。基礎的な構造論から説き起こし,<br />

官能基別に構造,反応性の理解を深める。有機化学の反応機構に関<br />

して,電子の流れに基づく理解を目指す。有機化合物の立体化学に<br />

ついても解説する。有機化学基礎第1と合わせて履修されたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

ボルハルト・ショアー 現代有機化学 第6版(上)K. P. C. Vollhardt,<br />

N. E. Score著 古賀憲司・野依良治・村橋俊一監訳 化学同人<br />

978-4-7598-1472-9<br />

194<br />

ボルハルト・ショアー 現代有機化学 第6版(下)K. P. C. Vollhardt,<br />

N. E. Score著 古賀憲司・野依良治・村橋俊一監訳 化学同人<br />

978-4-7598-1473-6<br />

光デバイス工学 2 単位(秋学期)<br />

エレクトロニクス機器にさらなる付加価値を与える光学機器の入<br />

門講義<br />

神成 文彦<br />

津田 裕之<br />

授業科目の内容:<br />

1960年に発明されたレーザの登場をきっかけに「光技術」は飛躍的<br />

な進歩をとげ,光は単なる照明ではなく,私たちの暮らしのいたる<br />

ところで機能的な役割を演じています。今や,エレクトロニクス技<br />

術は光技術なしには成り立ちません。「光技術」は高度情報化社会を<br />

支えるために欠かせない要素技術であるだけでなく,環境に優しい<br />

省エネ社会を創設し,さらに新たなサイエンスをも開拓し続けてい<br />

ます。<br />

本講義は,「光技術」の入門編として,我々の身の回りの機器に組<br />

み込まれている「光技術」「光装置」の原理を平易に解説し,技術開<br />

発の歴史を紹介しながら,どういった学問の集約が必要であるかを<br />

理解してもらいます。同時に,「光技術」は常に最先端を走っている<br />

分野であり,今取り組まれている課題は何で,その先にはどういう<br />

素晴らしい応用が期待できるかを紹介します。<br />

問題を解くといった学問の道具を学ぶ講義ではありません。また,<br />

決して解説を聞いて原理を暗記することを要求するものではありま<br />

せん。これまでに習った電磁気学,電気回路,幾何光学等の応用が<br />

随所に表れてくるので,そういった基盤学問がいかに応用されてい<br />

るかを理解できるような演習問題には取り組んでもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義では,教員が作成したパワーポイントファイルを用います。フ<br />

ァイルは,ホームページからダウンロード可能であり,ユーザ名,<br />

パスワードは最初の講義でお知らせします。講義には,各自持参し<br />

てくること。<br />

ヒューマン・ファクターズ 2 単位(秋学期)<br />

人間の諸特性に関する管理工学的基礎<br />

岡田 有策<br />

授業科目の内容:<br />

作業者と機械・製品だけでなく、作業者をとりまくシステム、組<br />

織・社会までを対象とし、そこにおける人間に関わる諸要因を総合<br />

的に評価する学問であるヒューマンファクターズの基本概念とアプ<br />

ローチの仕方について概説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

ヒューマンファクターズ概論<br />

岡田 有策 著<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>出版会 ISBN 4-7664-1173-0<br />

複素解析(機械) 2 単位(春学期)<br />

-正則関数が舞う世界-<br />

高橋 博樹<br />

授業科目の内容:<br />

微積分学で扱ってきた実数を変数とする多項式関数、三角関数、指<br />

数、対数関数などは実は複素変数の世界で考えることができ、さら<br />

にこのような広い視野に立ってみると、ずっと優雅で統制のとれた<br />

世界が開けている。本講義では複素関数の基礎理論を学び、手足の<br />

ように使いこなせるようになることを目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

複素解析(電子・物理・化学) 2 単位(春学期)<br />

湯川 正裕<br />

授業科目の内容:<br />

複素解析の基本から発展的な内容までを学習し,工学とのつながり<br />

を理解することを目標とする.特に,複素解析は信号処理や情報通<br />

信を含む広範な分野で利用されるフーリエ変換などを学ぶ際の基礎<br />

となる.


テキスト(教科書):<br />

複素関数論 (技術者のための高等数学), Erwin Kreyszig,(近藤次郎, 丹<br />

生慶四郎, 堀素夫 翻訳),培風館<br />

物質工学 2 単位(春学期)<br />

小池 康博<br />

授業科目の内容:<br />

現在ポリマーは、IT,バイオをはじめとする最先端分野において、新<br />

しい機能材料として注目を浴びている。本授業では、「物質の機能が<br />

システムを変える。」というコンセプトをとおして、物質工学の基礎<br />

を学ぶ。無機物質と比較しつつ、高分子(ポリマー)はどのように<br />

作られ、どのような構造をとり、どのような特性を有するかといっ<br />

た一連の授業を通して、高分子のファンダメンタルズを学ぶ。単に<br />

知識の羅列をするのではなく、高分子の構造、特性の起源までさか<br />

のぼり、「何故そうなるか」ということに主眼をおいた授業を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

オリジナルテキストを配布。<br />

分離化学 2 単位(秋学期)<br />

栄長 泰明<br />

授業科目の内容:<br />

物質の機能や物性を正確にしかも効率よく引き出し利用するため<br />

に、分離・精製して高純度の物質を得ることは極めて大切である。<br />

物質の分離・精製の過程は相平衡を基盤にしているものが多く、こ<br />

れを中心に物理化学の立場から平易に解説する。次の項目について<br />

演習も含めて講義する。<br />

(相平衡・分配平衡・沈殿平衡・クロマトグラフィー・気液平衡・固<br />

液平衡・膜分離・電気化学的分離)<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。随時資料を配布する。<br />

物理化学基礎1 2 単位(春学期)<br />

熱力学および平衡論<br />

朝倉 浩一<br />

授業科目の内容:<br />

有機、無機に関わらず、化学の基礎として必須の学問である熱力<br />

学および化学平衡の初歩を学びます。学習内容は、大枠として、気<br />

体の性質、熱力学第一法則、熱力学第二法則、相挙動、および化学<br />

平衡に分けられます。気体の性質については、理想および非理想気<br />

体の圧力、温度、体積の関係などを学びます。熱力学第一法則につ<br />

いては、熱の流れによる温度変化、熱から仕事への変換、熱化学な<br />

どを学びます。熱力学第二法則については、熱や物質の流れおよび<br />

化学反応の進行などの自発変化について学びます。相挙動について<br />

は、相図、相の安定性、相転移などを学びます。化学平衡について<br />

は、自発的な化学反応および平衡の応答などを学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Atkins著、千原・中村訳、「物理化学」、東京化学同人(2009)<br />

物理化学基礎2 2 単位(秋学期)<br />

化学反応と速度<br />

藤原 忍<br />

授業科目の内容:<br />

化学を学ぶおもな目的のひとつは,物質の変化,すなわち化学反<br />

応を理解することにあります。そのためには,ある物質が与えられ<br />

た条件(温度や圧力など)でどのような状態にあるのか,別の物質<br />

が加えられたときどんな変化を起こすのか,どのような経路でどれ<br />

くらい速く変化が進行するのか,といった問題に取り組まなければ<br />

なりません。この講義では,まず相図(状態図)を用いて物質の状<br />

態を理解し,次に分子間相互作用の概念に基づいて物質間で変化が<br />

起こるきっかけを掴み,最後に色々な化学反応の速度を導いていき<br />

ます。化学はモノづくりの学問ですから,つくりたいモノを実際に<br />

つくれる力を養うことが大事です。この講義を通して,物理変化や<br />

化学反応の速度に関する洞察力が養われ,さまざまな化学反応を自<br />

在に設計できる能力が身につくことを願っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

『アトキンス物理化学(上)第8版』 P.W. Atkins, J. de Paula著 千原<br />

秀昭, 中村亘男訳 東京化学同人 2009年 ISBN: 9784807906956<br />

195<br />

『アトキンス物理化学(下)第8版』 P.W. Atkins, J. de Paula著 千原<br />

秀昭, 中村亘男訳 東京化学同人 2009年 ISBN: 9784807906963<br />

物理化学基礎3 2 単位(秋学期)<br />

電解質溶液の性質および電気化学に関する基礎<br />

片山 靖<br />

授業科目の内容:<br />

水溶液中での化学反応を考えるとき,反応に関与する化学種の運<br />

動(物質輸送)と化学ポテンシャルが重要となります.本講義では,<br />

まず,電解質水溶液中におけるイオンの運動について解説し,水溶<br />

液中での物質輸送に関する基礎的理論を身につけます.次に,水溶<br />

液中の化学種の化学ポテンシャルを直接測定することが可能な起電<br />

力測定の基礎となる平衡電気化学について解説し,固体・電解質水<br />

溶液界面に形成される電気二重層,化学ポテンシャルと電極電位,<br />

化学平衡について学びます.さらに,エネルギー変換・貯蔵や電気<br />

分解の基礎となる動的電気化学について解説し,典型的な不均一系<br />

反応である電極反応の速度について学びます.電気化学は物理化学<br />

の発展に大きく寄与してきただけではなく,有機合成化学や生命化<br />

学などの分野においてもその重要性が増しています.本講義では,<br />

電解質溶液の性質および電気化学に関する基礎を習得することを目<br />

標としています.<br />

テキスト(教科書):<br />

P. W. Atkins and J. de Paula(千原秀昭・中村亘男 訳)アトキンス物<br />

理化学 第8版(上,下),東京化学同人(2009).<br />

物理学演習第1 1 単位(秋学期)<br />

福嶋 健二<br />

授業科目の内容:<br />

「量子力学第1」の演習をおこなう。したがって本科目の受講者は上<br />

記の講義を受講しているものと仮定して授業をおこなう。量子力学<br />

の具体的な問題や、その解法に必要な数学の問題を解くことで、講<br />

義の理解を深めることを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。毎回演習用プリントを配布する。<br />

物理学演習第2 1 単位(秋学期)<br />

物理数学、電磁気学演習<br />

齊藤 圭司<br />

授業科目の内容:<br />

「電磁気学第1」の講義、物理数学(複素解析、フーリエ変換、ラプ<br />

ラス変換、特殊関数など)に関する演習を行う。本科目の受講者は<br />

「電磁気学第1」、「複素解析」の講義を受講しているものと仮定して<br />

授業を行う。また、「振動と波動」、「応用数学」、「応用解析第1」を<br />

受講していることが望ましい。<br />

物理情報数学A 2 単位(春学期)<br />

複素関数論の基礎<br />

本多 敏<br />

山本 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

さまざまな物理現象の理解とその工学への応用に際して重要とな<br />

る複素関数論の基礎理論と計算法を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

神保 道夫、複素関数入門 、岩波書店、2003 年 、 ISBN-13:<br />

978-4000068741<br />

物理情報数学B 2 単位(春学期)<br />

数理から物理まで横断的に「線形性」を学ぶ<br />

6 理工学部<br />

相吉 英太郎<br />

内山 孝憲<br />

授業科目の内容:<br />

「線形代数」という数学の専門書で初めて「線形」という用語に<br />

接すると思いますが、小学校で習う「1次関数」から、高校で習う<br />

「ベクトル・行列」、それに「微分・積分」まで、そして高校で習う<br />

「運動方程式」から「電気回路」に至るまで、これらすべてに「線<br />

形」という共通した性質があります。つまり、これまで習得してき


6 理工学部<br />

た数学や物理の多くの事柄が、場合によっては経済現象や社会現象<br />

までもが「線形現象」として、統一的に把握することができます。<br />

そして、これらの性質が工学的に利用され、様々な技術を生み出し<br />

てきました。この科目では、小学生以来大学1年生までに習得した<br />

ことを、「線形」という概念の「横糸」を通すことによって、できる<br />

かぎり統一的に把握しなおし、それによって得られる横断的な数理<br />

的知識を工学の分野に応用できるようにします。また、工学の分野<br />

で重要な「システム」や「入力と出力」の概念も、「線形」の性質と<br />

絡めて初めて紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに教科書は指定しません。<br />

物理情報数学C 2 単位(秋学期)<br />

フーリエ解析,ラプラス変換,z 変換を総合的に学習する<br />

足立 修一<br />

田中 敏幸<br />

授業科目の内容:<br />

フーリエ解析は,物理学や工学など物理情報工学科で扱う学問の<br />

基礎となる数学です。また,ラプラス変換は,電気回路や制御工学<br />

など過渡現象を扱う工学の基礎です。さらに,z 変換はディジタル<br />

信号を扱う工学の基礎です。本講義では,フーリエ解析,ラプラス<br />

変換,そして z 変換を総合的に学習することを目的とします。数学<br />

の応用を意識したシステム工学的な立場で基礎的な理論を解説しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

「信号とダイナミカルシステム」,足立修一著,コロナ社(1999)<br />

プログラミング演習 2 単位(秋学期)<br />

システムデザインのためのプログラミング技法<br />

髙橋 正樹<br />

中澤 和夫<br />

西 宏章<br />

矢向 高弘<br />

授業科目の内容:<br />

【講義目的】<br />

物理システムを対象として、高性能な計測制御システムを総合的<br />

に構築するには、実際の物理モデルと整合性のあるプログラムの作<br />

成法を習得し、情報の処理・変換・伝送などをマイクロコンピュー<br />

タに実行させる必要がある。本講義では、単にソフトウエアを使用<br />

した情報の取り扱い手法を習得することよりも、物理システムとマ<br />

イクロコンピュータ間の情報のやりとりを通して最適なシステムを<br />

デザインすることを目的とした、プログラミングの方法論の習得に<br />

重点が置かれている。具体的には、計測制御用コンピュータの基礎<br />

となる計算機の基本構成を理解し、C 言語を用いたプログラミング<br />

実習により、計算機ユーザとして必要とされるシステム計測・制御<br />

と数値シミュレーション,CG等の情報処理の基礎知識およびプログ<br />

ラミング技法を習得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布資料<br />

プログラミング基礎同演習 2 単位(秋学期)<br />

C 言語を習得しよう<br />

二瓶 栄輔<br />

授業科目の内容:<br />

C 言語を用いて、コンピュータシミュレーションに必要なプログ<br />

ラミング技法の基礎を習得することを目的とする。各講義時間の後<br />

半に、その日に学習したC 言語文法を用いた実習を行い授業内容の<br />

理解を深める。また、実習は短時間でできる簡単な題材を扱うため、<br />

3 週に一度程度の割合でプログラミングに時間のかかる課題を宿題<br />

とし、結果を提出してもらう。課題を作成することで、それまでに<br />

習得したC 言語文法を体系的に理解し、様々なプログラムを作成で<br />

きるようにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

田中敏幸著 『C 言語プログラミング入門 C99対応』 コロナ社<br />

2009年 ISBN:978-4-339-02442-5<br />

196<br />

プログラミング言語 2 単位(春学期)<br />

Ruby 言語によるプログラミングの基礎<br />

櫻井 彰人<br />

篠沢 佳久<br />

授業科目の内容:<br />

自分でコンピュータのプログラムが書けるようになるためのプログ<br />

ラムの基礎を学びます。プログラミング言語はRuby言語を使用しま<br />

す。授業時間中にプログラミングの実習を行います。また授業時間<br />

外においてもパソコンでプログラムを作成し、レポートとして提出<br />

してもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

プログラミング実習 2 単位(春学期)<br />

光武 亜代理<br />

授業科目の内容:<br />

計算機の進歩(高速化、低価格化、ネットワーク化)にともない、<br />

物理学において計算機を使う機会が非常に多くなってきている。数<br />

値計算、数式処理、実験データの処理、実験装置の制御、データの<br />

可視化等、従来の理論物理学、実験物理学の分野においても、計算<br />

機の利用は非常に重要である。さらに、これまで解析的理論や実験<br />

で扱うことのできなかった現象を、計算機を使うことによって初め<br />

て扱うことができるようになり、新しい物理学の分野として、計算<br />

物理学という分野も発展している。このような現状において、物理<br />

学における計算機利用の基礎として、自ら計算機を用いて問題解決<br />

を行うためのプログラミングの基本を習得することが、この授業の<br />

目標である。<br />

プログラミングについての解説の後、物理学の基本的問題を中心<br />

に関連する課題が与えられ、各自が具体的にプログラムを作成し計<br />

算を行うという形式で授業を行う。プログラミング言語はFORTRAN<br />

を使用する。<br />

テキスト(教科書):<br />

富田博之著「FORTRAN 90/95 プログラミング」(培風館)<br />

プログラミング第1同演習 3 単位(春学期)<br />

河野 健二 他<br />

授業科目の内容:<br />

プログラミングの初心者を対象とし、C言語を用いてプログラミン<br />

グの初歩を学習します。4限と5限の2時限続きの講義ですが、基本的<br />

に4限は講義、5限は実際にプログラミングをする演習をします。演<br />

習問題は毎回8問から10問程度で、演習時間内に終わらない場合は次<br />

週までの宿題となります。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。講義資料はウェブで公開します。<br />

プログラミング第3同演習 3 単位(秋学期)<br />

C 言語中級コース<br />

山崎 信行 他<br />

授業科目の内容:<br />

C言語を正確により深く理解するとともに、C言語を用いたプログラ<br />

ミング能力を磨く。<br />

テキスト(教科書):<br />

山崎信行著「プログラミング言語C 入門から中級へ」(コロナ社、<br />

2,625円)<br />

プログラム実習 2 単位(春学期)<br />

プログラミング言語 C とその応用<br />

青木 義満<br />

久保 亮吾<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータを用いて問題を解決するためのアルゴリズムとその<br />

プログラミング言語での記述について講義および実習を行う。プロ<br />

グラミング言語にはC 言語を用いる。初回の講義は全体で行うが、<br />

実習はプログラミング言語の素養に応じたグループ(ベーシックコ<br />

ース,アドバンスコース)に分けて行うこととする。


テキスト(教科書):<br />

特になし.<br />

※ 毎回の講義資料をWebに公開予定.<br />

分子細胞生物学の基礎 2 単位(春学期)<br />

生命現象の分子レベルでの理解<br />

佐藤 智典<br />

土居 信英<br />

授業科目の内容:<br />

複雑な生命現象を分子レベルで理解するために必要な基礎を習得す<br />

る。生命活動の基本である細胞を作っている分子とそこで働いてい<br />

る分子(タンパク質と遺伝子)の構造と機能を理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Lodish 分子細胞生物学 第6版 東京化学同人 2010年 ISBN:<br />

9784807907328<br />

分子生物学第1 2 単位(秋学期)<br />

遺伝学と分子生物学<br />

土居 信英<br />

授業科目の内容:<br />

21世紀はポストゲノム生命科学の時代である。これまでに細菌か<br />

ら多細胞真核生物に至るまで1000種類以上の生物のゲノム配列が解<br />

読されており、2003年にはヒトゲノムの全塩基配列の解読完了が宣<br />

言され、約2万5千の遺伝子が見いだされた。ヒトは約200種類、約<br />

60兆個の細胞からなると言われているが、これら全ての細胞に1個<br />

あたり約2mの同じゲノムDNAが設計図として含まれている。全く<br />

同じ設計図をもつにもかかわらず、どのようにして神経細胞や筋肉<br />

細胞など様々な形態・機能をもつ細胞に分化できるのだろうか?<br />

本講義では、ゲノムに含まれている遺伝子の情報がどのように発<br />

現し、制御されて様々な高次生命現象が生じるのか、その原理と方<br />

法論を理解するために必須の分子生物学の基礎知識について解説す<br />

る。<br />

分子細胞生物学の基礎、分子生物学第1(本講義)および第2、<br />

細胞生物学第1~3の全6科目で「指定教科書」の全体を網羅する<br />

予定であり、最終的に最先端の生命科学英語論文を理解する能力を<br />

修得することを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

Lodish 分子細胞生物学 第6版 東京化学同人 2010年 ISBN:<br />

9784807907328<br />

分析化学1 2 単位(秋学期)<br />

Analytical Chemistry 1<br />

鈴木 孝治<br />

授業科目の内容:<br />

前提科目である「分析化学基礎」の授業で、“化学物質”に関する<br />

十分な知識を身につけた。また、物質を分離する手法や理論的考え<br />

方を学んだ。この授業では、“物質”を検出する手法を学ぶことを中<br />

心に、分離分析の実際と使う機会の多い汎用の機器分析の基礎を講<br />

義とビデオで学ぶ。<br />

1 化学分析と機器分析の基礎<br />

2 分離分析<br />

3 光関連分析<br />

4 磁気関連分析<br />

5 電子関連分析<br />

6 分析化学トピックス<br />

テキスト(教科書):<br />

生協から販売。<br />

分析化学基礎 2 単位(春学期)<br />

Basic Analytical Chemistry<br />

鈴木 孝治<br />

授業科目の内容:<br />

物質を分離し、同定し、定量する。この操作を確実に行うために<br />

は、先ず様々な物質そのものの性質や特性を十分理解していなけれ<br />

ばならない。このことを念頭に置き、本科目では物質化学に立脚し<br />

た分析化学および機器分析の基礎について学ぶ。ほぼ毎回、TAが5<br />

分程度のクイズを行う。<br />

197<br />

・分析化学体系<br />

・化学物質の性質と見方<br />

・化学物質の平衡<br />

・物質の分離と検出<br />

テキスト(教科書):<br />

生協から販売「分析化学基礎ノート」<br />

分布系の数理 2 単位(秋学期)<br />

偏微分方程式で物理現象を理解する<br />

本多 敏<br />

授業科目の内容:<br />

【概要】<br />

物理現象を情報として扱うということはシンボル/記号化すると<br />

いうことから始まります。物理的変化を担う媒質が空間的に連続に<br />

分布しているような、物理学工学のいろいろな分野で現れる連続体<br />

の問題を、線形分布定数系という共通性に着目して理解できるよう<br />

にします。数学的には応用偏微分方程式論に相当する内容ですが、<br />

物理的工学的意味を物理情報として理解できるようにします。<br />

【学習の目標】<br />

講義計画に示した毎回の演習を通じて<br />

・放物型・楕円型・双曲型偏微分方程式が表現する拡散、熱移動、<br />

対流、振動、波動、ポテンシャル等の物理現象が理解できる。<br />

・現実のそれらの問題を境界条件も含めて定式化できる。<br />

・あたえられた問題を、変数分離法、積分変換法等を用いて解くこ<br />

とができる。<br />

ようになることをめざします。<br />

分離化学 2 単位(秋学期)<br />

栄長 泰明<br />

授業科目の内容:<br />

物質の機能や物性を正確にしかも効率よく引き出し利用するため<br />

に、分離・精製して高純度の物質を得ることは極めて大切である。<br />

物質の分離・精製の過程は相平衡を基盤にしているものが多く、こ<br />

れを中心に物理化学の立場から平易に解説する。次の項目について<br />

演習も含めて講義する。<br />

(相平衡・分配平衡・沈殿平衡・クロマトグラフィー・気液平衡・固<br />

液平衡・膜分離・電気化学的分離)<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。随時資料を配布する。<br />

マテリアルデザイン概論1 2 単位(春学期)<br />

今井 宏明<br />

授業科目の内容:<br />

マテリアルとは、私たちの役に立つ機能を持つ「モノ」のことで<br />

す。私たちの快適で豊かな生活はマテリアルの機能に支えられてい<br />

ることになります。ケータイでもクルマでも、便利になる一方です<br />

が、それらの便利はマテリアルの研究と製造によって支えられてい<br />

ます。でも、エネルギーや環境、国際価格競争など、たくさんの制<br />

約に囲まれながらマテリアルを作っていくためには、ものすごく幅<br />

広い知恵が必要です。マテリアルデザイン概論(I)では、みなさんが<br />

こうした大問題に挑戦するための基礎体力をつけることを目的に、<br />

なぜ、どうして、どのように、マテリアルが使われるのかを学びま<br />

す。多様なマテリアルの世界から皆さんの未来が見出せるかも知れ<br />

ません。授業計画に示したテーマに沿って、わかりやすく話を進め<br />

ていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料として、プリントを毎回配布(keio.jpからダウンロード)<br />

マテリアルデザイン概論2 2 単位(秋学期)<br />

6 理工学部<br />

磯部 徹彦<br />

授業科目の内容:<br />

マテリアルデザインは、マテリアルを適切な方法で合成し、マテ<br />

リアルの性質(構造・形態・組成・結合状態など)をキャラクタリ<br />

ゼーションし、そして、マテリアルの機能(光学・電気・磁気・触<br />

媒などの機能)を設計するという三本柱から構成されています。本<br />

講義では、マテリアルデザインに必須な上記の3つの要素を主に概<br />

説します。将来、無機材料を中心としたマテリアルデザインに関す


6 理工学部<br />

る研究分野に進みたいと思っている学生諸君は、是非履修してくだ<br />

さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

無機化学基礎 2 単位(春学期)<br />

磯部 徹彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、無機化学の基礎を身につけることを目標としていま<br />

す。シュライバー・アトキンス「無機化学(上)第4版」の第I部の<br />

基礎を重点的に学習します。下記の章を取り扱う予定です。<br />

1章 原子構造<br />

2章 分子構造と結合<br />

3章 単純な固体の構造<br />

4章 酸と塩基<br />

5章 酸化と還元<br />

7章 分子の対称性<br />

テキスト(教科書):<br />

シュライバー・アトキンス「無機化学(上)第4版」<br />

有機化学基礎 2 単位(春学期)<br />

有機化合物の構造、性質ならびに反応の基礎<br />

千田 憲孝<br />

授業科目の内容:<br />

自然界にはたくさんの有機化合物が存在する.生物のからだも有機<br />

化合物であり,衣食住にも有機化合物が重要な役割を果たしている.<br />

本講義では,有機化合物の構造と反応の基礎知識を習得することを<br />

目的として授業の計画に示した項目を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

「有機化学基礎(応用化学科有機化学グループ編)」生協(日吉)で<br />

購入すること<br />

有機化学基礎第1 2 単位(春学期)<br />

山田 徹<br />

授業科目の内容:<br />

有機化学の基礎を総合的に学ぶ。基礎的な構造論から説き起こし,<br />

官能基別に構造,反応性の理解を深める。有機化学の反応機構に関<br />

して,電子の流れに基づく理解を目指す。有機化合物の立体化学に<br />

ついても解説する。有機化学基礎第2と合わせて履修されたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

ボルハルト・ショアー 現代有機化学 第6版(上)K. P. C. Vollhardt,<br />

N. E. Score著 古賀憲司・野依良治・村橋俊一監訳 化学同人<br />

978-4-7598-1472-9<br />

力学的アナリシス 2 単位(秋学期)<br />

小國 健二<br />

三田 彰<br />

授業科目の内容:<br />

静力学と動力学に関するモデリングの基礎を力学的モデリングで<br />

学んだ後、その特性と応答解析の基礎を学ぶために設けられた科目<br />

である。機械工学、建築工学、土木工学の基礎としての静力学、動<br />

力学、機械力学、材料力学などの基礎知識を習得でき、基礎的で重<br />

要な科目である。近年制御工学、ロボット工学などの学際的な分野<br />

においても、対象は力学系であることが多く、エンジニアリングの<br />

広範な分野の基礎を学ぶことができる。<br />

テキスト(教科書):<br />

自作テキスト<br />

力学的モデリング 2 単位(春学期)<br />

小國 健二<br />

髙橋 正樹<br />

授業科目の内容:<br />

システムデザイン工学科のカリキュラムの一つの重要な柱として、<br />

静力学および動力学がある。これらの基礎知識はエンジニアにとっ<br />

て必須の基礎学力である。本科目は、静力学と動力学の学問的な基<br />

礎を学び、それらの知識を基にして物理現象のモデリングの方法を<br />

198<br />

学ぶために設けられた基礎科目である。なお、力学を横断的に学ぶ<br />

ことができるように縦割り的な内容を講義するのではなく、静力学<br />

と動力学を融合した教育を行う。以下の項目について講義する。<br />

理工学基礎実験 2 単位(春学期)<br />

理工学基礎実験 2 単位(秋学期)<br />

次の最先端を拓くための「理工学の基礎」を実験を通して学ぶ!<br />

苙口 友隆<br />

内藤 弘士<br />

福井 有香<br />

的場 正憲 他<br />

授業科目の内容:<br />

履修者は、まず実験講義として、「理工学基礎実験のすすめ」、「実<br />

験の安全指針」、「ラボノートの書き方」、および「レポートの書き方<br />

と心得」に関する必修講義を受ける。次に、春学期に履修する学科<br />

群に属する者は下記テーマ群の中から A B C を、また、秋学期に履<br />

修する学科群に属する者は下記テーマ群の中から A B D の組合せに<br />

よって全12 課題について実験、レポートの提出、討論を完結する。<br />

そして、最後に、理工学基礎実験を通して学習した内容の点検と確<br />

認を行う。<br />

A 実験 1 アナログ演算回路<br />

2 熱の移動<br />

3 応力およびひずみの測定<br />

4 流体実験<br />

5 金属の切削加工<br />

B 実験 1 音波の干渉<br />

2 偏光<br />

3 分光測定<br />

4 フーリエ解析と波形の合成<br />

5 回路の共振<br />

6 マイケルソンの干渉計<br />

7 核磁気共鳴<br />

C 実験 1 吸光光度法による銅の定量<br />

2 ガスクロマトグラフ法<br />

3 pH と電離平衡<br />

4 可逆電池の超電力と平衡定数<br />

D 実験 1 表示系のヒューマン・ファクターズ<br />

2 仕事のシステムでの流れの実験<br />

3 コンピュテーション・コンプレクシティ<br />

4 経営意思決定問題<br />

5 グラフィカル・データ解析<br />

6 幾何学的確率の実験<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については、機械<br />

工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育目標」のページまたは履修案内を参照ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

理工学基礎実験(<strong>慶應義塾大学</strong>理工学部編)<br />

理工学基礎実験ノート(<strong>慶應義塾大学</strong>理工学部編)<br />

流体力学の基礎 2 単位(秋学期)<br />

安藤 景太<br />

深潟 康二<br />

横森 剛<br />

授業科目の内容:<br />

流体力学は、水や空気など、気体や液体を問わず、流れと物体の<br />

運動やそれらの相互作用に関係する問題を扱う学問分野です。人間<br />

の体内やエンジンなどの機械の内部では様々な流体が熱や物質の輸<br />

送に重要な役割を果たし、風車やタービンでは流体のもつ運動エネ<br />

ルギーの有効利用が重要であり、大気や海洋の流れは地球環境に決<br />

定的な影響を及ぼす、というように、我々の周りの問題は流体運動<br />

なしでは考えられないもので満たされていることから、その重要性<br />

は容易に想像できるでしょう。<br />

授業では、非常に多岐にわたる問題のなかから、流体運動を考え<br />

るための基礎理論とその応用力を身につけることを目指します。3年


次の設置科目である「流体力学」、「高速空気力学」、「応用流体力学」<br />

は、「流体力学の基礎」から発展した内容を扱いますが、すべて共通<br />

の教科書を使いますので、一貫した内容となっています。<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については、機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関<br />

連/学習教育目標」のページまたは履修案内を参照してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

White, F. M. (2011), Fluid Mechanics 7th Edition, McGraw-Hill.<br />

ISBN: 978-007-131121-2<br />

量子化学基礎 2 単位(秋学期)<br />

生物量子化学 2 単位(秋学期)<br />

化学結合論、分子軌道法、分子の振動回転運動、生物量子化学基<br />

礎<br />

藪下 聡<br />

授業科目の内容:<br />

現在、量子化学を代表とする分子科学における理論的手法は非常<br />

に高度に発展し、そのターゲットはより複雑な化学現象に向かって<br />

いる。生命現象に関わりをもつ分子の構造や機能を解明する手段と<br />

しても、近い将来大いに威力を発揮するものと期待されている。こ<br />

の授業では、化学的な視点から量子論の基本的な考え方を論じ、分<br />

子中の電子の運動(分布)および分子の振動回転運動を概説し、化<br />

学現象との関わりを述べる。取り扱う内容は、<br />

(1)古典力学の復習。ハミルトンの運動方程式。<br />

(2)シュレディンガーの波動方程式と、簡単な系への応用。不確定<br />

性原理。波動関数の直交性、対称性など。<br />

(3)軌道角運動量、水素原子、および多電子原子。<br />

(4)二原子分子の電子状態。LCAO 近似。<br />

(5)多原子分子とヒュッケル分子軌道法。HOMO-LUMO相互作用と<br />

反応性。<br />

(6)分子の振動回転運動と分子分光法入門。<br />

(7)生物量子化学。分子軌道法の応用。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントはwebサイト<br />

http://sepia.chem.keio.ac.jp/qchem/qchem.htmlよりダウンロードでき<br />

ます。<br />

パスワードなどは最初の授業時にお知らせします。<br />

量子化学基礎 2 単位(春学期)<br />

化学結合論と分光学の基礎を学び、物質の構造・機能と化学現象<br />

の本質を理解しよう。<br />

吉岡 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

有機化学、無機化学、生物化学に登場する物質の構造やその機能、<br />

さらに様々な化学現象の本質を理解するためには、量子化学の基礎<br />

を身につける必要があります。本講義では、化学の立場から量子論<br />

の基本的な考え方を学び、電子構造、分子構造、分光学の基礎に関<br />

する考え方を身に付けることを目標としてわかりやすさに重点をお<br />

いて講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

P.W.Atkins and J. de Paula (千原秀昭、中村亘男 訳),「アトキンス物<br />

理化学第8版(上,下)」,東京化学同人(2009).※授業の計画の[ ]<br />

内は、本書の対応する章を示しています。<br />

量子力学基礎 2 単位(秋学期)<br />

電子工学に必要な量子力学の理解のために<br />

斎木 敏治<br />

授業科目の内容:<br />

身の周りのデバイスの中で電子は量子力学の法則に従って動き、働<br />

いています。量子力学的な性質が表にあらわれているかどうかは、<br />

デバイスによりさまざまですが、少なくともその動作を根本から正<br />

しく理解するためには量子力学が絶対に必要です。また最新のエレ<br />

クトロニクス技術は実にさまざまな固体材料によって支えられてい<br />

ます。限られた元素の組み合わせで無限ともいえる多様な材料が生<br />

まれるのも量子力学のおかげに他なりません。<br />

199<br />

この講義は電子工学のための量子力学を意識し、固体の中の電子の<br />

振る舞いがイメージできるようになることを目標とします。学習す<br />

る上で、電子がもつ波動性の理解が最初の壁になると思いますが、<br />

ここでつまずかないようにするために、波動の復習やその定式化を<br />

しっかりやります。シュレーディンガー方程式を早い段階で導入し、<br />

手を動かしながら少しずつ電子のイメージをつかんでもらいます。<br />

量子力学が生まれるまでの歴史や最先端の量子デバイスなどについ<br />

ては、毎回の授業の中で一定の時間を割き、以下のシラバスの内容<br />

と並行してお話していきたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定の教科書はありません。<br />

講義ノートを配布します。<br />

量子力学第1 2 単位(秋学期)<br />

量子力学の基礎<br />

6 理工学部<br />

吉岡 興一<br />

授業科目の内容:<br />

「量子力学入門」の内容を受け、量子力学の基礎的な事項から詳しく<br />

解説する。内容は、演算子と物理量、古典力学との対応、シュレデ<br />

ィンガー描像とハイゼンベルグ描像、中心力場と水素原子、対称性<br />

と保存則、等である。状況により適宜内容の追加・変更をおこなう。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しない<br />

量子力学入門(数理・化学) 2 単位(春学期)<br />

電子、光子、シュレーディンガー方程式、プランク定数、不確定<br />

性関係<br />

植田 毅<br />

授業科目の内容:<br />

量子現象は、物理学・化学の分野のみならず工学の分野でもポピ<br />

ュラーになりつつある。量子力学の現状を踏まえ、その基本概念を<br />

学ぶ。<br />

ビデオ教材を使って、「波と粒子の2重性」を体験して、量子力学が<br />

必要だということを認識してもらう。次に、波動力学の基礎にある<br />

シュレーディンガー方程式と1次元系での解の性質を調べながら、量<br />

子力学のエッセンスを理解してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『量子力学I』 川村清著 産業図書 1996年 ISBN:4-7828-1202-7<br />

量子力学入門(物情)(秋学期後半) 2 単位(秋学期)<br />

電子(量子力学的粒子)の振る舞いを理解するための量子力学の<br />

基礎を学ぶ!<br />

牧 英之<br />

的場 正憲<br />

授業科目の内容:<br />

原子、分子などのミクロな世界を支配する物理法則は日常世界に<br />

おける常識とは必ずしも相いれない。ミクロ世界の法則を理解して、<br />

ここから情報を得て制御する、つまり新しい機能性材料を開発した<br />

り電子波デバイスなどの先端素子を研究する、その準備段階として、<br />

量子力学の基礎を学ぶ。演習を行い、勉強した内容が使えるように<br />

なることを目標にする。<br />

テキスト(教科書):<br />

『工科系 量子力学』椎木一夫著 裳華房 2003年 ISBN:<br />

978-4785322168<br />

量子力学入門(機械・物理) 2 単位(春学期)<br />

電子、光子、シュレーディンガー方程式、プランク定数、不確定<br />

性関係<br />

高野 宏<br />

授業科目の内容:<br />

量子現象は、物理学・化学の分野のみならず工学の分野でもポピ<br />

ュラーになりつつあります。量子力学の現状を踏まえ、その基本概<br />

念を学びます。<br />

ビデオ教材を使って、「波と粒子の2重性」を体験して、量子力学が<br />

必要だということを認識してもらいます。次に、波動力学の基礎に<br />

あるシュレーディンガー方程式と1次元系での解の性質を調べなが<br />

ら、量子力学のエッセンスを理解してもらいます。


6 理工学部<br />

【学習・教育目標との関係】<br />

この科目と機械工学科の学習・教育目標との関係については,機<br />

械工学科ホームページhttp://www.mech.keio.ac.jpの「教育,JABEE関連/<br />

学習教育あ目標」のページまたは履修案内を参照ください。<br />

テキスト(教科書):<br />

川村清「量子力学I」(産業図書)<br />

遺伝子の科学 2 単位(春学期)<br />

現代生物学、特に遺伝子にまつわる最新のトピックス<br />

清水 史郎<br />

授業科目の内容:<br />

・ 遺伝子の基礎や最近の生物学のトピックスについて解説します。<br />

・ 基本的な生物学とその応用を理解できるようにします。<br />

・ 日常生活の場においても生物学的なセンスを身につけることが本<br />

講義の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

宇宙科学 2 単位(春学期)<br />

入門編<br />

加藤 万里子<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、現代天文学が明らかにした宇宙の姿をやさしく解<br />

説する。宇宙はビッグバンで始まり、大規模構造や銀河、最初の星<br />

が形成された。星は今でも生まれたり死んだりしている。星の中で<br />

は核融合反応により重い原子核ができ、超新星爆発などにより宇宙<br />

にまきちらされる。太陽系は宇宙誕生後100億年たってから誕生し<br />

た。惑星の形成についてもかなりわかってきている。それらの知識<br />

をふまえて、地球外生命についても考えたい。<br />

宇宙は広く、話題が多いので、事前に教科書を読んで予習しておく<br />

必要がある。<br />

テキスト(教科書):<br />

加藤万里子著 『新版 100 億年を翔ける宇宙』 恒星社厚生閣<br />

近現代建築史 2 単位(秋学期)<br />

近代社会の中の建築<br />

水野 貴博<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では19世紀後半から現代までの日本と世界(ヨーロッパ、<br />

