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2007 年の写真の進歩 - 日本写真学会

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が登場した.<br />

中判カメラ用ではマミヤセコール Macro 120 mm F4 D が登<br />

場した.<br />

レンジファインダーカメラ用としても,コシナ COLOR<br />

SKOPAR 21 mm F4P,COLOR SKOPAR 25 mm F4P,ULTRON<br />

40 mm F2 SLII Aspherical,NOKTON 58 mm F1.4 SLII,Carl<br />

Zeiss Makro Planar T* 2/50ZF,Carl Zeiss Makro Planar T* 2/<br />

100 ZF,Carl Zeiss C Biogon T* 4.5/21 ZM,Carl Zeiss Planar T*<br />

1.4/50 ZK,Carl Zeiss Planar T* 1.4/85 ZK,Carl Zeiss Distagon<br />

T* 4/18 ZM,Distagon T* 2/28 ZF,ZK ,Sonnar T* 1.5/50 等多<br />

くのレンズが登場した.<br />

昨年同様に広角系のズームレンズを中心にラインナップが<br />

充実してきている.<br />

11. 画像出力<br />

11.1 プリンタ<br />

村井清昭(セイコーエプソン)<br />

本項では,写真画質出力を主な目的とするハードコピーテ<br />

クノロジーに関し <strong>2007</strong> 年の動向を述べる.ただしデジタル<br />

化の流れの中で写真出力とドキュメント出力の境界が曖昧と<br />

なってきており,どちらかだけの出力を目的とするというよ<br />

り両方が目的となっている場合が多い.全体としては高画質・<br />

高速化という基本項目の進化に加え,引き続きオンデマンド<br />

印刷の流れを受けインクジェットのライン化技術は活発に開<br />

発されている.また,特に電子写真では省電力技術の開発が<br />

要求項目として高まってきているとみられる.<br />

①インクジェット<br />

石倉(京セラ)らは,600 dpi,幅 4.23 インチ,2,656 ノズ<br />

ルのピエゾラインヘッドの駆動周波数を 24 kHz に高め<br />

1,016 mm/s の高速印字を実現したことを報告した(NIP23,<br />

305).奥村(セイコーエプソン)らは,ノズル集積度を 360 dpi<br />

に高めた次世代マイクロピエゾヘッドを開発し,その構造と<br />

特性を報告した(NIP23,314).土井(富士ゼロックス)ら<br />

は,カラーインクと別に処理液を使い,紙上で凝集させるこ<br />

とで紙への浸透が抑えられることを確認し高速印字と高画質<br />

を両立する技術として提案している(NIP23,95).村山(セ<br />

イコーエプソン)らは,顔料インクのインクジェット専用メ<br />

ディアへの浸透挙動を,染料インクや PPC 用紙で比較し,ま<br />

た顔料と樹脂の組成比を変えた場合について評価した(日画<br />

年大会,A-5).辰巳(富士ゼロックス)らは,ライン型イン<br />

クジェットヘッドを用いた場合の不吐出ノズルの白スジを,<br />

4 値誤差拡散と 2 値誤差拡散法を適宜使い分けることで低減<br />

する方法を提案した(日画年大会,A-24).ヘンリー(Wilhelm<br />

Imaging Research)らは,プリント画像のオゾンによる経年退<br />

色について,オリジナルブランドインクとサードパーティー<br />

インクについて比較し,サードパーティーインクの場合の方<br />

が早く退色することを示した.瀬戸(富士ゼロックス)らは,<br />

マトリクス型ノズル配列を用いたピエゾインクジェットヘッ<br />

ドについて紹介した.複数のヘッドを横一列に並べる構造と<br />

<strong>2007</strong> <strong>年の写真の進歩</strong> 153<br />

することで紙幅長の長尺ヘッドとしている(日画年大会,A-<br />

20).乾(キヤノン)は,近年の大判インクジェットプリン<br />

タにおける高画質化の取り組みについて概説した.プリンタ<br />

利用業種・業態に応じて求められる特性が異なることを説明<br />

し,さらに上市した 12 色の顔料インクジェットプリンタに<br />

ついて,ヘッド・インクの特徴,キャリブレーション機能・<br />

環境光補正機能等を紹介した.(サマーセミナー,p. 1)<br />

②電子写真・印刷<br />

香川(シャープ)らは,省電力の定着システムとして,外<br />

部ベルト加圧定着システムを開発し,ニップ幅の拡大を図り<br />

加熱能力を向上することで,ウオームアップ時間を短縮と省<br />

エネルギー化の効果を示した(日画誌,46(6),443).清水<br />

(コニカミノルタビジネステクノロジー)らは,外部 IH 加熱<br />

方式により昇温時間を短縮することで待機温度を低く設定す<br />

ることで低消費電力化の効果を示した(日画年大会,B-26).<br />

飛川(大日本インキ化学工業)は通常の色域よりも広い色<br />

域を印刷する印刷の中で,普及の段階に入った 6 色プロセス<br />

印刷について現状と課題を説明した(日印誌,44(4),181).<br />

佐々浦(メディアテクノロジージャパン)らは,高細線印刷<br />

について AM,FM, ハイブリッドについて高細線化における課<br />

題について説明し,粒状性・バンディングムラ・モアレの低<br />

減に効果のあるハイブリッド網Fairdot2について説明した(日<br />

印誌,44(4),189).狩戸(セイコーエプソン)は,FM スク<br />

リーンの一種でセルの重心位置に網点を生成する Circular<br />

Cell 法を改良し AM 要素を組込むことでエッジ領域の解像性<br />

を向上させた(日画誌,46(2),103).<br />

11.2 印刷<br />

小関健一(千葉大学)<br />

柴谷(セイコーエプソン)らは,写真用紙中に残存するイ<br />

ンクジェットインクに含まれる高沸点溶剤の分析手法を提案<br />

し,残存量と耐擦性との間に負の相関があることを示した(日<br />

印誌,44,32).河相(共同印刷)らは,スクリーン印刷に<br />

より凹凸層を形成し,それに高精細なインクジェット方式で<br />

画像形成することによる岩絵具調複製画の作製方法を開発し<br />

た(日印誌,44,98).小関(千葉大)らは,カチオン重合<br />

反応を用いた UV 硬化型ジェットインクの硬化性とプラス<br />

チック基板に対する接着特性との関係を,各種カチオン重合<br />

性モノマーとの関係で議論し,塩ビ基板に接着するインクの<br />

設計指針を提案している(日印誌,44,209).インクジェッ<br />

ト印刷は,可変データの高速印刷を行うデジタルプレスの分<br />

野から,プリンタブルエレクトロニクスの分野まで,その特<br />

徴を生かして,ますます利用分野を拡大している.<br />

飯濵(国立印刷局)らは,水性グラビアインキの堅牢性と<br />

用いる水溶性樹脂組成との相関を検討し,グラビアインキに<br />

適する樹脂の設計指針を提案している(日印誌,44,279).<br />

佐藤(東京工芸大)らは,スクリーン印刷により分散型無<br />

機 EL パネルを作製し,高輝度化を検討している(日印誌,<br />

44,350).篠田(NBC)らは,液晶繊維を用いた超薄膜形成<br />

用スクリーンを開発し,100 nm 厚の有機 EL 発光層の形成に<br />

ついて検討している(日印誌,44,37).印刷技術により厚

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