2-STD-B32v2_2

ARIB STD-B32 第 2 部 解 説
音 声 モードについては、 入 力 モードと 符 号 化 モードとの 対 応 について 明 確 な 規 定 が 必 要 と 考 えら
れる。そのため、AAC 規 格 をベースに、ADTS の 構 成 方 法 について 一 部 デジタル 放 送 独 自 の 規 定 を
設 けることとした。
入 力 音 声 モードによって 1ADTS とするか 複 数 ADTS を 構 成 するかの 判 断 は、 主 に 同 時 再 生 のニ
ーズの 有 無 により 行 った。 例 えば 2 音 声 の 伝 送 では、 同 時 再 生 が 要 求 される 場 合 は 1ADTS 構 成 で
あるデュアルモノモードとするが、 同 時 再 生 の 要 求 がない 場 合 には 2ADTS とすることも 可 能 であ
る。
Program Configuration Element(PCE)はチャンネル 構 成 とダウンミックス 係 数 を 伝 送 するため
だけに 使 用 し、 構 成 ビットは ADTS ヘッダと 矛 盾 しないようにしなければならない。ADTS ヘッダ
の channel_configuration ビットが 0 の 場 合 は、PCE を 解 読 することで、 意 図 する 再 生 状 態 を 正 確
に 表 現 することができる。
(5) マルチチャンネル/2 チャンネルの 互 換 性
地 上 デジタルテレビジョン 放 送 、BS/ 広 帯 域 CS デジタル 放 送 および 高 度 BS/ 広 帯 域 CS デジタ
ル 放 送 用 受 信 機 としては、マルチチャンネルステレオの 再 生 が 可 能 な 受 信 機 のほか、2 チャンネル
ステレオまでが 再 生 可 能 なものも 出 回 ることが 十 分 に 予 想 される。このような 状 況 においては、マ
ルチチャンネルサービス 実 施 の 際 の 2 チャンネル 対 応 受 信 機 への 互 換 性 の 問 題 を 十 分 考 慮 する 必 要
がある。
マルチチャンネル/2 チャンネル 互 換 性 確 保 のために、 取 り 得 る 手 法 として 大 きく (1)マルチチャ
ンネル/2 チャンネルサイマルキャスト、(2) 受 信 機 側 でのマルチチャンネル→2 チャンネルダウン
ミックス、の 2 つが 考 えられる。 従 来 の 5.1 チャンネルまでのデジタル 放 送 サービスでは、 多 少 受
信 機 (デコーダ)の 負 担 増 にはなるが、 送 信 側 で 1 ストリームのみ 送 出 すればよく、その 結 果 ビッ
トレートの 効 率 化 が 図 れる(2)の 考 え 方 を 原 則 として 採 ることとした。ただし、 制 作 者 側 の 意 図 によ
りサイマルキャスト 実 施 の 要 望 がある 場 合 は、その 手 法 も 採 用 できることとした。なお、 高 度 BS
/ 広 帯 域 CS デジタル 放 送 では、 音 声 モードが 最 大 24 チャンネル(3/3/3-5/2/3-3/0/0.2)となり、 受 信
機 (デコーダ)の 負 担 が 相 対 的 に 高 くなることが 想 定 される。そのため、2 チャンネルサイマルキ
ャストの 運 用 については、サービス 開 始 時 の 技 術 動 向 を 配 慮 して 別 途 運 用 検 討 が 望 まれる。
AAC 規 定 では、5 チャンネル(3/2)のときのみ、PCE を 用 いてダウンミックス 係 数 を 送 出 する
ことが 可 能 となっているため、その 手 法 をそのまま 採 用 することとした。 一 方 、 高 度 BS デジタル
放 送 及 び 高 度 広 帯 域 CS デジタル 放 送 については、5.1 チャンネルを 超 えるマルチチャンネル 音 声 の
ダウンミックスを 考 慮 する 必 要 があり、 検 討 の 結 果 、3 次 元 マルチチャンネル 音 声 (5.1 チャンネル
を 超 えるマルチチャンネル 音 声 のうち、 上 層 および 下 層 に 割 り 当 てチャンネルが 存 在 する 音 声 モー
ド)について、DSE を 用 いたダウンミックス 係 数 の 送 出 手 法 を 規 定 した。
5.1 チャンネルを 超 えるマルチチャンネルから 2 チャンネルへダウンミックスする 場 合 、5.1 チャ
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