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文学部(塾内用) - 慶應義塾大学-塾生HP

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美術Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

講師 細野 喜代<br />

授業科目の内容:<br />

西洋美術史の概説を行ないます。扱う時代は中世後期から17世紀<br />

とし、主としてイタリア絵画と彫刻を見ていきます。ゴシック、ル<br />

ネサンス、マニエリスム、バロックというそれぞれの時代を代表す<br />

る画家や彫刻家の傑作を取り上げて鑑賞し、芸術作品の見方を把握<br />

すること主眼を置きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

千足伸行監修『新西洋美術史』、西村書店、1999年。高階秀爾、三<br />

浦篤編『西洋美術史ハンドブック』、 新書館、1997年。その他、授<br />

業中に適宜指示します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

美術Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

講師 細野 喜代<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に続いて、西洋美術史の概説を行ないます。扱う時代は中<br />

世後期から17世紀とし、主としてイタリア絵画と彫刻を見ていきま<br />

す。ゴシック、ルネサンス、マニエリスム、バロックというそれぞ<br />

れの時代を代表する画家と彫刻家の傑作を取り上げて鑑賞し、芸術<br />

作品の見方を把握すること主眼を置きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

千足伸行監修『新西洋美術史』、西村書店、1999年。高階秀爾、三<br />

浦篤編『西洋美術史ハンドブック』、 新書館、1997年。その他、授<br />

業中に適宜指示します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

歴史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

荘園制の形成と中世社会の成り立ち<br />

講師 守田 逸人<br />

授業科目の内容:<br />

荘園制の形成過程に注目し、国制と地域社会がどのように動きな<br />

がら日本の中世社会が形成されていったのかを動態的に論じると共<br />

に、中世社会の特質について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜、プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

川端新『荘園制成立史の研究』思文閣出版 2000年<br />

佐藤泰弘『日本中世の黎明』京都大学学術出版会 2001年<br />

鎌倉佐保『日本中世荘園制成立史論』塙書房 2009年<br />

守田逸人『日本中世社会成立史論』校倉書房 2010年 など<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス:荘園制とは何か?<br />

2. 8世紀の土地制度<br />

3. 8世紀の荘園と社会<br />

4. 9~10世紀の土地制度<br />

5. 9~10世紀の荘園と社会(1)<br />

1<br />

6. 9~10世紀の荘園と社会(2)<br />

7. 11世紀の土地制度<br />

8. 11世紀の荘園と社会(1)<br />

9. 11世紀の荘園と社会(2)<br />

10. 12世紀の土地制度<br />

11. 12世紀の荘園と社会(1)<br />

12. 12世紀の荘園と社会(2)<br />

13. 総括:荘園制の形成と中世社会の成り立ち<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業計画は、進行状況により、若干の変更もあり得る。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と試験の結果による。<br />

質問・相談:<br />

適宜、受け付けます。<br />

歴史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

荘園制の展開と中世社会の変遷<br />

講師 守田 逸人<br />

授業科目の内容:<br />

荘園制の動きに注目しながら、日本の中世社会の変遷について動<br />

態的に論じると共に、日本の中世社会の特質とその歴史的意義につ<br />

いて講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜、プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

高橋一樹『中世荘園制と鎌倉幕府』塙書房 2004年<br />

高橋典幸『鎌倉幕府軍制と御家人制』吉川弘文館 2008年<br />

湯浅治久『中世後期の地域と在地領主』吉川弘文館 2002年<br />

共同研究『室町期荘園制の研究』国立歴史民俗博物館研究報告第<br />

104集 2003年 など<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス:荘園制と中世社会<br />

2. 13世紀の土地制度<br />

3. 13世紀の荘園と社会(1)<br />

4. 13世紀の荘園と社会(2)<br />

5. 14世紀の土地制度<br />

6. 14世紀の荘園と社会(1)<br />

7. 14世紀の荘園と社会(2)<br />

8. 15世紀の土地制度<br />

9. 15世紀の荘園と社会(1)<br />

10. 15世紀の荘園と社会(2)<br />

11. 16世紀の土地制度<br />

12. 16世紀の荘園と社会<br />

13. 総括:荘園制と中世社会の位置<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業計画は、進行状況により、若干の変更もあり得る。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と試験の結果による。<br />

質問・相談:<br />

適宜、受け付けます。<br />

近代思想史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

ドイツ近代社会思想における自由と共同<br />

講師 針谷 寛<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ社会思想史における「市民社会」概念の変遷を手がか<br />

りとしながら,西欧近代社会とその思想の諸問題を検討する。材料<br />

としてはカント,ヘーゲル,マルクスなどドイツ近代の思想家の社<br />

会理論を重点的に取り上げる予定。これらの理論を扱うに際しては<br />

歴史的なコンテクストの中で考察することに努める。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。必要に応じてプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義の中で紹介する。<br />

総<br />


授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予備知識を前提しない形で話を進めますが,理論的内容が大きな<br />

比重を占めるので,頭の中で何度も理論的なつながりを手繰り直す<br />

根気が必要です。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

随時<br />

近代思想史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ドイツ近代社会思想における自由と共同<br />

講師 針谷 寛<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ社会思想史における「市民社会」概念の変遷を手がか<br />

りとしながら,西欧近代社会とその思想の諸問題を検討する。材料<br />

としてはカント,ヘーゲル,マルクスなどドイツ近代の思想家の社<br />

会理論を重点的に取り上げる予定。これらの理論を扱うに際しては<br />

歴史的なコンテクストの中で考察することに努める。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。必要に応じてプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予備知識を前提しない形で話を進めますが,理論的内容が大きな<br />

比重を占めるので,頭の中で何度も理論的なつながりを手繰り直す<br />

根気が必要です。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

随時<br />

経済学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

経済学部准教授 津曲 正俊<br />

授業科目の内容:<br />

ミクロ経済学の基礎理論とその応用について述べる。<br />

1. 消費者の行動<br />

2. 生産者の行動<br />

3. 市場の均衡<br />

4. 独占と寡占<br />

5. 市場機構と経済の効率<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

経済学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

経済学部准教授 津曲 正俊<br />

授業科目の内容:<br />

マクロ経済学の基礎理論とその応用について述べる。<br />

1. マクロ経済学とは<br />

2. 国民経済計算<br />

3. 財市場の均衡<br />

4. 資産市場の均衡<br />

5. IS=LM モデル<br />

6. 国際マクロモデル<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

2<br />

法学Ⅰ(憲法を含む) 2単位 (春学期)<br />

現代社会と法<br />

講師 松浦 聖子<br />

授業科目の内容:<br />

社会構造の複雑化,財の流通の加速化により,我々を取り巻く法<br />

的環境は極めて多様化している。一人の人間は,国民として,家族<br />

として,個人として,または消費者として,あるいは専門家として<br />

様々な形で法と関わる。特に,個人が社会と関わる上で避けること<br />

のできない「契約」は,現代社会の諸問題を理解する上でも,重要<br />

なシステムである。本講義は,法学入門として基礎知識の理解を徹<br />

底するとともに,憲法・民法・刑法の基本および現代的な法的課題<br />

に対する理解を深めることを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

・伊藤正己、加藤一郎編 『現代法学入門』第4版 有斐閣双書 2005年<br />

・石川明編 『法学六法'10』信山社<br />

参考書:<br />

・石川明編 『フレームワーク法学入門』不磨書房<br />

・碧海純一 『法と社会』中公新書<br />

・田中成明 『法的空間』東京大学出版会<br />

授業の計画:<br />

0.ガイダンス 法化社会<br />

1. 法とは何か<br />

2. 法の目的<br />

3. 法の機能<br />

(1)社会統制機能<br />

(2)活動促進機能<br />

(3)紛争解決機能<br />

(4)資源配分機能<br />

4. 法の体系<br />

(1)法の分類<br />

(2)公法と私法<br />

(3)実定法の体系<br />

5. 法の適用<br />

(1)法と裁判<br />

(2)裁判の基準となるもの<br />

(3)法の解釈<br />

6. 裁判の諸原則<br />

(1)民事訴訟<br />

(2)刑事訴訟<br />

7. 国家と法<br />

(1)国家と憲法<br />

(2)日本国憲法の基本原理<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)法律学は暗記の学問ではなく,論理的体系を持った理解の学<br />

問なので,講義には必ず出席すること。<br />

(2)ニュース報道などで取り上げられている事件や社会問題の法<br />

的な意味にできるだけ関心を持つこと。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験、平常点を総合して評価します。<br />

法学Ⅱ(憲法を含む) 2単位 (秋学期)<br />

現代社会と法<br />

講師 松浦 聖子<br />

授業科目の内容:<br />

社会構造の複雑化,財の流通の加速化により,我々を取り巻く法<br />

的環境は極めて多様化している。一人の人間は,国民として,家族<br />

として,個人として,または消費者として,あるいは専門家として<br />

様々な形で法と関わる。特に,個人が社会と関わる上で避けること<br />

のできない「契約」は,現代社会の諸問題を理解する上でも,重要<br />

なシステムである。本講義は,春学期に得た法学入門の知識を土台<br />

として憲法・民法・刑法を学び、現代社会に特徴的な法的課題に対<br />

する理解を深めることを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

・伊藤正己、加藤一郎編 『現代法学入門』第4版 有斐閣双書 2005年<br />

・石川明編 『法学六法'10』信山社


参考書:<br />

・石川明編 『フレームワーク法学入門』不磨書房<br />

・碧海純一 『法と社会』中公新書<br />

・田中成明 『法的空間』東京大学出版会<br />

授業の計画:<br />

0.ガイダンス<br />

1.日本国憲法の基本原理<br />

(1) 国民主権<br />

(2) 三権分立<br />

(3) 基本的人権の尊重<br />

(4) 平和主義<br />

2.犯罪と法<br />

(1)刑法の意義と機能<br />

(2)犯罪の成立要件<br />

(3)刑事手続<br />

(4)被告人の地位強化<br />

3. 財産関係と法<br />

(1)民法とは何か<br />

(2)取引の主体<br />

(3)取引の客体<br />

(4)損害賠償<br />

4.家族と法<br />

(1)家族法<br />

(2)夫婦<br />

(3)親子<br />

(4)相続<br />

5. 労働と法<br />

(1)労働法の理念と体系<br />

(2)労働保護法<br />

(3)労働団体法<br />

6. 国際社会と法<br />

(1)国際法<br />

(2)国家の不正行為<br />

(3)秩序回復<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)法律学は暗記の学問ではなく,論理的体系を持った理解の学問<br />

なので,講義には必ず出席すること。<br />

(2)ニュース報道などで取り上げられている事件や社会問題の法的<br />

な意味にできるだけ関心を持つこと。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験、平常点を総合して評価します。<br />

基礎化学 2単位 (春学期)<br />

化学反応がなぜ起こるのか<br />

教授 大場 茂<br />

授業科目の内容:<br />

周期表をみてわかる通り,この宇宙に存在する元素は高々100 種<br />

類にしかすぎません。そのうち水素H,炭素C,窒素N,酸素O など<br />

特定のものが重要な働きをしています。化学物質は単体と化合物と<br />

に分類されますが,化合物の基本単位は一般には分子です。分子中<br />

の原子は電子を媒介として結合しています。元素はその電子配置の<br />

違いにより,それぞれ個性をもっており,それが化学結合や反応性<br />

に反映します。この講義の到達ゴールは,化学の基本的な考え方(概<br />

念)がわかるようになることです。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義では毎回プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

化学実験の様子などを収録したビデオ教材[化学の世界(高校<br />

版)]全20 巻(各15 分,丸善1990 年)を毎回1,2 本見てから,その<br />

内容の補足説明を行ないます。また,問題演習を通して理解を深め<br />

ます。(アメリカで製作されたビデオであり,身近な生活物質や環境<br />

問題も取上げています。その一方で,高校版とはいっても所々に高<br />

度な内容が含まれています。)[1]色,[2]測定,[3]物質の三態,<br />

[4]モル,[5]原子,[6]周期表,[7]化学結合,[8]有機化学,<br />

[9]分子の指紋,[10]水,[11]大気,[12]駆動力,[13]反応速<br />

3<br />

度,[14]触媒,[15]酸と塩基,[16]地球の化学,[17]酸化と還<br />

元,[18]金属,[19]高分子,[20]生化学。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

日吉設置授業科目「化学(実験を含む)」(大場)の講義内容とは<br />

全く違いますので,その講義を聴いた人が,この授業を履修しても<br />

問題ありません。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価 70 %<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価) 30 %<br />

質問・相談:<br />

電子メール:ohba@hc.cc.keio.ac.jp<br />

人類学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

人類の過去・現在・未来<br />

講師 吉田 俊爾<br />

授業科目の内容:<br />

今,人類を取り巻く問題をざっと挙げてみても,地球温暖化・人<br />

口増加・食糧不足・人種差別・民族紛争・テロリズムなど,枚挙に<br />

いとまがない。残念ながらいずれの問題もいわゆるヒトがつくり出<br />

している問題なのである。そして,各問題は有機的に関連し合って<br />

いる。世界の政治・経済機構,研究・教育機関,宗教組織,そして<br />

個人までもがこれらの問題の解決を第一の課題におかずして,その<br />

解決は遠くおよばないであろう。人類を取り巻く上記の諸問題を解<br />

決できなければ,人類は滅亡に至ることは今や明白である。今日,<br />

やっと環境に関する世界会議が開催されるようになった。今後の課<br />

題としては,これからの諸問題に対して個人個人が何をしなければ<br />

ならないか,何ができるかということである。そのためには,まず<br />

私達が自分自身を知ることである。そのために生物としてのヒトを<br />

探求するのが形質人類学である。授業では,春学期は基本的な人体<br />

構造の理解を軸として,形質人類学の課題(ヒトの起源と進化,変<br />

異,日本人の起源など)を,秋学期は少々専門的な事項(古人骨の<br />

性別・年齢判定法、骨の病気など)とその時々のトピックスについ<br />

て解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

片山一道,五百部裕他:「人間史をたどる」自然人類学入門 朝倉<br />

書店<br />

参考書:<br />

(1)中原 泉著:歯の人類学 医歯薬出版<br />

(2)片山一道著:「古人骨は生きている」角川書店<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 人体の構造<br />

第3回 〃<br />

第4回 〃<br />

第5回 ヒトは形を変えた魚?<br />

第6回 化石の意味<br />

第7回 類縁関係と系統関係<br />

第8回 地質年代区分<br />

第9回 人類の進化(霊長類)<br />

第10回 人類の進化(猿人類)<br />

第11回 人類の進化(原人類、旧人類)<br />

第12回 人類の進化(新人類、現生人類)<br />

第13回 まとめ、レポートの説明<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ヒトに興味のある学生を歓迎します。原則として毎回出席して下<br />

さい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中,相談は授業終了後に受付けます。<br />

総<br />


人類学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

人類の過去・現在・未来<br />

講師 吉田 俊爾<br />

授業科目の内容:<br />

今,人類を取り巻く問題をざっと挙げてみても,地球温暖化・人<br />

口増加・食糧不足・人種差別・民族紛争・テロリズムなど,枚挙に<br />

いとまがない。残念ながらいずれの問題もいわゆるヒトがつくり出<br />

している問題なのである。そして,各問題は有機的に関連し合って<br />

いる。世界の政治・経済機構,研究・教育機関,宗教組織,そして<br />

個人までもがこれらの問題の解決を第一の課題におかずして,その<br />

解決は遠くおよばないであろう。人類を取り巻く上記の諸問題を解<br />

決できなければ,人類は滅亡に至ることは今や明白である。今日,<br />

やっと環境に関する世界会議が開催されるようになった。今後の課<br />

題としては,これからの諸問題に対して個人個人が何をしなければ<br />

ならないか,何ができるかということである。そのためには,まず<br />

私達が自分自身を知ることである。そのために生物としてのヒトを<br />

探求するのが形質人類学である。授業では,春学期は基本的な人体<br />

構造の理解を軸として,形質人類学の課題(ヒトの起源と進化,変<br />

異,日本人の起源など)を,秋学期は少々専門的な事項(古人骨の<br />

性別・年齢判定法、骨の病気など)とその時々のトピックスについ<br />

て解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

片山一道,五百部裕他:「人間史をたどる」自然人類学入門 朝倉<br />

書店<br />

参考書:<br />

(1)中原 泉著:歯の人類学 医歯薬出版<br />

(2)片山一道著:「古人骨は生きている」角川書店<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス(ガイダンス時に秋学期のおおよその授業計<br />

画のプリントを配布します)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ヒトに興味のある学生を歓迎します。原則として毎回出席して下<br />

さい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中,相談は授業終了後に受付けます。<br />

数学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

行動科学における数学(確率論)<br />

講師 松岡 勝男<br />

授業科目の内容:<br />

数学は、自然科学・工学はもとより、社会科学・人文科学におけ<br />

るいろいろな現象の解明のための基本的な道具としての役割を果た<br />

している。そこで、テーマとしては、<br />

(1)現代数学の最も重要な基礎をなし、哲学や論理学の現代化にも<br />

著しい影響を与えている「集合論」<br />

(2)統計学をはじめとして、物理学・工学・経済学・制御理論・学<br />

習理論・ORなど、非常に広汎な分野に現れる「確率論」、「エントロ<br />

ピーとマルコフ連鎖」<br />

(3)経済・社会・政治などで現れる競争状態の数学的モデルを扱う<br />

「ゲームの理論」<br />

などについて、適宜選択の上、「行動科学における数学」という立場<br />

から講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

第 1回 はじめに<br />

第 2回 確率の意味<br />

第 3回 確率論の公理的構成<br />

第 4回 条件つき確率と独立性<br />

第 5回 確率変数と確率分布<br />

第 6回 確率変数の平均値とその基本性質<br />

第 7回 同時確率分布と確率変数の和の平均値<br />

第 8回 確率変数の分散とその基本性質<br />

第 9回 チェビシェフの不等式<br />

4<br />

第10回 二項分布と大数の法則<br />

第11回 連続型確率変数<br />

第12回 正規分布<br />

第13回 正規分布の加法性と中心極限定理<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義では,内容の説明を中心に行い,例題を解き,適宜問題演習<br />

を行うので,演習には積極的に参加することを期待する。また,30<br />

分以上の遅刻は認めません。なお,授業中の携帯電話の持ち込みお<br />

よび使用,ジュース,ガムなどの飲食物の持ち込みおよび飲食を禁<br />

止する。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ただし,出席状況,授業態度,演習状況および授業内試験の結果<br />

で総合評価する。なお,授業に3 分の2 以上出席していなければ,出<br />

席状況は0 とする。<br />

数学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

行動科学における数学(エントロピーとマルコフ連鎖)<br />

講師 松岡 勝男<br />

授業科目の内容:<br />

数学は、自然科学・工学はもとより、社会科学・人文科学におけ<br />

るいろいろな現象の解明のための基本的な道具としての役割を果た<br />

している。そこで、テーマとしては、<br />

(1)現代数学の最も重要な基礎をなし、哲学や論理学の現代化にも<br />

著しい影響を与えている「集合論」<br />

(2)統計学をはじめとして、物理学・工学・経済学・制御理論・学<br />

習理論・ORなど、非常に広汎な分野に現れる「確率論」、「エントロ<br />

ピーとマルコフ連鎖」<br />

(3)経済・社会・政治などで現れる競争状態の数学的モデルを扱う<br />

「ゲームの理論」<br />

などについて、適宜選択の上、「行動科学における数学」という立場<br />

から講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

第 1回 不確定さの尺度<br />

第 2回 完全事象系のエントロピー<br />

第 3回 複合事象系のエントロピー<br />

第 4回 条件つきエントロピー<br />

第 5回 相互情報量<br />

第 6回 問題演習<br />

第 7回 マルコフ連鎖<br />

第 8回 マルコフ連鎖の例<br />

第 9回 推移的定常マルコフ連鎖<br />

第10回 マルコフ連鎖のエントロピー<br />

第11回 エントロピーによる問題の解法<br />

第12回 情報源のエントロピーとマクミランの定理<br />

第13回 問題演習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義では、内容の説明を中心に行い、例題を解き、適宜問題演習<br />

を行うので、演習には積極的に参加することを期待する。また、30<br />

分以上の遅刻は認めません。なお、授業中の携帯電話の使用、ジュ<br />

ース・ガムなどの飲食物の持ち込みおよび飲食を禁止する。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ただし,出席状況,授業態度,演習状況および授業内試験の結果<br />

で総合評価する。なお,授業に3 分の2 以上出席していなければ,出<br />

席状況は0 とする。<br />

生命科学概論 2単位 (秋学期)<br />

生命科学とはどういった学問か?<br />

教授 金子 洋之<br />

授業科目の内容:<br />

分子生物学の技術発展に伴い,生物学は大きく変貌を遂げつつあ<br />

る。その実体として,化学,物理学,地球科学などの理学分野のみ


ならず,生物学が医学・薬学・工学・農学などの理系の研究領域と<br />

融合した結果,生命科学という呼称が一般化してきている。すなわ<br />

ち,生命を探求するための枠を広げつつ,理系の学問としての再構<br />

築が新たになされている状態である。一方,生命科学は理系に限定<br />

された学問ではなく,文系を構成する経済学,法学,政治学,商学,<br />

そして文学にも深く関わるようになっている。本講義では,「生命科<br />

学とはどういった学問か?」という切り口で,生命科学の基盤をな<br />

す多様な学問領域を体系的に紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用せず(プリントを配布する)<br />

参考書:<br />

なし<br />

授業の計画:<br />

本講義で,紹介する学問領域とその内容は以下のとおりである。<br />

それぞれ2,3 回に分けて講義する。<br />

(1)進化学:進化全般,ヒトの進化,(2)細胞学:構造と機能,<br />

(3)生理学:動物生理学,植物生 理学,(4)遺伝学:集団遺伝学,<br />

分子遺伝学,遺伝子工学,(5)発生学:細胞分化,形態形成,<br />

(6)生態学:動物社会学,エコシステム<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文系学生を対象とした日吉キャンパスでの生物学と異なり,理系<br />

学生が学ぶレベルで生命科学の講義を進める。本講義から,21 世紀<br />

を生きる私たちにとって,いかに重要な問題が生命科学で研究され,<br />

その成果が社会に還元されているかを理解することが重要である。<br />

本講義では,生命科学の基礎的知識の復習を含みつつ,判りやすく<br />

丁寧な解説を行っていくので,臆することなくチャレンジして欲し<br />

い。また,生命科学からの情報発信が,どのように文学の様々な研<br />

究領域と関連しているかを考える基盤にして貰いたい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果,出席点<br />

質問・相談:<br />

電子メール(theband@hc.cc.keio.ac.jp)で連絡を取って頂きたい。<br />

統計学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

統計的「推定」と「検定」の基礎<br />

理工学部教授 富田 豊<br />

授業科目の内容:<br />

1. 大量のデータの並べ替え,フィルタリング<br />

2. ヒストグラム<br />

3. 適合度検定<br />

4. 回帰分析<br />

テキスト(教科書):<br />

Excel による統計入門(Office 2007対応):縄田和満,朝倉書店<br />

参考書:<br />

推計学のすすめ:佐藤信,講談社ブルーバックス<br />

授業の計画:<br />

1. 統計の基礎:分布,ヒストグラム,平均,分散,標準偏差<br />

2. エクセルによるシミュレーション<br />

3. 平均値の点推定と区間推定<br />

4. 適合度検定<br />

5. 回帰分布<br />

6. 分散分布<br />

7. 平均値の差の検定<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ある程度の数学的な基礎知識があれば分かるように,シミュレー<br />

ションとグラフを多用して説明します。レポートはできるだけ沢山<br />

出します。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験による.60点以上を合格とする.<br />

質問・相談:<br />

なるべく授業中に質問できるように配慮します。<br />

5<br />

統計学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

統計的「推定」と「検定」の基礎<br />

理工学部教授 富田 豊<br />

授業科目の内容:<br />

1. 確率分布<br />

2. MS/Excel のマクロ<br />

3. 分散分析<br />

4. t検定<br />

5. 主成分分析<br />

6. アンケートの取り方(SD法,マーブル法,順位法,他)<br />

7. 数量化理論<br />

テキスト(教科書):<br />

Excel による統計入門(Office 2007対応):縄田和満,朝倉書店<br />

参考書:<br />

推計学のすすめ:佐藤信,講談社ブルーバックス<br />

授業の計画:<br />

1. 確率分布<br />

2. MS/Excel のマクロ<br />

3. 分散分析<br />

4. t検定<br />

5. 主成分分析<br />

6. アンケートの取り方(SD法,マーブル法,順位法,他)<br />

7. 数量化理論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ある程度の数学的な基礎知識が必要です.統計学Iは既習とみなし<br />

て授業を進めます.シミュレーションとグラフを多用して説明しま<br />

す。レポートはできるだけ沢山出します。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験の結果,60点以上を合格とします.<br />

質問・相談:<br />

なるべく授業中に質問できるように配慮します。<br />

基礎情報処理(M) 2単位 (春学期)<br />

講師 丹野 貴行<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータや各種アプリケーションの操作方法について,入門<br />

レベルでの講義と実習を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

適宜紹介します<br />

授業の計画:<br />

(以下順序が入れ代わる可能性があります)<br />

1. ガイダンスとコンピュータの基礎<br />

2. 基本操作とID 取得<br />

3. E メールⅠ<br />

4. E メールⅡ<br />

5. Web とデータベース<br />

6. Word の操作<br />

7. Excel の操作Ⅰ<br />

8. Excel の操作Ⅱ<br />

9. Power-point の操作<br />

10. Web ページ作成Ⅰ<br />

11. Web ページ作成Ⅱ<br />

12. その他<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況による評価<br />

・その他(3回程度、課題提出を求めます)<br />

総<br />


映画演劇論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

映画(史)入門<br />

講師 藤崎 康<br />

授業科目の内容:<br />

この講座は,「映画演劇論Ⅱ(秋学期)」とは別個の科目であるが,<br />

本講座では,フランスのリュミエール兄弟以来の世界映画史をざっ<br />

と概説しつつ,古今東西の重要作品をビデオやDVD で紹介する(百<br />

聞は一見に如かず・習うより慣れろ)。あわせて,「映画の父」D・<br />

W・グリフィスが完成させたクローズ・アップ,ロング・ショット,<br />

切り返し,移動撮影,アイリス・イン/アウト,カット・バック(並<br />

行モンタージュ)などの映画技法を解説しながら,ハリウッド古典<br />

映画,ドイツ表現主義,イタリア・ネオレアリスモ,フランス・ヌ<br />

ーヴェルヴァーグ,日本映画の黄金期,中国映画,香港映画,台湾<br />

映画,イラン映画,ポルトガル映画などにも微かに言及する。しか<br />

し理想的には,「森を見せて森を見せる」のではなく,「森を見せて<br />

木を見せる」のでもなく,「木を見せて森を見せる」授業をめざした<br />

い。この場合の森とはむろん,「映画史」という迷宮であり,木とは<br />

1 本のフィルムやその断片のことである。<br />

テキスト(教科書):<br />

『戦争の映画史 恐怖と快楽のフィルム学』(藤崎康・著,朝日新<br />

聞出版)<br />

参考書:<br />

教室にて指示。<br />

授業の計画:<br />

教室にてコメント。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この科目は“楽勝科目”ではない。心して履修せよ。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(平常点も重視)。<br />

質問・相談:<br />

教室にて受けつける。<br />

映画演劇論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

世界映画の現在進行形<br />

講師 藤崎 康<br />

授業科目の内容:<br />

この講座は,「映画演劇論Ⅰ(春学期)」とは別個の科目であるが,<br />

本講座では原則的に,に焦点を絞りたい。たとえば<br />

中国のジャ・ジャンクー,ニ・イン,台湾のホウ・シャオシェン,<br />

エドワード・ヤン,日本の黒澤清(明ではない),青山真治,アメリ<br />

カのガス・ヴァン・サント,M・ナイト・シャマラン,クリント・<br />

イーストウッド…等々。しかし今や,フィルム・センターその他の<br />

レトロスペクティブ,サイレント作品をはじめとする多くの古典映<br />

画のDVD 化などによって(“ツタヤ”は世界映画の贅沢なアーカイブ<br />

だ!),古い映画/新しい映画という区別が不可能になったことも事<br />

実だ。すなわち,時代の文脈から解き放たれた新旧の映画を,まさ<br />

に刻々と生起するとして生きることが,われわれには可能<br />

になったのである…。何はともあれ,映画を,今ここのと<br />

して体験しようではないか。時間の許すかぎり,ビデオやDVDで新<br />

旧さまざまな映画を紹介したいが,本講座における中心的な問いと<br />

は,映画のとは何か,である。<br />

テキスト(教科書):<br />

『戦争の映画史 恐怖と快楽のフィルム学』(藤崎康・著,朝日新<br />

聞出版)<br />

参考書:<br />

教室にて指示。<br />

授業の計画:<br />

教室にてコメント。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この科目は“楽勝科目”ではない。心して履修せよ。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(平常点も重視)。<br />

質問・相談:<br />

教室にて受けつける。<br />

6<br />

映画演劇論Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

日本と世界の現代演劇を学ぶ<br />

講師 松井 憲太郎<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、①日本の1960年代後半に始まった小劇場運動の流<br />

れをまず概観した上で、現在日本でどのような現代演劇が行われて<br />

いるか、その実践例を学んでいきます。<br />

②つぎに、フランス、ドイツなどのヨーロッパでの舞台芸術の実<br />

践例を学んでいきます。<br />

③最後にマレーシアやシンガポールなど、アジアの国々で行われ<br />

る現代演劇の若干例を紹介します。<br />

講義全体を通じて、現在の日本と世界の現代的な演劇活動では、<br />

どのような芸術的目的が追求されているのかについて、基礎的な知<br />

識を身につけるようにします。<br />

基本的に講義は、演劇作品の記録映像を資料として用いながら行<br />

われます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

講義開始後に、必要な場合に指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 日本の小劇場運動についての概論<br />

第2回〜第6回 日本の現代演劇の実践例(計5回)<br />

第7回 ヨーロッパの現代演劇についての概論<br />

第8回〜第11回 ヨーロッパの現代演劇の実践例(計4回)<br />

第12回、13回 アジアの現代演劇の実践例<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演劇の創造現場における劇作家と演出家の実践を中心に講義して<br />

いきます。<br />

一般的な演劇の知識だけでなく、創作活動の核心に踏み込んでい<br />

く場合もあります。<br />

ですので、観客として演劇を愛好する方、また将来演劇の創作を<br />

目指す方の受講を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

学期末に提出してもらうレポートによる評価を行います。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

映画演劇論Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

モダンドラマからポストドラマの作劇法を学ぶ<br />

講師 松井 憲太郎<br />

授業科目の内容:<br />

講義の前半では、西洋の近代的な演劇から現在のポストドラマ演<br />

劇にいたる作劇理論を、具体的な劇作品の例を取り上げつつ学びま<br />

す。<br />

後半では、成立期の日本の近代演劇への西洋のドラマトゥルギー<br />

の影響を検討して、次に具体例を取り上げながら日本の近代から現<br />

代にかけてのドラマツルギーの変化や発展を学びます。<br />

講義全体を通じて、演劇において言語が果たす重要な機能と役割<br />

を考察していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

講義開始時に指示します。 (例)戯曲——ソポクレス『オイディ<br />

プス』、岸田國士『紙風船』、平田オリザ『ソウル市民』など その<br />

他——アリストテレス『詩学』、ブレヒトの演劇論など<br />

授業の計画:<br />

第1回〜第2回 西洋と日本の作劇史の概論<br />

第3回〜第6回 西洋のモダンドラマとポストモダンドラマの理論<br />

(計4回)<br />

第7回〜第8回 演劇における言語の機能と役割<br />

第9回〜第12回 日本の近現代のドラマトゥルギー(計4回)<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演劇の劇作の理論と歴史、また実践例を中心に講義していきます。<br />

演劇の言語芸術としての側面に焦点を当てながら進行する授業です。<br />

ですので、演劇の創造活動の核心についてより深い知識を得よう


とする、演劇の愛好者、また将来演劇の創作を目指す方の受講を歓<br />

迎します。<br />

成績評価方法:<br />

学期末に提出してもらうレポートによる評価を行います。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

芸術と文明 2単位 (春学期)<br />

舞踊の思想<br />

講師 松澤 慶信<br />

授業科目の内容:<br />

中世ヨーロッパの大学では,基本的な三学(trivium すなわち文<br />

法,修辞,論理─ trivial という英語の形容詞はここから生まれた)と<br />

四学(quadrivium すなわち算術,音楽,幾何学,天文学)を修得す<br />

れば,修士号(Magister Artium:現在のM.A.)が与えられた。とこ<br />

ろが現代では,学問が「総合から分析へ」と各方面に進歩した結果,<br />

領域の専門家とそれによる狭隘化をもたらした。今日では,本塾の<br />

文学部を例にとっても,学問は17 の専攻に分かれ,専攻内ですらそ<br />

れぞれの専門分野がより細分化している。そのため,中世のヨーロ<br />

ッパの知識人の目には,学生も教員も狭苦しいタコ壺の中で喘いで<br />

いるように見えるかもしれない現状を呈していることも事実であろ<br />

う。<br />

この閉鎖性を打破する試みがかなり以前から行われてきたことは<br />

確かである。比較○○学と名付けられた学問の誕生もそのひとつと<br />

いえよう。また文学部でも,大学の外から一流講師を招いて,「現代<br />

芸術」「詩学」と銘打った講座が設けられて来た。本講座も同様の試<br />

みとして,学問の名称にこだわることなく,文学,歴史,音楽,美<br />

術,演劇,舞踊,映画などの人文学(いや必要に応じて社会科学や<br />

自然科学の助けをも借りて)を縦横にクロスオーバーする主題を取<br />

り上げることが狙いである。<br />

学問を総合的に見直すことが求められる今,「芸術と文明」という<br />

大きな枠組の設置には,少しでも学生,教員双方の視野を広げられ<br />

ればという願いが込められている。<br />

「舞踊の思想」<br />

身体論が注目されているようである。ロゴス中心主義への批判と<br />

して,感性的でも,暗黙知でもなく,今度は非・知の戦略として「身<br />

体」ということらしい。ニーチェ自身は舞踊が好きだったのだろう<br />

か。ダンカンは「ツァラトストラ」が愛読書だったという。ベルグ<br />

ソンは舞踊について何も語ってくれていない。身体による芸術的営<br />

為である舞踊の思想とは何だろうか。身体論のモデルとしてではな<br />

く,舞踊を芸術全般の中でなんとか特化してみたい。<br />

1. ダンスのジャンルと種類<br />

2. テクネーとしての身体/メタ的身体の知<br />

3. 感性としての舞踊学/共振性<br />

4. representational / ballet d'action<br />

5. ジャンルに固有の形成法則/「牧神の午後」<br />

6. roman 的なるもの/雰囲気/「Les Sylphides」<br />

7. expressionism /近代的自我の苦悩/「Affektos Humanos」<br />

8. formalism / pas / Balanchine<br />

9. post modern dance /ポスト・モダンダンス/ポストモダン・ダンス<br />

10. 記号論的戯れ/「Waltzer」<br />

11. deconstructive /「The Second Detail」<br />

12. ヌーヴェル・ダンスとフランス国家の文化政策<br />

13. contemporary dance<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・その他<br />

人の尊厳(社会と人権) 2単位 (春学期)<br />

教授 安藤 寿康<br />

教授 渡辺 秀樹<br />

名誉教授 関場 武<br />

授業科目の内容:<br />

われわれを取り巻く国内外の情勢を眺めたとき,今日ほど人の尊<br />

厳の基盤が危機に瀕している時代はないのではないだろうか。国際<br />

7<br />

情勢においては民族間の葛藤と危機が,国内には少年犯罪や同和問<br />

題,性差別や児童虐待,さまざまなハラスメント,いじめなどの諸<br />

問題が,また科学の領域では遺伝子情報や生命操作に絡む倫理的危<br />

機が,そしてわが心のうちには自分自身の尊厳を見いだすことがで<br />

きずにさまようわれわれ一人一人の精神的・思想的危機がある。こ<br />

れらは一見別々の問題のようでありながら,実は互いに連動しあっ<br />

ている。この講義は「知識を得る」ための授業ではない。これら多<br />

様な問題に自ら立ち向かっておられるさまざまな分野の専門家に毎<br />

回登場いただき,自らの経験や問題状況を語っていただく。学生諸<br />

君には,これらの問題について考え,さらにはみずからふり返って<br />

自分自身の考え方や生き方を問い直すきっかけをつかんでいただく<br />

ことが,この講義の目的である。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。各回の講義において、適宜、資料が配布される。<br />

参考書:<br />

各回の講義において、講師から紹介される場合がある。<br />

授業の計画:<br />

生命倫理,難民問題,犯罪被害者・加害者の人権,同和問題, カウ<br />

ンセリングなどのテーマが予定されている。より詳細は初回ガイダ<br />

ンスで明示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

体系的な知識を学ぶための講義ではなく,様々な問題状況を講師<br />

とともに追体験し,人間の尊厳に関する自らの生き方や考え方をあ<br />

らためて見つめ直す機会をもつための講義である。誠実で素直で,<br />

なおかつ批判的な態度で臨んでいただくことを希望する。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

毎回授業に出席し,それぞれ異なるテーマに直面してそれについ<br />

て自ら「考える」ことが本講義の趣旨であることから,毎回,授業<br />

の最後に,授業を通じて考えたことや疑問点を記述する小レポート<br />

の提出を課す。この提出状況(8 割以上の提出=出席をもって単位<br />

認可の条件となる)とその内容,ならびにこれらの講義をふまえて<br />

自分自身の「人の尊厳」に関わる問題を考察する最終テストの評価<br />

によって成績を評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業の形式等,事務的な内容については安藤・渡辺(コーディネ<br />

ータとして毎回参加する)に,講義の内容については各回の講師に<br />

対して直接たずねられたい。<br />

死と再生Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 宇沢 美子<br />

教授 岡原 正幸<br />

教授 巽 孝之<br />

教授 宮坂 敬造<br />

准教授 大串 尚代<br />

准教授 奈良 雅俊<br />

授業科目の内容:<br />

生きとし生けるものは必ずや死を迎える宿命にあり,またその死<br />

ゆえに人は再生の夢を様々な形で紡いできた。死生観は各文化の核<br />

をなし,「死と再生」は,文学や芸術あるいは儀礼や宗教などの領域<br />

にとっては,まさに必須かつ伝統的な主題でありつづけている。昨<br />

今は,いろいろな文化的・社会的事象に対しても,たとえば地域経<br />

済の死やその再生といった文脈で,それは問題とされている。医科<br />

学の分野では,再生医療技術の進歩と裏腹に,死と(再)生の概念<br />

は従来にないゆらぎを孕む。まわりを見渡せば,死の表象やイメー<br />

ジがあふれているようでありながら,かえっていま死を見据えるこ<br />

とが難しくなっているようにも思える。そこで本講座では,コーデ<br />

ィネーターの他,文学,芸術,生物学,医療,祭礼,経済,政治な<br />

どの多様な分野の方々を講師にお招きするオムニバス形式の授業を<br />

通じて,「死と再生」を多角的多面的に考えてみたい。予定される講<br />

師は、加賀乙彦(作家)、立岩真也(社会学)、梅崎薫(社会福祉)、<br />

小森健太郎(ミステリ作家)、P・ゲスナー(演出家)、小林エリカ<br />

(メディアクリエイター)、湯本豪一(妖怪研究)ほかです。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

総<br />


参考書:<br />

授業内で指示する<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(100 %)<br />

質問・相談:<br />

授業時間内に受け付ける<br />

死と再生Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 宇沢 美子<br />

教授 岡原 正幸<br />

教授 巽 孝之<br />

教授 宮坂 敬造<br />

准教授 大串 尚代<br />

准教授 奈良 雅俊<br />

授業科目の内容:<br />

生きとし生けるものは必ずや死を迎える宿命にあり,またその死<br />

ゆえに人は再生の夢を様々な形で紡いできた。死生観は各文化の核<br />

をなし,「死と再生」は,文学や芸術あるいは儀礼や宗教などの領域<br />

にとっては,まさに必須かつ伝統的な主題でありつづけている。昨<br />

今は,いろいろな文化的・社会的事象に対しても,たとえば地域経<br />

済の死やその再生といった文脈で,それは問題とされている。医科<br />

学の分野では,再生医療技術の進歩と裏腹に,死と(再)生の概念<br />

は従来にないゆらぎを孕む。まわりを見渡せば,死の表象やイメー<br />

ジがあふれているようでありながら,かえっていま死を見据えるこ<br />

とが難しくなっているようにも思える。そこで本講座では,コーデ<br />

ィネーターの他,文学,芸術,生物学,医療,祭礼,経済,政治な<br />

どの多様な分野の方々を講師にお招きするオムニバス形式の授業を<br />

通じて,「死と再生」を多角的多面的に考えてみたい。予定される講<br />

師は、加賀乙彦(作家)、立岩真也(社会学)、梅崎薫(社会福祉)、<br />

小森健太郎(ミステリ作家)、P・ゲスナー(演出家)、小林エリカ<br />

(メディアクリエイター)、湯本豪一(妖怪研究)ほかです。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

授業内で指示する<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(100 %)<br />

質問・相談:<br />

授業時間内に受け付ける<br />

実践自然科学 2単位 (秋学期)<br />

実験要素を含む4 年生のための自然科学<br />

教授 大場 茂<br />

法学部教授 小林 宏充<br />

商学部教授 福澤 利彦<br />

授業科目の内容:<br />

実験やデモンストレーションなど,実験要素を取り入れて,自然<br />

科学の考え方や方法論を教えることに重点を置いた授業とします。<br />

全体説明のガイダンスの後,化学,生物学,物理学の3 分野の教員<br />

が,それぞれの分野において,4 回ずつ異なるテーマで授業を行い<br />

ます。実験要素を含むことが本科目の特徴であるため,受講生諸君<br />

が授業に参加して自ら考えることが必要となります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義時に資料・プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

(1)ガイダンス<br />

(2)化学分野(計4回)<br />

比重の測定、固体高分子型燃料電池、スペクトルと光の作用、水<br />

晶とミネラルウォーター<br />

(3)生物学分野(計4回)<br />

遺伝子と遺伝、味覚の生物学、視覚の生物学、生物の行動<br />

(4)物理学分野(計4回)<br />

カオス、フラクタル、セルオートマトン、イジング模型<br />

8<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

原則として履修者は三田の4 年生に限ります。総合教育科目の単<br />

位が不足している人を救済するための科目ではありませんので注意<br />

して下さい。自然科学に本当に興味があり,実験にも積極的に参加<br />

する人を対象とします。履修希望者が多数の場合は,人数を制限す<br />

ることがあります。<br />

成績評価方法:<br />

その他(毎回の小テストやレポートの点数を総合して評価しま<br />

す。)<br />

質問・相談:<br />

質問・相談は授業終了後に受け付けます。<br />

ロシア文学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

ロシア恋愛小説を読む<br />

講師 草野 慶子<br />

授業科目の内容:<br />

ロシア文学を通して、文学研究の手法を学ぶ。<br />

ロシア文学の豊穣な世界が、受講者の皆さんの前に開けていくよ<br />

うに、そして、そうやって知りえた世界がいつか、皆さんの人生に<br />

おいてなにがしかの力となることを願って、講義をします。<br />

今期は、「恋愛小説」というテーマを設け、19世紀から20世紀の作<br />

品を複数とりあげます。<br />

具体的には、ドストエフスキー『白痴』 トルストイ『アンナ・<br />

カレーニナ』 オレーシャ『桜んぼうの種子』 ナボコフ『ロリー<br />

タ』等の作品を取り上げる予定。<br />

同時に、ロシアで発達した文学理論等も紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義ではプリントを配付します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 ドストエフスキー『白痴』をめぐって<br />

第3回 ドストエフスキー『白痴』をめぐって<br />

第4回 ドストエフスキー『白痴』をめぐって<br />

第5回 トルストイ『アンナ・カレーニナ』をめぐって<br />

第6回 トルストイ『アンナ・カレーニナ』をめぐって<br />

第7回 トルストイ『アンナ・カレーニナ』』をめぐって<br />

第8回 オレーシャ『桜んぼうの種子』をめぐって<br />

第9回 オレーシャ『桜んぼうの種子』をめぐって<br />

第10回 ナボコフ『ロリータ』をめぐって<br />

第11回 ナボコフ『ロリータ』をめぐって<br />

第12回 ナボコフ『ロリータ』をめぐって<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ロシア文学に少しでもご関心があれば、気軽に履修してみてくだ<br />

さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験を行い、その結果に平常点(出席状況および授業態度による<br />

評価)を加えて、総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。<br />

ロシア文学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ロシア幻想小説を読む<br />

講師 草野 慶子<br />

授業科目の内容:<br />

ロシア文学を通して、文学研究の手法を学ぶ。<br />

ロシア文学の豊穣な世界が、受講者の皆さんの前に開けていくよ<br />

うに、そして、そうやって知りえた世界がいつか、皆さんの人生に<br />

おいてなにがしかの力となることを願って、講義をします。<br />

今期は、「幻想小説」というテーマを設け、19世紀から20世紀の作<br />

品を複数とりあげます。<br />

具体的には、プーシキン『スペードの女王』 ザミャーチン『わ<br />

れら』 ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』 ナールビコワ『ざ<br />

わめきとささやき』等の作品を取り上げる予定。<br />

同時に、ロシアで発達した文学理論等も紹介します。


テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義ではプリントを配付します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 プーシキン『スペードの女王』をめぐって<br />

第3回 プーシキン『スペードの女王』をめぐって<br />

第4回 プーシキン『スペードの女王』をめぐって<br />

第5回 ザミャーチン『われら』をめぐって<br />

第6回 ザミャーチン『われら』をめぐって<br />

第7回 ザミャーチン『われら』をめぐって<br />

第8回 ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』をめぐって<br />

第9回 ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』をめぐって<br />

第10回 ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』をめぐって<br />

第11回 ナールビコワ『ざわめきとささやき』をめぐって<br />

第12回 ナールビコワ『ざわめきとささやき』をめぐって<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ロシア文学に少しでもご関心があれば、気軽に履修してみてくだ<br />

さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験を行い、その結果に平常点(出席状況および授業態度による<br />

評価)を加えて、総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。<br />

アラビア語Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

アラビア語Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

アラビア語の世界とその文化<br />

セット履修 講師 師岡カリーマ, エルサムニー<br />

授業科目の内容:<br />

アラビア語は,20 を超える国,2 億人以上の人々が話す国連公用<br />

語の一つです。この授業では,アラビア語で文章を読み,自分を表<br />

現する力を身に付け,アラブ世界の文化や芸術,常識,メンタリテ<br />

ィー,人々の生活などについて幅広い知識を修得してもらう事を目<br />

的としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。プリントを配付します。<br />

参考書:<br />

・『アラビア語入門』本田孝一(白水社)<br />

・『恋するアラブ人』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)<br />

・『アジア読本/アラブ』大塚和夫編(河出書房新社)<br />

授業の計画:<br />

文字,簡単な会話のフレーズ・発音・文法など,多角的にアラビ<br />

ア語を学び,聞く,読む,話す訓練ができる形で進めます。また,<br />

音楽,書道,ことわざなどの文化の解説にも時間を割きます。詳細<br />

は,学生の修得度などを考慮し,学生たちと相談しながら決めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初めて学ぶ言語なので、間違って当たり前です。間違いを恐れず<br />

積極的に発言・質問してもらえることを期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(常時小テストを行うほか、期末に筆記<br />

試験を実施します)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中と終了後に受けます。<br />

アラビア語Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

アラビア語Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

アラビア語入門<br />

セット履修 講師 栗山 保之<br />

授業科目の内容:<br />

アラビア語は,西アジアを中心とした諸地域で用いられている言<br />

語であり,さらに全世界に広がるイスラーム教徒の聖典コーランの<br />

言語でもあります。この授業では,このアラビア語に関して,文字<br />

9<br />

の読み方,書き方からはじめて,文法(初級)を習得することを目<br />

的としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

佐々木淑子『アラビア語入門』(翔文社)<br />

参考書:<br />

随時,紹介します。<br />

授業の計画:<br />

テキストにそって進めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

復習をしっかりして下さい。予習の必要はありません。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業時に受けつけます。<br />

イタリア語初級AⅠ 1単位 (春学期)<br />

講師 武田 好<br />

授業科目の内容:<br />

イタリア語の構造を学びながら,1 年間で基本的なコミュニケー<br />

ションの力をつけることが目標です。文法の各項目にそって発話・<br />

聞き取り・作文・翻訳の各作業を反復練習します。新出事項の理解<br />

を深め,知識を定着させるため授業では演習形式をとります。<br />

テキスト(教科書):<br />

白崎容子/アントニオ・マイッツァ著「らくらくマスターイタリア<br />

語 初歩から使いこなすまで」〈教科書用〉(郁文堂,2200 円)<br />

参考書:<br />

ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)、伊和中辞典<br />

(第2版)(小学館)<br />

授業の計画:<br />

[前期](理解のポイント:単数・複数の概念と動詞の人称変化/基<br />

本となる読解力と自己紹介できる発話力を養成する)<br />

・冠詞,名詞<br />

・動詞essere とavere<br />

・刑容詞,規則動詞<br />

・疑問詞,不規則動詞,再帰動詞,近過去<br />

[後期](理解のポイント:時制と法/多様な文を翻訳する力と会話<br />

を聞きとる力を養成する)<br />

・直接/間接目的語<br />

・命令法,半過去<br />

・関係代名詞,遠過去<br />

・接続法・条件法の概念と用法<br />

*各項目の学習進度に応じて課題の提出を求める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業内に実践的表現を体得することが上達への早道です。発話・<br />

聞き取り・作文・翻訳の各作業に積極的に参加することを求めます。<br />

課題は必ず提出してください。なお,辞書は授業中必携のこと。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験,提出課題、および平常点による評価<br />

イタリア語初級AⅡ 1単位 (秋学期)<br />

講師 武田 好<br />

授業科目の内容:<br />

イタリア語の構造を学びながら,1 年間で基本的なコミュニケー<br />

ションの力をつけることが目標です。文法の各項目にそって発話・<br />

聞き取り・作文・翻訳の各作業を反復練習します。新出事項の理解<br />

を深め,知識を定着させるため授業では演習形式をとります。<br />

テキスト(教科書):<br />

白崎容子/アントニオ・マイッツァ著「らくらくマスターイタリア<br />

語 初歩から使いこなすまで」〈教科書用〉(郁文堂,2200 円)<br />

参考書:<br />

ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)、伊和中辞典<br />

(第2版)(小学館)<br />

授業の計画:<br />

[前期](理解のポイント:単数・複数の概念と動詞の人称変化/基<br />

本となる読解力と自己紹介できる発話力を養成する)<br />

・冠詞,名詞<br />

総<br />


・動詞essere とavere<br />

・刑容詞,規則動詞<br />

・疑問詞,不規則動詞,再帰動詞,近過去<br />

[後期](理解のポイント:時制と法/多様な文を翻訳する力と会話<br />

を聞きとる力を養成する)<br />

・直接/間接目的語<br />

・命令法,半過去<br />

・関係代名詞,遠過去<br />

・接続法・条件法の概念と用法<br />

*各項目の学習進度に応じて課題の提出を求める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業内に実践的表現を体得することが上達への早道です。発話・<br />

聞き取り・作文・翻訳の各作業に積極的に参加することを求めます。<br />

課題は必ず提出してください。なお,辞書は授業中必携のこと。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験,提出課題、および平常点による評価<br />

イタリア語初級BⅠ 1単位 (春学期)<br />

講師 マッジャ, フェデリカ<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスは、イタリア語の最も基本的な言語コミュニケーショ<br />

ン能力を養うことを目的としています。<br />

毎回の授業の目的: A. リスニングを重視しながら話し言葉の理解<br />

力をつける。 B. 日々の生活のなかのテーマのプレゼンテーションを<br />

通じて、会話の演習を行う。 C. イタリア語の基礎的語彙と表現の増<br />

加と保持を目指す。 D. 文法の基礎を固める。<br />

クラスで: a. 2人またはグループでの会話の練習をする。 b. テー<br />

マに関する表現と語彙を確認する。 c. 前に出てきた表現や語彙を、<br />

ゲームやロールプレイなどの様々な練習によって定着させる。 d. テ<br />

ーマに関連した文法と語彙について、深く掘り下げた練習をする。<br />

教材に関しては、教科書とともに参考資料も使用する予定です。<br />

今日のイタリアの音楽と映像(映画、テレビのクイズ、コマーシャ<br />

ル、ドラマなどのビデオ)を使用して日常イタリア語会話を楽しみ<br />

ながら学んでいきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Ziglio L., Rizzo G., 「Espresso I」, ALMA Edizioni.(1課-5課)<br />

参考書:<br />

「しっかり学ぶイタリア語文法と練習問題」ベル出版<br />

辞書:ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)<br />

授業の計画:<br />

(春学期)<br />

「Espresso 1」1課–3課: 挨拶、自己紹介、知り合いを紹介する、<br />

バールやレストランで注文する<br />

(秋学期)<br />

「Espresso 1」4課–5課: 趣味や好みについて話す、ホテルの予<br />

約をする、イタリア旅行<br />

春学期、秋学期とも、リスニングや語彙の小テスト、中間テスト、<br />

期末テストを行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

はじめてイタリア語を学ぶ学生を対象とします。が、「イタリア語<br />

入門」(日吉)を履修した学生にとっても、新しいテキストで語彙や<br />

表現を定着させるためには効果的なクラスです。1年次に必修イタ<br />

リア語を履修した学生でももういちど基礎固めをしたいと思う場合<br />

には、このクラスの履修が役に立ちます。はじめてイタリア語を学<br />

ぶ学生には、イタリア語初級A(日本人教員担当)もあわせて履修する<br />

ことを奨めます。<br />

生徒の評価は授業への参加や宿題などの提出に基づいて行われま<br />

す。出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

中間テスト、期末テスト。<br />

課題や提出物など、平常点も対象とします。<br />

質問・相談:<br />

授業の折に担当教員に尋ねてください。<br />

10<br />

イタリア語初級BⅡ 1単位 (秋学期)<br />

講師 マッジャ, フェデリカ<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスは、イタリア語の最も基本的な言語コミュニケーショ<br />

ン能力を養うことを目的としています。<br />

毎回の授業の目的: A. リスニングを重視しながら話し言葉の理解<br />

力をつける。 B. 日々の生活のなかのテーマのプレゼンテーションを<br />

通じて、会話の演習を行う。 C. イタリア語の基礎的語彙と表現の増<br />

加と保持を目指す。 D. 文法の基礎を固める。<br />

クラスで: a. 2人またはグループでの会話の練習をする。 b. テー<br />

マに関する表現と語彙を確認する。 c. 前に出てきた表現や語彙を、<br />

ゲームやロールプレイなどの様々な練習によって定着させる。 d. テ<br />

ーマに関連した文法と語彙について、深く掘り下げた練習をする。<br />

教材に関しては、教科書とともに参考資料も使用する予定です。<br />

今日のイタリアの音楽と映像(映画、テレビのクイズ、コマーシャ<br />

ル、ドラマなどのビデオ)を使用して日常イタリア語会話を楽しみ<br />

ながら学んでいきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Ziglio L., Rizzo G., 「Espresso I」, ALMA Edizioni.(1課-5課)<br />

参考書:<br />

「しっかり学ぶイタリア語文法と練習問題」ベル出版<br />

辞書:ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)<br />

授業の計画:<br />

(春学期)<br />

「Espresso 1」1課–3課: 挨拶、自己紹介、知り合いを紹介する、<br />

バールやレストランで注文する<br />

(秋学期)<br />

「Espresso 1」4課–5課: 趣味や好みについて話す、ホテルの予<br />

約をする、イタリア旅行<br />

春学期、秋学期とも、リスニングや語彙の小テスト、中間テスト、<br />

期末テストを行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

はじめてイタリア語を学ぶ学生を対象とします。が、「イタリア語<br />

入門」(日吉)を履修した学生にとっても、新しいテキストで語彙や<br />

表現を定着させるためには効果的なクラスです。1年次に必修イタ<br />

リア語を履修した学生でももういちど基礎固めをしたいと思う場合<br />

には、このクラスの履修が役に立ちます。はじめてイタリア語を学<br />

ぶ学生には、イタリア語初級A(日本人教員担当)もあわせて履修する<br />

ことを奨めます。<br />

生徒の評価は授業への参加や宿題などの提出に基づいて行われま<br />

す。出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

中間テスト、期末テスト。<br />

課題や提出物など、平常点も対象とします。<br />

質問・相談:<br />

授業の折に担当教員に尋ねてください。<br />

イタリア語初級CⅠ 1単位 (春学期)<br />

イタリア語初級CⅡ 1単位 (秋学期)<br />

イタリア語中級AⅠ 1単位 (春学期)<br />

休講<br />

休講<br />

講師 堤 康徳<br />

授業科目の内容:<br />

対象は「イタリア語Ⅱ」既習者。あるいは,「初級」または「入<br />

門」を履修したのち,使用テキストの未習部分を独習した学生で,<br />

読解への意欲があれば履修可能です。<br />

文法の知識をさらに深めること,そしてその知識を活かしながら<br />

簡単な文献を購読することを授業の目標とします。<br />

春学期は,検定試験の受験希望者のために,過去の問題集を解き<br />

ながら中級,上級文法の説明をするつもりです。<br />

さらに,簡単なイタリア語の文章を書く練習をします。


テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

授業の計画:<br />

春学期は,検定試験(3~2 級程度)の過去問題集とイタリア語作<br />

文を中心に行います。<br />

秋学期は,新聞・雑誌の記事,現代の短篇小説を中心に読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

できるだけ予習を心がけてください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

イタリア語中級AⅡ 1単位 (秋学期)<br />

講師 堤 康徳<br />

授業科目の内容:<br />

対象は「イタリア語Ⅱ」既習者。あるいは,「初級」または「入<br />

門」を履修したのち,使用テキストの未習部分を独習した学生で,<br />

読解への意欲があれば履修可能です。<br />

文法の知識をさらに深めること,そしてその知識を活かしながら<br />

簡単な文献を購読することを授業の目標とします。<br />

春学期は,検定試験の受験希望者のために,過去の問題集を解き<br />

ながら中級,上級文法の説明をするつもりです。<br />

さらに,簡単なイタリア語の文章を書く練習をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

授業の計画:<br />

春学期は,検定試験(3~2 級程度)の過去問題集とイタリア語作<br />

文を中心に行います。<br />

秋学期は,新聞・雑誌の記事,現代の短篇小説を中心に読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

できるだけ予習を心がけてください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

イタリア語中級BⅠ 1単位 (春学期)<br />

講師 フォルミサノ, カルラ<br />

授業科目の内容:<br />

Nel corso si porterà a termine il libro “Espresso” (unità 6-10). Si<br />

presterà particolare attenzione all’aspetto pratico dell’uso della lingua<br />

italiana. Si parlerà di vita quotidiana, spese e vacanze.<br />

In classe, oltre il libro di testo, si faranno anche attività di<br />

comprensione orale e di visione di spezzoni di film e programmi televisivi<br />

italiani per conoscere e comprendere meglio alcuni aspetti della cultura<br />

italiana.<br />

Il corso si rivolge fondamentalmente a chi ha seguito il corso<br />

elementare facoltativo (イタリア語初級) ma può essere seguito anche<br />

dagli studenti che hanno frequentato i corsi obbligatori di italiano (イタリ<br />

ア語I/II) o da chi vuole riprendere a studiarlo dopo un periodo di pausa.<br />

Si richiede una presenza attiva e assidua da parte degli studenti. Si<br />

prega, in caso di assenze, di mettersi subito in contatto con l’insegnante o<br />

i compagni di classe per avere informazioni sullo svolgimento delle<br />

lezioni.<br />

テキスト“Espresso”の後半 (unità 6-10)をベースに日常生活、買い<br />

物、休暇の過ごし方などについての表現と語彙を身につけます。テ<br />

キストのほかに、映画やイタリアのテレビ画面を通して、現在のイ<br />

タリアについての知識を深めます。<br />

基本的には「イタリア語初級」既習者を対象としますが、「イタリ<br />

ア語I/II」既習者も履修可能です。しばらく時間があいたけれどもう<br />

いちどイタリア語を思い出しておきたい、という学生にもふさわし<br />

いレベルです。毎回出席して積極的に授業に参加してください。い<br />

ちど欠席したために次回に出席しづらくなる、という事態を避ける<br />

ため、教員あるいはクラスメートと連絡がとれるような態勢をとっ<br />

てください。<br />

11<br />

テキスト(教科書):<br />

Luciana Ziglio-Giovanna Rizzo<br />

Espresso 1<br />

Alma Edizioni<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

イタリア語中級BⅡ 1単位 (秋学期)<br />

講師 フォルミサノ, カルラ<br />

授業科目の内容:<br />

Nel corso si porterà a termine il libro “Espresso” (unità 6-10). Si<br />

presterà particolare attenzione all’aspetto pratico dell’uso della lingua<br />

italiana. Si parlerà di vita quotidiana, spese e vacanze.<br />

In classe, oltre il libro di testo, si faranno anche attività di<br />

comprensione orale e di visione di spezzoni di film e programmi televisivi<br />

italiani per conoscere e comprendere meglio alcuni aspetti della cultura<br />

italiana.<br />

Il corso si rivolge fondamentalmente a chi ha seguito il corso<br />

elementare facoltativo (イタリア語初級) ma può essere seguito anche<br />

dagli studenti che hanno frequentato i corsi obbligatori di italiano (イタリ<br />

ア語I/II) o da chi vuole riprendere a studiarlo dopo un periodo di pausa.<br />

Si richiede una presenza attiva e assidua da parte degli studenti. Si<br />

prega, in caso di assenze, di mettersi subito in contatto con l’insegnante o<br />

i compagni di classe per avere informazioni sullo svolgimento delle<br />

lezioni.<br />

テキスト“Espresso”の後半 (unità 6-10)をベースに日常生活、買い<br />

物、休暇の過ごし方などについての表現と語彙を身につけます。テ<br />

キストのほかに、映画やイタリアのテレビ画面を通して、現在のイ<br />

タリアについての知識を深めます。<br />

基本的には「イタリア語初級」既習者を対象としますが、「イタリ<br />

ア語I/II」既習者も履修可能です。しばらく時間があいたけれどもう<br />

いちどイタリア語を思い出しておきたい、という学生にもふさわし<br />

いレベルです。毎回出席して積極的に授業に参加してください。い<br />

ちど欠席したために次回に出席しづらくなる、という事態を避ける<br />

ため、教員あるいはクラスメートと連絡がとれるような態勢をとっ<br />

てください。<br />

テキスト(教科書):<br />

Luciana Ziglio, Giovanna Rizzo<br />

Espresso 1<br />

Alma Edizioni<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

イタリア語上級Ⅰ(N) 1単位 (春学期)<br />

Italia contemporanea 現代のイタリア<br />

講師 ビオンディ, マルコ<br />

授業科目の内容:<br />

「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」修了程度で,リ<br />

スニング力および会話力をつけたい学生が対象です。今年度は、現<br />

代のイタリアの文化や、今を生きるイタリアの人びとの日常生活に<br />

ついて、DVD などの映像をベースに授業をすすめます。<br />

Attraverso la visione di video e film possiamo apprendere un italiano di<br />

livello avanzato, conoscere aspetti della vita quotidiana e della cultura<br />

italiana contemporanea.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

興味のあるテーマについて、ネイティブ教員と積極的に会話をす<br />

る姿勢でのぞんでください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業のときになんでも相談してください。<br />

総<br />


イタリア語上級Ⅱ(N) 1単位 (秋学期)<br />

Italia contemporanea 現代のイタリア<br />

講師 ビオンディ, マルコ<br />

授業科目の内容:<br />

「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」修了程度で,リ<br />

スニング力および会話力をつけたい学生が対象です。今年度は、現<br />

代のイタリアの文化や、今を生きるイタリアの人びとの日常生活に<br />

ついて、DVD などの映像をベースに授業をすすめます。<br />

Attraverso la visione di video e film possiamo apprendere un italiano di<br />

livello avanzato, conoscere aspetti della vita quotidiana e della cultura<br />

italiana contemporanea.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

興味のあるテーマについて、ネイティブ教員と積極的に会話をす<br />

る姿勢でのぞみましょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業のときに、なんでも尋ねてください。<br />

イタリア語上級Ⅰ(S) 1単位 (春学期)<br />

作文と表現練習(スピーチ) Composizione e discorso (speech)<br />

講師 ビオンディ, マルコ<br />

授業科目の内容:<br />

作文力と口頭発表能力をつけることを目標とします。<br />

原則的に,「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」で文<br />

法および基礎的会話を習得した後さらに1 年ていどイタリア語に親<br />

しんだ経験のある学生を対象とします。が,各人のレベルにあわせ<br />

た授業展開となるので,自信はなくてもやる気のある学生は歓迎し<br />

ます。初回の授業の折に相談してください。<br />

担当教員が提示するさまざまなテーマ(日常生活,趣味~芸術,<br />

社会問題など)にあわせてイタリア語の文章を作成し,それを教室<br />

で口頭発表するという形態をとります。全国規模のスピーチコンテ<br />

ストへの参加も視野にいれて授業をすすめます。<br />

In questo corso facciamo esercitazioni di scrittura su temi diversi di<br />

attualita'. Gli studenti sono invitati alla produzione scritta, ma anche a<br />

esprimersi oralmente in classe abituazioni a situazioni di speech contest.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Sbagliando s’ impara. どんなことでもどんどんイタリア語で書き,<br />

喋ってみる姿勢が大切です。積極的に授業に参加してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業のおりに、なんでも相談してください。<br />

イタリア語上級Ⅱ(S) 1単位 (秋学期)<br />

作文と表現練習(スピーチ) Composizione e discorso (speech)<br />

講師 ビオンディ, マルコ<br />

授業科目の内容:<br />

作文力と口頭発表能力をつけることを目標とします。<br />

原則的に,「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」で文<br />

法および基礎的会話を習得した後さらに1 年ていどイタリア語に親<br />

しんだ経験のある学生を対象とします。が,各人のレベルにあわせ<br />

た授業展開となるので,実力に自信はなくてもやる気のある学生は<br />

歓迎します。初回の授業の折に相談してください。<br />

担当教員が提示するさまざまなテーマ(日常生活,趣味~芸術,<br />

社会問題など)にあわせてイタリア語の文章を作成し,それを教室<br />

で口頭発表するという形態をとり、作文力と口頭発表能力をつける<br />

ことを目標とします。 全国規模のスピーチコンテストへの参加も<br />

視野にいれて授業をすすめます。<br />

In questo corso facciamo esercitazioni di scrittura su temi diversi di<br />

12<br />

attualita'. Gli studenti sono invitati alla produzione scritta, ma anche a<br />

esprimersi oralmente in classe abituazioni a situazioni di speech contest.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Sbagliando s’ impara. どんなことでもどんどんイタリア語で書き,<br />

喋ってみる姿勢が大切です。積極的に授業に参加してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業のおりになんでも相談してください。<br />

英語インテンシブⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語インテンシブⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Intensive English<br />

セット履修 教授 スネル, ウィリアム J<br />

授業科目の内容:<br />

As the title of this course suggests, this is an intensive course in English<br />

designed for students who are highly motivated and seriously wish to<br />

improve their language ability. In my classes, debate on topics of ethical,<br />

social and political importance is the main activity. Preparation will<br />

require students to explore and research their topic using library, Internet,<br />

and other sources. Students joining this course can expect to improve their<br />

listening and reading comprehension as well as their ability to express<br />

themselves in spoken and written English<br />

テキスト(教科書):<br />

No text is assigned, as a variety of materials will be used.<br />

参考書:<br />

An English/Japanese – Japanese/English dictionary is recommended.<br />

授業の計画:<br />

Debate topics to be announced on a weekly basis.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

More than three absences in one semester without written/<br />

documented explanation will result in failure in this course; over 20<br />

minutes late will constitute an absence from class, unless a valid<br />

explanation can be provided.<br />

成績評価方法:<br />

Assessment will be based on preparation, performance in class, and<br />

regular attendance. In addition, notebooks/ files will occasionally be<br />

checked.<br />

質問・相談:<br />

来往舎 Room: 537(内線: 33321)<br />

E-mail: wsnell@hc.cc.keio.ac.jp<br />

英語インテンシブⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語インテンシブⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

検定英語のリーディングとリスニング<br />

セット履修 講師 星 美季<br />

授業科目の内容:<br />

実際に外国で暮らしたり英語でコミュニケーションを図ろうとす<br />

る学生を対象に「使える英語」の習得を目指します。毎回クラスの<br />

前半はABC 放送のニュースのビデオ教材を使い,リスニングを強化<br />

したり,語彙の演習問題をします。後半はTOEFL のリーディング・<br />

語彙演習が軸となります。さらに秋学期には検定英語のライティン<br />

グを練習することによりインプットとアウトプットの英語の融合を<br />

目指します。年間を通じ映画などのビデオ教材を使った学習もしま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ABC World News 12 』金星堂 2300 円<br />

授業の計画:<br />

春学期・秋学期とも<br />

1. ガイダンス(1 回)<br />

2. テキスト/語彙・リーディング演習(5~6 回)<br />

3. 中間テスト(1 回)<br />

4. テキスト/語彙・リーディング演習(5~6 回)<br />

5. 期末テスト(1 回)


他数回映画教材を使います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回,英和・英英辞典のいずれかを持参して下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英語インテンシブⅢC(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語インテンシブⅣC(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Communicating in English from Varying Angles<br />

セット履修 講師 横川 真理子<br />

授業科目の内容:<br />

In this class we will work on those skills that help students improve<br />

their communications skills in English. In particular, students will be<br />

made aware of the importance of culture in communicating successfully<br />

in English.<br />

According to the composition of the students, the class will include<br />

discussions, skits, and/or presentations to give students maximum<br />

opportunities to use English in actual situations. Students should be<br />

willing to participate actively. Rather than worry about making mistakes,<br />

students should learn to use the vocabulary and structures they already<br />

know to their maximum advantage.<br />

テキスト(教科書):<br />

To be announced. Materials will be handed out in class.<br />

参考書:<br />

-Mary Muro. Intercultural Miscommunication. Seibido, 2000. (1600<br />

yen)<br />

-Longman’s or other English-English Learner’s Dictionary;<br />

-D.R. Levine and M.B. Adelman. Beyond Language. Kinseido.<br />

1999.<br />

-Nancy Sakamoto and Shiyo Sakamoto. Polite Fictions in Collision.<br />

Kinseido, . (1150 yen). Other materials to be handed out in class.<br />

授業の計画:<br />

Week 1 What is culture? What is a nation? What is communication<br />

Week 2 Communicating well--Non-verbal vs. Verbal Communication<br />

Week 3 Topic for discussion<br />

Week 4 Planning skits--acting out cultural situations<br />

Week 5 Performing skits<br />

Week 6 Topics for presentations<br />

Week 7 Techniques for presentations<br />

Week 8 Presentations 1<br />

Week 9 Presentations 2<br />

Week 10 Application Exercise<br />

Week 11 Review<br />

Week 12 Quiz or Exam<br />

Week 13 To be announced<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

The lecturer was herself educated entirely in the U.S. school system and<br />

English is her native language. All classes, including lectures, will be in<br />

English.<br />

As in-class exercises and class participation are important, students<br />

MUST attend every class, and come to class on time. Being late or<br />

absent more than three times without a valid written excuse will mean<br />

your grade will go down. Class size will be limited to 25 students.<br />

成績評価方法:<br />

Students will be graded on in-class exercises, and class participation,<br />

along with a quiz or exam every term. It is obvious you must come to do<br />

these things. However, just coming to class is NOT enough to pass this<br />

course. You must also be willing to answer questions and participate<br />

actively in class.<br />

質問・相談:<br />

Students are encouraged to ask questions during or after class. Asking<br />

questions will make the class more lively and interesting.<br />

13<br />

英語インテンシブⅢD(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語インテンシブⅣD(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 ウェブスター, ダニエル<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,現在存命のもっとも優れた日本文学の英訳者と言<br />

われているDonald Keene の自伝を読み,それについて書きディスカ<br />

ッションをします。日本の文学だけでなく社会や文化について英語<br />

で書いたり話したりする力を向上させたい学生には,興味の持てる<br />

クラスになるのではないかと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストについては,第一回目の授業の時にお話します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業はすべて英語で行います。<br />

授業では,英語で書く事および英語でのディスカッションに積極<br />

的に参加することが必須です。その為の準備をして毎回授業に来て<br />

いることを前提として授業を進めます。<br />

授業には,よい英和/和英辞書を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・成績には積極性が大きな部分を占めます。<br />

古典ギリシア語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

古典ギリシア語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 我妻 勇樹<br />

授業科目の内容:<br />

古典ギリシア語の文法を学びます。古典ギリシア語を学ぶことを<br />

通して古代文明への理解を深め、以て現代社会を考えるための叩き<br />

台を形成することを目的とします。したがって、当授業は古典に興<br />

味・関心のない方にこそ広く門戸が開かれていると考えます。<br />

当授業で扱う古典ギリシア語は、地理的には現在のギリシアの首<br />

都アテネを中心とするアッティカ地方で使用されていた、いわゆる<br />

アッティカ方言(Attic Greek)を指し、時間的にはおよそ紀元前5~<br />

4世紀を中心とするほぼ200年間盛んに用いられていたものを指しま<br />

す。その理由は、この時代、この地域のギリシア語文献が最もよく<br />

まとまった形で残されているからであり、他の時代・他の地域のギ<br />

リシア語を学ぶにあたっての基本となるからです。従って、どのよ<br />

うな目的で古典ギリシア語を学ぶにしても、アッティカ方言のギリ<br />

シア語から学び始めることに一定の合理性があると考えます(テキ<br />

ストもそれに沿った構成になっています)。<br />

テキスト(教科書):<br />

田中 美知太郎・松平 千秋共著『ギリシア語入門』(岩波全書)を<br />

使用。履修者は初回の授業までに入手しておくこと。<br />

参考書:<br />

授業の中で随時指示。ただし、履修者は前期中にプラトンの対話<br />

篇の中から2つ以上の作品を読んでおくこと。また、後期中に藤沢令<br />

夫『プラトンの哲学』(岩波新書)または廣川洋一『ギリシア人の教<br />

育』(同上)のうちいずれかを読んでおくこと。その他の基本書につ<br />

いては後述してあります。<br />

授業の計画:<br />

原則として以下の形式で毎回の授業を進めます。<br />

上記テキスト全70章を毎回2~3章ずつ授業で取り上げます。履修<br />

者は各章ごとに付されている希文和訳の練習問題を次回までに各自<br />

翻訳してきて下さい。次の授業では、まず前回分の練習問題の解答<br />

を一人一文ずつ行なってもらい、残った時間で新たな章に進みます。<br />

したがって、履修者にはギリシア語を実際に発音する機会が与えら<br />

れるため、前もってギリシア語の文章を滞りなく発音できるよう練<br />

習しておく必要があります。つまり、素読を行なったうえで意味を<br />

取って翻訳していくという手続きを踏んで下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

上記のように、履修者はギリシア語の文章をよどみなく発音でき<br />

るように、まず繰り返し発音練習をすることが求められます。滑か<br />

に一語一語を発音することができ、ギリシア語の音感を感じ取った<br />

うえで初めて一文ずつ意味を拾っていくのであって、その逆ではな<br />

いということを肝に銘じておいて下さい。また、履修者はラテン語<br />

も併せて履修していることが望まれます。その理由は以下の通りです。<br />

まず、ギリシア語とラテン語は文法構造に親和性があることから、<br />

ギリシア語の習得にラテン語の知識が役立ちます。<br />

総<br />


次に、国際言語でもある英語を形成する英単語は、その45%をラ<br />

テン語が占め、ギリシア語起源のものと併せると実に60%以上がギ<br />

リシア語・ラテン語からできていることから、ギリシア語・ラテン<br />

語を共に学ぶことで、英語とそのバック・ボーンの精神をより良い<br />

理解に資すると考えられます。<br />

成績評価方法:<br />

主な基準として、ギリシア語に対する情熱で評価します。決して<br />

語学に堪能である必要はなく、またギリシア語を学ぶ目的が明確で<br />

ある必要もありません。努力し続ける才能があることを示して下さい。<br />

ただし、履修者の数を考慮して以下の補助基準を設けます。<br />

前期・後期ともに、翻訳問題と論述問題をそれぞれ40%・60%の<br />

配点比率とする授業内試験(試験時間は1時間程度)を実施します。<br />

そのうち、前期については総配点のうちの70%の得点比率を、後期<br />

については総配点のうちの55%の得点比率を最低限の能力点とし、<br />

これに普段の授業におけるギリシア語に対する姿勢を加味して最終<br />

的な成績とします。<br />

ただし、当科目の目的は古典ギリシア語の習得であって成績の良<br />

し悪しは二の次三の次であると心得て下さい。従って、最終的にギ<br />

リシア語の体系を身につけることができればよいのであって、その<br />

ための弊害となるのであればわざわざ授業に出席する必要はありま<br />

せん。各期末の試験において担当者を納得させるだけの必要十分な<br />

結果を残すことができるのであれば、何ら問題なく及第とします。<br />

それがギリシア語に対する真摯な姿勢の現れであるとみなします。<br />

この点は授業に出席するしないに関わらず、最終的な判断要素とな<br />

ります。<br />

質問・相談:<br />

授業の中で随時。ただし、調べれば分かることは極力自分で調べ<br />

上げること。どうしても解答が見つからない場合のみ、調べ方を提<br />

示します。なお、担当者と問題意識を共有するための自発的な疑問<br />

提出は奨励されます。<br />

古典ギリシア語の習得には相当の時間の労働を必要とします。最<br />

低でも3年のあいだ絶えることなくギリシア語に取り組むだけの体力<br />

と情熱が求められます。従って、生半可な気持ちでギリシア語の学<br />

習に取り組むのであれば、始めから何もしないことを勧めます。真<br />

にやる気に充ちた履修者だけが参加することを希望します。<br />

最後に、文法の学習が進むに従って調べることが増えることを鑑<br />

み、以下に調べるための辞書・辞典等、基本的な文献を掲げておき<br />

ます。その他については授業の中で追って指示があります。<br />

・The Pocket Oxford Classical Greek Dictionary, edited by J. Morwood<br />

and J. Taylor, 2002.<br />

・The Oxford Companion to Classical Literature, compiled and edited by<br />

P. Harvey, repr. 1940.<br />

・H. W. Smyth, Greek Grammar, Harvard UP., 1920.<br />

・N. Marinone, All the Greek Verbs, Duckworth, 1985.<br />

・高津 春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』(岩波書店)、1960年。<br />

・高津 春繁『古代ギリシア文学史』(岩波全書)、1952年。<br />

・高津 春繁・斉藤 忍随『ギリシア・ローマ古典文学案内』(岩波文<br />

庫)、1963年。<br />

・古川 晴風『ギリシア語辞典』(大学書林)、1989年。<br />

古典ギリシア語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 我妻 勇樹<br />

授業科目の内容:<br />

以下のギリシア語文献を読みます。<br />

イソップ『寓話集』(Fabulae)(前期)<br />

プラトン『クリトン』(Crito)(後期)<br />

古代ギリシア語を実践的に読みこなしながら、独特の気分を持つ<br />

古典文の読解力を身に付けるとともに、古代ギリシア語を通して古<br />

代文明への理解を深め、以て現代社会を考えるための叩き台とする<br />

ことを目的とします。従って当授業は、古代・古典に興味のある方<br />

はもちろん、全く関心のない方にも広く門戸が開かれていると考え<br />

ます。<br />

実際の授業では、各履修者は古代の人々の英知が詰まった本格的<br />

な文献に直接触れることにより、これまで知らなかった新しい視点<br />

を持つことができるでしょう。そのため、哲学や歴史を専攻する学<br />

生ばかりでなく、経済や法律等、異分野をフィールドとする学生も<br />

また、古代の古くて新しい思潮に接することによって、必ず得ると<br />

ころがあるはずです。<br />

14<br />

テキスト(教科書):<br />

イソップについてはFabulae Aesopicae Selectae(岩波書店、1950<br />

年)を使用しますが、絶版のためこちらでコピーを配布します。ま<br />

た、プラトンについてはOxford Classical Textsのものを使用します。<br />

こちらは各自で用意して下さい。<br />

参考書:<br />

授業の中で随時指示。ただし、履修者は前期中に高津 春繁・斉藤<br />

忍随『ギリシア・ローマ古典文学案内』(岩波文庫)を読んでおくこ<br />

と。また、余裕があれば後期が始まるまでに古川 晴風『ギリシャ語<br />

四週間』(大学書林)に挑戦してみること。なお、その他の基本書に<br />

ついては後述してあります。<br />

授業の計画:<br />

前期にイソップを取り上げ、比較的短くまとまっていて読みやす<br />

い文章を題材に、ギリシア語文法を確認しながら文法力の強化を図<br />

ります。<br />

後期はプラトンを取り上げ、込み入った文章を丹念に追いながら<br />

読解力を身につけます。<br />

いずれの場合も、履修者は予めテキストを繰り返し発音練習し、<br />

文章を滞りなく発音できるようになってから意味を取り翻訳をここ<br />

ろみるという手続きを、予習として行なう必要があります。授業で<br />

は回読方式により、一人ずつ適当な長さの文章を読んで翻訳しても<br />

らうことになります。その際、必ずしも正確できれいな翻訳をする<br />

必要はなく、飽くまで自分が前もってどのようにギリシア語の文章<br />

を読み込んできたのかが分かるようにして下さい。もちろん、授業<br />

で取り上げるテキストにはいずれも邦訳がありますので、それらを<br />

大いに参考にして下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

当授業は一応、文法終了者であることが条件ですが、上記のよう<br />

に履修者は何よりもまずギリシア語の文章をよどみなく発音できる<br />

ことが必要です。文法事項については実際にテキストを読み進んで<br />

行く過程で丁寧に確認していきますので、文法を終了したものの文<br />

法の知識に自信がないという方も心配することはありません。<br />

従って履修者は、まず滑らかにギリシア語の一語一語を発音する<br />

ことができるようになることを念頭に置いて下さい。文章の意味は<br />

そのあと、つまりギリシア語の音感を感じ取ったうえで初めて一文<br />

ずつ意味を拾っていくのであって、その逆ではないということを肝<br />

に銘じておいて下さい。<br />

また、履修者はラテン語の知識を持っていることも望まれます。<br />

その理由は以下の通りです。<br />

まず、ギリシア語とラテン語はヨーロッパの古代文化を理解する<br />

ために不可欠な、いわば車の両輪であることから、片方だけでは不<br />

十分と考えられます。<br />

次に、後述する文法書等には多くの文法用語が使われていますが、<br />

そのほぼすべてがラテン語由来のため、今後の更なるギリシア語力<br />

の進歩のためにはラテン語の知識が大いに役立ちます。<br />

成績評価方法:<br />

ギリシア語に対する情熱で評価。具体的には、まずギリシア語を<br />

正確に発音できているかどうか、次に単語の一つひとつについて格<br />

変化や語尾変化、用法といった内容の意味するところを理解しよう<br />

としているかどうか、総じて真にギリシア語を自分のものにしよう<br />

と努力しているかどうかを、授業の中で見ていきます。<br />

質問・相談:<br />

授業の中で随時。ただし、調べれば分かることは極力自分で調べ<br />

上げること。どうしても解答が見つからない場合のみ、調べ方を提<br />

示します。なお、担当者と問題意識を共有するための自発的な疑問<br />

提出は奨励されます。<br />

以下に、調べるための辞書・文法書等、基本的な文献を掲げてお<br />

きます。その他については授業の中で追って指示があります。<br />

・Liddell and Scott, Greek-English Lexicon, Oxford.<br />

・H. W. Smyth Greek Grammar, Harvard UP., 1920.<br />

・W. W. Goodwin, A Greek Grammar, Macmillan, 2nd, ed., 1894, repr.<br />

1951.<br />

・W. W. Goodwin, Syntax of the Moods and Tenses of the Greek Verb,<br />

Macmillan, 1889, rei. 1965.<br />

・N. Marinone, All the Greek Verbs, Duckworth, 1985.<br />

・B. F. C. Atkinson, The Greek Language, London, 2nd. ed., 1933.<br />

・The Pocket Oxford Classical Greek Dictionary, edited by J. Morwood<br />

and J. Taylor, 2002.<br />

・The Oxford Companion to Classical Literature, compiled and edited by


P. Harvey, repr. 1940.<br />

・The Oxford Classical Dictionary, Oxford.<br />

・田中 美知太郎・松平 千秋『ギリシア語文法』(岩波書店)、1968年。<br />

・高津 春繁『基礎ギリシア語文法』(北星堂)、1951年。<br />

・高津 春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』(岩波書店)、1960年。<br />

・古川 晴風『ギリシャ語辞典』(大学書林)、1989年。<br />

古典ギリシア語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 我妻 勇樹<br />

授業科目の内容:<br />

前期の学習の成果を踏まえ、後期は文体的にも内容的にもより高<br />

度なギリシア語文献を読んで行きます。例年、哲学専攻の履修者が<br />

比較的多いことに加え、どのような分野を専攻しているにせよ-た<br />

とえば歴史・文学・経済・法律等-必ず知っておいて損することは<br />

ない、否、是非知っておくべきであるという理由に基き、後期はプ<br />

ラトンの初期対話篇の中から『クリトン』を取り上げます。この作<br />

品はプラトンの著書の中でも割合短くまとまっており、かつ内容と<br />

しても親しみやすいことから、文法を終了して前期のイソップ寓話<br />

によってひと通りギリシア語文法の整備を終えた履修者が取り組む<br />

のにうってつけであると考えます。<br />

本篇は紀元前399年、『ソクラテスの弁明』に詳かなように法廷で<br />

死刑判決を受けたソクラテスが、刑死前夜、彼のもとに集まったク<br />

リトンを始めとする弟子たちに己れの哲学の何たるかを説いて聞か<br />

せるという体裁をとっています。そのソクラテスの思想も語り口も<br />

割と簡潔であり、読む者誰もが首肯しうるこざっぱりとした小品に<br />

なっています。<br />

テキスト(教科書):<br />

J. Burnet, Platonis Opera (Oxford Classical Texts), tom. I.<br />

各自でコピーするなどして用意して下さい。<br />

参考書:<br />

R. S. ブラック『プラトン入門』(内山 勝利訳、岩波文庫)、1992年。<br />

斉藤 忍随『プラトン』(岩波新書)、1972年。<br />

田中 美知太郎『ソクラテス』(岩波新書)、1952年。<br />

藤沢 令夫『プラトンの哲学』(岩波新書)、1998年。<br />

授業の計画:<br />

原則として、前期と同様回読方式に拠ります。ただし、テキスト<br />

すべてを読み終えることはできませんので予め承知しておいて下さ<br />

い。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

夏季休業を挟み、そろそろギリシア語の勉強が嫌になってくる頃<br />

だと思います。そのような気持ちになったときは、いっそのこと一<br />

度ギリシア語のことを一切忘れてしまうことです。そして、また勉<br />

強したくなったら取り組めば良いのです。従って、必ずしも授業に<br />

出てくる必要はありません。ただし授業は予定通りに進めて行きま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

前期と同じ方針にて評価します。<br />

質問・相談:<br />

前期の項を参照。<br />

現代ギリシア語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

現代ギリシア語初級Ⅱ(セ)<br />

ギリシア語を話してみよう<br />

1単位 (秋学期)<br />

教授 西村 太良<br />

セット履修<br />

講師 ヴォルドカ, ゾイー<br />

授業科目の内容:<br />

現代ギリシア語の初級文法,初級会話。今日のギリシアの日常生<br />

活に必要な表現を中心に文法の基本と語彙を学んでいきます。現代<br />

のギリシアは古典ギリシアの伝統を基に地中海の様々な歴史,文化<br />

が重なり合った独特の風土を持っており,その一端に触れた者は逃<br />

れがたい魅力のとりことなるに違いありません。中世以降の口語ギ<br />

リシア語に関心を持つ人にも最良の出発点となると思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)<br />

参考書:<br />

必要に応じて授業中、紹介します。<br />

15<br />

授業の計画:<br />

前半:教科書に従って進めていきますが、会話と文法はまとまっ<br />

た形で説明します。<br />

後半:教科書と並行して簡単な読み物をプリントの形で読んでみ<br />

ます。時に応じて映画なども使います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ギリシア語を話すことはギリシア人になることでもあります。ギ<br />

リシアのものの感じ方、考え方を体感してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後随時<br />

現代ギリシア語中級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

現代ギリシア語中級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 ヴォルドカ, ゾイー<br />

授業科目の内容:<br />

初級に続いて現代ギリシア語の文法,会話を学んでいきます。教<br />

科書は初級と同じものを使用しますが、随時プリントを配布して生<br />

きたギリシア語に接する機会を作りたいと思います。折に触れてギ<br />

リシアの音楽や映画、文学についても紹介しながら,今日のギリシ<br />

アを知ってもらうことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)<br />

参考書:<br />

必要に応じて授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

教科書に沿って後半部分を勉強していきますが、会話、作文など<br />

も加えていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

楽しみながら勉強しましょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後随時<br />

スペイン語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 菅原 昭江<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、既に初級文法を一通り学習した学生および初めてス<br />

ペイン語を学ぶ学生を対象として、スペイン語文法の要点を確実に<br />

習得することを主な目標とします。既習者にとっては文法事項の総<br />

復習となり、また初心者にとってはスペイン語文法の大枠を学ぶと<br />

ともにスペイン語圏理解の第一歩となる授業になります。授業では<br />

文法事項をできるだけ丁寧に解説していき、また、時間が許す限り、<br />

言葉の背景にあるスペイン語圏の国々の文化・習慣にも触れていき<br />

たいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

¡Acción! 四宮瑞枝、落合佐枝、Paloma Trenado Dean, María del<br />

Socorro Franco 著 白水社 2010年<br />

ISBN:978-4-560-01678-7<br />

初回の授業から教科書を使用しますので、必ず購入しておいて下<br />

さい。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は主に動詞の直説法現在を、秋学期は動詞の直説法過去、<br />

未来、並びに接続法を学んでいく予定です。詳細については、初回<br />

の授業で提示します。<br />

授業中には、個人で行う文法練習問題、聞き取り問題、ペアワー<br />

ク、簡単な講読など、様々な活動を行っていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1週間に1回という限られた時間の中でより多くのことを習得で<br />

きるよう、履修者の一人ひとりが積極的な姿勢で授業に臨むことを<br />

期待しています。毎回宿題が出ますので、必ずやってくるようにし<br />

て下さい。<br />

総<br />


成績評価方法:<br />

試験の結果、平常点(出席状況および授業態度)を総合して評価<br />

します。<br />

なお、病気、就職活動などの特別な理由なしに、出席回数が2/3に<br />

満たない場合は成績評価の対象外とします。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

スペイン語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 菅原 昭江<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、既に初級文法を一通り学習した学生および初めてス<br />

ペイン語を学ぶ学生を対象として、スペイン語文法の要点を確実に<br />

習得することを主な目標とします。既習者にとっては文法事項の総<br />

復習となり、また初心者にとってはスペイン語文法の大枠を学ぶと<br />

ともにスペイン語圏理解の第一歩となる授業になります。授業では<br />

文法事項をできるだけ丁寧に解説していき、また、時間が許す限り、<br />

言葉の背景にあるスペイン語圏の国々の文化・習慣にも触れていき<br />

たいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

¡Acción! 四宮瑞枝、落合佐枝、Paloma Trenado Dean, María del<br />

Socorro Franco 著 白水社 2010年<br />

ISBN:978-4-560-01678-7<br />

初回の授業から教科書を使用しますので、必ず購入しておいて下<br />

さい。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は主に動詞の直説法現在を、秋学期は動詞の直説法過去、<br />

未来、並びに接続法を学んでいく予定です。詳細については、初回<br />

の授業で提示します。<br />

授業中には、個人で行う文法練習問題、聞き取り問題、ペアワー<br />

ク、簡単な講読など、様々な活動を行っていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1週間に1回という限られた時間の中でより多くのことを習得で<br />

きるよう、履修者の一人ひとりが積極的な姿勢で授業に臨むことを<br />

期待しています。毎回宿題が出ますので、必ずやってくるようにし<br />

て下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果、平常点(出席状況および授業態度)を総合して評価<br />

します。<br />

なお、病気、就職活動などの特別な理由なしに、出席回数が2/3に<br />

満たない場合は成績評価の対象外とします。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

スペイン語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ラテンアメリカの文化と社会<br />

助教(有期) 井関 睦美<br />

授業科目の内容:<br />

この授業はスペイン語Ⅱを終了した学生,もしくはそれと同等の<br />

読解力を有する学生を対象とします。これまでに学習した文法や講<br />

読の知識を活用しながら,ラテンアメリカに関する理解を深めると<br />

ともに,さらなる読解力の向上を目指します。おもな作業は,中南<br />

米の歴史,文化,社会などに関する新聞・雑誌記事や書籍から抜粋<br />

した文章の講読になります。適宜,トピックに関連する視聴覚資料<br />

も使用していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

適宜紹介します。授業には辞書を持参すること。<br />

授業の計画:<br />

春・秋学期とも同じスケジュールで進行しますが,取りあげるト<br />

ピックは変わります。<br />

最初の数回は,ラテンアメリカの文化・社会に関する概説を行い,<br />

講師が選んだトピックで講読をしていきます。その後,履修者各自<br />

がトピックを選択し,スペイン語の講読資料(新聞・雑誌記事など)<br />

16<br />

を持参し,トピックについてリサーチした内容を発表します。資料<br />

はクラス内で講読・ディスカッションしていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的・自発的にリサーチやレポートに臨む姿勢を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

出席,授業態度,発表などを総合的に評価します。<br />

スペイン語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

ラテンアメリカの文化と社会<br />

助教(有期) 井関 睦美<br />

授業科目の内容:<br />

この授業はスペイン語Ⅱを終了した学生,もしくはそれと同等の<br />

読解力を有する学生を対象とします。これまでに学習した文法や講<br />

読の知識を活用しながら,ラテンアメリカに関する理解を深めると<br />

ともに,さらなる読解力の向上を目指します。おもな作業は,中南<br />

米の歴史,文化,社会などに関する新聞・雑誌記事や書籍から抜粋<br />

した文章の講読になります。適宜,トピックに関連する視聴覚資料<br />

も使用していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

適宜紹介します。授業には辞書を持参すること。<br />

授業の計画:<br />

春・秋学期とも同じスケジュールで進行しますが,取りあげるト<br />

ピックは変わります。<br />

最初の数回は,ラテンアメリカの文化・社会に関する概説を行い,<br />

講師が選んだトピックで講読をしていきます。その後,履修者各自<br />

がトピックを選択し,スペイン語の講読資料(新聞・雑誌記事など)<br />

を持参し,トピックについてリサーチした内容を発表します。資料<br />

はクラス内で講読・ディスカッションしていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的・自発的にリサーチやレポートに臨む姿勢を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

出席,授業態度,発表などを総合的に評価します。<br />

中国語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 表野 和江<br />

授業科目の内容:<br />

初級文法を学習します。会話でよく使われる表現を徹底的にくり<br />

かえして覚えることで、話す力を養い中国語の基礎を身につけます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ともだち・朋友 1 』(遠藤光暁ほか,朝日出版社)<br />

授業の計画:<br />

一回で一課ずつの進度です。毎回、単語テストを実施し、平常点<br />

として成績評価に加味します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席には厳しく対応します(詳細は初回授業時に説明)。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国語会話Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中国語でしゃべらナイト<br />

講師 小松 嵐<br />

授業科目の内容:<br />

会話中心の初級中国語コースです。<br />

日常生活の様々な場面において,簡単なコミュニケーションが取<br />

れることを目指します。聞く・話す力を養うために,中国語を多く<br />

用いて授業を行います。口・耳を使って繰返し練習することにより,<br />

中国語の運用能力を身につけさせます。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

授業の計画:<br />

初回 ガイダンス<br />

姓名の言い方<br />

挨拶言葉


家族構成<br />

時・時間<br />

日常生活<br />

キャンパスライフ<br />

買い物<br />

レストラン<br />

旅行<br />

最終回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には辞書を持参して下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末試験)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付ます<br />

中国語会話Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中国語でしゃべらナイト<br />

講師 小松 嵐<br />

授業科目の内容:<br />

中国語会話Ⅰの既習者を対象とする授業です。<br />

日常生活の様々な場面において,簡単なコミュニケーションが取<br />

れることを目指します。聞く・話す力を養うために,中国語を多く<br />

用いて授業を行います。口・耳を使って繰返し練習することにより,<br />

中国語の運用能力を身につけさせます。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には辞書を持参して下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末試験)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付ます<br />

中国語会話Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

中国语水平更上一层楼<br />

講師 劉 長輝<br />

授業科目の内容:<br />

本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多<br />

种形式的听说训练帮助学生掌握汉语常用词汇,基本句型以及中国人<br />

习惯的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一话题进行<br />

成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际的能力。教材拟<br />

选用北京语言大学出版社出版的。教学具体内容与教学进度<br />

将按照学生的实际水平和要求进行安排。<br />

テキスト(教科書):<br />

发讲义<br />

参考書:<br />

将在课堂上介绍<br />

授業の計画:<br />

根据学生现有的水平,第1堂课时向学生说明有关的教学安排与进<br />

度。<br />

成績評価方法:<br />

根据学习情况和期末口试成绩综合评价。<br />

質問・相談:<br />

课堂最后10分钟答疑。<br />

中国語会話Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

中国语水平更上一层楼<br />

講師 劉 長輝<br />

授業科目の内容:<br />

本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多<br />

种形式的听说训练弊助学生熟练掌握汉语常用单词,基本句型以及中<br />

国人习惯用的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一种<br />

话题进行成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际能力。教<br />

17<br />

材拟选用北京语言大学出版的。教学具体内容与教学进度<br />

将按照学生的实际水平和要求进行安排。<br />

テキスト(教科書):<br />

发讲义<br />

参考書:<br />

将在课堂上介绍<br />

成績評価方法:<br />

根据学习情况和期末口试成绩综合评价。<br />

質問・相談:<br />

课堂最后10分钟答疑。<br />

朝鮮語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

朝鮮語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 崔 鶴山<br />

授業科目の内容:<br />

日常的に使う韓国語の基礎文法知識を習得するための授業です。<br />

記号や暗号のように見えるハングル文字のために、入門時のハード<br />

ルが高いと感じられる方が多いようですが、文字(特に子音)は発音<br />

するときの調音器官をかたどったもので、その仕組みを理解すれば、<br />

文字とその発音の習得にそれほど時間はかかりません。また、同じ<br />

漢字文化圏のため、日本語と同意の漢字語が豊富で単語が覚えやす<br />

く、文の構造や語順が日本語とよく似ていることから日本人には早<br />

い上達が期待できる言語の一つです。一年間の学習(週一回)により、<br />

基本語彙(ハングル検定5級程度)を用いて基本的な口頭表現及び文章<br />

表現ができるように練習します。平常点,出席を重視します。<br />

初心者対象の授業ですので学習経歴のある人は受講を控えてくだ<br />

さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

「はじめての韓国語」崔鶴山著,白水社<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

朝鮮語上級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

教授 野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

映画・ドラマのシナリオを通した朝鮮語学習。<br />

本塾文学部設置の「朝鮮語」10 単位を終えたていどの学習者を対<br />

象とします。<br />

具体的には新聞や論文を自力で読み解けることが前提となります。<br />

授業では,映像をみながら,そのシナリオを読みます。<br />

話しことばの諸相に触れることで,表現の背後にある独特の観点,<br />

社会風土などについて理解を深めます。<br />

時には実用的な言い回しの暗誦も勧めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

今年度はドラマ『大長今(대장금)』のシナリオを読んで、背景の<br />

文化や制度などを考察します。教材は3月中にkeio.jpに掲載します。<br />

シナリオなので基本的に話しことばです。毎回,3,4 ページほどの<br />

進度でおこないます。各自,予習してきてください。<br />

参考書:<br />

参考文献<br />

野村伸一「翻訳の世界―朝鮮語と日本語のばあい」韓国・朝鮮<br />

文化研究会『韓国朝鮮の文化と社会』6,風響社,2007 年,149-205<br />

頁。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自分の書いた日本語を書いて読み直してください。納得のいく日<br />

本語なら可ですが,多くは気がつかないうちに妙な日本語になって<br />

いるでしょう。<br />

予習の際には,まず数回,音読し,そのあとで辞書を引くのが効<br />

果的です。<br />

成績評価方法:<br />

出席,授業参加の度合い(レポート一、二回)で評価します。<br />

質問・相談:<br />

随時可。nomurash@hotmail.com<br />

総<br />


朝鮮語上級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

教授 野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

映画・ドラマのシナリオを通した朝鮮語学習。<br />

本塾文学部設置の「朝鮮語」10 単位を終えたていどの学習者を対<br />

象とします。<br />

具体的には新聞や論文を自力で読み解けることが前提となります。<br />

授業では,映像をみながら,そのシナリオを読みます。<br />

話しことばの諸相に触れることで,表現の背後にある独特の観点,<br />

社会風土などについて理解を深めます。<br />

時には実用的な言い回しの暗誦も勧めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

今年度はドラマ『大長今(대장금)』のシナリオを読んで、背景の<br />

文化や制度などを考察します。教材はkeio.jpに掲載します。<br />

シナリオなので基本的に話しことばです。毎回,3,4 ページほどの<br />

進度でおこないます。各自,予習してきてください。<br />

参考書:<br />

参考文献<br />

野村伸一「翻訳の世界―朝鮮語と日本語のばあい」韓国・朝鮮<br />

文化研究会『韓国朝鮮の文化と社会』6,風響社,2007 年,149-205<br />

頁。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自分の書いた日本語を書いて読み直してください。納得のいく日<br />

本語なら可ですが,多くは気がつかないうちに妙な日本語になって<br />

いるでしょう。<br />

予習の際には,まず数回,音読し,そのあとで辞書を引くのが効<br />

果的です。<br />

成績評価方法:<br />

出席,授業参加の度合い(レポート一、二回)で評価します。<br />

質問・相談:<br />

随時可。nomurash@hotmail.com<br />

ドイツ語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ドイツ語初級文法と表現トレーニング<br />

セット履修 講師 滝藤 早苗<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、ドイツ語の初級文法を学び、「読む」「聞く」「書<br />

く」「話す」という総合的な語学能力を身につけることを目標としま<br />

す。新しい文法事項を少しずつ学びますが、その都度、練習問題を<br />

解いたり、簡単な会話練習をすることによって知識の定着を図りま<br />

す。また、日本語で書かれた興味深いコラムやドイツ語の読み物を<br />

通して、ドイツという国やそこに暮らす人々の生活、文化などにつ<br />

いても理解を深めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『楽しく学ぼうドイツとドイツ語』 橋本政義, B. Neuberger, 橋本<br />

淑恵著 三修社 2007年<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には積極的に参加し、しっかりと予習・復習を行ってくださ<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(中間・期末試験、小テスト)<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

トルコ語Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

トルコ語Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 ギュヴェン, デヴリム・チェティン<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、言語とそれが話される国ないしは地域の文化の間<br />

における相互作用を視野に入れながら、トルコ語という言語の基本<br />

的な発音・表現・語彙を、会話を中心に習得することを目標とします。<br />

具体的には、1)自己紹介ができる、2)日常の話題についてト<br />

18<br />

ルコ語圏の人たちとコミュニケーションを保つことができる、3)<br />

簡単な文章を日本語に翻訳することができる、という3点を主たる<br />

ターゲットとします。<br />

なお、トルコ語そのものの能力を高めるとともに、トルコの社会<br />

や文化について基本的知識を習得することにも重きをおいています。<br />

テキスト(教科書):<br />

『エクスプレストルコ語』、大島直政著、白水社 (2004/01)、ISBN-10:<br />

4560006350<br />

Yeni Hitit 1 (Ders kitabı, Çalışma Kitabı, Dinleme CD'si) Ankara<br />

Üniversitesi Yayınevi, 2009, ISBN: 978-975-482-766-8. (プリントを配<br />

布します)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業以外にも,週に2日は短時間でも学習すること。また,動詞の<br />

変化や会話表現の復習をなるべく声を出して行うことが外国語の習<br />

得の上で重要なものとなっています。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

トルコ語Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

トルコ語Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 野中 恵子<br />

授業科目の内容:<br />

トルコ語の初級文法全般を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に配布します。<br />

授業の計画:<br />

全38 項目を春学期・秋学期に2 分して習得します。実用性・表現<br />

性の高い単語や言い回しには特に重点を置き,実際にトルコ語で会<br />

話,トルコ語の文章を読解する際に役立てることを念頭においた授<br />

業の進め方をします。また,各学期に1 回ずつ,会話及び音楽のCD<br />

を短時間聴き,トルコ語の響きやリズムを体感する機会をもちます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

言語を通じ,トルコやトルコ人への興味を高めてもらえることを<br />

期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

春学期・秋学期に各1 回小テストを行います。<br />

日本語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 菅野 高志<br />

授業科目の内容:<br />

留学生対象の日本語の授業です。<br />

日本語の文章を正確に読み,内容について議論できるようになる<br />

ことが目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

小説、論説文などを読みます。教材はこちらで用意します。<br />

授業の計画:<br />

毎回、短編小説や論説文を1本読み、内容について議論をします。<br />

第1回の授業で詳しい説明をしますので、必ず出席してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業の予習は必ずしてください。毎回提出物がありますので、忘<br />

れずに提出してください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点(授業参加度および出席状況)による評価<br />

日本語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 戸所 久美子<br />

授業科目の内容:<br />

留学生のための日本語の授業。大学の講義を受ける上で必要とさ<br />

れる日本語能力の獲得と向上をめざす。春学期は主に「留学生のた<br />

めの論理的な文章の書き方」(スリーエーネットワーク)に沿ってレ


ポートの書き方を学び、実際に自分の興味のあるテーマに基づいて<br />

レポートを作成する。秋学期は日本の社会や文化に関する新聞記事<br />

や文章を読み、自分の考えをまとめたり発表したりする技術を学び、<br />

自分の興味あるテーマについての発表とディスカッションを通して、<br />

大学生活で必要とされる日本語の習得をはかる。春学期には試験と<br />

レポート提出、秋学期には発表とレポート提出が課せられる。<br />

テキスト(教科書):<br />

担当者がコピーして渡す。<br />

参考書:<br />

授業中適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期 第1回 授業説明 文の基本について<br />

第2回 引用のしかた<br />

第3回 段落<br />

第4回 仕組みの説明<br />

第5回 歴史的な経過の説明<br />

第6回 分類<br />

第7回 定義<br />

第8回 要約<br />

第9回 比較・対照<br />

第10回 因果関係<br />

第11回 論説文<br />

第12回 資料の利用<br />

第13回 レポートの作成<br />

秋学期 第1回 授業説明 短編小説<br />

第2回 高齢化と社会<br />

第3回 大学進学率と教育<br />

第4回 結婚と少子化<br />

第5回 幼児と英語教育<br />

第6回 インターネットと社会<br />

第7回 日本の伝統文化<br />

第8回 日本人の季節感<br />

第9回 詩歌の伝統<br />

第10回 随筆を読む<br />

第11回 発表<br />

第12回 発表<br />

第13回 発表<br />

※ 以上の授業計画は前年度の授業に基づいて立てたものなので、<br />

履修者の人数や内容などにより変更の可能性がある。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は出席を重視し、出席回数が全授業数の3分の2に満た<br />

ない場合は単位が与えられない。<br />

成績評価方法:<br />

春学期 試験とレポート (50%)<br />

平常点:出席状況と授業中の提出物 (50%)<br />

秋学期 発表とレポート (50%)<br />

平常点:出席状況と授業中の提出物 (50%)<br />

質問・相談:<br />

基本的に授業のあとに受け付ける。<br />

ペルシア語Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ペルシア語Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 ハギギ, セパンタ<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は初めてペルシア語を学ぶ者を対象とし,ペルシア語の<br />

文字,発音から入り初歩的なペルシア語会話の習得を目標とします。<br />

実用会話ができるようになるには基本的な文法事項の習得も必要で<br />

あり,授業の前半は文法,後半では会話の練習を考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

岡崎正孝著 『基礎ペルシア語』(大学書林)<br />

その他,プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

19<br />

質問・相談:<br />

授業中及び終了後に受け付けます。<br />

ラテン語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ラテン語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 言語文化研究所准教授 小池 和子<br />

授業科目の内容:<br />

古典ラテン語の初等文法(名詞や動詞の変化・活用が中心)を学<br />

ぶ.専門的にラテン語の知識を必要とする人の育成を主な目的とす<br />

る.<br />

テキスト(教科書):<br />

『ラテン語初歩』改訂版 田中利光著 岩波書店 ISBN:<br />

4-000-02419-1<br />

『標準ラテン文法』中山恒夫著 白水社 ISBN: 4-560-01761-1<br />

*この他に随時補助的な教材を配布.<br />

*授業は主として『ラテン語初歩』をもとに進め,練習問題及び<br />

文法的知識の補足に『標準ラテン文法』を使用.なお『標準ラテン<br />

文法』はラテン語中級でも引き続き教科書として使用します.<br />

授業の計画:<br />

上記の『ラテン語初歩』を一回に2〜3課ずつ進む.できれば11月<br />

頃までに教科書を一通り終了し,その後は『ガリア戦記』などから<br />

の簡単な抜粋を読むことが目標.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・出席するからには必ず予習をしてくること。練習問題の解答は<br />

履修者にやっていただきます。<br />

・習得が容易な言語ではないので,自主的な学習意欲と根気(名<br />

詞の格変化や動詞の活用を一つとしておろそかにせず,調べ覚える)<br />

が必要です.<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中または授業終了後に受け付けます.<br />

ラテン語中級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ラテン語中級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 言語文化研究所准教授 小池 和子<br />

授業科目の内容:<br />

ラテン語の初等文法を一通り学び終えた学生を対象に,初等文法<br />

の知識を確認しつつ,実際のラテン語作家の作品を読む練習をする<br />

授業です.キケロー,カエサルなどの散文作家,ウェルギリウス,<br />

オウィディウスなどの韻文作家の作品から,比較的読みやすい箇所<br />

を選んで読んで行く予定です.<br />

テキスト(教科書):<br />

『標準ラテン文法』中山恒夫著 白水社 ISBN: 4-560-01761-1(文<br />

法書として使用)<br />

ラテン語のテキストは,こちらで用意します.辞書は必須ですが,<br />

初回の授業の際に数種類を持参して紹介しますので,実見の上,各<br />

自で使いやすいものを購入して下さい(最初の数週分については,<br />

辞書なしで読めるよう教材を準備します).参考までに,以下の「参<br />

考書」に3種類の辞書をあげておきます.<br />

参考書:<br />

1. Elementary Latin Dictionary (Latin-English dictionary)<br />

Oxford University Press, ISBN: 0199102058.<br />

2. Cassell's Latin Dictionary (Latin-English, English-Latin dictionary)<br />

Cassell's, ISBN: 0025225804<br />

3. New College Latin&English Dictionary (Latin-English, Englis-Latin<br />

dictionary)<br />

Bantam, ISBN: 055359012X<br />

*1と2は初級者向け辞書として最も一般的なもの.3はポケットタイ<br />

プの手軽な辞書.<br />

*以上の他は,初回の授業で紹介します(これ以外の辞書,文法書<br />

など).<br />

授業の計画:<br />

開講後,受講者の習熟度に応じて決めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

全員に毎回訳を担当してもらいますので,必ず予習して授業に臨<br />

んで下さい.<br />

総<br />


成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中あるいは授業終了後に受け付けます。<br />

ラテン語中級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ラテン語中級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 大塚 英樹<br />

授業科目の内容:<br />

既習のラテン語初歩文法を完成させ,平易な読解問題から徐々に<br />

難しい問題を読み進むことによって,ラテン語原文テキストに対応<br />

しうる力を養成する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Hammond, Amory, Aeneas to Augustus, Harvard<br />

参考書:<br />

初回はガイダンスおよび昨年度の総復習を行う。2 回目からは教<br />

科書を毎回2 章ずつ程度のペースで進んでいく。また配布プリント<br />

によって,ラテン語作文の練習や,韻文の読解なども行うつもりで<br />

ある。<br />

授業の計画:<br />

受講者の希望があれば,教科書以外のものも,柔軟に授業で取り<br />

上げたいと思う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ロシア語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ロシア語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 佐野 洋子<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスは初めてロシア語を学ぶ人を対象とし,一年間で現代<br />

文を読む上で必要なロシア語文法をすべて習得します。中級レヴェ<br />

ルの文を辞書を用いて読む力をつけることを目的とします。最終的<br />

には,各自の専門に従って,独学でもロシア語を続けていける基礎<br />

学力をつけたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

教材は,初回の授業で配布します。<br />

参考書:<br />

辞書が必要になりますが,初回の授業で説明します。<br />

授業の計画:<br />

前期は,発音・文法を中心に,後期は,読みものを中心に進めて<br />

いきます。会話用のテキストも併用していきます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ロシア語中級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ロシア語中級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ロシア語中級<br />

セット履修 講師 佐野 洋子<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスはロシア語文法を一年間でひととおり終了した方を対<br />

象とします。文法を復習しながら19 世紀ロシア文学から小説の抜<br />

粋,詩を精読していき,ロシア語を正確に読む力をつけていきたい<br />

と思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

辞書(できれば博友社,岩波書店,研究社のいずれか)を用意し<br />

て下さい。<br />

授業の計画:<br />

前期は,19 世紀ロシア文学作品からの抜粋を読み,後期は,論文<br />

調の文体,民話,詩などもとりあげていきたいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は予習が前提となります。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

20<br />

現代芸術Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践<br />

講師 野中 章弘<br />

講師 石丸 次郎<br />

講師 吉田 敏浩<br />

講師 刀川 和也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、独立系ジャーナリスト集団、アジアプレス・インター<br />

ナショナル(以下、アジアプレス)の現役のジャーナリストが行う。<br />

アジアプレスは既存のマスメディアに所属するのではなく、個々の<br />

自立し、屹立した表現の獲得のために設立された団体である。各々<br />

のジャーナリストたちは、様々な道具(スティールカメラ ビデオ<br />

カメラ インターネット等)を駆使して独自の取材と発表を試みて<br />

きた。また、アジアを中心した国際報道、人権や環境や生き方など<br />

多岐にわたるテーマについて、新聞、テレビ、雑誌などのマスメデ<br />

ィアでの発表のみならず、独自の出版・インターネット配信などを<br />

通じて、「伝えること、記録すること」というジャーナリズムの営み<br />

に、新しい表現の方法を模索・実践したてきた。<br />

それは講師を務めるジャーナリストたちの個性やテーマ、伝えた<br />

い対象によって実に様々だ。ルポルタージュという書く表現を追及<br />

している者、ドキュメンタリー映画製作を続ける者、また映像、執<br />

筆という表現行為のボーダー越え、テレビ、雑誌、ネット、書籍と<br />

いった多様なメディアをひとりで縦横無尽に使いこなす者。そのよ<br />

うなジャーナリストたちが現場で実践し格闘しながら獲得してきた<br />

「ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践」について講義す<br />

る。自立した表現とはなにか、また独立したジャーナリズムとはな<br />

にかを考えていきたい。<br />

参照:アジアプレス・インターナショナルのホームページ<br />

http://asiapress.org/


テキスト(教科書):<br />

講義時にプリント配布<br />

題材として映像を鑑賞<br />

参考書:<br />

『ドキュメンタリー映画の地平 愛蔵版』佐藤真著 凱風社 2009<br />

年 ISBN:9784773633139<br />

『ジャーナリズムの条件 4 ジャーナリズムの可能性』野中章弘<br />

編 岩波書店 2005年 ISBN:4-00-026400-1 C0336<br />

『反空爆の思想』 吉田敏浩 日本放送出版協会 2006年 ISBN-10:<br />

4140910658<br />

『北朝鮮からの脱出者たち』石丸次郎 講談社+α文庫 2006年<br />

ISBN-10: 406281000X<br />

授業の計画:<br />

春学期は刀川和也、吉田敏浩、石丸次郎が分担して講義する。<br />

刀川は主にドキュメンタリー映画製作について(内容は下記参<br />

照)、吉田はルポルタージュについて(5、6月に集中講義、内容は<br />

下記参照)、石丸はマスコミができない取材と表現についてのガイダ<br />

ンス的講義を行う。<br />

吉田敏浩<br />

「ルポルタージュとはなにか」<br />

ルポルタージュの取材をして書くときに、とても大切なのは当事<br />

者の切実な言葉と姿に学ぶことです。<br />

私はビルマ(ミャンマー)の内戦の現場や森と共に生きる少数民<br />

族の生活と文化、日本社会における夫婦の絆、意識障害者の介護、<br />

過労死・過労自殺、ホスピス、自然葬、四国遍路など生と死をめぐ<br />

る問題を取材してきました。また、自衛隊の海外派遣や自衛官の自<br />

殺、日米軍事一体化、在日米軍基地、空爆の歴史、米兵犯罪裁判権<br />

に関する日米地位協定の密約、人を使い捨てにする「人的資源」の<br />

発想の歴史と現状(派遣労働者の置かれている深刻な現状など)な<br />

ども取材してきました。<br />

その経験を通じて、国や民族などの違いを越えて共通する人間の<br />

生と死の有り様にふれました。他者の痛みに思い至ることの難しさ<br />

を実感するとともに、他者・相手の立場からは現実はどう見えるの<br />

かを考えることの意味も知りました。また、理不尽な問題を引き起<br />

こしている政治・経済の構造を見抜くことの重要性も知りました。<br />

それは、当事者の切実な言葉と姿に学び、ジャーナリストとして<br />

の独自の視点と問題意識、在野の批判精神をつちかう、終わりのな<br />

いプロセスでもあると思っています。<br />

刀川和也<br />

「テレビドキュメンタリーとドキュメンタリー映画の功罪、そしてド<br />

キュメンタリーの可能性」<br />

私が関わった数本のテレビドキュメンタリーと現在製作中のドキ<br />

ュメンタリー映画を紹介しながら、実際に抱えた問題や困難さ、あ<br />

るいは面白さを履修されたみなさんと共有し、ドキュメンタリーの<br />

豊かさと可能性について一緒に考えていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

現代芸術論Ⅰ(春学期)と現代芸術論Ⅱ(秋学期)は講義内容が<br />

連続している。両講義を合わせて履修することが望ましい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

レポートによる評価<br />

現代芸術Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践 Ⅱ<br />

講師 野中 章弘<br />

講師 石丸 次郎<br />

講師 吉田 敏浩<br />

講師 刀川 和也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、独立系ジャーナリスト集団、アジアプレス・インター<br />

ナショナル(以下、アジアプレス)の現役のジャーナリストが行う。<br />

アジアプレスは既存のマスメディアに所属するのではなく、個々の<br />

自立し、屹立した表現の獲得のために設立された団体である。各々<br />

のジャーナリストたちは、様々な道具(スティールカメラ ビデオ<br />

カメラ インターネット等)を駆使して独自の取材と発表を試みて<br />

きた。また、アジアを中心した国際報道、人権や環境や生き方など<br />

多岐にわたるテーマについて、新聞、テレビ、雑誌などのマスメデ<br />

ィアでの発表のみならず、独自の出版・インターネット配信などを<br />

21<br />

通じて、「伝えること、記録すること」というジャーナリズムの営み<br />

に、新しい表現の方法を模索・実践したてきた。<br />

それは講師を務めるジャーナリストたちの個性やテーマ、伝えた<br />

い対象によって実に様々だ。ルポルタージュという書く表現を追及<br />

している者、ドキュメンタリー映画製作を続ける者、また映像、執<br />

筆という表現行為のボーダー越え、テレビ、雑誌、ネット、書籍と<br />

いった多様なメディアをひとりで縦横無尽に使いこなす者。そのよ<br />

うなジャーナリストたちが現場で実践し格闘しながら獲得してきた<br />

「ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践」について講義す<br />

る。自立した表現とはなにか、また独立したジャーナリズムとはな<br />

にかを考えていきたい。<br />

アジアプレス・インターナショナルのホームページ<br />

http://asiapress.org/<br />

テキスト(教科書):<br />

講義時にプリント配布<br />

題材として映像を鑑賞<br />

参考書:<br />

『ドキュメンタリー映画の地平 愛蔵版』佐藤真著 凱風社 2009年<br />

ISBN:9784773633139<br />

『ジャーナリズムの条件 4 ジャーナリズムの可能性』野中章弘編<br />

岩波書店 2005年 ISBN:4-00-026400-1 C0336<br />

『反空爆の思想』 吉田敏浩 日本放送出版協会 2006年<br />

ISBN-10:4140910658<br />

『北朝鮮からの脱出者たち』石丸次郎 講談社+α文庫 2006年<br />

ISBN-10: 406281000X<br />

授業の計画:<br />

秋学期は石丸次郎、野中章弘、刀川和也、が分担して講義する。<br />

石丸は主に「北朝鮮を伝える」「インターネットジャーナリズム」<br />

について、野中は主に「マスメディアを超える新しいジャーナリズ<br />

ムの模索」について、刀川は主にドキュメンタリー映画製作につい<br />

て(内容は下記参照)講義する。<br />

刀川和也<br />

「テレビドキュメンタリーとドキュメンタリー映画の功罪、そしてド<br />

キュメンタリーの可能性」<br />

私が関わった数本のテレビドキュメンタリーと現在製作中のドキ<br />

ュメンタリー映画を紹介しながら、実際に抱えた問題や困難さ、あ<br />

るいは面白さを履修されたみなさんと共有し、ドキュメンタリーの<br />

豊かさと可能性について一緒に考えていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

現代芸術論Ⅰ(春学期)と現代芸術論Ⅱ(秋学期)は講義内容が<br />

連続しています。両講義を合わせて履修することが望ましいです。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

レポートによる評価<br />

詩学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

名誉教授 古屋 健三<br />

授業科目の内容:<br />

永井荷風が本塾教授に着任し、「三田文学」を発刊してから100<br />

年がたちます。<br />

荷風は教師として文学者としてどんな活動をし、なにを残したのか。<br />

小泉信三、佐藤春夫、久保田万太郎、堀口大學、水上瀧太郎など荷<br />

風に触発された才能を通して多面的に探っていきます。また森鷗外、<br />

夏目漱石、上田敏など荷風が敬愛する作家との交流を通して、荷風<br />

に受けつがれたものもみていきます。ゾラ、モーパッサンなど荷風<br />

が愛読した外国作家にも話は及ぶでしょう。しかし、この講義は文<br />

学史ではありません。荷風論でもありません。荷風とはいったい何<br />

者か。いま、荷風を読むことにいかなる意味があるのか。われわれ<br />

自身のあり方を問う試みです。<br />

テキスト(教科書):<br />

荷風自身のテキストはもとより、言及する各作家の文章を多数読<br />

むことになると思いますが、とくにひとつの作品を通して検討する<br />

ことはありません。<br />

参考書:<br />

そのつど指示しますが、この講義の実体を掴みかねている方は「三<br />

田文学」(100号,2010年冬季号)を開いてくだされば、凡その察し<br />

はつくはずです。<br />

総<br />


授業の計画:<br />

初回の授業は「荷風と小泉信三―義塾の言葉の伝統」と決まって<br />

いますが、その後は、どういう順番でいくのか決めかねています。<br />

「荷風と万太郎―舞台と俳句のたたずまい」「荷風と漱石―芸術の革<br />

命と存在の革命」など12回の講義のプランはできていますが、話<br />

の展開によっては他の主題とのさしかえもありますので、現段階で<br />

はきちんとしたシラバスは提示しません。講義は一回一回が読み切<br />

りで、全体を通して荷風を読み込むことでなにがみえてくるのか明<br />

らかになる仕組みになっています。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

なにかを学ぼうとか、知ろうとか、さもしい顔をしないで、一緒<br />

になって考え見極め、さまざまな道筋を確認し、最終的には自分の<br />

観点を確立してください。<br />

成績評価方法:<br />

レポート。「講義を聴いて」約2000字程度。評価のポイントは3つ。<br />

(1)講義の核心を掴んでいるか (2)自分独自の意見をもっ<br />

ているか (3)適確に表現できているか<br />

質問・相談:<br />

事実関係は自分で調べてください。異論、反論は歓迎します。<br />

詩学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

永井荷風の文学世界<br />

講師 持田 叙子<br />

授業科目の内容:<br />

永井荷風は、小説『濹東綺譚(ぼくとうきだん)』や42年間にわた<br />

る長大な日記『断腸亭日乗』にて著名な、近代を代表する作家です。<br />

そして彼が私たちに身近であるのは、日々生きる楽しさを大切に<br />

する個人主義を先駆的に提案し実践した点だと思います。<br />

庭のガーデニングを行い、花を愛で小鳥を愛し、東京の都会生活<br />

を享受する荷風の作品を通し、個的生活を重要視する現代の私たち<br />

の精神的ルーツを探ります。<br />

また、近代日本文学の基礎的教養を学ぶのも、本講義の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ふらんす物語』 (岩波文庫、798円)<br />

『濹東綺譚』 (岩波文庫、483円)<br />

『荷風随筆集』(上)(岩波文庫、上下のうち上巻のみ 693円)<br />

参考書:<br />

川本 三郎、湯川 説子『図説 永井荷風』(河出書房新社、1890円)<br />

川本 三郎『荷風と東京』(岩波現代文庫、上下各1050円)<br />

持田 叙子『荷風へ、ようこそ』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2940円)<br />

授業の計画:<br />

受講人数にもよりますが、できれば一方的な講義のみでなく、折<br />

にふれ皆さまにも発言、発表していただきたいと思っています。<br />

授業中とり上げる作品の中の重要なものについては、あらかじめ<br />

予告し、読んでおいていただきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

能動的な読書法の習得も、本講義の大切な目標です。受講前に、<br />

テキストは読んでおいて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

22


英語Ⅲ(レベル1)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル1)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

基礎から学び直す英語<br />

春学期・秋学期:火5<br />

セット履修 教授 宇沢 美子<br />

授業科目の内容:<br />

前期は文法の総復習、後期はやさしい小説テクストを使い、前期<br />

で復習した英文法の知識を確認しながら、読解中心で進めます.前<br />

期は毎回復習のミニテストを課します。後期は、Earnest Hemingway<br />

の短編、“A Clean, Well-lighted Place,” “A Natural History of the Dead,”<br />

“The Light of the World”を精読する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Smalzer, William R. with Raymond Murphy. (2009). Grammar in<br />

Use: Intermediate Workbook with Answers. Cambridge UP. ISBN-10:<br />

0521734789 ISBN-13: 978-0521734783<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習は不可欠です。授業への積極的な参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・各学期末試験の結果による評価(50 %)<br />

・平常点:出席状況および授業内試験授業態度による評価(40 %)<br />

その他、夏休みのレポート等課題提出物 (10%)<br />

により総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業後,ならびにe-mail で 随時受け 付 けています。<br />

uzawa@flet.keio.ac.jp<br />

英語Ⅲ(レベル1)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル1)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英文法と応用読解<br />

春学期・秋学期:水1<br />

セット履修 教授 中村 優治<br />

授業科目の内容:<br />

年間を通じ英文法の復習と応用読解力の充実を目標とします。春<br />

学期には特に文法の復習に力をいれながら,基礎読解の授業をおこ<br />

ない,秋学期には,長めのまとまった英文を読みこなしながら応用<br />

力をつけるような授業にしたいと思っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

英文法の復習には主にプリント教材を用いますが,読解用として<br />

次のテキストを使用する予定です。<br />

Crystal, D. (2009). The Future of Language. London: Routledge<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず予習をし,辞書を持参して授業に出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験結果を中心に,平常点及び出席などを考慮して総合的に<br />

評価します。<br />

英語Ⅲ(レベル1)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル1)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英語の基礎の確認<br />

春学期・秋学期:金1<br />

セット履修 准教授 高橋 宣也<br />

授業科目の内容:<br />

英語の基礎的な文法事項を確認して,確実なところから自信をつ<br />

けていくことを目指します。章ごとに文法の要点と短いエッセイが<br />

まとめられたテキストです。設問もこなしていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

表正幸『大学生のための基本文法項目28』(松柏社)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

綿密な予習と積極的参加が不可欠です。<br />

23<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(年2 回の学期末試験,適宜行う小テスト)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Sherwood Anderson を読む<br />

春学期・秋学期:月2<br />

セット履修 講師 黒崎 真由美<br />

授業科目の内容:<br />

1920 年代のアメリカ文学を代表する作家Sherwood Anderson<br />

(1876-1941)の作品を読みます。英語読解力の養成が目的であるの<br />

はもちろんですが,文学作品の鑑賞をも心がけます。素朴で美しい<br />

口語体で書かれたアメリカ中西部の牧歌的な世界,そして実験的手<br />

法を用いて描かれた人間の複雑な内面心理を読み,味わいたいと思<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Sherwood Anderson, "Death in the Woods" and Other Stories (南雲堂)<br />

その他プリント教材を用います。<br />

授業の計画:<br />

春学期、秋学期を通してできるだけ多くの物語を読みたいと思い<br />

ます。目安として作品名を挙げておきます。<br />

春学期:"The Egg," "Brothers"<br />

秋学期:"A Meeting South," "Death in the Woods"<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・授業へは毎回必ず予習をして出席してください。<br />

・授業には英和辞典を持参してください。<br />

・15 分以上の遅刻は認めません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(小テストを含む)<br />

・その他(レポート)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

新聞や雑誌の論説文を読んで読解力を高める<br />

春学期・秋学期:月3<br />

セット履修 講師 石田 名都子<br />

授業科目の内容:<br />

英文を正確に読み取ったりパラグラフ構成を学びながら読解力や<br />

語彙力を高めることがこの授業の目的です。アメリカの高級紙(The<br />

New York Times や The Washington Postなど)、The Japan Timesや雑<br />

誌に掲載された記事を教材として用い、世界情勢なども同時に学び<br />

ます。また、アメリカ史を彩った名演説も教材として用いる予定で<br />

す。補助教材のプリントも適宜使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

English through the News Media (Asahi Press, 2010)<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 ~ 第12回 テキストの講読<br />

第13回 学期末試験<br />

[秋学期]<br />

第1回 ~ 第12回 テキストの講読<br />

第13回 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習を前提に授業をすすめていきます。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、および授業後に受け付けます。<br />

語<br />


英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

訳読・精読と多読<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 准教授 吉田 恭子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、毎週の短文精読と、読み物多読の二本立てで進行し<br />

ます。短文精読では、毎週の課題、全文和訳や文法構造解読を通し<br />

て、専攻の授業で講読する英文を正確に読みこなせる応用文法力を<br />

身につけることをめざします。一方で自分の興味ある洋書を読むこ<br />

とで、英語を読むことに慣れ親しんでもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期 薬袋善郎 編著『名文で養う英語精読力』(研究社、2009)<br />

秋学期 配布教材(keio.jpからダウンロードのこと)<br />

通年 自分で選んだ多読用英語教材(年間3冊程度)<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2〜13回 Lessons 1~12<br />

秋学期<br />

第1〜2回 Lessons 13~14<br />

第3〜12回 配布教材精読<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

語学力は継続的自助努力によってのみ身につきます。外国語のス<br />

キルをどのように活かしたいのか、明確なヴィジョンを持って、自<br />

分の興味ある分野のテクストにチャレンジしていきましょう。また<br />

毎週の精読課題は短いとはいえ読み応えがありますので、しっかり<br />

下調べの上授業に臨んで下さい。出席はとりませんが、毎週の課題<br />

が評価の基本ですので、自然と成績に反映します。期末試験はあり<br />

ません。<br />

成績評価方法:<br />

毎週の課題(50 %)<br />

英文レポート(30 %)<br />

予習・平常点(20 %)<br />

質問・相談:<br />

随時受けつけます<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英国の新聞や雑誌記事を読む<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 講師 石田 名都子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、英国を代表する高級紙(The TimesやThe Guardian)に<br />

掲載されている記事を教材に世界各地の最新情勢に目を向けながら<br />

英語力のさらなる向上をめざします。英文を正確に読み取り内容を<br />

的確に把握するほかに、英語のパラグラフ構成やリーディングスト<br />

ラテジーも同時に学ぶのがこの授業の目的です。補助教材のプリン<br />

トも適宜使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Reading the World through The Times and The Guardian (Tsurumi<br />

Shoten 2009)<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 ~ 第12回 テキストを読む<br />

第13回 学期末試験<br />

[秋学期]<br />

第1回 ~ 第12回 テキストを読む<br />

第13回 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習を前提に授業をすすめていきます。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

24<br />

質問・相談:<br />

授業中、および授業後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:火1<br />

セット履修 講師 佐藤 光重<br />

授業科目の内容:<br />

指定する教科書を用いた音読、読解、リスニング、一部の文章の<br />

暗唱を通して、読解力を鍛える。<br />

予習に際しては、割り当てられた部分をすらすらと読めるよう音<br />

読の練習をし、担当部分については文法・語法に焦点をあてたハン<br />

ドアウトを作成して授業に臨んでもらいたい。自分の担当箇所は他<br />

の学生や教員からの質問になるべく答えられるよう準備すること。<br />

リスニングは、プリントを配布し、穴埋めやディクテーションに<br />

よる練習を行う。英語の音に触れる機会はなるべく多くしたい。<br />

英語の自然な文章を身につけるために、教科書から抜粋する一部<br />

の文章を暗唱する。暗唱といっても段落を丸暗記を要求するわけで<br />

はなく、文法や語法、言い回しの妙を得た部分を選んで覚えればよい。<br />

春学期は第1章から第3章、秋学期は第4章から第6章までを扱<br />

う予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

Pausch, Randy (2008). The Last Lecture. Hyperion. ISBN:<br />

978-1-4013-0965-7<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、担当箇所の予習の成果、および小テストの成果を平常<br />

点とし(50パーセント)、期末試験の成果をこれに加える(50パーセ<br />

ント)。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:火2<br />

セット履修 講師 佐藤 光重<br />

授業科目の内容:<br />

短編小説を用いて読解力を養成する。教材には音声・映像資料も<br />

豊富で原書も入手しやすいものを用いる。各学期とも短編2本を中心<br />

に音読、リスニング、文法・語法解説を行う。<br />

音読では割り当てを決めるので、担当部分がなるべく流暢に読め<br />

るよう練習をして授業に臨むこと。担当箇所については文法・語法<br />

上で重要だと思う事柄をハンドアウトに要領よくまとめて提出する<br />

ことが求められる。授業では、担当箇所につき学生や教員の質問に<br />

もなるべく答えられるよう予習しておくこと。<br />

ドラマ化された番組を、作品の導入とまとめに用いる。字幕なし、<br />

英語字幕付き、に分けて視聴したのち、台本の一部をプリントで用<br />

意するので、会話のパート練習にも取り組んでもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Doyle, Arthur Conan (2005). The Sherlock Holmes Mysteries: 22<br />

Stories by Sir Arthur Conan Doyle. Introd. Anne Perry. .Signet Classics.<br />

New American LIbrary-Penguin. ISBN: 0-451-52999-5<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、担当部分の予習の成果、および小テストの成果を平常<br />

点(50%)とし、期末試験の成果(50%)をこれに加える。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英米の短編小説を読む<br />

春学期・秋学期:火2<br />

セット履修 講師 井上 美雪<br />

授業科目の内容:<br />

訳や文法の解説を丁寧に行い、精読をします。文化的背景につい<br />

ては教員が講義します。作品読了後、感想を発表したり,意見を交<br />

換する時間を設ける予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントで配布します。<br />

参考書:<br />

特になし


授業の計画:<br />

2~3週間で1 本の短編を読んでいきます。前期はアメリカの作<br />

家,後期はイギリスの作家を取り上げます。マラマッド、オコナー、<br />

ラヒリ、モーム、グリーンなどを予定していますが,皆さんの希望<br />

も取り入れて行きます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

指名して下訳を発表してもらいます。辞書必携のこと。<br />

成績評価方法:<br />

出席,平常点で,50 %,試験で50 %を予定しています。<br />

質問・相談:<br />

授業中でも分からないところは積極的に手を挙げて聞いてくださ<br />

い。質問は大歓迎です。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Read and Respond<br />

春学期・秋学期:火3<br />

セット履修 講師 佐藤 理佳<br />

授業科目の内容:<br />

‘Is Your English Dead or Alive?’<br />

The aim of this course is to help the student enliven his/her English<br />

which has been neatly memorized and stored in his/her brain but has not<br />

had an opportunity to be practised in real life yet. Most of the time, we<br />

will be reading short stories and talking about them in small groups. The<br />

emphasis will be on developing the skill of reading English. There will,<br />

however, be many opportunities to practise and improve other skills,<br />

writing, speaking and listening, by writing essays, solving puzzles or<br />

making a speech in class.<br />

テキスト(教科書):<br />

Photocopies of course materials will be provided by the instructor.<br />

Short stories will include simplified versions of 'Liar!' by Isaac Asimov,<br />

'The Wrong Order' by Elizabeth Taylor and 'Stop Thief' by Dan Jacobson.<br />

授業の計画:<br />

Course plan will be announced in the first class.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Students will be expected to make every effort to study English<br />

throughout the year, to use their imagination at all times and to participate<br />

in classroom exercises actively.<br />

成績評価方法:<br />

Assessment will be based on prompt and steady attendance, active<br />

participation in English, homework assignments and term-end<br />

examinations.<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:火3<br />

セット履修 講師 白鳥 義博<br />

授業科目の内容:<br />

基礎から応用まで、読解力をもう一度鍛えなおしたい人のための<br />

クラスです。3年生に進めば英語は必修ではないはずですから、多く<br />

の人にとってこの授業は学校で英語を学ぶ最後の機会となるかもし<br />

れません。そこで、以下の5つに力点を置いて、読む力・聴き取る<br />

力の向上を目指します。<br />

(1)語彙力の再確認(似た意味の言葉の正しい使い分け、など)<br />

(2)文法的知識の補強(テキストの精読を通して)<br />

(3)読む(聴く)スピードと正確さの向上(拾い読み等の集中練習<br />

を繰り返す)<br />

(4)背景や常識からのアプローチ(難度の高い発展プリントなどを<br />

使って)<br />

(5)自学自習の準備(先生がいなくても英語学習を独力で続けられ<br />

るように)<br />

専門課程などに進んでから、難しい内容の英文を早く、正確に読<br />

める(あるいは聴き取れる)ようになるためには、基礎レベルの単<br />

語と文法力を確実に固めておく必要があります。また、効率的な読<br />

み取りに慣れておく必要もあります。さらに、読む(聴く)英文の<br />

内容に精通していれば難しい英語も楽に理解できるようになります<br />

から、おもに人文科学に関するベーシックな知識の再確認も積極的<br />

25<br />

に行います。そのうえで、たとえば辞書などの検索ツールを有効に<br />

使って、「質問できる英語の先生が身近にいない」という3年時以降<br />

の環境でも独力で問題解決をできるコツを養いたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Jim Knudsen など著 『現代人の思考と心理』 南雲堂 2010年<br />

ISBN:978-4-523-17636-7<br />

授業の計画:<br />

授業では,テキストの課題をスピーディーに,着実に進めてゆく。<br />

必要に応じて小テストをおこなう。<br />

(春学期)<br />

(1)ガイダンス<br />

(2)~(12) テキストを進める(2~3回でひとつのLessonを<br />

進める予定)<br />

(13)期末試験<br />

(秋学期)<br />

(1)ガイダンス<br />

(2)~(12) テキストを進める(2~3回でひとつのLessonを<br />

進める予定)<br />

(13) 後期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

主教材の内容は、PTSDなど、主に人間の心理に関連する現代的な<br />

トピックを扱っています。テキストの英文が比較的に平易なレベル<br />

ですので、必要に応じて発展的な内容のプリント教材を使います。<br />

英語が得意である必要はありませんが、向上心は必要です。同時に、<br />

テキストの内容や背景に対する知的好奇心が旺盛であることを、強<br />

く希望します。なお、テストの成績や出席状況だけではなく、授業<br />

中に与えられる課題に意欲的に取り組む真面目な受講態度も,成績<br />

評価の重要な判断基準となることに,ご注意ください。(出席点の評<br />

価基準などについては、初回に詳しく説明します。)<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(春100点、秋100点、合計200点満点)<br />

・平常点:出席状況、授業態度、提出物や発表による評価(春・<br />

秋通算100点)<br />

以上合計300点満点のうち、180点以上を合格点とする。<br />

質問・相談:<br />

授業の前後などで対応する。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

新聞をよむ<br />

春学期・秋学期:火3<br />

セット履修 講師 藤原 雅子<br />

授業科目の内容:<br />

英国の高級紙The Guardianと The Timesの記事を教材化した教科書<br />

を用いて、論説文を読む練習をする。テキストは社会・科学・ビジ<br />

ネス・環境の4セクションに分かれ、いずれもきわめて今日的な話<br />

題を扱っている。幅広い話題にふれることで語彙力・表現力を伸ば<br />

したい。授業の目標は<br />

1)文脈に即して語の正確な意味を理解することができる。<br />

2)各パラグラフ、そしてテクスト全体の論理構造を把握すること<br />

ができる。<br />

3)アイロニーやユーモアを用いた表現を理解し、なおかつそれを<br />

具体的な表現におきかえることができる。<br />

テキスト(教科書):<br />

Reading the World through The Times and The Guardian (タイムズ<br />

とガーディアンで読む今日の世界)(鶴見書店)<br />

授業の計画:<br />

初回にガイダンスを行った後、原則として二回の授業で一章を進<br />

む。本文の内容を確認した上で語彙力強化のための訓練、作文など<br />

練習問題に取り組む。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・予習をお願いします。<br />

・グループワークもありますので、ご協力ください。<br />

・時事的な話題について読む場合は背景知識が必要です。日頃から<br />

日本語/英語を問わず新聞や雑誌を読むことを心がけてください。<br />

成績評価方法:<br />

前/後期試験 50% プレゼンテーション 20% 小テスト・ワー<br />

クシート 30%の予定<br />

語<br />


質問・相談:<br />

教室で受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

「元有色人種」を自称する男の物語を読む<br />

春学期・秋学期:火4<br />

セット履修 教授 宇沢 美子<br />

授業科目の内容:<br />

これはアフリカ系アメリカ人作家ジェイムズ・ウェルドン・ジョ<br />

ンソンが混血の青年を語り手に、アメリカの人種問題に大胆に切り<br />

込んだ記念碑的作品です。ジョンソン独特の卓抜な論理と美しい文<br />

章を味わいながら読み進めます。最初はゆっくりですが、徐々にペ<br />

ースをあげていきます。予習は不可欠。授業への積極的な参加を期<br />

待しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

Johnson, James Weldon. (1995) The Autobiography of an Ex-Coloured<br />

Man. Hill & Wang Pub. ISBN-10: 0809000326 ISBN-13:<br />

978-0809000326<br />

あるいはhttp://www.gutenberg.org/etext/11012 から各自ダウンロー<br />

ドしても可。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

かなりの量の英文を読み込みますので,予習は必須です。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(50 %)<br />

・レポート等による評価(20 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(30 %)<br />

により総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業後,ならびにe-mail で 随時受け 付 けています。<br />

uzawa@flet. keio.ac.jp<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:火4<br />

セット履修 講師 白鳥 義博<br />

授業科目の内容:<br />

基礎から応用まで、読解力をもう一度鍛えなおしたい人のための<br />

クラスです。3年生になると必修の英語はないですから、多くの人に<br />

とってこの授業が最後の「学校英語」となるでしょう。そこで、以<br />

下の5つに力点を置いて、読む力・聴き取る力の向上を目指します。<br />

(1)語彙力の再確認(似た意味の言葉の正しい使い分け、など)<br />

(2)文法的知識の補強(テキストの精読を通して)<br />

(3)読む(聴く)スピードと正確さの向上(拾い読み等の集中練習<br />

を繰り返す)<br />

(4)背景や常識からのアプローチ(難度の高い発展プリントなどを<br />

使って)<br />

(5)自学自習の準備(先生がいなくても英語学習を独力で続けられ<br />

るように)<br />

専門課程などに進んでから、難しい内容の英文を早く、正確に読<br />

める(あるいは聴き取れる)ようになるためには、基礎レベルの単<br />

語と文法力を確実に固めておく必要があります。また、効率的な読<br />

み取りに慣れておく必要もあります。さらに、読む(聴く)英文の<br />

内容に精通していれば難しい英語も楽に理解できるようになります<br />

から、人文・社会・自然科学に関するベーシックな知識を再確認し<br />

ます。そのうえで、たとえば辞書などの検索ツールを有効に使って、<br />

「質問できる英語の先生が身近にいない」という3年時以降の環境で<br />

も独力で問題解決をできるコツを養いたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

鶴岡公幸など著 『新TOEFLテスト形式で学ぶ教養英語:リスニ<br />

ング&リーディング演習』 松柏社 2009 年 ISBN:<br />

978-4-88198-628-8<br />

授業の計画:<br />

授業では,テキストの課題をスピーディーに,着実に進めてゆく。<br />

必要に応じて小テストをおこなう。<br />

(春学期)<br />

(1)ガイダンス<br />

26<br />

(2)~(12) テキストを進める(2~3回でひとつのChapter<br />

を進める予定)<br />

(13)期末試験<br />

(秋学期)<br />

(1)ガイダンス<br />

(2)~(12) テキストを進める(2~3回でひとつのChapter<br />

を進める予定)<br />

(13) 期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

TOEFL試験対策の教材を主教材として使いますが、TOEFL試験対<br />

策を専門に進める授業ではないので注意すること。必要に応じて発<br />

展的な内容のプリント教材を使います。英語が得意である必要はあ<br />

りませんが、向上心は必要です。同時に、経済学から歴史や天文学<br />

に至る、テキストの幅広い内容や背景に対する知的好奇心が旺盛で<br />

あることを、強く希望します。なお、テストの成績や出席状況だけ<br />

ではなく、授業中に与えられる課題に意欲的に取り組む真面目な受<br />

講態度も,成績評価の重要な判断基準となることに,ご注意くださ<br />

い。(出席点の評価基準などについては、初回に詳しく説明します。)<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(春100点、秋100点、合計200点満点)<br />

・平常点:出席状況、授業態度、提出物や発表による評価(春・秋<br />

通算100点)<br />

以上合計300点満点のうち、180点以上を合格点とする。<br />

質問・相談:<br />

授業の前後などで対応する。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Readings on Contemporary Topics<br />

春学期・秋学期:火4<br />

セット履修 講師 松原 美智子<br />

授業科目の内容:<br />

This is an intermediate reading course. By reading articles from a<br />

variety of genres on topics of interest today, such as gender differences in<br />

language use, students will learn to develop critical thinking skills and<br />

language proficiency.<br />

テキスト(教科書):<br />

Laurie Barton and Carolyn Dupaquier Sardinas. North Star : Reading<br />

and Writing (Level 3). 3rd Edition. Longman<br />

参考書:<br />

Students are advised to have an English-English dictionary, such as the<br />

Oxford Advanced Learner's Dictionary.<br />

授業の計画:<br />

Generally, three to four class hours will be spent for each topic.<br />

By predicting and sharing information, students will be introduced to<br />

the main ideas of a given topic. After reading articles on the topic, they<br />

will do exercises to synthesize information and react to what they have<br />

read. There will also be extensive vocabulary exercises and grammar<br />

checkups. Relevant extra reading materials will be given whenever<br />

appropriate to supplement the textbook. In addition, optional writing<br />

exercises will be offered for students who wish to develop their writing<br />

skills.<br />

Classes will be conducted in English.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Students are expected to attend class regularly, be well prepared and<br />

ready to participate actively.<br />

成績評価方法:<br />

・Exam score<br />

・Attendance and class participation(Three lates will be counted as one<br />

absence.)<br />

質問・相談:<br />

Before and after class or by appointment. (Japanese may be used in this<br />

case although English is still the working language.)


英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

清潔と不潔からみたヨーロッパの歴史<br />

春学期・秋学期:火5<br />

セット履修 助教 赤江 雄一<br />

授業科目の内容:<br />

紀元一世紀のローマ人にとって清潔であるとは、さまざまな温度<br />

の公衆風呂に2時間つかり、隅々まで垢を落とし、最後に油を塗るこ<br />

とでした。17世紀のフランス貴族にとっては、一日一回シャツを換<br />

え、自分と周りの人たちの「香り」をうちけすために香水を振りか<br />

けることであって、けっして自らを水にひたすことはありませんで<br />

した。可能なら毎日風呂に入るべきという考えは、北アメリカでは<br />

20世紀の初めにはじめて広まります。ある社会や時代におけるこう<br />

した清潔さと不潔さの感覚をさぐっていくと、それぞれの社会や時<br />

代のプライバシー、衛生、個人性、宗教、セクシュアリティについ<br />

ての考え方が見えてきます。<br />

この授業は、このような観点から、清潔と不潔をめぐるヨーロッ<br />

パの歴史をカナダやアメリカの一般読者むけに読みやすいかたちで<br />

概説した本を講読します。それを通じて、語彙、文構造(文法)、パ<br />

ラグラフ、セクションなどの様々なレベルにおいて、総合的に英文<br />

読解力を伸ばすことを目的とします。この目的に資するために、語<br />

彙力あるいは熟語力を延ばす訓練、英文での要約・言い換えなど英<br />

語で書く基本的訓練なども行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Katherine Ashenburg, The Dirt on Clean: An Unsanitized History (New<br />

York: North Point Press, 2008) (originally published as hardcover edition<br />

in 2007 by Alfred A. Knopf) ISBN-13: 978-0-374-53137-9<br />

参考書:<br />

辞書/文法書などは授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

授業前半は、テクストを精読しつつ、読解の基礎的なテクニック<br />

を学び、徐々にテクストを読むスピードをあげて、多読と精読の双<br />

方をとりまぜ、文法事項を確認しながら読み進む予定です。授業の<br />

一部でプレゼンテーションもしてもらう予定です。<br />

【春学期:Spring Semester】<br />

1. ガイダンス<br />

2−5. 精読<br />

6−12.精読と多読+プレゼンテーション<br />

13. 学期末試験<br />

【秋学期:Autumn Semester】<br />

1. 試験のフィードバック+講読<br />

2-12. 精読と多読+プレゼンテーション<br />

13. 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

十分な予習をしていることが前提です。予習の仕方などについて<br />

は初回授業時に指示します。各学期につき、4回以上の欠席は基本<br />

的に認めません(サークル活動による欠席も含みます)。毎回、辞書<br />

を持参してください。教科書の購入は初回の授業後で結構です。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価 (50%)<br />

課題とプレゼンテーションへの取り組みの評価 (30%)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価 (20%)<br />

質問・相談:<br />

授業前後あるいはメールで受けつけます (y.akae@flet.keio.ac.jp)。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

イギリスの歴史と文化を読む<br />

春学期・秋学期:水1<br />

セット履修 講師 高津 昌宏<br />

授業科目の内容:<br />

Antonia Fraser 作の“The Six Wives of Henry Ⅷ”(1992)を読む。著<br />

者のFraser は伝記作家としてのみならず,推理小説の作家としても<br />

知られ,本書もフェミニズム的な新たな視点から書かれた歴史書で<br />

あるばかりか,エクサイティングな娯楽読み物になっている。ヘン<br />

リー八世が最初の王妃キャサリン・オブ・アラゴン(Catherine of<br />

Aragon)と離縁し,アン・ブーリン(Anne Boleyn)と再婚するために,<br />

27<br />

離婚を認めない教皇と対立し,自ら英国国教会を設立してその首長<br />

になったことは,高校の世界史で習ったところだろうが,その後に<br />

迎えた妃たちについてはあまり知らない人も多いのではないか。本<br />

年度は,第四王妃としてクレーフェ公国から迎えられたアンナ・フ<br />

ォン・クレーフェ(Anna of Cleves)の妻の座を,その半年後に奪うこ<br />

とになるキャサリン・ハワード(Katherine Howard)について書かれた<br />

箇所を読んでいき,イギリスの歴史と文化の一端を学ぶことにしよ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

Antonia Fraser, The Six Wives of Henry Ⅷ (Phoenix)<br />

参考書:<br />

・渡辺みどり『英国王室物語―ヘンリー八世と六人の妃』(講談社)<br />

・ダイクストラ好子『王妃の闘い―ヘンリー八世と六人の妻たち』<br />

(未知谷)<br />

授業の計画:<br />

春学期:Part Four : Anna of Cleves & Katherine Howard のうち,15<br />

That Young Girl Katherineを読む。<br />

秋学期:Part Four : Anna of Cleves & Katherine Howard のうち,16<br />

Old Man's Jewel を読む。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

広く英国の歴史や文化に関心のある学生の受講を歓迎します。授<br />

業では音読と訳出をしてもらうので,予習して臨むこと。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英字新聞を読む<br />

春学期・秋学期:水1<br />

セット履修 講師 小林 亜紀子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、英字新聞を題材として、英文読解力の向上を目指<br />

します。これまでに身に付けた文法力や語彙力を土台として、幅広<br />

い話題の記事や論説文を読んでいきます。新聞の英語は、基本的に<br />

多くの人に読まれることを前提に書かれていますので、優れたリー<br />

ディングの教材と言えます。しかし、慣れないうちは、同語の反復<br />

を避けるための英語表現のバリエーションをきちんと見抜く、文脈<br />

での単語の意味を的確に捉える、といったことが案外難しいようで<br />

す。また、修飾句や従属節を連ね、ひとつひとつのセンテンスが長<br />

い傾向のある英文をきちんと読むためには、文法の知識も活用する<br />

必要があります。授業では、基本的に英文を精読します。そして文<br />

章の意味をおおまかにつかむことはできても細部はよくわからなか<br />

った、という悩みを解決できるような読み方のコツを学んでいきた<br />

いと思います。語彙増強にも取り組みながら、最終的には速読で英<br />

文の論旨を正確に理解できるような力を身につけることを目標とし<br />

ます。<br />

テキストには、イギリスを代表する二紙The TimesとThe Guardian<br />

からの論説を中心に、薬物依存、ファッション業界における人種差<br />

別、空の旅と環境問題など、幅広い話題の英文が収録されています。<br />

海外の話題が中心となりますので、日本との比較の視点にも立ちな<br />

がら、現代の世界での出来事に目を向けるよい機会となることを期<br />

待しています。背景知識が必要になる場合には、適宜、関連した英<br />

文資料や英語ニュースの映像なども活用しながら、無理なく読解に<br />

取り組めるようにしたいと考えています。尚、夏季休暇期間には各<br />

自、興味や関心にあったテーマを一つ選び、それに関連した複数の<br />

英文資料を主体的に読み進め、考察を行うことを課題とします。そ<br />

れぞれがどのようなテーマに関心を持ち、考察を行ったのかは、後<br />

期の最初の授業で発表してもらいます。海外のメディアから発信さ<br />

れる情報に英語で直接触れ、日本のメディアではなかなか報じられ<br />

ないような新たな知識を得たり、日本とは異なる視点に驚いたり、<br />

といった受講者それぞれの経験をクラスで共有する機会としたいと<br />

考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

Reading the World through The Times and The Guardian (音羽書房鶴<br />

見書店、2009)<br />

語<br />


担当教員から履修者へのコメント:<br />

十分な予習を前提として授業を進めます。毎時間、辞書(英和か<br />

英英)を持参すること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 (学期末テスト)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価 (課題を含む)<br />

質問・相談:<br />

授業中、および授業終了後に受付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

の精読<br />

春学期・秋学期:水2<br />

セット履修 准教授 足立 健次<br />

授業科目の内容:<br />

著者はアメリカの高名な文化人類学者ですが、ここに取り上げた<br />

テキストは専門的な内容のものではなく、一般向けに書かれた啓蒙<br />

書です。決して易しい英文とはいえませんが、これを丹念に読むこ<br />

とで人種問題について考えるための契機になればと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Ashley Montagu, What We Know About “Race” (鶴見書店)<br />

授業の計画:<br />

春学期初回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 テキストの講読<br />

春学期最終回 学期末試験<br />

秋学期初回~第25回 テキストの講読<br />

秋学期最終回 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習をして授業に臨むことが大切です。<br />

成績評価方法:<br />

年2回(春学期末と秋学期末)に行う試験を中心に、出席と平常点<br />

を考慮した上での成績評価となります。<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中および授業後,相談は授業後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

アイルランド妖精伝承に関するモノグラフを読む<br />

春学期・秋学期:水2<br />

セット履修 准教授 辺見 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀アイルランドで起きた「ブリジット・クリアリー焼殺事件」<br />

という、妖精伝承が絡む殺人事件を、「ポスト・コロニアリズム」の<br />

視点から読み解いた研究論文を読みます。事件の背後にある、当時<br />

のアイルランドが置かれていた政治・文化的な背景、口承による妖<br />

精伝承の意味などについての理解を深めるために、関連する文献も<br />

併せて読みます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Keio.jpから各自でダウンロード・プリントアウトして下さい。<br />

参考書:<br />

授業中に必要に応じて紹介します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

成績評価の40%を占める平常点は、予習への取り組みで判断され<br />

ます。各自で和訳を用意した上で授業に臨むことが「予習」の前提<br />

です。<br />

成績評価方法:<br />

春・秋学期の期末試験60%、平常点40%(平常点の評価について<br />

は上のコメントを参照のこと)<br />

質問・相談:<br />

随時受けつけます。<br />

28<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

異文化理解を考える<br />

春学期・秋学期:水2<br />

セット履修 講師 小林 亜紀子<br />

授業科目の内容:<br />

「ことば通じて意味通じず」というように、異なる言語文化的背<br />

景を持つ人々のコミュニケーションでは、互いにことばが通じてい<br />

ても、コミュニケーションがどこかうまくいかないと感じたり、誤<br />

解や摩擦が生じてしまったりすることがあります。これはなぜなの<br />

か。このような問題意識を出発点として、この授業では、アメリカ<br />

のすぐれた文化人類学者エドワード・T・ホールの著書The Hidden<br />

Dimensionを読みます。この本の中でホールは、人類学、社会学、言<br />

語学、動物学、心理学などきわめて学際的なアプローチにより、異<br />

文化に属する人々がいかに異質の「感覚世界」に住み、異なる文化<br />

の型のスクリーンを通じて外界を捉えているか、そしてそれがどの<br />

ように異なる文化を持つ人同士のコミュニケーションに問題を生じ<br />

させうるかを、広く深く論じています。<br />

授業で扱うテキストには、この本の第11章と第12章が収録されて<br />

います。これらの章では、ドイツ人、イギリス人、フランス人、日<br />

本人、アラブ人を具体例として、コミュニケーションにおいて距離<br />

が持つ意味、文化による空間認識の違いなどが、アメリカ人との比<br />

較の観点から、興味深く論じられています。授業では、語学的な説<br />

明を適宜加えながら、テキストを精読します。難易度の高いアカデ<br />

ミックな英文を、文脈での意味を正確に捉えながら読むことのでき<br />

る力の養成に重点を置きます。語彙を増やすことも課題となります。<br />

この本でホールが述べていることを自分自身の問題としてひきつけ<br />

て、考えながら読むことで、私達が異なる言語文化的背景を持つ人<br />

々と実りあるコミュニケーションを持つためにはどのようなことが<br />

必要かについて理解を深めていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Edward T. Hall, The Hidden Dimension(松柏社)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

十分な予習を前提として授業を進めます。毎時間、辞書(英和か<br />

英英)を持参すること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 (学期末テスト)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(課題を含む)<br />

質問・相談:<br />

授業中、および授業終了後に受付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

の精読<br />

春学期・秋学期:水3<br />

セット履修 准教授 足立 健次<br />

授業科目の内容:<br />

カラハリ砂漠を中心に南アフリカで調査研究を行っている、アメ<br />

リカの人類学者の文章を精読します。野生動物に対する彼女の鋭敏<br />

な観察眼は、犬や猫などの身近な動物にも向けられています。本書<br />

ではネコ科の動物たちが自然界を覗き込む窓として設定されており、<br />

これを通して読者は単にネコのみならず、自然界に関する理解をも<br />

深めることができるのではないかと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Elizabeth Marshall Thomas, The Tribe of Tiger (英宝社)<br />

授業の計画:<br />

春学期初回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 テキストの講読<br />

春学期最終回 学期末試験<br />

秋学期初回~第25回 テキストの講読<br />

秋学期最終回 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習をして授業に臨むことが大切です。<br />

成績評価方法:<br />

年2回(春学期末と秋学期末)に行う試験を中心に、出席と平常点<br />

を考慮した上での成績評価となります。


質問・相談:<br />

質問は授業中および授業後,相談は授業後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Focus on Meaning<br />

春学期・秋学期:水3<br />

セット履修 講師 小泉 有加<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、わからない単語が多少あっても内容を全体的に把握<br />

することを目的にリーディングを行います。従って授業は、訳読に<br />

よる内容の確認ではなく、要約の口頭発表、テキストの内容を発展<br />

させたグループワークなどが中心となります。<br />

授業の前半は、教科書を使い、語彙の強化や要約の練習を中心に進<br />

めます。授業の後半は、多様なジャンルのテキストを扱い、内容を<br />

応用・発展させる様々なタスクを行います。音声・映像教材もほぼ<br />

毎回使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

1.Sarosy, Peg. (2007). Lecture Ready 1. Oxford University Press.<br />

ISBN: 978-0-19-430965-3<br />

2.プリント教材<br />

授業の計画:<br />

【春学期】<br />

第1回:ガイダンス<br />

第2~12回:教科書Chapter 1-5、著名人のインタビュー、アカデミ<br />

ックスキルに関するテキストなどを予定<br />

第13回:期末試験<br />

【秋学期】<br />

第1~12回:教科書Chapter 6-10、建築に関するテキスト、小説な<br />

どを予定<br />

第13回:期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習を前提に授業をすすめます。また、授業への積極的な参加が<br />

不可欠です。遅刻・欠席は減点の対象となります。<br />

成績評価方法:<br />

出席・授業参加・小テスト・提出課題を含む平常点(60%)と、<br />

期末試験(40%)から総合的に判断します。<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

リーディング・リスニング<br />

春学期・秋学期:水4<br />

セット履修 講師 中川 千帆<br />

授業科目の内容:<br />

リーディングでは、自己表現、異国文化、人間性の探求など、興<br />

味深いテーマのテキストを読み、さまざまな演習問題を通して、辞<br />

書を使わずにある程度の長さの英文を読みこなせる力を養っていく。<br />

リスニングでは、TOEICの聴解問題を毎回少しずつ解いていく。<br />

実践的なリスニング力を高めるとともに、本番の試験にむけて、問<br />

題形式に慣れていくことを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

Pacheco, Beth M./ Gregg, Joan Young. et al. The Powerful Reader:<br />

High-Intermediate. MacMillan, 2006. ISBN: 978-4-7773-6044-4 (2,100<br />

円)<br />

Kimura, Tetsuo, et al. 5-Minute Quizzes for the TOEIC Test: Listening<br />

3. MacMillan, 2008. ISBN: 978-4-7773-6258-5 (1,050円)<br />

参考書:<br />

辞書は必ず持ってくること。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2-3回 Fashion Forward 速読・演習・精読<br />

第4-5回 Challenging Nature<br />

第6-7回 The Maori<br />

第8-9回 Shall We Dance?<br />

第10-11回 Pompeii<br />

29<br />

第13回 期末試験<br />

第14-15回 Safari! 速読・演習・精読<br />

第16-17回 Theme Parks<br />

第18-19回 New York<br />

第20-21回 The Noble Nobel<br />

第22-23回 Humor and Human Condition<br />

第24回 予備日<br />

第25回 期末試験<br />

第26回 テスト返却 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習は必要ないが、復習と宿題はしっかりとやってくること。理<br />

由のない欠席は評価を下げるので注意すること。各学期ともに全日<br />

程の3分の1を欠席した者は自動的に期末試験の受験資格を失う。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果( 80 % )<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( 20 % )<br />

質問・相談:<br />

質問・相談は授業終了後に受け付ける。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Reading Fairy Tales<br />

春学期・秋学期:水4<br />

セット履修 講師 小泉 有加<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、古くから語り継がれているものから現代の作品ま<br />

で、様々なFairy Talesを読みます。また、Fairy Talesに関する文学や<br />

社会学の文献などもあわせて扱います。音声・映像教材も使用して<br />

いく予定です。<br />

また各授業の最初には、教科書を用い、語彙強化のための演習を<br />

行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

1.Beglar, David. (2009). Contemporary Topics 3. Pearson Education.<br />

ISBN: 978-0-13-234523-1<br />

2.プリント教材<br />

授業の計画:<br />

【春学期】<br />

第1回:ガイダンス<br />

第2~12回:教科書Chapter 1-6、Fairy Tales講読<br />

第13回:期末試験<br />

【秋学期】<br />

第1~12回:教科書Chapter 7-12、Fairy Tales講読<br />

第13回:期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習を前提に授業をすすめます。また、授業への積極的な参加が<br />

不可欠です。遅刻・欠席は減点の対象となります。<br />

成績評価方法:<br />

出席・授業参加・小テスト・提出課題を含む平常点(60%)と、<br />

期末試験(40%)から総合的に判断します。<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

リーディング・リスニング<br />

春学期・秋学期:水5<br />

セット履修 講師 中川 千帆<br />

授業科目の内容:<br />

リーディングでは、ジョゼフ・ピアースによるSmall is Still<br />

Beautiful (2006) からの抜粋を精読していく。経済学を主題にした本<br />

テキストを丁寧に読み進めていくことで、構文、語彙の確認をして<br />

いくとともに、上級レベルの英文テキストの内容を深く理解する英<br />

語力の習得を目標とする。<br />

リスニングでは、TOEICの聴解問題を毎回少しずつ解いていく。<br />

実践的なリスニング力を高めるとともに、本番の試験に向けて、問<br />

題形式に慣れていくことを目的とする。<br />

語<br />


テキスト(教科書):<br />

Pearce, Joseph. Small is Still Beautiful. Notani, Kenji, ed. 英宝社,<br />

2010. ISBN: 978-4-269-19021-4 (1,800円+税)<br />

Kimura, Tetsuo, et al. 5-Minute Quizzes for the TOEIC Test: Listening<br />

3. MacMillan, 2008. ISBN: 978-4-7773-6258-5 (1,050円)<br />

参考書:<br />

辞書は必ず持ってくること。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2~6回 リーディング(Unit1-3)・リスニング<br />

第7回 復習<br />

第8回~12回 リーディング(Unit4-7)・リスニング<br />

第13回 期末テスト<br />

秋学期<br />

第1~5回 リーディング(Unit8-10)・リスニング<br />

第6回 復習<br />

第7回~12回 リーディング(Unit11-15)・リスニング<br />

第13回 期末テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習と復習をしっかりとおこなうこと。理由のない欠席は評価を<br />

下げるので注意すること。各学期ともに全日程の3分の1を欠席し<br />

た者は自動的に期末試験の受験資格を失う。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果( 80 % )<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( 20 % )<br />

質問・相談:<br />

質問・相談は授業終了後に受け付ける。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

論説文を読む<br />

春学期・秋学期:木1<br />

セット履修 准教授 坂本 光<br />

授業科目の内容:<br />

比較的短めの論説文を,その論理的構成にも目を配りながら読み<br />

取る訓練を行う。使用テキストは,雑誌記事,新聞記事,書籍から<br />

の抜粋が中心。基本的には読解の授業だが,必要に応じて文法や語<br />

彙の点検・復習も行う予定。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配付する。<br />

参考書:<br />

文法書,辞典類などについて,必要に応じて初回講義時に紹介す<br />

る。必ずしも手持ちのものを買い直す必要はない。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

十分な予習が必須。教室へは必ず英和か英英の学習辞典を持参す<br />

ること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(春・秋学期末に,計2 回の試験を行う。<br />

成績評価における比重は計50 %。)<br />

・レポートによる評価(夏期休暇課題として課す。平常点に算入する。)<br />

・平常点:出席状況および授業中の成績による評価(小テスト、授<br />

業中の質疑応答,予習の成果などを成績評価に組入れる。比重は50<br />

%。)<br />

・欠席6 回で不合格。遅刻は欠席0.5 回分として計算する。学則通<br />

り,サークル活動などによる公欠は認めない。<br />

質問・相談:<br />

履修前の質問・相談を hsakamoto@a6.keio.jp にて受け付ける。<br />

30<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英文読解力の向上を目指す<br />

春学期・秋学期:木2<br />

セット履修 講師 有賀 明子<br />

授業科目の内容:<br />

書き下ろしではない英文を読み、各種の問題を解きながら読むた<br />

めのスキルと語彙を身につけると同時に、課外で英文多読を行うこ<br />

とによって読解力の向上を目指すことがこの授業の目的である。<br />

毎授業時に前回の既習事項についての小テストを行った後、テキ<br />

ストを2週間に1ユニットの割合で進め、拾い読み、探し読み、文脈<br />

に基づく推測といった文章レベルのスキルと語源・同義語といった<br />

単語レベルのスキルのほか批判読みのスキルを学ぶ。授業では設問<br />

の答え合わせと解説をするほか、本文を正しく理解できているか発<br />

音、語彙、構文、論理、背景文化などに注意しながら確認する。ま<br />

た、春学期にはグループによる共同学習を予定している。テキスト<br />

の話題はエネルギー問題、就活の秘訣、遺伝子組換食品、音楽など<br />

多岐の分野にわたる興味深いものばかりである。<br />

課外での多読は年間最低5冊を目標とし、簡単なブックリポートを<br />

提出する。各自のペースで進めてもらうが、授業中に詳しく指示する。<br />

またテキスト以外にも、季節の行事、あるいは注目に値する出来<br />

事に関する英文記事を授業の一部を利用して読むほか、必要に応じ<br />

て、音声・映像も教材として使用する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Neil J. Anderson, Active Skills for Reading: Book 4 (second edition),<br />

Thomson Heinle, 2008年、2982円<br />

授業の計画:<br />

初回 ガイダンス<br />

2、3回 Looking for Work<br />

4、5回 Computer Culture<br />

6、7回 Travel Adventure<br />

8、9回 Haunted by the Past<br />

10、11回 A Good Read<br />

11、12回 A New Generation of Thinking<br />

13回 春学期試験<br />

14、15回 It’s Dinner Time<br />

16、17回 Beyond Planet Earth<br />

18、19回 Energy for Life<br />

20、21回 Language and Life<br />

22、23回 The Natural World<br />

24、25回 Music: Influence and Innovation<br />

26 回 学年末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

きちんと予習した上で授業に臨むことが受講上の必要最低条件で<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( 提出物の状況、小<br />

テスト、学期末の試験を含む )<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ジェンダーを考えるための英語<br />

春学期・秋学期:木3<br />

セット履修 講師 波戸岡 景太<br />

授業科目の内容:<br />

自分とはなにか,自分らしさとはなにか。こうした,いわゆる「ア<br />

イデンティティ」というものを考える上で,言葉はとても大切な役<br />

割を果たします。この授業では,フェミニズム,ゲイ/レズビアン・<br />

スタディーズ,そしてクイア理論など,性と社会をめぐる思想とそ<br />

の言葉たちを,英語の読解力やプレゼンテーション技術を養うこと<br />

を目的としながら考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回,さまざまな文献をプリント形式で配布します。


参考書:<br />

『クローゼットの認識論:セクシュアリティの20世紀』イヴ・コ<br />

ゾフスキー・セジウィック著(外岡尚美訳)青土社 1999年 ISBN:<br />

4-7917-5722-X<br />

『パブリック・セックス:挑発するラディカルな性』パット・カ<br />

リフィア著(東玲子訳)青土社 1998年 ISBN:4-7917-5650-9<br />

『どうにもとまらない歌謡曲:七〇年代のジェンダー』舌津智之<br />

著 2002年 晶文社 ISBN:4-7949-6548-6<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 美術批評・映画批評等の読解(〜第8回)<br />

第9回 グループ発表(〜第12回)<br />

最終回 期末試験<br />

授業で扱う内容:マリリン・モンロー、ロバート・メイプルソー<br />

プ、マドンナ、映画『プリシラ:砂漠の女王』、『ブロークバック・<br />

マウンテン』など。<br />

*なお、後期もほぼ同様のスケジュールで行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業では,いかなる理由においても,欠席は最大3 回までと<br />

します。また,いわゆる「平常点」や「出席点」はつきません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(40 %)<br />

・レポートによる評価(30 %)<br />

・発表による評価(30%)<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

イヌと英語:コンパニオン・スピーシーズとは何か<br />

春学期・秋学期:木4<br />

セット履修 講師 波戸岡 景太<br />

授業科目の内容:<br />

コンパニオン・スピーシーズ。それは、ヒトと寄り添い生きる、<br />

ヒト以外の種(スピーシーズ)のこと。あなたの人生に参加するイ<br />

ヌやネコをはじめとする様々な動物たち。平たく言えば「ペット」<br />

となる彼らのことを、ちょっとだけ立ち止まって、「自分たちと共生<br />

する他種」として捉え直してみよう。<br />

この授業では,理系と文系を横断する思想家ダナ・ハラウェイの<br />

The Companion Species Manifesto: Dogs, People, and Significant<br />

Otherness (2003)を核として、主にイヌとの関わりのなかから生まれ<br />

てくる物語と思想を読解していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントを配付します。<br />

参考書:<br />

Garber, Marjorie. (1997). Dog Love. A Touchstone Book. ISBN:<br />

0-684-83552-5.<br />

Haraway, Donna. (2003).The Companion Species Manifesto: Dogs,<br />

People, and Significant Otherness. Prickly Paradigm.ISBN-10:<br />

0971757585.<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 小説、批評、映画の読解(〜第8回)<br />

第9回 グループ発表(〜第12回)<br />

最終回 期末試験<br />

授業で扱う内容:イヌ小説(ポール・オースターなど);イヌとジ<br />

ェンダー批評(ハラウェイなど);イヌ映画(『マーリー:世界一お<br />

バカな犬が教えてくれたこと』など)。<br />

*なお、後期もほぼ同様のスケジュールで行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業では,いかなる理由においても,欠席は最大3 回までと<br />

します。また,いわゆる「平常点」や「出席点」はつきません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(40 %)<br />

・レポートによる評価(30 %)<br />

・発表による評価(30%)<br />

31<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

『ことばと文化』を英文で読む(精読による読解力の養成)<br />

春学期・秋学期:木5<br />

セット履修 講師 谷 みゆき<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,今までに習得した文法・語彙の知識を再確認しな<br />

がら英文を正確に読むことができるようになることを目標とします。<br />

また,1973 年に出版されて以来,言語学の入門書として読まれ続<br />

けている鈴木孝夫著『ことばと文化』の英文版をテキストに使用し,<br />

言語と文化の関係についても考えます。授業は主に精読をしてもら<br />

いながら進めますが,内容に関する自らの見解や,原文と英文との<br />

比較考察なども同時に発表してもらうことにより,単なる和訳作業<br />

ではない,内容をしっかり把握した上での読解力の養成を目指しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

鈴木孝夫著,Akira Miura 訳 , Words in Context: A Japanese<br />

Perspective in Language and Culture(講談社)<br />

参考書:<br />

鈴木孝夫著『ことばと文化』(岩波新書)<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

1. ガイダンス<br />

2 ~ 12.テキスト購読<br />

13. 学期末テスト<br />

[秋学期]<br />

1. 学期末テスト返却・解説<br />

2 ~ 12.テキスト購読<br />

13. 学期末テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・必ず毎回予習をして臨んでください<br />

・授業には辞書を持参してください<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

各学期ともに授業数の80 %以上出席することを単位取得の条件と<br />

します。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ペーパーバックを読もう<br />

春学期・秋学期:金1<br />

セット履修 講師 小路 邦子<br />

授業科目の内容:<br />

15 世紀のフィレンツェ。ジュリアーノ・デ・メディチの暗殺が街<br />

を揺るがす。マドンナ・リサをも。10 年語にジュリアーノの甥で同<br />

じ名の彼女の恋人が悲惨な死を遂げると,リサは不義の愛と裏切り<br />

と秘密の不吉な網を解きほぐすべく勇気を振り絞る。<br />

本年度は、第2部から読んでいく。<br />

事実とフィクションが多層をなしてひねりをきかせたモナ・リザ<br />

の語る物語を通して,多読を試みたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Jeanne Kalogridis. I, Mona Lisa. (New York : St. Marin’s Griffin, 2006)<br />

授業の計画:<br />

前もって予習と同時にやっておく質問プリントを配布するのでや<br />

ってくること。担当者には一人1 ページ程度を割り当てるので,し<br />

っかり読んでくること。授業中に発表を聞きながら自己採点する。<br />

授業後に回収し,添削して返却する。1 回に5 ページ程度進む予定。<br />

慣れてきたらもう少しスピードを上げる。<br />

第1回の授業で、授業の進め方と第1部の粗筋の紹介をするので、<br />

必ず出席すること。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業に出席するのはあたりまえですから,出席点などというもの<br />

はありません。3 分の1 以上の欠席者は評価の対象とはなりません。<br />

公欠というシステムはないので,クラブ活動などの欠席も数えます。<br />

遅刻は3 回で1 回の欠席と数えます。授業中は通信機器は切っておく<br />

こと。辞書は必ず持参すること。予習をしないで授業に出ることは<br />

語<br />


言語道断。授業中は前もって担当の割当をしておきますから,予習<br />

していないものや欠席は減点対象とします。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(予習プリントを毎回提出し,その合計点で<br />

評価)<br />

・平常点(予習状況を評価)<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中世は愉快だ<br />

春学期・秋学期:金2<br />

セット履修 講師 小路 邦子<br />

授業科目の内容:<br />

14世紀英国の詩人 Geoffrey Chaucer の最後の大作 The Canterbury<br />

Tales をやさしく現代語で語り直したものを詳しく読んでいく。社会<br />

のあらゆる階層の人々が交々に語る物語を通して、人の様々な姿と<br />

語りの面白さを味わいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Chaucer, Geoffrey. The Canterbury Tales. Retold by Geraldine<br />

McGaughrean. Puffin Classics. 1996. ISBN:1-14-038053-1<br />

参考書:<br />

チョーサー、桝井迪夫訳『完訳 カンタベリー物語』(上)(中)<br />

(下)(岩波文庫)1973年、改版1995年<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

第1回 ガイダンス:作品の背景説明<br />

第2回 Prologue<br />

第3回 Prologue<br />

第4回 Prologue, The Knight's Tale<br />

第5回 The Knight's Tale<br />

第6回 The Knight's Tale<br />

第7回 The Knight's Tale<br />

第8回 The Miller's Tale<br />

第9回 The Miller's Tale<br />

第10回 The Miller's Tale, The Nun's Priest's Tale<br />

第11回 The Nun's Priest's Tale<br />

第12回 The Nun's Priest's Tale<br />

第13回 まとめ<br />

秋学期<br />

第1回 春学期試験の講評と解説<br />

第2回 The Wife of Bath's Tale<br />

第3回 The Wife of Bath's Tale<br />

第4回 The Wife of Bath's Tale<br />

第5回 The Pardoner's Tale<br />

第6回 The Pardoner's Tale<br />

第7回 The Pardoner's Tale<br />

第8回 The Pardoner's Tale<br />

第9回 The Franklin's Tale<br />

第10回 The Franklin's Tale<br />

第11回 The Franklin's Tale<br />

第12回 The Franklin's Tale, The Magistrate's Tale<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業に出席するのはあたりまえですから,出席点などというもの<br />

はありません。3 分の1 以上の欠席者は評価の対象とはなりません。<br />

公欠というシステムはないので,クラブ活動などの欠席も数えます。<br />

遅刻は3 回で1 回の欠席と数えます。授業中は通信機器は切ってお<br />

くこと。辞書は必ず持参すること。予習は必ずしてくること。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験の結果85%、平常点:予習状況と発表内容、および授<br />

業態度による評価15%<br />

32<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

の精読<br />

春学期・秋学期:金3<br />

セット履修 准教授 足立 健次<br />

授業科目の内容:<br />

とかく美術作品は,それについての専門的な知識や深い素養がな<br />

ければ鑑賞できないものと思われがちである。これとは反対の立場<br />

から,多くの実例を挙げて比較しながら,私たち門外漢を絵画の世<br />

界へと誘ってくれる文章を精読します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Susan Woodford, Looking at Pictures (松柏社)<br />

授業の計画:<br />

春学期初回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 テキストの講読<br />

春学期最終回 学期末試験<br />

秋学期初回~第25回 テキストの講読<br />

秋学期最終回 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習をして授業に臨むことが大切です。<br />

成績評価方法:<br />

年2回(春学期末と秋学期末)に行う試験を中心に、出席と平常点<br />

を考慮した上での成績評価となります。<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中および授業後,相談は授業後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

リーディング<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 勝村 仁子<br />

授業科目の内容:<br />

通訳の訓練を取り入れたリーディングによって,総合的な読解力<br />

をつけることを目的とする。ただし,通訳養成を目的とした授業で<br />

はない。<br />

テキスト(教科書):<br />

科学,医療,歴史,音楽,美術,時事問題(政治/経済/法律)<br />

など幅広い内容のものを学術論文,LSAT(米国ロースクール適正試<br />

験)問題集,専門書,新聞・雑誌記事などから抜粋したプリント教<br />

材を用いる予定であるが,最終的なテキストの決定については,履<br />

修した学生の専攻等を考慮する。<br />

参考書:<br />

必要に応じて授業内に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

テキストとして取り上げる英文について,それぞれ下記のような<br />

ポイントから授業をすすめる:<br />

1) 文の構造(文法)の正確な理解を基礎にした「読み」を訓練<br />

することにより,しっかりしたリーディングの基礎力を養う。<br />

2) 特に動詞については,意味と時制に関して,そのニュアンス<br />

を正確に把握する 訓練を行うとともに,類語・同義語さらに語<br />

源を確認することで,英語のアウトプット(会話/作文)への方向<br />

付けを行う。<br />

3) 英文の理解の背景となるさまざまな知識(スキーマ)を用い<br />

た「トップダウン」アプローチを紹介する。<br />

4) 「コミュニカティヴ・アプローチ」すなわち,英文のロジッ<br />

クをしっかりつかみながら内容を理解・消化した上で質の高い,自<br />

然な日本語に置き換えるための訓練を行う。<br />

5) 以上を補足するために,特に動詞と名詞を中心とした単語の<br />

ワークシートを用いて,様々な分野の語彙や基本的表現を発展・拡<br />

充させるための訓練を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回辞書を持参すること(紙の英和中辞典が好ましい)。予習の内<br />

容は試験と同様の評価の対象とする。なお,試験は授業の内容にあ<br />

わせて,期末・学年末と関係なく,年に4 ~ 5 回行う。サークル活<br />

動による公欠は認めない。


成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(80%)<br />

・平常点(出席状況および授業態度)による評価(20%)<br />

質問・相談:<br />

授業内,および授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:土2<br />

セット履修 講師 千代田 友久<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,Lafcadio Hearn の作品を主に読みます。予習をしっ<br />

かりした上で説明をよく聴き読解力を高めてほしいと思います。<br />

また,授業中に英英辞典を用います。この授業では特に単語や熟<br />

語の意味を正確に把握し,こまかいニュアンス等に注意することで,<br />

読解能力を伸ばすことを心がけたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

OXFORD ADVANCED LEARNER’S DICTIONARY(第7 版)<br />

※略してOALD<br />

授業の計画:<br />

1. 初回の授業で以下のことを説明します。<br />

① Lafcadio Hearn について<br />

② OALD の特色と使い方<br />

③ 授業のすすめ方<br />

2. その後は主にHearn の作品をできるだけたくさん読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・必ず予習してくること。<br />

・必ずOALD を持ってくること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況,宿題の提出状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

アメリカ環境文学の古典を読み,考える<br />

春学期・秋学期:月1<br />

セット履修 講師 黒崎 真由美<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカの生物遺伝学者Rachel Carson (1907-64)の主著Silent<br />

Spring(1962)を読みます。この作品は昨今頻繁に議論されるようにな<br />

った環境問題を最も早い時期に論じたものです。精読することによ<br />

って英語読解力を養成することが第一の目的です。それと同時に,<br />

エコロジーや地球環境保護の問題を考え,各自に英語でミニ・プレゼ<br />

ンテーションをしてもらうことで英語での発信能力養成を目指しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

Rachel Carson, Silent Spring Vol. Ⅰ(英宝社)<br />

授業の計画:<br />

春学期,秋学期を通して<br />

・Silent Spring の精読<br />

・エコロジーや地球環境保護問題をテーマに英語でのミニ・プレゼン<br />

テーション<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・授業へは毎回必ず予習をして出席してください。<br />

・授業には英和辞典を持参してください。<br />

・15 分以上の遅刻は認めません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・ミニ・プレゼンテーションによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・その他(レポート)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

33<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Reading Skills Development<br />

春学期・秋学期:月2<br />

セット履修 講師 ラトリッジ, エラ<br />

授業科目の内容:<br />

Through reading newspaper articles, essays, stories and poems, students<br />

will build their vocabulary and reading skills such as skimming, scanning,<br />

visualization, inference and prediction. About one-third of classtime will<br />

be spent on pleasure-reading to build fluency. There will also be group<br />

discussions of reading content.<br />

テキスト(教科書):<br />

handouts<br />

参考書:<br />

Dictionaries you normally use<br />

授業の計画:<br />

Each class will follow the same pattern, except the last two classes of<br />

each semester : group tasks to build reading skills, followed by discussion<br />

of content, and pleasure reading. There will be a reading skills test and<br />

group presentation at the end of each semester. There will also be weekly<br />

reading and occasional group oral reports assigned as homework.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

The format of the class in general is group work. Your presence at each<br />

class is necessary and valuable to make the group work successfully.<br />

Please participate actively.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(pleasure reading reports)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・その他(group presentations, reading skills tests)<br />

質問・相談:<br />

lopsideseast@gmail.com<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Reading Skills Development<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 講師 ラトリッジ, エラ<br />

授業科目の内容:<br />

Through reading newspaper articles, essays, stories and poems, students<br />

will build their vocabulary and reading skills such as skimming, scanning,<br />

visualization, inference and prediction. About one-third of classtime will<br />

be spent on pleasure-reading to build fluency. There will also be group<br />

discussions of reading content.<br />

テキスト(教科書):<br />

handouts<br />

参考書:<br />

Dictionaries you normally use<br />

授業の計画:<br />

Each class will follow the same pattern, except the last two classes of<br />

each semester : group tasks to build reading skills, followed by discussion<br />

of content, and pleasure reading. There will be a reading skills test and<br />

group presentation at the end of each semester. There will also be weekly<br />

reading and occasional group oral reports assigned as homework.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

The format of the class in general is group work. Your presence at each<br />

class is necessary and valuable to make the group work successfully.<br />

Please participate actively.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(pleasure reading reports)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・その他(group presentations, reading skills tests)<br />

質問・相談:<br />

lopsideseast@gmail.com<br />

語<br />


英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

イギリス小説講読<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 三馬 志伸<br />

授業科目の内容:<br />

Wilkie Collins (1824-89) の中編小説、Miss or Mrs? (1871) を講読し<br />

ます。<br />

1860年代、イギリスでは Sensation Novels と呼ばれるミステリ小説が<br />

大流行しましたが、『白衣の女』(1860)『月長石』(1868)で有名な<br />

Collins はこのジャンルを代表する作家で、この2作以外にも数多く<br />

の傑作を残しています。この授業では、サスペンスあふれる中篇、<br />

Miss or Mrs という作品を講読し、原文で小説を読むおもしろさを体<br />

得してもらいたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

Willkie Collins (Norman Page, Toru Sasaki eds), Miss or Mrs?, The<br />

Haunted Hotel, The Guilty River (Oxford World's Classics, 2008).<br />

ISBN: 978-0-19-953818-8<br />

参考書:<br />

その都度指示します。<br />

授業の計画:<br />

精読を主として授業を進めてゆきます。比較的短い物語なので、<br />

1年間で読了する予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回きちんと準備をして授業に臨んでください。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英米の短編小説を読む<br />

春学期・秋学期:火1<br />

セット履修 講師 井上 美雪<br />

授業科目の内容:<br />

自宅学習である程度の分量を読むことを目的とします。授業中は、<br />

重要な箇所について訳・文法を確認の上精読していきます。作家・<br />

文化的背景については、担当の学生に調べてきてもらいます。作品<br />

読了後は、感想を発表したり,意見を交換する時間を設ける予定で<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントで配布します。<br />

参考書:<br />

特になし<br />

授業の計画:<br />

1~2 週間で1 本の短編を読んでいきます。前期はアメリカの作<br />

家,後期はイギリスの作家を取り上げます。ヘミングウェイ、カー<br />

ヴァー、ウルフ、ボウエンなどを予定していますが,皆さんの希望<br />

する作家もリクエストに応じて取り上げる予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

精読箇所は適宜指名します。辞書必携のこと。<br />

成績評価方法:<br />

出席,平常点で,50 %,試験で50 %を予定しています。<br />

質問・相談:<br />

授業中でも分からないところは積極的に手を挙げて聞いてくださ<br />

い。質問は大歓迎です。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

‘What did You Think about the Story?’<br />

春学期・秋学期:火2<br />

セット履修 講師 佐藤 理佳<br />

授業科目の内容:<br />

The aim of this course is to give the student an opportunity to express<br />

his/her opinions and to listen to what fellow students have to say. We<br />

34<br />

shall try to achieve this aim through group discussion using some short<br />

stories from the textbook. Most of the time, we will be talking about the<br />

chosen story in small groups, starting with asking each other, ‘What did<br />

you think about the story?’This will thus necessitate careful preparation,<br />

reading each story thoroughly and thinking about what to say in class,<br />

before each class.<br />

From time to time, we will use handouts provided by the instructor. The<br />

materials include poems, word games and exercises to expand our<br />

vocabulary.<br />

テキスト(教科書):<br />

Clare West, ed., From the Cradle to the Grave (Oxford University<br />

Press, 1993)<br />

Additional materials will be provided by the instructor.<br />

授業の計画:<br />

Course plan will be announced in the first class.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Students will be expected to make every effort to study English<br />

throughout the year, to use their imagination at all times and to attend<br />

each class well prepared.<br />

成績評価方法:<br />

Assessment will be based on prompt and steady attendance, active<br />

participation in English, homework assignments and term-end<br />

examinations.<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Film Festival<br />

春学期・秋学期:火3<br />

セット履修 講師 ハスケル, デル R<br />

授業科目の内容:<br />

This course will focus on social and political issues presented in<br />

English language movies. Class activities will include watching movie<br />

scenes, identifying setting, plot, characters, and themes, discussing<br />

relevant social and political issues, and reading movie reviews. This<br />

course will also enable students to develop skills for oral audiovisual<br />

presentations using English language movie scenes. Presentation skills<br />

activities will include data collection, note taking, worksheet design,<br />

selecting movie scenes, and improving speaking and listening skills.<br />

Student presentations each semester will involve internet research,<br />

worksheet preparation, selecting movie scenes, presenting information<br />

and opinions, speaking naturally using brief notes, and responding to<br />

questions and opinions from other students.<br />

テキスト(教科書):<br />

All material used in this course will be provided by the course<br />

instructor. Material will include DVD movie scenes, movie reviews, and<br />

worksheets with comprehension and discussion activities.<br />

参考書:<br />

Website references will include and<br />

<br />

Other references will be advised during the course.<br />

授業の計画:<br />

In the first half of each semester, students will be watching and<br />

discussing a selection of movie scenes, and developing skills for preparing<br />

informative movie review presentations. Student presentations will be<br />

made during the second half of each semester.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

To successfully complete this course, the following requirements are<br />

essential - weekly attendance, arrival on time, active participation<br />

(listening, speaking, reading and writing) in English, completion of<br />

homework assignments, and preparing informative movie review<br />

presentations each semester.<br />

成績評価方法:<br />

Assessment for this course will be based on weekly attendance, active<br />

participation in English, homework assignments, and presentations each<br />

semester. Presentations will be assessed for informative content, natural<br />

English speaking style, worksheet design, and responses to other students’<br />

presentations.


質問・相談:<br />

Students will be able to communicate with the teacher about the course<br />

during class or by email.<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Sharing Thoughts on Contemporary Topics<br />

春学期・秋学期:火3<br />

セット履修 講師 松原 美智子<br />

授業科目の内容:<br />

This is a high-intermediate course with special emphasis on listening<br />

and speaking. Audio materials on a variety of contemporary topics, such<br />

as the aging of the human population and the place of technology in our<br />

life, will be used to develop critical thinking skills and language<br />

proficiency.<br />

テキスト(教科書):<br />

Tess Ferree and Kim Sanabria. North Star : Listening and Speaking.<br />

(Level 4). 3rd Edition. Longman.<br />

参考書:<br />

Students are advised to have an English-English dictionary, such as the<br />

Oxford Advanced Learner's Dictionary.<br />

授業の計画:<br />

Generally, three to four class hours will be spent for each topic.<br />

By predicting and sharing information, students will be introduced to the<br />

main ideas of a given topic. After listening to the audio material, they will<br />

be asked to synthesize information and react to what they have heard.<br />

Each topic will conclude with student projects such as discussions,<br />

research and presentations. Relevant materials for reading may also be<br />

given whenever appropriate to supplement the listening activity.<br />

Classes will be conducted in English.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Students are expected to attend class regularly, be well prepared and<br />

ready to participate actively.<br />

成績評価方法:<br />

・ Exam score (Grades for presentations will also be taken into<br />

consideration.)<br />

・Attendance and class participation(Three lates will be counted as one<br />

absence.)<br />

質問・相談:<br />

Before and after class or by appointment (Japanese may be used in this<br />

case although English is still the working language.)<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Theme Music<br />

春学期・秋学期:火4<br />

セット履修 講師 ハスケル, デル R<br />

授業科目の内容:<br />

The focus of this course will be popular music from the 1960s to the<br />

2000s, including rock, folk, pop, rap and reggae. We will be listening to<br />

the music of many composers, and studying social, political and cultural<br />

themes expressed in their songs. Class activities will include listening,<br />

video viewing, lyrics analysis, discussion, and presenting information and<br />

opinions in English. Homework assignments will include background<br />

reading about songs and musicians, internet research, and completion of<br />

worksheet tasks,<br />

We will also be developing presentation skills, including data<br />

collection, note taking, worksheet design, and speaking using brief notes.<br />

Student presentations each semester will involve working with partners in<br />

song selection, data collection, worksheet preparation, presenting<br />

information and opinions in English, and responding to questions from<br />

other students.<br />

テキスト(教科書):<br />

Herman Bartelen, The Story of Popular Music, Macmillan Language<br />

House, 2007.<br />

Other course material will be provided by the course instructor, including<br />

35<br />

song worksheets with reading comprehension, vocabulary explanation,<br />

lyrics analysis, and discussion activities.<br />

参考書:<br />

Website references will include and<br />

<br />

Other references will be advised during the course.<br />

授業の計画:<br />

In the first half of each semester, students will be analysing and<br />

discussing a selection of popular songs, and developing skills for<br />

preparing informative song presentations. Student presentations will be<br />

made during the second half of each semester.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

To successfully complete this course, the following requirements are<br />

essential - weekly attendance, arrival on time, active participation<br />

(listening, speaking, reading, and writing) in English, completion of<br />

homework assignments, and preparing informative presentations each<br />

semester.<br />

成績評価方法:<br />

Assessment for this course will be based on weekly attendance, active<br />

participation in English, and homework assignments.<br />

Presentations will be assessed for informative content, natural English<br />

speaking style, worksheet design, and responses to other students’<br />

presentations.<br />

質問・相談:<br />

Students will be able to communicate with the teacher about all aspects<br />

of the course during classes or by email.<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

食べ物からみた人類の歴史<br />

春学期・秋学期:火4<br />

セット履修 助教 赤江 雄一<br />

授業科目の内容:<br />

人類の歴史をつうじて、食べ物は、社会的変化、政治組織、地政<br />

学的競争、産業の発達、軍事的紛争、経済的拡大の触媒として、文<br />

明に巨大な影響をおよぼしてきました。この授業では、食べ物と関<br />

連しておこったさまざまな変化が、世界のあちこちの社会のありか<br />

たに、どのように影響をあたえてきたのかを、欧米の一般読者むけ<br />

に読みやすいかたちで概説した啓蒙的歴史書を講読します。講読を<br />

通じて、この授業は、語彙、文構造(文法)、パラグラフ、セクショ<br />

ンなどの様々なレベルにおいて、総合的に英文読解力を伸ばすこと<br />

を目的とします。この目的に資するために、語彙力あるいは熟語力<br />

を延ばす訓練、英文での要約・言い換えなど英語で書く基本的訓練<br />

なども行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Tom Standage, A Edible History of Humanity (New York: Walker &<br />

Company, 2009) ISBN-13: 978-0-8027-1588-3<br />

参考書:<br />

辞書/文法書などは授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

授業前半は、テクストを精読しつつ、読解の基礎的なテクニック<br />

を学び、徐々にテクストを読むスピードをあげて、多読と精読の双<br />

方をとりまぜ、文法事項を確認しながら読み進む予定です。授業の<br />

一部でプレゼンテーションもしてもらう予定です。<br />

【春学期:Spring Semester】<br />

1. ガイダンス<br />

2−5. 精読<br />

6−12.精読と多読+プレゼンテーション<br />

13. 学期末試験<br />

【秋学期:Autumn Semester】<br />

1. 試験のフィードバックなど<br />

2-12. 精読と多読+プレゼンテーション<br />

13. 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

十分な予習をしていることが前提です。予習の仕方などについて<br />

は初回授業時に指示します。各学期につき、4回以上の欠席は基本<br />

的に認めません(サークル活動による欠席も含みます)。毎回、辞書<br />

語<br />


を持参してください。教科書の購入は初回の授業に出席したうえで<br />

おこなってください。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価 (50%)<br />

課題とプレゼンテーションへの取り組みの評価 (30%)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価 (20%)<br />

質問・相談:<br />

授業前後あるいはメールで受けつけます (y.akae@flet.keio.ac.jp)。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

現代小説を読む<br />

春学期・秋学期:火4<br />

セット履修 講師 藤原 雅子<br />

授業科目の内容:<br />

2008年ブッカー賞最終候補作の一つ、The Clothes on Their Backsを<br />

通読する。ロンドン生まれのハンガリー移民の娘が語るこの物語は、<br />

ファッションをモチーフとしながら歴史と記憶をめぐる問題、個人<br />

のアイデンティティの問題を鋭く突きつける。授業の目標は<br />

1)未知の語彙や入り組んだ語りの構造に惑わされず、筋を追うこ<br />

とができる。<br />

2)文脈に即して言葉の正確な意味を理解することができる。<br />

3)具体的な言葉遣いや描写に込められた感情表現を汲み取ること<br />

ができる。<br />

4)読み取った内容を英語で表現することができる。<br />

テキスト(教科書):<br />

Linda Grant, The Clothes on Their Backs<br />

授業の計画:<br />

初回にガイダンスを行った後、各回約10ページの予定で読み進め<br />

る。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ペーパーバックを一冊読みきる覚悟のある方を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

前/後期試験 50% レポート 20% 小テスト・ワークシート<br />

30% の予定<br />

質問・相談:<br />

教室で受け付けます<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

20 世紀イギリスの名作を読む<br />

春学期・秋学期:水2<br />

セット履修 講師 高津 昌宏<br />

授業科目の内容:<br />

本年度はFord Madox Ford の“The Fifth Queen” 三部作の第二巻<br />

‘Privy Seal’ を読む。Modernism 文学の旗手 Ford Madox Ford も書き手<br />

としての出発点は伝統的な「物語」にあった。“The Brown Owl”や<br />

“The Queen Who Flew”などの fairy tale とともに手がけたHistorical<br />

Romance “The Fifth Queen” 三部作は,ヘンリー八世の五番目の王妃<br />

となるKatharine Howard が宮廷との関わりをもつに至った経緯から<br />

始まり、若くして処刑されるまでを取り扱った壮麗な歴史絵巻とな<br />

っている。この第二巻はプロテスタント寄りの政策をとる時の権力<br />

者、王璽尚書 Thomas Cromwell と、旧教の理念を掲げてそれに対抗<br />

する第五王妃 Katherine Howard の権力闘争をめぐって展開する,三<br />

部作の中核部分と言っても過言ではない。<br />

小説家 Graham Greene はこの三部作を,Ford の後の作品“The Good<br />

Soldier”と“Parade’s End”とともに,時の腐食作用に耐えうる傑作だと<br />

言って称賛している。チューダー朝風の若干古風な英語で書かれて<br />

いるが,物語自体は難解というわけではないので,広く英国の歴史<br />

や文化に関心のある学生の受講を歓迎する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Ford Madox Ford, The Fifth Queen (General Books)<br />

なお,上記テキストが入手困難な場合には,該当部分をプリント<br />

して配布するが,"Privy Seal" のe-text はインターネットで Project<br />

Gutenberg からダウンロードすることもできるので,利用されたい。<br />

36<br />

参考書:<br />

・グレアム・グリーン全集21『神・人・悪魔 八十のエッセイ』前<br />

川祐一訳(早川書房)<br />

・Ford Madox Ford, England and the English (Carcanet Press)<br />

授業の計画:<br />

三部作の第二巻‘Privy Seal’を読む。小説は最後まで読み終わらな<br />

いと面白くないと思うので,途中を少し端折りながら,できるだけ<br />

速く読み進めたい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では音読と訳出をしてもらうので,予習して臨むこと。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

マルコムXの自伝を読む<br />

春学期・秋学期:水3<br />

セット履修 教授 宇沢 美子<br />

授業科目の内容:<br />

圧倒的に不利な条件を一方的に押し付ける社会に対して、アフリ<br />

カ系アメリカ人の戦闘家マルコムXはどう戦ったのか。その主張と<br />

活動の軌跡が満載されている彼の自伝を読みます。<br />

総合的な英語の読解力向上を目指しています。必要に応じて文法<br />

的な説明など加え、作家の視点と英語表現についての理解を深めて<br />

行きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Malcolm X. (2007). Autobiography of Malcolm X. Penguin. ISBN-10:<br />

0141032723 ISBN-13: 978-0141032726<br />

同じ作品であれば、必ずしもこのペンギン版でなくてもかまいま<br />

せん。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

かなりはやいペースで進みますので、予習は不可欠。授業への積極<br />

的な参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(50 %)<br />

・レポート等による評価(20 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(30 %)<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業後,ならびにe-mail で 随時受け 付 けています。<br />

uzawa@flet.keio.ac.jp<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英文読解<br />

春学期・秋学期:水5<br />

セット履修 講師 佐藤 達郎<br />

授業科目の内容:<br />

Bertrand Russell, The Conquest of Happiness を精読し,英文読解力の<br />

向上を図るとともに,より高度な英語表現の修得をめざします。<br />

このテキストは,日常の題材をとりあげながら,幸福の追求に関<br />

して考察する哲学的エッセイです。<br />

テキスト(教科書):<br />

Bertrand Russell, The Conquest of Happiness<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価


英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

多様な分野の英文を読む<br />

春学期・秋学期:木1<br />

セット履修 講師 有賀 明子<br />

授業科目の内容:<br />

書き下ろしではない英文を読み、各種の問題を解きながら読むた<br />

めのスキルと語彙を身につけると同時に、課外で英文多読を行うこ<br />

とによって読解力の向上を目指すことがこの授業の目的である。<br />

毎授業時に前回の既習事項についての小テストを行った後、テキ<br />

ストを2週間に1章の割合で進め、拾い読み、探し読み、文脈に基づ<br />

く推測といった文章レベルのスキルと語源・同義語といった単語レ<br />

ベルのスキルのほか批判読みのスキルを学ぶ。授業では設問の答え<br />

合わせと解説をするほか、本文を正しく理解できているか発音、語<br />

彙、構文、論理、背景文化などに注意しながら確認する。また、春<br />

学期にはグループによる共同学習を予定している。テキストの話題<br />

は歴史、心理、芸術、科学など多岐の分野にわたる興味深いものば<br />

かりである。(エドガー・アラン・ポーの短編、タージマハール、遺<br />

伝子検査、記憶の心理学的分析、ベトナム戦争記など)<br />

課外での多読は年間最低5冊を目標とし、簡単なブックリポートを<br />

提出する。各自のペースで進めてもらうが、授業中に詳しく指示する。<br />

またテキスト以外にも、季節の行事、あるいは注目に値する出来<br />

事が起きた場合は英文記事を授業の一部を利用して読むほか、必要<br />

に応じて、音声・映像も教材として使用する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Brenda Wegmann & Miki Knezevic, Mosaic 2 Reading Student Book<br />

with Audio CD (Silver Edition), McGraw-Hill, 2007年, 2940円<br />

参考書:<br />

きちんと予習した上で授業に臨むことが受講上の必要最低条件で<br />

す。<br />

授業の計画:<br />

初回 ガイダンス<br />

2、3、4回 Language and Learning<br />

5、6回 Danger and Daring<br />

7、8回 Gender and Relationships<br />

9、10回 Beauty and Aesthetics<br />

11、12回 Transitions<br />

13回 春学期試験<br />

14、15回 The Mind<br />

16、17回 Working<br />

18回 関連分野の映像を利用した学習<br />

19、20回 Breakthroughs<br />

21、22回 Art and Entertainment<br />

23、24回 Conflict and Reconciliation<br />

25 回 予備日<br />

26 回 学年末試験<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( 提出物の状況、小<br />

テスト、学期末の試験を含む )<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

英米の短編小説を読む<br />

春学期・秋学期:木2<br />

セット履修 准教授 坂本 光<br />

授業科目の内容:<br />

英語で書かれた文章にも色々あるが,中でも日常使われる言葉を<br />

用い,言葉のポテンシャルを最大限まで駆使してみせるのが小説だ<br />

ろう。この授業では短編小説を取り上げ,思い切り時間を掛けて精<br />

読し,また別の機会にはスピードを上げて読み進める。文学の授業<br />

ではないので,鑑賞のようなことは行わない。小説を読み慣れてい<br />

る人も,そうでない人も歓迎する。テキストに指定した短編集から,<br />

まず D. H. Lawrence の “The Rocking-Horse Winner” を読む。それ以降<br />

については,同テキストから履修者と相談の上で選んでゆく予定で<br />

ある。<br />

37<br />

テキスト(教科書):<br />

V. S. Pritchett, ed. The Oxford Book of Short Stories (Oxford : Oxford<br />

UP, 2001)<br />

※ 各自、書店で購入しておくこと。最初の作品のみ、プリントを配<br />

布する。<br />

参考書:<br />

文法書,辞典類などについて,必要に応じて初回講義時に紹介す<br />

る。必ずしも手持ちのものを買い直す必要はない。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

十分な予習が必須。教室へは必ず英和か英英の学習辞典を持参す<br />

ること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(春・秋学期末に,計2 回の試験を行う。<br />

成績評価における比重は計50 %。)<br />

・レポートによる評価(夏期休暇課題として課す。平常点に算入する。)<br />

・平常点:出席状況および授業中の成績による評価(小テスト、授<br />

業中の質疑応答,予習の成果などを成績評価に組入れる。比重は50<br />

%。)<br />

・欠席6 回で不合格。遅刻は欠席0.5 回分として計算する。学則通<br />

り,サークル活動などによる公欠は認めない。<br />

質問・相談:<br />

履修前の質問・相談を hsakamoto@a6.keio.jp にて受け付ける。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

[春] The World Today<br />

[秋] The World Today<br />

春学期・秋学期:木3<br />

セット履修 講師 鈴木 理恵子<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

This course will focus on thinking about the world in which we live<br />

today. We will be reading articles from newspapers, magazines and<br />

books. Students will be expected to think about the issues raised by these<br />

articles and discuss them in class. We will be covering topics such as<br />

globalization, deforestation, food shortage, health care, etc.<br />

The aim of this course is to expose the students to various kinds of<br />

writings, and to provide a platform where they can use their<br />

communicative skills to engage in discussion. It is also intended so that<br />

students will be given an opportunity to think critically about their<br />

environment.<br />

テキスト(教科書):<br />

Article excerpts will be provided during class.<br />

参考書:<br />

Oxford English Dictionary.<br />

授業の計画:<br />

Day 1: Guidance<br />

Day 2: Familiarising with some current issues<br />

Day 3: Familiarising with some current issues<br />

Day 4: Familiarising with some current issues<br />

Day 5: Familiarising with some current issues<br />

Day 6: Familiarising with some current issues<br />

Day 7: Familiarising with some current issues<br />

Day 8: Familiarising with some current issues<br />

Day 9: Presentation on the environment<br />

Day 10: Presentation on the environment<br />

Day 11: Presentation on the environment<br />

Day 12: Presentation on the environment<br />

Day 13: Presentation on the environment<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Regular on-time attendance and active class participation is required for<br />

this class.<br />

成績評価方法:<br />

Students will be evaluated on the basis of attendance, class participation<br />

and presentation.<br />

質問・相談:<br />

I will be contactable before and after class as well as by e-mail.<br />

語<br />


(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

This course will focus on thinking about the world in which we live<br />

today. We will be reading articles from newspapers, magazines and<br />

books. Students will be expected to think about the issues raised by these<br />

articles and discuss them in class. We will be covering topics such as<br />

globalization, deforestation, food shortage, health care, etc.<br />

The aim of this course is to expose the students to various kinds of<br />

writings, and to provide a platform where they can use their<br />

communicative skills to engage in discussion. It is also intended so that<br />

students will be given an opportunity to think critically about their<br />

environment.<br />

テキスト(教科書):<br />

Cutler, David M. (2004) Your Money or Your Life 1st ed. Oxford<br />

University Press. ISBN-13 978-0-19-516042-0<br />

Oliver, Adam. (2005) "The English National Health Service:<br />

1979-2005" in Health Economics 14<br />

Stiglitz, Joseph. (2006) Making Globalization Work. Penguin Books.<br />

ISBN: 978-0-141-02496-7<br />

参考書:<br />

Oxford English Dictionary.<br />

授業の計画:<br />

Day 1: Guidance<br />

Day 2: Your Money or Your Life<br />

Day 3: Your Money or Your Life<br />

Day 4: Your Money or Your Life<br />

Day 5: Your Money or Your Life<br />

Day 6: The English National Health Service<br />

Day 7: The English Naional Health Service<br />

Day 8: The English Naional Health Service<br />

Day 9: Making Globalization Work<br />

Day 10: Making Globalization Work<br />

Day 11: Making Globalization Work<br />

Day 12: Making Globalization Work<br />

Day 13: Making Globalization Work<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Regular on-time attendance and active class participation is required for<br />

this class.<br />

成績評価方法:<br />

Students will be evaluated on the basis of attendance, class participation<br />

and essay.<br />

質問・相談:<br />

I will be contactable before and after class as well as by e-mail.<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

言語について考える(読解力・プレゼンテーション能力養成)<br />

春学期・秋学期:木4<br />

セット履修 講師 谷 みゆき<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,英語の文献を読み,その内容をクラス内で発表す<br />

ることによって,正確な英文読解力と効果的なプレゼンテーション<br />

能力の両方を養成することを目的とします。<br />

なお,プレゼンテーションの際には,批判的な視点で文献を読ん<br />

だ上で自らの見解を提示することが要求され,単なる内容把握にと<br />

どまらない総合的な英語力を身につけるためのトレーニングを行な<br />

います。<br />

また,言語について広く持たれている様々な考えを検証したテキ<br />

ストを使用し,「言語に優劣はあるのか?」,「本当に女性は男性より<br />

もよくしゃべるのか?」など,言語を取り巻く諸問題について考え<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Laurie Bauer & Peter Trudgill eds., Language Myths (Penguin Books)<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

1. ガイダンス,効果的なプレゼンテーションとは?<br />

38<br />

2.~ 12.プレゼンテーション<br />

13. 学期のまとめ<br />

[秋学期]<br />

1.~ 11.プレゼンテーション<br />

12. 学習成果の確認<br />

13. 年度のまとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・授業はプレゼンテーション中心に進めますので,授業時間外での<br />

準備が必要になります。<br />

・毎回ワークシートを集めますので、十分な予習が必要です。<br />

・授業への積極的な参加(プレゼンテーション後のディスカッショ<br />

ン参加など)を最も評価します。<br />

成績評価方法:<br />

・プレゼンテーションによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度(ワークシート提出状況を含む)<br />

による評価<br />

各学期ともに授業数の80 %以上出席することを単位取得の条件と<br />

します。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Literary Analysis<br />

春学期・秋学期:木5<br />

セット履修 講師 ルイス, エイミー R<br />

授業科目の内容:<br />

This primary purpose of this course is to provide the student with the<br />

opportunity to study the basic elements of fiction through intensive<br />

reading. The selection of international authors and works will provide<br />

ample opportunity for discussion and exploration of literary themes,<br />

characterization, values, human situations, and moral dilemmas. Emphasis<br />

will be placed on literary analysis and writing effectively about literature.<br />

テキスト(教科書):<br />

Sudden Fiction: International Edition. Edited by R. Shapiro and J.<br />

Thomas.<br />

W. W. Norton & Co.<br />

参考書:<br />

SUGGESTED: THESAURUS. PENGUIN PUBLICATION<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Everyone in the class will be expected to participate and speak in<br />

English. Each student will be encouraged to be creative, and to make<br />

positive contributions to the class. Active participation and discussion will<br />

be required. Attendance will be mandatory and carefully monitored.<br />

Assignments will include at least (1) written paper, as well as small<br />

group presentations.<br />

成績評価方法:<br />

Student evaluation will be based on the following criteria :<br />

Participation/involvement; quality/completion of work; overall<br />

progress; the ability to express oneself clearly and confidently (in oral and<br />

writtenwork).<br />

質問・相談:<br />

Students may contact me via my mailbox located on campus (in the<br />

staff room).<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

の精読<br />

春学期・秋学期:金2<br />

セット履修 准教授 足立 健次<br />

授業科目の内容:<br />

著者はアメリカの高名な文化人類学者ですが,ここに取り上げた<br />

テキストは専門的な内容のものではなく,一般向けに書かれた啓蒙<br />

書です。決して易しい英文とはいえませんが,これを丹念に読むこ<br />

とで,動物界ばかりでなく人間社会にも作用している競争の原理と<br />

協調の原理について考える契機になればと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Ashley Montagu, On Being Human(成美堂)


授業の計画:<br />

春学期初回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 テキストの講読<br />

春学期最終回 学期末試験<br />

秋学期初回~第25回 テキストの講読<br />

秋学期最終回 学期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習をして授業に臨むことが大切です。<br />

成績評価方法:<br />

年2回(春学期末と秋学期末)に行う試験を中心に、出席と平常点<br />

を考慮した上での成績評価となります。<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中および授業後,相談は授業後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

THE WORLD AND US<br />

春学期・秋学期:金2<br />

セット履修 講師 ベデロ, サイモン<br />

授業科目の内容:<br />

The aim of this course is to further cultivate advanced reading<br />

comprehension ability. Students improve on this language skill by dealing<br />

with issues of daily interest from a global perspective.<br />

The course uses a textbook for its main activities. Elements of global<br />

view are introduced through online reading and group discussions. Class<br />

activities are carefully designed to generate a great deal of interaction<br />

amongst students.<br />

テキスト(教科書):<br />

Birnbaum, Clara. (2009). Getting Personal Using Videoclips: Watch,<br />

Listen and Read. Shohakusha Publishing Co., Ltd. ISBN: 608<br />

参考書:<br />

Reference 1 : Longman’s English-English Dictionary<br />

Reference 2 : READY TO READ MORE by Karen Blanchard and<br />

Christine Root (2004): LONGMAN<br />

授業の計画:<br />

While following the textbook, students spend the first semester on<br />

improving vocabulary and mastering advanced reading skills. The focus<br />

of the second semester is on small group discussions and individual<br />

presentations.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

This English course is fun and very rewarding. It benefits those who<br />

wish to have more confidence in analyzing and English writings with<br />

clarity and ease.<br />

成績評価方法:<br />

Participation in class activities is very important. Students spend up to<br />

60 min per week for homework. Grading is based on 1) attendance, 2)<br />

successful weekly assignments, 3) monthly quizzes and 4) final<br />

presentations.<br />

質問・相談:<br />

Students can contact the instructor anytime either in person or by email.<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

「浅間神社と富士山信仰」をめぐって<br />

春学期・秋学期:金5<br />

セット履修 講師 勝村 仁子<br />

授業科目の内容:<br />

・海外の日本研究者によって書かれた論文の講読。<br />

・日本の江戸期を再認識し,また,英語で日本を語ることについて<br />

の認識を深める機会を提供すること を目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

論文のコピーを配布する。(Andrew Bernstein,“Whose Fuji? Religion,<br />

region, and state in the fight for a national symbol.” Monumenta<br />

Nipponica, no. 63/1: 51-99, 2008.)<br />

参考書:<br />

上垣外憲一、『富士山:聖と美の山』 中公新書1982 2009年<br />

ISBN:978-4-12-101982-0<br />

39<br />

授業の計画:<br />

第1回 オリエンテーション<br />

前期)<br />

1.富士山信仰とは(4回)<br />

2.日本ナショナリズムの象徴としての富士山(4回)<br />

3.明治政府と浅間神社の所有権をめぐって(4回)<br />

後期)<br />

4.大戦後の政教分離と富士山(3回)<br />

5.富士山の所有権をめぐる闘争 1950年以降(3回)<br />

6.所有権への法的判断(3回)<br />

7.平和の象徴となった富士山と浅間神社(3回)<br />

8.学年末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・授業には必ず辞書を持参のこと(紙の英和中辞典が好ましい)。<br />

・予習の質は試験と同様に評価の対象とする。なお,試験は学年末<br />

の試験に加えて,授業の内容にあわせて年に4・5回行なう予定。<br />

・サークル活動による公欠は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(80%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(20%)<br />

質問・相談:<br />

授業内,および授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:土3<br />

セット履修 講師 千代田 友久<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,W. S. Maugham の作品を主に読みます。少し難し<br />

いかもしれませんが,予習をしっかりした上で説明をよく聴き高度<br />

な読解力を身につけてほしいと思います。<br />

また,作品の中から発信能力を養う上で役立ちそうな英文を選び<br />

できるだけたくさん暗記してもらうつもりです。<br />

なお,授業中に英英辞典を用います。この授業では特に単語や熟<br />

語の使い方に注意し,類語の比較等を行うことで発信能力の向上に<br />

努めたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

OXFORD ADVANCED LEARNER’S DICTIONARY(第7 版)<br />

※略してOALD<br />

授業の計画:<br />

1. 初回の授業で以下のことを説明します。<br />

① W. S. Maugham について<br />

② OALD の特色と使い方<br />

③ 授業のすすめ方<br />

2. その後は主にMaugham の作品をできるだけたくさん読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・必ず予習してくること。<br />

・必ずOALD を持ってくること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況,宿題の提出状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Reading Film<br />

春学期・秋学期:月3<br />

セット履修 教授 アーマー, アンドルー J<br />

授業科目の内容:<br />

This course focuses on film. Students will explore several aspects of the<br />

topic–ranging from history, technology and techniques, to editing, syntax<br />

and narrative theory–while developing film critiques for presentation in<br />

class.<br />

語<br />


テキスト(教科書):<br />

How to Read a Film by James Monaco (4th edition)<br />

参考書:<br />

Other materials will be made available either in class or via a dedicated<br />

website (www.armour.cc/film.htm).<br />

授業の計画:<br />

In this course students will learn how to“read,”analyze and discuss<br />

film. The principal text we will be using is James Monaco’s How to Read<br />

a Film. Towards the end of each semester the students will be required to<br />

report on the results of their individual research into films/scenes of their<br />

own choosing, referring to the concepts and techniques studied in class.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Basic IT skills–specifically the use of Microsoft Word and PowerPoint–<br />

are desirable; however, if necessary, instruction can be provided.<br />

Naturally, regular attendance is essential in order to receive a passing<br />

grade.<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

All aspects of student performance are evaluated throughout the<br />

course,with emphasis placed on the discernible degree of personal<br />

progress and effort.<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Interpretations of Post-War Japan<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 ラトリッジ, エラ<br />

授業科目の内容:<br />

In this class you will examine various points of view about Japan<br />

expressed since the 1950s. Materials include chapters from longer works,<br />

short articles and essays, and a documentary. You will also write<br />

responses to the readings and documentary, and discuss in class the views<br />

presented in them. The purpose of this class is to gain a wider knowledge<br />

of viewpoints of Japan and compare them with one's own viewpoint and<br />

experience.<br />

テキスト(教科書):<br />

Hand-outs provided by the instructor<br />

授業の計画:<br />

Each class will follow a similar format: small-group discussion of the<br />

previous week's reading; writing in response to the readings and<br />

discussion; preparation for the next week's reading.<br />

The last day of each semester will be devoted to group presentations on<br />

a topic related to the coursework.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

The format of the class in general is group work. Your presence at each<br />

class is necessary and valuable to make the group work successfully.<br />

Please participate actively.<br />

成績評価方法:<br />

The grade will be based on attendance, written and oral reports on the<br />

readings and other assignments, and two group presentations.<br />

質問・相談:<br />

lopsideseast@gmail.com<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Advanced Communication Skills<br />

春学期・秋学期:水3<br />

セット履修 講師 ルイス, エイミー R<br />

授業科目の内容:<br />

This course will provides the more advanced student with the<br />

opportunity to continue to reinforce good speech habits, to expand his/her<br />

active vocabulary, and to improve his/her ability to express himself/<br />

herself clearly and concisely. The course aims to improve the student' s<br />

overall competence in communicative English. Class discussion will<br />

center around a variety of timely international, social, political, as well as<br />

cultural issues through the use of several medium: printed as well as audio<br />

40<br />

visual. Assignments will include independent as well as small group<br />

research projects and presentation.<br />

テキスト(教科書):<br />

Suggested: A Thesaurus (Penguin Publication).<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

In order to achieve the objectives stated above, everyone will be<br />

expected to participate. Each student will be encouraged to be creative,<br />

and to make positive contributions to the class.<br />

成績評価方法:<br />

Student evaluation will be based upon the following criteria :<br />

Participation/involvement; quality/completion of work; overall<br />

progress; the ability to express oneself clearly and confidently (in written<br />

and oral work).<br />

質問・相談:<br />

Students may contact me via my mailbox located on campus (in the<br />

staff room).<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Discovering the Importance of Culture in Communication<br />

春学期・秋学期:木2<br />

セット履修 講師 横川 真理子<br />

授業科目の内容:<br />

What does communicating successfully in another language and culture<br />

mean? Can you use your own values, assumptions, and behavior<br />

everywhere and in every language? How does culture--and the values in a<br />

culture--influence the way you act, the way you look at others, and the<br />

way others look at you?<br />

If you want to speak English so that people understand what you mean,<br />

it is important to understand the culture that lies beneath language. If you<br />

do not follow cultural rules when speaking English, people may<br />

misunderstand your best intentions.<br />

We will use ONLY English in this class. In addition to the content of<br />

the textbook, students will be asked to plan and perform skits (short plays)<br />

and do other oral exercises, all in English. Since the students in this class<br />

are expected to already have a good vocabulary and good knowledge of<br />

the structure of English, motivated and hard-working students should be<br />

able to speak English smoothly and without fear by the end of the school<br />

year.<br />

テキスト(教科書):<br />

Mary Muro. Intercultural Miscommunication. Seibido, 2000. (1600 yen)<br />

参考書:<br />

Longman’s or other English-English Learner’s Dictionary;<br />

D.R. Levine and M.B. Adelman. Beyond Language. Kinseido.<br />

1999.<br />

Nancy Sakamoto and Shiyo Sakamoto. Polite Fictions in Collision.<br />

Kinseido, . (1150 yen). Other materials to be handed out in class.<br />

授業の計画:<br />

Week 1 What is culture? What is a nation?<br />

Week 2 Communicating well--Non-verbal vs. Verbal Communication<br />

Week 3 Non-Verbal Communication: Length of Time<br />

Week 4 Non-Verbal Communication: Being on Time<br />

Week 5 Non-Verbal Communication: The meaning of Size<br />

Weeks 6 & 7 First Set of Skits<br />

Week 8 Non-Verbal Communication: The meaning of position<br />

Week 9 Non-Verbal Communication: The meaning of personal distance<br />

Week 10 Application Exercise<br />

Week 11 Review<br />

Week 12 Quiz or Exam<br />

Week 13 To be announced<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

The lecturer was herself educated entirely in the U.S. school system and<br />

English is her native language. All classes, including lectures, will be in<br />

English.<br />

As in-class exercises and class participation are important, students<br />

MUST attend every class, and come to class on time. Being late or<br />

absent more than three times without a valid written excuse will mean<br />

your grade will go down. Class size will be limited to 25 students.


成績評価方法:<br />

Students will be graded on in-class exercises and skits (short plays),<br />

comments on the skits, and class participation, along with a quiz or exam<br />

every term. It is obvious you must come to do these things. However,<br />

just coming to class is NOT enough to pass this course. You must also be<br />

willing to answer questions and participate actively in class.<br />

質問・相談:<br />

Students are encouraged to ask questions during or after class. Asking<br />

questions will make the class more lively and interesting.<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Current Issues<br />

春学期・秋学期:木4<br />

セット履修 講師 鈴木 理恵子<br />

授業科目の内容:<br />

This course will look at current issues that appear in British and<br />

American media. Students will be expected to read articles from British<br />

and American newspapers--The Guardian, The Independent, The Times,<br />

The New York Times, Newsweek--and the BBC and American news<br />

websites. In class, we will have a discussion on the chosen topics on<br />

which students will be asked to research beforehand.<br />

The main aim of this course is to develop the students’ communicative<br />

skills as well as to familiarize them with British and European culture and<br />

politics.<br />

テキスト(教科書):<br />

The articles will be chosen by both the instructor and the students.<br />

参考書:<br />

Oxford English Dictionary.<br />

授業の計画:<br />

(春学期)<br />

Day 1: Guidance<br />

Day 2: Reading newspaper articles<br />

Day 3: Reading newspaper articles<br />

Day 4: Reading newspaper articles<br />

Day 5: Reading newspaper articles<br />

Day 6: Reading newspaper articles<br />

Day 7: Reading newspaper articles<br />

Day 8: Reading newspaper articles<br />

Day 9: Presentation<br />

Day 10: Presentation<br />

Day 11: Presentation<br />

Day 12: Presentation<br />

Day 13: Presentation<br />

(秋学期)<br />

Day 1: Guidance<br />

Day 2: Comparing English newspapers<br />

Day 3: Comparing English newspapers<br />

Day 4: Comparing English newspapers<br />

Day 5: Comparing English newspapers<br />

Day 6: Comparing English newspapers<br />

Day 7: Comparing English newspapers<br />

Day 8: Comparing English and American newspapers<br />

Day 9: Comparing English and American newspapers<br />

Day 10: Comparing English and American newspapers<br />

Day 11: Comparing English and American newspapers<br />

Day 12: Comparing English and American newspapers<br />

Day 13: Comparing English and American newspapers<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Regular on-time attendance and class participation is required for this<br />

class.<br />

成績評価方法:<br />

Students will be evaluated on the basis of attendance, class participation<br />

and presentation.<br />

質問・相談:<br />

I will be contactable before and after class as well as by e-mail.<br />

41<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

When Cultures Meet : Culture, Adaptation, and Identity Formation<br />

春学期・秋学期:木4<br />

セット履修 講師 横川 真理子<br />

授業科目の内容:<br />

What is culture and how is it acquired? How does culture affect the way<br />

we act, think, and feel? How does switching cultures affect our identity,<br />

especially during the formative years? By focusing on children reared and<br />

educated outside the culture of their parents (Third Culture Kids/<br />

Returnees), we will see how entering or readjusting to a culture affect us,<br />

especially in forming identity.<br />

The first semester we will study the issue of Third Culture Kids, and<br />

during the second semester we will read stories written by Third Culture<br />

Kids. Please buy both textbooks in advance as they take time to acquire.<br />

Students will be expected to participate actively through giving<br />

presentations and joining in discussions. In addition, they will be asked to<br />

write papers on topics related to culture and identity.<br />

テキスト(教科書):<br />

1) David C. Pollock and Ruth E. Van Reken. Third Culture Kids : The<br />

Experience of Growing Up Among Worlds<br />

2) Faith Eidse and Nina Sichel. (eds.) Unrooted Childhoods : Memoirs of<br />

Growing Up Global<br />

参考書:<br />

Strunk and White, The Elements of Style or other style manual.<br />

授業の計画:<br />

First Semester:<br />

Weeks 1-4 Reading about Third Culture Kids and theories of cultural<br />

adjustment<br />

Weeks 5-13 Doing Presentations and writing assignments on the Third<br />

Culture Kid experience<br />

(Textbook: David C. Pollock and Ruth E. Van Reken. Third Culture<br />

Kids : The Experience of Growing Up Among Worlds)<br />

Second Semester:<br />

Weeks 1-4 Reading about Cultural identity and the Third Culture Kid<br />

experience<br />

Weeks 5-13 Doing Presentations and writing assignments on stories by<br />

Third Culture Kids<br />

(Textbook: Faith Eidse and Nina Sichel. (eds.) Unrooted Childhoods :<br />

Memoirs of Growing Up Global)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Students taking this course are assumed to already have near-native to<br />

native competence in speaking, reading, and writing English, since all the<br />

classes, exercises, presentations and written assignments will be in<br />

English. Students are expected to attend all classes and be in class by the<br />

time the bell rings.<br />

The instructor has been educated entirely in the American school<br />

system, and has specialized in the area of education and adjustment of<br />

Japanese children abroad and on return. Those with a similar background<br />

as well as international students adjusting to Japan are encouraged to take<br />

this course.<br />

成績評価方法:<br />

Students will be evaluated on their class participation and on their<br />

assignments, particularly their presentations and the papers they write.<br />

Content and ability to express ideas will be considered important. Since<br />

the main topic of discussion will be on culture and identity, students<br />

should have some interest in these topics.<br />

質問・相談:<br />

Students will be encouraged to generate discussions by asking<br />

questions and sharing their ideas and experiences during class. They will<br />

also be given an e-mail address with which to contact the instructor.<br />

語<br />


英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

AS I SEE IT<br />

春学期・秋学期:金1<br />

セット履修 講師 ベデロ, サイモン<br />

授業科目の内容:<br />

The aim of this elective course is to further develop advanced<br />

communication skills. These include reading, listening, paragraph writing<br />

and short presentations.<br />

The course uses a textbook as basis of its class activities. A typical class<br />

day consists of a brief vocabulary review followed by an interactive<br />

reading activity and an open discussion.<br />

テキスト(教科書):<br />

Shizuka, T and Calman, R. (2004). Ready to Start. Shohakusha<br />

Publishing Co., Ltd. ISBN: 978-4-88198-544-2 C3082<br />

参考書:<br />

Reference 1 : Longman’s English-English Dictionary<br />

Reference 2 : READY TO READ MORE by K. Blanchard and C. Root<br />

(2004): LONGMAN<br />

授業の計画:<br />

The skill focus of the spring semester is on reading, listening and short<br />

paragraph writing. In the fall semester, students spend a great deal of time<br />

discussing in small groups and giving short presentations.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Classes are both fun and informative. The course allows students to<br />

shape their academic interest while working on their language needs.<br />

成績評価方法:<br />

Attendance is important. Students are also expected to be active in class<br />

activities. Grading is based on 1) attendance, 2) successful weekly<br />

assignments, 3) active participation in class activities and 4) speeches.<br />

質問・相談:<br />

Students can contact the instructor anytime either in person or by email.<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Advanced Reading and Discussion<br />

春学期・秋学期:金2<br />

セット履修 講師 ゾーリンジャー, アダム<br />

授業科目の内容:<br />

This advanced level English course is designed to develop students'<br />

reading comprehension and critical thinking skills as well as their ability<br />

to participate effectively in group and class discussion.<br />

Focus readings, selected for their relevance, sentiment and humor, will<br />

include recently published essays, contemporary fiction, memoirs, and<br />

newspaper articles. It is the instructor's aim that through participation in<br />

the course, students come to develop a genuine fondness for and interest<br />

in reading English.<br />

テキスト(教科書):<br />

All materials will be provided by the instructor.<br />

成績評価方法:<br />

Final evaluations will be based on attendance, participation in<br />

classroom exercises, and achievement on homework and in-class<br />

assignments.<br />

英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)<br />

英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)<br />

LET'S TALK ABOUT<br />

春学期・秋学期:金3<br />

セット履修 講師 ベデロ, サイモン<br />

授業科目の内容:<br />

The aim of this elective course is to develop advanced communication<br />

skills in speaking, paragraph writing, presentation and debate. Students<br />

improve on these language skills through weekly projects and other<br />

interactive activities. By the end of the course, students will have acquired<br />

the ability to express themselves with logic, ease and clarity.<br />

42<br />

テキスト(教科書):<br />

The course uses a variety of sources for its topics. Students are<br />

encouraged to visit online sites such as CNN, BBC and The Japan Times<br />

to keep up with ongoing issues.<br />

参考書:<br />

1. Longman’s English-English Dictionary<br />

2. READY TO READ MORE by K. Blanchard and C. Root (2004):<br />

LONGMAN<br />

授業の計画:<br />

The course is activity-oriented. The skill focus of the first semester is<br />

on reading comprehension and short paragraph writing. In the second<br />

semester, the focus is on presentation and debates.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

The class is fun and very informative. Students have the possibility to<br />

shape not only their language needs but also their own academic interest.<br />

成績評価方法:<br />

Given the interactive nature of the course, attendance and active<br />

participation in class activities are very important. Grading is based on the<br />

following: 1) attendance, 2) successful weekly assignments, 3) spring<br />

term paper and 4) speeches.<br />

質問・相談:<br />

Students can contact the instructor anytime either in person or by email.<br />

ドイツ語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ドイツ語初級文法と表現トレーニング<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 滝藤 早苗<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、ドイツ語の初級文法を学び、「読む」「聞く」「書<br />

く」「話す」という総合的な語学能力を身につけることを目標としま<br />

す。新しい文法事項を少しずつ学びますが、その都度、練習問題を<br />

解いたり、簡単な会話練習をすることによって知識の定着を図りま<br />

す。また、日本語で書かれた興味深いコラムやドイツ語の読み物を<br />

通して、ドイツという国やそこに暮らす人々の生活、文化などにつ<br />

いても理解を深めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『楽しく学ぼうドイツとドイツ語』 橋本政義, B. Neuberger, 橋本<br />

淑恵著 三修社 2007年<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には積極的に参加し、しっかりと予習・復習を行ってくださ<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(中間・期末試験、小テスト)<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

ドイツ語Ⅲ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ドイツ語で言ってみよう!<br />

春学期・秋学期:木3<br />

セット履修 講師 三ツ石 祐子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業の一番の目的は、とにかくドイツ語を声に出す!という<br />

ことです。1年次で学習したことをしっかり復習しながら確実に身に<br />

付け、プラスαで語彙や表現などを増やしていきます。込み入ったこ<br />

とは無理かもしれませんが,簡単な内容であれば、自信を持ってド<br />

イツ語で表現し、相手に伝えられるようになる、ということが目標<br />

です。


テキスト(教科書):<br />

『ゲナウ!コミュニケーションのドイツ語』 新倉真矢子(他)<br />

著 第三書房 2010年 ISBN:978-4-8086-1184-2<br />

参考書:<br />

必要に応じて,授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

前期<br />

第01回 ガイダンス・Lektion1<br />

第02回 Lektion 1<br />

第03回 Lektion 2<br />

第04回 Lektion 2<br />

第05回 Lektion 3<br />

第06回 Lektion 4<br />

第07回 Lektion 4<br />

第08回 Lektion 5<br />

第09回 Lektion 5<br />

第10回 Lektion 6<br />

第11回 Lektion 6<br />

第12回 Lektion 7<br />

第13回 前期末試験<br />

後期<br />

第01回 前期の復習<br />

第02回 Lektion 8<br />

第03回 Lektion 8<br />

第04回 Lektion 9<br />

第05回 Lektion 9<br />

第06回 Lektion 10<br />

第07回 Lektion 10<br />

第08回 Lektion 11<br />

第09回 Lektion 11<br />

第10回 Lektion 12<br />

第11回 Lektion 12<br />

第12回 学年末試験<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業への積極的な参加を期待しています。因みに「授業への参加」<br />

とは,遅刻しない,配布したプリント・辞書・筆記道具を忘れない,<br />

宿題をやってくる,というのはもちろんですが,訊かれたら返事を<br />

する・反応する,授業でやったことは復習して覚える,声をしっか<br />

り出して発音する・話す,パートナー練習の時には練習している表<br />

現をその場で暗記するぐらい繰り返し練習する,グループワークの<br />

時に他のメンバー任せにしない,と言う意味です。<br />

成績評価方法:<br />

春秋期末試験50 %(2×25 %)+出席20 %+授業への参加30 %を<br />

総合評価します。<br />

ドイツ語Ⅲ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中級ドイツ語(文法・読解)<br />

春学期・秋学期:月2<br />

セット履修 講師 安川 晴基<br />

授業科目の内容:<br />

この授業はすでに初級ドイツ語を終えた学生を対象としています。<br />

中級教材を用いて、ドイツ語の長文を読むために必要な文法事項<br />

を重点的に練習し、ドイツ語の基礎的な読解テクニックを学びます。<br />

目安としては、独検の3級から2級に合格するレヴェルの読解力・<br />

語彙力を身につけることが目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

大谷弘道・大谷ウルズラ著『新 ドイツ語読みかた教室』三修社、<br />

2010年、2100円<br />

参考書:<br />

辞書・文法書・参考書類は適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1)教科書に即して進めます。<br />

2)日独文化の違いをテーマとした比較的簡単なドイツ語の文章を<br />

日本語に訳しながら、読解のテクニックを学びます。<br />

3)接続法、造語法、形容詞の格変化と名詞化、分詞のさまざまな<br />

43<br />

用法、zu 不定詞を用いた構文、名詞文体、比較、関係文、話法の助<br />

動詞、従属接続詞など、ドイツ語を読むために必要な最低限の文法<br />

知識を練習します。また、必要に応じて初級文法の復習をします。<br />

4)時間に余裕があれば、後期に、独検3級の過去問(読解問題)<br />

をいくつか読む予定です。<br />

5)学習した文法知識を定着させるために作文の練習をし、毎回、<br />

小テストをします。<br />

6)前期と後期の最終授業時に試験を実施します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず予習をしてきてください。<br />

成績評価方法:<br />

※3分の2以上の出席が成績評価の前提条件です。<br />

※毎回行なう小テストの点数、前期・後期計2回の期末試験の点数、<br />

出席状況および授業態度から判断して、総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

質問等があれば授業後に受付けます。<br />

ドイツ語Ⅲ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中級ドイツ語(講読中心)<br />

春学期・秋学期:火5<br />

セット履修 講師 山口 祐子<br />

授業科目の内容:<br />

短編小説やエッセイ,アフォリズム,時事的な話題を扱った新聞<br />

記事など,主に現代ドイツ語で書かれた様々な文体の読み物を用い<br />

て,基本的な読解技術を習得することが本講座の目的です。文学作<br />

品については,主に20世紀前半に書かれた作品を扱う予定です。ま<br />

た受講者の習熟度に応じて,初級文法後半の復習を行う傍ら,特に<br />

読解に必要な中級レベルの文法事項について解説を加えます(プリ<br />

ント使用予定)。<br />

受講者のみなさんが授業中に行うのは,テクストの精読です。全<br />

員に毎回1 ページ半から2 ページ分の予習範囲を指定します。訳読の<br />

分担は原則として行いません。朗読CD の入手可能な文学作品を読<br />

む場合は,毎回講読部分の朗読を聴きます。映像資料がある場合に<br />

は視聴も検討します。文法事項の復習で用いるプリントは,全て予<br />

め宿題として配布します。発表等はありません。小テストの実施に<br />

ついては受講者の習熟度に応じて開講後に判断します。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回ガイダンス時に受講者に対してアンケートを実施した後,講<br />

読作品を決めます。受講予定者は必ず初回の授業に出席してくださ<br />

い。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回必ず辞書を持参して下さい。10 分以上の遅刻は欠席扱いにな<br />

ります。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(7割~8割): 各学期末に1 回ずつ実施し<br />

ます。持込不可です。<br />

・平常点(2割~3割):出席状況,授業中の課題達成度による評価で<br />

す。<br />

ドイツ語Ⅲ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ハイジを読む<br />

春学期・秋学期:月2<br />

セット履修 講師 細井 直子<br />

授業科目の内容:<br />

ヨハンナ・シュピリ(1829-1901)の『ハイジ』を読みます。アニメ<br />

等でお馴染みの人も多いでしょう。翻訳もいくつか出ていますが、<br />

それによりかかることなく、文法を一つ一つ踏まえながら読み進め<br />

ていきたいと思います。映画化作品も適宜紹介します。テキスト購<br />

読とあわせて、テーマを決めて1人10分程度のレポートをしてもらい<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

語<br />


参考書:<br />

必要に応じて指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず予習をしてきてください。辞書は毎回持参すること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

ドイツ語Ⅲ(E)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(E)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月1<br />

セット履修 講師 シュミット, ウーテ<br />

授業科目の内容:<br />

基礎文法を復習できるテキストを用い,コミュニケーション能力<br />

と読解力を養成します。日常生活のさまざまな場面を想定し,必要<br />

な分野の語彙を習得,実践的にパートナー練習を通じて,コミュニ<br />

ケーション能力をアップすることをめざしています。口語表現力を<br />

重視しますので,授業ではドイツ語をコミュニケーションのための<br />

ツールとして日常生活を描写したり,考えや感情を表現したりする<br />

練習を重ねます。DVD,ビデオ,CD,インターネットなどを用いて,<br />

ドイツの文化に触れる機会も設けるようにしたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業の積極的な参加を重視します。失敗を恐れずに積極的に発言<br />

してください。<br />

成績評価方法:<br />

宿題提出20%,小テスト(4~5 回)40 %,授業の参加態度(出席<br />

回数を含む)40 %<br />

ドイツ語Ⅲ(F)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(F)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

Konversation auf Deutsch<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 ループレヒター, ヴァルター<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ事情に関する素材(テクスト,写真,ヴィデオ,オーディ<br />

オなど)を活用して,ドイツ語表現能力,聞き取り能力,そして文<br />

法力のための練習を行ないます。授業の重点は,1)ドイツ語圏の文<br />

化を知ること(芸術,音楽,文学,モード,デザイン),および,2)<br />

ドイツ語圏の文化的実践(飲食,住居,買い物,旅行など)を知る<br />

こと,ならびに,3)日独の文化的関係(日本におけるアインシュタ<br />

イン,ウィーンにおける小澤征爾など)を知ることに置かれます。<br />

テキスト(教科書):<br />

テクストはコピーで配布します。<br />

成績評価方法:<br />

出席点,および各学期末の小テストで判定します。<br />

ドイツ語Ⅲ(G)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(G)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 クリーク, ブリギッテ<br />

授業科目の内容:<br />

様々なテーマについての話し合い、パートナー練習、CD、ビデオ<br />

等を利用しての聞き取り練習などにより、ドイツ語でのスピーキン<br />

グ・リスニング能力を身につけることを目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

44<br />

参考書:<br />

中島、平尾、朝倉(1985)必携ドイツ文法総まとめ、百水社、<br />

ISBN4-560-00433-1<br />

授業の計画:<br />

前期:1-2Einfuehrung,3-4Familie,5-6Uhrzeit und Tagesablauf,7 Test,<br />

8-9Praepositionen,10-12Modalverben,13 Test<br />

後期:1-2Konjunktiv2 -Rat,Bitte,Frage,3-4Kindheit und Schulzeit,<br />

5-6Lebenslauf,7 Test,8-9Reflexivverben,10-12Nebensaetze,13 Test<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ほぼ毎回の復習と積極的な授業参加が必要です。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価:前期2回と後期2回のテスト合計(100<br />

点)の60パーセントから合格<br />

ドイツ語Ⅲ(H)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(H)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ジークムント・フロイト『詩人と空想』を読む<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 講師 川島 建太郎<br />

授業科目の内容:<br />

初級ドイツ語を履修しおえた学生のための授業です。1年次で習<br />

った初級文法の定着とドイツ語文章の読解力養成理解を授業の目的<br />

とします。基本文法の復習・確認を行いながら,着実な無理のない<br />

テンポで進みますが,ドイツ語の訳読が授業の中心となりますので,<br />

かならず予習をしたうえで授業にのぞんでください。<br />

教科書は,精神分析学者ジークムント・フロイトの『詩人と空想』<br />

を使用します。内容は平易とは言えませんが,文章自体は明晰です<br />

し,読み甲斐のあるテクストです。現代思想の展開に大きな影響を<br />

与えたフロイトの文章を味わいながら,ドイツ語に馴染んでいって<br />

いただきたいと思います。精神分析学と20世紀の文学・思想の解説<br />

も折々に行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『詩人と空想』第10版 ジークムント・フロイト著 同学社 1988<br />

年 ISBN: 3084-320330-5249<br />

参考書:<br />

授業内で紹介します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(春学期末,秋学期末にそれぞれ一回)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ドイツ語Ⅲ(I)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(I)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中級ドイツ語<br />

春学期・秋学期:月3<br />

セット履修 講師 會田 素子<br />

授業科目の内容:<br />

学部一年生において文法を一通り学び終えた学生を対象として、<br />

主にテキストの精読力の強化をはかります。教科書はドイツ人が書<br />

いた実際の生活の中の出来事をテーマとしたエッセイ集を使用しま<br />

すが、それを通してドイツ文化やドイツ人の考え方などを理解する<br />

ことも目的とします。教科書を早く読み終えた場合は、履修者とも<br />

相談したうえでドイツの新聞記事から時事問題などを選択して読む<br />

予定です。<br />

授業はテキストの精読を中心とし、内容理解に必要な長文読解能<br />

力をつけていきます。また、音読による発音確認をし、ドイツ語の<br />

総合的な力を養成します。初めの数回は初級文法事項の確認もする<br />

予定ですが、分詞の様々な役割や特殊な構文などといった中級文法<br />

事項も順次学びます。<br />

授業には辞書を持参し、予習を欠かすことなく出席してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

Geschichten über Geschichten(『ドイツ、とっておきのお話』) 浅井<br />

イゾルデ、梁池孝子著 朝日出版社<br />

参考書:<br />

授業内で紹介します。<br />

成績評価方法:<br />

春・秋学期各一回の期末試験および数回の小テストの結果による<br />

評価。平常点は出席状況および予習などの授業態度を重視します。


ドイツ語Ⅲ(J)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(J)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

多様なドイツ語文章を読む<br />

春学期・秋学期:金3<br />

セット履修 講師 古矢 晋一<br />

授業科目の内容:<br />

初級ドイツ語を一通り学んだ学習者を対象とし、下記の教材を用<br />

いて様々な分野のドイツ語を精読しながら読解力の養成を目指しま<br />

す。扱うテクストは、時代的には18世紀から現代まで、内容的には<br />

文学(メルヒェン、小説、エッセイ、アフォリズムなど)、哲学、比<br />

較文化論、一般向けの歴史記事・自然科学記事、ことわざ集などで<br />

す。いずれも抜粋ですが、難解な文章も多く含まれていますので、<br />

教材に付けられた注釈を参照しながらゆっくり読んでいきます。専<br />

門的、学術的なドイツ語文献を自力で読むための訓練を行います。<br />

授業では文法、構文、発音、語彙、正書法などの確認、説明をし<br />

ながら、皆さんに一文一文を丁寧に訳出してもらいます。毎回予習<br />

が前提となります。また多様なドイツ語テクストを通じて、ドイツ<br />

語圏の文化や時事問題についても理解を深めるようにしたいと思い<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

東京大学教養学部ドイツ語部会編 Horizonte (東京大学出版会、<br />

2006年)(テキストのみ(1995円)、CD付き(3150円)のどちらでも<br />

構いません。朗読CDは授業中に聞きます。)<br />

参考書:<br />

適宜授業で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

基本的にテキストの章立てに従って読んでいきますが、詳細は初<br />

回の授業で説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回辞書を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および授業終了後に随時受け付けます。<br />

ドイツ語Ⅲ(K)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(K)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

「メルヘンの恋人たち」<br />

春学期・秋学期:金5<br />

セット履修 講師 高 優<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ・後期ロマン派を代表する詩人の一人、Joseph von<br />

Eichendorff (1788-1857) の創作メルヘンと、グリム兄弟 (Jacob:<br />

1785-1863)、(Wilhelm: 1786-1859) が編纂した民衆メルヘンを読みま<br />

す。200年近く前に書かれた作品ですが、編者の努力により文法修了<br />

直後でも読めるようになっています。授業は独文和訳作業が中心と<br />

なります。また、それに平行して、ドイツ・ロマン主義について、<br />

そしてメルヘンというジャンルについてなど、文学史的知識も随時<br />

提供したいと考えています。「恋人」をモチーフにした二種類のメル<br />

ヘンの違いを確認し、それぞれの良さを味わうことを通じてドイツ<br />

語読解力を身につけることを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

Die jungen Liebespaare aus dem deutschen Märchen. J.v. Eichendorff・<br />

J./W. Grimm, Erläutert von Nobuo Ikeda, 第三書房 2001年<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。文学史に関しては随時プリントを配布<br />

します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回ー第12回 購読<br />

第13回 テスト<br />

(前期・後期共通)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

専攻に関係なく、文学が好きな学生、メルヘンに興味を持ってい<br />

る学生、ドイツ文学の原文に触れてみたい学生を歓迎致します。<br />

45<br />

成績評価方法:<br />

平常点三分の一、テスト三分の二を総合評価します。<br />

質問・相談:<br />

質問・相談の方法に関しては授業中に指示します。<br />

ドイツ語Ⅲ(L)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(L)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ベルリンの壁崩壊とドイツ再統一を読む<br />

春学期・秋学期:金1<br />

セット履修 講師 津崎 正行<br />

授業科目の内容:<br />

今年は,東西に分断されていたドイツが再び統一されてから二十<br />

周年にあたり,それを記念する式典や展示などが計画されています。<br />

この授業では,そのような現在の動きにも触れながら,ベルリンの<br />

壁崩壊やドイツ再統一に関するテキストを読み,一年後には辞書が<br />

あればどのような文章でも読めるようになることを目指します。<br />

基本的には読むことに重点を置いた授業ですが,必要に応じて発<br />

音やリスニングの練習,文法や語彙の確認も行います。また,テキ<br />

ストのテーマと関連する映画,アニメーション,ニュース,ポッド<br />

キャストなども適宜紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。授業で使うテキストは,履修者の関心な<br />

ども考慮して決めます。(希望や提案があれば歓迎します。)<br />

授業の計画:<br />

はじめのうちはあまり急がずに,基本的な文法事項の復習も行う<br />

予定です。授業は参加者の発言を中心に進めていき,そのつど理解<br />

の程度を確認しますので,かならず予習をしたうえで出席するよう<br />

に心がけてください。<br />

初回は予習ができませんので,ガイダンスの後,映画『善き人の<br />

ためのソナタ』を見ます。また時間があれば,この映画の脚本を利<br />

用して簡単な解説を行います。二回目の授業から,この映画につい<br />

てのテキストを読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業で読むテキストは,かならずしも教科書用に書かれたものば<br />

かりではありませんので,慣れるまでは毎回の予習に時間がかかる<br />

ことが予想されます。意欲ある学生の参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

授業中の発言などによる平常点(50 %)と各学期末に行う試験<br />

(50 %)によって評価します。いわゆる出席点はありませんが,授業<br />

回数の三分の一を超えて欠席した場合は不合格となりますので,注<br />

意してください。<br />

ドイツ語Ⅲ(M)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(M)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ドイツと日本の現在を読む<br />

春学期・秋学期:金2<br />

セット履修 講師 津崎 正行<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,初級文法をひととおり学び終えた学生を対象とし<br />

て,現在のドイツや日本に関する時事的なテキストを読みます。一<br />

年後には,辞書があればどのような文章でも読めるようになること<br />

を目指します。<br />

基本的には読むことに重点を置いた授業ですが,必要に応じて発<br />

音やリスニングの練習,文法や語彙の確認も行います。また,テキ<br />

ストのテーマと関連する映画,アニメーション,ニュース,ポッド<br />

キャストなども適宜紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期は『時事ドイツ語 '09年トピックス』(朝日出版社)を使用<br />

します。<br />

十月ごろにはこのテキストを終えることができると思いますので,<br />

その後はプリントを配布します。授業で使うテキストは,履修者の<br />

関心なども考慮して決めます。(希望や提案があれば歓迎します。)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

はじめのうちはあまり急がずに,基本的な文法事項の復習も行う<br />

予定です。授業はそのつど,参加者がどこまで理解できているか(あ<br />

るいはまだ理解できていないか)を確認しながら進めていきますの<br />

で,かならず予習をしたうえで出席するように心がけてください。<br />

語<br />


成績評価方法:<br />

授業中の発言などによる平常点(50 %)と各学期末に行う試験<br />

(50 %)によって評価します。いわゆる出席点はありませんが,授業<br />

回数の三分の一を超えて欠席した場合は不合格となりますので,注<br />

意してください。<br />

ドイツ語Ⅲ(N)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語Ⅳ(N)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中級ドイツ語(読解・作文)<br />

春学期・秋学期:月3<br />

セット履修 講師 安川 晴基<br />

授業科目の内容:<br />

初級ドイツ語を終えた学生を対象とした授業です。<br />

特定のテーマに絞らず、文学的な散文小品、寓話、笑話、メルヘ<br />

ン、エッセイ、論説など、さまざまなジャンルのさまざまな文体の<br />

ドイツ語に触れて、読解力を培うことが目的です。<br />

あえて原典から抜粋したやや難しい文章に挑戦することで、今後み<br />

ずからドイツ語文献に取り組むための準備をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

※読解用のテキストはプリントを配布します。<br />

※福田幸夫編『基礎ドイツ語作文(改訂版)』白水社、1986年、950<br />

円<br />

参考書:<br />

※小学館『独和大辞典』第二版(推奨)<br />

※その他、文法書・参考書類は適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1)2・3回の授業で読み終わる分量のテキスト(Grimms Märchen,<br />

Hebel, Rilke, Kafka, Brecht, Benjamin, Canettiなど)を、文法事項を確<br />

認しながらゆっくり読みます。読みたいテキストについて参加者の<br />

希望があれば歓迎します。また、ドイツ語の文章を音読することで、<br />

発音の確認もします。<br />

2)形容詞の格変化、zu 不定詞の用法、接続法I式とII式の用法、関<br />

係文、現在分詞と過去分詞の用法など、初級文法では十分にカヴァ<br />

ーできなかった文法事項を、必要に応じて復習します。<br />

3)初級文法を復習し、語彙や構文の知識を増やすために、毎回授<br />

業の最初に、ドイツ語の最重要基本動詞を用いた作文練習をします。<br />

練習した作文の小テストをその翌週にします。<br />

4)毎回の作文小テストのほか、前期と後期の最終授業時に期末試<br />

験を実施します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

※履修者にはある程度の基礎的なドイツ語力を求めますが、意欲さ<br />

えあればそのかぎりではありません。<br />

※毎回、必ず予習をしてきてください。予習をしてこないと出席す<br />

る意味がありません。<br />

成績評価方法:<br />

※3分の2以上の出席が成績評価の前提条件です。<br />

※毎回行なう小テストの点数、前期・後期計2回の期末試験の点数、<br />

出席状況および授業態度から判断して、総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

質問等があれば授業後に受付けます。<br />

フランス語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木5<br />

セット履修 准教授 築山 和也<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語をゼロから学びます。初級文法をひと通り学習するこ<br />

とが第一の目標ですが、声に出して読む機会をできるだけつくって、<br />

フランス語の発音やリズムも体得できるように進めていきます。<br />

46<br />

テキスト(教科書):<br />

『新・ジュタンブラス』(山村嘉己、丸瀬康裕、和田ゆりえ著、朝<br />

日出版社)<br />

授業の計画:<br />

春学期は教科書の0課から6課まで、秋学期は7課から12課まで<br />

を学習する予定です。<br />

成績評価方法:<br />

・試験(学期ごとに小テスト数回と期末試験を行う)<br />

・出席状況(原則として出席回数が通年で4分の3 に満たない場合<br />

には不合格とする)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,またはメール(tsukiyam@flet.keio.ac.jp)で受け付け<br />

ます。<br />

フランス語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月1/月4/水1/水5/金1/金3/金5/土1/土2<br />

准教授 岑村 傑<br />

准教授 築山 和也<br />

助教 井上 櫻子<br />

講師 稲垣 正久<br />

講師 岩崎 洋介<br />

講師 小嶋 竜寿<br />

講師 篠原 洋治<br />

講師 高橋 俊幸<br />

講師 鳥居 珠江<br />

セット履修<br />

講師 真屋 和子<br />

授業科目の内容:<br />

クラス指定の「フランス語IIIA・IVA」では,全クラス共通教材を<br />

用います。一年次に学習した文法項目を復習しながら,総合的に「聞<br />

く」「話す」「読む」「書く」力を養っていきます。教科書の各課には<br />

文法問題のほかに「聞き取り」問題や仏作文,会話練習などが含ま<br />

れていますから,積極的に取り組んで文法知識の定着だけでなく実<br />

践的なフランス語能力の向上を目指しましょう。教科書付属のCDも<br />

大いに活用してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

『フランコフォニーへの旅Destination francophonie』小松祐子・<br />

Gilles Delmaire著,駿河台出版社(各自生協で購入し,初回授業に必<br />

ず持参すること)<br />

授業の計画:<br />

進度は一回の授業につき,2ページ程度です。春学期には1〜5<br />

課,秋学期には6〜10課までを学習する予定です。より詳しい授<br />

業内容については,ガイダンスでお知らせいたします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1年次でフランス語I, II中級を履修した者,またフランス語ではな<br />

い語種を履修した者は,フランス語III, IVガイダンスの際に,履修に<br />

ついて相談してください。<br />

成績評価方法:<br />

春学期,秋学期ともに全クラス共通一斉期末試験をおこないます。<br />

その試験結果に各教員独自の基準(出席点,授業への参加度,授業<br />

内小テスト等)による評価を加えて,総合的に成績を決定します。<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

フランス語聴解練習<br />

春学期・秋学期:土2<br />

セット履修 講師 稲垣 正久<br />

授業科目の内容:<br />

音として入ってくるフランス語からいかにより多くの情報をキャ<br />

ッチするか、その訓練をするクラスです。授業中はできるだけ多く<br />

の種類のフランス語を聞いてもらい、その音に連なりに耳を慣らし<br />

ていきます。そして、その内容を理解し、最終的に音を文字に直す<br />

作業まで行いたいと思っています。よって一年次に習った文法事項<br />

の総復習も同時に行いたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントにて配布します。


参考書:<br />

授業中に指示することもあるでしょう。<br />

授業の計画:<br />

春学期はまず綴りと発音の関係を徹底的におさらいし、頭に入れ<br />

てもらいます。<br />

その後仏検3級レベルの聴解問題を解いていきます。<br />

秋学期は仏検準2級、2級レベルを目指し、ひたすらフランス語<br />

を聞きます。<br />

各学期とも最終授業時に期末試験を行うつもりです。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

耳の訓練を目的としたクラスですから出席することが大事になっ<br />

てきます。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験半分、平常点半分で評価を下します。<br />

詳細は第1回の授業で説明します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 岩崎 洋介<br />

授業科目の内容:<br />

フランス人の書いた成瀬巳喜男論を読む予定です(Jean NARBONI,<br />

Mikio Naruse les temps incertains, 2006)。<br />

著者ナルボニはカイエ・デュ・シネマ誌の編集長を務めていた批<br />

評家です。<br />

一年の授業で一冊読み通すことはできぬので適当に抜粋してゆき<br />

ます。<br />

(都合によりJean RENOIRの自伝に変更するかもしれません。)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席する方には予習を課します。<br />

仏語の理解力を主眼とするので映画に関する興味が薄いのは構い<br />

ませんが、仏語の文章をどうしてそう解釈するのか文法的・コンテ<br />

クスト的な説明を求めます。<br />

そういうことを鬱陶しいと思われる方は受講を控えた方が無難で<br />

しょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点およびレポート(年に一本)の予定。<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水2<br />

セット履修 講師 小嶋 竜寿<br />

授業科目の内容:<br />

講読を通じて、習得した文法の復習ならびに読解力の基礎の定着<br />

を目的とします。<br />

旧約聖書中の「創世記」をやさしいフランス語で書き直した『聖<br />

書の世界・1』を読みます。<br />

あくまでフランス語習熟を目的にした授業であり、キリスト教に<br />

対する認識を深める場ではありませんが、聖書という西洋文化の基<br />

層に少しでも触れておくことは、今後の様々なフランス体験におお<br />

いに役立つと思われます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Le monde de la Bible (I) 『聖書の世界・1』(朝日出版社)<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験、平常点、授業中に行う小テストによって評価します。<br />

47<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ニュースを読もう<br />

春学期・秋学期:水4<br />

セット履修 講師 篠原 洋治<br />

授業科目の内容:<br />

フランスのニュースの興味深いトピックをまとめた教科書を用い,<br />

基本的な文法事項を復習しながら読解力を身につけることを目標に<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

アンフォvol. 3 フランス語でニュースを読む(駿河台出版社)<br />

授業の計画:<br />

テキストにはトピックが全部で18 課,文法問題が2 つありますの<br />

で,春学期には1 ~ 9 課と文法問題(1),秋学期には10 ~ 18 課と文<br />

法問題(2)を学習します。毎回1 課のペースです。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テキストを音読したものが駿河台出版社のサイトからダウンロー<br />

ドできますので,必ず何度も聞き,音読の練習をして来て下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水4<br />

セット履修 講師 シャルコフ, スヴェトラナ<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語の会話と発音<br />

テキスト(教科書):<br />

フランス人と友だちになるやさしいフランス語会話/三修社/ジ<br />

ャンピエール・アブリアル著<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(授業内試験含む)<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

現代の短編を読む<br />

春学期・秋学期:水5<br />

セット履修 講師 菅沼 潤<br />

授業科目の内容:<br />

神話的過去を現代小説の中によみがえらせるミシェル・トゥルニ<br />

エの短編集を読みます。まずは、正確な語彙力を身につけること、<br />

基礎文法を復習・定着し、文学テクストの読みの中でその運用能力<br />

を高めていくことをめざします。教材に収録されている作品はどれ<br />

も短く平易なフランス語で書かれていますので、基本に忠実に読め<br />

ば、その不思議な世界を堪能できるはずです。余裕があれば、同じ<br />

作家の別の文章にも手を伸ばす予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『メール・ノエル』Michel Tournier(著)、芳川泰久(編注)、朝日<br />

出版社、1988年。ISBN: 978-4-255-35054-7<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

フランス語読解入門<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 高橋 俊幸<br />

授業科目の内容:<br />

フランスの現代作家の文章を用いて、文学的な文章の読解入門を<br />

行います。同時にフランス現代文学へのイニシエーションを目指し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

アルメル・マンジュノほか『現代作家を読んでみませんか?』(朝<br />

日出版社)<br />

語<br />


授業の計画:<br />

第一回はガイダンスですが、二回目からはテキストを読み始めま<br />

す。一回3ページほど進む予定なので、予習は必須です。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(50点) Exam Score<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(50点) Attendance<br />

& Class Participation<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:火3<br />

セット履修 講師 藤村 均<br />

授業科目の内容:<br />

主要な文法事項の習得と読解力の養成を目指します。専門課程,<br />

大学院で原書講読の予定がある者には,特に有益だと思います。テ<br />

キストの内容は多岐にわたっていますので、多様な主題について語<br />

彙、言いまわし、基礎知識の習得が可能です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Promenades―En France et ailleurs 東京大学出版会<br />

授業の計画:<br />

前期は主要な文法事項の習得(冠詞、過去の用法、条件法、性数の<br />

一致等)と比較的容易な文章に触れ、後期は中級程度のかなり読み応<br />

えがある文章の読解をします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

順番に訳読してもらいますが、当番以外の人も毎回しっかり準備<br />

して授業を受けてください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・その他<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月2<br />

セット履修 講師 ペリセロ, クリスティアン・アンドレ<br />

授業科目の内容:<br />

Ce cours est destine aux eleves qui ont suivi a Hiyoshi un cours de<br />

francais en premiere annee avec un manuel de niveau 1. Cette annee, nous<br />

n’utiliserons pas de livre mais je donnerai, le premier cours, un ensemble<br />

de photocpies quenous travailleroons pendant l’annee. Avec ces<br />

photocopies, vous reviserez ce que vous avez appris en premiere<br />

anneemais vous progresserez aussi. Dans la classe, et grace a ces<br />

photocopies, nous travaillerons : la conversation, l’ecrit, la aecture et la<br />

comprehension orale. Ce cours sera aussi une bonne pratique pour celles<br />

et ceux qui voudraient passerles examens Al ou A2 du DELF.<br />

テキスト(教科書):<br />

Pas de texte a acheter.<br />

授業の計画:<br />

Chaque semaine nous etudierons une photocopie avec un theme<br />

particulier.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Chaque semaine vous aurez un devoir a faire. Ce devoir sera compte<br />

dans la note finale.<br />

Deux fois par mois, vous ferez des conversations avec moi. Ces<br />

conversations seront aussi notees et comptees dans la note finale. Il y aura<br />

aussi deux examens en ete (ecrit) et hiver (oral).<br />

Details de la note finale :<br />

- Preaence : 60 pts<br />

- Travail en classe (devoirs et conversations) : 40 pts<br />

- Examens : 10 pts.<br />

成績評価方法:<br />

CONVERSATION<br />

質問・相談:<br />

Cpelissero@inst.tur.jp<br />

48<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 講師 ペリセロ, クリスティアン・アンドレ<br />

授業科目の内容:<br />

Ce cours est destine aux eleves qui ont suivi a Hiyoshi un cours de<br />

francais en premiere annee avec un manuel de niveau 1. Cette annee, nous<br />

n’utiliserons pas de livre mais je donnerai, le premier cours, un ensemble<br />

de photocpies quenous travailleroons pendant l’annee. Avec ces<br />

photocopies, vous reviserez ce que vous avez appris en premiere<br />

anneemais vous progresserez aussi. Dans la classe, et grace a ces<br />

photocopies, nous travaillerons : la conversation, l’ecrit, la aecture et la<br />

comprehension orale. Ce cours sera aussi une bonne pratique pour celles<br />

et ceux qui voudraient passerles examens Al ou A2 du DELF.<br />

テキスト(教科書):<br />

Pas de texte a acheter.<br />

授業の計画:<br />

Chaque semaine nous etudierons une photocopie avec un theme<br />

particulier.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Chaque semaine vous aurez un devoir a faire. Ce devoir sera compte<br />

dans la note finale.<br />

Deux fois par mois, vous ferez des conversations avec moi. Ces<br />

conversations seront aussi notees et comptees dans la note finale. Il y aura<br />

aussi deux examens en ete (ecrit) et hiver (oral).<br />

Details de la note finale :<br />

- Preaence : 60 pts<br />

- Travail en classe (devoirs et conversations) : 40 pts<br />

- Examens : 10 pts.<br />

成績評価方法:<br />

CONVERSATION<br />

質問・相談:<br />

Cpelissero@inst.tur.jp<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木5<br />

セット履修 講師 ボダン, エマニュエル<br />

授業科目の内容:<br />

Dans ce cours d'expression orale, nous aborderons divers aspects de la<br />

culture francaise a partir de documents authentiques varies (chansons,BD,<br />

videos...)<br />

L'assiduite aux cours est requise.<br />

L'evaluation reposera sur des tests semestriels et sur un controle continu.<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 真屋 和子<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語で書かれたさまざまなタイプの文章に慣れてしっかり<br />

意味がとれるように読む練習をします。演習形式で授業を進めます。<br />

正しく発音できるようになること、文法を理解した上で内容が把握<br />

できるようになることを目指します。テキストを通して、基本文法<br />

の運用に習熟するとともに、初級文法では扱われなかった学習内容<br />

を補完します。<br />

春学期は、さまざまな現代作家の文学作品を集めた教材テキスト<br />

を使用し、秋学期は、文学作品以外に評論や時事問題などもプリン<br />

トで読みます。いずれの学期も、フランス語と、その背景にあるフ<br />

ランス・フランス語圏の文化について紹介し、フランス語にたいす<br />

る関心がより広がり、理解が深まるようにします。


テキスト(教科書):<br />

『 現代作家を 読 んでみませんか?Et si on lisait des textes<br />

contemporains ?』Armelle Mangenot, Anne-Marie Maejima, 前島和也<br />

(著) 朝日出版社 1999年 ISBN4-255-35122-8 C1085<br />

授業の計画:<br />

・春学期は、教科書を一回の授業につき一課のペースで進めます。<br />

・秋学期は、小説、詩、評論、時事を扱った文など、さまざまなタ<br />

イプのフランス語を、プリント配布によって読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業における学習態度を重視します。毎回、予習・復習が不可欠<br />

です。自宅でじゅうぶん予習した上で、積極的に授業に参加するこ<br />

とを心がけてください。<br />

成績評価方法:<br />

・春・秋二回の学期末試験の結果<br />

・小テストの結果<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:土1<br />

セット履修 講師 表野 和江<br />

授業科目の内容:<br />

初級文法を学習します。会話でよく使われる表現を徹底的にくり<br />

かえして覚えることで、話す力を養い中国語の基礎を身につけます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ともだち・朋友 1 』(遠藤光暁ほか,朝日出版社)<br />

授業の計画:<br />

一回で一課ずつの進度です。毎回、単語テストを実施し、平常点<br />

として成績評価に加味します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席には厳しく対応します(詳細は初回授業時に説明)。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水3<br />

セット履修 講師 阿部 順子<br />

授業科目の内容:<br />

中国語の文章読解と文法を学びます。<br />

教科書に収録されている文章の内容は,現代中国の文化,風俗,<br />

伝統習慣,流行,社会現象,時事問題,日常生活など多岐にわたっ<br />

ています。これらの文章を日本語に訳していく作業を経て,文章読<br />

解の力を養っていきます。<br />

各課の本文の後には文法ポイントと練習問題が設けられています。<br />

文法ポイントでは文章でよく用いられる常用表現や,やや難しい文<br />

法を学び,練習問題でそれらの復習と応用練習をします。また,文<br />

法ポイントと練習問題の文にはピンインと声調符号がまったくつい<br />

ていません。発音記号に頼ることなく,中国語の文を読んでいく練<br />

習にもなります。<br />

テキスト(教科書):<br />

『中国を語る~文化と生活~』(山下輝彦・蘇英霞著,金星堂刊)<br />

授業の計画:<br />

教科書は全部で12 課あります。<br />

春学期:<br />

第1 回: ガイダンス,第1 課<br />

第2 回: 第1 課<br />

以降,2 回の授業で1 課を終える,というペースで進めていきます。<br />

第13 回: 春学期期末試験<br />

秋学期:<br />

第1 回: 春学期末試験の答案返却,見直し,第7課<br />

第2 回: 第7 課<br />

以降,2 回の授業で1 課を終える,というペースで進めていきます。<br />

49<br />

第13 回:秋学期期末試験<br />

なお,教科書の内容に関連した映像を鑑賞することもありますの<br />

で,上のスケジュールに多少ずれが生じることもあります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・必ず予習をしてきて下さい。<br />

