タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P17-8 胆 管 との 交 通 を 認 めた 胆 管 嚢 胞 腺 腫 の 一 例
1
国 家 公 務 員 共 済 組 合 連 合 会 立 川 病 院 外 科 、 2 慶 應 義 塾 大 学 病
院 一 般 ・ 消 化 器 外 科
○… 谷 紀 幸 1
, 北 郷 実 2
, 山 田 暢 1
, 服 部 裕 昭 1
, 秋 山 芳 伸 1
,
1
鈴 木 文 雄
症 例 は58 歳 , 女 性 . 心 窩 部 痛 を 主 訴 に 救 急 外 来 を 受 診 し 腹 部 超 音 波 検
査 ,CT 検 査 にて 肝 左 葉 に6cm 大 の 多 房 性 嚢 胞 性 腫 瘍 と 胆 管 左 枝 の 拡
張 を 認 めた. 経 皮 嚢 胞 ドレナージを 施 行 し 疼 痛 改 善 した. 嚢 胞 内 容 は
当 初 漿 液 性 であったが 徐 々に 胆 汁 様 に 変 化 した. 後 日 ERCPを 施 行 し
嚢 胞 とB4 胆 管 との 交 通 を 認 めた. 経 皮 嚢 胞 ドレナージ 内 容 と 胆 汁 細
胞 診 , 胆 管 ブラッシング 細 胞 診 はいずれもCLASS…IIであった. 胆 管
嚢 胞 腺 腫 と 診 断 するも, 胆 管 嚢 胞 腺 癌 , 肝 内 胆 管 癌 と 悪 性 の 鑑 別 が 困
難 であること. 経 皮 嚢 胞 ドレナージのクランプにより 腹 痛 を 認 めたこ
とより 肝 左 葉 切 除 を 施 行 した. 摘 出 標 本 では5cmまでの 多 房 性 嚢 胞 で
構 成 され 胆 汁 色 素 の 沈 着 する 嚢 胞 と 沈 着 していない 嚢 胞 が 認 められた.
病 理 組 織 学 的 所 見 では 円 柱 上 皮 からなり 上 皮 直 下 に 卵 巣 様 間 質 を 認 め
胆 管 嚢 胞 腺 腫 と 診 断 した.また, 胆 汁 色 素 の 沈 着 した 嚢 胞 壁 では 肉 芽
腫 反 応 や 出 血 ・ 石 灰 化 の 沈 着 を 認 め, 周 囲 の 肝 実 質 の 萎 縮 ・ 出 血 ・ 好
中 球 浸 潤 を 伴 っており, 嚢 胞 壁 の 破 綻 とそれに 伴 う 炎 症 反 応 が 起 こっ
たと 推 察 された. 術 前 診 断 が 困 難 で 胆 管 交 通 を 伴 う 稀 な 胆 管 嚢 胞 腺 腫
を 経 験 したので 文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する.
