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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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MSY5-7<br />

肝 切 除 術 中 のIVC 損 傷 による 想 定 外 大 量 出 血 に 対 す<br />

るタココンブの 有 用 性<br />

1<br />

日 本 医 科 大 学 外 科 、 2 日 本 医 科 大 学 多 摩 永 山 病 院 外 科<br />

○… 谷 合 信 彦 1<br />

, 吉 田 寛 2<br />

, 吉 岡 正 人 1<br />

, 川 野 陽 一 1<br />

, 清 水 哲 也 1<br />

,<br />

上 田 純 志 1 1<br />

, 内 田 英 二<br />

【はじめに】 肝 切 除 術 は 肝 内 血 管 が 豊 富 であり 肝 離 断 時 に 出 血 を 伴 う。<br />

しかし、 止 血 に 難 渋 するのはワーキングスペースがとれない 肝 摘 出 前<br />

である。また、 動 脈 ・ 門 脈 系 は 想 定 外 の 出 血 を 認 めることは 少 ないが、<br />

静 脈 系 はそれが 細 い 血 管 であっても 大 量 出 血 を 来 すことがしばしばあ<br />

る。 特 に 短 肝 静 脈 処 理 の 際 にIVCからは 想 定 外 の 大 量 出 血 を 来 す。 今<br />

回 、 教 室 での 経 験 を 報 告 する。【 方 法 】1X1cm 片 のタココンブで 出 血<br />

点 を 押 さえ、その 上 からガーゼによるパッキングにより、 一 時 止 血 を<br />

行 っている。2007~2011 年 の5 年 間 で 施 行 した 肝 切 除 術 289 例 を 対 象 と<br />

してIVCからの 想 定 外 大 量 出 血 の 処 置 を 検 討 した。【 成 績 】 肝 摘 出 前<br />

にIVCよりの 想 定 外 大 量 出 血 に 対 して、 縫 合 などで 対 応 できずに3 例<br />

(1.0%)にこの 方 法 を 使 用 した。 全 例 完 全 な 一 時 止 血 を 得 られた。【 症 例 】<br />

患 者 は82 歳 、 男 性 。 右 葉 全 体 を 占 める 巨 大 HCCである。 手 術 は<br />

Hanging…manueverによる 前 方 アプローチで 行 った。 皮 切 はJ 字 切 開<br />

で 開 腹 、 胆 摘 後 肝 十 二 指 腸 靭 帯 を 一 括 でテーピング 後 右 肝 動 脈 を 結 紮<br />

切 離 し、 右 門 脈 はテーピングを 行 った。 肝 離 断 後 、 右 肝 静 脈 を 切 離 し<br />

た。IVC 前 面 を 尾 側 より 短 肝 静 脈 を 処 理 し、 右 下 肝 静 脈 を 処 理 する 際<br />

に 出 血 をきたした。 当 初 、4.0プローリンにて 連 続 縫 合 にて 閉 鎖 したが、<br />

血 管 鉗 子 解 放 後 出 血 したため 再 度 血 管 鉗 子 をかけ 補 強 した。 再 度 解 放<br />

後 出 血 をきたしたため3.0プローリンにて 縫 合 をおこなったが、 止 血<br />

困 難 となりタココンブによるパッキング 法 を 用 いて 止 血 した。 肝 摘 出<br />

後 、 出 血 点 を 確 認 すると 右 下 肝 静 脈 縫 合 部 およびその 近 傍 からの 出 血<br />

と 判 明 したためプローリンにて 補 強 を 行 った。【 結 語 】タココンブよ<br />

