タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P96-7 残 膵 再 発 し 切 除 したmixedacinar-ductalcarcinoma
の1 例
JA 厚 生 連 旭 川 厚 生 病 院 外 科
○… 庄 中 達 也 , 稲 垣 光 裕 , 折 茂 達 也
症 例 は70 代 女 性 。 心 窩 部 痛 精 査 のCTで 膵 尾 部 に 一 部 solid…component…
を 伴 う 嚢 胞 性 病 変 を 認 め、ERCP 上 は 体 尾 部 の 主 膵 管 の 拡 張 像 を 認 め
た。 手 術 として 脾 合 併 膵 体 尾 部 切 除 、および 十 二 指 腸 、 空 腸 、 横 行 結
腸 部 分 切 除 を 施 行 した。 病 理 診 断 では 乳 頭 状 増 殖 示 す 領 域 と 腺 房 様 構
造 示 す 領 域 が 混 在 して 認 め、Alucian…Blue 染 色 では 一 部 濃 染 される 領
域 を 認 めた。 免 疫 染 色 ではα1アンチトリプシンが 陽 性 。MUC5ACは
ごく 一 部 のみの 染 色 であった。…CEA・MUC1 染 色 は 陽 性 であった。
シナプトフィジン 染 色 、クロモグラニン 染 色 は 陰 性 であった。 以 上 よ
りmixed…acinar-ductal…carcinomaと 診 断 した。 術 後 1 年 3カ 月 の 定 期
CT 検 査 で 膵 頭 部 にLDAを 指 摘 、PETでも 同 部 位 に 集 積 像 を 認 めた。
EUSでは 主 膵 管 内 に 低 信 号 領 域 が 存 在 。ERPではVater 乳 頭 近 傍 に 主
膵 管 の 狭 窄 像 と 下 部 胆 管 の 圧 排 像 を 認 めた。 胆 管 より 生 検 を 施 行 した
ところ 腺 癌 が 疑 われ、 術 後 1 年 5カ 月 目 に 幽 門 輪 温 存 残 膵 全 摘 術 を 施 行
した。 病 理 診 断 は 初 回 の 切 除 標 本 と 同 様 であった。Mixed…acinarductal…carcinoma…
はWHOの 膵 癌 の 分 類 上 、acinar…cell…neoplasmsの
亜 分 類 として 分 類 されている。 本 邦 での 報 告 例 は4 例 のみであり、 検
索 した 範 囲 内 では 残 膵 再 発 し 切 除 しえたmixed…acinar-ductal…
carcinomaの 報 告 例 は 見 当 たらない。 非 常 にまれなmixed…acinarductal…carcinomaの
残 膵 再 発 例 につき 文 献 的 考 案 も 含 め 報 告 する。
P96-8 腹 腔 内 を 移 動 する 腫 瘤 として 発 見 された 膵 粘 液 癌 の1
例
1
足 利 赤 十 字 病 院 外 科 、 2 足 利 赤 十 字 病 院 検 査 部
○… 松 田 圭 央 1
, 前 田 大 1
, 瀧 川 穣 1
, 岸 田 憲 弘 1
, 藤 崎 真 人 1
,
高 橋 孝 行 1
, 平 畑 忍 1
, 戸 倉 英 之 1
, 尾 之 内 誠 基 1
, 平 田 玲 1
,
田 中 佑 貴 1
, 細 田 篤 志 1 2
, 清 水 和 彦
症 例 は61 歳 、 女 性 。1 年 前 に 移 動 性 のある 腹 部 腫 瘤 を 主 訴 に 近 医 を 受
診 した。その 際 施 行 した 腹 部 CT 検 査 で、 右 側 腹 部 に50×60mm 大 の
石 灰 化 を 伴 う 内 部 不 均 一 腫 瘤 を 認 めた。 腹 部 超 音 波 検 査 で 再 現 性 がな
く 経 過 観 察 となったが、1 年 後 、 腹 部 違 和 感 を 伴 うため 再 検 査 された。
画 像 上 、 前 回 指 摘 の 腹 部 腫 瘤 とその 増 大 傾 向 が 疑 われ、 精 査 加 療 目 的
に 当 科 へ 紹 介 となった。 身 体 所 見 では、 体 位 によって 右 上 腹 部 から 左
側 腹 部 へ 移 動 する 鶏 卵 大 の 硬 い 腫 瘤 を 触 れる。 血 液 検 査 上 、 軽 度 の 貧
