000175362

μモードについては、 原 子 炉 容 器 が 高 圧 状 態 で 破 損 した 場 合 に 溶 融
炉 心 が 急 激 に 噴 出 し、 原 子 炉 格 納 容 器 壁 に 付 着 して 原 子 炉 格 納 容 器 の
破 損 に 至 る 事 象 であることから、 原 子 炉 格 納 容 器 の 破 損 を 防 止 する 対
策 は、 本 申 請 では 原 子 炉 容 器 の 破 損 までに 1 次 冷 却 系 を 減 圧 すること
である。1 次 冷 却 系 の 減 圧 により 高 圧 溶 融 物 放 出 を 防 止 できればσモ
ードによる 原 子 炉 格 納 容 器 の 破 損 を 防 止 できることから、μモード 及
びσモードへの 対 策 は 同 一 となること。
必 ず 想 定 する 格 納 容 器 破 損 モードに 分 類 されない 2 つの 破 損 モー
ド( α 及 び β モード) 及 び 3 つの 破 損 モード(θ、ν 及 びgモード)
については、 以 下 の 理 由 から 新 たな 格 納 容 器 破 損 モードとして 考 慮 す
る 必 要 はない。
αモードについては、 国 内 外 における 実 験 的 研 究 と 専 門 家 による 物
理 現 象 に 関 する 分 析 により、 発 生 確 率 は 極 めて 低 いと 評 価 されている
こと。
βモードについては、 定 期 検 査 及 び 原 子 炉 起 動 前 の 格 納 容 器 隔 離 機
能 の 確 認 や 手 順 書 に 基 づく 確 実 な 操 作 を 実 施 すること、 原 子 炉 運 転 時
には 原 子 炉 格 納 容 器 圧 力 を 12 時 間 に 1 回 確 認 する 運 用 であること 及
びエアロック 開 放 時 には 警 報 発 信 により 速 やかに 検 知 可 能 であるこ
と、 事 故 時 において 格 納 容 器 隔 離 信 号 発 信 時 には 隔 離 弁 の 閉 止 状 態 を
運 転 員 が 確 認 する 手 順 となっていることなどにより、 人 的 過 誤 による
発 生 確 率 は 極 めて 低 いと 評 価 したこと。
3 つの 破 損 モード(θ、ν 及 びgモード)については、 事 故 シーケ
ンスグループに 含 め 炉 心 損 傷 防 止 対 策 として 評 価 すること。
なお、gモードのうち 高 温 誘 因 蒸 気 発 生 器 伝 熱 管 破 損 については、
発 生 頻 度 が 非 常 に 小 さいことに 加 え、 発 生 を 防 止 するための 1 次 系 強
制 減 圧 を 確 実 に 行 うための 対 策 が 整 備 されていること、1 次 冷 却 系 が
高 温 状 態 でも 1 次 系 強 制 減 圧 ( 加 圧 器 逃 がし 弁 の 開 状 態 )を 維 持 でき
ることを 解 析 により 確 認 していること、 蒸 気 発 生 器 への 給 水 により 炉
心 損 傷 を 回 避 できる 場 合 があることなどから、 発 生 を 防 止 できること。
よって、 想 定 する 格 納 容 器 破 損 モードは、 以 下 の 6 つとする。
• 雰 囲 気 圧 力 ・ 温 度 による 静 的 負 荷 ( 格 納 容 器 過 圧 )(δモード)
• 雰 囲 気 圧 力 ・ 温 度 による 静 的 負 荷 ( 格 納 容 器 過 温 )(τモード)
• 高 圧 溶 融 物 放 出 / 格 納 容 器 雰 囲 気 直 接 加 熱 (μ、σモード)
• 原 子 炉 圧 力 容 器 外 の 溶 融 燃 料 - 冷 却 材 相 互 作 用 (ηモード)
• 水 素 燃 焼 (γモード)
• 溶 融 炉 心 ・コンクリート 相 互 作 用 (εモード)
127