るIVC 損 傷 による 想 定 外 大 量 出 血 に 対 する 止 血 法 は 簡 便 で 止 血 効 果 も<br />

高 く、ワーキングスペースがなく 縫 合 閉 鎖 困 難 な 場 合 は 緊 急 止 血 とし<br />

て 有 用 な 方 法 である。 今 回 、その 実 際 をビデオにて 供 覧 する。<br />

MSY5-8<br />

肝 切 除 術 中 の 想 定 外 の 静 脈 性 出 血 ・ 鬱 血 に 対 する 対 処<br />

法 について<br />

関 西 医 科 大 学 外 科<br />

○… 石 崎 守 彦 , 海 堀 昌 樹 , 松 井 康 輔 , 中 竹 利 知 , 松 島 英 之 ,<br />

坂 口 達 馬 , 權 雅 憲<br />

【 目 的 】 術 中 止 血 に 難 渋 した 肝 静 脈 性 出 血 の2 例 、 肝 鬱 血 を 来 たし 術<br />

後 肝 不 全 を 呈 した1 例 を 経 験 したので 報 告 する。【 症 例 】1)70 歳 男 性 、<br />

以 前 の 切 迫 破 裂 による 肝 右 葉 全 域 を 占 拠 する 巨 大 被 膜 下 血 腫 を 伴 った<br />

肝 細 胞 癌 の 症 例 。 血 腫 により 肝 右 葉 が 著 明 に 腫 大 しており、 横 隔 膜 と<br />

の 癒 着 も 強 く 十 分 な 視 野 がとれないまま 脱 転 操 作 を 進 めた。 下 大 静 脈<br />

靭 帯 と 思 われる 組 織 の 処 理 を 試 みたところ 右 肝 静 脈 から 突 如 出 血 を 認<br />

めた。ガーゼ 圧 迫 を 行 ったが 出 血 コントロールがつかず、 血 圧 が60 台<br />

へ 低 下 したため 肝 十 二 指 腸 靭 帯 および 肝 下 部 IVCを 用 手 的 に 約 10 分 間<br />

圧 迫 した。その 後 出 血 のコントロールがつき 血 圧 も 改 善 したため、プ<br />

リングルおよび 肝 下 部 IVCテーピングを 行 い 肝 切 離 を 進 め、 無 事 手 術<br />

を 終 えた。2)87 歳 女 性 、 右 葉 に8cm、S3に2cmの 転 移 性 肝 癌 症 例 。 右<br />

葉 脱 転 困 難 であり、まずHanging…manueverを 行 った。 前 回 の 経 験 も<br />

あったため 初 めから 肝 下 部 IVCに 全 周 テープをかけてクランプができ<br />

るように 備 えた。 肝 切 離 面 の 奥 から 肝 静 脈 性 の 出 血 を 認 め、 止 血 デバ<br />

イスや 縫 合 止 血 を 試 みたが 出 血 部 位 の 同 定 が 困 難 であり、まずガーゼ<br />

で 圧 迫 を 行 いプリングルを 行 った。それでも 出 血 がおさまらず 肝 下 部<br />

IVCをクランプした。その 後 、 出 血 は 下 火 となり 肝 切 離 を 進 めること<br />

ができ、 無 事 手 術 を 終 えた。3)73 歳 男 性 、C 型 肝 硬 変 、 肝 S7/8の 肝 細<br />

胞 癌 に 対 して 前 医 でRFAが 行 われたが、 再 発 を 繰 り 返 しRFAを2 回 、<br />

PEITを2 回 、TACEを2 回 行 われていた。 今 回 同 部 位 再 発 を 認 めたた<br />

め 肝 S7/8 部 分 切 除 術 を 施 行 した。 腫 瘍 近 傍 の 右 肝 静 脈 根 部 からの 分<br />

枝 を2 本 結 紮 切 離 したところ、 肝 S6 領 域 に 鬱 血 腫 大 を 認 めた。 術 後 腹<br />

水 量 4~5L/ 日 、 腎 機 能 障 害 、 重 症 感 染 症 、 肝 不 全 の 病 態 を 呈 したが、<br />

