データブック2011（PDF） - 関西大学

(12) 大学院等
文化財保存修復研究拠点は、文学研究科と工学研究科のもと、2008(平成20)年度に私立大学戦
略的研究基盤形成支援事業として採択を受け、「文化財の保存修復、技術開発と活用の研究―エジ
プトを中心にして―」をテーマに、古代エジプトの文化財を中心にして文化財を保存修復する技術
を個々の分野で行うとともに、それらを総合して文化財を保護し活用する方法を研究している。こ
のプロジェクトには、文化財を研究対象として、従来の学問体系の枠組みを越えた多様な分野の専
門家が集まっており、プロジェクトの中で相互に補完し合いながら、日本にはない技術を開発し、
新しい研究成果を出すために、共同研究を推進している。
社会的信頼システム創生センター(Research center for Social Trust and Empowerment
Process. 以下、「STEP」という。)は社会学研究科を中心に、2010(平成22)年度に私立大学戦略
的研究基盤形成支援事業として採択を受け創設された。STEPは、社会学、経済学、心理学、法
学、人類学、工学の密接な連携によって、ソーシャルキャピタルの主要素である社会的信頼の創生
を実現する。また、社会的信頼の創生による社会問題の軽減・解消と社会発展を目指し、これらに
ついて具体的な評価を行う。このような実践のために、「統計的アプローチ」「実験的アプローチ」
「フィールドでの実践的アプローチ」を有機的に連携させ、国レベルでの社会的信頼システム構築
にむけたモデル提出を最終目標として、共同研究を推進している。
総合情報学研究センターは大学院総合情報学研究科のもと、2003(平成15)年度に学術フロン
ティア推進事業として採択を受け、「合意形成のための認知的・数理的情報処理システムの構築」
をテーマに 5 年間の研究活動を終えた。引き続き、2008(平成20)年度に私立大学戦略的研究基盤
形成支援事業として、「セキュアライフ創出のための安全知循環ネットワークに関する研究」が採
択され、安全・安心な地域型社会すなわちセキュアライフを創出するために、安全を脅かす兆候を
検知し、その状況を回避するための安全知を獲得するとともに、地域とその住民の実態に適合する
ように安全知を提示する一連の流れを考慮した安全知循環ネットワークに関する研究を実施してい
る。
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