WHO Patient Safety Curriculum Guide - Extranet Systems - World ...
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リーダー: 呼 吸 音 は<br />
研 修 医 : 右 肺 で 減 弱 しています.<br />
リーダー: 血 圧 は<br />
研 修 医 : 96/62です.<br />
チェックバック( 再 確 認 )<br />
送 り 手 の 発 した 情 報 が 確 実 に 意 図 通 りに 受 け 手<br />
に 伝 わるようにするための 簡 単 な 技 術 であり, 次 の<br />
ように 行 う 23) :<br />
ステップ1: 送 り 手 が 情 報 を 伝 える.<br />
ステップ2: 受 け 手 が 情 報 を 受 け,フィードバック<br />
を 行 う.<br />
ステップ3: 受 け 手 が 情 報 を 理 解 したことを 送 り<br />
手 が 再 確 認 する.<br />
医 師 : Benadryl25mgを 靜 注 してください.<br />
看 護 師 : Benadryl25mgの 靜 注 ですね.<br />
医 師 : そうです.<br />
引 き 継 ぎ( 申 し 送 り)<br />
引 き 継 ぎ( 申 し 送 り)は, 情 報 を 正 確 にやり 取 りす<br />
るための 極 めて 重 要 な 過 程 である.コミュニケー<br />
ションにエラーが 起 きれば, 患 者 が 正 しい 治 療 を 受<br />
けられなかったり, 有 害 な 転 帰 を 招 いたりする 恐 れ<br />
がある. 臨 床 現 場 での 引 き 継 ぎとは,「 個 人 または 一<br />
群 の 患 者 に 対 する 診 療 の 一 部 または 全 体 に 関 する<br />
職 務 上 の 責 任 と 説 明 責 任 を, 一 時 的 または 永 続 的<br />
に 別 の 医 療 従 事 者 ないし 医 療 チームに 移 管 するこ<br />
と」を 意 味 する. 適 切 なタイミングで 正 確 な 引 き 継<br />
ぎを 行 うための 戦 略 として, 次 に 紹 介 する「I pass<br />
the baton(バトンを 渡 す)」という 標 語 が 用 いら<br />
れている.<br />
I<br />
Introduction<br />
( 自 己 紹 介 )<br />
自 身 の 名 前 , 役 割 , 業 務 と 患 者 の 名 前 を 伝 える<br />
P <strong>Patient</strong>( 患 者 ) 患 者 の 氏 名 , 識 別 情 報 , 年 齢 , 性 別 , 所 在<br />
A Assessment( 評 価 ) 現 在 の 主 訴 ,バイタルサイン, 症 状 , 診 断<br />
S Situation( 状 況 ) 現 在 の 状 態 や 状 況 ( 急 変 時 対 応 などのコード 化 された 状 態 [code status], 状 態 の<br />
安 定 度 , 最 近 の 変 化 , 治 療 反 応 など)<br />
S<br />
The<br />
<strong>Safety</strong>Concern<br />
( 安 全 上 の 心 配 )<br />
臨 床 検 査 値 と 検 査 報 告 , 社 会 経 済 的 要 因 ,アレルギー, 注 意 事 項 ( 転 倒 ・ 転 落 , 隔 離 など)<br />
B Background( 背 景 ) 併 存 疾 患 , 過 去 のエピソード, 使 用 中 の 薬 剤 , 家 族 歴<br />
A Action( 措 置 ) すでに 実 施 された 処 置 やこれから 必 要 と 考 えられる 処 置 を 簡 潔 な 根 拠 と 併 せて 提 示<br />
する.<br />
T Timing( 時 期 ) 緊 急 性 の 程 度 と, 措 置 の 明 確 な 実 施 時 期 と 優 先 度<br />
O<br />
Ownership<br />
( 責 任 の 所 在 )<br />
責 任 を 負 う 主 体 ( 患 者 とその 家 族 を 含 めた 個 人 ないしチーム)を 特 定 する.<br />
N Next( 予 測 ) 次 に 予 想 される 事 態<br />
予 想 される 変 化<br />
計 画 の 内 容<br />
緊 急 時 の 対 応 策 の 有 無<br />
意 見 の 不 一 致 や 対 立 を 解 決 する 16<br />
チームワークを 向 上 させるうえでは,チーム 内 で<br />
の 意 見 の 対 立 や 不 一 致 を 解 決 する 能 力 が 極 めて 重<br />
要 となる.この 点 については, 学 生 などの 地 位 の 低<br />
いメンバーにとって,また 本 質 的 に 上 下 関 係 の 強 い<br />
チームにおいては 特 に 難 しい 問 題 となる.<br />
しかし, 患 者 安 全 に 影 響 がおよびそうな 状 況 を 目<br />
撃 した 際 にはメンバー 全 員 が 自 分 の 意 見 を 自 由 に<br />
主 張 できる 環 境 を 構 築 する 必 要 がある.<br />
チームのメンバーが 自 身 の 懸 念 を 段 階 的 に 表 明<br />
できる 方 法 として, 以 下 の 手 順 が 開 発 されている.<br />
心 理 的 安 全 性 (Psychological safety)<br />
心 理 的 安 全 性 とは, 医 療 スタッフが 自 身 の 業 務 環<br />
境 において( 意 見 の 不 一 致 や 対 立 などの) 対 人 的 リ<br />
スクがどの 程 度 起 こりやすいものと 認 識 しているか<br />
を 意 味 する 24) .<br />
137 Part B トピック 4: 有 能 なチームの 一 員 であること