・10 分以上の遅刻は避けて下さい。<br />

・中日辞典・日中辞典を必ず持参して下さい。<br />

・授業を妨げる行為(雑談,居眠り,携帯電話の使用など)は慎ん<br />

で下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(夏期休暇前,春期休暇前の授業に期末試<br />

験を行ないます。それぞれ60 点以上の点数を獲得することが必要で<br />

す。)<br />

・平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

(語学という性格上,出席は全26 回中4/5 以上の出席を必須とし<br />

ます。平常点は予習をしているか,積極的に授業に参加しているか,<br />

講師の課題に的確に応じたか等の受講姿勢によって獲得できます。)<br />

質問・相談:<br />

基本的には授業終了後に受け付けますが,授業中でもどんどん質<br />

問して下さい。<br />

中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水4<br />

セット履修 講師 伊藤 晋太郎<br />

授業科目の内容:<br />

一年次に学んだ文法や表現法をふまえ、読解を中心とした授業を<br />

行ないます。授業で扱う文章は、中国人の一般的な生活や習慣を紹<br />

介したもの、中国人にとってはなじみ深い故事、短編小説などです。<br />

また、中国語の歌の紹介もする予定です。中国語の勉強と同時に、<br />

中国人の生活や文化はどのようなものか、日本人とはどう違うのか<br />

についても理解を深めてもらいたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント使用。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業中はその場でどんどん回答してもらいますので、予習は必須<br />

です。準備不足の学生には厳しく対応します。当然、授業への出席<br />

を重視します。辞書(電子辞書可)を必ず持参すること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(授業内試験)<br />

・平常点:出席状況、課題提出、授業態度による評価<br />

中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中国語:言語と文化<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 大野 広之<br />

授業科目の内容:<br />

中国語中級段階にふさわしい話題、すなわち日常生活の話題から<br />

言語文化・哲学思想など広範な話題をテーマとした文章を読みつつ、<br />

併せて古今の日中文化交流についても説き及ぶ授業である。各種メ<br />

ディアの視聴のみならず、学生の渡航経験にも役立つよう配慮した<br />

実践的な展開を主眼とする。また「中国語」と総称される言語群の<br />

諸相についても触れることにより、学生の知的好奇心を喚起し学生<br />

自身が主体的に愉しみながら学習できるよう視野を広げていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキスト:杉野元子・黄漢青『大学生のための現代中国12話』,白帝<br />

社.<br />

参考書:<br />

折に触れて指示する。<br />

成績評価方法:<br />

試験(定期試験・小テスト)・レポート・平常点(出席状況及び授<br />

業態度)・その他必要と考えられる課題提出物などにより総合的に評<br />

価する。<br />

語<br />


中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中国語の総合力向上を目指す<br />

春学期・秋学期:月3<br />

セット履修 教授 関根 謙<br />

授業科目の内容:<br />

必修中国語中級者(文学部日吉必修初級中国語修了者)対象のク<br />

ラスです。授業時には、日本でこれまで使われたことのない、北京<br />

作成の斬新な教材を使用します。DVDで展開するドラマをもとに、<br />

生きた中国語を総合的に学習します。聴力、会話力、文法力を向上<br />

させ、語彙力を大きく伸ばしながら応用の力を養成することを目指<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

北京「快捷漢語」(第4級)のテキストを使用する予定です。教科<br />

書は授業時に配布します。<br />

参考書:<br />

「WHY?にこたえるはじめての中国語の文法書」(相原茂ほか<br />

著、同学社版2008)<br />

授業の計画:<br />

春学期:ガイダンス、教科書「第一集」~「第六集」<br />

秋学期:教科書「第七集」~「第十三集」<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

★教科書は北京から取り寄せ、最初の授業時に実費(2000円以内を<br />

予定)と引き換えに配布します。生協などの一般書店では取り扱っ<br />

ていないので、必ず最初の授業に参加してください。<br />

★関根の授業用ウェブサイト「Chinese Modern Literature KEIO<br />

UNIV」http://ispace.flet.hc.keio.ac.jp/~sekine/xoops/ に各種の連絡を<br />

載せますので、受講前にご覧ください。(ユーザー名「keren」パス<br />

ワード「china」)<br />

成績評価方法:<br />

評価は次の各項に基づいて総合的に行います。<br />

1、授業時の出席および積極性などによる平常点。数点のレポート。<br />

2、各学期に行う中間試験、期末試験。<br />

質問・相談:<br />

担当者へのE-mailにて。kensek@flet.keio.ac.jp<br />

中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 平井 徹<br />

授業科目の内容:<br />

初級中国語を一年間学習した既習者を対象とする。丁寧な読解を<br />

通して、ある程度まとまった文章を読めるようになることを目標と<br />

する。発音に絶えず注意しながらリスニング能力も養う一方、基礎<br />

的文法事項をチェックしながら語彙を増やし、理解を確実に定着さ<br />

せ、応用力を養う。<br />

本年度は、中国の民話の教材化を試みる。異国の文化や習慣を知<br />

ることは、言語の上達にも欠かせない要素であり、学習の楽しみに<br />

もなるだろう。授業中は学生を指名し、読みと和文訳をしてもらう。<br />

文脈をしっかりつかみ、言葉の句切りを意識した読みができるように。<br />

背景についての説明もなるべく加えて、広汎な知識が得られ、読<br />

む楽しみを広げられるような授業になるよう心がけたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『雲南民族民間故事選』(雲南人民出版社 1981年)などから適宜<br />

選択し、発音・注釈を加えたものをプリントして配布する。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介する。辞書はとりあえず今使用しているもので<br />

可。<br />

授業の計画:<br />

(春学期)<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 原典講読<br />

第13回 まとめ<br />

(秋学期)<br />

第1回~第12回 原典講読<br />

第13回 まとめ<br />

50<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席状況、授業に対する取り組みを重視する。常日頃主体的に授<br />

業に参加するよう希望する。<br />

部活動などによるたび重なる欠席は認めないから注意。辞書を毎<br />

時間必ず持参すること。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度による評価。<br />

適宜小テストを実施する。各学期2 回ずつになる見込み。<br />

質問・相談:<br />

授業中に、随時質問の機会を設ける。<br />

中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

読む力をつける<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 講師 赤羽 陽子<br />

授業科目の内容:<br />

中国語の文章読解と文法を学びます。<br />

テキストは中国文化の紹介やショートストーリーなどさまざまな<br />

文体で構成されています。少し長めの文章やスムースに音読し読み<br />

取る力をつけ、中国語を読む楽しさを味わってほしいと思います。<br />

また、よく使われる表現や語彙を身につけるための短文も学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

杉野元子・黄漢青『大学生のための現代中国語12話』白帝社<br />

参考書:<br />

随時紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春学期:<br />

第1回:ガイダンス,第1課<br />

以後、1課を2回あるいは2回半で終えます。<br />

第13回:期末試験<br />

秋学期:<br />

第1回:春学期期末試験の答案返却、第7課<br />

以後、1課を2回あるいは2回半で終えます。<br />

第13回:期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・原則として毎回小テストを行います。必ず復習してください。<br />

・授業中の私語は厳に慎むこと。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 80%<br />

・平常点:出席状況、小テストの成績、授業態度による評価 20%<br />

中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木1<br />

セット履修 講師 植松 公彦<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は1年時に身に付けた中国語を基礎に実際のコミュニケー<br />

ションに応用しうる読み書きの能力を養い、その過程で同様の日常<br />

会話の能力をも養うことを目的とします。<br />

授業中皆さんには繰り返し声を出し、耳を傾け、手を動かしても<br />

らう場面が多くなります。ともすると退屈に感じる作業を反復しな<br />

ければ上達は見込めません。<br />

また皆さんには中国語の学習を通じて中国そのものに対する関心<br />

を高めて欲しいと思います。言語の背景にある文化や社会を知るこ<br />

とは語学力の向上に直結します。<br />

授業は教科書を中心に適宜プリント等の副教材も配布しつつ説明<br />

に可能な限り中国語を交えて行います。予習・復習に積極的に取り<br />

組んでください。<br />

テキスト(教科書):<br />

名和又介著『中国語中級テキスト CCTVで学ぶ中国文化』(金星堂、<br />

2008年)<br />

参考書:<br />

辞書、参考書等は随時紹介します。インターネットを利用して気<br />

軽に生の中国語に触れる方法等も適宜紹介します。


授業の計画:<br />

進度は教科書1課につき授業3.5~4回です。1学期に3課進みます。<br />

ごく簡単なガイダンスは初回授業に、小テストは各課の学習の終了<br />

後に、期末試験は最終授業に行います。<br />

成績評価方法:<br />

成績は出席状況(10~15%)や小テスト(20~25%)・期末試験<br />

(60~70%)の結果を総合し、そこに授業態度を加味して判定しま<br />

す。小テスト・期末試験は前倒し・追試を行いません。<br />

欠席は5回以上で落第とします。遅刻2回は欠席1回として扱いま<br />

す。病欠・忌引のみ公欠として扱いますが、必ず早急に本人以外の<br />

署名を有する証明書等を提出してください。<br />

中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金3<br />

セット履修 講師 山下 一夫<br />

授業科目の内容:<br />

中級リーダーテキストを用い,ディクテーションや暗唱なども行<br />

いながら,中国語の読解能力を養ってゆきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

名和又介『中国語中級テキスト CCTVで学ぶ中国文化』金星堂<br />

参考書:<br />

山下輝彦『中国語の入門』白水社<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

楽しい中国語会話<br />

春学期・秋学期:木3<br />

セット履修 講師 呉 敏<br />

授業科目の内容:<br />

中国語の初級学習を終えた学生に対して、会話を中心に授業を行<br />

う。中国文化や社会現状に迫りながら、実用的な語彙とセンテンス<br />

を増やし、言葉の聞き取る力を育てる。また自分の意思を伝えるた<br />

め、習った文を活用できるように学習を進めたい。これは本講義の<br />

目標です。<br />

「生きた」中国語を気楽に学べるように、中国で留学している日本<br />

人学生の見聞を教科書にする予定。<br />

授業は主として中国語で行う。時には授業内容に応じるビデオを<br />

観賞。問答法のほか、グループに分けて対話や討論、ロールプレイ<br />

といった方法を利用して授業の活発化をはかる。<br />

テキスト(教科書):<br />

『実用中国語会話』張明傑 著 金星堂出版 2000円(税別)<br />

授業の計画:<br />

春学期(十三回)<br />

第一課 (計2回)<br />

第二課 (計2回)<br />

DVD鑑賞(計1回)<br />

第三課 (計2回)<br />

第四課 (計2回)<br />

京劇紹介 (計1回)<br />

第五課 (計2回)<br />

期末試験 (計1回)<br />

秋学期(十三回)<br />

第六課 (計2回)<br />

第七課 (計2回)<br />

DVD観賞(計1回)<br />

第八課 (計2回)<br />

第九課 (計2回)<br />

中国語の歌を学ぶ(計1回)<br />

第十課 (計2回)<br />

期末試験(計1回)<br />

51<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

なるべく予習と復習をすることであり、質問、回答、演習はもち<br />

ろん、宿題もできるだけやってきてもらいたい。<br />

授業中恥ずかしがらずに中国語で話してみよう 。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験の結果及び平常点(出席情況と授業態度)による評<br />

価。<br />

質問・相談:<br />

授業についての提案,意見や不明なことろがあったら,授業中や<br />

授業後に遠慮なく直ちに言ってほしい。<br />

中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木4/木5<br />

セット履修 講師 袁 英明<br />

授業科目の内容:<br />

基礎を身につけた学習者を対象に,中級レベルの会話をトレーニ<br />

ングし,コミュニケーションと表現力の向上を目的とする。会話練<br />

習を中心に進め,基本的な文型と表現の習得,発音の矯正と聴解力<br />

の強化,語彙の活用と応用力の育成などにより,目標達成を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『話す中国語 北京篇3』第1版第3刷 董燕、遠藤光暁著 朝日<br />

出版社 2009年 ISBN:4-255-45073-0 C1087<br />

参考書:<br />

随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

話題・題材:骨董市場,映画学校など<br />

教科書:ユニット1, ユニット2<br />

秋学期<br />

話題・題材:老舎茶館,武術学校など<br />

教科書:ユニット3,ユニット4<br />

適宜,中国文化を紹介する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・予習復習と教科書の会話文や文型の暗記は必要である。<br />

・受講生の状況に合わせて進度を調整する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(60 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(40 %)<br />

質問・相談:<br />

授業のあと10 分程度受ける。<br />

中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木4<br />

セット履修 講師 黄 漢青<br />

授業科目の内容:<br />

まず、プリント教材を使って、初級レベルの学習内容を復習しま<br />

す。次に、指定テキストを使って、中級レベルの会話・文法を学び<br />

ます。テキストの本文は会話体で、現代中国の文化や社会に関する<br />

ことが書かれています。本文の会話を通して、現代中国に暮らす人<br />

々の考え方や価値観、悩みや本音などについての理解も深めてほし<br />

いと願っています。<br />

なお、中国語映画による聞き取り練習や中国事情の紹介もおこな<br />

う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

「大学生のための現代中国12 話Ⅱ」(白帝社,2008 年)<br />

参考書:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国に関心を持ち,積極的に勉強する意欲のある学生を望みます。<br />

成績評価方法:<br />

試験,出席状況及び授業態度による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

語<br />


中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木5<br />

セット履修 講師 黄 漢青<br />

授業科目の内容:<br />

まず、プリント教材を使って、初級レベルの学習内容を復習しま<br />

す。次に、指定テキストを使って、中級レベルの会話・文法を学び<br />

ます。テキストの本文は会話体で、現代中国の文化や社会に関する<br />

ことが書かれています。本文の会話を通して、現代中国に暮らす人<br />

々の考え方や価値観、悩みや本音などについての理解も深めてほし<br />

いと願っています。<br />

なお、中国語映画による聞き取り練習や中国事情の紹介もおこな<br />

う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

「大学生のための現代中国12 話Ⅱ」(白帝社,2008 年)<br />

参考書:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国に関心を持ち,積極的に勉強する意欲のある学生を望みます。<br />

成績評価方法:<br />

試験,出席状況及び授業態度による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中国語でもっと自由に会話をしましょう。<br />

春学期・秋学期:金5<br />

セット履修 講師 趙 暉<br />

授業科目の内容:<br />

一年次で学習した単語・文法等基本的な知識を復習しながら、読<br />

解力と会話力の更なる向上を図ると共に、中国文化や社会の現状や<br />

若者の生活等について理解を深めることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

「中国語デイリーライフ 読解と会話」 著者:范建明・沈麗<br />

華・張仕英 朝日出版社 定価(本体2200円+税)<br />

参考書:<br />

『中日辞典』又は電子辞書。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

第1回. ガイダンス<br />

第2回~第12回. 授業<br />

第13回. 期末試験<br />

[秋学期]<br />

第1回. ガイダンス&前期試験の説明<br />

第2回~第12回. 授業<br />

第13回. 期末試験<br />

第1課 選修漢語課(中国語の授業を履修する)<br />

第2課 自我介紹(自己紹介)<br />

第3課 中国留学生(中国人留学生)<br />

第4課 梅雨季節(梅雨時)<br />

第5課 我得打工(私はアルバイトをしなければなりません)<br />

第6課 中国短期留学(中国へ短期就学に行く)<br />

第7課 給中国老師的一封信(留学時代の中国の先生への手紙)<br />

第8課 包餃子(餃子を作ります)<br />

第9課 李強講的笑話(李強君が話してくれた笑い話)<br />

第10課 富士山遊記(富士山旅行記)<br />

付録1 絶句二首(漢詩二首)<br />

付録2 成語故事(成語故事)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習が必要です。毎回、辞書を持参して、積極的に授業に参加し<br />

て下さい。<br />

成績評価方法:<br />

出席は必要最低条件です。授業態度、平常の課題及び期末試験に<br />

より総合的に判定します。<br />

52<br />

質問・相談:<br />

毎回、授業が終わる前の10~15分ほどを質問応答の時間にします。<br />

中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水5<br />

セット履修 講師 陳 浩<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は,中国語に必要な初歩的な日常会話の表現を身につけ<br />

ることに始まり,正確な発音を再確認しながら,いろいろな場面に<br />

必要な会話の練習を通じて,聞く能力と話す能力を同時にレベルア<br />

ップさせていくことを目指しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

陳浩他著『中国語会話 ステップアップ』郁文堂<br />

参考書:<br />

開講の際に指示する<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

第一週(第一課)学習者による自己紹介をする<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第二週(第一課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第三週(第二課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第四週(第二課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第五週(第三課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第六週(第三課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第七週(第四課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第八週(第四課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第九週(第五課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第十週(第五課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第十一週(第六課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第十二週(第六課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第十三週 まとめ<br />

第十四週 春学期定期試験<br />

秋学期<br />

第一週 学習者の夏休みの口頭発表<br />

第二週(第七課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第三週(第七課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第四週(第八課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第五週(第八課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第六週(第九課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第七週(第九課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。


第八週(第十課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第九週(第十課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第十週(第十一課)<br />

テキストを熟読し,文型などの解説及び会話練習をする。<br />

第十一週(第十一課)<br />

学習者より応用練習の発表をする。<br />

また,リスニング,会話練習を行う。<br />

第十二週 口頭発表<br />

第十三週 まとめ<br />

第十四週 学期末定期試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業で,学習者同士と,教師と学習者との間に会話の練習を行う<br />

ので,積極的な意欲で授業に参加して下さい。(状況により学習の予<br />

定変更があります。)<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験の結果と平常点で総合的に評価する。<br />

中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

コミュニケーション中国語<br />

春学期・秋学期:火4<br />

セット履修 講師 陳 淑梅<br />

授業科目の内容:<br />

文法システムに沿って応用を展開していく。会話形式のテキスト<br />

を使用する。既習の文法や文型を復習しながら,新たなフレーズを<br />

覚え,中国語の円滑なレベルアップをはかる。<br />

また,中国の一人旅行をテーマに,いろいろな場面設定をして,<br />

授業の中で多くのグループ会話を行う予定。活発な授業を行いたい<br />

ので積極的に質問したり,会話練習に取り組んでほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

陳淑梅・張国路『中国の一人旅』駿河台出版社<br />

参考書:<br />

授業中に提示<br />

授業の計画:<br />

1 回目 ガイダンス<br />

2 回以後 第1 課~12 課(文法解説・本文練習・実演)<br />

2 週間で1 課の進度で進めていきたい。<br />

授業中は中国語で質問したり,寸劇をやったりして,中国語の世<br />

界を作り,楽しい中国語の時間を過ごしたい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

会話中心になる授業なので会話練習に積極的に参加してください。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験の結果による評価<br />

(春秋とも授業内学期末試験を実施する)<br />

中国語Ⅲ上級A(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語Ⅳ上級A(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水4<br />

セット履修 講師 道上 知弘<br />

授業科目の内容:<br />

やや高度な中国語会話のテキストを読みながら「中国語らしい」<br />

表現を身につけ、同時に適切な訳を考えることによって日本語力の<br />

向上も目指します。テキストの学習を通じて会話表現を豊かにする<br />

とともに、その骨格となる中国語文法の概念も同時に学んでゆきま<br />

す。<br />

受講者にはあらかじめ基礎的な文法知識や語彙力が求められます。<br />

「上級」クラスですから中級以上の実力があることを前提に授業を進<br />

めますので、開講時に指定する参考書の中から各自適宜に選んで熟<br />

読しておいてください。<br />

テキスト(教科書):<br />

瀋建華編著『漢語口語習慣用語教程』北京語言大学出版社<br />

参考書:<br />

・相原茂・荒川清秀・大川完三郎主編『東方中国語辞典』東方書店<br />

・呂叔湘主編牛島徳次・菱沼透監訳『中国語文法用例辞典―「現代<br />

53<br />

漢語八百詞増訂本」日本語版』東方書店…等<br />

その他のものは必要に応じて随時指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は主に演習形式で進めますが、秋学期は中国語によるプレ<br />

ゼンテーションも受講者各自にテーマを決めて行ってもらいます。<br />

また通年で随時レポート(日本語or 中国語)も課します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業中は発表担当者以外にも頻繁に指名して質問に回答してもら<br />

い、それを評価の対象とします。ただ出席していればよい授業では<br />

ないので注意してください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付けます。<br />

中国語Ⅲ上級A(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語Ⅳ上級A(セ) 1単位 (秋学期)<br />

時事中国語<br />

春学期・秋学期:水2<br />

セット履修 教授 山下 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

上級レベルを修了し,中国語の会話力,読解力とも相当レベルの<br />

実力のある学生を対象とする授業である。<br />

このような学生でも,ラジオやテレビの中国語が聞き取れない者<br />

が多い。マスコミで使っていることばは時事用語が多く,普通の中<br />

国語学習と異なる方法で勉強しなければ身につかないものだからで<br />

ある。そこで本授業では,時事中国語を中心に学習を進め,また,<br />

ただ聴いて理解するだけでなく,自分の口で言えるよう,テーマを<br />

選びそれについて中国語でディスカッションし,学習した知識を確<br />

実に身につけてもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント使用<br />

参考書:<br />

授業時に指示する<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

上級者を対象とする。<br />

聞き取り教材の音声ファイルはすべてWeb で配布する為,ブロー<br />

ドバンドが使える環境が望ましい。<br />

普段からニュースなどをよく見るように心がけること。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験と平常点によって評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後10 分間を質問の時間とする。<br />

中国語Ⅲ上級B(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語Ⅳ上級B(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中国語上級会話と聴力<br />

春学期・秋学期:木4<br />

セット履修 講師 呉 敏<br />

授業科目の内容:<br />

「生きた」中国語を気楽に学べるように,中国の大学の教材を利<br />

用する予定。内容は旅行、両替、買物、理髪など日常生活に関わる<br />

ことを中国語で表現すること。問答法のほか,グループに分けて対<br />

話や討論,ロールプレイといった方法を利用して授業の活発化をは<br />

かる。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント資料は授業内で配布<br />

授業の計画:<br />

春学期 第一課~第四課 計6回;ビデオ鑑賞計1回;第五課~第<br />

七課 計6回<br />

第一課<br />

1.明天去大明湖(明日大明湖に行く)<br />

2.看様子不会下雨(雨が降らないようだ)<br />

3.遊大明湖(大明湖を遊覧する)<br />

第二課<br />

語<br />


1.換銭(両替)<br />

2.買水果(果物を買う)<br />

3.暑期工作(夏休の仕事)<br />

第三課<br />

1.買火車票(電車の切符を買う)<br />

2.買録音機(テープ・レコーダーを買う)<br />

3.小姐姐去厠所(お姐ちゃんがお手洗いに行く)<br />

第四課<br />

1.借銭(金を借りる)<br />

2.談找工作(求職の話)<br />

3.借条(物借り証明書)<br />

看録像(ビデオを観賞)<br />

第五課<br />

1.談出国(出国の話)<br />

2.新婚旅行(新婚旅行)<br />

3.我丈夫(私の夫)<br />

第六課<br />

1.最近忙装修房子(部屋の内装に忙しい)<br />

2.買股票(株を買う)<br />

第七課<br />

1.買帽子(帽子を買う)<br />

2.如何去朋友家(どのように友達の家に行く)<br />

期末試験<br />

秋学期<br />

第八課 (計三回)<br />

1.不見不散(約束守り)<br />

2.邀請朋友喫飯(友達を招待する)<br />

3.去咖啡館坐坐(ちょっと喫茶店に行く)<br />

第九課(計三回)<br />

1.看病(診察)<br />

2.腹痛(腹痛)<br />

3.急性腸炎(急性腸炎)<br />

介紹京劇(京劇を紹介)(計一回)<br />

第十課(計三回)<br />

1.砍価(値切り)<br />

2.多少銭(いくら)<br />

3.我也試試(私もちょっとやってみる)<br />

第十一課(計三回)<br />

1.預訂房間(旅館を予約)<br />

2.美容院<br />

3.照相<br />

期末試験(計一回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず予習や復習をすること,質問、回答、演習は勿論,宿題もで<br />

きるだけやってきてもらいたい。<br />

授業中恥ずかしがらずに中国語で話してみよう。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験(期末試験)の結果及び平常点(出席情況,授業態度,<br />

宿題,発表など)による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業についての提案,意見や不明なところがあったら,授業中や<br />

授業後に遠慮なく直ちに言ってほしい。<br />

中国語Ⅲ上級B(セ) 1単位 (春学期)<br />

中国語Ⅳ上級B(セ) 1単位 (秋学期)<br />

読解と翻訳<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 蒋 文明<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は中国語の文章の読解と日本語の文章の中国語への翻訳<br />

を通して,中国語の作文力を身につけることを目標にしています。<br />

「造句」や「填空」などの練習に加え、手紙や日記など身近な文<br />

章から,新聞や雑誌の記事,エッセー,評論といった高度な文章ま<br />

で,多様な文章の読解と実践的な翻訳の練習によって語彙を増やし,<br />

文法をより確かなものにして,中国語らしい文章を書けることを目<br />

指します。<br />

また,日本語から中国語への翻訳を通して,二つの言語を比較し<br />

54<br />

ながら,それぞれの特徴と「同と異」についても考えていく予定で<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを使用<br />

参考書:<br />

授業中に指定します<br />

授業の計画:<br />

授業開始後,学生と相談して決めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この講義は基本的に中国語を使って行うので,中国語でコミュニ<br />

ケーションがとれることが前提となります。課題文を事前に配るこ<br />

ともあるので,提出期日を守り,積極的に授業に取り組んでほしい<br />

と考えています。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(各学期末に行う)<br />

・レポートによる評価(課題文の翻訳提出)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は基本的に授業中に受けますが,相談等は授業後10 分以内な<br />

ら受けることは可能です。<br />

スペイン語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 菅原 昭江<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、既に初級文法を一通り学習した学生および初めてス<br />

ペイン語を学ぶ学生を対象として、スペイン語文法の要点を確実に<br />

習得することを主な目標とします。既習者にとっては文法事項の総<br />

復習となり、また初心者にとってはスペイン語文法の大枠を学ぶと<br />

ともにスペイン語圏理解の第一歩となる授業になります。授業では<br />

文法事項をできるだけ丁寧に解説していき、また、時間が許す限り、<br />

言葉の背景にあるスペイン語圏の国々の文化・習慣にも触れていき<br />

たいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

¡Acción! 四宮瑞枝、落合佐枝、Paloma Trenado Dean, María del<br />

Socorro Franco 著 白水社 2010年<br />

ISBN:978-4-560-01678-7<br />

初回の授業から教科書を使用しますので、必ず購入しておいて下<br />

さい。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は主に動詞の直説法現在を、秋学期は動詞の直説法過去、<br />

未来、並びに接続法を学んでいく予定です。詳細については、初回<br />

の授業で提示します。<br />

授業中には、個人で行う文法練習問題、聞き取り問題、ペアワー<br />

ク、簡単な講読など、様々な活動を行っていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1週間に1回という限られた時間の中でより多くのことを習得で<br />

きるよう、履修者の一人ひとりが積極的な姿勢で授業に臨むことを<br />

期待しています。毎回宿題が出ますので、必ずやってくるようにし<br />

て下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果、平常点(出席状況および授業態度)を総合して評価<br />

します。<br />

なお、病気、就職活動などの特別な理由なしに、出席回数が2/3に<br />

満たない場合は成績評価の対象外とします。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。


スペイン語Ⅲ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

スペイン美術(絵画と文学の接点を探る)<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 教授 坂田 幸子<br />

授業科目の内容:<br />

スペインを代表する画家を取り上げ,その伝記や作品解説を読み、<br />

作品鑑賞をすることによって,スペイン文化への理解を深め,読解<br />

力の向上をはかる授業です。今年度は、絵画と文学の接点にも注目<br />

し、絵画からインスピレーションを受けて作られた文学作品や、画<br />

家と親交のあった文学者によって書かれた文学作品なども、適宜、<br />

紹介します。<br />

比較的平易なテキストから,本格的・専門的なものに至るまで,<br />

様々な文章を取り上げます。また、速読(細かい点にはこだわらず、<br />

大意をつかむ練習)と精読(文法構造を分析、把握して正確に文意<br />

を読み解く練習)を組み合わせて、総合的な読解力を身につけます。<br />

履修者の方には画家の生涯や作品について短い発表をしていただ<br />

く予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントで配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

かなりの量の予習が必要です。授業では毎回、予習チェックをか<br />

ねて小テストを行います。根気よく辞書を引いて,丁寧にきちんと<br />

予習してきてください。辞書を引くときには、単語の意味を調べる<br />

だけではなく、そこに載っている用法説明や例文を読む習慣を身に<br />

つけましょう。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(毎回の小テストならびに学期末試験。詳<br />

しくは初回授業時に説明します。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付けます<br />

スペイン語Ⅲ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 佐伯 朝彩子<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では,初年度に習得したスペイン語の文法知識を応用・発展<br />

させて文章を読解する力を鍛錬することを目的に据えています。で<br />

すから,結果としてある程度まとまった分量のスペイン語の文章を<br />

読むことになるでしょう。講読を通じてスペイン語の持つ言葉のリ<br />

ズムを楽しめるようになってもらえたら理想です。<br />

講読するテキストの内容は,スペインにおいて営まれてきたさま<br />

ざまな形態の「ヒトと動物の関係」にまつわるものです。スペイン<br />

の人びとの胃袋を満たし,その食卓に彩りを添えてきた料理や食材<br />

の中の肉,競馬,闘牛,動物園,ペットについて書かれた文章など<br />

を取り上げる予定です。<br />

スペイン語の文章の文法的な解析に意識を向けることと同時にそ<br />

の時々の話題の内容にも関心を持って取り組んでほしいと思います。<br />

スペインにおけるヒトと動物の関係のあり方について書かれた文章<br />

に触れることで,動物観の探求を目指しましょう。<br />

また,授業では可能なかぎりオーディオビジュアルも活用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリント教材を配布いたします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

どんな長い文章が出されようとも,文法的にしっかり解析できる<br />

力が備わっていれば恐れることはありません。そしてこの解析力を<br />

鍛えることこそがスペイン語コミュニケーション能力を伸長させる<br />

鍵となります。逆に,いくつかの単語の意味を手がかりに「想像力」<br />

のみを駆使して訳を創り上げる作業を無為に続けていると,決して<br />

スペイン語力は向上しませんし,言語に対する感覚も養えません。<br />

以上の点を心に留めて,講読を進めていきましょう。<br />

授業への出席はもちろんのこと,予習は必須です。<br />

55<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(上記を総合して評価をいたします)<br />

スペイン語Ⅲ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅲ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

スペイン語Ⅳ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

スペイン語会話<br />

春学期・秋学期:水4/水5<br />

セット履修 講師 イサベルガラ, カルロス<br />

授業科目の内容:<br />

この授業の目的は,一年次に学習した文法と語彙とを実践に移す<br />

ことです。現在,過去,未来の時制を復習し,日常生活のさまざま<br />

な場面で効果的にコミュニケーションを行なうことができるよう会<br />

話練習をします。<br />

テキストのそれぞれの課は,ある場面(例:買い物,食事,旅行<br />

など)もしくは,あるテーマ(例:予定,計画,経験など)を設定<br />

しており,以下のような構成です。<br />

上記の場面やテーマで使用する文法事項の復習<br />

役に立つ語彙の紹介<br />

リスニング練習<br />

ペアもしくはグループによる会話練習<br />

スペイン語圏の文化に関する短い読み物<br />

テキスト(教科書):<br />

Nuevo ELE Inicial 2. Editorial SM<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業に積極的に参加し,習った会話を身につけるための努力をし<br />

てください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(年に2 回の試験50 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席ならびに授業<br />

参加30 %)<br />

・宿題とプレゼンテーション20 %<br />

質問・相談:<br />

授業中もしくは水曜5 時限終了後に受け付けます。<br />

スペイン語Ⅲ(E)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(E)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ラテンアメリカの人と社会<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 敦賀 公子<br />

授業科目の内容:<br />

スペイン語圏の中でも特にラテンアメリカについての様々な話題<br />

の読み物を精読することで,初年度で習得した文法知識を確認・応<br />

用し,より実践的な読解力と表現力を高めつつ,その地域の人と社<br />

会についての理解と興味を深めることを目標とします。<br />

私達の生活には古くから,スペインやラテンアメリカの様々な文<br />

化要素が存在し,また現代では,移民,出稼ぎ労働,自由貿易市場,<br />

国際協力など,より身近に接点が見られるようになっています。こ<br />

の授業では,このような身近な視座から興味深いテーマを取り上げ<br />

ます。また、可能な限り関連の映像も活用する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『トピックスで学ぶスペイン語世界El mundo hispano a través de<br />

diecisiete temas』坂東省次,森直香,D. Q. ガルシア編著(白水社)<br />

参考書:<br />

授業時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期初回授業でガイダンスとアンケートを行います。その後,<br />

まずはスペイン語とスペイン語圏について慨観し,日本との歴史・<br />

文化的関係についてのテーマを取り上げます。<br />

秋学期は現代の私達の生活の視座から、テーマを扱いますが,よ<br />

り実践的な文書に慣れるため,関連の新聞記事や政府刊行文書など<br />

も教材として取り入れる予定です。<br />

文法知識の確認のため、スペイン語検定模擬問題などにも取り組<br />

語<br />


み、適宜小テストを行うほか,講読テキストの内容について自分の<br />

意見や感想をスペイン語で表現する演習も取り入れる予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

辞書を丁寧に引き,文法的に解読することに慣れていきましょう。<br />

主体的な興味を持って取り組んで下さい。必ず予習をもって参加し<br />

て下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

詳細は授業時に説明します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

スペイン語Ⅲ(F)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(F)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 助教(有期) 井関 睦美<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は,論理的文章の読解力と表現力を高めることを目標に,<br />

講読と作文を中心にすすめていきます。これらの作業を通して,ス<br />

ペイン語→日本語,日本語→スペイン語という構文的な置き換えだ<br />

けでなく,コンテクストを理解し,自分の言葉で説明する訓練をし<br />

ていきます。講読用のテキストには,スペイン語圏や日本の歴史,<br />

文化,社会などに関する短い説明文を数多く取り上げる予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

講師がハンドアウトを用意します。<br />

参考書:<br />

・西和辞書(小学館西和中辞典,白水社現代スペイン語辞典)<br />

・和西辞書(白水社,三省堂)<br />

授業の計画:<br />

春学期は,具体的なモノ・コトを説明した文章を数多く講読し,<br />

論理的文章構成の理解を目指します。主な作業として,文章の段落<br />

組み替え,与えられたテーマ・構成での作文,パラフレーズや要約<br />

の練習,結論の書き方の練習などをしていきます。<br />

秋学期は,データ(情報や具体例)をもとに説明文全体を構築す<br />

る訓練に焦点を当て,抽象的な概念や自分の意見を論理的に説明す<br />

る実践練習をしていきます。作業には,講読と作文の他に,個人ま<br />

たはグループでの発表も含まれます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業はグループワークやディスカッションを中心に進行します。<br />

また提出課題も多いので,やる気のある人を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席,授業参加,課題提出などを総合的に評価します)<br />

スペイン語Ⅲ(G)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(G)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

スペイン社会と文化・習慣<br />

春学期・秋学期:月4<br />

セット履修 講師 菅原 昭江<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、まとまった内容の文章を読解していく力を身につけ<br />

るとともに、スペイン社会と文化・習慣に対する理解を深めていく<br />

ことを主な目標としています。講読する文章の内容は、スペイン語<br />

とスペインの公用語、食生活、家族のあり方、スポーツ、お祭りや<br />

祝日など、多岐にわたるものを用意しています。また、映像や音声<br />

を用いて、目と耳でスペイン社会と文化・習慣に触れる機会もでき<br />

るだけ多く設けたいと考えています。<br />

読解力の習得と同時に、内容に関連した語彙の練習問題、並びに<br />

1年次に学習した重要な文法事項を復習する練習問題も適宜行い、<br />

語彙力アップと既習の文法事項の定着も目指していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回以降の授業については、初回の授業で提示します。<br />

56<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

好奇心が旺盛で、授業に積極的に参加し、自ら学んでいこうとい<br />

う意識の高い学生を歓迎します。授業への出席はもちろんのこと、<br />

予習は必須です。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果と平常点(出席状況および授業態度)を総合して評価<br />

します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

スペイン語Ⅲ(H)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(H)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

スペイン語圏の今を読む<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 前田 伸人<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は、スペイン語の初級文法を一通り終了した学生を対象<br />

に、スペイン語で書かれた時事的な原稿(放送、雑誌、新聞など)<br />

を読むことで、スペイン語の読解力や表現力を高め、スペイン語圏<br />

の現状を理解することを目指します。<br />

目標を達成するために、留意してもらいたいのは次の三点です。<br />

一つ目は、これまでに習得した文法を読解用にどう組み替えて活用<br />

するか、そのコツを会得することです。二つ目は、専門的な文章の<br />

言い回しや単語に慣れ、他の場でも積極的に使うことです。三つ目<br />

は、教材の背後にある歴史や地理的な背景を積極的に調べていく姿<br />

勢が必要です。授業では、こうしたポイントを伸ばしていくよう努<br />

めるつもりです。そして、皆さん自身でスペイン語情報を入手・解<br />

読・整理できる一助になればと願っています。<br />

今年はラテンアメリカ諸国独立200年の年に当たり、スペイン<br />

でもカディス憲法制定200年が近づいており、スペイン語圏の国<br />

々の歩みを再考するにはうってつけの年です。こうした事情も念頭<br />

に置いて教材を選択するつもりです。言葉の力を鍛えることで、ス<br />

ペイン語圏の文化や歴史を今まで以上に理解し、より好きになって<br />

下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は使用しません。読解してもらうスペイン語の教材を当方<br />

で準備し、配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します。一年時に使用した教科書をも持参する<br />

とよい。<br />

授業の計画:<br />

春秋両学期とも以下のように進めます。初回はガイダンス(春学<br />

期のみ)、スペイン語文法のチェックを行います。二回目には、読解<br />

上不可欠な文法事項である、接続法や分詞構文、さらには関係詞の<br />

理解を深めます。三回目以降は、授業冒頭に小テスト(予め単語や<br />

短文を指定しておきます)で復習に取り組み、そのあと、予習して<br />

きた教材の和訳や文法事項、事項の背景に関する発表をしてもらい<br />

ます。こうして、各学期の最終授業日には、スペイン語がどれだけ<br />

進歩したかを確認する期末試験を実施します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

スペイン語圏の動向に少しでも関心を持つ学生諸君の参加を歓迎<br />

します。ただし、配布したプリントの和訳を予めしっかりと作成し<br />

て授業に臨んでもらいたい。また、音読も欠かさないこと。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験を50%、出席・発表点を25%、毎回行う小テストを<br />

25%の割合で合算して成績を出します。また、夏・冬休暇の前に<br />

追加レポートを課すつもりです。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

スペイン語Ⅲ(I)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(I)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金5<br />

セット履修 講師 佐伯 朝彩子<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスでは,初年度に学習したスペイン語の文法知識を活用<br />

して,2つの方向からスペイン語の世界にアプローチします。


[①スペイン語を聞く耳を鍛える]<br />

毎回の授業に際してディクテーションを行い,「スペイン語を聞く<br />

耳」を鍛えます。聴解力は急激に向上するものではありませんが,<br />

地道な練習を繰り返すなかでコツが徐々に分かってきます。と同時<br />

に文法の知識がいかに大事であるかということも体感されると思い<br />

ます。<br />

聞きとった文章を「聞きっぱなし」にしておくほどもったいない<br />

ことはありません。自分の口を実際に動かし音声に合わせて読み上<br />

げる練習もしてもらいます。スペイン語の響きを自分の体を使って<br />

作ってみるという経験が次にスペイン語を聞く時の力となるのです。<br />

[②スペイン語を読む力を鍛える]<br />

上述した①の練習と並行してスペイン語で書かれた文章を読解す<br />

る練習も行います。目的は文章を論理的に解析し,それを適切な言<br />

葉できちんと説明できるようになることです。一年生の時に習得し<br />

た文法に関する知識が文章の中に織り込まれていることを発見する<br />

喜びを味わってください。<br />

講読する文章は未定ですが,詩を読むかもしくは映画の原作とな<br />

った小説を取り上げます。後者の場合には,小説と映画との比較も<br />

試みます。<br />

上記の①と②のトレーニング効果を相互に作用させることを心が<br />

け,スペイン語力を向上させましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリント教材を配布いたします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業への出席はもちろんのこと,予習は必須です。積極的な授業<br />

への参加を期待しています。<br />

このクラスで行うトレーニングの性格上,学期末に慌てて一夜漬<br />

けで対応しようとしても間に合いません。<br />

授業時に出される課題を確実にこなした学生とそれを怠った学生<br />

の差は如実に出ます。器用に乗り切る方法を模索するのは無駄です。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(上記の1.2.3.を総合して評価をいたします)<br />

スペイン語Ⅲ(J)(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語Ⅳ(J)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

現代ラテンアメリカ現状についてスペイン語で語ってみましょう。<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 ロメロ=ホシノ, イサミ<br />

授業科目の内容:<br />

この授業の基本的な目的は,一年次に学習したスペイン語の文法<br />

知識を活用して,スペイン語の読解力を向上させ,スペイン語での<br />

ディスカッション能力を鍛えることです。具体的には,ラテンアメ<br />

リカの音楽,文化,スポーツ,政治,社会問題を中心に行います。<br />

その際,三つのタスクを中心に行います。<br />

1)スペイン語の文章の読解:毎回の授業の為に,あらかじめ小<br />

論文を渡します。小論文の言語は基本的にスペイン語です。受講生<br />

はそれについて,日本語で1200 時程度の短いレポートを書き,授業<br />

二日前までに講師にメールで送らなければなりません。このレポー<br />

トでは,小論文の単なる要約をするのではなく,個人的な感想,受<br />

講生が現在興味を持っているテーマと関連付けて日本との比較を行<br />

なうことを期待しています。小論文の単なる要約だけを提出した場<br />

合は無効となります。気をつけてください。<br />

2) ディスカッション: 毎回の授業でグループ・ディスカッショ<br />

ンを行います。すべてのディスカッションはスペイン語で行います。<br />

まず,予め読んできた小論文に関して分からなかった語彙や難しい<br />

フレーズについて講師が説明を行います(日本語で行います)。次<br />

に,講師が,スペイン語で,予め読んだ小論文で扱われたテーマに<br />

ついて短い発表を行います。続いて学生たちには,読んできた小論<br />

文についてディスカッションを行ってもらいます(使用言語はスペ<br />

イン語と日本語です)。発音,文法間違い,フレーズの正しい使い方<br />

について講師が指導します。<br />

3) 発表: 学期末に各学生は自分がラテンアメリカについて興味<br />

を持っているテーマについてスペイン語で発表します。発表の時に<br />

は,レジュメを履修者全員分,用意して配布します。(レジュメに日<br />

本語を使うことは可能)。人数によって変更があると思いますが,<br />

57<br />

10 分程度の発表になると思います。その後,他の学生と講師が発表<br />

についてコメントします<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

必要な時に授業で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春秋両学期とも次のように授業を展開します。春学期の初回は,<br />

ガイダンスです。ここでは,講師の紹介,そして学生たちにスペイ<br />

ン語で自己紹介してもらいます。また,学生たちのスペイン語文法<br />

のチェックやヒアリングの能力のチェックも行います。その回は,<br />

一年次に使用したスペイン語の教科書も持ってきてください。二回<br />

目以降は,予め渡された小論文を中心に前述した授業内容で行いま<br />

す。春秋両学期の最後の二週間は発表に使います。<br />

春学期<br />

初回:ガイダンス<br />

2 回~ 11 回は,小論文のレポートの提出とディスカッション<br />

12 回~ 13 回は,学生の発表<br />

秋学期<br />

初回:春学期の反省会,夏休みや学生の関心のあるテーマのディ<br />

スカッション<br />

2 回~ 11 回は,小論文のレポートの提出とディスカッション<br />

12 回~ 13 回は,学生の発表<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ラテンアメリカの社会や文化に興味がある学生の参加を期待して<br />

います。授業のほとんどはスペイン語で行われ,その内容は困難で<br />

あると思いますが,ネィティブと話す機会はあまりないので,刺激<br />

になると思います。<br />

成績評価方法:<br />

発表を40%,毎回の感想文・ディスカッションでの参加を40%,<br />

出席を20%とし,合計して成績を出します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

※語学科目以外のスペイン語関連科目は,「総合教育科目 4. 系列外<br />

科目」と「全専攻共通科目」に掲載されています。<br />

イタリア語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

イタリア語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木4<br />

セット履修 講師 武田 好<br />

授業科目の内容:<br />

イタリア語の構造を学びながら,1 年間で基本的なコミュニケー<br />

ションの力をつけることが目標です。文法の各項目にそって発話・<br />

聞き取り・作文・翻訳の各作業を反復練習します。新出事項の理解<br />

を深め,知識を定着させるため授業では演習形式をとります。<br />

テキスト(教科書):<br />

白崎容子/アントニオ・マイッツァ著「らくらくマスターイタリア<br />

語 初歩から使いこなすまで」〈教科書用〉(郁文堂,2200 円)<br />

参考書:<br />

ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)、伊和中辞典<br />

(第2版)(小学館)<br />

授業の計画:<br />

[前期](理解のポイント:単数・複数の概念と動詞の人称変化/基<br />

本となる読解力と自己紹介できる発話力を養成する)<br />

・冠詞,名詞<br />

・動詞essere とavere<br />

・刑容詞,規則動詞<br />

・疑問詞,不規則動詞,再帰動詞,近過去<br />

[後期](理解のポイント:時制と法/多様な文を翻訳する力と会話<br />

を聞きとる力を養成する)<br />

・直接/間接目的語<br />

・命令法,半過去<br />

語<br />


・関係代名詞,遠過去<br />

・接続法・条件法の概念と用法<br />

*各項目の学習進度に応じて課題の提出を求める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業内に実践的表現を体得することが上達への早道です。発話・<br />

聞き取り・作文・翻訳の各作業に積極的に参加することを求めます。<br />

課題は必ず提出してください。なお,辞書は授業中必携のこと。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験,提出課題、および平常点による評価<br />

イタリア語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

イタリア語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水5<br />

セット履修 講師 マッジャ, フェデリカ<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスは、イタリア語の最も基本的な言語コミュニケーショ<br />

ン能力を養うことを目的としています。<br />

毎回の授業の目的: A. リスニングを重視しながら話し言葉の理解<br />

力をつける。 B. 日々の生活のなかのテーマのプレゼンテーションを<br />

通じて、会話の演習を行う。 C. イタリア語の基礎的語彙と表現の増<br />

加と保持を目指す。 D. 文法の基礎を固める。<br />

クラスで: a. 2人またはグループでの会話の練習をする。 b. テー<br />

マに関する表現と語彙を確認する。 c. 前に出てきた表現や語彙を、<br />

ゲームやロールプレイなどの様々な練習によって定着させる。 d. テ<br />

ーマに関連した文法と語彙について、深く掘り下げた練習をする。<br />

教材に関しては、教科書とともに参考資料も使用する予定です。<br />

今日のイタリアの音楽と映像(映画、テレビのクイズ、コマーシャ<br />

ル、ドラマなどのビデオ)を使用して日常イタリア語会話を楽しみ<br />

ながら学んでいきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Ziglio L., Rizzo G., 「Espresso I」, ALMA Edizioni.(1課-5課)<br />

参考書:<br />

「しっかり学ぶイタリア語文法と練習問題」ベル出版<br />

辞書:ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)<br />

授業の計画:<br />

(春学期)<br />

「Espresso 1」1課–3課: 挨拶、自己紹介、知り合いを紹介する、<br />

バールやレストランで注文する<br />

(秋学期)<br />

「Espresso 1」4課–5課: 趣味や好みについて話す、ホテルの予<br />

約をする、イタリア旅行<br />

春学期、秋学期とも、リスニングや語彙の小テスト、中間テスト、<br />

期末テストを行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

はじめてイタリア語を学ぶ学生を対象とします。が、「イタリア語<br />

入門」(日吉)を履修した学生にとっても、新しいテキストで語彙や<br />

表現を定着させるためには効果的なクラスです。1年次に必修イタ<br />

リア語を履修した学生でももういちど基礎固めをしたいと思う場合<br />

には、このクラスの履修が役に立ちます。はじめてイタリア語を学<br />

ぶ学生には、イタリア語初級A(日本人教員担当)もあわせて履修する<br />

ことを奨めます。<br />

生徒の評価は授業への参加や宿題などの提出に基づいて行われま<br />

す。出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

中間テスト、期末テスト。<br />

課題や提出物など、平常点も対象とします。<br />

質問・相談:<br />

授業の折に担当教員に尋ねてください。<br />

イタリア語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

イタリア語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

58<br />

イタリア語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)<br />

イタリア語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)<br />

イタリア語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

イタリア語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水4/木2/木3/木4/金3/金4<br />

[A] 教授 白崎 容子<br />

[A] 講師 堤 康徳<br />

[A] 講師 武田 好<br />

[B] 講師 ジェズアート, マリーア=カティア<br />

[B] 講師 ビオンディ, マルコ<br />

セット履修<br />

[B] 講師 フォルミサノ, カルラ<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度のイタリア語Ⅰ,Ⅱにひきつづき,A系列では文法を終え<br />

たのち主に読解練習を,B系列では会話・聴きとり・作文練習をと<br />

おして、語彙や表現の充実を目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

[A]《Corso d'italiano》(「イタリア語Ⅰ/Ⅱ」で使用)の p.66~<br />

+プリント<br />

[B]《Progetto italiano》(「イタリア語Ⅰ/Ⅱ」で使用)Lezione 6~<br />

授業の計画:<br />

[A]昨年度「イタリア語Ⅰ/Ⅱ」で使用したテキストの未習部<br />

分(接続法,直説法遠過去)を習得した後,読解練習に入ります。<br />

平易なテキストをとおしてイタリアのさまざまな側面に触れるとと<br />

もに,文法の復習や和文伊訳の練習も行います。読解のテキストに<br />

は、昔話や現代の平易な短編小説,生活文化全般にかかわる話題,<br />

社会問題やスポーツなどをテーマとしたものをとりあげます。担当<br />

教員により、読解のテキストは多少異なります。<br />

[B]昨年度「イタリア語Ⅰ/Ⅱ」から継続するテキストのLezione<br />

6~11にそって,「外食」「映画をみる」「スーパーでの買い物」「ショ<br />

ッピング」「テレビ」「コンサート」などをテーマに、会話の実践,<br />

リスニング,作文練習を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

A 系列およびB 系列からそれぞれから1 科目を選択してください。<br />

必ず、第1希望から第3希望まで記入してください。履修者数の均等<br />

化をはかるため,最終的には抽選となる場合もあります。<br />

2年目は語学力がつくか否かの大切な時期です。積極的な姿勢で<br />

授業にのぞんでください。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験と平常点。B 系列では筆記試験のほか,口述テストも<br />

行います。<br />

質問・相談:<br />

白崎:yo44sira@nifty.com<br />

ジェズアート:geka60@hotmail.com(毎週木曜4限に三田キャンパ<br />

スの研究室棟1階談話室に待機しています。使用言語はイタリア語ま<br />

たは英語。質問のほか、イタリア語会話の実践練習の機会としても<br />

利用してください。イタリア語の文章を作る必要のある学生は、論<br />

文レジュメなどを作成する大学院生を含め、気軽に相談してください)<br />

※語学科目以外のイタリア語関連科目は,「総合教育科目 4. 系列<br />

外科目」と「全専攻共通科目」の頁に掲載されています。<br />

朝鮮語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

朝鮮語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金4<br />

セット履修 講師 崔 鶴山<br />

授業科目の内容:<br />

日常的に使う韓国語の基礎文法知識を習得するための授業です。<br />

記号や暗号のように見えるハングル文字のために、入門時のハード<br />

ルが高いと感じられる方が多いようですが、文字(特に子音)は発音<br />

するときの調音器官をかたどったもので、その仕組みを理解すれば、<br />

文字とその発音の習得にそれほど時間はかかりません。また、同じ<br />

漢字文化圏のため、日本語と同意の漢字語が豊富で単語が覚えやす<br />

く、文の構造や語順が日本語とよく似ていることから日本人には早


い上達が期待できる言語の一つです。一年間の学習(週一回)により、<br />

基本語彙(ハングル検定5級程度)を用いて基本的な口頭表現及び文章<br />

表現ができるように練習します。平常点,出席を重視します。<br />

初心者対象の授業ですので学習経歴のある人は受講を控えてくだ<br />

さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

「はじめての韓国語」崔鶴山著,白水社<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

朝鮮語Ⅲ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

朝鮮語Ⅳ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 教授 野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

中級レベルのこの授業では1学年に続き,日常的な場面をテーマに<br />

した各課のシチュエーションを学習することで,状況に応じた表現<br />

方法を習得するとともに,韓国人の会話スタイルについても理解を<br />

深めていきます。そのほか,時には映画やドラマ,新聞などを素材<br />

にして,生きた韓国語に慣れ,韓国の文化や社会事情に対する理解<br />

も高めていきます。<br />

これと関連し,授業では受講生の発表の時間を取るようにします。<br />

とくにレポートの内容については口頭で発表してもらいます。<br />

一週間に二回の授業は,講師は交代しても,同一教材を用いて順<br />

に進めます。各課修了ごとに小テストをして,達成度を測ります。<br />

出席,応用問題の回答提出と小テストは一年時と同様に重要です。<br />

授業進度の詳細は初回の授業の時にプリントで示します。<br />

テキスト(教科書):<br />

慶應義塾外国語学校編『朝鮮語-中級-』<br />

三田構内外国語学校事務室で各自、購入のこと。<br />

授業の計画:<br />

泰文先生のシラバスに同じ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

※この科目は、月曜5限と金曜5限のセットになっていますので、<br />

両方を履修申告してください。<br />

成績評価方法:<br />

1.出席(要予習) 2.各課ごとの小テスト 3.夏のレポート(朝鮮半島<br />

にかかわる文化・社会の研究)<br />

1~3を総合して判断します。<br />

質問・相談:<br />

随時可。<br />

朝鮮語Ⅲ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

朝鮮語Ⅳ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金5<br />

セット履修 講師 李 泰文<br />

授業科目の内容:<br />

中級レベルのこの授業では1 学年に続き,日常的な場面をテーマ<br />

にした各課のシチュエーションを学習することで,状況に応じた表<br />

現方法を習得するとともに,韓国人の会話スタイルについても理解<br />

を深めていきます。そのほか,時には映画やドラマ,新聞などを素<br />

材にして,生きた韓国語に慣れ,韓国の文化や社会事情に対する理<br />

解も高めていきます。これと関連し,授業では受講生の発表の時間<br />

を取るようにします。一週間に二回の授業は,講師は変わっても,<br />

同一教材を用いて進めます。各課ごとに小テストをして,達成度を<br />

はかります。<br />

出席,応用問題の回答提出と小テストは一年時と同様に重要です。<br />

授業進度の詳細は初回の授業の時にプリントで示します。<br />

テキスト(教科書):<br />

慶應義塾外国語学校編『朝鮮語 中級』<br />

授業の計画:<br />

前期<br />

第1回 4月1週目<br />

『朝鮮語 初級』(1 年次に使用したもの)<br />

59<br />

初級総合復習<br />

第2回 4月2週目<br />

『朝鮮語 中級』使用開始<br />

第1課 人を紹介する,初対面のあいさつ主な文型:過去連体形,<br />

用言の変化<br />

第3回 4月3週目<br />

第1課 完成<br />

発表1:韓国の新聞から興味のある記事を見つけ,授業でその内容<br />

を説明する。〔原文と訳文のコピーを配る〕<br />

第4回 4月4週目<br />

※小テスト 第1課<br />

第2課 招待でのやりとり<br />

主な文型:謙遜や禁止,選択の表現<br />

第5回 5月2週目<br />

発表2:映画のシーンを見て,各自の役を決め,演じてみる(台詞<br />

を言う)。<br />

台詞は事前に配布するので発音練習しておくこと。<br />

第6回 5月3週目<br />

第2課 完成<br />

第7回 6月1週目<br />

※小テスト 第2課<br />

第3課 週末の計画を話す<br />

主な文型:理由,推量,約束の表現<br />

第8回 6月2週目<br />

第3課 完成<br />

第9回 6月3週目<br />

※小テスト 第3課<br />

第10回 6月4週目<br />

第4課 誘いのやりとり<br />

主な文型:可能形・当然の表現,完了形など<br />

第11回 6月5週目<br />

第4課 完成<br />

第12回 7月1週目<br />

※小テスト 第4課<br />

第5課 新居お祝いのパーティー<br />

主な文型:許可,推測,仮定の表現<br />

第13回 7月2週目<br />

第5課 完成<br />

※夏休みの宿題。「わたしの韓国研究」。その主題は映画,歌,社<br />

会問題,歴史など何でも可です。後期には,ひとりづつ15 分で発表<br />

してもらいます。<br />

後期<br />

第1回 9月4週目<br />

※小テスト 第5課<br />

第6課 旅行の話題や思い出を言う。<br />

主な文型:逆説や蓋然性,そして経験の表現<br />

第2回 9月5週目<br />

第6課 完成<br />

第3回 10月1週目<br />

※小テスト 第6課<br />

第7課 別れのやりとり<br />

主な文型:間接話法・伝聞の縮約形,後悔・未練の表現<br />

第4回 10月2週目<br />

第7課 完成<br />

第5回 10月3週目<br />

※小テスト 第7課<br />

映画をみる。内容について韓国語で簡単な質疑応答をする。<br />

第6回 10月4週目<br />

第8課 謝恩会の準備について話し合う<br />

主な文型:話者の意志や推測,強調の表現<br />

第7回 11月1週目<br />

第8課 完成<br />

第8回 11月2週目<br />

※小テスト 第8課<br />

第9課 打ち上げパーティーでの会話<br />

主な文型:「~するところだった」,「~(し)てから」<br />

第9回 11月3週目<br />

第9課 完成<br />

語<br />


第10回 12月1週目<br />

※小テスト 第9課<br />

発表3:自由会話発表(スキット)グループ(1 組3 ~ 6 名)を組<br />

んで韓国語で寸劇(5 ~ 10分)をする。<br />

場面,台詞などはグループで自由に話し合って決める。<br />

第11回 12月2週目<br />

第10課 韓国の建国神話「檀君神話」<br />

主な文型:受身形・使役形,文章体の表現<br />

第12回 12月3週目<br />

第10課 完成<br />

第13回 1月2週目<br />

※小テスト 第10課<br />

発表4:韓国の社会,文化など,関心分野(事象)について調べて<br />

(日本語で)発表する。<br />

発表のレジュメを韓国語で作成してみる。<br />

以上は目安なので,途中で変更があります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・週2 回の授業で,テキストはリレー式で使います。<br />

・テキストの単語はあらかじめ調べ,本文や文型は書き取りできる<br />

ようにしてください。<br />

・授業の前に必ずCD を何度も聞いてきてください。<br />

・単語帳を作って覚えるようにしてください。<br />

・宿題と小テストの修正や添削した部分はもう一度チェックして自<br />

分のものにしましょう。<br />

※この科目は、月曜5限と金曜5限のセットになっていますので、<br />

両方を履修申告してください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験(小テスト)の結果による評価50 %<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価 20 %<br />

・レポートや宿題(応用問題の回答),そして発表など30 %<br />

質問・相談:<br />

学習上の相談なども自由にしてください。メールでいつでもOK 。<br />

gounsege@yahoo.co.jp(李泰文)<br />

ロシア語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ロシア語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水4<br />

セット履修 講師 佐野 洋子<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスは初めてロシア語を学ぶ人を対象とし,一年間で現代<br />

文を読む上で必要なロシア語文法をすべて習得します。中級レヴェ<br />

ルの文を辞書を用いて読む力をつけることを目的とします。最終的<br />

には,各自の専門に従って,独学でもロシア語を続けていける基礎<br />

学力をつけたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

教材は,初回の授業で配布します。<br />

参考書:<br />

辞書が必要になりますが,初回の授業で説明します。<br />

授業の計画:<br />

前期は,発音・文法を中心に,後期は,読みものを中心に進めて<br />

いきます。会話用のテキストも併用していきます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ロシア語Ⅲ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ロシア語Ⅳ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:月5<br />

セット履修 講師 金沢 大東<br />

授業科目の内容:<br />

初級で学習した語形変化と基礎単語力を足がかりとして,この中<br />

級コースでは,文型を扱う。特にロシア語の複文の内の従属複文を<br />

重点的に学習する。<br />

60<br />

テキスト(教科書):<br />

《白い金》A. ナコルチェフスキー,金沢大東共著,慶應大学出版<br />

参考書:<br />

《ロシア語文法便覧》宇多文雄著、東洋書店<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ロシア語Ⅲ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

ロシア語Ⅳ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:金3<br />

セット履修 教授 ナコルチェフスキー, アンドリイ<br />

授業科目の内容:<br />

専攻科目に関連するロシア語の文章の講読<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

ondriy@gmail.com


哲学倫理学原典講読Ⅰ(独)(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

教授 樽井 正義<br />

授業科目の内容:<br />

独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能<br />

力の取得が,この授業の目的です。<br />

独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味<br />

の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章<br />

毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と<br />

も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば<br />

と考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは担当者が用意します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1 年次に使用した辞書(電子ではなく書籍)と文法書(教科書)<br />

を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(予習をして出席し,訳読を分担し,不明なことは質問す<br />

る)および試験<br />

哲学倫理学原典講読Ⅱ(独)(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 樽井 正義<br />

授業科目の内容:<br />

独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能<br />

力の取得が,この授業の目的です。<br />

独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味<br />

の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章<br />

毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と<br />

も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば<br />

と考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修者が希望するテキストを購読します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1 年次に使用した辞書(電子ではなく書籍)と文法書(教科書)<br />

を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(予習をして出席し,訳読を分担し,不明なことは質問す<br />

る)および試験<br />

哲学倫理学原典講読Ⅰ(仏)(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度に引き続き、『24人の哲学者の書』の7章から講読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Le livre des vingt-quatre philosophes, introduction, texte latin,<br />

traduction et annotations par Francoise Hudry, Vrin, 2009.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

既習の初級文法を復習しておくこと、またテレビ・ラジオ講座な<br />

どを活用し、発音をたえず磨くこと。<br />

成績評価方法:<br />

持ち込み不可の試験、及び平常点。<br />

哲学倫理学原典講読Ⅱ(仏)(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

持ち込み不可の試験、及び平常点。<br />

61<br />

哲学倫理学原典講読Ⅰ(露)(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

教授 谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

受講者の語学力に応じたテキストを講読します。<br />

受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

語学力に応じて選択します。<br />

参考書:<br />

基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト<br />

を講読します。<br />

受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト<br />

から始めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

哲学倫理学原典講読Ⅱ(露)(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

受講者の語学力に応じたテキストを講読します。<br />

受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

語学力に応じて選択します。<br />

参考書:<br />

基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト<br />

を講読します。<br />

受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト<br />

から始めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

哲学概論Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

教授 西脇 与作<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し<br />

た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。<br />

哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な<br />

事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の<br />

常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002<br />

参考書:<br />

プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一<br />

冊必ず読むこと<br />

授業の計画:<br />

春学期はテキストの1 から3 までの章を扱います。テキストの補足<br />

としてプリントを配布します。<br />

配布されるプリントは補足だけでなく,テキストの改訂版と考え<br />

て下さい。プリントに従って授業しますので,講義ノートと考えて<br />

下さい。プリントは毎回授業の前に配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テキストを使うと出席者が減りますが,プリントの内容を講義し,<br />

出席して初めてわかることを話すつもりです。面白い授業にしたい<br />

と思っています。<br />

成績評価方法:<br />

・出欠結果と試験結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業に関する質問等はいつでも構いません。<br />

哲<br />


哲学概論Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 西脇 与作<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し<br />

た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。<br />

哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な<br />

事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の<br />

常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002<br />

参考書:<br />

プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一<br />

冊必ず読むこと<br />

授業の計画:<br />

テキストの補足としてプリントを配布します。秋学期は4 から6 ま<br />

での章について,春学期と同じスタイルで講義します。<br />

配布されるプリントは補足だけでなく,テキストの改訂版と考え<br />

て下さい。プリントに従って授業しますので,講義ノートと考えて<br />

下さい。プリントは毎回授業の前に配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テキストを使うと出席者が減りますが,プリントの内容を講義し,<br />

出席して初めてわかることを話すつもりです。面白い授業にしたい<br />

と思っています。<br />

成績評価方法:<br />

・出欠結果と試験結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業に関する質問等はいつでも構いません。<br />

西洋哲学倫理学史Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

Archaeology としての哲学<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

日本語で独習できる哲学者は省き,初学者にはアクセスしにくい<br />

思想家を採り上げる。「拡大された中世哲学」の建て増し部分に重点<br />

を置き,なるべく興味ある話題を提供しようと思う。「拡大された」<br />

というのは,従来,西洋中世哲学史のなかに含められなかった,或<br />

いは触れることができるほど学問が進歩していなかったという意味<br />

である。具体的には,フランスの哲学史家として著名なアラン・ド・<br />

リベラの枠組みに沿って,東方イスラーム,西方イスラーム,中世<br />

ユダヤ思想,ビザンツ帝国の哲学に踏み込んでみる。その基礎とな<br />

るのが,思想としては紀元3~6 世紀の新プラトン主義であり,道具<br />

としては,古代ギリシア語,アラビア語,ヘブル語,ラテン語であ<br />

る。<br />

参考書:<br />

・アラン・ド・リベラ『中世哲学史』(阿部一智・永野潤・永野拓也<br />

訳),新評論,1999 年。<br />

・『中世思想原典集成11. イスラーム哲学』(竹下政孝 監訳),平凡<br />

社,2000 年。<br />

・伊東俊太郎『12 世紀ルネサンス―西欧世界へのアラビア文明の影<br />

響―』岩波セミナーブックス42,1993 年。<br />

・水谷智洋『古典ギリシア語初歩』,岩波書店,1990 年。<br />

・小脇光男『聖書ヘブライ語文法』,青山社,2001 年。<br />

・佐々木淑子『アラビア語入門』,青山社,2000 年。<br />

・内山勝利・中川純男編著『西洋哲学史〔古代・中世編〕』,ミネル<br />

ヴァ書房,1996 年。<br />

授業の計画:<br />

上述の趣旨から,ギリシア文字,アラビア文字,ヘブル文字の解<br />

説を織り込みながら,1)テキストをもとに,プロティノス,ポルフ<br />

ュリオス,イアンブリコス,プロクロス,ダマスキオスといった古<br />

代末期のプラトニズムを基本形として押える。応用編として,2)ア<br />

ル=キンディーの形而上学ファイル,アル=ファーラービー,イブ<br />

ン・シーナー,イブン・トゥファイル,イブン・ルシュドのうちの<br />

いくつか,スコラ哲学に多大な刺激をあたえたイスラーム哲学を見<br />

知り,3)西欧への影響関係ぬきに,それ自体として蠱惑的なスフラ<br />

ワルディーとイブン・アラビーの神秘主義作品を紹介する。4)中世<br />

ユダヤ思想をイブン・ガビロールとカバラで代表させ,5)擬ディオ<br />

ニシウス・アレオパギタ,エリウゲナ,マイスター・エックハルト<br />

62<br />

といった狭義の中世哲学者にも触れるつもりである。だがじつは,<br />

以上すべてを講義に網羅することは不可能に近いので,参加者との<br />

対話を通して主題を絞りこむことになるだろう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古代中世哲学を将来専攻する可能性が少しでもある者,或いは欧<br />

米の大学に留学する予定の学生は,2 年次から古典ギリシア語を履<br />

修しておくことを強くお勧めしたい。後に興味をもって学問を続け<br />

たいと思っても,“基礎体力”がないと大学院レヴェルの研究には耐<br />

え得ないからである。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の出席・平常点重視,春学期末試験,秋学期末試験(持込不<br />

可)<br />

西洋哲学倫理学史Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験(持ち込み不可)<br />

西洋哲学倫理学史Ⅲ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

西洋近代の哲学・倫理学<br />

教授 山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主<br />

な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲<br />

学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を<br />

踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき<br />

ます。<br />

教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対<br />

決させる形で使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)<br />

熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)<br />

参考書:<br />

熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)<br />

山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)<br />

授業の計画:<br />

1.中世末期のスコラ哲学<br />

2.近世初頭の哲学<br />

3.ラムス論理学と教育改革<br />

4.近世の大学<br />

5.17世紀の哲学<br />

6.18世紀の哲学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

哲学倫理学を学ぶのに外国語は大事です。希羅英独仏を学びまし<br />

ょう。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価。<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

西洋哲学倫理学史Ⅳ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

西洋近代の哲学・倫理学<br />

教授 山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主<br />

な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲<br />

学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を<br />

踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき<br />

ます。<br />

教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対<br />

決させる形で使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)<br />

熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)


参考書:<br />

熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)<br />

山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)<br />

授業の計画:<br />

1.中世末期のスコラ哲学<br />

2.近世初頭の哲学<br />

3.ラムス論理学と教育改革<br />

4.近世の大学<br />

5.17世紀の哲学<br />

6.18世紀の哲学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

哲学倫理学を学ぶのに外国語は大事です。希羅英独仏を学びまし<br />

ょう。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価。<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

論理学入門Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

妥当な推論(確実な根拠付け)の基準<br />

講師 弓削 隆一<br />

授業科目の内容:<br />

現代の論理学では、論理式の意味や推論の正しさの基準が厳密に<br />

定義された人工言語の体系を構築することを通じて、論理を捉えよ<br />

うとする。この講義では、このような論理学の言語の基礎である命<br />

題論理について解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

弓削隆一・佐々木昭則 『例解・論理学入門』 ミネルバ書房<br />

参考書:<br />

授業中適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

・論理学とは?<br />

・命題論理の論理式と自然言語<br />

・命題論理の意味論(真理表の書き方など)<br />

・命題論理の証明(自然演繹の証明システムNKを用いる)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

論理学の理解のためには、テキストを読んだり、講義を聴いたり<br />

するだけでは不十分であり、自分で練習問題を解くなどの作業が必<br />

要である。そのため、履修者は授業時間と同じ程度の予習・復習の<br />

時間を予定しておいていただきたい。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の筆記試験。<br />

論理学入門Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

妥当な推論(確実な根拠付け)の基準<br />

講師 弓削 隆一<br />

授業科目の内容:<br />

現代の論理学では、論理式の意味や推論の正しさの基準が厳密に<br />

定義された人工言語の体系を構築することを通じて、論理を捉えよ<br />

うとする。この講義では、このような論理学の言語の中で基本的な<br />

ものである述語論理について解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

弓削隆一・佐々木昭則 『例解・論理学入門』 ミネルバ書房<br />

参考書:<br />

授業中適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

・述語論理の論理式と自然言語の文の対応<br />

・述語論理の意味論<br />

・述語論理の証明(自然演繹の証明システムNKを用いる)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

論理学の理解のためには、テキストを読んだり、講義を聴いたり<br />

するだけでは不十分であり、自分で練習問題を解くなどの作業が必<br />

要である。そのため、履修者は授業時間と同じ程度の予習・復習の<br />

時間を予定しておいていただきたい。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の筆記試験。<br />

63<br />

科学の哲学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

科学の哲学の総論と各論の基礎<br />

講師 横尾 剛<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は序盤において下記テキストの第一部の内容に沿って科学<br />

の哲学の総論が概説されます。科学的知識を生み出してきた三つの<br />

要素として推論、実験・観察、数学に着目した上で、我々の知的好<br />

奇心の源泉である事物の変化というものが哲学と科学によってどの<br />

ように記述され説明されているのかについて、科学の哲学の知識の<br />

共通理解を得ることを目的とします。<br />

中盤から終盤にかけてはテキストの第二部にある科学の哲学の各<br />

論の中から特定の主題を選び、(問) と章末の演習問題を実際に解く<br />

ことを通じて、専門性の高い現代の科学の哲学の実践に向けた基礎<br />

的な考察を行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『科学の哲学』 西脇与作 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2004年<br />

成績評価方法:<br />

(1) 学期末試験 (すべて持ち込み可): 配点 50点<br />

(2) 中間レポート (電子メールで提出): 配点 30点<br />

(3) 授業時間内の即時レポート (複数回実施) の合計: 配点 20点<br />

上記 (1) - (3) の合計100点満点に対して絶対評価で採点します。<br />

科学の哲学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

科学哲学入門<br />

教授 西脇 与作<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は科学の哲学の各論で,テキストの量子力学,進化生物学<br />

を中心に説明する予定です。いずれを中心に授業するかは出席者と<br />

相談の上決めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『科学の哲学』西脇与作,<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,2004<br />

参考書:<br />

科学雑誌を講義の最初に紹介しますので、それらの中から論文を一<br />

本読む。<br />

授業の計画:<br />

上記授業内容をテキストの項目順に説明する予定です。春学期は<br />

横尾,秋学期は西脇が分担します。自然科学,特に物理学と生物学<br />

に不案内の受講者が多い場合は,基本的な知識や考え方について最<br />

初に述べるつもりです。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業内容等について聞きたい場合はいつでも担当者に尋ねて下さ<br />

い。<br />

中級論理学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

講師 竹村 亮<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、論理学入門をすでに終え、記号を用いた論理推論にあ<br />

る程度慣れ親しんでいる人を対象にした数理論理学の中級コースで<br />

す。<br />

授業の計画:<br />

春学期:一階述語論理の推論体系を導入し、証明論における基本<br />

的な定理の解説を行います。<br />

秋学期:モデル論的意味論の基礎について解説します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

論理学入門あるいは論理学(日吉)を履修しているか、同等の知<br />

識を持っていることを前提とします。授業は3分の2講義、3分の<br />

1演習という形で進めたいと思います。論理学の基礎知識を実践的<br />

に身につけてもらうために、演習問題及び宿題をたくさん出します。<br />

積極的な参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

哲<br />


中級論理学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

講師 佐々木 昭則<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、論理学の中級のテクニックを学んでもらう。<br />

特に、完全性定理など重要な論理学のメタ定理の証明を一緒に勉強<br />

していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

レジュメを配布する。<br />

参考書:<br />

教室で適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

式計算体系LKの述語論理への拡張 2回<br />

中間式定理 3回<br />

簡単な算術の体系 3回<br />

意味論 2回<br />

完全性定理 3回<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業に積極的に参加してほしい。できれば簡単な予習などしてほ<br />

しい。もちろん、日吉等で、初級の論理学を受講していることを本<br />

講座の受講の前提条件とする。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価に加えて、適宜宿題を提出してもらい、それ<br />

も考慮する。<br />

質問・相談:<br />

授業中や授業後に受け付ける。<br />

知識の哲学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

知覚的知識について<br />

名誉教授 飯田 隆<br />

授業科目の内容:<br />

私たちの知識のなかで、もっとも基本的なものは、自分のまわり<br />

の環境がどうなっているかについての知識です。こうした知識を私<br />

たちが得るのは、もっぱら知覚を通じてです。この講義では、知覚<br />

を通じて得られるとされる知識に関して出てくる哲学的問題を論じ<br />

ます。<br />

つぎのような話題を取り上げる予定です。<br />

1 錯覚と幻覚が提起する問題<br />

2 物体の知識と知覚との関係<br />

3 知覚についての哲学的理論<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。授業の際にプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業の際に、その都度、指示します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業中の質問はもちろん、授業外でも質問を受け付けます。メー<br />

ルでの質問も受け付けます。<br />

知識の哲学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

数学的知識をめぐって<br />

名誉教授 飯田 隆<br />

授業科目の内容:<br />

数学的知識は、知識とされているもののなかでも、考えてみれば<br />

不思議な性格をもっています。それゆえ、ひとがなぜ数学的知識を<br />

もつことができるのかは、むかしから哲学的問題とされてきました。<br />

数学的知識がなぜ不思議であるかと言うと、それは、ひとつに、数<br />

学が知識の他の分野では出会うことのない一般性と必然性をもって<br />

いることであり、もうひとつに、数学が扱っているとみえる対象、<br />

数、図形、集合などが、私たちが出会うことのある対象とはみえな<br />

いからです。<br />

20世紀になって、数学的知識についての哲学的議論は、論理学や<br />

数学基礎論といった分野の発展とともに、それ以前よりも大きな厳<br />

密性をもって行うことができるようになりました。そうした議論へ<br />

の導入となることを、この授業は意図しています。<br />

64<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。授業の際に、プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

飯田 隆(編)『リーディングス 数学の哲学』剄草書房<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業中はもちろん、授業外でも質問を受け付けます。メールによ<br />

る質問も受け付けます。<br />

形而上学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

古代神智学の発掘に向けて<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

テュービンゲン大学図書館蔵の一写本で唯一残存するがゆえに,<br />

『テュービンゲン神智学』の名で呼び習わされるギリシア語神智学文<br />

献は恐らく6 世紀に遡るもので,神託などによるエジプト・ペルシ<br />

ア・ギリシアの異教の哲学的宗教的智恵とキリスト教の啓示が一致<br />

することを示そうとする点で現代的意義を有している。「テオソフィ<br />

アー」(神智)なる言葉は,3 世紀末のポルフュリオス『断肉論』(菜<br />

食主義擁護論)において,古代密儀宗教の祭司ならびに,インドの<br />

修行者の智恵と関連づけられている。以後古代末期では連綿と,イ<br />

アンブリコスの俗称『エジプト人の秘儀』,プロクロス『プラトン神<br />

学』,ダマスキオス『第一始原論』に用例が散見される。この異教哲<br />

学の伝統とキリスト教がぶつかり合う接点である6 世紀初頭の擬デ<br />

ィオニュシオス文書にごく近い知的ミリューに,最新版の校訂者ベ<br />

アトリーチェは,『テュービンゲン神智学』の起源を求めている。エ<br />

ジプト,ギリシア,インド,中東の智恵は調和しつつ,一つの神的<br />

実在を果たして開示するのか,文献学的推理の妙味も味わいつつ探<br />

らんとする人よ,来たれ。<br />

テキスト(教科書):<br />

Anonymi Monophysitae Theosophia. An Attempt at Reconstruction, by<br />

Pier Franco Beatrice, Brill, 2001.<br />

参考書:<br />

Theosophorum Graecorum Fragmenta, ed. H. Erbse, Leipzig:<br />

Teubner, 1995.<br />

授業の計画:<br />

第Ⅲ巻のシビュッラの神託の残りを読み上げ,その後はダマスキ<br />

オス『第一始原論』を読む公算が高い。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

形而上学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

現代論理学の諸問題Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

講師 竹村 亮<br />

授業科目の内容:<br />

中級論理のレベルを習得している人を対象にした論理学の授業で<br />

す。証明論や線形論理などを中心とした現代論理学における様々な<br />

手法や観点の導入と、論理哲学、情報科学、認知科学等への応用を<br />

行います。<br />

授業の計画:<br />

春学期は受講者の要望に応じて自然演繹や式計算など中級論理学<br />

の内容の復習から始め、線形論理などの導入を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

証明の正規化定理や完全性定理など述語論理に関する基礎的定理<br />

の理解を前提としますが、これらについて知らなくてもある程度独<br />

習する意欲があれば履修には問題ありません。演習がメインの授業<br />

であり、ほぼ毎回宿題や練習問題を解いていただきます。宿題及び<br />

授業での演習問題を解いていくことで初心者でも授業の理解に支障<br />

のないように配慮したいと思います。


成績評価方法:<br />

平常点及びレポートによる評価<br />

現代論理学の諸問題Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

講師 竹村 亮<br />

授業科目の内容:<br />

中級論理のレベルを習得している人を対象にした論理学の授業で<br />

す。証明論や線形論理などを中心とした現代論理学における様々な<br />

手法や観点の導入と、論理哲学、情報科学、認知科学等への応用を<br />

行います。<br />

授業の計画:<br />

秋学期は現代論理学における発展的な定理や手法についての講義、<br />

演習、議論を行い、また論理哲学、情報科学、認知科学等への応用<br />

について議論します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

証明の正規化定理や完全性定理など述語論理に関する基礎的定理<br />

の理解を前提としますが、これらについて知らなくてもある程度独<br />

習する意欲があれば履修には問題ありません。演習がメインの授業<br />

であり、ほぼ毎回宿題や練習問題を解いていただきます。宿題及び<br />

授業での演習問題を解いていくことで初心者でも授業の理解に支障<br />

のないように配慮したいと思います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点及びレポートによる評価<br />

心の哲学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

講師 室田 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は,室田が心身関係の諸理論(心身二元論,行動主義,心<br />

脳同一説,機能主義など)について概説します。存在論的枠組に注<br />

意を払いつつ,心的現象と物的現象との関係について考えていきた<br />

いと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。プリントを配布する予定です。<br />

参考書:<br />

必要に応じて授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は以下のテーマを扱う予定です:<br />

Ⅰ. 心の哲学のための道具立て<br />

Ⅱ. 常識心理学的立場からみた心的現象<br />

Ⅲ. 心身問題<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。<br />

心の哲学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

心身問題について<br />

講師 木原 弘行<br />

授業科目の内容:<br />

心と身体の関係がどうして問題になるのか、また何が難しいのか<br />

を議論したいと思います。特に現代の科学的な世界観のなかで、人<br />

間の心をどのようにとらえたらいいのかということを念頭において、<br />

これまでの諸説を概観した上で考えていくつもりです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に必要としません。プリントで内容を適宜補います。<br />

参考書:<br />

内容にあわせて授業で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

出席者の関心によって複数回にわたったり、省いたりして変わっ<br />

ていくと思いますが、以下のようなことを考えていきます。<br />

1. ガイダンス<br />

2. 心は身体がなくても存在できるか<br />

3. 心身問題の難しさ<br />

4. 一元論の考え・観念論<br />

5. 一元論の考え・心脳同一説<br />

6. 一元論はどこがいけないのか<br />

7. 自分の心は自分にしかわからないのか<br />

65<br />

8. 振る舞いをみれば心はわかる?<br />

9. 人間しか心を持てないのか<br />

10. 主観的な「質」<br />

11. 還元と心・性質二元論<br />

12. 心の出来事が物の世界にどうやって働きかけるのか<br />

13. 自然の中の心<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

何かを覚えたりする講義ではありません。問題を議論したり、そ<br />

の筋道を考えるのが目的です。誰かが話しているのを聞いたり見た<br />

りするのはあまり面白くない内容なので、授業で積極的に発言する<br />

ような学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果によつて成績を評価することになります。<br />

(ただし、授業内の発言や、また授業内に書いてもらうものも若干考<br />

慮します。)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

言語の哲学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

言語の哲学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

現象学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

『イデーンⅡ』を読む<br />

休講<br />

休講<br />

教授 斎藤 慶典<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度でフッサール『純粋現象学と現象学的哲学のための諸考案・<br />

第1巻』(通称『イデーンⅠ』、1913 年刊)の検討を終えましたの<br />

で、今年度より同書の第2巻『構成についての現象学的諸研究』(通<br />

称『イデーンⅡ』)を取り上げます。今年度はその第一篇「物理的自<br />

然の構成」の検討から始めます。授業は、あらかじめ分担を定めら<br />

れた担当者によるテキスト当該部分のレジュメと問題提起をもとに、<br />

参加者全員によるディスカッションを中心に行ないます。テキスト<br />

は以下の邦訳版を使用し、必要に応じて原著を参照します(ただし、<br />

受講者のドイツ語能力を前提にはしません)。<br />

テキスト(教科書):<br />

フッサール『イデーンⅡ-1』(立松弘孝・別所良美訳、みすず書<br />

房、2001 年)から該当部分ならびにそれにかかわる訳注部分と「付<br />

論1」を、各自何らかの仕方で用意してください。また他に課題図<br />

書(「授業の計画」の項参照)として、斎藤慶典『フッサール起源へ<br />

の哲学』(講談社・選書メチエ、2002 年)が必要です。<br />

授業の計画:<br />

授業時の議論の密度と質を出来るだけ高いものにするために、受<br />

講者が現象学についての必要最低限の基礎知識を有し、かつ、それ<br />

についての講師の見解を知っていることを前提に授業を進めます(つ<br />

まり,講師の見解も議論と批判の対象になります)。そこで、上記<br />

「テキスト」の項に挙げた講師の自著をレポートの課題図書にさせて<br />

頂きます。同書の論旨にかかわるものなら何でも結構ですので、自<br />

由に問題を展開したレポートを五月の連休明けに提出していただき<br />

ます(4000 字から4800 字。詳細は初回授業時にお話します)。なお、<br />

このレポートの提出を履修の条件としますので、注意してください<br />

(レポートの内容によっては再提出を求めることもあります)。<br />

成績評価方法:<br />

(1)2/3(通年で18回)以上の出席 (2)授業時における一回以<br />

上の報告・問題提起の担当 (3)春・秋それぞれの学期末の試験な<br />

いしレポート。以上3 点の要件を充たした者のみを評価の対象とし<br />

ます。また、上記「授業の計画」の項に記載のレポートは履修のた<br />

めの条件ですから、同レポートの提出がない者も評価の対象にはな<br />

りません。<br />

哲<br />


現象学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

『イデーンⅡ』を読む<br />

教授 斎藤 慶典<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度でフッサール『純粋現象学と現象学的哲学のための諸考案・<br />

第1巻』(通称『イデーンⅠ』、1913 年刊)の検討を終えましたの<br />

で、今年度より同書の第2巻『構成についての現象学的諸研究』(通<br />

称『イデーンⅡ』)を取り上げます。今年度はその第一篇「物理的自<br />

然の構成」の検討から始めます。授業は、あらかじめ分担を定めら<br />

れた担当者によるテキスト当該部分のレジュメと問題提起をもとに、<br />

参加者全員によるディスカッションを中心に行ないます。テキスト<br />

は以下の邦訳版を使用し、必要に応じて原著を参照します(ただし、<br />

受講者のドイツ語能力を前提にはしません)。<br />

テキスト(教科書):<br />

フッサール『イデーンⅡ-1』(立松弘孝・別所良美訳、みすず書<br />

房、2001 年)から該当部分ならびにそれにかかわる訳注部分と「付<br />

論1」を、各自何らかの仕方で用意してください。また他に課題図<br />

書(「授業の計画」の項参照)として、斎藤慶典『フッサール起源へ<br />

の哲学』(講談社・選書メチエ、2002 年)が必要です。<br />

授業の計画:<br />

授業時の議論の密度と質を出来るだけ高いものにするために、受<br />

講者が現象学についての必要最低限の基礎知識を有し、かつ、それ<br />

についての講師の見解を知っていることを前提に授業を進めます(つ<br />

まり,講師の見解も議論と批判の対象になります)。そこで、上記<br />

「テキスト」の項に挙げた講師の自著をレポートの課題図書にさせて<br />

頂きます。<br />

成績評価方法:<br />

(1)2/3(通年で18回)以上の出席 (2)授業時における一回以<br />

上の報告・問題提起の担当 (3)春・秋それぞれの学期末の試験な<br />

いしレポート。以上3 点の要件を充たした者のみを評価の対象とし<br />

ます。また、上記「授業の計画」の項に記載のレポートは履修のた<br />

めの条件ですから、同レポートの提出がない者も評価の対象にはな<br />

りません。<br />

宗教の哲学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

悪の起源についての考察<br />

講師 佐藤 真基子<br />

授業科目の内容:<br />

人は多くの場合、悪を避けたいと思っているのに、なぜ悪を被っ<br />

たり行ったりすることがあるのか。神が万能であるとすれば、なぜ<br />

悪が存在するのか。そもそも悪とは何であり、どこから生じるのか。<br />

この授業では、西洋古代・中世の文献を中心に、悪の起源についての<br />

諸論考を読む。そして、それらの論考では神と人間についてどのよ<br />

うな理解が獲得されているかを読み解き、悪の起源を探求すること<br />

が哲学あるいは神学においていかなる意義をもつかを考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で資料プリントを配布<br />

成績評価方法:<br />

授業内で行うリアクション・ペーパーによる評価<br />

宗教の哲学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

悪の起源についての考察<br />

講師 佐藤 真基子<br />

授業科目の内容:<br />

人は多くの場合、悪を避けたいと思っているのに、なぜ悪を被っ<br />

たり行ったりすることがあるのか。神が万能であるとすれば、なぜ<br />

悪が存在するのか。そもそも悪とは何であり、どこから生じるのか。<br />

この授業では、西洋古代・中世の文献を中心に、悪の起源についての<br />

諸論考を読む。そして、それらの論考では神と人間についてどのよ<br />

うな理解が獲得されているかを読み解き、悪の起源を探求すること<br />

が哲学あるいは神学においていかなる意義をもつかを考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で資料プリントを配布<br />

成績評価方法:<br />

授業内で行うリアクション・ペーパーによる評価<br />

66<br />

哲学原典研究Ⅰ(独) 2単位 (春学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

4月30日に慶應三田キャンパスの研究会に参加し、9月25日には鹿<br />

児島の新プラトン主義協会大会で招聘講演予定のソウル大学教授ソ<br />

ン・ユレ(宋悠禮)の新刊を一回10頁位の速さで読もうと考えてい<br />

る。彼女はハンブルク大で博士号をとり、スイスはフリブールのオ<br />

マーラ教授のもとで助手を務め、韓国で初めて新プラトン主義を専<br />

門とする大学専任教員になった。日韓古代哲学研究の発展的交流を<br />

視野に入れての選択である。<br />

テキスト(教科書):<br />

Euree Song, Aufstieg und Abstieg der Seele. Diesseitigkeit und<br />

Jenseitigkeit in Plotins Ethik der Sorge, Goettingen, 2009.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英語訛りが取れるように,毎週テキストの当該部分は自宅で繰り<br />

返し音読してくること。<br />

成績評価方法:<br />

平常点による評価なので,特別の理由なく各学期3 回以上欠席し<br />

たものに単位は与えられない。<br />

哲学原典研究Ⅱ(独) 2単位 (秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

教授 堀江 聡<br />

哲学原典研究Ⅲ(仏) 2単位 (春学期)<br />

ジャック・デリダ『グラマトロジーについて』<br />

理工学部専任講師 荒金 直人<br />

授業科目の内容:<br />

ジャック・デリダ(1930-2004)の初期の主著『グラマトロジーに<br />

ついて』の第一部を精読します。<br />

デリダによれば、「文字」という概念を音声中心主義的に規定してい<br />

るロゴス中心主義は、同時に学問性・科学性をも規定している。し<br />

たがって、文字と学問の関係は独特の仕方でねじれており、グラマ<br />

トロジー(文字学)なるものは、単純には成立しない。文字の文字<br />

性を尊重しようとする試みは、ロゴス中心的な形而上学の批判を前<br />

提とする。――現前の形而上学に対する脱構築の理論が練り上げら<br />

れます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Jacques Derrida, De la grammatologie, Paris, Les éditions de Minuit,<br />

1967, Première partie : « L'écriture avant la lettre ».<br />

参考書:<br />

既存の邦訳書を参考にしても構いませんが、誤訳が多いので要注<br />

意です。ジャック・デリダ『根源の彼方に/グラマトロジーについ<br />

て(上)』足立和浩訳、現代思潮社、1972年。<br />

授業の計画:<br />

フランス語のテクストを精読する中で、一方で文法や発音などフ<br />

ランス語という言語自体に注意を払い、もう一方で哲学的な内容の<br />

検討・議論を行います。具体的な進め方については、受講者の人数<br />

や希望を確認した上で決定します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランス語文法の大枠を習得済みで、辞書を使えばある程度フラ<br />

ンス語の文章が読めるということが、履修の条件です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

arakane@a3.keio.jp<br />

哲学原典研究Ⅳ(仏) 2単位 (秋学期)<br />

ジャック・デリダ『グラマトロジーについて』<br />

理工学部専任講師 荒金 直人<br />

授業科目の内容:<br />

ジャック・デリダ(1930-2004)の初期の主著『グラマトロジーに<br />

ついて』の第一部を精読します。


デリダによれば、「文字」という概念を音声中心主義的に規定してい<br />

るロゴス中心主義は、同時に学問性・科学性をも規定している。し<br />

たがって、文字と学問の関係は独特の仕方でねじれており、グラマ<br />

トロジー(文字学)なるものは、単純には成立しない。文字の文字<br />

性を尊重しようとする試みは、ロゴス中心的な形而上学の批判を前<br />

提とする。――現前の形而上学に対する脱構築の理論が練り上げら<br />

れます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Jacques Derrida, De la grammatologie, Paris, Les éditions de Minuit,<br />

1967, Première partie : « L'écriture avant la lettre ».<br />

参考書:<br />

既存の邦訳書を参考にしても構いませんが、誤訳が多いので要注<br />

意です。ジャック・デリダ『根源の彼方に/グラマトロジーについ<br />

て(上)』足立和浩訳、現代思潮社、1972年。<br />

授業の計画:<br />

フランス語のテクストを精読する中で、一方で文法や発音などフ<br />

ランス語という言語自体に注意を払い、もう一方で哲学的な内容の<br />

検討・議論を行います。具体的な進め方については、受講者の人数<br />

や希望を確認した上で決定します。【春学期の続きの部分を扱います<br />

が、秋学期からの履修も可能です。初回の授業で春学期に扱った内<br />

容の確認をする予定です。】<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランス語文法の大枠を習得済みで、辞書を使えばある程度フラ<br />

ンス語の文章が読めるということが、履修の条件です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

arakane@a3.keio.jp<br />

哲学原典研究Ⅴ(英) 2単位 (春学期)<br />

Wittgenstein, The Blue Book を読む<br />

名誉教授 飯田 隆<br />

授業科目の内容:<br />

Wittgensteinが英語で口述した The Blue Book(青色本)を読みま<br />

す。テキストを緻密に読むことと、それをもとに議論をすることを<br />

目標とします。また、授業のうちの数回を用いて、英語による<br />

Academic Writing への入門も行いたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

L.Wittgenstein, The Blue and Brown Books.<br />

参考書:<br />

二種類の翻訳があります。大森荘蔵訳は『ウィトゲンシュタイン<br />

全集』(大修館書店)に収録されています。黒崎宏訳は『「論考」「青<br />

色本」註解』(産業図書)に収録されています。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学部と共通の授業ですが、読解にはあまり時間をかけず、議論に<br />

重点をおきたいと思います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業外でも質問を受け付けます。メールによる質問も受け付けま<br />

す。<br />

哲学原典研究Ⅵ(英) 2単位 (秋学期)<br />

Wittgenstein, The Blue Book を読む (続)<br />

名誉教授 飯田 隆<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の原典研究の続きとして、Wittgenstein, The Blue Book をテ<br />

キストとしますが、参加者の発表とそれをめぐる議論という形で行<br />

いたいと思っています。したがって、テキスト読解に加えて、自分<br />

で議論を作り、それをひとから吟味してもらうということの訓練に<br />

役立てたいと考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

L.Wittgenstein, The Blue and Brown Books.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

書かれたものを受動的に読むだけでなく、自分から議論を作り、<br />

それを自分で吟味するということが期待される授業ですので、その<br />

つもりで参加してください。<br />

67<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業外でも質問を受け付けます。メールによる質問も受け付けま<br />

す。<br />

哲学原典研究Ⅶ(古典) 2単位 (春学期)<br />

ライプニッツにおける個の問題<br />

講師 田子山 和歌子<br />

授業科目の内容:<br />

個とは何か。17世紀の哲学者ライプニッツの最初期のテキスト「個<br />

体化の原理」の検討を通し、この問題を考えたい。「個体化の原理」<br />

において、ライプニッツは、中世スコラにおいて論じられたさまざ<br />

まな個の理論を整理したうえで、最終的に自身の見解を示している。<br />

そこで語られる個の理論は、後年に彼が展開する、有名な個の理論<br />

「モナド論」と密接な関係にあることが知られている。では彼にとっ<br />

て、個とはどのようなものか。上掲テキストの精読により考察した<br />

い。<br />

テキスト(教科書):<br />

ライプニッツ「個体化の原理」、「モナドロジー」(プリントを配布<br />

します)<br />

授業の計画:<br />

第一回はガイダンスをします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ラテン語で書かれたテキストを精読する訓練をおこないます。た<br />

だし未習者も歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点による評価が中心であるが、春学期はラテン語の試験をお<br />

こなう。<br />

哲学原典研究Ⅷ(古典) 2単位 (秋学期)<br />

ライプニッツにおける個の問題<br />

講師 田子山 和歌子<br />

授業科目の内容:<br />

個とは何か。17世紀の哲学者ライプニッツの最初期のテキスト「個<br />

体化の原理」の検討を通し、この問題を考えたい。「個体化の原理」<br />

において、ライプニッツは、中世スコラにおいて論じられたさまざ<br />

まな個の理論を整理したうえで、最終的に自身の見解を示している。<br />

そこで語られる個の理論は、後年に彼が展開する、有名な個の理論<br />

「モナド論」と密接な関係にあることが知られている。では彼にとっ<br />

て、個とはどのようなものか。上掲テキストの精読により考察した<br />

い。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

第一回目はガイダンスをします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ラテン語で書かれた哲学テキストを精読し、論理的に考える訓練<br />

をおこないます。ラテン語未習者も歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点、テストによる評価。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(原典研究Ⅲ(露)) 2単位 (春学期)<br />

休講<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(原典研究Ⅲ(露)) 2単位 (秋学期)<br />

休講<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

様相論理入門~意味論を中心に~<br />

講師 串田 裕彦<br />

授業科目の内容:<br />

現代の様相論理の意味論的側面を中心に,基礎から発展的内容ま<br />

でを概観する。S4,S5など基礎的な論理体系に関する可能世界モデ<br />

ルに習熟し,いくつかのメタ定理のモデルを使った証明を理解する。<br />

また最近の発展的な話題として,Prior に淵源するハイブリッド論<br />

哲<br />


理,Artemov の正当化の論理などを取り上げ,論理的諸問題を検討<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University<br />

Press, 1980.<br />

参考書:<br />

Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,<br />

F. Wolter, Elsevier Science, 2007.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

様相論理入門~意味論を中心に~<br />

講師 串田 裕彦<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きです。<br />

テキスト(教科書):<br />

B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University<br />

Press, 1980.<br />

参考書:<br />

Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,<br />

F. Wolter, Elsevier Science, 2007.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

『純粋理性批判』研究<br />

講師 山根 雄一郎<br />

授業科目の内容:<br />

イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』「(第二版)演繹論」<br />

(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,彼の「批判哲学」の<br />

骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解することを目指しま<br />

す。前年度に引き続き,演習形式で行います。ドイツ語未修者は英<br />

訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で<br />

すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること<br />

を条件とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲<br />

学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま<br />

す。旧版でも結構です。<br />

参考書:<br />

上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。<br />

授業の計画:<br />

「第20項,すべての感性的直観は,そのもとでのみ感性的直観の<br />

多様が一つの意識へとまとまり得る制約としてのカテゴリーに従<br />

う。」(B143)から読み始めます。毎回,報告者が訳文を提示し,そ<br />

れを検討してから,参加者が持ち寄ったその箇所についての哲学的<br />

問題について討論する,という流れで進めます。毎回,記録者を決<br />

めて討論記録 (Protokoll) をとります。参加者には,当番でなくても<br />

毎回テキストを読んで考えてくることが求められます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

準備段階で邦訳を参照することは構いませんが,邦訳のみで参加<br />

することは認めません。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の授業の参加態度と学期末の課題レポートにより評価します。<br />

質問・相談:<br />

解釈上の質問は授業中に参加者全体に対して提起して下さい。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

『純粋理性批判』研究<br />

講師 山根 雄一郎<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き,イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』<br />

「(第二版)演繹論」(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,<br />

彼の「批判哲学」の骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解<br />

68<br />

することを目指します。演習形式で行います。ドイツ語未修者は英<br />

訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で<br />

すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること<br />

を条件とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲<br />

学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま<br />

す。旧版でも結構です。<br />

参考書:<br />

上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。<br />

授業の計画:<br />

春学期に読み終えた箇所から再開します。毎回,報告者が訳文を<br />

提示し,それを検討してから,参加者が持ち寄ったその箇所につい<br />

ての哲学的問題について討論する,という流れで進めます。毎回,<br />

記録者を決めて討論記録 (Protokoll) をとります。参加者には,当番<br />

でなくても毎回テキストを読んで考えてくることが求められます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

準備段階で邦訳を参照することは構いませんが,邦訳のみで参加<br />

することは認めません。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の授業の参加態度と学期末の課題レポートにより評価します。<br />

質問・相談:<br />

解釈上の質問は授業中に参加者全体に対して提起して下さい。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

インド古典文献学入門<br />

講師 齋藤 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典<br />

文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,<br />

大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.<br />

150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。<br />

ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は<br />

ない。『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる<br />

学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに<br />

空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,<br />

そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論<br />

はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹<br />

をなす概念にかかわる。<br />

原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な<br />

いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一<br />

つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる<br />

ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図るもの<br />

である。<br />

テキスト(教科書):<br />

校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳および和<br />

訳のコピーを授業中に配布する。<br />

参考書:<br />

辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書<br />

梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社<br />

授業の計画:<br />

はじめの数回の授業でサンスクリット語にかんする必要最小限の<br />

基礎知識を概説し,できるだけ早期に原典購読にうつるとこととする。<br />

文法事項の細目にかんしては,講読のなかで必要に応じて説明す<br />

るという方法をとる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

時間配分としては,講読と思想解説とが半々程度になるとおもわ<br />

れる。サンスクリットの習得を一つの主要な目的とはするが,語学<br />

以外に古代のインド思想に関心を寄せる学生の受講もおおいに歓迎<br />

する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に応対する。とくに大学院進学希望者には配慮する。


哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

インド古典文献学入門<br />

講師 齋藤 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典<br />

文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,<br />

大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.<br />

150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。<br />

ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は<br />

ない。『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる<br />

学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに<br />

空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,<br />

そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論<br />

はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹<br />

をなす概念にかかわる。<br />

原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な<br />

いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一<br />

つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる<br />

ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図ってい<br />

く。<br />

テキスト(教科書):<br />

校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳のコピー<br />

を授業中に配布する。<br />

参考書:<br />

辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書<br />

梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社<br />

授業の計画:<br />

春学期にあつかった文献(予定では龍樹作『廻諍論』)の講読を継<br />

続する。<br />

受講者のサンスクリットの習熟度に応じて講読の速度を調整する<br />

ことになる。<br />

また秋学期は特に外国語の日本語への翻訳能力の錬磨にもちから<br />

をそそぐ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

時間配分としては,講読と思想解説とが半々程度になるとおもわ<br />

れる。サンスクリットの習得を一つの主要な目的とはするが,語学<br />

以外に古代のインド思想に関心を寄せる学生の受講もおおいに歓迎<br />

する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に応対する。とくに大学院進学希望者には配慮する。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

思考としての感情<br />

講師 小川 芳範<br />

授業科目の内容:<br />

現代哲学では、感情(emotions)は思考とは無縁の「動物的衝動」<br />

として、ときに軽視され、ときに無視されてきた。しかしながら、<br />

近年、脳神経科学をはじめとして、哲学においても、感情が私たち<br />

の(倫理的)判断や推論過程において果たす役割の重要性について<br />

再考が促されている。本講義においては、感情についての新ストア<br />

派的(認知主義的)理論を標榜するマーサ・C・ナスバウムの大著<br />

『Upheavals of Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題につ<br />

いて考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence<br />

of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9<br />

paperback.<br />

授業の計画:<br />

Week 1: Introduction<br />

Week 2: Nussbaum's cognitivist theory of emotions 1<br />

Week 3: Nussbaum's cognitivist theory of emotions 2<br />

Week 4: Nussbaum's cognitivist theory of emotions 3<br />

Week 5: Humans and Other Animals 1<br />

Week 6: Humans and Other Animals 2<br />

69<br />

Week 7: The Role of "Social Construction" in Emotion 1<br />

Week 8: The Role of "Social Construction" in Emotion 2<br />

Week 9: Emotions and Infancy 1<br />

Week 10: Emotions and Infancy 2<br />

Week 11: Imagination and Narrative<br />

Week 12: Music and Emotion 1<br />

Week 13: Music and Emotion 2 and Wrap-up<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講にあたって高度な語学力(英語)を前提とはしませんが、受<br />

講者は少なくとも毎週15-20ページほどのリーディングを消化する<br />

心づもりでいてください。また、教科書として使用するNussbaum書<br />

はけっして難解ではありませんが、取り扱われる内容が広範囲にわ<br />

たるので、倫理・哲学に留まらず、脳科学、心理学から文学、音楽<br />

まで幅広い興味をもった人を歓迎します。(尚、履修希望者は開講前<br />

にNussbaum書を入手しておくことを勧めます。)<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび平常点を総合して成績評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後およびアポにより受け付けます。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

共感の哲学<br />

講師 小川 芳範<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、マーサ・C・ナスバウム著『Upheavals of<br />

Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題について考えてみ<br />

たい。秋学期においては、同書の第2部を批判的に読むことによっ<br />

て、とくに共感(empathy, compassion)の認知的構造および倫理実<br />

践におけるその重要性(および問題点)について考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence<br />

of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9<br />

paperback.<br />

参考書:<br />

Nussbaum, Martha C., (1995) Poetic Justice: the literary imagination<br />

and public life, Beacon Press, ISBN: 0-8070-4108-4 など。<br />

授業の計画:<br />

詳細については、授業初回時に説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講にあたって、春学期の履修を前提とはしませんが、通年での<br />

受講を勧めます。また、高度な語学力(英語)を前提とはしません<br />

が、受講者は少なくとも毎週15-20ページほどのリーディングを消<br />

化する心づもりでいてください。教科書として使用するNussbaum書<br />

はけっして難解ではありませんが、取り扱われる内容が広範囲にわ<br />

たるので、倫理・哲学に留まらず、脳科学、心理学から文学、音楽<br />

まで幅広い興味をもった人を歓迎します。(尚、履修希望者は開講前<br />

にNussbaum(2001)を入手しておくことを勧めます。)<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび平常点を総合して成績評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後およびアポにより受け付けます。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

ドゥルーズ哲学研究<br />

講師 國分 功一郎<br />

授業科目の内容:<br />

ジル・ドゥルーズ(1925-1995)の哲学について解説していきま<br />

す。また,ドゥルーズを通じて,いわゆる「フランス現代思想」の<br />

課題が何であったのかについても考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス,序<br />

2 ~ 6 「ドゥルーズ哲学」はどこにあるか?<br />

― 哲学研究と哲学<br />

哲<br />


7 ~ 12 「ドゥルーズ哲学」の根本問題<br />

― 新しい超越論哲学<br />

13 結論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特に前提知識は必要ありません。<br />

授業では、毎回最後にコメントを書いてもらいます。質問、疑問、<br />

批判、感想、考えたこと…好きなようにコメントしてください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

教員への連絡方法は授業内にお伝えします。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

ドゥルーズ哲学研究<br />

講師 國分 功一郎<br />

授業科目の内容:<br />

ジル・ドゥルーズの哲学について解説していきます。<br />

特にミシェル・フーコーと比較しながら、ドゥルーズが何をやろ<br />

うとしていたのか、それを明らかにしていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス,序<br />

2 ~ 6 ドゥルーズとフーコー<br />

― 哲学と政治<br />

7 ~ 12 ドゥルーズ/ガタリ<br />

― 欲望の哲学<br />

13 結論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特に前提知識は必要ありません。<br />

授業では、毎回最後にコメントを書いてもらいます。質問、疑問、<br />

批判、感想、考えたこと…好きなようにコメントしてください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

教員への連絡方法は授業内にお伝えします。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

プラトン原典講読(1)<br />

教授 納富 信留<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

プラトンの主著とされる『国家』は,その哲学的射程において西<br />

洋哲学でもっとも重要な著作に数えられてきた。本授業では,これ<br />

まで5年間読み続けた9巻までの議論をうけて、最終巻(10巻)を原<br />

文にそくして読み解く(実際には第9巻13章から始める)。そこでは,<br />

有名な詩人批判、魂の本性、そして「エルの神話」が登場し,古代<br />

哲学だけでなく,およそ哲学を学ぶ者には必読の議論である。訳書<br />

を自分で読むことは難しくないが,原テクストと向き合いそこでじ<br />

っくりと徹底的に思索することは,哲学の何よりの訓練となるはず<br />

である。<br />

本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目<br />

標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。<br />

ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と<br />

並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。第1巻から9巻までの議<br />

論は,各自が訳書でおさらいしておく。<br />

テキスト(教科書):<br />

・プラトン『国家』,藤沢令夫訳,全二巻,岩波文庫<br />

・S. R. Slings, Platonis Respublica, Oxford Classical Texts, 2003<br />

・J. Adam, The Republic of Plato, 2nd ed. Vol.2, Cambridge University<br />

Press, 1975<br />

・S. Halliwell, Plato: Republic 10, Aris & Phillips, 1988<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

70<br />

授業の計画:<br />

第一回:ガイダンス(授業の進め方を相談する。文献紹介,プラ<br />

トン『国家』についてイントロダクション)<br />

第二回より,講読開始:範囲は授業時に指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古典ギリシア語の初歩を習得していることが望ましいが,そうで<br />

ない場合にはこれから授業と平行して学んでいく。ギリシア語を少<br />

しずつ読むことで,よい練習になるだろう。日本語のみで参加する<br />

者は、訳読時には他の報告を聞いていてもらうが、議論にだけ積極<br />

的に加わることも可能。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

プラトン原典講読<br />

教授 納富 信留<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

基本的には春学期の継続であるが、恐らく『国家』第10巻は夏ま<br />

でに読み終えるので、別の著作をテキストと選び同様のやり方で原<br />

典の講読を進めることになる。テキストには『法律』第10巻が候補<br />

に挙っているが、最終的には春学期中に出席者の意向をうけて決め<br />

たい。<br />

本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目<br />

標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。<br />

ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と<br />

並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第一回:ガイダンス(授業の進め方を相談する。文献紹介,プラ<br />

トン『国家』についてイントロダクション)<br />

第二回より,講読開始:範囲は授業時に指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古典ギリシア語の初歩を習得していることが望ましいが,そうで<br />

ない場合にはこれから授業と平行して学んでいく。ギリシア語を少<br />

しずつ読むことで,よい練習になるだろう。日本語のみで参加する<br />

者は、訳読時には他の報告を聞いていてもらうが、議論にだけ積極<br />

的に加わることも可能。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開<br />

講師 河野 哲也<br />

授業科目の内容:<br />

福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで<br />

す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ<br />

うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内<br />

容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう<br />

な関係にあるのでしょうか。<br />

これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり<br />

哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、<br />

倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目<br />

すべき哲学者です。センとヌスバウムは、「ケイパビリティ・アプロ<br />

ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ<br />

の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方<br />

を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、<br />

今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま<br />

す。<br />

前期は、A.セン『不平等の再検討』と『グローバリゼーション


と人間の安全保障』、ヌスバウム『女性と人間開発』を取り上げて、<br />

人間の安全保障と人間開発、ケイパビリティ・アプローチなどの考<br />

え方を紹介していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶<br />

應義塾大学出版、近刊予定<br />

参考書:<br />

M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、<br />

2005年<br />

M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species<br />

membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University<br />

Press, 2006.<br />

M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition<br />

of religious equality. New York : Basic Books, 2008.<br />

M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め<br />

ぐみ訳、里文出版、2006年<br />

A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年<br />

A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ<br />

か訳、日本経団連出版、2009年<br />

他の参考文献は講義中に指定します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 福祉と教育の哲学的・倫理学的問題<br />

第3回 現代の正義論:ジョン・ロールズとセン・ヌスバウムの位<br />

置づけ<br />

第1~3回では、センとヌスバウムを論じるにあたって、倫理学・<br />

政治哲学の現状を概観します。とくに、ジョン・ロールズの『正義<br />

論』は出発点となります。<br />

第4~6回 A.センの『不平等の再検討』を読む<br />

第7回 A.センの「人間の安全保障」の概念<br />

第8回 グローバリゼーションと人間の安全保障<br />

第4~6回では、アマルティア・センの哲学を概説します。セン<br />

の「ケイパビリティ(潜在能力)」の概念が福祉と開発途上国援助、<br />

さらには教育の分野でどのような有効性を持ちうるのかを明らかに<br />

していきます。<br />

第9回 フェミニズムと正義論<br />

第10~12回 ヌスバウム『女性と人間開発』を読む<br />

ヌスバウムは、シカゴ大学の法哲学と倫理学の教授で、現代のア<br />

メリカにおけるもっとも重要な哲学者・倫理学者のひとりです。彼<br />

女の著作の中で最近出版されたとくに重要な四冊、『女性と人間開<br />

発』(邦訳あり)、『人間性からの逃避:嫌悪感・恥辱・法律』(邦訳<br />

あり)、『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝統の擁護』、『正義<br />

のフロンティア:障害・国籍・種のメンバー』を選んで解説し、そ<br />

こで提示されている諸問題を掘り下げていく考察していくことにし<br />

ます。<br />

前期で扱う予定の『女性と人間開発』では、「現代の福祉社会とは<br />

どうあるべきか」「国際的に低い思惟にある女性の立場をどのように<br />

向上させていくか」という問題がとりあげられます。<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では講義するだけではなく、質疑時間を十分に取り、ディス<br />

カッションに力を入れていきたいと思います。哲学の予備知識は必<br />

要としませんが、継続的な出席をもとめます。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価、及び、平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開<br />

講師 河野 哲也<br />

授業科目の内容:<br />

福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで<br />

す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ<br />

うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内<br />

容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう<br />

な関係にあるのでしょうか。<br />

これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり<br />

哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、<br />

倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目<br />

71<br />

すべき哲学者です。センとヌスバウムは、「ケイパビリティ・アプロ<br />

ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ<br />

の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方<br />

を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、<br />

今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま<br />

す。<br />

後期は、ヌスバウムの『人間性を隠すこと:嫌悪感・恥辱・法<br />

律』、『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝統の擁護』、および、<br />

『正義のフロンティア:障害、国籍、種のメンバー』を解説し、福祉<br />

と教育にかかわる主要なテーマを論じていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶<br />

應義塾大学出版、近刊予定<br />

参考書:<br />

M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、<br />

2005年<br />

M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species<br />

membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University<br />

Press, 2006.<br />

M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition<br />

of religious equality. New York : Basic Books, 2008.<br />

M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め<br />

ぐみ訳、里文出版、2006年<br />

A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年<br />

A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ<br />

か訳、日本経団連出版、2009年<br />

他の参考文献は講義中に指定します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション:前期の概説<br />

第2回~第6回 ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』を読む<br />

ヌスバウムによれば、法律とは、冷徹無感情な理性の秩序ではな<br />

く、感情を起源としています。しかし、人間の感情には道徳的に正<br />

当なものも、そうでないものも含まれています。嫉妬、嫌悪感、恥<br />

といった感情は、人間の行動と判断に信頼すべき根拠を与えるもの<br />

ではなく、法の基盤として不適格な感情です。復讐という感情に基<br />

づいた極刑は、法として正当なものでしょうか。日本でも裁判員制<br />

が始まりましたが、ヌスバウムの議論は私たちに重大な示唆を与え<br />

てくれます。<br />

第7~9回 ヌスバウム『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝<br />

統の擁護』を読む<br />

この著作は、アメリカにおける宗教的自由の伝統について歴史的・<br />

哲学的・政治学的に考察したものです。アメリカがその当初に持っ<br />

ていた宗教的自由と宗教的な平等が、リベラリズムの観点から力強<br />

く擁護される著作です。<br />

第10~12回 ヌスバウム『正義のフロンティア:障害・国籍・<br />

種のメンバー』<br />

ヌスバウムはロールズの理論を評価しながらも、社会契約説では<br />

不平等の真の問題は解決できないと論じます。ケイパビリティ・ア<br />

プローチの観点から市民権の問題、とくに障害を持った人々への教<br />

育、健康、政治的な権利について論じていきます。<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では講義するだけではなく、質疑時間を十分に取り、ディス<br />

カッションに力を入れていきたいと思います。哲学の予備知識は必<br />

要としませんが、継続的な出席をもとめます。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価、及び、平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

ケンブリッジ・プラトニスト研究<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

西洋近世哲学に対し少なからぬ刺激・影響を与えたとされる英国<br />

プラトン派のヘンリー・モア(グランサム1614年生れ-ケンブリッ<br />

ジ1687年歿)の『スピノザ論駁』(1679年)と『魂の不死』(1659年英<br />

/1679年羅)を抜粋して購読する。物体のみならず精神にも延長を与<br />

えるモアの「スピリトゥス」のうちでも、宇宙の物質全体を浸透す<br />

る「自然のスピリトゥス」(spiritus naturae)とはいかなるものなのか、<br />

哲<br />


近世英語版、ラテン語版、現代英語訳1987年を参照しつつ分析する。<br />

とりわけ、各々の場所に完全に全体が現前する存在(神)に対して、<br />

現前する場所以外での実体の在り様を論ずる「部分内全体論」<br />

(Holenmerism)はモアの形而上学を理解する上で難所である。時間が<br />

許せば、「自然のスピリトゥス」の基礎となる思想がすでに現れてい<br />

るモア・デカルト往復書簡 (1648年−1649年)も確認してみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

H. More, Opera Omnia, ed. S. Hutin, Georg Olms, 1966; Id., A<br />

Collection of Several Philosophical Writings, eds. J. Flesher & W.<br />

Morden, Garland, 1978; Id., Major Philosophical Works, ed. G. A. J.<br />

Rogers, Thoemmes, 1997; Id., The Immortality of the Soul, ed. A. Jacob,<br />

Dordrecht, 1987; Spinoza, Opera II, hrsg. von C. Gebhardt, Heidelberg,<br />

1925.<br />

参考書:<br />

S. Hutin, Henry More. Essai sur les doctrines theosophiques chez les<br />

Platoniciens de Cambridge, Georg Olms, 1966; A. Jacob, Henry More's<br />

Refutation of Spinoza, Georg Olms, 1991; D. P. Walker, Il concetto di<br />

spirito o anima in Henry More e Ralph Cudworth, Bibliopolis, 1986; A.<br />

Lichtenstein, Henry More. The Rational Theology of a Cambridge<br />

Platonist, Harvard U. P., 1962; 新井明・鎌井敏和共編著『信仰と理性ー<br />

ケンブリッジ・プラトン学派研究序説』御茶の水書房、1988年。E.<br />

カッシーラー『英国のプラトン・ルネサンスーケンブリッジ学派の<br />

思想潮流』 (花田圭介監修・三井礼子訳)、工作舎、1993年。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業時間は、参加者と相談のうえ弾力的に設定する。したがって<br />

履修希望者は、哲学専攻のガイダンス時、ないしは他の経路を通じ<br />

て必ず事前に申し出ること。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

セラーズと経験の問題<br />

講師 村井 忠康<br />

授業科目の内容:<br />

W・セラーズ(1911-1989)は、分析哲学の隠れた鉱脈として近年<br />

再評価されているアメリカの哲学者です。彼の仕事は多岐にわたり<br />

ますが、そのなかのひとつに、伝統的経験主義との決別を図った「所<br />

与の神話批判」というものがあります。この授業では、この批判の<br />

内実を探ることから始めて、知覚や感覚といった経験についてのセ<br />

ラーズ自身の見解を検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

W・セラーズ『経験論と心の哲学』(浜野研三訳、岩波書店)<br />

参考書:<br />

W・セラーズ『経験論と心の哲学』(神野慧一郎・土屋純一・中才<br />

敏郎訳、勁草書房)<br />

勁草版には、岩波版と違い表題論文のほか二編の論文が所収され<br />

ています。その他の文献については、授業中に指示します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

セラーズと経験の問題<br />

講師 村井 忠康<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は、心の哲学や認識論においてセラーズの遺産を受け継ご<br />

うとする哲学者たちの仕事と合わせて検討することで、経験に対す<br />

るセラーズ的アプローチの可能性を探求します。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期と同じ。<br />

72<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

プラトン『国家』の哲学問題<br />

教授 納富 信留<br />

授業科目の内容:<br />

本年8月に慶應三田キャンパスで開催される国際プラトン学会で<br />

は、プラトン『国家』を取り上げて世界の一流の研究者が発表を行<br />

う。本授業ではそれに向けて、このプラトン主著の哲学的諸問題を<br />

徹底的かつ多角的に検討していく。<br />

この著作については、近年内外で多くの研究が公刊されているが、<br />

全体を見渡すことは容易ではない。本授業では、まず問題の見取り<br />

図を捉え直し、最新の研究成果を紹介していく。<br />

ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト<br />

ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。<br />

テキスト(教科書):<br />

プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫<br />

必要な論文等はコピーで配布<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する<br />

授業の計画:<br />

第1 回 イントロダクション<br />

第2 ~ 11回 『国家』の諸問題<br />

第12~ 13 回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

プラトン『国家』は各自が読んでおく必要がある。授業はそれを<br />

前提に具体的な検討を行っていく。<br />

また、月曜5限には「哲学研究会」(春学期)で『国家』の講読を<br />

行うので、本授業と合わせて履修するとよい。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点、及び、学期末レポート<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

プラトン『国家』の問題展開<br />

教授 納富 信留<br />

授業科目の内容:<br />

基本的に春学期の継続であるが、国際プラトン学会大会(8月開<br />

催)の成果を取り入れながら、新たな研究動向を検討していく。<br />

秋学期には、狭く『国家』解釈に留まらず、その展開を、プラト<br />

ンの他著作、アリストテレス、そしてその後の哲学からも考えていく<br />

ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト<br />

ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。<br />

テキスト(教科書):<br />

プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫<br />

必要な論文等はコピーで配布<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する<br />

授業の計画:<br />

第1 回 イントロダクション<br />

第2 ~ 11回 諸問題の検討<br />

第12~ 13 回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

プラトン『国家』は「哲学研究会」(春学期)に参加するなどし<br />

て、各自が読んでおくこと。授業はそれを前提に様々な議論を行う。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点、及び、学期末レポート<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。


哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)<br />

講師 津村 俊夫<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,<br />

秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ<br />

ック) ¥3320.<br />

参考書:<br />

Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon(Hendrickson,<br />

1996)$23.<br />

授業の計画:<br />

春:詩篇を講読しながらヘブル詩の並行法について学ぶ。<br />

秋:雅歌の原典講読。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者は,ヘブル語かアラム語の知識を持っていることが望まし<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)<br />

講師 津村 俊夫<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,<br />

秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ<br />

ック) ¥3320.<br />

参考書:<br />

Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon(Hendrickson,<br />

1996)$23.<br />

授業の計画:<br />

春:詩篇を講読しながらヘブル詩の並行法について学ぶ。<br />

秋:雅歌の原典講読。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者は,ヘブル語かアラム語の知識を持っていることが望まし<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

自律について<br />

商学部教授 成田 和信<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律<br />

autonomy とは何か」という問題を考えます。春学期は、Gerald Dwokin<br />

の自律に関する一連の著作を検討します。まず、'Autonomy and<br />

Behavior Control’(Hastings Center Report 1976) という論文を読みます。<br />

この論文は、現代の英語圏における自律をめぐる一連の議論の発端<br />

になった論文とみなすことができます。<br />

丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次<br />

のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照<br />

しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。(3)いく<br />

つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合<br />

いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、<br />

論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。(4)それぞれのグ<br />

ループの代表者が3の作業の成果を報告する。(5)グループごとの<br />

報告をもとに全体で議論する。<br />

テキスト(教科書):<br />

文献はコピーして配布します。<br />

参考書:<br />

授業でそのつど紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回授業で提示します。<br />

73<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

まじめに授業に取り組む学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、授業態度、課題の遂行状況(各自が文献を読んで作成<br />

した骨子は提出してもらう)によって評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業中ならびに授業終了後に受け付けます。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

自律について<br />

商学部教授 成田 和信<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律<br />

autonomy とは何か」という問題を考えます。秋学期は、Gerald Dwokin<br />

の自律に関する考え方への批判を通して異なる理論を展開したJohn<br />

Christmanの一連の著作を検討します。また、できれば、Alfred Mele<br />

の著作も読みます。<br />

丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次<br />

のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照<br />

しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。(3)いく<br />

つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合<br />

いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、<br />

論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。(4)それぞれのグ<br />

ループの代表者が3の作業の成果を報告する。(5)グループごとの<br />

報告をもとに全体で議論する。<br />

テキスト(教科書):<br />

文献はコピーして配布します。<br />

参考書:<br />

授業でそのつど紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回授業のときに提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

まじめに授業に取り組む学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、授業態度、課題の遂行状況(各自が文献を読んで作成<br />

した骨子は提出してもらう)によって評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業中ならびに授業終了後に受け付けます。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―<br />

講師 坂倉 裕治<br />

授業科目の内容:<br />

「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ<br />

であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが<br />

存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され<br />

た、「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい<br />

う議論をとりあげる。この「境界」の狭間にあるとして注目された<br />

のが、理性を持たないとみなされてきた障害者や、人間の社会から<br />

切り離されて育った子供、さらには類人猿といった人間とよく似た<br />

身体機構を持つ動物であった。検討作業を通じて,近代思想の特徴<br />

について考察するとともに,思想史研究の方法(作法)についても<br />

学ぶ。講義とテクストの講読を組み合わせながらすすめる予定であ<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じて、プリントを配布する。日本語訳のあるものについ<br />

ては随時紹介するので,必要であれば各自で入手すること。<br />

参考書:<br />

必要に応じて指示する。<br />

授業の計画:<br />

次の項目をとりあげる予定(ただし,議論の展開上,とりあげる<br />

順番は記載の通りではない)。<br />

・デカルトの二元論と動物機械論<br />

・ラ・メトリの人間機械論<br />

・ビュフォンの博物学<br />

・コンディヤックの動物論<br />

・「社会関係を奪われた人々」へのまなざし<br />

哲<br />


・「理性を奪われた人々」へのまなざし<br />

・「言葉を奪われた人々」へのまなざし<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業では,比較的平易なフランス語で書かれた思想書を読む<br />

訓練をする。フランス語が苦手な学生にも可能な限り配慮するが、<br />

相応の努力が必要である。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(授業への出席参加状況および提出物による評価)<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―<br />

講師 坂倉 裕治<br />

授業科目の内容:<br />

「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ<br />

であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが<br />

存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され<br />

た、「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい<br />

う議論をとりあげる。同じ担当者による春学期の同系列の授業の内<br />

容をふまえたうえで、秋学期は、コンディヤックの『動物論』を当<br />

時の思想史的文脈のなかで読み解く予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する予定。全文のテクストを購入したい場合は次<br />

が安価である。<br />

Condillac, Traité des animaux, Vrin, 2004. ISBN : 2-7116-1665-7<br />

参考書:<br />

必要に応じて指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業では,比較的平易なフランス語で書かれた思想書を読む<br />

訓練をする。フランス語が苦手な学生にも可能な限り配慮するが、<br />

相応の努力が必要である。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(授業への出席参加状況および提出物による評価)<br />

哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

後期プロティノス哲学<br />

休講<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

人生を世界劇場に、われわれを俳優にたとえる比喩を展開する第<br />

47・第48論攷「摂理について」を翻訳でゆっくり読むことにより、<br />

後期プロティノス哲学のよりよき理解を目差す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『プロティノス全集』第二巻,水地宗明訳,中央公論社,1987<br />

年。授業初回に人数を確認の上,コピーを配布する。<br />

参考書:<br />

Plotin, Traités 45-51, Traités 45-48(III,2-3), présentation, traduction et<br />

notes par R.Dufour, Paris: Flammarion, 2009; P.Boot, Plotinus, Over<br />

voorzienigheid, Amsterdam, 1984.<br />

授業の計画:<br />

『エンネアデス』の和訳で毎回2,3 頁の要約と問題提起を順番に<br />

お願いしたい。ギリシア語原典を読める者は,その成果を遺憾なく<br />

発揮してもらう場ともなりうる。さらに余裕のある者は,私と共に<br />

仏語の注釈,浩瀚なオランダ語の注釈にも目を通そう。前期・後期<br />

それぞれ,参加者の問題関心に応じた自由研究発表の場にしてもら<br />

っても構わない。ゼミ合宿は活発に行う伝統で、院生も交えて年に<br />

一、二度ある。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

74<br />

哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 中川 純男<br />

授業科目の内容:<br />

トマス・アクィナスの『真理論』をテキストとして分析する。テ<br />

キストは邦訳を配布する。秋学期は,受講者の研究発表を行う。<br />

四年生は,卒論で扱うテーマについて発表することが求められる。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。ラテン語テキストについても必要があれば<br />

配布する。<br />

参考書:<br />

http://phil.flet.keio.ac.jp/person/nakagawa/courses.html参照。必要に応<br />

じて授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

『真理論』第二問第3項を精密に読解することを目的とし,毎回数<br />

行のペースで進める予定である。<br />

秋学期は,あらかじめ決めた担当者が,毎回ひとりずつ研究発表<br />

を行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点および研究発表をあわせて評価する。<br />

質問・相談:<br />

オフィス・アワー以外の時間帯を希望する場合は,あらかじめ電<br />

話等で予定を確認してください。<br />

哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

知ること,わかること<br />

教授 西脇 与作<br />

授業科目の内容:<br />

何かを知り,わかることの仕組みやわかったことの正しさ等は認<br />

識論として,そして最近は認知科学として扱われてきたものです。<br />

今年度はプラグマティズムを中心に「知る,わかる」ことについて<br />

の哲学の基本的な文献を読みながら,受講者の間で議論し合いたい<br />

と考えています。例えば、「実学」はどんな知り方の学問なのでしょ<br />

うか。<br />

テキスト(教科書):<br />

研究会で用いるテキスト等は最初の時間に受講生と話し合いながら<br />

決めます。<br />

参考書:<br />

テキストと同様に最初の時間に決めます。<br />

授業の計画:<br />

研究会の履修希望者は最初の時間に必ず出席して下さい。そこで<br />

授業のスタイル、内容が話されます。履修者がレポートするスタイ<br />

ルになると思われますが、哲学の訓練と考えて下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

科学的な知り方に関心のある人に来て頂きたい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

いつでも応じます。<br />

哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

現象学研究<br />

教授 斎藤 慶典<br />

授業科目の内容:<br />

広い意味で現象学に関わるテキスト(今年度はヘーゲル『精神現<br />

象学』の「B 自己意識」「4 自己自身の確信の真理」「B 自己意識


の自由 ストア主義と懐疑論と不幸な意識」以下)を取り上げ、事<br />

前に指定された担当者による報告と問題提起、それに基づく全員に<br />

よるディスカッションを行ないます。夏休みの終わりに授業の一環<br />

としてゼミ合宿を行ない、四年生に卒論の中間発表を・三年生には<br />

その特定質問者をつとめていただきます。秋学期には三年生にも各<br />

自の問題意識にしたがった発表をしていただき、全員で議論します。<br />

また年度末には(例年2月初旬)、提出された卒論に基づく公開の卒<br />

論発表会を行ない、ここでも三年生に特定質問者をつとめていただ<br />

きます。<br />

なお、卒論提出予定者は初回授業時にテーマ登録をしていただき<br />

ますので、必ず出席して下さい(やむを得ない事情で出席できない<br />

場合は事前に――たとえばガイダンス時に――申し出て下さい)。こ<br />

の登録のない者は履修を認めませんので注意して下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

ヘーゲル『精神現象学』上,樫山鉄四郎訳,平凡社ライブラリー<br />

成績評価方法:<br />

(1)2/3 以上の出席(合宿、卒論発表会を含む)(2)最低一回の<br />

報告ないし発表(卒論発表会を除く)。この二つの要件を充たした者<br />

のみが成績評価の対象となります。<br />

哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

プラトン『国家』とアリストテレスの対応<br />

教授 納富 信留<br />

授業科目の内容:<br />

本年8月に慶應三田キャンパスで開催される国際プラトン学会で<br />

は、プラトン『国家』を取り上げて世界の一流の研究者が発表を行<br />

う。本研究会では、それに合わせて、このプラトン主著を徹底的か<br />

つ多角的に検討していく。<br />

春学期には、全10巻におよぶこの大著を通読し、基本問題を議論<br />

する。担当者は担当巻から哲学的な問題を取り上げて自分なりに展<br />

開した報告を行い、それを基に参加者でディスカッションする。<br />

秋学期には、プラトン『国家』に対するアリストテレスの対応を、<br />

二つのテキストから検討する。一つは『ニコマコス倫理学』第6巻の<br />

知性徳論、もう一つは『政治学』第7〜8巻の教育論である。担当者<br />

は範囲をまとめてプラトンとの関係を中心に報告を行う。議論のや<br />

り方は春学期と同じである。<br />

テキスト(教科書):<br />

プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫<br />

アリストテレス『ニコマコス倫理学』 朴一功訳 京都大学学術<br />

出版会(西洋古典叢書)<br />

アリストテレス『政治学』 牛田徳子 京都大学学術出版会(西<br />

洋古典叢書)<br />

参考書:<br />

プラトン・アリストテレスのテキスト、註釈書、研究書・研究論<br />

文については、授業時に紹介する<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

第1 回 イントロダクション:授業の進め方,参考文献紹介,担<br />

当者の割り振り<br />

第2 ~ 11回 『国家』各巻の検討<br />

第12~ 13 回 まとめ<br />

秋学期<br />

第1 ~ 5 回 アリストテレス『ニコマコス倫理学』第6巻<br />

第6~ 12 回 アリストテレス『政治学』第7〜8巻<br />

第13 回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古代ギリシア哲学に興味のある者だけでなく,多角的な関心から<br />

の参加を歓迎する。古典ギリシア語の知識を要求はしないが,初級<br />

だけでも学んでおくことは望ましい。合宿あり。<br />

また、月曜4限には「哲学倫理学特殊」で『国家』についての哲学<br />

的問題を講義形式で検討するので、興味ある者は合わせて履修して<br />

もらいたい。<br />

75<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価出席と授業参加によ<br />

って成績を評価する。事情があって欠席する場合には必ず連絡を入<br />

れること。<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

印度哲学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

インド的「知」の諸相<br />

休講<br />

講師 齋藤 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

西暦紀元前1300 年頃に西からヒンドゥークシュ山脈を越えて西北<br />

インドに侵入しパンジャープ地方を占領したひとびとは,みずから<br />

をアーリヤと呼んだ。この「高貴なるもの」たちは,『リグ・ヴェー<br />

ダ』を嚆矢とするおびただしい数の典籍を語りついできた。この講<br />

義をつうじて「ヴェーダ」すなわち「知」を源流とする,アーリヤ<br />

人の思索のあとの一端をたどれば,かの地ではぐくまれた多様で豊<br />

穣な思想(ダルシャナ)の世界への入り口へと目をむけることがで<br />

きるかもしれない。その「知」のキーワードのひとつが「解脱」で<br />

あることのうちに,インド的思想の難解さとよそよそしさが根ざし<br />

ている。「聖と俗」「有と無」「超越と内在」「遍在と局在」「永遠と瞬<br />

間」「精神と物質」などといった人間の「生と死」にかかわるもろも<br />

ろの重大な対立の超克として「解脱」が目ざされているからである。<br />

それでも「解脱」という究極へと接近するために語りつがれた「こ<br />

とば」(サンスクリット)のいくつかを読みとき,理解することによ<br />

って,インド的な「知」の諸相を相対化することをこの講義の基本<br />

的な態度とする。そこから他の世界のさまざまな思想へのパースペ<br />

クティブがひらかれることをのぞんで。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 インド・ヨーロッパ語族とアーリヤ人(1)<br />

第3回 インド・ヨーロッパ語族とアーリヤ人(2)<br />

第4回 『リグヴェーダ』より ヴァルナ(1)<br />

第5回 『リグヴェーダ』より ヴァルナ(2)<br />

第6回 『リグヴェーダ』より インドラとブリトラ(1)<br />

第7回 『リグヴェーダ』より インドラとブリトラ(2)<br />

第8回 『リグヴェーダ』より 宇宙創造神話(1)<br />

第9回 『リグヴェーダ』より 宇宙創造神話(2)<br />

第10回 ウパニシャッド 苦行者と森林<br />

第11回 ウパニシャッド アートマン<br />

第12回 ウパニシャッド ブラフマン<br />

第13回 ウパニシャッド 輪廻と業<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

哲学と宗教が話題の中心となるが,舞踊,音楽,演劇などの文化<br />

的営為にも関心をはらいたい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に応対する。<br />

哲<br />


印度哲学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

インド的「知」の諸相<br />

講師 齋藤 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

西暦紀元前1300 年頃に西からヒンドゥークシュ山脈を越えて西北<br />

インドに侵入しパンジャープ地方を占領したひとびとは,みずから<br />

をアーリヤと呼んだ。この「高貴なるもの」たちは,『リグ・ヴェー<br />

ダ』を嚆矢とするおびただしい数の典籍を語りついできた。この講<br />

義をつうじて「ヴェーダ」すなわち「知」を源流とする,アーリヤ<br />

人の思索のあとの一端をたどれば,かの地ではぐくまれた多様で豊<br />

穣な思想(ダルシャナ)の世界への入り口へと目をむけることがで<br />

きるかもしれない。その「知」のキーワードのひとつが「解脱」で<br />

あることのうちに,インド的思想の難解さとよそよそしさが根ざし<br />

ている。「聖と俗」「有と無」「超越と内在」「遍在と局在」「永遠と瞬<br />

間」「精神と物質」などといった人間の「生と死」にかかわるもろも<br />

ろの重大な対立の超克として「解脱」が目ざされているからである。<br />

それでも「解脱」という究極へと接近するために語りつがれた「こ<br />

とば」(サンスクリット)のいくつかを読みとき,理解することによ<br />

って,インド的な「知」の諸相を相対化することをこの講義の基本<br />

的な態度とする。そこから他の世界のさまざまな思想へのパースペ<br />

クティブがひらかれることをのぞんで。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ブッダの教え<br />

第2回 四つの聖なる真実<br />

第3回 十二支からなる縁起<br />

第4回 釈迦牟尼の沈黙<br />

第5回 ダルマ<br />

第6回 智慧と方便<br />

第7回 縁起・空・無自性<br />

第8回 サーンキヤの源泉<br />

第9回 純粋なる精神<br />

第10回 原初の物質<br />

第11回 転変をもたらす三要素<br />

第12回 精神の影像としての智力<br />

第13回 わたしという幻影<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

哲学と宗教が話題の中心となるが,舞踊,音楽,演劇などの文化<br />

的営為にも関心をはらいたい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に応対する。<br />

宗教学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

カルトとスピリチュアリティ(1)<br />

講師 弓山 達也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、宗教学Ⅱ(履修しなくても大丈夫)と対をなし、現代<br />

における個人的で新しい宗教意識であるスピリチュアリティを中心<br />

に、これが有する可能性や、同時にこうした宗教意識がカルト的な<br />

関係を生み出す諸条件を検討するものである。具体的な事例を通し<br />

て、現代宗教の可能性と危険性について、自分の言葉で語ることが<br />

できる能力を養うのが本講義の目的である。前期は、その中でも主<br />

にスピリチュアリティについて考えていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

講義中に紹介するが、下記が基本となる。<br />

樫尾直樹『スピリチュアリティ革命』春秋社、2010<br />

カール・ベッカー&弓山達也編『いのち 教育 スピリチュアリテ<br />

ィ』大正大学出版会、2009<br />

島薗進『スピリチュアリティの興隆』岩波書店、2007<br />

76<br />

磯村健太郎『はなぜ流行るのか』PHP新書、2007<br />

伊藤雅之『現代社会とスピリチュアリティ』溪水社、2003<br />

授業の計画:<br />

以下のテーマを取り上げ、映像と解説、学生の取り組み、教員の<br />

講義という流れで講義を展開する。<br />

(1)スピリチュアルな潮流の登場と現代日本のスピリチュアルシーン<br />

(2)教育におけるスピリチュアリティ(「いのち」「こころ」など目に<br />

見えないものをどう伝えるか)<br />

(3)ヒットソングに見るスピリチュアリティ(「千の風になって」<br />

「Jupiter」等)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者の人数、実習等で複数連続して休む受講者の比率にもよる<br />

が、何からの形で、「出席」以上の学生の参加(グループ活動やコメ<br />

ントシートの作成など)を求める。遅刻は認めないが、遅刻しても<br />

受講したい学生は、教室前方の指定されたところに着席すること。<br />

成績評価方法:<br />

講義内の成果物(コメントやレポートや試験)と講義への参加度<br />

を中心とする。配分や基準は、受講者数を見て、講義の第1時間目に<br />

作成する。<br />

質問・相談:<br />

非常勤講師なので週1日しか出校しません。問い合わせはメールが<br />

便利です。スパムと間違えないために、必ずタイトルに「慶應」と<br />

書き、本文中に氏名を記入してください。アドレスは第1時間目に伝<br />

えます。<br />

宗教学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

カルトとスピリチュアリティ(2)<br />

講師 弓山 達也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、宗教学Ⅰ(未履修でも大丈夫)と対をなし、現代にお<br />

ける個人的で新しい宗教意識であるスピリチュアリティを中心に、<br />

これが有する可能性や、同時にこうした宗教意識がカルト的な関係<br />

を生み出す諸条件を検討するものである。具体的な事例を通して、<br />

現代宗教の可能性と危険性について、自分の言葉で語ることができ<br />

る能力を養うのが本講義の目的である。後期は、その中でも主に、<br />

いわゆるカルトについて考えていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

講義中に紹介するが、下記が基本となる。<br />

櫻井義秀『霊と金』新潮新書、2009<br />

藤田庄市『宗教事件の内側』岩波書店、2008<br />

櫻井義秀『「カルト」を問い直す』中公新書ラクレ、2006<br />

伊藤・樫尾・弓山編『スピリチュアリティの社会学』世界思想社、<br />

2006<br />

授業の計画:<br />

以下のテーマを取り上げ、映像と解説、学生の取り組み、教員の<br />

講義という流れで講義を展開する。<br />

(1)カルトとその「救い」<br />

(2)洗脳とマインドコントロール<br />

(3)宗教をめぐる非寛容性<br />

(4)「救い」が憎悪と暴力に反転するとき<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者の人数にもよるが、何からの形で、「出席」以上の学生の参<br />

加(グループ活動やコメントシートの作成など)を求める。遅刻は<br />

認めないが、遅刻しても受講したい学生は、教室前方の指定された<br />

ところに着席すること。<br />

成績評価方法:<br />

講義内の成果物(コメントやレポートや試験)と講義への参加度<br />

を中心とする。配分や基準は、受講者数を見て、講義の第1時間目に<br />

作成する。<br />

質問・相談:<br />

非常勤講師なので週1日しか出校しません。問い合わせはメールが<br />

便利です。スパムと間違えないために、必ずタイトルに「慶應」と<br />

書き、本文中に氏名を記入してください。アドレスは第1時間目に伝<br />

えます。


倫理学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 樽井 正義<br />

授業科目の内容:<br />

倫理学とはどのような科学ないし学問であるのかを理解すること<br />

が,この時間の課題です。そのために,倫理学の基本概念である「善<br />

い(good)」と「正しい(right)」,そして「自由(free)」と「平等<br />

(equal)」といった主要概念の意味を,主として西欧近代および現代<br />

の実践哲学に即して考察します。あわせてそうした理論と,現代の<br />

医療倫理,環境倫理,情報倫理などにおいて取り組まれている倫理<br />

的諸課題とを,双方をつきあわせること(reflective equilibrium)を<br />

通じて検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。<br />

参考書:<br />

小松光彦他編,倫理学案内.<strong>慶應義塾大学</strong>出版会2006<br />

他は授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. 倫理学とはなにか<br />

倫理および道徳と他の習俗規範(法,宗教など)<br />

実践哲学としての倫理学と他の個別科学<br />

規範倫理学 応用倫理学 メタ倫理学 記述倫理学<br />

2. 西欧近代の人間観と倫理学説― 自由と平等をめぐる近世倫理<br />

学史<br />

Hobbes, Locke, Smith, Rousseau, Kant, Hegel, Mill, Berlin, Rawls,<br />

Nozick<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

倫理学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 樽井 正義<br />

授業科目の内容:<br />

倫理学とはどのような科学ないし学問であるのかを理解すること<br />

が,この時間の課題です。そのために,倫理学の基本概念である「善<br />

い(good)」と「正しい(right)」,そして「自由(free)」と「平等<br />

(equal)」といった主要概念の意味を,主として西欧近代および現代<br />

の実践哲学に即して考察します。あわせてそうした理論と,現代の<br />

医療倫理,環境倫理,情報倫理などにおいて取り組まれている倫理<br />

的諸課題とを,双方をつきあわせること(reflective equilibrium)を<br />

通じて検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません。<br />

参考書:<br />

小松光彦他編,倫理学案内.<strong>慶應義塾大学</strong>出版会2006<br />

他は授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

3. 現代の規範倫理学説<br />

功利論と義務論<br />

4. 現代の倫理学的課題<br />

医療倫理,環境倫理,情報倫理<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

倫理学の基礎Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

倫理学の古典を読む<br />

准教授 柘植 尚則<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、倫理学の古典(抜粋)を日本語で読みます。学生<br />

による発表と討論という形で進めていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

77<br />

参考書:<br />

授業の中で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1.アリストテレス『ニコマコス倫理学』<br />

2.スピノザ『エティカ』<br />

3.ヒューム『人間本性論』<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

倫理学専攻の2年生を対象としますが、他学年・他専攻の学生も<br />

受講できます。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・レポートによる評価<br />

倫理学の基礎Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

倫理学の古典を読む<br />

准教授 柘植 尚則<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、倫理学の古典(抜粋)を日本語で読みます。学生<br />

による発表と討論という形で進めていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業の中で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. カント『人倫の形而上学の基礎づけ』<br />

2. ミル『功利主義』<br />

3. ニーチェ『道徳の系譜』<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

倫理学専攻の2年生を対象としますが、他学年・他専攻の学生も<br />

受講できます。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・レポートによる評価<br />

哲学倫理学原典講読Ⅰ(英)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(春学期)<br />

イギリスのモラリストたち<br />

准教授 柘植 尚則<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,近代イギリスのモラリスト(道徳思想家)を取り<br />

上げ,その思想を紹介しながら,原典(抜粋)を講読します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

柘植尚則『イギリスのモラリストたち』(研究社,2009 年)<br />

授業の計画:<br />

1. ホッブズ『リヴァイアサン』<br />

2. ロック『人間知性論』『統治二論』<br />

3. ヒューム『人間本性論』<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

哲学倫理学原典講読Ⅱ(英)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(秋学期)<br />

イギリスのモラリストたち<br />

准教授 柘植 尚則<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,近代イギリスのモラリスト(道徳思想家)を取り<br />

上げ,その思想を紹介しながら,原典(抜粋)を講読します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

柘植尚則『イギリスのモラリストたち』(研究社,2009 年)<br />

倫<br />


授業の計画:<br />

1. スミス『道徳感情論』『国富論』<br />

2. ベンサム『道徳と立法の原理序説』<br />

3. ミル『自由論』『功利主義』<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

哲学倫理学原典講読Ⅰ(独)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(春学期)<br />

教授 樽井 正義<br />

授業科目の内容:<br />

独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能<br />

力の取得が,この授業の目的です。<br />

独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味<br />

の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章<br />

毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と<br />

も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば<br />

と考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは担当者が用意します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1 年次に使用した辞書(電子ではなく書籍)と文法書(教科書)<br />

を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(予習をして出席し,訳読を分担し,不明なことは質問す<br />

る)および試験<br />

哲学倫理学原典講読Ⅱ(独)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(秋学期)<br />

教授 樽井 正義<br />

授業科目の内容:<br />

独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能<br />

力の取得が,この授業の目的です。<br />

独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味<br />

の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章<br />

毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と<br />

も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば<br />

と考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修者が希望するテキストを購読します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1 年次に使用した辞書(電子ではなく書籍)と文法書(教科書)<br />

を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(予習をして出席し,訳読を分担し,不明なことは質問す<br />

る)および試験<br />

哲学倫理学原典講読Ⅰ(仏)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(春学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度に引き続き、『24人の哲学者の書』の7章から講読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Le livre des vingt-quatre philosophes, introduction, texte latin,<br />

traduction et annotations par Francoise Hudry, Vrin, 2009.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

既習の初級文法を復習しておくこと、またテレビ・ラジオ講座な<br />

どを活用し、発音をたえず磨くこと。<br />

成績評価方法:<br />

持ち込み不可の試験、及び平常点。<br />

78<br />

哲学倫理学原典講読Ⅱ(仏)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(秋学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

持ち込み不可の試験、及び平常点。<br />

哲学倫理学原典講読Ⅰ(露)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(春学期)<br />

教授 谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

受講者の語学力に応じたテキストを講読します。<br />

受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

語学力に応じて選択します。<br />

参考書:<br />

基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト<br />

を講読します。<br />

受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト<br />

から始めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

哲学倫理学原典講読Ⅱ(露)(倫理学専攻用) 2単位<br />

(秋学期)<br />

教授 谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

受講者の語学力に応じたテキストを講読します。<br />

受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

語学力に応じて選択します。<br />

参考書:<br />

基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト<br />

を講読します。<br />

受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト<br />

から始めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

西洋哲学倫理学史Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

Archaeology としての哲学<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

日本語で独習できる哲学者は省き,初学者にはアクセスしにくい<br />

思想家を採り上げる。「拡大された中世哲学」の建て増し部分に重点<br />

を置き,なるべく興味ある話題を提供しようと思う。「拡大された」<br />

というのは,従来,西洋中世哲学史のなかに含められなかった,或<br />

いは触れることができるほど学問が進歩していなかったという意味<br />

である。具体的には,フランスの哲学史家として著名なアラン・ド・<br />

リベラの枠組みに沿って,東方イスラーム,西方イスラーム,中世<br />

ユダヤ思想,ビザンツ帝国の哲学に踏み込んでみる。その基礎とな<br />

るのが,思想としては紀元3~6 世紀の新プラトン主義であり,道具<br />

としては,古代ギリシア語,アラビア語,ヘブル語,ラテン語であ<br />

る。<br />

参考書:<br />

・アラン・ド・リベラ『中世哲学史』(阿部一智・永野潤・永野拓也<br />

訳),新評論,1999 年。<br />

・『中世思想原典集成11. イスラーム哲学』(竹下政孝 監訳),平凡<br />

社,2000 年。<br />

・伊東俊太郎『12 世紀ルネサンス―西欧世界へのアラビア文明の影


響―』岩波セミナーブックス42,1993 年。<br />

・水谷智洋『古典ギリシア語初歩』,岩波書店,1990 年。<br />

・小脇光男『聖書ヘブライ語文法』,青山社,2001 年。<br />

・佐々木淑子『アラビア語入門』,青山社,2000 年。<br />

・内山勝利・中川純男編著『西洋哲学史〔古代・中世編〕』,ミネル<br />

ヴァ書房,1996 年。<br />

授業の計画:<br />

上述の趣旨から,ギリシア文字,アラビア文字,ヘブル文字の解<br />

説を織り込みながら,1)テキストをもとに,プロティノス,ポルフ<br />

ュリオス,イアンブリコス,プロクロス,ダマスキオスといった古<br />

代末期のプラトニズムを基本形として押える。応用編として,2)ア<br />

ル=キンディーの形而上学ファイル,アル=ファーラービー,イブ<br />

ン・シーナー,イブン・トゥファイル,イブン・ルシュドのうちの<br />

いくつか,スコラ哲学に多大な刺激をあたえたイスラーム哲学を見<br />

知り,3)西欧への影響関係ぬきに,それ自体として蠱惑的なスフラ<br />

ワルディーとイブン・アラビーの神秘主義作品を紹介する。4)中世<br />

ユダヤ思想をイブン・ガビロールとカバラで代表させ,5)擬ディオ<br />

ニシウス・アレオパギタ,エリウゲナ,マイスター・エックハルト<br />

といった狭義の中世哲学者にも触れるつもりである。だがじつは,<br />

以上すべてを講義に網羅することは不可能に近いので,参加者との<br />

対話を通して主題を絞りこむことになるだろう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古代中世哲学を将来専攻する可能性が少しでもある者,或いは欧<br />

米の大学に留学する予定の学生は,2 年次から古典ギリシア語を履<br />

修しておくことを強くお勧めしたい。後に興味をもって学問を続け<br />

たいと思っても,“基礎体力”がないと大学院レヴェルの研究には耐<br />

え得ないからである。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の出席・平常点重視,春学期末試験,秋学期末試験(持込不<br />

可)<br />

西洋哲学倫理学史Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験(持ち込み不可)<br />

西洋哲学倫理学史Ⅲ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

西洋近代の哲学・倫理学<br />

教授 山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主<br />

な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲<br />

学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を<br />

踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき<br />

ます。<br />

教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対<br />

決させる形で使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)<br />

熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)<br />

参考書:<br />

熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)<br />

山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)<br />

授業の計画:<br />

1.中世末期のスコラ哲学<br />

2.近世初頭の哲学<br />

3.ラムス論理学と教育改革<br />

4.近世の大学<br />

5.17世紀の哲学<br />

6.18世紀の哲学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

哲学倫理学を学ぶのに外国語は大事です。希羅英独仏を学びまし<br />

ょう。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価。<br />

79<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

西洋哲学倫理学史Ⅳ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

西洋近代の哲学・倫理学<br />

教授 山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主<br />

な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲<br />

学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を<br />

踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき<br />

ます。<br />

教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対<br />

決させる形で使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)<br />

熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)<br />

参考書:<br />

熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)<br />

山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)<br />

授業の計画:<br />

1.中世末期のスコラ哲学<br />

2.近世初頭の哲学<br />

3.ラムス論理学と教育改革<br />

4.近世の大学<br />

5.17世紀の哲学<br />

6.18世紀の哲学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

哲学倫理学を学ぶのに外国語は大事です。希羅英独仏を学びまし<br />

ょう。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価。<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

倫理学の課題Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

原典で読む生命倫理<br />

准教授 奈良 雅俊<br />

授業科目の内容:<br />

生命倫理学という学際的領域に倫理学がどのような貢献ができる<br />

のかを検討することが,この時間の課題です。この領域が成立した<br />

歴史的背景,そこで確認されてきた倫理原則や重要概念について知<br />

るために,欧米のリーディングスに収録されている重要な論文を英<br />

語と邦訳で読みます。また,論文の背景や意義について解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

論文のコピーを配布します。<br />

参考書:<br />

・赤林朗編『入門・医療倫理Ⅰ』頸草書房2005 年<br />

・Helga Kuhse & Peter Singer (eds), Bioethics: an anthology Blackwell,<br />

1999.<br />

授業の計画:<br />

1. バイオエエシックスの誕生<br />

2. インフォームド・コンセント<br />

3. 人工妊娠中絶<br />

4. 安楽死<br />

5. 臓器移植<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

論文のレジュメを分担してもらいます。<br />

成績評価方法:<br />

レポート及び平常点による評価<br />

倫理学の課題Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

原典で読む環境倫理<br />

准教授 奈良 雅俊<br />

授業科目の内容:<br />

地球環境問題の解決に倫理学がどのような貢献ができるのかを検<br />

討することが,この時間の課題です。環境倫理学の考え方や主張に<br />

倫<br />


ついて知るために,欧米のリーディングスに収録されている重要な<br />

論文を英語と邦訳で読みます。また,論文の背景や意義について解<br />

説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

論文のコピーを配布します。<br />

参考書:<br />

・ジョゼフ・R・デ・ジャルダン,新田功/生方卓/蔵本忍/大森<br />

正之訳『環境倫理学 環境哲学入門』人間の科学新社, 2005 年<br />

・Robert Elliot (ed.), Environmental Ethics, Oxford U.P., 1995.<br />

授業の計画:<br />

1. 動物解放論<br />

2. 自然の権利<br />

3. 世代間倫理<br />

4. 人口問題<br />

5. ディープ・エコロジー<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

論文のレジュメを分担してもらいます。<br />

成績評価方法:<br />

レポート及び平常点による評価<br />

倫理学の課題Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

エイズを知る<br />

講師 池上 千寿子<br />

授業科目の内容:<br />

エイズは「社会を映す鏡」といわれます。たかが25 年の間に21 世<br />

紀にもちこされた最大課題となったエイズ。なぜそうなったのかエ<br />

イズのリアリティとは何かを考えることによって,社会のもつ具体<br />

的な倫理的課題についても考察し,エイズと共に生きることはいか<br />

なることかを理解することを目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

エイズ&ソサエティ研究会議「エイズを知る」角川書店,2001,<br />

600 円<br />

授業の計画:<br />

初回の授業をオリエンテーションとし,その時示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

倫理学の課題Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

「戦争倫理」の研究〜仏教と戦争<br />

講師 中川 雅博<br />

授業科目の内容:<br />

近年,倫理学の領域で戦争や紛争についての研究が進んでいます。<br />

しかし,大半が欧米の戦争観を紹介するにとどまっています。この<br />

現状を打破するため,本講義では,西洋の戦争観と比較しながら,<br />

日本の戦争観について考えます。日本の戦争観といっても,古代か<br />

ら現代まで幅広く扱うことはできないので,本年は太平洋戦争に影<br />

響したと考えられる仏教思想について各種のテキストを分析しなが<br />

ら考えます。<br />

昨年度は、太平洋戦争直前期までの歴史を検討しました。今年度<br />

は、それらを再検討しつつ、太平洋戦争後の歴史にまで踏み込みた<br />

いと思っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じてプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

小松光彦・樽井正義・谷寿美編『倫理学案内~理論と課題』(慶應<br />

義塾出版会 2006年 ISBN : 978-4766412512)<br />

授業の計画:<br />

戦争観について論じた西洋哲学の書物を読んでいて,理解しても<br />

共感できないことが多いのはなぜでしょうか? 西洋人と私たちは,<br />

善悪や自己認識に関して根本的に違うのではないでしょうか? こ<br />

の違いを認識せずに西洋哲学と向き合っても「うわすべりの哲学」<br />

しか生まれないでしょう。<br />

現代の哲学・倫理学研究は,あまりに独我的で,あまりに政治的<br />

すぎるのです。<br />

この「居心地の悪さ」を解消するために,本講義では,ガイダン<br />

スに続き,はじめに西洋の戦争観の概略、および基本的な仏教およ<br />

80<br />

び日本仏教史に関する知識に確認した後,残りの講義を仏教思想の<br />

検討に当てます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に思考する意欲のある学生だけを歓迎します。ただし、専<br />

門課程の授業ですから、倫理学や日本史に関する基本的な知識が必<br />

要です。最低限度として、事前に高等学校過程における日本史、あ<br />

るいは倫理の知識を再確認しておいてください。<br />

成績評価方法:<br />

授業に関するレポートおよび平常点(出席状況および授業態度)<br />

による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

哲学概論Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

教授 西脇 与作<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し<br />

た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。<br />

哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な<br />

事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の<br />

常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002<br />

参考書:<br />

プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一<br />

冊必ず読むこと<br />

授業の計画:<br />

春学期はテキストの1 から3 までの章を扱います。テキストの補足<br />

としてプリントを配布します。<br />

配布されるプリントは補足だけでなく,テキストの改訂版と考え<br />

て下さい。プリントに従って授業しますので,講義ノートと考えて<br />

下さい。プリントは毎回授業の前に配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テキストを使うと出席者が減りますが,プリントの内容を講義し,<br />

出席して初めてわかることを話すつもりです。面白い授業にしたい<br />

と思っています。<br />

成績評価方法:<br />

・出欠結果と試験結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業に関する質問等はいつでも構いません。<br />

哲学概論Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 西脇 与作<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し<br />

た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。<br />

哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な<br />

事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の<br />

常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002<br />

参考書:<br />

プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一<br />

冊必ず読むこと<br />

授業の計画:<br />

テキストの補足としてプリントを配布します。秋学期は4 から6 ま<br />

での章について,春学期と同じスタイルで講義します。<br />

配布されるプリントは補足だけでなく,テキストの改訂版と考え<br />

て下さい。プリントに従って授業しますので,講義ノートと考えて<br />

下さい。プリントは毎回授業の前に配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テキストを使うと出席者が減りますが,プリントの内容を講義し,<br />

出席して初めてわかることを話すつもりです。面白い授業にしたい<br />

と思っています。<br />

成績評価方法:<br />

・出欠結果と試験結果による評価


質問・相談:<br />

授業に関する質問等はいつでも構いません。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

様相論理入門~意味論を中心に~<br />

講師 串田 裕彦<br />

授業科目の内容:<br />

現代の様相論理の意味論的側面を中心に,基礎から発展的内容ま<br />

でを概観する。S4,S5など基礎的な論理体系に関する可能世界モデ<br />

ルに習熟し,いくつかのメタ定理のモデルを使った証明を理解する。<br />

また最近の発展的な話題として,Prior に淵源するハイブリッド論<br />

理,Artemov の正当化の論理などを取り上げ,論理的諸問題を検討<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University<br />

Press, 1980.<br />

参考書:<br />

Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,<br />

F. Wolter, Elsevier Science, 2007.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

様相論理入門~意味論を中心に~<br />

講師 串田 裕彦<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きです。<br />

テキスト(教科書):<br />

B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University<br />

Press, 1980.<br />

参考書:<br />

Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,<br />

F. Wolter, Elsevier Science, 2007.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

『純粋理性批判』研究<br />

講師 山根 雄一郎<br />

授業科目の内容:<br />

イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』「(第二版)演繹論」<br />

(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,彼の「批判哲学」の<br />

骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解することを目指しま<br />

す。前年度に引き続き,演習形式で行います。ドイツ語未修者は英<br />

訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で<br />

すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること<br />

を条件とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲<br />

学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま<br />

す。旧版でも結構です。<br />

参考書:<br />

上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。<br />

授業の計画:<br />

「第20項,すべての感性的直観は,そのもとでのみ感性的直観の<br />

多様が一つの意識へとまとまり得る制約としてのカテゴリーに従<br />

う。」(B143)から読み始めます。毎回,報告者が訳文を提示し,そ<br />

れを検討してから,参加者が持ち寄ったその箇所についての哲学的<br />

問題について討論する,という流れで進めます。毎回,記録者を決<br />

めて討論記録 (Protokoll) をとります。参加者には,当番でなくても<br />

毎回テキストを読んで考えてくることが求められます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

準備段階で邦訳を参照することは構いませんが,邦訳のみで参加<br />

することは認めません。<br />

81<br />

成績評価方法:<br />

毎回の授業の参加態度と学期末の課題レポートにより評価します。<br />

質問・相談:<br />

解釈上の質問は授業中に参加者全体に対して提起して下さい。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

『純粋理性批判』研究<br />

講師 山根 雄一郎<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き,イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』<br />

「(第二版)演繹論」(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,<br />

彼の「批判哲学」の骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解<br />

することを目指します。演習形式で行います。ドイツ語未修者は英<br />

訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で<br />

すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること<br />

を条件とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲<br />

学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま<br />

す。旧版でも結構です。<br />

参考書:<br />

上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。<br />

授業の計画:<br />

春学期に読み終えた箇所から再開します。毎回,報告者が訳文を<br />

提示し,それを検討してから,参加者が持ち寄ったその箇所につい<br />

ての哲学的問題について討論する,という流れで進めます。毎回,<br />

記録者を決めて討論記録 (Protokoll) をとります。参加者には,当番<br />

でなくても毎回テキストを読んで考えてくることが求められます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

準備段階で邦訳を参照することは構いませんが,邦訳のみで参加<br />

することは認めません。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の授業の参加態度と学期末の課題レポートにより評価します。<br />

質問・相談:<br />

解釈上の質問は授業中に参加者全体に対して提起して下さい。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

インド古典文献学入門<br />

講師 齋藤 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典<br />

文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,<br />

大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.<br />

150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。<br />

ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は<br />

ない。『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる<br />

学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに<br />

空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,<br />

そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論<br />

はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹<br />

をなす概念にかかわる。<br />

原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な<br />

いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一<br />

つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる<br />

ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図るもの<br />

である。<br />

テキスト(教科書):<br />

校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳および和<br />

訳のコピーを授業中に配布する。<br />

参考書:<br />

辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書<br />

梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社<br />

授業の計画:<br />

はじめの数回の授業でサンスクリット語にかんする必要最小限の<br />

基礎知識を概説し,できるだけ早期に原典購読にうつるとこととする。<br />

文法事項の細目にかんしては,講読のなかで必要に応じて説明す<br />

るという方法をとる。<br />

倫<br />


担当教員から履修者へのコメント:<br />

時間配分としては,講読と思想解説とが半々程度になるとおもわ<br />

れる。サンスクリットの習得を一つの主要な目的とはするが,語学<br />

以外に古代のインド思想に関心を寄せる学生の受講もおおいに歓迎<br />

する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に応対する。とくに大学院進学希望者には配慮する。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

インド古典文献学入門<br />

講師 齋藤 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典<br />

文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,<br />

大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.<br />

150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。<br />

ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は<br />

ない。『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる<br />

学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに<br />

空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,<br />

そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論<br />

はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹<br />

をなす概念にかかわる。<br />

原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な<br />

いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一<br />

つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる<br />

ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図ってい<br />

く。<br />

テキスト(教科書):<br />

校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳のコピー<br />

を授業中に配布する。<br />

参考書:<br />

辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書<br />

梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社<br />

授業の計画:<br />

春学期にあつかった文献(予定では龍樹作『廻諍論』)の講読を継<br />

続する。<br />

受講者のサンスクリットの習熟度に応じて講読の速度を調整する<br />

ことになる。<br />

また秋学期は特に外国語の日本語への翻訳能力の錬磨にもちから<br />

をそそぐ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

時間配分としては,講読と思想解説とが半々程度になるとおもわ<br />

れる。サンスクリットの習得を一つの主要な目的とはするが,語学<br />

以外に古代のインド思想に関心を寄せる学生の受講もおおいに歓迎<br />

する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に応対する。とくに大学院進学希望者には配慮する。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

思考としての感情<br />

講師 小川 芳範<br />

授業科目の内容:<br />

現代哲学では、感情(emotions)は思考とは無縁の「動物的衝動」<br />

として、ときに軽視され、ときに無視されてきた。しかしながら、<br />

近年、脳神経科学をはじめとして、哲学においても、感情が私たち<br />

の(倫理的)判断や推論過程において果たす役割の重要性について<br />

再考が促されている。本講義においては、感情についての新ストア<br />

派的(認知主義的)理論を標榜するマーサ・C・ナスバウムの大著<br />

『Upheavals of Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題につ<br />

いて考えてみたい。<br />

82<br />

テキスト(教科書):<br />

Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence<br />

of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9<br />

paperback.<br />

授業の計画:<br />

Week 1: Introduction<br />

Week 2: Nussbaum's cognitivist theory of emotions 1<br />

Week 3: Nussbaum's cognitivist theory of emotions 2<br />

Week 4: Nussbaum's cognitivist theory of emotions 3<br />

Week 5: Humans and Other Animals 1<br />

Week 6: Humans and Other Animals 2<br />

Week 7: The Role of "Social Construction" in Emotion 1<br />

Week 8: The Role of "Social Construction" in Emotion 2<br />

Week 9: Emotions and Infancy 1<br />

Week 10: Emotions and Infancy 2<br />

Week 11: Imagination and Narrative<br />

Week 12: Music and Emotion 1<br />

Week 13: Music and Emotion 2 and Wrap-up<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講にあたって高度な語学力(英語)を前提とはしませんが、受<br />

講者は少なくとも毎週15-20ページほどのリーディングを消化する<br />

心づもりでいてください。また、教科書として使用するNussbaum書<br />

はけっして難解ではありませんが、取り扱われる内容が広範囲にわ<br />

たるので、倫理・哲学に留まらず、脳科学、心理学から文学、音楽<br />

まで幅広い興味をもった人を歓迎します。(尚、履修希望者は開講前<br />

にNussbaum書を入手しておくことを勧めます。)<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび平常点を総合して成績評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後およびアポにより受け付けます。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

共感の哲学<br />

講師 小川 芳範<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、マーサ・C・ナスバウム著『Upheavals of<br />

Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題について考えてみ<br />

たい。秋学期においては、同書の第2部を批判的に読むことによっ<br />

て、とくに共感(empathy, compassion)の認知的構造および倫理実<br />

践におけるその重要性(および問題点)について考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence<br />

of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9<br />

paperback.<br />

参考書:<br />

Nussbaum, Martha C., (1995) Poetic Justice: the literary imagination<br />

and public life, Beacon Press, ISBN: 0-8070-4108-4 など。<br />

授業の計画:<br />

詳細については、授業初回時に説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講にあたって、春学期の履修を前提とはしませんが、通年での<br />

受講を勧めます。また、高度な語学力(英語)を前提とはしません<br />

が、受講者は少なくとも毎週15-20ページほどのリーディングを消<br />

化する心づもりでいてください。教科書として使用するNussbaum書<br />

はけっして難解ではありませんが、取り扱われる内容が広範囲にわ<br />

たるので、倫理・哲学に留まらず、脳科学、心理学から文学、音楽<br />

まで幅広い興味をもった人を歓迎します。(尚、履修希望者は開講前<br />

にNussbaum(2001)を入手しておくことを勧めます。)<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび平常点を総合して成績評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後およびアポにより受け付けます。


哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

ドゥルーズ哲学研究<br />

講師 國分 功一郎<br />

授業科目の内容:<br />

ジル・ドゥルーズ(1925-1995)の哲学について解説していきま<br />

す。また,ドゥルーズを通じて,いわゆる「フランス現代思想」の<br />

課題が何であったのかについても考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス,序<br />

2 ~ 6 「ドゥルーズ哲学」はどこにあるか?<br />

― 哲学研究と哲学<br />

7 ~ 12 「ドゥルーズ哲学」の根本問題<br />

― 新しい超越論哲学<br />

13 結論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特に前提知識は必要ありません。<br />

授業では、毎回最後にコメントを書いてもらいます。質問、疑問、<br />

批判、感想、考えたこと…好きなようにコメントしてください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

教員への連絡方法は授業内にお伝えします。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

ドゥルーズ哲学研究<br />

講師 國分 功一郎<br />

授業科目の内容:<br />

ジル・ドゥルーズの哲学について解説していきます。<br />

特にミシェル・フーコーと比較しながら、ドゥルーズが何をやろ<br />

うとしていたのか、それを明らかにしていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス,序<br />

2 ~ 6 ドゥルーズとフーコー<br />

― 哲学と政治<br />

7 ~ 12 ドゥルーズ/ガタリ<br />

― 欲望の哲学<br />

13 結論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特に前提知識は必要ありません。<br />

授業では、毎回最後にコメントを書いてもらいます。質問、疑問、<br />

批判、感想、考えたこと…好きなようにコメントしてください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

教員への連絡方法は授業内にお伝えします。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

プラトン原典講読(1)<br />

教授 納富 信留<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

プラトンの主著とされる『国家』は,その哲学的射程において西<br />

洋哲学でもっとも重要な著作に数えられてきた。本授業では,これ<br />

まで5年間読み続けた9巻までの議論をうけて、最終巻(10巻)を原<br />

文にそくして読み解く(実際には第9巻13章から始める)。そこでは,<br />

有名な詩人批判、魂の本性、そして「エルの神話」が登場し,古代<br />

哲学だけでなく,およそ哲学を学ぶ者には必読の議論である。訳書<br />

を自分で読むことは難しくないが,原テクストと向き合いそこでじ<br />

83<br />

っくりと徹底的に思索することは,哲学の何よりの訓練となるはず<br />

である。<br />

本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目<br />

標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。<br />

ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と<br />

並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。第1巻から9巻までの議<br />

論は,各自が訳書でおさらいしておく。<br />

テキスト(教科書):<br />

・プラトン『国家』,藤沢令夫訳,全二巻,岩波文庫<br />

・S. R. Slings, Platonis Respublica, Oxford Classical Texts, 2003<br />

・J. Adam, The Republic of Plato, 2nd ed. Vol.2, Cambridge University<br />

Press, 1975<br />

・S. Halliwell, Plato: Republic 10, Aris & Phillips, 1988<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第一回:ガイダンス(授業の進め方を相談する。文献紹介,プラ<br />

トン『国家』についてイントロダクション)<br />

第二回より,講読開始:範囲は授業時に指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古典ギリシア語の初歩を習得していることが望ましいが,そうで<br />

ない場合にはこれから授業と平行して学んでいく。ギリシア語を少<br />

しずつ読むことで,よい練習になるだろう。日本語のみで参加する<br />

者は、訳読時には他の報告を聞いていてもらうが、議論にだけ積極<br />

的に加わることも可能。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

プラトン原典講読<br />

教授 納富 信留<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

基本的には春学期の継続であるが、恐らく『国家』第10巻は夏ま<br />

でに読み終えるので、別の著作をテキストと選び同様のやり方で原<br />

典の講読を進めることになる。テキストには『法律』第10巻が候補<br />

に挙っているが、最終的には春学期中に出席者の意向をうけて決め<br />

たい。<br />

本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目<br />

標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。<br />

ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と<br />

並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第一回:ガイダンス(授業の進め方を相談する。文献紹介,プラ<br />

トン『国家』についてイントロダクション)<br />

第二回より,講読開始:範囲は授業時に指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古典ギリシア語の初歩を習得していることが望ましいが,そうで<br />

ない場合にはこれから授業と平行して学んでいく。ギリシア語を少<br />

しずつ読むことで,よい練習になるだろう。日本語のみで参加する<br />

者は、訳読時には他の報告を聞いていてもらうが、議論にだけ積極<br />

的に加わることも可能。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

倫<br />


哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開<br />

講師 河野 哲也<br />

授業科目の内容:<br />

福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで<br />

す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ<br />

うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内<br />

容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう<br />

な関係にあるのでしょうか。<br />

これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり<br />

哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、<br />

倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目<br />

すべき哲学者です。センとヌスバウムは、「ケイパビリティ・アプロ<br />

ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ<br />

の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方<br />

を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、<br />

今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま<br />

す。<br />

前期は、A.セン『不平等の再検討』と『グローバリゼーション<br />

と人間の安全保障』、ヌスバウム『女性と人間開発』を取り上げて、<br />

人間の安全保障と人間開発、ケイパビリティ・アプローチなどの考<br />

え方を紹介していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶<br />

應義塾大学出版、近刊予定<br />

参考書:<br />

M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、<br />

2005年<br />

M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species<br />

membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University<br />

Press, 2006.<br />

M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition<br />

of religious equality. New York : Basic Books, 2008.<br />

M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め<br />

ぐみ訳、里文出版、2006年<br />

A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年<br />

A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ<br />

か訳、日本経団連出版、2009年<br />

他の参考文献は講義中に指定します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 福祉と教育の哲学的・倫理学的問題<br />

第3回 現代の正義論:ジョン・ロールズとセン・ヌスバウムの位<br />

置づけ<br />

第1~3回では、センとヌスバウムを論じるにあたって、倫理学・<br />

政治哲学の現状を概観します。とくに、ジョン・ロールズの『正義<br />

論』は出発点となります。<br />

第4~6回 A.センの『不平等の再検討』を読む<br />

第7回 A.センの「人間の安全保障」の概念<br />

第8回 グローバリゼーションと人間の安全保障<br />

第4~6回では、アマルティア・センの哲学を概説します。セン<br />

の「ケイパビリティ(潜在能力)」の概念が福祉と開発途上国援助、<br />

さらには教育の分野でどのような有効性を持ちうるのかを明らかに<br />

していきます。<br />

第9回 フェミニズムと正義論<br />

第10~12回 ヌスバウム『女性と人間開発』を読む<br />

ヌスバウムは、シカゴ大学の法哲学と倫理学の教授で、現代のア<br />

メリカにおけるもっとも重要な哲学者・倫理学者のひとりです。彼<br />

女の著作の中で最近出版されたとくに重要な四冊、『女性と人間開<br />

発』(邦訳あり)、『人間性からの逃避:嫌悪感・恥辱・法律』(邦訳<br />

あり)、『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝統の擁護』、『正義<br />

のフロンティア:障害・国籍・種のメンバー』を選んで解説し、そ<br />

こで提示されている諸問題を掘り下げていく考察していくことにし<br />

ます。<br />

前期で扱う予定の『女性と人間開発』では、「現代の福祉社会とは<br />

どうあるべきか」「国際的に低い思惟にある女性の立場をどのように<br />

向上させていくか」という問題がとりあげられます。<br />

第13回 まとめ<br />

84<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では講義するだけではなく、質疑時間を十分に取り、ディス<br />

カッションに力を入れていきたいと思います。哲学の予備知識は必<br />

要としませんが、継続的な出席をもとめます。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価、及び、平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開<br />

講師 河野 哲也<br />

授業科目の内容:<br />

福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで<br />

す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ<br />

うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内<br />

容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう<br />

な関係にあるのでしょうか。<br />

これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり<br />

哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、<br />

倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目<br />

すべき哲学者です。センとヌスバウムは、「ケイパビリティ・アプロ<br />

ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ<br />

の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方<br />

を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、<br />

今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま<br />

す。<br />

後期は、ヌスバウムの『人間性を隠すこと:嫌悪感・恥辱・法<br />

律』、『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝統の擁護』、および、<br />

『正義のフロンティア:障害、国籍、種のメンバー』を解説し、福祉<br />

と教育にかかわる主要なテーマを論じていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶<br />

應義塾大学出版、近刊予定<br />

参考書:<br />

M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、<br />

2005年<br />

M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species<br />

membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University<br />

Press, 2006.<br />

M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition<br />

of religious equality. New York : Basic Books, 2008.<br />

M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め<br />

ぐみ訳、里文出版、2006年<br />

A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年<br />

A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ<br />

か訳、日本経団連出版、2009年<br />

他の参考文献は講義中に指定します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション:前期の概説<br />

第2回~第6回 ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』を読む<br />

ヌスバウムによれば、法律とは、冷徹無感情な理性の秩序ではな<br />

く、感情を起源としています。しかし、人間の感情には道徳的に正<br />

当なものも、そうでないものも含まれています。嫉妬、嫌悪感、恥<br />

といった感情は、人間の行動と判断に信頼すべき根拠を与えるもの<br />

ではなく、法の基盤として不適格な感情です。復讐という感情に基<br />

づいた極刑は、法として正当なものでしょうか。日本でも裁判員制<br />

が始まりましたが、ヌスバウムの議論は私たちに重大な示唆を与え<br />

てくれます。<br />

第7~9回 ヌスバウム『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝<br />

統の擁護』を読む<br />

この著作は、アメリカにおける宗教的自由の伝統について歴史的・<br />

哲学的・政治学的に考察したものです。アメリカがその当初に持っ<br />

ていた宗教的自由と宗教的な平等が、リベラリズムの観点から力強<br />

く擁護される著作です。<br />

第10~12回 ヌスバウム『正義のフロンティア:障害・国籍・<br />

種のメンバー』<br />

ヌスバウムはロールズの理論を評価しながらも、社会契約説では<br />

不平等の真の問題は解決できないと論じます。ケイパビリティ・ア<br />

プローチの観点から市民権の問題、とくに障害を持った人々への教


育、健康、政治的な権利について論じていきます。<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では講義するだけではなく、質疑時間を十分に取り、ディス<br />

カッションに力を入れていきたいと思います。哲学の予備知識は必<br />

要としませんが、継続的な出席をもとめます。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価、及び、平常点<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

ケンブリッジ・プラトニスト研究<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

西洋近世哲学に対し少なからぬ刺激・影響を与えたとされる英国<br />

プラトン派のヘンリー・モア(グランサム1614年生れ-ケンブリッ<br />

ジ1687年歿)の『スピノザ論駁』(1679年)と『魂の不死』(1659年英<br />

/1679年羅)を抜粋して購読する。物体のみならず精神にも延長を与<br />

えるモアの「スピリトゥス」のうちでも、宇宙の物質全体を浸透す<br />

る「自然のスピリトゥス」(spiritus naturae)とはいかなるものなのか、<br />

近世英語版、ラテン語版、現代英語訳1987年を参照しつつ分析する。<br />

とりわけ、各々の場所に完全に全体が現前する存在(神)に対して、<br />

現前する場所以外での実体の在り様を論ずる「部分内全体論」<br />

(Holenmerism)はモアの形而上学を理解する上で難所である。時間が<br />

許せば、「自然のスピリトゥス」の基礎となる思想がすでに現れてい<br />

るモア・デカルト往復書簡 (1648年−1649年)も確認してみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

H. More, Opera Omnia, ed. S. Hutin, Georg Olms, 1966; Id., A<br />

Collection of Several Philosophical Writings, eds. J. Flesher & W.<br />

Morden, Garland, 1978; Id., Major Philosophical Works, ed. G. A. J.<br />

Rogers, Thoemmes, 1997; Id., The Immortality of the Soul, ed. A. Jacob,<br />

Dordrecht, 1987; Spinoza, Opera II, hrsg. von C. Gebhardt, Heidelberg,<br />

1925.<br />

参考書:<br />

S. Hutin, Henry More. Essai sur les doctrines theosophiques chez les<br />

Platoniciens de Cambridge, Georg Olms, 1966; A. Jacob, Henry More's<br />

Refutation of Spinoza, Georg Olms, 1991; D. P. Walker, Il concetto di<br />

spirito o anima in Henry More e Ralph Cudworth, Bibliopolis, 1986; A.<br />

Lichtenstein, Henry More. The Rational Theology of a Cambridge<br />

Platonist, Harvard U. P., 1962; 新井明・鎌井敏和共編著『信仰と理性ー<br />

ケンブリッジ・プラトン学派研究序説』御茶の水書房、1988年。E.<br />

カッシーラー『英国のプラトン・ルネサンスーケンブリッジ学派の<br />

思想潮流』 (花田圭介監修・三井礼子訳)、工作舎、1993年。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業時間は、参加者と相談のうえ弾力的に設定する。したがって<br />

履修希望者は、哲学専攻のガイダンス時、ないしは他の経路を通じ<br />

て必ず事前に申し出ること。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

教授 堀江 聡<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に同じ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

セラーズと経験の問題<br />

講師 村井 忠康<br />

授業科目の内容:<br />

W・セラーズ(1911-1989)は、分析哲学の隠れた鉱脈として近年<br />

再評価されているアメリカの哲学者です。彼の仕事は多岐にわたり<br />

ますが、そのなかのひとつに、伝統的経験主義との決別を図った「所<br />

与の神話批判」というものがあります。この授業では、この批判の<br />

内実を探ることから始めて、知覚や感覚といった経験についてのセ<br />

ラーズ自身の見解を検討します。<br />

85<br />

テキスト(教科書):<br />

W・セラーズ『経験論と心の哲学』(浜野研三訳、岩波書店)<br />

参考書:<br />

W・セラーズ『経験論と心の哲学』(神野慧一郎・土屋純一・中才<br />

敏郎訳、勁草書房)<br />

勁草版には、岩波版と違い表題論文のほか二編の論文が所収され<br />

ています。その他の文献については、授業中に指示します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

セラーズと経験の問題<br />

講師 村井 忠康<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は、心の哲学や認識論においてセラーズの遺産を受け継ご<br />

うとする哲学者たちの仕事と合わせて検討することで、経験に対す<br />

るセラーズ的アプローチの可能性を探求します。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期と同じ。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

プラトン『国家』の哲学問題<br />

教授 納富 信留<br />

授業科目の内容:<br />

本年8月に慶應三田キャンパスで開催される国際プラトン学会で<br />

は、プラトン『国家』を取り上げて世界の一流の研究者が発表を行<br />

う。本授業ではそれに向けて、このプラトン主著の哲学的諸問題を<br />

徹底的かつ多角的に検討していく。<br />

この著作については、近年内外で多くの研究が公刊されているが、<br />

全体を見渡すことは容易ではない。本授業では、まず問題の見取り<br />

図を捉え直し、最新の研究成果を紹介していく。<br />

ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト<br />

ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。<br />

テキスト(教科書):<br />

プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫<br />

必要な論文等はコピーで配布<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する<br />

授業の計画:<br />

第1 回 イントロダクション<br />

第2 ~ 11回 『国家』の諸問題<br />

第12~ 13 回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

プラトン『国家』は各自が読んでおく必要がある。授業はそれを<br />

前提に具体的な検討を行っていく。<br />

また、月曜5限には「哲学研究会」(春学期)で『国家』の講読を<br />

行うので、本授業と合わせて履修するとよい。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点、及び、学期末レポート<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

プラトン『国家』の問題展開<br />

教授 納富 信留<br />

授業科目の内容:<br />

基本的に春学期の継続であるが、国際プラトン学会大会(8月開<br />

催)の成果を取り入れながら、新たな研究動向を検討していく。<br />

秋学期には、狭く『国家』解釈に留まらず、その展開を、プラト<br />

ンの他著作、アリストテレス、そしてその後の哲学からも考えていく<br />

ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト<br />

ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。<br />

倫<br />


テキスト(教科書):<br />

プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫<br />

必要な論文等はコピーで配布<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する<br />

授業の計画:<br />

第1 回 イントロダクション<br />

第2 ~ 11回 諸問題の検討<br />

第12~ 13 回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

プラトン『国家』は「哲学研究会」(春学期)に参加するなどし<br />

て、各自が読んでおくこと。授業はそれを前提に様々な議論を行う。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点、及び、学期末レポート<br />

質問・相談:<br />

メールにて受け付ける(notomi@z8.keio.jp)。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)<br />

講師 津村 俊夫<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,<br />

秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ<br />

ック) ¥3320.<br />

参考書:<br />

Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon(Hendrickson,<br />

1996)$23.<br />

授業の計画:<br />

春:詩篇を講読しながらヘブル詩の並行法について学ぶ。<br />

秋:雅歌の原典講読。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者は,ヘブル語かアラム語の知識を持っていることが望まし<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)<br />

講師 津村 俊夫<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,<br />

秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ<br />

ック) ¥3320.<br />

参考書:<br />

Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon(Hendrickson,<br />

1996)$23.<br />

授業の計画:<br />

春:詩篇を講読しながらヘブル詩の並行法について学ぶ。<br />

秋:雅歌の原典講読。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者は,ヘブル語かアラム語の知識を持っていることが望まし<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

自律について<br />

商学部教授 成田 和信<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律<br />

autonomy とは何か」という問題を考えます。春学期は、Gerald Dwokin<br />

の自律に関する一連の著作を検討します。まず、'Autonomy and<br />

Behavior Control’(Hastings Center Report 1976) という論文を読みます。<br />

86<br />

この論文は、現代の英語圏における自律をめぐる一連の議論の発端<br />

になった論文とみなすことができます。<br />

丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次<br />

のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照<br />

しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。(3)いく<br />

つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合<br />

いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、<br />

論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。(4)それぞれのグ<br />

ループの代表者が3の作業の成果を報告する。(5)グループごとの<br />

報告をもとに全体で議論する。<br />

テキスト(教科書):<br />

文献はコピーして配布します。<br />

参考書:<br />

授業でそのつど紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

まじめに授業に取り組む学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、授業態度、課題の遂行状況(各自が文献を読んで作成<br />

した骨子は提出してもらう)によって評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業中ならびに授業終了後に受け付けます。<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

自律について<br />

商学部教授 成田 和信<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律<br />

autonomy とは何か」という問題を考えます。秋学期は、Gerald Dwokin<br />

の自律に関する考え方への批判を通して異なる理論を展開したJohn<br />

Christmanの一連の著作を検討します。また、できれば、Alfred Mele<br />

の著作も読みます。<br />

丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次<br />

のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照<br />

しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。(3)いく<br />

つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合<br />

いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、<br />

論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。(4)それぞれのグ<br />

ループの代表者が3の作業の成果を報告する。(5)グループごとの<br />

報告をもとに全体で議論する。<br />

テキスト(教科書):<br />

文献はコピーして配布します。<br />

参考書:<br />

授業でそのつど紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回授業のときに提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

まじめに授業に取り組む学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、授業態度、課題の遂行状況(各自が文献を読んで作成<br />

した骨子は提出してもらう)によって評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業中ならびに授業終了後に受け付けます。<br />

哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)<br />

人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―<br />

講師 坂倉 裕治<br />

授業科目の内容:<br />

「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ<br />

であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが<br />

存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され<br />

た、「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい<br />

う議論をとりあげる。この「境界」の狭間にあるとして注目された<br />

のが、理性を持たないとみなされてきた障害者や、人間の社会から<br />

切り離されて育った子供、さらには類人猿といった人間とよく似た<br />

身体機構を持つ動物であった。検討作業を通じて,近代思想の特徴


について考察するとともに,思想史研究の方法(作法)についても<br />

学ぶ。講義とテクストの講読を組み合わせながらすすめる予定であ<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じて、プリントを配布する。日本語訳のあるものについ<br />

ては随時紹介するので,必要であれば各自で入手すること。<br />

参考書:<br />

必要に応じて指示する。<br />

授業の計画:<br />

次の項目をとりあげる予定(ただし,議論の展開上,とりあげる<br />

順番は記載の通りではない)。<br />

・デカルトの二元論と動物機械論<br />

・ラ・メトリの人間機械論<br />

・ビュフォンの博物学<br />

・コンディヤックの動物論<br />

・「社会関係を奪われた人々」へのまなざし<br />

・「理性を奪われた人々」へのまなざし<br />

・「言葉を奪われた人々」へのまなざし<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業では,比較的平易なフランス語で書かれた思想書を読む<br />

訓練をする。フランス語が苦手な学生にも可能な限り配慮するが、<br />

相応の努力が必要である。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(授業への出席参加状況および提出物による評価)<br />

哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)<br />

人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―<br />

講師 坂倉 裕治<br />

授業科目の内容:<br />

「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ<br />

であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが<br />

存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され<br />

た、「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい<br />

う議論をとりあげる。同じ担当者による春学期の同系列の授業の内<br />

容をふまえたうえで、秋学期は、コンディヤックの『動物論』を当<br />

時の思想史的文脈のなかで読み解く予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する予定。全文のテクストを購入したい場合は次<br />

が安価である。<br />

Condillac, Traité des animaux, Vrin, 2004. ISBN : 2-7116-1665-7<br />

参考書:<br />

必要に応じて指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業では,比較的平易なフランス語で書かれた思想書を読む<br />

訓練をする。フランス語が苦手な学生にも可能な限り配慮するが、<br />

相応の努力が必要である。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(授業への出席参加状況および提出物による評価)<br />

日本倫理思想Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

神道の倫理思想<br />

講師 菅野 覚明<br />

授業科目の内容:<br />

中世、近世の神道思想に関する基本的な文献をいくつか取り上げ、<br />

その基本的主張と、倫理思想史上における位置づけについて解説す<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。適宜プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義時にその都度紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1. 序,ガイダンス<br />

2. 中世における日本書紀注釈書に見られる倫理思想<br />

3. 近世前期国学者の思想<br />

4. 近世儒家神道の思想<br />

5. 本居宣長、平田篤胤の思想<br />

87<br />

6. 近代神道への展開<br />

7. まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付ける。<br />

日本倫理思想Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

日本仏教の倫理思想<br />

講師 菅野 覚明<br />

授業科目の内容:<br />

古代・中世の主要な仏教思想家の教説を概観し、あわせて倫理思<br />

想史上の位置づけを考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。適宜プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義時にその都度紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1. 序,ガイダンス<br />

2. 大乗仏教略説<br />

2. 平安時代の浄土思想<br />

3. 法然、親鸞の思想<br />

4. 「正法眼蔵」略説<br />

5. 日蓮の思想<br />

6. まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付ける。<br />

東洋倫理思想Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

中国古代・中世倫理思想史入門<br />

講師 森 由利亜<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では古代から10 世紀頃に至るまでの中国の倫理思想の歴<br />

史的展開を概説します。特に,儒教,道教,中国仏教をはじめとす<br />

る中国の思想的,宗教的伝統における倫理観について,最も基本的<br />

な点を平易に解説します。中国の倫理や哲学,宗教に興味ある方に<br />

とっては無論のこと,中国以外の地域における倫理思想に関心のあ<br />

る方に対しても役立つような適切な知識を提供する場にしていくこ<br />

とを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配付します。<br />

参考書:<br />

溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学<br />

出版社。他は授業中にお示しします。<br />

授業の計画:<br />

以下の順で話を進めます。(詳細は変更することがあります。)<br />

1. はじめに(第1 回)<br />

2. 徳の変容と儒教倫理(第2 回~第9 回)<br />

3. 老荘の自然思想と儒家の変容(第10 回~第13 回)<br />

4. 気の思想と倫理(第14 回~第17 回)<br />

5. 仏教受容と中国倫理思想の変容(第18 回~第26 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

どんな事でも遠慮なく質問して下さい。メールでの質問にもお答<br />

えします。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

moriyuri@waseda.jp<br />

倫<br />


東洋倫理思想Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

中国古代・中世倫理思想史入門(後半)<br />

講師 森 由利亜<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は春学期の「東洋倫理思想」の続きになります。本授業<br />

では、古代から10 世紀頃に至るまでの中国文明において、「正しさ」<br />

の観念がどのような原理に基づいて成立するのか、また、そのよう<br />

な原理がどのように変容し多様化していくのか考えます。秋の授業<br />

は、その後半部分ということになります。戦国時代中期に「自然」<br />

という観念が発見されて後、多くの知識人によって「自然」に根ざ<br />

す正しさが追究される状況(自然に根ざした帝国、自然において正<br />

当化される身体など)を見ることになるでしょう。「陰陽・五行」<br />

「気」などの言葉がキーワードとなります。また、死を「自然」とし<br />

てとらえる観点が、中国の宗教的倫理の土壌をどのように変えてゆ<br />

くのかについても考えます。そこから、仏教や道教が成立する過程<br />

までを視野に収めて論じていきます。中国の倫理や哲学,宗教に興<br />

味ある方にとっては無論のこと,なるべく平易に解説することで、<br />

中国以外の地域における倫理思想に関心のある方に対しても役立つ<br />

ような適切な知識を提供する場にしていくことを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配付します。<br />

参考書:<br />

溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学<br />

出版社。他は授業中にお示しします。<br />

授業の計画:<br />

以下の順で話を進めます。(詳細は変更することがあります。)<br />

1. はじめに(第1回)<br />

2. 気の思想と倫理(第2 回~第7 回)<br />

3. 仏教受容と中国倫理思想の変容(第8 回~第12 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

どんな事でも遠慮なく質問して下さい。メールでの質問にもお答<br />

えします。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

moriyuri@waseda.jp<br />

キリスト教概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

この時間は,二千年の歴史と各地域の風土的な差異を介して多様<br />

な発現を見,今も新たな展開途上にあるキリスト教のその源流的な<br />

側面を,初心者を対象として紹介することを目的としている。その<br />

ため,概論とは銘打たれているが、展望する域としては限定的であ<br />

り、キリスト教全般を網羅するものではない。が,今なお教えの源<br />

泉として読み継がれるキリスト教初期の基本文献を時間軸に沿って<br />

辿り直すことにより,教えの核となるもの,キリスト教がキリスト<br />

教である所以のその教えの独自性,不可代替性が何らか直感的にも<br />

感受されることを目ざしている。<br />

春学期は,キリスト教にこれまで触れることのなかった人を対象<br />

として,旧約新約の基本的紹介から入るが,教会教父の諸文献のプ<br />

リントを通して,その精神性の軌跡を追う予定である。キリスト教<br />

成立以前から第七回公会議まで,教理面の形成過程を含めて見てい<br />

く。<br />

秋学期は,そのようなキリスト教の精神がより原初的な形で継承<br />

されていると言われる東方キリスト教にまずは重心を置き,その方<br />

面でキリスト教の根本精神を体現した人々,あるいは,その精神を<br />

踏まえて,新たなキリスト教的共同体の理想を構想した人々の声に<br />

耳を傾ける予定である。が,時間の許す限り,西方教会においても<br />

輩出したキリスト教信仰の現代の優れた実践者にも目を向けたいと<br />

考えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に随時指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

・ガイダンス<br />

・キリスト教成立以前 旧約から新約へ<br />

88<br />

・キリスト教の成立 聖霊降臨 原始キリスト教とパウロ<br />

・初期教父と砂漠の師父の伝統<br />

・正統と異端 キリスト教グノーシス<br />

・ギリシャ教父 オリゲネス カッパドキアの三教父<br />

・アレクサンドリア学派とアンティオキア学派<br />

・ニカイア公会議からカルケドン公会議<br />

秋学期<br />

・神人性 三位一体論 東西教会における相違<br />

・東方正教会の精神的伝統 イコノクラスム ヘシカスム<br />

・ロシア正教会の伝統<br />

・キリスト教の精神性を体現した人々 東方と西方 日本<br />

・教会的共同体の理想 Ⅰロシアの思想家たち<br />

・教会的共同体の理想 Ⅱ第二バチカン公会議前後から現代まで<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価および出席状況による評価<br />

キリスト教概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

この時間は,二千年の歴史と各地域の風土的な差異を介して多様<br />

な発現を見,今も新たな展開途上にあるキリスト教のその源流的な<br />

側面に触れることを目的としている。そのため,展望する域として<br />

は限定的とならざるを得ない。が,今なお教えの源泉として読み継<br />

がれるキリスト教初期の基本文献を時間軸に沿って辿り直すことに<br />

より,教えの核となるもの,キリスト教がキリスト教である所以の<br />

その教えの独自性,不可代替性が何らか直感的にも感受されること<br />

を目ざしている。キリスト教にこれまで触れることのなかった人を<br />

基本的な対象として,旧約新約の概説的紹介から始め,教会教父の<br />

諸文献のプリントを通して,その精神性の軌跡を追う予定である。<br />

春学期は,キリスト教成立以前から第七回公会議まで,教理面の<br />

形成過程を含めて見ていく。<br />

秋学期は,そのようなキリスト教の精神がより原初的な形で継承<br />

されていると言われる東方キリスト教にまずは重心を置き,その方<br />

面でキリスト教の根本精神を体現した人々,あるいは,その精神を<br />

踏まえて,新たなキリスト教的共同体の理想を構想した人々の声に<br />

耳を傾ける予定である。が,時間の許す限り,西方教会においても<br />

輩出したキリスト教信仰の現代の優れた実践者にも目を向けたいと<br />

考えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に用いない。<br />

参考書:<br />

授業時に随時指示。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

・ガイダンス<br />

・キリスト教成立以前 旧約から新約へ<br />

・キリスト教の成立 聖霊降臨 原始キリスト教とパウロ<br />

・初期教父と砂漠の師父の伝統<br />

・正統と異端 キリスト教グノーシス<br />

・ギリシャ教父 オリゲネス カッパドキアの三教父<br />

・アレクサンドリア学派とアンティオキア学派<br />

・ニカイア公会議からカルケドン公会議<br />

秋学期<br />

・神人性 三位一体論 東西教会における相違<br />

・東方正教会の精神的伝統 イコノクラスム ヘシカスム<br />

・ロシア正教会の伝統<br />

・キリスト教の精神性を体現した人々<br />

・近現代の東西両教会<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価および出席状況による評価


倫理学研究会Ⅰ(3年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅲ(4年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅱ(3年) 1単位 (秋学期)<br />

倫理学研究会Ⅳ(4年) 1単位 (秋学期)<br />

Ethics undergraduate course 31-1 倫理学研究会<br />

教授 樽井 正義<br />

准教授 エアトル, ヴォルフガング<br />

授業科目の内容:<br />

We will explore basic issues of moral theory and of (mostly<br />

contemporary) political philosophy. In the spring term the focus will be<br />

on political philosophy, in particular to questions about liberal equality,<br />

multiculturalism and others. In the autumn term we will turn to moral<br />

theory and standard accounts of it, such as Utilitarianism, Kantianism and<br />

Natural Law Theory. The seminar will be conducted in English and<br />

Japanese.<br />

テキスト(教科書):<br />

Wolff, Jonathan: An Introduction to Political Philosophy. Revised<br />

Edition. Oxford, New York: OUP 2006.<br />

成績評価方法:<br />

Writing Assignment, Attendance & Class Participation<br />

倫理学研究会Ⅰ(3年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅲ(4年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅱ(3年) 1単位 (秋学期)<br />

倫理学研究会Ⅳ(4年) 1単位 (秋学期)<br />

現代フランス哲学の研究<br />

准教授 奈良 雅俊<br />

授業科目の内容:<br />

この研究会は,現代フランスの哲学に関する個人研究を行うこと<br />

を最終目標としています。授業では,学生による発表とテキストの<br />

講読を行います。3年生は興味のあるトピックや哲学者の思想につ<br />

いて,4年生は卒業論文の進捗状況について発表してもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修者と相談のうえ決定する。<br />

参考書:<br />

授業の中で紹介する<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

倫理学研究会Ⅰ(3年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅲ(4年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅱ(3年) 1単位 (秋学期)<br />

倫理学研究会Ⅳ(4年) 1単位 (秋学期)<br />

教授 谷 寿美<br />

授業科目の内容:<br />

異質で多様な他者が一つの生命世界を共にするに際しての普遍的<br />

な道徳法則、倫理的な指針についてテキスト講読を通して考えます。<br />

まずは全一的な世界観を構想して西欧的合理性に対峙したロシア的<br />

視点を示す文献から始めますが、時間が許せば他の文化圏のテキス<br />

トにも目を向けます。<br />

テキスト(教科書):<br />

В.С.Соловьев Оправдание Добра Москва1897<br />

V.S.Solovyov : The Justification of the Good 2005<br />

参考書:<br />

授業の中で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

89<br />

倫理学研究会Ⅰ(3年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅲ(4年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅱ(3年) 1単位 (秋学期)<br />

倫理学研究会Ⅳ(4年) 1単位 (秋学期)<br />

近代イギリス道徳哲学研究<br />

准教授 柘植 尚則<br />

授業科目の内容:<br />

この研究会は近代イギリス道徳哲学の個人研究を最終の目標とし<br />

ています。受講者は各自でテーマを決めて思想家を選び,原典を読<br />

んで研究し,その成果を研究会で発表して論文を作成します(テー<br />

マは自由ですが,思想家については近代イギリスに限ります)。な<br />

お,必要に応じて個別指導も行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

柘植尚則『イギリスのモラリストたち』(研究社,2009 年)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で説明します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

倫理学研究会Ⅰ(3年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅲ(4年) 1単位 (春学期)<br />

倫理学研究会Ⅱ(3年) 1単位 (秋学期)<br />

倫理学研究会Ⅳ(4年) 1単位 (秋学期)<br />

近世における情念と倫理<br />

教授 山内 志朗<br />

授業科目の内容:<br />

デカルトの『情念論』を踏まえた後で、16世紀、17世紀の情<br />

念論の基本的枠組みを探求します。スピノザ、ビベス、コエフト、<br />

トマス・ライトなどなどにも考察を加えていきます。テキストは、<br />

邦訳のあるものは邦訳を使用しますが、それ以外のものは、基本的<br />

に17世紀における英訳を使用することになります。<br />

テキスト(教科書):<br />

デカルト『情念論』(谷川多佳子訳)、岩波文庫<br />

参考書:<br />

授業中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

デカルト『情念論』については、担当者を決めて、発表していっ<br />

てもらいます(第5回まで)。16,17世紀のテキストの場合、翻<br />

訳しながら、分析していく作業が中心になる。担当者はレジュメを<br />

用意してくることが求められます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

冗長な議論が多いので、ご容赦ください。<br />

成績評価方法:<br />

出席および授業態度およびレポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

倫理学洋書講読Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

Advanced Readings in Ethics 倫理学洋書講読<br />

准教授 エアトル, ヴォルフガング<br />

授業科目の内容:<br />

This course is meant to provide an opportunity for reading and<br />

discussing passages from some of the major works of the Western ethical<br />

tradition in English. In the spring semester we shall focus on normative<br />

ethics and take on selections from Plato's Gorgias, Aristotle's<br />

Nicomachean Ethics, Aquinas's Summa Theologiae, Kant's Grundlegung<br />

zur Metaphysik der Sitten and Mill's Utilitarianism. These texts illustrate<br />

many different approaches to the ethical key question as to how we should<br />

live and therefore they help us understand what normative ethics is about.<br />

In the autumn term we will move on to meta-ethics. Meta-ethics asks<br />

倫<br />


different, rather more abstract questions about ethics, such as: do moral<br />

values and moral properties really exist, how can we know about them (in<br />

case they do exist), and what do moral judgments mean? We will read<br />

selections of the classics of meta-ethics, such as G.E. Moore's Principia<br />

Ethica, A.J. Ayer's Language, Truth, and Logic, John Mackie's Ethics:<br />

Inventing Right and Wrong as well as papers by Blackburn and McDowell.<br />

テキスト(教科書):<br />

A selection of relevant texts will be announced and distributed in the<br />

first class.<br />

参考書:<br />

Blackburn, Simon: Being Good. A short introduction to ethics. Oxford,<br />

NewYork: OUP 2001<br />

成績評価方法:<br />

Participation and class attendance (incl. presentation)<br />

倫理学洋書講読Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

Advanced Readings in Ethics 倫理学洋書講読<br />

准教授 エアトル, ヴォルフガング<br />

授業科目の内容:<br />

This course is meant to provide an opportunity for reading and<br />

discussing passages from some of the major works of the Western ethical<br />

tradition in English. In the spring semester we shall focus on normative<br />

ethics and take on selections from Plato's Gorgias, Aristotle's<br />

Nicomachean Ethics, Aquinas's Summa Theologiae, Kant's Grundlegung<br />

zur Metaphysik der Sitten and Mill's Utilitarianism. These texts illustrate<br />

many different approaches to the ethical key question as to how we should<br />

live and therefore they help us understand what normative ethics is about.<br />

In the autumn term we will move on to meta-ethics. Meta-ethics asks<br />

different, rather more abstract questions about ethics, such as: do moral<br />

values and moral properties really exist, how can we know about them (in<br />

case they do exist), and what do moral judgments mean? We will read<br />

selections of the classics of meta-ethics, such as G.E. Moore's Principia<br />

Ethica, A.J. Ayer's Language, Truth, and Logic, John Mackie's Ethics:<br />

Inventing Right and Wrong as well as papers by Blackburn and McDowell.<br />

テキスト(教科書):<br />

A selection of relevant texts will be announced in the first class.<br />

参考書:<br />

Blackburn, Simon: Being Good. A short introduction to ethics. Oxford,<br />

NewYork: OUP 2001<br />

成績評価方法:<br />

Attendance and class participation (incl. presentation)<br />

中国哲学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

中国近世哲学史入(1)<br />

講師 森 由利亜<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,中国近世(だいたい宋代からアヘン戦争前まで)<br />

の思想史を概説します。日本をはじめ東アジア世界にも大きな影響<br />

を与えたことで知られる朱子学が、そもそもどのような問題意識を<br />

もって思想史の舞台に登場したのか、その問題意識は後の人々によ<br />

ってどのように受け継がれ展開していったのかを平易に解説し、考<br />

えていきます。一般に、「自由」という言葉とは正反対のものとして<br />

考えられている「封建」という観念が、近代的な個人主義とは全く<br />

異なるものではあれ、ある種の自治や自由の発想を根底に有してい<br />

ることが、この授業を通じて浮き彫りになってくるはずです。しか<br />

し、そのような自治や自由の発想は、近代西欧の精神を中国に導入<br />

する上では何らかの思想基盤となったのか、それとも結局関係なか<br />

ったのか…そんなことを考えつつ授業を進めていきたいと思います。<br />

なお、本授業のつづきは秋学期の「中国近世哲学史入」(2)でお話<br />

して参ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を配付します。<br />

参考書:<br />

溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学<br />

出版社。他は授業中にお示しします。<br />

90<br />

授業の計画:<br />

第1回 はじめに<br />

第2回 近世に至るまでの中国思想の展開(封建的自治の思想の展<br />

開)(1)<br />

第3回 近世に至るまでの中国思想の展開(封建的自治の思想の展<br />

開)(2)<br />

第4回 近世に至るまでの中国思想の展開(老荘思想と中国仏教の<br />

展開)<br />

第5回 近世に至るまでの中国思想の展開(老荘思想と中国仏教の<br />

展開)<br />

第6回 修行する儒教の登場<br />

第7回 朱子学の工夫論<br />

第8回 朱子学の工夫論<br />

第9回 朱子学の工夫論<br />

第10回 朱子学の工夫論<br />

第11回 朱子学の工夫論<br />

第12回 朱子学の工夫論<br />

第13回 道学者たち<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

どんな事でも遠慮なく質問して下さい。メールでの質問にもお答<br />

えします。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

moriyuri@waseda.jp<br />

中国哲学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

中国近世哲学史入門(2)<br />

講師 森 由利亜<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は春学期の開講科目である「中国近世哲学史入門」(1)<br />

の続きです。朱子学を中心にあつかった春の授業に引き続き、秋学<br />

期には陽明学と陽明以降の中国近世の思想史を概観します。王陽明<br />

とその後学の学問を中心に、中国の思想が近代に向かってどのよう<br />

な変遷を遂げるのかをみていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を配付します。<br />

参考書:<br />

溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学<br />

出版社。他は授業中にお示しします。<br />

授業の計画:<br />

第1回 朱子学から陽明学へ<br />

第2回 朱子学から陽明学へ<br />

第3回 王陽明の工夫論<br />

第4回 王陽明の工夫論<br />

第5回 王陽明の工夫論<br />

第6回 王陽明後学の工夫論<br />

第7回 王陽明後学の工夫論<br />

第8回 明末清初の思想状況<br />

第9回 明末清初の思想状況<br />

第10回 明末清初の思想状況<br />

第11回 清朝考証学とその後<br />

第12回 補論<br />

第13回 補論・総論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

どんな事でも遠慮なく質問して下さい。メールでの質問にもお答<br />

えします。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

moriyuri@waseda.jp


芸術研究基礎Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

芸術研究基礎Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

教授 大石 昌史<br />

教授 遠山 公一<br />

教授 林 温<br />

准教授 後藤 文子<br />

セット履修 アート・センター教授(有期) 渡部 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

3年間の専門課程の勉強を開始する2年生に,本専攻学生として必<br />

要不可欠な常識,基礎知識,方法論を習得してもらう必修科目であ<br />

る。基本的には芸術学的な方法に基づいて,素材・芸術区分・ジャ<br />

ンル・時代区分・様式・主題(図像)について述べ,それぞれのア<br />

ブローチの仕方,参考文献の調べ方などを講じる。実際に作品のデ<br />

ィスクリプション(形態記述)や見学旅行(美学旅行)を通して,<br />

実際の作品を見て,実地の調査を行う。また、2年生にとっては次年<br />

度から履修することになる研究会(ゼミ)の説明会、アンケートな<br />

どを秋以降行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配布。<br />

参考書:<br />

『美学事典』弘文堂<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕<br />

一回目はガイダンス。専攻の説明,履修者の決定。<br />

二回目以降,美学・芸術学,建築・彫刻・絵画,研究方法(技法・<br />

様式論),文献探索,美学旅行のための準備,特に日本美術に関する<br />

調査の仕方,ディスクリプション,レポート作成の方法。<br />

〔秋学期〕<br />

図像(主題研究),作品解釈,社会史的アブローチ,美術館,ゼミ<br />

紹介。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第一回目の授業には全2 年生を含む履修者全員が必ず出席するこ<br />

と。この授業は,各ゼミに別れる前に専攻全員が一同に会する唯一<br />

の機会である。ゆえに出席を重視する。<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび出席などの平常点,および年二回の期末授業内試<br />

験。<br />

美学美術史学原典講読Ⅰ(英)A(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅱ(英)A(セ) 1単位 (秋学期)<br />

名著を通して学ぶ17 世紀イタリアのバロック美術<br />

セット履修 准教授 金山 弘昌<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,英語で著された美学美術史学の基本的著作や論文を<br />

読みこなす能力の養成を第一の目的とします。そしてテキストの講<br />

読を通じて個々の研究テーマや方法論についての理解を深めること<br />

を第二の目的とします。本年度は,17 世紀イタリアのバロック美術<br />

をテーマとし,関連する以下のテキストを読んでいきます。<br />

Rudolf Wittkower, Art and Architecture in Italy 1600―1750, 1st ed.,<br />

Harmondsworth, 1958.<br />

Rudolf Wittkower, Art and Architecture in Italy 1600―1750, II. High<br />

Baroque, revised by J. Connors & J. Montagu, Yale University Press,<br />

1999.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。教材はプリントとして配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス,使用教材の説明など<br />

2. 訳読の練習:全員に一文づつ訳読してもらいます(計3 回)<br />

3. 使用教材の訳読:全員に一文づつ訳読してもらい,併せて内容や<br />

91<br />

基本的事項の説明をしてもらいます。なお受講者の希望があれば,<br />

途中で他のテキストと変更も可能です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

訳読中心の授業ですから,必ず予習した上で,毎回出席するよう<br />

にして下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(前後期最後の授業中に計2 回。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受付ます。<br />

美学美術史学原典講読Ⅰ(英)B(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅱ(英)B(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 後藤 文子<br />

授業科目の内容:<br />

英語で書かれた美術史に関する文献を読む演習です。内容を理解<br />

する力を身につけ,またあわせて基本的な文献・資料の探し方や活<br />

用法,美術史に関わる基本概念,時代の動向,方法論等について学<br />

びます。授業では,テキストの訳読を行い,適宜,テキスト中で言<br />

及される重要な作家や作品等について小レポートを準備してもらう<br />

機会なども設けたいと思います。テキストとそこから派生するさま<br />

ざまな問題の理解にとって必要な参考文献は適宜紹介します。<br />

講読テキストは,近代美術をpeople, places, thingsという3つの観点<br />

から検証したニューヨーク近代美術館における展覧会<br />

"Modernstarts"(1999)の図録から所収論文数篇を選んで使用します。<br />

テキスト(教科書):<br />

John Elderfield, Peter Reed, Mary Chan, Maria del Carmen<br />

González(ed.), Modernstarts. People, places, things, New York 1999. いず<br />

れの教材もコピーで配布します。<br />

参考書:<br />

適宜,授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回をガイダンスとします。各学期末に授業内試験を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初回の授業に必ず出席してください。テキストを配布します。訳<br />

読を中心に進める授業です。必ず予習をすることと毎回の出席を原<br />

則とします。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

美学美術史学原典講読Ⅰ(英)C(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅱ(英)C(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 大石 昌史<br />

授業科目の内容:<br />

美学あるいは芸術理論に関する文献の講読を通じて,基本的な芸<br />

術研究の方法の習得を目的とする。授業形態は,テキストの輪読(翻<br />

訳),注釈的解説,問題点の指摘,それに対する参加者の討論という<br />

形をとる。<br />

テキスト(教科書):<br />

専攻別ガイダンス時に説明する。コピーを配付する。<br />

授業の計画:<br />

第1回目の授業時に一回ごとの進度,予習の仕方について説明す<br />

る。各学期末に,授業内で試験を行う。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

美<br />


美学美術史学原典講読Ⅰ(英)D(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅱ(英)D(セ) 1単位 (秋学期)<br />

教授 遠山 公一<br />

セット履修<br />

講師 神谷 久美子<br />

授業科目の内容:<br />

論文の読み方,文献の記述の仕方,註の付け方などを,英文によ<br />

る学術論文を講読することを通じて学ぶ。今年度は、大きな時代区<br />

分を論じ、ルネサンスの意味を尋ねるイコノロジーの提唱者パノフ<br />

スキーによる古典的な論文を読む。<br />

テキスト(教科書):<br />

Erwin Panofsky, "Renaissance and Renascences", in Modern<br />

Perspectives in Western Art History, ed. Eugene Kleinbauer, New York-<br />

Chicago-San Francisco-Atlanta-Dallas-Montreal-Toronto-London-Sydney,<br />

pp. 413-431.<br />

授業の計画:<br />

一回目はガイダンスを行い,テキストを配布する。<br />

毎回,一定の量の英文テキストを学生が翻訳していくことが,基<br />

本的な授業のあり方である。必要とあれば随時,内容や専門用語に<br />

関しての説明,参考文献の紹介とその探し方,註の読み方などを講<br />

ずる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず全員が予習をして授業に臨み,翻訳を用意し,予備知識を備<br />

えてくること。<br />

成績評価方法:<br />

出席などの平常点,および年二回の期末試験。<br />

美学美術史学原典講読Ⅰ(英)E(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅱ(英)E(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 西川 尚生<br />

授業科目の内容:<br />

西洋音楽史の基本的な文献を読み,音楽史および音楽学の基本的<br />

な概念と方法論を学ぶ。春学期はB. R. Hanning, Concise History of<br />

Western Music, Third Edition, New York, 2006 の18世紀から20世紀に<br />

関する章を抜粋して読み,音楽史の基礎知識を身につけてもらう。<br />

秋学期はそれを踏まえて,個別の論文を読む予定である。秋学期の<br />

テキストに関しては,履修者の学力を考慮した上で決定したい。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

毎回3~4 人の履修者にテキストを和訳してもらうが,あらかじめ<br />

前の週に分担を決めておくので,あてられた者は訳を準備してくる<br />

だけでなく,テキストに出てくる人名,固有名詞,音楽用語につい<br />

ても調べておく必要がある。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業時間後に受け付ける。<br />

美学美術史学原典講読Ⅰ(英)F(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅱ(英)F(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 藤井 孝一<br />

授業科目の内容:<br />

バレエ、ミュージカル、オペラなどの近現代の舞台芸術、および<br />

ポピュラー音楽に関する英語の文献を講読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

春秋学期ともに、まず下記の2 つの音楽事典から、舞台芸術ない<br />

しはポピュラー音楽に関する項目を抜粋して講読することから始め<br />

る。(初回授業時に指示する。)<br />

Stanley Sadie and John Tyrrell (eds), The New Grove Dictionary of<br />

Music and Musicians, 2nd ed., London: Macmillan; New York: Grove's<br />

Dictionaries, 2001.<br />

Alison Latham ed., The Oxford companion to music, Oxford: New<br />

York: Oxford University Press, 2002.<br />

その他のテキストについては授業中に指示する。<br />

92<br />

参考書:<br />

授業中に基本的なリファレンスのリストを配布する。その他,適<br />

宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期は、まずThe Oxford companion to music の‘ballet and theatrical<br />

dance’、および‘ballet de cour’の項目を講読することから始める。続<br />

いて講読するテキストの候補としては下記の文献からの抜粋を考え<br />

ているが、詳細は学生諸君との話し合いの上、決定する。<br />

Marion Kant ed., The Cambridge companion to ballet. Cambridge:<br />

Cambridge University Press, 2007.<br />

秋学期は、ポピュラー音楽、またはオペラ、ミュージカルに関す<br />

る文献の講読を予定している。詳細は学生諸君との話し合いの上、<br />

決定する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初回授業時に予め学生諸君に担当を割り振り、作成してもらった<br />

和訳を事前に提出してもらう。その和訳を添削する形で授業を進め<br />

る。基本的に舞台芸術や音楽の専攻を志望する学生を対象にしたク<br />

ラスではあるが、広く近現代の、特に現代の芸術状況に関心を持つ<br />

美術史や美学を志望する学生の履修も歓迎する。英和辞典は常に携<br />

行されたい。<br />

成績評価方法:<br />

春秋学期ともに期末試験を行う。夏休みにリポートもしくは和訳<br />

の宿題を課す予定。評価の配分は、期末試験の結果40 %,出席40<br />

%,平常点(リポート,プレゼンテーション等)20 %とする。<br />

質問・相談:<br />

授業に関する質問については基本的に授業終了時に受け付けるが、<br />

質問・相談の内容によっては面談の日程を後日設定する。<br />

美学美術史学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

音楽学の基礎訓練<br />

セット履修 教授 三宅 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

本演習では,西洋の芸術音楽を研究する際に避けて通れない作品<br />

を具体例として,楽譜を読み解く基礎的な能力を養います。作曲技<br />

法や時代様式の把握が主たる目的ですが,さらに音楽をその時代の<br />

文化のなかに位置づけることも試みます。音楽の基礎知識(「楽典」<br />

程度)を有していることが前提となりますので,これが欠けている<br />

受講生は遅くとも連休明けまでに「楽典」を自学自習しておく必要<br />

があります。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回,楽譜資料のプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

受講生の理解度に応じて授業を進めるため固定した計画は立てま<br />

せんが,授業の骨格は次のとおりです。<br />

1)ガイダンス,音楽のパラメーター,2)ソナタ形式,3)古典的<br />

拍節法,4)有節歌曲と通作歌曲,5)古典派とロマン派,6)音楽に<br />

おけるモデルネ,7)詩と音楽,8)性格小品,9)オペラと楽劇,<br />

10)歴史主義,11)世紀末音楽,12)20 世紀の音楽,13)グレゴリ<br />

オ聖歌,14)楽譜と多声音楽,15)中世の音楽観,16)中世・ルネ<br />

サンスのミサ曲,17)マドリガル,18)オペラの誕生,19)コンチ<br />

ェルト,20)カンタータ,21)組曲,22)音楽の悪魔,23)音楽に<br />

おける引用,24)音楽における問い。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

質疑応答によって授業を進めますので,これに積極的に参加する<br />

学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況,口頭発表,およびレポートによって総合的に評価しま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

質問は授業時に,相談は授業終了後に受け付けます。


美学美術史学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 林 温<br />

授業科目の内容:<br />

日本美術史を学ぶ上で必要な事項について解説します。現代では<br />

近世以前の日本美術に接する機会が極端に減っており、日本美術が<br />

製作された社会的・思想的な背景や人々に共有されていた教養・禁<br />

忌などが、もはや常識ではなくなっています。それらの知識を抜き<br />

にして日本美術を味わうことは美的体験あるいは文学的企図として<br />

可能ですが、人文科学ではありません。美術史学は美術がどのよう<br />

にして産まれ、享受され、維持されてきたのかを作品から読み解く<br />

作業です。この授業では、特に日本古代中世の美術を学ぶ上で不可<br />

欠な「仏教」と「文学」に注目し、美術作品の中でどのように現れ、<br />

関わっているのか具体的に解明します。後期は学生に関心のある作<br />

品について、先行研究を読んで発表してもらうことにより、具体的<br />

に美術史学の方法論を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

大型の日本美術全集、東洋美術全集の類を参照してください。『日<br />

本美術館』(小学館)や『原色図典 日本美術史年表』(1997 集英<br />

社)も便利。<br />

授業の計画:<br />

前期は日本美術を代表する作品を1点選び、それを美術史学的に<br />

読み解いていく。その過程で、仏教・文学的な背景を解説し、作品<br />

の見方を学習していきます。後期は、あるテーマに即した作品を履<br />

修者それぞれに選んでもらい、その作品についての先行研究を読み、<br />

要約して発表してもらう。<br />

【前期】普賢菩薩像(東京国立博物館)<br />

①作品を見るということ<br />

②普賢菩薩の性格<br />

③普賢菩薩信仰<br />

④普賢菩薩の図像<br />

⑤密教の普賢菩薩 金剛薩埵と普賢延命<br />

⑥日本における普賢菩薩信仰<br />

⑦『法華経』と普賢菩薩<br />

⑧様式の比較<br />

⑨図像の継承と展開・変質<br />

【後期】学生の研究発表形式をとる。講義の初回に、あまり難しくな<br />

く、かつ多角的に論じやすいテーマを提示する。受講者はこのテー<br />

マに則して、彫刻・絵画・工芸・書・建築の中から代表的な作例を<br />

選び、研究発表する。発表内容には、その作品に関する論文あるい<br />

は詳細な解説を複数読んで、その要約を入れること。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席を重視する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時。気軽にどうぞ。<br />

美学美術史学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 大石 昌史<br />

授業科目の内容:<br />

春学期には,アリストテレス『詩学』について,秋学期には,カ<br />

ントの『判断力批判』第1部「美的判断力の批判」について,翻訳テ<br />

キストを読みつつ,解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回目の授業時に指示する。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

第1回目の授業時に一回ごとの進度,予習の仕方について説明す<br />

る。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修希望者は,必ず第1回目の授業に出席すること。<br />

93<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

美学美術史学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋美術史通史<br />

セット履修 准教授 金山 弘昌<br />

授業科目の内容:<br />

西洋美術史を本格的に学ぶための前提となる基礎知識(建築・彫<br />

刻・絵画)を、一通り身につけることを目的とします。このため本<br />

講義では、古典古代から中世、近世を経て近代までの西洋美術の通<br />

史を,駆け足で見ていきます。様式史が基本となりますが,図像学<br />

の知識,図像解釈学の実例,作品の社会的機能やパトロンについて<br />

など,美術史のさまざまな方法論の立場からの知見についても言及<br />

します。これによって,各時代各地域の西洋美術についての必要な<br />

知識と問題意識が学べるはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回,プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

ゴンブリッチ『美術の歩み』美術出版社(新訳『美術の物語』フ<br />

ァイドン),高階・三浦編『西洋美術史ハンドブック』新書館,『新<br />

潮世界美術事典』,小学館『世界美術大全集』,J・ホール『西洋美<br />

術解読事典』河出書房新社など。その他,適宜授業中に指定します。<br />

授業の計画:<br />

ガイダンスとイントロダクション 1 回<br />

ギリシア・ローマ 3 回<br />

初期キリスト教・ビザンティン 1 回<br />

ロマネスク 1 回<br />

ゴシック 2 回<br />

初期ルネサンス 3 回<br />

盛期ルネサンス 3 回<br />

北方ルネサンス 2 回<br />

盛期ルネサンス 2 回<br />

マニエリスム 2 回<br />

バロックとロココ 5 回<br />

新古典主義とロマン主義、19世紀の変革 1 回<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

前後期2回の授業内試験の他、不定期に小テストをおこないます。<br />

また各回出席をとり、評価は試験、小テスト、平常点(出席+授業<br />

態度)の総合で判定します。授業範囲が広く,また課題が多いので,<br />

受講者の積極的な予習復習が不可欠となります。<br />

成績評価方法:<br />

平常点および前後期2 回の試験。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受付けます。<br />

美学美術史学原典講読Ⅲ(独)(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅳ(独)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 大石 昌史<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語で書かれた美学あるいは芸術理論に関する文献の講読を<br />

通じて,基本的な芸術研究の方法の習得を目的とする。授業形態は,<br />

テキストの輪読(翻訳),注釈的解説,問題点の指摘,それに対する<br />

参加者の討論という形をとる。ドイツ語の読解能力の習得も本授業<br />

の目的である故,基本的文法事項の解説も合わせて行われる。<br />

テキスト(教科書):<br />

専攻別ガイダンス時に説明する。コピーを配付する。<br />

授業の計画:<br />

第1回目の授業時に一回ごとの進度,予習の仕方について説明す<br />

る。各学期末に,授業内で試験を行う。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

美<br />


美学美術史学原典講読Ⅲ(仏)(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅳ(仏)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 望月 典子<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語で書かれた美術史に関わる文献を読む演習です。美術史<br />

研究に欠かすことのできない基本的なレファレンス・ブック、展覧<br />

会カタログ、カタログ・レゾネ、研究論文、批評、同時代資料など、<br />

様々な文体で書かれたテクストを適宜用いながら、フランス語で文<br />

献を読み、内容を理解する力を身に付けます。同時に、卒論に向け<br />

て具体的な研究方法と文献の探し方・活用の仕方も学びます。主に<br />

17世紀~19世紀前半のフランス美術に関連する文章を取り上げます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントで配布します。webサイトからもダウンロードできます<br />

( URLは授業中に指示)。<br />

参考書:<br />

F. Giboulet et M. Mengelle-Barilleau, La peinture, Paris, 2009, ISBN:<br />

978-2091609607; N. Laneyrie-Dagen, Lire la peinture, 2 vols, Paris, 2006<br />

―2007. ISBN: 978-2035833129, 978-2035836663. その他,授業中に指<br />

示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は,平易な概説的文章から始めて(上記参考書の一部を予<br />

定)、基本的なレファレンス・ブック(各種事典類)、展覧会カタロ<br />

グの作品解説、カタログ・レゾネなどから、短い文章を選んで読ん<br />

でいきます。その際、フランス語で書かれた美術史関連の基本文献<br />

の紹介とその活用方法も説明します。<br />

秋学期は、短めの研究論文を読みながら、実際の研究方法を探りま<br />

す。進捗状況に応じて傾向の異なるものを2編程度取り上げます。具<br />

体的なテクストは未定ですが、1編は17世紀フランス美術に関する論<br />

文を予定しています。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第1回の授業で簡単な仏文を訳してもらいますので、履修希望者は<br />

仏和辞典を持参の上、必ず出席して下さい(テストではありませ<br />

ん)。フランス語既習者を原則としますが、意欲のある方ならば、フ<br />

ランス語をこれから学ぶ方も歓迎します。最初の授業の際に相談し<br />

て下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・各学期とも授業内試験の結果<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

両者を勘案して評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

美学美術史学原典講読Ⅲ(伊)(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅳ(伊)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 細野 喜代<br />

授業科目の内容:<br />

イタリア語で書かれた西洋美術史に関する論文を読み,その内容<br />

を理解する力を身につけることを目的とします。下記のテキストを<br />

中心に訳読していきますが,その他のイタリア・ルネサンス・バロ<br />

ック絵画、彫刻に関する論文,著作も適宜用います。<br />

テキスト(教科書):<br />

M. Rodinò, Galleria Borghese. 10 Capolavori, Roma, 2006. (プリント<br />

で配布します)<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

できる限り、遅刻、欠席をしないこと。<br />

毎回必ず予習してくること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

94<br />

美学美術史学原典講読Ⅲ(日)(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学原典講読Ⅳ(日)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

江戸期の版本を読む<br />

セット履修 准教授 内藤 正人<br />

授業科目の内容:<br />

江戸期に出版された地誌書や文学書,絵本など,美術史学と関連<br />

の深い史料を講読する。テキストには,当時の変体仮名と平易な漢<br />

字とで書き記された未翻刻の原本を、複写して使用する。総じて,<br />

本授業ではくずし字読解の基礎を身に着けると同時に,テキストの<br />

内容の理解を図るものである。<br />

テキスト(教科書):<br />

随時配布する。<br />

参考書:<br />

『くずし字用例辞典』児玉幸多編 東京堂出版 1993年 ISBN-13:<br />

978-4490103335<br />

『くずし字解読辞典』児玉幸多編 東京堂出版 1993年 ISBN-13:<br />

978-4490103311<br />

授業の計画:<br />

〈春学期〉テキスト1 の読解<br />

〈秋学期〉テキスト2 の読解<br />

授業は通年,受講生による“くずし字を読むこと”“書かれている内<br />

容を理解すること”の二点を軸に進んでいきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

江戸のくずし字読解の入門編です。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時他。<br />

美学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

美学概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 大石 昌史<br />

授業科目の内容:<br />

春・秋学期を通じて,以下の2分野20項目について講義する。<br />

春学期:西洋美学史の概要(プラトン、アリストテレス,プロテ<br />

ィノス,カント,ヘーゲル,ニーチェ,感情移入美学,新カント派<br />

の美学,現象学的美学,解釈学的美学)。<br />

秋学期:美学の体系的諸問題(美の位相,芸術の原理,芸術表現,<br />

制作と創造,作品の存在,美的体験,作品解釈,記号と象徴,美と<br />

芸術の身体性,芸術の歴史的終焉)。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント資料を配付する。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

第1回目の授業でガイダンスを行い,それ以後は,原則として1<br />

項目につき1授業時間講義する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

芸術学A 2単位 (春学期)<br />

一般芸術学<br />

教授 大石 昌史<br />

授業科目の内容:<br />

「一般芸術学」に関する,以下の10項目について講義する。<br />

芸術学と美学,自然・芸術・技術,芸術概念の歴史的変遷,芸術の<br />

構成要素,芸術の体系的分類,芸術史の概要,芸術における内容と<br />

形式,芸術心理学,芸術社会学,芸術記号論。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント資料を配付する。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。


授業の計画:<br />

第1回目の授業でガイダンスを行い,それ以後は,原則として1<br />

項目につき1授業時間を講義する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

芸術学B 2単位 (春学期)<br />

美術史学の方法論について<br />

講師 望月 典子<br />

授業科目の内容:<br />

本講では、芸術学 (Kunstwissenschaft) の主要分野である造形芸術<br />

に関する原理的、歴史的研究方法、すなわち、美術史学の方法論に<br />

ついて概観します。前半の授業では、美術作品への基礎的アプロー<br />

チとして、形式分析・様式論、精神史としての美術史、作品の主題<br />

や意味内容を復元する図像学 (イコノグラフィ)・図像解釈学 (イコノ<br />

ロジー)、社会史的方法などを取り上げ、具体的な作品分析例を参照<br />

しながら、それぞれの方法論の特徴を検討します。後半は、伝統的<br />

な方法論を乗り越えようと、近年ますます多元化している美術作品<br />

へのアプローチについて、コンテクスト論、視覚文化史、受容美学、<br />

また記号論、ジェンダー的視点を取り入れた解釈などを紹介し、そ<br />

れぞれの方法論の有効性と限界を探ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

L. ヴェントゥーリ『美術批評史』辻茂訳、みすず書房、1971年;<br />

神林恒道、潮江宏三、島本浣編『芸術学ハンドブック』勁草書房、<br />

1989年、ISBN: 4326800232; 神林恒道ほか編『芸術学の軌跡』勁草書<br />

房、1992年、ISBN: 4326848367; U. クルターマン『芸術論の歴史』神<br />

林恒道、太田喬夫訳、勁草書房、1993年、ISBN: 4326800283; U. クル<br />

ターマン『美術史学の歴史』勝國興、高阪一治訳、中央公論美術出<br />

版、1996年、ISBN: 4805502894; 太田喬夫編『芸術学を学ぶ人のため<br />

に』世界思想社、1999年、ISBN: 4790707466; V. H. マイナー『美術<br />

史の歴史』北原恵ほか訳、ブリュッケ、2003年、ISBN: 9784434027703.<br />

その他授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

各1回から数回で行います。<br />

1. 芸術学および近代的美術史学の成立<br />

2. 様式論的美術史<br />

3. 精神史としての美術史<br />

4. 社会史的・社会学的方法<br />

5. イコノグラフィ (図像学) とイコノロジー (図像解釈学)<br />

6.「新しい美術史学」の展開 (バクサンドール、アルパース、T.J.ク<br />

ラーク、ベルティング、ストイキツァ、ケンプ、フリード、ブライ<br />

ソン、ポロックなど。)<br />

成績評価方法:<br />

・定期試験の結果<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

両者を勘案して評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

芸術学C 2単位 (秋学期)<br />

講師 村山 康男<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会の消費社会・情報化社会としての側面に注目し,消費社<br />

会,及び情報化社会に特有の様々な現象をピック・アップした上で,<br />

それらの現象が芸術の体験をどのように変化させることになるのか<br />

を明らかにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント類はこちらで用意し,随時配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に随時指摘する。<br />

95<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 現代社会の特徴:消費化と情報化の相乗化<br />

第3回 リアルクローズとモードのファッション<br />

第4回 消費社会における「かわいいの美学1」:文学の伝統<br />

第5回 消費社会における「かわいいの美学2」:ファッション雑誌<br />

第6回 消費社会における「かわいいの美学3」:舞踊<br />

第7回 消費社会における「かわいいの美学4」:建築<br />

第8回 消費社会における「かわいいの美学5」:美術<br />

第9回 モダンとポストモダン:サブカルチャーの位置<br />

第10回 オタク系文化:物語消費からデータベース消費へ<br />

第12回 大きな物語から小さな物語へ<br />

第13回 ゼロ年代の想像力:物語の行方<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

現代社会の芸術をも含むさまざまな現象に興味を持って、これか<br />

らの芸術の可能性について、自分の感性を通して考えてもらいたい<br />

成績評価方法:<br />

出席状況とレポートによる総合的な評価<br />

芸術学D 2単位 (秋学期)<br />

舞踏の芸術学 その生成と展開<br />

講師 森下 隆<br />

授業科目の内容:<br />

「舞踏」は,戦後日本で創造された芸術表現として,現在では世<br />

界の舞台芸術の一潮流となりました。当初,日本的な身体表現とし<br />

て受け入れられた舞踏ですが,今日では国際化して,むしろ海外で<br />

さかんになり,舞踏研究も外国人が担うようになっています。<br />

授業では,まずアヴァンギャルド芸術としての舞踏が,1950 年代<br />

から60 年代にかけて,どのような社会史的背景と欧米の思潮との葛<br />

藤のもとで生成したのかを舞踏の創始者である土方巽の生の軌跡と<br />

ともにみてみます。<br />

ついで,土方巽の活動と表現が同時代の前衛美術家たちとの交流<br />

やコラボレーションを通して互いの創造に大きな影響力をもって展<br />

開していることから,戦後日本の前衛美術の流れのなかに,アヴァ<br />

ンギャルドとしての舞踏の表現と位相を求め,その実体を検討します。<br />

そして,土方巽の舞踏の変遷をたどりながら,土方舞踏のメソッ<br />

ドとスタイル,構造を紹介して,一方で20 世紀の世界の思想史のコ<br />

ンテキストのなかで,もう一方で日本の古典芸能と比較して、舞踏<br />

の表現と身体思想の特殊性と普遍性について考えます。<br />

また、外国人の舞踏研究者やダンサーをゲストに招き、外国人の<br />

舞踏への関心と理解の実際を検証すること、土方巽の著作とその英<br />

語訳を読むことで土方の思想を考察する作業を合わせて行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料としてプリントやDVD を配布します<br />

参考書:<br />

・『土方巽全集』普及版・全2 巻(河出書房新社)<br />

・Stephen Barber 著『HIJIKATA: Revolt of Body』<br />

・Sondra Fraleigh and Tamah Nakamura 著『Hijikata Tatsumi and Ohno<br />

Kazuo』<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス,記録映像の鑑賞<br />

2. 戦後前衛美術と舞踏(計1 回)<br />

3. 土方巽 人と作品,表現(計1 回)<br />

4. 戦後の思想,社会,芸術運動(計1 回)<br />

5. 舞踏表現と思想・文学・美術(計1 回)<br />

6. 舞踏創造 場,師弟,ダンスノーテーション(計1 回)<br />

8. 舞踏の身体思想と伝統文化(計1 回)<br />

10. 土方巽の舞踏,そのメソッドと構造(計2 回)<br />

11. 土方巽の著作を読む(計1 回)<br />

12. 舞踏研究の実際 外国人の研究を中心として(計1 回)<br />

13. 外国人を中心にゲストスピーカーを招いて(計2 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

舞踏を現代芸術と考え、各自の関心や専門にあわせて、授業への<br />

積極的な参加をもとめます<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(舞台,映画,美術展など各自が鑑賞した作<br />

品の感想や批評)<br />

出席状況や討議への参加の度合による評価<br />

美<br />


質問・相談:<br />

ウィークデイの午後にアート・センターで受け付けます。<br />

東洋美術史概説ⅠA(セ) 2単位 (春学期)<br />

東洋美術史概説ⅡA(セ) 2単位 (秋学期)<br />

日本古代中世の絵画を中心に<br />

セット履修 教授 林 温<br />

授業科目の内容:<br />

日本古代・中世(鎌倉時代まで)の美術史を概説します。概説と<br />

いっても、すべての分野について扱うには限りがあるので、絵画を<br />

中心として概観します。日本美術は独立して発生・展開したわけで<br />

はなく、近世以前は中国・韓国の美術活動と密接に関わって進展し<br />

ました。したがって、適宜中国・韓国美術にも敷衍しつつ、代表的<br />

な美術遺品をとりあげ講義することになります。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。日本美術年表(特に指定なし)があれば有益。<br />

参考書:<br />

日本美術を鑑賞する時、図像の内容を理解するためには仏教・文<br />

学についての教養が不可欠です。できれば、受講者は簡単な日本の<br />

仏教及び文学史についての概説書を読んでおいてほしい。<br />

授業の計画:<br />

前期13回 縄文から平安時代中期(大陸文化の吸収と消化)<br />

後期13回 平安時代中期から鎌倉時代まで(日本独自の美の開<br />

花)<br />

前期は主に飛鳥時代から奈良時代を経て平安時代中期に及ぶ仏教<br />

絵画を中心に、彫刻や工芸品などもとりあげる。<br />

後期は密教・浄土教・法華信仰を背景とする平安美術の優品、貴<br />

族文化の典型としての書や絵巻物、そして鎌倉時代における南都復<br />

興(運慶)と禅宗文化にまで及びたいと考えています。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

私語厳禁。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業内での簡単な試験による評価<br />

質問・相談:<br />

気軽にどうぞ。<br />

東洋美術史概説ⅠB(セ) 2単位 (春学期)<br />

東洋美術史概説ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)<br />

江戸期の個性豊かな絵画世界を探る<br />

セット履修 准教授 内藤 正人<br />

授業科目の内容:<br />

日本美術史のうち,近世期,江戸時代に開花した個性的な絵画作<br />

品について考察する。昨今,江戸時代の絵画の魅力があらためて見<br />

直され,その特異な造形が海外をも含む数多くの人々の関心を集め<br />

ている。ここでは,江戸時代を象徴する絵画芸術として二つの断面<br />

を設定し,江戸絵画全般を概観する視点を踏まえつつその詳細をみ<br />

ていきたい。<br />

春学期は京都画壇研究として,江戸後期の写生画派・円山応挙と<br />

その一門を,そしてその影響を受けて展開した幕末の江戸琳派・酒<br />

井抱一を軸に論じる。<br />

秋学期は江戸浮世絵研究として,江戸後期の美人画家として著名<br />

な喜多川歌麿の,個性豊かな作品群について論じる。<br />

テキスト(教科書):<br />

随時指示する。<br />

参考書:<br />

随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

(1) ガイダンス<br />

(2) 江戸時代絵画の概説 近世京都画壇<br />

(3)~(6) 円山応挙<br />

(7)~(12) 酒井抱一<br />

秋学期<br />

(1) ガイダンス<br />

(2) 江戸時代絵画の概説 浮世絵<br />

(3)~(12) 喜多川歌麿 その人と芸術<br />

96<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者へは毎回出席をして,画像として投影された作品を「眺め<br />

る」のではなく,自分の目で「見て」,そのうえで感じ,あるいは考<br />

えることを求めます。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時ほか<br />

西洋美術史概説ⅠA(セ) 2単位 (春学期)<br />

西洋美術史概説ⅡA(セ) 2単位 (秋学期)<br />

祭壇画研究<br />

セット履修 教授 遠山 公一<br />

授業科目の内容:<br />

祭壇画とは、聖堂内の祭壇上部を飾る装飾画のことをいう。実際<br />

には今日、各美術館で見られる(宗教)絵画の大部分は祭壇画ある<br />

いはその一部である。その形式は時代により様々である。イタリア<br />

13-16世紀の祭壇画の具体例を取り上げ、個々の形式・機能・<br />

様式について順次見ていく。<br />

祭壇画の誕生、初期の祭壇画の歴史、多翼祭壇画から単一画面形<br />

式(パーラ)への変化、両面祭壇画と呼ばれる特殊な祭壇画の例な<br />

どについて、制作者(画家)・建築・典礼・地方性・パトロネージと<br />

の関わりから論じる。研究の方法論上の問題点も指摘していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布プリントもしくはkeio.jp によって配信。<br />

参考書:<br />

『世界美術大全集』(小学館)、『ルネサンス美術館』 石鍋真澄監<br />

修 小学館 2009年、Sassetta, The Borgo San Sepolcro Altarpiece, ed.<br />

by Machtelt Israëls, Villa I Tatti the Harvard University Center for Italian<br />

Renaissance Studies, Florence and Primavera Press, Leiden, 2009.<br />

授業の計画:<br />

春期<br />

第一回 イントロダクション(祭壇と祭壇画とは)<br />

第二回 祭壇画の発生(祭壇前飾りからの移行)<br />

第三回以降 多翼祭壇画の成立とその歴史、祭壇画の枠・サポーテ<br />

ィングシステム、シエナの祭壇画<br />

第七回以降 多翼祭壇画から単一画面形式へ、壁画による祭壇画、<br />

枠の改変、<br />

秋期<br />

一五世紀フラ・アンジェリコによる祭壇画<br />

両面祭壇画について(ドゥッチョ、マザッチョ、サセッタ、ペルジ<br />

ーノなど)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

かなり専門的になる時も多いので、授業について行けるために、<br />

必ず出席すること。試験には授業内容のレジュメが求められる。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の試験。<br />

西洋美術史概説ⅠB(セ) 2単位 (春学期)<br />

西洋美術史概説ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)<br />

18世紀の西洋美術:ロココから新古典主義まで<br />

セット履修 准教授 金山 弘昌<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、西洋美術史の流れを概観するとともに、とりわけある<br />

特定の時代や地域における美術について理解を深めることを目的と<br />

します。本年度は、18世紀という時代をとりあげ、絵画・彫刻・建<br />

築など造形美術の各分野の主要な作家の業績や様式的特徴を紹介す<br />

るとともに、芸術理論や社会の状況など、造形上の特徴の背景とな<br />

ったさまざまな要因についても概説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。授業中にプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に参考文献表を配布する予定です。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 ロココ様式の概念とその成立


第3−7回 フランスにおけるロココ美術<br />

第8−9回 イタリアの後期バロックとロココ絵画<br />

第10−11回 18世紀のイギリス絵画<br />

第12−13回 ヨーロッパ各地域の後期バロックとロココの建築<br />

第14回 新古典主義の概念とその成立、主導者たち<br />

第15−18回 フランスの美術における新古典主義の成立<br />

第19−22回 他各国の新古典主義<br />

第23回 ピクチャレスクと英国式庭園<br />

第24−26回 フランス革命期の美術<br />

成績評価方法:<br />

成績は、試験の結果と平常点の総合により評価します。<br />

質問・相談:<br />

質問や相談は、授業終了時に受け付けます。<br />

西洋音楽史概説ⅠA(セ) 2単位 (春学期)<br />

西洋音楽史概説ⅡA(セ) 2単位 (秋学期)<br />

チャイコフスキーと19世紀ロシア音楽<br />

セット履修 准教授 西川 尚生<br />

授業科目の内容:<br />

P. I. チャイコフスキー(1840-1893)の生涯と作品を概観し,19世<br />

紀ロシア音楽史の諸問題について考える。新しい全集や作品目録,<br />

定期的な論文集の刊行など,近年のチャイコフスキー研究は目ざま<br />

しい進展を遂げたが,この講義ではそうした成果を踏まえつつ,各<br />

時代の代表作の成立背景,様式的特徴について解説したい。グリン<br />

カ以後のロシア音楽史は,一般にアントン・ルビンシテイン,チャ<br />

イコフスキーらのいわゆる西欧派と,民族主義を標榜する5人組の作<br />

曲家たちとの対立という構図の中で論じられることが多いが,チャ<br />

イコフスキーが好んでロシア民謡やロシア的な題材を作品に取り入<br />

れていたことや,5人組の作曲家と積極的に交流をもち多大な影響を<br />

受けていたことが示すように,「西欧派」対「国民楽派」という見方<br />

は表層的なものに過ぎない。チャイコフスキーと19世紀ロシア音楽<br />

における「西欧的なもの」と「ロシア的なもの」というテーマはと<br />

りわけ重要であり,年間の講義を通じて,この問題に随時立ち返る<br />

ことにしたい。<br />

参考書:<br />

伊藤恵子『チャイコフスキー』音楽之友社,2005年。<br />

フランシス・マース(森田稔ほか訳)『ロシア音楽史 :《カマーリ<br />

ンスカヤ》から《バービイ・ヤール》まで』 春秋社,2006年。<br />

日本ロシア音楽家協会『ロシア音楽事典』河合楽器,2006年。<br />

その他,授業内で指示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

1. ガイダンス:19世紀ロシア音楽史におけるチャイコフスキー<br />

の位置<br />

2. アントン・ルビンシテインとペテルブルク音楽院<br />

3. 初期の作品(管弦楽,室内楽の習作,序曲《雷雨》など)<br />

4. 《交響曲第1番》とその周辺<br />

5-6. 「ロシア5人組」の活動<br />

7. バラキレフとの交友(幻想序曲《ロミオとジュリエット》など)<br />

8. 1870年代前半の交響曲(第2番,第3番)<br />

9. 批評家としてのチャイコフスキー<br />

10-12. 1870年代後半の作品(《ピアノ協奏曲第1番》,バレエ《白鳥の<br />

湖》など)<br />

13. まとめ<br />

秋学期<br />

1-3. 1870年代後半の作品(《交響曲第4番》,オペラ《エフゲニー・<br />

オネーギン》など)<br />

4-7. 1880年代前半の作品(《ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い<br />

出」》,オペラ《マゼッパ》など)<br />

8-10 晩年に向かって(《交響曲第5番》,オペラ《スペードの女王》<br />

など)<br />

11. バレエ《くるみ割り人形》<br />

12. 《交響曲第6番「悲愴」》<br />

13. まとめ:後世への影響<br />

成績評価方法:<br />

試験とレポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付ける。<br />

97<br />

西洋音楽史概説ⅠB(セ) 2単位 (春学期)<br />

西洋音楽史概説ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)<br />

ワーグナー《タンホイザー》<br />

セット履修 教授 三宅 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

リヒャルト・ワーグナー(1813 ―1883)のロマン的オペラ《タン<br />

ホイザー》を主たる対象として,台本と音楽の関係を読み解き,音<br />

楽が音楽外の思想・文学・美術・演劇等といかに関わっているかを<br />

明らかにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に対訳を配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

受講生の理解度に応じて授業を進めるため,固定した計画は立て<br />

ませんが,内容はおおよそ次のとおり。<br />

1. ガイダンス,〈序曲〉の解読<br />

2. 《タンホイザー》第1 幕の台本と音楽<br />

3. 《タンホイザー》第2 幕の台本と音楽<br />

4. 《タンホイザー》第3 幕の台本と音楽<br />

5. さまざまな演出の可能性<br />

6. 総括<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予備知識は必要ありませんが,積極的に学ぶ意欲ある学生を歓迎<br />

します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによって評価します。<br />

質問・相談:<br />

質問は授業時に,相談は授業終了後に受け付けます。<br />

美学特殊ⅠA 2単位 (春学期)<br />

現代美学の基礎概念<br />

講師 佐々木 健一<br />

授業科目の内容:<br />

参考書に挙げた『美学辞典』は、美学の基礎概念25を取り上げ<br />

て、概念史を記述し、美学上の位置を明らかにしようとしたもので<br />

ある。これらは、いまなお、美学的な考察を行う際の基礎であるこ<br />

とを失っていないが、いわゆる近代美学の体系を念頭において選ば<br />

れたものである。しかし、現在、あらゆる文化現象とともに、美学<br />

の在り方も大きく変貌しようとしている。そこで、現代の動向を念<br />

頭に置きつつ、『美学辞典』で取り上げていない基礎概念を論ずるの<br />

が、この講義の狙いである。現在取り上げることを予定しているの<br />

は、通年ベースで、例えば、「大衆」、「日常性」、「商品」、「メディ<br />

ア」、「環境」、「感情・感性」などで、一部、2008年度に取り上げて<br />

いるもの(「アヴァンギャルド」、「新しさ・独創性」、「複製」など)<br />

を含む。<br />

参考書:<br />

『美学辞典』佐々木健一著 東京大学出版会 1995年 ISBN-13:<br />

978-4130802000<br />

授業の計画:<br />

一回目には「近代美学」の意味についての、入門的な説明を行う。<br />

上記の概念のどれをどの順序で講義するかは予告できない(準備の<br />

できたものから取り上げる)。また、どれを春学期にとりあげ、どれ<br />

を秋学期にするかも未定である。一つの概念について、2-3コマ<br />

を充て、通年で10-13くらいを主題とする予定である。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

上記『美学辞典』を勉強してほしい。新しい概念はある歴史を前<br />

提としており、目前のものにのみ注目するのは浅薄である。<br />

成績評価方法:<br />

試験による評価を主とする。平常点を加味することがある。<br />

美<br />


美学特殊ⅡA 2単位 (秋学期)<br />

現代美学の基礎概念<br />

講師 佐々木 健一<br />

授業科目の内容:<br />

参考書に挙げた『美学辞典』は、美学の基礎概念25を取り上げ<br />

て、概念史を記述し、美学上の位置を明らかにしようとしたもので<br />

ある。これらは、いまなお、美学的な考察を行う際の基礎であるこ<br />

とを失っていないが、いわゆる近代美学の体系を念頭において選ば<br />

れたものである。しかし、現在、あらゆる文化現象とともに、美学<br />

の在り方も大きく変貌しようとしている。そこで、現代の動向を念<br />

頭に置きつつ、『美学辞典』で取り上げていない基礎概念を論ずるの<br />

が、この講義の狙いである。現在取り上げることを予定しているの<br />

は、通年ベースで、例えば、「大衆」、「日常性」、「商品」、「メディ<br />

ア」、「環境」、「感情・感性」などで、一部、2008年度に取り上げて<br />

いるもの(「アヴァンギャルド」、「新しさ・独創性」、「複製」など)<br />

を含む。<br />

参考書:<br />

『美学辞典』 佐々木健一著 東京大学出版会 1995 年<br />

ISBN-13: 978-4130802000<br />

授業の計画:<br />

導入の講義は行わず、春学期の講義の続講である。春学期の進行<br />

状況に従って取り上げる主題が決まる(春学期の項を参照のこと)。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず『美学辞典』の勉強をすること。授業で論ずる新しい概念の<br />

背景を知るために必須である。<br />

成績評価方法:<br />

学部は試験により、修士はレポートによる。<br />

平常点を加味することがある。<br />

美学特殊ⅠB 2単位 (春学期)<br />

文藝作品とレトリック<br />

講師 松尾 大<br />

授業科目の内容:<br />

文藝において働いているレトリックを美学的に考察します。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に随時指示します。<br />

授業の計画:<br />

1 文藝作品のトポス論<br />

2 文藝作品の談話分析的考察<br />

3 文藝作品の読者理論的考察<br />

4 文藝作品のフィギュール<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

能動的、積極的に授業に参加する学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

レポート 50%<br />

平常点 50%<br />

質問・相談:<br />

授業終了時口頭で、あるいはメールで随時<br />

美学特殊ⅡB 2単位 (秋学期)<br />

イメージの修辞学 II<br />

講師 西村 清和<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度後期は、「イメージの修辞学」として、読書とイメージの問<br />

題を取りあげた。今年はその続編で、おなじくことばとイメージの<br />

関係をめぐって、とくに「隠喩」の問題をとりあげる。従来隠喩は<br />

とりわけてイメージにかかわる文彩と考えられており、それゆえに<br />

ひとは、絵画や映画など視覚的な隠喩についても言及してきた。し<br />

かし、じっさいに「ジュリエットは太陽だ」という隠喩を絵画的に<br />

表現することができるだろうか。こうした問題を、精細に論じる。<br />

テキスト(教科書):<br />

西村清和『イメージの修辞学』、三元社<br />

98<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2‐4 従来の隠喩論批判<br />

5-6 隠喩の述語限定理論<br />

7-8 隠喩と直喩<br />

9-10 隠喩とイメージ<br />

11‐14 視覚的隠喩<br />

15 予備<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験の結果<br />

美学特殊ⅠC 2単位 (春学期)<br />

悲劇や叙事詩をめぐる文芸の存在理由をめぐって<br />

講師 藤田 一美<br />

授業科目の内容:<br />

ホメロスの叙事詩やギリシア悲劇を取り上げつつ、アリストテレ<br />

スの悲劇創作論を、形而上学、倫理学、論理学、心論、弁論術との<br />

関係において考察し、その体系的位置や存在理由を探ります。その<br />

際、ホラティウスの詩論やキケロの弁論術はもちろんですが、西洋<br />

近現代哲学、中国や日本の古典などにも目配りしつつ、美の概念、<br />

現実と虚構の関係、想像力、カタルシス、詩作の語法などにも論究<br />

し、全体としては世界に住まう人間との関わりにおける芸術的なる<br />

ものの意味について考えてゆきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

ソポクレス『オイディプス』、アリストパネス『蛙』、アリストテ<br />

レス『詩学』とホラティウスの『詩論』いずれも岩波文庫版。その<br />

他必要に応じてプリントを配布。<br />

参考書:<br />

プラトン『国家』、カント『判断力批判』など<br />

授業の計画:<br />

以下の講義計画は通年を念頭に置いたものです。<br />

序:西周の『美妙学』<br />

ギリシアの叙事詩<br />

ギリシアの悲劇<br />

文藝と哲学<br />

クセノパネス、ヘラクレイトスにおける詩人批判<br />

デモクリトス<br />

プラトンの国家学における文芸<br />

教育論から見た文芸 詩作が遵守すべき法<br />

知識論から見た文芸 概念の根拠<br />

アリストテレスの詩学<br />

詩学の位置 形而上学における学問体系<br />

真理基準:必然性と蓋然性<br />

詩学と人間学 「生の模倣」の概念(リュクルゴス他)<br />

詩作と弁論 例示と立証<br />

論理学の応用 普遍的なるものの概念<br />

文芸と哲学<br />

ロゴスとミュトス<br />

必然性と蓋然性<br />

歴史と虚構<br />

ミメーシスと想像力<br />

虚構の歴史的意味<br />

文芸の存在理由<br />

驚きと学び(同一性の破綻と蘇生)<br />

受容の快<br />

カタルシスの哲学的意味<br />

世界の意味<br />

比喩、例示としての文芸<br />

謎めいた世界と意味賦与<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

とにかく講義への積極的な参加を望みます。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(場合によっては試験は行いません)<br />

・レポートによる評価(1600~2000字)(A4: 40x40)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(意見や質問は大歓<br />

迎)


質問・相談:<br />

質間・相談は随時受け付けますので、遠慮なく。<br />

E-mailアドレスは講義において開示します。<br />

美学特殊ⅡC 2単位 (秋学期)<br />

悲劇や叙事詩をめぐる文芸の存在理由をめぐって<br />

講師 藤田 一美<br />

授業科目の内容:<br />

ホメロスの叙事詩やギリシア悲劇を取り上げつつ、アリストテレ<br />

スの悲劇創作論を、形而上学、倫理学、論理学、心論、弁論術との<br />

関係において考察し、その体系的位置や存在理由を探ります。その<br />

際、ホラティウスの詩論やキケロの弁論術はもちろんですが、西洋<br />

近現代哲学、中国や日本の古典などにも目配りしつつ、美の概念、<br />

現実と虚構の関係、想像力、カタルシス、詩作の語法などにも論究<br />

し、全体としては世界に住まう人間との関わりにおける芸術的なる<br />

ものの意味について考えてゆきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

ソポクレス『オイディプス』、アリストパネス『蛙』、アリストテ<br />

レス『詩学』とホラティウスの『詩論』いずれも岩波文庫版。その<br />

他必要に応じてプリントを配布。<br />

参考書:<br />

プラトン『国家』、カント『判断力批判』など<br />

授業の計画:<br />

以下の講義計画は通年を念頭に置いたものです。<br />

序:西周の『美妙学』<br />

ギリシアの叙事詩<br />

ギリシアの悲劇<br />

文藝と哲学<br />

クセノパネス、ヘラクレイトスにおける詩人批判<br />

デモクリトス<br />

プラトンの国家学における文芸<br />

教育論から見た文芸 詩作が遵守すべき法<br />

知識論から見た文芸 概念の根拠<br />

アリストテレスの詩学<br />

詩学の位置 形而上学における学問体系<br />

真理基準:必然性と蓋然性<br />

詩学と人間学 「生の模倣」の概念(リュクルゴス他)<br />

詩作と弁論 例示と立証<br />

論理学の応用 普遍的なるものの概念<br />

文芸と哲学<br />

ロゴスとミュトス<br />

必然性と蓋然性<br />

歴史と虚構<br />

ミメーシスと想像力<br />

虚構の歴史的意味<br />

文芸の存在理由<br />

驚きと学び(同一性の破綻と蘇生)<br />

受容の快<br />

カタルシスの哲学的意味<br />

世界の意味<br />

比喩、例示としての文芸<br />

謎めいた世界と意味賦与<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

とにかく講義への積極的な参加を望みます。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(場合によっては試験は行いません)<br />

・レポートによる評価(1600~2000字)(A4: 40x40)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(意見や質問は大歓<br />

迎)<br />

質問・相談:<br />

質間・相談は随時受け付けますので、遠慮なく。<br />

E-mailアドレスは講義において開示します。<br />

99<br />

美学特殊ⅠD 2単位 (春学期)<br />

講師 村山 康男<br />

授業科目の内容:<br />

現代芸術の多様な展開(とりわけ現代美術)を概観し,その根底<br />

にある美学思想を明らかにする。現代美術の領域を中心に,アーテ<br />

ィストや美術展を順次取り上げる。制作の現場やアーティストへの<br />

インタビューを記録した視聴覚資料,アーティストの発言を収録し<br />

た文献資料を活用して,現代のアーティストたちの美学思想に照明<br />

をあてるとともに、最近活発に開催される国際美術展の意義につい<br />

ても考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント類はこちらで用意し,随時配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に随時指摘する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 美的体験の変容:表現とコミュニケーション<br />

第3回 主題の広がり1:家族から<br />

第4回 主題の広がり2:難民まで<br />

第5回 作り手の問題1:宮島達男<br />

第6回 作り手の問題2:日比野克彦<br />

第7回 作り手の問題3:川俣正<br />

第8回 作り手の問題4:橋口譲二<br />

第9回 作り手の問題5:石内都<br />

第10回 越後妻有アート・トリエンナーレ<br />

第11回 横浜トリエンナーレ<br />

第12回 現代美術の基底にあるワークショップという概念<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

芸術論Cも後期に担当しているので、美学特殊IDと併せて履修<br />

すれば、現代芸術へのより深い関心に応えられると思います。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況とレポートを総合的に評価する。<br />

美学特殊ⅡE 2単位 (秋学期)<br />

日本の美学<br />

教授 大石 昌史<br />

授業科目の内容:<br />

「日本の美学」に関する,以下の5項目について講義する。<br />

行為の論理と場の論理,物のあはれ,余情の美学,見立ての詩学,<br />

遊興と芸道。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント資料を配付する。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

第1回目の授業でガイダンスを行い,それ以後は,原則として1<br />

項目あたり2授業時間講義する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

各授業終了後に受け付ける。<br />

美術史特殊ⅠA 2単位 (春学期)<br />

近代芸術とプリミティヴ<br />

准教授 後藤 文子<br />

授業科目の内容:<br />

近代芸術にとって重要な問題である「プリミティヴ」概念を軸に、<br />

近代芸術の諸相を概観します。その際、いわゆるプリミティヴィズ<br />

ムに限定せず、より広い視座からこの問題を検討します。春学期は、<br />

問題の所在・概念の確認を踏まえたうえで、ゴーギャン、ピカソ、<br />

表現主義の芸術家らが非西欧圏の芸術文化へと向けた関心のあり方<br />

について取り上げ、さらに、やや視点を変え、近代化の時代にあっ<br />

て人々が自然や原初性への回帰を希求した問題について検討します。<br />

秋学期は、これに引き続き、近代の芸術家が精神病者の創造的な造<br />

美<br />


形性や原初的なものとしての子供に対して寄せた関心を中心に据え<br />

て考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

『二十世紀美術におけるプリミティヴィズム』ロバート・ゴールドウ<br />

ォーター著・日向あき子訳、岩崎美術社、1971年<br />

『20世紀美術におけるプリミティヴィズム:「部族的なもの」と「モ<br />

ダン」なるものとの親縁性』(全2巻)ウィリアム・ルービン編・吉<br />

田憲司ほか日本語版監修、淡交社、1995年<br />

そのほか随時,授業時に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 問題の所在、「プリミティヴ」概念(計3 回)<br />

3. 非西欧圏の美術をめぐって(計6回)<br />

4. 原初性への回帰、近代批判の動向(計5回)<br />

5. 精神病者の美術をめぐって(計6回)<br />

6. 近代芸術家と子供(計5回)<br />

成績評価方法:<br />

・試験による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

美術史特殊ⅡA 2単位 (秋学期)<br />

近代芸術とプリミティヴ<br />

准教授 後藤 文子<br />

授業科目の内容:<br />

近代芸術にとって重要な問題である「プリミティヴ」概念を軸に、<br />

近代芸術の諸相を概観します。その際、いわゆるプリミティヴィズ<br />

ムに限定せず、より広い視座からこの問題を検討します。春学期は、<br />

問題の所在・概念の確認を踏まえたうえで、ゴーギャン、ピカソ、<br />

表現主義の芸術家らが非西欧圏の芸術文化へと向けた関心のあり方<br />

について取り上げ、さらに、やや視点を変え、近代化の時代にあっ<br />

て人々が自然や原初性への回帰を希求した問題について検討します。<br />

秋学期は、これに引き続き、近代の芸術家が精神病者の創造的な造<br />

形性や原初的なものとしての子供に対して寄せた関心を中心に据え<br />

て考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

『二十世紀美術におけるプリミティヴィズム』ロバート・ゴールドウ<br />

ォーター著・日向あき子訳、岩崎美術社、1971年<br />

『20世紀美術におけるプリミティヴィズム:「部族的なもの」と「モ<br />

ダン」なるものとの親縁性』(全2巻)ウィリアム・ルービン編・吉<br />

田憲司ほか日本語版監修、淡交社、1995年<br />

そのほか随時,授業時に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 問題の所在、「プリミティヴ」概念(計3 回)<br />

3. 非西欧圏の美術をめぐって(計6回)<br />

4. 原初性への回帰、近代批判の動向(計5回)<br />

5. 精神病者の美術をめぐって(計6回)<br />

6. 近代芸術家と子供(計5回)<br />

成績評価方法:<br />

・試験による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

100<br />

美術史特殊ⅠB 2単位 (春学期)<br />

建築史・建築論・建築家論<br />

政策・メディア研究科准教授 小林 博人<br />

講師 伊藤 喜彦<br />

講師 和田 菜穂子<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では,春学期、西欧・日本の建築史を俯瞰するとともに,<br />

建築作品を通して建築論,建築家論を展開する。<br />

講師として担当の小林の他に西洋建築史に中世建築を専門とする<br />

伊藤喜彦氏,日本建築史に近代生活史を専門とする和田菜穂子氏に<br />

より,それぞれの専門的視点から時代時代における建築技術の発展<br />

の過程を追いながら,建築行為の果たしてきた社会的役割と意味を<br />

考える。また建築の歴史を通して得られる知見が,現代社会に対し<br />

ていかに寄与しうるかを考察する。<br />

一方,時代を横断して,各種の建築およびその構想を取り上げ,<br />

建築そのものの有する意味や力を考えるとともに設計行為とは何か<br />

を考える。そして建築家の建築設計行為から,建築家の職能につい<br />

て検討を加える。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜授業中に示す。<br />

参考書:<br />

適宜授業中に示す。<br />

授業の計画:<br />

第1回<br />

ガイダンス、建築・建築家の歴史について概説<br />

第2−7回<br />

西洋建築史全体を俯瞰し,主要な建築を挙げながら建築全体の発<br />

展の流れを考える。<br />

第8−12回<br />

近代建築史、特に日本の近代史について講義する。<br />

13回<br />

建築家の職能について考察する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

建築に関する歴史や意味、建築家の職能などに興味のある学生歓<br />

迎。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

美術史特殊ⅡB 2単位 (秋学期)<br />

建築の歴史:古代から現代まで<br />

講師 五十嵐 太郎<br />

講師 飛ヶ谷 潤一郎<br />

授業科目の内容:<br />

古代ギリシア・ローマから現代にいたるまでの西洋における有名<br />

な建築や都市を中心に解説します。<br />

近・現代の建築については、日本の例も含まれます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『ヨーロッパ建築史』 西田雅嗣編 昭和堂 1998年 ISBN:<br />

978-4812298015<br />

『近代建築史』 鈴木博之編著 市ヶ谷出版社 2008年 ISBN:<br />

978-4870711471<br />

参考書:<br />

講義中に随時紹介。<br />

授業の計画:<br />

・ガイダンス<br />

・古代ギリシア建築<br />

・古代ローマ建築<br />

・初期キリスト教・ビザンティン建築<br />

・ロマネスク建築<br />

・ゴシック建築<br />

・ルネサンス建築Ⅰ・Ⅱ(計2回)<br />

・バロック建築<br />

・19世紀建築(以上、飛ヶ谷担当計10回)<br />

・20世紀建築Ⅰ~Ⅲ(五十嵐担当計3回)<br />

*ただし講義の順序については変更の可能性があるので、開講時


にお知らせします。<br />

・試験<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(教科書、ノート、プリント等持ち込み可)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

美術史特殊ⅠC 2単位 (春学期)<br />

鎌倉彫刻成立論<br />

講師 山本 勉<br />

授業科目の内容:<br />

実証的な立場からの日本彫刻史の講義です。春学期には、鎌倉彫<br />

刻の前史として平安時代後期の彫刻史の展開を論じます。11世紀前<br />

半の定朝によって、彫刻における和様が成立し、それは広範囲に広<br />

がります。しかし12世紀前半には定朝様が一世を風靡するなかで、<br />

一部の作品にやがて鎌倉彫刻様式を形成する諸要素があらわれ、そ<br />

れらはこの世紀の第3四半期には、しだいに明確化してゆきます。そ<br />

の過程をたどりながら、背景をも考えます。秋学期は、12世紀の最<br />

後の20年間、鎌倉彫刻成立期を中心に論述します。南都復興の過程<br />

で、あるいは鎌倉新政権との交渉のなかで、康慶・運慶・快慶らの<br />

仏師が新様式を成立させる課程が論述の中心です。なお春学期の冒<br />

頭には、当該時期までの日本彫刻史の展開を概説して、理解の前提<br />

をつくります。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義時に参考文献表・年表等のプリントを配<br />

布します。<br />

参考書:<br />

・水野敬三郎監修『カラー版日本仏像史』(美術出版社)<br />

・水野敬三郎他編『日本美術全集』6,10(講談社)<br />

・水野敬三郎他編『日本彫刻史基礎資料集成』鎌倉時代造像銘記篇<br />

1,中央公論美術出版)<br />

・山本勉『仏像のひみつ』『続仏像のひみつ』(朝日出版社)<br />

授業の計画:<br />

1. 鑑賞法・研究法概論(冒頭の1 回)<br />

2. 日本彫刻史概説(次の3 回ないし4 回)<br />

3. 鎌倉彫刻前史(春学期の残り)<br />

4. 鎌倉彫刻成立論Ⅰ 東国政権と奈良仏師・慶派仏師(秋学期前<br />

半5回)<br />

5. 鎌倉彫刻成立論Ⅱ 南都再興造像初期(秋学期中盤5回)<br />

6.鎌倉彫刻成立論Ⅲ 東大寺大仏殿諸像再興期(秋学期後半5回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・講義中に示す参考文献の読破を期待します。<br />

・配布した講義資料は当該回以後も持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(問題はあらかじめ告知します。試験会場<br />

でしあげるレポートとでも考えてください。)<br />

質問・相談:<br />

授業中に随侍受け付けます。<br />

美術史特殊ⅡC 2単位 (秋学期)<br />

鎌倉彫刻成立論<br />

講師 山本 勉<br />

授業科目の内容:<br />

実証的な立場からの日本彫刻史の講義です。春学期には、鎌倉彫<br />

刻の前史として平安時代後期の彫刻史の展開を論じます。11世紀前<br />

半の定朝によって、彫刻における和様が成立し、それは広範囲に広<br />

がります。しかし12世紀前半には定朝様が一世を風靡するなかで、<br />

一部の作品にやがて鎌倉彫刻様式を形成する諸要素があらわれ、そ<br />

れらはこの世紀の第3四半期には、しだいに明確化してゆきます。そ<br />

の過程をたどりながら、背景をも考えます。秋学期は、12世紀の最<br />

後の20年間、鎌倉彫刻成立期を中心に論述します。南都復興の過程<br />

で、あるいは鎌倉新政権との交渉のなかで、康慶・運慶・快慶らの<br />

仏師が新様式を成立させる課程が論述の中心です。なお春学期の冒<br />

頭には、当該時期までの日本彫刻史の展開を概説して、理解の前提<br />

をつくります。<br />

101<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義時に参考文献表・年表等のプリントを配<br />

布します。<br />

参考書:<br />

・水野敬三郎監修『カラー版日本仏像史』(美術出版社)<br />

・水野敬三郎他編『日本美術全集』6,10(講談社)<br />

・水野敬三郎他編『日本彫刻史基礎資料集成』鎌倉時代造像銘記篇<br />

1,中央公論美術出版)<br />

・山本勉『仏像のひみつ』『続仏像のひみつ』(朝日出版社)<br />

授業の計画:<br />

1. 鑑賞法・研究法概論(冒頭の1 回)<br />

2. 日本彫刻史概説(次の3 回ないし4 回)<br />

3. 鎌倉彫刻前史(春学期の残り)<br />

4. 鎌倉彫刻成立論Ⅰ 東国政権と奈良仏師・慶派仏師(秋学期前半<br />

5回)<br />

5. 鎌倉彫刻成立論Ⅱ 南都再興造像初期(秋学期中盤5回)<br />

6.鎌倉彫刻成立論Ⅲ 東大寺大仏殿諸像再興期(秋学期後半5回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・講義中に示す参考文献の読破を期待します。<br />

