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RCE5年間の歩み - UNU-IAS - United Nations University

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1.<br />

国 連 大 学<br />

RCEイニシアティブ<br />

― 背 景 と 展 開<br />

RCEイニシアティブの 誕 生 ―グローバルなアジェンダ<br />

からローカルなアクションへ<br />

2002 年 の 国 連 ヨハネスブルグ・サミット( 持 続 可 能 な 開 発 に 関 す<br />

る 世 界 首 脳 会 議 )において、 持 続 可 能 な 開 発 という 共 通 の 目 標 に 向<br />

けて、 多 様 な 主 体 が 力 を 合 わせて 行 動 を 起 こすためのパートナーシ<br />

ップの 重 要 性 が 強 調 されました。RCEイニシアティブは、 持 続 可 能 な<br />

開 発 を「 言 葉 から 行 動 へ」 具 体 的 に 移 すためのパートナーシップ 構<br />

築 を 目 指 して 構 想 されました。 国 連 大 学 は、ヨハネスブルグ・サミット<br />

とDESDに 関 する 国 連 総 会 決 議 を 踏 まえ、2003 年 、 国 連 大 学 高 等 研<br />

究 所 にESDプログラムを 設 立 しました。 当 時 の 国 連 大 学 ハンス・ファ<br />

ン・ヒンケル 学 長 の 指 導 の 下 、RCEのコンセプト・ペーパーが 草 案 さ<br />

れ、2004 年 4 月 の 国 連 持 続 可 能 な 開 発 委 員 会 第 12 会 期 (CSD-12)<br />

において、 国 際 社 会 に 向 けて 発 表 されました。RCEはグローバルなア<br />

ジェンダをローカルなアクション( 地 域 レベルでの 実 践 ・ 行 動 )に 具 体<br />

化 する 方 策 の 一 つとして 位 置 づけることができます。<br />

2004 年 以 来 、 国 連 大 学 と 国 連 大 学 高 等 研 究 所 は、 国 際 会 議 や 学 会 な<br />

ど 様 々な 機 会 を 捉 えて、RCEの 概 念 を 紹 介 してきました。RCE 概 念 は、<br />

広 く 持 続 可 能 な 開 発 およびESD 関 係 者 に 受 け 入 れられ、DESD 前 半 5<br />

年 間 の 経 験 が 如 実 に 示 してるように、 世 界 各 地 で 高 等 教 育 機 関 、 地 方<br />

自 治 体 、 民 間 非 営 利 組 織 (NGO・NPO)などが 手 を 挙 げRCE 設 立 に 尽<br />

力 しました。RCEイニシアティブがこのように 広 範 に 受 け 入 れられた 理<br />

由 のひとつに、RCE 概 念 が、 各 地 域 のESD 従 事 者 ・ 関 係 者 の 手 により<br />

地 域 のニーズにあったかたちで 具 体 化 できるよう 定 義 されていたことが<br />

挙 げられます。 国 連 大 学 は、ESDとRCEの 地 域 に 根 ざした 実 施 の 帰 結 と<br />

して 生 じるRCEの 多 様 性 を 尊 重 し、また 推 奨 してきました。<br />

19<br />

はじめに<br />

2005 年 6 月 、 名 古 屋 における 国 連 大 学 とユネスコ 共 催 の 国 際 会 議 「グローバリゼーシ<br />

ョンと 持 続 可 能 な 開 発 のための 教 育 (ESD)」において、 国 連 「 持 続 可 能 な 開 発 のための 教<br />

育 の10 年 (DESD)」のアジア 太 平 洋 地 域 の 開 始 式 典 も 併 せて 開 催 されました。この 記 念<br />

すべき 機 会 を 捉 え、 国 連 大 学 は、 会 議 の 最 終 日 に、のちに「イニシャル・セブン」と 呼 ばれる<br />

最 初 の「ESDに 関 する 地 域 の 拠 点 (Regional Centre of Expertise on ESD: RCE)」<br />

7カ 所 の 認 定 を 発 表 しました。 1 それから5 年 、RCEの 数 は 順 調 に 増 え 続 け、2010 年 4<br />

月 現 在 、アジア 太 平 洋 、ヨーロッパ、 中 東 、アフリカ、 北 米 、 南 米 で 展 開 している75の 地 域<br />

ネットワークが 公 式 にRCEとして 国 連 大 学 に 認 定 されています。<br />

この 章 では、DESDの 目 標 達 成 に 貢 献 するために 国 連 大 学 によって 考 案 されたグローバ<br />

ルなプロセスとしてのRCEイニシアティブの 展 開 を 見 ていきます。まず 初 めに、RCEイニシ<br />

アティブがどのように 誕 生 したのかを 紐 解 きます。 次 に、RCEの 概 念 と 実 践 がどのような 変<br />

化 を 遂 げてきたのかを 追 っていきます。<br />

2005 年 国 連 大 学 ・ユネスコ 共 催 国 際 会 議 「グローバリゼーションとESD」<br />

RCEはグローバルなアジェンダを<br />

ローカルなアクション( 地 域 レベル<br />

での 実 践 ・ 行 動 )に 具 体 化 する 方 策<br />

の 一 つとして 位 置 づけることが<br />

できます。<br />

国 連 大 学 は、ESDとRCEの 地 域 に<br />

根 ざした 実 施 の 帰 結 として<br />

生 じるRCEの 多 様 性 を<br />

尊 重 してきました。

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