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平 成 1 9 年 度 熱可塑性樹脂複合材料の機械工業 ... - 素形材センター

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4.2.3 不連続熱可塑複合材料の生産プロセス<br />

現在世界的に使用されている不連続熱可塑複合材料の、代表的な生産プロセスは下記の<br />

通りである。<br />

(1)GMT(Glass Mat Thermoplastics)<br />

1960 <strong>年</strong>代末に米国でガラス繊維メーカーの PPG と Union Carbide 社が、 ガラス繊維の<br />

マットに PP 樹脂を含浸したシートを AZDEL® の商標で生産開始、さらに欧州でも 1982<br />

<strong>年</strong>に市場展開が始まった。<br />

1990 <strong>年</strong>に Volkswagen の Golf に世界最初の GMT 製の Front end モジュールが採用され<br />

た後、2000 <strong>年</strong>頃までは GMT の需要が増大したが、後述の LFT や LFT-D の登場により、<br />

最近はそのシェアを奪われている。<br />

日本ではスイスの Quadrant 社が、日本 GMT 社を買収して、クアドラント・コンポジッ<br />

ト・ジャパン社を設立し、四日市工場で GMT を生産している。<br />

(2)LFT(Long Fiber Reinforced Thermoplastics)<br />

英国の ICI 傘下の LNP 社が、約 25 <strong>年</strong>前に開発して特許を得た、長繊維のペレット<br />

Verton® の生産プロセス。その後日本の川崎製鉄が同社を買収して事業展開したが、さら<br />

に GE Plastics に売却し、昨<strong>年</strong>にはサウジアラビアの Arabic 社に買収された。<br />

LFT は各国のメーカーが種々のプロセスを開発し、現在ガラス繊維/PP の LFT が自動車<br />

部品を中心に需要が伸長している。LFT 生産メーカーの代表例及び商標を以下に示す。<br />

a)Ticona,(Celstran® Compel®)<br />

b)Owens Corning, Sabic(StaMax ® Verton®),<br />

c)チッソ(ファンクスター®)<br />

d)Saint-Gobain Vetrotex(Twintex ® G PP)。 同社の Twintex ®はコミングルガラス/PP ヤ<br />

ーンを引抜き<strong>成</strong>形しペレット状にカットしたものである。材料物性を表 4.2.3-1 に示す。<br />

表 4.2.3-1 Saint–Gobain Vetrortex 社 Twintex ® の材料物性 1)<br />

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