・配布した講義資料は当該回以後も持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(問題はあらかじめ告知します。試験会場<br />

でしあげるレポートとでも考えてください。)<br />

質問・相談:<br />

授業中に随侍受け付けます。<br />

美術史特殊ⅠD 2単位 (春学期)<br />

パウル・クレーの時代<br />

名誉教授 前田 富士男<br />

授業科目の内容:<br />

西洋近代美術史で1900年頃から第二次世界大戦前の1930年代まで<br />

の時代は、表現主義、キュビスム、フォーヴ、抽象絵画、未来派、<br />

ダダなど、革命的な変化が続いた。この時代は、そのまま画家パウ<br />

ル・クレー(1879-1940)の制作活動期に重なる。クレーの作品や活<br />

動を中心に、この革命期の美術の諸相を制作論、作品解釈、受容機<br />

能論などの観点から検討する。なお、あわせて美術史学の基礎概念<br />

も説明する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

参考書:<br />

適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

(1)美術史の基礎概念(2)画面という装置とセザンヌ主義(3)ク<br />

レーとアール・ヌーヴォー(4)水彩と版画技法(5)オーバーラッ<br />

プの絵画論(6)キュビスム(7)クレーとドローネ(8)文字と記号<br />

(9)抽象と自然主義(10)第一次世界大戦中のクレー作品(11)生<br />

成としての制作論(12)クレー作品の同時代的評価<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に。<br />

美術史特殊ⅡD 2単位 (秋学期)<br />

パウル・クレーの時代(続)<br />

名誉教授 前田 富士男<br />

授業科目の内容:<br />

西洋近代美術史で1900年頃から第二次世界大戦前の1930年代まで<br />

の時代は、表現主義、キュビスム、フォーヴ、抽象絵画、未来派、<br />

ダダなど、革命的な変化が続いた。この時代は、そのまま画家パウ<br />

ル・クレー(1879-1940)の制作活動期に重なる。クレーの作品や活<br />

動を中心に、この革命期の美術の諸相を制作論、作品解釈、受容機<br />

能論などの観点から検討する。なお、あわせて美術史学の基礎概念<br />

も説明する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

参考書:<br />

適宜指示する。<br />

美<br />


授業の計画:<br />

(1)美術史の基礎概念(2)バウハウス(3)クレー作品の方形モテ<br />

ィーフ(4)分節概念(5)コンステレーション(6)クレー作品の植<br />

物モティーフ(7)色彩論(8)ゲーテの自然科学論(9)クレーとカ<br />

ンディンスキー(10)クレーと音楽(11)天使の絵画(12)死生学<br />

からみるクレー<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に。<br />

美術史特殊ⅠE 2単位 (春学期)<br />

日本工藝史概論<br />

講師 内田 篤呉<br />

授業科目の内容:<br />

今、工芸が、大きく動いている。明治期に西欧の美学や芸術論を<br />

移植して日本美術史が形成される成立過程において、絵画、建築、<br />

彫刻を上位に置き、工藝を下位に位置づけた。しかし、伝統と創造、<br />

外来文化の摂取を繰り返しながら発展してきた日本美術は、江戸時<br />

代までの造形の場は工藝であった。現在、こうした美術観を見直し、<br />

工藝を日本文化の中で相対化し、世界に発信する動向がある。近い<br />

将来、日本工藝は、茶の湯や禅の美術と共に日本文化の特質として<br />

語られる日が来るであろう。<br />

本講座は、縄文時代から江戸時代に至る各時代における工芸の特質<br />

を作品と文献史料から考察し、工藝の視点からみた日本美術史を概<br />

観する。前期は、時の流れを横軸で、後期は縦軸で工藝の本質に迫<br />

ってみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは特に用いない。必要な資料は毎回配布する。<br />

授業の計画:<br />

第1講 オリエンテーション・「美術」と「工藝」<br />

第2講 縄文時代 原始の造形<br />

第3講 弥生時代 倭と漢<br />

第4講 奈良時代 正倉院の宝物<br />

第5講 平安時代 『類聚雑要抄』とその調度<br />

第6講 鎌倉時代 武士と公家<br />

第7講 南北朝・室町時代 和漢混合<br />

第8講 室町時代 文芸意匠<br />

第9講 特別展見学<br />

第10講 桃山時代 黄金とわび<br />

第11講 江戸時代Ⅰ 光悦<br />

第12講 江戸時代Ⅱ 光琳と乾山<br />

第13講 作家工房の見学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

日本工藝史の基礎知識を習得するために、展覧会や作家工房の訪<br />

問・見学を組み入れ、工藝が体感できる授業にしたい。<br />

成績評価方法:<br />

レポート提出とその評価及び出席率<br />

美術史特殊ⅡE 2単位 (秋学期)<br />

日本工藝史概論<br />

講師 内田 篤呉<br />

授業科目の内容:<br />

今、工芸が、大きく動いている。明治期に西欧の美学や芸術論を<br />

移植して日本美術史が形成される成立過程において、絵画、建築、<br />

彫刻を上位に置き、工藝を下位に位置づけた。しかし、伝統と創造、<br />

外来文化の摂取を繰り返しながら発展してきた日本美術は、江戸時<br />

代までの造形の場は工藝であった。現在、こうした美術観を見直し、<br />

工藝を日本文化の中で相対化し、世界に発信する動向がある。近い<br />

将来、日本工藝は、茶の湯や禅の美術と共に日本文化の特質として<br />

語られる日が来るであろう。<br />

本講座は、縄文時代から江戸時代に至る各時代における工芸の特<br />

質を作品と文献史料から考察し、工藝の視点からみた日本美術史を<br />

概観する。前期は、時の流れを横軸で、後期は縦軸で工藝の本質に<br />

迫ってみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは特に用いない。必要な資料は毎回配布する。<br />

102<br />

授業の計画:<br />

第14講 国宝・紅白梅図の科学調査<br />

第15講 日本漆工史Ⅰ<br />

第16講 日本漆工史Ⅱ<br />

第17講 中国漆工史<br />

第18講 日本陶磁史Ⅰ<br />

第19項 日本陶磁史Ⅱ<br />

第20講 特別展見学<br />

第21講 中国陶磁史Ⅰ<br />

第22講 中国陶磁史Ⅱ<br />

第23講 花の歴史と道具<br />

第24講 茶の湯の歴史と道具Ⅰ<br />

第25講 茶の湯の歴史と道具Ⅱ<br />

第26講 総括<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

日本工藝史の基礎知識を習得するために、展覧会や作家工房の訪<br />

問・見学を組み入れ、工藝が体感できる授業にしたい。<br />

成績評価方法:<br />

レポート提出とその評価及び出席率<br />

美術史特殊ⅠF 2単位 (春学期)<br />

仏教の図像学<br />

講師 田中 公明<br />

授業科目の内容:<br />

仏教の図像学<br />

近年、彫刻や絵画の神々や人物の姿に込められた象徴的意味を読<br />

みとる「図像学」が、学界で注目を集めるようになっている。とこ<br />

ろがわが国の「図像学」ブームは、主としてキリスト教図像学と西<br />

洋絵画の研究者によって提起されたため、世界でも屈指の高度な象<br />

徴体系を有する仏教の図像学は、大学の講義でもほとんど取り上げ<br />

られることがなかった。<br />

本講義では、仏教図像の象徴体系を仏教の故国インドに遡って考<br />

察するとともに、インドの仏教美術を継承したチベット・ネパール・<br />

東南アジア、日本の仏教美術の源流であるシルクロード・中国・朝<br />

鮮半島の作品も視野に入れつつ、アジア全域に亙る文化交流の歴史<br />

を明らかにしてゆきたい。<br />

参考書:<br />

『両界曼荼羅の誕生』田中公明著 春秋社 2004年<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 仏教図像のあけぼの(仏像不出現の時代)<br />

第3回 仏像の誕生-ガンダーラとマトゥラーの仏教図像-<br />

第4回 仏伝図と印相の成立<br />

第5回 菩薩像と持物の意味するもの<br />

第6回 天部像-仏教に摂取されたインドの神々-<br />

第7回 観音像-変化のほとけ-<br />

第8回 金剛薩埵と明王-力のほとけ-<br />

第9回 女性尊 女性の仏菩薩と神々<br />

第10回 他土仏信仰の展開と四方四仏<br />

第11回 三尊像 もっとも単純な群像形式<br />

第12回 仏教図像の日本的展開<br />

第13回 仏教寺院と尊像配置<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

仏教図像学は、美学・美術史、とくに博物館・美術館の学芸員を<br />

志望する学生に有益であることはいうまでもないが、応用範囲の広<br />

い学問なので、東洋史・日本史などの史学系、哲学、宗教学、美学<br />

など思想系の諸君の聴講も歓迎したい。<br />

成績評価方法:<br />

講義は出席するごとに4点、遅刻は2点として、半年12~13回の<br />

講義で約50点、学期末のレポートも約50点満点で採点する。合格(C)<br />

は出席点+レポートの合計50点からとなる。レポートの誤字・脱字、<br />

ワープロの変換間違い、参考書やWEBを参照することは構わない<br />

が、参考資料の丸写しは減点の対象となる。


美術史特殊ⅡF 2単位 (秋学期)<br />

曼荼羅の歴史的発展<br />

講師 田中 公明<br />

授業科目の内容:<br />

平安時代の初頭に最澄・空海らによって伝えられた両界曼荼羅は,<br />

日本における仏教図像の中心となったばかりでなく,その後の日本<br />

文化全般にも大きな影響を与えた。本講義では,仏教図像の集大成<br />

ともいうべき曼荼羅の成立と歴史的発展を、インド・シルクロード・<br />

中国における祖型に遡りつつ概観する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『 両界曼荼羅の誕生』田中公明著 春秋社 2004 年<br />

ISBN4-393-11218-0<br />

授業の計画:<br />

第1回 胎蔵曼荼羅の成立(1)―三尊像から三部へ―<br />

第2回 胎蔵曼荼羅の成立(2)―八大菩薩と曼荼羅―<br />

第3回 胎蔵曼荼羅の成立(3)―現図曼荼羅の成立―<br />

第4回 金剛界曼荼羅の成立(1)―南天鉄塔の謎―<br />

第5回 金剛界曼荼羅の成立(2)―五元論の成立―<br />

第6回 金剛界曼荼羅の成立(3)―南天鉄塔の謎を解く―<br />

第7回 別尊曼荼羅の世界<br />

第8回 曼荼羅の日本的展開(1)―浄土と法華日蓮系の曼荼羅―<br />

第9回 曼荼羅の日本的展開(2)―神仏習合・修験系の曼荼羅―<br />

第10回 後期密教の曼荼羅(1)―曼荼羅理論の展開―<br />

第11回 後期密教の曼荼羅(2)―コスモロジーと曼荼羅―<br />

第12回 CG を用いた曼荼羅の図像データベース<br />

第13回 レポート提出―エミール・ギメの立体曼荼羅―<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者は春学期の美術史特殊講義ⅠF『仏教の図像学』を受講し<br />

ていることが望ましく,04学則適用者がかなりの人数在籍していた<br />

昨年度までは、ほとんどの学生が通年で受講していたが、学生のほ<br />

とんどが07学則適用となる本年度からは、秋学期のみでも受講・単<br />

位の取得ができるように配慮する。<br />

成績評価方法:<br />

講義は出席するごとに4点、遅刻は2点として、半年12~13回の<br />

講義で約50点、学期末のレポートも約50点満点で採点する。合格(C)<br />

は出席点+レポートの合計50点からとなる。レポートの誤字・脱字、<br />

ワープロの変換間違い、参考書やWEBを参照することは構わない<br />

が、参考資料の丸写しは減点の対象となる。<br />

美術史特殊ⅠG 2単位 (春学期)<br />

美術と情報技術<br />

講師 内田 まほろ<br />

授業科目の内容:<br />

様々な新しい情報技術によって、表現方法、展示方法、作品の管<br />

理方法まで、美術をめぐる方法論は大きく変化している。この授業<br />

では、一つの展覧会の企画を通し、概念から具体へむけた概念整理<br />

のプロセス、テキストではなく視覚情報による情報編集、データベ<br />

ースによる情報整理をワークショップ形式で体験します。それぞれ<br />

のプロセスにおいて、グループワーク、プレゼンテーション、簡易<br />

な画像編集、データベース制作の方法や技術を習得し、総合的に考<br />

えるため、伝えるためのツールを使いこなすことを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜<br />

参考書:<br />

適宜<br />

授業の計画:<br />

01 ガイダンス<br />

02 情報技術と美術<br />

03 概念から具体へ 概念を整理する (ブレーンストーミング)<br />

04 概念から具体へ 概念を整理する (エクセルリスト化)<br />

05 概念から具体へ イメージで考える (図書館&取材)<br />

06 概念から具体へ イメージで考える (イメージ収集)<br />

07 概念から具体へ イメージで考える (フォトショップ)<br />

08 プレゼンテーション制作 (パワーポイント)<br />

09 発表、講評<br />

10 データベース化 コンピューターで考える(ファイルメーカー)<br />

11 データベース化 コンピューターで考える(ファイルメーカー)<br />

103<br />

12 プレゼンテーション制作<br />

13 発表、講評<br />

*()はその授業で概要を実務習得する内容<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ワークショップ形式の、欠席が多いとついていけなくなりますの<br />

で、履修の際には十分注意してください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(展覧会レポート(1 回)および最終課題)<br />

・平常点<br />

美術史特殊ⅡG 2単位 (秋学期)<br />

美術と先端技術<br />

講師 宇田 敦子<br />

授業科目の内容:<br />

デジタルメディアをもたらした表現の変容について、事例研究と<br />

ワークショップを通して多角的に学ぶ。<br />

秋学期は「つくるプロセス/実習」に焦点をあて、コンピュータ<br />

ーという、道具・素材・メディアを手にした創り手の意識変化を解<br />

き明かすことに力点をおく。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜(有効な文献等は講義に指示する)<br />

参考書:<br />

適宜(有効な文献等は講義に指示する)<br />

授業の計画:<br />

第01回 ガイダンス<br />

第02回 コンピューターという道具1:漫画にみるデジタルツールの<br />

手法<br />

第03回 コンピューターという道具2:ループ構造の表現<br />

第04回 デジタル素材1:モニターでみることば<br />

第05回 デジタル素材2:モニターでみる写真<br />

第06回 メディアの原体験について:絵本のワークショップ<br />

第07回 メディアの原体験について:手紙のワークショップ<br />

第08回 メディアアートの現在:メディア文化庁芸術祭の受賞作品<br />

から<br />

第09回 動画コンテンツの現在:webのデジタルコンペの受賞作品<br />

から<br />

第10回 ことばを使うクリエイターのコンテンツを読み解く<br />

第11回 仮想展覧会・店舗の企画1:架空設定(キャラクター等)の企<br />

画を分析<br />

第12回 仮想展覧会・店舗の企画2:企画書の作成ワークショップ<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義内容は、履修者の希望に応じて、多少変更する場合があります。<br />

ワークショップは、PCを使った演習を行いますが、PCに対する苦手<br />

意識があっても特に問題はありません。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価:(展覧会レポート/最終課題 計2回)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

美術史特殊ⅠH 2単位 (春学期)<br />

中世・ルネサンスのイタリア美術(シエナ派を中心に)<br />

名誉教授 末吉 雄二<br />

授業科目の内容:<br />

ルネサンス美術の魅力は、しばしば主張されるユークリッド幾何<br />

学を基盤とする合理的線遠近法にあるというより、絵画や彫刻の登<br />

場者が悲しみや喜びといった人間の心を豊に表現している点にある。<br />

神や聖なる存在にも人間の心を反映させる「人間的」な美術は、1<br />

3世紀後期には始まっていた。この授業は、2008年度から始め<br />

たジョットの絵画の成立と展開をできるかぎり詳細に辿る試みを受<br />

けて、今年度前期はまず、手短にパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂<br />

壁画にジョットの絵画を確認した後、シエナの画家たちの作品をド<br />

ゥッチョからアンブロージョ・ロレンツェッティまで辿って鑑賞し<br />

たい。アッシジのサン・フランチェスコ聖堂下堂はジョットの弟子<br />

たちを中心とする工房とシエナの画家たちの接点であったので、下<br />

堂翼廊の壁画群にも注目したいと思っている。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。授業では参考資料のプリントを配布します。<br />

美<br />


参考書:<br />

『イタリア・ルネサンスの文化』ブルクハルト著。『ジョットの芸<br />

術―スクロヴェーニ礼拝堂壁画を中心として―』と『聖痕印刻―ジ<br />

ョットの後期壁画をめぐって―』佐々木英也著,中央公論美術出版。<br />

『中世末期の図像学』エミール・マール著,国書刊行会。『ルネサン<br />

ス画人伝』,白水社。そのほか,一般的な美術史として『ルネサンス<br />

の春』パノフスキー著,などを参照してほしいし,美術作品の見方<br />

を教えるものとして示唆に富む『美術への洞察』オットー・ペヒト,<br />

岩波書店。など。貪欲に読書して欲しい。<br />

授業の計画:<br />

以下に中心となるテーマを記す。一つのテーマには2・3 回の授業を<br />

予定している。<br />

前期(春学期)<br />

1. パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂壁画(14 世紀の絵画における<br />

「物語」と空間表現)<br />

2. ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ作シエナ大聖堂祭壇画《マ<br />

エスタ》<br />

3. シモーネ・マルティーニ作シエナ市庁舎(パラッツォ・プッブリ<br />

コ)の《マエスタ》<br />

4. アッシジのサン・フランチェスコ聖堂下堂翼廊の絵画群<br />

5. アッシジのサン・フランチェスコ聖堂下堂サン・マルティーノ礼<br />

拝堂壁画<br />

6. シエナ市庁舎(パラッツォ・プッブリコ)の《善政と悪政の寓意》<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

美術史研究はまず作品を観察し、他の作家、他の時代、他の地域・<br />

分野等の作品と比較する事から始まる。理想的には現存するあらゆ<br />

る作品を知っていることが求められることになる。履修者はどのよ<br />

うな時代や分野を卒論の対象にするとしても、この授業時に示され<br />

る作品を、細部にわたって記憶に留めるように注意深く作品を見て<br />

ほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業内小テストなどの結果による評価。<br />

レポートによる評価を中心として,授業内小テストの結果を加味し<br />

ます。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。他の時間・曜日に面談を希望する場<br />

合も授業終了時に申し出てください。<br />

美術史特殊ⅡH 2単位 (秋学期)<br />

中世・ルネサンスのイタリア美術<br />

(15~16世紀のフィレンツェとローマ)<br />

名誉教授 末吉 雄二<br />

授業科目の内容:<br />

ルネサンス美術の魅力は、しばしば主張されるユークリッド幾何<br />

学を基盤とする合理的線遠近法にあるというより、絵画や彫刻の登<br />

場者が悲しみや喜びといった人間の心を豊に表現している点にある。<br />

神や聖なる存在にも人間の心を反映させる「人間的」な美術は、す<br />

でに13世紀後期には始まっていた。この授業は、前期は14世紀<br />

のシエナ派の絵画を中心に鑑賞したが、後期は15〜16世紀の、<br />

いわゆる初期ルネサンス絵画であるフィレンツェの美術を中心に鑑<br />

賞したい。取り上げる作品は必ずしも相互に密接な関係があるわけ<br />

ではない。初期ルネサンスの前衛たるマザッチョの作品と、フラ・<br />

アンジェリコやフラ・フィリッポ・リッピなどのメディチ家に近い<br />

とされる画家の作品の違いに注目したい。遠近法の大家とされるピ<br />

エロ・デラ・フランチェスカやウッチェッロの作品における実際の<br />

遠近法使用を検証し、最後のテーマとしてボッティチェッリの作品<br />

を取り上げたい。具体的には、ローマのシスティーナ礼拝堂壁画《モ<br />

ーゼ伝とイエス伝》中の3面を見た後で《春》を楽しみたい。これ<br />

らの作品の鑑賞を通じて、ルネサンス美術といえども、優れた作品<br />

は幾何学的遠近法とはことなった原理によって画面が美的に構成さ<br />

れている事を確認したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。授業では参考資料のプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

『イタリア・ルネサンスの文化』ブルクハルト著。『ジョットの芸<br />

術―スクロヴェーニ礼拝堂壁画を中心として―』と『聖痕印刻―ジ<br />

ョットの後期壁画をめぐって―』佐々木英也著,中央公論美術出版。<br />

104<br />

『中世末期の図像学』エミール・マール著,国書刊行会。『ルネサン<br />

ス画人伝』,白水社。そのほか,一般的な美術史として『ルネサンス<br />

の春』パノフスキー著,などを参照してほしいし,美術作品の見方<br />

を教えるものとして示唆に富む『美術への洞察』オットー・ペヒト,<br />

岩波書店。など。貪欲に読書して欲しい。<br />

授業の計画:<br />

以下に中心となるテーマを記す。一つのテーマには2・3 回の授業を<br />

予定している。<br />

後期(秋学期)<br />

1. マザッチョ<br />

サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂ブランカッチ礼拝堂壁画<br />

から《楽園追放》と《貢ぎの銭》<br />

サンタ・マリア・ノヴェッラ修道院聖堂の《聖三位一体》<br />

2. フラ・アンジェリコ<br />

サン・マルコ修道院壁画から《受胎告知》など。フラ・フィリ<br />

ッポ・リッピの諸作品も参照する。<br />

3. ピエロ・デラ・フランチェスカ<br />

アレッツォ・サン・フランチェスコ修道院聖堂《聖十字架伝》<br />

壁画を中心に、ウッチェッロの作品も参照する。<br />

4. ボッティチェッリ<br />

ローマ、システィーナ礼拝堂壁画《モーゼ伝とイエス伝》<br />

《春》<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

美術史研究はまず作品を観察し、他の作家、他の時代、他の地域・<br />

分野等の作品と比較する事から始まる。理想的には現存するあらゆ<br />

る作品を知っていることが求められることになる。履修者はどのよ<br />

うな時代や分野を卒論の対象にするとしても、この授業時に示され<br />

る作品を、細部にわたって記憶に留めるように注意深く作品を見て<br />

ほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業内小テストなどの結果による評価。<br />

レポートによる評価を中心として,授業内小テストの結果を加味し<br />

ます。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。他の時間・曜日に面談を希望する場<br />

合も授業終了時に申し出てください。<br />

美術史特殊ⅠI 2単位 (春学期)<br />

中国陶磁史<br />

講師 佐藤 サアラ<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は中国陶磁史をまなびます。作品は多くを語るものであり,<br />

作品を理解することはその背後にある歴史や文化の理解につながり<br />

ます。講義の中心は中国陶磁ですが,地域として日本,西アジア,<br />

ヨーロッパに,また漆器や金属器などの工芸にも言及していくこと<br />

になります。本講義の目標とするところは二つあり,一つは講義を<br />

通じた作品の歴史的理解であり,もう一つは,レポート課題として<br />

展覧会を随時見に行くことを指示しますが,実際の作品を見て,そ<br />

の作品が「長いときを経てなお今に残った意味」を知るということ<br />

です。<br />

参考書:<br />

平凡社版 中国の陶磁(1~12)<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

美術史特殊ⅡI 2単位 (秋学期)<br />

近現代陶芸史-「工芸」と「craft」をめぐって<br />

講師 金子 賢治<br />

授業科目の内容:<br />

近現代陶芸史を,縄文土器一万三千年の歴史を持つ日本の工芸,<br />

もの作り,技術の歴史の中で眺める。その中で,産業ではない近代<br />

作家の個性を表現する「表現の工芸」の成立と展開という視点を「工<br />

芸的造形」という言葉で表し,その歴史を辿る。その際の重要な視<br />

点が西洋近代の「craft」の歴史と概念との比較検討ということであ<br />

る。西洋の「studio craft」概念と日本の「工芸的造形」概念の比較検


討から、「工芸的造形」論の現代美術世界での位置、普遍性を考察す<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

「近代工芸案内」(東京国立近代美術館)<br />

参考書:<br />

金子賢治「現代陶芸の造形思考」(2001年、阿部出版)<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

美術史特殊ⅠJ 2単位 (春学期)<br />

17世紀フランス古典主義美術 (1)<br />

講師 望月 典子<br />

授業科目の内容:<br />

17世紀フランスの美術は、イタリアで誕生したバロック美術に鼓<br />

舞されつつも、節度と秩序、知性、明晰な合理性を特徴とする独自<br />

の「古典主義」様式を展開し、それを国民的様式にまで高めました。<br />

本講では、画家としての生涯のほとんどをローマで過ごしながら、<br />

17世紀フランス古典主義を代表する存在となり、後世の美術に大き<br />

な影響を与えたニコラ・プッサンを中心に取り上げます。17世紀前<br />

半のローマとパリの美術の流れを概観した上で、当時の社会的文化<br />

的背景、画家の創造活動と作品の受容の問題、美術作品がもつ役割<br />

を視野に入れながら、プッサンが自己の様式を確立する1630年代末<br />

までの作品を分析し,絶対王制が推し進められる中で成立していく<br />

フランス古典主義美術の特質を浮き彫りにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

F. G. パリゼ『古典主義美術』田中英道訳、岩崎美術社、1972年、<br />

ISBN:4753410196; 大野芳材『フランス近世の美術』財務省印刷局、<br />

2003年、ISBN:978-4172112105; H. Keazor, Poussin: 1594-1665, Köln,<br />

Tokyo, 2007, ISBN:978-3822853221; 望月典子『ニコラ・プッサン: 絵<br />

画的比喩を 読 む 』 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2010 年 、 ISBN:<br />

978-4766417166. その他、授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

以下のトピックスについて、1回から数回で講義します。<br />

1. 16世紀終りから17世紀はじめのパリの美術、 2. 17世紀前半のロー<br />

マの美術、3. 古典主義とバロック、4. 人文主義絵画理論、5. ニコラ・<br />

プッサンの位置付け: ローマとパリ、6. プッサンの制作論: 模倣と創<br />

造、6. パトロネージ: バルベリーニ枢機卿とリシュリュー枢機卿、<br />

7. プッサンの「絵を読む」。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

秋学期の「美術史特殊II J」も同時に履修することを希望します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点 (出席状況および授業態度) による評価<br />

両者を勘案して評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

美術史特殊ⅡJ 2単位 (秋学期)<br />

17世紀フランス古典主義美術 (2)<br />

講師 望月 典子<br />

授業科目の内容:<br />

17世紀半ばから後半のフランス美術について、画家ニコラ・プッ<br />

サンと、古代美術・ラファエッロそしてプッサンを理想に掲げた王<br />

立絵画彫刻アカデミーを中心に取り上げます。1640年代に所謂「荘<br />

重様式 (マニエラ・マニフィカ)」を確立したプッサンは、フランス<br />

やローマの美術愛好家のために中型のタブロー画を描き続け、ロー<br />

マで活動しながらもパリの美術界に多大な影響を及ぼしました。旧<br />

弊な画家組合に代り画家の地位引き上げを目論んで設立された王立<br />

絵画彫刻アカデミーは、「精神的技芸」としての絵画を推進しつつ、<br />

プッサンの作品を模範として絵画制作を規範化していきます。他方<br />

で、市民層の美術愛好家たちの増加は、絵画の造形的価値への新た<br />

な関心を呼び起こしました。本講ではプッサンの作品制作とアカデ<br />

ミーの理論との関係を分析しながら、多彩なニュアンスを含み持つ<br />

17世紀のフランス古典主義美術をさまざまな観点から検討します。<br />

105<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

N. ペヴスナー『美術アカデミーの歴史』中森義宗、内藤秀雄訳、<br />

中央大学出版部、1974年; 「特集 美術アカデミー」『西洋美術研究』<br />

no.2, 三元社、1999年、ISBN: 4883030601、大野芳材『フランス近世<br />

の美術』財務省印刷局、2003年、ISBN:978-4172112105; H. Keazor,<br />

Poussin: 1594-1665, Köln, Tokyo, 2007, ISBN:978-3822853221; 望月典<br />

子『ニコラ・プッサン: 絵画的比喩を読む』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、<br />

2010年、ISBN: 978-4766417166. その他、授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

以下のトピックスについて、適宜織り交ぜながら、1回から数回で<br />

講義します。<br />

1. プッサン「荘重様式 (マニエラ・マニフィカ)」の確立、2.「理想<br />

的風景画」の系譜: プッサンの風景画、 3. パリの美術愛好家とコレ<br />

クション 、4. 王立絵画彫刻アカデミーの成立、 6. 王立絵画彫刻アカ<br />

デミーの理論と教育、 7. プッサンの「モードの理論」とアカデミー<br />

での展開、 8. 色彩論争:「素描派」対「彩色派」。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期の「美術史特殊I J」も同時に履修することを希望します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点 (出席状況および授業態度) による評価<br />

両者を勘案して評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

美術史特殊ⅠK 2単位 (春学期)<br />

近代日本美術史の諸問題<br />

講師 古田 亮<br />

授業科目の内容:<br />

近代日本の絵画史と彫刻史を中心に概観し,その学問的方法や実<br />

践について解説します。<br />

前期は,幕末から明治後期までの美術史的な流れを追いながら,<br />

具体的な作家や作品の分析をまじえて問題点を明らかにしていきま<br />

す。<br />

後期は,いくつかのテーマを設定し,近代美術史のなかからいく<br />

つかのトピックを取り上げて解説することで,受講生が近代美術に<br />

関してより深い関心をもって接することができるようにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要な資料は講義中に配布します。<br />

参考書:<br />

『狩野芳崖・高橋由一』 古田亮著 ミネルヴァ書房 2006 年<br />

ISBN : 4-623-04561-7<br />

『 日本近現代美術史事典』東京書籍 2007 年 ISBN-13:<br />

978-4487733354<br />

『日本彫刻の近代』淡交社 2007年 ISBN-13: 978-4473034304<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 近代美術史学の方法と課題<br />

3~9. 幕末明治期における絵画、彫刻、工芸の成立<br />

10~13. 高橋由一、ラグーザ、荻原守衛、上村松園<br />

14~26. 視覚・視点の諸問題、音楽と美術、香と美術など<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

今年度は洋画や彫刻の話題を多く取り上げます<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(授業内容を理解しているかを問う簡単な筆記試験を<br />

行います)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。メールでの質問にも応じます。<br />

美術史特殊ⅡK 2単位 (秋学期)<br />

近代日本美術史の諸問題<br />

講師 古田 亮<br />

授業科目の内容:<br />

近代日本の絵画史と彫刻史を中心に概観し,その学問的方法や実<br />

践について解説します。<br />

美<br />


春期は,幕末から明治後期までの美術史的な流れを追いながら,<br />

具体的な作家や作品の分析をまじえて問題点を明らかにしていきま<br />

す。<br />

秋期は,いくつかのテーマを設定し,近代美術史のなかからいく<br />

つかのトピックを取り上げて解説することで,受講生が近代美術に<br />

関してより深い関心をもって接することができるようにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要な資料は講義中に配布します。<br />

参考書:<br />

『狩野芳崖・高橋由一』 古田亮著 ミネルヴァ書房 2006 年<br />

ISBN : 4-623-04561-7<br />

『 日本近現代美術史事典』東京書籍 2007 年 ISBN-13:<br />

978-4487733354<br />

『日本彫刻の近代』淡交社 2007年 ISBN-13: 978-4473034304<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 近代美術史学の方法と課題<br />

3~9. 幕末明治期における絵画、彫刻、工芸の成立<br />

10~13. 高橋由一、ラグーザ、荻原守衛、上村松園<br />

14~26. 視覚・視点の諸問題、音楽と美術、香と美術など<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

今年度は洋画や彫刻の話題を多く取り上げます<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(授業内容を理解しているかを問う簡単な筆記試験を<br />

行います)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。メールでの質問にも応じます。<br />

美術史特殊ⅠL 2単位 (春学期)<br />

1970年代の美術<br />

理工学部准教授 近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

第二次世界大戦後アメリカ、ヨーロッパの美術については知って<br />

いても,同じ時期、日本で何が起こっていたか知っている人は少な<br />

いかもしれません。本講義は,このような欠落した知識を埋めるべ<br />

く構成されています。具体的にはアメリカやヨーロッパの同時代の<br />

動きと比較しつつ日本の前衛的傾向を跡づけていくとともに,そこ<br />

に含まれる基本的な問題についても考えていきます。本年度は特に<br />

1970 年以降の動き、「もの派」「アルテ・ポーヴェラ」「コンセプチ<br />

ュアル・アート」などについて話したいと思っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します<br />

授業の計画:<br />

第1回 序<br />

第2回 「もの派」について(1)<br />

第3回 展覧会見学<br />

第4回 「もの派」について(2)<br />

第5回 アルテ・ポーヴェラ(1)<br />

第6回 アルテ・ポーヴェラ(2)<br />

第7回 展覧会見学<br />

第8回 アルテ・ポーヴェラ(3)<br />

第9回 「人間と物質」展<br />

第10回 日本のコンセプチュアル・アート(1)<br />

第11回 日本のコンセプチュアル・アート(2)<br />

第12回 70年代から80年代へ<br />

第13回 展覧会見学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には美術館や画廊で開催中の展覧会の見学も含まれますので,<br />

これらにも積極的に参加する学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

毎授業前後<br />

106<br />

美術史特殊ⅡL 2単位 (秋学期)<br />

戦後日本美術史<br />

理工学部准教授 近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

第二次世界大戦後アメリカ、ヨーロッパの美術については知って<br />

いても,同じ時期、日本で何が起こっていたか知っている人は少な<br />

いかもしれません。本講義は,このような欠落した知識を埋めるべ<br />

く構成されています。具体的にはアメリカやヨーロッパの同時代の<br />

動きと比較しつつ日本の前衛的傾向を跡づけていくとともに,そこ<br />

に含まれる基本的な問題についても考えていきます。本年度は特に<br />

1970 年以降の動きと日本の現代美術におけるアイデンティティーの<br />

問題を歴史的な経緯を遡りつつ考えたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します<br />

授業の計画:<br />

第1回 序<br />

第2回 日本的なるものとしてのもの派<br />

第3回 展覧会見学<br />

第4回 博覧会と日本近代彫刻史<br />

第5回 戦後彫刻における日本のアイデンティティーと素材主義<br />

第6回 ロダンとブランクーシ(素材の問題)<br />

第7回 ブランクーシ<br />

第8回 ブランクーシをめぐる言説と素材主義<br />

第9回 プリミティヴィズムと素材の問題<br />

第10回 1970年代から80年代へ<br />

第11回 1980年以降の日本の現代美術におけるアイデンティティー<br />

の問題<br />

第12回 展覧会見学<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には美術館や画廊で開催中の展覧会の見学も含まれますので,<br />

これらにも積極的に参加する学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

毎授業前後<br />

音楽史特殊ⅠA 2単位 (春学期)<br />

ドイツ・ロマン主義の器楽<br />

講師 福田 弥<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ・ロマン主義の器楽について、音楽史学および音楽美学の<br />

視座から講義する。ドイツ・ロマン主義の器楽は、何を表現する(で<br />

きる)と考えられたのか。その際、イタリアやフランスの音楽に対<br />

して、器楽の純粋性を説くドイツ音楽とドイツ・ナショナリズムは<br />

どのような関係にあるのか。また、しばしば「絶対音楽」と「標題<br />

音楽」という用語は、タイトルの有無のみで区分された対概念とし<br />

て片付けられることがあるが、そうした皮相的な対峙ではなく、こ<br />

れらの語句が意味するところは何か。19世紀のドイツ・ロマン主義<br />

の器楽が含有する諸問題を、実際の作品を例にして説明する。最後<br />

は、ロマン主義への反動という視点から、感情美学の終焉などにつ<br />

いても言及したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義時に、随時プリントを配付<br />

参考書:<br />

講義時に指示<br />

授業の計画:<br />

第1回:ベートーヴェンの交響曲<br />

第2回:絶対音楽の理念、器楽の純粋性<br />

第3回:ドイツ・ロマン主義における宗教性とナショナリズム<br />

第4回:シューマン《謝肉祭》<br />

第5回:ブラームス<br />

第6-9回:標題音楽:リストの交響詩<br />

第8-9回:ヴァーグナー<br />

第10回:ハンスリックの『音楽美について』


第11回:集中的聴取<br />

第12-13回:ロマン主義への反動<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

向学心のある学生を求む<br />

成績評価方法:<br />

定期試験または定期レポートによる 平常点も多少加味する<br />

質問・相談:<br />

毎回の講義終了時に受け付ける<br />

音楽史特殊ⅡA 2単位 (秋学期)<br />

ヨーロッパ音楽の伝播と受容 アメリカとアジア<br />

教授 美山 良夫<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパ音楽は、16世紀にすでに他の大陸で響いた記録はある。<br />

18世紀には早くから植民地化された南米で土着の音楽との混淆が、<br />

19世紀にはアメリカ合衆国で、ヨーロッパからの移民たちの中ばか<br />

りでなく、黒人やクレオールらの音楽との混淆をへて新しい音楽を<br />

生みだした。同じ世紀の後半、アジアでは欧米との通商、交流の急<br />

速な拡大のなかで、ヨーロッパ音楽の受容や移植が急速に進み、ア<br />

ジア人による西洋音楽の演奏、作曲、教育活動がひろがった。<br />

音楽におけるこの種の融合や衝突は、過去の歴史として語ること<br />

ができるが、そこに今なお問い直すべき問題はないのか。ヨーロッ<br />

パで形成された音組織による音楽がこれほど溢れているなかで、こ<br />

の問題意識を通奏低音として「授業の計画」に記した事例を紹介し<br />

検討する。<br />

参考書:<br />

奥田恵二 「アメリカ音楽」の誕生 河出書房新社 2005<br />

榎本泰子 楽人の都・上海 — 近代中国における西洋音楽の受容<br />

研文出版 1998<br />

ほか参考CD、ビデオなどは授業内で紹介。<br />

授業の計画:<br />

第1回 非ヨーロッパ社会のヨーロッパ音楽:植民地、宣教師、移民<br />

第2回 アメリカ:移民社会の音楽とその外側<br />

第3回 アメリカ:ニュー・イングランドにおける音楽実践<br />

第4回 アメリカ:南北戦争と商業音楽のはじまり<br />

第5回 アメリカ:ニュー・オーリンズの黒人音楽<br />

第6回 アメリカ:黒人音楽と西洋音楽の接点<br />

第7回 アメリカ:吹奏楽のアーキタイプ<br />

第8回 アメリカ作曲家の課題(ゴッチョーク、アイヴズなど)<br />

第9回 日本と韓国:宣教師たちと音楽<br />

第10回 留学音楽家たちの課題<br />

第11回 紀州徳川家と音楽コレクション<br />

第12回 上海のヨーロッパ音楽家と中国人音楽家<br />

第13回 哈爾浜(ハルピン=旧満州国)とモンゴルの場合<br />

成績評価方法:<br />

試験のみ<br />

質問・相談:<br />

授業教室で<br />

音楽史特殊ⅠB 2単位 (春学期)<br />

バロック時代のフランス音楽<br />

講師 今谷 和徳<br />

授業科目の内容:<br />

17.18世紀のバロック時代のフランス音楽について概観する。ヨ<br />

ーロッパの音楽は、一般にバッハから始まり、ドイツを中心に展開<br />

したといわれるが、それは誤りで、実際には中世の時代からフラン<br />

スを中心に展開されてきた。とくに17、18世紀のフランス音楽はバ<br />

ッハにも大きな影響を与えていったのである。そこでここでは、そ<br />

の時期のフランス音楽を、当時の政治的、宗教的、社会的な背景を<br />

踏まえながら考えてゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

今谷和徳・井上さつき『フランス音楽史』(春秋社)、その他は開<br />

講時に紹介する。<br />

107<br />

授業の計画:<br />

17世紀初めから18世紀中頃に至るまでのフランス音楽を、時代を<br />

追って講義してゆく。<br />

[春学期]アンリ4世、ルイ13世時代からルイ14世時代の初期、中期ま<br />

での17世紀の音楽<br />

[秋学期]ルイ14世時代後期からルイ15世時代までの18世紀前半の音<br />

楽<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

音楽史特殊ⅡB 2単位 (秋学期)<br />

バロック時代のフランス音楽<br />

講師 今谷 和徳<br />

授業科目の内容:<br />

17.18世紀のバロック時代のフランス音楽について概観する。ヨ<br />

ーロッパの音楽は、一般にバッハから始まり、ドイツを中心に展開<br />

したといわれるが、それは誤りで、実際には中世の時代からフラン<br />

スを中心に展開されてきた。とくに17、18世紀のフランス音楽はバ<br />

ッハにも大きな影響を与えていったのである。そこでここでは、そ<br />

の時期のフランス音楽を、当時の政治的、宗教的、社会的な背景を<br />

踏まえながら考えてゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

今谷和徳・井上さつき『フランス音楽史』(春秋社)、その他は開<br />

講時に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

17世紀初めから18世紀中頃に至るまでのフランス音楽を、時代を<br />

追って講義してゆく。<br />

[春学期]アンリ4世、ルイ13世時代からルイ14世時代の初期、中期ま<br />

での17世紀の音楽<br />

[秋学期]ルイ14世時代後期からルイ15世時代までの18世紀前半の音<br />

楽<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

音楽史特殊ⅠC 2単位 (春学期)<br />

近現代音楽史における諸民族の台頭<br />

講師 楢崎 洋子<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀半ばから20世紀末にかけての音楽史を解説します。この年<br />

代には、それまで西欧を中心としていた音楽史に非西欧が台頭し、<br />

さらに非ヨーロッパが台頭し、それらの諸民族間の影響関係から音<br />

楽活動が活発になります。本授業では、1.西欧、2.ロシア・東<br />

欧、3.非ヨーロッパ(アメリカ、南米、イギリス、北欧、中国、<br />

韓国等)、4.日本の作曲界、5.日本の演奏界、の5つの項目別<br />

に、ほぼ10年ごとに主だった動向を、CD、DVDの視聴覚資料を<br />

参照しながら紹介し、諸民族間に、あるいは作曲界と演奏界の間に<br />

どのような影響関係があったのかを解説します。20世紀音楽史の変<br />

遷を把握するとともに、それを各履修者が記述できるようになるこ<br />

とも目的とします。春学期には、19世紀半ばから1930年代頃までを<br />

扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。関連する文献表を配布します。<br />

参考書:<br />

久保田慶一ほか『初めての音楽史――古代ギリシアの音楽から日<br />

本の現代音楽まで』増補改訂版(音楽之友社)、柴田南雄『西洋音楽<br />

史 印象派以後』(音楽之友社)、日本戦後音楽史研究会編『日本戦<br />

後音楽史』上下(平凡社)、日本作曲家協議会編『20世紀のアジアの<br />

作曲家たち』(日本作曲家協議会)<br />

美<br />


授業の計画:<br />

第1回 授業の展望<br />

第2回~第3回 19世紀半ば:ピアノの大衆化と名人芸、国民楽派<br />

の台頭<br />

第4回~第5回 19世紀後半:後期ロマン主義と歴史主義<br />

第6回~第8回 1890年~1910年:エキゾティシズム、印象主義、<br />

表現主義<br />

第9回~第11回 1910年~1920年代:ロシア・バレエ団と音楽、ア<br />

メリカニズム、新古典主義<br />

第12回~第13回 1930年代:南米とアジアの台頭<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

一年間にわたって通史的に解説しますので、春学期と秋学期の両<br />

学期履修することが望まれます。また、出席と授業への参加態度を<br />

重視します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

音楽史特殊ⅡC 2単位 (秋学期)<br />

近現代音楽史における諸民族の台頭<br />

講師 楢崎 洋子<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀半ばから20世紀末にかけての音楽史を解説します。この年<br />

代には、それまで西欧を中心としていた音楽史に非西欧が台頭し、<br />

さらに非ヨーロッパが台頭し、それらの諸民族間の影響関係から音<br />

楽活動が活発になります。本授業では、1.西欧、2.ロシア・東<br />

欧、3.非ヨーロッパ(アメリカ、南米、イギリス、北欧、中国、<br />

韓国等)、4.日本の作曲界、5.日本の演奏界、の5つの項目別<br />

に、ほぼ10年ごとに主だった動向を、CD、DVDの視聴覚資料を<br />

参照しながら紹介し、諸民族間に、あるいは作曲界と演奏界の間に<br />

どのような影響関係があったのかを解説します。20世紀音楽史の変<br />

遷を把握するとともに、それを各履修者が記述できるようになるこ<br />

とも目的とします。秋学期には、1930年代から20世紀末頃までを扱<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。関連する文献表を配布します。<br />

参考書:<br />

久保田慶一ほか『はじめての音楽史――古代ギリシアの音楽から<br />

日本の現代音楽まで』増補改訂版(音楽之友社)、柴田南雄『西洋音<br />

楽史 印象派以後』(音楽之友社)、日本戦後音楽史研究会編『日本<br />

戦後音楽史』上下(平凡社)、日本作曲家協議会編『20世紀のアジア<br />

の作曲家たち』(日本作曲家協議会)<br />

授業の計画:<br />

第1回 春学期のまとめと授業の展望<br />

第2回 1930年代:打楽器音楽の台頭<br />

第3回 1940年代:戦争体験の反映<br />

第4回~第6回 1950年代:音素材の拡張、不確定性の音楽<br />

第7回~第9回 1960年代:トーン・クラスター、現代邦楽、ミニ<br />

マル・ミュージックとその影響<br />

第10回~第11回 1970年代:ポストモダン、多様式主義<br />

第12回~第13回 1980年代以降:グローバリゼーション、ジェンダ<br />

ー<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

一年間にわたって通史的に解説しますので、春学期と秋学期の両<br />

学期履修することが望まれます。また、出席と授業への参加態度を<br />

重視します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

108<br />

音楽史特殊ⅠD 2単位 (春学期)<br />

室内楽の歴史<br />

講師 平野 昭<br />

授業科目の内容:<br />

春学期・秋学期を通して室内楽の歴史を概観する。<br />

春学期は18世紀の音楽様式の変遷、言い換えれば、対位法様式か<br />

ら和声法様式に推移転換してゆく音楽の多様な表現法に注目し、バ<br />

ロックとクラシックの様式の違いを確認してゆく。講義で取り上げ<br />

る作品は可能な限り音源(CDやDVD)と楽譜を用いて解説する。<br />

トリオ・ソナタあるいはソナタ・ア・トレと呼ばれる三声部からな<br />

る楽曲のバス声部は通奏低音と呼ばれるが、これを担当する楽器は<br />

低音旋律楽器(ヴィオラ・ダ・ガンバあるいはチェロ、管楽器では<br />

ファゴットなど)と鍵盤楽器(チェンバロあるいはオルガン、テオ<br />

ルボやリュート他)の2人であり、演奏者は4人となる。通奏低音付<br />

のソナタ、無伴奏ソナタなどに言及しながら、18世紀後半に生まれ<br />

るピアノ三重奏曲との関連なども考える。また、最も重要な室内楽<br />

様式と呼ばれる弦楽四重奏曲の誕生から、このジャンルに傑作を生<br />

み出すハイドン、モーツァルトの作品まで見てゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。講義に必要な資料や基本情報などについては、<br />

そのつどレジュメなどを配布する。<br />

参考書:<br />

特に指定しないが、西洋音楽史の概説書などは一冊くらい持って<br />

いることが望ましい。<br />

その他参考書については必要があれば講義の内容に応じて紹介す<br />

る。<br />

授業の計画:<br />

第 1回 導入:音楽史における18世紀<br />

第 2回 トリオ・ソナタ:A.コレルリを中心に<br />

第 3回 テレマン作品~その1:ターフェルムジーク<br />

第 4回 テレマン作品~その2:パリ四重奏曲<br />

第 5回 ヘンデル作品:さまざまなソナタ<br />

第 6回 J.S.バッハ作品~その1:音楽の捧げ物<br />

第 7回 J.S.バッハ作品~その2:フーガの技法<br />

第 8回 J.S.バッハ作品~その3:無伴奏組曲と無伴奏ソナタ<br />

第 9回 大バッハの息子たちの作品:C.P.E.を中心に<br />

第10回 弦楽四重奏曲の誕生<br />

第11回 Jos.ハイドンの弦楽四重奏曲<br />

第12回 モーツァルト作品~その1:弦楽四重奏曲<br />

第13回 モーツァルト作品~その2:その他の三~五重奏曲<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義内で紹介できるのは作品の一部分でしかないので、各自で改<br />

めて全曲を聴くようにしてほしい。<br />

楽譜を板書することもあるので、5線紙ノート(パッドあるいは<br />

ルーズリーフ)を持っていてほしい。<br />

成績評価方法:<br />

課題レポートによる評価(50%)<br />

平常点(出席状況)による評価(50%)<br />

質問・相談:<br />

講義終了後ならば常に応じます。<br />

但し、講義内容および音楽史や音楽学全般に関する問題、あるい<br />

は音楽研究に関する問題。<br />

音楽史特殊ⅡD 2単位 (秋学期)<br />

室内楽の歴史<br />

講師 平野 昭<br />

授業科目の内容:<br />

今年度は春・秋学期を通して室内楽の歴史を講じている。春学期は<br />

17世紀末から18世紀全般にわたる作品を観てきた。秋学期は19世紀<br />

以降の作品を取り上げる。最も重要な室内楽の曲種と言われる弦楽<br />

四重奏曲であるが、ハイドンやモーツァルト作品の研究を経てベー<br />

トーヴェンが最初の弦楽四重奏曲群を書き上げたのがちょうど19世<br />

紀初頭であり、先ず、弦楽四重奏曲について概観してゆく。ベート<br />

ーヴェン以降バルトークやショスタコーヴィッチ等の20世紀作品ま<br />

での変遷を概観してゆく。平行して、ピアノ三重奏曲、ピアノ四重<br />

奏曲、ピアノ五重奏曲等ジャンルによる歴史的変遷も見てゆく。ま


た、ヴァイオリン・ソナタやチェロ・ソナタあるいは管楽器作品な<br />

どについても言及する、<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。必要に応じて講義時にレジュメ等を配布する。<br />

参考書:<br />

特に指定しないが、西洋音楽史の概説書を一冊はもっていてほしい。<br />

その他の参考書や参考資料については講義内で必要に応じて紹介す<br />

る。<br />

授業の計画:<br />

第 1回 導入:音楽史における19世紀の意味<br />

第 2回 ベートーヴェン作品~その1:初期・中期の弦楽四重奏曲<br />

第 3回 ベートーヴェン作品~その2:後期の弦楽四重奏曲<br />

第 4回 ベートーヴェン作品~その3:チェロ・ソナタとヴァイオリ<br />

ン・ソナタ<br />

第 5回 シューベルト作品:弦楽四重奏曲と弦楽五重奏曲、ピアノ<br />

五重奏曲<br />

第 6回 シューマン作品:ピアノ四重奏曲と五重奏曲<br />

第 7回 ブラームス作品:ニ重奏曲から六重奏曲まで<br />

第 8回 ドヴォルザークとチャイコフスキーの作品<br />

第 9回 ドビュッシーとラヴェルの弦楽四重奏曲<br />

第10回 ドビュッシーとラヴェルのピアノ三重奏曲他<br />

第11回 新ウィーン楽派のさまざまな作品<br />

第12回 バルトークの弦楽四重奏曲<br />

第13回 ショスタコーヴィッチの弦楽四重奏曲<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義で取り上げた作品については極力各自で全曲を聴いておくこと<br />

を勧めます。<br />

講義の必要上から楽譜を板書することもあるので、5線紙(ルーズ<br />

リーフ、パッド類)を常に用意しておくことを勧めます。<br />

成績評価方法:<br />

課題レポートによる評価(50%)<br />

平常点(出席状況等)による評価(50%)<br />

質問・相談:<br />

講義終了後の時間ならば常に対応します。<br />

但し、講義内容あるいは音楽に関する質問、音楽研究(卒論等)に<br />

関する相談。<br />

音楽史特殊ⅠE 2単位 (春学期)<br />

「日本近代音楽史」<br />

講師 千葉 優子<br />

授業科目の内容:<br />

現在,日本人の多くが西洋音楽あるいはそのイディオムによる音<br />

楽を身近なものとし,自国の伝統的な音楽に違和感を持っています。<br />

そこで、何故こうした状況が生じたかについて,日本人の価値観の<br />

変化に焦点を当てつつ,その背景にある社会的状況も含めて解明し<br />

ます。さらに,唱歌と童謡,また,宮城道雄と山田耕筰という後世<br />

に多大な影響を与えた作曲家の作品を分析することで,音楽自体の<br />

変容についても検証します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

千葉優子著「ドレミを選んだ日本人」(音楽之友社、2007年)<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2 キリシタン期と明治期にみる音楽文化の派遣と伝播<br />

3 軍需品と外交儀礼としての西洋音楽<br />

4 知的植民地と音楽の二重構造<br />

5 音楽取調掛と東京音楽学校<br />

6 唱歌と童謡<br />

7 山田耕筰の音楽(1)<br />

8 山田耕筰の音楽(2)<br />

9 第1次大戦による西洋音楽の普及<br />

10 宮城道雄の音楽(1)<br />

11 宮城道雄の音楽(2)<br />

12 洋楽器の製造と新楽器の開発<br />

13 改良から新へ、そして今<br />

109<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

秋学期の「はやり歌の系譜」を受講することによって,より日本<br />

人の音楽的感性の変化と音楽における異文化接触が明確になるので,<br />

できるだけ通年で受講してください。<br />

成績評価方法:<br />

試験結果を中心に出席状況および授業態度による総合評価<br />

質問・相談:<br />

適宜受け付けます。<br />

音楽史特殊ⅡE 2単位 (秋学期)<br />

はやり歌の系譜<br />

講師 千葉 優子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期で考察した価値観の変化が,日本人の一般民衆が愛好した<br />

音楽をもいかに変容させていったかについて論考し,さらには,現<br />

在,日本ばかりでなく世界を席巻している西洋ポピュラー音楽の生<br />

成と展開を異文化接触の視点で,アフリカ的要素,アイルランド的<br />

要素,また,日本的要素も含めて,作品分析を通して検証します。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

千葉優子著「ドレミを選んだ日本人」(音楽之友社、2007年)ほか授<br />

業内で適宜指示。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2 明治以前のはやり歌<br />

3 戦前のはやり歌に見る西洋音楽の受容(1)<br />

4 戦前のはやり歌に見る西洋音楽の受容(2)<br />

5 浅草オペラ<br />

6 宝塚歌劇誕生の意味<br />

7 ジャズの生成と展開(1)<br />

8 ジャズの生成と展開(2)<br />

9 リズム・アンド・ブルース<br />

10 ロックの生成と展開(1)<br />

11 ロックの生成と展開(2)<br />

12 戦後のはやり歌とJポップ<br />

13 デジタル時代のポピュラー音楽<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期の「日本近代音楽史」を受講しておくことで,より日本人<br />

の音楽的感性の変化と音楽における異文化接触が明確になるので,<br />

できるだけ通年で受講してください。<br />

成績評価方法:<br />

試験結果を中心に出席状況および授業態度による総合評価<br />

質問・相談:<br />

適宜受け付けます。<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 美山 良夫<br />

授業科目の内容:<br />

音楽および音楽をともなった舞台芸術諸分野(オペラ,バレエな<br />

ど)を対象とする研究会。内容が多岐にわたるため,自発的に多く<br />

のジャンルについて関心をもち体験を重ねる努力が必要。また上演<br />

芸術の研究資料はわが国では検索入手が困難であることも多く,相<br />

当の時間と熱意が欠かせない。<br />

参考書:<br />

ウェンジェル『音楽の文章術』春秋社1994<br />

授業の計画:<br />

春学期は基本的な作品を例に記述と分析の方法を学ぶ。次に4 年<br />

生が卒業論文の概要と研究計画を発表する。3 年生は2 ないし数名に<br />

よるグループ研究を課し,発表をおこなう。秋学期は,夏休みに中<br />

にすすめた3 年生の個人発表が主体になる。その間に4 年生の卒論発<br />

表がある。<br />

発表に関しては,全員がコメントし,調査研究の対象や方法につ<br />

いて討論する。そのなかで,自分の研究に資する情報や課題の明確<br />

美<br />


化を進める。個々の発表やグループ研究に関しては,個人面談を経<br />

たのちにレジュメを作成を課している。そのなかで卒業論文作成の<br />

ポイントを習得することが求められる。また共通の問題に関しては<br />

レポートを課すことがある。<br />

研究したいテーマが明確なことがまず重要であるが,研究しよう<br />

という対象については自主性を尊重する。ただし研究や発表に関し<br />

ては一定の水準を満たしていることが肝要であり,そのためにジャ<br />

ンルと歴史に関する概説書の知識やその学習をもとめる場合がある。<br />

研究会の運営やサブゼミの計画については,第1 回の研究会のと<br />

きに説明する。頻繁にメールによる個別指導や連絡があるので,毎<br />

日チェックできるアドレスの登録が初回に必要(携帯アドレス不可)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修の制限=4 月7 日のガイダンスに出席し,「履修希望票(仮)」<br />

をうけとり指示にしたがって記入提出すること,「音楽学Ⅱ」の単位<br />

を取得していること。今年度は履修人数の調整が必要かもしれない<br />

ので、ガイダンス出席者に限る。2年生で来年度の履修を予定してい<br />

る場合は、見学したり、「芸術研究基礎」のなかで実施する説明会を<br />

参考に。ほかの研究会と兼ねて履修するも可。卒論との関係をよく<br />

考えて熱心にとりくめるテーマを見いだすことが重要。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

音楽学の方法論<br />

セット履修 教授 三宅 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

本演習は,音楽学で卒業論文を書くための研究会です。論文の題<br />

目は自由ですが,基礎的や方法論を身につけるためには,批判に値<br />

する先行研究がある分野が望ましいと思います。また必要な場合は,<br />

卒業論文の個別指導もおこないます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

授業の計画は,受講生の話し合いで決めてゆきます。したがって<br />

初回の授業には必ず出席ください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

口頭発表と意見交換によって授業を進めるため,積極的に参加す<br />

る学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況,口頭発表,およびレポートによって総合的に評価しま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

質問・相談は予約のうえ研究室で受け付けます。<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

東洋美術史の研究法<br />

セット履修 教授 林 温<br />

授業科目の内容:<br />

東洋・日本美術史学を専攻する3,4年生を対象とする研究会。学<br />

生の主体的参加により,相互研鑽しつつ研究方法を学びます。授業<br />

は小グループによる研究発表と,4年生個々人による卒業論文作成の<br />

経過報告となります。4年生を対象とする卒業指導では,前期と後期<br />

に少なくとも一回は発表してもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

適宜,授業中に指示する。<br />

110<br />

授業の計画:<br />

学期初めに履修学生と相談のうえ学習テーマを決める。学生は文<br />

献講読・研究発表などを通して、美術史学の研究方法について具体<br />

的に学習することになります。また、適宜美術見学や勉強合宿を行<br />

い、実作品を前に「ものを見ること」を学習します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

参加者全体による発表と討議を中心とするゼミ形式を採るので,<br />

熱意を持って出席できる学生の参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

教員の時間が許す限りにおいて受け付けます。<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 大石 昌史<br />

授業科目の内容:<br />

美ならびに芸術一般に関する原理的研究を主題とする研究会。個<br />

々の作品解釈や作家研究ではなく,芸術思想・芸術理論の研究を行<br />

う。それ故,哲学者(美学者)や芸術理論家の著作が研究対象の中<br />

心となる。授業形態は,講読および討論演習の形をとり,問題提起<br />

となるテクストや参加者の口頭発表に対して,全員で討論する。<br />

授業の計画:<br />

第1 回目の授業時に履修者と相談して決める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履習希望者は必ず第1 回目の授業に出席すること。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 遠山 公一<br />

授業科目の内容:<br />

西洋美術に関する卒論作成のために必要な知識や方法を学ぶ。<br />

担当者の専門は,ルネサンス美術の特に絵画と彫刻であるが,な<br />

るべく専門にとらわれずに指導を行いたい。卒論作成のために発表<br />

を四年生だけでなく全員に課す。また,作品のディスクリプション,<br />

参考文献表を全員に提出してもらうほか,三年生には学期末にレポ<br />

ートを出してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配布<br />

参考書:<br />

授業中に指示<br />

授業の計画:<br />

前期は,ガイダンス,参考文献の探し方,参考文献表の作り方,<br />

ディスクリプションの書き方,そして4 年生の卒論作成のための発表。<br />

後期は,主に三年生の発表に当てる。これは原則として欧文の論<br />

文内容の発表とする。<br />

夏休み中にゼミ合宿をし,そこでも発表を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

研究会は,君たちゼミ生が作り,学ぶ時間である。互いの信頼関<br />

係を構築するために,出席を重視する。履修者は積極的にディスカ<br />

ッションに参加してほしい。互いに刺激を与え合うために意欲のあ<br />

る学生を望む。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度やによる評価


美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 西川 尚生<br />

授業科目の内容:<br />

西洋音楽を対象とする研究会。音楽研究に必要な調査・研究の方<br />

法を学ぶとともに,卒業論文作成のための個別指導を行なう。<br />

履修者には春学期・秋学期に各1 回,各自の興味に即したテーマ<br />

で口頭発表をしてもらう予定であるが,履修者数が多い場合は,3<br />

年生に関してはグループ発表になる可能性もある。これらの発表を<br />

元に,学生間で討論を重ねることで,音楽作品へのさまざまなアプ<br />

ローチの方法を学んでもらうので,履修者には積極的に発言するこ<br />

とが求められる。毎回発表の前には,必ず指導教 授の個人面接を<br />

受け,研究テーマや楽譜・文書資料の検索・収集の手順について相<br />

談してもらいたい。<br />

参考書:<br />

・R. J. ウィンジェル(宮沢淳一ほか訳)『音楽の文章術』春秋社,<br />

1994 年。<br />

・久保田慶一『音楽の文章セミナー』音楽之友社,2006 年。<br />

・U. エーコ(谷口勇訳)『論文作法』而立書房,1991 年。<br />

そのほか授業の中で指示する。<br />

授業の計画:<br />

履修者数によって予定は異なるため,初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

詳しい授業の進め方については初回に説明するので,履修希望者<br />

は必ず出席すること。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(年2 回の口頭発表,<br />

出席状況および授業内での積極性等)<br />

質問・相談:<br />

授業時間の後,および指定の相談日(初回授業で指示)に受け付<br />

ける。<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本・東洋美術史の研究<br />

セット履修 准教授 内藤 正人<br />

授業科目の内容:<br />

美術史学の方法論をもとに,作品・作家の研究,あるいは様式研<br />

究などをおこなう。<br />

前半は,おもに日本美術史研究の概説と,四年生の発表とを行う<br />

予定。後半は,これに加えて三年生が個別の関心事からテーマを選<br />

び,関連する先行研究のまとめや史・資料の調査をおこなう。これ<br />

らを踏まえて両学年ともに口頭発表や討論・指導を重ねることで,<br />

最終的に卒業論文へと結実させる。<br />

テキスト(教科書):<br />

随時指示する<br />

参考書:<br />

同上<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕日本美術史研究の概説+個別テーマに基づく個人での<br />

研究発表(四年生)<br />

〔秋学期〕個別テーマに基づく個人での研究発表(三年生・四年<br />

生)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

美術史学の方法論を用いることが重要です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時他<br />

111<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 金山 弘昌<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会では,西洋美術史の基礎的方法論と知識を学びつつ、卒<br />

業論文の作成を目指します。具体的には,受講者各人が,絵画・彫<br />

刻・建築・工芸など造形芸術の歴史や,それに関わる各種の社会・<br />

文化的テーマについて研究し,文献紹介,研究発表,質疑応答など<br />

をおこないます。各人の研究テーマは,担当者と相談の上,個々の<br />

関心に応じて決定します。また併せて原典講読や見学会なども適宜<br />

おこないたいと思います。なお担当者の専門は17 世紀イタリア美<br />

術・建築ですが,専門にとらわれない指導をおこないます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

本研究会は,原則として演習の形式を採ります。担当者と受講者<br />

の対話,受講者相互のディスカッションを重視しながら,文献講読,<br />

見学会,レポート作成,口頭発表などをおこないます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習形式の研究会ですので,毎回の出席はもちろん,受講者の積<br />

極的な参加が求められます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業内で受け付けます。<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 後藤 文子<br />

授業科目の内容:<br />

西洋美術(主に近代以降を中心に)の研究会です。卒業論文作成<br />

のために必要な調査・研究の方法を学び,口頭発表や討議の機会を<br />

通じて各自の研究関心を深めることを目的とします。テーマを設定<br />

したレポート作成,展覧会見学も行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は、参考文献の探し方など、各自の関心事を研究テーマと<br />

して深めてゆくために必要な手続きを学びます。適宜グループ作業<br />

も取り入れます。また4年生による卒業論文作成のための発表を予定<br />

しています。<br />

秋学期は、おもに3年生の口頭発表を行います。<br />

また、夏休み期間中にゼミ合宿を行う予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初回ガイダンス時に各自の関心事を書いて提出してもらう予定で<br />

す。履修希望者は必ず出席してください。研究会における一つ一つ<br />

の課題と積極的に取り組み、また、履修者がお互いの発表から学び<br />

あうという基本的な姿勢を大切にしたいと思います。そのためにも<br />

出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(レポートや口頭発<br />

表の成果)<br />

質問・相談:<br />

授業終了時のほか,日時を相談のうえ受け付けます。<br />

美<br />


美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

演劇学/演劇史<br />

セット履修 理工学部教授 小菅 隼人<br />

授業科目の内容:<br />

上演芸術のうち,特に演劇を対象とする研究会。演劇芸術の境界<br />

内であれば,各自の関心による対象・テーマの自由度を最大限に認<br />

めます。演劇上演の実践に携わる諸君の参加を歓迎しますが,アカ<br />

デミズムの立場から演劇研究を志す学生諸君のための研究会ですか<br />

ら,資料調査・資料批判一論文作成のための地道な作業を覚悟して<br />

参加して下さい。本研究会においては,参加者による報告と討論を<br />

通して,問題点を明確にしてゆく作業の積み重ねを授業の中心にし<br />

ます。1 回程度,一緒に観劇をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

・『ベスト・プレイズ』,(相田書房,2007).<br />

・ジョゼフ・ジバルディ,原田敬一監修,『MLA 英語論文の手引き<br />

(第6 版)』,(北星堂,2005).<br />

参考書:<br />

授業中指示します。<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕<br />

1: イントロダクション<br />

2 ~ 7: 卒業論文中間報告NO.1(4 年生)<br />

8 ~ 13: 戯曲輪読(3 年生)<br />

〔秋学期〕<br />

1: イントロダクション<br />

2 ~ 7: 卒業論文中間報告NO.2(4 年生)<br />

8 ~ 13: 卒業論文テーマ発表(3 年生)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席を最重視します。欠席する場合は理由をそえてE メールで事<br />

前に連絡して下さい(厳守)。希望に応じて合宿をおこないます。<br />

履修希望者多数の場合は,志望動機と抽選によって履修者を絞り<br />

ます。志望者は第1 回目の授業に必ず出席のこと。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価。<br />

・サークル活動による欠席は認められません。<br />

質問・相談:<br />

希望に応じて論文指導のための個人面談を行います。(1 人1 時間<br />

於・日吉来往舎722)<br />

美学美術史学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

美学美術史学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近・現代美術研究<br />

セット履修 理工学部准教授 近藤 幸夫<br />

授業科目の内容:<br />

近・現代美術についての研究会です。卒業論文作成のための指導<br />

に主眼を置きますが,また一方で各自が自分のテーマだけではなく,<br />

広く近・現代美術一般についての知識をもつことも目的とします。<br />

戦後美術についての基本的知識を確認するため3 年生は春学期に<br />

与えられたテーマで発表することが義務づけられます。また3 年生<br />

は年間を通じて毎回レポートを提出しなければなりません。<br />

4 年生は卒業論文研究に集中してもらいます。テーマは作家研究<br />

が望ましく,時間をかけて丁寧に文献資料を収集して下さい。実際<br />

の論文作成のプロセスは,レポート,口頭発表により段階的に論点<br />

を明確にしていく方法をとります。<br />

またサブゼミとして実際に作家と接したり,展覧会制作に関わっ<br />

たりする機会を設けたいと思いますので,こちらの方へも積極的に<br />

参加する学生の履修を希望します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

112<br />

授業の計画:<br />

第1回 序;プログラム説明と発表者の分担<br />

第2回 3 年生発表(1950年代の美術-1)<br />

第3回 展覧会見学<br />

第4回 3 年生発表(1950年代の美術-2)<br />

第5回 3 年生発表(1960年代の美術-1)<br />

第6回 3 年生発表(1960年代の美術-2)<br />

第7回 展覧会見学<br />

第8回 3 年生発表(1970年代の美術-1)<br />

第9回 3 年生発表(1970年代の美術-2)<br />

第10回 3 年生発表(1970年代の美術-3)<br />

第11回 3 年生発表(1970年代の美術-4)<br />

第12回 まとめ<br />

第13回 展覧会見学<br />

第14回 4年生卒論発表者の分担<br />

第15回 4 年生卒論発表-1<br />

第16回 展覧会見学<br />

第17回 4 年生卒論発表-2<br />

第18回 4 年生卒論発表-3<br />

第19回 4 年生卒論発表-4<br />

第20回 4 年生卒論発表-5<br />

第21回 4 年生卒論発表-6<br />

第22回 4 年生卒論発表-7<br />

第23回 4 年生卒論発表-8<br />

第24回 4 年生卒論発表-9<br />

第25回 展覧会見学<br />

第26回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

サブゼミにも積極的に参加する学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および授業後


日本史史料講読ⅠA(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史史料講読ⅠB(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史史料講読ⅡA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史史料講読ⅡB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

[春] 教授 井奥 成彦<br />

[春] 教授 中島 圭一<br />

[秋] 准教授 浅見 雅一<br />

セット履修<br />

[秋] 講師 川﨑 晃<br />

授業科目の内容:<br />

古代・中世・近世・近代の史科(刊本)の講読と,史料解読のた<br />

めの基本ツールの利用法を修得する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の際に配布する。<br />

参考書:<br />

授業の際に指示する。<br />

授業の計画:<br />

史料を分担して講読,発表する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度・発表による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中。なお,日本史学専攻ホームページも併せて参照のこと。<br />

http://www.flet.keio.ac.jp/department/j_hist/index-jp.html<br />

史学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 神田 順司<br />

経済学部教授 矢野 久<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

113<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、各講義内容については毎回レジュメ<br />

(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価<br />

史学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 神田 順司<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

日<br />


d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、授業内容についてはその都度レジュ<br />

メ(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価<br />

日本史概説Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

律令国家の展開<br />

講師 藤森 健太郎<br />

授業科目の内容:<br />

8世紀第2四半期以降の律令国家展開の過程を東アジアの国際情<br />

勢にも目を配りつつ辿る。天平年間にはじまり,政権の変遷,政策<br />

の展開,国家的事業の遂行等を通して、律令国家の展開と、それを<br />

担った人々について見ていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

無し。適宜資料プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

渡辺晃宏『平城京と木簡の世紀』(講談社:日本の歴史)<br />

坂上康俊『律令国家の転換と「日本」』(講談社:日本の歴史)<br />

佐藤信編『律令国家と天平文化』(吉川弘文館:日本の時代史)<br />

吉川真司「律令体制の展開と列島社会」(岩波書店:列島の古代史<br />

8所収)<br />

鐘江宏之『律令国家と万葉びと』(小学館:日本の歴史)<br />

岩波講座日本通史古代4・5(岩波書店)<br />

日本史講座2(東京大学出版会)<br />

歴史学研究会編『日本史史料 1 古代』(岩波書店)<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス―講義の流れ及び史料・工具書概説<br />

2 長屋王の変と光明子立后<br />

3 藤原四子政権<br />

4 ~ 6 橘諸兄政権、藤原広嗣の乱、度重なる造都・造宮<br />

7 聖武・光明子と仏教<br />

8 ~ 9 天平年間の諸政策と日本的律令体制の模索<br />

10 ~ 11 藤原仲麻呂の政権掌握過程と王権のゆくえ<br />

12 ~ 13 東アジア世界の変動と日本<br />

14 「四字年号」の時代<br />

15 ~ 16 仲麻呂政権下の諸政策<br />

17 ~ 18 光明子と「高野天皇」<br />

19 平城宮の改作<br />

20 「淡路廃帝」<br />

21 ~ 22 恵美押勝の死と道鏡の台頭<br />

23 ~ 24 尼天皇の王権と政策<br />

25 ~ 26 新皇統・新時代の虚実<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の最後に質問時間を設けることがある<br />

日本史概説Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

律令国家の展開<br />

講師 藤森 健太郎<br />

授業科目の内容:<br />

8世紀第3四半期以降の律令国家展開の過程を東アジアの国際情<br />

勢にも目を配りつつ辿る。政権の変遷,政策の展開,国家的事業の<br />

遂行等を通して、律令国家の展開と、それを担った人々について見<br />

ていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

無し。適宜資料プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

渡辺晃宏『平城京と木簡の世紀』(講談社:日本の歴史)<br />

坂上康俊『律令国家の転換と「日本」』(講談社:日本の歴史)<br />

114<br />

佐藤信編『律令国家と天平文化』(吉川弘文館:日本の時代史)<br />

吉川真司「律令体制の展開と列島社会」(岩波書店:列島の古代史<br />

8所収)<br />

鐘江宏之『律令国家と万葉びと』(小学館:日本の歴史)<br />

岩波講座日本通史古代4・5(岩波書店)<br />

日本史講座2(東京大学出版会)<br />

歴史学研究会編『日本史史料 1 古代』(岩波書店)<br />

授業の計画:<br />

1 「四字年号」の時代<br />

2 ~ 3 仲麻呂政権下の諸政策<br />

4 ~ 5 光明子と「高野天皇」<br />

6 平城宮の改作<br />

7 「淡路廃帝」<br />

8 ~ 9 恵美押勝の死と道鏡の台頭<br />

10 ~ 11 尼天皇の王権と政策<br />

12 ~ 13 新皇統・新時代の虚実<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の最後に質問時間を設けることがある<br />

日本史概説Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

近世―近代の日本~経済史的視角から~<br />

教授 井奥 成彦<br />

授業科目の内容:<br />

日本史概説Ⅲ・Ⅳを通じて、幕藩体制の崩壊から昭和戦前期まで<br />

の日本の歴史の流れを経済史的視角から見ていく。Ⅲではその前半<br />

部を講述する。<br />

テキスト(教科書):<br />

井奥成彦ほか著『日本経済史1600-2000 ―歴史に読む現代―』(慶<br />

應義塾大学出版会,2009 年)<br />

参考書:<br />

随時紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス<br />

2.「開国」と幕末日本の社会・経済<br />

3.維新の経済政策<br />

4.近代における諸産業の展開(前編)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回テキスト持参のこと。テキストの内容は基本として把握して<br />

ほしいが,授業においてはテキストに言及しつつ,むしろテキスト<br />

の内容をさらに深めた話をしたり,テキストにない資料を配付して<br />

説明したりすることに重点を置く。テキストは読んでおくのが当た<br />

り前で,さらに突っ込んだ話を授業で聴くことになると思っておい<br />

てほしい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

日本史概説Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

近世―近代の日本~経済史的視角から~<br />

教授 井奥 成彦<br />

授業科目の内容:<br />

日本史概説Ⅲ・Ⅳを通じて、幕藩体制の崩壊から昭和戦前期まで<br />

の日本の歴史の流れを経済史的視角から見ていく。Ⅳではその後半<br />

部を講述する。<br />

テキスト(教科書):<br />

井奥成彦ほか著『日本経済史1600-2000 ―歴史に読む現代―』(慶<br />

應義塾大学出版会,2009 年)<br />

参考書:<br />

随時紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1.秋学期のガイダンス<br />

2.近代における諸産業の展開(後編)<br />

3.大正期の政治と経済<br />

4.昭和戦前期の政治と経済


5.民衆生活の変容<br />

6.後世への展望<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回テキスト持参のこと。テキストの内容は基本として把握して<br />

ほしいが,授業においてはテキストに言及しつつ,むしろテキスト<br />

の内容をさらに深めた話をしたり,テキストにない資料を配付して<br />

説明したりすることに重点を置く。テキストは読んでおくのが当た<br />

り前で,さらに突っ込んだ話を授業で聴くことになると思っておい<br />

てほしい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

古文書学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

近代文書入門<br />

講師 中村 尚史<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は歴史学研究の基礎となる古文書学を、近代文書を用いて<br />

習得することをめざす。授業は、①近代文書の体系に関する講義、<br />

②古文書調査に関する講義と実習、③近代文書の読解演習という3<br />

つの部分から構成される。今期の前半はとくに、①と②に重点をお<br />

き、近代期の古文書学を体系的に理解することを主題とする。後半<br />

は古文書読解の基礎を学んだ上で、文書館等での文書調査実習(フィ<br />

ールド・ワーク)を行い、近代文書の探索方法に習熟することを目指<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

児玉幸多編『くずし字用例辞典』東京堂出版<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 近代文書学<br />

第3回 近代期における資・史料の体系と実例<br />

第4回 古文書調査の方法<br />

第5回 古文書読解の基本<br />

第6~10回 近代文書の読解<br />

第11~13回 古文書調査の実習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古文書読解など演習的要素が強いため、毎回の出席が必須となる。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

古文書学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

近代文書の利用<br />

講師 中村 尚史<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は歴史学研究の基礎となる古文書学を、近代文書を用いて<br />

習得することをめざす。今期は、春学期で学んだ近代文書入門の内<br />

容をふまえて、文書史料を用いて議論を組み立てるための課題演習<br />

を行う。具体的には原史料をテキストにして、くずし字の読解、内<br />

容の把握、史料批判、史料に基づいた研究報告の作成、研究発表と<br />

議論といった、一連の実習を行い、一次史料を駆使した研究論文の<br />

作成方法を学ぶ。テキストとしては、明治・大正期における企業家<br />

の日記と書簡を取り上げる予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストはガイダンスの際に配布する。<br />

参考書:<br />

児玉幸多編『くずし字用例辞典』東京堂出版<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2~5回 くずし字の読解<br />

第6~9回 史料内容の把握と史料批判<br />

第10~13回 史料を用いた研究報告と議論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古文書読解・報告など演習的要素が強いため、毎回の出席が必須<br />

となる。<br />

115<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

古文書学Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

教授 中島 圭一<br />

授業科目の内容:<br />

日本史の研究を進めるにあたって,その材料となるのが,古文書<br />

を初めとする様々な史料です。したがって,ある時代の歴史を学び,<br />

研究するには,その時代の史料の特色を知っておくことが,不可欠<br />

の前提となります。本講義では,主に古代~中世における古文書の<br />

様式の移り変わりについて,当時の政治や社会の動向と関連させな<br />

がら,解説していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新版古文書学入門』佐藤進一著 法政大学出版局 1997年<br />

ISBN:4-588-32002-5<br />

参考書:<br />

『古文書学』 伊木寿一著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

授業の計画:<br />

今年度は主に私文書を扱います。以下の各テーマについて、それ<br />

ぞれ数回の授業を行う予定です。ただし、順序の変更やテーマの差<br />

し替えの可能性もあります。<br />

①古文書とは何か ②公式様文書 ③書状 ④解状・申状 ⑤紛<br />

失状 ⑥請文<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

古文書学Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

教授 中島 圭一<br />

授業科目の内容:<br />

日本史の研究を進めるにあたって,その材料となるのが,古文書<br />

を初めとする様々な史料です。したがって,ある時代の歴史を学び,<br />

研究するには,その時代の史料の特色を知っておくことが,不可欠<br />

の前提となります。本講義では,主に古代~中世における古文書の<br />

様式の移り変わりについて,当時の政治や社会の動向と関連させな<br />

がら,解説していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新版古文書学入門』佐藤進一著 法政大学出版局 1997年<br />

ISBN:4-588-32002-5<br />

参考書:<br />

『古文書学』 伊木寿一著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

授業の計画:<br />

今年度は主に私文書を扱います。以下の各テーマについて、それ<br />

ぞれ数回の授業を行う予定です。ただし、順序の変更やテーマの差<br />

し替えの可能性もあります。<br />

①起請文 ②着到状 ③軍忠状 ④譲状・置文 ⑤売券 ⑥借用<br />

状<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

都市鎌倉と北条氏<br />

講師 秋山 哲雄<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では,鎌倉幕府のあり方を再検討してその性格をとらえ<br />

直す。春学期には,都市鎌倉における北条氏や御家人の存在形態を<br />

明らかにすることで,鎌倉幕府の特質にせまる。秋学期は,北条氏<br />

が寡占したといわれている各国の守護を扱う。具体的には,若狭国,<br />

播磨国,長門国の守護について再検討し,通説に疑義を呈する。そ<br />

して年間を通して,鎌倉幕府に対する新たな評価を導き出す。鎌倉<br />

幕府や都市鎌倉のあり方、鎌倉幕府の地方支配の実態などを理解で<br />

きるように講義する。鎌倉時代の歴史的な基礎知識を身につけるの<br />

日<br />


はもちろんのこと、歴史をはじめとする人間の営為を認識する方法<br />

論や柔軟な発想力を身につけることを目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。適宜プリントを配布するが、原則として欠席の<br />

場合も含め一度配布したプリントは再配布しない。<br />

参考書:<br />

秋山哲雄『北条氏権力と都市鎌倉』(吉川弘文館,2006 年)<br />

細川重男『鎌倉政権得宗専制論』(吉川弘文館、2000年)<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2~6 都市鎌倉における北条氏<br />

7~11 都市鎌倉における御家人<br />

12・13 都市鎌倉の様相<br />

14 ガイダンス<br />

15~17 鎌倉時代の守護所<br />

18~20 若狭国守護をめぐって<br />

21・22 播磨国守護をめぐって<br />

23~25 長門国守護をめぐって<br />

26 鎌倉幕府の歴史的特質<br />

以上のような予定で講義をおこなう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・半期だけでも理解できるような講義とする。したがって,半期の<br />

みの履修も可。<br />

・高等学校で日本史を選択しているか、それと同程度の知識を身に<br />

つけていることが望ましい。<br />

・試験では講義の内容をふまえていることを前提に、オリジナリテ<br />

ィーも評価する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

・授業終了後などに適宜受け付ける。<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

都市鎌倉と北条氏<br />

講師 秋山 哲雄<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では,鎌倉幕府のあり方を再検討してその性格をとらえ<br />

直す。春学期には,都市鎌倉における北条氏や御家人の存在形態を<br />

明らかにすることで,鎌倉幕府の特質にせまる。秋学期は,北条氏<br />

が寡占したといわれている各国の守護を扱う。具体的には,若狭国,<br />

播磨国,長門国の守護について再検討し,通説に疑義を呈する。そ<br />

して年間を通して,鎌倉幕府に対する新たな評価を導き出す。鎌倉<br />

幕府や都市鎌倉のあり方、鎌倉幕府の地方支配の実態などを理解で<br />

きるように講義する。鎌倉時代の歴史的な基礎知識を身につけるの<br />

はもちろんのこと、歴史をはじめとする人間の営為を認識する方法<br />

論や柔軟な発想力を身につけることを目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。適宜プリントを配布するが、原則として欠席の<br />

場合も含め一度配布したプリントは再配布しない。<br />

参考書:<br />

秋山哲雄『北条氏権力と都市鎌倉』(吉川弘文館,2006 年)<br />

細川重男『鎌倉政権得宗専制論』(吉川弘文館、2000年)<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2~6 都市鎌倉における北条氏<br />

7~11 都市鎌倉における御家人<br />

12・13 都市鎌倉の様相<br />

14 ガイダンス<br />

15~17 鎌倉時代の守護所<br />

18~20 若狭国守護をめぐって<br />

21・22 播磨国守護をめぐって<br />

23~25 長門国守護をめぐって<br />

26 鎌倉幕府の歴史的特質<br />

以上のような予定で講義をおこなう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・半期だけでも理解できるような講義とする。したがって,半期の<br />

みの履修も可。<br />

116<br />

・高等学校で日本史を選択しているか、それと同程度の知識を身に<br />

つけていることが望ましい。<br />

・試験では講義の内容をふまえていることを前提に、オリジナリテ<br />

ィーも評価する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

・授業終了後などに適宜受け付ける。<br />

日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

日本古代の文物と東アジア(1)<br />

講師 川﨑 晃<br />

授業科目の内容:<br />

中国で生まれた漢字・漢文を、倭(日本)ではどのように受容し、<br />

伝習・展開していっただろうか。<br />

このような点に着目し、7世紀から8世紀に至る列島の歴史を概観<br />

するが、『日本書紀』、『続日本紀』といった史書に描かれた歴史像を<br />

検証するためのさまざまな素材―金石文、出土文字資料(木簡・墨<br />

書土器)、『万葉集』、東大寺開田図―の利用・分析の視角と方法を考<br />

えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料を授業で配布する。<br />

参考書:<br />

授業で指示する。<br />

授業の計画:<br />

以下のテーマを主軸に講義を進めたい。<br />

1、古代の宮都―藤原京から平城京へ―<br />

2、『万葉集』と木簡<br />

ア、『万葉集』の表記と木簡<br />

イ、万葉歌人と木簡・墓誌<br />

3、長屋王家木簡の世界<br />

4、写経願文<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価とレポートによる評<br />

価<br />

質問・相談:<br />

授業中、及び授業終了後<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

日本古代の文物と東アジア(2)<br />

講師 川﨑 晃<br />

授業科目の内容:<br />

中国で生まれた漢字・漢文を、倭(日本)ではどのように受容し、<br />

伝習・展開していっただろうか。<br />

このような点に着目し、8世紀の列島の歴史を概観するが、『日本書<br />

紀』、『続日本紀』といった史書に描かれた歴史像を検証するための<br />

さまざまな素材―金石文、出土文字資料(木簡・墨書土器)、『万葉<br />

集』、東大寺開田図―の利用・分析の視角と方法を考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料を授業で配布する。<br />

参考書:<br />

授業で指示する。<br />

授業の計画:<br />

以下のテーマを主軸に講義を進めたい。<br />

1、遣外使研究のアプローチ<br />

ア、遣唐使と「遺教経」題跋<br />

イ、遣新羅使と『万葉集』<br />

ウ、遣渤海使と木簡<br />

2、聖武天皇と盧舎那大仏<br />

3、東大寺開田図(越中国関係)<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価とレポートによる評<br />

価<br />

質問・相談:<br />

授業中、及び授業終了後


日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

16世紀ヨーロッパと戦国日本の邂逅<br />

講師 川村 信三<br />

授業科目の内容:<br />

戦国期から徳川初期に生じた日欧交渉の歴史を概観する。とくにわ<br />

が国キリスト教の共同体の誕生から変容、そして為政者による迫害<br />

を中心に、社会史、文化史、宗教史的解明を行うものとする。分野<br />

として、「キリシタン史」「日欧交渉史」「織豊政権論」「戦国民衆史」<br />

を中心に扱う。<br />

テキスト(教科書):<br />

テーマにしたがって適宜提示する。教科書として特定の書物を指定<br />

しない。<br />

参考書:<br />

『キリシタン信徒組織の誕生と変容』川村信三著 教文館 2003年<br />

『超領域交流史の試み』川村信三編 上智大学出版 2009年<br />

『キリシタン書・排耶書』海老沢有道他編 岩波書店 1975年<br />

授業の計画:<br />

第1回 インントロダクション<br />

第2回 本講義に使用する根本史料の問題(欧文で書かれた日本史)<br />

第3回 南蛮文化交流ことはじめ イエズス会の東アジア宣教<br />

第4回 F.ザビエルの史料的分析(上洛と畿内の諸集団)<br />

第5回 日本の民衆組織とキリシタン<br />

第6回 社会福祉活動(西洋式病院)と日本初のボランティア論<br />

第7回 畿内の戦国諸勢力とキリシタン<br />

第8回 比較宗教史的観点の考察:仏教・キリスト教の宗論<br />

第9回 アレッサンドロ・ヴァリニャーノの「順応」<br />

第10回 天正遣欧使節と日本の西洋式教育の起源<br />

第11回 第一次IT革命としての「活版印刷」の発展と日本への移入<br />

第12回 伴天連追放令をめぐる政治史的分析(長崎教会領の功罪)<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席を重視する。13回の講義のうち4回の欠席をもって、最終評価の<br />

対象外とするので注意すること。<br />

成績評価方法:<br />

欠席が4回となっていない受講者のみ最終レポートを提出できる。<br />

最終レポートによる評価を重視する。<br />

質問・相談:<br />

担当者への連絡は以下のPCのメールを利用すること。<br />

shinzo-k@sophia.ac.jp<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

16世紀ヨーロッパと戦国日本の邂逅(テキスト編)<br />

講師 川村 信三<br />

授業科目の内容:<br />

日本史特殊Iで扱いきれなかったテーマを概観したあと、原典テ<br />

キスト(翻訳)、刊行テキスト(翻訳)などで諸テーマを具体的にみ<br />

ていくこととする。講読ゼミ形式をとりいれるため、受講者には、<br />

学期にすくなくとも1回の発表(20分~30分)を課する。講読文献は<br />

すべて刊行された日本語テキストを使用する。<br />

テキスト(教科書):<br />

『キリシタン書・排耶書』海老沢有道他編 岩波書店 1975年<br />

フロイス『日本史』全12巻 中央公論社 1977年<br />

フロイス『日欧文化比較』(大航海時代叢書XI)岩波書店 1965年<br />

『どちりなきりしたん』海老沢有道校注 岩波文庫 1991年 第<br />

七刷<br />

他<br />

参考書:<br />

授業ごとに提示する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 徳川キリシタン禁教論<br />

第3回 殉教論:殉教と殉死(武士道)<br />

第4回 テキスト分析「どちりなきりしたん」(1)<br />

第5回 テキスト分析「どちりなきりしたん」(2)<br />

第6回 フロイス「日欧文化比較論」<br />

第7回 フロイス「日本史」抜粋:ザビエル論<br />

第8回 フロイス「日本史」抜粋:織田信長と畿内キリシタン宗団<br />

117<br />

第9回 フロイス「日本史」抜粋:大友宗麟と豊後キリシタン宗団<br />

第10回 フロイス「日本史」抜粋:有馬晴信と島原キリシタン宗団<br />

第12回 フロイス「日本史」抜粋:伴天連追放令<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席を重視する。13回の講義のうち4回の欠席をもって、最終評価<br />

の対象外とするので注意すること。<br />

成績評価方法:<br />

欠席が3回以下の受講のみ最終レポート提出ができる。<br />

最終レポートと、授業内発表を加味して成績をつける。<br />

質問・相談:<br />

担当者への連絡は以下のPCのメールを利用すること。<br />

shinzo-k@sophia.ac.jp<br />

日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

近世地域史研究の基礎知識<br />

講師 白川部 達夫<br />

授業科目の内容:<br />

日本近世の地域社会の基礎単位は村でした。村は現在の大字など<br />

に相当する規模で、住民の生活共同体が領主支配の単位ともなって<br />

いました。その村に残るさまざまな古文書の概要を理解し、分析方<br />

法を知ることは、近世地域史研究の基礎となります。本講義では、<br />

活字史料を紹介しながら村と地域および民衆運動、地域経済などに<br />

かかわる問題を解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配付しますので、とくにありません。<br />

授業の計画:<br />

1.地域史の考え方<br />

2.村の文書<br />

3.検地帳<br />

4.名寄帳など<br />

5.割付状・皆済状<br />

6.宗門人別帳<br />

7.入会と村<br />

8.用水と村<br />

9.村役人制度<br />

10.村と小集落<br />

11.村の宗教環境と諸集団<br />

12.家族とイエ<br />

13.春学期のまとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席は毎回とり、規定通り3分1以上欠席したものには試験を実施<br />

しません。<br />

以上を前提に試験の点数により評価します。<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

近世地域史研究の基礎知識<br />

講師 白川部 達夫<br />

授業科目の内容:<br />

日本近世の地域社会の基礎単位は村でした。村は現在の大字など<br />

に相当する規模で、住民の生活共同体が領主支配の単位ともなって<br />

いました。その村に残るさまざまな古文書の概要を理解し、分析方<br />

法を知ることは、近世地域史研究の基礎となります。本講義では、<br />

活字史料を紹介しながら村と地域および民衆運動、地域経済などに<br />

かかわる問題を解説します。秋学期には、地域運営、民衆運動、地<br />

域経済を中心に講義します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配付しますので、とくにありません。<br />

授業の計画:<br />

14.用水・入会組合と地域運営<br />

15.宿駅と助郷組合<br />

16.郡中惣代と寄場組合<br />

17.村方騒動<br />

18.百姓一揆<br />

19.国訴と広域訴願<br />

20.世直し騒動<br />

21.近世の市場構造<br />

日<br />


22.近世前期の商人と市場<br />

23.江戸と大坂の都市と商人<br />

24.地域経済の展開<br />

25.農村加工業の展開<br />

26.秋学期のまとめ<br />

成績評価方法:<br />

出席は毎回とり、規定通り3分1以上欠席したものには試験を実施<br />

しません。<br />

以上を前提に試験の点数により評価します。<br />

日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

日本古代史への「おどろき」<br />

講師 新川 登亀男<br />

授業科目の内容:<br />

日本古代史をなぜ学ぶ必要があるのか。日本古代史を学ぶことで、<br />

どのような可能性がひらけるのかということを意図しつつ、講義し<br />

ていきます。とくに、「日本古代史」という名称自体をも検討対象に<br />

すえて、いわゆる日本列島の古代史と現代史との対話を具体的な史<br />

料や出来事に即して試みるつもりです。自明と思われること、「あた<br />

りまえ」と思っていることを、むしろ問題視して、古代と現代との<br />

差異に気付き、その「おどろき」から歴史を考える力を獲得してい<br />

きたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくにありません。<br />

参考書:<br />

適宜、講義中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 本講義のねらいを説明<br />

第2回 「日本国」と「蝦夷国」<br />

第3回 「辺要」の4国2島<br />

第4回 「疫鬼」追放の境界<br />

第5回 東大寺大仏と金・銀・瑪瑙・瑠璃<br />

第6回 対馬<br />

第7回 列島を越える境界<br />

第8回 多様な言語社会<br />

第9回 人々の結合と差別<br />

第10回 遣唐使の「日本」<br />

第11回 玄宗皇帝の「日本」<br />

第12回 「日本」の多義性<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

みなさんからの質問・意見を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

試験(レポートの場合もある)の結果と平常点(出席状況・授業<br />

態度など)とを総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に対応します。<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

日本古代史発見<br />

講師 新川 登亀男<br />

授業科目の内容:<br />

日本古代史をなぜ学ぶ必要があるのか。日本古代史を学ぶことで、<br />

どのような可能性がひらけるのかということを意図しつつ、講義し<br />

ていきます。とくに、東アジアのなかの倭・日本という観点から、<br />

さまざまな問題を取り上げ、古代史の考え方を説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくにありません。<br />

参考書:<br />

適宜、講義中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 本講義のねらいを説明<br />

第2回 ヒミコの世界<br />

第3回 文字と鏡<br />

第4回 文字と刀剣<br />

第5回 暗闇から光の世界へ<br />

第6回 社会編制と戸籍<br />

118<br />

第7回 白村江の戦い<br />

第8回 墓誌からのメッセージ<br />

第9回 「飛鳥」と「アスカ」<br />

第10回 創られる皇太子<br />

第11回 平城京のネズミと山上憶良<br />

第12回 橘の世界<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

みなさんからの質問・意見を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

試験(レポートの場合もある)の結果と平常点(出席状況・授業<br />

態度など)とを総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に対応します。<br />

日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

東アジア国際社会のなかの日朝関係<br />

教授 田代 和生<br />

授業科目の内容:<br />

日本と朝鮮の交流史を縦軸に、東アジア史の視点から日本史を考<br />

える。<br />

近年、中世の日朝関係は「偽使の時代」と称して注目されている。<br />

足利将軍(日本国王)や有力守護大名大内氏からの使いであっても、<br />

使節員はまったくの偽者で構成されているのである。結果的にこの<br />

「偽使の時代」は近世初めまで続き、これを是正したのが「鎖国」で<br />

ある。ではいったいこのような事態がなぜ、いつごろから起きてい<br />

たのか、なぜ長期にわたって是正されなかったのか。授業では、ま<br />

ず前近代東アジア国際社会に古くから存在した「華夷の世界」なる<br />

ものを紹介し、倭寇の時代、国際ルール確立の時代、偽使の時代、<br />

さらに文禄・慶長の役とその後の日朝関係修復について触れる。<br />

テキスト(教科書):<br />

田代和生『倭館』(テキスト版)受講者へ配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1華夷の世界<br />

2海賊時代から国際ルール確立の時代へ<br />

3偽使の時代<br />

4朝鮮国書の現存と科学分析<br />

5文禄・慶長の役<br />

6役後の東アジア<br />

7日朝関係の修復<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

東アジア国際社会のなかの近世日本<br />

教授 田代 和生<br />

授業科目の内容:<br />

近世日本と朝鮮の交流史を縦軸に東アジア史の視点から日本史を<br />

考える。朝鮮通信使の来日に代表される江戸時代の日朝関係は,実<br />

は複雑な構造の上になりたっていた。そのころ「鎖国」時代であっ<br />

たにもかかわらず,日本人は朝鮮釜山の倭館へ渡航し,外交実務お<br />

よび貿易を行っていた。幕府の厳しい対外政策のなかで,それがな<br />

ぜ可能であったのか。授業では,日朝関係史にかかわる最新の学説<br />

を紹介するとともに,必要に応じて書画カメラによる画像史料を用<br />

いて,東アジア世界の中の近世日本をわかりやすく講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

田代和生『倭館』(テキスト版)受講者へ配布します。<br />

参考書:<br />

田代和生『近世日朝通交貿易史の研究』(創文社)、同『日朝交易<br />

と対馬藩』(創文社)、同『江戸時代朝鮮薬材調査の研究』(慶應大学<br />

出版会)<br />

授業の計画:<br />

1「鎖国」と柳川事件<br />

2対等外交のカラクリ


3朝鮮通信使<br />

4日本人町「倭館」<br />

5日朝貿易と貨幣改鋳<br />

6国民経済と藩経済<br />

7徳川吉宗の策略<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

近代日本とアイデンティティ生成<br />

教授 柳田 利夫<br />

授業科目の内容:<br />

「近代日本における移動とアイデンティティ生成」をテーマに、<br />

「移動」に関わる個別具体的な事例を取り上げつつ話しをさせていた<br />

だこうと考えています。時間的には幕末・明治初頭から現代まで、<br />

空間的には熊本県や福島県の小さな村から、ハワイや南北アメリカ<br />

大陸に至るまで、いわゆる「移住」を契機として生起する生活の様<br />

々なレベルにおける出来事を取り上げ講義をしてゆきますが、それ<br />

らの事例を「過去」の出来事としてではなく、近代を生きている私<br />

達自身が抱えている近代共通のテーマとして見てゆきたいと考えて<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

授業で随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

1. 近代・移動・アイデンティティ<br />

2. 現代日系人のアイデンティティ<br />

3. 明治初頭の国内移住と村落・家族<br />

4. 海外移住とアイデンティティ<br />

a.生活戦略と日系社会<br />

b.戦争と日系社会<br />

c.アイデンティティ生成<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価。履修者が少数であれば、報告やレポート<br />

に換えることも考えている。<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

近代日本とアイデンティティ生成<br />

教授 柳田 利夫<br />

授業科目の内容:<br />

「近代日本における移動とアイデンティティ生成」をテーマに、<br />

「移動」に関わる個別具体的な事例を取り上げつつ話しをさせていた<br />

だこうと考えています。時間的には幕末・明治初頭から現代まで、<br />

空間的には熊本県や福島県の小さな村から、ハワイや南北アメリカ<br />

大陸に至るまで、いわゆる「移住」を契機として生起する生活の様<br />

々なレベルにおける出来事を取り上げ講義をしてゆきますが、それ<br />

らの事例を「過去」の出来事としてではなく、近代を生きている私<br />

達自身が抱えている近代共通のテーマとして見てゆきたいと考えて<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

授業で随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

1.スポーツとアイデンティティ生成<br />

2.墓とアイデンティティ生成<br />

3.文化資源とアイデンティティ<br />

4.近代国家とアイデンティティ<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価。履修者が少数であれば、報告やレポート<br />

に換えることも考えている。<br />

119<br />

日本史特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

社会通念・常識から時代を読むⅠ<br />

講師 若尾 政希<br />

授業科目の内容:<br />

人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究を,私は思想史研究と呼<br />

んでいます。ただし,人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究とい<br />

っても,「ある人はこう考えていた」「別のある人はこう考えていた」<br />

などという個別事例のられつに終わってしまっては,永遠に時代像<br />

を結ぶことはできない。では人の意識・思想に焦点をあてて時代を<br />

読み取るには,どうしたらよいのか。私が今注目しているのは,「社<br />

会通念・常識」という視角です。ある時代・社会の人々にとっての<br />

社会通念・常識とはどのようなものか。それはどのようにして社会<br />

通念・常識となったのであろうか。またいかにして社会通念・常識<br />

でなくなったのか。このような,社会通念・常識の歴史的形成と破<br />

綻という視角を導入することによって,時代をいきいきと描くこと<br />

ができるのではと考えています。本講義は,春学期では食文化の問<br />

題を素材として,このような視角から見えてくる日本史像を提起す<br />

ることにより,皆さんを斯界に誘おうとするものです。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

講義中に適宜指摘する。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

1 社会通念・常識という視角<br />

2 食から文化を考える<br />

3 ~ 13 思想史とは何か―食という視点から―<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

やる気のある学生を求めます。授業の終わりに毎回リアクション<br />

ペーパーを書いてもらい,それを加味して平常点をつけます。講義<br />

の予習及び復習は必ず行って下さい。講義で紹介する参考書・文献<br />

は読んで,次の講義にのぞんでほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(レポート及び平常点により総合的につけます)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(平常点はリアクシ<br />

ョンペーパによりつけます)<br />

質問・相談:<br />

リアクションペーパーを活用して下さい。<br />

日本史特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

社会通念・常識から時代を読むⅡ<br />

講師 若尾 政希<br />

授業科目の内容:<br />

人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究を,私は思想史研究と呼<br />

んでいます。ただし,人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究とい<br />

っても,「ある人はこう考えていた」「別のある人はこう考えていた」<br />

などという個別事例のられつに終わってしまっては,永遠に時代像<br />

を結ぶことはできない。では人の意識・思想に焦点をあてて時代を<br />

読み取るには,どうしたらよいのか。私が今注目しているのは,「社<br />

会通念・常識」という視角です。ある時代・社会の人々にとっての<br />

社会通念・常識とはどのようなものか。それはどのようにして社会<br />

通念・常識となったのであろうか。またいかにして社会通念・常識<br />

でなくなったのか。このような,社会通念・常識の歴史的形成と破<br />

綻という視角を導入することによって,時代をいきいきと描くこと<br />

ができるのではと考えています。本講義は,『太平記』を素材とし<br />

て,このような視角から見えてくる日本史像を提起することにより,<br />

皆さんを斯界に誘おうとするものです。<br />

テキスト(教科書):<br />

若尾政希『「太平記読み」の時代』(平凡社選書,1999)<br />

参考書:<br />

講義中に適宜指摘する。<br />

授業の計画:<br />

1 社会通念・常識という視角<br />

2 ~ 4 「太平記読み」とは何か<br />

5 ~ 7 「太平記読み」と近世の政治思想<br />

8 ~ 10 「太平記読み」と領主層の思想<br />

11 ~ 12 「太平記読み」と民衆の政治意識 付,百姓一揆物<br />

日<br />


語研究<br />

13 安藤昌益からみえる日本近世<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

やる気のある学生を求めます。授業の終わりに毎回リアクション<br />

ペーパーを書いてもらい,それを加味して平常点をつけます。講義<br />

の予習及び復習は必ず行って下さい。講義で紹介する参考書・文献<br />

は読んで,次の講義にのぞんでほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(レポート及び平常点により総合的につけます)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(平常点はリアクシ<br />

ョンペーパによりつけます)<br />

質問・相談:<br />

リアクションペーパーを活用して下さい。<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

キリシタン史料の講読<br />

セット履修 准教授 浅見 雅一<br />

授業科目の内容:<br />

キリシタン史料の講読を行ないながら、キリシタン史の研究のた<br />

めに知っておくべき基本事項を説明していきたい。講読するテキス<br />

トについては、受講者と相談のうえで決めたいと思う。<br />

テキスト(教科書):<br />

こちらでコピーを用意する。<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近代文書の解読<br />

セット履修 教授 井奥 成彦<br />

授業科目の内容:<br />

比較的やさしいくずし字の史料を通してくずし字に慣れることか<br />

らはじめ,しだいに高度な史料も読めるようにトレーニングしてい<br />

く。素材としては近代の農家,商家,企業の文書を用いる。原史料<br />

を整理する機会も設ける。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布,あるいは原文書をこちらで用意する。<br />

参考書:<br />

『くずし字用例辞典』(東京堂出版)<br />

授業の計画:<br />

とにかく史料を読む!<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回必ずくずし字辞典を持参のこと。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価,及びレポートによ<br />

る評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本の植民地における〈近代化〉を読む<br />

セット履修 講師 和泉 司<br />

授業科目の内容:<br />

日本は近代以降、国民国家の形成過程の中で国境線の確定と、さ<br />

らにその拡大を急いだ。その中で、琉球、北海道といったいわゆる<br />

「内国植民地」から、さらに他国との戦争とその勝利によって台湾・<br />

南樺太・朝鮮半島・満州・南洋諸島などの「海外領土」を獲得して<br />

いった。<br />

これらの当時「外地」と呼ばれた日本の植民地・占領地ではほぼ<br />

例外なく日本語教育が行われ、同時に日本語による〈近代化〉が図<br />

られていった。植民地支配の下でいわゆる〈植民地近代〉が訪れた<br />

ことになる。そこでは,大規模な農工業開発や,鉄道等のインフラ<br />

120<br />

整備,そして日本語教育を中心とする近代学校制度の導入などが進<br />

められた。<br />

本演習は,植民地社会の〈植民地近代〉から受けた衝撃を示す<br />

日本語テキスト、および日本出身の「日本人」が「外地」を語り、<br />

描いたテキストを読み、〈植民地近代〉について考察することを目標<br />

とする。対象とする地域は、主に台湾・朝鮮・満州とする予定であ<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜コピーを配布する。<br />

参考書:<br />

必要な際は授業中に伝える。<br />

授業の計画:<br />

演習参加者による報告によって進める。配布したテキストについ<br />

て,担当者が報告し,その内容について参加者で話しあう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

報告中心の授業なので,テキストの講読と調査が欠かせません。<br />

積極的に参加する意欲を持った学生の履修を期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(授業で担当した報<br />

告の評価を中心とする。)<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中世史料を読む<br />

セット履修 講師 大薮 海<br />

授業科目の内容:<br />

中世史料(特に古文書)の講読を行います。中世史料の多くは,<br />

いわゆる「くずし字」で書かれ,しかも本来の漢文とは異なる文法<br />

を持つ和様漢文で書かれています。研究に際しては,この「くずし<br />

字」を判読する能力と,独特の和様漢文を正確に解釈する能力が必<br />

要となります。近年は未刊史料の活字化が進み,「くずし字」を判読<br />

する機会も減少しましたが,活字化により失われてしまう情報は多<br />

く,むしろ原史料を知ることの重要性は増しているといえます。し<br />

たがってこの授業では,写真版を用いて原史料に親しみ,活字化さ<br />

れた史料からは得難い情報(料紙・筆跡・形態など)に数多く触れ,<br />

史料に対する鑑識眼を養ってもらうことを目的とします。併せて,<br />

写真版や活字史料を用いて,和様漢文を正確に解釈する能力も身に<br />

付けてもらう予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

・児玉幸多編『くずし字用例辞典』(東京堂出版)<br />

・児玉幸多編『くずし字解読辞典』(東京堂出版)<br />

・佐藤進一『新版 古文書学入門』(法政大学出版局)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基礎的な部分から解説・演習していきますので,日本中世史を専<br />

攻している方はもちろん、他の時代を専攻している方や文学部の他<br />

専攻・他学部に在籍している方の受講も歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

以上の点を総合して成績評価を行います。<br />

質問・相談:<br />

授業中でも授業前後でも受け付けます。<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

豊臣秀吉の文書を読む<br />

セット履修 講師 鴨川 達夫<br />

授業科目の内容:<br />

いわゆる戦国武将たちは,いくさを戦うために,また政治を行な<br />

うために,数多くの手紙や書類,つまり文書(もんじょ)を作成し,<br />

関係者に自分の意志や考えを伝えた。その実例に触れ,書かれてい<br />

る文章を読むことで,当時のいくさや政治の様子を実感してもらい<br />

たい。学習の素材としては,豊臣秀吉の文書,とくに彼が天下の第


一人者の地位を確立した天正12年~13年(1584~85)の文書を取り<br />

上げる。<br />

テキスト(教科書):<br />

『大日本史料』第11編より必要な文書を選んでプリントを作り,<br />

初回または第二回に配布する。<br />

参考書:<br />

鴨川達夫『武田信玄と勝頼』(岩波新書,2007)<br />

豊臣秀吉への言及はほとんどないが、戦国武将の文書とはそもそ<br />

もどのようなものか、基礎的な知識を得るという意味で、参考にな<br />

ると思う。<br />

授業の計画:<br />

上記のテキストにしたがって,一人につき一点の文書を割り当て,<br />

順番に発表してもらう。発表では,語句の意味や人名,地名などを<br />

確認しながら,文書の文章を現代語訳してほしい。類似の例や関連<br />

する事実を紹介したり,自分なりの意見や感想をまとめることがで<br />

きればなおよい。各学期に少なくとも一回は発表してもらい,受講<br />

者の人数によっては二回目もあり得るものとする。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

発表者以外もどんどん発言して構わない。自分の意見や感想を積<br />

極的に述べてほしい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(上記のように,各<br />

学期少なくとも一回の発表を前提とする)<br />

質問・相談:<br />

授業後に随時受け付けるほか,メールも可とする(kamogawa@hi.utokyo.ac.jp)<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近世古文書講読(初級クラス)<br />

セット履修 講師 倉持 隆<br />

授業科目の内容:<br />

近世古文書講読の初級クラスである。初めは「ひらがな」の読み<br />

方からはいり、漢字交じりの平易な文章からさらに難度の高いもの<br />

へと進んでいく。史料はできるだけ書体の異なったものを選び、初<br />

心者が古文書に慣れることに主眼をおきたい。この間、解読辞典の<br />

ひき方を指導し、さらに近世史への関心を深めるために、講読史料<br />

と関連するテーマについての討論や発表をあわせておこなう。第一<br />

回目の授業でテキストの配布と使用辞書の説明などをおこなうので、<br />

受講希望者は必ず出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

・児玉幸多編『くずし字解読辞典』(東京堂出版)<br />

・児玉幸多編『くずし字用例辞典』普及版(東京堂出版)<br />

授業の計画:<br />

6月頃まで「ひらがな」中心の講読。それ以降は、漢字交じりの近<br />

世古文書講読。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(春・秋とも授業内試験)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に随時受け付ける。<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

古代法制史料の講読<br />

セット履修 講師 十川 陽一<br />

授業科目の内容:<br />

弘仁・貞観・延喜の三代の格を集大成した『類聚三代格』の講読<br />

を通じて,古代史料を読解する上での基礎的な能力の習得を目指す。<br />

格とは律令の補充・改正のための法令であり、律令法体系と現実<br />

社会とをより近づける機能を持つ。この授業では,特に巻19 禁制事<br />

に収められた格を対象として,京の内外で起こるさまざまな社会事<br />

象について律令国家がどのような対応を示したのかを明らかにする<br />

と共に,政策決定の背景についても考察してみたい。<br />

121<br />

テキスト(教科書):<br />

新訂増補国史大系『類聚三代格』(コピーを配布する)<br />

参考書:<br />

・日本思想大系『律令』(岩波書店)<br />

・『国史大系書目解題』上(吉川弘文館)<br />

・小山田和夫『入門史料を読む』(吉川弘文館)<br />

・池田温編『日本古代史を学ぶための漢文入門』(吉川弘文館)<br />

授業の計画:<br />

第1回はガイダンスとし,第2回から数回かけて『類聚三代格』<br />

および律令格式について講義を行う。<br />

その後は参加者の報告によって授業を進める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

古代社会の様々な転換期の法令であるので,古代史専攻の方は勿<br />

論,様々な関心を持った受講生の参加を歓迎する。また,報告者以<br />

外にも積極的な発言を期待する。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(授業内での報告を<br />

中心とする)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後を基本としつつ、随時受け付ける。<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近世古文書講読(上級クラス)<br />

セット履修<br />

教授 田代 和生<br />

講師 重田 麻紀<br />

授業科目の内容:<br />

近世古文書講読の上級クラスである。<br />

ある程度古文書が読めることを前提とし、数多くの文字に触れて<br />

応用力をつけることを目標とする。古文書解読能力の向上は何より<br />

量である。さらに近世史の理解を深めるため、講読史料と関連する<br />

テーマについての討論や発表をあわせておこなう。<br />

第一回目の授業でテキストの配布と使用辞書の説明等をおこなう<br />

ので、受講希望者は必ず出席すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

『くずし字解読辞典』(東京堂出版)、『くずし字用例辞典』(東京<br />

堂出版)<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(春・秋とも授業内試験)<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

『今昔物語集』を読む<br />

セット履修<br />

教授 中島 圭一<br />

講師 久米 舞子<br />

授業科目の内容:<br />

平安後期に編纂された説話集『今昔物語集』から、巻27を講読す<br />

る。この巻には平安京を中心として、人間と霊鬼との関わり合いを<br />

描いた説話がおさめられている。説話は、それが編まれた時代の、<br />

社会の実態や意識が反映された史料ととらえることができる。とり<br />

わけ『今昔物語集』には、他の史料からはうかがうことが難しい、<br />

古代から中世へと移り変わる社会に生活する人々の具体的な姿をみ<br />

ることができる。説話集に対して歴史学はいかにアプローチしてい<br />

けるのか、史料の特性をふまえ考えていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

池上洵一編『今昔物語集 本朝部下』(岩波文庫)<br />

参考書:<br />

安田章編『鈴鹿本今昔物語集――影印と考証』下(京都大学学術<br />

出版会)<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(授業で担当する報<br />

告の評価を中心とする)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

日<br />


日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近代史料解読<br />

セット履修 教授 柳田 利夫<br />

授業科目の内容:<br />

近代史の原史料を解読する能力を養成することを目的とします。<br />

春学期は変体仮名・崩し字の学習、秋学期は原文書を用いてその解<br />

読を行います。今年度は明治末年から昭和戦前期までの個人書翰(私<br />

信)を扱う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で配布する<br />

参考書:<br />

『くずし字用例辞典』児玉幸多編 東京堂出版 1981年 ISBN:<br />

978-4-490-10333-5 C3521<br />

授業の計画:<br />

1. 変体仮名の修得<br />

2. 崩し字の学習<br />

3. 原史料の解説<br />

成績評価方法:<br />

平常点:授業における実習の成績による<br />

日本史研究会Ⅰ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅲ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅱ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史研究会Ⅳ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 柳田 利夫<br />

授業科目の内容:<br />

文献(『日本史講座』)講読と卒業論文の作成<br />

テキスト(教科書):<br />

『日本史講座』9~10巻 歴史学研究会他編 東京大学出版会<br />

2005年<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

日本史研究会Ⅰ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅲ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅱ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史研究会Ⅳ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

鎖国時代の国際関係<br />

セット履修 教授 田代 和生<br />

授業科目の内容:<br />

この研究会の目的は,江戸時代の政治・経済・文化など多方面に<br />

わたる課題と取り組みながら,近世史研究を行なうための基礎能力<br />

を養うことにある。具体的な研究方法としては,年度ごとの共通テ<br />

ーマ(今年度は「鎖国時代の長崎貿易」)を設定し,グループでの発<br />

表・討論を中心に,専門文献や史料への接近の仕方,あるいはそれ<br />

らの評価・活用法などを学ぶ。またこれと並行して,四年生の卒業<br />

論文指導,三年生の個別テーマのレポート作成指導を行なう。なお<br />

三年生は,近世古文書講読の初級クラス(日本史演習)を必ず履修<br />

すること。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

日本史研究会Ⅰ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅲ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅱ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史研究会Ⅳ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

122<br />

日本史研究会Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅲ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史研究会Ⅳ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 長谷山 彰<br />

授業科目の内容:<br />

4 年生については各自の報告をもとに卒業論文作成の指導を行う。<br />

3 年生も各自のテーマについて研究報告を行い,授業の場で討論<br />

する。<br />

他に合宿にむけて共通のテーマによる史料講読,資料の作成も予<br />

定している<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指定する<br />

成績評価方法:<br />

平常点:授業に取り組む姿勢を評価する。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける<br />

日本史研究会Ⅰ(E)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅲ(E)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅱ(E)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史研究会Ⅳ(E)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 中島 圭一<br />

授業科目の内容:<br />

中世史料の講読に,適宜,各自のテーマに基づく報告を交えなが<br />

ら,研究と論文執筆の能力を養ってもらいます<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で提示します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

日本史研究会Ⅰ(F)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅲ(F)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅱ(F)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史研究会Ⅳ(F)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近世対外関係史<br />

セット履修 准教授 浅見 雅一<br />

授業科目の内容:<br />

中世末から近世初頭の対外関係史を中心とする研究会を行なう。<br />

受講者には、毎回1ないし2名の担当を決めて、自分に関心のある<br />

テーマについて報告してもらう。ただし、希望によりテーマは対外<br />

関係でなくとも差し支えない。その報告を中心として、他の受講者<br />

を交えて自由に議論していく。最終的には卒業論文の作成に結び付<br />

くようにしたいと思う。<br />

参考書:<br />

授業時に紹介していく。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的な参加を期待したい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

日本史研究会Ⅰ(G)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅲ(G)(セ) 1単位 (春学期)<br />

日本史研究会Ⅱ(G)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

日本史研究会Ⅳ(G)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 井奥 成彦<br />

授業科目の内容:<br />

日本近代史に関する文献・史料の講読,関連施設への見学,史料<br />

調査,4 年生の卒論発表及び3 年生の自由研究発表を内容とする。史<br />

料調査は合宿形式で行う。


参考書:<br />

随時紹介する。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業時に提示する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況、プレゼンテーション、授業に臨む姿勢(積極<br />

的発言等)による評価<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

日本史洋書講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

英語で読む日本近世<br />

講師 李 正美<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、英語で書かれてある日本近世に関する研究書を読<br />

み、その内容に対する理解を深め、歴史用語の英語表記を学ぶ。同<br />

じ歴史的事象を捉えていても日本の研究者と日本以外の研究者の認<br />

識や分析は異なり、その見方を通して改めて歴史の面白さを再確認<br />

できることが頻繁にある。これらの点を踏まえてただ単に英文から<br />

和文への翻訳、という作業はせず活発に議論して行く場を設け、種<br />

々の歴史観を考える場にしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

以下の3冊とその他数冊を使用する予定である。<br />

Fairbank, John King, ed. The Chinese World Order. Cambridge, MA:<br />

Harvard University Press, 1970.<br />

Nakai, Kate Wildman. Shogunal Politics: Arai Hakuseki and the<br />

Premises of Tokugawa Rule. Cambridge, MA: Harvard University Press,<br />

1988.<br />

Toby, Ronald P. State and Diplomacy in Early Modern Japan: Asia in<br />

the Development of the Tokugawa Bakufu. New York: Columbia<br />

Universty Press, 1984.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

熱心で積極的に発言する者の受講を求む。<br />

成績評価方法:<br />

学期末が近付き次第講義中に指示する。<br />

日本史洋書講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

英語で読む日本近世<br />

講師 李 正美<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、英語で書かれてある日本近世に関する研究書を読<br />

み、その内容に対する理解を深め、歴史用語の英語表記を学ぶ。同<br />

じ歴史的事象を捉えていても日本の研究者と日本以外の研究者の認<br />

識や分析は異なり、その見方を通して改めて歴史の面白さを再確認<br />

できることが頻繁にある。これらの点を踏まえてただ単に英文から<br />

和文への翻訳、という作業はせず活発に議論して行く場を設け、種<br />

々の歴史観を考える場にしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

以下の3冊とその他数冊を使用する予定である。<br />

Fairbank, John King, ed. The Chinese World Order. Cambridge, MA:<br />

Harvard University Press, 1970.<br />

Nakai, Kate Wildman. Shogunal Politics: Arai Hakuseki and the<br />

Premises of Tokugawa Rule. Cambridge, MA: Harvard University Press,<br />

1988.<br />

Toby, Ronald P. State and Diplomacy in Early Modern Japan: Asia in<br />

the Development of the Tokugawa Bakufu. New York: Columbia<br />

Universty Press, 1984.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

熱心で積極的に発言する者の受講を求む。<br />

成績評価方法:<br />

学期末が近付き次第講義中に指示する。<br />

123<br />

日<br />


東洋史研究入門Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究入門Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

教授 桐本 東太<br />

教授 坂本 勉<br />

教授 長谷部 史彦<br />

教授 山本 英史<br />

セット履修<br />

教授 吉原 和男<br />

授業科目の内容:<br />

東洋史ほど間口が広く,かつ奥行きの深い分野は少ないのではな<br />

いでしょうか。どの地域,どの時代,いかなる方法で歴史を学んで<br />

行くか思い悩んでいる人も多いはずです。こうしたことを考慮して<br />

設けたのがこの授業です。研究会(ゼミ)を担当する教員がオムニ<br />

バス形式でこの講義を進めますが,多様な内容の中から将来の道を<br />

さぐるヒントを見つけてもらいたいと思います。講義は,以下のよ<br />

うに,地域は東アジアから中東・イスラーム世界へ,時代は基本的<br />

に古いほうから新しいほうへというかたちになっています。<br />

Ⅰ 〈東洋史の「組み立て方」〉<br />

一般に「東洋史」の名前でくくられる時代と空間は,想像を絶す<br />

る深みと広がりを有していますが,本講ではその中から,私の力が<br />

およぶ領域を選択し,「東洋史」に取り組む際の研究方法を具体的に<br />

説明しようと思います。こちらがある事例の解析法を示し,それに<br />

ならって学生諸君に他の事例を同じ視角から分析するとどのように<br />

なるかを考えてもらう,といった授業の進め方を予定しています。<br />

(桐本東太)<br />

Ⅱ 〈中国史研究法〉<br />

中国の近世近代史を中心に,①なぜ中国の歴史を学ぶのか,②中<br />

国近世近代史研究の過去と現在,③中国近世近代史が発信するもの<br />

④実践:史料読解―歴史はどのように作られるのか,という4 つ<br />

のテーマで講じます。(山本英史)<br />

Ⅲ 〈華僑華人およびアジア移民の研究史〉<br />

日本における中国人移民の研究についての主要文献を紹介しなが<br />

ら,アジア移民研究における方法と課題を論じます。グローバリゼ<br />

ーションが進む現代では、アジアの人々の国際移動は新しい研究テ<br />

ーマを提供します。(吉原和男)<br />

Ⅳ 〈中東・イスラーム世界史への誘い〉<br />

宗教としてのイスラームの概要,それに中東・イスラーム世界史<br />

研究法の基礎について簡単に解説したうえで,「聖地とワクフ」,「ス<br />

ーフィズム・聖者信仰」,「人の移動と越境」,「欧化とイスラームの<br />

改革」といった中東・イスラーム世界史の重要テーマについて少し<br />

掘り下げて論じてみたいと思います。(長谷部史彦)<br />

Ⅴ 〈日本からイスラーム世界の歴史を考える〉<br />

外国史の研究は,日本との関係をつねに意識していないとその興<br />

味,関心を持続させることがなかなかむずかしいのではないでしょ<br />

うか。こうしたことを考慮して,ヴィジュアルな映像資料も活用し<br />

ながら日本とイスラーム世界との関係について話し,中東イスラー<br />

ム世界について考えていく目を養っていきます。(坂本 勉)<br />

授業の計画:<br />

1. 東洋史の「組み立て方」(5 回)<br />

2. 中国近世近代史研究法(5 回)<br />

3. 華僑華人およびアジア移民の研究史(5 回)<br />

4. 中東・イスラーム世界史への誘い(6 回)<br />

5. 日本からイスラーム世界の歴史を考える(5 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

東洋史の学習の基礎となる講義ですので,出席はもちろんですが,<br />

積極的な取り組みを期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

担当者ごとにレポートまたは授業内試験の結果による評価と平常<br />

点(出席状況および授業態度による評価)によって成績評価を行い,<br />

それらを総合して最終的な成績評価を決定します。<br />

124<br />

東洋史講読ⅠA(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史講読ⅡA(セ) 1単位 (秋学期)<br />

アラブ史研究入門<br />

セット履修 講師 高橋 圭<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,まずこれからアラブ史を学習・研究する上で最低限<br />

必要な手続きについて基礎的なトレーニングを行います。具体的に<br />

は,テーマ設定から始まり,関連する文献の調査・収集,その読解<br />

と分析,そして最終的にレポートや論文といった形で表現するまで<br />

の作業を実習形式で学びます。またアラブ史に関する学術論文を輪<br />

読しながら研究文献の読み方を学びます。なお取り上げる文献は講<br />

義中に受講者と相談して決めてゆきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

受講者と相談の上で決めます。<br />

参考書:<br />

随時紹介します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

東洋史講読ⅠB(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史講読ⅡB(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 石丸 由美<br />

授業科目の内容:<br />

本年度はオスマン帝国における(ギリシャ系)正教徒、および帝<br />

国末期からトルコ共和国時代のギリシャ人マイノリティーに関する<br />

モノグラフを講読する予定である。多宗教・多民族国家であるオス<br />

マン帝国はイスラム優位のもと東地中海を中心とした世界を600年以<br />

上支配した。イスラム優位の世界にあって、例外的に非ムスリムで<br />

ありながら、徐々に特権的地位を獲得していったのが、(ギリシャ<br />

系)正教徒である。またナショナリズムの時代の到来と共に、真っ<br />

先に「ギリシャ人」であることを再発見し、オスマン帝国から離反<br />

したのも彼らであった。そして共和国時代にはマイノリティーとし<br />

てトルコ社会での共存を図ろうと模索していった。この授業ではま<br />

ず、オスマン時代の正教徒世界を概観した論文を講読し、次に帝国<br />

末期から共和国にかけてマイノリティーとして存在したギリシャ人<br />

について考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Clogg, Richard."The Greek Millet in the Ottoman Empire",<br />

B.Braude,B.Lewis (eds),Christians and Jews in the Ottoman Empire.<br />

(1982)<br />

Alexandris, Alexis. The Greek Minority of Istanbul and Greek-Turkish<br />

relations 1918-1974.(1992)<br />

参考書:<br />

リチャード・クロッグ(著)『ギリシャの歴史』創土社 2004年<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

まずは輪読形式でテキストを読み進めていきます。受講者の人数<br />

にもよりますが、割り当てを決め発表形式で授業を進めていくこと<br />

もあります。輪読形式で授業を進める場合、期末に訳文を提出して<br />

いただきます。<br />

参考文献を読んだ上での受講をおすすめします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価、提出物、その他。<br />

東洋史講読ⅠC(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史講読ⅡC(セ) 1単位 (秋学期)<br />

華人の世界史<br />

セット履修 教授 吉原 和男<br />

授業科目の内容:<br />

中国人の国際移動の歴史とその結果として形成された世界各地の<br />

華人社会について概略を把握する。前年度に使用したテキストの未<br />

読部分である「世界の華人社会」を講読する。東南アジア、南北ア<br />

メリカ、オーストラリア・オセアニア、ヨーロッパ、東アジア、イ


ンド洋・アフリカの順で読み進む。初めに概説と日本語の参考書紹<br />

介を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

The Encyclopedia of the Chinese Oversease の第5部<br />

なおテキストは中国語版(海外華人百科全書)も利用可能です。テ<br />

キストは授業担当者が準備します。<br />

授業の計画:<br />

テキストほかの基本文献の講読を中心にするが,スライドやビデ<br />

オを使用した補足説明をできるだけ多く実施する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習が必要です。写真や図表も多く、分かり易い内容である。テ<br />

キストの英文は二年生が十分に読める難易度なので心配無用。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受けます。<br />

東洋史講読ⅠD(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史講読ⅡD(セ) 1単位 (秋学期)<br />

漢文史料の講読<br />

セット履修 講師 森 和<br />

授業科目の内容:<br />

歴史学は史料を読み解くことから始まります。中国史の場合、紀<br />

元前から蓄積された膨大な文献史料に加え、年々その重要性を増し<br />

ている竹簡・木簡などの出土文字資料もありますが、その多くが古<br />

代漢語で書かれたいわゆる「漢文」です。本講義では、そのような<br />

漢文史料を輪読することで史料読解のトレーニングを行い、あわせ<br />

て史料の背景にある歴史・社会・文化などについても解説します。<br />

輪読する史料は『史記』や諸子百家など中国古代の文献史料を中心<br />

に取り上げてゆく予定ですが、履修生の希望する史料も適宜取り入<br />

れ、また機会があれば、出土文字資料の読解にもチャレンジしてみ<br />

たいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜配布します。<br />

参考書:<br />

適宜紹介します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および受講態度)により評価します。<br />

東洋史講読ⅠE(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史講読ⅡE(セ) 1単位 (秋学期)<br />

『申報』の講読<br />

セット履修 教授 山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、1872年に上海で発刊され、1949年5月まで77年間続い<br />

た中国で最も古い歴史を持つ日刊紙『申報』から三面記事を選び、<br />

その輪読を通じて中国の新聞記事が読める程度の語力を身につける<br />

とともに、1930年代の上海及び江南地域の基層社会のあり方を知る<br />

ことを目的にします。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配ります。<br />

参考書:<br />

講義でそのつど紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 上海近代史の概要<br />

第3回 上海と『申報』<br />

第4回以降 『申報』輪読<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国近代史の史料を読むためのトレーニングの場ですので、史料<br />

と格闘したい人を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常授業における関わり方の度合いによって評価します。試験は<br />

しません。<br />

質問・相談:<br />

いつでも受け付けます。<br />

125<br />

東洋史概説ⅠA(セ) 2単位 (春学期)<br />

東洋史概説ⅡA(セ) 2単位 (秋学期)<br />

中国古代史概説<br />

セット履修 教授 桐本 東太<br />

授業科目の内容:<br />

新石器時代から春秋・戦国時代までの歴史を大づかみに把握する。<br />

基本的な立ち位置は文献史学であるが、近年発掘成果が膨大な考古<br />

学的資料も援用したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

授業中に指示する<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

熱心な学生を希望する。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

質問・相談:<br />

授業終了後受け付ける。<br />

東洋史概説ⅠB(セ) 2単位 (春学期)<br />

東洋史概説ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)<br />

アラブ・イスラーム世界史概説<br />

セット履修 教授 長谷部 史彦<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、イスラーム世界の中心に位置し、ユーラシアとアフ<br />

リカにまたがり、インド洋・地中海・大西洋に面した広大なアラブ<br />

世界の歴史について、特にその心臓部であるエジプト・歴史的シリ<br />

ア・アラビア半島に重点を置きながらわかりやすく概説します。イ<br />

スラームの誕生した7世紀から語り始め、アラブ諸国体制の形成に至<br />

るまでの長大な歴史を扱います。通時的な概論であるこの講義の内<br />

容を充分に吸収したとき、アラブ世界史の基礎がしっかりと固まる<br />

ように、できる限りバランスのよい構成を心がけたいと思っていま<br />

す。<br />

参考書:<br />

佐藤次高編『新版世界各国史8 西アジア史1 アラブ』山川出<br />

版社、2002年<br />

授業の計画:<br />

〈春学期〉<br />

1.ガイダンス、イスラームとは何か<br />

2.イスラームの誕生とアラビア半島<br />

3.ウマイヤ朝の時代<br />

4.アッバース朝の成立<br />

5.バグダードとコルドバ<br />

6.シーア派の台頭<br />

7.スンナ派の再中心化<br />

8.十字軍運動とセルジューク朝の継承国家<br />

9.マムルーク朝とモンゴル<br />

10.マムルーク朝と中世後期の東西アラブ世界<br />

11.宗教エリートの世界<br />

12.イスラームの巡礼と三大聖地<br />

13.オスマン帝国の台頭<br />

〈秋学期〉<br />

1.オスマン帝国アラブ諸州の成立<br />

2.17世紀の東西アラブ世界<br />

3.地方勢力の台頭<br />

4.カイロとアレッポの成熟<br />

5.カーズダグリーヤとアリー・ベイ<br />

6.ナポレオンとワッハーブ派運動<br />

7.ムハンマド・アリーの国家形成<br />

8.シリアの宗派対立とムタサッリフィーヤ体制<br />

9.アラブ世界の対外従属過程<br />

10.オラービー運動とマフディー運動<br />

11.ナフダ:文化的アラブ・ナショナリズムの出現<br />

12.世紀転換期のアラブ世界<br />

13.アラブ諸国体制の形成<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テキストはありませんので、注意深く講義を聴いてください。<br />

東<br />


成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了直後に受け付けます。<br />

東洋史概説Ⅲ(セ) 2単位 (春学期)<br />

東洋史概説Ⅳ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

中国および海外の華人社会における家族と親族<br />

セット履修 教授 吉原 和男<br />

授業科目の内容:<br />

中国における家族と親族の構造的特色がどのように形成され伝え<br />

られてきたかを概説し,現代の中国大陸,台湾,香港,そして海外<br />

の華人社会における家族・親族組織について考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

吉原和男ほか編『「血縁」の再構築』風響社,2006 年版。他にプ<br />

リントも配布する。<br />

参考書:<br />

・平田茂樹・遠藤隆俊・岡元司編『宋代社会の空間とコミュニケー<br />

ション』汲古書院,2006 年<br />

・井上徹・遠藤隆俊編『宋明宗族の研究』汲古書院,2005 年<br />

・瀬川昌久『中国社会の人類学』世界思想社,2004 年<br />

・吉原和男・鈴木正崇 編『拡大する中国世界と文化創造』弘文堂,<br />

2002 年<br />

授業の計画:<br />

1,序:中国における家族と親族の特色<br />

2,中国人の姓<br />

3,房」とは何か その1<br />

4, その2<br />

5,招婿婚からみる父系出自原則<br />

6,養子からみる父系出自原則<br />

7,宗族という親族組織 生成過程<br />

8,宗族の組織と諸活動<br />

9,宗族における祖先祭祀儀礼 その1<br />

10,宗族における祖先祭祀儀礼 その2<br />

11,宗族の連合組織 その1<br />

12,宗族の連合組織 その2<br />

13,植民地社会と宗族、香港とペナン その1<br />

14, その2<br />

15,台湾の同姓団体、その1<br />

16, その2<br />

17,マレーシアの同姓団体 その1<br />

18, その2<br />

19,シンガポールの同姓団体 その1<br />

20, その2<br />

21,タイの同姓団体 その1<br />

22, その2<br />

23, その3<br />

24,スライド使用による補足説明<br />

25,まとめ<br />

26,試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義内容の要旨や資料を時々配布し、小テストも実施するので欠<br />

席しないこと。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受けます。<br />

東洋史概説Ⅴ(セ) 2単位 (春学期)<br />

東洋史概説Ⅵ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

宗教・民族からみるイスラーム世界史<br />

セット履修 教授 坂本 勉<br />

授業科目の内容:<br />

イスラーム世界とは多様な民族とエスニック集団からなる広大な<br />

歴史的世界である。宗教的にもイスラームのみならずそれと兄弟関<br />

126<br />

係にあるセム的一神教たるユダヤ,キリスト教を内に含みつつ共存<br />

をはかってきたところである。この講義ではこうしたイスラーム世<br />

界の多様性と複合性を春学期においてはアラブ,トルコ系諸民族の<br />

15 世紀あたりまでの歴史を軸に焦点をしぼりながら話をしていく。<br />

ついで秋学期では16 世紀から近代の時期にかけてのオスマン帝国の<br />

歴史を例にトルコ,アラブ,バルカンの人びとがいかにして民族の<br />

意識をもつようになってきたのか,その文化的,政治的ナショナリ<br />

ズムの過程について国際関係を視野に入れながら考えていくことに<br />

したい。他専攻,他学部の学生でも理解できるようできるだけかみ<br />

くだいて話すつもりである。また,政治史に偏らずに社会史,文化<br />

史にも重点をおいていく。イスラーム世界についての知識はこれか<br />

らますますグローバル化する国際社会で生きていく上で絶対に必要<br />

な分野であると思われる。志のある学生を歓迎したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

坂本勉『トルコ民族の世界史』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,2006 年)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示しますが,春学期は「イスラーム世界とは何か」<br />

という導入の話からはじめてユダヤ教・キリスト教とイスラームと<br />

のあいだの類似性と相違について触れ,つづいてこれをうけて律法<br />

主義的なイスラーム,精神的なイスラーム(シーア派,スーフィズ<br />

ム)をめぐる諸問題について歴史的にたどっていく。秋学期では「オ<br />

スマン帝国の広域性」をイントロダクションとして話した後,近代<br />

以前における多民族・多宗教国家の共存性について述べながらバル<br />

カン,アラブから民族意識が高まってくるプロセスについて話を進<br />

めていく。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

食わず嫌いでなく,何にでも知的に貧欲な学生を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・その他(春学期の最後の授業時間に簡単な試験を行う。)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけるとともに,アポイントメントをとって随<br />

時,相談に乗る。<br />

東洋史特殊Ⅰ(A) 2単位 (春学期)<br />

インド近代史と資源・技術・ひと<br />

講師 杉本 浄<br />

授業科目の内容:<br />

本授業ではインド近代史について解説します。18 世紀半ば以降の<br />

インド史を理解する基本的な流れを抑えながら、これまでの学説史<br />

を学び、さらに特定のテーマに沿った授業を展開します。今回は資<br />

源や技術に焦点を当てることで、インド近代史に追っていきます。<br />

周知のように近代において資源開発は世界大に広がりました。19世<br />

紀のインドではイギリス植民地当局、資本家、現地の地主や藩王た<br />

ちが資源開発に乗り出します。その際、世界を渡り歩いていたイギ<br />

リス人技師たちが重要な役割を果たしました。授業ではこうした人<br />

々の動きや彼らの科学や技術に関する知識、さらに資源開発と現地<br />

民との関わりや植民地化の問題を検討していくことで、一連のイン<br />

ドにおける変動を文明史の視野から跡付けていこうと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。授業ごとに講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

スミット・サルカール(長崎暢子 他訳)『新しいインド近代史:下<br />

からの歴史の試み Ⅰ・Ⅱ巻』研文出版、1993年<br />

A.J.カイサル(多田博一 他訳)『インドの伝統技術と西欧文明』平<br />

凡社、1998年<br />

Pratik Chakrabarti, Western Science in Modern India: Metropolitan<br />

Methods, Colonial Practices, Delhi: Permanent Black, 2004 など<br />

(その他については各授業で案内)<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 インド近代史の流れ①<br />

第3回 インド近代史の流れ②<br />

第4回 インドにおける科学・技術・資源①(近代以前)<br />

第5回 インドにおける科学・技術・資源②(近代以後)<br />

第6回 地質学と炭鉱開発①<br />

第7回 地質学と炭鉱開発②


第8回 大英帝国の鉱山技師たち<br />

第9回 イギリス・日本・インド:ある炭鉱技師の歩み①<br />

第10回 イギリス・日本・インド:ある炭鉱技師の歩み②<br />

第11回 藩王・技師・資本家:グルマヒサニ丘陵における鉄鉱山開<br />

発と製鉄所①<br />

第12回 藩王・技師・資本家:グルマヒサニ丘陵における鉄鉱山開<br />

発と製鉄所②<br />

第13回 まとめ:資源・技術・ひと<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度による評価とレポートによる評価を総合<br />

的に勘案する。<br />

東洋史特殊Ⅱ(A) 2単位 (秋学期)<br />

南アジア近現代史とジェンダー研究<br />

講師 粟屋 利江<br />

授業科目の内容:<br />

南アジアにおけるジェンダー関係およびジェンダー観はイギリス<br />

植民地支配時代に大きく変容を遂げたと思われる。幾つかのトピッ<br />

クを多角的に考察し、植民地における「近代性」の意味をジェンダ<br />

ーの視角から再考することをめざす。取り上げるテーマとしては、<br />

1.サティー(寡婦殉死)をめぐる植民地官僚とインド知識人の言<br />

説、2.幼児婚と寡婦再婚、3.植民地支配・ナショナリズム・ジ<br />

ェンダー言説、4.カースト秩序とジェンダー、5.コミュニティ<br />

とジェンダー、6.「バーラト・マーター(母なるインド)」として<br />

の国民国家の表象、7.南アジアにおけるセクシュアリティ研究、<br />

8.ダウリー(持参金)問題の歴史的変遷などである。<br />

日本において今でも広くみられる「抑圧されている」インド女性<br />

というイメージからの解放は可能か?<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。授業の際にレジュメ、資料を配布する。<br />

参考書:<br />

粟屋利江『イギリス支配とインド社会』世界史リブレット38 (山<br />

川出版社、1998年)<br />

成績評価方法:<br />

授業への出席状況と学期末のレポートによって評価を行う。<br />

東洋史特殊Ⅰ(B) 2単位 (春学期)<br />

「道教」と中国宗教の諸問題<br />

講師 鈴木 健郎<br />

授業科目の内容:<br />

中国には歴史的に多くの宗教が存在してきたが、主要な三教とし<br />

ては儒教・仏教・道教が挙げられることが多い。この中で「道教」<br />

の研究は相対的に遅れていたが、近年になって多くの発見や顕著な<br />

成果が現れている。本講義では、「道教」の形成と展開の歴史を、研<br />

究の最新動向を紹介しつつ概説する。儒教や仏教や民間宗教との複<br />

雑な相互影響関係、「道教」自体の地域的多様性や時間的変化に留意<br />

しながらその内容と歴史をたどることを通して、「中国」や「宗教」<br />

という概念自体の限界と多様性も明らかになると思われる。講義は、<br />

文献研究、儀礼研究、出土文物研究、宗教美術研究、宗教地理学な<br />

どの具体的動向に総合的に目配りし、図像や映像を多く紹介しなが<br />

ら進める予定である。(講義は日本語で行い、中国語能力や予備知識<br />

は特に必要としない。)<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。適宜、資料を配布します。<br />

参考書:<br />

横手裕著『中国道教の展開』(世界史リブレット)山川出版社<br />

2008年<br />

増尾伸一郎・丸山宏篇『道教の経典を読む』(あじあブックス)大<br />

修館書店2001年<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

127<br />

東洋史特殊Ⅱ(B) 2単位 (秋学期)<br />

「道教」と中国宗教の諸問題<br />

講師 鈴木 健郎<br />

授業科目の内容:<br />

中国には歴史的に多くの宗教が存在してきたが、主要な三教とし<br />

ては儒教・仏教・道教が挙げられることが多い。この中で「道教」<br />

の研究は相対的に遅れていたが、近年になって多くの発見や顕著な<br />

成果が現れている。本講義では、「道教」の形成と展開の歴史を、研<br />

究の最新動向を紹介しつつ概説する。儒教や仏教や民間宗教との複<br />

雑な相互影響関係、「道教」自体の地域的多様性や時間的変化に留意<br />

しながらその内容と歴史をたどることを通して、「中国」や「宗教」<br />

という概念自体の限界と多様性も明らかになると思われる。講義は、<br />

文献研究、儀礼研究、出土文物研究、宗教美術研究、宗教地理学な<br />

どの具体的動向に総合的に目配りし、図像や映像を多く紹介しなが<br />

ら進める予定である。(講義は日本語で行い、中国語能力や予備知識<br />

は特に必要としない。)<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。適宜、資料を配布します。<br />

参考書:<br />

横手裕著『中国道教の展開』(世界史リブレット)山川出版社<br />

2008年<br />

増尾伸一郎・丸山宏篇『道教の経典を読む』(あじあブックス)大<br />

修館書店2001年<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

東洋史特殊Ⅰ(C) 2単位 (春学期)<br />

太平天国にみる異文化受容<br />

講師 菊池 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

中国は近くて遠い鄰人である。現在も日本人の中国認識は、古典<br />

文学や古代の交流史に対する親近感と、近代以後の日中関係に対す<br />

るネガティブなイメージが併存し、近年急速な経済発展を遂げてい<br />

る中国の現実に脅威を感じるなど、冷静な視座を持ち得ないでいる。<br />

いまこそ私たちは先入観や偏見から自由になって、この身近な他者<br />

と向かい合う必要性があるだろう。<br />

このコースでは、中国近代史の重要事件である太平天国運動(1850<br />

~64年)を異文化が交流した事例として捉え、そのメカニズムの解<br />

明を試みる。具体的にはこの運動に(1)ヨーロッパ文化(キリス<br />

ト教)と中国伝統文化、(2)中国人エリートの文化(儒教文化)と<br />

民衆文化の出会いと受容、交流と衝突を見て取り、それらの現象が<br />

抱えた可能性と問題点を考える。さらに洪秀全がユダヤ・キリスト<br />

教思想の「不寛容」を受容した影響について考えると共に、香港で<br />

ヨーロッパ近代にふれた洪仁玕や、太平天国に参加したイギリス人<br />

であるリンドレーの著作などを通じて、「ヨーロッパが見た太平天<br />

国」について検討したい。<br />

これらの作業を通じてアジア(中国)社会の特質を理解し、われ<br />

われ日本を含めた異文化間の交流がどのように可能かを考えてみた<br />

いと思う。<br />

テキスト(教科書):<br />

『太平天国にみる異文化受容』菊池秀明著 山川世界史リブレッ<br />

ト 山川出版社 2003年<br />

参考書:<br />

講義中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回~4回 洪秀全のキリスト教受容と中国伝統文化<br />

第5回~8回 拝上帝会の成立に見る中国のエリート文化と民衆<br />

文化<br />

第9回~12回 ヨーロッパの視点から見た太平天国――リンド<br />

レーと洪仁<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国に興味をもっている人、歴史学とフィールドワーク、史料の<br />

読み方に関心のある学生は遠慮なく参加してください。<br />

東<br />


成績評価方法:<br />

出席および授業への参加度 40%<br />

期末レポート60%<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

東洋史特殊Ⅱ(C) 2単位 (秋学期)<br />

中国近世における移住と民族関係<br />

――華南・台湾と華人の事例を中心に<br />

講師 菊池 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

中国は近くて遠い隣人である。この社会は一見日本社会とよく似<br />

た構造を持ち、私たちは異文化であることを意識しないまま中国社<br />

会について語ろうとする。だが広い国土と様々な民族がおりなすこ<br />

の社会の多様性は、私たちの予想を越えたスケールを持ち、「同文同<br />

種だからわかるだろう」といった甘えをを許さない。<br />

このコースは移住と民族関係とキーワードに、中国社会の歴史的<br />

特質を考えることを目的とする。具体的には1、18世紀中国にお<br />

ける人口爆発を支えた移住、2、辺境の開発によって発生した漢族<br />

と少数民族との関係、3、移民が定着過程で見せた社会統合のあり<br />

方と反乱といった問題を、中国西南地方及び台湾を中心に、東南ア<br />

ジアの華人社会を視野に入れながら考察する。それは単にある時代、<br />

場所の中国を理解するにとどまらず、現代中国社会が根底に抱える<br />

問題点を摘出する作業となるだろう。また日本社会との比較の中で、<br />

「アジアとは何か」を考え直す機会になると確信している。<br />

テキスト(教科書):<br />

教材は教場で配布する<br />

授業の計画:<br />

1、イントロダクション<br />

2、中国社会における移住<br />

3、第1章まとめ(ビデオ『客家円楼』)<br />

4、中国辺境社会における民族関係<br />

5、第2章まとめ(ビデオ『森の民・貴州トン族』)<br />

6、学生プレゼンテーション(希望者のみ、あるいは中間レポート)<br />

7、移民社会における統合と社会変動<br />

8、第3章まとめ(ビデオ『チャイナタウン』)<br />

9、まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国に興味のある人、歴史学やフィールドワーク、史料の読み方<br />

に関心のある学生の参加を期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

出席および授業への参加度 40%<br />

期末レポート 60%<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます<br />

東洋史特殊Ⅰ(D) 2単位 (春学期)<br />

清朝政権の江南支配<br />

教授 山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

1644年、清朝は明朝の滅亡に伴い中国を支配し、以後300年近い安<br />

定した王朝支配を続けた。<br />

初期の清朝政権にとって江南という当時の中国の経済的・文化的<br />

な最先進地域であった土地をいかにして統治するかは大きな問題で<br />

あった。<br />

本講義では、その過程をたどることで清朝政権の支配構造を明ら<br />

かにし、それを通して清朝政権の特徴について考察したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

『清朝国家の地域支配』山本英史著 <strong>慶應義塾大学</strong>出版 2007年<br />

他はそのつど講義で指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 清朝とは何か<br />

第3回 満洲の興起<br />

第4回 「清」の誕生<br />

128<br />

第5回 明朝の滅亡<br />

第6回 清朝の入関と初期政権<br />

第7回 江南統治の開始<br />

第8回 秦世禎の江南統治<br />

第9回 江南奏銷案<br />

第10回 韓世琦の江南統治<br />

第11回 湯斌・于成龍の江南統治<br />

第12回 康煕政権の性格<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義を聴き、理解してもらうことを主な目的としますので、<br />

講義には必ず出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常の授業態度と試験結果を重視します。<br />

質問・相談:<br />

毎回の講義の終わりに受け付けます。<br />

東洋史特殊Ⅱ(D) 2単位 (秋学期)<br />

中華民国および中華人民共和国の江南支配<br />

教授 山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

1927年、中華民国南京国民政府は南京に政権を樹立し、以後江南<br />

を直接支配して国民国家建設の方針にのっとった政策をその地域に<br />

施行した。<br />

また1949年、中華人民共和国は北京に政権を樹立し、以後江南を<br />

直接支配して社会主義建設の方針にのっとった政策をその地域に施<br />

行した。<br />

本講義では春学期の後を受け、中国の近代国家がいかにして江南<br />

を統治したかの過程をたどっていく。その際、清朝が行った伝統的<br />

な統治形態は引き継がれたのか、あるいはそれとは全く異なってい<br />

たのか、比較することも念頭におく。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

そのつど紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 中華民国とは何か<br />

第3回 南京国民政府の成立<br />

第4回 南京国民政府の性格<br />

第5回 南京国民政府の江南統治1<br />

第6回 南京国民政府の江南統治2<br />

第7回 日中戦争および国共内戦時期の江南<br />

第8回 中華人民共和国とは何か<br />

第9回 人民政府の成立<br />

第10回 人民政府の性格<br />

第11回 人民政府の江南統治1<br />

第12回 人民政府の江南統治2<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義を聴き、理解してもらうことを主な目的にしますので、講義<br />

には必ず出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常の授業態度と試験結果を重視します。<br />

質問・相談:<br />

毎回の講義の終わりに受け付けます。<br />

東洋史特殊Ⅰ(E) 2単位 (春学期)<br />

インドシナ史をめぐる諸問題<br />

言語文化研究所教授 嶋尾 稔<br />

授業科目の内容:<br />

インドシナ半島の歴史についてベトナムに焦点を当てて検討する。<br />

春学期は近現代史を概論的に話す。秋学期は前近代ベトナムをめぐ<br />

る諸問題を取り上げる。<br />

インドシナ半島の東側においては、大小広狭の諸国家・諸政体の<br />

重層する前近代的状況の中から、19世紀後半以降、植民地化・脱植<br />

民地化(独立、戦争)・社会主義化を経てベトナム・カンボジア・ラ


オスという三つの国民国家が成立する。それらの諸国家はその後さ<br />

らに大きな変貌を遂げる。この三国の近現代に関わる諸問題につい<br />

て概ね時系列に沿いつつ検討していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

初回の講義で知らせる。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果とレポートによる評価<br />

東洋史特殊Ⅱ(E) 2単位 (秋学期)<br />

インドシナ史をめぐる諸問題<br />

言語文化研究所教授 嶋尾 稔<br />

授業科目の内容:<br />

インドシナ半島の歴史についてベトナムに焦点を当てて検討する。<br />

春学期は近現代史を概論的に話す。秋学期は前近代ベトナムをめぐ<br />

る諸問題を取り上げる。<br />

前近代ベトナムをめぐる次のような諸問題について中国および近<br />

隣地域との政治的文化的関係に留意しながら考察する。ドンソン文<br />

化、建国神話と歴史叙述、北属・独立・防衛、神勅・神績、北と南、<br />

科挙、皇族女性、節婦・列女、家譜・家礼、華人・華僑、民間信仰<br />

など。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

初回に知らせる。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果とレポートによる評価<br />

東洋史特殊Ⅰ(F) 2単位 (春学期)<br />

アラブの文学と芸術の世界<br />

講師 師岡カリーマ, エルサムニー<br />

授業科目の内容:<br />

アラブ文学といえば,世界一有名なファンタジー,そしてSF の原<br />

点とも言われる「千夜一夜物語」がまず浮びますが,同時にアラブ<br />

の文化は詩人の文化であり,豊な詩の遺産を誇るだけでなく,今も<br />

数々のスター詩人を生んでいます。当講義ではその多彩な詩の歴史<br />

に始まり,「千夜一夜」に代表される語りの文化,中世の旅行文学,<br />

クルアーンといった古典に加え,現代小説や演劇,映画,音楽を通<br />

して,アラブ人の表現の世界を探求します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。プリント等を配布します。<br />

参考書:<br />

『恋するアラブ人』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)『イス<br />

ラームから考える』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)<br />

授業の計画:<br />

・映画に見る現代アラブの一面<br />

・演劇を通してパレスチナ問題を知る<br />

・アラブの古典を彩る奇人変人~イスラーム以前のアラビア半島~<br />

・アラブ最初の騎士伝<br />

・アラブの詩のテーマ~愛の詩から罵倒の詩まで~<br />

・アラブのロミオとジュリエット<br />

・アラブ音楽の世界<br />

・散文の古典~真面目で可笑しな『守銭奴伝』<br />

・「千夜一夜」の語りと文化<br />

・クルアーンと翻訳の問題<br />

・旅行文学とアラブの目から見た世界 ~イブン・バットゥータを<br />

読む~<br />

・アラブの20 世紀と文学<br />

・ノーベル賞作家ナギーブ・マハフーズを読む<br />

・パレスチナの文学<br />

その他<br />

129<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ディスカッションへの積極的な参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中と終了後に受けます。<br />

東洋史特殊Ⅱ(F) 2単位 (秋学期)<br />

アラブの文学と芸術の世界<br />

講師 師岡カリーマ, エルサムニー<br />

授業科目の内容:<br />

アラブ文学といえば,世界一有名なファンタジー,そしてSF の原<br />

点とも言われる「千夜一夜物語」がまず浮びますが,同時にアラブ<br />

の文化は詩人の文化であり,豊な詩の遺産を誇るだけでなく,今も<br />

数々のスター詩人を生んでいます。当講義ではその多彩な詩の歴史<br />

に始まり,「千夜一夜」に代表される語りの文化,中世の旅行文学,<br />

クルアーンといった古典に加え,現代小説や演劇,映画,音楽を通<br />

して,アラブ人の表現の世界を探求します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。プリント等を配布します。<br />

参考書:<br />

『恋するアラブ人』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)『イス<br />

ラームから考える』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)<br />

授業の計画:<br />

・映画に見る現代アラブの一面<br />

・演劇を通してパレスチナ問題を知る<br />

・アラブの古典を彩る奇人変人~イスラーム以前のアラビア半島~<br />

・アラブ最初の騎士伝<br />

・アラブの詩のテーマ~愛の詩から罵倒の詩まで~<br />

・アラブのロミオとジュリエット<br />

・アラブ音楽の世界<br />

・散文の古典~真面目で可笑しな『守銭奴伝』~<br />

・「千夜一夜」の語りと文化<br />

・クルアーンと翻訳の問題<br />

・旅行文学とアラブの目から見た世界 ~イブン・バットゥータを<br />

読む~<br />

・アラブの20 世紀と文学<br />

・ノーベル賞作家ナギーブ・マハフーズを読む<br />

・パレスチナの文学<br />

その他<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ディスカッションへの積極的な参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中と終了後に受けます。<br />

東洋史特殊Ⅰ(G) 2単位 (春学期)<br />

現代イラン政治・社会<br />

講師 貫井 万里<br />

授業科目の内容:<br />

イランは、世界第4位の産油国であり、政治的には、イスラーム<br />

共和制をとり、外交的には、アメリカと対立関係にある数少ない国<br />

の一つである。報道では充分に紹介されることの少ないイランの現<br />

代政治と社会に焦点をあてる。本講義では、春学期に、パフラヴィ<br />

ー王朝が崩壊し、1979年にイラン革命が成功する過程から、現代ま<br />

でのイラン政治について講義する。秋学期は、革命後にイスラーム<br />

体制が成立した結果、イランの社会や文化がどのように変化したの<br />

かを、パフラヴィー王朝時代と比較しながら講義をする。秋学期の<br />

授業では、代表的なイラン映画を紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

桜井啓子『現代イラン』(岩波書店、2001年)<br />

東<br />


参考書:<br />

岡田恵美子編『イランを知るための60章』(明石書店、2004年)<br />

Abrahamian, Ervand, Iran Between Two Revolutions, Princeton<br />

University Press, Princeton, 1982.<br />

授業の計画:<br />

春学期: イラン現代政治<br />

(1) イランの気候・地理・宗教の概説(1回)<br />

(2) 1979年イラン革命(3回)<br />

(3) イスラーム共和国の成立(2回)<br />

(4) イランとアメリカ(2回)<br />

(5) イラン・イラク戦争(2回)<br />

(6) 戦後復興とポスト・ホメイニー体制の成立(3回)<br />

成績評価方法:<br />

筆記試験1回 及び 平常点<br />

質問・相談:<br />

授業後に、質問・相談を受け付けます。<br />

東洋史特殊Ⅱ(G) 2単位 (秋学期)<br />

現代イラン政治・社会<br />

講師 貫井 万里<br />

授業科目の内容:<br />

イランは、世界第4位の産油国であり、政治的には、イスラーム<br />

共和制をとり、外交的には、アメリカと対立関係にある数少ない国<br />

の一つである。報道では充分に紹介されることの少ないイランの現<br />

代政治と社会に焦点をあてる。本講義では、春学期に、パフラヴィ<br />

ー王朝が崩壊し、1979年にイラン革命が成功する過程から、現代ま<br />

でのイラン政治について講義する。秋学期は、革命後にイスラーム<br />

体制が成立した結果、イランの社会や文化がどのように変化したの<br />

かを、パフラヴィー王朝時代と比較しながら講義をする。秋学期の<br />

授業では、代表的なイラン映画を紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

桜井啓子『現代イラン』(岩波書店、2001年)<br />

参考書:<br />

岡田恵美子編『イランを知るための60章』(明石書店、2004年)<br />

Abrahamian, Ervand, Iran Between Two Revolutions, Princeton<br />

University Press, Princeton, 1982.<br />

授業の計画:<br />

秋学期: 革命後のイラン社会・文化<br />

(1) 前期のまとめ(1回)<br />

(2) 女性(2回)<br />

(3) 家族(2回)<br />

(4) 教育(2回)<br />

(5) 映画・音楽(3回)<br />

(6) 若者(2回)<br />

(7) レポートの書き方(1回)<br />

成績評価方法:<br />

レポート1回 及び 平常点<br />

質問・相談:<br />

授業後に、質問・相談を受け付けます。<br />

東洋史特殊Ⅰ(H) 2単位 (春学期)<br />

オスマン帝国をめぐる国際関係の歴史的展開<br />

講師 松井 真子<br />

授業科目の内容:<br />

アジア、アフリカ、ヨーロッパの三大陸にわたる広大な領土を支<br />

配し、600年以上の歴史を誇ったオスマン帝国。このオスマン帝国の<br />

対外関係を、特にヨーロッパ諸国との関係を中心として歴史的に論<br />

じます。近代ヨーロッパと隣接し、その誕生、発展に直接間接の影<br />

響を与えたオスマン帝国の歴史は、他の非ヨーロッパ諸国、とりわ<br />

け日本を含む東アジア地域とヨーロッパの関係との比較の観点から<br />

も重要です。本講義では世界史における帝国の意義を考えながら、<br />

オスマン帝国をめぐる国際関係の変容過程を帝国の「条約」文書を<br />

手がかりとして検討します。講義では、実際に「条約」テキストの<br />

いくつかをとりあげて読んでいきます。春学期は草創期から18世紀<br />

前半までを、秋学期は18世紀後半から20世紀初頭の帝国解体までの<br />

時期をとりあげる予定です。<br />

130<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

講義の内容に即して適宜提示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

ガイダンスに続き、以下の内容を1~3回で順に講義していきます。<br />

1 イスラームの世界秩序観:比較の観点から<br />

2 中世地中海世界の国際関係<br />

3 オスマン帝国の国際通商秩序:カピテュラシオンの歴史的意味<br />

4 講和条約の歴史<br />

5 オスマン外交の担い手たち<br />

6 オスマン国際秩序の変容<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

東洋史特殊Ⅱ(H) 2単位 (秋学期)<br />

オスマン帝国をめぐる国際関係の歴史的展開<br />

講師 松井 真子<br />

授業科目の内容:<br />

アジア、アフリカ、ヨーロッパの三大陸にわたる広大な領土を支<br />

配し、600年以上の歴史を誇ったオスマン帝国。このオスマン帝国の<br />

対外関係を、特にヨーロッパ諸国との関係を中心として歴史的に論<br />

じます。近代ヨーロッパと隣接し、その誕生、発展に直接間接の影<br />

響を与えたオスマン帝国の歴史は、他の非ヨーロッパ諸国、とりわ<br />

け日本を含む東アジア地域とヨーロッパの関係との比較の観点から<br />

も重要です。本講義では世界史における帝国の意義を考えながら、<br />

オスマン帝国をめぐる国際関係の変容過程を帝国の「条約」文書を<br />

手がかりとして検討します。講義では、実際に「条約」テキストの<br />

いくつかをとりあげて読んでいきます。春学期は草創期から18世紀<br />

前半までを、秋学期は18世紀後半から20世紀初頭の帝国解体までの<br />

時期をとりあげる予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

講義の内容に即して適宜提示します。<br />

授業の計画:<br />

秋学期<br />

ガイダンスに続き、以下の内容を1~3回で順に講義していきます。<br />

1 近代ヨーロッパとオスマン帝国<br />

2 18世紀におけるオスマン帝国の国際関係<br />

3 東方問題の発生<br />

4 オスマン外交の変化<br />

5 オスマン帝国の通商秩序の変容<br />

6 ヨーロッパ国際体系への参入?<br />

7 オスマン帝国の解体<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

東洋史特殊Ⅰ(I) 2単位 (春学期)<br />

東洋史特殊Ⅱ(I) 2単位 (秋学期)<br />

東洋史特殊Ⅰ(J) 2単位 (春学期)<br />

魏晋南北朝・隋代史の諸問題<br />

休講<br />

休講<br />

講師 氣賀澤 保規<br />

授業科目の内容:<br />

3世紀初めの三国時代から7世紀初頭の隋の滅亡までの中国史の展<br />

開を、政治史に軸足を置き、時代を特色づける貴族制や仏教社会の<br />

動向にも目を配って明らかにします。その上で最後に来る隋代史で<br />

は、東アジア世界の視座からの位置づけにも力をいれ、新しい隋代<br />

史像の構築を試みます。


テキスト(教科書):<br />

教科書として特に指定しないが、川勝義雄著『魏晋南北朝』(講談<br />

社学術文庫)、川本芳昭著『中華の崩壊と拡大 魏晋南北朝』(講談<br />

社)、尾形・岸本編『中国史』(山川出版社)、愛宕・冨谷編『中国の<br />

歴史』(昭和堂)、堀敏一著『東アジアの歴史』(講談社学術文庫)な<br />

どの概説書を当面教科書に準ずるものとします。<br />

参考書:<br />

授業中に随時必要な文献を紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1:はじめに 「中国的中世(中古)」とは何か 時代区分論とヨー<br />

ロッパ中世との比較<br />

2:黄巾の乱から三国時代へ<br />

3:三国志の時代概観<br />

4:西晋時代の光と影<br />

5:南朝の政治史と貴族制<br />

6:五胡十六国時代の政治動向<br />

7:北魏史概観 漢化政策の表と裏<br />

8:北魏末の動乱から北斉・北周の分立へ<br />

9:中国仏教社会史1 仏教受容史<br />

10:中国仏教社会史2 北朝後期仏教と末法<br />

11:隋の全国統一と統一政策<br />

12:隋代政治史の新解釈<br />

13:隋煬帝の東アジア政策と倭の遣隋使、全体のまとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1、授業ではプリントを多く配布し、また黒板も多用します。主体<br />

的な授業参加を求めたい。<br />

2、出席を重視し、中間でレポートの提出を課す予定(レポートは<br />

本人に返却します)。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況(30%)とレポート(20%)、期末試験(50%)に基づいて総<br />

合的に判定します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に質問や助言・相談に応じます。<br />

東洋史特殊Ⅱ(J) 2単位 (秋学期)<br />

唐代史の諸問題<br />

講師 氣賀澤 保規<br />

授業科目の内容:<br />

7世紀初めの隋末動乱をへて唐による全土の再統一が実現してか<br />

ら10世紀初頭に滅亡までの三百年の歴史を、政治や社会・経済およ<br />

び文化の諸方面から考察します。これに関連して、敦煌・吐魯番文<br />

書や近年新たに注目されている石刻史料や唐令条文をのこす北宋「天<br />

聖令」などの新史料について、その全容と意義を提示します。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書として特に指定しないが、布目・栗原著『隋唐帝国』(講談<br />

社学術文庫)、氣賀澤著『絢爛たる世界帝国 隋唐時代』(講談社)、<br />

外山軍治著『中国文明の歴史5(隋唐世界帝国)』(中公文庫)、尾<br />

形・岸本編『中国史』(山川出版社)、愛宕・冨谷編『中国の歴史』<br />

(昭和堂)、堀敏一著『東アジアの歴史』(講談社学術文庫)などの概<br />

説書を教科書に準ずるものとします。<br />

参考書:<br />

授業中に随時必要な文献を紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1:唐代史の概観1 隋末動乱から則天武后まで<br />

2:唐代史の概観2 玄宗の治世と安史の乱<br />

3:唐代史の概観3 唐代後半期の政治的展開<br />

4:唐代律令制の全体像<br />

5:唐令と新発見「天聖令」<br />

6:唐代の官制 三省六部(中央)から州県・郷里まで<br />

7:唐代の官僚制 散官・職事官・爵位<br />

8:唐代の官僚の生態 昇進・左遷・俸禄<br />

9:唐代石刻史料の諸相 墓誌・墓碑・邑義碑・石経<br />

10:石刻史料学の展開<br />

11:敦煌文書学の100年<br />

12:吐魯番文書学の概観<br />

13:「府」の論理から見た中国中世 講義全体のまとめ<br />

131<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1、授業ではプリントを多く配布し、また黒板も多用します。主体<br />

的な授業参加を求めたい。<br />

2、出席を重視し、中間でレポートの提出を課す予定(その場合レ<br />

ポートは本人に返却します)。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況(30%)とレポート(20%)、期末試験(50%)に基づいて総<br />

合的に判定します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に質問や助言・相談に応じます。<br />

東洋史特殊Ⅰ(K) 2単位 (春学期)<br />

古代中国人の世界観<br />

講師 小澤 正人<br />

授業科目の内容:<br />

この講義の目的は,考古遺物や遺跡、或いは造形作品の検討を通<br />

して,古代中国の人々が持っていた世界観を明らかにすることにある。<br />

対象とする考古・造形資料には,墓葬の副葬品や古代中国に伝わ<br />

る伝説・神話・説話などに題材をとった壁画や彫刻などがある。こ<br />

れら考古・造形資料は制作した人々がもっていた世界観を形にした<br />

ものであり,文献資料と対比しながら読み解くことで,古代中国を<br />

生きた人々の世界観を明らかにすることができる。<br />

授業では特に自らの死後をどう考えるかという「死生観」に焦点<br />

をあてる。具体的には,各時代を代表する考古・造形資料を取り上<br />

げ,その特徴を検討した上で、文献記載との対比などの検討をおこ<br />

なうことで,古代中国人の持つ死生観の特徴とその変遷を明らかに<br />

してければと思っている。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントで配布する<br />

参考書:<br />

授業中に指示する<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス(1回)<br />

2 始皇帝陵と兵馬俑坑(3回)<br />

3 人はいかにして天に昇るか-馬王堆1号墓出土の絵画(4回)<br />

4 墓室に画がかれ、刻まれた世界-墓室の壁画やレリーフ(4回)<br />

5 まとめ(1回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国史の通史を読んでおいてください<br />

成績評価方法:<br />

試験による<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

東洋史特殊Ⅱ(K) 2単位 (秋学期)<br />

古代中国人の世界観<br />

講師 小澤 正人<br />

授業科目の内容:<br />

この講義の目的は,考古遺物や遺跡、或いは造形作品の検討を通<br />

して,古代中国の人々が持っていた世界観を明らかにすることにある。<br />

対象とする考古・造形資料には,墓葬の副葬品、古代中国に伝わ<br />

る伝説・神話・説話などに題材をとった壁画や彫刻,仏教の教えに<br />

基づく石窟の壁画や彫刻などがある。これら考古・造形資料は制作<br />

した人々がもっていた世界観を形にしたものであり,文献資料と対<br />

比しながら読み解くことで,古代中国を生きた人々の世界観を明ら<br />

かにすることができる。<br />

授業では特に自らの死後をどう考えるかという「死生観」に焦点<br />

をあてる。具体的には,各時代を代表する考古・造形資料を取り上<br />

げ,その特徴を検討した上で、文献記載との対比などの検討をおこ<br />

なうことで,古代中国人の持つ死生観の特徴とその変遷を明らかに<br />

してゆきたいと考えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントで配布する<br />

参考書:<br />

授業中に指示する<br />

東<br />


授業の計画:<br />

1 ガイダンス(1回)<br />

2 壺に表された世界―三国晋の神亭壺(3回)<br />

3 仏教的世界観の受容―南北朝時代の石窟(3回)<br />

4 南北朝時代墓葬にみる世界観(2回)<br />

5 浄土世界へのあこがれ―敦煌莫高窟壁画の世界(3回)<br />

6 まとめ(1回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国史の通史を読んでおいてください<br />

成績評価方法:<br />

試験による<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

史学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 神田 順司<br />

経済学部教授 矢野 久<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

132<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、各講義内容については毎回レジュメ<br />

(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価<br />

史学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 神田 順司<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、授業内容についてはその都度レジュ<br />

メ(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価


東洋史研究会Ⅰ(A)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅲ(A)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅱ(A)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

東洋史研究会Ⅳ(A)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

イスラーム社会史への途<br />

セット履修 教授 坂本 勉<br />

授業科目の内容:<br />

まず最初に共通のテキストとして生活観にあふれた社会史文化史<br />

について扱う本を一緒に読んでいきながら中東イスラーム世界につ<br />

いての認識を深めていきたい。これが済んだ後,出席者にそれぞれ<br />

自由課題を与え,その結果をレジュメにして発表していくという形<br />

式で授業をすすめていくことにする。このゼミに出席する者は,ま<br />

ず自分が何をやろうとしているのか,徹底的に考えてほしい。そし<br />

て,しかるのちにやるべき事柄にかんする周到なビブリオグラフィ<br />

ーをつくりそれにもとづく意欲的な発表を期待する。<br />

授業の計画:<br />

発表の順番,授業の予定は初回の出席者の顔ぶれを見てから決め<br />

ていくことにしたい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席は重視する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけるとともに,アポイントメントをとって随<br />

時,相談に乗る。<br />

東洋史研究会Ⅰ(B)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅲ(B)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅱ(B)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

東洋史研究会Ⅳ(B)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中東・イスラーム世界史研究<br />

セット履修 教授 長谷部 史彦<br />

授業科目の内容:<br />

イスラームの形成とその多彩な社会的潮流,日々のくらしのなか<br />

のイスラームに注目しながら,中東・イスラーム世界の社会・文化・<br />

政治について歴史的に考えます。「イスラーム」や「民族」をめぐる<br />

固定的なイメージ,非歴史的な理解に揺さぶりをかけることを目標<br />

のひとつとします。また,卒業論文の作成に向け,研究技法の面に<br />

ついても,講義や話し合いのなかで徐々に理解を深めて行きます。<br />

春学期は,いくつかのグループに分かれ,現在の中東を理解するう<br />

えでの重要テーマに関する共同研究・報告を行なうかたちで進める<br />

予定です。詳しくは,学期のはじめに参加者と相談のうえ決定しま<br />

す。秋学期は,卒業論文の作成に向け,研究報告や質疑応答に多く<br />

の時間を割きます。<br />

民族運動,紛争,異文化・宗教間の交渉や葛藤,都市や農村の社<br />

会と文化,マイノリティ,移動と交流,ヨーロッパとイスラーム世<br />

界の歴史的な関係など,中東・イスラーム世界史の様々なテーマに<br />

興味をもつ諸君の参加を歓迎します。<br />

参考書:<br />

小杉泰,林佳世子,東長靖編『イスラーム世界研究マニュアル』<br />

名古屋大学出版会,2008 年<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス,序(2 回)<br />

2. 卒業論文の作成に向けての指針(1 回)<br />

3. 共同研究・報告(10 回)<br />

4. 卒業論文準備報告,質疑応答(3 回)<br />

5. 卒業論文中間・最終報告,質疑応答(10 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席するだけでなく,授業に積極的に参加しましょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

各回の講義終了後,または別に時間を設定します。<br />

133<br />

東洋史研究会Ⅰ(C)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅲ(C)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅱ(C)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

東洋史研究会Ⅳ(C)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

東アジア近世・近代史研究<br />

セット履修 教授 山本 英史<br />

授業科目の内容:<br />

この研究会では中国を中心とする東アジアの近世・近代を歴史文<br />

献を通して研究することを目的としています。3 年生は専門研究を<br />

行う上で必要な知識の習得を技術の訓練を,4 年生は3 年生の時に身<br />

につけた資産を活かした卒業論文作成のための準備訓練を行います。<br />

本年度の春学期は中国近代史の主要事件を具体的に示した史料の<br />

輪読を行い、史料読解能力の養成をはかります。また秋学期はそれ<br />

に加えて4年生の卒業論文中間報告を行っていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

『中国近現代史研究のスタンダード』(田中比呂志・飯島渉編)研<br />

究出版,2005,1800 円<br />

授業の計画:<br />

春学期(12 回)中国近代史主要事件史料の輪読を通して当時の社<br />

会を知る技術的訓練を行います。<br />

秋学期(12 回)上記のものに加えて4 年生の卒業論文報告を主体<br />

とします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

東アジアの歴史に関心があることが必要十分条件です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

そのつど応じます<br />

東洋史研究会Ⅰ(D)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅲ(D)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅱ(D)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

東洋史研究会Ⅳ(D)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中国近現代史における中国人の国際移動、<br />

およびアジア人の国際移動<br />

セット履修 教授 吉原 和男<br />

授業科目の内容:<br />

(1)アジアにおける,あるいはアジアから他地域への国際人口移動<br />

の歴史人類学的研究を行う。中国人だけではなく,日本人および日<br />

系人,韓国人,東南アジアの人々,インド人なども視野にいれて比<br />

較研究する。移民の故郷,移民に関する法制,プロセス,適応と文<br />

化変容,エスニシティなどについて総合的に考える。たとえば,グ<br />

ローバリゼーション,トランスナショナリズム,華僑華人,チャイ<br />

ナタウン,移民の宗教,外国人労働者,難民などがキーワードである。<br />

(2)中国の近・現代史において中国人の国際移動と関連する事象の<br />

研究<br />

(3)北米,ヨーロッパ,東南アジア,オーストラリアそして日本な<br />

どにおける中国系以外のアジア移民の研究。<br />

(4)今年度から港区三田におけるアジア移民の生活・就労実態調査<br />

を行なう。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

参考書:<br />

・岩波講座文化人類学第7 巻『移動の民族誌』岩波書店,1996 年<br />

・岩波講座世界歴史第19 巻『移動と移民』岩波書店,1999 年<br />

・五十嵐武士編『アメリ力の多民族体制』東京大学出版会,2000 年<br />

・吉原ほか編『〈血縁〉の再構築:東アジアにおける父系出自と同姓<br />

結合』風響社,2000 年<br />

・吉原ほか編『アジア移民のエスニシティと宗教』風響社,2001 年<br />

・吉原ほか編『拡大する中国世界と文化創造』弘文堂,2002 年<br />

授業の計画:<br />

前期には基本文献の講読と討論を中心に行う。主に上記のテキス<br />

トから受講者の関心に応じて論文を選ぶ。後期には卒論テーマ決定<br />

東<br />


を目的にした研究発表を3 年生全員が行う。4年生は卒論の中間発表<br />

を数回行う。秋には3・4 年生合同で,研究発表と懇親を目的に2 泊<br />

3 日の合宿を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語あるいは他のアジア言語をすでに学習しているか,または<br />

学習予定であることが望ましい。<br />

成績評価方法:<br />

出席回数と口頭発表,レポートを重視する。<br />

質問・相談:<br />

随時受けつける。<br />

東洋史研究会Ⅰ(E)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅲ(E)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史研究会Ⅱ(E)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

東洋史研究会Ⅳ(E)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

中国古代史の諸問題<br />

セット履修 教授 桐本 東太<br />

授業科目の内容:<br />

中国古代史で卒論を書きたいと思っている人の研究会。特定のテ<br />

キストを選んで講読したり,学生諸君に発表してもらったりしなが<br />

ら授業を進めたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

適宜指示する<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で指示する<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

熱心な学生,何よりも中国古代が好きな学生を歓迎する<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,その他適当な時間に受けつける。<br />

東洋史演習Ⅰ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史演習Ⅱ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

オスマン官人から見た前近代イスラーム世界<br />

セット履修 講師 松尾 有里子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、16世紀に活躍したオスマン建築家ミマール・スィ<br />

ナンの自伝(英訳)を講読する。<br />

スィナンは、スレイマニエ・モスクの優美なオスマン様式を創り<br />

出した宮廷建築家として知られるが、一方で奴隷軍人としてイラン、<br />

バルカン、地中海戦役に同行したほか、首都の複雑な水道施設網を<br />

考案した希有な経歴ももつ。<br />

この史料講読を通じ、前近代トルコ、イラン、東地中海地域のイ<br />

スラーム世界についての歴史的理解を深めるとともに、多様な政治<br />

集団、宗教、文化を内包したオスマン的複合社会の実像を考察して<br />

いきたい。具体的な授業の進め方は初回に受講者と相談して決めた<br />

いが、秋学期からは現代トルコ語訳、オスマン語原典とも適宜参照<br />

するので、解釈のセンスを磨いて欲しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Esra Akin.(2006), Sinan's Autobiograhies Five Sixteenth-Century Texts,<br />

Leiden:Brill.<br />

参考書:<br />

『オスマン帝国500年の平和』(興亡の世界史)林佳世子著 講談<br />

社 2008年<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度とレポート提出の総合評価とし<br />

ます。<br />

134<br />

東洋史演習Ⅰ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史演習Ⅱ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

アラブ世界史資料講読<br />

セット履修 教授 長谷部 史彦<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では,アラブ・イスラーム世界,地中海イスラーム圏の<br />

歴史に興味を持つ諸君を対象に,研究文献や史料の読解力,そして,<br />

研究上の構想力の向上をめざします。<br />

本年度は,エドワード・ウィリアム・レイン(1801-76年)の『現<br />

代エジプトの風俗習慣』を少しずつ講読しながら,アラブ都市の生<br />

活文化や社会について考えます。著者のレインは,ムハンマド・ア<br />

リー治下のエジプトで計13年ほど生活し,高度なアラビア語の能力<br />

をもってエジプトの学者や庶民と交流し,異文化の深奥へと入り込<br />

んで行きました。近代のイギリスにおいて,最も注目すべき「在野」<br />

のアラブ研究者です。講義の進め方の詳細は,参加者と相談のうえ<br />

決定します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Edward William Lane, An Account of the Manners and Customs of the<br />

Modern Egyptians, Cairo : American University in Cairo Press, 2003.<br />

参考書:<br />

講義の中で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

1. ガイダンス(1 回)<br />

2. 英文史料講読(12 回)<br />

秋学期<br />

1. 春学期の復習(1 回)<br />

2. 英文史料講読(12 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

意欲のある学生諸君を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了時などに受け付けます。<br />

東洋史演習Ⅰ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

東洋史演習Ⅱ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

『史記』孔子世家の講読<br />

セット履修 教授 桐本 東太<br />

授業科目の内容:<br />

孔子は名前を孔丘といった。「丘」は文字通り「おか」の意であ<br />

る。それではなぜ孔子は孔丘と名づけられたのか。「孔子世家」を読<br />

みながら,孔子の生涯をたどるとともに,中国古代のフォークロア<br />

についても言及してゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『史記』孔子世家(コピーを配布する)<br />

参考書:<br />

適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

授業初回に指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基本的には学生諸君に漢文を読んでもらうので,熱心な学生を希<br />

望する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,その他適当な時間に受けつける。


史学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 神田 順司<br />

経済学部教授 矢野 久<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、各講義内容については毎回レジュメ<br />

(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価<br />

135<br />

史学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 神田 順司<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、授業内容についてはその都度レジュ<br />

メ(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価<br />

西洋史学原典講読Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史学原典講読Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

アメリカ革命期1次史料の講読<br />

セット履修 教授 大森 雄太郎<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は今回は本当に「原典」、つまり1次史料を読みます。最<br />

前線の歴史研究が用いる史料とはどういうものかを体験学習するこ<br />

とが、この授業の目的です。読む史料は、イギリス領北米大陸植民<br />

地がイギリス帝国から分離・独立するアメリカ革命前半期に出版さ<br />

西<br />


れたパンフレットや新聞記事です。但し、やみくもに史料を取り出<br />

しても意味がないので、恐れながら授業担当者の著作、『アメリカ革<br />

命とジョン・ロック』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2005年、¥480<br />

0)で取り上げた史料を、同書の主旨にそって読んで行きます。手<br />

書き文書ではなくて、活字印刷史料だからといって、あなどらない<br />

で下さい。この時期の史料は、手書きの方がきれいで読みやすく、<br />

活字は印刷がわるいため、しっかりした英語読解力だけでなく、そ<br />

れに加えて、読めない語を文脈から推測する想像力も必要です。こ<br />

れが本来の「原典」講読です。受講者各自が、18世紀北米アメリ<br />

カに行って、論争を目の当たりにする雰囲気を味わって下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

史料は、初めは授業担当者がゼロックスコピーをとって配布しま<br />

す。じきに慣れてくれば、受講者各自が、三田メディアセンター3<br />

階・マイクロ・セクションで、指定史料をコピーする、という方法<br />

もとりたい、と考えています。<br />

参考書:<br />

上記「授業科目の内容」で書いたように、申し訳ありませんが、<br />

拙著『アメリカ革命とジョン・ロック』を、受講者が読んでいるこ<br />

とを前提に、史料読解を進めます。必ず事前に同書を読んでおいて<br />

下さい。同書に対する質問はかまいませんが、授業時間に同書の内<br />

容を確認する時間はとりません。学内全図書館で合わせて数冊あり、<br />

また、2冊をリザーヴしておきます。<br />

授業の計画:<br />

この授業は、順次史料を読んで行くので、学期プランを示すこと<br />

はできません。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席を重視します。しかし、出欠をとることはしません。病気や<br />

事故でもない限り、授業に出てくるのは当然だからです。当然なす<br />

べきことの外見だけで、何らかの成績が保障されるのは、合理的で<br />

ありません。欠席せざるを得ない事情か否かは、受講者各自の良識<br />

において判断して下さい。良識にまかされた時にこそ、まさに良識<br />

がためされます。<br />

成績評価方法:<br />

春、秋学期とも、学期末2週間前のテスト(授業内試験)と、学<br />

期中の史料読解担当回数を組み合わせて、成績評価を行います。こ<br />

の点、授業で詳しく説明します。なお、テストは学期最終日に評価<br />

付きで返却し、受講者が成績に疑問を持った場合は、クレームを受<br />

け付けます。クレームが正当であれば、成績が変わります。いずれ<br />

にせよ、受講者の疑問を無視して、成績を学校に提出することはし<br />

ません。お互いに納得した成績を学校に提出する、ということです。<br />

質問・相談:<br />

授業時間内。このクラスの学事担当教員としての大森に、学事上<br />

の相談がある場合は、アポイントメントによって、別に時間を設定<br />

します。<br />

西洋史学原典講読Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史学原典講読Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 吉武 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

R. R. Davies, Domination and Conquest: The Expérience of Ireland,<br />

Scotland and Wales 1100-1300 (Cambridge U. P., 1990) を講読します。<br />

参考書:<br />

ロバート・バートレット『ヨーロッパの形成 - 950年~1350年<br />

における征服、植民、文化受容 -』(法政大学出版局 2003年)<br />

エドマンド・キング『中世のイギリス』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

2006年)<br />

青山吉信編『世界歴史大系 イギリス史』1巻(山川出版社 1991<br />

年)<br />

リチャード・キレーン『アイルランドの歴史』(彩流社 2000年)<br />

リチャード・キレーン『スコットランドの歴史』(彩流社 2002年)<br />

T.W.ムーディ,F.X.マーチン編『アイルランドの風土と歴史』(論<br />

創社 1982年)<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

夏休みのレポート<br />

期末試験(2回)<br />

136<br />

西洋史学原典講読Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史学原典講読Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 神崎 忠昭<br />

授業科目の内容:<br />

Robert J. Knecht, The French Wars of Religion 1559-1598, London and<br />

New York, 1989, 153p. を講読します。なお,この本は16 世紀フラン<br />

スにおける宗教戦争、いわゆる「ユグノー戦争」を論じています。<br />

参考書:<br />

授業において,そのつど指示します。<br />

授業の計画:<br />

英語で書かれた初歩の入門書を一冊読み通すことによって「自信」<br />

をつけることを目的とします。そのために,夏休み中に各自分担し<br />

てテキストをある程度訳してもらうことになると思います。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(春学期末と秋学期末に試験を行います)<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業への参加度による評価<br />

西洋史演習Ⅰ(独)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史演習Ⅱ(独)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 神田 順司<br />

授業科目の内容:<br />

以下のテキストの講読を通してドイツにおける反ユダヤ主義の成<br />

立史を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

Reinhard Rürup, Emanzipation und Antisemitismus. Studien zur<br />

"Judenfrage" der bürgerlichen Gesellschaft, Frankfurt a. M. 1987.<br />

参考書:<br />

授業の中で指示する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末および秋学期末に授業時間内の試験をおこない,平常点<br />

と合わせて一年間の成績として評価する。答案については模範解答<br />

を示したうえで,添削して返却する。<br />

西洋史演習Ⅰ(仏)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史演習Ⅱ(仏)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

フランス語文献講読<br />

セット履修 教授 藤田 苑子<br />

授業科目の内容:<br />

フランスのアンシアン・レジーム社会にかんする基礎的な知識を<br />

得ることを目的として,専門の文献を講読します。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します。<br />

参考書:<br />

大修館『新スタンダード仏和辞典』を辞書として指定します。<br />

電子辞書の使用は禁止します。<br />

授業の計画:<br />

まず,辞書の使い方を学び,短い文章を丁寧に読むことから始め<br />

ます。<br />

受講生のレベルを確かめながら,しだいに高度な内容のテキスト<br />

を読めるようにしてゆきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

語学の授業にならないように,文法の基礎を勉強しなおしてから<br />

参加してください。毎回十分な予習をして下さい。初回の講義から<br />

講読を始めますので,指定の辞書をかならずもって来て下さい。<br />

フランス史の概説『世界歴史大系フランス史2』山川出版社をつね<br />

に参考にして下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(毎学期末に辞書持ち込みの試験をおこなう)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(予習と授業への参<br />

加の度合いを評価の対象とする)<br />

質問・相談:<br />

質問はできる限り授業の前後に受けますが、時間がかかると思わ<br />

れる場合にはあらかじめ連絡してください。別の機会を設けます。


西洋史演習Ⅰ(伊)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史演習Ⅱ(伊)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 三森 のぞみ<br />

授業科目の内容:<br />

中世・ルネサンス期のイタリア史に関する文献を講読します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

予習の際には,事典類を活用して基本的な歴史事項をきちんと調<br />

べるようにして下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

西洋史演習Ⅰ(西)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史演習Ⅱ(西)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

スペイン近現代史の文献・史料を読む<br />

セット履修 教授 山道 佳子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の初めには新聞記事などで実際に使われているスペイン語<br />

に慣れた後、18 世紀スペインの社会風俗などを描写した史料(ある<br />

いは文献),秋学期には20 世紀スペインの政治史に関する論文およ<br />

び史料をとりあげる予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。各自が使用している辞書を毎回持参するこ<br />

と。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

毎回全員が予習をしてくることを前提として,テキストを講読し<br />

ていきます。進度などの授業計画については初回の授業で示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回十分に予習をして出席すること。初回の授業から辞書を持参<br />

すること。<br />

授業で基本的な文法事項の説明はしませんので,接続法の形と使<br />

い方までは各自の責任で勉強した上で参加してください。ただし,<br />

わからないことがある場合には遠慮なく質問してください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(各学期末に辞書持ち込みの試験を行う)<br />

50 %<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(単なる出席ではな<br />

く,予習と授業に参加する姿勢を評価する)50 %<br />

質問・相談:<br />

時間のかかる質問や相談がある場合には,事前にメールなどで連<br />

絡の上,研究室に来てください。<br />

西洋史演習Ⅰ(露)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史演習Ⅱ(露)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ロシア史に関するロシア語文献の講読<br />

セット履修 講師 田辺 三千広<br />

授業科目の内容:<br />

ロシア史に関するロシア語文献の講読を行います。今年度は,С.<br />

М. Соловьев, История России с древнейш их времен(古代からのロシ<br />

ア史)をテキストとして使用します。<br />

授業の計画:<br />

講読要領は最初の授業で指示します。参加学生の講読をすすめる<br />

と共に,その内容について解説を加えます。<br />

なお,テキストはこちらで用意します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

137<br />

西洋史概説Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

古代から中世へ<br />

教授 吉武 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

地中海を中心とした古代世界からヨーロッパ中世世界への移行の<br />

問題を考察します。扱う時代は、ローマ帝国の衰退からカロリング<br />

朝までを予定しています。<br />

参考書:<br />

服部良久他編著『大学で学ぶ西洋史[古代・中世]』(ミネルヴァ<br />

書房 2006年)<br />

ヨーロッパ中世史研究会編『西洋中世史料集』(東京大学出版会<br />

2000年)<br />

成績評価方法:<br />

期末試験の結果<br />

西洋史概説Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ヨーロッパ世界の形成と発展<br />

教授 吉武 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

カロリング帝国の崩壊以後封建社会が形成されるまでの時代を扱<br />

います。そのなかでヨーロッパ的な制度や文化が形成される過程、<br />

そしてそれが周縁部へと拡散していくことによりヨーロッパ世界の<br />

一体性が確立されていく過程を個別の事例をあげて考察していく予<br />

定です。<br />

参考書:<br />

服部良久他編著『大学で学ぶ西洋史[古代・中世]』(ミネルヴァ<br />

書房 2006年)。<br />

ロバート・バートレット『ヨーロッパの形成 - 950年~1350年<br />

における征服、植民、文化受容 -』(法政大学出版局 2003年)<br />

ヨーロッパ中世史研究会編『西洋中世史料集』(東京大学出版会<br />

2000年)<br />

成績評価方法:<br />

期末試験の結果<br />

西洋史概説Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

教授 藤田 苑子<br />

授業科目の内容:<br />

時代としては16 世紀から18 世紀を,地域としてはフランスを中心<br />

にしながら,西ヨーロッパの歴史を概観する。<br />

参考書:<br />

成瀬・山田・木村 編『世界歴史体系 ドイツ史1』山川出版社<br />

柴田・樺山・福井 編『世界歴史体系 フランス史2』山川出版社<br />

今井 編『世界歴史体系イギリス史2』山川出版社<br />

ピエール・グベール『歴史人口学序説』岩波書店<br />

授業の計画:<br />

次のようなテーマについて話す予定です。それぞれのテーマにつ<br />

いて、参考文献を提示しながら、2〜4週にわたって講義します。<br />

<br />

1. 気候の歴史<br />

2. 近代以前の人口動態<br />

3. 宗教改革の時代(ドイツ,フランス,イギリス、その他)と各<br />

「国語」<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席は基本的にはとりませんが、毎回出席し、授業内容を理解す<br />

るために参考文献を読むことを求めます。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

簡単な事実の確認を別にすれば、授業の前後に質問を受けること<br />

は時間的に難しいので、できる限り質問の内容を書いて提出してく<br />

ださい。<br />

西<br />


西洋史概説Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

教授 藤田 苑子<br />

授業科目の内容:<br />

時代としては16 世紀から18 世紀を,地域としてはフランスを中心<br />

にしながら,西ヨーロッパの歴史を概観する。<br />

参考書:<br />

成瀬・山田・木村 編『世界歴史体系 ドイツ史1』山川出版社<br />

柴田・樺山・福井 編『世界歴史体系 フランス史2』山川出版社<br />

今井 編『世界歴史体系イギリス史2』山川出版社<br />

ピエール・グベール『歴史人口学序説』岩波書店<br />

授業の計画:<br />

次のようなテーマについて話す予定です。それぞれのテーマにつ<br />

いて、参考文献を提示しながら、2〜4週にわたって講義します。<br />

<br />

4. 三十年戦争<br />

5. 17 世紀ヨーロッパの全般的危機<br />

6. フランス絶対王政<br />

7. フランス革命論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席は基本的にはとりませんが、毎回出席し、授業内容を理解す<br />

るために参考文献を読むことを求めます。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

簡単な事実の確認を別にすれば、授業の前後に質問を受けること<br />

は時間的に難しいので、できる限り質問の内容を書いて提出してく<br />

ださい。<br />

西洋史概説Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

イギリス領植民地期北米アメリカ史(1607年ー1776年)<br />

=通史授業。<br />

教授 大森 雄太郎<br />

授業科目の内容:<br />

概説V(春学期)とVI(秋学期)は北米アメリカ史を扱います。<br />

ジェームズタウン(1607年)からフィラデルフィア(1776<br />

年)に至るイギリス領植民地期北米アメリカ史を、政治史、社会史、<br />

経済史、宗教史、思想史など、多角的な観点から概観します。「アメ<br />

リカ」は、たかだか200年余の歴史しか持っていない、としばし<br />

ば言われます。しかしこれは間違いであって、合州国が成立する以<br />

前に、170年にわたるイギリス領植民地期の歴史があります。そ<br />

してこの間に、北アメリカに特有の諸条件によって、特殊アメリカ<br />

的な特性が形成され、合州国の歴史は多分にしてこの特性の上に成<br />

り立っています。その意味で、イギリス領植民地期アメリカ史(前<br />

半)の知識は、合州国の歴史(後半)の理解にとって不可欠である<br />

と言えます。にもかかわらず、日本では植民地期アメリカ史が、ほ<br />

ぼ無視されています。この授業の目的は、植民地期アメリカ史の知<br />

識を得ることによって、「アメリカ」をよりよく理解することにあり<br />

ます。1776年以後のアメリカ合州国史については、日本語の文<br />

献が有り余るほど出版されているので、それらを読んで下さい。<br />

なお、冒頭にジェームズタウンと書いたのは、プリマス(162<br />

0年)などは、どーでもよい、という主張を含んでいます。日本の<br />

北米アメリカ史研究者たちが陥っていて、一般にも蔓延しているニ<br />

ュー・イングランド中心史観の愚を避ける、というのが授業の主旨<br />

のひとつです。<br />

概説V(春学期)は、後の独立時に13のステイツとなる個別植<br />

民地の成立の事情と歴史を概観し、アメリカ革命につなげます。概<br />

説VI(秋学期)は、受講者に概説V程度の知識のあることを前提に、<br />

17・18世紀全植民地を通じての、いくつかのトピックスをとり<br />

あげて検討し、最後に、イギリス帝国からの分離・独立にいたる、<br />

アメリカ革命前半期を簡単に扱います。概説VIを履修する予定なら<br />

ば、概説Vも履修することを強く勧めます。というのは、植民地期<br />

北米アメリカ史を概観する文献は、日本語ではまだ書かれておらず、<br />

事前に独学で準備することができないからです。現在出版されてい<br />

る「アメリカ史」の概説書は、いずれも最初あたりで、短く(ほと<br />

んどの場合イイカゲンに)植民地期にふれているだけです。<br />

138<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

参考書:<br />

大学生協・購買部で販売するこの授業の「コピー教材」に、詳し<br />

い解説を付けた参考文献を示します。<br />

授業の計画:<br />

以下に、授業の概要を示しておきます。<br />

Introduction.<br />

(1)The Chesapeake.<br />

(2)New England.<br />

(3)Some Remarks on the Meanings of 1660.<br />

(4)The Middle Colonies<br />

(5)Lower South<br />

(6)New-England "Declension."<br />

なお、pcプロジェクターのスクリーンは、ほとんど英語(アメ<br />

リカ語)ですが、授業は日本語で行います。担当者の母語は日本語<br />

であり、日本語ほど自由に英語を用いる能力はありません。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)出席を重視します。しかし、出欠は自己申告ですから、虚言に<br />

よって騙さないように、切に願います。<br />

(2)受講者は、第1回の授業日までに、大学生協・購買部で、この<br />

授業の「コピー教材」を購入して、授業に持ってきて下さい。第1<br />

週目から授業に入ります。<br />

成績評価方法:<br />

成績評価は学期末に行う完全持ち込み不可のエッセイ・テストに<br />

よって行います。テストを完全持ち込み不可とするのは、個別的事<br />

象にこだわるよりは、全体としての歴史の理解を重視し、よりよく<br />

授業を理解している受講者に、よりよい成績がつくようにしたいた<br />

めです。従って、他人のノートを借用してテストに対応しようとし<br />

ても無駄です。また、出席を強要するような方策はとりません。本<br />

来なすべきことの外見だけで、何らかの成績が保障されるのは合理<br />

的ではない、と考えるからです。テストは、V, VIともに試験期間で<br />

はなく、最終授業日に行い(授業内試験)、成績評価とコメントをつ<br />

けて、後日試験期間中に返却します。欠席回数が学期で2回以内で<br />

あれば(自己申告)、成績に疑問のある場合は、クレームを申し出て<br />

下さい。クレーム受付は、授業担当者の研究室において、1対1の<br />

面接で行います。クレームが正当か否かを判断せずに、成績を学校<br />

に提出することはしません。お互いに納得した成績を学校に提出す<br />

る、ということです。欠席が学期3回以上であれば、もはや授業に<br />

参加したとは見なせないので、テストを受ける権利を認めません。<br />

欠席回数は自己申告ですから、虚言によってテストを受けることは<br />

しないで下さい。悪質な虚言は、防ぎようがありません。その場合<br />

は、授業担当者と受講者全員に嘘をついた、という罪の実績を持ち<br />

続けて、墓場に行って下さい。<br />

但し、教職課程の科目として、この授業を履修する受講者が、教<br />

育実習で3週(3回)、介護体験で1週(1回)欠席するのは、欠席<br />

と見なしません。これらは本課と同等だからです。教職課程センタ<br />

ーが発行する欠席届を、授業担当者に提出して下さい。課外活動に<br />

よる欠席は、学生部・学生生活担当の承認を得ていても、欠席扱い<br />

です。学校が何と言おうとも、この授業では、本課と課外を明確に<br />

区別します。<br />

質問・相談:<br />

授業時間内。あるいは授業直後。<br />

西洋史概説Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

イギリス領植民地期北米アメリカ史(1607年ー1776年)<br />

=トピック授業。<br />

教授 大森 雄太郎<br />

授業科目の内容:<br />

概説V(春学期)とVI(秋学期)は北米アメリカ史を扱います。<br />

ジェームズタウン(1607年)からフィラデルフィア(1776<br />

年)に至るイギリス領植民地期北米アメリカ史を、政治史、社会史、<br />

経済史、宗教史、思想史など、多角的な観点から概観します。「アメ<br />

リカ」は、たかだか200年余の歴史しか持っていない、としばし<br />

ば言われます。しかしこれは間違いであって、合州国が成立する以<br />

前に、170年にわたるイギリス領植民地期の歴史があります。そ<br />

してこの間に、北アメリカに特有の諸条件によって、特殊アメリカ<br />

的な特性が形成され、合州国の歴史は多分にしてこの特性の上に成


り立っています。その意味で、イギリス領植民地期アメリカ史(前<br />

半)の知識は、合州国の歴史(後半)の理解にとって不可欠である<br />

と言えます。にもかかわらず、日本では植民地期アメリカ史が、ほ<br />

ぼ無視されています。この授業の目的は、植民地期アメリカ史の知<br />

識を得ることによって、「アメリカ」をよりよく理解することにあり<br />

ます。1776年以後のアメリカ合州国史については、日本語の文<br />

献が有り余るほど出版されているので、それらを読んで下さい。<br />

なお、冒頭にジェームズタウンと書いたのは、プリマス(162<br />

0年)などは、どーでもよい、という主張を含んでいます。日本の<br />

北米アメリカ史研究者たちが陥っていて、一般にも蔓延しているニ<br />

ュー・イングランド中心史観の愚を避ける、というのが授業の主旨<br />

のひとつです。<br />

概説V(春学期)は、後の独立時に13のステイツとなる個別植<br />

民地の成立の事情と歴史を概観し、アメリカ革命につなげます。概<br />

説VI(秋学期)は、受講者に概説V程度の知識のあることを前提に、<br />

17・18世紀全植民地を通じての、いくつかのトピックスをとり<br />

あげて検討し、最後に、イギリス帝国からの分離・独立にいたる、<br />

アメリカ革命前半期を簡単に扱います。概説VIを履修する予定なら<br />

ば、概説Vも履修することを強く勧めます。というのは、植民地期<br />

北米アメリカ史を概観する文献は、日本語ではまだ書かれておらず、<br />

事前に独学で準備することができないからです。現在出版されてい<br />

る「アメリカ史」の概説書は、いずれも最初あたりで、短く(ほと<br />

んどの場合イイカゲンに)植民地期にふれているだけです。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

参考書:<br />

大学生協・購買部で販売するこの授業の「コピー教材」に、詳し<br />

い解説を付けた参考文献を示します。<br />

授業の計画:<br />

以下に、授業で取り上げるトピックを示しておきます。<br />

(1)Population.<br />

(2)Black Slavery.<br />

(3)Transatlantic Migration.<br />

(4)Westward Expansion.<br />

(5)Social Stratification in the 18th Century.<br />

(6)Political Institutions.<br />

(7)Imperial Administration.<br />

(8)Enlightenment.<br />

(9)The Great Awakening.<br />

(10)The Seven Years' War<br />

(11)The American Revolution.<br />

なお、pcプロジェクターのスクリーンは、ほとんど英語(アメ<br />

リカ語)ですが、授業は日本語で行います。担当者の母語は日本語<br />

であり、日本語ほど自由に英語を用いる能力はありません。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)この授業の受講を予定している人は、同じ担当者による「西洋<br />

史概説V」(春学期)を、あわせて履修することを、強く勧めます。<br />

その理由については、上記「授業科目の内容」を見て下さい。<br />

(2)出席を重視します。しかし、出欠は自己申告ですから、虚言に<br />

よって騙さないように、切に願います。<br />

(3)受講者は、第1回の授業日までに、大学生協・購買部で、この<br />

授業の「コピー教材」を購入して、授業に持ってきて下さい。第1<br />

週目から授業に入ります。<br />

成績評価方法:<br />

成績評価は学期末に行う完全持ち込み不可のエッセイ・テストに<br />

よって行います。テストを完全持ち込み不可とするのは、個別的事<br />

象にこだわるよりは、全体としての歴史の理解を重視し、よりよく<br />

授業を理解している受講者に、よりよい成績がつくようにしたいた<br />

めです。従って、他人のノートを借用してテストに対応しようとし<br />

ても無駄です。また、出席を強要するような方策はとりません。本<br />

来なすべきことの外見だけで、何らかの成績が保障されるのは合理<br />

的ではない、と考えるからです。テストは、V, VIともに試験期間で<br />

はなく、最終授業日に行い(授業内試験)、成績評価とコメントをつ<br />

けて、後日試験期間中に返却します。欠席回数が学期で2回以内で<br />

あれば(自己申告)、成績に疑問のある場合は、クレームを申し出て<br />

下さい。クレーム受付は、授業担当者の研究室において、1対1の<br />

面接で行います。クレームが正当か否かを判断せずに、成績を学校<br />

に提出することはしません。お互いに納得した成績を学校に提出す<br />

る、ということです。欠席が学期3回以上であれば、もはや授業に<br />

139<br />

参加したとは見なせないので、テストを受ける権利を認めません。<br />

欠席回数は自己申告ですから、虚言によってテストを受けることは<br />

しないで下さい。悪質な虚言は、防ぎようがありません。その場合<br />

は、授業担当者と受講者全員に嘘をついた、という罪の実績を持ち<br />

続けて、墓場に行って下さい。<br />

但し、教職課程の科目として、この授業を履修する受講者が、教<br />

育実習で3週(3回)、介護体験で1週(1回)欠席するのは、欠席<br />

と見なしません。これらは本課と同等だからです。教職課程センタ<br />

ーが発行する欠席届を、授業担当者に提出して下さい。課外活動に<br />

よる欠席は、学生部・学生生活担当の承認を得ていても、欠席扱い<br />

です。学校が何と言おうとも、この授業では、本課と課外を明確に<br />

区別します。<br />

質問・相談:<br />

授業時間内。あるいは授業直後。<br />

西洋史特殊Ⅰ(A) 2単位 (春学期)<br />

両大戦間期ヨーロッパ外交史<br />

講師 原 信芳<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間におけるヨーロ<br />

ッパ国際政治の理解を目的とする。英仏独の西欧主要3国が中心と<br />

なるが、すでに世界政治の時代が到来しているわけであるから、ヨ<br />

ーロッパ外交を、非ヨーロッパ地域との関連から分離するわけには<br />

いかない。<br />

そこでアメリカ合衆国、ソヴィエト連邦の動向、あるいは日本、<br />

中国など東アジア情勢を含んだ講義となる。<br />

また、外交は内政から独立して動くのではないから、各国の内政<br />

についても、必要な範囲で言及する。講義範囲については、春学期<br />

は相対的安定期まで、秋学期は大恐慌の発生以降を予定している。<br />

テキスト(教科書):<br />

斉藤孝『戦間期国際政治史』岩波書店<br />

参考書:<br />

講義の進行に応じてそのつど指示する。<br />

授業の計画:<br />

1 両大戦間期の時代相<br />

2 パリ講和会議<br />

3 ヴェルサイユ体制<br />

4 アメリカとソ連<br />

5 ドイツ賠償問題<br />

6 独仏和解<br />

7 ワシントン体制<br />

8 幣原外交<br />

9 中国国民政府<br />

10 国際金本位制の再建<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者に対して特に希望はないが、特殊講義であるから、同時代<br />

史の概説的知識は、学生諸君があらかじめ、備えていてもらいたい。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の筆記試験に、出席など平常点を加味して評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業のあと受けますが、授業中に質問してもかまいません。<br />

西洋史特殊Ⅱ(A) 2単位 (秋学期)<br />

両大戦間期ヨーロッパ外交史<br />

講師 原 信芳<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間におけるヨーロ<br />

ッパ国際政治の理解を目的とする。英仏独の西欧主要3国が中心と<br />

なるが、すでに世界政治の時代が到来しているわけであるから、ヨ<br />

ーロッパ外交を、非ヨーロッパ地域との関連から分離するわけには<br />

いかない。<br />

そこでアメリカ合衆国、ソヴィエト連邦の動向、あるいは日本、<br />

中国など東アジア情勢を含んだ講義となる。<br />

また、外交は内政から独立して動くのではないから、各国の内政<br />

についても、必要な範囲で言及する。講義範囲については、春学期<br />

は相対的安定期まで、秋学期は大恐慌の発生以降を予定している。<br />

西<br />


テキスト(教科書):<br />

斉藤孝『戦間期国際政治史』岩波書店<br />

参考書:<br />

講義の進行に応じてそのつど指示する。<br />

授業の計画:<br />

1 大恐慌の発生<br />

2 ナチス政権<br />

3 独伊接近<br />

4 英国の宥和政策<br />

5 東アジア情勢<br />

6 日独接近<br />

7 リトヴィノフ外交<br />

8 チェコ危機とポーランド危機<br />

9 第二次世界大戦<br />

10 戦後世界の展望<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者に対して特に希望はないが、特殊講義であるから、同時代<br />

史の概説的知識は、学生諸君があらかじめ、備えていてもらいたい<br />

成績評価方法:<br />

学期末の筆記試験に、出席など平常点を加味して評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業のあと受けますが、授業中に質問してもかまいません。<br />

西洋史特殊Ⅰ(B) 2単位 (春学期)<br />

スペイン近現代史概説<br />

講師 武藤 祥<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀から現代までのスペイン史を概観する。この時期のスペイ<br />

ン史は、度重なる政治的混乱や危機が特徴であるが、それを単なる<br />

「イベリアの特殊性(後進性)」としてではなく、同時期のヨーロッパ<br />

史の文脈の中で的確に位置づけられるようにしたい。ゆえに、出来<br />

事の詳述だけではなく、歴史を理解するための様々な理論枠組をも<br />

提供したい。また、政治史・経済史に偏らないよう、社会・文化な<br />

どについてもできるだけ言及する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は用いない。必要に応じてレジュメ・参考資料を適宜<br />

配布する。<br />

参考書:<br />

以下のどちらかを手元に置くことを薦める。<br />

立石・関・中川・中塚編、『スペインの歴史』、昭和堂、1998年<br />

立石博高編、『スペイン・ポルトガル史(世界各国史16)』、山川出版<br />

社、2000年<br />

その他授業内に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1、オリエンテーション(授業の進め方などについて)<br />

2、ヨーロッパ史の中のスペイン-スペインは「特殊な国」か?<br />

3、前史-啓蒙改革まで<br />

4、1808年戦争からカディス憲法まで<br />

5、自由主義と反革命<br />

6、王政復古期の政治-カシキスモと「寡頭的議会政」<br />

7、世紀転換期の危機とプリモ・デ・リベーラの独裁<br />

8、第二共和政<br />

9、スペイン内戦<br />

10、フランコ体制<br />

11、エピローグ-民主化からヨーロッパの「普通の国」へ<br />

12、補論① スペイン内戦と「歴史の記憶」<br />

13、補論② スペインにおける地域主義<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

スペインのみならず、ヨーロッパの他の国やラテンアメリカの近<br />

現代史に関心のある学生も歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による(試験は授業の最終回に実施する可能性もある)。<br />

その他、授業内で書いてもらうリアクションペーパーの内容も加<br />

味する。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付ける。<br />

140<br />

西洋史特殊Ⅱ(B) 2単位 (秋学期)<br />

スペイン現代史特殊講義-フランコ体制の研究<br />

講師 武藤 祥<br />

授業科目の内容:<br />

フランコ体制(1939-1975年)の歴史についてやや詳細に講義し、<br />

合わせて、他の非民主主義体制(ポルトガルのサラザール体制や、<br />

1960-70年代のラ米軍事政権など)との比較を行う。その中で、フラ<br />

ンコ体制の政治的特質や、戦間期ヨーロッパの危機とはいかなるも<br />

のであったか、などについて理解を深めたい。また、政治史の比較<br />

分析のための理論枠組を積極的に紹介する予定である。<br />

政治史を中心とした講義となるが、(政治学ではなく)西洋史専攻<br />

の学生向けの授業であることに十分配慮・留意したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は用いない。必要に応じてレジュメ・参考資料を適宜<br />

配布する。<br />

参考書:<br />

スペイン史の通史として、以下のどちらかを手元に置くことを薦<br />

める。<br />

立石・関・中川・中塚編、『スペインの歴史』、昭和堂、1998年<br />

立石博高編、『スペイン・ポルトガル史(世界各国史16)』、山川出版<br />

社、2000年<br />

その他授業内で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1、オリエンテーション(授業の進め方などについて)<br />

2、フランコ体制は「ファシズム」か-その「本質」をめぐって-<br />

3、フランコ体制の歴史的起源<br />

4、戦間期とはどのような時代か-ビデオ『映像の世紀④』鑑賞-<br />

5、戦間期ヨーロッパの危機と各国の対応<br />

6、ファシズムとは何か-独伊とスペイン-<br />

7、フランコ体制の形成-「戦時体制」としての特質<br />

8、初期フランコ体制下のスペイン社会-「強制」と「同意」-<br />

9、フランコ体制の変容-国内外の文脈において-<br />

10、フランコ体制の隘路と民主政への移行<br />

11、フランコ体制の比較研究①-戦間期ヨーロッパ諸国との比較-<br />

12、フランコ体制の比較研究②-ラテンアメリカ諸国との比較ー<br />

13、まとめ-フランコ体制は何を遺したか-<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

スペイン現代史はもちろんのこと、大戦間期のヨーロッパ史やフ<br />

ァシズムなどに興味を持つ学生の参加を歓迎する。受講に際して政<br />

治学の前提知識は不要なので、積極的に参加してほしい。<br />

春学期の「スペイン近現代史概説」を聴講済みであれば、より理解<br />

が深まるであろう(ただし本講義履修の必須条件ではない)。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による(試験は授業の最終回に実施する可能性もある)。<br />

その他、授業内で書いてもらうリアクションペーパーの内容も加<br />

味する。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付ける。<br />

西洋史特殊Ⅰ(C) 2単位 (春学期)<br />

イタリアの宮廷社会<br />

講師 北田 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

近世フィレンツェの宮廷を中心に、宮廷の役職やその機能、宮廷<br />

役職者の出自、宮廷儀礼、宮廷における食文化など、イタリアの宮<br />

廷社会をさまざまな側面から見ていきます。本講座を通して、宮廷<br />

が単なる奢侈を消費する機関ではなく、国の中心としてさまざまな<br />

重要な役割を担っていたことを理解してください。また宮廷社会は、<br />

現代とは全く異なる価値観や規範を持つものであり、現代人にはば<br />

かばかしいと思われる役職や儀礼も、その社会では重要な意味があ<br />

ったということを学んでいきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし(毎回プリントを配布します)。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。


授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 ノルベルト・エリアス<br />

第3回 エリアスの宮廷社会<br />

第4回 中世ヨーロッパの宮廷<br />

第5回 中世の騎士文化<br />

第6回 ルネサンスの宮廷<br />

第7回 近世ヨーロッパの宮廷<br />

第8回・第9回 フィレンツェの歴史<br />

第10回~第11回 フィレンツェの宮廷役職<br />

第11回・第12回 宮廷儀礼<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

試験と平常点で評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に質問・相談を受け付けます。<br />

西洋史特殊Ⅱ(C) 2単位 (秋学期)<br />

イタリアの宮廷社会<br />

講師 北田 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

近世フィレンツェの宮廷を中心に、宮廷の役職やその機能、宮廷<br />

役職者の出自、宮廷儀礼、宮廷における食文化など、イタリアの宮<br />

廷社会をさまざまな側面から見ていきます。本講座を通して、宮廷<br />

が単なる奢侈を消費する機関ではなく、国の中心としてさまざまな<br />

重要な役割を担っていたことを理解してください。また宮廷社会は、<br />

現代とは全く異なる価値観や規範を持つものであり、現代人にはば<br />

かばかしいと思われる役職や儀礼も、その社会では重要な意味があ<br />

ったということを学んでいきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし(毎回プリントを配布します)。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回・3回 宮廷役職者の出自<br />

第4回・第5回 宮廷の食文化<br />

第6回・第7回 宮廷の祝祭<br />

第8回 宮廷と都市空間の変化<br />

第9回 イタリアの決闘文化<br />

第10回 トリノの宮廷<br />

第11回 パルマの宮廷(2回)<br />

第12回 ローマの宮廷<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

試験と平常点で評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に質問・相談を受け付けます。<br />

西洋史特殊Ⅰ(D) 2単位 (春学期)<br />

宗教改革期の思想と社会<br />

講師 野々瀬 浩司<br />

授業科目の内容:<br />

16 世紀初のドイツ・スイスの社会・経済・思想状況について説明<br />

しながら,宗教改革という社会運動を社会史的な視点から解明した<br />

いと考えます。前半(春学期)は,ルター,ツヴィングリ,ミュン<br />

ツァー、再洗礼派などの思想について考察し,後半(秋学期)は,<br />

それらの思想を,それぞれの社会層(貴族,市民,農民)や領邦国<br />

家がどのように受容したのか,あるいは拒絶したのかについて講義<br />

します。特に、当時の共同体運動が宗教改革の思想とどのように結<br />

びついたのかについて分析したいと考えます。なお講義時間の関係<br />

でカルヴァンの活動や、イギリス、フランス、オランダ、北欧の宗<br />

教改革史については、言及しない予定です。途中で何回かビデオを<br />

用いて,ドイツやスイスの文化を視覚的に理解できるように解説し<br />

ます。できれば、春学期と秋学期の両方の授業を履修してもらうこ<br />

とを希望します。<br />

141<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。大量にプリントを用います。<br />

参考書:<br />

①ペーター・ブリックレ著『ドイツの宗教改革』(教文館、1991年)<br />

②ベルント・メラー著『帝国都市と宗教改革』(教文館、1990年)<br />

③野々瀬浩司著『ドイツ農民戦争と宗教改革』(慶應大学出版会、<br />

2000年)<br />

④アリスター・マクグラス著『帝国都市と宗教改革』(教文館、2000<br />

年)<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 宗教改革の社会的背景(その1)<br />

第3回 宗教改革の社会的背景(その2)<br />

第4回 宗教改革の社会的背景(その3)<br />

第5回 ルターの生涯(その1)<br />

第6回 ルターの生涯(その2)<br />

第7回 ルターの思想<br />

第8回 ツヴィングリの生涯<br />

第9回 ツヴィングリの思想<br />

第10回 ミュンツァーの生涯と思想<br />

第11回 宗教改革急進派の分類について<br />

第12回 再洗礼派について<br />

第13回 宗教改革期の思想の整理<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

16世紀の社会や文化あるいはドイツ・スイスの歴史に興味がある<br />

人なら、誰でも自由に出席してください。高校の世界史程度の知識<br />

を前提として、講義を行います。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価。<br />

・平常点・出席状況および授業態度による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後にうけつけます。<br />

西洋史特殊Ⅱ(D) 2単位 (秋学期)<br />

宗教改革期の思想と社会<br />

講師 野々瀬 浩司<br />

授業科目の内容:<br />

16 世紀初のドイツ・スイスの社会・経済・思想状況について説明<br />

しながら,宗教改革という社会運動を社会史的な視点から解明した<br />

いと考えます。前半(春学期)は,ルター,ツヴィングリ,ミュン<br />

ツァー、再洗礼派などの思想について考察し,後半(秋学期)は,<br />

それらの思想を,それぞれの社会層(貴族,市民,農民)や領邦国<br />

家がどのように受容したのか,あるいは拒絶したのかについて講義<br />

します。特に、当時の共同体運動が宗教改革の思想とどのように結<br />

びついたのかについて分析したいと考えます。なお講義時間の関係<br />

でカルヴァンの活動や、イギリス、フランス、オランダ、北欧の宗<br />

教改革史については、言及しない予定です。途中で何回かビデオを<br />

用いて,ドイツやスイスの文化を視覚的に理解できるように解説し<br />

ます。できれば、春学期と秋学期の両方の授業を履修してもらうこ<br />

とを希望します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。大量にプリントを用います。<br />

参考書:<br />

①ペーター・ブリックレ著『ドイツの宗教改革』(教文館、1991年)<br />

②ベルント・メラー著『帝国都市と宗教改革』(教文館、1990年)<br />

③野々瀬浩司著『ドイツ農民戦争と宗教改革』(慶大出版会、2000年)<br />

④ペーター・ブリックレ著『1525年の革命』(刀水書房、1988年)<br />

授業の計画:<br />

第1回 貴族と宗教改革(その1) 中近世ドイツの貴族の特質<br />

第2回 貴族と宗教改革(その2) 封建制危機と貴族<br />

第3回 貴族と宗教改革(その3) 騎士戦争と貴族<br />

第4回 都市と宗教改革(その1) 中近世ドイツの都市の定義と<br />

特質<br />

第5回 都市と宗教改革(その2) 中近世ドイツの都市の分類<br />

第6回 都市と宗教改革(その3) ベルント・メラー説<br />

第7回 都市と宗教改革(その4) メミンゲン市の宗教改革<br />

第8回 都市と宗教改革(その5) リューベック市の宗教改革<br />

第9回 農村と宗教改革(その1) 農民の宗教改革思想<br />

西<br />


第10回 農村と宗教改革(その2) 「古き法」と「神の法」<br />

第11回 農村と宗教改革(その3) ドイツ農民戦争の原因<br />

第12回 農村と宗教改革(その4) ドイツ農民戦争の経過と結果<br />

第13回 帝国と宗教改革 アウクスブルクの信仰告白とシュマルカ<br />

ルデン戦争<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

16世紀の社会や文化あるいはドイツ・スイスの歴史に興味がある<br />

人なら,誰でも自由に出席してください。なお高校の世界史程度の<br />

知識を前提として、講義を行います。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点・出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後にうけつけます。<br />

西洋史特殊Ⅰ(E) 2単位 (春学期)<br />

古代ギリシア・ローマ世界の魅力を探る<br />

講師 長谷川 岳男<br />

授業科目の内容:<br />

従来、西洋世界の源流に位置づけられてきた古代ギリシア・ロー<br />

マ世界は、1980年代より、この「源流」という位置づけへの疑義が<br />

高まり、違った視点からの考察が進められている。本講義では近年<br />

の研究動向をふまえて、新たなギリシア・ローマ世界像を紹介した<br />

い。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない<br />

参考書:<br />

講義中に随時,指示する。<br />

授業の計画:<br />

(1) ガイダンス<br />

(2) 古代ギリシア世界概観1(今日的意義・風土)<br />

(3) 古代ギリシア世界概観2(歴史的概観)<br />

(4) ポリスの世界(その虚像と実像)<br />

(5) ギリシア神話の世界(神々とギリシア人)<br />

(6) 本家スパルタ教育の世界(ノーマルかアブノーマルか?)<br />

(7) ヘレニズム世界概観(その意義と歴史)<br />

(8) アレクサンドロス大王が拓いた世界<br />

(ヘレニズム王権を中心に)<br />

(9) クレオパトラが閉じた世界(ジェンダー的視点から)<br />

(10) 古代ローマ概観1(西洋世界の源流としての意義)<br />

(11) 古代ローマ概観2(風土と歴史的概観)<br />

(12) 理想の国制としてのローマ共和政(三権分立思想のルーツ)<br />

(13) まとめ(西洋古代とはいかなる世界であったのか?)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ただ情報を得るだけでなく,講義内容を土台に西洋古代世界とは<br />

現実的にはいかなる社会であったのかを自分なりにイメージし,自<br />

らが属する現代日本社会とはいかに違うかを考えるという積極的姿<br />

勢で講義に参加して欲しい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験またはレポートの結果による評価(80 %)<br />

・平常点・出席状況および授業態度による評価(20 % 但し受験に<br />

は出席が前提)<br />

質問・相談:<br />

授業後,またE-mail(アドレスは講義で教えます)にて受けつけ<br />

ます。<br />

西洋史特殊Ⅱ(E) 2単位 (秋学期)<br />

ローマ帝国の成立とその世界を探る<br />

講師 長谷川 岳男<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では現在の西洋世界の原型となったローマ帝国がなぜ成立<br />

し、さらに400年以上もの長き間、維持され得たのか、そしてなぜ滅<br />

んだのかをローマ人の意識や属州民の視点、あるいは社会的・文化<br />

的様相に触れて、この帝国の実像の理解を深めたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

142<br />

参考書:<br />

講義中に随時、指示する。<br />

授業の計画:<br />

(1) ガイダンス<br />

(2) 帝国成立の歴史的概観<br />

(3) 帝国成立の要因1(学説史)<br />

(4) 帝国成立の要因2(ローマ社会の構造的理解)<br />

(5) 帝国成立の要因3(対外関係を中心に)<br />

(6) 「ローマの平和」とは何か(拡大行動終焉の理由)<br />

(7) 元首政成立の意義(アウグストゥスの功績)<br />

(8) ローマ帝国の世界1(ローマ人とギリシア文化)<br />

(9) ローマ帝国の世界2(都市の意義)<br />

(10) ローマ帝国の世界3(文明化の現実)<br />

(11) ローマ帝国民のアイデンティティ<br />

(ローマ人を定義するもの)<br />

(12) ローマ帝国の滅亡(「古代末期」概念の検討)<br />

(13) まとめ ローマ帝国とはいかなる歴史的事象だったのか?<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ただ情報を得るだけではなく、講義内容を土台に西洋古代世界と<br />

は現実的にはいかなる社会であったのかを自分なりにイメージし、<br />

自らが所属する現代社会とはいかに違うのかを考えるという積極的<br />

な姿勢で講義に参加してもらいたい。<br />

成績評価方法:<br />

試験またはレポート(80%)<br />

出席状況および授業態度(20%)<br />

質問・相談:<br />

講義後、またe-mailにて受け付けます。<br />

西洋史特殊Ⅰ(F) 2単位 (春学期)<br />

フランス革命とその影響<br />

講師 早川 理穂<br />

授業科目の内容:<br />

今日のフランス共和国の起源であるフランス革命によって社会が<br />

どのように変化したのか、という問題について、旧体制と比較しな<br />

がら学びます。それによって現在の社会を理解することにつなげて<br />

いくことが、本講義の目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に随時紹介します。<br />

授業の計画:<br />

・序<br />

・旧体制と革命<br />

・ジョルジュ・ルフェーヴルの革命論<br />

・共和国としてのフランス<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランス史や西洋史に関する概説書に、あらかじめ目を通してお<br />

いて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

西洋史特殊Ⅱ(F) 2単位 (秋学期)<br />

フランス革命と暴力<br />

講師 早川 理穂<br />

授業科目の内容:<br />

市民社会の成立に大きく貢献したフランス革命は、一方で暴力の<br />

イメージと結びついています。本講義では、革命期の暴力の性質に<br />

ついて具体的事例を挙げながら学び、革命は本当に暴力的であるの<br />

か、革命期の暴力にはどのような意味があったのか、ということに<br />

ついて考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に随時紹介します。


授業の計画:<br />

・序<br />

・民衆運動と暴力<br />

・国王裁判<br />

・恐怖政治<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランス史や西洋史に関する概説書に、あらかじめ目を通してお<br />

いて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

西洋史特殊Ⅰ(G) 2単位 (春学期)<br />

中世フランスの城と社会<br />

講師 堀越 宏一<br />

授業科目の内容:<br />

【講義の目的・内容】<br />

フランスを中心として11世紀に登場した城は、さまざまな局面に<br />

おいて、中世フランス社会の支配権力の形を規定すると同時に、そ<br />

の統治と権力拡大の手段として発展していった。この講義では、紀<br />

元千年前後から13世紀までのフランスの城砦の変遷をたどりながら、<br />

それぞれの時代に、城を核として展開された国王・諸侯の支配と社<br />

会の様相を解説する。<br />

講義形式だが、その際、プリント資料だけでなく、随時、パワー・<br />

ポイントとテレビ・ビデオを用いて、映像資料を見ることにより、<br />

中世フランスの城の具体像を示す。<br />

【講義の到達目標】<br />

中世フランスの城の歴史を理解すると同時に、文献史料とともに、<br />

考古学研究の成果を取り入れた歴史研究の形を理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は指定せず,関連史料はプリントして配布する。<br />

参考書:<br />

主要な参考書は授業時に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回:年間スケジュールの解説<br />

第2回:王宮から城へ(1)<br />

第3回:王宮から城へ(2)<br />

第4回:王宮から城へ(3)<br />

第5回:王宮から城へ(4)<br />

第6回:アンジュー伯フルク・ネッラの城(1)<br />

第7回:アンジュー伯フルク・ネッラの城(2)<br />

第8回:アンジュー伯フルク・ネッラの城(3)<br />

第9回:ノルマンディー公の城(1)<br />

第10回:ノルマンディー公の城(2)<br />

第11回:ノルマンディー公の城(3)<br />

第12回:ノルマンディー公の城(4)<br />

第13回:ノルマンディー公の城(5)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特になし。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(学期末試験による)。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

西洋史特殊Ⅱ(G) 2単位 (秋学期)<br />

中世フランスの城と社会<br />

講師 堀越 宏一<br />

授業科目の内容:<br />

【講義の目的・内容】<br />

フランスを中心として11世紀に登場した城は、さまざまな局面に<br />

おいて、中世フランス社会の支配権力の形を規定すると同時に、そ<br />

の統治と権力拡大の手段として発展していった。この講義では、紀<br />

元千年前後から13世紀までのフランスの城砦の変遷をたどりながら、<br />

それぞれの時代に、城を核として展開された国王・諸侯の支配と社<br />

会の様相を解説する。<br />

講義形式だが、その際、プリント資料だけでなく、随時、パワー・<br />

143<br />

ポイントとテレビ・ビデオを用いて、映像資料を見ることにより、<br />

中世フランスの城の具体像を示す。<br />

【講義の到達目標】<br />

中世フランスの城の歴史を理解すると同時に、文献史料とともに、<br />

考古学研究の成果を取り入れた歴史研究の形を理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

教科書は指定せず,関連史料はプリントして配布する。<br />

参考書:<br />

主要な参考書は授業時に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回:フィリップ2世の城(1):パリ市壁とルーヴル城<br />

第2回:フィリップ2世の城(2):パリ市壁とルーヴル城<br />

第3回:フィリップ2世の城(3):パリ市壁とルーヴル城<br />

第4回:フィリップ2世の城(4):プランタジネット朝との抗争<br />

第5回:フィリップ2世の城(5):プランタジネット朝との抗争<br />

第6回:フィリップ2世の城(6):築城政策<br />

第7回:フィリップ2世の城(7):築城政策<br />

第8回:南フランスの城(1):カルカッソンヌ<br />

第9回:南フランスの城(2):カルカッソンヌ<br />

第10回:南フランスの城(3):ルイ9世の城<br />

第11回:南フランスの城(4):ルイ9世の城<br />

第12回:南フランスの城(5):バスティド<br />

第13回:南フランスの城(6):バスティド<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特になし。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(学期末試験による)。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

西洋史特殊Ⅰ(H) 2単位 (春学期)<br />

議会から見る近世イングランド<br />

講師 仲丸 英起<br />

授業科目の内容:<br />

イギリスは議会制民主主義発祥の地といわれる。たしかに、現在<br />

のイギリス議会が制度的には中世から受け継がれてきたのは確かで<br />

ある。しかし近代以前において、その運営実態は我々が今日思い描<br />

く議会制度とは遠くかけ離れたものであった。本講義では、近世イ<br />

ングランドにおける議会の様態を明らかにすることで、民主主義の<br />

根幹であると想定されている議会制度それ自体の相対化を目指す。<br />

近世ヨーロッパについての認識を深めてもらうために、初めの数<br />

回で封建制度・絶対主義・宗教改革について簡単に触れる。次に議<br />

会を中心とした近世イングランドの統治機構について、順に解説を<br />

加えてゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

以下の内容・順序での講義を予定しています。<br />

1.近世・近代イギリスを見る眼<br />

2.百年戦争は英・仏の戦い?――封建制度とその意味――<br />

3.イングランド議会の誕生<br />

4.「絶対主義」国家の形成――イングランドの場合――<br />

5.宗教改革と宗教改革議会<br />

6.近世イングランドの統治機構――枢密院と宮廷――<br />

7.エリザベス朝議会をどう考えるか<br />

8.エリザベス朝議会の特質(3~4回)<br />

9.近世イングランドの地方行政制度――治安判事と統監――<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

イギリス史についての概説的な知識があることが望ましい。川北<br />

稔編『新版 世界各国史11 イギリス史』(山川出版社、1998年)等<br />

の概説書に目を通しておいて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

西<br />


西洋史特殊Ⅱ(H) 2単位 (秋学期)<br />

議会から見る近代イングランド<br />

講師 仲丸 英起<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き、議会を中心として近代イングランド史を概観<br />

する。<br />

イングランドでは、17世紀の動乱の時代を経て、18世紀初頭には<br />

議員内閣制度がほぼ成立する。もっともこの時点において選挙権を<br />

有していたのは一部の地主階層のみであり、それが当然の状態であ<br />

ると見なされていた。だが、18世紀末からの産業構造の変質は国民<br />

の階層変化をもたらし、議会制度もそれに見合うように徐々に改革<br />

されてゆく。本講義では、こうした状況の変化をもたらした構造的<br />

な要因に主眼をおいて議論を進めてゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

以下の内容・順序での講義を予定しています。<br />

1.初期ステュアート朝の展開<br />

2.「革命」か「内乱」か?(2~3回)<br />

3.名誉革命体制の成立<br />

4.議院内閣制度の成立<br />

5.18世紀の議会政治(2回程度)<br />

6.産業「革命」?<br />

7.チャーティズム運動と第一次選挙法改正<br />

8.ヴィクトリア朝の展開と第二次・第三次選挙法改正<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

イギリス史についての概説的な知識があることが望ましい。川北<br />

稔編『新版 世界各国史11 イギリス史』(山川出版社、1998年)等<br />

の概説書に目を通しておいて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

西洋史特殊Ⅰ(I) 2単位 (春学期)<br />

ユダヤ人の歴史<br />

講師 黒川 知文<br />

授業科目の内容:<br />

古代から現代に至るユダヤ人の歴史について、民衆の視座に立ち<br />

社会史と思想の観点から概説する。キリスト教、イスラームとユダ<br />

ヤ教を比較検討した後に、創世記からモーセまでの古代ユダヤ史、<br />

さらに新約時代に至る中間時代、西欧中世のユダヤ史、スペインの<br />

ユダヤ史、東欧・ロシアのユダヤ史、近現代の西欧ユダヤ史を扱い考<br />

察する。講義ではレジュメと資料プリントを配布し、歴史映画や記<br />

録フィルムもできるだけ上映する。<br />

テキスト(教科書):<br />

拙著 『ユダヤ人迫害史』教文館 1997年 ISBN:4-7642-6535-4<br />

『ロシア社会とユダヤ人』 2003年 ISBN:4-8428-0217-0<br />

参考書:<br />

講義において指示する<br />

授業の計画:<br />

1 序 「世界宗教の起源」<br />

2 一神教の比較 ユダヤ教神学<br />

3 古代ユダヤ史 「十戒」<br />

4 古代ユダヤ史<br />

5 中間時代①<br />

6 中間時代②<br />

7 中世ユダヤ史<br />

8 スペインのユダヤ人<br />

9 東欧ユダヤ社会の成立<br />

10 「屋根の上のバイオリン弾き」前半<br />

11 「屋根の上のバイオリン弾き」後半<br />

12 ポグロムと東欧ユダヤ人<br />

13 近代西欧のユダヤ人<br />

144<br />

14 「シンドラーのリスト」前半<br />

15 「シンドラーのリスト」後半<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

睡眠自由 私語厳禁<br />

成績評価方法:<br />

出席状況:20点 リポート・試験80点<br />

質問・相談:<br />

質問講義後<br />

西洋史特殊Ⅱ(I) 2単位 (秋学期)<br />

ロシア正教の神学と歴史<br />

講師 黒川 知文<br />

授業科目の内容:<br />

ギリシア正教はいかにしてロシアの大地に受容され、苦難に遭い、<br />

土着していったか。ロシアにおけるキリスト教の歴史について、宗<br />

教学と社会史の観点から概説する。ギリシア正教、カトリックとプ<br />

ロテスタントの神学を比較した後に、ロシア・キリスト教史を、受<br />

容、苦難、発展、分裂、服従、沈黙、復活の観点から扱い考察する。<br />

講義ではレジュメと資料プリントを配布し、歴史フィルムや文化庁<br />

から委託された現地調査により録画されたビデオもできるだけ上映<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

拙著『ロシア・キリスト教史』教文館 1999年<br />

参考書:<br />

講義において指示する<br />

授業の計画:<br />

1 序 「テンプル」NHKイタリア賞受賞<br />

2 正教の神学 イコンの周辺<br />

3 ギリシア正教の受容<br />

4 苦難の教会<br />

5 映画「アンドレイ・ルブリョフ」前半<br />

6 映画「アンドレイ・ルブリョフ」後半<br />

7 発展する教会<br />

8 修道院の霊性「アトス修道院」NHK<br />

9 教会の分裂 「ソロベツキー修道院」世界遺産<br />

10 服従する教会<br />

11 ドストエフスキーの信仰と文学<br />

12 沈黙する教会<br />

13「反宗教宣伝」NHK<br />

14 復活する教会<br />

15「祈りの心」NHK<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

睡眠自由 私語厳禁<br />

成績評価方法:<br />

出席状況:20点 期末試験:80点 リポート:ボーナス点<br />

質問・相談:<br />

質問講義後<br />

西洋史特殊Ⅰ(J) 2単位 (春学期)<br />

アメリカ合衆国の歴史(1)<br />

講師 松本 典久<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀初頭から今日にかけてのアメリカの政治・経済・社会問題<br />

を歴史的観点から考えます。春学期は、冷戦の終結(1989年)ころ<br />

までを、秋学期は、それ以降のグローバリゼーションの進展を中心<br />

に扱います。春学期に関しては、特別な予備知識は必要ありません。<br />

参考書:<br />

有賀貞・大下尚一『概説アメリカ史』(有斐閣選書)など、アメリ<br />

カ史についての概説書<br />

拙著『日米比較文化論』(慶應大学出版会)<br />

授業の計画:<br />

1. 授業内容や成績評価などについての説明<br />

2. 序論 19世紀末のアメリカ――思想的・社会的背景を中心に<br />

3. 20世紀初頭のアメリカ――進歩主義の時代<br />

4. 1920年代のアメリカ――経済的繁栄と社会の保守化<br />

5. 大恐慌とニューディール<br />

6. 戦後のアメリカ――「豊かな社会」の到来と世界体制の構築


7. 1960年代のアメリカ――社会革命の時代<br />

8. 市民運動の盛り上がり(環境保護、消費者保護、政治浄化など)<br />

9. アメリカの地盤沈下――国際的地位の低下<br />

10. リベラリズムの破綻と社会混乱<br />

11. レーガン政権とアメリカの復権<br />

12. 保守主義の台頭と冷戦の終結<br />

13. 期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本授業は、来年度は行われません。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験の結果によります。<br />

西洋史特殊Ⅱ(J) 2単位 (秋学期)<br />

アメリカ合衆国の歴史(2)<br />

講師 松本 典久<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀初頭から今日にかけてのアメリカの政治・経済・社会問題<br />

を歴史的観点から考えます。春学期は、冷戦の終結(1989年)ころ<br />

までを、秋学期は、それ以降のグローバリゼーションの進展を中心<br />

に扱います。秋学期のみ履修する場合は、ある程度、アメリカ史に<br />

ついての予備知識が必要です。<br />

参考書:<br />

「授業の計画」のなかで示したもののほかに、以下のものを薦めます。<br />

森佳子『米国通貨戦略の破綻』(東洋経済新報社)<br />

浜炬子『グローバル恐慌』(岩波新書)<br />

Joseph E. Stiglitz, Making Globalization Work (Norton)<br />

Paul Krugman, The Return of Depression Economics (Penguin)<br />

Robert J. Shiller, Irrational Exuberance, 2nd ed. (Doubleday)<br />

拙稿「グローバリズムと反グローバリズム」<br />

(『日吉紀要、英語英米文学』43、2003年)<br />

同「歴史のおわり、もしくは新しい歴史のはじまり」<br />

(『同誌』44、2004年)<br />

同「グローバリズムの研究、18世紀以降の英米経済を中心に」<br />

(『同誌』47、2005年)<br />

同「同、アメリカにおける消費資本主義の発展を中心に」<br />

(『同誌』49、2006年)<br />

同「同、『豊かな社会』を中心に」(『同誌』50、2007年)<br />

同「同、戦後の世界体制を中心に」<br />

(『日吉紀要、人文科学』22、2007年)<br />

同「同、戦後の世界経済を中心に」(『同誌』23、2008年)<br />

同「チョムスキーの憂鬱、もしくは<br />

アメリカ・グローバル支配の終焉」(『同誌』24、2009年)<br />

授業の計画:<br />

1. 冷戦終結までのアメリカ――保守とリベラル<br />

2. クリントン政権と「新進歩主義」<br />

3. アメリカ経済の復活――IT革命、ナノテク革命など<br />

4. グローバリゼーションの歴史的展開<br />

5.『ボーダーレス・ワールド』――多国籍企業の躍進と<br />

ネイション・ステイトの後退、対外投資の拡大と金融の自由化<br />

6. グローバリゼーションの功罪<br />

7. ブッシュ(W)政権――テロとの戦い<br />

8.『文明の衝突』『レクサスとオリーブの木』<br />

『ジハード vs マックワールド』<br />

9. アメリカの経常収支の悪化――貿易赤字・対外債務の拡大<br />

10. アメリカ発の金融危機――サブプライム・ローン問題<br />

11. オバマ政権の課題――経済構造改革、ドル安政策と輸出の促進、<br />

対中政策など<br />

12. 世界のなかのアメリカと日本<br />

13. 期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本授業は、来年度は行われません。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験の結果によります。<br />

145<br />

西洋史研究会Ⅰ(A)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅲ(A)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅱ(A)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋史研究会Ⅳ(A)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 神田 順司<br />

授業科目の内容:<br />

本年度は、昨年度に引き続き「マルクスの思想」を取り上げ,そ<br />

れについての歴史的批判的考察を試みる。<br />

社会主義の崩壊以来「グローバリゼイション」の名の下にアメリ<br />

カ流の新自由主義が世界を席捲し,公共財の私有化と投機マネーに<br />

依存するその脆弱な体制から,危機に直面して今や急速に凋落し,<br />

世界経済に大混乱をまねいている。わが国でも競争の激化や非正規<br />

労働者の大量解雇によって社会的格差が拡大している。そのような<br />

不安定雇用や低賃金による貧困化から,若年層の間で小林多喜二の<br />

『蟹工船』が読まれ,また「マルクスの再読」が叫ばれるようになっ<br />

ている。しかし思想の再評価とは,冷徹な歴史的研究なしにはあり<br />

得ない。たんに現代の要請にしたがって「再読」したとしても,「ま<br />

た読んだ」にすぎず,何ら新たな知見を得ることはできない。改良<br />

主義を拒絶する革命的ファナティシズム,規範的法思想や民族理論<br />

の欠如など,マルクス主義にも多くの問題性が含まれている。スタ<br />

ーリン主義や社会主義崩壊の遠因はすでにマルクスの思想の中にあ<br />

ると言ってよい。<br />

当研究会ではすぐれたテキストの講読を前提として,三月前期の<br />

政治と社会,ヘーゲルやヘーゲル左派の思想,フランス社会主義の<br />

影響,ドイツの職人社会主義,1884 年革命前夜の状況などと連関さ<br />

せながら『共産党宣言』に至るまでのマルクスの思想形成を主要な<br />

テーマごとに実証的,批判的に考察する。マルクスの著作について<br />

はほとんどが和訳されているので,上記テーマに関する主要なもの<br />

を講読する機会も作る。学生諸君には,テキストを中心に出来るだ<br />

け幅広く参考文献を読み,議論に参加することを望みたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Karl Marx and Friedrich Engels, The Communist Manifesto. With an<br />

Introduction and Notes by Gareth Stedman Jones, Penguin Books 2002. 本<br />

書所収のIntroductionのうち、本年度は昨年度に続いて後半部分<br />

(99-187ページ)を読む。<br />

参考書:<br />

良知 力, 『マルクスと批判者群像』平凡社1971 年<br />

同 『資料ドイツ初期社会主義 義人同盟とヘーゲ<br />

ル左派』平凡社 1974 年<br />

同 『ヘーゲル左派と初期マルクス』岩波書店1987 年<br />

神田順司, (良知,広松編)『ヘーゲル左派論叢』<br />

第二巻「解説」御茶の水書房2006 年<br />

同 「国家・法・人格― マルクス『ヘーゲル法哲学<br />

批判』の問題性について」川越,植村,野村編,『思想史と社会史の<br />

弁証法― 良知力追悼論集』御茶の水書房2007 年<br />

同 「マルクスと学位論文」神田編『社会哲学の<br />

アクチュアリティ』未知谷2009年<br />

その他の参考文献については授業の中で指示する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

西洋史研究会Ⅰ(B)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅲ(B)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅱ(B)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋史研究会Ⅳ(B)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

西洋史研究会Ⅰ(C)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅲ(C)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅱ(C)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋史研究会Ⅳ(C)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 神崎 忠昭<br />

授業科目の内容:<br />

よりよい卒業論文が書けることを目的にします。3 年生には,テ<br />

ーマを絞って,文献検索のイロハを習い,「読むこと」を学び,発表<br />

西<br />


することを経験してもらいます。それらを基礎にして,4 年生には<br />

卒業論文を仕上げてもらいます。「青春のモニュメント」になるよう<br />

な卒業論文を期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

平常点・出席状況および授業態度によって評価します。<br />

西洋史研究会Ⅰ(D)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅲ(D)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅱ(D)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋史研究会Ⅳ(D)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 藤田 苑子<br />

授業科目の内容:<br />

日本語および英語あるいはフランス語の文献や論文を読むかたわ<br />

ら,各自が卒論の準備をします。執筆の進捗状況に応じて,数回の<br />

報告をします。<br />

なお、4年生には、卒論指導を時間外に個別におこないます。<br />

テキスト(教科書):<br />

そのつど指定します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文献を読んで,内容を理解してまとめて,自分の研究のなかに位<br />

置づけてゆくことは,けっして簡単ではないけれど,卒業後もずっ<br />

と役に立つ経験になるでしょう。ほかの参加者の研究の内容をよく<br />

聴いて,その優れている点や矛盾点を指摘して,内容の高度化に貢<br />

献することもゼミで学びましょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:研究会での報告、ゼミの仲間の報告にたいする積極的な<br />

質問、議論する態度など全体を評価の対象とします。<br />

西洋史研究会Ⅰ(E)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅲ(E)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅱ(E)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋史研究会Ⅳ(E)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 吉武 憲司<br />

授業科目の内容:<br />

授業中に中世史に関する英語の論文を講読しつつ,卒業論文作成<br />

のための指導をおこないます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

西洋史研究会Ⅰ(F)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅱ(F)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋史学専攻学部上級リサーチ・セミナー<br />

セット履修 教授 大森 雄太郎<br />

授業科目の内容:<br />

北米アメリカ史を中心とするリサーチ・セミナーです。セミナー・<br />

マネージメントの概略は、下記のとおりです。<br />

(1)徹底的にリサーチ・セミナーであって、「文献講読」は行い<br />

ません。ゼミから「文献講読」的 な要素を完全に排除します。この<br />

点が他のゼミとは違っているので注意して下さい。なお、いわゆる<br />

サブゼミも行いません。<br />

(2)メンバ-各自が自分の扱う問題(テーマ)で書いて来るペー<br />

パーと、そのペーパーについてのディスカッションによって、セミ<br />

ナーの時間が成り立ちます。各自が自分に固有の勉強を持つことと、<br />

ディスカッションでの発言を通じて、他のメンバーの勉強にも貢献<br />

することが要求されます。<br />

(3)(2)のペーパーを書くための下作業として、各自の扱う問<br />

題での文献リストの提出を義務づけます。年に数回、担当者(大森)<br />

が各メンバーの文献リストを点検します。<br />

(4)(2)のディスカッションを支える方策として、他のメンバ<br />

ーのペーパーに対するコメントの提出を義務づけます。この点での<br />

最低限の義務は、全ペーパ-の約三分の一程度に対してコメントを<br />

書くことです。コメントは事前にPCメールでペーパー著者と大森に<br />

送信することになっています。<br />

(5)成績評価基準は前もって大森が示します。この点は完全にガ<br />

ラス張りです。従って、成績はメンバー各自が選び取るものになり<br />

146<br />

ます(その意味では鏡張り)。さらに、学校に成績を提出する前に、<br />

成績評価案をメンバーに示して、クレームを受け付けます。クレー<br />

ムが正当であれば、成績が変わりす。なお、出欠はとりません。本<br />

来なすべきことの外見だけで、なんらかの成績が保障されるのは合<br />

理的ではない、と考えるからです。<br />

テキスト(教科書):<br />

メンバー全員が共通に読んで、コメントを書くことを要求する日<br />

本語文献が、若干あります。要求はしないけれど、推薦する日本語<br />

の参考文献は、多数あります。これらは「文献リストA」として、<br />

春学期が始まる前に、メンバーに郵送します。<br />

参考書:<br />

上記。<br />

授業の計画:<br />

春学期第1週に、かなり詳細な「年間プラン」を配布します。セ<br />

ミナーは、厳密にこのプランにそって進行します。メンバーが決定<br />

していない現段階(2009年12月)では、プランを立てること<br />

はできません。プランを立てたとしても、大変に詳細なので、この<br />

ようなスペースで示すことはできません。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「学術的」な意味で、個々のメンバーの能力に応じて、可能な限<br />

り良い卒論を書いてもらうことだけを目的とするセミナーです。卒<br />

論を書く2年間の訓練によって、できるだけ多くの良き社会人を輩<br />

出したい、と願っています。貴君らにはまだわからないだろうけど、<br />

おそらく卒業するまで実感がないだろうけど、「学術的」ではあって<br />

も、卒論を書く訓練は、貴君らの将来の仕事に、直接つながってい<br />

ます。<br />

成績評価方法:<br />

春学期の始まる前に、「コース・アウトライン」を郵送し、その中<br />

の「成績評価基準」に厳密にそって、成績評価を行います。また、<br />

担当者が一方的に評価しないで、クレーム制も設定しています。「成<br />

績評価基準」は、大変に詳細な「コース・アウトライン」の中で組<br />

み立てられているため、このようなスペースで示すことはできませ<br />

ん。<br />

質問・相談:<br />

セミナー時間中。このクラスの学事担当教員としての大森に、学<br />

事上の相談がある場合は、アポイントメントによって、別に時間を<br />

設定します。<br />

西洋史研究会Ⅰ(G)(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅲ(G)(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

西洋史研究会Ⅱ(G)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

西洋史研究会Ⅳ(G)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近代ヨーロッパ政治文化史(スペインと周辺諸国)<br />

セット履修 教授 山道 佳子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期には近代ヨーロッパ政治文化史を学ぶ上での基本文献の講<br />

読を行います。<br />

秋学期には各自の卒論のテーマ決定に向けて,個別テーマによる<br />

報告とそれをもとにした議論を中心に進めます。<br />

なお,4 年生には適宜卒論にむけての研究経過をゼミで発表して<br />

もらう他,時間外に個別指導を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修者の希望票をもとに決定し、開講時に指示する<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

開講時に計画表を示す。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:(報告,議論への積極的参加,卒業計画書,ゼミレポート<br />

などを総合的に評価する)<br />

質問・相談:<br />

メールにて連絡の上いつでも可


民族学考古学原典講読Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

教授 杉本 智俊<br />

授業科目の内容:<br />

民族学・考古学に関する英文文献を講読する。春学期はオリエン<br />

ト考古学に関する平易な研究書をテキストとし,学術的な英文の読<br />

解力向上を図り,考古学と関連諸科学の基本用語を日英両語で習得<br />

することを目指す。履修者全員が毎回の分を読んだ上で授業に臨ん<br />

でもらう。予習に際しては,英和辞典はもちろん,考古学事典や建<br />

築学などの事典、オリエント考古学の教科書的著作にも当って準備<br />

して欲しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の講義時に指示する。<br />

参考書:<br />

講義中に随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

第 1回 序論,テキストの配布,テキストの説明<br />

第2―12 回 テキストの講読<br />

第13回 授業内試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

平常点が重視される科目なので,毎回講読箇所を予習して授業に<br />

望むこと。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および同終了後に受け付ける。<br />

民族学考古学原典講読Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

教授 佐藤 孝雄<br />

授業科目の内容:<br />

環境考古学や第四紀学に関する文献をテキストとして,学術的な<br />

英文の読解力向上を図り,考古学と関連諸科学の基本用語を日英両<br />

語で習得することを目指す。履修者全員が毎回の分を読んだ上で授<br />

業に臨んでもらう。予習に際しては,英和辞典のみならず,地学,<br />

地形学,生物学,生態学など関連諸学の事典にも当って内容の把握<br />

に努めて欲しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の講義時に指示する。<br />

参考書:<br />

講義中に随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 序論,テキストの配布,テキストの説明<br />

第2―12回 テキストの講読および関連語句や概念の解説<br />

第13回 授業内試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

平常点が重視される科目なので,毎回講読箇所を予習して授業に<br />

望むこと。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および同終了後に受け付ける。<br />

史学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 神田 順司<br />

経済学部教授 矢野 久<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

147<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、各講義内容については毎回レジュメ<br />

(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価<br />

史学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 神田 順司<br />

授業科目の内容:<br />

歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され<br />

るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が<br />

歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか<br />

に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史<br />

の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考<br />

えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,<br />

そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実<br />

証研究との連関において考察する。<br />

本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について<br />

現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ<br />

ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論<br />

ずる。<br />

テキスト(教科書):<br />

E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書<br />

民<br />


参考書:<br />

授業の中で提示する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

Ⅰ. 社会科学的歴史学とポスト・モダニズム― 史学史的考察(矢野<br />

久担当)<br />

1. 「アウシュヴィッツの嘘」と表象をめぐる問題<br />

2. 社会史の方法 (フランス,イギリス)<br />

3. 社会史の方法 (ドイツ)<br />

4. 歴史学と記憶― ポスト・モダニズムの問題性について<br />

Ⅱ. 歴史認識の構造― 社会と社会の対話のために(神田順司担当)<br />

1. 歴史は過去の反映か構成か― 歴史認識をめぐる二つの極論<br />

2. 歴史哲学と近代歴史学<br />

3. 歴史観と実証研究― 歴史における他者性の問題<br />

4. 構想と実証の狭間で<br />

5. 構成論と近代主義イデオロギー<br />

6. 主客同一性の思想と近代二元論克服の試み<br />

7. 社会と社会の対話<br />

8. まとめ<br />

[秋学期]<br />

Ⅲ. 歴史認識と客観性の問題(神田順司担当)<br />

1. 歴史認識における「客観性」とは何か<br />

2. 反映論における客観性の意味<br />

a. ランケ史学と反映論<br />

b. マルクス主義と反映論の問題(2 回)<br />

3. 構成論における客観性の位置づけ<br />

a. ヴェーバーと文化科学<br />

b.「理念型」と客観性の要請<br />

c. 分析的歴史哲学における説明と理解の問題<br />

d. ポパーと「世界3」<br />

4. 言語・概念・歴史<br />

5. テクストとコンテクスト― 概念の歴史的社会的限定性をめぐ<br />

って(2 回)<br />

6. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスとまとめを除き、授業内容についてはその都度レジュ<br />

メ(A4一枚)を配布する。<br />

成績評価方法:<br />

春学期末試験,秋学期末試験による評価<br />

民族学考古学研究法Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究法Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

[春] 歴史学のフィールドワーク<br />

[春] 教授 山口 徹<br />

セット履修<br />

[秋] 准教授 安藤 広道<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

文化研究におけるフィールドワークの方法論はB. マリノフスキー<br />

にはじまる。現地に長期間滞在し,そこに生きる人々の生活に密着<br />

しながら調査を進める参与観察法である。ところが,歴史学のフィ<br />

ールドは,ものごとが起きるまさにその現場ではない。遺跡や遺物<br />

といった過去の文化を対象とする考古学は,その痕跡を残した過去<br />

の人々との直接的なコミュニケーションを望めないのである。それ<br />

ゆえに,ケンブリッジ大学の高名な考古学者Ⅰ.ホダーは,「移植ゴ<br />

テのひとかきから我われの解釈が始まる」と注意をうながす。考古<br />

学のフィールドワークに従事するものは,独断的な解釈に陥らない<br />

よう文化人類学以上に注意を払わなければならないということだ。<br />

そのためには,発掘現場だけでなく,その現場を取り囲む広い範<br />

囲に足を運び,地形や動植物相の観察,古環境を復元するための自<br />

然科学的分析,史料の活用,現在そこに生きる人びととの対話を通<br />

して,さまざまな情報を蓄積していかねばならない。こうして初め<br />

て,自らの研究対象を解釈するための「分厚いコンテキスト」が手<br />

に入るのである。本講座では,そのプラクティスとして,三田キャ<br />

ンパス空間を対象にした観察と対話の調査を実施し,歴史学のため<br />

のフィールドワーク方法論を受講生とともに構築していきたい。ま<br />

た、フィールドサイエンス系の他大学・研究機関へラボ見学する予<br />

定である。<br />

148<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

適宜,紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 フィールドワークとは<br />

第2回 三田巡検<br />

第3回-第4回 実践:レベル測量<br />

第5回-第6回 実践:平板測量<br />

第7回-第8回 実践:GPS分布調査<br />

第9回 実践:聴取調査<br />

第10回 実践:石塔類の拓本<br />

第11回 博物館バックヤード見学<br />

第12回 他研究機関のラボ見学<br />

第13回 メディアセンター文献探索・発表ポスター作成打合せ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本講義は、民族学考古学専攻の基幹導入科目であり、時限続きの「民<br />

族学考古学研究法Ⅲ」と合わせて2年次に履修することを強く勧め<br />

る。野外での実習が多くなるので、適した服装で参加すること。<br />

成績評価方法:<br />

・発表ポスターによる評価(50%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(50%)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後または研究室にて随時受け付ける。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

考古学・民族学のフィールドワークで得られた,記録や資料(遺<br />

物など)は,研究室で整理,分析が行われる。秋学期は,民族学考<br />

古学研究室に保管されている考古学資料を用い,発掘調査によって<br />

収集された考古学資料の整理・分析の方法を学んでもらう。実物の<br />

考古学資料を自らの手に取って,接合・復元から,観察記録や実測<br />

図の作成,写真撮影までを行い,その成果を,民族学考古学展示室<br />

における展示や図録にまとめる。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

・鈴木公雄1988『考古学入門』東京大学出版会<br />

・鈴木公雄2005『考古学はどんな学問か』東京大学出版会<br />

授業の計画:<br />

・考古学資料の取り扱い方<br />

・考古学資料の復元<br />

・考古学資料の観察<br />

・考古学資料の記録<br />

・民族学考古学展示室における展示<br />

・展示図録の作成<br />

成績評価方法:<br />

・提出図録の評価(50%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(50%)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後または研究室にて随時受け付ける。<br />

民族学考古学研究法Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究法Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

教授 佐藤 孝雄<br />

教授 山口 徹<br />

セット履修<br />

准教授 安藤 広道<br />

授業科目の内容:<br />

民族学考古学研究法Ⅰ(セ)(春学期)・Ⅱ(セ)(秋学期)と同じ<br />

授業の計画:<br />

民族学考古学研究法Ⅰ(セ)(春学期)・Ⅱ(セ)(秋学期)と同じ<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価


民族学考古学特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

講師 小宮 孟<br />

授業科目の内容:<br />

最終氷期末から後氷期にかけての急激な気候変動は,地形や海流,<br />

動植物相などに大きな影響を及ぼした。完新世初頭の中緯度地域で<br />

暮らす人類の多くは,食料調達のために移動をくり返す狩猟採集か<br />

ら栽培植物や家畜をもつ生活に移行し,沿岸部では水産資源を開発<br />

することで新しい環境に適応したと考えられている。この時期,日<br />

本列島に住んだ人々は広葉樹を中心とする森林生態系に適応したと<br />

考えられ,縄文時代早期中葉には貝塚がつくられ,家畜としてのイ<br />

ヌが登場する。しかし,当時の人々の生活の実像はまだ不明な部分<br />

が多い。<br />

講義は,縄文時代の遺跡に残る動物遺存体がもつ情報性に注目し<br />

て,そこから復元できる縄文人の生活について考える。春学期は概<br />

説を中心に講義を進め,遺跡出土の動物骨や同定用の現生動物骨格<br />

標本の観察もおこなう。<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション<br />

2-4. モースと大森貝塚発掘(計3 回)<br />

5-6. 骨の形態からの情報(計2 回)<br />

7-10. アセンブリッジの評価とサンプリング・エラー(計4 回)<br />

11-13. 縄文人の漁撈(計3 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義シナリオは通年で計画しているので,春・秋両方履修して下<br />

さい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポート試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

民族学考古学特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

講師 小宮 孟<br />

授業科目の内容:<br />

春学期(民族学考古学特殊Ⅰ)にひきつづき、縄文遺跡出土の動<br />

物遺存体がもつ情報を詳しく解析して、縄文人の経済活動、とくに<br />

狩猟、漁撈、家畜の問題にスポットをあてた講義をおこなう。<br />

必要に応じて現生哺乳動物の骨格標本を使って、頭骨、歯牙、四肢<br />

骨などの解剖学的な特徴を比較観察し、骨の解剖学的な理解を助け<br />

たい。<br />

授業の計画:<br />

1. 秋期講義の展望<br />

2-5. 縄文人の狩猟(計4 回)<br />

6-7. 骨化学からのアプローチ(計2 回)<br />

8-10. 縄文時代の家畜(計3 回)<br />

11-12. 縄文人の健康診断(計2 回)<br />

13. 博物館の社会的役割<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義シナリオは通年で計画しているので,春・秋両方履修して下さ<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます<br />

民族学考古学特殊Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

近世考古学概論<br />

講師 石神 裕之<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では充実した資料的蓄積を持ちつつも,未だ十分に学問的<br />

な存在意義を示し得ていない近世考古学に焦点を絞り,その研究領<br />

域と方法論について概説する。具体的には陶磁器・玩具などの生活<br />

財や出土銭貨,石造遺物といった個々の遺物研究の事例をはじめ,<br />

墓制や上水,塵芥処理などの都市論的課題といった多様なテーマを<br />

素材として,近年の調査・研究動向を紹介していきたい。近世考古<br />

149<br />

学は,単なる近世風俗史の解明を行う立場にとどまらず,都市史,<br />

社会経済史,民間信仰史,村落社会史など,多様な近世史の研究テ<br />

ーマにアプローチ可能な素材と分析手法を備えている。また考古資<br />

料の分析・解釈にあたっては,人文科学のみならず自然科学の諸学<br />

問との協業を行うことが不可欠であり,そうした考古学における学<br />

際的な研究の方法論的な問題点を整理・検証するうえでも,近世考<br />

古学は有効な検討作業を行うことができる。以上のような点を踏ま<br />

えつつ,近世考古学の研究法と幅広い研究可能性を理解してもらう<br />

ことが,本講義のねらいである。<br />

授業は講義形式を基本とするが,履修者の人数によって現地調査<br />

や遺跡見学などを行うことも考えている。また可能であれば,民族<br />

学考古学特殊Ⅲ・Ⅳは連続して受講することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

必要に応じて講義の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

春学期:<br />

近世考古学の学史を整理しつつ,多様な遺跡・遺構・出土遺物を<br />

紹介するとともに,その分析方法や近年の調査・研究動向について<br />

解説していきたい。具体的には①都市遺跡の発掘と近世考古学の発<br />

展,②江戸のまちづくり(江戸城構築・上下水道の整備・塵芥処理<br />

など),③生活財(陶磁器・瓦・玩具などの生産と流通),④食生活<br />

(動物・植物遺存体による食文化復原),⑤災害(火災・地震・噴火<br />

の考古学)などを主なテーマとして講義を進めたい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価および授業参加度<br />

民族学考古学特殊Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

近世考古学概論<br />

講師 石神 裕之<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では充実した資料的蓄積を持ちつつも,未だ十分に学問的<br />

な存在意義を示し得ていない近世考古学に焦点を絞り,その研究領<br />

域と方法論について概説する。具体的には陶磁器・玩具などの生活<br />

財や出土銭貨,石造遺物といった個々の遺物研究の事例をはじめ,<br />

墓制や上水,塵芥処理などの都市論的課題といった多様なテーマを<br />

素材として,近年の調査・研究動向を紹介していきたい。近世考古<br />

学は,単なる近世風俗史の解明を行う立場にとどまらず,都市史,<br />

社会経済史,民間信仰史,村落社会史など,多様な近世史の研究テ<br />

ーマにアプローチ可能な素材と分析手法を備えている。また考古資<br />

料の分析・解釈にあたっては,人文科学のみならず自然科学の諸学<br />

問との協業を行うことが不可欠であり,そうした考古学における学<br />

際的な研究の方法論的な問題点を整理・検証するうえでも,近世考<br />

古学は有効な検討作業を行うことができる。以上のような点を踏ま<br />

えつつ,近世考古学の研究法と幅広い研究可能性を理解してもらう<br />

ことが,本講義のねらいである。<br />

授業は講義形式を基本とするが,履修者の人数によって現地調査<br />

や遺跡見学などを行うことも考えている。また可能であれば,民族<br />

学考古学特殊Ⅲ・Ⅳは連続して受講することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

必要に応じて講義の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

秋学期:<br />

春学期に引き続き近世考古学の学史を整理しつつ,多様な遺跡・<br />

遺構・出土遺物を紹介するとともに,その分析方法や近年の調査・<br />

研究動向について解説していきたい。具体的には①霊廟建築(将軍・<br />

大名墓の上部構造),②墓制(将軍墓・大名墓・庶民墓など下部構<br />

造),③六道銭(習俗・銭貨流通など),④石造物(墓標・庚申塔・<br />

石灯籠・句碑その他),⑤その他(水中考古学・幕末近代遺産)など<br />

を主なテーマとして講義を進めたい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価および授業参加度<br />

民<br />


民族学考古学特殊Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

『聖書考古学』概説<br />

教授 杉本 智俊<br />

授業科目の内容:<br />

南レヴァント(イスラエルなど東地中海岸地域)は,その後の世<br />

界文化に大きな影響を与えた聖書の発生した地として知られている。<br />

本講座では,この地域の考古学的研究の現状を編年的に紹介する。<br />

その上で,それらと聖書の文献学的研究,古代近東文書研究の成果<br />

を合わせて聖書の背景となった世界の復元を試みる。いわゆる『聖<br />

書考古学』である。出エジプト,ダビデ・ソロモンによるイスラエ<br />

ル王国建設,ヤハウェ一神教の成立,バビロニア捕囚,死海文書,<br />

イエスの墓などのトピックについても適宜取り上げたい。<br />

前期・後期に分かれているが,継続して授業をとることが望まし<br />

い。<br />

テキスト(教科書):<br />

杉本智俊『図説:聖書考古学 旧約篇』(河出書房新社)<br />

参考書:<br />

A. マザール『聖書の世界の考古学』(リトン)<br />

授業の計画:<br />

〈春学期〉<br />

石器時代から鉄器時代までの東地中海地域の考古学<br />

(旧約聖書時代)<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に受けつける。<br />

民族学考古学特殊Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

『聖書考古学』概説<br />

教授 杉本 智俊<br />

授業科目の内容:<br />

南レヴァント(イスラエルなど東地中海岸地域)は,その後の世<br />

界文化に大きな影響を与えた聖書の発生した地として知られている。<br />

本講座では,この地域の考古学的研究の現状を編年的に紹介する。<br />

その上で,それらと聖書の文献学的研究,古代近東文書研究の成果<br />

を合わせて聖書の背景となった世界の復元を試みる。いわゆる『聖<br />

書考古学』である。出エジプト,ダビデ・ソロモンによるイスラエ<br />

ル王国建設,ヤハウェ一神教の成立,バビロニア捕因,死海文書,<br />

イエスの墓などのトピックについても適宜取り上げたい。<br />

前期・後期に分かれているが,継続して授業をとることが望まし<br />

い。<br />

テキスト(教科書):<br />

杉本智俊『図説:聖書考古学 旧約篇』(河出書房新社)<br />

参考書:<br />

A. マザール『聖書の世界の考古学』(リトン)<br />

授業の計画:<br />

〈秋学期〉<br />

ペルシア時代からビザンツ時代の東地中海<br />

(新約聖書時代)<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に受けつける。<br />

民族学考古学特殊Ⅶ 2単位 (春学期)<br />

教授 佐藤 孝雄<br />

授業科目の内容:<br />

遺跡から出土する動物遺体から過去の人々の活動や行為,心性を<br />

読み解く動物考古学(Zooarchaeology)の方法論を概説する。ともす<br />

れば,“ゴミ扱い”されかねない骨や貝殻も,扱い方次第では貴重な<br />

文化財となり得る。この点を理解してもらうべく、授業中には実物<br />

を含めた標本資料と画像を数多く提示し,幾度か実習も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

150<br />

参考書:<br />

講義中に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

イントロダクション(計1 回)<br />

動物遺体の発掘・採集法(計3 回)<br />

動物遺体の同定・観察手順(計9 回)<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および同終了後に受け付ける。<br />

民族学考古学特殊Ⅷ 2単位 (秋学期)<br />

教授 佐藤 孝雄<br />

講師 澤田 純明<br />

授業科目の内容:<br />

遺跡から出土する動物遺体から過去の人々の活動や行為,心性を<br />

読み解く動物考古学(Zooarchaeology)の世界を紹介し、その将来展<br />

望も試みる。担当者による個別具体的な研究事例にも言及するなか,<br />

動物遺体から得られる歴史情報の多様性を示すとともに, 今後の動物<br />

考古学的研究に求められる視座についても論じてみたい。ともすれ<br />

ば,“ゴミ扱い”されかねない骨や貝殻も,扱い方次第では貴重な文<br />

化財となり得る。この点を理解してもらうことが本講義の狙いであ<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

講義中に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

イントロダクション(計1回)<br />

家畜化の解明とその意義(計4回)<br />

動物遺体から過去を読む:リファレンスとなる情報の多様性(計<br />

3〜4回)<br />

学際的であることの有効性と危険性(計2〜3回)<br />

情報の統合(計1回)<br />

動物考古学の将来展望(計1回)<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および同終了後に受け付ける。<br />

民族学考古学特殊Ⅸ 2単位 (春学期)<br />

楽園イメージの歴史人類学<br />

教授 山口 徹<br />

授業科目の内容:<br />

オセアニア(南太平洋)の島々はしばしば楽園として語られる。<br />

しかし,そのイメージは島嶼世界を楽園として「発見」した西欧の<br />

表象に由来することを忘れてはならない。すなわち,コロニアルヒ<br />

ストリーやポストコロニアルヒストリーの文脈のなかでイメージ形<br />

成の歴史的過程を理解することが必要となる。同時に,南太平洋の<br />

旅先で我々が目にする「楽園」の景観は,島に備わる自然の営力と<br />

人間の営為の絡み合いが生み出した歴史的産物である。数千年にわ<br />

たる絡み合いの歴史を読み解くためには,地球科学・気候学・古生<br />

物学といった自然科学と協働する考古学的視点と,コロニアルな資<br />

源開発の歴史を解明する環境史の視点を連接することが求められる。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

講義にて適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2-3回 楽園イメージの内容(男の楽園・高貴なる野蛮人)<br />

第4-5回 描かれたオセアニア(新古典派・ゴーギャン)<br />

第6-7回 オセアニアオリエンタリズム(手付かずの自然と文明の狭<br />

間)


第8-9回 他者理解の解釈人類学(マナとタプをめぐる議論)<br />

第10回 オクシデンタリズム的現在(利用される楽園イメージ)<br />

第11回 文化資源学と「プリミティブ」アートの現在(エミリー・ウ<br />

ングワレ)<br />

第12-13回 絡み合いの歴史学(カーゴカルト研究)<br />

<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 「沈みゆく島」ツバルの表象と現実<br />

第3回 オセアニア島嶼世界の自然環境<br />

第4-5回 島嶼の地形形成<br />

第6-7回 地球温暖化と海面上昇<br />

第8回 環礁の島から始まった学際的研究<br />

第9回 オセアニアのジオアーケオロジー<br />

第9回 環礁の景観史<br />

第10-12回 歴史生態学への射程<br />

第13回 絡み合う人と自然の歴史学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

現在みる景観を自然と人間の絡み合いが生み出した歴史的産物と<br />

捉え,そのなかで人々が暮らし,そこに意味を付与し,また表象し<br />

てきた歴史的過程を探求するうちに,「自然と人間」,「過去と現在」,<br />

「伝統と近代」といった二分をいつの間にか超克している自分に気づ<br />

くでしょう。その視座は,民族学考古学ばかりでなく,多様な分野<br />

への拡張性をもつはずです。秋学期は,国立環境研究所の山野博哉<br />

先生とともに講義を進めていきます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(70%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(30%)<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