P17-9 早 期 胃 癌 に 合 併 した 胆 管 腺 線 維 腫 の1 例
1
久 留 米 大 学 医 療 センター 外 科 、 2 久 留 米 大 学 外 科
○… 高 橋 健 二 郎 1
, 内 田 信 治 1
, 岐 部 史 郎 1
, 田 中 克 明 1
,
村 上 直 孝 1
, 石 橋 生 哉 1
, 白 水 和 雄 2 1
, 緒 方 裕
胆 管 腺 線 維 腫 は、 本 邦 での 報 告 が 少 なく、きわめて 稀 な 疾 患 である。
今 回 われわれは 早 期 胃 癌 の 術 前 CTで 肝 内 SOLを 認 め、 肝 部 分 切 除 後
の 病 理 で 胆 管 腺 線 維 腫 と 診 断 した 一 例 を 経 験 したので 報 告 する。 症 例
は67 歳 男 性 。 早 期 胃 癌 術 後 経 過 観 察 中 に 上 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 で 早 期
胃 癌 を 指 摘 され、 精 査 加 療 目 的 で 当 科 紹 介 入 院 。 術 前 精 査 で2cm 大 の
肝 内 SOLを 認 めた。 既 往 は 特 記 事 項 認 めない。 血 液 生 化 学 検 査 では 貧
血 や 肝 胆 道 系 酵 素 の 上 昇 を 認 めず、 腫 瘍 マーカーの 上 昇 も 認 めなかっ
た。 腹 部 CTで 肝 S5に2cm 大 のdynamicCTで 徐 々に 淡 く 濃 染 される 腫
瘤 性 病 変 を 認 めた。 以 上 より、 早 期 胃 癌 、 肝 内 腫 瘤 の 診 断 で、 腹 腔 鏡
下 胃 全 摘 術 + 肝 S5 部 分 切 除 術 を 施 行 した。 術 後 病 理 で 早 期 胃 癌 psm1…
H0P0M0…pStage…IA…+… 胆 管 腺 線 維 腫 と 診 断 した。 術 後 6POD 肺 動 脈
塞 栓 症 を 発 症 され、 永 眠 された。
P18-1 膵 管 胆 管 合 流 異 常 症 について
山 形 大 学 第 1 外 科
○… 平 井 一 郎 , 木 村 理 , 渡 邊 利 広 , 森 谷 敏 幸 , 手 塚 康 二 ,
藤 本 博 人 , 福 元 剛 , 竹 下 明 子
目 的 : 膵 管 胆 管 合 流 異 常 症 は 良 性 疾 患 で 分 流 手 術 を 行 うことが 多 いが,
術 後 の 胆 管 炎 や 肝 内 結 石 の 合 併 症 が 問 題 である. 本 疾 患 について 検 討
する. 対 象 : 当 科 で 経 験 した14 例 である. 癌 合 併 の 症 例 は 除 外 した.
年 齢 は22~64 歳 . 戸 谷 分 類 では1a,…3 例 ;1c,…4 例 ;IVa,…5 例 ; 非 拡 張 型 ,…
1 例 ; 不 明 ,1 例 であった. 術 式 は1a,…1c,…IVaには 胆 管 切 除 + 胆 道 再 建
を 行 ったが,IVaの1 例 と 胆 管 非 拡 張 症 例 の1 例 は 腹 腔 鏡 下 胆 嚢 摘 出 術
のみとなった. 結 果 : 胆 管 内 胆 汁 のアミラーゼ 値 は169-128525…IU/l,…
リパーゼ6400-337300…IU/l,…CEA1.0-182.5…ng/ml,…CA19-9…5.3-12000…IU/
l. 胆 嚢 内 胆 汁 のアミラーゼ 値 は4600-…438970…IU/l,… リパーゼ9665-…
389000…IU/l,…CEA3.8-99.2…ng/ml,…CA19-9…2-12000…IU/lであった. 組 織
学 的 には 慢 性 胆 嚢 炎 であった. 術 後 早 期 合 併 症 は1a 型 の1 例 に 膵 液 漏
認 めたがドレナージで 軽 快 した.1c 型 の1 例 は 十 二 指 腸 の 通 過 障 害 で
経 口 摂 取 が 遅 れた. 術 後 晩 期 合 併 症 は1a 型 の1 例 は 術 後 4 年 で 肝 内 結 石
出 現 し, 経 皮 的 胆 管 ドレナージルートから 砕 石 した.IV 型 では 大 き
な 口 径 で 吻 合 できた 症 例 には 肝 内 結 石 はないが,3 例 に 肝 内 結 石 が2,…3,…
6 年 で 出 現 した.3 例 とも 小 腸 内 視 鏡 を 行 った. 同 3 例 中 1 例 は 術 前 から
肝 嚢 胞 があり, 胆 管 空 腸 吻 合 後 に 肝 膿 瘍 となり, 後 区 域 切 除 が 必 要 と
なった. 別 の1 例 は 両 葉 の 肝 内 胆 管 の 拡 張 があり, 胆 管 形 成 を 行 うこ
とができなかった.また 他 院 にて 膵 管 胆 管 合 流 異 常 症 に 対 し 胆 管 空 腸
吻 合 術 8 年 後 に 肝 内 結 石 が 発 症 し, 左 葉 切 除 した.その20 年 後 に 肝 内
結 石 が 出 現 した. 本 症 例 に 対 しては 全 身 麻 酔 下 に 胆 管 空 腸 吻 合 の 挙 上
空 腸 より 術 中 内 視 鏡 で 砕 石 し, 腹 壁 に 固 定 してTチューブを 留 置 した.