術 後 127 日 目 に 軽 快 退 院 となった。【 結 語 】 右 葉 脱 転 困 難 例 においては<br />

前 もって 肝 下 部 IVCクランプができるようテーピングをかけておくこ<br />

とにより、 難 渋 する 静 脈 性 出 血 に 対 応 できるものと 考 えられた。 状 況<br />

に 応 じて 開 胸 操 作 の 追 加 により 肝 上 部 IVCの 血 流 遮 断 および 視 野 展 開<br />

にも 有 用 ではないかと 考 えられた。また 肝 静 脈 鬱 血 領 域 を 考 慮 した 術<br />

前 シュミレーション 画 像 および 静 脈 再 建 なども 考 慮 した 術 式 の 工 夫 が<br />

必 要 と 思 われた。<br />

MSY5-9<br />

術 中 の 膵 内 胆 管 損 傷 に 対 する 対 策<br />

1<br />

久 留 米 大 学 医 療 センター 外 科 、 2 久 留 米 大 学 外 科<br />

○… 内 田 信 治 1<br />

, 村 上 直 孝 1<br />

, 高 橋 健 二 郎 1<br />

, 岐 部 史 郎 1<br />

,<br />

田 中 克 明 1<br />

, 石 橋 生 哉 1<br />

, 緒 方 裕 1 2<br />

, 白 水 和 雄<br />

【はじめに】 総 胆 管 結 石 症 の 治 療 において 当 院 外 科 では1cm 以 上 で3<br />

個 以 上 であれば 外 科 的 に 開 腹 下 あるいは 腹 腔 鏡 下 にて 対 応 している。<br />

一 方 術 中 胆 道 ブジーによる 膵 内 の 胆 管 損 傷 は 胆 汁 と 膵 液 の 合 流 により<br />

強 力 な 消 化 作 用 をもたらすことにより 悲 惨 な 術 後 を 来 たすことが 少 な<br />

くない。 今 回 我 々は 術 中 の 想 定 外 の 膵 内 胆 管 損 傷 に 対 して 胆 管 空 腸 吻<br />

合 術 、 膵 液 外 瘻 による 分 流 術 を 行 い 改 善 した 症 例 を 提 示 しつつその 対<br />

策 を 検 討 した。【 対 象 と 症 例 】 平 成 20 年 4 月 より 平 成 23 年 3 月 までに 当<br />

院 外 科 にて 開 腹 した 総 胆 管 結 石 症 例 12 例 を 対 象 とした。【 方 法 】 全 身<br />

麻 酔 下 に 右 肋 骨 弓 下 切 開 にて 開 腹 し 胆 嚢 摘 出 術 後 三 管 合 流 部 付 近 にて<br />

結 石 の 大 きさに 応 じた 総 胆 管 切 開 を 行 い 砕 石 、 症 例 に 応 じて 乳 頭 ブ<br />

ジーを 行 い 胆 道 鏡 及 びCアームにての 胆 道 造 影 を 行 い 結 石 遺 残 の 有 無<br />

を 確 認 後 Cチューブを 挿 入 し 閉 腹 した。【 結 果 】 全 12 症 例 のうち 乳 頭<br />

ブジーをおこなった 症 例 は8 例 でありその1 例 に 膵 内 胆 管 損 傷 を 来 たし<br />

た。その1 例 に 対 しCアームにて 術 中 胆 道 造 影 を 行 い 膵 内 胆 管 損 傷 の<br />

あることを 確 認 した 後 肝 外 胆 管 切 除 。 十 二 指 腸 第 2 部 を 縦 切 開 し 乳 頭<br />

部 を 確 認 し 膵 管 チューブを 挿 入 し 固 定 、 胃 体 前 面 より 体 外 へ 誘 導 。 胆<br />

管 空 腸 吻 合 術 を 行 い 閉 腹 した。 術 後 86 日 目 で 退 院 した。【 考 察 】 膵 内<br />

胆 管 損 傷 により 腹 腔 内 に 胆 汁 、 膵 液 が 漏 出 する 恐 れがある 場 合 は 思 い<br />