民族学考古学特殊Ⅹ 2単位 (秋学期)<br />

絡み合う人と自然の歴史学<br />

授業科目の内容:<br />

「民族学考古学特殊Ⅸ」にまとめて記載。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(70%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(30%)<br />

民族学考古学特殊ⅩⅠ 2単位 (春学期)<br />

第2考古学的石器研究法<br />

教授 山口 徹<br />

講師 山野 博哉<br />

講師 五十嵐 彰<br />

授業科目の内容:<br />

日本における石器研究は、2000年11月5日に明らかにされた事柄を<br />

原点として考えられなければならない。なぜなら、私たちは数十年<br />

にわたって縄紋時代の石器を計測し縦横に並べて日本列島の「前中<br />

期旧石器編年研究」をしていたのだから。なぜ、このようなことが<br />

罷り通ったのか? 考古学という学問の根幹が問われたわけである。<br />

あれから10年が経過しようとしているが、問題の根本が解決したと<br />

は到底思われない。原因は、単に石器に残されていた鉄錆状痕跡や<br />

黒色土を見落としていた、すなわち石器を観察する際に注意力が欠<br />

けていたといった次元にはない(もちろんそれもあるだろうが)。あ<br />

るいは前期旧石器としての型式学、地質学、剥離力学に関する基礎<br />

的素養が欠けていただけではない。もしそうだとしたら、捏造とさ<br />

れた資料以外については全て解決していなければならない。しかし<br />

現実には、山形県富山、神奈川県王子ノ台といった未解決な問題が<br />

残されている。<br />

考古資料は、文字資料と違って自らは発言することのない沈黙資<br />

料である。確かに文字資料は、解読できれば誰が読もうと大きな読<br />

み違いはないだろう。しかし考古資料は、読む人間すなわち研究者<br />

の読解能力、どのように読んだかという点に大きく依存する特殊な<br />

資料である。誰もが一致しうるレベル、例えば数値に換算可能な形<br />

状や色彩といったものならまだよい。そうでない場合、例えばこの<br />

住居跡とあの住居跡を同時期の産物とするといった場合はどうだろ<br />

うか。<br />

何をどのように語るのか、語り方の吟味が必要である。数多い資<br />

151<br />

料に基づいた語り、他分野の手法を導入した語り、今まで語られて<br />

いたことを更に緻密にした語り、こうした従来の枠組みを補強する<br />

ような研究ではなく(もちろんそうした研究も重要だが)、既存の枠<br />

組み自体の問題性を問うような研究、すなわち私たちの語り方に関<br />

する新たな考古学研究(第2考古学)について考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。毎回プリントを配布予定。<br />

参考書:<br />

ブログ(http://2nd-archaeology.blog.so-net.ne.jp)で言及されている<br />

論文・書籍を適宜参考にして下さい。主なものについては、講義当<br />

初にリストを配布します。<br />

授業の計画:<br />

第1講 序論(ガイダンス)<br />

第2講 考古記録論(変換1と2、第1と第2考古学、考古実在)<br />

第3講 石器資料論(石器性、再生原理、階層認識)<br />

第4講 個体数算定問題(定性と定量、MNI、石器分類体系)<br />

第5講 剥離原論1(打撃と押圧、単位と要素、基礎構造)<br />

第6講 剥離原論2(剥離則、基本接合式、階層則)<br />

第7講 接合論(1類と2類、内包と状況、接合資料と接合個体)<br />

第8講 母岩識別批判1(接合と同一、2大前提、認定基準)<br />

第9講 母岩識別批判2(関係式、関係類型、母岩識別類型)<br />

第10講 接合空間論(地点間接合、運搬類型、仮説検証)<br />

第11講 資料形成論(MUD分析、実験痕跡、ミドルレンジ)<br />

第12講 実験痕跡研究(資料と試料、静態と動態、研究プログラム)<br />

第13講 痕跡連鎖構造論(連鎖構造、時系列と物質相互、加工類型)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

全ての授業にアンティパスト付き。答えが正しいか間違っている<br />

かよりも、どれだけ自分の頭で考えることができるか、自分の言葉<br />

で表現できるかが大切です。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度による評価(70%)<br />

レポートによる評価(30%)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に三田近辺の特定の場所に滞在する予定です。<br />

民族学考古学特殊ⅩⅡ 2単位 (秋学期)<br />

第2考古学的石器研究法<br />

講師 五十嵐 彰<br />

授業科目の内容:<br />

「民族学考古学特殊XI」と同じ<br />

テキスト(教科書):<br />

「民族学考古学特殊XI」と同じ<br />

参考書:<br />

「民族学考古学特殊XI」と同じ<br />

授業の計画:<br />

第14講 遺構論(遺構類型、遺構MUD、単位区分)<br />

第15講 遺物論(異素材同形、製作痕跡と使用痕跡、形状と状況)<br />

第16講 部材論(遺構‐遺物概念、本来の位置、残存と分離)<br />

第17講 資料対比論(石器と土器、縄文と旧石器、先史と近現代)<br />

第18講 型式論(石器型式と土器型式、移動と固定、範型論批判)<br />

第19講 層位論(文化層批判、二種類の文化層、模式図類型)<br />

第20講 属性論(空間・材種・器種、表型式、王子ノ台)<br />

第21講 時間論(鈴木・林テーゼ、製作・廃棄、TPQ・TAQ)<br />

第22講 場‐もの論(層位、型式、接合)<br />

第23講 考古誌表象論(生成と読解、記号、配列)<br />

第24講 遺跡論(単位性、重複問題、リゾーム)<br />

第25講 考古レヴュー論(三大レヴュー、分節行為、細分化)<br />

第26講 第2考古学論(まとめ)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「民族学考古学特殊XI」(春学期)からの継続授業となります。<br />

連続して受講されることを希望します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度による評価(70%)<br />

レポートによる評価(30%)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に三田近辺の特定の場所に滞在する予定です。<br />

民<br />


民族学考古学特殊ⅩⅢ 2単位 (春学期)<br />

縄文時代・弥生時代資料の分析方法<br />

准教授 安藤 広道<br />

授業科目の内容:<br />

主に慶應義塾所蔵資料を用いて、縄文時代・弥生時代・古墳時代<br />

の土器や石器・金属器などの取り扱い方、基礎的な分析方法を学ん<br />

でもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

参考書:<br />

必要に応じて講義の中で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1~2時間ごとに扱う資料を替え、履修者が多くの資料に触れら<br />

れるようにしたいと思っています。三田一帯の縄文時代~古墳時代<br />

遺跡の見学も行う予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

進んで資料を手に取って観察を行い、さまざまな問題について、<br />

自ら学び考えることのできる履修者を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、それ以外の時間でも随時受け付けます。<br />

民族学考古学特殊ⅩⅣ 2単位 (秋学期)<br />

日本考古学の学史的論文の解題<br />

准教授 安藤 広道<br />

授業科目の内容:<br />

縄文時代・弥生時代・古墳時代に関する学史的論文を取り上げ、<br />

その解題を通じて、考古学資料の分析方法、研究の組み立て方、論<br />

文の書き方の基礎を学んでもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

参考書:<br />

取り上げる論文は、受講者の興味・関心を考慮して決定します。<br />

授業の計画:<br />

1時間に1本のペースで論文を全員で読んでいくことにします。<br />

各時間、担当者を決めて、論文の内容紹介、論文が書かれた学史的<br />

背景、資料の分析方法、論理構成、現在的視点からの評価等につい<br />

て発表をしてもらいます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自ら学び考えることのできる履修者を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、それ以外の時間でも随時受け付けます。<br />

民族学考古学特殊ⅩⅤ 2単位 (春学期)<br />

考古学と大衆文化Ⅱ(遺跡や古代人はどのように描かれたか)<br />

講師 櫻井 準也<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会において遺跡や古代人、そして考古学者は多くの映画、<br />

アニメ、ゲームなどで取り上げられている。それらの中には我々考<br />

古学者からみると現実とかけ離れたものもみられるが、それらを娯<br />

楽作品として無視することはできない。考古学はそれらのメディア<br />

を通して現代社会と関わっているためであり、それらの作品は考古<br />

学と現代社会の関わりかたを読み解く絶好のテキストなのである。<br />

本講義では、昨年度紹介できなかった作品を中心に映画、テレビド<br />

ラマ、アニメ、ドキュメンタリー作品を鑑賞しながら、遺跡や古代<br />

人、そして考古学者がどのように描かれているか分析してみたい。<br />

なお、本講義では毎回考古学者の立場から作品の内容や背景につい<br />

て解説するが、履修者には毎回簡単な感想文を提出してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない<br />

152<br />

参考書:<br />

Holtorf, C. 2005 From Stonehenge to Las Vegas: Archaeology as<br />

Popular Culture. ALTAMTLA.<br />

授業の計画:<br />

春学期:映画、テレビドラマ、アニメ、ドキュメンタリーにみる<br />

考古学者の描かれ方(13回)<br />

初回に「ガイダンス」<br />

秋学期:映画、テレビドラマ、アニメ、ドキュメンタリーにみる<br />

遺跡や古代人の描かれ方(13回)<br />

最終回に「まとめ」<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(50 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(50 %)<br />

民族学考古学特殊ⅩⅥ 2単位 (秋学期)<br />

考古学と大衆文化Ⅱ(遺跡や古代人はどのように描かれたか)<br />

講師 櫻井 準也<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会において遺跡や古代人、そして考古学者は多くの映画、<br />

アニメ、ゲームなどで取り上げられている。それらの中には我々考<br />

古学者からみると現実とかけ離れたものもみられるが、それらを娯<br />

楽作品として無視することはできない。考古学はそれらのメディア<br />

を通して現代社会と関わっているためであり、それらの作品は考古<br />

学と現代社会の関わりかたを読み解く絶好のテキストなのである。<br />

本講義では、昨年度紹介できなかった作品を中心に映画、テレビド<br />

ラマ、アニメ、ドキュメンタリー作品を鑑賞しながら、遺跡や古代<br />

人、そして考古学者がどのように描かれているか分析してみたい。<br />

なお、本講義では毎回考古学者の立場から作品の内容や背景につい<br />

て解説するが、履修者には毎回簡単な感想文を提出してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない<br />

参考書:<br />

Holtorf, C. 2005 From Stonehenge to Las Vegas: Archaeology as<br />

Popular Culture. ALTAMTLA.<br />

授業の計画:<br />

春学期:映画、テレビドラマ、アニメ、ドキュメンタリーにみる<br />

考古学者の描かれ方(13回)<br />

初回に「ガイダンス」<br />

秋学期:映画、テレビドラマ、アニメ、ドキュメンタリーにみる<br />

遺跡や古代人の描かれ方(13回)<br />

最終回に「まとめ」<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(50 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(50 %)<br />

民族学考古学特殊ⅩⅦ 2単位 (春学期)<br />

考古学と人文社会科学の関係~理論考古学の展開と<br />

講師 朽木 量<br />

授業科目の内容:<br />

近年,物質文化への注目が高まっている。本講義では人文・社会<br />

科学と比較しながら理論考古学の流れを理解し,それらを欧米で注<br />

目されてきている物質文化研究という新たな形に発展させていきた<br />

いと考えている。前期はプロセス考古学・ポストプロセス考古学と<br />

いった考古学理論の発達が、いかに人文・社会科学の方法論的な潮<br />

流の中で成立しているかを説明する。学問全体の中での考古学の位<br />

置づけを論じることで、ともすれば定式化しがちな考古学や民俗学<br />

の解釈を「脱構築」していきたい。<br />

具体的には、個別のモノ(実測図など)を使って編年作業を実体<br />

験してもらったり、プロセス考古学で用いられている幾つかのモデ<br />

ル(地域傾向面分析など)を実際に検討していく中で考古学の考え<br />

方を理解してもらう。理論といっても抽象的な議論のみに陥らない<br />

よう具体的事例を交えて易しく説明していく。<br />

また、例年、民族学考古学専攻以外の他専攻の学生が多く受講して<br />

おり、授業に当たっては考古学の基礎的な部分を知らなくても受講<br />

できるよう配慮する。そうした他分野の学生に対しては、モノを読<br />

み解くといった考古学の考え方を身につけて、各自の分野に活かし<br />

てもらいたい。


テキスト(教科書):<br />

特に指定しない<br />

参考書:<br />

詳細なリストを初回授業時に提示する<br />

授業の計画:<br />

第1回ガイダンス<br />

第2回考古学におけるモノの見方<br />

第3回人文社会科学の発達と理論考古学1<br />

第4回人文社会科学の発達と理論考古学2<br />

第5回伝統的考古学<br />

第6回プロセス考古学1<br />

第7回プロセス考古学2<br />

第8回ポストプロセス考古学1<br />

第9回ポストプロセス考古学2<br />

第10回アセンブレッジと組成の検討<br />

第11回アプロプリエーションの諸相<br />

第12回ハイブリッド性について<br />

第13回まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

考古学・民族学だけでなく,広く社会科学・人文科学に興味のあ<br />

る学生を歓迎します。他専攻からの履修者がいる場合にはその旨を<br />

配慮して授業します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(70%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(30%)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付ける<br />

民族学考古学特殊ⅩⅧ 2単位 (秋学期)<br />

物質文化研究~現代における考古学・民族学~<br />

講師 朽木 量<br />

授業科目の内容:<br />

近年,物質文化への注目が高まっている。本講義では人文・社会<br />

科学と比較しながら理論考古学の流れを理解し,それらを欧米で注<br />

目されてきている物質文化研究という新たな形に発展させていきた<br />

いと考えている。より具体的なテーマとしては,近現代考古学や欧<br />

米のMaterialCulture Stadies を取りあげ,モノと人の関わりを多角的<br />

に論じていく。モノから生活文化をいかに読むかという問題は考古<br />

学・民俗学・民族学・民具学・社会学など様々な学問で論じられて<br />

きた。本講義ではこうした諸学の成果を踏まえつつ,我々の身の回<br />

りのモノ(植木鉢やランプなどの生活財,家の構造など)の実態を<br />

具体的に検討する。ともすれば定式化しがちな考古学や民俗学の解<br />

釈を物質文化研究という形で「脱構築」していきたいと考えている。<br />

また,考古学が単に掘ればよいという時代でなくなってきている現<br />

代において文化財の活用する手段についても触れる。<br />

考古学・民族学だけでなく,社会学や文献史学の動向もふまえな<br />

がら広く講義していく予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない<br />

参考書:<br />

詳細なリストを初回授業時に提示する<br />

授業の計画:<br />

第1回ガイダンス<br />

第2回物質文化研究とは<br />

第3回考古学と物質文化研究~モノの読み方~<br />

第4回民族学・民俗学と物質文化研究~民具学を超える視点~<br />

第5回社会学と物質文化研究~テレビCMにみる生活財~<br />

第6回文学と物質文化研究~付喪神とツクリモノ~<br />

第7回美学と物質文化研究~「レディメイド」が与えた影響~<br />

第8回哲学と物質文化研究~日常性という視点~<br />

第9回工学と物質文化研究~アフォーダンス~<br />

第10回建築学と物質文化研究~建築というモノ~<br />

第11回領域を超えたモノからの発想<br />

第12回物質文化研究と現代<br />

第13回まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

考古学・民族学だけでなく,広く社会科学・人文科学に興味のあ<br />

る学生を歓迎します。他専攻からの履修者がいる場合にはその旨を<br />

153<br />

配慮して授業します。前期と合わせて履修していただければ、モノ<br />

から発想するという考え方がより深く理解してもらえると思います。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(70%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(30%)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付ける<br />

民族学考古学特殊ⅩⅨ 2単位 (春学期)<br />

クレオパトラのエジプト(古代エジプト プトレマイオス王朝時<br />

代)<br />

講師 山花 京子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期には古代エジプト史と西洋史の接点の時代、プトレマイオ<br />

ス朝エジプトに焦点を当てます。エジプト史の立場からプトレマイ<br />

オス朝という新しい異民族王朝について見て行こう、というのが本<br />

講座の狙いです。<br />

この時代のエジプトは学問領域区分では「古代エジプト史」には<br />

入らないため、エジプト側の視点から見た「プトレマイオス王朝史」<br />

は日本語ではほとんど見つけることができません。したがって、こ<br />

の時代に興味を持つ学生諸君にとっては、本講義が唯一の情報源と<br />

なるはずです。<br />

本講義では、アレクサンドロス大王の遠征に始まるヘレニズム時<br />

代の幕開けからクレオパトラ7世の死によって幕を閉じるまでの約<br />

300年間を通史的に追い、エジプトという土地に根を下ろしたギリシ<br />

ア系の人々がどのようにエジプト国家を運営していったのかを政治、<br />

宗教、経済の側面から検証します。<br />

プトレマイオス朝エジプトを理解しておくと、秋学期に開講予定<br />

の古代エジプト王朝時代(新王国時代)を理解するために役立ちま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

『初めての古代エジプト-新王国時代編―』初版 山花京子著 星雲<br />

社 2009年<br />

参考書:<br />

Erskine, A., (ed.), A Companion to the Hellenistic World,2003<br />

Jacob and Polignac, (eds.), Alexandria, third century B.C., 1992,<br />

translated by Clement, Harpocrates<br />

Holbl, G., A History of the Ptolemaic Empire,2001, Routledge, London<br />

and New York<br />

参考文献は以下からもダウンロードできます。<br />

http://www.hum.u-tokai.ac.jp/~yama_egy/list/bunken.html<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 古代エジプトの地理、自然環境、天然資源、気候<br />

第3回 古代エジプト王朝時代の概要<br />

第4回 アレクサンドロス大王の東征とエジプト<br />

第5回 エジプトのヘレニズム時代の幕開け<br />

第6回 プトレマイオス王と王妃列伝1<br />

第7回 プトレマイオス王と王妃列伝2<br />

第8回 首都アレクサンドリアの発展とナイル河畔の都市<br />

第9回 宗教や埋葬習慣のヘレニズム化とエジプト化<br />

第10回 神殿と経済<br />

第11回 プトレマイオス朝の財政<br />

第12回 二重統治の仕組み<br />

第13回 期末レポート提出<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

*本講座は加点法(下記参照)によって成績をつけています。した<br />

がって出席は必須です。<br />

*始業10分以降の遅刻は出席とみなしません。<br />

成績評価方法:<br />

本講座は出席点と期末レポート、そして貢献の点数を合計したも<br />

のが成績となります。<br />

全13回の授業のうち、初回と最終回を除いた11回の授業について<br />

出席点を加算します。4点×11回で合計44点になります。そして期末<br />

レポートの満点が50点、授業内での自発的な発表や貢献点が6点満点<br />

となります。これらの合計で100点満点となります。<br />

民<br />


質問・相談:<br />

質問は授業後に受付ます。<br />

メールでの質問も 受 け 付 けます。メールアドレスは<br />

yamahana7kyoko@a7.keio.jpです。<br />

民族学考古学特殊ⅩⅩ 2単位 (秋学期)<br />

古代エジプト文明 新王国時代の諸外部地域との交流を軸に<br />

講師 山花 京子<br />

授業科目の内容:<br />

秋学期は古代エジプト文明が最も栄華を誇ったといわれる新王国<br />

時代について講義を行います。<br />

アメンヘテプやトゥトアンクアメン、そしてラメセスといった世<br />

界史に名を残す王たちを輩出した新王国時代の歴史的背景を概観し、<br />

この時代に盛んに行われた諸外部地域との交流(交易や外交結婚を<br />

含む)がどのようなものであったのかを探ります。当時の戦勝記や<br />

外交文書、交流を示すような遺物などを扱いながら、エジプトを軸<br />

とした諸外部地域とのパワーバランスの変化を考察します。<br />

さらに、新王国時代が終焉を迎えるころから始まった東地中海の<br />

「オリエント化」現象とはどのようなものかについても講義する予定<br />

です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『初めての古代エジプト-新王国時代編―』初版 山花京子著 星雲<br />

社 2009年<br />

参考書:<br />

参考文献は以下からダウンロードできます。<br />

http://www.hum.u-tokai.ac.jp/~yama_egy/list/bunken.html<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 古代エジプトの地理、自然環境、天然資源、気候<br />

第3回 古代エジプト王朝時代の概要<br />

第4回 エジプト新王国時代の幕開け<br />

第5回 第18王朝初期の王たちと外交<br />

第6回 第18王朝中期から後期の王たちと諸外国とのかかわり<br />

第7回 トトメス3世の戦勝記とアマルナ文書<br />

第8回 第19王朝ラメセス2世のカデシュの戦いと和平条約<br />

第9回 第20王朝ラメセス3世の海の民の戦いと東地中海沿岸の情勢<br />

第10回 紀元前1千年紀頃から始まるギリシア系民族の移動<br />

第11回 「オリエント化」の波<br />

第12回 新王国時代の終焉 ウエンアメンの物語<br />

第13回 期末レポート提出<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

*本講座は加点法(下記参照)によって成績をつけています。した<br />

がって出席は必須です。<br />

*始業10分以降の遅刻は出席とみなしません。<br />

成績評価方法:<br />

本講座は出席点と期末レポート、そして貢献の点数を合計したも<br />

のが成績となります。<br />

全13回の授業のうち、初回と最終回を除いた11回の授業について<br />

出席点を加算します。4点×11回で合計44点になります。そして期末<br />

レポートの満点が50点、授業内での自発的な発表や貢献点が6点満点<br />

となります。これらの合計で100点満点となります。<br />

質問・相談:<br />

質問は授業後に受付ます。<br />

メールでの質問も 受 け 付 けます。メールアドレスは<br />

yamahana7kyoko@a7.keio.jpです。<br />

民族学考古学特殊ⅩⅩⅠ 2単位 (春学期)<br />

「変化」の研究法:中南米の歴史と文化を通して<br />

助教(有期) 井関 睦美<br />

授業科目の内容:<br />

中南米の歴史には,一般に先スペイン期(マヤ,アステカ,イン<br />

カ文明など),スペインとその他ヨーロッパ諸国による植民地時代,<br />

独立後~現代という,大きく分けて3 つの時代区分があります。本<br />

講義では,先スペイン期をおもなフィールドとし,さまざまな文化・<br />

社会現象や制度など(例:宗教,政治,交易,生産・消費活動)に<br />

おける歴史的な変化を考察していきます。近年の認知科学に関連す<br />

る分野では,「変化」とは,人々がいかに歴史や環境を経験し消費し<br />

154<br />

てきたかということの現われである,という考え方があります。そ<br />

して人々の経験や消費は,言語,図像,物質文化,祝祭などの表現<br />

媒体を通して分析できると考えられます。このような方法論に基づ<br />

き,具体的な事例における「人々の経験と変化の過程」というもの<br />

に焦点を当てながら,中南米の歴史と文化について考えていきたい<br />

と思います。<br />

参考書:<br />

授業内に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は中米(メソアメリカ文化圏)をフィールドとし,歴史の<br />

流れを確認しながら,いくつかの具体的なトピックを考察していき<br />

たいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

今年度はクラス内ディスカッションも取り入れていきますので,<br />

授業への積極的な発言や参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、授業態度、学期末試験またはレポートを総合的に評価<br />

します。<br />

民族学考古学特殊ⅩⅩⅡ 2単位 (秋学期)<br />

「変化」の研究法:中南米の歴史と文化を通して<br />

助教(有期) 井関 睦美<br />

授業科目の内容:<br />

中南米の歴史には,一般に先スペイン期(マヤ,アステカ,イン<br />

カ文明など),スペインとその他ヨーロッパ諸国による植民地時代,<br />

独立後~現代という,大きく分けて3 つの時代区分があります。本<br />

講義では,先スペイン期をおもなフィールドとし,さまざまな文化・<br />

社会現象や制度など(例:宗教,政治,交易,生産・消費活動)に<br />

おける歴史的な変化を考察していきます。近年の認知科学に関連す<br />

る分野では,「変化」とは,人々がいかに歴史や環境を経験し消費し<br />

てきたかということの現われである,という考え方があります。そ<br />

して人々の経験や消費は,言語,図像,物質文化,祝祭などの表現<br />

媒体を通して分析できると考えられます。このような方法論に基づ<br />

き,具体的な事例における「人々の経験と変化の過程」というもの<br />

に焦点を当てながら,中南米の歴史と文化について考えていきたい<br />

と思います。<br />

参考書:<br />

授業内に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は中米(メソアメリカ文化圏)をフィールドとし,歴史の<br />

流れを確認しながら,いくつかの具体的なトピックを考察していき<br />

たいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

今年度はクラス内ディスカッションも取り入れていきますので,<br />

授業への積極的な発言や参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、授業態度、学期末試験またはレポートを総合的に評価<br />

します。<br />

考古学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

考古学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 阿部 祥人<br />

授業科目の内容:<br />

考古学の基礎的な講義を行う。<br />

特に,日本列島における先史考古学な研究の流れや特殊性に触れ<br />

る。また,自然界におけるヒトの歴史の研究という視点から,この<br />

分野の研究の枠組みや方法について述べる。<br />

テキスト(教科書):<br />

鈴木公雄「考古学入門」東京大学出版会<br />

参考書:<br />

初回の授業で示す。<br />

成績評価方法:<br />

秋学期末試験のみ実施する


民族学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

民族学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

歴史人類学への射程<br />

セット履修 教授 山口 徹<br />

授業科目の内容:<br />

三田の民族学の歴史は,大正13年に柳田国男が行った講義「民間<br />

伝承論」に始まった。その流れのなかで文献史学を補完する領域と<br />

して構想された民族学は,名称は古臭いけれども,文化研究と歴史<br />

研究を連接しうる立ち位置にある。文化研究のなかでの「歴史」の<br />

取り扱いを広くレビューしながら,歴史人類学とでも呼ぶべき新た<br />

な枠組みの構築を目指したい。<br />

前期は特に、歴史民族学,社会進化論,歴史構造主義に焦点を当<br />

てる。後期は、確率論的歴史,コロニアルヒストリー,エスノヒス<br />

トリー,歴史実践論について考える。また、各テーマごとに関連す<br />

るトピックを適宜紹介する。<br />

参考書:<br />

講義にて適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2-3回 フレーザー『金枝篇』に学ぶ地のスパイラル<br />

第4回 権威と権力の差異を植民地時代にみる<br />

第5-6回 キャプテン・クックの死をめぐる歴史構造主義<br />

第7-8回 メタナラティブな歴史「社会進化論」の誤謬<br />

第9回 歴史民族学の限界と可能性<br />

第10-11回 「人は移動し,人は運ぶ」歴史生態学の視点<br />

第12-13回 文化の重層性・文化の創出<br />

<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2-3回 確率論的過程としての歴史<br />

第4-5回 文化相対主義:ボアズとレヴィ=ストロース<br />

第6回 相対主義を相対化する<br />

第7回 「出会い・絡み合い・創出」の歴史学<br />

第8回 クレオール文化<br />

第9回 カーゴカルト運動<br />

第10回 作られる伝統<br />

第11回 多様なる歴史の参照枠<br />

第12回 生きられた景観・場所に結びつく歴史実践<br />

第13回 多系列の歴史実践<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義形式ですが、画像・映像資料を出来る限り利用し、実感的な<br />

理解を目指します。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(春学期・秋学期)による評価(70%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(30%)<br />

・成績は、春・秋学期に分けず、すべての素点を合算して秋学期末<br />

に評価する。<br />

人類学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

人類学概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

民族学考古学研究会Ⅰ(A)(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅲ(A)(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅱ(A)(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅳ(A)(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 阿部 祥人<br />

授業科目の内容:<br />

4 年生に関しては卒業論文の指導を行う。3 年生以下については,<br />

各自の目ざす専門分野で特に注目すべき内容や興味のある分析方法<br />

などを含む最近の論文を取り上げてもらい,それに対するコメント<br />

等を土台として演習を行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

155<br />

民族学考古学研究会Ⅰ(B)(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅲ(B)(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅱ(B)(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅳ(B)(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 山口 徹<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文に向けた実践的な研究指導を軸に据える。受講生にとっ<br />

て文化研究にかかわる多様なテーマの設定が可能だが,研究会にお<br />

ける議論のための共通基盤として,フィールドワーク,ブックワー<br />

ク,調査報告,歴史研究の要素が各人に求められる。報告に際して<br />

は,フィールドで自らが記録した写真等の映像資料を提示すること<br />

が望ましい。<br />

授業の計画:<br />

<br />

4年生:卒論中間発表に向けた論文演習<br />

3年生:専門論文の探索を通したテーマ選定<br />

<br />

4年生:卒論作成のための研究発表<br />

3年生:専門論文のレビュー発表と「研究報告書」作成準備<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

研究テーマの選定,情報やデータの収集,論理の通し方,効果的<br />

なプレゼンについてバックアップします。まずは、専攻ホームペー<br />

ジで過去の卒論テーマを参照してください。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および主体的な参加<br />

・4年生:研究発表+卒業論文<br />

・3年生:研究発表+研究報告書<br />

民族学考古学研究会Ⅰ(C)(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅲ(C)(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅱ(C)(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅳ(C)(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 佐藤 孝雄<br />

授業科目の内容:<br />

4 年生に対しては,卒業論文の作成指導を行う。3 年生以下の諸君<br />

には,それぞれ関心のある事象に関する先行研究を整理・批判する<br />

作業を課す。履修者には順次自らの調査・研究成果を報告してもら<br />

う。毎回1名ないし2名の発表を受け,皆で討論を行う形をとるので,<br />

積極的な発言を期待する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。<br />

参考書:<br />

授業中に随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

開講時に履修者と相談の上, 決定する。<br />

成績評価方法:<br />

・卒業論文, レポートによる評価<br />

・平常点:出席と発言内容による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中はもとより,要請があれば,別途時間も設けて受け付ける。<br />

民族学考古学研究会Ⅰ(D)(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅲ(D)(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅱ(D)(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅳ(D)(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 杉本 智俊<br />

授業科目の内容:<br />

古代オリエントおよびヘレニズム・ローマ世界の考古学に関心の<br />

ある学生を中心に論文作成の指導を行なう。学術論文のめざすもの,<br />

資料検索の仕方,論文の構成などに関する解説を行なうとともに,<br />

各自の論文を演習形式で育てていく。自分の研究発表のときだけで<br />

なく,必ず毎回参加し,積極的に討論に加わることが期待される。<br />

参考書:<br />

杉本智俊『図説:聖書考古学』(河出書房新社)<br />

民<br />


授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回―13回 論文演習<br />

第14回―26回 論文演習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自分の研究はもとより,オリエント,ギリシア・ローマ世界に関<br />

して幅広く興味のアンテナを伸ばしてください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

積極的にアポイントを取って研究室に来てください。<br />

民族学考古学研究会Ⅰ(E)(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅲ(E)(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅱ(E)(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

民族学考古学研究会Ⅳ(E)(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

准教授 安藤 広道<br />

授業科目の内容:<br />

2年生:それぞれの興味・関心を考慮した課題を与えます。1年<br />

間その課題に取り組み、成果を発表してもらいます。<br />

3年生:それぞれの興味・関心に基づいて、卒論を視野に入れた<br />

課題を相談のうえ決定します。1年間その課題に取り組み、成果を<br />

発表してもらいます。<br />

4年生:卒業論文の指導をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

参考書:<br />

必要に応じて講義の中で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

最初の1~2回は、履修者の課題・卒論テーマの相談をする予定<br />

です。以後、課題・卒論に対する相談・指導を交えながら、1時間<br />

に1~2名ずつ成果の発表(中間発表を含む)をしてもらいます。<br />

履修者の構成にもよりますが、前期は主に4年生の卒業論文指導、<br />

後期は2・3年生の課題に対する指導を行うつもりです。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に課題に取り組む履修者を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

授業中、それ以外の時間でも随時受け付けます。<br />

156


国文学原典講読Ⅰ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学原典講読Ⅱ(A)(セ)<br />

[春] 千載和歌集<br />

1単位 (秋学期)<br />

[春] 准教授 小川 剛生<br />

セット履修<br />

[秋] 教授 佐藤 道生<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

第7番目の勅撰和歌集『千載和歌集』を講読する。この集は源平<br />

の内乱の終結後、後白河法皇の命により藤原俊成が撰んだもので、<br />

文学史的にも古代・中世の境界に位置している。和歌一首々々の世<br />

界を押さえるとともに、撰者が仕掛けた配列構造の妙を味わいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『合本八代集』久保田淳・川村晃生編、三弥井書店、2800円。『字典<br />

かな』笠間書院、380 円。<br />

参考書:<br />

講義中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

履修者は担当する和歌(2〜3首)について調査し、資料を作成<br />

して講義で報告する。主な内容は歌人の伝記、作歌状況、注意すべ<br />

き歌語や素材の沿革、本歌・参考歌などで、さらに古写本の影印と<br />

翻刻を付す。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

正当な理由なく、無届の欠席を3回以上重ねた場合は履修を認め<br />

ない。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験、発表内容、出席状況<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

平安・鎌倉期の文学作品を取り上げ,古写本を用いて講読する。<br />

毎回,翻字の小テストを行うことは例年どおり。<br />

テキスト(教科書):<br />

『字典かな』笠間書院 380円<br />

成績評価方法:<br />

・試験と平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

国文学原典講読Ⅰ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学原典講読Ⅱ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

[春] 教授 佐藤 道生<br />

セット履修<br />

[秋] 教授 屋名池 誠<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

平安・鎌倉期の文学作品を取り上げ,古写本を用いて講読する。<br />

毎回,翻字の小テストを行うことは例年どおり。<br />

テキスト(教科書):<br />

『字典かな』笠間書院 380円<br />

成績評価方法:<br />

・試験と平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

明治初期の戯作を読む<br />

明治初期の仮名垣魯文作の戯作の版本を講読する。変体仮名に慣<br />

れ親しむとともに,身近な現代語とも,高校までになじんできた古<br />

文とも異なる文章に触れ,日本語の多様なあり方に目を開いてもら<br />

いたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

教室で指示する。<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

157<br />

授業の計画:<br />

最初に,講義形式で,テキスト・時代背景・当時の言語等につい<br />

ての概説,参考文献等の紹介をおこなう。その後は,出席者各自が,<br />

分担の箇所について,版本の文字を現代通行の文字に置き換える作<br />

業(翻字)と難解箇所についての注釈作業をおこない,順次発表し<br />

てゆく。発表者以外は活発な質疑をおこなうことによって積極的に<br />

授業に参加する。<br />

成績評価方法:<br />

授業内での発表・授業参加の積極性・出席状況・学期末の試験ま<br />

たはレポートを総合的に勘案して評価する。<br />

国文学原典講読Ⅰ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学原典講読Ⅱ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

[春] 教授 屋名池 誠<br />

セット履修<br />

[秋] 教授 石川 透<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

明治初期の戯作を読む<br />

明治初期の仮名垣魯文作の戯作の版本を講読する。変体仮名に慣<br />

れ親しむとともに,身近な現代語とも,高校までになじんできた古<br />

文とも異なる文章に触れ,日本語の多様なあり方に目を開いてもら<br />

いたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

教室で指示する。<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

最初に,講義形式で,テキスト・時代背景・当時の言語等につい<br />

ての概説,参考文献等の紹介をおこなう。その後は,出席者各自が,<br />

分担の箇所について,版本の文字を現代通行の文字に置き換える作<br />

業(翻字)と難解箇所についての注釈作業をおこない,順次発表し<br />

てゆく。発表者以外は活発な質疑をおこなうことによって積極的に<br />

授業に参加する。<br />

成績評価方法:<br />

授業内での発表・授業参加の積極性・出席状況・学期末の試験ま<br />

たはレポートを総合的に勘案して評価する。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

短編室町物語講読<br />

室町物語(御伽草子)は,室町から江戸時代前期に制作された物<br />

語の総称である。そのうちいくつかの作品を取り上げ,写本か刊本<br />

かを影印版で講読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

いくつかの室町物語を演習形式で翻刻し,さらには,注釈・現代語<br />

訳を付して鑑賞する。<br />

成績評価方法:<br />

授業内での発表,学期末試験等による総合評価。<br />

国文学原典講読Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学原典講読Ⅱ(D)(セ)<br />

[秋] 千載和歌集<br />

1単位 (秋学期)<br />

[春] 教授 石川 透<br />

セット履修<br />

[秋] 准教授 小川 剛生<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

短編室町物語講読<br />

室町物語(御伽草子)は,室町から江戸時代前期に制作された物<br />

語の総称である。そのうちいくつかの作品を取り上げ,写本か刊本<br />

かを影印版で講読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

最初の授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

いくつかの室町物語を演習形式で翻刻し,さらには,注釈・現代<br />

語訳を付して鑑賞する。<br />

国<br />


成績評価方法:<br />

授業内での発表,学期末試験等による総合評価。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

第7番目の勅撰和歌集『千載和歌集』を講読する。この集は源平<br />

の内乱の終結後、後白河法皇の命により藤原俊成が撰んだもので、<br />

文学史的にも古代・中世の境界に位置している。和歌一首々々の世<br />

界を押さえるとともに、撰者が仕掛けた配列構造の妙を味わいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『合本八代集』久保田淳・川村晃生編、三弥井書店、2800円。『字典<br />

かな』笠間書院、380 円。<br />

参考書:<br />

講義中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

履修者は担当する和歌(2〜3首)について調査し、資料を作成<br />

して講義で報告する。主な内容は歌人の伝記、作歌状況、注意すべ<br />

き歌語や素材の沿革、本歌・参考歌などで、さらに古写本の影印と<br />

翻刻を付す。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

正当な理由なく、無届の欠席を3回以上重ねた場合は履修を認め<br />

ない。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験、発表内容、出席状況<br />

国語学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

現代日本語の多様性<br />

講師 篠崎 晃一<br />

授業科目の内容:<br />

日本語の地理的変異に着目し、貴重な言語資料である全国に広が<br />

る様々な語の分布から、ことばの生成・発展・衰滅のプロセスをた<br />

どっていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布<br />

参考書:<br />

小林隆・篠崎晃一編 『ガイドブック方言研究』,『ガイドブック<br />

方言調査』ひつじ書房<br />

授業の計画:<br />

言語地理学的な視点から通時的な言語変化を取り上げる。<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 ことばの伝播<br />

第3回 音声の地域差<br />

第4回 アクセントの地域差<br />

第5回 文法事象の地域差<br />

第6回 言語地図の解釈(1)<br />

第7回 言語地図の解釈(2)<br />

第8回 文献国語史と方言<br />

第9回 方言分布のパタン<br />

第10回 方言の分類<br />

第11回 方言調査法<br />

第12回 図化の技法(方言地図、グロットグラム、GIS)<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果またはレポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

国語学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

現代日本語の多様性<br />

講師 篠崎 晃一<br />

授業科目の内容:<br />

日本語の変種を地域差、年齢差、性差、場面差などの多角的な視<br />

点からとらえ、表現形式や言語行動のバラエティを探っていく。こ<br />

とばの規範、アイデンティティとことばとの関係など、言語意識の<br />

側面も視野に入れながら、コードスイッチング、コミュニケーショ<br />

ンストラテジー、敬語選択などの言語運用の状況についても考えて<br />

いく。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布<br />

158<br />

参考書:<br />

小林隆・篠崎晃一編 『ガイドブック方言研究』,『ガイドブック<br />

方言調査』ひつじ書房<br />

授業の計画:<br />

社会言語学的な視点から共時的な言語変異を取り上げる。<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 共通語化、新方言<br />

第3回 言語接触(多言語併用、中間方言)<br />

第4回 ことばの規範と標準<br />

第5回 ことばのゆれ<br />

第6回 ことばの年齢差<br />

第7回 ことばの男女差<br />

第8回 言語イメージ、言語意識<br />

第9回 言語行動<br />

第10回 敬語運用(1)<br />

第11回 敬語運用(2)<br />

第12回 言語政策<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果またはレポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

国語学Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

日本語の音声・音韻<br />

教授 屋名池 誠<br />

授業科目の内容:<br />

英語などの音声・音韻については外国語学習の過程で多くを学ぶ<br />

にもかかわらず、われわれの母語である日本語の音声・音韻につい<br />

ては基礎から学ぶ機会がなく、その知識はきわめて乏しい。本講義<br />

では、言語の音声・音韻を分析する方法と基礎概念を紹介しつつ、<br />

日本語の音声・音韻を概観する。身近なことばを客観的に見直すこ<br />

とで、われわれにとって絶対的な存在である母語も、数ある人類の<br />

言語のひとつにすぎないと相対化できる柔軟な見方を養いたい。<br />

「国語学Ⅲ・Ⅳ」は一連の内容なので、「国語学Ⅳ」も続けて受講<br />

すること。「国語学Ⅲ」では分節音をあつかう。<br />

「国語学Ⅲ・Ⅳ」は〈日本語の音声・音韻〉と〈日本語の文字・<br />

表記〉を隔年で交互にあつかい、同じ担当者の「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」<br />

とあわせて日本語学の主要分野について一通りを概観する。日本語<br />

学専攻を希望する学生は3種とも履修することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

斎藤純男『日本語音声学入門 改訂版』三省堂<br />

参考書:<br />

上野善道編『朝倉日本語講座 3 音声・音韻』朝倉書店<br />

窪園晴夫『現代言語学入門 日本語の音声』岩波書店<br />

服部四郎『音声学』岩波書店<br />

ヤーコブソン『音と意味についての六章』みすず書房<br />

授業の計画:<br />

次のような順序・内容で、音声・音韻を分析する方法、音声学・<br />

音韻論の基礎概念と日本語の音声・音韻の実態を学んでゆく予定。<br />

0.なぜ言語は音声を媒体としたか<br />

1.音声学の方法と基礎概念<br />

音声学の立場、3種の音声学、音声器官、単音、母音と子音、<br />

音節とモーラ、音声の同化<br />

2.音韻論の方法と基礎概念<br />

音声と音韻、機能主義、対立と構造、有標性、音素、弁別特徴<br />

3.日本語の音韻体系<br />

現代共通語の音韻体系、現代諸方言の音声・音韻<br />

4.音声・音韻の歴史的変化<br />

音声変化と音韻変化、日本語音韻史<br />

5.形態音韻論<br />

語形表示、複合表示、活用など<br />

6.音韻と文字表記<br />

内容の順序・進行の速度は受講者の理解の度合いを見ながら、適<br />

宜、変更・調節する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学んだことを即日、日常生活の中で検証・確認する習慣をつける<br />

ようつとめること。


成績評価方法:<br />

定期試験ないしリポートによる。出席状況も勘案する。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

国語学Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

日本語の音声・音韻<br />

教授 屋名池 誠<br />

授業科目の内容:<br />

英語などの音声・音韻については外国語学習の過程で多くを学ぶ<br />

にもかかわらず、われわれの母語である日本語の音声・音韻につい<br />

ては基礎から学ぶ機会がなく、その知識はきわめて乏しい。本講義<br />

では、言語の音声・音韻を分析する方法と基礎概念を紹介しつつ、<br />

日本語の音声・音韻を概観する。身近なことばを客観的に見直すこ<br />

とで、われわれにとって絶対的な存在である母語も、数ある人類の<br />

言語のひとつにすぎないと相対化できる柔軟な見方を養いたい。<br />

「国語学Ⅲ・Ⅳ」は一連の内容なので「国語学Ⅲ」から続けて受<br />

講すること。「国語学Ⅳ」ではアクセントに焦点をあてる。<br />

「国語学Ⅲ・Ⅳ」は〈日本語の音声・音韻〉と〈日本語の文字・<br />

表記〉を隔年で交互にあつかい、同じ担当者の「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」<br />

とあわせて日本語学の主要分野について一通り概観する。日本語学<br />

専攻を希望する学生は3種とも履修することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

斎藤純男『日本語音声学入門 改訂版』三省堂<br />

参考書:<br />

上野善道編『朝倉日本語講座 3 音声・音韻』(朝倉書店)<br />

金田一春彦『国語アクセントの史的研究』(塙書房)<br />

屋名池誠「活用とアクセント」日本語教育学会編『新版日本語教<br />

育事典』(大修館書店)<br />

授業の計画:<br />

「国語学Ⅲ」で学んだ音声・音韻の別、音声学・音韻論の基本的<br />

な考え方を踏まえて、次のような順序・内容で、アクセントを分析<br />

する方法とアクセント研究の基礎概念、日本語のアクセントの実態<br />

を学んでゆく予定。<br />

1.アクセントとは<br />

音質と音量、声調(トーン)・アクセント・イントネーション、<br />

3種のアクセント(高さ・強さ・長さ)、高さアクセント<br />

2.日本語の高さアクセント<br />

呼気段落の音調型、語形の1要素としてのアクセント、<br />

音韻論的対立とアクセント体系、<br />

音声的実現としての「準アクセント」<br />

3.現代日本語のアクセント体系<br />

現代諸方言のアクセント体系、4大体系、マイナーな諸体系<br />

4.アクセントの歴史的変化<br />

アクセント史の研究方法、アクセントの史料、<br />

平安時代京都方言のアクセント体系、京都方言のアクセント史<br />

5.アクセントの比較方言学<br />

比較方言学の方法、アクセント語類、方言の分布と歴史<br />

6.アクセントの形態音韻論<br />

複合語のアクセント、数詞のアクセント、活用語のアクセント<br />

内容の順序・進行の速度は受講者の理解の度合いを見ながら、適<br />

宜、変更・調節する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学んだことを即日、日常生活の中で検証・確認する習慣をつける<br />

ようつとめること。<br />

成績評価方法:<br />

定期試験ないしリポートによる。出席状況も勘案する。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

国文学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

源氏物語をひらく<br />

講師 三田村 雅子<br />

授業科目の内容:<br />

源氏物語の話型・文体・身体・空間・語り方をめぐって、源氏物<br />

語の要所要所を読みながら分析し、考察します。今回は桐壺巻から<br />

藤裏葉巻まで、テキストを読みながら考えます。現代語訳も付けた<br />

159<br />

資料を配りますので、古文の苦手な方もわかりやすく聞くことがで<br />

きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料配布<br />

参考書:<br />

三田村雅子『源氏物語ー物語空間を読む』(筑摩新書)<br />

授業の計画:<br />

第一回 ガイダンス<br />

第二回 源氏の骨格<br />

第三回 桐壺巻<br />

第四回 桐壺巻<br />

第五回 夕顔巻<br />

第六回 若紫巻<br />

第七回 若紫巻<br />

第八回 若紫巻<br />

第九回 紅葉賀巻<br />

第十回 花の宴巻<br />

第十一回 葵巻<br />

第十二回 榊巻<br />

第十三回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

朗読してもらう場合があります。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果60パーセント<br />

平常点10パーセント<br />

レスポンスシート30パーセント<br />

国文学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

源氏物語をひらく<br />

講師 三田村 雅子<br />

授業科目の内容:<br />

前期から引き続いて源氏物語の須磨・明石以後の物語のありよう<br />

をたどる。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布<br />

参考書:<br />

三田村雅子『記憶の中の源氏物語』(新潮社)<br />

三田村雅子『天皇になれなかった皇子の物語』(新潮社 とんぼブッ<br />

クス)<br />

授業の計画:<br />

第一回 前期のまとめ<br />

第二回 明石・みおつくし巻<br />

第三回 松風・薄雲巻<br />

第四回 乙女巻<br />

第五回 玉鬘巻<br />

第六回 蛍巻。野分巻<br />

第七回 真木柱巻<br />

第八回 藤裏葉巻<br />

第九回 若菜巻<br />

第十回 若菜巻<br />

第十一回 若菜巻<br />

第十二回 柏木巻<br />

第十三回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

試験60パーセント<br />

平常点10パーセント<br />

レスポンスシート30パーセント<br />

国文学Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

折口学とアジアの文化(1)<br />

講師 伊藤 好英<br />

授業科目の内容:<br />

折口信夫の学問は,学生時代に朝鮮語・モンゴル語を熱心に学習<br />

していることからも伺えるように,最初,日本語を含めたアジアの<br />

言語の比較を基礎に据えた言語学を指向するところから始まった。<br />

従ってその国文学・民俗学も,その根底には日本文化の形成を他文<br />

化との接触の結果とみる視座が常に存在している。本講義では,そ<br />

国<br />


のような折口が書いた論文を足がかりとして,日本の文化とアジア<br />

の他の地域の文化との接触・交流の歴史を立体的に考えてゆく。そ<br />

して,その考察が国文学に対するより広い視野の獲得に繋がること<br />

を目指す。<br />

国文学Ⅲ(春学期)では,折口信夫の学問形成がどのように行わ<br />

れ,それがどのような理論に結実していくかをまず概観し,その理<br />

論の最も中核に位置する「まれびと」論の意義を,日本(ヤマト)・<br />

琉球・韓国・中国をはじめとするアジアに残る民俗の比較を通して<br />

考える。<br />

本講義の内容は、国文学Ⅳ(秋学期)に引き継がれる。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを使用<br />

参考書:<br />

伊藤好英『折口学が読み解く韓国芸能―まれびとの往還』慶應義<br />

塾大学出版会,2006 年<br />

授業の計画:<br />

討論の機会を多く持ちながら,以下の順序で講義をすすめる。<br />

1. 折口信夫の人と学問<br />

2. 古代研究の意義<br />

3. 日本・琉球・韓国・中国における「まれびと」の民俗<br />

4. まれびと論の意義<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的・主体的に授業に関わる姿勢を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(授業態度とは,授<br />

業に主体的に関わる姿勢を指す)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

国文学Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

折口学とアジアの文化(2)<br />

講師 伊藤 好英<br />

授業科目の内容:<br />

折口信夫の学問は,学生時代に朝鮮語・モンゴル語を熱心に学習<br />

していることからも伺えるように,最初,日本語を含めたアジアの<br />

言語の比較を基礎に据えた言語学を指向するところから始まった。<br />

従ってその国文学・民俗学も,その根底には日本文化の形成を他文<br />

化との接触の結果とみる視座が常に存在している。本講義では,そ<br />

のような折口が書いた論文を足がかりとして,日本の文化とアジア<br />

の他の地域の文化との接触・交流の歴史を立体的に考えてゆく。そ<br />

して,その考察が国文学に対するより広い視野の獲得に繋がること<br />

を目指す。<br />

国文学Ⅳ(秋学期)では,「髯籠の話」「稲むらの蔭にて」を読み<br />

ながら、そこで論じられている折口の「よりしろ」論の意義を、日<br />

本(ヤマト)・琉球・韓国・中国に残る民俗の比較を通して考え、そ<br />

の後、「琉球の宗教」「琉球国王の出自」などの論文を出発点として,<br />

東アジア的な視野から琉球文化の形成について考える。<br />

本講義は、国文学Ⅲ(春学期)の内容を引き継ぐものである。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを使用<br />

参考書:<br />

伊藤好英『折口学が読み解く韓国芸能―まれびとの往還』慶應義<br />

塾大学出版会,2006 年<br />

授業の計画:<br />

討論の機会を多く持ちながら,以下の順序で講義をすすめる。<br />

1. 折口信夫の学問形成<br />

2. 日本・琉球・韓国・中国における「よりしろ」の民俗<br />

3. 「よりしろ」論の意義<br />

4. アジアの中の琉球文化<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的・主体的に授業に関わる姿勢を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(授業態度とは,授<br />

業に主体的に関わる姿勢を指す)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

160<br />

国文学Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

上代散文の諸問題<br />

講師 池田 三枝子<br />

授業科目の内容:<br />

上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中<br />

国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。<br />

かかる上代文学を研究する際の方法論について、『古事記』『日本<br />

書紀』『風土記』といった散文作品に即して考えることにより、上代<br />

文学研究に対する理解を深めて行く。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

成績評価方法:<br />

期末レポート80%<br />

平常点(授業時小レポート等)20%<br />

国文学Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

上代韻文の諸問題<br />

講師 池田 三枝子<br />

授業科目の内容:<br />

上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中<br />

国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。<br />

かかる上代文学を研究する際の方法論について、『万葉集』『懐風<br />

藻』といった韻文作品に即して考えることにより、上代文学研究に<br />

対する理解を深めて行く。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

成績評価方法:<br />

期末レポート80%<br />

平常点(授業時小レポート等)20%<br />

国文学Ⅶ 2単位 (春学期)<br />

中世文学の「東」と「西」<br />

准教授 小川 剛生<br />

授業科目の内容:<br />

院政期から鎌倉時代を中心に、鎌倉に政権を立てた武士が統治者<br />

となるべく、京都と交流しながら学芸を身につけていく有様と、そ<br />

れに伴う文学活動を具体的に探る。中世社会における武士像につい<br />

ては、現在、急速な見直しが進んでいる。そこでは東国に地盤を置<br />

いた武士の集団が、国政上に確固たる位置を認められるまで、つま<br />

り「武家」となる過程に関心が集まっている。都に上って院や摂関<br />

に仕える下級貴族、あるいは鎌倉で政務に尽瘁する官僚としての活<br />

動にも注目したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『武士の時代』五味文彦著、岩波書店、2000年、740円<br />

参考書:<br />

『武士はなぜ歌を詠むか—鎌倉将軍から戦国大名まで』小川剛生著、<br />

角川叢書40、角川書店、2008年<br />

授業の計画:<br />

以下のようなトピックを立て、それぞれに関係する文学作品を紹<br />

介しつつ、1〜2回づつ講義する予定である。<br />

1.「西」から見た「東」<br />

2.騎射の芸<br />

3.一所懸命の地<br />

4.歴史書<br />

5.地方歌壇<br />

6.法制書<br />

7.軍記物語<br />

8.古典研究<br />

9.藝能<br />

10.徳政思想<br />

11.殺生と信仰


担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず国文学Ⅷとあわせて履修すること。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験ないしレポート、出席状況。<br />

国文学Ⅷ 2単位 (秋学期)<br />

中世文学の「南」と「北」<br />

准教授 小川 剛生<br />

授業科目の内容:<br />

建武3年(1336)、吉野に逃れた後醍醐天皇が開いた南朝は、軍事<br />

的にはごく微弱であったが、北朝・室町幕府の反主流派と提携した<br />

ことで、60年近くも存続した。その間には、北畠親房・宗良親王・<br />

花山院長親らが、戦陣に身を置きつつ旺盛な文学活動を展開し、室<br />

町時代の学芸に強い影響を与えた。そして太平記や吉野拾遺などこ<br />

の時代を描いた文学作品により、南朝は歴史的存在となって以後も<br />

長く人々の関心を惹き続けた。この講義では、大覚寺統から南朝へ<br />

とつらなる宮廷のユニークな文学活動に光を当て、その文化史上の<br />

位置に及ぶことにしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『南朝全史—大覚寺統から後南朝へ』森茂暁著、講談社選書メチエ<br />

334、2005年、1500円<br />

参考書:<br />

『二条良基研究』小川剛生著、笠間書院、2005年<br />

授業の計画:<br />

国文学Ⅶと同様、以下のトピックを立て、それぞれに関係する史<br />

料や文学作品を紹介しつつ、1〜2回づつ講義する。<br />

1.「北」から見た「南」<br />

2.大覚寺統とその廷臣<br />

3.朝儀復興と年中行事書<br />

4.吉野歌壇の展開<br />

5.官職制度書—北畠親房<br />

6.南朝の古典研究<br />

7.地域の南北朝—宗良親王<br />

8.南北を往来する人々—花山院長親<br />

9.後南朝の抵抗<br />

10.室町軍記の世界<br />

11.大日本史と日本外史<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

必ず国文学Ⅶとあわせて履修すること。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験、出席状況。<br />

国文学Ⅸ 2単位 (春学期)<br />

いま「プロレタリア文学」を読む1--多喜二の時代と「蟹工船」<br />

精読<br />

講師 島村 輝<br />

授業科目の内容:<br />

プロレタリア文学の名作「蟹工船」が社会的再評価を受けるよう<br />

になって2年が経過しました。<br />

2008年には、100年に一度ともいわれる経済危機が進行し、<br />

それまで数年間にわたって空前の利益をあげていた日本を代表する<br />

大企業も赤字に転ずるという中、派遣労働者の「雇い止め」や新卒<br />

者の「内定取消」てあど若年層の不安定な雇用と、正規労働者の過<br />

酷な労働の実態が次第に明るみに出され、大きな社会問題として黙<br />

過できないところにまで深刻化しました。こうした中で「リーマン・<br />

ショック」に象徴される世界的な経済危機が進行し、かつては過去<br />

のものとなったかに見られていた「プロレタリア文学」の代表作「蟹<br />

工船」が再評価を受け、ブームを巻き起こしました。<br />

2008年から09年にかけては「年越し派遣村」の取り組みが<br />

社会的に大きな話題となり、8月の総選挙を受けて「政権交代」が<br />

実現、それまでの自民・公明の連立内閣から、民主党を中心とする<br />

連立内閣に替わって、2009年から10年にかけての年越しには<br />

「公設派遣村」が設置されるまでに状況は一定の変化を見せてきまし<br />

た。しかし一方では不況は深刻化し、失業率の増大、新卒者の就職<br />

難といった事態は重大な問題になってきています。<br />

世界的にみてもここ5年ほどの間、日本と東アジアのプロレタリ<br />

ア文学に関する学会がいくつか開かれ、そこからプロレタリア文学、<br />

161<br />

プロレタリア文化、プロレタリア芸術の創造的で理論的な仕事の再<br />

評価の過程が始まりました。プロレタリア文学が、資本主義を通じ<br />

ての世界の変容、民主主義の可能性、職の確保、ナショナリズム、<br />

帝国主義、タコ部屋、拷問、生活賃金、児童福祉、男女関係、家族<br />

の社会的機能、芸術とメディアその他といった、私たちの時代の最<br />

も重要な諸問題と関る豊かで多様性に富んだものであるとの認識が<br />

広がってきたのです。「蟹工船」の翻訳、紹介も、アジアやヨーロッ<br />

パなどで相次いでいます。<br />

プロレタリア芸術・文化運動は様々な異なる分野の人々が参加し<br />

た、国際的な運動でした。彼らは多くの相違点を超えて、世界は現<br />

状より良くなるべきであること、工業化はすさまじい破壊をもたら<br />

すこと、プロレタリア芸術は必然的な変革をもたらす上において然<br />

るべき役割をはたすことができることへの信念を共有していました。<br />

この授業では日本におけるプロレタリア文学、芸術、文化運動を、<br />

歴史的・政治的・文学的文脈から読み解いていきます。プロレタリ<br />

ア文学運動の代表的存在である小林多喜二という作家の作品と活動<br />

を軸に、当時の歴史的・政治的背景、文学ジャーナリズムの形態、<br />

言語実験の様態など、この時代の文学が必然的に抱え込まざるを得<br />

なかった多様な問題系について、学んでいきます。またその代表作<br />

「蟹工船」を、テクスト分析の題材として精読していきます。資本主<br />

義の矛盾が大きく拡大し、やがて戦争へと突入していったこの時代<br />

の文学を学ぶことから、今の時代を考えるヒントをつかんでもらい<br />

たいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

書名 :新潮文庫「蟹工船・党生活者」<br />

著者(訳者):小林多喜二<br />

出版社 :新潮社<br />

ISBN :ISBN-10: 4101084017 ISBN-13: 978-4101084015<br />

参考書:<br />

書名 :30分で読める 大学生のための「マンガ蟹工船」<br />

著者(訳者):小林多喜二<br />

出版社 :東銀座出版社<br />

ISBN :ISBN 4-89469-105-1<br />

書名 :私たちはいかに「蟹工船」を読んだか<br />

著者(訳者):白樺文学館多喜二ライブラリー(制作)<br />

出版社 :遊行社<br />

ISBN :ISBN 978-4-902443-07-3<br />

書名 :小林多喜二と『蟹工船』<br />

著者(訳者):KAWADE 道の手帖<br />

出版社 :河出書房新社<br />

ISBN :ISBN 978-4-309-74018-8<br />

授業の計画:<br />

1 「蟹工船」はなぜ読まれるのか<br />

現在の経済危機の歴史的意味はどこにあるか<br />

2 2008-09年「蟹工船」現象の背景<br />

進行していた矛盾の「可視化」<br />

3 文学青年・小林多喜二の位置<br />

ドキュメンタリー「時代を撃て 多喜二」<br />

4 人道主義・社会主義<br />

初期作品「老いた体操教師」「瀧子其他」など<br />

5 普通選挙・治安維持法<br />

「一九二八年三月十五日」が描いたもの<br />

6 「蟹工船」精読1<br />

「蟹工船」が書かれるまで<br />

7 「蟹工船」精読2<br />

「蟹工船」の技法①--映画の方法<br />

8 「蟹工船」精読3<br />

「蟹工船」の技法②--「過剰な比喩」がもたらす効果<br />

9 メディアの中の「蟹工船」1<br />

1953年版「蟹工船」(山村聡監督)①<br />

10 メディアの中の「蟹工船」2<br />

1953年版「蟹工船」(山村聡監督)②<br />

11 メディアの中の「蟹工船」3<br />

5種のマンガ版、中国の「連環画」<br />

12 メディアの中の「蟹工船」4<br />

2009年の「蟹工船」(SABU監督)①<br />

13 メディアの中の「蟹工船」5<br />

2009年の「蟹工船」(SABU監督)②<br />

14 「蟹工船」以後の多喜二とプロレタリア文学<br />

国<br />


授業は時代状況と作品のテクスト分析、映画鑑賞と解説などを取<br />

り交ぜておこないます。小林多喜二の生涯とその作品解説も織り込<br />

みますが、必ずしも多喜二の「評伝」を解説するわけではありませ<br />

ん。多喜二という実験的な作家の作品や問題意識を軸として、それ<br />

に関連する多様な問題や方法をとりあげていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教科書として新潮文庫の「蟹工船・党生活者」を指定しています<br />

が、これに限らず、授業中に紹介する作品やその他関連する作品、<br />

評論などを幅広く読んでいただいたいと思います。<br />

また、この授業はただ受動的に受講するばかりではなく、時代へ<br />

の問題意識が鋭く問われます。その意味で、自分の身の回りに起こ<br />

っていることへの、真の意味での批判的まなざしを研ぎ澄ましてい<br />

こうとする意欲をもってとりくんでいただきたいものです。<br />

教科書や参考文献はもちろんのこと、日々のニュースや社会の動<br />

きに関心を持ち、関連付けて考えるような心構えをもって履修され<br />

ることが好ましいと思います。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果 40パーセント<br />

ショート・レビュー 30パーセント<br />

授業態度 20パーセント<br />

その他 10パーセント<br />

質問・相談:<br />

必要に応じて時間をとります。<br />

国文学Ⅹ 2単位 (秋学期)<br />

いま「プロレタリア文学」を読む2--多喜二の時代、その文学<br />

講師 島村 輝<br />

授業科目の内容:<br />

この後期の授業では、前期の内容に引き続き、日本におけるプロ<br />

レタリア文学、芸術、文化運動を、歴史的・政治的・文学的文脈か<br />

ら読み解いていきます。プロレタリア文学運動の代表的存在である<br />

小林多喜二という作家の作品と活動を軸に、当時の歴史的・政治的<br />

背景、文学ジャーナリズムの形態、言語実験の様態など、この時代<br />

の文学が必然的に抱え込まざるを得なかった多様な問題系について、<br />

学んでいきます。またその代表作「蟹工船」を、テクスト分析の題<br />

材として精読していきます。資本主義の矛盾が大きく拡大し、やが<br />

て戦争へと突入していったこの時代の文学を学ぶことから、今の時<br />

代を考えるヒントをつかんでもらいたいと思います。<br />

基本的には前期の内容を引き継ぎ、小林多喜二の作品を軸にプロ<br />

レタリア文学と、関連する言説の歴史を取り扱いますが、必ずしも<br />

前期の受講を前提とするものではありません。<br />

テキスト(教科書):<br />

『蟹工船・党生活者』(新潮文庫)ほか,授業中に指示します。<br />

参考書:<br />

小林多喜二名作集「近代の貧困」(祥伝社)<br />

小林多喜二--21世紀にどう読むか 著者:ノーマ・フィール<br />

ド(岩波新書)<br />

小林多喜二の手紙 著者:荻野富士夫 編(岩波文庫)<br />

ほか授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1 プロレタリア文学の広がり<br />

日本プロレタリア文学の源流<br />

2 『種蒔く人』の創刊まで<br />

フランス経由の反戦運動<br />

3 関東大震災と『文芸戦線』<br />

「文芸」の戦線か、文芸の「戦線」か<br />

4 『文芸戦線』と『文芸時代』<br />

プロレタリア文学とモダニズム文学の界面<br />

5 総合雑誌の「モダン」感覚<br />

『改造』『中央公論』の中のモダニズム<br />

6 モダン農村を描く「不在地主」<br />

7 「産業合理化」とフォード・システム――「工場細胞」<br />

8 若き活動家たちの恋愛――「オルグ」<br />

9 「独房」の壁のなかで<br />

10 「新女性(モダンガール)」の気質――「安子」<br />

11 多喜二の三極――秋田、小樽、東京、そして・・・<br />

12 「もっともらしい言葉にごまかされるな」――「満州事変」と<br />

「沼尻村」<br />

162<br />

13 活動と犠牲のジレンマのなかで――「党生活者」と「地区の人々」<br />

14 まとめと展望<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

多喜二の作品とプロレタリア文学を軸としますが、そのほかの文<br />

学、歴史などの考えを交えて幅広くお話するつもりです。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果 40パーセント<br />

ショート・レビュー 30パーセント<br />

授業態度 20パーセント<br />

その他 10パーセント<br />

質問・相談:<br />

必要に応じて時間をとります。<br />

国文学ⅩⅠ 2単位 (春学期)<br />

絵巻・絵本の世界Ⅰ<br />

教授 石川 透<br />

授業科目の内容:<br />

日本の絵巻と絵本について,その実例や画像を見ながら考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

日本の古典文学が絵巻や絵本に作られる過程を踏まえて,さまざ<br />

まな実例について講義する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

絵巻や絵本の実例を見るので、70人教室で行う。履修制限を行<br />

う可能性があるので、初回の授業に必ず出席すること。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と学期末試験等による評価。<br />

国文学ⅩⅡ 2単位 (秋学期)<br />

絵巻・絵本の世界Ⅱ<br />

教授 石川 透<br />

授業科目の内容:<br />

日本の絵巻と絵本について,その実例や画像を見ながら考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

日本の古典文学が絵巻や絵本に作られる過程を踏まえて,さまざ<br />

まな実例について講義する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

絵巻や絵本の実例を見るので、70人教室で行う。履修制限を行<br />

う可能性があるので、春学期当該科目の初回の授業に出席するか、<br />

その直後に教室に来ること。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と学期末試験等による評価。<br />

国文学ⅩⅢ 2単位 (春学期)<br />

教授 川村 晃生<br />

授業科目の内容:<br />

田中正造がその日記に,「世界人類の多くは,今や機械文明という<br />

ものに噛み殺される」と書いたのが,明治45年のことであった。そ<br />

してそのとおり,いま私たちは文明と金の暴力によって世紀末的な<br />

状況を迎えている。そのような状況の中で,私たちはどう生きたら<br />

いいのか,失ったものの何を回復したらいいのか,またそれを実現<br />

する社会はどうあるべきか,それらの問題を,文学作品を初めとす<br />

るさまざまな人たちの発言や思想を紹介しながら考えたい。なお,<br />

しばしば文学と全く関わらない内容になる場合があるかもしれない<br />

が,了解されたい。また映像による授業形式もあるが,これも諒と<br />

せられたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

適宜、指示する。


担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)然るべき理由がない限り,遅刻,早退を認めない。<br />

(2)半分以上の出席回数がない場合は,成績の評価対象としない。<br />

(3)私語をする学生は退出してもらう。<br />

(4)即レポの代筆は,その時点で成績評価の対象から除外する。<br />

成績評価方法:<br />

講義ごとに即レポを書いてもらい,その内容と出席状況などを加<br />

味して評価する。<br />

質問・相談:<br />

随時,受け付けます。<br />

国文学ⅩⅣ 2単位 (秋学期)<br />

教授 川村 晃生<br />

授業科目の内容:<br />

田中正造がその日記に,「世界人類の多くは,今や機械文明という<br />

ものに噛み殺される」と書いたのが,明治45年のことであった。そ<br />

してそのとおり,いま私たちは文明と金の暴力によって世紀末的な<br />

状況を迎えている。そのような状況の中で,私たちはどう生きたら<br />

いいのか,失ったものの何を回復したらいいのか,またそれを実現<br />

する社会はどうあるべきか,それらの問題を,文学作品を初めとす<br />

るさまざまな人たちの発言や思想を紹介しながら考えたい。なお,<br />

しばしば文字と全く関わらない内容になる場合があるかもしれない<br />

が,了解されたい。また映像による授業形式もあるが,これも諒と<br />

せられたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

適宜,指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)然るべき理由がない限り,遅刻,早退を認めない。<br />

(2)半分以上の出席回数がない場合は,成績の評価対象としない。<br />

(3)私語をする学生は退出してもらう。<br />

(4)即レポの代筆は,その時点で成績評価の対象から除外する。<br />

成績評価方法:<br />

講義ごとに即レポを書いてもらい,その内容と出席状況などを加<br />

味して評価する。<br />

質問・相談:<br />

随時,受け付けます。<br />

国文学ⅩⅤ 2単位 (春学期)<br />

近代文学のテイスト<br />

講師 高橋 修<br />

授業科目の内容:<br />

近代に書かれた小説は、すべからく「近代文学」といえるのか。<br />

探偵小説はどうか? 冒険小説はどうなのか? これらは近代文学<br />

史のなかで取り上げられることはまずない。「近代」なる語は、たん<br />

に時間のスパンを示す概念ではなく、あるイデオロギー性を帯びて<br />

いるのである。「近代文学」とはそうした刻印を押された、ある種の<br />

テーマとノリをもった特定の作品群をいう。本授業では、「近代文<br />

学」ストリームのど真ん中に置かれてきた、まさに「近代文学」的<br />

な小説のテイストを味わい、「近代文学」との付き合い方を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

二葉亭四迷『浮雲』(岩波文庫)、森鴎外『舞姫・うたかたの記』<br />

(岩波文庫)等。授業で指示します。<br />

参考書:<br />

授業時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 二葉亭四迷『浮雲』(アンチヒローの物語)<br />

3 二葉亭四迷『浮雲』(インターテクスチュアリティ)<br />

4 森鴎外『舞姫』(『舞姫』の語り)<br />

5 森鴎外『舞姫』(教科書のなかの『舞姫』)<br />

6 尾崎紅葉『金色夜叉』(メディアと欲望)<br />

7 尾崎紅葉『金色夜叉』(一月十七日の熱海の海岸)<br />

8 徳富蘆花『不如帰』(メロドラマ的想像力)<br />

9 徳富蘆花『不如帰』(結末から見える物語)<br />

10 田山花袋『少女病』(性をめぐる言説)<br />

163<br />

11 夏目漱石『こころ』(『こころ』の問題系)<br />

12 夏目漱石『こころ』(ホモフォビアとミソジニー)<br />

13 芥川龍之介『藪の中』(近代文学としての『藪の中』)<br />

14 芥川龍之介『藪の中』(フェミニズム批評の試み)<br />

15 教場試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では、しばしば発問します。ユニークで建設的な答えを期待<br />

しています。<br />

一回目の授業から出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

教場試験、授業時の提出物、授業中の発言内容、出席。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

国文学ⅩⅥ 2単位 (秋学期)<br />

村上春樹の愉しみ方<br />

講師 高橋 修<br />

授業科目の内容:<br />

村上春樹を取り上げる。問題にするのは初期の短編からはじまり<br />

『ノルウェイの森』(1987年)あたりまで。今となっては遠い時代に<br />

なってしまった70年代80年代の風俗とともに考える。とくに、村上<br />

春樹の小説はジャズやポップミュージックと切っても切れないつな<br />

がりがある。それらの響きに耳を澄ませてみる。と同時に、こうし<br />

たサブカルと共犯関係にある(一部では風俗小説とも囁かれる)村<br />

上春樹文学は、そもそも「文学」といえるのか? 「近代文学」と<br />

の関わりについても受講生とともに考えを深める。<br />

テキスト(教科書):<br />

村上春樹『風の歌を聴け』(講談社文庫)、村上春樹『中国行きの<br />

スロウ・ボート』(中公文庫)<br />

参考書:<br />

授業時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 村上春樹の文学<br />

3 『風の歌を聴け』<br />

4 映画『風の歌を聴け』<br />

5 『スパゲティーの日々』<br />

6 『1973年のピンボール』<br />

7 『中国行きのスローボート』<br />

8 『ニューヨーク炭坑の悲劇』<br />

9 『午後の最後の芝生』<br />

10 『午後の最後の芝生』<br />

11 『土の中の小さな犬』<br />

12 『シドニーのグリーン・ストリート』<br />

13 『ノルウェイの森』<br />

14 『蛍』<br />

15 教場試験<br />

(授業の流れによっては、取り上げる作品が変わるので、そのつもり<br />

でいてください)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では、しばしば発問します。ユニークで建設的な答えを期待<br />

しています。<br />

一回目の授業から出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

教場試験、授業時の提出物、授業中の発言内容、出席。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

国文学ⅩⅦ 2単位 (春学期)<br />

講師 内田 保廣<br />

授業科目の内容:<br />

19 世紀の小説である読本を中心に江戸時代初期から末期にかけて<br />

の小説作品について講じる。散文が中心となり韻文についてほとん<br />

ど触れることはない。また歌舞伎・浄瑠璃は小説の題材として,あ<br />

るいは翻案作品として見ることもある。読本は挿絵をともなうので<br />

浮世絵などの知識も必要になる。講談や近世軍記,たとえば『忠臣<br />

蔵』や『太閤記』などにも触れる。こうした幅広い江戸時代文化に<br />

国<br />


ついて講義することになるので,講義の内容を追いかけながら関連<br />

する作品等を読んでいく事が大切である。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜指示。プリント、国会図書館のオンライン公開版テキストな<br />

どを使う。<br />

参考書:<br />

随時指示<br />

授業の計画:<br />

1. 江戸時代に至る小説の概略(約3 回)<br />

2. 江戸時代初期の文学上の問題(約3 回)<br />

3. 浮世草子の形成と西鶴(4 回)<br />

4. 浄瑠璃と芝居と小説(3 回)<br />

5. 八文字屋本・出版の形成(約3 回)<br />

6. 前期読本と秋成(4 回)<br />

7. 上方と江戸の文化と書肆(3 回)<br />

8. 後期読本の発生と周辺(2 回)<br />

9. 京伝と馬琴(4 回)<br />

10. 読本の近代化(2 回)<br />

回数は目安であり,リアクションによって調節する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

私語はチェックします。出席は挙手方式で毎回とります。匿名リ<br />

アクションをとります。<br />

成績評価方法:<br />

授業内試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

リアクションに答えます。第一講時に質問用アドレスを公開しま<br />

す。<br />

国文学ⅩⅧ 2単位 (秋学期)<br />

講師 内田 保廣<br />

授業科目の内容:<br />

19 世紀の小説である読本を中心に江戸時代初期から末期にかけて<br />

の小説作品について講じる。散文が中心となり韻文についてほとん<br />

ど触れることはない。また歌舞伎・浄瑠璃は小説の題材として,あ<br />

るいは翻案作品として見ることもある。読本は挿絵をともなうので<br />

浮世絵などの知識も必要になる。講談や近世軍記,たとえば『忠臣<br />

蔵』や『太閤記』などにも触れる。こうした幅広い江戸時代文化に<br />

ついて講義することになるので,講義の内容を追いかけながら関連<br />

する作品等を読んでいく事が大切である。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜指示。プリント、国会図書館のオンラインテキストなどを使<br />

う。<br />

参考書:<br />

随時指示<br />

授業の計画:<br />

1. 江戸時代に至る小説の概略(約3 回)<br />

2. 江戸時代初期の文学上の問題(約3 回)<br />

3. 浮世草子の形成と西鶴(4 回)<br />

4. 浄瑠璃と芝居と小説(3 回)<br />

5. 八文字屋本・出版の形成(約3 回)<br />

6. 前期読本と秋成(4 回)<br />

7. 上方と江戸の文化と書肆(3 回)<br />

8. 後期読本の発生と周辺(2 回)<br />

9. 京伝と馬琴(4 回)<br />

10. 読本の近代化(2 回)<br />

回数は目安であり,リアクションによって調節する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

私語はチェックします。出席は挙手方式で毎回とります。匿名リ<br />

アクションをとります。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

リアクションに答えます。第一講時に質問用アドレスを公開しま<br />

す。<br />

164<br />

国文学ⅩⅨ 2単位 (春学期)<br />

鴎外文学とその時代<br />

教授 松村 友視<br />

授業科目の内容:<br />

近代日本文学においてその成立期からつねに先導的な役割を果た<br />

した森鴎外の文学世界は社会や思想との関わりにおいても重要な意<br />

味を担っており、近代日本の抱えたさまざまな問題をそこに見出す<br />

ことができる。<br />

本講義では、鴎外の作品系譜をたどりながら、それぞれの時代状<br />

況・文学状況との関わりを考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピー資料を配付する<br />

参考書:<br />

講義中に示す<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価・平常点<br />

国文学ⅩⅩ 2単位 (秋学期)<br />

鴎外文学とその時代<br />

教授 松村 友視<br />

授業科目の内容:<br />

近代日本文学においてその成立期からつねに先導的な役割を果た<br />

した森鴎外の文学世界は社会や思想との関わりにおいても重要な意<br />

味を担っており、近代日本の抱えたさまざまな問題をそこに見出す<br />

ことができる。<br />

本講義では、鴎外の作品系譜をたどりながら、それぞれの時代状<br />

況・文学状況との関わりを考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピー資料を配付する<br />

参考書:<br />

講義中に示す<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価・平常点<br />

国文学ⅩⅩⅠ 2単位 (春学期)<br />

平安時代の漢文学<br />

教授 佐藤 道生<br />

授業科目の内容:<br />

日本は古来,中国文化の影響を強く受けながら自国の文化を形成<br />

してきた。それゆえ日本の漢文学(日本人の著した漢詩文)は一般<br />

に中国文学の一支流として捉えられている。しかし日本人が中国文<br />

学を摂取するに当たって,日本人の美意識にしたがってそこに取捨<br />

選択を加えたこともまた紛れもない事実である。また平安時代には<br />

日本固有の文化も花開いて,それが漢文学に与えた影響も少なくな<br />

かった。平安時代の漢文学には中国文学からの影響だけでは捉えら<br />

れない面があるのである。<br />

本講義では,平安時代に成立した総集『本朝文粋』(藤原明衡撰),<br />

『本朝続文粋』(撰者未詳),『朝野群載』(三善為康撰)などに収めら<br />

れている作品を読みながら,当時の漢文学を研究する上で欠かすこ<br />

とのできない基礎知識,たとえば以下の諸事項について説明する。<br />

1,漢籍の本文系統 2,大学寮制度と家庭教育 3,幼学書(その<br />

一)―『千字文』『百二十詠』『蒙求』4,詩会と詩序 5,詩体―句<br />

題詩と無題詩 6,幼学書(その二)―『和漢朗詠集』と「朗詠注」<br />

7,和歌の題詠と句題詩 8,法会と願文 9,各種文体の文章構造<br />

10,中国故事と本邦故事<br />

成績評価方法:<br />

・試験と平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

国文学ⅩⅩⅡ 2単位 (秋学期)<br />

平安時代の漢文学<br />

教授 佐藤 道生<br />

授業科目の内容:<br />

日本は古来,中国文化の影響を強く受けながら自国の文化を形成<br />

してきた。それゆえ日本の漢文学(日本人の著した漢詩文)は一般<br />

に中国文学の一支流として捉えられている。しかし日本人が中国文<br />

学を摂取するに当たって,日本人の美意識にしたがってそこに取捨


選択を加えたこともまた紛れもない事実である。また平安時代には<br />

日本固有の文化も花開いて,それが漢文学に与えた影響も少なくな<br />

かった。平安時代の漢文学には中国文学からの影響だけでは捉えら<br />

れない面があるのである。<br />

本講義では,平安時代に成立した総集『本朝文粋』(藤原明衡撰),<br />

『本朝続文粋』(撰者未詳),『朝野群載』(三善為康撰)などに収めら<br />

れている作品を読みながら,当時の漢文学を研究する上で欠かすこ<br />

とのできない基礎知識,たとえば以下の諸事項について説明する。<br />

1,漢籍の本文系統 2,大学寮制度と家庭教育 3,幼学書(その<br />

一)―『千字文』『百二十詠』『蒙求』4,詩会と詩序 5,詩体―句<br />

題詩と無題詩 6,幼学書(その二)―『和漢朗詠集』と「朗詠注」<br />

7,和歌の題詠と句題詩 8,法会と願文 9,各種文体の文章構造<br />

10,中国故事と本邦故事<br />

成績評価方法:<br />

・試験と平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

国文学史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

環境文学史<br />

教授 川村 晃生<br />

授業科目の内容:<br />

古典文学から近代文学に至る各時代の文学作品を検討しつつ,過<br />

去の日本人と自然との関係,及び現代の日本人と自然との関係を考<br />

え,現在我々が抱えている環境問題への対処の仕方を模索したい。<br />

話題はしばしば文学の領域を脱することがあるかもしれないが,あ<br />

らかじめ了解せられたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

必要に応じてふれる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)然るべき理由がない限り,遅刻,早退を認めない。<br />

(2)半分以上の出席回数がない場合は,成績の評価対象としない。<br />

(3)私語をする学生は退出してもらう。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況<br />

質問・相談:<br />

可能な限り受け付けています。<br />

国文学史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 川村 晃生<br />

授業科目の内容:<br />

国文学史Ⅰ(春学期)の続きです。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

必要に応じてふれる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)然るべき理由がない限り,遅刻,早退を認めない。<br />

(2)半分以上の出席回数がない場合は,成績の評価対象としない。<br />

(3)私語をする学生は退出してもらう。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況<br />

質問・相談:<br />

可能な限り受け付けています。<br />

国文学史Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

物語文学史Ⅰ<br />

教授 石川 透<br />

授業科目の内容:<br />

物語文学の歴史を概説するとともに作品の特徴について考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

165<br />

授業の計画:<br />

各時代に作られた物語について,作品毎にその特徴を講義する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

絵巻や絵本の実例を見るので、70人教室で行う。履修制限を行<br />

う可能性があるので、初回の授業に必ず出席すること。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と学期末試験等による評価。<br />

国文学史Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

物語文学史Ⅱ<br />

教授 石川 透<br />

授業科目の内容:<br />

物語文学の歴史を概説するとともに作品の特徴について考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

各時代に作られた物語について,作品毎にその特徴を講義する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

絵巻や絵本の実例を見るので、70人教室で行う。履修制限を行<br />

う可能性があるので、春学期当該授業の初回の授業に出席するか、<br />

その直後に教室に来ること。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と学期末試験等による評価。<br />

国文学史Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

上代文学史 ― 散文を中心に ―<br />

講師 池田 三枝子<br />

授業科目の内容:<br />

上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中<br />

国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。<br />

かかる上代文学の特徴に留意しつつ、『古事記』『日本書紀』『風土<br />

記』といった上代の散文作品を中心として上代文学史を概観する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

成績評価方法:<br />

期末レポート80%<br />

平常点(授業時小レポート等)20%<br />

国文学史Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

上代文学史 ― 韻文を中心に ―<br />

講師 池田 三枝子<br />

授業科目の内容:<br />

上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中<br />

国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。<br />

かかる上代文学の特徴に留意しつつ、『万葉集』『懐風藻』といっ<br />

た上代の韻文作品を中心として上代文学史を概観する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に紹介する。<br />

成績評価方法:<br />

期末レポート80%<br />

平常点(授業時小レポート等)20%<br />

国文学史Ⅶ 2単位 (春学期)<br />

古代日本語の諸問題<br />

講師 肥爪 周二<br />

授業科目の内容:<br />

奈良時代から平安時代の日本語について,音韻,文字・表記,文<br />

法,語彙,文体など,さまざまな分野の問題に言及しつつ,概観す<br />

る。ただし,講義の展開上,鎌倉時代以降の日本語や,現代共通語・<br />

国<br />


現代諸方言についても触れることが多くなるので,あわせて国文学<br />

史Ⅷを受講することが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎講義時に必要なプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義の中で随時紹介する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

各回の講義の独立性は高いが,休まずに出席してほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義直後のみ可。<br />

国文学史Ⅷ 2単位 (秋学期)<br />

近代日本語の諸問題<br />

講師 肥爪 周二<br />

授業科目の内容:<br />

鎌倉時代から明治時代頃までの日本語について,音韻,文字・表<br />

記,文法,語彙,文体など,さまざまな分野の問題に言及しつつ,<br />

概観する。ただし,講義の展開上,平安時代以前の日本語について<br />

も触れることが多くなるので,あわせて国文学史Ⅶを受講すること<br />

が望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎講義時に必要なプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義の中で随時紹介する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

各回の講義の独立性は高いが,休まずに出席してほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義直後のみ可。<br />

国文学史Ⅸ 2単位 (春学期)<br />

近代文学の成立<br />

教授 松村 友視<br />

授業科目の内容:<br />

明治以降の急激な近代化を様々なレベルで反映することによって<br />

成立した近代文学は、同時代の社会や文化と密接に関わる錯綜した<br />

性格をもっている。このような観点に立ち、同時代状況を視野に入<br />

れながら、明治20年前後から明治中期に至る主要な文学作品・事項<br />

を概観し、その文化史的な意味を考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピー資料を配付する<br />

参考書:<br />

講義中に示す<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価・平常点<br />

国文学史Ⅹ 2単位 (秋学期)<br />

近代文学の展開<br />

教授 松村 友視<br />

授業科目の内容:<br />

明治以降の急激な近代化を様々なレベルで反映することによって<br />

成立した近代文学は、同時代の社会や文化と密接に関わる錯綜した<br />

性格をもっている。このような観点に立ち、同時代状況を視野に入<br />

れながら、明治中期から大正初期に至る主要な文学作品・事項を概<br />

観し、その文化史的な意味を考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピー資料を配付する<br />

参考書:<br />

講義中に示す<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価・平常点<br />

166<br />

国文学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

国文学演習Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学演習Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

室町物語講読<br />

セット履修 教授 石川 透<br />

授業科目の内容:<br />

約四百編現存する室町物語(御伽草子),あるいは,その周辺の作<br />

品のうち,長編の作品を,影印版で講読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

いくつかの室町物語を,演習形式で翻刻し,さらには,注釈・現<br />

代語訳を付して鑑賞する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初回の授業に必ず出席すること。<br />

成績評価方法:<br />

授業内での発表,レポート,学年末試験等による総合評価。<br />

国文学演習Ⅴ(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学演習Ⅵ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

正徹の和歌と歌論<br />

セット履修 准教授 小川 剛生<br />

授業科目の内容:<br />

室町時代を代表する歌僧正徹(1381-1459)の和歌と歌論を取り上<br />

げる。<br />

まず、嘉吉3年(1443)2月の『前摂政家歌合』を講読し、その<br />

歌風を分析する。一条兼良の主催したこの歌合には、正徹はもちろ<br />

ん、当時の公・武・僧、あるいは二条派・冷泉派など、さまざまな<br />

階層・流派の歌人が出詠しており、詳細な判詞とあいまって室町和<br />

歌の傾向を知るためにも有益である。<br />

ついで、晩年の歌話を弟子が筆録した『正徹物語』を講読する。<br />

本書は体系的な論著ではないが、題詠・本歌取り・物語取り・制詞<br />

といった表現技法をはじめ、幽玄・妖艶などの美的理念、さらに稽<br />

古・歌道師範家・会席作法についての自説を開陳したものである。<br />

詳細な注釈を施すことで、定家・為家・頓阿・了俊など前代の歌論<br />

からの継承と発展を明らかにし、史上初のプロ歌人というべき正徹<br />

の和歌観を浮き彫りにしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『正徹物語』和泉影印叢刊32、田中裕編、和泉書院 1,680円、<br />

1982年。<br />

また、各自『新編国歌大観』(角川書店)第五巻・歌合編より「前<br />

摂政家歌合 嘉吉三年」の部分(pp.760-781)をコピーしておくこ<br />

と。<br />

参考書:<br />

『正徹 残照のなかの巨樹』村尾誠一著 新典社 2006年<br />

『正徹の研究 中世歌人研究』稲田利徳著 笠間書院 1978年<br />

『歌論歌学集成』第11巻 三弥井書店 2001年<br />

授業の計画:<br />

第1,2回 ガイダンスと講義<br />

第3回〜 輪読 担当者があらかじめ指定された番、ないし段につ<br />

いて、翻刻・本文校異・注釈・本歌参考歌の指摘や先行歌論書との<br />

比較・現代語訳などの作業を行って報告する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第1,2回の講義に必ず出席すること。正当な理由なく、無届の欠<br />

席を3回以上重ねた場合、履修を認めない。<br />

成績評価方法:<br />

発表内容と出席状況と学年末試験


国文学演習Ⅶ(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学演習Ⅷ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 川村 晃生<br />

授業科目の内容:<br />

統一テーマとして「暴力から平和へ」を提示します。ここで言う<br />

暴力は,戦争,環境破壊,差別,人権問題などですが,それらを文<br />

学作品に触れながら説明し,それをなくすために自分は何ができる<br />

のかを述べていただきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

必要に応じてふれる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(1)然るべき理由がない限り,遅刻,早退を認めない。<br />

(2)半分以上の出席回数がない場合は,成績の評価対象としない。<br />

(3)私語をする学生は退出してもらう。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

可能な限り受け付けています。<br />

国文学演習Ⅸ(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学演習Ⅹ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

芥川龍之介の短編小説<br />

セット履修 教授 松村 友視<br />

授業科目の内容:<br />

芥川龍之介の短編小説に詳細な注釈・分析をほどこす作業を通じ<br />

て、文学研究の基本的な方法・手続きを確認する。<br />

対象作品および担当分担については開講時に指示・決定する。<br />

テキスト(教科書):<br />

文庫本を使用する<br />

参考書:<br />

開講時に示す<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価・平常点<br />

国文学演習ⅩⅠ(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学演習ⅩⅡ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

『詩序集』会読<br />

セット履修 教授 佐藤 道生<br />

授業科目の内容:<br />

『詩序集』(宮内庁書陵部蔵。平安後期の詩序四十六篇を収める)<br />

を講読する。詩序は詩宴開催の趣旨を叙する文体であり,その多く<br />

は大学寮の紀伝道に学んだ者が執筆した。絢爛たる四六駢儷文によ<br />

って書かれ,詩宴に於いては詩の披講に先立って読み上げられた。<br />

当時の公家日記、説話集などに閲しても明らかなように,その出来<br />

映えによっては文人としての名声が得られる絶好の機会であったか<br />

ら,序者は自らの持てる出来得るかぎり駆使してその執筆に当たっ<br />

た。詩序はまさに王朝漢文学の真髄と言っても言い過ぎではない。<br />

授業では履修者の会読というかたちで本書を読み進め,詩序の文学<br />

的意義を考察する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験,レポート,平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

国語学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

国語学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

現代日本語研究<br />

セット履修 教授 屋名池 誠<br />

授業科目の内容:<br />

現代の日本語は、われわれにとってあまりに身近な存在であるた<br />

め、客観視することが難しいが、自分自身も使用者であるため内省<br />

が利用できたり、他の使用者にアンケート調査ができたりと、さま<br />

ざまな研究方法が使えるメリットもある。実証的かつ精密に分析す<br />

ることを通して、「自分自身のことば」についての理解を深めたい。<br />

167<br />

おなじ日本語を研究するといっても、現代語と古典語では、研究<br />

方法がかなり異なる。「国語学演習」は、隔年で現代語と古典語を交<br />

互にあつかうので、日本語学専攻を希望する者は両年とも履修する<br />

ことが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

必要に応じて教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

最初数回は,講義形式で,研究方法・資料・研究テーマの例など<br />

の紹介・解説をおこなう。その後は出席者各自が設定したテーマに<br />

ついて調査・分析・考察した結果を順次発表してゆく。発表者以外<br />

は、質疑・討議によって、積極的に授業に参加する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(研究発表の内容と<br />

方法,討議への参加の積極性,出席率などを総合的に勘案して評価<br />

する)<br />

日本語文法Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

現代日本語の文法<br />

教授 屋名池 誠<br />

授業科目の内容:<br />

高校までに習った伝統的な国文法を離れて,新しい立場から,現<br />

代日本語の文法現象を考える。身のまわりのありふれた表現の中に<br />

も,精密で整った規則性が存在することに目を開き,母語を客観視<br />

できる力を養いたい。<br />

「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」は一連の内容なので、「日本語文法Ⅱ」も続<br />

けて受講すること。<br />

同じ担当者の「国語学Ⅲ・Ⅳ」では、隔年で交互に〈日本語の音<br />

声・音韻〉と〈日本語の文字・表記〉をあつかい,この「日本語文<br />

法Ⅰ・Ⅱ」とあわせて、日本語学の主要分野について一通りを概観<br />

する。日本語学専攻を希望する学生は3 種とも履修することが望ま<br />

しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

『基礎日本語文法(改訂版)』(くろしお出版)<br />

授業の計画:<br />

次のような順序・内容で、現代日本語文法を概観する。適宜、古<br />

典語や諸方言についても言及する。<br />

1. 文法とは<br />

2. 文法の三分野<br />

3. 言語単位<br />

4. 形態素と語形変化<br />

5. 品詞<br />

内容の順序・進行の速度は,出席者の理解の度合いを見ながら,<br />

適宜,変更・調節する。<br />

成績評価方法:<br />

学年末の試験またはレポートによる。出席状況も勘案する。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

日本語文法Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

現代日本語の文法<br />

教授 屋名池 誠<br />

授業科目の内容:<br />

高校までに習った伝統的な国文法を離れて,新しい立場から,現<br />

代日本語の文法現象を考える。身のまわりのありふれた表現の中に<br />

も,精密で整った規則性が存在することに目を開き,母語を客観視<br />

できる力を養いたい。<br />

「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」は一連の内容なので、「日本語文法Ⅰ」から<br />

続けて受講すること。<br />

同じ担当者の「国語学Ⅲ・Ⅳ」では、隔年で交互に〈日本語の音<br />

声・音韻〉と〈日本語の文字・表記〉をあつかい,この「日本語文<br />

法Ⅰ・Ⅱ」とあわせて、日本語学の主要分野について一通りを概観<br />

する。日本語学専攻を希望する学生は3 種とも履修することが望ま<br />

しい。<br />

国<br />


テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

『基礎日本語文法(改訂版)』(くろしお出版)<br />

授業の計画:<br />

次のような順序・内容で、現代日本語文法を概観する。適宜、古<br />

典語や諸方言についても言及する。<br />

6. 日本語文の基本構造<br />

7. 述語の格支配<br />

8. ヴォイス<br />

9. 待遇表現<br />

10. アスペクトとテンス<br />

11. 肯否<br />

12. モダリティ<br />

13. 主題・とりたて<br />

14. 複文<br />

15. 語用論瞥見<br />

内容の順序・進行の速度は,出席者の理解の度合いを見ながら,<br />

適宜,変更・調節する。<br />

成績評価方法:<br />

学年末の試験またはレポートによる。出席状況も勘案する。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

漢文講読Ⅴ 1単位 (春学期)<br />

教授 佐藤 道生<br />

授業科目の内容:<br />

中国・日本の漢語文献を読解するために必要な基礎知識を修得す<br />

ることを目的とする。春学期には『史記』高祖本紀を,秋学期には<br />

白居易の「新楽府」を講読する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験と平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

漢文講読Ⅵ 1単位 (秋学期)<br />

教授 佐藤 道生<br />

授業科目の内容:<br />

中国・日本の漢語文献を読解するために必要な基礎知識を修得す<br />

ることを目的とする。春学期には『史記』高祖本紀を,秋学期には<br />

白居易の「新楽府」を講読する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験と平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

国文学研究会Ⅰ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学研究会Ⅱ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

国文学研究会Ⅰ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学研究会Ⅱ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 川村 晃生<br />

授業科目の内容:<br />

古典文学,近代文学の別を問わず,文学作品の中に見られる自然<br />

環境,人権・差別,戦争・平和といった,いわば人間や社会の根本<br />

的な問題をとり上げ,そうした問題に先人たちがどう関わってきた<br />

か,またそれについて私たちが何を考えるべきなのか,といった点<br />

を中心的なテーマとして論文を書かれることに共感します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

168<br />

国文学研究会Ⅰ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学研究会Ⅱ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 佐藤 道生<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文指導。諸芸道を含め,古典文化に関わるテーマで執筆し<br />

ようとする者を対象とする。論文指導は授業時間外に個別に行ない,<br />

授業では文献資料の調査方法について教授する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

国文学研究会Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学研究会Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 小川 剛生<br />

授業科目の内容:<br />

古典和歌・連歌を中心とした韻文、ないし中世の文学・学問・藝<br />

能などを対象として卒業論文を執筆しようとする学生に研究指導を<br />

行う。<br />

作品・資料に対する文献学的研究が基礎となる。これに加えて、<br />

作者の伝記を明らかにしたり、当時の学問や古典研究の潮流につい<br />

て触れたり、あるいは歌壇や宮廷など当時の社会・文化の状況を踏<br />

まえての、歴史的・実証的な方法を重視する。その上で各自オリジ<br />

ナルの視点・評価を打ち出してもらいたい。<br />

授業の計画:<br />

研究史の把握、参考文献の活用方法、論文の形式などについて指<br />

導する。各人がテーマを定めた後は、輪番で進捗状況を報告する。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況<br />

質問・相談:<br />

各自の論文の内容については随時相談に応ずる。<br />

国文学研究会Ⅰ(E)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学研究会Ⅱ(E)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

卒業論文指導<br />

セット履修 教授 石川 透<br />

授業科目の内容:<br />

古典文学を中心に論文を書こうとする者を対象とする。これら以<br />

外では,絵巻物等の絵画資料と文学との関わり,昔話等の伝承資料<br />

と文学との関わり,古典と現代文化との関わり,等の異文化と文学<br />

との接点について書こうとする者も対象とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

参考書:<br />

なし。<br />

授業の計画:<br />

授業時間は,美術館・博物館・資料館等の実地見学をできうる限<br />

り行ない,卒業論文の中間発表も適宜行なう。なお,夏休み等には<br />

京都等で合宿を行なう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)。<br />

国文学研究会Ⅰ(F)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学研究会Ⅱ(F)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 屋名池 誠<br />

授業科目の内容:<br />

卒業研究として,日本語の語学的研究を行おうとする者を対象と<br />

する。日本語についてであれば,時代や地域,分野は問わない。<br />

卒業論文として結実する,問題発見,先行研究の探索,研究方法・<br />

資料の選択,調査・分析,考察・立論,論文執筆などの能力・技法<br />

を,演習形式で実践的に身につけてゆくことを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

必要に応じて教室で指示する。


成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・レポートによる評価<br />

国文学研究会Ⅰ(G)(セ) 1単位 (春学期)<br />

国文学研究会Ⅱ(G)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

近・現代の文学・文化を対象とする卒業論文指導<br />

セット履修 教授 松村 友視<br />

授業科目の内容:<br />

テーマの決定、資料調査、参考文献の整理、研究方法の選択、論<br />

の構築等、卒業論文作成にいたるまでの基本的な手続きについて、<br />

各自のテーマや方法を相互に検討する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

日本語学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之<br />

授業科目の内容:<br />

日本語について考えるための基礎的な知識を学び,日本語を客観<br />

的に見つめる態度を養うことを目的とする。そのために,音声・音<br />

韻、文字・表記などの面から日本語を概観し,その特質を理解する<br />

ようにしたい。必要に応じて,歴史的な変化にも触れることもある。<br />

テキスト(教科書):<br />

沖森卓也・木村義之・陳力衛・山本真吾共著『図解 日本語』(三<br />

省堂)<br />

参考書:<br />

教場で指示する。<br />

授業の計画:<br />

国語と日本語/音声と音韻(日本語の発音・アクセントなど)/<br />

日本語の文字・表記(漢字・仮名・ローマ字・国語施策など)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

時間数の都合で,語彙に関する項目は日本語教授法Ⅰ(2)でさら<br />

に扱う。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

日本語学Ⅱ 2単位 (春学期)<br />

日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之<br />

授業科目の内容:<br />

現代日本語の語彙・意味に関する基本的事項を理解することを目<br />

的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

小池清治・河原修一 著『語彙探求法』(朝倉書店)<br />

参考書:<br />

教場で随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

語彙と単語/語彙体系/語彙の量的なとらえ方について/語種に<br />

ついて/類義語と対義語/位相語/日本語の辞書など。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

時間割の都合上、「日本語教授法Ⅰ」の中でこの授業の概説的な講<br />

義を行うが、「日本語教授法Ⅰ」の履修を前提とするものではない。<br />

履修の際には科目の位置づけと時間割の関係を了解したうえで登録<br />

すること。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度と、試験の結果を総合的に評価する。<br />

日本語教授法Ⅰ 2単位 (秋学期)<br />

日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之<br />

授業科目の内容:<br />

日本語について考えるための基礎的な知識を学び,日本語を客観<br />

的に見つめる態度を養うことを目的とする。そのために,語彙・待<br />

遇表現などの面から日本語を概観し,その特質を理解するようにし<br />

169<br />

たい。日本語教育への応用を意識しながら講義を行うが、全面的に<br />

教授法そのものを扱う授業ではない。そのため、必要に応じて,歴<br />

史的な変化にも触れることもある。<br />

テキスト(教科書):<br />

沖森卓也・木村義之・陳力衛・山本真吾共著『図解 日本語』(三<br />

省堂)<br />

参考書:<br />

教場で指示する。<br />

授業の計画:<br />

日本語の語彙(単語とは・語構成・位相語など)・意味(類義語・対<br />

義語など)/日本語の待遇表現(狭義の敬語・対人配慮の表現など)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期の授業で、「日本語学Ⅰ」に続く科目として位置づけられた<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度、試験の結果を総合的に評価する。<br />

日本語教授法Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之<br />

授業科目の内容:<br />

日本語の待遇表現について考察する。いわゆる敬語は待遇表現の<br />

中に位置づけられるが、その基本的な考え方、対人配慮の表現など<br />

をとりあげる。あわせて日本語教育の中でどのように待遇表現を扱<br />

うべきか、といった面にもふれる。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントによる。<br />

参考書:<br />

蒲谷宏・川口義一・坂本恵『敬語表現』(大修館書店)、蒲谷宏他<br />

『敬語表現ハンドブック』(大修館書店)、菊地康人『敬語』(講談社<br />

学術文庫)<br />

授業の計画:<br />

待遇表現とは/これまでの敬語の枠組み/敬語の分類/敬語接頭<br />

辞「お」「ご」の諸問題/いわゆる敬語の誤り など。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

時間割の都合上、「日本語教授法Ⅰ」の中でこの授業の概説的な講<br />

義を行うが、「日本語教授法Ⅰ」の履修を前提とするわけではない。<br />

履修の際には科目の位置づけと時間割の関係を了解したうえで登録<br />

すること。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度、試験の結果を総合的に評価する。<br />

国<br />


中国古典文学史Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

中国古典文学史Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

中国古典文学通史<br />

セット履修 教授 八木 章好<br />

授業科目の内容:<br />

先秦から清代に至るまでの中国古典文学を詩・文・小説・戯曲に<br />

分けて,各ジャンルの主要な項目を時代順に概説する。概説に加え<br />

て,代表的な作品を選読する。取り上げる項目は以下の通り。<br />

(1)詩経 (2)楚辞 (3)漢代の詩 (4)魏晋の詩 (5)陶<br />

淵明(6)南北朝の詩(7)初唐・盛唐の詩 (8)李白 (9)杜甫<br />

(10)中唐・晩唐の詩 (11)宋代以後の詩(12)論語 (13)<br />

孟子・荀子(14)老子・荘子 (15)史記 (16)十八史略(17)<br />

辞賦・駢文・古文(18)文言小説 (19)白話小説 (20)戯曲<br />

テキスト(教科書):<br />

『中国古典文学二十講』八木章好編著、白帝社、2003年<br />

授業の計画:<br />

春学期の第1回目の授業にて、年間の授業の進め方、成績評価な<br />

どについてガイダンスを行う。<br />

第2回目以降は、「授業科目の内容」に記した20項目について、<br />

原則として、1回の授業で1項目を講義する。残りの時間は、特定<br />

のテーマについての講義、副教材(VTR)の鑑賞などに当てる。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国現代文学史Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

中国現代文学史Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

20世紀の中国文学を概観する。<br />

セット履修 教授 関根 謙<br />

授業科目の内容:<br />

清末から21世紀を迎えるまでの中国文学の流れを追っていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

中国文芸研究会編『中国20 世紀文学(解説と資料)』白帝社<br />

参考書:<br />

藤井省三,大木康著『新しい中国文学史(近世から現代まで)』ミ<br />

ネルヴァ書房<br />

授業の計画:<br />

春学期,清末から抗日戦争時期まで。<br />

秋学期,40年代以降,文化大革命時期を経て,21 世紀を迎えるまで。<br />

*大陸の文学だけでなく,台湾,海外華人文学なども紹介する。<br />

*雑誌などの媒体と文学の関係,映画化された作品の意味なども<br />

考える。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者は授業で取り上げる作品を積極的に読んでいってもらいた<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

学期末に試験を行う。また各学期にレポートの提出を求める。<br />

質問・相談:<br />

email: kensek@flet.keio.ac.jp<br />

中国語学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

中国語学概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

中国語という言語についての概説<br />

セット履修 教授 山下 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

声調言語である中国語は,シナチベット語族に属し,皆さんが勉<br />

強してきた英語や日本語とかなり異なる性質を持つ言語です。この<br />

授業では,中国語の音韻,文法,語彙の三つの面について概説しま<br />

す。音韻については,現代語の音韻体系のみならず,中国語の音韻<br />

の歴史についても触れたいと思っています。<br />

170<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを使用<br />

参考書:<br />

藤堂明保・相原茂『新訂中国語概論』1985 年大修館書店<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語を学習した経験のある人が望ましい。<br />

出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポート、学期末試験及び平常点によって評価します。<br />

・前期はレポート、秋学期は期末試験を実施します。<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の最後の10分ほどを質問の時間にします。<br />

中国文学特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

中日英雄比較論<br />

講師 呉 念聖<br />

授業科目の内容:<br />

英雄は偉大であればあるほど歴史の重みと神秘さを負うものだ。<br />

だからこそ、万人に憧れられ、求められてきた。そして、長い歳月<br />

を経て万人の手によって作り上げられてきたものでもある。本授業<br />

では、中国演義小説と日本中世軍記物語から、暴れん坊タイプの武<br />

将である燕人張飛と鎮西八郎源爲朝、奸雄タイプのリーダーである<br />

曹操と平清盛、そして義兄弟(主従)である宋江・李逵らと義経・<br />

弁慶らを取り上げ、関連作品を読み、英雄の魅力を説き、感じ、ま<br />

た、比較眼をもって中日両国の英雄の共通点と相違点を捉えること<br />

を旨とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを適宜配布する。<br />

参考書:<br />

その都度指示する。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2 張飛と源爲朝(計4回)<br />

3 曹操と平清盛(計3回)<br />

4 宋江ファミリーと義経主従(計4回)<br />

5 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教員や他の学生と一緒になって、収穫のあり、楽しい授業を作り<br />

上げるのに熱心な学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(50%)<br />

平常点:出席状況及び授業態度による評価(50%)<br />

中国文学特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

中日英雄比較論<br />

講師 呉 念聖<br />

授業科目の内容:<br />

本授業の春学期は、主として人物の角度から中日両国の英雄を見<br />

る。秋学期は方法を変え、幾つかのカテゴリーで比較することにす<br />

る。外的なものとして容貌・甲冑・武器などがあり、社会的な地位<br />

に関して出身・官位などがあり、個性表現に関して生死・性格・悲<br />

劇か喜劇的な要素をもつ挿話などがあり、さらに何かの特徴を反映<br />

する渾名もある。春学期より、より多くの英雄を対象にし、取り扱<br />

う作品も増える。本授業を通して英雄の魅力・文学の魅力をいっそ<br />

う感じ、また理解できるようにすることを旨とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを適宜配布する。<br />

参考書:<br />

その都度指示する。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2 容貌・甲冑・武器(計3回)<br />

3 出身・官位(計3回)<br />

4 出生・最期・性格・悲喜劇的な要素(計4回)<br />

5 渾名<br />

6 まとめ


担当教員から履修者へのコメント:<br />

教員や他の学生と一緒になって、収穫のあり、楽しい授業を作り<br />

上げるのに熱心な学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(50%)<br />

平常点:出席状況及び授業態度による評価(50%)<br />

中国語学特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

現代中国語文法論<br />

講師 石村 広<br />

授業科目の内容:<br />

一般言語学の基礎概念を踏まえながら、現代中国語文法の研究方<br />

法を学びます。文献や資料を読みながら,世界の諸言語からみた中<br />

国語の言語的特徴は何か,これまでの研究では中国語の文法構造を<br />

どのように捉え,記述しようとしてきたか,といった問題を中心に<br />

授業を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

朱徳熙著/杉村博文、木村英樹訳『文法講義』白帝社,1995年<br />

北京大学中文系(編)『現代中国語総説』三省堂,2004 年<br />

授業の計画:<br />

次の講義計画で講義を行います。<br />

1. ガイダンス(1) ※数字は講義回数<br />

2. 中国語の類型論的特徴(4)<br />

3. 形態素・語・フレーズ(4)<br />

4. 品詞分類の問題点(3)<br />

5. まとめ(1)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席状況や授業に対する積極性を重視します。授業には必ず中日<br />

辞典を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

中国語学特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

現代中国語文法論<br />

講師 石村 広<br />

授業科目の内容:<br />

一般言語学の基礎概念を踏まえながら、現代中国語文法の研究方<br />

法を学びます。文献や資料を読みながら,世界の諸言語からみた中<br />

国語の言語的特徴は何か,これまでの研究では中国語の文法構造を<br />

どのように捉え,記述しようとしてきたか,といった問題を中心に<br />

授業を行います。本学期では、ヴォイス表現に焦点を当てることに<br />

よって、中国語の特質に迫りたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。資料プリントを配付します。<br />

参考書:<br />

朱徳熙著/杉村博文、木村英樹訳『文法講義』白帝社,1995年<br />

北京大学中文系(編)『現代中国語総説』三省堂,2004 年<br />

授業の計画:<br />

次の講義計画で講義を行います。<br />

1. ガイダンス(1) ※数字は講義回数<br />

2. 事例研究1:動補構造文(3)<br />

3. 事例研究2:使役文(4)<br />

4. 事例研究3:受身文(4)<br />

5. まとめ(1)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席状況や授業に対する積極性を重視します。授業には必ず中日<br />

辞典を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

171<br />

中国語表現演習Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

日中文化比較を楽しもう!<br />

講師 陳 淑梅<br />

授業科目の内容:<br />

ある話題について自分の意思や見解を自由自在に述べることを練<br />

習する。コトバのみならず中国文化にも多く触れていく。テキスト<br />

の日中文化に関する中国語エッセイを聞き,それについて議論を展<br />

開していく。またテーマを決め,討論会を行う予定。<br />

ヒアリングと会話を中心とする授業なので積極的に発言したり,<br />

質問したり,討論に参加してほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

陳淑梅著『小点心』NHK 出版<br />

参考書:<br />

授業中に提示<br />

授業の計画:<br />

1 回目ガイダンス<br />

2 回目~本文に入る<br />

① 単語表を宿題として出し,それを辞書で意味を調べておく。<br />

② 授業中,まず音声を聞いて,意味が聞き取れてから本を見る。<br />

進度は1 回で1 課。<br />

③ テキストの内容をめぐって,毎回ディベートのテーマを決め,<br />

授業中,中国語のディベートの練習をする予定。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

宿題の辞書調べはしっかりやってきてほしい。また,積極的に発<br />

言してほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験の結果による評価<br />

・春秋とも学期末試験を実施する<br />

中国語表現演習Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

日中文化比較を楽しもう!<br />

講師 陳 淑梅<br />

授業科目の内容:<br />

ある話題について自分の意思や見解を自由自在に述べることを練<br />

習する。コトバのみならず中国文化にも多く触れていく。テキスト<br />

の日中文化に関する中国語エッセイを聞き,それについて議論を展<br />

開していく。またテーマを決め,討論会を行う予定。<br />

ヒアリングと会話を中心とする授業なので積極的に発言したり,<br />

質問したり,討論に参加してほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

陳淑梅著『小点心』NHK 出版<br />

参考書:<br />

授業中に提示<br />

授業の計画:<br />

1 回目ガイダンス<br />

2 回目~本文に入る<br />

① 単語表を宿題として出し,それを辞書で意味を調べておく。<br />

② 授業中,まず音声を聞いて,意味が聞き取れてから本を見る。<br />

進度は1 回で1 課。<br />

③ テキストの内容をめぐって,毎回ディベートのテーマを決め,<br />

授業中,中国語のディベートの練習をする予定。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

宿題の辞書調べはしっかりやってきてほしい。また,積極的に発<br />

言してほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験の結果による評価<br />

・春秋とも学期末試験を実施する<br />

中国語表現演習Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

提高听说能力<br />

講師 劉 長輝<br />

授業科目の内容:<br />

本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,通过词汇学习,<br />

句型操练,会话练习以及话题讨论,使学生学会比较得体正确地运用<br />

汉语进行表达,并可以就某一话题展开比较深入的对话和讨论。教材<br />

中<br />


拟选用北京大学出版社出版的。教学具体内容与教学<br />

进度将按照学生的实际水平和要求进行安排。<br />

テキスト(教科書):<br />

发讲义<br />

参考書:<br />

将在课堂上介绍<br />

授業の計画:<br />

根据学生的水平,第1堂课时向学生说明有关的教学安排与进度。<br />

成績評価方法:<br />

根据学习情况和期末口试成绩综合评价。<br />

質問・相談:<br />

课堂最后10分钟答疑。<br />

中国語表現演習Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

提高听说能力<br />

講師 劉 長輝<br />

授業科目の内容:<br />

本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,通过词汇学习,<br />

句型操练,会话练习以及话题讨论,使学生学会比较得体正确地运用<br />

汉语进行表达,并可以就某一话题展开比较深入的对话和讨论。教材<br />

拟选用北京大学出版社出版的。教学具体内容与教学<br />

进度将按照学生的实际水平和要求进行安排。<br />

テキスト(教科書):<br />

发讲义<br />

参考書:<br />

将在课堂上介绍<br />

授業の計画:<br />

根据学生的水平,第1堂课时向学生说明有关的教学安排与进度。<br />

成績評価方法:<br />

根据学习情况和期末口试成绩综合评价。<br />

質問・相談:<br />

课堂最后10分钟答疑。<br />

中国語表現演習Ⅴ 1単位 (春学期)<br />

中国语水平高阶<br />

講師 劉 長輝<br />

授業科目の内容:<br />

本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多<br />

种形式的听说训练帮助学生掌握汉语常用词汇、较丰富的句型以及中<br />

国人习惯的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一话题<br />

进行成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际的能力。教<br />

材拟选用北京语言大学出版社出版的。教学具体内容与教学<br />

进度将按照程度较高学生的实际水平和要求进行安排。<br />

テキスト(教科書):<br />

发讲义<br />

参考書:<br />

将在课堂上介绍<br />

授業の計画:<br />

根据学生现有的水平,第1堂课时向学生说明有关的教学安排与进<br />

度。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

主要以汉语学习两年以上者为对象。<br />

成績評価方法:<br />

根据学习情况和期末口试成绩综合评价。<br />

質問・相談:<br />

课堂最后10分钟答疑。<br />

中国語表現演習Ⅵ 1単位 (秋学期)<br />

中国语水平高阶<br />

講師 劉 長輝<br />

授業科目の内容:<br />

本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多<br />

种形式的听说训练帮助学生掌握汉语常用词汇,较丰富的句型以及中<br />

国人习惯的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一话题<br />

进行成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际的能力。教<br />

材拟选用北京语言大学出版社出版的。教学具体内容与教学<br />

进度将按照程度较高学生的实际水平和要求进行安排。<br />

172<br />

テキスト(教科書):<br />

发讲义<br />

参考書:<br />

将在课堂上介绍<br />

授業の計画:<br />

根据学生现有的水平,第1堂课时向学生说明有关的教学安排与进<br />

度。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

以学习汉语两年以上者为对象<br />

成績評価方法:<br />

根据学习情况和期末口试成绩综合评价。<br />

質問・相談:<br />

课堂最后10分钟答疑。<br />

中国語表現演習Ⅶ 1単位 (春学期)<br />

中国語研究文献講読<br />

教授 山下 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

中国語の特質や言語と文化との関わりを理解する上で必要と思わ<br />

れる中国語の文献を講読します。今年度は,前期は音韻論に関する<br />

文献を,後期は,文法や中国語の本質について書かれた文献を読み<br />

ます。順番と範囲を決めて,一人ずつ当ててやってもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント使用<br />

参考書:<br />

そのつど指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語を2年以上学習した学生を対象とします。<br />

出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験の結果による評価<br />

・春秋とも学期末試験を実施します。<br />

質問・相談:<br />

授業の最後に質問の時間を設けています。<br />

中国語表現演習Ⅷ 1単位 (秋学期)<br />

中国語研究文献講読<br />

教授 山下 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

中国語の特質や言語と文化との関わりを理解する上で必要と思わ<br />

れる中国語の文献を講読します。今年度は,前期は音韻論に関する<br />

文献を,後期は,文法や中国語の本質について書かれた文献を読み<br />

ます。順番と範囲を決めて,一人ずつ当ててやってもらいます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント使用<br />

参考書:<br />

そのつど指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語を2年以上学習した学生を対象とします。<br />

出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験の結果による評価<br />

・春秋とも学期末試験を実施します。<br />

質問・相談:<br />

授業の最後に質問の時間を設けています。<br />

中国文学演習Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 阿部 順子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では唐代の近体詩を中心とした漢詩の読解法を学びます。<br />

主な学習内容は以下の通りです。<br />

・近体詩の基本的な格律<br />

・音韻の基礎知識<br />

・コンパクトな漢和辞典、また大部の漢和辞典の引き方と活用<br />

・原文の現代中国語による音読<br />

・原文の訓読法による読み下し


・原文の現代日本語への翻訳<br />

・漢詩の語法および表現上の特徴<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を使用します。当面の教材は第1回目の授業で配布し<br />

ます。<br />

参考書:<br />

・コンパクトな漢和辞典各種<br />

・『大漢和辞典』(諸橋轍次著、大修館書店刊)<br />

・『漢語大詞典』(漢語大詞典出版社刊)<br />

※他にも授業時に随時紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2~13回 1~2人による発表および全員が参加しての質疑応答<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・第2回以降は必ず予習をしてきて下さい。※具体的な予習方法に<br />

ついてはガイダンスで説明します。<br />

・現代中国語の学習歴がある、または現在学習していることが望<br />

ましい。<br />

・漢文の学習歴の有無は問いません。<br />

成績評価方法:<br />

平常点のみの評価となります。試験は行ないません。<br />

・出席状況:全授業数のうち、5分の4以上は出席して下さい。<br />

・予習状況:毎回必ず予習をしてきて下さい。<br />

・積極的な授業参加:問題提起をする、自分の考えを述べる、など。<br />

※ただし、予習をしないで授業に出席した場合は欠席とみなしま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

授業中、また授業終了後に受け付けます。<br />

中国文学演習Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 阿部 順子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では唐代の近体詩を中心とした漢詩の読解法を学びます。<br />

主な学習内容は以下の通りです。<br />

・近体詩の基本的な格律<br />

・音韻の基礎知識<br />

・コンパクトな漢和辞典、また大部の漢和辞典の引き方と活用<br />

・原文の現代中国語による音読<br />

・原文の訓読法による読み下し<br />

・原文の現代日本語への翻訳<br />

・漢詩の語法および表現上の特徴<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を使用します。教材は事前(遅くとも授業当日の2週<br />

間前まで)に配布します。<br />

参考書:<br />

・コンパクトな漢和辞典各種<br />

・『大漢和辞典』(諸橋轍次著、大修館書店刊)<br />

・『漢語大詞典』(漢語大詞典出版社刊)<br />

※他にも授業時に随時紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1~13回 1~2人による発表および全員が参加しての質疑応答<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・毎回必ず予習をしてきて下さい。<br />

・現代中国語の学習歴がある、または現在学習していることが望<br />

ましい。<br />

・漢文の学習歴の有無は問いません。<br />

成績評価方法:<br />

平常点のみの評価となります。試験は行ないません。<br />

・出席状況:全授業数のうち、5分の4以上は出席して下さい。<br />

・予習状況:毎回必ず予習をしてきて下さい。<br />

・積極的な授業参加:問題提起をする、自分の考えを述べる、など。<br />

※ただし、予習をしないで授業に出席した場合は欠席とみなしま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

授業中、また授業終了後に受け付けます。<br />

173<br />

中国文学演習Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

講師 山下 一夫<br />

授業科目の内容:<br />

古典中国語(漢文)の基礎的な読解力の養成を行います。前期は<br />

『論語』を、後期は『古文真宝』をテキストに、書き下し、現代日本<br />

語訳、および現代中国語音を用いた読み方を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

初回の講義で指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回の講義で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国文学演習Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

講師 山下 一夫<br />

授業科目の内容:<br />

古典中国語(漢文)の基礎的な読解力の養成を行います。前期は<br />

『論語』を、後期は『古文真宝』をテキストに、書き下し、現代日本<br />

語訳、および現代中国語音を用いた読み方を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

初回の講義で指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回の講義で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国文学演習Ⅴ 1単位 (春学期)<br />

助教 吉永 壮介<br />

授業科目の内容:<br />

中国の古典小説は,文語体で書かれた文言小説と,口語体に近い<br />

白話小説とに大別できます。当演習では,白話小説の『三国志演義』<br />

から幾つかの場面を選んで精読し,『三国志』『資治通鑑』等の史書<br />

とも比較しつつ,白話小説の特質について考えます。授業は本文の<br />

読解を中心としつつ,辞書や工具書の紹介も随時行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を使用します。<br />

参考書:<br />

初回授業時に提示します。<br />

授業の計画:<br />

現代中国語音による音読と,現代日本語への訳を中心に授業を進<br />

めます。演習形式なので,担当者は必ずレジュメを準備すること。<br />

詳細は初回授業時に提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語の学習歴が2年間程度の学生が対象です。古典小説を読む<br />

うえでの基本的な知識の習得を目指すと同時に,分からないことに<br />

ぶつかった時に何を調べたら筋道をつけられるのか,という手段を<br />

身につけられるよう心がけて授業に臨んでください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポート、レジュメによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

中国文学演習Ⅵ 1単位 (秋学期)<br />

助教 吉永 壮介<br />

授業科目の内容:<br />

中国の古典小説は,文語体で書かれた文言小説と,口語体に近い<br />

白話小説とに大別できます。当演習では,白話小説の『三国志演義』<br />

から幾つかの場面を選んで精読し,『三国志』『資治通鑑』等の史書<br />

中<br />


とも比較しつつ,白話小説の特質について考えます。授業は本文の<br />

読解を中心としつつ,辞書や工具書の紹介も随時行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を使用します。<br />

参考書:<br />

初回授業時に提示します。<br />

授業の計画:<br />

現代中国語音による音読と,現代日本語への訳を中心に授業を進<br />

めます。演習形式なので,担当者は必ずレジュメを準備すること。<br />

詳細は初回授業時に提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語の学習歴が2年間程度の学生が対象です。古典小説を読む<br />

うえでの基本的な知識の習得を目指すと同時に,分からないことに<br />

ぶつかった時に何を調べたら筋道をつけられるのか,という手段を<br />

身につけられるよう心がけて授業に臨んでください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポート、レジュメによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

中国文学演習Ⅶ 1単位 (春学期)<br />

『水滸伝』を読む<br />

講師 呉 念聖<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では『水滸伝』原書を丁寧に読み、中国語の表現を吟味し、<br />

作中人物や場面や流れなどをうまく把握し、中国古典名作の醍醐味<br />

を十分堪能することを旨とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材<br />

授業の計画:<br />

輪読の方法をとる。詳細は初回の授業時に説明する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

全員プレーで収穫のあり、楽しい授業を作り上げよう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( とくに発表を重視<br />

する)<br />

中国文学演習Ⅷ 1単位 (秋学期)<br />

『水滸伝』を読む<br />

講師 呉 念聖<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では『水滸伝』原書を丁寧に読み、中国語の表現を吟味し、<br />

作中人物や場面や流れなどをうまく把握し、中国古典名作の醍醐味<br />

を十分堪能することを旨とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材<br />

授業の計画:<br />

輪読の方法をとる。詳細は初回の授業時に説明する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

全員プレーで収穫のあり、楽しい授業を作り上げよう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( とくに発表を重視<br />

する)<br />

中国文学演習Ⅸ 1単位 (春学期)<br />

教授 杉野 元子<br />

授業科目の内容:<br />

現代文学の作品(老舎など)を講読します。中国語学習歴二年程<br />

度の学生を対象とた授業をおこないます。ただし、学習歴が二年に<br />

満たなくても、予習をしっかりとおこない、積極的に学ぶ意欲のあ<br />

る学生は歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント使用。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、口頭発表、レポート、試験結果をもとに成績を評価し<br />

ます。<br />

174<br />

中国文学演習Ⅹ 1単位 (秋学期)<br />

教授 杉野 元子<br />

授業科目の内容:<br />

現代文学の作品(老舎など)を講読します。中国語学習歴二年程<br />

度の学生を対象とた授業をおこないます。ただし、学習歴が二年に<br />

満たなくても、予習をしっかりとおこない、積極的に学ぶ意欲のあ<br />

る学生は歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント使用。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、口頭発表、レポート、試験結果をもとに成績を評価し<br />

ます。<br />

中国文学演習ⅩⅠ 1単位 (春学期)<br />

経済学部教授 竹内 良雄<br />

授業科目の内容:<br />

蘇童の「西瓜船」を読みます。続いて 「紅粉」を読んでいきま<br />

す。受講者は担当部分をそれぞれ読んで、訳してもらいます。時間<br />

があれば訳文をコピーして全員で検討していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

蘇童「西瓜船」(『収穫』2005年第1期あるいは選集内にあり)と<br />

「紅粉」(『上海文学』1991年2期あるいは単行本)。テキストを持って<br />

いない受講生はインターネットからでもダウンロードできますが、<br />

一度は中国専門書店へ出向いて買ってくることを勧めます。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 読解<br />

:<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語学習歴2年以上の学生を対象とします。<br />

成績評価方法:<br />

授業で担当部分の訳を読んで訳し、期末に感想文を書いてもらい、<br />

それらを評価対象にする。<br />

中国文学演習ⅩⅡ 1単位 (秋学期)<br />

経済学部教授 竹内 良雄<br />

授業科目の内容:<br />

蘇童の「西瓜船」を読みます。続いて 「紅粉」を読んでいきま<br />

す。受講者は担当部分をそれぞれ読んで、訳してもらいます。時間<br />

があれば訳文をコピーして全員で検討していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

蘇童「西瓜船」(『収穫』2005年第1期あるいは選集内にあり)と<br />

「紅粉」(『上海文学』1991年2期あるいは単行本)。テキストを持って<br />

いない受講生はインターネットからでもダウンロードできますが、<br />

一度は中国専門書店へ出向いて買ってくることを勧めます。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 読解<br />

:<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語学習歴2年以上の学生を対象とします。<br />

成績評価方法:<br />

授業で担当部分の訳を読んで訳し、期末に感想文を書いてもらい、<br />

それらを評価対象にする。<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 山下 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

中国語という言語について様々な角度からその特質を検討し,次<br />

にあげるテーマの中で各々が興味あるものを選択し,さらに理解を


深め研究することを希望する場合,資料収集の方法,文献の扱い方<br />

などについて指導する。<br />

(1)文法:現代文法,歴史文法,日中対照研究など<br />

(2)語彙:外来語などの特徴や文化と関係の深い問題など<br />

(3)音声:特に現代語の発音の諸問題<br />

(4)方言:豊かな中国の方言に関する諸問題<br />

授業の計画:<br />

1. 授業では時々大学院生を参加させ,学部生の研究に対してアド<br />

バイスさせる。<br />

2. 受講者はそれぞれテーマを見つけて調査・研究し,口頭発表や<br />

レポート作成をおこなう。<br />

3. 授業の過程で,卒業論文作成への展望を見出すことが望まれる。<br />

4. 授業内では,口頭発表に対して,積極的な討論が行われる事を<br />

期待する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ学生を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・出席を重視する。発言の頻度なども評価の参考となる。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付ける。<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 関根 謙<br />

授業科目の内容:<br />

① 20 世紀の中国文化について多角的に検討する。<br />

② 小説・詩歌・戯曲などの文学作品を中心とする。<br />

③ 中国に関するものであれば,映像芸術や舞台芸術などの文化現<br />

象一般も対象に含める。<br />

④ 授業を通じて口頭発表の仕方,論文作成などを学ぶ。<br />

授業の計画:<br />

① 参加者はそれぞれテーマを見つけ調査・研究し,口頭発表やレ<br />

ポート作成をおこなう。<br />

② 授業の過程で,卒業論文作成への展望を見出すことが望まれる。<br />

③ 授業内では,口頭発表に対して,積極的な討論が行われる事を<br />

期待する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ意欲を持つ学生を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 八木 章好<br />

授業科目の内容:<br />

古典文学を中心に学ぶ者を対象とした研究会。学生による研究発<br />

表と討論を主とし,兼ねて卒業論文指導を行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

休講<br />

175<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 杉野 元子<br />

授業科目の内容:<br />

① 20 世紀の中国文化について多角的に検討する。<br />

② 小説・詩歌・戯曲などの文学作品を中心とする。<br />

③ 中国に関するものであれば,映像芸術や舞台芸術などの<br />

文化現象一般も対象に含める。<br />

④ 授業を通じて口頭発表の仕方,論文作成などを学ぶ。<br />

授業の計画:<br />

① 参加者はそれぞれテーマを見つけ調査・研究し,<br />

口頭発表やレポート作成をおこなう。<br />

② 授業の過程で,卒業論文作成への展望を見出すことが望まれる。<br />

③ 授業内では,口頭発表に対して,積極的な討論が行われる事を<br />

期待する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ意欲を持つ学生を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中国語学・中国文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

助教 吉永 壮介<br />

授業科目の内容:<br />

中国古典文学を学ぶ者を対象とした研究会。学生による研究発表<br />

と討論を主とし,兼ねて卒業論文指導を行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

中<br />


英語史Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

現代英語を知るための英語史<br />

授業科目の内容:<br />

・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする<br />

・英語史の流れを知る<br />

・英語学・言語学の考え方を学ぶ<br />

・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する<br />

講師 堀田 隆一<br />

英語という言語の特徴を理解するためには、それがたどってきた<br />

歴史を学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英<br />

語に見られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなって<br />

ゆくのか、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプロ<br />

ーチすることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標であ<br />

る。<br />

本授業で明らかになる現代英語の疑問点を数例挙げておく。<br />

・英語はラテン語、フランス語、ドイツ語などとどのような<br />

関係にあるのか<br />

・なぜfootの複数形はfeetなのか<br />

・なぜSVOの語順なのか<br />

・なぜ三単現のsがつくのか<br />

・なぜAを[ei]と発音するのか<br />

・なぜ英語は世界語となりえたのか<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示するが、以下のものを使用する予定。<br />

・菊池清明・唐澤一友・堀田隆一・貝塚泰幸 『英語史:現代英語<br />

の特質を求めて―多文化性と国際性―』、関西人文科学出版会、2008<br />

年。<br />

・菊池清明監修、唐澤一友・小池剛史・堀田隆一・福田一貴・貝塚<br />

泰幸・松崎武志著 『英語学:現代英語をより深く知るために―現<br />

代英語の諸相と英語学術語解説―』、浪漫書房、2008 年。<br />

参考書:<br />

・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』、中公新書、2008<br />

年。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 現代英語の特徴<br />

3. 英語史概観(1)~英語以前から古英語へ~<br />

4. 英語史概観(2)~古英語の語彙~<br />

5. 英語史概観(3)~古英語の文法~<br />

6. 英語史概観(4)~5回の征服~<br />

7. 比較言語学とゲルマン語の特徴<br />

8. グリムの法則<br />

9. 古ノルド語の影響<br />

10. フランス語の影響<br />

11. 春学期のまとめ(1)<br />

12. 春学期のまとめ(2)<br />

13. 期末テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業は、プロジェクタによるスライドと指定テキストにより講義<br />

形式で進める。スライドは授業の数日前に本授業用のウェブサイト<br />

に掲載するので、それをダウンロードし、印刷などした上で授業に<br />

臨むこと。毎回、授業の終わりに質問や感想をメモしたものを提出<br />

してもらう。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

176<br />

英語史Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

現代英語を知るための英語史<br />

授業科目の内容:<br />

・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする<br />

・英語史の流れを知る<br />

・英語学・言語学の考え方を学ぶ<br />

・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する<br />

講師 堀田 隆一<br />

英語という言語の特徴を理解するためには、それがたどってきた<br />

歴史を学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英<br />

語に見られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなって<br />

ゆくのか、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプロ<br />

ーチすることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標であ<br />

る。<br />

本授業で明らかになる現代英語の疑問点を数例挙げておく。<br />

・英語はラテン語、フランス語、ドイツ語などとどのような<br />

関係にあるのか<br />

・なぜfootの複数形はfeetなのか<br />

・なぜSVOの語順なのか<br />

・なぜ三単現のsがつくのか<br />

・なぜAを[ei]と発音するのか<br />

・なぜ英語は世界語となりえたのか<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示するが、以下のものを使用する予定。<br />

・菊池清明・唐澤一友・堀田隆一・貝塚泰幸 『英語史:現代英語<br />

の特質を求めて―多文化性と国際性―』、関西人文科学出版会、2008<br />

年。<br />

・菊池清明監修、唐澤一友・小池剛史・堀田隆一・福田一貴・貝塚<br />

泰幸・松崎武志著 『英語学:現代英語をより深く知るために―現<br />

代英語の諸相と英語学術語解説―』、浪漫書房、2008 年。<br />

参考書:<br />

・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』、中公新書、2008<br />

年。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. Great Morphology Shift<br />

3. 中世イングランドと英語の復権<br />

4. 中英語と方言<br />

5. 初期近代英語<br />

6. 大母音推移<br />

7. 後期近代英語<br />

8. アメリカ英語の誕生<br />

9. 現代英語の言語変化<br />

10. 英語の未来<br />

11. 秋学期のまとめ(1)<br />

12. 秋学期のまとめ(2)<br />

13. 期末テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業は、プロジェクタによるスライドと指定テキストにより講義<br />

形式で進める。スライドは授業の数日前に本授業用のウェブサイト<br />

に掲載するので、それをダウンロードし、印刷などした上で授業に<br />

臨むこと。毎回、授業の終わりに質問や感想をメモしたものを提出<br />

してもらう。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英文学史Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

中世から17 世紀までのイギリス文学史。主要ジャンルと作家を紹<br />

介するとともに、フランス,イタリアなどの大陸文学からの影響,<br />

教会美術や絵画などの視覚芸術との相関性,文学のメディアとして


の書物文化などにも注目することで,イギリス文学の歴史的展開を<br />

それぞれの時代の文化的文脈のなかで理解することを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 2<br />

vols., 8th ed., New York: Norton, 2006.<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業前後。その他の日時についてはメールで予約すること。<br />

英文学史Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

教授 河内 恵子<br />

授業科目の内容:<br />

18 世紀から20 世紀までのイギリス文学史。<br />

イギリス社会や文化を理解したうえで,文学史を具体的に理解し<br />

てほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 2<br />

vols., 8th ed. New York: Norton, 2006.<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

9 月―10 月 18 世紀のイギリス社会と文学:小説の発生を中心に。<br />

11 月 19 世紀のイギリス社会と文学<br />

:ヴィクトリアニズムについて。<br />

12 月―1 月 19 世紀末から20 世紀のイギリス文学<br />

:世紀転換期の文学とモダニズムについて。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後。その他の日時についてはメールで予約すること。<br />

米文学史Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

教授 巽 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

ピューリタン植民地時代からポストモダニズム文学の時代へ至る<br />

「アメリカ文学史の常識」をふまえながら、その準拠枠からはこぼれ<br />

落ちかねない多様な「非常識の文学史」をも考察していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

Peter High, An Outline of American Literature. (New York: Longman,<br />

1986)<br />

Nina Baym, ed. The Norton Anthology of American Literature The<br />

Shorter Seventh Edition. New York: Norton, 2007.<br />

参考書:<br />

巽孝之『アメリカ文学史―駆動する物語の時空間―』(慶應義塾大<br />

学出版会、2003 年)<br />

授業の計画:<br />

1) ガイダンス<br />

2) 序論・アメリカ文学の枠組み<br />

3) 植民地時代の文学1<br />

4) 植民地時代の文学2<br />

5) 啓蒙主義時代の文学<br />

6) ロマン主義時代1・超絶主義<br />

7) ロマン主義時代2・小説群<br />

8) ロマン主義時代3・詩<br />

9) 南北戦争前後1・金ぴか時代<br />

10)南北戦争前後2・世紀末<br />

11)世紀転換期の文学<br />

12)前期テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教科書以外でも随時少なからぬプリントをその場で読破していく<br />

覚悟が必要。<br />

成績評価方法:<br />

評価は前・後期2回のテストでのみ決定する。追試・再試はなし。<br />

177<br />

米文学史Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

教授 巽 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

ピューリタン植民地時代からポストモダニズム文学の時代へ至る<br />

「アメリカ文学史の常識」をふまえながら、その準拠枠からはこぼれ<br />

落ちかねない多様な「非常識の文学史」をも考察していく。<br />

テキスト(教科書):<br />

Peter High, An Outline of American Literature. (New York: Longman,<br />

1986)<br />

Nina Baym, ed. The Norton Anthology of American Literature The<br />

Shorter Seventh Edition. New York: Norton, 2007.<br />

参考書:<br />

巽孝之『アメリカ文学史―駆動する物語の時空間―』(慶應義塾大<br />

学出版会、2003 年)<br />

授業の計画:<br />

1) モダニズム時代1・新詩・新批評時代<br />

2) モダニズム時代2・ジャズ・エイジ<br />

3) モダニズム時代3・失われた世代<br />

4) ポストモダニズム時代1・戦後小説<br />

5) ポストモダニズム時代2・詩的実験<br />

6) ポストモダニズム時代3・メタフィクション<br />

7) エスニック系文学<br />

8) 演劇<br />

9) 大衆文学<br />

10)後期テスト<br />

11)テスト返却<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教科書以外でも随時少なからぬプリントをその場で読破していく<br />

覚悟が必要。<br />

成績評価方法:<br />

評価は前・後期2回のテストでのみ決定する。追試・再試はなし。<br />

現代英語学Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

教授 井上 逸兵<br />

授業科目の内容:<br />

言語学の観点から現代英語の諸相について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期テキスト:<br />

H. G. Widdowson, Linguistics. (Oxford Introductions to Language Study)<br />

Oxford University Press.<br />

春の連休課題図書:<br />

池上嘉彦『英語の感覚・日本語の感覚』(NHKブックス)<br />

参考書:<br />

授業中および授業のホームページ上で指示する。<br />

授業の計画:<br />

テキストの1 章がおおよそ1~2 回分の授業の内容。時にテキスト<br />

外の内容を論ずる。詳しくは授業のホームページで知らせる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

各期それぞれ2回のテストを行い,その結果で評価する(授業態<br />

度の悪いものについては減点することがある)。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後ならびにipinoue@ipinoue.jp に。<br />

またはメールでアポイントメントをとって下さい。授業のウェブ<br />

サイトはhttp://www.flet.keio.ac.jp/~ipinoue/geg.htm<br />

現代英語学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

教授 井上 逸兵<br />

授業科目の内容:<br />

言語学の観点から現代英語の諸相について講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

秋学期テキスト: George Yule, Pragmatics. (Oxford Introductions to<br />

Language Study) Oxford University Press.<br />

夏休み課題図書:<br />

英<br />


Michael Swan, Grammar. (Oxford Introductions to Language Study)<br />

Oxford University Press.<br />

参考書:<br />

授業中および授業のホームページ上で指示する。<br />

授業の計画:<br />

テキストの1 章がおおよそ1~2 回分の授業の内容。時にテキスト<br />

外の内容を論ずる。詳しくは授業のホームページで知らせる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

各期それぞれ2回のテストを行い,その結果で評価する(授業態<br />

度の悪いものについては減点することがある)。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後ならびにipinoue@ipinoue.jp に。<br />

またはメールでアポイントメントをとって下さい。授業のウェブ<br />

サイトはhttp://www.flet.keio.ac.jp/~ipinoue/geg.htm<br />

英語英米文学基礎講読Ⅰ(A)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅰ(B)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅰ(C)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅰ(D)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅰ(E)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅰ(F)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅰ(G)(要) 1単位 (春学期)<br />

(A) 准教授 大串 尚代<br />

(B) 准教授 髙橋 勇<br />

(C) 教授 井上 逸兵<br />

(D) 教授 河内 恵子<br />

(E) 教授 巽 孝之<br />

(F) 教授 松田 隆美<br />

(G) 教授 井出 新<br />

授業科目の内容:<br />

第3学年において,学生は各々が専門とする研究会に所属します<br />

が,いずれの分野にあっても英語文献を読むことは研究の基本とな<br />

ります。「英語英米文学基礎講読」は基礎的な文献を正確に読み,内<br />

容を分析する能力を養うための演習科目として設置されており,担<br />

当者によって扱うテキストは異なるものの,その授業目的は同一で<br />

す。また,秋学期に共通テストが実施されます。<br />

なお,本授業のクラス分けは4月初旬に発表されますので,必ずそ<br />

れに従って履修登録をしてください。<br />

成績評価方法:<br />

共通テストの成績ならびに平常点。<br />

英語英米文学基礎講読Ⅱ(A)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅱ(B)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅱ(C)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅱ(D)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅱ(E)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅱ(F)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語英米文学基礎講読Ⅱ(G)(要) 1単位 (秋学期)<br />

(A) 教授 井出 新<br />

(B) 准教授 大串 尚代<br />

(C) 准教授 髙橋 勇<br />

(D) 教授 井上 逸兵<br />

(E) 教授 河内 恵子<br />

(F) 教授 巽 孝之<br />

(G) 教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

第3学年において,学生は各々が専門とする研究会に所属します<br />

が,いずれの分野にあっても英語文献を読むことは研究の基本とな<br />

ります。「英語英米文学基礎講読」は基礎的な文献を正確に読み,内<br />

容を分析する能力を養うための演習科目として設置されており,担<br />

当者によって扱うテキストは異なるものの,その授業目的は同一で<br />

す。また,秋学期に共通テストが実施されます。<br />

なお,本授業のクラス分けは4月初旬に発表されますので,必ずそ<br />

れに従って履修登録をしてください。<br />

178<br />

成績評価方法:<br />

共通テストの成績ならびに平常点。<br />

古代中世英語学Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

Old Englishのテクストに実際に触れることで,イギリス中世の文<br />

学とその思想的背景について具体的に学ぶ。Old English の文法への<br />

導入をするとともに,Old Englilsh期のイギリス文学についてテクス<br />

トを実際に読みつつ解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

古代中世英語学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

Middle English のテクストの講読を通じて,12-15世紀のイギリス<br />

文学とその思想的背景について具体的に学ぶ。Middle English の特徴<br />

を説明し,チョーサーなどの作品の講読を通じて,中世後期イギリ<br />

ス文学とその背景について,さまざまな角度から考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Chaucer, Geoffrey, The Canterbury Tales, selected and ed. by V. A.<br />

Kolve and Glending Olson, 2nd edn (New York: W. W. Norton, 2005)<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英語音声学Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

講師 金子 育世<br />

授業科目の内容:<br />

英語の音声体系を科学的・理論的に理解し習得するとともに、特<br />

に日本語の音声体系との違いに着目し、日本語にはない音を生成・<br />

知覚できるようになることを目指す。また、英語音声学の知識を応<br />

用し、スピーキング・リスニング能力の向上を図る。さらには、PC<br />

ソフトを使った音声分析や効果的な発音指導法などについても扱い<br />

たい。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で紹介する。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席をしないこと。授業には積極的に参加して下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語音声学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

講師 金子 育世<br />

授業科目の内容:<br />

英語の音声体系を科学的・理論的に理解し習得するとともに、特<br />

に日本語の音声体系との違いに着目し、日本語にはない音を生成・<br />

知覚できるようになることを目指す。また、英語音声学の知識を応<br />

用し、スピーキング・リスニング能力の向上を図る。さらには、PC<br />

ソフトを使った音声分析や効果的な発音指導法などについても扱い<br />

たい。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で紹介する。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介する。


授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席をしないこと。授業には積極的に参加して下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語学演習Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

書誌学研究とは何か ~中世からシェイクスピア時代まで~<br />

商学部教授 英 知明<br />

授業科目の内容:<br />

文学作品を「物理的な存在としての書物」として捉え、その誕生<br />

や印刷工程、出版や流通を研究対象と考える「書誌学(Bibliography)」<br />

への入門編。中世の目も眩む色彩鮮やかな手書きの写本時代から、<br />

手動印刷機の誕生を経て、作品が出版物として文芸の世界へと普及<br />

していくエリザベス朝までを扱う。特にシェイクスピア時代の演劇<br />

作品を中心に、作者原稿が劇場用台本へと姿を変え、最終的に書物<br />

として出版されるに到るプロセスについて、書誌学研究の理論と実<br />

践、及び問題点を考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に配布、または指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

専門書や論文講読のほか、履修者による個人発表も予定している。<br />

「書物の歴史」への愛情と精緻な学問を追求する意欲を持ち、「積極<br />

的に授業に取り組む学生」を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

出席と授業中の発表、および定期試験で評価する。<br />

英語学演習Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

書誌学研究とは何か ~中世からシェイクスピア時代まで~<br />

商学部教授 英 知明<br />

授業科目の内容:<br />

文学作品を「物理的な存在としての書物」として捉え、その誕生<br />

や印刷工程、出版や流通を研究対象と考える「書誌学(Bibliography)」<br />

への入門編。中世の目も眩む色彩鮮やかな手書きの写本時代から、<br />

手動印刷機の誕生を経て、作品が出版物として文芸の世界へと普及<br />

していくエリザベス朝までを扱う。特にシェイクスピア時代の演劇<br />

作品を中心に、作者原稿が劇場用台本へと姿を変え、最終的に書物<br />

として出版されるに到るプロセスについて、書誌学研究の理論と実<br />

践、及び問題点を考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に配布、または指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

専門書や論文講読のほか、履修者による個人発表も予定している。<br />

「書物の歴史」への愛情と精緻な学問を追求する意欲を持ち、「積極<br />

的に授業に取り組む学生」を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

出席と授業中の発表、および定期試験で評価する。<br />

英語学演習Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

Old English Grammar and Reader<br />

講師 小倉 美知子<br />

授業科目の内容:<br />

古英語の初級授業。古英語文法を、実際の作品を読みながら学ぶ。<br />

電子コーパスにより、古英語を学習していない者でも例文を拾って<br />

自分の論文中に使用できる現在、その例の検証が書き手自身に出来<br />

ないのは嘆かわしいだけでなく、間違った結論を導く危険さえはら<br />

んでいる。この授業では、自分で古英語の作品を読み、自信を持っ<br />

て例文を探し、論文を書き、書評を書くことが出来るようにする第<br />

一歩を踏み出すことを目的とする。英語史は古英語の時期から始ま<br />

る。この時期がどの程度語学的に安定したものか流動的なものか、<br />

自分で読んで判断してもらいたい。<br />

179<br />

テキスト(教科書):<br />

Mitchell, Bruce, and Fred C. Robinson. 2009. A Guide to Old English.<br />

6th ed. Oxford: Blackwell.<br />

参考書:<br />

授業の間に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

はじめの2~3週間の間に文法の基礎の部分は終えて、作品を読<br />

み始める。作品を読みながら必要な文法事学ぶと言うのが、この授<br />

業のやり方である。読み方は Old English を Modern Englishに訳す<br />

形で行う。基本的には教科書に挙げられた作品の順序に従って読ん<br />

でいく。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初心者歓迎。ドイツ語、ラテン語の学生・院生も歓迎する。英語<br />

話者も歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の出席、授業態度、および学期末の筆記試験により評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業中に随時受け付ける。<br />

英語学演習Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

Old English Grammar and Reader<br />

講師 小倉 美知子<br />

授業科目の内容:<br />

古英語の初級授業。古英語文法を、実際の作品を読みながら学ぶ。<br />

電子コーパスにより、古英語を学習していない者でも例文を拾って<br />

自分の論文中に使用できる現在、その例の検証が書き手自身に出来<br />

ないのは嘆かわしいだけでなく、間違った結論を導く危険さえはら<br />

んでいる。この授業では、自分で古英語の作品を読み、自信を持っ<br />

て例文を探し、論文を書き、書評を書くことが出来るようにする第<br />

一歩を踏み出すことを目的とする。英語史は古英語の時期から始ま<br />

る。この時期がどの程度語学的に安定したものか流動的なものか、<br />

自分で読んで判断してもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Mitchell, Bruce, and Fred C. Robinson. 2009. A Guide to Old English.<br />

6th ed. Oxford: Blackwell.<br />

参考書:<br />

授業の間に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

はじめの2~3週間の間に文法の基礎の部分は終えて、作品を読<br />

み始める。作品を読みながら必要な文法事学ぶと言うのが、この授<br />

業のやり方である。読み方は Old English を Modern Englishに訳す<br />

形で行う。基本的には教科書に挙げられた作品の順序に従って読ん<br />

でいく。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初心者歓迎。ドイツ語、ラテン語の学生・院生も歓迎する。英語<br />

話者も歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の出席、授業態度、および学期末の筆記試験により評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業中に随時受け付ける。<br />

英語学演習Ⅴ 1単位 (春学期)<br />

英語動詞の研究<br />

講師 唐須 教光<br />

授業科目の内容:<br />

英語の動詞に関して外国語としての学習者がよく迷う問題点を重<br />

点的に取り上げ、特に意味との関連で吟味する。動詞の時制、相、<br />

法なども徹底的に理解できるよう、テキストの精読とともに、参考<br />

文献をあわせ読むつもりである。<br />

テキスト(教科書):<br />

Leech, Geoffrey. (1987). Meaning and the English Verb. Second Editon.<br />

Longman<br />

参考書:<br />

最初のクラスで文献票を配布します。<br />

授業の計画:<br />

全ての時間でテキストの精読と解説。<br />

英<br />


担当教員から履修者へのコメント:<br />

よほどのことがない限り、欠席しないように。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

質問・相談:<br />

授業中の質問大歓迎。また、メールでの質問も受け付けます。<br />

英語学演習Ⅵ 1単位 (秋学期)<br />

英語動詞の研究<br />

講師 唐須 教光<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きです。春学期からの継続ですので、春学期を履修し<br />

たものとして、秋学期を始めます<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期と同一。春学期の続き。<br />

参考書:<br />

春学期と同一。<br />

授業の計画:<br />

春学期と同じ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期と同じ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点。<br />

質問・相談:<br />

春学期と尾根時。<br />

英語学演習Ⅶ 1単位 (春学期)<br />

社会言語学<br />

講師 阿部 圭子<br />

授業科目の内容:<br />

本講では,話し手と聞き手の人間関係やコミュニケーションにお<br />

ける言語の果たす役割を,その背景となる社会,文化との関わりか<br />

ら明らかにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

Kiesling, Scott F. and Bratt Paulston (eds.)2005. Intercultural Discourse<br />

and Communication. Blackwell. ISBN 0-631-23544-2<br />

参考書:<br />

・唐須教光(編)『開放系言語学への招待』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,<br />

2008)<br />

・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)<br />

・John Gumperz(著)井上逸兵他訳『認知と相互行為の社会言語学<br />

―ディスコース・ストラテジー』(松柏社,2004)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

成績評価方法:<br />

・提出物,発表,授業内での討論などを総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語学演習Ⅷ 1単位 (秋学期)<br />

社会言語学<br />

講師 阿部 圭子<br />

授業科目の内容:<br />

本講では,話し手と聞き手の人間関係やコミュニケーションにお<br />

ける言語の果たす役割を,その背景となる社会,文化との関わりか<br />

ら明らかにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

Kiesling, Scott F. and Bratt Paulston (eds.)2005. Intercultural Discourse<br />

and Communication. Blackwell. ISBN 0-631-23544-2<br />

参考書:<br />

・唐須教光(編)『開放系言語学への招待』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,<br />

2008)<br />

・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)<br />

・John Gumperz(著)井上逸兵他訳『認知と相互行為の社会言語学<br />

―ディスコース・ストラテジー』(松柏社,2004)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

180<br />

成績評価方法:<br />

・提出物,発表,授業内での討論などを総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語学演習Ⅸ 1単位 (春学期)<br />

コロケーション研究の基礎<br />

講師 奥 聡一郎<br />

授業科目の内容:<br />

コーパス言語学、コーパス文体論の導入を行い、近年注目されて<br />

いるコロケーションに焦点をあてた英語論文を講読する。実際に文<br />

学テクストのコロケーションの分析を行い,研究や教育に活用でき<br />

るところまで演習したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『英語コロケーション研究入門』堀正広著 研究社 2009年 ISBN:<br />

978-4-327-40156-6<br />

参考書:<br />

『英語コーパスと言語教育』石川慎一郎著 大修館書店 2008年<br />

ISBN:978-4-469-21321-8<br />

『英語の作法』斎藤兆史著 東京大学出版会 2001年<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション(1回)<br />

2. コーパス言語学の概説(1回)<br />

3. コーパス文体論の概説(1回)<br />

4. 英語コロケーション研究に関する論文講読(6回)<br />

5. コーパスの作成と分析(2回)<br />

6. コロケーションに関する発表(2回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

コーパスの活用に関心のある学生の受講を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(小テストによる)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。また,受講者間でメーリングリストを<br />

作成し,レジメの事前配布を行う予定。<br />

英語学演習Ⅹ 1単位 (秋学期)<br />

外国語教育論としての英語教育(言語政策、コーパス、ICT活用)<br />

講師 奥 聡一郎<br />

授業科目の内容:<br />

外国語教育としての英語教育が現在抱えている諸問題を俯瞰し、<br />

最近のトピックになっている問題について基本的文献にあたりなが<br />

ら英語教育を論じる際の理論的基盤を考える。CEFRを中心とした言<br />

語政策、コーパスの活用、ICT(Information and Communication<br />

Technology=コンピュータやインターネットなどの情報コミュニケ<br />

ーション技術)の活用、教育的文体論などを視野に入れた文献講読<br />

やレポート作成などの演習を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する予定。<br />

参考書:<br />

『外国語教育2 外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参<br />

照枠』吉島茂・大橋理枝他訳編<br />

朝日出版社 2004年 ISBN:978-4-255-00293-4 (4-255-00293-2)<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション(1回)<br />

2. 英語教育学と英語教育の関連諸分野(2回)<br />

3. 英語教育における言語政策、CEFR文献講読(4回)<br />

4. 英語教育におけるコーパス(2回)<br />

5. 英語教育におけるICT(2回)<br />

6. 英語教育と国語教育(2回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英語教育(言語教育)に関心のある学生の受講を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(小テストによる)


質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。また,受講者間でメーリングリストを<br />

作成し,レジメの事前配布を行う予定。<br />

英語学演習ⅩⅠ 1単位 (春学期)<br />

講師 多々良 直弘<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では社会言語学・言語人類学の分野における重要な文献を<br />

講読します。<br />

授業は受講生の発表により構成するので、予習と積極的な授業参<br />

加が求められます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 文献の講読<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席および授業参加度):70%<br />

レポート:30%<br />

英語学演習ⅩⅡ 1単位 (秋学期)<br />

講師 多々良 直弘<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では社会言語学・言語人類学の分野における重要な文献を<br />

講読します。<br />

授業は受講生の発表により構成しますので、予習と積極的な授業<br />

参加が求められます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 文献の講読<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席および授業参加度):70%<br />

レポート:30%<br />

英語学演習ⅩⅢ 1単位 (春学期)<br />

Creative Writing in English.<br />

講師 コネリー, マーティン C<br />

授業科目の内容:<br />

This is basically a writing course in English, with a focus on creative<br />

self-expression. We will study a number of forms: essay, short-story,<br />

poem, dialogue and journal. How can we describe people, places and<br />

things effectively? How can we get our ideas across effectively? How can<br />

we keep the reader’s attention?<br />

There will be an emphasis on production: learning by writing. A lot of<br />

the contents will be related to students’interests.<br />

テキスト(教科書):<br />

No set textbook - handouts will be provided.<br />

参考書:<br />

None.<br />

授業の計画:<br />

Progress of course will established upon completion of mini-tasks.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Bring only pen, paper, a desire to learn and a willingness to try. Writing<br />

is a wonderful challenge.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

Asessment based upon completion of mini-writing tasks on-going<br />

throughout course, and on perceived effort and input. It is important for<br />

students to take active part.<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

Attendance is also very important.<br />

181<br />

質問・相談:<br />

Please speak to me after the class if you have any questions.<br />

My e-mail address is: tsurumi07@yahoo.ie<br />

英語学演習ⅩⅣ 1単位 (秋学期)<br />

Creative Writing in English.<br />

講師 コネリー, マーティン C<br />

授業科目の内容:<br />

This is basically a writing course in English, with a focus on creative<br />

self-expression. We will study a number of forms: essay, short-story,<br />

poem, dialogue and journal. How can we describe people, places and<br />

things effectively? How can we get our ideas across effectively? How can<br />

we keep the reader’s attention?<br />

There will be an emphasis on production: learning by writing. A lot of<br />

the contents will be related to students’interests.<br />

テキスト(教科書):<br />

No set textbook - handouts will be provided.<br />

参考書:<br />

None.<br />

授業の計画:<br />

Progress will be based upon the completion of mini-tasks.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Bring only pen, paper, a desire to learn and a willingness to try. Writing<br />

is a wonderful challenge.<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

Assessment is based upon the completion of mini-writing tasks ongoing<br />

throughout course, and on student's perceived effort and input.<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

Attendance is important.<br />

質問・相談:<br />

Please speak to me after the class if you have any questions.<br />

My e-mail address is: tsurumi07@yahoo.ie<br />

英語学演習ⅩⅤ 1単位 (春学期)<br />

談話分析<br />

教授 井上 逸兵<br />

授業科目の内容:<br />

談話分析のテキストを用いて、この分野の様々な問題を考える。<br />

また実際に談話分析を行う。詳細は授業のホームページを参照のこ<br />

と。<br />

テキスト(教科書):<br />

H. G. Widdowson, Discourse Analysis (Oxford Introductions to Language<br />

Study) Oxford University Press.<br />

参考書:<br />

授業のページで知らせる。<br />

授業の計画:<br />

毎回1章ずつ講読し、時に実際の談話を分析する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席をしないこと。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後またはメールでどうぞipinoue@ipinoue.jp<br />

授業のサイトはhttp://www.flet.keio.ac.jp/~ipinoue/ege.htm<br />

英語学演習ⅩⅥ 1単位 (秋学期)<br />

談話分析<br />

教授 井上 逸兵<br />

授業科目の内容:<br />

談話分析のテキストを用いて、この分野の様々な問題を考える。<br />

また実際に談話分析を行う。詳細は授業のホームページを参照のこ<br />

と。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業のページで知らせる。<br />

参考書:<br />

授業のページで知らせる。<br />

英<br />


授業の計画:<br />

毎回1章ずつ講読し、時に実際の談話を分析する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席をしないこと。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後またはメールでどうぞipinoue@ipinoue.jp<br />

授業のサイトはhttp://www.flet.keio.ac.jp/~ipinoue/ege.htm<br />

英文学演習Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ロマン派の詩を読む<br />

准教授 髙橋 勇<br />

授業科目の内容:<br />

主として英国ロマン派の詩を精読・味読しながら,英語で詩を読<br />

むということを実際に体験してもらいます。初めのうちは詩の文法<br />

やリズムについての解説から入り,歌の視聴や音読なども交えなが<br />

ら、最終的には詩を詩として読めるレベルに到達することを目標と<br />

します。内容上は講義科目「英文学Ⅰ」と対になる科目です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Stephen Greenblatt, ed., The Norton Anthology of English Literature,<br />

8th edn, 2 vols (New York: Norton, 2005)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英詩が好きな学生、ならびに読んでみたいけれど躊躇していると<br />

いうような学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は随時メール(isamut@flet.keio.ac.jp)で受け付けています。<br />

英文学演習Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

ロマン派の詩を読む<br />

准教授 髙橋 勇<br />

授業科目の内容:<br />

主として英国ロマン派の詩を精読・味読しながら,英語で詩を読<br />

むということを実際に体験してもらいます。初めのうちは詩の文法<br />

やリズムについての解説から入り,歌の視聴や音読なども交えなが<br />

ら、最終的には詩を詩として読めるレベルに到達することを目標と<br />

します。内容上は講義科目「英文学Ⅱ」と対になる科目です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Stephen Greenblatt, ed., The Norton Anthology of English Literature,<br />

8th edn, 2 vols (New York: Norton, 2005)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英詩が好きな学生、ならびに読んでみたいけれど躊躇していると<br />

いうような学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は随時メール(isamut@flet.keio.ac.jp)で受け付けています。<br />

英文学演習Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

イギリス小説を愉しく論じるには?!<br />

教授 河内 恵子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では「小説の論じ方」について考える。<br />

中心となる作品は19世紀を代表する作家Oscar Wilde のThe Picture<br />

of Dorian Gray(1891)であるがこの他にもさまざまな作品を用い<br />

て,時間,空間,語り手,構造etc. といったアスペクトから小説世<br />

界の分析を試みる。<br />

テキスト(教科書):<br />

Oscar Wilde, The Picture of Dorian Gray., New York: Norton, 1988.<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

4 月― 5 月 :プリントを用いて分析方法を概観する。<br />

6 月― 7 月 :テキストを読む。<br />

9 月― 11 月 :複数の作品を読み,<br />

182<br />

さまざまなアスペクトから分析する。<br />

12 月― 1 月 :まとめ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

小説を読むのが好きな学生を歓迎。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業内。その他の日時についてはメールで予約すること。<br />

英文学演習Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

イギリス小説を愉しく論じるには?!<br />

教授 河内 恵子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では「小説の論じ方」について考える。<br />

中心となる作品は19世紀を代表する作家Oscar Wilde のThe Picture<br />

of Dorian Gray(1891)であるがこの他にもさまざまな作品を用い<br />

て,時間,空間,語り手,構造etc. といったアスペクトから小説世<br />

界の分析を試みる。<br />

テキスト(教科書):<br />

Oscar Wilde, The Picture of Dorian Gray., New York: Norton, 1988.<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

4 月― 5 月 :プリントを用いて分析方法を概観する。<br />

6 月― 7 月 :テキストを読む。<br />

9 月― 11 月 :複数の作品を読み,<br />

さまざまなアスペクトから分析する。<br />

12 月― 1 月 :まとめ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

小説を読むのが好きな学生を歓迎。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業内。その他の日時についてはメールで予約すること。<br />

英文学演習Ⅴ 1単位 (春学期)<br />

ルネサンス期の恋愛ソネット集<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

SpenserやShakespeareのソネット集を精読することで、ルネサンス<br />

期の恋愛詩の伝統を中世の宮廷風恋愛詩にも言及しつつ検討します。<br />

ルネサンス期の詩の主題的特徴,詩的コンベンション,視覚芸術と<br />

の密接な関連などについて考察します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 8th<br />

ed., New York: Norton, 2006, vol.1.<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. Early Modern Englishの特徴と英詩入門<br />

2. 宮廷風恋愛詩の伝統<br />

3. Spenser, Amoretti<br />

4. Wyatt, Surreyによるペトラルカの英訳<br />

5. Sydney, Artrophil and Stella<br />

6. Shakespeare, Sonnets<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

精読には時間をかけますが,履修者には毎回,綿密な予習が求め<br />

られます。出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

研究室で質問、相談に応じます。メールでの連絡も可能です。<br />

(matsuda@flet.keio.ac.jp)


英文学演習Ⅵ 1単位 (秋学期)<br />

後期ルネサンスの綺想と信仰<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

Donne, Marvell, Miltonといった17世紀を代表する詩人の作品を精読<br />

して、大航海時代、科学革命、ピューリタン革命のイギリスにおけ<br />

る英詩の主題とイメージを分析します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 8th<br />

ed., New York: Norton, 2006, vol.1.<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. Donne, Songs and Sonets,他。<br />

2. Marvell<br />

3. Milton, Paradise Lost 他。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

精読には時間をかけますが,履修者には毎回,綿密な予習が求め<br />

られます。出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

研究室で質問、相談に応じます。メールでの連絡も可能です。<br />

(matsuda@flet.keio.ac.jp)<br />

英文学演習Ⅶ 1単位 (春学期)<br />

18 世紀英文学の精読演習を通じて,近・現代の出発点を確認する<br />

講師 原田 範行<br />

授業科目の内容:<br />

イギリス18 世紀の文学作品の精読・演習を通じて,まず,当時の<br />

英文学作品の原典を正確に読みこなせる実力を培うこと,そしてそ<br />

の上で,文学研究の基本的な方法や論点を整理し,作品解釈の可能<br />

性についての思考力を養ってもらうことが本演習の目標です。18 世<br />

紀は,詩,小説,伝記,批評などのさまざまな文学ジャンルが変化,<br />

分化,確立してくる時期であり,また印刷出版文化(ジャーナリズ<br />

ムや著作権論争を含む)が今日的相貌を帯び始める時期でもありま<br />

すから,履修者の皆さんは,本演習を通じて,英語力の向上ととも<br />

に,近・現代文学と文化の出発点を確認することができると思いま<br />

す。本年度は、1740年に刊行され、近代イギリス小説誕生の原点と<br />

も目されるサミュエル・リチャードソンの『パメラ』を取り上げま<br />

す。春学期には、作品の冒頭に起きるLady B.の死からPamelaがMr.<br />

B.の別荘に監禁されるまで、秋学期には、Mr. B.の別荘の池での場面<br />

からPamelaの幸福な結婚に至るまでを扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Samuel Richardson, Pamela を教材とします。使用する版について<br />

は,開講時に指示します。<br />

参考書:<br />

『パメラ』の研究・批評文献をはじめ、18世紀イギリス文学・文<br />

化全般に関する参考文献などを、開講時に詳しく紹介します。<br />

授業の計画:<br />

以下の計画で演習を進める予定です。<br />

(春学期)<br />

第1回~第3回:18 世紀英文学研究のための基礎的事項の確認と方法<br />

論の解説<br />

第4回~第13回 :Pamelaの精読と解説(Lady B.の死、PamelaとMr. B<br />

のやり取り、別荘に監禁されるPamelaなど)<br />

第14回~:春学期のまとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習に積極的に参加する皆さんの履修を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・学年末レポートによる評価(60 %程度)<br />

・平常点:出席状況および授業態度(発言、小課題の提出を含む)<br />

による評価(40 %程度)<br />

質問・相談:<br />

質問や相談は、適宜、授業の前後や担当者の電子メール(開講時<br />

にお知らせします)を利用してください。<br />

183<br />

英文学演習Ⅷ 1単位 (秋学期)<br />

18 世紀英文学の精読演習を通じて,近・現代の出発点を確認する<br />

講師 原田 範行<br />

授業科目の内容:<br />

イギリス18 世紀の文学作品の精読・演習を通じて,まず,当時の<br />

英文学作品の原典を正確に読みこなせる実力を培うこと,そしてそ<br />

の上で,文学研究の基本的な方法や論点を整理し,作品解釈の可能<br />

性についての思考力を養ってもらうことが本演習の目標です。18 世<br />

紀は,詩,小説,伝記,批評などのさまざまな文学ジャンルが変化,<br />

分化,確立してくる時期であり,また印刷出版文化(ジャーナリズ<br />

ムや著作権論争を含む)が今日的相貌を帯び始める時期でもありま<br />

すから,履修者の皆さんは,本演習を通じて,英語力の向上ととも<br />

に,近・現代文学と文化の出発点を確認することができると思いま<br />

す。本年度は、1740年に刊行され、近代イギリス小説誕生の原点と<br />

も目されるサミュエル・リチャードソンの『パメラ』を取り上げま<br />

す。春学期には、作品の冒頭に起きるLady B.の死からPamelaがMr.<br />

B.の別荘に監禁されるまで、秋学期には、Mr. B.の別荘の池での場面<br />

からPamelaの幸福な結婚に至るまでを扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

Samuel Richardson, Pamela を教材とします。使用する版について<br />

は,開講時に指示します。<br />

参考書:<br />

『パメラ』の研究・批評文献をはじめ、18世紀イギリス文学・文<br />

化全般に関する参考文献などを、開講時に詳しく紹介します。<br />

授業の計画:<br />

以下の計画で演習を進める予定です。<br />

(秋学期)<br />

第1回~第3回:Pamela批評史の解説およびリチャードソンの他の作<br />

品について<br />

第4回~第13回 :Pamelaの精読(池でのPamelaとMr. B.、Mr. B.の求<br />

婚とPamelaの拒絶、Pamelaの幸福な結婚生活など)<br />

第14回~:秋学期のまとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習に積極的に参加する皆さんの履修を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・学年末レポートによる評価(60 %程度)<br />

・平常点:出席状況および授業態度(発言、小課題の提出を含む)<br />

による評価(40 %程度)<br />

質問・相談:<br />

質問や相談は、適宜、授業の前後や担当者の電子メール(開講時<br />

にお知らせします)を利用してください。<br />

英文学演習Ⅸ 1単位 (春学期)<br />

英文学演習Ⅹ 1単位 (秋学期)<br />

英文学演習ⅩⅠ 1単位 (春学期)<br />

中世イングランドの詩と文化<br />

休講<br />

休講<br />

講師 小林 宜子<br />

授業科目の内容:<br />

中世写本に残された作者不詳の宗教詩や恋愛詩、中世イングラン<br />

ドを代表する詩人のひとり、ジェフリー・チョーサーが書いたバラ<br />

ード、百年戦争をテーマとしたキャロルなど、中世後期の様々な短<br />

詩を、その背景となる文学的伝統や作品が生み出された当時の歴史<br />

的状況などを考慮しながら原文で味わう。原詩は中世の英語で書か<br />

れているが、テクストに詩の現代英語訳や語注が添えられているの<br />

で、初心者でも問題ない。詩の読解と平行して、各々の詩の文化的・<br />

社会的背景を探るうえでの手掛かりとなるような資料や図像を参照<br />

し、また原詩の朗読や関連する音楽を聴きながら、詩への理解を深<br />

めていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

英<br />


授業の計画:<br />

初回はガイダンス、最終回は期末試験を行なう。二週目以降の授<br />

業は、下記の各項目に1~2週間を費やす予定。<br />

(1)春の訪れを歌った詩。<br />

(2)恋の嘆きを歌った詩。<br />

(3)替え歌の普及。<br />

(4)中世写本の世界。<br />

(5)キリストの受難をテーマとした詩。<br />

(6)聖母マリアを称える詩。<br />

(7)チョーサーのバラード。<br />

(8)英仏戦争での勝利を祝したキャロル。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回、詩の訳読や解釈を出席者に担当してもらうので、必ず予習<br />

をして授業に臨むこと。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験の成績と出席状況および授業態度を総合して評価する。<br />

英文学演習ⅩⅡ 1単位 (秋学期)<br />

中世末期から初期近代にかけての恋愛詩<br />

講師 小林 宜子<br />

授業科目の内容:<br />

中世末期から初期近代にかけて書かれた様々な恋愛詩を,その背<br />

景となる文学的伝統や作品が生み出された当時の歴史的状況などを<br />

考察しながら原文で精読する。恋愛詩と一口に言っても,その形式<br />

はバラード,ロンド,ソネットなど様々である。それぞれの詩の形<br />

式的特徴を理解したうえで,どのような文学的伝統に則って書かれ<br />

ているのか,伝統的な素材にいかなる独自性が加えられているのか,<br />

どのような政治・社会的環境の中で創作されたのか,どのような形<br />

で流布したのか,いかなる意味を伝え,いかなる情緒を表現してい<br />

るのかなど,多角的な視点から解釈を試みる。その際、中世と近代<br />

との連続性、および中世と近代を隔てる各々の時代に特徴的な表現<br />

様式の双方に留意する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

授業の計画:<br />

初回はガイダンス、最終回は期末試験を行なう。二週目以降は、<br />

下記の各々の項目について1~2週間を費やす予定。<br />

(1) 中世末期のフランスの詩人Charles d’Orleans のバラードとロンド。<br />

(2) 中世末期から初期近代にかけてのenvoy の流行。<br />

(2) テューダー朝の詩人Thomas Wyatt のバラードとロンド。<br />

(3) イタリアの詩人Petrarchのソネット。<br />

(4) Thomas Wyatt と同時代の詩人 Henry Howard によるPetrarch のソ<br />

ネットの翻訳。<br />

(5) エリザベス朝の詩人Philip Sidney によるペトラルカ風ソネット。<br />

(6) エリザベス朝の詩人Edmund Spenser によるペトラルカ風ソネット。<br />

(7) ステュアート朝の詩人Mary Sidney Wroth によるペトラルカ風ソ<br />

ネット。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回、詩の訳読や解釈を出席に担当してもらうので、必ず予習を<br />

して授業に臨むこと。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験の結果と出席状況および授業態度を総合して評価する。<br />

英文学演習ⅩⅢ 1単位 (春学期)<br />

シェイクスピアを立体的に読む<br />

教授 井出 新<br />

授業科目の内容:<br />

この演習では前・後期を通して『リチャード三世』を精読し,シ<br />

ェイクスピアの台本を読むための基礎力習得を目指す。詩や小説と<br />

は違って,シェイクスピアの台本は殆どが舞台で上演されることを<br />

前提に書かれたテクストであるため,我々の想像力をフルに働かせ<br />

て,舞台上での役者たちの動きや表情をシミュレーションしつつ,<br />

テクストを読む必要がでてくる。しかも台詞は美しい修飾をちりば<br />

めたものから卑猥なダジャレのオンパレードまで実に多種多様。そ<br />

れが台詞の苦労するところでもあり,面白いところでもある。テク<br />

ストは本文校訂と学問的注釈がきちんと施されたものを選び,本文<br />

はもちろん注釈についても丁寧に目を通してもらうことになるだろ<br />

184<br />

う。それによって受講者には,ルネサンス演劇研究の初歩的な知識<br />

を身につけ,シェイクスピアを読みこなすための技術を習得してほ<br />

しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

John Jowett, ed. The Tragedy of King Richard III (Oxford: Oxford Univ.<br />

Pr., 2000).<br />

参考書:<br />

随時,授業の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

【春学期】<br />

1. イントロダクション(計1 回)<br />

2. 第一幕の講読(計5 回)<br />

3. 第二幕の講読(計5 回)<br />

4. 第三幕の講読(計2 回)<br />

【秋学期】<br />

1. 第三幕の講読(計2 回)<br />

2. 第四幕の講読(計5 回)<br />

3. 第五幕の講読(計5 回)<br />

4. エピローグ(計1 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この演習では講読を中心としているため,毎回の予習が不可欠と<br />

なる。また学期末提出の小論文作成のため,多くの文献を読むこと<br />

が求められる。その覚悟をした上での履修を望みたい。<br />

成績評価方法:<br />

出席及び小論文によって評価する。<br />

質問・相談:<br />

講読に関する質問や意見は演習の中で回答する。また研究や調査<br />

方法などに関する質問は,個人的に講義終了後などに受け付ける。<br />

英文学演習ⅩⅣ 1単位 (秋学期)<br />

シェイクスピアを立体的に読む<br />

教授 井出 新<br />

授業科目の内容:<br />

この演習では前・後期を通して『リチャード三世』を精読し,シ<br />

ェイクスピアの台本を読むための基礎力習得を目指す。詩や小説と<br />

は違って,シェイクスピアの台本は殆どが舞台で上演されることを<br />

前提に書かれたテクストであるため,我々の想像力をフルに働かせ<br />

て,舞台上での役者たちの動きや表情をシミュレーションしつつ,<br />

テクストを読む必要がでてくる。しかも台詞は美しい修飾をちりば<br />

めたものから卑猥なダジャレのオンパレードまで実に多種多様。そ<br />

れが台詞の苦労するところでもあり,面白いところでもある。テク<br />

ストは本文校訂と学問的注釈がきちんと施されたものを選び,本文<br />

はもちろん注釈についても丁寧に目を通してもらうことになるだろ<br />

う。それによって受講者には,ルネサンス演劇研究の初歩的な知識<br />

を身につけ,シェイクスピアを読みこなすための技術を習得してほ<br />

しい。<br />

テキスト(教科書):<br />

John Jowett, ed. The Tragedy of King Richard III (Oxford: Oxford Univ.<br />

Pr., 2000).<br />

参考書:<br />

随時,授業の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

【春学期】<br />

1. イントロダクション(計1 回)<br />

2. 第一幕の講読(計5 回)<br />

3. 第二幕の講読(計5 回)<br />

4. 第三幕の講読(計2 回)<br />

【秋学期】<br />

1. 第三幕の講読(計2 回)<br />

2. 第四幕の講読(計5 回)<br />

3. 第五幕の講読(計5 回)<br />

4. エピローグ(計1 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この演習では講読を中心としているため,毎回の予習が不可欠と<br />

なる。また学期末提出の小論文作成のため,多くの文献を読むこと<br />

が求められる。その覚悟をした上での履修を望みたい。<br />

成績評価方法:<br />

出席及び小論文によって評価する。


質問・相談:<br />

講読に関する質問や意見は演習の中で回答する。また研究や調査<br />

方法などに関する質問は,個人的に講義終了後などに受け付ける。<br />

英文学演習ⅩⅤ 1単位 (春学期)<br />

オペラと文学様式の関係<br />

准教授 高橋 宣也<br />

授業科目の内容:<br />

イギリスの批評家 Peter Conrad による、オペラと文学の諸形式――<br />

演劇、小説、詩など――との影響関係を論じたテキストを扱います。<br />

19世紀に頂点を極めたオペラというジャンルが、文学作品とどう関<br />

わり、協働したり、敵対したりしたかを挑発的に論じたものです(例<br />

えば「オペラは演劇よりも小説に近い」など)。ヨーロッパ文芸の深<br />

みを覗き込むことになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Conrad, Peter. Romantic Opera and Literary Form. Berkeley: University<br />

of California Press, 1977. (currently out of print)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

内容はかなり晦渋なところもあります。またテキストには作家、<br />

作曲家、作品の名前が断りなしに多数現れます。これらに臆するこ<br />

となく、労を厭わず調べて内容を報告していくうちに、文学と音楽<br />

についての認識を深めていって頂きたいと思います。各自の発表を<br />

主体としながら、必要に応じて音源・映像資料なども紹介します。<br />

テクストはコピーを使用します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英文学演習ⅩⅥ 1単位 (秋学期)<br />

オペラと文学様式の関係<br />

准教授 高橋 宣也<br />

授業科目の内容:<br />

イギリスの批評家 Peter Conrad による、オペラと文学の諸形式――<br />

演劇、小説、詩など――との影響関係を論じたテキストを扱います。<br />

19世紀に頂点を極めたオペラというジャンルが、文学作品とどう関<br />

わり、協働したり、敵対したりしたかを挑発的に論じたものです(例<br />

えば「オペラは演劇よりも小説に近い」など)。ヨーロッパ文芸の深<br />

みを覗き込むことになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Conrad, Peter. Romantic Opera and Literary Form. Berkeley: University<br />

of California Press, 1977. (currently out of print)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

内容はかなり晦渋なところもあります。またテキストには作家、<br />

作曲家、作品の名前が断りなしに多数現れます。これらに臆するこ<br />

となく、労を厭わず調べて内容を報告していくうちに、文学と音楽<br />

についての認識を深めていって頂きたいと思います。各自の発表を<br />

主体としながら、必要に応じて音源・映像資料なども紹介します。<br />

テクストはコピーを使用します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英文学演習ⅩⅦ 1単位 (春学期)<br />

モダニズム期の英国の批評を読む<br />

講師 遠藤 不比人<br />

授業科目の内容:<br />

英文学史というナラティヴにおいて「モダニズム」が語られる場<br />

合、おもに小説や詩といった美的な言語の形式的特徴が強調される<br />

ことが通常であるが、この時期は同時に多くの優れた批評言語を生<br />

産している。たとえばT・S・エリオットにおいて典型的に見られ<br />

るように、むしろこういった批評こそが現代の英文学史において問<br />

題となる「モダニズム」なる概念を自己言及的に構築(=プロパガ<br />

ンダ)したのではなかったか。その意味からも「モダニズム」研究<br />

において同時代の批評言語は、詩や小説に劣らぬ重要なテクスト群<br />

である。本演習ではこうした観点から1年を通じて「モダニズム」期<br />

の批評家のテクストを精読してみたい。その作業を通じて同時に、<br />

専ら審美的=形式的な側面のみが強調される傾きがあるこの「モダ<br />

ニズム」期の言語を文学以外の様々な言説群と接続することにより<br />

本格的に歴史化=政治化することを試みる。端的にいえば、「モダニ<br />

185<br />

ズム」を「戦間期 interwar years」と読み替える=歴史化することを<br />

目指す。そのような読解において浮上してくる最重要な問題系のひ<br />

とつにたとえば「ファシズム」があるだろう。具体的にはT・S・<br />

エリオットの20年代の批評を前期はこのような脈絡において精読す<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

『転回するモダン――イギリス戦間期の文化と文学』遠藤不比人他<br />

編、研究社、2008年。<br />

_The Cambridge Comapnion to T.S.Eliot_ ed., A. David Moody<br />

(Cambridge UP, 1994).<br />

その他適宜多数を授業中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

最初の数回は教員による講義。その後はテクストを演習形式で精<br />

読する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習ですので綿密な予習が重要。英語の構文、文法、発音などに<br />

も細心の注意を。また出席も重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点および出席状況、期末のペイパーによる総合的な評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後、あるいは開講時にお知らせする教員のメール・アド<br />

レス宛に。<br />

英文学演習ⅩⅧ 1単位 (秋学期)<br />

モダニズム期の英国の批評を読む<br />

講師 遠藤 不比人<br />

授業科目の内容:<br />

英文学史というナラティヴにおいて「モダニズム」が語られる場<br />

合、おもに小説や詩といった美的な言語の形式的特徴が強調される<br />

ことが通常であるが、この時期は同時に多くの優れた批評言語を生<br />

産している。たとえばT・S・エリオットにおいて典型的に見られ<br />

るように、むしろこういった批評こそが現代の英文学史において問<br />

題となる「モダニズム」なる概念を自己言及的に構築(=プロパガ<br />

ンダ)したのではなかったか。その意味からも「モダニズム」研究<br />

において同時代の批評言語は、詩や小説に劣らぬ重要なテクスト群<br />

である。本演習ではこうした観点から1年を通じて「モダニズム」期<br />

の批評家のテクストを精読してみたい。その作業を通じて同時に、<br />

専ら審美的=形式的な側面のみが強調される傾きがあるこの「モダ<br />

ニズム」期の言語を文学以外の様々な言説群と接続することにより<br />

本格的に歴史化=政治化することを試みる。端的にいえば、「モダニ<br />

ズム」を「戦間期 interwar years」と読み替える=歴史化することを<br />

目指す。そのような読解において浮上してくる最重要な問題系のひ<br />

とつにたとえば「ファシズム」があるだろう。具体的には特にウイ<br />

リアム・エムプソンその他の批評を後期はこのような脈絡において<br />

精読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

『転回するモダン――イギリス戦間期の文化と文学』遠藤不比人他<br />

編、研究社、2008年。<br />

_The Cambridge Comapnion to T.S.Eliot_ ed., A. David Moody<br />

(Cambridge UP, 1994).<br />

その他適宜多数を授業中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

最初の数回は教員による講義。その後はテクストを演習形式で精<br />

読する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習ですので綿密な予習が重要。英語の構文、文法、発音などに<br />

も細心の注意を。また出席も重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点および出席状況、期末のペイパーによる総合的な評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後、あるいは開講時にお知らせする教員のメール・アド<br />

レス宛に。<br />

英<br />


英文学演習ⅩⅨ 1単位 (春学期)<br />

講師 高橋 和久<br />

授業科目の内容:<br />

Victoria 朝を代表する女性作家のひとりである Elizabeth Gaskell の<br />

初期代表作のひとつである Mary Barton を通読する。労働者階級の<br />

生活描写を背景に、殺人と恋愛との絡む物語だが、サスペンス劇場<br />

なみの波乱万丈を期待すると裏切られる。長編小説はたいていどこ<br />

かで読者を裏切る(より正確には読者が勝手に裏切られたと感じる)<br />

ものらしいから、裏切りに慣れて、長編小説を読むことに習熟する<br />

のが目標。結果として人間愛にも目覚めることができれば(きっと)<br />

最高である。ただし最高は求めない。<br />

テキスト(教科書):<br />

Elizabeth Gaskell, Mariy Barton (Oxford World's Classics)<br />

授業の計画:<br />

精読から始めるが、文章に慣れたら、担当者の要約をもとに、で<br />

きるだけ先へ進む。あらかじめ指名された担当者(毎回3~4名)<br />

は、A4版1枚程度の要約とコメントを用意する。長編小説はとも<br />

かく読み終えることに、多少の意味があるに違いない、というのが<br />

その理由。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ意欲を持ち,十分に予習をしてくることが必須条件<br />

です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後。<br />

英文学演習ⅩⅩ 1単位 (秋学期)<br />

講師 高橋 和久<br />

授業科目の内容:<br />

Elizabeth Gaskell, Mary Barton を分析する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Elizabeth Gaskell, Mary Barton (Oxford World's Classics)<br />

およびプリント。<br />

授業の計画:<br />

春学期に読み残しがあった場合は、最初数回を使って読了し、以<br />

降は、この作品についての批評文献を精読する。精読については担<br />

当者を決めず、毎回全員参加が前提。テクスト分析の実例に触れる<br />

ことによって、自分の読解の鋭さ/鈍さを実感し、これからの人生<br />

に対する自信を深める/人生にはまだまだ面白い発見があるのだな<br />

と楽しくなる、ため。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ意欲を持ち,十分に予習をしてくることが必須条件<br />

です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価。<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後。<br />

英文学演習ⅩⅩⅠ 1単位 (春学期)<br />

Gothic Fiction in Britain & Japan<br />

教授 アーマー, アンドルー J<br />

授業科目の内容:<br />

The focus of this course in comparative literature is the Gothic tradition<br />

in Britain and Japan.<br />

テキスト(教科書):<br />

Students will be presented with materials in class and via a dedicated<br />

website (www.armour.cc/goth.htm).<br />

参考書:<br />

References are listed on the class website (www.armour.cc/goth.htm).<br />

授業の計画:<br />

In this seminar we will read excerpts, commentary and criticism of<br />

numerous examples of Gothic fiction in Britain and Japan. Starting with<br />

an exploration of the "Gothic" elements in literature, we will examine,<br />

186<br />

among others, The Castle of Otranto, The Monk and Dracula, comparing<br />

and contrasting them with such Japanese works as setsuwa, Ugetsu<br />

monogatari, Kwaidan and the short stories of Izumi Kyoka. We will also<br />

look at the role of film and at such modern works as The Woman in Black<br />

and the Ring Trilogy of Suzuki Kôji. Each student must pick a specific<br />

topic, linked to the main theme, for individual research and presentation.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Basic IT skills - specifically the use of Microsoft Word and PowerPoint<br />

- are desirable; however, if necessary, instruction can be provided. E-mail<br />

access is essential.<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

All aspects of student performance are evaluated throughout the course,<br />

with emphasis placed on the discernible degree of personal progress and<br />

effort.<br />

英文学演習ⅩⅩⅡ 1単位 (秋学期)<br />

Gothic Fiction in Britain & Japan<br />

教授 アーマー, アンドルー J<br />

授業科目の内容:<br />

「英文学演習ⅩⅩⅠ」と同じ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

米文学演習Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

アメリカン・ルネッサンス<br />

教授 巽 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカン・ルネッサンスを代表する作品群を、ガヤトリ・スピ<br />

ヴァク、ワイチー・ディモク、ロレンス・ビュエルらの惑星思考理<br />

論を用いて読み通す。<br />

テキスト(教科書):<br />

George McMichael, ed., Concise Anthology of American Literature. 6th<br />

ed.(Upper Saddle River: Prentice Hall, 2006)<br />

Wai Chee Dimock, Through Other Continents.(Princeton UP, 2006)<br />

参考書:<br />

巽孝之『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995 年)<br />

授業の計画:<br />

1) ガイダンス<br />

2) アメリカン・ルネッサンス入門1<br />

3) アメリカン・ルネッサンス入門2<br />

4) アメリカン・ルネッサンス入門3<br />

5) ラルフ・ウォルドー・エマソン1:"The American Scholar"<br />

6) ラルフ・ウォルドー・エマソン2:Nature<br />

7) イエール大学教授ワイチー・ディモク講演「ヘンリー・デイ<br />

ヴィッド・ソロー」<br />

8) ヘンリー・デイヴィッド・ソロー1:"Civil Disobedience"<br />

9) ヘンリー・デイヴィッド・ソロー2:Walden<br />

10)フレドリック・ダグラス:Narrative<br />

11)ハリエット・ジェイコブズ:Incidents<br />

12)前期総括:前期レポート締切<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ゼミ生は二年間のうちで必ず履修せよ。理論的な準備が必要にな<br />

るので3年以上を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

出席・発表重視、及び年間2回のレポートで評価する。<br />

米文学演習Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

アメリカン・ルネッサンス<br />

教授 巽 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカン・ルネッサンスを代表する作品群を、ガヤトリ・スピ<br />

ヴァク、ワイチー・ディモク、ロレンス・ビュエルらの惑星思考理<br />

論を用いて読み通す。<br />

テキスト(教科書):<br />

George McMichael, ed., Concise Anthology of American Literature. 6th<br />

ed.(Upper Saddle River: Prentice Hall, 2006)


Wai Chee Dimock, Through Other Continents.(Princeton UP, 2006)<br />

Michael T. Gilmore, American Romanticism and the Marketplace.(U of<br />

Chicago P, 1985)<br />

参考書:<br />

巽孝之『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995 年)<br />

授業の計画:<br />

1) アメリカン・ルネッサンスの文学思想1<br />

2) アメリカン・ルネッサンスの文学思想2<br />

3) エドガー・アラン・ポウ1:"The Raven"&"The Philosophy"<br />

4) エドガー・アラン・ポウ2:"The Fall of the House of Usher"<br />

5) エドガー・アラン・ポウ3:"Annabel Lee"<br />

6) ナサニエル・ホーソーン1:"The Minister's Black Veil"<br />

7) ナサニエル・ホーソーン2:"The Birth-Mark"<br />

8) ナサニエル・ホーソーン3:"Young Goodman Brown"<br />

9) ハーマン・メルヴィル1:"Benito Cereno"<br />

10)ハーマン・メルヴィル2:"The Paradise of Bachelors"<br />

11)ハーマン・メルヴィル3:"Bartleby"<br />

12)年間総括:後期レポート締切<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ゼミ生は二年間のうちで必ず履修せよ。理論的な準備が必要にな<br />

るので3年以上を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

出席・発表重視、及び年間2回のレポートで評価する。<br />

米文学演習Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

19 世紀アメリカ詩(I)<br />

商学部教授 朝比奈 緑<br />

授業科目の内容:<br />

19 世紀アメリカの代表的な詩人Emily Dickinson の詩を精読する。<br />

また、Dickinsonを論じたエッセイを読み,アメリカの歴史・文化の<br />

文脈のなかで考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Emily Dickinson: Selected Poems (Oxford UP)<br />

その他プリントによる。<br />

参考書:<br />

新倉俊一訳編『ディキンスン詩集』(思潮社)<br />

授業の計画:<br />

テキストのほかに,電子出版されているLiterature Online での検索<br />

も課題とする。かなりの量の英文を緻密に読む力をつけることを目<br />

標とする。学期末には,授業における口頭発表に基づき,レポート<br />

をまとめる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

詩のことばの魅力を味わえるような授業にしたいと思っています。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後,またはメイルにて受けつけます。<br />

米文学演習Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

19 世紀アメリカ詩(II)<br />

商学部教授 朝比奈 緑<br />

授業科目の内容:<br />

19 世紀アメリカの代表的な詩人Walt Whitman の詩を精読する。<br />

また,Whitmanを論じたエッセイを読み,アメリカの歴史・文化<br />

の文脈のなかで考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Walt Whitman, Leaves of Grass (Bantam Dell)<br />

その他プリントによる。<br />

参考書:<br />

酒本雅之訳 『草の葉』(岩波文庫)<br />

授業の計画:<br />

テキストのほかに,電子出版されているLiterature Online での検索<br />

も課題とする。かなりの量の英文を緻密に読む力をつけることを目<br />

標とする。学期末には授業における口頭発表に基づき,レポートを<br />

まとめる。<br />

187<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

詩のことばの魅力を味わえるような授業にしたいと思っています。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後,またはメイルにて受けつけます。<br />

米文学演習Ⅴ 1単位 (春学期)<br />

翻訳実技演習<br />

講師 嶋田 洋一<br />

授業科目の内容:<br />

小説の英日翻訳を実際に体験してもらい,英語読解力と日本語表<br />

現力の向上を目指します。前期は長篇を,後期は短篇を題材として<br />

扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回のみガイダンス,2 回目以降は前回配布したコピーの翻訳文<br />

の添削と解説をおこないます。<br />

受講希望者多数の場合,初回に簡単なテキストの翻訳をおこなっ<br />

てもらい,その結果により受講者を選抜します。その際、辞書など<br />

リファレンスの持込はすべて可とします。<br />

前期のみの受講も可としますが、できるだけ通年で受講してくだ<br />

さい。後期のみの受講は不可です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

課題文の訳稿は極力提出してください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートと出席による評価(毎回の課題訳稿をレポートとみなし<br />

ます。)<br />

30分以上の遅刻は、その回の出席点を半減します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

米文学演習Ⅵ 1単位 (秋学期)<br />

翻訳実技演習<br />

講師 嶋田 洋一<br />

授業科目の内容:<br />

小説の英日翻訳を実際に体験してもらい,英語読解力と日本語表<br />

現力の向上を目指します。前期は長篇を,後期は短篇を題材として<br />

扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回のみガイダンス,2 回目以降は前回配布したコピーの翻訳文<br />

の添削と解説をおこないます。<br />

受講希望者多数の場合,初回に簡単なテキストの翻訳をおこなっ<br />

てもらい,その結果により受講者を選抜します。その際、辞書など<br />

リファレンスの持込はすべて可とします。<br />

前期のみの受講も可としますが、できるだけ通年で受講してくだ<br />

さい。後期のみの受講は不可です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

課題文の訳稿は極力提出してください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートと出席による評価(毎回の課題訳稿をレポートとみなし<br />

ます。)<br />

30分以上の遅刻は、その回の出席点を半減します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

米文学演習Ⅶ 1単位 (春学期)<br />

19 世紀アメリカ女性文学<br />

准教授 大串 尚代<br />

授業科目の内容:<br />

Nathaniel Hawthorne, Ralph Waldo Emerson, Henry David Thoreau,<br />

Herman Melville らなどの男性作家が活躍したアメリカ19 世紀は,同<br />

時に女性作家たちが文学市場を席巻した時代でもあった。Hawthorne<br />

英<br />


が“a d-d mob of scribbling women” と呼んだ女性作家たちは,いった<br />

いどのような作品で当時の読者を魅了していったのか,それらの作<br />

品がなぜ伝統的な文学史から排除されていったのかを具体的な作品<br />

を読みながら考察する。主に扱う作家はSusanna Rowson, Catherine<br />

Maria Sedgwick, Lydia Maria Child, Harriet Prescott Spofford, Elizabeth<br />

Stuart Phelps, Harriet Beecher Stoweを予定している。<br />

毎回決められた作品について、発表者による発表を行ったあと、<br />

出席者全員によるディスカッションを行う。授業内での積極的な発<br />

言が求められるので、発表者はもちろんのこと、出席者はかならず<br />

作品を読了し、ディスカッショントピックを考えてくることが必要<br />

となる。また、学期末には4000字程度のレポートを提出する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Showalter, Elaine, ed. Scribbling Women: Short Stories by 19th Century<br />

American Women. New Brunswick: Rutgers UP, 1997.<br />

Stowe, Harriet Beecher. Uncle Tom’s Cabin. 1852. New York: Penguin,<br />

1981.<br />

参考書:<br />

エレイン・ショーウォルター『姉妹の選択』(みすず書房、1996年)<br />

---編『新フェミニズム批評』(岩波書店、1990年)<br />

佐藤宏子『アメリカの家庭小説』(研究社、1987年)<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 19世紀の女性I<br />

第3回 発表1 Catharine Sedgwick, "Cacoethes Scribendi"<br />

第4回 発表2 Lydia Maria Child, "Hilda Silfverling"<br />

第5回 発表3 Elizabeth Stuart Phelps<br />

"The Angel Over the Right Shoulder"<br />

第6回 発表4 Frances Harper, "The Two Offers"<br />

第7回 19世紀の女性II<br />

第8回 発表5 Rebecca Harding Davis, "The Life on the Iron Mills"<br />

第9回 発表6 Harriet Beecher Stowe, Uncle Tom's Cabin<br />

第10回 発表7 Harriet Beecher Stowe, Uncle Tom's Cabin<br />

第11回 発表8 Harriet Beecher Stowe, Uncle Tom's Cabin<br />

第12回 発表9 Harriet Beecher Stowe, Uncle Tom's Cabin<br />

第13回 総括<br />

なお、上記の予定は受講者の顔ぶれによって変更することもある。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学生による発表・クラス全体でのディスカッションへの積極的な<br />

参加が求められる。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートと出席状況および授業態度(発表およびディスカッショ<br />

ンへの参加)を総合して評価する<br />

質問・相談:<br />

履修者にオフィスアワーを提示する。<br />

米文学演習Ⅷ 1単位 (秋学期)<br />

Louisa May Alcottと『若草物語』シリーズ<br />

准教授 大串 尚代<br />

授業科目の内容:<br />

少女向け小説として知られるLouisa May AlcottのLittle Womenは、<br />

1868年に出版出版されるや大きな成功をおさめ、翌年には続編Little<br />

Women, Part Second (Good Wives)が刊行されている。一般に『若草物<br />

語』という場合、主人公Jo MarchがProfessor Bhaerと結婚するまでを<br />

描いた、この最初の二部を指すことが多い。だが、この物語には続<br />

きがある。それが1871年に出版されたLittle Menおよび1886年に出版<br />

されたJo's Boysである。本講座では、この四部を通して読むことで、<br />

19世紀に見られる性差および人種、階級の問題を考察する。<br />

毎回決められた作品について、発表者による発表を行ったあと、<br />

出席者全員によるディスカッションを行う。授業内での積極的な発<br />

言が求められるので、発表者はもちろんのこと、出席者はかならず<br />

作品を読了し、ディスカッショントピックを考えてくることが必要<br />

となる。また、学期末には4000字程度のレポートを提出する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Alcott, Lousa May. Alcott: Little Women, Little Men, Jo's Boys. Ed.<br />

Elaine Showalter. New York: Library of America, 2005.<br />

参考書:<br />

授業内で適宜指示する<br />

188<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 南北戦争後のアメリカにおける女性<br />

第3回 発表1 Little Women<br />

第4回 発表2 Little Women<br />

第5回 発表3 Little Women, Part Second<br />

第6回 発表4 Little Women, Part Second<br />

第7回 Review<br />

第8回 発表5 Little Men<br />

第9回 発表6 Little Men<br />

第10回 発表7 Jo's Boys<br />

第11回 発表8 Jo's Boys<br />

第12回 発表9 スリラー作家としてのAlcott<br />

第13回 総括<br />

なお、上記の予定は受講者の顔ぶれによって変更することもある。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学生による発表・クラス全体でのディスカッションへの積極的な<br />

参加が求められる<br />

成績評価方法:<br />

・レポートと出席状況および授業態度(発表およびディスカッショ<br />

ンへの参加)を総合して評価する<br />

質問・相談:<br />

履修者にオフィスアワーを提示する。<br />

米文学演習Ⅸ 1単位 (春学期)<br />

近代化の時代の小説を読む(マーク・トウェインの長編小説)<br />

講師 上西 哲雄<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀半ばの南北戦争から20世紀初めの第一次世界大戦前後にか<br />

けて、アメリカ合衆国は日本の明治時代のように近代化に邁進する。<br />

急激な近代化を人々の心がどのように受け止めたのかを同時代の小<br />

説に読み解くことが、この授業の大雑把な内容である。<br />

アメリカ文学史の中で19世紀後半がリアリズムの時代と呼ばれ、<br />

代表する作家と言えばMark Twainをまず挙げるのには異論の無いと<br />

ころであろう。しかしこの間にアメリカ社会は大きく変化し人々は<br />

環境の急激な変化への対応に翻弄される。今回の授業では、Twainの<br />

作家生活の前期のものと後期のものから春学期、秋学期それぞれ一<br />

冊ずつ取り上げて精読・調査する(ただし、春学期は後期のもの、<br />

秋学期に前期のもの)。その中で近代化と人々の心がどのように交錯<br />

するのかを探ることを目指す。<br />

詳細は初回の授業で説明するが、授業はテキストの中に問題を探<br />

し調査を通じてその答を推論するという、議論を作る作業を軸に行<br />

う。最終的に受講者ひとりひとりが各自の作品論を展開するための<br />

材料として、様々な読み方の蓄積を他の受講者と共に共有すること<br />

を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

(春学期) Mark Twain. Pudd’nhead Wilson<br />

(秋学期) Mark Twain. The Adventures of Tom Sawyer<br />

いずれも最初の授業で販売するか購入方法を指示する。<br />

参考書:<br />

授業内で適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

春学期、秋学期共に以下のような段取りで進める。<br />

第1回 授業の説明<br />

第2回~9回 テキストの精読<br />

第10回、11回 全体の問題点の洗い出しとその検討<br />

第12回、13回 先行研究を読み、検討する<br />

なお、受講者の人数などにより、この段取りには修正もありうる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業は全員が毎回問題点を持ち寄ることを前提として進める。<br />

遅刻をしない、授業に真面目に集中して取組む、他人に迷惑をか<br />

けない等、当たり前のことを重視する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

(各学期終了後に自らテーマを決めて議論を構築する)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(評価の大部分は授業への取り組みによる)


質問・相談:<br />

授業の最後に質問・意見などを必ず受ける。授業外については,<br />

初回の授業で連絡方法を示す。<br />

米文学演習Ⅹ 1単位 (秋学期)<br />

近代化の時代の小説を読む(マーク・トウェインの長編小説)<br />

講師 上西 哲雄<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀半ばの南北戦争から20世紀初めの第一次世界大戦前後にか<br />

けて、アメリカ合衆国は日本の明治時代のように近代化に邁進する。<br />

急激な近代化を人々の心がどのように受け止めたのかを同時代の小<br />

説に読み解くことが、この授業の大雑把な内容である。<br />

アメリカ文学史の中で19世紀後半がリアリズムの時代と呼ばれ、<br />

代表する作家と言えばMark Twainをまず挙げるのには異論の無いと<br />

ころであろう。しかしこの間にアメリカ社会は大きく変化し人々は<br />

環境の急激な変化への対応に翻弄される。今回の授業では、Twainの<br />

作家生活の前期のものと後期のものから春学期、秋学期それぞれ一<br />

冊ずつ取り上げて精読・調査する(ただし、春学期は後期のもの、<br />

秋学期に前期のもの)。その中で近代化と人々の心がどのように交錯<br />

するのかを探ることを目指す。<br />

詳細は初回の授業で説明するが、授業はテキストの中に問題を探<br />

し調査を通じてその答を推論するという、議論を作る作業を軸に行<br />

う。最終的に受講者ひとりひとりが各自の作品論を展開するための<br />

材料として、様々な読み方の蓄積を他の受講者と共に共有すること<br />

を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

(春学期) Mark Twain. Pudd’nhead Wilson<br />

(秋学期) Mark Twain. The Adventures of Tom Sawyer<br />

いずれも最初の授業で販売するか購入方法を指示する。<br />

参考書:<br />

授業内で適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

春学期、秋学期共に以下のような段取りで進める。<br />

第1回 授業の説明<br />

第2回~9回 テキストの精読<br />

第10回、11回 全体の問題点の洗い出しとその検討<br />

第12回、13回 先行研究を読み、検討する<br />

なお、受講者の人数などにより、この段取りには修正もありうる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業は全員が毎回問題点を持ち寄ることを前提として進める。<br />

遅刻をしない、授業に真面目に集中して取組む、他人に迷惑をか<br />

けない等、当たり前のことを重視する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

(各学期終了後に自らテーマを決めて議論を構築する)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(評価の大部分は授業への取り組みによる)<br />

質問・相談:<br />

授業の最後に質問・意見などを必ず受ける。授業外については,<br />

初回の授業で連絡方法を示す。<br />

米文学演習ⅩⅠ 1単位 (春学期)<br />

アメリカン・ドラマ&ミュージカル講読<br />

法学部教授 常山 菜穂子<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ演劇は,植民地時代から19 世紀末までの長い大衆芸能の<br />

時代を経て20 世紀に開花しました。本演習では,現代アメリカ演劇<br />

を代表するセリフ劇とミュージカルの台本を講読します。演劇の解<br />

釈はテクストの精読だけでは足りず,そのテクストがいかなる時代<br />

にどのような条件の下で上演されたのかといった社会的要素も考慮<br />

しなければなりません。各作品を,制作当時の国家国民,政治経済,<br />

思想イデオロギーを考察しながら原文で読み解くことによって,ひ<br />

いては,舞台に織り込まれたアメリカの人と社会を浮き彫りにしま<br />

す。<br />

189<br />

テキスト(教科書):<br />

下記の作品をペーパーバックまたはプリントにて講読します。使<br />

用する版は初回授業で指定します。<br />

授業の計画:<br />

本年度は「セクシュアリティ」がいかに表象されてきたかをテー<br />

マに、以下の作品を扱う予定です。<br />

・Tennessee Williams Cat on the Hot Tin Roof (1955)<br />

・Harvey Fierstein Torch Song Trilogy (1981)<br />

・ミュージカルHair (1967)<br />

・ミュージカルThe Chorus Line (1975)<br />

・ミュージカルRent (1996)<br />

・各回の授業は,担当者が分担箇所について分析・発表する形式<br />

で進めます。その際には逐語訳や単なるあらすじ紹介に陥ることな<br />

く、物語の流れを把握した上で,キャラクター設定,時代背景,主<br />

題などについて考えます。<br />

・映画資料を多用します。<br />

・具体的なスケジュールは,初回授業以降に履修者数が確定して<br />

から決めます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度)、授業内の発表、学期末レポー<br />

トを総合して評価します。<br />

質問・相談:<br />

日吉来往舎448 号室(内線33345)またはtsune@hc.cc.keio.ac.jpまで<br />

米文学演習ⅩⅡ 1単位 (秋学期)<br />

アメリカン・ドラマ&ミュージカル講読<br />

法学部教授 常山 菜穂子<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ演劇は,植民地時代から19 世紀末までの長い大衆芸能の<br />

時代を経て20 世紀に開花しました。本演習では,現代アメリカ演劇<br />

を代表するセリフ劇とミュージカルの台本を講読します。演劇の解<br />

釈はテクストの精読だけでは足りず,そのテクストがいかなる時代<br />

にどのような条件の下で上演されたのかといった社会的要素も考慮<br />

しなければなりません。各作品を,制作当時の国家国民,政治経済,<br />

思想イデオロギーを考察しながら原文で読み解くことによって,ひ<br />

いては,舞台に織り込まれたアメリカの人と社会を浮き彫りにします。<br />

テキスト(教科書):<br />

下記の作品をペーパーバックまたはプリントにて講読します。使<br />

用する版は初回授業で指定します。<br />

授業の計画:<br />

本年度は「セクシュアリティ」がいかに表象されてきたかをテー<br />

マに、以下の作品を扱う予定です。<br />

・Tennessee Williams Cat on the Hot Tin Roof (1955)<br />

・Harvey Fierstein Torch Song Trilogy (1981)<br />

・ミュージカルHair (1967)<br />

・ミュージカルThe Chorus Line (1975)<br />

・ミュージカルRent (1996)<br />

・各回の授業は,担当者が分担箇所について分析・発表する形式<br />

で進めます。その際には逐語訳や単なるあらすじ紹介に陥ることな<br />

く、物語の流れを把握した上で,キャラクター設定,時代背景,主<br />

題などについて考えます。<br />

・映画資料を多用します。<br />

・具体的なスケジュールは,初回授業以降に履修者数が確定して<br />

から決めます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度)、授業内の発表、学期末レポー<br />

トを総合して評価します。<br />

質問・相談:<br />

日吉来往舎448 号室(内線33345)またはtsune@hc.cc.keio.ac.jpまで<br />

英<br />


米文学演習ⅩⅢ 1単位 (春学期)<br />

アメリカ黒人女性文学<br />

講師 深瀬 有希子<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ黒人女性文学にみられる問題意識や特有の表現を学んで<br />

いきたいと思います。春学期・秋学期を通じて、Toni Morrison の<br />

Sula (1973)を精読します。授業では、まずモリスン自身による本作<br />

品の朗読を聴き、その後、複数の担当者に決められた範囲(約10頁)<br />

の要約と意見感想を英語で発表してもらいます。本作品のほか、Zora<br />

Neale Hurston やAlice Walker の短編、いくつかの論文も読んでいく<br />

予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Morrison, Toni. Sula. 1973. New York: Vintage, 2004.<br />

参考書:<br />

プリント配布。<br />

The Norton Anthology of African American Literature (1997)<br />

授業の計画:<br />

第1回: イントロダクション<br />

第2回~第10回: Sula (Part one) の精読(毎週約10頁ずつ進みます)<br />

第11回~第12回: Alice Walkerの短編を読む<br />

第13回: 期末テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期中、3回以上欠席した場合は、期末試験・レポートともに評<br />

価は0点となります。<br />

また、10分以上の遅刻を3回した場合は、欠席1回とみなします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価): 50%<br />

期末試験の結果: 25%<br />

レポートによる評価: 25%<br />

総合60%以上で合格<br />

米文学演習ⅩⅣ 1単位 (秋学期)<br />

アメリカ黒人女性文学<br />

講師 深瀬 有希子<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ黒人女性文学にみられる問題意識や特有の表現を学んで<br />

いきたいと思います。春学期・秋学期を通じて、Toni Morrison の<br />

Sula (1973)を精読します。授業では、まずモリスン自身による本作<br />

品の朗読を聴き、その後、複数の担当者に決められた範囲(約10頁)<br />

の要約と意見感想を英語で発表してもらいます。本作品のほか、Zora<br />

Neale Hurston やAlice Walker の短編、いくつかの論文も読んでいく<br />

予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Morrison, Toni. Sula. 1973. New York: Vintage, 2004.<br />

参考書:<br />

プリント配布。<br />

The Norton Anthology of African American Literature (1997)<br />

授業の計画:<br />

第1回~第9回: Sula (Part two) の精読(毎週約10頁づつ進みます)<br />

第10回: 本作品についての代表的論文を読む<br />

第11回~第12回: Zora Neale Hurston の短編を読む<br />

第13回: 期末テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

秋学期中、3回以上欠席した場合は、期末試験・レポートともに評<br />

価は0点となります。<br />

また、10分以上の遅刻を3回した場合は、欠席1回とみなします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価): 50%<br />

期末試験の結果: 25%<br />

レポートによる評価: 25%<br />

総合60%以上で合格<br />

190<br />

米文学演習ⅩⅤ 1単位 (春学期)<br />

ポストモダニズム小説入門<br />

講師 麻生 享志<br />

授業科目の内容:<br />

1960年代から1970年代初頭を代表するアメリカのポストモダニズ<br />

ム小説の中から、短篇を中心に読んでいきます。主に扱う作家は、<br />

John Barth, Thomas Pynchon, Robert Cooverらです。当時の時代背景や<br />

文化的状況を理解しながら、20世紀後半の文学的潮流を決定づける<br />

ことになるポストモダニズムが生まれてくる様子をたどっていきた<br />

いと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

McHale, Brian. Postmodernism Fiction. 1987.<br />

Hutcheon, Linda. Narcissistic Narrative: The Metafictional Paradox.<br />

1980.<br />

シム、スチュアート(編)『ポストモダン事典』松柏社 2001.<br />

──(編).『ポストモダニズムとは何か』松柏社 2002.<br />

授業の計画:<br />

#1.(序)ポストモダニズムとは何か<br />

#2. John Barth, “Frame-Tale”<br />

#3. John Barth, “Night-sea Journey”-1<br />

#4. John Barth, “Night-sea Journey”-2<br />

#5. Donald Barthelme, “Sentence”<br />

#6. Robert Coover "Pricksongs and Descants"-1<br />

#7. Robert Coover "Pricksongs and Descants"-2<br />

#8. Robert Coover "Pricksongs and Descants"-3<br />

#9. Italo Calvino, "t zero"-1<br />

#10. Italo Calvino, "t zero"-2<br />

#11. Thomas Pynchon, “Entropy”-1<br />

#12. Thomas Pynchon, “Entropy”-2<br />

#13. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ポストモダニズムに関する予備知識は必要ありません。<br />

毎回のリーディングは5-10ページを予定していますが、短篇の難<br />

易度に応じてその都度調整します。<br />

成績評価方法:<br />

発表とレポートを中心に出席等を勘案し評価します。<br />

米文学演習ⅩⅥ 1単位 (秋学期)<br />

1980年代以降のポストモダニズム小説(後期ポストモダニズム)<br />

講師 麻生 享志<br />

授業科目の内容:<br />

一般にポストモダニズムは1980年代以降下火になったといわれる<br />

が、果たしてそうだろうか。確かに1960年代的な強い政治的メッセ<br />

ージを持った作品は少なくなったが、多文化主義やポストコロニア<br />

リズムなど新しい文化・思想的流れとの相互作用の中から新しい感<br />

性を持った「ポストモダニズム」小説が書かれ続けたことも事実で<br />

ある。本講座では「後期ポストモダニズム」と呼ばれる作品群の中<br />

から短篇小説を中心に読んでいきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布の予定<br />

参考書:<br />

Malpas, Simon. The Postmodern. 2005.<br />

シム、スチュアート(編)『ポストモダン事典』松柏社 2001.<br />

マグウィガン、ジム『モダニティとポストモダン文化』彩流社 2000.<br />

授業の計画:<br />

#1. (序)「後期ポストモダニズム」について<br />

#2. Raymond Carver, “Cathedral” (1982)-1<br />

#3. Raymond Carver, “Cathedral” (1982)-2<br />

#4. Susan Sontag, “The Way We Live Now” (1987)-1<br />

#5. Susan Sontag, “The Way We Live Now” (1987)-2<br />

#6. Tim O’Brien, “The Things They Carried” (1987)-1<br />

#7. Tim O’Brien, “The Things They Carried” (1987)-2<br />

#8. Bharati Mukherjee, “The Management of Grief” (1989)-1<br />

#9. Bharati Mukherjee, “The Management of Grief” (1989)-2<br />

#10. Steven Millhauser, “The Knife Thrower” (1998)-1


#11. Steven Millhauser, “The Knife Thrower” (1998)-2<br />

#12. Alice Walker, “Roselily” (1973)<br />

#13. まとめ<br />

成績評価方法:<br />

発表とレポートを中心に出席等を勘案し評価します。<br />

英語学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語学研究会Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語学研究会Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 井上 逸兵<br />

授業科目の内容:<br />

英語学・言語学の卒論準備指導<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

適宜授業中に指示する<br />

授業の計画:<br />

春学期は4 年生の発表。<br />

秋学期は3・4 年生の発表。<br />

全員で議論する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席しないこと。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,ならびにipinoue@ipinoue.jp に。またはメールでアポ<br />

イントメントをとって下さい。<br />

英語学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語学研究会Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英語学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語学研究会Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 井上 逸兵<br />

授業科目の内容:<br />

英語学・言語学の卒論準備指導<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

適宜授業中に指示する<br />

授業の計画:<br />

春学期は4 年生の発表。<br />

秋学期は3・4 年生の発表。<br />

全員で議論する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・欠席しないこと。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,ならびにipinoue@ipinoue.jp に。またはメールでアポ<br />

イントメントをとって下さい。<br />

英文学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英文学研究会Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英文学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英文学研究会Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

イギリス文学に関する卒業論文を執筆する学生を対象として,研<br />

究発表を主体とした論文指導を行う。授業計画は,学期毎にプリン<br />

トで知らせる。<br />

テキスト(教科書):<br />

アンドルー・アーマー,河内恵子,松田隆美,ウィリアム・スネ<br />

ル『アカデミックライティング応用編 文学・文化研究の英語論文<br />

作成法』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,1999 年)<br />

191<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英文学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英文学研究会Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英文学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

英文学研究会Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

卒業論文指導<br />

教授 河内 恵子<br />

授業科目の内容:<br />

18 世紀から現代にいたるイギリス文学に関連する卒業論文を提出<br />

する学生のためのゼミナール演習。<br />

(研究発表,コメントシート作成,面接が中心。)<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

4 月― 6 月 大学院生及び4年生の研究発表。<br />

7 月 3 年生の研究発表。<br />

9 月 合宿 4 年生の論文構成についての<br />

最終研究発表。<br />

10 月― 12 月 3 年生の研究発表。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

英文学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英文学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 井出 新<br />

授業科目の内容:<br />

① この研究会ではシェイクスピア(上演や映画を含む)及び中世<br />

から現代に至るイギリス演劇に関して卒業論文を執筆したい学生、<br />

或いはイギリス・ルネサンス期の文化(宗教、手稿・印刷文化、魔女<br />

狩り、大衆芸能、都市・宮廷文化、植民地表象、蒐集熱など)を歴史<br />

的に掘り下げて卒論を書きたいと思っている学生、の為のゼミナー<br />

ル演習である。<br />

② この研究会の目標は、最終的には美しい卒業論文を書いて提出<br />

することであるが、研究会に参加する一人一人が、読解や発表、意<br />

見交換を通して、ともに歴史や文化に対する洞察力を養っていくこ<br />

とも目指す。すぐれた見識、鋭い洞察力を備えた人材として社会で<br />

活躍する卒業生、教員や研究者を目指す卒業生が出てくれることを<br />

期待したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修者と相談の上、決定する。<br />

参考書:<br />

随時紹介する。<br />

授業の計画:<br />

基本を踏まえるため、通年で一つの文学作品を読んでいく。何を<br />

読むかは研究会初回に相談して決定。文献講読とともに毎回20分<br />

~30分ほどでメンバーによる発表を行う。発表の内容はブック・レ<br />

ポート、或いは卒論中間報告から成る。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

メンバーは講読の予習と発表準備のため、多くの時間の自宅学習<br />

が必要になる。勉強をしていれば、弱音は吐いても良い。史料収集、<br />

文献調査などの方法は、学生の志望分野に応じて随時指導する。<br />

成績評価方法:<br />

発表内容及び学期末に提出の論文によって評価する。<br />

質問・相談:<br />

研究会の授業内容や方針などに関する相談は随時行う。<br />

英文学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英文学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

卒業論文研究発表・卒業論文指導<br />

准教授 髙橋 勇<br />

授業科目の内容:<br />

イギリス文学・イギリス文化関係で卒業論文を執筆する学生のた<br />

めのゼミナール演習。<br />

英<br />


テキスト(教科書):<br />

『MLA 英語論文の手引』第6 版または最新版(北星堂)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英詩・神話・伝説に興味のある学生を歓迎します。専攻によって<br />

前年度に行なわれた手続きに従い、担当教員から許可された学生の<br />

み履修できます。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は随時メール(isamut@flet.keio.ac.jp)で受け付けています。<br />

英文学研究会Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

英文学研究会Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

卒業論文研究発表・卒業論文指導<br />

准教授 髙橋 勇<br />

授業科目の内容:<br />

イギリス文学・イギリス文化関係で卒業論文を執筆する学生のた<br />

めのゼミナール演習。<br />

テキスト(教科書):<br />

『MLA 英語論文の手引』第6 版または最新版(北星堂)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英詩・神話・伝説に興味のある学生を歓迎します。「英文学研究会<br />

Ⅰ/Ⅱ」に引き続き、同担当者の科目を履修してください。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は随時メール(isamut@flet.keio.ac.jp)で受け付けています。<br />

米文学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

米文学研究会Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

米文学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

米文学研究会Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 巽 孝之<br />

授業科目の内容:<br />

春学期はアメリカ文学研究の基礎理論修得に費し、4年の卒論制<br />

作経過報告に重点を置く。<br />

秋学期より3年の卒論制作準備段階に入る。少なからぬ文献を読<br />

むことになるため、相当の覚悟が必要。<br />

テキスト(教科書):<br />

Jonathan Culler, Literary Theory (New York: Oxford UP, 1997).<br />

参考書:<br />

・巽孝之&渡部桃子編『物語のゆらめき アメリカン・ナラティヴ<br />

の意識史』(南雲堂、1998 年)。<br />

・ほかMLA論文作成の手引など。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 序論・アメリカ文学研究の基礎1:Culler<br />

3. 序論・アメリカ文学研究の基礎2:Culler<br />

4. 4年発表1<br />

5. 4年発表2<br />

6. 4年発表3<br />

7. 4年発表4<br />

8. 4年発表5<br />

9. 4年発表6<br />

10. 4年発表7:3年生課題提出(アンソロジーから選択)<br />

11. 4年発表8:4年卒論概要提出(英文1000 語程度)<br />

12. 3年&4年面接<br />

13. (9月合宿後)3年発表1:研究発表会代表決定<br />

14. 3年発表2<br />

15. 3年発表3<br />

16. 3年発表4:4年卒論草稿提出開始<br />

17. 3年発表5:オープンゼミこのころより<br />

18. 4年発表9(このころ研究発表会リハーサル)<br />

19. 4年発表10<br />

20. 4年発表11<br />

192<br />

21. 4年発表12<br />

22. 4年発表13:4卒論草稿修正<br />

23. 4年発表14<br />

24. 4年発表15:年間総括・卒論提出<br />

成績評価方法:<br />

評価は平常点のみなので、出席と発表、ディスカッションすべて<br />

を重視する。<br />

米文学研究会Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

米文学研究会Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

米文学研究会Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

米文学研究会Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

アメリカ文学・文化研究<br />

准教授 大串 尚代<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ文学研究および文化研究をテーマにして卒業論文を制作<br />

する学生のための演習を行う。<br />

三年生は春学期の間に卒業論文のテーマを設定し、論文に必要な<br />

ビブリオを作成する。夏合宿での最初の発表を経て、秋学期には設<br />

定したテーマにそった発表を行う。<br />

四年生は春学期の最初に卒業論文の枠組みを設定し、卒業論文中<br />

間発表で呈示する。その後夏合宿までに卒業論文に必要なビブリオ<br />

を追加で作成し、秋以降は本格的な卒業論文製作に入る。<br />

テキスト(教科書):<br />

Gibaldi, Joseph. MLA Handbook for Writers of Research Papers.6th ed.<br />

New York: MLA, 2003.<br />

参考書:<br />

適時指示する。<br />

授業の計画:<br />

最初の授業時に履修者と話し合い予定を決定する。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度(発表およびディスカッションへの参<br />

加)、課題提出物を総合して評価する<br />

質問・相談:<br />

履修者にオフィスアワーを提示する。<br />

英語学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

英語教育の中の現代英語学<br />

講師 奥 聡一郎<br />

授業科目の内容:<br />

春学期は英語教育の観点から現代英語学の全体像について概観す<br />

る。言語学の中心となる概念から英語学の諸相と英語教育への貢献<br />

について考察する。また,英語教育の現場で必要な英文法の概説書<br />

の講読もあわせて行う。英語教育に携わる上で知っておかないとい<br />

けない専門用語については小テスト(平常点)を頻繁に行うので欠<br />

席と遅刻はしないこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期:特に指定しない。プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

Huddleston & Pullum. A student’s introduction to English Grammar.<br />

(Cambridge UP, 2005) の後半を講読予定。<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション(1 回)<br />

2. 言語学・英語学・記号学(2 回)<br />

3. 比較言語学・歴史言語学・英語史(2 回)<br />

4. 音声学・音韻論・形態論(3 回)<br />

5. 統語論・意味論・テクスト言語学(3 回)<br />

6. 語用論・応用言語学(2 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英語教育に関心があり,諸問題について理論的な見地から考え直<br />

してみたい受講者を歓迎する。授業を通して効果的・理想的な英語<br />

教育について自分の見解を持ってもらいたい。


成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(小テストを含む)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

コミュニケーションの英語学<br />

講師 奥 聡一郎<br />

授業科目の内容:<br />

英語教育の中心的な目標とされるコミュニケーション能力の育成<br />

について,英語学の観点から諸分野の成果と展望を踏まえながら講<br />

義を行う。英語教育に携わる上で知っておかないといけない専門用<br />

語については小テスト(平常点)を頻繁に行うので欠席と遅刻はし<br />

ないこと。<br />

テキスト(教科書):<br />

『開放系言語学への招待―文化・認知・コミュニケーション―』唐須<br />

教光編 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会 2008年 ISBN-13: 978-4766415490<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション(1 回)<br />

2. 「開放系言語学への招待」の講読(12 回)<br />

8. まとめ(1 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英語教育に関心があり,諸問題について理論的な見地から考え直<br />

してみたい受講者を歓迎する。授業を通して効果的・理想的な英語<br />

教育について自分の見解を持ってもらいたい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(小テストを含む)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語学Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

社会言語学<br />

講師 阿部 圭子<br />

授業科目の内容:<br />

本講では社会言語学の起源と定義,研究方法,変異研究,言語行<br />

動,社会的ステレオタイプ,多言語主義,相互作用社会言語学など<br />

に関する諸論文を取り上げ考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Duranti, Alessandro(ed.) 2009.Linguistic Anthropology : A<br />

Reader(Second Edition). Blackwell.<br />

参考書:<br />

・Ronald Wardhaugh 著『社会言語学入門』(リーベル出版,1994)<br />

・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)<br />

・唐須教光(編)『英語学文献解題言語学Ⅱ』(研究社,2000)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

成績評価方法:<br />

・提出物,発表,授業内での討論などを総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語学Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

社会言語学<br />

講師 阿部 圭子<br />

授業科目の内容:<br />

本講では社会言語学の起源と定義,研究方法,変異研究,言語行<br />

動,社会的ステレオタイプ,多言語主義,相互作用社会言語学など<br />

に関する諸論文を取り上げ考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する。<br />

193<br />

参考書:<br />

・Ronald Wardhaugh 著『社会言語学入門』(リーベル出版,1994)<br />

・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)<br />

・唐須教光(編)『英語学文献解題言語学Ⅱ』(研究社,2000)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

成績評価方法:<br />

・提出物,発表,授業内での討論などを総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付ける。<br />

英語学Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

講師 多々良 直弘<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では社会言語学と言語人類学の基本的な概念に関する講義<br />

を行います。<br />

必要に応じて演習も行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で指示します。<br />

参考書:<br />

Wardhaugh, R. (2009). An Introduction to Sociolinguistics 6th ed.<br />

Brackwell.<br />

東照二.(2009).『社会言語学入門』研究社.<br />

授業の計画:<br />

以下の内容は予定であるため、変更の可能性はあります。<br />

第1回 Guidance<br />

第2回~8回Languages, Dialects, and Varieties<br />

第9回~10回 Langauge Variation<br />

第11回~12回 Findings and Issues<br />

第13回 Review of the Course<br />

成績評価方法:<br />

試験30%<br />

平常点(出席および授業参加度):70%<br />

英語学Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

講師 多々良 直弘<br />

授業科目の内容:<br />

本授業では社会言語学と言語人類学の基本的な概念に関する講義<br />

を行います。<br />

必要に応じて演習も行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で指示します。<br />

参考書:<br />

Wardhaugh, R. (2009). An Introduction to Sociolinguistics 6th ed.<br />

Brackwell.<br />

東照二.(2009).『社会言語学入門』研究社.<br />

授業の計画:<br />

前期の進行状況により決定します。<br />

成績評価方法:<br />

レポート:30%<br />

平常点(出席および授業参加度):70%<br />

英語学Ⅶ 2単位 (春学期)<br />

後期中英語の統語論と形態論<br />

医学部教授 児馬 修<br />

授業科目の内容:<br />

後期中英語(特に15 世紀の英語)で書かれた書簡を精読しながら<br />

現代英語と異なる文法的(統語法・語形成などの)特徴を観察し,<br />

それらの特徴を共時的かつ通時的に考察・分析する力を養なうこと<br />

を目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

英<br />


授業の計画:<br />

春学期:書簡を精読することで原典を独力で読む力を養なうこと<br />

に集中するので,演習形式が中心となる。毎回、MED(Middle English<br />

Dictionary)やOED (The Oxford English Dictionary)を参照しながら予習<br />

をしておくことが必要である。<br />

秋学期:書簡の精読は継続するが,文法の特徴について考察・分<br />

析をすることに重点をおく。演習に加えて,講義形式も加わる。中<br />

英語から近代、そして現代に到るまで変化の著しい特徴をトピック<br />

として選び、その変化の性質・原因について考察していく。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

無断欠席,遅刻は認めません。予習・レポートは必須である。<br />

英語学の概論と英語史の基礎を既習していることが望ましいが、<br />

必須ではない。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業内での発表・質疑応答による評価<br />

質問・相談:<br />

原則として、授業中に質問することが望ましい。<br />

英語学Ⅷ 2単位 (秋学期)<br />

後期中英語の統語論と形態論<br />

医学部教授 児馬 修<br />

授業科目の内容:<br />

後期中英語(特に15 世紀の英語)で書かれた書簡を精読しながら<br />

現代英語と異なる文法的(統語法・語形成などの)特徴を観察し,<br />

それらの特徴を共時的かつ通時的に考察・分析する力を養なうこと<br />

を目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期:書簡を精読することで原典を独力で読む力を養なうこと<br />

に集中するので,演習形式が中心となる。毎回、MED(Middle English<br />

Dictionary)やOED (The Oxford English Dictionary)を参照しながら予習<br />

をしておくことが必要である。<br />

秋学期:書簡の精読は継続するが,文法の特徴について考察・分<br />

析をすることに重点をおく。演習に加えて,講義形式も加わる。中<br />

英語から近代、そして現代に到るまで変化の著しい特徴をトピック<br />

として選び、その変化の性質・原因について考察していく。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

無断欠席,遅刻は認めません。予習・レポートは必須である。<br />

英語学の概論と英語史の基礎を既習していることが望ましいが、<br />

必須ではない。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業内での発表・質疑応答による評価<br />

質問・相談:<br />

原則として、授業中に質問することが望ましい。<br />

英語学Ⅸ 2単位 (春学期)<br />

英語史からみる現代英語の特徴<br />

授業科目の内容:<br />

・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする<br />

・英語学・言語学の考え方を学ぶ<br />

・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する<br />

・英語の未来を考える<br />

講師 堀田 隆一<br />

現代英語の特徴を理解するためには、それがたどってきた歴史を<br />

学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英語に見<br />

られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなってゆくの<br />

か、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプローチす<br />

ることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標である。<br />

本授業では、現代英語の特徴について、講義、課題、議論により<br />

理解を深める。<br />

194<br />

テキスト(教科書):<br />

随時、資料を配付・指示する。<br />

参考書:<br />

・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』,中公新書,2008<br />

年。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス、資料配布<br />

2. American English (1)<br />

3. American English (2)<br />

4. American English (3)<br />

5. American English (4)<br />

6. Linguistic Changes in PDE (1)<br />

7. Linguistic Changes in PDE (2)<br />

8. Linguistic Changes in PDE (3)<br />

9. Linguistic Changes in PDE (4)<br />

10. World Englishes (1)<br />

11. World Englishes (2)<br />

12. World Englishes (3)<br />

13. 春学期のまとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義、課題、議論を織り交ぜながら、精選されたテーマについて<br />

理解を深める。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・課題の提出<br />

・期末レポートの提出<br />

英語学Ⅹ 2単位 (秋学期)<br />

英語史からみる現代英語の特徴<br />

授業科目の内容:<br />

・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする<br />

・英語学・言語学の考え方を学ぶ<br />

・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する<br />

・英語の未来を考える<br />

講師 堀田 隆一<br />

現代英語の特徴を理解するためには、それがたどってきた歴史を<br />

学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英語に見<br />

られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなってゆくの<br />

か、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプローチす<br />

ることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標である。<br />

本授業では、現代英語の特徴について、講義、課題、議論により<br />

理解を深める。<br />

テキスト(教科書):<br />

随時、資料を配付・指示する。<br />

参考書:<br />

・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』、中公新書、2008<br />

年。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス、資料配布<br />

2. Spelling-Pronunciation Gap (1)<br />

3. Spelling-Pronunciation Gap (2)<br />

4. Spelling-Pronunciation Gap (3)<br />

5. Spelling-Pronunciation Gap (4)<br />

6. Diatones (1)<br />

7. Diatones (2)<br />

8. Diatones (3)<br />

9. Diatones (4)<br />

10. Cosmopolitan Vocabulary (1)<br />

11. Cosmopolitan Vocabulary (2)<br />

12. Cosmopolitan Vocabulary (3)<br />

13. 秋学期のまとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義、課題、議論を織り交ぜながら、精選されたテーマについて<br />

理解を深める。


成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・課題の提出<br />

・期末レポートの提出<br />

英語学ⅩⅠ 2単位 (春学期)<br />

I-LANGUAGE − 人間に固有な言語の性質<br />

言語文化研究所教授 北原 久嗣<br />

授業科目の内容:<br />

世界に人間の言語は何種類あるのだろうか。今なお一種類という<br />

答えは受け入れ難いようであるが「言語」を「顔」に置き換えてみ<br />

てはどうだろうか。すると一種類という答えが妥当性をもってくる。<br />

目は二つ、鼻は一つ、耳は二つ、口は一つ。人間の顔を構成する要<br />

素は同じである。また二つある目の一つを頭の後ろにもっていくこ<br />

とはできない。人間の顔は厳密にデザインされている。同様のこと<br />

が人間の言語にも言えないだろうか。人間の言語を構成する要素と<br />

は何だろうか。人間の言語も厳密にデザインされているのだろうか。<br />

本講義では、英語のデータを中心に、必要に応じて他の言語のデー<br />

タも取り入れながら、人間に固有な言語の性質を明らかにしていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

Daniela I. and C. Reiss. 2008. I-Language: An Introduction to Linguistics<br />

as Cognitive Science. Oxford.: Oxford University Press.<br />

参考書:<br />

開講時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期は(秋学期を含めたガイダンスの後)テキストにそって次<br />

のテーマのもと講義を進めていく。<br />

・What is I-language?<br />

・I-everything: Triangles, streams, words<br />

・Approaches to the study of language<br />

・I-/E-/P-Language<br />

・A syntactic theory that won't work<br />

・Abstract representations<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

関心のある言語現象について日頃から問題意識をもつこと。<br />

成績評価方法:<br />

小テスト4回〜6回(50%) まとめテスト1回(50%)<br />

英語学ⅩⅡ 2単位 (秋学期)<br />

I-LANGUAGE − 人間に固有な言語の性質<br />

言語文化研究所教授 北原 久嗣<br />

授業科目の内容:<br />

世界に人間の言語は何種類あるのだろうか。今なお一種類という<br />

答えは受け入れ難いようであるが「言語」を「顔」に置き換えてみ<br />

てはどうだろうか。すると一種類という答えが妥当性をもってくる。<br />

目は二つ、鼻は一つ、耳は二つ、口は一つ。人間の顔を構成する要<br />

素は同じである。また二つある目の一つを頭の後ろにもっていくこ<br />

とはできない。人間の顔は厳密にデザインされている。同様のこと<br />

が人間の言語にも言えないだろうか。人間の言語を構成する要素と<br />

は何だろうか。人間の言語も厳密にデザインされているのだろうか。<br />

本講義では、英語のデータを中心に、必要に応じて他の言語のデー<br />

タも取り入れながら、人間に固有な言語の性質を明らかにしていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

Daniela I. and C. Reiss. 2008. I-Language: An Introduction to Linguistics<br />

as Cognitive Science. Oxford.: Oxford University Press.<br />

参考書:<br />

開講時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

秋学期は(春学期の復習の後)テキストにそって次のテーマのも<br />

と講義を進めていく。<br />

・Some details of sentence structure<br />

・Binding<br />

・Ergativity<br />

・Approaches to UG: Empirical evidence<br />

・Approaches to UG: Logic<br />

・Some implications<br />

195<br />

・Some philosophy<br />

・Open questions and closing remarks<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

関心のある言語現象について日頃から問題意識をもつこと。<br />

成績評価方法:<br />

小テスト4回〜6回(50%) まとめテスト1回(50%)<br />

英語学ⅩⅢ 2単位 (春学期)<br />

認知言語学入門<br />

講師 谷 みゆき<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では認知言語学に関する基本的な知識を身につけることを<br />

目的とし,基本文献を参照しながら認知言語学の理論を支えるフレ<br />

ームワークを概観します。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回授業で指示します。<br />

参考書:<br />

・河上誓作編著『認知言語学の基礎』(研究社)<br />

・辻幸夫編『認知言語学キーワード事典』(研究社)<br />

この他,初回授業で参考文献リストを配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・英語学に関する予備知識は必要としません。<br />

・授業は講義形式で進めますが,言語について積極的に考える姿勢<br />

が必要です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業参加姿勢による評価<br />

英語学ⅩⅣ 2単位 (秋学期)<br />

認知言語学入門<br />

講師 谷 みゆき<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では認知言語学に関する基本的な知識を身につけることを<br />

目的とし,実際の言語現象について考察した論文をいくつか取り上<br />

げ,認知言語学の枠組みを通して言語について考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回授業で指示します。<br />

参考書:<br />

・河上誓作編著『認知言語学の基礎』(研究社)<br />

・辻幸夫編『認知言語学キーワード事典』(研究社)<br />

この他,初回授業で参考文献リストを配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・春学期開講の英語学ⅩⅢの履修を必須とはしませんが,秋学期の<br />

み履修する場合は,参考文献に各自で目を通すなどの必要が生じる<br />

ことが予想されます。(該当者には個別に指示します。)<br />

・授業は講義形式で進めますが,言語について積極的に考える姿勢<br />

が必要です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業参加姿勢による評価<br />

英文学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

英詩のかたち<br />

准教授 髙橋 勇<br />

授業科目の内容:<br />

日本人学生には馴染みのうすい「英詩」を理解する一助として、<br />

その形式・ジャンルの特徴や歴史を実例に触れながら概観します。<br />

春学期の授業では、主要な詩形を分かりやすく解説する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

漠然とでも英詩に興味のある学生、ならびにこれを理解したいと<br />

望む学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果<br />

質問・相談:<br />

質問は随時メール(isamut@flet.keio.ac.jp)で受け付けています。<br />

英<br />


英文学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

英詩のかたち<br />

准教授 髙橋 勇<br />

授業科目の内容:<br />

日本人学生には馴染みのうすい「英詩」を理解する一助として、<br />

その形式・ジャンルの特徴や歴史を実例に触れながら概観します。<br />

秋学期の授業では、詩の主要ジャンルを採り上げていく予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

漠然とでも英詩に興味のある学生、ならびにこれを理解したいと<br />

望む学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果<br />

質問・相談:<br />

質問は随時メール(isamut@flet.keio.ac.jp)で受け付けています。<br />

英文学Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

シェイクスピアの受容と変容 I<br />

商学部教授 大矢 玲子<br />

授業科目の内容:<br />

400 年前のイギリスで活躍した劇作家,ウィリアム・シェイクス<br />

ピアの作品は,時代と国境を越えて多くの人々に愛されているのみ<br />

ならず,さまざまな批評家や芸術家による再評価,再創造が続いて<br />

います。この授業ではシェイクスピアの戯曲の登場人物たちに注目<br />

し,時代につれて彼らがさまざまに姿を変えては新たな生命を得て<br />

きた過程を検討します。それぞれに魅力ある登場人物たちの死後の<br />

生(arterlife)を,舞台,絵画,映画,小説など多様な媒体のなかに<br />

たどることで,文化のダイナミックスの一側面に光をあてることが,<br />

この授業の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に配布します。<br />

参考書:<br />

William Shakespeare, Complete Works. Gen ed. Richard Proudfoot,<br />

Ann Thompson, and David Scott Kastan. The Arden Shakespeare.<br />

(London, 2001)<br />

授業の計画:<br />

授業内容は多少変更となることがあります。<br />

春学期 授業内容・取り上げる作品<br />

1. イントロダクション<br />

2. 歴史から悲劇へ:シェイクスピアの改作<br />

サクソ・グラマティクスの『デンマーク人の歴史』(c.1200)<br />

3. ハッピーエンディングの悲劇<br />

テイトの『リア王』(1681)<br />

4. 女優の登場とシェイクスピア劇の異性装<br />

18 世紀の舞台用脚本など<br />

5. ロマン主義と「悩めるハムレット」<br />

コールリッジのシェイクスピア講演など<br />

6. ヴィクトリア朝のシェイクスピア崇拝<br />

カーライル『英雄と英雄崇拝について』(1841)<br />

7. 世紀末作家と『ソネット集』<br />

ワイルド『W.H氏の肖像』(1889-)<br />

8.新しい舞台芸術<br />

ゴードン・クレイグの『ハムレット』(1911)<br />

9.戦争と映画<br />

ローレンス・オリヴィエの『ヘンリー5世』(1944)<br />

10. 日本のシェイクスピア(1)<br />

『新体詩抄』(1882)など<br />

11. 日本のシェイクスピア(2)<br />

文芸協会『ハムレット』(1811)<br />

12. 日本のシェイクスピア(3)<br />

築地小劇場の『ヴェニスの商人』(1926)<br />

13. 小試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

シェイクスピアに関する特別な知識は必要ありません。文学と舞<br />

台を中心とするさまざまな形の芸術表現に取り組み,理解し,楽し<br />

むことのできる学生の履修を希望します。<br />

196<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 (最終回の授業で小テストを行います)<br />

・レポートによる評価 (学期末レポートが課されます)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回の授業時にワ<br />

ークシートを配布します)<br />

質問・相談:<br />

授業時間の前後に随時受けつけます。<br />

英文学Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

シェイクスピアの受容と変容 II<br />

商学部教授 大矢 玲子<br />

授業科目の内容:<br />

400 年前のイギリスで活躍した劇作家,ウィリアム・シェイクス<br />

ピアの作品は,時代と国境を越えて多くの人々に愛されているのみ<br />

ならず,さまざまな批評家や芸術家による再評価,再創造が続いて<br />

います。この授業ではシェイクスピアの戯曲の登場人物たちに注目<br />

し,時代につれて彼らがさまざまに姿を変えては新たな生命を得て<br />

きた過程を検討します。それぞれに魅力ある登場人物たちの死後の<br />

生(arterlife)を,舞台,絵画,映画,小説など多様な媒体のなかに<br />

たどることで,文化のダイナミックスの一側面に光をあてることが,<br />

この授業の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に配布します。<br />

参考書:<br />

William Shakespeare, Complete Works. Gen ed. Richard Proudfoot,<br />

Ann Thompson, and David Scott Kastan. The Arden Shakespeare.<br />

(London, 2001)<br />

授業の計画:<br />

授業内容は多少変更となることがあります。<br />

秋学期<br />

1. 絵画(1)<br />

フューズリ(1741-1825)「マクベス」連作<br />

2. 絵画(2)<br />

ロセッティ(1828-82)「ハムレット」連作<br />

3. 音楽<br />

ベルリオーズ『ロメオとジュリエット』(1839)<br />

4. 映画(1)<br />

マックス・ラインハルト「真夏の夜の夢」(1935)<br />

5. 映画(2)<br />

オーソン・ウェルズ「フォルスタッフ」(1965)<br />

6. ミュージカル(1)<br />

スピヴァック+ポーター「キス・ミー・ケイト」(1953)<br />

7. ミュージカル(2)<br />

ワイズ+ロビンズ「ウエストサイド物語」(1961)<br />

8. 邦画(1)<br />

黒澤明「蜘蛛巣城」(1958)<br />

9. 邦画(2)<br />

小津安二郎「東京物語」(1953)<br />

10. 日記体小説<br />

志賀直哉「クローディアスの日記」(1912)、福田恒存「ホレ<br />

ーショ日記」(1949)、<br />

大岡昇平「ハムレット日記」(1980)<br />

11. ディズニー・アニメ<br />

ディズニー「ライオンキング」(1994)<br />

12. 漫画<br />

森下裕美「大阪ハムレット」(2005-6)<br />

13. 小試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

シェイクスピアに関する特別な知識は必要ありません。文学と舞<br />

台を中心とするさまざまな形の芸術表現に取り組み,理解し,楽し<br />

むことのできる学生の履修を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 (最終回の授業で小テストを行います)<br />

・レポートによる評価 (学期末レポートが課されます)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回の授業時にワ<br />

ークシートを配布します)<br />

質問・相談:<br />

授業時間の前後に随時受けつけます。


英文学Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

18 世紀,19 世紀イギリス女性作家<br />

講師 中村 哲子<br />

授業科目の内容:<br />

ゴシック小説と女性作家をテーマに講義をします。基本的な文学<br />

的・歴史的事象を整理し、ゴシック的な要素がどのように文学作品<br />

に埋め込まれているか、実例を提示していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布。<br />

参考書:<br />

初回に提示。<br />

授業の計画:<br />

第1・2回 ゴシック小説とは<br />

第3・4回 ジェイン・オースティンの『ノーサンガー・アビー』<br />

(1818年)をめぐって<br />

第5~7回 アン・ラドクリフを中心に<br />

第8回 レポートの書き方、文学研究の方法について<br />

第9~12回 ゴシック的な要素を含む小説さまざま<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席重視。5月、6月に1回ずつ小試験を行い、学期末に向けて4000<br />

字程度のレポートを課す。<br />

成績評価方法:<br />

・出席状況<br />

・小試験の結果<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に対応し,必要に応じてe-mail を利用します。<br />

英文学Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

18 世紀,19 世紀イギリス女性作家<br />

講師 中村 哲子<br />

授業科目の内容:<br />

女性作家の書いた小説における家と女性の問題について講義しま<br />

す。基本的な文学的・歴史的事象を整理し、女性性の描かれ方につ<br />

いて実例を提示していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布。<br />

参考書:<br />

初回に提示。<br />

授業の計画:<br />

第1~3回 18世紀の小説から(サミュエル・リチャードソン<br />

の女性作家への影響)<br />

第4~6回 19世紀初めの小説から<br />

第7回 レポートの書き方、文学研究の方法について<br />

第8・9回 エミリー・ブロンテの『嵐が丘』(1847年)<br />

第10~12回 19世紀後半の家が鍵を握る小説さまざま<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席重視。10月、11月に1回ずつ小試験を行い、学期末に向けて<br />

4000字程度のレポートを課す。<br />

成績評価方法:<br />

・出席状況<br />

・小試験の結果<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に対応し,必要に応じてe-mail を利用します。<br />

英文学Ⅶ 2単位 (春学期)<br />

幽霊・心霊物語の系譜 (前半)<br />

准教授 坂本 光<br />

授業科目の内容:<br />

18世紀に始まり現代に至るまでのゴシック小説(恐怖小説)の中<br />

から、特に幽霊や心霊現象を扱う物語を取り上げ、その系譜をたど<br />

る。心霊現象への興味はどの時代にも存在し、昨今のスピリチュア<br />

リズム人気もその一例である。また19世紀に英米で起こった心霊現<br />

197<br />

象ブームと、これに対応して心霊現象の研究を試みた科学者たちの<br />

取り組みは、その後のゴシック的作品群へも大きな影響を与えた。<br />

この講義では、時代ごとの社会的背景を踏まえながら、広義の "ghost<br />

stories" の展開をたどる。<br />

参考書:<br />

David Punter and Glennis Byron, The Gothic (Wiley-Blackwell, 2004)<br />

ISBN-13: 978-0631220633<br />

Deborah Blum, Ghost Hunters: William James and the Search for<br />

Scientific Proof of Life (Penguin, 2007) ISBN-13: 978-0143038955<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教室で文学史解説を聞いているだけでは仕方ないので,ある程度<br />

は紹介される作品を読むことが前提となる。<br />

成績評価方法:<br />

試験による評価(学期末に筆記試験を行う)<br />

質問・相談:<br />

履修前の質問・相談を hsakamoto@a6.keio.jp にて受け付ける。<br />

英文学Ⅷ 2単位 (秋学期)<br />

幽霊・心霊物語の系譜 (後半)<br />

准教授 坂本 光<br />

授業科目の内容:<br />

18世紀に始まり現代に至るまでのゴシック小説(恐怖小説)の中<br />

から、特に幽霊や心霊現象を扱う物語を取り上げ、その系譜をたど<br />

る。心霊現象への興味はどの時代にも存在し、昨今のスピリチュア<br />

リズム人気もその一例である。また19世紀に英米で起こった心霊現<br />

象ブームと、これに対応して心霊現象の研究を試みた科学者たちの<br />

取り組みは、その後のゴシック的作品群へも大きな影響を与えた。<br />

この講義では、時代ごとの社会的背景を踏まえながら、広義の "ghost<br />

stories" の展開をたどる。<br />

参考書:<br />

David Punter and Glennis Byron, The Gothic (Wiley-Blackwell, 2004)<br />

ISBN-13: 978-0631220633<br />

Deborah Blum, Ghost Hunters: William James and the Search for<br />

Scientific Proof of Life (Penguin, 2007) ISBN-13: 978-0143038955<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教室で文学史解説を聞いているだけでは仕方ないので,ある程度<br />

は紹介される作品を読むことが前提となる。<br />

成績評価方法:<br />

試験による評価(学期末に筆記試験を行う)<br />

質問・相談:<br />

履修前の質問・相談を hsakamoto@a6.keio.jp にて受け付ける。<br />

英文学Ⅸ 2単位 (春学期)<br />

評伝研究事始<br />

教授 井出 新<br />

授業科目の内容:<br />

近年、イギリス・ルネサンス期の詩人に関する多くの評伝が出版<br />

され、「評伝ブーム」と言っても過言でないような状況を呈してい<br />

る。これは新史料の相次ぐ発見から生じた現象ではない。評伝研究<br />

の壁が一次史料の少なさであることにかわりはなく、あたかも方眼<br />

紙の上にドットが散在するかのように、極めて少ない史料しか残存<br />

していないのが現状だ。したがって研究者は周辺的史料を総動員し<br />

て、そのドットとドットの間を近似値を探しながら結び、詩人の生<br />

涯という"Putative Truth"を作成することになるが、それにしても、劇<br />

作家や詩人について、何故これほどまでに様々な評伝研究が出版さ<br />

れているのか。こうした問いから講義を立ち上げて、4人の詩人の<br />

生涯や作品に関する考察を行いながら、評伝研究の魅力や課題、問<br />

題点を探るとともに、新しい評伝研究のこれからを考えていくとい<br />

うのが本講の目的である。その際、出来る限り、最近の研究成果を<br />

紹介・参照しつつ、イギリス・ルネサンス研究の圧倒的な面白さを<br />

受講者と共有し、さらに受講者の歴史や文化に対する洞察力や批判<br />

的思考力を養うことができればと思っている。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜ハンドアウトを配布する。<br />

参考書:<br />

講義時に適宜,研究書・学術雑誌論文を多数紹介する。<br />

英<br />


授業の計画:<br />

(1) 序 (第1回)<br />

1.1 評伝研究事始<br />

(2) William Shakespeare (第2回~8回)<br />

2.1 シェイクスピア伝説<br />

2.2 「失われた年月」<br />

2.3 ケンプ v. シェイクスピア<br />

(3) John Fletcher (第9回~12回)<br />

3.1 評伝研究の陥穽<br />

3.2 二人のジョン・フレッチャー<br />

3.3 「劇作家フレッチャー」はどちらか?<br />

春学期のまとめ (第13回)<br />

(4) Christopher Marlowe (第1回~7回)<br />

4.1 スパイ容疑と学寮社会<br />

4.2 マルタ島のユダヤ人<br />

4.3 デットフォード殺人事件<br />

(5) John Harington (第8回~12回)<br />

5.1 エリザベス一世と『狂えるオーランド』翻訳<br />

5.2 女嫌いと『衒学者ペダンティウス』上演<br />

5.3 プロテスタント武闘派たちの詩学<br />

秋学期のまとめ (第13回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

シェイクスピアを含むルネサンス演劇や文学に関心がある学生,<br />

初期近代イギリスの歴史に興味のある学生を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

試験(学期末)及び講義時に行うレスポンス・シートの結果で評<br />

価する。<br />

質問・相談:<br />

講義に関する質問や意見はレスポンス・シートによって回答する。<br />

研究や調査方法などに関する質問などは個人的に講義終了後などに<br />

受け付ける。<br />

英文学Ⅹ 2単位 (秋学期)<br />

評伝研究事始<br />

教授 井出 新<br />

授業科目の内容:<br />

近年、イギリス・ルネサンス期の詩人に関する多くの評伝が出版<br />

され、「評伝ブーム」と言っても過言でないような状況を呈してい<br />

る。これは新史料の相次ぐ発見から生じた現象ではない。評伝研究<br />

の壁が一次史料の少なさであることにかわりはなく、あたかも方眼<br />

紙の上にドットが散在するかのように、極めて少ない史料しか残存<br />

していないのが現状だ。したがって研究者は周辺的史料を総動員し<br />

て、そのドットとドットの間を近似値を探しながら結び、詩人の生<br />

涯という"Putative Truth"を作成することになるが、それにしても、劇<br />

作家や詩人について、何故これほどまでに様々な評伝研究が出版さ<br />

れているのか。こうした問いから講義を立ち上げて、4人の詩人の<br />

生涯や作品に関する考察を行いながら、評伝研究の魅力や課題、問<br />

題点を探るとともに、新しい評伝研究のこれからを考えていくとい<br />

うのが本講の目的である。その際、出来る限り、最近の研究成果を<br />

紹介・参照しつつ、イギリス・ルネサンス研究の圧倒的な面白さを<br />

受講者と共有し、さらに受講者の歴史や文化に対する洞察力や批判<br />

的思考力を養うことができればと思っている。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜ハンドアウトを配布する。<br />

参考書:<br />

講義時に適宜,研究書・学術雑誌論文を多数紹介する。<br />

授業の計画:<br />

(1) 序 (第1回)<br />

1.1 評伝研究事始<br />

(2) William Shakespeare (第2回~8回)<br />

2.1 シェイクスピア伝説<br />

198<br />

2.2 「失われた年月」<br />

2.3 ケンプ v. シェイクスピア<br />

(3) John Fletcher (第9回~12回)<br />

3.1 評伝研究の陥穽<br />

3.2 二人のジョン・フレッチャー<br />

3.3 「劇作家フレッチャー」はどちらか?<br />

春学期のまとめ (第13回)<br />

(4) Christopher Marlowe (第1回~7回)<br />

4.1 スパイ容疑と学寮社会<br />

4.2 マルタ島のユダヤ人<br />

4.3 デットフォード殺人事件<br />

(5) John Harington (第8回~12回)<br />

5.1 エリザベス一世と『狂えるオーランド』翻訳<br />

5.2 女嫌いと『衒学者ペダンティウス』上演<br />

5.3 プロテスタント武闘派たちの詩学<br />

秋学期のまとめ (第13回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

シェイクスピアを含むルネサンス演劇や文学に関心がある学生,<br />

初期近代イギリスの歴史に興味のある学生を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

試験(学期末)及び講義時に行うレスポンス・シートの結果で評<br />

価する。<br />

質問・相談:<br />

講義に関する質問や意見はレスポンス・シートによって回答する。<br />

研究や調査方法などに関する質問などは個人的に講義終了後などに<br />

受け付ける。<br />

英文学ⅩⅠ 2単位 (春学期)<br />

名誉教授 髙宮 利行<br />

授業科目の内容:<br />

アーサー王伝説の概説と「シャロットの女」精読<br />

春学期には、中世に生まれ19世紀以降ずっと再話され続けている<br />

アーサー王の発展をたどり、一例としてAlfred Lord Tennyson, The<br />

Lady of Shalott (1832,1842)の精読と、これがラファエル前派の絵画、<br />

葛生千夏・ロリーナ・マキニットらの音楽、夏目漱石の短編小説や<br />

やひかわ玲子のファンタジー『アーサー王宮廷物語』などに与えた<br />

影響の分析をしたい。<br />

秋学期には、この英詩の典拠作品、19世紀英国社会での受容、フ<br />

ェミニズム、精神病理学からの解釈などについて、英語の研究文献<br />

をもとに個人発表してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Tennyson, The Lady of Shalott (1842)を各自用意すること。ネットで<br />

入手できる本文がいかに信頼性に欠けるかを認識するため、図書館<br />

にある1,000点以上のテニスン関係書からも本文を入手すること。<br />

参考書:<br />

髙宮利行『アーサー王物語の魅力』(秀文インターナショナル)、<br />

他は授業中に指示する<br />

成績評価方法:<br />

研究発表やレポートによる<br />

英文学ⅩⅡ 2単位 (秋学期)<br />

名誉教授 髙宮 利行<br />

授業科目の内容:<br />

アーサー王伝説の概説と「シャロットの女」精読<br />

春学期には、中世に生まれ19世紀以降ずっと再話され続けている<br />

アーサー王の発展をたどり、一例としてAlfred Lord Tennyson, The<br />

Lady of Shalott (1832,1842)の精読と、これがラファエル前派の絵画、<br />

葛生千夏・ロリーナ・マキニットらの音楽、夏目漱石の短編小説や<br />

やひかわ玲子のファンタジー『アーサー王宮廷物語』などに与えた<br />

影響の分析をしたい。<br />

秋学期には、この英詩の典拠作品、19世紀英国社会での受容、フ


ェミニズム、精神病理学からの解釈などについて、英語の研究文献<br />

をもとに個人発表してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Tennyson, The Lady of Shalott (1842)を各自用意すること。ネットで<br />

入手できる本文がいかに信頼性に欠けるかを認識するため、図書館<br />

にある1,000点以上のテニスン関係書からも本文を入手すること。<br />

参考書:<br />

髙宮利行『アーサー王物語の魅力』(秀文インターナショナル)、<br />

他は授業中に指示する<br />

成績評価方法:<br />

研究発表やレポートによる<br />

英文学ⅩⅢ 2単位 (春学期)<br />

20 世紀のイギリス小説<br />

教授 河内 恵子<br />

授業科目の内容:<br />

20 世紀のイギリス小説を文学史の重要項目を軸に考察する。<br />

いわゆる「canon の作品」の裏に存在する作品にも触れ,20 世紀<br />

のイギリス小説を多角的にとらえるのが目的である。<br />

「歴史のなかの文学」を具体的に考察していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

4 月― 5月 :19 世紀末から20 世紀のイギリス文学事情。<br />

6 月― 7 月 :第一次世界大戦と小説。<br />

9 月― 10 月 :モダニズムとポストモダニズム<br />

11 月― 12月 :20 世紀後半から現代へ。<br />

1 月 :まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業に積極的に参加する学生を歓迎。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業内。その他の日時についてはメールで予約すること。<br />

英文学ⅩⅣ 2単位 (秋学期)<br />

20 世紀のイギリス小説<br />

教授 河内 恵子<br />

授業科目の内容:<br />

20 世紀のイギリス小説を文学史の重要項目を軸に考察する。<br />

いわゆる「canon の作品」の裏に存在する作品にも触れ,20 世紀<br />

のイギリス小説を多角的にとらえるのが目的である。<br />

「歴史のなかの文学」を具体的に考察していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

教室で指示する。<br />

授業の計画:<br />

4 月― 5月 :19 世紀末から20 世紀のイギリス文学事情。<br />

6 月― 7 月 :第一次世界大戦と小説。<br />

9 月― 10 月 :モダニズムとポストモダニズム<br />

11 月― 12月 :20 世紀後半から現代へ。<br />

1 月 :まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業に積極的に参加する学生を歓迎。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業内。その他の日時についてはメールで予約すること。<br />

199<br />

英文学ⅩⅤ 2単位 (春学期)<br />

イギリス文学と西洋絵画<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

ルネサンス期には詩と絵画を姉妹芸術とみなす伝統が存在したが,<br />

文学と絵画はしばしば題材やモチーフを共有し,また書物において<br />

テクストと挿絵は相互補完的な関係を保ってきた。この講義では,<br />

中世から19世紀のイギリス文学を対象として,文学と絵画(写真を<br />

含む)との主題の共有,作品中に登場する美術品の役割,図像学的<br />

アプローチの文学研究への有効性など,さまざまなトピックについ<br />

て具体例を挙げつつ考える。文学と絵画との比較研究のための様々<br />

な方法論を学ぶことを目的とする,講義形式の授業。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

以下のようなトピックを扱う。<br />

1. 文学と絵画 主題の共有<br />

・物語画(narrative painting)とヨーロッパ文学<br />

・近代英文学のなかに登場する絵画<br />

・イギリス文学作品の絵画化<br />

2. 文学研究のための視覚的アプローチ<br />

・Shakespeare とルネサンスの絵画<br />

・モチーフ研究のための図像学<br />

・寓意擬人像と中世・ルネサンス文学<br />

成績評価方法:<br />

平常点およびレポートによる評価。<br />

質問・相談:<br />

研究室にて質問、相談を受け付けます。メールによる相談も可能<br />

です。(matsuda@flet.keio.ac.jp)<br />

英文学ⅩⅥ 2単位 (秋学期)<br />

イギリス文学と挿絵<br />

教授 松田 隆美<br />

授業科目の内容:<br />

作者によって創造された文学作品をわれわれ読者は通常書物を介<br />

して受容する。書物は作者と読者をつなぐメディアであるが、われ<br />

われの作品の解釈はしばしば書物が有するパラテクスト(ページレ<br />

イアウト、装丁、挿絵など)によって左右され、なかでも挿絵は作<br />

品と密接な関係にある。この講義では、中世から現代までのイギリ<br />

ス文学における挿絵とテクストの相互補完的な関係性について,具<br />

体例を検討しつつ考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

以下のようなトピックを扱う。<br />

・中世写本におけるイメージとテクスト<br />

・物語文学における挿絵の効用<br />

・書物のデザインと作品解釈<br />

・作者と挿絵画家<br />

成績評価方法:<br />

平常点およびレポートによる評価。<br />

質問・相談:<br />

研究室にて質問、相談を受け付けます。メールによる相談も可能<br />

です。(matsuda@flet.keio.ac.jp)<br />

米文学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

講師 佐藤 光重<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカが独立する以前、植民地時代の文学と思想を扱う。まず<br />

はピューリタン入植史とピューリタン文学を解説・講読し、その後<br />

『フランクリン自伝』を中心に講義・講読を行う。<br />

英<br />


テキスト(教科書):<br />

・ Benjamin Franklin, Autobiography and Other Writings (Penguin<br />

Classics) (春学期)ISBN-10: 0142437603 / ISBN-13: 978-0142437605<br />

このほか、プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

巽孝之『ニューアメリカニズム 米文学思想史の物語学』(青土<br />

社,2005 年)<br />

『フランクリン自伝』(岩波文庫版)<br />

授業の計画:<br />

初回をガイダンスにあて,その後は講義・講読を中心に進めて行<br />

く。最終日に期末テストを行う予定である。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

米文学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

講師 佐藤 光重<br />

授業科目の内容:<br />

環境文学(ネイチャーライティング)と呼ばれるジャンルを取り<br />

上げる。講義ではH. D. Thoreau のWalden(邦訳『森の生活』)の解<br />

説・講読を中心に,R. Carson, A. M. Lindbergh, G. White , Aldo<br />

Leopold, らの作品や思想を扱う予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

・H. D. Thoreau, Walden(Dover 版)ISBN-10: 0486284956/ISBN-13:<br />

978-0486284958<br />

このほか、プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

巽孝之『ニューアメリカニズム 米文学思想史の物語学』(青土<br />

社,2005 年)<br />

授業の計画:<br />

初回をガイダンスにあて,その後は講義・講読を中心に進めて行<br />

く。最終日に期末テストを行う予定である。進度に応じ学期末の2,<br />

3 週を学生の発表にあてる場合がある(ただし発表は必須ではなく<br />

任意)。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

各自10~15 分程度での口頭発表の機会を設けるので,なるべくチ<br />

ャレンジすること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

米文学Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

ハーレム・ルネサンス期の黒人モダニズム文学<br />

講師 新田 啓子<br />

授業科目の内容:<br />

本講は,1910 年代後半から1940 年代初頭までのアメリカ黒人芸術<br />

動向を代表する「ハーレム・ルネサンス」の時代における文芸創作<br />

を扱うものである。ハーレム・ルネサンスは,南北戦争後に解放さ<br />

れた黒人奴隷が南部から北部へ大量に移住し,シカゴやハーレムな<br />

どで都市文化を築き上げた結果,花開いた。それは,近代化を加速<br />

させる米国の歴史的・文化的背景を伴って,広くモダニズム芸術と<br />

呼ばれる潮流の一部として,かつまたそれに対する抵抗の運動とし<br />

て進展した。前期の授業ではまず,こうした潮流が必然的に連動さ<br />

せた商業文化・芸術・政治の諸相をテーマ的に読み解いていく。さ<br />

らに後期の授業では,ハーレム・ルネサンス文芸におけるキーパーソ<br />

ンの作品を実際に読みながら,前期に得た基礎知識の深層を,さら<br />

に具体的に掘り下げて行く。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回クラスで指示<br />

参考書:<br />

初回クラスで指示<br />

200<br />

授業の計画:<br />

前期<br />

1. 授業内容の説明<br />

2. 黒人芸術と奴隷制<br />

3. 口承伝統の歴史的展開<br />

4. 大移住後の商業文化<br />

5. ジャズとブルース<br />

6. NAACP とUrban League<br />

7. ニュー・ニグロのエリート化<br />

8. アイデンティティと政治性<br />

9. モダニズムの意識<br />

10. 白人芸術家との愛憎関係<br />

11. 混血の文学表象<br />

12. 変わりゆく同一性<br />

13. アヴァンギャルドとしての黒人<br />

後期<br />

1.W. E. B. DuBois(1)<br />

2. W. E. B. DuBois(2)<br />

3. Alain Locke (1)<br />

4. Alain Locke (2)<br />

5. Zora Neale Hurston (1)<br />

6. Zora Neale Hurston (2)<br />

7. Carl Van Vechten (1)<br />

8. Carl Van Vechten (2)<br />

9. Jean Toomer (1)<br />

10. Jean Toomer (2)<br />

11. Langston Hughes (1)<br />

12. Langston Hughes (2)<br />

13. 映像演習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

各学期,4 回の無断欠席で即落第とする。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 50 %<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価 グループワークや<br />

ディスカッションへの貢献度 50 %<br />

質問・相談:<br />

授業終了後およびe メールにて随時。<br />

米文学Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

ハーレム・ルネサンス期の黒人モダニズム文学<br />

講師 新田 啓子<br />

授業科目の内容:<br />

本講は,1910 年代後半から1940 年代初頭までのアメリカ黒人芸術<br />

動向を代表する「ハーレム・ルネサンス」の時代における文芸創作<br />

を扱うものである。ハーレム・ルネサンスは,南北戦争後に解放さ<br />

れた黒人奴隷が南部から北部へ大量に移住し,シカゴやハーレムな<br />

どで都市文化を築き上げた結果,花開いた。それは,近代化を加速<br />

させる米国の歴史的・文化的背景を伴って,広くモダニズム芸術と<br />

呼ばれる潮流の一部として,かつまたそれに対する抵抗運動として<br />

進展した。前期の授業ではまず,こうした潮流が必然的に連動させ<br />

た商業文化・芸術・政治の諸相をテーマ的に読み解いていく。そし<br />

て後期の授業では,ハーレム・ルネサンス文芸におけるキーパーソン<br />

の作品を講読しながら,前期に得た基礎知識の深層を,さらに具体<br />

的に掘り下げて行く。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回クラスで指示<br />

参考書:<br />

初回クラスで指示<br />

授業の計画:<br />

前期<br />

1. 授業内容の説明<br />

2. 黒人芸術と奴隷制<br />

3. 口承伝統の歴史的展開<br />

4. 大移住後の商業文化<br />

5. ジャズとブルース<br />

6. NAACP とUrban League<br />

7. ニュー・ニグロのエリート化


8. アイデンティティと政治性<br />

9. モダニズムの意識<br />

10. 白人芸術家との愛憎関係<br />

11. 混血の文学表象<br />

12. 変わりゆく同一性<br />

13. アヴァンギャルドとしての黒人<br />

後期<br />

1. W. E. B. DuBois (1)<br />

2. W. E. B. DuBois (2)<br />

3. Alain Locke (1)<br />

4. Alain Locke (2)<br />

5. Zora Neale Hurston (1)<br />

6. Zora Neale Hurston (2)<br />

7. Carl Van Vechten (1)<br />

8. Carl Van Vechten (2)<br />

9. Jean Toomer (1)<br />

10. Jean Toomer (2)<br />

11. Langston Hughes (1)<br />

12. Langston Hughes (2)<br />

13. 映像演習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

各学期,4 回の無断欠席で即落第とする。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 50 %<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価 グループワークや<br />

ディスカッションへの貢献度 50 %<br />

質問・相談:<br />

授業終了後およびe メールにて随時。<br />

米文学Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

オリエンタリズム1 アジア人の表象<br />

講師 村上 由見子<br />

授業科目の内容:<br />

今日、アメリカ文化研究で浮上しているのが「他者」の問題です。<br />

本授業では「東洋人」の表象に絞って、そのイメージの変遷を探っ<br />

ていきます。19世紀ヨーロッパから20世紀のアメリカへ────舞<br />

台、ファッション、絵画、文学、映画に現われた 「東洋人」 の肖像<br />

から、西洋がオリエント世界に抱いた など、<br />

さまざまな思いを読み取っていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

村上由見子『イエロー・フェイス ハリウッド映画にみるアジア人<br />

の肖像』(朝日選書、1993)1680円ISBN-10: 4022595698<br />

授業の計画:<br />

授業は以下の内容で進める予定ですが、順番は変わる可能性があ<br />

ります。<br />

・欧米のジャポニズム<br />

・万博ブームと「オリエンタリズム」<br />

・オペレッタ『ミカド』(1885)誕生の経緯<br />

・オペラ『蝶々夫人』(1904)誕生の経緯<br />

・アメリカ文学とジャポニズム<br />

・初期ハリウッドとアジア移民<br />

・サイレント映画『チート』(1915)をめぐって<br />

・"チャイナマン"の肖像<br />

・戦時中の「敵国人ジャップ」<br />

・東洋女性イメージの変遷<br />

・"ジャパン・バッシング"に見る日本への目線<br />

・クールジャパン<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

視聴覚中心の授業のため出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席率および授業態度<br />

課題による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後、あるいはメールにて受け付けます。<br />

201<br />

米文学Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

オリエンタリズム2 アラブ人の表象<br />

講師 村上 由見子<br />

授業科目の内容:<br />

今日、アメリカ文化研究で浮上しているのが「他者」の問題です。<br />

後期は「アラブ人」の表象に絞って、そのイメージの変遷を探って<br />

いきます。9・11以降、注目されているアメリカとアラブの関係で<br />

すが、アメリカはいかにアラブ世界と出会い、そのアラブ観を構築<br />

していったのか、ハリウッド映画などの文化表象から検証するとと<br />

もに、それと並行してアラブ・イスラムの基礎知識に触れていきま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