アメリカが中心になりますが、他の地域も取り上げます)の建築や<br />

都市の展開を学習します。造形の歴史的な流れを把握するだけでは<br />

なく、建築の成立する背景になっている文化や社会にも目を向け、<br />

幅広い文脈の中で建築を捉えることを目指します。このような視点<br />

は日常生活の中で建築が果たしている役割を意識する上でも、新し<br />

い建築作品を構想する上でも、今後の建築の展望を描く上でも重要<br />

になることと思います。<br />

自分の力で建築の特色や魅力を分析し、言葉で表現できるようにな<br />

ることがこの講義の目標です。受講生には期末小論文で自分が魅力<br />

を感じている建築作品や都市計画について、建築家の思想や時代背<br />

景、周辺環境など複数の視点からの丁寧な考察に取り組んでもらい<br />

ます。この講義を受講することで皆さんの建築を論理的に見る目が<br />

養われ、街を歩くことが楽しくなることを期待します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

200<br />

グローバルリーダーシップセミナー 4 単位(春学期)<br />

グローバルリーダーシップセミナー 4 単位(秋学期)<br />

世界に踏み出す第一歩<br />

井本 由紀<br />

牛場 潤一<br />

小原 京子<br />

髙桒 和巳<br />

竹村 研治郎<br />

横山 由広<br />

授業科目の内容:<br />

理工学部の1、2年生を対象とし、以下の科目の<br />

趣旨に照らしてとりわけ意欲の高い少人数の有志のみを対象としま<br />

す。春・秋学期間で内容は同じで、いずれか一方の学期にのみ履修<br />

できます。各学期の定員は30名です。<br />

科目のねらいは、国際社会における次世代のリーダーと<br />

して、国際的な場で求められる基本的素養(国際感覚、論理的思考<br />

力、討論力、言語力、自律性)の必要性を体得してもらうことです。<br />

つまり、「多様な価値観や文化を理解し、国際的な議論に意欲的に参<br />

加できる人」が目指すべき人物像です。この授業は、あくまでもそ<br />

のような自己形成を始めるための第一歩として役に立つことを目指<br />

しています。<br />

学期中には週2回の授業が行われ、3週を1セッ<br />

ト(ターム)としています。第1・2週目には曜日1に講演を聞き、<br />

曜日2にそのテーマについて英語で討論する準備をします。第3週<br />

目にはそれまでのまとめとして曜日1に日本語で討論、曜日2に英<br />

語で討論を行います。曜日1は履修者30名全員が一堂に会し、曜<br />

日2には15名ずつの2セクションに分かれます。<br />

なお、関連科目として「グローバルリーダーシップセ<br />

ミナー実地研修」があります。学期後の長期休暇中(春学期履修者<br />

は夏休み、秋学期履修者は春休み)に外国の大学と協力して2泊3<br />

日程度の合同研修を外国(ないし日本)で行うものです。この「グ<br />

ローバルリーダーシップセミナー実地研修」の履修希望者が定員を<br />

オーバーした場合は、当「グローバルリーダーシップセミナー」履<br />

修者を優先します。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜指示します。<br />

グローバルリーダーシップセミナー実地研修 1 単位<br />

(春学期集中)<br />

グローバルリーダーシップセミナー実地研修 1 単位<br />

(秋学期集中)<br />

世界に踏み出す第一歩<br />

小原 京子<br />

授業科目の内容:<br />

理工学部の1、2年生を対象とし、以下の科目<br />

の趣旨に照らしてとりわけ意欲の高い少人数の有志のみを対象とし<br />

ます。関連科目として春・秋学期開講の「グローバルリーダーシッ<br />

プセミナー」があります。当「グローバルリーダーシップセミナー<br />

実地研修」の履修希望者が定員をオーバーした場合は、夏季に関し<br />

てはその直前の春学期の、春季に関してはその直前の秋学期の「グ<br />

ローバルリーダーシップセミナー」履修者を優先します。<br />

科目のねらいは、国際社会における次世代のリーダー<br />

として、国際的な場で求められる基本的素養(国際感覚、論理的思<br />

考力、討論力、言語力、自律性)の必要性を体得してもらうことで<br />

す。つまり、「多様な価値観や文化を理解し、国際的な議論に意欲的<br />

に参加できる人」が目指すべき人物像です。この授業は、あくまで<br />

もそのような自己形成を始めるための第一歩として役に立つことを<br />

目指しています。<br />

長期休暇中(夏休みあるいは春休み)に外国の大<br />

学と協力して2泊3日程度の合同研修を外国(ないし日本)で行い<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜指示します。


現代化学概論 2 単位(秋学期)<br />

末永 聖武<br />

授業科目の内容:<br />

化学の最先端の研究は従来の化学の枠組みを超え、様々な分野と融<br />

合しながら、新しい領域を開拓し続けています。本授業では、その<br />

ような化学の最先端の研究内容(トピックス)を、理工学部化学科・<br />

応用化学科教員がオムニバス形式で分かりやすく講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

現代物理学概論 2 単位(春学期)<br />

原子核・素粒子物理学の過去・現在・未来<br />

平田 光司<br />

授業科目の内容:<br />

原子核・素粒子物理学は、物質の根源的な存在形態を研究する分<br />

野である。物質の根源形態を探求して、人類は原子、原子核、核子<br />

(陽子や中性子、中間子)、そして核子を構成する基本粒子クォーク<br />

にいきついた。現在では、クォークとレプトン(電子やニュートリ<br />

ノ)、そしてそれらの相互作用を媒介するゲージ粒子によって、(重<br />

力の量子化が問題となる宇宙初期を除く)すべての現象が理解され<br />

ている、と信じられている(素粒子の標準理論)。<br />

物質の根源を求める知的好奇心に導かれて、20世紀前半には、<br />

原子核変換が発見され、核兵器、原子力、素粒子物理学へとつなが<br />

っていった。20世紀後半には以下のようなことが起きた。(1)核<br />

兵器は国際政治を大きく変えた、(2)夢のエネルギー源と思われた<br />

原子力の様々な問題も明らかになった(3)巨大加速器の進歩によ<br />

って、素粒子実験(高エネルギー物理学)が発達し、標準理論へと<br />

つながったが、巨額の資金を要し、産業に貢献しない「知識のため<br />

の科学」は、今後も続けられるのか不明である。<br />

このような、輝かしい、しかし、問題を含んだ原子核・素粒子物<br />

理学について、物理学としての発展だけでなく社会への影響と社会<br />

からの影響を知ることは、理工系の学生にとって必須の課題であろ<br />

う。<br />

講義は(1 )原子核・素粒子物理学の発展(2 )原爆の開発と国際<br />

政治(3 )原子力の利用と問題点(4 )巨大科学となった素粒子物理<br />

学、(5)核兵器の国際情勢、についてそれぞれ解説する。歴史的に<br />

は、これらすべてが半ば独立に、なかばもつれあって進んできたの<br />

で、これら5 つのテーマを別個にあつかうことはできないが、最低<br />

限、それぞれについての基本的な知識を持つように、授業を進めた<br />

い。<br />

【予備知識】<br />

高校までの数学。物理学の知識は必要に応じて復習するようにし<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

人体の生理 2 単位(春学期)<br />

人体調節の分子機構とその破綻<br />

河上 裕 他<br />

授業科目の内容:<br />

担当教員:河上裕・桜井敏晴・藤田知信・工藤千恵・塚本信夫・大<br />

多茂樹・谷口智憲<br />

医学部先端医科学研究所では、今後二人に一人はなると予想され<br />

ている癌と、生体防御機構の一つである免疫システムの研究を行っ<br />

ている。癌は、本来、細胞同士が調節し合いながら構成されている<br />

多細胞生物の細胞調節機構が遺伝子異常により破綻して、自分の細<br />

胞が異常増殖して体を破壊する病気である。免疫系はリンパ球など<br />

の様々な血液細胞がネットワークを形成して、細菌やウイルスなど<br />

の微生物から体を守っている。A I D S では、H I V によりリンパ球<br />

が破壊されるために、通常ではかからない微生物や癌におかされて<br />

しまうことは、免疫機構の重要性を示している。また、免疫ネット<br />

ワークは神経・内分泌・免疫と呼ばれるように、神経系による情報<br />

201<br />

伝達や内分泌系の各種ホルモンとも相互作用を行っている。このよ<br />

うに、人体は、外界からの影響に対して、様々な制御システムによ<br />

り、その恒常性が維持されているが、それが破綻したときに病気と<br />

なる。例えば、免疫機構の異常により、免疫系が自己の体を障害し<br />

てしまう自己免疫疾患や、外来分子に異常に反応してしまうアレル<br />

ギーなども起こる。本講義では、人体の恒常性維持機構に関して、<br />

マクロな生理学から、細胞生物学としての細胞間相互作用、細胞内<br />

での遺伝子、蛋白質などの分子調節機構まで、その概要を解説する。<br />

正常調節機構の破綻による病気の一つとしての癌や自己免疫疾患な<br />

どの病態や分子標的治療や再生療法などの最新の話題も紹介したい。<br />

現在、多くの生命現象が分子レベルで説明できるようになってきた<br />

が、まだ、不明なことだらけである。そのために、多くの病気の発<br />

症機構は明らかでなく、よい治療法も存在しない。これらを解決し<br />

ていくためには、今後の分子レベルでの、さらなる研究が必要であ<br />

る。本セミナーでは、現代の生命科学・医学研究の手法についても<br />

紹介したい。理工学部の学生にとっても、このような生物の巧妙な<br />

システムとその破綻による異常、またその研究方法を知っておくこ<br />

とは、役立つのではないかと思う。身近な話だけでなく、難しい話<br />

もするので、知的好奇心旺盛な熱意のある方の受講を希望します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は指定しませんが、生理学、細胞生物学などの薄い<br />

本を読むことを勧めます。<br />

心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

対人関係とパーソナリティ<br />

髙山 緑<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,心理学で扱うテーマの中から特に,感情,自己,対人<br />

関係といった,ひとのエモ-ショナルな側面と対人関係(心理社会<br />

的側面)に焦点をあて,情動・感情の発達,対人関係・社会性の発<br />

達,対人関係と自己,アイデンティティ,パーソナリティの形成,<br />

ウェル・ビーイング(幸福感)などについて学んでいきます.なお,<br />

本講義は生涯発達的視点にたった実証的・科学的データをもとにし<br />

ています.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

認知と学習<br />

6 理工学部<br />

髙山 緑<br />

授業科目の内容:<br />

私たちはどのようにして外界からの情報を受け取り,理解したり,<br />

記憶したりしているのでしょうか.そしてどのようにして推論し,<br />

思考し,問題を解決しているのでしょうか.本講義では,認知心理<br />

学・認知科学の視点から,学ぶということはどういうことなのか,<br />

そこにはどのようなメカニズムがあるのかについて学んでいきます.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

生物科学入門 2 単位(春学期)<br />

ヒトの分子細胞生物学:分子生物学で病気を考える<br />

中村 真理子<br />

授業科目の内容:<br />

生体を1つの宇宙と見なすと、その中で起こっていることは無数<br />

のランダムなイベントの結果であることがわかります。近年問題に<br />

なっている抗生物質に対する耐性菌の問題、免疫系の多様性を説明<br />

するclonal selection theoryなどは、まさに生物がランダムな事象から<br />

成り立っていることを示しています。現代の医学では、病気につい<br />

て考える際に、生体反応を分子や細胞のレベルで考えることが必須<br />

であります。病気とは、前述の様なランダムな偶然が重なり、遺伝<br />

子が先天的あるいは後天的に極端に振れる結果として生じると考え<br />

られます。<br />

社会のグローバル化、生態系の変化と共に、AIDS、インフルエン<br />

ザ、結核などの新興・再興感染症の出現がめまぐるしく、人類に脅<br />

威を与えています。同じ病気に2度かからないという免疫の基本は<br />

ワクチンという形で応用されています。アレルギーなど体質依存性<br />

といわれている疾患や悪性腫瘍の発生には、生体防御系としての免


6 理工学部<br />

疫反応が強く関与することがわかってきました。最近の分子生物学<br />

に関する手法の進歩は著しく、以前には未知の世界と思われていた<br />

事象も次々に明らかにされてきました。こうした内なる宇宙への探<br />

索の旅に携えるべき知恵と知識を求めて講義を進行させたいと考え<br />

ています。<br />

本講義では、オリエンテーションとして分子生物学の基本言語に<br />

ついて学び、その後に応用編として、AIDSと癌を中心に分子生物学<br />

的視点からこれらの病気を理解できるようにします。また、再生医<br />

療の最前線の話題、さらには、一人ひとりの個性を考えるという視<br />

点から色覚の多様性について、カラーユニバーサルデザインととも<br />

に学びます。病態と治療法についての最新の知見も加えながら学び<br />

ますが、その際に微生物(特にウイルス)という観点からの理解も<br />

してゆきたいと考えています。なぜならば、今日の分子生物学の発<br />

展はウイルスに端を発しているからであり、生物の内包する原理を<br />

理解するための最もシンプルな実験系として当時の科学者がウイル<br />

スを選択したその視点も、今後の私たちの真理追究へのヒントを与<br />

えてくれると感じるからであります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.<br />

毎時間、講義資料をweb上に公開します。<br />

生物学実験 2 単位(春学期)<br />

生物のかたち、機能、メカニズムの理解―細胞を中心として―<br />

倉石 立<br />

授業科目の内容:<br />

生物が持つ多様なかたち、機能、それらを裏打ちするいくつもの<br />

巧緻なメカニズムを理解するためには、それらの構成単位となる細<br />

胞をいろいろな観点から見つめること重要です。本科目では、種々<br />

の生物を材料に、細胞のかたちや動態を観察します。また細胞を構<br />

成する分子の同定操作も行います。これらの過程で、一見雑多な物<br />

の中から一般性を見出す眼力や論理的な思考能力を身につけていき<br />

ます。この科目は教職科目の「生物実験(コンピューター活用を含<br />

む)」との併設でもあります。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。教材は教員が準備する。<br />

生物学実験集中 2 単位(春学期特定期間集中)<br />

「臨海実習」<br />

佐藤 寅夫<br />

堀田 耕司<br />

松本 緑<br />

授業科目の内容:<br />

生物世界の多様性と豊饒性を実体験するとともに、分類体系の基<br />

本を理解することを目標にして、三浦半島西海岸のほぼ先端に位置<br />

する東京大学三崎臨海実験所において、夏休み期間中(例年8月~9<br />

月の潮の状態の良い5日間)に実施する。各種採集法により自ら集め<br />

た磯の生物、プランクトン、ベントス等を材料にして観察と同定、<br />

ならびに初期発生の観察を行う。4 月中旬に行うガイダンスに参加<br />

すること、上記の全期間参加することが条件。収容人員は2 0 名以<br />

内。ガイダンス日程は別途掲示参照のこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定せず。<br />

西洋建築史 2 単位(秋学期)<br />

アルマザン, ホルヘ<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、西洋における古代から中世、近世・近代にいたる、<br />

建築デザインの歴史について講義します。都市との関連、科学技術<br />

との関連、社会制度との関連など、いくつかの角度から、建築デザ<br />

インとその変遷について解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する予定<br />

202<br />

天文学 2 単位(秋学期)<br />

重力の不思議<br />

加藤 万里子<br />

授業科目の内容:<br />

宇宙ではさまざまな現象が起こっているが、その中で重力はたい<br />

へん重要な位置をしめている。星の形や進化、宇宙膨張や宇宙空間<br />

の曲がり、ブラックホールなど、重力は本質的に大切な役割を果た<br />

す。ここでは、重力という観点から、宇宙膨張とブラックホールを<br />

中心に講義を行う。「宇宙科学」ではいろいろな天文現象を広く浅く<br />

とりあつかうが、この「天文学」では、テーマをしぼって、やや深<br />

く考えることを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

加藤万里子著 『新版 100億年を翔ける宇宙』 恒星社厚生閣<br />

日本・東洋建築史 2 単位(春学期)<br />

日本の伝統建築の見かた―中国・朝鮮半島との関係を交えて<br />

大田 省一<br />

授業科目の内容:<br />

建築デザインとその形式は、その時代の技術、文化や社会システ<br />

ムと関係している。日本の建築文化は、我が国の風土・社会の中か<br />

ら先人が紡ぎ出した美の体系のひとつである。他方、伝統世界では、<br />

近隣の朝鮮半島や中国とのダイナミックな交流の中から、我が国の<br />

建築が形づくられた歴史がある。日本を知るためには、東洋を見据<br />

えた広い視点が必要である。<br />

この授業では古代から近代までの日本および東洋における建築のそ<br />

の歴史的な変遷について概説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

日本の経済 2 単位(春学期)<br />

地球環境と人間にやさしい、いいもの作り国家をめざして<br />

相沢 幸悦<br />

授業科目の内容:<br />

1990年にバブル経済が崩壊して、日本経済は、長期の平成大<br />

不況に襲われました。そこで、長期不況克服の為に経済の自由化や<br />

経済構造改革が進められましたが、その結果、マネー経済の膨張や<br />

規制緩和などによる「いいもの作り」軽視の傾向が出てきたように<br />

思います。耐震強度偽装、食肉偽装、不正表示など、経済倫理や職<br />

業倫理の欠如も目立ってきています。そのため、企業の社会的責任<br />

(CSR)ということが問われるようになってきています。<br />

そこで、本講義では、どのようにして「いいもの作り国家」「品位<br />

ある日本資本主義」を構築したらいいか考えます。とくに、そのた<br />

めの金融システムのあり方についても詳しく講義します。<br />

2008年9月には、アメリカの住宅バブルが崩壊して、サブプラ<br />

イム危機が顕在化し、百年に一度といわれる深刻な世界経済危機に<br />

見舞われました。金融機関は膨大な損失を抱え、景気の落ち込みも<br />

激しくなりました。日本では長く景気の低迷が続いていますが、そ<br />

の原因について考えた上で、これからの日本経済はどうあるべきか<br />

ということを講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しない。<br />

比較文化論 2 単位(春学期)<br />

比較文化論 2 単位(秋学期)<br />

人類の多様性と普遍性<br />

*春・秋とも同一の内容です。<br />

ドゥウルフ, チャールズ<br />

授業科目の内容:<br />

「文化とは動物の行動はもっぱら遺伝と本能によって支えられている<br />

が、人間は、遺伝と本能に加えて、経験と模倣、および言語を通し<br />

て、集団の一員としての思考、感情、行動を仲間から学習(習得)<br />

し、獲得したものを同世代、後世代の人々に伝達する。」<br />

このコースでは、文化の様々な要因を踏まえて、世界の国や民族を<br />

考えることになっています。<br />

テキスト(教科書):<br />

講師が提示する資料


物性科学 2 単位(春学期)<br />

身のまわりのモノの世界<br />

伊藤 公平<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの身のまわりはモノ(materials)であふれ返っています。<br />

特に炊飯器からロケットまでの日用品? となると、それらは自然に<br />

存在するモノではなく、人々が工夫に工夫を重ねて生み出した製品<br />

です。物性科学では、私たちの生活を豊かにするモノを支える科学<br />

を物質・材料という観点から講義します。高校の物理と化学の知識<br />

のみを前提として、できるだけ式を使わずに物質・材料の世界を探<br />

検します。1年生の履修を前提としていますが、履修希望者が教室の<br />

席数を上回る場合は、残念ながら私の意見が反映されないくじ引き<br />

となります。よって、できるだけ1年生と昨年履修がかなわなかった<br />

2年生のみに履修を検討してもらいたいと願います。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

203<br />

6 理工学部


7 薬学部<br />

F(6)基礎微分積分学A 1 単位(春学期)<br />

井上 賀絵<br />

授業科目の内容:<br />

薬学部の化学、物理系科目で扱う問題を理解し解決するための道具<br />

となる微分積分学の修得を目標とします。春学期は主に数Ⅲでも扱<br />

われている基本的な内容を学び、後半は偏微分法や重積分など更に<br />

発展させ、現実の具体的な問題を解決する力を養うことを目指しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

F(6)基礎微分積分学B 1 単位(秋学期)<br />

井上 賀絵<br />

授業科目の内容:<br />

薬学部の化学、物理系科目で扱う問題を理解し解決するための道具<br />

となる微分積分学の修得を目標とします。秋学期は主に多変数関数<br />

の微分(偏微分)、積分(重積分)の基本を理解し計算できること、<br />

そして平易な微分方程式(1階、2階線型微分方程式)を解けるこ<br />

とを到達目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

B(1)薬学への招待 1 単位(春学期)<br />

※4月11日の講義は、1限に4クラス合同で行う。<br />

阿部 芳廣<br />

笠原 忠<br />

木津 純子<br />

黒川 達夫<br />

中島 恵美<br />

福島 紀子<br />

増野 匡彦<br />

三澤 日出巳<br />

望月 眞弓<br />

授業科目の内容:<br />

薬の専門家、医療人として必要な基本姿勢を身につけるために、幅<br />

広い薬学の領域を理解するとともに、医療、社会における薬学出身<br />

204<br />

者の役割や仕事、薬剤師あるいは医薬品開発に関わる者の使命を学<br />

ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

薬科学概論A 1 単位(春学期)<br />

日吉 木3/木4/木5 場所:D310<br />

金澤 秀子<br />

阿部 芳廣<br />

木内 文之<br />

増野 匡彦<br />

鈴木 岳之<br />

登美 斉俊<br />

石川 さと子<br />

千葉 康司<br />

授業科目の内容:<br />

薬学研究の歴史から、現在大学内で行われている研究、社会で話<br />

題となった研究などを学ぶことで、薬科学科学生としてのモチベー<br />

ションを向上させる。さらに、これから習得する講義内容が将来的<br />

にどのように生かされるかを学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にもうけない。<br />

C1(1)物質の構造 1 単位(春学期)<br />

※4月11日の講義は、2時間目に4クラス合同で行う。<br />

阿部 芳廣<br />

伊藤 佳子<br />

森田 裕子<br />

授業科目の内容:<br />

物質を構成する基本単位である原子および分子の性質を理解するた<br />

めに、原子構造、化学結合の成り立ちと分子構造、および分子の物<br />

理的性質に関する知識を修得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

阿部・伊藤・森田:『物理系薬学Ⅰ.物質の物理的性質 第2版』 日本<br />

薬学会編 東京化学同人 2011年 ISBN:978-4-8079-1477-7 C3347<br />

伊藤:『薬学物理化学』第5版小野行雄編、廣川書店 2010年 ISBN:<br />

4-567-22118-4 C3043<br />

C1(2)物質の状態Ⅰ 1 単位(秋学期)<br />

伊藤 佳子<br />

授業科目の内容:<br />

物質の状態および相互変換過程を解析できるようになるために、<br />

熱力学の基本知識と技能を修得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『薬学物理化学』第5版 小野行雄編 廣川書店 2010年 ISBN:<br />

4-567-22118-4 C3043


『薬学物理化学演習第3版』小野行雄編 廣川書店 2010年 ISBN:<br />

4-567-22292-1 C3043<br />

C2(1)化学平衡 1 単位(春学期)<br />

日吉 金5 場所:D203<br />

星野 竜也<br />

水島 徹<br />

授業科目の内容:<br />

試料中に存在する物質の種類および濃度を正確に知るために、代<br />

表的な医薬品の定性・定量法を含む各種の分離分析法の基本的知識<br />

と技能を修得する。<br />

医薬品の開発に関する基本的な知識を習得し、特に分析科学の医<br />

薬品開発における役割を理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『物理系薬学 II化学物質の分析』日本薬学会 編集、東京化学同<br />

人<br />

C2(2)化学物質の検出と定量 1 単位(秋学期)<br />

日吉 木5 場所:D203<br />

星野 竜也<br />

水島 徹<br />

授業科目の内容:<br />

試料中に存在する物質の種類および濃度を正確に知るために、代<br />

表的な医薬品の定性・定量法を含む各種の分離分析法の基本的知識<br />

と技能を修得する。<br />

医薬品の開発に関する基本的な知識を習得し、特に分析科学の医<br />

薬品開発における役割を理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『物理系薬学 II化学物質の分析』日本薬学会 編集、東京化学同<br />

人<br />

『分析化学 II』中村洋 編集、廣川書店(本教科書は主に阿部教<br />

授の講義で使用する)<br />

C4(2)有機化合物の骨格 1 単位(秋学期)<br />

日吉 金1 場所:D203<br />

須貝 威<br />

授業科目の内容:<br />

医薬品および生体物質の基本となる有機化合物の構造、物性、反<br />

応性を理解するために、高校で学んだ有機化学を発展させた基本的<br />

な知識を習得する。さらに、基礎専門科目である有機化学へつなげ、<br />

基本構造、物理的性質、反応性に関する知識を習得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義のつど、資料をPDFで掲示する。<br />

205<br />

C8(2)生命体の基本単位としての細胞A 1 単位(秋学期)<br />

岡 美佳子<br />

日吉 月2 場所:J11<br />

※12月24日(火)のみ芝共立キャンパスにて<br />

3時限(13:15~14:30)に開講<br />

授業科目の内容:<br />

近年の分子生物学関連の学問の進歩には目覚ましいものがあり、<br />

それらを理解するためにも本講義は重要である。細胞の構造、構成<br />

成分について学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新細胞生物学』 竹鼻眞編集(廣川書店)<br />

ISBN: 978-4-567-44110-0<br />

C9(1)細胞を構成する分子 1 単位(春学期)<br />

日吉 金2 場所:D203<br />

石井 功<br />

横田 惠理子<br />

授業科目の内容:<br />

生命の活動単位としての細胞の成り立ちを理解するために、その構<br />

成分子の構造と機能に関する基本的知識を習得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ヴォート基礎生化学』第3版 東京化学同人 2010年<br />

F(3)基礎物理 1 単位(春学期)<br />

菅田 節朗<br />

授業科目の内容:<br />

第一の目標は、薬学の専門科目を学ぶために必要な物理学の基礎<br />

知識を身につけることである。第二の目標は、物理学の学習を通し<br />

て、数理的な考え方を身につけることである。すなわち、物理学お<br />

よび数理系の薬学専門科目(物理化学、物理薬剤学、薬物動態学な<br />

ど)には共通した考え方が繰り返し出てくるので、その基礎的考え<br />

方を、物理学の学習を通して習得することである。<br />

テキスト(教科書):<br />

『やさしく学べる基礎物理(新装版)』(基礎物理教育研究会編、<br />

森北出版)<br />

F(4)基礎化学 1 単位(春学期)<br />

7 薬学部<br />

阿部 芳廣<br />

石川 さと子<br />

伊藤 佳子<br />

森田 裕子<br />

授業科目の内容:<br />

薬学を学ぶ上で必要となる物理化学・分析化学・有機化学の基本<br />

的知識について、専門科目との関連性を含めて習得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

①『バイオサイエンス化学』新井孝夫, 大森大二郎, 立屋敷 哲, 丹羽<br />

治樹著 東京化学同人 2003年 ISBN:978-4-8079-0564-5<br />

②『薬学物理化学』第5版 松島美一監修 小野行雄編 廣川書店<br />

2010年 ISBN:978-4-567-21151-2


7 薬学部<br />

F(5)基礎生物 1 単位(春学期)<br />

横田 惠理子<br />

授業科目の内容:<br />

主に高校で生物を履修してこなかった学生向けに開講するもので、<br />

生物に興味を持ち、生命とは何かを理解することを目指します。1年<br />

秋学期以降に開講する専門科目を理解するために重要な科目です。<br />

テキスト(教科書):<br />

理系総合のための『生命科学』第2版 東京大学生命科学教科書<br />

編集委員会編 羊土社<br />

有機化学演習Ⅰ 1 単位(秋学期)<br />

須貝 威<br />

花屋 賢悟<br />

授業科目の内容:<br />

本講義はC4(1)(2)「化学物質の性質と反応」に対応した具体的<br />

事例にもとづく演習問題を解き、解説を聴きながら理解不足や疑問<br />

に思う点を把握する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント(演習問題)を使用する。<br />

生物学演習Ⅰ 1 単位(秋学期)<br />

12月24日(火)のみ芝共立キャンパスにて<br />

4時限(14:45~16:00)に開講<br />

竹鼻 眞<br />

岡 美佳子<br />

授業科目の内容:<br />

細胞生物学、機能形態学の理解を深めるための問題演習を行いま<br />

す。特に、高校で生物をとってこなかっかった学生を対象とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新細胞生物学』 竹鼻眞編集(廣川書店)<br />

ISBN: 978-4-567-44110-0<br />

物理学演習 1 単位(秋学期)<br />

菅田 節朗<br />

授業科目の内容:<br />

一つの目標は微分積分学(特に微分方程式)を使って物理学を学<br />

ぶことである。これに習熟することは数理系薬学専門科目のよりよ<br />

い理解にも役立つ。もう一つの目標は放射線物理学を学ぶことであ<br />

る。放射線物理学は物理学のさまざまな基礎知識を必要とし、物理<br />

学の応用力向上にも役立つ。<br />

206<br />

テキスト(教科書):<br />

この科目のために新たに購入する必要はない(春学期の「C1(1)」<br />

および「基礎物理」で使用した教科書を用いる)。<br />

基礎物理演習 1 単位(春学期)<br />

菅田 節朗<br />

授業科目の内容:<br />

選択必修科目である「F(3) 基礎物理」の補習科目である。教科<br />

書の問題を解くのを主とするが、簡単な復習、補足説明も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

『やさしく学べる基礎物理(新装版)』(基礎物理教育研究会編、<br />

森北出版)


1 メディア・コミュニケーション研究所<br />

208


マス・コミュニケーション論Ⅰ 2 単位(秋学期)<br />

マス・メディアと政治社会<br />

山腰 修三<br />

授業科目の内容:<br />

政治社会とマス・メディアとの関わりについて理解を深めることを<br />

目的とする。前半はマス・コミュニケーション論の基礎的な知識や<br />

考え方の解説を中心に講義を行う。後半は教科書を平易に解説しつ<br />

つ、新たな理論やモデルおよび日本の政治社会を対象とした事例を<br />

扱う。<br />

テキスト(教科書):<br />

・山腰修三『コミュニケーションの政治社会学』ミネルヴァ書房<br />

2012年<br />

(講義の後半で使用する。)<br />

・適宜プリント資料を配布する。<br />

社会心理学Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

上瀬 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会の様々な問題を社会心理学的に考察するための基本的知見<br />

を解説する。社会心理学の研究枠組みに基づき、個人内および対人<br />

過程に関わる領域の研究を中心に紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『図説 社会心理学入門』 齊藤勇 誠信書房 2011<br />

年<br />

社会心理学Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

上瀬 由美子<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会の様々な問題を社会心理学的に考察するための基本的知見<br />

を解説する。授業では、社会心理学の研究枠組みに基づき、集団過<br />

程および文化に関わる領域の研究を中心に紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『図説 社会心理学入門』 齊藤勇 誠信書房 2011<br />

年<br />

209<br />

1 メディア・コミュニケーション研究所


2 体育科目(体育研究所):体育学講義<br />

210


体育学講義 2 単位(春学期)<br />

スポーツの効用を科学的にみる<br />

(スポーツ総論)<br />

春学期: 火3<br />

佐々木 玲子<br />

村山 光義<br />

吉田 泰将<br />

授業科目の内容:<br />

スポーツは社会の中で文化として多様な姿を持ちますが、その中<br />

心は我々が身体活動をすることです。体育・スポーツ活動は、ヒト<br />

の身体(こころとからだ)に多くの影響を与えます。本講義はこう<br />

した体育・スポーツ活動が我々に与える効用についてオムニバス形<br />

式で解説します。身体に関する知識を得るとともに、人文・社会・<br />

自然の科学的視点から身体活動実践の現代的意義を考えます。スポ<br />

ーツ実施・指導および教育場面に幅広く役立つ内容(教職や体育会・<br />

スポーツサークルのリーダーを目指す人に適切な内容)となるでし<br />

ょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

211<br />

体育学講義 2 単位(秋学期)<br />

スポーツの技と文化を探る<br />

秋学期: 火3<br />

植田 史生<br />

村松 憲<br />

村山 光義<br />

授業科目の内容:<br />

2012年ロンドンオリンピックで世界記録保持者のジャマイカ・ウ<br />

サイン・ボルト選手が100m・200m走で2大会連続で金メダルを獲得<br />

した。彼の速さの秘密はどこにあるのだろうか?また、日本のハン<br />

マー投げの室伏広治選手は37歳で銅メダルを獲得した。彼の美しい<br />

回転動作はどのように完成しているのであろうか?スポーツを行う<br />

人も、観る人も、オリンピックやワールドカップに現れる究極の身<br />

体に興味をそそられるのではないでしょうか。<br />

人間の身体能力によって極め、伝承されてきた「技」「技術」はス<br />

ポーツ文化の重要な構成要素であり、人類の遺産といえるでしょう。<br />

本講義は、人間のスポーツ技能の獲得や伝承を基礎に置き、スポー<br />

ツの技と文化を幅広く解説することを目的としています。世界の多<br />

様なスポーツの歴史と変遷、日本のスポーツ文化、スポーツ技術の<br />

運動連鎖の謎などを解説し、技の伝承という営みのあるスポーツ文<br />

化について理解します。そして、そこから競技者に、スポーツ愛好<br />

家に、またスポーツを観るファンに示唆されることは何か?という<br />

ことについても、共に考えたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

体育学講義 2 単位(春学期)<br />

スポーツ心理学の世界<br />

春学期: 木3<br />

2 体育科目(体育研究所):体育学講義<br />

近藤 明彦<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀はスポーツが大きく飛躍した世紀でした。そのスポーツの<br />

発展とともにスポーツ心理学が誕生し最近急速にその広がりが増し


2 体育科目(体育研究所):体育学講義<br />

ています。運動心理学・体育心理学・スポーツ心理学といった分野<br />

から現在ではスポーツの実施と健康の関連が着目され健康運動心理<br />

学という新しい領域も広がっています。この授業では、スポーツに<br />

関連する様々な心理学の分野からのアプローチを概観し、スポーツ<br />

実施に伴う心理的側面で現在どのような知見があるかを学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

体育学講義 2 単位(秋学期)<br />

健康と運動の科学<br />

秋学期: 木4<br />

井ノ口 美香子<br />

近藤 明彦<br />

辻岡 三南子<br />

山内 賢<br />

横山 裕一<br />

授業科目の内容:<br />

様々な疾病と健康と運動に関する知識についてオムニバス形式の<br />

授業により理解を深める。<br />

辻岡さん南氏 ・高血圧・心臓疾患 ・たばこ・呼吸器疾患 ・感染症<br />

横山裕一<br />

・アルコール・薬物<br />

・肝臓<br />

・性感染症<br />

井ノ口美香子<br />

・小児の生活習慣病<br />

・内分泌代謝疾患(糖尿病、脂質異常症など)<br />

山内賢<br />

・トレーニング方法とその評価<br />

・スポーツ・運動実施上の安全管理<br />

近藤明彦<br />

・運動のエネルギー供給のメカニズム<br />

・筋の構造とトレーニングの効果<br />

体育学講義 2 単位(秋学期)<br />

現代社会とスポーツ<br />

秋学期: 水3<br />

加藤 大仁<br />

授業科目の内容:<br />

テレビをつけると、プロ野球やJリーグ、大相撲、NBAなど、様々<br />

なスポーツ番組を見ることができる。とりわけオリンピックやワー<br />

ルドカップのようなメガ・イベントになると、世界中の人々がアスリ<br />

ートの一挙手一投足に熱狂する。<br />

本来スポーツは、各個人がそれぞれの欲求に基づいて行なうもの<br />

だろう。しかし、オリンピックのようなメガ・イベントを通じ、スポ<br />

ーツはいつの間にか公的な性格を与えられつつあるように思える。<br />

言い換えれば、スポーツはますます社会の中に制度化され、政治と<br />

無関係には存在し得ないような状況が作り出されているように感じ<br />

られるのである。<br />

このような問題意識を背景に、本講義では主としてスポーツと政<br />

治の関係や、スポーツを通じて垣間見られる現代社会の問題点につ<br />

いて、具体例を示しながら解説していく。<br />

尚、基本的に授業は講義形式で進行させていくが、適宜講義内容に<br />

関連するビデオの鑑賞や討論も行なう予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。適宜資料プリントを配布する。<br />

体育学講義 2 単位(春学期)<br />

日本代表コーチが基本から指導するスポーツコーチング概論<br />

春学期: 火4<br />

鳥海 崇<br />

授業科目の内容:<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>は体育会、サークルを問わずスポーツが盛んである。<br />

しかしそれらの組織の多くには専門的な指導スタッフが不在であり、<br />

実質的には塾生自身の自主強化、自主運営に依るところが大きい。<br />

またそのような組織同士の連携も希薄であり、強化方法、運営方法<br />

は個々の担当者の裁量に任されているのが現状である。本講義では<br />

212<br />

このようなスポーツ組織に所属し、将来何らかの運営を担当するよ<br />

うな塾生を主たる対象として、競技成績が上がるような強化法、組<br />

織の運営法を扱う。本講義を受講した塾生が実際にスポーツ組織の<br />

強化、運営を担当することで、授業で履修した内容をそのまま実際<br />

の組織に活かすことを想定している。<br />

特にコーチとしての基礎的能力である「情報を伝える技術」及び<br />

「情報を聞き出す技術」を身に着けることを重視しており、これらの<br />

技術向上を目指して毎回テーマに関連させて徹底した練習を行う。<br />

本講義を履修した者の大半は、自分の考えていることをうまく伝え<br />

られるようになり、また相手の考えていることをうまく聞き出せる<br />

ようになる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。授業中に配布資料あり。<br />

体育学講義 2 単位(秋学期)<br />

日本代表コーチの実体験に基づいたチームスポーツコーチング<br />

秋学期: 火4<br />

鳥海 崇<br />

授業科目の内容:<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>は体育会、サークルを問わずスポーツが盛んである。<br />

しかしそれらの組織の多くには専門的な指導スタッフが不在であり、<br />

実質的には塾生自身の自主強化、自主運営に依るところが大きい。<br />

また、そのような組織同士の連携も希薄であり、強化方法、運営方<br />

法は個々の担当者の裁量に任されているのが現状である。このよう<br />

なスポーツ組織に所属し、将来何らかの運営を担当するであろう塾<br />

生を主たる対象として、競技成績が上がるような強化法、組織の運<br />

営法を扱う。本講義を受講した塾生が実際にスポーツ組織の強化、<br />

運営を担当することで、授業で履修した内容をそのまま実際の組織<br />

に活かすことを想定している。本講義では春学期の講義科目『スポ<br />

ーツコーチング概論』の継続科目として、様々な人数を想定した組<br />

織運営やチームスポーツ競技に特化した科目である。<br />

チームスポーツには様々な形態があり、そのコーチングの方法も<br />

多岐にわたる。そのため、本講義は以下の3点に重点を置いて展開す<br />

る。①履修者同士によるコーチング体験の共有、②他団体の指導現<br />

場へ直接赴き、コーチの指導方法の見学、③様々な指導者が書いた<br />

書籍を通じて、チームスポーツコーチングの勘所の読み取り。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。授業中に配布資料あり。<br />

体育学講義 2 単位(春学期)<br />

(スポーツと身体(からだ)の基礎理論)<br />

春学期: 金3<br />

吉田 泰将<br />

授業科目の内容:<br />

健康の大切さを実感するのは、その肝心な健康を損なってしまっ<br />

たときでしょう。現代社会において、私達は様々なストレスに曝さ<br />

れながら生活をしています。そこで、本講義では身体のメカニズム<br />

やスポーツ・トレーニングの基礎知識を学習することにより、「心身<br />

の状態を常に良好に保つ」方法を身につけることを目的とします。<br />

日々の生活をいかに送っていくのか、どのように生活をプログラム<br />

していくのか、一緒に考えて行きましょう。そして、「生きる」こと<br />

は「食べる」こと、「いのち」と「時間」の意味をそれぞれの立場で<br />

考えてみましょう。<br />

体育学講義 2 単位(秋学期)<br />

スポーツ現場のコーチングと安全教育<br />

秋学期: 水4<br />

山内 賢<br />

授業科目の内容:<br />

コーチングとは、指導者と選手が互いに「話す」、「聞く」というコ<br />

ミュニケーションが双方に存在し、双方が望む練習内容やレベルを<br />

共感しながら、目標達成まで継続的に行われつつ、最短の時間で最<br />

大の成果が上がるようにシステム的に仕組まれたプログラムそのも<br />

のである。よいコーチングとは、個人を尊重し、個人で考える力を<br />

育て、コーチングされる側の個人の能力を可能な限り引き出し、課<br />

題解決やスキル向上が実現したことを意味する。この授業では、ス<br />

ポーツ現場におけるコーチングについて、「コーチングの歴史」、「コ<br />

ーチングに必要となる原則」、「練習の方法」、「練習計画の立て方」、


「運動学」、「トレーニング方法」、「運動の観察の方法」、「コーチング<br />

のテクニック」、「古今東西のスポーツ指導者の名言から学ぶプラス<br />

思考」を主に学ぶ。また、スポーツは楽しいものであるが、同時に<br />

スポーツには危険が存在するので、安全管理の心得としては、スポ<br />

ーツ現場における事故や怪我を事例にした危機回避の方法や対処法<br />

を授業内ディスカッションとワークショップを展開しながら学習し<br />

ていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料(プリント)を配布し、プレゼンテー<br />

ションで授業を展開します。<br />

213<br />

2 体育科目(体育研究所):体育学講義


2 体育科目(体育研究所):体育学演習<br />

体育学演習 1 単位(春学期)<br />

BLS(ベーシックライフサポート)~救急法の基礎~<br />

春学期: 水4<br />

山内 賢<br />

授業科目の内容:<br />

事故にであったり、怪我をしてしまった場合、バイスタンダー(事<br />

故現場に居合わせた最もそばにいる人)が行う、直後の処置がとて<br />

も大切です。この授業の目的は、第一に「事故防止」の考え方を身<br />

につけてもらうこと(予見)。第二に緊急時に備え、各種の処置を実<br />

際に身につけること(回避と対処)にあります。いつ、どこで、ど<br />

のような事故にあったとしても、事故現場から救急隊員を経て医師<br />

に患者を手渡すまでに落ち着いて適切な処置ができるような理論と<br />

対処の方法について、実技と理論を同時に学んでもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料(プリント)を配布し、プレゼンテ<br />