切 って 胆 汁 、 膵 液 の 分 流 術 を 施 すことが 肝 要 である。<br />

MSY6-1<br />

転 移 性 肝 癌 と 鑑 別 困 難 であった 限 局 性 類 洞 拡 張 障 害<br />

の 一 例<br />

徳 島 大 学 外 科<br />

○… 荒 川 悠 佑 , 島 田 光 生 , 居 村 暁 , 山 田 眞 一 郎 , 浅 野 間 理 仁 ,<br />

斉 藤 裕 , 森 大 樹 , 花 岡 潤 , 池 本 哲 也 , 森 根 裕 二 ,<br />

宇 都 宮 徹 , 三 宅 秀 則<br />

【はじめに】 臨 床 経 過 及 び 画 像 所 見 から 転 移 性 肝 腫 瘍 との 診 断 が 極 め<br />

て 困 難 であったオキサリプラチンによる 肝 内 類 洞 拡 張 (SOS:…<br />

sinusoidal…obstruction…syndrome)の1 例 を 経 験 したので、 報 告 する。<br />

【 症 例 】40 才 代 女 性 。2010 年 に 他 院 で 直 腸 癌 のため 低 位 前 方 切 除 を 施<br />

行 。 術 後 病 理 診 断 :Rs,Type3,pSS,pN0,H0,P0,M0,H0,pStage2。 術 後 よ<br />

りadjuvant…chemotherapyとしてXEROXを8クール 施 行 し 外 来 観 察 中<br />

であった。2011 年 に 腹 部 CTで 肝 S5/6(3cm),S5(1.5cm),S8(1cm)に 計 3<br />

個 のSOLを 認 めた。 腫 瘍 マーカーはCEA…1.8ng/ml,…CA19-9…13U/mlと<br />

いずれも 正 常 範 囲 内 であった。 造 影 CTでは 腫 瘍 は 周 囲 の 正 常 肝 組 織<br />

との 境 界 は 不 明 瞭 で、 早 期 相 ・ 門 脈 相 ・ 平 行 相 いずれにおいても 造 影<br />

効 果 に 乏 しいSOLとして 描 出 された。EOBを 用 いたdynamic…MRIでは、<br />

腫 瘍 はCTと 同 様 に 造 影 効 果 に 乏 しく、 肝 細 胞 相 ではdefectとして 認<br />

められた。また、ソナゾイドエコーで3 個 の 腫 瘤 は、いずれもKupffer<br />

細 胞 相 において 低 エコーとして 描 出 された。 術 前 肝 機 能 評 価 では<br />

ICG15 分 値 8.8%、アシアロシンチLHL0.881であった。 転 移 性 肝 癌 の 診<br />

断 で、 肝 右 葉 切 除 を 施 行 した。【 病 理 所 見 】 切 除 標 本 では 肝 外 からは<br />

腫 瘤 は 触 知 できず、 割 面 では 暗 赤 色 の 鬱 血 病 変 として 腫 瘤 を 認 めた。<br />

この 腫 瘍 部 位 では 顕 微 鏡 下 において 肝 細 胞 策 の 委 縮 、 類 洞 の 拡 張 及 び<br />

血 液 の 貯 留 がみられpeliosisの 所 見 を 呈 し、オキサリプラチンによる<br />

SOSと 診 断 された。【まとめ】オキサリプラチンは 進 行 ・ 再 発 大 腸 癌<br />

症 例 における 化 学 療 法 のkey…drugとして 汎 用 されている。その 代 表<br />

的 な 副 作 用 として 肝 内 のSOSがあげられ 多 くの 報 告 がみられるが、 結<br />

節 性 病 変 としての 報 告 はない。 本 症 例 では 我 々は 転 移 性 肝 腫 瘍 と 診 断<br />

し 肝 右 葉 切 除 を 選 択 したが、 術 前 診 断 の 可 能 性 を 含 め 多 くのご 意 見 を<br />

伺 いたい。<br />

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