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Ⅲ-7 溢 水 による 損 傷 の 防 止 等 ( 第 9 条 関 係 )
御 意 見 の 概 要
えば 過 酷 事 故 を 引 き 起 こしうるという 現 実 に、 私 達 はもう 一 度 気
を 引 き 締 め 直 さねばなるまい。 長 周 期 震 動 がプール 内 の 水 にどの
ような 影 響 を 与 えるかについても 評 価 を 加 えた 方 がよいのでは
ないか。
考 え 方
‣ 地 震 動 や 爆 発 等 による 損 傷 箇 所 より 地 下 水 や 雨 水 が 流 入 するこ
とのないよう、 少 なくとも 日 本 における 既 往 最 大 の 地 震 動 に 対 し
ても 損 傷 することがない 設 計 とするよう 強 く 求 める。2015 年
1 月 11 日 付 け 福 島 民 報 記 事 によれば、 東 京 電 力 福 島 第 一 原 発 2
号 機 のトレンチの 高 濃 度 汚 染 水 問 題 につき、「 原 子 力 規 制 委 員 会
はトレンチの 耐 震 構 造 から、 亀 裂 の 存 在 を 指 摘 していた。」と 伝
えられている。 既 にこのような 知 見 があるため、 地 震 動 や 爆 発 等
による 損 傷 箇 所 から 地 下 水 が 流 入 しない 設 計 を、トレンチを 含 む
関 連 施 設 全 体 について 要 求 するべきである。そして、 規 制 に 問 題
があったことが 明 らかになったのが、2016 年 9 月 に 発 生 した
北 陸 電 力 志 賀 原 発 2 号 機 の 原 子 炉 建 屋 に6.6トンの 雨 水 が 流 れ
込 み、 非 常 用 照 明 の 電 源 が 漏 電 した 事 故 である。 報 道 によれば、
『 田 中 俊 一 委 員 長 は「これほどの 雨 が 流 入 するのは 想 定 外 だっ
た。 安 全 上 重 要 な 機 能 を 失 う 恐 れもあった」として、 新 規 制 基 準
に 基 づく 再 稼 働 の 審 査 を 見 直 す 可 能 性 を 示 唆 した。』という。ま
た、 地 下 水 流 入 により 汚 染 水 が 発 生 する 場 合 に 備 えて 堅 牢 で 十 分
な 量 の 汚 染 水 タンクとトリチウムを 含 む 放 射 性 物 質 除 去 設 備 (こ
れらは 冷 却 で 発 生 する 汚 染 水 対 策 にも 必 須 )をあらかじめ 設 置 し
ておくこと、 除 去 した 放 射 性 物 質 の 処 分 方 法 ・ 処 分 先 の 確 保 につ
いても 最 低 限 備 えるべきであることは 東 京 電 力 福 島 第 一 原 発 事
故 の 教 訓 として 明 白 であるので、 本 件 審 査 書 においてそれらの 完
‣ 本 審 査 では、 降 水 に 対 する 防 護 対 策 を 含 め、 溢 水 に 対 し 防 護 すべ
き 設 備 が 設 置 される 区 画 等 を 設 定 する 方 針 及 び 溢 水 防 護 区 画 を
内 包 する 建 屋 への 外 部 からの 流 入 防 止 に 関 する 設 計 方 針 等 を 確
認 しています。
また、 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 事 故 に 伴 って 発 生 した
汚 染 水 については、まず、これを 発 生 させないことが 重 要 であり、
新 規 制 基 準 では、 仮 に、 炉 心 が 損 傷 した 場 合 でも 放 射 性 物 質 が 格
納 容 器 から 流 出 しない 対 策 を 要 求 しており、 審 査 においてその 対
策 を 確 認 しています。
さらに、 重 大 事 故 等 の 中 長 期 的 な 対 応 が 必 要 となる 場 合 に 備 え
て、 適 切 な 対 応 を 検 討 できる 体 制 を 整 備 する 方 針 であることを 確
認 しています。
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