ーションで授業を展開します。<br />

体育学演習 1 単位(秋学期)<br />

テニスが強くなるために研究しよう<br />

秋学期: 木5<br />

村松 憲<br />

授業科目の内容:<br />

「テニスが強くなりたい」という思いがある方を対象に、技術面、<br />

心理面、戦術面などを実習形式で学びます。授業は体育研究所(動<br />

作解析室または講義室)で行います。教員からの一方通行の授業で<br />

はなく、グループワークなどを行いながら、受講者が相互に交流し<br />

ながら学びます。<br />

技術面の授業はハイスピードカメラで各自のフォームを撮影し、<br />

トップ選手との比較などを行います。またスピードガンでボールス<br />

ピードを測定したり、高性能ハイスピードカメラでボールの回転量<br />

を測定します。<br />

心理面の授業ではさまざまな考え方を紹介し、グループワークな<br />

どの実習を行いながら学んでいきます。<br />

戦術面では受講者からの問題提起をとり入れながら、受講者同士<br />

で議論を行います。<br />

教員は受講者の「気づき」を促進するために助言をしますが、受<br />

講者が自ら感じ、自ら考えることを重視します。<br />

214


体育実技A(サッカー) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(サッカー) 1 単位(秋学期)<br />

(男女、初心者、経験者を問わず)<br />

春学期・秋学期: 金2/金3<br />

岩崎 陸<br />

授業の目的:<br />

チームスポーツであるサッカーというゲームを通して、自立した<br />

個人が、チームメートと連携して、「ゴールを守る」「ゴールを奪う」<br />

という目的を達成することを体感する。そのために、ゲームを通し<br />

て、個々が状況を把握し、判断し、チームメートと連携してプレー<br />

を実行するまでの過程を学び、そのプレーを実現するための技術・<br />

戦術を習得する。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション:サッカーというゲームを楽しもう<br />

2 サッカーというゲームを学ぶ:攻撃・守備のサイクル及びその<br />

サイクルでのプレーの目的<br />

3 サッカーというゲームを学ぶ:サッカーの原理原則<br />

4 攻撃:幅と厚みをもったポジショニング(1/2)<br />

5 攻撃:幅と厚みをもったポジショニング(2/2)<br />

6 守備:1stディフェンダーとボールへ集中・集結した守備(1/2)<br />

7 守備:1stディフェンダーとボールへ集中・集結した守備(2/2)<br />

8 攻守の切り替え:カウンター攻撃(1/2)<br />

9 攻守の切り替え:カウンター攻撃(2/2)<br />

10 攻守の切り替え:攻撃→守備におけるリスクマネジメント(1/2)<br />

11 攻守の切り替え:攻撃→守備におけるリスクマネジメント(2/2)<br />

12 セットプレー:コーナーキック等のセットプレー戦術<br />

13 戦術の実行:チームでゲームに勝つための戦術の共有、実行(1/3)<br />

14 戦術の実行:チームでゲームに勝つための戦術の共有、実行(2/3)<br />

15 戦術の実行:チームでゲームに勝つための戦術の共有、実行(3/3)<br />

成績評価方法:<br />

出席60%、授業態度20%、理解度20%の3 項目を点数化し、その<br />

合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装とサッカー用のシューズ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

少雨の場合は実技を行う。荒天時には教室にて講義あるいは試合<br />

ビデオによるゲーム分析を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

仲間と協力しながら積極的に授業に参加する学生を歓迎します。<br />

今や世界の共通言語ともいえるサッカーを理解できるよう、積極的<br />

に頭と体を動かして、楽しく共に学んでいきましょう。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業時に受け付けます。<br />

体育実技A(サッカー) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(サッカー) 1 単位(秋学期)<br />

リーグ戦文化の体験<br />

春学期・秋学期: 火2/火3<br />

須田 芳正<br />

授業の目的:<br />

世界のスポーツであるサッカーの魅力、楽しさを体験するととも<br />

に、競技力向上を目指すことを目的とする。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 技術トレーニングとゲーム<br />

3 技術トレーニングとゲーム<br />

4 戦術トレーニングとゲーム<br />

5 プレシーズンマッチ<br />

6 リーグ戦①<br />

215<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

7 リーグ戦②<br />

8 リーグ戦③<br />

9 順位決定戦<br />

10 プレシーズンマッチ<br />

11 リーグ戦①<br />

12 リーグ戦②<br />

13 リーグ戦③<br />

14 順位決定戦<br />

15 順位決定戦<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の3 項目を点数化しそ<br />

の合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装とシューズ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

教室にて講義あるいはビデオ鑑賞。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に授業へ参加する学生を歓迎します。<br />

体育実技A(サッカー) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(サッカー) 1 単位(秋学期)<br />

~サッカーを通した QOL の向上~<br />

春学期・秋学期: 月2/月3<br />

冨田 賢<br />

授業の目的:<br />

本授業は、世界中で愛されるスポーツの一つであるサッカーを体<br />

験し、その魅力、楽しさについて学ぶと共に、競技力向上を目指す<br />

ことを目的とする。チームメートと共に協力して「ゴール」という<br />

一つの目標を達成するために必要な基本技術・戦術、状況判断、そ<br />

してコミュニケーションスキルを習得する。生涯スポーツとしてサ<br />

ッカーを捉え、健康的な生活に寄与するのに必要な基本技術及び考<br />

え方を養う。<br />

授業の計画:<br />

1 基本技術とゲーム<br />

テーマ:インサイドキック<br />

Jリーグ,欧州リーグ等トップレベルにおいてもゲーム中使用す<br />

るキックの90%以上はインサイドキックである。それほどサッ<br />

カーにおいて基本的な技術であるインサイドキックの習得を目<br />

指す。<br />

2 基本技術とゲーム<br />

テーマ:ドリブル<br />

相手を抜くためだけのドリブルではなく,状況判断して運んで<br />

いくためのドリブルの習得を目指す。<br />

3 基本技術とゲーム<br />

テーマ:ヘディング<br />

ヘディングの競り合いで有利になれば,試合を優位に進めるこ<br />

とが出来る。1㎝でも高く飛んでヘディングするためのスキルの<br />

習得を目指す。<br />

4 4 戦術練習とゲーム<br />

テーマ:攻守の切り替え<br />

サッカーの90分間の試合のうち攻守の切り替えの時間はわずか<br />

1,2分である。現代サッカーではその1,2分で勝負が決まると<br />

いわれる。グループでの素早い攻守の切り替えの習得を目指す。<br />

5 戦術練習とゲーム<br />

テーマ:オフェンス(ワイドなポジション)<br />

105m×68mのサッカーのピッチを広く使ったオフェンスの理<br />

解,習得を目指す。<br />

6 戦術練習とゲーム<br />

テーマ:ディフェンス(コンパクトなポジション)<br />

現代サッカーでは,フォワードからディフェンスラインの距離<br />

は30m以内にするのが原則といわれている。相手にスペースを与<br />

えないコンパクトなディフェンスの理解,習得を目指す。<br />

7 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

8 ゲーム中心


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

9 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

10 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

11 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

12 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

13 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

14 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

15 ゲーム中心<br />

テーマ:コミュニケーション,チームワーク,習得した技術の発<br />

揮<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、授業態度(20%)、理解度(20%)の3項目を点数化<br />

し、その合計点で評価する<br />

実施場所:<br />

陸上競技場<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装とサッカー用のシューズ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

教室にて講義あるいはビデオ観賞。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

サッカー経験者、未経験者問わず積極的に授業に参加する学生を<br />

歓迎します。「サッカーが好きだ」、「サッカーのことよくわからない<br />

けど知りたい」、という学生を尚のこと歓迎します。チームスポーツ<br />

であるサッカーの楽しさ、素晴らしさ、奥深さを、一緒にプレーし<br />

ながら共に学んでいきましょう。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業時に受け付けます。<br />

体育実技A(フットサル) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フットサル) 1 単位(秋学期)<br />

(男女、初心者、経験者を問わず)<br />

春学期・秋学期: 水3/水4<br />

岩崎 陸<br />

授業の目的:<br />

いつでも、どこでも、誰もが気軽にプレーすることができるフッ<br />

トサルの楽しさを体験するとともに、競技力向上を目指すことを目<br />

的とする。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション:フットサルを楽しもう<br />

2 フットサルに必要なテクニック:パス&コントロール、運ぶド<br />

リブル、突破のドリブル、シュート<br />

3 攻撃戦術:攻撃時のポジショニング(1/2)<br />

4 攻撃戦術:攻撃時のポジショニング(2/2)<br />

5 守備戦術:ゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンス(1/2)<br />

6 守備戦術:ゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンス(2/2)<br />

7 攻撃戦術:ポジションチェンジ(1/2)<br />

8 攻撃戦術:ポジションチェンジ(2/2)<br />

9 攻撃戦術:カウンター攻撃(1/2)<br />

10 攻撃戦術:カウンター攻撃(2/2)<br />

11 セットプレー戦術<br />

12 チームを固定してのリーグ戦<br />

13 チームを固定してのリーグ戦<br />

14 チームを固定してのリーグ戦<br />

15 チームを固定してのリーグ戦<br />

216<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の3 項目を点数化しそ<br />

の合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

第3校舎下フットサルコート。<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装とシューズ (屋外用のフットサルシューズが望まし<br />

い。スパイクは不可とする)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

少雨では実技を行う。荒天時には教室にて講義あるいはビデオを<br />

観てフットサル理解を深める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

女性の参加が増えてきています。<br />

仲間と協力しながら積極的授業へ参加する学生を歓迎します。<br />

体育実技A(フットサル) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フットサル) 1 単位(秋学期)<br />

リーグ戦文化の体験<br />

春学期・秋学期: 月1/月2/月3/水2<br />

須田 芳正<br />

授業の目的:<br />

いつでも、どこでも、誰もが気軽にプレーすることができるフッ<br />

トサルの楽しさを体験するとともに、競技力向上を目指すことを目<br />

的とする。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 技術トレーニングとゲーム<br />

3 技術トレーニングとゲーム<br />

4 戦術トレーニングとゲーム<br />

5 プレシーズンマッチ<br />

6 リーグ戦①<br />

7 リーグ戦②<br />

8 リーグ戦③<br />

9 順位決定戦<br />

10 プレシーズンマッチ<br />

11 リーグ戦①<br />

12 リーグ戦②<br />

13 リーグ戦③<br />

14 順位決定戦<br />

15 順位決定戦<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の3 項目を点数化しそ<br />

の合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

月1、月2、月3は日吉記念館。水2は第3校舎下フットサルコ<br />

ート。<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装とシューズ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

教室にて講義あるいはビデオ鑑賞。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に授業へ参加する学生を歓迎します。<br />

体育実技A(フットサル) 1 単位(春学期)<br />

初級者から上級者までフットサルを楽しく学ぶ!<br />

春学期: 木1/木2/木3<br />

森本 美行<br />

授業の目的:<br />

サッカー男子日本代表、なでしこジャパンの人気と共にプレーを楽<br />

しみたいという人も増えてきました。しかしサッカーは場所や人数、<br />

経験の有無によって実際にプレーするという意味ではややハードル<br />

が高くなってしまっています。フットサルはバスケットボールコー<br />

ト程度のスペースで5人対5人で接触プレーが禁止されているため<br />

気軽に、かつそれぞれのレベルに合わせて安全に楽しむことができ<br />

ます。昨年カズ選手も参加したワールドカップ以降人気が高まって<br />

きたフットサルを楽しく学びプレーすることが本授業の目的です。<br />

授業の計画:<br />

1 フットサルイントロダクション<br />

ルール、サッカーとの違い、注意すべきこと等


2 基礎技術修得1<br />

止める/蹴る/動く等フットサルに必要な基本動作<br />

3 基礎技術修得2<br />

止める/蹴る等フットサルに必要な基本動作の応用編<br />

動きながらの基本動作<br />

4 基本戦術1<br />

1対1、2対1、2対2等個人戦術から小グループ戦術のトレ<br />

ーニング<br />

5 基本戦術2<br />

フットサルのフォーメーションの理解とフォーメーションに合<br />

った戦術トレーニング<br />

6 トレーニングマッチ1<br />

レベルごとにチーム分けを行いトレーニングマッチを行う。<br />

7 トレーニングマッチ2<br />

レベルごとにチーム分けを行い前週と異なる組分けでトレーニ<br />

ングマッチを行う。<br />

8 トレーニングマッチ3<br />

レベルを考慮せず混合チームでのトレーニングマッチを行う。<br />

9 トレーニングマッチ4<br />

レベルを考慮せず前週とは異なる組分けの混合チームでのトレ<br />

ーニングマッチを行う。<br />

10 トレーニングマッチ5<br />

レベルを考慮せず前週とは異なる組分けの混合チームでのトレ<br />

ーニングマッチを行う。<br />

11 リーグ戦1週目<br />

レベル毎の人数比を考慮したチーム作りを行い、そのチームで<br />

リーグ戦を行う。<br />

12 リーグ戦2週目<br />

レベル毎の人数比を考慮したチーム作りを行い、そのチームで<br />

リーグ戦を行う。<br />

13 リーグ戦3週目<br />

レベル毎の人数比を考慮したチーム作りを行い、そのチームで<br />

リーグ戦を行う。<br />

14 リーグ戦4週目<br />

レベル毎の人数比を考慮したチーム作りを行い、そのチームで<br />

リーグ戦を行う。<br />

15 リーグ戦5週目<br />

レベル毎の人数比を考慮したチーム作りを行い、そのチームで<br />

リーグ戦を行う。<br />

成績評価方法:<br />

出席60%(2/3以上出席しないと評価しない/遅刻2回で欠席扱いと<br />

する)<br />

技術10%(ボールを止める、蹴るという基本技術で評価)<br />

理解10%(ゲーム中の判断等競技理解のレベルで評価)<br />

態度20%(授業がスムーズに進められるように協力的か評価)<br />

実施場所:<br />

記念館<br />

服装携帯品等:<br />

運動が出来るユニフォーム、ジャージ等の体操着<br />

フットサル用(屋内専用)シューズ<br />

体育実技A(フットサル) 1 単位(秋学期)<br />

リーグ戦による実戦形式で技術を向上し、戦術理解を深める。<br />

秋学期: 木1/木2/木3<br />

森本 美行<br />

授業の目的:<br />

昨年ワールドカップ以降人気が高まってきたフットサルを楽しく学<br />

びプレーすることが本授業の目的です。その目的を達成するために<br />

リーグ戦形式で多くの試合を行い、その試合を通して自ら課題を考<br />

え、次の試合に臨み、改善していくというPlan→Do→Check→Action<br />

のサイクルでプレーレベルを向上させてきます。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション:授業の目的、注意事項、ルール等の<br />

確認と基本トレーニング<br />

第2回 リーグ戦第1クール第1節(2週目~5週目まで)組分け<br />

第3回 リーグ戦第1クール第2節(2週目~5週目まで)<br />

第4回 リーグ戦第1クール第3節(2週目~5週目まで)<br />

第5回 リーグ戦第1クール第4節(2週目~5週目まで)<br />

217<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

第6回 リーグ戦第2クール第1節(6週目~10週目まで)組分<br />

け<br />

第7回 リーグ戦第2クール第2節(6週目~10週目まで)<br />

第8回 リーグ戦第2クール第3節(6週目~10週目まで)<br />

第9回 リーグ戦第2クール第4節(6週目~10週目まで)<br />

第10回 リーグ戦第2クール第5節(6週目~10週目まで)<br />

第11回 リーグ戦第3クール第1節(11週目~15週目まで)<br />

組分け<br />

第12回 リーグ戦第3クール第2節(11週目~15週目まで)<br />

第13回 リーグ戦第3クール第3節(11週目~15週目まで)<br />

第14回 リーグ戦第3クール第4節(11週目~15週目まで)<br />

第15回 リーグ戦第3クール第5節(11週目~15週目まで)<br />

成績評価方法:<br />

出席60%(2/3以上出席しないと評価しない/遅刻2回で欠席扱いと<br />

する)<br />

技術10%(ボールを止める、蹴るという基本技術を試合中動きを伴<br />

って出来るかで評価)<br />

理解10%(ゲーム中の判断等競技理解のレベルで評価)<br />

態度20%(授業がスムーズに進められるように協力的か評価)<br />

実施場所:<br />

記念館<br />

服装携帯品等:<br />

運動が出来るユニフォーム、ジャージ等の体操着<br />

フットサル用(屋内専用)シューズ<br />

体育実技A(ソフトテニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ソフトテニス) 1 単位(秋学期)<br />

初級・中級<br />

春学期・秋学期: 水5<br />

赤井 宏司<br />

授業の目的:<br />

ソフトテニスは生涯楽しめるスポーツです。(初級)はソフトテニス<br />

の楽しさを体感し、試合ができるようになります。(中級)は基本的<br />

な技術・戦術をしっかりと身につけ、実戦で発揮できることを目指<br />

します。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 基本プレー(ストローク~フォアハンド)<br />

3 基本プレー(ストローク~フォアハンド)<br />

4 基本プレー(ストローク~フォアハンド、バックハンド)<br />

5 基本プレー(ストローク~フォアハンド、バックハンド)<br />

6 基本プレー(ストローク、サービス)<br />

7 基本プレー(ストローク、サービス)<br />

8 基本プレー(ストローク、ボレー)<br />

9 基本プレー(ストローク、ボレー)<br />

10 基本プレー(ストローク、スマッシュ)<br />

11 基本プレー(ストローク、スマッシュ)<br />

12 基本プレー(ゲーム)<br />

13 基本プレー(ゲーム)<br />

14 基本プレー(ゲーム)<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%) 技術(20%) 態度(20%)<br />

実施場所:<br />

日吉下田地区 体育会ソフトテニス部コート<br />

服装携帯品等:<br />

テニスラケット・テニスシューズ・運動に適した服装(ラケット貸<br />

出あり)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

教室で<br />

1.ルール・歴史・理論<br />

2.ゲームビデオの鑑賞<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

体育会ソフトテニス部の総監督の赤井が担当いたします。<br />

初心者には楽しく、分かりやすく指導します。<br />

経験者は、技術・戦術が上達できるよう指導いたします。


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

(中級)実践形式の中でテニスを深める<br />

春学期・秋学期: 月2<br />

坂井 利彰<br />

授業の目的:<br />

テニスの楽しさを体感しながら、しっかりと基本を身に付けて最<br />

終的には実践も交えた練習を行います。<br />

よりテニスを好きになって欲しいと思います。また、明るく楽し<br />

くテニスと接して参加者同士のコミュニケーションも深めて欲しい<br />

と思います。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 グリップの握り方、フォアハンドストロークの基本<br />

3 バックハンドストロークの基本<br />

4 ストローク(フォアハンド、バックハンド)の復習<br />

5 ボレーの基本<br />

6 スマッシュの基本<br />

7 ネットプレー(ボレー、スマッシュ)の基本<br />

8 サービスの基本<br />

9 レシーブの基本<br />

10 戦術説明(フォーメーション、パードナー同士の役割、ロブ活<br />

用など)<br />

11 ルール説明(試合の進め方、スコアの数え方など)<br />

12 実践形式<br />

13 実践形式<br />

14 実践形式<br />

15 総括、実践形式、補足<br />

成績評価方法:<br />

出席点が60 点。技術点が10 点。態度点が15 点。理解点が15 点。<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートへ来て下さい。)<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ(ハードコート用又はオールコート用)・テニスラ<br />

ケット・運動に適した服装(シューズ、ラケットの貸し出しはありま<br />

せん)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則として室内テニスコートを使用しますが、場合により教室を<br />

使用することがあります。必ず掲示板で確認してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基本を確認したい方、どんどん質問を受け付けます。やる気のあ<br />

る方にとって有意義な授業にしたいと思います。<br />

質問・相談:<br />

坂井までメールでご連絡下さい。<br />

sakai.toshiaki@z6.keio.jp<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

(初級)初級者から始めて最終的に試合ができるレベルまで上達す<br />

る<br />

春学期・秋学期: 月3/月4<br />

坂井 利彰<br />

授業の目的:<br />

基本技術の習得からルール、マナー、ダブルスにおけるパートナー<br />

シップを指導し、最終的には楽しくダブルスゲームが出来るように<br />

指導します。明るく楽しくテニスと接して参加者同士のコミュニケ<br />

ーションも深めて欲しいと思います。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 グリップの握り方、フォアハンドストロークの基本<br />

3 バックハンドストロークの基本<br />

4 ストローク(フォアハンド、バックハンド)の復習<br />

5 ボレーの基本<br />

6 スマッシュの基本<br />

7 ネットプレー(ボレー、スマッシュ)の復習<br />

8 サービスの基本<br />

218<br />

9 レシーブの基本<br />

10 戦術説明(フォーメーション、パートナー同士の役割、ロブ活<br />

用など)<br />

11 ルール説明(試合の進め方、スコアの数え方など)<br />

12 実践形式<br />

13 実践形式<br />

14 実践形式<br />

15 総括、実践形式、補足<br />

成績評価方法:<br />

出席点が60 点。技術点が10 点。態度点が15 点。理解点が15 点。<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートへ来て下さい。)<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ(ハードコート用又はオールコート用)・テニスラ<br />

ケット・運動に適した服装(シューズ、ラケットの貸し出しはありま<br />

せん)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則として室内テニスコートを使用しますが、場合により教室を<br />

使用することがあります。必ず掲示板で確認してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テニスが初めての方、大歓迎です。基本を確認したい方、どんど<br />

ん質問を受け付けます。やる気のある方にとって有意義な授業にし<br />

たいと思います。<br />

質問・相談:<br />

坂井までメールでご連絡下さい。<br />

sakai.toshiaki@z6.keio.jp<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

初級<br />

春学期・秋学期: 水1/水2/水3<br />

坂本 純子<br />

授業の目的:<br />

生涯スポーツとしてテニスを楽しむための基本的技術の習得<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 ストローク基礎練習<br />

3 ストローク基礎練習<br />

4 ストローク基礎練習<br />

5 ストローク基礎練習<br />

6 ストローク/ボレー基礎練習<br />

7 ストローク/ボレー基礎練習<br />

8 ストローク/ボレー基礎練習<br />

9 ストローク/ボレー基礎練習<br />

10 ストローク/ボレー/サーブ基礎練習<br />

11 ストローク/ボレー/サーブ基礎練習<br />

12 ストローク/ボレー/サーブ基礎練習<br />

13 ゲーム形式練習<br />

14 ゲーム形式練習<br />

15 ゲーム形式練習<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、技術(10%)、態度(20%)、理解(10%)の項目を<br />

点数化し、その合計点で評価します<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートに来て下さい)<br />

服装携帯品等:<br />

硬式テニスラケット・テニスシューズ(ハードまたはオールコー<br />

ト用)・運動に適した服装(シューズ・ラケットの貸し出しはありま<br />

せん)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室を使<br />

用することがあります。必ず掲示板で確認してください<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テニスは老若男女問わず楽しめる生涯スポーツです。テニスを楽<br />

しみながら学生間のコミュニケーションも深めて欲しいと思います


体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

初級<br />

春学期・秋学期: 火2/火4<br />

竹村 りょうこ<br />

授業の目的:<br />

テニスは体力面から技術面、精神面、戦術面等様々な角度から上達<br />

することができます。競技スポーツ、生涯スポーツとして楽しむこ<br />

とができ、体力を向上させることで生活のリズムができたり、気分<br />

転換させリフレッシュすることも身に付くと思います。本授業では、<br />

テニスの技術習得と基礎体力の向上、心技体の向上を目的として、<br />

経験の差に関わらずそれぞれのペースで楽しめる内容を展開します。<br />

授業の計画:<br />

1 授業概要説明<br />

2 ストローク基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ストローク基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

3 ストローク基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ストローク基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

4 ボレー基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ボレー基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

5 スマッシュ基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 スマッシュ基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

6 サービス基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 サービス基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

7 フットワーク習得及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 フットワーク習得練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

8 ルール説明,ミニゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ルール説明<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

9 ゲーム戦術習得,ゲーム形式<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ゲーム戦術習得練習<br />

219<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

50 ゲーム形式<br />

85 総括<br />

10 ゲーム戦術習得,ゲーム形式<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ゲーム戦術習得練習<br />

50 ゲーム形式<br />

85 総括<br />

11 ゲーム戦術習得,ゲーム形式<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ゲーム戦術習得練習<br />

50 ゲーム形式<br />

85 総括<br />

12 ダブルスゲーム,シングルスゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

85 総括<br />

13 ダブルスゲーム,シングルスゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

85 総括<br />

14 ダブルスゲーム,シングルスゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

85 総括<br />

15 総括及びゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

80 総括<br />

成績評価方法:<br />

出席点の満点を60点(60%)とし、技術・態度・理解の3項目を40点<br />

(40%)とします。<br />

【本授業では出席60%:技術0%:態度20%:理解20%での配点と<br />

します】<br />

①出席点60%:欠席1回ごとに5点、遅刻早退3点(最低2/3出席し<br />

ないと成績評価しない=体育実技共通)<br />

②態度点20%:授業への取り組みの総合評価(取り組みの積極<br />

性、マナー等)<br />

③理解点20%:授業内で実施した実技習得に対する理解度を評<br />

価(練習方法やルールの理解等)<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(スポーツ棟更衣室で着替えた上、荷物<br />

を全て持ってコートに来て下さい)<br />

*屋外砂入り人工芝コートを使用する場合もあります。<br />

服装携帯品等:<br />

硬式テニスラケット、テニスシューズ(ハードコートまたはオール<br />

コート用等)、実技の可能な服装(ジーンズ、靴底が黒いシューズ、<br />

サンダル等不可)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室を使用<br />

することがあります。必ず掲示板で確認してください。<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

中級<br />

春学期・秋学期: 火3<br />

竹村 りょうこ<br />

授業の目的:<br />

テニスは体力面から技術面、精神面、戦術面等様々な角度から上達<br />

することができます。競技スポーツ、生涯スポーツとして楽しむこ<br />

とができ、体力を向上させることで生活のリズムができたり、気分<br />

転換させリフレッシュすることも身に付くと思います。本授業では、<br />

テニスの技術習得と基礎体力の向上、心技体の向上を目的として、


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

経験の差に関わらずそれぞれのペースで楽しめる内容を展開します。<br />

授業の計画:<br />

1 授業概要説明<br />

2 ストローク基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ストローク基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

3 ストローク基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ストローク基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

4 ボレー基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ボレー基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

5 スマッシュ基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 スマッシュ基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

6 サービス基礎練習及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 サービス基礎練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

7 フットワーク習得及びラリー<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 フットワーク習得練習<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

8 ルール説明,ミニゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ルール説明<br />

45 対人練習(ラリー)<br />

60 ミニゲーム<br />

85 総括<br />

9 ゲーム戦術習得,ゲーム形式<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ゲーム戦術習得練習<br />

50 ゲーム形式<br />

85 総括<br />

10 ゲーム戦術習得,ゲーム形式<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ゲーム戦術習得練習<br />

50 ゲーム形式<br />

85 総括<br />

11 ゲーム戦術習得,ゲーム形式<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ゲーム戦術習得練習<br />

220<br />

50 ゲーム形式<br />

85 総括<br />

12 ダブルスゲーム,シングルスゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

85 総括<br />

13 ダブルスゲーム,シングルスゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

85 総括<br />

14 ダブルスゲーム,シングルスゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

85 総括<br />

15 総括及びゲーム<br />

05 準備体操<br />

10 ウォーミングアップドリル<br />

25 ダブルスゲーム(またはシングルスゲーム)<br />

80 総括<br />

成績評価方法:<br />

出席点の満点を60点(60%)とし、技術・態度・理解の3項目を40点<br />

(40%)とします。<br />

【本授業では出席60%:技術0%:態度20%:理解20%での配点と<br />

します】<br />

①出席点60%:欠席1回ごとに5点、遅刻早退3点(最低2/3出席し<br />

ないと成績評価しない=体育実技共通)<br />

②態度点20%:授業への取り組みの総合評価(取り組みの積極<br />

性、マナー等)<br />

③理解点20%:授業内で実施した実技習得に対する理解度を評<br />

価(練習方法やルールの理解等)<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(スポーツ棟更衣室で着替えた上、荷物<br />

を全て持ってコートに来て下さい)<br />

*屋外砂入り人工芝コートを使用する場合もあります。<br />

服装携帯品等:<br />

硬式テニスラケット、テニスシューズ(ハードコートまたはオール<br />

コート用等)、実技の可能な服装(ジーンズ、靴底が黒いシューズ、<br />

サンダル等不可)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室を使用<br />

することがあります。必ず掲示板で確認してください。<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

初級: 未経験者や初心者を対象とした、ゲームができるようにな<br />

る力(技術・ルールなど)の習得<br />

春学期: 金1/金2<br />

原 荘太郎<br />

授業の目的:<br />

初級クラスでは、テニスが楽しくプレーでき「テニス好き」にな<br />

り、全授業を通じてサーブから正式な試合ができるようになること<br />

を目的とします。そのために、技術やルール、テニスについての知<br />

識を学びます。<br />

授業の計画:<br />

1 はじめに/授業の進め方<br />

2 テニスを体験する<br />

3 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

4 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

5 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

6 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

7 基本練習のまとめ(全てのショット)<br />

8 ラリー練習<br />

9 ラリー練習<br />

10 試合形式、ルール(試合の進め方)<br />

11 試合形式、ルール(試合の進め方)<br />

12 サーブからの試合形式、ルール(ポイントの数え方)<br />

13 サーブからの試合形式、ルール(ポイントの数え方)


14 サーブからの試合形式<br />

15 まとめ/試合<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・理解・態度の4項目を点数化し、以下の通り合計点<br />

で評価します。<br />

①出席60% (欠席・遅刻は減点:最低2/3出席しないと成績評価<br />

しない=体育実技共通)<br />

②技術・理解点20% (授業内容のスキル・理解度を評価、特に<br />

授業を通じての向上度)<br />

③態度点20% (授業への取り組みを評価、特に積極的な態度)<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートに来て下さい)<br />

*コート状況・人数によりアウトドアコートを使用する場合もあり<br />

ます<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ・テニスラケット・運動に適した服装<br />

(シューズ・ラケットの貸し出しはありません)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室等を<br />

使用する場合もあります。<br />

必ず掲示板で確認して下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初級:テニス経験が全くない方から対象です。テニスをうまくな<br />

りたい熱意のある方を歓迎します。<br />

中級:テニス経験があり、ゲーム経験のある方が対象です。ゲー<br />

ムで強くなりたい熱意のある方を歓迎します。<br />

質問・相談:<br />

原までメールにてご連絡ください。 sotarohara@z8.keio.jp<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

初級: 未経験者や初心者を対象とした、ゲームができるようにな<br />

る力(技術・ルールなど)の習得<br />

秋学期: 金1/金2<br />

原 荘太郎<br />

授業の目的:<br />

初級クラスでは、テニスが楽しくプレーでき「テニス好き」にな<br />

り、全授業を通じてサーブから正式な試合ができるようになること<br />

を目的とします。そのために、技術やルール、テニスについての知<br />

識を学びます。また授業内で国際プロ大会の観戦も予定しています。<br />

授業の計画:<br />

1 はじめに/授業の進め方<br />

2 テニスを体験する<br />

3 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

4 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

5 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

6 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

7 基本練習のまとめ(全てのショット)<br />

8 国際プロ大会の観戦(予定)<br />

(慶應チャレンジャーテニストーナメント@蝮谷テニスコート)<br />

9 ラリー練習<br />

10 試合形式、ルール(試合の進め方)<br />

11 試合形式、ルール(試合の進め方)<br />

12 サーブからの試合形式、ルール(ポイントの数え方)<br />

13 サーブからの試合形式、ルール(ポイントの数え方)<br />

14 サーブからの試合形式<br />

15 まとめ/試合<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・理解・態度の4項目を点数化し、以下の通り合計点<br />

で評価します。<br />

①出席60% (欠席・遅刻は減点:最低2/3出席しないと成績評価<br />

しない=体育実技共通)<br />

②技術・理解点20% (授業内容のスキル・理解度を評価、特に<br />

授業を通じての向上度)<br />

③態度点20% (授業への取り組みを評価、特に積極的な態度)<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートに来て下さい)<br />

221<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

*コート状況・人数によりアウトドアコートを使用する場合もあり<br />

ます<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ・テニスラケット・運動に適した服装<br />

(シューズ・ラケットの貸し出しはありません)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室等を<br />

使用する場合もあります。<br />

必ず掲示板で確認して下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初級:テニス経験が全くない方から対象です。テニスをうまくな<br />

りたい熱意のある方を歓迎します。<br />

中級:テニス経験があり、ゲーム経験のある方が対象です。ゲー<br />

ムで強くなりたい熱意のある方を歓迎します。<br />

質問・相談:<br />

原までメールにてご連絡ください。 sotarohara@z8.keio.jp<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

中級: 中級者を対象とした、ゲームで勝つ力(技術・知識など)<br />

の習得<br />

春学期: 金3<br />

原 荘太郎<br />

授業の目的:<br />

中級クラスでは、テニスが楽しくプレーでき「テニス好き」にな<br />

り、全授業を通じてゲームでいかにポイントを獲得し勝てるように<br />

なるかを目的とします。そのために、技術やルール、テニスについ<br />

ての知識を学びます。<br />

授業の計画:<br />

1 はじめに/授業の進め方<br />

2 ゲームを体験する<br />

3 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

4 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

5 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

6 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

7 基本練習のまとめ(全てのショット)<br />

8 ラリー練習(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

9 ラリー練習(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

10 試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

11 試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

12 サーブからの試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

13 サーブからの試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

14 サーブからの試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

15 まとめ/試合<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・理解・態度の4項目を点数化し、以下の通り合計点<br />

で評価します。<br />

①出席60% (欠席・遅刻は減点:最低2/3出席しないと成績評価<br />

しない=体育実技共通)<br />

②技術・理解点20% (授業内容のスキル・理解度を評価、特に<br />

授業を通じての向上度)<br />

③態度点20% (授業への取り組みを評価、特に積極的な態度)<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートに来て下さい)<br />

*コート状況・人数によりアウトドアコートを使用する場合もあり<br />

ます<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ・テニスラケット・運動に適した服装<br />

(シューズ・ラケットの貸し出しはありません)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室等を<br />

使用する場合もあります。<br />

必ず掲示板で確認して下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初級:テニス経験が全くない方から対象です。テニスをうまくな<br />

りたい熱意のある方を歓迎します。<br />

中級:テニス経験があり、ゲーム経験のある方が対象です。ゲー<br />

ムで強くなりたい熱意のある方を歓迎します。<br />

質問・相談:<br />

原までメールにてご連絡ください。 sotarohara@z8.keio.jp


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

中級: 中級者を対象とした、ゲームで勝つ力(技術・知識など)<br />

の習得<br />

秋学期: 金3<br />

原 荘太郎<br />

授業の目的:<br />

中級クラスでは、テニスが楽しくプレーでき「テニス好き」にな<br />

り、全授業を通じてゲームでいかにポイントを獲得し勝てるように<br />

なるかを目的とします。そのために、技術やルール、テニスについ<br />

ての知識を学びます。また授業内で国際プロ大会の観戦も予定して<br />

います。<br />

授業の計画:<br />

1 はじめに/授業の進め方<br />

2 ゲームを体験する<br />

3 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

4 基本練習(ストローク・サーブ中心)<br />

5 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

6 基本練習(ネットプレイ中心)<br />

7 基本練習のまとめ(全てのショット)<br />

8 国際プロ大会の観戦(予定)<br />

(慶應チャレンジャーテニストーナメント@蝮谷テニスコート)<br />

9 ラリー練習(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

10 試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

11 試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

12 サーブからの試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

13 サーブからの試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

14 サーブからの試合形式(色々な相手・サーフェスを体験)<br />

15 まとめ/試合<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・理解・態度の4項目を点数化し、以下の通り合計点<br />

で評価します。<br />

①出席60% (欠席・遅刻は減点:最低2/3出席しないと成績評価<br />

しない=体育実技共通)<br />

②技術・理解点20% (授業内容のスキル・理解度を評価、特に<br />

授業を通じての向上度)<br />

③態度点20% (授業への取り組みを評価、特に積極的な態度)<br />

実施場所:<br />

蝮谷インドアテニスコート(更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートに来て下さい)<br />

*コート状況・人数によりアウトドアコートを使用する場合もあり<br />

ます<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ・テニスラケット・運動に適した服装<br />

(シューズ・ラケットの貸し出しはありません)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室等を<br />

使用する場合もあります。<br />

必ず掲示板で確認して下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初級:テニス経験が全くない方から対象です。テニスをうまくな<br />

りたい熱意のある方を歓迎します。<br />

中級:テニス経験があり、ゲーム経験のある方が対象です。ゲー<br />

ムで強くなりたい熱意のある方を歓迎します。<br />

質問・相談:<br />

原までメールにてご連絡ください。 sotarohara@z8.keio.jp<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

(初級)初めての方にオススメです<br />

春学期・秋学期: 木2/木4<br />

村松 憲<br />

授業の目的:<br />

テニスが「楽しい」と感じられるようになることを最大の目的と<br />

します。「スポーツは苦手なので・・・」「スポーツは厳しいイメー<br />

ジがあるからちょっと・・・」という方も是非参加してみてくださ<br />

い。各自の技術が向上する楽しさだけでなく、仲間との交流が楽し<br />

いと感じられるように、グループワークなどをとり入れていきます。<br />

他人とのかかわりが苦手、という方にもオススメします。初心者の<br />

222<br />

方も打ちやすい、バウンドがゆっくりの、少し柔らかめのボールを<br />

主として使用します。<br />

授業の計画:<br />

1 授業の趣旨の説明・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

2 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

3 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

4 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

5 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

6 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

7 ・ダブルスの試合形式の練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

8 ・ダブルスの試合形式の練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

9 ・ダブルスの試合形式の練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

10 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

11 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

12 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

13 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

14 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

15 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

成績評価方法:<br />

出席点が60 点、技術点が10 点、態度点が20 点、理解点が10点です。<br />

実施場所:<br />

蝮谷テニスコート(主としてインドアハードコート2 面を使用し<br />

ますが、アウトドアコートを使用することもあります)。更衣を日吉<br />

記念館で行ってから、荷物を全て持ってコートに来て下さい。<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ(ハードコート用またはオールコート用)・テニス<br />

ラケット・運動に適した服装(シューズ、ラケットの貸し出しはあり<br />

ません)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室等を<br />

使用することがあります。雨天時は必ず掲示をご覧下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

スポーツが苦手な方や楽しいと感じたことのない方も、是非参加<br />

してみてください。国際テニス連盟(ITF)が推奨している、'Play and<br />

Stay'のコンセプト(もっと簡単にテニスをはじめよう)をとり入れ、<br />

一般的に使用されている黄色いボールよりも柔らかく、バウンドの<br />

ゆっくりなボールを主に使用します。そのため、初心者の方でも「ボ<br />

ールが速くて振り遅れてしまう」「ボールに当たるのが怖い」「ボー<br />

ルが来る場所に行くのが追いつかない」といった不安がかなり軽減<br />

されます。その上で、笑いがあふれるような、楽しい時間を作って<br />

いきましょう。<br />

質問・相談:<br />

村松までメールでご連絡下さい。mura@z7.keio.jp<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(テニス) 1 単位(秋学期)<br />

(中級)経験者の方にオススメです<br />

春学期・秋学期: 木3<br />

村松 憲<br />

授業の目的:<br />

テニス経験がある方を対象に、技術向上を目指すと同時に仲間と<br />

の交流を大切にしながら、いろいろな状況を楽しめるようになるこ<br />

とを目的とします。仲間との交流が楽しいと感じられるように、グ<br />

ループワークなどをとり入れますので、他人とのかかわりが苦手と<br />

いう方にもオススメします。


授業の計画:<br />

1 ・授業の趣旨の説明<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

2 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

3 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

4 ・基礎的な練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

5 ・応用練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

6 ・応用練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

7 ・応用練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

8 ・ダブルスの試合形式の練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

9 ・ダブルスの試合形式の練習<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

10 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

11 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

12 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

13 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

14 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

15 ・ダブルスの試合<br />

・グループワークによる参加者どうしの交流<br />

成績評価方法:<br />

出席点が60 点、技術点が15 点、態度点が15 点、理解点が10 点で<br />

す。<br />

実施場所:<br />

蝮谷テニスコートで行います。インドアコートとアウトドアコー<br />

トの両方を使用する予定です。更衣を日吉記念館で行い、荷物を全<br />

て持ってコートに来て下さい。<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ(ハードコート用またはオールコート用)・テニス<br />

