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平 成 1 9 年 度 熱可塑性樹脂複合材料の機械工業 ... - 素形材センター

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メリットもある。すでに B787 などに利用されており、今後もその利用は拡大すると思わ<br />

れる。<br />

逆に言えば、一次構造部材への適用は、材料特性の向上に加えて、大型化、三次元形状<br />

化が課題であるとの声も多かった。とくに熱可塑コンポジットの高<strong>成</strong>形温<strong>度</strong>に対応する積<br />

層ジグ、<strong>成</strong>形ジグは金属材料が主であり、これが、大型化に伴う、型コストや<strong>成</strong>形エネル<br />

ギーのコスト負担、プロセスタイムの増加が問題になるとの意見であった。<br />

以上の課題に対して、TenCate 社では UD 材の開発供給に取り掛かっており、IVW や CFK<br />

はその UD 材を用いた自動積層技術を研究している。また、TUD はリアクションタイプ樹<br />

脂+VaRTM <strong>成</strong>形による、低<strong>成</strong>形温<strong>度</strong>・複雑形状への対応・低コスト<strong>成</strong>形を目指している。<br />

7.5 まとめと所感<br />

今回、熱可塑性樹脂複合材料の材料メーカーからファブリケーター、また本分野の研究<br />

実績のある大学、さらには航空機への本格的適用を目指す CFK と、熱可塑性樹脂複合材料<br />

分野のほぼ全ての分野におけるトップランナーを調査することができた。<br />

熱可塑<strong>成</strong>形の研究に欠かせない混錬機や大型プレス<strong>成</strong>形機等は導入価格や維持費の問題<br />

から日本の大学レベルでは保有・運用することが難しい。しかし、欧州では TUD や IVW<br />

以外にもルーベン大など多数の大学で見ることができ、それだけ EU 全体として熱可塑性<br />

樹脂複合材料の研究が進められてきたことが実感できた。航空機分野のみならず、近<strong>年</strong>自<br />

動車分野で LFTP(Long Fiber Thermo Plastics)のプレス<strong>成</strong>形部品が広まりつつあるのも、これ<br />

ら EU 全体の研究・開発の<strong>成</strong>果であると強く感じた。<br />

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