000175362

Ⅳ-1.2.2.6 溶 融 炉 心 ・コンクリート 相 互 作 用
御 意 見 の 概 要
考 え 方
トに 接 触 せずに 防 護 壁 に 接 触 することになりますが、 溶 融 炉 心 によ
る 防 護 壁 の 浸 食 量 は 約 5mm であり、 防 護 壁 の 厚 さ 300mm に 対 して 十
分 な 余 裕 があるとしています。また、 防 護 壁 の 設 置 による 原 子 炉 下
部 キャビティ 床 面 積 減 少 に 伴 う 影 響 等 についても 確 認 し、 有 効 性 評
価 の 結 果 に 影 響 を 及 ぼすものではないと 判 断 しています。
‣ 溶 融 炉 心 が 圧 力 容 器 を 破 壊 落 下 し、 格 納 容 器 下 部 のコンクリート
を 侵 食 する 反 応 は、 福 島 第 一 原 発 1、2、3 号 炉 の 過 酷 事 故 が 起
こり、 今 日 でも 汚 染 水 が 毎 日 大 量 に 発 生 している。 事 故 対 策 では
「 溶 融 炉 心 が 格 納 容 器 に 落 下 し 始 める 僅 か22 分 後 に 炉 心 が 溶 融
し、30 分 間 で 移 動 式 発 電 機 と 電 動 注 入 ポンプを 接 続 準 備 し、 約
52 分 後 に 注 水 開 始 可 能 とのシナリオ。 圧 力 容 器 が 破 損 して 溶 融
炉 心 が 格 納 容 器 内 に 落 下 し 始 める 時 点 では、 下 部 キャビィティに
は 十 分 な 水 量 の 水 張 りが 可 能 なので、コアコンクリート 反 応 は 防
止 できる」としている。しかし、 地 震 等 の 複 合 災 害 や 原 子 炉 の 多
重 事 故 などに 伴 い、 運 転 員 が 所 定 の 時 間 内 に 準 備 可 能 との 保 証 は
なく、 確 実 に 防 止 できるとは 言 い 難 い。
‣ 本 評 価 事 故 シーケンスでは、 炉 心 溶 融 開 始 から 30 分 後 に 常 設 電 動
注 入 ポンプによる 代 替 格 納 容 器 スプレイを 開 始 することにより 原
子 炉 下 部 キャビティに 注 水 するものとして 評 価 を 行 っています。こ
の 時 間 は、 訓 練 等 に 基 づく 実 移 動 時 間 や 操 作 時 間 に 余 裕 を 見 込 んだ
ものとして 設 定 していることを 確 認 しています。
また、 代 替 格 納 容 器 スプレイの 開 始 が 遅 くなった 場 合 について 感
度 解 析 も 行 っており、8 分 遅 くなったとしても 原 子 炉 下 部 キャビテ
ィ 水 位 は 十 分 確 保 できることを 確 認 しています。
今 後 、 訓 練 等 において、 設 定 した 時 間 内 に 収 まることを、 保 安 検
査 等 で 確 認 していきます。
‣ MAAP の 妥 当 性 確 認 として MCCI に 関 する 実 験 データとの 比 較 が 記
載 されているが、 実 験 データはいずれも 水 のないドライな 条 件 に
おけるものであり、 水 中 条 件 での 実 験 データによる 妥 当 性 確 認 は
示 されていない。
‣ 審 査 書 ( 案 )「Ⅳ-1.2.5 有 効 性 評 価 に 用 いた 解 析 コード」
にあるとおり、 溶 融 炉 心 とコンクリート 間 の 伝 熱 及 びコンクリー
ト 侵 食 挙 動 については、ACE 実 験 及 び SURC 実 験 、また、より 新 し
い DEFOR 実 験 及 び OECD-MCCI 実 験 の 結 果 との 比 較 により MAAP 解 析
の 妥 当 性 確 認 を 行 っています、 水 中 に 溶 融 炉 心 を 落 下 させた 実 験
データとしては、スウェーデン 王 立 工 科 大 学 (KTH)で 実 施 された
DEFOR-A 試 験 との 比 較 を 実 施 していることを 確 認 しています。
55