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特 集 【sustinaシリーズ S13 /S23 /HYBRID

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遠 藤 翔 太 Shota ENDO<br />

河 田 直 樹 Naoki KAWADA<br />

吉 澤 正 皓 Masaaki YOSHIZAWA<br />

鉄 道 車 両 や 自 動 車 の 業 界 では 車 体 の 軽 量 化 が 重 要 視 されている. 鉄 道 車 両 では 高 速 化 ( 運 転 速 度 の 向 上 )を<br />

実 現 する 上 で 軽 量 化 が 着 目 されている. 軽 量 化 を 達 成 する 上 で 部 位 ごとに 最 適 な 材 料 を 配 置 するマルチマテリ<br />

アル 化 が 進 められている.マルチマテリアル 化 を 実 現 する 方 法 の 一 つに 異 材 接 合 がある.<br />

異 材 接 合 には 機 械 締 結 , 構 造 用 接 着 材 ,クラッド 材 を 用 いた 接 合 がある.ここでは,レーザブレージング(レー<br />

ザによるろう 付 け)が 持 つ 金 属 間 化 合 物 の 抑 制 や 接 合 品 質 の 管 理 がしやすいといった 点 に 着 目 し,レーザブレー<br />

ジングによる 異 材 接 合 を 検 討 した.<br />

<br />

<br />

鉄 道 車 両 や 自 動 車 の 業 界 では 車 体 の 軽 量 化 が 重 要 視 さ<br />

れている. 鉄 道 車 両 では 高 速 化 ( 運 転 速 度 の 向 上 )を 実<br />

現 する 上 で 軽 量 化 が 着 目 されている.また, 自 動 車 では<br />

燃 費 や 運 動 性 能 の 向 上 のため, 例 えばボンネットのアル<br />

ミニウム 合 金 化 ,ルーフのマグネシウム 合 金 化 などが 着<br />

目 されている.<br />

軽 量 化 を 達 成 する 上 での 一 つの 方 法 が 部 位 ごとに 最 適<br />

な 材 料 を 配 置 するマルチマテリアル 化 であり,それを 実<br />

現 する 方 法 の 一 つに 異 材 接 合 がある. 自 動 車 では 異 材 接<br />

合 には 機 械 締 結 , 構 造 用 接 着 材 ,FSW,レーザ 溶 接 ,<br />

クラッド 材 を 用 いた 接 合 などの 工 法 がある.ここで 取 り<br />

上 げるレーザブレージングは 既 存 のレーザ 溶 接 システム<br />

を 使 用 することで 自 動 化 が 容 易 で 接 合 品 質 の 管 理 がしや<br />

すい <strong>特</strong> 徴 がある.さらに 接 合 条 件 の 最 適 化 により, 接 合<br />

時 の 温 度 を 極 力 抑 え 金 属 間 化 合 物 の 生 成 を 抑 えることに<br />

よって (1) , 剥 離 強 度 を 向 上 させることができる.このた<br />

(2)<br />

めレーザブレージングは 鉄 道 車 両 のハイブリッド 構 体<br />

へ 適 用 できる 可 能 性 がある.<br />

また,レーザブレージングはぬれ 性 が 良 いため, 図 1<br />

に 示 すように 在 来 工 法 のレーザによる 水 密 溶 接<br />

(3) に 比 べ<br />

ギャップ 裕 度 の 向 上 が 期 待 できる.<br />

例 えば, 在 来 工 法 である 抵 抗 スポット 溶 接 法 は,その<br />

形 態 が 点 接 合 であるために, 溶 接 部 間 の 隙 間 から 水 が 浸<br />

入 する 懸 念 がある.<br />

それゆえ, 樹 脂 シールなどで 水 密 性 を 確 保 する 必 要 が<br />

ある. 樹 脂 シールは 劣 化 するためメンテナンスが 必 要 で<br />

あり,この 部 分 に 後 述 するレーザブレージングを 適 用 で<br />

きる 期 待 がある.<br />

以 上 により,レーザブレージングを 用 いた 異 材 接 合 に<br />

ついて 検 討 する.<br />

<br />

<br />

レーザブレージングは 被 接 合 材 料 の 表 面 上 に,レーザ<br />

を 照 射 しフラックスを 活 性 化 させてろう 材 を 供 給 する 接<br />

合 方 法 である.ろう 付 けはぬれ 性 がよいため 確 実 に 面 を<br />

接 合 でき, 既 存 の 設 備 を 利 用 できるため, 比 較 的 安 価 に<br />

施 工 できる 方 法 である (4) .<br />

そのためレーザブレージングは 点 接 合 の 抵 抗 スポット<br />

溶 接 や 線 接 合 のレーザ 溶 接 やアーク 溶 接 と 比 較 して, 有<br />

利 である.<br />

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現 在 , 当 社 で 使 用 している 異 材 接 合 用 のろう 材 はナイ<br />

ス㈱が 開 発 した 新 開 発 のフラックスコアードワイヤのレ<br />

ーザブレージング 用 (Alu・S4Le φ1.2)であり, 構 造<br />

はワイヤの 中 心 にフラックスを 配 置 してその 周 囲 を 皮 材<br />

総 合 車 両 製 作 所 技 報<br />

第 5 号<br />

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