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特 集 【sustinaシリーズ S13 /S23 /HYBRID

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レーザブレージングを 用 いた 異 材 接 合 の 検 討<br />

(ろう 材 )でコーティングした2 層 構 造 になっている. <strong>特</strong><br />

徴 は, 内 部 のフラックスに <strong>特</strong> 殊 な 素 材 を 充 填 しており,<br />

皮 材 も <strong>特</strong> 殊 なAlで 構 成 されている 点 である.フラックス<br />

( 種 類 / 量 ), 成 分 条 件 および 接 合 条 件 を 最 適 化 すること<br />

によって 接 合 時 の 温 度 を 極 力 抑 え, 金 属 間 化 合 物 の 生 成<br />

を 抑 えている (1) . <strong>特</strong> に 剥 離 強 度 においてAl/GA 鋼 板 の 異<br />

材 接 合 の 場 合 , 従 来 の 技 術 では 接 合 界 面 の 破 断 となって<br />

いたものが 溶 着 金 属 等 での 破 断 となるデータが 示 されて<br />

いる (1) .<br />

従 来 のろう 付 けでは 活 性 化 させたフラックスとろう 材<br />

を 被 接 合 材 料 表 面 上 に 供 給 する 難 しさがある.さらに 自<br />

動 機 でろう 付 けを 行 うためには,フラックスの 塗 布 , 活<br />

性 化 の 制 御 ,およびろう 材 供 給 の 難 しさがある.<br />

一 例 を 挙 げるとフラックスが 十 分 に 活 性 化 しない 状 態<br />

でろう 材 を 供 給 するとフラックスの 持 っているぬれ 性 を<br />

促 進 する 作 用 が 得 られず,ろう 材 とワークが 馴 染 まずろ<br />

う 材 が 飛 散 することがある( 図 2).<br />

一 方 ,ナイス㈱のろう 材 はフラックスコアードワイヤ<br />

であるため,フラックスをあらかじめワークに 塗 布 する<br />

必 要 がない.そのため,フラックスと 皮 材 を 同 時 に 供 給<br />

することが 可 能 である.これによりフラックスが 活 性 化<br />

したと 同 時 に 皮 材 が 溶 着 金 属 となり,フラックスのぬれ<br />

性 を 促 進 する 効 果 が 十 分 に 発 揮 できると 考 えられる.<br />

以 上 により,フラックスコアードワイヤを 用 いること<br />

で 従 来 法 に 比 べフラックスの 活 性 化 とワイヤ 供 給 のタイ<br />

ミングの 制 御 が 容 易 にでき, 安 定 したビードを 形 成 でき<br />

ると 言 える.<br />

<br />

<br />

軟 鋼 ( 以 下 Fe)と/アルミニウム 合 金 ( 以 下 Al)の 異 材<br />

接 合 を 例 に 図 3で 説 明 する.レーザブレージングはFeを<br />

溶 かさず,Alにレーザを 当 てAlの 溶 融 池 にフラックスコ<br />

アードワイヤ( 以 下 ワイヤ)を 投 入 して 接 合 する 方 法 で<br />

ある.この 例 ではAlを 溶 融 させるために3kW 以 上 ( 推 奨<br />

4kW 以 上 )のCWレーザの 使 用 が 好 適 であると 報 告 され<br />

ている (5) .<br />

Ar<br />

Al<br />

Fe<br />

ワイヤをレーザ 照 射 部 に 供 給<br />

<br />

<br />

本 検 討 ではテストピースによる 異 材 接 合 の 基 礎 試 験 を<br />

実 施 した.また,レーザブレージングの <strong>特</strong> 徴 の 一 つであ<br />

る 面 接 合 はレーザ 溶 接 などの 線 接 合 に 比 べ 接 合 部 の 密 閉<br />

性 が 高 いため 塩 水 の 侵 入 を 防 ぎ, 応 力 腐 食 割 れや 粒 界 腐<br />

食 の 発 生 を 抑 制 できると 考 えられる.したがってその 優<br />

位 性 を 確 認 するため, 耐 食 性 試 験 を 合 わせて 実 施 した.・<br />

<br />

当 社 のレーザブレージングシステムを 使 用 した 試 験 方<br />

法 について 述 べる.レーザ 発 振 器 は 波 長 940nmで 出 力<br />

6.0kWの 半 導 体 レーザ(DDL)を 使 用 しており, 図 4と<br />

図 5に 示 すように 進 行 方 向 後 方 からガスノズルによりア<br />

シストガスを 吹 き 付 け, 進 行 方 向 前 方 からワイヤ 供 給 装<br />

置 によりワイヤを 供 給 する 装 置 構 成 としている. 本 試 験<br />

ではステンレス 鋼 ( 以 下 SUS)とAlの 異 材 接 合 について<br />

検 討 した. 継 手 の 形 態 は 図 5に 示 す 重 ね 隅 肉 継 手 である.<br />

なお,SUSはSUS304・t1.5で・AlはA6061-T6・t2.0を 用 い<br />

た.<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

77<br />

2016 年 12 月

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