ラケット・運動に適した服装(シューズ、ラケットの貸し出しはあり<br />

ません)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

原則としてインドアコートを使用しますが、場合により教室を使<br />

用することがあります。雨天時は必ず掲示をご覧下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

①定刻に授業を開始します。13 時までに、更衣を完了した状態で<br />

テニスコートに来てください。4 限に授業がある方を考慮し、多少<br />

早めに終わります。<br />

②このクラスでは実践形式を多く行います。したがって、「打ち合<br />

いで安定して10 往復以上続けることができる(相手が打ちやすいボ<br />

ールを出してくれた場合)」方のご参加をお勧めします。<br />

質問・相談:<br />

村松までメールでご連絡下さい。mura@z7.keio.jp<br />

体育実技A(卓球) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(卓球) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 木2/木3/金2/金3<br />

木林 弥生<br />

授業の目的:<br />

卓球の技術を一通り体験し、知識と技術を向上さていく中で級友<br />

とのコミュニケーションを取り、親睦を深めること。卓球を通して<br />

身体を動かすことの楽しさを体験し、卓球のみならずスポーツ全般<br />

への関心を深めることを目的とします。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション/授業での注意事項を説明します<br />

2 基礎練習/フォアハンドを習得します<br />

3 基礎練習/フォアハンドを習得します<br />

4 基礎練習/バックハンド(ショート)を習得します<br />

223<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

5 応用練習/フォアハンドとバックハンドを交互に打つフットワ<br />

ークを体験します<br />

6 応用練習/スマッシュを体験します<br />

7 基礎練習/下回転(ツッツキ)を習得します<br />

8 応用練習/下回転(ツッツキ)からのドライブを体験します<br />

9 応用練習/下回転(ツッツキ)からドライブを行い、スマッシ<br />

ュまでを体験します<br />

10 応用練習/横回転をサーブ・レシーブを使用して体験します<br />

11 応用練習/ゲームで使用する戦術を考え、実践してみます<br />

12 ゲーム(シングルス・ダブルス・団体戦のいずれか)を行いま<br />

す<br />

13 ゲーム(シングルス・ダブルス・団体戦のいずれか)を行いま<br />

す<br />

14 ゲーム(シングルス・ダブルス・団体戦のいずれか)を行いま<br />

す<br />

15 総括<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、技術(10%)、態度(20%)、理解(10%)の項目を点<br />

数化し、その合計点で評価をします。<br />

実施場所:<br />

スポーツ棟地下1階 卓球場<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装、室内シューズ(靴裏が黒いものは禁止)を必ず<br />

用意してください。室内シューズがないときは欠席扱いとする場合<br />

があります。<br />

ラケット・ボールはこちらで用意していますが、自分のラケットを<br />

持っている人は持参してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

友達は宝です。卓球の技術を習得しながら、学部を超えて交流を深<br />

めてください。<br />

この授業は経験者から未経験者まで幅広いレベルの人を対象にして<br />

います。経験者は未経験者への配慮をお願いいたします。<br />

履修人数が多い場合は、4人で1台を使いながら授業を行います。<br />

なお、授業内容は進捗状況によって前後する可能性があります。<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付けます。<br />

体育実技A(バドミントン) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バドミントン) 1 単位(秋学期)<br />

(初級)<br />

春学期・秋学期: 月1/月2/月3/木1/木2/木3<br />

加藤 幸司<br />

授業の目的:<br />

バドミントンの基礎技術を身につけ、ゲームを楽しむ。また審判<br />

法も学ぶ。<br />

授業の計画:<br />

1 導入としてのゲーム<br />

2 ルール(コート、スコアリング),ダブルス・ゲーム<br />

3 ルール(ルールの復習とサービス、その他),ダブルス・ゲーム<br />

4 オーバーヘッド・ストローク-クリアー,ダブルス・ゲーム<br />

5 オーバーヘッド・ストローク-スマッシュ,ダブルス・ゲーム<br />

6 オーバーヘッド・ストローク-ドロップ,ダブルス・ゲーム<br />

7 サイドアーム・ストローク-ドライブ,ダブルス・ゲーム<br />

8 アンダーハンド・ストローク-スマッシュのレシーブ(バックハ<br />

ンド),ダブルス・ゲーム<br />

9 アンダーハンド・ストローク-スマッシュのレシーブ(バックハ<br />

ンド),ダブルス・ゲーム<br />

10 アンダーハンド・ストローク-ドロップのロビング(バックハン<br />

ド),ダブルス・ゲーム<br />

11 アンダーハンド・ストローク-ドロップのロビング(バックハン<br />

ド),ダブルス・ゲーム<br />

12 プッシュレシーブ(バックハンド),ダブルス・ゲーム<br />

13 プッシュレシーブ(バックハンド),ダブルス・ゲーム<br />

14 ヘアピン,組み合わせ練習,ダブルス・ゲーム<br />

15 組み合わせ練習,ダブルス・ゲーム<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(10%)、理解(20%),技術(10%)の項目を<br />

点数化し、その合計点で評価する。


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

バドミントンをするための常識的な服装とシューズを必ず用意す<br />

ること。<br />

裸足での授業参加は認めない。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

思い切り身体を動かしたい人、バドミントンをこれから始めたい<br />

人の積極的な参加を期待しています。あまり身体を動かしたくない<br />

人には辛いかもしれません。<br />

運動量の多い授業です。初心者・初級者対象の授業なので経験者<br />

が履修する場合は初心者に配慮してプレーすること。<br />

体育実技A(バドミントン) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バドミントン) 1 単位(秋学期)<br />

初級<br />

春学期・秋学期: 金1/金3<br />

平野 泰宏<br />

授業の目的:<br />

バドミントンの基礎技術及びルール・マナーを習得し、ゲームを<br />

楽しみます。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 技術レベルの確認<br />

主な競技規則の確認(ダブルスゲームコート及び競技方法)<br />

3 ダブルスゲーム競技方法の再確認<br />

サーブ練習(ロングサービス、ショートサービス)<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

4 オーバーヘッドストローク練習(ハイクリア(フォアハンド))<br />

ヘアピンショット<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

5 オーバーヘッドストローク練習(ドロップ(フォアハンド))<br />

アンダーハンドストローク練習(ロビング(フォアハンド))<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

6 オーバーヘッドストローク練習(ドロップ(バックハンド))<br />

アンダーハンドストローク練習(ロビング(バックハンド))<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

7 オーバーヘッドストローク練習(ハイクリア(バックハンド))<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

8 オーバーヘッドストローク練習(スマッシュ)<br />

アンダーハンドストローク練習(スマッシュレシーブ(ショー<br />

トリターン))<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

9 オーバーヘッドストローク練習(スマッシュ)<br />

アンダーハンドストローク練習(スマッシュレシーブ(ロング<br />

リターン))<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

10 サイドアームストローク(ドライブ(フォアハンド))<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

11 サイドアームストローク(ドライブ(バックハンド))<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

12 様々なショットを使用したパターン練習<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

13 様々なショットを使用したパターン練習<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

14 様々なショットを使用したパターン練習<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

15 総括(ダブルス、シングルスゲーム及び審判法のチェック)<br />

成績評価方法:<br />

出席点(欠席減点、2/3以上の出席必須)(60%)、態度(積極<br />

性、協調性及び用具準備等含)(20%)、理解(ルールを正しく理<br />

解し、審判ができる)(20%)の項目を点数化し、その合計点で評<br />

価します。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

運動ができる服装、室内シューズ。裸足での授業参加は認められ<br />

ません。<br />

224<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

バドミントンは生涯スポーツに最適なスポーツのひとつです。こ<br />

れから始めたいと考えている人の積極的な参加を期待します。<br />

体育実技A(バドミントン) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バドミントン) 1 単位(秋学期)<br />

中級・バドミントン競技経験者<br />

春学期・秋学期: 金2<br />

平野 泰宏<br />

授業の目的:<br />

より高度なバドミントンの技術を習得し、戦術・戦略を考えなが<br />

らゲームを楽しみます。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 技術レベルの確認(クリアー、ドロップ、ロビング、スマッシ<br />

ュ)<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

3 オーバーヘッドストローク(クリアーを極める)<br />

~ハイクリアー、アタッキングクリアーの使い分け~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

4 オーバーヘッドストローク(ハイバックハンドクリアーを極め<br />

る)<br />

~効率よく、簡単に遠くへシャトルを飛ばす方法~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

5 オーバーヘッドストローク(ドロップを極める)<br />

~緩急をつけたドロップと相手を惑わすリバースドロップ~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

6 オーバーヘッドストローク(ハイバックハンドドロップを極め<br />

る)<br />

~安定した打ち方とストレート・クロスへの打ち分け~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

7 オーバーヘッドストローク(スマッシュを極める)<br />

~ジャンピングスマッシュ、サイドオンジャンプスマッシュ、<br />

シャロースマッシュ~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

8 アンダーハンドストローク(スマッシュレシーブを極める)<br />

~ロングリターン、ショートリターン、ドライブリターン~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

9 オーバーヘッドストローク(ハイバックハンドスマッシュに挑<br />

戦)<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

10 サイドアームストローク(ドライブを極める)<br />

~フォアハンド・バックハンド、ショート・ミドル・ロング、<br />

ストレート・クロスなど様々な組み合わせによるドライブ練習<br />

~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

11 サイドアームストローク(ドライブを極める)<br />

~フォアハンド・バックハンド、ショート・ミドル・ロング、<br />

ストレート・クロスなど様々な組み合わせによるドライブ練習<br />

~<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

12 様々なショットを用いたパターン練習<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

13 様々なショットを用いたパターン練習<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

14 様々なショットを用いたパターン練習<br />

ダブルスorシングルスゲーム<br />

15 総括(各種ストロークの技能チェック)<br />

成績評価方法:<br />

出席点(欠席減点、2/3以上の出席必須)(60%)、態度(積極<br />

性、協調性及び用具準備等含)(15%)、理解(ルールを正しく理<br />

解し、審判ができる)(10%)、技術(戦略・戦術をもったゲーム<br />

を展開できる)(15%)の項目を点数化し、その合計点で評価しま<br />

す。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

運動ができる服装、室内シューズを準備し、自分のラケットをな<br />

るべく使用すること。


担当教員から履修者へのコメント:<br />

バドミントン競技を経験し、技能をさらに高めたい人の積極的な<br />

参加を期待しています。例年、中学・高校の部活動経験者、大学同<br />

好会所属者などの履修者が多いです。<br />

授業は上級者に合わせて進めます。<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 火1/火2/火3/金1/金2/金3<br />

加藤 大仁<br />

授業の目的:<br />

バスケットボールを通じて基礎体力の向上を図ると同時に、基本<br />

的な技術・戦術の理解・習得を目標とする。初級者から経験者まで、<br />

あらゆるレベルの学生の履修を認めるが、主として体育の授業以外<br />

ではバスケットボールに取り組んだことのない学生を念頭においた<br />

授業内容となっている。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2 パス、ドリブル、シュートの基本練習<br />

アウトサイド/インサイドでの基本的な動きの練習<br />

ゲーム(3対3~5対5)<br />

3 パス、ドリブル、シュートの基本練習<br />

アウトサイド/インサイドでの基本的な動きの練習<br />

ゲーム(3対3~5対5)<br />

4 パス、ドリブル、シュートの基本練習<br />

アウトサイド/インサイドでの基本的な動きの練習<br />

ゲーム(3対3~5対5)<br />

5 パス、ドリブル、シュートの基本練習<br />

アウトサイド/インサイドでの基本的な動きの練習<br />

ゲーム(3対3~5対5)<br />

6 アウトサイド/インサイドでの基本的な動きの練習<br />

ディフェンスの基本練習 ゲーム(4対4~5対5)<br />

7 アウトサイド/インサイドでの基本的な動きの練習<br />

ディフェンスの基本練習 ゲーム(4対4~5対5)<br />

8 2人ないし3人でのコンビネーションプレー<br />

ディフェンスの基本練習 ゲーム(4対4~5対5)<br />

9 2人ないし3人でのコンビネーションプレー<br />

速攻の基本練習 ゲーム(5対5)<br />

10 2人ないし3人でのコンビネーションプレー<br />

速攻の基本練習 ゲーム(5対5)<br />

11 2人ないし3人でのコンビネーションプレー<br />

速攻の基本練習 ゲーム(5対5)<br />

12 リーグ戦Ⅰ-①<br />

13 リーグ戦Ⅰ-②<br />

14 リーグ戦Ⅱ-①<br />

15 リーグ戦Ⅱ-②<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の項目を点数化し、その合計点<br />

で評価する。各項目の具体的内容については科目ガイダンス時に説<br />

明する。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・受講希望者は、必ず科目ガイダンスに出席し、授業方針を理解・納<br />

得したうえで履修すること。尚、秋学期分の説明も春学期ガイダン<br />

ス時に行う(同一内容)。<br />

・経験者の履修も認めるが、初心者に配慮してプレーすること。<br />

・ボールは男子用(7号サイズ)と女子用(6号サイズ)を併用する。<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(秋学期)<br />

体育実技 A(バスケットボール)<br />

春学期・秋学期: 木1/木2/木3<br />

木塚 孝幸<br />

授業の目的:<br />

この授業は、初心者から経験者までの全レベルの学生を対象とす<br />

る。体力の向上とバスケットボールの技術の習得を図りながら、ゲ<br />

ームを通してバスケットボールを楽しむことを目的とする。<br />

225<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション。<br />

(履修者のレベルを確認する為にウォーミングアップ、簡単なシ<br />

ュート練習後にゲームを中心に実施。)<br />

2 色々なシュート練習を中心にドリブル・パスの基礎練習を実施。<br />

ゲームでは、ボールをインサイドに集める。<br />

3 色々なシュート練習を中心にドリブル・パスの基礎練習を実施。<br />

ゲームでは、ボールをインサイドに集める。<br />

4 色々なシュート練習を中心にドリブル・パスの基礎練習を実施。<br />

ゲームでは、ボールをインサイドに集め、インアウトプレーを<br />

実施する。<br />

5 アウトサイドからの一対一を積極的に実施。<br />

6 速攻の練習、2ラインのパターン実施。<br />

7 速攻の練習、3ラインのパターンの実施。<br />

8 速攻の練習、アウトナンバーオフェンスの実施。<br />

9 ハーフコートディフェンスからの速攻練習を実施。<br />

10 ハーフコートディフェンスからの速攻練習を実施。<br />

11 速攻からハーフコートオフェンスへの流れ練習を実施。<br />

12 ハーフコートオフェンス3on3の練習実施。<br />

13 ハーフコートオフェンス4on4の練習実施。<br />

14 まとめ。フルゲームの実施。<br />

15 まとめ。フルゲームの実施。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度、技量による評価<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装、室内シューズを準備すること。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

経験者は初心者への配慮を第1にバスケットボールを楽しんでほし<br />

い。初心者も心配なく履修するように。積極的に授業に参加する学<br />

生の履修を望む。<br />

この授業では、男女共に7号ボールを使用します。<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 月1/月2/月3<br />

永田 直也<br />

授業の目的:<br />

本授業では、バスケットボールを通じて基礎体力の向上を図るとと<br />

もに、基本的な技術・戦術の理解・習得を目標とする。さらに、仲<br />

間と協働して課題に取り組み、共にスポーツを楽しむ態度の獲得を<br />

めざす。初級者から経験者まで、あらゆるレベルの学生の履修を認<br />

めるが、主として体育の授業以外ではバスケットボールに取り組ん<br />

だことのない学生を念頭においた授業内容となっている。<br />

授業の計画:<br />

1 授業の概要説明、練習ゲーム<br />

2 個人技能1(ボール操作、シュート)<br />

3 個人技能2(シュート、パス、ドリブル)<br />

4 個人技能3(シュート、パス、ドリブル)<br />

5 対人技能1(1on1)<br />

6 対人技能2(1on1)<br />

7 集団技能1(2on2、3on3)<br />

8 集団技能2(2on2、3on3)<br />

9 集団技能3(速攻)<br />

10 ディフェンスの基礎技能<br />

11 リーグ戦(第1回)<br />

12 リーグ戦(第2回)<br />

13 リーグ戦(第3回)<br />

14 リーグ戦(第4回)<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の項目を点数化し、その<br />

合計点で評価する。各項目の具体的内容については科目ガイダンス<br />

時に説明する。<br />

・授業回数の2/3の出席がないと成績評価しない(体育実技共通)<br />

実施場所:<br />

記念館


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

服装携帯品等:<br />

スポーツウェア、室内シューズを着用すること。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・受講希望者は、必ず科目ガイダンスに出席し、授業方針を理解・納<br />

得したうえで履修すること。尚、秋学期分の説明も春学期ガイダン<br />

ス時に行う(同一内容)。<br />

・受講生の協働を重視する。身勝手な態度・参加は認めない。<br />

・男女共修。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

スポーツ棟受付で申し出るか、nnagata@a7.keio.jpへ連絡してくださ<br />

い<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バスケットボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 水1/水2/水3<br />

森田 重貴<br />

授業の目的:<br />

バスケットボールの基本技術であるシュートを中心にパスやドリ<br />

ブルといったボール操作技術の向上を目指す。諸々の課題に取り組<br />

み、チームスポーツにおけるゲーム技術も身につける。初心者から<br />

経験者まであらゆるレベルの学生の履修を認めるが、主として体育<br />

の授業以外ではバスケットボールに取り組んだことのない学生を念<br />

頭においた授業内容となっている。<br />

授業の計画:<br />

1 ボールハンドリング、パス、ドリブル、シュート等の基本練習<br />

(その1)(オフェンスファンダメンタル)<br />

2 ボールハンドリング、パス、ドリブル、シュート等の基本練習<br />

(その2)(オフェンスファンダメンタル2)<br />

3 アウトナンバープレー(2:1)<br />

4 アウトナンバープレー(3:2)<br />

5 アウトナンバープレー(4:3)<br />

6 ハーフコートオフェンス(2:2)<br />

7 ハーフコートオフェンス(3:3)<br />

8 ハーフコートオフェンス(4:4)<br />

9 トランジションオフェンンス(その1)<br />

10 トランジションオフェンス(その2)<br />

11 ゲーム実践<br />

12 ゲーム実践<br />

13 ゲーム実践<br />

14 ゲーム実践<br />

15 ゲーム実践<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、技術(実技試験:10%)、態度(関心、意欲、コミ<br />

ュニケーション、マナー:15%)、理解(トレーニング方法、戦術、<br />

ルール:15%)を点数化しその合計点で評価する。各項目の具体的<br />

内容については科目ガイダンス時に説明する。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・受講希望者は、科目ガイダンスに出席し、授業方針を理解・納得し<br />

たうえで履修すること。尚、秋学期分の説明も春学期ガイダンス時<br />

に行う(同一内容)。<br />

・経験者の履修も認めるが、初心者に配慮してプレーすること。<br />

・男女共修。ボールは一般男子用(7号サイズ)を使用する。<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 火1/火2/金1/金2<br />

石手 靖<br />

授業の目的:<br />

バレーボールのプレー上達を目指して毎回練習すると共に、クラ<br />

スが良き仲間となってその楽しさを追求します。<br />

授業の計画:<br />

1 授業の進め方の説明と履修者の技術レベルの確認<br />

2 パス練習①(上腕の使い方とフットワーク)<br />

3 バス練習②(ボールコントロール)<br />

4 サーブ練習(体重移動とスイング)<br />

226<br />

5 レシーブ練習①(構えのタイミングとリズム)<br />

6 レシーブ練習②(トス、アタック、レシーブの三拍子)<br />

7 スパイク練習①(スパイクのステップとタイミング)<br />

8 スパイク練習②(サーブレシーブからスパイク)<br />

9 ブロック練習①(ブロックのタイミングと上腕の出し方)<br />

10 ブロック練習②(2人ブロック)<br />

11 チームフォーメーションの練習(ディフェンスとオフェンス)<br />

12 チームフォーメーションの練習(ディフェンスとオフェンス)<br />

13 ゲーム<br />

14 ゲーム<br />

15 ゲーム<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の3項目を点数化し、そ<br />

の合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

スポーツウェアー、シューズ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

各個人の技術レベルに応じて指導しますが、全体としては初心者<br />

を対象として進めます。また、経験者は初心者に対して積極的にア<br />

ドバイスをして、履修者全員でクラス全体のプレー上達に取り組み<br />

ます。バレーボールが好きな人、上手になりたい人、スポーツが大<br />

好きな人の履修を歓迎します。<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 火3<br />

石手 靖<br />

授業の目的:<br />

バレーボールのプレー上達を目指して毎回練習すると共に、クラ<br />

スが良き仲間となってその楽しさを追求します。<br />

授業の計画:<br />

1 授業の進め方の説明とクラスの技術レベルの確認<br />

2 1人での練習①(ボールを投げる、打つ)<br />

3 1人での練習②(走る、ジャンプする)<br />

4 1人での練習③(サーブ)<br />

5 2人組での練習①(連続パス)<br />

6 2人組での練習②(対人レシーブ)<br />

7 3人組での練習①(バックパス)<br />

8 3人組での練習②(トス、アタック、レシーブの三拍子)<br />

9 4人組での練習①(2人対2人の攻防)<br />

10 ネットを挟んでの練習①(スパイク)<br />

11 ネットを挟んでの練習②(ブロック)<br />

12 チームフォーメーションの練習(ディフェンスとオフェンス)<br />

13 ゲーム(リーグ戦)<br />

14 ゲーム(リーグ戦)<br />

15 ゲーム(リーグ戦)<br />

※毎回、授業後半はチームを編成してゲーム<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の3項目を点数化し、そ<br />

の合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

スポーツウェアー、シューズ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

一つの目標に向かってクラス、あるいはチームのモチベーション<br />

を高めるために自分は何をするべきか、一人一人が考える授業を展<br />

開します。豊かな自己表現で参加してください。


体育実技A(バレーボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 水1<br />

野口 和行<br />

授業の目的:<br />

チームスポーツであるバレーボールの実践を通して,個々の技術<br />

レベルに応じた役割分担をし,相互のコミュニケーションを図りな<br />

がらバレーボールのゲームを楽しむ。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション、履修者の技術レベルの確認<br />

2 パス練習(オーバーハンドバス、アンダーハンドパス)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

3 パス練習(フットワーク)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

4 サーブ練習(アンダーハンドサーブ、フローターサーブ)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

5 レシーブ練習(2人組、3人組で基本の確認)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

6 レシーブ練習(スパイクレシーブ、サーブレシーブ)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

7 スパイク練習(ステップとタイミング、ミート)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

8 スパイク練習(各ポジションからの練習)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

9 ブロック練習(正しいフォームとタイミング)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

10 チームフォーメーションの練習(ディフェンス)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

11 チームフォーメーションの練習(ディフェンス、オフェンス)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

12 ゲーム(リーグ戦)<br />

13 ゲーム(リーグ戦)<br />

14 ゲーム(リーグ戦)<br />

15 まとめとふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

出席60% (欠席は減点:最低2/3出席しないと成績評価しない=<br />

体育実技共通)<br />

理解20% (バレーボール競技の特性,ルールの理解)<br />

態度20% (授業への積極的な参加,チームにおける積極的なコ<br />

ミュニケーション等)<br />

以上3項目それぞれを点数化し,その合計点で評価する。60点以上<br />

で単位認定。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装,屋内シューズ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

室内で資料等を使用しながら,バレーボールのルールとフォーメ<br />

ーション等の理解を深める。室内でできるボールを使用した練習の<br />

実施。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的にチームのメンバーとコミュニケーションをとり,技術レ<br />

ベルを問わずバレーボールのゲームを楽しめるような授業にしたい<br />

と思っています。<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期: 水3/水4<br />

秋学期: 水2/水3<br />

野口 和行<br />

授業の目的:<br />

チームスポーツであるバレーボールの実践を通して,個々の技術<br />

レベルに応じた役割分担をし,相互のコミュニケーションを図りな<br />

がらバレーボールのゲームを楽しむ。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション、履修者の技術レベルの確認<br />

2 パス練習(オーバーハンドバス、アンダーハンドパス)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

227<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

3 パス練習(フットワーク)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

4 サーブ練習(アンダーハンドサーブ、フローターサーブ)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

5 レシーブ練習(2人組、3人組で基本の確認)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

6 レシーブ練習(スパイクレシーブ、サーブレシーブ)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

7 スパイク練習(ステップとタイミング、ミート)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

8 スパイク練習(各ポジションからの練習)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

9 ブロック練習(正しいフォームとタイミング)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

10 チームフォーメーションの練習(ディフェンス)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

11 チームフォーメーションの練習(ディフェンス、オフェンス)<br />

練習の成果を活かしたゲーム<br />

12 ゲーム(リーグ戦)<br />

13 ゲーム(リーグ戦)<br />

14 ゲーム(リーグ戦)<br />

15 まとめとふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

出席60% (欠席は減点:最低2/3出席しないと成績評価しない=<br />

体育実技共通)<br />

理解20% (バレーボール競技の特性,ルールの理解)<br />

態度20% (授業への積極的な参加,チームにおける積極的なコ<br />

ミュニケーション等)<br />

以上3項目それぞれを点数化し,その合計点で評価する。60点以上<br />

で単位認定。<br />

実施場所:<br />

第3校舎下 バレーボールコート<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装,屋外シューズ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

室内で資料等を使用しながら,バレーボールのルールとフォーメ<br />

ーション等の理解を深める。室内でできるボールを使用した練習の<br />

実施。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的にチームのメンバーとコミュニケーションをとり,技術レ<br />

ベルを問わずバレーボールのゲームを楽しめるような授業にしたい<br />

と思っています。<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(秋学期)<br />

バレーボールの基礎練習から試合形式まで<br />

春学期・秋学期: 木3/木4<br />

矢作 拓也<br />

授業の目的:<br />

バレーボールの技術向上<br />

授業の計画:<br />

1 第1回 パスの練習/試合形式<br />

2 第2回 交互対人レシーブの練習/試合形式<br />

3 第3回 サーブの練習/試合形式<br />

4 第4回 スパイクの練習/試合形式<br />

5 第5回 サーブレシーブの練習/試合形式<br />

6 第6回 トスの練習/試合形式<br />

7 第7回 ブロックの練習/試合形式<br />

8 第8回 レシーブの連係の練習/試合形式<br />

9 第9回 攻撃の連係の練習/試合形式<br />

10 第10回 チームでの連携の練習1/試合形式<br />

11 第11回 チームでの連携の練習2/試合形式<br />

12 第12回 チームでの連携の練習3/試合形式<br />

13 第13回 総合練習1/試合形式<br />

14 第14回 総合練習2/試合形式<br />

15 第15回 総合練習3/試合形式<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度により評価(出席(60%)、態度(20%)、<br />

理解(20%)の項目を点数化し、その合計点で評価する)


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

実施場所:<br />

第3校舎下バレーボールコート、(雨天時は、スポーツ棟、記念館<br />

スタンド)<br />

服装携帯品等:<br />

スポーツウェアー及び外履きの運動靴(雨天時は、中履きの運動<br />

靴)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

バレーボールに関する講義、基礎練習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

個人のレベルに応じた指導を行います。また、初心者に対して経<br />

験者が積極的にアドバイスをして、クラス全体の技術レベル向上に<br />

履修者全員で取り組みます。バレーボールが好きな人、上手くなり<br />

たい人、スポーツが大好きな人の履修を希望します(遅刻厳禁)。<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バレーボール) 1 単位(秋学期)<br />

バレーボールの基礎練習から試合形式まで<br />

春学期・秋学期: 金3<br />

矢作 拓也<br />

授業の目的:<br />

バレーボールの技術向上<br />

授業の計画:<br />

1 第1回 パスの練習/試合形式<br />

2 第2回 対人レシーブの練習/試合形式<br />

3 第3回 サーブの練習/試合形式<br />

4 第4回 スパイクの練習/試合形式<br />

5 第5回 サーブレシーブの練習/試合形式<br />

6 第6回 トスの練習/試合形式<br />

7 第7回 ブロックの練習/試合形式<br />

8 第8回 スパイクレシーブの練習/試合形式<br />

9 第9回 攻撃の連係の練習/試合形式<br />

10 第10回 守備の連係の練習/試合形式<br />

11 第11回 チームでの連携の練習1/試合形式<br />

12 第12回 チームでの連携の練習2/試合形式<br />

13 第13回 総合練習1/試合形式<br />

14 第14回 総合練習2/試合形式<br />

15 第14回 総合練習3/試合形式<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度により評価(出席(60%)、態度(20%)、<br />

理解(20%)の項目を点数化し、その合計点で評価する)<br />

実施場所:<br />

第3校舎下バレーボールコート(雨天時は、スポーツ棟、記念館ス<br />

タンド)<br />

服装携帯品等:<br />

スポーツウェアー及び外履き運動靴(雨天時は、スポーツウェアー<br />

及び中履き運動靴)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

バレーボールに関する講義、ボールを使った基礎練習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

個人のレベルに応じた指導を行います。また、初心者に対して経<br />

験者が積極的にアドバイスをして、クラス全体の技術レベル向上に<br />

履修者全員で取り組みます。バレーボールが好きな人、上手になり<br />

たい人、スポーツが大好きな人の履修を希望します(遅刻厳禁)。<br />

体育実技A(ハンドボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ハンドボール) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 水2/水3<br />

山内 賢<br />

授業の目的:<br />

ハンドボール競技の動きを構成している、跳ぶ、走る、投げると<br />

いった身体的運動能力は、他のスポーツ競技にも応用が可能であり、<br />

ハンドボールを体験した履修者は、自ずとマルチな身体能力の向上<br />

が期待できる。この授業は、ハンドボール競技に必要な運動技術を<br />

学んでもらうとともに、併せてその学習過程において、競技態度や<br />

安全性等の社会性の育成を図る。授業に参加しているもの同志のコ<br />

ミュニケーションの充実により、ハンドボールの楽しさを学んでも<br />

らう。<br />

228<br />

授業の計画:<br />

1 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、ハンドボール特有の3 歩の運動特性、<br />

スロー、キャッチ、シュートを習得してもらいます。<br />

2 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、ボールとボディーコントロールに関<br />

する技術を習得してもらいます。いろいろなポジションからの<br />

シュート、フェイク動作、ドリブル、ゴールキーピング等です。<br />

3 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、個人技術の習得です。1on1、カット<br />

プレイ等の攻防について学習しましょう。<br />

4 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、グループ戦術の習得です。2on2、ス<br />

クリーンプレイ、ポストプレイハーフコートの3on3、ストレー<br />

トとクロスのカットインプレイ等です。<br />

5 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、グループ戦術の習得です。2on2、ス<br />

クリーンプレイ、ポストプレイハーフコートの3on3、ストレー<br />

トとクロスのカットインプレイ等です。第4回の内容に加えて、<br />

コンタクトパス(素早いパスの対応)を導入します。<br />

6 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、グループ戦術の習得です。2on2、ス<br />

クリーンプレイ、ポストプレイハーフコートの3on3、ストレー<br />

トとクロスのカットインプレイ等です。第4回と第5回の統合<br />

的な学習です。<br />

7 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、速攻法です。コート全面を使った戦<br />

術を楽しみます。<br />

8 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、速攻法です。第7回に加えて、速攻<br />

からのセットプレイの攻防を学びます。<br />

9 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、6対6のセットオフェンス、セット<br />

ディフェンスについてです。より試合に近づいた攻防の戦術を<br />

学びます。<br />

10 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、第3回から第9回に習得したコンタ<br />

クトパス・カットイン・ポストプレイ、速攻法を応用した6対<br />

6のセットオフェンス、セットディフェンスについてです。チ<br />

ーム分けをして攻防の複合的な戦術を相談します。<br />

11 ①コーディネーショントレーニングを授業のウォーミングアッ<br />

プとして取り入れ、身体能力の向上や履修者間のコミュニケー<br />

ションを高めることを目指します。<br />

②競技的な技術としては、第3回から第9回に習得したコンタ<br />

クトパス・カットイン・ポストプレイ、速攻法を応用した6対<br />

6のセットオフェンス、セットディフェンスについてです。第<br />

10回の内容にフリースローからの攻防やフォーメーションプ<br />

レイを導入して試合を行います。


12 チーム戦です。授業内でチームを固定して試合を行い、勝敗へ<br />

の意識やチームワークの重要性を学んでもらいます。<br />

13 チーム戦です。授業内でチームを固定して試合を行い、勝敗へ<br />

の意識やチームワークの重要性を学んでもらいます。<br />

14 チーム戦です。授業内でチームを固定して試合を行い、勝敗へ<br />

の意識やチームワークの重要性を学んでもらいます。<br />

15 チーム戦です。授業内でチームを固定して試合を行い、勝敗へ<br />

の意識やチームワークの重要性を学んでもらいます。第11回<br />

から第15回の総合的な勝敗を集計して結果を楽しもう。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%):欠席は減点、技術(20%):ハンドボールの協議規<br />

則に見合うプレイができるかどうかを教員の観察眼で評価,態度<br />

(10%):服装の準備、遅刻、早退は減点,理解(10%):授業内に行<br />

なった試合における運動動作やチーム戦術についてを教員の観察眼<br />

で評価。以上の4 項目を点数化し、その合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

日吉記念館<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装、タオル、室内シューズ(土足厳禁)、水分・栄<br />

養補給用のドリンク類、(ただし、実施フロアー内での飲食厳禁、フ<br />

ロアー外は可。)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業が終わるころには、競技性あふれたゲームができるようにが<br />

んばりましょう。また、授業内に、市民大会参加に関するアナウン<br />

スをします。授業チームで出場してみませんか?もちろん、参加は<br />

自由です。<br />

質問・相談:<br />

基本的には授業時間内で担当教員が受け付けます。緊急の場合は、<br />

体育研究所受付を通じて連絡をとってください。<br />

体育実技A(野球) 1 単位(秋学期)<br />

初心者<br />

秋学期: 月2<br />

綿田 博人<br />

授業の目的:<br />

硬球を握り、野球の楽しさを知ることを目的とする。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 プレイキャッチ・ペッパー等基本動作の習得<br />

3 基本動作の習得(バットスイング)<br />

4 基本動作の習得(スローイング)<br />

5 ティーバッティング<br />

6 ティーバティング<br />

7 ロングティ<br />

8 ロングティ<br />

9 打撃練習<br />

10 打撃練習<br />

11 シートノック<br />

12 シートノック<br />

13 ケースノック<br />

14 ケースノック<br />

15 総合練習<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・態度・理解の4 項目を点数化し、その合計点で評価しま<br />

す。4 項目の配点については出席点60 点・技術点10点・態度点10 点・<br />

理解度20 点です。<br />

実施場所:<br />

下田野球場<br />

服装携帯品等:<br />

ユニフォーム又はトレーニングウエア・帽子・グラブ・アップシュー<br />

ズ<br />

グローブ(軟式用・ソフト用でも構わない)タオル<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

室内練習場又はビデオ鑑賞<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

広い人工芝のグランドで思い切り打ったり、投げたりしてみませ<br />

んか。<br />

229<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

体育実技A(野球) 1 単位(秋学期)<br />

経験者<br />

秋学期: 月3<br />

綿田 博人<br />

授業の目的:<br />

硬球を握り、野球の醍醐味を味わうことを目的とする。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 プレイキャッチ・ペッパー等基本動作の習得<br />

3 基本動作の習得(バットスイング)<br />

4 基本動作の習得(スローイング)<br />

5 ティーバッティング<br />

6 ティーバッティング<br />

7 ロングティ<br />

8 ロングティ<br />

9 打撃練習<br />

10 打撃練習<br />

11 シートノック<br />

12 シートノック<br />

13 ケースノック<br />

14 ケースノック<br />

15 総合練習<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・態度・理解の4項目を点数化し、その合計点で評価し<br />

ます。<br />

4項目の配点は出席点60点・技術点10点・態度点10点・理解度20点<br />

です。<br />

実施場所:<br />

下田野球場<br />

服装携帯品等:<br />

ユニフォームまたはトレーニングウエア・帽子・アップシューズ<br />

グローブ(軟式用・ソフト用でも構わない)タオル<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

雨天練習場またはビデオ鑑賞<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

人工芝の広いグランドで思いっきり打ったり、投げたりしてみませ<br />

んか<br />

体育実技A(軟式野球) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(軟式野球) 1 単位(秋学期)<br />

軟式野球の基本練習(バッティング・守備・走塁など)から始め<br />

て、紅白試合を行い、野球の楽しさに学びます。初心者/経験者<br />

を問いません。<br />

春学期・秋学期: 火3<br />

岡田 雅俊<br />

授業の目的:<br />

軟式野球をとおして塾生同士の親睦を深める。野球の基本技術およ<br />

びチームプレーの習得を通じて、チームにおける個人の役割を認識<br />

し、野球の技術的向上を実践し、共同作業における人との関係を学<br />

ぶこと。また、生涯を通じて軟式野球にかかわり、楽しんで貰うこ<br />

とを目的とする。<br />

授業の計画:<br />

1 野球の基礎、守備、打撃練習<br />

2 野球の基礎、守備、打撃練習<br />

3 野球の基礎、守備、打撃練習<br />

4 紅白試合でのチームプレーおよび守備練習<br />

5 紅白試合でのチームプレイおよび守備練習<br />

6 紅白試合でのチームプレイおよび守備練習<br />

7 紅白試合でのチームプレイおよび打撃練習<br />

8 紅白試合でのチームプレイおよび打撃練習<br />

9 紅白試合でのチームプレイおよび打撃練習<br />

10 紅白試合でのチームプレイおよび戦術・連係プレイの練習<br />

11 紅白試合でのチームプレイおよび戦術・連係プレイの練習<br />

12 紅白試合でのチームプレイおよび戦術・連係プレイの練習<br />

13 紅白試合でのチームプレイおよび戦術・連係プレイの練習<br />

14 紅白試合でのチームプレイおよび戦術・連係プレイの練習<br />

15 紅白試合の総集編


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

成績評価方法:<br />

成績評価は、出席(60%)・技術(10%)・態度(15%)・理解<br />

(15%)の項目を点数化し、その合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

日吉台野球場(蝮谷)<br />

服装携帯品等:<br />

野球用ユニフォームとスパイクが望ましいが、トレーナー等の運動<br />

着と運動靴でも可。<br />

グローブ、帽子、タオル、夏季のスポーツドリンクは、持参のこと。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

野球ルールの説明・質疑応答。ビデオを基に戦術・戦略・守備・打<br />

撃についての説明・討論等を教室で実施する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

紅白試合は、履修者の相互による監督・主将によりチーム編成を行<br />

い、自主的なゲームの運営や作戦を実行する。野球の技術・プレイ<br />

の向上を楽しみながら、相互間の親睦を深めて欲しい。<br />

体育実技A(ソフトボール) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ソフトボール) 1 単位(秋学期)<br />

ルールを知って楽しもう!<br />

春学期・秋学期: 木2/木3<br />

吉田 泰将<br />

授業の目的:<br />

ソフトボールはみんなのスポーツです。それは老いも若きも、男性<br />

でも女性でも楽しむことができるスポーツだからです。この授業で<br />

は、財団法人日本ソフトボール協会の「オフィシャルソフトボール<br />

ルール」を確認しながら、「キャッチボール・コンテスト」や「ティ<br />

ーボール」「ミニソフトボール」「スローピッチソフトボール」など<br />

も体験します。オリンピック種目から女子ソフトボールははずれて<br />

いますが、世界選手権で優勝しています。ルールを正しく理解して<br />

楽しくプレーや観戦ができるようになりましょう。<br />

授業の計画:<br />

1 オフィシャルソフトボール・ルールを確認しよう。<br />

基本練習の確認<br />

(キャッチボール・ゴロとフライの処理・トスバッティングな<br />

ど)<br />

※ソフトボールの名称は「ファーストピッチ」を表しています。<br />

2 グラウンドと用具のルール。基本練習。<br />

ミニソフトボールのゲーム。<br />

3 ソフトボールの基本ルール。基本練習。<br />

ソフトボールのゲーム形式の練習。<br />

4 ピッチャーのルール。基本練習。ピッチング練習。<br />

ゲーム形式の練習。<br />

5 バッターのルール。基本練習。バッティング練習。<br />

ゲーム形式の練習。<br />

6 バッターランナー・ランナーのルール。基本練習。走塁の練習。<br />

ゲーム形式の練習。<br />

7 守備のルール。基本練習。守備連係プレイの練習。ゲーム。<br />

8 試合のルール。基本練習。チーム毎に練習。ゲーム。<br />

9 審判のルール。基本練習。チーム毎に練習。ゲーム。<br />

10 ティーボール・ルールの要点。基本練習。<br />

ティーボールのゲーム。ソフトボールのゲーム。<br />

11 キャッチボール・コンテストの要領。<br />

キャッチボール・コンテスト。<br />

基本練習。ソフトボールのゲーム。<br />

12 スローピッチソフトボールのルールの要点。<br />

スローピッチソフトボールのゲーム。<br />

ソフトボールのゲーム。<br />

13 基本練習。ソフトボールのゲーム。<br />

14 基本練習。ソフトボールのゲーム。<br />

15 基本練習。ソフトボールのゲーム。<br />

個人打撃部門成績集計・発表・表彰。<br />

成績評価方法:<br />

授業回数の3分の2以上出席したものを対象に、<br />

出席点(60点満点)+授業内容点40点満点(技術10+授業態度20+<br />

理解力10)で採点する。<br />

その点数によりA~Dの評価を行う。<br />

実施場所:<br />

日吉・陸上競技場 フィールド内グラウンド<br />

230<br />

定員:<br />

24名<br />

服装携帯品等:<br />

運動に相応しい服装 運動靴 帽子 日差しが強いときにはサング<br />

ラスの着用も可。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

スポーツ棟内またはその他の教室でビデオ教材や配布資料により、<br />

技術やルールについて理解を深める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

青空のもと、広いグラウンドを伸び伸びと駆けまわってください。<br />

そして学生生活をより明るく楽しいものにしてください。<br />

体育実技A(水球) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(水球) 1 単位(秋学期)<br />

