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RCE5年間の歩み - UNU-IAS - United Nations University

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巻 頭 言<br />

Foreword<br />

環 境 大 臣 からのメッセージ<br />

この 度 、 国 連 大 学 において、「RCE-ESDに 関 する 地 域 の 拠 点 5 年<br />

間 の 歩 み」を 取 りまとめられたことを 嬉 しく 思 います。また、 国 連 大 学 に<br />

おいて 日 頃 から 持 続 可 能 な 開 発 のための 教 育 (ESD)プログラムに 精<br />

力 的 に 取 り 組 まれていることについても、この 場 を 借 りて 深 く 感 謝 申 し<br />

上 げます。<br />

ESDを 推 進 するため、 我 が 国 は、2002 年 のヨハネスブルグサミットに<br />

おいて、「 国 連 持 続 可 能 な 開 発 のための 教 育 の10 年 」(UNDESD)を<br />

制 定 することを 提 案 し、その 年 の 国 連 総 会 で2005 年 からの10 年 間<br />

をUNDESDにする 旨 が 決 議 されました。2010 年 は、このUNDESD<br />

の 前 半 の5 年 を 終 了 し、 後 半 の5 年 に 突 入 する 年 であり、 大 きな 節 目<br />

の 年 です。<br />

地 球 温 暖 化 をはじめとする 環 境 問 題 は、 世 界 中 で 関 心 が 高 まってお<br />

り、 世 界 全 体 で 協 力 して 対 処 すべき 人 類 共 通 の 課 題 となっています。<br />

気 候 変 動 については、 世 界 中 の 国 々が 京 都 議 定 書 後 の 公 平 かつ 実<br />

効 性 のある 枠 組 みの 構 築 に 向 け、 精 力 的 に 国 際 交 渉 に 取 り 組 んでい<br />

ます。 我 が 国 としても、 温 室 効 果 ガスを1990 年 比 で25% 削 減 するとの<br />

野 心 的 な 目 標 を 掲 げ、 国 際 交 渉 に 積 極 的 に 貢 献 するとともに、 達 成 に<br />

向 けた 取 組 を 強 力 に 進 めています。 今 年 の3 月 には、 地 球 温 暖 化 対 策<br />

基 本 法 案 を 国 会 に 提 出 したところであり、この 基 本 法 により、これまで<br />

の 化 石 燃 料 に 依 存 した 社 会 を 脱 化 石 燃 料 社 会 に 変 えていく、そのよ<br />

うな 道 筋 をつけていきたいと 思 います。その 際 、 日 々の 暮 らしの 中 で 私<br />

たち 一 人 ひとりがいかにCO2の 排 出 削 減 を 進 めるかが 重 要 なポイン<br />

トとなります。このため 政 府 においては、「チャレンジ25キャンペーン」<br />

として、 省 エネ 製 品 の 選 択 を 始 めとする6つのチャレンジと25のアクシ<br />

ョンを 掲 げ、 一 人 ひとりによる 具 体 的 な 行 動 を 呼 びかけています。<br />

こうした 考 えの 下 、 日 本 国 環 境 省 では、UNDESDの 提 案 国 とし<br />

て、ESDを 推 進 するため、2003 年 から 国 連 大 学 に 拠 出 を 行 っていま<br />

す。この 拠 出 金 を 元 に、 現 在 国 連 大 学 において、ESDプログラムとして、<br />

• 持 続 可 能 な 開 発 のための 教 育 に 関 する 地 域 拠 点 (RCE)<br />

づくりの 推 進<br />

• アジアにおける 大 学 院 レベルでの 環 境 関 連 人 材 の 育 成<br />

を 実 施 していただいています。<br />

ESDの 取 組 においては、 地 域 の 多 様 な 関 係 者 が 持 続 可 能 な 社 会 に<br />

向 けた 地 域 の 課 題 解 決 のために 対 話 し 互 いに 協 力 して 活 動 できる 場<br />

が 必 要 です。RCEは、まさにそのような 地 域 の 連 携 ・ 協 力 を 促 進 する<br />

拠 点 であり、 極 めて 重 要 であると 考 えています。<br />

国 連 大 学 の 御 尽 力 により、 今 や 世 界 各 地 に75のRCEが 形 成 されてお<br />

り、1カ 国 1カ 所 、 世 界 で200カ 所 のRCEを 形 成 するとの 目 標 に 向 け 着<br />

々と 進 んでいます。 日 本 国 内 においては、 既 に6 地 域 がRCEに 認 定 され<br />

ており、 学 校 、 市 民 団 体 、 企 業 、 公 民 館 など 様 々な 組 織 や 市 民 により、<br />

「 持 続 可 能 な 農 業 」や「 水 源 地 域 の 里 山 保 全 」などをテーマとした 様<br />

々な 取 組 が 進 んでいます。 今 後 も、 日 本 国 環 境 省 では、 国 連 大 学 と 連<br />

携 しつつ、RCEを 始 めとするESDの 取 組 を 推 進 してまいりたいと 考 え<br />

ています。<br />

この 書 籍 が、 持 続 可 能 な 社 会 の 構 築 に 関 心 を 持 つ 世 界 の 人 々の 間<br />

で 広 く 読 まれることを 期 待 します。<br />

環 境 大 臣<br />

小 沢 鋭 仁<br />

また、 今 年 は 国 際 生 物 多 様 性 年 であり、 生 物 多 様 性 の 分 野 にも 世 界<br />

の 注 目 が 集 まっています。 多 様 な 生 きものたちが 地 球 の 歴 史 上 かつて<br />

ない 速 度 で 絶 滅 しつつある 中 、10 月 には 日 本 の 愛 知 県 名 古 屋 市 で 生<br />

物 多 様 性 条 約 第 10 回 締 約 国 会 議 (COP10)が 開 催 されます。 我 が 国<br />

は、 未 来 の 世 代 へといつまでも 地 球 のいのちをつないでいくために、<br />

生 物 多 様 性 を 守 る 取 組 を 国 内 外 で 強 化 しており、「 地 球 いきもの 応 援<br />

団 」などを 通 じて 一 人 ひとりの 行 動 を 呼 びかけています。<br />

このようにいずれの 分 野 においても、 世 界 的 に 取 組 を 進 めることが 大 切<br />

であると 同 時 に、 環 境 問 題 の 解 決 のためには、 大 本 にある 世 界 中 の 私 た<br />

ち 一 人 ひとりの 行 動 が 重 要 な 鍵 を 握 っています。ESDは、そうした 行 動<br />

に 結 び 付 けていくための 重 要 な 基 盤 をつくるものだと 考 えています。<br />

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