村上由見子『ハリウッド100年のアラブ』(朝日選書、2007)1400円<br />

ISBN-10: 4022599154<br />

エドワード・W・サイード『オリエンタリズム』上巻・下巻(平凡<br />

社ライブラリー、1993)各1631円 ISBN-10: 4582760112、ISBN-10:<br />

4582760120<br />

授業の計画:<br />

授業は以下の内容で進める予定ですが、順番は変わる可能性があ<br />

ります。<br />

・アメリカとアラブ・ムスリム 基礎知識<br />

・サイレント映画『シーク』(1921)をめぐって<br />

・一神教三宗教とアメリカの宗教観<br />

・アラブ女性の「誘惑」イメージ<br />

・西洋におけるアラビアン・ナイト解釈<br />

・「聖戦」と「聖杯伝説」をめぐって<br />

・アメリカ文学と東方イメージ<br />

・「アラビアのロレンス」再考<br />

・植民地支配とアメリカの目線<br />

・イスラエル建国とアメリカ<br />

・戦後アメリカの中東政策<br />

・9・11後のアラブ・イメージ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

視聴覚中心の授業のため出席重視。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席率および授業態度<br />

課題による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後、あるいはメールにて受け付けます。<br />

米文学Ⅶ 2単位 (春学期)<br />

アメリカ20世紀女性文学<br />

准教授 大串 尚代<br />

授業科目の内容:<br />

20世紀初頭に参政権を獲得したアメリカ女性たちが、その後どの<br />

ような活躍をとげてきたのか、あるいはどのような社会規範にとら<br />

われてきたのか、その歴史を概観したうえで、60年代にはじまった<br />

第二波フェミニズム運動以降の女性による代表的著作を考察する。<br />

Betty FriedanのFeminine Mystique (1963) から初め、主に短編小説を取<br />

り上げる予定にしている。Joyce Carol Oates, Ursula K. Le Guin, Joan<br />

Didion, Gloria Steinem, またカナダ人作家Margaret Atwoodを取り上げ<br />

る予定。<br />

テキスト(教科書):<br />

主にプリントを配布する<br />

参考書:<br />

適宜指示する<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 19世紀アメリカ女性史概観<br />

第3回 20世紀前半のアメリカ女性史概観<br />

第4回 第二波フェミニズム運動の始まり<br />

第5回 Betty Friedan<br />

第6回 Betty Friedan<br />

第7回 Joyce Carol Oates<br />

英<br />


第8回 Ursula K. Le Guin<br />

第9回 Joan Didion<br />

第10回 Gloria Steinem<br />

第11回 Margaret Atwood<br />

第12回 総括<br />

第13回 テスト<br />

上記の予定は受講者の顔ぶれによって変更することもある。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価と試験による評価を<br />

総合して判断する<br />

質問・相談:<br />

受講者にはオフィスアワーを知らせる。<br />

米文学Ⅷ 2単位 (秋学期)<br />

アメリカ20世紀女性作家<br />

准教授 大串 尚代<br />

授業科目の内容:<br />

主に1960 年代から現代にかけて活躍した(している)女性作家の<br />

長編小説に焦点をあて,彼女たちが発表してきた作品の意義を考察<br />

する。取り上げる予定の作品はMary McCarthyのThe Group, Joyce<br />

Carol OatesのFoxfire, Marge PiercyのWoman on the Edge of Timeとなら<br />

んで、例外的に男性作家であるIra Levin, The Stepford Wivesも取り上<br />

げる。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布する予定。<br />

参考書:<br />

適宜指示する<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 70年代アメリカ女性文学概観<br />

第3回 McCarthy<br />

第4回 McCarthy<br />

第5回 Oates<br />

第6回 Oates<br />

第7回 Piercy<br />

第8回 Piercy<br />

第9回 Piercy<br />

第10回 Levin<br />

第11回 Levin<br />

第12回 総括<br />

第13回 テスト<br />

上記の予定は受講者の顔ぶれによって変更することもある<br />

成績評価方法:<br />

・出席状況および授業態度による評価と、テストによる評価を総合<br />

して判断する<br />

米文学Ⅸ 2単位 (春学期)<br />

現代アメリカ詩<br />

講師 渡部 桃子<br />

授業科目の内容:<br />

日本ではあまり読まれなくなった詩,それも特に読む人がきわめ<br />

て限られているように思われるアメリカの現代詩をこの授業では紹<br />

介していく。初めに英語の詩というものについての説明をおこなう。<br />

その後、アメリカ詩の流れを概観してから、主にモダニズムの詩人<br />

たちの作品を読んでいく。<br />

テキスト(教科書):<br />

生協で購入するプリント+授業中に配布するプリント<br />

参考書:<br />

授業のなかで紹介<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第一回目の授業で,授業の進め方などや、「レスポンス・ノート」<br />

について、また単位修得の条件についての詳しい説明をする予定な<br />

ので、履修を希望するのであれば,一回目の授業に必ず出席してほ<br />

しい。<br />

202<br />

成績評価方法:<br />

以下のことを総合して、成績評価をおこなう。<br />

・レポートによる評価(期末レポート)<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)+「リスポンス・<br />

ノート」の内容<br />

・3 分の2 以上の出席が必要とされる。<br />

米文学Ⅹ 2単位 (秋学期)<br />

現代アメリカ詩<br />

講師 渡部 桃子<br />

授業科目の内容:<br />

日本ではあまり読まれなくなった詩,それも特に読む人がきわめ<br />

て限られているように思われるアメリカの現代詩をこの授業では紹<br />

介していく。初めに現在のアメリカ詩の状況を概観し、その後、主<br />

にモダニズム以後の詩人たちの作品を読んでいく。<br />

テキスト(教科書):<br />

生協で購入するプリント+授業中に配布するプリント<br />

参考書:<br />

授業のなかで紹介<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第一回目の授業で、授業の進め方などや、「レスポンス・ノート」<br />

について、また単位修得の条件についての詳しい説明をする予定な<br />

ので、履修を希望するのであれば、一回目の授業に必ず出席してほ<br />

しい。<br />

成績評価方法:<br />

以下のことを総合して、成績評価をおこなう。<br />

・レポートによる評価(期末レポート)<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)+「リスポンス・<br />

ノート」の内容<br />

・3 分の2 以上の出席が必要とされる。<br />

米文学ⅩⅠ 2単位 (春学期)<br />

大衆音楽で読む米文学<br />

講師 舌津 智之<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカの文学作品には、しばしば、ポピュラー音楽が流れてい<br />

ます。それらのいわば作中挿入歌は、一見何気ないBGMでありな<br />

がら、その実、作品の本質に肉薄する重要なモチーフをしばしば暗<br />

示しています。この授業では、毎週、ひとつの文学作品(あるいは<br />

その映画版)を取り上げて、作者や時代背景に関する基本知識を押<br />

さえつつ、作品中に使用される歌が担う意味や効果を探り、米文学<br />

と音楽の相互交渉ないしは共生関係を明らかにしたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

必要に応じて授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 『人間喜劇』(1943)とStephen Foster<br />

第3回 『欲望という名の電車』(1947)とThe Mills Brothers<br />

第4回 『山にのぼりて告げよ』(1953)とGospel Music<br />

第5回 『路上』(1957)とBillie Holiday<br />

第6回 『夏への扉』(1957)とHarry Belafonte<br />

第7回 『ロリータ』(1958)とPatti Page<br />

第8回 『ティファニーで朝食を』(1958)とCole Porter<br />

第9回 『キャリー』(1974)とPeter, Paul and Mary<br />

第10回 『カラーパープル』(1982)とStevie Wonder<br />

第11回 『フール・フォア・ラブ』(1983)とMerle Haggard<br />

第12回 『M・バタフライ』(1988)とDavid Bowie/Iggy Pop<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回、講義内容に対するコメントを書いて提出して頂きます。取<br />

り上げる作品については、受講者の予備知識を前提とせず、可能な<br />

限り、映像資料(映画化作品、作者に関するドキュメンタリー等)


を利用しながら授業中に紹介・解説しますが、興味を持った作品に<br />

ついては積極的に原作を読んで頂くことを推奨します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価 50 %<br />

・平常点(出席状況およびコメントシートによる評価)50 %<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に、もしくは随時メールにて、受け付けます。<br />

米文学ⅩⅡ 2単位 (秋学期)<br />

大衆音楽とグローバリゼーション<br />

講師 舌津 智之<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ文化のグローバリゼーションとは、いかなる可能性(と<br />

限界)を有するのか、流行歌の文学的(=言語的)かつ音楽的(=<br />

非言語的)な「輸出入」の諸相を考えます。毎週、ひとつのアメリ<br />

カ音楽ジャンルを取り上げ、まずはそのジャンルの特徴や文化的背<br />

景を概観したのちに、それがいかなるグローバルな受容と変容をみ<br />

たのか、主として米国の影響下に展開した日本の音楽状況に即し、<br />

比較文化的な視点から考察を加える予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

必要に応じて授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 黒人霊歌と苦悩の詩学<br />

第3回 ジャズと戦前のモダニズム<br />

第4回 ブルースと演歌の越境<br />

第5回 ハワイアンとファルセットの政治学<br />

第6回 カントリーとカバーポップス<br />

第7回 ドゥーワップとコーラス歌謡の伝統<br />

第8回 ラテン音楽と日本のフェミニズム<br />

第9回 ロックと日本のビーチボーイズたち<br />

第10回 フォークと反体制の季節<br />

第11回 ソウルと自己信頼の時代<br />

第12回 ディスコ音楽とセクシュアリティの攪乱<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回、講義内容に対するコメントを書いて提出して頂きます。興<br />

味を持った音楽作品については、積極的にYouTubeやCDを利用し<br />

て、実際に聴いて頂くことを推奨します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価 50 %<br />

・平常点(出席状況およびコメントシートによる評価)50 %<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に、もしくは随時メールにて、受け付けます。<br />

アカデミック・ライティングAⅠ(要) 1単位 (春学期)<br />

Academic Writing A<br />

教授 スネル, ウィリアム J<br />

授業科目の内容:<br />

The aim of this course is to introduce and develop skills in academic<br />

written English for students who are required to complete their graduation<br />

thesis in that language.<br />

テキスト(教科書):<br />

A. Armour, 河内恵子,松田隆美,W. Snell 『アカデミックライテ<br />

ィング応用編 文学・文化研究の英語論文作成法』<strong>慶應義塾大学</strong>出<br />

版会 1999年<br />

In addition to this text, photocopied materials will be used.<br />

参考書:<br />

To be announced at an early stage in the course.<br />

授業の計画:<br />

After initial orientation regarding the fundamentals of Academic<br />

Writing four reports will be set, two in the first semester, two in the<br />

second. Worksheets will be provided for every class. Some knowledge of<br />

how to use Microsoft Word is required.<br />

203<br />

成績評価方法:<br />

Assessment will be based on the four written reports mentioned above<br />

and classroom worksheets.<br />

質問・相談:<br />

Hiyoshi campus 来往舎Room: 537 Ext. 33321<br />

E-mail: wsnell@hc.cc.keio.ac.jp<br />

アカデミック・ライティングAⅡ(要) 1単位 (秋学期)<br />

Academic Writing A<br />

教授 スネル, ウィリアム J<br />

授業科目の内容:<br />

The aim of this course is to introduce and develop skills in academic<br />

written English for students who are required to complete their graduation<br />

thesis in that language.<br />

テキスト(教科書):<br />

A. Armour, 河内恵子,松田隆美,W. Snell 『アカデミックライテ<br />

ィング応用編 文学・文化研究の英語論文作成法』<strong>慶應義塾大学</strong>出<br />

版会 1999年<br />

In addition to this text, photocopied materials will be used.<br />

参考書:<br />

To be announced at an early stage in the course.<br />

授業の計画:<br />

After initial orientation regarding the fundamentals of Academic<br />

Writing four reports will be set, two in the first semester, two in the<br />

second. Worksheets will be provided for every class. Some knowledge of<br />

how to use Microsoft Word is required.<br />

成績評価方法:<br />

Assessment will be based on the four written reports mentioned above<br />

and classroom worksheets.<br />

質問・相談:<br />

Hiyoshi campus 来往舎Room: 537 Ext. 33321<br />

E-mail: wsnell@hc.cc.keio.ac.jp<br />

アカデミック・ライティングBⅠ(要) 1単位 (春学期)<br />

Writing about Literature<br />

准教授 吉田 恭子<br />

授業科目の内容:<br />

論旨が通りかつ形の整った英語エッセーを書くための技術を習得<br />

するのがこの授業の目的です。そのためパラグラフライティングの<br />

演習,論文形式の習得,書誌の作成や資料収集など多角的な学習を<br />

行うなかで,この授業は自分や人の書いた文章を分析し見直し添削<br />

する作業を通して,推敲技術の習得に特に力を入れます。<br />

教科書は英語で、特に文学作品についての論文の書き方を扱った<br />

ものです。授業は教科書の内容を中心に進めますが、英米文学専攻<br />

以外の人の参加も歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Judith Woolf, Writing about Literature: Essay and Translation Skills for<br />

University Students of English and Foreign Literature. Routledge, 2005.<br />

参考書:<br />

William Strunk Jr. & E. B. white, The Elements of Style. Longman, 2000.<br />

William Snell他、『アカデミックライティング 応用編—文学・文化研<br />

究の英語論文作成法』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会, 1999.<br />

市川繁治郎他、『新編 英和活用大辞典—英語を書くための38万例』研<br />

究社, 1995.<br />

Gerald Graff & Cathy Birkenstein, They Say/I Say: The Moves That<br />

Matter In Academic Writing. W. W. Norton, 2006.<br />

授業の計画:<br />

春学期は統一の課題で小論文を隔週のペースで書いていく一方で,<br />

エッセーライティングの基礎的技法を学びます。また、メディアセ<br />

ンターなどでのリサーチ方法も学びます。<br />

年間を通じてワークショップ形式で文書推敲の演習を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ライティングは準備・執筆・推敲に時間と集中力のいる作業です。<br />

上達には継続学習の心構えが必要です。出欠はとりませんが、ほぼ<br />

毎週課題があるので、自然と評価に反映されます。また、この授業<br />

はグループ作業が重要な要素となるので、他の参加者との協力が求<br />

められますし、評価の一部となります。<br />

英<br />


成績評価方法:<br />

毎週の課題による評価。ワークショップ参加。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

アカデミック・ライティングBⅡ(要) 1単位 (秋学期)<br />

Writing about Literature<br />

准教授 吉田 恭子<br />

授業科目の内容:<br />

論旨が通りかつ形の整った英語エッセーを書くための技術を習得<br />

するのがこの授業の目的です。そのためパラグラフライティングの<br />

演習,論文形式の習得,書誌の作成や資料収集など多角的な学習を<br />

行うなかで,この授業は自分や人の書いた文章を分析し見直し添削<br />

する作業を通して,推敲技術の習得に特に力を入れます。<br />

教科書は英語で、特に文学作品についての論文の書き方を扱った<br />

ものです。授業は教科書の内容を中心に進めますが、英米文学専攻<br />

以外の人の参加も歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Judith Woolf, Writing about Literature: Essay and Translation Skills for<br />

University Students of English and Foreign Literature. Routledge, 2005.<br />

参考書:<br />

William Strunk Jr. & E. B. white, The Elements of Style. Longman, 2000.<br />

William Snell他、『アカデミックライティング 応用編—文学・文化研<br />

究の英語論文作成法』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会, 1999.<br />

市川繁治郎他、『新編 英和活用大辞典—英語を書くための38万例』研<br />

究社, 1995.<br />

Gerald Graff & Cathy Birkenstein, They Say/I Say: The Moves That<br />

Matter In Academic Writing. W. W. Norton, 2006.<br />

授業の計画:<br />

秋学期は履修者の興味に沿ったテーマでエッセーを執筆してもら<br />

いながら,学術論文作成の技術を段階的に習得していきます。<br />

年間を通じてワークショップ形式で文書推敲の演習を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ライティングは準備・執筆・推敲に時間と集中力のいる作業です。<br />

上達には継続学習の心構えが必要です。出欠はとりませんが、ほぼ<br />

毎週課題があるので、自然と評価に反映されます。また、この授業<br />

はグループ作業が重要な要素となるので、他の参加者との協力が求<br />

められますし、評価の一部となります。<br />

成績評価方法:<br />

課題および期末エッセーによる評価。ワークショップ参加。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

アカデミック・ライティングCⅠ(要) 1単位 (春学期)<br />

講師 松川 祐子<br />

授業科目の内容:<br />

この講座では,どのようにして自分の意見を明確な英文にして読<br />

み手を説得するのかを勉強し,練習します。与えられたテーマにつ<br />

いての自分の意見や主張を探るためのアイディア引き出し方法から<br />

始め,その次に意見と分析方法を示すthesis statement の書き方,段落<br />

の構造,論の組み立て方,結論の書き方等を学びます。その他には<br />

読者説得術,引用方法や参考文献リストの作成法,自分の文章の手<br />

直し方法なども取り上げます。授業では,ディスカッションに加え,<br />

個人及びグループでの作業を行ないます。春学期はスキル習得,秋<br />

学期はその実践を中心に勉強します。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定。(履修者と相談の上,適切なものを選びます。)<br />

授業中に教材のプリントも配付します。<br />

参考書:<br />

ジョゼフ・ジバルディ著 原口敬一監修 樋口昌幸訳編『MLA 英<br />

語論文の手引き 』 第 6 版 北星堂書店,2007 年 。 ISBN:<br />

978-4-590-01170-7<br />

授業の計画:<br />

上記の内容を中心に基本を学びながら決められたテーマでペーパ<br />

ーの執筆・修正を学びます。春学期に習得したスキルを秋学期では<br />

各自の研究に応用するので,春学期にしっかりスキルを身につけて<br />

ください。<br />

204<br />

第1回 アイディアを引き出す方法;describe/narrate versus analyze/<br />

argue<br />

第2回 Academic essaysの形を考える;thesis statementについて;<br />

compare/contrast<br />

第3回 Paragraphs and topic sentences; peer editing practice<br />

第4回 Transitions; conclusions; peer editing<br />

第5回 読者説得術:reader-based prose versus writer-based prose<br />

第6回 Argumentの組み立て方; outlineの作り方<br />

第7回 The Paramedic Method; 注とWorks Citedについて<br />

第8回 引用方法を考える; 盗用防止方法の練習<br />

第9回 Peer editing<br />

第10回 Revisionを考える(その1)<br />

第11回 Revisionを考える(その2)<br />

第12回 Peer editing<br />

第13回 Editing checklistを作る;春学期のまとめ;秋学期のスケ<br />

ジュール確認<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期・秋学期ともにペーパーを4 つ完成させて提出しなければ<br />

なりませんのでそれらを全部提出できるようにがんばってください。<br />

初日に大勢の履修希望者が来た場合,英米文学専攻の3・4 年生を優<br />

先します。必要であれば,選抜試験もします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況,授業への参加,提出物等による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は E-メールで ymtj@aol.com にどうぞ。<br />

アカデミック・ライティングCⅡ(要) 1単位 (秋学期)<br />

講師 松川 祐子<br />

授業科目の内容:<br />

この講座では,どのようにして自分の意見を明確な英文にして読<br />

み手を説得するのかを勉強し,練習します。与えられたテーマにつ<br />

いての自分の意見や主張を探るためのアイディア引き出し方法から<br />

始め,その次に意見と分析方法を示すthesis statement の書き方,段落<br />

の構造,論の組み立て方,結論の書き方等を学びます。その他には<br />

読者説得術,引用方法や参考文献リストの作成法,自分の文章の手<br />

直し方法なども取り上げます。授業では,ディスカッションに加え,<br />

個人及びグループでの作業を行ないます。春学期はスキル習得,秋<br />

学期はその実践を中心に勉強します。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定。(履修者と相談の上,適切なものを選びます。)<br />

授業中に教材のプリントも配付します。<br />

参考書:<br />

ジョゼフ・ジバルディ著 原口敬一監修 樋口昌幸訳編『MLA 英<br />

語論文の手引き 』 第 6 版 北星堂書店,2007 年 。 ISBN:<br />

978-4-590-01170-7<br />

授業の計画:<br />

春学期に学んだスキルを踏まえて秋学期の授業はワークショップ<br />

形式で進めていきます。まず履修者をクラスを3 班にわけます。学<br />

生は3 週間に1 度のペースでドラフト(アカデミックなものなら何で<br />

も可)を持参し,peer editing(履修者同士がドラフトを読み,書き<br />

手と話し合いながら助言をする添削方法)を行います。その翌週に<br />

手直ししたものを提出し,その翌週に提出されたペーパーは返却さ<br />

れます。1 週ずつずらして3 班が作業しますので,毎週ドラフト持参<br />

の班,ペーパー提出の班,そしてペーパー返却の班が決まっています。<br />

履修者数が少ない場合、同じ3週間周期で授業を進めていきます<br />

が、クラスを2班に分け、1,2週目はpeer editingをし、3週目はテー<br />

マ(revision, editing, word choice等)を決め学習したり、具体的に<br />

introductionやconclusionの書き方等を練習します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期・秋学期ともにペーパーを4 つ完成させて提出しなければ<br />

なりませんのでそれらを全部提出できるようにがんばってください。<br />

初日に大勢の履修希望者が来た場合,英米文学専攻の3・4 年生を優<br />

先します。必要であれば,選抜試験もします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況,授業への参加,提出物等による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は E-メールで ymtj@aol.com にどうぞ。


アカデミック・ライティングDⅠ(要) 1単位 (春学期)<br />

講師 白鳥 義博<br />

授業科目の内容:<br />

文学作品を題材とする英語の論文(レポートや卒業論文など)の<br />

書き方を学ぶ授業です。春学期はカズオ・イシグロの長編小説『日<br />

の名残り』とその批評を題材として、以下の3点に関する練習を繰<br />

り返します。<br />

1)パラグラフ・ライティングの基礎(トピック・センテンスとサ<br />

ポート・センテンスのあり方)<br />

2)引用の方法とマナー(的確で正しい引用のスタイル、出典の明<br />

示、など)<br />

3)独力での添削(初稿に自分で手を入れて原稿を改善させる方法)<br />

アカデミック・ライティングの基本となるこれら3つの項目の基<br />

礎を、徹底的に、集中的に練習します。イギリス文学(小説)を共<br />

通の題材に設定して演習しますが、アカデミックな論文の書き方を<br />

効率的に学ぶための材料として使うにすぎませんから、アメリカ文<br />

学や言語学、あるいは他専攻の学生でも躊躇しないでください。ま<br />

た、英語の論文を初めて書く3年生だけではなく、いまひとつアカ<br />

デミック・ライティングの力に自信を持てない4年生の諸君の受講<br />

も歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を用意します。<br />

授業の計画:<br />

(1) ガイダンス<br />

(2)~(12) 演習<br />

(13) まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者が20 名を超える場合には選考を行う可能性がありますの<br />

で,最初の授業には必ず出席すること。文法や構文等の知識に特化<br />

したいわゆる「英作文」の授業ではありませんのでご注意ください。<br />

また,課題に意欲的に取り組む姿勢が重要な成績評価基準となる<br />

ことに留意してください。(出席点の評価基準などについては,初回<br />

に詳しく説明する。)<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付ける予定。<br />

アカデミック・ライティングDⅡ(要) 1単位 (秋学期)<br />

講師 白鳥 義博<br />

授業科目の内容:<br />

文学作品を題材とする英語の論文(レポートや卒業論文など)の<br />

書き方を学ぶ授業です。春学期に引き続き、指定された小説作品と<br />

その批評を題材として、自分独自の考えをアカデミックと認知され<br />

うる形式と内容の英文で表現するノウハウを、演習形式で会得する<br />

ことを目指します。特に、以下の3点に関する練習を繰り返します。<br />

1)パラグラフ・ライティングの基礎と応用(研究の意義と独自性<br />

を序論で明示する方法)<br />

2)引用の方法とマナー(引用の必然性を再検討する)<br />

3)添削と推敲(他者からの批判をどのように織り込んで推敲を重<br />

ねるべきか)<br />

大学に提出する論文の質と形式を意識して、春学期よりも実践的<br />

な練習を進めます。論文の作成法を効率的に学習する目的で、イギ<br />

リス文学(小説)の作品を共通の題材に設定して演習しますが、小<br />

説の論じ方というより論文の書き方に焦点を当てますので、アメリ<br />

カ文学や言語学、あるいは他専攻の学生でも遠慮しないでください。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント教材を用意します。<br />

授業の計画:<br />

(1) ガイダンス<br />

(2)~(12) 演習<br />

205<br />

(13) まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文法や構文等の知識に特化したいわゆる「英作文」の授業ではあ<br />

りませんのでご注意ください。受講者が20 名を超える場合には選考<br />

を行う可能性がありますので,最初の授業には必ず出席すること。<br />

また,課題に意欲的に取り組む姿勢が重要な成績評価基準となるこ<br />

とに留意してください。(出席点の評価基準などについては,初回に<br />

詳しく説明する。)なお、春学期の授業と内容が連続しているので、<br />

セットで履修することを強く求めます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付ける予定。<br />

アカデミック・ライティングEⅠ(要) 1単位 (春学期)<br />

英語で論文を書く<br />

講師 狩野 みき<br />

授業科目の内容:<br />

英語で論文を書くための演習クラスです。テキストに載っている<br />

エクササイズを解いていく,という方式はとりません。英語による<br />

論文の仕組みや論文独特の表現などを習得しつつ,ある程度の長さ<br />

の英文を毎回,積極的に書いてもらいます。春学期の末にはイント<br />

ロダクションを,秋学期の末にはチャプターを一つ書き上げるのが<br />

目標です。受講生の積極的な参加を希望します。<br />

本講座で行なう作業の手順は以下の通りです:<br />

1) テーマを決める<br />

2) アウトラインを作成する<br />

3) アウトラインにそって本文を少しずつ書き進める<br />

(毎週2-3 パラグラフずつ書いて提出してもらいます)<br />

4) 他の受講生の提出物を検討し,どうすればよりよい論文に<br />

なるかを話し合う(peer reviewing)<br />

5) 必要とあれば随時アウトラインやリード(第一パラグラフ)<br />

を書き直しつつ全体を完成させる<br />

テキスト(教科書):<br />

なし(必要な場合はプリントを配布します)<br />

参考書:<br />

なし<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は論文の書き方を学ぶためのものであって,「書くための<br />

英文法」を習得する場ではありません。英文法に自信がない,とい<br />

う人は受講しないで下さい。英米文学専攻以外の学生も歓迎です。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・毎回の提出物<br />

*学期末試験は行ないません。そのかわりに,各学期の終わりに<br />

イントロダクションと1 チャプターの完成版を提出してもらいます。<br />

アカデミック・ライティングEⅡ(要) 1単位 (秋学期)<br />

英語で論文を書く<br />

講師 狩野 みき<br />

授業科目の内容:<br />

英語で論文を書くための演習クラスです。テキストに載っている<br />

エクササイズを解いていく,という方式はとりません。英語による<br />

論文の仕組みや論文独特の表現などを習得しつつ,ある程度の長さ<br />

の英文を毎回,積極的に書いてもらいます。春学期の末にはイント<br />

ロダクションを,秋学期の末にはチャプターを一つ書き上げるのが<br />

目標です。受講生の積極的な参加を希望します。<br />

本講座で行なう作業の手順は以下の通りです:<br />

1) テーマを決める<br />

2) アウトラインを作成する<br />

3) アウトラインにそって本文を少しずつ書き進める(毎週2-3 パ<br />

ラグラフずつ書いて提出してもらいます)<br />

4) 他の受講生の提出物を検討し,どうすればよりよい論文にな<br />

るかを話し合う(peer reviewing)<br />

英<br />


5) 必要とあれば随時アウトラインやリード(第一パラグラフ)<br />

を書き直しつつ全体を完成させる<br />

テキスト(教科書):<br />

なし(必要な場合はプリントを配布します)<br />

参考書:<br />

なし<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は論文の書き方を学ぶためのものであって,「書くための<br />

英文法」を習得する場ではありません。英文法に自信がない,とい<br />

う人は受講しないで下さい。英米文学専攻以外の学生も歓迎です。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・毎回の提出物<br />

*学期末試験は行ないません。そのかわりに,各学期の終わりに<br />

イントロダクションと1 チャプターの完成版を提出してもらいます。<br />

206


テクスト研究中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

文学テキスト読解入門<br />

教授 斎藤 太郎<br />

授業科目の内容:<br />

さまざまな文学ジャンルのテキストを読みます。メルヘン,寓話,<br />

短編小説,アフォリズム,抒情詩など比較的短時間で読了できるも<br />

のを取り上げ,一年次に学んだ文法事項の確認と補足を交えながら<br />

精読します。語彙を増やし,ドイツ語固有の表現類型を体得するこ<br />

とによって,最終的には自力で文学テキストを読解する技能を身に<br />

つけてもらうのが目標です。予定としては1. アフォリズム(ゲーテ,<br />

リヒテンベルク,ニーチェ等々),2. グリム兄弟のメルヘン,3. 短編<br />

小説(ノヴァーリス,クライスト)等を考えていますが,参加者の<br />

希望も考慮しますので,積極的な提案を歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業内で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習を忘れずに。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の試験に授業内の活動を加味して評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業前後の時間。あとは適宜。<br />

テクスト研究中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

文学テキスト読解入門<br />

教授 斎藤 太郎<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き,さまざまな文学ジャンルのテキストを読みま<br />

す。参加者の希望も考慮しますので,積極的な提案を歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業内で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習を忘れずに。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の試験に授業内の活動を加味して評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業前後の時間。あとは適宜。<br />

ドイツ文学史Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

ドイツ文学研究のための基礎概念<br />

教授 粂川 麻里生<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語圏の文学における重要なテキストと人物、そして時代潮<br />

流のキーワードを中心に、ドイツ文学の研究をするための基礎知識<br />

を得ることを目指す。とりあえず、古代から語り始めて、中世、近<br />

世、近代、現代へと近づいてゆくが、かならずしも単線的に歴史を<br />

説き起こすだけでなく、キリスト教的な要素、神話的な要素、ルネ<br />

サンス的な伝統、バロック的な伝統といった「理念」が歴史の中で<br />

どのような形態をとって登場しうるかも理解できるようにしたい。<br />

さらに、文学にとって「歴史」とは何か、そもそも「文学の歴史」<br />

とは何かということも、文化研究の問題として折に触れて考えてい<br />

こう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『増補・ドイツ文学案内』手塚富雄・神品芳夫著 岩波書店 1993年<br />

ISBN-10: 4003500032<br />

『ドイツ文学の短い歴史』ハインツ・シュラッファー著(和泉雅人・<br />

安川晴基訳)同学社 2008年 ISBN-10: 4810200655<br />

207<br />

参考書:<br />

『はじめて学ぶドイツ文学史』柴田翔著 ミネルヴァ書房 2003年<br />

ISBN-10: 4623037126<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教科書は自分で読み進めていくことを前提とします。読むだけで<br />

は知ったり理解したりすることが難しいことを講義したいと思いま<br />

すので、できるだけ出席するようにしてください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席、授業参加態度、若干の課題)で評価する。<br />

質問・相談:<br />

木曜15:20~16:20 それ以外でも、申し込みがあれば<br />

随時。<br />

ドイツ文学史Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

続・ドイツ文学研究のための基礎概念<br />

教授 粂川 麻里生<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の同名科目の「続編」である。<br />

テキスト(教科書):<br />

『増補・ドイツ文学案内』手塚富雄・神品芳夫著 岩波書店 1993年<br />

ISBN-10: 4003500032<br />

『ドイツ文学の短い歴史』ハインツ・シュラッファー著(和泉雅人・<br />

安川晴基訳)同学社 2008年 ISBN-10: 4810200655<br />

参考書:<br />

『はじめて学ぶドイツ文学史』柴田翔著 ミネルヴァ書房 2003年<br />

ISBN-10: 4623037126<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席、授業参加態度、若干の課題)で評価する。<br />

質問・相談:<br />

木曜15:20~16:20 それ以外でも、申し込みがあれば<br />

随時。<br />

ドイツ文化史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

ドイツ中世の文学と思想<br />

教授 香田 芳樹<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は,中世ドイツを代表する文学作品を,従来とは違った<br />

文化史的な視点から解説していくことを目的としています。とくに<br />

中世を「脱神話化の時代」と位置づけ,作家たちが民族固有の神話<br />

的素材をどのように文学へと作りかえていったかをみていきます。<br />

またそれと平行して,現代の芸術作品(ファンタジー文学・音楽・<br />

演劇)に中世の英雄叙事詩,恋愛叙情詩,神秘思想が与えた影響に<br />

ついても考察します。また作品別だけではなく、「記憶」や「聖なるも<br />

の」といった文化史的なテーマを設定し、中世が現代思想にとっても<br />

アクチュアルであることを示します。できるだけ多くの原典(翻訳)<br />

に当たり,映像資料も使って,ヨーロッパ文化に今も息づく意識の<br />

古層に迫りたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料のプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

ヨアヒム・ブムケ『中世の騎士文化』(平尾浩三他訳)<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

・『ヒルデブラントの歌』とインド・ヨーロッパ語神話<br />

・『ニーベルンゲンの歌』と北欧ゲルマンの神話<br />

・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』『タンホイザー』<br />

・ミンネザング(恋愛叙情詩)など<br />

・記憶と良心<br />

・聖なるものと日常<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中世文学や中高ドイツ語の知識は必要ありません。文学に興味の<br />

ある方であれば,誰でも受講できます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

独<br />


ドイツ文化史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ドイツ中世の文学と思想<br />

教授 香田 芳樹<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は,中世ドイツを代表する文学作品を,従来とは違った<br />

文化史的な視点から解説していくことを目的としています。とくに<br />

中世を「脱神話化の時代」と位置づけ,作家たちが民族固有の神話<br />

的素材をどのように文学へと作りかえていったかをみていきます。<br />

またそれと平行して,現代の芸術作品(ファンタジー文学・音楽・<br />

演劇)に中世の英雄叙事詩,恋愛叙情詩,神秘思想が与えた影響に<br />

ついても考察します。また作品別だけではなく、「客人歓待」や「痛<br />

み」といった文化史的なテーマを設定し、中世が現代思想にとっても<br />

アクチュアルであることを示します。できるだけ多くの原典(翻訳)<br />

に当たり,映像資料も使って,ヨーロッパ文化に今も息づく意識の<br />

古層に迫りたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料のプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

ヨアヒム・ブムケ『中世の騎士文化』(平尾浩三他訳)<br />

授業の計画:<br />

[秋学期]<br />

・『トリスタンとイゾルテ』とケルト神話<br />

・ドイツのアーサー王物語:『イーヴェイン』『エーレック』<br />

『パルチヴァール』<br />

・古代から現代に伝わる「客人歓待の思想」<br />

・「痛み」の文化史<br />

・終末論とエーコ『薔薇の名前』<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中世文学や中高ドイツ語の知識は必要ありません。文学に興味の<br />

ある方であれば,誰でも受講できます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ドイツ語学研究Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 中山 豊<br />

授業科目の内容:<br />

「文法を気にしていたらドイツ語は使えない」のか「文法がわか<br />

らないとドイツ語は使えない」のか、という不毛な議論はさておい<br />

て、ここでは文法がわかった上でドイツ語が使えるようになること<br />

を目標とします。講義で既習の文法知識を確認し、新たにそれらの<br />

ばらばらの知識を体系的に再構築した後、独文の内容把握能力とド<br />

イツ語作文能力を培う演習をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

参考書:<br />

教室で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

数回実施する復習テストの成績で評価します。<br />

ドイツ語学研究Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 中山 豊<br />

授業科目の内容:<br />

「文法を気にしていたらドイツ語は使えない」のか「文法がわか<br />

らないとドイツ語は使えない」のか、という不毛な議論はさておい<br />

て、ここでは文法がわかった上でドイツ語が使えるようになること<br />

を目標とします。講義で既習の文法知識を確認し、新たにそれらの<br />

ばらばらの知識を体系的に再構築した後、独文の内容把握能力とド<br />

イツ語作文能力を培う演習をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

参考書:<br />

教室で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

数回実施する復習テストの成績で評価します。<br />

208<br />

現代ドイツ研究Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

現代ドイツの哲学者、文化理論家であるNorbert Bolzの啓蒙的著<br />

作"Sinngesellschaft"(1997)と"Weltkommunikation"(2001)を、日本語訳<br />

を用いて読み、グローバルな時代における「ドイツ」について考え<br />

ます。著者は時にユーモラスに、時に辛辣な言葉で語る、メディア<br />

などにも登場する論客です。<br />

各回の担当者を決めて、内容の要約とコメントをしてもらい、皆<br />

で考え質疑応答、というゼミ形式で行います。<br />

春学期は"Sinngesellschaft"を用います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ノルベルト・ボルツ『意味に飢える社会』/『世界コミュニケーシ<br />

ョン』(いずれも村上淳一訳、東京大学出版会)<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス 分担決定<br />

第2回~第12回 各章の分担に従い輪読<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

一方的に知識を受け取るのではなく、考える訓練としての授業で<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

平常点50%、学期末レポート50%。<br />

質問・相談:<br />

授業前後およびメールにて<br />

現代ドイツ研究Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

現代ドイツの哲学者、文化理論家であるNorbert Bolzの啓蒙的著<br />

作"Sinngesellschaft"(1997)と"Weltkommunikation"(2001)を、日本語訳<br />

を用いて読み、グローバルな時代における「ドイツ」について考え<br />

ます。著者は時にユーモラスに、時に辛辣な言葉で語る、メディア<br />

などにも登場する論客です。<br />

各回の担当者を決めて、内容の要約とコメントをしてもらい、皆<br />

で考え質疑応答、というゼミ形式で行います。<br />

秋学期は"Weltkommunikation"を用います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ノルベルト・ボルツ『意味に飢える社会』/『世界コミュニケーシ<br />

ョン』(いずれも村上淳一訳、東京大学出版会)<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス 分担決定<br />

第2回~第12回 各章の分担に従い輪読<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

一方的に知識を受け取るのではなく、考える訓練としての授業で<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

平常点50%、学期末レポート50%。<br />

質問・相談:<br />

授業前後およびメールにて<br />

現代ドイツ研究Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

Quo vadis universitas? Idee und Institution der (deutschen) Universität<br />

教授 フュルンケース, ヨーゼフ<br />

授業科目の内容:<br />

Die deutsche Universität, die zu Beginn des 20.Jahrhunderts noch<br />

höchste internationale Achtung genoss, befindet sich in der Krise – so die<br />

allgemeine Wahrnehmung heute. 200 Jahre nach der Neubegründung der<br />

nach Humboldt benannten Berliner Universität bedrohen materielle<br />

Auszehrung und politische Bedeutungslosigkeit die deutschen<br />

Universitäten. Ist die Idee der (deutschen) Universität am Ende? Was ist<br />

mit ihrem Kerngedanken der Verbindung von Forschung und Lehre?<br />

Gerade ihre Krise zum Jubiläum legt nahe, von ihrer Idee und Institution<br />

zu sprechen. Hierzu gehört der Rückblick auf ihre Geschichte. Antworten<br />

darauf, was an Humboldts Erbe heute noch zu verteidigen sei, sollen


anhand der Lektüre exemplarischer Schriften von Fichte, Schleiermacher<br />

und Humboldt über Jaspers bis Hörisch und McKinsey gesucht werden.<br />

テキスト(教科書):<br />

Texte und Materialien werden als Kopien zur Verfügung gestellt,<br />

weitere Literatur wird zu Beginn angegeben.<br />

参考書:<br />

Hans-Albrecht Koch: Die Universität. Geschichte einer europäischen<br />

Institution, WBG, Darmstadt 2008.<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

現代ドイツ研究Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

Quo vadis universitas? Idee und Institution der (deutschen) Universität<br />

教授 フュルンケース, ヨーゼフ<br />

授業科目の内容:<br />

Die deutsche Universität, die zu Beginn des 20.Jahrhunderts noch<br />

höchste internationale Achtung genoss, befindet sich in der Krise – so die<br />

allgemeine Wahrnehmung heute. 200 Jahre nach der Neubegründung der<br />

nach Humboldt benannten Berliner Universität bedrohen materielle<br />

Auszehrung und politische Bedeutungslosigkeit die deutschen<br />

Universitäten. Ist die Idee der (deutschen) Universität am Ende? Was ist<br />

mit ihrem Kerngedanken der Verbindung von Forschung und Lehre?<br />

Gerade ihre Krise zum Jubiläum legt nahe, von ihrer Idee und Institution<br />

zu sprechen. Hierzu gehört der Rückblick auf ihre Geschichte. Antworten<br />

darauf, was an Humboldts Erbe heute noch zu verteidigen sei, sollen<br />

anhand der Lektüre exemplarischer Schriften von Fichte, Schleiermacher<br />

und Humboldt über Jaspers bis Hörisch und McKinsey gesucht werden.<br />

テキスト(教科書):<br />

Texte und Materialien werden als Kopien zur Verfügung gestellt,<br />

weitere Literatur wird zu Beginn angegeben.<br />

参考書:<br />

Hans-Albrecht Koch: Die Universität. Geschichte einer europäischen<br />

Institution, WBG, Darmstadt 2008.<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

テクスト研究上級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀ドイツの文芸テクストを読みながら、構文の読み取りに慣<br />

れ、語彙を増やしてゆきましょう。教材とするのは、いわずと知れ<br />

た名作です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Theodor Storm: Immensee(コピーにて配布)<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 輪読(分担はその場で指名します)<br />

第13回 試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

話に置いてゆかれないためにも定期的に出席てください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点30%、試験70%。<br />

質問・相談:<br />

授業時間前後およびメールにて<br />

テクスト研究上級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀ドイツの文芸テクストを読みながら、構文の読み取りに慣<br />

れ、語彙を増やしてゆきましょう。Immenseeに続いて教材とするの<br />

は、同じStormによる、これまた名作ですが、授業で扱うのは最初の<br />

部分です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Theodor Storm: Der Schimmelreiter(コピーにて配布)<br />

209<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回~第12回 輪読(分担はその場で指名します)<br />

第13回 試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

話に置いてゆかれないためにも定期的に出席てください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点30%、試験70%。<br />

質問・相談:<br />

授業時間前後およびメールにて<br />

テクスト研究上級Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

現代社会をドイツ語で読む<br />

准教授 平田 栄一朗<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会についてドイツ語で書かれた論考や書籍を読み、「見通し<br />

の立たない現代」(ノルベルト・ボルツ)が少しでも視界良好になる<br />

ことを目指します。現代社会の切り口をできるだけ多くするため、<br />

一回毎あるいは隔週毎に新しいテーマの論考(抜粋)を読み進めて<br />

いきたいと思います。あらかじめ担当を決め、各担当者が10ページ<br />

ほどの論考について報告し、その後参加者も交え意見交換を行うと<br />

いう手順で進めます。<br />

取り上げる主な文献は次の通りです。<br />

・Gerhard Schulze: Die Erlebnisgesellschaft<br />

・Robert Weimann/Hans Ulrich Gumbrecht:<br />

Podtmoderne—globale Differenz<br />

・Winfried Menninghaus: Lärm und Schweigen.<br />

・Bianca Theisen: Chaos<br />

・Albrecht Koschorke: System<br />

・Ulrich Beck: Risikogesellschaft<br />

・Boris Groys: Über das Neue<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

テクスト研究上級Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

新しい思考パラダイムをドイツ語で読む<br />

准教授 平田 栄一朗<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に現代社会についてのドイツ語論考を読んだ後、秋学期は、<br />

新しい学問方法の指標となる思考パラダイムを提案するする論考を<br />

取り上げたいと思います。春学期と同様、一回毎あるいは隔週毎に<br />

新しいテーマの論考(抜粋)を読み進めていきます。あらかじめ担<br />

当を決め、各担当者が10ページほどの論考について報告し、その後<br />

参加者も交え意見交換を行うという手順で進めます。<br />

取り上げる主な文献は次の通りです。<br />

・Christoph Menke: Die Gegenwart der Tragödie<br />

・Christoph Menke: Kraft<br />

・Dieter Mersch: Erlebnis und Aura<br />

・Martin Seel: Die Macht des Erscheines<br />

・Erika Fischer-Lichte:<br />

Theateralität als Modell in den Kulturwissenschaften<br />

・Uwe Wirth: Performanz<br />

・Gerald Siegmund: Abwesenheit<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

ドイツ語作文初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

Schreiben für Anfänger<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

In diesem Kurs lernen die Teilnehmer, kurze Texte auf Deutsch zu<br />

schreiben: Gedichte, Geschichten und Aufsätze.<br />

Wir beginnen mit einfachen Schreibübungen. Danach wird in einem<br />

Projekt mit einer ausländischen Deutschgruppe gelernt, fiktive Texte zu<br />

schreiben. Am Ende des Semesters soll eine Abschlussarbeit geschrieben<br />

werden.<br />

独<br />


テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Studenten mit Interesse an Computer/Internet sind willkommen!<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

ドイツ語作文初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

Schreiben für Anfänger<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

In diesem Kurs lernen die Teilnehmer, kurze Texte auf Deutsch zu<br />

schreiben: Gedichte, Geschichten, Briefe und E-Mails.<br />

Wir machen ein Brief-Projekt mit einer ausländischen Deutschgruppe und<br />

üben formelle und private E-Mails. Am Ende des Jahres schreiben alle<br />

Teilnehmer zusammen eine Zeitschrift.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Studenten mit Interesse an Computer/Internet sind willkommen!<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

ドイツ語作文中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

Vom Satz zum Text<br />

作文の練習<br />

講師 シュミット, ウーテ<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語の表現力のアップを目指し,小テキスト作成の練習をし<br />

ます。自己紹介、物語、ZDやZOP 試験で要求される作文類のプライ<br />

ベートな手紙・オフィシャルな手紙・読者の意見・小レポートなど<br />

を書き、基本的な書き方や表現を練習し、最終的にまとまった論理<br />

的なテキストを書けるようになります。<br />

テキストを書くことはどうしても時間がかかりますので、作成は<br />

宿題となります。長さは長い場合A4 1 枚程度です。提出した宿題は<br />

評価します。試験はありません。<br />

In diesem Kurs soll das Verfassen von kurzen Texten geubtwerden, wie<br />

siez. B. auch bei Prüfuenng des Goethe-Instituts verlangt werden.<br />

Textformen sind dabei personlicher Brief, offizieller Brief, Leserbrief<br />

oder Referat, worin Sie Ihre Meinung ausdrüken oder einen bestimmten<br />

Sachverhalt darstellen müssen. Die dazu notwendigen Formen bzw.<br />

Redewendungen werden im Unterricht vermittelt und geübt. Eine<br />

schriftliche Abschlußprüfung mache ich nicht, aber die Teilnehmer<br />

müssen als Hausaufgabe Texte erstellen, die ich dann bewerte. Keine<br />

Angst, die Texte müssen nicht lang sein (bis A4 1 Seite).<br />

テキスト(教科書):<br />

コピー<br />

参考書:<br />

なし<br />

成績評価方法:<br />

宿題の提出による評価<br />

210<br />

ドイツ語作文中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

Vom Satz zum Text<br />

作文の練習<br />

講師 シュミット, ウーテ<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語の表現力のアップを目指し,小テキスト作成の練習をし<br />

ます。自己紹介、物語、ZDやZOP 試験で要求される作文類のプライ<br />

ベートな手紙・オフィシャルな手紙・読者の意見・小レポートなど<br />

を書き、基本的な書き方や表現を練習し、最終的にまとまった論理<br />

的なテキストを書けるようになります。<br />

テキストを書くことはどうしても時間がかかりますので、作成は<br />

宿題となります。長さは長い場合A4 1 枚程度です。提出した宿題は<br />

評価します。試験はありません。<br />

In diesem Kurs soll das Verfassen von kurzen Texten geubtwerden, wie<br />

siez. B. auch bei Prüfuenng des Goethe-Instituts verlangt werden.<br />

Textformen sind dabei personlicher Brief, offizieller Brief, Leserbrief<br />

oder Referat, worin Sie Ihre Meinung ausdrüken oder einen bestimmten<br />

Sachverhalt darstellen müssen. Die dazu notwendigen Formen bzw.<br />

Redewendungen werden im Unterricht vermittelt und geübt. Eine<br />

schriftliche Abschlußprüfung mache ich nicht, aber die Teilnehmer<br />

müssen als Hausaufgabe Texte erstellen, die ich dann bewerte. Keine<br />

Angst, die Texte müssen nicht lang sein (bis A4 1 Seite).<br />

テキスト(教科書):<br />

コピー<br />

参考書:<br />

なし<br />

成績評価方法:<br />

宿題の提出による評価<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger I<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語を一通り学習した学生のためのドイツ語会話のコースで<br />

す。日常生活で必要なドイツ語の復習をしながら,様々なテーマに<br />

ついて自分の意見をドイツ語で表現できるようになるのが目標です。<br />

春学期のテーマ:Kennenlernen, Einkaufen, Tagesverlauf, Essen und<br />

Trinken.<br />

テキスト(教科書):<br />

Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級IIIとセットのコースです。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger II<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

春学期のコミュニケーション・ドイツ語中級I, IIIの続きです。秋<br />

学期のテーマ:Orientierung in der Stadt, Märchen, Wohnen,<br />

Weihnachten.<br />

テキスト(教科書):<br />

Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級IVとセットのコースです。


成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger III<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語を一通り学習した学生のためのドイツ語会話のコースで<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級Iとセットのコースです。I, III<br />

どちらかだけの履修も可能ですが,両方のコースに参加するのが望<br />

ましいです。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger IV<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

春学期のコミュニケーション・ドイツ語中級I, IIIの続きです。秋<br />

学期のテーマ:Orientierung in der Stadt, Märchen, Wohnen,<br />

Weihnachten.<br />

テキスト(教科書):<br />

Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

コミュニケーション・ドイツ語中級IIとセットのコースです。II,<br />

IVどちらかだけの履修も可能ですが,両方のコースに参加するのが<br />

望ましいです。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

Konversation und Aufsatz für Fortgeschrittene<br />

教授 フュルンケース, ヨーゼフ<br />

授業科目の内容:<br />

Ziel der Übung ist die mündliche und schriftliche<br />

Kommunikationsschulung. Ausgehend vom Hörverständnis und<br />

Lesevermögen sollen die Sprechfähigkeiten und Schreibfertigkeiten der<br />

Teilnehmer verbessert werden.<br />

Durch den produktiven und reproduktiven Umgang mit aktuellen<br />

Themen und Texten aus Deutschland sollen auch die Diskursformen der<br />

deutschen Bildungssprache, wie sie in Presse und Medien erscheinen,<br />

näher gebracht werden. Thematische Anregungen von seiten der<br />

Teilnehmer sind willkommen.<br />

テキスト(教科書):<br />

Die Ausgangstexte werden als Kopien vor dem / im Unterricht verteilt.<br />

成績評価方法:<br />

Die Mitarbeit im Unterricht, Hausarbeiten und Tests sind Grundlageder<br />

Leistungsbewertung.<br />

211<br />

質問・相談:<br />

Kontakt jeweils nachmittags am Dienstag und Donnerstag, Mita-<br />

Campus, Kenkyu-shitsu 304; Sonst e-mail: josef@e05.itscom.net<br />

コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

Konversation und Aufsatz für Fortgeschrittene<br />

教授 フュルンケース, ヨーゼフ<br />

授業科目の内容:<br />

Ziel der Übung ist die mündliche und schriftliche<br />

Kommunikationsschulung. Ausgehend vom Hörverständnis und<br />

Lesevermögen sollen die Sprechfähigkeiten und Schreibfertigkeiten der<br />

Teilnehmer verbessert werden.<br />

Durch den produktiven und reproduktiven Umgang mit aktuellen<br />

Themen und Texten aus Deutschland sollen auch die Diskursformen der<br />

deutschen Bildungssprache, wie sie in Presse und Medien erscheinen,<br />

näher gebracht werden. Thematische Anregungen von seiten der<br />

Teilnehmer sind willkommen.<br />

テキスト(教科書):<br />

Die Ausgangstexte werden als Kopien vor dem / im Unterricht verteilt.<br />

成績評価方法:<br />

Die Mitarbeit im Unterricht, Hausarbeiten und Tests sind Grundlageder<br />

Leistungsbewertung.<br />

質問・相談:<br />

Kontakt jeweils nachmittags am Dienstag und Donnerstag, Mita-<br />

Campus, Kenkyu-shitsu 304; Sonst e-mail: josef@e05.itscom.net<br />

コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

Kommunikationskurs für die Mittelstufe<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語の総合的な力を高め,Zertifikat Deutsch(ZD)レベルの<br />

ドイツ語を身につけることが本講義の目標です。<br />

Das Thema des Kurses ist "Reise". Geübt wird vor allem Sprechen<br />

(Meinungsaeußerung und Vortrag) und Hoeren. Nach einer Einführung<br />

planen die Teilnehmer in Gruppen eine fiktive Deutschlandreise. Danach<br />

wird ein Reisefilm bearbeitet. Abschließend sollen die Teilnehmer<br />

Kurzreferate über eine ihrer Reisen halten.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Aktive Teilnahme ist erwünscht.<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

Kommunikationskurs für die Mittelstufe<br />

訪問准教授(招聘)<br />

ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド<br />

授業科目の内容:<br />

Fortsetzung der Veranstaltung des Sommersemesters zum Thema<br />

"Reise".<br />

Zu Beginn werden Lese- und Hörübungen gemacht. Danach wird mit dem<br />

Projekt "Campusführung" freies Sprechen geübt. Zum Schluss wird ein<br />

zweiter Reisefilm bearbeitet.<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Aktive Teilnahme ist erwünscht.<br />

独<br />


成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・4 回以上の欠席は認めません。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

ドイツ文法研究Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

理工学部教授 大谷 弘道<br />

授業科目の内容:<br />

やさしいドイツ語テキストを読みながら、ドイツ語のしくみ(文<br />

法)に焦点を絞って基礎的なドイツ語の「読み方技術」の習得をめ<br />

ざします。テキストはドイツ人の考え方、生活の仕方をわかりやす<br />

くまとめたものを使います。<br />

学生諸君のドイツ語力のレベルを見ながら、必要に応じて一定の<br />

テーマに絞ったプリント教材を使います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新・ドイツ語読みかた教室』大谷弘道著 三修社<br />

授業の計画:<br />

第1回 「...がある、...がいる」の表現<br />

第2回 接続法の表現<br />

第3回 前つづりの意味と役割<br />

第4回 合成語と造語法<br />

第5回 2格名詞の訳し方<br />

第6回 動名詞<br />

第7回 「知る」を表すドイツ語表現<br />

第8回 冠詞句<br />

第9回 形容詞の意味の構造<br />

第10回 名詞文体<br />

第11回 機能動詞<br />

第12回 認容を表す表現<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業はトレーニングの場です。毎回履修者全員が何回かあたると<br />

思って、授業に出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

授業の中で定期的にチェックテストを行い、それで成績評価をし<br />

ます。<br />

ドイツ文法研究Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

理工学部教授 大谷 弘道<br />

授業科目の内容:<br />

やさしいドイツ語テキストを読みながら、ドイツ語のしくみ(文<br />

法)に焦点を絞って基礎的なドイツ語の「読み方技術」の習得をめ<br />

ざします。テキストはドイツ人の考え方、生活の仕方をわかりやすくま<br />

とめたものを使います。<br />

学生諸君のドイツ語力のレベルを見ながら、必要に応じて一定の<br />

テーマに絞ったプリント教材を使います。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新・ドイツ語読みかた教室』大谷弘道著 三修社<br />

授業の計画:<br />

第1回 「...がある、...がいる」の表現<br />

第2回 接続法の表現<br />

第3回 前つづりの意味と役割<br />

第4回 合成語と造語法<br />

第5回 2格名詞の訳し方<br />

第6回 動名詞<br />

第7回 「知る」を表すドイツ語表現<br />

第8回 冠詞句<br />

第9回 形容詞の意味の構造<br />

第10回 名詞文体<br />

第11回 機能動詞<br />

第12回 認容を表す表現<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業はトレーニングの場です。毎回履修者全員が何回かあたると思<br />

って、授業に出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

授業の中で定期的にチェックテストを行い、それで成績評価をしま<br />

す。<br />

212<br />

演劇・メディア研究Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

現代ドイツ演劇―――演出の視座から<br />

准教授 平田 栄一朗<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度春学期の同授業では演劇学の基本をテーマとしましたが、<br />

今年度は最近のすぐれた演劇作品を紹介し、ドイツ・ヨーロッパ演<br />

劇界の新しい潮流を紹介したいと思います。現代演劇は「演出演劇<br />

Regietheater」と換言できるほど、演出家の役割が重要になっていま<br />

す。演出演劇は、ペーター・シュタインやペーター・ツァデクなど<br />

の先駆者が登場し始めた1960年代以降に顕著になりましたが、<br />

その萌芽はすでに20世紀初頭のマックス・ラインハルトやスタニ<br />

スラフスキーの演出にも見ることができます。この講義では歴史的<br />

経緯を簡単に踏まえた後、1980年代以降に活躍し始めた演出家<br />

の作品を、時代をたどりつつ紹介します。<br />

講義の主なテーマは次の通りです。<br />

・「68年世代」の演劇:ペーター・シュタイン、ペーター・ツァデク<br />

・ベルリン・シャウビューネの黄金時代:<br />

シュタインとクラウス・ミヒャエル・グリューバー<br />

・1980年代の「前衛」:ロバート・ウィルソン、アイナー・シュレーフ<br />

・スペクタクル演劇、地方劇場の活性化:<br />

ディーター・ドルン、クラウス・パイマン<br />

・ベルリン・フォルクスビューネの躍進<br />

フランク・カストルフ、クリストフ・マルターラー<br />

・ポップ美学の演劇:シュテファン・プーハー、ニードカンパニー<br />

・メディア時代の演劇:ミヒャエル・タールハイマー<br />

・日常の演出:リミニ・プロトコル<br />

・「不在」の美学の演劇:<br />

ローラン・シェトワン、デミーター・ゴチェフ<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

学期末に試験を行います<br />

演劇・メディア研究Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ドイツ映画史<br />

准教授 平田 栄一朗<br />

授業科目の内容:<br />

最近のドイツ演劇の潮流を紹介した春学期に続き、秋学期はドイ<br />

ツの映画を歴史的にたどります。ドイツ映画界は第一次世界大戦前<br />

後から映像芸術の先駆的作品を輩出するようになり、その流れはワ<br />

イマール時代に頂点を迎えます。その後ナチス時代に大きな損失を<br />

被りますが、1960年代後半からファスビンダーやクルーゲなどが新<br />

しい映画美学を実験的に模索し、その試みは70・80年代になってヴ<br />

ェンダースなどに受け継がれました。当講義ではドイツ映画の初期<br />

の傑作からいわゆる「ニュー・ジャーマン・シネマ」の時代までた<br />

どりたいと思います。併せて、カメラワーク、モンタージュ、映像<br />

の物語方法といった映画美学の特徴についても論じます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

学期末に試験を行います<br />

ゲーテ時代研究Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

ゲーテの自伝『詩と真実』を読む<br />

経済学部准教授 山本 賀代<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテ(1749-1832)が自らの人生を<br />

振り返り、自伝を執筆しようと決意したのは、彼が60歳にさしかか<br />

ろうという時期でした。ゲーテの自伝的著作と言えば『詩と真実』<br />

がもっとも有名ですが、実は彼の自伝プロジェクトはもっと壮大で<br />

す。「わが生涯」シリーズとして、『詩と真実』の他にも『イタリア<br />

紀行』をはじめとする大小の旅行記や戦争手記が出版され、さらに<br />

『年代記』と呼ばれる非常に簡潔な年誌も残されています。自らの自<br />

伝に向かうまでには、他者の自伝や伝記にも強い関心を示していま<br />

す。こうしてゲーテ自身の計画による最後の『決定版ゲーテ全集』<br />

40巻の半分が広義での自伝的著作となるほど、晩年のゲーテは自ら<br />

の人生の作品化にこだわり続けたのです。エッカーマンの筆になる<br />

『ゲーテとの対話』すら、彼の自伝プロジェクトの一環であったと言


えるかもしれません。<br />

本授業では、ゲーテの一連の自伝的著作から、誕生からヴァイマ<br />

ル行きを決断した25歳までの彼の人生を描いた『詩と真実』を中心<br />

に読みながら、ゲーテ時代について考察したいと思います。作品に<br />

織りこまれた若いゲーテ(とその時代)と、対象を巧みに操作する<br />

老年のゲーテ(とその時代)とのずれにも着目してみましょう。<br />

ヨーロッパの自伝文学はアウグスティヌス以来(あるいはもっと<br />

さかのぼることも可能か)の長い伝統をもちますが、18世紀後半、<br />

ルソーの『告白』によって大きな転回点を迎えました。さらに自伝<br />

という形式が、日記や手紙などの隣接ジャンルと相まって、小説ジ<br />

ャンル―小説は、近代市民の自己探求に適った文学ジャンルとして、<br />

まさにゲーテ時代に大きな躍進を遂げました―に与えた影響も見逃<br />

すことはできません。当時のヨーロッパ文学の流れのなかで、ゲー<br />

テの自伝プロジェクトはどのような位置にあったのか、検討してみ<br />

たいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

ゲーテの『詩と真実』の翻訳は、現在、潮出版社のゲーテ全集(全<br />

15巻)の9巻、10巻として購入可能です。その他、参考文献について<br />

は授業内で指示します。<br />

授業の計画:<br />

第 1回:ガイダンス<br />

第 2~12回:ゲーテ『詩と真実』から毎回トピックスを選び、紹介<br />

+ ゲーテについて / 『詩と真実』成立事情 / ゲーテの自伝プロジェ<br />

クト / 自伝執筆までの習作 / ヨーロッパの自伝文学の流れ / 他作家の<br />

自伝との比較 など<br />

第13回:テスト(授業内ミニレポート作成)<br />

成績評価方法:<br />

学期末テスト+平常点<br />

試験は学期末の最終授業内に、ミニレポートを作成してもらいま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

随時<br />

ゲーテ時代研究Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ゲーテの自伝『詩と真実』を読む<br />

経済学部准教授 山本 賀代<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテ(1749-1832)が自らの人生を<br />

振り返り、自伝を執筆しようと決意したのは、彼が60歳にさしかか<br />

ろうという時期でした。ゲーテの自伝的著作と言えば『詩と真実』<br />

がもっとも有名ですが、実は彼の自伝プロジェクトはもっと壮大で<br />

す。「わが生涯」シリーズとして、『詩と真実』の他にも『イタリア<br />

紀行』をはじめとする大小の旅行記や戦争手記が出版され、さらに<br />

『年代記』と呼ばれる非常に簡潔な年誌も残されています。自らの自<br />

伝に向かうまでには、他者の自伝や伝記にも強い関心を示していま<br />

す。こうしてゲーテ自身の計画による最後の『決定版ゲーテ全集』<br />

40巻の半分が広義での自伝的著作となるほど、晩年のゲーテは自ら<br />

の人生の作品化にこだわり続けたのです。エッカーマンの筆になる<br />

『ゲーテとの対話』すら、彼の自伝プロジェクトの一環であったと言<br />

えるかもしれません。<br />

本授業では、ゲーテの一連の自伝的著作から、誕生からヴァイマ<br />

ル行きを決断した25歳までの彼の人生を描いた『詩と真実』を中心<br />

に読みながら、ゲーテ時代について考察したいと思います。作品に<br />

織りこまれた若いゲーテ(とその時代)と、対象を巧みに操作する<br />

老年のゲーテ(とその時代)とのずれにも着目してみましょう。<br />

ヨーロッパの自伝文学はアウグスティヌス以来(あるいはもっと<br />

さかのぼることも可能か)の長い伝統をもちますが、18世紀後半、<br />

ルソーの『告白』によって大きな転回点を迎えました。さらに自伝<br />

という形式が、日記や手紙などの隣接ジャンルと相まって、小説ジ<br />

ャンル―小説は、近代市民の自己探求に適った文学ジャンルとして、<br />

まさにゲーテ時代に大きな躍進を遂げました―に与えた影響も見逃<br />

すことはできません。当時のヨーロッパ文学の流れのなかで、ゲー<br />

テの自伝プロジェクトはどのような位置にあったのか、検討してみ<br />

たいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

213<br />

参考書:<br />

ゲーテの『詩と真実』の翻訳は、現在、潮出版社のゲーテ全集(全<br />

15巻)の9巻、10巻として購入可能です。その他、参考文献について<br />

は授業内で指示します。<br />

授業の計画:<br />

第 1回:ガイダンス<br />

第 2~12回:ゲーテ『詩と真実』から毎回トピックスを選び、紹介<br />

+ ゲーテについて / 『詩と真実』成立事情 / ゲーテの自伝プロジェ<br />

クト / 自伝執筆までの習作 / ヨーロッパの自伝文学の流れ / 他作家の<br />

自伝との比較 など<br />

第13回:テスト(授業内ミニレポート作成)<br />

成績評価方法:<br />

学期末テスト+平常点<br />

試験は学期末の最終授業内に、ミニレポートを作成してもらいま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

随時<br />

ドイツ文化研究Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

ドイツ・ロマン主義入門(1)<br />

教授 和泉 雅人<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ・ロマン主義についての基本的事項を学習します。ドイツ・<br />

ロマン派の基礎知識を参加者がもっていることは前提されていませ<br />

んが、ドイツ文学史のごく基本的な流れをぼんやりと把握している<br />

ことが必要です。受講する方はそのあたりのところを手近のドイツ<br />

文学史で読んでおいてください。文学と思想が基本ですが、そのほ<br />

かに絵画および建築などについても検討します。前期は主に、ドイ<br />

ツ・ロマン主義の発生過程、主要概念、全体的見通し、作家論など<br />

を中心に進めていきます。ドイツ語の知識は、書名や概念の意味を<br />

辞書を引いて確認できる程度のものが必要です。<br />

テキスト(教科書):<br />

テクスト、参考文献については授業のなかで指示します。<br />

参考書:<br />

テクスト、参考文献については授業のなかで指示します。<br />

授業の計画:<br />

以下の計画はあくまでも予定であることをご理解のうえ、参考に<br />

してください。講義がこの通りに進む保証はまったくありません。<br />

前期4月:ガイダンス、参考文献案内、研究史的検討、主要な歴史<br />

の流れの解説、ロマン派概説、<br />

前期5月:主要概念解説(1)、初期ロマン派概説、古典主義との関<br />

係、ヴァッケンローダーとティーク初期、ティークの小説、ティー<br />

クの芸術童話<br />

前期6月:ロマン主義における芸術童話とはなにか、主要概念解説<br />

(2)、シュレーゲル兄弟の栄光と悲惨、<br />

前期7月:ノヴァーリス(1)、ノヴァーリス(2)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

私語をしないように。<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび平常点。3回欠席で単位は出ませんので、ご注意<br />

ください。<br />

ドイツ文化研究Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

ドイツ・ロマン主義入門(2)<br />

教授 和泉 雅人<br />

授業科目の内容:<br />

後期では、前期において学習したドイツ・ロマン主義の主要概念、<br />

歴史的展望、初期ロマン派に関する基本的知識を生かしながら、ド<br />

イツ・ロマン主義の各文学作品のレフェラート(報告)を参加者の<br />

皆さんにお願いすることになると思います。これは必須です。報告<br />

を担当しない各参加者も、指定された作品を読むことが義務となり<br />

ます。各指定作品は自分で入手してください。後期では主に、後期<br />

ロマン派の作家論、ロマン主義的感情、社会関係、ロマン派の美学、<br />

ゾルガーおよびヘーゲル哲学におけるロマン主義概念などを扱いま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

テクストなどは授業中に指示します。<br />

独<br />


授業の計画:<br />

以下、現在のところの予定を記しておきます。この通りになる保<br />

証はありませんので、ご注意ください。<br />

9月:前期のまとめと復習<br />

10月:後期ロマン派概観(1)、後期ロマン派概観(2)、ブレンタ<br />

ーノ論、アルニム論、<br />

11月:ロマン派の美学、ホフマン論(1)、ホフマン論(2)、ゾル<br />

ガー哲学、<br />

12月:ヘーゲルのロマン主義論、アイヒェンドルフ論、グリム兄弟、<br />

グリム童話論、<br />

1月:ロマン主義絵画論、シンケルと近代ドイツへの架橋<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

私語はしないように。<br />

成績評価方法:<br />

レポートと平常点。3回欠席で単位は出ませんのでご注意くださ<br />

い。<br />

ドイツ文化研究Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

イメージの受容と再生産(1)―「20世紀の《ファウスト》像」<br />

経済学部教授 七字 眞明<br />

授業科目の内容:<br />

16世紀後半以降、「民衆本」および「人形芝居」としてヨーロッパ<br />

各地に広まった「ファウスト博士」と悪魔「メフィストーフェレス」<br />

の物語は、ゲーテの戯曲『ファウスト』によりヨーロッパ文学の主<br />

要なモティーフの一つとしての地位を確固たるものとしました。悪<br />

魔と契約を結ぶことで世界を探求し尽くそうとするファウストの姿<br />

は、その後今日にいたるまで様々なジャンルの作品に影響を与えて<br />

います。20世紀という歴史的文脈の中で「ファウスト」がどのよう<br />

にイメージされてきたかを、具体例を通じて考察してみたいと思い<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

「イメージの受容と再生産」という観点から、20世紀における「フ<br />

ァウスト」像を概観します。以下の「ファウスト」を取り上げます。<br />

・トーマス・マン:『ファウスト博士』<br />

・マックス・ベックマン:<br />

『ゲーテ《ファウスト第二部》のためのイラストレーション』<br />

・クラウス・マン:『メフィスト』<br />

・カール・ラガーフェルト:『ファウスト』<br />

・手塚治虫:『ファウスト』/『百物語』/『ネオ・ファウスト』<br />

・フェルッチョ・ブゾーニ:『ファウスト博士』<br />

・山本容子/池内紀:『絵本ファウスト』<br />

・ナム・ジュン・パイク:『マイ・ファウスト』<br />

その他<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修にあたり、ドイツ語の知識は特に必要としません。「表象文<br />

化」全般に興味を持っている方の参加を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の「レポート」(70%)および授業時間内に提出してもらう<br />

「ミニ・レポート(3回程度)」(30%)による総合評価とします。<br />

質問・相談:<br />

授業後、およびE-Mailにて受け付けます。<br />

ドイツ文化研究Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

イメージの受容と再生産(2)―「写真/地図/絵画」<br />

経済学部教授 七字 眞明<br />

授業科目の内容:<br />

世界の一場面を一瞬のうちに切り取り、それを二次元平面上に再<br />

現する「写真」。その切り取り方は、カメラを手にする人間の個性そ<br />

のものです。20世紀のドイツ語圏の写真家の作品を主たる考察対象<br />

とし、同じく平面上に再現される絵画との比較も念頭におきながら、<br />

写真というメディアが持つ多様な表現の可能性を考えていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

214<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

以下のテーマと写真家を取り上げます。<br />

1.「写真」という「表象」 ― 記録される記憶<br />

シュテファン・モーゼス、トーマス・シュトルート、<br />

ゴットフリート・ヘルンヴァイン、他<br />

2.バウハウスと写真 ― 新しい「視覚」<br />

ラスロ・モホイ=ナジ、ウンボ、ヴァルター・ペーターハンス、他<br />

3.類型論・人間 ― 「演習用の地図」<br />

アウグスト・ザンダー<br />

4.物の形態 ― 即物性へのパトス<br />

カール・ブロースフェルト、アルベルト・レンガー=パッチュ<br />

5.類型論・構築物 ― シリーズ・フォト<br />

ベルント&ヒラ・ベッヒャー<br />

6.写真/地図/絵画 ― 世界というパノラマ<br />

ゲルハルト・リヒター<br />

それぞれの芸術家独自のコンセプト、その背景となる思想を、皆<br />

さんとともに探求してみたいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修にあたり、ドイツ語の知識は特に必要としません。「横浜美術<br />

館」(みなとみらい地区)、「川崎市民ミュージアム」、「東京都写真美<br />

術館」(恵比寿)など、日吉キャンパスからほど遠くない所で、興味<br />

深い写真展や絵画展が頻繁に開催されていますので、まずは、写真<br />

と現代美術の世界に足を踏み入れてみてください。<br />

成績評価方法:<br />

学期末の「レポート」(70%)および授業時間内に提出してもらう<br />

「ミニ・レポート(3回程度)」(30%)による総合評価とします。<br />

質問・相談:<br />

授業後、およびE-Mailにて受け付けます。<br />

ドイツ文化研究Ⅴ 2単位 (春学期)<br />

ゲーテ的世界観の研究<br />

教授 粂川 麻里生<br />

授業科目の内容:<br />

ゲーテはドイツ語圏最大級の文豪であるだけでなく、ユニークな<br />

自然研究者であり、政治家であり、批評家であり、老いてなお恋に<br />

燃える人でもあった。エネルギー多面体とでも言うべき存在である<br />

ゲーテの世界観は、その後の各時代のきわめて優れた文学者、思想<br />

家、科学者たちによって、様々な方法で継承されている。本講座で<br />

は、ゲーテの世界観の最重要な特徴はどのようなことであるかを探<br />

求する。きわめて多くのコンテクストが錯綜するのがゲーテの芸術<br />

と科学の世界であるが、彼の仕事を具体的に見ていくことで、少し<br />

ずつでも曼荼羅のような全体イメージが浮かび上がってくるように<br />

試みたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然と象徴―自然科学論集』J.W.v.ゲーテ著(高橋義人・前田富士<br />

男訳)富山房 1982年 ISBN-10: 4572001332<br />

参考書:<br />

『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年<br />

ASIN: B000J8U0SK<br />

『ゲーテ研究』 木村直司著 南窓社 1983年 ASIN:<br />

B000J7F4SC<br />

『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房<br />

1999年 ISBN-10: 4623030350<br />

『形態と象徴―ゲーテと「緑の自然科学」』高橋義人著 岩波書店<br />

1988年 ISBN-10: 4000006029<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ゲーテはきわめて複雑で面白いですが、その代わり難しいので、<br />

ゲーテを取り扱う別の科目も履修すると理解にはよろしいでしょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席、授業参加態度、若干の課題)で評価する。<br />

質問・相談:<br />

木曜15:20~16:20 それ以外でも、申し込みあれば随<br />

時。


ドイツ文化研究Ⅵ 2単位 (秋学期)<br />

続・ゲーテ的世界観の研究<br />

教授 粂川 麻里生<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の内容をうけ、ゲーテの世界観や学問的手法を継承した思<br />

想家たちがどのような仕事をしていったかについて、視野を広げて<br />

ゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『自然と象徴―自然科学論集』J.W.v.ゲーテ著(高橋義人・前田富士<br />

男訳)富山房 1982年 ISBN-10: 4572001332<br />

参考書:<br />

『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年<br />

ASIN: B000J8U0SK<br />

『ゲーテ研究』 木村直司著 南窓社 1983年 ASIN:<br />

B000J7F4SC<br />

『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房<br />

1999年 ISBN-10: 4623030350<br />

『形態と象徴―ゲーテと「緑の自然科学」』高橋義人著 岩波書店<br />

1988年 ISBN-10: 4000006029<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席、授業参加態度、若干の課題)で評価する。<br />

質問・相談:<br />

木曜15:20~16:20 それ以外でも、申し込みあれば随<br />

時。<br />

プロゼミナールⅠ(要) 2単位 (春学期)<br />

ドイツ文学の名作に触れる<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ文学専攻に進学したのですから、ドイツ文学の諸作品にま<br />

ずは触れてみましょう。まずは既存の翻訳を用います。原語のドイ<br />

ツ語で読む手がかりにしてください。レッシング、ゲーテ、シラー、<br />

からトーマス・マン、ムージルなど、名前は聞いたことがあっても、<br />

読んだことのない作家や作品は多いはずです。皆で読んで内容につ<br />

いて一緒に考える授業です。<br />

テキスト(教科書):<br />

各作品の出版されている翻訳を用います。<br />

授業の計画:<br />

初回は導入。こちらが作る読書リストに従って分担を決めてゆき<br />

ます。<br />

第二回目以降、担当者および副担当者に作品を論じてもらいます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

担当以外の作品を読まないのは大変勿体ないことです。必読書と<br />

思ってぜひ読破してください。<br />

成績評価方法:<br />

担当時の発表の充実度50%、学期末レポート50%。<br />

質問・相談:<br />

授業前後あるいはメールにて応談。<br />

プロゼミナールⅡ(要) 2単位 (秋学期)<br />

ドイツ文学の名作に触れる<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ文学専攻に進学したのですから、ドイツ文学の諸作品にま<br />

ずは触れてみましょう。まずは既存の翻訳を用います。原語のドイ<br />

ツ語で読む手がかりにしてください。レッシング、ゲーテ、シラー、<br />

からトーマス・マン、ムージルなど、名前は聞いたことがあっても、<br />

読んだことのない作家や作品は多いはずです。皆で読んで内容につ<br />

いて一緒に考える授業です。春学期の続きです。<br />

テキスト(教科書):<br />

各作品の出版されている翻訳を用います。<br />

授業の計画:<br />

初回は導入。こちらが作る読書リストに従って分担を決めてゆき<br />

ます。<br />

第二回目以降、担当者および副担当者に作品を論じてもらいます。<br />

215<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

担当以外の作品を読まないのは大変勿体ないことです。必読書と<br />

思ってぜひ読破してください。<br />

成績評価方法:<br />

担当時の発表の充実度50%、学期末レポート50%。<br />

質問・相談:<br />

授業前後あるいはメールにて応談。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅠ 1単位 (春学期)<br />

Richard Wagner: „Tristan und Isolde“ (1859)<br />

教授 フュルンケース, ヨーゼフ<br />

授業科目の内容:<br />

Die Libretti der Opern von Richard Wagner (1813-1883) sind mehr als<br />

bloße Textbücher; sie sind dramatische Dichtungen, die formal und<br />

inhaltlich vielfältige literarische Traditionen aufnehmen. „Tristan und<br />

Isolde“, das Liebespaar der Operngeschichte, geht auf erzählende<br />

Literatur des europäischen Mittelalters zurück (u.a. Gottfried von<br />

Straßburgs „Tristan“).<br />

Das gründliche Lesen von Wagners Libretto soll im Mittelpunkt stehen,<br />

Fragen nach dem Verhältnis von Text, Mythos und Musik können zu<br />

weiteren Überlegungen veranlassen.<br />

テキスト(教科書):<br />

Richard Wagner: Die Musikdramen. Vollständige Ausgabe. Mit einem<br />

Vorwort von J.Kaiser, dtv-bibliothek, München 1978.<br />

Kopien werden auf Wunsch zur Verfügung gestellt.<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅡ 1単位 (秋学期)<br />

Richard Wagner: „Tristan und Isolde“ (1859)<br />

教授 フュルンケース, ヨーゼフ<br />

授業科目の内容:<br />

Die Libretti der Opern von Richard Wagner (1813-1883) sind mehr als<br />

bloße Textbücher; sie sind dramatische Dichtungen, die formal und<br />

inhaltlich vielfältige literarische Traditionen aufnehmen. „Tristan und<br />

Isolde“, das Liebespaar der Operngeschichte, geht auf erzählende<br />

Literatur des europäischen Mittelalters zurück (u.a. Gottfried von<br />

Straßburgs „Tristan“).<br />

Das gründliche Lesen von Wagners Libretto soll im Mittelpunkt stehen,<br />

Fragen nach dem Verhältnis von Text, Mythos und Musik können zu<br />

weiteren Überlegungen veranlassen.<br />

テキスト(教科書):<br />

Richard Wagner: Die Musikdramen. Vollständige Ausgabe. Mit einem<br />

Vorwort von J.Kaiser, dtv-bibliothek, München 1978.<br />

Kopien werden auf Wunsch zur Verfügung gestellt.<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果<br />

出席状況および授業態度による評価<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅢ 1単位 (春学期)<br />

幻想の文法(1)ーードイツの神話・妖精・迷信・異世界<br />

教授 和泉 雅人<br />

授業科目の内容:<br />

まず手始めに、世界中の幻想的存在およびそれにかかわる思考の<br />

主なものについてのざっとした概観をします。そのあとで、ドイツ<br />

の神話や迷信などを猟渉しながら、幻想的存在に触れつつ、神話・<br />

伝説・迷信の情報を得ながら、その研究方法論を探り、あるいは、<br />

幻想的存在を産出・再生産させる特定の空間や時間や文法が存在す<br />

るなら、それを捜すイメージの旅にでかけましょう。今年はドイツ<br />

語のテクストを読むということが、かなりのウエイトを占めますの<br />

で、注意してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜、コピーを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。とくに開講時の参考文献指示は注意し<br />

て聞いておいてください。<br />

独<br />


授業の計画:<br />

授業の計画といっても、主題に関連するドイツ語のテクストを読<br />

んで、それについて討論していくという以外に特にありません。前<br />

期は総論、方法論が主体で、後期は各論が主になるでしょう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ドイツ語中級程度の学力が必須です。できれば英語力も。これら<br />

に加えて、フランス語がある程度読める方、歓迎します。ドイツ語<br />

の予習はぜひお願いします。<br />

成績評価方法:<br />

レポートと平常点。3回欠席しますと、単位が出ませんので注意<br />

してください。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅣ 1単位 (秋学期)<br />

幻想の文法(2)ーードイツ神話・妖精・迷信・異世界<br />

教授 和泉 雅人<br />

授業科目の内容:<br />

前期では、さまざまな幻想的存在についての情報を得ているはず<br />

ですので、後期では、それらの基礎知識を土台にして、さらに神話、<br />

民俗学、文学、造形芸術、建築、哲学などの分野に踏み込んでいき<br />

ましょう。それが、幻想的存在を産出・再生産させる空間や時間や<br />

文法を捜すイメージの旅であることに変わりはありません。問題は<br />

この分野においてもまた、地図というものが存在しておらず、それ<br />

を作りながら進まなければならないということです。後期もまたド<br />

イツ語のテクストを読むということが、かなりのウエイトを占めま<br />

すので、注意してください。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。とくに開講時の参考文献指示は注意し<br />

て聞いておいてください。<br />

授業の計画:<br />

後期もまた、主にドイツ語のテクストを読んでいく作業が重要視<br />

されます。参加者の状態を見ながら、できれば簡単な作品や概念に<br />

ついての報告をお願いすることがあるかもしれませんので、ご注意<br />

ください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ドイツ語中級程度の学力が必須です。できれば英語力も。これら<br />

に加えて、フランス語がある程度読める方、歓迎します。ドイツ語<br />

の予習はぜひお願いします。<br />

成績評価方法:<br />

レポートと平常点。3回欠席しますと、単位が出ませんので注意<br />

してください。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅤ 1単位 (春学期)<br />

教授 中山 豊<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語学に関する論文を読みながら、ドイツ語の理解を深め、<br />

ドイツ語の読解力を養い、論文のスタイルに慣れることを目標とし<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

参考書:<br />

教室で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と授業への積極的な態度を重視し評価します。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅥ 1単位 (秋学期)<br />

教授 中山 豊<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語学に関する論文を読みながら、ドイツ語の理解を深め、<br />

ドイツ語の読解力を養い、語学論文のスタイルに慣れることを目標<br />

とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

参考書:<br />

教室で指示します。<br />

216<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業への積極的な参加を重視して評価します。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅦ 1単位 (春学期)<br />

ゲーテ『若きヴェルターの悩み』を読む<br />

教授 斎藤 太郎<br />

授業科目の内容:<br />

『若きヴェルターの悩み』(1774 年)を精読します。『若きヴェル<br />

ターの悩み』といえば言わずとしれたドイツ最大の文豪ゲーテ若き<br />

日の出世作です。当時ヴェルターを模倣して自殺する若者が続出し<br />

たこと,多くの教会が危険図書に指定したこと,ナポレオンがエジ<br />

プト遠征のさいに携行し繰り返しこれを読んだこと等々の有名エピ<br />

ソードにともなわれて,この作品の衝撃度と重要性はいやというほ<br />

ど強調されてきました。とはいえ,わたしたちが今日『ヴェルター』<br />

を読むとき,主人公の悲運に共感しつつも,どこか居心地の悪さ,<br />

もっといえば気恥ずかしさを感じてしまうことはないでしょうか?<br />

たしかに18世紀末のドイツと21 世紀初頭の日本の懸隔を考えれば作<br />

品に対する感受性に大きな違いがあるのもあたりまえでしょう。し<br />

かし,この授業ではあえてゲーテの同時代人になったつもりで『ヴ<br />

ェルター』を読み,当時のこの作品が与えた衝撃を追体験してみた<br />

いとおもいます。そのためには当時のドイツにおける社会状況やメ<br />

ンタリティの状況を再構成する作業が必要になるでしょう。<br />

昨年度からの継続ですが,今年度からの履修者も抵抗なく参加でき<br />

るよう配慮します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Goethe, Johann Wolfgang: Die Leiden des jungen Werthers. Text und<br />

Kommentare. Frankfurt a.M. (Suhrkamp BasisBibliothek) 2008<br />

参考書:<br />

授業内で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「ゼミ」は教員も含めた全参加者の協同作業です。積極的・主体<br />

的参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

授業内の活動によって評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業前後の時間。あとは適宜。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅧ 1単位 (秋学期)<br />

ゲーテ『若きヴェルターの悩み』を読む<br />

教授 斎藤 太郎<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の作業を継続します。<br />

テキスト(教科書):<br />

Goethe, Johann Wolfgang: Die Leiden des jungen Werthers. Text und<br />

Kommentare. Frankfurt a.M. (Suhrkamp BasisBibliothek) 2008<br />

参考書:<br />

授業内で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「ゼミ」は教員も含めた全参加者の協同作業です。積極的・主体<br />

的参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

授業内の活動によって評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業前後の時間。あとは適宜。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅨ 1単位 (春学期)<br />

身体論I<br />

准教授 平田 栄一朗<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツの人文学研究では1980年代以降、身体の研究が盛んに進め<br />

られています。精神を身体の上位にみるデカルト流の近代の二元論<br />

を見直したり、身体の視点から見えてくる社会・歴史・文化・思想・<br />

芸術の新しい側面を切り拓く試みが続けられています。例えば、こ<br />

れまでどちらかというと現象学のタームとして用いられてき<br />

た”Leib”を一般の事象に当てはめてみたり、ヴァーチャル・リアリ<br />

ティの世界に横溢する「脱身体」に代わる新たな身体の可能性を模<br />

索したり、身体の部位の個性や独自性を検証しています。


春学期は主にドイツの身体論の古典(翻訳あり)を取り上げ、身<br />

体論の基本的な特徴が把握できるようにしたいと思っています。<br />

取り上げる主な文献は次の通りです。<br />

シラー:美的教育書簡<br />

ニーチェ:道徳以外の意味における真理と虚偽について<br />

ニーチェ:悲劇の誕生<br />

フロイト:不気味なもの<br />

カネッティ:群集と権力<br />

プレスナー:現代の哲学的人間学<br />

メルロ=ポンティ:絡み合い――キアスム<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者数にもよりますが、学期毎に一回、取り上げる文献に関す<br />

る発表を行ってもらいます。文献(翻訳)はそれぞれ30ページ程度<br />

です。ドイツ語を学習していない方も履修可能です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

ドイツ語学文学ゼミナールⅩ 1単位 (秋学期)<br />

身体論II<br />

准教授 平田 栄一朗<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツの人文学研究では1980年代以降、身体の研究が盛んに進め<br />

られています。精神を身体の上位にみるデカルト流の近代の二元論<br />

を見直したり、身体の視点から見えてくる社会・歴史・文化・思想・<br />

芸術の新しい側面を切り拓く試みが続けられています。例えば、こ<br />

れまでどちらかというと現象学のタームとして用いられてき<br />

た”Leib”を一般の事象に当てはめてみたり、ヴァーチャル・リアリ<br />

ティの世界に横溢する「脱身体」に代わる新たな身体の可能性を模<br />

索したり、身体の部位の個性や独自性を検証しています。<br />

秋学期は最近のドイツ身体論(翻訳なし)をテーマとすることで、<br />

最新の身体論そのものに立ち入っていきたいと思っています。<br />

取り上げる主な文献は次の通りです。<br />

Gert Mattenklott: Der übersinnliche Leib<br />

Dietmar Kamper: Ästhetik der Abwesenheit. Die Entfernung der Körper<br />

Dieter Mersch: Präsenz und Ethizität der Stimme<br />

Winfried Menninghaus: Ekel<br />

Martin von Koppenfels: Schmerz<br />

Hans-Christian von Herrmann/Bernhard Siegert: Zuckende Leichen<br />

Claudia Benthien/Christoph Wulf: Körperteile<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者数にもよりますが、学期毎に一回、取り上げる文献に関す<br />

る発表を行ってもらいます。ドイツ語文献はそれぞれ30ページ程度<br />

ですが、最初の10ページ程度を読んでまとめてもらい、残りについ<br />

ては平田が補足します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

ドイツ語学文学ゼミナールXI 1単位 (春学期)<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

フランツ・カフカのテクスト群は,20 世紀のドイツ文学を,さら<br />

にはあらゆる現代文学を考える上で避けて通れないものである。し<br />

かし,それらと向き合うためには,読者の側に求められることがい<br />

くつかある。例えば「逐語的に」(=一字一句にこだわりながら)読<br />

むこと,などがそうであり,解釈の自由が得られるのは,この条件<br />

を一旦満たした上でのことである。この授業では,予め幾つかの短<br />

いテクストを選び,皆でまずドイツ語原文を輪読する。そのうえで<br />

考える作業を皆で行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

Franz Kafka: Die Verwandlung(コピーにて配布)<br />

参考書:<br />

各種翻訳<br />

授業の計画:<br />

進度に応じて変動するが,初回は導入と分担。次回から各テクス<br />

トについて輪読+質疑応答。<br />

217<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教員から解釈に関する「回答」を教わる授業ではありません。自<br />

力で読み考えるための伴走です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

メールにて応談<br />

ドイツ語学文学ゼミナールXII 1単位 (秋学期)<br />

教授 大宮 勘一郎<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の継続でフランツ・カフカのDie Verwandlungを読むが、読<br />

了後はカフカとほぼ同時代の、やはりPragに縁の詩人Rainer Maria<br />

Rilkeの散文を読む。<br />

テキスト(教科書):<br />

Rainer Maria Rilke: Geschichten vom lieben Gott(コピーにて配布)<br />

参考書:<br />

各種翻訳<br />

授業の計画:<br />

進度に応じて変動するが,初回は導入と分担。次回から各テクス<br />

トについて輪読+質疑応答。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教員から解釈に関する「回答」を教わる授業ではありません。自<br />

力で読み考えるための伴走です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

メールにて応談<br />

ドイツ語学文学ゼミナールXIII 1単位 (春学期)<br />

ゲーテの箴言を読む<br />

教授 粂川 麻里生<br />

授業科目の内容:<br />

箴言(Aphorismen)は、ヨーロッパでは重要な文芸ジャンルでも<br />

ある。ドイツでも、リヒテンベルク、ニーチェ、ベンヤミンなど、<br />

名手の箴言が人々のインスピレーションの源ともなり、人生を切り<br />

開く力ともなってきた。このゼミナールでは、巨人ゲーテの箴言を<br />

ドイツ語でじっくり味わいながら、その背景を調べたり、その含蓄<br />

について話し合ったりしてゆきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Goethe, Johann Wolfgang von.(2008) Maximen und Reflexionen.<br />

Anaconda Verlag. ISBN-10: 3866472757<br />

参考書:<br />

『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年<br />

ASIN: B000J8U0SK<br />

『ゲーテ研究』 木村直司著 南窓社 1983年 ASIN:<br />

B000J7F4SC<br />

『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房<br />

1999年 ISBN-10: 4623030350<br />

授業の計画:<br />

毎回、1~2名の担当者が、自分で選んだ箴言を訳読し、その拝<br />

啓・内容について発表を行なう。さらに、それを受けて参加者全員<br />

でディスカッションを行なう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

箴言は、短詩同様、極限まで彫琢され抜いた言葉ですから、ただ<br />

字面の意味を追うだけでなく、可能な限り反芻して、その真意につ<br />

いて考えてください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席、授業参加態度、若干の課題)で評価する。<br />

質問・相談:<br />

木曜15:20~16:20 それ以外でも、申し込みあれば随<br />

時。<br />

独<br />


ドイツ語学文学ゼミナールXIV 1単位 (秋学期)<br />

続・ゲーテの箴言を読む<br />

教授 粂川 麻里生<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きだが、テクストが箴言なので、秋学期からの参加で<br />

も大きな問題はない。<br />

テキスト(教科書):<br />

Goethe, Johann Wolfgang von.(2008) Maximen und Reflexionen.<br />

Anaconda Verlag. ISBN-10: 3866472757<br />

参考書:<br />

『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年<br />

ASIN: B000J8U0SK<br />

『ゲーテ研究』 木村直司著 南窓社 1983年 ASIN:<br />

B000J7F4SC<br />

『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房<br />

1999年 ISBN-10: 4623030350<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席、授業参加態度、若干の課題)で評価する。<br />

質問・相談:<br />

木曜15:20~16:20 それ以外でも、申し込みあれば随<br />

時。<br />

ドイツ語学文学ゼミナールXV 1単位 (春学期)<br />

ヘッベルの戯曲『ニーベルンゲン』を読む<br />

教授 香田 芳樹<br />

授業科目の内容:<br />

フリードリヒ・ヘッベルが1860 年に書いた戯曲『ニーベルンゲ<br />

ン』を読みます。『ニーベルンゲンの歌』は1200 年頃に書かれたド<br />

イツ中世の英雄叙事詩ですが,これの戯曲化をヘッベルは長年夢み<br />

てきました。そして生前最後の作となったこの作品で彼はシラー賞<br />

を受賞しています。作品は英雄伝説のダイナミズムと北欧神話特有<br />

の幽玄さをあわせもつ名品です。骨のおれる文体ですが,コツコツ<br />

読み進んでいきましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Friedrich Hebbel: “Die Nibelungen”(授業開始後一括注文します。)<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度と期末試験による評価<br />

ドイツ語学文学ゼミナールXVI 1単位 (秋学期)<br />

ヘッベルの戯曲『ニーベルンゲン』を読む<br />

教授 香田 芳樹<br />

授業科目の内容:<br />

フリードリヒ・ヘッベルが1860 年に書いた戯曲『ニーベルンゲ<br />

ン』を読みます。『ニーベルンゲンの歌』は1200 年頃に書かれたド<br />

イツ中世の英雄叙事詩ですが,これの戯曲化をヘッベルは長年夢み<br />

てきました。そして生前最後の作となったこの作品で彼はシラー賞<br />

を受賞しています。作品は英雄伝説のダイナミズムと北欧神話特有<br />

の幽玄さをあわせもつ名品です。骨のおれる文体ですが,コツコツ<br />

読み進んでいきましょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Friedrich Hebbel: “Die Nibelungen”(授業開始後一括注文します。)<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業態度と期末試験による評価<br />

218


フランス語学演習Ⅰ(X) 1単位 (春学期)<br />

教授 荻野 安奈<br />

授業科目の内容:<br />

初級文法の復習を兼ねて,さまざまな作品を少しずつ味わってみ<br />

ましょう。レトルト食品(文法)にお湯をかけて、なまもの(テク<br />

スト)に戻して味わうための練習です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布<br />

授業の計画:<br />

各世紀、各ジャンルの名文を味わえるように配慮します。新聞記<br />

事、日本文学の仏訳なども試してみましょう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第一回目から、辞書だけは忘れずに。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後<br />

フランス語学演習Ⅱ(X) 1単位 (秋学期)<br />

教授 荻野 安奈<br />

授業科目の内容:<br />

後期は、みなさんが教師です。これだけはフランス語の原文で読<br />

みたい、というテキストを一人につきひとつ選んでもらいます。各<br />

人が教壇に立ち、選んだテキストの訳を全員にあて、さらに解説を<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

私がきっちりフォローしますから、安心して教師気分を味わってく<br />

ださい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後<br />

フランス語学演習Ⅰ(Y) 1単位 (春学期)<br />

教授 宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

初級文法の復習を兼ねた長文解釈の練習。<br />

テキスト(教科書):<br />

浜名エレーヌ著『フランスの祝祭日』(駿河台出版社)<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

全12課の教科書を、1回の授業につき1課のペースで読んでいき<br />

ます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

かならず予習すること。正当な理由のない欠席は認めません。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問はなるべう授業中にお願いします。相談については要予約。<br />

219<br />

フランス語学演習Ⅱ(Y) 1単位 (秋学期)<br />

教授 宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

主に新聞・雑誌の記事を使って、より高度な文章に親しんでもら<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定せず。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

長文には慣れたという前提で、できるだけ多くの記事を読んでい<br />

きます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習を怠らないように。春学期同様、正当な理由のない欠席は認<br />

めません。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中に。相談は要予約。<br />

フランス語学演習Ⅰ(Z) 1単位 (春学期)<br />

読みながら覚えよう<br />

准教授 市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

初級文法を学んだ者のために易しくリライトされた,現代フラン<br />

スの社会に関する雑誌記事を読んで行きます。同時に,テキストの<br />

内容を短いフランス語で要約する練習,また学習した語彙を用いて<br />

作られた簡単な文章の聞き取りをも行います。フランス語の検定試<br />

験受験を考えている皆さんにとって格好の練習の機会となるでしょ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

時事フランス語 2010年度版,加藤晴久,Michel Sagaz 編著,朝日<br />

出版<br />

授業の計画:<br />

第1 課から第10 課までを,授業ほぼ1 回で1 課のペースで学んで行<br />

きます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回予習が必要になります。<br />

成績評価方法:<br />

小テスト,教室における期末試験のほか,平常点も考慮します。<br />

質問・相談:<br />

メールや授業の前後に随時。<br />

フランス語学演習Ⅱ(Z) 1単位 (秋学期)<br />

読みながら覚えよう<br />

准教授 市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

初級文法を学んだ者のために易しくリライトされた,現代フラン<br />

スの社会に関する雑誌記事を読んで行きます。同時に,テキストの<br />

内容を短いフランス語で要約する練習,また学習した語彙を用いて<br />

作られた簡単な文章の聞き取りをも行います。フランス語の検定試<br />

験受験を考えている皆さんにとって格好の練習の機会となるでしょ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

時事フランス語 2010年度版,加藤晴久,Michel Sagaz 編著,朝日<br />

出版<br />

授業の計画:<br />

第11 課から第20 課までを,ほぼ授業1 回で1 課のペースで学んで<br />

行きます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回予習が必要になります。<br />

成績評価方法:<br />

小テスト,教室における期末試験のほか,平常点も考慮します。<br />

質問・相談:<br />

メールや授業の前後に随時。<br />

仏<br />


フランス語表現演習Ⅰ(X) 1単位 (春学期)<br />

講師 西部 由里子<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語の表現力向上を目指す授業です。プリント教材を用い<br />

て,語彙に関する問題,和文仏訳の問題を解きながら,初級文法で<br />

学んだ知識をより実践的なものへ発展させるための練習を重ねてい<br />

きたいと思います。また、日本のマンガや絵本、小説などの仏訳を<br />

とりあげて、和文仏訳の実例も紹介する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス語表現演習Ⅱ(X) 1単位 (秋学期)<br />

講師 西部 由里子<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語の表現力向上を目指す授業です。プリント教材を用い<br />

て,語彙に関する問題,和文仏訳の問題を解きながら,初級文法で<br />

学んだ知識をより実践的なものへ発展させるための練習を重ねてい<br />

きたいと思います。また、日本のマンガや絵本、小説などの仏訳を<br />

とりあげて、和文仏訳の実例も紹介する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス語表現演習Ⅰ(Y) 1単位 (春学期)<br />

准教授 喜田 浩平<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語を書く能力を高める授業です。和文仏訳を中心に,正<br />

確なフランス語を書く練習をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

教室で指示します。<br />

参考書:<br />

・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 1』駿河台出版社<br />

・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 2』駿河台出版社<br />

・『白水社ラルース仏和辞典』白水社<br />

・松原秀治,松原秀一『フランス語らしく書く』白水社<br />

・原田早苗(他)『コレクション・フランス語 (7) 書く』白水社<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランス語の初歩を1 年間学習した学生を対象とします。仏文学<br />

専攻以外の人も歓迎します(文学的表現に特化した授業ではありま<br />

せん)。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業への積極的参加<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

フランス語表現演習Ⅱ(Y) 1単位 (秋学期)<br />

准教授 喜田 浩平<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語を書く能力を高める授業です。和文仏訳を中心に,正<br />

確なフランス語を書く練習をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

教室で指示します。<br />

参考書:<br />

・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 1』駿河台出版社<br />

・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 2』駿河台出版社<br />

・『白水社ラルース仏和辞典』白水社<br />

220<br />

・松原秀治,松原秀一『フランス語らしく書く』白水社<br />

・原田早苗(他)『コレクション・フランス語 (7) 書く』白水社<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランス語の初歩を1 年間学習した学生を対象とします。仏文学<br />

専攻以外の人も歓迎します(文学的表現に特化した授業ではありま<br />

せん)。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況および授業への積極的参加<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

フランス語表現演習Ⅰ(Z) 1単位 (春学期)<br />

助教 井上 櫻子<br />

授業科目の内容:<br />

教科書Le Nouveau Taxi ! 2 を用いて,「フランス語表現演習Ⅲ(Z)」<br />

ご担当のブランクール先生とリレー形式で授業を進めてゆきます。<br />

教科書の課題に取り組みやすくするため,必要に応じて語彙や文<br />

法事項を補足するプリントを配布いたします。<br />

テキスト(教科書):<br />

Le Nouveau Taxi ! 2, Méthode de français,Hachette 2009<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回授業時に説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には休まず出席し,課せられた課題には必ず取り組むように<br />

してください。質問,提案など,履修者の積極的な発言を期待しま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(出席状況,宿題への取り組み方,小テストの成績を総合して評<br />

価します)<br />

質問・相談:<br />

e-mail および授業後に受けつけます。<br />

フランス語表現演習Ⅱ(Z) 1単位 (秋学期)<br />

助教 井上 櫻子<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続いて,教科書Le Nouveau Taxi ! 2 を用いて,「フラ<br />

ンス語表現演習Ⅳ(Z)」ご担当のブランクール先生とリレー形式で<br />

授業を進めてゆきます。<br />

教科書の課題に取り組みやすくするため,必要に応じて語彙や文<br />

法事項を補足するプリントを配布いたします。<br />

テキスト(教科書):<br />

Le Nouveau Taxi ! 2, Méthode de français,Hachette, 2009<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回授業時に説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には休まず出席し,課せられた課題には必ず取り組むように<br />

してください。質問,提案など,履修者の積極的な発言を期待しま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(出席状況,宿題への取り組み方。小テストの成績を総合して評価し<br />

ます)<br />

質問・相談:<br />

e-mail および授業後に受けつけます。


フランス語表現演習Ⅲ(X) 1単位 (春学期)<br />

Parlons et ecrivons!<br />

講師 ペリセロ, クリスティアン・アンドレ<br />

授業科目の内容:<br />

Ce cours vous permettra de pratiquer la communication orale et ecrite<br />

en faisant des conversations francaises avec un Francais, c’est-a-dire moi!<br />

De plus vous pourrez ecrire de petites redactions sur des sujets divers.<br />

Chaque samaine le sujet de la conversation et de la redaction seront<br />

differents et chaque mois noous regarderons un film qui sera aussi un<br />

sujet de conversation!<br />

Ce cours est aussi utile pour celles et ceux qui voudront passer les<br />

epreuves du DELF A1 et A2.<br />

テキスト(教科書):<br />

Pas de texte, mais des photocopies.<br />

授業の計画:<br />

La classe sera organisee de la maniere suivante:<br />

Semaine 1: le professeur donne un theme de conversation.<br />

Votre conversation est preparee en classe.<br />

Semaine 2: les eleves choisissent un theme de conversation.<br />

Semaine 3: un film.<br />

Semaine 4: discussion sur le film.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

La note finale sera donnee a partir des conversations, des redactions et<br />

d’un examen.<br />

Details de la note:<br />

―Presence: 60 pts<br />

―Travail en classe (conversations et redactions): 40 pts<br />

―Examens: 10 pts<br />

成績評価方法:<br />

DEVOIRS<br />

質問・相談:<br />

cpelissero@insr.rur.jp<br />

フランス語表現演習Ⅳ(X) 1単位 (秋学期)<br />

Parlons et kuromaruecrivons!<br />

講師 ペリセロ, クリスティアン・アンドレ<br />

授業科目の内容:<br />

Ce cours vous permettra de pratiquer la communication orale et ecrite<br />

en faisant des conversations francaises avec un Francais, c’est-a-dire moi!<br />

De plus vous pourrez ecrire de petites redactions sur des sujets<br />

divers.Chaque samaine le sujet de la conversation et de la redaction seront<br />

differents et chaque mois noous regarderons un film qui sera aussi un<br />

sujet de conversation! Ce cours est aussi utile pour celles et ceux qui<br />

voudront passer les epreuves du DELF A1 et A2.<br />

テキスト(教科書):<br />

Pas de texte, mais des photocopies.<br />

授業の計画:<br />

La classe sera organisee de la maniere suivante:<br />

Semaine 1: le professeur donne un theme de conversation.<br />

Votre conversation est preparee en classe.<br />

Semaine 2: les eleves choisissent un theme de conversation.<br />

Semaine 3: un film.<br />

Semaine 4: discussion sur le film.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

La note finale sera donnee a partir des conversations, des redactions et<br />

d’un examen.<br />

Details de la note:<br />

―Presence: 60 pts<br />

―Travail en classe (conversations et redactions): 40 pts<br />

―Examens: 10 pts<br />

成績評価方法:<br />

DEVOIRS<br />

質問・相談:<br />

cpelissero@insr.rur.jp<br />

221<br />

フランス語表現演習Ⅲ(Y) 1単位 (春学期)<br />

講師 ボダン, エマニュエル<br />

授業科目の内容:<br />

Dans ce cours d’expression orale, nous aborderons divers aspects de<br />

laculture francaise a partir de documents authentiques varies<br />

(chansons,BD, videos...)<br />

L’assiduite aux cours est requise.<br />

L’evaluation reposera sur des tests semestriels et sur un controle<br />

continu.<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

フランス語表現演習Ⅳ(Y) 1単位 (秋学期)<br />

講師 ボダン, エマニュエル<br />

授業科目の内容:<br />

Dans ce cours d’expression orale, nous aborderons divers aspects de la<br />

culture francaise a partir de documents authentiques varies (chansons, BD,<br />

vidkuromarueos...)<br />

L’assiduite aux cours est requise.<br />

L’evaluation reposera sur des tests semestriels et sur un controle<br />

continu.<br />

テキスト(教科書):<br />

Pas de texte, mais des photocopies.<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

フランス語表現演習Ⅲ(Z) 1単位 (春学期)<br />

Pratique du français écrit et oral<br />

訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン<br />

授業科目の内容:<br />

Entraînement à l’expression orale et écrite. Conversation, exercices<br />

grammaticaux, rédaction...<br />

Ce cours vous aidera à mettre en pratique vos connaissances<br />

linguistiques afin d’améliorer vos compétences orales et écrites.<br />

Le cours sera mené conjointement avec celui de Mme Inoue(フランス語<br />

表現演習Ⅰ (Z))où le même manuel sera utilisé.<br />

テキスト(教科書):<br />

Le Nouveau TAXI ! 2 Méthode de français, Hachette, 2009<br />

授業の計画:<br />

1. Leçon 1<br />

2. Leçon 2<br />

3. Leçon 3<br />

4. Leçon 4<br />

5. Leçon 5<br />

6. Leçon 6<br />

7. Leçon 7<br />

8. Leçon 8<br />

9. Leçon 9<br />

10. Leçon 10<br />

11. Leçon 11<br />

12. Leçon 12<br />

13. Examen final<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Une présence active et assidue au cours est indispensable. Une<br />

préparation du cours ä la maison est indispensable.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・Les devoirs à la maison - chaque semaine - interviendront aussi dans<br />

l’évalution.<br />

質問・相談:<br />

Lundi, mardi après les cours ; jeudi après-midi ou sur rendez-vous<br />

仏<br />


フランス語表現演習Ⅳ(Z) 1単位 (秋学期)<br />

Pratique du français écrit et oral<br />

訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン<br />

授業科目の内容:<br />

Entraînement à l’expression orale et écrite. Conversation, exercices<br />

grammaticaux, rédaction...<br />

Ce cours vous aidera à mettre en pratique vos connaissances<br />

linguistiques afin d’améliorer vos compétences orales et écrites.<br />

Le cours sera mené conjointement avec celui de Mme Inoue(フランス<br />

語表現演習Ⅰ(Z))où le même manuel sera utilisé.<br />

テキスト(教科書):<br />

Le Nouveau TAXI ! 2 Méthode de français, Hachette, 2009<br />

授業の計画:<br />

1. Leçon 13<br />

2. Leçon 14<br />

3. Leçon 15<br />

4. Leçon 16<br />

5. Leçon 17<br />

6. Leçon 18<br />

7. Leçon 19<br />

8. Leçon 20<br />

9. Leçon 21<br />

10. Leçon 22<br />

11. Leçon 23<br />

12. Leçon 24<br />

13. Examen final<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Une présence active et assidue au cours est indispensable. Une<br />

préparation du cours à la maison est indispensable.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・Les devoirs à la maison - chaque semaine - interviendront aussi dans<br />

l’évalution.<br />

質問・相談:<br />

Lundi, mardi après les cours ; jeudi après-midi ou sur rendez-vous<br />

フランスの文化と歴史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

フランスの過去と現在をよりよく知るために<br />

教授 小倉 孝誠<br />

授業科目の内容:<br />

フランスの文化,歴史,社会について,過去から現代までを概観<br />

する授業です。どのような分野であれフランスに興味がある,フラ<br />

ンスのことを勉強している(あるいはしたい)という人のために,<br />

フランスに関する一通りの知識を身につけてもらうことを目的とし<br />

ます。必要に応じてヴィデオ,DVD,絵画,映画,パワーポイントに<br />

よる画像などを見ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

・都立大学フランス文学研究室編『フランスを知る』(法政大学出版<br />

局,2003 年)<br />

・クゥルツィウス『フランス文化論』(みすず書房,1976 年)<br />

・小倉孝誠『パリとセーヌ川』(中公新書,2008 年)<br />

・小倉孝誠『近代フランスの誘惑』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,2006 年)<br />

・菅野昭正ほか『読む事典フランス』(三省堂、1990年)<br />

授業の計画:<br />

まず数回かけて、現代フランス事情(社会、政治、教育、ジャー<br />

ナリズム、EU問題、日常生活など)について講義し、その後、フ<br />

ランスの歴史と文化について古代ガリア時代から説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランスに関する講義ですが、フランス語の知識は必要ありませ<br />

ん。フランスに関心のある学生なら誰でも歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価。時々リアクション<br />

ペーパーを書いてもらいます。<br />

222<br />

質問・相談:<br />

E-mail および授業後に受けつけます。<br />

フランスの文化と歴史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

フランスの過去と現在をよりよく知るために<br />

教授 小倉 孝誠<br />

授業科目の内容:<br />

フランスの文化,歴史,社会について,過去から現代までを概観<br />

する授業です。どのような分野であれフランスに興味がある,フラ<br />

ンスのことを勉強している(あるいはしたい)という人のために,<br />

フランスに関する一通りの知識を身につけてもらうことを目的とし<br />

ます。必要に応じてヴィデオ,DVD,絵画,映画,パワーポイントに<br />

よる画像などを見ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

・都立大学フランス文学研究室編『フランスを知る』(法政大学出版<br />

局,2003 年)<br />

・クゥルツィウス『フランス文化論』(みすず書房,1976 年)<br />

・小倉孝誠『パリとセーヌ川』(中公新書,2008 年)<br />

・小倉孝誠『近代フランスの誘惑』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,2006 年)<br />

・菅野昭正ほか『読む事典フランス』(三省堂、1990年)<br />

授業の計画:<br />

16世紀から現代に至るまでのフランスの文化と社会について、各<br />

世紀につき2回ほどの講義で説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フランスに関する講義ですが、フランス語の知識は必要ありませ<br />

ん。フランスに関心のある学生なら誰でも歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価。時々リアクション<br />

ペーパーを書いてもらいます。<br />

質問・相談:<br />

E-mail および授業後に受けつけます。<br />

フランス文学史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

中世から18 世紀までの通史です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新版フランス文学史』(白水社)<br />

授業の計画:<br />

中世・16 世紀(計6 回)荻野担当<br />

17 世紀・18 世紀(計6 回)井上担当<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス文学史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 荻野 安奈<br />

助教 井上 櫻子<br />

准教授 岑村 傑<br />

准教授 築山 和也<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀,20世紀のフランス文学史を概観します。適宜,作品から<br />

の抜粋にも触れていきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

『新版フランス文学史』,白水社<br />

授業の計画:<br />

前半6回 19世紀フランス文学<br />

後半6回 20世紀フランス文学<br />

最終回 授業内試験<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席,授業態度など)と授業内期末試験をもとに,総合<br />

的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。


フランス文学と近代Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

20世紀の文学、芸術、文化、社会<br />

教授 牛場 暁夫<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀の文学芸術とは大きく異なった20世紀の文芸思潮全般<br />

を概説します。20世紀というと近代科学の進歩や、二度の世界大<br />

戦や、経済発展などにまず目が向けられますが、文化全般において<br />

も著しい変化が起きました。斬新な表現の試みや、芸術を受容する<br />

階層の民主化など、現在に直接関係する事柄を丁寧に論じてゆきま<br />

す。<br />

参考書:<br />

講義のあいだに指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期と秋学期の冒頭に述べる予定です。<br />

成績評価方法:<br />

成績の評価のためには試験を行います。<br />

フランス文学と近代Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きを講義します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果で評価します。<br />

フランス文学と近代Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

フランス世紀末の社会と文化<br />

教授 牛場 暁夫<br />

准教授 築山 和也<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀末の作家ユイスマンスを通して、1870年代から20世紀初頭<br />

の社会と文化について考えていきます。ユイスマンスの小説や美術<br />

批評を議論の題材として取り上げながら、それらを歴史的文脈のな<br />

かで捉えて、当時の文学や芸術の状況はもちろんのこと、政治的な<br />

出来事との関連性にも言及する予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

成績評価方法:<br />

・期末レポート<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後、またはメール(tsukiyam@flet.keio.ac.jp)で受け付け<br />

ます。<br />

フランス文学と近代Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

ボードレールの批評を読む<br />

准教授 築山 和也<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀の詩人シャルル・ボードレールの批評を読みます。前半は<br />

美術批評、後半は文芸批評を扱う予定です。ボードレールの批評は<br />

その大半が同時代のアクチュアルなものを対象としていますが、そ<br />

こに透けて見える詩人独自の普遍的な観念を解き明かしていこうと<br />

思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

『ボードレール全詩集』(全2巻)阿部良雄訳、ちくま文庫<br />

『ボードレール批評』(全4巻)阿部良雄訳、ちくま学芸文庫<br />

成績評価方法:<br />

・期末レポート<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後、またはメール(tsukiyam@flet.keio.ac.jp)で受け付け<br />

ます。<br />

223<br />

フランス文学と現代Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

フランスにおける国家主義と社会主義<br />

准教授 市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

フランスにおける国家主義と社会主義の形成・発展の過程を検証<br />

することを目的とした授業です。両政治思想は1920 年~40 年代のフ<br />

ァシズム勃興期にそれまでの対立を超え奇妙な接近を見せます。こ<br />

の授業では、この時期にフランスで活躍していた作家、思想家にお<br />

ける当時の社会についての表象を確認すると同時に、国家主義、社<br />

会主義それぞれの古典期にまで遡る形成過程を現代まで辿ります。<br />

春学期は国家主義にテーマを絞り、「ネイション」概念の生成過程<br />

を、ルナン、カントーロヴィッチ、アンダーソン、ウォーラーステ<br />

イン、バリバールらの理論を参照しながら検討します。秋学期は「ユ<br />

ートピア」思想の歴史を振り返りながら、ルソー、サン=シモン、<br />

プルードン、マルクスを経て19世紀中葉に発展する社会主義に光を<br />

あてます。こうした作業の仕上げとして秋学期末には1920~30年代<br />

の政治思想家,哲学者,社会学者による人間と社会の関係について<br />

の論考を参照し、ブルトン,バタイユ,ら前衛芸術家たちの独特な<br />

「共同体」ヴィジョンの解釈を試みます。ナンシー,ブランショ,デ<br />

リダ,ランシエールらにより20世紀末に展開された「共同体」につ<br />

いての理論に解釈の枠組みを求めることになります。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

フランス文学講座5「思想」大修館,ジャック・ランシエール「民<br />

主主義への憎悪」インスクリプト,大澤真幸「ナショナリズムの由<br />

来」講談社,エティエンヌ・バリバール、イマニュエル・ウォーラ<br />

ーステイン「人種・国民・階級」大村書店,モーリス・ブランショ<br />

「明かしえぬ共同体」朝日出版,ジャン=リュック・ナンシー「無為<br />

の共同体」朝日出版,ジャック・デリダ「法の力」法政大学出版,<br />

ジョルジュ・バタイユ「ドキュマン」二見書房,アンドレ・ブルト<br />

ン「シュールレアリズム宣言」現代思潮社,市川崇(共著)「ユート<br />

ピアの文学世界」所収「ウトポスからアトポスへ」<strong>慶應義塾大学</strong>出<br />

版会,市川崇(共著)「フランス文学概説」所収「国民の創造とナシ<br />

ョナリズム」<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

授業の計画:<br />

春学期はまず19世紀末から20世紀初頭の政治,社会状況の概観か<br />

ら始め、バレス,モーラス,ソレルらの文学・政治思想を紹介しま<br />

す。その後、第一次世界大戦後に見られるナショナリズムからファ<br />

シズムへのイデオロギーの変容を確認した後で、中世末期に遡る「ネ<br />

イション」概念の生成を、ルナン、カントーロヴィッチ、アンダー<br />

ソン、大澤、ウォーラーステイン、バリバールらのナショナリズム<br />

解釈を参照しながら分析します。同時に、1920年代~30年代に活躍<br />

した作家、思想家の中から候補を挙げ、そのテーマ,作品について<br />

グループに分かれ簡単な発表をしてもらう予定です。<br />

成績評価方法:<br />

授業時間内の発表のほか,学期末にレポートを提出してもらいま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

メールで、また授業の前後に随時。<br />

フランス文学と現代Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

フランスにおける国家主義と社会主義<br />

准教授 市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

フランスにおける国家主義と社会主義の形成・発展の過程を検証<br />

することを目的とした授業です。両政治思想は1920 年~40 年代のフ<br />

ァシズム勃興期にそれまでの対立を超え奇妙な接近を見せます。こ<br />

の授業では、この時期にフランスで活躍していた作家、思想家にお<br />

ける当時の社会についての表象を確認すると同時に、国家主義、社<br />

会主義それぞれの古典期にまで遡る形成過程を現代まで辿ります。<br />

春学期は国家主義にテーマを絞り、「ネイション」概念の生成過程<br />

を、ルナン、カントーロヴィッチ、アンダーソン、ウォーラーステ<br />

イン、バリバールらの理論を参照しながら検討します。秋学期は「ユ<br />

ートピア」思想の歴史を振り返りながら、ルソー、サン=シモン、<br />

プルードン、マルクスを経て19世紀中葉に発展する社会主義に光を<br />

あてます。こうした作業の仕上げとして秋学期末には1920~30年代<br />

仏<br />


の政治思想家,哲学者,社会学者による人間と社会の関係について<br />

の論考を参照し、ブルトン,バタイユら前衛芸術家たちの独特な「共<br />

同体」のヴィジョンの解釈を試みます。ナンシー,ブランショ,デ<br />

リダ,ランシエールらにより20世紀末に展開された「共同体」につ<br />

いての理論に解釈の枠組みを求めることになります。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

フランス文学講座5「思想」大修館,フリードリヒ・エンゲルス<br />

「空想から科学へ」岩波書店,世界の名著第8巻「サン=シモン、フ<br />

ーリエ、オウエン」五島・坂本編,中央公論社,ジャック・ランシ<br />

エール「民主主義への憎悪」インスクリプト,アントニオ・ネグリ、<br />

マイケル・ハート「帝国」以文社,エティエンヌ・バリバール、イ<br />

マニュエル・ウォーラーステイン「人種・国民・階級」大村書店,<br />

モーリス・ブランショ「明かしえぬ共同体」朝日出版,ジャン=リ<br />

ュック・ナンシー「無為の共同体」朝日出版,ジャック・デリダ「法<br />

の力」法政大学出版,ジョルジュ・バタイユ「ドキュマン」二見書<br />

房,アンドレ・ブルトン「シュールレアリズム宣言」現代思潮社,<br />

市川崇(共著)「ユートピアの文学世界」所収「ウトポスからアトポ<br />

スへ」<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,市川崇(共著)「フランス文学概説」所<br />

収「社会的想像力と共同体」<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

授業の計画:<br />

秋学期はまず「ユートピア」思想に対する現代における批判的考<br />

察を、マルクス、エンゲルス、ポール・リクールらを例に紹介しま<br />

す。その後ルネッサンス期16世紀に遡るトマス・モアの「ユートピ<br />

ア」の含む諸テーマを確認し、冒険小説、空想小説の系譜にも言及<br />

します。次に、ルソー、サン=シモン、フーリエ、プルードン、マ<br />

ルクスに至る社会主義思想の形成過程を辿ります。最後に、1920年<br />

~30年代に著作を発表した政治思想家(ソレル、シュミット)哲学<br />

者(ハイデガー)、社会学者(デュルケーム)らによる人間と社会の<br />

関係についての考察を見ながら、シュールレアリスト、バタイユな<br />

ど同時代の前衛芸術家が持っていた「共同体」のヴィジョンを紹介<br />

します。彼らの思想に着想を得ながら1980年代以降に発表されたナ<br />

ンシー、ブランショ、デリダらの理論が解釈の枠組みとして参照さ<br />

れます。同時に、1920年代~30年代に活躍した作家、思想家の中か<br />

ら候補を挙げ、そのテーマ,作品についてグループに分かれ簡単な<br />

発表をしてもらう予定です。<br />

成績評価方法:<br />

授業時間内の発表のほか,学期末にレポートを提出してもらいま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

メールで、また授業の前後に随時。<br />

フランス文学史Ⅲ 2単位 (秋学期)<br />

教授 片木 智年<br />

授業科目の内容:<br />

昔のフランスの人々は、誕生や死、愛、教育、宗教など、人生の<br />

基本的な問題についてどんな感性をもっていたのか。旧政体下の人<br />

々が楽しんだコメディーを鑑賞しながら、そこに描かれる心の世界<br />

を、歴史的に考察できればと思っています。同時に演劇というジャ<br />

ンルへの入門にもなるでしょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点・授業内小レポート<br />

質問・相談:<br />

授業後他<br />

フランス文学史Ⅳ 2単位 (春学期)<br />

ベルギーのシュルレアリスム<br />

教授 宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

ベルギーでは第1次世界大戦後の1920 年代に首都ブリュッセル<br />

で、1930 年代にはエノー地方の都市ラ・ルーヴィエールでシュルレ<br />

アリスム運動が起こりました。文学と造形芸術の世界で注目すべき<br />

成果をあげながら、なぜか正当な評価を受けてこなかったベルギー・<br />

シュルレアリストたちの再評価を試みることが、この授業の主たる<br />

目的です。ブリュッセルで活動した文学者からは、グループの理論<br />

的支柱だったポール・ヌジェの仕事をとりあげ、画家ルネ・マグリッ<br />

224<br />

トとの「共同作業」についても考えてみたいと思います。エノー地<br />

方のグループについては、主に悲運の詩人フェルナン・デュモンを<br />

とりあげ、地域主義と前衛文学の関係を考えてみます。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定せず。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

講義と演習。7月の最終授業日に筆記試験をおこないます。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問はできるだけ授業中にお願いします。相談については要予約。<br />

フランス語学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

フランス語学の諸問題<br />

准教授 喜田 浩平<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語の言語学的研究に興味を抱いてもらうための授業です。<br />

フランス語学研究の最新の成果を講義形式で紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

教室で指示します。<br />

授業の計画:<br />

2〜3回の授業で1つのテーマを扱う予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

具体例はフランス語ですので、それを理解できるだけの基礎的フ<br />

ランス語能力を習得していることを前提とします。フランス語の文<br />

法や語彙などに興味があり,言語学的に研究してみたい人にお勧め<br />

です。仏文学専攻で大学院受験を考えている人にも役に立つでしょ<br />

う。また,仏文学専攻以外の学生も歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況およびレポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

フランス語学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

フランス語学の諸問題<br />

准教授 喜田 浩平<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語の言語学的研究に興味を抱いてもらうための授業です。<br />

フランス語学研究の最新の成果を講義形式で紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

教室で指示します。<br />

授業の計画:<br />

2〜3回の授業で1つのテーマを扱う予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

具体例はフランス語ですので、それを理解できるだけの基礎的フ<br />

ランス語能力を習得していることを前提とします。フランス語の文<br />

法や語彙などに興味があり,言語学的に研究してみたい人にお勧め<br />

です。仏文学専攻で大学院受験を考えている人にも役に立つでしょ<br />

う。また,仏文学専攻以外の学生も歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況およびレポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後<br />

フランス語学演習Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

〈幸福〉を読む<br />

教授 小倉 孝誠<br />

授業科目の内容:<br />

幸福というのは、おそらく誰もが求めるものでしょう。人は好ん<br />

で不幸になりたくなどありません。しかし何を幸福や不幸と見なす


かは、個人と社会の価値観の問題です。この授業では、幸福をめぐ<br />

って書かれたエッセー、哲学的論文、さらには幸福をテーマにした<br />

文学作品の抜粋を読みながら、幸福について考えてみます。皆さん<br />

にとって、幸福を見出すためのレッスンになればいいですね。<br />

テキスト(教科書):<br />

Le Bonheur en litterature(Folio) 各自、生協で購入のこと。価格は<br />

500円程度。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します<br />

授業の計画:<br />

毎回3、4人に当てて、輪番制で進めていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基本的にフランス語読解の授業です。毎回、予習をしてきて下さ<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況、発表)および期末試験の結果による。<br />

質問・相談:<br />

E-Mail および授業終了後に受け付けます。<br />

フランス語学演習Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 小倉 孝誠<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語で書かれたテクストを徹底的に読む訓練をします。文<br />

法の復習を兼ねながら,読解力を高めることをめざします。受講者<br />

には,毎回教室で一つのテクストを辞書参照で日本語に訳してもら<br />

い,それを教員(小倉)が添削して翌週に返却し,解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します<br />

授業の計画:<br />

毎週,教室で課題のテクストを訳してもらいます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席重視,毎回,仏和辞典を持参すること,<br />

成績評価方法:<br />

毎週やってもらう課題の成績による。<br />

質問・相談:<br />

E-Mail および授業終了後に受け付けます。<br />

フランス語学演習Ⅴ 1単位 (春学期)<br />

教授 宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀の小説を抜粋で読みながら、フランス語の読解力を養うこ<br />

とが、この授業の目的です。<br />

指定教科書の42ページから62ページまで(スタンダール、バルザ<br />

ック等)、そして98ページから110ページまで(フロベール、モーパ<br />

ッサン等)をとりあげ、精読と速読の練習をおこないます。<br />

なお、指定教科書は秋学期開講の「フランス文学演習ⅡA」と共<br />

通ですが、とりあげる箇所が違いますので、併せて履修すれば読解<br />

力は飛躍的に(?)伸びるはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

丸山熊雄編『フランス文学読本(19世紀)』(第三書房)<br />

参考書:<br />

指定せず。<br />

授業の計画:<br />

ひたすら原典を読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

かならず予習すること。正当な理由のない欠席は認めません。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問はなるべう授業中にお願いします。相談については要予約。<br />

225<br />

フランス語学演習Ⅵ 1単位 (秋学期)<br />

教授 荻野 安奈<br />

授業科目の内容:<br />

中世から18世紀までのフランス語を、読みやすい抜粋で講読しま<br />

す。「フランス文学史Ⅰ」の知識を 具体的なものにする作業となる<br />

でしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントで配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

辞書をひきましょう。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後<br />

フランス語学演習Ⅶ 1単位 (春学期)<br />

Pratique de l’oral et de l’écrit<br />

A la découverte de la société et de la littérature françaises<br />

訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン<br />

授業科目の内容:<br />

Le but de ce cours est double :<br />

- pratiquer et améliorer son français à l’écrit et à l’oral<br />

- mieux connaître et comprendre la société et la culture françaises<br />

Les documents proposés seront très divers : articles de journaux, vidéos -<br />

extraits de film, d’émission télévisées ou publicités -, chanson,extraits de<br />

bande dessinée, ou extraits de textes littéraires.<br />

Ils feront l’objet d’une analyse précise pour mieux en comprendre le<br />

sens et leur étude sera suivie d’exercices afin de mieux maîtriser les<br />

expressions nouvelles rencontrées.<br />

La pratique de l’écrit passera par la rédaction réguliére de devoirs à la<br />

maison.<br />

Des activités extérieures au cours pourront être envisagées (visite du<br />

lycée franco-japonais de Tokyo, ...)<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

Les documents étudiés seront choisis en partie en fonction de l’actualité<br />

1. présentation du semestre<br />

2. document 1<br />

3. document 1 (suite)<br />

4. document 2<br />

5. document 2 (suite)<br />

6. document 3<br />

7. document 3 (suite)<br />

8. document 4<br />

9. document 4 (suite)<br />

10. document 5<br />

11. document 5 (suite)<br />

12. document 6<br />

13. examen final<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Une présence assidue et active est absolument INDISPENSABLE.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・Les devoirs à la maison - chaque semaine - interviendront aussi dans<br />

l’évalution.<br />

質問・相談:<br />

Le lundi ou le mardi après les cours ; le jeudi après-midi.<br />

仏<br />


フランス語学演習Ⅷ 1単位 (秋学期)<br />

Pratique de l’oral et de l’écrit<br />

A la découverte de la société et de la littérature françaises<br />

訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン<br />

授業科目の内容:<br />

Le but de ce cours est double :<br />

- pratiquer et améliorer son francais à l'écrit et à l'oral<br />

- mieux connaître et comprendre la société et la culture françaises.<br />

Les documents proposés seront très divers : articles de journaux,vidéos<br />

- extraits de film, d’émission télévisées ou publicités -, chanson,extraits de<br />

bande dessinée, ou extraits de textes littéraires.<br />

Ils feront l'objet d'une analyse précise pour mieux en comprendre le<br />

sens et leur étude sera suivie d'exercices afin de mieux maîtriser les<br />

expressions nouvelles rencontrées.<br />

La pratique de l'écrit passera par la rédaction régulière de devoirs à la<br />

maison.<br />

Des activités extérieures au cours pourront être envisagées (visite du<br />

lycée franco-japonais de Tokyo, ...)<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1. Présentation générale du semestre<br />

2. Texte 1<br />

3. Texte 1<br />

4. Texte 2<br />

5. Texte 2<br />

6. Texte 3<br />

7. Texte 3<br />

8. Texte 4<br />

9. Texte 4<br />

10. Texte 5<br />

11. Texte 5<br />

12. Texte 6<br />

13. Examen final<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Une présence assidue et active est absolument INDISPENSABLE.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・Les devoirs à la maison - chaque semaine - interviendront aussi dans<br />

l'évalution.<br />

質問・相談:<br />

Le lundi ou le mardi après les cours ; le jeudi après-midi.<br />

フランス語表現演習ⅤA 1単位 (春学期)<br />

講師 シャルコフ, スヴェトラナ<br />

授業科目の内容:<br />

会話と発表を行う。(発表は年2 回)<br />

コミュニケーションスキルを上げるため。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス語表現演習ⅥA 1単位 (秋学期)<br />

講師 シャルコフ, スヴェトラナ<br />

授業科目の内容:<br />

会話と発表を行う。(発表は年2 回)<br />

コミュニケーションスキルを上げるため。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス語表現演習ⅤB 1単位 (春学期)<br />

教授 片木 智年<br />

授業科目の内容:<br />

2年の前期で集中的にフランス語を身につけたい初級修了者(あ<br />

るいは基礎を徹底的にやり直したい上級生)のための「インテンシ<br />

ヴ」科目です。フランス語表現演習Ⅵ(B)とペアで、春学期週2回<br />

226<br />

の演習を行います。重要構文・動詞表現などを中心に、聞き取り、<br />

繰り返しを重視した千本ノックのような演習です。モチベーション<br />

がないとつらいです。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

制度的には片方だけの履修も可能ですが、学習効果上、Ⅴ(B)・<br />

Ⅵ(B)の双方履修が望ましいです。<br />

成績評価方法:<br />

平常点・頻繁な小テストによる評価。<br />

質問・相談:<br />

授業後他<br />

フランス語表現演習ⅥB 1単位 (春学期)<br />

教授 片木 智年<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語表現演習Ⅴ(B)とペアで、春学期週2回の演習を行<br />

います。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

制度的には片方だけの履修も可能ですが、学習効果上、Ⅴ(B)・<br />

Ⅵ(B)の双方履修が望ましいです。<br />

成績評価方法:<br />

平常点・頻繁な小テストによる評価。<br />

質問・相談:<br />

授業後他<br />

フランス語表現演習ⅦA 1単位 (春学期)<br />

Pratique de l’oral et de l’écrit<br />

訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン<br />

授業科目の内容:<br />

Ce cours est destiné en particulier aux étudiants de troisième année. Il a<br />

pour but d'assurer une transition aux étudiants sortant de deuxième année<br />

vers une meilleure maîtrise de la langue française aux niveaux oral et écrit.<br />

A partir de documents variés et relativement simples, les étudiants seront<br />

invités à s'exprimer en français, à l'oral et l'écrit.<br />

Les documents seront fort divers : documents écrits (extraits de<br />

journaux), documents visuels (peintures, photographies), documents<br />

audio-visuels (publicités, extraits de films).<br />

A travers l'étude de la langue, nous tenterons de découvrir divers aspects<br />

de la société et de la culture françaises.<br />

この授業の目的は2年生の終了時のレベルからスタートして聞き取<br />

りの能力や表現力などを向上することです。<br />

授業中多様な教材を使って、学生に自分を表現する機会を与えま<br />

す。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1. Document 1<br />

2. Document 2<br />

3. Document 3<br />

4. Document 4<br />

5. Document 5<br />

6. Document 6<br />

7. Document 7<br />

8. Document 8<br />

9. Document 9<br />

10. Document 10<br />

11. Document 11<br />

12. Document 12<br />

13. Document 13<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Une présence assidue et active est absolument INDISPENSABLE.


成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・Les devoirs à la maison - chaque semaine - interviendront aussi dans<br />

l’évalution.<br />

質問・相談:<br />

Le lundi ou le mardi, après les cours ; le jeudi après-midi.<br />

フランス語表現演習ⅧA 1単位 (秋学期)<br />

Pratique de l’oral et de l’écrit<br />

訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン<br />

授業科目の内容:<br />

Ce cours est destiné en particulier aux étudiants de troisième année. Il a<br />

pour but d'assurer une transition aux étudiants sortant de deuxième année<br />

vers une meilleure maîtrise de la langue française aux niveaux oral et écrit.<br />

A partir de documents variés et relativement simples, les étudiants seront<br />

invités à s'exprimer en français, à l'oral et l'écrit.<br />

Les documents seront fort divers : documents écrits (extraits de<br />

journaux), documents visuels (peintures, photographies), documents<br />

audio-visuels (publicités, extraits de films).<br />

A travers l'étude de la langue, nous tenterons de découvrir divers aspects<br />

de la société et de la culture françaises.<br />

この授業の目的は2年生の終了時のレベルからスタートして聞き取<br />

りの能力や表現力などを向上することです。<br />

授業中多様な教材を使って、学生に自分を表現する機会を与えま<br />

す。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1. Document 1<br />

2. Document 2<br />

3. Document 3<br />

4. Document 4<br />

5. Document 5<br />

6. Document 6<br />

7. Document 7<br />

8. Document 8<br />

9. Document 9<br />

10. Document 10<br />

11. Document 11<br />

12. Document 12<br />

13. Document 13<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Une présence assidue et active est absolument INDISPENSABLE.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・Les devoirs à la maison - chaque semaine - interviendront aussi dans<br />

l’évalution.<br />

質問・相談:<br />

Le lundi ou le mardi, après les cours ; le jeudi après-midi.<br />

フランス語表現演習ⅦB 1単位 (春学期)<br />

准教授 岑村 傑<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語原文の日本語訳をあらためてフランス語に翻訳する,<br />

という演習を行います。原文と各自の訳を引き比べ,さまざまなフ<br />

ランス語訳の可能性を検討することで,フランス語の表現力を養い<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントで配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

フランス語表現力の確認のために初回にテストを行ったあと,2回<br />

で1テクストを取り上げて,翻訳と検討を繰り返していきます。時事<br />

から文学作品まで,多彩なテクストを対象とします。<br />

227<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中級以上のフランス語力が必須です。初回のテストは必ず受けて<br />

ください。<br />

ほぼ毎回課題の提出を求めますので,出席がおろそかになること<br />

は認めません。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と提出課題をもとに,総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業後,E-mail,予約面談など。<br />

フランス語表現演習ⅧB 1単位 (秋学期)<br />

准教授 岑村 傑<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語表現演習ⅦBに引き続き,フランス語原文のある日本<br />

語訳のフランス語翻訳を行います。ⅧBでは,文学テクストを中心<br />

に扱う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントで配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントで配布します。<br />

授業の計画:<br />

フランス語表現力の確認のために初回にテストを行ったあと,翻<br />

訳と検討を繰り返していきます。中盤以降は,参加者各自に題材と<br />

するテクスト(フランス語原文と日本語訳)を提供してもらいます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中級以上のフランス語力が必須です。初回のテストは必ず受けて<br />

ください。<br />

ほぼ毎回課題の提出を求めますので,出席がおろそかになること<br />

は認めません。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と課題への取り組みをもとに,総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業後,E-mail,予約面談など。<br />

フランス文学演習ⅠA 1単位 (秋学期)<br />

教授 片木 智年<br />

授業科目の内容:<br />

フランスでは、イタリアの影響の元、17世紀末から18世紀にかけ<br />

て一種のおとぎ話ブームを迎えました。『シンデレラ』『眠れる森の<br />

美女』『赤ずきんちゃん』『長靴を履いた猫』などのシャルル・ペロ<br />

ー、『美女と野獣』のボーモン夫人。すべて農民たちが語り継いだ昔<br />

話をもとにしたお話です。これらの作品を味わうと同時に、その背<br />

後に広がる民話の世界、現代メディアでの変奏の問題も扱います。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料配付<br />

成績評価方法:<br />

平常点・小テスト<br />

質問・相談:<br />

授業後他<br />

フランス文学演習ⅡA 1単位 (秋学期)<br />

教授 宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀フランス文学の名作を抜粋で読みます。2年次に学んだ文<br />

学史をふりかえりながら、高度な読解力を養うことが、この授業の<br />

目的です。<br />

指定教科書は50年以上前に編まれた「教養主義」の塊のような本<br />

です。本文が150ページもあり、活字も小さいので、文字情報がびっ<br />

しり詰まっています。半期の授業で読み通すことはもとより不可能<br />

ですから、ロマン派の作品を集めた17ページから41ページまでは必<br />

ず終え、そのうえで履修者に余力があるようなら読む部分を増やし<br />

ていきたいと思います。<br />

なお、春学期開講の「フランス語学演習Ⅴ」も同じ教科書を使い<br />

ますが、とりあげる項目はまったく違いますので、併せて履修すれ<br />

ば読む力が身につくこと間違いなし(!?)。<br />

テキスト(教科書):<br />

丸山熊雄編『フランス文学読本(19世紀)』(第三書房)<br />

仏<br />


参考書:<br />

『新版フランス文学史』(白水社)<br />

授業の計画:<br />

ひたすら原典を読む授業です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

かならず予習すること。正当な理由のない欠席は認めません。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中に。相談は要予約。<br />

フランス文学演習ⅠB 1単位 (春学期)<br />

フランス現代思想への一歩<br />

講師 鳥居 珠江<br />

授業科目の内容:<br />

この授業ではフランスの現代思想家のテキストを原文で読み、哲<br />

学的なものの見方や考え方への最初のアプローチを目的とします。<br />

テキストは語学的には平易で読みやすいものを扱い、単に文章を和<br />

訳するだけではなく、そこから学生ひとりひとりが思索することを<br />

促します。まず、ジャン=リュック・ナンシーが子供を中心とした聴<br />

衆を対象に行った講演会のテキスト "Dieu, la justice, l’amour, la<br />

beauté : Quatre petites conférences” を読むことから始めます。秋学期<br />

は受講生の理解度に応じて、あらたにテキストを選択します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

とくに哲学的な知識はないけれど、現代の思想・文学論・芸術論<br />

に興味があるという学生を対象とします。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

・レポートによる評価<br />

フランス文学演習ⅡB 1単位 (秋学期)<br />

フランス現代思想への一歩<br />

講師 鳥居 珠江<br />

授業科目の内容:<br />

この授業ではフランスの現代思想家のテキストを原文で読み、哲<br />

学的なものの見方や考え方への最初のアプローチを目的とします。<br />

テキストは語学的には平易で読みやすいものを扱い、単に文章を和<br />

訳するだけではなく、そこから学生ひとりひとりが思索することを<br />

促します。まず、ジャン=リュック・ナンシーが子供を中心とした聴<br />

衆を対象に行った講演会のテキスト "Dieu, la justice, l’amour, la<br />

beauté : Quatre petites conférences” を読むことから始めます。秋学期<br />

は受講生の理解度に応じて、あらたにテキストを選択します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

とくに哲学的な知識はないけれど、現代の思想・文学論・芸術論<br />

に興味があるという学生を対象とします。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

・レポートによる評価<br />

フランス文学演習ⅢA 1単位 (春学期)<br />

告白という災厄<br />

准教授 岑村 傑<br />

授業科目の内容:<br />

愛しています,とか,犯人は私だ,という告白がなされるとき,<br />

明るみに出た恋や罪以上に,告白それ自体が重大な契機となって,<br />

告白した者と告白を聞いた者とのその後の人生を狂わせる。告白と<br />

は,災いをもたらすひとつの事件である。<br />

17 世紀から20 世紀までの小説を中心に取り上げて,そこで告白と<br />

228<br />

いう事件がどのような役割を果たしているのかを考察します。<br />

演習授業ですから,講義のみの授業にはなりません。フランス文<br />

学読解の実践力養成にも重点を置いて,訳文作成,要約,論述など<br />

の訓練を多く行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントで配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

数回の序論のあと,各世紀から2作品ずつ,計8作品を選んで分析<br />

していく予定です。最終授業時に期末試験を実施します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業内の課題が多くなりますから,出席がおろそかになることは<br />

認めません。<br />

成績評価方法:<br />

授業への参加度と授業内期末試験をもとに,総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業後,E-mail,予約面談など。<br />

フランス文学演習ⅣA 1単位 (秋学期)<br />

ジュネの20 世紀(続)<br />

准教授 岑村 傑<br />

授業科目の内容:<br />

1910 年に生まれ1986 年に没した作家ジャン・ジュネの生涯は,<br />

20 世紀全体を覆っています。エドマンド・ホワイトによるジュネの<br />

伝記に導かれながら,ジュネという特異な存在を織りなす20 世紀の<br />

社会,風俗,芸術,思想,政治における諸問題と向き合うことを目<br />

指します。<br />

今年度は,ジュネとサルトル,ジャコメッティとの関係に焦点を<br />

あてます。<br />

ホワイトの伝記については,2009年度秋学期に終えた続きからが<br />

対象となりますが,昨年度受講していなくても,今年度の受講に支<br />

障はありません。<br />

テキスト(教科書):<br />

Edmund White, Jean Genet, Paris, Gallimard, 1993. 授業時に必要箇所<br />

をプリントで配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回の序論のあと,上記のジュネ伝を読み進めつつ,サルトルと<br />

ジャコメッティに関する文献にも多く触れていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者の人数にもよりますが,全員に毎回必ず一定量の訳読を担<br />

当してもらう予定です。<br />

成績評価方法:<br />

授業への参加度(出席,訳読回数など)と学期末レポートをもと<br />

に,総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業後,E-mail,予約面談など。<br />

フランス文学演習ⅢB 1単位 (春学期)<br />

講師 真部 清孝<br />

授業科目の内容:<br />

ルイ=セバスチャン・メルシエ(1740-1814)がパリの様々な情景<br />

を鮮やかに描いた『タブロー・ド・パリ』、この彼の代表作を読むこ<br />

とで、18世紀のパリの様子やそこでの生活を観察し、当時の人びと<br />

の心性に迫っていきます。テクストはフランス語で講読。テクスト<br />

をより深く理解するため、当時を描いた映画などの映像資料や図版<br />

類も参照します。現代のパリとはさまざまな意味で異なっている18<br />

世紀のパリを見ていくことになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントにて配布します。<br />

参考書:<br />

『十八世紀パリ生活誌 タブロー・ド・パリ』 メルシエ著 原宏編<br />

訳 岩波文庫 1989年


授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 メルシエについて<br />

第3回 『タブロー・ド・パリ』について<br />

第4回〜第12回 テクスト講読<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には辞書を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

レポート(60%)および平常点(40%)による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。<br />

フランス文学演習ⅣB 1単位 (秋学期)<br />

講師 真部 清孝<br />

授業科目の内容:<br />

ルイ=セバスチャン・メルシエ(1740-1814)がパリの様々な情景<br />

を鮮やかに描いた『タブロー・ド・パリ』、この彼の代表作を読むこ<br />

とで、18世紀のパリの様子やそこでの生活を観察し、当時の人びと<br />

の心性に迫っていきます。テクストはフランス語で講読。テクスト<br />

をより深く理解するため、当時を描いた映画などの映像資料や図版<br />

類も参照します。現代のパリとはさまざまな意味で異なっている18<br />

世紀のパリを見ていくことになるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントにて配布します。<br />

参考書:<br />

『十八世紀パリ生活誌 タブロー・ド・パリ』 メルシエ著 原宏編<br />

訳 岩波文庫 1989年<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 メルシエと『タブロー・ド・パリ』について<br />

第3回〜第12回 テクスト講読<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には辞書を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

レポート(60%)および平常点(40%)による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。<br />

フランス文学演習ⅤA 1単位 (春学期)<br />

散文詩を味わう<br />

教授 牛場 暁夫<br />

授業科目の内容:<br />

散文詩は20世紀に多く書かれるようになりました。ジャン・コ<br />

クトーや、ジュリアン・グラックの名前がすぐ浮かびますが、その<br />

魅力は何なのか考えようと思います。日本人は散文詩が基本的には<br />

好きですので、興味深い日仏比較を行うことができるかもしれませ<br />

ん。<br />

テキスト(教科書):<br />

ジャン=イヴ・タディエ『詩的物語』を使います。<br />

成績評価方法:<br />

試験によって評価します。<br />

フランス文学演習ⅥA 1単位 (秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きを行います。<br />

成績評価方法:<br />

試験によって評価します。<br />

教授 牛場 暁夫<br />

229<br />

フランス文学演習ⅤB 1単位 (春学期)<br />

18世紀小説のアンソロジー<br />

助教 井上 櫻子<br />

授業科目の内容:<br />

フランス文学史上,18世紀は小説技法が急速に発展を遂げる時代<br />

であるとされています。フランスでは近年,アンシャン・レジーム<br />

期の小説にかんする研究が進んできていますが,日本では手軽に入<br />

手可能な翻訳の数も限られており,一般読者には必ずしも十分に紹<br />

介されているとは言えません。この授業では,18世紀に活躍した小<br />

説家たちの代表的作品を年代順に紹介しながら,小説の発展の過程<br />

をたどりたいと思います。<br />

一人の作家について2〜3回の授業を充てます。まず授業担当者<br />

が作家の生涯や主要作品,作風について簡単に解説します。その後,<br />

履修者のみなさんに,原文の訳出を担当していただきます。<br />

18世紀の小説にかんする基礎的な知識を踏まえることにより,19<br />

世紀以降の文学作品もまた違った視点から読み直すことができるの<br />

ではないかと思われます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

まず前史(17世紀末の小説)から解説をはじめます。その後,春<br />

学期は18世紀中葉にいたるまでの小説の発展について検討してゆき<br />

ます。<br />

具体的には,ラ・ファイエット夫人『クレーヴの奥方』,ロベー<br />

ル・シャール『フランス名婦伝』,ル・サージュ『ジル・ブラース物<br />

語』,マリヴォー『マリアンヌの生涯』,プレヴォー『マノン・レス<br />

コー』等を取り上げる予定です。<br />

くわしくは初回授業時に説明いたします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業中の作業が多くなりますので,授業には休まず出席するよう<br />

にしてください。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況,課題への取り組み方(訳出,プレゼンテーション等),<br />

学期末に課するレポートの内容の内容を総合的に判断して評価しま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

e-mailおよび授業後にうけつけます。<br />

フランス文学演習ⅥB 1単位 (秋学期)<br />

18世紀小説のアンソロジー<br />

助教 井上 櫻子<br />

授業科目の内容:<br />

フランス文学史上,18世紀は小説技法が急速に発展を遂げる時代<br />

であるとされています。フランスでは近年,アンシャン・レジーム<br />

期の小説にかんする研究が進んできていますが,日本では手軽に入<br />

手可能な翻訳の数も限られており,一般読者には必ずしも十分に紹<br />

介されているとは言えません。この授業では,18世紀に活躍した小<br />

説家たちの代表的作品を年代順に紹介しながら,小説の発展の過程<br />

をたどりたいと思います。<br />

一人の作家について2〜3回の授業を充てます。まず授業担当者<br />

が作家の生涯や主要作品,作風について簡単に解説します。その後,<br />

履修者のみなさんに,原文の訳出を担当していただきます。<br />

18世紀の小説にかんする基礎的な知識を踏まえることにより,19<br />

世紀以降の文学作品もまた違った視点から読み直すことができるの<br />

ではないかと思われます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

秋学期は18世紀中葉から19世紀初頭までの小説の発展をたどりま<br />

す。<br />

具体的には,クレビヨン・フィス『心と精神の迷い』,小説の伝統<br />

とルソーの『告白』,ベルナルダン・ド・サン=ピエール『ポールと<br />

ヴィルジニー』,ラクロ『危険な関係』,シャトーブリアン『キリス<br />

仏<br />


ト教精髄』(『アタラ』『ルネ』)等の作品,主題を取り上げます。<br />

くわしくは初回授業時に説明いたします。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業中の作業が多くなりますので,授業には休まず出席するよう<br />

にしてください。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況,課題への取り組み方(訳出,プレゼンテーション等),<br />

学期末に課するレポートの内容の内容を総合的に判断して評価しま<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

e-mailおよび授業後にうけつけます。<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

20世紀の文学・芸術・文化・社会<br />

教授 牛場 暁夫<br />

授業科目の内容:<br />

1930年代からは世界同時多発的な文化の時代に入ったともい<br />

われているが、アクチュアルな時代の実態に多角度から迫りたい。<br />

それぞれの観点から調べてゆくと、互いに共通する側面が見えてく<br />

ることがよく起きます。そうした、出会いも大切にしたい。大きな<br />

流れはまず私が提示する予定です。<br />

成績評価方法:<br />

レポートや平常点で評価します。<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 牛場 暁夫<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続きを行います。秋学期には履修者に発表してもらいま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

レポートと平常点で評価します。<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (秋学期)<br />

教授 宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

履修者が「自分でも納得のいく卒論」を完成させるための相談役<br />

に徹します。<br />

詩を中心にした19 世紀フランス文学のほか,絵画,映画などに興<br />

味のある学生諸君を歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定せず。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

学生諸君の口頭発表が中心になります。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問はできるだけ授業中にお願いします。相談については要予約。<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 宮林 寛<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲと同じ。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定せず。<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

学生諸君の口頭発表が中心になります。<br />

230<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問はできるだけ授業中にお願いします。相談については要予約。<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

教授 荻野 安奈<br />

授業科目の内容:<br />

私の専門は16 世紀文学です。ゼミでは広義のユマニズム(ソクラ<br />

テスからサルトルまで)の観点に立ち、あらゆる事象を対象として、<br />

論じる訓練をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定せず。<br />

授業の計画:<br />

発表が中心となります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

論じやすい主題ではなく,本気でぶつかれる主題を見つけて下さ<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 荻野 安奈<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲと同じ<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

教授 小倉 孝誠<br />

授業科目の内容:<br />

近代(とくに18 世紀から20 世紀前半)の文学と文化史を学びたい<br />

人のためのゼミです。文学はそれが書かれた時代と社会を映し出す<br />

という側面をもっているので,文学(とりわけ小説)をつうじて歴<br />

史,社会,文化を全体的に読み解こうというのがねらいです。身体,<br />

ジェンダー,メディア,歴史,風景,絵画と文学などの問題を考え<br />

ていきますが,受講生には各自の関心におうじて自由にテーマを見<br />

つけてもらいたいと思います。ときにヴィデオ,DVD などの映像資<br />

料を用いている予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

バルザック『ゴリオ爺さん』(岩波文庫)<br />

ゾラ『時代を読む 1870-1900』「ゾラ・セレクション」第10巻(藤原書店)<br />

(各自、生協などで購入のこと)<br />

参考書:<br />

・都立大学仏文研究室編『フランスを知る』(法政大学出版局,2003<br />

年)<br />

・平島正郎ほか『19 世紀の文学・芸術』(青土社,2000 年)<br />

これ以外は授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

バルザック『ゴリオ爺さん』と、ゾラ『時代を読む』を輪読しな<br />

がら、フランス近代小説がはらむさまざまな主題と、近代フランス<br />

が遭遇した諸問題(家庭、女性、宗教、都市、ユダヤ人問題など)<br />

について考えてみます。なお夏休み中にレポートを作成してもらい<br />

ます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点(出席状況および授業時の口頭発表による評価)<br />

質問・相談:<br />

E-mail および授業終了後に受けつけます。


フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 小倉 孝誠<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の続き。<br />

授業の計画:<br />

秋学期の初回にレポートを提出してもらい、3年生はそのレポー<br />

トにもとづいて口頭発表、4年生は卒論の中間発表をしてもらいま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

春学期と同じ。<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

教授 片木 智年<br />

授業科目の内容:<br />

資料としての文献や文化現象を前に、どう対処していけばいいの<br />

か。自分の視線で考え、わかりやすく論理的にまとめる訓練ができ<br />

ればと思っています。大学生活のみならず、生涯を通じて必要とな<br />

る技術だからです。もちろん、フランス語の資料に直接あたる訓練<br />

もします。なお、担当者の専門分野もあって、過去の研究会で話題<br />

に上ることが多かったのは、次のような主題ですが、限定するわけ<br />

ではありません。<br />

演劇・演劇的なもの、役者論<br />

昔話、民間伝承、おとぎばなし、幽霊譚、児童(?)文学<br />

フランス旧政体下や、伝統的テキストに垣間見る人々の感性、誕生<br />

と死、成長、恋愛、教育観などについて<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

授業後他<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

教授 片木 智年<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の、わたしの担当科目フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲの続<br />

きです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

授業後他<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

准教授 市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

20 世紀のフランス文化,文学,思想に関心のある人たちのための<br />

研究会です。僕自身はジョルジュ・バタイユの思想を主な研究対象<br />

にしていますが,実存主義からポスト構造主義にいたる現代思想の<br />

流れに関心のある履修者や,30 年代以降のファッション、映画など<br />

のフランス文化,また移民問題などの社会現象に関心のある履修者<br />

も歓迎します。他方,バタイユ,ブランショ,バルト,デリダらに<br />

よる「書くこと」を巡っての論考への関心を受講者全員が共有し,<br />

活発な議論の場を持ちたいと願っています。<br />

231<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

サルトル「文学とは何か」人文書院,バタイユ「文学と悪」ちく<br />

ま学芸文庫,ブランショ「文学空間」現代思潮社,デリダ「エクリ<br />

チュールと差異」法政大学出版,「哲学の余白」法政大学出版,宮島<br />

喬「移民社会フランスの危機」岩波書店,Jacques Derrida, Séminaire,<br />

La bête et le souverain, vol. 1(2001-2002), Galilée, 2008<br />

授業の計画:<br />

履修者の研究テーマを配慮してテキストを選び,分担を決めて要<br />

約をしてもらいます。テキストは受講者の関心に合わせ相談のうえ<br />

決めますが、こちらからの提案として、デリダのEHESSにおける2001<br />

年の講義La bête et le souverainを候補として考えています。受講者の<br />

フランス語のレヴェルによって邦訳の存在するテキストが選ばれる<br />

可能性もありますが、できるだけ原文で読んで来ることを課し,質<br />

疑応答を行います。また講読の合間に、20世紀の文学批評の変遷に<br />

ついて簡単な概説を行うことも予定しています。同時に、履修者そ<br />

れぞれが選んだテーマに関し参考文献を紹介し,それについての発<br />

表を行ってもらいます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に参加する姿勢を求めます。<br />

成績評価方法:<br />

授業時間内の発表,学期末レポート<br />

質問・相談:<br />

授業後やメールで随時。<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

准教授 市川 崇<br />

授業科目の内容:<br />

20 世紀のフランス文化,文学,思想に関心のある人たちのための<br />

研究会です。僕自身はジョルジュ・バタイユの思想を主な研究対象<br />

にしていますが,実存主義からポスト構造主義にいたる現代思想の<br />

流れに関心のある履修者や,30 年代以降のファッション、映画など<br />

のフランス文化,また移民問題などの社会現象に関心のある履修者<br />

も歓迎します。他方,バタイユ,ブランショ,バルト,デリダらに<br />

よる「書くこと」を巡っての論考への関心を受講者全員が共有し,<br />

活発な議論の場を持ちたいと願っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

サルトル「文学とは何か」人文書院,バタイユ「文学と悪」ちく<br />

ま学芸文庫,ブランショ「文学空間」現代思潮社,デリダ「エクリ<br />

チュールと差異」,「哲学の余白」法政大学出版,宮島喬「移民社会<br />

フランスの危機」岩波書店,Jacques Derrida, Séminaire, La bête et le<br />

souverain, vol. 1(2001-2002), Galilée, 2008,Michel Foucault, Dits<br />

et écrits, vol. 2,Gallimard,1994<br />

授業の計画:<br />

履修者の研究テーマを配慮してテキストを選び,分担を決めて要<br />

約をしてもらいます。テキストは受講者の関心に合わせ相談のうえ<br />

決めますが、こちらからの提案として、フーコーの1970年代のイン<br />

タビュー記事を候補として考えています。受講者のフランス語のレ<br />

ヴェルによって邦訳の存在するテキストが選ばれる可能性もありま<br />

すが、できるだけ原文で読んで来ることを課し,質疑応答を行いま<br />

す。講読の合間に、実存主義から構造主義への思想潮流について簡<br />

単な概説をも予定しています。同時に履修者それぞれが選んだテー<br />

マに関し参考文献を紹介し,それについての発表を行ってもらいま<br />

す。4年生の履修者には、自分の選んだテーマについて卒業論文の作<br />

成を行ってもらい、作業の進展に応じて発表をしてもらいます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に参加する姿勢を求めます。<br />

成績評価方法:<br />

授業態度,学期末レポート<br />

質問・相談:<br />

授業後やメールで随時。<br />

仏<br />


フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

准教授 喜田 浩平<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語を対象とした言語学の研究会です。現代フランス語の<br />

統語論・意味論を中心に、以下のようなテーマも広範に扱います。<br />

・日本語や英語との対照研究<br />

・語用論<br />

・社会言語学<br />

・フランス語教育<br />

・翻訳論<br />

・文体論<br />

・レトリック<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

口頭発表と自由な議論を中心に進めていきます。発表には2つのタ<br />

イプがあります。<br />

・自分の興味のあるテーマに関する学術論文を渉猟し、批判的に紹<br />

介する。<br />

・卒業論文について、研究計画(テーマや方法論)を説明する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,およびe-mail。<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

准教授 喜田 浩平<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語を対象とした言語学の研究会です。現代フランス語の<br />

統語論・意味論を中心に、以下のようなテーマも広範に扱います。<br />

・日本語や英語との対照研究<br />

・語用論<br />

・社会言語学<br />

・フランス語教育<br />

・翻訳論<br />

・文体論<br />

・レトリック<br />

参考書:<br />

授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

口頭発表と自由な議論を中心に進めていきます。発表には2つのタ<br />

イプがあります。<br />

・自分の興味のあるテーマに関する学術論文を渉猟し、批判的に紹<br />

介する。<br />

・卒業論文について、研究計画(テーマや方法論)を説明する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,およびe-mail。<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

准教授 岑村 傑<br />

授業科目の内容:<br />

フランスの19 世紀から21 世紀にいたるまでの小説を中心としつ<br />

つ,文化,社会,思想,政治,歴史をめぐる問題にも広く開かれた<br />

研究会です。参加者が各自の研究主題を発見し,それについて資料<br />

調査を行い,自分独自の見解を提出すべく思考して,最終的には第<br />

三者を説得する論述(=卒業論文)をまとめ上げることを,目標と<br />

します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントで配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。<br />

232<br />

授業の計画:<br />

上述した発見,調査,思考,論述の各段階についての訓練を行い<br />

ます。参加者には発表や課題提出を頻繁に行ってもらい,また,参<br />

加者間での議論にも多くの時間を割きます。<br />

それと並行して,学期末までに4年生は卒業論文主題を,3年生は<br />

研究対象を,決定します。<br />

成績評価方法:<br />

授業への参加度と学期末レポートをもとに,総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業後,E-mail,予約面談など。<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

准教授 岑村 傑<br />

授業科目の内容:<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲを参照。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントで配布します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

4年生は卒業論文の完成を目指します。3年生は自分の研究主題に<br />

関してレポートをまとめ,学期末に提出します。<br />

各自の執筆途中の原稿を俎上に載せて,文体から主張の論理性,<br />

独自性にいたるまで,さまざまな点について全員で議論します。執<br />

筆者はそれを受けて,内容の深化と文章の推敲を重ねていきます。<br />

成績評価方法:<br />

授業への参加度と,4年生は論文執筆への取り組み,3年生は学期<br />

末レポートをもとに,総合的に評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業後,E-mail,予約面談など。<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

准教授 築山 和也<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀後半の文学作品や批評を主な研究対象とするゼミです。絵<br />

画や思想などとの接点に目を向けながら、フランス語のテクストを<br />

できるだけ緻密に読み解いて、それについてどのような議論が可能<br />

か全員で検討していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回授業で指示しますが、基本的にプリントを使用する予定です。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後、またはメール(tsukiyam@flet.keio.ac.jp)で受け付け<br />

ます。<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

准教授 築山 和也<br />

授業科目の内容:<br />

19世紀後半の文学作品や批評を主な研究対象とするゼミです。絵<br />

画や思想などとの接点に目を向けながら、フランス語のテクストを<br />

できるだけ緻密に読み解いて、それについてどのような議論が可能<br />

か全員で検討していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回授業で指示しますが、基本的にプリントを使用する予定です。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)


質問・相談:<br />

授業終了後、またはメール(tsukiyam@flet.keio.ac.jp)で受け付け<br />

ます。<br />

フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

フランス語学文学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

休講<br />

休講<br />

233<br />

仏<br />


図書館・情報学基礎 2単位 (春学期)<br />

教授 上田 修一<br />

授業科目の内容:<br />

図書館・情報学専攻では,「情報という角度から問題を見付けて解<br />

決できる人材」の養成を目指しています。この科目は,受講者が「情<br />

報」について考えること,情報を伝達するための情報メディア,蓄<br />

積された情報にアクセスするための情報検索,情報メディアの収集,<br />

提供,保存のための社会制度である図書館について基礎的な知識を<br />

得ることを目的としています。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回,プリントを配布します。<br />

日本図書館情報学会『図書館情報学用語辞典第3 版』 丸善 2007<br />

年<br />

授業の計画:<br />

次の講義計画で講義を行います。<br />

1. 図書館情報とは<br />

2. 本と読書<br />

3. 情報メディアへのアプローチ<br />

4. 情報メディアの種類<br />

5. 情報学と情報<br />

6. 情報はどう捉えられてきたか<br />

7. 情報の性質<br />

8. 情報サービスと情報システム<br />

9. 図書館の仕組みと種類<br />

10. 図書館の仕事<br />

11. 図書館の現状と問題点<br />

12. 図書館情報学の研究課題<br />

13. 図書館情報学の研究法<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末試験を行います。)<br />

・レポートによる評価(2 回のレポート,課題があります。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席状況を加味し<br />

ます)<br />

質問・相談:<br />

授業後,およびメールによる質問に応じます。<br />

図書館・情報学文献講読Ⅰ(A) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学文献講読Ⅰ(B) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学文献講読Ⅰ(C) 1単位 (春学期)<br />

(A) 講師 越塚 美加<br />

(B) 講師 須賀 千絵<br />

(C) 助教 安形 麻理<br />

授業科目の内容:<br />

各クラス少人数で,図書館・情報学分野におけるトピックをとり<br />

あげた英語文献を講読します。図書館・情報学分野の基礎的な用語<br />

や概念の理解と,専門的な文献を読みこなせる英語力の習得を目指<br />

します。基本的に,毎回履修者が日本語訳を発表し,適宜必要な補<br />

足を行う形で授業を進めていきます。<br />

(A)(B)(C)の3 クラスでは,同じテキストを使い,ほぼ同じ<br />

進度で授業を進めます。試験も共通問題です。各クラスへの振り分<br />

けは4 月の専攻別ガイダンスの時に発表しますので,各自確認のう<br />

え,必ず指示されたクラスを履修してください。また,専攻別ガイ<br />

ダンスの時に下記の初回のテキストを配布しますので,初回の授業<br />

までに予習してきてください。<br />

履修は原則として図書館・情報学専攻の学生に限ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

Peters, Tom. The future of reading. Library Journal. 2009, vol. 134, Issue<br />

18, p. 18-22.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

234<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,教室にて受け付けます。<br />

図書館・情報学文献講読Ⅱ(A) 1単位 (秋学期)<br />

図書館・情報学文献講読Ⅱ(B) 1単位 (秋学期)<br />

図書館・情報学文献講読Ⅱ(C) 1単位 (秋学期)<br />

(A) 講師 越塚 美加<br />

(B) 講師 須賀 千絵<br />

(C) 助教 安形 麻理<br />

授業科目の内容:<br />

各クラス少人数で,図書館・情報学分野におけるトピックをとり<br />

あげた英語文献を講読します。図書館・情報学分野の基礎的な用語<br />

や概念の理解と,専門的な文献を読みこなせる英語力の習得を目指<br />

します。基本的に,毎回履修者が日本語訳を発表し,適宜必要な補<br />

足を行う形で授業を進めていきます。<br />

(A)(B)(C)の3 クラスでは,同じテキストを使い,ほぼ同じ<br />

進度で授業を進めます。試験も共通問題です。各クラスへの振り分<br />

けは4 月の専攻別ガイダンスの時に発表しますので,各自確認のう<br />

え,必ず指示されたクラスを履修してください。また,夏休み直前<br />

に下記の初回テキストを研究棟341号室に用意しておきますので,<br />

各自コピーのうえ、秋学期初回の授業までに予習してきてください。<br />

履修は原則として図書館・情報学専攻の学生に限ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

Rowlands, Ian; Nicholas, David; Jubb, Michael. Does e-journal<br />

investment lead to greater academic productivity? Library & Information<br />

Update. July/August 2009, p. 45-47.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,教室にて受け付けます。<br />

情報サービス基礎Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

社会における図書館の存在意義とその役割<br />

教授 糸賀 雅児<br />

授業科目の内容:<br />

この科目は,原則として図書館・情報学専攻2 年生の必修科目で<br />

あり,基礎科目の一つとして各種の図書館における情報サービスの<br />

概要と意義を学びます。そして,秋学期に開講される「情報サービ<br />

ス基礎Ⅱ」と一体となって,3 年次以降に設置される図書館コース<br />

への入門科目となるように位置づけらています。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の進行に応じて,読むべき文献を順次指示しますので,事前<br />

にしっかり読んできてください。事前に読んでこないことには,授<br />

業が面白いわけはありません。<br />

参考書:<br />

・久慈 力『図書館利用の達人』現代書館,2008 年<br />

・千野信浩『図書館を使い倒す!』(新潮新書),2005 年<br />

・井上真琴『図書館に訊け!』(ちくま新書)筑摩書房,2004 年<br />

・菅谷明子『未来をつくる図書館 ニューヨークからの報告』(岩波<br />

新書)岩波書店,2003 年<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション<br />

2. 生涯学習の意義と領域<br />

3. 社会教育の内容・方法と施設<br />

4. 社会教育指導者と専門的職員<br />

5. 学習情報提供と学習相談の意義<br />

6. 公共性のある学習空間としての図書館<br />

7. 公共図書館の法と行政<br />

8. 公共図書館における情報サービス<br />

9. 学校図書館の法と行政<br />

10. 学校図書館における情報サービス<br />

11. 大学図書館の法と行政<br />

12. 大学図書館における情報サービス<br />

13. 図書館における情報サービスと知的自由


担当教員から履修者へのコメント:<br />

とにかく,いろいろな図書館に行ってみて,図書館を楽しんでく<br />

ださい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(3 回レポートの提出を求める予定ですが,<br />

単行書を複数読んでもらいことを考えています。)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後でも構いませんが,なるべく授業中に質問できるよう<br />

配慮します。<br />

情報サービス基礎Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授(有期) 三浦 逸雄<br />

授業科目の内容:<br />

本科目は「情報サービス基礎Ⅰ」を踏まえた図書館情報学全体へ<br />

の入門的役割を果たす科目として位置づけられる。図書館及びその<br />

他の情報サービス提供機関をひとつの社会的システムとして捉え,<br />

記録された情報・知識の生産・流通,選択・収集,組織・蓄積,提<br />

供・利用システムといった広いコンテクストにおいて図書館・情報<br />

サービスの諸問題を論じる。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業においてプリント資料を適宜配布する。<br />

参考書:<br />

参考文献は授業において随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 図書館・情報サービスの意義と役割<br />

3. 図書館・情報サービスの種類と形態<br />

4. 組織体としての図書館・情報サービス機関<br />

5. 情報資源としてのコレクション<br />

6. 人的援助としてのレファレンス・サービス<br />

7. 情報要求と文献・情報検索システム<br />

8. 図書館・情報サービスの経済学(1)<br />

9. 図書館・情報サービスの経済学(2)<br />

10. 図書館・情報サービスの法制度<br />

11. デジタル情報環境下の図書館・情報サービス<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末)<br />

・レポートによる評価(中間)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

上記を総合した最終評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

情報検索基礎Ⅰ 2単位 (秋学期)<br />

教授 岸田 和明<br />

授業科目の内容:<br />

情報と情報システム,情報検索の過程,検索手法,検索のしくみ,<br />

検索評価,データベース,索引,情報検索関連用語,さらに図書館<br />

目録,分類など書誌コントロールについての基礎的理解を得ること<br />

を目的とした授業内容です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを適宜,配布します。<br />

参考書:<br />

情報科学技術協会編『情報検索の基礎知識 新訂版』2006<br />

授業の計画:<br />

第1 回:ガイダンス,情報とは<br />

第2 回:情報システムと情報サービス<br />

第3 回:情報の蓄積(1)<br />

第4 回:情報の蓄積(2)<br />

第5 回:情報の蓄積(3)<br />

第6 回:情報検索とは<br />

第7 回:情報検索の原理<br />

第8 回:情報検索の技法<br />

第9 回:情報検索システムとデータベース<br />

第10 回:情報検索のプロセスと評価<br />

第11 回:図書館目録(1)<br />

235<br />

第12 回:図書館目録(2)<br />

第13 回:まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末試験を行います)<br />

・レポートによる評価(1 回のレポート課題を出題します)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席点を加味しま<br />

す)<br />

情報検索基礎Ⅱ(A) 2単位 (春学期)<br />

情報検索基礎Ⅱ(B) 2単位 (春学期)<br />

情報検索基礎Ⅱ(C) 2単位 (春学期)<br />

(A) 教授 岸田 和明<br />

(B) 講師 中島 玲子<br />

(C) 講師 石田 栄美<br />

授業科目の内容:<br />

図書館・情報学の研究に必要な基本技能であるコンピュータの操<br />

作および倫理について習熟することを目標として,各種アプリケー<br />

ションとネットワークの利用を中心に講義と演習を並行します。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは授業時に配布します。<br />

授業の計画:<br />

第01 回:文書処理(1)<br />

第02 回:文書処理(2)<br />

第03 回:SLIS環境<br />

第04 回:サーバとネットワーク<br />

第05 回:サーチエンジン<br />

第06 回:画像処理(1)<br />

第07 回:画像処理(2)<br />

第08 回:HTMLの復習<br />

第09 回:表計算(1)<br />

第10 回:表計算(2)<br />

第11 回:プレゼンテーション(1)<br />

第12 回:プレゼンテーション(2)<br />

第13 回:ファイル操作<br />

・(A)~(C)クラスへの振り分けは掲示するので各自確認してく<br />

ださい。<br />

・使用するソフトウェアのライセンス数に限りがあるため,原則と<br />

して図書館・情報学専攻の学生以外の履修はできません。<br />

・担当者により順序や内容・配分が入れ替わることがあります。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

情報メディア基礎Ⅰ 2単位 (秋学期)<br />

教授 倉田 敬子<br />

授業科目の内容:<br />

図書,雑誌,新聞等の印刷メディアを中心に,情報メディアの特<br />

性,生産・流通のプロセスについて概説します。電子メディアに関<br />

しても,印刷メディアとの比較を通して触れます。毎回,プリント<br />

を配布し,それに基づき授業を進めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

ありません<br />

参考書:<br />

授業時に指示します<br />

授業の計画:<br />

第1 回 ガイダンス 情報とは<br />

第2 回 情報メディアの定義,分類,特徴<br />

第3 回 図書の制作プロセス<br />

第4 回 情報メディアとしての図書,その歴史<br />

第5 回 出版を成立させる諸制度:知る権利など<br />

第6 回 著作権制度と現状の課題<br />

第7 回 出版流通制度の現状と課題<br />

第8 回 逐次刊行物,定期刊行物<br />

第9 回 雑誌の特性と出版の現状<br />

第10回 新聞の特性,制作プロセス<br />

第11回 新聞の流通制度,情報メディアの読み<br />

第12回 電子メディアの特性<br />

第13回「電子化」のもたらすもの<br />

図<br />


成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(基本的にはこの点数で評語を決めます)<br />

・レポートによる評価(提出回数1 回,レポートを提出しないと定<br />

期試験を受験できません)<br />

質問・相談:<br />

授業中及び授業後に受け付けます。<br />

情報メディア基礎Ⅱ(A) 2単位 (春学期)<br />

情報メディア基礎Ⅱ(B) 2単位 (春学期)<br />

情報メディア基礎Ⅱ(C) 2単位 (春学期)<br />

(A)(C) 教授 田村 俊作<br />

(B) 講師 杉江 典子<br />

授業科目の内容:<br />

目録,書誌,索引というかたちで実現されている資料組織の基本<br />

的考え方を学ぶため,目録,主要な書誌・索引類,書誌データベー<br />

ス,参考図書の概説を行うと共に,それらを使った基礎的な資料探<br />

索の方法の修得を目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

長澤雅男,石黒祐子『情報源としてのレファレンスブックス』新<br />

版 日本図書館協会 2004。また,プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

第1 回 ガイダンス・情報メディアと書誌情報<br />

第2 回 三田メディアセンターの概要(含館内ツアー)<br />

第3 回 情報検索の基礎とOPACの検索<br />

第4 回 書誌情報の識別<br />

第5 回 レファレンスブック・データベース<br />

第6 回 雑誌論文・新聞記事の探索1<br />

第7 回 雑誌論文・新聞記事の探索2<br />

第8 回 言語・文字の情報源,事物・事象の情報源<br />

第9 回 歴史・日時の情報源<br />

第10 回 地理・地名の情報源<br />

第11 回 まとめ・試験<br />

第12 回 予備日<br />

第13 回 予備日<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

(A)~(C)の各クラスへの振り分けは,新学期早々に提示しま<br />

す。他専攻・他学部の学生で履修を希望する人は,必ず事前に相談<br />

に来てください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点・授業内試験<br />

図書館・情報学研究法 2単位 (秋学期)<br />

教授 糸賀 雅児<br />

教授 上田 修一<br />

教授 岸田 和明<br />

教授 倉田 敬子<br />

教授 田村 俊作<br />

准教授 原田 隆史<br />

授業科目の内容:<br />

各担当者が,別個に授業を行います。それぞれの担当者の内容に<br />

ついては,6 月に説明をし,6 月末に志望票を提出して頂きます。7<br />

月はじめに,発表しますので,それに従ってください。なお,4 年<br />

次の図書館・情報学研究会にと継続します。<br />

授業の計画:<br />

それぞれの担当者が学生の関心に応じ,ゼミとして研究発表を中<br />

心とした指導を行います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

図書館・情報学研究会Ⅰ(A)(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学研究会Ⅱ(A)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 上田 修一<br />

授業科目の内容:<br />

図書館・情報学分野の課題に関する研究および卒業論文執筆のた<br />

めの指導を行ないます。<br />

236<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

図書館・情報学研究会Ⅰ(B)(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学研究会Ⅱ(B)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

卒業論文の研究指導<br />

セット履修 教授 糸賀 雅児<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文の執筆に向けて,テーマの選択,研究の進め方,論文執<br />

筆の技術的な助言などを,逐次行っていきます。<br />

授業の計画:<br />

その都度,各自の研究計画の進行状況について発表・報告してい<br />

ただくことになります。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および各自の卒業研究の進行状況をもとに評価<br />

します。<br />

質問・相談:<br />

随時,受け付けます。<br />

図書館・情報学研究会Ⅰ(C)(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学研究会Ⅱ(C)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 倉田 敬子<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文指導をおこないます。<br />

授業の計画:<br />

春学期は卒論の進捗状況を定期的に発表してもらいます。<br />

9月の卒業論文中間発表に向けて、その直前にゼミ合宿を行いま<br />

す。中間発表以降は、個別指導によって卒業論文を作成してもらい<br />

ます。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と卒論に対する取り組み姿勢によって評価します<br />

図書館・情報学研究会Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学研究会Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 岸田 和明<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文の指導を行います。テーマの選択,先行研究の調べ方,<br />

調査や実験の計画,データの分析,論文執筆など,順次,指導して<br />

いきます。<br />

授業の計画:<br />

状況に応じて,講義・報告会・演習など,さまざまな形態を織り<br />

交ぜて,授業を進めていきます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時,受け付けます。<br />

図書館・情報学研究会Ⅰ(E)(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学研究会Ⅱ(E)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 田村 俊作<br />

授業科目の内容:<br />

図書館におけるレファレンス・サービスやその他の利用者サービ<br />

ス,図書館史などの図書館に係わる問題,読書・情報探索行動など<br />

図書館利用者・利用に関連する諸問題をテーマとする学生のための<br />

卒論指導を行います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の時にスケジュールを決めます。<br />

図書館・情報学研究会Ⅰ(F)(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学研究会Ⅱ(F)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講


図書館・情報学研究会Ⅰ(H)(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館・情報学研究会Ⅱ(H)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授(有期) 三浦 逸雄<br />

授業科目の内容:<br />

論文テーマの選択、研究・調査の進め方、資料・データの処理・<br />

分析、論文の構成、文章の書き方など、卒業論文の執筆に向けての<br />

指導を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

授業の中で随時指示する。<br />

授業の計画:<br />

研究会メンバーが各自の研究プロジェクトを計画し、その進捗状<br />

況を順次報告する。具体的な進め方は初回に相談する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受付ける。<br />

図書館の計画と経営 2単位 (春学期)<br />

教授(有期) 三浦 逸雄<br />

授業科目の内容:<br />

利用者の種々様々な要求に応じて情報や資料を提供する機関の中<br />

で,特に図書館に焦点をあて,その使命や役割を遂行するための経<br />

営管理機能について基本的な理解を目指す。講義においては大学図<br />

書館および公共図書館を中心に管理運営,計画策定,サービス評価、<br />

人的資源,財政といった側面を取り上げる。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業においてプリント資料を適宜配布する。<br />

参考書:<br />

授業で適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

1. 図書館・情報サービス機関の経営管理機能<br />

1.1 経営管理の機能と役割<br />

1.2 図書館の管理・組織機構<br />

2. 図書館・情報サービスの計画と評価<br />

2.1 サービスの計画策定プロセス<br />

2.2 サービスの測定と評価<br />

3. 図書館の人的資源<br />

3.1 図書館の職務と人事政策<br />

3.2 図書館長・図書館員の責務と役割<br />

3.3 組織におけるプロフェッション<br />

4. 図書館財政<br />

4.1 図書館の予算と財務<br />

4.2 図書館・情報サービスの経済分析<br />

5. 図書館の施設<br />

5.1 図書館の施設管理<br />

5.2 図書館建築<br />

6. デジタル時代における図書館の経営管理<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末)<br />

・レポートによる評価(中間)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

上記を総合した最終評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

レファレンス・サービス論 2単位 (秋学期)<br />

教授 田村 俊作<br />

授業科目の内容:<br />

図書館のレファレンス・サービスについて,理論と実際を学びま<br />

す。レファレンス・サービスの基本的な考え方,歴史,サービス内<br />

容,技術を概観します。講義で得た知識をもとに,レファレンス・<br />

237<br />

サービスの実態の分析を各人が試みます。また,講義と並行して,<br />

事例問題によって,問題発生から解決までの調査法の実際を演習し,<br />

それを通して調査手順の修得をめざします。<br />

参考書:<br />

・長澤雅男『レファレンス・サービス』丸善 1995<br />

・長澤雅男,石黒祐子『問題解決のためのレファレンスサービス<br />

新版』日本図書館協会 2007<br />

・伊藤松彦編『新図書館学校教育資料集成4:参考業務』教育資料出<br />

版会 1989<br />

・阪田蓉子編『新編図書館学教育資料集成4:情報サービス論 補訂<br />

版』教育史料出版会 2003<br />

・田村俊作編『情報サービス概説 改訂版』東京書籍 2009<br />

授業の計画:<br />

第1 回 レファレンス・サービスの定義・意義<br />

第2 回 主要な書誌的ツールと探索手順;参考図書ガイド<br />

第3 回 政府刊行物・法令・判例情報;演習課題1<br />

第4 回 質問回答業務1;ミニテスト1<br />

第5 回 課題1 解答<br />

第6 回 統計情報・団体情報・人物情報・演習課題2<br />

第7 回 質問解答業務2;ミニテスト2<br />

第8 回 情報源の整備<br />

第9 回 課題2 解答<br />

第10 回 大学図書館におけるレファレンス・サービスの実際;<br />

文献調査と情報リテラシー支援;演習課題3<br />

第11 回 レファレンス・サービスの歴史1;ミニテスト3<br />

第12 回 レファレンス・サービスの歴史2<br />

第13 回 課題3 解答;まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

情報メディア基礎Ⅱ の履修を前提とします。演習においては,長<br />

澤雅男『情報と文献の探索 第3 版』丸善 1995;長澤雅男・石黒<br />

祐子『情報源としてのレファレンスブックス新版』日本図書館協会<br />

2004 が参考になります。<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび試験による評価<br />

図書館資料論 2単位 (春学期)<br />

教授(有期) 三浦 逸雄<br />

授業科目の内容:<br />

図書館コレクション形成・管理の視点から資料の生産・流通,選<br />

択・収集,コレクション評価・保存などを一つのプロセスとして捉<br />

えて講義をすすめる。また現在,情報技術の進展に伴って急速に増<br />

大している電子情報源(あるいは電子図書館)についてもコレクシ<br />

ョン形成・管理およびアクセス提供の側面から取り上げる。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

三浦逸雄・根本 彰著『コレクションの形成と管理』(再版)雄山<br />

閣 1999年<br />

三浦逸雄・野末俊比古編『専門資料論』日本図書館協会 2005年<br />

その他の関連文献は授業で適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

1. 図書館コレクションの形成・管理<br />

1.1 コレクションとは何か<br />

1.2 コレクション形成・管理プロセス<br />

2. 資料の生産と流通<br />

2.1 歴史としての出版<br />

2.2 図書生産と出版流通<br />

2.3 学術出版と学術情報流通<br />

2.4 電子出版<br />

3. 図書館資料の選択・収集<br />

3.1 選択・収集の原理<br />

3.2 コレクション形成方針<br />

4. 図書館コレクションの評価<br />

4.1 コレクション評価の目的<br />

4.2 コレクション評価の手法<br />

5. コレクションの維持・保存<br />

6. デジタル情報環境下におけるコレクション形成・管理<br />

図<br />


成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末)<br />

・レポートによる評価(中間)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

上記を総合した最終評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

資料組織論 2単位 (春学期)<br />

教授 上田 修一<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では,図書館目録の意義を述べ,目録規則,目録法,分<br />

類,件名,目録機械化,MARC,書誌ユーティリティ,オンライン<br />

目録など図書館目録の基本について講じます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回に配布します。<br />

授業の計画:<br />

1. 書誌コントロールの意義<br />

2. 書誌コントロールと図書館目録(1)<br />

3. 書誌コントロールと図書館目録(2)<br />

4. 目録の現在<br />

5. カードからOPACへ<br />

6. 目録規則と目録の構成<br />

7. 目録規則と書誌記述(1)<br />

8. 目録規則と書誌記述(2)<br />

9. 件名と分類<br />

10. 分類(NDC)<br />

11. MARC<br />

12. 書誌ユーティリティと共同分担目録(1)<br />

13. 書誌ユーティリティと共同分担目録(2)<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末試験と授業内小試験を行います。)<br />

・レポートによる評価(1 回のレポート,数回の課題があります。)<br />

・平常点:出席状況を加味します<br />

質問・相談:<br />

授業後およびメールによる質問に応じます。<br />

コミュニケーション史 2単位 (春学期)<br />

英国ヴィクトリア時代の書物と社会<br />

講師 武者小路 信和<br />

授業科目の内容:<br />

19 世紀の英国では,人口の増大・識字率の上昇などの要因によっ<br />

て,読書人口が急激に拡大していきました。この急激に拡大するマ<br />

ーケットを狙って,印刷・出版・製本などの分野でさまざまな企画・<br />

新機軸や書物・読書に関わる新しいビジネス・組織が生み出されま<br />

した。この授業では,書物・読書をめぐってダイナミックな動きの<br />

見られたヴィクトリア時代のイギリスを対象に,書物と社会との関<br />

わり,コミュニケーション事情について解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

その都度,授業時に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

各テーマについて数回を使い,次の順序で行う予定です。<br />

1. イントロダクション<br />

2. 読者層の拡大<br />

3. 三巻本と貸本屋(1・2)<br />

4. ディケンズと分冊出版<br />

5. 鉄道と読書<br />

6. 時刻表と旅行ガイド<br />

7. 児童書・絵本とPenny Dreadfuls(1・2)<br />

8. 挿絵本とギフトブック(1・2)<br />

9. British Museum Library とロンドン図書館事情(1・2)<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(学期末のレポート)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回出欠をとり,<br />

出席状況も評価に加味します。)<br />

238<br />

・その他(授業時に書いてもらうミニ・レポートの提出も評価に加<br />

味します。)<br />

質問・相談:<br />

授業中・終了後およびメールでの質問を受け付けます。<br />

児童サービス論 2単位 (秋学期)<br />

講師 汐﨑 順子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,子どもに本を提供する最も基本的な機関である公共<br />

図書館の児童サービスについて考えていきます。児童サービスの意<br />

義と目的を理解するとともに,利用者である子どもに提供する本(=<br />

児童資料)の実質的な理解を深めること,子どもと本を結びつける<br />

効果的な方法について学ぶことを目指します。児童資料は,個々の<br />

子どもの能力や興味に対応する形で存在し,その内容や分野は多岐<br />

に渡っています。子ども時代の読書はそれぞれの人格形成に深く関<br />

わるものであり,子どもに本を手渡す立場である児童図書館員には,<br />

まず各種児童資料に精通していることが求められます。授業では様<br />

々な分野の児童資料を実際に数多く紹介し,受講生にも実際に本を<br />

手に取って「読む・比較する・検討する」作業を求めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。授業の時に適宜資料を配布します。<br />

参考書:<br />

中多泰子・宍戸宏・汐﨑順子共著 「改訂版 児童サービス論」<br />

樹村房(2004)<br />

汐﨑順子著 「児童サービスの歴史:戦後日本の公立図書館にお<br />

ける児童サービスの発展」創元社 (2007)<br />

授業の計画:<br />

次の計画で講義を行います。( )は講義回数<br />

1. ガイダンス・序論(1)<br />

2. 概論:「児童サービス」の定義・歴史・児童図書館と<br />

児童図書館員など(1)<br />

3. 児童資料の実際:絵本・児童文学・昔話・知識の本など(6)<br />

4. 児童サービスの実際:読み聞かせ・ブックトーク・<br />

ストーリーテリングなど(4)<br />

5. まとめ:児童サービスの諸課題と展望等(1)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

子どもの本に興味のある積極的な学生を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(レポート(3 回程度を予定)は授業時に指<br />

定する形式で必ず期日に提出してください)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(2/3 以上の出席を<br />

条件とします)<br />

・その他(レポート・出席等,毎回の各自の授業に取組む姿勢で総<br />

合的に評価します)<br />

質問・相談:<br />

毎回の授業時間前後に受けつけます。<br />

図書館実習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

図書館実習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

図書館・情報学におけるインターンシップ科目<br />

セット履修 教授 岸田 和明<br />

授業科目の内容:<br />

図書館・情報学専攻の学生で,司書資格を取得し,図書館への就<br />

職を希望する者のみを対象としたインターンシップ科目です。イン<br />

ターンシップとは「学生が自らの専攻,将来のキャリアに関連した<br />

就業体験を行うこと」とされています。したがって,この科目では<br />

各種の図書館や資料室,メディアセンター等においてインターンと<br />

して実務を経験することになります。<br />

実習ガイダンスを3 ~ 4 回開催しますので(第1 回は4 月8 日),履<br />

修者は全てのガイダンスに必ず出席してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ガイダンスと実習を通じて,無断欠席,遅刻,中途放棄は一切許<br />

されません。<br />

また,実習に行くのは夏休み中の特定の2 週間でなければイヤだ,<br />

といったワガママももちろん認められませんので,履修にあたって<br />

ご注意ください。


成績評価方法:<br />

実習開始に先立って,ガイダンスと並行して実習レポートが3 回<br />

課され,実習期間中には実習ノートの記入が義務づけられます。ま<br />

た,実習先にも学生の実習成果について評価していただくようにな<br />

っています。さらに実習後の秋学期には,実習内容とその成果につ<br />

いて個人面談を行います。これらをもとに総合的に評価します。な<br />

お,基礎知識に関する小テストを春学期に実施することがあります。<br />

質問・相談:<br />

実習開始前であれば,随時受け付けます。<br />

図書館活動論Ⅰ(公共図書館) 2単位 (秋学期)<br />

公共図書館の活動・サービス・法制度<br />

教授 糸賀 雅児<br />

授業科目の内容:<br />

「地域の情報拠点」「生涯学習の拠点」としての公共図書館の活動<br />

やサービス,そしてそれらを支える法制や基準,政策などを学びま<br />

す。なお,事例集やスライド,ビデオを教材として併用することで,<br />

国内外の公立図書館活動の実態について理解が深まるよう配慮しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

町村図書館活動推進委員会編『図書館による町村ルネサンス-L<br />

プラン21』日本図書館協会,2001年 ISBN:8204-0117-3<br />

参考書:<br />

『これからの図書館像~地域を支える情報拠点をめざして~(報<br />

告 )』 文部科学省,2006 年 ( http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/<br />

18/04/06032701/009.pdf)<br />

国際図書館連盟公共図書館分科会ワーキング・グループ編(山本<br />

順一訳)『理想の公共図書館サービスのために IFLA/UNESCOガイ<br />

ドライン』日本図書館協会,2003年 ISBN:8204-0322-2<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション,公立図書館の法と基準<br />

2. 公立図書館のはたらき(1)<br />

生涯学習と「地域の教育力」<br />

3. 公立図書館のはたらき(2)<br />

高齢者・団塊の世代・国際化への対応<br />

4. 公立図書館のはたらき(3)<br />

地域資料の組織化と滞在型利用<br />

5. 公立図書館のはたらき(4)<br />

アドバイザーやプランナーとしての司書<br />

6. 図書館づくりの基盤整備(1)<br />

生活圏で考える図書館サービス<br />

7. 図書館づくりの基盤整備(2)<br />

都道府県での図書館行政と図書館サービス<br />

8. 図書館づくりの基盤整備(3)<br />

図書館財政の仕組みと図書館予算<br />

9. 図書館づくりの基盤整備(4)<br />

図書館業務の委託化と司書の研修<br />

10. 図書館づくりの基盤整備(5)<br />

図書館の設置と運営に関する数値基準と図書館評価<br />

11. 図書館の基本理念<br />

12. 地域社会と図書館<br />

13. 図書館活動の各地での実践<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

北海道夕張市立図書館のように,財政破綻したら真っ先に閉鎖さ<br />

れる施設に図書館がならないために必要な知識を学んでください。<br />

それは「司書」が生き残る道にもつながります。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後でも構いませんが,なるべく授業中に質問できるよう<br />

配慮します。<br />

239<br />

図書館活動論Ⅱ(大学図書館) 2単位 (秋学期)<br />

講師 酒井 由紀子<br />

授業科目の内容:<br />

大学図書館の運営と実務に関する基礎的知識および課題について<br />

学びます。<br />

参考書:<br />

1. 岩猿敏生,大城善盛,浅野次郎. 大学図書館の管理と運営.東<br />

京,日本図書館協会,1992. 247p.<br />

2. 逸村裕,竹内比呂也編.変わりゆく大学図書館.東京,勁草書<br />

房.2005.232p.<br />

3. B.L.ホーキンス,P.バッティン編.デジタル時代の大学と図書<br />

館:21 世紀における学術情報資源マネジメント.町田,玉川大学出<br />

版部,2002. 370p.<br />

4. Budd, J.M. The changing academic library. Englewood, Libraries<br />

Unlimited, 2005. 323p.<br />

5. Brophy, Peter. The academic library. 2nd ed. London, Library<br />

Association, 2005. 233p.<br />

授業の計画:<br />

第1回 オリエンテーション / 大学図書館の役割・歴史・政策<br />

第2回 利用者サービス(1)<br />

第3回 利用者サービス(2)<br />

第4回 テクニカルサービス(1)選書と蔵書管理<br />

第5回 大学図書館の変貌(グループワーク)<br />

第6回 テクニカルサービス(2)資料組織<br />

第7回 組織と管理<br />

第8回 図書館システム<br />

第9回 プレゼンテーション技法と評価<br />

第10回 主題別大学図書館<br />

第11回 大学図書館の変貌(グループ発表)<br />

第12回 海外の大学図書館<br />

第13回 大学図書館の評価・課題<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

3 ~ 4 名のグループによって「大学図書館の変貌」に関する課題<br />

(発表・レポート)に取り組みます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(グループによる授業内発表・レポートがあ<br />

ります。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席状況と授業に<br />

おける積極性を加味します)<br />

質問・相談:<br />

授業時に直接に,またはメールによって質問に応じます。<br />

図書館活動論Ⅲ(学校図書館) 2単位 (秋学期)<br />

学校図書館の果たす役割とは<br />

講師 小林 路子<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会において、学校教育で求められているのは、子どもたち<br />

に、自ら新たな知識を求めて学ぶ姿勢を培うことであり、確かな言<br />

語能力を養うことである。今後の社会を形成していく、こうした人<br />

材の育成に、学校図書館を活用した教育は大きな役割を果たしうる。<br />

この講義では、学校図書館の理念や現在の施策を知り、日本の学<br />

校図書館の現状や目指す学校図書館像について考え合う。さらに、<br />

学校図書館を活用した学習活動や読書活動の実際について学びなが<br />

ら、学校図書館活性化の方策を探る。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない<br />

参考書:<br />

『新学校図書館通論』図書館教育研究会 学芸図書 2008年 ISBN:<br />

4-7616-0387-9<br />

『学校図書館活用教育ハンドブック こうすれば子どもが育つ学校が<br />

変わる』山形県鶴岡市立朝暘第一小学校編著 国土社 2003年<br />

ISBN:4-337-45034-3<br />

『学習社会・情報社会における学校図書館』塩見昇他著 風間書房<br />

2004年 ISBN:4-7599-1406-4<br />

『インフォメーション・パワーが教育を変える!』アメリカ公教育ネ<br />

ットワーク・スクールライブラリアン協会編 足立正治・中村百合<br />

子監訳 高陵社書店 2003年 ISBN:4-7711-0039-x<br />

図<br />


授業の計画:<br />

1. 学校図書館の理念と教育的役割<br />

2. 学校図書館を取り巻く状況を知ろう<br />

3. 学校図書館の役割:めざす学校図書館像とは<br />

4. 学校図書館活用教育の実際:<br />

豊かな学校図書館のイメージを持とう<br />

5. 学校図書館活性化の鍵を探る1<br />

6. 学校図書館活性化の鍵を探る2<br />

7. 学校図書館の活用の実際1<br />

8. 学校図書館の活用の実際2<br />

9. 学校図書館での読書活動の手法1<br />

10. 学校図書館での読書活動の手法2<br />

11. 図書館メディアの使い方とその指導:情報活用能力の育成<br />

12. 教師への支援と情報サービス:教科書の中の学校図書館<br />

13. 図書館活用教育の課題と展望<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習やグループ活動での交流,ミニレポート等での評価を大きく<br />

します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(授業内に提出する<br />

ミニレポートあり)<br />

質問・相談:<br />

随時授業後あるいはメールで受け付けます。<br />

図書館活動論Ⅳ(国立図書館) 2単位 (秋学期)<br />

講師 平野 美惠子<br />

授業科目の内容:<br />

各国の国立図書館は、ネットワーク情報資源の収集と蔵書のデジ<br />

タル化に取り組みながら、デジタル時代にふさわしい国立図書館活<br />

動を構築しつつある。そうした内外の動向を適宜紹介しつつ、国立<br />

図書館の成立と発展、機能と運営、サービス、図書館協力などをわ<br />

が国の国立国会図書館を中心に説明する。以上をとおして、国立図<br />

書館の意義について考え、将来を展望する。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で提示する。<br />

参考書:<br />

初回の授業で提示する。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付ける。<br />

情報メディア概説 2単位 (春学期)<br />

教授 上田 修一<br />

教授 倉田 敬子<br />

授業科目の内容:<br />

前半では,情報メディアの利用やメディアを誰が利用しているか<br />

を扱います。基本的で信頼性の高い情報メディア利用調査を取り上<br />

げて,現代のメディア利用の実際を示します。さらに受講者自身が<br />

集めたデータを分析し,現代人が,意識しないうちに,様々な情報<br />

メディアの依存状態にあることを明らかにします。<br />

後半では,情報メディアをどのように考えるかの理論的根拠と情<br />

報メディアの歴史的変遷について概説します。情報メディアとは,<br />

社会の中で情報を生産し,流通させ,利用する際に必須のものであ<br />

るという立場から,その技術的側面,社会的機能,言語的特徴を総<br />

合的に考えます。<br />

授業の計画:<br />

第 1回 ガイダンス,情報メディアの学習の基礎<br />

第 2回 情報メディアに依存した生活<br />

第 3回 情報メディアの利用調査<br />

第 4回 ウェブで我々は何をするようになったか<br />

第 5回 テレビ視聴はなぜ変わらないか<br />

第 6回 新聞,雑誌,映画は衰退するか<br />

240<br />

第 7回 本はなぜ電子書籍にならないのか<br />

第 8回 情報メディアを考える枠組1<br />

第 9回 情報メディアを考える枠組2<br />

第10回 情報メディアの歴史的変遷と重層性<br />

第11回 印刷・出版のカ<br />

第12回 電子メディアの特徴と意味すること<br />

第13回 試験<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(50%)<br />

・レポートによる評価(レポート2回で50%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席を加味します)<br />

質問・相談:<br />

授業の後で質問に応じます。<br />

情報メディアの構造と分析 2単位 (秋学期)<br />

教授 倉田 敬子<br />

助教 安形 麻理<br />

授業科目の内容:<br />

情報メディアは,独自の物理的・技術的特性および社会的場とし<br />

ての機能をもち,さらにそのメディアに特定的な方法で情報を伝達<br />

しています。個々の情報メディアが固有に持つその形式的・構造的<br />

特性についてまとめるとともに,その特性を具体的に分析する方法<br />

を概説します。具体的には、新聞記事の構造、図書の構造、電子書<br />

籍、本文と挿図との関係,科学論文の特徴などを扱います。分析方<br />

法の概説の後,実際に新聞記事やそのレイアウトなどを分析しても<br />

らいます。<br />

授業の計画:<br />

第1 回 ガイダンス<br />

第2 回 情報メディアとは何か,ディスコースとジャンル<br />

第3 回 新聞の機能と構造的特性,ジャンルとしての特性<br />

第4 回 新聞の面構成,レイアウトの変遷<br />

第5 回 アウトラインモデルによる新聞記事の分析<br />

第6 回 新聞記事の分析演習<br />

第7 回 図書のタイトルページの変遷<br />

第8 回 電子書籍<br />

第9 回 図書の三つの層:テクスト、パラテクスト、コンテクスト<br />

第10回 図書の本文と挿図<br />

第11回 科学におけるテクストと図版<br />

第12回 科学論文の構造と図版<br />

第13回 試験<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(最終授業時に試験を行います)<br />

・レポートによる評価(各課題に関する演習をレポートとして提出<br />

してもらいます。全ての課題の提出がないと,期末試験を受験でき<br />

ません)<br />

質問・相談:<br />

授業中および授業後に受け付けます。<br />

情報認識の基礎 2単位 (春学期)<br />

人間にとって心地よい情報環境をデザインするために<br />

教授 糸賀 雅児<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会には情報が洪水のようにあふれていると言われますが,<br />

あふれているのは単に電気的な信号や物理的な記号だけではないの<br />

でしょうか?<br />

いまあなたが手にしているこの「講義要綱」にしても,たくさん<br />

の情報が載っているように見えますが,よく考えてみると,炭素と<br />

水素の化合物である紙の上に,ところどころ黒いインクのシミで何<br />

かが描かれているだけにすぎません。それを前にして,あれこれ悩<br />

んだりしているのは,ある意味ではきわめて不思議な現象なのです。<br />

人間が信号や記号を入手し,利用し,理解してはじめて,そうし<br />

たモノたちは意味をもった情報になります。そう考えると,情報の<br />

存在と人間の存在の間には相互作用がはたらくことになります。で<br />

は,人間にとって記号と情報,メディアの相互関係は,どのように<br />

捉えたらよいのでしょうか。さらには,メッセージの意味はどこか<br />

ら生まれてくるのでしょうか。同じメッセージを受け取っても人に<br />

よって異なった情報を受け取るのはなぜでしょうか,小説や絵画,


音楽は本当に情報と呼べるのでしょうか,……?<br />

この科目では,こうした人間の情報認識に関わる基本的な問題を<br />

提起しながら,学生とともにヒューマンサイズの情報を扱うための<br />

本質的な視点を探っていきます。こうした過程を経て,これからの<br />

時代にふさわしい,人間の情報環境デザインができる人間を育てた<br />

いと考えています。<br />

ですから,単なるnote-takin や教科書の理解よりも,常識に対する<br />

批判的まなざしと深い思索,そして何よりもディスカッションへの<br />

積極的参加が求められます。<br />

テキスト(教科書):<br />

池上嘉彦『記号論への招待』(岩波書店,1984 年)<br />

他に,授業の進行に応じて,読むべき文献を順次指定しますので,<br />

事前に読んできてください。事前に読んでこないことには,ディス<br />

カッションへ積極的に参加できません。1 回の授業で論点を2 つず<br />

つ,それも事前に示していく予定です。<br />

参考書:<br />

・渡辺保史『情報デザイン入門』平凡社,2001 年<br />

・西垣 通『聖なるヴァーチャル・リアリティ』岩波書店,1995 年<br />

・西垣 通『こころの情報学』筑摩書房,1999 年<br />

・日高敏隆『動物と人間の世界認識』筑摩書房,2003 年<br />

授業の計画:<br />

1. オリエンテーション<br />

2. 情報とコミュニケーション<br />

3. コミュニケーションにおけるコードとコンテクスト<br />

4. 記号と意味作用<br />

5. 指示物と意味<br />

6. モノとしての情報,コトとしての情報<br />

7. 「意味」のありか オグデン・リチャーズ<br />

8. 「意味」のありか ウィトゲンシュタイン<br />

9. 意味付与過程としての情報<br />

10. 記号と情報<br />

11. イマジネーションとインフォメーション<br />

12. 情報系としてのヒト<br />

13. 情報・メッセージ・メディア<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文学部の他専攻,そして他学部の学生の履修を大いに歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(学期の途中で2 回,学期末に最終レポート<br />

の計3回レポート提出を求めます。)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後でも構いませんが,なるべく授業中に質問できるよう<br />

配慮します。<br />

印刷メディア 2単位 (秋学期)<br />

「モノ」としての書物がもつ表現可能性<br />

講師 武者小路 信和<br />

授業科目の内容:<br />

私たちは本を読んでいるとき,印刷された文章の意味だけを読み<br />

とっている訳ではなく,意識してるか否かは別にして,書体,文字<br />

組み,紙質,造本構造などからも同時に「読みとっている」はずで<br />

す。この授業では,物理的な「モノ」としての書物がもつ表現可能<br />

性について,タイポグラフィ,ブック・デザイン,造本構造などの<br />

面から解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

その都度,授業時に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

各テーマに付き1 ~ 2 回を使い,次の順序で講義を行います。<br />

1. イントロダクション(学期末レポートの説明を含む)<br />

2. 「モノ」としての書物とテクスト:本文の物質性<br />

3. ウィリアム・モリスと「理想の書物」<br />

4. モリスおよびケルムスコット・プレスの影響<br />

5. タイポグラフィ:書体<br />

6. タイポグラフィ:文字組み・レイアウト<br />

7. タイポグラフィ:視覚効果<br />

8. ブック・デザイン:装訂<br />

9. 造本構造:書物の形と判型(大きさ)<br />

241<br />

10. 造本構造:紙葉,ページ,行<br />

11. 造本構造:3D ブック<br />

12. 挿絵・図版<br />

13. アーティスト・ブック<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学期末レポートとして、「モノ」としての書物に関わる作品を制作<br />

して貰います。第一回目の授業時にプリントを配布して、この学期<br />

末レポート(作品制作)の説明をしますから、なるべくその説明を<br />

聞くようにしてください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(学期末のレポートでは「作品」を制作して<br />

貰います。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・その他(授業中に書いて貰うミニ・レポート)<br />

質問・相談:<br />

授業中・終了後およびメールにて質問を受け付けます。<br />

デジタルメディア 2単位 (春学期)<br />

WWW情報の共有と再利用のための基礎技術と応用<br />

講師 神崎 正英<br />

授業科目の内容:<br />

WWWによって誰もがかつて無い規模の情報を入手できるように<br />

なり、書籍や論文といった図書館がカバーしてきた領域も、今やそ<br />

れ抜きで語ることはできません。しかし、その中から本当に必要な<br />

情報資源を見つけだすのは簡単ではなく、情報のアクセス性、相互<br />

運用性、再利用可能性の低いコンテンツの氾濫は、有益な活用の妨<br />

げになっています。<br />

WWWは本来、異なる環境での情報共有、さらにコンピュータの<br />

力を利用した効率的で的確な情報探索・活用を目指していました。<br />

これを実現するためには、コンテンツの記述、データの表現と交換<br />

に関する基本ルールを理解し、実践することが重要です。この講座<br />

では、こうした観点で、WWWの基礎からRDFによるデータの記述<br />

方法とその応用までを取り上げます。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業資料はウェブ上で配布します。また各技術仕様書の原典(英<br />

文)からエッセンスとなる部分を指定し,授業中に読解します<br />

参考書:<br />

『セマンティック・ウェブのためのRDF/OWL入門』, 神崎正英, 森北<br />

出版, 2005年, ISBN:978-4-627-82931-2<br />

『セマンティックHTML/XHTML』, 神崎正英, 毎日コミュニケーショ<br />

ンズ, 2009年, ISBN:978-4-8399-3195-7<br />

授業の計画:<br />

・WWWの基本概念とマークアップ、スタイルシート (3回程度)<br />

・URI、文字コード、検索エンジンなどの基本技術 (3回程度)<br />

・メタデータの基本とRDFによる記述の基礎 (3回程度)<br />

・RDFを用いた具体的なデータの記述と利用 (3回程度)<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に随時受け付けるほか,専用メールアドレスを用意し<br />

ます。<br />

学術情報メディア論 2単位 (春学期)<br />

教授 倉田 敬子<br />

授業科目の内容:<br />

学術コミュニケーションは,送り手も受け手も研究者という閉鎖<br />

的な集団内のおけるコミュニケーションであり,一般のコミュニケ<br />

ーションとは異なる特性を持っています。ここでは研究者達が,学<br />

術研究という社会的行為を,学術コミュニケーションを通じていか<br />

に実現させているかを検討します。<br />

特に現在,学術コミュニケーションにおいては,「電子化」が非常<br />

に注目されています。電子化によって,従来の学術コミュニケーシ<br />

ョンのあり方が,根本的に変容しつつあるからです。電子化につい<br />

ては,いまだ全貌が見えたとはいいがたい状況ではありますが,技<br />

術の電子化がいかなる社会的変化を引き起こしているのか,基本的<br />

にはテキストに基づいて概説していきます。<br />

図<br />


テキストに含まれる図表に関しては,プリントは配布しません。<br />

最新の状況や事例に関しては,別途プリントを配布します。<br />

テキスト(教科書):<br />

倉田敬子著『学術情報流通とオープンアクセス』勁草書房 2007<br />

授業の計画:<br />

第1 回 ガイダンス<br />

第2 回 科学者集団と学術情報の特性<br />

第3 回 学術コミュニケーションの特性<br />

第4 回 インフォーマルコミュニケーションの特性<br />

第5 回 学術雑誌の機能:特権的位置づけの意味<br />

第6 回 学術雑誌の編集・流通体制:国際商業出版社と大学図書館<br />

第7 回 科学論文の構造と形式<br />

第8 回 学術コミュニケーションの電子化の沿革<br />

第9 回 電子ジャーナルの現状と利用実態<br />

第10回 電子ジャーナルの提供と図書館コンソーシアム<br />

第11回 オープンアクセス運動の契機と実現手段<br />

第12回 オープンアクセスと学術情報流通の今後<br />

第13回 試験<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(評価は基本的には試験の点数で決めます)<br />

・レポートによる評価(提出していない場合は試験の受験を認めま<br />

せん)<br />

質問・相談:<br />

授業中および授業後に受け付けます。<br />

社会情報論 2単位 (秋学期)<br />

情報検索概説Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

休講<br />

教授 岸田 和明<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は情報検索に関する基本的なことがらを概説することを<br />

目的とし,図書や雑誌論文を収録したデータベースに対する検索を<br />

実現・実行するための伝統的な手法を中心に,基礎・中級レベルの<br />

内容を解説しています。さらに,このようないわゆるテキスト検索<br />

の特徴をよりよく理解するために,関係データベースを利用したデ<br />

ータ管理・検索の方法についても学びます。また,最近のインター<br />

ネットのサーチエンジンでは,伝統的な検索方式とは異なる原理が<br />

使用されており,これについても説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを適宜,配布します。<br />

参考書:<br />

岸田和明『情報検索の理論と技術』勁草書房 1998<br />

授業の計画:<br />

第1 回 ガイダンス(授業の概要と基本的な用語の整理)<br />

第2 回 情報検索の歴史<br />

第3 回 データ検索とテキスト検索,概念検索<br />

第4 回 関係データベースによるデータの管理と検索<br />

第5 回 索引ファイルと高速探索アルゴリズム<br />

第6 回 索引作成:索引語の自動抽出<br />

第7 回 統制語彙による検索性能の向上:件名標目表とシソーラス<br />

第8 回 検索プロセス:検索式の作成と検索結果の評価<br />

第9 回 検索システムの実際:データベースの種類と検索サービス<br />

第10回 インターネットのサーチエンジン<br />

第11回 メタデータによる情報の管理と検索(1)<br />

第12回 メタデータによる情報の管理と検索(2)<br />

第13回 情報検索の現状と課題<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末に試験を行います。)<br />

・レポートによる評価(レポート課題を出題します。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席点を加味しま<br />

す。)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

242<br />

情報検索概説Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

サーチエンジンと索引<br />

教授 上田 修一<br />

授業科目の内容:<br />

この科目では,情報検索の仕組みの変遷と索引を取り上げます。<br />

コンピュータを使った情報検索は,いくつかの段階を経て現在のよ<br />

うなウェブをベーストしたシステムに発展してきました。その途中<br />

には,今は消え去った情報検索システムがいくつかあり,それにも<br />

言及します。次に,グーグル,ウィキペディア,アマゾン,ユーチ<br />

ューブは,検索システムとしてどう位置づけられるかを論じます。<br />

もう一つのテーマは,索引作成です。自動索引の原理とその応用<br />

例を取り上げ,また,専門的で大量ではない情報を対象とした,人<br />

手による索引の手法と付与索引法,シソーラスと比較します。その<br />

過程で,ニュース,映像,画像など様々な対象の構造と索引作業を<br />

論じます。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回,コピーを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1. 授業内容説明<br />

2. データベースと情報検索のこれまで 1<br />

3. データベースと情報検索のこれまで 2<br />

4. 情報システムの歴史(CAPTAIN)<br />

5. グーグルとウィキペディアのデータベースと検索システム<br />

6. アマゾンとユーチューブのデータベースと検索システム<br />

7. 索引と索引法<br />

8. 自動索引と人手の索引<br />

9. テキストの索引<br />

10. 新聞の索引<br />

11. 画像の索引と感性キーワード<br />

12. 映像の索引<br />

13. まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(レポート2 回の予定)(60%))<br />

・授業内課題の評価(25%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(25%)<br />

情報探索行動 2単位 (春学期)<br />

教授 田村 俊作<br />

授業科目の内容:<br />

人々がどんなときに,どのようにして情報を求め,利用するのか,<br />

それがこの講義のテーマとなります。人々が情報を求める社会的文<br />

脈および情報探索・利用の過程についての検討を中心に,情報リテ<br />

ラシーや探索のスキル等について考えてみます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しません。適宜プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

・Varlejs, j, ed.『情報の要求と探索』勁草書房 1993<br />

・田村俊作編『情報探索と情報利用』勁草書房 2001<br />

・三輪眞木子『情報検索のスキル』2003(中公新書)<br />

・Case, D. O. Looking for Information. 2nd ed. Academic Press, 2007<br />

・Fisher, K. E. et. al, ed Theories of Information Behavior. Information<br />

Today, 2005<br />

・Choo, C. W. The Knowing Organization. 2nd ed. Oxford University<br />

Press, 2005<br />

授業の計画:<br />

1 はじめに: 情報利用研究とその領域<br />

2 ~ 3 情報探索・利用のモデル<br />

4 ~ 6 情報探索・利用過程<br />

7 ~ 8 情報利用の広がり<br />

9 ~ 11 情報利用の社会的文脈<br />

12 ~ 13 情報貧困とデジタルデバイド<br />

成績評価方法:<br />

授業中の質疑および授業中に何回か出すレポートによります。


データベース論 2単位 (秋学期)<br />

教授 岸田 和明<br />

授業科目の内容:<br />

情報を蓄積し,効率的かつ効果的に検索可能とするには,それら<br />

をデータベースとして組織化する必要があります。この授業では,<br />

このためのデータベース構築の理論や技術について学びます。始め<br />

に,現在の標準的なデータベースである関係データベースと,その<br />

機能を拡張するためのオブジェクト指向の技術について勉強します。<br />

次に,テキスト型データを表現するためのXML 技術とその応用につ<br />

いて学びます。最後に,これらを基礎として,目録あるいはメタデ<br />

ータを蓄積し,検索するためのデータベース検索システムを実装す<br />

る方法について勉強していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にプリントを適宜,配布します<br />

参考書:<br />

授業時に適宜,指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1 回 ガイダンス,データ表現の基礎<br />

(文字コード,マルチメディア技術)<br />

第2 回 関係データベース(1):基礎的な概念<br />

第3 回 関係データベース(2):結合と正規化<br />

第4 回 関係データベース(3):RDBMS の機能<br />

第5 回 関係データベース(4):「MySQL+PHP」による実装<br />

第6 回 オブジェクト指向とデータベース<br />

第7 回 XML の技術(1):基礎<br />

第8 回 XML の技術(2):応用<br />

第9 回 メタデータ(1):図書館目録とメタデータ<br />

第10回 メタデータ(2):実例と開発動向<br />

第11回 データベース検索システム(1):検索の基礎<br />

第12回 データベース検索システム(2)<br />

:図書館の蔵書検索システム<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(期末試験を行います。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席点を加味しま<br />

す)<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

デジタルアーカイブ論 2単位 (秋学期)<br />

助教 安形 麻理<br />

授業科目の内容:<br />

資料のデジタル化やウェブアーカイビングなど、図書館に関わる<br />

ものを中心としてデジタルアーカイブを扱います。最新の動向や、<br />

関係する諸技術を解説するほか、様々な形態の資料を電子化する演<br />

習や、データベースソフトを用いて画像アーカイブを作成する演習<br />

を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス,データベースとデジタルアーカイブ<br />

2. デジタルアーカイブの意義と現状<br />

3. 資料のデジタル化の技術 1<br />

4. 資料のデジタル化の技術 2<br />

5. 文字データ処理 (演習)<br />

6. ウェブ・アーカイビング 1<br />

7. ウェブ・アーカイビング 2<br />

8. デジタルアーカイブとメタデータ<br />

9. 画像アーカイブの構築 1(画像作成演習)<br />

10. 画像アーカイブの構築 2(画像作成演習)<br />

11. 画像アーカイブの構築 3(データベースソフトによる演習)<br />

12. 画像アーカイブの構築 4(データベースソフトによる演習)<br />

13. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習にはマイクロソフト社のExcel とAccess を使います。Access<br />

は使ったことがなくてもまったく問題ありません。Excel の使用経験<br />

は必要ですが、高度な知識は必要ありません。<br />

243<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(授業内での課題を中心とします)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(参考)<br />

質問・相談:<br />

授業中随時受け付けます。また,授業後はメールによる質問にも<br />

応じます。<br />

情報処理技術 2単位 (秋学期)<br />

准教授 原田 隆史<br />

授業科目の内容:<br />

図書館・情報学分野の学習や研究に必要な基礎技術であるコンピ<br />

ュータを少し高めのレベルで使いこなせるようになることを目標と<br />

し,例題をもとに学習します。とりあげるテーマはWeb ページによ<br />

る情報発信に関わるものが中心ですが,一般的なコンピュータの利<br />

用にも応用できるように心がけるつもりです。講義に加えて,PC を<br />

用いた演習を行い,単なる知識だけではなく実践的な能力を身につ<br />

けることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じて,適宜プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

2010 年度は以下の内容で講義と演習を行っていく予定です。ただ<br />

し,履修者の状況に応じて内容を変更する場合があります。<br />

1. ガイダンス,Web ページ作成の復習<br />

2. コンピュータの仕組み,アルゴリズム<br />

3. Web ページのデザインとCSS(Cascading Style Sheet)の利用<br />

4. XML(eXtensible Markup Language)とXHTML(2 回)<br />

5. Web ページとプログラム(2 回)<br />

6. プログラムとUML(Unified Modeling Language),<br />

そしてEA(Enterprise Architecture)(2 回)<br />

7. Web ページとデータベースとの連携(2 回)<br />

8. コンテンツ管理システム(CMS)の設定と運用<br />

9. Web2.0 の世界(まとめにかえて)<br />

http://www.slis.keio.ac.jp/~ushi/infoproc.html に最新の情報を公開し<br />

ています。参考にしてください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「情報処理技術」は基礎からの解説と豊富な演習を通じて,動的<br />

なWebページの作成など,実務や研究にも応用できるコンピュータ<br />

のスキルの習得を目指す授業です。基礎的な話だけでは飽き足らな<br />

い人にも対応できる内容をめざしています。<br />

この授業ではPC を用いた演習を行うため,PC の設置台数および<br />

ソフトウェアのライセンス数に応じて定員を設けます。原則として<br />

図書館・情報学専攻の学生を対象として開設されていますので,他<br />

学部,他専攻の諸君の履修に関しては人数に余裕がある場合に限り<br />

認めることとなります(ただし過去にオーバーした例はありませ<br />

ん)。履修を希望する人は必ず第1 回目の授業に出席してください。<br />

なお,定員を超える場合には図書館・情報学専攻の情報検索コース<br />

に所属する学生の履修を最優先とします。<br />

この授業は基本的なパソコン操作やアプリケーションの利用,Web<br />

ページの作成について「情報検索基礎Ⅱ」の内容を既に習得済みで<br />

あることを前提としています。言い換えれば,その程度のスキルが<br />

あれば十分に授業についていけるように,基礎的なところから説明<br />

を行っていますので,内容に興味さえあればスキルに自信がない人<br />

でも履修は可能です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(75 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(25 %)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けますが,授業中にもできるだけ質問できる<br />

ように配慮します。<br />

自然言語処理の基礎 2単位 (春学期)<br />

教授 岸田 和明<br />

授業科目の内容:<br />

情報の検索・分類・抽出・要約を効果的かつ効率的におこなうた<br />

めの自然言語処理の理論や技法の基礎を学ぶことがこの講義の目標<br />

です。例えば,大規模な文献データベースを効果的に検索するには,<br />

検索質問や各文献の標題・抄録(または全文)に対する的確な解析<br />

図<br />


が必要ですが,これにはさまざまな自然言語処理の技法を応用する<br />

ことができます。この講義では,このような目的で文献のテキスト<br />

を解析するための統計的な方法や,形態素解析・構文解析・意味解<br />

析・文脈解析の方法を解説します。さらには,テキストの自動分類,<br />

テキストからの情報の自動抽出,テキストの自動要約などにも焦点<br />

を当て,そのなかでどのように自然言語処理の方法(統計的方法を<br />

含む)が活用されているのかを学んでいきます。なお,講義におい<br />

ては,統計学や言語学などのごく初歩的な知識から解説していくの<br />

で,これらについての予備的な知識がなくとも受講することは可能<br />

です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中にプリントを適宜,配布します。<br />

参考書:<br />

長尾真編『自然言語処理』岩波書店1996(岩波講座ソフトウェア<br />

15)<br />

授業の計画:<br />

第1 回 ガイダンス(授業の概要と基本的な用語の整理)<br />

第2 回 自然言語処理技術の発展の歴史とその応用<br />

第3 回 大規模テキストの処理<br />

第4 回 計量言語学の基礎:Zipf の法則とエントロピー<br />

第5 回 形態素解析(1):基礎<br />

第6 回 形態素解析(2):データ駆動型の確率的方法<br />

第7 回 構文解析(1):文脈自由文法<br />

第8 回 構文解析(2):単一化文法と確率文脈自由文法<br />

第9 回 意味解析<br />

第10回 知識表現と推論<br />

第11回 述語論理<br />

第12回 文脈解析・談話構造<br />

第13回 自然言語処理技術の現在<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(中間・期末の2 回試験を行います。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席点を加味しま<br />

す)<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

画像・映像処理の基礎 2単位 (秋学期)<br />

准教授 原田 隆史<br />

授業科目の内容:<br />

近年,コンピュータを用いて画像や映像を加工していくことが非<br />

常に容易になってきました。この授業では,身近にある素材を用い<br />

て様々な加工を行う演習を通じて画像・映像処理の基礎的な技法に<br />

ついて学びます。さらに,画像・映像データベースに関する理論と<br />

技術についても説明していきます。授業では講義に加えてPC を用い<br />

た演習も行い,単なる知識だけではなく実践的な能力を身につける<br />

ことを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じて,適宜プリントを配布 またはWeb 上で公開しま<br />

す。<br />

授業の計画:<br />

2010 年度は以下の内容で講義と演習を行っていく予定です(順不<br />

同)。<br />

1) ガイダンス,簡単な画像処理技法の復習<br />

2) Web ページと色づかい,プロに学ぶ色づかいの技法<br />

3) 静止画像の加工,処理(2 回)<br />

4) アニメーションの作成(2 回)<br />

5) モデリングとレンダリング<br />

6) 動画処理演習(2 回)<br />

7) DVD のオーサリング<br />

8) テレビ画像とハイビジョン放送<br />

9) 画像・映像データベースの仕組みと技法<br />

10) ゲームにおける画像処理,画像,映像処理の将来<br />

http://www.slis.keio.ac.jp/~ushi/graphics.html に最新の情報を公開し<br />

ています。参考にしてください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「画像・映像処理の基礎」は,画像・映像処理に必要な基礎的な<br />

知識を中心に,データベースの作成や実用システムで使われている<br />

技法の説明などを幅広く行う授業です。特にアニメーションの作成<br />

244<br />

やビデオ映像の加工,DVD の作成といった,日常生活においても利<br />

用できる基本的な画像・映像処理技術については,実際に演習を行<br />

うことで理解を深めます。<br />

この授業ではPC を用いた演習を行うため,PC の設置台数および<br />

ソフトウェアのライセンス数に応じて定員を設けます。原則として<br />

図書館・情報学専攻の学生を対象として開設されていますので,他<br />

学部,他専攻の諸君の履修に関しては人数に余裕がある場合に限り<br />

認めることとなります。図書館・情報学専攻以外の学生で履修を希<br />

望する人は,できれば登録前に担当者から許可を得てください(担<br />

当者連絡用メールアドレス:graphics-help@slis.keio.ac.jp)。なお,定<br />

員を超える場合には図書館・情報学専攻の情報検索コースに所属す<br />

る学生の履修を最優先とします。<br />

この授業は基本的なパソコン操作やアプリケーションの利用,Web<br />

ページの作成について「情報検索基礎Ⅱ」の内容を既に習得済みで<br />

あることを前提としています。言い換えれば,その程度のスキルが<br />

あれば十分に授業についていけるように,基礎的なところから説明<br />

を行っていますので,内容に興味さえあればスキルに自信がない人<br />

でも履修は可能です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(75 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(25 %)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けますが,授業中にもできるだけ質問できる<br />

ように配慮します。<br />

書誌学Ⅰ(東洋) 2単位 (春学期)<br />

和漢古典籍の書誌学<br />

斯道文庫教授 髙橋 智<br />

授業科目の内容:<br />

和書・漢書,和装・洋装など,内容・形態両面から,古典籍の実<br />

態の概要を把握し,図書館学における古典籍の位置と効用について<br />

の理解を深める。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義プリントを用意します。<br />

参考書:<br />

「長澤規矩也著作集」(昭和57 汲古書院)<br />

授業の計画:<br />

1) 概論 4 回<br />

2) 和書 3 回<br />

3) 漢書 4 回<br />

4) 実習 2 回<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

書誌学Ⅱ(西洋) 2単位 (春学期)<br />

助教 安形 麻理<br />

授業科目の内容:<br />

物理的な「モノ」としての書物の研究および文献伝達の研究であ<br />

る。分析書誌学(analytical bibliography)の基礎について概説しま<br />

す。西洋の印刷本を主な対象として,書物の形態,材料,活字,挿<br />

絵,製本などの特徴と,本造りの各工程を説明します。さらに,そ<br />

うした造本工程によって生じる本文の異同についても取り上げます。<br />

授業中には,実例として<strong>慶應義塾大学</strong>図書館所蔵の貴重書の実物や<br />

デジタル画像,活字などの「モノ」の回覧や,ビデオ鑑賞を行って,<br />

理解の助けとします。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

授業に持って来たり買ったりする必要はありませんが,できれば<br />

適宜参照してください。<br />

・Carter, john.西洋書誌学入門.横山千晶訳.東京,図書出版社,<br />

1994,428p.(こちらは残念ながら品切れ中です)<br />

・高野彰.洋書の話(増補版).東京,丸善,1995, 225p.<br />

授業の計画:<br />

各テーマに付き1 ~ 2 回を使い,次の順序で講義を行います。<br />

1. ガイダンス,序<br />

2. 造本工程と本文の異同の原因


3. 活版印刷術の発明,活版印刷の工程,校合による研究<br />

4. デジタル技術と書誌学<br />

5. 手漉き洋紙<br />

6. 書物の物理的構成<br />

7. 製本,蔵書票<br />

8. 挿絵・図版の技法の変遷<br />

9. 記述書誌の読み方<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(参考)<br />

質問・相談:<br />

授業中・終了後およびメールにて受け付けます。<br />

245<br />

図<br />


社会学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

教授 岡田 あおい<br />

教授 岡原 正幸<br />

教授 浜 日出夫<br />

教職課程センター准教授 竹村 英樹<br />

セット履修<br />

准教授 長尾 真理<br />

授業科目の内容:<br />

Ⅰ 現代社会と医療(長尾)<br />

1. 患者の権利<br />

2. 先端医療(1)<br />

3. 先端医療(2)<br />

4. 医療化<br />

5. 科学技術の進歩と倫理的課題<br />

Ⅱ 家族・親族・村落(岡田)<br />

1. 家族の定義をめぐって<br />

2. 現代の家族<br />

3. 伝統家族<br />

4. 村落研究(1)<br />

5. 村落研究(2)<br />

Ⅲ 社会学するという営み(岡原)<br />

1. 制度として「見る」社会学/制度としての社会学<br />

2. 調査することの倫理性(観察と介入)<br />

3. 新しい潮流(障害学/ゲイ・スタディーズ/ポストコロニア<br />

リズムなど)の立ち位置<br />

4. 他者を見ること,自己を見ること<br />

5. 社会学にできること、できないこと、してはいけないこと、<br />

してしまうこと<br />

Ⅳ 発達と教育の社会学(竹村)<br />

1. 教育拡大の理論(1)<br />

2. 教育拡大の理論(2)<br />

3. 学歴社会論<br />

4. 発達と社会化(1)<br />

5 発達と社会化(2)<br />

Ⅴ メディアとコミュニケーション(浜)<br />

1. 声の文化と文字の文化<br />

2. 活字人間の誕生<br />

3. 公共圏とナショナリズム<br />

4. テレビと地球村<br />

5. ケータイとインターネット<br />

参考書:<br />

『社会学』(長谷川,浜,藤村,町村著 有斐閣),『社会学をつか<br />

む』(西澤,渋谷著 有斐閣),『社会学小辞典』(有斐閣)など多数<br />

ありますが,図書館や書店で自ら探すのが原則です。<br />

成績評価方法:<br />

各担当者が授業内で告知します。試験,レポート,出席などがあ<br />

り,最終成績は全担当者の合算です。<br />

質問・相談:<br />

基本は授業終了後に受け付けます。<br />

246<br />

社会心理学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会心理学概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

個人と個人,個人と集団,個人と社会の関係および<br />

集合行動について論じる<br />

セット履修 教授 榊 博文<br />

授業科目の内容:<br />

まず,社会心理学の対象と方法,歴史,心理学的社会心理学,社<br />

会学的社会心理学について触れ,対人認知,対人魅力,リーダーシ<br />

ップ,攻撃行動,援助行動,社会的態度,個人空間,集団と個人,<br />

社会的相互作用,集団の構造と機能,異文化コミュニケーション,<br />

群集,流行,デマ,パニック,マスコミ,広告効果,模倣行動など<br />

集合現象等の,社会心理学の下位分野における主要な概念や理論,<br />

及び個々の実証的研究を講義する。<br />

更に,「説得」,集合現象の一部である「普及」,それを説明する<br />

「異文化間屈折理論」「再発明概念」「あらかじめ屈折理論」等につい<br />

ても言及する。<br />

テキスト(教科書):<br />

青池・榊編著「現代社会心理学」慶應大学出版会<br />

参考書:<br />

榊博文「社会心理学がとってもよく分かる本」(東京書店)<br />

榊博文「説得学」おうふう<br />

授業の計画:<br />

真面目な態度で受講することを希望します。出席する意図のない<br />

人は履修しないで下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価及び平常点<br />

質問・相談:<br />

授業のあとに受け付けます。<br />

文化人類学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

文化人類学概論Ⅱ(セ) 2単位 (春学期)<br />

セット履修 教授 鈴木 正崇<br />

授業科目の内容:<br />

文化人類学の基本的な概念や考え方について述べる概論である。<br />

最初に文化や民族の概念について検討し,主要な学説や重要な人類<br />

学者の学説の検討も行って,各論に入る。個別の主題としては,親<br />

族,ジェンダー,宗教,経済,開発などを取り上げる。日本民俗学<br />

への目配りもする。一・二限連続の前期集中の講義なので履修に注<br />

意すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

綾部恒雄編『文化人類学20 の理論』弘文堂,2006。<br />

参考書:<br />

・関一敏・大塚和夫編『宗教人類学入門』弘文堂,2004。<br />

・山下晋司・船曵建夫編『文化人類学キーワード』有斐閣,1997。<br />

・綾部恒雄編『文化人類学最新述語100』弘文堂,2002。<br />

・山下晋司編『文化人類学入門』弘文堂,2005。<br />

・『文化人類学文献事典』弘文堂,2004。<br />

・『文化人類学辞典』丸善,2009。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学史Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学史Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

授業科目の内容:<br />

Ⅰ 社会学の誕生(岡原)<br />

1. 社会的なるものの発見と近代社会<br />

2. 近代社会の自己認識<br />

3. マルクス<br />

4. ヴェーバーとデュルケイム<br />

5. シカゴ大学とアメリカ社会学<br />

教授 岡田 あおい<br />

教授 岡原 正幸<br />

教授 浜 日出夫<br />

准教授 長尾 真理


6. 社会学史が見るべきもの<br />

Ⅱ フランクフルト学派とその時代(長尾)<br />

1. フランクフルト学派の成立<br />

2. 西欧マルクス主義<br />

3. 権威主義的パーソナリティ<br />

4. ファシズム<br />

5. 歴史の概念について<br />

6. 戦後のフランクフルト学派<br />

Ⅲ 行為論の歴史(濱)<br />

1. 理解社会学(ウェーバー)<br />

2. 主意主義的行為論(パーソンズ)<br />

3. 合理的選択理論<br />

4. 演技としての行為(ゴフマン)<br />

5. 習慣としての行為(ブルデュー)<br />

6. コミュニケーション的行為(ハーバーマス)<br />

Ⅳ 社会史方法論(岡田)<br />

1. 社会史の誕生<br />

2. アナール学派の歴史観と研究方法(1)<br />

3. アナール学派の歴史観と研究方法(2)<br />

4. 定量的研究の成果<br />

5. 定性的研究の成果<br />

6. 学際的研究の可能性<br />

成績評価方法:<br />

各担当者が授業内で告知します。試験,レポート,出席点などが<br />

あり,最終成績は全担当者の合算です。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

社会調査Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会調査Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 李 光鎬<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では様々な社会事象や人間の意識、態度および行動を計<br />

量的な方法で実証的に把握,検証するための諸技法について,適宜<br />

演習を交えながら,講義を行う。春学期においては,サーベイ法を<br />

中心に調査の企画・デザインから,調査票の作成,調査対象者の抽<br />

出,調査の実施,データの収集にいたる一連の過程において必要と<br />

なる知識や技法について学習する。また社会調査における倫理的な<br />

問題についても理解を深める。秋学期においては,調査によって集<br />

められたデータを集計・分析する統計的な技法とそれらの技法の背<br />

後にある論理について学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業中に示す<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

1. 社会調査の基本的理解<br />

2. 理論と調査<br />

3. 量的調査と質的調査<br />

4. 実験(計2 回)<br />

5. 内容分析(計2 回)<br />

6. サーベイ調査法(計2 回)<br />

7. 測定尺度(計2 回)<br />

8. 標本の抽出(計2 回)<br />

秋学期<br />

1. 集計・分析のための準備<br />

2. 記述統計:代表値,散布度,クロス集計など(計2 回)<br />

3. 推定と仮説検定(計3 回)<br />

4. 具体的な検定の技法:平均値の差の検定,変数間の関連の検定<br />

など(計5 回)<br />

5. 調査報告書の作成(計2 回)<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

247<br />

社会調査Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会調査Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 樫尾 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、質的調査法の基礎を学習することを目的としている。<br />

社会学や文化人類学では、質的調査をフィールドワークと呼んで<br />

いるが、これは、自分の調べたいテーマに基づいて、現場に足を運<br />

び、いろいろな人に会い、インタビューをしたり、状況や行為を観<br />

察したりする一連の作業である。調査の後は、それをまとめて記述<br />

する。この記述されたものを、社会誌、あるいは民族(民俗)誌=<br />

エスノグラフィーという。<br />

本講義は必修授業で履修者が多いため、グループを作って授業の<br />

中でできる実習を中心に展開していく。<br />

春学期の目標は、調査をする前にまず自分を知る、ということで<br />

ある。人にインタビューする前に、まず自分に聞いてみる、そして<br />

これまでの自分の人生をまとめて「自分誌」を書く。授業の中では<br />

そのためのさまざまな実習を行う。<br />

秋学期の目標は、自分以外の人間、他人の人生誌を書くことであ<br />

る。ただ、本当のところ他人が何を感じ何を考えているのかを知る<br />

のはたいへん難しい。そのために授業の中では、そうした力をつけ<br />

るための実習を行い、最終的に、「他人誌」を書く。<br />

以上のさまざまな実習や課題を行うことによって、ふだんの生活<br />

の中で、そして実社会に出てから役立つ、人と出会い、調べて、書<br />

くという一連の重要な作業の基礎を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

参考書:<br />

『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年<br />

『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房<br />

2002年<br />

『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達<br />

也編著 世界思想社 2004年<br />

『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版<br />

2006年<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 グループ分けとグループ名の決定と発表<br />

第3回 環境を観察する1ー電車の中でー<br />

第4回 環境を観察する2-私が世間を感じるときー<br />

第5回 自分を知る1-メンタルマップを作る1ー<br />

第6回 自分を知る2-メンタルマップを作る2ー<br />

第7回 自分を知る3-親への手紙ー<br />

第8回 自分を知る4-メンタルマップによる自己開示ー<br />

第9回 自分誌を書く1ー質問項目と質問表現ー<br />

第10回 自分誌を書く2ー年表の作成などー<br />

第11回 自分誌を書く3ー何をどう書くかー<br />

第12回 自分誌を書く4ーじっさに書いてみようー<br />

第13回 まとめ<br />

秋学期<br />

第1回 恋愛戦略を立てる1<br />

第2回 恋愛戦略のパフォーマンス<br />

第3回 面接戦略をたてる<br />

第4回 面接戦略のパフォーマンス1(コンペティション)<br />

第5回 面接戦略のパフォーマンス2(企業から審査員を招いて)<br />

第6回 インタビュー実習1<br />

-大学教員へのインタビュー戦略を立てるー<br />

第7回 インタビュー実習2-インタビュー・パフォーマンスー<br />

第8回 インタビュー実習3-二人一組でインタビューー<br />

第9回 他人誌を書く1-質問項目と質問表現ー<br />

第10回 他人誌を書く2-何をどう書くかー<br />

第11回 他人誌を書く3ーじっさいに書いてみようー<br />

第12回 他人誌を書く4-じっさいに書いてみようー<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1回目の授業ではイントロダクションを行い、2回目の授業では、<br />

グループ分けを行うので、必ず出席すること。特にグループ分けの<br />

社<br />


とき欠席した場合は、原則として履修を認めない。<br />

毎回グループで実習を行うので、毎回出席し、積極的なコミット<br />

メントを期待したい。<br />

毎回持ち物がいろいろあるので、忘れ物をしないようにしてくだ<br />

さい。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と諸発表、および、春秋それぞれ一回ずつのレポートに<br />

よって総合的に評価する。<br />

医療社会論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

医療社会論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 長尾 真理<br />

授業科目の内容:<br />

今日先端医療技術は,バイオテクノロジーや情報処理技術の発達<br />

に支えられ飛躍的な発展を遂げている。しかし同時に,生命の誕生<br />

や死をめぐる問題を含め,従来の社会通念からは予測できない多く<br />

の難問が引き起こされている。また先進諸国での高齢化問題は,「医<br />

療資源の運用と配分」とも絡んで深刻さを増している。講義では,<br />

こうした現代医療に関わる様々な問題を取り上げ検討する。また秋<br />

学期には,各々の問題関心に基づくグループ・ワーク,研究発表を<br />

行う。受講者は,以上の講義形式を了承のうえ受講すること。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料・プリントを使用する。<br />

参考書:<br />

・岩波講座 現代社会学 14『病と医療の社会学』岩波書店 1996 年<br />

・進藤・黒田編『医療社会学を学ぶ人のために』世界思想社 1999 年<br />

・加藤・加茂編『生命倫理学を学ぶ人のために』世界思想社 1998 年<br />

・市野川容孝編『生命倫理学とは何か』平凡社 2002 年<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕<br />

1. ガイダンス<br />

2. 高齢社会と医療<br />

3. 医療産業<br />

4. 医療過誤<br />

5. 自己決定の医療<br />

6. 再生医療<br />

7. 遺伝子診断<br />

8. クローン技術<br />

9. 生殖補助医療<br />

10. 移植医療<br />

11. 脳死移植<br />

12. 安楽死・尊厳死<br />

13. 秋学期のオリエンテーション・試験<br />

〔秋学期〕<br />

1. ~ 9. グループ・ワーク<br />

10. ~ 13. 研究発表<br />

成績評価方法:<br />

春学期は試験による評価。<br />

秋学期はレポートによる評価並びにプレゼンテーション,出席状<br />

況及び授業態度による評価。<br />

詳細は,ガイダンスで説明します。<br />

家族・親族論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

家族・親族論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 岡田 あおい<br />

授業科目の内容:<br />

今日,少子高齢化,晩婚化・未婚化,夫婦別姓,児童虐待,育児<br />

ノイローゼ,離婚,老親介護など,家族に関わる社会問題が噴出し<br />

ている。今,家族に何が起こっているのだろうか。<br />

本講義は,家族社会学の基本理論と基本概念を整理し,現代日本<br />

におけるさまざまな家族問題にアプローチすることを目的とする。<br />

春学期は,主に家族社会学の基本理論,家族史研究および歴史人<br />

口学の基本的な視点,研究方法などについて学説史的にたどり,受<br />

講者に家族社会学・家族史研究の視点と研究方法の基本的な理解を<br />

はかりたい。<br />

秋学期は,春学期に構築した視点,考え方に基づき,「結婚」をキ<br />

248<br />

ータームとし,人口学やジェンダー論の視点も紹介しながら,具体<br />

的な家族問題について考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

その都度指示する<br />

授業の計画:<br />

1. はじめに(1 回)<br />

2. 家族社会学の基本概念と基本理論(3 回)<br />

3. 家理論と伝統家族の社会学的実証研究(3 回)<br />

4. 新しい家族研究(3 回)<br />

5. 産業化と家族(3 回)<br />

6. 少子化と人口減少(3 回)<br />

7. 結婚と結婚観の変化(3 回)<br />

8. 専業主婦と性別役割分業(2 回)<br />

9. 子育ての重圧(2 回)<br />

10. 高齢者と家族(3 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本講義の内容に関心を持ち,積極的に学ぶ意欲を持つ学生の受講<br />

を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了後に受け付けます。<br />

教育社会学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

教育社会学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

現代社会論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

現代社会論Ⅱ(セ) 2単位 (春学期)<br />

映像社会学(質的研究としての映像実践)への試み<br />

セット履修 教授 岡原 正幸<br />

授業科目の内容:<br />

映像表現を思考の素材とするだけではなく、アカデミックなプレ<br />

ゼンテーションとして試行する実践を行います。それは同時に質的<br />

研究として社会学を問い直す試みであり、パフォーマンスソシオロ<br />

ジーとして社会学を立ち上げ直す営みです。取り敢えず担当者の専<br />

門領域である、感情社会学、障害学をベースにしたテーマ設定にな<br />

ると思われます、それは例えば「社会的な感情」をテーマにした映<br />

像・映画を製作することになるでしょう。ドラマ、ドキュメンタリ<br />

ー、コマーシャルアート系、実験映画、ビデオアートなど、ビデオ<br />

作品の形式は問いません。ですが「批評性」が重要です、つまり現<br />

行の社会的文化的な自明性を問い直すことが求められ、作品を言語<br />

的に説明する作業も求められます。<br />

企画,コンセプト,フィールドワーク、取材、シナリオ作成から,<br />

スタッフ,キャスト,撮影,編集,上映までを,参加者全員の共同<br />

作業として行います。企画案やコンセプト案のプレゼンおよび決定<br />

は 5月初旬までに行 う 予定です( 岡原研究会のHP http://<br />

www.homoaffectus.com あるいはhttp://wikiwiki.jp/teamoka/に注意し<br />

てください)。<br />

制作費用は参加者による折半ですし,機材などは可能な限り学内<br />

および岡原ゼミ所有のものを使用します。参加人数により,採用企<br />

画数や製作本数は変わりますが,チーム単位の制作だとしても各チ<br />

ーム最低5名の構成にします。従って,一人での制作はできません。<br />

チームの協働過程そのものが現代社会の構築そのものだからです。<br />

また演技,デザイン,サウンドなどの専門スタッフとして、すべて<br />

の製作チームに関わり,アドヴァイスや素材,作品を提供する役割<br />

を果たすこともできるでしょう。<br />

テーマである感情および現代社会についての解釈をある程度まで<br />

先に共有するつもりです。そのため既存の現代社会論や感情社会学<br />

に関する書物を読解してそれを脚本化する試みをしたり、フィール<br />

ドワーク実践を加えたりします。<br />

また,映画や写真に関わる実践家を講師としてお呼びすることも<br />

考えています。


テキスト(教科書):<br />

『ホモ・アフェクトス』 岡原正幸著 世界思想社 1998年<br />

『生の技法』 岡原正幸ほか著 藤原書店 1995年<br />

参考書:<br />

『セルフ・エデュケーション』 熊倉/川俣ほか著 フィルムア<br />

ート社<br />

『スーパー・アヴァンギャルド映像術―個人映画からメディア・<br />

アートまで』 佐藤博昭 フィルムアート社<br />

『戦うビデオカメラ―アクティビズムから映像教育まで 』 佐藤<br />

博昭 フィルムアート社<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

もちろん映画制作の授業ではありませんので,アカデミックな映<br />

画作りを指導するわけではありません。また,打ち合わせ,撮影な<br />

どなど,授業時間の枠内で収まるとは思えませんので,チーム内で<br />

の活動時間に流動性をもたすことのできる人が希望です。またこの<br />

科目の時間割上の裏(秋学期)に当たる社会学原典講読の履修を勧<br />

めます,というのは社会学文献の脚本化映像化の作業を引き続き原<br />

典講読の時間内で行うかもしれないからです。そして岡原研究会の<br />

三年生は必修となります。また岡原研究会を希望する二年生にも履<br />

修を勧めます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点および自己採点/参加態度による評価です。出席は一番重<br />

要なファクターです。チーム活動であるゆえに責任は大きいです。<br />

質問・相談:<br />

いつでも次のアドレスにて受け付けます,mlb41567@nifty.com<br />

岡原研究会の三年生は全員履修してください(既習の場合には自<br />

由科目として)<br />

コミュニケーション学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

コミュニケーション学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 李 光鎬<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,我々の社会を織り成しているコミュニケーション<br />

過程の諸側面について講義を行う。春学期においては,対人コミュ<br />

ニケーションを中心にコミュニケーションと対人関係の形成,コミ<br />

ュニケーション・ネットワーク,小集団状況におけるコミュニケー<br />

ションなどを取り上げ,これまでの研究で明らかにされた知見を学<br />

んで行く。さらにインターネット上で展開される様々な類型のCMC<br />

(computer mediated communication)についても検討して行く。秋学<br />

期においては,マス・コミュニケーションを中心とし,マスメディ<br />

アによるメッセージの生産過程,メッセージにおける傾向的特性,<br />

マス・コミュニケーションの影響・効果過程などについて理解して<br />

行く。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない<br />

参考書:<br />

授業中に示す<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

宗教社会学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

宗教社会学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

[春] スピリチュアリティの社会学I<br />

[秋] スピリチュアリティの社会学II<br />

セット履修 准教授 樫尾 直樹<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、現代の宗教文化を対象として、宗教社会学および宗教<br />

研究の課題について考えることを目的としている。また、それを通<br />

して、現代人の宗教意識について、ひいては現代宗教の可能性につ<br />

いて考察したい。<br />

宗教の核心を「スピリチュアリティ」(霊性)という語で捉えて、<br />

249<br />

現代の宗教性の諸相を明らかにする。現代の宗教性は、私の呼ぶ、<br />

現代スピリチュアリティ文化として、宗教だけではなく、医食/職<br />

教遊といった非宗教領域においても観察される。こうした現代的な<br />

宗教状況の中でも、具体的な現象として、1 セラピー文化、2<br />

大衆文化、3 新宗教文化を取り上げる。<br />

「スピリチュアリティ」の類型・構造・原理を解明し、それに基<br />

づいて、現代日本のスピリチュアリティ文化の諸相を解読する作業<br />

を通して、スピリチュアリティ文化の課題を摘出し、それがどのよ<br />

うな新しい宗教文化を創出できるのかを探っていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年<br />

参考書:<br />

『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房<br />

2002年<br />

『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達<br />

也編著 世界思想社 2004年<br />

『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版<br />

2006年<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 スピリチュアリティの全域化1<br />

第3回 スピリチュアリティの全域化2<br />

第4回 スピリチュアリティの全域化3<br />

第5回 スピリチュアリティとは何か1-定義ー<br />

第6回 スピリチュアリティとは何か2-類型と構造ー<br />

第7回 スピリチュアリティとは何か3-原理ー<br />

第8回 現代スピリチュアリティ文化の背景1ーニューエイジー<br />

第9回 現代スピリチュアリティ文化の背景2<br />

-トランスパーソナル心理学ー<br />

第10回 現代スピリチュアリティ文化の背景3-新宗教運動ー<br />

第11回 現代スピリチュアリティ文化と日本的霊性1<br />

第12回 現代スピリチュアリティ文化と日本的霊性2<br />

第13回 教場試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

今年度は一年を通して講義型のふつうの授業を行います。<br />

映像もみて楽しい授業にしていきたいと思っていますので、どう<br />

ぞよろしくお願いします。<br />

また、春学期と秋学期は続きの授業なので、できれば合わせて履<br />

修してほしいと思います。<br />

成績評価方法:<br />

最後の授業に教場試験を行い、それで評価します。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、現代の宗教文化を対象として、宗教社会学および宗教<br />

研究の課題について考えることを目的としている。また、それを通<br />

して、現代人の宗教意識について、ひいては現代宗教の可能性につ<br />

いて考察したい。<br />

宗教の核心を「スピリチュアリティ」(霊性)という語で捉えて、<br />

現代の宗教性の諸相を明らかにする。現代の宗教性は、私の呼ぶ、<br />

現代スピリチュアリティ文化として、宗教だけではなく、医食/職<br />

教遊といった非宗教領域においても観察される。こうした現代的な<br />

宗教状況の中でも、具体的な現象として、1 セラピー文化、2<br />

大衆文化、3 新宗教文化を取り上げる。<br />

「スピリチュアリティ」の類型・構造・原理を解明し、それに基<br />

づいて、現代日本のスピリチュアリティ文化の諸相を解読する作業<br />

を通して、スピリチュアリティ文化の課題を摘出し、それがどのよ<br />

うな新しい宗教文化を創出できるのかを探っていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年<br />

参考書:<br />

『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房<br />

2002年<br />

『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達<br />

也編著 世界思想社 2004年<br />

『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版<br />

2006年<br />

社<br />


授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 セラピー文化と宗教の復権1ースピリチュアルケアー<br />

第3回 セラピー文化と宗教の復権2<br />

ーアルコホーリクス・アノニマスー<br />

第4回 セラピー文化と宗教の復権3<br />

-弱い自己と宗教の復権/再編成ー<br />

第5回 現代アニミズムと大衆文化1-スピリチュアルブームー<br />

第6回 現代アニミズムと大衆文化2<br />

-宮崎アニメ、ガイアシンフォニー、千の風になってー<br />

第7回 現代アニミズムと大衆文化3-現代の神話と慰霊ー<br />

第8回 新宗教文化の全体的スピリチュアリティ1<br />

ー個人意識的スピリチュアリティー<br />

第9回 新宗教文化の全体的スピリチュアリティ2<br />

ー社会倫理的スピリチュアリティー<br />

第10回 新宗教文化の全体的スピリチュアリティ3<br />

ー文化価値的スピリチュアリティー<br />

第11回 新宗教文化の全体的スピリチュアリティ4<br />

ー新宗教文化の宗教的可能性ー<br />

第12回 現代スピリチュアリティ文化の課題<br />

第13回 教場試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

今年度は一年を通して講義型のふつうの授業を行います。<br />

映像もみて楽しい授業にしていきたいと思っていますので、どう<br />

ぞよろしくお願いします。<br />

また、春学期と秋学期は続きの授業なので、できれば合わせて履<br />

修してほしいと思います。<br />

成績評価方法:<br />

最後の授業に教場試験を行い、それで評価します。<br />

対人影響論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

対人影響論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 榊 博文<br />

授業科目の内容:<br />

説得的コミュニケーションの効果に関する研究は独自の研究の系<br />

譜を持っております。まず,その流れに基づいてテキストを参照し<br />

ながら授業をすすめていく。次に,集団,マスコミ効果,公告,宣<br />

伝,大衆操作,流行,普及,模倣犯罪などの集団的・社会的影響に<br />

関する問題を扱う。その過程で,従来の諸研究によって既に明らか<br />

にされている部分と,未だ解明されていない部分を十分理解する。<br />

又,自由討議の時間を設けるので積極的に参加して下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

榊 博文『説得学』おうふう<br />

参考書:<br />

榊 博文『トップ営業が使う説得学』ダイヤモンド社<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

真面目な態度で受講することを希望します。出席する意図のない<br />

人及び自由討議に参加する意図のない人は履修しないで下さい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

授業のあとに受け付けます。<br />

知識社会学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

知識社会学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

記憶と歴史の社会学<br />

セット履修<br />

[春] 講師 石井 清輝<br />

[秋] 教授 浜 日出夫<br />

授業科目の内容:<br />

人間にとって過去とはなんであるのか,社会にとって歴史とはな<br />

んであるのか,人間と時間のかかわり,社会と歴史のかかわりにつ<br />

いて社会学的に考察する。春学期はメディアと記憶,場所と記憶な<br />

どをテーマに,具体的な事例を題材として社会と歴史の関係につい<br />

て考察していく。併せて,記憶のポリティクスについても検討する。<br />

秋学期は春学期の事例編を踏まえて,人間と時間のかかわりについ<br />

て理論的に考察していく。<br />

250<br />

参考書:<br />

講義時間内に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

1. メディアと記憶<br />

2. 場所と記憶<br />

3. 記憶のポリティクスなど<br />

[秋学期]<br />

1. 歴史の側面図と歴史の正面図<br />

2. ベンヤミンの歴史的唯物論<br />

3. アルバックスの集合的記憶論など<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・レポートによる評価<br />

都市社会学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

都市社会学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 熊田 俊郎<br />

授業科目の内容:<br />

都市は人類が作り出した最高の傑作であるといわれる。その都市<br />

について総合的に講義する。<br />

今日先進国人口の8割近く、世界全体の人口の約半数が都市居住者<br />

である。今日地球上に60億人を超える人が住んでいるが、そのうち<br />

約30億人は都市に住む。20世紀を代表する都市は先進国の大都市で<br />

あった。21世紀を代表するものは膨大なスラム人口を抱える途上国<br />

の巨大都市になる。21世紀の地球環境問題や人口問題は都市問題で<br />

あるという側面を持つ。本講義はこれから起こる多くの社会現象の<br />

基礎論としての都市社会学を理解することを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

藤田弘夫・吉原直樹編『都市社会学』有斐閣1999年<br />

参考書:<br />

講義の中で指示をする。<br />

授業の計画:<br />

次の講義計画で講義を行います。<br />

Ⅰ<br />

1 都市とは何か(1回)<br />

2 都市と農村(3回)<br />

3 都市の人口学的側面と空間構造(1回)<br />

4 都市の本質と都市研究の歴史(1回)<br />

5 都市と全体社会(2回)<br />

6 グローバリゼーションと都市(1回)<br />

7 都市と情報・権力(1回)<br />

8 都市の伝統世界と都市民俗(1回)<br />

9 東京の歴史(2回)<br />

Ⅱ<br />

1 都市コミュニティ論(1回)<br />

2 都市のエスニックコミュニティ(1回)<br />

3 少子高齢化と都市(1回)<br />

4 都市コミュニティと福祉(1回)<br />

5 都市計画とまちづくり(1回)<br />

6 都市と災害(3回)<br />

7 都市計画と国土計画(5回)<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後およびe-mail(授業で指示)で受け付けます。<br />

日本社会論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

日本社会論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 名誉教授 平野 敏政<br />

授業科目の内容:<br />

日本社会論,日本文化論ではヨーロッパ社会との相違を強調し,<br />

日本社会,文化の特殊性を強調する視点がしばしば採用されている。<br />

本講義では,なぜそうした特殊性が近代日本社会においても再生産<br />

されているのか,という問いに立ち返って,そうした再生産過程の


基礎に日本社会におけるイエ的原理の作用が存在しているとの視点<br />

に立ち,有賀喜左衛門の「イエ」理論を援用し「全体的相互給付」<br />

原理との関連の下に日本社会について考える。<br />

参考書:<br />

平野敏政編著「家族・都市・村落生活の近現代」<strong>慶應義塾大学</strong>出<br />

版会2009 年<br />

授業の計画:<br />

1. 『日本社会論の歴史的展開』(計1 回)日本社会論の展開を江戸<br />

時代の国学,柳田國男の民俗学(新国学,御国学び),有賀喜左衛門<br />

の農村社会学,社会学,人類学,民族学などのなかに概観する。<br />

2. 『社会,文化の比較研究』(計3 回)社会,文化の比較研究の基<br />

本的枠組みとして,F. L. K. シューの理論を紹介し,シューの仮説に<br />

基づくアメリカ,中国,インド,日本の社会構造,文化の比較につ<br />

いて概説する。また,シュー仮説とは独立にエコロジカル比較社会<br />

論,文化論として,風土論,文明の生態史観,照葉樹林文化論など<br />

についても触れる。<br />

3. 『戦後における日本社会,文化論の展開(1),(2)』(計4 回)<br />

青木保の整理による「否定的特殊性の認識」の時期(1945 年から<br />

1954 年),および,「歴史的相対性の認識」(1955 年から1963 年)に<br />

ついて考察する。敗戦ショックを受けてどのように日本社会の否定<br />

的認識が作り上げられていったか,そして,それがどのようにして<br />

相対性の認識へと変化したかを見ていく。<br />

4. 『戦後における日本社会,文化論の展開(3),(4)』(計4 回)<br />

高度経済成長のもとで日本社会の特殊性を肯定的に評価する議論が<br />

出されてきた「肯定的特殊性の認識」(1964 年から1983 年)。この時<br />

期は前期と後期に分割されるが,そこにはナショナリズムイデオロ<br />

ギーに基づくものから経済中心の物質主義的立場に立つものまで,<br />

さまざまな議論が見られる。近年は,グローバリゼーションの進展<br />

とともに,特殊性から普遍性へという主張がなされている。これら<br />

の議論について検討する。<br />

5. 『日本社会と「イエ」理論』(計4 回)イエとの連関のもとに日<br />

本社会の構造的特質を明らかにしようという試みは,川島武宜,有<br />

賀喜左衛門,喜多野清一などによって進められてきた。三者の理論<br />

の特徴を理解しながら,日本社会の構造的特質をイエ的視点にたっ<br />

て考察する。<br />

6. 『イエと全体的相互給付関係』(計4 回)有賀理論に基づいて家<br />

の社会関係の基本的特質である全体的相互給付関係について理解し,<br />

それが日本における社会関係,社会組織,社会集団形成の基本原理<br />

となっていることを確認する。また,この原理が,わが国の近代産<br />

業組織にも残存していることを解明する。<br />

7. 『経営家族主義の成立とその特質』(計4 回)日本的経営の特徴<br />

を経営家族主義と法人資本主義に求め,その内容を説明する。さら<br />

に,J.C. アベグレン,尾高邦雄,間宏などの研究業績を参考にして,<br />

わが国における経営家族主義の成立とその特質について解説する。<br />

8. 『経営家族主義の特徴(1)』(計3 回)終身雇用と年功序列制に<br />

ついて説明し,そのメリットとデメリットについて考える。<br />

9. 『経営家族主義の特徴(2)』(計3 回)企業別組合と企業内訓練<br />

制について解説する。終身雇用制,年功序列制,企業別組合,企業<br />

内訓練性などに見られるイエ的特質について分析する。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

比較文化論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

比較文化論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 鈴木 正崇<br />

授業科目の内容:<br />

本年度は,日本文化論として開講する。日本各地の祭祀・芸能を<br />

中心として文化人類学・宗教学・民俗学の立場から考察し,民俗文<br />

化のあり方を考える。映像を活用して理解しやすいように努めたい。<br />

1970 年代から歩き続けてきた成果に基づいた事例研究を主体とする<br />

ので,極めてミクロな事例を通じて普遍性に至る道筋を求める人に<br />

履修を勧める。出席を重視する。<br />

参考書:<br />

『東アジアの近代と日本』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2007。<br />

『東アジアの民衆文化と祝祭空間』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2009。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

251<br />

普及学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

普及学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

イノベーション普及過程の理解<br />

セット履修 名誉教授 青池 慎一<br />

授業科目の内容:<br />

あらゆる時代や社会において普遍的に存在しているコミュニケー<br />

ション・プロセスの一つがイノベーションの普及である。イノベー<br />

ション(新製品,新しいスタイル,新知識など)が発明,創造され,<br />

その源泉やエージェントから人々に送り出され普及しているのであ<br />

る。そして,人々の生活や社会,文化はイノベーションの普及によ<br />

って変容していくのである。いうもでもなく送り出されたイノベー<br />

ションの全てが普及していくものではないが,このようなイノベー<br />

ション普及過程がどのようなものであり,いかなる要因がかかわり<br />

あっているかを明らかにしていくものである。<br />

テキスト(教科書):<br />

青池慎一著「イノベーション普及過程論」<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,<br />

2007 年<br />

参考書:<br />

授業時に適宜示します。<br />

授業の計画:<br />

以下の項目から講義は構成される。<br />

1. イノベーションの普及過程についての基本的認識(1 回)<br />

2. イノベーション普及過程研究の学説史(1 回)<br />

3. イノベーション普及過程研究の諸領域(2 回)<br />

4. イノベーション普及過程の構成要素(2 回)<br />

5. イノベーションの分析(3 回)<br />

6. イノベーション採用・不採用の意思決定(3 回)<br />

7. イノベーション決定過程とコミュニケーション,チャネル(2 回)<br />

8. イノベイティブネス概念の理論的検討 定義と測定(3 回)<br />

9. イノベーターの機能(1 回)<br />

10. イノベイティブネス概念をめぐる実証的(経験的)研究の<br />

検討過程(3 回)<br />

11. イノベーション普及過程とインターパーソナル・コミュニ<br />

ケーション(4 回)<br />

12. まとめ(1 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特にありませんが,イノベーションやイノベーションの普及過程<br />

について関心を高めてくれればと思っています。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受付けます。<br />

文化社会学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

文化社会学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

科学技術と人間・文化<br />

セット履修 講師 皆吉 淳平<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、科学技術を背後から秩序づけている文化の多様な<br />

形態、そして科学技術によって秩序づけられる人間の様相を析出し<br />

てゆきたいと考えています。<br />

科学技術は私たちの夢を実現してくれるものです。またそれは、<br />

私たちの命を救ってくれるものでもあります。しかしながら、私た<br />

ちの命を奪うものでもあります。そして、このような科学や技術を<br />

抜きに現代社会を語ることはできません。現代社会における人びと<br />

の生活は、科学技術とさまざまに深くかかわりあっているのです。<br />

そこで講義では、「人間」「生命」にかかわる科学技術を中心に取り<br />

上げ、文化・社会とのかかわりあいを検討してゆきます。そのため<br />

に、科学技術を対象とする社会学的研究のほかにも、バイオエシッ<br />

クス(生命倫理)と呼ばれる研究や問題にも触れてゆきます。ただ<br />

し、この講義で目指すのは、「賛成/反対」などの是非を論じること<br />

ではなく、科学技術や医療技術と人間・文化とのかかわりあいの多<br />

様な形態を社会学的に検討することです。<br />

なお、テーマに沿った内容のドキュメンタリーや映画、アニメな<br />

ど映像作品の鑑賞も取り入れる予定です。<br />

社<br />


テキスト(教科書):<br />

・香川知晶・小松美彦編『メタバイオエシックスへ――生命倫理を<br />

問いなおす』NTT出版、2010年<br />

参考書:<br />

・井上俊・伊藤公雄編『文化の社会学』世界思想社、2009年<br />

・木原武一『ルイス・マンフォード』SD選書189、鹿島出版会、1984年<br />

・金森修・中島秀人編『科学論の現在』勁草書房、2002年<br />

・西原和久・油井清光編『現代人の社会学・入門――グローバル化<br />

する社会をどう生きるか』有斐閣、2010年刊行予定<br />

以上のほかにも、適宜、紹介します。<br />

授業の計画:<br />

イントロダクション<br />

・現代社会における科学技術<br />

1.技術と人間<br />

・マンフォードの技術論<br />

・産業革命、公衆衛生、都市計画<br />

・「ホロコースト」と科学技術<br />

2.科学技術の社会学<br />

・マートンの科学社会学<br />

・科学知識の社会学(SSK)<br />

・技術文化と技術の社会学<br />

・科学技術社会論(STS論)の射程<br />

3.バイオエシックスとテクノロジー<br />

・バイオエシックスは、医療倫理と何が違うのか<br />

・科学技術とバイオエシックス<br />

・バイオエシックスと社会学:パーソンズをめぐって<br />

・脳神経倫理(ニューロエシックス)とバイオエシックス<br />

4.医療技術と人間・文化<br />

・「不動の身体」と人間の条件<br />

・生殖補助技術と文化・社会<br />

・グローバル化する医療と人間<br />

5.脳死・臓器移植と科学・文化<br />

・「脳死」概念と科学知識<br />

・「脳死」の社会的構成<br />

・「臓器移植」と身体の公共性<br />

6.デザインする/される人間とテクノロジー<br />

・「エンハンスメント」とは何か<br />

・サイボーグ技術と人間の臨界<br />

・都市の空間表象にみる公共観<br />

7.科学技術をめぐる倫理と社会<br />

・科学技術は誰のものか<br />

・バイオエシックスの社会学:フォックスをめぐって<br />

・「センス・オブ・ワンダー」<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この講義では、科学技術を主な対象としますが、いわゆる「理系」<br />

の知識があることを前提とはしていません。必要最低限の知識につ<br />

いては講義でわかりやすく説明します(そもそも、詳細な科学技術<br />

についての知識は必要としていません)。それ以上に必要なのは、「科<br />

学技術のことはわからないから」と言って思考停止しないこと、で<br />

す。科学技術と人間・社会・文化との相互作用に関心のある学生で<br />

あれば、他専攻の方でもわかるように授業を進めます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(春学期)<br />

・試験の結果による評価(秋学期)<br />

以上に、平常点(出席状況および授業態度など)をボーナスポイ<br />

ントとして加算します。<br />

質問・相談:<br />

講義時間前後に受け付けます。<br />

社会学特殊Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

コミュニティ再生とガバナンスの国際比較<br />

セット履修 講師 西山 志保<br />

授業科目の内容:<br />

講義では、コミュニティづくりを担う市民活動の動きに注目し、<br />

政府セクター、市場セクター、市民セクターなど、多様な主体がコ<br />

ミュニティの計画策定、計画決定、計画実施に関わるガバナンス(共<br />

治)の過程について解説します。具体的に、前期では、阪神・淡路大<br />

252<br />

震災後のコミュニティづくりや中心市街地衰退、貧困地域における<br />

コミュニティ再生の動き、後期では欧米の衰退地域の都市再生活動<br />

など多様な社会問題をとりあげ、地域コミュニティでどのような問<br />

題が発生し、どのように問題解決が図られているのか、具体的事例<br />

を取り上げながら考察することで、問題把握能力、問題解決能力を<br />

身につけることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『改訂版ボランティア活動の論理』東信堂2007年 ISBN-10:<br />

4887137532(前期)<br />

『イギリスのガバナンス型まちづくり』学芸出版社2008年<br />

ISBN-10: 4761531649(後期)<br />

参考書:<br />

授業内で適宜紹介<br />

授業の計画:<br />

次の計画で講義を行います。<br />

前期 日本におけるコミュニティ再生とガバナンス<br />

1.ガイダンス<br />

2.福祉国家の転換と市民セクターの台頭<br />

3.阪神・淡路大震災後のボランティア活動の展開(3回)<br />

4.ボランティアの事業化(2回)<br />

5.NPOと行政とのパートナーシップ(2回)<br />

6.インナーシティ問題と社会的企業<br />

7.環境問題とコミュニティ再生<br />

8.まとめ<br />

後期 欧米におけるコミュニティ再生とガバナンス<br />

1.ガイダンス<br />

2.コミュニティガバナンスの理論的検討<br />

3.欧米の市民社会と社会的企業の広がり<br />

4アメリカのコミュニティ再生(3回)<br />

5.イギリスのコミュニティ再生(3回)<br />

6.公共性の構造転換<br />

7.まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

社会問題に関心のある学生の参加を期待。日本と海外との国際比<br />

較研究に関心のある学生参加を期待します<br />

成績評価方法:<br />

主に学期末に行う試験の結果、また平常時に提出するリアクショ<br />

ンペーパーも評価対象にする<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます<br />

社会学特殊Ⅲ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊Ⅳ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 千葉 聡子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、近代社会において教育が果たしてきた役割の確認<br />

と役割遂行のあり方の変化について考えていく予定である。近代社<br />

会の成立にあたっては、学校教育制度の確立を抜きには考えられな<br />

い側面があり、その点からは学校教育についての考察が重要になる<br />

が、同時に教育が社会全体に開かれ多様な価値のもと行われるもの<br />

であることを考えると、学校教育だけではなく家族や地域共同体と<br />

いった中間的な集団の教育機能にも注目する必要がある。授業では、<br />

学校教育を中心に、子どもの社会化環境の変化にも触れながら、教<br />

育の社会的機能と今後の教育の方向について考察していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

広田照幸『格差・秩序不安と教育』世織書房.<br />

広田照幸監修『リーディングス 日本の教育と社会』日本図書セ<br />

ンター.<br />

山田昌弘『迷走する家族』有斐閣.<br />

他にも随時授業中に紹介する予定である。<br />

授業の計画:<br />

0.イントロダクション<br />

1.学校化社会の成立<br />

2.学歴の意味<br />

3.80年代までの日本の学校教育①<br />

4.80年代までの日本の学校教育②


5.社会環境の変化と教育<br />

6.家族の変化と家庭教育<br />

7.教育と格差問題①<br />

8.教育と格差問題②<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教育は非常に身近な存在だけに、かえって教育現象を自分から引<br />

き離して客観的に見ることが難しい側面があるが、授業では、改め<br />

て教育と社会の関係を見つめ、常識を疑いながら新たな教育の側面<br />

を発見していくことを目指したい。また授業では小集団による協同<br />

学習の方法も一部取り入れる予定なので、積極的に授業に参加する<br />

姿勢と欠席しない姿勢が必要となる。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了後に受け付けます。<br />

社会学特殊Ⅴ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊Ⅵ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

