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WHO Patient Safety Curriculum Guide - Extranet Systems - World ...

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チームを 編 成 する<br />

改 善 活 動 を 成 功 に 導 くためには,プロセス 改 善<br />

チームにふさわしいメンバーを 集 めることが 極 め<br />

て 重 要 となる.チームの 規 模 と 構 成 はさまざまであ<br />

り, 各 組 織 がそれぞれの 必 要 に 応 じたチームを 編 成<br />

すべきである.たとえば,プロジェクトの 目 的 が 退 院<br />

計 画 の 改 善 である 場 合 は, 退 院 過 程 を 熟 知 してい<br />

る 医 療 従 事 者 をチームに 参 加 させる 必 要 があるが,<br />

それは( 対 象 とする 患 者 に 応 じて) 退 院 調 整 看 護<br />

師 ,プライマリケア 医 , 薬 剤 師 , 歯 科 医 師 , 助 産 師 の<br />

いずれかと 患 者 である.<br />

改 善 プロセスの 目 標 と 目 的 を 設 定 する<br />

改 善 を 達 成 するためには, 目 標 と 目 的 を 設 定 する<br />

必 要 がある. 目 的 は 達 成 時 期 を 明 確 にし,かつ 評 価<br />

可 能 なものとするべきであり,また 影 響 を 及 ぼす 対<br />

象 としたい 患 者 集 団 を 明 確 に 定 義 したものとすべ<br />

きである.そうすることで,チームの 人 員 と 労 力 を<br />

一 点 に 集 中 させることが 可 能 となる.<br />

変 更 の 評 価 方 法 を 決 定 する<br />

特 定 の 変 更 が 実 際 に 改 善 につながったかを 判 定 す<br />

る 方 法 として,チームは 定 量 的 な 評 価 法 を 採 用 する.<br />

変 更 の 内 容 を 選 択 する<br />

改 善 を 達 成 するには 必 ず 変 更 を 加 える 必 要 があ<br />

るが,どのような 変 更 でも 改 善 が 得 られるわけでは<br />

ない.したがって, 組 織 は 改 善 が 得 られる 可 能 性 が<br />

最 も 高 い 変 更 を 特 定 しなければならない.<br />

変 更 を 検 証 する<br />

PDSAサイクルは, 実 際 の 業 務 環 境 に 加 える 変 更<br />

を 検 証 するための 一 連 のプロセスであり, 変 更 を 計<br />

画 して(PLAN) 試 行 し(DO),その 結 果 を 観 察 して<br />

(STUDY),そこで 得 た 知 識 に 基 づいて 対 処 する<br />

(ACT)という, 科 学 的 な 改 善 手 法 の 一 例 である.<br />

変 更 を 適 用 する<br />

小 規 模 の 変 更 を 実 行 してから 検 証 を 行 うが,それ<br />

ぞれの 検 証 から 学 びつつ,このサイクルを 何 度 か 繰<br />

り 返 しながら 計 画 を 洗 練 させていく.その 過 程 が 終<br />

了 したら,より 大 規 模 な 変 更 (たとえば, 試 験 的 に 一<br />

定 パイロットの 集 団 の 全 員 を 対 象 とした 変 更 や 医 療<br />

施 設 全 体 に 及 ぶ 変 更 など)を 行 うことが 可 能 となる.<br />

変 更 の 対 象 を 広 めていく<br />

試 験 的 な 集 団 や 組 織 全 体 に 対 する 変 更 の 適 用 に<br />

成 功 したら,チームや 管 理 者 はその 変 更 を 組 織 内<br />

の 他 の 集 団 あるいは 他 の 組 織 に 広 めることができ<br />

るようになる.<br />

改 善 における 評 価 の 役 割<br />

品 質 改 善 活 動 を 実 施 するうえでは, 医 療 専 門 家<br />

が 問 題 の 医 療 プロセスで 得 られた 情 報 を 収 集 およ<br />

び 分 析 する 必 要 がある.たとえば, 学 生 が 自 身 の 学<br />

習 習 慣 の 変 化 について 検 討 する 場 合 , 現 在 の 自 身<br />

の 学 習 習 慣 や 居 住 ・ 学 習 環 境 について 情 報 を 収 集<br />

することが 不 可 欠 である.まず 必 要 となるは, 情 報<br />

を 分 析 して 自 身 の 学 習 習 慣 に 問 題 があるか 否 かを<br />

確 認 することであり, 続 いて, 何 らかの 改 善 が 得 ら<br />

れたかを 評 価 するにはどのような 情 報 が 必 要 かを<br />

判 断 することである.<br />

この 例 における 改 善 プロジェクトの 目 標 は, 学 生<br />

の 学 習 習 慣 を 変 えることによって 試 験 の 成 績 を 改<br />

善 することであり, 単 に 学 習 習 慣 の 悪 い 学 生 を 特 定<br />

することではない.<br />

改 善 において 評 価 が 不 可 欠 な 要 素 となるのは, 評<br />

価 を 行 うことで 何 をどのように 実 施 するかという 問<br />

題 に 集 中 できるためである.どのような 改 善 手 法 を<br />

用 いたとしても,その 成 否 は 評 価 次 第 である. 医 療<br />

分 野 での 活 動 の 大 部 分 は 評 価 可 能 なものであるが,<br />

表 B.7.1 目 的 に 応 じた 評 価 の 相 違 点<br />

10<br />

研 究 を 目 的 とした 評 価<br />

学 習 およびプロセスの 改 善 を 目 的 とした 評 価<br />

研 究 を 目 的 とした 評 価<br />

学 習 およびプロセスの 改 善 を 目 的 とした 評 価<br />

目 的 新 しい 知 識 を 発 見 すること 日 常 業 務 に 新 しい 知 識 を 導 入 すること<br />

検 証 1 件 の 大 規 模 な「 盲 検 」 試 験 観 察 可 能 な 検 証 を 繰 り 返 し 実 施 する<br />

バイアス できるだけ 多 くのバイアスを 制 御 する 検 証 ごとにバイアスを 安 定 化 する<br />

情 報 「 必 要 に 応 じ」できるだけ 多 くの 情 報 を 集 める 教 訓 を 得 て, 次 のサイクルを 実 施 するのに 足 りるだけの 情<br />

報 を 集 める<br />

期 間 結 果 を 得 るまでに 長 期 間 を 要 する 場 合 もある はっきりした 変 化 の 小 規 模 な 検 証 によって 改 善 のペースが<br />

加 速 される<br />

SourceInstitute for Healthcare Improvementhttp//www.ihi.org/IHI/Topics/Improvement/ImprovementMethods/Measures/ 8<br />

179 Part B トピック 7: 品 質 改 善 の 手 法 を 用 いて 医 療 を 改 善 する

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