教員も全力参加!初心者から OK!毎回白熱水中ボールゲーム!<br />

春学期: 火2/金2<br />

秋学期: 火2/木2<br />

鳥海 崇<br />

授業の目的:<br />

慶應義塾には『塾生皆泳』という言葉があり、「泳ぐ技能を身につ<br />

けることが、人として備えるべき重要な素養のひとつである」とい<br />

う水泳教育の理念がある。塾生は水泳技術を身につけ、泳げないこ<br />

とが理由で命を落としたり、溺れている人を救えないことがないよ<br />

うに、というのがその教えである。<br />

本授業では、水中でボールを扱う水球を中心に体験し、水泳の魅<br />

力・楽しさを再発見しながら、水球競技を通じて得られる『塾生皆<br />

泳』を念頭に置いた慶應義塾の水泳教育を実践する。<br />

水球は従来の競泳とは違い、前後、左右、上下とプール内を3次元<br />

に動きながら、力強さと繊細さが必要となる。実技を重ねるにつれ<br />

自然とこれらの動作に習熟していく。受講生の誰もが初めての経験<br />

となる内容があるので、積極的に挑戦し、新たな身体知を獲得しま<br />

しょう。<br />

最初は全く泳げない学生でも、授業後半では水深2mのプールを自<br />

在に動き、ボールを巧みに操れるようになる。また、最初は授業開<br />

始10分で息が上がるような学生でも、授業後半には1時間以上元気に<br />

動き回れるようになる。このように技術、体力ともに大幅な増進が<br />

見込める授業である。<br />

なお、教員もゲームに参加するため、教員や履修生同士との距離<br />

が近いのが本授業の特徴である。また授業の内容は前後することが<br />

ある。<br />

授業の計画:<br />

1 履修者の自己紹介とプール体験。競泳用プール、水球用プール、<br />

飛込用プールを体験して最後にサウナで暖を取り終了します。<br />

2 巻足の体験。巻足とは水中で浮くための立ち泳ぎです。ステッ<br />

プは5段階に分けられます。いきなり完璧に受ける人は稀ですの<br />

で、徐々に練習していきましょう。ライフジャケットを着ると<br />

楽に浮くことができますよ。<br />

3 パスの体験。パスは2種類に分けられます。相手の手元に落とす<br />

パスと相手の頭上に投げるパス。巻足しながらはまだ難しいの<br />

でライフジャケットを着てパスをしましょう。慣れてくると様<br />

々な状況下でパスを投げることができるようになりますよ。<br />

4 シュートの体験。シュートは3種類に分けられます。振りかぶっ<br />

たシュート、水に浮いてるボールをつかんでのシュート、頭上<br />

へのパスを受け取ってダイレクトのシュート。シュートが決ま<br />

ると爽快感が得られます。思い切りのよいシュートをを打ちま<br />

しょう。<br />

5 巻足とパス、シュートの実践。このころになれば巻足もできる<br />

ようになるはず。頑張って5分間浮いてみましょう。その後は巻<br />

足をしながらパス、シュートをしてみましょう。水から高く浮<br />

かび上がるためにはタイミングが大事ですよ。<br />

6 ミニゲームの体験。実際のゲームに準ずる形でミニゲームを体<br />

験しましょう。簡単なルールの下でのボールゲームです。この<br />

ころから教員も参加します。まだまだ実力的には教員にかない<br />

ませんが、この頃からどんどん体力がついてきます。<br />

7 パスの応用。ミニゲームを通じて感じられたこととして、カウ<br />

ンターアタックの重要性が挙げられます。カウンターアタック<br />

とはいち早く相手コートに泳ぎこんでシュートを狙う戦術です。<br />

そのためには動いている仲間に正確なパスを投げる必要があり<br />

ますね。


8 シュートの応用。ミニゲームを通じて感じられたこととして、<br />

ゴール前のシュートの重要性が挙げられます。相手が近くにい<br />

る状態で素早くゴールを狙うためにはどの方向にもシュートを<br />

打てる技術が必要です。バックシュート、サイドシュート、ス<br />

イープシュート等です。<br />

9 水球の試合観戦。これまで「する」スポーツであった水球です<br />

が、実は「見る」のも大変面白いスポーツでもあります。1チー<br />

ム7人が所狭しと泳ぎ、体を上げてパスをして、ダイナミックに<br />

シュートする様子に見ている側も興奮すること間違いなしです。<br />

10 ミニゲームの実践。この頃になれば巻足で簡単に浮けるように<br />

なるし、コート内を自在に動き、ボールも自由に操れるように<br />

なります。体力面も人生で最も充実している頃かもしれません<br />

ね。まだ教員にはかないませんが、少しは対抗できるようにな<br />

りますかね。<br />

11 巻足の強化とミニゲームの実践。この頃からは体力的には申し<br />

分なしですので、さらなる体力強化を目指す目的で、重りを持<br />

って巻足を実践してみましょう。水球だけでなく、安全水泳と<br />

いう意味でも貴重な体験になりますし、水難事故の防止にも役<br />

立ちます。<br />

12 ゲームの実践①。そろそろ教員も本気を出し始めます。泳ぎの<br />

スピード、パスの正確性、シュートの力強さ、どれをとっても<br />

簡単には勝てない相手ですが、皆さんにはチームワークと若さ<br />

があります。一致団結して教員を倒しましょう。私も本気で戦<br />

います。<br />

13 ゲームの実践②。教員との一進一退の攻防が続いていると思い<br />

ます。教員もまだ教えていない技術を使ってきます。そんな技<br />

術は盗んで自分のものにしてしまいましょう。この頃には自分<br />

の得意領域と苦手領域があると思いますので、役割分担で協力<br />

して戦いましょう。<br />

14 ゲームの実践③。教員も筋トレをするなどのトレーニングを積<br />

んで死にもの狂いで戦いを挑んできます。体育の授業でここま<br />

で本気になる必要はあるのでしょうか。しかし勝負事を前にし<br />

て手を抜くことは相手に失礼です。最後まで全力で戦いましょ<br />

う。<br />

15 まとめ。簡単なまとめで終えることはなく、最後までゲームを<br />

することになると思います。これまで身に着けた技術と体力を<br />

全て出し切りましょう。教員に勝つこともあるかもしれません<br />

が、それは教員冥利につきることであり、諸君の自信につなが<br />

ることだと確信します。<br />

成績評価方法:<br />

【A~Dの点数区分】<br />

A : 80点以上 B : 79~70点 C : 69~60点 D : 59点以下<br />

【点数化のための評価項目および項目間の点数比率】<br />

出席点の満点を60点(60%)とし, 他の2項目(態度, 理解)を合計40点<br />

(40%)とします.<br />

≪出席(60%), 態度(30%), 理解(10%)≫<br />

出席 欠席1回ごとに5点, 遅刻・早退1回ごとに3点を減点します.<br />

実施場所:<br />

協生館プール(地下1階)。独立館や語学の教室からは遠いです<br />

が、駅からは近い便利な建物の中にあります。コンビニのローソン<br />

がありますが寄り道せずにプールへお越し下さい。<br />

服装携帯品等:<br />

水着、スイミングキャップ、ゴーグル、タオル<br />

(貴重品は各自でプールサイドの鍵付きロッカーに保管しましょう。)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

大学院で宇宙物理学を研究し、現在は水球の日本代表コーチをして<br />

いる担当教員が履修生と共に楽しく語らいながら授業を展開します。<br />

これまで皆さんが経験した水泳とは違うので最初は戸惑うかもしれ<br />

ません。しかし様々な水泳を体験することで新しい水の魅力に出会<br />

えるはずです。We welcome many foreign students to participate in<br />

this course.<br />

質問・相談:<br />

水泳に関する質問は授業中いつでも受け付けます。人生に関する相<br />

談は四六時中いつでも受け付けます。<br />

231<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

体育実技A(合氣道) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(合氣道) 1 単位(秋学期)<br />

心と身体の正しい使い方を習得する<br />

春学期・秋学期: 木4<br />

藤平 信一<br />

授業の目的:<br />

合氣道の実技を通して,心と身体の正しい使い方(心身統一)を<br />

習得する。<br />

心身統一を日常生活で活用できるように習得する。<br />

大切な場面での心の落ち着きを習得する。危険に対する察知と対<br />

応を習得する。<br />

授業の計画:<br />

1 自然な姿勢(安定した姿勢)<br />

安全な受身と間合い<br />

基本技<br />

2 自然な姿勢(安定した姿勢)<br />

安全な受身と間合い<br />

基本技<br />

3 自然な姿勢(安定した姿勢)<br />

安全な受身と間合い<br />

基本技<br />

4 自然な姿勢(安定した姿勢)<br />

安全な受身と間合い<br />

基本技<br />

5 自然な姿勢(安定した姿勢)<br />

安全な受身と間合い<br />

基本技<br />

6 自然な姿勢(安定した姿勢)<br />

安全な受身と間合い<br />

基本技<br />

7 自然な姿勢(安定した姿勢)<br />

安全な受身と間合い<br />

基本技<br />

8 前半まとめ<br />

9 正しいリラックス(虚脱状態との違い)<br />

応用技<br />

10 正しいリラックス(虚脱状態との違い)<br />

応用技<br />

11 大事な場面での心の落ち着き(呼吸法)<br />

応用技<br />

12 大事な場面での心の落ち着き(呼吸法)<br />

応用技<br />

13 危険察知と対応(身を護る)<br />

応用技<br />

14 危険察知と対応(身を護る)<br />

応用技<br />

15 総まとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・態度・理解の4 項目を点数化し、その合計点で評価しま<br />

す。4 項目の配点等については科目ガイダンス時に説明します。<br />

実施場所:<br />

蝮谷合氣道場<br />

服装携帯品等:<br />

道着は貸与・T シャツ(女子のみ)・タオル(汗をふくため)・道着<br />

を持ち運ぶバッグ等。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基礎から確実にお伝えしますので、合氣道を初めて学ぶ方でも安<br />

心して学べます。<br />

半期で一通りのことを学ぶことが出来ますが、しっかりとした習<br />

得には通年での履修をおすすめします。春学期と秋学期では基本は<br />

同じですが、内容は異なります。<br />

合氣道の実技を通じて習得する自然な姿勢(安定した姿勢)は、<br />

他のスポーツや芸術など、あらゆる分野で土台となるものです。持<br />

っている能力をいつでも発揮出来るようになることがテーマです。


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

体育実技A(柔道) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(柔道) 1 単位(秋学期)<br />

(初心者、経験者を問わない:男女共習)<br />

春学期・秋学期: 金2/金3<br />

朝飛 大<br />

授業の目的:<br />

柔道を通して技術、体力の向上を図り、生涯スポーツとして取り組<br />

むことの出来るよう行う。<br />

初心者から有段者までクラス全体の実力アップを図る。<br />

中でも礼法、受身、正しい技の掛け方、護身術をより深く解説する。<br />

また、見る柔道の立場から、ルールをを説明する。<br />

更に、昇段希望者にはこの授業の中で実施指導する。<br />

授業の計画:<br />

1 講道館柔道の歴史とその内容<br />

2 柔道の基本動作(礼法、受身、体捌き)<br />

3 投げ技と受身の反復練習(大外刈、大内刈等)<br />

4 投げ技と受身の反復練習(大腰、背負投等)<br />

5 投げ技と受身の反復練習(送足払、払釣込足等)と約束稽古<br />

6 約束稽古から正しい乱取稽古への導入<br />

7 乱取稽古<br />

8 技の連絡変化<br />

9 固め技(抑込技、絞技、関節技)の説明<br />

10 固め技の説明とその稽古方法<br />

11 乱取稽古(立技、寝技)<br />

12 試合方法、審判法の説明<br />

13 総合練習<br />

14 総合練習<br />

15 総合練習<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・態度・理解の4項目を点数化し、その合計点で評価<br />

する。<br />

4項目の配点等については科目ガイダンス時に説明する。<br />

実施場所:<br />

体育館柔道場<br />

定員:<br />

30人<br />

服装携帯品等:<br />

柔道着(希望者には貸与する)・タオル・Tシャツ(女子のみ)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基本動作から確実にお伝えいたしますので、安心して学んでいた<br />

だけます<br />

体育実技A(剣道) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(剣道) 1 単位(秋学期)<br />

(経験は問わない)<br />

春学期・秋学期: 水2/水3/金3<br />

植田 史生<br />

授業の目的:<br />

剣道は相手を尊重する立場から礼儀を重んじ、技術の基礎となる<br />

姿勢と構え(心構え,身構え)から、いろいろな「技」を用いて「有<br />

効な打突」を競い合う運動である。この剣道の特性を通じて豊かな<br />

人間性をつくりあげることを目的とする。また、このクラスにおい<br />

ては上級者、初級者に分け技術レベルに応じて正しい剣道を学習す<br />

る。上級者は初級者への指導法も含め技術の向上と高度な内容を持<br />

った剣道をねらいとする。<br />

授業の計画:<br />

1 シラバスの確認と授業内容についての説明。<br />

2 日本剣道形 太刀1 本目~ 3 本目を木刀により説明と練習<br />

3 日本剣道形 太刀4 本目~ 7 本目を木刀により説明と練習<br />

4 基本技能(礼法・構え・素振り・防具着装・基本打突等)の説明と<br />

練習<br />

5 基本技能(礼法・構え・素振り・防具着装・基本打突等)の説明と<br />

練習<br />

6 基本打突の展開(連続技・打ち込み稽古・互格稽古)の説明と練<br />

習<br />

7 出ばな技・仕掛け技の説明・練習と互格稽古<br />

8 応じ技の説明・練習と互格稽古<br />

9 鍔ぜり合い・引き技・体当たり技の説明・練習と互格稽古<br />

232<br />

10 懸かり稽古・互格稽古・試合練習・審判法の練習<br />

11 懸かり稽古・互格稽古・試合練習・審判法の練習<br />

12 総合練習(剣道理論・互格稽古・懸かり稽古・試合練習)<br />

13 総合練習(剣道理論・互格稽古・懸かり稽古・試合練習)<br />

14 総合練習(剣道理論・互格稽古・懸かり稽古・試合練習)<br />

15 総合練習 or 文献講読<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)・技術(10%)・態度(15%)・理解(15%)の4 項目<br />

を点数化し、その合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

体育館剣道場<br />

服装携帯品等:<br />

剣道の防具、竹刀、剣道着、袴を持っている人は持参する。<br />

それ以外の人は、運動できる服装とし、防具、竹刀は貸与する。手<br />

ぬぐいは全員持参する事。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

剣道を通して、戦う技術はもちろん、対人的な行動のしかたや自<br />

分自身の心のコントロールなどを身につけてください。また、日本<br />

の伝統文化としての剣道を肌で感じ、国際感覚の向上や異文化コミ<br />

ュニケーションの題材としても活用してほしいものです。<br />

質問・相談:<br />

体育実技A(剣道) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(剣道) 1 単位(秋学期)<br />

(日本剣道形・経験は問わない)<br />

春学期・秋学期: 金2<br />

植田 史生<br />

授業の目的:<br />

日本剣道形は,大正元年(1912 年)10 月に制定、大正6年(1917<br />

年)9 月に加注を行い、昭和8 年(1933 年)5 月に加注を増補した。<br />

現在は全てこれを定本として実施している。打太刀(うちだち)、仕<br />

太刀(しだち)の二名によって実施され、「太刀の形」が七本、「小<br />

太刀の形」が三本、計十本の技によって構成されている。この剣道<br />

形を学習する事により、<br />

1.正しい打突の筋を知る。<br />

2.正しい打撃の間合いを知る。<br />

3.正しい身体のさばきを知る。<br />

4.気位が養われる。<br />

これらの事を体得でき、現代剣道に果たす役割は大きいと考える。<br />

授業の計画:<br />

1 シラバスの確認と日本剣道形の説明<br />

2 日本剣道形 太刀1 本目~3 本目を木刀にて説明<br />

3 日本剣道形 太刀1 本目~3 本目を木刀にて復習<br />

4 日本剣道形 太刀1 本目~5 本目 木刀にて1 本目~3本目の復習<br />

と4~5 本目の説明<br />

5 日本剣道形 太刀1 本目~5 本目を木刀にて復習<br />

6 日本剣道形 太刀1 本目~7 本目 木刀にて1 本目~5本目の復習<br />

と6~7 本目の説明<br />

7 日本剣道形 太刀1 本目~7 本目を木刀・形用模擬刀にて復習<br />

8 日本剣道形 太刀1 本目~7 本目を木刀・形用模擬刀にて復習<br />

9 日本剣道形 小太刀1 本目~3 本目を木刀にて説明<br />

10 日本剣道形 小太刀1 本目~3 本目を木刀にて説明<br />

11 日本剣道形 小太刀1 本目~3 本目を木刀・形用模擬刀にて復習<br />

12 日本剣道形 太刀7 本と小太刀3 本を木刀・形用模擬刀にて復習<br />

13 日本剣道形 太刀7 本と小太刀3 本を木刀・形用模擬刀にてビデ<br />

オ撮影<br />

14 各自の映像を確認し、形用模擬刀にて総復習<br />

15 文献購読<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)・技術(10%)・態度(15%)・理解(15%)の4 項目<br />

を点数化し、その合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

体育館剣道場<br />

服装携帯品等:<br />

剣道着、袴を持っている人は持参する。それ以外の人は、運動で<br />

きる服装とし、木刀、形用模擬刀は貸与する。


体育実技A(剣道) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(剣道) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 火2<br />

吉田 泰将<br />

授業の目的:<br />

剣道をはじめて行うものから、有段者まですべてのレベルを対象<br />

に、初心者は一級に、有段者はさらにひとつ上の段に挑戦するため<br />

に、基本的な技術、知識、日本剣道形を学習します。それぞれのレ<br />

ベルの人が協力して、クラス全体の実力アップを図りましょう。そ<br />

して、生涯を通じて実践できる剣道をしっかりと身につけましょう。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス:剣道の歴史・礼儀作法・構え方・足さばき・素振りの<br />

基礎<br />

2 素振りのバリエーション:五行の構え・対人的足さばき<br />

3 木刀による剣道基本技稽古法(日本剣道形の導入)<br />

4 基本の復習と日本剣道形の1本目<br />

5 日本剣道形の1 本目~2 本目と有効打突の理解(打突部位・基本的<br />

な技の打ち方)<br />

6 日本剣道形の1 本目~3 本目と基本的な技の復習・防具の着け方<br />

7 日本剣道形の1 本目~4 本目と防具を着けて、手の内の冴え・正<br />

中線の意味・切り返しについて<br />

8 日本剣道形の1 本目~5 本目と防具を着けて一本打ちの技<br />

9 日本剣道形の1 本目~6 本目と防具を着けて、連続技(二・三段打<br />

ちの技)・払い技・引き技<br />

10 日本剣道形の1 本目~7 本目と防具を着けて、応じ技(抜き技・<br />

すり上げ技・出ばな技)<br />

11 日本剣道形の1 本目~7 本目と防具を着けて、応じ技(返し技・打<br />

ち落とし技)<br />

12 日本剣道形の小太刀1 本目~3 本目と防具を着けて、基本技の復<br />

習と打ち込み稽古<br />

13 日本剣道形の復習と試合規則の確認、防具を着けて、試合形式<br />

の実践(地稽古)<br />

14 日本剣道形の復習から発表会と防具を着けて、地稽古<br />

15 防具を着けて、打ち込み稽古・懸り稽古・地稽古<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)・技術(10%)・態度(20%)・理解(10%)の割合で<br />

4 項目を点数化し、その合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

体育館(2階)剣道場<br />

服装携帯品等:<br />

剣道着・袴(運動に相応しい服装も可)・手ぬぐい<br />

※剣道着(防具)・竹刀は準備しています。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

剣道を通して、戦う技術はもちろん、対人的な行動のしかたや自<br />

分自身の心のコントロールなどを身につけてください。また、日本<br />

の伝統文化としての剣道を肌で感じ、国際感覚の向上や異文化コミ<br />

ュニケーションの題材としても活用してほしいものです。尚、剣道<br />

一級審査に必要な「木刀による剣道基本技稽古法」についても、教<br />

材として採用しています。<br />

質問・相談:<br />

E-mail:yytaisho@z8.keio.jp<br />

体育実技A(空手) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(空手) 1 単位(秋学期)<br />

経験は問いません。初心者でも安全に楽しく学べます。<br />

春学期: 水3/水4<br />

秋学期: 水3<br />

久保田 正美<br />

授業の目的:<br />

・基本的な各種突き蹴り、運足、形(平安初段)を解説、稽古し空<br />

手の基本技術を体得します。<br />

・サンドバック、巻き藁での稽古、ならびに約束組手等を通じて、<br />

応用技術を体得します。<br />

・上記2点を通じて、基礎体力をつけること、日本文化を体験するこ<br />

と、学部の垣根を<br />

越えて交流をすることがこの授業の主たる目的です。<br />

233<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

授業計画は経験者の割合、技術レベル等により適宜調整します。<br />

秋学期は、春学期よりもやや難易度の高い技術にも挑戦しますので<br />

初心者の方は通年での受講が効果的です。<br />

授業の計画:<br />

1 ・授業の進め方、道場の使用方法についての説明<br />

・講師ならびに受講生の自己紹介<br />

・立ち方、拳の握り方、基本的な突き蹴りの紹介<br />

・平安初段の説明と演武<br />

2 正拳突き・前蹴り・下段払い・前屈立ち・筋トレ<br />

3 正拳突き・前蹴り・下段払い・前屈立ち・筋トレ<br />

4 正拳突き・前蹴り・下段払い・前屈立ち・筋トレ<br />

5 上げ受け・手刀受け・廻し蹴り・後屈立ち・筋トレ<br />

6 上げ受け・手刀受け・廻し蹴り・後屈立ち・筋トレ<br />

7 上げ受け・手刀受け・廻し蹴り・後屈立ち・筋トレ<br />

8 各種突き蹴り・サンドバッグ・平安初段・約束組手・(自由組<br />

手)<br />

9 各種突き蹴り・サンドバッグ・平安初段・約束組手・(自由組<br />

手)<br />

10 各種突き蹴り・サンドバッグ・平安初段・約束組手・(自由組<br />

手)<br />

11 各種突き蹴り・サンドバッグ・平安初段・約束組手・(自由組<br />

手)<br />

12 各種突き蹴り・サンドバッグ・平安初段・約束組手・(自由組<br />

手)<br />

13 各種突き蹴り・サンドバッグ・平安初段・約束組手・(自由組<br />

手)<br />

14 各種突き蹴り・サンドバッグ・平安初段・約束組手・(自由組<br />

手)<br />

15 受講生による形演武会(発表)<br />

成績評価方法:<br />

出席60%…遅刻・欠席・見学は減点<br />

態度20%…授業での積極的姿勢10%、礼、返事などその他の態<br />

度10%<br />

技術20%…体力、柔軟性等の身体能力向上と個々人の相対的な技<br />

術的向上の度合い<br />

以上3科目をそれぞれ点数化し、その合計点で評価します。<br />

実施場所:<br />

まむし谷空手道場(最高レベルの広く立派な道場です。)<br />

服装携帯品等:<br />

・服装は空手衣、柔道衣、トレパン等、運動に適したものなら何<br />

でも構いませんがノースリーブはご遠慮下さい。<br />

・サンドバッグで蹴りの稽古等をするので、下は長いものが良い<br />

と思われますが、短パン等でも可能です。<br />

・経験のある方は、お持ちの色帯をしめて頂いて構いません。<br />

・空手衣の貸し出しは可能ですが、数に限りがあるので、初回授<br />

業時は必ず各自の着替えを用意して下さい。<br />

・安全の為、ネックレス、指輪等ははずし、手足とも爪は短く切<br />

っておいて下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

空手の授業では、受講生が技術的に試行錯誤し、稽古相手と研究し<br />

合える稽古を心がけています。楽しくかつオープンですが、空手の<br />

持つ武道性からか、道場にはやはりどこかしら凛とした空気が漂い<br />

ます。普段はなかなか知り合うことの無い他学部の学生との交流は<br />

とても楽しく刺激的なものです。多くの友人と知り合い、礼節を身<br />

につけ、心と体を鍛え、より充実した学生生活を送りたいという学<br />

生の履修を待っています!<br />

質問・相談:<br />

いつでも(稽古中でも)質問大歓迎です。<br />

体育実技A(フェンシング) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フェンシング) 1 単位(秋学期)<br />

フェンシング実技 初心者から経験者まで 男女共習<br />

春学期・秋学期: 木2<br />

田中 由美子<br />

授業の目的:<br />

ヨーロッパに起源を持ち発達してきたフェンシングの、軽快なフ<br />

ットワークや巧みな剣捌きで相手を突いてポイントを取り合う面白<br />

さを指導する。<br />

西洋の武士道を、剣を通して学ぶ。


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

フェンシング競技には3種類あるが、フルーレを中心に指導する。<br />

初心者のみならず経験者にも満足できるプログラムを提供する。<br />

授業の計画:<br />

1 フェンシングとは・・・導入、種目・用語の解説<br />

2 美しい形で・・・基本のフットワーク<br />

3 手と足のバランス・・・基本のフットワーク・アームワーク<br />

4 相手に応じて動く・・・相手と向かい合っての練習<br />

5 アタック(攻撃)・・・試合形式での練習を始めます<br />

6 パラード(防御)<br />

7 アタックとパラードの組みあわせ Ⅰ<br />

8 審判のジェスチャー<br />

9 アタックとパラードの組みあわせⅡ<br />

10 団体戦の戦い方<br />

11 他種目への挑戦Ⅰ(エペ・サーブル)<br />

12 他種目への挑戦Ⅱ(エペ・サーブル)<br />

13 戦術について<br />

14 成果の発表(大会形式で)<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席60%<br />

技術15% (単に試合の結果だけではなく、個々に与えられた課<br />

題の習熟度を評価)<br />

理解10% (ルールの理解を中心に)<br />

態度15% (授業への取り組み・努力などの総合評価)<br />

実施場所:<br />

日吉・マムシ谷フェンシング部道場(更衣室・夏季エアコン完備)<br />

服装携帯品等:<br />

上履き(室内競技用のシューズ)・・・運動靴がなければ授業に参加<br />

できません<br />

長ズボン(伸縮のきくもの)・・・危険防止のためにも必ず用意する<br />

こと<br />

ティーシャツなど汗をかいてもよい運動着<br />

タオル<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

北京オリンピックの個人戦に続き、ロンドンオリンピックで銀メ<br />

ダルを獲得した日本チームの活躍は、皆さんの記憶に新しいところ<br />

だと思います。<br />

実際に剣を取ってみることで、興味をさらに広げてください。<br />

講師は日本フェンシング協会理事・前国際フェンシング連盟審判<br />

委員・世界ベテランフェンシング大会メダリスト<br />

体育実技A(ボクシング) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ボクシング) 1 単位(秋学期)<br />

ボクシングを体験して理想のボディを手に入れよう!<br />

(初心者、経験者を問わない・男女共習)<br />

春学期・秋学期: 月3/月4<br />

島田 桂太郎<br />

授業の目的:<br />

この授業の内容と目的は次の通りですが、どちらも生涯の財産とな<br />

るものです。<br />

①ボクシング実技の体験と習得<br />

・・・論理的なプロセスによって、出来なかったことが出来<br />

るようになるという幾つもの<br />

成功体験を得る。<br />

②ボクシングを通じた体型維持・向上の方法(ボディメイク術)の<br />

習得<br />

・・・ダイエットや身体作りの知識を得ることで、生涯の健<br />

康維持に役立てる。<br />

※ 上記授業目的とは別に、皆さん自身の履修する目的や理由<br />

があると思います。<br />

それを達成しようとチャレンジしてみて下さい。<br />

この授業はそのチャンスでもあります。<br />

「自分は何故履修したのか」を忘れずにいることで行動が変<br />

わり、より充実感を<br />

得ることが出来るのです。<br />

(少し経験してみたい・今まで運動したことが無い・新し<br />

い事に挑戦したい・<br />

234<br />

たい・強くなりたい・・・等々)<br />

ダイエットしたい・体力をつけ<br />

授業の計画:<br />

1 ①イントロダクション<br />

②質疑応答<br />

2 ①立ち方・構え方<br />

②ストレートの打ち方<br />

③ボクサーズステップ<br />

3 ①フックの打ち方<br />

②コンビネーションブロー<br />

③ボクサーズステップ<br />

4 ①アッパーカットの打ち方<br />

②コンビネーションブロー<br />

③ボクサーズステップ<br />

④ボディメイク術<br />

5 ①ディフェンス<br />

②コンビネーションブロー<br />

③ボクサーズステップ<br />

④ボディメイク術<br />

6 ①ディフェンス<br />

②コンビネーションブロー<br />

③ボクサーズステップ<br />

④ボディメイク術<br />

7 ①ディフェンス<br />

②コンビネーションブロー<br />

③ボクサーズステップ<br />

④ボディメイク術<br />

8 ①ディフェンス<br />

②コンビネーションブロー<br />

③ボクサーズステップ<br />

④ボディメイク術<br />

9 ①ジムワーク<br />

②ボディメイク術<br />

10 ①ジムワーク<br />

②ボディメイク術<br />

11 ①ジムワーク<br />

②ボディメイク術<br />

12 ①ジムワーク<br />

②ボディメイク術<br />

13 ①ジムワーク<br />

②ボディメイク術<br />

14 ①ジムワーク<br />

②ボディメイク術<br />

15 ①ジムワーク<br />

②ボディメイク術<br />

成績評価方法:<br />

①技術レベルは評価に含めません。次の合計点で評価します。<br />

・出席(60%) ・・・2/3以上の出席が必要です。(体育<br />

実技共通)<br />

・積極性(20%)・・・授業で何かを得ようという気持ちを行<br />

動に移すチャレンジを<br />

しましょう。それは心のトレーニン<br />

グなのです。<br />

・理解(20%) ・・・聞けば誰にでも理解出来る内容です。<br />

②レポートや試験はありません。<br />

実施場所:<br />

蝮谷ボクシングジム(日吉キャンパス内)<br />

服装携帯品等:<br />

・トレーニングウェア(どの様な物でも可)<br />

・室内用シューズ<br />

・軍手、又はバンデージ(ボクサーが手に巻く包帯状の物。授業内<br />

で説明します。)<br />

・運動中に飲むドリンク(水、スポーツドリンク、ジュース等)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・毎年9割以上の人が初心者です。<br />

・ボクシング・ボクササイズをゼロから楽しくやりましょう。<br />

・体力の有る人も無い人も、運動した経験が無い人も、それぞれ自<br />

分のペースで出来る内容です。


・ダイエット、ボディメイク、体力増進等、自分自身の目的にあわ<br />

せて体験してみてください。<br />

・前後にある他授業の履修に影響が無いよう、時間調整をして行い<br />

ます。<br />

質問・相談:<br />

①履修前であれば、ガイダンス時に担当教員に確認してください。<br />

②履修後は授業の前後にて随時受け付けます。<br />

体育実技A(水泳) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(水泳) 1 単位(秋学期)<br />

(水泳・アラカルト)<br />

春学期・秋学期: 水1/水2<br />

鷲見 全弘<br />

授業の目的:<br />

本授業では初心者から上級者までを対象として、競泳4種目(クロー<br />

ル・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ)に加えて、競泳以外のオリンピ<br />

ック種目(飛込み・シンクロ・水球・オープンウォーター・トライ<br />

アスロン)や、その他の水泳種目(日本泳法・ライフセービング・<br />

フィンスイミング・スキンダイビング)などにも幅広く触れ、水泳<br />

の魅力や楽しさを新発見・再発見しながら心身の健康増進を図りま<br />

す。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 競泳4種目(クロール・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ)<br />

3 競泳4種目(クロール・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ)<br />

4 競泳4種目(クロール・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ)<br />

5 競泳4種目(クロール・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ)<br />

6 競泳以外のオリンピック水泳種目(飛込み・シンクロ・水球・<br />

オープンウォーター・トライアスロン)<br />

7 競泳以外のオリンピック水泳種目(飛込み・シンクロ・水球・<br />

オープンウォーター・トライアスロン)<br />

8 競泳以外のオリンピック水泳種目(飛込み・シンクロ・水球・<br />

オープンウォーター・トライアスロン)<br />

9 競泳以外のオリンピック水泳種目(飛込み・シンクロ・水球・<br />

オープンウォーター・トライアスロン)<br />

10 その他の水泳種目(日本泳法・ライフセービング・フィンスイ<br />

ミング・スキンダイビング)<br />

11 その他の水泳種目(日本泳法・ライフセービング・フィンスイ<br />

ミング・スキンダイビング)<br />

12 その他の水泳種目(日本泳法・ライフセービング・フィンスイ<br />

ミング・スキンダイビング)<br />

13 その他の水泳種目(日本泳法・ライフセービング・フィンスイ<br />

ミング・スキンダイビング)<br />

14 競泳4種目のふりかえり<br />

15 ふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

出席点の満点を60点(60%)とし、他の3項目(技術、 態度、 理解)を合<br />

計40点(40%)とします。<br />

≪出席(60%)、 技術(0%)、 態度(40%)、 理解(0%)≫<br />

出席 欠席1回ごとに5点、 遅刻・早退1回ごとに3点を減点します。<br />

実施場所:<br />

協生館プール(地下1階)<br />

服装携帯品等:<br />

水着、スイミングキャップ、ゴーグル、タオル<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

様々な水泳種目に幅広く触れ、水泳の魅力や楽しさを新発見・再発<br />

見します。個々のレベルに応じた指導を行いますので泳力や技量は<br />

問いません。安心して水泳を楽しみましょう。<br />

235<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

体育実技A(水泳) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(水泳) 1 単位(秋学期)<br />

水泳を通じた心身‐塾生皆泳‐と一生の友‐泳縁‐を得る<br />

春学期: 火3/木2/木3/金3<br />

秋学期: 火3/木3/金2/金3<br />

鳥海 崇<br />

授業の目的:<br />

慶應義塾には『塾生皆泳』いう言葉があり、「泳ぐ技能を身につけ<br />

ることが、人として備えるべき重要な素養のひとつである」という<br />

水泳教育の理念がある。塾生は水泳技術を身につけ、泳げないこと<br />

が理由で命を落としたり、溺れている人を救えないことがないよう<br />

に、というのがその教えである。<br />

本授業では全く泳げない者から全国大会経験者まで幅広い対象に<br />

対して、この『塾生皆泳』を実践すべく、従来の競泳だけでなく様<br />

々な水泳種目(水球、飛込など)や水中での運動プログラムを実施<br />

する。履修者にはこれらの体験を通じて慶應義塾の水泳教育で実践<br />

していた『塾生皆泳』の文化を体感してもらうことを目的とする。<br />

なお、授業内容の順番は入れ替えることがある。<br />

授業の計画:<br />

1 履修者の自己紹介とプール体験。競泳用プール、水球用プール、<br />

飛込用プールを体験して最後にサウナで暖を取り終了します。<br />

2 基本技術の習得。クロールの習得。カナヅチは少しでも泳げる<br />

ようになりましょう。泳げる人はどんどん泳いでください。最<br />

後にサウナで暖を取り終了します。<br />

3 基本技術の習得。平泳ぎの習得。そろそろ友達もできて水泳を<br />

楽しめる頃。最後にサウナで暖を取り終了します。<br />

4 基本技術の習得。背泳ぎの習得。履修者同士、授業以外で食事<br />

をしたり遊びに行く約束をする頃。サウナでの会話が楽しみに<br />

なります。<br />

5 基本技術の習得。バタフライの習得。「体つき変わった?」と聞<br />

かれるのが最も嬉しい頃。ただし無理は禁物です。最後にサウ<br />

ナで暖を取り終了します。<br />

6 水泳種目の体験。水球の体験。こんなに水球が楽しいものだと<br />

は知らなかった!大学に入って最も楽しいひと時のひとつかも<br />

しれません。最後にサウナで暖を取り終了します。<br />

7 水球の試合の観戦。水球は1チーム7人でやるスポーツです。も<br />

ちろん実際にプレーするのも楽しいですが、水球は見るのも面<br />

白いスポーツです。30mのコートを泳いでパスしてシュートする<br />

様子を見ることで水球観戦が大好きになるでしょう。<br />

8 水泳種目の体験。飛込の体験。5mの飛込台からプールに飛び込<br />

むのがこんなに快感だったとは!実際に空中にいる時間はどれ<br />

くらいでしょう?サウナで理論上の計算と実際の測定を確認し<br />

てみましょう。<br />

9 運動強度と心拍数の関係①。痩せている人はすぐに筋肉がつき<br />

ますが、太っている人はこれからが勝負時。心拍数を測定して<br />

計画的に痩せていきましょう。実はサウナに入ることも健康を<br />

増進するって知っていましたか?<br />

10 運動強度と心拍数の関係②、20分間泳の体験。カナヅチだった<br />

人も科学的な水泳を体験すれば20分を泳ぐのも簡単なことです。<br />

練習は不可能を可能にします。泳げずに苦悩した日々をサウナ<br />

での汗と共に流しましょう。<br />

11 運動強度と心拍数の関係③、目的別の運動(ダイエット、体力<br />

向上、アスリートトレーニング)。ダイエットは心拍数120、体<br />

力向上は150、アスリートは180。その根拠や測定法は授業をお<br />

楽しみに。<br />

12 安全水泳と水難事故防止①、理論編。慶應義塾の伝統に触れる<br />

瞬間です。この頃になると水泳とは何か、という哲学的な問い<br />

にも答えられるようになるでしょう。<br />

13 安全水泳と水難事故防止②、実践編。立ち泳ぎ、ライフジャケ<br />

ットの利用。水泳は水着で泳ぐだけとは限りません。ライフジ<br />

ャケットを着てプールに入ると、こんなに浮くの!?と水泳に<br />

対する概念が変わります。<br />

14 安全水泳と水難事故防止③、応用編。重りの移動、水底に沈ん<br />

だ物の回収。この頃になると水の安全を常に意識するようにな<br />

ります。それこそが慶應義塾の伝統である「塾生皆泳」の真骨<br />

頂です。<br />

15 全体のまとめ。気がつけば腹筋は見事に6つに割れ、胸筋は富士<br />

山のように盛り上がっているはずです。それよりも嬉しいのは


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

履修生同士との一生の「泳縁」が築けたこと。日吉のプールと<br />

教員はいつでも履修者の再訪をお待ちしております。<br />

成績評価方法:<br />

【A~Dの点数区分】<br />

A : 80点以上 B : 79~70点 C : 69~60点 D : 59点以下<br />

【点数化のための評価項目および項目間の点数比率】<br />

出席点の満点を60点(60%)とし, 他の2項目(態度, 理解)を合計40点<br />

(40%)とします.<br />

≪出席(60%), 態度(30%), 理解(10%)≫<br />

出席 欠席1回ごとに5点, 遅刻・早退1回ごとに3点を減点します.<br />

実施場所:<br />

協生館プール(地下1階)。独立館や語学の教室からは遠いです<br />

が、駅からは近い便利な建物の中にあります。コンビニのローソン<br />

がありますが寄り道せずにプールへお越し下さい。<br />

服装携帯品等:<br />

水着、スイミングキャップ、ゴーグル、タオル<br />

(貴重品は各自でプールサイドの鍵付きロッカーに保管しましょう。)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

