JAEA-Review-2009-040.pdf:4.65MB - 日本原子力研究開発機構

6.那珂核融合研究所の放射線管理
施設の放射線管理,個人被ばく管理,環境放射線の監視,放射線計測器の管理及び各種放射線
管理状況の報告の業務を 2007 年度に引き続き実施した。
放射線障害防止法に基づく許可使用に係る変更許可等については,11 月に JT-60 実験棟イオン
源室の管理区域化に伴い変更許可申請を行い,2 月に許可を受けた。また,変更許可等に伴い,所
内における放射線障害予防規程の改正を行い,施設の放射線管理を確実に実施した。
JT-60 実験棟から放出された放射性気体廃棄物は,放射線障害予防規程に定められた放出管理基
準値を十分に下回った。その他,線量当量率等の測定,環境放射線監視及び放射線測定器の保守
管理を行い,異常は認められなかった。
放射線業務従事者の個人被ばく線量については,実効線量及び等価線量とも放射線障害予防規
程に定められた警戒線量を超える被ばくはなかった。2008 年度における実効線量の最大は
0.2mSv であり,JT-60 の点検・保守に従事した作業者の被ばくであった。内部被ばくについては,
バイオアッセイ(トリチウム尿検査)による検査の結果,被検者全員について有意な体内汚染は
検出されなかった。
6.1 環境放射線の管理
JAEA-Review 2009-040
(小野寺 清二)
環境放射線は,事業所境界の南北 2 地点に設置しているモニタリングポスト(MP-1,MP-2)
にて γ 線及び中性子線の測定を行っている。2008 年度におけるモニタリングポストにおける γ
線線量当量率の月間平均値及び月間最大値を表 6.1-1 に,モニタリングポストにおける中性子線
線量当量率の月間平均値及び月間最大値を表 6.1-2 に示す。また,事業所境界の南北 2 地点にお
ける積算線量測定結果を表 6.1-3 に示す。これらの測定結果から那珂核融合研究所における放射
線発生装置等の運転に伴う事業所境界での異常は認められなかった。
- 143 -
(佐々 陽一)