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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P1-9 脾 機 能 亢 進 と 肝 硬 変 を 伴 う 肝 細 胞 癌 に 対 して 用 手 補 助 腹<br />

腔 鏡 下 (HALS) 脾 摘 後 一 期 的 に 右 肝 切 除 を 施 行 した1 例<br />

社 会 保 険 大 宮 総 合 病 院 外 科<br />

○… 青 笹 季 文 , 森 田 大 作 , 帖 地 憲 太 郎<br />

症 例 は72 歳 男 性 。 前 立 腺 癌 にてホルモン 療 法 施 行 中 、 肝 S8に 直 径 約<br />

40mm 大 の 肝 細 胞 癌 を 指 摘 された。アルコール 性 肝 硬 変 および 脾 腫 を<br />

認 め、WBC…2200/μl、Plt…3.4 万 /μlと 脾 機 能 亢 進 を 認 めた。 肝 機 能 は<br />

腹 水 なし、T-Bil…0.5mg/dl、Alb…4.1g/dl、PT(%)…90%、ICGR15…14%<br />

と 肝 障 害 度 Aであったが、 画 像 上 肝 硬 変 であり 右 葉 は 萎 縮 、 左 葉 は 代<br />

償 性 に 腫 大 していた。 腫 瘍 マーカーはAFP…7.3ng/mlと 正 常 値 であっ<br />

たがPIVKA-II…176mAU/mlと 高 値 を 示 した。 血 小 板 が 低 値 のため 血<br />

小 板 輸 血 を 行 いつつ 一 期 的 に 脾 摘 および 右 肝 切 除 を 行 う 方 針 とした。<br />

麻 酔 導 入 直 後 、 血 小 板 10Uの 輸 血 を 行 った 時 点 でPlt…7.5 万 /μl、 臍 窩<br />

縦 切 開 にて 腹 腔 鏡 を 挿 入 、 上 腹 部 に 約 7cmの 皮 切 を 加 え 小 開 腹 して 左<br />

手 を 挿 入 、 左 側 腹 部 に3 本 のポートを 挿 入 して 用 手 補 助 腹 腔 鏡 下<br />

(HALS) 脾 摘 を 施 行 した。 脾 摘 所 要 時 間 は1 時 間 26 分 、 出 血 量 は25ml<br />

であった。 脾 摘 終 了 時 、Plt…11.3 万 /μlと 上 昇 していた。その 後 左 手 を<br />

挿 入 した 創 を 利 用 して 逆 L 字 切 開 にて 開 腹 し、 右 肝 切 除 を 施 行 した。<br />

肝 門 部 処 理 、 右 肝 静 脈 処 理 が 終 了 し 肝 離 断 を 行 う 直 前 に 再 度 血 小 板<br />

10Uの 輸 血 を 行 ってから 肝 離 断 を 施 行 、 手 術 所 要 時 間 は6 時 間 18 分 、<br />

出 血 量 は600mlであった。 手 術 終 了 直 前 、Plt…10.0 万 /μlであった。 術 後 、<br />

Pltは10 万 /μl 前 後 で 推 移 し 特 に 合 併 症 なく 退 院 となった。 脾 機 能 亢 進<br />

と 肝 硬 変 を 伴 う 肝 細 胞 癌 に 対 して 用 手 補 助 腹 腔 鏡 下 脾 摘 を 施 行 してか<br />

ら 肝 切 除 を 施 行 することによって 通 常 の 開 腹 肝 切 除 とほとんど 変 わら<br />

ない 創 の 大 きさで、かつ 血 小 板 が 上 昇 したことによって 出 血 傾 向 を 感<br />

じることなく 安 全 に 手 術 を 施 行 することができ、 若 干 の 文 献 的 考 察 を<br />

加 えて 報 告 する。<br />

P2-1 術 前 にヘパリン 起 因 性 血 小 板 減 少 症 (HIT)をきたした 肝<br />

細 胞 癌 の1 切 除 例<br />

帝 京 大 学 医 学 部 附 属 溝 口 病 院<br />

○… 細 川 勇 一 , 杉 山 保 幸<br />

【はじめに】ヘパリン 起 因 性 血 小 板 減 少 症 (HIT)はヘパリンによる 重<br />

大 な 副 作 用 である。HITはtype1とtype2に 分 類 されるが、type2はヘ<br />

パリン 投 与 により 血 小 板 減 少 だけではなく 動 静 脈 血 栓 症 をきたすこと<br />

が 特 徴 であり、 重 篤 な 合 併 症 を 来 たすことも 稀 ではない。 今 回 我 々は<br />

術 前 にHIT…type2をきたした 肝 細 胞 癌 の1 切 除 例 を 経 験 したので、 若<br />

干 の 文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。【 症 例 】 症 例 は72 歳 男 性 。2011.8 月 、<br />

