スペイン語と日本語の音声の対照的研究 - 東京大学
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es'timulo/<br />
* í u o<br />
(a) Hz 243 202 162<br />
(b) c. s. 8. 8 4. 8 5. 6<br />
(c) db 36 12 6<br />
(d) mm 2 238 40 25<br />
/esti'mulo/<br />
* i ú o<br />
(a) Hz 202 202 162<br />
(b) c. s. 5. 6 9. 2 8. 0<br />
(c) db 30 20 10<br />
(d) mm 2 108 180 30<br />
98<br />
/estimu'lo/<br />
* i u ó<br />
(a) Hz 202 202 202<br />
(b) c. s. 6. 4 5. 6 9. 6<br />
(c) db 28 16 23<br />
(d) mm 2 125 75 209<br />
このようにして、アクセントのある母音について、(a) ~ (d) の各指数がそれぞれ最大にな<br />
る場合を合計すると、スペイン語のアクセントの知覚において最も重要な指数は (a) の基本<br />
周波数、すなわち「高さ」(pitch) であり、次に (b) の長さであって、(c) (d) の強さで関係す<br />
る指数は比較的重要でないという結論になる。<br />
Quilis の実験結果が示すように、音の超分節的要素である強さ、高さ、長さは発話全体の<br />
中で関係し合うが、それらを分析するならば高さは音調に、強さはアクセントに帰属させる<br />
べきであろう。筆者はこの場合の高さの変化を、末尾やその他の音調の環境によるものを考<br />
え、アクセントそのものの音声的性質ではないと考える。たとえば、estímulo の/'i/が高いの<br />
は次のような音調の環境において/i/に音調の山の部分が被さったために、他よりも高い指数<br />
を示すようになったのであり、アクセント自体の属性によるものではない。<br />
このことは、たとえば、Digo la palabra _____ otra vez. の環境にある、cántara (壺)、cantara<br />
(cantar:歌う subj. 1singl, 3singl), cantará (