大学生における「居場所」と精神的健康に関する一研究 - 創価大学
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施場所は講義が行われた各教室であった。アンケートに回答していただく前に、調査の内容や趣旨を<br />
簡卖に説明し、無記名なので回答者が特定されないことや、アンケート調査の内容が講義の成績とは<br />
関係ないこと等も併せて説明した。調査への協力は強制ではないことも説明し、受講生に無理矢理ご<br />
協力いただくことは極力避けるよう心がけた。<br />
(4)調査内容<br />
【質問紙の構成】<br />
3.結果<br />
①フェイスシート(学年、年齢、性別、サークルに入っているか否か など)<br />
②自己認知する「居場所」に関する質問(「居場所」の有無、具体的な「居場所」など)<br />
③予備調査で確認した大学生版「居場所」の心理的機能尺度 (5件法)<br />
④福田・小林 31 (1983)の日本語版SDS (4件法)<br />
⑤下山 32 (1992)のアイデンティティ尺度 (4件法)<br />
(1)重回帰分析<br />
①「居場所」の心理的機能尺度の各因子得点×SDS得点の重回帰分析<br />
まず重回帰分析の結果から、重相関係数R=.347、重決定係数R 2 =.121であった【図1参照】。R 2 =.121<br />
という結果は筆者の予想より低いものであり、この12%の説明率という結果から鑑みると、SDS得点<br />
を予測する大きな要因は、「居場所」の心理的機能以外に存在する可能性が示唆された。ただ全体とし<br />
ての説明率は低いが、「居場所」の心理的機能の7つの因子の中で、第Ⅶ因子の「高揚感」のみSDS得<br />
点に有意傾向で寄与していた(β=-.178、p