Glyphs 2.3

10.4 グリフレベルの 手 動 ヒンティング
GlyphsのPostScriptヒンティングでは 自 動 と 手 動 のヒントを 共 存 させら
れるようになっています。そのため、 手 動 でヒントを 設 定 する 前 にオート
ヒンティングで 可 能 な 限 り 品 質 を 上 げておくことをお 勧 めします。 低 解 像
度 下 でうまく 表 示 されないグリフにのみ 手 動 調 整 を 行 いましょう。
手 動 ヒンティングと 自 動 ヒンティングは、1つのグリフに 共 存 するこ
とはできません。 手 動 ヒンティングが 施 されたグリフには 自 動 ヒンティン
グが 施 されず、 出 力 時 に 手 動 ヒンティングデータがそのまま 採 用 されます。
つまり 手 動 ヒンティングを 行 う 場 合 は、そのグリフの 面 倒 を 最 後 まで 見 な
ければいけません。
グリフ 単 位 で 手 動 で 施 せるヒントには「ステムヒント」と「ゴースト
ヒント」の2 種 類 があります。ステムヒントは 垂 直 または 水 平 のステム、ま
たはセリフやクロスバーを 明 示 するのに 使 います。ゴーストヒントはサン
セリフのステムのようにセリフがなく、 水 平 ヒントが 施 せない 場 合 にアウ
トラインの 上 端 、 下 端 を 明 示 するのに 使 います。
アラインメントゾーンと 同 様 、 水 平 ヒントはx ハイトやアセンダーな
どの 垂 直 方 向 の 整 列 に 重 要 なものです。 低 解 像 度 下 では、ラスタライザー
は 水 平 ヒントが 施 されてアラインメントゾーンに 存 在 する 部 分 すべてを 整
列 するよう 試 みます。 水 平 ヒントの 上 端 もしくは 下 端 は、ポイントが 揃 う
べき 高 さ (x ハイトやキャップハイト、アセンダー)と 一 致 している 必 要
があります。ヒント 同 士 が 重 なってはいけないため、 離 れたステムも1つ
のヒントが 面 倒 を 見 るようになっています( 例 :m の2つのショルダー)。
大 文 字 B の 右 側 の 縦 ステムや 数 字 の8の 縦 ステムなどは2つのステム
ヒントを 設 置 する 必 要 があるでしょうが、これらはオーバーラップするこ
とが 多 いでしょう。PostScript ヒンティングでは 厳 密 に 言 えばオーバー
ラップは 許 されていませんが、 重 なっても 不 具 合 は 生 じません。この 場 合 、
Glyphs は 自 動 的 にヒントリプレースメントという 情 報 を 仕 込 み、それぞ
れのステムが 描 画 されるときに 不 要 な 方 のヒントを 自 動 的 に 解 除 するよう
にします。そのため、ステムヒントのオーバーラップは 気 にしなくてよい
のです。
マルチプルマスターでは、 最 初 のマスター(フォント 情 報 の 最 も 上 に
あるマスター)にあるヒントだけが 使 用 され、 他 のマスターに 流 用 されま
す。この 場 合 、 手 動 で 置 かれたヒントは 必 ずポイントとリンクされている
ようにしてください。さもないとGlyphs はどのようにヒントを 補 間 すれ
ばよいか 分 からなくなります(「10.4.1 ステムヒント」、p.126)。
10.4.1 ステムヒント
ステムヒントをグリフに 追 加 するには、 右 クリックしてコンテクストメ
ニューから「 水 平 ヒントを 追 加 」または「 垂 直 ヒントを 追 加 」を 選 んでく
ださい。2つの 数 字 が 書 かれたバッジの 付 いた 灰 色 のバーが 現 れます。 最
Glyphsハンドブック2016 年 11 月 版
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