家族の歴史人口学<br />

セット履修 教授 岡田 あおい<br />

授業科目の内容:<br />

伝統家族の社会学的研究は,有賀・喜多野論争に見られるような<br />

家・同族団・親族に関する理論的検討,及び家の制度・構造の解明<br />

をその中心に据え,家・親族組織を,村落構造の規定要素として捉<br />

える。しかし,理論的基盤となる一連の実証研究は,社会上層の視<br />

点に立ったものであり,中下層の農民家族に視点のウエイトが置か<br />

れているとはいえない。これらの研究は,研究当時の家の実態を明<br />

確にすることが主な目的でありながら,解明されたのは上層農民の<br />

家の実態であったにすぎない。本講義では,歴史人口学の研究方法<br />

を取り入れることで,伝統家族の社会学的研究の弱点を克服する,<br />

その可能性について考えて行きたい。具体的には,歴史人口学の視<br />

点、史料,分析方法などを分かりやすく解説し,江戸時代の農民家族<br />

に関する実証研究の成果を紹介しながら,江戸時代の中下層を含め<br />

た農民の家族生活に迫りたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

『歴史人口学と家族史』速水融編 藤原書店<br />

『歴史人口学研究』速水融著 藤原書店<br />

『近世村落社会の家と世帯継承 ―家族類型の変動と回帰―』岡<br />

田あおい著 知泉書館<br />

授業の計画:<br />

1. Introduction(1 回)<br />

2. 歴史人口学とは(2 回)<br />

3. 日本の歴史人口学(2 回)<br />

4. 歴史人口研究の成果(3 回)<br />

5. 世帯研究の方法と成果(2 回)<br />

6. 伝統家族の社会学的実証研究(3 回)<br />

7. 歴史人口学と家族史の接点(2 回)<br />

8. 世帯類型の再検討(2 回)<br />

9. 家族周期と世帯(3 回)<br />

10. 継承・相続戦略(2 回)<br />

11. 実証研究の成果(2 回)<br />

12. 家族研究の弱点克服の可能性(2 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

伝統家族、あるいは資料の利用方法に関心をもち,積極的に学ぶ<br />

意欲のある学生の受講を歓迎しま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了後に受け付けます。<br />

253<br />

社会学特殊Ⅶ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊Ⅷ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

ことばの人類学的探究<br />

セット履修 講師 棚橋 訓<br />

授業科目の内容:<br />

ホモ・ロクエンス,すなわち,人は,ことばとともにある。本年<br />

度は,ことばと人をめぐる諸問題について,人類学の立場からこれ<br />

を講じる。ことばをめぐる総合的知見,ことばと文化の関係,資源<br />

としてのことば,ことばと環境,等々,なるべく広い視点と素材か<br />

らことばの問題をとりあげ,21 世紀の今と将来を考えるうえでの重<br />

要な鍵としてのことばの存在を問題化したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは指定しないが,適宜,以下の参考書に目を通しておく<br />

ことが望ましい。<br />

参考書:<br />

『 ことばと文化』 鈴木孝夫著 岩波新書 1973 年 ISBN:<br />

978-4004120988<br />

『言葉とは何か』 丸山圭三郎著 ちくま学芸文庫 2008年 ISBN:<br />

978-4-480-09145-1<br />

『あたらしい教科書3―ことば』 加賀野井秀一ほか監修 プチグラ<br />

パブリッシング 2006 年 ISBN:4-903267-25-3<br />

『もしも「右」や「左」がなかったら―言語人類学への招待』 井<br />

上京子著 大修館書店 1998年 ISBN:978-4-469-21222-9<br />

『認知言語学』 大堀壽夫著 東京大学出版会 2002年 ISBN:<br />

978-4-13-082008-0<br />

『言葉と権力―インドネシアの政治文化探求』 ベネディクト・ア<br />

ンダーソン著 日本エディタースクール出版部 1995 年 ISBN:<br />

978-4-88888-241-X<br />

『沈黙のことば』 エドワード・T・ホール著 南雲堂 1966年 ISBN:<br />

978-4-523-26020-6<br />

『言語―ことばの研究序説』 エドワード・サピア著 岩波文庫 1998<br />

年 ISBN:978-4-003-36861-9<br />

他の参考書については講義時に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

1. イントロダクション(ガイダンス)<br />

2 ~ 3. ことばの構造,文化の構造<br />

4 ~ 5. ことばとモノ(の名前)<br />

6 ~ 7. サピアとウォーフ<br />

8 ~ 9. eticとemic<br />

10 ~ 11. ことば,認識,分類―ethnoscience<br />

12 ~ 13. 沈黙のことば<br />

14 ~ 15. ことばとジェンダー<br />

16 ~ 17. ことばとセクシュアリティ<br />

18 ~ 19. ことばと政治<br />

20 ~ 21. ピジンとクレオール<br />

22 ~ 23. 言語環境の人類学<br />

24 ~ 25. ことばの多様性と環境保全<br />

26. 総括<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文字通りに「特殊」なトピックを扱う授業を行うので,心して積<br />

極的に取りくんでほしい。質問・発言大歓迎。参考文献も積極的に<br />

読み進めてほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(春学期末レポート40 %,秋学期末レポート<br />

40 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(春学期の出席10<br />

%,秋学期の出席10 %。毎回出席をとる。)<br />

・その他(授業での質問・発言はボーナス・ポイントとして成績評<br />

価に加味する。)<br />

質問・相談:<br />

授業中,授業終了後になるべく質問・相談は行なうこと。初回授<br />

業時にメールアドレスを公開するので,それも活用するように。<br />

社<br />


社会学特殊Ⅸ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊Ⅹ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

アニメに表現された社会問題<br />

セット履修 講師 正木 晃<br />

授業科目の内容:<br />

社会問題は専門性の高い書籍や情報のなかにだけ表現されている<br />

わけではない。むしろ私たちが日常的に接している媒体のなかにこ<br />

そ、すこぶる貴重な事例が存在するのではないか。本講義ではこの<br />

前提にもとづき、宮崎アニメをはじめとするアニメ作品のなかに表<br />

現されている社会問題を考察する。おもなテーマは環境破壊・宗教<br />

テロリズム・人格障害・薬物汚染などである。またこれらのアニメ<br />

作品と関連する領域として、伝統宗教がもつ現代的な意義も紹介す<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

『「千と千尋」のスピリチュアルな世界』 正木晃著 春秋社<br />

2009年<br />

ISBN:978-4-393-20320-0<br />

参考書:<br />

『はじめての宗教学―「風の谷のナウシカ」を読み解く』 正木<br />

晃著 春秋社 2001年 ISBN:978-4-393-20301-1<br />

『仏教にできること』 正木晃著 大法輪閣 2007年<br />

ISBN:978-4-8046-1252-2<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス:<br />

2 アニメ宗教学入門:アニメの見方・読み解き方<br />

3.『千と千尋の神隠し』:アニミズムの世界(1)<br />

4.『千と千尋の神隠し』:アニミズムの世界(2)<br />

5.『となりのトトロ』:日本的神性の居場所(1)<br />

6.『となりのトトロ』:日本的神性の居場所(2)<br />

7.『風の谷のナウシカ』:色と形の宗教学<br />

8.『風の谷のナウシカ』:死と再生の秘儀<br />

9.『もののけ姫』:神殺しの日本史(1)<br />

10.『もののけ姫』:神殺しの日本史(2)<br />

11.聖なる場所:修験道の世界<br />

12.生と死のはざま:死を賭ける修行は是か非か?<br />

13.宮崎アニメの意味:なぜうけるのか?<br />

14.『AKIRA』:オウム真理教事件の真相(1)<br />

15.『AKIRA』:オウム真理教事件の真相(2)<br />

16.『AKIRA』:オウム真理教事件の真相(3)<br />

17.『エヴァンゲリオン』:人格障害の時代(1)<br />

18.『エヴァンゲリオン』:人格障害の時代(2)<br />

19.『エヴァンゲリオン』:人格障害の時代(3)<br />

20.『AMITY』:暴力の淵源としての虐待<br />

21.『GHOST IN THE SHELL』:人間の条件(1)<br />

22.『GHOST IN THE SHELL』:人間の条件(2)<br />

23.『天使の卵』:押井作品の原点としてのエロス<br />

24.『イノセンス』:機械化する人間(1)<br />

25.『イノセンス』:機械化する人間(2)<br />

26.脳死による臓器移植は是か非か?<br />

27.まとめ:アニメが語る現代(1)<br />

28.まとめ:アニメが語る現代(2)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義でとりあげる作品を、あらかじめ視聴しておくこと。<br />

成績評価方法:<br />

講義中、適宜に課すレポート、および各期末に課すレポートを、<br />

総合して評価する。<br />

質問・相談:<br />

質問・相談は、各回の講義終了時にうける。<br />

社会学特殊ⅩⅠ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊ⅩⅡ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

演劇の人類学[Theatre Anthropology]<br />

セット履修 講師 宮尾 慈良<br />

授業科目の内容:<br />

演劇を人類学の視点から考察する。アジア民族が伝承している演<br />

劇・舞踊・映画の表現形態を通して、目に見えない世界を含めた文<br />

化の解読が必要である。演劇の人類学研究に必要なフィールドワー<br />

254<br />

クの方法論,文献資料の解読,図像学からの分析,映像の記録法,<br />

身体動作の記譜法などから探求してみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

・宮尾慈良『舞踊の民族誌 アジア・ダンスノート』彩流社、<br />

2009.<br />

参考書:<br />

・宮尾慈良『世界の民族舞踊』新書館。『アジア舞踊の人類学』Parco<br />

出版。<br />

・インド演劇理論書『ナーティアシャーストラNatyasastra』舞踊理<br />

論書『アビナ ヤダルパナAbhinayadarpana』<br />

・Brandon、James “Theatre in Southeast Asia”<br />

授業の計画:<br />

前期は南アジア(インド・ネパール・スリランカ)を中心に取り<br />

上げる。<br />

1. 演劇人類学の研究方法論<br />

2. 世界最古の演劇聖典『ナーティヤシャーストラ』<br />

3. インド演劇の美学理論<br />

4. 世阿弥の理論『花』とバラタの『ラサ』<br />

5. サンスクリット演劇<br />

6. 古代の舞踊を復元する<br />

7. 民族舞踊と民俗舞踊<br />

8. 放浪する芸 ジプシーの芸能<br />

9.インドの民俗劇<br />

10.舞踊の宇宙論(コスモロジー)<br />

11.宇宙を顕現する演劇<br />

後期は東南アジア(インドネシア・ミャンマー・タイ・<br />

カンボジア・ベトナム)を取り上げる。<br />

1. バリ演劇 不可視世界を顕現する表現<br />

2. 舞踊における時空間ー上演される舞台<br />

3. 舞踊と社会 宇宙の縮図として<br />

4. 叙事詩の舞踊化 精神世界の顕現<br />

5. 1930年代の映像を分析する<br />

6. 図像資料を読むーヒンドゥー遺跡<br />

7. 身体動作と文化を考える<br />

8. 隠れた次元を探求する<br />

9.世阿弥の見・聞・心ー批評の眼差し<br />

10.共生の儀式としての演劇<br />

11.根源的な精神世界を求めて<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

アジアの芸術文化,演劇,身体表現,演劇人類学、図像学に興味<br />

のある学生<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(レポート 2 回 50 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席態度 50 %)<br />

社会学特殊ⅩⅢ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊ⅩⅣ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

マーケティング・コミュニケーションの戦略的思考法<br />

セット履修 講師 岩本 俊彦<br />

授業科目の内容:<br />

コミュニケーション・スタイルやコミュニケーション・テーマが<br />

多様化するなか、コミュニケーション理論を踏まえながら、市場に<br />

おける複雑化した交換活動に目を向けて、マーケティング・コミュ<br />

ニケーション・システムの設計(デザイン)のための諸策を、競争<br />

的・戦略的な視点から、探っていきます。あわせて、ブランド・コ<br />

ミュニケーション、プロダクト・コミュニケーションなどを取り上<br />

げ、関係性を構築し、コミュニケーションの相手を特定化し、差異<br />

的対応が進む現況や思考法、比較優位を訴求する戦略的方向性など<br />

を把握、分析します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『マーコム・デザイン論』岩本俊彦著 創成社 2010年<br />

参考書:<br />

授業中に、テーマに応じて指示します。<br />

授業の計画:<br />

第1回ガイダンス<br />

Day1: Guidance<br />

第2回コミュニケーション研究の現代的意義


Day2: Modern significance of communication study<br />

第3回消費社会のコミュニケーション<br />

Day3: Communication in consumer society<br />

第4回差異化時代のコミュニケーション<br />

Day4: Communication in an age of differentiation<br />

第5回記号論的コミュニケーション<br />

Day5: Semiotic communication<br />

第6回カラー・コミュニケーション<br />

Day6: Color communication<br />

第7回説得のコミュニケーション<br />

Day7: Persuasive communication<br />

第8回マーケティング・コミュニケーション1<br />

Day8: Marketing communication 1<br />

第9回マーケティング・コミュニケーション2<br />

Day9: Marketing communication 2<br />

第10回プロモーショナル・コミュニケーション<br />

Day10: Promotional communication<br />

第11回広告コミュニケーション<br />

Day11: Advertising communication<br />

第12回デ・マーケティング・コミュニケーション<br />

Day12: De-marketing communication<br />

第13回まとめ<br />

Day13: Review of the Course<br />

第14回デフェンシブ・コミュニケーション<br />

Day14: Defensive communication<br />

第15回「スター」のコミュニケーション<br />

Day15: Communication of 'star' in BCG<br />

第16回ブランド・コミュニケーション1<br />

Day16: Brand communication 1<br />

第17回ブランド・コミュニケーション2<br />

Day17: Brand communication 2<br />

第18回プロダクト・コミュニケーション1<br />

Day18: Product communication 1<br />

第19回プロダクト・コミュニケーション2<br />

Day19: Product communication 2<br />

第20回テーマパークのコミュニケーション<br />

Day20: Communication of theme park<br />

第21回環境コミュニケーション<br />

Day21: Environmental communication<br />

第22回非営利組織のコミュニケーション<br />

Day22: Communication of non-profit organization<br />

第23回都市空間のコミュニケーション<br />

Day23: Communication in the city space<br />

第24回関係性管理時代のコミュニケーション<br />

Day24: Communication in the age of relationship management<br />

第25回学習する組織のコミュニケーション戦略<br />

Day25: Communication strategy of learning organization<br />

第26回まとめ<br />

Day26: Review of the Course<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

コミュニケーション理論を戦略的マーケティングの視点から取り<br />

まとめを図る講義です。市場における多様な交換システムにコミュ<br />

ニケーションの諸策が関与していることに関心を抱く学生諸君の受<br />

講を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

試験+レポート(Exam Score plus Writing Assignment)<br />

社会学特殊ⅩⅤ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊ⅩⅥ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

農業・農村の近現代<br />

セット履修 講師 原山 浩介<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,農業及び農村社会の近代化過程を,理論と実態の推<br />

移の両面から捉えていく。<br />

農村社会に関する理論枠組みとして,「イエ・ムラ論」がある。こ<br />

れは,農村社会を理解するために蓄積されたものであると同時に,<br />

とりわけ太平洋戦争後,日本の社会をどう捉え,方向づけるのかと<br />

いう問題関心に支えられて議論された。「イエ・ムラ論」を考えるこ<br />

255<br />

との現代史的意義と今日的意義を探ることが,本講義の目的のひと<br />

つである。<br />

しかし,こうした事柄を考える上では,農村と農業が日本社会の<br />

なかで,あるいは世界のなかで,どのような位置にあるのかを考え<br />

る必要がある。また,農村・農業と関わって起こった社会運動や,<br />

農業労働の現場に関わる知識も必要になる。それゆえ本講義は,農<br />

業経済学・農村社会学・社会運動論・近現代史といった,いくつか<br />

の領域を横断しながら,農村・農業をめぐる概論的な要素を盛り込<br />

んでいく。<br />

テキスト(教科書):<br />

『食の共同体』池上甲一・岩崎正弥・原山浩介・藤原辰史 ナカニシ<br />

ヤ出版 ISBN-13: 978-4779502583<br />

参考書:<br />

『家族・都市・村落生活の近現代』平野敏政編 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

2009年 ISBN-13: 978-4766416015<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

身近なところから考える農業・農村<br />

2. 「食えない」という戦争世代の原体験<br />

3. 消費者にとっての農業1,食の安全<br />

4. 消費者にとっての農業2,グローバリゼーション<br />

5. 消費者にとっての農業3,食の変容と食育の意味<br />

農業概観<br />

6. 農業の近現代史<br />

7. 農業・農村問題の現代史<br />

8. 農業・農村の現在<br />

農村とイエ・家族<br />

9. 戸籍とイエ<br />

10. 封建制とイエ・ムラ<br />

11. イエ・ムラ論の戦後史<br />

12. 家族規範とその変容<br />

農業・農村の近現代史<br />

13. コメ1 米騒動から食管法まで<br />

14. 満州開拓から戦後開拓へ<br />

15. 総力戦とイエ・ムラ<br />

16. コメ2 戦後農政から輸入自由化まで<br />

17. 高度成長と農村変容<br />

70 年代以降の農業・農村<br />

18. 大潟村・三里塚<br />

19. 公害と地域社会<br />

20. 農業近代化と健康被害<br />

21. 市民運動としての有機農業<br />

22. 農業・農村の80 年代論<br />

23. 今日の世界の穀物事情<br />

24. 地域活性化<br />

25. 移民と農業<br />

26. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義内容を自らの問題意識と関わらせて,最終レポートでは自分<br />

の議論を展開することを望みます。自らの課題を探りながら講義に<br />

臨んでください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点・夏期レポート・最終レポートによる総合評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了後に受け付けます。<br />

社会学特殊ⅩⅦ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊ⅩⅧ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

談話と異文化コミュニケーション<br />

セット履修 講師 宇野沢 和子<br />

授業科目の内容:<br />

コミュニケーションの重要な単位は談話である。話しことばとし<br />

ての談話は発話者の行為である。談話分析は1960年代以降、言語学<br />

と文学、社会学、文化人類学、コミュニケーション論等の分野で急<br />

速に発展した。<br />

講義の目標は、学生が談話とコミュニケーションに関する理解を<br />

深めることである。異文化コミュニケーションの具体例で、談話分<br />

析の理論と方法を紹介する。課題では、学生が談話分析の練習を行<br />

社<br />


なう。事例研究では、自然談話やメディア(e.g. BBC TVコメディ<br />

ー)等の談話分析を行い、異文化研究を説明する。履修人数によっ<br />

て、学生によるグループ内発表を予定している。スピーチが中心で<br />

あるが、必要に応じてテクストにもふれる。<br />

参考書:<br />

林 宅男編著『談話分析のアプローチー理論と実践ー』 研究社<br />

2008年 ISBN 978-4-327-40151-1 C3080<br />

橋内 武『ディスコースー談話の織りなす世界ー』くろしお出版<br />

1999年 ISBN 978-4-87424-172-1 C3081<br />

Scollon, Ron & Suzanne W. Scollon. 2001. Intercultural Communication:<br />

A Discourse Approach. (2 nd ed.). Oxford: Blackwell.<br />

ISBN978-0-631-22418-1<br />

他、授業中に参考書を紹介する。<br />

授業の計画:<br />

前期<br />

1 談話と異文化コミュニケーション:序論<br />

2 文脈と解釈<br />

3 会話の構造<br />

4 会話のストラテジー<br />

5 談話とフェイス<br />

6 談話とフレーム<br />

7 異文化摩擦と談話体系(1)<br />

8 異文化摩擦と談話体系(2)<br />

9 談話とスピーチイヴェント<br />

10 言語コミュニケーションと非言語コミュニケーション<br />

11 事例研究:TVコメディー(1)<br />

12 事例研究:TVコメディー(2)<br />

13 まとめ<br />

後期<br />

1 ことばの力<br />

2 冗談の機能<br />

3 スピーチとテクスト<br />

4 論理とレトリック<br />

5 談話分析の諸理論<br />

6 事例研究:自然談話(1)<br />

7 事例研究:自然談話(2)<br />

8 事例研究:広告<br />

9 事例研究:マンガ<br />

10 事例研究:TVコメディー(3)<br />

11 事例研究:TVコメディー(4)<br />

12 発表<br />

13 まとめ<br />

注:講義テーマの一部変更はありうる<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、演習、発表(グループ内)、小テスト、レポートを総合<br />

的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付ける。<br />

社会学特殊ⅩⅨ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊ⅩⅩ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

ネットワーク組織とコミュニケーション<br />

-SNSなどのコミュニケーションを分析する-<br />

セット履修 講師 小林 稔<br />

授業科目の内容:<br />

社会、経済の複雑化、多様化が進み、共通の目標を持って行動す<br />

る集団あるいは共同体としての組織をとりまく環境は大きく変化し<br />

ています。一方で、インターネットや移動体通信網の普及にみられ<br />

るように、情報通信技術(ICT)の発展は目覚しいものがあります。こ<br />

のような状況の中で、従来からのヒエラルキーな「階層的組織」に<br />

対して、情報ネットワークによるコミュニケーションを基盤とし、<br />

非階層的で情報の共有によって構成された組織である「ネットワー<br />

ク組織」が注目されるようになっています。<br />

具体的には、みなさんの多くが毎日のように利用している mixi<br />

などのソーシャル・ネットワーク・システム(SNS)、インターネッ<br />

トの掲示板、ネットオークション、バーチャルなもうひとつの社会<br />

256<br />

(セカンドライフ)、その他、ベンチャー企業の組織、NPO、NGOな<br />

どの非営利組織などがあります。つまり、「ネットワーク組織」と<br />

は、現実あるいは非現実であるかは問わず、共通の問題解決のため<br />

に相互のコミュニケーションによって情報を共有して、協調する構<br />

成員の集合体と考えることができます。例えば、mixi のマイミクシ<br />

ィ、各種のコミュニティなどはネットワーク組織と言えるでしょう。<br />

本授業では、まず、高度に進化した情報通信技術(ICT)の現状<br />

を紹介し、「いつでも、どこでも、だれでも」コミュニケーションが<br />

可能であるユビキタスな情報環境について概観します。そして、ユ<br />

ビキタスな情報環境によって、従来からのコミュニケーションのあ<br />

り方が大きく変化している実態を学習していきます。その上で、新<br />

たなコミュニケーションのあり方が、従来からの組織の形態にも影<br />

響を与えていることを事例を提示しながら学習していきます。また<br />

その過程では、従来からの「ヒエラルキーな組織」の成立および存<br />

続の条件や実際の組織の形態などを実例を挙げることによって学習<br />

し、その課題についても考察していきます。その上で、「ネットワー<br />

ク組織」の成立条件やその特質などを学習していきます。<br />

一方で、「ネットワーク組織」に関わる学習の理解度を高めるた<br />

めに「ネットワーク分析」の方法論を解説します。必要に応じてコ<br />

ンピュータによる実習を行い「ネットワーク組織」の構成員相互の<br />

結合について科学的に分析し、その結果について考察する予定です。<br />

授業は、講義形式を基本としますが、上記のように一部ではコン<br />

ピュータ実習を行う予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の中で指示します。最初の授業では必要ありません。<br />

参考書:<br />

『現代社会の情報・通信マネジメント』<br />

飫冨順久、廣松毅、小林稔 編著 中央経済社 2009年<br />

ISBN:978-4-502-67160-9<br />

『実践ネットワーク分析』 安田雪著 新曜社 2001年<br />

ISBN:4-7885-0781-1<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

第1回講義 : ガイダンス<br />

第2回講義 : 情報通信技術(ICT)とコミュニケーション(総論)<br />

第3回講義 : ユビキタスな情報環境とコミュニケーション<br />

第4回講義 : モバイル端末の進化とコミュニケーション<br />

第5回講義 : コンピュータの進化とコミュニケーション<br />

第6回講義 : 情報ネットワークとコミュニケーションの変化<br />

第7回講義 : コミュニケーションと情報の共有<br />

第8回講義 : 情報の共有を実現する情報通信技術(ICT)<br />

第9回講義 : ヒエラルキーな組織とコミュニケーション<br />

第10回講義:コミュニケーションを基盤としたネットワーク組織<br />

第11回講義:ネットワーク組織の成立条件<br />

第12回講義:ネットワーク組織の事例研究Ⅰ(SNSについて)<br />

第13回講義:まとめ<br />

秋学期<br />

第1回講義: ネットワーク組織の事例研究Ⅱ(OSSの開発など)<br />

第2回講義: グループウェアとCSCW<br />

第3回講義: ナレッジマネジメントとコミュニケーション<br />

第4回講義: 電子商取引とコミュニケーション<br />

第5回講義: インターネットマーティングとコミュニケーション<br />

第6回講義: コミュニケーション・ツールとしてのSNS<br />

第7回講義: SNSにおける人間関係とコミュニケーション<br />

第8回講義: SNSによるコミュニケーションと課題<br />

第9回講義: ネットワーク分析の基礎<br />

第10回講義: ネットワーク分析を用いた人間関係の分析<br />

第11回講義: ネットワーク分析を用いたコミュニケーションの考察<br />

第12回講義: ネットワーク分析を用いて取り巻く人間関係を分析する<br />

第13回講義: まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

みなさんの多くがコミュニケーション・ツールとして毎日のよう<br />

に利用している mixi などのソーシャル・ネットワーク・システム<br />

(SNS)は典型的なネットワーク組織の一形態です。このような先端


的な情報通信技術(ICT)をベースにしたネットワーク組織が注目さ<br />

れています。その人間関係は緩やかで淡い結びつきが基本です。<br />

そのようなネットワーク組織が、現在では社会の多様な場面で形<br />

成されています。<br />

もしかしたら、みなさんの方がネットワーク組織をうまく活用し<br />

ているかもしれません。<br />

今後もさらに注目されることになるネットワーク組織について勉<br />

強してみませんか。<br />

成績評価方法:<br />

1. 試験の結果(30%)<br />

2. レポートおよび課題による評価(30%)<br />

3. 平常点:出席状況および授業態度による評価(40%)<br />

質問・相談:<br />

最初の授業で案内するメールアドレスへ所属学部、学籍番号、氏<br />

名を明記の上、メールを送って下さい。<br />

社会学特殊ⅩⅩⅠ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊ⅩⅩⅡ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

[春] 交渉の戦略策定と効果的合意形成<br />

[秋] コンフリクト・マネジメントと交渉学の実践的応用<br />

法学部教授 田村 次朗<br />

セット履修<br />

講師 隅田 浩司<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、交渉に対する体系的な学問である交渉学を取り上げ<br />

る。交渉学とは、対立的な状況を克服し、効果的な合意形成をはか<br />

るための方法論を体系的に整理したものである。講義では、論理的<br />

な思考を基礎とする交渉戦略の策定、感情やヒューリスティクスに<br />

よる認知のバイアスの取扱い、さらには交渉における効果的合意形<br />

成のための選択肢の形成と合意の方法論などを多角的に検討する。<br />

授業では、毎回、講義だけではなく、グループワーク、模擬交渉な<br />

ど実践的な演習を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

田村次朗、一色正彦、隅田浩司『ビジュアル解説 交渉学入門』<br />

(近刊 日本経済新聞出版社)<br />

参考書:<br />

田村次朗『交渉の戦略』(ダイヤモンド社)<br />

隅田浩司『プロフェッショナルの戦略交渉術』(日本経団連出版)<br />

R・フィッシャー、D・シャピロ『新ハーバード流交渉術 論理<br />

と感情をどう生かすか』(講談社)<br />

授業の計画:<br />

第1回 導入講義、オリエンテーション<br />

第2回 論理的思考と交渉学(1)<br />

第3回 論理的思考と交渉学(2)<br />

第4回 論理的思考と交渉学(3)<br />

第5回 Critical Reasoningに基づく効果的説得技法(1)<br />

第6回 Critical Reasoningに基づく効果的説得技法(2)<br />

第7回 Critical Reasoningに基づく効果的説得技法(3)<br />

第8回 交渉における事前準備の方法論(1)<br />

第9回 交渉における事前準備の方法論(2)<br />

第10回 交渉における事前準備の方法論(3)<br />

第11回 ビジネス交渉における合意形成(1)<br />

第12回 ビジネス交渉における合意形成(2)<br />

第13回 ビジネス交渉における合意形成(3)<br />

第14回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義は、毎回演習を行うため講義への出席が重要となる。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価を30%、平常点:出席状況および授業態度に<br />

よる評価を70%として評価する。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、交渉に対する体系的な学問である交渉学を取り上げ<br />

る。交渉学とは、対立的な状況を克服し、効果的な合意形成をはか<br />

るための方法論を体系的に整理したものである。講義では、交渉の<br />

効果的なマネジメント、集団での合理的意思決定の問題、ゲーム理<br />

論に基づく交渉学、そして国際紛争などグローバルな紛争や対立を<br />

257<br />

解決するためのコンフリクト・マネジメントの手法について検討す<br />

る。授業では、毎回、講義だけではなく、グループワーク、模擬交<br />

渉など実践的な演習を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

田村次朗、一色正彦、隅田浩司『ビジュアル解説 交渉学入門』<br />

(近刊 日本経済新聞出版社)<br />

参考書:<br />

田村次朗『交渉の戦略』(ダイヤモンド社)<br />

隅田浩司『プロフェッショナルの戦略交渉術』(日本経団連出版)<br />

R・フィッシャー、D・シャピロ『新ハーバード流交渉術 論理<br />

と感情をどう生かすか』(講談社)<br />

授業の計画:<br />

第1回 導入講義、オリエンテーション<br />

第2回 交渉の効果的なマネジメント(1)<br />

第3回 交渉の効果的なマネジメント(2)<br />

第4回 交渉の効果的なマネジメント(3)<br />

第5回 組織内交渉、多数当事者交渉における合意形成(1)<br />

第6回 組織内交渉、多数当事者交渉における合意形成(2)<br />

第7回 組織内交渉、多数当事者交渉における合意形成(3)<br />

第8回 交渉学におけるゲーム理論の活用<br />

第9回 国際紛争とコンフリクト・マネジメント(1)<br />

第10回 国際紛争とコンフリクト・マネジメント(2)<br />

第11回 国際紛争とコンフリクト・マネジメント(3)<br />

第12回 国際紛争とコンフリクト・マネジメント(4)<br />

第13回 国際紛争とコンフリクト・マネジメント(5)<br />

第14回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義は、毎回演習を行うため講義への出席が重要となる。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価を30%、平常点:出席状況および授業態度に<br />

よる評価を70%として評価する。<br />

社会学特殊ⅩⅩⅢ(セ) 2単位 (春学期)<br />

社会学特殊ⅩⅩⅣ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

高齢社会と私たちの生き方<br />

セット履修 講師 小倉 康嗣<br />

授業科目の内容:<br />

高齢社会という現実が,その実われわれに問いかけているものは<br />

いったい何なのか――私たちはこの問いに十分向き合ってきたでし<br />

ょうか? 老いとは,若い私たちにとって,しょせん他人事なので<br />

しょうか?<br />

この授業では,高齢社会を私たち一人ひとりのものの見方・人間<br />

観・社会観が根本的に問われてくる歴史的変革期として理解し,高<br />

齢化や老いをめぐる問題を,「高齢者」という特定の人びとの限られ<br />

た問題としてではなく現代人全世代の「生き方」が鋭く問われてく<br />

る問題として捉え,一人ひとりの生き方の問い直しを社会展望・社<br />

会構想につなげていく術を模索します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時にレジュメや資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

小倉康嗣『高齢化社会と日本人の生き方――岐路に立つ現代中年<br />

のライフストーリー』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,2006 年。<br />

その他,授業時に適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は,前半で総論,後半で各論という授業展開になります。<br />

総論部にあたる前半では,高齢社会とはいったいどんな社会で何<br />

が問題なのか。老いというフィールドが問うているものは何か。そ<br />

れを近代社会の歴史的ダイナミズムから社会学的に考察し,その根<br />

本的・原理的課題を明らかにします。<br />

各論部にあたる後半では,上記課題を,アイデンティティ,親密<br />

性(絆),仕事と遊び,ジェンダー,家族,社会的連帯といった生<br />

(life)の諸局面から照射します。<br />

これらの作業を通して,高齢化や老いの問題が各自の生き方の問<br />

題と地続きであることを理解し,高齢社会という時代状況のなかで,<br />

自らの生き方がどのような位置にあるのか,そこからどのような生<br />

き方・社会を構想していけばよいのかを考えます。<br />

秋学期は,春学期で理解し考えたことを踏まえながら,これから<br />

の生き方・社会のあり方の展望・構想をめぐって議論します。<br />

社<br />


春学期の一連の授業で自ら問うたことを個人発表によって提出し,<br />

それをKJ 法によってグルーピングし,練りあげた問いをめぐってグ<br />

ループワークをおこないます。そして,互いに発表しあいながら議<br />

論を積み重ねていきます。<br />

なお,春・秋学期を通したこれら一連の作業は,学問の方法を問<br />

うことにもつながっていきます。知と人生が手を携えていくための<br />

〈生き方としての学問〉〈参与する知〉という方法論的テーマについ<br />

ても,年間を通して折に触れて考えていきたいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は,学期全体を通して認識と思考を一つ一つ積み重ねて<br />

いく手法でおこないます。したがって,断片的な出席や,受身の態<br />

度で臨むと授業についていけなくなります。履修条件として,全出<br />

席を基本とし,履修者の強い主体性(自発的に根気強く考える姿勢)<br />

が厳しく要求されますので,心して履修してください。ディスカッ<br />

ションをしたり,授業内で発表や発言を求めることが多々あります。<br />

なお,授業の計画については,履修者の状況や反応をみながら柔<br />

軟に進めていきたいと考えていますので,必要に応じて変更する場<br />

合があります(とくに秋学期)。<br />

以上の点も含め,初回の授業で履修に際しての重要な話をするの<br />

で,履修希望者は必ず出席のこと。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

社会学特講Ⅰ 2単位 (秋学期)<br />

データ分析の概要とSPSS 演習<br />

講師 金 鐵鎔<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は,調査や実験などで得られたデータを分析する一連の過<br />

程について解説します。データ分析技法の概要を学習するとともに,<br />

データを使った実際の演習を通じてデータ分析方法を身につけるこ<br />

とが本講義の目標です。すなわち,主に実際の統計解析に関わる分<br />

析技法を習得することが目的です。適切なデータ分析のための準備<br />

作業,データ分布の全体的な傾向の把握,統計解析の理論に基づい<br />

たデータ分析に至るまでのデータ処理を行うことによって,分析結<br />

果の解釈や予測を導くことができます。<br />

本講義では,主に社会科学分野で広く使われている統計解析ソフ<br />

トウェアSPSS の使い方,その分析結果の解釈について理解できるよ<br />

うにします。具体的には,データの整理,ファイルの取り扱い,調<br />

査データの集計(度数分布表),平均値,分散,標準偏差などの基礎<br />

統計量,各種グラフの作成,変数間の関連性の検定(カイ二乗検定,<br />

相関分析),平均値の比較(t検定,分散分析)多変量解析(因子分<br />

析,主成分分析,重回帰分析,判別分析,数量化理論)など具体的<br />

にデータを使用し紹介します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。講義資料を適宜配布する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

社会調査や実験に興味のある学生,特に調査や実験などの実証的<br />

研究方法を用いて卒業論文を作成したい学生の受講を期待します。<br />

授業の資料配布などのために,履修者にはメール・アドレスを提<br />

出して頂きます。授業関連の連絡以外には使いませんので,ご協力<br />

お願いしたいと思います。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(定期試験や決まったテキストがないので,授業への参加を評価<br />

の基準の一つにしたいと思います)<br />

(出席状況:成績に20 %反映,授業態度:成績に10 %反映)<br />

・その他(授業中に随時課題を出します。課題の提出状況に基づい<br />

て成績評価します)<br />

(成績に70 %反映)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

258<br />

社会学特講Ⅱ 2単位 (春学期)<br />

民族音楽学<br />

講師 伏木 香織<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は,芸能を行う人々とそれをとりまく社会,特に地域との<br />

関係に注目し,なぜ特定の地域に特徴的な芸能が生まれるのか、そ<br />

してなぜそれが変容していくのかを探る。また芸能やそれを行う人<br />

々,その集団と社会,歴史などとの関連性を探り,それが芸能その<br />

ものに与えた影響についてアジアや日本の事例を中心に考えたい。<br />

題材としてとりあげようと考えている地域と芸能は以下のとおり<br />

である。<br />

インドネシア(ケチャ,ポップ・バリ)<br />

シンガポール(チャイニーズ・ストリート・オペラ,ポピュラー音楽)<br />

アルジェリア(ライ)<br />

日本(おわら)など<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指示する<br />

参考書:<br />

『事典 世界音楽の本』徳丸吉彦他編 岩波書店 2007年<br />

『はじめての世界音楽』柘植元一/塚田健一編 音楽之友社 1999年<br />

『ワールド・ミュージック/世界音楽入門』フィリップ・V・ボールマ<br />

ン著 音楽之友社 2006年<br />

『諸民族の音楽を学ぶ人のために』櫻井哲男/水野信男編 世界思想<br />

社 2005年<br />

『アジアのポピュラー音楽にみるグローバルとローカルの相克』井上<br />

貴子編著 勁草書房 2010年(2月刊行予定)<br />

※その他、授業中に指示する<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます<br />

社会学特講Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

都市社会と民俗文化<br />

講師 八木橋 伸浩<br />

授業科目の内容:<br />

狭い島国とされる日本ではあるが,異なる環境や風土のもとで育<br />

まれてきた社会や文化は画一的なものではない。近代化の波をくぐ<br />

り,都市化の影響を受けることで,ともすれば均質的な社会や文化<br />

を安易に想定しがちだが,現実はそれほど単純ではない。本講義で<br />

は民俗学的アプローチを中心に,都市社会,都市と対置される農村<br />

社会,都市社会で認められる民俗文化の諸相について具体的な事例<br />

を交えて講述します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要に応じて講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

八木橋伸浩『都市周縁の考現学』(言叢社,1995 年)<br />

※その他,必要に応じて講義時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス(講義の進め方と全体の概要)<br />

2. 民俗学的アプローチと柳田民俗学の特質について(1)<br />

3. 民俗学的アプローチと柳田民俗学の特質について(2)<br />

4. 都市江戸・東京にみる「山の手」と「下町」の構造<br />

5. 都市社会と農村社会の関係理解(1)/地域社会の概念と<br />

農村の都市化<br />

6. 都市社会と農村社会の関係理解(2)/二分法的理解・<br />

連続的理解・相互依存関係的理解<br />

7. 都市社会と農村社会の関係理課(3)/柳田国男の<br />

都鄙連続論と機能的「都市」ユニット<br />

8. acculturation の理論<br />

9. 都市とムラの歳時記(1)/ハレの日と閻魔参り<br />

10. 都市とムラの歳時記(2)/コトヨウカ<br />

11. 都市江戸・東京の祭礼(1)/都市祭礼の特徴と天王祭<br />

12. 都市江戸・東京の祭礼(2)/天下祭り<br />

13. 都市江戸・東京の祭礼(3)/都市祭礼を担う人々


担当教員から履修者へのコメント:<br />

自身の日常の目線のなかで発見できる文化について講述しますの<br />

で,好奇心旺盛な意欲のある学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・ペーパー論述試験による評価(受講生の数によってはレポート試<br />

験に切り替える場合もあります)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(上記の評価に授業<br />

参加度や貢献度の平常点を加味して評価します)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けますが,内容によってメールでの質問等も<br />

受け付けます(アドレスは必要に応じて連絡します)<br />

社会学特講Ⅳ 2単位 (春学期)<br />

グローバル化時代におけるジェンダー<br />

講師 鄭 暎惠<br />

授業科目の内容:<br />

「トランスジェンダーはなぜ葛藤しなければならないのだろう。<br />

もともと生物学的には100%“女性”“男性”を分割しきることは不<br />

可能だとされているのに。」<br />

「なぜホモセクシュアルは差別されなければならなかったのだろ<br />

う。1970年代には既にキンゼイ・リポートで“全ての人はバイセクシ<br />

ュアルである”と指摘されていたにもかかわらず。」<br />

「女性」と「男性」という二つの性別区分は理念型であるのに、<br />

私たちは社会化される過程において、文化的、社会的に構築された<br />

性別《ジェンダー》を、「リアル」「自然」「当たり前」として認識す<br />

るようになる。そして、二者択一を強く迫られた私たちは「女性」<br />

または「男性」へとつくられる。ジェンダーが強調されることで、<br />

男女賃金格差が「当たり前」の様相を呈する。「安い労働力」の誕生<br />

は、人件費削減したい雇用主には願ってもないこと。ジェンダーが<br />

強調されることで、ヘテロセクシズムとホモセクシュアルを分割し<br />

うる。ホモセクシュアルが差別されることで、ヘテロセクシュアル<br />

は普遍性と優越性を確保し、人々を家父長制に囲い込みやすくなる<br />

…。<br />

なぜジェンダーを基準に社会は構築されてきたのだろうか。ジェ<br />

ンダーとしての「女性」「男性」を自明視することで、社会にどのよ<br />

うな“権力作用”や“差異の政治”が生じているのだろうか。ジェンダ<br />

ーに基づくさまざまな社会現象、「女性」や「男性」として生きるこ<br />

との意味は、どのようなものなのか。<br />

ジェンダーに基づく社会制度とは、家庭や学校・職場をこえて、<br />

グローバルな広がりを見せている。“貧困の女性化(貧困層に占める<br />

女性の割合が多くなっていること”が指摘されてきたように、グロー<br />

バル化時代における貧富の格差は、ジェンダーを要因として拡大し<br />

ている。“移動の女性化”という表現が意味するように、性別役割分<br />

業により、女性に割り当てられてきた再生産労働を担う者として、<br />

国家間を移動する労働者、国際結婚の花嫁など、越境者の中に占め<br />

る女性が増えてきた。それにともない、トランスナショナル社会空<br />

間も広がりを見せる。<br />

女性が生きにくい社会から脱出して、女性が経済的自立や自己実<br />

現できる社会へと越境する。ニューカマーとして異郷で生きのびる<br />

ために、エスニック・ビジネスを起業したり、エスニック・コミュ<br />

ニティで得られる社会的資源を活用する。今や、ジェンダーの視点<br />

を欠いては、グローバリゼーションの十分な理解は不可能なのでは<br />

ないだろうか。<br />

ジェンダーを前提に成り立つ役割分業や格差、種々の社会的制度<br />

とジェンダーの関わりについて、この授業では毎回、短編ビデオ<br />

(『ミレニアムの女性たち』、他)を見ながら具体的な事象を通して学<br />

ぶ。社会進出、働き方、貧困、政治参画、平和運動、ドメスティッ<br />

ク・バイオレンス、伝統文化、人身売買、売買春、メディア、教育<br />

等について取り上げる。それら社会的状況を、女性たちがどのよう<br />

に生き、変えるのか。各授業では、「人生の選択肢」とは? 「自<br />

由」とは? 「自己実現」とは? 「自立・自律」とは? 「自己<br />

決定権」とは?と問いを発しながら、日常生活の中にある不条理、<br />

性差別、性暴力、制度としての結婚・家族、セクシュアリティと社<br />

会システムなど、私たちが拠って立つ「足元に埋め込まれたもの」<br />

を深く見つめ発見し直すことで、自らの社会環境について学ぶ。そ<br />

れが、グローバル化時代を生き抜く力となるはずだ。<br />

テキスト(教科書):<br />

(未定)<br />

259<br />

参考書:<br />

E・トッド『帝国以後』藤原書房<br />

ふぇみん婦人民主クラブ編集『ふぇみん』(婦人民主新聞)<br />

金城清子『ジェンダーの法律学』有斐閣<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス、『瀧の白糸』、自己実現とは?<br />

第2回 『サンダカン八番娼館』、『帝国以後』<br />

~識字率と合計特殊出生率、グローバル化、貧富格差<br />

第3回 「社会進出」先進国女性の社会進出と、再生産労働者の<br />

越境、(産業の空洞化、デフレ)<br />

第4回 「働き方」、職業選択の自由<br />

第5回 「貧困の女性化」<br />

第6回 「政治参画」、EU・東アジア共同体における外国人参政権<br />

第7回 「平和運動」、在独韓国女性の運動<br />

第8回 「ドメスティック・バイオレンス」、国際離婚<br />

第9回 「伝統文化」、FGM, 支配としての制度・暴力、文化的逃避<br />

第10回 「人身売買」、国際結婚市場の連鎖<br />

第11回 『アジアで女性として生きること』<br />

第12回 「メディア」「教育」、グローバル化とジェンダー表象<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回、リアクション・ペーパーを書いてもらいます。<br />

自分の「足元が揺らぐ」まで、楽しくともに学びましょう。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価 ― 40%<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価 ― 60%<br />

社会学特講Ⅴ 2単位 (秋学期)<br />

民族音楽<br />

講師 山本 宏子<br />

授業科目の内容:<br />

世界のさまざまな地域・民族の音楽から,社会と文化の相互関係<br />

を学ぶ。私たちにとって、音楽をするということはどのような意味<br />

を持つかを考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布<br />

参考書:<br />

山本宏子『日本の太鼓,アジアの太鼓』(青弓社2002,1600 円)<br />

授業の計画:<br />

1. アイリッシュミュージック<br />

2. トルコの軍楽<br />

3. チベットの祭と音楽<br />

4. クリスマスと音楽<br />

成績評価方法:<br />

出席率および授業中小レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

社会学特講Ⅵ 2単位 (春学期)<br />

宗教とジェンダー<br />

講師 小林 奈央子<br />

授業科目の内容:<br />

ジェンダーとは,社会科学において,男はこうあるべき,女はこ<br />

うあるべきというような,社会や文化によって決められた性のあり<br />

ようをいう。本講義の主眼は,このジェンダーの視点を通して宗教<br />

を見ていくと,いかなる事象や問題が見えてくるかを探ることにあ<br />

る。宗教は,神のような人間を超越した聖なる存在をしばしば規定<br />

する。そしてそれゆえに,封建的な思考,支配的な価値観と結びつ<br />

きやすい性格を帯びてきた。また,その神が「父なる神」などとい<br />

うように,男性として捉えられることが多く,それが人間の男女の<br />

序列にも投影され,家父長的な社会を助長してきた面がある。しか<br />

しながら一方で,多くの社会にある搾取や差別を否定し,人々のエ<br />

ンパワーメントの源になってきたのも宗教なのである。このような<br />

宗教とジェンダーの複雑な関係を考えてみる機会にして頂ければと<br />

思う。<br />

社<br />


テキスト(教科書):<br />

特に指定ありません。授業ごとに参考になる文献を紹介いたしま<br />

す。<br />

参考書:<br />

『混在するめぐみ』川橋範子・黒木雅子(人文書院,2004)/『ジ<br />

ェンダーで学ぶ宗教学』田中雅一・川橋範子編(世界思想社,2007)<br />

授業の計画:<br />

1 宗教とジェンダー イントロ<br />

2 仏教とジェンダー<br />

3 神道とジェンダー<br />

4 キリスト教とジェンダー<br />

5 イスラームとジェンダー<br />

6 ヒンドゥ教とジェンダー<br />

7 山岳信仰とジェンダー<br />

8 民間信仰とジェンダー<br />

9 新宗教とジェンダー<br />

10 カルトとジェンダー<br />

11 リプロダクティブ・ヘルス/ライツと宗教<br />

12 予備日<br />

13 総まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ジェンダーとは,女性のためだけのもの,特殊な関心を持つ人た<br />

ちだけのものではありません。いろいろな問題関心を持つ学生に広<br />

く受講して頂ければと思います。また,各宗教についての概要は授<br />

業で解説しますので,宗教に関する予備知識がない人も安心して受<br />

講してください。<br />

成績評価方法:<br />

・試験による評価<br />

・授業中に,授業にかかわる質問や問題を出すことがあります。<br />

その回答も平常点として評価に加えます。<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付けます。<br />

社会学特講Ⅶ 2単位 (春学期)<br />

拡大するインド世界<br />

講師 関口 真理<br />

授業科目の内容:<br />

古代文明が生まれ、今日も多様な文化伝統が息づくインド。一方<br />

で近代国家としてのインドは急速な経済成長を続け、名実ともに世<br />

界の大国になりつつあります。人的交流も盛んになりインドという<br />

土地やインドの人々が非常に身近にもなりました。この時間では、<br />

インドのトレンド・カルチャーや最近の社会現象を掘り下げる,ヨ<br />

ーガや食など「インドらしい」ものを再検討する、グローバルに拡<br />

大するインド世界を探すなど、さまざまな方法や視点からインドを<br />

知るきっかけを提供したいと思います。インドについて初めて学ぶ<br />

人のために,基礎的な知識を押さえ、情報や資料の集め方も紹介し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

必要に応じて提示します。<br />

授業の計画:<br />

1. イントロダクション<br />

2. インドを知るために(3回程度)<br />

3. 本論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

他の機会では補えない話題が多いので、出席することを重視しま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価 (出席人数によって方法を変更する場合も<br />

ありますが,授業中に指示します。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受付けます。メールも活用して下さい。<br />

mariamma@mb.infoweb.ne.jp<br />

260<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 榊 博文<br />

授業科目の内容:<br />

態度変容,説得,対人的影響,社会的影響,又,広告・普及など<br />

の集合現象を主たる研究テーマとするゼミですが,社会心理学と関<br />

連するテーマなら幅広く取り扱いますので,対人魅力,援助行動,<br />

マスコミ,流行などのテーマを研究することも可能です。研究方法<br />

としては,実験,調査などの量的データによる方法を主としますが,<br />

観察,インタビュー,文献研究,その他の質的データによる研究方<br />

法を用いても構いません。又,質的データを量的データに変換して<br />

分析することも自由です。<br />

テキスト(教科書):<br />

榊博文『説得学』おうふう<br />

参考書:<br />

適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

3 年次は自主的に研究テーマを決め,文献等でそのテーマについ<br />

て調べ,そのテーマに沿って研究を遂行し,可能な限り研究結果を<br />

出します。各段階でレジメを作成し,研究会で発表し,私や他のゼ<br />

ミ員からのコメント・助言を得て研究を深めます。<br />

4 年次は,3 年次で扱ったテーマを更に深めて卒論作成に入ります<br />

が,3年次で扱ったテーマを変更して卒論作成をしても構いません。<br />

研究会のすすめ方は3 年次と同じで,各段階でレジメを作成し,研<br />

究会で発表します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

研究テーマが明確な人は優れた論文を書く傾向にありますので,<br />

テーマを明確にしておいて下さい。又,実験データや調査データの<br />

統計処理の仕方について学習しておく方が望ましいですが,質的デ<br />

ータに基づく論文も可です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況,授業態度および卒業論文による評価(レジメ<br />

のレベルも評価の対象となります。)<br />

質問・相談:<br />

研究会終了後に受け付けます。<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 鈴木 正崇<br />

授業科目の内容:<br />

文化人類学を専門とするゼミである。宗教学や日本研究(民俗学<br />

を主体とする)も取り込んで構成する。半期ごとに特定の主題を設<br />

定して,専門書や論文を行なう。4 年生は数度の中間発表を行い卒<br />

業論文作成の指導を行なう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

[春] 教授 岡原 正幸<br />

[春] 講師 田中 大介<br />

セット履修<br />

[秋] 教授 浜 日出夫<br />

授業科目の内容:<br />

(1)共通テーマ<br />

今年度の共通テーマは「メディア」である。「メディア」に関連す<br />

る文献を講読する。<br />

(2)サブゼミ<br />

共通テーマの下にいくつかのサブゼミを設け,サブゼミごとに共<br />

同研究を行なう。<br />

(3)個人研究<br />

各自テーマを決めて個人研究を行ない,3 年生はゼミ論(12000 字<br />

程度),4 年生は卒論(40000 字程度)を作成する。


テキスト(教科書):<br />

開講時に指示する。<br />

参考書:<br />

講義時間内に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

履修者と話し合って決める。<br />

成績評価方法:<br />

・レポート・ゼミ論・卒論による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 李 光鎬<br />

授業科目の内容:<br />

春学期には,メディアとコミュニケーションに関する研究書およ<br />

び論文を輪読、発表しながら基礎的な概念や理論について学ぶ。ま<br />

たグループ・ワークの形で調査,実験,内容分析などの実証的な研<br />

究を行い,その成果を発表する。秋学期には専門的な学術ジャーナ<br />

ルの研究論文を輪読、発表しながら、4 年次の卒業論文のテーマに<br />

ついて考えて行く。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の中で適宜指定する。<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜示す<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

designing emotions/performative sociology<br />

セット履修 教授 岡原 正幸<br />

授業科目の内容:<br />

〈team Oka〉による実験的社会プロジェクトあるいは社会彫刻の<br />

実践です。ゼミのWEB, http://www.homoaffectus.comを参考にしてく<br />

ださい。とくに「三田の家」「芝の家」を拠点にした活動です。<br />

このスペースは,この「講義要綱」にあって特異ではないでしょ<br />

うか。というのは,今年度の「研究会」すなわちゼミを履修する学<br />

生はすでに選抜を経て,決定済みだからです。その時点で授業の内<br />

容もすでに大方は知らされてあります。つまり,履修するはずの学<br />

生にとっては,このスペースの説明内容は全く冗長ですし読まなく<br />

ても構わないものでしょう,さらに,この要綱は新学期が始まって<br />

からの緊急事態に対応できる印刷物でもありません。だから「研究<br />

会」については,この要綱,履修にあたっての情報的な価値はまさ<br />

にゼロだとしか言いようがありません。だとしたら,なぜこの部分<br />

が書かれるのでしょうか。僕は,こう思うのです。このスペースに<br />

置かれる言説は,「社会学研究会」を現に履修する者に対してではな<br />

く,研究会を「履修しない者」に対して,向けられているのです。<br />

この逆説…。たしかに,それぞれの研究会が順次説明されることに<br />

よって,研究会どうしの「差異」に基づく,個々の研究会ひいては<br />

担当教員の「意味」が効果として提出されることはあるかもしれま<br />

せん。とはいえ,この逆説,ストレートに考えましょう。「履修しな<br />

い」とは,時間化すれば,「未だ履修しない」ということであり,そ<br />

こには,将来的な履修可能性を担った学生,たとえば二年生が含ま<br />

れます。だとしたら,いたって簡単,このスペースは今年度の講義<br />

要綱にあるにもかかわらず,実質,来年度以降の講義要綱だという<br />

ことです。つまり一年先の予告編。そしてもうひとつ。履修しない<br />

には,「決して履修しない」が含まれるでしょう。その人たちにこの<br />

スペースが向けられれば,それは呼びかけ,示威行為あるいは煽動<br />

ではないでしょうか。僕も,この後者の意味で,偶然ここに目を留<br />

めたあなたに,呼びかけたいと思います。もしあなたが,感情・身<br />

体,アート・パフォーマンス,セクシュアリティ・ライフスタイル,<br />

261<br />

差別・社会的不平等に,自分の魂を震わせるなら,「既存の」「まっ<br />

とうな」「常識的な」生き方に嘔吐するなら,「権威ある」「正当化さ<br />

れた」「善良な」ことがらを「とにかく・取り敢えず・まずは,壊し<br />

てみたい」と欲するなら,僕を研究室(225 号 内線23074)に訪ね<br />

てください。何か方策を一緒に考えてみましょう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

以下のホームページを事前にチェックしてください。<br />

http://www.homoaffectus.com<br />

http://mita.inter-c.org/<br />

成績評価方法:<br />

出席および参加態度<br />

質問・相談:<br />

質問は次のアドレスでどうぞ,mlb41567@nifty.com<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 岡田 あおい<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会は,家族および家の理論の理解を深め,わが国における<br />

現代社会の諸問題を家族,および家の視点から分析,考察すること<br />

を中心的なテーマとする。<br />

テキスト(教科書):<br />

その都度指示する。<br />

授業の計画:<br />

1. 文献の輪読<br />

2. 卒業論文初期構想の発表<br />

3.アンケート調査<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ゼミには,積極的に参加し,大いに議論してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 樫尾 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

1 卒論作成のための個人発表<br />

2 テキストの輪読<br />

3 現代宗教文化の理解とプレゼンテーション能力向上のための<br />

宗教間対話に関するネット探索と発表<br />

4 現代宗教のフィールドワーク(準備と実際)<br />

を毎回のゼミの中で行なう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年<br />

参考書:<br />

『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房 2002<br />

年<br />

『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達也編<br />

著 世界思想社 2004年<br />

『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版<br />

2006年<br />

授業の計画:<br />

1 卒論作成のための個人発表<br />

2 テキストの輪読<br />

3 現代宗教文化の理解とプレゼンテーション能力向上のための<br />

宗教間対話に関するネット探索と発表<br />

4 現代宗教のフィールドワーク(準備と実際)<br />

を毎回のゼミの中で行なう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回出席し、積極的なコミットメントを期待したい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況と諸発表によって評価する<br />

社<br />


社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 長尾 真理<br />

授業科目の内容:<br />

「長尾ゼミナール」では,毎回私たちの日常を取り巻く様々な問<br />

題について,グループ単位でのディスカッションをとおして分析・<br />

検討をおこないます。また秋学期の「オープン・ゼミ」では,一年<br />

間の学習成果を「映画分析」をとおして発表しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

菅野仁『ジンメル・つながりの哲学』NHKブックス 他。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

社会に対する明確な問題意識とともに,自らの研究テーマに主体<br />

的に取り組む姿勢を持つことが望まれます。<br />

成績評価方法:<br />

ゼミナール活動への「出席」,ならびに学年末の「課題提出」。<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

東アジアの地域研究をめざします。<br />

この研究会では各自が自由に地域と問題を設定して,最後に,卒<br />

業論文という作品を生み出すことをめざします。<br />

3限・4限と連続していますが、この時間は「東アジア」をキー<br />

ワードにして輪読します。<br />

授業の計画:<br />

毎回、担当を決めて、要点を報告してもらいます。<br />

はじめに谷口誠『東アジア共同体』岩波新書、2004年、進藤榮一<br />

『東アジア共同体をどうつくるか』ちくま新書、2007年などを読みま<br />

す。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

成績評価方法:<br />

研究会への参加,発言,とくに制限時間内で意志を伝えること。<br />

その取り組み方をみて評価します。<br />

質問・相談:<br />

随時可。<br />

社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

教育社会学研究<br />

セット履修 教職課程センター准教授 竹村 英樹<br />

授業科目の内容:<br />

3年生の研究会は,教育に関する社会学的研究を行なう。本年度は<br />

「教育におけるフィールドワーク論」をテーマとする。教育問題との<br />

関連も意識しつつ、広く教育に係るフィールドをどのような手法で<br />

探訪するのか、実証的研究とその手法を巡り、討論していきたい。<br />

まずは,文献研究から始めるが,各自が関心ある研究テーマを見<br />

つけ,フィールドを持ち,4 年時の卒業論文執筆に向けてスタート<br />

ができるように,支援していきたい。理論的研究と経験的研究をバ<br />

ランスよく取り上げ,教室だけの勉強にとどまらず,各種の見学・<br />

観察を取り入れ,進めていきたい。また,共同研究を課し,三田祭<br />

で発表する。<br />

テキスト(教科書):<br />

別途指示します。<br />

参考書:<br />

別途指示します。<br />

授業の計画:<br />

別途指示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業参加による評価(50%)<br />

学年末に最終レポート1年間の学びを振り返るレポートを提出しま<br />

す。(50%)<br />

262<br />

質問・相談:<br />

いつでも受け付けます。授業で会った時、メールで、声をかけて<br />

ください。まとまった時間が必要ならば、個別に調整して面談時間<br />

を設定します。<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 榊 博文<br />

授業科目の内容:<br />

態度変容,説得,対人的影響,社会的影響,又,広告・普及など<br />

の集合現象を主たる研究テーマとするゼミですが,社会心理学と関<br />

連するテーマなら幅広く取り扱いますので,対人魅力,援助行動,<br />

マスコミ,流行などのテーマを研究することも可能です。研究方法<br />

としては,実験,調査などの量的データによる方法を主としますが,<br />

観察,インタビュー,文献研究,その他の質的データによる研究方<br />

法を用いても構いません。又,質的データを量的データに変換して<br />

分析することも自由です。<br />

テキスト(教科書):<br />

榊博文『説得学』おうふう<br />

参考書:<br />

適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

3 年次は自主的に研究テーマを決め,文献等でそのテーマについ<br />

て調べ,そのテーマに沿って研究を遂行し,可能な限り研究結果を<br />

出します。各段階でレジメを作成し,研究会で発表し,私や他のゼ<br />

ミ員からのコメント・助言を得て研究を深めます。<br />

4 年次は,3 年次で扱ったテーマを更に深めて卒論作成に入ります<br />

が,3年次で扱ったテーマを変更して卒論作成をしても構いません。<br />

研究会のすすめ方は3 年次と同じで,各段階でレジメを作成し,研<br />

究会で発表します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

研究テーマが明確な人は優れた論文を書く傾向にありますので,<br />

テーマを明確にしておいて下さい。又,実験データや調査データの<br />

統計処理の仕方について学習しておく方が望ましいですが,質的デ<br />

ータに基づく論文も可です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況,授業態度および卒業論文による評価(レジメ<br />

のレベルも対象となります。)<br />

質問・相談:<br />

研究会終了後に受け付けます。<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 鈴木 正崇<br />

授業科目の内容:<br />

文化人類学を専門とするゼミである。宗教学や日本研究(民俗学<br />

を主体とする)も取り込んで構成する。半期ごとに特定の主題を設<br />

定して,専門書や論文を報告し討論を行なう。4 年生は数度の中間<br />

発表を行い卒業論文作成の指導を行なう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

[春] 教授 岡原 正幸<br />

[春] 講師 田中 大介<br />

セット履修<br />

[秋] 教授 浜 日出夫<br />

授業科目の内容:<br />

(1)共通テーマ<br />

今年度の共通テーマは「メディア」である。「メディア」に関連す<br />

る文献を講読する。<br />

(2)サブゼミ<br />

共通テーマの下にいくつかのサブゼミを設け,サブゼミごとに共<br />

同研究を行なう。<br />

(3)個人研究


各自テーマを決めて個人研究を行ない,3 年生はゼミ論(12000 字<br />

程度),4 年生は卒論(40000 字程度)を作成する。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示する。<br />

参考書:<br />

講義時間内に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

履修者と話し合って決める。<br />

成績評価方法:<br />

・レポート・ゼミ論・卒論による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 李 光鎬<br />

授業科目の内容:<br />

メディアとコミュニケーションに関する実証的な研究を行い,卒<br />

業論文としてまとめていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜示す<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

designing emotions/performative sociology<br />

セット履修 教授 岡原 正幸<br />

授業科目の内容:<br />

〈team Oka〉による実験的社会プロジェクトあるいは社会彫刻の<br />

実践です。ゼミのWEB, http://www.homoaffectus.com を参考にしてく<br />

ださい。および個人もしくは共同での卒業制作(論文形式以外の多<br />

様な手法を認めています)<br />

成績評価方法:<br />

卒業論文については以下の評価項目と配点で採点(A = 100 ~ 90,<br />

B =89 ~ 75, C = 74 ~ 60, 不合格= 59 ~ 0)します。<br />

作品の評価は別途の基準によります。<br />

*論文形式(15)<br />

・目次,頁,引用,文献などの表記<br />

*論文用量(15)<br />

*論文内容(各10, 計60)<br />

・課題設定<br />

・データ収集・先行研究・既存文献<br />

・構成力<br />

・論理的説得力<br />

・社会的意義の自覚・独創性<br />

・研究論理上の問題の有無<br />

*特記(10)<br />

・作成への姿勢<br />

質問・相談:<br />

いつでも次のアドレスで対応します。mlb41567@nifty.com<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 岡田 あおい<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会は,家族および家の理論の理解を深め,わが国における<br />

現代社会の諸問題を家族,および家の視点から分析,考察すること<br />

を中心的なテーマとする。<br />

テキスト(教科書):<br />

その都度指示する。<br />

263<br />

授業の計画:<br />

1. 文献の輪読<br />

2. 卒業論文中間構想発表および最終構想報告<br />

3.アンケート調査<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ゼミには,積極的に参加し,大いに議論してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ)<br />

都市と観光の比較社会学<br />

1単位 (秋学期)<br />

教授 岡田 あおい<br />

セット履修<br />

講師 皆吉 淳平<br />

授業科目の内容:<br />

各人の卒業論文作成に向けて、以下の内容を進めてゆきます。<br />

(1)テキストの輪読<br />

(2)各人の研究発表<br />

(3)フィールド調査<br />

参考書:<br />

・藤田弘夫編『東アジアにおける公共性の変容』<strong>慶應義塾大学</strong>出版<br />

会、2010年刊行予定<br />

・橋本・藤田・吉原編『都市社会計画の思想と展開』東信堂、2009年<br />

・橋本・藤田・吉原編『世界の都市社会計画』東信堂、2008年<br />

・藤田弘夫『路上の国柄――ゆらぐ「官尊民卑」』文藝春秋社、2006年<br />

・藤田弘夫『都市と文明の比較社会学――環境・リスク・公共性』<br />

東京大学出版会、2003年<br />

・藤田弘夫『都市の論理』中公新書No.1151、1993年<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 樫尾 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

1 卒論作成のための個人発表<br />

2 テキストの輪読<br />

3 現代宗教文化の理解とプレゼンテーション能力向上のための宗<br />

教間対話に関するネット探索と発表<br />

4 現代宗教のフィールドワーク(準備と実際)<br />

を毎回のゼミの中で行なう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年<br />

参考書:<br />

『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房 2002<br />

年<br />

『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達也編<br />

著 世界思想社 2004年<br />

『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版<br />

2006年<br />

授業の計画:<br />

1 卒論作成のための個人発表<br />

2 テキストの輪読<br />

3 現代宗教文化の理解とプレゼンテーション能力向上のための宗<br />

教間対話に関するネット探索と発表<br />

4 現代宗教のフィールドワーク(準備と実際)<br />

を毎回のゼミの中で行なう。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回出席し、積極的なコミットメントを期待したい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況と諸発表によって評価する<br />

社<br />


社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 長尾 真理<br />

授業科目の内容:<br />

「長尾ゼミナール」では,毎回私たちの日常を取り巻く様々な問<br />

題について,グループ単位でのディスカッションをとおして分析・<br />

検討をおこないます。また秋学期の「オープン・ゼミ」では,一年<br />

間の学習成果を「映画分析」をとおして発表しています。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義開始時に指定します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

社会に対する明確な問題意識とともに,自らの研究テーマに主体<br />

的に取り組む姿勢を持つことが望まれます。<br />

成績評価方法:<br />

ゼミナール活動への「出席」,ならびにグループワークへの「貢<br />

献」。<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

東アジアの地域研究をめざします。<br />

この研究会では各自が自由に地域と問題を設定して,最後に,卒<br />

業論文という作品を生み出すことをめざします。<br />

参考書:<br />

随時、口頭、メールなどで提示します。<br />

授業の計画:<br />

基本は,自主的な報告です。論文作成は参考書を探求することか<br />

らはじめます。まずは主題を大まかに決定します。そして,自分で<br />

検索し,参考論文・著書の一覧を作ります。次に実際に論文や書物<br />

に接することがだいじです。<br />

授業では,毎週,二人ほどが自分の課題に合った内容で発表して<br />

いきます。30 分の発表,質疑15 分の形式です。<br />

三年生,四年生が一同に会して意見を交換します。発表回数は一<br />

学期に3,4 回です。<br />

他者の前で一定の報告をする貴重な機会なので,十分,準備して<br />

ください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自分にとってなじみのある地域を選びましょう。生活経験,印象<br />

的な旅行地,ドラマ,映画などによる記憶など,契機は何でもかま<br />

いません。<br />

探究にあたっては,当該地域の歴史と現在の状況を絶えず往来し<br />

てください。自分で選び取った主題,それに向けてのさまざまな工<br />

夫,学習が長い目でみて最も身に付きます。<br />

なお、自分の発表の時だけ出席してあとは関知せずといったこと<br />

のないようにしましょう。アジアは雑多なものが生きている地域で<br />

す。たくましい好奇心が何よりも求められます。<br />

成績評価方法:<br />

研究会への参加,発言,とくに制限時間内で意志を伝えること。<br />

その取り組み方をみて評価します。<br />

質問・相談:<br />

独自のフィールドワークを考えている人はなるべく夏休みまでに<br />

やっておくとよいでしょう。早めに相談してください。一週間ほど<br />

の現地体験のあと,興味が倍増して論文が一気にまとまるなどとい<br />

うことはよくあるケースです。<br />

社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

卒業論文指導<br />

セット履修 教職課程センター准教授 竹村 英樹<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文研究について5回の発表を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

個別に指示します。<br />

264<br />

参考書:<br />

個別に指示します。<br />

授業の計画:<br />

卒業論文研究について12月までに5回の発表を行う。<br />

以下の通りであるが、具体化は学生と相談しつつ行う。<br />

第1回中間報告:5月下旬までに<br />

第2回中間報告:7月下旬までに<br />

第3回中間報告:夏合宿(9月下旬)で<br />

第4回中間報告:11月中旬までに<br />

第5回最終報告:12月中旬<br />

提出(学生部へ):1月上旬<br />

卒論公開審査:1月下旬<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自分の発表も大切であることはもちろんのこと、他のゼミ生の発<br />

表を聞き、コメントすることを重視します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

いつでも相談してください。本授業時に面会のアポイントメント<br />

を取ってください。<br />

社会学原典講読Ⅰ(英)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学原典講読Ⅱ(英)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 小西 公大<br />

授業科目の内容:<br />

情報技術の革新により、我々はこれまでにないメディア情報の洪<br />

水の中に生きることを余儀なくされている。また、人と人との関係<br />

性や「社会」が不透明化し、我々を取り巻く生活世界は「メディア<br />

化」しているといわれる。したがって、社会を可視化しようとする<br />

多様な試みがなされ、膨大な作品が生み出されることになる。社会<br />

を描くのは、もはや社会学や社会人類学の特権ではない。多様な表<br />

現手段を駆使し、これまでも/これからも「社会」は描かれ、問題<br />

提起がなされ続ける。こうした状況を本講義では「社会表象」の問<br />

題としてとらえ、社会学・社会人類学的手法との比較の中でその可<br />

能性と問題点を探る。テキストは暫定的にHoward BeckerのTelling<br />

About Society(下記)を用いることにする。そこでは、社会表象に<br />

おけるアカデミックな方法論と、アーティスティックな手法が横断<br />

的に扱われ、その間に横たわる溝や主題の共通性などが浮き彫りに<br />

されていく。ドキュメンタリー・フォトや英米文学、演劇/パフォ<br />

ーマンスなどの手法を概観しつつ、社会学的な表現方法の特殊性と<br />

可能性を明らかにしていく。<br />

テキスト(教科書):<br />

Becker, S. Howard, 2007, Telling About Society, The University of<br />

Chicago Press.<br />

参考書:<br />

授業内で適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

・次の講義計画で講義を進めていきます。<br />

1. ガイダンス,序<br />

2. 「社会表象」の概論(計3 回)<br />

3. 誰が描くのか――表象主体論(計3 回)<br />

4. 何を描くのか――テーマとコンテンツ(計3 回)<br />

5. どのように描くのか――表現手段と方法論(計3 回)<br />

6. いかに捉えるか――表象の受け手(計3 回)<br />

7. リアリティの美学(計3 回)<br />

8. 社会表象の倫理性(計3 回)<br />

9. 表象の規格化とイノベーション(計3 回)<br />

10. 「社会表象」の可能性(計2 回)<br />

11. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本講義は,学問的な知識を身に付けることのみを目的とはしてい<br />

ません。自ら考え,問題意識を醸成させていくことを目標とします。<br />

積極的にものを考え,発言する学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(学期末に,自らの問題意識に沿った小レポ<br />

ートをまとめてもらいます。)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価


(出席状況,議論への参加,リアクションペーパー等を成績に加<br />

味します。)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

社会学原典講読Ⅰ(英)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学原典講読Ⅱ(英)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ネーション、ナショナリズム、グローバリゼーション<br />

セット履修 講師 望月 要子<br />

授業科目の内容:<br />

ベネディクト・アンダーソンは、4 半世紀前に、ナショナリズム<br />

研究の最重要書のひとつといえる『想像の共同体』を著しました。<br />

本講義のメイン・テキストには、国民国家分析やナショナリズム研<br />

究において必ずと言っていいほど引用される Benedict Anderson の<br />

Imagined Communities を使用します。United Nations(国際連合、直<br />

訳では諸国民の連合)の時代に生きる私たちにとって自明となって<br />

いるnation(国民)について、national language(国語)について、「日本<br />

人」と「日本語」について、またグローバリゼーションとナショナ<br />

リズムについて、1年を通じて様々な英語文献を読みながら考えて行<br />

きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Anderson, Benedict (2006). Imagined Communities: Reflections on the<br />

Origin And Spread of Nationalism (Revised Edition). London & New<br />

York: Verso Books. (1983年のオリジナル版,1991 年の改訂版もあり<br />

ますが,2006 年版の購入をお薦めします)<br />

参考書:<br />

ベネディクト・アンダーソン(著),白石さや・白石隆(訳) 『定<br />

本想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』出版:書籍工房早<br />

山 発売:図書新聞 ISBN:978-4-88611-508-9 発行年月:2007 年7 月<br />

Butler, Judith & Spivak, Gayatri C. (2007). Who Sings the Nation-<br />

State? Language, Politics, Belonging. Seagull Books.<br />

Sakai, Naoki (1997). Translation and Subjectivity: On "Japan" and<br />

Cultural Nationalism. Minneapolis & London: University of Minnesota<br />

Press.<br />

授業の計画:<br />

履修者の数と英語習得度にもよりますが、2 講義で1 章のペースで<br />

読み進め、履修者の興味にあわせて関連文献を適宜読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

メイン・テキストはナショナリズム研究における新古典とも言え<br />

るような、広く引用される英語文献ですが、実際に原著を読む機会<br />

は限られているのではないでしょうか。また、参考文献に挙げた<br />

Butlerはジェンダー論、Spivakはポストコロニアル研究の分野で絶対<br />

にはずせない理論家ですので、本当にさわりだけですが、英文で彼<br />

女らの議論に触れることは勉強になると思います。この原典講読が、<br />

原著で理論を理解する面白さに気付くきっかけになればと願ってい<br />

ます。<br />

成績評価方法:<br />

・前期1 回、後期1 回の日本語レジュメの作成<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・1年を通じて2-3回、簡単な課題を出し(例えば新聞の社説や『想<br />

像の共同体』に言及した論考の批評など)、ネーションやナショナリ<br />

ズムに関する考察をメールで提出してもらいます。<br />

質問・相談:<br />

yoko.mochizuki@ias.unu.edu で受付けます。<br />

社会学原典講読Ⅰ(英)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学原典講読Ⅱ(英)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

マス・コミュニケーション研究の主要理論を原語で学ぶ<br />

セット履修 講師 金 鐵鎔<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,毎回,担当者による発表と,全員による議論とい<br />

う形式で,1 年間をかけて1 冊のテキストを読み進めていきます。全<br />

受講生が,発表に向けて各担当部分をじっくりと読み込み,さらに<br />

毎回の議論に参加することで,内容の理解を深めていくことを狙い<br />

としています。各受講生がマス・コミュニケーション研究の主要理<br />

265<br />

論についてしっかりと理解し,原語で研究論文を読みこなせるよう<br />

になることが,この授業の最終的な目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Perry, D. K.(2002) Theory and Research in Mass Communication:<br />

Context and Consequence, Mahwah, NJ: Lawrence Erlbaum Associates.<br />

参考書:<br />

スタンリー・J・バラン,デニス・K・デイビス,宮崎寿子監訳<br />

(2007)『マス・コミュニケーション理論(上)(下)』新曜社<br />

授業の計画:<br />

毎回,受講生による発表と議論という形式で授業を行いますが,<br />

発表の分担など詳細については,初回の授業で,受講生と相談して<br />

決めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講生による発表と議論で成立する授業です。その点を理解した<br />

上での受講を望みます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業参加の積極性による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業中に受け付けます。<br />

社会学原典講読Ⅰ(独)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

社会学原典講読Ⅱ(独)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

ドイツ語圏の著作にもとづき社会学的思考と表現を身につける<br />

セット履修 教授 岡原 正幸<br />

授業科目の内容:<br />

ドイツ語圏の著作を読解すること,およびその内容を他のメディ<br />

アで伝えるべく「編集」すること。どの著作あるいはテキストなど<br />

を選ぶかは未定ですが、参加者の関心に沿うことを前提にします。<br />

ただし、春学期の現代社会論の内容とも連携しますので、大幅に内<br />

容が変更される可能性もあります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ドイツ語を読む授業ではありません。<br />

岡原研究会所属の三年生は必ず履修してください。また履修者に<br />

は,この科目の時間割上の裏となる,春学期集中科目の現代社会論<br />

の履修も是非お願いします。<br />

成績評価方法:<br />

出席および参加態度による評価です。<br />

質問・相談:<br />

いつでも次のアドレスにて受け付けます。mlb41567@nifty.com<br />

社会学洋書講読Ⅰ(英)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学洋書講読Ⅱ(英)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 長尾 真理<br />

授業科目の内容:<br />

英語の学術文献を直接読み解くことによって,英文の読解力向上<br />

と,的確な論旨の把握をめざします。講義では,あらかじめ割り当<br />

てられた担当部分を訳出・要約します。テキスト等については,初<br />

回の講義で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

社会学洋書講読Ⅰ(仏)(セ) 1単位 (春学期)<br />

社会学洋書講読Ⅱ(仏)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 樫尾 直樹<br />

授業科目の内容:<br />

社会科学、特に社会学、人類学に関するフランス語のテキストを<br />

講読する。<br />

テキスト(教科書):<br />

Durkheim, Emile (1912) Les formes elementaires de la vie religieuse :<br />

Le syseme totemique en Australie., F. Alcan.<br />

を考えているが、受講者諸君の関心に合わせて変更する場合がある。<br />

授業の計画:<br />

第1章〜第四章を予定している。<br />

毎回5頁程度を講読していく予定であるが、受講者のフランス語<br />

の能力によって多少分量の前後はある。<br />

社<br />


担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業に対する積極的なコミットメントを期待したい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

266


知覚心理学Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

教授 増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

知覚心理学における基本的な概念,方法論,事実を紹介しながら,<br />

心理学としての知覚研究を理解することにあります.春学期は基礎<br />

編として,知覚心理学の基本的な方法論について学びます.<br />

供覧実験や,AV 機器をできるだけ多く用いて,知覚心理学にお<br />

ける具体的な事実を体験しながら理解を得られるようにします.<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で使用するスライドはpdf にしてkeio.jp 教育支援システムにア<br />

ップロードします.<br />

参考書:<br />

その都度紹介しますが,一般的に参考になるものを以下に挙げて<br />

おきます.<br />

・大山 正(編)「講座心理学4 知覚」東京大学出版会<br />

・柿崎祐一・牧野達郎(編)「心理学1 知覚・認知」有斐閣<br />

・松田隆夫(著)「知覚心理学の基礎」培風館<br />

授業の計画:<br />

春学期 基礎編<br />

1. 知覚の概念<br />

2. 知覚の研究法<br />

3. 感覚器の構造と経路<br />

4. 測光量<br />

5. 精神物理学の対象と方法<br />

6. G. T. Fechnerの感覚尺度構成法<br />

7. S. S. Stevensの感覚尺度構成法<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

知覚研究においては対応する物理学,生理学の知識も要求されま<br />

す.これらについても嫌がらずに理解する態度をもって授業に臨ん<br />

で欲しい.<br />

成績評価方法:<br />

・定期試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回,質問・コメ<br />

ントを記入する用紙を配布,出席票にいたします)<br />

・その他(以上のことを総合的に勘案して評価いたします)<br />

質問・相談:<br />

授業の前後,keio.jp 教育支援システムの掲示板,電子メール:<br />

masuda@hc.cc.keio.ac.jp などにより随時受け付けます.<br />

知覚心理学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

教授 増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

知覚心理学における基本的な概念,方法論,事実を紹介しながら,<br />

心理学としての知覚研究を理解することにあります.秋学期は具体<br />

的な事実に触れながら,知覚心理学における様々なアプローチを紹<br />

介します.<br />

供覧実験や,AV 機器をできるだけ多く用いて,知覚心理学にお<br />

ける具体的な事実を体験しながら理解を得られるようにします.<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で使用するスライドはpdf にしてkeio.jp 教育支援システムにア<br />

ップロードします.<br />

参考書:<br />

その都度紹介しますが,一般的に参考になるものを以下に挙げて<br />

おきます.<br />

・大山 正(編)「講座心理学4 知覚」東京大学出版会<br />

・柿崎祐一・牧野達郎(編)「心理学1 知覚・認知」有斐閣<br />

・松田隆夫(著)「知覚心理学の基礎」培風館<br />

授業の計画:<br />

秋学期 展開編<br />

1. 生理学的アプローチ<br />

267<br />

2. 実験現象学的アプローチ<br />

3. 確率機能主義的アプローチ<br />

4. トランザクショナルアプローチ<br />

5. 生態学的アプローチ<br />

6. 知覚論の展望<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

知覚研究においては対応する物理学,生理学の知識も要求されま<br />

す.これらについても嫌がらずに理解する態度をもって授業に臨ん<br />

で欲しい.<br />

成績評価方法:<br />

・定期試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回,質問・コメ<br />

ントを記入する用紙を配布,出席票にいたします)<br />

・その他(以上のことを総合的に勘案して評価いたします)<br />

質問・相談:<br />

授業の前後,keio.jp 教育支援システムの掲示板,電子メール:<br />

masuda@hc.cc.keio.ac.jp などにより随時受け付けます.<br />

発達心理学Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

発達科学の基礎と臨床<br />

教授 山本 淳一<br />

授業科目の内容:<br />

(1)発達心理学と発達臨床についての広範囲の知識を得ることを<br />

目的とする。まず,「理論」および,それを支えている「事実(実<br />

験,観察,事例)」を理解していく。<br />

(2)ヒトの心的機能の発達を生み出している条件を,「環境と個<br />

体の相互作用」という観点から詳細に検討する。運動,知覚,認知,<br />

言語,社会性,情動,などの発達の基礎と,発達過程の中で子ども<br />

たちがもつ様々な問題とその支援方法を検討していく。実験発達心<br />

理学という領域への展開を探っていく。<br />

(3)発達障害の基礎と最先端の支援方法を詳細に分析していくこ<br />

とで,臨床発達心理学の視座を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布する。<br />

参考書:<br />

「発達心理学辞典」(1995)ミネルヴァ書房<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

(1)発達心理学概説(2 回)<br />

(2)運動発達の基礎と臨床(1 回)<br />

(3)知覚発達の基礎と臨床(2 回)<br />

(4)認知発達の基礎と臨床(2 回)<br />

(5)言語発達の基礎と臨床(2 回)<br />

(6)社会性発達の基礎と臨床(2 回)<br />

(7)情動発達の基礎と臨床(2 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

心理学の予備知識は必要ない。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付ける。<br />

発達心理学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

発達科学の基礎と臨床<br />

教授 山本 淳一<br />

授業科目の内容:<br />

(1)発達心理学と発達臨床についての広範囲の知識を得ることを<br />

目的とする。まず,「理論」および,それを支えている「事実(実<br />

験,観察,事例)」を理解していく。<br />

(2)ヒトの心的機能の発達を生み出している条件を,「環境と個<br />

体の相互作用」という観点から詳細に検討する。運動,知覚,認知,<br />

言語,社会性,情動,などの発達の基礎と,発達過程の中で子ども<br />

たちがもつ様々な問題とその支援方法を検討していく。実験発達心<br />

理学という領域への展開を探っていく。<br />

心<br />


(3)発達障害の基礎と最先端の支援方法を詳細に分析していくこ<br />

とで,臨床発達心理学の視座を学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布する。<br />

参考書:<br />

「発達心理学辞典」(1995)ミネルヴァ書房<br />

授業の計画:<br />

秋学期<br />

(1)発達臨床の基礎(2 回)<br />

(2)発達障害の基礎と臨床(自閉症スペクトラム障害)(2 回)<br />

(3)発達障害の基礎と臨床(学習障害)(2 回)<br />

(4)発達障害の基礎と臨床(注意欠陥/多動性障害)(2 回)<br />

(5)発達臨床の実際(3 回)<br />

(6)現代社会と発達臨床(2 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

心理学の予備知識は必要ない。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後に受け付ける。<br />

行動分析学Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

行動の科学的制御とは(Ⅰ)<br />

教授 坂上 貴之<br />

授業科目の内容:<br />

行動分析学(behavior analysis)の方法論的特徴と概念的枠組み,<br />

および実験的行動分析によって明らかにされた実験的事実とそれを<br />

めぐる最近の理論的展望を中心に講義を行う。特にこの授業では、<br />

基礎的概念と条件づけの知見の習得を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

メイザー(著)磯ら(訳)「メイザーの学習と行動 日本語第3版」<br />

二瓶社<br />

参考書:<br />

・広田ら(著)「心理学が描くリスクの世界—行動的意志決定入門—」<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

・佐藤(著)「行動理論への招待」大修館書店<br />

・レイノルズ(著)浅野(訳)「オペラント心理学入門」サイエンス社<br />

・スキナー(著)岩本(監訳)「人間と社会の省察」勁草書房<br />

・スキナー(著)河合ら(訳)「科学と人間行動」二瓶社<br />

・オドノヒューら(著)佐久間(監訳)「スキナーの心理学—応用行<br />

動分析学(ABA)の誕生」二瓶社<br />

授業の計画:<br />

1回 — 3回 心理学の分類と考え方/行動分析学に関わる心理学者たち<br />

4回 — 7回 認知心理学と行動分析学/古典的行動主義と徹底的行動<br />

主義<br />

8回 —10回 生得的行動とレスポンデント条件づけ<br />

11回 —13回 オペラント条件づけと強化スケジュール<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学部2年生を対象とした,心理学専攻の必修専門教育科目。予備知<br />

識を特に前提としないが,総合教育科目の心理学を既習しているこ<br />

とが望ましい。秋学期後半は予習,それ以外の期間は復習をしてい<br />

ることが重要。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験を実施する:2007年度は5択問題50問持込不可であった。<br />

・レポートによる評価:課題レポートでの成績は,補助的な役割し<br />

か果たさないものと考えている。<br />

質問・相談:<br />

直接その場で質問していただくのが最も望ましい。質問のための<br />

アポイントは随時受け付ける。<br />

268<br />

行動分析学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

行動の科学的制御とは(Ⅱ)<br />

教授 坂上 貴之<br />

授業科目の内容:<br />

行動分析学(behavior analysis)の方法論的特徴と概念的枠組み,<br />

および実験的行動分析によって明らかにされた実験的事実とそれを<br />

めぐる最近の理論的展望を中心に講義を行う。特に春学期学んだ概<br />

念と知見を用いて、より複雑な行動の理解を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

メイザー(著)磯ら(訳)「メイザーの学習と行動 日本語第3版」<br />

二瓶社<br />

参考書:<br />

・広田ら(著)「心理学が描くリスクの世界—行動的意志決定入門—」<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

・佐藤(著)「行動理論への招待」大修館書店<br />

・レイノルズ(著)浅野(訳)「オペラント心理学入門」サイエンス社<br />

・スキナー(著)岩本(監訳)「人間と社会の省察」勁草書房<br />

・スキナー(著)河合ら(訳)「科学と人間行動」二瓶社<br />

・オドノヒューら(著)佐久間(監訳)「スキナーの心理学—応用行<br />

動分析学(ABA)の誕生」二瓶社<br />

授業の計画:<br />

1回 — 4回 強化随伴性の拡張と強化のパラメータ<br />

5回 — 6回 反応遮断化理論と強化相対性<br />

7回 —10回 経済学的理論と選択行動/ゲーム理論と不確実性<br />

11回 —13回 刺激性制御と高次学習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学部2年生を対象とした,心理学専攻の必修専門教育科目。春学期<br />

における行動分析学Ⅰの授業履修と単位修得が前提。秋学期後半は<br />

予習,それ以外の期間は復習をしていることが重要。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験を実施する:2007年度は5択問題50問持込不可であっ<br />

た。<br />

・レポートによる評価:課題レポートの成績は,補助的な役割しか<br />

果たさないものと考えている。<br />

質問・相談:<br />

直接その場で質問していただくのが最も望ましい。質問のための<br />

アポイントは随時受け付ける。<br />

認知心理学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

記憶・認知研究の最前線<br />

教授 伊東 裕司<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,認知心理学の諸研究の中から人間の記憶,知識,論<br />

理的推理,学習に焦点をあて,認知心理学の考え方,および研究方<br />

法の理解を目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

市川,伊東(編)(2009)認知心理学を知る(第3版) おうふう<br />

参考書:<br />

初回の授業時にリストを配布します。<br />

授業の計画:<br />

イントロダクション(1 回)認知心理学とは何を目標として,ど<br />

のような方法論で研究を進める科学であるのかについて論じる。<br />

記憶(4 回)人間の記憶の仕組み,はたらきに関する研究方法と<br />

研究成果についての基礎的な知識を獲得する。<br />

知識の構造(2 回)やり方についての知識である手続き的知識と,<br />

事実についての知識である宣言的知識の区分について論じ,それら<br />

がどのようにモデル化されて表現されているかを紹介する。また,<br />

概念に関する様々な研究について論じる。<br />

論理的推論(2 回)人間の論理的判断に関して,論理学的ルール<br />

の利用を考えない「メンタルモデル」の考え方を紹介し,三段論法<br />

や4 枚カード問題などにおける論理的判断について論じる。<br />

学習(2 回)学習を知識の変化と見る考え方について論じる。<br />

応用認知研究(2 回)認知科学,認知心理学の成果を生かした応<br />

用的な研究について論じる。応用対象の領域としては目撃証言の信<br />

頼性,裁判員の判断などを予定している。


成績評価方法:<br />

試験結果(小テストを含む),レポート,実験参加の経験による。<br />

詳細については初回授業で説明する。<br />

認知心理学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

准教授 梅田 聡<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に引き続き,認知の基礎的な研究に焦点を当てる。秋学期<br />

は,主に記憶と意識,感情,学習,問題解決,社会的認知,認知発<br />

達などに焦点を当て,やや専門的な視点からこれまでの研究を概観<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指定する。<br />

授業の計画:<br />

第1 ~ 2回 記憶の意識性と障害<br />

第3 ~ 4回 感情の理論と測定<br />

第5 ~ 6回 感情と人格<br />

第7 ~ 8回 学習のメカニズム<br />

第9 ~ 10回 問題解決研究の方法論と展開<br />

第11 ~ 12回 社会的認知の基礎<br />

第13回 認知発達研究の近年の展開<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

話の内容が連続しているので,必ず毎回の授業に出席されたい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

生物心理学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 渡辺 茂<br />

授業科目の内容:<br />

生物心理学では心を1)神経系の機能として,2)進化の産物とし<br />

て,捉えます。そのため最初の何時間かは神経科学の基礎を学びま<br />

す。その後,前期は主として動物に関する講義を行います。<br />

参考書:<br />

カールソン「神経科学テキスト」丸善 渡辺茂・小嶋祥三「脳科<br />

学と心の進化」岩波書店<br />

授業の計画:<br />

BASIC NEUROSCIENCE<br />

Basic neuroanatomy<br />

Evolution of the brain<br />

Develpoment of the brain<br />

Neurpphysiology 1<br />

Neurophysiology 2<br />

NEURAL BASIS COGNITION<br />

Neural basis of sensation and perception<br />

Neural basis of visual cognition<br />

NEURAL BASIS OF LEARNING<br />

Cellular basis of learning and memory<br />

Localization of memory<br />

MAINTENANE OF INDIVIDUAL<br />

Hunger and foraging<br />

Neural basis of pleasure<br />

FROM REPRODUCTION TO SOCIETY<br />

Reproduction and inclusive fitness<br />

Social recognition and communication<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

まじめに出席しないで単位を取るのは至難<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

生物心理学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

准教授 川畑 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

ヒトを対象にした脳機能計測の基礎,ヒト脳の仕組み(脳の構造,<br />

モジュラリティ),感覚・知覚(特に視覚と聴覚)や注意・運動制御<br />

に関する神経基盤を中心に紹介する。特に,刺激情報のモジュール<br />

化された処理とその統合,制御に関する心理学・神経科学の事項に<br />

269<br />

ついて,乳幼児の視覚発達を含む行動研究や脳機能画像研究,脳損<br />

傷の研究をもとに紹介する。毎回いくつかのデモンストレーション<br />

を交えて,心理現象を体感し,その背景にある脳の仕組みについて<br />

講義する。<br />

参考書:<br />

Purves D, Brannon EM, Cabeza R,Huettel SA, LaBar KS<br />

(2007)Principles of Cognitive Neuroscience. Sinauer Associates Inc.<br />

田中啓治( 編)『認識と行動の脳科学』東京大学出版会クリスト<br />

フ・コッホ『意識の探究―神経科科学からのアプローチ』上・下<br />

岩波書店その他授業において紹介します。<br />

授業の計画:<br />

脳機能計測の基礎(計1 回),<br />

ヒト脳の仕組み(計1 回),<br />

感覚・知覚(周波数分析,色覚,運動視,立体視,形態視,聴覚<br />

(計5 回),<br />

注意(計2 回),<br />

運動制御(計2 回),<br />

視覚発達(計2 回)<br />

の心理学的事項とその脳内基盤について紹介する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果(70%)<br />

・出席状況および授業態度による評価(30%)<br />

質問・相談:<br />

授業の終了後,もしくはアポイントメントがあれば個別に質問や<br />

相談に応じる。<br />

心理測定論 2単位 (春学期)<br />

准教授 川畑 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

心理学で用いられる測定の中で,心理的側面を数値化する方法に<br />

ついて学ぶ。測定の対象としては,主に人を対象とした,感覚・知<br />

覚,認知(記憶・注意など),性格,知能,好ましさ,などを取り上<br />

げるが,測定方法はこれら以外の対象についても応用可能なもので<br />

ある。とりわけ,実験心理学で取り扱われている精神物理学的測定<br />

法と,反応時間や正答率を扱った行動指標を中心に学ぶ。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

市川伸一(編著)『心理測定法への招待―測定からみた心理学入<br />

門』サイエンス社<br />

海保博之・加藤隆(編著)『認知研究の技法』福村出版<br />

繁桝算男(編著)『新版 心理測定法』財団法人 放送大学教育振<br />

興会<br />

授業の計画:<br />

心理学研究法の基礎,知能の測定,テスト理論,パーソナリティ<br />

測定,精神物理学的測定法,反応時間と反応率,信号検出理論,乳<br />

幼児における心理測定,等の事項について,それぞれ1 回から3 回程<br />

度を費やして講義する。ただし,部分的には実習的要素を取り入れ,<br />

データの取り方,まとめ方などのデータの扱い方についても触れる。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(中間レポートと最終レポートの2回)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の終了後,もしくはアポイントメントがあれば個別に質問や<br />

相談に応じる。<br />

心理学史 2単位 (春学期)<br />

教授 渡辺 茂<br />

授業科目の内容:<br />

心理学には長い過去と短い歴史がある,というのが心理学史の講<br />

義の枕の定番であるが,僕に可能な範囲で過去についても言及した<br />

い。とはいっても,やはり実験心理学の成立を中心に,1960 年くら<br />

いまでの心理学の歴史を勉強することになろう。できる限り原典の<br />

一部を読んで一次資料から歴史を考えてみたい。実験科学としての<br />

心理学の勉強と歴史科学としての心理学史の勉強は大変異質なもの<br />

で,僕自身歴史科学の正規教育を受けていないが,これまた僕ので<br />

心<br />


きる範囲で単なる学説の変遷ではなく,歴史科学としての授業を目<br />

指してみたい。<br />

参考書:<br />

最初に一覧表を渡します。<br />

授業の計画:<br />

1) 心理学以前<br />

2) 精神物理学の光と陰<br />

3) Wundt, 最後の思弁的心理学者?最初の実験心理学者?<br />

4) ゲシュタルト,心理学の永遠のテーマ<br />

5) 機能としての心<br />

6) 行動主義はなぜ米国で発生したのか<br />

7) 操作主義は万能薬だったか?<br />

8) 心の進化を考える<br />

9) 心は脳のどこにあるのか<br />

10)心は脳内の反射なのか<br />

11)知能をめぐって<br />

12)「こども」の発見<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎週レポートを出して,何人かが発表し,皆で討論することにな<br />

ります。取り上げる内容については最初の授業で相談して多少の変<br />

更をするようにします。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

心理統計Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

助教 大森 貴秀<br />

授業科目の内容:<br />

心理学実験や調査に最低限必要と考えられる統計学の論理,技法<br />

を習得することを目標とします。春学期は記述統計を中心に授業を<br />

進めていく予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

山内光哉 1998 心理・教育のための統計法〈第2 版〉,サイエンス<br />

社 2500 円<br />

参考書:<br />

授業内で随時紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. 記述統計の基礎(計4 回)<br />

2. 確率分布(計5 回)<br />

3. 統計検定の基礎(計3 回)<br />

4. 春学期試験(1 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

実習・レポートを随時課しますので,原則的に授業には必ず出席<br />

のこと。コンピュータを用いますが,予備知識は必要としません。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に教室で受け付けます。<br />

心理統計Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

助教 大森 貴秀<br />

授業科目の内容:<br />

心理学実験や調査に最低限必要と考えられる統計学の論理,技法<br />

を習得することを目標とします。秋学期は推測統計を中心に授業を<br />

進めていく予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

山内光哉 1998 心理・教育のための統計法〈第2 版〉,サイエンス<br />

社 2500 円<br />

参考書:<br />

授業内で随時紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. t 検定(計2 回)<br />

2. 分散分析(計4 回)<br />

3. カイ二乗検定(1 回)<br />

4. 順位検定(計2 回)<br />

270<br />

5. 相関・回帰(計3 回)<br />

6. 秋学期試験(1 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

実習・レポートを随時課しますので,原則的に授業には必ず出席<br />

のこと。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に教室で受け付けます。<br />

心理学原典講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

助教 大森 貴秀<br />

授業科目の内容:<br />

心理学を学ぶ上で必要となる英文文献の読解力習得を目的としま<br />

す。春学期は実験論文を精読することで心理学英語文献の論理,専<br />

門用語,特有の表現について基礎的な知識を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

学期開始時の授業内で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回の出席,予習,発表を必要とします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後、課外時間に適宜応じます。<br />

心理学原典講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

助教 大森 貴秀<br />

授業科目の内容:<br />

心理学を学ぶ上で必要となる英文文献の読解力習得を目的としま<br />

す。秋学期は学術書を通読し要約・発表することで、専門書の内容・<br />

論理の把握の方法を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

学期開始時の授業内で指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回の出席,予習,発表を必要とします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後、課外時間に適宜応じます。<br />

心理学実験Ⅰ(要) 2単位 (春学期集中)<br />

准教授 梅田 聡<br />

准教授 川畑 秀明<br />

助教 大森 貴秀<br />

講師 篠塚 一貴<br />

講師 寺澤 悠理<br />

授業科目の内容:<br />

心理学の基礎的実験法と実験心理学で研究された基礎的事実につ<br />

いての実験実習を行う。この授業は実験心理学の根幹をなし,且つ<br />

卒業実験を行う為に必須の知識・技術の習得を計るものであるから,<br />

受講者はそれなりの覚悟を持って授業に臨まれたい。心理学専攻の<br />

学生以外は履修できない。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回必ず出席し、レポートを期日までに必ず提出すること。<br />

成績評価方法:<br />

毎回提出するレポートをもとに評価する。


心理学実験Ⅱ(要) 2単位 (秋学期集中)<br />

准教授 梅田 聡<br />

准教授 川畑 秀明<br />

助教 大森 貴秀<br />

講師 篠塚 一貴<br />

講師 寺澤 悠理<br />

授業科目の内容:<br />

心理学の基礎的実験法と実験心理学で研究された基礎的事実につ<br />

いての実験実習を行う。この授業は実験心理学の根幹をなし,且つ<br />

卒業実験を行う為に必須の知識・技術の習得を計るものであるから,<br />

受講者はそれなりの覚悟を持って授業に臨まれたい。心理学専攻の<br />

学生以外は履修できない。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回必ず出席し、レポートを期日までに必ず提出すること。<br />

成績評価方法:<br />

毎回提出するレポートをもとに評価する。<br />

心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 渡辺 茂<br />

授業科目の内容:<br />

前期はテキストの講読,後期は雑誌論文の講読を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

相談の上決定する。<br />

授業の計画:<br />

前期は輪読形式で,後期は分担者が発表する形式で行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

知覚の心理学<br />

教授 増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

知覚心理学研究における基本的考え方を身につけることを目的と<br />

する。<br />

参考書:<br />

・柿崎祐一「心理学的知覚論序説」培風館<br />

・Goldstein, E. B. Sensation and Perception. Brooks/Cole Publishing<br />

Company<br />

・Fineman, M. The Inquisitive Eye. Oxford University Press.<br />

授業の計画:<br />

春学期は英文テキストを輪読し,知覚心理学に関する知識を身に<br />

つけるとともに,様々な知覚理論に触れ,その妥当性を検討する。<br />

秋学期は個人の関心を考慮し,内外の専門雑誌論文を精読しなが<br />

ら卒業研究の準備を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

知覚心理学は自ら体験して,現象を理解するところに醍醐味があ<br />

る。日常的にも知覚現象に好奇心を持ち続け,積極的な探究心を持<br />

って欲しい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

電子メール:masuda@hc.cc.keio.ac.jp<br />

心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 坂上 貴之<br />

授業科目の内容:<br />

4年での卒業論文作成に必要な基本的知識ならびに技能の習得を<br />

目指す。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回目の授業で指示する。<br />

271<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業を受講する者は,心理学研究会ⅠとⅡとを続けて履修す<br />

ることが求められる。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

これまでの実績に基づけば,原則として,出席状況と研究会への<br />

貢献を加味した評価を行っている。<br />

質問・相談:<br />

直接その場での自由な質問が最も望まれる。質問のためのアポイ<br />

ントは随時受け付ける。<br />

心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

人間の認知・記憶研究<br />

教授 伊東 裕司<br />

授業科目の内容:<br />

人間の認知・記憶に関する最近の文献を読み,討論する。受講者<br />

は各自リサーチクエスチョンを設定し,文献を検索し読み,その内<br />

容を他の受講者に紹介し,討論をリードすることを求められる。<br />

授業の計画:<br />

授業時間内に受講者と相談の上,決定します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 山本 淳一<br />

授業科目の内容:<br />

発達心理学(発達科学,実験発達心理学,臨床発達心理学)に関<br />

する,最先端の知識を吸収するために,英語の学術論文を読み,発<br />

表し,討議する。このことを通して,短い時間での論文内容の把握,<br />

レポートの作成方法,プレゼンテーションやディスカッションの進<br />

め方を学んでゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布します。<br />

参考書:<br />

資料を配布します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的な参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

准教授 梅田 聡<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文に向けて,研究テーマを特定し,関連論文の精読,およ<br />

びそれに関する討議を行う。必要な実験装置の操作方法や解析方法<br />

についても学ぶ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

准教授 川畑 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

感性の心理学と神経科学(神経美学,実験美学,感性心理学等)<br />

に関する研究を進めるために必要な知識を身につけるために,研究<br />

領域横断的に心理学や神経科学,芸術科学に関する学術書や研究論<br />

文を読み,発表し,議論を深めていく。これらを通じて,論文やレ<br />

心<br />


ポートの作成,研究の発表の仕方(プレゼンテーション),議論の進<br />

め方について学習する。<br />

テキスト(教科書):<br />

相談の上決定する。<br />

参考書:<br />

Semir Zeki (2008) Splendors and Miseries of the Brain: Love,<br />

Creativity, and the Quest for Human Happiness. Wiley-Blackwell.<br />

Semir Zeki (1999) Inner Vision. Oxford University Press.<br />

アメリカ心理学会編『APA 論文作成マニュアル』医学書院<br />

その他,春学期の最初に必読文献リストを提示する。<br />

授業の計画:<br />

春学期は,神経美学に関する書籍を講読し,基本的な知識を吸収<br />

しつつ,芸術史や,知覚・認知,脳機能に関連する知識を参考書籍<br />

や学術論文を参考にして身につける。<br />

秋学期は,受講生の関心を考慮し,それぞれが特定のテーマを選<br />

択し,学術論文をもとにプレゼンテーションを行い,議論を深めつ<br />

つ,関心のある特定の問題に関する仮説を組み立てるトレーニング<br />

を行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 渡辺 茂<br />

授業科目の内容:<br />

実験データの分析を通じて,1)文献検索,2)研究目的,3)実験<br />

計画,4)実験技法,5)データ解析,6)論文のまとめ方を学ぶ<br />

授業の計画:<br />

実験室で得られる実際のデータにもとづいて討議をすることで授<br />

業を行うので,大学院生,研究生などにも参加してもらっている。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

知覚の心理学<br />

教授 増田 直衛<br />

授業科目の内容:<br />

受講生の卒論テーマを中心とした研究論文を精読し,知覚心理学<br />

研究としての問題の所在を確かめる.<br />

授業の計画:<br />

春学期は各自の関心あるテーマについて雑誌論文を読み問題を整<br />

理する.夏期休暇に入る前には,予備的な観察を行い,夏期休暇中<br />

には実験を進行させる.<br />

秋学期は各人の実験の進捗状況の紹介と関連論文の発表を中心に<br />

進められる.<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

実験の遂行には,授業時間以外に相当の時間を必要とすることを<br />

覚悟していただきたい.<br />

受講生の知力,体力が勝負である.<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

電子メール:masuda@hc.cc.keio.ac.jp<br />

心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 坂上 貴之<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文の完成を目指し,関連する論文の発表,ならびに研究経<br />

過の報告をする。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1回目の授業で指示する。<br />

272<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業を受講する者は,心理学研究会ⅢとⅣとを続けて履修す<br />

ることが求められる。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

これまでの実績に基づけば,原則として,出席状況と研究会への<br />

貢献を加味した評価を行っている。<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

人間の認知・記憶研究<br />

教授 伊東 裕司<br />

授業科目の内容:<br />

人間の認知・記憶に関する最近の文献を読み,自分自身の研究テ<br />

ーマと関連付けて討論する。各受講者の卒業論文の研究について,<br />

随時進行状況を報告し,全員で討論を行う。<br />

授業の計画:<br />

授業時間内に受講者と相談の上,決定します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 山本 淳一<br />

授業科目の内容:<br />

発達心理学に関する卒業論文作成のための研究デザインの発表,<br />

中間報告を行う。また,研究テーマに関する論文をレビューし,自<br />

分の研究の位置づけを行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布します。<br />

参考書:<br />

資料を配布します。<br />

授業の計画:<br />

春学期は,先行研究のレビューと研究計画,データの収集方法の<br />

発表を中心に行う。<br />

秋学期は,データの分析を中心とした討議を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

資料を配布します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

准教授 梅田 聡<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文に向けて,研究テーマを特定し,関連論文の精読,およ<br />

びそれに関する討議を行う。必要な実験装置の操作方法や解析方法<br />

についても学ぶ。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

准教授 川畑 秀明<br />

授業科目の内容:<br />

感性の心理学と神経科学に関する研究を受講生自らが進めるため<br />

に必要な技術を身につける。特に,心理物理学や画像神経科学を背<br />

景とした研究が進められるように,アイデア(発想)の導き方,研<br />

究計画の立て方やデータの収集の仕方,必要とされる実験装置の操<br />

作や解析,論文としてのまとめ方といったスキルの面を中心に学ぶ。


授業の計画:<br />

感性の科学は,人文社会科学における問題点や議論を,人間の日<br />

常生活や,人類史における進化的意味や価値との関わりから仮説を<br />

立て,心理学や神経科学,計算科学の手法をもとにしてデータを獲<br />

得し,学問や社会生活に還元する文理融合科学である。その際,何<br />

を問題にするか,仮説をどう立てるかが重要となる。春学期は,そ<br />

の内容に関する議論や研究手法のスキル獲得を中心に,秋学期はデ<br />

ータ解析やまとめ方,知見の還元の仕方に関するスキル獲得を中心<br />

に授業を構成する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時,受け付ける。<br />

知覚心理学特殊 2単位 (春学期)<br />

古代,中世,近世の精神の座の変遷と感覚から知覚へ<br />

講師 菅野 理樹夫<br />

授業科目の内容:<br />

科目概要と到達目標<br />

古代ギリシア時代からヨーロッパ近世まで精神の座は心臓かある<br />

いは脳にあったのかについての変遷の意外な事実を概説する。その<br />

後人間の認識は脳を含めて機能局在的な考えに変わっていった。近<br />

代以降,心理学が科学という学問に近づこうとしている時期には,<br />

欧州の生理学者や実験心理学者はそれまでの精神の世界と新しい知<br />

見を得た物質的な世界の間の関連性をどのように記述すべきかにつ<br />

いて考えていた。そのときに扱われた研究対象は生理学的な感覚で<br />

あった。それは心的な世界を諸感覚の寄せ集めで再構成できると考<br />

えていた。20世紀に入る頃,生理学的な感覚要素のみで説明のつか<br />

ないことに気づき,研究を始めた若き研究者たちがいた。彼らは,<br />

仮現運動(当時は驚き盤運動と呼ばれた)の事実を論文にまとめ,<br />

人間の見ている世界の出来事は感覚的要素のみでは説明できないこ<br />

とを示した(ゲシュタルト知覚)。それは物理学的な現象でも感覚そ<br />

のものでもない,観察者自身が見て何かに気づいてはじめて解る知<br />

覚の事実を明らかにしたのである。本講では脳や感覚のはたらきと<br />

知覚がどのように異なるのかについてその基本を略説する。また,<br />

知覚の背景の役割の重要性を研究事例から説明する。 さらに,これ<br />

まで実験心理学,あるいは知覚論では取り上げられてこなかった風<br />

景などの自然現象に関する知覚論を私論として述べる。 本講では<br />

これらのことを知るためには基礎的な知識が必要である。たとえば、<br />

人間の生理学的側面である脳の構造と機能、神経系、視覚系(網膜<br />

の発見)などである。また、心理学的側面として感覚、知覚、認知、<br />

記憶、学習、発達、知能などの領域がある。人間が直接世界をどの<br />

ように見ているか、あるいは直面している世界とどう折り合いをつ<br />

けて共存していくかということについて考えていただきたい。特に<br />

基礎知識は必要としない。受講を希望する学生は講義でこれらのこ<br />

とを理解できるように努力する態度をもつことが望ましい。<br />

テキスト(教科書):<br />

『見るちから』菅野理樹夫著 北樹出版 2008年<br />

参考書:<br />

講義の中で随時必要な文献を指示する。<br />

授業の計画:<br />

講義内容は以下のような項目にそっていくつかの適宜な話題を取<br />

り上げ略説する。<br />

講義の進め方:毎回講義用のテキストを参照しながら聴講する。<br />

授業計画:<br />

1.古代,中世,近世の精神観 (1)アリストテレス<br />

2.古代,中世,近世の精神観 (2)ガレノスからデカルトまで<br />

3.古代の視覚論<br />

4.心的活動と神経系の機能<br />

5.光と網膜<br />

6.眼球運動と視覚<br />

7.感覚と知覚<br />

8.ものの知覚<br />

9.錯覚と錯視<br />

273<br />

10.ゲシュタルト知覚(1)感覚から知覚へ<br />

11.ゲシュタルト知覚(2)知覚と仮現運動<br />

12.知覚の恒常性<br />

13.アフォーダンスと知覚<br />

14.知覚と背景<br />

15.自然や風景の中の知覚<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

学問には少々の歴史や哲学の勉強が必要です。ものはどうしてそ<br />

のように見えるのかという問に向かうときに,昔の人は何を基本に<br />

考ええいたのかということを問うてみようと思います。<br />

成績評価方法:<br />

無作為に4回の出席を採る。定期試験の受験資格は出席率70%であ<br />

る。<br />

春学期:リポート数回<br />

学期末試験:実施、講義用テキストのみ持込み可<br />

発達心理学特殊 2単位 (春学期)<br />

コミュニケーション能力の発達と脳機能<br />

社会学研究科特別研究准教授 皆川 泰代<br />

授業科目の内容:<br />

乳幼児の音声言語の獲得,社会的認知の発達について代表的研究<br />

を紹介しつつ,行動学的研究,脳機能研究の方法論,理論について<br />

概説する。特に認知発達機能の脳科学は近年確立されようとしてい<br />

る若い分野であるため,講義でも随時新しい研究や論文等を紹介す<br />

る。発達脳科学を理解するためには,基礎的な脳科学の知識や成人<br />

における脳機能の知識が必要になるので,適宜講義内容に加える。<br />

受身の講義ばかりでなく,論文を読んで討論を行ったり,実際に自<br />

分で実験を考案,体験するなど,できるだけ相互作用のある形態に<br />

したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布します。<br />

参考書:<br />

授業内で随時紹介します。<br />

授業の計画:<br />

0.講義の概要とイントロダクション<br />

1.音声言語の獲得<br />

①音韻の獲得:音韻のカテゴリー知覚,行動実験の手法<br />

②言語のリズム,プロソディーの獲得:ヒト,動物の研究<br />

③音韻獲得とその脳内基盤:脳科学実験手法,成人・乳児の研究<br />

④言語聴取の脳科学的研究<br />

⑤音声言語の規則抽出,単語分節化のメカニズム<br />

2.社会的認知の発達(行動実験と脳科学的実験)<br />

①模倣,顔の知覚,視覚刺激を用いた行動実験の方法<br />

②視線の知覚,共同注意<br />

③情動,顔の表情,バイオロジカルモーション<br />

④モラル, Rationality,物の認知, Goal-Directed Action他<br />

3.言語獲得と社会認知の関係<br />

マザリーズと音声獲得(ERP),養育者の声の影響(fMRI,NIRS)<br />

情動と学習<br />

4.発達障害児の行動発達・脳発達<br />

順序は場合によって前後するときもある。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

主体的に講義,討論に参加する学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後やメールを通じてなど,随時受け付けます。<br />

行動分析学特殊 2単位 (春学期)<br />

人間の実験的行動分析<br />

講師 小野 浩一<br />

授業科目の内容:<br />

行動分析学における行動の原理は,基本的に生物種の違いを超え<br />

たものである。従って,論文にはしばしば動物を被験体とした研究<br />

と人間を対象とした研究が並んでいる。しかしながら,動物の行動<br />

と人間の行動が多くの面で異なっていることも確かである。<br />

心<br />


本講義では,実験的人間行動分析学と呼ばれる領域を中心に解説<br />

するが,まずは、行動分析学の土台となっている基盤的知識とその<br />

研究方法を理解してもらう。その後,(1)人間行動の特徴,(2)人<br />

間行動を実験的に研究する方法,(3)特に人間において発達してい<br />

る言語,社会,文化に関する行動分析的アプローチ,などについて<br />

深く学ぶこととする。<br />

参考書:<br />

小野浩一著『行動の基礎=豊かな人間理解のために』培風館(2005<br />

年)<br />

授業の計画:<br />

1. 行動分析学の基礎<br />

2. レスポンデント条件づけの基礎<br />

3. 人間のレスポンデント行動を考える<br />

4. オペラント条件づけの基礎<br />

5.行動の自発頻度を変える<br />

6. 嫌悪刺激による行動の制御<br />

7. 実験的人間行動分析学の方法<br />

8. 環境刺激による行動の制御<br />

9. 刺激等価性と関係枠理論<br />

10. 言語行動の獲得とその機能<br />

11. ルール支配行動と言行一致<br />

12. 意思決定と推理<br />

13. 迷信行動と社会的行動<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

認知心理学特殊 2単位 (秋学期)<br />

講師 本田 秀仁<br />

授業科目の内容:<br />

これまで心理学に限らず,経済学,政治科学など,非常に多くの<br />

学問分野で人間の意思決定について研究が行われてきた。それぞれ<br />

の分野で研究のアプローチは異なるものの,共通する大きなテーマ<br />

が扱われている。それは意思決定の合理性であり,合理的意思決定<br />

とは何か,という問題が長年に渡って議論されてきた。本講義では<br />

特に心理学的研究に焦点をあてた上で,人間が行う意思決定につい<br />

て,“合理性”をキーワードに講義を進め,人間が行っている意思決<br />

定の性質について理解を深めることを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定のURLから講義資料をダウンロードできるようにする予定。<br />

参考書:<br />

講義中に随時紹介していく予定だが,入門者向けの文献としては<br />

以下のものが参考になると思われる。<br />

Scott Plous (1993)<br />

The Psychology of Judgment and Decision Making<br />

(McGraw-Hill Humanities/Social Sciences/Languages)<br />

Benjamin R. Newell, David A. Lagnado, David R. Shanks (2007)<br />

Straight Choices: The Psychology of Decision Making<br />

(Psychology Press)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義用URL等,重要情報を伝達するので,初回の講義には必ず出<br />

席すること。<br />

成績評価方法:<br />

学期末に課すレポートによって評価を行う。<br />

質問・相談:<br />

E-mailにて随時受け付ける。また,講義終了後も受け付ける。<br />

生物心理学特殊 2単位 (秋学期)<br />

脳と心の進化<br />

社会学研究科特別研究准教授 伊澤 栄一<br />

授業科目の内容:<br />

この講義の目的は、ヒトだけでなく様々な動物の行動を取り上げ<br />

ます.ニューロンレベルにおける情報処理メカニズムから、個体レ<br />

ベルにおいて行動がもつ機能、そして進化までを横断的に学ぶこと<br />

で、生物進化の産物として「心」を多面的に捉えることを目的とし<br />

ます.<br />

274<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし.適宜、講義資料を配布します.<br />

参考書:<br />

特になし.<br />

授業の計画:<br />

前半は脳のつくりと情報処理の関係、後半は個体レベルの認知・<br />

行動と生態との関係について、ヒトを含めた様々な動物を題材にし<br />

て講義を展開します。以下の内容の順に進める予定です。<br />

・進化とは何か<br />

・脳のデザインの多様性と類似性<br />

・ニューロンの組み方と知覚情報処理<br />

・物理環境と認知機能<br />

・コミュニケーション:遺伝と学習<br />

・個体同士の対立と協力と認知機能<br />

・脳、認知、生態の進化に関する諸仮説<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講にあたり、他の講義を履修済みである必要は必ずしもありま<br />

せんが、生物心理Iを履修済であるとより理解が深まります。<br />

成績評価方法:<br />

評価は出席による平常点とレポート課題をもとに行います.<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。それ以外は、事前にアポイントを取<br />

れば受け付けます.<br />

心理学特殊Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

行動薬理学(こころとくすり)Ⅰ<br />

講師 高田 孝二<br />

授業科目の内容:<br />

行動薬理学は,薬物の作用機序をヒトや動物の行動を通して捉え<br />

ようとする一方,薬物効果を通して能の機能(こころのはたらき)<br />

を探る学問領域です。こころのはたらきに影響を与える物質(向精<br />

神物質)は治療薬として広く用いられているほか,酒などの嗜好品<br />

を介して日常的に摂取され,また乱用など社会問題を生じるものも<br />

あります。本講義ではまずこの分野の歴史と薬理学の基礎を概説し<br />

た後,痛みや不安,うつについての動物モデルや最新の知見を紹介<br />

し,例えば抗不安薬で軽減される不安とは何か,など,薬物効果を<br />

通してみたこころのはたらきについて考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

薬理学の「参考書」としては、三木ら:薬理学電子教科書 http://<br />

park12.wakwak.com/~pharma1/textbook/Pharm-Textbook.html が 便利<br />

です。その他参考出版物は授業で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

以下の順で講義を進めます。<br />

1. 歴史<br />

2. 薬理学の基礎・薬物行動効果の規定要因<br />

3. 痛み<br />

4. 不安<br />

5. うつ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的な質疑を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

筆記試験の結果により評価します。<br />

心理学特殊Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

行動薬理学(こころとくすり)Ⅱ<br />

講師 高田 孝二<br />

授業科目の内容:<br />

行動薬理学は,薬物の作用機序をヒトや動物の行動を通して捉え<br />

ようとする一方,薬物効果を通して能の機能(こころのはたらき)<br />

を探る学問領域です。こころのはたらきに影響を与える物質(向精<br />

神物質)は治療薬として広く用いられているほか,酒などの嗜好品<br />

を介して日常的に摂取され,また乱用など社会問題を生じるものも<br />

あります。さらに,われわれは向精神物質を含め,毎日様々な化学<br />

物質にさらされており,これら化学物質が生体機能に様々な影響を<br />

与えることや,母体を介して次世代の行動にも影響しうることが知


られています。本講義では、まず、薬物乱用・薬物依存の現状、概<br />

念、検索法などを紹介します。ついで化学物質の行動毒性や感覚毒<br />

性についてふれ,最後に,次世代への影響について,内分泌撹乱物<br />

質(いわゆる環境ホルモン)を中心に,最新の知見を含め,解説し<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

講義で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

以下の順で講義を進めます。<br />

1. 薬物依存<br />

-現状・用語の解説(乱用、誤用、嗜癖、習慣、依存。。)<br />

-検索法<br />

-薬物刺激効果(自覚効果、弁別効果、強化効果)<br />

-渇望<br />

-メカニズム<br />

2. 行動毒性・感覚毒性<br />

3. 次世代への影響・発達毒性<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期に心理学特殊Ⅰ(行動薬理学Ⅰ)を履修しておくことが望<br />

ましい。積極的な質疑を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

筆記試験の結果により評価します。<br />

心理学特殊Ⅲ 2単位 (秋学期)<br />

色彩心理学:色とはなにか、その働きは<br />

法学部教授 鈴木 恒男<br />

授業科目の内容:<br />

赤、黄、青である色(色彩)とは何かと聞かれると、非常に身近<br />

なことであるが、これほど答えにくいテーマはない。この色に関す<br />

るさまざまな問題を、生理学、工学、心理学の立場から考えるが、<br />

その視点は、色は物理的に存在するのでは人間の内部で起こること<br />

であるという立場である。現在の心理学ではあまり使わない分類で<br />

はあるが、色に関して、大きく感覚、知覚、認知の問題に分けて考<br />

える。さらに、歴史的問題や今日的な問題も扱う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

必要であれば授業で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1.色とはなにか、色彩現象を扱うことの多面性について。<br />

2.色彩現象は過去にどのように扱われてきたか、歴史と問題点<br />

3.色彩の物理学:光の物理学と色の関係<br />

4.色彩の生理学:眼及び脳の構造と、色彩の処理<br />

5.色材と混色:色がどのように作られてきたか<br />

6.色彩の感覚:色覚理論と色覚の多様性(色覚異常)<br />

7.色彩の感覚:色の表示方法1 カラーオーダーシステム<br />

8.色彩の感覚:色の表示方法2 CIE XYZシステムとそ<br />

の発展<br />

9.色彩の知覚:色彩の知覚に及ぼす時間的・空間的要因<br />

10.色彩の知覚:色彩の知覚に及ぼす高次の要因<br />

11.色彩の認知:色彩と言語<br />

12.色彩の認知:色彩と記憶<br />

13. 色彩の認知:共感覚と色彩の効果<br />

14. 色彩の認知:色彩のイメージ<br />

15. 色彩の認知:色彩と心理テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業は心理学専攻の学生が対象であるので、心理学的な基礎知識<br />

を修得している必要がある。<br />

成績評価方法:<br />

成績は講義時間内に講義の内容に関するテーマに関して自分の考<br />

え方をまとめる小論文を毎回書き、その小論文の成績と最後のレポ<br />

ートの総合で行う。<br />

275<br />

心理学特殊Ⅳ 2単位 (春学期)<br />

司法における認知心理学的諸問題<br />

教授 伊東 裕司<br />

授業科目の内容:<br />

犯罪の捜査や裁判においては,人間の認知的な側面がさまざまな<br />

形でかかわりを持ってくる。この授業では,司法における認知的な<br />

問題に対して,認知心理学的な研究がどのようにしてどのような解<br />

決を提供しているか,しうるのかについて論じる。具体的な問題と<br />

しては,目撃者の記憶の正確さ,目撃証言の信頼性に関する問題,<br />

裁判員の思考や判断に関する問題を中心に取り上げるが,嘘の検出,<br />

自白の信頼性の問題などにも簡単に触れる。<br />

参考書:<br />

・伊東・仲(編)特集 司法における心理学的問題。心理学評論48<br />

(4),2005。<br />

・一瀬・厳島・仲・浜田(編)目撃証言の研究,北大路書房。<br />

・Sporer. Malpass. Koehnken(編)箱田・伊東(監訳)目撃者の心理<br />

学。ブレーン出版。<br />

・岡田・藤田・仲(編)裁判員制度と法心理学,ぎょうせい。<br />

授業の計画:<br />

1. イントロダクション(1 回)司法における認知心理学的問題の<br />

概要を示し,この領域の研究が法学,法実務,人間理解にどのよう<br />

にかかわるかについて論じる。<br />

2. 目撃者の記憶(7 回)事後情報や感情など目撃者の記憶に影響<br />

を与える変数や,目撃者の自信の程度など目撃証言の信頼性の指標<br />

になるかもしれない変数について論じる。また,目撃者から適切に<br />

情報を引き出すための方法についても論じる。<br />

3. 裁判員の判断(3 回)裁判員の思考の認知的特性や,裁判官が<br />

陥りやすいと考えられる思考・判断の誤りについて,主として欧米<br />

の陪審員に関する心理学的研究から論じる。<br />

4. 嘘の検出(1 回)ポリグラフなどの生理指標と工夫された質問<br />

法を用いた嘘の検出に関する研究と実践について論じる。<br />

5. 自白の信頼性(1 回)虚偽の自白が生み出されるメカニズムに<br />

ついて論じ,自白の信頼性を評定する方法について検討する。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

原則として授業中。<br />

email(yitoh@flet.keio.ac.jp)でも受付ける。<br />

心理学特殊Ⅴ 2単位 (秋学期)<br />

心理現象の数理解析<br />

環境情報学部教授 渡辺 利夫<br />

授業科目の内容:<br />

数理心理学は,数理モデルを構成することによって,心理現象を<br />

解明しようとする分野である。本講義では,学習,記憶,性格,知<br />

覚の分野をもとに数理モデルがどのように構成され,そして数理モ<br />

デル構成によってどのようなことがわかってくるのかについて考え<br />

てゆく。<br />

テキスト(教科書):<br />

『知覚・認知モデル論』渡辺利夫著 ナカニシヤ出版 2009年<br />

978-4-7795-0397-9<br />

参考書:<br />

渡辺利夫著 フレッシュマンから大学院生までのデータ解析・R<br />

言語ナカニシヤ出版 2005<br />

授業の計画:<br />

1. 学習の数理 1 ~ 3 週<br />

2. 記憶の数理 4 ~ 6 週<br />

3. 性格分析 7 ~ 9 週<br />

4. 知覚の数理 10 ~ 12 週<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

相関,t 検定,分散分析等の基礎統計の知識を必要とする。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

watanabe@sfc.keio.ac.jp にメールをして下さい。<br />

心<br />


臨床心理学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

臨床心理学概論<br />

教職課程センター教授 伊藤 美奈子<br />

授業科目の内容:<br />

臨床心理学の理論は多岐にわたる。それらについて概説を行うと<br />

ともに、臨床心理学の基本にあたる事項について学ぶことを目的と<br />

する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の中で説明しますが、主にはプリント等を使用する予定であ<br />

る。<br />

参考書:<br />

伊藤美奈子編著『思春期・青年期臨床心理学』(朝倉書店,2006<br />

年)<br />

授業の計画:<br />

(1) ガイダンス<br />

(2) 臨床心理学とは?<br />

(3) 人格<br />

(4) 発達<br />

(5) アセスメント<br />

(6) 精神分析<br />

(7) ユング派<br />

(8) ロジャーズ派<br />

(9) 行動療法<br />

(10) 精神病理1<br />

(11) 精神病理2<br />

(12) 精神病理3<br />

(13) まとめ<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)またはレポートによる評価<br />

・授業内試験の結果による評価<br />

・平常点(出席状況および態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

適宜,受け付けます。<br />

臨床心理学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

学校臨床心理学に注目して<br />

教職課程センター教授 伊藤 美奈子<br />

授業科目の内容:<br />

近年,ますます複雑化・深刻化する子どもの心の問題。学校現場<br />

では,そういう問題行動をどのようにとらえ,対処しているのであ<br />

ろうか。本年度は,とくに不登校に重点をおいて,その実情と学校<br />

における対応について講義する。スクールカウンセラー制度につい<br />

ても紹介しながら「学校」における教育臨床の現状と課題について<br />

考えていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

伊藤美奈子著『思春期の心さがしと学びの現場』(北樹出版,2000<br />

年,1600 円)<br />

参考書:<br />

伊藤美奈子編著『思春期・青年期臨床心理学』(朝倉書店,2006 年)<br />

伊藤美奈子著『不登校 その心もようと支援の実際』(金子書房,<br />

2009年)<br />

授業の計画:<br />

(1) 子どもの問題行動のとらえ方<br />

(2)(3) 教師に求められるカウンセリング・マインド<br />

(4)(5) 学校における病理1 ―不登校の現状<br />

(6)(7) 学校における病理2 ―不登校への対応<br />

(8) 学校における病理3 ―いじめのメカニズム<br />

(9) 学校における病理4 ―いじめへの対応<br />

(10) 学校における病理5 ―教師のバーンアウト<br />

(11) (12)スクールカウンセラーの仕事<br />

(13) これからの学校臨床のあり方<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は,教職課程センター設置科目「教育臨床論」「青年心理<br />

学」と重複する内容になっています。教職課程を履修する(予定を<br />

含む)学生は,教職科目「教育臨床論」を履修してください。身近<br />

なテーマであるので,問題意識を持って積極的に参加していただき<br />

たいと思います。<br />

276<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験またはレポートによる評価<br />

・授業内小レポートの結果による評価<br />

・平常点(出席状況および態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

適宜,受け付けます。


教育学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 舟山 俊明<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的とするところは、これから教育学研究にないし教職<br />

の道に進みゆく諸君に対して、「教育問題の科学としての教育学」と<br />

いう考え方、そしてその基礎となる「教育学的な視座」を理解して<br />

もらうことを中核にして、教育学研究への導入を行うところにあり<br />

ます。<br />

現代の教育学の基礎は、17、18世紀における近代ヨーロッパ社会<br />

の成立と発展の中で成立したと言われます。したがってまずは、近<br />

代教育理論ないし近代教育思想を構成する理論的な枠組みの批判的<br />

な検討を、概念史研究や社会史研究の成果を顧慮しながら分析する<br />

ことが講義の焦点を形成します。別言するならばいわば「教育学的<br />

理性」批判の試みと考えていただいても結構です。その上で、現代<br />

に生きる教育の考え方を提示し、検討を加えることになります。<br />

テキスト(教科書):<br />

田中克佳『新・教育学』(通信教育テキスト)<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

1993<br />

参考書:<br />

村井実『教育学入門』上下 講談社学術文庫 1976<br />

村井実『「善さ」の復興』東洋館出版 1998<br />

田中智司/今井康雄編『キーワード 現代の教育学』東京大学出版会<br />

2009<br />

広田照幸『思考のフロンティア 教育』岩波書店 2004<br />

広田照幸『ヒューマニティーズ 教育』岩波書店 2009<br />

(上記以外は、それぞれの著作の末尾に文献目録や図書紹介が掲載さ<br />

れているので参考にされたい)<br />

授業の計画:<br />

授業の進め方は講義形式を基本としますが、途中でVTRの視聴や<br />

ディスカッションの時間を設け、可能な限り立体的な授業展開を意<br />

図しています。それゆえ、聴講者諸君による授業への積極的な参与<br />

を期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

評価は、後期末の定期試験(50点満点)、小テスト(合計10×4、計<br />

40点)、その他(10点)の100点満点として、60点以上を合格としま<br />

す。また通年科目として履修する者は、前期成績と総合の上で最終<br />

評価となります。<br />

教育学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教育学と教育改革・教育政策<br />

教授 松浦 良充<br />

授業科目の内容:<br />

学士課程の専門教育科目としての教育学概論の役割は、履修者に<br />

教育という事象について学問的に探究するための基盤を提供するこ<br />

とにある。<br />

その探究は、大きく分けると、二つの姿勢をともなって進めるこ<br />

とが求められる。それは、単純に言えば、深さと広さの両面から考<br />

察する、ということである。すなわち一つには、めまぐるしく変転<br />

する現代の教育事象・問題の基盤や根本を構成しているものは何な<br />

のか、ということを原理的に問うことである(①)。もうひとつは、<br />

現代社会において教育が果たしている機能や意味のひろがりを、他<br />

の社会システムや文化様式との関連のなかで捉えようとする姿勢で<br />

ある(②)。<br />

さらに、探究の対象となる教育の捉え方についても、大きく分け<br />

ると二つの側面があることが意識されなければならない。これも単<br />

純化すれば、「関係」としての教育と「制度」としての教育、と言う<br />

ことができるだろう。すなわち、教育は、基本的・原理的な図式と<br />

しては、教える(という行為)人間と学ぶ(という行為)人間との<br />

間に成立する関係として認識することができる(③)。他方、現代社<br />

会において教育は、単に教える-学ぶという関係における当事者の<br />

意識や意思を越えた形で、社会制度として実施される側面をもって<br />

277<br />

いる(④)。<br />

こうした探究の姿勢(①/②)と探究の対象認識(③/④)を組<br />

みあわせることによって、現代教育に関する学問的探究は、複雑な<br />

教育現実の理解や教育問題の解明に構造的にとり組むことができる。<br />

この授業では、教育学概論Ⅰとの関係を意識して、主として上記<br />

の②と④を組みあわせた観点から、現代教育の諸問題にアプローチ<br />

する。すなわち、教育という事象を、社会全体の動向や文脈のなか<br />

に位置づけながら、制度としての教育の機能や意味について考察す<br />

る。具体的には、現在進行中の教育改革・政策に焦点をあてること<br />

で、あらためて現代社会にとって教育とはどのような意味・役割を<br />

もつのか、ということを考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

概ね次のような計画で進めるつもりであるが、今後の変更につい<br />

ては、授業時に連絡する。<br />

1.教育学論<br />

1-1.授業の趣旨と進め方<br />

1-2.教育研究と教育学<br />

1-3.広義の教育学/狭義の教育学<br />

1-4.関係としての教育/制度としての教育<br />

2.教育改革論<br />

2-1.教育改革とはなにか<br />

2-2.教育改革の動向<br />

2-3.教育改革の社会的背景<br />

2-4.教育改革の世界的文脈<br />

3.教育政策論<br />

3-1.教育政策とはなにか<br />

3-2.教育政策の世界連動性<br />

3-3.公共政策としての教育政策<br />

3-4.意思決定の連鎖としての教育のポリシー<br />

4.まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1.上記の「テキスト」「参考書」「授業の計画」などについて、<br />

追加情報や変更がある場合には、<strong>慶應義塾大学</strong>教育支援システム、<br />

もしくは、以下のWeb Siteに掲載する(「授業(塾内)」のページ)。<br />

http://matsusemi.jpn.org<br />

2.授業開始後15分経過後の教室入室は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

①出席状況および授業への貢献度<br />

②秋学期末(授業内試験を予定)の成績<br />

にもとづいて総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業時には随時、それ以外には、メールにてアポイントメントを<br />

とること。<br />

教育学原典講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 朴 順南<br />

授業科目の内容:<br />

現代公共哲学の文脈と関連した教育哲学分野の英語文献を講読し<br />

ます。<br />

授業は毎回全員が指定された範囲を予習してくることを前提とし<br />

て、担当者に内容のレポートを発表してもらいます。ほかの出席者<br />

も積極的に議論に参加してください。<br />

哲学的な議論が中心となるため、抽象度の高いテクスト内容を理<br />

解することが求められます。英文をただ日本語に直すのではなく、<br />

一つ一つの概念を丁寧に理解すること、論理的な思考力を高めるこ<br />

とを目指して取り組んでください。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で講読文献を指定し、はじめの数回は輪読形式で読み<br />

進めながら文献の概要を紹介していきます。その後は受講人数に応<br />

教<br />


じて担当の割り当てを行ない、担当者によるレビューを中心として<br />

講読を進めていきます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後に随時受け付けます。<br />

教育学原典講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 朴 順南<br />

授業科目の内容:<br />

現代公共哲学の文脈と関連した教育哲学分野の英語文献を講読し<br />

ます。<br />

授業は毎回全員が指定された範囲を予習してくることを前提とし<br />

て、担当者に内容のレポートを発表してもらいます。ほかの出席者<br />

も積極的に議論に参加してください。<br />

哲学的な議論が中心となるため、抽象度の高いテクスト内容を理<br />

解することが求められます。英文をただ日本語に直すのではなく、<br />

一つ一つの概念を丁寧に理解すること、論理的な思考力を高めるこ<br />

とを目指して取り組んでください。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で講読文献を指定し、はじめの数回は輪読形式で読み<br />

進めながら文献の概要を紹介していきます。その後は受講人数に応<br />

じて担当の割り当てを行ない、担当者によるレビューを中心として<br />

講読を進めていきます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後に随時受け付けます。<br />

教育学原典講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 佐々木 掌子<br />

授業科目の内容:<br />

自己形成に関する心理学英語文献の講読をします。目標は,心理<br />

学の学術用語を把握しながら英語文献を正確に読みこなせるように<br />

なり,さらにそれを踏まえた建設的批判ができるようになることで<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

成績評価方法:<br />

・毎週課す事前レポート<br />

・割り当て時のプレゼンテーション,出席状況,授業態度等によ<br />

る評価<br />

教育学原典講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 佐々木 掌子<br />

授業科目の内容:<br />

自己形成に関する心理学英語文献の講読をします。目標は,心理<br />

学の学術用語を把握しながら英語文献を正確に読みこなせるように<br />

なり,さらにそれを踏まえた建設的批判ができるようになることで<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

成績評価方法:<br />

・毎週課す事前レポート<br />

・割り当て時のプレゼンテーション,出席状況,授業態度等によ<br />

る評価<br />

278<br />

教育学原典講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

助教 藤澤 啓子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,発達心理学に関する本(英文)を発表形式で輪読し,<br />

ディスカッションをおこないます。英語文献を読み進めるとともに,<br />

発達心理学に関する理解を深めることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業時に発表します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的な授業参加を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中に受け付けます。<br />

教育学原典講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

助教 藤澤 啓子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,発達心理学に関する本(英文)を発表形式で輪読し,<br />

ディスカッションをおこないます。英語文献を読み進めるとともに,<br />

発達心理学に関する理解を深めることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業時に発表します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的な授業参加を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

・授業内試験による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中に受け付けます。<br />

教育学原典講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 渡邊 福太郎<br />

授業科目の内容:<br />

教育哲学、教育思想に関する英語文献を講読します。<br />

授業の前半では毎回数名の担当者による報告をもとに著者による<br />

論証の正確な理解を目指し、後半では内容に関するディスカッショ<br />

ンを行います。皆さんの自由かつ積極的な議論への参加を歓迎しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜提示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育学原典講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 渡邊 福太郎<br />

授業科目の内容:<br />

教育哲学、教育思想に関する英語文献を講読します。<br />

授業の前半では毎回数名の担当者による報告をもとに著者による<br />

論証の正確な理解を目指し、後半では内容に関するディスカッショ<br />

ンを行います。皆さんの自由かつ積極的な議論への参加を歓迎しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業時に指定します。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜提示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価


教育史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

「日本の成り立ち」<br />

教授 山本 正身<br />

授業科目の内容:<br />

「教育」を広く人間の成長を促す働きかけとしてとらえるならば,<br />

学校を中心として行われている組織的・計画的な教育は教育全体の<br />

一部にすぎず,またその歴史も人類史の中のほんの僅かな期間に認<br />

められるだけのものであるにすぎない。だが,今日において教育は<br />

学校教育を中心に展開され,学校の問題を抜きに教育を語ることは<br />

あり得ないような状況にさえなっている。<br />

本講義では,学校を中心とする組織的・計画的な教育を国家が主<br />

導し,その意味での「国家による国民形成」を積極的に展開してい<br />

る国家的営為のことを「近代教育」としてとらえ,この「近代教育」<br />

をめぐる諸問題を日本の事例を通して考察する。とくに、「近代教<br />

育」の発足・確立の諸動向を主に明治期の事例を通して考察する。<br />

その際,「近代教育」とは異なる歴史文脈から形成された江戸時代の<br />

教育との対比に着目し,教育史における近世と近代とを画期する諸<br />

要因の分析に努める。<br />

ただし,本講義は教育を題材とする史資料の精密な解読に基づく<br />

実証研究の成果を紹介することを主たる目的とするものではない。<br />

あるいは,日本の歴史の中に探られた教育に関する事実そのものの<br />

確実な把握を受講者に求めることを主眼とするものでもない。受講<br />

者には,「国家による国民形成」をもって唯一絶対の教育と見なす発<br />

想を相対化し,それを克服するための視点を確保することを目指し<br />

て,日本教育史の事例に思想的格闘を挑まれることを期待したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

辻本雅史編『教育の社会史』放送大学教育振興会、2008年。<br />

今井康雄編『教育思想史』有斐閣、2009年。<br />

上記以外は、授業時に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

以下の計画に基づいて講義を行っていく。<br />

1. 講義のガイダンス<br />

2. 前近代教育の遺産Ⅰ―寺子屋―<br />

3. 前近代教育の遺産Ⅱ―幕府と諸藩の学校―<br />

4. 前近代教育の遺産Ⅲ―私塾―<br />

5. 近代教育の発足Ⅰ―「学制」とその教育思想<br />

6. 近代教育の発足Ⅱ―「教育令」と「改正教育令」<br />

7. 近代教育の発足Ⅲ―復古主義の台頭<br />

8. 近代教育の確立Ⅰ―森文政下の教育改革―<br />

9. 近代教育の確立Ⅱ―森有礼の教育思想<br />

10. 近代教育の確立Ⅲ―教育勅語の渙発―<br />

11. 近代教育の確立Ⅳ―明治後期の教育改革―<br />

12. 近代教育の確立Ⅴ―明治期の教授理論―<br />

13. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回出席をチェックする。遅刻は厳禁とする。<br />

成績評価方法:<br />

①出席数が講義回数の三分の二以上、②レポート提出、の二つを<br />

評価の基礎資格とする。その上でレポートの評価を100点満点で行う<br />

(80点以上がA、70~79点がB、60~69点がC、60点未満がD評価と<br />

なる)。ただし、出席評価を得点化し、それをレポートの得点に加算<br />

することがある(欠席2回以下の場合)。<br />

質問・相談:<br />

授業中に随時受け付ける。また電子メールでも受け付ける。<br />

電子メールアドレス:syosin@flet.keio.ac.jp 。<br />

教育史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

「日本近代教育の展開とその問題」<br />

教授 山本 正身<br />

授業科目の内容:<br />

「教育」を広く人間の成長を促す働きかけとしてとらえるならば,<br />

学校を中心として行われている組織的・計画的な教育は教育全体の<br />

一部にすぎず,またその歴史も人類史の中のほんの僅かな期間に認<br />

められるだけのものであるにすぎない。だが,今日において教育は<br />

学校教育を中心に展開され,学校の問題を抜きに教育を語ることは<br />

279<br />

あり得ないような状況にさえなっている。<br />

本講義では,学校を中心とする組織的・計画的な教育を国家が主<br />

導し,その意味での「国家による国民形成」を積極的に展開してい<br />

る国家的営為を「近代教育」としてとらえ,この「近代教育」をめ<br />

ぐる諸問題を日本の事例を通して考察する。その際、とくに「教育<br />

史Ⅰ」の講義内容を踏まえ、「近代教育」確立後の日本教育史の諸動<br />

向に着眼点を据える。「近代教育」見直しの気運が兆した大正期,国<br />

家による教育統制が最も徹底された(その意味で「近代教育」の負<br />

の側面が最も露わになった)昭和戦前期,「近代教育」の見直しとと<br />

もに起点を迎えつつも,やがて「近代教育」のより強固な再興を遂<br />

げた昭和戦後期などの歴史の流れを読み解くことで,日本近代教育<br />

の特質ないし問題性の把握に努める。<br />

ただし,本講座は教育を題材とする史資料の精密な解読に基づく<br />

実証研究の成果を紹介することを主たる目的とするものではない。<br />

あるいは,日本の歴史の中に探られた教育に関する事実そのものの<br />

確実な把握を受講者に求めることを主眼とするものでもない。受講<br />

者には,「国家による国民形成」(操作的・他律的な人間形成作用を<br />

前提とする)をもって唯一絶対の教育と見なす発想を相対化し,そ<br />

れを克服するための視点を確保することを目指して,日本教育史の<br />

事例に思想的格闘を挑まれることを期待したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

今井康雄編『教育思想史』有斐閣、2009年。<br />

上記以外は、授業時に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

以下の計画に基づいて講義を行っていく。<br />

1. 講義のガイダンス<br />

2. 近代教育の見直しⅠ―「新教育」の源流―<br />

3. 近代教育の見直しⅡ―大正新教育運動―<br />

4. 近代教育の再編Ⅰ―大正期の教育改革―<br />

5. 近代教育の再編Ⅱ―昭和戦前期の教育改革―<br />

6. 近代教育の再編Ⅲ―戦争と教育―<br />

7. 近代教育の見直しⅢ―戦後新教育の発足―<br />

8. 近代教育の再興Ⅰ―経験主義批判と教育方針の転換―<br />

9. 近代教育の再興Ⅱ―高度経済成長と教育―<br />

10. 近代教育の再興Ⅲ―「新学力観」をめぐって―<br />

11. 問題の所在Ⅰ―福沢諭吉の教育思想から―<br />

12. 問題の所在Ⅱ―教育史の流れを解読する―<br />

13. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回出欠をチェックする。遅刻は厳禁とする。<br />

成績評価方法:<br />

①出席数が講義回数の三分の二以上、②レポート提出、の二つを<br />

評価の基礎資格とする。その上でレポートの評価を100点満点で行う<br />

(80点以上がA、70~79点がB、60~69点がC、60点未満がD評価と<br />

なる)。ただし、出席評価を得点化し、それをレポートの得点に加算<br />

することがある(欠席2回以下の場合)。<br />

質問・相談:<br />

授業中に随時受けつける。また電子メールでも受けつける。<br />

電子メールアドレス:syosin@flet.keio.ac.jp 。<br />

教育学史Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 真壁 宏幹<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパにおける近代教育思想および近代教育学の歴史的展開<br />

を,社会的政治的文化的文脈を参照しつつ解説する。とくに,現代<br />

日本に生きる我々が教育や人間形成に関して思考したり行為したり<br />

する際,必ずどこかで準拠している諸表象(たとえば,学校,自律,<br />

自由,道徳性,崇高,美,個の尊厳,啓蒙,市民,社交性,公共性,<br />

公教育,発達,個性,文化,伝統,教養,国民化,問題解決的思考,<br />

社会化など)がどのように成立し,展開し,実践を規定していった<br />

かを考察する。また,同時に,教育を反省的に捉える知的営みの変<br />

遷を科学史的に考察することも忘れず心がけたい。<br />

考察の資料としては,グレートブックスとそれに関する歴史的理<br />

論的研究,つまりテクストが中心となるが,さまざまな図像資料も<br />

積極的に利用したい。言語だけでは伝わらない思想の「質感」や無<br />

教<br />


意識に共有されていたイメージを探ることも重要だと考えるからで<br />

ある。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

毎回,参考文献を紹介する<br />

授業の計画:<br />

初回に講義計画を配り説明するが,概略を述べれば,春学期は1)<br />

ルネサンス,宗教改革,科学革命の時代の教育思想,2)啓蒙主義時<br />

代の教育思想と教育学が中心。主としてイタリア,イギリス,フラ<br />

ンス,ドイツが舞台となる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「学ぶこと」「学問すること」に対するプライドをもって参加して<br />

ほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況による評価<br />

質問・相談:<br />

講義の節目に配る質問票を通じて。ないしは講義の後で。<br />

教育学史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 真壁 宏幹<br />

授業科目の内容:<br />

ヨーロッパにおける近代教育思想および近代教育学の歴史的展開<br />

を,社会的政治的文化的文脈を参照しつつ解説する。とくに,現代<br />

日本に生きる我々が教育や人間形成に関して思考したり行為したり<br />

する際,必ずどこかで準拠している諸表象(たとえば,学校,自律,<br />

自由,道徳性,崇高,美,個の尊厳,啓蒙,市民,社交性,公共性,<br />

公教育制度,発達,個性,文化,伝統,教養,国民化,問題解決的<br />

思考,社会化など)がどのように成立し,展開し,実践を規定して<br />

いったかを考察する。また,同時に,教育を反省的に捉える知的営<br />

みの変遷を科学史的に考察することも忘れず心がけたい。<br />

考察の資料としては,グレートブックスとそれに関する歴史的理<br />

論的研究,つまりテクストが中心となるが,さまざまな図像資料も<br />

積極的に利用したい。言語だけでは伝わらない思想の「質感」や無<br />

意識に共有されていたイメージを探ることも重要だと考えるからで<br />

ある。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

毎回,参考文献を紹介する<br />

授業の計画:<br />

初回に講義計画を配り説明するが,1)19 世紀のロマン主義や新<br />

人文主義,公教育制度の展開期の教育思想と教育学,2)20 世紀新<br />

教育運動期の教育学と教育思想が扱われる予定。主としてイギリス,<br />

フランス,ドイツが舞台となる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「学ぶこと」「学問すること」に対するプライドをもって参加して<br />

ほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況による評価<br />

質問・相談:<br />

講義の節目に配る質問票を通じて。ないしは講義の後で。<br />

比較教育学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

比較教育(学)の理論と方法<br />

教授 松浦 良充<br />

授業科目の内容:<br />

【比較教育学Ⅰ・Ⅱに共通する授業の趣旨】<br />

「教育」は、すぐれて個別的で具体的な活動である。偶然性が高<br />

く、再現性が低い、と言うこともできる。したがって、教育事象を<br />

理論化(一般化)して把握しようとする作業には大きな困難が伴う。<br />

それどころか、捉え方によっては、教育を、一般化・法則化しよう<br />

と試みること自体が大きな矛盾を抱えている、と考えるべきかもし<br />

れない。<br />

ただし、たとえ完璧な客観化が不可能だとしても、教育にかかわ<br />

280<br />

る事象や問題を、学問的により正確に把握し検討することはできな<br />

いのだろうか。そのために有効な手段の一つとして、「比較」(研究)<br />

という方法がある。異なる文化や社会・国家あるいは時代(歴史)<br />

における教育と比較することで、私たちが現在直面している教育に<br />

かかわる事象や問題を「相対化」(=非絶対化)することができるの<br />

である。そしてそこから、これまで「あたりまえ」と思いこんでき<br />

たこと(教育)を見直すための視野がひらけてくるはずである。<br />

とりわけ国際化・グローバル化の趨勢が指摘される現代において<br />

は、世界各地の教育は、他のさまざまな文化や社会・国家からの影<br />

響を受けながら、相互に変貌してきている。その意味では、日本の<br />

「教育」のなりたちそのものが、「比較教育」的なダイナミクスの産<br />

物である。他の国や文化の教育との比較によって、日本の教育のし<br />

くみや特徴がより鮮明に見えてくるであろう。いや、そうした比較<br />

なしには、日本の教育の理解自体が不可能であると言ってもよい。<br />

この授業では、こうした背景をふまえて、比較研究の手法と視点<br />

を用いて、「教育」の再検討や再定義につながる理論的作業を試み<br />

る。世界の教育を知ることによって、教育の世界の特徴と可能性お<br />

よび限界を考え、日本の教育への改革・政策提言を試みたい。<br />

【比較教育学Ⅰ】<br />

この授業では、比較教育(学)の考え方や方法を知ることに重点<br />

をおいて、比較教育学の基礎的諸理論・方法論を検討する。特に、<br />

西洋近代に発生した歴史的事象である「教育」がグローバル化し、<br />

土着の人間形成の様式と融合するプロセスを、主として日本を事例<br />

として考えることが中軸となる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

概ね次のような日程で進めるつもりである。変更については、授<br />

業時に指示する。<br />

1 イントロダクション<br />

1-1.授業の進め方<br />

1-2.教育学における比較教育研究の位置<br />

1-3.比較教育(学)の考え方と課題<br />

2 異文化としての教育<br />

2-1.日本における「教育」の誕生<br />

2-2.歴史的概念としての「教育」<br />

2-3.土着的人間形成と「教育」という文化・様式<br />

2-4.ハイブリッドとしての現代教育<br />

3 比較教育学の方法<br />

3-1.比較教育(学)の起源<br />

3-2.科学的比較教育学の模索<br />

3-3.比較教育学と社会科学理論<br />

3-4.比較教育学の統計・資料<br />

3-5.比較教育学と政策<br />

4 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

上記の「テキスト」「参考書」「授業の計画」などについて、追加<br />

情報や変更がある場合には、<strong>慶應義塾大学</strong>教育支援システム、もし<br />

くは、以下のWeb Siteに掲載する(「授業(塾内)」のページ)。<br />

http://matsusemi.jpn.org<br />

成績評価方法:<br />

①出席状況および授業への貢献度<br />

②春学期末試験(授業内を予定)の成績<br />

にもとづいて総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業時には随時、それ以外は、メールにてアポイントメントをと<br />

ること。<br />

比較教育学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

比較教育(学)の問題圏<br />

授業科目の内容:<br />

【比較教育学Ⅰ・Ⅱに共通する趣旨】<br />

「比較教育学Ⅰ」を参照。<br />

教授 松浦 良充


【比較教育学Ⅱ】<br />

「比較教育学Ⅰ」で習得した課題認識や方法論にもとづいて、実<br />

際に、具体的な事例をとりあげて、教育に関する諸問題・領域を国<br />

際比較の観点から検討したり、地域別の教育事象の特徴に関して議<br />

論する。履修者による発表と討論を中心に進める。個々の事例研究<br />

を通して、日本の教育を再認識する視点を身につける。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

オリエンテーションおよび導入的講義を1~2回行った後は、す<br />

べて履修者による発表とクラス全体の討論によって進める。<br />

日程の詳細は、追って授業時に説明する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

1.【要注意事項】この授業の履修者は、初回の授業時に履修の前<br />

提となるレポートを提出しなければならない。レポートの課題に関<br />

する具体的な指示は、夏休み前に掲示によって行うので、極力注意<br />

しておくこと。<br />

2.上記の「テキスト」「参考書」「授業の計画」などについて、<br />

追加情報や変更がある場合には、慶應義塾教育支援システム、もし<br />

くは、以下のWeb Siteに掲載する(「授業(塾内)」のページ)。<br />

http://matsusemi.jpn.org<br />

成績評価方法:<br />

①出席状況および授業への貢献度<br />

②秋学期初回の授業時に提出のレポートの成績<br />

③秋学期末試験(授業時間内を予定)の成績<br />

にもとづいて総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業時には随時、それ以外は、メールにてアポイントメントをと<br />

ること。<br />

教育心理学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 安藤 寿康<br />

授業科目の内容:<br />

人間の成長に関連するさまざまな心理学的に基本となる知見や研<br />

究方法論を紹介する。特に個人差と発達に焦点を当て,生命科学、<br />

特に進化的視点と遺伝的視点との関連を重視した心理学的教育学を<br />

描きたい。<br />

授業の計画:<br />

1. 人間の由来と発生<br />

2. 気質とパーソナリティの個人差<br />

3. 発達段階<br />

4. 認知能力の個人差と発達<br />

5. 遺伝と環境<br />

6. 学習のメカニズム<br />

7. 動機づけのメカニズム<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 各学期ごとに試験を行います。<br />

・レポートによる評価 夏休みに「恩師へのインタビュー」をレポ<br />

ートして作成,提出してもらいます。<br />

・平常点 毎回小テストやアンケートなどで出席を確認します。原<br />

則として8 割以上の出席がなければ評価の対象としません。<br />

教育心理学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 安藤 寿康<br />

授業科目の内容:<br />

人間の成長に関連するさまざまな心理学的に基本となる知見や研<br />

究方法論を紹介する。特に個人差と発達に焦点を当て,生命科学、<br />

特に進化的視点と遺伝的視点との関連を重視した心理学的教育学を<br />

描きたい。<br />

授業の計画:<br />

1. 人間の由来と発生<br />

2. 気質とパーソナリティの個人差<br />

3. 発達段階<br />

4. 認知能力の個人差と発達<br />

281<br />

5. 遺伝と環境<br />

6. 学習のメカニズム<br />

7. 動機づけのメカニズム<br />

8.テストと評価<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価 各学期ごとに試験を行います。<br />

・レポートによる評価 夏休みに「恩師へのインタビュー」をレポ<br />

ートして作成,提出してもらいます。<br />

・平常点 毎回小テストやアンケートなどで出席を確認します。原<br />

則として8 割以上の出席がなければ評価の対象としません。<br />

教育学演習Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学演習Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

歴史教育/道徳教育の基礎理論的考察<br />

教授 舟山 俊明<br />

授業科目の内容:<br />

本年度は広義の「知識と教育の関連」を問題とします。そのさい<br />

にとりわけ春学期は「歴史教育」を秋学期は「道徳教育」を参考例<br />

として取り扱います。授業は講義と聴講者によるリポートと適宜織<br />

り交ぜて展開します。<br />

テキスト(教科書):<br />

安達一紀『人が歴史とかかわる力—歴史教育を再考する』教育資料<br />

出版会 2000<br />

(履修者は初回授業までにテキストを手に入れておくこと)<br />

参考書:<br />

授業内で適宜指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テクストを輪読しながら、併せてオリジナルな古典文献や原資料<br />

に関する報告を各履修者に求めます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育学演習Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学演習Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 安藤 寿康<br />

授業科目の内容:<br />

各自の関心に従いテーマを設定して心理学的な実証研究を行い,<br />

すぐれた卒業論文を作成することを最終的な目的とします。そのた<br />

めに内外のさまざまな文献(特に英語で書かれたもの)にあたり,<br />

担当者および他の演習履修者と活発なディスカッションを行い,実<br />

験や調査,フィールド・リサーチなどによって一次資料を収集しま<br />

す。履修者はこうした活動を通じて自分の問題意識を深め,その過<br />

程で人間の発達と教育に関して証拠に基づいて(evidence based)論<br />

理的・科学的に考えることを学んでほしいと思います。<br />

授業の計画:<br />

〔前期〕各自,最低限以下2 回の発表を行います。<br />

1) 関心領域に関する概説文献の紹介とその建設的批判・問題提起<br />

2) 特に関心を寄せる特定の研究の文献紹介とその建設的批判・<br />

問題提起,各自の研究計画立案<br />

〔後期〕以下の3つの活動を並行して行います。<br />

1) 研究の方法論に関するワークショップ<br />

2) 各自の問題設定・研究方法の紹介<br />

3) 予備調査・予備実験の実施<br />

〔合宿〕以下の2 回を予定しています。<br />

春合宿(4月または5月 1 泊)各自のテーマに関連した自由討論<br />

を通じて親睦を図ります。<br />

夏合宿(7月または9月 2 泊)英語の文献を講読,および卒論研<br />

究に関するディスカッションを行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ただ「お勉強」するのではなく,主体的に「研究する」意識をも<br />

つ方を歓迎します。テーマ選択は自由です。前期・後期とも,それ<br />

ぞれ3 回以上の欠席ならびに10 分以上の遅刻したものには単位を与<br />

えません。また毎回最低1 回の発言をもって出席とあつかいます。<br />

教<br />


成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・平常点35 pts., 合宿15 pts.(春5 pts, 夏10 pts),前期term paper 20pts.<br />

(自分の関心領域に関する基礎的知見の整理,それに対する批判的検<br />

討と自分の関心の所在についてまとめる),最終レポート30 pts.(年<br />

間の学習内容を通じて学んだ自分の関心領域に関する基礎的知見,<br />

それに対する批判的検討と自分の関心の所在の明確化,予備実験・<br />

調査の結果をもとに,卒論計画をまとめる),extra credit 20 pts.:(夏<br />

休み中に予備実験・予備調査を実施した場合)<br />

質問・相談:<br />

オフィス・アワーを設けます。具体的な日時は初回の授業の時に<br />

伝えます。<br />

教育学演習Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学演習Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

<br />

教授 山本 正身<br />

授業科目の内容:<br />

本演習の研究関心は、「日本の教育文化の伝統にはどういうものが<br />

あるか」という問題の追究にある(例えば、担当教員はこの関心に<br />

基づいて、①日本の教育文化には「自学自習」を尊重する伝統があ<br />

った、②その伝統を思想史的に支えてきたものが「儒学思想」であ<br />

った、との仮説を設定し、その仮説を検証する作業を展開してい<br />

る)。演習の参加者には、各自の関心ないし視点から「日本の教育文<br />

化の伝統」を探る作業を推進してもらう。また、相互に問題関心を<br />

共有する参加者の間で複数の研究プロジェクトを立ち上げてもらい、<br />

各々の研究成果報告とそれに基づく研究討議を活発に展開してもら<br />

うことになる。それゆえ参加者には、何をもって「日本の伝統的教<br />

育文化」と理解することができるのか、についての一定の見通しを<br />

確保しておくことが求められる。<br />

研究スケジュールの大枠のみ挙げると,春学期においては当該テ<br />

ーマに関する主要な先行研究の講読(参加者全員の分担報告に基づ<br />

く)を行う。今年度は、この分野における「古典的」文献(高橋俊<br />

乗・春山作樹・乙竹岩造・石川謙らの述作)の吟味を中心的課題に<br />

据える。また、その作業を展開する過程で、いくつかの研究チーム<br />

を編成する。秋学期には各チームから数度にわたる研究報告を行っ<br />

てもらい,それに基づいて研究討議を展開する。そして最終的には,<br />

その研究成果報告を電子メディアに収録する予定である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

授業開始後,参加者と相談して決定する。なお,決定されたスケ<br />

ジュールはウェブに掲載するか,もしくはメーリングリストにて連<br />

絡する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席を重視する。無断欠席・遅刻は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

①出席数が授業数の三分の二以上であること、②研究報告(もし<br />

くはレポート提出)が行われていること、の二点がC評価の基礎資<br />

格となる(二つの要件が充たされていない場合にはD評価となる)。<br />

その上で、B評価を得るには研究プロジェクトへの積極的参加が、<br />

またA評価を得るには研究プロジェクト成果報告の精度が一定以上<br />

の水準に達していることが、求められる。なお、出席状況のよい学<br />

生についてはこれを点数化し、研究プロジェクト成果報告の評価点<br />

に加算することがある。<br />

質問・相談:<br />

授業中に随時受け付ける。また電子メールでも受け付ける。<br />

(syosin@flet.keio.ac.jp)。<br />

282<br />

教育学演習Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学演習Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 松浦 良充<br />

授業科目の内容:<br />

さまざまな教育問題を、主として国際・異文化間比較の観点から<br />

研究する。日本をはじめとする世界各地の教育事象や教育システム・<br />

思想などの成立要因や構造を、「比較」研究の手法を用いて捉えるこ<br />

とによって、各自にとってとなっている「教育」概<br />

念を相対化し、再定義する視座や研究態度の習得をめざす。<br />

テキスト(教科書):<br />

Wayne C. Booth, Gregory G. Colomb, and Joseph M. Williams ed.,<br />

The Craft of Research: Chicago Guides to Writing, Editing, and<br />

Publishing, Third Edition, (Chicago: University of Chicago Press, 2008).<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

授業時に履修者と協議の上、立案・確定する。必要な事項につい<br />

ては、以下のWeb Site(「学部ゼミ」のページ)に掲載する。<br />

http://matsusemi.jpn.org<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、授業時の発表、授業運営への貢献度をあわせて総合的<br />

に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業時に随時。<br />

教育学演習Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学演習Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 真壁 宏幹<br />

授業科目の内容:<br />

春学期:第二次世界大戦後のドイツ教育学に大きな刺激をあたえ<br />

続けたクラウス・モレンハウアーの主著『忘れられた連関』を読み<br />

つつ,近代教育のエレメンタリアを「思い出す」ことを試みる。近<br />

代教育思想を構成する諸要素の理解を目指すと同時に,教育思想史<br />

の方法としてのイコノロジーやビオグラフィー研究の可能性も考え<br />

てみたい。また、これと同時進行で、ヴァーチャル・エデュケーシ<br />

ョナル・ミュージアムの設立に向け、「子どもと収集活動」や「モノ<br />

の人間形成力」に関する諸論文を読んでいく。<br />

秋学期:エルンスト・カッシーラー『人間』を読みながら、シン<br />

ボル論的考察になじんでもらう。また、同時にヴァーチャル・エデ<br />

ュケーショナル・ミュージアムの設立に向けて「子どもと収集活動」<br />

や「モノの人間形成力」に関する諸論文を読んでいく。<br />

テキスト(教科書):<br />

春学期:クラウス・モレンハウアー『忘れられた連関』(みすず書房)<br />

秋学期:エルンスト・カッシーラー『人間』(岩波文庫)。<br />

参考書:<br />

適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回にゼミ参加者と相談の上で決定します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

哲学的思考,思想史的考察に十分ついていける学生に参加しても<br />

らいたい。また,音楽や美術自体への関心をもっていてほしいが,<br />

同時に,それらがどのように人間形成に影響を及ぼすのかについて,<br />

世代関係論的関心も同時にもっていてほしい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

適宜設定します。


教育学演習Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学演習Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

言語の認知科学と言語の教育<br />

言語文化研究所教授 大津 由紀雄<br />

授業科目の内容:<br />

言語の認知科学と言語の教育について、文献を読んだり、議論し<br />

たりする。どの文献を取り上げるかは受講者と相談して決める。認<br />

知科学や言語教育・科学教育についての大津の考え方についても議<br />

論する。<br />

第一回目の集まりの際、このコースの運営方法などについて詳し<br />

い打ち合わせを行うので、受講希望者は必ず出席のこと。やむをえ<br />

ない理由で欠席する場合は、必ず事前に大津までメールで連絡する<br />

こと。大津のメールアドレスはoyukio@sfc.keio.ac.jpである。<br />

テキスト(教科書):<br />

使わない。<br />

参考書:<br />

後日、リストを配布する。<br />

授業の計画:<br />

受講者の反応を見て、臨機応変に対処する。念のために付け加え<br />

ておくが、これは見通しなく、その時々に適当に授業内容を決める<br />

ということではない。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

好奇心が旺盛で、議論好き、ないしは、議論好きになりたい学生<br />

を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

このコースへの貢献度で評価する。<br />

質問・相談:<br />

oyukio@sfc.keio.ac.jp宛にメールで。必要な場合はアポイントメン<br />

トを設定する。<br />

教育学演習Ⅰ(3年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅲ(4年)(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学演習Ⅱ(3年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学演習Ⅳ(4年)(要) 1単位 (秋学期)<br />

教職課程センター教授 鹿毛 雅治<br />

授業科目の内容:<br />

教育心理学に関する内外の文献を講読し,討論します。基本的に<br />

発表形式で進めていく予定です。使用する文献については,履修者<br />

諸君と相談しながら決めていきたいと思います。<br />

常に教育的な問題関心を抱きながら,自らの研究対象を選び取り<br />

つつ,それに対する探求を協同的に深めていこうとする姿勢を履修<br />

者諸君に期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育学特殊A 2単位 (秋学期)<br />

教育学の基礎理論(教育哲学)研究<br />

教授 舟山 俊明<br />

授業科目の内容:<br />

教育学研究の基礎理論的役割を担う、いわゆる教育哲学的な分析<br />

とは何か、をテーマとします。教育理論を構成するさいのさまざま<br />

な概念や命題の背後にいかなる前提が存在するのかを考えます。つ<br />

まり概念史と概念分析が中心となる課題です。<br />

テキスト(教科書):<br />

『教育哲学研究』100号記念特別号、教育哲学会 2009 ISSN<br />

0387-3153<br />

(上記テキストは教育学術出版社から刊行されていますので、聴講<br />

者は事前に購入されたい)<br />

参考書:<br />

講義の中で適宜指示する<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回から第11回 講義と報告担当者によるプレゼンテーション<br />

283<br />

第12回 まとめと質疑応答<br />

第13回 補足<br />

成績評価方法:<br />

平常点と報告評価<br />

教育学特殊B 2単位 (春学期)<br />

現代公共哲学と教育<br />

講師 朴 順南<br />

授業科目の内容:<br />

80年代、コミュニタリアニズムは伝統的リベラリズムの人間観を<br />

批判し、大衆消費社会の中で人間が経済的な行動主体へと矮小化さ<br />

れ、政治へのコミットメントが失われている個人主義的風潮に警告<br />

を発した。いわゆるリベラル−コミュニタリアン論争は十分かみ合う<br />

ことのないまま終息してしまったが、今日の公共哲学の文脈の中で<br />

その端緒はさまざまな理論的展開を遂げている。教育学の文脈にお<br />

いて、コミュニタリアニズムの批判はそのまま近代教育理論への批<br />

判へとつながる。自由で普遍的な理性主体という理想的人間像は、<br />

今日、人間は文化的・歴史的に規定された存在であり、教育をする<br />

側も受ける側もそうした規定性から自由ではありえないという認識<br />

に取って代わったといえる。しかし同時に、近代化を経てきた現代<br />

社会では、人間を規定する文化や歴史の自明性、伝統的教育を支え<br />

てきた権威が揺らいでおり、教育の基盤は非常に不安定なものにな<br />

っていると感じられる。公共哲学の文脈の中では、多元的価値に開<br />

かれ、しかも公共的コミットメントを欠かさない〈市民性教育〉の<br />

重要性が説かれているが、それをたんなるスローガンとしないため<br />

には、現代教育の置かれている理論的状況を批判的に考察する必要<br />

があり、本講義ではそのための道具立てを提供することを目指す。<br />

講義では、H・アーレントをはじめ、現代の公共哲学に影響を与<br />

えている著作をいくつか取り上げて、その重要な争点を整理しなが<br />

ら検討していく。受講者と共に、さまざまな争点を相互に比較検討<br />

して議論をしながら、上述したような〈市民性教育〉の可能性やあ<br />

り方についても考えていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の中で随時指定する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講者には、毎回指定された文献または論文を読んできた上で議<br />

論に参加することを求めるので、相当量の読書が必要になることを<br />

前提として履修すること。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育学特殊C 2単位 (春学期)<br />

教育学特殊D 2単位 (秋学期)<br />

休講<br />

講師 東 敏徳<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は古代ギリシアの教育思想の検討を通じて今日の現<br />

実の教育問題を考える理論的枠組みを考える。そのために、古代ギ<br />

リシアを代表するソクラテス、プラトン、アリストテレスの教育に<br />

対する考え方を考察する。この考察を通じて、教育という活動に内<br />

在する教育観の抽出して、その今日的意義を示す.<br />

テキスト(教科書):<br />

『アリストテレスと生き方の教育』(ユージン伝,2004)東 敏徳<br />

参考書:<br />

オリジナル・テキストのギリシア語原文と英仏独日の対訳を授業<br />

内で配付する。<br />

授業の計画:<br />

① 授業の行い方<br />

② 古代ギリシア教育思想のもつ意義<br />

③ 倫理的判断の階層構造<br />

④ 実践的三段論法について<br />

⑤ 実践的三段論法の応用<br />

⑥ ソクラテスの教育思想1<br />

⑦ ソクラテスの教育思想2<br />

⑧ ソクラテスの教育思想3<br />

教<br />


⑨ プラトンの教育思想1<br />

⑩ プラトンの教育思想2<br />

⑪ アリストテレスの教育思想1<br />

⑫ アリストテレスの教育思想2<br />

⑬ まとめとレポート<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育学特殊E 2単位 (春学期)<br />

「日本における教育思想の伝統と系譜」<br />

教授 山本 正身<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、江戸時代の主要な教育思想の概説を試みる。それを<br />

通して、一つには、日本の伝統的な教育思想に対する理解を深める<br />

こと、もう一つには、その理解に基づいて今日の一般的な教育認識<br />

(教育とは学校で必要な知識・技能を「教える」ことだとするよう<br />

な)の諸問題を批判的に吟味するための知的契機を獲得すること、<br />

を目指すことになる。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくに指定しない。<br />

参考書:<br />

辻本雅史『近世教育思想史の研究』思文閣出版、1990年。<br />

衣笠安喜『思想史と文化史の間』ぺりかん社、2004年。<br />

子安宣邦『伊藤仁斎の世界』ぺりかん社、2004年。<br />

子安宣邦『徂徠学講義』岩波書店、2008年。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 近世教育思想史研究の課題と方法<br />

第3回 江戸教育思想の基本的枠組み(朱子学の評価をめぐって)<br />

第4回 朱子学の教育思想Ⅰ(その基本構造)<br />

第5回 朱子学の教育思想Ⅱ(その内容と特質)<br />

第6回 江戸初期朱子学の動向とその教育思想<br />

第7回 仁斎学の教育思想Ⅰ(伊藤仁斎の生涯と著作)<br />

第8回 仁斎学の教育思想Ⅱ(その基本構造)<br />

第9回 徂徠学の教育思想Ⅰ(荻生徂徠の生涯と史的評価)<br />

第10回 徂徠学の教育思想Ⅱ(その基本構造)<br />

第11回 江戸前半期儒学の教育思想(その史的展開と特質)<br />

第12回 後期水戸学とその教育思想(江戸後半期教育思想の一断面)<br />

第13回 儒学思想における近世と近代(明治教育思想の一断面)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回出欠をチェックします。遅刻は厳禁です。<br />

成績評価方法:<br />

出席三分の二以上、レポート提出が評価の基礎資格です。その上<br />

で、レポートによる評価を100点満点で行います(80点以上がA、70<br />

~79点がB、60~69点がC、60点未満がD評価となります)。ただ<br />

し、出席評価を点数化しそれをレポートの得点に加算することがあ<br />

ります(欠席2回以下の場合)。<br />

質問・相談:<br />

質問は授業時間中に随時受けつけます。また電子メールでの質問<br />

も受けつけます。<br />

電子メールアドレス:syosin@flet.keio.ac.jp<br />

教育学特殊F 2単位 (秋学期)<br />

近代日本における教育の歴史社会学<br />

講師 佐々木 啓子<br />

授業科目の内容:<br />

明治維新により近代化の道を歩み始めた日本が急速な発展を遂げ<br />

たのは教育の普及によるところが大きい。そこには政府主導による<br />

近代学校制度の確立と組織化のみならず,人々の教育に対する強い<br />

期待があった。身分制が崩壊し武士という特権を失った旧士族層が、<br />

明治政府によって設立された大学や専門学校を目指し、また海外留<br />

学によって近代的職業に必要な西欧の高度な専門的知識や技術を学<br />

んだ。こうして教育によって地位を獲得した人々は学歴エリートと<br />

なり、大正期に入ると都市で新中間層(官公吏,医師,弁護士,教<br />

員,銀行・会社員など)を形成していった。職業の世襲が事実上、<br />

284<br />

不可能なこれら新中間層は,しかし、学校教育を介在させて,子供<br />

世代に対しても比較的確実にその地位を再生産していった。それを<br />

家庭教育の場で実現したのが高等女学校などで教育を受けた女性た<br />

ちであった。すなわち今日の教育による地位再生産の原初的形態が、<br />

1920-30 年代における都市新中間層の家庭での教育にみることができ<br />

るのである。<br />

本講義の目的は,明治以降の社会構造の変化といったマクロな視<br />

点の中に教育を位置づけるとともに,教育を受けた側の学生・生徒<br />

およびその家族の思いといったミクロな視点を取り入れ,その接合<br />

を企図する。当時の学生・生徒の就学状況が生き生きと再現される<br />

ような文献を紹介しながら,教育の歴史社会学とは何かを考える講<br />

義としたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料を配布するとともに講義時に適宜指示する。<br />

参考書:<br />

沢山美果子「教育家族の成立」『産む・育てる・教える―匿名の教<br />

育史 1〈教育〉―誕生と終焉』藤原書店,1990 年<br />

広田照幸『日本人のしつけは衰退したか』講談社現代新書,1999年<br />

小針誠『の社会史』世織書房,2009年<br />

天野郁夫『試験の社会史』東京大学出版会,1983 年/平凡社ライブ<br />

ラリー,2007年<br />

天野郁夫『大学の誕生(上)(下)』中公新書,2009年<br />

佐々木啓子『戦前期女子高等教育の量的拡大過程』東京大学出版<br />

会,2002 年<br />

E. H. キンモンス,広田照幸他訳『立身出世の社会史』玉川大学出<br />

版部,1995 年<br />

P.ブルデュー&J-C. パスロン,宮島喬訳『再生産-教育・社会・文<br />

化』藤原書店,1997 年<br />

Ph.アリエス,杉山光信・杉山恵美子訳『の誕生』みすず書<br />

房,1980/1989年<br />

E.ショーター,田中俊宏他訳『近代家族の形成』昭和堂,1987年<br />

授業の計画:<br />

1. イントロダクション―教育の歴史社会学的方法<br />

2. 日本における近代国家の形成と教育<br />

3. 身分社会の崩壊と近代学校制度の成立<br />

4. 専門的職業資格制度の確立と学校教育<br />

5. 就職の社会史:官吏任用制度、大卒者の実業界への進出<br />

6. 学歴社会の成立、受験の社会史<br />

7. 進学インセンティブの構造<br />

8. 都市新中間層の家族と教育(1920-30 年代)<br />

9. 上・中流階級の再生産戦略としての教育<br />

10. 女子ミッション・スクールの社会史、<br />

11. 教育史のなかの女性(1)高等女学校の教育と学校文化<br />

12. 教育史のなかの女性(2)女性の大学教育機会開放への動き<br />

13.比較教育社会史に向けて<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第1 回講義時に配布する文献の中から,受講生の問題関心にした<br />

がって,主な章あるいは節を授業で取り上げ,検討したいと思いま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

・定期試験による評価(レポート形式の授業内試験)70%<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)10%<br />

・その他(授業中に提出を求めるコメントなど)20%<br />

質問・相談:<br />

授業中または授業終了後に受けます。<br />

教育学特殊G 2単位 (春学期)<br />

講師 吉野 剛弘<br />

授業科目の内容:<br />

近代日本の旧制高等学校の入学試験とその受験準備教育機関(い<br />

わゆる予備校)の歴史について講じることにする。旧制高等学校は,<br />

そこに入学すれば帝国大学への入学が事実上保証されていたのであ<br />

って,その入学試験は近代日本における高等教育への登竜門という<br />

べき存在であった(ただし,この場合慶應義塾をはじめとする私学<br />

はその埒外に置かれてしまうことには注意されたい)。また,旧制高<br />

等学校のほとんどは,戦後の教育制度改革の中で新制大学に包摂さ<br />

れており,その入学試験は現在の新制大学のそれと一定の連続性を<br />

持つ存在といえる。さらには,旧制高等学校の入学試験は,いくつ


かの理由からその準備教育機関の存在を要請することとなった。現<br />

代に比してきわめて進学率の低い中での,しかも男性だけに限られ<br />

た問題ではあるが,実際に旧制高等学校の入学試験をめぐる諸問題<br />

は現在の入学試験をめぐる問題にも通じている。この点にも注意し<br />

つつ考察を進めていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

毎回配布する史料によって進めていく。<br />

参考書:<br />

初回授業および必要に応じて適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

詳細は初回授業で示すが,現段階(講義要項執筆段階)では以下<br />

のスケジュールで進めることを考えている。<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 東京大学と明治初期の高等教育<br />

第3回 中等教育の変遷と諸学校令<br />

第4回 高等中学校と尋常中学校<br />

第5回 高等学校令と入試制度改革<br />

第6回 私立大学と受験準備教育機関<br />

第7回 社会ダーウィニズムの浸透と入学試験<br />

第8回 改正高等学校令と入学試験<br />

第9回 受験準備教育機関の全国化と中学校補習科<br />

第10回 二班制と1927(昭和2)年の入試制度改革<br />

第11回 受験競争の浸透:中学校入試と白線浪人<br />

第12回 戦時体制と入学試験・受験準備教育機関<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

教育学特殊H 2単位 (秋学期)<br />

日本の教育の事実を歴史的側面から考察する<br />

講師 小野 雅章<br />

授業科目の内容:<br />

教育・学習は,大人と子どもの社会関係のもので成立する。従っ<br />

て,政治経済などと同様,社会関係のもとに成立する事象の意味を<br />

考察するためには,それらと類似する事例についての歴史を調べて<br />

みる必要性がある。<br />

上述のような問題意識の中,本授業は近代日本に発生した教育の<br />

諸問題を歴史的方法を用いて考察しようとするものである。従来の<br />

日本教育史の考察は,制度史または思想史的な授業に偏りがちであ<br />

った。本授業では,制度史的観点を基本的事実としておさえながら,<br />

教育や学習に関する「慣習」や「しきたり」の持つ意図・意味につ<br />

いても深く考察していきたいと思っている。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。担当者が資料を用意して配付する。<br />

参考書:<br />

佐藤秀夫著/小野雅章・寺崎昌男・逸見勝亮・宮沢康人編『教育<br />

の文化史1』~『教育の文化史4』(阿吽社,2004 年~2005 年)<br />

授業の計画:<br />

授業は,概ねひとつの課題について2 回の講義で考察していきた<br />

いと考えている。受講生の要望などを取り入れながら,授業展開に<br />

変更を加えることも考えているが,現在のところ,以下のような計<br />

画である。(数字は,授業回数)<br />

第1回 教育史研究と史料<br />

第2回 「国旗」問題と教育の関係史考察<br />

第3回 「国歌」問題と教育の関係史考察<br />

第4回 戦前の学校儀式と現在の「儀式的行事」の関係史考察<br />

第5回 文具・教材の発達と教育活動の関係史考察<br />

第6回 教育空間(校舎・教室)と教育活動の関係史考察<br />

第7回 教育における能力主義と平等にかんする史的考察1<br />

-制度論に着目して-<br />

第8回 教育における能力主義と平等にかんする史的考察2<br />

-受験競争に着目して-<br />

第9回 官学優位・私学軽視の形成史考察<br />

第10回 教育病理の歴史的考察1-学校紛擾を中心に-<br />

第11回 教育病理の歴史的考察2-教育汚職を中心に-<br />

第12回 戦後教育の光と陰の考察<br />

-戦後教育改革の到達点と残された課題-<br />

第13回 まとめ<br />

285<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

毎週月曜日の授業後に対応する。<br />

教育学特殊I 2単位 (春学期)<br />

「アメリカ人」の教育史<br />

講師 中村 雅子<br />

授業科目の内容:<br />

アメリカ合衆国の教育について、多民族多文化社会における「ア<br />

メリカ人」の形成という観点から振り返り、現代の諸問題を考える<br />

ための歴史的理解を深めることが本講義の目標です。ジェンダー、<br />

エスニシティ、階級などによってさまざまな「アメリカ人」の教育<br />

経験の差異が存在し、その経験のもつ意味も多様です。歴史として<br />

は、「文明化」によって自らの文化を否定された先住アメリカ人、読<br />

み書きを禁止された黒人奴隷の識字への要求、移民コミュニティー<br />

における母語の保持と「アメリカ化」、教育における平等を求める運<br />

動や裁判などをとりあげ、貧困と格差、二言語教育、多文化主義、<br />

テスト政策などの現代の諸問題との関連を考えていきたいと思いま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは使用せず、適宜、参考資料(英語資料を含む)を配布<br />

します。<br />

参考書:<br />

『アメリカ史研究入門』有賀夏紀・紀平英作・油井大三郎編 山<br />

川出版社 2009年 ISBN:978-4-634-64035-1<br />

授業の計画:<br />

第1回 (4/9)ガイダンス<br />

第2回 (4/16)アメリカ大陸における「先住民」・「ヨーロッパ人」・<br />

「アフリカ人」<br />

第3回 (4/30)共和国の形成とコモン・スクール制度<br />

第4回 (5/7)アメリカ先住民の「文明化」と教育<br />

第5回 (5/14)奴隷制のもとでの黒人コミュニティと教育<br />

第6回 (5/21)解放民教育から南部の分離教育制度へ<br />

第7回 (5/28)移民にとってのコミュニティと学校<br />

第8回 (6/4)日系移民の教育体験/中間試験(30分)<br />

第9回 (6/11)ブラウン判決と学校統合の課題<br />

第10回(6/18)多文化主義と教育<br />

-カナダ・オーストラリアとの比較から<br />

第11回(6/25)高等教育におけるアファーマティブ・アクション<br />

第12回 (7/2)初等中等教育法からNCLB(No Child Left Behind)<br />

法へ/期末レポート提出<br />

第13回 (7/9)まとめ/期末レポート返却<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

アメリカに関心のある人、歴史に関心のある人、現代の教育問題<br />

に関心のある人に「考える素材」を提供するような授業にしたいと<br />

思っています。<br />

成績評価方法:<br />

中間試験(授業内)20%<br />

期末レポート 50%<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価 30%<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

教育学特殊J 2単位 (秋学期)<br />

アメリカにおける教育機会の平等化メカニズムの形成<br />

講師 西村 史子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は,アメリカ合衆国における教育機会の平等化メカ<br />

ニズムの形成を,教育行財政システムの改革をとおして理解するこ<br />

とにある。具体的には,1970 年代以降の公立学校教育制度(k-12 学<br />

年)における学区間格差の解消や各家庭の所得格差に伴う教育機会<br />

の不平等の改善をめざした政策がどのように展開し,制度として定<br />

着してきたかをたどる。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。適宜,講義資料を配布する。<br />

教<br />


参考書:<br />

Allan Odden & Lawrence Picus, "School Finance: A policy<br />

Perspective," 4th ed., McGraw-Hill, 2007.<br />

杉原誠四郎『必携学校小六法 2011年度版』協同出版 2010年<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 日米の教育行財政制度比較(1)<br />

3. 日米の教育行財政制度比較(2)<br />

4. 学区間格差の是正を図る政策の展開(1)<br />

5. 学区間格差の是正を図る政策の展開(2)<br />

6. チャータースクールの創出と評価(1)<br />

7. チャータースクールの創出と評価(2)<br />

8. 私立/公立学校/ホームスクーリングの選択とバウチャー<br />

9. 私立/公立学校/ホームスクーリングの選択と授業料税控除<br />

10. 政教分離とバウチャー<br />

11. 奨学団体への寄付控除の拡大<br />

12. NCLB 法による制度改革とその影響<br />

13. 総括<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(80 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(20 %)<br />

教育学特殊K 2単位 (春学期)<br />

ジェンダーと教育<br />

講師 坂本 辰朗<br />

授業科目の内容:<br />

本コースでは,1990年代以降の日米の教育改革の潮流を,特にジ<br />

ェンダーという分析視角からみてゆきます。授業では,具体的ない<br />

くつかの改革事例をとりあげつつ,一方でそれらの教育改革の背後<br />

にあるポストモダンなどの社会理論との関係を,他方で階級や人種・<br />

エスニシティといった問題との相互関連を注意しつつ考えてゆきま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

ハンドアウト論文を配布します。以下の論文を検討する予定です。<br />

1.1990年代以降のジェンダーと教育をめぐる理論的な状況<br />

(1) 坂本辰朗「大学教育におけるジェンダーの問題」『教育学研<br />

究』70(1), 17-28. (2003年3月)<br />

(2) 坂本辰朗「ジェンダー研究と高等教育研究の理論的相互影<br />

響」、科研費基盤研究(B・研究代表者:生田久美子)「特別支援教<br />

育を軸とした高等教育システムの構築:ユニバーサル・アクセスへ<br />

の保証」報告書,42-53(2008年3月).<br />

(3) Jane Roland Martin. “Methodological essentialism, False<br />

difference, and Other Dangerous Traps.” Signs: Journal of Women in<br />

Culture & Society. Spring 94, Vol. 19 Issue 3.<br />

2.ジェンダー・フェミニズム・教育<br />

(1) Jane Roland Martin. Coming of Age in Academe, (Routeledge,<br />

1999), Part 2, Chap. 1, “Women as Immigrants.”<br />

(2) Theodore Caplow and Reece McGee. The Academic<br />

Marketplace. (Transaction Publishers, 2001).<br />

(3) 学術会議『女性研究者育成の観点から見た大学院教育の問<br />

題点』(日本学術会議、2005年)<br />

3.高等教育カリキュラム革新とジェンダー<br />

(1) Jane Roland Martin. Coming of Age in Academe, Part 2, Chap.<br />

3, “Higher Education as Filter.”<br />

(2) Maria Adamuti-Trache and Lesley Andres. “Embarking on and<br />

Persisting in Scientific Fields of Study: Cultural Capital, Gender, and<br />

Curriculum along the Science Pipeline.” International Journal of Science<br />

Education. Volume 30, Issue 12, 1557-1584. (October 2008).<br />

(3) Booher-Jennings and Jennifer. “Learning to label: Socialisation,<br />

Gender, and the Hidden Curriculum of High-Stakes Testing.” British<br />

Journal of Sociology of Education. Vol. 29 Issue 2, 149-160. (March<br />

2008).<br />

4.フェミニスト・ペダゴジーをめぐる問題<br />

(1) 坂本、「女性学教育の独自性――フェミニズム・ペダゴジー<br />

をめぐる問題」 内海崎貴子編『日本の女性学教育』(東信堂)所収<br />

89-108. (1999年1月)<br />

(2) Frances Maher. “Progressive Education and Feminist<br />

Pedagogies: Issues in Gender, Power, and Authority.” Teachers College<br />

286<br />

Record. Vol. 101 Issue 1, 35-60, (Fall 1999).<br />

(3) William Breeze. “Constructing a Male Feminist Pedagogy:<br />

Authority, Practice, and Authenticity in the Composition Classroom.”<br />

Feminist Teacher. 2007, Vol. 18 Issue 1, 59-73.<br />

参考書:<br />

コース全体にかかわる参考文献としては,The Jossey-Bass Reader<br />

on Gender in Education. (Jossey-Bass, 2002);坂本,『アメリカの女性大<br />

学』(東信堂,1999 年)を使用します。授業開始時にシラバスと詳<br />

細なレファレンス・リストを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1.コース・オリエンテーション<br />

―1990年代以降の日米における教育改革とジェンダー<br />

2.ジェンダー・フェミニズム・教育<br />

3.高等教育カリキュラム革新とジェンダー<br />

4.フェミニスト・ペダゴジーをめぐる問題<br />

5.教育改革―人種・階級・ジェンダーの多様性をもとめて<br />

6.教育研究における人種・階級・ジェンダーの相克<br />

7.学校改革の構図におけるジェンダー<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

アメリカ合衆国の教育改革についての予備知識は特に必要としま<br />

せん。またできる限り,受講者の学問的な興味関心をコースの中に<br />

反映することにします。<br />

成績評価方法:<br />

授業への貢献とプリゼンテーション<br />

質問・相談:<br />

授業開始時に配布されるシラバスに記載されたメールアドレスに<br />

送って下さい。<br />

教育学特殊L 2単位 (秋学期)<br />

革新主義期アメリカの教育と思想<br />

講師 古屋 恵太<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,革新主義期(1890-1920)アメリカにおける教育<br />

を,より広い社会的分脈に位置付けて解説します。それは子どもの<br />

自己活動を重視し,児童中心主義の立場をとったといわれる進歩主<br />

義教育を社会統制と社会効率を志向したといわれる革新主義とのか<br />

かわりで分析し直すという作業でもあります。<br />

前半は講義形式で授業を行い,後半は進歩主義教育の理論的指導<br />

者とされ,日本の教育に多大な影響を与えた(与えている)ジョン・<br />

デューイの学校論を演習形式で読解したいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

J. デューイ『学校と社会 子どもとカリキュラム』(市村尚久訳<br />

講談社 1998 年 920 円)<br />

また,講義資料プリントを毎回授業時に配布します。<br />

参考書:<br />

講義中に適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. 授業の概説(計1 回)<br />

2. 革新主義期の社会思想(計2 回)<br />

3. 進歩主義教育の理論と実践(計2 回)<br />

4. 経験に基づく教育(デューイの学校論)(計7 回)<br />

5. 授業のまとめ(計1 回)<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回授業時に配布<br />

するコメントペーパーの論述とプレゼンテーションの内容を評価対<br />

象とします。)<br />

質問・相談:<br />

授業後に受けつけます。<br />

教育学特殊M 2単位 (秋学期)<br />

「考えること」を考える心理学<br />

講師 岩男 卓実<br />

授業科目の内容:<br />

大きめの書店をのぞいてみて頂きたい。そこでは,何十冊もの「思<br />

考力」,「考える力」,「発想法」,「頭のよい人の・・・」といった「思<br />

考」に関連する書籍を目にすることができる。様々な情報に満ちあ<br />

ふれ,日々刻々と変化してゆく現代社会では,ただ他者の言うこと


に鵜呑みにするのではなく,自ら考え,判断する力がますます必要<br />

とされている。「思考力本」ブームは,この要請に応えるものであろ<br />

う。また,言うまでもないことだが,教育においても,「思考」は重<br />

要な問題の一つである。例えば,学習指導要領においても,「自ら学<br />

び自ら考える力」を育成することが重要な目標の一つとして掲げら<br />

れている.<br />

本講義は,「思考する力」や「考える力」に関する認知心理学・教<br />

育心理学・進化心理学・脳科学などの研究を紹介しつつ,教育や学<br />

習の目標とすべき「思考する力」とは何か,また,どうすれば,そ<br />

ういった「思考する力」を教育することが可能となるのかについて,<br />

考えることとする。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは指定しないが,適宜参考文献を紹介し,プリントを配<br />

布する。<br />

授業の計画:<br />

【第1回】オリエンテーション<br />

【第2回】人の思考はどこまで論理的か?<br />

【第3回】論理的思考の教育<br />

【第4回】論理的思考の限界:演繹と帰納<br />

【第5回】思考のバイアス<br />

【第6回】楽天的なクリティカル・シンキング<br />

【第7回】進化心理学入門<br />

【第8回】進化心理学から説明する思考のバイアス<br />

【第9回】単純提示効果にみる潜在的過程と顕在的過程の区別<br />

【第10回】認知と情動:幻想としての「自己決定」<br />

【第11回】苦い薬としてのクリティカル・シンキング<br />

【第13回】まとめ:心理学と教育<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義形式であるが,質問などがあった場合に回答し,双方向的な<br />

やりとりを行いたい。<br />

成績評価方法:<br />

基本的に試験により成績を評価する。ただし,講義中の課題提出<br />

などにより加算されることがある。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に直接,あるいはコメントシート等に記載すること。<br />

教育学特殊N 2単位 (秋学期)<br />

講師 旦 直子<br />

授業科目の内容:<br />

乳児期の認知発達について概説する。20世紀後半に次々と生み出<br />

された言語や手の操作に頼らない認知能力の測定技法の開発により、<br />

それまで未知の世界であった乳児の認知世界が徐々に解明されてき<br />

た。本講義では、生まれたばかりの赤ちゃんがどのように周りの環<br />

境からの情報を取り込み、様々な心的能力を急速に発達させていく<br />

のかを、具体的な研究例を豊富に紹介しながら概観していく。<br />

乳児期は、私たちが一人残らずその時期を経験しているにもかか<br />

わらず、そこで何を見、何を認知し、何を予測していたのかを覚え<br />

ている者は皆無に近い。認知科学の対象としてこれほど身近でかつ<br />

予想のつかないものはないだろう。この授業を通して、赤ちゃんは<br />

決して無力で受身の存在ではないことを理解するとともに、あらた<br />

めて日頃何の疑いもなく行っている様々な思考や物事の理解がどの<br />

ような仕組みで行われ、どのように身につけられてきたものなのか<br />

を考察してもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜指示する。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

教育学特殊O 2単位 (春学期)<br />

教育学専攻生のための言語学と言語教育<br />

言語文化研究所教授 大津 由紀雄<br />

授業科目の内容:<br />

言語教育のみならず、教育学ないしは教育について考えようとす<br />

るとき、ことばの仕組みと機能に関する基礎的な理解はきわめて重<br />

要である。昨年度初めて開講して好評であったので、今年度も同趣<br />

287<br />

旨のコースを開講することとした。<br />

春学期は言語学の基礎について講じる。<br />

第一回目の集まりの際、このコースの運営方法などについて詳し<br />

い打ち合わせを行うので、受講希望者は必ず出席のこと。やむをえ<br />

ない理由で欠席する場合は、必ず事前に大津までメールで連絡する<br />

こと。大津のメールアドレスはoyukio@sfc.keio.ac.jpである。<br />

テキスト(教科書):<br />

使わない。<br />

参考書:<br />

適宜、文献を配布する。なお、時として文献をメールへの添付フ<br />

ァイルとして配布することがあるので、PCメールアカウント(受け<br />

入れ容量の大きいもの)を取得しておくこと。<br />

授業の計画:<br />

シラバスを第一回目の集まりの際に配布する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

好奇心が旺盛で、議論好き、ないしは、議論好きになりたい学生<br />

を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

このコースへの貢献度で評価する。<br />

質問・相談:<br />

oyukio@sfc.keio.ac.jp宛にメールで。必要な場合はアポイントメン<br />

トを設定する。<br />

教育学特殊P 2単位 (秋学期)<br />

教育学専攻生のための言語学と言語教育<br />

言語文化研究所教授 大津 由紀雄<br />

授業科目の内容:<br />

言語教育のみならず、教育学ないしは教育について考えようとす<br />

るとき、ことばの仕組みと機能に関する基礎的な理解はきわめて重<br />

要である。昨年度初めて開講して好評であったので、今年度も同趣<br />

旨のコースを開講することとした。<br />

秋学期は春学期に身につけた言語学の基礎を踏まえて、言語教育<br />

の諸問題について考える。したがって、秋学期のみの受講は認めない。<br />

第一回目の集まりの際、このコースの運営方法などについて詳し<br />

い打ち合わせを行うので、受講希望者は必ず出席のこと。やむをえ<br />

ない理由で欠席する場合は、必ず事前に大津までメールで連絡する<br />

こと。大津のメールアドレスはoyukio@sfc.keio.ac.jpである。<br />

テキスト(教科書):<br />

使わない。<br />

参考書:<br />

適宜、文献を配布する。なお、時として文献をメールへの添付フ<br />

ァイルとして配布することがあるので、PCメールアカウント(受け<br />

入れ容量の大きいもの)を取得しておくこと。<br />

授業の計画:<br />

シラバスを第一回目の集まりの際に配布する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

好奇心が旺盛で、議論好き、ないしは、議論好きになりたい学生<br />

を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

このコースへの貢献度で評価する。<br />

質問・相談:<br />

oyukio@sfc.keio.ac.jp宛にメールで。必要な場合はアポイントメン<br />

トを設定する。<br />

教育学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 舟山 俊明<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文指導。3 年生は年度末にリポート(400 字× 50 以上)を,<br />

4 年生には卒論(400 字× 100 以上)を提出するための様々な準備指<br />

導を行います。参加者には各自の作業につき年に2 回の報告をして<br />

もらい,相互に検討を行います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教<br />


教育学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

教育学演習とあわせて,卒論指導を行います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

卒業論文指導(日本教育史)<br />

教授 安藤 寿康<br />

教授 山本 正身<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文作成に向けての指導を行う。<br />

本研究会として卒業論文作成の要件としていることは,少なくと<br />

も,(1)研究テーマに客観的意義が認められる(単に主観的に「知<br />

りたい」というだけではだめ),(2)当該分野の先行研究調査が十分<br />

になされている,(3)当該分野の研究課題(未だに明らかにされて<br />

いないことは何か)を指摘することができている,(4)研究におい<br />

て独自の視点や論点(内容や方法にまで独自性があれば申し分ない)<br />

が提示されている,(5)表現や記述が論理的かつ体系的になされて<br />

いる,の五点である。参加者には,複数回の研究報告もしくはレポ<br />

ート提出が課せられる。<br />

本研究会は,日本教育史ないし日本教育思想史の分野で卒業研究<br />

を進めようとする学生を受け入れているが,中でも「日本の教育文<br />

化の伝統とは何か」という問題に関心のある学生の参加を最も歓迎<br />

する。ただし、研究方法はあくまでも文献研究を中心とするものに<br />

限られる(いわゆる調査研究や実験研究の指導はできない)という<br />

ことを付言しておく。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業時に適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

授業開始後,参加者と相談して決定する。なお,決定されたスケ<br />

ジュールはウェブに掲載するか,もしくはメーリングリストにて連<br />

絡する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

出席を重視する。無断欠席・遅刻は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

①出席数が授業数の三分の二以上であること、②研究報告(もし<br />

くはレポート提出)が行われていること、の二点が評価の基礎資格<br />

となる。その上で、研究報告(ないしレポート)の内容を100点満点<br />

で評価する(80点以上がA評価、79~70点がB評価、69~60点がC<br />

評価、60点未満がD評価となる)。ただし、出席状況のよい学生につ<br />

いてはこれを点数化し、研究報告(ないしレポート)の評価点に加<br />

算することがある。<br />

質問・相談:<br />

授業中に随時受け付ける。また電子メールでも受け付ける。<br />

(syosin@flet.keio.ac.jp)。<br />

教育学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教授 松浦 良充<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文の完成を最終目標として、論文作成・執筆に必要な、テ<br />

ーマ設定の方法、先行研究の検討の仕方、資料の検索・収集・整理・<br />

批判、論拠や根拠および証拠にもとづいた議論の展開、研究倫理な<br />

ど、(比較)教育学研究の手法について学ぶ。具体的には、グループ<br />

288<br />

による共同プロジェクト研究および各自の個人研究の報告や相互検<br />

討・討論を行うことで、上記の手法を身につけることになる。<br />

教育の国際・異文化間比較研究、多文化状況における教育問題、<br />

大学・高等教育研究、英米語圏における教育の現状および歴史研究、<br />

比較教育思想(史)研究のいずれかの領域に関心のある学生を対象<br />

とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に指示する。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

授業時に履修者と協議しながら立案・確定する。必要な事項につ<br />

いては、以下のWeb Site(「学部ゼミ」のページ)に掲載する。<br />

http://matsusemi.jpn.org<br />

成績評価方法:<br />

出席状況、共同研究プロジェクトへの参画、個別研究(卒業論文<br />

のための研究)の成果、授業運営への貢献度をあわせて総合的に評<br />

価する。<br />

質問・相談:<br />

授業時に随時。<br />

教育学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

ゼミ参加学生諸君の卒論発表を中心に行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

参考書:<br />

適宜,指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回に参加者と協議の上,決定します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

適宜設定します。<br />

教授 真壁 宏幹<br />

教育学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

ゼミ生のための卒業論文指導<br />

言語文化研究所教授 大津 由紀雄<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文の準備作業および作成指導を行う。言語理論,言語獲得<br />

(第一言語,第二言語),言語理解,言語の脳科学,言語教育(母語<br />

教育,外国語教育),科学教育,認知発達などに関心を持つ,意欲的<br />

な学生を歓迎する。<br />

第一回目の講義の際に,このコースの運営の仕方などについてく<br />

わしい説明をするので,受講予定者は必ず出席のこと。やむをえな<br />

い理由で都合で出席できない場合は,必ず事前に担当者に連絡のこ<br />

と。担当者のメールアドレスはoyukio@sfc.keio.ac.jpである。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1 回目講義時に提示する。<br />

参考書:<br />

第1 回目講義時に提示する。<br />

授業の計画:<br />

第1 回目講義時に提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業科目の内容を参照。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価


質問・相談:<br />

アポイントメントによる。<br />

教育学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)<br />

教育学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教育学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)<br />

教職課程センター教授 鹿毛 雅治<br />

授業科目の内容:<br />

卒業論文に向けての指導を行います。具体的には,自らの研究テ<br />

ーマを設定し,先行研究を調べ,適切な研究方法を選択し,結果を<br />

分析,考察する一連のプロセスについて,履修者全員が適宜,報告<br />

し,相互に意見交換,討論することが中心になります。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育学文献研究A 2単位 (春学期)<br />

教授 真壁 宏幹<br />

授業科目の内容:<br />

教育思想史ないしは教育哲学に関するドイツ語文献を読んでいく。<br />

ドイツ語初級文法を習得した学生に履修してもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回に履修者のドイツ語レベルを見た上で決定したい。<br />

参考書:<br />

適宜授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

履修者と相談の上決定したい。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の訳読を中心とした平常点で決定します。<br />

質問・相談:<br />

授業中に。<br />

教育学文献研究B 2単位 (秋学期)<br />

教授 真壁 宏幹<br />

授業科目の内容:<br />

教育思想史ないしは教育哲学に関するドイツ語文献を読んでいく。<br />

ドイツ語初級文法を習得した学生に履修してもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回に履修者のドイツ語レベルを見た上で決定したい。<br />

参考書:<br />

適宜授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

履修者と相談の上決定したい。<br />

成績評価方法:<br />

毎回の訳読を中心とした平常点で決定します。<br />

質問・相談:<br />

授業中に。<br />

教育学文献研究C 2単位 (春学期)<br />

講師 敷島 千鶴<br />

授業科目の内容:<br />

教育学、心理学、社会学の英語論文の速読、要約、和訳の技術を<br />

習得することを目的とした演習形式の授業です。<br />

授業の計画:<br />

授業の前半で課題を解いてもらいます。採点、添削したものを返<br />

却し、翌週の授業の後半で解説を行います。課題を再提出してもら<br />

います。これをセットで繰り返していきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

大学院進学ご希望の方へ履修をお勧めします。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:演習におけるパフォーマンスの評価<br />

289<br />

教育学文献研究D 2単位 (秋学期)<br />

講師 敷島 千鶴<br />

授業科目の内容:<br />

履修者の専門領域に基づく英語論文を講読します。何のための研<br />

究か、どのような方法を用いたか、何が解明されたのか、どのよう<br />

な意義があったのかなど、論文の内容を正しく理解することを目指<br />

し、知見の含意についてディスカッションします。<br />

授業の計画:<br />

各履修者の希望に沿って文献を決め、要約を提出してもらいます。<br />

授業は担当者の発表をもとに行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英語の文献を読むことにより、専門分野の研究を深めていきたい<br />

方にお勧めです。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:発表におけるパフォーマンスの評価<br />

教育学文献研究E 2単位 (春学期)<br />

講師 篠 大輔<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は日本教育史に関心をもつ学生を対象に,日本教育史に<br />

関わる史料,文献を読解する技能を高めることを目的としています。<br />

取り上げる文献は明治初期の教育に多大な影響を与えた明治啓蒙<br />

思想家たち(福沢諭吉、中村正直、西村茂樹等)の著作の中から履<br />

修者の関心に応じて決定します。文献を精緻に読解していくことを<br />

通して,明治教育史に対する理解をより一層深めていくことが可能<br />

となります。<br />

この時期の文献は旧漢字,旧仮名遣いで書かれていますが,初学<br />

者でも辞書を引きながら読み進めていくことができます。授業のな<br />

かで読解に必要な辞書の使用法等についてもできる限り解説してい<br />

きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で講読する文献はコピーしたものを配布します。<br />

参考書:<br />

必要に応じて適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業時に提示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

教育学文献研究F 2単位 (秋学期)<br />

講師 篠 大輔<br />

授業科目の内容:<br />

この授業は日本教育史に関心をもつ学生を対象に,日本教育史に<br />

関わる史料,文献を読解する技能を高めることを目的としています。<br />

取り上げる文献は明治初期の教育に多大な影響を与えた明治啓蒙<br />

思想家たち(福沢諭吉、中村正直、西村茂樹等)の著作の中から履<br />

修者の関心に応じて決定します。文献を精緻に読解していくことを<br />

通して,明治教育史に対する理解をより一層深めていくことが可能<br />

となります。<br />

この時期の文献は旧漢字,旧仮名遣いで書かれていますが,初学<br />

者でも辞書を引きながら読み進めていくことができます。授業のな<br />

かで読解に必要な辞書の使用法等についてもできる限り解説してい<br />

きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業で講読する文献はコピーしたものを配布します。教育学文献<br />

研究Eとは異なる文献を講読する予定です。<br />

参考書:<br />

必要に応じて適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業時に提示します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

教<br />


教育測定実験Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

助教 藤澤 啓子<br />

講師 松浦 素子<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は,教育科学的研究を実証的におこなうための方法を習<br />

得することを目的とします。講義内容は,1. 教育心理学の研究法・<br />

理論,2.実験・調査の2 つから成り立っています。具体的には,心理<br />

検査法,行動観察法,質問紙調査法の理論的背景および実施方法,<br />

実施後のレポートの作成法を学びます。また,実験および調査の結<br />

果をコンピューター(SPSS, Excel など)をもちいて統計的に分析す<br />

る実習をおこないます。<br />

参考書:<br />

適宜,講義中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回の講義時に提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回の講義出席を基本とします。<br />

レポート作成と提出が求められます。<br />

受講希望者は初回の講義に必ず参加してください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(授業内試験)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育測定実験Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

助教 藤澤 啓子<br />

講師 松浦 素子<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は,教育科学的研究を実証的におこなうための方法を習<br />

得することを目的とします。講義内容は,1. 教育心理学の研究法・<br />

理論,2.実験・調査の2 つから成り立っています。具体的には,心理<br />

検査法,行動観察法,質問紙調査法の理論的背景および実施方法,<br />

実施後のレポートの作成法を学びます。また,実験および調査の結<br />

果をコンピューター(SPSS, Excel など)をもちいて統計的に分析す<br />

る実習をおこないます。<br />

参考書:<br />

適宜,講義中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

初回の講義時に提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回の講義出席を基本とします。<br />

レポート作成と提出が求められます。<br />

受講希望者は初回の講義に必ず参加してください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(授業内試験)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

教育研究法Ⅰ(要) 2単位 (春学期)<br />

社会科学研究のための基礎統計学<br />

講師 尾崎 幸謙<br />

授業科目の内容:<br />

教育学・心理学等,社会科学全般における量的研究に統計学は欠<br />

かすことができません。<br />

量的研究とは,アンケート調査など,数で表すことの可能なデー<br />

タを収集し,データ分析の結果に基づいて知見を述べる研究のこと<br />

です。<br />

本講義では,平均・標準偏差という統計学の基礎から授業を行い<br />

ます。最終的には,最も重要な分析方法の1 つである分散分析を独<br />

力で分析可能なレベルに到達することを目標とします。分散分析を<br />

学ぶことにより,複数の教授法の効果の違い,男性と女性ではどち<br />

らが他者からの評価を気にする程度が高いかなど,因果の存在を客<br />

観的に探究することが可能になります。<br />

講義を聞いてノートをとるだけでは統計学は身につかないので,<br />

統計ソフトSPSS やEXCEL を使った実習を適宜組み入れます。実際<br />

に履修者に対してアンケート調査を実施し,分析実習に用いること<br />

も考えています。<br />

290<br />

テキスト(教科書):<br />

配布資料<br />

参考書:<br />

・よくわかる心理統計 山田 剛史(著),村井 潤一郎(著) ミ<br />

ネルヴァ書房 2004<br />

・南風原 朝和(著)心理統計学の基礎 統計的理解のために 有<br />

斐閣2002<br />

授業の計画:<br />

初回はガイダンス。2 回目以降は,テキストと配布資料を使って<br />

順に説明しつつ,実習を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

統計学を学ぶことにより,研究の幅が広がり,適切な研究計画を<br />

立てることが可能になります。また,統計学を学ぶことは社会に出<br />

てからも役立つ技術を身に付けることになります。統計学は具体的<br />

な事例を挙げながら考えることができますので,数字に自信のない<br />

人が多いかもしれませんが,できる限り具体例を挙げた説明を心が<br />

けます。SPSS に関しては学んだことのある人はいないと思いますの<br />

で,全く初心者を想定した授業になります。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(確認のための小テストとレポート)による<br />

質問・相談:<br />

授業終了後受け付けます。<br />

教育研究法Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)<br />

社会科学研究のための多変量解析<br />

講師 尾崎 幸謙<br />

授業科目の内容:<br />

前期開講の教育研究法Ⅰに引き続き,社会科学研究のための統計<br />

学の講義を行います。<br />

後期は特に,多変量解析と呼ばれる手法についての講義になりま<br />

す。多変量解析は数々の手法の総称であり,そこには因子分析・ク<br />

ラスター分析などが含まれます。因子分析を学ぶことで,例えば,<br />

アンケート調査の項目がいくつのまとまりも持っているのかを知る<br />

ことが可能となります。また,クラスター分析を学ぶことで,例え<br />

ば,教科の好き嫌いによって生徒を分類することが可能になります。<br />

前期同様,講義を聞いてノートをとるだけで統計学は身につかな<br />

いので,統計ソフトSPSS やEXCEL を使った実習を適宜組み入れま<br />

す。実際に履修者に対してアンケート調査を実施し,分析実習に用<br />

いることも考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布資料<br />

参考書:<br />

・足立 浩平(著)多変量データ解析 心理・教育・社会系のため<br />

の入門 ナカニシヤ出版 2006<br />

・南風原 朝和(著)心理統計学の基礎 統計的理解のために 有<br />

斐閣2002<br />

授業の計画:<br />

回帰分析・主成分分析・因子分析・クラスター分析等を扱います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

前期の授業を履修しているか,基礎統計学の知識を持っているこ<br />

とを前提として履修してください。SPSS についてもある程度の理解<br />

があることを前提とします。<br />

前期同様,できる限り具体例を挙げた説明を心がけます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(確認のための小テストとレポート)による<br />

質問・相談:<br />

授業終了後受け付けます。


人間科学基礎 2単位 (春学期)<br />

准教授 小林 ポオル<br />

授業科目の内容:<br />

現代の都市生活者たる私たちのものの考え方や行動パターンには,<br />

どのような特徴があるのだろうか。<br />

私たちはまわりの環境と相互作用を行うことで生活しているから,<br />

私たちがつくってきた社会・環境は逆に私たちの行動を構造的に規<br />

制してものの考えかたに大きな影響を与え,また人間関係のありか<br />

たにも影響を与えてきたはずである。<br />

そこで,まず私たちが当然視することで暗黙のうちに私たちの行<br />

動を方向づけているものを考察することから始める。そして,それ<br />

らが生活環境のどのようなメカニズムによってもたらされてきたの<br />

かを考える。具体的には,高度産業社会と規定される現代社会が,<br />

科学・技術に支えられたその生産システムをどのように作りあげ,<br />

私たちの行動をも組み込みながらどのように精緻化してきたのかを<br />

見,その中で人間のイメージがどのように変容してきたのかを考える。<br />

しかし見方を変えれば,環境は自己の構造の投影と考えることも<br />

できる。それなら,自己の認識構造の言語構造が自己のイメージを<br />

形づくりながらどのように成立し,環境世界をどう成立させている<br />

のかを考察する必要があるだろう。そこで次に,このプロセスが現<br />

代社会のイメージをどのように構造化したのかという経路も考察し<br />

たい。<br />

これらを通じて現代社会のさまざまなイメージと自己のそれとの<br />

相互性を認識することで,視点の取り方による人間像・世界像の違<br />

い,いくつかの視点を総合することの難しさと面白さを経験してほ<br />

しい。そして各自が人間を理解する道筋を考える出発点としてほし<br />

い。<br />

参考書:<br />

随時配布する資料に明示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者が講義に対し疑義・意見表明を積極的に行うことが奨励さ<br />

れる。また、レポート課題の掲示・提出等必要な連絡はすべてkeio.jp<br />

内の教育支援システムを通じて行う。<br />

成績評価方法:<br />

試験結果による評価・レポートによる評価に、出席点も加えた総<br />

合評価<br />

人間科学研究法基礎 2単位 (秋学期)<br />

准教授 織田 輝哉<br />

授業科目の内容:<br />

人間をその諸活動から総合的に理解しようとすれば,研究手法に<br />

応じて異なる相を見せる人間像を統合する努力が不可欠である。現<br />

実の人間行動・人間性に対する洞察は,この複数の視点からの分析<br />

を統合する過程を通じて可能になる。<br />

したがって,人間科学における研究法とは,それに依拠すれば自<br />

動的に研究が進行する便利な手順集ではない。問題解決のためのさ<br />

まざまな種であり,ひな形である。人間科学を専攻する者は自らの<br />

関心・問題認識に応じてそれらを組み合わせ,改変し新たな研究ス<br />

タイルを産み出しながら,戦略的に研究を進めていかねばならない。<br />

本講義では,これへ向けての履修者の具体的研究の出発点を整備<br />

したい。そのために,現代のわれわれの生活を分析する上で有効で<br />

あろうと思われるいくつかの概念や枠組みについて,また,資料分<br />

析技法の基礎概念について学んでもらう。授業は,講義とグループ<br />

討議・実習を組み合わせて行う。履修者が課題に関する討議に積極<br />

的に参加することで,単に知識や技術の習得に終わることなく,そ<br />

れらに具体的なイメージを持ち,手法の特質や限界・相対性を理解<br />

した上で,自分の問題意識の整理に役立てられるようになることを<br />

目的とする。<br />

参考書:<br />

随時紹介する。<br />

291<br />

授業の計画:<br />

1. 概念・測定・尺度:概念構成・因果関係・測定・尺度構成につ<br />

いて基本知識<br />

2. モデル構成:仮説・演繹・検証という実証的研究の基礎的な方法<br />

3. 実験方法:研究者が条件をコントロールできる場合の研究法<br />

4. 質問紙調査:意識調査などのアンケート調査の手法<br />

5. 統計分析:データの集計・サンプリング・推定と検定等<br />

6. 観察と記述:研究対象の観察やインタビューなどによる質的デ<br />

ータの研究法<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学諸領域Ⅰ 2単位 (秋学期)<br />

精神への学際的接近―「こころ」の多様な表現とその理解に向け<br />

て<br />

医学部教授(有期) 佐藤 裕史<br />

授業科目の内容:<br />

「精神/こころ」は,脳,自己,文化,時代,社会に係る極めて多<br />

義的な概念です.精神をめぐる学問的接近方法には自然科学(脳科<br />

学,精神医学,神経心理学)から人文社会科学(心理学,哲学,社<br />

会学,人類学)まで多数ありますが,たとえば芸術も精神の創造性<br />

の発露ですから,狭義の学術研究を超えた諸領域も看過できません.<br />

「こころの時代」という言い方が陳腐にきこえるほど,既に「ここ<br />

ろ」は過度に,しばしば浅薄に,あるいは教条的に取り沙汰されて<br />

いますが,他方,精神の諸領域をめぐる学術研究は深化・細分化を<br />

極めていますから,「こころ」の謎は一向に解けないまま,初学者の<br />

困惑は深まりがちでしょう.<br />

担当教員(佐藤)は精神科医ですが,学際的接近なくして精神の<br />

把握も理解もかなわないと考え,今回は,できるだけ多彩な角度か<br />

ら精神現象の諸相を浮き彫りにし,学生諸君と,接近法の多様性と<br />

豊かさの多少の看取り図に逢着できたらと願っています.講堂で使<br />

える限りのmultimodalな媒体(CD,DVD,slides)を多用して進めたい<br />

と思います.<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません.その都度handoutを配ります.<br />

参考書:<br />

詳細は講義の中で提示しますが,下記の書物を参考にして講義を<br />

準備しています.<br />

上山安敏:フロイトとユング―精神分析運動とヨーロッパ知識社会.<br />

岩波書店,1989.<br />

大貫恵美子:日本人の病気観―象徴人類学的考察.岩波書店,1985.<br />

山鳥重:脳からみた心.NHKブックス,1985.<br />

茨木のり子:詩のこころを読む.岩波ジュニア新書,1979.<br />

ポール・ヴァレリー/ 粟津 則雄訳:テスト氏・未完の物語.現代思<br />

潮新社,1967.<br />

ミヒャエル・エンデ:モモ.岩波書店.1976.<br />

村上春樹:アンダーグラウンド.講談社文庫,1999.<br />

意味がなければスウィングはない.文春文庫,2008.<br />

志村ふくみ:一色一生.講談社文芸文庫,1994.<br />

西丸四方:精神医学入門.改訂25版,南山堂,2006.<br />

中井久夫,山口直彦:看護のための精神医学.第2版,医学書院,2004.<br />

飯田真,中井久夫:天才の精神病理.岩波現代文庫,2001.<br />

エリザベス キューブラー・ロス:死ぬ瞬間―死とその過程につい<br />

て.中公文庫 ,2001.<br />

松田道雄:われらいかに死すべきか.平凡社,2001.<br />

なだいなだ:こころの底にみえたもの.ちくま新書,2005.<br />

神田橋條治:「現場からの治療論」という物語.岩崎学術出版社,2006.<br />

井上 信子, 神田橋 條治:対話の世界―心理援助から「いのち」の教<br />

育へ .新曜社,2004.<br />

立花隆:東大講義 人間の現在①・脳を鍛える.新潮社,2000.<br />

加藤周一他:教養の再生のために―危機の時代の想像力.影書房,<br />

2005.<br />

加藤周一:日本文化における時間と空間.岩波書店,2007.<br />

笠原 嘉:青年期.中公新書,1977.<br />

養老孟司:唯脳論.筑摩書房(ちくま学芸文庫),1998.<br />

Elliot C: Better than well: American Medicine Meets the American<br />

人<br />


Dream. New York: W W Norton, 2003.<br />

大野晋:日本語と私.新潮文庫,2003.<br />

中村元:東洋のこころ.講談社学術文庫,2005.<br />

井筒 俊彦:意識と本質―精神的東洋を索めて.岩波文庫,1991.<br />

小熊 英二:インド日記―牛とコンピュータの国から.新曜社,2000.<br />

内田 樹:ためらいの倫理学―戦争・性・物語.角川文庫,2003.<br />

アルフォンス・デーケン:生と死の教育.岩波書店,2001.<br />

授業の計画:<br />

第一回:序論 「自己・精神・脳」:精神へのさまざまば接近<br />

学術研究のなかの人文科学と自然科学<br />

自然科学における医学の位置づけ<br />

質的研究と量的研究<br />

第二回:近代科学における精神の位置<br />

近代社会における機械論的・還元主義的人間観<br />

即物的・機械論的医学のなかの最後の橋頭堡としての精神医学<br />

他者の「こころ」・・・theory of mind; empathy<br />

第三回:精神研究の諸方法論<br />

①医学的接近: 心理学的精神医学(精神病理と精神療法),力動<br />

的精神医学(精神分析とその分流),生物学的精神医学(神経科学)<br />

②社会科学的接近: 人類学,民俗学,神秘体験,宗教<br />

③心理学的接近:深層心理学、行動主義、実験心理学,神経心理学<br />

第四回:主観と客観:心身二元論をめぐってー精神の理解における<br />

aporia<br />

精神科学 Gesiteswissenschaften と自然科学<br />

主観と客観<br />

Placeboの謎<br />

第五回:精神の諸相と文化<br />

Cross-cultural psychiatry<br />

文化圏と心的表象の関連<br />

文化同化 acculturation<br />

第六回:こころとことば:精神現象と言語表象<br />

言語と非言語・Communicationとmetacommunication<br />

詩的言語と微分的認知<br />

電子媒体とことばとこころ:携帯電話・e-mailの功罪;digital と<br />

alalogue<br />

第七回:創造性・病・自己ー病蹟学<br />

音楽,映像,演劇,舞踏,彫刻などの表現芸術を通してみた精神<br />

の生理と病理<br />

第八回:自己の死-死生学 Thanatology<br />

死の受容と臨床<br />

末期患者の心理<br />

死への準備教育<br />

第九回:「こころの時代」:感情の病理<br />

「うつ病の時代」と抗うつ薬<br />

Medicalizationとpsychologization<br />

感情の神経心理学<br />

第十回:自己論の系譜:確立,拡散,混乱<br />

自己決定権とpaternalism<br />

Cosmetic psychopharmacology:better than wellの思想<br />

Consumerismとautonomyの商品化<br />

「自分探し」というIdeologie<br />

第十一回:Life cycleと精神<br />

新生児期,幼児期,思春期青年期,壮年期,老年期<br />

発達課題<br />

第十二回・第十三回:再び脳へ/全体のまとめ<br />

発達障害の概念と現代・Ecologyと脳<br />

行動遺伝学と発達精神病理:Nature vs nurture<br />

言語・行動・生理<br />

292<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

多様な現象を多様に扱う講義ですから,様々な基礎知識や背景,<br />

興味を有する方を歓迎します.できる限りinteractiveな講義を進めた<br />

いと思います.<br />

成績評価方法:<br />

授業を通じて数回小試験(レポート,小論文など)を行い,学期<br />

末にレポートの提出を求めます.以上全体を勘案して成績評価を決<br />

定します.<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます.<br />

人間科学諸領域Ⅱ 2単位 (春学期)<br />

社会心理のメカニズム<br />

教授 鈴木 淳子<br />

授業科目の内容:<br />

他者とのかかわりに関する社会心理学の多様な研究とその成果を<br />

紹介するとともに,科学的・論理的なものの見方や考え方,実験や<br />

調査方法への受講生の理解を深めることを目的とする。<br />

この科目は,第2 学年次に履修することを原則とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。毎回講義資料プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義のなかで参考文献リストを配布する。<br />

授業の計画:<br />

講義では,毎回異なる社会心理学的なテーマを1 つずつ取り上げ<br />

て紹介する。テーマの選択については,受講生の希望を取り入れる。<br />

〈テーマの例〉<br />

外見と第一印象,恋愛,孤独感,社会的スキル,対人魅力,<br />

社会的比較,ノンバーバル・コミュニケーション,<br />

自己開示,流言,流行,原因帰属など。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第1 回講義で,(1)社会心理学全般についてのイントロダクショ<br />

ン,(2)講義のガイダンス,(3)希望するテーマの調査を行うので,<br />

履修希望者は必ず出席すること。<br />

遅刻・私語は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験の結果による評価<br />

・出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了後<br />

人間科学諸領域Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

教授 鹿又 伸夫<br />

授業科目の内容:<br />

人間と社会,つまり人間の相互影響過程の集積としての社会現象<br />

について,どのように理解して説明したら良いのか,社会科学とく<br />

に社会学の立場からの基本的な考え方を学んでいく。<br />

この科目は,第2 学年次に履修することを原則とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない<br />

参考書:<br />

授業中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

Ⅰ:社会現象のとらえ方<br />

1. 自殺と社会構造<br />

2. 闘争と社会変革<br />

3. 社会的行為と社会変動<br />

4. 機能理論と社会システム論<br />

Ⅱ:合理的行為と社会現象<br />

1. 合理的行為と社会秩序<br />

2. 予言の自己成就<br />

3. 社会的ディレンマ<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価


人間科学諸領域Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

教授 宮坂 敬造<br />

授業科目の内容:<br />

四つの人間科学諸領域コースのなかのひとつとして,文化要因に<br />

係わる人間行動と価値観,文化的相互作用・象徴表現行動と言説・<br />

心理特性を扱う。これらに関係する諸問題群を理論的・経験観察的・<br />

言説分析的にとらえる基本的見方を検討する。文化心理人類学,文<br />

化心理学,文化精神医学などにまたがる学際的統合的接近,全体人<br />

間科学的理解への基本姿勢を解説する。講義の流れとしては以下と<br />

なるが,半年コースのかたちなので,一部をとりあげながら全体を<br />

示唆するというやりかたになろう。<br />

1. 序論―グローバリズム状況下,変革にある現代社会・世界の問<br />

題群と学問の関係<br />

2. パラダイムと方法論―比較法,構造的動態理解<br />

3. エスノセントリズムと「異文化」<br />

4. 非言語的文化的コミュニケーション・認知と文化<br />

5. 経済と文化―越境する移民動態<br />

6. 社会組織と文化<br />

7. 文化的自己とアイデンティティ<br />

8. 宗教と医療<br />

9. 多文化社会とエスニシティ・適応をめぐる医療人類学的問題<br />

10. 芸術と文化<br />

参考文献等は講義時にも指示するが,三田哲学会雑誌『別冊・文<br />

献案内』2007 年版に,旧コース名「人間科学諸領域D」を詳しく掲<br />

載してあるので参照にしてほしい(http://www.mita.cc.keio.ac.jp/<br />

myerspac/index.htm)。また,面接調査法に関しても,同書の人間科<br />

学専攻の欄に,文献もふくめて解説したので参照にしてほしい。学<br />

期なかばに一回もちかえりの宿題提出の課題(レポート用紙数枚程<br />

度:HP にも掲載予定,基本用語理解度を問う小テストなどがあり,<br />

その意味で100 人以上の履修者がいる講義とはいえ結果的に平常点<br />

が重視される性格の科目である。講義のほか,番外の補講として,<br />

稀少な価値をもつ映画鑑賞の教養講座機会を二回程度もうける予定。<br />

この課目は、比較文化関係論だけでなく、文化と情報、開発と文化、<br />

映像と文化、トランスナショナリズムとストリート現象などの諸課<br />

目とゆるやかに関連しています<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究法(測定と記述) 4単位 (春学期集中)<br />

准教授 小林 ポオル<br />

授業科目の内容:<br />

意識調査など質問紙による調査を行うことは多い。しかし,これ<br />

により得られたデータを解析し,その内容を的確に把握する,とい<br />

うことは必ずしも容易ではない。本講義では,秋学期に開講する「人<br />

間科学研究」(データ解析)とあわせ,調査結果の解析を行うために<br />

必要な基本概念を解説する。また,実際にそれらの基本概念を用い<br />

た解析を演習することにより,卒論等の研究上実施した調査を解析<br />

する技術を履修者が習得することを目的とする。<br />

質問紙により得られたデータは,便宜的に数値として表現される<br />

ことが多い。しかし,これらの数値の使い方は名目的であり,一般<br />

的な意味での尺度を構成しない。つまり,通常行われている統計的<br />

手法の適用はかなり制約を受ける。しかし,最終的には,それらカ<br />

テゴリカルなデータから意味のある数量を構成し,項目間の関係を<br />

把握することが目的になる。<br />

本講義では,項目ごとのデータの特性の要約の意味の検討から始<br />

めて、ふたつの項目間の関係の記述・関係の強さの表現の方法まで<br />

を検討する。そして、この作業を通じて,これらの方法を多項目間<br />

の関係にまで一般化するための基礎概念について学習する。<br />

授業の計画:<br />

講義が扱う範囲は以下の通り。<br />

1. 数値の持つ意味:4 つの尺度,心理尺度<br />

2. 傾向を度数で表現する:ヒストグラム<br />

3. ふたつの項目間の関係:分割表,偏りの評価<br />

4.「本当の」関係と「見せかけの」関係:相関<br />

293<br />

5. 統計的にデータを検証する:統計的検定の論理<br />

6. 要因の効果を評価する:分散,分散比<br />

7. 効果を整理して表現する:要因配置表<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この講義は,統計学の入門知識を持っている第2・第3 年次学生を<br />

対象とする。卒業論文作成にあたり,計算機を援用したデータ解析<br />

技法を使用することを考えている4 年次学生がこの授業および「人<br />

間科学研究法」(データ解析)(秋学期集中)を履修しても間に合わ<br />

ないことに留意されたい。<br />

また,この講義を履修する者は必ず第1 回目の授業に出席するこ<br />

と。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究法(データ解析) 4単位 (秋学期集中)<br />

准教授 小林 ポオル<br />

授業科目の内容:<br />

春学期講義「人間科学研究法」(測定と記述)で得られた知識から<br />

出発し,多くの項目から成る調査データの全体像を明らかにするこ<br />

とを目的とする。これを達成するために,単項目の分析・2 項目間<br />

の関係の分析を繰り返し行うのは現実的ではない。解析作業が膨大<br />

になり,複雑な関係を見誤って間違った解析になる危険がある。こ<br />

のため,解析手段を拡張し,多くの項目から成るデータを一括して<br />

視覚的に表現し,全体的構造の把握を容易にする方策を考える。<br />

参考書:<br />

『 複雑さに挑 む 科学』柳井晴夫・岩坪秀一著 講談社 1976 年<br />

ISBN-13:978-4061178977<br />

『原因を探る統計学』 豊田秀樹・前田忠彦・柳井晴夫著 講談社 1992<br />

年 ISBN-13:978-4061329263<br />

授業の計画:<br />

講義が扱う範囲は以下の通り。<br />

1. 質問紙データの全体構造の表現<br />

2. データの差異の分析による全体構造の把握<br />

3. 似ていることを数値で表す:カテゴリーに数値を付与し,意味<br />

との対応をつけること。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この講義で扱う解析技法は,計算機を用いることによって初めて<br />

実行可能である。従って,履修者は授業開始時までに計算機操作の<br />

基本を習得しておくこと。また春学期講義「人間科学研究法」(測定<br />

と記述)を履修している必要がある。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究法Ⅰ(計量と解析)(セ) 2単位 (春学期)<br />

人間科学研究法Ⅱ(計量と解析)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 織田 輝哉<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,主として社会学的研究で必要となる社会調査の実<br />

施方法・統計分析の技法を身につけることを目標とする。具体的な<br />

内容は次のようなものを予定している。<br />

・表計算ソフトの使い方<br />

・社会調査の基礎<br />

・統計処理の基礎<br />

・データ処理とプレゼンテーション<br />

・簡単なシミュレーション<br />

なお,授業の性格上出席は必須であり,また人数も制限する場合<br />

がある。詳しくは初回の授業で説明する。<br />

テキスト(教科書):<br />

・西平重喜『統計調査法』培風館<br />

・馬場浩也『SPSS で学ぶ統計分析入門』東洋経済新報社<br />

授業の計画:<br />

1. パソコンの基礎と表計算ソフト<br />

2. 社会調査の企画と方法<br />

3. サンプリングのやり方<br />

4. サンプリング理論<br />

人<br />


5. 統計的検定<br />

6. 相関係数と回帰分析<br />

7. 分散分析<br />

8. 因子分析<br />

9. クラスター分析<br />

10. ロジスティック回帰分析<br />

11. プレゼンテーションのやり方<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学演習(文献講読) 2単位 (春学期集中)<br />

特別研究助教 浦野 慶子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,ソーシャル・キャピタルをテーマにした文献をし<br />

ます。ソーシャル・キャピタルは,「信頼」「規範」「ネットワーク」<br />

といった人間・社会関係から生成された目に見えない資源を総称す<br />

る概念で,近年,社会学,教育学,社会心理学をはじめとする学術<br />

の各分野から注目が集まっています。最初に,ソーシャル・キャピ<br />

タルの提唱者であるパットナム,コールマン,ブルデューの論文の<br />

一部,初学者向けのオムニバス論集の一部,概説論文を読みながら,<br />

ソーシャル・キャピタルについての基礎的理解を深めます。そのう<br />

えで,受講者の関心分野を考慮しながら,教育,健康,犯罪,コミ<br />

ュニティなどをテーマにしたソーシャル・キャピタル研究の文献を<br />

読み進めます。授業形式としては,毎回,担当者による発表と全員<br />

による議論というかたちをとります。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業のなかで適宜紹介します。<br />

参考書:<br />

授業のなかで適宜紹介します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

発表者は,担当部分の内容報告と論点提示をしてください。発表<br />

担当でない受講生も毎回,事前に必ず文献を読み,活発な議論がで<br />

きるように準備してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(発表と議論への参<br />

加)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

人間科学演習(原典講読) 2単位 (春学期集中)<br />

教授 三井 宏隆<br />

授業科目の内容:<br />

社会心理学に関連した英語論文を読む。<br />

論文リストは開講時に配布する。<br />

参考書:<br />

三井宏隆「学術論文の読み方・まとめ方」(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,<br />

2010年4月刊行予定)<br />

授業の計画:<br />

毎回発表者を指定するが,履修者にもまたディスカッションを通<br />

じて積極的な参加を求める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期集中であることから,かなりハード(hard)な授業が予想<br />

される。<br />

遅刻,無断欠席は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業中もしくは授業終了後に受付ける。<br />

人間科学演習Ⅰ(洋書講読)(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学演習Ⅱ(洋書講読)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 宮坂 敬造<br />

授業科目の内容:<br />

人間もつ認知・感情,表現行動,言説を文化社会要因から研究す<br />

る分野(文化・心理人類学を中心とする文化研究地平にたつ人間科<br />

学)に関わる洋書講読。あつかう内容は,人間科学専攻の科目では<br />

294<br />

2 年生の必修科目のほか,人間科学特殊(比較文化関係論),人間科<br />

学特殊(開発と文化)に直接関係し,また,アメリカの多民族社会<br />

と文化,文化と技術,開発と文化,精神分析,臨床心理学,コミュ<br />

ニティー心理学,都市と景観などを扱う人間科学特殊諸科目に関連<br />

する。教材とする洋書は,文化心理人理学の標準的な教科書の一部,<br />

文化と感情の関連を研究する研究書の一部の章,文化人類学・比較<br />

文化心理学・医療人類学・文化精神医学関係の学会誌掲載論文の一<br />

部,カルチュラル・スタディーズや文化社会的パラダイム批判関係<br />

論文の一部から選択。それらの論文を参加者全員で講読するやりか<br />

たが主。春学期で基礎力をつけ,秋学期では,専門研究の論文にも<br />

っとなれていく方向に誘導し,学部生レベルの範囲内ではあるが,<br />

専門用語理解をふくむ学術研究英語論文の読解訓練がねらい。具体<br />

的教材等は,初回のガイダンスで説明する。単位取得のためには,<br />

討論など普通以上の参加度が要求される科目。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

人間科学演習Ⅰ(ワークショップ)(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学演習Ⅱ(ワークショップ)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

教授 鈴木 淳子<br />

セット履修<br />

教授 三井 宏隆<br />

授業科目の内容:<br />

関連図書の講読・討論を通して,「人間科学とは何か」を考える。<br />

学期末に上記テーマに関するレポートの提出を求める。<br />

テキスト(教科書):<br />

「スタディーズ人間科学」(三井宏隆著,ブレーン出版,2008 年,<br />

2400 円)<br />

参考書:<br />

開講時に文研リストを配布する。<br />

授業の計画:<br />

毎回発表者と討論者を指定し,そのプレゼンテーションの後,受<br />

講者全員によるディスカッションを行う。<br />

三井・鈴木の共担によるゼミナールを想定していることから,受<br />

講者は20名以下とする。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻,無断欠席は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(出席が大前提である。)<br />

・平常点:出席および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

人間科学演習Ⅰ(事例研究)(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学演習Ⅱ(事例研究)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 三井 宏隆<br />

授業科目の内容:<br />

三井担当の「人間科学研究会Ⅲ・Ⅳ(セ)」の履修者を対象に開講<br />

された科目である。<br />

卒業論文の作成に向けて必要とされる社会心理学の知識を習得す<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

三井宏隆「学術論文の読み方・まとめ方」(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,<br />

2010年4月刊行予定)<br />

授業の計画:<br />

履修者の問題関心や興味にあわせた関連論文を取りあげ,ディス<br />

カッションを中心に授業を進める。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者の主体的参加を求めます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業中もしくは授業終了後に受付けます。


人間科学特殊(越境する文化と社会) 2単位 (春学期)<br />

講師 藤田 結子<br />

授業科目の内容:<br />

グローバル化が急速に進む現在、社会でさまざまな変化が起きつ<br />

つある。この授業では、とくに人と情報がこれまでにない速度・量<br />

で国境を越えて移動するようになった現象に注目し、その結果、ど<br />

のように私たちのアイデンティティや文化が変容しつつあるのかを<br />

考える。<br />

第1に、グローバルなフローの構造について検討する。第2に、交<br />

通手段の発達の下、どのように人の国際移動の状況が変化してきた<br />

のかを概観する。そして、今日国境を越えて移動する人/しない人<br />

のアイデンティティや文化が、どのように変容しているのかを考察<br />

する。第3に、コミュニケーション技術(印刷メディアから電子メデ<br />

ィアへ)の発達が、どのようにグローバルな情報の流れを変えたの<br />

か、さらに私たちの意識やアイデンティティにどのような変化をも<br />

たらしているのか考える。第4に、ポストナショナルな世界とアイデ<br />

ンティティの可能性について検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指示する<br />

参考書:<br />

アルジュン・アパデュライ(2004)『さまよえる近代』平凡社<br />

ウルリッヒ・ベック(2005)『グローバル化の社会学』国文社<br />

ほか<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 グローバルなフロー(1回)<br />

人・情報・技術・資本・観念が国境を越えてどのように流れてい<br />

るのか、その構造について考える<br />

3 国際移動の時代(4回)<br />

人の国際移動の変化を概観し、その結果、どのように私たちのア<br />

イデンティティや文化が変容しているのかを考察する。日本や欧米<br />

のさまざまな移住者(移民、ディアスポラ、「文化移民」など)の事<br />

例を紹介する。<br />

4 国境を越えるメディア(4回)<br />

出版資本主義/ナショナリズムから電子メディア/トランスナシ<br />

ョナリズムへの変化をたどる。とくに、衛星テレビ放送の利用や、<br />

コンピューターを介したコミュニケーション(Eメール、動画サービ<br />

ス、SNSなど)が、新しいアイデンティティの構築を促す現象に注<br />

目する。<br />

5 ポストナショナルな共同体とアイデンティティ(2回)<br />

一つのネイションへの帰属意識を超える、トランスナショナルな<br />

アイデンティティの可能性について検討する。<br />

6 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果( 60% )<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( 40% )<br />

人間科学特殊(精神分析学) 2単位 (春学期)<br />

医学部助教 嶋田 博之<br />

授業科目の内容:<br />

「精神分析」という言葉が意味することにはさまざまなものがあ<br />

ります。精神分析という学問領域において発展してきたさまざまな<br />

理論と、それらの理論を用いて行われるさまざまな実践とがあるで<br />

しょう。後者の主たるものは臨床ですが、創作物や社会の分析など<br />

にも応用されることがあります。精神分析を学ぶ方法もさまざまで<br />

す。大きく分けると、文献や講義による理論的学習と、実践による<br />

体験的学習とがありますが、この両方を自分の中で有機的につなげ<br />

ていくことが肝要です。体験的学習の手段は、自分が精神分析を受<br />

けたり、精神分析的な治療者になることが一般的ですが、本当は私<br />

たちが生きている毎日の時間の中にもあふれているはずです。講義<br />

では理論的学習が中心となると思いますが、可能な限り私たち自身<br />

の体験もフルに活用しながら、人間理解の1つの方法としての精神分<br />

析を学ぶことが出来ればと思っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントはweb サイトからダウンロ<br />

ードできるようにする予定です。<br />

295<br />

参考書:<br />

精神分析 土居健郎著 講談社学術文庫 1988年<br />

精神分析的人格理論の基礎 馬場禮子著 岩崎学術出版社 2008年<br />

集中講義・精神分析 藤山直樹著 岩崎学術出版社 2008年<br />

精神分析的心理療法の実践 馬場禮子著 岩崎学術出版社 1999年<br />

人生から学ぶ ケースメント著 岩崎学術出版社 2009年<br />

授業の計画:<br />

先ず、書籍の中にある実際のケース読んで精神分析のイメージを<br />

膨らませたいと思います。次いで、基礎的な理論の講義を行います。<br />

これには、欲動と無意識、エス/自我/超自我、防衛メカニズム、<br />

発達論、転移/逆転移、集団力動などがあります。時間的余裕をみ<br />

て、精神分析に関する論文やケースのいくつかをピックアップして<br />

読んでいく予定です。また参加者からの質問も積極的に授業内容に<br />

取り入れていきたいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

人間理解について疑問や関心を抱いている方が参加してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況、授業態度、レポートの内容などによる総合評<br />

価とする予定です。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に質問事項を記載して提出してください。次回の授業<br />

で可能な範囲でお答えします。<br />

人間科学特殊(現代日本人のライフスタイルⅠ) 2単位<br />

(春学期)<br />

講師 林 光<br />

授業科目の内容:<br />

企業が生活者とコミュニケーションを図ろうとするとき,生活者<br />

の価値観やライフスタイルなどを把握していれば有効なコミュニケ<br />

ーションを果たすことが出来る。広告コミュニケーションも,いま<br />

や一方的な情報発信ではこと足らず,マルチな手段と多角的な内容<br />

が求められている。生活研究者を20 年続けてきた立場から,生活者<br />

把握の多様な方法とその分析手段から表現方法まで,具体的な例を<br />

交えながら考察していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

特になし<br />

授業の計画:<br />

第1 回目はガイダンス<br />

第2 回目以降,ライフスタイルとコミュニケーションに関して講<br />

義します。<br />

詳細は,ガイダンスにて説明,配布します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

人間に興味のある学生を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

いつでも相談にはのります。<br />

人間科学特殊(現代日本人のライフスタイルⅡ) 2単位<br />

(秋学期)<br />

ライフスタイルの多様化<br />

講師 本庄 美佳<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は,女性の社会進出によるライフスタイルの変容と,若い<br />

世代のライフスタイルの動向に焦点を当てて,ライフスタイルの多<br />

様化について考えます。就職・結婚・出産・育児など若い世代のラ<br />

イフスタイルに大きな影響を与えるトピックについて,子どもを育<br />

てつつ,両立支援関連の業務もしている自分自身の経験も生かし,<br />

さまざまな素材を提供していきたいと思います。また,そういうラ<br />

イフスタイルの多様化がもたらす,社会全体の変化の潮流も一緒に<br />

考えたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。講義の際に随時紹介します。<br />

人<br />


授業の計画:<br />

初回の授業で指示します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

人間科学特殊(映像と文化) 4単位 (秋学期集中)<br />

講師 村尾 静二<br />

授業科目の内容:<br />

人類はこれまで映像をいかに捉え、映像のなかにいかに捉えられ<br />

てきたのか。この問題を、映像(映画)と同じ19世紀後半に体系化<br />

が始まる人類学の視点をまじえて考察します。この問題はこれまで<br />

主に映像人類学という研究領域のなかで論じられてきました。映像<br />

人類学とは、人類と映像がまじわるところに現れる広範な領域をめ<br />

ぐる理論と実践の学問です。<br />

本講義では世界各地の民族誌映画を史的に視聴するとともに、映<br />

画やドキュメンタリーなど様々な映像テクストを人類学の視点から<br />

読み解くことにより、映像人類学の視点とは何かを理解し、それを<br />

受講者が自身の関心に応用できるようになることを目標とします。<br />

授業は映像作品の上映と講義からなります。<br />

テキスト(教科書):<br />

適時、資料を配布します。<br />

参考書:<br />

『映像人類学の冒険』 伊藤俊治 港千尋(編) せりか書房 1999年<br />

『映画は世界を記録する-ドキュメンタリー再考』 村山匡一郎<br />

(編) 森話社 2006年<br />

授業の計画:<br />

・ガイダンス:映像と文化<br />

・人類と映画のファーストコンタクト<br />

・世界の辺境の劇化と植民地主義<br />

・ドキュメンタリー映画の成立:映像による社会の視覚的構成<br />

・映像人類学の確立:映像に捉えられた文化の規範、民族の心性<br />

・グローバル化する世界のなかの民族<br />

・異文化表象の自省的展開と民族誌映画のオルタナティブ<br />

・撮ること、撮られること:世界の映像に捉えられた「日本」<br />

・まとめ:映像の倫理<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

人類学および映画・映像に広く関心をもつ学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席および授業内で指示するレポートにより評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付ます。<br />

人間科学特殊(精神病理学) 2単位 (秋学期)<br />

精神医学の基礎<br />

医学部専任講師 古茶 大樹<br />

授業科目の内容:<br />

精神病理学・精神症候学を中心に,精神医学の基礎について学び<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

『精神病理学とは何だろうか』 松本雅彦著 星和書店<br />

『精神症候学』 濱田秀伯著 弘文堂<br />

『精神医学入門』 西丸四方著 南山堂<br />

授業の計画:<br />

第1回精神病理学総論、第2回意識障害と自我障害、第3回知覚の障<br />

害、第4回思考の障害(1)、第5回思考の障害(2)、第6回感情と意<br />

欲の障害、第7回記憶障害、第8回状態像と経過様式、第9回精神疾患<br />

分類、第10回精神科治療について、第11回疾患各論(1):認知症・<br />

症状精神病・薬物依存症、第12回疾患各論(2):統合失調症と気分<br />

障害、第13回疾患各論(3):パーソナリティ障害・摂食障害・不安<br />

性障害など、第14回精神鑑定、第15回予備日<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

症例を多く呈示して,わかりやすく解説します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価のみ<br />

296<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受けつけます。<br />

人間科学特殊(比較文化関係論) 2単位 (春学期)<br />

教授 宮坂 敬造<br />

授業科目の内容:<br />

グローバル時代,文化が相互に関係交錯する事態とそれに呼応し<br />

て現れた文化的価値観(象徴行動に通自する表象・言説)を社会文<br />

化象徴分析的に検討する。①総論,②グローバル化にともなう小規<br />

模・伝統社会の変化,③象徴的儀礼行動の変化の諸相,④民族・人<br />

種問題の再構成,⑤メディアに媒介される文化,⑥多民族多文化社<br />

会,⑦ディアスポラ移民のアイデンティティ,⑧シャーマン医療の<br />

変化,⑨文化結合症候群再検討,⑩多元的医療文化,⑪戦争と人間<br />

の非合理性,⑫映像人類学の諸問題などの話題を扱い,⑬まとめと<br />

展望を検討する。分野としては,象徴文化(心理・認知)人類学,<br />

文化心理学を基底にし,トランスナショナル人類学の最新動向検討<br />

をまじえて一部医療人類学の話題を加えるという授業計画にそって<br />

展開。人間諸科学が扱う現代的諸問題を文化の次元に焦点をあわせ<br />

て検討していく科目で,人間科学諸領域Ⅳの科目を基礎とした次の<br />

段階の科目。2 年生対象の前者で扱った話題をさらに詳しく検討し<br />

ていくというやりかたをとる。<br />

参考書:<br />

『文献案内』人間科学諸領域Ⅳ(D)http://www.mita.cc.keio.ac.jp/<br />

flet/myerspac/index.htm の項目別参考書を参照。また,適宜,講義時<br />

に指示。<br />

成績評価方法:<br />

試験<br />

人間科学特殊(リスクと健康) 2単位 (秋学期)<br />

看護医療学部准教授 増田 真也<br />

授業科目の内容:<br />

現代はリスク社会といわれており、健康に関する情報がマスメデ<br />

ィアやネット上に溢れている。この授業では健康リスクに関する情<br />

報にどのようなものがあり、どのように作られ、どのような特徴を<br />

持ち、どのような影響を社会や人々に与え、どのような問題が生じ<br />

ていて、どのように人々が対応しているか(またすべきか)につい<br />

て、主として心理学的な研究の視点から検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

その時々のテーマに則した参考書を授業中に指示します。<br />

授業の計画:<br />

・現代社会とリスク(1コマ)<br />

・健康リスクに関する情報とその特徴(3コマ)<br />

・リスクに関する情報を人々はどう捉えたり、伝えたりするのか(3<br />

コマ)<br />

・リスクに関する情報に人々はどう対処し、その結果どうなるのか<br />

(3コマ)<br />

・そもそも健康とは何か(2コマ)<br />

・まとめとディスカッション(1コマ)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

曖昧さや不確実性の中で、何とか生きていくということについて、<br />

一緒に考えていきたいと思います。<br />

成績評価方法:<br />

授業中に何度か実施する小レポートと学期末のレポートの合計を<br />

もって成績評価とします。それぞれが評価に占める割合は前者3、<br />

後者7の比率です。<br />

質問・相談:<br />

原則として毎授業時に質問の時間を設けます。授業に関すること<br />

は履修者全員で共有することが望ましいと思うので、できるだけ授<br />

業内に質問をしてください。どうしてもという場合は、Eメールで質<br />

問や相談を受け付けます。


人間科学特殊(CMCの社会心理学) 2単位 (秋学期)<br />

講師 川浦 康至<br />

授業科目の内容:<br />

インターネット上のコミュニケーション行動(CMC: Computermediated<br />

communication)を取り上げ、そこでみられる人間の心理や行<br />

動に関する理解を深める。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料をウェブに置くので、第2回以降、各自で用意する。<br />

参考書:<br />

『インターネットの心理学』ウォレス著 川浦康至ほか訳 NTT出版<br />

2001年 ISBN:978-4757140271<br />

『インターネットにおける行動と心理』ジョインソン著 三浦麻子ほ<br />

か訳 2004年 北大路書房 ISBN:978-4762823503<br />

『ウェブログの心理学』山下清美ほか著 NTT出版 2005年 ISBN:<br />

978-4757101494<br />

『インターネット心理学のフロンティア』三浦麻子ほか編 2009年 誠<br />

信書房 ISBN:978-4414301694<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス<br />

2.コミュニケーション環境としてのCMC<br />

3.CMCと自己過程(日記、ブログ):自己開示、心理的健康<br />

4.CMCと対人過程(メール、SNS):印象形成、自己呈示、孤独感<br />

5.CMCと集団過程(コミュニティ):意思決定、グループダイナミックス<br />

6.CMCと集合過程(掲示板):集合現象<br />

7.まとめ<br />

成績評価方法:<br />

中間試験と最終試験の合計得点<br />

質問・相談:<br />

随時受け付ける。<br />

人間科学特殊(言語と文化) 2単位 (春学期)<br />

言語人類学入門<br />

講師 名和 克郎<br />

授業科目の内容:<br />

文法と語彙を知っていても、それだけでは日常会話は必ずしも円<br />

滑に進まない。それは、言語を巡る現象が、狭い意味での意味や構<br />

造に解消されない多面性を持っているからである。<br />

この授業では、音声学、音素論から会話分析に至る言語データの<br />

様々な取扱い方を簡単に紹介すると共に、「言語人類学」と大まかに<br />

総称し得る一連の研究を、社会言語学をはじめ周辺諸学の動向も踏<br />

まえつつ学説史に沿って検討し、人々が行う言語を用いたやりとり<br />

から見えてくる言語と社会・文化をめぐる複雑な関係について議論<br />

していきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない<br />

参考書:<br />

全体を通した参考書は指定しない。各回毎に関連する文献を紹介<br />

する。<br />

授業の計画:<br />

以下のトピックを順次論じる予定である。<br />

最終的な計画は、第一回の授業で参加者の興味関心や知識の方向<br />

性を見た上で決定する。<br />

言語に関するいくつかの問題〜イントロダクション<br />

異質な言語との出会い〜初期アメリカ人類学と言語相対論<br />

行為としての言語〜初期イギリス社会人類学と言語行為論<br />

語彙から見える世界〜初期認知人類学<br />

構造主義〜言語学と人類学における<br />

言語的差異と社会的差異〜初期社会言語学<br />

場の中の言語〜コミュニケーションの民族誌<br />

会話はいかに成立するか〜ミクロ社会学、会話分析、関連性理論<br />

言語と文化・社会の連関〜現代言語人類学の幾つかの成果から<br />

多言語使用とコードスイッチング<br />

言語と社会問題<br />

文化、言語、認知〜相対主義と普遍主義<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果を中心とする<br />

297<br />

人間科学特殊(トランスナショナリズムと「ストリート」現象)<br />

2単位 (秋学期)<br />

講師 関根 康正<br />

授業科目の内容:<br />

ヒト・モノ・コトバのグローバルな混融状況を加速する現代は、<br />

それを記述するために生まれたトランスナショナリズムという概念<br />

をいよいよリアルなものにしている。グローバリズムとアンチ・グ<br />

ローバリズムの葛藤を抱えたこの厳しい流動の中で、ホーム(定住)<br />

からの視点からストリート(移動)からの視点への重心の移動がみ<br />

られる。いうなれば、ホームレス化現象が社会全体で進行している<br />

のである。ストリートからの視点を知らずにはホーム生活者の生き<br />

ざまもまた正確には了解できないのである。ストリートに注目する<br />

理由がそこにある。いま、この世界のストリートで何が起こってい<br />

るか注視する必要がある。ここでのストリートは、文字どおりのス<br />

トリートばかりに探すわけではない。より広い場で、それは発見さ<br />

れるものである。ヒト・モノ・コトバのトランスナショナル・フロ<br />

ーもストリート現象として把握しようとする立場である。ネオリベ<br />

ラリズムの潮流に敏感な都市ストリートの現実から、移民社会に典<br />

型的にみられるトランスナショナル・フローまで視野に入れ、現代<br />

社会のストリート現象の人類学を学んでいくことになります。<br />

参考書:<br />

『ケガレの人類学』関根康正著 東京大学出版会 1995年 ISBN:<br />

4-13-050130-5 C3036<br />

『都市的なるものの現在』関根康正編 東京大学出版会 2004年<br />

ISBN:4-13-056302-5 C3039<br />

『ストリートの人類学』上巻・下巻 関根康正編 国立民族学博物館<br />

2009年 ISBN:978-4-901906-63-0 C3039<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス<br />

2 人類学的フィールドワーク<br />

3 都市のフィールドワークの場所<br />

4 周辺と境界の空間人類学<br />

5 人類学的比較という問題<br />

6 空間論の原理:ニューフォークロアとしてのケガレの人類学<br />

7 ケガレからストリートへ<br />

8 経済自由化時代の都市祭礼とストリート:ヴィナーヤガ神誕生祭<br />

9 経済自由化と都市の「歩道寺院」<br />

10 ストリートの人類学(計2回)<br />

11 トランスナショナルな空間(移民社会)の人類学(計2回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻・私語厳禁<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(最終回にレポート課題を示す)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(随時出席をとる)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます<br />

人間科学特殊(産業心理学) 2単位 (春学期)<br />

フェアなアセスメントの実現<br />

講師 林 洋一郎<br />

授業科目の内容:<br />

産業心理学は,心理学の概念や方法論を用いてビジネス場面にお<br />

ける人間の諸活動や心理を理解することを目指す学問です。特に、<br />

職務を遂行するために求められるスキルや能力をどのようにアセス<br />

メントするかという点に注目します。<br />

本講義の目的は、1) 個人の資質を実証的に把握する視点や方法に<br />

ついて知ること、2)受講者のキャリア・デザインに役立つ理論や知<br />

見を提供し、進路選択の一助となること、という2点になります。<br />

講義にあたっては,(時間の許す限り)ビデオ教材や実際の心理テ<br />

スト等を用いて、具体的な事例にも触れるようにしたいと思います。<br />

産業心理学は、産業・組織心理学として、組織心理学とセットで<br />

議論されることが多いと思われます。後期に開講される組織心理学<br />

と合わせて受講されることをおすすめします。<br />

テキスト(教科書):<br />

山口裕幸・金井篤子編『よくわかる産業・組織心理学』2007 年,<br />

ミネルヴァ書房<br />

人<br />


参考書:<br />

二村英幸著『人事アセスメント論-個と組織を生かす心理学の知恵』<br />

ミネルヴァ書房, 2007 年<br />

Paul E. Levy著 Industrial/Organizational Psychology: Understanding the<br />

Workplace 3rd Edition, Worth Pub; 2009年<br />

授業の計画:<br />

第1 回 コース・ガイダンスと産業・組織心理学の歴史<br />

第2 回 人材の採用(1) 個人の資質<br />

第3 回 人材の採用(2) 採用選抜の理論と面接技法<br />

第4 回 人事評価 従業員の業績を評価する試み<br />

第5 回 組織的公正(1) 心理的構成概念としての公正<br />

第6 回 組織的公正(2) 公正さの効果<br />

第7 回 キャリアの心理学(1):職業の選択<br />

第8 回 キャリアの心理学(2):キャリア発達の理論<br />

第9 回 人材育成<br />

第10 回 組織論:科学的管理法,近代組織論など<br />

第11 回 組織開発:アクション・リサーチモデルなど<br />

第12 回 ダイバーシティ・マネジメント<br />

第13 回 講義のまとめと復習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・産業心理学は,科学的・客観的に個人を捉えるという側面があり、<br />

最初は違和感があるかもしれません。<br />

・しかしながら,客観的な視点があればこそ公平な評価や選抜が可<br />

能になることを知っていただきたいと思います。理論と現実の問題<br />

を結びつけることができれば,学習成果があがったといえるかもし<br />

れません。<br />

成績評価方法:<br />

試験結果<br />

平常点<br />

人間科学特殊(組織心理学) 2単位 (秋学期)<br />

組織における対人相互作用の分析<br />

講師 林 洋一郎<br />

授業科目の内容:<br />

組織心理学は,組織という社会の中で,人間がどのように考え,<br />

感じ,振る舞うかを科学的に探求する学問です。この学問は、基礎<br />

的な心理学の方法論や概念を用いてビジネス場面における人間行動<br />

の理解に応用するといえるかもしれません。<br />

本講義の目的は、受講生が、1)モチベーションやリーダーシップ<br />

など組織の運営を円滑に進めていく上で必要なる概念を理解するこ<br />

と、2)社会的動物と呼ばれるように、我々が状況から受ける影響の<br />

大きさについて知ること、3)一見すると非合理な人間の判断や意思<br />

決定の特徴について学ぶこと、という3点です。<br />

講義にあたっては、(時間の許す限り)ビデオ教材や実際の心理テ<br />

スト等を用いて、具体的な事例にも触れるようにしたいと思います。<br />

本講義は、前期の産業心理学とセットで受講されることをおすす<br />

めします。ただし産業心理学の受講が必須というわけではありませ<br />

ん。<br />

テキスト(教科書):<br />

山口裕幸・金井篤子編『よくわかる産業・組織心理学』2007 年,<br />

ミネルヴァ書房<br />

参考書:<br />

Robbins, S., P., & Judge, T. A. 2008 Organizational Behavior 13th<br />

Edition, Prentice Hall College.<br />

授業の計画:<br />

第1 回 コース・ガイダンス<br />

第2 回 ワーク・モチベーション(1):内容理論<br />

第3 回 ワーク・モチベーション(2):過程理論と自己調整理論<br />

第4 回 リーダーシップ(1):特性論と行動<br />

第5 回 リーダーシップ(2):状況適合論と近年の展開<br />

第6 回 メンターシップ:メンタリングとキャリア発達の関係<br />

第7 回 集団過程とワーク・チーム:グループ・ダイナミクス<br />

第8 回 職務態度:職務満足感,組織コミットメント<br />

第9 回 職場のストレスとメンタルヘルス(1)<br />

:ストレスの定義と基本モデル<br />

第10 回 職場のストレスとメンタルヘルス(2)<br />

:仕事と家庭のコンフリクト<br />

第11 回 職場内コミュニケーション:コミュニケーション/<br />

298<br />

コンフリクト・マネジメント/ネゴシエーション<br />

第12 回 消費者行動:行動経済学序説(価格判断と心的会計)<br />

第13 回 講義のまとめと復習<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・組織心理学は,ココロの理(ことわり=ロジック)を手がかりに<br />

組織現象を分析する学問ですので,慣れるまで抽象的でとっつきに<br />

くい印象を受けるかもしれません。<br />

・しかしながら,そのロジックの面白さを感じとってください。そ<br />

して抽象的な理論と現実の問題を結びつけることができれば,学習<br />

成果があがったといえるかもしれません。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点<br />

人間科学特殊(推測と予測の社会心理学) 2単位 (春学期)<br />

推論と予測の社会心理学<br />

講師 村田 光二<br />

授業科目の内容:<br />

この講義では、社会心理学の基礎的領域である社会的認知研究に<br />

ついて学びます。社会的認知とは他者や自己、集団など社会的対象<br />

について認識する心理過程のことです。他者の身長を認識するのは<br />

物理的対象の知覚の問題ですが、他者の「誠実さ」を認識するのは<br />

社会的認知の問題です。この認知は、他者をただ観察するだけでは<br />

達成できません。他者が自分に語る言葉や示す行動などから、内面<br />

を探る必要があります。何が誠実さなのか、あらかじめ知っている<br />

必要もありますし、別の人や自分との比較も必要になるかもしれま<br />

せん。このように社会的認知には外顕的な事象から内面の特性を推<br />

論することが必要です。また、社会的認知は他者の将来の行動を予<br />

測するために行われると考えられます。そうすることによって、自<br />

分の対応の仕方を決めたり、自分の将来を予測したりすることが可<br />

能になります。集団を作って社会的世界で生きる私たちにとって、<br />

推論と予測という心理過程は不可欠のものだと考えられますが、そ<br />

の仕組みについて、具体的な研究方法とともに理解することが本講<br />

義の目標です。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

村田光二・坂元章・小口孝司(2008)『社会心理学の基礎と応用』放<br />

送大学教育振興会<br />

ローズ,N.(村田光二監訳, 2008)『後悔を好機に変える-イフ・オン<br />

リーの心理学』ナカニシヤ出版<br />

ギルバート,D.(熊谷淳子訳, 2007)『幸せはちょっと先にある-期待<br />

と妄想の心理学』早川書房<br />

授業の計画:<br />

現在のところ以下の構成を考えていますが、授業は生きもの、受<br />

講生の様子を知りながら、適宜進めます。<br />

1.ガイダンス 必ず出席してください<br />

2.社会的環境の認知(2回)<br />

3.因果の推論と対人認知(2回)<br />

4.ステレオタイプ的判断と対人認知(3回)<br />

5.認知の自己中心性(3回)<br />

6.感情予測(2回)<br />

7.まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

事前の知識は特に求めません。<br />

授業内で実験のデモンストレーションをしたり、調査をしたりし<br />

ます。これらへ回答することに対してを出席点を差し上げ、評価に<br />

含めます。<br />

成績評価方法:<br />

上記の出席点の合算(約3割)と、レポート点(約7割)とによ<br />

る総合評価です。<br />

質問・相談:<br />

慶應大学には講義の時間だけうかがいますので、授業後に質問し<br />

てください。


人間科学特殊(依頼と説得の心理学) 2単位 (春学期)<br />

講師 今井 芳昭<br />

授業科目の内容:<br />

本講義においては、社会心理学の研究領域の内、対人的影響に関<br />

連する現象に焦点を当てます。対人的影響とは、基本的には、与え<br />

手が受け手に対して意図的にある行動を取るよう働きかけ、それに<br />

対して受け手が何らかの反応を行うことです。本講義では、広義に<br />

対人的影響を捉え、与え手からの働きかけがなくても、与え手の存<br />

在だけで受け手が何らかの影響を受けてしまうような、社会的促進、<br />

社会的手抜き、行動感染、漏れ聞き効果などにも目を向けていきま<br />

す。また、講義の後半では、説得研究について概観していきます。<br />

本講義のキー・ワードは、コミュニケーション、対人的影響、連<br />

続的影響手段(応諾獲得方略)、態度、説得、説得理論などです。<br />

本講義の到達目標は、対人的影響に関連する主な現象や理論(説<br />

得、連続的影響手段、計画的行動理論、精査可能性モデルなど)を<br />

理解し、説明できるようになることです。<br />

テキスト(教科書):<br />

『依頼と説得の心理学』 今井芳昭著 サイエンス社 2006年<br />

ISBN: 4-7819-1143-9<br />

授業の計画:<br />

第1回 講義の年間計画、PowerPoint資料の取得方法、<br />

コミュニケーション<br />

第2回 関連図書の紹介、対人的影響、影響の与え手に関わる要因、<br />

対人的影響の分類<br />

第3回 【意図的でない対人的影響】社会的手抜き、傍観者効果<br />

第4回 社会的促進、漏れ聞き効果、行動感染と情動感染<br />

第5回 【依頼・要請】影響手段の種類、与え手のタイプ<br />

第6回 連続的影響手段(フット・イン・ザ・ドア法、<br />

第7回 ドア・イン・ザ・フェイス法、その他の方法)<br />

第8回 【説得と態度】説得、態度変容、<br />

第9回 態度の測定方法、実習<br />

第10回 【説得の規定因】与え手の属性、説得メッセージ<br />

第11回 情報の提示順序、受け手の属性、自己説得<br />

第12回 【説得理論】精査可能性モデル、<br />

第13回 計画的行動理論、健康信念モデル、防護動機理論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基本的には講義形式の授業です。PowerPointを利用しながら授業<br />

を進めます。PowerPoint資料は私のホームページからプリントアウ<br />

トすることができます。その方法については、初回の授業で説明し<br />

ます。<br />

受講生の理解が深まるように、説得に関するゲームを授業中に行<br />

ったり、ビデオを視聴したりする予定です。<br />

成績評価方法:<br />

説得に関するゲームのレポート(30%)+試験(60%)+ときど<br />

き取る出席(10%)の合計によって成績をつけます。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。また、「質問・意見カード」を配付し<br />

ますので、授業中わからなかったことや意見などはそれを利用して<br />

も結構です。質問・意見カードに対する回答は、原則としてカード<br />

が提出された翌週の授業始めに行います。Eメールを利用しても結<br />

構です(その際は、メールの件名を「依頼と説得の心理学質問」と<br />

してください)。yimai@toyonet.toyo.ac.jp<br />

人間科学特殊(日本のナショナリズムと対外国意識) 2単位<br />

(春学期)<br />

ナショナル・アイデンティティと対外国意識からみた日本のナシ<br />

ョナリズムの現在<br />

講師 田辺 俊介<br />

授業科目の内容:<br />

ナショナリズムや対外国・外国人意識については、「賛成派」と<br />

「反対派」の間で、とかく感情的な議論になりやすい。そこで本講義<br />

では、ナショナリズムや対外国・外国人意識に関する理論的・実証<br />

的諸研究を学ぶことによって、受講者各自がそれらを相対的・複眼<br />

的視点から理解・検討できるようになることを目指す。<br />

その際、エリートの発言やメディアで喧伝される情報などを取り<br />

上げるのではなく、「今」「ここ」を生きる一般の人々が抱く「国」<br />

に対する意識を主に検討の対象とする。そのことによって、メディ<br />

299<br />

アに取り上げられたり、あるいはネットに書き込んだりしない大多<br />

数の人々が抱くナショナリズムや対外国・外国人意識を理解できる<br />

ようになると考えるからである。<br />

内容としては、まずナショナリズムや対外国・外国人認知に関す<br />

る様々な諸理論を学んでいくことで、「自明」で「自然」と思いがち<br />

な「国」という存在を相対化するための知識を得る。続いて、主に<br />

量的調査の分析結果から描き出された「普通」の人々が抱くナショ<br />

ナル・アイデンティティや対外国・外国人意識を検討することを通<br />

じて、日本における「国」に対する社会意識の「鳥瞰図」を描く。<br />

以上のように理論・実証両面の研究を学ぶことで、様々な文脈で<br />

語られる多元的で、多様なナショナリズムや対外国意識に関する種<br />

々の議論を、自分なりに整理し、理解するための社会学的な視点の<br />

獲得を目指して欲しい。<br />

参考書:<br />

『ナショナル・アイデンティティの国際比較』 田辺俊介著 慶應義<br />

塾大学出版会 2010年 ISBN:978-4-7664-1712-8<br />

『文化社会学の視座』 南田勝也・辻泉編 ミネルヴァ書房 2008年<br />

ISBN:978-4-623-05158-8<br />

『文化ナショナリズムの社会学』 吉野耕作著 1997年 ISBN:<br />

978-4-8158-0315-3<br />

他には授業中に適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 ナショナリズムの理論研究1 「ナショナリズム」とは何か?<br />

第3回 ナショナリズムの理論研究2<br />

近代的「発明」としての国民国家<br />

第4回 ナショナリズムの理論研究3 「国民国家」の民族的基盤<br />

第5回 「日本」というネーションの歴史<br />

第6回 日本のナショナリズムに関する理論研究<br />

第7回 日本のナショナリズムに関する実証研究<br />

第8回 ナショナル・アイデンティティの国際比較<br />

第9回 対外国・対外国人認知の理論研究1 日本人論とその系譜<br />

第10回 対外国・対外国人認知の理論研究2<br />

社会的アイデンティティ理論<br />

第11回 対外国・対外国人認知の実証研究<br />

第12回 ナショナル・アイデンティティと対外国意識の関連<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本授業は基本的に講義形式であるが、履修者もただ講義を「聞く」<br />

のではなく、積極的に「参加」する姿勢で臨んでほしい。具体的に<br />

は講義中でも随時質問や意見を挙げ、場合によっては教員である自<br />

分とだけなく、履修者同士で議論することも望まれる。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価( 40% )<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( 60% )<br />

質問・相談:<br />

質問は授業中随時、相談は授業終了後に随時受け付ける。<br />

人間科学特殊(実践とハビトゥス) 2単位 (秋学期)<br />

講師 三浦 直子<br />

授業科目の内容:<br />

哲学、民族学、社会学を横断して学問形成を行ったピエール・ブ<br />

ルデューの研究を手掛かりに、人々の日常生活における慣習行動(プ<br />

ラティック、実践)の社会的側面について、「ハビトゥス」概念を中<br />

心に解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要に応じて資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