血 を 認 める 以 外 、 腫 瘍 マーカーも 正 常 値 で 特 記 すべき 所 見 はなかった。
腹 部 超 音 波 所 見 は、 膵 頭 部 に 乏 血 性 の 内 部 不 均 一 な 低 エコー 腫 瘤 を 認
め、 膵 管 の 拡 張 を 伴 っていた。 左 側 臥 位 で、 腫 瘍 は 大 動 脈 より 左 側 へ
移 動 した。 十 二 指 腸 鏡 所 見 は、 十 二 指 腸 下 行 脚 より 水 平 脚 に 粘 液 産 生
を 伴 う 腫 瘍 の 浸 潤 があり、 膵 頭 部 腫 瘍 の 十 二 指 腸 穿 破 と 考 えられた。
膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 の 方 針 で 開 腹 し、 膵 頭 部 腫 瘍 が 緩 い 間 膜 に 覆 われ、
椎 体 を 左 右 に 容 易 に 乗 り 越 えることを 確 認 した。 最 終 病 理 結 果 は 膵 粘
液 癌 であり、 脈 管 侵 襲 、 十 二 指 腸 浸 潤 陽 性 であったが、その 他 の 浸 潤
は 認 めなかった。ゲムシタビンを 中 心 とした 術 後 補 助 化 学 療 法 を 行 い、
術 後 1 年 3カ 月 無 再 発 生 存 中 である。 膵 臓 は 後 腹 膜 に 存 在 し、 膵 頭 神 経
叢 により 腹 腔 動 脈 や 上 腸 間 膜 動 脈 に 固 定 され、さらに 下 部 総 胆 管 が 膵
内 を 走 行 するため、 通 常 、 移 動 性 はないといわれている。 膵 腫 瘍 で 可
動 性 のある 症 例 は 稀 であり、 医 学 中 央 雑 誌 で「 移 動 性 」「 膵 臓 腫 瘍 」
をキーワードに 検 索 した 結 果 、 数 例 の 報 告 があるのみであった。 膵 頭
部 の 可 動 性 の 原 因 として、 加 齢 に 伴 う 後 腹 膜 組 織 の 緩 み、 膵 頭 部 周 囲
の 組 織 癒 合 が 疎 であること、 膵 頭 部 腫 瘍 が 後 方 浸 潤 より 前 方 浸 潤 が 優
位 な 場 合 などが 因 子 として 挙 げられている。 本 症 例 の 膵 頭 部 腫 瘍 も 可
動 性 が 確 認 されたが、その 理 由 として、 腫 瘤 の 発 育 が 緩 徐 であったこ
と、やせており 十 二 指 腸 と 後 腹 膜 の 伸 展 が 良 好 であったことが 推 測 さ
れた。 我 々は 今 回 、 体 位 変 換 にて 容 易 に 移 動 する 膵 癌 が、その 性 質 ゆ
えに 確 定 診 断 に 至 らず、1 年 以 上 経 過 した 後 、 切 除 し 得 た 一 例 を 経 験
したので、 若 干 の 文 献 的 考 察 を 加 え 報 告 する。
P96-9 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 後 の 閉 塞 性 膵 炎 に 対 して 再 手 術 を
施 行 した1 例
国 立 病 院 機 構 別 府 医 療 センター 外 科
○… 松 本 敏 文 , 平 下 禎 二 朗 , 廣 重 彰 二
【はじめに】 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 において 膵 消 化 管 吻 合 部 狭 窄 ・ 閉 塞
による 膵 管 内 圧 上 昇 に 起 因 する 閉 塞 性 膵 炎 は 晩 期 合 併 症 の1つである。
治 療 として 最 近 は 内 視 鏡 的 に 膵 管 内 ステント 挿 入 の 報 告 が 散 見 される
が、 今 回 内 視 鏡 的 治 療 が 奏 効 せず 手 術 療 法 を 施 行 した1 例 を 報 告 する。
【 症 例 】30 歳 代 男 性 。 大 酒 家 。6 年 前 にGroove 膵 炎 の 診 断 のもと 他 医
で 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 (PPPD-IIA-1)を 施 行 された。その
後 も 禁 酒 できずアルコール 多 飲 による 慢 性 膵 炎 の 急 性 増 悪 を 繰 り 返 し
ていた。 平 成 23 年 6 月 、 膵 性 胸 腹 水 を 伴 った 急 性 膵 炎 の 診 断 で 当 院 に
