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WHO Patient Safety Curriculum Guide - Extranet Systems - World ...

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感 染 制 御 に 参 加 するように 他 者 を 促 す 16<br />

学 生 は 自 身 が 正 しい 手 指 衛 生 技 術 を 用 いること<br />

で, 他 者 にも 手 指 衛 生 を 実 施 するよう 促 すことがで<br />

きる. 更 に,この 領 域 でのロールモデルや 指 導 者 に<br />

なることも 可 能 である. 人 は 注 意 を 受 けるだけで,<br />

誤 った 安 全 意 識 から 目 覚 める 場 合 もある.<br />

学 生 はまた, 正 規 資 格 を 保 持 する 医 療 従 事 者 より<br />

も 患 者 と 接 する 時 間 を 長 くとれる 場 合 が 多 いため,<br />

患 者 に 手 洗 いの 重 要 性 を 説 明 することもできる.こ<br />

れは, 医 療 と 感 染 予 防 対 策 について 患 者 を 教 育 す<br />

る 良 い 機 会 ともなる. 更 に 患 者 以 外 の 地 域 住 民 ( 患<br />

者 の 親 族 や 訪 問 者 など)に 対 しても, 適 切 な 手 指 衛<br />

生 を 実 践 することで 彼 らもまた 感 染 予 防 対 策 に 貢<br />

献 できるということを 伝 えることできる.<br />

医 療 専 門 職 の 行 動 に 影 響 を 与 える<br />

学 生 が 実 務 を 任 される 実 際 の 医 療 環 境 では, 施<br />

設 や 学 会 の 定 めた 感 染 予 防 対 策 のガイドラインを<br />

遵 守 しない 医 療 専 門 職 に 遭 遇 するかもしれない.ひ<br />

どい 場 合 には, 地 位 の 高 いスタッフまでもが 手 指 衛<br />

生 を 怠 っていたり, 無 菌 環 境 を 維 持 できていなかっ<br />

たりする 状 況 すら 目 にするかもしれない.このよう<br />

な 環 境 で 率 直 に 意 見 を 言 うことは 非 常 に 難 しく, 文<br />

化 的 な 理 由 から, 地 位 の 低 いスタッフが 地 位 の 高 い<br />

スタッフに 意 見 することが 困 難 な 場 合 もある.しか<br />

しながら, 言 い 回 しに 気 をつければ 不 可 能 ではない<br />

し, 施 設 の 感 染 予 防 チームや 感 染 予 防 担 当 の 上 級<br />

スタッフに 助 言 を 求 めることも 可 能 である.<br />

手 指 衛 生 を 実 施 しないスタッフも 存 在 する<br />

このようなスタッフに 対 して 学 生 がどう 対 処 すべ<br />

きかは, 学 生 とそのスタッフとの 関 係 , 医 療 現 場 の<br />

文 化 , 周 辺 社 会 の 文 化 などによって 異 なってくる.<br />

問 題 のエラーの 原 因 を 調 査 および 解 明 することが<br />

有 用 となる 場 合 があり,たとえば, 時 間 に 追 われた<br />

スタッフがうっかり 手 を 洗 い 忘 れたという 可 能 性 な<br />

ども 考 えられる. 気 配 りの 行 き 届 いた 人 物 を 知 って<br />

いればその 人 物 に 相 談 したり,スタッフのために 擦<br />

式 アルコール 製 剤 などの 洗 浄 剤 を 用 意 したりする<br />

ことが 適 切 となる 場 合 もある.<br />

正 しい 感 染 制 御 の 方 法 を 軽 視 するスタッフも 存 在 する<br />

感 染 予 防 対 策 の 問 題 を 討 論 の 議 題 に 加 えてもら<br />

うように 指 導 者 またはチームリーダーに 依 頼 すると<br />

よいであろう.あるいは, 全 員 が 感 染 制 御 のガイド<br />

ラインの 遵 守 を 徹 底 するよう 専 門 家 を 招 いてスタッ<br />

フに 話 をしてもらうように 部 門 の 責 任 者 に 依 頼 して<br />

もよいであろう.<br />

要 約 17<br />

HCAIの 発 生 率 を 最 小 限 に 抑 えるため, 以 下 の 事<br />

項 が 求 められる:<br />

◦ 自 身 の 業 務 環 境 で 使 用 されている 主 なガイド<br />

ラインを 把 握 しておく.<br />

◦ 感 染 拡 大 のリスクを 最 小 限 に 減 らすことにつ<br />

いて 自 身 の 責 任 を 自 覚 する.<br />

◦ 標 準 予 防 策 と 感 染 経 路 別 予 防 策 を 実 践 する.<br />

◦ 予 防 策 の 実 施 に 必 要 な 備 品 が 不 足 または 枯 渇<br />

している 場 合 は, 担 当 のスタッフに 報 告 する.<br />

◦ 手 指 衛 生 と 感 染 伝 播 について 患 者 とその 家 族<br />

/ 訪 問 者 を 教 育 する.<br />

スタッフへの 備 品 不 足 の 報 告 など, 上 記 の 行 為 の<br />

中 には, 資 金 不 足 や 全 般 的 な 物 資 不 足 のある 状 況<br />

では 実 践 が 難 しいものもある.また 病 院 によっては,<br />

実 務 を 行 う 学 生 にPPEを 提 供 しない 方 針 が 採 用 さ<br />

れている 場 合 もある.このような 場 合 には, 学 生 は<br />

指 導 者 に 助 言 を 求 めるべきである.<br />

指 導 方 略 および 形 式<br />

本 トピックについて 学 生 に 教 える 方 法 はいくつか<br />

考 えられるが,シミュレーション 環 境 において 学 生<br />

に 感 染 予 防 対 策 の 技 術 を 実 践 させるのが 最 良 の 方<br />

法 となる<br />

シミュレーション 訓 練<br />

感 染 予 防 対 策 に 関 する 教 育 的 要 素 を 強 調 したシ<br />

ナリオとして,さまざまなものが 作 成 できるであろ<br />

う.たとえば,イスラエル 医 学 シミュレーションセン<br />

ターで 考 案 された 訓 練 では,まず 手 洗 いをした 後 ,<br />

特 殊 な 青 色 のゲルを 手 に 塗 布 してから,その 手 を 紫<br />

外 線 にかざす.すると 十 分 に 洗 えていない 部 分 を 確<br />

認 することができ, 学 生 の 多 くは 洗 えていない 部 分<br />

の 多 さに 驚 愕 する.<br />

感 染 予 防 対 策 の 教 育 的 要 素 を 強 調 した 上 記 以 外<br />

のシナリオとしては,さまざまな 状 況 において 率 直<br />

に 意 見 を 述 べる 技 術 に 焦 点 を 当 てた 設 定 も 可 能 で<br />

あろう. 具 体 的 には 以 下 のようなシナリオが 考 えら<br />

れ る:<br />

◦ 患 者 と 医 療 専 門 職 の 対 話 : 医 療 専 門 職 が 手 指<br />

衛 生 を 怠 るという 設 定<br />

◦ 学 生 と 患 者 の 対 話 : 学 生 が 手 指 衛 生 を 怠 ると<br />

いう 設 定<br />

◦ 学 生 と 指 導 者 の 対 話 : 指 導 者 が 手 指 衛 生 を 怠<br />

るという 設 定<br />

各 シナリオでは, 感 染 予 防 策 の 違 反 に 対 する 対 処<br />

に 関 して,まずパーソンアプローチ, 次 いでシステ<br />

<strong>WHO</strong> 患 者 安 全 カリキュラムガイド 多 職 種 版<br />

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