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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P43-5 肝 内 静 脈 シャントを 認 めた 中 肝 静 脈 浸 潤 を 伴 う 肝 内 胆<br />

管 癌 の1 切 除 例<br />

株 式 会 社 日 立 製 作 所 日 立 総 合 病 院 外 科<br />

○… 酒 向 晃 弘 , 上 田 和 光 , 丸 山 常 彦<br />

左 葉 に 発 生 した 肝 内 胆 管 癌 の 中 肝 静 脈 浸 潤 症 例 は、これを 切 除 すると<br />

前 区 域 領 域 のうっ 血 を 来 すことがあり、 左 3 区 域 切 除 が 考 慮 される。<br />

今 回 、 我 々は、 中 肝 静 脈 浸 潤 を 伴 う 肝 内 胆 管 癌 に 対 して、 中 肝 静 脈 と<br />

右 肝 静 脈 のシャントを 肝 静 脈 造 影 により 確 認 でき、より 安 全 に 拡 大 肝<br />

左 葉 切 除 を 施 行 できたので 報 告 する。 症 例 は、76 歳 の 男 性 で、 高 血 圧<br />

で 通 院 中 に 肝 胆 道 系 酵 素 の 上 昇 を 指 摘 され、 肝 内 胆 管 癌 の 診 断 にて 当<br />

院 外 科 に 紹 介 。CT, DIC-CTでは、 腫 瘍 は 左 葉 内 を 中 心 に 発 育 し、<br />

左 横 隔 膜 浸 潤 を 伴 い、No12pの 腫 大 を 認 めた。 左 肝 管 は 完 全 閉 塞 し 右<br />

肝 管 への 浸 潤 が 疑 われた。 左 肝 動 脈 は 腫 瘍 に 巻 き 込 まれ、 右 肝 動 脈 分<br />

岐 部 まで 達 していた。 左 門 脈 は 完 全 閉 塞 するも 合 流 部 までは 達 してい<br />

なかった。 左 肝 静 脈 はほぼ 閉 塞 し、 中 肝 静 脈 も 浸 潤 が 強 く 疑 われた。<br />

また、 肝 左 葉 は、 左 門 脈 、 左 肝 管 閉 塞 により、 萎 縮 していた。 以 上 よ<br />

り、 肝 内 胆 管 癌 、S3( 横 隔 膜 ),…Hinf3,…H0,…Ginf0,…Panc0,…Du0,…PV3,…A3,…<br />

P0,…N2(No12p),Stage4aと 術 前 診 断 した。ICG15 分 値 は、11%であり、<br />

T-Bil…1.8、Liver…Damage…A。 予 定 肝 切 除 量 は、 左 三 区 域 で58.9%、 拡<br />

大 肝 左 葉 で24.2%であった。 右 肝 静 脈 造 影 では、シャントから 中 肝 静<br />

脈 抹 消 が 明 瞭 に 描 出 された。 左 三 区 域 切 除 目 的 に、 前 区 域 門 脈 の 塞 栓<br />

術 も 考 慮 したが、 肝 内 シャントが 明 らかであり、 拡 大 肝 左 葉 切 除 の 方<br />

針 とした。 術 中 所 見 では、 左 側 横 隔 膜 への 浸 潤 があり、 合 併 切 除 した。<br />

IVCへは 腫 瘍 が 近 接 しているものの 外 膜 を 温 存 する 層 で 容 易 に 剥 離 可<br />

能 であったため、 左 中 肝 静 脈 のみの 切 離 とした。 胆 管 は 前 後 分 岐 で 切<br />

離 した。 残 肝 は、 明 らかなうっ 血 所 見 なく、 胆 道 再 建 し 手 術 を 終 えた<br />

( 手 術 時 間 :10 時 間 30 分 、 出 血 量 :1930g)。 術 後 は、 創 部 のSSIを 認<br />

