JAEA-Review-2009-040.pdf:4.65MB - 日本原子力研究開発機構
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<strong>JAEA</strong>-<strong>Review</strong> <strong>2009</strong>-040<br />
2.原子力科学研究所の放射線管理<br />
原子炉施設,核燃料物質使用施設等の環境放射線管理,施設放射線管理,個人被ばく管理,放<br />
射線管理用機器の管理及び測定機器の校正設備等の維持管理を 2007 年度に引き続き滞りなく実<br />
施した。<br />
昨年度の安全確認点検調査の一環として,今年度はプルトニウム研究 2 棟(2008 年 4 月 1 日管<br />
理区域解除)の床下や周辺土壌の調査,廃液輸送管の撤去作業等が行われ,これらの放射線管理<br />
を実施した。また,冶金特別研究棟では管理区域解除に伴う放射線管理を実施し,VHTRC 及び<br />
同位体分離研究室においても核燃料物質の搬出が進められて,<strong>2009</strong> 年度の管理区域解除を目指し<br />
ている。原子炉施設,核燃料物質使用施設等における放射線作業環境の管理及び作業者の放射線<br />
被ばく管理では,作業環境モニタリング結果や被ばく線量に異常はなく,放射線管理上の問題は<br />
なかった。さらに,各施設から放出される気体及び液体状の放射性物質の管理を適切に実施する<br />
とともに,保安規定遵守状況検査や原子力保安検査官による施設巡視等に対応した。事故発生に<br />
伴う放射性汚染及び被ばくはなかった。なお,2008 年 6 月末,放射線障害防止法に基づき提出す<br />
る放射線管理状況報告書の内容に誤りのあることが判明し,原子力科学研究所は過去の報告書ま<br />
で遡って誤記載の有無と発生原因について調査した。この調査において,放射線管理部は,放射<br />
性同位元素の使用者が所管する線源や法定帳簿等の確認調査に協力した。<br />
2008 年度に原子力科学研究所の各施設から放出された気体及び液体廃棄物中の放射性物質の量<br />
とその濃度は,いずれも保安規定等に定められた放出管理目標値及び放出管理基準値,並びに排<br />
気中及び排液中の濃度限度以下であった。年間の総放出量に基づいて算出した周辺監視区域外に<br />
おける実効線量は 2.8×10-2μSv であり,原子炉施設保安規定に定められた実効線量の線量目標値<br />
と比較して十分低い値であった。原子力科学研究所の周辺監視区域内外における環境放射線及び<br />
環境試料のモニタリングを行った結果,異常は認められず,通常の変動範囲内であった。<br />
原子力科学研究所では,旧日本原子力研究所(以下「旧原研」という。)全事業所の放射線業務<br />
従事者の被ばく線量測定結果をとりまとめた。原子力科学研究所の放射線業務従事者に関しては,<br />
保安規定等に定められた線量限度及び警戒線量を超える被ばくはなく,2008 年度の実効線量は,<br />
最大 10.0mSv,平均 0.05mSv であった。<br />
原子力科学研究所等の各種サーベイメータ,環境放射線監視システム,施設の放射線管理用モ<br />
ニタ等の放射線測定機器の定期的な点検,校正を年次計画に基づき実施するとともに,これらの<br />
放射線測定機器の故障修理等にも適宜対応した。<br />
放射線標準施設棟に設置されている測定器校正用照射設備・装置等の運転及び維持管理を適切<br />
に実施するとともに,中硬 X 線照射装置の X 線管球の更新等を実施した。また,環境試料及び施<br />
設放射線管理用試料の放射能測定評価のため,放射線管理用試料集中計測システムの維持管理を<br />
行った。<br />
国内の研究機関との間で共同研究,受託調査を実施するとともに,韓国原子力研究所との間で<br />
研究協力を継続実施した。<br />
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