ピエール・ブルデュー他著『社会学者のメチエ』(藤原書店、1994年)<br />

ピエール・ブルデュー著『実践感覚1・2』(みすず書房、1988年・<br />

1990年)<br />

ピエール・ブルデュー&ロイック・J・D・ヴァカン著『リフレクシ<br />

ヴ・ソシオロジーへの招待』(藤原書店、2007年)<br />

マルセル・モース著「身体技法」(『社会学と人類学Ⅱ』弘文堂、1976<br />

年に収録)<br />

P.ブルデュー社会学研究会著『象徴的支配の社会学』(恒星社厚生<br />

閣、1999年)<br />

※その他、授業中に適宜紹介します。<br />

人<br />


授業の計画:<br />

次の講義計画で講義を行う予定です。(学生の理解度に応じて、内<br />

容を変更することがあります。)<br />

1.ガイダンス(計1回:※履修予定者は要出席)<br />

2.ブルデュー社会学における「実践」と「ハビトゥス」の位置づけ<br />

(計1回)<br />

3.ブルデュー自身の研究実践と学問形成のハビトゥス(計5回)<br />

3.1.哲学・民族学から、教育・文化の社会学へ<br />

3.2.「ハビトゥス」概念の導入<br />

3.3.構造主義と科学認識論(エピステモロジー)の影響<br />

3.4.立脚点への回顧と「客観化の客観化」<br />

3.5.反省的社会学と「社会分析」<br />

4.「ハビトゥス」概念の学説史的源泉(計2回)<br />

4.1.モースの「身体技法」<br />

4.2.教育史・美術史・神学・倫理学に登場するハビトゥス<br />

5.研究実践とハビトゥス(計3回)<br />

5.1.研究対象としてのハビトゥス<br />

5.2.研究過程に介在するハビトゥス<br />

5.3.研究発表によるハビトゥス理解の共有<br />

6.まとめ:「実践とハビトゥス」の可能性と課題(計1回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ意欲を持つ学生を歓迎します。なお、履修予定者は、<br />

必ず初回のガイダンスに出席してください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

人間科学特殊(伝統文化と開発) 2単位 (春学期)<br />

アフリカ地域研究からの問題提起<br />

講師 網中 昭世<br />

授業科目の内容:<br />

本科目では、近現代に著しい変化を経験したアフリカ地域に注目<br />

し、国際関係学、歴史学、地域研究というアプローチを通じ、アフ<br />

リカにおける「伝統文化」と「開発」のあり方について検討します。<br />

全体の流れとしては、冒頭に外部者のアフリカに対する関心の変<br />

遷を振り返り(第1・2回)、その後で近現代の植民地支配を通じてに<br />

アフリカへ外部から挿入された様々な制度・価値観とその影響につ<br />

いて概観し(第3・4回)、独立後のアフリカ諸国の抱える課題を植民<br />

地遺制との関係から考察します(第5・6回)。続いて、独立後から現<br />

代にいたる国内的かつ国際的な文脈の中で、開発のあり方と「伝統<br />

文化」の関係について検討し(第7・8・9回)、さらに現代的問題と<br />

の関連でアフリカの開発あるいは発展における「伝統文化」および<br />

社会の可能性について考えます(第10・11・12回)。<br />

授業方法:通常は講義形式を採り受講者には参考資料を配布しま<br />

す。随時、写真・VTRなどの視覚資料、音楽などの聴覚資料も織り<br />

交ぜて行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特定の教科書は使用しませんが、取り扱うテーマに沿って随時参<br />

考文献を紹介します。<br />

参考文献は各回講義の内容に沿って紹介します。<br />

参考書:<br />

エリック・ホブズボウム、テレンス・レンジャー編、前川啓治、<br />

梶原景昭他訳『創られた伝統』紀伊國屋書店、1992年。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション―近代科学とアフリカ<br />

第2回 植民地近代以前のアフリカ諸社会<br />

第3回 植民地近代の開発<br />

第4回 植民地開発と人種イデオロギー<br />

第5回 ナショナリズムと「伝統」―初期抵抗から現在までの系譜<br />

第6回 言語をめぐる問題の諸相<br />

第7回 紛争と社会―現代アフリカにおける紛争の歴史的背景<br />

第8回 平和構築の中の「伝統」―国民和解、子ども兵の事例から<br />

第9回 観光資源開発と「伝統文化」―世界遺産をめぐる考察<br />

第10回 グローバル化時代のアフリカン・ディアスポラ<br />

第11回 「伝統文化」と開発―ソマリア「海賊」の論理<br />

300<br />

第12回 農村の可能性と課題―モラル・エコノミー論検討<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

国際関係史、国際開発論の基礎的知識があることを前提に講義を<br />

行いますので、関連科目を履修した上で受講されることをお勧めし<br />

ます。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(学期末試験・論述式・持ち込み可 )<br />

論述形式の定期試験を行い、講義内容の理解度を評価します。な<br />

お、講義の中で配布した参考資料と各自のノートの持ち込みを許可<br />

します。<br />

質問・相談:<br />

非常勤で毎週金曜日に出校いたします。質問・相談があれば授業<br />

の後に受け付けますが、質問は他の学生と問題関心を共有するため<br />

にも、講義時間内の質問を歓迎いたします。<br />

人間科学特殊(文化と情報メディア) 2単位 (秋学期)<br />

メディアコミュニケーション技術と社会文化<br />

講師 木村 忠正<br />

授業科目の内容:<br />

1990 年代以降,情報メディアネットワーク技術の革新が現代社会<br />

に大きな変革をもたらしてきた。では,それはどのようなベクトル<br />

をもち,今後どのような方向に進もうとしているのか?本授業は,<br />

こうした問いに対して,人類社会におけるコミュニケーション技術<br />

と社会・文化との関係という文化人類学的観点からアプローチする。<br />

人類の最も大きな生物学的特徴の一つは,シンボル操作能力とシ<br />

ンボルを介したコミュニケーションにある。さらに,人間社会にと<br />

って重要な役割を果たしてきたのは,シンボルを媒介するメディア<br />

の発明,開発とメディアコミュニケーションである。音声言語,図<br />

像表現,文字言語,印刷術などのメディアコミュニケーション技術<br />

は,人間社会に革命的変化をもたらした。そしてここ百数十年の間<br />

に,電話,映画(動画記憶・再生),蓄音機,ラジオ,テレビと様々<br />

な電子的メディアが生み出され,1990 年代から,デジタル,モバイ<br />

ル,ネットワーク技術における相乗的な技術革新を中核とし,イン<br />

ターネット,移動体通信メディアが爆発的に普及した。そこで本授<br />

業は,音声言語と文字言語,印刷術,電子メディア,デジタルネッ<br />

トワークといった情報メディアコミュニケーション技術と社会・文<br />

化との関係を探求しながら,現代社会を情報メディア社会として捉<br />

えることの意味について考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜プリントを配布する予定。<br />

参考書:<br />

木村忠正(2000)『デジタルデバイドとは何か』(岩波書店)<br />

木村忠正(2004)『ネットワークリアリティ』(岩波書店)<br />

ピエール・アスリーヌ他(2008)『ウィキペディア革命』(岩波書店)<br />

授業の計画:<br />

履修人数によって,大半を講義形式で行うか,演習形式と並行す<br />

るかは分かれるが,授業の主題としては,以下のような項目を扱う<br />

予定である。<br />

■シンボル・メディア・コミュニケーション,情報行動,メディア<br />

コミュニケーション行動など,本授業が扱う対象についての基本的<br />

な定義,対象へのアプローチの観点を提示する。<br />

■文化人類学,質的研究の基本的方法論と,そうした方法論からコ<br />

ミュニケーション研究,情報ネットワーク研究へのアプローチの仕方<br />

■声の文化と文字の文化,印刷革命など,シンボルメディアの革新<br />

と社会的変化<br />

■インターネット,移動体通信を中核とする1990 年代からの情報化<br />

の社会的意味<br />

■従来のマスメディアと新興ネットメディアとの「間メディア性」<br />

と主導権をめぐる相克<br />

■「情報社会」としての日本社会の特徴は何か,「情報社会」の比較<br />

文化論(日本社会の情報化をアメリカ,北米,韓国などと比較する)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

担当者は,高度技術と社会文化との関係を探求する新たな文化人<br />

類学の方向性を模索している。情報ネットワーク,メディアに関心<br />

があり,多面的,質的アプローチによる理解に積極的な履修者を希<br />

望したい。


なお,担当者のこれまでの研究などは,ホームページ(http://<br />

www.ne.jp/asahi/kiitos/tdms/hp.j.html)を参照してみてください。<br />

成績評価方法:<br />

その他(基本的には,講義への出席,小課題の提出,レポートに<br />

よって評価する予定です。ただ,履修人数が相当多い場合には,小<br />

課題の提出,期末試験により評価する可能性があります)<br />

人間科学特殊(心理学的視点から考える職場行動) 2単位<br />

(春学期)<br />

組織・職場で働く人々の心理と行動を考える<br />

講師 田中 堅一郎<br />

授業科目の内容:<br />

もし心理学が基礎領域と応用領域に区分できるとしたら、この講<br />

義は明らかに応用領域に属します。しかも、その応用対象は組織や<br />

職場ですので、本講義の内容は産業・組織心理学とよばれる領域に<br />

含まれます。産業・組織心理学の「守備範囲」は意外と広いのです<br />

が、本講義は半期科目なので、その一部である組織・職場で働く従<br />

業員の人々の心理学的な問題について学びます。講義内容の一部に、<br />

私(講義担当者)自身が行った研究成果も盛り込みます。<br />

テキスト(教科書):<br />

あえて特に指定しません。講義資料を配布します。<br />

参考書:<br />

外島 裕・田中堅一郎(編著) 『増補改訂版 産業・組織心理学<br />

エッセンシャルズ』(ナカニシヤ出版, 2004年, 2,800円)※テキスト<br />

に準じます。<br />

小口 孝司 ・今井 芳昭・楠見 孝(編著) 『仕事のスキル ―自分を<br />

活かし、職場を変える』(北大路書房, 2009年, 2,100円)<br />

授業の計画:<br />

1回目 ガイダンス(講義概要について)、応用心理学事始め<br />

2回目 職場のリーダーシップ(1): 素朴なリーダーシップ像から<br />

3回目 職場のリーダーシップ(2): コンティジェンシー・アプローチ<br />

4回目 職場のリーダーシップ(3): 新しいリーダーシップ論<br />

5回目 組織における協力と葛藤(1)<br />

: 組織コミットメント,組織市民行動<br />

6回目~7回目 組織における協力と葛藤(2): 対人葛藤とその解決<br />

8回目 組織の意思決定に潜む落とし穴(1)<br />

: コミットメントのエスカレーション<br />

9回目~10回目 組織の意思決定に潜む落とし穴(2)<br />

: 集団思考(groupthink)<br />

11回目 組織の闇(1): 従業員の逸脱行動、職場いじめ<br />

12回目 組織の闇(2): リストラが職場にもたらしたこと<br />

13回目 総括<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本講義が心理学の応用領域に属しているということは、受講生の<br />

皆さんが心理学の基礎領域をそれなりにご存知であるということを<br />

前提にしています(たとえば心理学の概論はすでに受講した、等)。<br />

もし心理学に関する予備知識が全くない場合でも、受講を拒まれる<br />

ことは毛頭ありませんが、そうした場合には講義で出てくる心理学<br />

用語は自習してください。<br />

それから、講義中に職場での事例を提示して私(担当教員)が受<br />

講生の皆さんに唐突に問いかけたり、質問したりします。その際に<br />

は、黙っていたり無視したりはしないで何らかの意見を述べてくだ<br />

さい。<br />

成績評価方法:<br />

以下の割合で総合評価します:<br />

1. 試験の結果:80%<br />

2. 平常点(出席状況):20%<br />

質問・相談:<br />

出講日の授業開始(30分から1時間程度)前であれば、直接承りま<br />

す。出講日以外に質問・相談があれば、文面で以下のメールアドレ<br />

スにご連絡ください:<br />

tanaka@gssc.nihon-u.ac.jp<br />

301<br />

人間科学特殊(インタフェース論) 2単位 (秋学期)<br />

准教授 小林 ポオル<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では,われわれが外界の事物・システムに対して持ってい<br />

る環境イメージと,人間 環境の相互作用の場であるインターフェ<br />

ースとを分析対象として考察を進める。<br />

情報機器がブラックボックス化・高機能化するに伴い,機器が情<br />

報を一方的に送って使用者の論理的理解により作業達成を促進し,<br />

使用者は形式化された記号操作の系列で意志を効率的に転送すると<br />

いうインタフェースデザインは行詰まり,使用者の作業意欲を低下<br />

させている。機器の操作を,わけのわかった動きだけで構成すると,<br />

明確な目的が定まっている場合にはそれに効率的に近づける。しか<br />

し,「わけがわかる」ことは言語ないし言語代替の抽象記号の系列で<br />

表現できることだから,これを志向するインタフェースは正しい操<br />

作と間違いの対比が明確で,無駄のない整合的な論理応答が可能だ<br />

が,遊びがなく,面白くない。操作を他の状況と結び付けて有機的<br />

関係を作る契機がなく,使用者はイメージの広げようがないので,<br />

機器操作は単なる義務的手続きになってしまう。これは安直である<br />

が無味乾燥な環境の出来をもたらしている。<br />

また制御の自動化によりさまざまな作業から不安・危険を取り除<br />

けば,日常生活の面白さも同時に消滅する。これは同時に,記号的<br />

に整除されない実環境の先の見えないことに対抗してリアルタイム<br />

に何とかする訓練の機会の消失でもある。機器操作とは本来人間が<br />

環境に働きかけ,その結果に応じてその場でさらにやり方を考える<br />

という相互作用それ自体の心地よさ・面白さに基盤を置くもののは<br />

ずである。<br />

人間の環境への働きかけを利便性向上のために単一化するのでな<br />

く,その本来的な多様性を尊重し,実環境の両義性に積極的に対処<br />

するリアルタイムの相互作用をインタフェースデザインにどう結実<br />

させるかを考察しながら,履修者が『快適な』『豊かな』環境を考え<br />

ることの広がりを実感し,さらに現代環境に対する自らの問題意識<br />

を明確化することを本講義の目的とする。<br />

これらのことを考察する準備として,講義前半では,産業革命に<br />

始まる外部動力・機械の成立,形状デザインの変遷を追い,さらに<br />

それらを自動制御する根幹装置であるコンピュータの基礎的構造と<br />

動作についても扱う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

レポート課題の掲示・提出等必要な連絡はすべてkeio.jp内の教育<br />

支援システムを通じて行う。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価・レポートによる評価に出席点を加えた総<br />

合評価<br />

人間科学特殊(組織行動研究Ⅰ) 4単位 (春学期集中)<br />

組織の中の人間行動/生涯キャリア発達/産業・組織心理学/生涯発<br />

達心理学<br />

名誉教授 南 隆男<br />

授業科目の内容:<br />

1. 大学を卒業されて、大半のかたは、いずれかの「組織」に職<br />

を得て、そこで働きながら、それぞれの「人生」をかたちづくって<br />

いかれるわけでしょう。この授業では、「職業」や「労働」との関わ<br />

りにおいて現代「日本人」の現状、またその将来を検討します。<br />

2. といっても、まだ「社会人」ではない「学生」の身であるみ<br />

なさんには、とりあげる問題に対してなかなか実感が持てないこと<br />

が多いと思われます。それで、授業では、「映画」「ドキュメンタリ<br />

ー映像」また「小説」を活用して、『何が/どういうことが、いま、<br />

話題/テーマとされている』かを了解されるべく、努力します。<br />

3. ちなみに、授業そのものに毎回出席/参画されることが、この<br />

授業では重要/重大なこととなってきます。休まれると、その時の授<br />

業の文脈が不明となり、次第に“何が問題とされているのか”が了解<br />

不能の事態になっていくからです。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の各回毎に、関連の資料/文献を配布します。すなわち、これら<br />

がテキストとなります。<br />

参考書:<br />

最初の授業時に、また、授業の進展に応じて、紹介/案内をします。<br />

人<br />


授業の計画:<br />

最初の授業時に詳細に案内します。<br />

重要なことは、Ⅰ(春学期集中)とⅡ(秋学期集中)とを併せて履<br />

修していただくことが条件です。Ⅰだけ、ましてや、Ⅱだけ、の履<br />

修は出来ません。ちなみに、「Ⅰ→Ⅱ」を通しての「一年計画」の授<br />

業です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

『組織行動論』また『ライフスパン発達論』の授業をすでに履修され<br />

ているか、すくなくとも今年度履修中の学生諸君であることが望ま<br />

しいです。<br />

成績評価方法:<br />

クラス参画が30%、試験が30%、レポートが40%で評価しよ<br />

う、と思ってます。<br />

質問・相談:<br />

「質問」は授業の最中であっても躊躇されずに/遠慮なく、どうぞ。<br />

「相談」には授業直後に対応します。<br />

人間科学特殊(組織行動研究Ⅱ) 4単位 (秋学期集中)<br />

組織の中の人間行動/生涯キャリア発達/産業・組織心理学/生涯発<br />

達心理学<br />

名誉教授 南 隆男<br />

授業科目の内容:<br />

1. 大学を卒業されて、大半のかたは、いずれかの「組織」に<br />

職を得て、そこで働きながら、それぞれの「人生」をかたちづくっ<br />

ていかれるわけでしょう。この授業では、「職業」や「労働」との関<br />

わりにおいて現代「日本人」の現状、またその将来を検討します。<br />

2. といっても、まだ「社会人」ではない「学生」の身である<br />

みなさんには、とりあげる問題に対してなかなか実感が持てないこ<br />

とが多いと思われます。それで、授業では、「映画」「ドキュメンタ<br />

リー映像」また「小説」を活用して、『何が/どういうことが、いま、<br />

話題/テーマとされている』かを了解されるべく、努力します。<br />

3. ちなみに、授業そのものに毎回出席/参画されることが、こ<br />

の授業では重要/重大なこととなってきます。休まれると、その時の<br />

授業の文脈が不明となり、次第に“何が問題とされているのか”が了<br />

解不能の事態になっていくからです。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の各回毎に、関連の資料/文献を配布します。すなわち、これ<br />

らがテキストとなります。<br />

参考書:<br />

最初の授業時に、また、授業の進展に応じて、紹介/案内をしま<br />

す。<br />

授業の計画:<br />

最初の授業時に詳細に案内します。<br />

重要なことは、Ⅰ(春学期集中)とⅡ(秋学期集中)とを併せて<br />

履修していただくことが条件です。Ⅰだけ、ましてや、Ⅱだけ、の<br />

履修は出来ません。ちなみに、「Ⅰ→Ⅱ」を通しての「一年計画」の<br />

授業です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

『組織行動論』また『ライフスパン発達論』の授業をすでに履修<br />

されているか、すくなくとも今年度履修中の学生諸君であることが<br />

望ましいです。<br />

成績評価方法:<br />

クラス参画が30%、試験が30%、レポートが40%で評価し<br />

よう、と思ってます。<br />

質問・相談:<br />

「質問」は授業の最中であっても躊躇されずに/遠慮なく、どうぞ。<br />

「相談」には授業直後に対応します。<br />

人間科学特殊Ⅰ(現代家族の社会学)(セ) 2単位 (春学期)<br />

人間科学特殊Ⅱ(現代家族の社会学)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

[通年] 教授 渡辺 秀樹<br />

[春] 講師 西村 純子<br />

セット履修<br />

[秋] 講師 裵 智惠<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

現代家族の状況を紹介するなかで、家族社会学の基礎を学習する。<br />

計量的方法と質的方法による諸研究をバランスよく取り上げて、現<br />

302<br />

代家族について考える。親子関係や夫婦関係という家族の中心的な<br />

関係に焦点をおくとともに、家族と家族外、とくに職業との関係に<br />

ついて注目し、さらには、その関係構造と意識との関連について取<br />

り上げる。個人—家族—社会という関係を重視する講義となる。また、<br />

階層/ジェンダー/国際比較(日韓比較が中心)が主要な切り口と<br />

なる。春学期と秋学期のセット科目である。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくになし、講義内で適宜資料配布有り。<br />

参考書:<br />

渡辺秀樹ほか編「現代家族の構造と変容」2004、東京大学出版会/<br />

西村純子「ポスト育児期の女性と働き方」2009、<strong>慶應義塾大学</strong>出版<br />

会/<br />

牧野カツ子、渡辺秀樹ほか編「世界の家族と子育て」2010近刊、ミ<br />

ネルバ書房。<br />

授業の計画:<br />

1、 ガイダンス<br />

2、 家族の多様性:国際比較調査から<br />

3、 変化する家族:人口学的諸指標を概観<br />

4、 家族と子ども:国際比較調査から概観/社会化環境の類型<br />

の提示<br />

5、 仕事と家族<br />

6、 母親と子育て:1、母性/母性愛の批判的検討<br />

7、 母親と子育て:2、現代日本の育児状況<br />

8、 母親と子育て:3、地域社会と育児<br />

9、 女性の就業と子育て:1、育児期の女性の就業と育児サポート<br />

10、 女性の就業と子育て:2、ポスト育児期の女性と働き方<br />

11、 同上<br />

12、 女性の就業と子育て:3、子育て環境の国際比較<br />

13、 この回以降は講義および学生の報告を踏まえた討論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

共同担当という意義を活かして、質疑応答の時間を十分に確保す<br />

る予定。講義に余裕があれば、映画『クレイマー・クレイマー』、『誰<br />

も知らない』などを観る。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と学期末の試験による。詳しくは、開講初日に説明する。<br />

質問・相談:<br />

講義時間の最終10分間は議論の時間として確保する。講義時間<br />

以外はemailで受け付ける。講義へのコメントをレポートで提出した<br />

場合は、返事を書き込んで(朱を入れて)返却する。<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

現代家族の状況を紹介するなかで、家族社会学の基礎を学習する。<br />

計量的方法と質的方法による諸研究をバランスよく取り上げて、現<br />

代家族について考える。親子関係や夫婦関係という家族の中心的な<br />

関係に焦点をおくとともに、家族と家族外、とくに職業との関係に<br />

ついて注目し、さらには、その関係構造と意識との関連について取<br />

り上げる。個人—家族—社会という関係を重視する講義となる。また、<br />

階層/ジェンダー/国際比較(日韓比較が中心)が主要な切り口と<br />

なる。春学期と秋学期のセット科目である。<br />

テキスト(教科書):<br />

とくになし、講義内で適宜資料配布有り。<br />

参考書:<br />

渡辺秀樹ほか編「現代家族の構造と変容」2004、東京大学出版会/<br />

岩上真珠、鈴木岩弓、森謙二、渡辺秀樹共著「いま、この日本の家<br />

族」2010近刊、弘文堂。<br />

牧野カツ子、渡辺秀樹ほか編「世界の家族と子育て」2010近刊、ミ<br />

ネルバ書房。<br />

授業の計画:<br />

1、 秋学期のガイダンス:家族のできごとから社会を見る<br />

2、 同上<br />

3、 階層研究と家族<br />

4、 同上<br />

5、 階層と結婚:階層同類婚を中心にして<br />

6、 同上<br />

7、 (マクロデータからみた)日韓における性別役割分業<br />

8、 同上<br />

9、 男性における仕事と家庭生活:1、男性にとっての共働き<br />

10、 男性における仕事と家庭生活:2、日本と韓国における男


性の育児参加<br />

11、 男性における仕事と家庭生活:3、ワーク・ファミリー・<br />

コンフリクトの視点から<br />

12、 男性における仕事と家庭生活:4、日韓における父親育児<br />

休業制度<br />

13、 この回以降は総括討論<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

共同担当という意義を活かして、質疑応答の時間を十分に確保す<br />

る予定。講義に余裕があれば、韓国の家族を描く映画を観る。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況と学期末の試験による。詳しくは、開講初日に説明する。<br />

質問・相談:<br />

講義時間の最終10分間は議論の時間として確保する。講義時間<br />

以外はemailで受け付ける。講義へのコメントをレポートで提出した<br />

場合は、返事を書き込んで(朱を入れて)返却する。<br />

人間科学特殊Ⅰ(パーソナリティ心理学)(セ) 2単位<br />

(春学期)<br />

人間科学特殊Ⅱ(パーソナリティ心理学)(セ) 2単位<br />

(秋学期)<br />

セット履修 商学部准教授 木島 伸彦<br />

授業科目の内容:<br />

人はひとりひとり異なるということを前提に、人の個性をパーソ<br />

ナリティという概念によってアプローチするパーソナリティ心理学<br />

について講義を行う。古典的なパーソナリティ理論から最新の理論<br />

まで扱う。授業の中では、希望者に対しては、集団式知能検査やパ<br />

ーソナリティ質問紙などを経験する機会を提供し、自分自身の理解<br />

を深める一助としたい。<br />

ともすると、タブー視されることもある遺伝、精神疾患、発達障<br />

碍についても、現在までの研究で明らかにされていることも積極的<br />

に扱い、受講者の社会全体への理解をより多角的に深めることを求<br />

めていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

なし<br />

授業の計画:<br />

講義 1 : パーソナリティ関連用語の基礎<br />

気質、性格、パーソナリティ、傾性などパーソナリティ心理学で<br />

用いられる用語について説明し、今後のパーソナリティ心理学の授<br />

業全体の概略も伝える。<br />

講義 2 : パーソナリティ心理学の研究方法<br />

パーソナリティ心理学で用いられている様々な研究方法(質問紙<br />

法、面接法、観察法、行動遺伝学)とそれぞれの利点と欠点を説明<br />

し、ここで有名な研究も紹介する。(質問紙法:Big Five、面接法:<br />

SCID、観察法:アタッチメント、行動遺伝学:双生児法)<br />

講義 3 : パーソナリティの記述<br />

古典的パーソナリティ理論の概略を説明する。学習理論、特性論、<br />

類型論、精神分析論。<br />

講義 4 : 特性論<br />

代表的な特性論について、オールポート、キャッテル、ギルフォ<br />

ード、アイゼンク、Big Fiveの各理論の概略を説明する。ここで、ミ<br />

ッシェルの「人間‐状況論争」にも触れる。<br />

講義 5 : 類型論<br />

代表的な類型論について、ガレノス、ヒポクラテス、シュプランガ<br />

ー、クレッチマー、シェルドン、ユングの各理論の概略を説明する。<br />

ここで、ガルの骨相学にも触れ、ガルの理論が社会的に与えた影響<br />

を説明する。さらに、今後のパーソナリティ心理学の方向性として、<br />

ディメンジョン・アプローチとコンステレーション・アプローチを<br />

説明する。<br />

講義 6 : 個人差の測定(知能)<br />

知能に関わる事項、知能の遺伝と遺伝子、知的障碍、学習障碍に<br />

ついて概説する。さらに、個人差の一つの指標である知能について、<br />

303<br />

まずは集団式知能検査を実施し、各自で得点化してもらい、知能検<br />

査がどのようなものであるか、実感してもらう。<br />

講義 7 : パーソナリティの測定1<br />

パーソナリティの測定方法として、質問紙法(Y-Gテスト、M-Gテ<br />

スト、MMPI、EPQ、TCI、NEO-PI)、投影法(ロールシャッハ、<br />

TAT、HTP、バウムテスト、PFスタディ、 SCT、ソンディ・テス<br />

ト)、作業検査法(内田クレペリン、ベンダー・ゲシュタルト・テス<br />

ト)についてそれぞれの特徴を概説する。<br />

講義 8 : パーソナリティの測定2<br />

前回説明したパーソナリティテストとして、質問紙法(NEOと類<br />

似のBig Five短縮版)、投影法(バウムテスト)、作業検査法(クレペ<br />

リン)を実施し、自分の特徴を自覚し、それぞれのパーソナリティ<br />

テストの特徴を実感してもらう。<br />

講義 9 : パーソナリティと発達心理学1<br />

受精・妊娠から、老人に至るまでの発達を扱う。胎内の成長、エリ<br />

クソンのライフ・サイクル論について概説する。<br />

講義 10 : パーソナリティと発達心理学2<br />

日本を含む多くの国における政策に影響を与えた発達心理学の様<br />

々な理論(フロイト、エリクソン、ボールビー)について概説し、<br />

これらの理論がどのように国の政策に影響を与えたのかと今後の課<br />

題について説明する。<br />

講義 11 : パーソナリティと発達心理学3<br />

老人期における発達を扱う。老人期における諸問題と特にスピリチ<br />

ュアルの側面における成長を概説する。<br />

春学期考査<br />

春学期全11回の内容についての理解の程度を確認する。<br />

講義 12 : 前期の復習とパーソナリティと学習心理学<br />

まず、前期の内容について、簡単に復習し、後期の見通しについ<br />

て説明する。次に、レスポンデント条件付け、オペラント条件付け<br />

の基本を概説し、パーソナリティに学習がどのように影響を与える<br />

のかについて概説する。<br />

講義 13 : パーソナリティと生理心理学<br />

神経伝達物質の種類と機能、脳の基本的構造と機能について概説<br />

し、パーソナリティに生理学的機能がどのように影響を与えるのか<br />

について概説する。<br />

講義 14 : クロニンジャーのパーソナリティ理論<br />

前回までの学習心理学、生理心理学の知見を踏まえた上で、クロニ<br />

ンジャー理論を概説する。<br />

講義 15 : パーソナリティと精神疾患<br />

パーソナリティ心理学が貢献しうる一つの大きな領域は臨床心理<br />

学である。まずは、代表的な精神疾患(統合失調症、気分障碍、不<br />

安障碍)について紹介し、パーソナリティ理論でどのようにアプロ<br />

ーチが可能であるのかについて概説する。<br />

講義 16 : パーソナリティと発達障碍<br />

前回に引き続き、代表的な広範性発達障碍(自閉症、ADHD、反<br />

抗・挑戦性障碍、行為障碍)について紹介し、パーソナリティ理論<br />

でどのようにアプローチが可能であるのかについて概説する。<br />

講義 17 : パーソナリティ障碍<br />

DSMにあるパーソナリティ障碍の分類について説明する。個々の<br />

パーソナリティ障碍の特徴について概説し、治療方法についてもパ<br />

ーソナリティ理論でどのようにアプローチが可能であるのかについ<br />

て概説する。<br />

講義 18 : パーソナリティと臨床心理学<br />

前回までの精神疾患、発達障碍、パーソナリティ障碍だけではな<br />

く、臨床心理学が扱う諸問題について、パーソナリティ理論がどの<br />

ように貢献できるのかを概説する。<br />

人<br />


講義 19 : パーソナリティと遺伝・遺伝子と環境<br />

近年の遺伝子工学の進展に伴って、パーソナリティと遺伝子の関係<br />

について研究が進んでいる。最新の知見について概説する。また、<br />

双生児法による行動遺伝学の結果、総じて遺伝要因と環境要因がパ<br />

ーソナリティにどのような影響を与えているのかについて概説する。<br />

講義 20 : パーソナリティと犯罪心理学<br />

まず、犯罪及び非行の現状を概説し、犯罪・非行とパーソナリテ<br />

ィの関連性について説明する。特に、ヘアのサイコパス理論、行為<br />

障碍及び反社会性パーソナリティ障碍とクロニンジャー理論との関<br />

連性について説明し、考えうる政策についても触れる。<br />

講義 21 : パーソナリティと恋愛心理学<br />

ここでは、結婚について扱う。近年の研究によると、パーソナリ<br />

ティと離婚には関連性があり、遺伝要因も関連していることが実証<br />

され始めている。結婚と離婚に関する特定の遺伝子や神経伝達物質<br />

について概説する。<br />

講義22: パーソナリティと産業・組織心理学<br />

HRM(Human Resource Management)について、パーソナリティ<br />

と関連がある諸問題(モチベーション、コミットメント、モラール)<br />

について概説する。さらに、メンタル・ヘルス政策として欧米では<br />

盛んに行われているEAP(Employee Assistance Program)についても紹<br />

介する。<br />

秋学期考査<br />

全22回の内容についての理解の程度を確認する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業の内容については、アウトラインをネット上に用意します。<br />

これをテキスト代わりとします。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果と出席状況を合わせて判断します。<br />

試験の結果を重視しますので、毎回、出席していても単位が取れ<br />

ないこともあり得ます。<br />

人間科学特殊Ⅰ(臨床心理学)(セ) 2単位 (春学期)<br />

人間科学特殊Ⅱ(臨床心理学)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 生田 倫子<br />

授業科目の内容:<br />

臨床心理学とは,様々な問題行動や心理的不適応,心理的病理に<br />

ついて,改善をはかるための診断,治療,対応,予防を行う心理学<br />

の一分野である。この授業では,個々の心理療法の学派紹介にとど<br />

まらず,新たな枠組みを作りうる一つの統合体として,マクロな視<br />

点で俯瞰していくことを目的とする。<br />

前期には「臨床心理学は科学か非科学か?」という問いを考える。<br />

様々な心理療法のアプローチを鑑みて科学的な手法を求めたアプロ<br />

ーチや、逆に主観を尊重して客観性を排除したアプローチなどの共<br />

通性と差異について学ぶ。<br />

後期には、「精神症状について、正常と異常の客観的な線引きは可<br />

能か?」という問いを考える。具体的に様々な精神症状を俯瞰し、<br />

どのような対応がされているかを学びつつ、先の問いについての答<br />

えを受講者個々人で考察してもらうことを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

講座,臨床心理学,1 巻,臨床心理学とは何か<br />

授業の計画:<br />

前期<br />

臨床心理学のなりたち(1時限)<br />

臨床心理学の治療理論として各心理療法の学派の説明(2時限から9<br />

時限)<br />

全体としてのパースペクティブの把握(10時限から12時限)<br />

後期<br />

精神症状についての全体の把握(1時限)<br />

うつ症状、神経症、摂食障害、統合失調症等の精神障害(2時限から<br />

10時限)<br />

まとめ(11時限から12時限)<br />

304<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

カウンセリングに関する授業といっても,とっつきやすい内容に<br />

はあえてしません。人間における心理的問題とは何かについて真剣<br />

に考察したい学生の受講をのぞむ。単位取得は甘くしないつもりで<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(100%)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(0 %)<br />

人間科学特殊Ⅰ(女性とキャリア)(セ) 2単位 (春学期)<br />

人間科学特殊Ⅱ(女性とキャリア)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

主体的なキャリア形成をめざして<br />

セット履修 教授 鈴木 淳子<br />

授業科目の内容:<br />

現代日本社会において,受講生が心理的安寧と満足感をもち,健<br />

康を維持しつつ充実したキャリアの形成をめざすにはどうすればよ<br />

いかについて,明確な問題意識をもって考えてもらうことを目的と<br />

する.ミクロとマクロの視点から,社会心理学および産業・組織心<br />

理学の知見を紹介する。受講生のキャリア・デザインや職場での対<br />

人行動に役立つよう,できるだけ具体的な講義内容にしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。毎回講義資料プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

講義のなかで参考文献リストを配布する。<br />

授業の計画:<br />

授業計画の詳細は第1回講義で説明する.講義では,以下のよう<br />

に毎回異なるテーマを取り上げる.<br />

<br />

職業選択,職業意識,キャリア・デザインに関する心理学の理論,<br />

職場の心理学(集団・集団の構造),<br />

リーダーシップ,メンタリング,職場のコミュニケーション,離職・<br />

転職など<br />

<br />

大卒女性のキャリア形成,ステレオタイプと偏見,ジェンダー・<br />

ステレオタイプ,女性とリーダーシップ,<br />

職場における不快行動,メンタルヘルス,ワーク・ストレスとコン<br />

フリクト,性差医学と自殺など<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

社会心理学および産業・組織心理学ともに,キャリア形成・キャ<br />

リア行動に関して男女共通の知見が数多くあるので,<br />

女子学生だけでなく男子学生の積極的な受講を歓迎する。<br />

遅刻・私語は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果<br />

・出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了後<br />

人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 渡辺 秀樹<br />

授業科目の内容:<br />

家族社会学・教育社会学の文献を中心に講読する。参加者はサブ<br />

ゼミで基礎文献を講読し,学習した上で,研究会では,関心,テー<br />

マに基づく文献を取りあげる。<br />

テキスト(教科書):<br />

講読する文献は、参加者の関心などを考慮して、その都度,提示<br />

する。<br />

参考書:<br />

その都度,紹介する。<br />

授業の計画:<br />

毎回,報告者を決めて輪読形式で行う。


成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 宮坂 敬造<br />

授業科目の内容:<br />

人間科学としての比較文化研究(文化人類学・心理人類学・記号<br />

論・医療人類学・20 世紀末のパラダイムのゆらぎを念頭に置きなが<br />

ら)に関係した諸問題を扱い,ゼミ討論し,問題の見つけ方,発想<br />

の立て方,記号・分析総合の方法の一部を相互に訓練する。ある文<br />

化における小規模集団の象徴行動やそれが表象されたものをどう観<br />

察収集するのか,それに基づいてその文化の価値観,心情,アイデ<br />

ンティティを社会関係と関連させながらどう理解していくか-人々<br />

の言行を観察すると言ったが,それは「観察者」と「観察される人<br />

々」の間に進んでいく関係性に条件づけられるのではないか(更に<br />

いえば,社会経済的関係にも影響されながら前者後者の文化同士を<br />

背負った間文化的関係の場の中で互いに接触している-そのことを考<br />

えねばならぬのでは?)。このような問題意識を中心にもち,また構<br />

造論・現象学的視点・全体システム論の立場をからませた視点と,<br />

相互作用分析(象徴的コミュニケーション分析),文化テクスト・デ<br />

ィスクール内容分析の方法意識を背景に置く。具体的には,比較文<br />

化に関連するサブテーマ(他者のイメージ・異文化理解・文化とア<br />

イデンティティ・文化と認知・感情・危機と通過儀礼・危機におけ<br />

る象徴的行動・文化摩擦・文化と精神病理・身振りや空間の象徴的<br />

意味・芸能・絵画・舞踏と文化・サブカルチャー・大衆文化・小規<br />

模社会・ポスト現代の多民族複合社会・医療人類学など)等の問題<br />

領域の一部を取り上げてゆく。参考書はその都度指示。<br />

授業の計画:<br />

随時宮坂ゼミのHP 等で提示。<br />

学生の研究訓練として補講研究会を年間6 回ほど実施。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

4 年生用の人間科学研究会Ⅲ・Ⅳも自由科目で履修すること<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・出席状況および授業態度による評価(夏のレポートと3 年生論<br />

文の提出をふくむ)<br />

人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

社会階層と格差<br />

セット履修 教授 鹿又 伸夫<br />

授業科目の内容:<br />

教育達成や職業達成などの世代間階層移動における機会格差、そ<br />

してその帰結としての結果格差とくに経済的格差などについて扱う。<br />

社会学の社会階層と社会移動研究では,子ども世代の学歴や職業<br />

などが親世代の学歴や職業に影響されることを明らかにしてきた。<br />

しかし,その影響がどのようにして作られるかというメカニズムに<br />

ついては,十分には解明されていない。また,その影響メカニズム<br />

の男女間の相違はあまり解明されていない。これらに関連する諸研<br />

究を検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

当初は学術専門雑誌論文,その後は選定したテキストについて,<br />

輪読とディスカッションをおこなう。担当にあたった者はレジュメ<br />

や資料など配布物を用意して報告をおこなう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 鈴木 淳子<br />

授業科目の内容:<br />

キャリアあるいはジェンダーにかかわる社会心理学/産業・組織<br />

心理学の研究に興味をもつ学生を対象とし,各自の選んだテーマに<br />

305<br />

ついての卒業論文の完成を最終目標とする。また,論文完成までの<br />

研究活動を通じて,社会的存在としての人間を科学的に研究すると<br />

はどのようなことなのかについての理解を深めることをめざす。<br />

春秋学期の学習を通して,レジュメ・レポート作成,プレゼンテ<br />

ーション,質問紙調査・面接調査などの各種スキルを実践的に学ぶ<br />

ことも重視する。<br />

テキスト(教科書):<br />

第1 回目の授業で履修者の興味を確認したうえで,授業の中で適<br />

宜指定する。<br />

参考書:<br />

講義のなかで参考文献リストを配布する。<br />

授業の計画:<br />

春学期には質問紙法・面接法について学び,各自が関心をもつテ<br />

ーマについて簡単な質問紙・シナリオを作成し,小規模な調査を実<br />

施する。<br />

秋学期には毎回発表者を決めて,全員でキャリアに関するテキス<br />

トを講読し討論する。また,卒業研究のテーマについて各自が関連<br />

文献を調べてその内容を発表し,全員で討論する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

人間科学特殊 I および II (女性とキャリア)を履修すること。<br />

4年生の発表に参加すること。<br />

遅刻・無断欠席は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

・レジュメ・レポートによる評価<br />

・出席状況および授業態度による評価<br />

・その他(討論への貢献による評価)<br />

質問・相談:<br />

講義終了後<br />

人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 小林 ポオル<br />

授業科目の内容:<br />

我々を取りまく様々な事物はその表面的な現れ・機能とは別の働<br />

きかけを人間に対して行っている。もちろんそれらの事物―現代の<br />

環境―を作ってきたのは人間の側であるが,当初想定された機能と<br />

環境に組み込まれた現実のそれとは往々にして一致していない。現<br />

実には,ほとんどの環境は結果として形成されたものであって,比<br />

較的小さな個別改変が集積されることにより全く異質の機能を獲得<br />

したものである。<br />

このような環境は単に科学技術のみの力によって形成されて来た<br />

わけではない。むしろ現代に至る科学技術の発展の原動力となった<br />

ものが,この環境の変化をも支えてきたと考えるのが妥当であろう。<br />

そこでこれがどのような機制によって変遷を遂げて来たのか,また<br />

この過程でおこった人間の側の反発・抵抗がどのような形で現れた<br />

かということを探ることからこの原動力と科学技術・現代の環境の<br />

間の関係を認識し,その上で我々にとっての人間的な環境を追及す<br />

ることを課題とする。<br />

授業の計画:<br />

授業担当者が指定するテキストをもとに毎回徹底的な討論を行う。<br />

テキストはそのつど指定する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者には整然とした議論より前に,普段当然視していて言語化<br />

しないもの,言語化をあきらめているものを言語化して積極的に討<br />

論に参加することが求められる。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 織田 輝哉<br />

授業科目の内容:<br />

この研究会では,社会学的な視点から,人間にかかわる様々な事<br />

象を分析的・科学的にとらえていく方法を身につけていくことを,<br />

ゆるやかな目標として設定しておきたいと思う。<br />

研究会Ⅰでは,社会学における合理的選択アプローチの基礎と応<br />

用について,相互的行為理論・ゲーム理論・社会的ジレンマ研究・<br />

人<br />


ミクロマクロ問題・秩序問題等の課題を取り上げながら学習してい<br />

く。<br />

研究会Ⅱでは,各自の卒業論文に向けての研究を,発表し,議論<br />

をする。<br />

また,社会学の基礎的な文献について,定期的な読書課題を与え<br />

る。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業の目的は,社会学的なものの見方を身につけ,自分自身<br />

の関心テーマに基づいた卒業論文を作成することにある。自分の問<br />

題関心を積極的に追求する意欲ある学生の参加を期待する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

メディア・コミュニケーション研究所教授<br />

萩原 滋<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会では,2 年間の研究活動を通じて各自が選んだテーマの<br />

理解を深め,その成果を卒業論文に結実させることを目的としてい<br />

る。春学期に社会心理学のテキストを講読して基礎的な知識を習得<br />

した後,秋学期には各自が関心のあるテーマを選んで関連する文献<br />

を選んで発表を繰り返し,それに関する議論を通じて卒業論文の準<br />

備を進める。<br />

テキスト(教科書):<br />

社会心理学のテキストを指定する<br />

参考書:<br />

研究法に関する文献を指定する<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕ガイダンス(1 回),社会心理学のテキストの講読(計<br />

9 回),各自の研究テーマの発表(3 回)<br />

〔秋学期〕各自の研究発表,主として関連文献の発表を継続して<br />

行う<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自分で熱中できるようなおもしろい研究テーマを見つけ出すよう<br />

に心掛けること,自分の殻に閉じこもることなく,他の人たちの発<br />

表に関心をもつこと。好奇心と社会性を併せもつことを希望します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

いつでも相談にのるつもりでいます。<br />

人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 三井 宏隆<br />

授業科目の内容:<br />

履修者は卒業論文の完成年度にあたることから,卒業論文作成に<br />

向けての指導を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定せず。<br />

授業の計画:<br />

履修者の進捗状況にあわせた個別指導を行う。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

遅刻,無断欠席は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業中もしくは授業終了後に受付ける。<br />

人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 渡辺 秀樹<br />

授業科目の内容:<br />

4 年生の卒業論文作成指導を中心に行う。<br />

306<br />

テキスト(教科書):<br />

無し。<br />

参考書:<br />

その都度、紹介する。<br />

授業の計画:<br />

各自の報告と討論によって進める。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 宮坂 敬造<br />

授業科目の内容:<br />

①人間科学研究会Ⅰ・Ⅱ(宮坂担当)と,基本的には共通の内容<br />

ですが,春学期は主として英語文献を使いながら報告・討論の訓練<br />

をおこないます。<br />

②さらに,この「研究会Ⅲ・Ⅳ」は,四年生の卒論の構想,中間<br />

展開,完成にむけて,随時,発表・討論・指導もあわせておこない<br />

ます。三年生は自身の三年生論文の展開・完成への参考にするため,<br />

「研究会Ⅲ・Ⅳ」も同時に履修すること。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

3 年生用の人間科学研究会Ⅰ・Ⅱも自由科目で履修すること<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

社会階層と格差<br />

セット履修 教授 鹿又 伸夫<br />

授業科目の内容:<br />

教育達成や職業達成などの世代間階層移動における機会格差、そ<br />

してその帰結としての結果格差とくに経済的格差などについて扱う。<br />

社会学の社会階層と社会移動研究では,子ども世代の学歴や職業<br />

などが親世代の学歴や職業に影響されることを明らかにしてきた。<br />

しかし,その影響がどのようにして作られるかというメカニズムに<br />

ついては,十分には解明されていない。また,その影響メカニズム<br />

の男女間の相違はあまり解明されていない。これらに関連する諸研<br />

究を検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

当初は学術専門雑誌論文,その後は選定したテキストについて,<br />

輪読とディスカッションをおこなう。担当にあたった者はレジュメ<br />

や資料など配布物を用意して報告をおこなう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 鈴木 淳子<br />

授業科目の内容:<br />

キャリアあるいはジェンダーにかかわる社会心理学/産業・組織<br />

心理学の研究に興味をもつ学生を対象とし,各自の選んだテーマに<br />

ついての卒業論文の完成を最終目標とする。また,論文完成までの<br />

研究活動を通じて,社会的存在としての人間を科学的に研究すると<br />

はどのようなことなのかについての理解を深めることをめざす。<br />

各自の選んだ研究テーマについてさらに検討をすすめ,研究の進<br />

行状況を発表する。<br />

成績評価方法:<br />

レジュメ・レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

その他:討論への貢献による評価


人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 小林 ポオル<br />

授業科目の内容:<br />

現代環境変化を総合的に理解するにあたって,その根底の原動力<br />

である我々の言語認識,およびそれを推し進める力について考察を<br />

進める。そのうえで,履修者各自が問題認識を深化させ,卒論を完<br />

成させるための支援を行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 准教授 織田 輝哉<br />

授業科目の内容:<br />

この研究会では,社会学的な視点から,人間にかかわる様々な事<br />

象を分析的・科学的にとらえていく方法を身につけていくことを,<br />

ゆるやかな目標としておきたいと思う。<br />

研究会Ⅰでは,社会学における合理的選択アプローチの基礎と応<br />

用について,相互的行為理論・ゲーム理論・社会的ジレンマ研究・<br />

ミクロマクロ問題・秩序問題等の課題を取り上げながら学習してい<br />

く。<br />

研究会Ⅱでは,各自の卒業論文に向けての研究を,発表し,議論<br />

をする。<br />

また,社会学の基礎的な文献について,定期的な読書課題を与え<br />

る。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業の目的は,社会学的なものの見方を身につけ,自分自身<br />

の関心テーマに基づいた卒業論文を作成することにある。自分の問<br />

題関心を積極的に追求する意欲ある学生の参加を期待する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

メディア・コミュニケーション研究所教授<br />

萩原 滋<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会では,2 年間の研究活動を通じて各自が選んだテーマの<br />

理解を深め,その成果を卒業論文に結実させることを目的としてい<br />

る。春学期には,3 年生を中心に社会心理学のテキストを講読する<br />

ことになるが,4 年生は,昨年度からの研究テーマを掘り下げて,<br />

卒業論文の制作の準備を具体的に進め,適宜,進行状況を発表する。<br />

テキスト(教科書):<br />

社会心理学のテキストを指定する<br />

参考書:<br />

研究法に関する文献を指定する<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕ガイダンス(1 回),社会心理学のテキストの講読(計<br />

9 回),各自の研究テーマの発表(3 回)<br />

〔秋学期〕各自の研究発表,主として関連文献の発表を継続して<br />

行う<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

できるだけ早めに卒業論文制作の準備を進めて欲しい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

いつでも相談にのるつもりでいます。<br />

307<br />

人間科学卒業研究 2単位 (秋学期)<br />

教授 鈴木 淳子<br />

准教授 織田 輝哉<br />

授業科目の内容:<br />

この科目は,コースB(「人間科学研究会 II の履修と卒業論文提<br />

出」を卒業要件としないコース)を選択した人間科学専攻4年生の<br />

必修科目である.<br />

具体的な内容・評価の基準等を説明するので,第1回目の授業に<br />

必ず出席すること.また,この科目に関する掲示は必ず確認するこ<br />

と.<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

人<br />


教育学概論(学芸員) 2単位 (春学期)<br />

教授 真壁 宏幹<br />

授業科目の内容:<br />

美的経験がもつ人間形成論的意義とは何だろうか。文化と教育の<br />

関係はどうあるべきなのだろうか。学校とミュージアムの連携は?<br />

こうした「根本問題」を考える際の視点を,日本やドイツにおける<br />

事例や研究を考察することで獲得してみたい。たとえば,ベルリン<br />

にあるいくつかのミュージアムの歴史と現状を,「あえて」人間形成<br />

論的観点から解釈し直すことで,社会教育,文化伝達,大衆啓蒙の<br />

場としてだけではない「人間形成 Bildung」の場としての「ミュージ<br />

アム」の可能性が見えてくるかもしれない。しかし,この時,「人間<br />

形成」なる語で,とくに「教育」との対比の中で,いったい何が考<br />

えられようとしているのだろうか。これが,まずは説明されねばな<br />

らないのだが、複雑なことに,この語を説明しようとなると,ふた<br />

たび「ミュージアム」を支えた人文主義の問題に引き戻されていく。<br />

本講義はヨーロッパ近代において成立した「ミュージアム」と「人<br />

間形成」のこの深い相互依存関係を批判的に考察することで,「ミュ<br />

ージアム」と「人間形成」がもつ現代的可能性を考えるものである。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

適宜,講義中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

初回にくわしく説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「学ぶこと」「学問すること」にプライドをもって講義に参加して<br />

欲しい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況による評価<br />

質問・相談:<br />

講義時に配る質問票などで。<br />

生涯学習概論 2単位 (春学期)<br />

講師 青山 鉄兵<br />

授業科目の内容:<br />

「教える」や「学ぶ」といった行為は、人生のさまざまな場面と<br />

密接につながっています。本講義では、「生涯学習」というアイディ<br />

アを出発点にして、人々の学習やその支援のあり方をめぐる問題に<br />

ついての基本的視点を獲得することを目的とします。生涯学習の理<br />

念や生涯学習を支える社会的な仕組み、さらに具体的な学習支援の<br />

方法についての理解を深める中で、本講義が各学生が自分自身と生<br />

涯学習のつながりについて考えるきっかけになればと思っています。<br />

それはまた、「教育」や「学習」といった概念を「子ども」や「学<br />

校」以外の文脈から捉え直していく過程にもなるはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

308<br />

参考書:<br />

『社会教育の基礎』鈴木眞理・松岡廣路編著 学文社 2006年<br />

ISBN4-7620-1583-0<br />

授業の計画:<br />

1.オリエンテーション<br />

2.「生涯学習」というアイディア①<br />

3.「生涯学習」というアイディア②<br />

4.生涯学習を支援する仕組み<br />

5.学校教育と社会教育①<br />

6.学校教育と社会教育②<br />

7.学習支援の諸相①〜人はなぜ学ぶのか〜<br />

8.学習支援の諸相②〜人は何を学んでいるのか1〜<br />

9.学習支援の諸相③〜人は何を学んでいるのか2〜<br />

10.学習支援の諸相④〜人はどのように学んでいるのか〜<br />

11.生涯学習とまちづくり<br />

12.生涯学習とキャリアデザイン<br />

13.生涯学習の公的支援の是非<br />

成績評価方法:<br />

試験:80%、出席状況:20%で評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

視聴覚教育メディア論 2単位 (秋学期)<br />

アート・ドキュメンテーションの基礎からミュージアム・リテラ<br />

シーまで<br />

講師 水谷 長志<br />

授業科目の内容:<br />

視聴覚教育メディア論をアート・ドキュメンテーションの視点か<br />

ら再構築することを試みる。アート・ドキュメンテーションがMLA<br />

に関わる学際的、職能横断的な活動と理論であることを、そもそも<br />

の出発点としての美術図書館(アートライブラリ)の文脈から掘り<br />

起こして、情報資料の側面からミュージアム・リテラシーへの理解<br />

と獲得を目的とする。あわせて蓄積・検索型の情報資源提供サービ<br />

スを行うMLAの差異と隣接、さらに今日的課題である「MLA連携」<br />

について、その意味と可能性を検討する。<br />

※MLA=M(useum), L(ibrary), A(rchives)。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要に応じ講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

・水谷長志『図書館文化史』〈図書館情報学の基礎・11〉勉誠出<br />

版, 2003.<br />

・谷口祥一、緑川信之『知識資源のメタデータ』勁草書房, 2007.<br />

・『図書館・アーカイブズとは何か』〈別冊 環・15〉藤原書店, 2008.<br />

・S. A. ホルム『博物館ドキュメンテーション入門』勁草書房, 1997.<br />

・『博物館情報論』〈新版・博物館学講座・11〉雄山閣出版, 1999.<br />

・『日本のアート・ドキュメンテーション-20年の達成 MLA連<br />

携の現状、課題、そして将来』(仮題)勉誠出版, 2010年6月刊行予定.<br />

その他、授業内容に関連するものを講義の中で適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. 開講にあたって/視聴覚教育メディア論を<br />

アート・ドキュメンテーションから再構築するとは何か<br />

2. アート・ドキュメンテーションの領域と展開<br />

3. もの資料/画像資料/文字・文書資料<br />

4. アート・ドキュメンテーションの発端としてのアートライブラリ<br />

5. アート・ドキュメンテーションの展開としてのアートアーカイブ<br />

6. ミュージアムの活動を情報資源の視点から見直す I/コレクション<br />

7. MDS: Museum Documentation Systemの構築/ものの記述とメタデータ<br />

8. ミュージアムの活動を情報資源の視点から見直す II/展覧会<br />

9. ミュージアムの活動を情報資源の視点から見直す III/出版物<br />

10. MDS: Museum Documentation Systemの公開/国立美術館を例に<br />

11. MLA連携とは何か/意義と実装の現状<br />

12. ミュージアム・リテラシー<br />

13. 今日の文化情報資源の構築と公開<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

情報資源はWeb界にのみあるのではないことをあらためて認識す<br />

るように、多様なMLAの実体へ目を開き、自ら多くの館(やかた)<br />

の扉を叩いてもらいたい。ミュージアムの展示空間、ライブラリの


棚、アーカイブの堆積にこそ、見出されることをなお待つ文化的豊<br />

穣があることを体験として発見していただきたい。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後およびメールにて質問・意見など受け付けます。<br />

メールアドレスは授業初回に提示します。<br />

博物館学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

講師 吉岡 明美<br />

講師 坪井 則子<br />

授業科目の内容:<br />

博物館の基礎的理解力をつけるのがこの講座の目的です。作品を<br />

実際に見たり触れたりして、体験できる施設が博物館・美術館です。<br />

展覧会を通じて、博物館の社会的意義を理解してもらえるように授<br />

業を進めます。ほぼ週一回指定する展覧会を見学し,それをレポー<br />

トにまとめてもらい,毎回講評をします。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 博物館の歴史<br />

3. 博物館の仕事・意義<br />

4. 博物館の建物<br />

5. 博物館と照明<br />

6. 博物館と温湿度<br />

7. 博物館と環境<br />

8. 博物館と防災<br />

9. 博物館と観客<br />

10. 展示と効果<br />

11. 博物館と広報<br />

12. 博物館と教育普及<br />

13. 未定<br />

14. 博物館関係法規<br />

15. 作品の収集<br />

16. 作品の調書<br />

17. 作品の保存と整理<br />

18. 作品の梱包と運搬<br />

19. 展覧会と企画<br />

20. 博物館の評価<br />

21. 博物館の組織と運営<br />

22. 博物館の常設展示<br />

23. 科学を展示する<br />

24. 大学の博物館<br />

25. 博物館と学芸員<br />

26. 質問に答える<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

レポートは、原稿用紙に手書き(ボールペン)で1200字以内<br />

です。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(提出率80%が必要)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

博物館学実習ⅠA(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学実習ⅡA(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

教授 阿部 祥人<br />

講師 石神 裕之<br />

講師 西田 宏子<br />

授業科目の内容:<br />

博物館の学芸員の資格を得ようとする人のために置かれた博物館<br />

学講座の必修科目である。将来,学芸員として要求される博物館業<br />

務に関する知識,資料の扱い方などを現物を用いて実習を行う。従<br />

って,既に博物館学の講義を履修していることが望ましい。実習は<br />

毎時間連続した内容であるため,欠席はもちろん,遅刻も絶対にし<br />

ないことが要求される。<br />

なお,この講義は履修者の調整を行い,博物館学実習A を履修す<br />

309<br />

る者と同C を履修する者とに分ける。この振り分けの詳細な説明は<br />

4 月の最初の授業で行うため,希望者はこれに必ず出席すること。<br />

そこで振り分けられた者以外は履修は認められない。<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕<br />

第1 回 履修説明・カード提出<br />

第2 回 「学芸員の義務と資料の流れ」の講義<br />

第3 回 学芸員実務に関するビデオ(放送大学教材)上映<br />

第4 回 資料洗浄<br />

第5 回 土器注記<br />

第6 回 土器接合<br />

第7 回 土器復元<br />

第8 回 土器復元<br />

第9 回 土器復元(石膏入れ)<br />

第10 回 企画展示の立案・実施に関するビデオ(放送大学教材)<br />

上映<br />

第11 回 夏季グループ発表(企画展示)説明・準備<br />

第12 回 夏季グループ発表にむけての相談・準備<br />

第13 回 企画展示の発表・討議および図録作成<br />

〔秋学期〕<br />

第14 回 展示実習(陳列棚の展示替え・清掃)<br />

第15 回 資料図化(土器拓本)<br />

第16 回 資料図化(土器拓本)<br />

第17 回 拓本裏打ち<br />

第18 回 土器断面実測およびトレース<br />

第19 回 土器断面実測およびトレース<br />

第20 回 レイアウト・図版作成<br />

第21 回 美術品取り扱いに関するビデオ上映(放送大学教材)<br />

第22 回 写真撮影(大型資料・立面)<br />

第23 回 写真撮影(小型資料・俯瞰)<br />

第24 回 展示企画案の作成とレポート提出<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

展覧会に足を運ぶことを心がけてください<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

博物館学実習ⅠB(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学実習ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

教授 杉本 智俊<br />

講師 石神 裕之<br />

講師 西田 宏子<br />

授業科目の内容:<br />

博物館の学芸員の資格を得ようとする人のために置かれた博物館<br />

学講座の必修科目である。将来,学芸員として要求される博物館業<br />

務に関する知識,資料の扱い方などを現物を用いて実習を行う。従<br />

って,既に博物館学の講義を履修していることが望ましい。実習は<br />

毎時間連続した内容であるため,欠席はもちろん,遅刻も絶対にし<br />

ないことが要求される。<br />

なお,この講義は履修者の調整を行い,博物館学実習A を履修す<br />

る者と同C を履修する者とに分ける。この振り分けの詳細な説明は<br />

4 月の最初の授業で行うため,希望者はこれに必ず出席すること。<br />

そこで振り分けられた者以外は履修は認められない。<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕<br />

第1 回 履修説明・カード提出<br />

第2 回 「学芸員の義務と資料の流れ」の講義<br />

第3 回 学芸員実務に関するビデオ(放送大学教材)上映<br />

第4 回 資料洗浄<br />

第5 回 土器注記<br />

第6 回 土器接合<br />

第7 回 土器復元<br />

第8 回 土器復元<br />

第9 回 土器復元(石膏入れ)<br />

第10 回 企画展示の立案・実施に関するビデオ(放送大学教材)<br />

上映<br />

第11 回 夏季グループ発表(企画展示)説明・準備<br />

第12 回 夏季グループ発表にむけての相談・準備<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


第13 回 企画展示の発表・討議および図録作成<br />

〔秋学期〕<br />

第14 回 展示実習(陳列棚の展示替え・清掃)<br />

第15 回 資料図化(土器拓本)<br />

第16 回 資料図化(土器拓本)<br />

第17 回 拓本裏打ち<br />

第18 回 土器断面実測およびトレース<br />

第19 回 土器断面実測およびトレース<br />

第20 回 レイアウト・図版作成<br />

第21 回 美術品取り扱いに関するビデオ上映(放送大学教材)<br />

第22 回 写真撮影(大型資料・立面)<br />

第23 回 写真撮影(小型資料・俯瞰)<br />

第24 回 展示企画案の作成とレポート提出<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

展覧会に足を運ぶことを心がけてください<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

博物館学実習ⅠC(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学実習ⅡC(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

授業科目の内容:<br />

博物館学実習ⅠA に同じ<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・特別展企画発表+図録作成による評価<br />

・平常点(出席状況および授業参加度による評価)<br />

博物館学実習ⅠD(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学実習ⅡD(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修<br />

授業科目の内容:<br />

博物館学実習ⅠAに同じ<br />

テキスト(教科書):<br />

博物館学実習ⅠAに同じ<br />

参考書:<br />

博物館学実習ⅠAに同じ<br />

授業の計画:<br />

博物館学実習ⅠAに同じ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

博物館学実習ⅠAに同じ<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・特別展企画発表+図録作成による評価<br />

・平常点(出席状況+授業参加度)による評価<br />

質問・相談:<br />

博物館学実習ⅠAに同じ<br />

教授 山口 徹<br />

講師 石神 裕之<br />

講師 西田 宏子<br />

教授 佐藤 孝雄<br />

講師 石神 裕之<br />

講師 西田 宏子<br />

博物館学実習ⅢA(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学実習ⅢB(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学実習ⅣA(セ) 2単位 (秋学期)<br />

博物館学実習ⅣB(セ) 2単位 (秋学期)<br />

教授(有期) 金子 啓明<br />

准教授 後藤 文子<br />

講師 名児耶 明<br />

講師 平塚 泰三<br />

講師 小野 真弓 (Aのみ)<br />

セット履修<br />

講師 小林 明子<br />

授業科目の内容:<br />

博物館の学芸員資格を得ようとする人のためにもうけられた博物<br />

館学講座の必修科目である。将来、学芸員として求められる博物館・<br />

310<br />

美術館業務に関する知識、美術品の取り扱いについて現物を用いて<br />

実習を行う。<br />

なお、この博物館実習は履修者の調整を行い、AとBに分ける。履<br />

修の仕方や振り分けについては、4月の最初の授業で行うので希望<br />

者はこれに必ず出席すること。この振り分けられた者以外の履修は<br />

認められない。<br />

授業の計画:<br />

グループに分かれ、日本及び西洋の美術品を用いて実習を行い、<br />

随時小テスト、講義を実施するほか、学外実習(必修)を行う。<br />

〔春学期〕<br />

1.履修説明、カード提出<br />

2.学芸員の仕事<br />

3.絵画作品の調査のための基礎知識、版画の技法(1)<br />

4.絵画作品の調査のための基礎知識、版画の技法(2)<br />

5.版画作品調査(1)<br />

6.版画作品調査(2)<br />

7.版画作品調査(3)<br />

8.図録の作成実習(1)染織品の調査/版画レポート提出<br />

9.図録の作成実習(2)・図録の作成実習・発表<br />

10.図録の作成実習(3)・図録の作成実習・発表<br />

11.版画作品調査発表<br />

12.小テスト、実習の心構え<br />

13.学外実習(五島美術館を予定)<br />

〔秋学期〕<br />

14.掛物・茶碗の取扱い補習・復習<br />

15.茶碗の取扱いと調査<br />

16.掛物作品調査(1)<br />

17.掛物作品調査(2)<br />

18.日本の古美術品について<br />

19.掛物作品調査(3)<br />

20.掛物作品調査(4)<br />

21.学内作品調査/掛物調査レポート提出<br />

22.解説シート発表<br />

23.掛物作品調査発表<br />

24.巻物の取り扱い<br />

25.小テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

実習は連続した内容で行われるため、欠席、遅刻をしないことが<br />

求められる。<br />

成績評価方法:<br />

・出席状況および授業態度による評価<br />

・レポートによる評価<br />

博物館学特殊Ⅰ(資料論・有形)(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学特殊Ⅱ(資料論・有形)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 石神 裕之<br />

授業科目の内容:<br />

近年,博物館施設・展示内容の多角化の中で,博物館資料もまた<br />

多様化しつつある。本講義では,それらの博物館資料のうち,特に<br />

考古資料や民族(民俗)資料などの物質資料を中心として,その性<br />

質や特性を理解するとともに,分類・収集・登録・管理といった整<br />

理法や理化学的分析,保存処理のあり方などを解説したい。また,<br />

そうした整理、分析した成果を企画や展示に活かすための方法につ<br />

いて,特に地域の文化遺産活用の観点から実例を挙げつつ紹介した<br />

い。近年では,従来の文化財の枠組みをこえて,近代以降の産業遺<br />

産や文化的景観など新たな文化遺産に対する関心も高まっている。<br />

またそれらを「まちづくり」の中で活用する動きも見られるが,鞆<br />

の浦の架橋問題に認められるように,文化財保護・活用の意識は立<br />

場によって温度差があることも事実である。今後こうした地域の文<br />

化遺産を,どのようにまちづくりの中で活かしていくべきかといっ<br />

た課題についても議論できればと考えている。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しない。<br />

参考書:<br />

必要に応じて講義の中で紹介する。<br />

授業の計画:<br />

春学期:博物館(特に歴史系博物館)の発展過程を整理しつつ,<br />

博物館資料の整理法と展示・活用事例について,物資資料(民具・


生活財)や写真・絵画など多様な資料形態に即しつつ解説していき<br />

たい。<br />

秋学期:春学期に紹介した物質資料のみならず史跡や建築物,文<br />

化的景観など文化遺産活用の観点から,地域の文化財(文化遺産)<br />

とまちづくりとの関わり方や地域博物館の役割などについて実例を<br />

紹介しつつ,考えてみたい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび授業参加度など平常点を含めた総合評価<br />

博物館学特殊Ⅲ(資料論・展示・運営)(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学特殊Ⅳ(資料論・展示・運営)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

日本の博物館・美術館をめぐる諸問題<br />

セット履修 准教授 安藤 広道<br />

授業科目の内容:<br />

日本の博物館・美術館は、現在さまざまな問題を抱えています。<br />

本講義では、博物館・美術館における、資料、研究、展示、普及活<br />

動、運営などをめぐる問題点を取り上げ、それについて受講者とと<br />

もに考えてみたいと思っています。私自身の横浜市歴史博物館・東<br />

京国立博物館の経験をお話しするほか、東京近郊の博物館・美術館<br />

の学芸員、または博物館・美術館に関連した仕事をしている方々か<br />

ら、直接現場の声を聞く機会もできるだけたくさんつくりたいと考<br />

えています。また、全員に、ある博物館・美術館の展示を見学して<br />

もらい、それについて討論することも、数回行う予定です。受講者<br />

には、是非、見学者・利用者の立場からも、博物館・美術館の問題<br />

を積極的に論じてもらいたいと思っています。<br />

テキスト(教科書):<br />

使用しません。<br />

参考書:<br />

必要に応じて講義の中で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

具体的な計画は、初回の講義(ガイダンス)で、受講者の人数、<br />

専攻、それぞれの博物館・美術館に対する関心の度合いなどをみた<br />

うえで立てたいと考えています。前期・後期にそれぞれ1回程度、<br />

現場の声をうかがう機会を設けるほか、展示をめぐる討論も1~2<br />

回行う予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

将来、博物館・美術館関係の仕事に就きたいと思っている学生に<br />

は、是非履修して欲しいと思っています。また、利用者として博物<br />

館・美術館に関心をもっている学生も大飲迎です。積極的に自身の<br />

意見を述べることのできる学生の受講を希望します。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、それ以外の時間でも随時受け付けます。<br />

博物館学特殊Ⅴ(展示・普及)(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学特殊Ⅵ(展示・普及)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 足立 拓朗<br />

授業科目の内容:<br />

埋蔵文化財あるいは工芸品系博物館の展示・普及に関する以下の<br />

技術を解説。<br />

1. 資料の展示ケースへの配置・設置(温湿度、照明、てぐす掛け<br />

について)<br />

2. 作品の梱包・開梱,運搬(保険、資料の検品について)<br />

3. 解説パネルや図版パネルの作成・設置(印刷のための解像度に<br />

ついて)<br />

4. 報告書・展示図録の作成(印刷物の製作見積もりについて)<br />

5. ポスター・チラシの作成(デザイン製作・選定)<br />

6. 企画展示の作業工程(展示プラン、作品選定、他館との連携)<br />

7. 博物館広報活動(交通広告の掲示について)<br />

8. 参加型展示(ハンズオン、体験展示、ワークショップ、ミュー<br />

ジアムショップ)<br />

9. 小中学校の課題学習との連携(ワークシートの制作と実施)<br />

10. 地域博物館としての活動(地域の団体との連携、市民展示)<br />

11.ボランティア活動と博物館(展示ガイドの運営)<br />

311<br />

テキスト(教科書):<br />

必要が有れば授業中に指示<br />

参考書:<br />

『新版博物館学講座 9 博物館展示法』雄山閣出版.<br />

『市民の中の博物館』伊藤寿朗著、吉川弘文館.<br />

『美術館・博物館の展示−理論から実践まで−』デビッド・ディー<br />

ン著、北里桂一監訳、丸善.<br />

授業の計画:<br />

液晶プロジェクターによって,実務作業を図示しながら授業を行<br />

う。前期は展示技術を中心に授業を進行する。実習形式の授業も積<br />

極的に取り入れる。展示作業に必要な考古学・博物館学の基礎知識<br />

の解説も並行して行う。<br />

後期は博物館普及活動を講義する。ポスター・チラシ・チケットの<br />

デザイン制作を体験する。地域博物館の普及活動としてのワークシ<br />

ートの製作を解説する。実際に中近東文化センター附属博物館で行<br />

われているワークショップを体験し、参加型展示について考えてい<br />

く。また、博物館ボランティアの運営についても実例を用いて解説<br />

する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

パソコンによる画像処理の基礎的な技術・概念の理解も目指して<br />

授業を実施する。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(春秋とも学期末試験を実施する)<br />

博物館学特殊Ⅶ(企画・運営・教育)(セ) 2単位 (春学期)<br />

博物館学特殊Ⅷ(企画・運営・教育)(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授(有期) 金子 啓明<br />

授業科目の内容:<br />

今日、日本の博物館・美術館は主として経済的理由から厳しい運<br />

営状況下にあるといえます。日本で多くを占める国の独立行政法人<br />

系の博物館・美術館と地方自治体運営の公立博物館・美術館では予<br />

算削減が常態化しているところもあり、加えて入館者が少ない館で<br />

は行政側から存在意義すら問われています。しかし、たとえば、昨<br />

年、東京と九州の国立博物館で開催された「国宝 阿修羅展」は合<br />

わせて165万人もの入館者数があったのをはじめ、大型特別展は<br />

盛況で市民の美術への関心はかつてなく高まっています。さまざま<br />

な問題と矛盾を抱える今日の日本の博物館・美術館の運営状況は、<br />

決して健全な状態にあるとはいえません。この講義では博物館の存<br />

在意義や目的の必要性を再検討しながら、企画・運営・教育につい<br />

て考えたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

必要があれば授業中で指示します。<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕<br />

1. 今日の日本の博物館・美術館1<br />

2. 今日の日本の博物館・美術館2<br />

3. 今日の日本の博物館・美術館3<br />

4. 博物館の企画1(共催展の事例と問題1)<br />

5. 博物館の企画2(共催展の事例と問題2)<br />

6. 博物館の企画3(博物館の建築空間と総合的企画)<br />

7. 博物館の企画4(デジタル情報を活用した企画)<br />

8. 博物館の企画5(常設展と企画展示)<br />

9. 博物館の企画6(博物館ブランドを活用したグランドデザイン)<br />

10.博物館の教育事業1<br />

11.博物館の教育事業2<br />

12.博物館の運営と日本美術の危機管理1<br />

13.博物館の運営と日本美術の危機管理2<br />

〔秋学期〕<br />

14.独立行政法人制度・指定管理者制度と博物館1<br />

15.独立行政法人制度・指定管理者制度と博物館2<br />

16.博物館の目標1<br />

17.博物館の目標2<br />

18.博物館の事業計画1<br />

19.博物館の事業計画2<br />

20.博物館の評価1<br />

21.博物館の評価2<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


22.博物館の組織と職員1<br />

23.博物館の組織と職員2<br />

24.博物館の組織と職員3<br />

25.博物館における連携<br />

26.博物館の理想と運営<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

日本の博物館の事例を中心とします。<br />

成績評価方法:<br />

・出席状況及び授業態度による評価。<br />

・レポートによる評価。<br />

漢文講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

伝記や批評を読み,唐詩について考える<br />

講師 今原 和正<br />

授業科目の内容:<br />

すでに英語を学んでいる皆さんにとって,漢文の語法はそれほど<br />

難しいものではありません。漢文読解の難しさは,ひとつひとつの<br />

語の意味を吟味することにあります。授業では,返り点のうってな<br />

い文章に「語釈」を付け,それにもとづいて文意を読みとり,自分<br />

で返り点をうつ練習をします。また,あわせて唐詩全般についての<br />

知識を身につけるとともに,通説にとらわれずに詩の解釈をするお<br />

もしろさを味わってもらおうと思っています。伝記資料としては「全<br />

唐詩小伝」,批評資料としては「唐詩鏡」の評語が主となります。と<br />

りあげる作品は初唐から晩唐までの比較的有名なものとしました。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

・『唐詩鑑賞辞典』(前野原彬編)<br />

・『漢文まとめと要点』(森野繁夫等・白帝社)<br />

・『唐代の詩人 その伝記』(小川環樹編・大修館書店)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で年間の授業計画を提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特にありません<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中,授業終了後,いつでも受けつけます。<br />

漢文講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

伝記や批評を読み,唐詩について考える<br />

講師 今原 和正<br />

授業科目の内容:<br />

すでに英語を学んでいる皆さんにとって,漢文の語法はそれほど<br />

難しいものではありません。漢文読解の難しさは,ひとつひとつの<br />

語の意味を吟味することにあります。授業では,返り点のうってな<br />

い文章に「語釈」を付け,それにもとづいて文意を読みとり,自分<br />

で返り点をうつ練習をします。また,あわせて唐詩全般についての<br />

知識を身につけるとともに,通説にとらわれずに詩の解釈をするお<br />

もしろさを味わってもらおうと思っています。伝記資料としては「全<br />

唐詩小伝」,批評資料としては「唐詩鏡」の評語が主となります。と<br />

りあげる作品は初唐から晩唐までの比較的有名なものとしました。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

・『唐詩鑑賞辞典』(前野原彬編)<br />

・『漢文まとめと要点』(森野繁夫等・白帝社)<br />

・『唐代の詩人 その伝記』(小川環樹編・大修館書店)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で年間の授業計画を提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特にありません<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中,授業終了後,いつでも受けつけます。<br />

312<br />

漢文講読Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

講師 平井 徹<br />

授業科目の内容:<br />

漢文解釈に必要な、漢語の構成や句形(文法)に習熟することを<br />

最優先の目標とし、将来的にはさまざまなジャンルの作品を読むこ<br />

とができる基礎力を養う。現在の漢字・漢文教育に関する新たな情<br />

報も紹介していきたい。<br />

テキストの本文とその中に掲載されている原典を読解したうえで、<br />

必要事項をチェックし、状況に応じて補足説明を行う。授業の進め<br />

方は、講義+作業による。理解の定着を図るため、毎授業時間内に<br />

課題を出し、その都度提出してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

『私の漢文講義』 原田種成 大修館書店 2008年第8刷<br />

参考書:<br />

『社会人のための漢詩漢文小百科』 田部井文雄・菅野禮行ほか<br />

大修館書店<br />

『漢文のよみかた』 奥平卓 岩波ジュニア新書<br />

『漢文の話』 吉川幸次郎 ちくま学芸文庫<br />

『新訂漢文法要説』 西田太一郎 朋友書店<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 漢文は日本の古典/十八史略1<br />

第3回 漢文の訓読/十八史略2<br />

第4回 朗読と暗誦/論語<br />

第5回 返り点/楚辞1<br />

第6回 書き下し文/楚辞2<br />

第7回 慣用的な字と句法/史記1<br />

第8回 表現の簡潔性/史記2<br />

第9回 国文と漢文/史記3<br />

第10回 漢字の特性と漢字音/史記4<br />

第11回 旧漢字の字形/戦国策1<br />

第12回 漢和辞典と部首/戦国策2<br />

第13回 定期試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初回の授業で諸々の説明をするので、必ず出席のこと。また、春<br />

学期と秋学期のセットでの履修を原則とする。<br />

限られた授業時間内で全ての事項に十分な説明をすることは難し<br />

いので、授業の前後に各自でテキストを熟読し、理解を確実なもの<br />

にするよう努力してほしい。<br />

漢文は基礎的事項さえしっかり身につけば、読解力アップに直結<br />

する。苦手意識を持つ必要はないので、楽しく、主体的な授業参加<br />

を期待する。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(期末試験)<br />

提出物による評価(授業時間内の課題提出)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

以上の点から総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業中に、随時質問の機会を設ける。<br />

漢文講読Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

講師 平井 徹<br />

授業科目の内容:<br />

春学期の学習を踏まえ、漢の司馬遷の撰になる『史記』を読む。<br />

『史記』は史書中の最高傑作として、また文学の書として、古来人々<br />

に愛読され、日本文学にも大きな影響を与えている。演習形式で、<br />

輪番で担当者にはレジュメを準備してもらう。その文章構造や表現、<br />

人物の心情等を分析吟味しながら、丁寧に読み合わせを進めたい。<br />

外国文学の一つという視点からのアプローチである「中国文学」<br />

と違って、「漢文学」は日本文学の中の一分野として位置づけられ<br />

る。漢文訓読は、原典を即時日本語訳しながら読み取る独特の方法<br />

であり、日本の文化や古典文学の形成に大きく寄与したばかりでな<br />

く、日本文学の一ジャンルとして長い歴史と伝統を持っている。そ<br />

の意義や、現代に学ぶ意味についても考えてほしい。


テキスト(教科書):<br />

『訓注 史記会注考証』 瀧川亀太郎 松雲堂書店<br />

(「列伝2」所収の「管晏列伝第3」「廉頗藺相如列伝第21」を講読する<br />

予定)<br />

参考書:<br />

『史記』 司馬遷 邦訳は、明治書院・朝日選書・平凡社版など<br />

数種あり。<br />

『司馬遷――史記の世界』 武田泰淳 講談社文芸文庫<br />

『司馬遷』 岡崎文夫 研文社<br />

『入門史記の時代』 小倉芳彦 ちくま学芸文庫<br />

『司馬遷とその時代』 藤田勝久 東京大学出版会<br />

授業の計画:<br />

第1回~第2回 『史記』概説<br />

第3回~第12回 原典講読<br />

第13回 定期試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初回の授業で諸々の説明をするので、必ず出席のこと。また、春<br />

学期と秋学期のセットでの履修を原則とする。<br />

レジュメ作成の際には、電子辞典はほとんど役に立たない。図書<br />

館等で大部の辞典にあたることが必要となる。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(期末試験)<br />

提出物による評価(授業時間内担当のレジュメ提出)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

以上の点から総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

授業中に、随時質問の機会を設ける。<br />

応用情報処理Ⅰ(テキスト処理) 2単位 (秋学期)<br />

講師 中島 玲子<br />

授業科目の内容:<br />

私たちは日々当たり前のようにコンピュータや携帯電話などでテ<br />

キスト(文字列)を読み書きしていますが,その仕組みや処理方法<br />

についてはあまり理解されていません。この授業では,コンピュー<br />

タおよびインターネットでテキストを扱うことに関する様々な問題<br />

を扱い,テキスト処理の方法やツールについて理解を深めることを<br />

目的とします。前半は文字コードおよびフォント,漢字コード,特<br />

殊文字や文字化けなどのさまざまな問題について学びます。後半は<br />

演習を通して各種のアプリケーションソフトやツールを用いた文字<br />

列処理を習得します。Perl プログラミングの基礎を含め,単語の切<br />

り出しや出現頻度の集計,分析などを行います。ほぼ毎回課題を出<br />

題します。<br />

受講者は「基礎情報処理」を履修済または同等の知識を持つもの<br />

とします。Windows およびメールソフトの基本操作に慣れていない<br />

と授業への参加は困難です。Word やExcel などのアプリケーション<br />

ソフトの初歩的な使い方を学ぶ講義ではないので注意して下さい。<br />

テキスト(教科書):<br />

Web上で資料を配布します。URL・パスワードは授業初回に提示<br />

します。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. 概論<br />

2. コンビュータでの文字の扱い<br />

3. 文字コード<br />

4. 文字フォント<br />

5. インターネットにおけるテキスト<br />

6. 多言語および特殊文字の扱い<br />

7. Excel による文字列処理<br />

8. Word による文字列処理<br />

9. 自然言語処理の基礎<br />

10. プログラミング(Perl)の基礎<br />

11. Perl による文字列操作<br />

12. Perl による言語統計<br />

13. まとめ<br />

※進度によって適宜変更する可能性があります。<br />

313<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修人数確定のため履修希望者は第一回目の授業に必ず出席して<br />

下さい。Windows の操作方法に不安がある場合は,授業開始時期ま<br />

でにスキルアップに努めて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・毎回の演習課題により評価。1/3 以上欠席の場合は自動的に不合<br />

格。<br />

質問・相談:<br />

授業中およびメールにて質問を受け付けます。メールアドレスは<br />

授業初回に提示します。<br />

応用情報処理Ⅱ(Excel) 2単位 (秋学期)<br />

Excel を使ったデータ処理とWord を使った論文作成<br />

講師 新居 雅行<br />

授業科目の内容:<br />

基礎情報処理を履修したレベルの学生を対象にデータ処理や論文<br />

作成につながる表計算ソフトやワープロ利用について解説を行い、<br />

演習についても実施します。特にExcelを利用したデータ処理や統計<br />

的な処理について,多くの時間を割く予定です。Excel についての基<br />

本的なワークシート作成ができることとを前提とします。講義の中<br />

では、Excel の基本操作の復習,データの扱いの基本,関数を利用し<br />

た統計処理,グラフ作成,相関などのテーマを扱います。また,応<br />

用的な事例としてアンケートの集計やシミュレーションのようなも<br />

のも扱います。ワープロは論文を書くということに絞って特徴的な<br />

利用方法等を説明します。ワープロや表計算の基本操作ができ,デ<br />

ータ処理について勉強をする意志があることが望ましいでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

Web ページで用意します。<br />

参考書:<br />

講義中に示します。<br />

授業の計画:<br />

1. Excel の基本操作の復習<br />

2. 基本的な計算処理<br />

3. ワークシートでデータを扱う<br />

4. 関数を利用した処理<br />

5. データ処理に便利な関数<br />

6. 基本的なグラフ作成<br />

7. テキストの編集<br />

8. アウトライン・表・図<br />

9. 統計処理の基本<br />

10. 統計処理をExcel で行う<br />

11. 相関係数<br />

12. アンケートの処理<br />

13. シミュレーション<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・受講者は「基礎情報処理」を履修済みであることを前提とします。<br />

・応用情報処理各科目の受講希望者は別途アナウンスされる「応用<br />

情報処理ガイダンス」に必ず参加してください。この総合ガイダン<br />

スは授業開始前に開催され,参加しない者は応用情報処理各科目の<br />

受講を認められません。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

レポート課題は講義中に示します。提出方法は講義中に指示を出<br />

します。<br />

質問・相談:<br />

講義時間の半分は演習ですので,その間に受け付けます。<br />

応用情報処理Ⅲ(情報社会の光と影) 2単位 (春学期)<br />

教授(有期) 三浦 逸雄<br />

授業科目の内容:<br />

情報技術(IT)の進展は社会・経済環境に大きな影響を及ぼし,<br />

情報や知識が社会の様々な側面において重要な役割を果たしている。<br />

例えば,大学や研究機関の教育・研究活動,企業のグローバルな経済<br />

活動,国・地方レベルの行政サービス,さらには人々の日常生活に<br />

おいても情報は不可欠の要素になっている。しかし,コンピュータ<br />

犯罪やプライバシー侵害など情報社会の進展に伴う弊害も強く指摘<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


されている。そこで情報社会のプラス面とマイナス面の両方に光を<br />

あて,情報社会あるいは知識社会と呼ばれている現代社会がどのよ<br />

うな方向に進むのかについて考える。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

授業の中で随時紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1. 情報社会論の系譜(1)<br />

2. 情報社会論の系譜(2)<br />

3. 情報社会と経済<br />

4. 情報社会と政治<br />

5. 情報社会と市民生活<br />

6. 情報社会における福祉・医療<br />

7. 情報社会における教育<br />

8. 個人情報とプライバシー侵害<br />

9. セキュリティとコンピュータ犯罪<br />

10. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

応用情報処理各科目の受講希望者は別途アナウンスされる「応用<br />

情報処理ガイダンス」に必ず参加してください。この総合ガイダン<br />

スは授業開始前に開催され,参加しない者は応用情報処理各科目の<br />

受講は認められません。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

上記を総合した最終評価<br />

質問・相談:<br />

講義終了後に受け付けます。また電子メールによる質問も受け付<br />

けます。<br />

応用情報処理Ⅳ(情報技術) 2単位 (秋学期)<br />

情報技術に関する基本事項と最新トピック<br />

准教授 原田 隆史<br />

授業科目の内容:<br />

コンピュータとネットワークの動作と仕組みを理解し,幅広い知<br />

識を身に付けることを目的として,様々なトピックについて解説し<br />

ます。たとえば,ハードウェアとソフトウェア,インターネットと<br />

WWW の基礎的な理論などについて,基本的なことから説明してい<br />

く予定です。実際にコンピュータの内部を見るなど,できるだけ現<br />

物を見ることができる機会を設定して理解しやすいようにしていき<br />

たいと思っています。また,情報技術に関わる最近のトピックにつ<br />

いても,できるだけとりあげて解説していく予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しません。必要に応じて資料プリントを配布 またはWeb 上<br />

で公開します。<br />

参考書:<br />

授業で適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

2010 年度は,以下の内容で講義していく予定です。ただし,でき<br />

るだけ新しい内容を加えていきたいと思いますので,内容や順序な<br />

どが変更になる可能性があります。<br />

第1 回 ガイダンス,コンピュータの構成<br />

第2 回 コンピュータの動く仕組み,CPU の基本動作<br />

第3 回 ソフトウェアとハードウェア<br />

第4 回 オペレーティング・システム<br />

第5 回 プログラミングの基本的な考え方<br />

第6 回 アルゴリズム<br />

第7 回 ネットワークの構成<br />

第8 回 インターネット<br />

第9 回 WWW と検索エンジン<br />

第10 回 通信とセキュリティ,暗号技術<br />

第11 回 最近の技術動向(1)<br />

第12 回 最近の技術動向(2)<br />

第13 回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

応用情報処理各科目の受講希望者は別途アナウンスされる「応用<br />

情報処理ガイダンス」に必ず参加してください。この総合ガイダン<br />

314<br />

スは授業開始前に開催され,参加しない者は原則として応用情報処<br />

理各科目の受講は認められません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(40 %)<br />

・レポートによる評価(40 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(20 %)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けますが,授業中にもできるだけ質問できる<br />

ように考慮します。<br />

応用情報処理Ⅴ(プログラム言語) 2単位 (秋学期)<br />

Java によるプログラミングの基礎<br />

講師 新居 雅行<br />

授業科目の内容:<br />

Java という言語を使ってソフトウエアを作成する方法を習得する<br />

ために、講義と演習を行います。コンピュータを動かすために必要<br />

なソフトウエアを作成する作業を「プログラミング」と呼んでいます。<br />

パソコンについての基本的な知識やファイルの作成や一般的な操<br />

作ができるという前提で講義は進めます。また,インターネットを<br />

含むネットワーク利用についての基本知識もあるものとして解説を<br />

行ないます。特にテキストファイルを含めた,ファイル処理につい<br />

ては,きちんと理解した上で受講してください。ただし,プログラ<br />

ミングそのものについては,初歩から解説します。<br />

まず,プログラミングの概念と,知っておきたいことをまとめま<br />

す。そして,プログラミングで必要なパソコンの操作を説明します。<br />

その後,実際にいろいろなプログラムを作成するといった流れで進<br />

めます。テキストはWeb ページを利用します。このテキストはすて<br />

べての手順が書かれたものですので、これに従って各自が演習を進<br />

めることを基本とし、フォローのための講義も含めて進行する事に<br />

なります。<br />

テキスト(教科書):<br />

Web ページで用意します。<br />

参考書:<br />

講義中に示します。<br />

授業の計画:<br />

1. プログラミングとは何か<br />

2. JBuilder の使い方<br />

3. 変数と式<br />

4. 文字列の取り扱い<br />

5. 制御構造<br />

6. 変数の活用<br />

7. 呼び出しと返り値<br />

8. クラスとプログラム全体の構造<br />

9. ユーザインタフェースの作成<br />

10. ボタンに反応させる 1<br />

11. ボタンに反応させる 2<br />

12. 応用例題(電卓,ゲーム)<br />

進捗によって,適時,補習的な講義を行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・受講者は「基礎情報処理」を履修済みであることを前提とします。<br />

・応用情報処理各科目の受講希望者は別途アナウンスされる「応<br />

用情報処理ガイダンス」に必ず参加し てください。この総合ガイ<br />

ダンスは授業開始前に開催され,参加しない者は応用情報処理各科<br />

目の受講を認められません。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

レポート課題は講義中に示します。提出方法は講義中に指示を出<br />

します。<br />

質問・相談:<br />

講義中,あるいはメールで受け付けます。<br />

応用情報処理Ⅵ(ネットワーク技術) 2単位 (秋学期)<br />

ネットワークの基盤技術とインターネット<br />

准教授 原田 隆史<br />

授業科目の内容:<br />

ネットワークについて,その基盤技術から順を追って説明を行い<br />

ます。インターネットの基本技術であるTCP/IP やネットワークサー


ビス,ネットワークセキュリティについて学ぶことを目的としてい<br />

ます。また,インターネットの発達にともなってうまれてきたサー<br />

ビスについても概観します。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じて,適宜プリントを配布・またはWeb 上で公開します。<br />

参考書:<br />

必要に応じて,授業で適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

2010 年度は以下の内容で講義と演習を行っていく予定です。<br />

1. ガイダンス,ネットワーク技術その前に<br />

2. ネットワークの概念(2 回)<br />

3. 通信技術で用いられる技術についての基礎的な説明<br />

4. ローカルエリアネットワーク<br />

5. ネットワークの階層的構造(2 回)<br />

6. ルーティングとアドレッシング<br />

7. ルーティングプロトコル<br />

8. ネットワークサービス(2 回)<br />

9. ネットワークセキュリティ技術<br />

10. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「応用情報処理Ⅵ」は,インターネットで用いられているネット<br />

ワーク技術について基礎から解説していく授業です。全体像が目に<br />

みえにくいネットワークの概念ですが,情報科の教員免許の取得を<br />

目指す人だけではなく,文系学生諸君に理解しやすいように身近な<br />

例と関連づけたり,実際の構築の一部を実習したりできるように工<br />

夫し,できるだけ楽しく学んでいくことができるようにしていきた<br />

いと思います。「基礎情報処理」を履修済みである程度の知識があれ<br />

ば履修には問題ありません。<br />

なお,他の応用情報処理科目と同様に以下の制限があるので注意<br />

してください。<br />

・受講者は「基礎情報処理」を履修済みであることを前提とします。<br />

・応用情報処理各科目の受講希望者は別途アナウンスされる「応<br />

用情報処理ガイダンス」に必ず参加してください。この総合ガイダ<br />

ンスは授業開始前に開催され,参加しない者は原則として応用情報<br />

処理各科目の受講を認められません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(40 %)<br />

・レポートによる評価(40 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(20 %)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けますが,授業中にもできるだけ質問できる<br />

ように考慮します。<br />

応用情報処理Ⅶ(WWW技術) 2単位 (春学期)<br />

講師 安形 輝<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,膨大な情報量を背景として急速に普及してきたメ<br />

ディアであるWorld Wide Web (以下ウェブ)における,ウェブサー<br />

バ側のさまざまな知識と技術について,演習を通じながら取得する<br />

ことを目的としています。ただし,膨大なウェブサーバ側の技術に<br />

ついて限られた時間のなかで扱うのは困難であるため,個人あるい<br />

はグループごとに,実際のウェブサービスを作成し,運用する演習<br />

を行います。そのなかで,ウェブに関する知識や技術を自ら積極的<br />

に学んでいくことを期待します<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス、グループ分け<br />

第2回 ウェブサービスを支える技術<br />

第3回 開発環境構築①:アプリケーションサーバの導入<br />

第4回 開発環境構築②:統合ソフトウェア開発環境の導入<br />

第5回 開発環境構築③:バージョン管理システム、データベース<br />

等の導入<br />

第6回-第8回 演習:ウェブサービスの基本<br />

第9回 中間発表<br />

第10回-第12回 演習:ウェブサービスの構築<br />

315<br />

第13回 最終発表<br />

以上の授業計画は,履修者の関心や経験に応じて,大きく変更され<br />

ることがあります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・履修の条件として,第1回目の授業に出席することとします。何<br />

らかの事情で出席できない場合,必ず開始日までに連絡すること(履<br />

修人数を確定し,発表スケジュールを決めるため)。<br />

・受講者は「基礎情報処理」を履修済みであることを前提とします。<br />

・応用情報処理各科目の受講希望者は別途アナウンスされる「応用<br />

情報処理ガイダンス」に必ず参加してください。この総合ガイダン<br />

スは授業開始前に開催され,参加しない者は応用情報処理各科目の<br />

受講を認められません。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中随時受け付けます。また,授業後は授業サイトの掲示板ま<br />

たはメール(agata@asia-u.ac.jp)にて受け付けます。<br />

情報と職業 2単位 (秋学期)<br />

准教授 原田 隆史<br />

授業科目の内容:<br />

現在の企業活動では「情報」が重要な役割を果たしていると言わ<br />

れます。これは,いわゆる「情報産業」において重要であるだけで<br />

はなく,すべての産業分野において「情報」を効果的に利用するこ<br />

とが必要不可欠となってきています。この科目では,情報産業に従<br />

事される方を中心に,各種の産業で「情報」を取り扱っておられる<br />

方々をお呼びして,「情報化」の実体化をお話していただく予定です。<br />

本年度に実際に塾外から招く講師の方々は未定ですが,2009 年度<br />

はハーティネス,NTT レゾナント,角川マーケティング,横浜銀<br />

行,ソニーテクノクリエイト,三菱総合研究所,CISCO システム<br />

ズ,音楽プロデューサー などの方々においでいただきました。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。必要に応じて,適宜プリントを配布 または<br />

Web上で公開します。<br />

参考書:<br />

必要に応じて,授業で適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

順序およびテーマは塾外からの招聘講師の予定で変わる可能性が<br />

あります。<br />

1. ガイダンス,情報産業とは<br />

2. 日本の情報関連政策<br />

3. 企業における人材育成<br />

4. ユビキタス情報社会とユーザビリティ<br />

5. インターネットを利用した新たな職業と企業戦略<br />

6. 検索エンジンとネットビジネスの最前線<br />

7. 出版社におけるクロスメディア事業<br />

8. ゲーム業界における情報の価値とは<br />

9. 銀行と金融情報システム<br />

10. シンクタンクにおける情報の取り扱い<br />

11. 研究開発における情報の重要性<br />

12. 情報化社会における教育ビジネス<br />

13. まとめ<br />

なお,http://www.slis.keio.ac.jp/%7eushi/infoprof.html に最新の情報<br />

が公開されていますので参考にしてください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

実際に企業などでビジネスの最前線で活躍されている方を多数お<br />

招きして,普通ではお聞きできないような最新の状況も含めてお話<br />

をきくことができます。情報科の教員免許の取得を目指す人だけで<br />

はなく,全ての文系学生諸君に理解しやすいように工夫した講義を<br />

毎年していただいています。各種のビジネス分野における最新の情<br />

報や,就職の参考になるような内容も多く含んでいます。毎年,履<br />

修者からの評判は高く,履修者の期待を裏切らない内容であると思<br />

います。多数の学生諸君の履修を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価(40 %)<br />

・レポートによる評価(40 %)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(20 %)<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


質問・相談:<br />

授業時間終了後に受け付けます。<br />

情報と倫理Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

情報化社会を生きる上での倫理学<br />

講師 福間 聡<br />

授業科目の内容:<br />

21 世紀の情報化社会を生きる上で必要とされる倫理的知識・判断<br />

能力の涵養を目指します。現代社会は情報通信技術が偏在化してお<br />

り,私たちがどのような行為をするにしても,既に何らかの情報的<br />

な制約・監視下におかれています。また他方では,このような社会<br />

にあっては私たちは意図せずして情報の「発信者」となっており,<br />

それがどのように他の人からや社会,そして環境といった「受信者・<br />

受信体」に対して影響を与えているのが分明では無くなっています。<br />

これらのことを踏まえて,21 世紀の道徳的行為主体として必要とさ<br />

れる基礎的な能力とは何かについて本講義では考察します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。講義資料プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

Manson, N. C. and O’Neill, O. 2007. Rethinking Informed Consent in<br />

Bioethics, Cambridge UP.<br />

水谷雅彦『情報の倫理学』(丸善,2003 年)<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ意欲があり,倫理学・道徳哲学に関心のある学生の<br />

参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

情報と倫理Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

中国語会話特殊Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

初級広東語<br />

休講<br />

講師 八木 麗媚<br />

授業科目の内容:<br />

広東語は,主に中国広東省・香港・マカオ,そして世界中の華僑<br />

社会で話されている中国語の方言です。<br />

この授業では,広東語の発音から始め,基礎的な文法を学び,実<br />

際のシチュエーションに沿った実用会話の習得を目指します。適宜,<br />

香港の文化・習慣などの話題にも触れたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

飯田真紀『ニューエクスプレス 広東語』(白水社)<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2~4回 発音<br />

第5回以降 基本的に毎週1課分進む予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語(共通語)の学習歴は必要ありません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後、適宜受け付けます。<br />

中国語会話特殊Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

初級広東語<br />

授業科目の内容:<br />

春学期同名科目の続き。<br />

テキスト(教科書):<br />

飯田真紀『ニューエクスプレス 広東語』(白水社)<br />

講師 八木 麗媚<br />

316<br />

授業の計画:<br />

春学期の続き。<br />

基本的に毎週1課分進む予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

中国語(共通語)の学習歴は必要ありません。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後、適宜受け付けます。<br />

中国語会話特殊Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

閩南語(台湾語)<br />

講師 小松 嵐<br />

授業科目の内容:<br />

入門・初心者向けの閩南語(台湾語)会話クラスです。<br />

「閩」は福建省の古名で,福建省東南部に分布する言語が閩南語<br />

と称されます。同系の閩南語が福建省外及び東南アジア、台湾にも<br />

分布しております。台湾では住民の60 %以上が閩南語を話すことが<br />

できることから,台湾第二の公用語とも言われています。本授業は<br />

閩南語の音声体系をはじめ,教会ローマ字表記法及び簡単な日常会<br />

話をおぼえ,閩南語のことわざや歌も取り入れたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

参考書:<br />

授業時に指示する<br />

授業の計画:<br />

初回 ガイダンス<br />

音声表記<br />

発音練習<br />

挨拶言葉<br />

名前の言い方<br />

国・出生地について<br />

家族構成<br />

学校生活<br />

日常生活<br />

最終回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「普通話」ができなくても閩南語の勉強に支障はありませんので,<br />

興味を持った人の受講を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

中国語会話特殊Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

閩南語(台湾語)<br />

講師 小松 嵐<br />

授業科目の内容:<br />

中国語会話特殊Ⅲ既習の上継続的に閩南語(台湾語)を勉強しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

参考書:<br />

授業時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

「普通話」ができなくても南語の勉強に支障はありませんので,<br />

興味を持った人の受講を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。


西洋古典学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

言語文化研究所准教授 小池 和子<br />

授業科目の内容:<br />

ギリシア・ラテン文学の主な作家とその作品について学びます.<br />

各作家やその作品の内容を紹介するだけでなく,ギリシア・ラテン<br />

文学を読む時に必要な基礎的な知識(韻文・散文の違い,ジャンル<br />

の問題,作品の伝承,歴史的背景など)についても適宜触れて行き<br />

たいと思います.<br />

テキスト(教科書):<br />

こちらで用意します.<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します.<br />

授業の計画:<br />

原則として,春学期ではギリシア語の作家を,秋学期ではラテン<br />

語の作家を扱う予定です.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

西洋古典学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

言語文化研究所准教授 小池 和子<br />

授業科目の内容:<br />

ギリシア・ラテン文学の主な作家とその作品について学びます.<br />

各作家やその作品の内容を紹介するだけでなく,ギリシア・ラテン<br />

文学を読む時に必要な基礎的な知識(韻文・散文の違い,ジャンル<br />

の問題,作品の伝承,歴史的背景など)についても適宜触れて行き<br />

たいと思います.<br />

テキスト(教科書):<br />

こちらで用意します.<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します.<br />

授業の計画:<br />

原則として,春学期ではギリシア語の作家を,秋学期ではラテン<br />

語の作家を扱う予定です.<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

317<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

西洋古典研究会Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ホメーロス「オデュッセイア」を読む<br />

教授 西村 太良<br />

授業科目の内容:<br />

古代ギリシアの叙事詩「オデュッセイア」は「イーリアス」と同<br />

じくトロイア戦争を題材とした作品ですが、内容的には異色の英雄<br />

オデュッセウスを主人公とした帰郷譚で、複雑な構成と色彩豊かな<br />

エピソードにちりばめられた傑作です。この授業では翻訳をベース<br />

としてこの作品を輪読しつつ関連する様々なテーマや背景について<br />

考えていきたいと思います。「オデュッセイア」はまた後世の文学や<br />

美術にも多大な影響を与えており、こうした面にも受講者の関心に<br />

応じて触れていくつもりです。<br />

同時に希望があれば古代ギリシア、ローマにかかわる歴史、文学、<br />

美術などをテーマとする研究についてのアドヴァイスも行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ホメーロス「オデュッセイア」(岩波文庫など各種)<br />

必要に応じてプリント配布。<br />

参考書:<br />

久保正彰「オデュッセイアを読む」(岩波書店)など授業中、適宜<br />

紹介します。<br />

授業の計画:<br />

「オデュッセイア」を翻訳をベースとして輪読していきます。受<br />

講者にはそれぞれの巻についてそれぞれの関心に応じて話題を提供<br />

してもらい、それについて議論をしていきたいと思います。全体を<br />

読み終わった段階でテーマをいくつか取り上げてさらに掘り下げて<br />

いきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

様々な切り口や発想が出てくることを期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

平常点、レポートにより評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後に随時。<br />

西洋古典研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

ホメーロス「オデュッセイア」を読む<br />

教授 西村 太良<br />

授業科目の内容:<br />

古代ギリシアの叙事詩「オデュッセイア」は「イーリアス」と同<br />

じくトロイア戦争を題材とした作品ですが、内容的には異色の英雄<br />

オデュッセウスを主人公とした帰郷譚で、複雑な構成と色彩豊かな<br />

エピソードにちりばめられた傑作です。この授業では翻訳をベース<br />

としてこの作品を輪読しつつ関連する様々なテーマや背景について<br />

考えていきたいと思います。「オデュッセイア」はまた後世の文学や<br />

美術にも多大な影響を与えており、こうした面にも受講者の関心に<br />

応じて触れていくつもりです。<br />

同時に希望があれば古代ギリシア、ローマにかかわる歴史、文学、<br />

美術などをテーマとする研究についてのアドヴァイスも行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ホメーロス「オデュッセイア」(岩波文庫など各種)<br />

必要に応じてプリント配布。<br />

参考書:<br />

久保正彰「オデュッセイアを読む」(岩波書店)など授業中、適宜<br />

紹介します。<br />

授業の計画:<br />

前期に続いて「オデュッセイア」を翻訳をベースとして輪読して<br />

いきます。受講者にはそれぞれの巻についてそれぞれの関心に応じ<br />

て話題を提供してもらい、それについて議論をしていきたいと思い<br />

ます。全体を読み終わった段階でテーマをいくつか取り上げてさら<br />

に掘り下げていきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

様々な切り口や発想が出てくることを期待しています。<br />

成績評価方法:<br />

平常点、レポートにより評価します。<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


質問・相談:<br />

授業中、授業後に随時。<br />

古典ギリシア語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 我妻 勇樹<br />

授業科目の内容:<br />

以下のギリシア語文献を読みます。<br />

イソップ『寓話集』(Fabulae)(前期)<br />

プラトン『クリトン』(Crito)(後期)<br />

古代ギリシア語を実践的に読みこなしながら、独特の気分を持つ<br />

古典文の読解力を身に付けるとともに、古代ギリシア語を通して古<br />

代文明への理解を深め、以て現代社会を考えるための叩き台とする<br />

ことを目的とします。従って当授業は、古代・古典に興味のある方<br />

はもちろん、全く関心のない方にも広く門戸が開かれていると考え<br />

ます。<br />

実際の授業では、各履修者は古代の人々の英知が詰まった本格的<br />

な文献に直接触れることにより、これまで知らなかった新しい視点<br />

を持つことができるでしょう。そのため、哲学や歴史を専攻する学<br />

生ばかりでなく、経済や法律等、異分野をフィールドとする学生も<br />

また、古代の古くて新しい思潮に接することによって、必ず得ると<br />

ころがあるはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

イソップについてはFabulae Aesopicae Selectae(岩波書店、1950<br />

年)を使用しますが、絶版のためこちらでコピーを配布します。ま<br />

た、プラトンについてはOxford Classical Textsのものを使用します。<br />

こちらは各自で用意して下さい。<br />

参考書:<br />

授業の中で随時指示。ただし、履修者は前期中に高津 春繁・斉藤<br />

忍随『ギリシア・ローマ古典文学案内』(岩波文庫)を読んでおくこ<br />

と。また、余裕があれば後期が始まるまでに古川 晴風『ギリシャ語<br />

四週間』(大学書林)に挑戦してみること。なお、その他の基本書に<br />

ついては後述してあります。<br />

授業の計画:<br />

前期にイソップを取り上げ、比較的短くまとまっていて読みやす<br />

い文章を題材に、ギリシア語文法を確認しながら文法力の強化を図<br />

ります。<br />

後期はプラトンを取り上げ、込み入った文章を丹念に追いながら<br />

読解力を身につけます。<br />

いずれの場合も、履修者は予めテキストを繰り返し発音練習し、<br />

文章を滞りなく発音できるようになってから意味を取り翻訳をここ<br />

ろみるという手続きを、予習として行なう必要があります。授業で<br />

は回読方式により、一人ずつ適当な長さの文章を読んで翻訳しても<br />

らうことになります。その際、必ずしも正確できれいな翻訳をする<br />

必要はなく、飽くまで自分が前もってどのようにギリシア語の文章<br />

を読み込んできたのかが分かるようにして下さい。もちろん、授業<br />

で取り上げるテキストにはいずれも邦訳がありますので、それらを<br />

大いに参考にして下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

当授業は一応、文法終了者であることが条件ですが、上記のよう<br />

に履修者は何よりもまずギリシア語の文章をよどみなく発音できる<br />

ことが必要です。文法事項については実際にテキストを読み進んで<br />

行く過程で丁寧に確認していきますので、文法を終了したものの文<br />

法の知識に自信がないという方も心配することはありません。<br />

従って履修者は、まず滑らかにギリシア語の一語一語を発音する<br />

ことができるようになることを念頭に置いて下さい。文章の意味は<br />

そのあと、つまりギリシア語の音感を感じ取ったうえで初めて一文<br />

ずつ意味を拾っていくのであって、その逆ではないということを肝<br />

に銘じておいて下さい。<br />

また、履修者はラテン語の知識を持っていることも望まれます。<br />

その理由は以下の通りです。<br />

まず、ギリシア語とラテン語はヨーロッパの古代文化を理解する<br />

ために不可欠な、いわば車の両輪であることから、片方だけでは不<br />

十分と考えられます。<br />

次に、後述する文法書等には多くの文法用語が使われていますが、<br />

そのほぼすべてがラテン語由来のため、今後の更なるギリシア語力<br />

の進歩のためにはラテン語の知識が大いに役立ちます。<br />

318<br />

成績評価方法:<br />

ギリシア語に対する情熱で評価。具体的には、まずギリシア語を<br />

正確に発音できているかどうか、次に単語の一つひとつについて格<br />

変化や語尾変化、用法といった内容の意味するところを理解しよう<br />

としているかどうか、総じて真にギリシア語を自分のものにしよう<br />

と努力しているかどうかを、授業の中で見ていきます。<br />

質問・相談:<br />

授業の中で随時。ただし、調べれば分かることは極力自分で調べ<br />

上げること。どうしても解答が見つからない場合のみ、調べ方を提<br />

示します。なお、担当者と問題意識を共有するための自発的な疑問<br />

提出は奨励されます。<br />

以下に、調べるための辞書・文法書等、基本的な文献を掲げてお<br />

きます。その他については授業の中で追って指示があります。<br />

・Liddell and Scott, Greek-English Lexicon, Oxford.<br />

・H. W. Smyth Greek Grammar, Harvard UP., 1920.<br />

・W. W. Goodwin, A Greek Grammar, Macmillan, 2nd, ed., 1894, repr.<br />

1951.<br />

・W. W. Goodwin, Syntax of the Moods and Tenses of the Greek Verb,<br />

Macmillan, 1889, rei. 1965.<br />

・N. Marinone, All the Greek Verbs, Duckworth, 1985.<br />

・B. F. C. Atkinson, The Greek Language, London, 2nd. ed., 1933.<br />

・The Pocket Oxford Classical Greek Dictionary, edited by J. Morwood<br />

and J. Taylor, 2002.<br />

・The Oxford Companion to Classical Literature, compiled and edited by<br />

P. Harvey, repr. 1940.<br />

・The Oxford Classical Dictionary, Oxford.<br />

・田中 美知太郎・松平 千秋『ギリシア語文法』(岩波書店)、1968年。<br />

・高津 春繁『基礎ギリシア語文法』(北星堂)、1951年。<br />

・高津 春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』(岩波書店)、1960年。<br />

・古川 晴風『ギリシャ語辞典』(大学書林)、1989年。<br />

古典ギリシア語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 我妻 勇樹<br />

授業科目の内容:<br />

前期の学習の成果を踏まえ、後期は文体的にも内容的にもより高<br />

度なギリシア語文献を読んで行きます。例年、哲学専攻の履修者が<br />

比較的多いことに加え、どのような分野を専攻しているにせよ-た<br />

とえば歴史・文学・経済・法律等-必ず知っておいて損することは<br />

ない、否、是非知っておくべきであるという理由に基き、後期はプ<br />

ラトンの初期対話篇の中から『クリトン』を取り上げます。この作<br />

品はプラトンの著書の中でも割合短くまとまっており、かつ内容と<br />

しても親しみやすいことから、文法を終了して前期のイソップ寓話<br />

によってひと通りギリシア語文法の整備を終えた履修者が取り組む<br />

のにうってつけであると考えます。<br />

本篇は紀元前399年、『ソクラテスの弁明』に詳かなように法廷で<br />

死刑判決を受けたソクラテスが、刑死前夜、彼のもとに集まったク<br />

リトンを始めとする弟子たちに己れの哲学の何たるかを説いて聞か<br />

せるという体裁をとっています。そのソクラテスの思想も語り口も<br />

割と簡潔であり、読む者誰もが首肯しうるこざっぱりとした小品に<br />

なっています。<br />

テキスト(教科書):<br />

J. Burnet, Platonis Opera (Oxford Classical Texts), tom. I.<br />

各自でコピーするなどして用意して下さい。<br />

参考書:<br />

R. S. ブラック『プラトン入門』(内山 勝利訳、岩波文庫)、1992年。<br />

斉藤 忍随『プラトン』(岩波新書)、1972年。<br />

田中 美知太郎『ソクラテス』(岩波新書)、1952年。<br />

藤沢 令夫『プラトンの哲学』(岩波新書)、1998年。<br />

授業の計画:<br />

原則として、前期と同様回読方式に拠ります。ただし、テキスト<br />

すべてを読み終えることはできませんので予め承知しておいて下さ<br />

い。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

夏季休業を挟み、そろそろギリシア語の勉強が嫌になってくる頃<br />

だと思います。そのような気持ちになったときは、いっそのこと一<br />

度ギリシア語のことを一切忘れてしまうことです。そして、また勉<br />

強したくなったら取り組めば良いのです。従って、必ずしも授業に


出てくる必要はありません。ただし授業は予定通りに進めて行きま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

前期と同じ方針にて評価します。<br />

質問・相談:<br />

前期の項を参照。<br />

古典ギリシア語文献講読Ⅲ 1単位 (春学期)<br />

ホメーロス「イーリアス」第一巻<br />

教授 西村 太良<br />

授業科目の内容:<br />

古典ギリシア語の初級文法を修了しているか、それに準じる人を<br />

対象として、ホメーロスの「イーリアス」第1巻を読みます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布。辞書が必要なのではじめに説明します。<br />

参考書:<br />

S.Pulleyn:Homer Iliad I (Oxford UP 2000)<br />

授業中、適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

ホメーロス文法について簡単に説明した後、テキストを訳読して<br />

いきます。適宜、言語的、歴史的、文学的な背景について資料を配<br />

布して説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文法的に古典ギリシア語と多少の違いはありますが、すぐに慣れ<br />

るので安心して受講してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後に随時<br />

古典ギリシア語文献講読Ⅳ 1単位 (秋学期)<br />

ホメーロス「イーリアス」第24巻<br />

教授 西村 太良<br />

授業科目の内容:<br />

古典ギリシア語の初級文法の修了者あるいはそれに相当する人を<br />

対象として、ホメーロス「イーリアス」第24巻を訳読します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布。辞書が必要となるので最初に説明します。<br />

参考書:<br />

C.W.Macleod: Homer Iliad Book XXIV (Cambridge UP 1983)<br />

適宜、授業中に紹介します。<br />

授業の計画:<br />

秋学期から履修する人にホメーロス文法について簡単に説明した<br />

後、テキストを訳読していきます。適宜、言語的、歴史的、文学的<br />

背景について資料を配布して説明します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

第1巻と比較してみるのも興味深いですが、単独の巻として読ん<br />

でも十分面白いと思います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後に随時<br />

現代ギリシア語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

講師 ヴォルドカ, ゾイー<br />

授業科目の内容:<br />

現代ギリシア語で書かれた文章を読みながら、文法やギリシア語<br />

独特の表現、言い回しについて学んでいきます。映画や音楽などの<br />

媒体も用いてギリシアの社会、文化、歴史についての理解を深めて<br />

いくことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)に加えて、<br />

受講者の希望や関心に沿ってプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

D.N.Stavropoulos: Oxford Greek-English Learner's Dictionary (Oxford<br />

UP)<br />

319<br />

授業の計画:<br />

「外国人のための現代ギリシア語」を中心としながら、それに加<br />

えてテキスト教材を使い、随時文法的な説明を補いながら授業を進<br />

めていきます。ギリシア語によるコミュニケーションにも配慮した<br />

いと思います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後随時<br />

現代ギリシア語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 ヴォルドカ, ゾイー<br />

授業科目の内容:<br />

現代ギリシア語で書かれた文章を読みながら、文法やギリシア語<br />

独特の表現、言い回しについて学んでいきます。映画や音楽などの<br />

媒体も用いてギリシアの社会、文化、歴史についての理解を深めて<br />

いくことを目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)に加えて、<br />

受講者の希望や関心に沿ってプリントを配布します。<br />

参考書:<br />

D.N.Stavropoulos: Oxford Greek-English Learner's Dictionary (Oxford<br />

UP)<br />

授業の計画:<br />

「外国人のための現代ギリシア語」を中心としながら、それに加<br />

えてテキスト教材を使い、随時文法的な説明を補いながら授業を進<br />

めていきます。ギリシア語によるコミュニケーションにも配慮した<br />

いと思います。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中、授業後随時<br />

ラテン語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

言語文化研究所准教授 小池 和子<br />

授業科目の内容:<br />

ラテン語中級以上の修了者を対象に,古典期のラテン語文献を(ラ<br />

テン語で)講読する.キケローの『ピリッピカ』(第4演説)または<br />

ホラーティウスの『カルミナ』(幾つかの詩を選択)を候補として考<br />

えているが,受講者の希望をきいた上で決定したい.出席者数によ<br />

るが,基本的には全員に毎回必ず和訳を担当してもらう.ラテン語<br />

を初級のみしか修了していない学生でも,相応の分量を担当し,授<br />

業についてくる意欲があれば出席して構わない.<br />

テキスト(教科書):<br />

こちらで用意します.<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介します.<br />

授業の計画:<br />

開講後,受講者の習熟度に応じて決めます.<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中または授業終了後に受け付けます.<br />

ラテン語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

言語文化研究所准教授 小池 和子<br />

授業科目の内容:<br />

ラテン語中級以上の修了者を対象に,古典期のラテン語文献を(ラ<br />

テン語で)講読する.キケローの『ピリッピカ』(第4演説)または<br />

ホラーティウスの『カルミナ』(幾つかの詩を選択)を候補として考<br />

えているが,受講者の希望をきいた上で決定したい.出席者数によ<br />

るが,基本的には全員に毎回必ず訳を担当してもらう.ラテン語を<br />

初級のみしか修了していない学生でも,相応の分量を担当し,授業<br />

についてくる意欲があれば出席して構わない.<br />

テキスト(教科書):<br />

こちらで用意します.<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


参考書:<br />

授業中に適宜紹介します.<br />

授業の計画:<br />

開講後,受講者の習熟度に応じて決めます.<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中または授業終了後に受け付けます.<br />

ラテン語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ラテン語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

休講<br />

休講<br />

ロシア語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

教授 ナコルチェフスキー, アンドリイ<br />

授業科目の内容:<br />

専攻科目に関連するロシア語の文章の講読<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

ondriy@gmail.com<br />

ロシア語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

教授 ナコルチェフスキー, アンドリイ<br />

授業科目の内容:<br />

専攻科目に関連するロシア語の文章の講読<br />

テキスト(教科書):<br />

未定<br />

成績評価方法:<br />

平常点<br />

質問・相談:<br />

ondriy@gmail.com<br />

イタリア語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

教授 白崎 容子<br />

授業科目の内容:<br />

読解力をつけることを目的とします。<br />

必修語学「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」を履修した3 年生以上の学生,系列外<br />

科目「イタリア語中級」履修者およびそれに準ずる学生が対象です。<br />

必修のイタリア語を履修した2 年生,「初級」で文法を学んだばかり<br />

の学生でも,たとえば他のロマンス系言語の知識があり,イタリア<br />

語読解への熱意と気力を備えていれば,受講可能です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

授業の計画:<br />

ふだん接する機会の少ない文学作品,とりわけ現代作家の短編小<br />

説や古典をとりあげて,イタリア語の文の構造に慣れるとともに,<br />

精読を心掛け文法事項の復習と確認をしていきます。テキストにつ<br />

いては,受講生の希望もとりいれて決定します。ちなみに2009<br />

年度は,春学期に、エウジェニオ・モンターレ(1896-1981)やサン<br />

ドロ・ペンナ(1906-77)の現代詩、イタロ・カルヴィーノ(1923-85)、<br />

ディーノ・ブッツァーティ(1906-72)、 ガブリエーレ・ダヌンツィ<br />

オ(1863-1938)の短編小説のほか、秋学期には、ダンテ『神曲』《地<br />

獄編》第1歌、ボッカッチョ『デカメロン』、アリオスト『狂えるオ<br />

ルランド』といった古典にも挑戦しました。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回,割り当てを決めておき、担当者に前もって訳文を作成して<br />

もらいます。出席重視。文法を終えたばかりの3 年生と院生とのあ<br />

いだに実力に差があるのは当然ですが,先輩から受ける刺激は多い<br />

はずです。それぞれの実力にあわせて読解力の向上を目指すことに<br />

より,思いがけない収穫があることでしょう。<br />

320<br />

成績評価方法:<br />

平常点:担当箇所の訳文作成。出席。<br />

イタリア語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

教授 白崎 容子<br />

授業科目の内容:<br />

読解力をつけることを目的とします。<br />

必修語学「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」を履修した3 年生以上の学生,系列外<br />

科目「イタリア語中級」履修者およびそれに準ずる学生が対象です。<br />

必修のイタリア語を履修した2 年生,「初級」で文法を学んだばかり<br />

の学生でも,たとえば他のロマンス系言語の知識があり,イタリア<br />

語読解への熱意と気力を備えていれば,受講可能です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

授業の計画:<br />

ふだん接する機会の少ない文学作品,とりわけ現代作家の短編小<br />

説や古典をとりあげて,イタリア語の文の構造に慣れるとともに,<br />

精読を心掛け文法事項の復習と確認をしていきます。テキストにつ<br />

いては,受講生の希望もとりいれて決定します。ちなみに2009<br />

年度は,春学期に、エウジェニオ・モンターレ(1896-1981)やサン<br />

ドロ・ペンナ(1906-77)の現代詩、イタロ・カルヴィーノ(1923-85)、<br />

ディーノ・ブッツァーティ(1906-72)、 ガブリエーレ・ダヌンツィ<br />

オ(1863-1938)の短編小説のほか、秋学期には、ダンテ『神曲』《地<br />

獄編》第1歌、ボッカッチョ『デカメロン』、アリオスト『狂えるオ<br />

ルランド』といった古典にも挑戦しました。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回,割り当てを決めておき、担当者に前もって訳文を作成して<br />

もらいます。出席重視。文法を終えたばかりの3 年生と院生とのあ<br />

いだに実力に差があるのは当然ですが,先輩から受ける刺激は多い<br />

はずです。それぞれの実力にあわせて読解力の向上を目指すことに<br />

より,思いがけない収穫があることでしょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:担当箇所の訳文作成。出席。<br />

イタリア文学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

イタリア文学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 白崎 容子<br />

授業科目の内容:<br />

ダンテから現代にいたるまで、イタリア文学の流れの概要を把握<br />

することから始めます。時代ごとにいくつか作品を選んでイタリア<br />

語原文と日本語訳を併用しつつ,テキストを部分的に読んでいきま<br />

す。ときには文学の周辺分野(オペラなど)にも目を向けて授業を<br />

すすめます。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント<br />

参考書:<br />

『イタリア文学史』東京大学出版会<br />

授業の計画:<br />

春学期は,プリントを配布しながら主に解説する形で授業をすす<br />

めます。<br />

秋学期は履修者の発表を主軸にします。幅広い意味でのイタリア<br />

文学および文化にかかわるテーマ(それぞれの専攻にかかわること,<br />

あるいは専攻にかかわりなく関心のあること)を、各自選んでくだ<br />

さい。テーマの選択については適宜相談してください。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

イタリア語の知識がある方が好ましいのは言うまでもありません<br />

が、イタリア語未習者も,これを機に、イタリア語に関心も持っても<br />

らえれば幸いです。広く「文学」に関心を持つ学生、また、イタリア文<br />

化のさまざまな側面(歴史,美術,音楽,映画など)に関心を持つ<br />

学生の熱意ある参加を希望します。<br />

春学期,秋学期とも出席を重視します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席および授業への参加度。


スペイン語圏文化研究Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

スペイン語圏文化研究Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

スペイン文化概説<br />

セット履修 教授 坂田 幸子<br />

授業科目の内容:<br />

中世から今日に至るまで,スペイン文化史上,重要なトピックを<br />

いくつか取り上げ,文献資料の講読,映像の鑑賞,講師の解説など<br />

によって,スペイン文化やスペイン社会についての理解を深めます。<br />

取り上げるトピックの候補としては、「多文化の共存」,「黄金時代<br />

(16,17 世紀)」,「ナポレオン戦争とスペイン」,「1927 年世代の芸術<br />

家たち」,「スペイン内戦(1936-39)と文化人たち」,「現代スペイン<br />

のサブカルチャー」,「多言語社会としての現代スペイン」などがあ<br />

りますが、具体的には履修者の希望や興味・関心に応じて決めたい<br />

と思います。実際の作品(絵画、詩、演劇、小説、映画など)にで<br />

きるだけ多く接する機会を設ける予定です。<br />

また,レポート作成の技術を身につけることも,この授業の大き<br />

な目標です。履修者それぞれがスペイン文化に関連するテーマを選<br />

び,それについて調べて発表し,レポートを書きます。春学期中に<br />

レポートのテーマを決め,夏休みに資料を探して読み,秋学期には<br />

研究発表,そしてレポートを作成します。提出されたレポートは講<br />

師が添削しますので,それをもとに手直しをし,一年間の勉強の成<br />

果として,レポートを完成させます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特にありません。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜,紹介します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

スペイン語の学習経験がなくても履修可能ですが,できればスペ<br />

イン語の知識があったほうが望ましいです。スペイン語をこれまで<br />

に勉強したことがない方は,初回授業時にご相談ください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付けます。<br />

自然科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

自然科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

細胞行動データベースを用いた教材作成をとおして<br />

生命科学を学ぶ<br />

セット履修 教授 金子 洋之<br />

授業科目の内容:<br />

本塾で作成された「高次生命現象理解のための細胞行動データベ<br />

ース(Cell Behavior Database: CBDB)を基盤に,種々の文献や成書<br />

を紐解きながら,文系学生に多様な生命に対する興味を喚起する教<br />

材の作成を目指す。現在,「細胞歌留田」のプロトタイプを作成して<br />

いるが,これを発展させる以外に「細胞双六」や「細胞クロスワー<br />

ドパズル」なども新規に作成していく。この作業過程で,生命科学<br />

が明らかにしてきた高次生命現象を理解することを目的とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

なし<br />

授業の計画:<br />

(1)細胞をどう捉えるか?;(2)生命進化の過程での細胞の位置<br />

づけ;(3)単細胞と多細胞における細胞の共通性と相違点;(4)<br />

CBDBの理念,構造,使用法の解説:(5)CBDB 研究の紹介;(6)<br />

CBDB を基盤にした教育テーマの紹介;(7)教材作成の目的と方法;<br />

(8)細胞占い作成の沿革;(9)細胞占いの発展ヴァージョンの模索;<br />

(10)細胞占いの教育的効果の検討;(11)細胞占いの発信形態の思<br />

考;(12)新たな教材の開発に向けて(細胞双六,細胞間違い探しの<br />

作成)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

高度な教育効果を備えた教材であるためには,その教材が楽しめ<br />

る作品であることが大きな要素となる。その様な作品を作成するた<br />

めには,教材の根幹をなす学問的知識を自在に組み合わせ得る柔軟<br />

な思考が要求される。本塾で開発されたCBDB には,細胞画像が付<br />

321<br />

記された約2500 件のデータが含まれている。これらの情報を充分に<br />

活用しながら,独創的な教材を試作し,その過程で生命現象を理解<br />

して貰いたい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

電子メール(theband@hc.cc.keio.ac.jp)で連絡を取って頂きたい。<br />

自然科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

自然科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

自然科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

自然科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

自然科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

自然科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

実験を通した化学の探求<br />

セット履修 教授 大場 茂<br />

授業科目の内容:<br />

実験を通して自然あるいは化学に関する理解を深めていきます。<br />

また,履修者の希望にそって研究課題を設定し,調査・発表を行い<br />

ます。取上げるテーマは,例えば次のような分野が考えられます。<br />

鉱物などの結晶と物性,環境とエネルギー問題,その他化学に関す<br />

る素朴な疑問など。<br />

テキスト(教科書):<br />

必要に応じてプリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

[春学期]<br />

化学に関連する簡単な観察や実験を行いながら,自然科学の原理<br />

や考え方を学びます。ガイダンスの後,解説も含めて2 週間で1 テー<br />

マの割合で進めていく予定です。(1)比重の測定,(2)右水晶と左<br />

水晶,(3)宝石の鑑定,(4)スペクトルの測定,(5)光電池と燃料<br />

電池。また、専門書の輪講も行います。<br />

[秋学期]<br />

テーマを履修者が各々選び,それについて調査・発表を行う予定<br />

です。また,実験については,問題解決型の実験研究を1ヶ月に1<br />

回の割合で行う予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自然科学研究会Ⅰ・Ⅱ(大場)と自然科学研究会Ⅲ・Ⅳ(大場)<br />

は,基本的に隔年で一方のみを開講します。自然科学研究会Ⅰ・Ⅱ<br />

を履修していない人でも,自然科学研究会Ⅲ・Ⅳ(大場)を履修す<br />

ることができます。2年生の履修も歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

電子メール: ohba@hc.cc.keio.ac.jp<br />

自然科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

自然科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

自然科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)<br />

自然科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

カウンセリング概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

カウンセリング概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 平野 学<br />

授業科目の内容:<br />

心の時代と言われる現代,カウンセリングは様々な点から注目さ<br />

れている。本講では先ず,(1)カウンセリングがどのようなものな<br />

のか,歴史的な流れも踏まえつつ,具体的にお話しした後,(2)そ<br />

の訓練手法としてよく用いられている“ロールプレイ”も交えて,話<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


を聴く練習を若干試みたい。その後,(3)カウンセリングに関する<br />

重要な理論等を事例も交えながら学んでみたい。そして,(4)実際<br />

に病院や保健所,学生相談,教育相談等でカウンセラー(臨床心理<br />

士)として働いている方々,および精神科医やHIV ・エイズ関連者,<br />

脱カルト関係者等もゲストとしてお招きし,現場に即したカウンセ<br />

リングのあり方や資格・訓練等の問題についても考えてみたい。<br />

(VTR 等も多く使用したい)。尚,全体を通し“臨床心理学入門”とい<br />

った趣きもあろうが,受講者自身が自らを見つめ,各々の成長に役<br />

立つ時間になるよう心がけたい。同時にカウンセリングという視点<br />

から現代社会のあり方や人間としての生き方等について,改めて考<br />

えるきっかけとしたい。<br />

参考書:<br />

・乾 吉佑・平野 学編『臨床心理士になるには』(ぺりかん社)<br />

・河合隼雄『カウンセリングを語る(上・下)』『カウンセリングを<br />

考える(上・下)』(共に創元社)『心理療法序説』(岩波書店)<br />

・佐治守夫他編『カウンセリングを学ぶ』(東京大学出版会)<br />

・小此木啓吾他編『精神分析セミナー(Ⅰ巻)精神療法の基礎』(岩<br />

崎学術出版社)<br />

授業の計画:<br />

〈春学期〉<br />

1. オリエンテーション<br />

2. カウンセリングの基礎(1)カウンセリングについて<br />

3. 〃 (2)カウンセラーの資質や教育訓練,背景としての理論<br />

4. 〃 (3)配慮すべき点とカウンセリングの実際<br />

5. カウンセリングの演習(1)ライブデモンストレーション<br />

6. 〃 (2)FB とロールプレイ実習Ⅰ<br />

7. 〃 (3)FB とロールプレイ実習Ⅱ<br />

8. カウンセリングの理論と実際(1)来談者中心療法の立場から<br />

9. 〃 (2)精神分析的立場から(OL の事例)<br />

10. 〃 (3)分析心理学的立場から(教員の事例)<br />

11. 〃 (4)親面接について(母親の事例)<br />

12. 〃 (5)病態と心理検査について<br />

〈秋学期〉<br />

13.カウンセリングの実践(1)カルト問題とカウンセリング<br />

14. 〃 (2)教育相談とプレイセラピー<br />

15. 〃 (3)スクールカウンセラーの仕事と今後の課題<br />

16. 〃 (4)学生相談(特にセクハラ,DV,ストーカー)<br />

17. 〃 (5)医療現場とカウンセリング<br />

18. 〃 (6)地域精神保健とグループアプローチ<br />

19. 〃 (7)VTR “WITH” で学ぶHIVカウンセリング<br />

20. 〃 (8)HIV カウンセリングの実際<br />

21. 〃 (9)精神科医とカウンセリング<br />

22. 〃 (10)クライエント(HIV 感染者)からみたカウンセリング<br />

23. 総括 Ⅰ 日本の現状と課題<br />

24. 〃 Ⅱ 1年間を振り返って<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

オリエンテーションの際,受講希望書を記してもらうので,初日<br />

は必ず出席願いたい。<br />

成績評価方法:<br />

・定期試験期間内の試験の結果による評価<br />

・レポート(読書感想)による評価<br />

・平常点も考慮したい(即レポをもとに出席状況および授業態度に<br />

よる評価)<br />

カウンセリングワークショップⅠ(セ) 2単位 (春学期)<br />

カウンセリングワークショップⅡ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 平野 学<br />

授業科目の内容:<br />

現代社会にあっては,知的なものが重視・評価されやすく,何か<br />

とアタマでっかちになりやすい風潮がある。我々自身も,とかく自<br />

らの心や身体,そして体験をぞんざいにして過ごしがちではなかろ<br />

うか。ここではこうした認識のもと,『カウンセリング概論』単位取<br />

得者(状況によっては履修中の者も認める可能性あり)に限定して,<br />

実習や体験学習を中心とするワークショップを行いたい。具体的に<br />

は(1)カウンセリングの実際をデモンストレーションやVTR で見<br />

たり,小グループに分かれてロールプレイを行いつつ,じっくり自<br />

由な討議を重ねたい(特に秋学期にはロールプレイの逐語記録の詳<br />

細な検討等をいくつか試みたい)。加えて(2)自己理解を深めるた<br />

322<br />

めの様々なエクササイズ(描画,感受性訓練,心理アセスメント,<br />

ヨーガ,サイコドラマ,箱庭,コラージュ他)を体験してもらう中,<br />

自らをバランス良く高めるきっかけを提供したい。本講は内容的に<br />

カウンセラーや臨床心理士,福祉職,教師等,人とかかわる仕事に<br />

関心を有する学生諸君向けのものとなろうが,それ以外の諸君にとっ<br />

ても“対人コミュニケーション”のあり方等を,学び考えるきっかけ<br />

にしてもらえたらと思っている。<br />

参考書:<br />

・佐治守夫他編『カウンセリングを学ぶ』(東京大学出版会)<br />

・乾吉佑・平野学編『臨床心理士になるには』(ぺりかん社)<br />

授業の計画:<br />

〈春学期〉<br />

1. オリエンテーション<br />

2. 出会いのエクササイズ(1)ウォーミングアップと話し合い<br />

3. 〃 (2)クレヨンを用いた描画による自己紹介<br />

4. 良きリスナーによるためのエクササイズ(1)身体を聴く<br />

5. 〃 (2)色んな感覚を働かせる<br />

6. 〃 (3)役になりきる<br />

7. カウンセリング演習(1)話を聴くコツと3 人でのロールプレイ<br />

8. 〃 (2)VTR によるデモンストレーション<br />

9. 〃 (3)厄介なケースと3 人でのロールプレイ<br />

10. 〃 (4)ライブデモンストレーションⅠと討議<br />

11. 〃 (5)ライブデモンストレーションⅡと討議<br />

12. 〃 (6)逐語記録によるロールプレイの詳しい検討<br />

13. クロージング:振り返りと夏レポのオリエンテーション<br />

〈秋学期〉<br />

14. 秋のオープニング(夏レポの報告と討議 etc)<br />

15. 自分をみつめるエクササイズ<br />

(1)心理アセスメント体験Ⅰ(VPI, YG)<br />

16. 〃 (2)心理アセスメント体験Ⅱ(TEG, SCT)<br />

17. ミニケースカンファレンス:あなただったらどうする?<br />

18. 心と身体の調和のためのエクササイズ:ヨーガ<br />

19. カウンセリング演習(7)ロールプレイの詳しい検討Ⅰ<br />

20. カウンセリング演習(8)ロールプレイの詳しい検討Ⅱ<br />

21. 自分をみつめるエクササイズ(3)コラージュと箱庭<br />

22. カウンセリング演習(9)ロールプレイの詳しい検討Ⅲ<br />

23. 自分をみつめるエクササイズ(4)グループ体験とサイコドラマ<br />

24. カウンセリング演習(10)ロールプレイの詳しい検討Ⅳ<br />

25. 別れのエクササイズ:秋学期のふりかえり&クレヨンでの描画<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業の性質上,出席が重視される他,授業時間が若干延長される<br />

場合も有り得ること等,予め御了承願いたい(実習実費や資料代と<br />

して,2500円徴収する予定)。尚,オリエンテーションの際,受講希<br />

望書を記してもらうので,初日は必ず出席願いたい。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(春学期末及び学年末)<br />

・平常点(即レポをもとに出席状況および授業態度による評価)<br />

仏教学概論Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

仏教学概論Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

休講<br />

休講<br />

ドイツ語名著研究Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

ドイツ語名著研究Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 講師 針谷 寛<br />

授業科目の内容:<br />

昨年度に引き続き,August Bebel, Aus meinem Leben.を読む。職人<br />

として歩み始めたベーベルが1860年代にドイツ労働者運動の誕生の<br />

過程に参加し,やがて社会主義運動のリーダーの一人として活動す<br />

る生涯を綴った自伝。そこで使われている言葉がその時代の中で持<br />

っていた意味に留意しながら読む。テキストはコピーを教室で配布<br />

する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ドイツ語の基礎文法を習得していることが必要です。


成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価。<br />

質問・相談:<br />

随時。<br />

フランス語名著研究Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)<br />

フランス語名著研究Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

比較文学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

小説の語り1<br />

講師 菅原 克也<br />

授業科目の内容:<br />

比較文学研究のひとつのありかたとして,文学作品を広く一般的<br />

な立場から分析,考察するという態度がある。本講義では,欧米の<br />

小説や日本の小説を小説の語りのありかた、その技法という観点か<br />

ら横断的に考察する。すなわち,小説という文学形式について,そ<br />

の思想やメッセージの側からではなく,「語り」の様態の側から読ん<br />

でゆくと,どのようなことが分かるか,あるいは小説という文学ジ<br />

ャンルはどのような語られ方をしているのかを考えてみる。様々な<br />

批評理論を参照しつつ,具体的な例に即して解説する。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。<br />

参考書:<br />

講義中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1~3 回 語りの相<br />

第4~6 回 語り手<br />

第7~10 回 語りのレベル<br />

第11~13 回 語りの視点<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,またはメールで受けつける。<br />

比較文学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

小説の語り2<br />

講師 菅原 克也<br />

授業科目の内容:<br />

春学期に続いて,小説の「語り」についての考察を行う。秋学期<br />

には,小説の語りの技法に加えて,一般的な修辞技法についても講<br />

義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。<br />

参考書:<br />

講義中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1~2 回 語りのタイプ<br />

第3~6 回 語りと話法<br />

第7~10 回 語りと時間<br />

第11~12 回 語りの修辞法<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,またはメールで受けつける。<br />

演劇の歴史Ⅰ 2単位 (秋学期)<br />

日本演劇の歴史<br />

教授 石川 透<br />

授業科目の内容:<br />

現在,世界各地には,さまざまな種類の演劇が伝えられ,演じら<br />

れている。しかし,これまでの歴史の中で,埋もれてしまい,現在<br />

演じられていない演劇も数多く存在している。本講義では,それら<br />

を含めた日本の古典の作品を取り上げ,いかに作られ,いかに受け<br />

継がれたのかを,現存する演劇や資料と関わらせて考えてみたい。<br />

323<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。<br />

参考書:<br />

授業時に指示する。<br />

授業の計画:<br />

現在伝えられている演劇,古典文学作品として書き留められた資<br />

料,描かれた絵画や絵巻を見ながら,演劇の歴史を講ずるのはもち<br />

ろんのことであるが,舞台になった場所についても考えてみたい。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果と出席状況等による<br />

評価。<br />

演劇の歴史Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

西洋演劇の流れ<br />

理工学部教授 小菅 隼人<br />

授業科目の内容:<br />

演劇の世界では日々新しい上演が生み出されつつ,同時に,各地<br />

域に過去の文化的財産として戯曲や上演伝統が残されています。し<br />

かし,どのようなものであっても劇が演じられる時は,常に,目の<br />

前に繰り広げられるイベントとして「観客」は舞台の構成要素とな<br />

ります。劇場には,戯曲と俳優と観客が常に同時に存在しているの<br />

です。また,演劇においては,言語芸術の要素が舞踊・音楽・美術<br />

の要素と半ば整然と,半ば乱雑に混じりつつ総合芸術となります。<br />

したがって,演劇史は劇文学の歴史であると同時に,上演と鑑賞の<br />

歴史ともなります。この考え方に立って,秋学期の講義では,主と<br />

して西洋演劇の流れを言語や地域の枠に限定せず,総合的に扱いま<br />

す。演劇のドラマとしての側面は,映画・テレビ・オペラ・ミュー<br />

ジカルなど様々な芸術と理念を共有するはずですし,パーフオーマ<br />

ンスとしての側面は政治・経済・法律・社会・スポーツにおいても<br />

見出せるでしょう。その意味では,演劇を知ることは,世界の見方<br />

を知ることでもあります。狭い意味での演劇に限らず,広く演劇的<br />

な現象に興味を持つ学生諸君の受講を歓迎します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

講義中指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. 導入<br />

2. 古代ギリシャ悲劇<br />

3. ギリシャ喜劇とローマ演劇<br />

4. 中世宗教劇<br />

5. シェイクスピア<br />

6. スペインバロック演劇<br />

7. フランス古典主義演劇<br />

8. ドイツ市民劇<br />

9. メロドラマとスター・システム<br />

10. 近代リアリズム演劇の誕生<br />

11. 近代リアリズム演劇の誕生(その2)<br />

12. 近代リアリズム演劇の誕生(その3)<br />

13. ミュージカルの流れ<br />

14. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予備知識や経験の有無を一切問いません。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後に受け付けます。<br />

英書講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

中世ウェールズ語文学を読む<br />

准教授 辺見 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

中世ウェールズ語で書かれた文学作品を、現代英語訳で読みます。<br />

授業は文学史的な講義と、実際のテクストを読む演習とを交互で<br />

行います。<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


テキスト(教科書):<br />

ハンドアウトおよび演習で用いるテクストは、すべてkeio.jpから<br />

各自でダウンロード・プリントアウトしていただきます。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習に関しては、十分な予習をした上で臨むことが求められます。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験50%、平常点50%<br />

質問・相談:<br />

随時受けつけます。<br />

英書講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

中世アイルランド語文学を読む<br />

准教授 辺見 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

中世アイルランド語で書かれた文学作品を、現代英語訳で読みま<br />

す。<br />

授業は文学史的な講義と、実際のテクストを読む演習とを交互で<br />

行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

ハンドアウトおよび演習で用いるテクストはすべてkeio.jpから各<br />

自でダウンロード・プリントアウトしていただきます。<br />

参考書:<br />

授業中に紹介します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

演習には十分な予習をして臨むことが求められます。<br />

成績評価方法:<br />

期末試験50%、平常点50%<br />

質問・相談:<br />

随時受けつけます。<br />

デジタル書物学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

教授 アーマー, アンドルー J<br />

教授 松田 隆美<br />

講師 樫村 雅章<br />

授業科目の内容:<br />

書物は人文科学分野にとって研究のための基本的素材であり続け<br />

てきた。過去数千年のあいだにその形態はさまざまに変化したが、<br />

書物は常に情報の整理、伝達、保存、取得の手段として文化の中核<br />

に存在している。「デジタル書物学」とは、東西の書物文化の研究に<br />

デジタル情報化の手法を取り入れることで、書物文化を対象とした<br />

斬新なオンライン・コンテンツを作成し、研究のための新たな環境を<br />

構築することを目的とする分野である。<br />

本講座は,そのための導入として、文献・画像資料を扱う人文科<br />

学分野における情報処理の基本手法を,講義と実習を通じて習得で<br />

きることを目的としている。思想,芸術,文学,歴史などの分野に<br />

おける網羅的な専門情報を収集して整理・分析し,わかりやすい形<br />

で公開することは,文学部が社会から要請されている活動であると<br />

いう認識のもとに、実際に貴重書を対象としてそうした活動を続け<br />

ている担当者らが,書物史の分野で具体的な課題を設定して,書物史や<br />

デジタル化の技術的背景に関する講義,ディスカッション,パソコ<br />

ンやデジタル画像入力機器などを用いたデジタル・コンテンツの制<br />

作実習,発表会(プレゼンテーション)などさまざまな形での授業<br />

によって,実践的に指導を進めて行く。<br />

なお,本講座で上記の手法を体得して,博士論文にまで結実させ<br />

た若手研究者も複数いるので,適宜経験談を披露してもらう予定で<br />

ある。<br />

実習は次のような内容で行う予定である。<br />

・ワープロを用いたテキスト(文書)情報の整理や,持論の展開<br />

(Microsoft WordやAdobe Acrobat を使用)<br />

・デジタル画像やグラフィクスと,専用ツールを用いたオンスクリ<br />

ーン・プレゼンテーション(Adobe Photoshop やMicrosoft PowerPoint<br />

などを使用)<br />

・データベースソフトを用いた情報のより高度な整理や,Web コンテ<br />

ンツの制作とインターネットを利用した公開(Filemaker Pro やWeb<br />

ページ制作用ソフトを使用)<br />

324<br />

・XML(eXtensible Markup Language)によるテクストのタグ付けとその<br />

ウェブ公開<br />

授業の計画や実習課題など,本講座に関する情報は以下のURL を参<br />

照のこと。<br />

http://www.humi.keio.ac.jp/workshop/2010/<br />

人文科学分野での情報の生産を自ら行い,それを社会に対して発<br />

信・公開したいという意欲を持つ諸君の参加を期待する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

画像入出力機器やワークステーションを用いて授業を進めるため,<br />

履修希望者多数の場合には,ガイダンス(初回の授業)で説明する<br />

方法(レポート・面接など)で,履修者の選抜を行う。なお,履修<br />

者はパソコン上でワープロによる文書作成,電子メールの送受信,<br />

Web ブラウザの利用といった程度のことがすでにできることを前提<br />

とする。また,ガイダンスを受けない者の履修の申請は認めない。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価,コンテンツの制作<br />

質問・相談:<br />

研究室にて相談に応じます。あるいは担当者にメールで相談も可<br />

能です。<br />

デジタル書物学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

教授 アーマー, アンドルー J<br />

教授 松田 隆美<br />

講師 樫村 雅章<br />

授業科目の内容:<br />

書物は人文科学分野にとって研究のための基本的素材であり続け<br />

てきた。過去数千年のあいだにその形態はさまざまに変化したが、<br />

書物は常に情報の整理、伝達、保存、取得の手段として文化の中核<br />

に存在している。「デジタル書物学」とは、東西の書物文化の研究に<br />

デジタル情報化の手法を取り入れることで、書物文化を対象とした<br />

斬新なオンライン・コンテンツを作成し、研究のための新たな環境を<br />

構築することを目的とする分野である。<br />

本講座は,そのための導入として、文献・画像資料を扱う人文科<br />

学分野における情報処理の基本手法を,講義と実習を通じて習得で<br />

きることを目的としている。思想,芸術,文学,歴史などの分野に<br />

おける網羅的な専門情報を収集して整理・分析し,わかりやすい形<br />

で公開することは,文学部が社会から要請されている活動であると<br />

いう認識のもとに、実際に貴重書を対象としてそうした活動を続け<br />

ている担当者らが,書物史の分野で具体的な課題を設定して,書物史や<br />

デジタル化の技術的背景に関する講義,ディスカッション,パソコ<br />

ンやデジタル画像入力機器などを用いたデジタル・コンテンツの制<br />

作実習,発表会(プレゼンテーション)などさまざまな形での授業<br />

によって,実践的に指導を進めて行く。<br />

なお,本講座で上記の手法を体得して,博士論文にまで結実させ<br />

た若手研究者も複数いるので,適宜経験談を披露してもらう予定で<br />

ある。<br />

実習は次のような内容で行う予定である。<br />

・ワープロを用いたテキスト(文書)情報の整理や,持論の展開<br />

(Microsoft WordやAdobe Acrobat を使用)<br />

・デジタル画像やグラフィクスと,専用ツールを用いたオンスクリ<br />

ーン・プレゼンテーション(Adobe Photoshop やMicrosoft PowerPoint<br />

などを使用)<br />

・データベースソフトを用いた情報のより高度な整理や,Web コンテ<br />

ンツの制作とインターネットを利用した公開(Filemaker Pro やWeb<br />

ページ制作用ソフトを使用)<br />

・XML(eXtensible Markup Language)によるテクストのタグ付けとその<br />

ウェブ公開<br />

授業の計画や実習課題など,本講座に関する情報は以下のURL を参<br />

照のこと。<br />

http://www.humi.keio.ac.jp/workshop/2010/<br />

人文科学分野での情報の生産を自ら行い,それを社会に対して発<br />

信・公開したいという意欲を持つ諸君の参加を期待する。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント配布


担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業は通年で行うので,事情により秋学期のみ履修する者は,<br />

できるだけ早い段階に事前に担当者に連絡してガイダンスを受けて<br />

欲しい。<br />

画像入出力機器やワークステーションを用いて授業を進めるため,<br />

履修希望者多数の場合には,ガイダンス(初回の授業)で説明する<br />

方法(レポート・面接など)で,履修者の選抜を行う。なお,履修<br />

者はパソコン上でワープロによる文書作成,電子メールの送受信,<br />

Web ブラウザの利用といった程度のことがすでにできることを前提<br />

とする。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価,コンテンツの制作<br />

質問・相談:<br />

研究室にて相談に応じます。あるいは担当者にメールで相談も可<br />

能です。<br />

論文フランス語Ⅰ(初級)(セ) 1単位 (春学期)<br />

論文フランス語Ⅱ(初級)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 教授 片木 智年<br />

授業科目の内容:<br />

将来、学術研究にフランス語を必要とする方の、フランス語入門<br />

です。いわゆる「会話」に時間をとることはありませんが、フランス<br />

語の基礎的な文法・構文知識と同時に、発音と聞き取りの基礎もき<br />

ちんと学習します。<br />

テキスト(教科書):<br />

履修者数を見て、指示します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

週1コマだけの講義ですので、履修者の方には授業外での、予復<br />

習や課題消化が期待されます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点・頻繁な小テスト・宿題による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業後他<br />

論文フランス語Ⅰ(中級)(セ) 1単位 (春学期)<br />

論文フランス語Ⅱ(中級)(セ) 1単位 (秋学期)<br />

セット履修 休講<br />

比較精神史Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

比較精神史Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

准教授 エアトル, ヴォルフガング<br />

教授 ナコルチェフスキー, アンドリイ<br />

准教授 大串 尚代<br />

セット履修<br />

准教授 髙橋 勇<br />

授業科目の内容:<br />

授業では英語のみを用いますが,帰国子女ではない学生を対象と<br />

します。自分たちの問題意識を英語で表明し(プレゼンテーショ<br />

ン),討論を行なうことによって,英語の能力を鍛えることを目指し<br />

ます。必ずしも英語が得意でなくても,英語の運用と英語による意<br />

見の発信に関心のある方の参加を期待します。哲学,宗教学,アメ<br />

リカ文学,イギリス文学を専門とする各教員が,それぞれ関心のあ<br />

るテーマを設定するので,種々の問題について多角的に考えるよい<br />

機会となるでしょう。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業のガイダンス時に指定します。<br />

授業の計画:<br />

〈春学期〉<br />

第1 回:<br />

ガイダンス<br />

なお,履修希望学生が多すぎる場合には,第1 回に選考試験を行<br />

う可能性がありますので,希望者は必ず出席して下さい。<br />

第2~8 回:<br />

最初の期間ではコースの準備として,英語による口頭発表と議論<br />

の練習を行います。英語で話すことに対する心の障壁を取り除いて<br />

いきましょう。<br />

第9~13 回:<br />

325<br />

アメリカ文学・文化の分野では,日常生活のさまざまな場面で見<br />

られるジェンダーにまつわることがらについて考えることを講義目<br />

標とします。ジェンダーに関する基礎的な知識を身につけながら,<br />

これまで当たり前だと思っていたことや,なにかおかしいなと思っ<br />

ていたことについて,あらたな視点で見直します。出席および発表・<br />

ディスカッションへの参加を重視します。<br />

〈秋学期〉<br />

第1 回:ガイダンス<br />

第2~3 回:<br />

春学期に学んだ内容をふまえて、ジェンダーに関するディスカッ<br />

ションを行います。<br />

第4~6 回:<br />

人間は文化をもつ動物、象徴を操る動物といわれる。この象徴的<br />

文化の最も典型が宗教である。人間はその歴史のあけぼの以来、宗<br />

教とともに生き、宗教によってヒトは人間(Human being)になっ<br />

た。ゆえに、人間は「宗教的存在」とも呼ばれる。アメリカの現代<br />

思想家のKen Wilberのインテグラル思想を元にして、現代と宗教と<br />

いう幅広いテーマを議論していきたい。<br />

第7~13 回:<br />

現代のテキストを読みながら,専門以外の人たちにとっても意味<br />

のある典型的な哲学のトピックについて議論します。たとええグロ<br />

ーバルな規模の貧困にかかわる倫理の問題,「よい生活」には何が求<br />

められるのか,未来は予測可能かどうか,人文系の世界と理工系の<br />

世界とのコミュニケーションの問題など。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英語の得意・不得意を越えて,質疑応答や意見発表に積極的に臨<br />

む姿勢が期待されます。<br />

成績評価方法:<br />

各教員ごとに,平常点・レポート提出などを考慮し,それらの評<br />

価をとりまとめて年間の評価を決定します。出席が少ない者には単<br />

位が与えられませんので注意してください。<br />

環境問題と大学 2単位 (秋学期)<br />

文章と表現Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

文学の現場からの報告<br />

休講<br />

講師 加藤 宗哉<br />

授業科目の内容:<br />

プロの文章とアマチュアの文章には違いがある。プロの書き手た<br />

ちは暗黙の約束ごとに従って文章を書いている。その約束ごとを本<br />

講では説明する。文章は才能で書くのではなくテクニックで書く。<br />

具体的には「漢語・和語・外来語の使い分け」「オノマトペ・常套<br />

語・記号の危険性」に始まり,「いかに書き隠すか」まで,文学の現<br />

場でつねに問われる問題を紹介したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します。<br />

参考書:<br />

・季刊文芸誌「三田文学」<br />

・「三田文学名作選」<br />

授業の計画:<br />

Ⅰ. 講義(春学期)<br />

Ⅱ. 実作(秋学期)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文章を書くことに関心のある学生,および創作を希望する学生の<br />

参加を待っています。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・60 字作品による評価<br />

文章と表現Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

文学の現場からの報告<br />

講師 加藤 宗哉<br />

授業科目の内容:<br />

プロの文章とアマチュアの文章には違いがある。プロの書き手た<br />

ちは暗黙の約束ごとに従って文章を書いている。その約束ごとを本<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


講では説明する。文章は才能で書くのではなくテクニックで書く。<br />

具体的には「漢語・和語・外来語の使い分け」「オノマトペ・常套<br />

語・記号の危険性」に始まり,「いかに書き隠すか」まで,文学の現<br />

場でつねに問われる問題を紹介したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

コピーを配布します。<br />

参考書:<br />

・季刊文芸誌「三田文学」<br />

・「三田文学名作選」<br />

授業の計画:<br />

Ⅰ. 講義(春学期)<br />

Ⅱ. 実作(秋学期)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文章を書くことに関心のある学生,および創作を希望する学生の<br />

参加を待っています。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・60 字作品による評価<br />

326


327<br />

言語学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

言語学への招待<br />

セット履修 経済学部教授 星 浩司<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では,我々人間を人間たらしめている重要な属性の一つ<br />

である「言語」とは何かという問題を科学的に考えていく。具体的<br />

には,「言語学」とは何か,また,「言語」とは何か,という根本的<br />

な問題から出発し,自然言語に共通して観察される諸特徴を概観し<br />

た後,各論へと進む。各論では,前期に,音声学,音韻論,形態論<br />

の基礎を学び,後期に,統語論,意味論,語用論の基礎を学んでい<br />

く。全体を通じて,是非,科学的な言語観を理解してもらいたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

星浩司著「言語学への扉」(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,2006)<br />

参考書:<br />

・井上和子,原田かづ子,阿部泰明共著「生成言語学入門」(大修館<br />

書店,1999)<br />

・大津由紀雄他編著「言語研究入門:生成文法を学ぶ人のために」<br />

(研究社,2002)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基本的に言語学の知識は前提としないので,様々なバックグラン<br />

ドを持つ学生を歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

授案内試験,宿題,出席状況,及び授業内態度を組み合わせて評<br />

価する。<br />

質問・相談:<br />

基本的には,授業終了後に受け付ける。<br />

言語学概論Ⅲ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学概論Ⅳ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

[春] 言語学の諸領域<br />

[秋] 日英語比較統語論<br />

セット履修 講師 外池 滋生<br />

(春学期)<br />

授業科目の内容:<br />

言語学の諸領域が、言語のどのような側面を研究対象として、ど<br />

のような方法論を用いて取り組んでいるかということを概観します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『はじめて学ぶ言語学』大津由紀雄編著 ミネルバ書房 200<br />

9年<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 序章 ことばの世界をさぐる<br />

第3回 第1章 発音の仕組みをさぐる<br />

第4回 第2章 語の仕組みをさぐる<br />

第5回 第3章 文を作る仕組みをさぐる<br />

第6回 第4章 ことばの意味と法則をさぐる<br />

第7回 第5章 発話解釈能力をさぐる<br />

第8回 第7章 言語獲得のメカニズムをさぐる<br />

第9回 第9章 ことばの理解のメカニズムをさぐる<br />

第10回 第10章 発話のメカニズムをさぐる<br />

第11回 第12章 言語を生み出す脳をさぐる<br />

第12回 第13章 起源と進化をさぐる<br />

第13回 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期は幅広く勉強します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(80%)<br />

出席状況及び授業態度による評価(20%)<br />

(秋学期)<br />

授業科目の内容:<br />

最近の言語理論の枠組みを概観して、その中で、代名詞(再帰代<br />

名詞、人称代名詞)の指示問題、主語の移動の問題、疑問表現の移<br />

動の問題、関係節の形成の問題、数量詞作用域と節構造の問題につ<br />

いての分析を英語を題材に見たあと、その分析が日本語にどのよう<br />

に当てはまるかを見て行く。<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

「ミニマリスト・プログラム」外池滋生『言語学の領域(I)』1<br />

35〜168ページ、中島平三編 朝倉書店 2009年<br />

授業の計画:<br />

第1回 ミニマリスト・プログラム入門(1)全体的枠組みと句の構成<br />

第2回 ミニマリスト・プログラム入門(2)移動(主語の移動、<br />

疑問表現の移動、助動詞の移動)<br />

第3回 再帰代名詞、人称代名詞の分析(1)変形分析から束縛理論<br />

第4回 再帰代名詞、人称代名詞の分析(2)変形分析から束縛理論<br />

第5回 再帰代名詞、人称代名詞の分析(3)<br />

移動による新しい分析(Merge Theory of Binding)<br />

第6回 関係節の分析(1)二つの対立する分析<br />

第7回 関係節の分析(2)混合分析(Hybrid Analysis)<br />

第8回 数量詞作用域の分析(1)伝統的分析とその問題点<br />

第9回 数量詞作用域の分析(2)新しい分析(Overt QR)<br />

第10回 関係節と数量詞の関わり(Antecedent-Contained Deletion)<br />

第11回 日本語の代名詞化、再帰代名詞化<br />

第12回 日本語の関係詞化<br />

第13回 日本語の数量詞作用域と節構造<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

秋学期では、英語と日本語の構造をかなり突っ込んで比較研究し<br />

ます。<br />

春学期より履修者が自分の頭で考えることを重視します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果(60%)<br />

出席状況および授業態度による評価(40%)<br />

言語学概論Ⅴ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学概論Ⅵ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

ことばの仕組みとことばの発達<br />

セット履修 経済学部教授 松岡 和美<br />

授業科目の内容:<br />

このクラスは初学者を対象に、言語学では「言語の何を」「どう科<br />

学的・客観的に扱うのか」についておおまかな理解が得られるよう<br />

に構成されている。言語の研究のツールとして提案されている概念<br />

や方法論を知り、それがもたらす新しい知見を、世界の様々な言語<br />

データの分析を通して理解することが第一の目的である。そのうえ<br />

で、それぞれのトピックに関連する母語の発達過程に関する研究を<br />

概観することでヒトの言語能力の本質についての理解を深める。単<br />

に知識を身に付けるだけではなく、授業で扱った考え方を応用して、<br />

専門知識がない人にも事例やデータをわかりやすく説明するための<br />

「コミュニケーション能力」の習得にも重点を置く。履修にあたって<br />

特に予備知識は必要ないが「ことば」「幼児の知的発達」「教育」な<br />

どに関心がある学生の履修を歓迎する。<br />

テキスト(教科書):<br />

(1)『ことばの科学ハンドブック』郡司隆男・西垣内泰介(編<br />

著)研究社<br />

(2)keio.jpで配布する文献<br />

参考書:<br />

授業支援用ホームページ(URL 後述)に掲載。<br />

授業の計画:<br />

第1回 シラバスの説明・人間言語の特性と言語の科学的分析<br />

第2回~第4回 音の構造(音声学・音韻論)<br />

第5回~第6回 乳幼児の言語音の知覚と産出<br />

第7回~第8回 語の構造(形態論)<br />

第9回 語彙知識の獲得<br />

第10回~第11回 文の構造(統語論)<br />

第12回 統語知識の獲得<br />

第13回 脳と言語<br />

第17回~第18回 語の意味と文の意味(意味論)<br />

第19回 談話の構造(語用論)<br />

第20回 ことばと社会・文化(社会言語学)<br />

第21回~第22回 言語のモジュール仮説・特定言語障害<br />

第23回 手話の獲得<br />

第24回~第26回 バイリンガリズムと第2言語習得<br />

328<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業開講中は,授業支援用ホームページ(http://web.hc.keio.ac.jp/<br />

~matsuoka/)に履修者への連絡事項・参考資料・参照用リンクなど<br />

を掲載する。次回授業までに毎週必ず読んでくること。授業で扱う<br />

内容が多岐にわたるうえ、授業内での学生と教員のやりとりを重視<br />

するため、毎回の出席と授業での発言が単位取得の前提となる。<br />

成績評価方法:<br />

試験(各学期2回)および課題(各学期最低2回)に平常点を組<br />

み合わせて評価する。後期には授業内発表が課される場合がある。<br />

質問・相談:<br />

週に一回履修者面談のためのオフィスアワーを設ける(日吉キャ<br />

ンパス)。メールでの質問・相談も随時受け付ける(メールアドレス<br />

は授業初日に配布するシラバスを参照)。<br />

言語学特殊Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

生成文法入門<br />

セット履修 言語文化研究所教授 大津 由紀雄<br />

授業科目の内容:<br />

生成文法と呼ばれる認知科学理論の基本的考え方について講じた<br />

あと、現代英語と現代日本語を主たる対象として言語分析の訓練を<br />

行なう。<br />

現代英語を対象とするのは、受講者のほとんどの者になじみが深<br />

い外国語であり、客体化しやすいからである。現代英語についての<br />

知識は中学校卒業程度でよい。現代日本語を対象とするのは、ほと<br />

んどの受講者にとっての母語であるからである。<br />

テキスト(教科書):<br />

渡辺明,2009『生成文法』東京大学出版会<br />

授業の計画:<br />

第一回の講義でシラバスを配布する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

好奇心旺盛な学生を歓迎する。第1 回目の講義に必ず出席するこ<br />

と。やむをえない理由で欠席する場合は必ず事前に電子メール<br />

(oyukio@sfc.keio.ac.jp宛)で担当者に連絡のこと。<br />

第1回目の講義までに各自テキストを入手のうえ、「まえがき」を<br />

読んでおくこと。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

アポイントメントによる<br />

言語学特殊Ⅲ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊Ⅳ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

言語類型論と東南アジア諸語<br />

セット履修 言語文化研究所教授 三上 直光<br />

授業科目の内容:<br />

世界のできるだけ多くの言語を対象として、言語間に観察される<br />

類似点や相違点をもとに人間言語の普遍性を追求する分野を言語類<br />

型論といいます。本講義では、言語類型論の立場から様々な言語の<br />

位置づけを考えていきます。授業は,講義と履修者の発表を交えな<br />

がら進めます。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示する。<br />

参考書:<br />

その都度指示する。<br />

授業の計画:<br />

〔春学期〕言語類型論の基礎を中心に学ぶ。<br />

〔秋学期〕東南アジア諸語や日本語などの具体的言語を対象とし<br />

て、その位置づけを考える。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

偏りのない言語観を身につけたいと思う学生の履修を期待する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

質問・相談:<br />

授業中・授業終了後に受け付ける。


言語学特殊Ⅴ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊Ⅵ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

生成文法中級<br />

セット履修 講師 内堀 朝子<br />

授業科目の内容:<br />

生成文法研究は,近年,ミニマリスト・プログラムと呼ばれる研<br />

究プログラムの下で進められてきた。それによると,人間の脳内に<br />

はいわば言語器官とも言うべき独立した機構が存在すると考えられ,<br />

特に,その機構には,言語使用を可能にするために言語以外の領域<br />

(例えば,音声の調音・知覚に関わる領域など)から必然的に課され<br />

る条件を最適な形で満たしながら,文を原則的には無限にかつ最も<br />

経済的に,生成し得る仕組みが備わっているとされる。<br />

本講義では,このような言語器官としての言語の諸特性を明らか<br />

にすることを目的とした最近の生成文法理論の枠組みについて,詳<br />

しく取上げる。また,必要に応じて,ミニマリスト・プログラム以<br />

前の理論的枠組みを概観し,現在に至る流れを把握できるようにす<br />

る。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に,受講生の既習内容を勘案した上で指示する。<br />

参考書:<br />

開講時に,受講生の既習内容を勘案した上で指示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講にあたっては,言語学特殊のいずれかを既に履修し,生成文<br />

法理論について概略を把握していることが前提となる。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

質問は,授業時以外にメールで受け付ける。アドレスは開講時に<br />

指示する。<br />

言語学特殊Ⅶ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊Ⅷ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

Semantics<br />

言語文化研究所教授<br />

セット履修<br />

タンクレディ, クリストファー D<br />

授業科目の内容:<br />

This is an introductory level course that will provide students with a<br />

solid foundation in semantics, i.e. the study of meaning. The course will<br />

focus on one particular aspect of meaning: compositionality. The<br />

principle of compositionality states that the meaning of a whole is<br />

composed, or made up, from the meanings of its parts. We will turn this<br />

simple idea into a formal analysis by first developing some simple formal<br />

tools and then applying them to successively more complex cases. The<br />

semantics we will develop is an interpretive semantics, meaning that it<br />

takes syntactic structures as input and derives interpretations from them.<br />

It is an important aspect of the theory to be developed that it can be<br />

combined with standard theories of syntax. The syntax needed for this<br />

course, however, is very basic and will be provided in class. Students will<br />

not be required to know any syntax beforehand.<br />

テキスト(教科書):<br />

Heim, Irene, and Angelika Kratzer (1998). Semantics in Generative<br />

Grammar. Blackwell. ISBN: 978-0631197133<br />

授業の計画:<br />

1. Introduction<br />

2. Chapter 1<br />

3. 2 – 2.3<br />

4. 2.4 – 2.5<br />

5. Chapter 3<br />

6. 4 – 4.3<br />

7. 4.4 – 4.5<br />

8. 5 – 5.2<br />

9. 5.3<br />

10. 5.4 – 5.5<br />

11. 6 – 6.5<br />

12. 6.6 – 6.8<br />

13. 7 – 7.4<br />

329<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Lectures, reading and homework will all be conducted in English.<br />

成績評価方法:<br />

Grades will be based entirely on weekly homework assignments.<br />

言語学特殊Ⅸ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊Ⅹ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

レキシコンの構造と意味<br />

セット履修 経済学部教授 杉岡 洋子<br />

授業科目の内容:<br />

私たちはレキシコンという「引き出し」から語彙を取り出して文<br />

を作ります。そのレキシコンはどういう中身と構造をもち、どのよ<br />

うに働くのでしょうか。この授業では、レキシコンを成す語の構造<br />

と多様な語形成のプロセス、レキシコンと意味の関係、レキシコン<br />

と統語規則の境界をめぐるさまざまな考え方、心的辞書(メンタル<br />

レキシコン)の仕組みなどについて学びます。(「授業の計画」を見<br />

てください。英語の文献も読む予定です。)<br />

講義と演習形式の両方を使います。また、英語や日本語のデータ<br />

を各自が集めて分析する課題を通して,言語理論にもとづいたデー<br />

タ分析の面白さを味わえるようにしたいと考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

配布資料、および以下の参考書や関連論文から授業で指示する。<br />

参考書:<br />

Lieber, Rochelle. Introducing Morphology. (Cambridge, 2010.)<br />

Jackendoff, Ray. Meaning and the Lexicon. (Oxford, 2010.)<br />

影山太郎、『形態論と意味』(くろしお出版、1999.)<br />

伊藤たかね・杉岡洋子『語の仕組みと語形成』(研究社、2001.)<br />

Pinker, Steven. Words and Rules. Lingua 106, 1998.<br />

その他(授業で指示します)<br />

授業の計画:<br />

春学期と秋学期を通して以下の項目に各3−5回ずつの授業をあて<br />

る予定。<br />

・語の構造と多様な語形成のプロセス (Lieber 2010 など)<br />

・レキシコンと文法モジュール (影山 1999 など)<br />

・パラレル構造理論とレキシコン(Jackendoff 2010 など)<br />

・レキシコンの心的メカニズム (Pinker 1998、伊藤・杉岡 2001など)<br />

・各自のレポートの中間発表と最終発表<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講には言語学の入門程度の知識が望ましいが,詳細については<br />

初回に相談してください。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業での発表や発言による評価<br />

質問・相談:<br />

授業の前後の時間,またはメールで受け付けます。<br />

言語学特殊ⅩⅠ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊ⅩⅡ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

音声と音韻<br />

セット履修 講師 本間 猛<br />

授業科目の内容:<br />

日本語と英語の音声構造と音韻構造の相違点および共通点を探る<br />

ことを通して,音声学・音韻論の基本概念を学ぶ。また,分析方法<br />

の基礎を理解し,応用できることを目指す。言語研究における音声・<br />

音韻の研究の位置付けを概観した後,言語音の産出のしくみを学ぶ。<br />

さらに,音素,音節,モーラ,語アクセント,文アクセント,リズ<br />

ム,イントネーションなどの音韻現象とその理論的側面について考<br />

察する。また,最近の理論である最適性理論(Optimality Theory)に<br />

ついても解説する。<br />

授業方法:講義にて基礎的な知識や基本概念を扱い,さらに練習<br />

問題で理解を深めるようにする。<br />

テキスト(教科書):<br />

窪薗晴夫著 日英語対照による英語学演習シリーズ『音声学・音<br />

韻論』くろしお出版 1998年 ISBN:978-4874241561<br />

参考書:<br />

・窪薗晴夫著『語形成と音韻構造』くろしお出版 1995年 ISBN:<br />

978-4874240991<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


・窪薗晴夫・太田聡著『音韻構造とアクセント』研究社 1998年 ISBN:<br />

978-4327260101<br />

・窪薗晴夫・本間猛著『音節とモーラ』研究社 2002年 ISBN:<br />

978-4327257156<br />

授業の計画:<br />

導入<br />

(1)導入<br />

(2)言語の研究と音声の研究<br />

(3)音声産出のしくみ<br />

(4)音素と音素体系<br />

(5)音節とモーラ<br />

(6)語アクセント<br />

(7)文の発音(a.文アクセント,b.リズム,c.イントネーション)<br />

(8)最適性理論(a. 基礎概念,b. 具体例 i)鼻音・無声阻害音<br />

連鎖の回避 ii)音節の構造)<br />

(9)まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

言語の仕組みについて興味を持っている学生の参加を歓迎する。<br />

常日頃から日本語や英語の音について関心を持ち,面白いと思う現<br />

象や「なぜなんだろう」という思う点を見つけ出して,自分なりに<br />

考察してみてほしい。授業の際に紹介される文献を自分から進んで<br />

読んでほしい。後期には,英語で書かれた教科書を用いる。<br />

成績評価方法:<br />

練習問題への取り組みと期末試験の結果を総合的に判断する次の<br />

三つの要素を総合的に評価する<br />

(1)小テスト(前期後期を通じて,数回行う予定)<br />

(2)前期末に行う試験<br />

(3)後期末に提出するレポート<br />

質問・相談:<br />

一人の学生が疑問に思うことは,多くの場合,他の学生にとって<br />

も,疑問点があるので,質問は,できる限り授業中にしていただき<br />

たい。授業中ではしにくい質問や相談などは,授業後にも受付ける。<br />

言語学特殊ⅩⅢ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊ⅩⅣ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

言語心理学<br />

セット履修 講師 磯部 美和<br />

授業科目の内容:<br />

言語心理学の一研究分野である第一言語(母語)獲得に焦点を当<br />

てる。「生成文法理論」という言語理論では,子どもが生後わずか数<br />

年のうちに抽象的で複雑な母語を身につけることができるのは,生<br />

まれながらにヒトに備わっている言語の知識と,生後受け取る言語<br />

経験の相互作用によると仮定されている。本授業では,英語や日本<br />

語の獲得を中心に,生成文法理論に基づく様々な言語獲得研究の成<br />

果を解説する。なお,希望があれば,他の研究分野(第二言語獲得・<br />

言語理解(統語解析))についても紹介する。<br />

テキスト(教科書):<br />

受講者と相談の上決定する。<br />

参考書:<br />

授業中に適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

主に以下の項目について順次解説していく予定であるが,詳細は<br />

初回の授業でシラバスを配布して説明する。<br />

1. 「言語獲得の論理的問題」と普遍文法<br />

2. 英語・日本語の文構造の持つ性質とその共通性<br />

3. 英語の獲得と普遍文法<br />

4. 日本語の獲得と普遍文法<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修希望者は第一回目の授業に必ず出席すること。<br />

毎回「質問・意見カード」を配布し、また、可能な限りディスカ<br />

ッションの時間を設け、履修者からの積極的な意見を求める予定で<br />

ある。<br />

成績評価方法:<br />

各学期末試験・課題・平常点(授業への積極的参加および出席状<br />

況)を総合的に評価する。<br />

質問・相談:<br />

アポイントメントおよびメールにより受け付ける。<br />

330<br />

言語学特殊ⅩⅤ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

言語学特殊ⅩⅥ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

極小主義統語論の諸問題<br />

セット履修 言語文化研究所教授 北原 久嗣<br />

授業科目の内容:<br />

極小主義統語論が推進する理論的展開とその帰結を詳細に検討す<br />

る。統語操作とその適用手順を特徴づける最適性ともいうべき性質<br />

に焦点をあて、現在採択されている枠組みでは捉えることのできな<br />

い問題を明らかにし、その解決の方向を探る。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示する。<br />

参考書:<br />

Chomsky, N. 2005. Three factors in language design. Linguistic Inquiry,<br />

36:1-22.<br />

Chomsky, N. 2007. Approaching UG from below. In Interfaces +<br />

recursion = language? ed. by U. Sauerland and H.-M. Gärtner, 1-29.<br />

Berlin: Mouton de Gruyter.<br />

Chomsky, N. 2008. On phases. In Foundational Issues in Linguistic<br />

Theory: Essays in Honor of Jean-Roger Vergnaud, ed. by R. Freidin, C.<br />

P. Otero, and M. L. Zubizarreta, 133-166. Cambridge, Mass.: MIT Press.<br />

上記論文3点は初回のクラスまでに目を通しておくことが望ましい。<br />

授業の計画:<br />

次のテーマのもと議論を進めていく。<br />

・極小主義統語論の特徴<br />

・解釈不可能な素性<br />

・併合(Merge)とその適用<br />

・位相理論(Phase Theory)<br />

・転送(Transfer)とその適用<br />

・一致(Agree)とその適用<br />

・統語システムとその最適性<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

関心のある言語現象、その理論的説明について日頃から問題意識<br />

をもつこと。<br />

成績評価方法:<br />

クラスでの貢献(50%)論文による評価(50%)<br />

言語学特殊ⅩⅦ(セ) 2単位 (春学期)<br />

言語学特殊ⅩⅧ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

History of Linguistics<br />

言語文化研究所教授<br />

セット履修<br />

タンクレディ, クリストファー D<br />

授業科目の内容:<br />

This course will examine major developments in theoretical linguistics<br />

over roughly the past century. The course will focus on sentence structure<br />

(syntax), meaning (semantics) and sound (phonology). We will examine<br />

work from the late 19th to late 20th centuries, from authors whose work<br />

shaped the field.<br />

テキスト(教科書):<br />

Copies of papers will be made available in class.<br />

授業の計画:<br />

1: Overview<br />

2,3: Frege<br />

4,5: Russell<br />

6,7: Kripke<br />

8,9: Montague<br />

10,11: Saussure<br />

12,13: Sapir<br />

14,15: Whorf<br />

16,17: Bloomfield<br />

18,19: Harris<br />

20,21: Chomsky<br />

22,23: Halle<br />

24,25: Prince & Smolensky<br />

26: Review<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

Lectures, readings and assignments will be conducted in English.


成績評価方法:<br />

Grades will be based on in-class exams and one final paper each<br />

semester.<br />

331<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


音楽学Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

和声を主体とする楽曲分析の基礎<br />

講師 二宮 洋<br />

授業科目の内容:<br />

クラシック音楽と言われる西洋古典芸術音楽の基盤である調性と,<br />

それを確立させる機能和声を理解することが本講義の目的です。そ<br />

れは音楽全体の組み立てを見極めるのに不可欠な視点であり,我々<br />

の生活の周辺にある音楽全体に渡る理解の基礎ともなります。そし<br />

て,さらにそれが楽曲全体の形式を含めた分析と理解につながる基<br />

礎となるのです。したがって,実際の楽曲を対象とした分析へ進め<br />

ていく為にも、これらの基礎知識の習得は不可欠となります。なお、<br />

秋学期開講の「音楽学Ⅱ」は本講義の展開として継続しており、で<br />

きれば連続して履修する事が望まれます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

・島岡譲著「和声と形式のアナリーゼ」<br />

・同著「総合和声](音楽之友社)など。<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回 音楽の基本1 和声<br />

第3回 音楽の基本2 旋律<br />

第4回 音楽の基本3 リズム<br />

第5回 調<br />

第6回 非和声音1<br />

第7回 非和声音2<br />

第8回 非和声音3<br />

第9回 和声補足1<br />

第10回 和声補足2<br />

第11回 和声分析1<br />

第12回 和声分析2<br />

第13回 和声分析3<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

美学美術史学科で音楽学を専攻する者を主な対象とする講義であ<br />

り,音楽理論への基礎的知識が備わっていることが必要です。<br />

成績評価方法:<br />

試験か又はレポートによるかは講義の進行において履修者の対応<br />

を見て決めます。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

332<br />

音楽学Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

総合的な楽曲分析の基礎と実践<br />

講師 二宮 洋<br />

授業科目の内容:<br />

クラシック音楽と言われる西洋古典芸術音楽を中心に、その背景<br />

を含めた総合的視野での楽曲構造の理解を求めて行く事が本講義の<br />

目的です。取り上げる楽曲は履修者の希望も含めて,相談しながら<br />

決めていきます。必ずしもジャンルは限定しませんが,中心は古典<br />

芸術音楽とします。希望によって近現代及び民族音楽,さらにジャ<br />

ズ,ポップスなども対象とする場合もあります。また履修者の可能<br />

性によっては、音楽表現の実演をも含めた内容の展開も考えて行き<br />

ます。なお、春学期開講の「音楽学Ⅰ」は本講義の前段として基礎<br />

となり、できれば継続して履修する事が望まれます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

・島岡譲著「和声と形式のアナリーゼ」<br />

・同著「総合和声](音楽之友社)など。<br />

授業の計画:<br />

第1回 形式を含めた総合的分析の実例<br />

第2回 楽曲分析1<br />

第3回 楽曲分析2<br />

第4回 楽曲分析3<br />

第5回 楽曲分析4<br />

第6回 楽曲分析5<br />

第7回 楽曲分析6<br />

第8回 楽曲分析7<br />

第9回 楽曲分析8<br />

第10回 楽曲分析9<br />

第11回 楽曲分析10<br />

第12回 楽曲分析11<br />

第13回 楽曲分析12<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

美学美術史学科で音楽学を専攻する者を主な対象とする講義であ<br />

り,音楽理論への基礎的知識が備わっていることが必要です。<br />

成績評価方法:<br />

試験か又はレポートによるかは講義の進行において履修者の対応<br />

を見て決めます。<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受け付けます。<br />

音楽学Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

経済学部教授 石井 明<br />

准教授 西川 尚生<br />

講師 藤井 孝一<br />

授業科目の内容:<br />

音楽で卒業論文を書こうと考える人のための(1)音楽研究のさま<br />

ざまな領域と研究方法の包括的な紹介,(2)西洋音楽史を中心にし<br />

た個別領域の事例紹介と研究の現在,(3)音楽資料・文献の検索法<br />

の習得を軸にしています。(3)に関しては,三田メディアセンター・<br />

レファレンスの職員が担当し,授業内で実習をおこなう予定です。<br />

これまで音楽学について学んだことのない人も履修可能ですが,実<br />

習で使うパソコン台数の関係上,履修者は音楽で卒業論文を書くこ<br />

とを視野に入れている学生に限定します。初回授業の説明を聞き,<br />

担当教員の許可を得た上で履修してください(人数制限の関係上,<br />

初回欠席者は基本的に受講できません)。<br />

参考書:<br />

授業内で指示します。<br />

授業の計画:<br />

〈春学期〉<br />

ガイダンス(1 回)<br />

図書館ツアー:遠山音楽文庫見学(1 回)<br />

音楽学の体系と歴史(1 回)<br />

音楽辞典の見方(1 回)<br />

作品研究の諸分野:様式研究,解釈学的研究,受容研究等(9 回)<br />

まとめ(1 回)


担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講の際の注意,詳細内容などは初回の授業で説明するので,必<br />

ず出席してください。また教室設置のパソコン台数の関係で,履修<br />

者数を制限することがあります。<br />

美学美術史学専攻に設置されている音楽関連の3 つの研究会(美<br />

山良夫,三宅幸夫,西川尚生担当)は,この授業を履修しているこ<br />

とが前提ですから,当該研究会に入る予定の学生は可能な限り2 年<br />

次に通年で履修してください。また履修者はメールによる個別指導<br />

とレポート提出が頻繁にありますので,毎日必ず見るアドレスを最<br />

初の授業で登録する必要があります(携帯のアドレスは不適)。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況,授業態度,授業内での実習)とレポートによ<br />

って評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

音楽学Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

商学部教授 佐藤 望<br />

准教授 西川 尚生<br />

授業科目の内容:<br />

音楽で卒業論文を書こうと考える人のための(1)音楽研究のさま<br />

ざまな領域と研究方法の包括的な紹介,(2)西洋音楽史を中心にし<br />

た個別領域の事例紹介と研究の現在,(3)音楽資料・文献の検索法<br />

の習得を軸にしています。(3)に関しては,三田メディアセンター・<br />

レファレンスの職員が担当し,授業内で実習をおこなう予定です。<br />

これまで音楽学について学んだことのない人も履修可能ですが,実<br />

習で使うパソコン台数の関係上,履修者は音楽で卒業論文を書くこ<br />

とを視野に入れている学生に限定します。初回授業の説明を必ず聞<br />

き,担当教員の許可を得た上で履修してください(人数制限の関係<br />

上,初回欠席者は基本的に受講できません)。<br />

参考書:<br />

授業内で指示します。<br />

授業の計画:<br />

〈秋学期〉<br />

音楽資料・文献の検索実習(4 回)<br />

慶應義塾所蔵の貴重資料について(1 回)<br />

音楽理論をめぐる諸問題(4 回)<br />

資料研究と楽譜校訂(2 回)<br />

演奏関連の研究(1 回)<br />

まとめ(1 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

受講の際の注意,詳細内容などは初回の授業で説明するので,必<br />

ず出席してください。また教室設置のパソコン台数の関係で,履修<br />

者数を制限することがあります。<br />

美学美術史学専攻に設置されている音楽関連の3 つの研究会(美<br />

山良夫,三宅幸夫,西川尚生担当)は,この授業を履修し,一定の<br />

成績評価があることが前提ですから,当該研究会に入る予定の学生<br />

は2 年次に必ず通年で履修してください。また履修者はメールによ<br />

る個別指導とレポート提出が頻繁にありますので,毎日必ず見るア<br />

ドレスを最初の授業で登録する必要があります(携帯のアドレスは<br />

不適)。<br />

成績評価方法:<br />

平常点(出席状況,授業態度,授業内での実習)とレポートによ<br />

って評価します。<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

333<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


文化財科学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

文化財科学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

文化財資料を科学の目で見る<br />

セット履修 講師 富沢 威<br />

授業科目の内容:<br />

考古遺物や美術資料の化学組成の特徴や,製造の歴史や技法につ<br />

いて講義する。また,鉛同位体分析法などの最近の研究で得られた<br />

成果について紹介する。授業では,自然科学の手法を応用する際の<br />

背景となる考え方や原理,適用範囲や留意点などについて述べる。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは,特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業の際に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

講義形式で,プリント,ビデオ,スライドを併用して行う。<br />

1. 文化財資料について―青銅器や鉄器,土器,陶磁器,ガラ ス,<br />

顔料,和紙,漆などの化学組成の特徴や製造技法など<br />

2. 文化財資料の分析法の特徴―文化財資料の分析は一般の化 学<br />

分析とは異なる特徴を持っている。分析手法の特徴や,デ ータの<br />

取り扱い,データから分かることなどを示す。<br />

3. 産地の推定法―特に青銅器の鉛同位体分析法の応用について<br />

4. 保存と修復―文化財の保存に適した環境,最近の修復事情など<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

TV や新聞で報道される文化財関係のニュースに関心を持ちなが<br />

ら,授業に出席することを望む。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価秋学 期<br />

末試験のみ実施する<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。<br />

文化財科学Ⅲ(セ) 2単位 (春学期)<br />

文化財科学Ⅳ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

文化財資料を科学の目で見る<br />

セット履修 講師 富沢 威<br />

授業科目の内容:<br />

年代測定法やDNA 解析法,アイソトープ食性解析法など,最近の<br />

進歩のなかから得られた成果について紹介する。<br />

授業では,自然科学の手法を応用する際の背景となる考え方や原<br />

理,適用範囲や留意点などについても述べる。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業の際に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

講義形式で,プリント,ビデオ,スライドを併用して行う。<br />

1. 年代測定法―年輪年代法,14C 法(β線測定法,AMS 法),<br />

非破壊γ線測定法,Fission Track Dating Method, ESR 法,TL 法,<br />

古地磁気法<br />

2. アイソトープ食性解析法―古代人は何を食べていたのか<br />

3. DNA 解析法―稲の起源,人類の起源<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

TV や新聞で報道される文化財関係のニュースに関心を持ちなが<br />

ら,授業に出席することを望む。<br />

334<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価秋学 期<br />

末試験のみ実施する<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了後に受付けます。


芸術の現在Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)<br />

芸術の現在Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

新たなArt of Living の可能性―行なう,そして考える―<br />

[春] 理工学部教授 熊倉 敬聡<br />

セット履修<br />

[秋] 理工学部教授 小菅 隼人<br />

授業科目の内容:<br />

20 世紀は,地球上の多くの国・地域で,資本主義というシステム<br />

とイデオロギーが,人々の生(活)をデザインし,律してきました。<br />

しかし,しばらく前から,地球上の一部の人たちにしか恩恵をもた<br />

らさないそのシステムとイデオロギーに大きな疑問符が投げかけら<br />

れています。ますます増える貧困,ますますエスカレートする地球<br />

温暖化,そして今や誰の目にも明らかな資本主義自体の大いなる危<br />

機。<br />

また一方,資本主義の対極で,(近代)芸術を否定するという行為<br />

そのものを自己矛盾的に作品とすることにより生き延びてきた「現<br />

代芸術」も,ポストモダニズム以降,新たな創造の形式を見出せな<br />

いまま衰退し,今や終焉の危機に瀕しています。<br />

本授業では,これからの“芸術”(?)の可能性を,近代的な美学<br />

と資本主義を参照しつつも,その外部に向けて,改めてArt of Living<br />

(生のデザイン/生きる技)という視点から問い直したいと思ってい<br />

ます。そして,その問い直しを理論的に深めるとともに,同時にさ<br />

さやかながらも参加者の現実の生活に変化をもたらしうるような実<br />

践につなげていきたいと考えています。<br />

ですから,本授業は,単なる講義や講読ではなく,むしろ参加者<br />

が主体のプレゼンテーション,ディスカッション,ワークショップ<br />

等に多くの時間を割くことになります。また,新たなArt of living を<br />

考え・行ううえでのヒントとなるような,多様な領域からの講師に<br />

よるレクチャーも予定しています。そして,何よりも,皆さんと“楽<br />

しい”授業を作っていきたいと思います。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。<br />

参考書:<br />

熊倉敬聡『美学特殊C』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会)<br />

川俣正,ニコラス・ペーリー,熊倉敬聡『セルフ・エデュケーシ<br />

ョン時代』(フィルムアート社)<br />

335<br />

成績評価方法:<br />

[春学期]平常点:出席状況および授業中の課題提出による評価<br />

[秋学期]同上<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


アート・マネジメントⅠ(セ) 2単位 (春学期)<br />

アート・マネジメントⅡ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

教授 美山 良夫<br />

政策・メディア研究科特別研究教授 岩渕 潤子<br />

講師 大髙 幸<br />

セット履修<br />

講師 南條 史生<br />

授業科目の内容:<br />

展示系のアートを軸にしたアート・マネジメントの概説。以下の<br />

4 つのフレームで構成される。履修上の諸注意は,最初の授業時に<br />

配布するので,それらをふまえて履修登録を検討すること。<br />

第1 部:変貌する文化装置:制度としての「美術館」と脱美術館<br />

文化展示の多様な様態(日本および欧米における多様な文化展示と<br />

その目的),美術館という「制度」の成立,空間の文化装置化:その<br />

多様な仕掛け(オルタナティヴ・スペースなど)<br />

第2 部:美術品の流通と交流美術品の特性と画廊の仕事,最近の<br />

美術市場・美術館の問題点,オークションの仕組みと社会的役割,<br />

アート・フェアの役割・仕組み,古美術品の流通システムなど<br />

第3 部:美術展の企画と諸制度美術をめぐる文化政策,芸術支援<br />

(企業による事例の紹介と基本的な考え方),美術展の企画から開催<br />

まで,美術品と著作権,保険<br />

第4 部:美術をめぐる活動のひろがりと市民美術館の活動のひろ<br />

がり 研究・情報・修復・美術館教育・ボランティア,市民による<br />

活動事例<br />

参考書:<br />

初回の授業で指示する。<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

美術に携りたいという希望は増えているが,現実の仕事を理解し<br />

ている人は少ない。美術にかかわる業務の総体を知りたい,又仕事<br />

をしてみたい人に履修してもらいたい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

最初に配布する「履修上の注意」参照<br />

336<br />

アート・プロデュースⅠ(セ) 2単位 (春学期)<br />

アート・プロデュースⅡ(セ) 2単位 (秋学期)<br />

教授 美山 良夫<br />

セット履修<br />

講師 金子 哲理<br />

授業科目の内容:<br />

上演系のアートを軸にしたアート・マネジメントの概説。<br />

以下の4 つのフレームで構成される。<br />

第1 部:変貌する文化装置:制度としての「劇場」と脱劇場<br />

日本のホール その歴史と現状,劇場運営の基本,<br />

空間の文化装置化:その多様な仕かけなど<br />

第2 部:文化装置のマネジメント公立ホールの運営,<br />

民間のホール運営,劇団の運営とマーケティング,<br />

舞台芸術の国際交流<br />

第3 部:芸術及び芸術家(団体)をめぐる制度と支援<br />

日本の文化政策と芸術支援・概説,財団の芸術支援とその課題,<br />

舞台芸術の市場規模と今後,イベントと保険<br />

第4 部:上演芸術をめぐる活動のひろがりと市民企画づくりの実際<br />

アートとNPO、ボランティアなど<br />

参考書:<br />

資料は配付ないし各自ダウンロード<br />

授業の計画:<br />

初回の授業で提示する。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

4月7日のガイダンスで履修学年についての注意事項を説明する。<br />

成績評価方法:<br />

最初に配布する「履修上の注意」(レポートによる評価、プレゼン<br />

テーションによる評価、平常点による評価)<br />

に記載し、補足説明をおこなう。<br />

質問・相談:<br />

最初に配布する「履修上の注意」参照


辞書・事典 2単位 (春学期)<br />

辞書・事典万華鏡<br />

教授 山下 輝彦<br />

授業科目の内容:<br />

辞書・事典はその時々のことばや文化を如実に写す鏡であり,ま<br />

た言葉や事柄の意味・用法を教えてくれる規範性を持った鑑である。<br />

今回,文学部の学生諸君を対象にオムニバス形式で行うこの講座は,<br />

語学辞書を中心に,文化史や藝術等の面を含めて,辞書編纂の歴史<br />

や内容を眺めようとするもので,各国語や情報処理のスペシャリス<br />

ト,書誌学者,辞書史研究家らがガイド役を務める。印刷された書<br />

物形式のものが中心となるが,電子辞書・シソーラス等も取上げる。<br />

本講座を聴き,奥行きが深く幅も広い辞書の世界を知り,辞書・事<br />

典に親しみ有効に使いこなせるようになってほしい。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし。コピー,映像等を適宜使用する。<br />

参考書:<br />

各講師が授業時に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

多少の変更もあり得るが,本年度はおおよそ以下の分担で講義が<br />

行われる。<br />

大宮勘一郎(ドイツ語辞書) 川口順二(フランス語辞書) 高橋<br />

覚二(スペイン語) 長神 悟(イタリア語辞書) 野村伸一(朝鮮<br />

語) 関場武(キリシタン語学叢書、漢和、国語辞典の諸相) 田村<br />

俊作(シソーラス) 原田隆史(電脳辞書) 小駒勝美(漢和辞典)<br />

松田隆美(英語辞書) 山下輝彦(中国語辞書) 他<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

単位のために履修するというのではなく,今まで知らなかった様<br />

々な辞書の世界を覗き教養を深めると共にツールとして辞書を使い<br />

こなしてみたいという諸君の積極的な履修を望む。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・学期末に実施するテストにより評価する。<br />

質問・相談:<br />

山下君が総括して随時受けるが,各講師も内容等に関し質問に応<br />

じる。<br />

文献学の世界 2単位 (秋学期)<br />

古今東西の注釈書<br />

教授 佐藤 道生<br />

授業科目の内容:<br />

本講座では,哲学,歴史学,文学,書誌学の各分野で文献学的方<br />

法を以て研究に従事する研究者12~13 名がオムニバス形式で授業を<br />

担当し,各自の最新の研究成果を講じている。今年度は古今東西の<br />

注釈書を取り上げる。講義を担当するのは山内志郎「西洋中世哲学<br />

における注釈の営み――トマス・アクィナスとドゥンス・スコトゥ<br />

スの比較――」、松田隆美「中世ヨーロッパの聖書」、佐藤道生「佚<br />

存書『文選集注』を読み解く」ほか。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートと平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

337<br />

全<br />

専<br />

攻<br />

共<br />


341<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


342


サンスクリット初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

サンスクリット初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 土田 龍太郎<br />

授業科目の内容:<br />

サンスクリット語入門の講義である。ほぼ一年かけて,サンスク<br />

リット語文法体系のあらましを修得することを目的とする。<br />

参加者は,練習問題の予習が必要となる。<br />

テキスト(教科書):<br />

・ヤン・ホンダ著 鎧淳 訳「サンスクリット語初等文法(春秋社)<br />

・辻 直四郎著「サンスクリット文法」(岩波書店)<br />

授業の計画:<br />

・サンスクリット語とはなにか<br />

・子音と母音<br />

・名詞変化の基礎<br />

・動詞変化の基礎<br />

・母音曲用<br />

・子音曲用<br />

・動詞現在組織<br />

・未来及受動活用<br />

・アオリスト活用<br />

・完了活用<br />

・その他の動詞形<br />

・複合語等<br />

随時,宗教・神話・歴史についても解説する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

サンスクリット中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

サンスクリット中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 土田 龍太郎<br />

授業科目の内容:<br />

サンスクリット語の初歩をすでに一通り修得したもののための授<br />

業である。<br />

テキスト(教科書):<br />

参加者の希望で決める。<br />

授業の計画:<br />

サンスクリット中級では,参加者と相談して決めたテキストを講<br />

読,文化史宗教史的事項と文法の解説を行う。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

アラビア語基礎Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

文法入門1<br />

言語文化研究所教授 野元 晋<br />

授業科目の内容:<br />

アラビア語の基礎文法をマスターするコースで今期はいわば前半<br />

部分を学びます。まず文字から始めて,名詞,「A はB です」の簡単<br />

な構文,前置詞,代名詞,形容詞,そして動詞の完了形まで学んで<br />

行きます。<br />

テキスト(教科書):<br />

佐々木淑子『新版アラビア語入門』(翔文社, 2005)<br />

参考書:<br />

本田孝一,石黒忠昭編『パスポート初級アラビア語辞典』(白水<br />

社,1997―2001)H. Wehr, A Dictionary of Modern Written Arabic, edited<br />

by J.M. Cowan, 4th ed. (Ithaca, NY: Spoken Language Service, 1994)<br />

(他は授業中に適宜,指示します。)<br />

授業の計画:<br />

以下のような順序で教科書に沿って授業を行う予定です。しかし<br />

授業の実際の進行を見て,項目の入れ替え,一部省略,変更もあり<br />

得ます。小テストを行う日も授業の進行を見て決めます。<br />

第一回目~二回目:文字,発音<br />

第三回目~六回目:名詞と簡単な文(「A はB です」など)<br />

第七回目:不規則複数<br />

第八回目:人称代名詞<br />

第九回目:前置詞<br />

第十回目:指示代名詞<br />

343<br />

第十一回目:形容詞<br />

第十二回目:動詞完了形<br />

第十三回目:期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

最初は文字を書いたりしながら,アラビア語の世界に親しんでい<br />

きましょう。なるべく休まずに出席して下さい。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(学期中に二回ほど小テスト,最後の授業<br />

に期末テストを行う予定です。)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

基本的に授業の後に受け付けます。<br />

アラビア語基礎Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

文法入門2<br />

言語文化研究所教授 野元 晋<br />

授業科目の内容:<br />

「アラビア語基礎I」のいわば続編にあたるコースです。今期は未<br />

完了形から始めて派生形までの動詞を中心に,アラビア語の辞書を<br />

引きながら文章を読むための,また会話のための文法知識を身につ<br />

けていきます。時間に余裕があれば最後に簡単な読み物に挑戦した<br />

いとも考えています。<br />

テキスト(教科書):<br />

佐々木淑子『新版アラビア語入門』(翔文社, 2005)<br />

参考書:<br />

本田孝一,石黒忠昭編『パスポート初級アラビア語辞典』(白水<br />

社,1997―2001)H. Wehr, A Dictionary of Modern Written Arabic, edited<br />

by J.M. Cowan, 4th ed. (Ithaca, NY: Spoken Language Service, 1994)<br />

(他は授業中に適宜,指示します。)<br />

授業の計画:<br />

以下のような順序で教科書に沿って授業を行う予定です。しかし<br />

授業の実際の進行を見て,項目の入れ替え,一部省略,変更もあり<br />

得ます。小テストを行う日も授業の進行を見て決めます。<br />

第1回目:動詞未完了形<br />

第2回目:受動態<br />

第3回目:分詞・動名詞・場所名詞・道具名詞<br />

第4回目:Be 動詞Kana と否定動詞laysa<br />

第5回目~7回目:不規則動詞<br />

第8回目:関係代名詞<br />

第9回目~10回目:派生形<br />

第11回目:様々な文の形(条件文・that 構文など)<br />

(調整回を一、二回程度)<br />

最終日:期末試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期の「アラビア語基礎I」を履修し修了したか,あるいは同等<br />

の文法の知識を習得していることが履修の前提条件です。「アラビア<br />

語基礎I」未履修者は最初の授業のとき,担当教員と相談して下さ<br />

い。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(学期中に二回ほど小テスト,最後の授業<br />

に期末テストを行う予定です。)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

基本的に授業の後に受け付けます。<br />

アラビア語現代文講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

アラビア語現代文講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 榮谷 温子<br />

授業科目の内容:<br />

基礎文法の習得を終えた人を対象として現代文の講読を行います。<br />

講読を通して,アラビア語の基本的な文章構造の理解,さらには母<br />

音記号などの補助記号がついていない文章にたいする読解力の養成<br />

を目的とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


参考書:<br />

・佐々木淑子著『アラビア語入門』(翔文社)<br />

・黒柳恒男・飯森嘉助『現代アラビア語入門』(大学書林)<br />

授業の計画:<br />

初回には,辞書や文法書,授業の進め方を説明します。最初は母<br />

音記号のついた平易な文章からはじめます。順次程度の高い文章の<br />

講読をしていき,最終的には母音記号のついていない文章を,自ら<br />

の文法知識を用いて読解できるようにしたいと思います。<br />

(春)<br />

第1 回―第6 回 母音記号がついた平易な短い物語の講読。<br />

第7 回―第13回 母音記号がついた長い文章を講読。<br />

(秋)<br />

第1 回―第13回 要所のみに母音記号がついた文章から,最終的<br />

には母音記号がつかない文章の講読。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文法の復習を繰り返しながら文章をよみます。辞書と文法書を必<br />

ずもってきてください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

アラビア語古典Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

アラビア語古典Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 勝沼 聡<br />

授業科目の内容:<br />

アラビア語初級文法を終えたばかりの学生を対象に、文法の復習<br />

を行いつつ、より詳細な文法知識の習得を目指す。同時に簡単な文<br />

章講読も行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

実際の受講者のアラビア語学習暦などを確認したうえで決定する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点にて評価する。<br />

アラビア語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

アラビア語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

アラビア語演習<br />

講師 岩見 隆<br />

授業科目の内容:<br />

アラビア語の定評ある古典の中,平易な散文(叙事の文)をあた<br />

りまえに読めるようになることを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

受講者と相談して決めます。<br />

参考書:<br />

Wright: Arabic grammar. Cambridge Univ. Press, 1962<br />

授業の計画:<br />

第1 回はガイダンスで,参考文献,辞書の使い分けのやり方など<br />

を話します。<br />

2 回目以降はもっぱらテクスト読みに専念します。<br />

なお,対象が古典ですから,単に文法的に調べるだけでは問題が解<br />

決しない場合が多々あります。そういう時に何を調べるかというよ<br />

うなことも考えてゆきたいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初等文法の諸規則や用語に慣れていることが必要です。動詞変化<br />

の基本をマスターしていること。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(出席者は毎回必ず<br />

あてますから,そのつもりで来て下さい。)<br />

ヴェトナム語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ヴェトナム語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

言語文化研究所教授 嶋尾 稔<br />

授業科目の内容:<br />

ヴェトナム語の基礎知識を身につけることを目指します。下記の<br />

教科書を用いて,発音,基礎文法,基礎会話を学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

三上直光『ニューエクスプレスベトナム語』(白水社,2007年)<br />

344<br />

授業の計画:<br />

初回のガイダンスで知らせます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ヴェトナム語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ヴェトナム語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

言語文化研究所教授 嶋尾 稔<br />

授業科目の内容:<br />

新聞記事程度のヴェトナム語が読めるようになることを目指しま<br />

す。前期は基礎的な文章を読みます。後期は,ウェッブ上のヴェト<br />

ナム語の新聞から面白そうな記事を拾って読みます。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回に受講者と相談して決めます。<br />

参考書:<br />

小高泰・Nguyen Thi Mai Hoa『会話で覚えるベトナム語666』(東洋<br />

書店,2005 年)<br />

授業の計画:<br />

初回のガイダンスで知らせます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ヴェトナム語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ヴェトナム語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

言語文化研究所教授 嶋尾 稔<br />

授業科目の内容:<br />

ヴェトナム語で書かれた学術論文を読みます。あるいは,もし希<br />

望者がいればチューノムで書かれたヴェトナム語の文章に挑戦しま<br />

す。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回に受講者と相談して決めます。<br />

参考書:<br />

冨田健次『ヴェトナム語の世界:ヴェトナム語基本文典』(大学書<br />

林,2000 年)<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ペルシア語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ペルシア語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

ペルシア語文法<br />

講師 関 喜房<br />

授業科目の内容:<br />

現代ペルシア語文法を全くの初歩から講義します。教科書の文法<br />

が終わり次第,易しい文章を読むつもりです。その際,文法書には<br />

記されていなかった文法上の例外事項などについて詳しく説明する<br />

つもりです。<br />

テキスト(教科書):<br />

岡崎正孝著『基礎ペルシア語』(大学書林)<br />

参考書:<br />

黒柳恒男著『ペルシア語の話』(大学書林)<br />

授業の計画:<br />

講義計画は以下の通りです。<br />

1 - ガイダンス<br />

2 - 文字の習得<br />

3 - 教科書を用いた文法の学習(計16 回)<br />

4 - 易しい現代文を読む練習(計7 回)<br />

5 - テスト<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

教科書の練習問題を必ず予習すること。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価


ペルシア語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ペルシア語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

ペルシア語講読<br />

講師 岩見 隆<br />

授業科目の内容:<br />

ペルシア語の文の流れをつかみとれるように,平易なペルシア語<br />

散文をできるだけたくさん読みます。<br />

テキスト(教科書):<br />

受講する人と相談して決めます。<br />

参考書:<br />

Lambton: Persian grammar. Cambridge Univ. Press, 1974<br />

授業の計画:<br />

最初の日にテクストを相談して決めるなどガイダンスをやります。<br />

2 回目以後はひたすらテクストを読みます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

文法は理解しているものと考えてやります。だから動詞の変化な<br />

ど慣れておいて下さい。発音にはとくに気をつけて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(出席者は毎回あて<br />

ますから,毎回テストを受けているようなものだと思って来て下さ<br />

い。)<br />

タイ語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

タイ語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

言語文化研究所教授 三上 直光<br />

授業科目の内容:<br />

タイ語入門講座。発音,文字の読み書き,初級文法,基本表現の<br />

修得を目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期の前半に発音と文字の読み書きを終え,後半から初級文法<br />

と基本表現の学習に移ります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

活気のある授業にしましょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中・授業後に受け付けます。<br />

タイ語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

タイ語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 ポンシー, ライト<br />

授業科目の内容:<br />

タイの小学校二年生の教科書より短編ストーリーを用いて,タイ<br />

語の運用能力向上を目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリント使用。<br />

授業の計画:<br />

前期は文章表現と読解力,後期は会話表現と聞き取りに重点を置<br />

きます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

あらかじめ単語の意味を調べてきて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・試験の結果による評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

トルコ語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

トルコ語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 齋藤 久美子<br />

授業科目の内容:<br />

トルコ語の基礎文法の習得を目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

東京外国語大学トルコ語専攻編『トルコ語文法の基礎(新版)』<br />

(1,211 円)<br />

345<br />

授業の計画:<br />

(春)<br />

初回の授業で辞書や参考書について説明します。<br />

第2 回- 5回 母音調和、人称の付属語、動詞<br />

第6 回-13回 動詞、接尾辞・付属語、所属人称接尾辞、複合名詞<br />

(秋)<br />

第1 回- 5回 存在文と所有文、付属語、代名詞と指示詞、後置詞<br />

第6 回-13回 動詞、動名詞、副動詞、形動詞、接続表現、仮定<br />

と条件<br />

成績評価方法:<br />

試験70%、出席状況30%<br />

質問・相談:<br />

授業中・授業後に受け付けます。<br />

トルコ語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

トルコ語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 齋藤 久美子<br />

授業科目の内容:<br />

基礎文法を学んだ人を対象にトルコ語のテキストを講読します。<br />

テキスト(教科書):<br />

初回の授業で受講者と相談して決めます。<br />

授業の計画:<br />

トルコ語のテキストを講読します。文法事項を細かく確認しなが<br />

ら授業を進めます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

予習が必要です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中・授業後に受け付けます。<br />

朝鮮語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

朝鮮語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

文学部教授 野村 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

朝鮮半島の歴史と社会を知るための授業です。<br />

ふたつのことをめざします。ひとつは現代韓国社会の視点を学ぶ<br />

ことです。もうひとつは朝鮮の文化史を内外からみることです。<br />

テキスト(教科書):<br />

上記の目的にかなう素材として『ハンギョレ21』に掲載されてい<br />

る連載コラムを取りあげます。<br />

今年度は「東アジア」をキーワードとして素材を選びました。は<br />

じめに「박노자의 우리가 몰랐던 동아시아」のなかから何点かを読<br />

みます。これらはいずれもウェブサイト上で公開されています。そ<br />

のバックナンバーのなかから選んだものを,keio.jp 上に掲載します<br />

(3 月なかごろ掲載予定)。受講者は各自,ダウンロードして授業に<br />

臨んでください。<br />

参考書:<br />

野村伸一「翻訳の世界-朝鮮語と日本語のばあい」韓国・朝鮮文化<br />

研究会『韓国朝鮮の文化と社会』6,風響社,149-205 頁。<br />

授業の計画:<br />

毎回,原文で3, 4 頁の講読をします。受講者は翻訳してきてくだ<br />

さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

朝鮮語を読む準備ができていることが前提となります。ひとまず<br />

音読し、日本語にした上で,なお,それをよく吟味してみてくださ<br />

い。なかなか日本語にならないところ,明らかに違うとおもえる表<br />

現に出会ったら、それを書き出しておくことがたいせつです。<br />

その上で理由を考えると,得るところ大です。<br />

成績評価方法:<br />

出席,演習参加の度合い(レポート一、二回)で評価します。<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


カンボジア語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

カンボジア語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

言語文化研究所教授 三上 直光<br />

授業科目の内容:<br />

カンボジア語入門講座。発音,文字の読み書き,初級文法,基本<br />

表現の習得を目標とします。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

春学期の前半に発音と文字の読み書きを終え,後半から初級文法<br />

と基本表現の学習に移ります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

活気のある授業にしましょう。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

授業中・授業後に受け付けます。<br />

ヘブライ語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ヘブライ語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 髙井 啓介<br />

授業科目の内容:<br />

旧約聖書へブライ語の文法を初歩から学びます。<br />

基本的な文法事項を学習したうえで,簡単な講読も行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

小脇光男『聖書ヘブライ語文法』(青山社,2001 年)<br />

参考書:<br />

開講時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

(春)<br />

1 - 2 文字,発音,母音記号<br />

3 - 6 名詞・形容詞,前置詞,関係詞・名詞文など<br />

7 - 13 動詞パアル形(完了形・未完了形,不定詞,分詞その他)<br />

(秋)<br />

1 -13 動詞の派生形(ピエル,ヒトパエル,ニフアル,ヒフイル,<br />

ホフアル,プアル),散文テキストの講読<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

聖書ヘブライ語文法だけではなく,現代ヘブライ語につながる内<br />

容や,現代イスラエルの文化などについても積極的に紹介していき<br />

たいと考えています。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

事前に質問・相談があればanisinin@gmail.com に連絡して下さい。<br />

ヘブライ語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

ヘブライ語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 髙井 啓介<br />

授業科目の内容:<br />

旧約聖書の散文を講読します。士師記およびヘブライ語碑文を読<br />

む予定です。<br />

テキスト(教科書):<br />

プリントを配布します。<br />

参考書:<br />

開講時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

初回はガイダンスをやります。<br />

2 回目以降はテキストをどんどん読んでいきます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

初級文法を一通り習得していることが必要となります。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問・相談があればanisinin@gmail.com に連絡して下さい。<br />

346<br />

古代エジプト語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

古代エジプト語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 笈川 博一<br />

授業科目の内容:<br />

文法体系が比較的よく分かっている後期エジプト語の初歩。まっ<br />

たくの初心者を想定している。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは「ヴェナモン」を用いるが,プリントを授業で配布す<br />

る。<br />

授業の計画:<br />

まとめて文法をやることはしない。最初からテキストを読みつつ,<br />

出てくる文法的現象をそのたびに解説する。1 年終了するころには,<br />

後期エジプト語を辞書の助けを借りてある程度自由に読めるように<br />

なっているのが目標である。進度は学生諸君の準備次第である。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

週2~3時間程度の予習が必要となる。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問,相談があれば,hirokazu@oikawa42.com に連絡すること。<br />

古代エジプト語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

古代エジプト語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 笈川 博一<br />

授業科目の内容:<br />

中期エジプト語の初歩。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストは受講者と相談して決める。<br />

授業の計画:<br />

初級でやった後期エジプト語と対比しつつ,より困難な中期エジ<br />

プト語を学ぶ。進度は学生諸君の準備次第である。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

週2 時間程度の予習が必要となる。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

質問,相談があれば,hirokazu@oikawa42.com に連絡すること。<br />

アッカド語初級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

アッカド語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 髙井 啓介<br />

授業科目の内容:<br />

アッカド語を学ぶ際の基礎となる古バビロニア方言(Old Babylonian)の初級文法及び文字表記システムの修得を目的とします。文<br />

法事項を学び進めながら,アッカド語が記されるときに使われた楔<br />

形文字のうち主要なものを覚えていきます。秋学期以降には,ハン<br />

ムラビ法典など著名な作品の雰囲気にも触れていきたいと考えてい<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

Richard Caplice, Introduction to Akkadian (Fourth Edition). Roma:<br />

Editrice Pontificio Istituto Biblico, 2002.<br />

参考書:<br />

開講時に指示します。<br />

授業の計画:<br />

以下のようなスケジュールを予定しています。<br />

前後期を通じて<br />

1. ガイダンス<br />

2. アッカド語及びその文字表記システムの概観<br />

3. 音韻論<br />

4. 名詞― コンストラクト形を中心に<br />

5. 動詞G 語幹とその派生形<br />

6. 動詞D 語幹とその派生形<br />

7. 動詞Sh 語幹とその派生形<br />

8. 動詞N 語幹とその派生形<br />

9. 弱動詞の変化<br />

10. アッカド文学の概観


11. ハンムラビ法典などのテキストを読みつつ文法事項を確認しま<br />

す。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業では,毎回粘土板に文字を書くことで,当時の書記の気分を<br />

味わってみましょう。また,そのような粘土板文書を手がかりに知<br />

られる古代メソポタミアの文化,歴史,宗教,美術についてもDVD<br />

などの資料を使いながら積極的に紹介していくつもりです。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

必要があればanisinin@gmail.com まで連絡してください。<br />

アッカド語中級Ⅰ 1単位 (春学期)<br />

アッカド語中級Ⅱ 1単位 (秋学期)<br />

講師 髙井 啓介<br />

授業科目の内容:<br />

アッカド語の初級文法を一通り学んだ人を対象に文献講読を行い<br />

ます。文法事項を再度確認しながら,簡単なものからはじめていろ<br />

いろなジャンルのテキストを読んでいくことにします。具体的なテ<br />

キストは受講者と相談して選びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストはプリントを準備します。<br />

参考書:<br />

必要があれば授業のなかで指示します。<br />

授業の計画:<br />

読むテキストについては,初回に受講者と相談の上決定するつも<br />

りです。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

楔形文字を読み解いて行く面白さを味わっていただきたいです。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

必要があればanisinin@gmail.com まで連絡してください。<br />

347<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


348


349<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


350


マス・コミュニケーション論Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

マス・コミュニケーション理解のための基礎知識<br />

講師 津田 正太郎<br />

授業科目の内容:<br />

近年、インターネット等の新たなメディアが登場し、新聞やテレ<br />

ビといった旧来のメディアの存在を脅かしつつあると言われる。し<br />

かし、現在においても、マス・コミュニケーションの役割を抜きに<br />

して、政治や社会のあり方を語ることは困難だと言わざるをえない。<br />

本講義では、マス・コミュニケーションを理解するうえで基本的<br />

な理論モデルの解説を行うとともに、現代社会を理解するうえで重<br />

要ないくつかのテーマをとりあげ、それらとマス・コミュニケーシ<br />

ョンとの関わりについて考察する。<br />

前半の講義では、マス・コミュニケーションが社会やそこに暮ら<br />

す人びとにいかなる影響を与えるのかを研究してきた効果研究の流<br />

れを解説し、主要な理論モデルを紹介する。さらに、それらの理論<br />

モデルがどのような時代背景のもとで唱えられたのかについても論<br />

じる。<br />

後半では、国民国家や近代化、グローバリゼーションといったテ<br />

ーマをマス・コミュニケーションの観点から解説することにしたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

大石裕『コミュニケーション研究(第2版)』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

参考書:<br />

講義内で適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 コミュニケーションとは何か<br />

第3回 効果研究の展開(1)大衆社会の出現と弾丸効果モデル<br />

第4回 効果研究の展開(2)限定効果モデルと多元社会<br />

第5回 効果研究の展開(3)アジェンダ設定モデル<br />

第6回 効果研究の展開(4)沈黙の螺旋理論/培養理論<br />

第7回 カルチュラル・スタディーズとメディア研究<br />

第8回 国民国家とメディア(1)<br />

第9回 国民国家とメディア(2)<br />

第10回 国家の近代化とメディア<br />

第11回 文化帝国主義とメディア<br />

第12回 グローバリゼーションとメディア<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験による(100%)<br />

マス・コミュニケーション論Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

法学部教授 大石 裕<br />

授業科目の内容:<br />

主に、①ジャーナリズムに関する理論的考察(ニュース論や客観<br />

報道論など),②言説分析によるニュース分析,③メディア・イベン<br />

トとメディア言説,に関して講義する。<br />

テキスト(教科書):<br />

・大石裕『ジャーナリズムとメディア言説』(勁草書房)<br />

・大石裕編『ジャーナリズムと権力』(世界思想社)<br />

参考書:<br />

・大石裕ほか『現代ニュース論』(有斐閣)<br />

・大石裕『政治コミュニケーション』(勁草書房)<br />

・大石裕『コミュニケーション研究』』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会)<br />

・大石裕・山本信人編『メディア・ナショナリズムのゆくえ』(朝日<br />

新聞社)<br />

・D.マクウェール『マス・コミュニケーション研究』(<strong>慶應義塾大学</strong><br />

出版会)<br />

授業の計画:<br />

1―2 回 マス・コミュニケーション論の中のジャーナリズム論<br />

3 回 アジェンダ設定メディアとしての新聞<br />

4 回 日本のジャーナリズム論の理論的課題<br />

5―6 回 ニュース分析の視点<br />

7―8 回 客観報道論再考<br />

351<br />

9―10 回 集合的記憶とマス・メディア<br />

11―12 回 メディア・イベントの政治学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

時事問題,とくにジャーナリズムにかかわる問題に関して,随時<br />

解説を行うので,受講者は新聞・テレビにつねに問題意識をもって<br />

接することが望ましい。<br />

成績評価方法:<br />

・学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価<br />

・レポートによる評価<br />

マス・コミュニケーション発達史Ⅰオープン科目 2単位<br />

(春学期)<br />

日本の近代化とジャーナリズム<br />

講師 鈴木 雄雅<br />

授業科目の内容:<br />

ジャーナリズムの発展について概説する。文字の誕生から紙,印<br />

刷などの複製技術の出現,通信,交通手段の発展が,ジャーナリズ<br />

ムの形式を規定していく状況を眺める。さらに幕末日本に新聞,雑<br />

誌が出現してから近代新聞が成長し,その過程でジャーナリズムの<br />

機能がどのように近代日本の社会発展と関わりあってきたかを考察<br />

する。授業スケジュール・参考文献類については,最初の講義時に<br />

発表。<br />

授業サイト URL http://pweb.cc.sophia.ac.jp/s-yuga/keio/guide09.html<br />

テキスト(教科書):<br />

春原昭彦 武市英雄(編)『日本のマス・メディア【第2版】』 日本<br />

評論社、2004<br />

参考書:<br />

春原昭彦『日本新聞通史』[四訂]』(新泉社、2003)<br />

授業の計画:<br />

1.幕末期から明治初期:瓦版、新聞紙、近代化とメディア、開港場<br />

に新聞、英字紙の発達、幕末新聞の特色<br />

2.慶應4年(明治元年)の新聞紙、日刊紙の登場:明治のコミュニ<br />

ケーション革命<br />

3.明治初期の新聞界:奨励策と新聞弾圧、小新聞の登場、自由民権<br />

運動の勃興と言論機関<br />

4.明治14年の政変と新聞の政党化:民権派新聞と新聞の脱政党化<br />

5.明治の新聞人:日清戦争、日露戦争と新聞界<br />

6.資本主義の成立と商業新聞の成立(新聞の企業化)<br />

7.政治的キャンペーンとマス・メディアの成立:ラジオの出現と出<br />

版・雑誌界の動き<br />

8.戦時統制への過程、軍の干渉と新聞人の抵抗、製紙会社、通信社<br />

の統合<br />

9.情報局の成立、統制法規の制定、新聞社の統合、戦時下の新聞<br />

10.敗戦と占領下の新聞、独立回復と復興への歩み<br />

11.戦後の新聞界の新しい動き(言論性、販売、広告界の変化、技<br />

術革新とその対応)<br />

12.テレビ、週刊誌の出現によるメディアの多様化<br />

13.現代の変化とジャーナリズムの役割<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

日本の近代史についてある程度の知識が必要(高校程度の日本史、<br />

世界史)<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験・出席状況・授業態度などの総合<br />

質問・相談:<br />

授業中ならびに授業後、Eメール<br />

マス・コミュニケーション発達史Ⅱオープン科目 2単位<br />

(秋学期)<br />

イギリスのジャーナリズム<br />

講師 鈴木 雄雅<br />

授業科目の内容:<br />

ジャーナリズム揺籃の地といわれるヨーロッパ地域のマス・メディ<br />

アについて学ぶ。外国のマス・メディアを学ぶ基礎的知識・オリエン<br />

テーションののち,イギリス・ジャーナリズムの歴史,現状,問題<br />

点を探る。<br />

適時,ヨーロッパのマス・メディア,ジャーナリズムの問題をとり<br />

あげるが、国際的なマス・メディア産業の動態分析やジャーナリズ<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


ム研究にとどまらず,その形成過程に多大な影響を及ぼす政治体制<br />

や社会構造の変化にも注目する。さらに、常に日本の状況と比較し<br />

ながら,現代ヨ-ロッパのマス・メディアの構造と機能を研究する。<br />

授業スケジュール・参考文献類については,最初の講義時に発表。<br />

授業サイト URL http://pweb.cc.sophia.ac.jp/s-yuga/keio/guide09.html<br />

テキスト(教科書):<br />

適時指示する。<br />

参考書:<br />

Euromedia Research Group,The Media in Europe: The Euromedia<br />

Handbook London : Sage, 2004.<br />

出口保夫・小林章夫・齊藤貴子(編)『21世紀イギリス文化を知る<br />

事典』(東京書籍、2009年)<br />

http://pweb.cc.sophia.ac.jp/s-yuga/gakubu/FJ2ref.htm<br />

授業の計画:<br />

以下の項目について、2回程度の講義を行う予定。<br />

1.オリエンテーション ヨーロッパのマス・メディア<br />

2.イギリスのジャーナリズム(1) ジャーナリズムの発生<br />

日刊紙出現までの英国新聞界の発達過程を概観し、「言論の自<br />

由」の概念を考える。<br />

3.イギリスのジャーナリズム(2) ジャーナリズムの近代化<br />

大衆紙の登場とジャーナリズムの変容<br />

4.イギリスのジャーナリズム(3) 20世紀メディア・バロンの登場<br />

5.イギリスのジャーナリズム(4) 戦後のイギリス・ジャーナ<br />

リズム界<br />

放送の出現と新聞ジャーナリズムの衰退<br />

6.イギリスのジャーナリズム(5) 現代ジャーナリズムの抱え<br />

る諸問題<br />

7.1980年代以降のジャーナリズムの変化<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

英国通史ほか英国社会・文化史の基礎知識が必要です。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験・出席状況・授業態度などの総合評価<br />

質問・相談:<br />

授業中ならびに授業後、Eメール<br />

国際コミュニケーション論Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

国際報道の現状とニュースの流れの構造<br />

講師 内藤 耕<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では国際コミュニケーションを諸国家間のコミュニケーシ<br />

ョンおよび国境を相対化するグローバル・コミュニケーションをめ<br />

ぐる問題構成としてとらえていきます。とくにⅠでは,イラク戦争<br />

でクローズアップされた,戦争報道を中心とした国際報道の現状と<br />

問題点を考えていきます。戦争報道の歴史的変遷から始まって,報<br />

道を支えるシステムのはらむ問題やニュースの国際的な流れの構造<br />

にいたるまで概観していきます。事例研究と理論的議論をセットに<br />

して紹介します。あまり明るい話はできませんが,「世界」に対する<br />

批判的精神を養うと同時に,むしろ受講生自身の力でオルタナティ<br />

ブな道を見つけていただけるような問題提起ができればと思ってい<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

・特に指定しません。<br />

参考書:<br />

伊藤陽一編『ニュースの国際流通と市民意識』<strong>慶應義塾大学</strong>出版<br />

会、2005年<br />

他は授業時に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス(学年歴によっては初回を休講とせざるを得ないので,<br />

掲示に留意してください)<br />

2. 戦争報道の検証(1)<br />

3. 戦争報道の検証(2)<br />

4. 外交と報道<br />

5. イスラム報道/アジア報道の構造<br />

6. ナショナル・アイデンティティと報道<br />

7. ニュースの流れの構造とその要因(1)<br />

8. ニュースの流れの構造とその要因(2)<br />

9. 通信社の役割と問題点<br />

352<br />

11. NWICO の理想と現実<br />

12. 権威主義体制下のメディアと民主化<br />

13. まとめ:メディア帝国主義論とその課題<br />

なお,授業はパワーポイントを用いて行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

あまり講師の話をうのみにしないで,講義といえども果敢に「?」<br />

を投げつけてきてください(ただし授業の流れは妨げないで)。十分<br />

対応できるかどうかは保証できませんが,できるかぎり誠実に対処<br />

するつもりです。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価(60%)<br />

レポートによる評価(40%)<br />

質問・相談:<br />

原則として毎回の授業終了時にお願いします。<br />

国際コミュニケーション論Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

メディアのグローバリゼーションと文化摩擦<br />

講師 内藤 耕<br />

授業科目の内容:<br />

グローバル化しつつあるメディアの現状とそれをめぐる問題につ<br />

いて多面的に解説を試みます。講義は大きく二つに分かれ,前半が<br />

資本,コンテンツの流通等の側面からの分析となります。メディア<br />

資本の世界戦略,アジアにおける日本製アニメやテレビ番組の流通<br />

と受容などの事例を取り上げます。後半は,政策論として,文化交<br />

流政策と開発コミュニケーションについて概観していきます。受容<br />

する側の「したたかさ」についても理解できればと思います。全体<br />

的に,日本との関係,それから授業担当者の専攻領域の都合により,<br />

アジアの事例を多く取り上げることになるでしょう。対象の性格上,<br />

春学期の内容と一部重複する部分があるかもしれませんが,Iを受講<br />

している必要はありません。<br />

テキスト(教科書):<br />

・特に指定しません。<br />

参考書:<br />

伊藤陽一編『文化の国際流通と市民意識』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、<br />

2007年<br />

その他は授業時に適宜指示します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. 理論的枠組:ソフトパワーと文化帝国主義<br />

3. 国際メディア資本の展開<br />

4. アメリカナイゼーションとコンテンツ<br />

5. 日本のコンテンツの海外流通<br />

6. コンテンツ流通とローカリゼーション:アジアの例から1<br />

7. コンテンツ流通とローカリゼーション:アジアの例から2<br />

8. 補論:ディアスポラのコミュニケーション<br />

9. 文化交流政策の現状と課題1<br />

10. 文化交流政策の現状と課題2<br />

11. 開発政策のなかのメディア1<br />

12. 開発政策のなかのメディア2<br />

13. まとめ<br />

授業はパワーポイントを用いて行います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

どっちがいいとか悪いとか善悪二元論的にはとらえきれない問題<br />

が多い領域ですが,現状から目をそらすことができないということ<br />

と,どこかで自分たちの問題として引き受けてもらえればと思いま<br />

す。<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価(60%)<br />

レポート(40%)<br />

質問・相談:<br />

原則として毎回の授業終了時にお願いします。


メディア社会論Ⅰオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

現代社会の諸問題とメディア<br />

講師 津田 正太郎<br />

授業科目の内容:<br />

本講義の目的は、メディアという観点から現代社会の様々な問題<br />

について受講者諸君の理解を深めることにある。メディアが高度に<br />

発達した現代社会において、メディアがどのような役割を果たして<br />

いるのかを理解することは不可欠である。逆に言えば、現在あるい<br />

は将来のメディアのあり方について、社会との関係性を抜きにして<br />

語ることはできない。<br />

以上の観点から、本講義の前半では、メディアを理解するうえで<br />

重要な諸概念について解説を行う。一般的に使用される概念ばかり<br />

であるが、そこには様々な問題が含まれており、それらについて理<br />

解を深めることはメディア社会の分析にとって重要な意味を持つ。<br />

後半では、消費、都市、地域、犯罪、監視といったトピックをとり<br />

あげ、それらとメディアとがどのように関わっているのかについて<br />

検討する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

講義中に適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1回 イントロダクション<br />

第2回 メディア理解のための概念整理(1)メディア、社会、権力<br />

第3回 メディア理解のための概念整理(2)文化、常識、伝統<br />

第4回 メディア理解のための概念整理(3)現実<br />

第5回 メディア理解のための概念整理(4)記憶、物語<br />

第6回 消費社会とメディア<br />

第7回 都市空間とメディア<br />

第8回 地域社会とメディア<br />

第9回 犯罪とメディア(1)<br />

第10回 犯罪とメディア(2)<br />

第11回 監視社会とメディア<br />

第12回 メディアの変容と未来像<br />

第13回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

学期末試験(100%)<br />

メディア法制Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

講師 山田 健太<br />

授業科目の内容:<br />

表現の自由、メディアに関わる法体系を概観するとともに、ジャ<br />

ーナリズムの諸問題を法的側面からアプローチする。必要に応じ、<br />

ジャーナリズムを支えるメディア産業制度、メディア政策、および<br />

メディア・ジャーナリストの倫理問題についても触れる。ただし、<br />

事前に法律的専門知識は不要。履修者数にもよるが、原則、講義形<br />

式で進める。<br />

テキスト(教科書):<br />

山田健太『法とジャーナリズム 第2版』学陽書房<br />

参考書:<br />

教室で指示<br />

授業の計画:<br />

おおよそ以下の項目に分けて講義を進めるが、発生ニュース等に<br />

よって順序や講義の力点が異なることになる。<br />

①表現の自由の歴史<br />

②メディアの自由(取材・報道の自由)<br />

③プレスの公共性と特恵的待遇<br />

④情報化社会と知る権利<br />

⑤立法・司法情報へのアクセス<br />

⑥情報流通・頒布の自由<br />

⑦放送の自由と放送政策<br />

⑧ネット上の表現の自由<br />

⑨著作権と文化の保護<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

353<br />

ジャーナリズム論Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

ジャーナリズムと権力<br />

メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三<br />

授業科目の内容:<br />

「ジャーナリズムと権力」をキーワードにニュースの生産過程お<br />

よびそれに関わる政治的、社会的諸要因について学習する。マス・<br />

メディアによって担われるジャーナリズムを主たる対象に理論と事<br />

例を交えつつ講義する。それを通じて現代日本の政治社会とジャー<br />

ナリズムとの関係について理解を深めることを目標とする。<br />

テキスト(教科書):<br />

・大石裕編『ジャーナリズムと権力』(世界思想社、2006年、1900円)<br />

・必要に応じて講義資料プリントを配布する。<br />

参考書:<br />

授業内で適宜指示する。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス、序<br />

2. ニュースの生産過程とジャーナリズム<br />

3. ジャーナリストの「ニュース感覚」<br />

4. ジャーナリズムと政治エリート・世論との関係<br />

5. マス・メディア組織・業界とジャーナリスト<br />

6. 出来事の名づけとニュースの物語<br />

7. ジャーナリズムと社会問題<br />

8. ローカルメディアと全国メディア<br />

9. 世論調査という「権力」<br />

10. ジャーナリズムとテレビ政治<br />

11. ジャーナリズムの自由と責任<br />

12. ジャーナリズムと民主主義<br />

13. まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・時事的なニュースに関する解説を行う場合があるので、常に新聞<br />

やテレビニュースに触れていることが望ましい。<br />

・講義内容に関連する新聞記事や映像素材を用いることがある<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価( 講義内に小レポー<br />

トを課し、それを出席点に反映させることがある。)<br />

ジャーナリズム論Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

ジャーナリズムと権力:法社会学・政治社会学の観点から<br />

講師 伊藤 高史<br />

授業科目の内容:<br />

法社会学と政治社会学の観点から、ジャーナリズムと権力の関係<br />

を考察します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業1回目に指定します。必ず、使う予定です。<br />

参考書:<br />

伊藤高史『「表現の自由」の社会学』(八千代出版、2,600円税別)<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス<br />

2.ジャーナリズムと「表現の自由」<br />

3.ジャーナリズムの問題:人権侵害<br />

4.ジャーナリズムの問題:捏造<br />

5.ジャーナリズムの問題:誤報Ⅰ<br />

6.ジャーナリズムの問題:誤報Ⅱ<br />

7.情報操作Ⅰ<br />

8.情報操作Ⅱ<br />

9.ジャーナリズムの影響力の理論<br />

10.調査報道Ⅰ<br />

11.調査報道Ⅱ<br />

12.調査報道Ⅲ<br />

13.試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

毎回小テストを行う予定です。<br />

遅刻・欠席が成績に反映されると考えてください。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(授業期間の最後に期末試験を行います。<br />

持ち込みは教科書やノートなど可です)<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回、小テストを<br />

行います)<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます<br />

世論Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

世論調査結果からみる現代社会<br />

講師 井田 正道<br />

授業科目の内容:<br />

はじめに世論調査の方法とデータ分析の手法について理解し、さ<br />

らに世論調査の分析結果から現代の政治と社会を理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

井田正道「政治・社会意識の現在―自民党一党優位の終焉と格差<br />

社会―」北樹出版、2008年<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス<br />

2.世論調査の技法と問題点<br />

3.データ分析の手法(1)<br />

4.データ分析の手法(2)<br />

5.世論の形成過程<br />

6.アメリカ人の世論と投票行動<br />

7.日本人の世論と投票行動<br />

8.先進諸国における政党―有権者関係の衰退<br />

9.55年体制と世論<br />

10.二大政党制と世論<br />

11.格差社会論と世論(1)<br />

12.格差社会論と世論(2)<br />

13.まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業には教科書を持参してください。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業時に受けます<br />

世論Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

日本人の世論―持続と変化―<br />

講師 井田 正道<br />

授業科目の内容:<br />

主として政治に関する日本人の世論の変化に焦点を当て、その変<br />

化が選挙過程・政治リーダーの選出過程および政策決定過程にどの<br />

ような影響を及ぼしたかを考える。加えて、メディアの選挙報道に<br />

も言及する。<br />

テキスト(教科書):<br />

井田正道「変革期における政権と世論」北樹出版、2010年<br />

井田正道「日本政治の潮流」北樹出版、2007年<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス<br />

2.世論調査結果にみる日本人の変化―“縁”の崩壊?―<br />

3.世論と政治―政治の大統領制化について―<br />

4.政権と世論―内閣支持率の変遷―<br />

5.政党と世論―政党支持率の変遷―<br />

6.選挙と世論(1)―世論調査と出口調査―<br />

7.選挙と世論(2)―小泉政権期の選挙と世論―<br />

8.選挙と世論(3)―安倍政権と参院選―<br />

9.選挙と世論(4)―2009年総選挙に表れた世論―<br />

10.政策と世論―構造改革と世論―<br />

11.選挙報道・政治報道の実態と課題<br />

12.選挙報道と世論<br />

13.まとめ<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

授業時に受けます<br />

354<br />

情報行動論Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

情報行動論概説、災害と情報行動<br />

講師 関谷 直也<br />

授業科目の内容:<br />

我々はマスメディア、インターネットや携帯電話などの通信メデ<br />

ィア、会話やうわさなどを通じて、情報を収集・処理・発信してい<br />

る。情報行動論とは、基礎的研究としてメディア利用行動とそこに<br />

纏わる人々の心理を分析し、応用的研究として社会事象、社会問題<br />

に関する様々な情報がいかに収集・処理・発信されているかを分析<br />

する学問分野である。本講義では、情報行動論の基礎的な考え方を<br />

一瞥した後、応用分野として情報行動論の主たる研究分野である災<br />

害時の情報行動について論じる。<br />

テキスト(教科書):<br />

・川上善郎編『情報行動の社会心理学』北大路出版<br />

・田中淳・吉井博明編著『災害情報論』弘文堂<br />

参考書:<br />

・吉井博明・田中淳編著『災害危機管理論入門-防災危機管理担当<br />

者のための基礎講座』弘文堂<br />

・大矢根淳・浦野正樹・田中淳・吉井博明『災害社会学入門』弘文堂<br />

・廣井脩・船津衛編『災害情報と社会心理』北樹出版<br />

授業の計画:<br />

以下の内容を講義する。<br />

1 情報行動論の概説<br />

・情報行動論の基本概念<br />

・情報行動と生活時間<br />

・情報行動と社会問題<br />

・情報行動と社会事象<br />

2 災害の情報行動<br />

・避難、災害心理と情報行動<br />

・安否と情報行動<br />

・阪神・淡路大震災と災害情報<br />

・首都圏直下地震、東海地震と災害情報<br />

・集中豪雨と情報行動<br />

・うわさと風評被害<br />

※ 後期の講義の履修は前提とはしないが、前期・後期を履修す<br />

ることで、情報行動論の発想が身につくはずである。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・初回のガイダンスは、必ず出席すること。欠席した場合は、単位<br />

取得に重大な不利益が生じることがあります。<br />

・広告の提示やビデオを多用します。出席はとりませんが、授業内<br />

容を理解する上では、出席が前提となります。<br />

・携帯・メールの使用は厳禁。欠席した授業内容は自分で補い、配<br />

布資料や課題は自分で責任を持って対処すること。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

質問がある場合は、naoya at soc.toyo.ac.jp まで。<br />

情報行動論Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

環境問題と情報行動<br />

講師 関谷 直也<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、情報行動のいま一つの分野として、環境問題に関連<br />

する情報行動について論じる。公害問題、地球環境問題が人々の心<br />

理やメディア利用行動を前提に、いかに報道され、意味づけられで<br />

きたか。いかにマーケティングに利用されてきたか。情報行動論の<br />

視点から、歴史的に考えていく。前期の講義の履修は前提とはしな<br />

い。<br />

テキスト(教科書):<br />

・関谷直也,2009『環境広告の心理と戦略』同友館<br />

参考書:<br />

・地球環境戦略機関編,2001『環境メディア論』中央法規<br />

授業の計画:<br />

以下の内容を講義する。


1 環境破壊のメディアと情報行動:環境報道<br />

・環境問題と情報行動<br />

・地球環境問題の議題構築<br />

・水俣病報道と記者心理<br />

・公害報道の変遷、映像分析と歴史<br />

・公害報道と社会心理:安全への思想の確立<br />

2 環境共生のメディアと情報行動:環境広告<br />

・環境広告の定義・現状<br />

・環境広告の媒体論・戦略論<br />

・環境広告の映像分析と歴史<br />

・環境広告と社会心理<br />

情報行動論の概論的な講義は前期で行い、後期は独立した講義と<br />

して行う。前期・後期を履修することで、情報行動論の発想が身に<br />

つくはずである。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・初回のガイダンスは、必ず出席すること。欠席した場合は、単位<br />

取得に重大な不利益が生じることがあります。<br />

・広告の提示やビデオを多用します。出席はとりませんが、授業内<br />

容を理解する上では、出席が前提となります。<br />

・携帯・メールの使用は厳禁。欠席した授業内容は自分で補い、配<br />

布資料や課題は自分で責任を持って対処すること。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

質問・相談:<br />

質問がある場合は、naoya at soc.toyo.ac.jp まで。<br />

異文化間コミュニケーションⅡオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

「ナショナル・アイデンティティ」と異文化間コミュニケーション<br />

講師 藤田 結子<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、異なる文化を持つ人々が、「直接的に」または「メ<br />

ディアを媒介して」接触するときに、どのように「ナショナル・ア<br />

イデンティティ」を形成・再形成するのかという問題について考察<br />

します。とくに、「日本人らしさ」というものがどのように表わされ<br />

てきたのか、また、それがどのように再定義・再形成されるのかに<br />

ついて考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

藤田結子「文化移民―越境する日本の若者とメディア」(2008年、<br />

新曜社)<br />

参考書:<br />

授業中に指定します。<br />

授業の計画:<br />

1 イントロダクション<br />

2 「ネイション」「ナショナル・アイデンティティ」とは何か<br />

3 人種・民族関係とナショナル・アイデンティティ<br />

多民族社会における「日本人」「白人」「黒人」等の関係<br />

4 ジェンダーとナショナル・アイデンティティ(計3回)<br />

「日本人女性」「日本人男性」というイメージの形成や影響<br />

5 国境を越えるメディアとトランスナショナリズム (計2回)<br />

国境を越えるテレビ番組やインターネットが人々のアイデンティ<br />

ティに与える影響<br />

6 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

海外に関心のある学生、多民族社会の問題に関心のある学生に受<br />

講を勧めます。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(テキスト持ち込みによる期末試験-90%)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(授業での発言や感<br />

想メモによる評価-10%)<br />

メディア文化論Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

映画コンテンツとクロス・メディア研究<br />

メディア・コミュニケーション研究所専任講師 小川 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

メディアやジャンルを横断するような映画の名作を視聴し,ディ<br />

スカッションをおこなうことで,クリエイティヴなメディア文化の<br />

355<br />

担い手を養うことを目的とする。<br />

教員の指定リストのなかから,履習者の希望をきいて,毎回映画<br />

の上映,ディスカッション,レポート(数回)をおこなう。<br />

最後の数回は,履習者自身がぜひ観てもらいたい映画の上映と解<br />

説,最終グループ・プレゼンテーションを予定している。<br />

テキスト(教科書):<br />

小川葉子他編『の社会学:循環するメディアと<br />

生命』(恒星社厚生閣,2010年予定),その他,授業中に指示する。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

(1) ガイダンス及び導入<br />

(2) エンタテイメントの歴史(2~14は適宜選択)<br />

(3) ニュース<br />

(4) 新聞とジャーナリズム<br />

(5) 人種とエスニシティの表象<br />

(6) ドキュメンタリー<br />

(7) フィルム・ノアール<br />

(8) ミュージカル<br />

(9) スリラーとサスペンス<br />

(10) 古典的物語<br />

(11) ポストモダニズム<br />

(12) 北欧映画<br />

(13) アジアその他の地域の映画<br />

(14) 映画上映と履修者による最終グループ・プレゼンテーション<br />

(3回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

そののちのディスカッションを充実させるため,映画上映中のP<br />

C,携帯電話等の使用は控えて下さい。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点(出席,授業態度,およびプレゼンテーション)<br />

・数回の小レポート<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,あるいは,履習者に指示するオフィス・アワーか,<br />

事前のアポイントメントにより受付ます。<br />

メディア文化論Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

映画コンテンツとクロス・メディア研究Ⅱ:クリティカルな批評<br />

からクリエイティヴな企画立案へ<br />

メディア・コミュニケーション研究所専任講師 小川 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

既存の映画コンテンツの批判から,新たなクリエイティヴ・コン<br />

テンツの企画・立案につながる創造的な思考のプロセスをシュミレ<br />

ートすることを目的とする。<br />

グローバライゼーションや,文化(財)行政,企業の社会的責任<br />

(CSR)も視野に入れつつ,セミ・ドキュメンタリー,音楽映画等<br />

の特定のジャンルのほか,SF,アニメ等の考査を対象とする。<br />

とりわけ,映像ジャーナリズム,オペラ,古典芸能など他のメデ<br />

ィア・ジャンルとの相互作用に注目する。<br />

テキスト(教科書):<br />

小川葉子他編『の社会学:循環するメディアと<br />

生命』(恒星社厚生閣,2010年予定),その他,授業中に指示する。<br />

ハリウッド映画ジャンルに関するボードウェルの邦訳を含む。<br />

参考書:<br />

授業中に指示する。<br />

授業の計画:<br />

(1) ガイダンス及び導入<br />

(2) グループ分けと作業手順の説明<br />

(3) セミ・ドキュメンタリーと音楽映画(3回)<br />

(4) 各班による上映映画の選択とプレゼンテーションと批評,コメ<br />

ント<br />

(5) 前回の批評・コメントに基づいたオルタナティヴな企画案の作<br />

成(4,5のペアにより各4回)<br />

(6) 最終レポートの作成をクリエイティヴな思考プロセスの探索<br />

(7) 履習者個々人へのフィードバックとまとめ<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


担当教員から履修者へのコメント:<br />

当該年度か前年度に「メディア文化論Ⅰ」(春学期)を履修してい<br />

るか,あるいは映画を30本以前鑑賞している程度の知識を有してい<br />

ることを履修の前提とします。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(数回の授業内小レポートおよび企画書)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(出席,授業態度,<br />

およびプレゼンテーション)<br />

質問・相談:<br />

授業終了後,あるいは,履習者に指示するオフィス・アワーか,<br />

事前のアポイントメントにより受付ます。<br />

メディア産業と政策Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

メディア政策基礎理論と映像産業政策<br />

メディア・コミュニケーション研究所教授 菅谷 実<br />

授業科目の内容:<br />

前半はメディア産業の市場と組織および政策を理解するために必<br />

要な基礎理論、後半は映画を中心とした映像コンテンツ産業の構造<br />

と政策を取り上げます。<br />

テキスト(教科書):<br />

菅谷・中村・内山編『映像コンテンツ産業とフィルム政策』(丸<br />

善、2009年)<br />

授業の計画:<br />

本年は以下の予定で講義を進めます。<br />

オリエンテーション(1)<br />

Ⅰ 基礎理論(5)<br />

1 メディア政策<br />

2 政府規制<br />

3 メディア市場<br />

Ⅱ 映像コンテンツ産業(6)(テキストを使用)<br />

4 映像コンテンツと映画<br />

5 映画産業の発展<br />

6 フィルム政策政策(欧州、北米、日本)<br />

Ⅲ まとめ(1)<br />

7 メディア融合とコンテンツ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

コンテンツ産業、映画産業に興味ある学生の履修を歓迎します<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価(基礎理論部分の小テストと期末試験で評<br />

価する。)<br />

質問・相談:<br />

毎回 講義終了時に質問、相談を受け付けます<br />

メディア産業と政策Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

情報通信政策の最新動向<br />

メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)<br />

髙田 義久<br />

授業科目の内容:<br />

通信・放送産業を中心としたメディア産業に関する政策について、<br />

最新の動向と今後の課題について学習します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

(1)オリエンテーション<br />

(2)通信政策(4回程度)<br />

インターネット政策、モバイルビジネス政策、違法有害情報対策<br />

など<br />

(3)放送政策(4回程度)<br />

放送のデジタル化、CATVの今後、衛星放送の今後 など<br />

(4)通信・放送産業を取り巻く政策(3回程度)<br />

情報通信法の策定、コンテンツ流通促進、国際競争力の強化 など<br />

(5)まとめ<br />

※各回での講義テーマは政策動向に応じて変更することがあります。<br />

※講義内容により、政策担当者による講義を実施する予定<br />

356<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

情報通信政策に関心のある学生の履修を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

ジャーナリズム総合講座Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

報道とメディアに関心がある人のための実践的講座<br />

法学部教授 大石 裕<br />

メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三<br />

講師 五十嵐 文生<br />

授業科目の内容:<br />

ジャーナリズムの存在意義、責任、課題などについて、現場で活<br />

躍されているジャーナリストや他の関係者を招いて講義していただ<br />

く。<br />

授業の計画:<br />

具体的にお呼びする講師と講義テーマについては、メディア・コ<br />

ミュニケーション研究所のホームページで、2009年4月までに発表す<br />

る。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・外部からの講師をお招きするので、くれぐれも失礼のないように。<br />

私語、遅刻はもちろん厳禁。<br />

・メディアコム生以外の履修も歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(レポートを1,2回提出)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回、授業につい<br />

て、感想文を提出)<br />

ジャーナリズム総合講座Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

報道とメディアに関心がある人のための実践的講座<br />

法学部教授 大石 裕<br />

メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三<br />

講師 宮田 謙一<br />

授業科目の内容:<br />

ジャーナリズムの存在意義、責任、課題などについて、現場で活<br />

躍されているジャーナリストや他の関係者を招いて講義していただ<br />

く。<br />

授業の計画:<br />

具体的にお呼びする講師と講義テーマについては、メディア・コ<br />

ミュニケーション研究所のホームページで、2010年9月までに発表す<br />

る。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・外部からの講師をお招きするので、くれぐれも失礼のないように。<br />

私語、遅刻はもちろん厳禁。<br />

・メディアコム生以外の履修も歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(レポートを1,2回提出)<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価(毎回、授業につい<br />

て、感想文を提出)<br />

コミュニケーション調査法Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)<br />

内容分析によるテレビ研究<br />

講師 有馬 明恵<br />

授業科目の内容:<br />

この授業では、マス・コミュニケーションの研究法の1つである<br />

「内容分析」について学びます。具体的には、(1)内容分析から分<br />

かること、(2)内容分析の手順、(3)データの整理と分析、(4)<br />

報告書の作成を講義と実習を通して習得していきます。なお、研究<br />

テーマは初回の授業時に履修者と協議の上決定します。<br />

テキスト(教科書):<br />

有馬明恵「内容分析の方法」ナカニシヤ出版, 2007年<br />

参考書:<br />

萩原滋編「テレビニュースの世界像」勁草書房, 2007年<br />

萩原滋・国広陽子編「テレビと外国イメージ」勁草書房, 2004年<br />

岩男寿美子「テレビドラマのメッセージ」勁草書房, 2000年<br />

小玉美意子編「テレビニュースの解剖学」新曜社, 2008年<br />

岸 学「SPSSによるやさしい統計学」オーム社, 2005年


授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス、研究テーマの決定<br />

第2回 内容分析とは(1):内容分析から分かること、内容分析にお<br />

ける研究対象、内容分析の手順<br />

第3回 内容分析とは(2):コーディング・シートとコーディングマ<br />

ニュアルの作成<br />

第4~第8回 内容分析実習<br />

第9回 データの整理とデータ入力<br />

第10回 データ分析<br />

第11回 報告書の構成とまとめ方<br />

第12・13回 報告書の作成<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

実習はグループで取り組むことになります。授業外での作業も必<br />

要となりますので、グループ内での協力と連絡を徹底してください。<br />

また、第3回からの授業にはパソコンを持参してください。<br />

実習が重要な授業ですので、遅刻・欠席は慎んでください。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(学期末に提出してもらいます)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価 (実習が重要な授業<br />

であるため、遅刻・欠席には厳しく対処します)<br />

質問・相談:<br />

初回ガイダンス時(質問・相談)、授業中(質問)にお願いします。<br />

コミュニケーション調査法Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)<br />

講師 金山 智子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では、マスメディアが発信するメッセージの調査に用いら<br />

れる内容分析について学びます。履修生は、TVニュース、新聞記<br />

事、広告、雑誌、ポスター、写真、ウェブコンテンツ、マンガなど、<br />

履修者が関心のあるメッセージを対象とし、手順にしたがって内容<br />

分析を実施し、調査結果を発表・報告します。内容分析法の習得を<br />

通して、メディア・メッセージのアクティブな「読み手」となるこ<br />

とを目指します。<br />

テキスト(教科書):<br />

関連資料を配布<br />

授業の計画:<br />

(1)内容分析とは<br />

(2)調査テーマの決定<br />

(3)研究課題・仮説の構築<br />

(4)測定項目・カテゴリーの決定<br />

(5)サンプリング<br />

(6)コーディングテスト・調査の見直し<br />

(7)コーディング<br />

(8)分析結果<br />

(9)研究課題・仮説の検証<br />

(10)分析テーマの考察・報告<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(調査レポート)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(4回以上欠席した場<br />

合は自動的に履修を断念したものとみなされる可能性があります)<br />

プラップジャパン寄附講座 広報・PR論Ⅰオープン科目 2単位<br />

(春学期)<br />

講師 矢島 尚<br />

授業科目の内容:<br />

PR・広報の知識を深めコミュニケーションスキルをアップする<br />

と同時に、就職後の実務に役立つことを狙います。<br />

参考書:<br />

①矢島 尚 著 PR会社の時代(東洋経済新報社、2006年、1,500円)<br />

②矢島 尚 著 好かれる方法(新潮新書、2006年、680円)<br />

③矢島 尚 著 不祥事を乗りこえる会社 不祥事でつまずく会社<br />

(日本経済新聞出版社、2007年、1,500円)<br />

授業の計画:<br />

①PR・広報の歴史と概念解説(2回)<br />

②記者会見の在り方とニュースリリース(3回)<br />

③世論形成と広報<br />

④広報から見たメディア論(4回)<br />

357<br />

⑤PR会社の仕事<br />

⑥広報部の仕事(2回、食品、金融)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

PR・広報に興味があり、より知識を深めたい学生諸君に実務的<br />

なPR活動をケーススタディを使い解説します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に行います。<br />

プラップジャパン寄附講座 広報・PR論Ⅱオープン科目 2単位<br />

(秋学期)<br />

講師 矢島 尚<br />

授業科目の内容:<br />

PR・広報の知識を深めコミュニケーションスキルをアップする<br />

と同時に、就職後の実務に役立つことを狙います。<br />

参考書:<br />

①矢島 尚 著 PR会社の時代(東洋経済新報社、2006年、1,500円)<br />

②矢島 尚 著 好かれる方法(新潮新書、2006年、680円)<br />

③矢島 尚 著 不祥事を乗りこえる会社 不祥事でつまずく会社<br />

(日本経済新聞出版社、2007年、1,500円)<br />

授業の計画:<br />

①危機管理とメディアトレーニング(3回)<br />

②政治広報<br />

③コンシューマーPR<br />

④ブランディング<br />

⑤インターネット広報<br />

⑥イベントPR<br />

⑦広報部の仕事(5回、化粧品・アパレル、行政、医薬品、自動車な<br />

ど)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

PR・広報に興味があり、より知識を深めたい学生諸君に実務的<br />

なPR活動をケーススタディを使い解説します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に行います。<br />

毎日コミュニケーションズ寄附講座Ⅰ メディアの再編オープン<br />

科目 2単位 (春学期)<br />

毎日コミュニケーションズ寄附講座Ⅱ メディアの再編オープン<br />

科目 2単位 (秋学期)<br />

始まったメディアの再編成<br />

講師 河内 孝<br />

授業科目の内容:<br />

本講座は、広義のメディア産業(新聞、テレビ、出版、広告代理<br />

店、NTT, KDDI, Soft Bankなど通信各社、Yahoo!などIT系情報通<br />

信産業、及びその関連事業)に就職を希望する諸君に、「メディアの<br />

今日的状況」を示し選択のための基礎知識を与える。またマイコミ<br />

のプロが就活のノウハウを伝授する。<br />

講師は、毎日新聞社で政治部、ワシントン特派員、外信部長、論<br />

説委員、社長室長,メディア担当役員などを歴任した。<br />

日本のメディア産業は、新聞、テレビといった縦割りの構造から、<br />

持ち株会社があらゆる媒体を包含するメディアコングロマリットへ<br />

の道を歩み始めた。<br />

そのリアルな進行状況を理解してもらう。<br />

テキスト(教科書):<br />

河内 孝著『新聞社―破たんしたビジネスモデル』(新潮新書)<br />

河内 孝著『次に来るメディアは何か』(ちくま新書)<br />

参考書:<br />

授業中、適時示す。<br />

授業の計画:<br />

まず大状況としての「メディアのいま」を知るために2011年<br />

の地上波デジタル化、それを受けての「情報通信法」制定の流れ、<br />

つまり通信と放送の融合化について、総務省担当者をゲストに招き<br />

ディスカッションする。それを受けて新聞、テレビ、出版、アニメ、<br />

映画、広告代理店の今日と明日につて業界のプロを呼び、「現場」を<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


生中継してもらう。以下に09年の授業の流れを示す。春、秋で講師<br />

は変わる。<br />

①~③ 提供社、マイコミ側あいさつ オリエンテーション<br />

河内 孝<br />

「ここまで来た通信と放送の融合」<br />

有冨 寛一郎講師(前総務相審議官)<br />

「なぜ新聞とテレビのビジネスモデルは破たんしたのか」<br />

(河内)<br />

④~⑥ 「攻める就職活動」 栗田 卓也講師(マイナビ編集長)<br />

「生き残る出版社、残れない出版社」<br />

鈴木 洋嗣講師(文春編集長)<br />

「アニメ、マンガのグローバル・ビジネス展開」<br />

久保 雅一講師(小学館 メディアコンテンツ部長<br />

「日本メディア再編成、メディア・インテグレーターの形成」<br />

(河内)<br />

「電凸は、現代の消費者運動か?サイト攻撃に見るWeb状況」<br />

佐々木 俊尚講師(メディア・ジャーナリスト、<br />

第一回レポート提出<br />

⑦~⑩ 「メディア・グローバル戦略について」<br />

村上 敬亮講師(経産省メディア・コンテンツ課長)<br />

「ドラマ制作の現場から」<br />

鹿内 植講師(フジテレビ、ドラマ部PD)<br />

⑪~⑬ 「政治とメディア」 小池 百合子衆議院議員<br />

「メディア大融合時代の広告」 青沼 正講師(電通)<br />

「電子新聞の時代」 八田 亮一講師(日本経済新聞社)<br />

「Yahooは何を目指す」 川邊 健太郎講師(Yahoo Japan)<br />

最終レポート提出<br />

*このほか適時、中央官庁幹部、通信会社幹部などをお招きしてデ<br />

ィスカッション方式の授業を行いたいと思います。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本講座は、就職活動支援の毎日コミュニケーションがスポンサー<br />

していることでも分かるように、マスコミ産業への就職を希望する<br />

諸君に必要かつ十分な情報方を流し、各段階で支援し、最終的に希<br />

望企業に就職してもらう、という実践的な目標設定をしています。<br />

ゲストは河内の長い記者生活での交友関係を生かした考えられるベ<br />

ストな顔ぶれをそろえました。アカデミックなマスメディア論とし<br />

てもどこにも負けない大学院並みの内容と自負しています。やる気<br />

のある方の参加を求めます。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価(評価基準、方法は前、後期第一回授業で<br />

説明する)<br />

質問・相談:<br />

教員室、授業の前後に受け付ける。<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

メディアと社会行動<br />

メディア・コミュニケーション研究所教授 萩原 滋<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会は、各自が自分の関心に基づいて研究活動を積極的に行<br />

い、その成果を研究会の場で逐次報告し、最終的に修了論文に結実<br />

358<br />

させることを目的としている。履修者数に応じて、運営方針を調整<br />

するとしても、基本的には、従来通り、個人研究のスタイルをとり<br />

たいと考えている。ただし春学期の前半は、基礎的知識の習得及び<br />

研究会での発表の仕方に慣れるために、指定したテキストの講読を<br />

行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

開講時に指定する。<br />

参考書:<br />

開講時に指定する。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

ガイダンス(1回)<br />

テキスト購読(6回)<br />

個人研究テーマの設定、発表(6回)<br />

(夏合宿において各自の発表を継続して行う)<br />

秋学期<br />

三田祭論文作成に向けて2、3年生の個人研究発表(6回)<br />

修了論文作成に向けて4年生の中間報告(4回)<br />

2、3年生の三田祭論文の講評、次年度に向けての研究計画発表(3<br />

回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

個人研究が中心になるが、関心の幅を広くもち、他のゼミ生の発<br />

表にも関与してもらいたい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

研究室あるいは教室で、適宜、質問や相談に応じます。<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

メディア産業論を考える<br />

メディア・コミュニケーション研究所教授 菅谷 実<br />

授業科目の内容:<br />

放送、新聞に代表されるマスメディアからインターネット、映画<br />

などのコンテンツ産業を含むメディア産業全体を対象にその産業構<br />

造、ビジネス戦略、メディア規制をテーマとして研究をすすめます。<br />

例年、春学期は、共同研究に関連するテーマに関わる文献レビュ<br />

ーを中心とした個人発表、秋学期は、三田祭で発表する共同研究報<br />

告書に関わる調査と報告書作成、および4年生の修了論文発表を中心<br />

に進めます。(2009年度は、広告の未来についての共同研究でした)<br />

また、夏合宿、OGOB会、異業種交流勉強会なども行っていま<br />

す。ゼミ活動の詳細は研究会のホームページ<br />

(http://mwr.mediacom.keio.ac.jp/sugaya/toppage.htm)を参照してく<br />

ださい。<br />

授業の計画:<br />

各学期のはじめに詳細なシラバスを配布するが、春学期は、授業<br />

でのレポートを中心とし、秋学期は、三田祭に向けた共同研究が中<br />

心となる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

履修者は、授業はもちろんこと、合宿、論文報告会、その他のゼ<br />

ミイベントには すべて出席すること


成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(授業出席を含めた<br />

研究会活動全体に対する参加・貢献度による評価。)<br />

その他(なお研究会Ⅵは修了研究の発表および論文による評価。)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

グローバライゼーションと持続可能なメディアのデザイン<br />

メディア・コミュニケーション研究所専任講師 小川 葉子<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会では,比較映像分析とフィールドワークに基づく空間分<br />

析を含めて多様なメディアを対象にメディア・リテラシーを研究す<br />

ることを主目的とする。本年度は,環境と身体をとりまく科学的知<br />

識と文化の創発に関するコミュニケーションを考察する。とりわけ,<br />

映画,ファッション,広告,ニュース,流通の未来をクリエイティ<br />

ヴ産業,クリエイティヴ都市論,文化政策との関連で検討し,プロ<br />

ダクトおよびコンテンツのデザインとファッション・ジャーナリズ<br />

ムにおける知識生産の接点を比較したい。それによって,デジタル・<br />

シネマやオンライン・ショッピング等の影響も考えつつ,健康とサ<br />

ステナビリティに基づいたライフスタイルにおける未来のメディア・<br />

コミュニケーションのありかたを模索したい。<br />

テキスト(教科書):<br />

カナダ,オンタリオ州教育省著『メディア・リテラシー』(りべる<br />

た出版,2006年)『ファッション中毒』(NHK出版,2004年)その<br />

他ハーバード・ビジネススクールにおけるマーケティングのテキス<br />

ト及び各種白書等を使用予定。<br />

参考書:<br />

小川葉子他編『の社会学:循環するメディアと<br />

生命』(恒星社厚生閣,2010年予定),M.フェザーストン著,川崎<br />

賢一・小川葉子編著訳『消費文化とポストモダニズム』(上・下巻,<br />

恒星社厚生閣,2003年)伊藤陽一・河野武司編『ニュース報道と市<br />

民の対外国意識』(<strong>慶應義塾大学</strong>出版会,2007年)<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

(1) ガイダンスおよび導入(2~3回)<br />

(2) 輪読,フィールドワーク,研究プロジェクトに関する説明(2<br />

~3回)<br />

(3) 輪読,フィールドワーク,研究プロジェクトの分担決定とその<br />

遂行(6~8回)<br />

(4) 個人(あるいは2~3名)のプロジェクトテーマ(タイトル)設<br />

定と発表,春学期のまとめ(1~2回)<br />

秋学期<br />

(1) 秋学期全体のスケジュールと作業プランニング(1~2回)<br />

(2) 個人(あるいは2~3名)のプロジェクトテーマ(タイトル)設<br />

定と発表(2回)<br />

(3) フィールドワーク<br />

(4) 個人あるいはグループプロジェクトによる作品の制作(2回)<br />

(5) (4)のプレゼンテーションおよび専門家によるコメントと相互批<br />

評(2回)<br />

(6) 三田祭発表とフィードバック(2回)<br />

(7) まとめ,未来のデザイン・コミュニケーションとは(1~2回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

フィールドワークは,映画関連イベント,文化施設,経済産業省,<br />

環境省のファッションおよび新製品発表イベントへの参加を考えて<br />

います。日頃から各国の白書,ジャーナリズムや映画批評に親しん<br />

でおいて下さい。<br />

359<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価。<br />

・レポートかそれにかわる作品による評価。<br />

質問・相談:<br />

授業終了直後,あるいは履習者に指示するオフィス・アワーに受<br />

け付けます。<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

ジャーナリズムを考える<br />

法学部教授 大石 裕<br />

授業科目の内容:<br />

最初の数回は,ジャーナリズムやマス・コミュニケーションに関<br />

する基本的な文献を読み,それ以降は班分けし,新聞の分析などを<br />

行う。研究成果は三田祭などで発表する。<br />

テキスト(教科書):<br />

大石裕編「ジャーナリズムと権力」(世界思想社)<br />

参考書:<br />

田村紀雄ほか編「ジャーナリズムを学ぶ人のために」(世界思想<br />

社)<br />

授業の計画:<br />

〔前期〕<br />

1 ~ 2回 期本的な文献の購読。<br />

3 ~ 13回 2,3年生を中心とした研究発表と討議<br />

〔後期〕<br />

1 ~ 10回 2,3年生を中心とした研究発表と討議<br />

11 ~ 13回 4年生の終了論文発表<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

新聞のみならず,ニュース全般に関して積極的に接するように心<br />

がけてください。この研究会から「優れた」ジャーナリストが数多<br />

く生まれることを目標にしています。<br />

成績評価方法:<br />

平常点による。<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

メディアコンテンツとその認知的・感情的影響<br />

文学部教授 李 光鎬<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会では、様々なメディアコンテンツの内容・形式上の諸属<br />

性がどのような傾向を持っているのかに関する内容分析研究、そし<br />

てそのコンテンツが我々の認知的、感情的反応にどのような影響を<br />

与えるのかに関する実験・調査研究を行う。<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


テキスト(教科書):<br />

本研究会のテーマに関連する研究書や論文を授業の中で適宜示す。<br />

参考書:<br />

Richard Jackson Harris(2004), A Cognitive Psychology of Mass<br />

Communication, London: LEA.<br />

Jennings Bryant et. Al. eds.(2003), Communication and Emotion:<br />

Essays in Honor of Dolf Zillmann, London: LEA.<br />

授業の計画:<br />

■春学期<br />

関連研究書および論文の輪読(6回程度)<br />

2・3年生のグループ研究および4年生の修了論文研究の計画発表(6<br />

~7回)<br />

■夏合宿<br />

研究の進捗状況報告<br />

■秋学期<br />

内容分析、実験、調査によるデータの収集・分析(5回~6回)<br />

三田際での研究発表<br />

4年生の修了論文研究発表(4~5回)<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

次世代創造社会のデザイン<br />

政策・メディア研究科特別研究准教授 金 正勲<br />

授業科目の内容:<br />

新しいメディアが切り拓く次世代創造社会のデザインについて考<br />

えるゼミです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しません。<br />

参考書:<br />

特に指定しません。<br />

授業の計画:<br />

初回ガイダンス以降は、News Clipping、輪読、レクチャー、ゲス<br />

トスピーカー、海外合宿(09年は韓国ソウルで一週間合宿)、全員プ<br />

レゼン、三田祭論文、企業訪問等の活動が行われます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

金ゼミでは、教員による一方的な講義はしません。学生主導のゼ<br />

ミで、メディアが切り拓く社会・経済・文化の新しい潮流に対し、<br />

自ら思考し、伝達し、行動するそういう気概と力量を持った人材育<br />

成を目指します。事前知識は一切求めませんが、本気であることは<br />

大前提です。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問はkjohn425@gmail.comまで。<br />

ゼミブログは、http://mwr.mediacom.keio.ac.jp/kim<br />

360<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

コミュニケーションツールの発達と市民社会の変化<br />

メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)<br />

髙田 義久<br />

授業科目の内容:<br />

情報社会にて、私たちは、携帯電話、インターネット、ワンセグ<br />

放送などさまざまなコミュニケーションツールを利用しています。<br />

新たに出現するツールを社会で有意義に活用するためにどのような<br />

取り組みが必要なのか考察・議論します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の中で適宜指定します。<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

(1)春学期<br />

・ガイダンスと導入<br />

・文献の輪読・発表<br />

・三田祭共同研究テーマの設定 など<br />

(2)秋学期<br />

・三田祭に向けた研究成果のとりまとめ<br />

春学期・秋学期とも、施設見学や政策担当者など関係者の話を聞<br />

く機会を設ける予定です。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

情報通信に関心のある学生の履修を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

メディアと文化<br />

講師 藤田 結子<br />

授業科目の内容:<br />

本研究会では、メディア、コミュニケーション、または文化に関<br />

する社会現象について、各自の関心にもとづくテーマを設定し、調<br />

査研究を進めます。<br />

授業の計画:<br />

春学期<br />

‐ 文献購読<br />

‐ 調査方法(内容分析、インタビュー、アンケート、参与観察、<br />

ビデオスノグラフィー)<br />

‐ 個人研究計画発表


夏合宿<br />

秋学期<br />

‐ 修了論文発表<br />

その他の研究活動<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

いろいろな好奇心を持って、積極的にゼミに参加してください<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

ジャーナリズムとメディア社会<br />

メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三<br />

授業科目の内容:<br />

メディア論やジャーナリズム論の観点からメディアの送り手およ<br />

びその生産物について研究する。メディア内容が現代の政治的、社<br />

会的、文化的諸特性の中からどのように生み出されているのかを理<br />

解することを目的とする。メディア論やジャーナリズム論について<br />

理解を深めつつ、具体的なメディア内容の分析を行う。研究の成果<br />

は三田祭を通じて発表する。そしてそれらを通じてジャーナリスト<br />

をはじめメディアの送り手に関わる実践的な学習・研究を行う。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業内で指示する。<br />

参考書:<br />

授業内で指示する。<br />

授業の計画:<br />

【春半期】<br />

1. ガイダンス、序(計1回)<br />

2. メディア論、ジャーナリズム論に関わる文献講読(計4回)<br />

3. 共同研究ないし個人研究のテーマ決定(計2回)<br />

4. 研究の進捗状況の報告(計6回)<br />

【秋半期】<br />

1. 研究の進捗状況の報告(計7回)<br />

2. メディアの送り手に関するフィールドワークや文章作法など(計<br />

6回)<br />

(ただし、本年度の修了生がいる場合、あわせて修了論文の報告<br />

を行う)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・少人数を想定しているが、初年度は履修者数が不確定なため、人<br />

