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平 成 1 9 年 度 熱可塑性樹脂複合材料の機械工業 ... - 素形材センター

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3.1.2 <strong>成</strong>形技術<br />

基本的には、熱可塑性樹脂複合材料は、熱硬化性樹脂複合材料と同様の方法でプリプレ<br />

グやセミプレグの積層により<strong>成</strong>形される。一定断面部材やチューブの場合は、プルトルー<br />

ジョン(pultrusion)や短繊維によるインジェクションモールディング(injection moulding)<br />

なども用いられる。<br />

さらに、熱可塑性樹脂複合材料は、熱間プレス<strong>成</strong>形(press-forming)や熱間折り曲げ<strong>成</strong><br />

形(thermo-folding)のような単純なプロセスで<strong>成</strong>形できるので自動化しやすい。また、繰<br />

り返し加熱することができるので、再<strong>成</strong>形が可能である。さらに、熱可塑性樹脂複合材料<br />

同士の融着が可能であり、組立のためのボルト、穴あけ等の加工を省略することによるコ<br />

ストダウンの可能性がある。<br />

図 3.1.2-1 に実機に適用されている熱可塑性樹脂複合材料の主な<strong>成</strong>形過程を示す 1) 。以下<br />

に、それぞれの特徴について述べる。<br />

図 3.1.2-1 熱可塑性樹脂複合材料の<strong>成</strong>形過程 1)<br />

(1)熱間プレス<strong>成</strong>形(press-forming)<br />

熱間プレス<strong>成</strong>形の<strong>成</strong>形過程を図 3.1.2-2 に示す。所定の形状に切り出した RTL をヒータ<br />

で加熱し、粘<strong>度</strong>が下がったところでヒーターから取り出し、金型でプレスして<strong>成</strong>形する。<br />

図 3.1.2-3 のように、RTL の端を引っ張るブランクホルダーを用いて、繊維のしわを防ぐ等、<br />

種々の RTL の保持方法が開発されている 2) 。プレス後、圧力を加えながら冷却し、再硬化<br />

させる。硬化後、金型から取り出し、必要に応じてトリム、あるいは機械加工する。<br />

製品の形状によっては、プレス前に薄板で裁断して、トリム加工を省略する net-shape<br />

forming も可能である。薄板なので片側から加熱するだけでよく、取扱い性が良い。<br />

熱間プレス<strong>成</strong>形は多くの部品に幅広く適用されている。例えば、Gulfstream 450/550 の尾<br />

翼のリブや Airbus A340 のキールビームのリブなど、適用例が増えつつある 3) 4) 。<br />

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