めたが、 大 きな 合 併 症 なく 第 22 病 日 に 退 院 した。 腫 瘍 浸 潤 による 肝 内<br />

静 脈 シャントをきたした 稀 な 症 例 であり 若 干 の 文 献 的 考 察 とともに 報<br />

告 する。<br />

P43-6 下 大 静 脈 合 併 切 除 にて 根 治 切 除 が 可 能 であった 肝 内 胆<br />

管 癌 の1 例<br />

北 海 道 大 学 消 化 器 外 科 学 分 野 II<br />

○… 溝 田 知 子 , 野 路 武 寛 , 山 吹 匠 , 高 橋 亮 , 村 上 慶 洋 ,<br />

海 老 原 裕 摩 , 加 藤 健 太 郎 , 松 本 譲 , 土 川 貴 裕 , 七 戸 俊 明 ,<br />

田 中 栄 一 , 平 野 聡<br />

【 緒 言 】 大 型 の 肝 内 胆 管 癌 (CCC)ではしばしば 下 大 静 脈 (IVC) 浸 潤 を<br />

伴 うが,その 切 除 に 際 しては 治 癒 切 除 の 可 能 性 を 含 めた 慎 重 な 症 例 選<br />

択 とIVC 再 建 に 関 する 術 式 の 十 分 なプランニングが 必 須 である. 今 回<br />

我 々は,IVC 合 併 切 除 再 建 を 併 施 して 根 治 切 除 が 可 能 であったCCCの<br />

1 例 を 経 験 したので 報 告 する.【 症 例 】60 歳 代 女 性 . 健 診 の 超 音 波 検 査<br />

にて 肝 に 腫 瘤 性 病 変 を 指 摘 された.CTでは, 八 つ 頭 状 を 呈 する 最 大<br />

径 60mmの 腫 瘍 が 肝 右 尾 状 葉 から 右 葉 前 後 区 域 にかけて 存 在 し, 門 脈<br />

右 枝 ・ 中 肝 静 脈 浸 潤 の 他 ,IVCに1/3~1/2 周 性 の 浸 潤 が 疑 われた.<br />

US 上 , 腫 瘍 に 接 するIVC 壁 に 肥 厚 像 を 認 め, 腫 瘍 のIVC 浸 潤 を 強 く 疑 っ<br />

た. 明 らかな 遠 隔 転 移 を 認 めず, 肝 拡 大 右 葉 ・ 尾 状 葉 切 除 , 中 肝 静 脈<br />

合 併 切 除 , 胆 管 切 除 , 門 脈 ・IVC 合 併 切 除 にて 根 治 的 切 除 が 可 能 であ<br />

ると 診 断 した.IVCの 合 併 切 除 は 最 大 でも1/2 周 であり, 左 腎 静 脈 グ<br />

ラフトによるパッチ 再 建 が 可 能 と 判 断 した. 手 術 は 左 大 腿 静 脈 から 左<br />

鎖 骨 下 静 脈 へのV-V…bypassを 準 備 し, 大 動 脈 周 囲 リンパ 節 に 転 移 の<br />

ないことを 術 中 迅 速 診 断 で 確 認 後 , 切 除 に 臨 んだ. 膵 周 囲 , 肝 十 二 指<br />

腸 間 膜 を 肝 外 胆 管 とともに 郭 清 後 , 肝 実 質 切 除 を 開 始 し, 中 肝 静 脈 合<br />

併 切 除 しつつIVCに 至 ると 腫 瘍 はIVCの7~11 時 方 向 ( 約 1/3 周 性 )で 約<br />

4cmにわたり 高 度 に 癒 着 し, 浸 潤 と 判 断 した.IVCを 浸 潤 部 の 前 後 で<br />

完 全 遮 断 し, 約 1/3 周 性 に 切 除 した 後 , 左 腎 静 脈 グラフトを 用 いてパッ<br />

チ 再 建 した.IVC 頭 側 の 遮 断 は 左 肝 静 脈 流 入 部 の 尾 側 で 行 えたことか<br />

ら 血 行 動 態 の 不 安 定 化 はなく,V-V…bypassは 使 用 しなかった. 手 術<br />

時 間 は13 時 間 37 分 , 出 血 量 は2490mlであった. 術 後 に 重 篤 な 合 併 症<br />