大学院で宇宙物理学を研究し、現在は水球の日本代表コーチをして<br />

いる担当教員が履修生と共に楽しく語らいながら授業を展開します。<br />

これまで皆さんが経験した水泳とは違うので最初は戸惑うかもしれ<br />

ません。しかし様々な水泳を体験することで新しい水の魅力に出会<br />

えるはずです。We welcome many foreign students to participate in this<br />

course.<br />

質問・相談:<br />

水泳に関する質問は授業中いつでも受け付けます。人生に関する相<br />

談は四六時中いつでも受け付けます。<br />

体育実技A(水泳) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(水泳) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 月3/水3/水4<br />

森下 愛子<br />

授業の目的:<br />

レベルは問わない。「より楽に泳げるようになる」、「よりキレイに<br />

泳げるようになる」、「より速く泳げるようになる」ことを目的とし、<br />

技術・体力の向上ならびに健康な身体づくりを目指す。技術の向上<br />

には、水中カメラを用いて自身の泳ぎを確認することで、技術の改<br />

善をはかる。また、日常生活でも重要となる「水上安全法(救助法)」<br />

を身につける。<br />

授業の計画:<br />

1 授業の目的・内容等の説明、水慣れ<br />

2 水上安全法(立ち泳ぎ・横泳ぎ・救助法①)<br />

3 水上安全法(立ち泳ぎ・横泳ぎ・救助法②)<br />

4 クロールの基礎~応用<br />

5 平泳ぎの基礎~応用<br />

6 クロールと平泳ぎの復習ならびに水中映像撮影<br />

7 水中映像の確認とクロール・平泳ぎの復習(改善)<br />

8 背泳ぎの基礎~応用<br />

9 バタフライの基礎<br />

10 背泳ぎとバタフライの復習ならびに水中映像撮影<br />

11 水中映像の確認と背泳ぎ・バタフライの復習(改善)<br />

12 スタート&ターンの練習、脂肪燃焼プログラム(20分間泳)<br />

13 水中で心肺機能を高めるトレーニング方法の体験<br />

14 水中でのボールゲーム「水球」と高飛込(1m・3m・5m)の体験<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

A : 80点以上 B : 79~70点 C : 69~60点 D : 59点以下<br />

・出席点の満点を60点(60%)とし、他の3項目(技術、態度、理解)<br />

を合計40点(40%)とします。<br />

≪出席(60%)、態度(30%)、理解(10%)≫<br />

・欠席1回ごとに5点、遅刻・早退1回ごとに3点を減点します。<br />

①態度:授業への取り組みの総合評価<br />

(積極性、努力過程、コミュニケーションなど)<br />

②理解:体験後の行動変容に繋がる知識としての理解<br />

(授業内容の理解、生涯スポーツへの応用、社会性の獲得<br />

など)<br />

実施場所:<br />

協生館地下1階プール(協生館地下1階大学体育施設より入場)<br />

236<br />

服装携帯品等:<br />

水着(ビキニ不可)、スイミングキャップ、ゴーグル、タオル、ド<br />

リンク(水分補給用)、濡れてもいいTシャツ・短パンなどの防寒具(任<br />

意)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

今まで見ることのなかった自身の泳ぎを見るといった貴重な経験<br />

できます!そんな個々の泳ぎを見ながら、「より楽に」、「よりキレイ<br />

に」、「より速く」泳げるようにアドバイスをしていきます!<br />

また、「もし・・・」と言うときに役に立つ「水上安全法(救助法)」<br />

を習得することもできます。<br />

日常生活で重要な水上安全法(救助法)を身につけるとともに、水<br />

泳・水中運動で健康な身体づくりや体力向上を目指そう!<br />

体育実技A(気功) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(気功) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 木1/木2/木3<br />

河乃 建仁<br />

授業の目的:<br />

①気功を活かした健康増進法(記憶力増進法,視力回復法,セルフコ<br />

ントロール法等)を修得する<br />

②気(生体エネルギー)を理解する<br />

③気功(人体の不思議現象)に対する科学的理解を経て,自分の知識<br />

の幅を広める<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 【講義】気について<br />

【演習】気を体験する<br />

気の運び方の練習<br />

3 【講義】気功について<br />

【演習】気の運び方の練習,脈で気を測る方法の練習<br />

4 【講義】気功の基本構成要素について<br />

【演習】気の整え方の練習(瞑想法,呼吸法,体の動かし方)<br />

5 【講義】気功の歴史について<br />

【演習】記憶力を高める気功法(動的方法)の練習<br />

6 【講義】気功の実験室的な研究動向の紹介<br />

【演習】記憶力を高める気功法(動的方法)の練習<br />

7 【講義】気功と医学に関する研究動向の紹介<br />

【演習】記憶力を高める気功法(動的方法)の練習<br />

8 【講義】日本脈管学会(循環器系の学会)における気功の取り扱い<br />

について<br />

【演習】記憶力を高める気功法(動的方法)の練習<br />

9 【講義】気功で人体を透視することは可能か<br />

【演習】記憶力を高める気功法(動的方法)の練習<br />

10 【講義】気功と静坐(座禅)について<br />

【演習】思考力を高める気功法(静的方法)の練習<br />

11 【講義】気功と量子物理について<br />

【演習】思考力を高める気功法(静的方法)の練習<br />

12 【講義】気功と視力について<br />

【演習】視力回復気功法の練習<br />

13 【講義】ヒトとは何か--気功の見地から<br />

【演習】視力回復気功法の練習<br />

14 【講義】気功法の数理的原理について<br />

【演習】気功法の組み合わせ演習およびその練習<br />

15 【講義】気功従事者の倫理について<br />

【演習】総復習<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、技術(10%)、態度(15%)、理解(15%)<br />

実施場所:<br />

協生館エクササイズスタジオ<br />

服装携帯品等:<br />

ジャージや普段着など動きやすい服装で宜しいです。運動強度が<br />

低いので冬季には薄着を避けてください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は静かな雰囲気で練習することが多く、運動量には期待<br />

できません。<br />

人体の不思議と医科学に興味を持つ学生は歓迎します。<br />

質問・相談:<br />

質問はいつでも受け付けます。相談は授業前後が望ましいです。


体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 金2/金3<br />

秋武 寛<br />

授業の目的:<br />

①形態、体組成、体力測定を実施し、現状を把握し今後の目標を定<br />

める。<br />

②トレーニングを通じて個々の目的、目標に合わせたトレーニング<br />

メニューを立案、実践し、体力の向上を図る。<br />

③継続的な運動習慣を目指す。<br />

授業の計画:<br />

1 トレーニングルーム内におけるマシンの使用方法の説明を行い、<br />

トレーニングの原則、運動処方に関する理論を学ぶ。<br />

2 トレーニングルーム内におけるマシンの使用方法を正しく理解<br />

し、低負荷で実践する。<br />

3 第1回形態、体組成、体力測定(各トレーニングマシンによる最<br />

大筋力測定)。<br />

4 形態、体組成、体力測定結果の評価と今後のトレーニングの検<br />

討。<br />

個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

5 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

フリーウエイトの使用方法の説明を行い、実践する。<br />

6 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

7 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

8 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

9 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

10 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

11 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

12 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

13 個々の目的、目標に合わせたトレーニングの実践。<br />

14 第2回形態、体組成、体力測定(各トレーニングマシンによる最<br />

大筋力測定)。<br />

15 形態、体組成、体力測定結果の評価と今後のトレーニングの検<br />

討。<br />

半期のまとめ。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、態度(20%)、理解(20%)の3項目を点数化し、その<br />

合計点で評価する。<br />

実施場所:<br />

協生館B1階トレーニングルーム<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装、タオル、室内シューズ(土足厳禁)、水分・栄養<br />

補給用のドリンク類、サプリメント(ただし、ルーム内での飲食厳<br />

禁)、筆記用具。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

各回の講義で簡単なトレーニング記録を作成します。<br />

個々の目的、目標に合わせたそれぞれのトレーニングメニューを立<br />

案し、実践します。<br />

質問・相談:<br />

授業時間内で受け付けます。<br />

体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 水3/水4<br />

近藤 明彦<br />

授業の目的:<br />

運動不足が原因となる疾患が話題となっているが、この講座では<br />

レジスタンストレーニングマシンを用いた筋力のトレーニング、エ<br />

アロバイクを用いた持久力のトレーニングそして、いつでもどこで<br />

も出来る自分の体重を負荷としたトレーニングを行うことにより、<br />

運動を継続的に行うことの重要性を理解するととともに、継続的な<br />

運動実施習慣の形成を目指す。<br />

また、自己の身体組成、自己の体力評価、準備運動の原則、筋力<br />

トレーニングの原則、持久力トレーニングの原則、間欠的運動とは、<br />

トレーニングの記録方法について理解を深める。<br />

授業の計画:<br />

1 導入 身体組成について<br />

2 測定1.体力の現状( VO2、1RM )<br />

237<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

3 トレーニング-1<br />

4 トレーニング-2<br />

5 トレーニング-3<br />

6 トレーニング-4<br />

7 トレーニング-5<br />

8 測定2.体力の変化( VO2、1RM )<br />

9 トレーニング-6<br />

10 トレーニング-7<br />

11 トレーニング-8<br />

12 トレーニング-9<br />

13 トレーニング-10<br />

14 測定3.体力の変化( VO2、1RM )<br />

15 総括 ふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

出席・態度・理解の3 項目を点数化し、その合計点で評価する。3 項目<br />

の配点等については科目ガイダンス時に説明する。レポートの提出<br />

あり。<br />

実施場所:<br />

協生館トレーニングルーム<br />

服装携帯品等:<br />

運動に適した服装、室内用運動靴、タオル<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

意欲を持って参加してください。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業後に受け付ける。<br />

体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 火2/火3<br />

弘 卓三<br />

授業の目的:<br />

いつでも健康で長生きしたいのは万人が願うことです。しかし、<br />

近年運動不足を原因とする様々な疾患(生活習慣病)が話題となっ<br />

ています。その対策には生涯通しての運動継続しかありません。こ<br />

の授業ではトレーニング・マシンを用いた筋力トレーニングを中心<br />

としたパワー、筋持久力などの体力向上を目指すとともに、トレー<br />

ニング理論や実践方法を習得できることを目標にしています。加え<br />

て、体力測定から各自の運動処方作成や自己体力の管理が一生涯通<br />

じてできる運動継続実施の習慣の形成を目的としています。<br />

授業の計画:<br />

1 1.授業のオリエンテーション、運動処方の手順とトレーニング理<br />

論について。<br />

2 第1回体力測定(有酸素運動能力、身体組成)の実施による自己<br />

体力の認識<br />

3 トレーニング器具の使用方法、オリジナルトレーニング負荷の<br />

決定、ストレッチングの方法<br />

4 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

5 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

6 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

7 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

8 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

9 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

10 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

11 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

12 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

13 オリジナルメニューの実施、スポーツマッサージ、トレーニン<br />

グ理論、運動生理・生化学的運動効果などの情報提供をおこな<br />

う<br />

14 第2回目体力測定による運動効果の確認<br />

15 トレーニング成果の報告、レポート提出<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、理解(20%)、態度(10%)、技術習得(10%)の4<br />

項目を点数化し、その合計点で評価します。理解度の中にはレポー<br />

ト提出も含みます。<br />

実施場所:<br />

協生館B1階トレーニングルーム<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装、室内用運動靴、タオル<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本授業は一生涯を通じて健康であるための運動方法を実践、経験<br />

する授業です。安全で効率よく運動することは大切なことですが、<br />

そのためには若干の知識が必要となります。実技の授業ではありま<br />

すが、最低限のトレーニング理論や運動生理・生化学、運動処方作<br />

成のため講義を行います。また、基本的には初心者を対象にした授<br />

業になっていますが、筋力トレーニングを始め、各自の目標(パワ<br />

ーアップ、減量、競技力向上など)に合わせた授業展開も予定して<br />

います。必ず目標を持って授業に参加してください。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業前後に受け付けます。<br />

体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フィットネストレーニング) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 月3/月4/木2/木3<br />

山内 賢<br />

授業の目的:<br />

この授業は、①人間の体力を構成する筋力・パワー・柔軟性・持久力<br />

等をトレーニングマシンやフリーウェイトを用いてバランスよく鍛<br />

えること、②同時にトレーニングによる効果や体組成(筋肉量や体<br />

内脂肪量等)の変化を自己観察するといった、トレーニング理論や<br />

方法を実践的に学ぶ内容で構成した。授業の目的は、自己体力の向<br />

上と改善を個々のレベルに合わせて管理する、ボディビルディング<br />

とコンディショニングのすすめにある。<br />

授業の計画:<br />

1 トレーニングルーム内に設置しているマシーンの特徴や使用法<br />

の説明とトレーニングに必要な運動処方に関する理論を学びま<br />

す。<br />

2 以下に示した項目の体力測定を実施し、現状の自己体力を把握<br />

します。<br />

・トレーニングマシンによる最大筋力の理解<br />

・身体組成計による体内組成の観察<br />

3 以下に示した項目の体力測定を実施し、現状の自己体力を評価<br />

します。<br />

第2回の続きです。<br />

・トレーニングマシンによる最大筋力の理解<br />

・身体組成計による体内組成の観察<br />

第2回に加えて以下の測定が加わります。<br />

・バイクによる有酸素運動能力の把握と評価<br />

4 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

5 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

238<br />

③新しいトレーニングとして、Gボールを使った体幹・バランス<br />

トレーニングの紹介と実施。<br />

6 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

③新しいトレーニングとして、バランスディスクを使ったトレ<br />

ーニングの紹介と実施。<br />

7 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーシ。ョンプ<br />

ログラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。③新<br />

しいトレーニングとして、コンディショニングプログラムの紹<br />

介と実施(脳トレを利用したもの)。<br />

8 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

③新しいトレーニングとして、コンディショニングプログラム<br />

の紹介と実施(自体重を利用したもの〜その1〜)。<br />

9 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

③新しいトレーニングとして、コンディショニングプログラム<br />

の紹介と実施(自体重を利用したもの〜その2〜)。<br />

10 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

③新しいトレーニングとして、コンディショニングプログラム<br />

の紹介と実施(体幹を利用したもの〜その1〜)。<br />

11 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

③新しいトレーニングとして、コンディショニングプログラム<br />

の紹介と実施(体幹を利用したもの〜その2)。<br />

12 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

③新しいトレーニングとして、コンディショニングプログラム<br />

の紹介と実施(道具を利用したもの〜その1〜)<br />

13 ①体力測定の結果により、自己に最適なトレーニング負荷の決<br />

定とパーソナルメニューを計画してトレーニングを実施します。<br />

②適時、トレーニングの方法論や留意点、コンディショニング<br />

の意義と必要性(スポーツマッサージやリラクゼーションプロ<br />

グラム、栄養学等)をふまえた情報の提供をおこなう。<br />

③新しいトレーニングとして、コンディショニングプログラム<br />

の紹介と実施(道具を利用したもの〜その2)<br />

14 第2回から第3回に行なったものと同じ体力測定の実施と評価。<br />

15 第14回の結果と初回の結果を比べて、トレーニング意欲への<br />

動機づけとなる自己評価の実施と今後のトレーニング計画を模<br />

索する。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)):欠席は減点、態度(20%):服装の準備、遅刻、早<br />

退は減点,積極的にマシーンに触れ、トレーニングに集中している<br />

かどうかを教員の観察眼で評価,理解(20%):トレーニング負荷の<br />

決定に関する方法論に従う記録用紙(毎回のトレーニング日記)の<br />

正確な作成と記述を評価,以上の3 項目を点数化し、その合計点で<br />

評価する。


実施場所:<br />

協生館B1階トレーニングルーム<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装、タオル、室内シューズ(土足厳禁)、水分・栄<br />

養補給用のドリンク類、サプリメント(ただし、ルーム内での飲食<br />

厳禁)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に万全な健康状態で出席してほしい。この授業では、毎回<br />

簡単な授業の実践記録(トレーニング日記)をつけてもらいます。<br />

日記は最終日に受講生に返却するので、自己の体力を見つめていく<br />

大切な資料として、今後の参考にしてください。「肉体の改善は、ま<br />

ず今の自分を知ることから始まります。授業を履修した後には、ト<br />

レーニングが食事の一部であり、食事も体力の改善に重要な意味を<br />

持つ健康とトレーニングの科学を認識してもらえるでしょう。<br />

質問・相談:<br />

基本的には授業時間内で担当教員が受け付けます。緊急の場合は、<br />

体育研究所受付を通じて連絡をとってください。<br />

体育実技A(エアロビクス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(エアロビクス) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 火2/火3/木4/木5<br />

奥山 靜代<br />

授業の目的:<br />

エアロビクスについての基礎知識や基本的なステップを習得しな<br />

がら,エアロビクス(有酸素運動)の特性を理解し,総合的な体力・<br />

健康づくりのための基礎を学びます.身体を動かすことの楽しさを<br />

実感し,また心身をリフレッシュする方法を身につけることを目的<br />

とします.<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 ローインパクトの実践①<br />

3 ローインパクトの実践②<br />

4 ローインパクトの実践③<br />

5 ステップエクササイズの実践①<br />

6 ステップエクササイズの実践②<br />

7 ステップエクササイズの実践③<br />

8 ステップエクササイズの実践④<br />

9 コンビネーションエアロの実践①<br />

10 コンビネーションエアロの実践②<br />

11 コンビネーションエアロの実践③<br />

12 グループワークエクササイズ①<br />

13 グループワークエクササイズ②<br />

14 グループワークエクササイズ③<br />

15 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%):欠席は減点.2/3出席しないと単位取得不可.<br />

態度(20%):授業への取り組み積極性,マナー等の総合評価.<br />

理解(20%):個人票等により,授業ごとの理解度を評価.<br />

実施場所:<br />

協生館地下1階エクササイズスタジオ<br />

服装携帯品等:<br />

協生館地下1 階更衣室で運動着に着替えて,室内シューズを持参し<br />

て授業に出席してください.また,水分補給は各自で行えるように<br />

用意してください.必要に応じて,プリント等を配布します.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業では,主に初心者を対象とするため,個人の体力に応じて<br />

無理のないレベルからスタートします.エアロビクスの特性を理解<br />

しながら身体を動かして,気持ちの良い汗をかきましょう.そして,<br />

心身ともに充実した学生生活を送りましょう.<br />

質問・相談:<br />

毎時間の授業終了後に受け付けます.<br />

239<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

体育実技A(エアロビクス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(エアロビクス) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 水2/水3/金2/金3<br />

佐々木 玲子<br />

授業の目的:<br />

日常生活を円滑に行うための体力向上を目指すとともに、シェイ<br />

プアップも含めた総合的な身体づくりのための基礎を学び実践しま<br />

す。エアロビックダンスエクササイズを中心に行いますが、ストレ<br />

ッチング、リラクゼーション、筋コンディショニングエクササイズ<br />

も取り入れ、広く身体についての理解を深めながら、身体を動かす<br />

ことの楽しさを実感することを目指します。スポーツ・運動を通じて<br />

心身ともに健康な生活をエンジョイしましょう。<br />

また、授業の中では、自身の身体に関する意識を高め,知識を深<br />

めるとともに、運動、スポーツとのかかわり方、楽しみ方を考えて<br />

いきます.<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 エアロビックダンスエクササイズの基本の動きの習得①<br />

3 エアロビックダンスエクササイズの基本の動きの習得②<br />

4 基本ステップとコンビネーションエクサイズ①<br />

5 基本ステップとコンビネーションエクササイズ②<br />

6 ローインパクトを中心としたコンビネーションエクササイズ①<br />

7 ローインパクトを中心としたコンビネーションエクササイズ②<br />

8 ローインパクトを中心としたコンビネーションエクササイズ③<br />

9 ハイ・ローインパクトのコンビネーションエクササイズとバリ<br />

エーション①<br />

10 ハイ・ローインパクトのコンビネーションエクササイズとバリ<br />

エーション②<br />

11 ハイ・ローインパクトのコンビネーションエクササイズとバリ<br />

エーション③<br />

12 総合的なコンビネーションエクササイズとバリエーション①<br />

13 総合的なコンビネーションエクササイズとバリエーション②<br />

14 総合的なコンビネーションエクササイズとバリエーション③<br />

15 総合的なバリエーションエクササイズとまとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)・態度(20%)・理解(20%)の3 項目を点数化し、<br />

その合計点で評価します。<br />

実施場所:<br />

協生館エクササイズスタジオ<br />

服装携帯品等:<br />

運動着、室内用シューズは必須。水分補給のための飲料は適宜用<br />

意してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

仲間とともに思い切り身体を動かして気持ちの良い汗をかき爽快感<br />

と充実感を味わいましょう。<br />

運動を通じて健康な生活を送る意義やその方法、また運動とのかか<br />

わり方や楽しみ方についても考えてみましょう。<br />

積極的な参加を望みます。<br />

注)授業計画は,受講者の習得度等により変更することがあります.<br />

質問・相談:<br />

原則として毎時間の授業終了後に受け付けます。<br />

体育実技A(エアロビクス) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(エアロビクス) 1 単位(秋学期)<br />

なじみのある日本語の楽曲を用いて口ずさみながら楽しくエアロ<br />

ビックダンスを行います。<br />

春学期・秋学期: 金4/金5<br />

田中 雅子<br />

授業の目的:<br />

健康体力づくりのためのエアロビックダンスプログラムの基礎知識<br />

を学びます。基本的なステップの習得やプログラム構成を理解し、<br />

自分の体力に合った運動の選択方法を身につけます。それによって<br />

大学生活を健康的に過ごすとともに生涯を通じて運動に親しむ基礎<br />

を習得することを目的とします。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

授業内容、授業方法、評価方法、およびエアロビクス理論<br />

2 ステップとコンビネーション


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

ステップシート(プログラムの表記表)の読み方を学習しプロ<br />

グラムを視覚的に確認する<br />

3 コンビネーション①(動きの塊)<br />

コンビネーションの規則性について理解する<br />

4 コンビネーション②<br />

複雑なコンビネーションについて理解する<br />

5 プレコレオ(振り付けのあるエアロビックダンス)①<br />

課題曲であるプレコレオの構成をステップシートを用いて理解<br />

する。<br />

6 プレコレオ(振り付けのあるエアロビックダンス)②<br />

課題曲であるプレコレオの構成をステップシートを用いて理解<br />

する<br />

7 プレコレオ(振り付けのあるエアロビックダンス)③<br />

課題曲であるプレコレオの構成をステップシートを用いて理解<br />

する<br />

8 フォーメーション(隊形移動)<br />

フォーメーションの役割について理解する<br />

9 コンビネーション作成①<br />

ステップ辞書を用いて短いコンビネーションを作成<br />

10 コンビネーションとプログラム①<br />

学生が作成したコンビネーションをプログラムに発展させ運動<br />

を行う<br />

11 コンビネーションとプログラム②<br />

学生が作成したコンビネーションをプログラムに発展させ運動<br />

を行う<br />

12 プレコレオ<br />

授業で行った課題曲を用いて運動する<br />

13 実技試験準備<br />

シンメトリー(左右対称)のコンビネーションを作成する<br />

キューイングの練習<br />

14 実技試験<br />

シンメトリーコンビネーションをリードしながら発表<br />

15 まとめとプレコレオ<br />

日常生活に運動を取り入れる方法<br />

授業で行った課題曲を用いて運動する<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%) 態度(20%) 理解(20%)の項目を点数化<br />

し、その合計点で評価します。<br />

実施場所:<br />

協生館エクササイズスタジオ<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装で参加すること。シューズは衝撃を吸収するクッシ<br />

ョン性のあるものを使用する。<br />

水分補給のため蓋つきの容器に水などを入れてくること。汗をかく<br />

ためタオル、着替えも準備しましょう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は初心者を対象にしています。個人の体力に応じて無理の<br />

ないレベルからスタートします。エアロビックダンスの特性、プロ<br />

グラムの構成を理解することにより、運動に自信のない人も無理な<br />

く楽しく身体を動かすことができます。この授業をきっかけに生涯<br />

を通じてエアロビックダンスに親しんでくれることを望みます。<br />

質問・相談:<br />

毎時間の授業終了後に受け付けます。<br />

体育実技A(ボディコンディショニング) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ボディコンディショニング) 1 単位(秋学期)<br />

ヨガ&ピラティス<br />

春学期・秋学期: 月4/月5/水4/水5<br />

杉本 亮子<br />

授業の目的:<br />

日常生活の習慣的なからだの動かし方によって、少しずつ変わっ<br />

てきた姿勢のアンバランスやそれが原因のひとつなって感じるさま<br />

ざまなからだの不調を、ピラティス・マットエクササイズとヨガの独<br />

特な呼吸法とエクササイズによるトレーニング&ストレッチング&<br />

リラクゼーションを通して、自分のからだのコンディションに気づ<br />

き、整えていくことを目的とします。<br />

週1回のエクササイズを3ヶ月間継続したときの自分への影響をま<br />

ず確認し、その後の生活にどのように生かしていけそうか考えてい<br />

ただきたきたいと思います。<br />

240<br />

授業の計画:<br />

1 ピラティスとヨガの概要と呼吸法実践<br />

2 ヨガベーシックエクササイズ1:腹式呼吸&脊柱と骨盤<br />

3 ヨガベーシックエクササイズ1:腹式呼吸&脊柱と骨盤<br />

4 ヨガベーシックエクササイズ2:肩甲帯と上肢<br />

5 ヨガベーシックエクササイズ2:肩甲帯と上肢<br />

6 ピラティスの呼吸&ヨガベーシックエクササイズ2:下肢と足<br />

7 ピラティスの呼吸&ヨガベーシックエクササイズ2:下肢と足<br />

8 ピラティスベーシック1&ヨガベーシック2:姿勢<br />

9 ピラティスベーシック1&ヨガベーシック2:コアトレーニン<br />

グ<br />

10 ピラティスベーシック1&ヨガベーシック2:コアトレーニン<br />

グ<br />

11 ピラティス on バランスボール &ヨガベーシック2:体幹と四肢<br />

のつながり<br />

12 ピラティス on バランスボール &ヨガベーシック2:体幹と四肢<br />

のつながり<br />

13 ピラティス on バランスボール &ヨガベーシック2:体幹と四肢<br />

のつながり<br />

14 ピラティス on バランスボール &ヨガベーシック2:体幹と四肢<br />

のつながり<br />

15 第14 回 自己チェックとまとめ<br />

成績評価方法:<br />

以下、3 項目の合計点で評価します.<br />

出席(60%):欠席は減点。ただし、欠席数が3分の1を超えると単位<br />

取得不可。<br />

態度(20%):授業中の積極的な参加、「テーマ」に対する取り組みを<br />

レスポンス用紙等により評価。<br />

理解(20%):自己チェック表とレスポンス用紙等により、授業毎の理<br />

解度と学期全体の理解度を評価。<br />

実施場所:<br />

協生館エクササイズスタジオ<br />

服装携帯品等:<br />

運動着は必須。ストッキング、タイツは不可。水分補給のための飲<br />

料は適宜用意してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ピラティス・マットエクササイズもヨガも、激しい運動ではありませ<br />

んが、いつもとは違う呼吸法を行いながら、ひとつひとつの関節を<br />

動かす筋肉をコンディショニングしながら姿勢全体の調和を継続的<br />

にはかっていくうちに、からだが内側から暖かくなり、ほぐれて、<br />

引き締まっていくのを感じると思います。<br />

質問・相談:<br />

原則として毎時間の授業終了後に受け付けます.<br />

体育実技A(バレエエクササイズ) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(バレエエクササイズ) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 月2/月3<br />

大槻 曜生<br />

授業の目的:<br />

音楽のリズムに合わせて、バレエを楽しく踊ることを目指します。<br />

バレエ特有の動作方法を基礎から学び、授業を重ねる毎に、経験<br />

する踊り(複数の動作を組み合わせたもの)の種類を増やしていき<br />

ます。繊細さ、のびやかさ、軽快さ、力強さなどといった、それぞ<br />

れの踊りの特徴を、自分の身体の動きで表現することの面白さを体<br />

感しましょう。そして授業の終盤には、一曲分の踊りに挑戦します。<br />

授業内で十分に身体を動かすとともに、自分の日々の健康づくり<br />

に役立つ動きを見付けましょう。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション(ストレッチング、立ち方、手足のポ<br />

ジションと基本的な動かし方)<br />

第2回 ストレッチング、バーレッスン(横木を支えにして行う基<br />

礎練習)の方法<br />

第3回 ストレッチング、バーレッスン、センターレッスン(支え<br />

なしで行う応用練習)の方法<br />

第4回 バーレッスン、センターレッスン(ゆっくりとした身体の<br />

移動を中心に)<br />

第5回 バーレッスン、センターレッスン(バランスを中心に)<br />

第6回 バーレッスン、センターレッスン(小さな跳躍を中心に)


第7回 バーレッスン、センターレッスン(素早い身体の移動を中<br />

心に)<br />

第8回 バーレッスン、センターレッスン(大きな跳躍を中心に)<br />

第9回 バーレッスン、センターレッスン(回転を中心に)<br />

第10回 バーレッスン、センターレッスン、ヴァリエーション(バ<br />

レエ作品の中のソロの踊り)<br />

第11回 バーレッスン、センターレッスン、ヴァリエーション<br />

第12回 バーレッスン、センターレッスン、ヴァリエーション<br />

第13回 バーレッスン、センターレッスン、ヴァリエーション<br />

第14回 バーレッスン、センターレッスン、ヴァリエーション<br />

第15回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席60点 (成績評価には2/3以上の出席が必要です)<br />

態度20点 (取り組みの積極性や努力過程を評価します)<br />

理解20点 (踊りの特徴や、生涯スポーツへの応用について、理解<br />

度を評価します)<br />

実施場所:<br />

協生館エクササイズスタジオ<br />

服装携帯品等:<br />

運動着は必須です。クラシックバレエシューズやダンスシューズ、<br />

あるいは、つま先を伸ばすことや踵を挙げて立つことが出来る柔ら<br />

かい室内用シューズがあれば持って来てください。水分補給のため<br />

の飲料は適宜用意してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

バレエ経験を問いません。初めての人も歓迎します。<br />

質問・相談:<br />

講義の前後に受け付けます。<br />

体育実技A(ウォーキングエクササイズ) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ウォーキングエクササイズ) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 火2/木2<br />

近藤 明彦<br />

授業の目的:<br />

運動不足が原因となる疾患が話題となっているが、その予防・改善<br />

を目的とした有酸素運動としてのウォーキングの実践を通し、継続<br />

的な運動の実施および様々な生活習慣が健康にどのような影響を与<br />

えるかについて理解を深める。この授業では単に「歩けば健康にな<br />

る」ということを強調するのみではなく、歩くことから派生する様<br />

々な文化的事象をも取り上げウォーキングへの興味を高めることを<br />

意図する。体力レベルが低い、あるいは技術系のスポーツ種目が不<br />

得意な者でも取り組みやすい種目である。<br />

誰でも出来るウォーキングの楽しみ方を理解し、継続的な運動実施<br />

習慣の形成を目指す。<br />

授業の計画:<br />

1 導入 日常生活における体力について<br />

2 正しいウォーキングのスタイル<br />

3 運動と気分の高揚<br />

4 日常生活での運動<br />

5 日吉キャンパス散策<br />

6 松の川緑道<br />

7 夢見ヶ崎公園<br />

8 矢上川遊歩道<br />

9 コミュニケーションのウォーキング<br />

10 ウォーキング・ガシェットを使う<br />

11 地図を読む<br />

12 体力アップを目指して<br />

13 コンペテティブ・ウォーキング<br />

14 総括1.課題の確認<br />

15 総括2.振り返り<br />

成績評価方法:<br />

出席・態度・理解の3 項目を点数化し、その合計点で評価する。3 項目<br />

の配点等については科目ガイダンス時に説明する。レポートの提出<br />

あり。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場・日吉周辺<br />

服装携帯品等:<br />

運動に適した服装、靴、タオル、帽子<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

・小雨の場合は実技を実施する<br />

241<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

・雨天で実技が実施できない場合は講義を行う<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

意欲を持って参加して下さい。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業後に受け付ける。<br />

体育実技A(ジョギング) 1 単位(秋学期)<br />

秋学期: 火3<br />

近藤 明彦<br />

授業の目的:<br />

代表的な有酸素運動であるジョギングの経験を通して、将来の体<br />

力の保持増進いついての理解を深める。<br />

授業の計画:<br />

1 導入 正しいフォームの確認<br />

2 LSD(ロング・スロー・ディスタンス)トレーニングの実際<br />

3 野外走-1<br />

4 野外走-2<br />

5 野外走-3<br />

6 野外走-4<br />

7 野外走-5<br />

8 レペティション・トレーニング実際<br />

9 野外走-6<br />

10 野外走-7<br />

11 野外走-8<br />

12 野外走-9<br />

13 インターバルトレーニングの実際<br />

14 総括1.課題の確認<br />

15 総括2.ふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

出席・態度・理解の3 項目を点数化し、その合計点で評価する。3 項目<br />

の配点等については科目ガイダンス時に説明する。レポートの提出<br />

あり。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場・日吉周辺<br />

服装携帯品等:<br />

運動に適した服装、靴、タオル、帽子<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

小雨の場合は実技を実施する。実技が実施できない場合は講義を行<br />

う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

意欲を持って参加してください。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業後に受け付ける。<br />

体育実技A(ゴルフ) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ゴルフ) 1 単位(秋学期)<br />

(初級、上級いずれも可)<br />

春学期・秋学期: 金2/金3<br />

勝又 正浩<br />

授業の目的:<br />

・スポーツとしてのゴルフを通じ体力の向上、技術、マナーを<br />

習得する。<br />

・ゴルフ初心者の方々をコースラウンドが出来るレベルに向上<br />

させる。<br />

・既にゴルフに取り組んでいる中・上級者を更にもう一段上のレ<br />

ベルに引き上げる。<br />

・ゴルフ本来の楽しさを学ぶことにより、幅広い人間関係が構<br />

築できるように図る。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 基本の確認(グリップ、スタンス、スイング軌道等)<br />

3 個別指導<br />

4 個別指導<br />

5 個別指導<br />

6 個別指導<br />

7 個別指導<br />

8 個別指導<br />

9 個別指導<br />

10 個別指導


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

11 個別指導<br />

12 個別指導<br />

13 個別指導<br />

14 まとめ及び振り返り<br />

15 まとめ及び振り返り<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、技術(10%)、態度(20%)、理解(10%)の4 項目<br />

を点数化し、その合計点で評価する。(評価パターンG)<br />

技術及び理解の項目に関して:絶対的な技術力では無く、授業初日<br />

のレベルがどの程度向上したかを評価する。<br />

態度の項目に関して:塾生らしく、前向きに、真剣に練習に取り組<br />

めたかを主に評価する。<br />

実施場所:<br />

体育会ゴルフ部練習場(矢上下)<br />

服装携帯品等:<br />

動きやすい服装、運動靴(ゴルフスパイクは不可)、練習用クラブ<br />

数本、ゴルフグローブ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

練習場には屋根が備わっていますので、雨天時も実技を中心に授<br />

業を行います。<br />

台風等で練習場が使用不可能な際は、教室にてスイング理論の講<br />

義を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ゴルフは生涯楽しめる数少ないスポーツです。スポーツとしての<br />

ゴルフを学ぶことによりその楽しさや、ルールの重要性を感じ取っ<br />

て頂きたいと思います。<br />

体育実技A(ゴルフ) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ゴルフ) 1 単位(秋学期)<br />

初級<br />

春学期・秋学期: 火2/火3/木2/木3<br />

綿田 博人<br />

授業の目的:<br />

ゴルフの基本動作、打ち方を習得し、またゴルフのマナーを知る<br />

ことを目的とする。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 クラブの名称・クラブの握り方・スイングの基本動作の習得<br />

3 ショートアイアン(7番)の練習<br />

4 ショートアイアン(7番)の練習<br />

5 ショートアイアン(7番)の練習<br />

6 ショートアイアン(7番・9番)の練習<br />

7 ショートアイアン(7番・9番)の練習<br />

8 ショートアイアン(7番・9番)とミドルアイアン(5番)の練習<br />

9 ショートアイアン(7番・9番)とミドルアイアン(5番)の練習<br />

10 ショートアイアン(7番・9番)とミドルアイアン(5番)の練習<br />

11 ウッド(3番)の練習<br />

12 ウッド(3番)<br />

13 ドライバーの練習<br />

14 ドライバーの練習<br />

15 総合練習<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・態度・理解の4 項目を点数化し、その合計点で評価す<br />

る。4 項目の配点等については出席点60 点・技術点10点・態度10 点・<br />

理解度20 点です。<br />

実施場所:<br />

梅里カントリークラブ<br />

服装携帯品等:<br />

ゴルフスラックス、ポロシャツ又はトレーニングウエア・アップシ<br />

ューズ<br />

ゴルフ用手袋<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ゴルフに興味のある塾生歓迎。生涯スポーツの1つになるようト<br />

ライしてみませんか。<br />

242<br />

体育実技A(自動車) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(自動車) 1 単位(秋学期)<br />

初級(免許不所持者対象)。自動車運転の基本操作に不可欠な知識<br />

と操作技術の習得<br />

春学期: 水1/水2<br />

秋学期: 水2/水3<br />

松山 保幸<br />

授業の目的:<br />

自動車運転の基本操作に不可欠な知識と操作技術の習得。<br />

普通運転免許取得希望者が、正確な操作手順を身に付け、簡易なコ<br />

ースを走行でき、安全性への高い配慮ができるようになることを到<br />

達点としています。<br />

授業の計画:<br />

1 車の基本構造の説明(各装置の名称、位置、機能の理解)<br />

2 運転基本操作の練習Ⅰ(発進、停止、後退とブレーキ、クラッ<br />

チ操作の習得)<br />

3 運転基本操作の練習Ⅱ(発進、停止、後退とブレーキ、クラッ<br />

チ操作の習得)<br />

4 円周回(円形状)コースでの走行練習Ⅰ(ブレーキ、クラッチ<br />

操作を正確なものにしつつ、ハンドル操作を習得します)<br />

5 円周回(円形状)コースでの走行練習Ⅱ(ブレーキ、クラッチ<br />

操作を正確なものにしつつ、ハンドル操作を習得します)<br />

6 狭路コースでの走行練習(運転席から見た車の左右幅の感覚を<br />

身に付けます)<br />

7 クランクコースでの走行練習Ⅰ(直角の曲がり角が続く箇所で<br />

の通過練習)<br />

8 クランクコースでの走行練習Ⅱ(直角の曲がり角が続く箇所で<br />

の通過練習)<br />

9 8の字周回コース、交差点での走行練習(交差点の通過練習が<br />

加わり、対向車への注意が必要になります)<br />

10 スラローム(蛇行路)コースでの走行練習(ハンドル操作の癖<br />

を矯正し左右均等なハンドル操作を習得します)<br />

11 車庫入れの練習Ⅰ<br />

12 車庫入れの練習Ⅱ、縦列駐車の練習<br />

13 総合練習Ⅰ(上記課題を総合練習します)<br />

14 総合練習Ⅱ(上記課題を総合練習します)<br />

15 運転適正傾向チェック(性格テストによる運転適正のチェック)<br />

成績評価方法:<br />

成績評価方法:出席回数が2/3以上の履修生に対し、以下の配<br />

点項目の総合点により評価を決定いたします。<br />

出席点60点(出席率に関する評価。欠席1回毎-5点、遅刻早<br />

退1回毎-3点とし記録により採点。)<br />

※実技実施場所が大学構内より若干距離があるため、遅刻に関し<br />

ては考慮いたします。<br />

技術点10点(スキルに関する評価。到達度、向上度合等を観察<br />

により採点。具体的目標は授業計画を参照して下さい)<br />

※高度な運転技術を要求するものではありません。ほぼ全員、目<br />

標レベルに達します。<br />

態度点20点(取り組み姿勢に関する評価。安全配慮、積極性、<br />

努力過程、他者との協力、責任行動、スポーツマンシップ、マナー<br />

等の個人の発揮・獲得すべき行動様式を観察により採点)<br />

※自動車は時として凶器にもなります。特に、運転マナー、安全<br />

に対する注意深さを観察します。障害物に接触して笑っているよう<br />

な態度でなければ問題ありません。<br />

理解点10点(実技後の行動変容に繋がる知識の理解に関する評<br />

価。種目の特殊性を理解し、自動車の運転が単なる機械装置の操作<br />

だけではないことを理解しているか、運転を充実感をもった楽しみ<br />

として捉えられているか等を観察により、また、場合によっては実<br />

技中の自己体験の内省報告をレポートにより評価。)<br />

※ほぼ全員、理解に達すると思います。<br />

実施場所:<br />

日吉宮崎台 自動車部専用練習場(塾高等学校グランド裏)<br />

服装携帯品等:<br />

運動の出来る服装、運動靴(かかとの高い靴、サンダルは運転安<br />

全性の面で問題があるため避けて下さい)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

小雨では予定通り実技を行います。荒天の場合は、教室にて車両<br />

の構造や最新テクノロジーの説明、安全走行のための講義になりま<br />

す。


担当教員から履修者へのコメント:<br />

最終日には、ほとんどの履修生が、自分でコースを走行できるよ<br />

うになると思います。途中で、習熟度に合わせて、班編成を変えて<br />

対応していきます。運転の楽しさを味わって下さい。<br />

希望者には、スラロームやフルターン等を含むジムカーナ競技の<br />

デモンストレーション走行に同乗してもらい、モータースポーツの<br />

醍醐味を体験する機会も設けます。<br />

質問・相談:<br />

授業中随時お受けいたします。<br />

体育実技A(自動車) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(自動車) 1 単位(秋学期)<br />

