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WHO Patient Safety Curriculum Guide - Extranet Systems - World ...

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待 遇 を 受 けることは 珍 しくない. 特 定 の 患 者 または<br />

患 者 集 団 (たとえば, 違 法 薬 物 の 常 用 者 )に 対 して<br />

医 療 チームが 型 にはめるような 見 方 をしている 場<br />

合 には, 学 生 は 自 身 の 偏 見 や 選 り 好 みが 客 観 性 と 意<br />

思 決 定 にどのような 影 響 を 及 ぼしているかを 認 識<br />

することが 極 めて 重 要 となる. 特 に 個 人 的 な 意 見 や<br />

態 度 が 客 観 的 な 臨 床 判 断 を 困 難 にする 結 果 , 治 療<br />

や 診 断 の 誤 りを 招 く 恐 れがあることから,このよう<br />

なケースでは 通 常 以 上 の 注 意 が 必 要 である.<br />

第 6 段 階 : 戦 略 と 要 約 (Strategy and<br />

Summary)<br />

話 し 合 いの 終 了 時 に 話 し 合 った 内 容 を 要 約 する<br />

ことは,どのような 場 合 にも 良 い 考 え 方 である. 患<br />

者 は 追 加 の 質 問 をできるし, 何 か 重 要 な 事 を 思 い 出<br />

すかもしれない. 最 後 の 段 階 で 新 たな 問 題 が 浮 上 し<br />

た 場 合 は, 改 めて 面 談 を 設 定 すること.<br />

学 生 には 実 習 で 患 者 と 接 するようになり 次 第 ,こ<br />

うした 活 動 を 練 習 するよう 奨 励 すべきである. 患 者<br />

から 病 歴 を 聴 取 したり 主 訴 について 質 問 したりする<br />

ことは, 積 極 的 に 患 者 と 向 かい 合 う 絶 好 のチャンス<br />

であり,その 中 では 患 者 の 訴 えに 耳 を 傾 け, 閉 じら<br />

れた 質 問 と 開 かれた 質 問 をして, 自 身 の 状 態 や 状 況<br />

について 理 解 できたかを 患 者 に 尋 ねることができ<br />

る.そのためには,まず 質 問 をするように 患 者 を 促<br />

すことが 最 初 にステップとなる.<br />

患 者 の 医 療 参 加 を 促 進 する<br />

慢 性 疾 患 の 管 理 において 自 身 の 役 割 を 積 極 的 に<br />

果 たす 患 者 は, 自 身 の 医 療 について 受 動 的 な 役 割<br />

しか 果 たさない 患 者 と 比 べて, 転 帰 がより 良 好 とな<br />

るようである 15­17) . 防 止 可 能 な 害 のリスクに 関 する<br />

啓 蒙 活 動 や 教 育 によって, 有 害 事 象 の 防 止 に 積 極 的<br />

に 関 与 できる 機 会 を 患 者 やその 家 族 に 認 識 させる<br />

ことが 可 能 となる. 安 全 についての 心 配 があれば 医<br />

療 従 事 者 に 伝 えるように 促 すべきである.<br />

指 導 方 略 および 形 式<br />

本 トピックについては,セクション 単 位 に 分 割 して<br />

既 存 のカリキュラムに 組 み 込 んでもよいし, 独 立 し<br />

た 学 習 活 動 として 教 えてもよい. 独 立 したセッショ<br />

ンとする 場 合 には,いくつかの 方 法 があり, 以 下 に<br />

その 一 覧 を 示 す.<br />

双 方 向 的 な 講 義 / 通 常 の 講 義<br />

トピック 全 体 を 網 羅 した 指 針 として, 付 属 のスラ<br />

イドを 使 用 すること.PowerPointのスライドをそ<br />

のまま 使 用 してもよいし,OHP 用 のスライドに 変 換<br />

してもよい.セッションの 冒 頭 では 事 例 研 究 を 題 材<br />

とし,シナリオの 中 で 提 示 された 問 題 を 学 生 に 特 定<br />

させること.<br />

小 グループ 討 論<br />

1 人 または 複 数 の 学 生 に 進 行 役 を 命 じて, 本 トピッ<br />

クに 関 係 する 領 域 について 討 論 させるとよい. 討 論<br />

は 本 トピックの 見 出 しに 沿 って 進 めてもよいし, 事<br />

前 に 資 料 を 準 備 して 配 布 するのもよいであろう.こ<br />

のセッションを 担 当 する 教 員 は, 地 域 の 医 療 制 度 や<br />

臨 床 環 境 に 関 する 情 報 を 補 足 できるように, 本 ト<br />

ピックに 精 通 した 者 が 務 めるべきである.<br />

シミュレーション 訓 練<br />

エラーの 報 告 および 分 析 の 必 要 性 や 有 害 事 象 に<br />

関 しては,さまざまなシナリオが 作 成 できるであろ<br />

う. 患 者 と 学 生 の 話 し 合 いを 基 本 として, 情 報 に 食<br />

い 違 いがある, 患 者 が 知 りたがっている 情 報 を 学 生<br />

が 把 握 していない, 患 者 が 学 生 について 苦 情 を 述<br />

べている,などの 特 殊 な 状 況 を 設 定 したロールプレ<br />

イが 可 能 である.また, 苦 情 を 受 けた 学 生 に 関 する<br />

デブリーフィングを 基 本 設 定 としたロールプレイも<br />

可 能 であろう.<br />

その 他 の 教 育 活 動<br />

本 トピックに 関 係 する 領 域 について 討 論 を 促 す 方<br />

法 は 他 にもある. 患 者 を 招 いて 医 療 システムにおけ<br />

る 体 験 談 を 話 してもらうことは 極 めて 有 益 であり,<br />

本 カリキュラム 指 針 が 取 り 上 げている 特 定 の 問 題<br />

に 関 係 した 話 であれば 特 に 有 益 となる. 本 トピック<br />

で 検 討 した 特 定 の 問 題 に 焦 点 を 当 てたその 他 の 教<br />

育 活 動 について, 以 下 に 概 要 を 示 す.<br />

有 害 事 象 発 生 後 のオープンディスクロージャーに<br />

関 連 した 法 的 および 倫 理 的 問 題 に 関 する 学 習<br />

本 カリキュラム 指 針 で 採 用 した 事 例 は,その 大 部<br />

分 がオーストラリア, 英 国 , 米 国 のものであるが, 情<br />

報 開 示 に 関 する 法 律 と 文 化 的 な 期 待 は 国 によって<br />

異 なる 場 合 がある.<br />

◦ 自 国 にある 職 能 団 体 の 倫 理 規 定 を 参 照 する.<br />

オープンディスクロージャーについてどのよう<br />

に 記 載 されているかを 調 べ, 自 国 の 職 能 団 体 や<br />

専 門 学 会 の 見 解 と 比 較 する.<br />

◦ 自 国 の 消 費 者 団 体 について 調 査 する.<br />

◦ 地 元 のメディアが 取 り 上 げた 患 者 権 利 の 擁 護<br />

活 動 に 関 する 記 事 を 参 照 する.<br />

◦ 自 身 の 所 属 する 分 野 で, 専 門 職 の 賠 償 責 任 保<br />

201 Part B トピック 8: 患 者 や 介 護 者 と 協 同 する

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