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している。<br />

申 請 者 が 行 った「 負 荷 の 喪 失 時 に 原 子 炉 トリップ 機 能 が 喪 失 する 事 故 」<br />

の 解 析 の 結 果 は、 以 下 のとおりである。<br />

d. 負 荷 の 喪 失 の 発 生 後 、1 次 冷 却 材 温 度 及 び 圧 力 が 上 昇 するが、1 次<br />

冷 却 材 温 度 の 上 昇 による 負 のフィードバック 効 果 により 原 子 炉 出<br />

力 は 低 下 する。その 後 、 蒸 気 発 生 器 水 位 の 低 下 に 伴 う 除 熱 能 力 の 低<br />

下 により、 再 び 1 次 冷 却 材 温 度 は 上 昇 し、 負 のフィードバック 効 果<br />

により 原 子 炉 出 力 はさらに 低 下 する。また、1 次 冷 却 材 温 度 の 上 昇<br />

に 伴 い、1 次 冷 却 系 圧 力 が 上 昇 するが、 加 圧 器 逃 がし 弁 及 び 加 圧 器<br />

安 全 弁 の 作 動 により 1 次 冷 却 系 圧 力 の 上 昇 は 抑 制 される。 以 上 によ<br />

り、PCT は 約 360℃に、1 次 冷 却 系 の 最 高 圧 力 は 約 18.9MPa[gage]に<br />

抑 えられる。<br />

e. 加 圧 器 逃 がし 弁 及 び 加 圧 器 安 全 弁 の 作 動 により、1 次 冷 却 材 が 加<br />

圧 器 逃 がしタンクから 原 子 炉 格 納 容 器 内 に 漏 えいするが、その 量 は<br />

わずかである。また、 原 子 炉 格 納 容 器 圧 力 及 び 温 度 が 上 昇 した 場 合<br />

には、 格 納 容 器 スプレイによる 抑 制 が 可 能 な 範 囲 に 収 まっている。<br />

f. 緊 急 ほう 酸 注 入 により 原 子 炉 を 未 臨 界 状 態 とし、 主 蒸 気 逃 がし 弁<br />

の 開 操 作 等 により、1 次 冷 却 系 の 減 温 ・ 減 圧 が 進 むと、 余 熱 除 去 系<br />

による 炉 心 冷 却 により 原 子 炉 を 安 定 停 止 状 態 へ 移 行 させることが<br />

できる。<br />

上 記 d. 及 び e. より、 解 析 結 果 は 炉 心 損 傷 防 止 対 策 の 評 価 項 目 を 満 足<br />

している。<br />

3 不 確 かさの 影 響 評 価<br />

申 請 者 が 行 った 解 析 コード 及 び 解 析 条 件 の 不 確 かさの 影 響 評 価 は、 以 下<br />

のとおりである。<br />

a. 解 析 コードにおける 不 確 かさの 影 響<br />

SPARKLE-2 では、ATWS 時 のドップラフィードバック 効 果 を 解 析 す<br />

る 際 に、 核 データライブラリ ENDF/B-Ⅶ.0 を 用 いて 計 算 したドップ<br />

ラ 係 数 を 使 用 している。ドップラ 係 数 に 関 する 計 算 ベンチマークの<br />

解 析 結 果 によれば、ENDF/B-Ⅶ.0 を 含 む 代 表 的 な 核 データライブラ<br />

リを 用 いて 国 内 外 の 解 析 コードで 計 算 したドップラ 係 数 の 標 準 偏<br />

差 は 10% 程 度 と 報 告 されており、この 誤 差 が ATWS の 解 析 結 果 に 影<br />

響 を 与 える 可 能 性 がある。<br />

また、ATWS について 解 析 した 場 合 、 加 圧 器 及 び 蒸 気 発 生 器 の 挙 動<br />

モデルにおいて、 試 験 データと 比 較 して、1 次 冷 却 系 圧 力 を 数 百 kPa<br />

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