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3. 審 査 過 程 における 主 な 論 点<br />

審 査 の 過 程 において、 規 制 委 員 会 が 特 に 指 摘 を 行 い、 確 認 した 点 は 以 下 のとお<br />

りである。<br />

(1) 局 所 的 な 水 素 濃 度 上 昇 による 爆 轟 発 生 の 可 能 性<br />

申 請 者 は、 原 子 炉 下 部 キャビティ 区 画 において、 原 子 炉 容 器 破 損 時 の 溶 融 炉<br />

心 の 落 下 に 伴 う 水 素 発 生 により 水 素 濃 度 が 上 昇 することで 一 時 的 に 爆 轟 領 域<br />

に 入 るが、 実 機 において 爆 轟 が 発 生 することはないとしている。<br />

これに 対 して、 規 制 委 員 会 は、 爆 轟 の 発 生 メカニズムを 整 理 するとともに、<br />

爆 轟 が 発 生 しないとする 根 拠 を 明 確 にするようよう 求 めた。 申 請 者 は、 実 機 で<br />

は 気 相 部 に 衝 撃 波 を 与 えるような 強 いエネルギー 源 はないことから、 直 接 起 爆<br />

による 爆 轟 は 発 生 しないこと、また、 国 内 外 における 知 見 を 踏 まえ、 原 子 炉 下<br />

部 キャビティ 区 画 は、 配 管 やダクトのような 細 長 い 形 状 ではないこと、 片 端 又<br />

は 両 端 が 閉 ざされていないこと、 火 炎 が 加 速 するための 十 分 な 助 走 距 離 がない<br />

こと 及 び 火 炎 の 乱 れを 発 生 させるような 障 害 物 がないことから、 仮 に 燃 焼 が 生<br />

じたとしても 火 炎 が 加 速 され 爆 轟 に 遷 移 する 可 能 性 はないことを 示 した。<br />

規 制 委 員 会 は、 爆 轟 の 発 生 メカニズムから 実 機 条 件 下 における 原 子 炉 下 部 キ<br />

ャビティ 区 画 では 直 接 起 爆 による 爆 轟 又 は 火 炎 が 加 速 され 爆 轟 に 遷 移 するこ<br />

とは 考 えにくく、 爆 轟 が 発 生 する 可 能 性 はないと 判 断 した。<br />

(2)イグナイタの 信 頼 性 向 上<br />

申 請 者 は、MCCI に 伴 い 発 生 する 水 素 発 生 の 不 確 かさを 考 慮 した 場 合 、PAR だ<br />

けではなくイグナイタによる 水 素 処 理 にも 期 待 することで、ドライ 条 件 に 換 算<br />

した 原 子 炉 格 納 容 器 内 水 素 濃 度 は 13vol% 以 下 となるとしている。<br />

これに 対 して、 規 制 委 員 会 は、イグナイタによる 水 素 処 理 に 期 待 することか<br />

ら、イグナイタの 信 頼 性 を 向 上 させる 対 策 を 検 討 することを 求 めた。 申 請 者 は、<br />

各 イグナイタは 当 初 1 系 統 の 電 源 系 統 としていたが、2 系 統 の 電 源 系 統 から 給<br />

電 するものとし、2 系 統 の 電 源 設 備 はそれぞれ 異 なる 区 画 に 設 置 することで 互<br />

いに 位 置 的 分 散 を 図 り、 独 立 した 設 計 とすることを 示 した。<br />

規 制 委 員 会 は、イグナイタの 電 源 設 備 を 多 重 性 、 位 置 的 分 散 及 び 独 立 を 考 慮<br />

した 設 計 としたことで、イグナイタによる 水 素 処 理 がより 確 実 に 実 施 されると<br />

判 断 した。<br />

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