脳 梗 塞 の 診 断 にて 当 院 神 経 内 科 入 院 。 入 院 後 精 査 にて 肝 細 胞 癌 (non-B、<br />

non-C)を 指 摘 され 外 科 受 診 となった。CTでは 肝 後 区 域 を 主 座 とする<br />

15cm 大 の 肝 細 胞 癌 を 認 め、 右 肝 静 脈 浸 潤 および 横 隔 膜 浸 潤 が 疑 われた。<br />

ICG…15min…5%。childAであった。 右 季 肋 部 痛 を 訴 えており 腫 瘍 破 裂<br />

のリスクを 考 え、 早 期 の 手 術 方 針 となった。 脳 梗 塞 に 対 しクロピドグ<br />

レルを 内 服 しており、 術 前 は 同 薬 剤 を 中 止 しヘパリン 持 続 投 与 の 方 針<br />

となった。ヘパリン 投 与 12 日 目 に 血 小 板 数 が9.6 万 から3.6 万 と 低 下 し、<br />

HIT…type2を 疑 いヘパリンを 中 止 した。 血 小 板 数 は19 日 目 には10.3 万<br />

と 改 善 傾 向 を 認 めたが、FDP、D-ダイマーなどの 凝 固 分 子 が 上 昇 傾<br />

向 を 認 めたため 手 術 は 延 期 し、アルガトロバンの 投 与 を 開 始 した。 定<br />

期 的 に 凝 固 分 子 を 測 定 し、plateauとなった 時 点 で 手 術 を 施 行 した。<br />

拡 大 肝 後 区 域 切 除 、 右 肝 静 脈 合 併 切 除 術 を 施 行 ( 手 術 時 間 520 分 、 出 血<br />

量 2400ml)した。 術 後 3 日 目 よりアルガトロバンの 投 与 を 開 始 した。<br />

術 後 経 過 良 好 であったが、 術 後 10 日 目 のCTにて 肺 動 脈 血 栓 を 指 摘 さ<br />

れたためワルファリン 内 服 下 に 術 後 24 日 目 、 退 院 となった。【 結 語 】<br />

今 回 我 々は 術 前 にHIT…type2をきたした 肝 細 胞 癌 の1 切 除 例 を 経 験 し<br />

た。HIT…type2はヘパリン 投 与 症 例 の0.5~5%に 発 症 すると 言 われる。<br />

発 症 時 には 血 小 板 減 少 とともに 全 身 状 態 が 血 栓 傾 向 に 傾 くため、 外 科<br />

的 処 置 や 手 術 の 時 期 決 定 が 困 難 である。 今 回 我 々はHITに 対 する 早 期<br />

診 断 および 早 期 治 療 を 行 い、FDP、D-ダイマーなどの 凝 固 分 子 や 凝<br />

固 因 子 を 定 期 的 に 測 定 することで、 比 較 的 安 全 に 肝 切 除 の 周 術 期 管 理<br />

が 可 能 であった 症 例 を 経 験 した。 周 術 期 におけるHIT 発 症 時 は、 適 切<br />

な 診 断 および 治 療 に 基 づく 外 科 的 治 療 の 時 期 決 定 が 重 要 であると 考 え<br />

られた。<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

P2-2 S 状 結 腸 癌 術 後 、NASHに 合 併 した 多 発 HCCの1 例<br />

静 岡 医 療 センター 外 科<br />

○… 宮 原 利 行 , 角 泰 廣 , 佐 藤 琢 爾 , 中 嶋 慎 治 , 野 中 勇 志<br />

症 例 :68 歳 男 性 。 主 訴 :CT 上 の 異 常 。 既 往 歴 : 糖 尿 病 、 高 血 圧 、 腹<br />

部 大 動 脈 瘤 破 裂 で 人 工 血 管 置 換 術 。 現 病 歴 :2007 年 12 月 にS 状 結 腸 癌<br />

