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平 成 1 9 年 度 熱可塑性樹脂複合材料の機械工業 ... - 素形材センター

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7.6 調査場所詳細内容<br />

7.6.1 TenCate Advanced Composites bv<br />

(1)調査日時<br />

2008/1/14 9:00-12:00<br />

(2)面談者<br />

Frank J Meurs (Managing Director)<br />

Winand Kok (Product Manager Aerospace)<br />

(3)機関概要<br />

創立以来3世紀にわたる、オランダの最も古い歴史を有するテキスタイル総合メーカー。<br />

現在は産業用繊維と化<strong>成</strong>品の複合化製品の、防護衣料、防弾用複合材、サッカー用人工芝、<br />

航空宇宙用、産業用複合材などを、オランダ、米国、フランスの工場で生産している。従<br />

業員総数は約 4,000 人。2006 <strong>年</strong><strong>度</strong>の売上げは約 10 億ドル、純利益が 6,500 万ドル。<br />

最近は M&A を活発に進めて、米国の複合材や防弾装甲関連の企業を買収しグローバル<br />

な事業拡大を図っている。<br />

(4)調査内容<br />

複合材料のポートフォリオには、①織物プリプレグ(炭素繊維、ガラス、アラミド繊維<br />

など)②一方向材(UD) ③積層ラミネート④サンドイッチパネル System3 がある。<br />

その中でも特筆すべきは、熱可塑性複合材料、CETEX(商標)の航空機用途や産業用途<br />

への事業展開で、1987 <strong>年</strong>にデルフト工科大学との共同開発を始めて以来、Fokker、Airbus<br />

などと航空機向け構造材としての長期にわたる研究開発を継続し、現在 Airbus A340、A380<br />

などに多数の部品が採用されるに至っている。<br />

現在の航空機用の主たる樹脂マトリックス材料は、半結晶性の PPS と非結晶性の PEI で、<br />

前者は PPS のフイルムを炭素繊維の<strong>平</strong>織、或いは5枚朱子織物に、部分溶融接着したセミ<br />

プレグを高圧、1.2 m x 3.6 m の 高温プレスで含浸して積層ラミネートシートにする。<br />

後者は非結晶性のため、予め溶剤により含浸した織物を、同様にプレスで積層している。<br />

航空機用途向けの積層枚数は、1~40 プライ。産業用には 122 プライ(38cm 厚) まで生産可<br />

能。<br />

今後の開発課題として、航空機用の一時構造材への熱可塑複合材の適用を目指して、米<br />

国の UD 材料のメーカーPhoenixx TPC を昨<strong>年</strong>買収し、さらに耐熱性 Tg の高い樹脂マトリ<br />

ックスとして、PPS + の開発を進めている。<br />

サンドイッチパネル System 3 は、航空機内装用で、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊<br />

維織物に、 PEI のチューブ状コアを融着する。<br />

(5)その他<br />

航空機用の CETEX 材料は、既に Airbus(AIMS)と Boeing(BMS 8-353)の材料認定を<br />

受けている。長<strong>年</strong>にわたる航空機用の CETEX 材料開発、<strong>成</strong>形、接着などの二次加工技術、<br />

材料評価などの実績は、後発他メーカーの安易な追随を許さないレベルに到達している。<br />

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