23.01.2015 Views

タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

SHOW MORE
SHOW LESS
  • No tags were found...

Create successful ePaper yourself

Turn your PDF publications into a flip-book with our unique Google optimized e-Paper software.

P29-5 PancreaticGrooveCarcinoma(PGC)は 特 殊 な 膵 癌<br />

か<br />

日 立 総 合 病 院<br />

○… 上 田 和 光 , 酒 向 晃 弘 , 丸 山 常 彦<br />

Groove 領 域 に 浸 潤 するPGCはGabataらが2003 年 に 報 告 した 比 較 的 新<br />

しい 概 念 の 膵 癌 である。 主 な 症 状 は 十 二 指 腸 狭 窄 や 胆 管 狭 窄 であり、<br />

通 常 型 膵 管 癌 にみられる 主 膵 管 の 拡 張 はみられないことが 多 く、その<br />

ため 術 前 診 断 で 十 二 指 腸 癌 や 下 部 胆 管 癌 、Groove…pancreatitisとの 鑑<br />

別 が 困 難 な 場 合 がある。しかし 副 膵 管 やdorsal…pancreasから 発 生 し<br />

た 膵 癌 との 明 確 な 区 別 がなされていないこともあり、その 臨 床 像 と 治<br />

療 法 ( 術 式 )、 病 理 所 見 、 再 発 形 式 などを 検 討 した 報 告 は 少 ない。 今 回<br />

自 験 例 3 例 を 含 む38 例 の 文 献 的 考 察 を 行 った。 平 均 年 齢 62 歳 、 男 性 / 女<br />

性 17/21 例 、 基 礎 疾 患 (DM、 嚢 胞 、 膵 炎 )との 関 連 性 は 低 い。 胆 管 拡<br />

張 27 例 (71%)、 十 二 指 腸 狭 窄 32 例 (84%)、 主 膵 管 非 拡 張 20 例 (53%)。<br />

CTでは22 例 (58%)に 腫 瘤 像 として 指 摘 され18 例 にenhance 効 果 がみ<br />

られた。 術 前 PGCと 診 断 されたのは11 例 (29%)、 十 二 指 腸 癌 13 例 、 下<br />

部 胆 管 癌 4 例 であった。 治 療 は(PpPD、SSpPD 含 む)PDが33 例 に 施 行<br />

された。 病 理 所 見 はT3/4:…16/6 例 ( 膵 頭 神 経 叢 浸 潤 …5 例 )。N0/1/2:…<br />

6/7/4 例 、 組 織 型 tub1/2:… 13/12 例 、Stage… I/II/III/IV(a/b):…<br />

1/2/14/11…(5/6) 例 、 不 明 10 例 であった。 記 載 がある 再 発 形 式 は11 例<br />

中 5 例 ( 肝 2 例 、PALN1 例 、 肺 1 例 、 不 明 1 例 )。 以 上 よりPGCは 発 生 部<br />

位 に 特 殊 性 がある 他 には 通 常 型 の 浸 潤 性 膵 管 癌 と 明 らかな 差 異 はみら<br />

れなかった。しかし 術 前 診 断 で 十 二 指 腸 癌 や 胆 管 癌 のもとにPDを 行<br />

うと 膵 頭 神 経 叢 の 廓 清 が 不 十 分 となる 可 能 性 がある。そのためPGCを<br />

鑑 別 診 断 に 上 げることや、 術 中 ( 切 除 標 本 ) 所 見 でPGCを 疑 った 場 合 は<br />

神 経 叢 郭 清 を 追 加 することが 重 要 と 考 える。<br />

P29-6 Groovepancreatitisとの 鑑 別 に 苦 慮 したVater 乳 頭<br />

部 癌 の1 切 除 例<br />

筑 波 大 学 消 化 器 外 科<br />

○… 黒 川 友 博 , 小 林 昭 彦 , 大 和 田 洋 平 , 高 橋 遍 , 福 永 潔 ,<br />

小 田 竜 也 , 佐 々 木 亮 孝 , 大 河 内 信 弘<br />

黄 疸 を 主 訴 に 受 診 した66 歳 男 性 . 腹 部 CTで 胆 管 及 び 膵 管 の 拡 張 を 認 め,<br />

膵 頭 部 腫 瘍 が 疑 われたため,PTCD 留 置 後 当 院 を 紹 介 された. 上 部 消 化<br />

管 内 視 鏡 検 査 では, 十 二 指 腸 乳 頭 部 が 腫 大 し, 粘 膜 が 顆 粒 状 の 変 化 を 呈<br />

し, 腫 瘍 性 の 変 化 と 考 えられたため 肉 眼 的 にVater 乳 頭 部 癌 が 疑 われ<br />

た.しかし, 他 院 と 合 わせて3 回 行 った 生 検 では, 悪 性 所 見 は 認 められず,<br />

胆 汁 細 胞 診 も3 回 とも 陰 性 であったことから 膵 炎 を 否 定 できず, 鑑 別 の<br />

ため 乳 頭 部 生 検 検 体 のIgG4 染 色 も 行 ったが 陰 性 であった. 当 院 でも 造<br />

影 CTによる 精 査 を 再 度 施 行 したところ,pancreas…grooveに 大 きさ<br />

23x27mmの 単 純 相 で 膵 と 等 信 号 からやや 低 信 号 を 示 し, 動 脈 相 では 膵<br />

よりも 造 影 効 果 が 弱 く, 門 脈 相 から 遅 延 相 で 漸 増 性 に 造 影 される 部 位<br />

を 認 めたため, 線 維 化 のある 病 変 を 疑 った.またこの 造 影 部 位 の 内 部 に<br />

主 膵 管 と 考 えられる 管 状 の 構 造 が 認 められ, 末 梢 の 主 膵 管 は8mmと 拡<br />

張 し, 分 枝 膵 管 にも 拡 張 が 認 められた.これらの 漸 増 性 の 造 影 パターン<br />

や 内 部 に 管 腔 構 造 があること,grooveに 位 置 していることから,groove…<br />

pancreatitisを 疑 った.さらに,EUSにおいてもpancreas…grooveに, 高 輝<br />

度 と 低 輝 度 の 混 在 したecho…patternを 呈 する 領 域 が 描 出 されたが, 明 ら<br />

かな 腫 瘍 は 指 摘 出 来 ず, 炎 症 性 変 化 を 疑 った. 以 上 より 膵 頭 部 癌 を 否 定<br />

できないgroove…pancreatitisと 診 断 し, 患 者 と 相 談 の 上 , 膵 炎 の 保 存 的<br />

治 療 を 膵 酵 素 阻 害 剤 ,ステロイドなどで 行 った.しかし2 週 間 経 過 後 も,<br />

軽 快 傾 向 がなかった 為 , 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 施 行 した. 切 除 検 体 割 面<br />