(SM 癌 )に 対 し、S 状 結 腸 切 除 術 を 施 行 され、 外 来 経 過 観 察 されていた。<br />

同 時 期 に 肝 S8に 腫 瘤 を 指 摘 されたが、 精 査 で 限 局 性 脂 肪 沈 着 を 疑 わ<br />

れ 経 過 観 察 となった。 以 後 、 肝 S8 腫 瘤 は 増 大 無 く、 限 局 性 脂 肪 沈 着<br />

として 経 過 観 察 された。2011 年 のCTで、 既 知 の 肝 腫 瘍 が 軽 度 増 大 し、<br />

EOB-MRIで 既 知 のS8 腫 瘤 に 加 え、 肝 S8に 新 たに2 個 の 腫 瘤 を 認 めた。<br />

さらに3か 月 後 のMRIでS8 腫 瘤 の1 個 が 急 速 に 増 大 したため、 精 査 加<br />

療 目 的 で 入 院 となった。 入 院 時 血 液 検 査 は、 肝 炎 ウイルスは 陰 性 で<br />

AST52,ALT100,γ-GTP194,ANA(-),AMA(-),HbA1c8.4から 脂 肪 性 肝<br />

炎 が 疑 われた。AFP,PIVKA-IIは 正 常 であった。EOB-MRIでは、 既 知<br />

の 腫 瘍 は、2cm 大 でT1 高 信 号 、T2 低 信 号 で 造 影 効 果 なく、 肝 細 胞 相<br />

で 内 部 高 信 号 、 辺 縁 リング 状 の 低 信 号 を 示 した。 近 傍 、 内 側 結 節 は<br />

2.4cm 大 に 増 大 し、T2 高 信 号 で 内 部 に 軽 度 造 影 効 果 を 認 め、 肝 細 胞 相<br />

で 低 信 号 であった。 近 傍 、 腹 側 結 節 は1.5cm 大 、 造 影 効 果 なくT1 高 信<br />

号 で、 肝 細 胞 相 では 低 信 号 で 腹 側 一 部 高 信 号 であった。また、 既 知 の<br />

腫 瘍 は、CTAで 造 影 効 果 なく、CTAPでも 欠 損 はなかった。 内 側 結<br />

節 は 右 肝 静 脈 に 接 し、CTA 後 期 相 で 造 影 効 果 ありCTAPで 欠 損 、 腹<br />

側 結 節 は、 造 影 効 果 なくCTAPでも 欠 損 はなかった。 以 上 の 画 像 診 断<br />

から、 内 側 結 節 はHCCあるいは 肝 転 移 を、 既 知 の 腫 瘍 は 胆 汁 成 分 の<br />

多 いHCCを、 腹 側 結 節 は 高 分 化 HCCを 疑 われ、 内 側 結 節 が 右 肝 静 脈<br />

に 接 していたことから、 肝 右 葉 切 除 術 を 施 行 した。 組 織 学 的 には、 背<br />

景 肝 組 織 は、 多 くの 脂 肪 成 分 と 肝 細 胞 の 膨 化 、マロリー 小 体 のある<br />

NASHであった。 腫 瘍 3 結 節 は、すべて 高 分 化 HCCで、 内 側 結 節 は 脂<br />

肪 化 とペリオーシスを 多 く 含 んでいた。さらに 近 傍 S5には、 画 像 上<br />

指 摘 し 得 なかった10mm 大 HCCと 高 度 異 型 結 節 も 認 めた。 結 語 :…S 状<br />

結 腸 癌 術 後 、NASHに 合 併 した 多 発 HCCの1 例 を 経 験 した。<br />

P2-3 Dubin-Johnson 症 候 群 合 併 肝 細 胞 癌 に 対 して 肝 切 除 術<br />

を 施 行 し, 術 後 ビリルビン 吸 着 療 法 を 要 した1 例<br />

和 歌 山 県 立 医 科 大 学 第 2 外 科<br />

○… 出 口 真 彰 , 上 野 昌 樹 , 谷 眞 至 , 山 口 俊 介 , 川 井 学 ,<br />