中級(体育実技A自動車の初級履修済者、普通自動車運転免許所<br />

持者)。<br />

高度な自動車運転操作技術と安全への配慮意識の習得。<br />

春学期: 水3<br />

秋学期: 水1<br />

松山 保幸<br />

授業の目的:<br />

高度な自動車運転操作技術と安全への配慮意識の習得。<br />

大学自動車部が参加する学生自動車運転競全関東選手権のフィギ<br />

ュア種目のコースを簡易にしたものを完走できることを目標としま<br />

す。<br />

授業の計画:<br />

1 競技種目の解説と練習コースの説明<br />

運転適正傾向チェック(性格テストによる運転適正のチェック)<br />

2 狭路クランクの前進通過練習Ⅰ①(狭い曲がり角での前進練習。<br />

ハンドル、ブレーキ操作のタイミングを習得します)<br />

3 狭路クランクの前進通過練習Ⅰ②<br />

4 狭路クランクの前進通過練習Ⅱ①(比較的高速でのクランク通<br />

過練習。クラッチ、ブレーキのタイミングが中心になります)<br />

5 狭路クランクの前進通過練習Ⅱ②<br />

6 バッククランクの通過練習(曲がり角を後退で進む練習。的確<br />

なハンドル操作を習得します)<br />

7 タイムトライアルⅠ(個人別の競技会)<br />

8 車庫入れ、方向転換の練習(修正無しで一回で車庫に入れる練<br />

習)<br />

9 BOXコースの通過練習(6m四方の正方形コースの中で車を<br />

方向転換させます)<br />

10 スラローム(蛇行路)コースの通過練習Ⅰ(狭い蛇行路の通過<br />

練習)<br />

11 スラローム(蛇行路)コースの通過練習Ⅱ<br />

12 総合練習Ⅰ(上記課題を総合練習します)<br />

13 総合練習Ⅱ<br />

14 タイムトライアルⅡ(個人別の競技会)<br />

15 環境に配慮した運転方法(エコドライブ)の説明<br />

成績評価方法:<br />

成績評価方法:出席回数が2/3以上の履修生に対し、以下の配<br />

点項目の総合点により評価を決定いたします。<br />

出席点60点(出席率に関する評価。欠席1回毎-5点、遅刻早<br />

退1回毎-3点とし記録により採点。)※実技実施場所が大学構内よ<br />

り若干距離があるため、遅刻に関しては考慮いたします。<br />

技術点30点(スキルに関する評価。到達度、向上度合等を観察<br />

により採点。具体的目標は授業計画<br />

を参照して下さい)<br />

※高度な運転技術は要求しませんが、いかに正確確実に操作でき<br />

ているかを評価します。<br />

態度点10点(取り組み姿勢に関する評価。安全配慮、積極性、<br />

努力過程、他者との協力、責任行動、スポーツマンシップ、マナー<br />

等の個人の発揮・獲得すべき行動様式を観察により採点)<br />

※当然の事として、運転マナーや安全に対する注意深さをより厳<br />

しく評価します。<br />

実施場所:<br />

日吉宮崎台 自動車部専用練習場(塾高等学校グランド裏)<br />

服装携帯品等:<br />

トレーニングの出来る服装、運動靴<br />

243<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

小雨では予定通り実技を行います。荒天の場合は、教室にて車両<br />

の構造や最新テクノロジーの説明、安全走行のための講義になりま<br />

す。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

はじめは自動車でこんな走行ができるのかと驚くことと思います<br />

が、個々の課題をきちんと身に着けていけば個人別の競技会は楽し<br />

いものになると思います。<br />

ここで身につけた技術は一般道を走行する上でも大きな助けにな<br />

ると思います。また、最終日には、エネルギー消費を抑えたエコド<br />

ライブの手法を学ぶ機会を設けます。<br />

質問・相談:<br />

授業中随時お受けいたします。<br />

体育実技A(陸上競技) 1 単位(春学期)<br />

春学期: 火3<br />

近藤 明彦<br />

授業の目的:<br />

走・跳・投の基本的運動技能を競う陸上競技の代表的種目である7<br />

種競技を行う。各種競技の記録の測定等を通して自己の体力レベル<br />

を把握するとともに、今後の体力の保持増進いついての理解を深め<br />

る。<br />

授業の計画:<br />

1 導入 7種競技について ウォーミングアップについて<br />

2 100mH 練習<br />

3 100mH 測定<br />

4 走高跳 練習<br />

5 走高跳 測定<br />

6 砲丸投 練習<br />

7 砲丸投 測定<br />

8 200m 練習<br />

9 200m 測定<br />

10 走幅跳 練習<br />

11 走幅跳 測定<br />

12 やり投 練習<br />

13 やり投 測定<br />

14 800m 練習・測定<br />

総括 課題の確認<br />

15 総括 ふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

出席・態度・理解の3 項目を点数化し、その合計点で評価する。3項目<br />

の配点等については科目ガイダンス時に説明する。レポートの提出<br />

あり。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場<br />

服装携帯品等:<br />

運動に適した服装、靴、タオル、帽子<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

小雨の場合は実技を実施する<br />

実技が実施できない場合は講義を行う<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

経験したことの無い様々な種目に挑戦することはとても楽しいこと<br />

だと思います。ぜひ意欲を持って挑戦してみてください。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業後に受け付ける。<br />

体育実技A(器械体操) 1 単位(秋学期)<br />

(Gymnastics)<br />

秋学期: 木5<br />

首藤 聡史<br />

授業の目的:<br />

器械体操(Gymnastics)では「技をおぼえる楽しさ」をテーマと<br />

し、器械運動の基礎技能の習得を目指し授業を進める。器械体操特<br />

有の非日常的な運動である回転感覚、空間認知力、巧緻性、柔軟性、<br />

俊敏性などを、段階的指導方法や練習方法を理解しながら安全に学<br />

習実践していく。<br />

授業の計画:<br />

1 授業内容および授業の進め方の説明


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

床フロア、タンブリングトランポリン、トランポリンの使い方<br />

説明<br />

身体ほぐし運動<br />

2 身体コントロールの理解と実践<br />

正しい姿勢の習得(正しい体幹の使い方、倒立)<br />

床運動の基本技の説明と実践<br />

3 ゆか (前転、後転、側転、倒立etc.)<br />

タンブリングトランポリン(ジャンプ)<br />

トランポリン(ジャンプ、正しい止まり方)<br />

4 ゆか (前転、後転、側転、倒立etc.)<br />

さまざまな器具を使ったタンブリング<br />

前転とび、前方宙返り 基本①<br />

5 ゆか (前転、後転、側転、倒立etc.)<br />

さまざまな器具を使ったタンブリング<br />

前転とび、前方宙返り 基本②<br />

6 ゆか (前転、後転、側転、倒立etc.)<br />

さまざまな器具を使ったタンブリング<br />

前転とび、前方宙返り 基本③<br />

7 ゆか (前転、後転、側転、倒立etc.)<br />

タンブリングトランポリン、トランポリン<br />

後転とび 基本① 補助器具を使った感覚づくり<br />

8 ゆか (前転、後転、側転、倒立etc.)<br />

タンブリングトランポリン、トランポリン<br />

後転とび 基本② 補助法の習得<br />

9 ゆか (前転、後転、側転、倒立etc.)<br />

タンブリングトランポリン、トランポリン<br />

後転とび 基本③ 各自の課題練習<br />

10 VTRを使用して各自の動作確認。各自課題練習<br />

11 連続技、発展技の導入<br />

前方宙返りひねり、ロンダード~後転とび、後方宙返り<br />

12 発展技への挑戦と習得(連続技)<br />

13 発展技への挑戦と習得(連続技)<br />

14 発展技への挑戦と習得(連続技)<br />

15 総括、課題練習<br />

成績評価方法:<br />

毎回の出席、学習への積極的な参加を前提として、出席(60%)、<br />

技術(15%)、態度(10%)、理解(15%)の4項目を点数化<br />

し、その合計点で評価します。<br />

実施場所:<br />

蝮谷体育館 器械体操場<br />

非常に分かりにくい場所にありますので下記で場所を確認してく<br />

ださい。<br />

<br />

http://keio150.jp/project/programs/hc2.html<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装(Gパン、スカート等は不可)。貴金属類など装飾<br />

品をはずして受講すること。<br />

服装や態度が不適で、安全が確保できないと講師が判断した場合は<br />

受講を認めません。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

器械体操(Gymnastics)担当の首藤(シュトウ)です。授業では、<br />

平成21年度に完成した蝮谷体育館器械体操場の様々な器具、安全設<br />

備を使用し授業を進めていきます。体操競技には10種目(男子 ゆ<br />

か、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒、女子 跳馬、段違い平<br />

行棒、平均台、ゆか)ありますが、種目としては、ゆか運動、タン<br />

ブリングトランポリンを中心に個人のレベルに合わせた課題を設定<br />

し基礎からしっかりと指導を行います。ただし、実習では「逆立ち」<br />

や「前まわり」などの非日常的な運動が中心となる事を十分に理解<br />

した上で履修してください。受講生全員に「技をおぼえる喜び」を<br />

たくさん体験してもらいたいと思っています。<br />

質問・相談:<br />

授業の際にいつでも質問、相談を受け付けます。<br />

244<br />

体育実技A(アーチェリー) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(アーチェリー) 1 単位(秋学期)<br />

スポーツとしてのアーチェリーを体験し、競技の楽しさを実感す<br />

る。<br />

春学期・秋学期: 月2/月3<br />

佐藤 達也<br />

授業の目的:<br />

・スポーツ経験の少ない者も基礎練習から技術向上のための工夫を通<br />

じてスポーツの面白さを体験する。<br />

・個人の身体能力に関わらず、的中の向上という目に見える結果に向<br />

かって学習し、練習すれば達成できる体験を得る。<br />

・アーチェリーというスポーツの楽しさを体験する。<br />

授業の計画:<br />

1 1~ 2 回目 基礎動作の修得のためのシャドウシューティ ングと<br />

素引き(基本的に矢を放たない)<br />

2 1~ 2 回目 基礎動作の修得のためのシャドウシューティ ングと<br />

素引き(基本的に矢を放たない)<br />

3 3~ 5 回目 基礎動作の修得の程度にあわせ、5 メートル程度の<br />

距離での実射に移る。<br />

4 3~ 5 回目 基礎動作の修得の程度にあわせ、5 メートル程度の<br />

距離での実射に移る。<br />

5 3~ 5 回目 基礎動作の修得の程度にあわせ、5 メートル程度の<br />

距離での実射に移る。<br />

6 6~ 10 回目 10 メートルからの実射、チーム分けを行い団体戦<br />

を実施。<br />

7 6~ 10 回目 10 メートルからの実射、チーム分けを行い団体戦<br />

を実施。<br />

8 6~ 10 回目 10 メートルからの実射、チーム分けを行い団体戦<br />

を実施。<br />

9 6~ 10 回目 10 メートルからの実射、チーム分けを行い団体戦<br />

を実施。<br />

10 6~ 10 回目 10 メートルからの実射、チーム分けを行い団体戦<br />

を実施。<br />

11 11~15 回目 実力に応じてクラス分けを行い、総当たりのリー<br />

グ戦(個人戦)を実施勝敗を競う試合を体験する。<br />

12 11~15 回目 実力に応じてクラス分けを行い、総当たりのリー<br />

グ戦(個人戦)を実施勝敗を競う試合を体験する。<br />

13 11~15 回目 実力に応じてクラス分けを行い、総当たりのリー<br />

グ戦(個人戦)を実施勝敗を競う試合を体験する。<br />

14 11~15 回目 実力に応じてクラス分けを行い、総当たりのリー<br />

グ戦(個人戦)を実施勝敗を競う試合を体験する。<br />

15 11~15 回目 実力に応じてクラス分けを行い、総当たりのリー<br />

グ戦(個人戦)を実施勝敗を競う試合を体験する。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)・技術(25%)・態度(15%)の3 項目を点数化し、<br />

その合計点で評価します。<br />

実施場所:<br />

日吉台洋弓場(記念館右横を蝮谷に下り、庭球部テニスコートの反<br />

対側の丘の上にある高校野球場隣)<br />

服装携帯品等:<br />

上衣:運動に適したもので、特に腕、胸や首の周囲がだぶつかない<br />

もの。<br />

下衣:スカートでの参加は認めません。<br />

靴 :ゴム底の運動靴・トレッキングシューズ等、スポーツシューズ<br />

以外での参加は認めません。<br />

服装や態度が不適で、安全の確保ができないと講師が判断した場<br />

合は受講を認めない場合があります。着替えが必要な者は、予め記<br />

念館内の更衣室を利用して下さい。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

雨天の場合は体育研究所において、アーチェリーの実技の基本的な<br />

学習を行う、あるいはオリンピック等のDVDを鑑賞して、競技の<br />

難しさ、楽しさ等を学習します。<br />

雨が予想される場合は体育科目の掲示板の指示に従って下さい。(体<br />

育研究所にも提示します。)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

技術系の種目です。1回目、2回目の基礎練習は上達に大変重要です<br />

ので、初回の授業から継続して受講するようにして下さい。途中か<br />

らの参加は避けてください。


スポーツの経験がなくても、また体力、筋力に自信がなくても十分<br />

取り組める種目です。<br />

一方、運動量は少ないですが、的中を高めるためには、身体のバラ<br />

ンス、集中力、精神力が求められますので挑戦のし甲斐があると思<br />

います。<br />

授業は楽しくをモットーに実施しています。<br />

質問・相談:<br />

E-mail : sato-ts@jcom.home.ne.jp<br />

体育実技A(ニュースポーツ) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ニュースポーツ) 1 単位(秋学期)<br />

春学期・秋学期: 月3<br />

野口 和行<br />

授業の目的:<br />

「ニュースポーツ」と呼ばれるレクリエーショナルなスポーツを<br />

取り上げ,幅広いスポーツ文化を体験する。スポーツの実践を通し<br />

て,仲間とのコミュニケーションを図り,生涯にわたってスポーツ<br />

を楽しむ心を養う。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション、授業で実施する種目の紹介<br />

2 フライングディスク①<br />

基本的な投法練習、ディスタンスとアキュラシーの実践<br />

3 フライングディスク②<br />

基本的な投法練習、ディスクゴルフの練習ラウンド<br />

4 フライングディスク③<br />

ディスクゴルフのラウンド<br />

5 フライングディスク④<br />

基本的な投法練習、アルティメット<br />

6 ターゲットバードゴルフ①<br />

基本練習、練習ラウンド<br />

7 ターゲットバードゴルフ②<br />

本番ラウンド<br />

8 グラウンドゴルフ<br />

基本練習、ラウンド<br />

9 ゲートボール①<br />

ルールの理解、基本練習、練習ゲーム<br />

10 ゲートボール②<br />

チーム戦術の理解、トーナメント戦<br />

11 ユニホック(簡易ホッケー)<br />

基本練習、ゲーム<br />

12 ペタンク(鉄球を使用して的をねらうゲーム)<br />

基本練習、ラウンド<br />

13 キンボール①<br />

ルールの理解、基本練習、簡易ゲーム<br />

14 キンボール②<br />

チーム練習、ゲーム<br />

15 まとめとふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

出席60% (欠席は減点:最低2/3出席しないと成績評価しない=<br />

体育実技共通)<br />

理解20% (各競技の特性及びルールの理解)<br />

態度20% (授業への積極的な取り組み,仲間との積極的なコミ<br />

ュニケーション)<br />

以上3項目それぞれを点数化し,その合計点で評価する。60点以上<br />

で単位認定。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装,屋外シューズ<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

インディアカ,フリーテニス,ドッジビー等,室内で実施できる<br />

種目を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は,今まであまり経験したことのない種目を実践するこ<br />

とが主な内容となります。また,種目によって,思い切り身体を動<br />

かすものから,先を読みながらプレーする頭脳的なものまでバラエ<br />

ティに富んでいます。したがって,はじめはあまり技術レベルの差<br />

もありません。また,さまざまな競技を行うため,自分の好みにあ<br />

ったものを見つけることができるかもしれません。ぜひ「遊び心」<br />

245<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

を持っていろいろなスポーツにチャレンジし,いつまでも楽しめる<br />

ようなスポーツを見つけてほしいと思っています。<br />

体育実技A(ニュースポーツ) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(ニュースポーツ) 1 単位(秋学期)<br />

未体験のスポーツに新たに挑戦し、スポーツの世界を広げる体験<br />

の場<br />

春学期・秋学期: 水3<br />

村山 光義<br />

授業の目的:<br />

世界の様々なスポーツ文化・人間の遊びの文化を体験し理解する。<br />

スポーツ文化の歴史から、遊ぶ人間「ホモ・ルーデンス」を理解する<br />

とともに、スポーツ(遊び)の将来を考える。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション(各種スポーツの紹介・説明)<br />

Flying Disc(フリスビー)を使った競技の紹介投法練習<br />

2 Flying Disc(フリスビー)を使った競技の紹介投法練習<br />

3 〃 個人競技 アキュラシー(的通しゲーム)ほか<br />

4 〃 集団競技 アルティメット<br />

5 ゴルフ形式ゲーム ターゲットバードゴルフ技術練習<br />

6 〃 ラウンド<br />

7 ディスクゴルフ ラウンド①<br />

8 ディスクゴルフ ラウンド②<br />

9 グランドゴルフ ラウンド<br />

10 対戦型ゲーム ユニバーサルホッケー<br />

フリーテニス<br />

11 インディアカ(羽根のついたインディアカを用いたバレーボー<br />

ル形式のゲーム)<br />

12 ゲートボール<br />

13 ペタンク・ボッチェ(鉄球等を用いた的寄せゲーム)<br />

フリーテニス<br />

14 キンボール導入(大玉を用いた3チーム対抗のゲーム)<br />

15 キンボール展開<br />

成績評価方法:<br />

出席60% 技術20% 態度20%<br />

技術・態度については向上度・体力向上、取り組みの積極性・ク<br />

ラス内コミュニケーションなどについて教員の観察により点数化す<br />

る。技能の高低を越えた運動不足解消への努力や相互協力・対話が<br />

重要な観点である。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装と運動靴(必須)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

ニュースポーツの紹介・スポーツの歴史に関する講義。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

スポーツは、金メダルや優勝を目指すチャンピオンスポーツばか<br />

りでなく、日常生活の気晴らし・Recreation としての「遊び」要素を<br />

もっています。この授業は、世界のニュースポーツを体験すること<br />

と、講義的な説明を加え、人間と遊びの関係を考えることがねらい<br />

です。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に随時受け付けます。<br />

体育実技A(フライングディスク) 1 単位(春学期)<br />

体育実技A(フライングディスク) 1 単位(秋学期)<br />

通称フリスビーの専門競技を実践<br />

春学期・秋学期: 水2<br />

村山 光義<br />

授業の目的:<br />

FLYING DISC とは通称「フリスビー」と呼ばれる円盤を使ったス<br />

ポーツの総称で、数多くの専門競技があります。本授業は、こうし<br />

たFLYING DISC の専門競技の紹介と実践を通じて新たなスポーツ文<br />

化を理解・吸収することをねらいとしています。そして「空中を浮遊<br />

するDISC を本能的に追いかける人間の営み」を実体験し、その不思<br />

議な魅力に触れてほしいと思います。DISC の最大の特徴は世界記録<br />

で250m を越す飛距離と円盤特性による曲進性・滞空性です。DISC を<br />

遠くへ、思う所へ投げることはとても難しく、投げ方も一通りでは


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(ウィークリー・スポーツ)<br />

ありません。このスポーツを楽しむ重要な要素が、投げる技術の獲<br />

得でもあります。従って、技能向上も重要な目的として授業を展開<br />

します。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

基礎投法 技術練習(バックハンドスロー・サイドアームスロー<br />

など)<br />

2 基礎投法 技術練習(バックハンドスロー・サイドアームスロー<br />

など)<br />

3 基礎投法 技術練習(バックハンドスロー・サイドアームスロー<br />

など)<br />

4 基礎的技術確認のための記録会(遠投・アキュラシー競技(的通<br />

しゲーム)など)<br />

5 個人競技 ディスクゴルフ ラウンドほか<br />

6 個人競技 ディスクゴルフ ラウンドほか<br />

7 集団ゲーム アルティメット競技 導入<br />

8 集団ゲーム アルティメット競技 導入<br />

9 個人競技 ディスクゴルフ ラウンドほか<br />

10 個人競技 ディスクゴルフ ラウンドほか<br />

11 アルティメット競技 発展<br />

12 アルティメット競技 発展<br />

13 アルティメット競技 発展<br />

14 個人総合練習、ディスク文化・競技の理解度テスト<br />

15 最終記録会(遠投・アキュラシー競技ほか)<br />

成績評価方法:<br />

出席60% (欠席は減点:最低2/3 出席しないと成績評価しない=<br />

体育実技共通)<br />

技術30% (特に投法の基礎:サイドアームスローができる・カ<br />

ーブスローができる・遠投力がある・ディスクゴルフのパッティング<br />

が正確、等を記録会の向上具合や教員の観察によって評価)<br />

理解10% (フライングディスクの専門競技について説明できる、<br />

ルールを理解する等についてペーパーテストを行う)<br />

以上3 項目それぞれを点数化し、その合計点で評価する。<br />

60 点以上で単位認定。<br />

実施場所:<br />

陸上競技場<br />

服装携帯品等:<br />

運動のできる服装と運動靴(必須)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

映像を用いた技能・競技戦術の解説紹介などの講義<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「FLYING DISC? フリスビーなんてただの遊びでしょ」と思<br />

ったら大間違い。専門競技の中では、投げ方はもちろん、風の読み<br />

やDISC の種類の選択など多くの要素による変化があります。また、<br />

集団ゲームのアルティメットは非常に激しいスポーツですし、ディ<br />

スクゴルフは自己との戦いです。この新しいスポーツに是非挑戦し<br />

てみてください。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に随時受け付けます。<br />

246


体育実技A(弓術) 1 単位(秋学期)<br />

高橋 道雄<br />

授業の目的:<br />

正射必中の射の技術を習得すると共に、道場内での礼儀作法、射場<br />

における体配(立居振舞い)を学び、慶應義塾弓術を理解してもら<br />

う<br />

授業の計画:<br />

(未経験者)<br />

・第一回(午前)射法説明、部員模範演技見学、イメージトレーニ<br />

ング<br />

・第二回(午前)イメージトレーニング、ゴム弓、素引き<br />

・第三回(午前)ゴム弓、素引き<br />

・第四回(午後)巻藁<br />

・第五回(午前)巻藁、的前射<br />

・第六回(午後)巻藁、的前射<br />

・最終回 班を編成し、対抗戦を行い試合の雰囲気を経験してもら<br />

う。<br />

(経験者)<br />

・第一回 射法説明、部員模範演技見学、各人の技術レベルチェッ<br />

ク<br />

・第二回~第六回 各人の習得希望技術指導<br />

・最終回 班を編成し、対抗戦を行い試合の雰囲気を経験してもら<br />

う。<br />

成績評価方法:<br />

出席率、態度、理解度の3点<br />

実施期間:<br />

2013年8月1日(木)~8月7日(水)<br />

*但し8月3日(土)、4日(日)を除く<br />

8/1(木) 午前/第一回<br />

8/2(金) 午前/第二回<br />

8/3(土) 休み<br />

8/4(日) 休み<br />

8/5(月) 午前/第三回、午後/第四回<br />

8/6(火) 午前/第五回、午後/第六回<br />

8/7(水) 午前/最終回<br />

開始時間:<br />

午前の回 午前9時<br />

午後の回 午後1時<br />

実施場所:<br />

日吉蝮谷 志正弓道場(集合、解散共)<br />

定員:<br />

40名(男女共習)<br />

費用:<br />

無料<br />

服装携帯品等:<br />

・前にボタンのないTシャツのようなもの。(ピアス、アクセサリー<br />

類は外す)<br />

・汗拭き用タオル。<br />

・道場内用ソックス。<br />

・熱中症対策としての飲料。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

危険が伴う競技ですから注意事項を厳守すると共に集中して指導を<br />

受けてください。<br />

質問・相談:<br />

keio.kyujyutsu.syumu@gmail.comで随時、受付けします。<br />

体育実技B(マリンスポーツアクティビティ) 1 単位(秋学期)<br />

鷲見 全弘<br />

授業の目的:<br />

1)マリンスポーツを通じた自然環境の理解<br />

247<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(シーズン・スポーツ)<br />

2)マリンスポーツに関する技術と知識の習得<br />

3)開放感、爽快感、非日常感を体感しながらの健康増進<br />

4)集団生活を通じた人間相互理解<br />

授業の計画:<br />

この授業は千葉県館山市塩見海岸周辺の豊かな自然環境、透明度の<br />

高い大海原を利用して様々なマリンスポーツを行います。経験豊か<br />

なスタッフがそれぞれのアクティビティの指導を行います。館山で<br />

の4 日間を通して、自然と触れ合い、開放感・爽快感・非日常感を<br />

体感しながら健康増進を図ります。<br />

1日目 開講式(ガイダンス)、水泳レベル分け、親睦プログラム<br />

2日目 マリンスポーツ【水泳(海での泳ぎ方)、クルージング】+<br />

親睦プログラム<br />

3日目 シーカヤックツアー【シーカヤック、シュノーケリング(最<br />

北限のサンゴ観察)、ビーチランチ)】+親睦プログラム<br />

4日目 マリンスポーツ【ライフセービング、スキンダイビング】+<br />

ふりかえり<br />

*レベルを問わず、海での練習はバディを組み常に安全確認を行い<br />

ます。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)、技術(10%)、態度(20%)、知識(10%)の項目を点<br />

数化し、その合計点で評価する。<br />

実施期間:<br />

8月2日 (金) ~ 8月5日(月) (合宿)<br />

実施場所:<br />

千葉県館山市塩見海岸<br />

定員:<br />

25 名 ( 男女共習 )<br />

費用:<br />

17,000円 ( 交通費を除く)<br />

費用内訳:<br />

宿泊費、食費、保険料、スイムキャップ代、その他<br />

服装携帯品等:<br />

日常衣類、水着、水泳用ゴーグルほか、詳しくはオリエンテーショ<br />

ンで説明します。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

雨天や荒天の場合は、状況に応じた実技または講義などに切り替え<br />

ます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

四方を海に囲まれた日本の自然環境に親しみながら、大海原を舞台<br />

に様々なマリンスポーツを体験し、その技術と知識の習得を図りま<br />

す。またマリンスポーツを通じて、開放感、爽快感、非日常感を体<br />

感しながら、心身の健康増進を図ります。個々のレベルに応じた指<br />

導を行いますので、泳力・体力・技量は問いません。<br />

体育実技B(山岳) 1 単位(秋学期)<br />

「Nature & Trail」<br />

丸 誠一郎<br />

授業の目的:<br />

創部以来97年間受け継がれた、塾山岳部の「重装主義(どんな想定<br />

外でも対応できるよう心を重く装う)」、「リーダーシップ&メンバー<br />

シップ」という考え方は、たび重なる経済危機、自然災害、環境破<br />

壊にどう対応すべきか、欧米社会において必携であるチームワーク<br />

の習得に通じるものであると信じております。この考えかたをベー<br />

スに、アルプスのDynamismとReal Natureに親しみ、初めての山暮ら<br />

しを通じて新たな友情を培い、一時の「山塾生」になることが事が<br />

できます。ヒマラヤ遠征や冬山経験も豊富なベテラン指導員の元で、<br />

縦走形式(アルプスのルートを毎日少しずつ進みキャンプを進め、<br />

大きな頂上を極めること)のトレッキングによって、北アルプスの<br />

名峰を極めてみませんか。所謂、「肉食性男子」「山ガール」を超え<br />

たアウトドア・ライフを学ぶことが出来る、楽しい授業です。ぜひ、<br />

お気軽にご参加ください。<br />

授業の計画:<br />

日吉キャンパス内授業:気象・医療・地形勉強会、基礎体力確認を<br />

7月5日(金)午後1:00予定<br />

日吉キャンパス内最終準備会:7月31日(水)午後5時を予定<br />

現地実技授業:2013年8月2日(金)から5日(月)(1日夜行バスで新<br />

宿発となります)


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(シーズン・スポーツ)<br />

2日:新穂高温泉から小池新道~鏡平<br />

3日:鏡平~双六岳~三俣蓮華岳~鏡平<br />

4日:鏡平~抜戸岳~笠ヶ岳<br />

5日:笠ヶ岳~笠新道~新穂高温泉<br />

予備日なし。<br />

成績評価方法:<br />

予定された、事前の勉強会・準備会・基礎体力確認会に出席し、山<br />

行に参加した塾生にはP、事前申告なしで勉強会等に遅刻、早退、欠<br />

席した者及び山行に参加しなかった者はFとします。<br />

実施期間:<br />

現地実技授業:2013年8月2日(金)から5日(月)<br />

1日夜行バスで新宿発となります。<br />

山行以外に、前述の勉強会・準備会・基礎体力測定等があります。<br />

但し勉強会・準備会・基礎体力測定が、別の授業等に重なってどう<br />

しても出席できない場合は、本人の申請によって別途補修開講を検<br />

討します。<br />

開始時間:<br />

山行中は24時間合宿生活となります。<br />

実施場所:<br />

北アルプス【弓折岳から三俣蓮華を経て笠ヶ岳のトレッキング】宿<br />

泊は、山小屋を利用(原則小屋泊ですが、参加人数によってはテン<br />

ト泊の予定)します。<br />

定員:<br />

20 名(男女共習ですが、女子の指導員、山岳医師も同行します)。<br />

費用:<br />

38,000円 (新宿~新穂高温泉駅の夜行バス運賃6600円を含みますが、<br />

帰りの新穂高温泉から自宅まででの費用は含みません。毎年残金発<br />

生の場合は、9月に返金いたします。)<br />

費用内訳:<br />

宿泊・食費:29,000円、輸送費:7,500円、保険料:1,100円、雑費:<br />

400円(但し、テント泊で行う場合は、宿泊費用が多少下がります。)<br />

服装携帯品等:<br />

服装・靴・携行品は、夏山登山用具一式をご用意いただき、ザック、<br />

雨具、ヘッドランプなど一部の用具は貸与します。但し、夏山とは<br />

言え、北アルプスの核心部で行動をするので、歩きやすい登山靴を<br />

ご用意ください。ジーンズ、運動靴での参加は出来ません。事前に<br />

道具の購入に関し、細かいアドバイスを行い、必要であれば買い物<br />

に同伴し、塾山岳部の割引特典を提供します。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

いかなる悪天候下においても、安全且つ完全計画遂行を目的として<br />

います。天候判断は、高層・低層天気図分析と、隊員の体調を十分<br />

考慮し、全てチーフリーダーが現地において状況判断を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎年、参加者には好評をいただいており、この授業終了後の9月に<br />

は、別途この「Nature & Trail」に参加した塾生有志で、秋の温泉付<br />

き山行を楽しんだりしています。女子の参加も、年々増えておりま<br />

す。授業は日本語ですが、英語圏で数年生活経験をもつ指導員も複<br />

数参加します。<br />

質問・相談:<br />

質問・相談は、elkwood421@gmail.com 、丸誠一郎(指導教員)ま<br />

で、お問い合わせください。<br />

体育実技B(馬術) 1 単位(秋学期)<br />

小瀬村 悠美<br />

授業の目的:<br />

馬術というスポーツを通じて,活発な身体活動を図り,体育会活<br />

動の経験をさせる.<br />

乗馬クラブ連合会の乗馬認定資格5級程度の馬術技術の習得を目<br />

指す.<br />

馬上での技術向上と共に,馬の世話・厩舎作業など,馬と間近で<br />

接することのできる体験型プログラムを通して,総合的な馬の管理<br />

を体得する.<br />

合宿科目であるため,起床から就寝まで規則正しい生活およびル<br />

ール・マナーの徹底を図る.<br />

授業の計画:<br />

騎乗練習:乗馬・下馬,常歩・速歩での運動(発進,停止,左右<br />

回転など)<br />

248<br />

作業実習:馬の手入れ(馬装・ウォッシング・ブラッシング),厩<br />

舎作業(エサ作りなど)<br />

講 義:馬の扱い方,馬術の基本,馬具・飼料についてなど<br />

※履修者には事前にオリエンテーションを行うので,費用納入時<br />

に配布される実施要項や掲示を参照すること<br />

成績評価方法:<br />

原則,履修者は最終日に簡単な実技試験・筆記試験を行う.<br />

双方の試験共に60点以上を合格とする.<br />

尚,出席及び態度が不適切または著しく悪いものは,試験を実施<br />

しない場合がある.<br />

実施期間:<br />

8月上旬の4日間(合宿)<br />

※例年,初日はJR長野新幹線佐久平駅に10時集合<br />

定員:<br />

32名(男女共習)<br />

費用:<br />

42,000円(交通費は除く)<br />

費用内訳:<br />

宿泊代・食費・テキスト代・借馬料・施設利用料等込み<br />

服装携帯品等:<br />

ポロシャツ(白),トレーニングウェア上下,運動靴,靴下,軍手,<br />

着替え,洗面用具,筆記用具,防寒具,帽子,虫よけ,持薬,保険<br />

証のコピー,学生証,領収書<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

屋根付き馬場あるため練習可能.<br />

ただし,場合によっては講義やビデオ鑑賞に振り替える.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

費用は少々高額ですが,乗馬技術の習得をはじめ,馬と楽しく触<br />

れ合いながら馬術に関連するあらゆる体験ができ,他では得難い経<br />

験となることは間違いありません.また経験豊富な教員及び馬術部<br />

員がしっかりサポートいたしますので,初めての方でも安全かつ充<br />

実した履修が可能です.実際,例年の履修者の9割は馬に乗ったこと<br />

すらない方がほとんどですが,多くの人から好評を頂いています.<br />

この夏一番の思い出を,たくさんの仲間と馬と,一緒に作ってみ<br />

ませんか?皆さんの履修をお待ちしています!<br />

尚,例年,事前に行うオリエンテーションに出席しない学生がい<br />

ますが,準備や授業実施期間中の注意事項など大切な話をしますの<br />

で,必ず出席してください.<br />

質問・相談:<br />

個別に質問や相談があれば,以下番号・アドレスに連絡して下さ<br />

い.<br />

日吉馬場<br />

TEL:045-563-9942<br />

MAIL:hiyoshi_baba@yahoo.co.jp<br />

体育実技B(ヨット) 1 単位(秋学期)<br />

ヨット・セーリングの基本技術習得 (初心者向け)<br />

金子 隆司<br />

授業の目的:<br />

小泉信三元塾長は、ヨットについて「自然に順(したが)い、自然を<br />

制す」と表現し、スポーツとしてのヨットの意義について記されて<br />

います。本クラスの目的は、人を相手とする他のスポーツと異なり、<br />

一切の妥協を許さぬ海上で、セーリング技術の習得を通じて、自然<br />

の素晴らしさと厳しさを体験し、理解することにあります。<br />

授業の計画:<br />

(内容と順序は変更になる場合があります)<br />

短い期間中にできるだけヨットに乗り、セーリングの基本技術と安<br />

全知識を習得することを目的とした実習プログラムを編成します。<br />

第1日目(6/7) ガイダンス シーズンスポーツ実施日程の説明、服<br />

装・携帯品等についての説明<br />

第2日目(8/2) 講義:「ヨットに関する基本知識(セーリングの原<br />

理、ヨットの構造)」、ロープワーク実習<br />

第3日目(8/3) 小型艇(ディンギー)、大型艇(クルーザー)を使用<br />

したセーリング実習<br />

第4日目(8/4) セーリング実習 (小型艇、大型艇)<br />

第5日目(8/5) セーリング実習 (小型艇、大型艇)、実技合宿成果の<br />

まとめ<br />

・小型艇は大学選手権に使われる2人乗りのレース艇です。インスト<br />

ラクター1名と履修生1~2名が乗艇します。大型艇は外洋帆走可能な


10人以上乗れるヨットです。インストラクター2~4名と履修生6~8<br />

名が乗艇します。<br />

・小型艇と大型艇のどちらにも乗艇できるように配慮しますが、荒<br />

天・強風の場合にはセーリング実習が出来ないことがあることを了<br />

解したうえで履修してください。<br />

・初めてヨットに乗る人を対象とした実習となりますが、再受講者、<br />

ヨット/ウィンドサーフィン経験者の履修も歓迎します。<br />

・実習中は全員ライフベスト(救命胴衣)を着用し、常にインストラ<br />

クターと乗艇します。安全面には十分配慮していますので、泳げな<br />

い人でも十分セーリングを楽しむことができます。船酔いする人も<br />

この機会に乗り物酔いを克服しましょう。<br />

・合宿、実習を通した體育会ヨット部員やヨット部OBとの交流も高<br />

い評価を得ていますが、授業というルールのもとでの合宿なので、<br />

団体生活が苦手な人にはお勧めできません。<br />

成績評価方法:<br />

出席・理解度・技術評価・受講態度(実技中ならびに宿舎滞在中)な<br />

どを総合的に評価し、合否のみで判定します。<br />

実施期間:<br />

2013年6月7日(金):ガイダンス(<strong>慶應義塾大学</strong>体育研究所 (日吉))<br />

2013年8月2日(金) ~ 8月5日(月):乗艇実習(<strong>慶應義塾大学</strong>ヨット部合<br />

宿所 (葉山)および葉山沖)<br />

開始時間:<br />

第1日目開始時間: 6月7日(金) 12:15(体育研究所教室、13:00終了)<br />

第2日目集合時間: 8月2日(金) 13:00(JR横須賀線逗子駅改札口集合)<br />

実施場所:<br />

第1日:日吉校舎(体育研究所)<br />

第2日~第5日:神奈川県三浦郡葉山町<br />

定員:<br />

25名(男女共習)<br />

費用:<br />

37,000円 (交通費 (自宅~逗子駅:JR、私鉄、逗子駅~葉山港:バ<br />

ス)は含まれていません)<br />

費用内訳:<br />

宿泊費、食費、飲料費、教材費、用具費、艇体補修・整備費、レス<br />

キューボート燃料費他<br />

服装携帯品等:<br />

ヨットに乗ると必ず濡れますので、着替えは多めに持ってきてくだ<br />

さい。水着のままでの乗艇はできませんが、その上にTシャツなどを<br />

着て乗るのは構いません。直射日光の下での実習になりますので、<br />

肌を守るための準備(長袖シャツ/長ズボンや日焼け止めクリーム<br />

等)を心がけてください。帽子は必携です。ただし、つばの大きい<br />

もの(麦わら帽子等)は風で飛ばされてしまいます。裸足、(踵の無<br />

い)ビーチ・サンダルでの乗艇はできません。濡れても良いスニーカ<br />

ーが乗艇用シューズとして最適です。雨天・曇天の海上は寒いとき<br />

もありますので、ウィンドブレーカーがあると役立ちます。<br />

[持参するもの]<br />

水着、ポロシャツ/Tシャツ、ウィンドブレー<br />

カー、長ズボン/短パン、スニーカー(乗艇用)、日焼け止め、防水<br />

腕時計(無くても可)。<br />

普段着/着替え、パジャマ、下着類、靴(スニーカ<br />

ー/サンダル等)、洗面用具、タオル(大・小)、筆記用具、防虫スプ<br />

レー、大き目のビニール袋(濡れた衣服の持ち帰り用) など。<br />

[お小遣い]<br />

実技期間中の食事と実習中の飲み物は用意されています。<br />

往復の電車賃・バス代と、休憩時間などにコンビニを利用する程度<br />

のお小遣いがあれば十分です。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

自然を相手にしたスポーツですので、台風や強風などの気象状況に<br />

よっては乗艇できないこともあります。雨天でも風や波が安全な状<br />

況であれば乗艇実習を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義とセーリング実習を通して、ヨットの基本技術を習得すること<br />