においても 明 らかな 腫 瘤 は 指 摘 できなかったが, 病 理 組 織 学 的 診 断 で<br />

はVater 乳 頭 部 および 膵 頭 部 に 高 度 に 浸 潤 し 十 二 指 腸 粘 膜 表 面 から 漿<br />

膜 下 組 織 までに 達 する 高 分 化 ~ 中 分 化 管 状 腺 癌 であり,StageIVaの 膵<br />

頭 部 癌 あるいはstageIVbのVater 乳 頭 部 癌 と 診 断 された. 診 断 に 非 常 に<br />

難 渋 した 症 例 であったため 報 告 する.<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

P29-7 膵 癌 根 治 手 術 時 に 乳 癌 腹 腔 内 リンパ 節 転 移 が 判 明 した<br />

1 例<br />

1<br />

福 岡 新 水 巻 病 院 外 科 、 2 埼 玉 医 科 大 学 国 際 医 療 センター 消 化 器<br />

外 科<br />

1,2<br />

○… 上 野 陽 介 , 岡 本 光 順 2<br />

, 渡 邉 幸 博 2<br />

, 岡 田 克 也 2<br />

,<br />

利 光 靖 子 2<br />

, 合 川 公 康 2<br />

, 宮 澤 光 男 2 2<br />

, 小 山 勇<br />

症 例 は63 歳 、 女 性 。 乳 癌 を 近 医 で 指 摘 され、 手 術 加 療 目 的 に 当 院 乳 腺<br />

科 を 紹 介 され 受 診 した。<br />

乳 癌 は 左 乳 房 C 領 域 に 存 在 し、5cm 大 であった。 生 検 結 果 では<br />

Invasive…ductal…carcinoma、 免 疫 染 色 ではER 陽 性 、PgR 陰 性 、HER2<br />

陰 性 であった。 乳 癌 根 治 手 術 を 予 定 されたが、 手 術 前 のCT 検 査 で 偶<br />

然 膵 体 部 腫 瘍 を 指 摘 され、 当 科 紹 介 となった。 造 影 CT、MRCPより、<br />

膵 体 部 に 存 在 する35mm 大 の 腫 瘤 を 認 め、 腫 瘤 より 尾 側 膵 は 膵 実 質 の<br />

委 縮 と 膵 管 の 拡 張 が 認 められた。 乳 癌 の 膵 転 移 は 完 全 には 否 定 できな<br />

いものの、 画 像 所 見 上 は 原 発 性 膵 癌 が 最 も 考 えられた。 切 除 可 能 と 考<br />

え、 乳 癌 手 術 に 先 行 して 膵 癌 根 治 手 術 を 行 うこととなった。 手 術 所 見<br />

では、 腹 腔 内 の 明 らかな 播 種 所 見 や 腹 腔 内 他 臓 器 への 転 移 は 認 められ<br />

なかった。 膵 腫 瘍 は 膵 被 膜 への 浸 潤 、 後 方 組 織 浸 潤 、 脾 静 脈 浸 潤 が 疑<br />

われた。 型 通 り 膵 体 尾 部 脾 合 併 切 除 を 施 行 した。 術 後 経 過 に 問 題 なく、<br />

第 10 病 日 に 軽 快 退 院 となった。<br />

病 理 結 果 では 膵 癌 の 診 断 が 得 ることができ11 番 リンパ 節 に 癌 細 胞 を 認<br />

めることからStage…III(Pb,…TS2,…T3,…S( + ),…RP(+),…PV(+),…A( - ), …PL<br />

(+),…OO(-),…PCM(-),…DPM(-),…N1,…M0)とまず 判 断 した。ところが 転<br />

移 陽 性 のリンパ 節 の 組 織 像 は 本 体 の 腫 瘍 組 織 像 とは 異 なっており、 膵<br />

癌 からのリンパ 節 転 移 は 否 定 的 であった。そのため 乳 癌 の 生 検 組 織 像<br />