最 近 では 術 後 に 胆 管 炎 , 肝 内 結 石 の 予 防 にウルソや 茵 陳 蒿 湯 を 投 与 し
ている. 結 語 :IV 型 では 術 後 肝 内 結 石 の 発 生 が 多 く, 肝 門 部 の 胆 管
形 成 を 行 って 胆 道 再 建 する. 肝 嚢 胞 を 有 する 症 例 では 術 後 肝 膿 瘍 に 注
意 する.( 肝 切 除 または 嚢 胞 空 腸 吻 合 という 報 告 がある). 両 葉 の 拡 張
症 例 では 将 来 肝 内 結 石 で 肝 切 除 が 必 要 になる 可 能 性 がある. 肝 内 結 石
の 砕 石 ルートには 経 皮 経 肝 的 , 小 腸 内 視 鏡 , 胆 管 空 腸 吻 合 の 挙 上 空 腸
がある.
P18-2 膵 胆 管 合 流 異 常 症 例 の 検 討
1
板 橋 区 医 師 会 病 院 外 科 、 2 日 本 大 学 消 化 器 外 科
○… 栗 藤 克 己 1
, 山 崎 洋 子 1
, 万 本 潤 1
, 柏 尾 光 彦 1
, 西 田 茂 1
,
高 山 忠 利
2
10 例 の 膵 胆 管 合 流 異 常 症 例 について 臨 床 病 理 学 的 に 検 討 する。 年 齢 は
48 歳 から79… 歳 、 平 均 64.3 歳 。 男 性 6 例 、 女 性 4 例 。 膵 胆 管 合 流 異 常 を 疑 っ
た 原 疾 患 は、 胆 嚢 結 石 3 例 、 胆 嚢 胆 管 結 石 2 例 、 総 胆 管 結 石 3 例 、 胆 嚢
癌 1 例 、 胆 管 拡 張 症 1 例 だった。 術 前 ERCPは7 例 に 施 行 し、 胆 管 拡 張
を 認 めた 症 例 7 例 、 非 拡 張 症 例 3 例 。 胆 管 膵 管 の 合 流 型 式 は 全 例 胆 管 合
流 型 だった。 術 前 、 術 中 胆 汁 中 アミラーゼ 値 は、508ー209330…IU/l…、
平 均 62106…IU/l…だった。 手 術 は8 例 に 分 流 手 術 を 施 行 した。 病 理 学 的
に 胆 嚢 、 胆 管 に 異 型 を 認 めたのは 胆 嚢 癌 , 拡 張 症 以 外 には 認 めず、1 例
は 黄 色 肉 芽 腫 性 胆 嚢 炎 だった。 先 天 性 胆 管 拡 張 症 例 は、 成 人 、 腹 痛 を
主 訴 として 受 診 、 病 理 学 的 に 早 期 胆 嚢 癌 を 合 併 していた。 膵 胆 管 合 流
異 常 症 は 胆 道 系 悪 性 腫 瘍 との 関 連 において 注 目 されている。 一 方 、 嚢
腫 、 拡 張 胆 管 切 除 後 の 胆 管 癌 の 発 生 例 の 報 告 もあり、 留 意 すべきであ
る。 膵 胆 管 合 流 異 常 に 関 しては、 診 断 基 準 についても 今 なお 検 討 課 題
とされているが、 胆 汁 中 アミラーゼの 値 が 補 助 診 断 の 上 で 重 要 である。
今 回 、さまざまな 疾 患 を 合 併 した 合 流 異 常 症 を 経 験 したので、 文 献 的
考 察 を 加 えて 報 告 する。
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