WHO Patient Safety Curriculum Guide - Extranet Systems - World ...
WHO Patient Safety Curriculum Guide - Extranet Systems - World ...
WHO Patient Safety Curriculum Guide - Extranet Systems - World ...
Create successful ePaper yourself
Turn your PDF publications into a flip-book with our unique Google optimized e-Paper software.
かを 理 解 すれば, 患 者 安 全 の 重 要 性 がより 明 確<br />
化 され, 現 場 の 環 境 に 慣 れることもできるので<br />
ある.<br />
◦ カリキュラムで 学 んだことをすぐに 実 践 する 機 会<br />
があれば, 学 生 が 実 習 内 容 を 改 善 しやすくなる.<br />
患 者 安 全 のトピックにおいて 習 得 すべき 知 識 と 実<br />
践 内 容 を 同 時 に 教 えることにはさまざまな 利 点 が<br />
ある. 患 者 安 全 は 多 くの 領 域 を 内 包 するということ<br />
を 学 生 が 理 解 していれば, 習 得 すべき 実 践 内 容 を<br />
学 習 する 際 に 意 欲 が 増 し,より 深 い 洞 察 を 得 ること<br />
ができる.<br />
まもなく 所 属 することになる 医 療 システムが 患 者<br />
をリスクに 曝 すことがあると 知 ったとしても, 学 生<br />
が 大 きくやる 気 を 失 う 可 能 性 は 低 い.より 安 全 な 医<br />
療 提 供 者 となるための 解 決 策 ( 応 用 )を 探 ることと<br />
実 用 的 な 戦 略 ( 実 践 要 素 )を 学 ぶことが 同 時 に 実 現<br />
できれば, 学 生 はより 積 極 的 になれるであろう.た<br />
だし, 人 的 ・ 物 的 ・ 時 間 的 な 調 整 から,トピックによっ<br />
ては 習 得 すべき 知 識 と 習 得 すべき 実 践 内 容 を 同 時<br />
に 教 えられない 場 合 もあるかもしれない.<br />
伝 統 的 カリキュラムを 採 用 している 場 合 は, 患 者<br />
安 全 について 習 得 すべき 知 識 と 実 践 内 容 は, 学 習<br />
課 程 の 後 半 に 導 入 するのが 最 善 である. 課 程 の 後<br />
半 では, 専 門 的 な 業 務 に 関 する 学 生 の 知 識 が 増 え<br />
ており, 患 者 と 接 する 機 会 や 現 場 での 技 能 訓 練 の 経<br />
験 も 増 えている.カリキュラム 内 での 習 得 すべき 知<br />
識 と 実 践 内 容 の 構 成 は, 学 生 の 新 しい 知 識 を 実 践<br />
する 能 力 に 合 わせる 必 要 がある.しかし, 患 者 安 全<br />
に 関 する 知 識 の 入 門 的 な 部 分 については, 課 程 前<br />
半 の 公 衆 衛 生 , 疫 学 , 倫 理 学 ,その 他 の 行 動 科 学 に<br />
基 づく 科 目 に 合 わせて 教 えることが 可 能 である.<br />
「1. 患 者 安 全 とは」や「3.システムとその 複 雑 さが<br />
患 者 管 理 にもたらす 影 響 を 理 解 する」などのトピッ<br />
クは, 患 者 安 全 に 関 する 入 門 知 識 として 教 えるのに<br />
適 している. 統 合 型 カリキュラムで 初 年 度 から 臨 床<br />
技 能 を 教 えている 場 合 , 患 者 安 全 のトピックは, 課<br />
程 の 前 半 にも 組 み 込 み, 教 育 課 程 全 体 を 通 して 縦<br />
断 的 に 統 合 するのが 最 も 適 切 となる.そうすれば,<br />
患 者 安 全 が 常 に 登 場 するテーマとなり, 初 期 の 学 習<br />
内 容 を 土 台 にして 強 化 ・ 確 立 していくことが 可 能 と<br />
なる. 学 生 は 職 場 に 出 る 前 にも 出 る 間 際 にも 患 者 安<br />
全 教 育 を 受 けるのが 理 想 的 である.<br />
患 者 安 全 の 内 容 を 盛 り 込 みやすい 科 目 やトピック<br />
はカリキュラムのどの 段 階 のどの 部 分 にあるか<br />
特 定 の 職 種 に 関 連 した 学 習 領 域 について, 授 業<br />
で 取 り 上 げる 事 例 がその 分 野 に 関 係 するものであ<br />
れば, 患 者 安 全 のトピックを 学 習 に 組 み 込 むことが<br />
できる.たとえば, 看 護 学 生 が 小 児 科 学 を 学 んでい<br />
るときに 小 児 に 対 する 誤 薬 に 関 する 事 例 を 用 いれ<br />
ば,「エラーを 理 解 し,エラーから 学 ぶ」ということ<br />
への 理 解 を 深 める 出 発 点 とすることができる. 同 様<br />
に, 理 学 療 法 士 を 目 指 して 人 工 股 関 節 / 膝 関 節 置<br />
換 術 の 術 後 管 理 について 学 んでいる 学 生 であれば,<br />
「10. 患 者 安 全 と 侵 襲 的 処 置 」のトピックについて<br />
学 ぶことができる.「エラーを 理 解 し,エラーから 学<br />
ぶ」のトピックは, 取 り 上 げる 事 例 がこの 患 者 安 全 の<br />
トピックに 関 連 していれば, 多 くの 学 問 領 域 におい<br />
て 授 業 に 組 み 込 むことが 可 能 であるが, 患 者 安 全 の<br />
学 習 は 包 括 的 であり,あらゆる 学 問 領 域 や 学 生 に 関<br />
係 するものでもある. 表 A.6.3に 患 者 安 全 のトピッ<br />
クを 組 み 込 める 科 目 の 具 体 例 を 提 示 する.<br />
表 A.6.3<br />
患 者 安 全 に 関 するトピックの 導 入<br />
患 者 安 全 のトピック<br />
感 染 管 理 の 改 善 により 感 染 リスクを 最 小 限 に 抑 える<br />
投 薬 の 安 全 性 を 改 善 する<br />
有 能 なチームの 一 員 であること<br />
患 者 安 全 とは<br />
トピックを 組 み 込 むことができる 科 目<br />
微 生 物 学<br />
処 置 技 能 の 訓 練<br />
感 染 症<br />
臨 床 実 習<br />
薬 理 学<br />
治 療 学<br />
オリエンテーションプログラム<br />
コミュニケーションスキルの 訓 練 ( 職 種 間 )<br />
救 急 災 害 訓 練<br />
倫 理 学<br />
臨 床 環 境 への 導 入<br />
臨 床 技 能 と 処 置 技 能 の 訓 練<br />
43 Part A 6. 患 者 安 全 学 習 のカリキュラムへの 組 み 込 み 方