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特 集 【sustinaシリーズ S13 /S23 /HYBRID

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アシストガス:Ar<br />

レーザ<br />

AI<br />

SUS<br />

ワイヤ<br />

・ ・<br />

ワイヤをレーザ 照 射 部 に 供 給 ・ ・<br />

<br />

ここでのポイントは,Al 側 は 溶 融 させSUS 側 は 溶 融 さ<br />

せない 接 合 条 件 を 選 定 することと (1) ,レーザの 狙 い 位 置<br />

及 びワイヤの 供 給 角 度 である. 試 験 では 図 6に 示 すよう<br />

にAl 材 を 上 に 配 置 しレーザ 照 射 位 置 はAlの 端 面 とした.<br />

また,ワイヤの 狙 い 位 置 は 図 7に 示 すようにワイヤを<br />

レーザで 溶 かして 滴 下 する 方 法 と 図 8に 示 すようにAlを<br />

溶 かすことによって 発 生 する 溶 融 池 にワイヤを 供 給 する<br />

2 通 りのワイヤ 供 給 方 法 を 検 討 した.その 他 の 接 合 条 件<br />

を 共 通 条 件 として 次 に 示 す.<br />

共 通 条 件<br />

Al:A6061-T6・t2.0・・・・100×300<br />

SUS:SUS304・t1.5・・・100×300<br />

レーザ 照 射 位 置 :Al 端 面<br />

板 材 の 重 ねしろ:50mm<br />

<br />

試 験 の 結 果 からワイヤをレーザで 溶 かして 滴 下 する 方<br />

法 は 表 1に 示 す 通 りワイヤが 爆 ぜるもしくは 玉 状 に 固 ま<br />

ってしまい, 良 好 な 接 合 ができなかった.<br />

一 方 でAlを 溶 かした 溶 融 池 にワイヤを 供 給 する 方 法 は<br />

表 2に 示 すように 安 定 したビードを 形 成 する 接 合 が 可 能<br />

となった.<br />

この 結 果 からワイヤの 供 給 方 法 は 図 8に 示 すように・Al<br />

を 溶 かすことによって 発 生 する 溶 融 池 にワイヤを 供 給 す<br />

る 方 法 が 良 いことが 分 かった.また,レーザブレージン<br />

グにおいてはワイヤの 供 給 条 件 の 管 理 が 重 要 事 項 である<br />

ことが 分 かった.<br />

・<br />

により 重 ね 隅 肉 継 手 を 製 作 して, 接 合 部 の 耐 食 性 試 験 を<br />

実 施 した. 試 験 は 自 動 車 用 材 料 腐 食 試 験 方 法 である<br />

JASOの 複 合 サイクル 試 験 を 用 いた. 図 9に 複 合 サイクル<br />

試 験 の 概 要 を 示 すが, 複 合 サイクル 試 験 とは 塩 水 噴 霧 ,<br />

乾 燥 , 湿 潤 を1サイクル8 時 間 で 繰 り 返 すものであり, 通<br />

常 の 塩 水 噴 霧 試 験 に 比 べより 過 酷 な 試 験 である.この 複<br />

合 サイクル 試 験 を72 時 間 まで 実 施 し24 時 間 ごとに 外 観 を<br />

観 察 した.<br />

比 較 用 としてフィラワイヤ( 溶 加 材 )を 投 入 したSUS<br />

のレーザ 溶 接 サンプルも 併 せて 上 記 の 耐 食 性 試 験 を 実 施<br />

した.<br />

表 3に 示 す72 時 間 後 の 外 観 からSUS/AlのAl 母 材 と 接<br />

合 部 の 比 較 をした 場 合 にどちらも 発 錆 等 は 認 められなか<br />

った.この 結 果 から, 接 合 部 の 電 位 差 による 接 触 腐 食 は<br />

発 生 の 可 能 性 が 低 いと 考 えられる.さらに 錆 が 認 められ<br />

ないため 粒 界 腐 食 の 発 生 の 可 能 性 も 低 いと 考 えられる.<br />

同 様 に72 時 間 後 のSUSのレーザ 溶 接 サンプルも 錆 の<br />

発 生 は 認 められない.<br />

以 上 のことから72 時 間 まではSUSのレーザ 溶 接 サン<br />

プルと 同 等 の 耐 食 性 能 を 持 っていると 言 える.<br />

レーザ<br />

AI<br />

SUS<br />

50<br />

<br />

<br />

<br />

異 材 接 合 で 起 きる 問 題 として 電 位 差 による 腐 食 がある (1) .<br />

電 位 差 による 腐 食 を 確 認 するため,レーザブレージング<br />

総 合 車 両 製 作 所 技 報<br />

第 5 号<br />

78

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