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特 集 【sustinaシリーズ S13 /S23 /HYBRID

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国 内 と 海 外 の 溶 接 技 術 検 定 の 比 較 検 討<br />

加 材 のほかに, 別 の 種 類 の 溶 加 材 を 承 認 する 場 合 がある.<br />

JIS・Z・3841は 半 自 動 溶 接 に 関 する 規 格 のため 溶 接 ワイ<br />

ヤは 必 ず 使 用 する.ティグ 溶 接 に 関 する 規 格 はJIS・Z・<br />

3801であるが, <strong>特</strong> に 溶 加 材 の 使 用 の 有 無 については 規 定<br />

していない.<br />

<br />

ISO 規 格 は, 突 合 せではその 承 認 範 囲 に 関 して3 種 類<br />

の 板 厚 区 分 がある. 試 験 に 用 いる 材 料 の 板 厚 については<br />

受 験 者 が 自 由 に 選 択 できる. 板 厚 に 対 する 承 認 範 囲 は,<br />

突 合 せの 場 合 は 溶 接 金 属 の 厚 さs[mm]により,3・mm 未<br />

満 はs ~ 3,2sの 大 きいほう,3・mm 以 上 ,12・mm 未 満 は<br />

3 ~ 2s,12・mm 以 上 は3・mm 以 上 としている.すみ 肉 は<br />

板 厚 t[mm]により,3・mm 未 満 はt ~ 3,2tの 大 きいほう,<br />

3・mm 以 上 は3 以 上 となる.<br />

JIS 規 格 でも 板 は3 種 類 の 板 厚 区 分 となっているが,<br />

これは 試 験 に 用 いる 材 料 の 板 厚 の 種 類 である. 軟 鋼 の 場<br />

合 は3.2mm,9.0mm,19.0mmとなっている.また, 板<br />

厚 に 対 する 承 認 範 囲 はJRIS 規 格 では 規 定 されていない.<br />

WES 規 格 (WES7101)では 試 験 に 用 いた 母 材 板 厚 の<br />

1/2 ~ 2 倍 までという 規 定 があるが,あくまでも 目 安 と<br />

して 考 えるものである. 板 厚 に 関 する 承 認 範 囲 について<br />

は, 双 方 の 規 格 で 大 きく 異 なる 点 の 一 つである.<br />

<br />

溶 接 姿 勢 に 関 する 承 認 範 囲 を 比 較 したものを 表 2に 示<br />

す.ISO 規 格 では, 突 合 せでは 下 向 (PA), 横 向 (PC),<br />

立 向 上 進 (PF), 立 向 下 進 (PG), 上 向 (PE)の5 種 類<br />

がある. 下 向 が 一 番 難 易 度 は 低 く, 横 向 , 上 向 の 順 で 高<br />

くなる.そのため, 横 向 の 姿 勢 で 受 験 すれば, 下 向 も 承<br />

認 される. 上 向 きの 場 合 は 下 向 と 横 向 も 承 認 範 囲 となる.<br />

立 向 については, 上 進 の 場 合 は 下 向 も 承 認 されるが, 下<br />

進 ではその1 種 類 のみの 承 認 となり, 下 向 は 承 認 されな<br />

い. 基 本 的 な 考 え 方 は, 実 際 の 作 業 姿 勢 がその 承 認 範 囲<br />

に 入 らなければならないということである.<br />

JIS 規 格 では 下 向 , 横 向 , 立 向 , 上 向 の4 種 類 がある.<br />

JIS 規 格 では 立 向 の 溶 接 方 向 ( 上 進 , 下 進 )を 指 定 して<br />

いない. 作 業 の 承 認 範 囲 については 鉄 道 車 両 ではJRIS<br />

規 格 に 規 定 がある. 取 得 している 溶 接 姿 勢 によってそれ<br />

らを 級 別 に 分 けて, 実 際 の 溶 接 作 業 を 行 う 部 位 の 溶 接 等<br />

級 とリンクさせている. 台 車 のような 一 番 重 要 な 部 位 は<br />

A 級 となり, 溶 接 資 格 は 下 向 , 立 向 , 横 向 のすべてを 取<br />

得 した1 級 の 溶 接 士 でなければならない.ここでは 実 作<br />

業 での 溶 接 姿 勢 は 問 われない.<br />

7 welding・position・【 溶 接 姿 勢 】<br />

8 weld・detail・【 溶 接 の 詳 細 】(backing,single・side・welding,<br />

both・side・welding,single・layer,multi・layer,leftwardwelding,rightward・welding)<br />

また,ISO 規 格 では 承 認 の 範 囲 をこの 規 格 にて 規 定 し<br />

ている.JIS 規 格 では 規 定 していない. 団 体 規 格 である<br />

日 本 溶 接 協 会 規 格 (WES・7101)や 日 本 鉄 道 車 輌 工 業 会<br />

規 格 (JRIS・W・0121)にて 資 格 とその 作 業 範 囲 について<br />

規 定 がある.ここでは 鉄 道 車 両 の 溶 接 作 業 について 取 り<br />

扱 うため, 承 認 範 囲 についてはJRIS 規 格 との 比 較 を 行<br />

う.<br />

<br />

ISO 規 格 では 溶 接 法 ごとに 試 験 を 行 い, 承 認 すること<br />

になっている.JIS 規 格 では 溶 接 法 または 材 料 によって<br />

規 格 が 分 けられていて, 承 認 範 囲 も 同 様 である.<br />

<br />

ISO 規 格 では 板 - 板 , 管 - 管 , 板 - 管 (すみ 肉 )の 溶 接 の<br />

3 種 類 を 規 定 している.JIS 規 格 では 板 - 板 , 管 - 管 の2 種<br />

類 である.これは3.1.3 項 のとおり,JIS 規 格 ではすみ 肉<br />

がないためである.<br />

<br />

ISO 規 格 では 突 合 せとすみ 肉 の2 種 類 があり, 突 合 せ<br />

とすみ 肉 はそれぞれに 対 して 試 験 を 行 うことを 要 求 して<br />

いる.ただし, 追 加 のすみ 肉 試 験 を 実 施 すれば, 突 合 せ<br />

の 承 認 範 囲 ですみ 肉 も 承 認 される.<br />

一 方 でJIS 規 格 では 突 合 せのみとなっている. 突 合 せ<br />

溶 接 はすみ 肉 溶 接 と 比 べて 高 い 技 量 が 要 求 されるため,<br />

突 合 せだけで 十 分 とする 思 想 と 考 えられる.<br />

<br />

ISO 規 格 では 溶 接 ワイヤを 材 料 の 種 類 によってグルー<br />

プ 分 けしている. 試 験 に 用 いた 溶 接 ワイヤのグループに<br />

加 え, 他 のグループ 材 料 も 承 認 する 場 合 がある.<br />

JIS 規 格 では, 基 本 的 には 同 様 であるが, 試 験 に 用 い<br />

た 溶 接 ワイヤの 種 類 のみ 承 認 している.そのため, 材 料<br />

ごとにJIS 規 格 の 資 格 を 保 有 している.<br />

<br />

ISO9606-1は,ティグ 溶 接 も 含 んだ 規 格 となっている<br />

ため, 溶 加 材 の 使 用 の 有 無 について 規 定 がある. 溶 加 材<br />

を 使 用 した 場 合 , 溶 加 材 を 使 用 しない 溶 接 は 承 認 してい<br />

ない.これの 逆 も 同 様 である.また, 試 験 で 使 用 した 溶<br />

67<br />

2016 年 12 月

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