はなく, 患 者 は 術 後 30 日 で 自 宅 退 院 した. 病 理 所 見 では…USでの 壁 肥<br />

厚 部 に 一 致 してCCCがIVC 壁 に 浸 潤 し, 一 部 で 壁 を 貫 通 して 内 腔 に 達<br />

する 像 が 認 められた. 患 者 は 術 後 9ヶ 月 を 経 過 した 現 在 , 無 再 発 生 存<br />

中 である.【 結 語 】IVC 合 併 切 除 例 に 対 するパッチ 再 建 は 周 到 な 準 備<br />

を 行 うことで 比 較 的 安 全 に 施 行 可 能 と 考 える.IVC 浸 潤 を 伴 う 高 度 進<br />

行 CCCでも 切 除 後 の 長 期 生 存 例 を 経 験 しており, 非 切 除 因 子 がない<br />

限 り 積 極 的 にIVC 合 併 切 除 を 伴 う 根 治 的 切 除 を 考 慮 すべきであると 考<br />

えられた.<br />

P43-7 下 大 静 脈 を 合 併 切 除 した 肝 内 腺 扁 平 上 皮 癌 の1 例<br />

1<br />

茨 城 県 立 中 央 病 院 外 科 、 2 茨 城 県 立 中 央 病 院 心 臓 外 科 、 3 茨<br />

城 県 立 中 央 病 院 病 理<br />

○… 栗 原 知 多 流 1<br />

, 阿 部 秀 樹 1<br />

, 永 井 秀 雄 1<br />

, 島 村 淳 一 1<br />

,<br />

秋 島 信 二 2<br />

, 斉 藤 仁 昭 3<br />

, 飯 島 達 夫 3 1<br />

, 吉 見 富 洋<br />

下 大 静 脈 を 合 併 切 除 した 肝 内 腺 扁 平 上 皮 癌 の1 例 肝 内 胆 管 癌 の 腫 瘤 形<br />

成 型 のうち 腺 扁 平 上 皮 癌 の 報 告 は 稀 である。 今 回 、 下 大 静 脈 を 合 併 切<br />

除 し、 肉 眼 的 根 治 切 除 しえたので 報 告 する。 症 例 は37 歳 男 性 で、3ヶ<br />

月 以 上 続 く、 乾 性 咳 嗽 および 体 重 減 少 (6kg/3ヶ 月 )を 主 訴 に 前 医 受 診<br />

した。CTで 巨 大 な 肝 腫 瘍 を 認 め、 腫 瘍 マーカーも 上 昇 しており、 肝<br />

癌 疑 いで 当 院 紹 介 受 診 となった。CTでは 肝 右 葉 後 区 域 を 主 体 として<br />

130mm×80mm×180mmの 内 部 が 低 吸 収 で 辺 縁 を 主 体 として 増 強 さ<br />

れる 腫 瘤 が 認 められた。 肝 部 下 大 静 脈 と 右 肝 静 脈 は 腫 瘍 によって 浸 潤<br />

されていた。また 腫 瘍 から 離 れたS8に8mmの 肝 内 転 移 を 認 め、 肝<br />

十 二 指 腸 間 膜 内 のリンパ 節 の 腫 大 を 認 めた。 右 副 腎 に 腫 瘍 の 直 接 浸 潤<br />

を 認 めた。 術 前 評 価 としては、Child-Pugh…A…(6 点 )、ICG 試 験 … 補 正<br />

R15…3%,…3%であり、 肝 機 能 は 良 好 で、 拡 大 右 肝 切 除 、 心 嚢 切 開 ・ 心<br />

嚢 内 下 大 静 脈 クランプ、 肝 上 部 ・ 肝 部 下 静 脈 合 併 切 除 、 右 副 腎 切 除 施<br />

行 した。POD8にCTで 総 腸 骨 静 脈 から 左 右 外 腸 骨 静 脈 に 下 肢 静 脈 血<br />

栓 を 認 めたためワーファリンの 内 服 を 開 始 した。 術 後 補 助 化 学 療 法 と<br />

