京 浜 急 行 電 鉄 新 1000 形 1800 番 台 (15 次 車 )( 正 面 中 央 貫 通 車 ) 先 頭 車 に 取 り 付 けるサン 板 は, 連 結 するときのみ 取 り 付 けるボルト 結 合 式 としているため,すっきりした 印 象 となっている.サン 板 上 面 は 乗 務 員 室 床 上 面 との 段 差 があるため,スロープを 設 けた.スロープはサン 板 と 一 体 化 しているので 装 着 しやすくなっている. 先 頭 車 用 の 幌 についても 連 結 時 に 素 早 く 取 り 付 けら れるよう, 着 脱 性 と 機 能 性 を 考 慮 したものを 製 作 した. 正 面 の 標 識 灯 は, 車 外 から 点 検 できる 構 造 に 変 更 した ため, 灯 具 を 取 り 出 すスペースが 必 要 となる.そのため, ガラスよりひと 回 り 大 きい 標 識 灯 枠 を 設 け, 脱 着 可 能 な 構 造 のボルト 固 定 式 とした. 正 面 表 示 器 ( 行 先 , 種 別 , 運 行 番 号 )は, 幌 取 付 に 必 要 な 高 さを 確 保 するため, 前 回 までのステンレス 車 (6 ~ 14 次 車 )より 開 口 部 を40mm 上 昇 した 位 置 とし, 構 体 上 部 の 塗 分 けラインの 赤 と 黒 の 境 界 内 に 収 まる 位 置 とした. これまでのステンレス 車 とは 異 なり, 側 面 は 新 1000 形 アルミ 車 に 準 じた 配 色 のカラーフィルムを 貼 り 付 け た. 窓 枠 およびドア 枠 は 凸 部 形 状 となっているので, カラーフィルムを 貼 っておらず,ステンレスの 無 塗 装 仕 上 げとなっている.この 結 果 ,1800 番 台 はアルミ 車 に 準 じた 赤 とクリームの 配 色 となっているが, 窓 枠 お よびドア 枠 はステンレスが 輝 き,この 車 両 独 <strong>特</strong> のアク セントとなっている. 主 回 路 は 従 来 の4 両 編 成 および6 両 編 成 と 同 じ 東 洋 電 機 製 のシステムを 採 用 . 先 頭 車 に 電 動 空 気 圧 縮 機 , 補 助 電 源 装 置 , 蓄 電 池 を 搭 載 している. パンタグラフは 編 成 で2 台 搭 載 .M1s1 車 には 準 備 工 事 でもう1 台 追 加 できる 仕 様 となっている.6 両 化 した 際 の <strong>集</strong> 電 効 果 向 上 を 考 慮 している. 前 面 は 中 央 貫 通 車 で, 運 転 台 と 車 掌 台 に 別 れている. 運 転 台 としては 従 来 より 縮 小 されたため, 一 部 の 機 器 は, 操 作 性 も 考 慮 し, 乗 務 員 室 上 部 の 壁 に 配 置 した. 運 転 士 側 に 電 動 ワイパ, 車 掌 側 には 手 動 ワイパを 搭 載 している. 車 掌 台 の 点 検 ふたはスペースと 操 作 性 を 考 慮 して,2 段 階 式 開 閉 機 構 とした. 99 2016 年 12 月
台 車 については, 前 回 車 までと 同 様 , 車 体 直 結 空 気 ばね 方 式 で,ボルスタ 付 の 台 車 となっている. 軸 箱 支 持 装 置 は 円 筒 案 内 方 式 を 採 用 している. 新 1000 形 1800 番 台 は,2016 年 3 月 4 日 から 営 業 運 転 を 開 始 した.3 月 27 日 にはデビュー 記 念 イベントが 開 催 さ れるなど, 多 くの 皆 様 に 迎 えられた. この1000 形 1800 番 台 が 京 急 電 鉄 の 沿 線 の 皆 様 に 永 く 愛 され 活 躍 することを 心 より 願 っている. ( 宮 田 陽 一 , 茂 木 正 綱 記 ) 総 合 車 両 製 作 所 技 報 第 5 号 100