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当 社 では2014 年 2 月 に 自 動 塗 装 設 備 を 導 入 し, 全 塗 装<br />
車 体 への 適 用 ・ 運 用 を 開 始 した.<br />
多 くの 試 行 錯 誤 を 経 て 現 在 に 至 るが, 手 作 業 による 従<br />
来 の 塗 装 工 法 と 比 較 し, 様 々な 面 で 良 好 な 結 果 を 得 るこ<br />
とができた.<br />
本 稿 では, 当 社 における 自 動 塗 装 設 備 の 概 要 と, 塗 装<br />
品 質 を 左 右 する 塗 装 条 件 選 定 に 関 し,これまで 検 討 して<br />
きた 塗 装 試 験 の 事 例 を 交 え, 塗 装 品 質 向 上 に 向 けた 当 社<br />
の 取 り 組 みを 紹 介 する.・<br />
<br />
<br />
自 動 塗 装 設 備 は, 静 電 塗 装 装 置 とベル 回 転 霧 化 式 塗 装<br />
ガン( 以 下 , 塗 装 ガン)( 図 1)をアーム 先 端 に 装 着 した<br />
内 圧 防 爆 構 造 多 関 節 ロボット( 以 下 ,ロボット)( 図 3),<br />
それらを 移 動 させる 搬 送 台 車 , 主 制 御 装 置 ,その 他 補 機<br />
類 で 構 成 されている. 同 じ 構 成 の 設 備 が2 組 あり, 被 塗<br />
物 である 鉄 道 車 両 車 体 の 両 側 , 妻 構 体 の 他 ,1-3 位 ,2-4<br />
位 の 側 構 体 を 同 時 に 塗 装 が 可 能 である.<br />
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これらロボットに 関 するティーチングプログラムの<br />
他 , 周 辺 機 器 の 動 作 プログラムを 統 合 し,マスタプログ<br />
ラムとして 一 連 の 塗 装 工 程 を 教 示 する.これにより, 同<br />
一 色 であれば 一 時 停 止 や 作 業 者 の 介 在 なくプログラムさ<br />
れた 塗 装 作 業 が 完 了 する.<br />
また,プッシュプル 型 塗 装 ブースとも 連 携 し, 複 雑 な<br />
操 作 を 必 要 とせず, 一 連 の 工 程 を 自 動 で 完 了 できる.<br />
プッシュプル 型 塗 装 ブースには 乾 燥 機 能 も 備 わってお<br />
り, 塗 装 後 ,ただちに 乾 燥 することにより, 時 間 短 縮 ,<br />
ならびに 品 質 の 安 定 に 寄 与 している.<br />
<br />
ロボットは, 被 塗 物 の3Dデータを 用 いることにより<br />
オフラインでのティーチング, 各 種 のシミュレーション,<br />
動 作 確 認 も 可 能 である. 実 際 のロボットアームが 被 塗 物<br />
へアプローチする 動 作 や 塗 装 軌 跡 , 曲 面 に 対 する 微 調 整 ・<br />
補 正 等 , 最 終 的 な 調 整 ・ 動 作 確 認 は 実 車 を 用 いてオペレ<br />
ータが 行 っている( 図 2).<br />
<br />
静 電 塗 装 とは, 被 塗 物 をプラス 極 (アース 状 態 )に 保<br />
ち, 塗 装 機 をマイナス 極 とし, 塗 装 機 に 高 電 圧 を 供 給 し<br />
て 両 極 間 に 静 電 界 を 形 成 し, 霧 化 した 塗 料 粒 子 にマイナ<br />
スの 電 荷 を 与 えることによって, 塗 料 粒 子 を 被 塗 物 に 塗<br />
着 させる 塗 装 技 術 である.<br />
この 塗 装 方 式 では, 被 塗 物 に 対 し 塗 料 を 吹 き 付 ける 正<br />
面 だけでなく, 側 面 あるいは 背 面 まで 回 りこんで 塗 着 す<br />
る 現 象 を 利 用 できるため, 複 雑 形 状 に 対 し,ロボットと<br />
組 合 せることにより, 一 定 方 向 , 速 度 で 動 作 させること<br />
ができるため, 手 作 業 を 上 回 る 仕 上 りが 期 待 できる 自 動<br />
塗 装 に 適 した 方 式 である.<br />
総 合 車 両 製 作 所 技 報<br />
第 5 号<br />
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