と 比 較 したところ、 乳 癌 組 織 に 類 似 しており、また 免 疫 染 色 ではER<br />

(+)が 得 られたことより、 乳 癌 からの 腹 腔 内 リンパ 節 転 移 と 最 終 判 断<br />

した。<br />

乳 癌 からの 腹 腔 内 リンパ 節 転 移 に 関 しての 報 告 は 散 見 されるものの、<br />

膵 癌 手 術 で 転 移 が 判 明 した 症 例 の 報 告 はなく、 本 症 例 は 非 常 にまれで<br />

あるものと 考 えられる。<br />

文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。<br />

P29-8 腸 閉 塞 にて 発 症 し、 腸 管 減 圧 の 後 に 手 術 施 行 した 結 腸 浸<br />

潤 膵 尾 部 癌 の 一 例<br />

三 豊 総 合 病 院 外 科<br />

○… 遠 藤 出 , 宇 高 徹 総 , 田 中 真 , 三 好 雄 一 郎 , 伊 藤 麻 衣 子 ,<br />

大 谷 弘 樹 , 久 保 雅 俊 , 水 田 稔 , 白 川 和 豊<br />

症 例 は60 歳 女 性 。 便 秘 、 腹 痛 を 主 訴 に 近 医 受 診 。 緩 下 剤 等 で 加 療 され<br />

るも 改 善 せず、 腹 部 単 純 X 線 所 見 上 Niveau 形 成 も 認 めたため、 腸 閉 塞<br />

疑 いとして 当 院 紹 介 となった。 来 院 時 の 単 純 CT 所 見 上 、 脾 彎 曲 付 近<br />

の 下 行 結 腸 で 狭 窄 所 見 を 認 めたため、 同 日 下 部 消 化 管 内 視 鏡 下 に 経 肛<br />

門 的 イレウスチューブ 挿 入 し、 腸 管 減 圧 を 図 った。これにより 自 覚 症<br />

状 は 改 善 。この 際 の 内 視 鏡 所 見 では 粘 膜 面 に 異 常 所 見 認 めず、 壁 外 病<br />

変 による 狭 窄 が 示 唆 された。 後 日 施 行 の 造 影 CTにて、 膵 尾 部 に 造 影<br />

効 果 の 乏 しい 腫 瘤 陰 影 を 認 め、この 病 変 による 結 腸 への 狭 窄 が 疑 われ<br />

た。 画 像 所 見 上 、 膵 尾 部 癌 が 強 く 疑 われたが、 遠 隔 転 移 示 唆 する 所 見<br />

認 めなかったため、 手 術 の 方 針 とした。 手 術 は 膵 体 尾 部 切 除 術 施 行 。<br />

術 前 より 判 明 していた 結 腸 浸 潤 のほか、 胃 穹 隆 部 にも 一 部 浸 潤 認 め、<br />

胃 及 び 結 腸 の 部 分 切 除 を 併 施 した。 術 後 経 過 は 良 好 で、15 病 日 に 退 院<br />

となった。 腸 閉 塞 を 初 発 症 状 とした 膵 尾 部 癌 の 報 告 は 比 較 的 稀 であ<br />

る。また、 腸 閉 塞 で 発 症 した 場 合 でも、 人 工 肛 門 造 設 の 後 に 待 機 的 手<br />

術 を 行 ったとする 報 告 は 認 めるものの、 経 肛 門 的 イレウスチューブに<br />

よる 腸 管 減 圧 の 後 に 一 期 的 に 手 術 を 施 行 したとの 報 告 は、 検 索 した 限<br />

りでは 認 めなかった。 このたび 我 々は、 腸 閉 塞 を 初 発 症 状 に 発 症 し<br />

た 膵 尾 部 癌 に 対 して、 経 肛 門 的 イレウスチューブによる 腸 管 減 圧 後 に<br />

一 期 的 に 手 術 を 施 行 しえたため、 若 干 の 文 献 検 索 を 含 め、これを 報 告<br />

する。<br />

-367-

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!