2007 年の写真の進歩 - 日本写真学会
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130<br />
画素数区分<br />
区分<br />
600 万画素未満<br />
累計<br />
1 ~ 12 月<br />
ことを示す以外の何ものでもない.このうち「レンズ一体型」<br />
と分類されているのはいわゆるコンパクトデジタルカメラで<br />
あり,このほかにレンズ固着型の一眼スタイルの電子ビュー<br />
ファインダーカメラも含む.「レンズ一体型」と「レンズ交換<br />
式一眼レフタイプ」との比較においては基本的な台数は 1 桁<br />
違うので比較にはならないが,レンズ交換式一眼レフタイプ<br />
のほうが伸び率が大きいのが注目点だ.このような結果が,<br />
交換レンズ全体の好調さを支えていると見てよいだろう.<br />
表 8 は民生用 A4 未満フォトプリンター出荷実績表を示す<br />
が,総生産が前年同期比 86.2%と落ち込んでいる.このうち<br />
国内出荷は,101.7%と前年よりわずかに伸びてはいるが,輸<br />
出の落ち込みは 80.9%と大きく,結果として 86.2%という数<br />
値がでている.これはフォトプリンターが,ある程度のユー<br />
ザーには行き渡り,既購入ユーザーの買い替え時期の狭間に<br />
あるのだろうか,それとも家庭でのプリント人口の限界だろ<br />
うか,今後,長期的には上方向へと回復するのだろうが,い<br />
ずれにしてもデジタルカメラの伸び率と別な動きを示してい<br />
るあたりが注目点だ.図 1 には 2004 年から <strong>2007</strong> 年までの<br />
フォトプリンター出荷台数ならびに金額の推移を示した.<br />
図 2 には,2000 年から <strong>2007</strong> 年までの銀塩とデジタルカメ<br />
ラの出荷推移を示す.これによると 2002 年で銀塩とデジタ<br />
ルが逆転した後の変化は急激であったことはおわかりいただ<br />
<strong>日本写真学会</strong>誌 71 巻 3 号(2008 年,平 20)<br />
表 7 デジタルスチルカメラ生産出荷実績表<br />
上段:数量(台),下段:金額(千円)<br />
生産 出荷 国内出荷 輸出<br />
前年同期比<br />
(%)<br />
累計<br />
1 ~ 12 月<br />
前年同期比<br />
(%)<br />
累計<br />
1 ~ 12 月<br />
前年同期比<br />
(%)<br />
累計<br />
1 ~ 12 月<br />
前年同期比<br />
(%)<br />
4,962,062 25.5 5,084,277 25.0 164,034 9.2 4,920,243 26.5<br />
42,195,563 16.5 50,402,961 16.7 2,480,020 7.6 47,922,941 17.8<br />
600 万画素以上 60,514,212 126.3 60,593,977 126.1 5,599,493 91.0 54,994,484 131.2<br />
800 万画素未満 826,207,599 101.8 992,079,941 98.7 111,168,268 76.6 880,911,673 102.4<br />
800 万画素以上<br />
デジタルスチルカメラ計<br />
タイプ区分<br />
レンズ一体型<br />
レンズ交換式<br />
一眼レフタイプ<br />
区分<br />
A4 未満フォトプリンター計<br />
35,505,504 345.7 34,688,802 327.9 5,224,468 350.7 29,464,334 324.2<br />
789,513,930 235.7 1,018,047,698 217.7 159,363,977 239.0 858,683,721 214.1<br />
100,981,778 130.1 100,367,056 127.1 10,987,995 116.6 89,379,061 128.5<br />
1,657,917,092 118.1 2,060,530,600 116.1 273,012,265 111.8 1,787,518,335 116.8<br />
93,434,483 129.0 92,899,202 126.0 9,922,219 114.0 82,976,983 127.6<br />
1,330,347,159 115.5 1,615,430,989 112.5 209,419,896 105.2 1,406,011,093 113.6<br />
7,547,295 144.3 7,467,854 141.9 1,065,776 148.6 6,402,078 140.8<br />
327,569,933 130.3 445,099,611 131.7 63,592,369 140.5 381,507,242 130.4<br />
累計<br />
1 ~ 12 月<br />
表 8 民生用 A4 未満フォトプリンター出荷実績表<br />
(カメラ映像機器工業会統計より)<br />
上段:数量(台),下段:金額(千円)<br />
出荷 国内出荷 輸出<br />
前年同期比<br />
(%)<br />
累計<br />
1 ~ 12 月<br />
前年同期比<br />
(%)<br />
累計<br />
1 ~ 12 月<br />
前年同期比<br />
(%)<br />
2,000,814 86.2 604,296 101.7 1,396,518 80.9<br />
20,380,608 87.5 6,332,390 99.3 14,048,218 83.0<br />
※調査対象製品:民生用の A4 未満で,かつ PictBridge を標準搭載したフォトプリンター (カメラ映像機器工業会統計より)<br />
図 1 フォトプリンター(A4 未満)総出荷台数 / 金額推移(カメラ映<br />
像機器工業会統計資料より)<br />
けるだろう.同様に図 3 では,その推移を過去 50 年にさか<br />
のぼって集計されているが,<strong>2007</strong> 年はデジタルカメラの出荷<br />
台数が年間で 1 億台を越え,出荷金額で 2 兆円を突破してい<br />
る.これによると銀塩カメラのピークが 1997 年であるから,<br />
そのピーク時に対しデジタルカメラは出荷台数で約 2.7 倍,<br />
金額で約 5.5 倍という数値をだし,カメラ市場規模の大幅な<br />
拡大を見せている.