してジェムザールを 投 与 した。 術 後 5ヶ 月 間 再 発 なく 経 過 している。<br />

下 大 静 脈 合 併 切 除 の 再 建 は 術 後 速 やかに 化 学 療 法 を 導 入 することを 意<br />

図 して、 行 わなかった。 腺 扁 平 上 皮 癌 の 予 後 は 腺 癌 に 比 べてより 不 良<br />

であった。<br />

P43-8 巨 大 副 腎 皮 質 癌 の1 切 除 例<br />

1<br />

JA 長 野 厚 生 連 北 信 総 合 病 院 外 科 、 2 諏 訪 赤 十 字 病 院 外 科<br />

○… 藤 森 芳 郎 1<br />

, 梶 川 昌 二<br />

2<br />

症 例 は65 歳 、 男 性 。2011 年 3 月 に 胃 腸 炎 にて 近 医 を 受 診 した 際 に 右 上<br />

腹 部 に 小 児 頭 大 の 腫 瘤 を 指 摘 され、 当 院 紹 介 となった。 正 中 から 右 腹<br />

部 に 巨 大 な 弾 性 硬 の 腫 瘤 を 触 知 した。 両 下 腿 は 浮 腫 が 著 明 であった.<br />

血 液 検 査 では、 低 タンパク、 低 アルブミン 血 症 を 認 めたが、 腫 瘍 マー<br />

カー(CA19-9,CEA,AFP,PIVKA-2)は 正 常 であった。 腹 部 超 音 波 検 査<br />

では 多 胞 性 巨 大 肝 腫 瘤 を 認 めた。CT 検 査 では 肝 右 葉 全 体 を 占 める<br />

20cm 以 上 の 腫 瘤 を 認 め、 不 均 一 な 造 影 効 果 を 認 めた。MRI 検 査 では<br />

20×26cm 大 の 腫 瘤 で、 内 部 intensityは 不 均 一 で、 造 影 にて 不 均 一 に<br />

造 影 された。 壊 死 性 変 化 や 出 血 が 疑 われた。 腹 部 血 管 造 影 検 査 では 腫<br />

瘤 はhypervascularで、 門 脈 は 本 幹 で 閉 塞 を 認 めた。 側 副 路 を 介 して<br />

門 脈 左 枝 が 描 出 された。 下 大 静 脈 は 圧 排 、 狭 小 化 を 認 めた。FDG-<br />

PETでは 腫 瘤 に 一 致 して 糖 代 謝 の 亢 進 (SUV…Max:19.9)が 認 められた。<br />

以 上 より 肝 細 胞 癌 や 肉 腫 系 悪 性 腫 瘍 が 疑 われた。 一 方 大 腸 内 視 鏡 検 査<br />

にて 直 腸 RSに6×3cm 大 の1 型 、 高 分 化 管 状 腺 癌 の 合 併 を 認 めた。<br />

5 月 に 開 腹 術 を 行 った。 腫 瘤 は 後 腹 膜 ・ 肝 後 区 域 に 存 在 し 大 腸 、 十 二<br />

指 腸 を 腹 尾 側 に 圧 排 するように 存 在 した。 前 方 アプローチにて 肝 右 葉<br />

切 除 術 を 行 った。 門 脈 、 下 大 静 脈 に 浸 潤 はなく 剥 離 温 存 可 能 であった。<br />

術 中 出 血 量 7000g、 切 除 重 量 3.81kgであった。 術 後 経 過 は 順 調 で 第 11<br />

病 日 退 院 となった。<br />

病 理 診 断 では 副 腎 皮 質 癌 の 肝 臓 への 浸 潤 と 判 断 された。<br />

なお 直 腸 癌 は2 期 的 に 腹 腔 鏡 補 助 下 高 位 前 方 切 除 術 が7 月 に 行 われた。<br />

比 較 的 稀 な 巨 大 副 腎 皮 質 癌 の 切 除 例 を 経 験 したので 文 献 的 考 察 を 加 え<br />

て 報 告 する。<br />

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