平 成 1 9 年 度 熱可塑性樹脂複合材料の機械工業 ... - 素形材センター
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造が低コスト。アルミ合金部品に対し軽量化が可能となる点である(図 5.3-2 参照)。強<br />
化材である繊維の形態としては、長繊維、短繊維、繊維の種類としては、炭素繊維、ガ<br />
ラス繊維等、適用が拡大されている。<br />
図 5.3-1 エアバス社の熱可塑性樹脂複合材料主翼前縁構造<br />
図 5.3-2 熱可塑性樹脂複合材料の重量及びコスト<br />
また、近<strong>年</strong>(1997 <strong>年</strong>くらいより)、PPS に対して耐熱性能に優れ、PEEK に対して材料<br />
費の安い、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)が出てきた(図 5.3-3 参照)。<br />
PEKK をマトリックスとする熱可塑性樹脂複合材料は、航空機の設計上重要となる、<br />
吸湿後、高温(82℃)下での有孔圧縮強<strong>度</strong>及び衝撃付与(1500in-lb/in)後の圧縮強<strong>度</strong>が、<br />
熱硬化樹脂(エポキシ)複合材料と比較しても優れた性能を発揮しており(図 5.3-4 参<br />
照)、今後、PEKK マトリックス熱可塑性樹脂複合材料が航空機の主構造部品に適用され<br />
ていく可能性がある。PEKK マトリックス熱可塑樹脂複合材料の代表的な強<strong>度</strong>特性を熱<br />
硬化樹脂(タフエポキシ)複合材料と比較し図 5.3-5 に示す。<br />
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