数に応じて授業計画の一部を変更する場合がある。上記の授業計画<br />

に記載されたもの以外でも何か要望があれば相談に応じる。<br />

・日常的にニュースやその他メディア生産物に接するようにして欲<br />

しい。<br />

・ジャーナリスト志望者だけでなく、広くメディア文化に興味を持<br />

つ学生やメディア論・ジャーナリズム論に学術的な関心を抱く学生<br />

も歓迎する。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

361<br />

放送特殊講義Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

世界の放送制度と放送規制のありかた~公共放送を中心に~<br />

講師 中村 美子<br />

授業科目の内容:<br />

・放送通信融合時代への変化のなかで、世界の放送制度や放送規制<br />

の現状について解説します。<br />

・各国の「放送」に関する理念や考え方を理解できるようにします。<br />

・放送通信分野の独立規制機関(独立行政委員会)について、国際<br />

比較検討を行い、規制モデルを検討します。<br />

テキスト(教科書):<br />

『放送制度の現代的展開』(有斐閣 2001年)<br />

『放送法を読みとく』(商事法務 2009年)<br />

参考書:<br />

『データブック世界の放送2010年』(NHK放送文化研究所 2010年)<br />

『放送研究と調査』(NHK放送文化研究所)<br />

以上を適宜利用<br />

授業の計画:<br />

1.オリエンテーションとイントロダクション<br />

2.アメリカの放送制度と公共放送<br />

3.フランスの放送制度と公共放送<br />

4.ドイツの放送制度と公共放送<br />

5.イギリスの放送制度と公共放送<br />

6.欧州連合の放送規制<br />

7.日本の放送制度と公共放送<br />

8.中間とりまとめ<br />

9.放送通信分野の独立規制機関:アメリカFCC<br />

10. 放送通信分野の独立規制機関:イギリスOfcom<br />

11.アジアの放送と独立規制機関<br />

12.日本における放送規制の現状と課題<br />

13.総括<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

民主党政権への転換によって、放送通信行政にも変化が生じます。<br />

議論が進む新たな政策に関心を持つ学生を歓迎し、議論しながら授<br />

業を進めたいと考えています。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

放送特殊講義Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

インターネット時代のテレビ、社会とメディア・リテラシー<br />

講師 横山 滋<br />

授業科目の内容:<br />

インターネットの普及によって、メディア環境は変貌を遂げつつ<br />

あります。これまで「基幹メディア」として君臨してきたテレビは、<br />

新しいビジネス・モデルがまだ見つからない新聞とともに、マイナ<br />

ーな存在に転落してしまうのでしょうか。刺激的なさまざまの分析<br />

や発言が飛び交う中で、新しいメディア環境と社会および人間の関<br />

係を、事実に即して考えます。<br />

テキスト(教科書):<br />

テキストはありません。<br />

参考書:<br />

そのつど、講義の中で紹介します。<br />

授業の計画:<br />

以下のような内容を学びます。<br />

1.方法について<br />

メディア環境との関係、その歴史的変化を通じてメディアを見る<br />

2.さまざまなメディアとその特性<br />

本、雑誌、新聞、映画、ラジオ、テレビインターネットなど<br />

3.テレビ以前のメディアとそれらをめぐる諸問題<br />

(1)「視覚型人間」の誕生<br />

(2)共同体から国家へ<br />

(3)複製の流通と「公論の場」の形成<br />

4.テレビはどこから来て、今日に至っているか<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


――技術・経済・社会の変化とテレビ<br />

5.通信・放送「融合」時代のメディアと社会、人間<br />

インターネットは何を変えたのか<br />

人間および社会にとってメディアとは何か<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

一方通行の講義にならないように、また、教室で新しい発見があ<br />

るように、できるだけ議論をして行きたいと思っています。積極的<br />

な参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義内容に関するものは講義中に、私事にわたるものは講義後に<br />

してください。<br />

フジテレビ寄附講座 特殊研究Ⅰ(テレビ・ジャーナリズム)研究<br />

生対象科目 2単位 (春学期)<br />

テレビの未来<br />

講師 安倍 宏行<br />

授業科目の内容:<br />

政治・経済記者、海外特派員、ニュースアンカー、コメンテータ<br />

ーの経験を元に、テレビジャーナリズムが直面する問題について分<br />

かりやすく解説。映像制作により、取材とニュース制作の基本を学<br />

びます。又、ネットとテレビの関係についても学びます。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

参考書:<br />

特になし<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス(テレビと新聞の違い、テレビニュースの特質)<br />

2 ニュースの伝え方(ストレートニュース・記者リポート・中<br />

継)、ニュース原稿演習<br />

3 記者・ディレクター・特派員・キャスターの仕事<br />

4 アナウンサーの仕事<br />

5 情報番組・ドキュメンタリー制作<br />

6 スポーツ番組制作<br />

7 気象予報士の仕事<br />

8 撮影実習―DVC の使い方、映像の撮り方<br />

9 リポート、企画の作り方テーマ決め・リサーチスケジュール作<br />

成・アポ取り<br />

10 人権侵害と報道倫理―実名報道と匿名報道、取材源の秘匿<br />

11 放送と通信の融合―テレビ局の未来<br />

12 放送倫理問題―BPO放送倫理検証委員会<br />

13 記者リポート発表評価<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テレビニュースに対する視聴者の眼は日増しに厳しくなっていま<br />

す。テレビジャーナリズムを取り巻く諸問題について、分かりやす<br />

く解説します。また、ネット時代のテレビの在り方について考察し<br />

ます。将来、報道記者になりたい人、ディレクターになりたい人、<br />

テレビ局に就職したい人は履修することを勧めます。テレビ局・報<br />

道番組の見学、外部講演会への出席なども行ないます。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(積極的なディスカ<br />

ッション参加を希望します。)<br />

その他(3分程度の映像制作提出による)<br />

質問・相談:<br />

事前の講義内容の質問はメールにて受付します。<br />

安倍宏行 フジテレビ報道局経済部長・解説委員、BSフジLIVE<br />

「プライムニュース」月曜編集長<br />

hiroyuki.abe@fujitv.co.jp<br />

362<br />

フジテレビ寄附講座 特殊研究Ⅱ(テレビ・ジャーナリズム)研究<br />

生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

テレビの政治・外交報道を考える<br />

講師 若松 誠<br />

授業科目の内容:<br />

講師は、フジテレビでワシントン支局長・経済部長・政治部長・<br />

報道局次長などを歴任。<br />

その経験を踏まえて、テレビの政治・外交報道について、テレビ局は<br />

どのように取材し、取り組んできたのか、また今後の課題につい<br />

ても考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし<br />

授業の計画:<br />

何故日本の政治報道は、読者、視聴者から見て「わかりにくいの<br />

か」などを解説し受講後は、政治・外交報道などに興味を持ち、理<br />

解しやすくすることを目的とします。<br />

*授業は、政治報道の現場、政治記者は日々何をしているのかなど<br />

を含めなるべく実践的なことを講義する。<br />

(必要に応じて、慶應出身で活躍中の女性政治記者などもゲストに招<br />

きたいと考えている。)<br />

*講義時期の政治の動きを取り上げ、新聞・テレビの報道・解説に<br />

ついて考えてみたい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

マスコミ志望の方、政治に興味を持っている方を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

出席状況・授業態度とレポートで評価。<br />

新聞特殊講義Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

新聞制作の現場より<br />

講師 中井 康朗<br />

授業科目の内容:<br />

毎朝夕読んでいる新聞は、どのように作られているのか? 取材<br />

現場の、あるいは制作現場の具体例を知り、理解する。<br />

テキスト(教科書):<br />

新聞記事を中心に講義を進める。<br />

参考書:<br />

適宜、指定することがある。<br />

授業の計画:<br />

1.(2回)ガイダンス、及び新聞制作の過程について。<br />

2.(5回)報道の現場から。<br />

主な編集セクションの記者による活動の実際を紹介。<br />

3.(2回)言論機関としての新聞の役割。<br />

4.(3回)編成、校閲作業について。<br />

5.総括<br />

6.期間中、記事作成の実習指導<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(授業の感想文のほか、2,3回、課題に基<br />

づく文章提出を求める)<br />

出席状況、授業態度による評価<br />

新聞特殊講義Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

21世紀の新聞<br />

講師 中井 康朗<br />

授業科目の内容:<br />

新聞を取り巻く時代環境の激変。新聞が直面する新たな課題。新<br />

聞はいかなる方向に自身の未来を見ているのか? 新聞の置かれた<br />

状況を探るとともに、新聞制作を構成する重要セクションについて<br />

理解を深める。<br />

テキスト(教科書):<br />

適宜配布。<br />

参考書:<br />

適宜指示。<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス<br />

2.新聞を取り巻く環境の変化。新聞が直面する課題について(5回)


3.新聞社を構成する他のセクションについて(5回)<br />

4.総括など<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価(授業についての感想文のほか、文章実習レ<br />

ポートの提出を2,3回求める)<br />

出席状況、及び授業態度による評価<br />

広告特殊講義Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

広告特殊講義Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

広告の今日的課題と可能性を探る。<br />

講師 小山 雅史<br />

授業科目の内容:<br />

日本において、広告産業が担ってきたことは、広告を作り、流す<br />

ことだけではありません。<br />

企業と消費者間に立って、気づきを与え、付加価値を提供し、両者<br />

を結びつけることです。<br />

情報量が飛躍的に伸びた昨今、その付加価値のあり方も、そしてそ<br />

れを生み出す方法も複雑化しています。この講座では今の時代に求<br />

められる付加価値とは何か、そしてそれを生み出す広告コミュニケ<br />

ーションとはどうあるべきか、を考えていきます。<br />

この講座は私が一方的にお話しする講座ではありません。受講す<br />

るみなさんと一緒に考えていく講座です。なぜなら、みなさんは<br />

「今」の消費者です。だから、みなさんの中にこそ、今の時代に求め<br />

られる「価値」とは何か、「広告」とは何かという問いへの答えはあ<br />

るはずです。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使いません。資料は適宜配布します。<br />

参考書:<br />

授業内で適宜ご紹介しますが「明日の広告」(アスキー新書 佐藤<br />

尚之著)「コミュニケーションデザイン」(電通 岸勇希著)は必読。<br />

授業の計画:<br />

<br />

(1)オリエンテーション~「考えること」とは何か<br />

(2)広告とはなにか~「WHAT to SAY」と「HOW to SAY」<br />

(3)広告を作る作業フロー(実際の作業から)<br />

(4)「付加価値」を考えるということ(4回)<br />

(5)「アイディア」から「企画」へ(6回)<br />

<br />

(1)オリエンテーション~最新の広告トレンド<br />

(2)企画脳の作り方~前期講義を踏まえて(2回)<br />

(3)「伝える」ということ~言葉について考える(2回)<br />

(4)「情報」を伝える(3回)<br />

(5)プレゼンテーションとは(3回)<br />

(6)実際に企画してみる(2回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

現在広告会社に勤め、広告コミュニケーションの最前線にいるも<br />

のとして、広告コミュニケーションの面白さ、広告会社の課題など<br />

を現場の生の声を、実際の広告事例を交えながらお話していければ<br />

と思っています。また前年から引き続き担当しますが(一部重複す<br />

るところもありつつも)、新しい視点でカリキュラムを編成します。<br />

成績評価方法:<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

・レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

授業中および電子メールにて適宜受け付けます。<br />

メディア特殊講義Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

メディア・リテラシー<br />

講師 渡辺 真由子<br />

授業科目の内容:<br />

テレビ、新聞、広告などのメディアの作り手は、どのような「意<br />

図」のもとに情報を発信しているのか? メディアが社会の価値観<br />

に与える影響を認識し、情報を読み解くための能力(メディア・リ<br />

テラシー)を、理論と実践を通して身に付けます。自らが情報の発<br />

信者となる場合も必要な能力です。<br />

テキスト(教科書):<br />

渡辺真由子著『オトナのメディア・リテラシー』(リベルタ出版)<br />

363<br />

参考書:<br />

野沢尚著『破線のマリス』(講談社)<br />

授業の計画:<br />

(前半:理論編)<br />

●広告のカラクリ<br />

●「客観報道」の罠<br />

●映画とジェンダー、プロパガンダ<br />

●メディアの言葉づかい<br />

●性・暴力表現の影響<br />

●インターネット・リテラシー<br />

メディアの背後にあるイデオロギーやジェンダー表現の問題を、<br />

先端のメディア・リテラシー理論に基づき読み解いていく。何より、<br />

作り手の「意図」を分析することに重点を置く。<br />

(後半:実践編)<br />

●企画の立て方<br />

●取材のコツ<br />

●撮影やインタビューの仕方<br />

●編集テクニック<br />

●プレゼンテーション<br />

映像制作に関するプロのテクニックを理解し、自らが作り手とな<br />

ってミニ・ドキュメンタリーを手掛ける。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

メディアを通した情報発信に興味がありますか? より良い社会<br />

を作るには、作り手にメディア・リテラシーが求められます。賢い<br />

受信者になりたい方も、ぜひ。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

その他(映像作品プレゼンテーションによる評価)<br />

質問・相談:<br />

授業終了時に受け付けます。<br />

特殊研究Ⅰ(デジタルメディア時代の情報通信政策)研究生対<br />

象科目 2単位 (春学期)<br />

情報通信政策と地域の情報化<br />

メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)<br />

髙田 義久<br />

授業科目の内容:<br />

近年、インターネットなどのデジタルメディアが急速に普及し、<br />

グローバルな規模で社会・経済活動に影響を与えており、日本も、<br />

世界有数のブロードバンド・携帯電話大国になっています。この授<br />

業では、これらの動きを情報通信政策がどのように促進してきたか<br />

を学習します。さらに、これらデジタルメディアの、地域情報化を<br />

図る地方自治体の政策、企業・市民活動への活用について、事例を<br />

取り上げながら学習します。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業の中で適宜指定します。<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

(1)オリエンテーション(1回)<br />

(2)導入(2回程度)<br />

・デジタルメディアの概要、日本の情報通信分野の現状 など<br />

(3)デジタルメディアに関連する情報通信政策(5回程度)<br />

・通信・放送ネットワークの普及に関する政策<br />

・デジタルメディアの活用推進に関する政策 など<br />

(4)デジタルメディアを活用した地域情報化(4回程度)<br />

・地方自治体のデジタルメディア活用政策<br />

・企業・市民による地域情報化、情報発信 など<br />

(5)まとめ(1回)<br />

※1,2回程度、政策担当者等の関係者を交えた講義・討論を実施<br />

する予定。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

情報通信政策に関心のある学生の履修を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


メディア産業実習研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

インターンシップ<br />

メディア・コミュニケーション研究所教授 菅谷 実<br />

メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)<br />

髙田 義久<br />

授業科目の内容:<br />

本講義は、メディア産業関連企業へのインターンシップを中心と<br />

するものである。<br />

夏休み期間の2週間以上、企業のインターンシップに参加するこ<br />

とが単位取得の条件となる。<br />

10月には、インターンシップ参加の報告及びレポートを提出する。<br />

なお、本授業の履修により取得できる単位数は2単位である。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない。<br />

参考書:<br />

授業の中で適宜紹介する。<br />

授業の計画:<br />

(現時点の予定であり変更となる可能性があります。)<br />

4月中旬 メーリングリスト作成<br />

5月中旬 [講義]ガイダンス(スケジュール等説明)<br />

7月上旬 [講義]マナー教室<br />

7月上旬 インターンシップ参加計画書提出<br />

7月下旬~9月上旬 インターンシップへの参加<br />

8月下旬 インターンシップ参加状況表提出<br />

10月 [講義]インターンシップ報告書提出・研修成果報告会の<br />

開催<br />

≪履修にあたっての注意事項≫<br />

1 インターンシップに参加する企業は、原則として履修者自ら確<br />

保すること。<br />

(研究所からの紹介は基本的にはありません。)<br />

2 単位認定の対象となるインターンシップは、原則として、メデ<br />

ィア産業関連企業(新聞、放送、出版、広告、映像ビジネス、通信<br />

等)に10営業日以上出社するものとする。(詳細はガイダンスで説<br />

明する。)<br />

3 講義は土曜日に実施する。<br />

4 講義日やインターンシップに関する手続きなど授業に関する連<br />

絡はすべてメーリングリストで行う。メーリングリストへの登録は<br />

履修登録後周知するので、履修者は必ず登録すること。<br />

5 インターンシップに参加できなかった者は、それまでの授業参<br />

加が良好であるなど一定の要件を満たす場合に限り、本人の申請に<br />

より、本授業の履修登録を取り消すことができる場合がある。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

本授業は、昨年までの「メディア産業実習Ⅰ・Ⅱ」を大幅に変更<br />

したものである。<br />

詳細は、第1回目の授業(履修登録後の5月中旬ごろを予定)で説<br />

明しますので、履修者は必ず出席すること。<br />

履修できる者は3年生以上の者である。前年度にメディア産業実<br />

習Ⅰのみ単位を取得した者も登録することができる。<br />

履修者は夏休みの研修参加のための日程をあらかじめ確保してお<br />

くこと。<br />

成績評価方法:<br />

授業への出席状況、夏休み期間中の企業研修と研修成果の発表及<br />

びレポートによる評価<br />

時事英語Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

英語記事から現場を考える<br />

講師 村上 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

担当教員が新聞社の特派員として現場取材を重ねたイスラエル・<br />

パレスチナ、国際連合(ニューヨーク)、アフリカに関する問題につ<br />

いて、欧米の主要メディアが今、どう報じているかを学びます。報<br />

道記事で使われる英語を習うとともに、記事が採り上げている問題<br />

364<br />

の現状や歴史、現場での取材方法も考えていきます。日本メディア<br />

の報道記事とも比較し、発想や関心の違いも探ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

欧米の英字紙(主にニューヨーク・タイムズ)から担当教員が特<br />

定の記事を選び、コピーを前の週の講義で事前に配布します。次の<br />

講義までに必ず読んできてください。<br />

授業の計画:<br />

ガイダンス<br />

イスラエル・パレスチナ問題の解説(現状と歴史)<br />

イスラエル・パレスチナ問題の現状を描く英語の記事を読む(最<br />

低2回)<br />

国際連合の解説(現状と歴史)<br />

国連が取り組む問題(北朝鮮、イラン、核軍縮など)についての<br />

英語の記事を読む(最低3回)<br />

アフリカに関する英語の記事を読む(貧困問題、紛争など)<br />

実際の順番や内容は、そのときの重大ニュースに応じて臨機応変<br />

に変わります。たとえば2001年に米国で起きた9・11テロの<br />

ような大事件があれば、それに関する記事を採り上げることになり<br />

ます。<br />

パレスチナ自治区ガザから日本に来ている留学生を招いて、みな<br />

さんと対話する授業も計画しています。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

海外の現場では実際にどんな取材をしているのか。体験したこと<br />

をお伝えして、みなさんの将来の仕事に少しでも参考になれば、幸<br />

いです。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価質問を歓迎します。<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問を歓迎します。授業中は、こちらから時々質問を求めます。<br />

授業後も、できるだけ応じます。<br />

時事英語Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

英語記事から現場を考える<br />

講師 村上 伸一<br />

授業科目の内容:<br />

担当教員が新聞社の特派員として現場取材を重ねたイスラエル・<br />

パレスチナ、国際連合(ニューヨーク)、アフリカに関する問題につ<br />

いて、欧米の主要メディアが今、どう報じているかを学びます。春<br />

学期より少しでも、報道記事で使われる英語の語彙や言い回しの習<br />

得を増やすことを目指します。記事が採り上げている問題の現状や<br />

歴史、現場での取材方法も考えていきます。日本メディアの報道記<br />

事とも比較し、発想や関心の違いも探ります。<br />

テキスト(教科書):<br />

欧米の英字紙(主にニューヨーク・タイムズ)から担当教員が特<br />

定の記事を選び、コピーを前の週の講義で事前に配布します。次の<br />

講義までに必ず読んできてください。<br />

授業の計画:<br />

ガイダンス<br />

イスラエル・パレスチナ問題の解説(現状と歴史)<br />

イスラエル・パレスチナ問題の現状を描く英語の記事を読む(最<br />

低2回)<br />

国際連合の解説(現状と歴史)<br />

国連が取り組む問題(北朝鮮、イラン、核軍縮など)についての<br />

英語の記事を読む(最低3回)<br />

アフリカに関する英語の記事を読む(貧困問題、紛争など)<br />

実際の順番や内容は、そのときの重大ニュースに応じて臨機応変<br />

に変わります。たとえば2001年に米国で起きた9・11テロの<br />

ような大事件があれば、それに関する記事を採り上げることになり<br />

ます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

春学期との中身の重複はできるだけ避けますが、イスラエル・パ<br />

レスチナ問題などわかりにくいものの解説は繰り返しますので、春<br />

学期の授業を取っていないかたも歓迎します。現場では実際にどん


な取材をしているのか。体験したことをお伝えして、みなさんの将<br />

来の仕事に少しでも参考になれば、幸いです。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

質問を歓迎します。授業中はこちらから時々質問を求めます。授<br />

業後も、できるだけ応じます。<br />

文章作法Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

講師 上野 正芳<br />

授業科目の内容:<br />

・新聞を中心とした活字メディアを通じ、わかりやすい文章とニ<br />

ュースの読み方について学びます。またいくつかのテーマで実際に<br />

文章を書いてもらい、解説します。<br />

テキスト(教科書):<br />

・特に指定しません。資料プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1 ガイダンス・新聞(の読み方)についての基礎講座<br />

2 読みやすい小論文・作文の構成について(計3回)<br />

3 修飾語・比喩の限界(計3回)<br />

4 書き出しが勝負(計3回)<br />

5 体験談の効果的な導入法(計3回)<br />

※ 2~5については授業時に話題となっているニュースに応じて<br />

入れ替えます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・活字メディアに関心のある学生の参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

文章作法Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

講師 上野 正芳<br />

授業科目の内容:<br />

・新聞を中心とした活字メディアを参考に、わかりやすい文章と<br />

ニュースの読み方について学びます。同時に、時事的な問題につい<br />

て実際に文章を書いてもらい、実践的な解説をします。<br />

テキスト(教科書):<br />

・特に指定しません。資料プリントを配布します。<br />

授業の計画:<br />

1 硬派ニュース(政治・経済・国際)についての解説と小論文(計<br />

5回)<br />

2 軟派ニュース(社会・運動・生活)についての解説と小論文(計<br />

5回)<br />

3 名作にみる文章(1回)<br />

4 出版・雑誌との文章比較(1回)<br />

5 読みやすい文章についてのまとめ<br />

※ 1~4については授業時に話題となっているニュースに応じて<br />

入れ替えます。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

・活字メディアに関心のある学生の参加を期待します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

取材論Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

どのようにして題材を集め、どんな角度で、<br />

どのような記事を書くのか。<br />

講師 臼井 敏男<br />

授業科目の内容:<br />

題材を選ぶ方法、情報の集め方、インタビューの仕方、原稿の書<br />

き方について、新聞記者の経験、失敗をまじえてお話します。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義のつど、資料を配ります。<br />

参考書:<br />

新聞を丹念に読んでください。<br />

365<br />

授業の計画:<br />

1回 記者の仕事の楽しさと厳しさ、むずかしさ。<br />

2回 取材力のあるなし、とは何か。<br />

3回 どんな記者が求められているのか。<br />

4回 相手に騙されない取材とは何か。<br />

5回 取材の準備。どのようにして題材を探すのか。<br />

6回 いいインタビューと悪いインタビューとは何か。<br />

7回 いい記事とはどんなものか。<br />

8回 記者会見、発表ものをどう書くのか。<br />

9回 陥りやすい取材の落とし穴とは何か。<br />

10-12回 具体的な記事から、取材や記事づくりを考える。<br />

13回 まとめ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

できるだけ日々のニュースを題材に話したいので、講義の順序が<br />

変わることがあります。<br />

取材力とは、質問力であり、コミュニケーション力です。一方的な<br />

講義ではなく、質問力を磨く場にしてもらいたいと思っています。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義中の活発な質問を期待しています。講義後も時間がある限り、<br />

質問・相談に応じます。<br />

取材論Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

どのようにして題材を集め、どんな角度で、<br />

どのような記事を書くのか。<br />

講師 臼井 敏男<br />

授業科目の内容:<br />

題材を選ぶ方法、情報の集め方、インタビューの仕方、原稿の書<br />

き方について、新聞記者の経験、失敗をまじえてお話します。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義のつど、資料を配ります。<br />

参考書:<br />

新聞を丹念に読んでください。<br />

授業の計画:<br />

1回 プライバシー侵害の批判にどう応えるのか。<br />

2回 集団的過熱取材をどう考えるのか。<br />

3回 取材源をどう守るのか。<br />

4回 記者として、やってはいけないこととは何か。<br />

5回 ネット時代に新聞はどう変わるのか。<br />

6回 新聞の論調はどのようにつくられるのか。<br />

7-10回 具体的な記事から、取材や記事づくりを考える。<br />

11-12回 模擬的な取材、インタビューの実践。<br />

13回 まとめ。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

できるだけ日々のニュースを題材に話したいので、講義の順序が<br />

変わることがあります。<br />

取材力とは、質問力であり、コミュニケーション力です。一方的な<br />

講義ではなく、質問力を磨く場にしてもらいたいと思っています。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義中の活発な質問を期待しています。講義後も時間がある限り、<br />

質問・相談に応じます。<br />

時事問題Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

講師 箕輪 幸人<br />

授業科目の内容:<br />

最新のニュースを題材に、どこに力点をおいて報道したかなどメ<br />

ディアの考え方を説明するほか、裁判員制度のような制度や法律な<br />

どについても詳述する。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

そのつど、授業中に示す。<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回以降は、授業の前日までのニュースをとりあげるが、主に<br />

事件や事故、裁判などが中心になる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的な質問を求めます<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(授業中にリポート<br />

の提出を求めることあり)<br />

時事問題Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

講師 箕輪 幸人<br />

授業科目の内容:<br />

前期と同様に、最新のニュースをとりあげる。<br />

テキスト(教科書):<br />

なし<br />

参考書:<br />

そのつど、授業中に示す<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス<br />

第2回以降は、授業の前日までのニュースをとりあげるが、主に<br />

事件や事故、裁判などが中心になる。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的な質問を求めます<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

映像コンテンツ制作Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)<br />

講師 金山 智子<br />

授業科目の内容:<br />

本講義では自らがメッセージや情報を発信する力としての「メデ<br />

ィア・リテラシー」の習得を目的としています。映像の制作過程を<br />

通して、基礎的な発想、表現、そして実技能力を身につけます。<br />

授業の計画:<br />

講義は以下の三部から構成されます。<br />

(1)映像撮影や編集機材の使用方法を学ぶ<br />

主に基本的な機材の使い方や映像制作に必要なテクニックを習得し<br />

ます。<br />

(2)映像作品を読み解く<br />

一般市民が制作したすぐれた映像作品を分析します。<br />

(3)映像コンテンツを制作する<br />

個人または小グループで映像作品(5~10分程度)を制作します。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業時間外での作業がかなり必要になります。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

映像コンテンツ制作Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)<br />

映像取材~映像制作を支える技術と技法~<br />

講師 杉沼 浩司<br />

授業科目の内容:<br />

取材形式の映像制作と、編集、伝送の基礎を学びます。特に、<br />

HDTV時代の機材について、その能力を引き出し適切な使い分けを<br />

行うための基礎知識を座学と実習を通して習得します。<br />

テキスト(教科書):<br />

特に指定しない<br />

参考書:<br />

CG-ARTS協会「入門マルチメディア」<br />

授業の計画:<br />

(1)装置の基礎<br />

(2)伝送の基礎<br />

(3)取材計画の構築<br />

(4)取材実習<br />

(5)編集の基礎<br />

(6)編集実習<br />

(7)発表と討論<br />

366<br />

上記内容を、各週または複数の週にまたがって実施します。講義<br />

時期の状況で、授業項目が前後することがあります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

ドキュメンタリーではなく、現場レポート的な短編の制作を目指<br />

します。取材実習は学外環境での実施を計画しています。社会人と<br />

しての行動が求められますので留意してください。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(加点要素となりま<br />

す。第1回の講義で提出物について説明します。)<br />

その他(作品提出により評価します。)<br />

質問・相談:<br />

連絡方法は授業時に示します。


書物と文化Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

日本の書物:その歴史と種類を学ぶ<br />

斯道文庫教授 佐々木 孝浩<br />

授業科目の内容:<br />

古典文化は書物によって伝えられてきました。いわば書物は文化<br />

の器であるわけですが,その器の形状や種類によって,盛られるも<br />

のに違いがあることは,あまり意識されることがありません。遠回<br />

りの様でも,書物の特徴や特性を学んでおけば,書物の内容を学ぶ<br />

際に,通常の視点では得られない多くの情報を得ることができます。<br />

この講義では,書物とはどういうものなのかを,特に日本の書物を<br />

対象として,その歴史と種類を理解することを目的として,できる<br />

だけ多くの現物に触れつつ,判りやすく講義していきます。<br />

テキスト(教科書):<br />

藤井隆『日本古典書誌学総説』(和泉書院,2100 円)<br />

参考書:<br />

開講時に説明します。<br />

授業の計画:<br />

第1 回 書物の扱い方についての注意<br />

第2 回 書物の歴史<br />

第3 回 書物と紙1<br />

第4 回 書物と紙2<br />

第5 回 日本の書物の種類1<br />

第6 回 日本の書物の種類2<br />

第7 回 日本の書物の種類3<br />

第8 回 日本の書物の種類4<br />

第9 回 日本の書物の種類5<br />

第10 回 書物の変身1<br />

第11 回 書物の変身2<br />

第12 回 まとめ1<br />

第13 回 まとめ2<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

日本の紙や書物は世界でも類のない美しさと多様さを持っていま<br />

す。日本の本の美しさや面白さに興味のある方の履修を希望します。<br />

367<br />

所属は無関係ですし,予備知識も特に必要ありません。ただし,書<br />

誌学の知識は相互に関連性を有していますので,欠席しないことを<br />

強く望みます。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

書物と文化Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

日本の書物:情報伝達媒体としての役割<br />

斯道文庫教授 佐々木 孝浩<br />

授業科目の内容:<br />

書物は文化の器です。今日風に言うと,情報伝達媒体ということ<br />

になります。フロッピーやCD,DVD,USB メモリー等々に様々な<br />

特性があるように,保存する内容に応じて,書物の形態が選択され<br />

ました。書物の内容と形態の関係は,余り注目されることはありま<br />

せんが,それだけにそのことを知っていると,書物の内容を研究す<br />

る際に,新たな視点を有することができます。この講義では,日本<br />

の書物の形態と内容にどのような関係があり,それを知ることがど<br />

のような役に立つのかを,できるだけ多くの現物に触れつつ,判り<br />

やすく講義していきます。併せて,書物を研究する方法をも履修者<br />

の目的意識に即して説明します。<br />

テキスト(教科書):<br />

藤井隆『日本古典書誌学総説』(和泉書院,2100 円)<br />

参考書:<br />

開講時に説明します。<br />

授業の計画:<br />

第1 回 書物の扱い方についての注意<br />

第2 回 日本の書物の種類の確認1<br />

第3 回 日本の書物の種類の確認2<br />

第4 回 書物の形態と内容の関係1<br />

第5 回 書物の形態と内容の関係2<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


第6 回 書物の形態と内容の関係3<br />

第7 回 書物の形態と内容の関係4<br />

第8 回 書物の形態と内容の関係5<br />

第9 回 書物の形態と内容の関係6<br />

第10 回 書物研究の方法1<br />

第11 回 書物研究の方法2<br />

第12 回 まとめ1<br />

第13 回 まとめ2<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

書物と文化Ⅰから引き続いての履修を希望します。やはり欠席す<br />

ると全体を理解することがむずかしくなりますので,欠席しないこ<br />

とを強く望みます。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時受け付けます。<br />

書物文化史研究Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

中国の書物と文化<br />

斯道文庫教授 髙橋 智<br />

授業科目の内容:<br />

中国における書物と歴史の関わりについての概要を講義する。漢<br />

字文化は中国独自の文字文化であり,大陸周辺国家に多大な影響を<br />

もたらし,今日に至っている。中国では,文字文化が,古来,政治<br />

経済など,人間社会の規範をも作り出してきたと考えられている。<br />

文字文化の象徴である,その書物とはどんなものなのか,そしてど<br />

んな歴史を展開してきたのか。書物を大きな枠組みでとらえてみよ<br />

う。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。随時プリントなど配布する。<br />

参考書:<br />

米山寅太郎『図説中国印刷史』(汲古書院・平成17)<br />

授業の計画:<br />

第1 回 古代中国と知識の拡大<br />

第2 回 文献の意味<br />

第3 回 為政者と書物<br />

第4 回 為政者と書物<br />

第5 回 書物爛熟の時代<br />

第6 回 書物爛熟の時代<br />

第7 回 書物衰退の時代<br />

第8 回 書物衰退の時代<br />

第9 回 書物再生の時代<br />

第10 回 書物再生の時代<br />

第11 回 書物を支えた人々<br />

第12 回 書物を読んだ人々<br />

第13 回 まとめ<br />

成績評価方法:<br />

通常の出席と最後に試験を行います。<br />

質問・相談:<br />

随時応じます。<br />

書物文化史研究Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

書物文化学の技法<br />

斯道文庫准教授 住吉 朋彦<br />

授業科目の内容:<br />

書物は、思考の容れ物であるばかりか、失われた言語生活を伝え<br />

る遺品でもあり、個人の生涯を越えて受け継がれる財産でもある。<br />

書物をめぐる文化現象は一通りではなく、様々の角度から探るべき、<br />

多くの側面を含んでいる。また、こうした文化の核となった書物そ<br />

のものは、あたかも生命のある如く、その姿を少しずつ変え、自ら<br />

の複製を繰り返してきた。そこで私たちが、多様な書物文化を探っ<br />

て、人間社会の一端を垣間見ようとする時、書物自体をしっかり捕<br />

まえ、その生態を捉えるための技法が求められる。<br />

この講座では、東洋の書物を例に、書物文化を解き明かす三つの<br />

技法を紹介し、その世界を見通すための座標を提示してみたい。<br />

一、 書物の外見 ―直感的分類学の効用―<br />

368<br />

一、 書物の親族調査 ―本文変容の跡をたどる―<br />

一、 求めることと,蓄えること ―書物の集散を考える―<br />

テキスト(教科書):<br />

特に使用しない。<br />

参考書:<br />

講義の中で、内容に応じて紹介する。<br />

授業の計画:<br />

第1~4回 東洋に伝わる書物の様相を、広く紹介する。<br />

第5~7回 書物の外見を捉え、整理研究への糸口をつかむ。<br />

第8~10回 複製された本文の変容を捉え、その振幅を測る。<br />

第11~12回 集散する書物群を捉え、社会的意味を考える。<br />

第13回 東洋における書物文化の、全貌を見通す可能性<br />

を検討する。<br />

(上記の回数は,大まかな目安です。)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

書物の画像や実物に即して、書物文化学の技法を論じ、人文学の<br />

基礎工程について考えてみるつもりです。<br />

成績評価方法:<br />

試験の結果による評価<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

適宜応じます。


369<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


370


371<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


372


373<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


体育実技A(合氣道)30 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(合氣道)30 1単位 (秋学期)<br />

心が身体を動かす<br />

春学期・秋学期:水2<br />

講師 藤平 信一<br />

授業の目的:<br />

合氣道の実技を通して,心と身体の正しい使い方(心身統一)を<br />

習得する。<br />

心身統一を日常生活で活用できるように習得する。<br />

大切な場面での心の落ち着きを習得する。危険に対する察知と対<br />

応を習得する。<br />

実施場所:<br />

綱町グランド 武道館<br />

服装携帯品等:<br />

道着は貸与。T シャツ(女子のみ)・タオル(汗をふくため)・道<br />

着を持ち運ぶバッグ等。<br />

授業の計画:<br />

半期前半<br />

・合氣道基本技<br />

・心が身体を動かす(心身統一)<br />

・正しい姿勢(自然に安定した姿勢)<br />

・安全な受身と間合い<br />

半期後半<br />

・合氣道応用技<br />

・正しいリラックス(虚脱状態との違い)<br />

・大切な場面での心の落ち着き<br />

・危険に対する察知と対<br />

春学期と秋学期ではテーマは同じですが,内容は異なります。<br />

半期が基本ですが,通年で履修をすると理解がさらに深まります。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

基礎から確実にお伝えしますので,合氣道を初めて学ぶ方でも安<br />

心して学べます。<br />

半期で一通りのことを学ぶことが出来ますが,しっかりとした習<br />

得には通年での履修をおすすめします。<br />

成績評価方法:<br />

出席・技術・態度・理解の4 項目を点数化し,その合計点で評価<br />

する。4 項目の配点等については科目ガイダンス時に説明する。)<br />

374<br />

体育実技A(弓術)20 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(弓術)20 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:火1/火2<br />

講師 円谷 洋一<br />

授業の目的:<br />

ウィークリースポーツとしての弓術の授業は、経験者(熟達者・<br />

初心者)と未経験者の3タイプに分けて行います。<br />

経験者には、射法・射術の向上と、武道姿勢・礼節の習熟を学ん<br />

でいただきます。<br />

未経験者には基本弓術の習得を通じ、親しみ・理解を深めると共に、<br />

武道ならではの姿勢・礼節の意義を学んでいただきます。<br />

未経験者には、他授業に支障ない範囲で、前期・後期を通じた履修<br />

を勧めます(勿論、半期履修も可能です)。技術基礎習得後の的前練<br />

習の機会が増え、成長を味わえます。<br />

実施場所:<br />

三田綱町グランド内弓道場<br />

服装携帯品等:<br />

服装は、弓道着でなくとも、運動の出来る服装(前ボタンや胸ポ<br />

ケットのないもの)であれば自由です。靴下または足袋を必ず着用<br />

してください。<br />

授業の計画:<br />

1<br />

① オリエンテーション…「諸注意」「道場内における武道姿勢・<br />

礼節」等<br />

② 映像を使用した「和弓の特性」「射法・射術」解説<br />

③ の習熟レベル判断<br />

2<br />

的前練習…射法・射術の修正指導 → 以降12<br />

回まで継続指導<br />

射法基礎…素引き練習<br />

3~5<br />

射法基礎…素引き練習・ゴム弓練習<br />

6~8<br />

近距離的練習<br />

9~12<br />

的前練習…射法・射術の修正指導<br />

13<br />

① 成果披露<br />

② まとめとしての講評


担当教員から履修者へのコメント:<br />

弓術の楽しさと共に奥深さを感得していただければと、考えてい<br />

ます。<br />

テキスト:「諸注意事項」「慶應弓術の歩みと特徴」「武道姿勢・礼節<br />

の基本」「射法・射術解説」を記した、『指導テキスト』を作成。(A4<br />

サイズ数ページ)<br />

技術面に限らず、用具・歴史等履修者が個人的に関心を示す領域<br />

も、質問に応じ適宜解説します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

(出席60%、 態度・姿勢20%、 技術20%)<br />

体育実技A(剣道)20 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(剣道)20 1単位 (秋学期)<br />

(初心者から有段者まで)<br />

春学期・秋学期:水2/水3<br />

体育研究所准教授 吉田 泰将<br />

授業の目的:<br />

剣道をはじめて行うものから、有段者まですべてのレベルを対象<br />

に、初心者は一級に、有段者はさらにひとつ上の段に挑戦するため<br />

に、基本的な技術、知識、日本剣道形を学習します。それぞれのレ<br />

ベルの人が協力して、クラス全体の実力アップを図りましょう。そ<br />

して、生涯を通じて実践できる剣道をしっかりと身につけましょう。<br />

実施場所:<br />

体育館剣道場<br />

服装携帯品等:<br />

剣道着・袴(運動に相応しい服装も可)・手ぬぐい<br />

※剣道着(防具)・竹刀は準備しています。<br />

授業の計画:<br />

1.ガイダンス<br />

剣道の歴史・礼儀作法・構え方・足さばき・素振りの基礎<br />

2.素振りのバリエーション<br />

五行の構え・対人的足さばき<br />

3.基本の復習<br />

日本剣道形の導入・1 本目<br />

4.日本剣道形1 本目~2 本目<br />

有効打突の理解・打突部位・基本的な技の打ち方<br />

5.日本剣道形1 本目~3 本目<br />

基本的な技の打ち方・防具の着け方<br />

6.日本剣道形1 本目~4 本目<br />

手の内の冴えについて・正中線の意味・切り返し<br />

7.日本剣道形1 本目~5 本目<br />

一本打ちの技<br />

8.日本剣道形1 本目~6 本目<br />

連続技(二・三段打ちの技)・払い技・捲き技<br />

9.日本剣道形1 本目~7 本目<br />

応じ技(すり上げ技・返し技)<br />

10.日本剣道形1 本目~7 本目<br />

応じ技(抜き技・打ち落とし技)<br />

11.日本剣道形小太刀1 本目~3 本目<br />

出頭技<br />

12.日本剣道形復習<br />

試合規則の確認・試合形式の実践<br />

13.紅白試合・まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

剣道を通して、戦う技術はもちろん、対人的な行動のしかたや自<br />

分自身の心のコントロールなどを身につけてください。また、日本<br />

の伝統文化としての剣道を肌で感じ、国際感覚の向上や異文化コミ<br />

ュニケーションの題材としても活用してほしいものです。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60%)・技術(10%)・態度(20%)・理解(10%)の割合で<br />

4 項目を点数化し、その合計点で評価する。<br />

質問・相談:<br />

E-mail:yytaisho@hc.cc.keio.ac.jp<br />

375<br />

体育実技A(柔道)30 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(柔道)30 1単位 (秋学期)<br />

(初心者,経験者を問わない~男女共習)<br />

春学期・秋学期:月2/月3<br />

体育研究所教授 安藤 勝英<br />

授業の目的:<br />

柔道を通して技術,体力の向上を図り,これから生涯スポーツと<br />

して取り組むことの出来るよう行う。中でも礼法,受身,正しい技<br />

の掛け方等をより深く解説する。また,見る柔道の立場から,国際<br />

国内ルールを説明する。更に,昇段希望者には,この授業の中で実<br />

地指導する。<br />

実施場所:<br />

綱町グランド 武道館(柔道場)<br />

服装携帯品等:<br />

柔道衣(希望者には貸与する),タオル,T シャツ(女子のみ)<br />

授業の計画:<br />

1 講道館柔道の歴史とその内容。<br />

2 柔道の基本的動作(礼法,受身,体捌き)。<br />

3 投げ技と受身の反復練習(大外刈,大内刈等)。<br />

4 投げ技と受身の反復練習(大腰,背負投等)。<br />

5 投げ技と受身の反復練習(送足払,払釣込足等)と約束稽古。<br />

6 約束稽古から正しい乱取稽古への導入。<br />

7 乱取稽古<br />

8 乱取稽古<br />

9 技の連絡変化。<br />

10 固め技(抑込技,絞技,関節技)の説明。<br />

11 固め技の説明とその稽古方法。<br />

12 乱取稽古(立技,寝技)<br />

13 試合方法,審判法(国内,国際ルール)の説明。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

この授業を通し,現行の試合を中心にした柔道ではなく,本来の<br />

組み方,技の掛け方の中から正しい柔道のあり方を理解して欲しい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(出席・技術・態度・<br />

理解の4 項目を点数化し,その合計点で評価する。4 項目の配点等,<br />

詳細については授業の際に説明する。)<br />

体育実技A(テニス)10(上級) 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(テニス)10(上級) 1単位 (秋学期)<br />

(上級)<br />

春学期・秋学期:月1<br />

講師 堀場 雅彦<br />

授業の目的:<br />

テニスの技術習得と体力の向上。<br />

実施場所:<br />

綱町グランドテニスコート(屋外)<br />

服装携帯品等:<br />

硬式テニスラケット,シューズ(ハードまたはオールコート用)<br />

授業の計画:<br />

1 限(90 分)の計画<br />

05 準備体操<br />

10 球出しによるウォーミングアップ,フォア・バックハンドスト<br />

ローク<br />

30 サービス,シングルス・ダブルスポジションにて<br />

40 ペアーボレーボレー<br />

50 ダブルスゲーム,MIX・男子・女子<br />

85 総括<br />

半期13 回の計画<br />

毎週,毎回上記1 限計画の流れで基本的に授業を進めるが,参<br />

加者数により,ラリー(クロス・ス トレート),シングルスゲーム<br />

をカリキュラムに採用する場合あり。ストローク・サービス・ボレ<br />

ー の各ショット別練習中に,以下ポイントに沿ったアドヴァイス<br />

を個別または全体に与える。<br />

1 ~ 3 週:腕の振り<br />

4 ~ 6 週:身体のバランス<br />

7 ~10週:足捌き(フットワーク)<br />

11~13週:総括および戦術<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


担当教員から履修者へのコメント:<br />

テニスはサッカーについで,全世界120 か国以上に普及した国際<br />

的スポーツです。また,国内でも全国市町村に必ずと言っていいほ<br />

ど公営コートが完備されています。全日本大会も,5 歳刻みで85 歳<br />

までのカテゴリーに分けられ,腕を競い合っています。正にグロー<br />

バリゼーション・高齢化に最も適したスポーツと言えましょう。社<br />

会に出る前に,是非手習いをしておきたいスポーツです。<br />

参考書:<br />

「テニスはここから楽しくなる」情報センター出版局 堀場雅彦<br />

著<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(出席・技術・態度・<br />

理解の4 項目を点数化し,その合計点で評価します。4 項目の配点等<br />

については科目ガイダンス時に説明します。)<br />

体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水1/水2<br />

講師 松本 健太郎<br />

授業の目的:<br />

テニスの基礎的な技能を習得する。打球技術を身につけて楽しく<br />

ゲームを行えるようにする。また、生涯スポーツの一つとしてテニ<br />

スをプレーできるようにルール、マナーや歴史を理解して、定期的<br />

に運動を行う習慣を身につける。<br />

実施場所:<br />

テニスコート<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ、テニスラケット、運動に適した服装<br />

授業の計画:<br />

第1回 オリエンテーション、ラケットの操作<br />

第2回 フォアハンドグラウンドストローク<br />

第3回 バックハンドグラウンドストローク<br />

第4回 サービス<br />

第5回 サービス、サービスリターン<br />

第6回 サービス、サービスリターン<br />

第7回 フォアハンドボレー、シングルス簡易ゲーム<br />

第8回 バックハンドボレー、シングルス簡易ゲーム<br />

第9回 スマッシュ、ダブルス簡易ゲーム<br />

第10回 リーグ戦①、ルールおよび審判法<br />

第11回 リーグ戦②、マナー、テニスの歴史<br />

第12回 リーグ戦③<br />

第13回 リーグ戦④<br />

*毎回授業開始後に15分程度でウォーミングアップおよび体力トレ<br />

ーニングを行います。<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

雨天時には綱町グラウンドの武道館にてテニスを行いますので、<br />

ラケット等をご持参下さい。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60点)、技術(10点)、態度(15点)、理解(15点)です。<br />

体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:水3<br />

講師 松本 健太郎<br />

授業科目の内容:<br />

テニスの基礎的な技能を習得する。打球技術を向上してゲームで<br />

実践できるようにする。また、生涯スポーツの一つとしてテニスを<br />

プレーできるようにルール、マナーや歴史を理解し、定期的に運動<br />

を行う習慣を身につける。<br />

授業の計画:<br />

第1回 オリエンテーション、ラケットの操作<br />

第2回 サービス、サービスリターン(第2回~第9回)<br />

第3回 フォアハンドグラウンドストローク<br />

第4回 バックハンドグラウンドストローク<br />

第5回 フォアハンドボレー、スマッシュ<br />

第6回 バックハンドボレー、スマッシュ<br />

376<br />

第7回 シングルスおよびダブルスの戦術<br />

第8回 ダブルスの簡易ゲーム、ルールおよび審判法<br />

第9回 ダブルスの簡易ゲーム、マナー、テニスの歴史<br />

第10回 リーグ戦①<br />

第11回 リーグ戦②<br />

第12回 リーグ戦③<br />

第13回 リーグ戦④<br />

*毎回授業開始後に15分程度でウォーミングアップおよび体力トレ<br />

ーニングを行います。<br />

成績評価方法:<br />

出席(60点)、技術(15点)、態度(15点)、理解(10点)です。<br />

体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (秋学期)<br />

(初級)<br />

春学期・秋学期:金1<br />

体育研究所専任講師 村松 憲<br />

授業の目的:<br />

テニスを楽しむために必要な技術・エチケット・ルールを身につ<br />

けます。<br />

実施場所:<br />

綱町グラウンドにあるテニスコート(屋外ハードコート1 面,三<br />

田キャンパス西門から徒歩3 分程度)です。<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ,テニスラケット(シューズ,ラケットの貸し出<br />

しはありません),運動に適した服装です。<br />

授業の計画:<br />

以下のような予定ですが,履修者の技術水準等を考慮して若干変<br />

更する場合があります。<br />

1~2 回目 ボールとラケットに親しむための基礎練習<br />

3~7 回目 ボレー,サービス,グラウンドストローク,スマッシ<br />

ュの基礎練習<br />

8回目以降 クロスコートでのポイント形式練習,ダブルスの試合<br />

形式練習<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

雨天時には綱町グラウンドの武道館にてテニスを行いますので、<br />

ラケット等をご持参下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

テニスが全く初めての方でも大丈夫です。また,少し経験はある<br />

けれども基礎を確認したい,という方も歓迎します。かなり経験を<br />

積んだ方が参加しても構いませんが,あくまで,初級レベルの方に<br />

合わせて授業をすすめますので,あらかじめご理解下さい。授業は定<br />

刻( 9 時)に開始します。綱町武道館で更衣を完了した上でテニスコー<br />

トに来てください。2 限に授業がある方を考慮し,多少早めに終了<br />

します。なお4 月のガイダンスはテニスコート上でなく,綱町武道<br />

館にて行います(ガイダンス当日はラケットや更衣は不要です)。<br />

成績評価方法:<br />

出席点が60 点,技術点が10 点,態度点が15 点,理解点が15 点で<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

村松までメールでご連絡下さい→ mura@hc.cc.keio.ac.jp<br />

体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (秋学期)<br />

(中級)<br />

春学期・秋学期:金2<br />

体育研究所専任講師 村松 憲<br />

授業の目的:<br />

試合を楽しむために役立つ技術・戦術を身につけます。エチケッ<br />

ト,ルールを再確認します。<br />

実施場所:<br />

綱町グラウンドのテニスコート(屋外ハードコート1面,三田キ<br />

ャンパス西門から徒歩3 分程度)です。<br />

服装携帯品等:<br />

テニスシューズ,テニスラケット(シューズ,ラケットの貸し出<br />

しはありません),運動に適した服装です。


授業の計画:<br />

以下のような予定ですが,履修者の技術水準等を考慮して若干変<br />

更する場合があります。<br />

1~4 回目 サービス、ボレー,グラウンドストローク,スマッシ<br />

ュ,リターン等,基礎技術の確認と練習<br />

5~6 回目 回転をかけるサービス,ジャンピングスマッシュな<br />

ど,試合を有利にすすめる上で役立つ応用技術の確認と練習<br />

7回目以降 クロスコートでのサービスからのポイント形式練習,<br />

ダブルスの試合形式練習<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

雨天時には綱町グラウンドの武道館にてテニスを行いますので、<br />

ラケット等をご持参下さい。<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

このクラス(中級)では,技術レベルも成績評価の対象とします。<br />

また,実践形式を多く行います。したがって,「打ち合いで安定して<br />

10往復以上続けることができる(相手が打ちやすいボールを出し<br />

てくれた場合)こと」が難しい方にはおすすめできません。授業開<br />

始時刻は,1限に授業がある方を考慮し,10時50分を予定して<br />

います。綱町武道館で更衣を完了して,テニスコートに来てくださ<br />

い。なお4月のガイダンスはテニスコート上でなく,綱町武道館に<br />

て行います(ガイダンス当日はラケットや更衣は不要です)。<br />

成績評価方法:<br />

出席点が60 点,技術点が15 点,態度点が15 点,理解点が10 点で<br />

す。<br />

質問・相談:<br />

村松までメールでご連絡下さい→ mura@hc.cc.keio.ac.jp<br />

体育実技A(バレーボール)25 1単位 (春学期)<br />

体育実技A(バレーボール)25 1単位 (秋学期)<br />

春学期・秋学期:木1/木2<br />

体育研究所准教授 石手 靖<br />

授業の目的:<br />

チームスポーツであるバレーボールの実践を通して、活発な相互<br />

のコミュニケーションを促進しながら、個々の技術レベル向上を目<br />

指す<br />

実施場所:<br />

綱町グランド内バレーボールコート<br />

服装携帯品等:<br />

運動できる服装・屋外シューズ<br />

授業の計画:<br />

第1回 ガイダンス(授業目的の説明他)および親睦ゲーム<br />

第2~4回 個人の技術レベル確認(パス、スパイク、ブロック、<br />

サーブ等)<br />

第5~7回 個々の技術練習<br />

第8~10回 チームフォーメーションの理解(オフェンスとディフ<br />

ェンス)<br />

第11~13回 リーグ戦<br />

*毎回、後半にはチームを編成してゲームをします<br />

雨天時の対応(屋外種目のみ):<br />

綱町剣道場にて軽運動(運動着着用、裸足)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的にクラスのメンバーとコミュニケーションをとり、互いに<br />

カバーリングしながら個々の技術レベルを向上させ、ラリーの応酬<br />

となる白熱したゲームを目指しましょう<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価(出席(60%),態度<br />

(20%),理解(20%)の項目を点数化し,その合計点で評価する。)<br />

377<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


近代日本研究Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

―『学問のすゝめ』とその時代―<br />

教職課程センター教授 米山 光儀<br />

法学部教授 岩谷 十郎<br />

経済学部准教授 宮内 環<br />

商学部教授 牛島 利明<br />

授業科目の内容:<br />

福澤諭吉の初期の代表著作『学問のすゝめ』は,明治5 年2 月から<br />

明治9 年11 月までの5 年間にわたって,17 編に分けて逐次刊行され<br />

た。それは,福澤の生涯の中では,『文明論之概略』に結実する思想<br />

の形成期であった。また,この時期は,学制発布,鉄道初開通,徴<br />

兵令布告,征韓論,明六社結成,地租改正,民選議院設立建白書,<br />

佐賀の乱,征台の役,立志社設立,江華島事件,萩の乱など,制度<br />

改革や事件が陸続する時であり,まさに揺籃期の明治社会にとって<br />

は,改革と模索の次期であった。<br />

この講義では,『学問のすゝめ』各編を取り上げて,4 人の担当者<br />

が分担して講義を行うが,単にその文面から福澤の思想を考えるだ<br />

けではなく,同書の各編を,福澤の人生と初期明治社会の変動の中<br />

に位置づけることを目指したい。またその過程を通して,福澤の思<br />

想と近代日本社会形成の間にある緊張関係を考えてみたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

福澤諭吉『学問のすゝめ』(各種の版がある。どの版でもよい。)<br />

378<br />

参考書:<br />

福澤諭吉『福翁自伝』(各種の版がある。どの版でもよい。)<br />

慶應義塾編『福澤諭吉書簡集』第1 巻,岩波書店,平成13 年<br />

慶應義塾編『福沢諭吉の手紙』岩波書店,平成16 年<br />

丸山真男『「文明論之概略」を読む』岩波書店,昭和61 年<br />

授業の計画:<br />

第1 回 はじめに 担当:米山<br />

第2 ~ 4 回 初編~ 4編(明治5 年2 月~7 年1 月)担当:米山<br />

第5 ~ 7 回 5編~ 8編(明治7 年1 月~7 年4 月)担当:岩谷<br />

第8 ~10回 9編~12編(明治7 年5 月~7 年12 月)担当:宮内<br />

第11~13回 13編~17編(明治7 年12 月~9 年11 月)担当:牛島<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

講義当日に取り上げる編を事前に読んでくること。<br />

成績評価方法:<br />

評価方法については、1 回の講義で説明するが、以下の方法による。<br />

1. レポートによる評価第<br />

2. 平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

講義中ないしは講義後に質問・相談に応じる。


近代日本研究Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

-福沢諭吉入門-<br />

福澤研究センター専任講師 都倉 武之<br />

授業科目の内容:<br />

福沢諭吉は、慶應義塾の創立者であり日本の最高額面紙幣の顔と<br />

して広く知られています。しかし、いったい何を主張し、何をした<br />

人物なのか、慶應の中でも必ずしもよく知られていません。福沢は、<br />

俗世間と遊離した学問の世界に生きた文化人でもなく、幕末明治の<br />

政治史の渦中に身を置いた人物でもありませんが、民間独立の立場<br />

から現実社会に向き合い、様々な実践を行った大変ユニークな人物<br />

です。その人生の試みを、多様な側面からたどっていきます。また、<br />

福沢を創立者とする慶應義塾が近代日本の歩みの中でたどった歴史<br />

と、そこに共有された精神、近代に投げかけた課題や限界について<br />

も考察してみます。映像資料、史跡見学なども交えながら、福沢と<br />

いう人、慶應義塾という学校について、改めて考えてみたいと思い<br />

ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

指定しない。<br />

参考書:<br />

適宜講義中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1.福沢諭吉の人となり<br />

2.福沢の生い立ちと思想形成<br />

3.教育者としての福沢諭吉<br />

4.『学問のすゝめ』を読む<br />

5.福沢諭吉と「文明の交際法」<br />

6.明治政治史上の福沢諭吉<br />

7.ジャーナリストとしての福沢諭吉<br />

8.朝鮮問題と福沢諭吉<br />

9.福沢晩年の思想<br />

10.慶應義塾と日本の近代<br />

11.慶應義塾と戦争<br />

12.構内史蹟見学<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

特に予備知識は求めません。福沢の思想に触れてみたい学生を広<br />

く歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

レポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

講義後やE メールで適宜応じます。<br />

近代日本研究Ⅲ 2単位 (春学期)<br />

―福沢諭吉の生涯からみる日本の近代―<br />

福澤研究センター教授 西澤 直子<br />

授業科目の内容:<br />

福沢諭吉の生涯を時系列に追いながら、福沢が日本の近代化に何<br />

を提言し、それがどのような効果を生み、現在にどう関わってくる<br />

のかについて考察する。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。必要に応じてプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

『福沢諭吉書簡集』岩波書店、2001~2003年<br />

『福沢諭吉著作集』<strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2002~2003年<br />

他は適宜授業中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

序論 授業テーマの説明および予備的講義<br />

①中津における人脈と学問的系譜<br />

②長崎および適塾時代<br />

③滞米滞欧体験<br />

④著作権確立運動<br />

⑤中津士族社会との関係<br />

⑥交詢社の設立<br />

⑦明治14年政変と時事新報の創刊<br />

⑧朝鮮からの留学生受け入れ<br />

⑨大学部の設立<br />

⑩北里柴三郎への支援<br />

⑪修身要領の作成<br />

379<br />

⑫これから出来してみたい3つのこと<br />

まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

知識を授受するのではなく、授業を通じて共に考えることを目的<br />

とする。必須ではないが、日吉における福澤研究センターの講座や<br />

三田における近代日本研究Ⅰ・Ⅱを先に履修する方が、理解の助け<br />

となり望ましい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後随時受け付る。<br />

近代日本研究Ⅳ 2単位 (秋学期)<br />

―士族社会論・家族論・東アジア論―<br />

福澤研究センター教授 西澤 直子<br />

授業科目の内容:<br />

福沢は多様なテーマの著作を著し、日本の近代化の様々な側面に<br />

尽力した。この授業では、福沢が明治維新後すぐに唱えた「一身独<br />

立」「一家独立」「一国独立」の主張にみられる士族社会論、多くの<br />

読者の批判と共感を生んだ女性論・家族論、福沢といえば必ず「脱<br />

亜論」と結びつけて語られる東アジア論の3つの側面から、福沢の<br />

思想を考察する。そこから、彼の近代化構想とそれがいかに実現し<br />

たのか、あるいはしなかったのかについて、現代までを視野にいれ<br />

ながら考えていきたい。<br />

テキスト(教科書):<br />

特になし。必要に応じてプリントを配布する。<br />

参考書:<br />

『福沢諭吉著作集』全12巻 <strong>慶應義塾大学</strong>出版会、2002~2003年<br />

『福沢諭吉書簡集』全9巻 岩波書店、2001~2003年<br />

他は適宜授業中に紹介する。<br />

授業の計画:<br />

1 予備的講義<br />

2 士族社会論 全4回<br />

3 女性論・家族論 全4回<br />

4 東アジア論 全3回<br />

5 まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

福沢の言葉にふれながら、ともに考える授業にしたい。必須では<br />

ないが、日吉における福澤研究センターの講座や三田における近代<br />

日本研究Ⅰ・Ⅱを先に履修した方が、理解の助けとなり望ましい。<br />

成績評価方法:<br />

レポートおよび平常点(出席状況および授業態度)による評価<br />

質問・相談:<br />

授業後随時受け付る。<br />

近代日本研究演習Ⅰ 2単位 (春学期)<br />

近代歴史資料を読む<br />

―福沢諭吉・慶應義塾関係資料を中心に―<br />

福澤研究センター専任講師 都倉 武之<br />

授業科目の内容:<br />

この演習では、福沢諭吉や慶應義塾に関する生の歴史資料を材料<br />

として、こんにち一般には解読が困難な歴史資料の基礎的な読解ス<br />

キルの習得を目指します。用いる資料は幕末以降の近代資料ですが、<br />

近代といっても、現在と仮名遣い、漢字表記も異なり、候文が日常<br />

的に用いられ、筆で記されたくずし字を誰もが読み書きしていまし<br />

た。私たちの生きている時代に最も近いようで、案外遠い近代の資<br />

料に慣れ親しむだけで、皆さんの日常の視野も、実は大きく広がっ<br />

ていきます。<br />

授業では活字や版本の印刷物から、筆で記された公的な文書、手<br />

紙などの私文書など、様々な性格の資料を材料に用います。時代背<br />

景を学び取ると共に、皆さんが学ぶこの慶應義塾のルーツや創立者<br />

福沢諭吉の考え方にも触れてみたいと思います。<br />

近代日本研究演習Ⅱ「福沢書簡を読む」(秋学期)とセットで履修<br />

することによって、近代を中心とした歴史資料解読のための基礎的<br />

なスキルを習得することが出来ます。<br />

テキスト(教科書):<br />

資料のコピーを適宜配布します。<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


参考書:<br />

・『くずし字用例辞典』児玉幸多編 東京堂出版 ISBN4-490-10333-6<br />

・『くずし字解読辞典』児玉幸多編 東京堂出版 ISBN4-490-10331-X<br />

・『福沢諭吉書簡集』全9巻 慶應義塾編 岩波書店 2001~3年<br />

・『慶應義塾百年史』全6巻 慶應義塾編 慶應義塾 1958~69年<br />

授業の計画:<br />

1. 古い活字に慣れる ~明治時代の新聞・雑誌を読み比べる<br />

2. 変体仮名・版本に慣れる ~福沢著作初版本を読む<br />

3. くずし字・候文に慣れる ~慶應義塾の歴史文書を読む<br />

4. くずし字の日常文に触れる ~福沢諭吉や門下生の手紙を読む<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

関心があれば、予備知識は不要です。丁寧な解説を心がけますが、<br />

根気よく取り組む意欲ある学生を歓迎します。<br />

成績評価方法:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

随時<br />

近代日本研究演習Ⅱ 2単位 (秋学期)<br />

福沢書簡を読む<br />

講師 吉岡 拓<br />

講師 堀 和孝<br />

授業科目の内容:<br />

本授業は,授業計画にあるテーマに沿って、主に福沢諭吉が書い<br />

たくずし字の書簡を読むことで,福沢を通して近代日本の諸問題を<br />

考察しようとするものである。くずし字解読の基礎を学びたい学生・<br />

院生の履修も歓迎する。<br />

テキスト(教科書):<br />

授業時に適宜配布<br />

参考書:<br />

・『くずし字用例辞典』(東京堂出版)※ 履修者は必ず持参すること<br />

・『福沢諭吉書簡集』全9巻(岩波書店)<br />

授業の計画:<br />

授業のおおまかな内容(変更の可能性有)<br />

・慶應義塾の創立と福沢<br />

・徴兵令改正問題と福沢<br />

・福沢と企業家<br />

・福沢と家族の交情<br />

・福沢とアジア<br />

成績評価方法:<br />

試験および平常点<br />

380


381<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


382


383<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


384


385<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


DEVELOPMENT AND SOCIAL CHANGE 2credits (Spring)<br />

開発と社会変容 2単位 (春学期)<br />

Effect of Development Policy and Social Change at Grass-roots<br />

Community in Indonesia<br />

Professor, Faculty of Economics KURASAWA, AIKO<br />

経済学部教授 倉沢 愛子<br />

Course Description:<br />

I will describe social changes brought by rapid and heavy development<br />

policy, taking a case of Indonesia. My analysis is based on field research<br />

in two sites (one urban and another rural) where I have been watching<br />

since 1996. I will focus on changes on such aspects as human relations<br />

within the community, flow of information and changes in<br />

communication mode, religious piety, life-style etc. I will show you video<br />

which I recorded at the research sites.<br />

Through this course first of all I want you to get clear image on<br />

people’s life in a relatively “unknown” world, and so doing, to reconsider<br />

such questions as what is “development” and what is “prosperity. Does<br />

economic development really bring you prosperity and happiness ?<br />

Critical analysis and evaluation are most welcome.<br />

Reference Books:<br />

Kurasawa, Aiko, Jakarta Rojiura Field Note, Chuokoronshinsha 2001<br />

Course Plan:<br />

(1) Introduction on Indonesia<br />

(2) Suharto’s development policy and foreign aid (national level analysis)<br />

(3) Development policy in economic sector<br />

(4) Development policy in health sector (1)<br />

(5) Development policy in health sector (2)<br />

(6) Development policy in education<br />

(7) Neighborhood Association and Control of people<br />

(8) Increased flow of Information<br />

(9) Strengthening of Muslim belief (1)<br />

(10) Strengthening of Muslim belief (2)<br />

(11) Emergence of new urban middle class<br />

(12) Globalization and flow of pop culture<br />

(13) Definition of “prosperity”<br />

Method of Evaluation:<br />

attendance & class participation including short presentation<br />

WORLD OF SOUTHEAST ASIA 2credits (Fall)<br />

東南アジア世界の諸相 2単位 (秋学期)<br />

Understanding Contemporary & Historical Aspects<br />

Professor, Faculty of Policy Management NOMURA, TORU<br />

総合政策学部教授 野村 亨<br />

Course Description:<br />

In this class, students are exposed to contemporary as well as historical<br />

aspect of Southeast Asia. The information acquired in this lecture will<br />

surely be quite useful for those who want to be engaged in business in this<br />

fast-developing region.<br />

Textbooks:<br />

None. Handouts will be given from time to time by way of the attached<br />

file in the e-mail.<br />

Reference Books:<br />

Several books will be suggested during the class.<br />

Course Plan:<br />

1. Orientation<br />

2. Nature and Climate of SEA<br />

3. Languages of SEA<br />

4. Music of SEA<br />

5. What is SEA ?<br />

6. SEA & Japan<br />

7. SEA & European Power<br />

8. Politics of SEA<br />

9. Other aspects of SEA<br />

386<br />

Please note that above order may change with short notice. For further<br />

information, please ask the professor directly.<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Students are recommended to bring along a map of Asia and / or<br />

Southeast Asia in every session.<br />

Basic classroom rules will be indicated at the first session and refer to it<br />

during the session from time to time.<br />

Method of Evaluation:<br />

In class Exams, Attendance, Participation<br />

Questions/Comments:<br />

Should be forwarded to : nomura@sfc.keio.ac.jp<br />

No petition on scores will be acceptable.<br />

CONSTRUCTING INDIA 2credits (Spring)<br />

インドをソウゾウする 2単位 (春学期)<br />

Indian and Japanese Perspectives and Policies<br />

Lecturer WILLIAMS, MUKESH K.<br />

講師 ウィリアムス, ムケーシュ<br />

Course Description:<br />

India is a fast developing economy and a nuclear nation with ambitions<br />

to become an Asian and a global leader. It is keen to address some of the<br />

colonial ills such as a cumbersome bureaucracy and suspicion of<br />

globalization by establishing new economic and political ties with Japan<br />

and the rest of the world. What significance does this have for Japan and<br />

the rest of the world can only be understood if we delve into its ancient<br />

past and understand its present aspirations. Japan is now keenly looking<br />

towards India as a new partner in the areas of both business and strategic<br />

defense. In August 2007, the former Japanese prime minister Shinzo Abe<br />

visited India as part of an emerging Japanese policy to build a bilateral<br />

relationship between India and Japan. He gave a speech entitled, "Futatsu<br />

no umi no majiwari" (http://www.mofa.go.jp/region/asia-paci/pmv0708/<br />

speech-2.html) where he outlined his concepts relating to the history of<br />

Japan-India contacts over the centuries. The title of the speech came from<br />

a 17th century book Confluence of the Two Seas by a Mughal prince Dara<br />

Shikoh and was therefore replete with references to Indian culture. Some<br />

commentators saw the speech as a "paradigm shift" in Japan's foreign<br />

policy with India. (For more information see: http://japanfocus.org/<br />

products/details/2514) As part of this visit and policy, Japan became an<br />

official partner in the Delhi-Mumbai Industrial Corridor Project (DMIC)<br />

agreeing to finance 30 billion USD of the project. (For more information<br />

see: http://commerce.nic.in/PressRelease/pressrelease_detail.asp?<br />

id=2090). Yet there is a wide gap between government policies and public<br />

awareness, particularly as it relates to modern Indian society, politics,<br />

economics, identities, caste and class. To bridge this gap, there is a need<br />

within the Japanese academic context to focus on these changing patterns<br />

in India since the last century and their impact on the contemporary<br />

geographical, political and economic region, especially Japan. This course<br />

will use an interdisciplinary approach to explore the shifting contours of<br />

India's past by focusing on the Indian economy, nuclear program, hard/<br />

soft identities, literatures and languages. It will not provide a simplistic<br />

solution by employing a unified "grand" narrative but explore multiple<br />

narratives to reveal the fragmentariness of the Indian experience.<br />

Beginning with an examination of the histories of an Indian past, the<br />

course will proceed through lectures by representatives of the Indian and<br />

Japanese communities and the academia to develop a more<br />

comprehensive perspective of India and the historical and cultural<br />

connections that inform Japan’s policies today.<br />

The class will be conducted in English and reading and writing will be<br />

primarily in English.<br />

Grades are also based on attendance and classroom participation.<br />

Textbooks:<br />

Williams, Mukesh and Wanchoo Rohit.(2008) Representing India:<br />

Literatures, Politics, and Cultures.New Delhi:Oxford University Press.<br />

ISBN:978-0-19-569226-8<br />

Reference Books:<br />

Sarkar Sumit. (2002) Beyond Nationalist Frames. Delhi: Permanent<br />

Black. ISBN: 978-8178240862


Course Plan:<br />

1st week: Organization/demo/study groups<br />

2nd week: Languages of the Mythic and Modern Past/Sanskrit,Persian<br />

and English by Dr. M. Williams<br />

3rd week: India’s Nuclear Program: See the following essay by Dr. M.<br />

Williams entitled “Revaluation of India’s Nuclear Program”at http://<br />

www.boloji.com/analysis2/0436.htm<br />

4th week: Lecture on Indian Connections to Japan by a representative of<br />

the Indian embassy/business community (Mid-May, date to be announced<br />

later)<br />

5th week: Images of Indian Independence and South Asian Diaspora -<br />

Gandhi, Bose and the Freedom Struggle by Dr. M. Williams<br />

6th week: Indian culture and religion from early to colonial and modern<br />

times by an (7th week: Japan/India economic futures by Indian/Japanese<br />

business leader, date to be announced later<br />

8th week: The ways India views Japan and Japan views India by former<br />

Indian amassador to Japan and Professor Aftab Seth date to be announced<br />

later. Also check the following website:<br />

http://www.ris.org.in/china_aftab_seth.pdf and<br />

http://www.time.com/time/world/article/0,8599,1569557,00.html<br />

9th week: Indian Identities-Japanese eyes by Dr. M. Williams; lecture<br />

based on the book<br />

10th week: Caste and class; End-semester project work - in class<br />

preparation<br />

11th week: End semester project presentation<br />

12th week: End-semester project presentation<br />

13th week: Summing up, submission of late assignments<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The course will require one hour of outside class reading per week as<br />

well as 30 minutes of homework preparation. Please participate in class<br />

discussions even when you are not confident about your ideas. I want you<br />

to speak and offer your opinions freely.<br />

You will be expected to present seminar papers, conduct discussions in<br />

the classroom and write reports on related topics. You might like to<br />

establish individual email contact with undergraduate and graduate<br />

students of Delhi University/ Jawaharlal Nehru University and exchange<br />

ideas on youth culture, local and national politics and individual<br />

aspirations. Lectures 2, 5, 9 and 10 of this course will be based on the<br />

book Representing India mentioned below. It is hoped that the preorder of<br />

the book will make it available to students before the beginning of April<br />

2010 semester. However those who wish to procure the book beforehand<br />

may place an order directly with the publishers at the Amazon.com URL:<br />

http://www.amazon.co.jp/Representing-India-Literature-Politics-Identities/<br />

dp/0195692268/ We would like to use some of these sites to support our<br />

arguments and understanding of the subject:<br />

Japan views India: Tradition and Modernity: India and Japan Towards<br />

the Twenty-First Century edited by Hiroichi Yamaguchi and Haruka<br />

Yanagisawa, 1997<br />

https://www.vedamsbooks.com/no12779.htm<br />

India/Japan Relations: http://www.google.com/search?hl=en&q=http%3A<br />

%2F%2Fwww.asiamedia.<br />

Japan Times analysis: http://classified.japantimes.com/nationalday/pdfs/<br />

20090815-india.pdf<br />

MOFA survey:<br />

http://www.mofa.go.jp/announce/announce/2009/5/1191566_1134.html<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Exam: No written exam but an End-Semester Project Presentation:<br />

(50% Credit)<br />

2. Reports(Short Weekly reports of one paragraph on all topics discussed<br />

in class: (30% Credit)<br />

3. Attendance, Participation: (20% Credit)<br />

387<br />

COMMUNITY DEVELOPMENT AMONG DEPRESSED<br />

MINORITIES IN JAPAN AND INDIA 2credits (Spring)<br />

被差別マイノリティのまちづくり:日印比較 2単位 (春学期)<br />

Cross-cultural Studies between Japan and India<br />

Lecturer NISHIMURA, YUKO<br />

講師 西村 祐子<br />

Course Description:<br />

This course intends to give a comparative cross cultural analysis<br />

between two prominent countries in Asia: Japan and India. Studying<br />

societies from the grassroots level at the bottom of social strata, students<br />

are required to analyze the relationship between the socio-cultural stigmas<br />

and politico-economic power hierarchies. Students will learn not only<br />

the problems, but also the transformations of these communities in the<br />

21st century. What are the changes and how are these changes taking<br />

place? The first six classes will discuss issues related to Japan’s Ex-<br />

Untouchables (Burakumin), the urban poor (the homeless, internet café<br />

refugees, flophouse district residents, ethnic minorities such as resident<br />

Koreans, the Ainus, Okinawans and the recent immigrant minorities from<br />

overseas. The second component of the course will discuss India’s<br />

depressed minorities particularly the Ex-Untouchables and the Excriminal<br />

tribes, women, slum dwellers and the poor in rural areas. What<br />

are the problems surrounding them and how are these issues being dealt<br />

with by the government and NGOs? What are the keys to solve the<br />

problem? This course intends to provide students with a socio-cultural<br />

understanding necessary to understand social change in societies.<br />

Textbooks:<br />

Japan's Minorities: The Illusion of Homogeneity, ed. by M. Weiner,<br />

Routledge, ISBN0415130085<br />

Civic Engagement in Contemporary Japan: Established and Emerging<br />

Repertoires, eds. by Henk Vinken, Yuko Nishimura et. al.,<br />

Springer1441915036<br />

Reference Books:<br />

Karner, C. Ethnicity and Everytay Life, Routledge, 2006.<br />

Edward, L. In Spite of The Gods. Abacus, 2006.<br />

Pekkanen, R. Japan's dual civil society: members without advocates,<br />

Stanford Univerity Press, 2000.<br />

Course Plan:<br />

1. Japan’s Depressed Minorities : An Overview<br />

2. Japan’s Ex-Untouchables<br />

3. Community Development before and after the World War II<br />

4. Japan’s Minorities: Ainus, Okinawans, resident Koreans, and migrant<br />

workers.<br />

5. Japan and Minority Policies: Case studies of Flophouse District<br />

Neighborhoods<br />

6. Japan’s Urban Poor<br />

7. Nikkeijin; the phenomenon of return migration<br />

8. 'Self', 'Other', 'Soto', and 'Uchi'<br />

9. Japan's Dual System<br />

10 India’s Depressed Minorities- An Overview India’s Ex-Untouchables<br />

and Their Histories.<br />

11 Community Development among the Slum Dwellers: Self-Help<br />

Groups and NGOs<br />

12. Women and Discrimination: How do they fight against Dowry Evil<br />

and Infanticide?<br />

13. Epilogue: Social Change Movement in India and Japan<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

In the first class, you will be given a password to have access to my<br />

online studies course. This will give access to online reading references,<br />

reading materials, PPTs used in the class etc. And you will be asked to<br />

write comments directly online after each class. This will be considered as<br />

part of class evaluation. Term paper should also be submitted to this<br />

online site.<br />

Method of Evaluation:<br />

Attendance & Class participation (including your comments given<br />

online ): 35%<br />

term paper: 65 %<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


INDIA TODAY 2credits (Fall)<br />

現代インド事情 2単位 (秋学期)<br />

Class, Caste, and Gender in India<br />

Lecturer NISHIMURA, YUKO<br />

講師 西村 祐子<br />

Course Description:<br />

This is a 'crash course to learn about India today.' Students who have<br />

not studied about Indian society are welcome.<br />

Class, caste, and gender are still key elements to understand globalizing<br />

Indian society. We will study how they are inter-related, and how the<br />

cultural difference between the North, the South, and the West and the<br />

East has created India’s cultural identities. We will also compare India<br />

with Japan and other Asian countries and discuss how they are similar.<br />

Key issues such as India's Dalits (the ex-Untouchables),women and<br />

religion, religion and politics etc., disparity between urban and rural areas<br />

will be discussed in relation to the emergence of Indian civic sector. The<br />

class will ultimately lead you to think about modernity in Asia.<br />

Textbooks:<br />

Reading materials will be given via online studies site.<br />

Reference Books:<br />

Das Guruchan 2004 India Unbound Penguin Books<br />

Harriso J. & Corbridge S. 2003 Reinventing India. Oxford Univ. Press.<br />

Course Plan:<br />

1. India and its regional Differences<br />

2. India and the Class Hierarchy<br />

3. Caste, Class, Gender, and Politics<br />

4. Who are the Dalits? India and Its Post-colonial Reservation Policies<br />

5. What is Caste?<br />

6. Caste and Kinship<br />

7. Gender and Social Problems: Marriage Market and Dowry<br />

8. Gender and Education<br />

9. Emerging Middle Class and the Rural Poor<br />

10. Non-Resident Indians(Overseas Indians) and India's Popular Culture<br />

11. Religion and Politics<br />

12. India and Grassroots Civic Actions<br />

13. Epilogue: Indian Society and Globalization<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

I use audio-visual materials in almost every class (DVDs, PPTs,<br />

internet sites). You will be given a password to my online study course in<br />

the first class which will give you access to rescind materials, my class<br />

PPT presentations etc. You must also write comments directly on the site<br />

after each class.<br />

Method of Evaluation:<br />

Attendance + Online comments : 35 %<br />

Term paper: 65 %<br />

INDIAN MUSIC 2credits (Spring)<br />

体系学としてのインド音楽 2単位 (春学期)<br />

Systematics, Mathematics, Linguistics and Poetics in Indian Music:<br />

Practical and theoretical studies in creative expression<br />

数学・言語学・詩学・音楽学をむすぶ理論と実践<br />

Lecturer HOFFMAN, T.M.<br />

講師 ホッフマン, ティ エム<br />

Course Description:<br />

While Western music studies train individuals to follow a written script<br />

(notation) in a group situation featuring harmony, in Indian classical<br />

music the student is trained to improvise based on principles of melody<br />

and rhythm. This resembles the process of speech in language, where<br />

information and ideas are given form in verbal communication through<br />

spontaneous combination of phonetics and grammar. Proficiency in<br />

speech can also be nurtured through applying the time-tested theories and<br />

practices of Indian music. This is best achieved through the enjoyable<br />

study and practice of rhythm, melody and text in vocal music. This course<br />

will examine structural features of Indian music and apply them in<br />

experiencing the process of improvisation. Systematic exercises in rhythm<br />

and melody will introduce sophisticated concepts of time and space.<br />

388<br />

Indian vocal music compositions will present language in relation to<br />

melody and emotion. Exercises for group, pair and individual will be<br />

introduced, and participants will be encouraged and assisted in composing<br />

and improvising upon their own creations. This course will promote<br />

understanding of the world of creative arts in general.<br />

No prior experience in music or performing arts is required.<br />

Textbooks:<br />

CD "Khyal and more: Vocal art of Hindustan" JVC VICG 60322 (w/<br />

notes in English & Japanese)<br />

Printed materials will be provided by the lecturer.<br />

Reference Books:<br />

(will be introduced in the course)<br />

Course Plan:<br />

1. Course introduction – an overview of music systems in the world<br />

2. Principles of mathematics and linguistics in Indian music classification<br />

systems<br />

3. The essence of South Asian music – coherent improvisation in melody<br />

and rhythm<br />

4. Principles of mathematics in rhythm – introducing the Indian tala<br />

system<br />

5. Workshop in rhythm - combining sound and time in language<br />

6. Principles of organization in melody – introducing the Indian raga<br />

system<br />

7. Workshop in melody – varieties of scales<br />

8. Combining rhythm and melody in practice<br />

9. Introduction of simple compositions combining melody, rhythm and<br />

poetry<br />

10. Workshop in combining composition with improvisation<br />

11. Workshop in combining composition with improvisation (2)<br />

12. Producing our own compositions (melody and rhythm with Japanese<br />

text)<br />

13. Review and discussion<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Participants will not be required to learn any language or complex<br />

notation. Interesting relationships between Japanese and Indian languages<br />

will help us to understand music as a counterpart of language. Materials<br />

and instruction will also be available in Japanese.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Attendance & Participation(very important)<br />

2. Reports(two reports on related topics)<br />

3. Exam<br />

LISTENING TO ASIA 2credits (Spring)<br />

アジアの音楽 2単位 (春学期)<br />

Sounds Divine and Mundane in Nature, Language and Music<br />

音楽・言葉・自然の音の構成・神性・魅力<br />

Lecturer HOFFMAN, T.M.<br />

講師 ホッフマン, ティ エム<br />

Course Description:<br />

We will become familiar with the sound culture of Asia, focusing on<br />

the various natural environments, languages and musics in the region with<br />

a view to discovering both distinctions and universalities that may also aid<br />

us in understanding other disciplines and regions. From their origins in<br />

classical India, Greece and China and evolution in other places and times,<br />

we will trace influences of sound in health, religion, society, politics, and<br />

material worlds of traditional and contemporary culture. Examining<br />

principles and examples of instruments, rhythm, melody, improvisation<br />

and composition, we will approach music as both art and science, and<br />

discuss its interface with mathematics and linguistics. We will try to be<br />

aware of cultural and economic development, regional identity and<br />

globalization, and gender and other factors facing the makers and<br />

consumers of sound culture, and recognize East-West and North-South<br />

exchanges that have shaped our respective musical and linguistic<br />

identities.<br />

We will begin with a survey of the nature of sound and its use as a<br />

means of communication and expression, then travel through the sound<br />

cultures of Asia with the aid of audio-visual materials, live music


demonstrations, and whatever other resources are available. Students will<br />

find opportunities for active participation, and to share their perceptions<br />

and experiences in class.<br />

Textbooks:<br />

Printed materials distributed in class.<br />

(CD) JVC World Sounds Best 100 地球のうた. Japan Victor Co., 2000.<br />

(optional: available in course directly from the lecturer)<br />

Reference Books:<br />

Audio-visual and other materials (in English and Japanese) to be<br />

introduced in class.<br />

Course Plan:<br />

1 in tune with nature – experiencing soundscapes of Japan, India,<br />

Indonesia, Iran, etc<br />

2 time - rhythm in nature, language and music<br />

3 pitch – hearing and seeing sound, horizontally and vertically<br />

4 structure – solo and group performance in Asia<br />

5 India<br />

6 South Asia<br />

7 China<br />

8 Korea<br />

9 Japan<br />

10 Southeast Asia<br />

11 Central Asia<br />

12 West Asia<br />

13 Review<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Attendance & Participation(important)<br />

2. Reports( two reports )<br />

3. Exam<br />

INTRODUCTION TO CONTEMPORARY AUSTRALIAN<br />

SOCIETY 2credits (Spring)<br />

現代オーストラリア社会入門 2単位 (春学期)<br />

Introduction to Contemporary Australian Society:<br />

History, Culture and Environment<br />

Lecturer HAWKINS, GAY<br />

講師 ホーキンズ, ゲイ<br />

Course Description:<br />

This course examines key features of contemporary Australian society.<br />

It explores three main themes: histories and identities, culture and politics,<br />

and environments. Students will be introduced to the main forces that<br />

have shaped Australian society and national identity. They will also<br />

examine the ways in which these forces have changed understandings of<br />

what it means to be ‘Australian’ in a rapidly globalising world. How have<br />

colonisation, indigenous populations and mass immigration produced<br />

different meanings and experiences of ‘being Australian’? Other key<br />

questions to be examined will be: how is Australia positioned in relation<br />

to its region? What role have European, American and Asian influences<br />

played in its development and identity? And what are the unique issues<br />

and conflicts that shape Australia as a modern, developed nation in the<br />

21s t century?<br />

Textbooks:<br />

David, Carter. (2006). Dispossession, Dreams and Diversity: Issues in<br />

Australian Studies 1st ed.Pearson Longman. ISBN: 1-74091-096-6<br />

Reference Books:<br />

Catriona, Elder. (2007). Being Australian: Narratives of National<br />

Identity 1st ed. Allen & Unwin. ISBN: 978-1-74114-928-9<br />

Course Plan:<br />

Day 1: Introduction<br />

‘Life in Australia’ please download at:<br />

www.immi.gov.au/living-in-australia/values/book/#a<br />

Please note you can download this book in Japanese.<br />

Day 2: Colonisation<br />

Carter, Chapter 4 - ‘Aboriginal History and Australian History’<br />

Day 3: Indigenous Dispossession<br />

‘First Australians: an illustrated history’ eds R. Perkins and M.<br />

389<br />

Langton, Miegunyah Press, 2008, Chapter 1<br />

Day 4: Environment and White Settlement<br />

Carter, Chapter 2 – ‘Environment and Settlement’<br />

Day 5: War, Nation and Public Memory<br />

Carter, Chapter 6 – ‘War, nation and public commemoration: the<br />

meanings of Anzac’<br />

Day 6: Immigration<br />

Carter, Chapter 14 – ‘A nation of immigrants’<br />

Day 7: Multiculturalism<br />

Carter, Chapter 15 – ‘Multicultural Australia or Australian<br />

multicultralism’<br />

Day 8: Governance<br />

Australian Government: ‘Becoming an Australian Citizen’<br />

Day 9: Reconciliation and National Identity<br />

Tony Smith ‘The letter, the spirit and the future: Rudd’s apology to<br />

Australia’s Indigenous People’ please download at<br />

http://www.australianreview.net/digest/2008/03/smith.html<br />

Excerpts from ‘The Stolen Children – their stories’ edited by Carmel<br />

Bird, Random House, 1998.<br />

Day 10: Urbanization and Everyday Life<br />

Graeme Davidson ‘Suburban Character’ in People and Place, vol 7, no<br />

4, 1999 download at:<br />

http://elecpress.monash.edu.au/pnp/free/pnpv7n4/v7n4_6davison.pdf<br />

Day 11: Australia and Regional Relations<br />

Carter, Chapter 13 – Australia in the world: from Empire to Asia?<br />

Day 12: Australia's Cultural and Environmental Futures<br />

Australian State of the Environment Report download at:<br />

http://www.environment.gov.au/soe/2006/publications/report/index.html<br />

Day 13: In Class Exam and Course Review<br />

Method of Evaluation:<br />

1. (50%) In Class Exam Score<br />

2. (30%) Mid Term Paper – 3 pages, due week 7<br />

3. (20%) Attendance and Class Participation<br />

AREA STUDIES (THE UNITED STATES) 2credits (Spring)<br />

地域文化論(アメリカ) 2単位 (春学期)<br />

Multicultural History of the United States<br />

Professor, Faculty of Law OKUDA, AKIYO<br />

法学部教授 奥田 暁代<br />

Course Description:<br />

One in three Americans is now a member of a minority group. The<br />

heated national debate on how government should respond to illegal<br />

immigration reveals the country’s anxiety about the changing face of<br />

America. Yet the United States has always been multiracial/multicultural<br />

and indeed shaped by the presence of diverse groups. The objective of this<br />

course is to promote the student’s understanding of American history and<br />

culture by exploring the diverse experiences of these “minorities” in the<br />

United States. The approach is primarily historical and assumes that the<br />

culture we describe as American derives its special characteristics from<br />

the presence of multiracial/ multicultural Americans. Emphasis will be<br />

placed on contemporary public issues as well as on historical events. We<br />

will examine specifically the continuities and changes in the lives of<br />

Native Americans, African Americans, Japanese Americans, and Mexican<br />

Americans, and see how their experiences relate to the history of the<br />

United States. By means of discussion, lectures, reading, writing, and<br />

class presentation, this course will provide new insights and perspectives<br />

into American history and culture.<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Reference Books:<br />

Arnoldo De Lion and Richard Griswold Del Castillo, North to Aztlán: a<br />

History of Mexican Americans in the United States (Harlan Davidson,<br />

2006).<br />

John Hope Franklin, From Slavery to Freedom: A History of African<br />

Americans (Alfred Knopf, 2000).<br />

Jake Page, In the Hands of the Great Spirit: The 20,000-Year History of<br />

American Indians (Free Press, 2004).<br />

Ronald Takaki, Strangers from a Different Shore: A History of Asian<br />

Americans (Little, Brown, 1998).<br />

Howard Zinn, People’s History of the United States: 1492 to Present<br />

(Harper Perennial Modern Classics, 2005).<br />

Course Plan:<br />

Introduction<br />

Day 1 Multiracial/Multiethnic Society?<br />

Native Americans<br />

Day 2 Background History: "Savage Indians" to "Vanishing Indians"<br />

Day 3 Historical Event: Wounded Knee Massacre (1890)<br />

Day 4 Contemporary Issue: Reservation Life<br />

African Americans<br />

Day 5 Background History: Slavery, Emancipation, and Migration<br />

Day 6 Historical Event: Brown vs. Board of Education (1954)<br />

Day 7 Contemporary Issue: Affirmative Action<br />

Japanese Americans<br />

Day 8 Background History:Immigration to Hawaii/California,<br />

Immigration Act<br />

Day 9 Historical Event: Japanese American Internment (1942)<br />

Day 10 Contemporary Issue: "Model Minority"<br />

Mexican Americans<br />

Day 11 Background History: Manifest Destiny, Bracero Program<br />

Day 12 Historical Event: California Proposition 187 (1994)<br />

Day 13 Contemporary Issue: Illegal Immigrants<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Class attendance is required and discussion is expected.<br />

Method of Evaluation:<br />

There are four requirements for the course: attendance, assignments,<br />

class presentation, and final paper. Evaluation will be based on all four<br />

requirements.<br />

Attendance and Participation --- 40% Assignments --- 20%<br />

Presentation --- 20% Final Paper --- 20%<br />

Questions/Comments:<br />

E-mail: aokuda@hc.cc.keio.ac.jp<br />

AMERICAN STUDIES 2credits (Fall)<br />

アメリカ研究 2単位 (秋学期)<br />

American History, Culture and Foreign Policy<br />

Lecturer WILLIAMS, MUKESH K.<br />

講師 ウィリアムス, ムケーシュ<br />

Course Description:<br />

Rationale: With the end of the Cold War in 1989 the United States<br />

emerged as the most powerful nation in the world, far superseding the<br />

might of the Soviet Union in its heyday. No nation can therefore ignore<br />

the United States or fail to understand its history, culture and foreign<br />

policy. Today every nation has some kind of relationship with the United<br />

States, which is either profitable or unprofitable. Most nations include<br />

American Studies as a part of their academic, bureaucratic or<br />

administrative orientation. Since the nineteenth century until today,<br />

America has tried to define key concepts and ideas relating to freedom,<br />

welfare, civil rights, sovereignty, representation, democracy and religion<br />

in order to create a composite intellectual and political culture. At home<br />

American presidents, both constitutionalists (like Coolidge and Reagan)<br />

and interventionists (like Roosevelt and Obama) have tired to revitalize<br />

the American economy through their ingenious ideas. The ideas and<br />

values America stands for today are both important and contentious.<br />

390<br />

There are no easy justifications for them and no pure positions. Keeping<br />

some of these ideas in mind, the American Studies course will introduce<br />

students to the integrated disciplinary study of American history, culture<br />

and foreign policy and help them to understand how Americans and non-<br />

Americans think about America. Students will get an opportunity to:<br />

1. acquire presentation and negotiation skills,<br />

2. learn new concepts, methods and vocabulary,<br />

3. understand stereotypes of knowledge, reason/critical thinking, culture,<br />

gender and politics (bias, manipulation, prejudice, discrimination and<br />

hegemony),<br />

4. synthesize diverse opinions and perspectives from within and outside<br />

America,<br />

5. develop skills to write/think purposefully and strategically, and<br />

6. acquire the habit to pursue knowledge independently and scientifically.<br />

Textbooks:<br />

Zinn, Howard. (2003).A People’s History of the United States 1492-<br />

Present. Perennial Classics. New York: Harper Perennial.Price 12.89<br />

USD. ISBN:978-0-06-083862-2<br />

Reference Books:<br />

Colbert, David ed. (1998).Eyewitness of America: 500 Years of<br />

American History in the Words of Those Who Saw it Happen. New York:<br />

Vintage Books(Division of Random House). Price 12.21 USD.ISBN:<br />

0-679-76724-x<br />

Course Plan:<br />

1st Week: Organization/ demo /study groups<br />

2nd Week: Imagining the category of the nation—European and Native<br />

American ideas.<br />

3rd Week: Three Worlds Meet—Europe, West Africa and Native Indian<br />

—Video Script. Disney imagining Pocahontas, Europeans and Asians<br />

defining multicultural, racial and feminist divides (anti-British and anti-<br />

Indian)<br />

4th Week: Immigration and Cultural Change, video; OMB Directive 15.<br />

Immigrant writers such as Saul Bellow, Toshio Mori, Jhumpa Lahiri, and<br />

others.<br />

5th Week: A brief discussion of topics of presentation such as European<br />

pioneers, Native American<br />

concept of land/ music / family life / politics/ immigrants /<br />

multiculturalism/working class life in big cities/ The Lonely Crowd /<br />

personal is political/ civil rights movement—Malcolm X/Martin Luther<br />

King; Japanese Americans/Internment camps/loyalties etc. Choose topics<br />

for presentation.<br />

6th Week: Conflict and Change—World War I, World War II and Islam.<br />

Individual or group presentations. If you want to work in groups please<br />

make small groups (about 2/3 students) to discuss presentation topics<br />

followed by question-and-answer, discussion session. Summing up—<br />

representation of social and political reality. Create a format for<br />

presentation/outline.<br />

7th Week: Postwar America. Manifest Destiny and unilateralist<br />

objectives; Show video US and the World (1865-1917).<br />

8th Week: Readings from speeches by Malcolm X and Martin Luther<br />

King Jr. A discussion of Black Identity, Harlem Renaissance and the First<br />

Abyssinian Church.<br />

9th Week: American Foreign Policy: Foreign Policy and Economic<br />

growth—Constitutionalist and Interventionist US Presidents—Coolidge-<br />

Reagan and Roosevelt-Obama. Read Burton Folsom, Jr, “Obama’s Vision<br />

Through History, at the following website: http://spectator.org/archives/<br />

2009/11/30/obamas-vision-through-history<br />

10th Week: Henry Kissinger and others on American Foreign Policy;<br />

Religion and Culture—Samuel Huntington and Margaret Albright—Clash<br />

or Synthesis of Civilizations<br />

11th Week: End-Semester Short Presentation and 4-page final report<br />

12th Week: End-Semester Short Presentation and 4-page final report<br />

13th Week: End-Semester Short Presentation for latecomers/course<br />

evaluation<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The course will require one hour of outside class reading per week as<br />

well as 30 minutes of homework preparation. Please participate in class<br />

discussions even when you are not confident about your ideas. I want you


to speak and offer your opinions freely. Students will also be expected to<br />

present seminar papers, conduct discussions in the classroom and write<br />

reports on related topics. The class can be a great learning experience<br />

provided you read the handouts at home and make effort to speak in class.<br />

If all of us work together we can make the class thoroughly enjoyable. We<br />

would like to use some of these sites to support our arguments and<br />

understanding of the subject:<br />

1. On American Foreign Policy read “Foreign Policy of Consensus:<br />

American Gulliver and Lilliputian World Bodies” by Mukesh Williams at<br />

http://www.boloji.com/opinion/0749.htm<br />

Method of Evaluation:<br />

1. End-Semester Class research-based presentation in class (60% credit)<br />

2. An end-semester 4-page report on the topic chosen for presentation (20<br />

% credit), homework based on the text/supplementary material (10%<br />

credit)<br />

3. Attendance, Participation (10% credit)<br />

HISTORY OF AMERICAN BUSINESS 2credits (Spring)<br />

アメリカ経営史 2単位 (春学期)<br />

Assistant Professor, Faculty of Economics YAGYU, TOMOKO<br />

経済学部専任講師 柳生 智子<br />

Course Description:<br />

This course is designed as an introduction to the economic and business<br />

history of the United States, with particular focus on the developments in<br />

the 20th century. The lectures, assigned readings and activities deal not<br />

only with the key individuals and institutional developments in American<br />

business, but also with related economic and social developments in<br />

American society as a whole. Thus, topics such as economic growth,<br />

technological change, changing relationship between labor and capital,<br />

government and the framework for business, and the effects of emerging<br />

globalization will be covered. As Calvin Coolidge's famous quote,<br />

“business of the American people is business” suggests, interpreting U.S.<br />

development from a business perspective can provide crucial bases for<br />

understanding the American political economy, as well as gain insights<br />

into the larger framework and functions of current American business<br />

world.<br />

Textbooks:<br />

Assigned readings will be delivered in class or will be posted on keio.jp<br />

to download.<br />

Reference Books:<br />

Schweikart, Larry. The Entrepreneurial Adventure: A History of<br />

Business in the United States. Wadsworth Pub., 1999<br />

Blackford, Mansel G. and K. Austin Kerr. Business Enterprise in<br />

American History. Houghton Mifflin, 1994<br />

Malsberger, John W. and James N. Marshall ed. The American<br />

Economic History Reader: Documents and Readings. Routledge, 2009<br />

Sobel, Robert. The Age of Giant Corporations: A Microeconomic<br />

History of American Business, 1914-1992. Praeger, 3rd ed. 1993<br />

Blaszczyk, Regina Lee and Philip Scranton. Major Problems in<br />

American Business History. Houghton Mifflin, 2005<br />

Tedlow, Richard. Giants of Enterprise: Seven Business Innovators and<br />

the Empires they Built. HarperBusiness, 2001<br />

Beatty, Jack. Colossus: How the Corporation Changed America.<br />

Broadway Books, 2001<br />

Course Plan:<br />

1.Introduction: Historical Background of American Business<br />

2.The Entrepreneur<br />

3.Organization of Business and the Making of Industrial America<br />

4.The Rise of Big Business I: The Business Climate, New Management<br />

5.The Rise of Big Business II: The Relationship between Government and<br />

Business<br />

6.Industrialization and the American Worker<br />

7.Technology and American Business<br />

8.The Great Depression I: From Boom to Bust<br />

9.The Great Depression II: Government Response<br />

10.Wartime Economy and the Postwar Boom: Affluence and Anxiety<br />

11.Evolution of Big Business I: Modern Corporate Business System<br />

391<br />

12.Evolution of Big Business II: Reaganomics and the New Economy<br />

13.The Emerging Global Economy and Challenges to American Business<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Variety of sources on U.S. business and economy will be introduced for<br />

reading assignments every week. Please come to class prepared to<br />

participate in discussions.<br />

Method of Evaluation:<br />

Short writing assignments and a final research paper, 50%<br />

Attendance, Participation, In-class Presentation, 50%<br />

CANADA AND ITS INTERNATIONAL ROLE 2credits (Fall)<br />

カナダという国とカナダの国際的な役割 2単位 (秋学期)<br />

Canada’s Vast Potential<br />

Lecturer YELLOWLEES, JAMES<br />

講師 イエローリーズ, ジェームズ<br />

Course Description:<br />

We will learn about the various key aspects of Canada as a nation,<br />

including the history, economy, society and international role of Canada.<br />

It is an interactive class so participants will be expected to contribute each<br />

class.<br />

Textbooks:<br />

None, will be using handouts<br />

Reference Books:<br />

None, will be using handouts<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction to Canada/What are Your Impressions of Canada ?<br />

2. Canada’s International Reputation and Role<br />

3. Canadian Politics<br />

4. Decentralized Canada<br />

5. Canadian History<br />

6. Contemporary Canada<br />

7. The Canadian Economy<br />

8. Canadian Business<br />

9. Canadian Society<br />

10. Comparisions Between Canada, Japan and America<br />

11. About First Nations/Inuit People<br />

12. About Canadian Culture- Multi-culturalism<br />

13. Quebec<br />

14. Prepare for Reports<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Canada is a very interesting nation that has a lot of potential. If you are<br />

interested in learning more about Canada, please consider taking this<br />

course.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Reports (A five page written Report on one aspect of Canadian<br />

Politics, Economy, Society or Cultures)<br />

2. Attendance, Participation<br />

EU-JAPAN ECONOMIC RELATIONS 2credits (Fall)<br />

EU-JAPAN ECONOMIC RELATIONS 2単位<br />

(秋学期)<br />

A Partnership for the Twenty-First Century?<br />

Lecturer HAYASHI, HIDEKI<br />

講師 林 秀毅<br />

Course Description:<br />

This course is offered in English. The goal is to broaden and deepen<br />

students’ knowledge in EU-Japan relations, mainly on the economic<br />

aspects, as well as on the political and social aspects.<br />

Whole lecture is divided into two parts: in part 1, each lecture will be<br />

based on different chapters of Gilson (2000) and in part 2, the national<br />

economy of EU countries and its relations with Japan will be discussed.<br />

Related statistics and case studies are also introduced in both parts.<br />

In each lecture, Powerpoint will be used for exposition.<br />

As it is expected to be a small class, composed of Japanese and non-<br />

Japanese students, active questions and comments by students are<br />

welcome.<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Students are supposed to submit a report on one of the questions based<br />

on each lecture and submit it at the beginning of the next lecture.<br />

Textbooks:<br />

Gilson, Julie, Japan and the European Union A partnership for the<br />

Twenty-First Century?, Palgrave Macmillan, 2000 (Several Copies of the<br />

text are on reserve at the library.)<br />

Reference Books:<br />

Kaji, Kokusai tuuka taisei-no keizaigaku, Nikkei, 2004<br />

Course Plan:<br />

Part 1.<br />

Chapter 1 Introduction: Assessing Bilateral Relations (1)<br />

Chapter 2 Developing Cooperation 1950s-80s (2, 3)<br />

Chapter 3 Japan and its Changing Views of Europe (4)<br />

Chapter 4 European Integration and its Changing Views of Japan (5, 6)<br />

Chapter 5 The 1990s and a New Era in Japan-EU Relations (7)<br />

Chapter 6 Cooperation in Regional Forums (8)<br />

Chapter 7 Addressing Global Agendas (9)<br />

Chapter 8 Conclusions: A Partnership for the Twenty-first Century (10)<br />

Part 2.<br />

Germany, France and Benelux (11)<br />

Italy, Spain, Portugal and Greece (12)<br />

UK, Ireland, Nordic and Central/Eastern European Countries(13)<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Any students who are interested in Europe are welcome, regardless of<br />

the faculties(economy, business,law and politics, literature, etc.) and the<br />

grades(3rd, 4th,etc.).<br />

Method of Evaluation:<br />

・試験の結果による評価 30 % (End-of-term Examination)<br />

・レポートによる評価 60 % (Aggregate score of each weekly report)<br />

・平常点(出席状況および授業態度)による評価 10 % (According<br />

to the contribution of students by active questions and comments)<br />

Questions/Comments:<br />

Anytime during class, also by e-mail<br />

AFRICAN ISSUES: THE MEANING OF MODERNITY AND<br />

CRISES IN AFRICA 2credits (Spring)<br />

アフリカン イシューズ:アフリカにおける近代と危機の意味<br />

2単位 (春学期)<br />

Struggling in an African City: the Exploration of a Life and Magical<br />

Practice amidst Uncertainty<br />

Lecturer KONDO, HIDETOSHI<br />

講師 近藤 英俊<br />

Course Description:<br />

Children, who are emaciated with protruding bellies and fly-infested<br />

faces, are crying for food, or worse, already motionless in their mothers’<br />

arms. For many, such a shocking scene is typically associated with Africa.<br />

This popular imagery has its origin in mass media that are often<br />

sensationalistic as to African coverage. The truth is that Africa is the<br />

continent of wonderfully rich and diverse cultures, where people live their<br />

vibrant everyday life. Yet, from this, it does not immediately follow that<br />

Africa is a trouble-free region. Just as Japan and other industrial countries<br />

have many social problems, Africa does have critical issues to be pursued.<br />

This course is intended to explore some of the major problems that<br />

Africa is currently facing. This year we will focus on the critical aspects<br />

of the lives of people in an African city and the significance of magical<br />

practices in comprehending and controlling their crises. Of many changes<br />

Africa has undergone since the beginning of colonial period particularly<br />

remarkable are the acceleration of movement of people, commodities and<br />

knowledge, the multiplication of social identities and negotiation over<br />

cultural meanings and values. These changes find the clearest expression<br />

in the cities that owe their phenomenal growth largely to migrants and yet<br />

lack the forces to systematically control their lives. Industrial capitalism<br />

as well as rationalized state bureaucracy being underdeveloped, they<br />

manage their lives in continuous flux of cultures and social relations;<br />

during the course of action, they tend to encounter multitude of various<br />

and often hitherto unknown interpretations, knowledge and persons and to<br />

try those that happen to appear to fit their situations ‘here and now’. Their<br />

actions are often at the mercy of luck. It is in this realm of contingency<br />

392<br />

and possibility (uncertainty) where one should understand the crises of the<br />

city dwellers and their coping strategies including their frequent use of<br />

magical practices in Africa.<br />

Thus, based on the field research in the city of Kaduna, a city known for<br />

its extreme cultural diversity in Nigeria, the course will make an in-depth<br />

analysis of the above issues by closely examining the crises of several<br />

individuals and the magical practices of traditional healers living in the<br />

city.<br />

Textbooks:<br />

Texts will be distributed in due course.<br />

Reference Books:<br />

The list of suggested readings will be distributed in due course.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. A Step into the realm of Contingency-Possiblity: Theoretical<br />

Reflection<br />

3. Lost in Flux: the Making and Unmaking of Self(1)<br />

4. Lost in Flux: the Making and Unmaking of Self(2)<br />

5. Illness in Between: Capitalism and Moral Economy(1)<br />

6. Illness in Between: Capitalism and Moral Economy(2)<br />

7. Business without Trust: Entrepreneur in Crisis(1)<br />

8. Business without Trust: Entrepreneur in Crisis(2)<br />

9. Ejective Solution: Witchcraft, Inequality and Gender(1)<br />

10. Ejective Solution: Witchcraft, Inequality and Gender(2)<br />

11. Magic for Money, Money as Magic: the Practice of Healers(1)<br />

12. Magic for Money, Money as Magic: the Practice of Healers(2)<br />

13. Conclusion<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The course comprises lectures and class works. For class works,<br />

students are required to read and summarise a text (minimum 20 pages per<br />

week) before attending the class. In the class, students will discuss their<br />

readings in a small group and then present it in front of all the rest.<br />

Method of Evaluation:<br />

Assessment is based on active participation in class works and an essay<br />

(4000 words) submitted at the end of the term.<br />

BUILDING THE GLOBAL VILLAGE 2credits (Fall)<br />

グローバルヴィレッジ構築に向けて 2単位 (秋学期)<br />

Japanese Policies in Southern Africa:<br />

Trans-National Issues and Individual Response-<br />

The Consumer as Participant in Development Policy<br />

Professor, Faculty of Environment and Information Studies<br />

FREEDMAN, DAVID J.<br />

環境情報学部教授 フリードマン, デビッド J<br />

Course Description:<br />

In an increasingly connected world, there are no specialty areas.<br />

Integration into a growing global economy encompasses both economic<br />

and trans-economic issues. At the Davos World Economic Forum 2001,<br />

the term “culturnomics” was coined to define how various intellectual<br />

disciplines needed to be combined in order to gain a more complete view<br />

of the issues facing a “global” economy. This course will focus on a<br />

particular area, Sub-Saharan Africa and the various issues: political.<br />

cultural, economic and environmental, that the people of this region face<br />

as they look to integrate into the “global village.” Speakers from the<br />

various embassies of the region will be invited to speak on the theme of<br />

global economy, culture and change and the impact of Japanese policies<br />

within the region.<br />

As the countries of sub-Saharan Africa attempt to formulate policies in<br />

areas such as HIV care and education, sustainable development, conflict<br />

management and the growth of open societies, these policies connect with<br />

similar policies and issues around the world. Japan has made aid for<br />

African nations and support for the New Partnership for Africa's<br />

Development a major part of its international policy. In 2004, Japanese<br />

Prime Minister Junichiro Koizumi pledged $1 billion for education and<br />

health care in Africa making Japan one of the major aid donors for<br />

Africa. Next year at the fourth Tokyo International Conference on<br />

African Development these efforts will face an renewed evaluation. (http://


www.jica.go.jp/english/resources/field/2007/aug30.html) Yet, there is an<br />

"information gap" between the policies and intents of the Japanese<br />

government and business community and the response and knowledge of<br />

the Japanese citizen as to the recent history, the varied cultures and issues<br />

in Africa today, and the goals and effects of the Japanese policies<br />

themselves.<br />

This course will be an introduction for students interested in issues<br />

affecting global governance and Africa. Through a series of lectures<br />

offered by ambassadors and embassy officials from the S.A.D.C. group,<br />

(http://www.mbendi.co.za/orsadc.htm) students will explore the variety of<br />

links diplomatic, educational, economic and cultural that tie Japan to<br />

contemporary Africa, and the possibilities of active response by the<br />

individual Japanese consumer.<br />

Each student will be expected to join a study group that will focus one<br />

of the African countries represented by the speakers. The groups will<br />

research and present on the ties and programs between their “study”<br />

country and Japan on the focus issue of the course. This year, the focus<br />

will be on the individual consumer as an active participant in development<br />

policies.<br />

Reference Books:<br />

http://www.mbendi.co.za/orsadc.htm * this site is required viewing<br />

before the second meeting!<br />

http://allafrica.com/<br />

http://www.bespokeexperience.com/en/1/home.mxs ethical tourism<br />

African Health Resources<br />

http://www-sul.stanford.edu/depts/ssrg/africa/health.html<br />

Student “internships”<br />

http://southafricacommunityfund.org/ap/intern.asp<br />

Course Plan:<br />

NOTE – the participating SADC embassies decide on their dates and<br />

themes at the SADC meeting in July (2010.) The calendar below is posted<br />

as an example NOT a confirmed schedule. Students will receive an<br />

approved schedule for the speakers on the first day of class.<br />

Class 1 - 9/28 student orientation, and introduction to the course work.<br />

Class 2 - 10/5 Class organization (country study groups)and an<br />

introduction to the history of Africa<br />

Class 3 - 10/12 Economics,“global economy”and Tourism Economies<br />

Class 4 - 10/19 student prep for embassy speakers;<br />

Class 5 - 10/26 South Africa and Malawi<br />

Class 6 - 11/2 mid-term project group organization<br />

Class 7 - 11/9 Angola and Mozambique<br />

Class 8 - 11/16 Congo and Madagascar<br />

Class 9 - 11/30 Botswana and Lesotho<br />

Class 10 - 12/7 Tanzania and Zambia<br />

Class 11 - 12/14 student presentations<br />

Class 12 - 12/21 student presentations<br />

Class 13 - 1/11 (possible Africa event)<br />

Tentative Speakers’ Topics<br />

South Africa/Malawi - African markets: current initiatives to promote<br />

trade with Japan and current African products available in the Japanese<br />

market (discussion question - Is the average Japanese consumer aware of<br />

African products? If so what is their image? ( South African wine or juice,<br />

Malawi "one village one product" policy)<br />

Tanzania/Zambia - Africa's media image in Japan and globally: the<br />

impact on trade and investment, and consumer perceptions ( discussion<br />

question - what is the "African image" in non-traditional media outlets,<br />

i.e. anime, film, etc. does it effect the "policy" image of Africa?)<br />

Mozambique/Angola - Colonialism's heritage in the development of the<br />

African market, and Neo-colonialism's influence on the "global"<br />

consumer. (discussion question: What is the comparison between the<br />

average Japanese student's knowledge of the following area studies -<br />

South Asia; South America, Southern Europe, Southern Africa.)<br />

393<br />

Madagascar/DR Congo - The pros and cons of tourism economies as a<br />

means of development and destination choices of outbound Japanese<br />

tourists. (discussion question with distance and energy prices beginning to<br />

affect global tourisms, what are the potentials of "virtual tourism" i.e. craft<br />

consumption, cultural events, e-tourism for Africa-Japan.)<br />

Lesotho/Botswana - African resources and the Japanese economy:<br />

Matching industrial needs to a global vision. (discussion question - How<br />

successful has Japanese society been, as a whole, in meeting the promises<br />

and potentials laid out in TICAD 3 - 2004.)<br />

Method of Evaluation:<br />

As this is a lecture class attendance will be an important part of the<br />

grade. If a student is absent for classes without an official excuse his/her<br />

grade will be lowered one level; if more than 4 class are missed, the<br />

student cannot pass the class. Along with the group work and<br />

presentation, each student will be expected to hand in a 3-4 page paper<br />

(single space, 12pt font, separate bibliography) on the last day of class<br />

(Tuesday, Jan. 11, 2011.) The paper will focus on any aspect (not just the<br />

course focus) of Japan/Africa relations covered in the course.<br />

COMPREHENSIVE STUDIES OF INTERNATIONAL<br />

RELATIONS 2credits (Spring)<br />

国際関係概論 2単位 (春学期)<br />

Multi-Faceted International Relations<br />

Lecturer ABE, TADAHIRO<br />

講師 安部 忠宏<br />

Course Description:<br />

At the outset of the 21st century, people expected that they could enjoy<br />

real peace and prosperity in the new century as a member of the<br />

international community where the global structure turned into the post-<br />

Cold-War regime from the Cold-War regime. The reality, however, was to<br />

the contrary as we see various incidents taking place in the international<br />

arena: various regional conflicts, successive terrorist attacks,nuclear arms<br />

development allegedly pursued in the supposedly war-less world with the<br />

prevailing NPT and so forth. In the field of economy, a prospect of<br />

development of a country is more hinged upon politically maneuverable<br />

supply of energy and natural resources in the international community, etc.<br />

People are living in the age of uncertainty. It is more important for us,<br />

under these circumstances, to try to understand international relations in a<br />

more comprehensive manner. We need to think about our future based on<br />

an accurate knowledge on the reality of the multi-faceted international<br />

relations, built upon various kinds of causality among various factors such<br />

as economy, politics and security considerations.<br />

So, in my lecture, I would like to focus on major playing factors and<br />

mechanisms which support multi-layer international/regional relations,<br />

such as ASEAN, APEC, NATO, OSCE, NPT, WTO as well as bilateral<br />

relations among Japan,US, North-Eastern/South-Eastern Asian countries<br />

and European countries. I also intend to touch on horizontal issues such as<br />

International Economy/Trade, Human Security, Official Development<br />

Assistance, etc. Eventual target of my lecture is to explore a student's<br />

capability of thinking about certain kind of global structure which may<br />

help us to materialize real peace and stability for the people in the future<br />

generation.<br />

Textbooks:<br />

・Nye,Joseph. " Understanding International Conflicts --- An Introduction<br />

to Theory and History ". Pearson Education Inc.<br />

Reference Books:<br />

・Gilpin,Robert. " The Political Economy of International Relations ".<br />

Princeton University Press.<br />

・Mingst,Karen A. " Essentials of International Relations ". W.W.Norton<br />

& Co.,Inc.<br />

・Smith,Steve. " Foreign Policy ". Oxford University Press.<br />

・Kissinger,Henry. " Diplomacy ". Harper & Brothers.<br />

・Pyle,Kenneth. " Asia Policy ". The National Bureau of Asian Research.<br />

Course Plan:<br />

Day1: Guidance<br />

2: Theoretical Approach to the International Relations<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


3: Multi-Faceted Structure of the International Relations<br />

4: International Security System<br />

5: Human Security<br />

6: Preventive Diplomacy<br />

7: Ambassadorial View (speech by an Ambassador posted in Tokyo)<br />

8: Regional Conflicts<br />

9: Foreign Policy of Japan<br />

10: Disarmament and Non-Ploriferation<br />

11: Bilateral Relations (Japan-US, Japan-Asian countries)<br />

12: International Economic/Trade System<br />

13: Ambassadorial View (speech by an Ambassador posted in Tokyo)<br />

(* This plan is subject to change )<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Since this course deals with "case studies" reflecting on the real<br />

international relations, students are required to take interest in daily<br />

evolvemant of various international issues.<br />

Method of Evaluation:<br />

・Writing Assignment: Submission of Reports is to be required.<br />

・Attendance and Class Participation: Participatory attitude for discussion<br />

to be evaluated.<br />

CONTEMPORARY GLOBAL ISSUES AND THE ROLE OF THE<br />

UNITED NATIONS 2credits (Fall)<br />

現代の国際問題と国連の役割 2単位 (秋学期)<br />

Multi-disciplinary approach to the study of major global issues that<br />

confront the world community in the 21st century, and the role of the<br />

United Nations and International Organizations in addressing these<br />

issues.<br />

Lecturer MALIK, RABINDER N.<br />

講師 マリク, ラビンダー N<br />

Course Description:<br />

A critical review and assessment will be undertaken of the origin and<br />

present condition of the major global issues and problems and how these<br />

are being addressed by the national governments and the international<br />

community. Special attention will be paid to the role of the United<br />

Nations and other International Organizations as a tool of global<br />

governance in addressing these issues. We shall also explore ideas and<br />

concepts of peace and security, human rights, coexistence among peoples<br />

of different cultures and other critical global issues such as poverty<br />

eradication, environmental degradation, aging society and gender issues.<br />

The objective of the course, which is suitable for students from all<br />

faculties, is to enable the students to gain a better understanding of the<br />

world around them and about the role of the United Nations so that they<br />

are able to evaluate current and future international trends and formulate<br />

their own well thought-out opinions based on facts. It should help enhance<br />

the trans-cultural literacy and competence and enable them to interact<br />

with confidence with peoples of different cultural backgrounds and<br />

orientations in an interdependent and interlinked world.<br />

Group discussions will be an important part of the course, which will be<br />

conducted in English.<br />

The course is open to students from all faculties.<br />

Textbooks:<br />

No specific text books are assigned for the course. Photocopied<br />

handouts will be distributed as appropriate and relevant. Students are<br />

encouraged to acquaint themselves about the contemporary global issues<br />

by reading a daily newspaper or a weekly magazine and catching news on<br />

radio and television so that they can participate actively and meaningfully<br />

in the discussion. Group discussions and assignments will rely heavily on<br />

material obtained from such sources.<br />

Reference Books:<br />

The students are requested to read the following basic reference material<br />

about the United Nations System. Some or most of these documents can<br />

be accessed through the website http://www.un.org.<br />

(1) Charter of the United Nations, UN, New York<br />

(2) UN Millennium Declaration, Resolution 55/2, UN General Assembly<br />

(3) A More Secure World: Our Shared Responsibility; Report of<br />

the High-Level Panel on Threats, Challenges and Change, UN,<br />

394<br />

December 2004<br />

(4) In Larger Freedom: Towards Development, Security and Human<br />

Rights for All, UN Secretary-General, April 2005<br />

(5) Investing in the United Nations: for a Stronger Organization<br />

Worldwide – Report of the Secretary-General, March 2006<br />

(6) Reports and Documents issued by the United Nations and United<br />

Nations University on the themes covered by the course<br />

(7) Newspaper articles and journals related to the topics covered by the<br />

course will be distributed in the class<br />

Course Plan:<br />

The subjects to be covered in each weekly class are shown below.<br />

Some adjustments, however, may be made as we go along with the<br />

discussion of contemporary global issues. Group discussions will be<br />

organized and individual assignments given.<br />

(1) : COURSE INTRODUCTION AND GETTING TO KNOW EACH<br />

OTHER<br />

(2) : OVERVIEW OF GLOBAL SCENARIO - GLOBAL<br />

INTERCONNECTEDNESS<br />

(3) : EVOLUTION OF THE UNITED NATIONS SYSTEM<br />

(4) : UN INTER-GOVERNMENTAL PROCESS<br />

(5) : OTHER INTERNATIONAL AND REGIONAL<br />

ORGANIZATIONS<br />

(6) : INTERNATIONAL PEACE AND SECURITY<br />

(7) : SOCIAL AND ECONOMIC DEVELOPMENT<br />

(8) : GLOBAL ENVIRONMENTAL SUSTAINABILITY<br />

(9) : HUMAN RIGHTS<br />

(10): WOMEN AND DEVELOPMENT<br />

(11): REFUGEES, MIGRATION, AGING SOCIETY<br />

(12): JAPAN AS A MEMBER OF THE GLOBAL COMMUNITY<br />

(13): FINAL REPORTS AND EVALUATION<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

This course is good for those students who wish to improve their ability<br />

to discuss international issues in English. Regular attendance and active<br />

participation in the class discussions will be important. Students will be<br />

expected to do internet search and examine more in depth the topics under<br />

discussion as I would like students to make comments, ask questions and<br />

speak freely in the class.<br />

Method of Evaluation:<br />

. Grading Method<br />

(1) Regular attendance in the class will be an important part of the<br />

consideration for grading. Participation in group discussions and<br />

individual assignments will also be considered in grading.<br />

(2) There will be no examination but all students must write an midterm<br />

report (3-5 pages) during the mid-term, and a final report (7-10<br />

pages) based on readings, lectures and discussions covered during the<br />

class.<br />

Questions/Comments:<br />

If students have any questions or problems in the course, they should<br />

feel free to talk to me before or after the class or send me an email at:<br />

rabindermalik@hotmail.com<br />

INTERNATIONAL DEVELOPMENT COOPERATION 2credits<br />

(Fall)<br />

国際開発協力論 2単位 (秋学期)<br />

Development and Aid in an Age of Globalization<br />

Lecturer GOTO, KAZUMI<br />

講師 後藤 一美<br />

Course Description:<br />

The twenty-first century is an era of global governance. The realm of<br />

contemporary international relations has seen the commencement of new<br />

political attempts to gradually reform existing systems in complex<br />

governance with different players and multi-tiered networks for the<br />

creation of a convivial global society, in which the common values of<br />

peace, prosperity and stability are pluralistically shared, overcoming the<br />

risks of asymmetry and tit-for-tat sequences. In this new political initiative<br />

towards an unknown world, there are some critical challenges, including<br />

the pursuit of public goals in the international community and of effective<br />

measures to reach them. In the new world of international development


cooperation, aid donors and aid recipients have different dreams yet lie in<br />

the same bed with a dynamic and tense relationship. By reviewing<br />

frontline efforts in international development cooperation with a view<br />

towards sustainable growth and poverty reduction from the perspective of<br />

cooperation policies, this course is intended to provide some basic<br />

foundations and applications for the management of international<br />

development cooperation with students that are interested in the main<br />

issues of poverty and development in the developing regions, and that<br />

wish to be involved in the world of international development cooperation<br />

in the future. Several guest speakers shall be invited from international aid<br />

agencies.<br />

Textbooks:<br />

Textbook is not used in particular. Resume and list of reading materials<br />

will be available during the course and via e-mail.<br />

Reference Books:<br />

・後藤一美「国際協力論序説―グローバル・ガバナンスの視点から」<br />

鈴木佑司・後藤一美(編著)『グローバリゼーションとグローバル・<br />

ガバナンス』、法政大学出版局、<br />

2009年。<br />

・後藤一美「日本の国際開発協力を問う」後藤一美・大野泉・渡辺<br />

利夫(編著)『日本の国際開発協力』、<br />

日本評論社、2005年。<br />

・後藤一美(監修)『国際協力用語集』、国際開発ジャー<br />

ナル社、2004年。<br />

・Kazumi Goto, "International Cooperation in the 21st Century: In Search<br />

of a Convivial Global Society", JBICI Review, No.8, Japan Bank for<br />

International Cooperation, November 2003.<br />

<br />

・ Vinay Bhargava (ed.), Global Issues for Global Citizens: An<br />

Introduction to Key Development Challenges, The World bank, 2006.<br />

・Nancy Birdsall and William R. Easterly, Reinventing Foreign Aid, The<br />

MIT Press, 2008.<br />

・John N. Clarke and Geoffrey Edwards (eds.), Global Governance in the<br />

Twenty-First Century (Global Issues), Palgrave MacMillan, 2004.<br />

・ John Degnbol-Martinussen and Poul Engberg-Pedersen, Aid:<br />

Understanding International Development Cooperation, Palgrave-<br />

Macmillan, 2003.<br />

・William Easterly, The White Man's Burden: Why the West's Efforts to<br />

Aid the Rest Have Done So Much Ill and So Little Good, Penguin, 2007.<br />

・Michael Edwards, Future Positive: International Cooperation in the 21st<br />

Century, Stylus Pub Llc, 2004.<br />

・Margaret P. Karns, Karen A. Mingst, International Organizations: The<br />

Politics and Processes of Global Governance, Lynne Rienner Pub, 2004.<br />

・Carol Lancaster, Foreign Aid: Diplomacy, Development, Domestic<br />

Policies, University of Chicago Press, 2006.<br />

・ David Leheny and Kay Warren (eds.), Japanese Aid and the<br />

Construction of Global Development: Inescapable Solutions (Routledge<br />

Contemporary Japan) , Routledge, 2009.<br />

・George Mavrotas and Mark McGillivray (eds.), Development Aid: A<br />

Fresh Look (Studies in Development Economics and Policy) , Palgrave<br />

Macmillan, 2009.<br />

・Frederic P. Miller, Agnes F. Vandome and John McBrewster (eds.),<br />

Development Aid, Alphascript Publishing, 2009.<br />

・Anthony Payne, Global Politics of Unequal Development, Palgrave<br />

Macmillan, 2005.<br />

・Report of the Secretary-General's High-level Panel, A More Secure<br />

World: Our Shared Responsibility, Department of Public Information,<br />

United Nations, 2004. <br />

・Report of the UN Secretary-General, In Larger Freedom: Towards<br />

Development, Security and Human Rights for All, United Nations, 2005.<br />

<br />

・Report of the UN Millennium Project (Jeffrey D. Sachs, Director),<br />

Investing in Development: A Practical Plan to Achieve the Millennium<br />

Development Goals, United Nations, 2005. <br />

・Jeffrey D. Sachs, The End Of Poverty: Economic Possibilities for Our<br />

time, The Earth Institute: Columbia UniversityPress, 2005.<br />

・Jeffrey D. Sachs, Common Wealth: Economics for a Crowded Planet,<br />

Penguin, 2009.<br />

395<br />

・ Finn Tarp, Foreign Aid and Development: Lessons Learned and<br />

Directions for the Future (Routledge Studies in Development Economics),<br />

Routledge, 2000.<br />

・Shahid Yusuf, Angus Deaton, Kemal Dervis, William Easterly and<br />

Takatoshi Ito, Development Economics Through The Decades: A Critical<br />

Look at 30 Years of The World Development Report, World Bank, 2008.<br />

Course Plan:<br />

第1回:Guidance<br />

第2回~第4回:Introduction to international development cooperation<br />

第5回~第6回:Major issues of development in an age of globalization<br />

第7回~第8回:Global governance approach to development aid<br />

第9回~第12回:Guest speakers<br />

第13回:Review of the course<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Active participation in class discussions is required.<br />

Method of Evaluation:<br />

レポートによる評価 Writing Assignment<br />

Some short essays are requested to be submitted during the course.<br />

Evaluation will be made, based on the final report (five pages of A4 size)<br />

submitted at the end of the course, with the following criteria: originality;<br />

logic; and persuasiveness.<br />

Questions/Comments:<br />

Should you have any inquiries, feel free to contact with the following<br />

address: <br />

LAW AND DEVELOPMENT 2credits (Fall)<br />

開発法学 2単位 (秋学期)<br />

Institutional Change through the Rule of Law Reform to Attain Good<br />

Governance<br />

Professor, Graduate School of Law School MATSUO, HIROSHI<br />

法務研究科(法科大学院)教授 松尾 弘<br />

Course Description:<br />

This course aims to provide with the basic knowledge of Law and<br />

Development from a practical as well as a theoretical aspect.<br />

Development can be regarded as a comprehensive institutional reform of a<br />

society, in which a number of informal rules have been binding and<br />

restricting the attitudes and behaviors of its members. However, it is<br />

sometimes difficult for societies to reform their institutions for themselves<br />

when they are heavily burdened by the conventions maintained by the<br />

strict regimes. As the international societies have been more and more<br />

globalizing, it is becoming duties for each society to assist others to<br />

undertake their institutional reform.<br />

Although it would be hard for us to expect the international societies to<br />

establish the world government, we should be able to keep our security by<br />

getting the global governance, which consists of the good governance of<br />

each state in the world. Good governance may be obtained through the<br />

institutional reform led by the good government, markets and firms, and<br />

civil societies, which are mutually assisted and assisting in their own<br />

functions. Law may be a strong measure to facilitate such an institutional<br />

reform to get good governance, and the legal assistance activities among<br />

nations should promote the global governance, which might be the only<br />

path to the international security and peace. In this context, we should<br />

explore the indicators of governance and the way by which developed<br />

countries can cooperate with developing countries to accomplish their<br />

legal reform that actually leads to development.<br />

Textbooks:<br />

There are no specific textbooks. Materials will be distributed as<br />

appropriate and relevant.<br />

Reference Books:<br />

・D. North, Institutions, Institutional Change and Economic Performance,<br />

Cambridge University Press, 1990.<br />

・J. Faundez (ed.), Good Government and Law: Legal and Institutional<br />

Reform in Developing Countries, MacMillan, 1997.<br />

・J. Faundez et al. (ed.), Governance, Development and Globalization,<br />

Blackstone Press, 2001.<br />

・松尾弘『良い統治と法の支配:開発法学の挑戦』(日本評論社,<br />

2009)[H. Matsuo, Good Governance and the Rule of Law: A Challenge<br />

of Law and Development, Nihon-hyoron-sha, 2009]<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Course Plan:<br />

1. Law and Development in the Globalizing World<br />

Date:<br />

Topics: Why are some countries rich and some poor? Why do<br />

institutions matter in development? Could institutional change be possible<br />

and facilitate development?<br />

References:<br />

D. North, “Why Some Countries Are Rich and Some Are Poor,”<br />

Chicago-Kent Law Review, Vol. 77, 2001-2002, pp. 319-330;<br />

H. de Soto, The Mystery of Capital: Why Capitalism Triumphs in the<br />

West and Fails Everywhere Else, Basic Books, 2000, pp. 1-13.<br />

2. Good Government, Good Governance and Global Governance<br />

Date:<br />

Topic: What is the purpose of legal cooperation and why is it necessary<br />

for both the recipient and donor countries?<br />

References:<br />

John Rawls, The Law of Peoples, Harvard University Press, 1999, pp.<br />

3-10;<br />

J. Stiglitz, “The Future of Global Governance,” in: N. Serra and J. Stiglitz<br />

(eds.), The Washington Consensus Reconsidered: Toward a New Global<br />

Governance, Oxford University Press, 2008, pp. 303-323.<br />

3. Legal Assistance by the Government I (USAID, DFID, CIDA, GTZ,<br />

SIDA, etc.)<br />

Date:<br />

Topic: Why do governments compete with each other in legal<br />

assistance?<br />

References:<br />

H. Schmiegelow, “Why Legal Transformation Assistance from<br />

Germany and Japan to Former East-Bloc Countries?”Journal of Japanese<br />

Law, No. 22, 2002, pp. 5-38.<br />

4. Legal Assistance by the Government II (JICA)<br />

Date:<br />

Topic: What are the lessons from the Japanese legal assistance projects?<br />

References:<br />

H. Matsuo, “The Use of Codification and Piecemeal Legislation for the<br />

Rule of Law Promotion: Lessons of the Legal Cooperation Projects in<br />

East Asian Countries” (course material).<br />

JICA, JICA’s Experience in Support for Legal and Judicial Reform in<br />

Developing Countries, JICA, 2009.<br />

5. The Role of Law in the Political, Economic and Social Development in<br />

Developing Countries<br />

Date:<br />

Topic: How have legal reforms correlated with the development in<br />

Japan and other developing countries?<br />

References:<br />

H. Matsuo, Japanese Legal System and Social Development , Part III,<br />

Chapter 10-13 (course material)<br />

6. Legal Assistance by the International and Financial Institutions (UNDP,<br />

OECD, WB, IMF, etc.), the Regional Development Banks (IDB, AfDB,<br />

ADB, EBRD, etc.) and EU<br />

Date:<br />

Topic: What are the roles of international organizations in promoting<br />

legal cooperation?<br />

References:<br />

World Bank, Legal and Judicial Reform: Strategic Directions, 2002, pp.<br />

1-24.<br />

7. Past, Present and Future of the Legal Cooperation Network<br />

Date:<br />

Topic: What are the lessons from the past legal assistance and who can<br />

be the coordinator(s) for the future legal cooperation?<br />

References:<br />

D. M. Trubek, “The ‘Rule of Law’ in Development Assistance,” in: Y.<br />

Matsuura (ed.), The Role of Law in Development, CALE Books 2,<br />

Nagoya University, pp. 1-18.<br />

8. Development of the Law and Development Studies<br />

Date:<br />

Topic: How has the Law and Development emerged, declined and<br />

developed up to the present stage?<br />

References:<br />

396<br />

J. Merryman, “Comparative Law and Social Change: On the Origins,<br />

Style, Decline & Revival of the Law and Development Movement,” The<br />

American Journal of Comparative Law, Vol. 25, 1977, pp. 457-491;<br />

B. Z. Tamanaha, “The Lessons of Law-and-Development Studies,” The<br />

American Journal of International Law, Vol. 89, 1995, pp. 470-486.<br />

9. Market, Firm and Government<br />

Date:<br />

Topics: What are the functions of market, how is it related with the<br />

firm, and why do they need the government? Property, contract, and the<br />

system of rights on the one hand, and the rule of law on the other hand:<br />

two wheels of a general model of progressive legal system<br />

References:<br />

R. Coarse, “The Firm, the Market, and the Law,” “The Nature of the<br />

Firm,” in: id., The Firm, the Market, and the Law, the University of<br />

Chicago Press, pp. 1-31, 33-55;<br />

D. North, Institutions, Institutional Change and Economic Performance,<br />

Cambridge University Press, 1990, Chapter 7 (Enforcement), pp. 54-59.<br />

10. The Dilemma of Good Government and the Role of Civil Society in<br />

Attaining Good Governance<br />

Date:<br />

Topic: Who can manage the good government which is apt to fall into<br />

the dilemma between the strong-arm, lawful and benign government? Can<br />

the introduction of market mechanism and the democratization be<br />

compatible in the process of development?<br />

References:<br />

A. Chua, Market, “Markets, Democracy, and Ethnicity: Toward a New<br />

Paradigm for Law and Development,” The Yale Law Journal, Vol. 108,<br />

pp. 1-107;<br />

A. Sen, Development as Freedom, Oxford University Press, 1999,<br />

Chapter 6 (The Importance of Democracy), pp. 146-159;<br />

J. Faundez, “Democratization through Law: Perspectives from Latin<br />

America,” Democratization, Vol. 12, 2005, pp. 749-765.<br />

11. Institutional Change through Legal Reform<br />

Date:<br />

Topic: How can be the institutional change caused by legal reform?<br />

What is the role of the rule of law and how can we manage the process of<br />

the rule of law promotion?<br />

References:<br />

D. North, “The New Institutional Economics and Third World<br />

Development,” in: J. Harriss et al. (eds.), The New Institutional<br />

Economics and Third World Development;, Routledge, 1995, pp. 17-26;<br />

H. Matsuo, “Let the Rule of Law be Flexible to Attain Good<br />

Governance,” in: per Berling (ed.), New Directions in the Rule of Law,<br />

Iustus (forthcoming).<br />

12. Development and Cultures<br />

Date:<br />

Topic: How should we treat cultures in the process of legal reform?<br />

References:<br />

L. Friedman, “Legal Culture and Social Development,” Law and<br />

Society Review, Vol. 4, 1969-1970, pp. 29-44;<br />

A. Perry, “The Relationship between Legal Systems and Economic<br />

Development: Integrating Economic and Cultural Approaches,” Journal of<br />

Law and Society, Vol. 29, 2002, pp. 282-307.<br />

13. The Use of Normative Theory in Development Policy<br />

Date:<br />

Topic: What is the ultimate goal of development?<br />

References:<br />

S. Huntington, “The Goals of Development,” in: M. Weiner and S.<br />

Huntington (eds.), Understanding Political Development, Harper Colling,<br />

1987, pp. 3-15.;<br />

A. Sen, “The Concept of Development,” in: H. Chenery and T. N.<br />

Srinivasan (eds.), Handbook of Development Economics, Vol. I, 1988,<br />

pp. 9-26.<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Participants do not need to have any special knowledge of law.<br />

However, regular attendance and active participation will be expected.<br />

Method of Evaluation:<br />

Evaluation is based on an attendance, short (informal) presentations,<br />

and a final essay (around 3000 words).


THIRD WORLD DEVELOPMENT AND THE POOR 2credits<br />

(Fall)<br />

第三世界の開発と貧困 2単位 (秋学期)<br />

Lessons from the Developing World<br />

Lecturer BOCKMANN, DAVE<br />

講師 ボックマン, デイブ<br />

Course Description:<br />

This course is designed to increase the student’s awareness of thirdworld<br />

communities and the challenges they face in overcoming poverty.<br />

The U.N. Millennium Development Goals promise to end poverty by<br />

2015. The goals are lofty and costly, but will they actually help the poor?<br />

Based on the lecturer’s 30 years of community development experience in<br />

the U.S. and India, another approach, that of small locally based projects<br />

bringing real and immediate change to real people’s lives will be<br />

examined. In this course, students will learn about:<br />

• Self Help Groups (SHGs): How SHGs are organized and why. How<br />

the SHGs improve the financial stability of families and enhance the<br />

status of women.<br />

• Micro-Finance: How small loans, often times of less than $100, can<br />

move whole families out of poverty.<br />

• Appropriate Technology: How, when the poor themselves are<br />

involved, appropriate technologies can be successfully conceived,<br />

designed and implemented by developing communities. Learn some of the<br />

skills required to help implement actual projects.<br />

• Culture and social-economic factors that must be taken into account<br />

in planning and implementing development projects.<br />

• Hands-On Case-Study: Working in small groups, the students will<br />

identify real ‘problems’ facing poor people in the developing world and<br />

propose a plan to solve the problem.<br />

Textbooks:<br />

To Be Announced<br />

Reference Books:<br />

Whose Reality Counts? Putting the First Last, Robert Chambers, 1997;<br />

Small Is Beautiful: Economics as if People Mattered by E. F.<br />

Schumacher; The White Man’s Burden by William Easterly; Local<br />

Democracy and Development, T.M. Thomas Isaac & Richard W. Franke;<br />

Banker to the Poor, Muhammad Yunus; Development as Freedom,<br />

Amartya Sen; The End of Poverty, Jeffrey D. Sachs; Out of Poverty, Paul<br />

Polak<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction: The Developing World; Goals of the Class<br />

2. The UN Development Goals: Realism or Fantasy?<br />

3. Foreign Aid: Pros and Cons<br />

4. Hunger and the “green revolution.”<br />

5. Whose Knowledge? Tapping the knowledge of the poor<br />

6. Whose Priorities? Setting priorities for development<br />

7. Organizing Self Help Groups: A real solution to poverty or a passing<br />

fad?<br />

8. Micro Loan Programs: A boon to the poor or an additional burden?<br />

9. Water and Sanitation: The neglected priorities<br />

10. Eco-Sanitation: An appropriate technology<br />

11. Macro-Strategies for Alleviating Poverty: Urban Development vs<br />

Rural Development<br />

12. Presentation of group Case Studies<br />

13. Presentation of group Case Studies<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

You will be asked to (1) work in a small group to research and report<br />

on an “appropriate” technology for a developing country; (2) Write an<br />

academic paper about one of the topics covered by this course or by your<br />

small group. The final paper is due by week 13. You will also be asked to<br />

periodically submit a one paragraph summary of the classroom discussion/<br />

lecture.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Exam( None )<br />

2. Reports ( Academic Report: 30%)<br />

3. Attendance, Participation( 40% )<br />

4. Other( Class Presentation of Case Study: 30% )<br />

397<br />

INTERNATIONAL HUMAN RIGHTS LAW 2credits (Spring)<br />

国際人権法 2単位 (春学期)<br />

Issues, procedures, and advocacy strategies regarding the promotion<br />

and protection of human rights worldwide<br />

Lecturer HOSOTANI, AKIKO<br />

講師 細谷 明子<br />

Course Description:<br />

Students will study five different aspects of international human rights<br />

including:<br />

(1) Procedures for implementing international human rights involving<br />

state reporting to treaty bodies; individual complaints; thematic, country<br />

rapporteurs, and other U.N. emergency procedures for dealing with gross<br />

violations; humanitarian intervention; criminal prosecution and<br />

procedures for compensating victims; diplomatic intervention; state v.<br />

state complaints; litigation in domestic courts; the work of<br />

nongovernmental organizations; etc.<br />

(2) Major international institutions including the human rights treaty<br />

bodies; the U.N. Commission on Human Rights and its Sub-commission<br />

on the Promotion and Protection of Human Rights; the U.N. Security<br />

Council; international criminal tribunals; the International Criminal Court;<br />

U.N. field operations authorized by the U.N. Security Council or under<br />

the authority of the U.N. High commissioner for Human Rights; the Inter-<br />

American Commission on and Court of Human Rights; the European<br />

Court of Human Rights and other parts of the European human rights<br />

system; the U.N. High Commissioner for Refugees; and the International<br />

Labor Organization<br />

(3) Human rights situations in various countries such as South Africa,<br />

Iran, Myanmar, East Timor, Kosovo, Cambodia, former Yugoslavia, the<br />

Democratic Republic of Congo, Japan, the Unites States, Europe, Sudan,<br />

Ghana, and India<br />

(4) Substantive human rights problems related to the rights of the child,<br />

economic rights, the right to development, torture and other illtreatment,<br />

minority rights, the right to a free and fair election, human rights in armed<br />

conflict, crimes against humanity, arbitrary killing, indigenous rights, selfdetermination,<br />

discrimination against women, the rights of refugees, etc.<br />

(5) Learning methods such as advising a client, role-playing, the<br />

dialogue methods, drafting, and advocacy in litigation<br />

Textbooks:<br />

Walter Kalin and Jorg Kunzli, (2009), The Law of International Human<br />

Rights Protection, Oxford.<br />

Reference Books:<br />

David Weissbrodt and Connie de la Vega, (2007), Internatinal Human<br />

Rights Law: An Introduction.<br />

David Weissbrodt, Joan Fitzpatrick, and Frank Newman, International<br />

Human Rights: Laws, Policy and Process (3rd ed. 2001), updated at //<br />

www1.umn.edu.hrts.int.<br />

Course Plan:<br />

Assignments are listed below as to each class session:<br />

1. International Human Rights: Notions and Sources.<br />

2. The Legal Nature of Human Rights Obligations.<br />

3. Scope of Application of Human Rights.<br />

4. Implementation of Human Rights: Treaty Bodies, Charter Based Bodies<br />

and Regional Bodies.<br />

5. Right to Life and Subsistence Rights.<br />

6. Prohibition of Ill-treatment and of Enforced Disappearance.<br />

7. Prohibition of Discrimination, and Protection of Minorities.<br />

8. Private Life.<br />

9. Intellectual and Spiritual Sphere.<br />

10. Human Person in Economic Sphere.<br />

11. Rights to Liberty and to Fair Trial.<br />

12. Participaton in Political Life.<br />

13. Questiona and Answers<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The class encourages students to analyze case situation and to evaluate<br />

the most effective methods to prevent human rights violations. Because<br />

evolving nature of the laws and issues in this field, students can<br />

participate as strategists and investigators.<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Method of Evaluation:<br />

Students will receive their grades for the course based on (1)<br />

homework(60%), (2) presentation in class one of the course<br />

assignments(20%), and (3) an essay(20%).<br />

Questions/Comments:<br />

Friday 2:30-3:30p.m. or by appointment.<br />

INTRODUCTION TO PRINT JOURNALISM 2credits (Spring)<br />

プリントジャーナリズム入門 2単位 (春学期)<br />

Reporting on the World Around You<br />

Lecturer HOLLEY, DAVID R.<br />

講師 ホーリー, デイヴィッド R<br />

Course Description:<br />

This course will cover the basics of journalistic writing. Students will<br />

get practice in writing both in a wire-service style and in the kind of<br />

feature approach favored by many newspapers and magazines for longer<br />

articles. Students will write articles both as quick in-class exercises and as<br />

homework assignments that require interviews. Journalistic ethics will be<br />

addressed, as will trends in the media business. The course will help<br />

students improve their writing and give them increased confidence in<br />

approaching and interviewing strangers.<br />

Textbooks:<br />

Associated Press Reporting Handbook. By Jerry Schwartz<br />

Reference Books:<br />

The Art and Craft of Feature Writing: Based on the Wall Street Journal<br />

Guide. By William E. Blundell.<br />

How to Write Articles for Newspapers and Magazines. By Dawn Sova.<br />

Associated Press Guide to Newswriting: The Resource for Professional<br />

Journalists. By Rene Cappon.<br />

The Reporter’s Notebook: Writing Tools for Student Journalists. By<br />

Mark Levin.<br />

Course Plan:<br />

1. Overview. The difference between hard-news and feature writing. The<br />

importance of attribution, accuracy and deadlines<br />

2. The art of taking reporter’s notes. In-class exercise of taking notes and<br />

writing a very short article from those notes<br />

3. The art of interviewing. In-class exercise of interviewing the instructor<br />

on various topics and taking notes<br />

4. Writing the hard-news story. The news pyramid. Cutting from the<br />

bottom. Kickers.<br />

5. Writing the feature story. Anecdotal leads. The “nut graf.” Color.<br />

6. Journalistic ethics. Beefing up a story vs. hype. Trends in the media<br />

business and impact of the Internet.<br />

7. The newsroom. Roles of editors and reporters. Journalism career<br />

opportunities. Why non-journalists should understand journalism.<br />

8. In-class discussion of students’ feature articles written as homework.<br />

9. Copyediting. Why a reporter should also know how to copyedit.<br />

10. In-class writing of a hard news story from handout material on<br />

deadline, with individual coaching by instructor.<br />

11. In-class writing of a short feature story from handout material on<br />

deadline, with individual coaching by instructor.<br />

12. In-class copyediting by students of other students’ feature articles, and<br />

review of the copyediting.<br />

13. Review of topics covered in the course, with critical examination of<br />

selected newspaper articles.<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Taking this course will be a bit like being a newly hired journalist. You<br />

should try to make it fun. It will be good for those who like talking to<br />

other people or who want to become more comfortable talking with<br />

strangers.<br />

Method of Evaluation:<br />

Final article written as homework: 30%<br />

Two earlier articles written as homework during the semester: 20% each<br />

Attendance, Participation: 30%<br />

398<br />

COMMUNISM'S COLLAPSE 2credits (Fall)<br />

共産主義の崩壊 2単位 (秋学期)<br />

States in Transition<br />

Lecturer HOLLEY, DAVID R.<br />

講師 ホーリー, デイヴィッド R<br />

Course Description:<br />

This course will examine three models of how political systems can<br />

change. South Korea and Taiwan will be viewed as examples of transition<br />

from the authoritarianism of several decades ago to today’s democracy.<br />

Post-1989 Easten Europe will be studied as an example of Communist<br />

states quickly becoming democratic. China and Russia will be examined<br />

as cases where Communism has mutated into capitalist authoritarianism<br />

with many political features similar to Taiwan and South Korea of the<br />

1970s and 1980s. Particular attention wil be paid to the 1980 Kwangju<br />

Incident in South Korea, the 1989 Tiananmen Square protests and<br />

subsequent crackdown in China, and the role of Mikhail Gorbachev in the<br />

collapse of Communism in the Soviet Union and Easten Europe. Students<br />

will consider what can be learned from these transitions of past decades in<br />

thinking about possible future paths for China and Russia. What factors<br />

might cause China and Russia to follow the same type of path to<br />

democracy as South Korea and Taiwan, and what might cause them to<br />

develop in other directions?<br />

Textbooks:<br />

Reading materials including magazine and newspaper articles, some of<br />

them written by the instructor, will be distributed in class.<br />

Reference Books:<br />

The Koreans: Who they are, What they want, Where their future lies,<br />

by Michael Breen.<br />

Black Hands of Beijing: Lives of Defiance in China’s Democracy<br />

Movement, by George Black and Robin Munro.<br />

Postwar: A History of Europe Since 1945, by Tony Judt.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction and overview. The course will examine how nondemocratic<br />

states may become democratic. During the course we will look<br />

at some of the history of South Korea and Taiwan, at the collapse of<br />

communism in Eastern Europe and the past few decades of China’s and<br />

Russia’s history. Discuss definitions of “authoritarianism,” “communism”<br />

and “democracy.” Discuss how left-wing dictatorships can turn into rightwing<br />

dictatorships. Quick introduction to: South Korea’s Chun Doo<br />

Hwan, Kwangju incident; Chinese civil war, Chiang Kai-shek to Taiwan,<br />

Chiang’s rule in Taiwan, democratization of Taiwan; Communism’s fall<br />

in Eastern Europe, Solidarity in Poland, Vaclav Havel and the Velvet<br />

Revolution. There have been changes in Russia and China that make their<br />

systems somewhat closer to what South Korea and Taiwan were like<br />

before democratization. During this course, students should think about<br />

where Russia and China are headed, making comparisons not just to the<br />

Soviet/Maoist past or democracies today but also to examples like South<br />

Korea and Taiwan of the 1960s to 1980s.<br />

2. South Korea’s 1980 Kwangju massacre, with focus on why<br />

protesters rebelled in Kwangju and why the government cracked down so<br />

violently. The role of opposition leader and future president Kim Dae<br />

Jung. Discussion of how the Kwangju incident helped lead to South<br />

Korea’s democratization, with particular emphasis on developments in<br />

1987, including anti-government protests, constitutional change and a<br />

reasonably democratic presidential election. Discussion of how economic<br />

growth in South Korea and the creation of a large middle class also played<br />

a key role in the development of democracy.<br />

3. China’s 1989 Tiananmen Square protests and crackdown. Discussion<br />

of Deng Xiaoping’s policy of Communist Party dictatorship paired with<br />

market-style economic reforms, the basic approach still dominant in<br />

China today.<br />

4. Taiwan’s “February 28 Incident” of 1947, in which Chinese<br />

Nationalist troops killed native-born Taiwanese leaders suspected of<br />

favoring Taiwan independence. Taiwan’s economic and political<br />

development leading to democratization in the late 1980s and early 1990s.<br />

5. The collapse of Communism in Eastern Europe. Pope John Paul II<br />

and his role in undermining Communism in Poland. Lech Walesa and the<br />

rise of Solidarity in Poland. Mikhail Gorbachev. The 1989 election that


ought Solidarity to power. Democratic reforms in Hungary, the end of<br />

the Berlin Wall and reunification of Germany. Vaclav Havel and<br />

Czechoslovakia’s “Velvet Revolution.”<br />

6. An overview of key points in Communist history, including the<br />

Bolshevik revolution, Stalin’s rule, Mao Zedong and the Chinese<br />

Communist revolution, the impact of World War II, division of Korea, the<br />

Korean War, China’s Cultural Revolution, the rise to power of Deng<br />

Xiaoping.<br />

7. Mikhail Gorbachev, reform in the Soviet Union, the August 1991<br />

attempted coup, the collapse of the Soviet Union.<br />

8. Boris Yeltsin’s Russia. Privatization of state assets, corruption, the<br />

first Chechnya war, Yeltsin’s 1996 reelection, the 1998 financial crisis.<br />

9. Vladimir Putin’s rise to power. The September 1999 apartment<br />

bombings and launch of the second Chechnya war. Putin’s Russia.<br />

10. Russia under President Dmitry Medvedev and Prime Minister<br />

Vladimir Putin. Scenarios for Russia to become more democratic or to<br />

become more authoritarian.<br />

11. China after Deng Xiaoping. President Hu Jintao and the current<br />

leadership. How China works today.<br />

12. Review of how South Korea and Taiwan became democracies.<br />

Comparison of South Korea and Taiwan under authoritarianism with the<br />

situation in China and Russia today. Discussion of the role of economic<br />

growth and the rise of a middle class in the development of democracy.<br />

Reasons why China and Russia might follow the same path as South<br />

Korea and Taiwan to democracy, and ways in which their situations are<br />

different. Discussion of the possibility that China and Russia may follow<br />

paths more like Benito Mussolini’s Italy or pre-World War II Japan.<br />

Discussion of other possible scenarios for China and Russia.<br />

13. Overview of Russia’s and China’s relations with the United States,<br />

Japan and the European Union. Discussion of possibilities of how those<br />

relations might develop in the future.<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

This course will examine some of the most dramatic historical events of<br />

the past several decades in China, Russia, South Korea and other<br />

countries. For anyone interested in the future of these countries, this<br />

course should provide a foundation for a better understanding of events as<br />

they unfold in coming years. Students will be encouraged to speak out in<br />

class and express their opinions.<br />

Method of Evaluation:<br />

Mid-term essay: 30%<br />

Final essay: 40%<br />

Attendance, Participation: 30%<br />

INTERNATIONAL MANAGEMENT 2credits (Fall)<br />

国際経営論 2単位 (秋学期)<br />

Addressing strategic management issues in a globalizing environment<br />

Lecturer LUGAGNE, NATHALIE<br />

講師 リュガーニュ, ナタリー<br />

Course Description:<br />

This course is for anyone who wishes to better understand multinational<br />

companies’ strategies, systems and behaviors in their efforts to expand<br />

across borders. Based on the dynamics of global competition, students are<br />

expected to appreciate the impact of forces for global integration, national<br />

responsiveness, and worldwide learning on strategic, organizational and<br />

managerial decision-making. They are also expected to experiment that<br />

there is no easy and clear answer to globalization issues. Firms do<br />

internationalize by trial-and error processes.<br />

The methods used in this course are mostly based on interactivity and<br />

class participation. The course will consist of case discussions,<br />

supplemented with conceptual insights and oral debates on specific issues<br />

raised.<br />

Textbooks:<br />

Dereski, Helen (2007). International management : Managing across<br />

Borders and Cultures. 6th edition. Pearson Prentice Hall. ISBN:<br />

0-321-02829-5<br />

Reference Books:<br />

1. Bartlett, Christopher A. and Ghoshal, Sumantra (2002). Managing<br />

across Borders : the Transnational Solution. 2nd edition. Harvard<br />

399<br />

Business School Press. ISBN:0-87584-849-4<br />

2. Dunning, John H. and Lundan, Sarianna M. (2008). Multinational<br />

Enterprises and the Global Economy. 2nd edition. Edward Elgar<br />

Publishing. ISBN:1847201229<br />

3. Lane, Henry W. et alii. (2009). International Management Behavior:<br />

Leading with a Global Mindset. 6th edition. Wiley John & sons. ISBN:<br />

0470714123<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction and warm-up.<br />

2. How and why firms go international.<br />

3. International, multinational and global strategies.<br />

4. Home country and international competitive advantage.<br />

5. Centralization and decentralization issues. The matrix organization.<br />

6. Controlling and coordinating multinationals.<br />

7. International human resource management.<br />

8. Culture and management, leveraging diversity of cultures.<br />

9. Transfer of management systems abroad.<br />

10. Being a global manager.<br />

11. Managing multicultural teams.<br />

12. Business ethics and CSR in an international context.<br />

13. Final exam. Conclusion and wrap-up.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Attendance, participation (10 %).<br />

2. Case group presentation (40 %).<br />

3. Final exam (50%).<br />

LECTURE SERIES ON EUROPEAN AND ASIAN ECONOMICS<br />

2credits (Fall)<br />

Lecture Series on European and Asian Economic<br />

s 2単位 (秋学期)<br />

Professor, Faculty of Economics KIMURA, FUKUNARI<br />

Professor, Faculty of Economics MCKENZIE, COLIN R.<br />

経済学部教授 木村 福成<br />

経済学部教授 マッケンジー, コリン R<br />

Course Description:<br />

This class is financially supported by the Global 30 Fund of the<br />

Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology<br />

(MEXT). Each week, a speaker will be invited from outside the Faculty<br />

of Economics at Keio University, to lecture in English. The lectures will<br />

be on recent developments and pressing issues related to Asia and/or<br />

Europe. The speakers will be invited from around the world, including<br />

Japan.<br />

Textbooks:<br />

There is no textbook for this class, but individual speakers may provide<br />

suggestions for further reading for their class<br />

Course Plan:<br />

In the first class we will provide a general overview of how this class<br />

will be organized and how we will evaluate students. The list of speakers<br />

and the dtaes they are speaking will be provided as soon as possible.<br />

Method of Evaluation:<br />

Evaluation is based on the summary which students must submit after<br />

each lecture, class participation and the final examination.<br />

Questions/Comments:<br />

Students with any questions should contact Colin McKenzie by email<br />

(mckenzie@z8.keio.jp)<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


NEW CHALLENGES FOR THE JAPANESE ECONOMY<br />

2credits (Spring)<br />

NEW CHALLENGES FOR THE JAPANESE ECON<br />

OMY 2単位 (春学期)<br />

From the Perspective of Practitioners<br />

Professor, Faculty of Economics GREVE, TAKAKO<br />

Professor, Faculty of Economics NAKAMURA, SHINSUKE<br />

Guest Professor, Faculty of Economics<br />

KOBAYASHI, KEIICHIRO<br />

経済学部教授 グレーヴァ 香子<br />

経済学部教授 中村 慎助<br />

経済学部特別招聘教授 小林 慶一郎<br />

(プライスウォーターハウスクーパース株式会社寄附講座)<br />

Course Description:<br />

The objective of this course is to discuss most up-to-date topics of<br />

Japanese economy, its problems and future perspectives. We invite<br />

prominent Japanese and international practitioners to give lectures and<br />

lead the discussion with students.<br />

Textbooks:<br />

None.<br />

Reference Books:<br />

To be announced in the class.<br />

Course Plan:<br />

The topics included are as follows. (The actual sessions may not be in<br />

this order.)<br />

The role of consulting business in Japanese economy.<br />

Frontiers of restructuring of businesses.<br />

Frontiers of M & A.<br />

Information as an asset: the importance of information security.<br />

Corporate performance management.<br />

Post merger integration.<br />

International accounting and management.<br />

The role of regional development and family businesses.<br />

Financial crisis and the perspectives of new financial monitoring.<br />

Globalization and tax systems.<br />

Auditing and disclosure as market infrastructure.<br />

Importance of IT in management.<br />

Method of Evaluation:<br />

Attendance, class participation and exam score.<br />

THEORY AND PRACTICE OF NATIONALISM 2credits (Fall)<br />

ナショナリズム研究 2単位 (秋学期)<br />

Lecturer CHANDRA, ELIZABETH<br />

講師 チャンドラ, エリザベス<br />

Course Description:<br />

This course aims to familiarize students with existing scholarship in the<br />

study of nationalism. It focuses on the theoretical questions regarding the<br />

formation of nations such as: Where do we locate the conceptual origin(s)<br />

of the nation? Is it really, as many scholars maintain, a modern creation?<br />

What are the ingredients that go into the making of a nation? How do we<br />

make sense of the nation from the point of view of gender? Is the nation<br />

ultimately a masculine project? In the age of globalization and world<br />

economy, has nation-state become obsolete? Do we have alternatives?<br />

The course is designed to be an interdisciplinary undertaking as we will<br />

deal with writings by historians, political scientists, philosophers, and<br />

novelists. Students will be encouraged to bring into discussions their own<br />

experience with nationalism in their country.<br />

Textbooks:<br />

1) Omar Dahbour & Micheline Ishay (eds.), The Nationalism Reader<br />

(Humanity, 1995)<br />

2) Geoff Eley & Ronald Suny (eds.), Becoming National: A Reader<br />

(Oxford Univ. Press, 1996)<br />

3) John Hutchinson & Anthony Smith (eds.), Nationalism (Oxford Univ.<br />

Press, 1995)<br />

Reference Books:<br />

1) Benedict Anderson, Imagined Communities (Verso, 2006)<br />

2) Anthony Smith, Nationalism: Theory, Ideology, History (Polity, 2002)<br />

400<br />

3) Eric Hobsbawm, Nation and Nationalism since 1780 (Cambridge Univ.<br />

Press, 2000)<br />

4) Ernest Gellner, Nations and Nationalism (Cornell UP, 1983)<br />

5) Tom Nairn, Faces of Nationalism (Verso, 1998)<br />

6) Gopal Balakrishnan (ed.), Mapping the Nation (Verso, 1996)<br />

7) Partha Chatterjee, Nationalist Thought and the Colonial World (Univ.<br />

of Minnesota Press, 1993)<br />

8) George Mosse, Nationalism and Sexuality (Howard Fertig, 1997)<br />

9) John Gillis (ed.), Commemorations (Princeton Univ. Press, 1996)<br />

10) Tessa Morris-Suzuki, Re-inventing Japan: Time, Space, Nation<br />

(Sharpe, 1998)<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Genealogy of the Nation<br />

3. Conceptual Roots<br />

4. Conservative Reaction<br />

5. Paradigms<br />

6. Types & Terminology<br />

7. Majority & Minority<br />

8. Mediums & Symbols<br />

9. Myth & History<br />

10. The Question of Memory<br />

11. The Question of Heroes<br />

12. Nation & Gender<br />

13. Post-nationalism?<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

This class is in lecture format, but with sufficient time for discussion at<br />

the end of each lecture. Students will be asked to write 1 final paper, take<br />

3 in-class short quizzes, and participate in class discussion. There will be<br />

no final exam.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Quizzes ( 30% )<br />

2. Final paper ( 40% )<br />

3. Attendance & Participation ( 30% )<br />

4. Other ( 0% )<br />

DISCOVERING CULTURE THROUGH OBSERVATION<br />

2credits (Spring)<br />

文化観察による発見と理解 2単位 (春学期)<br />

Doing Observational/Ethnographic Studies to Understand Culture<br />

観察研究により文化理解を深める<br />

Lecturer YOKOKAWA, MARIKO<br />

講師 横川 真理子<br />

Course Description:<br />

When one encounters different behaviors and assumptions in a different<br />

culture, often the immediate reaction is one of irritation and confusion.<br />

“What is wrong with THESE people?”, "Why do they do that?", we ask.<br />

Actually, people in a particular society are behaving according to patterns<br />

that make sense within the larger framework of their culture. This course<br />

is designed to discover those patterns through conducting observational/<br />

ethnographic studies on the behavior of people in different settings.<br />

After explaining the concepts of culture and subculture, the methods<br />

used in observational studies will be introduced. Students will be given an<br />

opportunity to do observational studies on their own or in groups,<br />

discovering both behavioral patterns and the cultural patterns that underlie<br />

those behavioral patterns.<br />

Students will be asked to come up with tentative behavioral and cultural<br />

patterns gleaned from their observations, and present their findings to the<br />

class, opening their study to discussion. They will then be asked to go<br />

back and reaffirm or modify their observations, which will result in a final<br />

report.<br />

Through their own study and those of the others, students are expected<br />

to gain a deeper understanding of both the culture they observe and of<br />

their own unconscious cultural patterns.<br />

Textbooks:<br />

Materials to be distributed in class


Reference Books:<br />

Desmond Morris. Manwatching: A Study of Human Behavior.<br />

Kinseido. 1977.<br />

Robert M. Emerson. Contemporary Field Research. Long Grove, Il: c.<br />

2001.<br />

Theodore Bestor, Patricia Steinhoff, Victoria Bestor. Doing Fieldwork<br />

in Japan. Honolulu: University of Hawaii Press, c. 2003.<br />

Course Plan:<br />

Week 1 What is culture?<br />

Week 2 The observational method--description<br />

Week 3 Behavioral patterns and cultural patterns<br />

Week 4 Topic selection and group formation<br />

Weeks 5-8 Preliminary Presentations<br />

Weeks 9-12 Final Presentations<br />

Week 13 Final Paper due<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Doing an observational study gives students an opportunity to view<br />

culture and experiences in a different culture from an objective<br />

perspective. Newcomers can obtain a deeper understanding of the<br />

unspoken rules underlying the culture they have started to live in, while<br />

"natives" can begin to see the patterns and unspoken rules that have<br />

unconsciously ruled their lives.<br />

Method of Evaluation:<br />

Evaluation will be based on the preliminary presentation, the final<br />

presentation, and a final paper based on the findings.<br />

Questions/Comments:<br />

Students are encouraged to ask questions in class to generate further<br />

discussion.<br />

CULTURE, CULTURAL ADJUSTMENT, AND IDENTITY<br />

2credits (Fall)<br />

文化・文化適応とアイデンティティ 2単位 (秋学期)<br />

How communication and identity are affected by culture<br />

文化がコミュニケーションと相互理解に与える影響<br />

Lecturer YOKOKAWA, MARIKO<br />

講師 横川 真理子<br />

Course Description:<br />

This course examines the impact of cultural values and beliefs on the<br />

process of cultural adjustment, the formation of cultural identity, and the<br />

relationship between language and culture. Third Culture Kids (Global<br />

Nomads),returnees, those with a bi-ethnic or ethnic minority background<br />

will be studied in relation to culture, cultural adjustment, and identity.<br />

In addition to the readings, students will be given opportunities to<br />

discuss critical incidents on instances of cultural misunderstanding, do<br />

presentations on a topic related to culture and identity, as well as other<br />

projects.<br />

Textbooks:<br />

Material to be given out in class.<br />

Reference Books:<br />

Richard Brislin and Tomoko Yoshida. Intercultural Communication<br />

Training: An Introduction. Sage Publications, Inc., 1994.<br />

Ruth Van Reken and David Pollock. The Third Culture Kid<br />

Experience. Yarmouth, Maine. Intercultural Press, 2001.<br />

Faith Eidse and Nina Sichel. (eds.) Unrooted Childhoods: Memoirs of<br />

Growing Up Global<br />

Course Plan:<br />

Week 1 Culture and Cultural Adjustment Models<br />

Week 2 Development of Cultural Identity<br />

Week 3 Third Culture Identity<br />

Week 4 Bi-Ethnic Identity<br />

Week 5 Ethnic Minority Identity<br />

Week 6 Groups and Topics<br />

Week 7-11 Group Presentations<br />

Week 12 Wrap up<br />

Week 13 Paper due<br />

401<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Students with a multicultural background are especially encouraged to<br />

take this class, including students of bi-ethnic and ethnic minority<br />

background, returnees, and others of Third Culture background. Students<br />

who do not necessarily have a multicultural background but are interested<br />

in these issues are also welcome.<br />

Method of Evaluation:<br />

Students will be evaluated on class discussions, presentations, and the<br />

final paper based on their research.<br />

Questions/Comments:<br />

Students are encouraged to ask questions during class that will generate<br />

discussion. Comments and challenging questions will be welcome.<br />

CULTURE AND THE UNCONSCIOUS 2credits (Spring)<br />

異文化と自己理解 2単位 (春学期)<br />

Exploring the Hidden World of Deep Culture<br />

Lecturer SHAULES, JOSEPH<br />

講師 ショールズ, ジョセフ<br />

Course Description:<br />

Culture has two sides, a visible side – food, clothing, architecture – and<br />

a hidden side of unconscious beliefs, values and assumptions. In this<br />

course we will learn the story of the discovery of hidden culture. We will<br />

explore culture’s unconscious influence over us, and see how hidden<br />

cultural difference creates conflict in relationships and communication.<br />

Students will discuss their intercultural experiences, share their opinions<br />

and give presentations. The ultimate goal of this course is a deeper selfunderstanding.<br />

Textbooks:<br />

Beneath the Surface : A Beginner's Guide to the Deep Culture<br />

Experience, Shaules, J., (2009), Intercultural Press<br />

Reference Books:<br />

1) Deep Culture: The Hidden Challenges of Global Living, by Joseph<br />

Shaules, Multi-lingual Matters, 2007<br />

2) Riding the Waves of Culture, by Trompenaars and Hampden-<br />

Turner, published by McGraw Hill<br />

Course Plan:<br />

Day one - Intro<br />

Day two – Chap one<br />

Day three – Chap two<br />

Day four – Chap three<br />

Day five – Chap four<br />

Day six – Chap five<br />

Day seven – In-class presentations<br />

Day eight – Chap six<br />

Day nine – Chap six<br />

Day ten – Chap ten<br />

Day eleven – In-class presentations<br />

Day twelve – Written exam<br />

Day thirteen – Final class<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Students sit in small groups that change every week. You will have a<br />

chance to meet many other students and hear about their opinions and<br />

intercultural experiences.<br />

Method of Evaluation:<br />

Grades will be based on presentation preparations (outlines), and also<br />

on attendance, participation and a short final exam.<br />

LEARNING FROM LIFE ABROAD 2credits (Fall)<br />

海外生活から学ぶ 2単位 (秋学期)<br />

Learning from life abroad<br />

Lecturer SHAULES, JOSEPH<br />

講師 ショールズ, ジョセフ<br />

Course Description:<br />

In this course, we will study the process of cultural learning--the<br />

changes we go through when we live abroad. We will look at the stages<br />

that sojourners (travelers, expatriates etc.) go through when adapting to<br />

new environments, including how one’s view of the world, values, and<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


even identity can change. We will also learn about cultural difference and<br />

how to do cross-cultural comparison. The emphasis will be on the<br />

personal cultural learning experience. Students will share their<br />

intercultural experiences and give their point of view about cultural<br />

difference.<br />

Textbooks:<br />

Beneath the Surface: The Beginner's Guide to the Deep Culture<br />

Experience, (2009), Shaules, J., Intercultural Press<br />

Reference Books:<br />

1) Deep Culture: The Hidden Challenges of Global Living, by Joseph<br />

Shaules, Multi-lingual Matters, 2007<br />

2) Riding the Waves of Culture, by Trompenaars and Hampden-<br />

Turner, published by McGraw Hill<br />

Course Plan:<br />

Day one – intro<br />

Day two – The culture learning process<br />

Day three – The culture learning process<br />

Day four – The culture learning process<br />

Day five – The culture learning process<br />

Day six – In-class presentations<br />

Day seven – Deep culture difference<br />

Day eight – Deep culture difference<br />

Day nine – Deep culture difference<br />

Day ten – Deep culture difference<br />

Day eleven – In-class presentations<br />

Day twelve – Final exam<br />

Day thirteen – Review<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Students will sit in small groups that will change every week. They will<br />

have many chances to get to know other students. They will talk about<br />

their own cultural learning experiences and point of view about cultural<br />

difference.<br />

Method of Evaluation:<br />

Grades will be based on presentation preparations (outlines), and also<br />

on attendance, participation and a short final exam.<br />

HUMAN ENGINEERING 2credits (Spring)<br />

人間工学 2単位 (春学期)<br />

Human Factors<br />

Lecturer URAKAMI, JACQUELINE<br />

講師 浦上 ヤクリーン<br />

Course Description:<br />

The ergonomic design of products, working systems and interfaces<br />

focuses on designing a comfortable environment, and aims to prevent<br />

damages and accidents.<br />

Goal of the course is to provide an overview of the interdisciplinary<br />

field ergonomics.<br />

Furthermore the course intends to help students to understand what<br />

impact ergonomic product design has for our environment and in our<br />

everyday life.<br />

The course introduces various aspects of ergonomic design such as<br />

“Universal Design”, “Accessibility” or “Emotional Design”, demonstrates<br />

methods for the evaluation of products and systems, and discusses future<br />

trends.<br />

By means of practical examples students will experience the<br />

importance of an ergonomic design of products and systems.<br />

Discussions will help participants to clarify the goals of ergonomic<br />

design, and to understand its potential and its feasibility.<br />

Textbooks:<br />

Wickens, C.D. & Hollands, J.G. (2000). Engineering Psychology and<br />

Human performance. London: Prentice Hall.<br />

Salvendy, G. (2006). Handbook of Human Factors and Ergonomics.<br />

Hoboken, NJ: Wiley.<br />

Kroemer, K.H.E., Kroemer, H.B., & Kroemer-Ebert, K.E. (2001).<br />

Ergonomics: How to design for ease and efficiency. New Jersey: Prentice-<br />

Hall<br />

402<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Goals of Human Engineering<br />

3. Standards and Evaluations<br />

4. Studies and Simulations<br />

5. Anthropometry<br />

6. Cognitive Engineering<br />

7. Interface Design<br />

8. Design Aspects I: Universal Design, Accessibility<br />

9. Design Aspects II: Emotional Design<br />

10. Design Aspects III: Work Environment<br />

11. Gerontechnology: Design for older people<br />

12. Future Trends<br />

13. Final Class<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Exam(30%)<br />

2. Presentation(20%)<br />

3. Attendance, Participation(30%)<br />

4. Assignments(20%)<br />

HUMAN RESOURCE MANAGEMENT FROM A<br />

PSYCHOLOGICAL PERSPECTIVE 2credits (Fall)<br />

心理学的観点から見る人材管理 2単位 (秋学期)<br />

Lecturer URAKAMI, JACQUELINE<br />

講師 浦上 ヤクリーン<br />

Course Description:<br />

Human Resources are the most valued assets in an organization and a<br />

critical success factor in business.<br />

Goal of Human Resource Management (HRM) from a Psychological<br />

Perspective is to enable employees to contribute to the enterprise<br />

productively. This course focuses on HRM from a psychological<br />

perspective.<br />

The employee is seen as an individual person with own motives,<br />

attitudes, emotions and goals that have to be considered in business<br />

management.<br />

Basic HRM topics such as Leadership, Recruitment, and Training are<br />

discussed as well as factors that affect employees’ well being and<br />

performance.<br />

The course intends to prepare students for their later working life and<br />

helps them to understand how to create a working environment that<br />

ensures employee well-being and enhances productivity.<br />

Textbooks:<br />

Carrell, M.R., Elbert, N.F., & Hatfield, R.D. (1995). Human resource<br />

management: Global strategies for managing a diverse workforce. New<br />

Jersey: Prentice Hall.<br />

Spector, P.E. (2006). Industrial and organizational psychology. New<br />

Jersey: John Wiley & Sons, Inc.<br />

Reference Books:<br />

Ivancevich, J.M. (1995). Human resource management. Chicago: Irwin,<br />

Inc.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Conflict and Communication in Organizations<br />

3. Recruitment: Interviews, Psychological Testing<br />

4. Motivation and Emotion at Work<br />

5. Job analysis and Job Design<br />

6. Job Performance<br />

7. Training and Development<br />

8. Work Groups and Teams in Organizations<br />

9. Leadership and Management<br />

10. Occupational Health and Safety, Job related Stress<br />

11. Workforce Diversity<br />

12. Future Trends<br />

13. Final Class<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Exam(30%)<br />

2. Presentation(20%)


3. Attendance, Participation(30%)<br />

4. Assignments(20%)<br />

403<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


LANGUAGE BEYOND GRAMMAR 2credits (Spring)<br />

日本語の話しことばと言外の意味 2単位 (春学期)<br />

LANGUAGE BEYOND GRAMMAR 2credits (Fall)<br />

日本語の話しことばと言外の意味 2単位 (秋学期)<br />

Expressing ‘something else’ beyond information— markers and<br />

functions in spoken Japanese<br />

Assistant Professor, Center for Japanese Studies<br />

KIM, ANGELA A.<br />

日本語・日本文化教育センター専任講師 キム, アンジェラ<br />

Course Description:<br />

Mastering the grammar of a particular language does not guarantee<br />

successful communication with a native speaker of that language.<br />

This is because language does not only function as a conveyance of<br />

information, but also has other functions such as expressing the language<br />

user’s attitude/emotions.<br />

The objective of this course is to encourage a more profound<br />

understanding of the functions of language that exist beyond referential<br />

meaning, with particular attention given to markers and their uses in<br />

conversations.<br />

An understanding of this aspect of language, and the function of<br />

particular markers, will lead to a deeper understanding of communication<br />

in general.<br />

This course comprises three main parts: (i) a general introduction to the<br />

non-referential function of language; (ii) the case of English briefly<br />

reviewing markers such as you know & I mean, like and just; and (iii) the<br />

case of Japanese including an overview of sentence-final particles, and<br />

markers such as ne, kedo, janai, datte, ano, maa etc.<br />

Textbooks:<br />

There is no prescribed textbook.<br />

Appropriate readings for every class will be provided the week prior in<br />

class. Please note that depending on enrolment numbers, you may need<br />

to purchase the copied reading material at your own expense.<br />

Reference Books:<br />

Cook, H. M. 1990a. The sentence-final particle ‘ne’ as a tool for<br />

cooperation in Japanese conversation. In H. Hoji (ed.) Japanese/Korean<br />

Linguistics 1.<br />

Stanford: CSLI Publications, 29-44.<br />

Cook, H. M. 1992. Meaning of non-referential indexes: A case study of<br />

the Japanese sentence-final particle ‘ne’. Text 12(4): 507-539.<br />

Fukada-Karlin, A. 2003. Functions of the attitudinal discourse maker<br />

‘maa’ in Japanese conversation. In P. Clancy (ed.) Japanese/Korean<br />

Linguistics 11. Stanford: CSLI Publications, 53-66.<br />

Jucker, A. H. and S. W. Smith. 1998. “And people just you know like<br />

‘wow’” Discourse markers as negotiating strategies. In A. H. Jucker and<br />

Y. Ziv (eds.) Discourse Markers: Descriptions and Theory. Amsterdam/<br />

Philadelphia: John Benjamins Publishing Company, 171-201.<br />

Kawanishi, Y. 1994. An analysis of non-challengeable modals: Korean<br />

‘-canha (yo)’ and Japanese ‘-janai’. In N. Akatsuka (ed.) Japanese/Korean<br />

Linguistics 4. Stanford: CSLI Publications, 95-111.<br />

Martin, Samuel E. 1975. A reference Grammar of Japanese. New<br />

Haven:Yale University Press.<br />

Maynard, S. K. 1997. Japanese Communication: Language and<br />

Thought in Context. Honolulu: University of Hawaii Press.<br />

Maynard, S. K. 1998. Principles of Japanese Discourse. Cambridge:<br />

Cambridge University Press.<br />

Maynard, S. K. 2001a. Koisuru Futari no ‘Kanjyoo Kotoba’ [Emotive<br />

Language between the Lovers]. Tokyo: Kuroshio Shuppan.<br />

Maynard, S. K. 2001b. Nihongo bunpoo to kanjoo no setten — terebi<br />

dorama ni kaiwa bunseki o shiyoo shite — [Where Japanese grammar and<br />

emotions meet — applying conversation analysis to television drama —].<br />

Nihongo Bunpoo [Journal of Japanese Grammar] 1(1): 90-110.<br />

McGloin, N. H. 1999. The rhetorical negative question form, ‘zyanai<br />

desu ka’. In M. Muraki and E. Iwamoto (eds.) Linguistics: In Search of<br />

404<br />

the Human Mind: A Festschrift for Kazuko Inoue. Tokyo: Kaitakusha,<br />

452-469.<br />

Mori, J. 1994. Functions of the connective ‘datte’ in Japanese<br />

conversation. In Noriko Akatsuka (ed.) Japanese/Korean Linguistics 4.<br />

Stanford: CSLI Publications, 147-163.<br />

Schiffrin, Deborah. 1987. Discourse Markers. Cambridge: Cambridge<br />

University Press.<br />

Tannen, D. 1984. Conversational Style: Analyzing Talk among Friends.<br />

Norwood, NJ: Ablex Publishing Corporation.<br />

Tannen, D. 1992. That’s Not What I Meant!: How Conversational Style<br />

Makes or Breaks Your Relations with Others. London: Virago.<br />

Tannen, D. 2001. You Just Don’t Understand: Women and Men in<br />

Conversation. New York: Quill.<br />

Östman, J-O. 1981. You know: A Discourse Functional Approach.<br />

Amsterdam: John Benjamins B.V.<br />

Course Plan:<br />

Week 1 Orientation<br />

(Part I-1) General review of the non-referential function of language:<br />

Expressing more than it says (Conversation styles, signals, and<br />

devices)<br />

Week 2 (Part I-2) Talking: A very risky business (Conversation styles,<br />

signals, and devices)<br />

(Main discussion will be based on Tannen, D. 1992. and 2001)<br />

Week 3 General overview of markers with no referential functions,<br />

(Part II-1) The case of English: you know and I mean<br />

Week 4 (Part II-2) The case of English: like<br />

Week 5 (Part II-3) The case of English: just<br />

Week 6 (Part III-1) The case of Japanese: The use of sentence-final<br />

particles and gender<br />

Week 7 (Part III-2) The case of Japanese: ne<br />

Week 8 (Part III-3) The case of Japanese: kedo<br />

Week 9 (Part III-4) The case of Japanese: janai<br />

Week 10 (Part III-5) The case of Japanese: datte<br />

Week 11 (Part III-6) The case of Japanese: maa<br />

Week 12 (Part III-7) The case of Japanese: ano<br />

Week 13 (Part III-8) The case of Japanese: konna/sonna/anna<br />

Discussions on the topics that have been covered in the course, and<br />

Summing up<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

To be eligible to pass the course you must a) submit two pieces of<br />

written work (a summary report on your presentation topic, and an essay)<br />

and b) do a class presentation on an article that will be discussed in class.<br />

Method of Evaluation:<br />

Attendance: throughout semester (30%)<br />

Class performance, discussion participation: throughout semester (10%)<br />

Presentation: TBA*1 (15%)<br />

Summary Report on your presentation: The week following your<br />

presentation*2 (15%)<br />

Essay: TBA*3 (30%)<br />

1. The arrangement of the presentations will be decided in Lecture 2<br />

2. Submit your report in class to me in person. Late submission rule<br />

applies.<br />

3. Essay topics will be handed out in Lecture 10.<br />

TWENTIETH-CENTURY JAPANESE AND WESTERN SHORT<br />

FICTION 2credits (Spring)<br />

20世紀の日本と欧米の小説 2単位 (春学期)<br />

Comparative Readings<br />

Professor, Faculty of Law RAESIDE, JAMES M.<br />

法学部教授 レイサイド, ジェイムス M<br />

Course Description:<br />

In these classes we will attempt to understand something of the nature<br />

of the short story and of Japanese short fiction in particular by a close<br />

reading of Japanese texts together with others by Western (European and<br />

American) writers.<br />

Each class will focus on a pair of texts: one by a Japanese and one by<br />

an American or European writer. The texts chosen will be relatively short:


wherever possible, complete short stories. All texts will be discussed on<br />

the basis of their English language translations and the language of<br />

discussion will be English. However, the original Japanese texts will also<br />

be distributed on request and native speakers of Japanese are particularly<br />

encouraged to use their knowledge of the original language to add to the<br />

discussion. Those students with knowledge of European languages other<br />

than English are also welcome to use this knowledge in discussion, where<br />

appropriate. However, the original versions of texts in languages other<br />

than Japanese will not be provided. In any case, it is imperative to the<br />

functioning of the class that all participants make time to read the set texts<br />

beforehand, and be prepared to talk about them in detail. Only those who<br />

have made this effort will be able to participate usefully in the discussion.<br />

The texts will be read in roughly chronological order.<br />

Textbooks:<br />

Since the texts will be taken from various sources, photocopies will be<br />

used. However, given the likely volume of paper, students may be<br />

charged at 10 yen per page.<br />

Reference Books:<br />

The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature: From 1945 to<br />

the Present. Ed J. Thomas Rimer and Van C. Gessel.<br />

Modern Japanese Short Stories. Ed. Ivan Morris.<br />

The Oxford Book of Japanese Short Stories . Ed. Theodore Goossen.<br />

The Showa Anthology: Modern Japanese Short Stories, 1961-1984. Ed<br />

Van C Gessel & Tomone Matsumoto.<br />

Course Plan:<br />

The following list should be considered provisional, and students are<br />

welcome to request inclusion of other authors in whom they are<br />

particularly interested. Japanese names are given without macrons.<br />

Week One: Orientation<br />

Week Two: Natsume Soseki and Saki (H.H. Munro)<br />

Week Three: Mori Ogai and Ivan Turgenev<br />

Week Four: Nagai Kafu and Guy de Maupassant<br />

Week Five: Akutagawa Ryunosuke and Edgar Allan Poe<br />

Week Six: Tanizaki Junichiro and Sacher Masoch<br />

Week Seven: Ibuse Masuji and Anton Chekhov<br />

Week Eight: Endo Shusaku and Graham Greene<br />

Week Nine: Mishima Yukio and Thomas Mann<br />

Week Ten: Abe Kobo and Franz Kafka<br />

Week Eleven: Kono Taeko and Elizabeth Bowen<br />

Week Twelve: Tsushima Yuko and Margaret Drabble<br />

Week Thirteen: Murakami Haruki and William Faulkner<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Please take to heart the final comments in the course description<br />

regarding the need to read texts in advance. Half the assessment is based<br />

on class participation, therefore failure to contribute to class discussion on<br />

a regular basis will critically endanger your grade. As noted above, you<br />

will not be able to take part usefully in the discussion if you do not read<br />

the texts.<br />

Method of Evaluation:<br />

Class Participation: I shall be keeping note of how often you attend and<br />

how often you make contributions to the class discussion (50%)<br />

Plus Either<br />

A Final Report (3,000—4000 words) 50%<br />

・This should conform to normal academic standards, including a list of<br />

works cited and consulted and showing evidence of independent research.<br />

Or<br />

B Three short papers (1,000-1200 words each) analyzing a pair of texts.<br />

(50%)<br />

・Those who choose option B must submit one of the papers by the<br />

middle of the semester (final deadline to be announced during class).<br />

・At least one paper must deal with a text discussed in class<br />

・At least one paper must deal with a text not discussed in class.<br />

・Failure to submit the first paper by the mid-semester deadline will mean<br />

automatic reversion to option A.<br />

Questions/Comments:<br />

edisear@aol.com<br />

405<br />

THE AWAKENING 2credits (Spring)<br />

目覚め 2単位 (春学期)<br />

The Awakening<br />

Professor, Faculty of Letters ARMOUR, ANDREW J.<br />

文学部教授 アーマー, アンドルー J<br />

Course Description:<br />

Japanese prose literature of the modern period will be discussed in this<br />

lecture course. In “Journey Through the Floating World” last summer, we<br />

covered the pre-modern literature of the Tokugawa period, an era that<br />

came to an abrupt end with the Meiji Restoration of 1868. The resulting<br />

political and social upheaval had a traumatic effect on many aspects of<br />

Japanese life, and literature was no exception. Some savored the sharp<br />

break with the past, while others looked back on their own cultural<br />

heritage for inspiration and continuity. We will focus on the development<br />

of the modern novel though the works of such writers as Natsume Soseki,<br />

Mori Ôgai, Akutagawa Ryûnosuke, Kawabata Yasunari, Tanizaki<br />

Junichirô and Mishima Yukio. Modern film adaptations will also be<br />

introduced.<br />

Textbooks:<br />

Instructions and materials are provided on the class website<br />

(www.armour.cc/mezame.htm).<br />

Reference Books:<br />

A list of useful links and references is available on-line.<br />

Course Plan:<br />

A detailed list of the works covered in this course is available on the<br />

class website.<br />

On completion of this lecture course, students should:<br />

1. Be familiar with the major works of poetry, prose and drama in the<br />

period covered;<br />

2. Comprehend the major literary currents in the period covered and<br />

be able to identify the importance of the major works in the development<br />

of these currents;<br />

3. Be familiar with the major figures in Japanese literary history<br />

(including commentators and critics) and their achievements;<br />

4. Understand the cultural background (including religious aspects) of<br />

the works covered and, where necessary, the political events that form a<br />

backdrop to the literature;<br />

5. Be familiar with the reception of Japanese literature in the West.<br />

In the last few weeks of the course, those students requiring a grade<br />

will have an opportunity to report on a reading and research project of<br />

their own choosing.<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The course assumes that the student has a working knowledge of<br />

English. Prior knowledge of Japanese literature is not required, though it<br />

is desirable. Naturally some familiarity with the Japanese language,<br />

spoken and written, is a plus.<br />

Method of Evaluation:<br />

Grading is primarily based on the student’s research project, presented<br />

to the class (using PowerPoint) according to a published schedule; a Q&A<br />

session will follow each presentation and a student’s responses are taken<br />

into consideration in the grading process. Overseas students who want<br />

their credits to be transferred to their home university are advised to<br />

present their research results in the form of an academic paper, complete<br />

with notes and bibliography. Naturally, regular attendance is important in<br />

order to receive a passing grade; the International Center requires that a<br />

record be kept.<br />

JAPANESE LITERATURE 2credits (Fall)<br />

日本の文学 2単位 (秋学期)<br />

Japanese Literature<br />

Professor, Faculty of Letters ARMOUR, ANDREW J.<br />

文学部教授 アーマー, アンドルー J<br />

Course Description:<br />

This course is intended to cover the history of Japanese literature from<br />

earliest times up to the modern era. Starting with the writing system, we<br />

will trace the conspicuous developments in poetry, prose and drama<br />

through the Nara, Heian, Kamakura, Muromachi and Edo periods.<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Included are such works as the Manyôshû, Genji monogatari, Heike<br />

monogatari, Oku-no-hosomichi and Sonezaki shinjû.<br />

Textbooks:<br />

Students will be presented with materials in class or via the class<br />

website (www.armour.cc/jlit.htm).<br />

Reference Books:<br />

A list of useful links and references is available on-line.<br />

Course Plan:<br />

A detailed list of the works covered in this course is available on the<br />

class website.<br />

On completion of this lecture course, students should:<br />

1. Understand how the Japanese writing system developed, how it<br />

came to be used to compose works of literature, the problems it poses, and<br />

how the modern reader can decipher a manuscript such as that of Genji<br />

monogatari;<br />

2. Be familiar with the major works of poetry, prose and drama in the<br />

period covered;<br />

3. Comprehend the fundamental literary currents in the period<br />

covered and be able to identify the importance of major works in the<br />

development of these currents;<br />

4. Be familiar with the major figures in Japanese literary history<br />

(including commentators and critics) and their achievements;<br />

5. Appreciate the cultural background (including religious aspects) of<br />

the works covered and, where necessary, the political events that form a<br />

backdrop to the literature;<br />

6. Be familiar with the reception of Japanese literature in the West.<br />

In the last few weeks of the course, those students requiring a grade<br />

will have an opportunity to report on a reading and research project of<br />

their own choosing.<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

It is assumed that the student has a working knowledge of English.<br />

Prior knowledge of Japanese literature is not required, though it is<br />

desirable. Naturally some familiarity with the Japanese language, spoken<br />

and written, is an advantage.<br />

Method of Evaluation:<br />

Grading is primarily based on the student’s research project, presented<br />

to the class (using PowerPoint) according to a published schedule; a Q&A<br />

session will follow each presentation and the student’s responses are taken<br />

into consideration in the grading process. Overseas students who want<br />

their credits to be transferred to their home university are advised to<br />

present their research results in the form of an academic paper, complete<br />

with notes and bibliography. Naturally, regular attendance is important in<br />

order to receive a passing grade; the International Center requires that a<br />

record be kept.<br />

INTRODUCTION TO MODERN JAPANESE ART AND VISUAL<br />

CULTURE 2credits (Fall)<br />

日本の近現代美術 2単位 (秋学期)<br />

Introduction to Modern Japanese Art and Visual Culture<br />

Lecturer MURAI, NORIKO<br />

講師 村井 則子<br />

Course Description:<br />

This course explores the history of Japanese art from the midnineteenth<br />

century to the present. Visual culture has played a central role<br />

in providing modern Japan with a cultural, social, and psychological<br />

identity. We will study the significance of modernity and modernism in<br />

various media including painting, sculpture, photography, performance<br />

and architecture. We will also consider issues related to gender,<br />

imperialism, and commodity consumption in the context of visual<br />

representation.<br />

Textbooks:<br />

A course reader will be available for your purchase from the copy<br />

department on the 2nd floor of the university co-op.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction: Overview of the Course<br />

2. Constructing “Japanese Art”<br />

3. From Edo to Meiji<br />

4. Okakura Kakuzō and the Aesthetic Ideology of the East<br />

406<br />

5. Body and the Nude<br />

6. Urban Spectacle, Modernist Vision, and the Imperial Gaze<br />

7. Action and Expression: the Gutai Association<br />

8. The Postwar Unconscious and “Anti-Art” in the 60s<br />

9. Architecture and the Public Space<br />

10. Image in the Age of Digital Manipulation: the 90s and beyond<br />

11-13. There will be three fieldtrips to nearby museums to take place on<br />

the weekend throughout the semester.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Two short papers based on museum visits (4-6 double-spaced pages):<br />

75%<br />

2. Three fieldtrips to nearby museums to take place on Sundays: 6%<br />

3. Regular class attendance and discussion participation: 19%<br />

INTRODUCTION TO JAPANESE ART HISTORY 2credits<br />

(Spring)<br />

日本美術史入門 2単位 (春学期)<br />

From Ancient to the Medieval Periods<br />

古代―中世<br />

Lecturer SHIRAHARA, YUKIKO<br />

講師 白原 由起子<br />

Course Description:<br />

This course explores the history of Japanese art from the sixth century<br />

to the seventeenth century, taking up the issues how imagery and<br />

symbolism, decorative styles and various techniques were introduced<br />

from the continent, transformed to be Japanese original. Each class will<br />

focus on one or a few artworks, about which the function, iconology,<br />

technique and art historical meaning will be discussed.<br />

Textbooks:<br />

No text book for the course.<br />

Reference Books:<br />

Information about reference books will be handed out on the first day<br />

of class.<br />

Course Plan:<br />

1. Guidance, Physical and spiritual location of Japan in East Asia: a<br />

culture in the combination of Chinese letters and hiragana syllabaries.<br />

2. Art and knowledge from the continent to the 6th century Japan:<br />

Buddhist imagery from India to Nara through the Silk Road.<br />

3. Kami and Buddha: transformation and creativity of Japanese<br />

Buddhist art in the 7-9th centuries.<br />

4. Miraculous treasures preserved in Shōsōin at Tōdaiji: decorative art<br />

around the 8th century.<br />

5. Art, nature and literature: culture of the court people in the 10-12<br />

centuries, fostering Japanese aesthetics.<br />

6. Genji Picture Scroll: a masterpiece of emaki created in the 11th<br />

century.<br />

7. Origin of Japanese animation: another emaki masterpieces from the<br />

11-12th centuries.<br />

8. Wish to be reborn in the Pure Land: masterpieces of religious art in<br />

the 11-13th centuries.<br />

9. Zen Buddhism and ink painting: a new concept and art from China in<br />

the 13th century.<br />

10. Painting as visual document: portraits in the 13th-14th centuries.<br />

11. Shogun’s collection: collecting and decorating imported art, in the<br />

14th centuries.<br />

12. Art of tea: aesthetics of “a once-in-a-life time chance” gathering,<br />

from the 16th-17th centuries.<br />

13. Rimpa: a Japanese decorative style revived and established in the<br />

17th century, reviving today.<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

1. Two report assignments, based on the works on view at specified<br />

museums, are requested.<br />

2. Class will have one field trip to a museum, which would be taken<br />

place beside the class time.<br />

3. Regular attendance and active participation in the class discussion<br />

are expected.


Method of Evaluation:<br />

1. Exam(none)<br />

2. Two writing assignments(50%)<br />

3. Class and field trip participation(50%)<br />

ARTS/ART WORKSHOP THROUGH CROSS-CULTURAL<br />

EXPERIENCE 2credits (Fall)<br />

アートワークショップ/日本のアートと文化 2単位 (秋学期)<br />

With a focus on Japanese Art<br />

Lecturer HISHIYAMA, YUKO<br />

講師 菱山 裕子<br />

Course Description:<br />

This is a course designed to provide both international and Japanese<br />

students who are interested in art from comparative culture or intercultural<br />

communication perspectives with student-centered learning experience of<br />

Japanese art. Thus students in this course will engage in diverse activities<br />

both in and outside of class within this multicultural student body. The<br />

activities include workshops, field trips, and research. The goal of this<br />

workshop is to give students a firm grounding in cultural, social,<br />

historical, and practical aspects of art in contemporary Japan.<br />

Course Plan:<br />

Day 1,2,3:<br />

-Guidance<br />

-The Self-portrait<br />

Students will express themselves using any materials either in 2D, 3D,<br />

or even as an installation. Students are encouraged to emphasize<br />

originality in their work. An expression of yourself through cross-cultural<br />

experience. Studio work.<br />

Presentation.<br />

Day 4,5,6:<br />

-fieldtrip, research<br />

Architecture, Fashion, culture, Food in Japan / Students will take<br />

photos and study of it.<br />

Visiting Japanese artist's studio or exhibition. Discussion with artists.<br />

Study of commercials, advertisements, shop sign/designs, etc. in Japan.<br />

-Making photo book / picture book.<br />

Make book with the recorded photo images, sketches, illustration, and<br />

drawings. Studio work.<br />

Day 7:<br />

-Japanese artists, photographers, designers and/or architects.<br />

Visit to a museum / galleries<br />

Students will choose a Japanese creator, and research about him/her and<br />

his/her works. Using references as well as personal experiences, write a<br />

report.<br />

Day 8:<br />

-Japanese handicrafts<br />

visiting work-shop, studying traditional technique, understanding of<br />

craftsmanship.<br />

Making Japanese traditional crafts.<br />

Day 9,10:<br />

-Japanese fashion and fashion in Japan<br />

Students choose s Japanese fashion designer or a Japanese fashion style<br />

genre, and research on it.<br />

Write a report and design your own original wearable item.<br />

Day 11,12:<br />

-Illustrations, Manga, Character Design, and Animation, and The Otaku.<br />

Flier/poster design for student show. Studio works.<br />

Day 13:<br />

-Student Show.<br />

Presentation of students’art works and Wrap-up.<br />

407<br />

Method of Evaluation:<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価 Attendance & Class<br />

Participation<br />

レポートによる評価 Writing Assignment<br />

その他 Other : art project<br />

INTRODUCTION TO JAPANESE CINEMA 1 2credits<br />

(Spring)<br />

日本映画入門1 2単位 (春学期)<br />

Japanese cinema from the beginnings to the 1960s<br />

Associate Professor, Faculty of Economics<br />

AINGE, MICHAEL W.<br />

経済学部准教授 エインジ, マイケル W<br />

Course Description:<br />

This is an introductory course that examines Japanese cinema until the<br />

1960s, from the perspectives of history, authorship, genre, and film art.<br />

Though by no means comprehensive due to time limitations, this course<br />

will provide: a) an overview of the first half-century of Japanese film; b) a<br />

familiarity with some major directors and film genres; and c) some<br />

fundamental critical and technical concepts for analyzing the films.<br />

Students will learn to distinguish between personal taste (“I liked this<br />

film,” “I hated it”) and evaluative judgment (using various intellectual and<br />

artistic standards to analyze a film). Needless to say, issues related to<br />

cultural differences will arise throughout the semester, and will no doubt<br />

form an important part of class discussions.<br />

Textbooks:<br />

Excerpts from various texts<br />

Reference Books:<br />

1. Bordwell, David and Thompson, Kristin. Film Art: An Introduction,<br />

7th edition (NY, McGraw-Hill, 2004)<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Discussion of: Ozu Yasujiro, I Was Born, But… (1932) 「生まれては<br />

見たけど、」小津安二郎監督<br />

3. Discussion of: Mizoguchi Kenji, Osaka Elegy (1936)「浪華悲歌」溝口<br />

健二監督<br />

4. Discussion of: Mizoguchi, The 47 Ronin (1941-2)「元禄忠臣蔵」溝口<br />

健二監督<br />

5. Discussion of: Kurosawa Akira, Stray Dog (1946)「野良犬」黒澤明監<br />

督<br />

6. Discussion of: Ozu, Late Spring (1949)「晩春」小津安二郎監督<br />

7. Discussion of: Kurosawa, Rashomon (1950)「羅生門」黒澤明監督<br />

8. Discussion of: Mizoguchi, Ugetsu (1953)「雨月物語」溝口健二監督<br />

9. Discussion of: Ozu, Tokyo Story (1953)「東京物語」小津安二郎監督<br />

10. Discussion of: Ichikawa Kon, Fires on the Plain (1958)「野火」市川<br />

崑監督<br />

11. Discussion of: Naruse Mikio, When a Woman Ascends the Stairs<br />

(1959)「女が階段を上る時」成瀬巳喜男監督<br />

12. Discussion of: Inagaki Hiroshi, Chushingura (1962)「忠臣蔵 花の巻<br />

雪の巻」稲垣浩監督<br />

13. Final discussion: Kobayashi Masaki, Hara-kiri (1962)「切腹」小林正<br />

樹監督<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

This course will provide introductions both to film studies and to<br />

Japanese film. Readings will be in English, from critics and scholars from<br />

Japan, North America, and Europe. Class time will be devoted to lectures<br />

and seminar-style discussions. The films themselves must be viewed<br />

outside of class time.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Written work (short essays, final analytic essay)(60%)<br />

2. Attendance/participation (40%)<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


INTRODUCTION TO JAPANESE CINEMA 2 2credits (Fall)<br />

日本映画入門2 2単位 (秋学期)<br />

Developments since the 1960s<br />

Associate Professor, Faculty of Economics<br />

AINGE, MICHAEL W.<br />

経済学部准教授 エインジ, マイケル W<br />

Course Description:<br />

This is an introductory course that examines Japanese cinema since the<br />

1960s, from the perspectives of history, authorship, genre, and film art.<br />

Though by no means comprehensive due to time limitations, this course<br />

aims to provide students with: a) an overview of major developments<br />

since the 1960s in Japanese film; b) a familiarity with major directors and<br />

film genres; and c) an introduction to fundamental critical and technical<br />

concepts for discussing films. They will learn to distinguish between<br />

personal taste (“I liked this film,” “I hated it”) and evaluative judgment<br />

(using various intellectual and artistic standards to analyze a film).<br />

Needless to say, issues related to cultural differences will arise throughout<br />

the semester, and no doubt form an important part of class discussions.<br />

Completion of the spring semester course in Japanese Film until the<br />

1960s, while highly desirable, is not a prerequisite for registration.<br />

Textbooks:<br />

Excerpts from various texts<br />

Reference Books:<br />

1. Bordwell, David and Thompson, Kristin. Film Art: An Introduction,<br />

7th edition (NY, McGraw-Hill, 2004)<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Discussion of: Imamura Shohei, The Insect Woman (1963)「日本昆虫<br />

記」今村昌平監督<br />

3. Discussion of: Teshigawara Hiroshi, The Woman in the Dunes (1964)<br />

「砂の女」勅使河原宏監督<br />

4. Discussion of: Shinoda Masahiro, Double Suicide (1969)「心中天の綱<br />

島」篠田正浩監督<br />

5. Discussion of: YamadaYoji, It’s Tough Being a Man (1969)「男はつ<br />

らいよ」山田洋次監督<br />

6. Discussion of: Imamura, Ballad of Narayama (1983) 「楢山節孝」今村<br />

昌平監督<br />

7. Discussion of: Itami Juzo, The Funeral (1985)「お葬式」伊丹十三監督<br />

8. Discussion of: Oshii, Mamoru Ghost in the Shell (1995)「攻殻機動隊」<br />

押井守監督<br />

9. Discussion of: Kawase Naomi, Moe no Suzaku (1997)「萌の朱雀」河<br />

瀬直美監督<br />

10. Discussion of: Koreeda Hirokazu, After Life (1998)「ワンダフル・ラ<br />

イフ」是枝裕和監督<br />

11. Discussion of: Miyazaki, Spirited Away(2001)「千と千尋の神隠し」<br />

宮崎駿監督<br />

12. Discussion of: Yamada, The Twilight Samurai (2002)「たそがれ清兵<br />

衛」山田洋次監督<br />

13. Final discussion: Kitano Takeshi, Dolls (2003) 「ドールズ」北野武監<br />

督<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

This course will provide introductions both to film studies and to<br />

Japanese film. Readings will be in English, from critics and scholars from<br />

Japan, North America, and Europe. Class time will be devoted to lectures<br />

and seminar-style discussions. The films themselves must be viewed<br />

outside of class time.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Written work (short essays, final analytic essay)(60%)<br />

2. Attendance/participation (40%)<br />

GEISHA 2credits (Spring)<br />

「芸者」 2単位 (春学期)<br />

Lecturer GRAHAM, FIONA<br />

講師 グラハム, フィオナ<br />

Course Description:<br />

This course will start with the narrow topic of geisha and spread out<br />

from there to consider the topic on a deeper anthropological level: how<br />

408<br />

the West views the East, history, myth and tourism, the changing roles of<br />

women, and traditional culture, who decides what is traditional, how and<br />

why does this change, what is lost and what retained, and who controls the<br />

process?<br />

This class will make use of DVDs and other visual resources and may<br />

have a class research trip. The class will have the option of participating<br />

in a banquet at a tea-house with geisha at the end of term.<br />

The course lecturer is an actively working geisha in one of Tokyo’s<br />

geisha districts.<br />

Textbooks:<br />

Students won’t be able to passively rely on a single textbook, but will<br />

need to actively participate in collecting their own research materials from<br />

books, media, video and internet, and may be asked to make contributions<br />

to an online forum or to a class web-site.<br />

Reference Books:<br />

A list of reference books and web-sites will be distributed at the start of<br />

term. However, much information will be gathered on the internet, or<br />

through research by students.<br />

Course Plan:<br />

1: Foreign perceptions of geisha: images of the East in the West<br />

2: Overview of geisha in Japan: city and country districts, geisha in Tokyo<br />

3: Entering the geisha world – the geisha debut, training and life cycle<br />

4: History of geisha and entertainment districts: Edo, a city of bachelors<br />

5: Geisha and kimono: aesthetics, seasons and the ideal of the floating<br />

world<br />

6: Geisha make-up: ideals of beauty<br />

7: CLASS TRIP<br />

8: Geisha arts – dance and music: iemoto system, geisha as cultural<br />

performers<br />

9: Male geisha<br />

10: Japanese women: changing roles, geisha and the future<br />

11: PRESENTATIONS<br />

12: PRESENTATIONS<br />

13: Summary and BANQUET<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

** There may be some changes in course syllabus according to when<br />

we can do our class trip etc.<br />

Method of Evaluation:<br />

Project (in groups)<br />

レポートによる評価 Writing Assignment (individual)<br />

平常点:出席状況および授業態度による評価 Attendance & Class<br />

Participation, or forum and web-site contributions<br />

JAPANESE BUDDHISM AND SOCIAL SUFFERING 2credits<br />

(Spring)<br />

日本仏教と現代社会 2単位 (春学期)<br />

Priests and Temples Reviving Human Relationship and Civil Society<br />

僧侶と寺による人間関係と市民社会の再生<br />

Lecturer WATTS, JONATHAN S.<br />

講師 ワッツ, ジョナサン S<br />

Course Description:<br />

This course will look at Buddhism in Japan in a very different way –<br />

through the actions of Buddhist priests and followers to confront the real<br />

life problems and suffering of people in Japan today. We will look at such<br />

issues as: 1) human relationships (alienation, depression, suicide,<br />

hikikomori, and NEET); 2) development (social and economic gaps, aging<br />

society, community breakdown and depopulation of the countryside); 3)<br />

the environment and consumption; 4) politics and peace; and 5) gender.<br />

The creative solutions some individual Buddhists are developing in<br />

response to these problems mark an attempt to revive Japanese Buddhism,<br />

which is now primarily associated with funerals and tourism. These<br />

efforts are trying to remake the temple as a center of community in an<br />

increasingly alienated society.<br />

This course will use a variety of teaching methods from homework<br />

readings, games and group processes, in-class videos and guest speakers,<br />

and occasional field trips. This course will attempt to be as interactive as<br />

possible, so students should be ready to reflect on the issues personally as


they experience them as residents of Japan, and to express these<br />

reflections not only intellectually but emotionally as well.<br />

Textbooks:<br />

none, materials offered by instructor<br />

Reference Books:<br />

Stephen Covell, Japanese Temple Buddhism: Worldliness in a Religion<br />

of Renunciation, University of Hawaii Press, 2006.<br />

Jeff Kingston, Japan's Quiet Transformation: Social Change and Civil<br />

Society in the 21st Century, RoutledgeCurzon, 2004.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Japanese Buddhism: Fact or Fiction?<br />

3. The present crisis in Japanese Buddhism<br />

4. Gender: sexism in Buddhism<br />

5. The present crisis in Japanese society<br />

6. Human Relationships: suicide prevention priests in Mita, Chiba,<br />

Tohoku and Kansai<br />

7. FIELD TRIP to visit suicide prevention priests near Mita campus<br />

8. Development: a priest tackles community collapse and suicide in Akita<br />

PLUS Gross National Happiness and Buddhist development (kaihotsu)<br />

9. Environment: The Nuclear Ginza (video), energy consumption and a<br />

green temple in Edogawa-ku<br />

10. FIELD TRIP to visit green temple in Edogawa-ku<br />

11. Politics & Peace: Is there Buddhist holy war? PLUS the peace<br />

marchers of Nipponzam Myohoji<br />

12. FIELD TRIP to visit the Nipponzam Myohoji Shibuya practice center<br />

(dojo)<br />

13. Consolidation: three models of Buddhist engagement in Japanese<br />

society<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The instructor has worked in Buddhist NGOs in various countries for<br />

over 15 years and is involved in various social projects in Japan. I look<br />

forward to exploring with you all the new possibilities for Japanese<br />

society!<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Exam(0%)<br />

2. Reports(40%)<br />

3. Attendance, Participation(60%)<br />

SEMINAR 1credit (Fall)<br />

演習 1単位 (秋学期)<br />

Reading Yukichi Fukuzawa<br />

Professor, Faculty of Economics SAKAMOTO, TATSUYA<br />

経済学部教授 坂本 達哉<br />

Course Description:<br />

This course will center on the theme of Keio University’s founder<br />

Yukichi Fukuzawa (1835-1901), his thought and its legacy to our time.<br />

Among his numerous works, both academic and popular, is<br />

“Encouragement of Learning”(『学問のすすめ』), as the single mostwidely<br />

read and influential. This course will read this classical text on<br />

chapter-by-chapter basis in English from various points of view.<br />

Prospective students will be welcome who are seriously interested in one<br />

of the greatest intellectual leaders of the time. Any prior knowledge of<br />

Fukuzawa’s life and work will not be required.<br />

This course will also be offered at International Center for international<br />

students. I strongly expect that the course will present a fruitful<br />

opportunity for intellectual exchanges between Japanese and non-<br />

Japanese students. Official language of this course will be English, but<br />

some subsidiary use of Japanese will be allowed.<br />

Textbooks:<br />

English copy of the work will be provided.<br />

Reference Books:<br />

Throughout the course, a number of reference works will be introduced.<br />

Course Plan:<br />

Every class will start from Sakamoto's overview of the relevant chapter,<br />

and presentation by students and class discussion will follow.<br />

409<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Any student with an interest in Fukuzawa’s life and work will be<br />

welcome.<br />

Method of Evaluation:<br />

A comprehensive assessment will be made on the basis of attendance,<br />

contribution to discussion and the final essay.<br />

CHRISTIANITY IN JAPANESE HISTORY 2credits (Fall)<br />

日本キリスト教史 2単位 (秋学期)<br />

A case study of cross-cultural contact<br />

Professor, Faculty of Economics BALLHATCHET, HELEN J.<br />

経済学部教授 ボールハチェット, ヘレン J<br />

Course Description:<br />

Christianity in Japan presents us with a number of paradoxes. For<br />

example, although the majority of Japanese today choose Christian-style<br />

weddings, the actual number of Christians amounts to less than one or two<br />

per cent of the total population (as opposed to 25 per cent in its close<br />

cultural neighbour, South Korea). This ‘failure’ contrasts with the<br />

relatively greater growth of Christianity in the late sixteenth and early<br />

seventeenth centuries, even though the total number of missionaries was<br />

much smaller and the linguistic and logistical barriers greater. Perhaps the<br />

greatest paradox occurred after Christianity was virtually eliminated<br />

through an increasingly severe campaign of persecution from 1614<br />

onwards. Small groups in isolated communities succeeded in preserving<br />

recognisably Christian beliefs and practices. However, many of these<br />

groups refused to accept the authority of Roman Catholic missionaries<br />

when they returned to Japan in the second half of the nineteenth century.<br />

In the course we will consider these and other issues, using a<br />

combination of primary and secondary materials. By studying the<br />

activities and ideas of missionaries, Japanese Christians, and Japanese<br />

who did not become Christian, students will gain general understanding of<br />

the dynamics of cross-cultural contact. They will also learn about the<br />

nature of history through interpreting primary materials and studying<br />

different approaches to the history of Christianity in Japan.<br />

Textbooks:<br />

There will be a selection of assigned readings for each class. They will<br />

be available for downloading from keio.jp, with notes on each reading<br />

available on my web site (http://web.hc.keio.ac.jp/~hjb/). Students will<br />

find it useful to start the course with a basic knowledge of Japanese<br />

history, Japanese religion, and Christianity.<br />

Course Plan:<br />

1. Orientation and overview: Religion and history<br />

2. The view from the present: Religion in Japan and images of Christianity<br />

3. From Xavier to Hideyoshi (1549-1598): (1) The background and the<br />

initial encounter<br />

4. From Xavier to Hideyoshi (1549-1598): (2) Missionary approaches to<br />

the Japanese<br />

5. From Xavier to Hideyoshi (1549-1598): (3) Japanese approaches to<br />

Christianity<br />

6. Tokugawa Japan (1600-1868): (1) Government policies towards<br />

Christianity<br />

7. Tokugawa Japan (1600-1868): (2) Christianity underground<br />

8. Early Meiji Japan (1868-1888): Christianity and Western civilization<br />

9. From mid-Meiji to the end of World War II (1889-1945): (1)<br />

Christianity and the dilemma of patriotism<br />

10. From mid-Meiji to the end of World War II (1889-1945): (2)<br />

Christianity in a Japanese context<br />

11. The second half of the twentieth century: (1) Christianity and Japanese<br />

democracy<br />

12. The second half of the twentieth century: (2) Christianity in a Japanese<br />

context<br />

13. Concluding remarks: Religion and history revisited<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

I hope to attract students from a variety of backgrounds. This is because<br />

the course will gain from the combined viewpoints of people from areas<br />

which have sent Christianity missionaries to Japan, such as Portugal and<br />

the United States, and of people from areas which have played host to<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Christian missionaries, both in Asia (including Japan itself) and elsewhere.<br />

I will expect students to attend all classes, on time, to do the assigned<br />

readings, and to participate in class discussions. However, if the end-ofterm<br />

paper and presentation are of a poor quality (for example if they are<br />

plagiarised or depend on non-academic sources), students will fail the<br />

course even if they have fulfilled these minimum requirements.<br />

Sessions will be organized into a combination of formal lectures and<br />

interactive seminars.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Oral presentation (20%)<br />

2. Reports (At least one long paper)(65%)<br />

3. Attendance and Participation (15%)<br />

Questions/Comments:<br />

Students wishing to ask a question or arrange an appointment should<br />

talk to me before or after classes, or send an e-mail. My e-mail address is<br />

given on my web site (http://web.hc.keio.ac.jp/~hjb/).<br />

JAPANESE DIPLOMACY IN THE MEIJI ERA 2credits (Fall)<br />

政策決定、歴史的記憶、人種から見る明治期日本外交<br />

2単位 (秋学期)<br />

JAPANESE DIPLOMACY IN THE MEIJI ERA: Decision-making,<br />

historical memory and race<br />

Lecturer IIKURA, AKIRA<br />

講師 飯倉 章<br />

Course Description:<br />

This course aims to examine Japanese diplomacy in the Meiji era from<br />

diverse angles and provide students with some new perspectives on the<br />

historical events in the period such as the triple intervention, the Anglo-<br />

Japanese alliance, and the Russo-Japanese War. Students will gain an<br />

understanding of Japanese diplomacy in the Meiji era and learn how to<br />

analyze historical events through decision-making historical memory, and<br />

the concept of race.<br />

Textbooks:<br />

No textbook will be used. Reading assignments will be given in each<br />

class in conjunction with the lectures.<br />

Reference Books:<br />

Appropriate readings will be suggested in conjunction with the lectures.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction to the course and decision-makers in the Meiji era<br />

2. The opening of Japan: Perry’s visits and the foreign bombardments<br />

3. The Meiji Restoration: The Emperor Meiji and Iwakura Tomomi<br />

4. Border demarcation and the Korean question: Fukuzawa-sensei’s ‘On<br />

De-Asianization’<br />

5. The Meiji Constitution and Ito Hirobumi<br />

6. The road to the first Sino-Japanese war: Mutsu Munemitsu, Ito<br />

Hirobumi and the Emperor Meiji<br />

7. The trauma of the Triple Intervention and the Yellow Peril idea<br />

8. The Boxer Rebellion and the role of Japan<br />

9. The Anglo-Japanese alliance and the question of race<br />

10. Was the Russo-Japanese war prevented?: Perception and misperception<br />

of Japanese decision-makers before the war<br />

11. The Russo-Japanese war as an icon in historical memory: narratives<br />

and movies<br />

12. The changing views of Japan during the Russo-Japanese war<br />

13. Excursion to a historical site and/or a museum(on Saturday)<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The lecturer will illustrate the lecture by using comics, cartoons,<br />

pictures, TV programs and movies. The NHK special drama program<br />

"Sakanoue no Kumo"(坂の上の雲)will be sometimes shown in<br />

conjunction with the lectures.<br />

Method of Evaluation:<br />

Attendance and Class Participation (30%)<br />

Essays (70%)<br />

--- Essay No. 1 (20%): A short review essay (3 pages) on one of the<br />

delivered reading assignments.<br />

--- Essay No. 2 (50%): A final essay (from 7 to 10 pages) on Japanese<br />

410<br />

Diplomacy in the Meiji era. Choose at least one of the designated<br />

questions on which to write the paper. It is highly recommended for<br />

students to include their opinion/criticism on what I talked about in the<br />

lecture and/or to refer to my opinion on these topics.<br />

MODERN HISTORY OF DIPLOMATIC AND CULTURAL<br />

RELATIONS BETWEEN JAPAN AND THE WORLD 2credits<br />

(Spring)<br />

近代日本の対外交流史 2単位 (春学期)<br />

Professor, Faculty of Law OHTA, AKIKO<br />

法学部教授 太田 昭子<br />

Course Description:<br />

The course aims to provide an introductory and comprehensive view of<br />

the history of diplomatic and cultural relations between Japan and the<br />

World in the latter half of the nineteenth century and the beginning of the<br />

twentieth century. A basic knowledge of Japanese history is desirable, but<br />

no previous knowledge of this particular subject will be assumed. A small<br />

amount of reading will be expected each week.<br />

Students are expected to make a short report on a research project of<br />

their own choosing and hand in a term paper of about 3,000 words (at<br />

least five pages, A4, double space) in July, and take the final examination.<br />

Reference Books:<br />

A book list will be provided in class.<br />

Course Plan:<br />

Basic Guideline<br />

1. General Guidance Lecture<br />

2. Japan and the World before the Opening of Japan<br />

3. The Opening of Japan and international society in the 1850s and 60s<br />

4. The First Treaty with the West and the subsequent treaties: Lecture<br />

5. The Analysis of the US-Japan Treaty of Peace and Amity: Presentation<br />

and Discussion<br />

6. Japanese Visits Abroad and their influence on Japan in the 1860s<br />

7. The Changing Attitudes of Japan in the Bakumatsu and early Meiji Era<br />

8. Western perception of Japan in the mid-nineteenth century<br />

9. The Iwakura Mission (1): Background Lecture and Mini presentation<br />

10. The Iwakura Mission (2): Mini presentation to be included<br />

11. Development of Japanese ‘Nationalism’ (the 1870s ~ early 20th<br />

century)①:Lecture&Discussion<br />

12. Development of Japanese ‘Nationalism’ (the 1870s ~ early 20th<br />

century)②:Lecture&Discussion<br />

13. End of the term Examination / term paper to be handed in by the end<br />

of this class.<br />

A few adjustments may be made depending on the size of the class.<br />

Method of Evaluation:<br />

Grading Methods:<br />

1. Exam(End of the term examination: details to be announced during<br />

class.)<br />

2. Reports(Term paper: details to be announced during class.)<br />

3. Attendance & Class Participation (Attendance and participation in<br />

discussion are both essential. A mini-presentation is desirable yet not<br />

compulsory.)<br />

JAPAN IN THE FOREIGN IMAGINATION 2credits (Spring)<br />

英国と米国のマスコミに描かれた日本 2単位 (春学期)<br />

Lecturer KINMONTH, EARL H.<br />

講師 キンモンス, アール H<br />

Course Description:<br />

This course examines foreign (primarily Anglo-American) views of<br />

Japan, both contemporary and historical. Knowing the common and often<br />

highly distorted images of Japan and the Japanese, both positive and<br />

negative, presented in foreign mass media and popular culture is<br />

important to both Japanese and foreign students. These images have been<br />

and continue to be significant in Japan's diplomatic and economic<br />

relations with other countries. Moreover, the mechanisms that distort the<br />

foreign view of Japan also work to distort the Japanese view of foreign<br />

countries. Teaching students how to recognize distorted images of foreign


countries and peoples is a major goal of this course.<br />

Lectures are supplemented by video and audio materials in addition to<br />

examples drawn from relevant foreign journalism about Japan.<br />

Textbooks:<br />

No textbook is used. Examples of foreign writing and foreign<br />

broadcasts pertaining to Japan will be made available via the web site for<br />

the course maintained by the instructor. Significant writing pertaining to<br />

each topic will be introduced and discussed in the lectures.<br />

Reference Books:<br />

Buruma, Ian Inventing Japan: 1853-1964 (Random House, 2004)<br />

Hammond, Phil Cultural Difference, Media Memories: Anglo-Japanese<br />

Images of Japan (Cassell, 1997)<br />

Johnson, Sheila K. The Japanese Through American Eyes (Stanford<br />

University Press, 1988)<br />

Schodt, Frederk L. America and the Four Japans (Stone Bridge Press,<br />

1994)<br />

Wilkinson, Endymion Japan Versus the West: Image and Reality<br />

(Penguin, 1981)<br />

Zipangu Japan Made in U.S.A. (Zipangu, 1998)<br />

Course Plan:<br />

1 Japan? Who's Japan? When? Where?<br />

2 Cool Japan (1) - Japanese Pop Culture in Europe and America<br />

3 Cool Japan (2) - Japanese Pop Culture in Europe and America<br />

4 Cruel Japan (1) - The Legacy of War in America and Asia<br />

5 Cruel Japan (2) -The Legacy of War in America and Asia<br />

6 Sick Japan - Japanese Social Problems Seen from Afar<br />

7 Concrete Japan - The Japanese Natural Environment<br />

8 Gung Ho Japan - Japan as Number One<br />

9 Frightening Japan -The Rising Sun Threatens America<br />

10 Sexy Japan – Pink and Kink and in Japan<br />

11 Cramming Japan – The Examination Hell<br />

12 Racist Japan – The Hard Lot of Foreigners in Japan<br />

13 Japan? - Where is the Real Japan?<br />

Method of Evaluation:<br />

Students will be expected to write one short paper on some aspect the<br />

foreign image of Japan or the Japanese image of something foreign. There<br />

will be a final examination for the course based on the lectures. In<br />

principle the paper (report) and final examination are each weighted fifty<br />

(50) percent but in the case of students who miss lectures because of job<br />

hunting or those with special language problems, a different weighting<br />

may be agreed upon in consultation with the instructor. The examination<br />

will be based on the lectures, video materials, and handouts. Students will<br />

be free to consult their notes or copies of the handouts during the<br />

examination. Electronic and paper dictionaries are also permitted.<br />

A SOCIAL HISTORY OF POST-WAR JAPAN 2credits (Fall)<br />

戦後日本の社会史 2単位 (秋学期)<br />

Lecturer KINMONTH, EARL H.<br />

講師 キンモンス, アール H<br />

Course Description:<br />

More than a half-century has elapsed since the end of the Pacific War.<br />

For most university students, this war is part of a distant past and<br />

references to prewar and postwar carry no special significance. In<br />

contrast, for those old enough to have experienced the Pacific War or its<br />

immediate aftermath, the terms prewar and postwar are very evocative<br />

and are part of the historical consciousness of many Japanese. This course<br />

attempts to answer three basic questions: 1) why is a distinction made<br />

between prewar and postwar Japan; 2) how was Japan changed by the<br />

Pacific War; 2) what has changed in the fifty-plus years the end of the<br />

war. To give students additional perspective on the Japanese experience,<br />

the course will make occasional comparisons with the United Kingdom.<br />

Textbooks:<br />

There is no text book as such. Appropriate readings will be introduced<br />

in the lectures and made available through the web site maintained by the<br />

instructor.<br />

411<br />

Reference Books:<br />

SUGIMOTO Yoshio, An Introduction to Japanese Society<br />

(Cambridge University Press, 2002). Other items will be introduced in<br />

lecture. ISBN: 9780521529259<br />

Course Plan:<br />

1 Introduction to the course – themes and issues<br />

2 The uniquely unique Japanese (1) – from the outside looking in<br />

3 The uniquely unique Japanese (2) – from the inside looking out<br />

4 Postwar recovery – Japan during the reign of Douglas MacArthur<br />

5 Income doubling and then some – social change on the road to<br />

becoming an economic super power<br />

6 The 1980s bubble and its bust – one lost decade going on two<br />

7 Japan’s no longer bulging middle – class and ideology in postwar Japan<br />

8 Labor pains – where have all the babies gone?<br />

9 The examination hell frozen over – demographic change and college<br />

education in postwar Japan<br />

10 Still more labor pains – where have all the good jobs gone?<br />

11 Foreign Japan – immigrant labor and international marriage<br />

12 Farming Japan – where have all the farmers gone?<br />

13 Feminine Japan – three steps behind or stepping out?<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The lectures will often contain material not in the readings; attendance<br />

is important.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Essay examination at the end of the term(50%)<br />

2. Report on a subject chosen by the student(50%)<br />

The weighting of the examination and short paper may be adjusted to<br />

suit student needs, especially in the case of foreign students and those<br />

engaged in job seeking.<br />

IN SEARCH OF NEW CIVIC SOCIETIES 2credits (Spring)<br />

新市民社会論 2単位 (春学期)<br />

Civic Engagement and the Power of Citizen Based Organizations<br />

Lecturer BOCKMANN, DAVE<br />

講師 ボックマン, デイブ<br />

Course Description:<br />

“Civic Engagement” often used interchangeably with “Civil Society”<br />

refers to the participation of individuals and voluntary organizations<br />

(NGOs & NPOs) in the political and public sectors, including<br />

governmental decision-making. In this sense, civil society is well<br />

established in the U.S., less so in Japan. We will find out why.<br />

In this course we will examine civic engagement from several<br />

perspectives, globally and locally. We will examine civic engagement in<br />

the U.S. and Asia, where the focus will be on Japan, India and China. We<br />

will see how the struggles by minorities, women and the poor for equal<br />

rights alters the relationships of power and how environmental<br />

organizations are playing a leading role in the efforts to stop global<br />

warming.<br />

Textbooks:<br />

There is no textbook for this course, however, the reference books<br />

below will be used<br />

Reference Books:<br />

Civic Engagement in the U.S.<br />

Alexis de Tocqueville, 1993, Democracy in America, Penguin Classics<br />

Krezmann & MacKnight, 1993, Building Communities from the Inside<br />

Out. Northwestern Univ. Press<br />

Diers, J. 2004, Neighborhood Power: Building Community the Seattle<br />

Way. Univ. of Washington Press<br />

Civic Engagement General:<br />

Putnam, R. 1993 Making Democracy Work: Civic Traditions in<br />

Modern Italy. Princeton Univ. Press<br />

Civic Engagement in Japan:<br />

Kingston, J. 1998 Japan’s Quiet Transformations. Routledge<br />

Yamamoto T., et al. 1999 Deciding the Public Good: Governance and<br />

Civil Society in Japan. Japan Center for International Exchange<br />

Pekkanen, R. 2006 Japan’s Dual Civil Society: Members without<br />

Advocates. Stanford Univ. Press<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Course Plan:<br />

1. Introduction: The Battle of Seattle and the Meaning of Civil Society<br />

2.“Dead White Men”: The Roots of Civil Society<br />

3. Citizenship and Public Works<br />

4. Chonaikai – Japanese Neighborhood Associations<br />

5. Case Study: Community Development in a Seattle Neighborhood<br />

6. Community Organizing: How mass based organizations are built from<br />

the ground up<br />

7. The State and Civil Society<br />

8. Civic Engagement & Leadership in an Indian Fishing Village<br />

9. Self-Help Groups in India<br />

10. Civil Society in China<br />

11. The “growing” NPO movement in Japan<br />

12. Globalization and Civil Society<br />

13. Wrap-up Session<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

You will be asked to write an academic paper about one of the topics or<br />

one of the historical figures covered by this course. A draft paper must be<br />

submitted by week seven; the final paper is due by week 13. You may<br />

also be asked to periodically submit a one paragraph summary of the<br />

classroom discussion/lecture.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Exam<br />

2. Reports(60%)<br />

3. Attendance, Participation(40%)<br />

4. Other<br />

MULTIETHNIC JAPAN 2credits (Fall)<br />

多民族社会としての日本 2単位 (秋学期)<br />

Associate Professor, Faculty of Economics<br />

KASHIWAZAKI, CHIKAKO<br />

経済学部准教授 柏崎 千佳子<br />

Course Description:<br />

This course introduces students to 'multiethnic Japan'. Although<br />

Japanese society is often portrayed as ethnically homogeneous, its<br />

members include diverse groups of people such as the Ainu, Okinawans,<br />

zainichi Koreans, and various 'newcomer' immigrants. In this course,<br />

students will learn about minority groups in Japan and their relations with<br />

the majority 'Japanese' population. The goal of this course is to acquire<br />

basic knowledge and analytic tools to discuss issues concerning ethnic<br />

relations in Japan and elsewhere.<br />

Textbooks:<br />

Reading materials consist of excerpts from a variety of sources and will<br />

be provided by the instructor.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Is Japan ethnically/culturally homogeneous?<br />

3. Theories of ethnic relations<br />

4. Zainichi Koreans: past and present<br />

5. Zainichi Koreans: identity formation<br />

6. Visa overstayers and their families<br />

7. Nikkei South Americans<br />

8. Minority women<br />

9. People from buraku<br />

10. The Ainu<br />

11. Okinawans/Ryukyuans<br />

12. Presentations on the final project<br />

13. Summary — Rethinking Japanese society<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The class is conducted entirely in English. Much of class activity is<br />

devoted to oral presentations and discussion. Students are expected to read<br />

the assigned materials beforehand and to participate actively in the class.<br />

Method of Evaluation:<br />

Evaluation will be based on participation in classroom discussion<br />

(20%), a group presentation (15%), a mid-term essay of 400+ words<br />

(15%), a term paper of 1,800+ words (35%), and other reading/writing<br />

assignments (15%).<br />

412<br />

INTERCULTURAL COMMUNICATION 2 2credits (Fall)<br />

異文化コミュニケ-ション2 2単位 (秋学期)<br />

Identity of Japanese Sojourners<br />

Professor, Center for Japanese Studies TEZUKA, CHIZUKO<br />

日本語・日本文化教育センター教授 手塚 千鶴子<br />

Course Description:<br />

The first purpose is to help students learn how Japanese people have<br />

been experiencing exciting as well as confusing encounters with cultures<br />

different from their own and how such cross cultural encounters in and<br />

outside of Japan have been affecting their sense of identity and<br />

communication styles as an individual (and as people) from the times of<br />

Japan’s First Opening to the world in the late Edo Period up to the present<br />

from the three perspectives: history, cultural adjustment, and intercultural<br />

communication, utilizing case studies. The second purpose is to help both<br />

Japanese and international students who are brought together to Mita<br />

campus by the globalization and internationalization to make best use of<br />

this class to communicate effectively through discussion and other studentcentered<br />

activities.<br />

Textbooks:<br />

No designated textbook and handouts will be distributed.<br />

Reference Books:<br />

Tsuda Umeko and Women’s Education in Japan by Barbara Ross, Yale<br />

Univ Press, 1992.<br />

The White Plum: a biography of Ume Tsuda by Yoshiko Furuki,<br />

Weatherhieel, 1991.<br />

Intercultural Communication: reader 5 th ed., Larry Samovar and Richard<br />

E Porter, Wadsworth<br />

Publishing Company, 1989.<br />

Japanese Culture and Behavior (revised edition) ed.by Takie Sugiyama<br />

Lebra and William Lebra,<br />

Univ. of Hawaii Press, 1986.<br />

Japanese Patterns of behavior ed by Takie Sugiyama Lebra, Univ. of<br />

Hawaii Press, 1976.<br />

Exploring Japaneseness: on Japanese Enactments of Culture and<br />

Consciousness ed by Ray<br />

Course Plan:<br />

1. Orientation to the course<br />

2. A brief historical review of Japan’s encounter with the outside world as<br />

an island nation up to the late Edo Period<br />

3. Japan’s attitude towards the West after the First Opening of Japan with<br />

an emphasis on absorbing the Western civilization<br />

4. Japan’s endeavor to modernize herself in comparison with Korea and<br />

China<br />

5. A case study of Umeko Tsuda 1: a successful sojourn in America<br />

6. A case study of Umeko Tsuda 2: many years of struggle adjusting back<br />

to Japan<br />

7. Cross cultural adjustment1: culture as mental softwear, stages of cross<br />

cultural adjustment, and facilitating factors of cross cultural adjustment<br />

8. A case study of Paris Syndrome or Double Suicide in Los Angels:<br />

overadjustment and challenges for Japanese sojourners<br />

9. A case study of a Malaysian woman married to a Japanese: cultural<br />

identity<br />

10. Identity: ego identity, personal identity, and social identity, process of<br />

identity formation, and issues of identity fluctuation in cross cultural<br />

adjustment<br />

11. A case of Jiro, a Japanese returnee who spent 6 years in U.S.A.:<br />

formulation and transformation of cultural identity and adjustment issue<br />

back in Japan<br />

12. A case study of Masao Miyamoto adjusting back to Japan in the<br />

Showa Period in comparison with Umeko Tsuda in the Meiji Period:<br />

13. Wrap-up:Challenge for both Japanese and non-Japanese in the<br />

globalizing world<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Those students who are willing to participate actively in class are most<br />

welcome. Students are strongly<br />

encouraged to engage actively in pair work, a small group discussion and<br />

class discussion.


Method of Evaluation:<br />

To be based on combination of Reports and Attendance and Class<br />

Participation.<br />

Questions/Comments:<br />

You are welcome to ask questions or to consult with the instructor in<br />

person during the office hour (to<br />

be announced at the first session) or through e-mail at<br />

ctezuka@ic.keio.ac.jp<br />

JAPANESE PSYCHOLOGY IN CONTEMPORARY JAPAN(1)<br />

2credits (Fall)<br />

日本人の心理学(1) 2単位 (秋学期)<br />

Conflict Management<br />

Professor, Center for Japanese Studies TEZUKA, CHIZUKO<br />

日本語・日本文化教育センター教授 手塚 千鶴子<br />

Course Description:<br />

This course is designed to explore how Japanese manage interpersonal<br />

conflict both among themselves as well as in interaction with foreigners,<br />

and its implications for Japanese society which is becoming more<br />

multicultural in this accelerated globalization age. Though a Western<br />

notion of conflict claims that conflict is inevitable yet not necessarily bad,<br />

the Japanese society has been described to believe in its selfimage as a<br />

conflict-free society and to abhor and avoid interpersonal conflicts as any<br />

cost. With this apparent contrast in mind, students will learn<br />

characteristics of Japanese conflict management strategies, their cultural<br />

and social psychological background, and the challenges for both<br />

Japanese and foreigners in trying to creatively deal with intercultural<br />

conflicts. And students will be asked to take some psychological measures<br />

related to conflict for self-understanding.<br />

Textbooks:<br />

No designated textbook and handouts will be distributed.<br />

Reference Books:<br />

Conflict in Japan edited by Ellis Krauss, Thomas Rohren, and Patricia<br />

G.Steinhoff, University of<br />

Hawaii Press, 1990.<br />

Japanese Culture and Society: model of interpretation edited by Kreiner<br />

and Olscheleger,<br />

Monographien 12, Deutschen Institute fur<br />

Japanstudien der Philipp-Franz-von-Siebold-Stiftung, 1996.<br />

Das Wesen von Naikan: the essence of NAIKAN 内観の本質edited by<br />

Prof. Akira Ishii/Shaku Yoko<br />

JOseh Hartl (Hrsg.), altes Wissen, neue<br />

Wege, 2000. (a book in German, English and Japanese)<br />

Course Plan:<br />

1. Orientation and test-taking on conflict management style<br />

2. Harmony Model vs. Conflict Model of Japanese Society and orientation<br />

to writing conflict episode journal<br />

3. Non-confrontational Strategies of Conflict Management:Bullying in<br />

Japanese Schools 1<br />

4. Non-confrontational Strategies of Conflict Management: Bullying in<br />

Japanese Schools 2<br />

5. Non-confrontational Strategies of Conflict Management:Karoushi<br />

andGaman<br />

6. Japanese cultural values underlying non-confrontational strategies<br />

7. How Japanese express anger<br />

8. Cross cultural comparison of conflict management between U.S.A. and<br />

Japan<br />

9. A case study of intercultural conflict around theEhimemaru incident<br />

10. Intercultural conflicts between Japanese teachers and int’l students<br />

11. Japanese conflict management seen from a perspective of a bicultural<br />

writer, Kyouko Mori.<br />

12. How to make use of anger creatively<br />

13. Wrap-up session<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Students who are willing to participate actively in class are most<br />

welcome. Students are strongly encouraged to engage actively in pair<br />

work, a small group discussion and class discussion. Students are<br />

expected to complete reading assignment before coming to class.<br />

413<br />

Method of Evaluation:<br />

To be based on the combination of reports, attendance, and<br />

participation.<br />

Questions/Comments:<br />

You are welcome to ask questions or to consult with the instructor in<br />

person during the office hour (to be announced at the first session) or<br />

through e-mail at ctezuka@ic.keio.ac.jp<br />

INTRODUCTION TO POLITICS IN JAPAN 2credits (Spring)<br />

日本政治論 2単位 (春学期)<br />

The history of Japanese politics after World War II<br />

Lecturer AOKI, HIROKO<br />

講師 青木 裕子<br />

Course Description:<br />

The aim of this lecture is to acquire knowledge and thinking ability for<br />

problems that beset modern Japanese society by studying history of<br />

Japanese politics after WWII and reading newspaper articles on current<br />

affairs.<br />

Textbooks:<br />

Materials will be handed out.<br />

Reference Books:<br />

・Duus, Peter (1976). The Rise of Modern Japan, Boston: Houghton<br />

Mifflin.<br />

・Vogel, Ezra F. (2001). Japan as Number One: Lessons for America, San<br />

Jose: iUniverse.com.<br />

・Wolferen, Karel van (1993). The Enigma of Japanese Power: People<br />

and Politics in a Stateless Nation, Tokyo: Tuttle.<br />

・MacMurray, John Van Antwerp (1992). How the Peace was Lost: the<br />

1935 Memorandum, Developments Affecting American Policy in the Far<br />

East, CA: Hoover Institution Press.<br />

・Pinguet, Maurice (1984). La mort volontaire au Japon, Paris: Gallimard.<br />

(English translation by Rosemary Morris(1993). Voluntary death in<br />

Japan,Cambridge, UK and Cambridge, MA : Polity Press.<br />

・Ralws, John (1999). "Fifty Years After Hiroshima," in Collected<br />

papers, Cambridge, Mass. and London : Harvard University Press.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction<br />

2. Defeat of Japan<br />

3. Occupied Japan and Reforms by GHQ<br />

4. Tokyo War Crimes Tribunal<br />

5. San Francisco Peace Treaty and Independence<br />

6. Conversion of USA’s Japan Policy<br />

7. Security Partnership of Japan and USA<br />

8. Cold War and Japan<br />

9. Japan’s High Economic Growth Period<br />

10. Plan to Remodel the Japanese Archipelago<br />

11. Oil Shocks and Louvre Accord<br />

12. Bubble Period and International Cooperation<br />

13. Discussions<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Positive and voluntary attitude will be highly evaluated.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Presentation, Reports(60%)<br />

2. Attendance(40%)<br />

JAPANESE FOREIGN POLICY 2credits (Fall)<br />

日本の対外政策 2単位 (秋学期)<br />

Lecturer NOBORI, AMIKO<br />

講師 昇 亜美子<br />

Course Description:<br />

This course is a general introduction to postwar Japanese history with a<br />

focus on foreign policy; it also addresses important aspects of Japanese<br />

domestic politics as well as cultural issues. It will also examine<br />

international relations of the Asia-Pacific region while offering an<br />

overview of Japan’s evolving relations with a number of important actors<br />

in the region, such as the U.S., China and the ASEAN countries.<br />

Also throughout the course, contemporary issues within the post-Cold<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


War global environment as well as controversial issues within Japan, such<br />

as constitutional revision and Yasukuni issue, will be discussed using a<br />

historical perspective.<br />

The class will combine lectures, academic readings, films, students’<br />

presentations and discussions in order to cover these areas noted above.<br />

Course Plan:<br />

Week 1 Introduction: Japan in the Eyes of the World<br />

Week 2 The Significance of Japan’s International Relations<br />

Week 3 The Legacy of Defeat and Occupation --1940s<br />

Week 4 Re-entry into the International Society with the Yoshida<br />

Doctrine—1950s<br />

Week 5 Japan as the Economic Power and Its Response to the Vietnam<br />

War—1960s<br />

Week 6 Detent in Asia and Japan’s Autonomous Diplomacy—1970s<br />

Week 7 The End of Detent and Japan’s Burden Sharing—1980s<br />

Week 8 New Challenge in the Post-Cold War Period—1990s<br />

Week 9 Japan and A New Regional Order in the 21st Century—Rise of<br />

China, ASEAN+3, East Asian Community<br />

Week 10 Historical Baggage—Textbook, Yasukuni, memory<br />

Week 11 Student Presentations<br />

Week 12 Student Presentations<br />

Week 13 Student Presentations<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

This seminar is designed for those who are interested in Japan, Asia,<br />

history issues, and international relations. This seminar will be conducted<br />

in English. The students with limited English ability are welcome. No<br />

background knowledge is required.<br />

Method of Evaluation:<br />

1. Exam(0 )<br />

2. Writing Assignment (40 )<br />

3. Attendance & Class Participation( 30 )<br />

4. Other(Presentation 30)<br />

JAPANESE ECONOMY 2credits (Fall)<br />

ジャパニーズ・エコノミー 2単位 (秋学期)<br />

Professor, Graduate School of Business and Commerce<br />

KASHIWAGI, SHIGEO<br />

商学研究科教授 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金)<br />

Course Description:<br />

The objective of this course is to discuss and understand the<br />

developments in the Japanese economy and its policies from a global<br />

perspective.<br />

The course will provide opportunities for students, especially for those<br />

coming from abroad, to examine various policy issues that have arisen in<br />

Japan in the last three decades. This course will also provide opportunities<br />

for Japanese students to look at their own economy from a global<br />

perspective. The focus will be less on theoretical and empirical aspects<br />

and more on understanding economic, political, social as well as historical<br />

background of specific economic issues confronting the Japanese people<br />

in recent years.<br />

Textbooks:<br />

Cargill, Thomas F. and Takayuki Sakamoto, Japan Since 1980,<br />

(Cambridge University Press, New York, 2008)<br />

Course Plan:<br />

・Introduction and overview<br />

・Historical background of the Japanese economy<br />

・Economic and political institutions in the 1970s<br />

・The “High-Water Mark” from 1980 to 1985<br />

・The bubble economy from 1985 to 1990<br />

・Economic and financial distress from 1990 to 2001<br />

・Why did the economic and financial distress last so long?<br />

・Political economy of the fiscal program<br />

・The Koizumi reform<br />

・Corporate governance, labor practices and citizens’ life<br />

・Japanese political economy in the new century<br />

・Policies of the Hatoyama government<br />

414<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The course will be organized as a combination of lectures and seminars,<br />

and will be conducted entirely in English. There are no pre-requisites for<br />

this course, but it would be advisable for students to have strong interest<br />

in the Japanese economy and some basic knowledge about macroeconomics.<br />

Students should take turns to report to the class the discussions made in<br />

the assigned chapters of the textbook or other relevant papers. Students<br />

are expected to actively participate in classroom discussions in English.<br />

Students who are not comfortable in following the discussions and<br />

presenting his/her views in English are strongly discouraged to take this<br />

course.<br />

Method of Evaluation:<br />

Evaluation will be based on attendance, class participation and<br />

preparation of a term paper written in English on a relevant topic to be<br />

submitted towards the end of the semester.<br />

MANAGEMENT IN JAPAN 2credits (Spring)<br />

日本のビジネスマネジメント 2単位 (春学期)<br />

The Kaisha in the 21st Century<br />

Lecturer HAGHIRIAN, PARISSA<br />

講師 ハギリアン, パリッサ<br />

Course Description:<br />

The course introduces the characteristics of the Japan as a place of<br />

business and the main aspects of Japanese management. The course starts<br />

with a theory lecture on culture and its relevance for international<br />

management and business communication. After this an overview of the<br />

modern Japanese business environment is given. Major points of<br />

discussion are the most prominent aspects of Japanese management, such<br />

as production management, distribution as well as human resource and<br />

knowledge management within Japanese corporations.<br />

The course aims to:<br />

• provide an overview of the modern Japanese business environment<br />

• explain the most important social concepts in Japanese society and<br />

their relevance for Japanese management and Japanese business culture<br />

• discuss the most prominent aspects of Japanese management, such as<br />

production management, distribution and management activities within a<br />

Japanese corporation<br />

• present the latest developments in the Japanese management<br />

environment<br />

Textbooks:<br />

Parissa Haghirian (Ed.): J-Management; Fresh Perspectives on the<br />

Japanese Firms in the 21st Century. Universe 2009<br />

Reference Books:<br />

Parissa Haghirian (Ed.): Innovation and Change in Japanese<br />

Management. Palgrave MacMillan, London, 2010.<br />

Course Plan:<br />

1. Course Coordination, Management and Culture (Asian and Western<br />

Management Styles)<br />

2. Social Concepts in Japan (Collectivism, harmony, hierarchy,<br />

achievement orientation)<br />

3. Historical Development of Japanese Management<br />

4. Industry Structure in Japan and the Japanese market<br />

5. Production management in Japan<br />

6. Human Resource Management in Japan<br />

7. Japanese Distribution Systems<br />

8. Knowledge Management in Japan<br />

9. Strategy Formulation in the Japanese Firm<br />

10. Decision Making and Negotiation Styles in Japan<br />

11. Structural Changes in Japanese Business – The Nissan-Renault Case<br />

12. New Japanese Management Styles – The Kaisha in the 21st Century<br />

13 The Future of Japanese Management – Final Test<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

The majority of meetings will be held in a seminar format. Students are<br />

expected to attend classes and participate actively in class discussion.<br />

Students will work on different topics. Accordingly, attendance and<br />

participation in class discussions will be critical to the success of this<br />

course and will also determine students` grades.


Method of Evaluation:<br />

1. Exam(70%)<br />

2. Attendance(10%)<br />

3. Participation(10%)<br />

4. Assignments(10%)<br />

INTERNATIONAL COMPARISON OF MANAGEMENT<br />

SYSTEMS 2credits (Fall)<br />

国際経営比較 2単位 (秋学期)<br />

Pros and Cons of Japanese and American Management Systems<br />

Lecturer YOSHIDA, FUMIKAZU<br />

講師 吉田 文一<br />

Course Description:<br />

This course aims to clarify the differences between the Japanese<br />

management system and the American system. Over the last two decades,<br />

the appraisal of Japanese management has fallen sharply from a high level<br />

during the 1980s, while the evaluation of American management has risen<br />

equally sharply. In particular, in the “post-bubble” period in Japan, there<br />

is a strong tendency to criticize the domestic management system, and<br />

praise American-style management nationwide. This raises a major<br />

question: how can the appraisal of a well-established management system<br />

change so uncritically in a stable and peaceful society ? We will discuss<br />

this issue in order to understand the significance of management systems.<br />

Based on this understanding, we examine the current issues that both<br />

systems face today.<br />

Textbooks:<br />

No particular textbook will be used.<br />

Reference Books:<br />

Appropriate readings will be suggested in conjunction with the lectures.<br />

Course Plan:<br />

1. Introduction to the course<br />

2. Multinational Corporations, the main subject of the course<br />

3. Preconditions for Japanese management system<br />

4. Lifetime employment system (1) advantages and disadvantages<br />

5. Lifetime employment system (2) subsystems and international<br />

comparison<br />

6. Seniority system<br />

7. Top management and Decision making process<br />

8. Case study of a Japanese company in the USA (video)<br />

9. Discussion based on the above video<br />

10. Corporate philosophy and underlying strategy<br />

11. Current issues of Japanese and American systems (1) employment<br />

system<br />

12. Current issues of Japanese and American systems (2) organization<br />

13. Concluding remarks<br />

Lecturer's Comments to Students:<br />

Students are strongly encouraged to contribute to the class by actively<br />

participating in class discussions.<br />

Based upon the lecturer's international management experience,<br />

including 12 years of overseas assignments, many cases of international<br />

transactions and negotiations will be provided to make this course more<br />

realistic, and to broaden students' understanding of global business.<br />

Method of Evaluation:<br />

Grading will be based on attendance, class participation, and a term<br />

paper.<br />

JAPANESE SOCIETY AND BUSINESS 2credits (Fall)<br />

日本の経営 2単位 (秋学期)<br />

Associate Professor, Faculty of Business and Commerce<br />

UMEZU, MITSUHIRO<br />

商学部准教授 梅津 光弘<br />

Course Description:<br />

Goal:<br />

In this course, we will analyse contemporary Japanese society and<br />

business from an ethical perspective.<br />

Through lecture and case discussion, I would like to find a balancing<br />

point of culturally contextualized management and globally acceptable<br />

415<br />

norms for future international business. Also, I would like to discuss the<br />

strong points of Japanese Style Management which could be transferable<br />

to other cultures, and the weak points which would be universally<br />

unacceptable.<br />

Method:<br />

First, I will highlight the historical and theoretical aspects fundamental<br />

to analyzing Japanese society and business from an ethical perspective.<br />

Then I will assign you to read short cases which describe recent incidents<br />

that have caused public controversy both in Japan and elsewhere.<br />

Textbooks:<br />

1) Reischauer, E.O. The Japanese Today: Change and Continuity.<br />

The Belknap Press of Harvard University Press, 1988.<br />

2) Handouts<br />

Course Plan:<br />

Session 1 Geography, Climate and Demography of Japan<br />

[R:Ch 1-3]<br />

Session 2 Historical Orientation of Japan<br />

[R:Ch. 4-6, 7-11]<br />

Session 3 Interpretation of Contemporary Japan 1<br />

[R:Ch. 12-13, Handouts 1]<br />

Session 4 Interpretations of Contemporary Japan 2<br />

[R:Ch. 12-13, Handouts 2]<br />

Session 5 Interpretations of Contemporary Japan 3<br />

[R:Ch. 14-15, Handouts 3-4]<br />

Session 6 Midterm Exam.<br />

Session 7 Japanese Industrial Policy<br />

[R:Ch. 32-33、Case No.1]<br />

Session 8 Japanese Corporate System 1<br />

[R:Ch.33-34 Case No.2]<br />

Session 9 Japanese Corporate System 2<br />

[Case No.3]<br />

Session 10 Japanese Employment System<br />

[Case No.4]<br />

Session 11 Japanese Management System: Human Relationship<br />

[Case No.5]<br />

Session 12 Japanese Business in Transition: Community<br />

[Case No.6]<br />

Method of Evaluation:<br />

Mid-Term Examination (TBA) ............... 30%<br />

Final Project (A4 X5-10) ...................... 40%<br />

Class Participation ................................ 20%<br />

Homework ............................................ 10%<br />

LEADING CREATIVE BUSINESS IN JAPAN 2credits<br />

(Spring)<br />

日本の最先端創造的ビジネス 2単位 (春学期)<br />

Professor, Faculty of Business and Commerce<br />

TOBIN, ROBERT I.<br />

商学部教授 トビン, ロバート I<br />

Course Description:<br />

This course provides students with an understanding of the unique<br />

challenges of starting and leading creative businesses in Japan. The focus<br />

will be on Japan-based businesses in fashion, art, music, food, advertising,<br />

and design.<br />

Students will understand what is involved in starting and leading a<br />

company in one of these fields. We will examine the unique ways of<br />

doing business in Japan, such as the barriers of language and trade, agent<br />

arrangements,cultural aspects of creative businesses, consumer<br />

expectations, as well as recent efforts at pan-Asian alliances and the<br />

impact of globalization.<br />

An important part of this course will be a series of individual and group<br />

research projects to gain a greater understanding of a particular industry<br />

and a career plan that includes elements of starting a creative business.<br />

Students will enhance their communication and leadership skills on<br />

group projects with other students. This course requires regular attendance<br />

and a significant time commitment.<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


Textbooks:<br />

Loori, John Zen of Creativity<br />

Pink, Daniel A Whole New Mind<br />

Course Plan:<br />

1.Introduction to Course: Leading Creative Businesses In Japan<br />

2.Challenges of Starting A Creative Business<br />

3.The Demand for the Japanese Aesthetic<br />

4.Case Study: Start Up of A Design Firm<br />

5.Interviews With Creative Business Leaders<br />

6.Uniquely Japanese: Agents, Culture, Language<br />

7.Student Industry Presentations<br />

8.Student Industry Presentations<br />

9.Challenges of Leading A Creative Enterprise<br />

10.Field Trip or Guest Speaker<br />

11.Individual Career Plan<br />

12.Individual Career Plan<br />

13.Examination<br />

Method of Evaluation:<br />

Exam, Projects, Attendance and Class Participation<br />

ARTISANRY IN JAPAN'S SMALL BUSINESSES 2credits<br />

(Fall)<br />

日本の中小企業における職人芸 2単位 (秋学期)<br />

Professor, Faculty of Business and Commerce<br />

TOBIN, ROBERT I.<br />

商学部教授 トビン, ロバート I<br />

Course Description:<br />

This course focuses on selected Japanese small businesses that have<br />

developed world class products. The focus will be decidedly on low tech<br />

businesses with an examination of industries such as sporting goods, art,<br />

stationery goods, ceramics, design and traditional Japanese sweets and<br />

cultural products. Among the companies we will examine will be Olfa,<br />

Pilot,Toraya and Molten.<br />

Students will explore the economic history of small businesses in<br />

Japan, the motivation for entrepreneurs in Japan, consumer expectations,<br />

the focus on quality, the relationships between entrepreneurs and the<br />

larger companies, the challenges of globalization for these companies, and<br />

the efforts at revival of selected industries.<br />

An important part of this course will be individual and group research<br />

projects to gain a greater understanding of particular industries and<br />

companies.<br />

Students will enhance their communication and leadership skills on<br />

group projects with other students. This course requires a significant time<br />

commitment and regular attendance and participation.<br />

Textbooks:<br />

Whittaker, Small Firms in the Japanese Economy<br />

Schumacher, Small Is Beautiful<br />

Course Plan:<br />

1.Introduction to Course: Artisanry In Japanese Business<br />

2.Artisanry as Part of Culture<br />

3.Understanding the Mind of Entrepreneurs<br />

Efforts To Be The Best In The World<br />

Summaries of Assigned Articles on Artisanry<br />

4.Role of Small Business and Entrepreneurism in Japanese Economic<br />

History/Globalization and Japanese Artisanry<br />

5.Case Study--How A Small Pen Company Went Global: Pilot<br />

6.Examination of Stationery and Confectionery Industries<br />

7.Student Industry Presentations<br />

8.Student Industry Presentations<br />

9.Traditional Japanese Beverages<br />

10.Field Trip or Guest Speaker<br />

11.Individual Company Profiles<br />

12.Individual Company Profiles<br />

13.Examination<br />

Method of Evaluation:<br />

Exam, Individual and Group Projects, Attendance and Class<br />

Participation<br />

416


現代社会と医学Ⅰ(渡航医学) 2単位 (春学期)<br />

現代社会と医学Ⅰ(渡航医学) 2単位 (秋学期)<br />

渡航医学 Travel medicine<br />

保健管理センター教授 南里 清一郎<br />

保健管理センター教授 河邊 博史<br />

保健管理センター准教授 德村 光昭<br />

保健管理センター准教授 広瀬 寛<br />

保健管理センター准教授 西村 由貴<br />

授業科目の内容:<br />

渡航医学とは,海外への移動(旅行,長期滞在)に伴って発生す<br />

る病気や怪我の予防や治療を扱う医学のことです。<br />

2007 年外務省統計では,1,700 万人以上の人が海外旅行をし,仕<br />

事や留学などの長期滞在者は,約74万人を超えています。<br />

途上国は医療事情が悪く,いざという時の緊急医療でさえ不安が<br />

あります。先進国では医療費が高く医療機関受診方法に不安があり<br />

ます。感染症の予防に関しては,予防接種が重要な意味を持ちます<br />

が,途上国においては,個人防衛のために必要であり,先進国,特<br />

にアメリカでは集団生活(留学など)を行う際に義務となります。<br />

生活習慣病に関しては,環境の変化による持出し病の悪化や,発症<br />

を早める可能性もあります。またカルチャーショックによる精神的<br />

な問題も生じます。以上のような事に関し,保健管理センターの各<br />

専門医がオムニバス形式で講義を行います。<br />

テキスト(教科書):<br />

南里清一郎編・著『海外生活における健康管理-渡航にあたって<br />

心身の健康を守るため-』(ライフマネージメント社,2009年,2,500<br />

円)<br />

参考書:<br />

<strong>慶應義塾大学</strong>保健管理センター編『新・保健衛生』(<strong>慶應義塾大学</strong><br />

出版会,2007年)<br />

授業の計画:<br />

第1 回 オーバービュー 教授 南里清一郎<br />

第2 回 海外の医療制度 〃<br />

第3 回 予防接種 〃<br />

第4 回 感染症① 〃<br />

第5 回 感染症② 〃<br />

第6 回 高血圧 教授 河邊 博史<br />

第7 回 飲酒・喫煙 〃<br />

第8 回 糖尿病 准教授 広瀬 寛<br />

第9 回 肥満 〃<br />

第10回 精神保健 准教授 西村 由貴<br />

第11回 高山病・潜水病・時差 准教授 德村 光昭<br />

エコノミー症候群<br />

第12回 薬物乱用 〃<br />

第13回 試験 教授 南里清一郎<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

留学や海外研修をする予定の学生の受講を勧めます。<br />

成績評価方法:<br />

最終講義日の試験の結果による評価<br />

417<br />

現代社会と医学Ⅱ(現代社会とcommon disease) 2単位<br />

(秋学期)<br />

現代社会とcommon disease<br />

保健管理センター教授 齊藤 郁夫<br />

保健管理センター教授 大野 裕<br />

保健管理センター准教授 和井内 由充子<br />

保健管理センター准教授 森 正明<br />

保健管理センター准教授 森木 隆典<br />

授業科目の内容:<br />

ストレスの多い現代には精神保健もきわめて重要な課題です。さ<br />

らに,急速な国際化に伴う感染症,薬物乱用も大きな問題です。<br />

高血圧,高脂血症,糖尿病,肥満,動脈硬化など日本人の代表的<br />

な病気は,運動不足,食べ過ぎ,喫煙などの生活習慣との関連が強<br />

いことから,現在では生活習慣病と呼ばれています。さらにこれら<br />

が同時に存在するメタボリックシンドロームは中高年の30~40 %に<br />

みられ,問題になっています。<br />

大学生に代表される若者が現代社会の医学の重要問題を理解し,<br />

健康的な生活習慣を実行維持するための保健教育の意義はますます<br />

大きくなっています。下記の講義内容に関し保健管理センターの各<br />

専門医がオムニバス形式で講義を行います。<br />

授業の計画:<br />

第1 回 オーバービュー、薬物 教授 齊藤 郁夫<br />

第2 回 精神保健 1 教授 大野 裕<br />

第3 回 精神保健 2 〃<br />

第4 回 高血圧 教授 齊藤 郁夫<br />

第5 回 AIDS 准教授 森木 隆典<br />

第6 回 貧血 〃<br />

第7 回 高脂血症、動脈硬化 准教授 〃<br />

第8 回 糖尿病、肥満 教授 齊藤 郁夫<br />

第9 回 結核 准教授 森 正明<br />

第10回 食中毒 〃<br />

第11回 心臓病 准教授 和井内由充子<br />

第12回 救急蘇生 〃<br />

第13回 試験 教授 齊藤 郁夫<br />

成績評価方法:<br />

最終講義日の試験の結果による評価<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


418


情報処理概論Ⅱ(JavaB) 4単位 (通年)<br />

Java言語によるプログラミング入門<br />

講師 藤村 光<br />

授業科目の内容:<br />

Java 言語を用いてコンピュータを動かす方法,およびプログラミ<br />

ングの基礎を紹介します。<br />

問題をコンピュータで処理できるように分析し,処理を組み立て,<br />

プログラムを作成し,結果を検証するという手順で,プログラムを<br />

作成する際に必要となる一般的な知識を習得するのが目的です。<br />

テキスト(教科書):<br />

Web サイトhttp://web.hc.keio.ac.jp/~fujimura/ で公開しています。適<br />

宜更新します。<br />

参考書:<br />

講義の展開と個人の進捗にあわせて適宜紹介します。<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. ウィンドウの表示<br />

3. コンパイルと実行<br />

4. ボタン,レイアウト,イベントの処理(計3 回)<br />

5. クラス変数<br />

6. 四則演算(計2 回)<br />

7. 式,演算子,カウンタ,合計計算,最大値と最小値(計2 回)<br />

8. 配列<br />

9. 春学期演習<br />

10. プログラムのスタイル(春学期復習)<br />

11. 整列,検索<br />

12. テキスト・ファイルの読み込みと例外処理(計3 回)<br />

13. マルチスレッドと描画(計4 回)<br />

14. 再帰構造と再帰プログラミング(計2 回)<br />

15. 最終演習(計2 回)<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

自分なりに「こんなことができるようになりたい」という目標を<br />

持って参加して下さい。<br />

ワープロや表計算はできるがコンピュータ言語は初めてという人<br />

と,他のコンピュータ言語を習得済みの人では,到達目標が異なる<br />

のが普通です。春学期の前半に各人の目標を設定しましょう。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

fujimura@hc.cc.keio.ac.jp までどうぞ。<br />

情報処理概論Ⅱ(JavaA) 2単位 (秋学期)<br />

講師 神林 靖<br />

授業科目の内容:<br />

将来プログラムを用いて情報処理をする準備として,Java 言語に<br />

よるプログラミングを学ぶ。簡単な計算やデータ処理を行うことに<br />

よって,Java プログラムの構成を,そしてコンピュータによるデー<br />

タ処理を理解できるようにしたい。プログラミングを通してアルゴ<br />

リズミックな考え方が身につけられるよう努力したい。一般的なコ<br />

419<br />

ンピュータの知識があれば十分で,プログラミング関しての予備知<br />

識は必要としない。<br />

テキスト(教科書):<br />

「Javaではじめるアルゴリズム入門」山地秀美,技術評論社<br />

参考書:<br />

「明解JAVA 入門編」柴田望洋,ソフトバンククリエイティブ<br />

授業の計画:<br />

1. ガイダンス<br />

2. プログラムのコンピュータの関係<br />

3. コンパイルと実行<br />

4. 変数と代入,そして四則演算と型変換<br />

5. 入出力<br />

6. 制御文と演算子(1)<br />

7. 制御文と演算子(2)<br />

8. 二次方程式の解を求める<br />

9. 1 次元配列と多次元配列<br />

10. 偏差値を求める<br />

11. 二分法で方程式の解を求める<br />

12. 乱数を利用する<br />

13. 探索と整列のアルゴリズム<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

C 言語等他のプログラミング言語の既習者は申し出られたい。で<br />

きるだけ,個別に対応したいと考えています。<br />

成績評価方法:<br />

・レポートによる評価<br />

・平常点:出席状況および授業態度による評価<br />

質問・相談:<br />

yasushi@hc.cc.keio.ac.jp で受け付けます。<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


知的資産概論 -保護と活用をめぐる課題- 2単位<br />

(春学期)<br />

知的資産センター教授(有期) 羽鳥 賢一<br />

授業科目の内容:<br />

種々の知的資産や制度について、その仕組みを概括した上で、そ<br />

の保護のあり方や活用の方策に関し、今日の課題やその課題への対<br />

応策を考えます。また、その中で、現在および将来の知的財産のあ<br />

り方に関する幅広い知識を修得することを目標とします。<br />

知的財産には、技術(特許やノウハウ)、デザイン(意匠)、ブラ<br />

ンド(商標)、プログラムやデーターベース(著作権)、音楽・映画<br />

等のコンテンツ(著作権)といったものがありますが、その権利の<br />

内容や活用法は、それぞれ固有の特色があります。また、同じ知的<br />

財産が世界共通的に保護・活用される場合でも、国によってその取<br />

扱いが異なることもあります。本講義では、こうした種々の知的財<br />

産の保護と活用をめぐる現状と課題について、テーマに応じ、その<br />

分野の第一線でご活躍の有識者を招いて、講演および質疑応答する<br />

中で理解を深めてまいります。<br />

テキスト(教科書):<br />

講義資料を配布します。<br />

参考書:<br />

「産業財産権標準テキスト」特許庁企画<br />

「知的創造時代の知的財産」清水啓助他著,<strong>慶應義塾大学</strong>出版会<br />

「よくわかる特許」羽鳥賢一他著,オーム社<br />

「著作権の考え方」岡本著,岩波新書<br />

授業の計画:<br />

(内容と順序は変更になる場合があります。テーマにより第一線の外<br />

部講師を招きます。)<br />

1. 知的財産の新たな時代、特許の仕組みと課題(1)<br />

2. 特許の仕組みと課題(2)、デザインの保護と活用<br />

420<br />

3. 著作権の仕組みと課題<br />

4. 商標・ブランドの価値と課題<br />

5. コンテンツビジネスの仕組みと課題<br />

6. 音楽に関する著作権と課題<br />

7. 企業の知的財産戦略<br />

8. 知的財産の権利行使と紛争処理<br />

9. ベンチャー起業の仕組みと課題<br />

10. 米国でのバイオベンチャー起業と知財戦略<br />

11. 知的財産の国際動向<br />

12. アジアでの知的財産保護と課題<br />

13. 産学連携の現状と課題、まとめ<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

積極的に学ぶ意欲を持つ学生を歓迎します。<br />

単位の取扱いについては、学部により異なりますので注意してく<br />

ださい。<br />

成績評価方法:<br />

平常点およびレポートによる評価<br />

質問・相談:<br />

各授業の最後に質問の時間を設けます。


421<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


422


423<br />

諸<br />

研<br />

究<br />


424


グローバル金融市場論 2単位 (春学期)<br />

総合政策学部教授 竹中 平蔵<br />

経済学部教授 櫻川 昌哉<br />

授業科目の内容:<br />

この講義は,シティグループ証券の寄附講座である。<br />

竹中平蔵教授を中心とする担当教員及びシティグループ証券調査<br />

本部日本株ストラテジスト藤田勉(<strong>慶應義塾大学</strong>グローバルセキュ<br />

リティ研究所客員研究員)が中心となって,理論,実務両面双方か<br />

ら国際資本市場の歴史,現状,そして今後の展望を講義する。<br />

金融市場を理解するのに不可欠なものは,歴史観,世界観,そし<br />

て理論である。その理論に関しては,経済学,金融論,公共政策論<br />

などマクロの視点のみならず,企業法制,金融法制,経営学,財務<br />

会計などに多岐に亘る総合的な知識が必要である。ところが,従来<br />

の国際資本市場論は学術的な立場から語られることが多く,実務家<br />

の立場からの意見が強く反映されているとは言いがたい。特に,経<br />

営学,財務会計,企業法制は理論と実践の乖離が大きく,それらを<br />

既存の理論と整合的,かつ有機的に分析する研究が進んでいるとは<br />

いいがたい。そこで,グローバルな視点から,これらの理論を金融<br />

市場と企業分析に応用することを,講義の中心にすることが特徴の<br />

一つである。講義の最後においては,経済学,金融論,法制,経営<br />

学,財務会計に関わる理論を応用して,過去や現在の国際金融危機,<br />

日米の不良債権問題を具体的に分析する。<br />

テキスト(教科書):<br />

藤田勉著「ブルーオーシャンとコーポレートブランド(仮)」毎日<br />

新聞社<br />

(履修学生には配布の予定)<br />

参考書:<br />

竹中平蔵著「構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌」,2006 年日本<br />

経済新聞社<br />

竹中平蔵著「闘う経済学 未来をつくる「公共政策論」入門」,<br />

2008 年集英社インターナショナル<br />

藤田勉著「新会社法で変わる敵対的買収」,2005 年東洋経済新報社<br />

堀紘一,藤田勉共著「M & A で生きる企業消え去る企業」,2007<br />

年 PHP 出版<br />

授業の計画:<br />

・ガイダンス<br />

・世界の資本市場概論<br />

・日本の株式市場の歴史と現状<br />

・世界の債券市場の概観<br />

・外国為替市場の概観<br />

・会社法と金融法制,証券市場とコーポレートガバナンス<br />

・会社法と金融法制,M & A の理論と実践<br />

425<br />

・経営戦略論,ポジショニング理論,リソースベーストビュー<br />

・経営戦略論,SECI モデル,ブルーオーシャン戦略,コーポレート<br />

ブランド戦略<br />

・会計制度,国際財務報告基準<br />

・資産運用の理論と実践,ファンドマネージャー入門(株式編)<br />

・資産運用の理論と実践、ファンドマネージャー入門(債券編)<br />

・経済政策と株式市場<br />

・ケーススタディ:日米金融危機の比較研究<br />

・試験<br />

担当教員から履修者へのコメント:<br />

授業への感想・意見・質問・評価などを毎回積極的に受け付け,<br />

授業内容の軌道修正にも積極的に反映させていきたい。<br />

成績評価方法:<br />

試験,平常点(出席状況および授業態度による評価)<br />

諸<br />

研<br />

究<br />

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