速 水 晋 也 , 重 河 嘉 靖 , 廣 野 誠 子 , 岡 田 健 一 , 宮 澤 基 樹 ,<br />

北 畑 裕 司 , 山 上 裕 機<br />

【 緒 言 】 体 質 性 黄 疸 は 一 般 に 予 後 良 好 で 特 に 治 療 を 要 しない.…… 今 回<br />

我 々はDubin-Johnson 型 体 質 性 黄 疸 を 伴 う 肝 細 胞 癌 に 対 して 肝 切 除 を<br />

施 行 し,… 術 後 ビリルビン 吸 着 療 法 を 要 した 症 例 を 経 験 したので 報 告 す<br />

る.……【 症 例 】 患 者 は81 歳 の 女 性 ,… 幼 少 時 よりDubin-Johnson 症 候 群 指 摘<br />

され,…60 歳 より 慢 性 C 型 肝 炎 を 指 摘 され,… 近 医 に 通 院 していた.…… 近 医 よ<br />

りAFP 高 値 を 指 摘 され,…CTにてS5に18mm 大 のHCC 認 め,… 当 科 に 手 術<br />

目 的 で 紹 介 となった.…… 術 前 のT-Bil…(T.B)6.1mg/dl,…D-Bil…(D.B)3.2mg/<br />

dlと 上 昇 し,…ICG15 分 値 は17%で,…K 値 は0.130であった.……【 手 術 】S5の 病<br />

変 に 前 区 域 切 除 術 を 施 行 した.…… 出 血 量 は370mlで,… 摘 出 肝 重 量 は185g<br />

であった.… 病 理 所 見 はfc(+),…fc-inf(-),…sf(-),…S0,…vp0,…vv0,…va0,…B0,…P0,…<br />

SM(-),…LC(F4),…im(-)であった.……【 術 後 経 過 】 術 後 全 身 状 態 は 良 好 で<br />

あったが,… ビリルビン 値 の 上 昇 認 め,… 術 後 6 日 目 にT.B…13.4mg/dl,…D.B…<br />

10.4mg/dlまで 上 昇 し,…ビリルビン 吸 着 療 法 を 開 始 した.… 術 後 12 日 目 に…<br />

T.B…20.2mg/dl,…D.B…15.3mg/dlまでビリルビン 値 の 上 昇 を 認 めたのち,…<br />

ビリルビン 値 は 減 少 に 転 じた.……ビリルビン 吸 着 は 合 計 7 回 行 い,… 術 後 28<br />

日 目 に 退 院 した.…… 現 在 T.B…6.4mg/dl,…D.B…3.5mg/dlまで 改 善 し,… 外 来 通<br />

院 中 である.……【まとめ】Dubin-Johnson 症 候 群 は,… 予 後 良 好 な 疾 患 であ<br />

るが,… 肝 切 除 を 行 い,… 術 後 に 遷 延 性 黄 疸 を 引 き 起 こす 症 例 がある.…… 本 邦<br />

での 報 告 例 においてDubin-Johnson 症 候 群 を 基 礎 疾 患 に 持 ち 肝 切 除 が<br />

施 行 された 症 例 は,… 本 症 例 を 含 んで10 例 しかなく,… ビリルビン 吸 着 療<br />

法 を 要 した 症 例 は 本 症 例 を 除 いて1 例 しかなかった.…… 肝 不 全 に 至 った<br />

症 例 はないが,… ビリルビン 値 の 回 復 に5カ 月 間 要 した 症 例 もあった.…<br />

Dubin-Johnson 症 候 群 を 併 発 した 肝 細 胞 癌 の 肝 切 除 は,… 術 後 長 期 に 黄<br />

疸 が 遷 延 する 症 例 も 存 在 し,… 慎 重 な 周 術 期 管 理 が 必 要 であると 考 える.<br />

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