ができます。また、大学ヨット界の強豪である體育会ヨット部員の<br />

指導のもと、レース形式の実習も行いますので、ヨットの楽しさや<br />

醍醐味を味わうこともできます。しかしながら、自然を相手とする<br />

スポーツですので、緩慢な態度で実習に臨むことは避けていただき<br />

たい。海を愛し、積極的に学ぶ意欲のある学生を歓迎します。<br />

質問・相談:<br />

rykanekojp@yahoo.co.jp で随時受け付けます。<br />

249<br />

2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(シーズン・スポーツ)<br />

体育実技B(ビーチバレー) 1 単位(秋学期)<br />

石手 靖<br />

授業の目的:<br />

ビーチバレーに挑戦し、そのプレー上達を目指す。<br />

授業の計画:<br />

1~3日目 基礎練習(パス・レシーブ・サーブ・スパイク等)<br />

@第3校舎下バレーボールコート(9:00~12:00)<br />

4~5日目 ビーチバレー体験<br />

@サーフビレッジ(10:00~16:00)<br />

※ビーチバレー体験の日程は天候により変更する場合があります<br />

成績評価方法:<br />

積極的参加(ゲーム中の闘争心、協調性、自信等)は「P」(pass)<br />

上記以外は「F」(fail)<br />

無届欠席は無条件「F」<br />

実施期間:<br />

2013年9月5日(木)~9月10日(火)の5日間(9/8の日曜日を除く)<br />

開始時間:<br />

初日(9/5)9:00 第3校舎下バレーボールコート集合<br />

(雨天の場合は体育研究所集合)<br />

実施場所:<br />

第3校舎下バレーボールコート<br />

及び県立湘南海岸公園内サーフビレッジ(神奈川県藤沢市鵠沼海<br />

岸)<br />

定員:<br />

30名<br />

費用:<br />

特になし(ただし鵠沼海岸に通う交通費は自己負担)<br />

服装携帯品等:<br />

スポーツウェアー及びシューズ<br />

(ビーチで実施の場合は日焼け止め、サングラス他)<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

日吉キャンパスにて講義あるいは実技(基本練習等)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

真夏の湘南海岸でのビーチバレーの体験は学生時代のすばらしい<br />

思い出のひとつになることでしょう。大空の下で砂にまみれ、大い<br />

にスポーツを楽しみましょう。<br />

質問・相談:<br />

ishide@a7.keio.jpで随時受け付けます。<br />

体育実技B(アウトドアレクリエーション) 1 単位(秋学期)<br />

野口 和行<br />

授業の目的:<br />

・自然の中でのレクリエーショナルな活動を通して自然環境の理解を<br />

はかる<br />

・各活動に関する技術とそれに伴うさまざまな知識の習得をはかる<br />

・集団生活を通して人間関係の理解をはかる<br />

授業の計画:<br />

この授業は長野県立科町にある慶應義塾の山荘に宿泊しながら、<br />

周辺の豊かな自然環境を利用したさまざまなプログラムを行います。<br />

いくつかのプログラムから自分の希望するものをチョイスする選択<br />

プログラム制で、経験豊かなスタッフがそれぞれのプログラムのガ<br />

イド役を務めます。立科での5 日間を通して、自然、ひと、自分と<br />

うまく付き合っていく方法を学んでみませんか?<br />

1 日目:設営、夕食作り<br />

2 日目・3 日目:<br />

選択プログラム 登山、カヌー、サイクリング、ロッククライミン<br />

グ、シャワークライミングなどのプログラムから1 日1 つを選択し、<br />

体験する<br />

4 日目:<br />

森の時間、アウトドアパーティー 山荘周辺でクラフト、料理等の静<br />

的なプログラムの体験、会食形式のパーティー<br />

5 日目:撤収、ふりかえり<br />

成績評価方法:<br />

1.実習の全日程の参加<br />

2.実習への積極的な取り組み<br />

3.各活動の技術の習得や、ルール・マナーの理解<br />

(2.3 については、内省報告を含めた日誌や各活動におけるスタッ<br />

フとの交流等の中でその高まりを総合的に評価し、最終的に合否の<br />

判定をします。)


2 体育科目(体育研究所):体育実技A/B(シーズン・スポーツ)<br />

実施期間:<br />

9月2日(月)~6日(金)(4泊5日)(合宿)<br />

開始時間:<br />

12時30分 JR佐久平駅浅間口集合<br />

実施場所:<br />

長野県立科町 慶應義塾立科山荘およびその周辺<br />

定員:<br />

50 名 (男女共習)<br />

費用:<br />

30,000 円 (交通費を除く)<br />

費用内訳:<br />

宿泊費、食費、プログラム費、傷害保険料、雑費<br />

服装携帯品等:<br />

要項・オリエンテーション等で別途詳しい案内をします。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

基本的にはプログラムどおり行います。<br />

体育実技B(スキー) 1 単位(秋学期)<br />

志賀高原でスキー&合宿体験<br />

平井 良昌<br />

授業の目的:<br />

合宿形式のスキー実習を通じ、雪山での自然体験と集団生活・グ<br />

ループ活動を体験する(自然・人間の理解)。また、個人の技術的課<br />

題を認識するとともに、設定された達成目標をクリアするための努<br />

力実践をする(自己への挑戦)。<br />

授業の計画:<br />

1日目 午後:開講式・雪上レッスン 夜:ミーティング<br />

2-3日目 朝:全体で体操 日中:雪上レッスン 夜:ミーティング<br />

4日目 朝:全体で体操 午前:雪上レッスン 昼:閉講式<br />

技術レベル別のグループ編成による雪上レッスンを行う。また夕<br />

食後にグループミーティングを行う。実技とミーティングによりそ<br />

れぞれの目標達成を目指すとともにグループ内の協力により雪山で<br />

の活動を完遂するように取り組む。<br />

<br />

初心者:山頂からのツアーの達成<br />

初級班:プルークボーゲンの完成<br />

中・上級班:緩斜面または中・急斜面パラレルターンの完成<br />

成績評価方法:<br />

各自のレベル目標の達成および出席・授業への意欲・合宿生活の<br />

態度などの日常評価の総合で合否の判定をします。<br />

実施期間:<br />

2月8日(土)~11日(火)(合宿)(3泊4日)<br />

開始時間:<br />

2月8日(土)13:00開講式<br />

実施場所:<br />

志賀高原一の瀬スキー場周辺(長野県)<br />

定員:<br />

120名<br />

費用:<br />

37,000円(交通費を除く)<br />

費用内訳:<br />

宿泊費・リフト代・保険・雑費を含む。<br />

服装携帯品等:<br />

詳細は別途実施要項を参照のこと。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

基本的にリフトが運休しない限り実技を行う。<br />

実技不可能な場合は宿舎にて技術理論などを講義する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

2月の授業のため、事前のオリエンテーションを実施しながら授業<br />

内容や準備の説明を加えます。初心者でも安心して履修できます。<br />

また、スキーは集中して習うことが上達の近道です。是非、スノー<br />

スポーツ文化の中心であるスキーを体験してください。<br />

質問・相談:<br />

体育研究所教員が窓口となります。<br />

体育実技B(スケート) 1 単位(秋学期)<br />

授業の目的:<br />

・スケートに関する知識及び技術の習得<br />

小山 正<br />

250<br />

・合宿生活の経験及び他学部の仲間との懇親<br />

授業の計画:<br />

1日目:開講式,基本技術の習得(フォア,バック,ストップ等)<br />

2日目:基本技術の習得(ターン,クロス,スピン,ジャンプ等)<br />

3日目:フィギュアスケート,アイスホッケー,スピードスケート,<br />

各種目の体験<br />

4日目:氷上運動会,閉講式<br />

成績評価方法:<br />

出席,技術の向上,授業への意欲などを総合的に評価し,合否のみ<br />

で判定します。<br />

実施期間:<br />

2月上旬(3泊4日)合宿<br />

開始時間:<br />

13時 JR軽井沢駅南口ロータリー集合<br />

実施場所:<br />

軽井沢風越公園アイスアリーナ<br />

定員:<br />

40名<br />

費用:<br />

28,000円(交通費を除く)<br />

費用内訳:<br />

宿泊費,リンク貸切料,傷害保険料,雑費<br />

服装携帯品等:<br />

防寒着,手袋,帽子など<br />

詳細は別途実施要項,オリエンテーション等で説明します。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

屋内での活動が主なため,雨天の場合もスケジュールに大きな変更<br />

はありません。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

スケートの基本技術を習得し,スケートの各種目(フィギュアス<br />

ケート,アイスホッケー,スピードスケート)の体験をします(選<br />

択可能)。レベル別に班分けをして指導をしますので,初心者,経験<br />

者ともに十分に楽しむことができる内容になっています。この機会<br />

にスケートの楽しさを体感しましょう。


近代日本と福澤諭吉Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

都倉 武之<br />

コーディネーター 西澤 直子<br />

授業科目の内容:<br />

福沢諭吉は、「僕は学校の先生にあらず、生徒は僕の門人にあらず」<br />

(慶応4年閏4月1日付書簡)といい、「慶應義塾」をともに学ぶ仲<br />

間の集まりと考えました。また単にひとつの学塾に止まらず「気品<br />

の泉源、智徳の模範」(明治29年「慶應義塾之目的」)となること<br />

を望み努力しました。この授業では福沢の生涯や慶應義塾の歴史を<br />

通して、その主張や思<br />

想、理念を追い、日本の近代化に果たした役割について考えたいと<br />

思います。各方面でご活躍のゲストスピーカーによる講義、史跡見<br />

学なども交え、福沢諭吉、慶應義塾を多面的にとらえていくことを<br />

目指します。<br />

近代日本と福澤諭吉Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

福澤諭吉を語る多角的な視座<br />

コーディネーター 岩谷 十郎<br />

樽井 正義<br />

坪川 達也<br />

都倉 武之<br />

平野 隆<br />

米山 光儀<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、慶應義塾の創設者にして、近代日本を代表する啓蒙思<br />

想家の一人である福澤諭吉について、学際的な視点からの授業を提<br />

供する。所属する学部にとらわれずに、広く慶應義塾に学ぶ諸君に<br />

知っておいて欲しい福沢や慶應義塾の近代期日本において果たした<br />

役割などについて平明に解説する。また三田に於いて開設される福<br />

澤研究センターの他の講義との連係も視野に入れ、継続して学びた<br />

い学生についての入門的内容ともなっている。なお、本講義は、毎<br />

年数名の教員によるオムニバス講義となっている。以下の授業計画<br />

案は、ここ数年においてほぼ定着した内容を示しているが、実際に<br />

開講される順番などは、必ずしも以下の記載のままではない。第一<br />

回講義にて配布される講義要項を参照されたい。<br />

251<br />

3 福澤研究センター


4 外国語教育研究センター<br />

252


253<br />

4 外国語教育研究センター


4 外国語教育研究センター<br />

254


255<br />

4 外国語教育研究センター


5 教養研究センター<br />

256


アカデミック・スキルズⅠ 2 単位(春学期)<br />

―知の基礎を築く―<br />

水曜クラス<br />

古賀 裕章<br />

原 大地<br />

岩下 綾<br />

授業科目の内容:<br />

授業はアカデミック・スキルズの理念である「自ら考え、調べ、<br />

論ずること」の習得を目指して、問題発見から問題解決に向けての<br />

資料や情報の検索・収集・整理、論の構築を行い、論文の作成につ<br />

いて学びます。さらに、そうして出来上がった論を効果的に提示す<br />

るプレゼンテーションの技法などを具体的に学習していきます。「自<br />

ら考え、調べ、論ずること」は学問研究の出発点であると共に、長<br />

い人生を送る上で不可欠な「教養」という知的基礎体力をつけるた<br />

めの基盤でもあります。<br />

基本的な授業の流れは、問題の選択、情報や資料の検索・収集・<br />

整理、整理した情報と資料に基づくディスカッション、問題の解決<br />

策の検討、プレゼンテーション演習、レポートの作成、レポートの<br />

評価・修正の順に進め、年度末には全クラスのメンバーが参加して、<br />

論文とプレゼンテーションのコンペティションを行います。<br />

「アカデミック・スキルズ」は多分野にまたがる複数の教員によって<br />

行われる、学生の自主性を尊重した、かつ学問的関心を活性化させ<br />

るための少人数セミナー形式の授業です。原則として「アカデミッ<br />

ク・スキルズⅠ」の履修者は秋学期の「アカデミック・スキルズⅡ」<br />

も履修してください。<br />

なお、授業の内容や特長を解説した動画を公開しています。WEB<br />

で「こういう授業があった!!アカデミック・スキルズ」で検索する<br />

と見ることができます。<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的<br />

技法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。その他、適宜プ<br />

リントを使用。<br />

アカデミック・スキルズⅠ 2 単位(春学期)<br />

―知の基礎を築く―<br />

木曜クラス<br />

種村 和史<br />

大出 敦<br />

熊野谷 葉子<br />

近藤 康裕<br />

授業科目の内容:<br />

授業はアカデミック・スキルズの理念である「自ら考え、調べ、<br />

論ずること」の習得を目指して、問題発見から問題解決に向けての<br />

資料や情報の検索・収集・整理、論の構築を行い、論文の作成につ<br />

いて学びます。さらに、そうして出来上がった論を効果的に提示す<br />

るプレゼンテーションの技法などを具体的に学習していきます。「自<br />

ら考え、調べ、論ずること」は学問研究の出発点であると共に、長<br />

い人生を送る上で不可欠な「教養」という知的基礎体力をつけるた<br />

めの基盤でもあります。<br />

基本的な授業の流れは、問題の選択、情報や資料の検索・収集・<br />

整理、整理した情報と資料に基づくディスカッション、問題の解決<br />

策の検討、プレゼンテーション演習、レポートの作成、レポートの<br />

評価・修正の順に進め、年度末には全クラスのメンバーが参加して、<br />

論文とプレゼンテーションのコンペティションを行います。<br />

「アカデミック・スキルズ」は多分野にまたがる複数の教員によって<br />

行われる、学生の自主性を尊重した、かつ学問的関心を活性化させ<br />

るための少人数セミナー形式の授業です。原則として「アカデミッ<br />

257<br />

ク・スキルズⅠ」の履修者は秋学期の「アカデミック・スキルズⅡ」<br />

も履修してください。<br />

なお、授業の内容や特長を解説した動画を公開しています。WEB<br />

で「こういう授業があった!! アカデミック・スキルズ」で検索する<br />

と見ることができます。<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的<br />

技法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。その他、適宜プ<br />

リントを使用。<br />

アカデミック・スキルズⅠ 2 単位(春学期)<br />

―知の基礎を築く―<br />

金曜クラス<br />

識名 章喜<br />

佐藤 望<br />

坂倉 杏介<br />

授業科目の内容:<br />

授業はアカデミック・スキルズの理念である「自ら考え、調べ、<br />

論ずること」の習得を目指して、問題発見から問題解決に向けての<br />

資料や情報の検索・収集・整理、論の構築を行い、論文の作成につ<br />

いて学びます。さらに、そうして出来上がった論を効果的に提示す<br />

るプレゼンテーションの技法などを具体的に学習していきます。「自<br />

ら考え、調べ、論ずること」は学問研究の出発点であると共に、長<br />

い人生を送る上で不可欠な「教養」という知的基礎体力をつけるた<br />

めの基盤でもあります。<br />

基本的な授業の流れは、問題の選択、情報や資料の検索・収集・<br />

整理、整理した情報と資料に基づくディスカッション、問題の解決<br />

策の検討、プレゼンテーション演習、レポートの作成、レポートの<br />

評価・修正の順に進め、年度末には全クラスのメンバーが参加して、<br />

論文とプレゼンテーションのコンペティションを行います。<br />

「アカデミック・スキルズ」は多分野にまたがる複数の教員によって<br />

行われる、学生の自主性を尊重した、かつ学問的関心を活性化させ<br />

るための少人数セミナー形式の授業です。原則として「アカデミッ<br />

ク・スキルズⅠ」の履修者は秋学期の「アカデミック・スキルズⅡ」<br />

も履修してください。<br />

なお、授業の内容や特長を解説した動画を公開しています。WEB<br />

で「こういう授業があった!! アカデミック・スキルズ」で検索する<br />

と見ることができます。<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的<br />

技法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。その他、適宜プ<br />

リントを使用。<br />

アカデミック・スキルズⅡ 2 単位(秋学期)<br />

―知の基礎を築く―<br />

水曜クラス<br />

5 教養研究センター<br />

古賀 裕章<br />

原 大地<br />

岩下 綾<br />

授業科目の内容:<br />

授業はアカデミック・スキルズの理念である「自ら考え、調べ、<br />

論ずること」の習得を目指して、問題発見から問題解決に向けての<br />

資料や情報の検索・収集・整理、論の構築を行い、論文の作成につ


5 教養研究センター<br />

いて学びます。さらに、そうして出来上がった論を効果的に提示す<br />

るプレゼンテーションの技法などを具体的に学習していきます。「自<br />

ら考え、調べ、論ずること」は学問研究の出発点であると共に、長<br />

い人生を送る上で不可欠な「教養」という知的基礎体力をつけるた<br />

めの基盤でもあります。<br />

基本的な授業の流れは、問題の選択、情報や資料の検索・収集・<br />

整理、整理した情報と資料に基づくディスカッション、問題の解決<br />

策の検討、プレゼンテーション演習、レポートの作成、レポートの<br />

評価・修正の順に進め、年度末には全クラスのメンバーが参加して、<br />

論文とプレゼンテーションのコンペティションを行います。<br />

「アカデミック・スキルズ」は多分野にまたがる複数の教員によって<br />

行われる、学生の自主性を尊重した、かつ学問的関心を活性化させ<br />

るための少人数セミナー形式の授業です。原則として「アカデミッ<br />

ク・スキルズⅠ」の履修者は秋学期の「アカデミック・スキルズⅡ」<br />

も履修してください。<br />

なお、授業の内容や特長を解説した動画を公開しています。WEB<br />

で「こういう授業があった!! アカデミック・スキルズ」で検索する<br />

と見ることができます。<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的<br />

技法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。その他、適宜プ<br />

リントを使用。<br />

アカデミック・スキルズⅡ 2 単位(秋学期)<br />

―知の基礎を築く―<br />

木曜クラス<br />

種村 和史<br />

大出 敦<br />

熊野谷 葉子<br />

近藤 康裕<br />

授業科目の内容:<br />

授業はアカデミック・スキルズの理念である「自ら考え、調べ、<br />

論ずること」の習得を目指して、問題発見から問題解決に向けての<br />

資料や情報の検索・収集・整理、論の構築を行い、論文の作成につ<br />

いて学びます。さらに、そうして出来上がった論を効果的に提示す<br />

るプレゼンテーションの技法などを具体的に学習していきます。「自<br />

ら考え、調べ、論ずること」は学問研究の出発点であると共に、長<br />

い人生を送る上で不可欠な「教養」という知的基礎体力をつけるた<br />

めの基盤でもあります。<br />

基本的な授業の流れは、問題の選択、情報や資料の検索・収集・<br />

整理、整理した情報と資料に基づくディスカッション、問題の解決<br />

策の検討、プレゼンテーション演習、レポートの作成、レポートの<br />

評価・修正の順に進め、年度末には全クラスのメンバーが参加して、<br />

論文とプレゼンテーションのコンペティションを行います。<br />

「アカデミック・スキルズ」は多分野にまたがる複数の教員によって<br />

行われる、学生の自主性を尊重した、かつ学問的関心を活性化させ<br />

るための少人数セミナー形式の授業です。原則として「アカデミッ<br />

ク・スキルズⅠ」の履修者は秋学期の「アカデミック・スキルズⅡ」<br />

も履修してください。<br />

なお、授業の内容や特長を解説した動画を公開しています。WEB<br />

で「こういう授業があった!! アカデミック・スキルズ」で検索する<br />

と見ることができます。<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的<br />

技法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。その他、適宜プ<br />

リントを使用。<br />

258<br />

アカデミック・スキルズⅡ 2 単位(秋学期)<br />

―知の基礎を築く―<br />

金曜クラス<br />

識名 章喜<br />

佐藤 望<br />

坂倉 杏介<br />

授業科目の内容:<br />

授業はアカデミック・スキルズの理念である「自ら考え、調べ、<br />

論ずること」の習得を目指して、問題発見から問題解決に向けての<br />

資料や情報の検索・収集・整理、論の構築を行い、論文の作成につ<br />

いて学びます。さらに、そうして出来上がった論を効果的に提示す<br />

るプレゼンテーションの技法などを具体的に学習していきます。「自<br />

ら考え、調べ、論ずること」は学問研究の出発点であると共に、長<br />

い人生を送る上で不可欠な「教養」という知的基礎体力をつけるた<br />

めの基盤でもあります。<br />

基本的な授業の流れは、問題の選択、情報や資料の検索・収集・<br />

整理、整理した情報と資料に基づくディスカッション、問題の解決<br />

策の検討、プレゼンテーション演習、レポートの作成、レポートの<br />

評価・修正の順に進め、年度末には全クラスのメンバーが参加して、<br />

論文とプレゼンテーションのコンペティションを行います。<br />

「アカデミック・スキルズ」は多分野にまたがる複数の教員によって<br />

行われる、学生の自主性を尊重した、かつ学問的関心を活性化させ<br />

るための少人数セミナー形式の授業です。原則として「アカデミッ<br />

ク・スキルズⅠ」の履修者は秋学期の「アカデミック・スキルズⅡ」<br />

も履修してください。<br />

なお、授業の内容や特長を解説した動画を公開しています。WEB<br />

で「こういう授業があった!! アカデミック・スキルズ」で検索する<br />

と見ることができます。<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的<br />

技法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。その他、適宜プ<br />

リントを使用。<br />

アカデミック・スキルズⅠ 2 単位(春学期)<br />

―知の基礎を築く―(英語版)<br />

迫 桂<br />

鈴木 亮子<br />

ファロン, ルース C.<br />

不破 有理<br />

授業科目の内容:<br />

学問研究とは、問いを見いだし、関連する情報を収集、吟味した<br />

うえで、自らの主張や見解を提示するということです。この授業で<br />

は、大学生として学問に取り組むうえで必要となる、これらの基礎<br />

スキルを実践的に習得し、研究成果を論文やプレゼンテーションで<br />

効果的に分かりやすく伝えるスキルを学びます。これら一連の作業<br />

を英語で行い、調べた文献・資料を活用し、自分の考えを客観的・<br />

論理的に英語で論じる方法や、英語論文の決まりごとを学びながら、<br />

自ら設定した問いについて英語論文を完成させます。授業形式は、<br />

グループワークやディスカッション、学生の発表、ピア・レビュー<br />

を中心とします。履修者が活発に意見を交わし、お互いの研究につ<br />

いてアドバイスを提供し合う環境をクラス全体で作り上げていきま<br />

す。<br />

授業中の使用言語は原則英語とします。<br />

Course Description:<br />

The purpose of this course is to learn and practice the basic skills needed<br />

in university- level studies such as knowing how to think logically, write<br />

clearly, and speak coherently.<br />

Students will learn the basic process of research: (1) to gather reliable<br />

information from various types of sources, (2) to evaluate and analyse the<br />

information, (3) to form ideas and arguments, and (4) to express ideas


effectively in academic papers and presentations. Such skills can be<br />

transferred to other studies.<br />

The course will be discussions and activities-oriented and collaborative in<br />

nature. We will create a comfortable, productive environment, where<br />

students constructively participate in class discussions and activities using<br />

English.<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

迫桂・徳永聡子著『英語論文の書き方入門』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、<br />

2012年。<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的技<br />

法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。<br />

アカデミック・スキルズⅡ 2 単位(秋学期)<br />

―知の基礎を築く―(英語版)<br />

迫 桂<br />

鈴木 亮子<br />

ファロン, ルース C.<br />

ノッター, デビッド M.<br />

授業科目の内容:<br />

学問研究とは、問いを見いだし、関連する情報を収集、吟味した<br />

うえで、自らの主張や見解を提示するということです。この授業で<br />

は、大学生として学問に取り組むうえで必要となる、これらの基礎<br />

スキルを実践的に習得し、研究成果を論文やプレゼンテーションで<br />

効果的に分かりやすく伝えるスキルを学びます。これら一連の作業<br />

を英語で行い、調べた文献・資料を活用し、自分の考えを客観的・<br />

論理的に英語で論じる方法や、英語論文の決まりごとを学びながら、<br />

自ら設定した問いについて英語論文を完成させます。授業形式は、<br />

グループワークやディスカッション、学生の発表、ピア・レビュー<br />

を中心とします。履修者が活発に意見を交わし、お互いの研究につ<br />

いてアドバイスを提供し合う環境をクラス全体で作り上げていきま<br />

す。<br />

授業中の使用言語は原則英語とします。<br />

Course Description:<br />

The purpose of this course is to learn and practice the basic skills needed<br />

in university- level studies such as knowing how to think logically, write<br />

clearly, and speak coherently.<br />

Students will learn the basic process of research: (1) to gather reliable<br />

information from various types of sources, (2) to evaluate and analyse the<br />

information, (3) to form ideas and arguments, and (4) to express ideas<br />

effectively in academic papers and presentations. Such skills can be<br />

transferred to other studies.<br />

The course will be discussions and activities-oriented and collaborative in<br />

nature. We will create a comfortable, productive environment, where<br />

students constructively participate in class discussions and activities using<br />

English.<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

迫桂・徳永聡子著『英語論文の書き方入門』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、<br />

2012年。<br />

佐藤望ほか編著『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的技<br />

法入門』(第二版)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2012年。<br />

259<br />

身体知 2 単位(春学期)<br />

―創造的コミュニケーションと言語力―<br />

武藤 浩史<br />

横山 千晶<br />

授業科目の内容:<br />

本講座は、参加型・体験型の授業を通して、知力と身体感覚を相<br />

互的に磨き、大学の授業で重要な言語力と社会の先導者として必要<br />

な非言語的コミュニケーション力の双方を育む、新しいタイプの授<br />

業です。題材については主として芸術作品を活用し、方法について<br />

は主に芸術系と臨床心理学系ワークショップを参考にします。頭と<br />

体の両方を駆使した全人的な知の陶冶を目指します。<br />

今年は、ビートルズの多彩な「身体知」的活動を学ぶことから始<br />

めます。そして、ジョン・レノンやポール・マッカートニーの書い<br />

た素晴らしい歌詞を精読し、その解釈を議論することで批評力を鍛<br />

えた後で、身体感覚と感性を磨き言語力とコミュニケーション力と<br />

創造力を育む様々なワークショップを行い、創作活動に繋げます。<br />

また、本授業は、参加・体験型授業で最大限の効果を挙げるため<br />

に、夏休みに集中講座として実施します。1日に2コマ分の授業(90<br />

分×2)を4日と3コマ分の授業(90分×3)を1日行った後、4コマ<br />

分の授業(90分×4)で成果発表会を開催します。<br />

8月14日(水)~19日(月)6日間(日曜日を含む)を予定してい<br />

ます。開始時間は13時とし、3限(13時~14時30分)、4限(14時45分<br />

~16時15分)を用い、それに加えて、3日目と最終日は5限(16時30<br />

分~18時)、そして最終日は6限(18時15分~19時45分)も用います。<br />

(注意)この講座の定員は20名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

履修するためには、教養研究センターに申込書を提出して履修許<br />

可を貰い、そのうえで履修申告することが必要です。(ガイダンスに<br />

出られなかった人は、来往舎1階受付奥の教養研究センター事務室<br />

に連絡してください。)<br />

テキスト(教科書):<br />

内田久美子訳『ビートルズ全詩集』(シンコーミュージック)<br />

武藤浩史『ビートルズ(仮題)』(平凡社新書、2013夏刊行予定)<br />

身体知・映像Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

―物語映像を読む、創る―<br />

5 教養研究センター<br />

横山 千晶<br />

坂倉 杏介<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、今まで培ってきたアカデミックな言語能力に加えて、<br />

「映像言語」を読み解き、実際に映像作品を創作することで、この新<br />

しい言語能力を見につけることを目指します。その際のキーワード<br />

は「批評」と「創作」、そして「コミュニケーション」です。批評と<br />

は、作品と一対一で対峙して、そこにある深みを体感し、事物の複<br />

雑な有様を言語という不完全なフィルターを通じて再現しようとす<br />

る、知的な挑戦です。創作とは、文字通り何かを作り上げる行為で<br />

あり、詩や小説や劇を創り出すことも、映像を創り出すこともその<br />

一部をなしています。そしてその二つの前提となるものがコミュニ<br />

ケーションです。批評や創作を行う上での共同作業の質を決定する<br />

のが、コミュニケーション力だからです。この授業では映像言語の<br />

読み解き方を学んだあと、共同作業によるコミュニケーションを通<br />

して新たな創作活動へと入っていきます。<br />

具体的には、まずすぐれた映像作品を通して批評のレッスンを行<br />

い、映像作品を読み解く批判的で論理的な思考力を培います。こう<br />

して映像言語の文法を学んだ後に、前期ではシナリオを起こして、<br />

実際に創作映像作品を作ってみます。文学などの言語表現に対して<br />

映像表現はどのように異なるのか、また相互に作用しあうのか、と<br />

いう点の模索を通して映像表現を実体験していただきます。後期は<br />

前期の試みを踏まえて、文学作品を翻案し、映像化します。ここで<br />

は文学作品の解釈をまず行い、翻案し、映像作品に作り上げていく<br />

ことを目指します。<br />

後期の創作においては、特別講師として第一線のアーティストを<br />

招聘し、演劇や映像のレッスンを行い、各自がグループあるいは個<br />

人で芸術作品を作り上げることを目標にします。各学期にはそれぞ<br />

れ作品の発表会を設け、広く成果を発信する予定です。


5 教養研究センター<br />

批評から創作へ、そして創作から批評へと循環的な開かれた知が<br />

形成され、コミュニケーション力を通して参加者の教養言語力が磨<br />

かれていくことが最終目標です。<br />

(注意)この講座の定員は15名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤元状・坂倉杏介編著『メディア・リテラシー入門』、慶應義塾<br />

大学出版会、2010年3月。<br />

身体知・映像Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

―物語映像を読む、創る―<br />

横山 千晶<br />

坂倉 杏介<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は、今まで培ってきたアカデミックな言語能力に加えて、<br />

「映像言語」を読み解き、実際に映像作品を創作することで、この新<br />

しい言語能力を見につけることを目指します。その際のキーワード<br />

は「批評」と「創作」、そして「コミュニケーション」です。批評と<br />

は、作品と一対一で対峙して、そこにある深みを体感し、事物の複<br />

雑な有様を言語という不完全なフィルターを通じて再現しようとす<br />

る、知的な挑戦です。創作とは、文字通り何かを作り上げる行為で<br />

あり、詩や小説や劇を創り出すことも、映像を創り出すこともその<br />

一部をなしています。そしてその二つの前提となるものがコミュニ<br />

ケーションです。批評や創作を行う上での共同作業の質を決定する<br />

のが、コミュニケーション力だからです。この授業では映像言語の<br />

読み解き方を学んだあと、共同作業によるコミュニケーションを通<br />

して新たな創作活動へと入っていきます。<br />

後期は前期の試みを踏まえて、文学作品を翻案し、映像化します。<br />

ここではまず文学作品の個人的な解釈をディスカッションの中で徹<br />

底的に突き合わせることで作品の核を見つけ出し、その核を中心に<br />

翻案し、新たに映像作品に作り上げていくことを目指します。つま<br />

り映像を通して皆さん自身の作品解釈を提示することになります。<br />

一つひとつのシーンの作り方がその解釈を反映するのです。<br />

このような作業のために、特別講師として第一線のアーティスト<br />

を招聘し、上映会を行うとともに演劇や映像のレッスンを行い、各<br />

自がグループあるいは個人で映像作品を作り上げて行きます。学期<br />

末には作品の発表会を設け、広く成果を発信する予定です。<br />

批評から創作へ、そして創作から批評へと循環的な開かれた知が<br />

形成され、協同作業によるコミュニケーション力を通して参加者の<br />

教養言語力が磨かれていくことが最終目標です。<br />

(注意)この講座の定員は15名です。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45-18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

佐藤元状・坂倉杏介編著『メディア・リテラシー入門』、慶應義塾<br />

大学出版会、2010年3月。<br />

身体知・音楽Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

合唱音楽を通じた歴史的音楽実践<br />

佐藤 望<br />

授業科目の内容:<br />

合唱音楽の実践を行う授業です。声の訓練、アンサンブルの訓練、<br />

音楽の歴史的・理論的の学びを3つの柱にして授業を展開します。<br />

これを通じ、歴史・文化の中の人間の生を追体験し、芸術に秘めら<br />

れた人間の生を、文学・歴史・思想等、多角的視点から理論的に見<br />

つめ直すことを目的としています。<br />

学期末に、日吉キャンパス協生館の音楽ホール等で、成果発表の<br />

演奏会を開きます。演奏曲目は、参加メンバーが決定してから、選<br />

曲しますが、2012年度はドイツ・バロック初期の音楽、20世紀の音<br />

楽を検討しています。楽器とのアンサンブルも計画します。総合教<br />

育科目「音楽」の合唱音楽よりも、内容・技術ともに1段階上のレ<br />

ベルを目指します。<br />

260<br />

※4月6日(土)10:45-, 10日(水)18:15- に第8校舎811教室で説明会を開<br />

きます。そのいずれかに、履修希望者は必ず出席してください。そ<br />

こで簡単な声出し等を行っていただいた上で、履修許可を出します。<br />

※秋学期末の演奏会準備を春学期から始めます。身体知・音楽II(秋<br />

学期)と併せて履修してください。春学期だけの履修はできません。<br />

※合唱や声楽の訓練を受けたことのある学生は、特に歓迎いたしま<br />

す。訓練を積み上げるため複数年の参加を奨励しています。パート<br />

ごとの定員に余裕がある場合は、追加履修許可を出すこともあるの<br />

で、担当者 nozomisato[at]a3.keio.jp 佐藤 まで連絡してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

演奏曲目の楽譜をクラスで共同購入します。<br />

身体知・音楽Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

合唱音楽を通じた歴史的音楽実践<br />

佐藤 望<br />

授業科目の内容:<br />

身体知・音楽I(春学期)「合唱音楽を通じた歴史的音楽実践」に<br />

引き続き授業を展開します。声の訓練、アンサンブルの訓練、音楽<br />

の歴史的・理論的の学びをさらに深めます。<br />

学期末に、日吉キャンパス協生館の音楽ホール等で、成果発表の<br />

演奏会を開きます。演奏曲目は、参加メンバーが決定してから、選<br />

曲します。また、モーツァルトのオペラ「コジ・ファン・トゥッテ」<br />

のの合唱パートにこのクラスで参加します。2013年度はドイツ・バ<br />

ロック中期の音楽(ブクステフーデ)を検討しています。器楽クラ<br />

スとのアンサンブルも実施します。<br />

※4月6日(土)10:45-, 10日(水)18:15- に第8校舎811教室で説明会を開<br />

きます。そのいずれかに、履修希望者は必ず出席してください。<br />

※身体知・音楽I(春学期)「合唱音楽を通じた歴史的音楽実践」と<br />

併せて履修してください。秋学期だけの単独履修はできません。<br />

テキスト(教科書):<br />

演奏曲目の楽譜をクラスで共同購入します。<br />

身体知・音楽Ⅰ 2 単位(春学期)<br />

古楽器を通じた歴史的音楽実践<br />

石井 明<br />

授業科目の内容:<br />

バロック・ヴァイオリン、バロック・ヴィオラ、バロック・チェ<br />

ロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロ、バロック・オーボエ、フ<br />

ラウト・トラヴェルソ、バロック・ファゴットなどの、一般的に古<br />

楽器と呼ばれている楽器を用いて、17世紀および18世紀の西洋音楽<br />

を実践的に学んでいくというのがこの授業の目的です。トリオソナ<br />

タなどの室内楽編成と、より大きめなアンサンブルであるバロック・<br />

オーケストラ(20人程度)双方の観点から音楽作品に取り組んでい<br />

きます。実践を通じ、17・18世紀の作曲家たちが何を演奏者に、そ<br />

して聴衆に求めていたのかということや、17・18世紀の器楽作品に<br />

は、どのような音楽的メッセージが込められているのかということ<br />

などを、現代ではなく、当時使われていた楽器を用いることで探求<br />

していきます。なお、使用ピッチはa=415となります。<br />

複数年履修することができる学生を主に対象として履修者を募り<br />

ます(2年目以降の単位は基本的に「自由科目」扱いになります)。<br />

また、楽器については、塾で所有している楽器を貸与しますが、数<br />

に限りがあり、大半の楽器は昨年度からの継続履修者にすでに貸し<br />

出されています。したがって、履修希望者に楽器を貸与できないこ<br />

とがあります。その場合、履修は許可されません。一方で、バロッ<br />

ク楽器を自身で所有している学生は、特に歓迎いたします。<br />

履修を希望する学生は、必ず第1回目の授業(Web履修申告終了<br />

前)に出席するようにしてください。第1回目の授業(ガイダンス)<br />

において履修許可を出します。履修許可がないと履修登録はできま<br />

せん。


身体知・音楽Ⅱ 2 単位(秋学期)<br />

古楽器を通じた歴史的音楽実践<br />

石井 明<br />

授業科目の内容:<br />

バロック・ヴァイオリン、バロック・ヴィオラ、バロック・チェ<br />

ロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロ、バロック・オーボエ、フ<br />

ラウト・トラヴェルソ、バロック・ファゴットなどの、一般的に古<br />

楽器と呼ばれている楽器を用いて、17世紀および18世紀の西洋音楽<br />

を実践的に学んでいくというのがこの授業の目的です。トリオソナ<br />

タなどの室内楽編成と、より大きめなアンサンブルであるバロック・<br />

オーケストラ(20人程度)双方の観点から音楽作品に取り組んでい<br />

きます。実践を通じ、17・18世紀の作曲家たちが何を演奏者に、そ<br />

して聴衆に求めていたのかということや、17・18世紀の器楽作品に<br />

は、どのような音楽的メッセージが込められているのかということ<br />

などを、現代ではなく、当時使われていた楽器を用いることで探求<br />

していきます。なお、使用ピッチはa=415となります。<br />

複数年履修することができる学生を主に対象として履修者を募り<br />

ます(2年目以降の単位は基本的に「自由科目」扱いになります)。<br />

また、楽器については、塾で所有している楽器を貸与しますが、数<br />

に限りがあり、大半の楽器は昨年度からの継続履修者にすでに貸し<br />

出されています。したがって、履修希望者に楽器を貸与できないこ<br />

とがあります。その場合、履修は許可されません。一方で、バロッ<br />

ク楽器を自身で所有している学生は、特に歓迎いたします。<br />

履修を希望する学生は、必ず第1回目の授業(Web履修申告終了<br />

前)に出席するようにしてください。第1回目の授業(ガイダンス)<br />

において履修許可を出します。履修許可がないと履修登録はできま<br />

せん。<br />

生命の教養学 2 単位(春学期)<br />

―「新生」―<br />

髙桒 和巳<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、「生命とは何か?」という問いを根本的に問いなおす<br />

教養の場です。<br />

私たちの活動に生命と無関係なものはありません。したがって当<br />

然、生命に関わりのない学問領域は存在しません。あなたが将来ど<br />

のような道に進もうと、生命という問題は必ずあなたの前に立ち現<br />

れてきます。実際、個々の学問領域は直接的にであれ間接的にであ<br />

れ、生命なるものと真剣に向きあおうとしてきました。しかし、生<br />

命ほど捉えどころのないものもないというのも事実です。各学問領<br />

域は生命を尊重しつつも肝腎なところは関わらずにすませ、結果と<br />

して生命の本質を問わずにきたとも言えます。今日、生命を問いな<br />

おすにあたってあらためて教養的な見かたが求められるのはそのた<br />

めです(教養的とは、特定の学問領域に偏ることなく思考の材料を<br />

広く求め、とはいえ各領域の厳密さによって得られた成果には充分<br />

な敬意を払い、そのようにして獲得された雑多な材料のすべてをも<br />

とに新たな知の組織を自分なりに工夫するということです)。<br />

「教養学」というこの広大な平原において「生命」を問いなおす<br />

にあたり、今年度はとくに「新生」を目印にしてみたいと思います。<br />

各界を代表する多彩な研究者を講師として招き、「新生」を共通の軸<br />

としたお話をいただきます。なお、講演後には時間を充分に取るた<br />

め、受講者は講師と活発な質疑応答を交わすことができます。1学期<br />

にわたるオムニバス授業を経てみれば、「新生」に関する、ひいては<br />

「新生」に関するあなたのヴィジョンは完全に更新され、あなた自身<br />

も生まれ変わっているかもしれません。<br />

【全体ガイダンス】履修希望者は必ず出席してください。<br />

2013年4月3日(水)16:45−18:00 D203教室<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

261<br />

5 教養研究センター


6 国際センター<br />

262


263<br />

6 国際センター


7 言語文化研究所<br />

264


265<br />

8 教職課程センター


8 教職課程センター<br />

266


267<br />

8 教職課程センター


270


271


272


273


274


275


277


282


283

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!