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検査の特徴、検査の限界、そこから生じうる利益・不利益並びに検査結果の個人<br />

とその親族への影響を配慮したものでなければならない。なお、病原体遺伝子検<br />

査や体細胞遺伝子検査でも、必要に応じて類似の対応が必要である(JCCLS)<br />

④ヘルスケア専門家の関与<br />

医師等のヘルスケア専門家が行なう診断目的の遺伝子検査以外で、検査実施に際し<br />

てヘルスケア専門家の関与を求めているのは、以下の通りである。なお、上述したカ<br />

ウンセリングやコンサルティングにおいても、ヘルスケア専門家の関与が求められて<br />

いる。<br />

・臨床上の指示や個人に対する医療面での監督がない状態で、健康関連の情報を含<br />

む遺伝子検査を提供することは、患者の健康を損なう恐れがある。検査の目的と<br />

妥当性、その可能性と限界、臨床的重要性に関する十分な情報の提供が行なわれ<br />

ているかが、最も懸念される(ESHG)<br />

・知識を持ったヘルスケア専門家が、遺伝子検査の発注と解釈に係わるべきである。<br />

資格を持った医療遺伝学者や遺伝カウンセラー等の遺伝学専門家は、消費者の意<br />

思決定(ある検査を受けるべきか、結果はどう解釈するのか等)を助けることが<br />

できる。また、遺伝学専門家が関与しておれば、遺伝子検査に伴うリスク(イン<br />

フォームド・コンセントの欠如、不適切な検査、結果の間違った解釈、フォロー<br />

アップ・ケアの欠如等)を減らすことができる(ACMG)<br />

・遺伝子検査は、そのためにライセンスを受けた施設でのみ行え、かつヒト遺伝学<br />

か医療遺伝学の訓練を受けた特別な医師や、病気と体質の治療や診断に特化した<br />

医師が発注した場合にのみ実施できる(ABC)<br />

・一般市民を対象とした遺伝子検査においては、その依頼から結果解釈までのプロ<br />

セスに、学術団体等で遺伝医学あるいは当該疾患の専門家として認定された医師<br />

等(臨床遺伝専門医等)が関与すべきである(人類遺伝学会見解)<br />

⑤個人遺伝情報や生物学的サンプルの扱い<br />

個人遺伝情報や生物学的サンプルの扱いについては、今回調査したほとんどのガイ<br />

ドライン・見解が言及しており、取扱いのポリシーに関するものから、プライバシー<br />

やデータのセキュリティ保護のための具体的な手法に関するものまで、様々なものが<br />

存在する。情報量が極めて多いため、代表的なもののみを取り上げるとともに、分類<br />

を試みた。なお、この分類はあくまで理解しやすいように便宜的に行なったものであ<br />

り、専門的な観点からの分類はない。<br />

A) 個人(遺伝)遺伝や生物学的サンプル取扱いの基本方針<br />

個人遺伝情報や生物学的サンプル取扱いの基本方針は、様々な形で触れられている。<br />

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