入 院 となった。 保 存 的 加 療 で 膵 炎 は 軽 快 したが 胸 腹 水 は 貯 留 したまま
であったのでサンドスタチンを 投 与 して 消 失 した。 経 口 摂 取 を 再 開 し
たところ 膵 空 腸 吻 合 部 近 傍 に 仮 性 嚢 胞 を 形 成 する 膵 炎 の 再 燃 を 認 めた。
ダブルバルーン 内 視 鏡 下 に 膵 空 腸 吻 合 部 の 拡 張 、ステント 挿 入 術 を 試
みたが 吻 合 部 はほぼ 閉 塞 しており 施 行 できず、EUS 下 に 経 胃 膵 管 ドレ
ナージを 試 みたがチューブの 留 置 ができず 膵 管 減 圧 に 至 らなかった。
同 年 10 月 に 当 科 転 科 し 膵 管 減 圧 手 術 を 施 行 した。【 手 術 所 見 】 膵 空 腸
吻 合 部 の 直 上 、 挙 上 空 腸 と 肝 下 面 に 囲 まれるように 仮 性 嚢 胞 を 認 め、
膵 実 質 と 空 腸 の 癒 合 の 上 半 分 が 離 開 状 態 であった。 背 面 の 門 脈 、 脾 静
脈 との 癒 着 は 強 固 であったが 剥 離 できたために、 膵 空 腸 吻 合 部 の 切 除
を 行 い 膵 胃 吻 合 術 を 施 行 した。 術 後 経 過 良 好 で 術 後 29 日 目 に 自 宅 退 院
した。 現 在 、 禁 酒 指 導 中 である。【 考 察 】 膵 管 狭 窄 ・ 閉 塞 にともなう
膵 炎 は 膵 管 減 圧 をしなければ 再 燃 が 起 こりやすく、 膵 機 能 が 退 廃 する
前 に 膵 管 減 圧 処 置 が 考 慮 されるべきである。 本 症 例 ではPartington 手
術 を 準 備 して 手 術 に 臨 んだが 膵 空 腸 吻 合 部 の 遊 離 に 成 功 したために、
閉 塞 している 膵 管 を 含 む 吻 合 部 の 切 除 を 行 い、 膵 胃 吻 合 を 施 行 した
(PPPD-IVB-2に 変 更 となる)。PPPDであれば 膵 体 部 と 胃 後 壁 を 容 易
に 吻 合 できる。【 結 語 】PPPDでの 膵 空 腸 吻 合 部 狭 窄 ・ 閉 塞 に 対 して
膵 胃 吻 合 への 移 行 再 手 術 は 検 討 されるべき 膵 管 減 圧 手 術 と 思 われた。
P97-1 1 型 多 発 性 内 分 泌 腫 瘍 患 者 の 多 発 性 膵 内 分 泌 腫 瘍 に 対
する 手 術
沖 縄 県 立 中 部 病 院 外 科
○… 村 上 隆 啓
症 例 は40 歳 女 性 。 多 発 性 内 分 泌 腫 瘍 (MEN)の 家 族 歴 なし。 検 診 にて
膵 に 多 発 性 腫 瘍 を 認 め、その 後 の 精 査 にてMEN…type1の 診 断 。 副 甲
状 腺 全 摘 術 および 自 家 移 植 後 、 膵 への 精 査 加 療 目 的 にて 当 院 紹 介 受 診 。
臨 床 症 状 なく、 各 種 膵 内 分 泌 検 査 値 に 異 常 ないものの、 超 音 波 および
CTにて 膵 頭 部 から 尾 部 にかけてびまん 性 に 少 なくとも18 個 の 腫 瘍 を
認 め(3mm~21mm)、EUS-FNAにて 非 機 能 性 膵 内 分 泌 腫 瘍 の 診 断 とな
る。 膵 全 摘 を 避 けて 腫 瘍 を 完 全 切 除 するため、 術 前 および 術 中 の
mappingをもとに、 門 脈 右 側 縁 から1cm 膵 頭 部 側 での 膵 体 尾 部 切 除 と
2カ 所 の 膵 頭 部 核 出 術 を 施 行 した。 術 後 病 理 では、Non-functioning…
well…differentiated…endocrine…tumorであり、5mm 以 上 のものは 体 尾
部 に3 個 (7,15,15mm)、 頭 部 に1 個 (12mm) 認 め、いずれも 被 膜 浸 潤 、
血 管 浸 潤 、 神 経 浸 潤 を 認 めず、Ki-67 陽 性 率 は2%であった。この 他
5mm 以 下 のmicroadenomaが 多 数 存 在 し た が、mitosisを 認 め ず、
Ki-67 陽 性 率 も